JP2023539394A - パーフルオロペンタン(pfp)を製造する工業方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、パーフルオロペンタン(PFP)を製造する新規工業方法、及びその新規中間体化合物の製造に関し、さらに、その新規中間体化合物自体及びパーフルオロペンタン(PFP)の製造方法における用途に関する。本発明は、化合物PFP(パーフルオロペンタン)及び/又は化合物パーフルオロ化4-メチルブチロラクトン(即ち、PFP(パーフルオロペンタン)の前駆体又は中間体化合物)を製造する方法であって、フッ素化剤としてF2ガスを利用する直接フッ素化反応、及び/又はフッ素化剤としてSF4を利用するフッ素化反応を含むことを特徴とする方法に関する。本発明は、パーフルオロペンタン(PFP)及び/又は化合物パーフルオロ化4-メチルブチロラクトンを製造するための高効率かつ簡略化された新規工業方法を提供する。

Description

本発明は、パーフルオロペンタン(PFP)を製造する新規工業方法、及びその新規中間体化合物の製造に関し、さらに、その新規中間体化合物自体及びパーフルオロペンタン(PFP)の製造方法における用途に関する。
パーフルオロペンタン(PFP)又はドデカフルオロペンタン(UPAC名称)も、そのINN/USAN名称パーフルオロペンタン(Perflenapent)として知られている。
医薬品国際一般名(International Nonproprietary Name、INN)は薬品又は活性成分の公式汎用と一般名である。米国一般名(United States Adopted Names、USAN)は、米国で販売されている医薬品に割り当てられる唯一の一般名である。各名称は、いずれも米国医師会(American Medical Association、AMA)、米国薬局方協会(United States Pharmacopeia、USP)と米国薬剤師会(American Public Health Association、APHA)が共同で発起したUSAN委員会によって指定される。
パーフルオロペンタン(PFP)(CAS番号:678-26-2)は、フルオロカーボン化合物(化学式C12、分子量288.036 g/mol)-ペンタンのパーフルオロ化同種物、そして、室温よりやや高い温度下で沸騰できる液体(沸騰点28℃、25℃時の蒸気圧力が83.99 kPa、25℃時の液体密度が1.63 g/mL、25℃時の粘度は0.652 mPA*sである)である。
パーフルオロペンタン(PFP)は加圧式定量吸入器に用いられる推進薬、マイクロバブル超音波造影剤におけるガス状コア及びナノ液滴をミクロンサイズに転化することにより、ガス微小泡(超音波液滴蒸発)の閉塞療法を含む様々な生物医学用途を有する。特に、パーフルオロペンタン(PFP)は血液代替物として機能する場合もある。
血液代替物は人工血液又は血液代用物とも呼ばれ、生物血液のなんらかの機能を模擬及び実現するための物質である。これは、血液又は血液ベースの製品をある人から別の人に輸送する輸血の代替手法を提供することを目的とする。現在、体積回復のみが必要な場合については、幅広い利用可能な非血液体積拡張剤がある。
パーフルオロ化化合物、特に人工血液代替物として用いられるペルフルオロアルカンの特性は、酸素(O)を非常に良好に溶解できるので、例えば、G.MottaらがMinerva Med(1983 Jan 14;74(1-2):1-18)又はN.ShnoyがAnaesthesist(1979;28(11)、503-10)、及びD.D.LawsonらがJ. Fluorine Chemistry(第12巻第三期(1978)、221-236)(https://doi.org/10.1016/S0022-1139(00)81587-0)(「Methods for the estimation of vapor pressures and oxygen solubilities of fluo-rochemicals for possible application in artificial blood formula-tions.」)に開示されているように、長きにわたって公知である。
パーフルオロ化炭素溶解酸素を用いて1つの種の肺を完全に充填する実験は良く知られている(例えば、「Shaffer、Thomas H; Wolfson、Marla R.; Clark、Leland C.(Oct 1992)、「Liquid ventilation」、Pediatric Pulmonology. 14(2): 102-109.doi:10.1002/ppul.1950140208」参照)。S.SarkarがIndian J Crit Care Med.(2008 Jul-Sep; 12(3): 140-144)で最近のコメントを発表し、https://www.ijccm.org/doi/pdf/10.4103/0972-5229.43685において検索することができる。
特に、パーフルオロペンタンは酸素溶解(O)方面において優れた性能を有し、そして、例えば、M. A. KandataiらがジャーナルLangmuir(2010 Apr 6; 26(7): 4655-4660)に開示されているように、薬用表面活性剤としても使用されており、Sonus PharmaceuticalがUS5558854(1996)に開示されているように、造影剤として使用されている。
2020年にコロナウイルスの全世界で大流行により、人工血液は大きな注目を再集めて、深刻な長さ欠陥と呼吸障害を有する患者の治療に用いられている。
しかしながら、一部のパーフルオロ化化合物の毒性が強いため、パーフルオロ化化合物を合成し、最終的に精製してヒトで利用可能である許容可能な品質を達成することは、通常、非常に挑戦的であり、そして、不完全なフッ素化反応及び/又は化学反応の選択性が低すぎ、又は不純の原料を使用するだけので、ヒトに利用することができない場合もある。
そのため、純度はヒトで薬物応用のための鍵のパラメータであり、かつ場合によって、合成自体ではなく、精製(原料、中間体及び/又は生成物)のために、より多くの労力を要する。
従来のパーフルオロ化化合物を製造するための主な技術は、いわゆるテロメリゼーション反応(触媒反応において、1,3-ジオレフィンを線状二量しながら、求核試薬を添加し、C-F結合を形成している)を利用することであり、テロメリゼーション反応は、通常、常に異なる鎖長を有する化合物の混合物が生成され、又は溶媒としてHF中で電解フッ素化し(電気化学フッ素化、電極上の局所的イプソ位にFが生成される)、その欠点は、例えば、電力消費により原料が高価にあること、通常、不十分なフッ素化及び/又はC-C結合切断による選択性が低くなることである。なお、一方、精製が必要であるため、電解フッ素化において実現可能な収率はかなり低く、そして、有機材料が電極上によく堆積することによって、反応停止を招くおそれがあるため、実現可能な転化率も非常に低い。さらに、電解フッ素化はバッチ式のみで行われる。
パーフルオロペンタン(PFP)は、人工血液、推進薬、伝熱流体及び喘息噴霧の用量計量吸入器に用いられる主要な候補物である。
既知のパーフルオロペンタン(PFP)の製造方法は、例えば、Asahi GlassがEP967191(1999)に開示されているように、ヘキサフルオロプロピレン(HFP)及びテトラクロロエタン(TFE)のテロメリゼーションにより、フルオロ(F)を二重結合に付加する2ステッププロセスであり、
例えば、デュポンの特許US5268122(1993)において、ヘキサフルオロプロピレン(HFP)とテトラクロロエタン(TFE)との反応について記述されているが、実施例Cでは、良好な収率かつ比例が11:89であるパーフルオロ-2-ペンテン(PFPe)シス/トランス異性体中間体とするが、Al-触媒(AlCl+HFから調製される)の純度と寿命は与えられていない。アルミナ系触媒が「F-原子」を吸収し不活化になることが知られているため、Al触媒は使い捨てものであることが予想される。テロメリゼーション触媒寿命の技術的な欠陥以外、工業規模で達成可能なPFP純度はこの手順の別の1つの欠陥である。もちろん、TFEやHFPが活性化されると、特にLewis酸、例えばAlClが存在する場合、自己重合が起こる可能性があることが知られている。Burford et al., Ind. Eng. Chem., 39, 1947, 328において、フッ素化剤としてCOFを利用することにより、ペンタンをフッ素化することについて説明したが、この反応を用いて精製して達成できる純度の欠如以外、非常に有毒かつ腐食性の廃棄物を含有する含水フッ化物が多く形成されるため、工業規模への拡張性を有さない。
なお、Solvay Fluor GmbHは、EP0619287(1994)において、より高い濃度のFを用いてポリフルオロアルカン(混合物のフッ素化)を製造することについて記述しており、特にAllied Signalは、EP0031519(1981)の実施例3において、溶融アルミナ多孔管にて、ペンタンから、Fを用いてPFPを製造することについて記述している。Progress in Inorganic Chemistry 1979,161ffにおいて、Richard J.LagowとJohn L.Margraveは、Fガスを用いてフッ素化して様々なタイプの化合物(ただし、PFPではない)を製造することについて開示しているが、工業規模に適した反応器タイプはない。US5093432(1992)において、いくつかの反応器タイプ(10L規模)が開示されているが、これは「容器」にすぎず「管」がないため、Fガスと液体と基質との間の接触時間及び熱交換が非常に悪く、非常に長い反応時間及びいくつかのFガスの損失をもたらし、特に図1に示される反応器タイプでは、図2の再循環を使用するのが少し良くなるが、ありとあらゆるこれらのすべては不良な空間/時間収率をもたらし、そして、最終的に工業規模生産に適していない。構造材料については言及されていないが、これはFを用いて成功にフッ素化する別の鍵のパラメータである。上記ジャーナル及び特許において、適切な反応器タイプが開示されていないので、開示されている全てのこれらの方法と反応器タイプは製薬用途における原料入手可能性、選択性、達成可能な純度、又は経済工業規模の拡張可能性方面に適しない。
本発明は、パーフルオロペンタン(PFP)を製造するための有効なプロセス(例えば、工業的に適用可能なプロセス)の分野における既存のニーズを解決した。
従来技術では、パーフルオロペンタン(PFP)を製造するすべての従来方法は、例えば、
これらすべての課題がかなり高い製造コスト、高エネルギー消費、及び多くの有毒廃棄物の形成、例えば、不要な塩及び/又は不要な有機化合物の形成をもたらすこと、
本明細書で上記に示されるように、従来技術の方法は依然として最適ではなく、いくつかの欠点を有すること、といういくつかの課題に関わる。
そのため、パーフルオロペンタン(PFP)を大規模及び/又は工業化生産できることを早急に解決しなければならない。そして、パーフルオロペンタン(PFP)は5つの炭素原子を有する脂肪族有機化合物であるため、特に、容易かつ高純度で得られる可能な合計5つの炭素原子を有する(環)脂肪族原料化合物からの生産が必要である。
米国特許公開番号5558854(1996) 欧州特許公開番号967191(1999) 米国特許公開番号5268122(1993) 欧州特許公開番号0619287(1994) 欧州特許公開番号0031519(1981) 米国特許公開番号5093432(1992)
Minerva Med(1983 Jan 14;74(1-2):1-18) Anaesthesist(1979;28(11)、503-10) J. Fluorine Chemistry(第12巻第三期(1978)、221-236) Methods for the estimation of vapor pressures and oxygen solubilities of fluo-rochemicals for possible application in artificial blood formula-tions. Shaffer、Thomas H; Wolfson、Marla R.; Clark、Leland C.(Oct 1992)、「Liquid ventilation」、Pediatric Pulmonology. 14(2): 102-109.doi:10.1002/ppul.1950140208」 Indian J Crit Care Med.(2008 Jul-Sep; 12(3): 140-144) Langmuir(2010 Apr 6; 26(7): 4655-4660) Progress in Inorganic Chemistry 1979,161ff
そのため、本発明の一つの目的は、パーフルオロペンタン(PFP)及び/又は化合物パーフルオロ化4-メチルブチロラクトンをそれぞれ製造するための有効かつ簡略化された新規工業方法を提供することであり、化合物パーフルオロ化4-メチルブチロラクトンは、パーフルオロペンタン(PFP)の製造において中間体化合物として用いられてもよい。
本発明の別の目的は、化合物パーフルオロ化4-メチルブチロラクトンにより、又は化合物パーフルオロ化4-メチルブチロラクトンからパーフルオロペンタン(PFP)を製造するための有効かつ簡略化された新規工業方法を提供することである。
好ましくは、本発明の別の目的は、パーフルオロペンタン(PFP)及び/又は化合物パーフルオロ化4-メチルブチロラクトンを製造するための有効かつ簡略化された新規工業方法を提供することであり、そして、好ましくは、特殊設備及び特殊反応器設計によって、パーフルオロペンタン(PFP)及び/又は化合物パーフルオロ化4-メチルブチロラクトンを大規模及び/又は工業化製造することができることである。
本発明の目的は、特許請求の範囲で定義されるよう、以下で詳細に説明されるように解決される。本発明は、パーフルオロペンタン(PFP)を製造する新規工業方法に関する。
驚いたことに、合計5つの炭素原子を有し、かつそのうちの2つの前記炭素原子がカルボニル(-C(=O)-)官能基の一部である(環)脂肪族原料化合物は、2ステッププロセスでドデカフルオロペンタン(UPAC名称)又はそのINN/USAN名称でパーフルオロペンタン(Perflenapent)とも呼ばれるパーフルオロペンタン(PFP)に容易にパーフルオロ化されることができ、そして、そのうちの1つの(フッ素化)方法ステップにおいて、前記カルボニル(-C(=O)-)官能基の一部である2つの前記炭素原子は、2つの(-CF-)基に転化される。
合計5つの炭素原子を有し、かつそのうちの2つの前記炭素原子がカルボニル(-C(=O)-)官能基の一部である(環)脂肪族原料化合物は、1,4-ラクトン化合物又は2,4-ジケト化合物(β-ジケト化合物とも呼ばれる)であってもよく、又は言い換えれば、前記カルボニル(-C(=O)-)官能基は、1,4-ラクトン官能基又は2,4-ジケト官能基(β-ジケト官能基とも呼ばれる)であってもよい。ここで、合計5つの炭素原子を有する(環)脂肪族原料化合物において、そのうちの2つの前記炭素原子は、前記カルボニル(-C(=O)-)官能基の一部である。
PFP(パーフルオロペンタン)を製造した。2つの反応ステップ(フッ素化剤としてFガスを利用する1つのステップ、例えば、第一ステップとして、フッ素化剤としてSFを利用する1つのステップ、例えば第二ステップとして)、逆流反応器システム(例えばガス洗浄器システム)を使用した。実施例2を参照されたい。原料化合物は4-メチルブチロラクトンであり、中間体化合物はパーフルオロ化4-メチルブチロラクトンであった。必要な場合、中間体パーフルオロ化4-メチルブチロラクトン化合物を分離してもよく、この場合、第一ステップのみを行い、Fガスをフッ素化剤として利用した。必要な場合、分離されたパーフルオロ化4-メチルブチロラクトン化合物は、パーフルオロ化4-メチルブチロラクトン化合物とフッ素化剤としてのSFとをフッ素化反応させることにより、PFP(パーフルオロペンタン)を製造するための原料化合物として利用してもよい。フッ素化剤としてSFを用いたフッ素化反応過程にもラクトン開環が発生した。 マイクロ反応器システム(2つのマイクロ反応器)にて、PFP(パーフルオロペンタン)を連続式で製造した。2つの反応ステップ(フッ素化剤としてFガスを利用する1つのステップ、例えば、第一ステップとして、フッ素化剤としてSFを利用する1つのステップ、例えば、第二ステップとして)、実施例3を参照されたい。原料化合物は4-メチルブチロラクトンであり、中間体化合物はパーフルオロ化4-メチルブチロラクトンであった。必要な場合、中間体パーフルオロ化4-メチルブチロラクトン化合物を分離してもよく、この場合、第一ステップのみを行い、Fガスをフッ素化剤として利用した。必要な場合、分離されたパーフルオロ化4-メチルブチロラクトン化合物は、パーフルオロ化4-メチルブチロラクトン化合物とフッ素化剤としてのSFとをフッ素化反応させることにより、PFP(パーフルオロペンタン)を製造するための原料化合物として利用してもよい。フッ素化剤としてSFを用いたフッ素化反応過程にもラクトン開環が発生した。 マイクロ反応器システムにて、PFP(パーフルオロペンタン)を製造した。ここで、原料化合物はHFAA(ヘキサフルオロアセチルアセトン)であり、連続式で2つのマイクロ反応器を使用した。2つの反応ステップ(フッ素化剤としてSFを利用する1つのステップ、例えば、第一ステップとして、フッ素化剤としてFガスを利用する1つのステップ、例えば、第二ステップとして)。実施例4を参照されたい。必要な場合、中間体化合物デカフルオロ-3,3-ジヒドロペンタンを分離してもよく、そして、この場合、第一ステップのみを行い、Fガスをフッ素化剤として利用した。必要な場合、分離されたデカフルオロ-3,3-ジヒドロペンタン化合物は、デカフルオロ-3,3-ジヒドロペンタン化合物とフッ素化剤としてのFガスとを直接フッ素化反応させることにより、PFP(パーフルオロペンタン)を製造するための原料化合物として利用してもよい。
本発明で説明されるように、ラクトンは環状カルボン酸エステルであり、1-オキサシクロアルカン-2-ケトン構造(-C(=O)-O-)を含有し、本発明では、開鎖カルボニル(-C(=O)-)官能基であり、ラクトン環を形成する時に、2つの炭素原子に関し、例えば、化合物4-メチルブチロラクトンが好ましい環脂肪族原料化合物である。ラクトンは、相応なオキシカルボン酸の分子内エステル化によって形成され、形成された環がペンタシル環である場合、この反応は自主的に発生される。
2,4-ジケト(官能)又はβ-ジケト(官能)は、二カルボニル化合物、即ち、2,4-位には2つのカルボニル(C=O)を含有する化合物であり、本発明では、合計5つの炭素原子を有する脂肪族原料化合物において、それらは共に脂肪族(-C(=O)-)官能である。2,4-ジケト官能又はβ-ジケト官能の特性は、一般に、モノカルボニルの官能特性とは異なり、したがって、それらは一般に、それら自身の官能基であると考えられる。本発明では、好ましくは脂肪族原料化合物としての2,4-ジケト又はβ-ジケトは、例えばアセチルアセトン、1,1,1-トリフルオロ-2,4-ペンタンジオン(トリフルオロアセチルアセトン、TFAA)とヘキサフルオロアセチルアセトン(HFAA)である。
そのため、本発明は、原料からの新規工業方法について説明し、前記原料、即ち合計5つの炭素原子を有する(環)脂肪族原料化合物には、前記2つの炭素原子形態である「特定酸度の」生成基(「some acidity」 generating group)が存在し、前記2つの炭素原子は、前記カルボニル(-C(=O)-)官能の一部であり、これは、より高い活性を提供し、より穏やかな反応パラメータを可能にし、より高い原料収率及び純度をもたらす。本発明によれば、これらの原料は、β-ジケト又はラクトン、例えば4-メチルブチロラクトンである。
用語「特定酸度の生成基」は、「特定酸度生成基」のα位にある電子吸引性基と理解すべきである。このような基は、水素原子の分裂とその置換に有利である。このような「特定酸度生成基」の例は、前記1,4-ラクトン官能又は2,4-ジケト官能(β-ジケト官能とも呼ばれる)である。
スキーム1:
原料化合物は4-メチルブチロラクトンであった。
例えば、4-メチルブチロラクトンは、STRシステム(撹拌タンク反応器システム)にて、不活性ガスで希釈されたFガス(フッ素化ガス)を用いてバッチ式フッ素化するか、又は逆流システム又はマイクロ反応器(好ましくはSiCから)にて、無水条件下で、不活性ガスで希釈又は濃縮されたFガス(希釈又は濃縮されたフッ素化ガス)を用いて連続フッ素化して、これまで未知の新規化合物としてのパーフルオロ化4-メチルブチロラクトンを得ることができる。特に、高濃度のFガス(フッ素化ガス)は、STRシステムにて起こり得ないホットスポットを回避するために、逆流反応器システム又はマイクロ反応器及びコイル式反応器システムにてしか応用できない。
好ましくは、不活性ガスで希釈されたFガス(フッ素化ガス)を用いて行われる前記バッチ式(直接)フッ素化反応又は不活性ガスで希釈されたFガス(フッ素化ガス)又は濃縮Fガスを用いて行われる連続(直接)フッ素化反応は、無水条件下で行われる。フッ素化程度(NMRによりH原子の存在を測定することで検出可能)が低すぎる場合、必要に応じて後フッ素化ステップを追加してもよい。
また、多くの試験において、特にマイクロ反応器にて連続的に行われる反応において、パーフルオロ化4-メチルブチロラクトンの収率が非常に高く、そして、ほぼ定量のアクティブ温度制御に達している。使用の前に、原料又は設備にいくつかの微量の水、例えば洗浄からの水が偶然存在する場合、いくつかの一部位置が非選択性フッ素化されたγ-ヒドロキシブタン酸を検出することができる。これは、適当に乾燥した水分を含まない出発材料を使用することによって回避することができる。
マイクロ反応器システムにて行われる場合、第一ステップは溶媒を必要とせず、前記マイクロ反応器システムは、SiC(ただし、Hastelloyであってもよい)から作られたものである好ましい。選択的に、少なくともマイクロ反応器での連続反応の開始期間、又は、一般に、投入制御が取り付けられたポンプ又は軽微加圧された容器からの投入のため、非常に一定ではない場合、いくつかのパーフルオロペンタン(PFP)は希釈用の溶媒(及び放熱緩衝剤として)として有利である。
Asahi Glass社も、そのフッ素化ステップにおいて溶媒としてPFPを用いた(実施例4、EP967191(1999))。無水HFは、反応プロセスにも等モルで形成され、かつ追加の精製ステップを必要としないので、第一ステップの溶媒としても用いられる。
ガスを不活性ガスで希釈すれば、例えば、加圧ガス容器からの不活性ガスを用いると、マイクロ反応器内の非常に高いガス負荷は、通路内の不活性ガス気泡のためあまり有利ではなく、マイクロ反応器内の非常に高いガス負荷による選択性がより十分に低いため、希薄すぎて(又は非常に)Fを使用するのではなく、HFからFを製造するための電解槽からのFガスを任意に直接使用することが好ましい。Fガスにおける不純物としてのいくつか(潜在的に)CF(炭素電極からのいくつかのフッ素化)は反応を抑制したり、妨害したりすることはなく、反応を加速させることもない。
第二ステップの場合、HFおけるSFは、ラクトン開環用及びパーフルオロペンタンに最終的にフッ素化するための好適な試薬であり、ラクトン開環ステップを加速させるために、任意に、Lewis酸、例えばTiCl4-n、SnCl4-n、SbCl5-mを添加してもよい。例えば、G.A.BoswellはOrganic Reactions(New York)(1974)、21、1-124において、Wang、Chia Lin J.、Organic Reactions(New York)(1985)、34、319と共に、SFの多くの反応について説明した。Houben Weylの第E10a巻第8章第321ページ(ISBN:9783131815446)において、SF化学に関する概要と実験プログラムについて述べたが、科学の目的のためだけ、工業規模には適用できない。本明細書において開示されている新規性を有する第二ステップは、STRにてバッチ式で行われてもよく、又は一連のSTRにて連続的に行われてもよく、又はマイクロ反応器又は一連のマイクロ反応器にて行われるのが望ましい。マイクロ反応器は、任意にSiCから作られるが、Hastelloy(好ましくはハステロイC4)が構造材料として良好に動作する。
以下に示される構造式を参照し、原理的に、市販のフッ素化剤、例えばDAST(トリフルオロジエチルアミノ硫黄)、Deoxo-Fluor(ジ-(2-メトキシエチル)アミノトリフルオロ硫黄)、Xtal-Fluor-E((ジエチルアミノ)-ジフルオロスルホン酸-テトラフルオロホウ酸塩)、Xtal-Fluor-M((ジフルオロ(モルホリノ)テトラフルオロホウ酸塩)、Fluorlead(4-tert-ブチル-2,6-ジメチルフェニルトリフルオロ硫黄)とPhenoFluor(1,3-ジ(2,6-ジイソプロピルフェニル)-2,2-ジフルオロ4-イミダゾリン)は、フッ素化剤としてSFを技術的に取って代わることができるが、有機相としての生成物であるパーフルオロプロパンを水相中のフッ素化剤からの残り廃棄物から加水分解又は更に調製用クロマトグラフィーにより分離して処理するため、大量の含水及び有機廃棄物が生成されるであろう。この点から、フッ素化剤は経済的及び環境的需要を満たすことができない可能性があるが、本発明に含まれている。より大きな工業規模の場合、SFは好ましいフッ素化剤である。これら2つのステップは、STR、コイル管及びマイクロ反応器、又は逆流反応器又は異なる反応器タイプの組み合わせにて行われてもよい。そのため、前記フッ素化剤は、反応がより複雑で、そして、現在もこれらのフッ素化剤が非常に高価で、大規模に商業化することができないため、本発明の方法に適用できず、好ましいものでもない。
トリフルオロジエチルアミノ硫黄(DAST)は、分子式がEtNSFである有機硫黄化合物で、有機フッ素化合物を合成するためのフッ素化試薬である。この化合物は、液体、無色であり、比較的古い試料はオレンジ色を呈する。加熱される時に、トリフルオロジエチルアミノ硫黄(DAST)は高爆発性を有する(NEtSFに転化し、四フッ化硫黄が放出される。事故をできるだけ少なくするためには、試料を50℃以下で保持すべきである。
ジ-(2-メトキシエチル)アミノトリフルオロ硫黄(製品名:Deoxo-Fluor-E)とジフルオロ(モルホリノ)テトラフルオロホウ酸塩(製品名:Xtal-Fluor-M)は、DASTから誘導された試薬であり、比較的低い爆発可能性がある。
四フッ化硫黄(SF)は、本発明方法における好ましいフッ素化剤である。四フッ化硫黄(SF)は無色腐食性ガスであり、水又は湿気に曝露すると、有害HF(フッ化水素)が放出される。これらの望ましくない特性を持つが、この化合物は有機フッ素化合物を製造するための有用な試薬であり、そのうちのいくつかは、製薬及び特殊化学工業において重要なものである。
環状前駆体による合成に加えて、市販の線状前駆体、例えばアセチルアセトン(部分フッ素化されたアセチルアセトンを含む)によって行われる手順は、本発明に含まれる別の選択であるが、まずSFステップを行い、次いで、Fを用いて最後のフッ素化し、ケトン基含有基質がフッ素化しにくい場合もあることが知られているからである。Hutchinsonらは、OrganicFluorine Chemistryの「Elemental Fluorine in Organic Chemistry」章節(193(1997)第1ページ)において、これについて総説した。その反応は以下のとおりである。
スキーム2:
原料化合物はアセチルアセトン(AA)であった。
スキーム3:
原料化合物は1,1,1-トリフルオロ-2,4-ペンタンジオン(トリフルオロアセチルアセトン、TFAA)であった。
スキーム4:
原料化合物はヘキサフルオロアセチルアセトン(HFAA)であった。
一般的に、原料とF及びSF(又は他のフッ素化剤)との化学量論比は、常に交換可能な水素原子量及び-CF-基に変換されなければならないカルボニルの量にそれぞれ適合しなければならない。本発明の手順の工業規模における別の大きな利点は、2つのステップにおいて水性処理を回避することができることである。生成されたHFは、いくつかの真空を簡単に増加させるか、又はスミアガスとしていくつかの不活性ガスを使用することによって除去することができる。形成された全てのSOFを収集し、さらに、フッ素化に使用することもできる。
本発明は、パーフルオロペンタン(PFP)及び/又は化合物パーフルオロ化4-メチルブチロラクトンをそれぞれ製造する新規工業方法にさらに関し、前記化合物パーフルオロ化4-メチルブチロラクトンは、パーフルオロペンタン(PFP)を製造する適切な中間体であり、前記方法は、液相での反応、例えば、以下及び特許請求の範囲に記載されているように、逆流反応器システム、特に循環反応器システム、又は逆流(循環)システム(「逆向ガス洗浄器システム」)、及び管型反応器システム、連続流反応器システム、コイル式反応器システム又はマイクロ反応器システム、好ましくは逆流反応器システム又はマイクロ反応器にてそれぞれ行われる反応に関する。
そのため、以下でさらに詳細に説明されるか、及び特許請求の範囲に限定されるように、本発明の一態様は、中間体化合物としての化合物パーフルオロ化4-メチルブチロラクトンから、又は化合物4-メチルブチロラクトンから、パーフルオロペンタン(PFP)を工業的に合成する新規方法に関する。特に、本発明の好ましい態様では、パーフルオロペンタン(PFP)又はパーフルオロ化4-メチルブチロラクトンを工業的に合成するための新規方法は、出発原料としての化合物4-メチルブチロラクトンを、単体フッ素(F)を用いて直接フッ素化するステップを含む。ここで、別の態様では、本発明は、化合物4-メチルブチロラクトンから化合物パーフルオロ化4-メチルブチロラクトンを最終生成物化合物として工業的に合成するための新規方法にさらに関する。
選択的に、以下でさらに詳細に説明されるか、及び特許請求の範囲に限定されるように、本発明の一態様は、化合物からパーフルオロペンタン(PFP)を工業的に合成する新規方法に関し、この化合物は、肪族原料化合物として好ましい2,4-ジケト又はβ-ジケトから選ばれ、本発明では、前記脂肪族原料化合物は、例えばアセチルアセトン、1,1,1-トリフルオロ-2,4-ペンタンジオン(トリフルオロアセチルアセトン、TFAA)及びヘキサフルオロアセチルアセトン(HFAA)である。
1つの反応ステップとして、本発明は、化合物パーフルオロペンタン(PFP)の生産又は製造において、フッ素化剤としてFガスを利用する直接フッ素化に関し、特に、例えば図1及び図2又は図3にそれぞれ示され、かつ以下でさらに説明されるように、特殊設備及び特殊反応器によって設計される。本発明で使用される特殊設備及び特殊反応器設計は、例えばガス洗浄器システム又は1つ又は複数のマイクロ反応器の形式の1つ又は複数の充填床塔を含んでもよい。
本発明の一態様では、フッ素化剤としてFガスを利用する直接フッ素化反応、及び/又はフッ素化剤としてSFを利用するフッ素化反応、かつ(適用可能である場合)ラクトン開環に関する方法は、オートクレーブ、(密閉)カラム式反応器、逆流反応器システム、特にループ型反応器システム、又は逆流(循環)システム(「逆向ガス洗浄器システム」)、管型反応器システム、連続流反応器システム、コイル式反応器システム又はマイクロ反応器システム、好ましくは逆流反応器システム又はマイクロ反応器にて行われる。
本発明の別の態様では、フッ素化剤としてFガスを利用する直接フッ素化反応、及び/又はフッ素化剤としてSFを利用するフッ素化反応、かつ(適用可能である場合)ラクトン開環に関する方法は、逆流反応器システムにて行われ、この逆流反応器システムは、(密閉)カラム式反応器であり、好ましくはこの逆流反応器システムは(密閉)カラム式反応器であり、好ましくは充填床塔であり、より好ましくはガス洗浄器システム形態を呈する充填床塔である。
フッ素化剤としてFガスを利用する直接フッ素化反応、例えば、所定の期間(例えば、10時間未満、又はさらに5時間未満)の発熱特性にもかかわらず、本発明の反応は、高転化率を有する比較的大きい規模の反応として行われてもよく、そして得られたフッ素化生成物には主な不純物を含まない。フッ素化生成物をキログラム規模の量で生成することができ、例えば、本発明のフッ素化剤としてFガスを利用する直接フッ素化方法は、フッ素化無機化合物又はフッ素化有機化合物の大規模及び/又は工業的生産においてそれぞれ行われてもよいことが発見されている。
図1(密閉カラム式反応器システム)及び図2又は図3(マイクロ反応器システム)の文脈で本発明方法を実施する具体的な例について説明した。
フッ素化剤としてFガスを利用する直接フッ素化方法とフッ素化剤としてSFを利用する別のフッ素化方法は、独立して互いに区別して行われてもよい。
選択的に、フッ素化剤としてFガスを利用する直接フッ素化方法とフッ素化剤としてSFを利用する別のフッ素化方法は、2ステッププロセスとして後に行われてもよく、ここで、中間体フッ素化生成物化合物を分離及び/又は精製してもよいし、中間体フッ素化生成物化合物を分離及び/又は精製しなくてもよい。
直接フッ素化:
用語「直接フッ素化」は、原料化合物を化学反応させることにより、1つ又は複数のフッ素原子を化合物に導入することを意味し、例えば、本発明によれば、単体フッ素(F)を利用して化学反応させて1つ又は複数のフッ素の原子を前記化合物に共有結合するように1つ又は複数のフッ素原子を化合物に導入し、それによって、そのうちの1つ又はそれ以上の水素原子を置換する。
そのため、本発明の直接フッ素化は、フッ素ガス(F)を利用することにより、4-メチルブチロラクトン化合物を直接フッ素化して化合物パーフルオロペンタン(PFP)又はパーフルオロ化4-メチルブチロラクトン化合物を生産又は製造する効率的な方法を提供し、必要な場合、パーフルオロ化4-メチルブチロラクトン化合物を最終生成物化合物又は中間体化合物として分離してもよく、本明細書では、「Fフッ素化ガス」又は「Fガス」又は「フッ素化剤としてのFガス」とも呼ばれる。
本発明で使用されるFフッ素化ガスは、任意の提供源のものであってもよい。例えば、本発明は、F電解反応器(フッ素製造電解槽)から直接発生し(例えば、さらなる精製を必要せず)、そして、任意に、不活性ガス(又はそれらの混合物)のみによって所望のフッ素(F)濃度に希釈されるので、フッ素ガス(F)を使用する直接フッ素化ステップにおいて、Fフッ素化ガスを使用してもよい。もちろん、必要な場合、F電解反応器(フッ素製造電解槽)からのフッ素ガス(F)は、直接フッ素化ステップに用いられる前に精製されてもよく、任意に、最初にF電解反応器(フッ素製造電解槽)からのこのような精製されたフッ素ガス(F)は、不活性ガス(又はそれらの混合物)のみによって所望のフッ素(F)濃度に一定程度上で希釈されてもよい。
必要な場合、F電解反応器(フッ素製造電解槽)からのフッ素化ガスを精製して、本発明の方法におけるフッ素化ガスとして用いられる前に、F電解反応器(フッ素製造電解槽)に形成された副生成物及び微量物質の一部又は全部を除去させることができる。しかしながら、本発明の方法では、このような部分的又は完全な精製は必須ではなく、フッ素化ガスは、F電解反応器(フッ素製造電解槽)から放出される時に直接使用されてもよいが、必要な場合、任意に、不活性ガスのみによって所望のフッ素(F)濃度まで希釈してもよい。F電解反応器(フッ素製造電解槽)からの精製又は未精製のFフッ素化ガスを利用する場合、不活性ガス、特に好ましくは窒素ガス(N)によって所望の程度まで希釈してもよい。
フッ素化ガスにおけるフッ素(F)濃度は、例えば、体積に基づいて計算されるFフッ素化ガス粗成が合計100%であることに基づき、体積に基づいて計算される約1%単体フッ素(F)から体積に基づいて計算される約ほとんど100%単体フッ素(F)までの広い範囲内で変化してもよい。用語「体積に基づいて計算される約ほとんど100%単体フッ素(F)」は、技術的原因により、工業レベルの単体フッ素(F)には微量不純物を含有することを意味し、例えば、単体フッ素(F)がフッ素製造電解槽から得られると、電解過程にいくつかのテトラフルオロメタン(CF)が形成される。そのため、当業者によって理解されるように、用語「体積に基づいて計算される約ほとんど100%単体フッ素(F)」は、例えば、それぞれ体積に基づいて計算される単体フッ素(F)が、それぞれ最大約99.9%、最大約99.8%、最大約99.7%、最大約99.6%、最大約99.5%又は最大約99±1%である。
フッ素化ガスにおける比較的低いフッ素(F)濃度の典型的な範囲は、例えば、体積に基づいて計算される約1%単体フッ素(F)ないし体積に基づいて計算される約30%単体フッ素(F)、より好ましくは体積に基づいて計算される約5%単体フッ素(F)ないし体積に基づいて計算される約25%単体フッ素(F)、更により好ましくは体積に基づいて計算される約5%単体フッ素(F)ないし体積に基づいて計算される約20%単体フッ素(F)であり、各範囲は、いずれも体積に基づいて計算されるFフッ素化ガス組成が合計100%であることに基づく。例えば、Fフッ素化ガスにおける比較的低いフッ素(F)濃度は、逆流反応器システム、特に循環反応器システム、又は逆流(循環)システム(「逆向ガス洗浄器システム」)にて反応が行われる時に適用されてもよい。
フッ素化ガスにおける比較的高いフッ素(F)濃度の典型的な範囲は、例えば、体積に基づいて計算されるFフッ素化ガス組成が合計100%であることに基づき、体積に基づいて計算される約85%単体フッ素(F)ないし体積に基づいて計算される約ほとんど100%単体フッ素(F)(上記に限定されるように)、好ましくは体積に基づいて計算される約90%単体フッ素(F)ないし体積に基づいて計算される約ほとんど100%単体フッ素(F)(上記に限定されるように)である。例えば、Fフッ素化ガスにおける比較的高いフッ素(F)濃度は、好ましくは管型反応器システム、連続流反応器システム、コイル式反応器システム又はマイクロ反応器システム、好ましくはマイクロ反応器システムにて反応が行われる時に適用される。しかしながら、Fフッ素化ガスにおける前記比較的高いフッ素(F)濃度は、例えば、逆流反応器システム、特に循環反応器システム、又は逆流(循環)システム(「逆向ガス洗浄器システム」)にて反応が行われる時に適用されてもよい。
もちろん、当業者によって理解されるように、上述した任意の所定範囲内で、任意の中間値及び中間範囲を選択してもよい。
本明細書で使用される用語「体積%」は、「体積に基づいて計算される%」を意味する。特に説明されない限り、本明細書で使用される全ての百分比(%)は、それぞれ「体積%」又は「体積に基づいて計算される%」を表す。
用語「不活性ガス」は、1組みの一定条件下で化学反応を起こさないガスを意味する。典型的な不活性ガスは、類似性質を有する一類の化学元素を構成する任意の希ガスを含み、そして、標準条件下で、いずれも無臭、無色、非常に低い化学反応性を有する単原子ガスであり、例えば、この希ガスは、ヘリウム(He)、ネオン(Ne)とアルゴン(Ar)、又は窒素ガス(N)のような不活性ガスである。好ましくは、(精製の)アルゴンガス(Ar)及び/又は窒素ガス(N)は、その高天然存在量(空気中78.3%N、1%Ar)と比較的低いコストのため、不活性ガスとして用いられている。本発明では、より好ましい不活性ガスは、窒素ガス(N)である。前記不活性ガスの混合物を用いてもよい。
不活性ガス又はその混合物でフッ素(F)ガスを希釈する程度、即ち、フッ素化方法ステップで使用されるFフッ素化ガスのフッ素(F)濃度は、使用される特殊設備及び特殊反応器設計に依存してもよく、例えば、図1(1つ又は複数の充填床塔)に示されるように、逆流反応器システム、特に循環反応器システム又は逆流(循環)システム(「逆向ガス洗浄器システム」)にて反応が行われることを表し、更に例えば、図2又は図3に示されるように、管型反応器システム、連続流反応器システム、コイル式反応器システム又はマイクロ反応器システムにて反応が行われることを表す。
特に、フッ素化方法ステップで使用されるFフッ素化ガスのフッ素(F)濃度は、一方、例えば図1に示されるように(1つ又は複数の充填床塔)、逆流反応器システムにて反応が行われるための反応器設計が、マイクロ反応器システムにて反応が行われるための反応器設計(例えば、如図2又は図3所示)とは異なってもよい。
カラム式反応器(例えば、逆流反応器システム)にて直接フッ素化:
好ましくは、直接フッ素化反応に用いられるFフッ素化ガスにおいて、逆流反応器システム、特に循環反応器システム、又は逆流(循環)システム(「逆向ガス洗浄器システム」)にて反応が行われる場合、以下の(F)濃度を調整する。
フッ素化ガス組成におけるF濃度については、注意すべきことは、逆流反応器システム、特に循環反応器システム又は逆流(循環)システム(「逆向ガス洗浄器システム」)の場合、例えば、図1に示されるように、不活性ガスで希釈されたFと濃縮されたFとをそれぞれ用いて、直接フッ素化方法を等価に行うことができ、不活性ガスが圧力制御弁を介して頂部から放出されるので、何の問題もなく、例えば、反応器内に選択性と収率を低下させるホットスポットなどはない。
そのため、逆流反応器システム、特に循環反応器システム、又は逆流(循環)システム(「逆向ガス洗浄器システム」)にて直接フッ素化反応が行われる場合、この直接フッ素化反応は、Fフッ素化ガスにおけるフッ素(F)濃度の全ての広い範囲内で行われてもよく、前述したように、即ちFフッ素化ガスにおけるフッ素(F)濃度は、体積に基づいて計算されるFフッ素化ガス組成が合計100%であることに基づき、体積に基づいて計算される約1%単体フッ素(F)ないし体積に基づいて計算される約ほとんど100%単体フッ素(F)である。そのため、この場合、以下の濃度内で直接フッ素化反応が行われてもよく、例えば(i)前述したように、Fフッ素化ガスにおける比較的低いフッ素(F)濃度の典型範囲、(ii)前述したように、Fフッ素化ガスにおける比較的高いフッ素(F)濃度の典型範囲、及び(iii)Fフッ素化ガスにおける中等のフッ素(F)濃度範囲内、例えば、体積に基づいて計算される約>30%単体フッ素(F)ないし体積に基づいて計算される約<85%単体フッ素(F)である。
もちろん、当業者によって理解されるように、上述した任意の所定範囲内で、任意の中間値及び中間範囲を選択してもよい。
連続流反応器システム(例えば、マイクロ反応器システム)にて直接フッ素化:
好ましくは、直接フッ素化反応に用いられるFフッ素化ガスにおいて、管型反応器システム、連続流反応器システム、コイル式反応器システム又はマイクロ反応器システム、好ましくはマイクロ反応器システムにて反応が行われる場合、以下の(F)濃度を調整する。
フッ素化ガス組成におけるF濃度については、注意すべきことは、管型反応器システム、連続流反応器システム、コイル式反応器システム又はマイクロ反応器システム、好ましくはマイクロ反応器システムの場合、好ましくは上述したFフッ素化ガスにおける比較的高いフッ素(F)濃度の典型範囲で直接フッ素化反応が行われる。そのため、管型反応器システム、連続流反応器システム、コイル式反応器システム又はマイクロ反応器システムに好ましく用いられるFフッ素化ガスにおける比較的高いフッ素(F)濃度は、例えば、体積に基づいて計算されるFフッ素化ガス組成が合計100%であることに基づき、体積に基づいて計算される約85%単体フッ素(F)ないし体積に基づいて計算される約ほとんど100%単体フッ素(F)、好ましくは体積に基づいて計算される約90%単体フッ素(F)ないし体積に基づいて計算される約ほとんど100%単体フッ素(F)である。
なお、Fフッ素化ガス組成におけるF濃度については、注意すべきことは、上述のように、逆流反応器システム、特に循環反応器システム、又は逆流(循環)システム(「逆向ガス洗浄器システム」)の場合、不活性ガスで希釈されたFと濃縮されたFとをそれぞれ用いて、直接フッ素化方法を等価に行うことができるが、逆に、管型反応器システム、連続流反応器システム、コイル式反応器システム又はマイクロ反応器システムにて反応が行われる場合、Fフッ素化ガス組成には不活性ガスが少ないか、又はほとんど存在しないことが強く推奨され、及び好ましい。前記管型反応器システム、連続流反応器システム、コイル式反応器システム又はマイクロ反応器システムにて反応が行われる過程において、ガスを放出することができなくなり、即ち、マイクロ反応器システムの通路に気泡が生じることによって、熱交換を阻害し、ホットスポットの発生をもたらすので、不活性ガスは不利であり、これも選択性及び収率を低下させるであろう。
そのため、マイクロ反応器システムの反応が開始される前に、不活性ガス、例えば窒素ガス(N)のような不活性ガスを用いてパージして、システムを連続的に浮揚させると、マイクロ反応器システムの直接フッ素化反応が開始される前に、原料投入が開始されると、不活性ガスの濃度を迅速に低下させることが好ましく、Fフッ素化ガスにおけるF濃度を、上述したFフッ素化ガスにおける比較的高いフッ素(F)濃度範囲に調整する。不活性ガスがマイクロチャネル反応器の熱交換率を急速に低下させるため、不活性ガスの投入を急速低下させることが必要である。
もちろん、当業者によって理解されるように、上述した任意の所定範囲内で、任意の中間値及び中間範囲を選択してもよい。
概要において簡単に説明され、特許請求の範囲において定義され、及び本明細書の以下の説明及び実施例によってさらに詳述されるように、本発明は、パーフルオロペンタン(PFP)及び/又は化合物パーフルオロ化4-メチルブチロラクトンを製造するための新規工業方法に関し、パーフルオロ化4-メチルブチロラクトンは、パーフルオロペンタン(PFP)を製造する適切な中間体であり、この方法は、液相での反応、かつ以下及び特許請求の範囲にそれぞれ記載されているように、逆流反応器システム、特に循環反応器システム、又は逆流(循環)システム(「逆向ガス洗浄器システム」)、及び管型反応器システム、連続流反応器システム、コイル式反応器システム又はマイクロ反応器システム、好ましくは逆流反応器システム又はマイクロ反応器にてそれぞれ行われる反応に関する。
第一の態様では、上記に本発明を例にとって説明したが、本発明の方法は、主として、式(I)を有する化合物PFP(パーフルオロペンタン)を製造する方法に関し、
ここで、化合物PFPは、以下からなる群から選ばれる原料化合物から製造され、
(a)式(II)の4-メチルブチロラクトン、
及び(b)式(III)のアセチルアセトン化合物、
ここで、式(III)中、互いに独立して、Xは0~3の整数であり、Yは0~3の整数であり、
この方法は、耐単体フッ素(F)かつ耐フッ素化水素(HF)の反応器又は反応器システムにて行われ、そして、この方法は、以下のステップを含み、
(i)ガス状フッ素化剤として単体フッ素(F)を利用する直接フッ素化反応、及び
(ii)フッ素化剤として以下からなる群から選ばれるフッ素化剤を利用するフッ素化反応であって、SF(四フッ化硫黄)、市販のフッ素化剤は例えばDAST、Deoxo-Fluor、Xtal-Fluor(M/E)、FluorleadとPhenoFluorであり、好ましくはSFである、フッ素化反応、
そして、ここで、
(A)原料が(a)式(II)の4-メチルブチロラクトンである場合、第一方法ステップは、フッ素化中間体化合物(A)が生成されるために、ガス状フッ素化剤として単体フッ素(F)を利用する直接フッ素化反応(i)であり、第二方法ステップは、フッ素化剤として以下からなる群から選ばれるフッ素化剤を利用するフッ素化反応(ii)であり、ここで、SF、市販のフッ素化剤は例えばDAST、Deoxo-Fluor、Xtal-Fluor(M/E)、FluorleadとPhenoFluor、好ましくはSFであり、フッ素化中間体化合物(A)をさらにフッ素化し、式(I)を有する化合物PFP(パーフルオロペンタン)が得られ、
(B)原料が(b)式(III)のアセチルアセトン化合物である場合、第一方法ステップは、フッ素化中間体化合物(B)が生成されるために、フッ素化剤として以下からなる群から選ばれるフッ素化剤を利用するフッ素化反応(ii)であり、ここで、SF、市販のフッ素化剤は例えばDAST、Deoxo-Fluor、Xtal-Fluor(M/E)、FluorleadとPhenoFluor、好ましくはSFであり、第二方法ステップは、ガス状フッ素化剤として単体フッ素(F)を利用する直接フッ素化反応(i)であり、フッ素化中間体化合物(B)をさらにフッ素化し、式(I)を有する化合物PFP(パーフルオロペンタン)が得られる。
次に、上記に本発明を例にとって説明したが、本発明は、原料化合物(a)式(II)の4-メチルブチロラクトンから製造される式(I)を有する化合物PFP(パーフルオロペンタン)を製造する方法にさらに関する。
第三、上記に本発明を例にとって説明したが、本発明は、原料化合物(b)式(III)のアセチルアセトン化合物から製造される式(I)を有する化合物PFP(パーフルオロペンタン)を製造する方法にさらに関する。
第四、上記に本発明を例にとって説明したが、本発明は、原料化合物(b)アセチルアセトンが、アセチルアセトン、1,1,1-トリフルオロ-2,4-ペンタンジオン(トリフルオロアセチルアセトン、TFAA)及びヘキサフルオロアセチルアセトン(HFAA)からなる群から選ばれる式(I)を有する化合物PFP(パーフルオロペンタン)を製造する方法にさらに関する。
第五、上記に本発明を例にとって説明したが、本発明は、フッ素化反応(ii)の方法ステップがフッ素化剤としてSFを利用する式(I)を有する化合物PFP(パーフルオロペンタン)を製造する方法にさらに関する。
第六、上記に本発明を例にとって説明したが、本発明は、化合物PFPが原料化合物(a)式(II)の4-メチルブチロラクトンから製造され、そして、フッ素化反応(ii)の方法ステップがフッ素化剤としてSFを利用する請求項1に記載の式(I)を有する化合物PFP(パーフルオロペンタン)を製造する方法にさらに関する。
第二の態様では、上記に本発明を例にとって説明したが、本発明の方法は、主として、式(IV)を有するパーフルオロ化ラクトン化合物を製造する方法に関し、この化合物は、パーフルオロ化4-メチルブチロラクトンであり、
ここで、パーフルオロ化4-メチルブチロラクトン化合物は、式(II)の原料化合物4-メチルブチロラクトンから製造され、
この方法は、耐単体フッ素(F)かつ耐フッ素化水素(HF)の反応器又は反応器システムにて行われ、そして、この方法は、パーフルオロ化4-メチルブチロラクトンである式(IV)のパーフルオロ化4-メチルブチロラクトン化合物が生成されるために、ガス状フッ素化剤として単体フッ素(F)を利用する直接フッ素化反応(i)を含む。
前記第二の態様について、本発明は、パーフルオロ化4-メチルブチロラクトンである式(IV)を有するパーフルオロ化ラクトン化合物にさらに関する。
なお、前記第二の態様について、本発明は、式(I)を有する化合物PFP(パーフルオロペンタン)の製造における式(IV)を有するパーフルオロ化ラクトン化合物(パーフルオロ化4-メチルブチロラクトン)の用途にさらに関する。
第三の態様では、上記に本発明を例にとって説明したが、主として、本発明の方法は、式(I)を有する化合物PFP(パーフルオロペンタン)を製造する方法に関し、
ここで、化合物PFPは、パーフルオロ化4-メチルブチロラクトンである式(IV)を有するパーフルオロ化ラクトン化合物から製造され、
この方法は、耐単体フッ素(F)かつ耐フッ素化水素(HF)の反応器又は反応器システムにて行われ、そして、この方法は、式(I)を有する化合物PFP(パーフルオロペンタン)が得られるために、フッ素化剤として以下からなる群から選ばれるフッ素化剤を利用して行われるフッ素化反応(ii)を含み、SF、市販のフッ素化剤は例えばDAST、Deoxo-Fluor、Xtal-Fluor(M/E)、Fluorlead和PhenoFluor、好ましくはSFである。
別の態様では、本発明は、フッ素化反応(ii)がフッ素化剤としてSFを利用する式(I)を有する化合物PFP(パーフルオロペンタン)を製造する方法にさらに関する。
さらに別の態様では、本発明は、以上のように、フッ素化反応(ii)がフッ素化剤としてSFを利用して、かつ溶媒としてのHF(フッ素化水素)で行われる式(I)を有する化合物PFP(パーフルオロペンタン)を製造する方法にさらに関する。
また別の態様では、本発明は、フッ素化反応(ii)がフッ素化剤としてSFを利用して、溶媒としてのHF(フッ素化水素)で、かつLewis酸の存在下で行われる式(I)を有する化合物PFP(パーフルオロペンタン)を製造する方法にさらに関する。
さらに他の態様では、本発明は、Lewis酸がルイス酸からなる群、例えばTiCl4-n、SnCl4-n、SbCl5-mからなる群から選ばれ、ここで、nは0~4の整数を表し、mは0~5の整数を表す請求項13に記載の式(I)を有する化合物PFP(パーフルオロペンタン)を製造する方法にさらに関する。
本明細書及び特許請求の範囲に記載されているように、本発明による方法における反応ステップ、即ち、フッ素化剤としてFガスを利用する直接フッ素化反応と、フッ素化剤としてSFを利用するフッ素化反応(そして、適用可能である場合、ラクトン開環に関する)は、様々な反応器設計において行うことができる。例示的な反応器設計は、循環反応器システム、逆流(循環)システム(「逆向ガス洗浄器システム」)、マイクロ反応器システム(1つ又は複数を含んでもよい)及びコイル式反応器設計を含む。図1(ガス洗浄器システム、逆流[循環]システム)、図2及び図3(マイクロ反応器システム)には、具体的な反応器設計が示されている。なお、本発明の方法では、フッ素化剤Fガスを利用して行われる直接フッ素化ステップは、それぞれバッチ式又は連続式で行われてもよい。なお、本発明の方法では、フッ素化剤としてFガスを利用して行われる直接フッ素化ステップ及びフッ素化剤としてSFを利用して行われるフッ素化反応(そして、適用可能である場合、ラクトン開環に関する)のうちのいずれか1つは、それぞれバッチ式又は連続式で行われてもよい。
本発明のいずれか1つのステップにおいて、例えばフッ素化剤としてFガスを利用して行われる直接フッ素化ステップ及びフッ素化剤としてSFを利用して行われるフッ素化反応(そして、適用可能である場合、ラクトン開環に関する)のうちの1つ又は複数又は全てのステップにおいて、使用される好ましい反応器は、独立して、マイクロ反応器システムである。
本発明では、反応器は、循環反応器システム、逆流(循環)システム(「逆向ガス洗浄器システム」)であってもよいが、好ましくはマイクロ反応器システムである。それぞれ図1(ガス洗浄器システム、逆流[循環]システム)、又は図2及び図3(マイクロ反応器システム)を参照されたい。
連続式方法の場合、即ち、本発明の方法がフッ素化剤としてFガスを利用する直接フッ素化ステップ及びフッ素化剤としてSFを利用するフッ素化反応(そして、適用可能である場合、ラクトン開環に関する)のうちのいずれか1つのステップで独立して行われる場合、本発明では、反応器システムは、本明細書及び特許請求の範囲に記載のマイクロ反応器システムであり、そして、連続作動方式で使用される。
バッチ式方法の場合、即ち、本発明によるバッチ式方法がフッ素化剤としてFガスを利用する直接フッ素化ステップ及びフッ素化剤としてSFを利用するフッ素化反応(そして、適用可能である場合、ラクトン開環に関する)のうちのいずれか1つのステップで独立して行われる場合、本発明によるバッチ式方法は、逆流システムにて、好ましくは本明細書及び特許請求の範囲に記載のバッチ式作動方式で行われてもよい。
本発明は、フッ素化剤としてFガスを利用する直接フッ素化ステップ及びフッ素化剤としてSFを利用するフッ素化反応(そして、適用可能である場合、ラクトン開環に関する)にさらに関し、それぞれ本明細書及び特許請求の範囲に記載されるように、化合物PFP(パーフルオロペンタン)及び/又は化合物パーフルオロ化4-メチルブチロラクトン(即ち、PFP(パーフルオロペンタン)の前駆体又は中間体化合物)を製造するために、任意にバッチ式又は連続式で動作させる。それぞれ本明細書及び特許請求の範囲に限定されているように、反応は、フッ素化剤としてFガスを利用する直接フッ素化ステップ及びフッ素化剤としてSFを利用するフッ素化反応(そして、適用可能である場合、ラクトン開環に関する)のうちの少なくとも1つのステップで、少なくとも1つの上部幅方向寸法が約≦5mm又は約≦4mmである連続流反応器、好ましくは少なくとも1つのマイクロ反応器にて行われる連続方法として行われる。
本明細書で説明されるように、本発明は、PFP(パーフルオロペンタン)及び/又は化合物パーフルオロ化4-メチルブチロラクトン(即ち、PFP(パーフルオロペンタン)の前駆体又は中間体化合物)を製造するための任意にバッチ式又は連続式で動作する方法であって、前記反応ステップはSiC反応器にて行われることを特徴とする方法にさらに関する。
本明細書で説明されるように、本発明は、PFP(パーフルオロペンタン)及び/又は化合物パーフルオロ化4-メチルブチロラクトン(即ち、PFP(パーフルオロペンタン)の前駆体又は中間体化合物)を製造するための任意にバッチ式又は連続式動作する方法であって、前記ステップはニッケル反応器(Ni反応器)又は高ニッケル含有量(Ni含有量)内表面を有する反応器にて行われることを特徴とする方法にさらに関する。
上述のように、逆流反応器システム、特に循環反応器システム、又は逆流(循環)システム(「逆向ガス洗浄器システム」)にて直接フッ素化反応が行われる場合、直接フッ素化反応は、体積に基づいて計算されるF2フッ素化ガス組成が合計100%であることに基づく時のFフッ素化ガスにおけるフッ素(F)濃度が、体積に基づいて計算される約1%の単体フッ素(F)から体積に基づいて計算される約ほとんど100%の単体フッ素(F)までの全ての広い範囲内で行われてもよい。
この態様では、例えば、本発明は、化合物PFP(パーフルオロペンタン)及び/又はパーフルオロ化4-メチルブチロラクトン化合物(即ち、PFP(パーフルオロペンタン)の前駆体又は中間体化合物)を製造する方法であって、直接フッ素化反応は、逆流反応器システム、特に循環反応器システム、又は逆流(循環)システム(「逆向ガス洗浄器システム」)にて行われ、そして、
フッ素化ガスにおけるフッ素(F)濃度は、体積に基づいて計算されるFフッ素化ガス組成が合計100%であることに基づき、体積に基づいて計算される約1%の単体フッ素(F)ないし体積に基づいて計算される約ほとんど100%の単体フッ素(F)の範囲内で
好ましくは、ここで
(i)Fフッ素化ガスにおけるフッ素(F)濃度は、体積に基づいて計算される約1%の単体フッ素(F)ないし体積に基づいて計算される約30%の単体フッ素(F)の範囲内、より好ましくは体積に基づいて計算される約5%の単体フッ素(F)ないし体積に基づいて計算される約25%の単体フッ素(F)、更により好ましくは体積に基づいて計算される約5%の単体フッ素(F)から体積に基づいて計算される約20%の単体フッ素(F)までであり、各範囲は、いずれも体積に基づいて計算されるFフッ素化ガス組成が合計100%であることに基づき、又は
(ii)Fフッ素化ガスにおけるフッ素(F)濃度は、体積に基づいて計算されるFフッ素化ガス組成が合計100%であることに基づき、体積に基づいて計算される約85%の単体フッ素(F)から体積に基づいて計算される約ほとんど100%の単体フッ素(F)までの範囲内、より好ましくは体積に基づいて計算される約90%の単体フッ素(F)から体積に基づいて計算される約ほとんど100%の単体フッ素(F)までの範囲内である、方法に関する。
そのため、逆流反応器システム、特にループ型反応器システム、又は在逆流(環状管)システム(「逆向ガス洗浄器システム」)にて直接フッ素化反応が行われる場合、一方、本発明は、以上のように、化合物PFP(パーフルオロペンタン)及び/又はパーフルオロ化4-メチルブチロラクトン化合物(即ち、PFP(パーフルオロペンタン)の前駆体又は中間体化合物)を製造するための方法であって、Fフッ素化ガスに比較的低いフッ素(F)濃度を応用し、そして、直接フッ素化反応ステップにおけるフッ素化ガスは、1種又は複数の種の不活性ガスで希釈された単体フッ素(F)であり、そして、単体フッ素(F)のフッ素化ガスにおける濃度範囲は、体積に基づいて計算される約1%ないし約30%の単体フッ素(F)、好ましくは体積に基づいて計算される約5%ないし約25%の単体フッ素(F)、より好ましくは体積に基づいて計算される約5%ないし約20%の単体フッ素(F)であり、各範囲は、いずれも体積に基づいて計算されるF2フッ素化ガス組成が合計100%であることに基づく、方法に関する。さらにより好ましくは、前記逆流反応器システム、特に循環反応器システム又は逆流(循環)システム(「逆向ガス洗浄器システム」)にて反応が行われる場合、直接フッ素化反応ステップにおけるフッ素化ガスは、1種又は複数の種の不活性ガスで希釈された単体フッ素(F)、例えば、単体フッ素(F)が体積に基づいて計算される約10%の濃度でフッ素化ガス(例えば、それぞれ、体積に基づいて計算される10±2%又は体積に基づいて計算される10±1%)に存在する。もちろん、当業者によって理解されるように、上述した任意の所定範囲内で、任意の中間値及び中間範囲を選択してもよい。
そのため、逆流反応器システム、特に循環反応器システム、又は逆流(循環)システム(「逆向ガス洗浄器システム」)にて直接フッ素化反応が行われる場合、他方、本発明は、以上のように、化合物PFP(パーフルオロペンタン)及び/又はパーフルオロ化4-メチルブチロラクトン化合物(即ち、PFP(パーフルオロペンタン)の前駆体又は中間体化合物)を製造するための方法であって、フッ素化ガスFに比較的高いフッ素(F)濃度を応用し、そして、単体フッ素(F)のフッ素化ガスにおける濃度範囲は、体積に基づいて計算されるFフッ素化ガス組成が合計100%であることに基づき、体積に基づいて計算される約85%ないし約ほとんど100%の単体フッ素(F)(上記に定義されるように)、特に好ましくは体積に基づいて計算される約90%ないし約ほとんど100%の単体フッ素(F)(上記に定義されるように)である方法にさらに関する。さらにより好ましくは、前記逆流反応器システム、特にループ型反応器システム又は逆流(環状管)システム(「逆向ガス洗浄器システム」)にて反応が行われる場合、本発明の直接フッ素化方法ステップで使用されるFフッ素化ガスは、例えば、不活性ガスのみで一定程度まで希釈されたフッ素(F)ガス(そして、それらは共にFフッ素化ガスを構成する)であり、フッ素(F)濃度は、例えば、最大濃度が体積に基づいて計算される約100%である単体フッ素(F)の場合、体積に基づいて計算される約85%からの範囲、特に体積に基づいて計算される約90%からの範囲、又は特に体積に基づいて計算される約92%単体フッ素(F)からの範囲、特に約94%からの範囲にある。各所定範囲は、体積に基づいて計算されることに基づくフッ素(F)ガスと不活性ガスが合計100%であり、即ち、体積に基づいて計算されるF2フッ素化ガス組成が合計100%であることに基づく。
別の態様では、逆流反応器システム、特に循環反応器システム、又は逆流(循環)システム(「逆向ガス洗浄器システム」)にて直接フッ素化反応が行われる場合、本発明は、以上のように、化合物PFP(パーフルオロペンタン)及び/又はパーフルオロ化4-メチルブチロラクトン(パーフルオロ化4-メチルブチロラクトン)化合物(即ち、PFP(パーフルオロペンタン)の前駆体又は中間体化合物)を製造するための方法であって、Fフッ素化ガスに比較的高いフッ素(F)濃度を応用し、そして、非常実用の範囲で、例えば、特に精製済み又は未精製のFフッ素化ガスがF電解反応器(フッ素製造電解槽)から、そしてF電解反応器(フッ素製造電解槽)からのフッ素(F)ガスが不活性ガスで(そして、それらは共にFフッ素化ガスを構成する)一定程度だけ希釈された場合、フッ素(F)の濃度が体積に基づいて計算される約92%単体フッ素(F)ないし約99%単体フッ素(F)の範囲内、かつ特に好ましくは体積に基づいて計算される約94%ないし体積に基づいて計算される約99%の非常実用の範囲内にある、方法にさらに関する。各所定範囲は、体積に基づいて計算されることに基づくフッ素(F)ガスと不活性ガスが合計100%であり、即ち、体積に基づいて計算されるF2フッ素化ガス組成が合計100%であることに基づく。
もちろん、当業者によって理解されるように、上述した任意の所定範囲内で、任意の中間値及び中間範囲を選択してもよい。
また別の態様では、本発明は、前述に限定されているように、化合物PFP(パーフルオロペンタン)及び/又はパーフルオロ化4-メチルブチロラクトン化合物(即ち、PFP(パーフルオロペンタン)の前駆体又は中間体化合物)を製造するための方法であって、液体反応媒体は、(密閉)カラム式反応器で環路の方式で循環され、そして、前記環路は、約1000l/hないし約2000l/h、好ましくは約1250l/hないし約1750l/h範囲内の循環速度で運行し、より好ましくは、前記環路は、約1500l/h±200l/h範囲内の循環速度で運行し、さらにより好ましくは、前記環路は、約1500l/h±100l/h範囲内の循環速度で運行し、特にましくは、前記環路は、約1500l/h±50l/h範囲内の循環速度で運行する方法に関する。
例えば、前述に限定されているように、本発明に記載の別の態様では、前述に限定されるような、化合物PFP(パーフルオロペンタン)及び/又はパーフルオロ化4-メチルブチロラクトン化合物(即ち、PFP(パーフルオロペンタン)の前駆体又は中間体化合物)を製造するための方法に関し、ここで、反応の場合、(密閉)カラム式反応器は、
(i)少なくとも1つの熱交換器(システム)、液体反応媒体を収容するための入口及び出口を有する少なくとも1つの液体貯蔵槽、
例えば、液体反応媒体は、最初に原料化合物を含むか、又は原料化合物からなるか、又は反応が行われることに伴って、生成物化合物PFP(パーフルオロペンタン)及び/又はパーフルオロ化4-メチルブチロラクトン化合物(即ち、PFP(パーフルオロペンタン)の前駆体又は中間体化合物)又は任意の別の上記2,4-ジケト原料又はそれから誘導される中間体化合物を徐々に含むか、又は生成物化合物PFP(パーフルオロペンタン)及び/又はパーフルオロ化4-メチルブチロラクトン化合物又は任意の別の上記2,4-ジケト原料又はそれから誘導される中間体化合物からなり、
(ii)液体反応媒体をポンプ輸送/循環するためのポンプ、
(iii)好ましくは前記カラム式反応器の頂部に配置され、前記循環される反応媒体を前記(密閉)カラム式反応器に噴射するための1つ又は複数の(噴射ノズル)噴出ヘッド、
(iv)任意に、1つ又は複数の濾過スクリーン、好ましくは2つの濾過スクリーン、好ましくは1つ又は複数の濾過スクリーンが(密閉)カラム式反応器の底部に配置されている、濾過スクリーン、及び、
(v)圧力弁を備えた少なくとも1つのガス出口、及び(密閉)カラム式反応器から生成物化合物PFP(パーフルオロペンタン)及び/又はパーフルオロ化4-メチルブチロラクトン化合物(即ち、PFP(パーフルオロペンタン)の前駆体又は中間体化合物)又は任意の別の上記2,4-ジケト原料又はそれから誘導される中間体化合物を排出するための少なくとも1つの出口、のうちの少なくとも1つを備える。
本発明の一態様では、フッ素化剤としてFガスを利用する直接フッ素化反応、及び/又はフッ素化剤としてSFを使用するフッ素化反応(そして、適用可能である場合、ラクトン開環に関する)は(密閉)カラム式反応器にて行われ、本発明は、上記に限定されるように、化合物PFP(パーフルオロペンタン)及び/又はパーフルオロ化4-メチルブチロラクトン化合物(即ち、PFP(パーフルオロペンタン)の前駆体又は中間体化合物)を製造するための方法であって、カラム式反応器は、充填床塔型反応器であり、好ましくは、充填床塔型反応器は、耐反応物、そして特に耐単体フッ素(F)及び耐フッ素化水素(HF)の充填物、例えば、Raschig充填物、E-TFE充填物及び/又は耐HFの金属充填物、例えば、Hastelloy金属充填物、及び/又は(好ましい)HDPTFE充填物で充填されており、より好ましくは、充填床塔型反応器は、任意の上記耐HFのHastelloy金属充填物及び/又はHDPTFE充填物のうちのいずれか1つ、好ましくはHDPTFE充填物で充填されたガス洗浄器システム(塔)である、方法に関する。
また別の態様では、本発明は、前述に限定されているように、化合物PFP(パーフルオロペンタン)及び/又はパーフルオロ化4-メチルブチロラクトン化合物(即ち、PFP(パーフルオロペンタン)の前駆体又は中間体化合物)を製造するための方法に関する。ここで、フッ素化剤としてFガスを利用する直接フッ素化反応、及び/又はフッ素化剤としてSFを利用するフッ素化反応(そして、適用可能である場合、ラクトン開環に関する)は、少なくとも1つのステップが、上部幅方向寸法が約≦5mm又は約≦4mmである連続流反応器での方式で行われ、より好ましくは少なくとも1つのステップがマイクロ反応器での方式で行われ、
またより好ましくは、フッ素化剤としてFガスを利用する直接フッ素化反応、及び/又はフッ素化剤としてSFを利用するフッ素化反応(そして、適用可能である場合、ラクトン開環に関する)は、少なくとも1つのステップが、少なくとも1つの上部幅方向寸法が約≦5mm又は約≦4mmである連続流反応器にて行われる連続方法として行われ、
さらにより好ましくは、フッ素化剤としてFガスを利用する直接フッ素化反応、及び/又はフッ素化剤としてSFを利用するフッ素化反応(そして、適用可能である場合、ラクトン開環に関する)は、少なくとも1つのステップが、少なくとも1つのマイクロ反応器にて行われる連続方法として行われる。
また別の態様では、本発明は、前述に限定されているように、化合物PFP(パーフルオロペンタン)及び/又はパーフルオロ化4-メチルブチロラクトン化合物(即ち、PFP(パーフルオロペンタン)の前駆体又は中間体化合物)を製造するための方法であって、フッ素化剤としてFガスを利用する直接フッ素化反応、及び/又はフッ素化剤としてSFを利用するフッ素化反応(そして、適用可能である場合、ラクトン開環に関する)の方法ステップにおけるいずれか1つを開始する前に、使用される1つ又は複数の反応器、好ましくは使用される各々及び任意の反応器を不活性ガス又は不活性ガスの混合物でパージし、好ましくはHe(ヘリウム)及び/又はN(窒素ガス)、より好ましくはN(窒素ガス)を不活性ガスとしてパージする、ことを特徴とする方法に関する。
特定の態様では、本発明は、前述に限定されているように、化合物PFP(パーフルオロペンタン)及び/又はパーフルオロ化4-メチルブチロラクトン化合物(即ち、PFP(パーフルオロペンタン)の前駆体又は中間体化合物)を製造するための方法であって、フッ素化反応ステップ(A)において、SiC反応器にて反応が行われ、好ましくは、フッ素化反応ステップ(A)において、SiCマイクロ反応器にて反応が行われる、ことを特徴とする方法に関する。
別の特定の態様では、本発明は、前述に限定されているように、化合物PFP(パーフルオロペンタン)及び/又はパーフルオロ化4-メチルブチロラクトン化合物(即ち、PFP(パーフルオロペンタン)の前駆体又は中間体化合物)を製造するための方法であって、ニッケル反応器(Ni-反応器)又は高ニッケル含有量(Ni-含有量)内表面を有する反応器にて行われる、ことを特徴とする方法に関する。
また別の特定の態様では、本発明は、前述に限定されているように、化合物PFP(パーフルオロペンタン)及び/又はパーフルオロ化4-メチルブチロラクトン化合物(即ち、PFP(パーフルオロペンタン)の前駆体又は中間体化合物)を製造するための方法であって、フッ素化剤としてFガスを利用する直接フッ素化反応、及び/又はフッ素化剤としてSFを利用するフッ素化反応(そして、適用可能である場合、ラクトン開環に関する)により得られた生成物を独立して蒸留する、ことを特徴とする方法に関する。
更に別の態様では、本発明は、前述に限定されているように、化合物PFP(パーフルオロペンタン)及び/又はパーフルオロ化4-メチルブチロラクトン化合物(即ち、PFP(パーフルオロペンタン)の前駆体又は中間体化合物)を製造するための方法であって、ニッケル反応器(Ni反応器)又は高ニッケル含有量(Ni含有量)内表面を有する反応器にて行われることを特徴とする方法のいずれかにさらに関する。好ましくは、本発明では、用語「高ニッケル含有量」は、ニッケル反応器を製造する金属合金におけるニッケル(Ni)含有量が少なくとも50%であることを意味する。特に好ましくはHastelloy C4ニッケル合金からなるニッケル反応器である。従来技術において、Hastelloy C4ニッケル合金は、クロム及び高モリブデン含有量の組み合わせを含むニッケル合金であることが知られている。このようなHastelloy C4ニッケル合金は、大量の化学媒体(例えば、汚染された還元性無機酸、塩化物及び塩化物で汚染された有機と無機媒体)に対する超絶の耐性を示した。
Hastelloy C4ニッケル合金は、例えば、それぞれ製品名がNicrofer(登録商標) 6616 hMo又はHastelloy C-4(登録商標)である市販のものであってもよい。Hastelloy C4ニッケル合金の密度は8.6g/cm、溶融範囲は1335~1380℃である。
Hastelloy C4ニッケル合金は、その特殊なC4化学組成のため、良好な構造安定性及び高抗増感性能を有する。
Hastelloy C4(ニッケル合金)の化学組成は、例えば、金属合金におけるニッケル(Ni)含有量が少なくとも50%であり、かつニッケル(Ni)含有量がHastelloy C4ニッケル合金組成を合計100%の金属合金に加える以下の表1に示される通りである。
Hastelloy C4(ニッケル合金)の化学組成
バッチ式方法:
本発明は、バッチ式で行われる特定方法ステップであって、好ましくはバッチ式方法ステップがカラム式反応器にて行われる特定方法ステップを含む化合物PFP(パーフルオロペンタン)及び/又はパーフルオロ化4-メチルブチロラクトン化合物(即ち、PFP(パーフルオロペンタン)の前駆体又は中間体化合物)を製造する方法にも関する。以下のカラム式反応器配置では、バッチ式方法として該方法が記述されるが、任意に、この方法は前記カラム式反応器配置にて連続方法として行われてもよい。前記カラム式反応器配置にて連続方法の場合、もちろん、原料化合物の投入及び生成物化合物の取り出しのためにそれぞれ用いられ、及び/又は必要な場合、任意の中間体化合物を取り出すための別の入口及び出口が予想される。
本発明がバッチ式方法に関する場合、好ましくは、このバッチ式方法は、カラム式反応器にて行われ、この方法は、化合物PFP(パーフルオロペンタン)及び/又はパーフルオロ化4-メチルブチロラクトン化合物(即ち、PFP(パーフルオロペンタン)の前駆体又は中間体化合物)を製造するために用いられ、特に好ましくは、(密閉)カラム式反応器(システム)にて反応が行われ、ここで、前記液体媒体は、環路内で循環され、液状原料化合物を含むか、又は液状原料化合物からなる前記液体媒体、例えば4-メチルブチロラクトン化合物又はパーフルオロ化4-メチルブチロラクトン化合物は、それぞれ、液体媒体として環路内で循環される。好ましくは、カラム式反応器における環路は、1500l/hないし5000l/h、より好ましくは3500l/hないし4500l/hの循環速度で運行する。
本発明がこのようなバッチ式方法に関する場合、本発明による化合物PFP(パーフルオロペンタン)及び/又はパーフルオロ化4-メチルブチロラクトン化合物(即ち、PFP(パーフルオロペンタン)の前駆体又は中間体化合物)を製造するための方法は、前記液体媒体がカラム式反応器にて乱流又は層流、好ましくは乱流で循環するよう方式で行われてもよい。
通常、目標生成物化合物及び/又は(必要な場合)任意の中間体化合物に必要な化学量論比に基づいて、ガス状原料化合物(例えばFフッ素化ガス)をそれぞれ環路に投入され、反応速度に適合される。
例えば、本発明によれば、化合物PFP(パーフルオロペンタン)及び/又はパーフルオロ化4-メチルブチロラクトン化合物(即ち、PFP(パーフルオロペンタン)の前駆体又は中間体化合物)を製造するための前記方法は、例えば、バッチ式で行われてもよく、ここで、カラム式反応器は、液体媒体(液状原料化合物を含むか、又は液状原料化合物からなる)に用いられる少なくとも1つの液体貯蔵槽、ポンプ(液体媒体をポンプ輸送/循環するために用いられる)、好ましくはカラム式反応器の頂部に配置され、循環媒体をカラム式反応器に噴射するための1つ又は複数の(噴射ノズル)噴出ヘッド、ガス状原料化合物(例えばFフッ素化ガス)を導入するための1つ又は複数の投入入口、任意に、1つ又は複数の濾過スクリーン、好ましくは2つの濾過スクリーン、好ましくはカラム式反応器の底部に配置された1つ又は複数の濾過スクリーン、及び圧力弁を備えた少なくとも1つのガス出口、のうちの少なくとも1つを備える。
そのため、本発明によれば、化合物PFP(パーフルオロペンタン)及び/又はパーフルオロ化4-メチルブチロラクトン化合物(即ち、PFP(パーフルオロペンタン)の前駆体又は中間体化合物)を製造するための方法は、カラム式反応器にて行われてもよく、このカラム式反応器は、
(i)少なくとも1つの冷却器(システム)、原料化合物を含むか、又は原料化合物からなる液体媒体、それぞれ好ましくは化合物4-メチルブチロラクトン又はパーフルオロ化4-メチルブチロラクトン化合物を収容するための入口及び出口を有する少なくとも1つの液体貯蔵槽、
(ii)カラム式反応器中の液体媒体をポンプ輸送/循環するためのポンプ、
(iii)好ましくは前記カラム式反応器の頂部に配置され、循環液体媒体をカラム式反応器に噴射するための1つ又は複数の(噴射ノズル)噴出ヘッド、
(iv)ガス状化合物、例えば不活性ガス又はFフッ素化ガスをカラム式反応器にそれぞれ導入するための1つ又は複数の投入入口、
(v)任意に、1つ又は複数の濾過スクリーン、好ましくは2つの濾過スクリーン、好ましくは1つ又は複数の濾過スクリーンがカラム式反応器の底部に配置されている、濾過スクリーン、及び、
(vi)圧力弁を備えた少なくとも1つのガス出口、及び生成物化合物及び/又は任意の中間体化合物(必要な場合)をそれぞれ取り出すための少なくとも1つの出口、のうちの少なくとも1つを備える。
一実施形態では、本発明によれば、化合物PFP(パーフルオロペンタン)及び/又はパーフルオロ化4-メチルブチロラクトン化合物(即ち、PFP(パーフルオロペンタン)の前駆体又は中間体化合物)を製造するための方法は、カラム式反応器にて行われてもよく、このカラム式反応器が充填床塔型反応器であり、好ましくは耐反応物、特に耐フッ素化水素(HF)の充填物を充填した充填床塔型反応器(用語「充填物」及び「充填材」は本発明において同義である)である。本発明に適用した耐反応物かつ特に耐フッ化水素(HF)の充填物は、特に耐HFのプラスチック充填物及び/又は耐HFの金属充填物である。例えば、場合によっては、充填床塔型反応器にはステンレス(1.4571)充填物を充填する場合があるが、ステンレス(1.4571)充填物は、反応器システムにおいて(少量)微量湿気が存在するリスクがあるので、以下に記載されている他の充填物に及ばない。好ましくは、例えば、本発明では、充填床塔型反応器には、耐反応物、かつ特に耐フッ化水素(HF)の充填物、例えばRaschig充填物、E-TFE充填物及び/又は耐HFの金属充填物、例えばHastelloy金属充填物及び/又は(好ましい)HDPTFE充填物を充填し、より好ましくは、充填床塔型反応器は、前述の何らかの耐HFのHastelloy金属充填物及び/又はHDPTFE充填物のうちのいずれか1つ、好ましくはHDPTFE充填物を充填したガス洗浄器システム(塔)である。用語「HDPTFE充填物」は、用語「PTFE充填物」と略称する場合があるため、用語「PTFE-充填物」が「HDPTFE-充填物」と同義である。
別の実施形態では、本発明によれば、化合物PFP(パーフルオロペンタン)及び/又はパーフルオロ化4-メチルブチロラクトン化合物(即ち、PFP(パーフルオロペンタン)の前駆体又は中間体化合物)を製造するための方法は、反応がカラム式反応器にそれぞれ投入された循環液体媒体とFフッ素化ガスとの逆方向流れを利用して行われ、液体媒体が液状原料化合物を含むか、又は液状原料化合物からなる。
圧力弁の役割は、反応に必要な圧力を保持し、任意の排気、例えば、フッ素化ガスに含まれる不活性キャリアガスを放出することであり、反応から釈放する任意のハロゲン化水素ガスと共に放出される(適用可能である場合)。
本発明によれば、化合物PFP(パーフルオロペンタン)及び/又はパーフルオロ化4-メチルブチロラクトン化合物(即ち、PFP(パーフルオロペンタン)の前駆体又は中間体化合物)を製造するための前記方法は、例えばバッチ式で行われてもよく、それによって、前記方法において、カラム式反応器が前述した充填床塔型反応器、好ましくはHDPTFE充填物又はPTFE充填物を充填した充填床塔型反応器である。
図1による充填塔は、Hastelloy C4(ニッケル合金)(当業者に知られている)から作られ、100又は200mmの直径(循環流速及び規模に依存する)を有してもよく、かつ直径100mmの塔の場合、3メートルの長さを有し、直径200mmの塔の場合、6メートルの長さを有する(より高い容量が必要な場合は後者)。Hastelloyから作られた塔には、前述した充填物のうちのいずれか1つを充填するか、又は好ましいHDPTFE充填物又はPTFE充填物を充填し、各種充填物の直径は、いずれも10mmであり、市販のものであってもよい。充填物のサイズは非常に柔軟であり、上述した特性範囲内、充填物のタイプも非常に柔軟であり、即ち、以下の実施例2に開示されている試験では、HDPTFE充填物(又はそれぞれPTFE充填剤)が使用され、任意のガス状(原料)化合物を逆流方式で投入する際に、大きな圧力低下(圧力損失)をもたらすことなく、同じ性能を示した。
連続流反応器システム(例えば、マイクロ反応器システム)における方法:
マイクロ反応器を利用する本発明の好適な方法は、連続流反応器システム及び管型反応器システムに適用可能であり、そして、コイル式反応器システムを有する変形態様にも適用可能である。
上述のように、管型反応器システム、連続流反応器システム、コイル式反応器システム又はマイクロ反応器システム、好ましくはマイクロ反応器システムにて直接フッ素化反応が行われる場合、好ましくはフッ素化反応が行われる時にFフッ素化ガスにおける比較的高いフッ素(F)濃度(上記に限定されるように)を調整する。
ここで、例えば、本発明は、化合物PFP(パーフルオロペンタン)及び/又はパーフルオロ化4-メチルブチロラクトン化合物(即ち、PFP(パーフルオロペンタン)の前駆体又は中間体化合物)を製造する方法であって、直接フッ素化反応は、管型反応器システム、連続流反応器システム、コイル式反応器システム又はマイクロ反応器システム、好ましくはマイクロ反応器システムにて行われ、そして、Fフッ素化ガスにおけるフッ素(F)濃度は、体積に基づいて計算されるFフッ素化ガス組成が合計100%であることに基づき、体積に基づいて計算される約85%単体フッ素(F)ないし体積に基づいて計算される約ほとんど100%単体フッ素(F)の範囲内、より好ましくは体積に基づいて計算される約90%単体フッ素(F)ないし体積に基づいて計算される約ほとんど100%単体フッ素(F)の範囲内にある方法に関する。
そのため、管型反応器システム、連続流反応器システム、コイル式反応器システム又はマイクロ反応器システム(好ましくはマイクロ反応器システム)にて直接フッ素化反応が行われる場合、本発明のフッ素化方法ステップ(A)で使用されるFフッ素化ガスは、例えば、不活性ガスで一定程度だけまで希釈されたフッ素(F)ガス(そして、それらは共にFフッ素化ガスを構成する)であり、フッ素(F)濃度は、例えば、最大濃度が体積に基づいて計算される約100%である単体フッ素(F)の場合、体積に基づいて計算される約85%からの範囲、特に体積に基づいて計算される約90%からの範囲、又は特に体積に基づいて計算される約92%単体フッ素(F)からの範囲、特に体積に基づいて計算される約94%である。各所定範囲は、体積に基づいて計算されることに基づくフッ素(F)ガスと不活性ガスが合計100%であり、即ち、体積に基づいて計算されるF2フッ素化ガス組成が合計100%であることに基づく。
そのため、管型反応器システム、連続流反応器システム、コイル式反応器システム又はマイクロ反応器システム(好ましくはマイクロ反応器システム)にて直接フッ素化反応が行われる場合、本発明の前記直接フッ素化方法ステップ、例えば、フッ素ガス(F)を不活性ガス(そして、それらは共にFフッ素化ガスを構成する)で一定程度だけ希釈され、フッ素(F)の濃度が、より好ましくは体積に基づいて計算される約92%ないし体積に基づいて計算される約ほとんど100%の範囲内、更により好ましくは体積に基づいて計算される約94%ないし体積に基づいて計算される約ほとんど100%の範囲内、またより好ましくは非常に実用の範囲内、例えば、特に精製済み又は未精製のFフッ素化ガスが、F電解反応器(フッ素製造電解槽)からのものである場合、体積に基づいて計算される約92%単体フッ素(F)ないし約99%単体フッ素(F)を有し、かつ特に好ましくは体積に基づいて計算される約94%ないし約99%の非常に実用の範囲内にあり、各所定範囲は、体積に基づいて計算されることに基づくフッ素(F)ガスと不活性ガスが合計100%であり、即ち、体積に基づいて計算されるF2フッ素化ガス組成が合計100%であることに基づく。
本発明の好適な実施形態によれば、化合物PFP(パーフルオロペンタン)及び/又はパーフルオロ化4-メチルブチロラクトン化合物(即ち、PFP(パーフルオロペンタン)の前駆体又は中間体化合物)を連続式で製造してもよい。より好ましくは、マイクロ反応器システムにて化合物PFP(パーフルオロペンタン)及び/又はパーフルオロ化4-メチルブチロラクトン化合物(即ち、PFP(パーフルオロペンタン)の前駆体又は中間体化合物)を製造する。
任意に、本発明によれば、化合物PFP(パーフルオロペンタン)及び/又はパーフルオロ化4-メチルブチロラクトン化合物(即ち、PFP(パーフルオロペンタン)の前駆体又は中間体化合物)を製造するための方法における任意の中間体を分離及び/又は精製してもよく、次いで、そのような分離及び/又は精製を必要に応じてさらに処理してもよい。例えば、化合物PFP(パーフルオロペンタン)を製造するのに適切な中間体である化合物パーフルオロ化4-メチルブチロラクトンを分離及び/又は精製してもよい。例えば、第1のマイクロ反応器にて直接フッ素化により製造された化合物パーフルオロ化4-メチルブチロラクトンを任意に分離及び/又は精製し、次いで、化合物パーフルオロ化4-メチルブチロラクトンを(第二)別のマイクロ反応器に移して、第二反応ステップで、フッ素化剤としてSFを利用するフッ素化反応(そして、適用可能である場合、ラクトン開環に関する)によりさらに反応させて、化合物PFP(パーフルオロペンタン)が生成される。
前記第1のマイクロ反応器にて直接フッ素化により生成された中間体化合物パーフルオロ化4-メチルブチロラクトンは、任意に分離及び/又は精製されることができ、そして、分離及び/又は精製形態の最終生成物を構成することができる。
選択的に、第1のマイクロ反応器にてパーフルオロ化4-メチルブチロラクトンフッ素化反応により生成された(中間体)化合物1パーフルオロ化4-メチルブチロラクトンを得られた未精製化合物(例えば、さらに精製されていない)として、前記別の(第二)マイクロ反応器に移して、第二反応ステップで、フッ素化剤としてSFを利用するフッ素化反応(そして、適用可能である場合、ラクトン開環に関する)によりさらに反応させて、化合物PFP(パーフルオロペンタン)が生成され、最終目標化合物PFP(パーフルオロペンタン)が得られる。
本発明の別の変形形態では、最終目標化合物PFP(パーフルオロペンタン)は、上記でより詳細に説明したように、(中間体)化合物パーフルオロ化4-メチルブチロラクトンから製造してもよい。好ましくは、この反応は連続式で行われてもよい。
マイクロ反応器方法、
本発明は、パーフルオロペンタン(PFP)及び/又は化合物パーフルオロ化4-メチルブチロラクトンを製造する方法にも関する。化合物パーフルオロ化4-メチルブチロラクトンは、パーフルオロペンタン(PFP)を製造するのに適切な中間体であり、ここで、この方法は、連続方法であり、好ましくは、この連続方法は、マイクロ反応器にて行われる。
本発明は、1つ以上のマイクロ反応器を使用してもよく、即ち、本発明は、容量又は滞留時間を延長するために、2つ、3つ、4つ、5つ又はそれ以上のマイクロ反応器、例えば、10個までの並列のマイクロ反応器又は直列の4つのマイクロ反応器を使用してもよい。1つより多くのマイクロ反応器を使用する場合、複数のマイクロ反応器は、順序的に、又は並列的に配置されてもよく、3つ又はそれ以上のマイクロ反応器を使用する場合、それらのマイクロ反応器は、順序的に配置されてもよいし、並列的に配置されてもよく、又は両方を兼ねてもよい。
本発明は、本発明による化合物PFP(パーフルオロペンタン)及び/又はパーフルオロ化4-メチルブチロラクトン化合物(即ち、PFP(パーフルオロペンタン)の前駆体又は中間体化合物)を製造するための方法が任意の連続流反応器システム又は好ましくはマイクロ反応器システムにて行われる実施形態においても非常に有利である。
好適な実施形態では、本発明は、化合物PFP(パーフルオロペンタン)及び/又はパーフルオロ化4-メチルブチロラクトン化合物(即ち、PFP(パーフルオロペンタン)の前駆体又は中間体化合物)を製造するための方法であって、フッ素化剤としてFガスを利用する直接フッ素化反応、及び/又はフッ素化剤としてSFを利用するフッ素化反応(そして、適用可能である場合、ラクトン開環に関する)における少なくとも1つのステップが、少なくとも1つの上部幅方向寸法が約≦5mm又は約≦4mmである連続流反応器、好ましくはなくとも1つのマイクロ反応器にて行われる連続方法として行われる、方法に関する。
別の好適な実施形態では、本発明は、このような本発明による化合物を製造する方法に関し、ここで、前記連続流反応器のうちの少なくとも1つ(好ましくはマイクロ反応器のうちの少なくとも1つ)は、独立してSiC連続流反応器、好ましくは独立してSiCマイクロ反応器である。
連続流反応器とマイクロ反応器:
上記に加えて、本発明の一態様によれば、方法発明で使用されるか、及び本明細書に記載されているような設備工事発明がさらに提供され、方法発明の任意の実施例形態に関し、かつ方法発明のいくつかの実施形態では、この方法は、さらに、マイクロ反応器にて実施されることが好ましい。
用語「マイクロ反応器」について:本発明の一実施形態では、「マイクロ反応器」又は「マイクロ構造反応器」又は「マイクロチャネル反応器」は、この装置において化学反応が約≦1mmの典型的な幅方向寸法である密閉空間内で行われる装置であり、このような密閉空間の典型形態の一例は、マイクロチャネルである。通常、本発明では、用語「マイクロ反応器」、「マイクロ反応器」又は「マイクロ構造化反応器」又は「マイクロチャネル反応器」は、この装置において化学反応が約≦1mmの典型的な幅方向寸法である密閉空間内で行われる装置を示す。
マイクロプロセス工学の分野において、マイクロ反応器及び物理プロセスが発生する他の設備(例えば、マイクロ熱交換器)について研究している。マイクロ反応器は、通常、連続流反応器(バッチ式反応器とは異なる)である。従来規模の反応器に比べて、マイクロ反応器は、エネルギー効率、反応速度と収率、安全性、信頼性、可拡張性、現場/オンデマンド製造及びより精細のプロセス制御などの方面の巨大な改良を含む多くの利点を有する。
マイクロ反応器は、「流動化学」において化学反応が行われるために用いられる。一般にマイクロ反応器を使用する流動化学では、化学反応は、バッチ式生産ではなく連続流動の流れで行われる。バッチ式生産は、一連のワークステーションを介して生産対象を段階的に作成して、異なるロットの製品を製造する製造用の技術である。単一生産(一括生産)、ロット生産(フロー生産又は連続生産)と共に、3大生産方式として並び称される。逆に、流動化学では、化学反応は、ポンプが流体を管内に移動させ、そして流体を管の相互接続場所にて互いに接触させる連続流動の流れで行われる。これらの流体が反応性であれば、反応する。大量の所定材料を製造する時に、流動化学は、大規模応用に用いられる成熟した技術である。しかしながら、この用語は、この間に創出された実験室規模に応用されるものである。
連続流反応器(例えば、マイクロ反応器として用いられる)は、通常、管状のものであり、かつ非反応性材料から作られ、これは従来の技術において公知であり、そして、特定目的と可能なエッチ液及び/又は反応物の特性に依存する。混合方法は、例えば反応器の直径が狭い(例えば<1mm)場合、例えばマイクロ反応器と静的混合器において単独拡散することを含む。連続流反応器は、伝熱、時間及び混合を含む反応条件を良好に制御することができる。反応器内での反応物の滞留時間、即ち反応が加熱又は冷却される時間は、反応器の体積とそれによる通過する流速から計算される:滞留時間=反応器体積/流速。そのため、より長い滞留時間を実現するために、試薬をより緩やかにポンプ輸送してもよく、より大きい体積の反応器を使用してもよく、及び/又はさらにいくつかのマイクロ反応器を直列に配置してもよく、反応ステップを完了させるために必要であれば、任意に、それらの間にいくつかのガス容器のみを配置して滞留時間を増加させてもよい。後者の場合、各マイクロ反応器後のサイクロン分離器は、いくつかの低沸騰点の物質(例えば、任意の形成されたPFVME)及び(潜在的に存在する)不活性ガスと共に放出されることに寄与し、そして、それによって、反応性能に積極的な影響を与える。生産効率は、ミリリットル毎分からリットル毎時間まで様々であってもよい。
流動反応器のいくつかの具体例は、回転ディスク反応器(Colin Ramshaw)、旋状管反応器、多層流動反応器、振動流反応器、マイクロ反応器、触媒熱交換反応器(hex reactor)及び吸気式反応器(aspirator reactor)である。吸気式反応器において、1種の反応物を吸入させるように試薬をポンプにより推進する。プラグ流反応器と管状流反応器について更に言及する。
本発明では、一実施形態では、特に好ましくはマイクロ反応器を使用する。
本発明による用途と方法において、好適な実施形態では、本発明はマイクロ反応器を使用する。本発明のより一般的な実施形態では、マイクロ反応器を使用する本発明の前記好適な実施形態に加えて、他の任意の反応器、本明細書で限定されるように、例えば、好ましくは上部幅方向寸法が最高約1cm管状連続流反応器を使用してもよいことは留意されるべきである。そのため、このような最高約≦5mm又は約≦4mm上部幅方向寸法を有する好適な連続流反応器は、本発明の好適な実施形態、例えば、好ましくはマイクロ反応器であることを意味する。一連のSTRを連続作動させることは、別の選択であるが、マイクロ反応器を使用することに及ばない。
本発明の前述した実施例では、(例えば、好ましくは管状連続流反応器の)最小の幅方向寸法は、約>5mmであってもよいが、通常、1cmを超えない。そのため、(例えば、好ましくは管状連続流反応器の)この幅方向寸法は、約>5mm~約1cmの範囲内にあってもよく、そして、そのうちの任意の値であってもよい。例えば、(例えば、好ましくは管状連続流反応器の)この幅方向寸法は、約5.1mm、約5.5mm、約6mm、約6.5mm、約7mm、約7.5mm、約8mm、約8.5mm、約9mm、約9.5mm、約10mmであってもよく、又は前記値の間の任意の中間値であってもよい。
前述したマイクロ反応器を使用する本発明の実施形態では、好ましくはマイクロ反応器の最小幅方向寸法は、少なくとも約0.25mm、好ましくは少なくとも約0.5mmであってもよいが、マイクロ反応器の最大幅方向寸法は約≦5mmを超えない。そのため、(例えば、好ましくはマイクロ反応器の)この幅方向寸法は、約0.25mmから約≦5mmまでの範囲内、そして、好ましくは約0.5mmから約≦5mmまでの範囲内にあってもよく、そして、その間の任意の値であってもよい。例えば、好適なマイクロ反応器の幅方向寸法は、約0.25mm、約0.3mm、約0.35mm、約0.4mm、約0.45mmと約5mmであってもよく、又は前記値の間の任意の中間値であってもよい。
前述したように、本発明の実施形態では、その最も広い意味で、上部横方向最高約1cmの管状連続流反応器を使用することが好ましい。このような連続流反応器は、例えばプラグ流反応器(PFR)である。
プラグ流反応器(PFR)は、連続管型反応器、CTR又はプラグ流れ反応器と呼ぶ場合もあり、円柱幾何学的形状の連続流動システムにおいて化学反応を行い、記述するための反応器である。PFR反応器モデルは、重要な反応器変量、例えば、反応器の寸法を推定することができるように、このように設計された化学反応器の行為を予測するために用いられる。
PFRを流れる流体を、反応器を流れる一連の無限薄いコヒーレンス「プラグ」にモデル化してもよく、各プラグは均一の成分を有し、反応器の軸方向上に移動し、各プラグの成分はその前後とは異なる。重要な仮定は、プラグがPFRを流れると、流体が軸方向(前方向又は後方向)上ではなく、径方向(即ち、横方向)上で完璧に混合される。
そのため、本明細書で本発明で使用される反応器のタイプを定義するための用語、例えば、「連続流反応器」、「プラグ流反応器」、「管型反応器」、「連続流反応器システム」、「プラグ流反応器システム」、「管型反応器システム」、「連続流システム」、「プラグ流システム」、「管状システム」は、互いに同義であり、かつ区別なく使用することができる。
反応器又はシステムは、例えば、線形、環状、蛇行性、円形、渦巻き式、又はそれらの組み合わせである複数の管として配置されてもよい。例えば、渦巻き式であれば、反応器又はシステムは、「コイル管反応器」又は「コイル管システム」とも呼ばれる。
径方向(即ち横向方向)において、このような反応器又はシステムは、最高約1cmの内径又は内断面寸法(即ち、それぞれ径方向寸法又は幅方向寸法)を有してもよい。そのため、実施形態では、反応器又はシステムの幅方向寸法は、約0.25mm~約1cm、好ましくは約0.5mm~約1cm、より好ましくは約1mm~1cmの範囲内にあってもよい。
さらに別の実施形態では、反応器又はシステムの幅方向寸法は、約>5mm~約1cm、又は約5.1mm~約1cmの範囲内にあってもよい。
幅方向寸法が最高約≦5mm、又は最高約≦4mmである場合、反応器は「マイクロ反応器」と呼ばれる。そのため、よりさらに別のマイクロ反応器実施形態では、反応器又はシステムの幅方向寸法は、約0.25mm~約≦5mm、好ましくは約0.5mm~約≦5mm、より好ましくは約1mm~約≦5mmの範囲内にあってもよく、又は反応器又はシステムの幅方向寸法は、約0.25mm~約≦4mm、好ましくは約0.5mm~約≦4mm、より好ましくは約1mm~約≦4mmの範囲内にあってもよい。
本発明の代替的実施形態では、さらに任意に、マイクロ反応器以外の別の連続流反応器を使用することが望ましい。好ましくは、例えば、ハロゲン化又はフッ素化に使用される(ハロゲン化促進、例えばハロゲン化又は好ましくはハロゲン化)触媒組成物が、反応過程において粘稠になるか、又は前記触媒として自体が粘稠である。この場合、連続流反応器は、即ち、その装置において下部幅方向寸法が上記マイクロ反応器の寸法(即ち、約1mmより大きいが、上部幅方向寸法が約≦4mmである)より大きい密閉空間で化学反応が発生する装置である。そのため、この本発明の連続流反応器を使用するこの代替的実施形態では、用語「連続流反応器」とは、好ましくはこの装置において典型的な横方向寸法が約≧1mm~約≦4mmである密閉空間で化学反応が発生する装置を示す。本発明のこのような実施形態では、特に好ましくは、連続流反応器として、前記幅方向寸法を有するプラグ流反応器及び/又は管状流反応器を採用する。また、本発明のこのような実施形態では、マイクロ反応器を採用した実施形態に比べて、特に好ましくは、前記横方向寸法を有する連続流反応器、好ましくはプラグ流反応器及び/又は管状流反応器において、より高い流速を採用する。例えば、マイクロ反応器についての本明細書で述べた典型的な流速に比べて、このようなより高い流速は、それぞれ約2倍高い、約3倍高い、約4倍高い、約5倍高い、約6倍高い、約7倍高い、又は約≧1~約≦7倍高い、約≧1~約≦6倍高い、約≧1~約≦5倍高い、約≧1約~≦4倍高い、約≧1~約≦3倍高い、又は約≧1~約≦2倍高い倍数の任意の中間流速よりも高い。好ましくは、本発明のこの実施形態で用いられる前記連続流反応器、より好ましくはプラグ流反応器及び/又は管状流反応器は、本明細書で限定されるマイクロ反応器に用いられる構造材料から構造される。例えば、このような構造材料は、ケイ素炭化物(SiC)及び/又は合金、例えば、高度耐腐食のニッケルクロムモリブデンタングステン合金、例えば、本明細書で記述したように、マイクロ反応器用のHastelloyである。
本発明の前記幅方向寸法を有するマイクロ反応器又は連続流反応器を採用することの非常に特殊な利点の一つは、分離ステップの数を減少及び簡略化してもよく、そして、時間及びエネルギー消費、例えば、中間蒸留ステップを回避することができる。特に、本発明の前記幅方向寸法を有するマイクロ反応器又は連続流反応器を採用することの特別な利点は、簡単な相分離方法を用いて分離することができ、そして、未消費の反応成分をこの方法に再循環させるか、又は製品自体(適用又は必要)として他の方式で利用されることができることである。
本発明によるマイクロ反応器を使用する本発明の好適な実施形態に加えて、マイクロ反応器を使用することに加えて、又は代替として、プラグ流反応器又は管状流反応器をそれぞれ使用することが可能である。
プラグ流反応器又は管状流反応器及びそれらの動作条件は、当業者に知られている。
本発明では、特に好ましくは上部幅方向寸法がそれぞれ約≦5mm又は約≦4mmである連続流反応器、特にマイクロ反応器を使用するが、場合によっては、マイクロ反応器を放棄し、それぞれプラグ流反応器又は乱流反応器を採用する人が想定されると、収率損失、より長い滞留時間、より高い温度に伴うことは当然である。しかしながら、上述した可能性のある不利な収率損失は潜在的利点を有する可能性があることに留意されたい。即ち、プラグ流反応器の管又は通路の直径がマイクロ反応器の管又は通路の直径よりも大きいため、発生可能の詰まりを減少させるという利点である(非最適駆動方式でタール顆粒を形成する)。
しかしながら、プラグ流反応器又は管状流反応器を使用するこの変化形に潜在的に存在する欠点は、主観的な観点のみとみなされる場合もあるが、別の態様では、地域又は生産施設のいくつかのプロセスの制約下で、依然として適切なものである可能性があり、他の利点又は制限を回避したことを考慮し、収率損失はあまり重要ではないこととみなされ、さらに許容されてもよい。
以下では、マイクロ反応器を使用する場合、本発明についてより具体的に説明する。好ましくは、本発明による使用されるマイクロ反応器は、セラミック連続流反応器であり、より好ましくは、SiC(ケイ素炭化物)連続流反応器であり、そして、様々な寸法で材料製造に用いられることができる。一体化された熱交換器とSiC構造材料において、挑戦的な流動化学応用のために最適な制御を提供した。流量発生反応器のコンパクト化かつモジュール化構造は、異なるプロセスタイプに対する長期的な柔軟性、一定の範囲の生産量(5~400l/h)獲得、空間が限られた場所に化学生産強化、素晴らしい化学的相容性と熱制御を有利に実現した。
セラミック(SiC)マイクロ反応器は、優れた伝熱及び物質移動、優れた化学的相容性を提供し、FDAによって認証された構造材料、又は他の薬物規制機関(例えば、EMA)によって認証された構造材料、例えば、拡散結合された3M SiC反応器、特に無半田と無金属の反応器に有利である。ケイ素炭化物(SiC)は金剛砂とも呼ばれ、ケイ素と炭素を含み、当業者に知られている。例えば、合成されたSiC粉末は多くの技術応用に大量生産され、加工されている。
例えば、本発明の実施形態では、その目的は、少なくとも1つの反応ステップがマイクロ反応器にて行われる方法によって実現される。特に、本発明の好適な実施形態では、その目的は、少なくとも1つの反応ステップが、SiCを含むか、又はSiCから作られたマイクロ反応器(「SiC-マイクロ反応器」)にて行われるか、又は合金を含むか、又は合金からから作られたマイクロ反応器にて行われる方法によって実現され、前記合金は、例えば、Hastelloy Cであり、以下で、それぞれより詳細に限定される。
以上は、好ましいHastelloy C4ニッケル合金についてさらに説明した。例えば、表1を参照されたい。
そのため、例えば、これに限定するものではないが、本発明の実施形態では、生産(好ましくは工業)に適用されるマイクロ反応器は、SiC(ケイ素炭化物、例えばダウDow Corning社によって提供されるG1SiC型SiC又はChemtrix MR555社によって提供されるPlant-rix)を含むか、又はこのSiCから作られ、例えば、1時間当たり約5kg~約400kgの生産能力を提供する「SiCマイクロ反応器」である。又は、例えば、これに限定するものではないが、本発明の別の実施形態では、工業生産に適用されるマイクロ反応器は、Ehrfeld社によって提供されるHastelloy Cを含むか、又はそれから作られる。このようなマイクロ反応器は、本発明のフッ素化生成物を(好ましくは工業)生産するのに特に適している。
生産規模レベルの流動反応器の機械的と化学的要求を満たすために、Plantrixモジュールは、3MTMSiC(C級)から作られる。特許を取得した3M(EP 1 637 271 B 1及び海外特許)拡散接着技術を用いて得られた反応器全体は、厳密密閉のものであり、溶接ライン/継手及びロウ剤を有さない。Chemtrix MR 555 Plantrixについてのより多くの技術情報は、全体として参照によって本明細書に組み入れられるChemtrix BVが2017年に出版したマニュアル<ChemTrix-Scalable Flow Chemistry-Technical Information Plantrix(登録商標)MR555 Series>を参照されたい。
上述した実施例に加えて、本発明の別の実施形態では、通常、他の製造業者からの、かつ当業者に知られているSiCは、本発明に用いられてもよいことは言うまでもない。
そのため、本発明では、マイクロ反応器としてChemtrix社のProtrix(登録商標)を用いてもよい。Protrix(登録商標)は、3M(登録商標)ケイ素炭化物から作られたモジュール化連続流反応器であり、優れた耐薬品性と伝熱性を有する。流動反応器の機械的と化学的要求を満たすために、Protrix(登録商標)モジュールは、3M(登録商標)SiC(C級)から作られる。特許を取得した3M(EP 1 637 271 B1及び海外特許)拡散接着技術を用いて製造された反応器全体は、厳密密閉のものであり、溶接ライン/継手及びロウ剤を有さない。このような製造技術は、固形SiC反応器(熱膨張率=4.1x10-6-1)を製造する生産方法である。
Protrix(登録商標)は、0.2~20ml/min範囲内の流速及び最高25barの圧力のために設計され、ユーザが実験室レベル上で連続流技術を開発し、その後、材料製造のためのPlantrix(登録商標) MR555(×340比例係数)に移行することを可能にする。Protrix(登録商標)反応器は、拡散結合された3M(登録商標)SiCモジュール、一体化の素晴らしい熱制御を提供する熱交換器と優れた耐薬品性、標準通風室においてG級の極端反応条件を安全に使用でき、試薬注入数、容量又は反応時間の方面では効率的かつ柔軟に生産できるという利点を有する流動反応器である。Protrix(登録商標)流動反応器の汎用仕様は、以下で概述するように、可能な反応タイプが、例えばA+B→P1+Q(又はC)→Pであり、ここで、用語「A」、「B」及び「C」は遊離体を表し、「P」及び「P1」は生成物を表し、「Q」はクエンチャーを表す。通過量(ml/min)は約0.2~約20、通路寸法(mm)は1×1(予熱と混合領域)、1.4×1.4(滞留通路)、試薬投入は1~3、モジュール寸法(幅×高さ)(mm)は110×260、枠寸法(幅×高さ×長さ)(mm)は約400×300×250、モジュール/枠の数は1つ(最小)~4つ(最大)である。ChemtrixProtrix(登録商標)反応器についてのより多くの技術情報は、全体として参照によって本明細書に組み入れられるChemtrix BVが2017年に出版したマニュアル<ChemTrix-Scalable Flow Chemistry-Technical Information Protrix(登録商標)>を参照されたい。
Dow Corning社のG1SiC型マイクロ反応器は工業生産に用いられてもよく、プロセス開発と小規模生産にも適用しており、その寸法特徴は、典型的な反応器寸法(長さ×幅×高さ)が88cm×38cm×72cm、典型的な流体モジュール寸法が188mm×162mmである。ダウコーニングのG1SiC型マイクロ反応器の特徴は、優れた混合と熱交換、特許を取得したHEART設計、内部容積が小さく、滞留時間が長く、高度柔軟及び多用途、高薬品耐久性により高pH値の化合物、特にヒドロフルオロ酸に適用できること、建築材料用の混合ガラス/SiC溶液、他の先進流動反応器と無差別に拡大できることにまとめられることができる。Dow Corning社G1SiC型マイクロ反応器の典型的な仕様は、流速が約30ml/min~約200ml/min、動作温度が約-60℃~約200℃、動作圧力が最高約18barg(「barg」とは、ゲージ圧の単位、即ち、barを単位としての環境又は大気圧より高い圧力である)、使用材料がケイ素炭化物、PFA(パーフルオロアルコキシアルカン)、パーフルオロエラストマー、内部容積が10mlである流体モジュールであり、オプション:規制機関認証、例えば、FDA又はEMAである。Dow Corning社G1SiC型マイクロ反応器の反応器配置は、様々な用途及びカスタム配置可能の特徴を有し、前記反応器上の任意の部位に注入点を追加してもよい。
Hastelloy(登録商標)Cは、化学式がNiCr21Mo14Wで表される合金であり、又は「合金22」又は「Hastel-loy(登録商標)C-22」とも呼ばれる。前記合金は、周知の高耐食ニッケルクロムモリブデンタングステン合金であり、そして、優れた抗酸化還元性と混合酸の能力を有する。前記合金は、排気脱硫黄工場、化学工業、環境保全システム、ゴミ焼却場、廃水処理工場に用いられている。上述した実施例に加えて、本発明の別の実施形態では、一般的に、他の製造業者からの、かつ当業者に知られているニッケルクロムモリブデンタングステン合金も本発明に用いられてもよい。このようなニッケルクロムモリブデンタングステン合金の典型的な化学組成(いずれも重量%で計算される)は、総合金組成が100%であることに基づき、主成分(余剰量)としてのNi(ニッケル)が少なくとも約51.0%、例えば、約51.0%~約63.0%、Cr(クロム)が約20.0%~約22.5%、Mo(モリブデン)が約12.5%~約14.5%、W(タングステン)が約2.5~3.5%、及び含有量が最高約6.0%であるFe(鉄)、例えば約1.0%~約6.0%、好ましくは約1.5%~約6.0%、より好ましくは約2.0%~約6.0%の範囲内にある。任意に、総合金組成の百分比が100%であることに基づき、Co(コバルト)の合金における存在量は、最高約2.5%、例えば約0.1%~約2.5%の範囲内にあってもよい。任意に、総合金組成の百分比が100%であることに基づき、V(バナジウム)の合金における存在量は、最高約0.35%、例えば約0.1%~約0.35%の範囲内にあってもよい。また、総合金組成の百分比が100%であることに基づき、任意に、比較的低量(即ち≦0.1%)の他の元素微量元素、例えば、独立してC(炭素)、Si(ケイ素)、Mn(マンガン)、P(リン)及び/又はS(硫黄)である。このような低量(即ち≦0.1%)他の元素の場合、総合金組成の百分比が100%であることに基づき、前記元素、例えばC(炭素)、Si(ケイ素)、Mn(マンガン)、P(リン)及び/又はS(硫黄)は、それぞれ独立して存在量が最高約0.1%であってもよく、例えばそれぞれ独立して約0.01%~約0.1%の範囲内、好ましくはそれぞれの量が独立して最高約0.08%、例えばそれぞれ独立して約0.01%~約0.08%の範囲内にある。例えば、総合金組成の百分比が100%であることに基づき、前記元素、例えばC(炭素)、Si(ケイ素)、Mn(マンガン)、P(リン)及び/又はS(硫黄)は、それぞれ独立して、以下の量で存在してもよく、各値は、約C≦0.01%、Si≦0.08%、Mn≦0.05%、P≦0.015%、S≦0.02%である。通常、上述した合金組成において、Nb(ニオブ)、Ti(チタン)、Al(アルミニウム)、Cu(銅)、N(窒素)及びCe(セリウム)のいずれかの微量元素も見つからない。
Hastelloy(登録商標)C-276合金は、溶接問題を緩和した世界初めての鍛造ニッケルクロムモリブデン材料(炭素とケイ素含有量が極めて低いため)である。そのため、化学プロセスと関連業界で幅広く受け入れられ、多くの耐食性化学薬品でその性能が証明され、既に50年の歴史がある。他のニッケル合金と同様に、圧延性を有し、成形及び溶接しやすく、そして、塩素含有溶液中で優れた耐応力腐食割れ性(オーステナイトステンレスが分解しやすい形態の一つ)を有する。その高クロムとモリブデン含有量によって、酸化性と非酸化性酸に耐えることができ、塩化物と他のハロゲン化物が存在する場合でも、優れた耐孔食と細隙侵食能力を示した。総組成が100%であることに基づき、重量%で表される公称成分は、Ni(ニッケル)57%(余剰量)、Co(コバルト)2.5%(最大値)、Cr(クロム)16%、Mo(モリブデン)16%、Fe(鉄)5%、W(タングステン)4%であり、含有量がより低い他の成分は、最高1%(最大)のMn(マンガン)、最高0.35%(最大)のV(バナジウム)、最高0.08%(最大)のSi(ケイ素)、0.01(最大値)のC(炭素)、最高0.5%(最大値)のCu(銅)である。
本発明の別の実施形態では、例えば、これに限定するものではないが、前記生産(好ましくは前記工業生産に適用する)に適用するマイクロ反応器は、SiCを含むか、又はSiCのみを構造材料として(ケイ素炭化物、例えばDow Corning社によって提供されるG1SiC型又はChemtrix MR555によって提供されるPlantrix)作られたSiCマイクロ反応器であり、例えば、1時間当たり約5~約400kgの生産能力を提供する。
もちろん、本発明によれば、本発明のフッ素化生成物の生産(好ましくは工業生産)では、1つ又は複数のマイクロ反応器、好ましくは1つ又は複数のSiCマイクロ反応器を使用してもよい。本発明のフッ素化生成物の生産(好ましくは工業生産)では、1つより多くのマイクロ反応器(好ましくは1つより多くのSiCマイクロ反応器)を使用する場合、これらのマイクロ反応器(好ましくはこれらのSiC-マイクロ反応器)は、並列及び/又は順次に配置されて使用されてもよい。例えば、2つ、3つ、4つ又はそれ以上のマイクロ反応器(好ましくは2つ、3つ、4つ又はそれ以上のSiCマイクロ反応器)を並列及び/又は順次に配置されている方式で使用してもよい。
実験室研究にとって、例えば、応用可能な反応及び/又は拡大条件下について、例えば、これに限定するものではないが、マイクロ反応器としてChemtrix社の反応器タイプPlantrixは適切である。場合によって、マイクロ反応器のガスケットがHDPTFE以外の材料から作られ、短時間操作後に膨潤によるすぐに漏れが発生するため、HDPTFEガスケットによりマイクロ反応器の長時間運転を保証し、及び沈降器と蒸留塔のような他の設備部品に関する。
例えば、工業流反応器(「IFR」、例えば、Plantrix(登録商標)MR555)は、(湿潤化されていない)ステンレスフレーム内に収容されたSiCモジュール(例えば、3M(登録商標)SiC)を含み、このステンレスフレームを介して標準Swagelok継ぎ手を用いて投入ラインと動作媒体とを接続することができる。動作媒体(熱流体又は蒸気)と共に使用される場合、生産流体はモジュール内で一体化熱交換器を用いて加熱又は冷却され、そしてZ字形又はダブルZ字形で、メソ通路構造(meso-channel structure)で反応が行われる。この構造設計は、プラグ流を提供するために用いられ、かつ高熱交換容量を有する。基本的なIFR(例えば、Plantrix(登録商標)MR555)システムは、1つのSiCモジュール(例えば、3M(登録商標)SiC)と、A+B→Pタイプの反応を提供する1つの混合器(「MRX」)とを含む。モジュール数の増加により、反応時間及び/又はシステム収率の向上をもたらす。クエンチングQ/Cモジュールを追加することは、反応タイプをA+B→P1+Q(又はC)→Pに拡張することができ、そして、ブランク板により2つの温度領域を提供する。ここで、用語「A」、「B」及び「C」は遊離体を表し、「P」及び「P1」は生成物を表し、「Q」はクエンチャーを表す。
工業流反応器(「IFR」、例えばPlantrix(登録商標)MR555)の典型的な寸法は、通路寸法(mm)が4×4(「MRX」、混合器)及び5×5(MRH-I/MRH-II、「MRH」は滞留モジュールを表す)、モジュール寸法(幅×高さ)が200mm×555mm、枠寸法(幅×高さ)が322mm×811mmである。工業流反応器(「IFR」、例えばPlantrix(登録商標) MR555)の典型的な処理量は、例えば約50l/h~約400l/hの範囲内にある。さらに、使用される流体特性及びプロセス条件に左右され、工業流反応器(「IFR」、例えばPlantrix(登録商標) MR555)の処理量は、例えば、>400l/hであってもよい。滞留モジュールは、必要な反応体積又は収率を提供するために、直列に配置されてもよい。直列に配置可能なモジュールの数は、流体特性及び目標流速に依存する。
工業流反応器(「IFR」、例えばMR555)の典型的な動作又は生産条件は、例えば、約-30℃~約200℃の温度範囲、温度差(動作-生産)<70℃、投入1~3、温度が約200℃である時、最大動作圧力(動作流体)は約5bar、温度が約≦200℃である時、最大動作圧力(処理流体)は約25barである。
実施例
以下の実施例は、本発明をさらに説明するものとされ、特許請求の範囲を限定することは意図していない。
実施例1:
2つのステップは、いずれもオートクレーブにて完成した。
250mlのRothオートクレーブを100g(1.0mol)の4-メチルブチロラクトン(+/-)で充填し、氷浴に置いた。このRothオートクレーブは、HDPTFEライニング(Berghof Fluoroplastics社製)、磁気攪拌器、深管及び気相上部に圧力弁を有する出口(弁の後に、高効率洗浄器を有する)を備えた。室温下では、20%F(80%N)を深管上のガス容器からオートクレーブに供給し、圧力弁を5barまで調整するとともに、Nと形成されたHFと共にオートクレーブから離れた。オートクレーブ内の温度が40℃を超えない方式でF投入量を行った。4時間後、放熱活性は認められなかった。この20%Fに基づき、放熱活性が著しく低下するまで380g(10.0mol)Fを消費した。5barの圧力下で攪拌を1時間以上続けた。HFが次のステップの溶媒としての溶液に滞在することを確保するために、オートクレーブに対して脱ガスを行なわなかった。現在、圧力弁を8 barの圧力まで調整し、オートクレーブを50℃まで加熱した。現在、162.75g(1.5 mol)のSFを別のガス容器からオートクレーブ供給し、反応しながらいくつかの形成されたSOF及び過剰なSFが離脱されることを可能にした。SF投入量が完了した後、オートクレーブを0℃に冷却するまで、50℃下で攪拌を3時間続けた。現在、HFとSOFを除去するために、深管上部で溶液を介してN流れを投入した。その後、オートクレーブ内容物全体を注意深く氷水に入れ、有機相をNaSOで乾燥させ、次いで、大気圧下で30℃の移行温度でPFPを蒸留し、純度が98.2%(GC)である132.5g PFPを得た。
反応スキーム:
実施例2:
2つのステップは、いずれもバッチ式で合成させ、かつ循環反応器にて行われた。
装置:次の図に従って、長さが30cmであり、かつ直径が5cmであり、PTFE充填物を有するカラムを用いた。貯蔵槽の体積は2リットルであった。ポンプは、Schmitt社製の遠心ポンプであった。塔の頂部に、圧力を調整するための圧力弁が取り付けられており、圧力弁の後に、ガス流と共に離脱するいくつかのPFPを収集するための第二ステップのみで用いられる冷却トラップが取り付けられた。
装置及び反応は、図1に示されている。
貯蔵槽を1 kg(9.99 mol)4-メチルブチロラクトン(+/-)で充填し、ポンプ(流速~1500 l/h)を起動した。10%Fガス(Nで)をBronkhorst質量流量計により塔に投入し、反応温度を30℃に保持されながら、塔の圧力を圧力弁により2 bar absに保持した。1時間後、3.04 kg(80.0mol)Fをシステムに投入し、同時に、不活性NはHFと共に上部の圧力弁を介して設備から離れて高効率洗浄器に入った。いかなる投入量なしに、さらに10分間循環させた後、同様に、Bronkhorst質量流量計により別のガス容器からSFの供給を開始した。2.26 kg(20.8 mol)SFを塔底部の循環に2時間以内で投入し、同時に塔を30℃に保持した。さらに10分間循環させた後、ポンプを停止し、いくつかの残りのHF(全てのSOF及び過剰なSFが、いずれもシステムから離れた)を中和するために、50 g(0.57mol)NEtを加え、アミン/HF付加化合物を含有する第二相を形成した。相分離後、下層相におけるPFPを大気圧下で、29.9℃の移行温度で、Vigreuxカラムにて蒸留し、純度が99.9%(GC)である2.45kg PFP(収率85%)を得た。
実施例3:
マイクロ反応器システムにてPFPを連続製造した。
装置及び反応は、図2に示されている。
1つのChemtrix社からのSiC製の27mlマイクロ反応器は第一ステップに用いられ、2つの直列に接続された27mlマイクロ反応器は第二ステップに用いられた。合計3つのマイクロ反応器は、いずれも30℃で運行され、サイクロン分離器(図示せず)、HF/不活性ガス出口に取り付けられた圧力弁を介して、第1のマイクロ反応器後の圧力を5barまで調整した。別のサイクロン分離器(図示せず)、SOF出口に取り付けられた圧力弁を介して、第2のマイクロ反応器後の圧力を2bar absまで調整した。原料貯蔵槽は、二重壁ジャケットを含み、かつ0℃まで冷却した。100g(1.0 mol)4-メチルブチロラクトンを323 g(8.5mol)の10%Nで希釈され、フッ素製造電解槽から直接放出されたFと共に、Bronkhorst質量流量計により第1のマイクロ反応器に1時間投入すると、非常に強い放熱が観察されたため、冷却器(-20℃)を用いて、マイクロ反応器での反応温度を30℃に保持しなければならない。第1のマイクロ反応器の後、反応混合物が第2のマイクロ反応器に入る前に、この1時間の反応時間以内、約半分の形成されたHF(HFはNと共に残る)を、サイクロン分離器を介してパージしながら、Bronkhorst質量流量計により別のガス容器から227.0 g(2.1mol)SFを加えた。投入を開始する前に、原料貯蔵槽には、2x27mlマイクロ反応器(SFに用いられる)ステップ後のパージした後でも生成物混合物に存在するいくつかの潜在的なHF量を中和するために、50g NEtを予め収容された。又は、反応スキームに示されるように、SFステップの後、残りのHF量に対応し、NEtを持続的に加えてもよい。反応開始約18分間後、未精製生成物貯蔵槽において、主にPFPを含有する第二(下層)相の形成が検出された。相分離及び20cm Vigreuxカラム(30.0℃移行温度、1 bar absol)上で付加蒸留を行った後、94%の分離収率で、純度が99.99%(GC)であるPFPが得られた。
実施例4:
マイクロ反応器にてヘキサフルオロアセチルアセトン(HFAA)からPFPを合成した。
実施例3と同じいくつかの設備を使用したが、まず2×27ml反応器を取り付け、ヘキサフルオロアセチルアセトン(HFAA)原料を貯蔵するために新しいテフロン(登録商標)コーティングタンクを使用する点が異なる。
装置及び反応は、図3に示されている。
20 mLの無水HFに溶解した市販のヘキサフルオロアセチルアセトン(HFAA)(1時間あたり280.0 g(1.35 mol)HFAA)を、302.5 g(2.8 mol)SFと共に1h以内に第1のマイクロ反応器部分(2 X 27 mL)に一定投入した。反応温度は50℃に保持した。SOFは、いくつかのHF及び微量SFと共に、第一部分の後に取り付けられたサイクロン分離器から離れ、高効率洗浄器に入った。圧力を、圧力弁を介して5 bar absに調整した。平行に、この1時間以内に、30℃と3 bar absまで調整された106.4(2.8mol)F(10%Nで希釈された)を第2のマイクロ反応器の前に投入した。HFを中和するために(該部に冷却器を取り付け、この中和は発熱することであるため、フローチャートには図示せず)、NEtを反応流れに続けて加えた。これは、第二下層相として原料貯蔵槽で97%のPFPを生成し、最終蒸留後に95%の収率(369g)、純度が99.99%であるPFPが得られた。代替的な処理として、特に大規模生産の場合、第二マイクロ反応器ステップ(NEt処理なし)の後のすべての材料を-5℃まで冷却された冷却トラップ及びPFP/HF混合物に収集してもよく、HF(再使用可能)及び生成物PFPを分離するために、5 bar abs下で、ステンレスカラム中で分留してもよい。
実施例5:
溶媒なしの場合、オートクレーブにてトリフルオロアセチルアセトンからPFPを合成した。
250mlのRothオートクレーブを100 g(0.65 mol)1,1,1-トリフルオロ-2,4-ペンタンジオン(TFAA)で充填し、氷浴に置いた。このRothオートクレーブは、HDPTFEライニング(Berghof Fluoroplastics社製)、磁気攪拌器、深管及び気相上部に圧力弁を有する出口(弁の後に、高効率洗浄器を有する)を備えた。現在、162.75g(1.5mol)SFをガス容器からオートクレーブに投入し、油浴で50℃まで加熱して2時間保持し、圧力を10 bar absまで上昇した。室温まで冷却した後、気相出口を介して圧力(SOF)を高効率洗浄器に釈放し、オートクレーブ中の圧力を1 bar absにした。オートクレーブを氷浴に入れ、次いで、20%F(80%N)をガス容器から深管により、非常に緩やかにオートクレーブに続けて投入しながら、圧力弁を5 barに調整した。オートクレーブ中の温度が5℃を超えない方式でF投入量を行った。数分後、N及び形成されたHFは、圧力弁を介してオートクレーブから離れて高効率洗浄器に入った。3時間後、発熱活性形成が遅くなり、4.5時間後、熱形成は認められなかった。この20%Fに基づき、放熱活性が著しく低下するまで152 g(4.0mol)Fを消費した(いくつかのFはN/HFと共に離れて洗浄器に入る)。5 bar abs下で撹拌を1時間以上続けた。オートクレーブ内容物を、深管を介して氷水に緩やかに釈放し、気相入口にいくつかのN圧力を加えた。30℃の移行温度、大気圧で、PFPを蒸留する前に、有機相を分離し、中和し、NaSOで乾燥し、65%の分離収率に対応する純度が98.8%(GC)であるのPFP122gを得た。

Claims (23)

  1. 式(I)を有する化合物PFP(パーフルオロペンタン)を製造するための方法であって、
    前記化合物PFPは、以下からなる群から選ばれる原料化合物から製造され、
    (a)式(II)の4-メチルブチロラクトン、
    及び(b)式(III)のアセチルアセトン化合物、
    ここで、式(III)中、互いに独立して、Xは0~3の整数であり、Yは0~3の整数であり、
    前記方法は、耐単体フッ素(F)かつ耐フッ素化水素(HF)の反応器又は反応器システムにて行われ、そして、前記方法は、以下のステップを含み、
    (i)、ガス状フッ素化剤として単体フッ素(F)を利用する直接フッ素化反応、及び
    (ii)、フッ素化剤として以下からなる群から選ばれるフッ素化剤を利用するフッ素化反応であって、SF(四フッ化硫黄)、市販のフッ素化剤は例えばDAST、Deoxo-Fluor、Xtal-Fluor(M/E)、FluorleadとPhenoFluorであり、好ましくはSFである、フッ素化反応、
    そして、ここで、
    (A)前記原料が(a)式(II)の4-メチルブチロラクトンである場合、第一方法ステップは、フッ素化中間体化合物(A)が生成されるために、ガス状フッ素化剤として単体フッ素(F)を利用する直接フッ素化反応(i)であり、そして、第二方法ステップは、フッ素化剤として以下からなる群から選ばれるフッ素化剤を利用するフッ素化反応(ii)であり、ここで、SF、市販のフッ素化剤は例えばDAST、Deoxo-Fluor、Xtal-Fluor(M/E)、FluorleadとPhenoFluor、好ましくはSFであり、前記フッ素化中間体化合物(A)をさらにフッ素化され、前記式(I)を有する前記化合物PFP(パーフルオロペンタン)を生成し、
    (B)前記原料が(b)式(III)のアセチルアセトン化合物である場合、第一方法ステップは、フッ素化中間体化合物(B)が生成されるために、フッ素化剤として以下からなる群から選ばれるフッ素化剤を利用する前記フッ素化反応(ii)であり、ここで、SF、市販のフッ素化剤は例えばDAST、Deoxo-Fluor、Xtal-Fluor(M/E)、FluorleadとPhenoFluor、好ましくはSFである前記フッ素化反応(ii)であり、かつ第二方法ステップは、ガス状フッ素化剤として単体フッ素(F)を利用する前記直接フッ素化反応(i)であり、前記フッ素化中間体化合物(B)をさらにフッ素化され、前記式(I)を有する前記化合物PFP(パーフルオロペンタン)を生成する、方法。
  2. 前記化合物PFPは、原料化合物(a)式(II)の4-メチルブチロラクトンから製造される、請求項1に記載の式(I)を有する化合物PFP(パーフルオロペンタン)を製造するための方法。
  3. 前記化合物PFPは、(b)式(III)であるアセチルアセトンの原料化合物から製造される、請求項1に記載の式(I)を有する化合物PFP(パーフルオロペンタン)を製造するための方法。
  4. (b)アセチルアセトンである前記原料化合物は、1,1,1-トリフルオロ-2,4-ペンタンジオン(トリフルオロアセチルアセトン、TFAA)及びヘキサフルオロアセチルアセトン(HFAA)からなる群から選ばれる、請求項3に記載の式(I)を有する化合物PFP(パーフルオロペンタン)を製造するための方法。
  5. 前記フッ素化反応(ii)の方法ステップは、フッ素化剤としてSFを使用して行われる、請求項1に記載の式(I)を有する化合物PFP(パーフルオロペンタン)を製造するための方法。
  6. 前記化合物PFPは、原料化合物(a)式(II)の4-メチルブチロラクトンから製造され、かつフッ素化反応(ii)の方法ステップは、フッ素化剤としてSFを利用して行われる、請求項1に記載の式(I)を有する化合物PFP(パーフルオロペンタン)を製造するための方法。
  7. 式(IV)を有するパーフルオロ化ラクトン化合物を製造する方法であって、前記パーフルオロ化ラクトン化合物は、パーフルオロ化4-メチルブチロラクトンであり、
    ここで、前記パーフルオロ化4-メチルブチロラクトン化合物は、式(II)を有する原料化合物4-メチルブチロラクトンから製造され、
    前記方法は、耐単体フッ素(F)かつ耐フッ素化水素(HF)の反応器又は反応器システムにて行われ、前記方法は、パーフルオロ化4-メチルブチロラクトンである式(IV)のパーフルオロ化4-メチルブチロラクトン化合物が生成されるために、ガス状フッ素化剤として単体フッ素(F)を利用する直接フッ素化反応(i)を含む、方法。
  8. パーフルオロ化4-メチルブチロラクトンである式(IV)を有するパーフルオロ化ラクトン化合物。
  9. 式(IV)を有するパーフルオロ化ラクトン化合物の(I)を有する化合物PFP(パーフルオロペンタン)の製造における用途であって、前記パーフルオロ化ラクトン化合物は、パーフルオロ化4-メチルブチロラクトンである、用途。
  10. 式(I)を有する化合物PFP(パーフルオロペンタン)を製造する方法であって、
    前記化合物PFPは、パーフルオロ化4-メチルブチロラクトンである式(IV)を有するパーフルオロ化ラクトン化合物から製造され、
    前記方法は、耐単体フッ素(F)かつ耐フッ素化水素(HF)の反応器又は反応器システムにて行われ、そして、前記方法は、式(I)を有する前記化合物PFP(パーフルオロペンタン)が生成されるために、フッ素化剤として以下からなる群から選ばれるフッ素化剤を利用して行われるフッ素化反応(ii)を含み、SF、市販のフッ素化剤は例えばDAST、Deoxo-Fluor、Xtal-Fluor(M/E)、Fluorlead和PhenoFluor、好ましくはSFである、方法。
  11. 前記フッ素化反応(ii)は、フッ素化剤としてSFを利用して行われる、請求項10に記載の式(I)を有する化合物PFP(パーフルオロペンタン)を製造する方法。
  12. 前記フッ素化反応(ii)は、フッ素化剤としてSFを利用して、かつ溶媒としてのHF(フッ素化水素)で行われる、請求項5又は請求項11のいずれか1項に記載の式(I)を有する化合物PFP(パーフルオロペンタン)を製造する方法。
  13. 前記フッ素化反応(ii)は、フッ素化剤としてSFを利用して、溶媒としてのHF(フッ素化水素)で、かつLewis酸の存在下で行われる、請求項5又は請求項11のいずれか1項に記載の式(I)を有する化合物PFP(パーフルオロペンタン)を製造する方法。
  14. 前記Lewis酸は、Lewis酸からなる群、例えばTiCl4-n、SnCl4-n、SbCl5-mからなる群から選ばれ、ここで、nは0~4の整数を表し、mは0~5の整数を表す、請求項13に記載の式(I)を有する化合物PFP(パーフルオロペンタン)を製造する方法。
  15. フッ素化剤としてFガスを利用する直接フッ素化反応、及び/又はフッ素化剤としてSFを利用するフッ素化反応、かつ適用可能である場合、ラクトン開環に関する反応は、オートクレーブ、(密閉)カラム式反応器、逆流反応器システム、特に循環反応器システム、又は逆流(循環)システム(「逆向ガス洗浄器システム」)、管型反応器システム、連続流反応器システム、コイル式反応器システム又はマイクロ反応器システム、好ましくは逆流反応器システム又はマイクロ反応器にて行われる、請求項1~7又は10~14のいずれか1項に記載の方法。
  16. フッ素化剤としてFガスを利用する前記直接フッ素化反応、及び/又はフッ素化剤としてSFを利用する前記フッ素化反応、かつ適用可能である場合、前記ラクトン開環に関する反応は、逆流反応器システムにて行われ、前記逆流反応器システムは、(密閉)カラム式反応器であり、好ましくは前記逆流反応器システムは(密閉)カラム式反応器であり、好ましくは充填床塔であり、より好ましくはガス洗浄器システム形態を呈する充填床塔である、請求項15に記載の方法。
  17. フッ素化剤としてFガスを利用する前記直接フッ素化反応、及び/又はフッ素化剤としてSFを利用する前記フッ素化反応、かつ適用可能である場合、前記ラクトン開環に関する反応の場合、前記(密閉)カラム式反応器は、
    (i)少なくとも1つの熱交換器(システム)、液体反応媒体を収容するための入口及び出口を有する少なくとも1つの液体貯蔵槽、
    (ii)前記液体反応媒体をポンプ輸送及び循環するためのポンプ、
    (iii)好ましくは前記カラム式反応器の頂部に配置され、循環反応媒体を前記(密閉)カラム式反応器に噴射するための1つ又は複数の(噴射ノズル)噴出ヘッド、
    (iv)単体フッ素(F)及び/又はSFを含むか、又は単体フッ素(F)及び/又はSFからなるフッ素化ガスを、フッ素化剤として前記(密閉)カラム式反応器に導入するための1つ又は複数の投入入口、
    (v)任意に、1つ又は複数の濾過スクリーン、好ましくは2つの濾過スクリーン、好ましくは1つ又は複数の濾過スクリーンが前記(密閉)カラム式反応器の底部に配置されている、濾過スクリーン、及び、
    (vi)圧力弁を備えた少なくとも1つのガス出口、及び前記(密閉)カラム式反応器から前記フッ素化化合物を取り出すための少なくとも1つの出口、のうちの少なくとも1つを備える、請求項16に記載の方法。
  18. カラム式反応器は、充填床塔型反応器であり、好ましくは、充填床塔型反応器は、耐反応物、そして特に耐単体フッ素(F)かつ耐フッ素化水素(HF)の充填物、例えば、Raschig充填物、E-TFE充填物及び/又は耐HFの金属充填物、例えば、Hastelloy金属充填物、及び/又は(好ましい)HDPTFE充填物で充填されており、より好ましくは、前記充填床塔型反応器は、任意の上記耐HFのHastelloy金属充填物及び/又はHDPTFE充填物のうちのいずれか1つ、好ましくはHDPTFE充填物又はPTFE-充填物で充填されたガス洗浄器システム(塔)である、請求項16又は17に記載の方法。
  19. フッ素化剤としてFガスを利用する前記直接フッ素化反応、及び/又はフッ素化剤としてSFを利用する前記フッ素化反応、かつ適用可能である場合、前記ラクトン開環に関する反応は、少なくとも1つのステップが、上部幅方向寸法が約≦5mm又は約≦4mmである連続流反応器での方式で行われ、より好ましくは少なくとも1つのステップがマイクロ反応器での方式で行われ、
    またより好ましくは、フッ素化剤としてFガスを利用する前記直接フッ素化反応、及び/又はフッ素化剤としてSFを利用する前記フッ素化反応、かつ適用可能である場合、前記ラクトン開環に関する反応は、少なくとも1つのステップが、少なくとも1つの上部幅方向寸法が約≦5mm又は約≦4mmである連続流反応器にて行われる連続方法として行われ、
    さらにより好ましくは、フッ素化剤としてFガスを利用する前記直接フッ素化反応、及び/又はフッ素化剤としてSFを利用する前記フッ素化反応、かつ適用可能である場合、前記ラクトン開環に関する反応は、少なくとも1つのステップが、少なくとも1つのマイクロ反応器にて行われる連続方法として行われる、請求項15に記載の方法。
  20. フッ素化剤としてFガスを利用する前記直接フッ素化反応、及び/又はフッ素化剤としてSFを利用する前記フッ素化反応、かつ適用可能である場合、前記ラクトン開環に関する反応は、SiC反応器にて行われる、請求項19に記載の方法。
  21. フッ素化剤としてFガスを利用する前記直接フッ素化反応、及び/又はフッ素化剤としてSFを利用する前記フッ素化反応、かつ適用可能である場合、前記ラクトン開環に関する方法ステップにおけるいずれか1つを開始する前に、使用される1つ又は複数の前記反応器、好ましくは使用される各々及び任意の前記反応器を不活性ガス又は不活性ガスの混合物で浄化し、好ましくはHe(ヘリウム)及び/又はN(窒素ガス)、より好ましくはN(窒素ガス)を前記不活性ガスとして浄化する、ことを特徴とする請求項1~7又は10~20のいずれか1項に記載の方法。
  22. フッ素化剤としてFガスを利用する前記直接フッ素化反応、及び/又はフッ素化剤としてSFを利用する前記フッ素化反応、かつ適用可能である場合、前記ラクトン開環に関する方法ステップにおけるいずれか1つを開始する前に、前記方法は、ニッケル反応器(Ni-反応器)又は高ニッケル含有量(Ni-含有量)内表面を有する反応器にて行われる、ことを特徴とする請求項1~7又は10~20のいずれか1項に記載の方法。
  23. 前記化合物PFP(パーフルオロペンタン)及び/又はPFP(パーフルオロペンタン)の前駆体又は中間体化合物である前記化合物パーフルオロ化4-メチルブチロラクトンを製造するための方法であって、フッ素化剤としてFガスを利用する前記直接フッ素化反応、及び/又はフッ素化剤としてSFを利用する前記フッ素化反応、かつ適用可能である場合、前記ラクトン開環に関する反応により生成された生成物を独立して蒸留する、ことを特徴とする請求項1~7又は10~20のいずれか1項に記載の方法。
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