JP6986324B2 - 2,2−ジクロロ−1,1,1−トリフルオロエタン(hcfc−123)及び/又はhcfc−122(1,1,2−トリクロロ−2,2−ジフルオロエタン)の新規製造方法 - Google Patents

2,2−ジクロロ−1,1,1−トリフルオロエタン(hcfc−123)及び/又はhcfc−122(1,1,2−トリクロロ−2,2−ジフルオロエタン)の新規製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、HCFC−123(2,2−ジクロロ−1,1,1−トリフルオロエタン)及び/又はHCFC−122(1,1,2−トリクロロ−2,2−ジフルオロエタン)の新規製造方法に関する。特に、本発明は、HCFC−123(2,2−ジクロロ−1,1,1−トリフルオロエタン)の製造方法に関し、具体的には、触媒の存在下で原料又は中間材料であるHCFC−122(1,1,2−トリクロロ−2,2−ジフルオロエタン)とHFとを反応させることでHCFC−123(2,2−ジクロロ−1,1,1−トリフルオロエタン)を製造する方法に関する。
以下の代表的な方法に示されるように、HCFC−122(1,1,2−トリクロロ−2,2−ジフルオロエタン)及びHCFC−123(2,2−ジクロロ−1,1,1−トリフルオロエタン)の製造方法は、従来技術において知られている。
例えば、欧州特許出願EP781745A2(Braun、Palshermら)、EP451746A2(Eicherら)及び国際特許出願WO2016/079122A1(Braunら)から、多くのシングルステップ製造方法は従来の回分式反応器又は連続式反応器中で行われることが分かった。EP781745A2には、原料であるテトラクロロエチレン(パークロロエチレン、ClC=CCl)とルイス酸とを反応させることでHCFC−122(1,1,2−トリクロロ−2,2−ジフルオロエタン)を得ることが開示されている。EP451746A2及びWO2016/079122A1には、HFの存在下で原料であるテトラクロロエチレン(パークロロエチレン;ClC=CCl)とルイス酸とを反応させることでHCFC−123(2,2−ジクロロ−1,1,1−トリフルオロエタン)を得ることが開示されている。
EP781745A2には、フッ素系有機化合物の製造における、部分的にフッ素化されたチタンとハロゲン化亜鉛との触媒混合物の使用が開示されており、また、1以上のフッ素(F)原子を有する有機化合物(I)の液相法は、(a)不飽和炭素−炭素(C−C)基にフッ化水素(HF)を添加すること、又は(b)原料における完全にハロゲン化されたC原子上でHFとの塩素−フッ素(CI−F)置換を行うことを含むことが開示されている。これらの反応は、いずれも金属ハロゲン化物により触媒され、前記金属ハロゲン化物は、塩化チタン(Ti)又は臭化チタン(Ti)と(部分的に)フッ素化された四塩化スズ(SnCl)又は四臭化スズ(SnBr)とを組み合わせた(部分)フッ素化混合物であり、原子比Ti:Snが9:1−1:9である。また、TiCl及びSnClとHFとを≧4:1、特に≧8:1以上のモル比(HF:(TiCl+SnCl))で反応させて得られた原子比Ti:Snが1:9−9:1、好ましくは1:2−2:1の四塩化チタン(TiCl)とSnClとの(部分)フッ素化混合物(II)が開示されている。
EP451746A2には、金属ハロゲン化物及びスルホン酸誘導体を含む触媒混合物を用いるフッ素含有エタン誘導体の製造方法が開示されている。前記方法は、CF基を含むエタン誘導体の製造、例えば、テトラクロロエチレン(パークロロエチレン)からのCFCHCl(HCFC−123)の製造、及びトリフルオロエチレンからのCFCHF(HFC−134a)の製造に特に適している。
国際特許出願WO2016/079122A1(Braunら)には、化学化合物(例えば、HCFC−123(2,2−ジクロロ−1,1,1−トリフルオロエタン))の製造方法が開示されており、この製造方法は、腐食性及び/又は剥蝕性出発化合物、触媒、中間体化合物又は目的化合物、及び適切な反応器に関する。前記方法は、少なくとも一部が反応混合物に対して耐性を有し且つ熱伝達係数が低い材料で作製されるか、又は少なくとも一部にこの材料が塗布された反応器で行われ、熱交換器により熱伝達係数が高く、且つ腐食及び/又は剥蝕に対して高耐性を有する材料から熱を提供する。好ましくは、前記反応器は、少なくとも一部が(クロロ)フルオロ置換材料(例えばPTFE)によって塗布され、前記熱交換器は、好ましくは炭化ケイ素で作製される。例えば、HFを出発化合物、ハロゲン化アンチモンを触媒としてハイドロクロロフルオロカーボン化合物を製造することができる。
CN105237334A(「発明専利申請」2016)には、知られているもう1つのシングルステップ製造方法が開示されており、組み合わせて1,1,2−トリフルオロトリクロロエタン(CFC−113、CClFCFCl)及び1,1,1−トリフルオロジクロロエタン(HCFC−123、CFCHCl)を製造する方法にも関する。特に、(10−40):(0.82.5):(1.2−3.6)のモル比で反応オートクレーブにフッ化水素酸、ヘキサクロロエタン及びテトラクロロエチレンを添加した後、触媒を添加し、30−250℃、0.3−3.0Mpaで2−12時間反応させ、水で洗浄した後、アルカリで洗浄し、次いで蒸留精製することで生成物1,1,2−トリフルオロトリクロロエタン及び1,1,1−トリフルオロジクロロエタンを得る方法が開示されており、前記触媒は、金属フッ化物又は金属塩化物であってもよく、前記金属フッ素化物はAIF、SbF、SbF及びZnFを含み、前記金属塩化物はSbClを含む。前記合成方法は、原料は、入手されやすく、低価であり、反応収率が高く、反応原料の供給が簡単で、生成物の分離及び抽出が容易であり、工業的連続生産を達成できる利点を有する。
また、国際特許出願WO2000/076945A2(Braunら)及び中国特許出願CN103102241A(YangHuimin)から、HCFC−133a(CFCHCl、HFC−134aの製造において最も重要な中間体;CF− CHF)に用いられる二段階製造法は、従来の回分式反応器または連続式反応器中で行われることが分かった。
WO2000/076945A2には、UV活性化による塩素化反応方法が開示されている。当該方法において、気相又は液相で出発化合物を塩素と接触し、波長λ≧280nmの紫外線により照射することにより、塩素をC−C−二重結合若しくはC−C−三重結合に結合させること、又は塩素で水素を置換することで塩素含有アルカンを製造する。この方法によれば、トリクロロエチレン(ClC=CHCl)からペンタクロロエタン(CClCHCl)を生成し、HCFC−123又はHFC−133aからCFC−113を生成し、HCFC−142bからCFC−112aを生成し、或いはHCFC−133aからHCFC−123を生成することができる。前記方法は、HFC−365mfc(1,1,1,3,3−ペンタフルオロブタン)の精製にも適しており、光によって塩素化可能な不純物を分離することができる。前記方法は、収率が高く、選択性に優れたという利点を有する。例えば、製造に用いられる1つの反応スキームは以下の通りである。
Figure 0006986324
CN103102241Aには、気相−液相方法による1,1,1,2−テトラフルオロエタン(HFC−134a、CFCHF)の製造方法が開示されている。前記方法において、トリクロロエチレン及びフッ化水素を原料とし、フッ素化触媒トリクロロエチレン及びフッ化水素の作用下でHCFC−133a(1,1,1,2−トリフルオロクロロエタン、CFCHCl)、塩化水素、HCFC−123及びHCFC−131(1,1,2−トリクロロ−2−フルオロエタン)を生成し、水酸化カリウム溶液とフッ化水素とを反応させ、フッ化カリウムを生成し、フッ素化触媒の存在下でフッ化カリウムとCFC−133aとを反応させ、1,1,1,2−テトラフルオロエタンを生成し、温度は250−280℃に制御され、反応転化率は80%に達する。反応過程で生成したフッ化水素及び塩化水素の装置に対する腐食がより小さく、フッ化カリウムの反応に対する腐食がフッ化水素よりも遥かに小さいため、装置への投資がより少ない。
当分野の従来技術には、多くの欠点がある。EP781745A2及びEP451746A2に記載の方法は、腐食の問題を解決できない。WO2016/079122A1及びCN105237334Aに記載の方法では、大きな体積が必要であるため、効果的な熱伝達を提供することができず、また、大量のHFを使用するため、リスクが大きい問題がある。WO2000/076945A2に開示されたトリクロロエチレン(ClC=CHCl)からHCFC−133a(1,1,1,2−トリフルオロクロロエタン、CFCHCl)を中間体として得る方法は工業的に実現可能であるが、HCFC−123を選択的に生成することができず、多くとも50%の113aが生成され、HCFC−122が生成されないことが観察されており、前記方法により生成できない場合もある。WO2000/076945A2の方法と同様に、CN105237334Aの方法は、トリクロロエチレン(ClC=CHCl)を出発原料とし、HCFC−133a(1,1,1,2−トリフルオロクロロエタン、CFCHCl)を中間体として提供するが、HCFC−123を得るために塩素化する必要がある。
上記の従来方法は、いずれもHCFC−123(2,2−ジクロロ−1,1,1−トリフルオロエタン)及び/又はHCFC−122(1,1,2−トリクロロ−2,2−ジフルオロエタン)を工業的に生産することができない。また、前記方法は、并資源とエネルギーを節約することができない。これは、選択性が不十分で、蒸留による精製にはエネルギー消費が高いためである。
そこで、本発明は、工業的に実現可能なHCFC−123(2,2−ジクロロ−1,1,1−トリフルオロエタン)の製造方法及び/又はHCFC−122(1,1,2−トリクロロ−2,2−ジフルオロエタン)の製造方法を提供することを目的とする。本発明の方法によれば、例えば、HCFC−123及び/又はHCFC−122の収量は工業レベルに達することができ、目的生成物であるHCFC−123及び/又はHCFC−122に対して改良された(例えば良好な)選択性及び低エネルギー消費を示すことができる。特に、本発明は、このようにして改良及び/又は最適化した炭素、並びにHCFC−123の省エネ製造方法、特に、触媒の存在下で原料又は中間材料であるHCFC−122とHFとを反応させてHCFC−123を製造する省エネ方法を提供することを目的とする。また、本発明は、改良及び/又は最適化したHCFC−123及び/又はHCFC−122の製造方法を提供することを目的とする。HCFC−123及び/又はHCFC−122は、(例えば)低エネルギー消費の方法だけで容易に精製及び/又は分離することができ、且つ、精製及び/又は分離には蒸留が必要とされないことが好ましい。
本発明の目的は、特許請求の範囲の記載により解決することができ、以下、詳しく説明する。特に、本発明の好適な実施例に係る方法(即ち、HCFC−123(2,2−ジクロロ−1,1,1−トリフルオロエタン)の製造方法又はHCFC−122(1,1,2−トリクロロ−2,2−ジフルオロエタン)の製造方法)において、1つ又は複数のマイクロリアクターを使用し、及び/又は本発明の好適な実施例において1種又は複数種の相分離法を採用する。
ドイツ特許出願DE4005944A1には、ペンタハロゲン化アンチモン−フッ化水素付加生成物の存在下で(特に)パークロロエチレンに対して液相ヒドロフッ素化を行い、1,1,1−トリフルオロ−2,2−ジクロロエタンを製造すること、及び二相生成物が開示されている。しかし、DE4005944A1において反応器から揮発性生成物のみが排出されるのに対して、本発明において各相に触媒を含む混合物が存在する。
HCFC−123(2,2−ジクロロ−1,1,1−トリフルオロエタン)及び/又はHCFC−122(1,1,2−トリクロロ−2,2−ジフルオロエタン)の製造方法の例示的な実施例を示す。
本発明の一実施形態において、「マイクロリアクター」、「微細構造反応器」又は「マイクロチャネル反応器」とは、典型的な横寸法が約1mm以下の有限な空間で化学反応を行う装置であり、一般的なものはマイクロチャネルを使う。通常、本明細書において、用語「マイクロリアクター」、「微細構造反応器」又は「マイクロチャネル反応器」とは、典型的な横寸法が約4mm以下の有限な空間で化学反応を行う装置を指す。
マイクロリアクター及びその中で物理的過程が発生する他の装置(例えばマイクロ熱交換器)について、マイクロプロセス工学分野において研究を行なった。前記マイクロリアクターは、通常連続流通反応器(回分式反応器に対して)をである。マイクロリアクターは、通常の拡大反応器と比較して、エネルギー効率、反応速度及び収率、安全性、信頼性、拡大可能性、その場/オンデマンド生産が大幅に改善され、プロセス制御がより精細になる。
「フローケミストリー」においてマイクロリアクターを用いて化学反応を行う。
マイクロリアクターを用いるフローケミストリーにおいて、回分式ではなく、連続的なフローで化学反応を行う。回分式生産は、製造において用いられる技術であり、一連のワークステーションで段階的に所望の目的物を生産し、異なるバッチの生成物を得る。回分式生産、バッチ生産(ワンタイム生産)及び大規模生産(フロー生産又は連続生産)は、3つの主な生産方法である。フローケミストリーにおいて、化学反応は、連続的なフローで行われる。この場合、各ポンプにより流体をパイプにポンピングし、各パイプが互いに接続されているため、流体は互いに接触する。これらの流体が反応性であると、反応が起きる。フローケミストリーは、大量の原料を用いて大規模製造を行う成熟した技術である。しかし、「フローケミストリー」という用語は、実験室規模の応用に対して作ったばかりの用語である。
連続流通反応器(例えば、マイクロリアクターとして用いられる)は、通常管状であり、非反応性材料で作製される。当該非反応性材料は、従来技術において知られているものであり、試薬及び/又は反応物の特定の目的及び特性に依存する。混合方法は、拡散法であり、例えば、反応器の直径が狭い(例えば、<1mm)場合に拡散法を使用し、例えば、マイクロリアクター及びスタティックミキサーにおいて拡散法を使用する。連続流通反応器は、反応条件(熱伝達、時間及び混合)を良好に制御することができる。反応器内の試薬の滞留時間、即ち、反応が加熱又は冷却される時間は、反応器体積及びそれを通過する流速により計算される(滞留時間=反応器体積/流速)。従って、比較的長い滞留時間を達成するために、試薬をより遅くポンピングする、及び/又は体積がより大きな反応器を使用することができる。これにより、生産性は、数ミリリットル/分間から数リットル/時間に増加することができる。
フロー式反応器の例には、回転ディスク反応器(ColinRamshaw)、回転管反応器、マルチセルフロー式反応器、振動流反応器、マイクロリアクター、熱交換反応器、吸引式反応器が含まれる。吸引式反応器において、1つポンプにより1種の試薬をポンピングし、反応物を吸引する。プラグフロー式反応器及び管型流通反応器がさらに含まれる。
本発明の一実施形態において、マイクロリアクターを使用することが特に好ましい。
本発明の任意の実施例において、マイクロリアクターではなく、必要に応じて別の連続流通反応器を使用してもよい。(例えば)ハロゲン化又はフッ素化で用いられる触媒(ハロゲン化促進触媒、例えば、ハロゲン化触媒又は好ましくはハロゲン化触媒)組成物が反応過程において粘稠になりやすいか、又は前記触媒その自体が粘稠である場合、マイクロリアクターの代わりに、別の連続流通反応器を使用することが好ましい。この場合には、連続流通反応器は、下部の横寸法が上記マイクロリアクターの横寸法(即ち、約1mm)よりも大きいが、上部の横寸法が約4mm以下の有限な空間で化学反応を行う装置である。従って、本発明の任意の実施例において連続流通反応器を使用する。用語「連続流通反応器」は、好ましくは、有限な空間中で化学反応を行う装置(典型的には、横寸法が約1mm−約4mmである)を指す。本発明のこのような実施例において、前記横寸法を有するプラグフロー式反応器及び/又は管型流通反応器を連続流通反応器として使用することが特に好ましい。また、本発明のこのような実施例において、マイクロリアクターを使用する実施例と比較して、前記横寸法を有する連続流通反応器、好ましくはプラグフロー式反応器及び/又は管型流通反応器は、より高い流速を有することが特に好ましい。例えば、このより高い流速は、本明細書に記載のマイクロリアクターの典型的な流速の約2倍以下、約3倍以下、約4倍以下、約5倍以下、約6倍以下、約7倍以下、又は約1倍−約7倍、約1倍−約6倍、約1倍−約5倍、約1倍−約4倍、約1倍−約3倍、約1倍−約2倍のいずれかの流速である。本発明のこの実施例において、好ましい前記連続流通反応器、より好ましいプラグフロー式反応器及び/又は管型流通反応器を使用して、本発明書に記載のマイクロリアクターの製造材料を調製する。例えば、このような製造材料は、炭化ケイ素(SiC)及び/又は合金(例えば、本明細書に記載のマイクロリアクターの高耐食性のニッケル−クロム−モリブデン−タングステン合金、例えばHastelloy(登録商標))である。
本発明では、前記横寸法を有するマイクロリアクター又は連続流通反応器を使用することにより、分離工程を簡単化することができるとともに、時間やエネルギーが係る(例えば)中間蒸留工程が必要とされない。特に、本発明では、前記横寸法を有するマイクロリアクター又は連続流通反応器を使用することにより、相分離だけにより分離することができるとともに、未反応成分は、適宜な時又は必要な時に反応過程に再循環されてもよいか、又は生成物として用いられてもよい。
本明細書及び特許請求の範囲に記載されるように、本発明の好適実施例ではステップ(d)及びステップ(e)においてマイクロリアクターを使用するが、本発明に係るHCFC−122(1,1,2−トリクロロ−2,2−ジフルオロエタン)の製造方法又はHCFC−123(2,2−ジクロロ−1,1,1−トリフルオロエタン)の製造方法において、マイクロリアクターに加えて又はそれの代わりに、ステップ(d)及びステップ(e)においてそれぞれプラグフロー式反応器又は管型流通反応器を使用してもよい。
プラグフロー式反応器又は管型流通反応器及びその操作条件は、当業者にはよく知られている。
本発明の一実施形態は、HCFC−122(1,1,2−トリクロロ−2,2−ジフルオロエタン)又はHCFC−123(2,2−ジクロロ−1,1,1−トリフルオロエタン)の製造方法に関し、本明細書及び特許請求の範囲に記載されるように、それぞれの方法には、ステップ(a)−ステップ(c)及びステップ(f)に加えて、ステップ(d)及びステップ(e)がされに含まれる。
ステップ(d)において、ステップ(c)で得られた混合物を少なくとも1つのマイクロリアクター、好ましくは少なくとも1つのプラグフロー式反応器及び/又は少なくとも1つの管型流通反応器、より好ましくは少なくとも1つの上部の横寸法が約4mm以下の連続流通反応器にフィードし、触媒(ハロゲン化触媒、好ましくはフッ素化触媒)の存在下でHCFC−122とHFとを反応させ、HCFC−123を含む反応混合物を得る。
以下の1つ又は複数の条件下で、少なくとも1つのマイクロリアクターにフィードする。
流速:約10ml/h−約400l/h
温度:約30℃−約150℃
圧力:約5bar−約50bar
滞留時間:約1分間−約60分間
ステップ(e)において、マイクロリアクター、プラグフロー式反応器及び/又は管型流通反応器、好ましくは上部の横寸法が約4 mm以下の連続流通反応器、より好ましくはマイクロリアクターからステップ(d)で得られた反応混合物を取り出し、HCFC−123を含む生成物、好ましくはHCFC−123生成物、より好ましくは基本的にHCFC−123を含むか又は基本的にHCFC−123からなる生成物を得る。
本発明において上部の横寸法が約4mm以下の連続流通反応器、特にマイクロリアクターを使用することが好ましいが、場合によって、収率損失及びより長い滞留時間、より高い温度によりマイクロリアクターの使用が回避されるため、プラグフロー式反応器又は管型流通反応器を使用する。これにより、収率損失の問題が解決され、つまり、詰まり(望ましくない駆動方式による粒子の形成)が抑制される。これは、パイプの直径又はプラグフロー式反応器のチャンネルがマイクロリアクターよりも大きいためである。
プラグフロー式反応器又は管型流通反応器を使用する欠点は、主観的な見方もなされることができる。一方、ある場所又は生産施設内のある方法の制限下で、この欠点は適切なものであり、収率損失が重要ではないと認められ、或いは他の利点又は制限に鑑みて許容できる場合がある。
以下、マイクロリアクターを使用する実施形態により本発明をより詳しく説明する。本発明で使用されるマイクロリアクターは、好ましくはセラミック連続流通反応器であり、より好ましくはSiC(炭化ケイ素)連続流通反応器であり、トン規模で物質を生産することができる。熱交換器とSiCとを組み合わせて製造することにより、操作されにくいフローケミストリーの応用に対して最適化制御を行うことができる。コンパクトなモジュラー製造及び流れ生産用の反応器は、異なる方法に対して柔軟性を有し、一連の生産体積(5−400l/h)を使用することができ、空間に制限がある場合であっても化学製品の収量を増加させ、比類のない化学的適合性及び熱制御を有する。
セラミック(SiC)マイクロリアクターは、(例えば)拡散接合に有利な3MSiC反応器であり、特にろう付け及び金属がなく、FDAに承認された材料又は他の薬物管理機関(例えば、EMA)に承認された材料に優れた熱伝達、質量伝達、優れた化学的適合性を提供する。炭化ケイ素(SiC)は、カーボランダム(carborundum)とも呼ばれ、ケイ素及び炭素を含み、当業者に知られているものである。例えば、合成SiC粉末は、大量に生産され、加工されて多くの用途に用いられている。
例えば、本発明の実施例において、前記目的は、少なくとも1つの反応ステップにおいてマイクロリアクターでHCFC−123(2,2−ジクロロ−1,1,1−トリフルオロエタン)及び/又はHCFC−122(1,1,2−トリクロロ−2,2−ジフルオロエタン)を製造する方法により実現される。特に、本発明の好適実施例において、前記目的は、少なくとも1つの反応ステップにおいてSiCからなるマイクロリアクター若しくはSiCで作製されたマイクロリアクター(SiCマイクロリアクター)、又は合金からなるマイクロリアクター若しくは合金で作製されたマイクロリアクター(例えば、Hastelloy C)(後述)でHCFC−123(2,2−ジクロロ−1,1,1−トリフルオロエタン)及び/又はHCFC−122(1,1,2−トリクロロ−2,2−ジフルオロエタン)を製造する方法により実現される。
従って、例えば、本発明の一実施形態において、生産、好ましくは工業生産に適しているマイクロリアクターは、SiC(炭化ケイ素、例えば、Dow Corningが提供したType G1SiC、又はChemtrixが提供したMR555 Plantrix SiC)を含むか、又はSiCで作製された「SiC−マイクロリアクター」であるが、これに制限されない。これにより、(例えば)約5−約400kg/時間の生産性が提供される。或いは、例えば、本発明の他の実施例において、工業生産に適しているマイクロリアクターは、Ehrfeldが提供したHastelloy Cを含むか、又はそれで作製されたものであるが、これに制限されない。このようなマイクロリアクターは、HCFC−123(2,2−ジクロロ−1,1,1−トリフルオロエタン)及び/又はHCFC−122(1,1,2−トリクロロ−2,2−ジフルオロエタン)の生産、好ましくは工業生産に特に適している。
生産規模のフロー式反応器に対する機械的要求及び化学的要求を満たすために、3M(商標)SiC(レベルC)でPlantrixモジュールを製造する。特許で保護されている3M(EP1637271B1及び外国特許)拡散接合技術により製造された反応器は、全体として密閉され、溶接線/接合スポットがなく、ろう付け用フラックスを使用する必要がない。Chemtrix MR555 Plantrixについては、2017年にChemtrix BVによって印刷されたマニュアル「CHEMTRIXのPlantrix(登録商標)MR555シリーズに関する拡大可能なフローケミストリー技術情報」に記載され、その技術情報の全体は引用により本明細書に組み込まれる。
上記実施例に加えて、本発明の他の実施例において、当業者に知られている他の製造業者のSiCを使用することができる。
従って、本発明において、ChemtrixのProtrixをマイクロリアクターとして使用してもよい。Protrix(登録商標)は、3M(登録商標)炭化ケイ素で製造されたモジュール化の連続流通反応器であり、優れた耐薬品性及び熱伝達を提供する。3M(登録商標)SiC(レベルC)で製造されたProtrix(登録商標)モジュールは、フロー式反応器に対する機械的要求及び化学的要求を満たすことができる。特許で保護されている3M(EP1637271B1及び外国特許)拡散接合技術により製造された反応器は、全体として密閉され、溶接線/接合スポットがなく、ろう付け用フラックスを使用する必要がない。この製造技術は、完全なSiC反応器(熱膨張係数=4.1x10−6−l)を得るための製造方法である。
0.2−20ml/minの流速及び25 bar以下の圧力に設定することにより、Protrix(登録商標)は、実験室規模の連続フロー方法に適用でき、さらにPlantrix(登録商標)MR555(x340倍率)に移転して物質の生産を行うことができる。Protrix(登録商標)反応器は、独特なフロー式反応器であり、以下の利点を有する。拡散接合による3M(登録商標) SiCモジュールは、統合した熱交換器を有し、比類のない熱制御及び優れた耐薬品性を提供し、標準ヒュームフードにおいてグラムレベルで極端な反応条件下で安全に操作することができ、試薬の添加量、生産力又は反応時間からみて、生産を効率的かつ柔軟に実行することができる。Protrix(登録商標)フロー式反応器の一般的なパラメーターは以下の通りである。可能な反応タイプは、(例えば)A+B→P1+Q(又はC)→Pであり、用語「A」、「B」、「C」は反応物を示し、「P」、「P1」は生成物を示し、「Q」はクエンチャーを示し、生産量(ml/min)は約0.2−約20であり、チャンネルサイズ(mm)は1x1(予熱ゾーン及び混合器ゾーン)、1.4x1.4(停留通道)であり、試薬供給は1−3であり、モジュールサイズ(幅x高さ)(mm)は110x260であり、フレームサイズ(幅x高さx長さ)(mm)は約400x300x250であり、モジュール/フレーム数は1−4である。Chemtrix Protrix(登録商標)反応器の技術情報については、2017年にChemtrix BVによって出版されたマニュアル「CHEMTRIXのProtrix(登録商標)に関する拡大可能なフローケミストリー技術情報」に記載され、その技術情報の全体は引用により本明細書に組み込まれる。
工業生産、プロセス開発及び小規模生産に適用可能なDow CorningのType G1SiCマイクロリアクターは、以下のサイズにより特徴付けられる。典型的な反応器サイズ(長さx幅x高さ)は88cmx38cmx72cmであり、典型的な流体モジュールサイズは188mmx162 mmである。Dow CorningのType G1SiCマイクロリアクターの特徴は、優れた混合及び熱交換、特許で保護されているHEART設計、小さい内部容積、長い滞留時間、高柔軟性、多用途、高耐薬品性のため高pH化合物、特にフッ化水素酸が適用すること、混合型ガラス/SiC溶液が製造材料として使用されること、他の先端的なフロー反応器とのシームレスな拡大である。Dow CorningのType G1SiCマイクロリアクターの典型的な技術パラメーターは以下の通りである。流速は約30ml/min−約200ml/minであり、操作温度は約−60℃−約200℃であり、操作圧力は約18barg(barg:ゲージ圧の単位、即ち、barで環境圧力又は大気圧よりも高い圧力)以下であり、用いられる材料は炭化ケイ素、PFA(ペルフルオロアルコキシアルカン)、ペルフルオロエラストマーであり、流体モジュール内の容積は10 mlであり、必要に応じて管理機関、例えばFDA又はEMAにより承認されている。Dow CorningのType G1SiCマイクロリアクターの反応器は、多用途であり、その配置がカスタマイズすることができる。また、前記反応器上の任意の位置に注入スポットを増設することができる。
Hastelloy(登録商標)Cは、式NiCr21Mo14Wで表される合金であり、「合金22」又は「Hastelloy(登録商標)C−22」とも呼ばれてもよい。前記合金は、耐食性が高いニッケル−クロム−モリブデン−タングステン合金であり、酸化性酸、還元性酸及び混合酸に対して優れた耐性を有することが知られている。前記合金は、用于排煙脱硫工場、化学工業、環境保護システム、廃棄物焼却工場、廃水処理工場に用いられている。前記実施例以外、本発明の他の実施例において、当業者に知られている他の製造業者のニッケル−クロム−モリブデン−タングステン合金を用いてもよい。合金成分の合計を100%とする場合、ニッケル−クロム−モリブデン−タングステン合金の典型的な組成(重量%)は、約51.0%以上、例えば約51.0%−約63.0%のNi(ニッケル)を主成分とし、Cr(クロム)が約20.0−約22.5%、Mo(モリブデン)が約12.5−約14.5%、W(タングステン又はウルフラム)が約2.5〜約3.5%、Fe(鉄)が約6.0%以下、例えば約1.0%−約6.0%、好ましくは約1.5%−約6.0%、より好ましくは約2.0%−約6.0%である。或いは、Co(コバルト)は、合金成分の合計100%に対して約2.5%以下、例えば約0.1%−約2.5%の含有量で合金に存在してもよい。また、V(バナジウム)は、合金成分の合計100%に対して約0.35%以下、例えば約0.1%−約0.35%の含有量で合金に存在してもよい。さらに、合金成分の合計100%に対して、少量(即ち0.1%以下)の他の元素は、独立して(例えば)C(カーボン)、Si(シリコン)、Mn(マンガン)、P(リン)及び/又はS(硫黄)であり得る。少量(即ち0.1%以下)の他の元素が存在する場合には、前記元素(例えば)C(カーボン)、Si(シリコン)、Mn(マンガン)、P(リン)及び/又はS(硫黄)は、合金成分の合計100%に対してそれぞれ独立して約0.1%以下、例えば約0.01−約0.1%、好ましくは約0.08%以下、例えば約0.01−約0.08%の含有量で存在してもよい。例えば、前記元素(例えば)C(カーボン)、Si(シリコン)、Mn(マンガン)、P(リン)及び/又はS(硫黄)は、合金成分の合計100%に対してそれぞれ独立してC≦0.01%、Si≦0.08%、Mn≦0.05%、P≦0.015%、S≦0.02%の含有量で存在してもよい。通常、上記合金組成物には、Nb(ニオブ)、Ti(チタン)、Al(アルミ)、Cu(銅)、N(窒素)及びCe(セリウム)のいずれかが微量でも存在しない。
Hastelloy(登録商標)C−276合金は、極めて低い炭素含有量及びケイ素含有量により溶接の問題を緩和する鍛造ニッケル−クロム−モリブデン材料であるため、化学方法及び関連工業において広く用いられており、多くの腐食性化学薬品に対する耐性について、50年にわたる追跡記録により実証された。他のニッケル合金と同様に、可塑性を有し、成形及び溶接が容易であり、塩化物を含む溶液中の応力腐食割れ(オーステナイト系ステンレス鋼が受けやすい分解の態様)に対して優れた耐性を有する。そのクロム含有量及びモリブデン含有量が高いため、酸化性酸及び非酸化性酸に耐えることができ、塩化物及び他のハロゲン化物の存在下で孔食及び隙間腐食に対して顕著な耐性を示す。総成分100%に対して、重量%で一般的な組成は、Ni(ニッケル)57%(残部)、Co(コバルト)2.5%以下、Cr(クロム)16%、Mo(モリブデン)16%、Fe(鉄)5%、W(タングステン(tungsten)又はウルフラム(wolfram))4%であり、より少量の他の成分は、Mn(マンガン)1%以下、V(バナジウム)0.35%以下、Si(シリコン)0.08%以下、C(カーボン)0.01以下、Cu(銅)0.5%以下である。
本発明の別の実施例において、例えば、前記生産、好ましくは前記工業生産に適したマイクロリアクターは、SiC(炭化ケイ素、例えば、Dow CorningによってType G1SiCとして、又はChemtrixによってMR555 Plantrixとして提供されるSiC)で構成されるか、又は作製されたSiC−マイクロリアクターであるが、これに制限されない。これにより、(例えば)約5−約400kg/時間の生産性が提供される。
本発明によれば、HCFC−123(2,2−ジクロロ−1,1,1−トリフルオロエタン)及び/又はHCFC−122(1,1,2−トリクロロ−2,2−ジフルオロエタン)の生産、好ましくは工業生産において、1つ又は複数のマイクロリアクター、好ましくは1つ又は複数のSiC−マイクロリアクターを使用することができる。HCFC−123(2,2−ジクロロ−1,1,1−トリフルオロエタン)及び/又はHCFC−122(1,1,2−トリクロロ−2,2−ジフルオロエタン)の生産、好ましくは工業生産において1つ以上のマイクロリアクター、好ましくは1つ以上のSiC−マイクロリアクターを使用する場合、これらのマイクロリアクター、好ましくはSiC−マイクロリアクターは、並列配置及び/又は直列配置して使用することができる。例えば、2つ、3つ、4つ又はより多くのマイクロリアクター、好ましくは2つ、3つ、4つ又はより多くのSiC−マイクロリアクターは、並列配置及び/又は直列配置して使用することができる。
反応及び/又は拡大条件を使用可能な実験室研究について、例えば、Chemtrix社の反応器Plantrixはマイクロリアクターとして使用することができるが、これに限定されない。
例えば、工業フロー式反応器(「IFR」、例えばPlantrix(登録商標)MR555)は、ステンレス鋼フレームに置かれた(非浸入式)SiCモジュール(例えば3M(登録商標) SiC)から構成され、標準Swagelokコネクタを用いて前記フレームによりフィードラインと作動媒体との接続を構築する。作動媒体(熱流体又は熱流)と共に使用するときに、統合熱交換器を用いてモジュール内でプロセス流体を加熱又は冷却し、鋸歯状又は双鋸歯状の中間チャンネルの構造中で反応させる。前記構造は、プラグフローを得るとともに高熱交換能力を有するように設計される。基本IFR(例えばPlantrix(登録商標)MR555)システムは、1つのSiCモジュール(例えば3M(登録商標)SiC)及び1つの混合器(MRX)から構成され、前記混合器はA+B→Pタイプの反応を行うことができる。モジュールの数を増加することで反応時間及び/又はシステム生産性を増加することができる。クエンチャーQ/Cモジュールを増設することにより、反応タイプはA+B→P1+Q(又はC)→Pに拡大され、仕切られることで2つの温度領域が得られる。本明細書において、用語「A」、「B」及び「C」は反応物、「P」及び「P1」は生成物、「Q」はクエンチャーを示す。
工業用フロー式反応器(「IFR」、例えばPlantrix(登録商標) MR555)の典型的なサイズは、(例えば)ミリメートルでチャンネルサイズが4x4(「MRX」、混合器)及び5x5(「MRH−I/MRH−II」;MRHは滞留モジュールを示す)であり、モジュールサイズ(幅x高さ)が200mmx555mmであり、フレームサイズ(幅x高さ)が322mmx811mmである。工業用フロー式反応器(「IFR」、例えばPlantrix(登録商標)MR555)の典型的な生産量は、(例えば)約50l/h−約400l/hである。また、用いられる流体の特性及び過程条件に応じて、工業用フロー式反応器(「IFR」、例えばPlantrix(登録商標)MR555)の生産量は、(例えば)>400l/hであってもよい。滞留モジュールは、直列に配置することができる。これにより、必要な反応体積又は生産性が得られる。直列に配置可能なモジュールの数は、流体の特性及び目的流速に依存する。
工業用フロー式反応器(「IFR」、例えばPlantrixeMR555)の典型的な操作条件又は過程条件は、(例えば)温度範囲が約−30℃−約200℃、圧力差(作動過程)が<70℃、試薬供給が1−3、最大操作圧力(作動流体)が約200℃の温度で約5 bar、最大操作圧力(プロセス流体)が約≦200℃の温度で約25barである。
本発明の方法で用いられるハロゲン化触媒は、フッ素化触媒であることが好ましい。ハロゲン化とは、化合物又は物質に1つ又は複数のハロゲンを付加する化学反応をいう。ハロゲン化の経路及び計量化学は、有機基質の構造特徴、官能基及び特定のハロゲンに依存する。無機化合物(例えば金属)もハロゲン化され得る。フッ素化は、化合物又は物質に導入されるハロゲンがF(フッ素)であるハロゲン化である。ハロゲン化及び/又はフッ素化並びにこれらの反応に関するハロゲン化触媒及び/又はフッ素化触媒は、当業者にとって周知のものである。例えば、オレフィンにハロゲン(例えば塩素及び/又はフッ素)を付加することは、活性物質である中間ハロゲン塩イオンを介して行われる。ここで、「ハロゲン塩イオン」は、有機化学においてハロゲン原子を含む正に帯電した如何なる塩化合物(イオン)であり、例えば、本発明において、フッ素原子である。
ハロゲン化触媒及び/又はフッ素化触媒は、当業者にとって周知のものであり、本発明において、Sb、As、Bi、Al、Zn、Fe、Mg、Cr、Ru、Sn、Ti、Co、Niに基づくものであり、好ましいくはSbに基づくものである。フッ素化触媒、特にSbフッ素化触媒は、活性物質HSbF を提供することがより好ましい。
実施形態(1)
本発明に係るHCFC−123(2,2−ジクロロ−1,1,1−トリフルオロエタン)の製造方法は、以下のステップ(a)からステップ(f)を含む。
ステップ(a)において、HCFC−122(1,1,2−トリクロロ−2,2−ジフルオロエタン)を原料又は中間材料として提供する。
ステップ(b)において、HF(フッ化水素)及び触媒、好ましくはハロゲン化促進触媒、より好ましくはフッ素化促進触媒を提供し、必要に応じてHF(フッ化水素)及び触媒を再循環混合物として提供し、さらに、必要(例えば、化学量論比)に応じて別途に新鮮なHFを提供する。
ステップ(c)において、ステップ(a)のHCFC−122と、ステップ(b)のHF及び触媒とを混合する。
ステップ(d)において、ステップ(c)で得られた混合物を少なくとも1つの上部の横寸法が4mm以下の連続流通反応器、好ましくは少なくとも1つのマイクロリアクターににフィードし、前記触媒の存在下でHCFC−122とHFとを反応させ、HCFC−123を含む反応混合物を得る。
以下の1つ又は複数の条件下で少なくとも1つのマイクロリアクターにフィードすることが好ましい。
流速:約10ml/h−約400l/h
温度:約30℃−約150℃
圧力:約5 bar−約50bar
滞留時間:約1分間−約60分間
ステップ(e)において、前記連続流通反応器、好ましくはマイクロリアクターから(d)で得られた反応混合物を取り出し、HCFC−123を含む生成物、好ましくはHCFC−123生成物、より好ましくは基本的にHCFC−123を含むか、又は基本的にHCFC−123からなる生成物を得る。
ステップ(f)において、必要に応じて(e)で得られたHCFC−123生成物を精製及び/又は分離し、精製及び/又は分離されたHCFC−123を得る。
実施形態(2)
本発明に係るHCFC−122(1,1,2−トリクロロ−2,2−ジフルオロエタン)の製造方法は、以下のステップ(a)からステップ(f)を含む。
ステップ(a)において、PER(テトラクロロエチレン)及び/又はペンタクロロエチレン、好ましくはPER(テトラクロロエチレン)を原料として提供する。
ステップ(b)において、HF(フッ化水素)及び触媒、好ましくはハロゲン化促進触媒、より好ましくはフッ素化促進触媒を提供する。
ステップ(c)において、ステップ(a)のPERとステップ(b)のHFと前記触媒とを混合する。
ステップ(d)において、ステップ(c)で得られた混合物を少なくとも1つの上部の横寸法が約4mm以下の連続流通反応器、好ましくは少なくとも1つのマイクロリアクターにフィードし、触媒の存在下でPERとHFとを反応させ、HCFC−122を含む反応混合物を得る。
以下の1つ又は複数の条件下で少なくとも1つのマイクロリアクターにフィードすることが好ましい。
流速:約10ml/h−約400l/h
温度:約30℃−約150℃
圧力:約5bar−約50bar
滞留時間:約1分間−約60分間
ステップ(e)において、前記連続流通反応器、好ましくはマイクロリアクターからステップ(d)で得られた反応混合物を取り出し、HCFC−122を含む生成物、好ましくはHCFC−122生成物、より好ましくは基本的にHCFC−122を含むか、又は基本的にHCFC−122からなる生成物を得る。
ステップ(f)において、ステップ(e)で得られたHCFC−122生成物を精製及び/又は分離し、精製及び/又は分離されたHCFC−122を得る。
実施形態(3)
本発明の実施形態(1)に記載のHCFC−123(2,2−ジクロロ−1,1,1−トリフルオロエタン)において、製造方法のステップ(a)で原料又は中間材料として提供されるHCFC−122(1,1,2−トリクロロ−2,2−ジフルオロエタン)は、実施形態(2)に記載のHCFC−122(1,1,2−トリクロロ−2,2−ジフルオロエタン)の方法に従って得られる。
実施形態(4)
本発明の実施形態(1)に記載のHCFC−123(2,2−ジクロロ−1,1,1−トリフルオロエタン)の製造方法、又は実施形態(2)に記載のHCFC−122(1,1,2−トリクロロ−2,2−ジフルオロエタン)の製造方法において、ステップ(d)における少なくとも1つの前記連続流通反応器、好ましい少なくとも1つのマイクロリアクターは、独立してSiC−連続流通反応器、好ましくはSiC−マイクロリアクターである。
実施形態(5)
本発明の実施形態(4)に記載のHCFC−123(2,2−ジクロロ−1,1,1−トリフルオロエタン)の製造方法において、ステップ(d)における少なくとも1つのマイクロリアクターは、独立してSiC−マイクロリアクターであり、好ましくはステップ(d)における少なくとも1つのマイクロリアクターは、実施形態(1)のステップ(d)におけるSiC−マイクロリアクターである。
実施形態(6)
本発明の実施形態(1)から(5)のいずれかに記載の方法において、前記触媒は、Sb、As、Bi、Al、Zn、Fe、Mg、Cr、Ru、Sn、Ti、Co、Ni、好ましくはSbに基づくハロゲン化触媒であり、好ましくはフッ素化触媒である。より好ましくは、フッ素化触媒は、Sbフッ素化触媒からなる群より選択されるフッ素化触媒である。これにより、活性物質HSbF が提供される。
実施形態(7)
本発明の実施形態(6)に記載の方法において、前記ハロゲン化触媒は、五塩化アンチモン及び/又は五フッ化アンチモンである。前記触媒は、好ましくは五フッ化アンチモン(SbF)であり、オートクレーブ中でSbClとHFとの反応により調製され、より好ましくはHFにおけるSbFからなる。HFにおけるSbFは、実施形態(1)から(3)のいずれかに記載の方法における反応ステップ(d)の前に活性物質HSbF として形成される。
実施形態(8)
本発明の実施形態(1)から(7)のいずれかに記載の方法において、ステップ(f)では実施形態(2)のステップ(e)で得られたHCFC−122生成物を精製及び/又は分離し、精製及び/又は分離されたHCFC−122を得ることを含む。並びに/あるいは、前記方法は、ステップ(f)では実施形態(1)のステップ(e)で得られたHCFC−123生成物を精製及び/又は分離し、精製及び/又は分離されたHCFC−123を得ることを含む。
好ましくは、実施形態(3)に記載の方法において、原料又は中間材料として提供されたHCFC−122(1,1,2−トリクロロ−2,2−ジフルオロエタン)は、実施形態(2)に記載のHCFC−122(1,1,2−トリクロロ−2,2−ジフルオロエタン)の製造方法により得られ、ステップ(f)を行い、実施形態(2)のステップ(e)で得られたHCFC−122生成物を精製及び/又は分離し、精製及び/又は分離されたHCFC−122を、実施形態(1)に記載のHCFC−123(2,2−ジクロロ−1,1,1−トリフルオロエタン)の製造原料又は中間材料として得る。
実施形態(9)
本発明の実施形態(8)に記載の方法において、実施形態(1)又は(2)のステップ(f)では、HCFC−122及び/又はHCFC−123の精製及び/又は分離は、相分離法を含むか、又は相分離法で構成される。好ましくは、少なくとも実施形態(2)のステップ(f)に記載のHCFC−122の精製及び/又は分離、或いは実施形態(2)のステップ(f)のみに記載のHCFC−122の精製及び/又は分離は、相分離法を含むか、又は相分離法で構成される。
実施形態(10)
本発明の実施形態(1)から(9)のいずれかに記載の方法において、少なくとも実施形態(2)におけるHCFC−122を精製及び/又は分離するステップ(f)には蒸留が含まれず、精製及び/又は分離されたHCFC−122が得られる。好ましくは、精製及び/又は分離されたHCFC−122が実施形態(1)に記載のHCFC−123(2,2−ジクロロ−1,1,1−トリフルオロエタン)の製造方法に提供される場合、少なくとも実施形態(2)におけるHCFC−122を精製及び/又は分離するステップ(f)には蒸留が含まれず、精製及び/又は分離されたHCFC−122が得られる。ステップ(a)における原料又は中間材料として提供されるHCFC−122(1,1,2−トリクロロ−2,2−ジフルオロエタン)は、実施形態(2)に記載のHCFC−122(1,1,2−トリクロロ−2,2−ジフルオロエタン)の製造方法により得られる。
最後に、本発明は、HCFC−123(2,2−ジクロロ−1,1,1−トリフルオロエタン)を製造する連続フロー二段階プロセスにも関する。原料又は中間材料として提供されるHCFC−122(1,1,2−トリクロロ−2,2−ジフルオロエタン)は、第1連続フロープロセスで得られる。第2連続フロープロセスにおいて、第1連続フロープロセスで得られたHCFC−122(1,1,2−トリクロロ−2,2−ジフルオロエタン)を触媒(例えばハロゲン化促進触媒、好ましくはフッ素化促進触媒)の存在下でHF反応と反応させ、HCFC−123を含む反応混合物を得る。前記第2連続フロープロセスから前記反応混合物を取り出し、HCFC−123を含む生成物、好ましくはHCFC−123生成物、より好ましくは基本的にHCFC−123を含むか又は基本的にHCFC−123からなる生成物を得る。得られたHCFC−123生成物を精製及び/又は分離し、精製及び/又は分離されたHCFC−123を得る。本発明のHCFC−123(2,2−ジクロロ−1,1,1−トリフルオロエタン)の製造するための連続フロー二段階プロセスは、好ましくは精製及び/又は分離ステップを含む。前記第1連続フロープロセスで得られた前記HCFC−122(1,1,2−トリクロロ−2,2−ジフルオロエタン)を、第2連続フロープロセスにおいてHCFC−123(2,2−ジクロロ−1,1,1−トリフルオロエタン)の製造原料又は中間材料として用いる前に、精製及び/又は分離し、精製及び/又は分離されたHCFC−122生成物を得てから、前記第2連続フロープロセスの原料又は中間材料として用いる。より好ましくは、精製及び/又は分離されたHCFC−122を得るための前記精製及び/又は分離ステップは、相分離法である。
一実施形態において、本発明は、HCFC−123(2,2−ジクロロ−1,1,1−トリフルオロエタン)を製造するための連続フロー二段階プロセスに関する。この二段階プロセスは、以下のステップ(i)から(vii)を含む。
ステップ(i)において、第1連続フロー二段階プロセスによりHCFC−122(1,1,2−トリクロロ−2,2−ジフルオロエタン)を原料又は中間材料として提供する。ステップ(i)は、以下のステップ(a)から(d)を含む。
ステップ(a)において、PER(テトラクロロエチレン)及び/又はペンタクロロエチレン、好ましくはPER(テトラクロロエチレン)を原料として提供する。
ステップ(b)において、HF(フッ化水素)及び触媒、好ましくはハロゲン化促進触媒、より好ましくはフッ素化促進触媒を提供する。
ステップ(c)において、ステップ(a)のPERとステップ(b)のHFと前記触媒とを混合する。
ステップ(d)において、ステップ(c)で得られた混合物を少なくとも1つの第1連続流通反応器にフィードし、前記触媒の存在下でPERとHFとを反応させ、HCFC−122を含む反応混合物を得る。
最も好ましくは、以下の1つ又は複数の条件下で少なくとも1つの第1マイクロリアクターにフィードする。
流速:約10ml/h−約400l/h
温度:約30℃−約150℃
圧力:約5bar−約50bar
滞留時間:約1分間−約60分間
ステップ(e)において、前記第1連続流通反応器、最も好ましくは前記第1マイクロリアクターからステップ(d)で得られた反応混合物を取り出し、HCFC−122を含む生成物、好ましくはHCFC−122生成物、より好ましくは基本的にHCFC−122を含むか又は基本的にHCFC−122からなる生成物を得る。
ステップ(ii)において、(e)で得られた前記HCFC−122生成物を精製及び/又は分離し、精製及び/又は分離されたHCFC−122を得る。好ましくは、精製及び/又は分離されたHCFC−122を得るための前記精製及び/又は分離ステップは、相分離法である。
ステップ(iii)において、HF(フッ化水素)及び触媒、好ましくはハロゲン化促進触媒、より好ましくはフッ素化促進触媒を提供し、必要に応じてHF(フッ化水素)及び触媒を再循環混合物として提供し、さらに、必要(例えば、化学量論比)に応じて別途に新鮮なHFを提供する。
ステップ(iv)において、ステップ(i)のHCFC−122と、ステップ(iii)のHF及び触媒とを混合し、ステップ(ii)のHCFC−122とステップ(iii)のHFと触媒とを混合する。
ステップ(v)において、(iv)で得られた混合物を少なくとも1つの第2連続流通反応器、最も好ましくは少なくとも1つのマイクロリアクターにフィードし、前記触媒の存在下でHCFC−122とHFとを反応させ、HCFC−123を含む反応混合物を得る。
好ましくは、以下の1つ又は複数の条件下で少なくとも1つの第2マイクロリアクターにフィードする。
流速:約10ml/h−約400l/h
温度:約30℃−約150℃
圧力:約5bar−約50bar
滞留時間:約1分間−約60分間
ステップ(vi)において、前記第2連続流通反応器、最も好ましくは前記第2マイクロリアクターからステップ(v)で得られた反応混合物を取り出し、HCFC−123を含む生成物、好ましくはHCFC−123生成物、より好ましくは基本的にHCFC−123を含むか又は基本的にHCFC−123からなる生成物を得る。
ステップ(vii)において、(vi)で得られたHCFC−123生成物を精製及び/又は分離し、精製及び/又は分離されたHCFC−123を得る。
HCFC−123(2,2−ジクロロ−1,1,1−トリフルオロエタン)を製造するための前記連続フロー二段階プロセスにおいて、第1連続フロープロセス及び/又は第2連続フロープロセスで用いられる連続流通反応器は、独立してプラグフロー式反応器、管型流通反応器、連続流通反応器(上部の横寸法が約4mm以下の有限な空間中で化学反応を行う)、連続流通反応器(横寸法が約1mm−約4mmの有限な空間中で化学反応を行う)、及びマイクロリアクターからなる群より選択され得る。HCFC−123(2,2−ジクロロ−1,1,1−トリフルオロエタン)を製造するためのより好ましい連続フロー二段階プロセスにおいて、第1連続フロープロセス及び/又は第2連続フロープロセスで用いられる連続流通反応器は、独立して連続流通反応器(上部の横寸法が約4mm以下の有限な空間中で化学反応を行う)、より好ましくは連続流通反応器(横寸法が約1mm−約4mmの有限な空間中で化学反応を行う)、最も好ましくはマイクロリアクターである。
少なくとも1つのマイクロリアクター、好ましくは少なくとも1つのSiCマイクロリアクターを使用する本発明は、以下の利点を有する。HCFC−123(2,2−ジクロロ−1,1,1−トリフルオロエタン)及び/又はHCFC−122(1,1,2−トリクロロ−2,2−ジフルオロエタン)の製造方法は、工業上で実現可能であり、例えば、HCFC−123及び/又は任意のHCFC−122を工業収量に容易に拡大することができ、前記方法は、目的生成物HCFC−123及び/又は任意のHCFC−122に対して改良された(例えば良好な)選択性及び低エネルギー消費を示すことができる。特に、本発明の利点は、改良及び/又は最適化されたHCFC−123の製造方法、特に触媒の存在下で原料又は中間材料であるHCFC−122とHFとを反応させることによるHCFC−123の製造方法を提供することである。ある特定の利点は、本発明が改良及び/又は最適化されたHCFC−123及び/又はHCFC−122の製造方法を提供することである。HCFC−123及び/又はHCFC−122は、(例えば)低エネルギー消費の方法だけで容易に精製及び/又は分離することができ、また、精製及び/又は分離の方法は、好ましくは蒸留が必要とされない。特に、従来技術で用いられる蒸留方法と比較して、過剰なHF(密度=0.99 g/cm−3)、特にHCFC−122(密度=1.55 g/cm−3)、必要に応じてHCFC−123と触媒との分離は、相分離により省エネで容易に行うことができる。また、HCFC−123(2,2−ジクロロ−1,1,1−トリフルオロエタン)及び/又はHCFC−122(1,1,2−トリクロロ−2,2−ジフルオロエタン)の製造方法は効果的に組み合わせることができる。これは、本発明の方法に基づいてマイクロリアクター、好ましくはSiC−マイクロリアクターを用いて製造されたHCFC−122(1,1,2−トリクロロ−2,2−ジフルオロエタン)は、HCFC−123(2,2−ジクロロ−1,1,1−トリフルオロエタン)の製造原料及び/又は中間材料として使用することができ、マイクロリアクター中でHCFC−123(2,2−ジクロロ−1,1,1−トリフルオロエタン)を製造する原料及び/又は中間材料として使用することができるためである。
従って、本発明の方法の特定の利点は、高転化率及び/又は高選択性、特に高転化率及び高選択性の両方である。
図1は、HCFC−123(2,2−ジクロロ−1,1,1−トリフルオロエタン)及び/又はHCFC−122(1,1,2−トリクロロ−2,2−ジフルオロエタン)の製造方法の例示的な実施例を示す。本明細書において、触媒(五フッ化アンチモン、SbF)の存在下で、第1マイクロリアクター中でテトラクロロエチレンから生成したHCFC−122(1,1,2−トリクロロ−2,2−ジフルオロエタン)を精製及び/又は分離することで、HCFC−122(1,1,2−トリクロロ−2,2−ジフルオロエタン)を最終生成物として得ることができる。並びに/或いは、第1マイクロリアクターで生産したHCFC−122(1,1,2−トリクロロ−2,2−ジフルオロエタン)を精製してから、第2マイクロリアクター中で、HF及び触媒(五フッ化アンチモン、SbF)の存在下でHCFC−123(2,2−ジクロロ−1,1,1−トリフルオロエタン)を製造するための原料及び/又は中間材料として用いてもよい。また、化学量論比のため、第2マイクロリアクターにより多い新鮮なHFを導入することができる。触媒である五フッ化アンチモン(SbF)は、そのまま使用してもよく、例えば、オートクレーブ中で反応を行う前にSbClとHFの反応により調製され、HF中のSbFからなり、HF中のSbFは活性物質HSbF を形成する。或いは、五塩化アンチモン(SbCl)とHFの反応によりその場で形成されてもよい。本明細書において、HCFC−123(2,2−ジクロロ−1,1,1−トリフルオロエタン)及び/又はHCFC−122(1,1,2−トリクロロ−2,2−ジフルオロエタン)の生産、好ましくは工業生産において1つ以上のマイクロリアクター、好ましくは1つ以上のSiCマイクロリアクターが使用され、これらのマイクロリアクター、好ましくはこれらのSiC−マイクロリアクターが直列に使用される。例えば、HCFC−123(2,2−ジクロロ−1,1,1−トリフルオロエタン)及び/又はHCFC−122(1,1,2−トリクロロ−2,2−ジフルオロエタン)の生産、好ましくは工業生産において、2つのマイクロリアクター、好ましくは2つのSiC−マイクロリアクターが直列に使用される。
図1に2つマイクロリアクターを使用することを示しているが、上記のように、第1反応器及び/又は第2反応器は、独立して前記上部の横寸法が約4mm以下の連続流通反応器と組み合わせたマイクロリアクターであり、或いは、マイクロリアクターを使用せず、前記上部の横寸法が約4mm以下の連続流通反応器、例えば、独立して上部の横寸法が約4mm以下のプラグフロー式反応器及び/又は上部の横寸法が約4mm以下の管型流通反応器であってもよい。
図1において、用語「触媒」とは、「触媒」を意味し、特にハロゲン化触媒、より具体的にはフッ素化触媒である。用語「PCE」とは、「PER」、テトラクロロエチレン又はパークロロエチレン(ClC=CCl)である。
図1に示される例示的な実施例において、工業生産に適した第1マイクロリアクターは、(例えば)Dow CorningによってType G1SiC或いはChemtrix MR555 Plantrixとして提供されたSiC(5−400kg/時間)又は(例えば)EhrfeldによってHastelloy Cとして提供されたSiCで作製される。第2マイクロリアクターについて、製造材料はSiCのみである。SiC−マイクロリアクターは、2回使用することができる。即ち、(例えば)HCFC−122(1,1,2−トリクロロ−2,2−ジフルオロエタン)を製造するために第1のSiC−マイクロリアクターとして使用され、そして(例えば)第1のSiC−マイクロリアクターで得られたHCFC−122(1,1,2−トリクロロ−2,2−ジフルオロエタン)からHCFC−123(2,2−ジクロロ−1,1,1−トリフルオロエタン)を製造するための第2のSiC−マイクロリアクターとして使用される。(例えば)マイクロリアクターとして、(例えば)反応及び/又は拡大条件を適用可能な実験室研究に対して、Chemtrix社の反応器タイプPlantrixも第1マイクロリアクター及び/又は第2マイクロリアクターとして使用され得る。
また、図1に示される例示的な実施例において、相分離により過剰なHF(密度=0.99g/cm−3)及び触媒からHCFC−122(密度=1.55g/cm−3)を省エネで容易に分離することができる。
PER(テトラクロロエチレン)を本発明のHCFC−122(1,1,2−トリクロロ−2,2−ジフルオロエタン)の製造方法の原料として用いる本発明の好適な実施例以外、PER(テトラクロロエチレン)以外又はその代わりに、ステップ(a)においてペンタクロロエタンをHCFC−122の製造方法の原料として提供してもよい。
従って、本発明は、HCFC−122(1,1,2−トリクロロ−2,2−ジフルオロエタン)の製造方法をさらに含む。該方法は、以下のステップ(a)から(f)を含む。
ステップ(a)において、PER(テトラクロロエチレン)及び/又はペンタクロロエチレン、好ましくはPER(テトラクロロエチレン)を原料として提供する。
ステップ(b)において、HF(フッ化水素)及び触媒、好ましくはハロゲン化促進触媒、より好ましくはフッ素化促進触媒を提供する。
ステップ(c)において、ステップ(a)のPERと、ステップ(b)のHF及び触媒とを混合する。
ステップ(d)において、ステップ(c)で得られた混合物を少なくとも1つのマイクロリアクターにフィードし、そこで触媒の存在下でPERとHFとを反応させ、HCFC−122を含む反応混合物をえる。
好ましくは、以下の1つ又は複数の条件下でフィードする。
流速:約10ml/h−約400l/h
温度:約30℃−約150℃
圧力:約5bar−約50bar
滞留時間:約1分間−約60分間
ステップ(e)において、マイクロリアクターからステップ(d)で得られた反応混合物を取り出し、HCFC−122を含む生成物、好ましくはHCFC−122生成物、より好ましくは基本的にHCFC−122を含むか、又は基本的にHCFC−122からなる生成物を得る。
ステップ(f)において、ステップ(e)で得られたHCFC−122生成物を精製及び/又は分離し、精製及び/又は分離されたHCFC−122を得る。
当該変形例においてペンタクロロエタンを反応物(原料)として使用することによる確定可能な欠点は、反応により2モルのHClが生成されることである(PERを使用する場合、1モルのみのHClが生成される)。しかし、この欠点は、主観的なものに過ぎない一方、ある場所又はある生産施設内のある方法による制限下で、この欠点は適切なものであり、より多いHClの形成は、大切なものではないと考えられ、さらに所望な結果であると考えられる場合がある。
HCFC−123は、工業上でHCFC−125及びトリフルオロアセチルクロライド(TFAC)の原料として使用されており、さらに、HCFC−125及びトリフルオロアセチルクロライドは、様々な農業化学品及び薬物の中間体として使用されている。工業用途では、本明細書の記載によれば、HCFC−122は、HCFC−123の製造原料であったが、必要又は希望に応じて、マイクロリアクター中で生産した後、HCFC−122は、相分離器から生成物として分離されてもよい。或いは、HCFC−122は、クロロジフルオロアセチルクロリドの製造原料として使用されてもよい。クロロジフルオロアセチルクロリドは、農業化学品及び薬物の中間体である。
以下、実施例にて本発明を説明するが、この実施例は本発明の範囲を制限しない。
(実施例)
HCFC−122(1,1,2−トリクロロ−2,2−ジフルオロエタン)及びHCFC−123(2,2−ジクロロ−1,1,1−トリフルオロエタン)の製造
図1に示される方法を参照されたい。
用いられる第1マイクロリアクターは、体積が20mlのSiC−マイクロリアクターModule Protrix(Chemtrix)であり、第2マイクロリアクターは、滞留時間を増加するために、4つのモジュール(総体積80ml)から構成される。オートクレーブ中で反応を行う前に、SbClとHFの反応により触媒を調製した。この触媒は、HF中のSbFからなり(任意に微量のHClを含む)、HF中のSbFは活性物質HSbF を形成する。SbのHFにおける濃度を10mol%、第1反応器1内の圧力(圧力保持バルブはサイクロンセパレータにある)を10bar、温度を80℃に設定した。それぞれポンプにより滞留時間が5分間(HF/PER比=4:1)に達する量でHF及びPER(テトラクロロエチレン)を貯蔵タンクから上流の混合器にポンピングし、次いで第1マイクロリアクターにポンピングした。HFを含む貯蔵タンクには、調製された触媒SbFが含まれる。サイクロンセパレータを出たHCl/HF混合物(主にHClを含む)は、下流にあるHCl圧力柱中で市販可能なHCl及びHFに分離され、ここで、HFは反応に輸送された。第1相分離器は、500mlの体積を有することにより、反応混合物は、分離に十分な時間を有する。HF/触媒相をHF回路にポンピングし、次いで、HFタンクにポンピングし、消費されたHF相当量の新鮮なHFと混合した。次いで、得られたHCFC−122を主に含む相を第1相分離器から第2のSiC−マイクロリアクター2(温度100℃)にポンピングし、HFタックからの触媒を含むHF−混合物(HF/HCFC−122比=8:1)と混合した。さらに、サイクロンセパレータ上に第2段階の圧力を保持し、15barに設定した。なお、触媒混合物が第1マイクロリアクター1及び第2マイクロリアクター2中で反応する過程においてSbからSbIIIへの(ゆっくり)転換反応により不活性化される可能性があるため、SbIIIを活性を有するSbに再生するために相分離器の後ろに必要に応じて触媒の流れにF又はClを入れる必要がある。第2相分離器のHF触媒相もHFタンクにポンピングされ、スチールコラム内で主にHCFC−123(微量のHCFC−123aのみを含む可能性がある)を含む相を大気圧下で蒸留し、精製されたHCFC−123を得た。精製HCFC−123の分離収率は97%であった。

Claims (4)

  1. 以下のステップ(a)から(h)を含む、PER(テトラクロロエチレン)を原料とするHCFC−123(2,2−ジクロロ−1,1,1−トリフルオロエタン)の製造方法であって、
    ステップ(a)において、PER(テトラクロロエチレン)を原料として提供し、
    ステップ(b)において、HFタンクからHF(フッ化水素)及び触媒を提供し、
    ステップ(c)において、ステップ(a)の前記PERと、ステップ(b)の前記HF及び触媒とを混合し、
    ステップ(d)において、ステップ(c)で得られた混合物を第1マイクロリアクターにフィードし、そこで前記触媒の存在下でPERとHFの反応を行い、HCFC−122を含む反応混合物を得、
    ステップ(e)において、前記HCFC−122を含む反応混合物における未反応のHF及び触媒を前記HFタンクに再循環し、HCFC−122を中間材料として第2マイクロリアクターにフィードし、
    ステップ(f)において、前記第2マイクロリアクターに新鮮なHF(フッ化水素)及び触媒を提供し、HCFC−122と混合し、HCFC−122とHFとの反応を行い、HCFC−123を含む反応混合物を得、
    ステップ(g)において、前記第2マイクロリアクターからステップ(f)で得られた反応混合物を取り出し、HCFC−123を含む生成物を得、
    ステップ(h)において、ステップ(g)で得られた前記HCFC−123生成物を精製及び/又は分離し、精製及び/又は分離されたHCFC−123を得、前記第2マイクロリアクターにおける未反応のHF及び触媒を前記HFタンクに再循環し、
    前記触媒は、Sbに基づくハロゲン化触媒であり、これにより、活性物質H SbF が提供され、
    前記Sbに基づくハロゲン化触媒は、五塩化アンチモン及び/又は五フッ化アンチモンであり、前記五フッ化アンチモンは、オートクレーブ中でSbCl とHFとの反応により製造された五フッ化アンチモン(SbF )であるか、またはHF中のSbF からなる五フッ化アンチモン(SbF )であり、前記HF中のSbF は、前記活性物質H SbF6 を形成する方法
  2. 前記第1マイクロリアクター及び前記第2マイクロリアクターはそれぞれSiC−マイクロリアクターである、請求項に記載の方法。
  3. 前記第1マイクロリアクター及び前記第2マイクロリアクターへのフィードは、以下の1つ又は複数の条件下で行われる、
    流速:10ml/h−400l/h
    温度:30℃−150℃
    圧力:5bar−50bar
    滞留時間:1分間−60分間
    請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記HCFC−123の精製及び/又は分離は、相分離法を含むか、又は相分離法から構成される請求項に記載の方法。
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