JP2023540388A - アゼチジン置換化合物の結晶形 - Google Patents
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Abstract
式(I)に示すアゼチジン置換化合物の結晶形及びその調製方法であって、がん治療薬の調製における前記結晶形の使用をさらに含む。【化1】JPEG2023540388000032.jpg61170
Description
本願は次のような優先権を主張する:
CN202010952692.5号、出願日2020年09月11日。
CN202010952692.5号、出願日2020年09月11日。
本発明は、アゼチジン置換化合物の結晶形及びその調製方法に関し、前記結晶形の、がん治療薬の調製における使用をさらに含む。
1つ目のRASがん遺伝子は、ラット肉腫(rat sarcoma)から発見されたため、そのように命名された。RASタンパク質はRAS遺伝子により発現される産物であり、密接に関連する、189個のアミノ酸からなる一種の単量体グロブリンを指し、分子量は21KDaである。このタンパク質は、グアノシン三リン酸(GTP)又はグアノシン二リン酸(GDP)と結合することができる。RASタンパク質の活性状態は、細胞の成長、分化、細胞骨格、タンパク質の輸送及び分泌等に対して影響を有しており、その活性は、GTP又はGDPとの結合によって調節される。RASタンパク質はGDPと結合するときに休眠状態にあり、すなわち「不活性」状態にあり;上流の特定の細胞成長因子が刺激されたとき、RASタンパク質は誘導されてGDPを交換し、GTPと結合し、このとき、「活性化」状態と呼ばれる。GTPと結合したRASタンパク質は下流のタンパク質を活性化し、信号の伝達を行うことができる。GTPを加水分解する、弱い加水分解活性をRASタンパク質自体が有しており、GTPをGDPに加水分解することができる。これにより、活性化状態から不活性状態への転換を実現することができる。この加水分解の過程において、GAP(GTPase activating proteins、GTP加水分解酵素活性化タンパク質)の関与もさらに必要である。GAPはRASタンパク質と作用し、GTPをGDPに加水分解する能力を大幅に促進することができる。RASタンパク質の変異はGAPとの作用に影響し、すなわち、GTPをGDPに加水分解する能力に影響しており、RASタンパク質を活性化状態のままにする。活性化されたRASタンパク質は下流のタンパク質に成長信号を与え続け、最終的に、細胞が絶えず成長し分化するようになり、最終的に腫瘍が生じる。RAS遺伝子ファミリーのメンバーは多く、そのうち各種がんと密接に関連するサブファミリーには主に、カーステン・ラット肉腫ウイルス発がん遺伝子ホモログ(KRAS)、ハーベイ・ラット肉腫ウイルス発がんホモログ(HRAS)、及び神経芽細胞腫ラット肉腫ウイルス発がん遺伝子ホモログ(NRAS)がある。約30%のヒト腫瘍が、変異した、あるいくつかのRAS遺伝子を伴っており、そのうちKRASの変異が最も顕著であり、すべてのRAS変異のうち86%を占めることが判明している。KRASの変異については、最も一般的な変異は12番目のグリシン(G12)、13番目のグリシン(G13)、及び61番目のグルタミン(Q61)の残基に出現し、そのうちG12変異が83%を占めている。
G12C変異はKRAS遺伝子の変異のうち比較的一般的な1つであり、12番目のグリシンがシステインに変異したものを指す。KRAS G12C変異は肺がんにおいて最も一般的であり、文献(Nat Rev Drug Discov 2014;13:828-851)が報告するデータに基づいて推計すると、KRAS G12C変異は、すべての肺がん患者の10%前後を占めている。
KRAS G12C変異タンパク質は最先端の目標となっており、これまでの研究はまだ多くない。文献(Nature.2013;503:548-551)は、KRAS G12C変異を標的とする一種の共有結合阻害剤を報告しているが、この種の化合物の酵素活性は高くなく、細胞レベルでも顕著な活性を発現していない。文献(Science 2016; 351:604-608,Cancer Discov 2016;6:316-29)は、一種の化合物が細胞レベルでμMクラスの細胞抗増殖活性を発現しているが、構造代謝安定性が低く、活性をさらに高めるのも困難である、と報告している。少数の文献報告以外では、Araxes Pharma LLC社がKRAS G12C阻害剤に関する数件の特許を出願しており、例えば国際公開第2016164675号パンフレット及び国際公開第2016168540号パンフレットは、一種のキナゾリン誘導体が、高い酵素結合活性を有し、且つ、μMクラスの細胞抗増殖活性を発現し、構造が安定しており、一定の選択性を有することを報告している。この種の化合物はいずれも、1つのアクリルアミドの断片を有しており、マイケル付加アクセプター及びKRASタンパク質上のG12C残基として作用して共有結合複合体を形成する。Liu Yiらは2018年、Cell(Matthew R. Janes,Yi Liu et al.,Cell,2018,172,578-589.)においてKRAS G12C変異を標的とする共有結合阻害剤ARS-1620を開示報告している。この化合物は優れた代謝安定性を有しており、細胞レベルでnMクラスの細胞抗増殖活性を発現しており、且つ、膵臓がんMIA-Paca2細胞皮下異種移植腫瘍モデルにおいて腫瘍の成長を効果的に抑制することができる。2018年の下半期に、Amgen社のKRAS G12C阻害剤AMG 510に関する第一相臨床試験被験者募集(NCT03600883)が開始されている。これは、初めて臨床研究に入った有機小分子KRAS G12C阻害剤である。2019年のAACR会議では、AMG 510の構造式及び臨床試験前の一部の研究データが公開されている。2019年のASCO会議では、AMG 510の早期の第一相臨床試験の結果が発表されており、AMG 510の、化学療法を受けた後の疾患の進行に対する、KRAS G12C変異を有する非小細胞肺がん患者の疾患制御率が90%に達した。また、Mirati Therapeuticsが研究開発したKRAS G12C阻害剤MRTX849についても、2019年1月に第一相臨床試験被験者募集(NCT03785249)が開始され、代表的な特許としては国際公開第2017201161号パンフレット及び国際公開第2019099524号パンフレットがある。
本発明は、X線粉末回折スペクトルが、角2θ:5.89±0.20°、8.82±0.20°、17.71±0.20°に特徴的回折ピークを有する、式(I)の化合物の結晶形C
を提供する。
本発明のいくつかの解決策において、上記結晶形Cは、X線粉末回折スペクトルが、角2θ:5.89±0.20°、8.82±0.20°、13.19±0.20°、14.81±0.20°、17.71±0.20°、18.72±0.20°、21.58±0.20°、24.47±0.20°に特徴的回折ピークを有する。
本発明のいくつかの解決策において、上記結晶形Cは、X線粉末回折スペクトルが、角2θ:5.89°、8.82°、11.50°、12.58°、13.19°、14.42°、14.81°、17.71°、18.72°、20.70°、21.58°、23.51°、24.47°、25.36°、26.58°、27.09°、29.08°に特徴的回折ピークを有する。
本発明は、X線粉末回折スペクトルが、角2θ:5.89±0.20°、8.82±0.20°に特徴的回折ピークを有し、さらに、17.71±0.20°、及び/又は11.50±0.20°、及び/又は12.58±0.20°、及び/又は13.19±0.20°、及び/又は14.42±0.20°、及び/又は14.81±0.20°、及び/又は18.72±0.20°、及び/又は20.70±0.20°、及び/又は21.58±0.20°、及び/又は23.51±0.20°、及び/又は24.47±0.20°、及び/又は25.36±0.20°、及び/又は26.58±0.20°、及び/又は27.09±0.20°、及び/又は29.08±0.20°に特徴的ピークを有する、式(I)の化合物の結晶形Cを提供する。
本発明のいくつかの解決策において、上記結晶形Cは、XRPDスペクトルが図3に示す通りである。
本発明のいくつかの解決策において、上記結晶形CのXRPDスペクトル解析データは表3に示す通りである。
本発明のいくつかの解決策において、上記結晶形Cは、示差走査熱量測定曲線が、214.7±5℃に吸熱ピークの始点を有する。
本発明のいくつかの解決策において、上記結晶形Cは、DSCスペクトルが図11に示す通りである。
本発明のいくつかの解決策において、上記結晶形Cは、熱重量分析曲線の、150.0±3℃における重量減少が2.52%に達する。
本発明のいくつかの解決策において、上記結晶形Cは、TGAスペクトルが図10に示す通りである。
本発明は、XRPDスペクトル解析データが表1に示す通りである、式(I)の化合物の結晶形Aを提供する。
本発明は、XRPDスペクトルが図1に示す通りである、式(I)の化合物の結晶形Aを提供する。
本発明のいくつかの解決策において、上記結晶形Aは、DSCスペクトルが図7に示す通りである。
本発明のいくつかの解決策において、上記結晶形Aは、TGAスペクトルが図6に示す通りである。
本発明は、XRPDスペクトル解析データが表2に示す通りである、式(I)の化合物の結晶形Bを提供する。
本発明は、XRPDスペクトルが図2に示す通りである、式(I)の化合物の結晶形Bを提供する。
本発明のいくつかの解決策において、上記結晶形Bは、DSCスペクトルが図9に示す通りである。
本発明のいくつかの解決策において、上記結晶形Bは、TGAスペクトルが図8に示す通りである。
本発明は、XRPDスペクトル解析データが表4に示す通りである、式(I)の化合物の結晶形Dを提供する。
本発明は、XRPDスペクトルが図4に示す通りである、式(I)の化合物の結晶形Dを提供する。
本発明のいくつかの解決策において、上記結晶形Dは、DSCスペクトルが図13に示す通りである。
本発明のいくつかの解決策において、上記結晶形Dは、TGAスペクトルが図12に示す通りである。
s
本発明は、XRPDスペクトル解析データが表5に示す通りである、式(I)の化合物の結晶形Eを提供する。
本発明は、XRPDスペクトル解析データが表5に示す通りである、式(I)の化合物の結晶形Eを提供する。
本発明は、XRPDスペクトルが図5に示す通りである、式(I)の化合物の結晶形Eを提供する。
本発明のいくつかの解決策において、上記結晶形Eは、DSCスペクトルが図15に示す通りである。
本発明のいくつかの解決策において、上記結晶形Eは、TGAスペクトルが図14に示す通りである。
本発明のいくつかの解決策において、上記結晶形の、がん治療薬の調製における使用。
本発明のいくつかの解決策において、上記がんは、肺がん、リンパ腫、食道がん、卵巣がん、膵臓がん、直腸がん、脳神経膠腫、子宮頸がん、尿路上皮がん、胃がん、子宮内膜がん、肝がん、胆管がん、乳腺がん、結腸がん、白血病、及びメラノーマを含む。
本発明の化合物は、優れた細胞活性及び選択性を有しており、結晶形が比較的安定しており、溶解性が高く、吸湿性が適当であり、良好な創薬可能性を備えている。
定義と説明
本発明は下記の略語を採用する:DMSOはジメチルスルホキシドを表し;MeOHはメタノールを表し;TFAはトリフルオロ酢酸を表し;NCSはN-クロロスクシンイミドを表し;PyBrOPはブロモ-トリス-ピロリジノ-ホスホニウムヘキサフルオロホスファートを表し;LCMSは高速液体クロマトグラフィー/質量分析を表し;XRPDはX線粉末回折を表し;HPLCは高速液体クロマトグラフィーを表し;ACNはアセトニトリルを表し;H2Oは水を表す。
本発明は下記の略語を採用する:DMSOはジメチルスルホキシドを表し;MeOHはメタノールを表し;TFAはトリフルオロ酢酸を表し;NCSはN-クロロスクシンイミドを表し;PyBrOPはブロモ-トリス-ピロリジノ-ホスホニウムヘキサフルオロホスファートを表し;LCMSは高速液体クロマトグラフィー/質量分析を表し;XRPDはX線粉末回折を表し;HPLCは高速液体クロマトグラフィーを表し;ACNはアセトニトリルを表し;H2Oは水を表す。
XRPD試験パラメータ
熱重量分析(TGA)及び示差走査熱量測定(DSC)
TGA及びDSCスペクトルはそれぞれ、熱重量分析計TA Discovery TGA5500/Q5000と示差走査熱量計TAQ200/Q2000/Discovery DSC 2500において収集され、表7は試験パラメータを列記している。
TGA及びDSCスペクトルはそれぞれ、熱重量分析計TA Discovery TGA5500/Q5000と示差走査熱量計TAQ200/Q2000/Discovery DSC 2500において収集され、表7は試験パラメータを列記している。
高速液体クロマトグラフィー(HPLC)
サンプルの純度及び溶解度は、高速液体クロマトグラフィーAgilent 1260 HPLCによって収集して測定する。
サンプルの純度及び溶解度は、高速液体クロマトグラフィーAgilent 1260 HPLCによって収集して測定する。
打錠(Hydraulic Press)
打錠実験はSYP-5BS手動打錠機において遂行され、サンプルが受ける圧力は約350MPaである。
打錠実験はSYP-5BS手動打錠機において遂行され、サンプルが受ける圧力は約350MPaである。
以下、実施例を通じて本発明について詳しく記述するが、本発明に対するいかなる不利な限定も意味しない。本発明の化合物は、以下に列挙する具体的な実施形態と、他の化学合成方法との結合により形成される実施形態と、当業者に周知の均等物置換方式とを含む、当業者に周知の種々の合成方法によって調製することができ、好ましい実施形態は本発明の実施例を含むが、これらのみに限定されない。当業者にとっては、本発明の趣旨及び範囲を逸脱しない状況で、本発明の具体的な実施形態に対して種々の変更や改良を行うことは自明である。
実施例1 式(I)の化合物の調製
ステップ1:化合物2の合成
化合物1(1500g、4.49mol)のエタノール(10.5L)と水(4.5L)溶液に炭酸カリウム(1.24kg、8.97mol)を添加した後、50℃まで昇温し、温度を50~70℃に制御して過酸化水素水(1.78kg、15.71mol、30%純度)を直接ゆっくりと滴加し、滴加完了後に70℃で1時間攪拌し続けた。30℃まで降温し、亜硫酸ナトリウム水溶液(3.0L)を添加した後、30℃で1時間攪拌し、水道水(30L)を添加し、20℃で1時間攪拌し、固体を濾過し乾燥させて化合物2を得た。LCMS(ESI)m/z:331.0(M+1)。
化合物1(1500g、4.49mol)のエタノール(10.5L)と水(4.5L)溶液に炭酸カリウム(1.24kg、8.97mol)を添加した後、50℃まで昇温し、温度を50~70℃に制御して過酸化水素水(1.78kg、15.71mol、30%純度)を直接ゆっくりと滴加し、滴加完了後に70℃で1時間攪拌し続けた。30℃まで降温し、亜硫酸ナトリウム水溶液(3.0L)を添加した後、30℃で1時間攪拌し、水道水(30L)を添加し、20℃で1時間攪拌し、固体を濾過し乾燥させて化合物2を得た。LCMS(ESI)m/z:331.0(M+1)。
ステップ2:化合物3の合成
化合物2(300g、0.84mol)のアセトニトリル(3.0L)溶液に水酸化カリウム(189.98g、3.39mol)及び二硫化炭素(193.35g、2.54mol)を添加し、反応液を25℃で2時間攪拌した。水道水(7.5L)を添加した後、2Mの塩酸(1.8L)でpHを1に調節し、析出固体を濾過し、水ですすぎ、乾燥させて化合物3を得た。LCMS(ESI)m/z:373.0(M+1)。
化合物2(300g、0.84mol)のアセトニトリル(3.0L)溶液に水酸化カリウム(189.98g、3.39mol)及び二硫化炭素(193.35g、2.54mol)を添加し、反応液を25℃で2時間攪拌した。水道水(7.5L)を添加した後、2Mの塩酸(1.8L)でpHを1に調節し、析出固体を濾過し、水ですすぎ、乾燥させて化合物3を得た。LCMS(ESI)m/z:373.0(M+1)。
ステップ3:化合物4の合成
化合物3(1000g、2.69mol)の炭酸ジメチル(10.0L)溶液に炭酸カリウム(816.69g、5.91mol)及び臭化テトラブチルアンモニウム(86.59g、268.60mmol)を添加し、反応液を内温85~90℃で16時間攪拌し、30℃まで降温し、固体を濾過した後、濾過ケーキを14Lの水で希釈し、10℃で3時間攪拌し、さらに、6Mの塩酸でpHを2に調節し、濾過し、乾燥させて粗生成物(1085g)を得た。粗生成物を酢酸エチル(3254mL)と石油エーテル(4881mL)との混合溶媒を用いて20℃で10時間攪拌し、濾過し、乾燥させて化合物4を得た。LCMS(ESI)m/z:387.0(M+1)。
化合物3(1000g、2.69mol)の炭酸ジメチル(10.0L)溶液に炭酸カリウム(816.69g、5.91mol)及び臭化テトラブチルアンモニウム(86.59g、268.60mmol)を添加し、反応液を内温85~90℃で16時間攪拌し、30℃まで降温し、固体を濾過した後、濾過ケーキを14Lの水で希釈し、10℃で3時間攪拌し、さらに、6Mの塩酸でpHを2に調節し、濾過し、乾燥させて粗生成物(1085g)を得た。粗生成物を酢酸エチル(3254mL)と石油エーテル(4881mL)との混合溶媒を用いて20℃で10時間攪拌し、濾過し、乾燥させて化合物4を得た。LCMS(ESI)m/z:387.0(M+1)。
ステップ4:化合物5の合成
N,N-ジエチルアゼチジン-3-アミン(159.70g、1.25mol)のn-ブタノール(3510mL)溶液に化合物4(390g、0.96mol)を添加し、反応液を120℃まで加熱し、15時間攪拌した。反応液を30℃まで冷却し、水(4.0L)を添加し、層化し、水相を酢酸エチル(1L*2)で2回抽出し、有機相を合わせて減圧濃縮した。濃縮して得られた残余物に酢酸エチル(4L)及び水(3.0L)を添加し、6Mの塩酸でpH=2に調節し、有機相を分離させて捨て、水相を炭酸カリウム(250g)でpH=8に調節した後、酢酸エチル(2.5L*3)で3回抽出し、無水硫酸ナトリウム乾燥し、濾過濃縮乾燥して化合物5を得た。LCMS(ESI)m/z:467.1(M+1)。
N,N-ジエチルアゼチジン-3-アミン(159.70g、1.25mol)のn-ブタノール(3510mL)溶液に化合物4(390g、0.96mol)を添加し、反応液を120℃まで加熱し、15時間攪拌した。反応液を30℃まで冷却し、水(4.0L)を添加し、層化し、水相を酢酸エチル(1L*2)で2回抽出し、有機相を合わせて減圧濃縮した。濃縮して得られた残余物に酢酸エチル(4L)及び水(3.0L)を添加し、6Mの塩酸でpH=2に調節し、有機相を分離させて捨て、水相を炭酸カリウム(250g)でpH=8に調節した後、酢酸エチル(2.5L*3)で3回抽出し、無水硫酸ナトリウム乾燥し、濾過濃縮乾燥して化合物5を得た。LCMS(ESI)m/z:467.1(M+1)。
ステップ5:化合物6の合成
化合物5(830g、1.69mmol)のアセトニトリル(2.52L)溶液にTFA(771.02g、6.76mmol)及びNCS(1451.47g、3.38mmol)を添加し、反応液を60℃まで昇温し、2時間攪拌した。飽和した亜硫酸ナトリウム水溶液(1.6L)を添加してクエンチした後、1Mの水酸化ナトリウム溶液(7L)を滴加し、酢酸エチル(4L*3)で3回抽出し、飽和食塩水(1L)で1回洗浄し、乾燥、濾過、濃縮して化合物6を得た。LCMS(ESI)m/z:535.0(M+1)。
化合物5(830g、1.69mmol)のアセトニトリル(2.52L)溶液にTFA(771.02g、6.76mmol)及びNCS(1451.47g、3.38mmol)を添加し、反応液を60℃まで昇温し、2時間攪拌した。飽和した亜硫酸ナトリウム水溶液(1.6L)を添加してクエンチした後、1Mの水酸化ナトリウム溶液(7L)を滴加し、酢酸エチル(4L*3)で3回抽出し、飽和食塩水(1L)で1回洗浄し、乾燥、濾過、濃縮して化合物6を得た。LCMS(ESI)m/z:535.0(M+1)。
ステップ6:化合物7の合成
化合物6(400g、0.69mol)のN,N-ジメチルアセトアミド(3.2L)溶液にN,N-ジイソプロピルエチルアミン(135.05g、1.04mol)、化合物6-1(142.72g、0.76mol)及びPyBrOP(357.23g、0.76mmol)を添加し、反応液を20℃で3時間攪拌した。反応液に純水(9.6L)を添加した後、濾過し、濾過ケーキを乾燥させて化合物7を得た。LCMS(ESI)m/z:703.1(M+1)。
化合物6(400g、0.69mol)のN,N-ジメチルアセトアミド(3.2L)溶液にN,N-ジイソプロピルエチルアミン(135.05g、1.04mol)、化合物6-1(142.72g、0.76mol)及びPyBrOP(357.23g、0.76mmol)を添加し、反応液を20℃で3時間攪拌した。反応液に純水(9.6L)を添加した後、濾過し、濾過ケーキを乾燥させて化合物7を得た。LCMS(ESI)m/z:703.1(M+1)。
ステップ7:化合物8の合成
化合物7(600g、0.85mol)の酢酸エチル(1.8L)溶液に4Mの塩酸メタノール(1.8L、7.20mol)溶液を添加し、反応液を15℃で12時間攪拌した。反応液を濾過し、濾過ケーキを、酢酸エチル(2L)を用いて15℃で2時間叩解した。濾過し、濾過ケーキを乾燥させて化合物8を得た。LCMS(ESI)m/z:603.1(M+1)。
化合物7(600g、0.85mol)の酢酸エチル(1.8L)溶液に4Mの塩酸メタノール(1.8L、7.20mol)溶液を添加し、反応液を15℃で12時間攪拌した。反応液を濾過し、濾過ケーキを、酢酸エチル(2L)を用いて15℃で2時間叩解した。濾過し、濾過ケーキを乾燥させて化合物8を得た。LCMS(ESI)m/z:603.1(M+1)。
ステップ8:式(I)の化合物の合成
化合物8(360g、0.53mmol)の2-メチルテトラヒドロフラン(3.6L)溶液に水(7.2L)及び炭酸カリウム(146.70g、1.06mol)を添加し、反応液を15℃まで冷却した後、化合物8-1(57.64g、0.64mol)を滴加し、反応液を15℃で15分攪拌した。反応液を2-メチルテトラヒドロフラン(0.5L*2)で2回抽出した。有機相を合わせ、飽和食塩水(0.5L)で1回洗浄し、無水硫酸ナトリウム乾燥し、濾過し、濾液を減圧濃縮して粗生成物を得た。粗生成物を、メタノール/水=1/2(2.8L)の混合溶媒を用いて40℃で12時間攪拌した後、濾過し、濾過ケーキを加熱乾燥してからイソプロピルアルコール(1.5L)を添加して懸濁液を形成し、80℃まで加熱し、80℃で2時間攪拌した。続いてn-ヘプタン(1.0L)を添加し、反応液を80℃で12時間攪拌した。反応液を25℃まで冷却し、25℃で12時間攪拌し続けた。続いて濾過し、濾過ケーキ乾燥させて式(I)の化合物を得た。LCMS(ESI)m/z:656.9(M+1);1HNMR(400MHz、DMSO-d6)δ7.68(d、J=7.58Hz、1H)7.00(s、1H)6.82(dd、J=16.69、10.45Hz、1H)6.10-6.22(m、3H)5.69-5.77(m、1H)4.09-4.22(m、2H)3.85-3.94(m、2H)3.79(brs、2H)3.71(brs、6H)3.60-3.65(m、1H)2.51-2.57(m、4H)0.91-0.99(m、6H)。
化合物8(360g、0.53mmol)の2-メチルテトラヒドロフラン(3.6L)溶液に水(7.2L)及び炭酸カリウム(146.70g、1.06mol)を添加し、反応液を15℃まで冷却した後、化合物8-1(57.64g、0.64mol)を滴加し、反応液を15℃で15分攪拌した。反応液を2-メチルテトラヒドロフラン(0.5L*2)で2回抽出した。有機相を合わせ、飽和食塩水(0.5L)で1回洗浄し、無水硫酸ナトリウム乾燥し、濾過し、濾液を減圧濃縮して粗生成物を得た。粗生成物を、メタノール/水=1/2(2.8L)の混合溶媒を用いて40℃で12時間攪拌した後、濾過し、濾過ケーキを加熱乾燥してからイソプロピルアルコール(1.5L)を添加して懸濁液を形成し、80℃まで加熱し、80℃で2時間攪拌した。続いてn-ヘプタン(1.0L)を添加し、反応液を80℃で12時間攪拌した。反応液を25℃まで冷却し、25℃で12時間攪拌し続けた。続いて濾過し、濾過ケーキ乾燥させて式(I)の化合物を得た。LCMS(ESI)m/z:656.9(M+1);1HNMR(400MHz、DMSO-d6)δ7.68(d、J=7.58Hz、1H)7.00(s、1H)6.82(dd、J=16.69、10.45Hz、1H)6.10-6.22(m、3H)5.69-5.77(m、1H)4.09-4.22(m、2H)3.85-3.94(m、2H)3.79(brs、2H)3.71(brs、6H)3.60-3.65(m、1H)2.51-2.57(m、4H)0.91-0.99(m、6H)。
実施例2 式(I)の化合物結晶形の調製
式(I)の化合物結晶形Aの調製:
式(I)の化合物(10g)を130mlのイソプロピルアルコールに溶解させ、100℃まで昇温し、100℃で1時間攪拌した後、10℃まで自然冷却し、10℃下で9時間攪拌し、濾過し、結晶形Aを得た。
式(I)の化合物結晶形Aの調製:
式(I)の化合物(10g)を130mlのイソプロピルアルコールに溶解させ、100℃まで昇温し、100℃で1時間攪拌した後、10℃まで自然冷却し、10℃下で9時間攪拌し、濾過し、結晶形Aを得た。
式(I)の化合物結晶形Bの調製:
式(I)の化合物(19.0mg)を1.0mlのテトラヒドロフランに溶解させ、それに3.6mlの逆溶媒の水を1滴ずつ添加し、結晶形Bを得た。
式(I)の化合物(19.0mg)を1.0mlのテトラヒドロフランに溶解させ、それに3.6mlの逆溶媒の水を1滴ずつ添加し、結晶形Bを得た。
式(I)の化合物結晶形Cの調製:
式(I)の化合物(19.7mg)を1.0mlのアセトニトリルに溶解させ、それに3.7mlの逆溶媒の水を1滴ずつ添加し、結晶形Cを得た。
式(I)の化合物(19.7mg)を1.0mlのアセトニトリルに溶解させ、それに3.7mlの逆溶媒の水を1滴ずつ添加し、結晶形Cを得た。
式(I)の化合物結晶形Dの調製:
式(I)の化合物(14.7mg)を1.0mlの酢酸エチルに溶解させ、それに5.8mlの逆溶媒のn-ヘプタンを1滴ずつ添加し、結晶形Dを得た。
式(I)の化合物(14.7mg)を1.0mlの酢酸エチルに溶解させ、それに5.8mlの逆溶媒のn-ヘプタンを1滴ずつ添加し、結晶形Dを得た。
式(I)の化合物(22.0mg)を0.6mlの酢酸イソプロピル/m-キシレン(体積比1:3)に加え、懸濁液を得、50℃で2時間平衡化させてから濾過し、0.1℃/minの速度で5℃まで降温した後、室温で約1カ月揮発させ、結晶形Dを得た。
式(I)の化合物(32.2mg)を0.5mlのアセトニトリル/m-キシレン(体積比1:5)に加え、懸濁液を得、50℃で2時間平衡化させてから、0.1℃/minの速度で5℃まで降温した後、0.1℃/minの速度で50℃まで昇温し、さらに、0.1℃/minの速度で5℃まで降温し、室温で約1カ月揮発させた後、結晶形Dを得た。
式(I)の化合物結晶形Eの調製:
式(I)の化合物(15.7mg)を1.0mlの2-メチルテトラヒドロフランに溶解させ、それに3.8mlの逆溶媒のn-ヘプタンを1滴ずつ添加し、結晶形Eを得た。
式(I)の化合物(15.7mg)を1.0mlの2-メチルテトラヒドロフランに溶解させ、それに3.8mlの逆溶媒のn-ヘプタンを1滴ずつ添加し、結晶形Eを得た。
実施例3 式(I)の化合物結晶形Cの圧力安定性
式(I)の化合物結晶形Cを円形金型(直径6mm)に入れ、サンプルが受ける圧力が350MPa前後に達するまで加圧し、シート状サンプルの小片を取ってXRPDを直接検査した結果、結晶形Cは打錠(圧力約350MPa)を経た後に結晶形が変わっていないことが示された。
式(I)の化合物結晶形Cを円形金型(直径6mm)に入れ、サンプルが受ける圧力が350MPa前後に達するまで加圧し、シート状サンプルの小片を取ってXRPDを直接検査した結果、結晶形Cは打錠(圧力約350MPa)を経た後に結晶形が変わっていないことが示された。
結論:式(I)の化合物結晶形Cは、優れた圧力安定性を有する。
実施例4 式(I)の化合物結晶形Cの固体安定性実験
式(I)の化合物結晶形Cの固体安定性を評価するため、式(I)の化合物結晶形Cについて、影響要因(高温、高湿及び光照射)と、60℃/75%RH及び40℃/75%RHの条件の安定性との考察を行った。結晶形Cを、高温(60℃、閉鎖)、高湿(92.5%RH、シールフィルムで包んで小穴を5つ開ける)の条件で1週間、2週間それぞれ放置し、ICH条件(可視光線照度が1.2E+06Lux・hrsに達し、紫外線照度が200W・hrs/m2に達する)により可視光線及び紫外線の下(遮光対照群のサンプルを同時に放置し、アルミ箔で包む)で閉鎖放置すると同時に、60℃/75%RHの条件で1、2カ月放置し(シールフィルムで包んで小穴を5つ開ける)、40℃/75%RHの条件で1、2、3カ月放置した(シールフィルムで包んで小穴を5つ開ける)。すべての安定性サンプルについてXRPD試験を行うことで、結晶形の変化を検出し、すべての安定性サンプルについてHPLC試験を行った。
式(I)の化合物結晶形Cの固体安定性を評価するため、式(I)の化合物結晶形Cについて、影響要因(高温、高湿及び光照射)と、60℃/75%RH及び40℃/75%RHの条件の安定性との考察を行った。結晶形Cを、高温(60℃、閉鎖)、高湿(92.5%RH、シールフィルムで包んで小穴を5つ開ける)の条件で1週間、2週間それぞれ放置し、ICH条件(可視光線照度が1.2E+06Lux・hrsに達し、紫外線照度が200W・hrs/m2に達する)により可視光線及び紫外線の下(遮光対照群のサンプルを同時に放置し、アルミ箔で包む)で閉鎖放置すると同時に、60℃/75%RHの条件で1、2カ月放置し(シールフィルムで包んで小穴を5つ開ける)、40℃/75%RHの条件で1、2、3カ月放置した(シールフィルムで包んで小穴を5つ開ける)。すべての安定性サンプルについてXRPD試験を行うことで、結晶形の変化を検出し、すべての安定性サンプルについてHPLC試験を行った。
実験結果:表9を参照のこと。
結論:式(I)の化合物晶C型は、優れた固体安定性を有する。
実施例5 式(I)の化合物立体配置の確認
式(I)の化合物の結晶調製:式(I)の化合物の結晶は、エタノール条件下で、溶媒揮発法を用い、室温で10日間の培養を経て得られる。式(I)の化合物の立体構造楕円球図について図16を参照すると、S配置である。式(I)の化合物結晶の構造データ及びパラメータについては、表10-1、10-2、10-3、10-4、10-5、及び10-6を参照のこと。
式(I)の化合物の結晶調製:式(I)の化合物の結晶は、エタノール条件下で、溶媒揮発法を用い、室温で10日間の培養を経て得られる。式(I)の化合物の立体構造楕円球図について図16を参照すると、S配置である。式(I)の化合物結晶の構造データ及びパラメータについては、表10-1、10-2、10-3、10-4、10-5、及び10-6を参照のこと。
実験例1:細胞実験
実験の目的
NCI-H358、MIA-PA-CA-2、A375、SW1463、A427細胞において、細胞増殖に対する化合物の影響を検出する。
実験の目的
NCI-H358、MIA-PA-CA-2、A375、SW1463、A427細胞において、細胞増殖に対する化合物の影響を検出する。
式(I)の化合物はKRAS G12C選択性阻害剤であり、GDPと結合するKRAS G12Cタンパク質が共有結合し、KRASタンパク質のGDP/GTPの交換をブロックし、KRASタンパク質に、GDPと結合する形式における不活性状態を維持させることにより、細胞及び腫瘍の成長を抑制することができると実証した研究が既にある。
実験方法
細胞培養条件
H358細胞系培地:89%培地RPMI1640+10%ウシ胎児血清+1%P/S
MIA-PA-CA-2細胞系培地:86.5%培地DMEM+10%ウシ胎児血清+2.5%ウマ血清+1%P/S
A375細胞系培地:89%培地DMEM+10%ウシ胎児血清+1%P/S
SW1463細胞系培地:89%培地Leibovit2 sL-15+10%ウシ胎児血清+1%P/S
A427細胞系培地:89%培地EMEM+10%ウシ胎児血清+1%P/S
細胞培養条件
H358細胞系培地:89%培地RPMI1640+10%ウシ胎児血清+1%P/S
MIA-PA-CA-2細胞系培地:86.5%培地DMEM+10%ウシ胎児血清+2.5%ウマ血清+1%P/S
A375細胞系培地:89%培地DMEM+10%ウシ胎児血清+1%P/S
SW1463細胞系培地:89%培地Leibovit2 sL-15+10%ウシ胎児血清+1%P/S
A427細胞系培地:89%培地EMEM+10%ウシ胎児血清+1%P/S
細胞播種
1、細胞の継代過程で用いられる培地とパンクレアチンを37℃の水槽に入れて予熱した。
1、細胞の継代過程で用いられる培地とパンクレアチンを37℃の水槽に入れて予熱した。
2、パンクレアチンで細胞をリンスし、パンクレアチンで細胞を脱落状態まで消化し、培養液を加えて混和し、消化を終了した。
3、細胞を15mL遠心管に吸い取り、0.01mL細胞懸濁液を吸い取って計数板に添加して計数した。
4、すべての細胞について、下表中の細胞密度により、それぞれ適量の細胞量を取って15mL遠心管に加え、相応の細胞培養液を用いて体積9mLまで補った。
5、細胞については、添付するマイクロプレート配置図に従い、96ウェルマイクロプレートの周縁横列のウェルに150μLの無菌水を添加し、その他のウェルに80μLの細胞懸濁液をそれぞれ添加した後、細胞培養プレートをインキュベーターに入れて培養した。
化合物の準備
DMSOを用いて式(I)の化合物を10mMから2mMまで希釈し、続いて、3倍に連続して希釈し、計9つの濃度勾配を希釈した。
DMSOを用いて式(I)の化合物を10mMから2mMまで希釈し、続いて、3倍に連続して希釈し、計9つの濃度勾配を希釈した。
調製された2μLの化合物を濃度勾配毎に吸い取り、対応する細胞の78μLの培地に添加して均一に混合し、化合物投薬溶液とした。
3、添付するマイクロプレート配置図に従い、20μLの化合物投薬溶液を吸い取り、各細胞培養プレートにそれぞれ添加する。終濃度は10μM~0.0015μMであり、DMSO終濃度は0.5%である。2.5%のDMSOを含む20μLの細胞培地を対照群に添加した後、細胞培養プレートをインキュベーター中に戻し入れて培養した。
検出・読み取り
1、化合物処理の当日、0日目の試験プレートをインキュベーターから取り出し、50μLのCell Titer Gloを添加し、1000rpmで10秒間遠心し、室温で10分間振盪した後、再び1000rpmで10秒間遠心し、Envisionで読み取った。
1、化合物処理の当日、0日目の試験プレートをインキュベーターから取り出し、50μLのCell Titer Gloを添加し、1000rpmで10秒間遠心し、室温で10分間振盪した後、再び1000rpmで10秒間遠心し、Envisionで読み取った。
2、細胞を72時間にわたり化合物インキュベーションした後、MIA-PA-CA-2、A375、A427細胞の試験プレートをインキュベーターから取り出し、96ウェルマイクロプレートの各ウェルに50μLのCell Titer-Gloを添加し、1000rpmで10秒間遠心し、室温で10分間振盪した後、再び1000rpmで10秒間遠心し、Envisionで読み取った。
3、細胞を120時間にわたり化合物インキュベーションした後、NCI-H358細胞の試験プレートをインキュベーターから取り出し、96ウェルマイクロプレートの各ウェルに50μLのCell Titer-Gloを添加し、1000rpmで10秒間遠心し、室温で10分間振盪した後、再び1000rpmで10秒間遠心し、Envisionで読み取った。
4、細胞を144時間にわたり化合物インキュベーションした後、SW1463細胞の試験プレートをインキュベーターから取り出し、96ウェルマイクロプレートの各ウェルに50μLのCell Titer-Gloを添加し、1000rpmで10秒間遠心し、室温で10分間振盪した後、再び1000rpmで10秒間遠心し、Envisionで読み取った。
実験結果と検討
式(I)の化合物は、ヒト非小細胞肺がんのNCI-H358細胞、膵臓がんMIA-PA-CA-2、ヒト直腸腺がん細胞SW1463に対する増殖阻害活性が優れていることを、本実験の試験結果が示している。同時に、式(I)の化合物は、メラノーマA375細胞、ヒト肺がん細胞A427に対する活性が弱く、このことは、野生型KRAS及びKRAS(G12D)タンパク質に対する阻害活性が低く、オフターゲットのリスクが低いことを示している。詳細なIC50データについては下表11を参照
式(I)の化合物は、ヒト非小細胞肺がんのNCI-H358細胞、膵臓がんMIA-PA-CA-2、ヒト直腸腺がん細胞SW1463に対する増殖阻害活性が優れていることを、本実験の試験結果が示している。同時に、式(I)の化合物は、メラノーマA375細胞、ヒト肺がん細胞A427に対する活性が弱く、このことは、野生型KRAS及びKRAS(G12D)タンパク質に対する阻害活性が低く、オフターゲットのリスクが低いことを示している。詳細なIC50データについては下表11を参照
Claims (10)
- X線粉末回折スペクトルが、角2θ:5.89±0.20°、8.82±0.20°、17.71±0.20°に特徴的回折ピークを有する、式(I)の化合物の結晶形C。
- X線粉末回折スペクトルが、角2θ:5.89±0.20°、8.82±0.20°、13.19±0.20°、14.81±0.20°、17.71±0.20°、18.72±0.20°、21.58±0.20°、24.47±0.20°に特徴的回折ピークを有する、請求項1に記載の結晶形C。
- X線粉末回折スペクトルが、角2θ:5.89°、8.82°、11.50°、12.58°、13.19°、14.42°、14.81°、17.71°、18.72°、20.70°、21.58°、23.51°、24.47°、25.36°、26.58°、27.09°、29.08°に特徴的回折ピークを有する、請求項2に記載の結晶形C。
- XRPDスペクトルが図3に示す通りである、請求項2又は3に記載の結晶形C。
- 示差走査熱量測定曲線が、214.7±5℃に吸熱ピークの始点を有する、請求項1~4のいずれか一項に記載の結晶形C。
- DSCスペクトルが図11に示す通りである、請求項5に記載の結晶形C。
- 熱重量分析曲線の、150.0±3℃における重量減少が2.52%に達する、請求項1~4のいずれか一項に記載の結晶形C。
- TGAスペクトルが図10に示す通りである、請求項7に記載の結晶形C。
- 請求項1~8のいずれか一項に記載の結晶形の、がん治療薬の調製における使用。
- 前記がんが、肺がん、リンパ腫、食道がん、卵巣がん、膵臓がん、直腸がん、脳神経膠腫、子宮頸がん、尿路上皮がん、胃がん、子宮内膜がん、肝がん、胆管がん、乳腺がん、結腸がん、白血病、及びメラノーマを含む、請求項9に記載の使用。
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