JP2023539048A - モータ式注入システムおよび使用方法 - Google Patents

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Abstract

空洞内への注入のためのシステムおよび方法が、提供される。いくつかの実施形態では、注入システムは、近位端と遠位端との間の管腔を画定するシリンジバレルと、シリンジバレル内に画定された注入チャンバから注入剤を分注するために管腔内に移動可能に配置されている第2のシール要素とを備える注入アセンブリを含む。穿刺要素は、注入剤を組織内の空間内へと送達する。組織は、空間より注入剤に対する低い浸透性を有する。注入システムはまた、注入アセンブリを支持し、注入の部位に対してこれを係留するための支持プラットフォームと、注入アセンブリを動作させるための駆動アセンブリと、注入アセンブリに対する1つまたはそれより多くの力を監視するための1つまたはそれより多くのセンサと、注入システムに対する1つまたはそれより多くの力についての情報を受信するために1つまたはそれより多くのセンサと通信するコントローラとを含む。

Description

関連出願の相互参照
本願は、参照することによってその全体として本明細書に組み込まれる、2020年8月13日に出願された、米国仮出願第63/064,975号の利益および優先権を主張する。
本開示は、空洞または隙間の中への、特に、眼組織内の脈絡膜上空間等の人体内の組織を通した空洞または隙間の中への注入を可能にするシステムおよび方法に関連する。
本開示は、人体の空洞または隙間への、特に、脈絡膜上空間を通した眼の後区内の眼組織への複数の治療薬の送達を可能にするデバイスおよび方法に関連する。後区眼疾患は、数百万人が罹患する恒久的な視力障害の主要な原因であり、治療せずに放置される場合、失明につながり得る。これは、加齢黄斑変性症(AMD)、糖尿病網膜症、糖尿病黄斑浮腫(DME)、全脈絡膜萎縮(CHM)、網膜静脈閉塞症(RVO)、ぶどう膜炎、および眼内炎等の複数の疾患を含む。医薬品が、多くの場合では、疾患の進行を防止するために利用可能であり得るが、全身性送達は、血液眼関門に起因して、後区において治療濃度を達成することができない。
最近では、脈絡膜上空間(SCS)が、眼の後部への潜在的な薬物送達ルートとして探求されている。脈絡膜上空間は、強膜と脈絡膜の間の潜在的な空間である。本空間内へと送達された薬物は、眼球を回り、眼の後区まで進むことができる。薬物送達のための本ルートは、硝子体内注入より後区の治療のために有効であることが示されている。しかしながら、硝子体内注入の単純さは、脈絡膜上送達のために以前に必要とされていた外科手術手技に優る。歴史的には、脈絡膜上送達は、メスを使用して小さい切開部を作成し、続けて針またはカニューレを使用する送達によって達成されていた。より最近では、ある深さまでのみの貫通を可能にする、所定の短い長さを伴う微小針が、脈絡膜上空間を標的化するために使用されている。強膜厚は、患者母集団内で有意に変動するため、眼の幾何学形状の事前マッピングまたは試行錯誤のいずれかが、中空微小針を用いて注入する間に必要である。針が、長すぎる場合、これは、薄い脈絡膜上空間を通して容易に貫通し、硝子体内に薬物を注入し得、これが、短すぎる場合、これは、強膜の中に送達する。強膜は、脈絡膜の10倍堅く、網膜の200倍堅く、硝子体の中に注入することなく強膜を穿刺することをさらにより困難にする。いくつかの事例では、少量(約100マイクロリットル)の治療薬が、脈絡膜上空間の中に注入される必要があり、これは、眼の後区の広い網羅範囲を達成するために、強膜に対して脈絡膜を押し付ける眼内圧の正の抵抗を変位させるために十分な力で注入される必要がある。これは、従来のハンドヘルドシリンジを使用して達成することが困難であり得る。
故に、脈絡膜上空間を精密に、一貫して、かつ安全に標的化し、眼の後区の広い網羅範囲を提供する、脈絡膜上薬物送達のための改良されたシステムおよび方法の必要性が、存在する。
本開示のいくつかの側面によると、近位端と遠位端との間の管腔を画定するシリンジバレルと、シリンジバレル内に画定された注入チャンバから注入剤を分注するために管腔内に移動可能に配置されている第2のシール要素と、注入剤を患者の組織内の空間の中に送達するように構成される、穿刺要素とを備える、注入アセンブリを備える、注入システムが、提供される。組織は、空間より注入剤に対する低い浸透性を有する。注入システムはまた、注入アセンブリを支持し、注入の部位に対して注入アセンブリを係留するように構成される、支持プラットフォームと、注入アセンブリを動作させるように構成される、駆動アセンブリと、注入アセンブリに対する1つまたはそれより多くの力を監視するように構成される、1つまたはそれより多くのセンサと、注入システムに対する1つまたはそれより多くの力についての情報を受信するために1つまたはそれより多くのセンサと通信するコントローラとを含む。コントローラは、情報に基づいて、穿刺要素が注入チャンバを空間と流体的に接続させるまで、注入剤が注入チャンバ内に留まるように、穿刺要素を組織を通して空間に向かって前進させるように駆動アセンブリを動作させるように構成される。
いくつかの実施形態では、注入アセンブリはさらに、第2のシール要素の遠位の管腔内に移動可能に配置されている第1のシール要素であって、第1のシール要素および第2のシール要素は、管腔とのシールを形成し、それらの間に注入チャンバを画定する、第1のシール要素を含む。穿刺要素は、注入チャンバと流体連通し、注入剤を注入チャンバから患者の組織内の空間の中に送達することができる。力が遠位方向において第2のシール要素に適用されたとき、穿刺要素が組織を通して前進する際の第1の反力に応答して、第1のシール要素は、遠位方向に移動し、穿刺要素を通して注入剤を運搬することなく、穿刺要素を遠位方向に前進させ、注入チャンバが空間に流体的に接続されているときの第2の反力に応答して、第1のシール要素は、静止したままであり、注入剤は、注入チャンバから穿刺要素を通して運搬される。
いくつかの実施形態では、駆動アセンブリは、第2のシール要素に連結され、第2のシール要素に対して力を適用し、第2の要素を遠位方向に平行移動させる。いくつかの実施形態では、駆動アセンブリは、第2のシール要素に連結されている線形アクチュエータを備え、第2のシール要素に対して力を適用し、第2の要素を遠位方向に平行移動させる。いくつかの実施形態では、駆動アセンブリは、支持プラットフォームに対してシリンジバレルを平行移動させるように構成される、第1の駆動装置と、第2のシール要素に連結され、シリンジバレルに対して第2のシール要素を平行移動させる、第2の駆動装置とを備える。1つまたはそれより多くのセンサは、シリンジバレルに対する力を測定するように構成される、第1のロードセルを備えることができ、1つまたはそれより多くのセンサは、第2のシール要素に対する力を測定するように構成される、第2のロードセルを備えることができる。いくつかの実施形態では、1つまたはそれより多くのセンサは、圧力センサ、力センサ、歪みセンサ、位置センサ、または流率センサのうちの1つまたはそれより多くを備える。
いくつかの実施形態では、コントローラは、第1の反力および第2の反力を監視するための1つまたはそれより多くのフィードバックループを実装するようにプログラムされる。いくつかの実施形態では、コントローラは、組織の中への穿刺要素の事前挿入を監視するための1つまたはそれより多くのフィードバックループを実装するようにプログラムされ、1つまたはそれより多くのフィードバックループは、穿刺要素に対する力の増加を監視し、穿刺要素に対する力の低下を検出し、低下に基づいて、所定の距離だけ穿刺要素の前進を引き起こし、組織内へと穿刺要素を埋入するように構成される。いくつかの実施形態では、コントローラは、組織を通した穿刺要素の前進を監視するための1つまたはそれより多くのフィードバックループを実装するようにプログラムされ、1つまたはそれより多くのフィードバックループは、第2のシール要素に対する荷重を測定し、穿刺要素が組織内の空間に到達すると、荷重の低下を検出するように構成される。いくつかの実施形態では、コントローラは、空間の中への注入剤の注入を監視するための1つまたはそれより多くのフィードバックループを実装するようにプログラムされ、1つまたはそれより多くのフィードバックループは、第2のシール要素の速度または前進距離を制御するように構成される。いくつかの実施形態では、コントローラは、1つまたはそれより多くのセンサが、第2のシール要素に対する荷重の低下を検出したとき、所定の距離だけ穿刺要素の後退を引き起こすようにプログラムされる。いくつかの実施形態では、コントローラは、穿刺要素が空間に進入する際、穿刺要素の停止距離を制御するようにプログラムされる。
いくつかの実施形態では、組織は、結膜であり、空間は、結膜下空間である。いくつかの実施形態では、組織は、強膜であり、空間は、脈絡膜上空間である。いくつかの実施形態では、組織は、強膜および脈絡膜であり、空間は、硝子体内空間である。いくつかの実施形態では、組織は、角膜であり、空間は、眼の前房である。
いくつかの側面では、本開示は、近位端と遠位端との間の管腔を画定するシリンジバレルと、管腔内に移動可能に配置されている第1のシール要素および第2のシール要素とを備える注入アセンブリを備える、注入システムを提供する。第2のシール要素は、第1のシール要素の遠位にあり、注入チャンバを画定する。穿刺要素が、注入チャンバに流体的に接続され、注入剤を注入チャンバから患者の組織内の空間の中に送達するように構成される。組織は、空間より注入剤に対する低い浸透性を有する。注入システムはまた、注入アセンブリを支持し、注入の部位に対して注入アセンブリを係留するように構成される、支持プラットフォームと、支持プラットフォームに対してシリンジバレルまたは第2のシール要素のうちの一方または両方を平行移動させるように構成される、駆動アセンブリと、注入アセンブリに対する1つまたはそれより多くの力を監視するように構成される、1つまたはそれより多くのセンサと、注入システムに対する1つまたはそれより多くの力についての情報を受信するために1つまたはそれより多くのセンサと通信するコントローラとを含む。1つまたはそれより多くのセンサと通信するコントローラは、注入システムに対する1つまたはそれより多くの力についての情報を受信し、情報に基づいて、駆動アセンブリが第2のシール要素を遠位方向に平行移動させるとき、以下を行うように、穿刺要素を組織を通して空間に向かって前進させるように駆動アセンブリを制御するように構成される。穿刺要素が組織を通して前進する際の第1の反力に応答して、第1のシール要素は、遠位方向に移動し、穿刺要素を通して注入剤を運搬することなく、穿刺要素を遠位方向に前進させ、注入チャンバが空間に流体的に接続されているときの第2の反力に応答して、第1のシール要素は、静止したままであり、注入剤は、注入チャンバから穿刺要素を通して運搬される。
いくつかの実施形態では、駆動アセンブリは、支持プラットフォームに対してシリンジバレルおよび第2のシール要素を相互と独立に平行移動させるように構成される。いくつかの実施形態では、駆動アセンブリは、第2のシール要素に連結され、第2のシール要素に対して力を適用し、第2の要素を遠位方向に平行移動させる。いくつかの実施形態では、駆動アセンブリは、第2のシール要素に連結されている線形アクチュエータを備え、第2のシール要素に対して力を適用し、第2の要素を遠位方向に平行移動させる。いくつかの実施形態では、駆動アセンブリは、支持プラットフォームに対してシリンジバレルを平行移動させるように構成される、第1の駆動装置と、第2のシール要素に連結され、シリンジバレルに対して第2のシール要素を平行移動させる、第2の駆動装置とを備える。
いくつかの実施形態では、1つまたはそれより多くのセンサは、シリンジバレルに対する力を測定するように構成される、第1のロードセルを備える。いくつかの実施形態では、1つまたはそれより多くのセンサは、第2のシール要素に対する力を測定するように構成される、第2のロードセルを備える。いくつかの実施形態では、1つまたはそれより多くのセンサは、圧力センサ、力センサ、歪みセンサ、位置センサ、または流率センサのうちの1つまたはそれより多くを備える。
いくつかの実施形態では、コントローラは、第1の反力および第2の反力を監視するための1つまたはそれより多くのフィードバックループを実装するようにプログラムされる。いくつかの実施形態では、コントローラは、組織の中への穿刺要素の事前挿入を監視するための1つまたはそれより多くのフィードバックループを実装するようにプログラムされる。1つまたはそれより多くのフィードバックループは、穿刺要素に対する力の増加を監視し、穿刺要素に対する力の低下を検出し、低下に基づいて、所定の距離だけ穿刺部材の前進を引き起こし、組織内へと穿刺要素を埋入するように構成されることができる。いくつかの実施形態では、コントローラは、組織を通した穿刺要素の前進を監視するための1つまたはそれより多くのフィードバックループを実装するようにプログラムされ、1つまたはそれより多くのフィードバックループは、第2のシール要素に対する荷重を測定し、穿刺要素が組織内の空間に到達すると、荷重の低下を検出するように構成される。いくつかの実施形態では、コントローラは、空間の中への注入剤の注入を監視するための1つまたはそれより多くのフィードバックループを実装するようにプログラムされ、1つまたはそれより多くのフィードバックループは、第2のシール要素の速度または前進距離を制御するように構成される。いくつかの実施形態では、コントローラは、1つまたはそれより多くのセンサが、第2のシール要素に対する荷重の低下を検出したとき、所定の距離だけ穿刺要素の後退を引き起こすようにプログラムされる。いくつかの実施形態では、コントローラは、穿刺要素が空間に進入する際、穿刺要素の停止距離を制御するようにプログラムされる。
いくつかの実施形態では、組織は、結膜であり、空間は、結膜下空間である。いくつかの実施形態では、組織は、強膜であり、空間は、脈絡膜上空間である。いくつかの実施形態では、組織は、強膜および脈絡膜であり、空間は、硝子体内空間である。いくつかの実施形態では、組織は、角膜であり、空間は、眼の前房である。
組織内へと穿刺要素を挿入するステップを含む、注入剤を送達する方法が、提供される。穿刺要素は、注入剤を注入チャンバから組織内の空間の中に送達するように構成されており、組織は、組織が空間より注入剤に対する低い浸透性を有するように、空間を上回る密度を有することができる。本方法はまた、駆動アセンブリを使用して、穿刺要素を組織を通して空間に向かって前進させるステップと、1つまたはそれより多くのセンサを使用して、穿刺要素に対する1つまたはそれより多くの力を監視するステップと、1つまたはそれより多くのセンサと通信するコントローラを使用して、穿刺要素が注入チャンバを空間と流体的に接続させるまで、注入剤が注入チャンバ内に留まるように、穿刺要素を組織を通して空間に向かって前進させるように駆動アセンブリを制御するステップとを含む。
いくつかの実施形態では、穿刺要素は、近位端と遠位端との間の管腔を画定するシリンジバレルと、注入チャンバから注入剤を分注するために管腔内に移動可能に配置されている第1および第2のシール要素とを備える注入アセンブリの遠位端上に位置付けられる。いくつかの実施形態では、これが組織を通して前進する際の穿刺要素に対する1つまたはそれより多くの力の第1の反力に応答して、第1のシール要素は、遠位方向に移動し、穿刺要素を通して注入剤を運搬することなく、穿刺要素を遠位方向に前進させる。いくつかの実施形態では、注入チャンバが空間に流体的に接続されるときの穿刺要素に対する1つまたはそれより多くの力の第2の反力に応答して、注入剤が、注入チャンバから穿刺要素を通して空間の中に運搬されるように、第1のシール要素は、静止したままであり、第2のシール要素は、遠位方向に移動する。
いくつかの実施形態では、組織は、結膜であり、空間は、結膜下空間である。いくつかの実施形態では、組織は、強膜であり、空間は、脈絡膜上空間である。いくつかの実施形態では、組織は、強膜および脈絡膜であり、空間は、硝子体内空間である。いくつかの実施形態では、組織は、角膜であり、空間は、眼の前房である。
組織に隣接して注入アセンブリを位置付けるステップを含む、注入剤を送達する方法が、提供される。注入アセンブリは、近位端と遠位端との間の管腔を画定するシリンジバレルと、シリンジバレル内に画定された注入チャンバから注入剤を分注するために管腔内に移動可能に配置されている第2のシール要素と、注入剤を組織内の空間の中に送達するように構成される、延在する穿刺要素とを備える。組織は、組織が空間より注入剤に対する低い浸透性を有するように、空間を上回る密度を有する。本方法はまた、1つまたはそれより多くのセンサを使用して、注入アセンブリに対する1つまたはそれより多くの力を監視するステップと、穿刺要素が注入チャンバを空間と流体的に接続させるまで、注入剤が注入チャンバ内に留まるように、穿刺要素を組織を通して空間に向かって前進させるように、1つまたはそれより多くのセンサと通信するコントローラを使用して注入システムに対する力を使用して注入アセンブリを制御するステップとを含む。
いくつかの実施形態では、これが組織を通して前進する際の穿刺要素に対する1つまたはそれより多くの力の第1の反力に応答して、第1のシール要素は、遠位方向に移動し、穿刺要素を通して注入剤を運搬することなく、穿刺要素を遠位方向に前進させる。いくつかの実施形態では、注入チャンバが空間に流体的に接続されるときの穿刺要素に対する1つまたはそれより多くの力の第2の反力に応答して、注入剤が、注入チャンバから穿刺要素を通して空間の中に運搬されるように、第1のシール要素は、静止したままであり、第2のシール要素は、遠位方向に移動する。いくつかの実施形態では、本方法はさらに、組織内の注入の部位に対して注入アセンブリを係留するステップを含む。
いくつかの実施形態では、組織は、結膜であり、空間は、結膜下空間である。いくつかの実施形態では、組織は、強膜であり、空間は、脈絡膜上空間である。いくつかの実施形態では、組織は、強膜および脈絡膜であり、空間は、硝子体内空間である。いくつかの実施形態では、組織は、角膜であり、空間は、眼の前房である。
本開示はさらに、同様の参照番号が図面のいくつかの図全体を通して類似する部分を表す、例示的実施形態の非限定的実施例としての記述される複数の図面を参照して、続く詳細な説明に説明される。
図1Aは、治療剤を組織の中に投与するときにモータ式注入システムが被る力を示すための時間(または変位)対力の例示的グラフを図示する。
図1Bは、治療剤を組織の中に投与するときにモータ式注入システムが被る力を示すためのピストン位置対適用された力の例示的グラフを図示する。
図2は、モータ式注入システムの例示的実施形態を図示する。
図3Aおよび図3Bは、シリンジバレルおよびシリンジプランジャのための駆動アセンブリの例示的実施形態を図示する。 図3Aおよび図3Bは、シリンジバレルおよびシリンジプランジャのための駆動アセンブリの例示的実施形態を図示する。
図4は、モータ式注入システムを注入部位に取り付け、安定させるための手段の例示的実施形態を図示する。
図5Aは、注入システムの例示的実施形態を図示する。
図5Bは、図5Aの注入システムのある例示的実施形態の例示的使用方法を図示する。
図6A、6B、6C、および6Dは、自動停止シリンジを伴うモータ式注入システムの使用のある実施形態を図示する。 図6A、6B、6C、および6Dは、自動停止シリンジを伴うモータ式注入システムの使用のある実施形態を図示する。 図6A、6B、6C、および6Dは、自動停止シリンジを伴うモータ式注入システムの使用のある実施形態を図示する。 図6A、6B、6C、および6Dは、自動停止シリンジを伴うモータ式注入システムの使用のある実施形態を図示する。
図7Aおよび7Bは、図6A~6Dに示されるシステムの使用を示す、フローチャートである。 図7Aおよび7Bは、図6A~6Dに示されるシステムの使用を示す、フローチャートである。
図8A、8B、8C、8D、および8Eは、自動停止シリンジを伴うモータ式注入システムの使用のある実施形態を図示する。 図8A、8B、8C、8D、および8Eは、自動停止シリンジを伴うモータ式注入システムの使用のある実施形態を図示する。 図8A、8B、8C、8D、および8Eは、自動停止シリンジを伴うモータ式注入システムの使用のある実施形態を図示する。 図8A、8B、8C、8D、および8Eは、自動停止シリンジを伴うモータ式注入システムの使用のある実施形態を図示する。 図8A、8B、8C、8D、および8Eは、自動停止シリンジを伴うモータ式注入システムの使用のある実施形態を図示する。
図9Aおよび9Bは、図8A~8Eに示されるシステムの使用を示す、フローチャートである。 図9Aおよび9Bは、図8A~8Eに示されるシステムの使用を示す、フローチャートである。
図10A、10B、10C、10D、および10Eは、自動停止シリンジを伴うモータ式注入システムの使用のある実施形態を図示する。 図10A、10B、10C、10D、および10Eは、自動停止シリンジを伴うモータ式注入システムの使用のある実施形態を図示する。 図10A、10B、10C、10D、および10Eは、自動停止シリンジを伴うモータ式注入システムの使用のある実施形態を図示する。 図10A、10B、10C、10D、および10Eは、自動停止シリンジを伴うモータ式注入システムの使用のある実施形態を図示する。 図10A、10B、10C、10D、および10Eは、自動停止シリンジを伴うモータ式注入システムの使用のある実施形態を図示する。
図11Aおよび11Bは、図10A~10Eに示されるシステムの使用を示す、フローチャートである。 図11Aおよび11Bは、図10A~10Eに示されるシステムの使用を示す、フローチャートである。
図12は、急速充填ポートを有する、本開示の注入システムのある実施形態を示す。
図13A~13Bおよび14A~14Bは、急速充填ポートを通して本開示の注入システムを充填する例示的プロセスを図示する。 図13A~13Bおよび14A~14Bは、急速充填ポートを通して本開示の注入システムを充填する例示的プロセスを図示する。 図13A~13Bおよび14A~14Bは、急速充填ポートを通して本開示の注入システムを充填する例示的プロセスを図示する。 図13A~13Bおよび14A~14Bは、急速充填ポートを通して本開示の注入システムを充填する例示的プロセスを図示する。
図15A~15Bは、本開示の注入システムをバック充填する例示的プロセスを示す。 図15A~15Bは、本開示の注入システムをバック充填する例示的プロセスを示す。
図16A~16Bは、近位端におけるポートを通して本開示の注入システムを充填する例示的プロセスを示す。 図16A~16Bは、近位端におけるポートを通して本開示の注入システムを充填する例示的プロセスを示す。
図17A~17Cは、自己密閉ポリマーを用いてシールされたポートを通して本開示の注入システムを充填する例示的プロセスを示す。 図17A~17Cは、自己密閉ポリマーを用いてシールされたポートを通して本開示の注入システムを充填する例示的プロセスを示す。 図17A~17Cは、自己密閉ポリマーを用いてシールされたポートを通して本開示の注入システムを充填する例示的プロセスを示す。
図18A~18Dは、遠位端においてポートを有する、本開示の注入システムの実施形態を示す。 図18A~18Dは、遠位端においてポートを有する、本開示の注入システムの実施形態を示す。 図18A~18Dは、遠位端においてポートを有する、本開示の注入システムの実施形態を示す。 図18A~18Dは、遠位端においてポートを有する、本開示の注入システムの実施形態を示す。
図19は、本開示の種々の実施形態との併用のためのコンピューティングシステムの例示的実施形態である。
上記に識別される図面は、本開示される実施形態を記載するが、議論に記述されるように、他の実施形態もまた、想定される。本開示は、限定ではなく、表現として例証的実施形態を提示する。本開示される実施形態の原理の範囲および精神内に該当する、多数の他の修正および実施形態が、当業者によって考案されることができる。
詳細な説明
本開示は、組織内の潜在的な空間または空洞の中への治療剤の送達のためのモータ式注入システムを提供する。いくつかの実施形態では、そのようなシステムは、脈絡膜上空間への薬物送達のために使用されることができる。いくつかの実施形態では、そのようなシステムは、自動化され、センサと、フィードバックループとから成る。本開示のシステムは、したがって、脈絡膜上空間を精密に、一貫して、かつ安全に標的化し、眼の後区の広い網羅範囲を提供するように構成されることができる。
いくつかの実施形態では、注入システムは、1つまたはそれより多くの注入剤を保持するためのシリンジバレルと、シリンジバレルと流体連通する、シリンジバレルに取り付けられる、貫通要素(針とも称されるが、類似するデバイスが使用されることができる)と、注入剤をシリンジバレルから針を通して放出するためのシール要素(押出プランジャとも称される)とを備える。下記により詳細に説明されるように、注入システムは、通常のシリンジまたは下記により詳細に説明されるような複数のシール要素を伴う自動停止シリンジを含むことができる。
図1Aおよび1Bは、治療剤を穿刺部材または要素(同義的に針と称されるが、類似するデバイスもまた使用されることができる)を通して組織空洞の中に投与するときにモータ式注入システムが被る力を図示する。段階Iにおいて、針は、組織(例えば、眼の強膜)の中に事前挿入される。図1Aを参照すると、組織の中への針の事前挿入(組織に向かう注入システムの移動)の間、注入システムに取り付けられたロードセルが、針が組織を穿刺するまで、増加する力を検知する。組織が、穿刺されると、荷重の低下が、存在し得る。段階Iの完了後の適用荷重を示す、図1Bを参照すると、挿入が、完了すると、注入システムの内容物は、押出プランジャを前進させることによって加圧されることができる。プランジャに対する荷重は、シリンジバレル内の圧力が増加し始めるまでプランジャが前進するため、本段階において一定のままであり得る。次に、段階IIにおいて、針は、組織を通して空洞(例えば、眼の脈絡膜上空間)に向かって前進される。本段階において、組織の低い水浸透性に起因して、注入システムの内容物は、加圧されたままである。注入システムに対する荷重は、増加し、停滞し得る。段階III-aにおいて、針先端は、空洞(例えば、眼の脈絡膜上空間)に進入する。空洞の密度は、組織の密度を下回るため、空洞は、組織によって生成される背圧を下回る針に対する背圧を生成する。故に、針の管腔が、空洞の中に開放されると、プランジャに対する荷重は、背圧の減少に起因して低下する。背圧の本低下は、針管腔が空洞内にあることを示し、針は、(本システムによって、または下記に議論されるような自動調節設計に起因してのいずれかで)空洞の中にそれ以上深く前進しないように防止されることができる。いくつかの実施形態では、治療剤は、組織の中に治療剤を放出するには不十分であるが、空洞の中に治療剤を放出するために十分である圧力まで加圧されることができる。故に、加圧された治療剤の圧力は、針が空洞の中に開放されると、減少し、針は、力が押出プランジャに適用されると、前方に移動しなくなるであろう。段階III-bにおいて、治療薬は、力が針プランジャに適用されると、事前選択された率において空洞の中に注入される。治療薬を投与するために必要とされる力は、治療薬の密度および粘度、プランジャと薬チャンバとの間の摩擦または摺動力、薬チャンバの内径、針の長さ、および針の内径に依存し得る。いくつかの実施形態では、針が、空洞に到達すると、本システムは、押出プランジャを前進させ続け、間断なく空洞の中に治療剤を注入することができる。いくつかの実施形態では、押出プランジャは、針管腔が空洞に到達すると、停止され、次いで、空洞の中に治療剤を注入するために再始動されることができる。
図2を参照すると、本開示のモータ式注入システム10は、注入システム14を支持する、筐体または支持プラットフォーム12と、駆動アセンブリまたは駆動機構16と、注入システムまたはそのコンポーネントに対する荷重を測定するための1つまたはそれより多くのセンサとを含む。支持プラットフォーム12は、注入の部位に対して固定された位置において自動注入システムを係留するために構成される。いくつかの実施形態では、モータ式注入システム10はさらに、注入をプロセス制御するために、駆動アセンブリもしくは1つまたはそれより多くのセルと通信するコントローラを含むことができる。いくつかの実施形態では、コントローラは、注入の率および力を監視するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、コントローラは、ユーザへのフィードバック機構を提供するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、コントローラは、ロードセルまたは複数のロードセルからのフィードバックのみに応答して、もしくは押出プランジャ、シリンジ、または他方に対する一方の差動運動によって移動させられる距離の追跡と組み合わせて、シリンジ、押出プランジャ、または両方のいずれかの移動をトリガするように構成されてもよい。
いくつかの実施形態では、注入システムは、治療剤を保管するための薬チャンバを画定するシリンジバレルと、薬チャンバから治療剤を投与するために薬チャンバと流体連通する、針15と、シリンジバレル内に摺動可能に配置され、薬チャンバから針15を通して治療剤を放出するように構成される、プランジャ11とを備える、シリンジを含んでもよい。
いくつかの実施形態では、薬チャンバが、約0.1ml~20mlの容積を有し得るように、標準的なシリンジが、使用されることができるが、より大きいまたはより小さいシリンジもまた、使用されることができる。いくつかの実施形態では、薬チャンバは、流体の変位に先立って、約0.1ml、0.5ml、1ml、3ml、5ml、または10mlの容積を有することができる。
いくつかの実施形態では、針は、34G~25Gの標準的な針であってもよい。いくつかの実施形態では、針は、標準的な30G針であってもよい。種々の針サイズが、上記に議論されるように、SCSに療法的治療を送達するために使用されることができる。いくつかの実施形態では、特に、例えば、10センチポイズを上回るより高い粘度の製剤に関して、より大きい管腔を伴う針が、使用されてもよい。流体流動を遮断するために要求される事前挿入ステップは、SCSを標的化するために効果的に使用され得る針管腔直径および斜角サイズの範囲に対する限界を設定してもよい。いくつかの実施形態では、最小のヒト強膜厚を念頭に置いて、最適な結果が、針が強膜表面に垂直に挿入される場合、事前挿入深さを約0.5ミリメートルを下回る、またはそれに等しいもの(例えば、約0.05mm~0.5mm)に限定することによって取得されることができる。垂直以外の角度で挿入される場合、強膜を通して穿刺することなく、より長い斜角を伴う針を十分に挿入することができる。例えば、幾何学的相関に基づいて、標準的斜角(角度:12度、長さ:1.45mm)が表面に対して約20度を下回る、またはそれに等しい角度で挿入される30ゲージ針は、表面から法線に測定されるとき、0.5ミリメートルを下回る深さに到達するであろう。同様に、より長い斜角長を伴うより大きい針もまた、使用されることができる。より短い斜角は、所与の針サイズに関する事前挿入の角度におけるより広い範囲を可能にする。大まかに言えば、約0.5ミリメートルの強膜厚より小さい外径を伴う針は、SCSにアクセスするために容易に使用可能であり、針挿入の角度は、斜角先端長に基づいて判定される。いくつかの実施形態では、薬チャンバの容積は、20~200マイクロリットルである。距離追跡要素に関する改良された触覚および信号対雑音比のために、いくつかの実施形態では、治療流体または懸濁液を送達するための押出プランジャのストローク長は、長さにおいて少なくとも1センチメートルである。いくつかの実施形態に関して、注入の流率は、平均して1秒あたり0.2~20マイクロリットルとなるように標的化される。いくつかの実施形態では、シリンジバレルは、シリンジバレル内面への治療薬の吸着を最小限にするために、シリコーンオイル、シリコーンゴム、ゴム、ガラス、ポリテトラフルオロエチレン、またはポリプロピレンで裏打ちされる。
いくつかの実施形態では、シリンジバレルとプランジャとの間の摩擦は、本システムの性能を最適化するように設計されることができる。例えば、本システムは、針のいかなる意図せぬ加速も存在しないように、静摩擦係数および動摩擦係数がほぼ等しいように定寸されることができる。一方、静摩擦係数は、針が空洞内で停止した後、これが克服するべき高い力の障壁を有する場合、動摩擦係数より高くあり得る。針プランジャの高い静摩擦はまた、針先端位置を維持しながら、注入の間の高い流体流率を可能にする。いくつかの実施形態では、針-プランジャ動摩擦は、管腔が空洞に暴露されるとすぐに針運動を阻止するために十分に高い。しかしながら、運動係数は、シリンジバレルの内側の内圧が、組織の破壊または損傷をもたらすほど高くないように、依然として限定されることができる。
図3Aおよび図3Bを参照すると、いくつかの実施形態では、駆動アセンブリは、シリンジバレル(例えば、組織の中に針を事前挿入するため)およびシリンジプランジャを独立して動作させるように構成される。駆動アセンブリは、シリンジバレルを支持プラットフォーム12に対して、組織の中に針を事前挿入するために患者に向かって平行移動させ、次いで、組織から針を抜去するために患者から離れるように平行移動させるように設計される。駆動アセンブリはまた、プランジャに対して力を適用し、シリンジバレル内でプランジャを平行移動させ、針を組織を通して空洞に向かって前進させ、薬チャンバから治療剤を分注する。いくつかの実施形態では、駆動アセンブリは、シリンジバレルおよびプランジャのための別個の駆動装置を備えてもよい。いくつかの実施形態では、各そのような駆動装置は、シリンジバレルまたはプランジャに連結されている線形アクチュエータと、シリンジバレルまたはプランジャに対する荷重を感知するためのロードセルとを含んでもよい。図3A~3Bに示されるように、駆動機構20、22は、それぞれ、例えば、送りねじ25、27およびアクチュエータ32、34を通して等、駆動機構20、22の移動を駆動するように構成される、モータ24、26を含むことができる。駆動機構20、22はそれぞれまた、それぞれ、シリンジバレルまたはシリンジプランジャに対する荷重を感知するように構成される、少なくとも1つのロードセル28、30を含むことができる。いくつかの実施形態では、そのような設計は、本システムが、プランジャを前進させることなく、力を測定しながら、シリンジバレルを前進させることを可能にし得る。例えば、シリンジバレルが、移動するとき、押出プランジャは、これとともに移動することができる。針を事前挿入する間、力が、シリンジバレル上で測定される。事前挿入後、力が、押出プランジャ上で測定される。事前挿入の間、力が、感知され、針と組織との接触を示すと、針は、組織の中に針の管腔を埋設する設定距離だけ前方に移動させられる。
いくつかの実施形態では、線形アクチュエータは、例えば、送りねじおよびナットまたは電気モータによって駆動される歯車を備える、機械的アクチュエータであってもよいが、他の設計が、使用されてもよい。いくつかの実施形態では、空気圧、油圧、電気機械的、磁気的、または他のタイプの線形アクチュエータもまた、使用されてもよい。いくつかの実施形態では、単一のアクチュエータが、シリンジバレルおよびプランジャの両方を駆動するために使用されてもよい。シリンジバレルおよびプランジャの異なる運動が、歯車機構を係合/係脱させることによって達成されることができる。いくつかの実施形態では、押出プランジャの線形運動は、油圧を適用することによって遂行されることができる。
図4を参照すると、本開示のモータ式注入システムはまた、注入部位に対して本システムを取り付け、安定させるための手段を含むことができる。このように、ユーザは、シリンジバレルが取付および安定化システムによって定位置に保持される場合では、注入のための固定されたx-y座標を維持しながら、空いた手を有することができる。他の場合では、シリンジバレルは、x-y平面においてのみ固定され、シリンジは、注入のためにユーザによってz平面において眼に向かって、またはそれから離れるように押動もしくは引動されることができる。いくつかの実施形態では、SCS注入に関して、モータ式注入システムは、図4に示されるラチェット式サイズ調節器202等のラチェット式または他の機構によってあるサイズに適合され得る、調節可能ヘッドバンド200を含むことができる。いくつかの実施形態では、眼窩、こめかみ、顎、耳、鼻等の患者の顔の他の部分は、本システムを搭載するために使用される。いくつかの実施形態では、モータ式注入システムは、静止ブレースに取り付けられてもよく、患者は、(眼の検査と同様に)ブレースに対して自身の顔を押し付けることができる。加えて、または代替として、本開示のモータ式注入システムは、眼を中心として注入システムを安定させるために、ヘッドバンド、モータ式注入システム10、または両方のいずれかに取り付けられる、三脚、二脚、または一脚支持体等のガイド支持体204を含むことができる。いくつかの実施形態では、本開示のモータ式注入システムはさらに、注入部位を安定させる、または挿入角度を調節するために、治療剤を注入されている組織に対して押し付けられ得る、接触パッドを含むことができる。いくつかの実施形態では、上記に言及される安定化三脚は、眼を定位置に保持するために使用されることができる。例えば、眼注入に関して、そのようなパッドは、ユーザによって強膜に対して押し付けられるときの眼球上転を防止するように定寸および成形されることができる(注入の相対角度が制御される)。いくつかの実施形態では、眼の有意な回転を防止するために使用されるコンポーネントは、モータ式注入システムに取り付けられない独立したデバイスであってもよい。
センサおよびフィードバックループ
いくつかの実施形態では、本開示のモータ式システムは、注入プロセス全体を通して1つまたはそれより多くのパラメータを測定し得る、複数のセンサを含む。1つまたはそれより多くのセンサは、注入プロセスの種々のステップを制御するための1つまたはそれより多くのフィードバックループを実装するために、コントローラと通信してもよい。下記により詳細に議論されるであろうように、限定ではないが、ロードセルおよび圧力センサ、歪みセンサ、ならびに/もしくは力センサ等のセンサを含む、種々のタイプのセンサまたは他の機構が、注入ステップを制御するために使用されることができる。
いくつかの実施形態では、駆動アセンブリがシリンジバレル上および押出プランジャ上に適用する荷重は、測定され、コントローラに通信されてもよい。いくつかの実施形態では、荷重は、1つまたはそれより多くのロードセルを使用して測定されることができる。そのようなロードセルは、針、針プランジャ、押出プランジャ、または両方の中に埋設される、もしくは別様にそれから信号を受信するように構成されることができる。いくつかの実施形態では、そのような荷重は、モータによって引き込まれる電流とのその相関に基づいて、モータが被るトルクによって測定されてもよい。いくつかの実施形態では、モータ式注入システムはさらに、全体としての注入システムまたは個々のシリンジバレルもしくはプランジャの位置または移動を監視するための1つまたはそれより多くのセンサを含んでもよい。そのような情報は、例えば、組み合わせて、または個々に、注入システム、シリンジバレル、またはプランジャ、針プランジャによって進行される距離を判定するために使用されてもよい。いくつかの実施形態では、モータ式システムは、組み合わせて、または個々に、シリンジバレルまたはプランジャが移動する位置または速度を監視するための1つまたはそれより多くのセンサを含んでもよい。例えば、そのような情報は、治療剤の流率を制御するために、または押出プランジャが所望の注入体積を行き過ぎないように防止するために使用されてもよい。いくつかの実施形態では、流率は、マイクロ流体質量流動センサを含む、高精度流動センサを使用して監視されてもよい。
いくつかの実施形態では、本開示のシステムはまた、シリンジ内の圧力を測定することができる。いくつかの実施形態では、圧力は、プランジャに対する荷重を監視することによって間接的に測定されることができる。いくつかの実施形態では、本システムは、流体圧力をより正確に感知するために、プランジャとシリンジバレルとの間の動摩擦係数および静摩擦係数の両方が、1に近くなるように構成されることができる。いくつかの実施形態では、モータ式注入システムはさらに、薬チャンバ内の治療剤の圧力の直接測定のために、1つまたはそれより多くの圧力センサ、力センサ、もしくは歪みセンサを含んでもよい。
いくつかの実施形態では、自動停止シリンジの場合の針プランジャまたは標準的なシリンジの場合の針ハブのいずれかに対する押出プランジャの相対位置は、シリンジの中に引き込まれる、または空洞の中に注入される治療薬の体積を判定するために監視される。いくつかの実施形態では、事前挿入に続いて測定される進行の距離は、行き過ぎの機会を最小限にするように設定される限界を有することができる。
いくつかの実施形態では、1つまたはそれより多くのフィードバックループが、(図1A~1Bに関連して上記に議論されるような)段階I-III-aの間の荷重分布に基づいて実装されてもよい。いくつかの実施形態では、フィードバックループが、段階Iにおける組織の中への針の事前挿入の間の本システムに対する軸方向荷重を監視することができる。いくつかの実施形態では、ロードセルは、針が被る軸方向荷重を直接または間接的に測定するように構成されることができる。事前挿入の間、針に対する軸方向荷重は、針が組織の中に押動されるにつれて増加し、針が組織を穿刺すると低下する。故に、いくつかの実施形態では、フィードバックループが、針に対する荷重を監視し、事前挿入を監視し、針が組織に進入するときを判定するように構成される。いくつかの実施形態では、フィードバックループが、針が組織の中に埋設されると、薬チャンバ内の治療剤の加圧を制御するように構成されることができる。いくつかの実施形態では、プランジャに対する荷重および/またはプランジャによって進行される距離は、治療剤が所望の圧力まで加圧されるときを判定するために監視されることができる。いくつかの実施形態では、フィードバックループが、段階IIの間、および段階III-aへの組織を通して空洞に向かう針の移動を監視するように構成される。いくつかの実施形態では、シリンジバレル内の治療剤の圧力は、例えば、押出プランジャに対する荷重を測定することによって監視されることができる。いくつかの実施形態では、適用荷重は、高周波数において正弦波であり得、応答曲線は、内圧を測定するためにセンサから測定されることができる。針は、針の管腔が空洞と流体連通し、治療剤が空洞の中に送達され得るように、プランジャに対する荷重または治療剤の圧力が減少し、針が空洞に到達したことを示すまで、組織を通して前進されることができる。いくつかの実施形態では、フィードバックループが、段階III-bにおいて空洞の中への治療剤の注入を監視するために提供されることができる。いくつかの実施形態では、そのようなフィードバックループは、例えば、プランジャの進行の速度または治療剤の圧力を監視することによって、治療剤の流率を監視してもよい。いくつかの実施形態では、フィードバックループは、プランジャによって進行される距離(所望の注入体積に相関する)を監視してもよい。いくつかの実施形態では、プランジャに対する荷重は、プランジャがシリンジバレルを通して前進する際に監視されることができる。プランジャが、バレルの端部またはプランジャのそれ以上の遠位移動を防止するある他の停止部に到達すると、プランジャに対する荷重は、駆動機構が遠位方向においてプランジャに対して力を適用し続けるため、増加し始めるであろう。段階III-bの終了時のプランジャの荷重のそのような増加は、注入が完了されており、針が患者から抜去され得ることを示すであろう。
本開示の種々の実施形態は、他の考慮事項の中でもとりわけ、本システムの設計またはユーザによって所望される制御のレベルに応じて、上記に議論される1つまたはそれより多くのフィードバックループを含んでもよい。
シリンジ設計
いくつかの実施形態では、通常のシリンジが、本開示のモータ式注入システムにおいて使用されてもよい。そのようなシリンジは、1つまたはそれより多くの注入剤を保持するためのシリンジバレルと、バレルと流体連通する、シリンジバレルに取り付けられる、針と、注入剤をシリンジバレルから針を通して放出するためのプランジャとを含むことができる。
いくつかの実施形態では、針が組織/空洞の中に貫通する深さを自動的に自己調節する調節可能注入システム(自動停止注入システムとも称される)が、使用されることができる。図5Aを参照すると、自動停止シリンジ300は、近位端302pおよび遠位端302dを有する、シリンジバレル302と、シリンジバレル302内に移動可能に配置され、シリンジバレルとのシールを形成する、押出プランジャ304と、薬チャンバが押出プランジャと針プランジャとの間でシリンジバレル内に画定されるように、押出プランジャの遠位でシリンジバレル内に移動可能に配置される、針プランジャ306とを含んでもよい。いくつかの実施形態では、針プランジャ座部310が、近位方向における針プランジャの移動を制御するために提供されることができ、いくつかの実施形態では、押出プランジャは、針プランジャ座部を過ぎて前進されるように構成されてもよい。
移動可能針308が、針プランジャの移動が針もまた移動させ得るように、針プランジャによって支持され、針は、薬チャンバと流体連通し、治療剤を薬チャンバから患者に送達する。針は、複数の技法を使用して、針プランジャに接続されることができる。いくつかの実施形態では、針は、ゴムプランジャの中に挿入され、防水接着剤を用いて固着される。いくつかの実施形態では、プランジャは、針の周囲に成型され得る。いくつかの実施形態では、外面上にねじ山を伴う針が、プランジャの中に螺合され得る。
図5Bはさらに、自動停止シリンジ(駆動機構/支持アセンブリは図示せず)の動作を図示する。段階Iにおいて、針は、組織(例えば、眼の強膜)の中に事前挿入される。いくつかの実施形態では、針は、針先端が眼の後区に向く状態で強膜に接線方向に挿入されることができる。次に、段階IIにおいて、力が、押出プランジャに適用され、これは、針プランジャを前方に押動し、組織を通して空洞(例えば、眼の脈絡膜上空間)に向かって針をより深く前進させる。段階III-aにおいて、針先端は、空洞に進入し、針の管腔が、空洞の中に開放されると、針プランジャは、自動的に停止し、したがって、針が空洞の中に貫通する深さを限定する。自動停止シリンジの精密さおよび小型化は、針プランジャが、脈絡膜上空間等の薄い潜在的な空洞を精密に標的化し、そこで停止することを可能にする。段階III-bにおいて、オペレータが、押出プランジャを押動し続ける際、薬チャンバ内の治療剤は、針が組織-空洞界面においてその位置を保持する間、空洞の中に送達される。いくつかの実施形態では、流体流動のベクトルは、流体力が脈絡膜および網膜組織を半径方向に変位させるために使用される代わりに、眼の後区の広い網羅範囲を提供するために、脈絡膜上空間に平行である。
脈絡膜上空間の中に治療剤を送達するための使用のための例示的自動停止シリンジが、2019年6月13日に出願された米国出願第16/469,567号および2020年9月20日に出願されたPCT出願第PCT/US2020/051702号(その全ては、参照することによってその全体として本明細書に組み込まれる)に開示されている。いくつかの実施形態では、シリンジ幾何学形状、針幾何学形状、流率、粘度、および摩擦力等の設計変数が、関連し、Chitnis, G.D., Verma, M.K.S., Lamazouade, J.et al.A resistance-sensing mechanical injector for the precise delivery of liquids to target tissue.Nat Biomed Eng3,621-631 (2019)(その全体として本明細書に組み込まれる)に議論されるように設計されることができる。いくつかの実施形態では、挿入力が、種々の設計変数を選択するために考慮されることができる。結果として、本システムは、脈絡膜および網膜の疾患ならびに障害を治療するものを含む、SCSへの局所化から利益を享受する薬物および遺伝子療法を送達することが可能である。本開示は、SCS空洞への薬物送達に関連して本注入システムを説明するが、本開示されるシステムおよび方法が、人体の他の隙間または空洞に治療剤を送達するためにも使用され得ることに留意されたい。
いくつかの実施形態では、自動停止シリンジは、治療薬を用いて事前充填される。いくつかの実施形態では、治療薬は、1つまたはそれより多くのバイアル内に含まれ、これは、急速充填ポートを介してシリンジバレルに界面接触し(例えば、2020年9月20日に出願された同時係属中のPCT出願第PCT/US2020/051702号(参照することによってその全体として本明細書に組み込まれる)に説明されるように)、以前の充填において動作の間に手動で旋回される任意の弁が、本充填においてモータ式化される、またはソレノイド弁を使用し得る。
モータ式注入システムの動作
治療薬を用いて充填することに先立って、または治療薬を用いて充填した後のいずれかで、充填プロセスが自動化されるかどうかに応じて、モータ式注入システムは、患者の頭部および/または眼に接続されることができる。いくつかの実施形態では、調節可能ヘッドバンドが、患者の頭部の周囲に固着されることができる。いくつかの実施形態では、モータ式注入システムの遠位端は、眼窩の周囲の外部目印に係留されることができる。
モータ式注入システムの位置は、組織の中に管腔を埋設するために、斜角に依存するであろう針挿入の所望の角度を達成するように調節されることができる。モータ式注入システムが定位置に来ると、針の先端は、強膜の表面の近傍に、例えば、強膜の表面から約2センチメートル以内、約1センチメートル以内、または約0.5センチメートル以内に位置することができる。いくつかの実施形態では、そのような距離は、約0.1~約2cm、約0.1~約1cm、または約0.1~約0.5cmであり得る。いくつかの実施形態では、音響またはレーザ距離測定器が、針先端の初期位置付けを支援するために使用されてもよい。次に、ユーザは、注入プロセスを開始するために、ボタンまたはタッチスクリーンを介して信号を提供する。
自動停止シリンジのためのモータ式シリンジ駆動装置
非限定的実施例として、自動停止シリンジを伴うモータ式注入システムの使用が、図6A~6Dおよび図7A~7Bを参照して説明される。
図6Aを参照すると、ユーザが注入プロセスを開始した後、自動停止シリンジは、眼の表面に向かって前進される。いくつかの実施形態では、これを達成するために、シリンジバレル102および押出プランジャ112は、ロードセルが強膜内に埋設される針116を検出するまで、眼に向かって同一の速度で一体的に移動させられる。自動停止シリンジの前進の間、シリンジバレル、針ガイド、または針に対する荷重が、例えば、ロードセルまたは力センサによって感知される。いくつかの実施形態では、本前進は、手動で実施されることができる。針先端が、強膜に到達すると、荷重は、接触力に伴って増加するであろう。いくつかの実施形態では、本段階において測定される荷重は、針が被る軸方向荷重である。荷重は、針が強膜を穿刺するまで増加し続け、その時点で、荷重は、低下する。荷重が、低下し、強膜の穿刺を示すと、自動停止シリンジおよび浮遊針は、針の管腔が強膜内に完全に埋入されるまで前進される。いくつかの実施形態では、針の管腔が完全に埋設されたときを判定するために、本システムは、強膜穿刺を検出した後の針の固定された前進に依拠することができる。いくつかの実施形態では、完全な挿入は、押出プランジャをわずかに前進させ、これが圧力を増進し始める、または漏出につながるかどうかを確認することによって判定されることができる。
針が、強膜の中に埋入されると、シリンジバレルの移動は、停止され、押出プランジャは、シリンジバレル内で前進され、シリンジバレルの内容物を加圧する。いくつかの実施形態では、押出プランジャは、事前規定またはユーザ規定された距離だけ、もしくは押出プランジャまたはその固定具に取り付けられたロードセル上で事前規定またはユーザ規定された荷重に到達し、針の管腔が強膜内に完全に埋入されていることを確認するまで、前進される。いくつかの実施形態では、本ステップは、省略される。
いくつかの実施形態では、随意のエラストマ接触パッド320が、医師等の本デバイスのオペレータによって強膜に対して押し付けられる眼球上転を防止するために使用されることができる。これは、注入の相対的角度が制御されることを可能にすることができる。
図6Bを参照すると、針が強膜の中に事前挿入されると、シリンジバレル102は、定位置に係止され、押出プランジャ112は、強膜を通して針先端を前進させるために前方に前進される。シリンジバレル内の圧力は、強膜の低い水浸透性が流体を自動停止シリンジの内側に閉じ込めることに起因して、針が強膜を通して前進する間に維持される。治療剤は、強膜の緻密な組織によって生成される背圧に起因して、強膜の中に分注されることができない。代わりに、押出プランジャを前進させることはまた、針プランジャおよび針をSCSに向かって前進させる。シリンジバレル保持器は、停止し、プランジャは、移動し続け、それによって、SCSに向かって第2のプランジャ(すなわち、針プランジャ)を押進する。
図6Cを参照すると、針116が、SCSに到達すると、シリンジバレル内の流体圧力は、低下し、これは、押出プランジャのロードセルまたは圧力センサによって感知されることができる。いくつかの実施形態では、針プランジャにより近接して移動する押出プランジャの相対運動の検出もまた、または代替として、空洞に到達したときを識別するために使用されることができる。強膜によって生成される背圧と比較したSCSによって生成される背圧の減少に起因して、針は、前進を停止し、代わりに、治療剤が、針を通してSCSの中に放出される。押出プランジャ112は、所定の、またはユーザ判定された速度において、ならびに/もしくは所定の距離またはユーザ判定された距離だけ前進され続け、SCSの中に固定された体積の液体の形態における治療薬を注入する。
図6Dを参照すると、押出プランジャ112が、所望の注入体積と対応する、事前規定またはユーザ規定された距離を移動する、または押出プランジャが、針プランジャに到達したことに対応する増加した荷重を感知すると、押出プランジャ固定具は、前進しなくなる。いくつかの実施形態では、そのような増加した荷重は、押出プランジャが針プランジャを前進させることができないように、針プランジャの静摩擦に応じて設定されることができる。
治療剤がSCSに送達された後、ユーザは、眼からシリンジ針を除去することができる。いくつかの実施形態では、シリンジは、手動で除去されることができる。いくつかの実施形態では、自動停止シリンジ全体が、針がもはや強膜に接触しなくなるまで、眼から離れるように後退される。これは、自動停止シリンジを開始位置に戻すことによって、または少なくとも、針先端が最初に強膜表面との接触と対応する荷重の増加を感知した点に戻ることによって達成されることができる。
いくつかの実施形態では、1つまたはそれより多くのフィードバックループが、自動停止シリンジの動作を監視するために使用されることができる。いくつかの実施形態では、第1のフィードバックループが、強膜の中への針の事前挿入を監視することができる。例えば、強膜の中への針の挿入(眼に向かうシリンジ全体の移動)の間、針またはシリンジバレルに取り付けられたロードセルが、針が強膜を穿刺するまで、増加する力を検知することができる。穿刺に応じて、荷重の低下が、存在し、針は、次いで、針の管腔が強膜の中に埋入されるまで、所定の距離だけさらに前進され、次いで、シリンジ全体の前進を中止する。
いくつかの実施形態では、第2のフィードバックループが、強膜を通した針の前進を監視するために提供されることができる。例えば、針の事前挿入が、完了すると、シリンジバレルは、定位置に係止され、押出プランジャは、押出プランジャに対する荷重が測定される間に前進する。荷重は、押出プランジャ上で増加し、針が強膜を通して前進する際に停滞し得る。荷重は、針管腔がSCSに到達すると、低下する。
いくつかの実施形態では、第3のフィードバックループが、SCSの中への治療剤の注入を監視するために提供されてもよい。例えば、押出プランジャは、具体的距離(所望の注入体積に相関する)に到達するまで、または針の行き過ぎを回避するために押出プランジャが針プランジャに到達するまで、事前規定された速度において前進されることができる。
図7A~7Bにより詳細に説明されるように、眼の中に治療薬を送達するための方法は、ステップ400において係留デバイスを設定することから開始されることができる。ステップ402において、治療薬を含むシリンジが、モータ式注入器内に装填されることができる。ステップ404において、シリンジを含むモータ式注入器は、患者に接続される係留機構上に装填されることができる(針は強膜に接触しない)。ステップ406において、ユーザが、ボタンまたは他の機構を押し、注入を開始することができる。ステップ408において、シリンジ全体が、針を強膜と係合させるように前方に移動することができる。ステップ410において、シリンジのロードセルが、荷重の増加を示す場合、シリンジは、針を事前挿入し、針管腔を強膜で遮断するために、所定の距離だけ前方に移動させられる(ステップ412)。該当しない場合、シリンジは、荷重が増加するまで、前方に移動し続ける(ステップ408)。
ステップ414において、シリンジバレルのロードセルが、荷重の増加を示すと、シリンジバレル位置は、係止され、押出プランジャは、シリンジに対して前方に移動させられる。ステップ416において、押出プランジャのロードセルが、SCS内に注入するために必要とされる力より高い荷重を示している場合、押出プランジャは、シリンジに対して前方に移動させられる(ステップ414)。押出プランジャのロードセルが、SCS内に注入するための力より高い荷重を示していない場合、ステップ418において、押出プランジャは、前方に押動され続けることができる。荷重が、SCS内に注入するために必要とされる力に類似する場合、または内圧の低下が、検出された場合、押出プランジャの位置に留意し、したがって、押出プランジャによって移動させられる距離が、監視されることができ、これは、例えば、押出プランジャが針プランジャにぶつからないように防止するために、またはSCSに送達される注入剤の量を監視するために使用されることができる。
ステップ420において、押出プランジャのロードセルによって測定された力が、押出プランジャが前方に移動する際に維持される場合、押出プランジャの位置に基づいて、所定の量の治療薬が送達されたかどうかが、判定される(ステップ422)。該当しない場合、本システムは、押出プランジャを前方に押動し続ける(ステップ418)。該当する場合、本システムは、押出プランジャを前方に押動することを停止する(ステップ426)。押出プランジャのロードセルによって測定された力が、押出プランジャが前方に移動させられる際に維持されない(ステップ420)場合、ステップ424において、荷重が、有意に増加した場合、これは、全ての治療薬が送達されており、押出プランジャが注入チャンバの端部にあることを示す。本システムは、次いで、押出プランジャを前方に移動させることを停止する(ステップ426)。
標準的なシリンジのためのモータ式シリンジ駆動装置
非限定的実施例として、自動停止シリンジを伴うモータ式注入システムの使用が、図8A~8Eおよび図9A~9Bを参照して説明される。
図8Aを参照すると、ユーザが注入プロセスを開始した後、シリンジ全体が、ロードセルが強膜内に埋設される針を検出するまで、ほぼ同一の速度でシリンジのバレル502および押出プランジャ504を移動させることによって、眼の表面に向かって前進する。シリンジの前進の間、シリンジのバレルまたは針508に接触しているロードセルは、荷重を感知している。針先端が、強膜に到達すると、荷重は、接触力に伴って増加するであろう。荷重は、針が強膜を穿刺するまで増加し続け、その時点で、荷重は、低下する。荷重が、低下し、強膜の穿刺を示すと、シリンジおよび針は、針の管腔が強膜内に完全に埋入されるまで前進される。
図8Bを参照すると、針が、強膜の中に埋入されると、シリンジバレル502は、定位置に保持され、静止したままである一方、シリンジプランジャは、事前規定またはユーザ規定された距離だけ、もしくは押出プランジャまたはその固定具に取り付けられたロードセル上で事前規定またはユーザ規定された荷重に到達するまで、前進される。プランジャの本移動は、治療剤の圧力を増加させ、これは、シリンジプランジャに対する荷重として検知される。
図8Cを参照すると、次に、シリンジ全体が、モータ式シリンジ駆動装置によって強膜の中に前進され、針508の先端を強膜を通して前進させる。シリンジバレル内の圧力は、流体流出としての針が遮断される間に維持され、シリンジは、針の管腔がSCSに到達するまで、強膜の低い水浸透性が流体をシリンジの内側に留めることに起因して、強膜を通して前進する。
図8Dを参照すると、針508の管腔が、SCSに到達すると、管腔が、もはや遮断されず、流体が、流出し得るため、押出プランジャに対する流体圧力(すなわち、荷重)は、低下し、これは、シリンジプランジャを監視する荷重によって記録される。シリンジプランジャに対する荷重の低下を感知することに応じて、シリンジバレルは、定位置に停止する。押出プランジャは、次いで、所定の、またはユーザ判定された速度において前進され、SCSの中に治療薬を注入する。
図8Eを参照すると、押出プランジャ504が、所望の注入体積または有効荷重全体と対応する、事前規定またはユーザ規定された距離を移動する、もしくは押出プランジャが、シリンジバレルの端部に到達したことに対応する増加した荷重を感知すると、押出プランジャ固定具は、前進しなくなる。有効荷重全体の送達は、シリンジが空であるとき、プランジャがシリンジの遠位端と係合する際の増加された力に基づいて、ロードセルを使用して検出されることができる。
治療剤がSCSに送達された後、ユーザは、眼からシリンジ針を除去することができる。いくつかの実施形態では、シリンジは、手動で除去されることができる。いくつかの実施形態では、シリンジ全体が、針がもはや強膜に接触しなくなるまで、眼から離れるように後退される。これは、シリンジを開始位置に戻すことによって、または少なくとも、針先端が最初に強膜表面との接触と対応する荷重の増加を感知した点に戻ることによって達成されることができる。
いくつかの実施形態では、1つまたはそれより多くのフィードバックループが、自動停止シリンジの動作を監視するために使用されることができる。いくつかの実施形態では、第1のフィードバックループが、強膜の中への針の挿入を監視するために提供されることができる。例えば、針が強膜の中に事前挿入される(眼に向かうシリンジ全体の移動)とき、針またはシリンジバレルに取り付けられたロードセルが、針が強膜を穿刺するまで、増加する力を検知するが、次いで、荷重の低下が、存在する。低下が検出された後、針は、針の管腔が強膜の中に埋入されるまで、所定の距離だけ前進されることができ、シリンジバレルは、停止されることができる。いくつかの実施形態では、第2のフィードバックループが、シリンジバレルの内容物を加圧するために提供されることができる。例えば、事前挿入が、完了すると、シリンジバレルは、定位置に係止され、押出プランジャは、治療剤を加圧するために、事前規定された荷重、距離、または圧力に到達するまで、プランジャに対する荷重または治療剤の圧力が測定される間に前進する。いくつかの実施形態では、第3のフィードバックループが、これが強膜を通して前進されている際の針に対する荷重を監視するために提供される。いくつかの実施形態では、針に対する荷重は、間接的に監視されることができる。例えば、シリンジの流体内容物が、加圧されると、シリンジ全体が、押出プランジャに対する荷重が低下し、シリンジの管腔がSCSに到達したことを示すまで、前進される。いくつかの実施形態では、針が、シリンジのハブに固定されるとき、シリンジに対する荷重は、そのような荷重が針に対する荷重を示すため、監視されることができる。いくつかの実施形態では、空洞に到達すると、第4のフィードバックループが、治療剤をSCSに送達するために使用されることができる。例えば、針が、SCSに進入すると、プランジャは、具体的距離(所望の注入体積に相関する)に到達するまで、または針の行き過ぎを回避するために押出プランジャが針プランジャに到達するまで、事前規定された速度において前進される。
図9A~9Bにより詳細に説明されるように、眼の中に治療薬を送達するための方法は、ステップ600において係留デバイスを設定することから開始されることができる。ステップ602において、治療薬を含むシリンジが、モータ式注入器内に装填されることができる。ステップ604において、シリンジを含むモータ式注入器は、患者に接続される係留機構上に装填されることができる(針は強膜に接触しない)。ステップ606において、ユーザが、ボタンまたは他の機構を押し、注入を開始することができる。ステップ608において、シリンジ全体が、針を強膜と係合させるように前方に移動することができる。ステップ610において、シリンジのロードセルが、荷重の増加を示す場合、シリンジは、針を事前挿入し、針管腔を強膜で遮断するために、所定の距離だけ前方に移動させられる(ステップ612)。該当しない場合、シリンジは、荷重が増加するまで、前方に移動し続ける(ステップ608)。
ステップ614において、押出プランジャは、既知の量だけ内部流体を加圧するために押動され、ステップ616において、シリンジおよび押出プランジャの両方が、シリンジ全体を移動させるために移動させられる。ステップ618において、押出プランジャのロードセルが、内圧の低下を示しているかどうかが、判定される。該当する場合、および荷重が、SCS内に注入するために必要とされる力に類似する場合、または内圧の低下が、検出された場合、押出プランジャの位置に留意し、押出プランジャを前方に押動し続ける(ステップ620)。該当しない場合、シリンジおよび押出プランジャの両方を移動させ、シリンジ全体を移動させる(ステップ616)。
ステップ622において、押出プランジャのロードセルによって測定された力が、押出プランジャが前方に移動する際に維持される場合、押出プランジャの位置に基づいて、所定の量の治療薬が送達されたかどうかが、判定される(ステップ624)。該当しない場合、本システムは、押出プランジャを前方に押動し続ける(ステップ626)。該当する場合、本システムは、押出プランジャを前方に押動することを停止する(ステップ628)。押出プランジャのロードセルによって測定された力が、押出プランジャが前方に移動させられる際に維持されない(ステップ622)場合、ステップ626において、荷重が、有意に増加した場合、これは、全ての治療薬が送達されており、今、押出プランジャが針プランジャと直接接触していることを示す。本システムは、次いで、プランジャを前方に移動させることを停止する(ステップ628)。
特に、いくつかの実施形態では、ステップ614において、プランジャは、既知の量だけ内部流体を加圧するために押動され、ステップ616において、バレルおよびプランジャの両方が、シリンジ全体を移動させるために移動させられる。ステップ618において、内部流体圧力が、連続的にチェックされる。ロードセルが、圧力の低下を示す場合、位置に留意し、バレルの位置を保持し、プランジャを前方に押動し続け、SCS空間内に治療薬を送達する。ステップ618において、プランジャのロードセルが、荷重の低下をまだ検知していない場合、シリンジ全体が、前進される。ステップ620において、プランジャのロードセルが、ここでは荷重の低下を検知すると、シリンジバレルは、前進しなくなり、押出プランジャのみが、前進される。押出プランジャのロードセルは、監視され続ける(ステップ622)。押出プランジャに対する荷重が、監視される間、押出プランジャは、前進し、所望の体積の治療薬が送達されるまで、治療薬を送達し(ステップ624)、押出プランジャの前進を停止させる(ステップ628)。代替として、押出プランジャのロードセルは、押出プランジャがシリンジの遠位部分に到達したことを示す、荷重の増加を検知し(ステップ626)、押出プランジャの前進を停止させる(ステップ628)。
いくつかの実施形態では、図10A~10Eおよび図11A~11Bを参照すると、針の管腔が強膜内に埋入された後、シリンジ全体を前進させる代わりに、シリンジのバレルに取り付けられた固定具が、自由に移動することを可能にされ、押出プランジャ固定具のみが、前進される。図10Aに示されるように、シリンジバレル702およびプランジャ704は、ロードセルが強膜内に埋設される針708を検出するまで、眼に向かって一体的に移動させられることができる。図10Bでは、針先端が埋設されると、シリンジバレル702は、定位置に保持され、押出プランジャは、前進され、押出プランジャに対する荷重として検知される流体圧力を生成する。図10Cでは、押出プランジャ704に対する事前加圧された荷重に到達すると、シリンジバレル上の停止部が、これが自由に移動するように解放され、次いで、押出プランジャは、前進される。図10Dでは、針708の管腔が、SCSに到達すると、管腔が、もはや遮断されず、流体が、流出し得るため、押出プランジャ704に対する荷重は、低下し、次いで、押出プランジャは、SCSの中に治療薬を分注するために前進される。図10Eでは、押出プランジャ704は、既知の体積を送達するために設定距離だけ前進されることができる、または有効荷重全体を送達するために押動されることができる。有効荷重全体の送達は、シリンジが空であるとき、プランジャがシリンジの遠位端と係合する際の増加された力に基づいて、ロードセルを使用して検出されることができる。
このように、押出プランジャのロードセルに対する荷重の低下によって表されるように、針の管腔が、SCSに到達すると、シリンジバレルは、定位置に係止されることができ、シリンジプランジャは、前進されることができ、SCSの中に治療薬を直接注入し、本質的に、シリンジ駆動装置と組み合わせて使用されるとき、標準的なシリンジから自動停止針を作成する。そのような実施形態では、フィードバックループが、強膜を通した針の移動を監視するために提供されてもよい。いくつかの実施形態では、シリンジバレルは、SCSに到達することに応じて定位置に係止されず、針は、針の管腔における流体抵抗の低下に起因して、押出プランジャが前進される際に空洞内に留まる。例えば、シリンジバレルの内容物が加圧された後、シリンジバレル上の機械的停止部が、解放される。次いで、プランジャは、前進され、これは、これがSCSに到達するまで、強膜を通して針先端を前進させる。そこに来ると、シリンジバレルの内側の圧力が、針先端からSCSの中への流体の流出によって低減されるため、針は、自動的に停止するであろう。
図11A~11Bにより詳細に説明されるように、眼の中に治療薬を送達するための方法は、ステップ800において係留デバイスを設定することから開始されることができる。ステップ802において、治療薬を含むシリンジが、モータ式注入器内に装填されることができる。ステップ804において、シリンジを含むモータ式注入器は、患者に接続される係留機構上に装填されることができる(針は強膜に接触しない)。ステップ806において、ユーザが、ボタンまたは他の機構を押し、注入を開始することができる。ステップ808において、シリンジ全体が、針を強膜と係合させるように前方に移動することができる。ステップ810において、シリンジのロードセルが、荷重の増加を示す場合、シリンジは、針を事前挿入し、針管腔を強膜で遮断するために、所定の距離だけ前方に移動させられる(ステップ812)。該当しない場合、シリンジは、荷重が増加するまで、前方に移動し続ける(ステップ808)。
シリンジのロードセルが、荷重の増加を示すと、ステップ814は、シリンジに対するいかなる軸方向移動制限も伴わずに、押出プランジャを押動するステップを含み、シリンジおよび押出プランジャの両方は、前方に移動する。ステップ816において、押出プランジャの荷重が、SCS内に注入するために必要とされる力に類似する場合、または内圧の低下が、検出された場合、押出プランジャの位置に留意し、押出プランジャを前方に押動し続ける。随意に、本システムは、シリンジが係止され得る間、押出プランジャを前方に押動し続けてもよい(ステップ818)。押出プランジャのロードセルが、内圧の低下を示していない場合、押出プランジャは、ステップ814に示されるように、押動される。
ステップ820において、押出プランジャのロードセルによって測定された力が、押出プランジャが前方に移動する際に維持される場合、押出プランジャの位置に基づいて、所定の量の治療薬が送達されたかどうかが、判定される(ステップ822)。該当しない場合、本システムは、シリンジ位置が係止される間、押出プランジャを前方に押動し続ける(ステップ818)。該当する場合、本システムは、押出プランジャを前方に押動することを停止する(ステップ826)。押出プランジャのロードセルによって測定された力が、押出プランジャが前方に移動させられる際に維持されない(ステップ820)場合、ステップ824において、荷重が、有意に増加した場合、これは、全ての治療薬が送達されており、押出プランジャがここでシリンジの遠位端と直接接触することを示す。本システムは、次いで、押出プランジャを前方に移動させることを停止する(ステップ826)。
グラフィカルユーザインターフェース
グラフィカルユーザインターフェースが、いくつかの実施形態では、含まれる。例えば、そのようなユーザインターフェースは、ユーザが、注入を開始し、段階I-III-bを通して注入を監視し、必要に応じて注入を中止することを可能にし得る。いくつかの実施形態では、ユーザに聴覚フィードバックを提供する手段もまた、存在する。いくつかの実施形態では、ライト、グラフィカル表示、および/または音が、以下の事象、すなわち、挿入の角度を設定すること、治療薬を用いてシリンジを充填すること、いずれの閉じ込められた空気も取り除くためにシリンジをプライミングすること、本デバイスをオンにすること、強膜に向かって針を前進させること、強膜が穿刺されるとき、SCSに到達するとき、治療薬が送達されたとき、針が眼から抜去されたときのうちの1つまたはそれより多くを表すためのインジケータとして使用される。
いくつかの実施形態では、GUIは、ユーザが、眼内圧、強膜厚、眼サイズ等を含む、ある患者パラメータを入力することを可能にする。いくつかの他の実施形態では、GUIは、患者情報を要求し、注入を完了した後に報告を発生させ、さらなる実施形態では、患者情報は、1次元または2次元バーコード走査装置もしくは近距離走査装置(NFC-近距離無線通信)を介して取得される。いくつかの実施形態では、注入器は、外部サーバに接続し、本情報をアップロードする、および/または治療される疾患、処方された治療薬、および投薬量情報等の症例に関する関連情報をダウンロードすることができる。
いくつかの実施形態では、モータ式シリンジ駆動装置上のディスプレイが、ユーザへの命令を表示し、シリンジの充填から始まり、SCS注入の完了で終わる注入プロセスの次のステップに進むべきときに関するユーザからの入力を要求するために使用される。いくつかの実施形態では、GUIはまた、ユーザが、例えば、本システムまたはそのコンポーネントによって進行される距離、本システムまたはそのコンポーネントに対する圧力もしくは荷重に関する閾値、装填されるべき治療薬の体積、送達されるべき治療薬の体積、注入の流率、注入の持続時間、注入の角度、または強膜穿刺に続く針の最大進行距離等の注入プロセスパラメータを入力することを可能にする。いくつかの実施形態では、ユーザは、注入の所望の体積および/または率を選択することができる。いくつかの実施形態では、押出プランジャ、針先端、および/または浮遊プランジャの位置、ならびに/もしくは針先端のロードセルおよび/または押出プランジャのロードセルによって感知される荷重が、表示される。
いくつかの実施形態では、ユーザが強膜の穿刺および針の最終的な抜去を目視し得るように、ユーザにディスプレイ上でリアルタイム拡大ビデオ画像を提供する、組織の表面上に合焦されたカメラが、存在する。いくつかの実施形態では、カメラは、事前挿入を支援することができ、ユーザは、針先端を手動で事前挿入し、次いで、自動化システムをアクティブ化し、空洞への治療剤の送達を完了する。いくつかの実施形態では、注入器は、注入するために使用される使い捨てシリンジおよび治療薬をログ付けするために、1次元または2次元バーコードのための走査装置を含んでもよい。
針停止距離および行き過ぎ
上記に議論されるように、いくつかの実施形態では、本開示のモータ式注入システムは、針の行き過ぎを限定または制御するために、1つまたはそれより多くの安全性特徴を装備することができる。いくつかの実施形態では、加えて、または代替として、針の行き過ぎは、針プランジャの停止距離を制御することによって制御されることができる。停止距離は、針管腔が空洞に到達し、治療剤の送達を開始した後に針プランジャが進行する距離である。停止距離は、シリンジバレル内の圧力が針プランジャの摩擦抵抗を下回って迅速に低下する程度によって判定される。そのような距離は、針プランジャの摩擦抵抗と、針内径と、針長と、針斜角と、シリンジ内側バレル直径と、製剤粘度と、押出プランジャに適用される力と、デバイスコンポーネントの機械的性質との間の関係(中空針を通した流動がハーゲン-ポアズイユの式によって特徴付けられることに類似する)として特徴付けられることができる。いくつかの実施形態では、停止距離は、圧力を低下させるために必要とされる時間および針が進行していた速度の関数として予測されてもよい。停止距離は、シリンジアセンブリの体積弾性および流体の圧縮性に依存し得る。いくつかの実施形態では、停止距離に起因する行き過ぎは、上記に説明される1つまたはそれより多くの安全性特徴を使用することによって制御されることができる。いくつかの実施形態では、停止距離は、モータ式フィードバックループを実装し、作動させるために要求される時間に依存し得る。針開口部の一部が、SCSと重複する限り、有効荷重は、SCSに送達されるであろう。したがって、許容可能な停止距離は、管腔サイズおよび斜角に直接関連する。例えば、0.160mmの管腔直径を伴い、標準的な12°の斜角角度を伴う30G針は、SCSとの管腔接触を維持しながら、約0.8mmだけ行き過ぎ得る。最適な流体流動および管腔とSCSとの間の重複の最大化のために、針は、SCSが管腔幾何学形状の中心に設置されるように位置付けられるべきであり、すなわち、12°の斜角角度を伴う30G針に関して、約0.4mmの停止距離が、SCSを管腔の中心に位置付けるであろう。0.4mmを下回る停止距離もまた、許容可能である。
いくつかの実施形態では、停止距離の行き過ぎは、モータ式シリンジ駆動装置にシリンジのバレルを後退させ、SCSが管腔幾何学形状の中心に設置されることを確実にすることによって補正される。例えば、12°斜角角度を伴う30G針に関して、停止距離が、0.4mmを上回る場合、針は、これを中心に設置するように戻るように後退されてもよい。いくつかの実施形態では、シリンジのバレルは、シリンジアセンブリの体積弾性および流体の圧縮性に対抗するために、固定された距離だけ後退される。他の実施形態では、後退距離は、押出プランジャに対する荷重低下が、強膜を横断した後に最初に検出されるとき、シリンジバレルの位置を組み込む。いくつかの実施形態では、後退距離は、穿刺に先立つ針による接触に応答する強膜の測定された変形を利用する。いくつかの実施形態では、後退距離は、シリンジ停止モータ式フィードバックループを検出および実装するために要求される既知の、または測定された時間を利用する。
自動化シリンジ充填
いくつかの実施形態では、本開示の自動停止シリンジは、上記に説明されるように、製造の間に治療剤を用いて事前充填されてもよい。いくつかの実施形態では、本開示の自動停止シリンジは、患者への治療剤の投与に先立って、医師の診察室、調剤薬局、または手術室において治療剤を用いて充填されてもよい。いくつかの実施形態では、治療剤は、保管のためにバイアル内に提供されてもよく、治療剤が患者に投与されることができる状態であるときのみ、ユーザによってSCSシステムに移送されてもよい。
いくつかの実施形態では、図12に示されるように、本開示の注入システムは、バイアル902から注入チャンバの中への注入剤の装填を可能にするために、急速充填ポート900を具備する。いくつかの実施形態では、急速充填ポート900は、バイアル902を受け取り、バイアルを注入チャンバに流体的に接続するように構成される、容器904を含む。いくつかの実施形態では、孔または通路が、針プランジャ110の近位のシリンジバレルの壁を通して(例えば、成型、機械加工等を通して)作成され、容器904は、そのような孔または通路にわたって設置される。
いくつかの実施形態では、針プランジャが、その初期位置に設定され、押出プランジャが、針プランジャと接触させられると、急速充填ポートは、シール要素の間の部位においてシリンジバレルに流体的に接続される。通路に接続され、部分的または完全にその中に配置されるものは、側部ポート充填針906(好ましくは、18ゲージ穿刺要素等の注入穿刺要素より大きい)である。そのような充填針は、治療薬含有バイアル902のエラストマキャップ903を穿刺するために、斜角付きであり得る。いくつかの実施形態では、急速充填ポートの充填穿刺要素は、先端ではなく、充填穿刺要素の側部上にその開口部を有することができる。本側部ポートは、閉鎖位置にあるときに流体流動を遮断する、ケーシングまたは自己密閉穿刺膜908によって被覆されることができる。ケーシング908は、容器内に配置されることができ、バイアルがその容器内に存在しないとき、充填針のポートを閉鎖するように、ばね910によって付勢されることができる。いくつかの実施形態では、安全キャップ118は、注入システムに取り付けられるとき、気密シールを提供するように構成されてもよい。
動作時、図13A~13Bおよび図14A~14Bに示されるように、自動停止シリンジは、モータ式注入システムの支持プラットフォームおよび駆動アセンブリに結合される。次に、バイアル902は、急速充填ポート900の容器904にスナップ嵌合され、これは、充填穿刺要素の側部ポートから離れるように摺動充填穿刺要素ケーシングを押進する。急速充填ポートの充填穿刺要素は、次いで、バイアルのストッパを通して貫通し、充填穿刺要素の側部ポートを通してバイアルの内部容積をシリンジバレルと流体的に接続させる。急速充填ポートの穿刺針は、次いで、バイアルのストッパを通して貫通し、充填針の側部ポートを通してバイアル902の内部容積をシリンジバレルと流体的に接続させる。これは、押出プランジャが駆動アセンブリによって抜去される際、治療剤がバイアル902からシリンジバレルの中に流動することを可能にする。いくつかの実施形態では、安全キャップが、注入システムの穿刺要素上に提供され、押動シール要素が抜去されるとき、気泡が同様にシリンジバレルの中に引き込まれないように、穿刺要素を流体的にシールする。
自動停止シリンジが、所望の量の治療剤を用いて充填されると、バイアルは、急速充填ポートの容器から除去されることができ、これは、摺動充填針ケーシングが、充填針の側部ポートをシールするように上がることを可能にし、これはまた、シリンジバレルをシールする。安全キャップは、注入針を通した流体流動を可能にするために、除去されることができる。駆動アセンブリは、流体が注入針の先端に現れ、注入針から空気が一掃されたことを示すまで、押出プランジャを前進させるようにアクティブ化されることができる。次いで、自動停止シリンジは、使用できる状態となる。本急速充填ポート設計は、無菌施設の外で無菌状態を維持しながら、医師の診察室において治療剤を用いて自動停止シリンジを充填することを可能にすることができる。
いくつかの実施形態では、本開示の自動停止シリンジは、治療剤を用いてバック充填されることができる。これは、シリンジの初期製造の間に、または使用の直前に医師の診察室で行われることができる。
いくつかの実施形態では、図15A~15Bに示されるように、押出プランジャ112は、除去されることができ、したがって、治療剤114は、シリンジバレルの後部を通してシリンジバレル102に追加されることができる。押出プランジャは、次いで、挿入され、針プランジャ110に向かって押動され、注入針内のいずれの空気も除去することができる。
いくつかの実施形態では、図16A~16Bに示されるように、充填ポート930が、押出プランジャ112の遠位のシリンジバレル102の近位領域内に提供されてもよい。治療剤114は、本充填ポート930を通して自動停止シリンジに追加されることができ、次いで、押出プランジャ112は、押出プランジャ112が充填ポートから離れる治療流体をシールするように、充填ポート930を過ぎて押動されることができる。特に、治療剤は、針側を下に保ちながら(針先端は遮断される)、別の滅菌シリンジ/針を使用して、充填ポートを通して自動停止シリンジに追加されることができる。いくつかの実施形態では、治療剤の合計体積は、プランジャの間の容積の約80%であり得る。次いで、押出プランジャは、針プランジャに向かって前進し、充填ポートを通して空気を除去することができる。押出プランジャが充填ポートを過ぎて通過し、充填ポートを遮断した後、シリンジは、針側を上にするように反転されることができる。次に、押出プランジャは、遠位方向にさらに前進され、シリンジバレルおよび注入針から外に残りの空気を放出する。
いくつかの実施形態では、図17A~17Cに示されるように、充填ポート930は、自己密閉シールまたはポリマー932(例えば、シリコーンゴムまたはポリテトラフルオロエチレン)を使用してシールされてもよい。このように、充填ポートは、標準的なシリンジの別個のより大きい内径の装填針934を用いて充填されることができる一方、自動停止シリンジのシリンジバレルは、プロセス全体を通してシールされたままであり得る。装填針が、充填ポートから除去されると、充填ポートは、使用の間に押出プランジャによって適用される圧力下で漏出しないように十分に自己密閉する。
いくつかの実施形態では、図18A~18Dに示されるように、充填ポート950は、針プランジャ110の前のシリンジバレル102の遠位部分に提供されてもよい。これは、ユーザが、押動ツール952(例えば、孔に嵌合し、外側に到達するために十分に長い、長く薄い剛性の物体)を用いて針プランジャにアクセスすることを可能にする。このように、注入針は、これがエラストマバイアルストッパを通して押動され得るように、外向きに延在されることができ、次いで、治療剤は、押出プランジャを抜去することによってシリンジの中に引き込まれることができる。押出プランジャは、次いで、針プランジャがシリンジバレル内のその事前挿入位置に押し戻され得るように、近位方向にさらに抜去されることができる。
注入システムの使用
いくつかの実施形態では、本開示の注入システムは、網膜または脈絡膜の疾患の遺伝子障害を治療するために、限定ではないが、アデノ随伴ウイルス(AAV)、限定ではないが、AAV血清型1-11、特に、AAV1、AAV2、AAV3、AAV4、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8、AAV9、AAV10、およびAAV11を含む、その変種または血清型、ならびにRec2およびRec3等の組換血清型を含む、ウイルス遺伝子送達ベクターまたは複数のベクターを送達するために使用される。AAV1、AAV2、AAV4、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8、およびAAV9は全て、https://www.retinalphysician.com/issues/2020/special-edition-2020/vector-considerations-for-ocular-gene-therapy(参照することによってその全体として本明細書に組み込まれる)に説明されるように、網膜色素上皮および光受容体を含む、網膜組織に関する向性を示すことができる。例示的疾患は、限定ではないが、湿性加齢黄斑変性症、乾性加齢黄斑変性症(AMD)、緑内障、全脈絡膜萎縮、ならびに他の遺伝性視力疾患および障害を含むことができる。いくつかの実施形態では、注入システムは、限定ではないが、AAVまたはその変種を含む、ウイルス送達ベクターまたは複数のベクターを送達し、限定ではないが、光受容体、色素細胞、双極細胞、神経節細胞、水平細胞、およびアマクリン細胞を含む、網膜および/または脈絡膜細胞、血管内皮細胞、血管平滑筋細胞、非血管平滑筋細胞、メラノサイト、線維芽細胞、常駐免疫担当細胞に、抗血管内皮増殖因子(抗VEGF)、および転写されると湿性AMDを治療するための抗VEGFタンパク質または複数のタンパク質を生成する、抗血管内皮増殖因子受容体(抗VEGFR)遺伝子を遺伝子導入するために使用される。いくつかの実施形態では、遺伝子療法組成物はまた、着目遺伝子のためのプロモータを含んでもよい。
いくつかの実施形態では、注入システムは、限定ではないが、小干渉リボ核酸(siRNA)、ショートヘアピンリボ核酸(shRNA)、マイクロリボ核酸(マイクロRNA)、閉端デオキシリボ核酸(ceDNA)、ポリマー-DNA結合体、またはクラスタ化規則的間隙短回文反復(CRISPR)およびCRISPR関連タンパク質9(Cas9)系ならびにその変種、および転写活性化因子様エフェクタヌクレアーゼ(TALEN)およびその変種、ならびにジンクフィンガーヌクレアーゼ(ZFN)およびその変種、ならびにスリーピングビューティー(SB)、ピギーバック(PB)、Tol2またはその変種等のトランスポゾンベースの遺伝子送達を含む、遺伝子療法を送達するために使用される。これらの遺伝子療法は、ウイルスベクター、非ウイルスベクター、またはナノ粒子においてパッケージングされることができる。
いくつかの実施形態では、注入システムは、0.001%、0.01%、0.1%、1%、3%、5%、10%、25%、50%、75%、または90%を下回る網膜および/または脈絡膜細胞の遺伝子導入効率を達成する、ウイルス遺伝子送達ベクターまたは複数のベクター、非ウイルス遺伝子送達システム、または他の遺伝子療法を送達するために使用される。
いくつかの実施形態では、注入システムは、限定ではないが、Ziv-アフリベルセプト、パゾパニブ、ベバシズマブ、カボザンチニブ、スニチニブ、ソラフェニブ、アキシチニブ、レゴラフェニブ、ポナチニブ、カボザンチニブ、バンデタニブ、ラムシルマブ、レンバチニブ、およびベバシズマブを含む、VEGFまたはVEGFRに対して標的化される小または大分子療法を送達するために使用される。
いくつかの実施形態では、注入システムは、遺伝性眼疾患または障害に対する治療効果を付与するために、以下の遺伝子、すなわち、限定ではないが、MTP、HGD、SLC16A2、POLG、ALMS1、FGFR2、PRPS1、APTX、ATM、DNMT1、TGFBI、ACTB、FGFR2、BEST1、CYP4V2、NOD2、FOXL2、ABCC9、ERCC6、CYP27A1、CHS1、SH3BP2、HDAC6、CHM、SLC9A6、NSDHL、OPN1MW、OPN1LW、OPN1SW、KERA、IGBP1、OPA3、UGT1A1、FGFR2、FGFR3、ATP6V0A2、CTNS、EFEMP1、SALL4、ADAMTSL4、FBN1、ADAMTSL4、NR2E3、TGFBI、GLA、IKBKAP、LCAT、GALK1、GALT、GBA、GLB1、PORCN、TGFBI、OAT、ENG、CBS、MBTPS2、IKBKG、CNNM4、ATRX、GALC、TGFBI、HADHA、OCRL1、PLP1、B3GALTL、PAH、ARX、LOXL1、TGFBI、PQBP1、RB1、IDUA、IDS、SGSH、NAGLU、HGSNAT、GNS、GALNS、GLB1、ARSB、GUSB、FGFR3、LMX1B、NHS、STAC3、NF1、NF2、NF1、MT-ATP6、NDP、RP1L1、GPR143、PABN1、HEXB、UBIAD1、AGK、RAIL、HBB、TIMP3、ATP2B3、ABCA4、ELOVL4、PROM1、GNAQ、SUOX、NAA10、BCOR、SOX2、OTX2、BMP4、HCCS、STRA6、VAX1、RARB、HMGB3、MAB21L2、RBM10、HEXA、TGFBI、SHOX、TAT、PTEN、VHL、VCAN、NF1、ZC4H2、ATP7B、CNGA3、CNGB3、JAG1、NOTCH2、PAX6、ELP4、FOXE3、PITX3、PITX2、FOXC1、CHD7、SEMA3E、ERCC6、ERCC8、CYP1B1、MYOC、MYOC、CYP1B1、FGFR1、FGFR2、FGFR1、FGFR2、NDN、SNRPN、PHYH、PEX7、CREBBP、EP300、OPA1、OPTN、SAG、GRK1、TWIST1、FGFR2、GPC3、OFD1、TSC1、TSC2、PRPH2、BEST1、WFS1、CISD2、COL4A5、COL4A4、COL4A3、UBE3A、CDKLS、MECP2、PTCH1、PTCH2、SUFU、NSD1、H19、KCNQ1OT1、CDKN1C、OPN1LW、OPN1MW、EYA1、SIX1、SIX5、KIF21A、PHOX2A、ARIX、TUBB3、SMC1A、HDAC8、COL5A1、COL5A2、COL3A1、TNXB、OPTN、ASB10、WDR36、MTND1、MTND4、MTNDS、MTND6、PAX6、PITX2、CYP1B1、FOXCl、DMPK、ZNF9、CNBP、NPC1、NPC2、SMPD1、TYR、OCA2、TYRP1、またはSLC45A2、MC1R、COL1A1、COL1A2、CRTAP、LEPRE1、NPHP1、NPHP4、SDCCAG8、WDR19、CEP290、IQCB1、HESX1、OTX2、SOX2、COL2A1、COL11A1、COL11A2、COL9A1、COL9A2、MYO7A、USH2A、EDN3、EDNRB、MITF、PAX3、SNAI2、SOX10、ADAMTS10、FBN1、LTBP2、XPA、XPC、ERCC2、ERCC3、およびPOLHのうちの1つまたはそれより多くを標的化する、置換する、阻害する、または助長する遺伝子療法を送達するために使用される。
いくつかの実施形態では、本開示の送達システムは、加齢黄斑変性症(AMD)または糖尿病黄斑浮腫(DME)を治療するための遺伝子療法を送達するために使用されてもよい。いくつかの実施形態では、本開示の送達システムは、随意に、CAGプロモータを伴う、VEGFR-2を遮断するための1つまたはそれより多くの遺伝子を含む、AAVベクターを備える組成物の脈絡膜上(SCS)送達のために使用される。いくつかの実施形態では、他の好適なプロモータは、限定ではないが、ヒトベストロフィン(hVMD2)、サイトメガロウイルス(CMV)、SV40、mGluR6、CB7、UbiC、RZ、RedO、Rho、およびBest1を含む。いくつかの実施形態では、そのようなシステムは、ポリプロピレンまたはガラスシリンジと、押動シール要素ストッパおよび浮遊シール要素ストッパのためのフルオロポリマー、シリコーンまたはゴムとを伴う25~34ゲージ穿刺要素を含んでもよい。いくつかの実施形態では、約80~120(例えば、100)マイクロリットルのそのような遺伝子療法組成物が、5~60秒にわたって送達されることができる。いくつかの実施形態では、穿刺要素は、2mmを下回る、1mmを下回る、または0.5mmを下回る斜角長を有してもよい。斜角角度は、15度を上回る、30度を上回る、またはさらには45度を上回り得る。いくつかの実施形態では、穿刺要素は、25ゲージおよびそれを上回る、27ゲージおよびそれを上回る、または30ゲージもしくはそれを上回り得る。いくつかの実施形態では、針は、切断力を低下させるために、二次斜角を有する。
いくつかの実施形態では、送達システムは、限定ではないが、AMDを治療するためのベバシズマブ、ラニビズマブ、アフリベルセプト、ラムシルマブ、ディスインテグリン、抗プロスタグランジン、トリプトファニル-tRNA合成酵素由来ポリペプチド、イノシン一リン酸デヒドロゲナーゼ(IMPDH)阻害剤、および抗PDGF、ならびにぶどう膜炎、脈絡網膜炎、または他の炎症性眼疾患を治療するための副腎皮質ステロイド、種々の眼用途のためのボツリヌス毒素、翼状片、ドライアイ、またはAMDを治療するためのチロシンキナーゼ阻害剤(バンデタニブ、アキシチニブ、パゾパニブ、スニチニブ、ソラフェニブ等)、網膜病変を治療するためのレボベタキソロールまたは他のベータアドレナリン受容体拮抗薬および5-HT1A作動薬を含む、抗VEGF薬等の小または大分子注入剤を送達するために利用される。
いくつかの実施形態では、注入システムは、血管新生を減少させるために、小分子Wnt阻害剤を送達するために使用される。これらの小分子Wnt阻害剤は、インダゾール-3-カルボキサミド化合物またはその類似体(第W02013040215A1号)、y-ジケトンまたはその塩もしくは類似体(第W02014130869A1号)、アザインダゾール化合物またはその類似体(例えば、3-(1h-ベンゾ[d]イミダゾール-2-y1)-1h-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン)(第W02016040180A1号)、N-(5-(3-(7-(3-フルオロフェニル)-3H-イミダゾ[4,5-c]ピリジン-2-y1)-1H-インダゾール-5-y1)ピリジン-3-y1)-3-メチルブタンアミド(その非晶質形態および多形形態を含む)(第W02017210407A1号)、イソキノリン-3-y1 カルボキサミドまたはその塩もしくは類似体(非晶質形態および多形形態を含む)(第W02017189823A2号)、ジアザナフタレン-3-yl カルボキサミドまたは塩もしくは類似体(非晶質形態および多形形態を含む)(第US20190127370A1号)、6-(5員ヘテロアリール)イソキノリン-3-y1-(5員ヘテロアリール)カルボキサミドまたは塩もしくは類似体(非晶質形態および多形形態を含む)(第W02019084496A1号)、6-(6員ヘテロアリールおよびアリール)イソキノリン-3-yl カルボキサミドまたは塩もしくは類似体(非晶質形態および多形形態を含む)(第US20190125740A1号)、3-(3h-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-2-y1)-1h-ピラゾロ[3,4-b]ピリジン(第US20190119303A1号)、インダゾールコアを含むWnt阻害剤または塩もしくは類似体(非晶質形態および多形形態を含む)(第WO213151708A1号)、lh-ピラゾロ[3,4-b]ピリジンまたは塩もしくは類似体(非晶質形態および多形形態を含む)(第WO213166396A2号)、2-(1h-インダゾール-3-y1)-3h-イミダゾ[4,5-b]ピリジンまたは塩もしくは類似体(非晶質形態および多形形態を含む)(第US20190055238A1号)、f3-ジケトン、y-ジケトンまたはy-ヒドロキシケトンまたはその塩もしくは類似体(第W02012024404A1号)、3-(ベンゾイミダゾール-2-yl)-インダゾール阻害剤または塩もしくは類似体(非晶質形態および多形形態を含む)(第US10183929B2号)、3-(1h-イミダゾ[4,5-c]ピリジン-2-y1)-1h-ピラゾロ[3,4-b]ピリジンまたは塩もしくは類似体(非晶質形態および多形形態を含む)(第US20180325910A1号)、1H-ピラゾロ[3,4-b]ピリジンまたは塩もしくは類似体(非晶質形態および多形形態を含む)(第CY-1119844-T1号)、3-(1h-イミダゾ[4,5-c]ピリジン-2-y1)-1h-ピラゾロ[3,4-c]ピリジンまたは塩もしくは類似体(非晶質形態および多形形態を含む)(第US-2018250269-Al号)、N-(5-(3-(7-(3-フルオロフェニル)-3H-イミダゾ[4,5-c]ピリジン-2-y1)-1H-インダゾール-5-yl)ピリジン-3-y1)-3-メチルブタンアミドまたは塩もしくは類似体(非晶質形態および多形形態を含む)(第US20180133199A1号)、インダゾール-3-カルボキサミドまたは塩もしくは類似体(非晶質形態および多形形態を含む)(第US-2018185343-A1号)、3-(3h-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-2-y1)-1h-ピラゾロ[3,4-c]ピリジンまたは塩もしくは類似体(非晶質形態および多形形態を含む)(第US-2018201624-Al号)、2-(1h-インダゾール-3-y1)-1h-イミダゾ[4,5-c]ピリジンまたは塩もしくは類似体(非晶質形態および多形形態を含む)(第US-2018215753-A1号)、3-(3H-イミダゾ[4,5-C]ピリジン-2-y1)-1H-ピラゾロ[3,4-C]ピリジンまたは塩もしくは類似体(非晶質形態および多形形態を含む)(第US-10052331-B2号)、5-置換インダゾール-3-カルボキサミドまたは塩もしくは類似体(非晶質形態および多形形態を含む)(第US-2018127377-A1号)、3-(3H-イミダゾ[4,5-C]ピリジン-2-y1)-1H-ピラゾロ[4,3-B]ピリジンまたは塩もしくは類似体(非晶質形態および多形形態を含む)(第US-10188634-B2号)、3-(1H-イミダゾ[4,5-C]ピリジン-2-y1)-1H-ピラゾロ[4,3-B]ピリジンまたは塩もしくは類似体(非晶質形態および多形形態を含む)(第US-10195185-B2号)、3-(1h-ピロロ[2,3-b]ピリジン-2-y1)-1h-インダゾールまたは塩もしくは類似体(非晶質形態および多形形態を含む)(第W0-2017024021-A1号)、3-(1h-ピロロ[2,3-c]ピリジン-2-y1)-1h-ピラゾロ[3,4-c]ピリジンまたは塩もしくは類似体(非晶質形態および多形形態を含む)(第W0-2017023975-A1号)、3-(1h-インド1-2-y1)-1h-ピラゾロ[3,4-b]ピリジンまたは塩または類似体(非晶質形態および多形形態を含む)(第US-2018214428-A1号)、3-(1h-ピロロ[3,2-c]ピリジン-2-y1)-1h-インダゾールまたは塩もしくは類似体(非晶質形態および多形形態を含む)(第US-2018221350-A1号)、3-(1h-インド1-2-y1)-1h-インダゾールまたは塩もしくは類似体(非晶質形態および多形形態を含む)(第W0-2017023986-A1号)、3-(1H-ピロロ[2,3-B]ピリジン-2-y1)-1H-ピラゾロ[4,3-B]ピリジンまたは塩もしくは類似体(非晶質形態および多形形態を含む)(第US-10206909-B2号)、3-(1h-ピロロ[3,2-c]ピリジン-2-y1)-1h-ピラゾロ[4,3-b]ピリジンまたは塩もしくは類似体(非晶質形態および多形形態を含む)(第WO-2017024003-Al号)、3-(1h-ピロロ[3,2-c]ピリジン-2-y1)-1h-ピラゾロ[3,4-b]ピリジンまたは塩もしくは類似体(非晶質形態および多形形態を含む)(第US-2018221341-A1号)、3-(3h-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-2-y1)-1h-ピラゾロ[4,3-b]ピリジンまたは塩もしくは類似体(非晶質形態および多形形態を含む)(第W0-2017024015-A1号)、3-(1h-ピロロ[2,3-c]ピリジン-2-y1)-1h-ピラゾロ[3,4-b]ピリジンまたは塩もしくは類似体(非晶質形態および多形形態を含む)(第US-2018221352-Al号)、3-(1H-ピロロ[3,2-C]ピリジン-2-YL)-1H-ピラゾロ[3,4-C]ピリジンまたは塩もしくは類似体(非晶質形態および多形形態を含む)(第US-10206908-B2号)を含むことができる。本明細書に参照される参考文献はそれぞれ、参照することによってその全体として組み込まれる。
いくつかの実施形態では、注入システムは、マイクロカプセル化薬品、ナノカプセル化薬品、純粋なタンパク質ナノ粒子、および難水溶性または水不溶性薬品を含む注入剤の懸濁液を送達するために利用される。
いくつかの実施形態では、注入剤またはカプセル化注入剤は、滞留時間延長マトリクスとともに送達される。マトリックスは、逆熱応答性ヒドロゲル、自己組織化ヒドロゲル、生体接着性ポリマーネットワーク、ヒドロゲル、フィブロネクチン含有ヒドロゲル、酵素応答性ヒドロゲル、超音波感受性ヒドロゲル、pH感受性ヒドロゲル、炭水化物、2つまたはそれより多くの成分のヒドロゲル、および多成分二重ネットワークヒドロゲルから成ることができる。
いくつかの実施形態では、注入剤は、以下、すなわち、限定ではないが、ジメチルスルホキシド(DMSO)、コラゲナーゼ、エラスターゼ、プロテアーゼ、パパイン、ブロメライン、ペプチダーゼ、リパーゼ、アルコール、ポリオール、短鎖グリセリド、アミン、アミド、シクロデキストリン、脂肪酸、ピロリドン、シクロペンタデカラクトン、N-[8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ]カプリル酸ナトリウム(SNAC)、8-(N-2-ヒドロキシ-5-クロロ-ベンゾイル)-アミノカプリル酸(5-CNAC)、カプリン酸ナトリウム、カプリル酸ナトリウム、オメガ3脂肪酸、プロテアーゼ阻害剤、アルキルグリコシド、キトサン、ドデシル-2-N,N-ジメチルアミノプロピオン酸(DDAIP)、N-メチル-2-ピロリドン(NMP)、アゾン、スルホキシド、界面活性剤、ベンジルアルコニウムコリド、サポニン、胆汁酸塩、胆汁酸、細胞侵入性ペプチド、ポリアルギニン、低分子量プロタミン、ポリセリン、カプリン酸、ゲル化剤、半フッ化アルカン、テルペン、リン脂質、キレート剤、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、クエン酸、クラウンエーテル、およびそれらの組み合せを含む、浸透促進剤とともに注入システムを介して送達される。
いくつかの実施形態では、1つまたはそれより多くの治療製剤を有する注入剤は、脈絡膜血管を介した注入剤の流出を低減させるために、限定ではないが、25I-NBOMe、アンフェタミン、AMT、抗ヒスタミン、カフェイン、コカイン、ドーパミン、ドブタミン、DOM、LSA、LSD、メチルフェニデート、メフェドロン、ノルエピネフリン、オキシメタゾリン、フェニレフリン、プロピルヘキシドリン、プソイドエフェドリン、興奮剤、セロトニン5-ヒドロキシトリプトアミン作動薬、トリプタン、およびテトラヒドロゾリン塩酸塩を含む、1つまたはそれより多くの血管収縮剤の投与とともに、またはそれに続けて、注入システムを介して送達される。いくつかの実施形態では、これらの薬品は、本開示の注入システムを使用してSCSの中に、または標準的なシリンジを使用して硝子体内注入を介して投与されてもよい。血管収縮剤は、1つまたはそれより多くの治療製剤の投与の前に、それと同時に、またはその後に送達されることができる。
いくつかの実施形態では、注入システムを介して送達される注入剤は、20%、40%、60%、または80%を超えるSCS網羅範囲を達成する。
いくつかの実施形態では、脈絡膜血管を介した注入剤の流出を低減させるための1つまたはそれより多くの血管収縮剤の有無を問わない注入システムを介して送達される注入剤は、180、120、60、30、または15分未満でSCS網羅を達成する。
いくつかの実施形態では、注入システムを介して送達される注入剤は、180、120、60、30、15、10、または5分未満のSCS内での滞留時間を有する。
いくつかの実施形態では、注入剤は、500、400、300、200、または100マイクロリットル未満において注入システムを介して送達される。
いくつかの実施形態では、注入剤は、80%、60%、40%、20%、10%、5%、2.5%、または1%未満の濃度において注入システムを介して送達される。
いくつかの実施形態では、網膜下空間に送達される注入システムを介して送達される注入剤のパーセント投薬量は、80%、60%、40%、20%、10%、5%、2.5%、または1%未満である。
いくつかの実施形態では、注入システムを介して送達される注入剤は、少なくとも10年に1回、5年に1回、2年に1回、1年に1回、6ヵ月に1回、3ヵ月に1回、1ヵ月に1回、または1週間に1回投薬される。
いくつかの実施形態では、注入システムは、以下、すなわち、限定ではないが、無ベータリポ蛋白血症(バッセン-コーンツヴァイク症候群)、アルカプトン尿症、アラン-ヘルンドン-ダドリー症候群、アルパース症候群、アルストレーム症候群、アペール症候群、アーツ症候群(精神遅滞、X連鎖、症候群性18)、運動失調性眼球運動失行症候群、運動失調性血管拡張症(ルイ-バー症候群)、常染色体優性小脳失調症難聴およびナルコレプシー(ADCADN)、アベリーノ角膜ジストロフィー(複合粒状格子状角膜ジストロフィー)、バライタ-ウインター症候群1型、ビーア-スティーブンソン症候群、ベスト黄斑ジストロフィー、ビエッティ結晶性角膜ジストロフィー、ブラウ症候群、瞼裂狭小、眼瞼下垂症、および倒位内眼角贅皮(BPES)、カントゥ症候群、脳・眼・顔・骨格症候群、脳腱膜黄色腫症、チェディアック-東症候群、ケルビム症、扁平椎を伴う軟骨異形成症、特徴的な短指症、水頭症、および小眼症、全脈絡膜萎縮、クリスチャンソン症候群、CK症候群、第2色覚異常、第1色覚異常、第3色覚異常、扁平角膜、精神遅滞、眼欠損症、および小顎症を伴う脳梁欠損、コステフ症候群、クリグラー-ナジャー症候群、クルーゾン症候群、黒色表皮腫を伴うクルーゾン症候群(クルーゾン外骨格症候群)、皮膚弛緩症、デブル型、シスチン症、ドインハニカムジストロフィー(マラッティアレベンティネース)、オキヒロ症候群、水晶体および瞳孔偏位、水晶体偏位、家族性水晶体偏位、孤立性S錐体亢進症候群、角膜上皮基底膜ジストロフィー(地図状-点状-指紋状角膜ジストロフィー)、ファブリー病(遺伝性異所リピドーシス)、家族性自律神経失調症、LCAT欠損症、ガラクトキナーゼ欠損症、ガラクトース血症、ゴーシェ病、GM1-ガングリオシドーシスI型、GM1-ガングリオシドーシスII型、GM1-ガングリオシドーシスIII型、ゴルツ症候群、顆粒状角膜ジストフィー(グレーノー1型)、脳回転状萎縮症、遺伝性出血性血管拡張症(オスラー-レンドゥ-ウェーバー病)、ホモシスチン尿症、ブレチェック症候群の有無を問わないIFAP症候群、色素失調症(ブロッホ-サルツバーガー症候群)、ジャリリ症候群、ユベルグ-マルシディ症候群、クラッベ病、格子状角膜ジストロフィー、LCHAD(長鎖3-ヒドロキシアシル-Coa脱水素酵素)欠失症、ロウ、ペリツェウス-メルツバッハ、ピータース-プラス症候群(クラウス-キブリン症候群)、フェニルケトン尿症、プラウド症候群、偽落屑症候群、ライス-バックラー角膜ジストロフィー、レンペニング症候群(精神遅滞、X連鎖、レンペニング型)、網膜芽腫、網膜分離症、若年性X連鎖、ラッセル-シルバー症候群、ムコ多糖症IH型(ハーラー症候群)、ムコ多糖症IH/S型(ハーラー-シャイエ症候群)、ムコ多糖症IS型(シャイエ症候群)、ムコ多糖症II型(ハンター症候群)、ムコ多糖症IIIA型(サンフィリッポ症候群A)、ムコ多糖症IIIB型(サンフィリッポ症候群B)、ムコ多糖症IIIC型(サンフィリッポ症候群C)、ムコ多糖症IIID型(サンフィリッポ症候群D)、ムコ多糖症IVA型(モルキオ症候群A)、ムコ多糖症IVB型(モルキオ症候群B)、ムコ多糖症VI型(マロトー-ラミー症候群)、ムコ多糖症VII型(スライ症候群)、ムーンケ症候群、爪膝蓋骨症候群、ナンス-ホラン症候群、ネイティブアメリカンミオパシー、神経線維腫症I型、神経線維腫症II型、神経線維腫症ヌーナン症候群、神経障害、運動失調、および網膜炎、色素変性症(NARP)、ノリー病、オカルト黄斑ジストロフィー、眼白子症、眼咽頭筋ジストロフィー、サンドホフ病(GM2-ガングリオシドーシスII型)、シュナイダー角膜ジストロフィー、センガー症候群、スミス-マゲニス症候群、(染色体17p11.2欠失症候群)、鎌状赤血球貧血症、ソーズビー眼底ジストロフィー、脊髄小脳失調症、X連鎖1型、スタルガルト病/黄色斑眼底、スタージ-ウェーバー症候群、サルホシステヌリア(亜硫酸酸化酵素欠乏症)、症候群性小眼症1(レンツ小眼症症候群)、症候群性小眼症2(眼・顔面・心臓・歯症候群)、症候群性小眼症3(小眼症および食道閉鎖症症候群)、症候群性小眼症5、症候群性小眼症6、症候群性小眼症7(マイダス症候群)、症候群性小眼症9(マシュー-ウッド症候群)、症候群性小眼症11、症候群性小眼症12、症候群性小眼症13、症候群性小眼症14、タープ症候群、テイ-サックス病(GM2-ガングリオシドーシス1型)、ティール-ベーンケ角膜ジストロフィー、ターナー症候群、チロシン血症2型、水頭症を伴うVACTERL連合、フォン・ヒッペル-リンダウ症候群、ワグナー症候群、ワトソン症候群、ヴィアッカー-ウォルフ症候群、ウィルソン病、色覚異常、アラジール症候群、無虹彩症、前区間葉系異形成、アクセンフェルト-リーガー症候群、チャージ症候群、コケイン症候群、緑内障、開放隅若年発症型先天性緑内障、ジャクソン-ワイス症候群、プファイファー症候群、プルダー-ウィリー症候群、レフサム病、ルビンシュタイン-テイビ症候群、正常眼圧緑内障、小口病、セートレ-ヒョツェン症候群、シンプソン-ゴラビ-ベーメル症候群、結節性硬化症、成人発症型卵黄様黄斑変性症、ウォルフラム症候群、アルポート症候群、アンジェルマン症候群、バルデ-ビードル症候群、基底細胞母斑症候群、ベックウィズ-ヴィーデマン症候群、青錐体全色覚異常、鰓弓耳腎症候群、シャルコー-マリー-トゥース病、錐体桿体ジストロフィー、先天性糖鎖付加障害、先天性外眼筋線維症、先天性眼振、先天性停止性夜盲症、コルネリア-デ-ランジェ症候群、先天性角化不全症、エーラス-ダンロス症候群、フックス角膜内皮ジストロフィー、開放隅成人発症型緑内障、ヘルマンスキー-パドラック症候群、ジュベール症候群、カーンズ-セイヤー症候群、レーバー先天性黒内障、レーバー遺伝性視神経症、リー症候群、ピータース異常網膜色素変性症、筋ジストロフィー-ジストログリカノパチー、筋緊張性ジストフィー、ニーマン-ピック病、ヌーナン症候群、神経性セロイドリポフスチン症、眼皮膚白子症、視神経萎縮症、口顔指症候群、骨形成不全症、シニア-ローケン症候群、中隔視神経形成異常症(ドモルシア症候群)、痙性対麻痺、スティッカー症候群、トリーチャー-コリンズ症候群、アッシャー症候群、ワールデンブルグ症候群、ヴァイユ-マルケザーニ症候群、および色素性乾皮症を含む疾患の眼の原因または結果のうちの1つまたはそれより多くを治療するために、1つまたは複数の注入剤を送達するために使用される。
いくつかの実施形態では、複数の注入が、療法の継続を可能にするために、経時的に実施されてもよい。治療薬の注入は、複数の送達を可能にする別の薬品が付随してもよい。例えば、AAV送達は、AAVに対する免疫応答によって限定され、これは、通常、AAV使用を、一般的に硝子体内注入と関連付けられる限定である、単回の治療に限定し、網膜下注入は、免疫特権があるが、損傷および罹患した網膜は、外傷を伴わずに複数の注入を許容しない。本応答を抑制する別の薬品(ImmTOR等)が、AAV注入に先立って、それと組み合わせて、またはその後に注入され、免疫応答を軽減し、複数の時点でのAAV療法を可能にすることができる。これは、必要に応じて、患者応答に対して投薬量を滴定することを可能にする。
いくつかの実施形態では、投与のルートは、SCSの中への注入によるものである。いくつかの実施形態では、遺伝性疾患または障害は、限定ではないが、サンガーシーケンシング、次世代シーケンシング、ハイスループットスクリーニング、エキソームシーケンシング、マクサム-ギルバートシーケンシング、連鎖終止反応法、ショットガンシーケンシング、ブリッジポリメラーゼ連鎖反応、単分子リアルタイムシーケンシング、イオントレントシーケンシング、パイロシーケンシング、合成によるシーケンシング、組み合わせプローブアンカ合成、連結によるシーケンシング、およびナノポアシーケンシングを含む、遺伝子シーケンシングによって診断される。いくつかの実施形態では、眼疾患または障害は、眼の検査、検眼鏡、眼球コヒーレンストモグラフィ、網膜走査、フルオレセイン染色、結膜染色、色覚試験、視神経円板撮像、神経線維層分析、角膜トポグラフィ、電気診断試験、フルオレセイン血管造影、眼の写真撮影、鏡面顕微鏡検査、視野試験、眼の超音波、およびそれらの組み合わせによって診断される。
いくつかの実施形態では、患者が、眼内圧の上昇を呈し、検眼鏡を用いて検査された後、有意な視神経損傷が起こる前に、早期の若年性原発開放隅緑内障と診断される。血液サンプルが、採取され、遺伝子試験のために送られ、これは、患者が、疾患を引き起こすことに関係する可能性が高く、ミオシリン関連原発開放隅緑内障の診断につながる、そのミオシリン(MYOC)遺伝子のオルファクトメジンドメインにおける変異、すなわち、変異Y437Hを有すると判定する。
患者は、次いで、注入システムを用いて投薬し、自己組織化ヒロゲルの水溶液に浸透促進剤としてベタシクロデキストリンおよびEDTAを調合された、MYOC遺伝子に関するmRNAの最初の22塩基に相補的なマイクロRNAを投与することによって治療される。使用に先立って、注入剤は、希釈剤とは別個のバイアル内に凍結乾燥粉末として保管される。注入に続いて、ヒドロゲルは、送達後にSCS内で自己組織化し、ミオシリンの発現を抑制するマイクロRNAの持続される送達を提供し、線維柱帯網におけるミオシリンの低減された蓄積につながり、低減された眼内圧をもたらし、それによって、患者に対する視神経損傷を持続させる確率を低減させる。
別の具体的実施形態では、男性の子供が、夜盲症を呈し、検査に応じて、低減された視野およびある程度の網膜変成を有することが見出される。血液サンプルが、採取され、遺伝子試験のために送られ、これは、患者が、例えば、RABエスコートタンパク質1(REP1)をコードし、早期の全脈絡膜萎縮の診断を支援する、https://www.uniprot.org/uniprot/P24386(参照することによってその全体として本明細書に組み込まれる)に説明されるようなCHM遺伝子シーケンスの一部または全体を含む、そのCHM遺伝子における変異を有すると判定する。
患者は、次いで、注入システムを用いて投薬することによって治療され、ヒトCHM遺伝子に接続される、桿体および錐体において発現するロドプシンキナーゼ(RK)プロモータ遺伝子に由来する、網膜特異的プロモータを含む凍結乾燥されたAAV2ベクターが、注入に先立って、その水性希釈剤を用いて再構成されている。再構成に応じて、注入剤溶液は、1ミリリットルあたり約1,013個のAAVベクターを含む。注入されると、RKプロモータおよびヒトCHMは、安定的に光受容体細胞に遺伝子導入され、そこで、REP1の補正された形態が、発現し、患者の全脈絡膜萎縮を治療するであろう。
別の具体的実施形態では、高齢の患者が、中心視覚障害を呈する。通常の網膜検査に応じて、ドルーゼンが、検出される。フルオレセイン血管造影が、光学コヒーレンストモグラフィ(OCT)上で観察される網膜下流体蓄積の存在によって確認される、漏出する脈絡膜脈管を実証する。患者は、早期の新生血管加齢黄斑変性症(AMD)と診断される。
患者は、次いで、注入システムを用いて投薬することによって治療され、21-24ヌクレオチド短干渉RNA(siRNA)シーケンスが、単独で、または組み合わせて、以下、すなわち、血管内皮増殖因子(VEGF)、限定ではないが、VEGF-A、VEGF-A121、VEGF-A165、VEGF-A189、VEGF-A206、VEGF-B、VEGF-C、VEGF-D、VEGF受容体(VEGFR)、VEGFR-1、VEGFR-2、VEGFR-3を含む、そのサブタイプのうちのいずれか、NOTCH制御アンキリン反復タンパク質(NRARP)、および他の血管新生助長タンパク質をコードする遺伝子のうちの1つまたはそれより多くのmRNAの部分に相補的である。siRNAは、リポソームキャリアの懸濁液において送達される。送達に続いて、siRNAは、血管新生助長タンパク質または複数のタンパク質の発現をノックダウンし、それによって、付加的脈絡膜毛細血管成長を防止し、毛細血管退縮を引き起こし、低減された脈絡膜毛細血管網膜および黄斑浸潤ならびに改善された中心視力をもたらす。具体的実施形態では、siRNAは、https ://www.uniprot.org/uniport/P35968(その全体として本明細書に組み込まれる)に説明されるような遺伝子シーケンスまたはそのアイソフォームを有する、VEGFR-2をノックダウンするように標的化される。
別の具体的実施形態では、新生血管AMDまたは糖尿病網膜症と診断された患者が、注入システムを用いて投薬することによって治療され、AAVベクターまたは他の遺伝子導入ベクターが、転写されると、VEGFR-2に翻訳されるmRNAの少なくとも一部に相補的であるRNAシーケンスを生成する遺伝子を含む。本遺伝子療法をSCSに送達する際、脈絡毛細管とも称される、脈絡膜毛細血管は、VEGFR-2を発現するそれらの細胞に遺伝子導入することを標的とする、送達された治療薬に接触する。遺伝子導入に応じて、転写されるsiRNAまたはshRNAベクターは、VEGFR-2生成をノックダウンまたはノックアウトし、それによって、血管新生を低減させ、AMDまたは糖尿病網膜症を治療する。
いくつかの実施形態では、医師は、(1)1つまたはそれより多くの治療剤製剤、すなわち、例えば、患者の眼の症状を治療するために有用な有効量の薬品を含む活性薬品製剤を備える、ある体積の注入剤、(2)上記に説明されるような注入システム、および(3)随意に、注入システム膜の中への、それを通した注入剤の放出を促進するための注入器を含む、脈絡膜上注入アセンブリまたはキットを提示されてもよい。
前述で説明されるように、薬品製剤は、種々の粘度の溶液および懸濁液等の種々の形態から成ることができる。製剤、注入システム、および促進する注入器を含む、キット全体が、無菌状態である。
いくつかの実施形態では、脈絡膜上空間内に注入されるべき活薬品製剤の合計体積は、好ましくは、約0.01~0.5mLの範囲内である。いくつかの実施形態では、活性薬品は、注入の時点で懸濁液を作成するために、凍結乾燥形態および付随の希釈剤において提供されてもよい。いくつかの実施形態では、活性薬品は、事前混合されてもよい。いくつかの実施形態では、注入システムは、事前混合された製剤を用いて事前充填されてもよい。いくつかの実施形態では、ユーザは、患者に治療製剤を投与する直前に注入システムを充填してもよい。いくつかの実施形態では、注入システムは、脆性の分離を伴う複数のチャンバを含んでもよい。いくつかの実施形態では、穿刺要素は、0.01~3mmの初期貫通長を有し、穿刺要素は、注入を実施する間にさらに延在する。いくつかの実施形態では、注入システムおよび注入促進装置は、事前充填された製剤とともに事前組立され、いずれのさらなる組み立ても伴わずに使用できる状態であり得る。いくつかの実施形態では、キット全体が、無菌状態を維持するために、単一のパウチ/トレイ内に包装される。いくつかの実施形態では、コンポーネントは、別個に、または組み合わせて包装される。いくつかの実施形態では、キットは、限定ではないが、オートクレーブ、エチレンオキシド、ガンマ線等を含む、滅菌方法のうちの1つによって、ともに、または別個に滅菌される。
いくつかの実施形態では、コンポーネントは、二次包装内に存在する。いくつかの実施形態では、キットは、活性医薬品の寿命を延ばすために十分に低い温度においてセットとして保管される。いくつかの実施形態では、製剤は、別個に低温において保管される一方、キットの残りの部分は、室温において保管される。
注入システムとの併用のためのコンピュータシステム
本開示のシステムは、本開示の注入システムの動作を制御するためのコントローラを含むことができる。いくつかの実施形態では、そのようなコントローラは、注入アセンブリを制御するために、本システムによって使用されるセンサ情報を収集および分析するためのコンピュータシステムであってもよい。任意の好適なコンピューティングシステムが、本明細書に説明されるコンピューティングデバイスおよび方法/機能性を実装するために使用され、当業者に理解されるであろうように、単なる汎用コンピューティングデバイス上でのソフトウェアの実行を有意に上回る様式で、ハードウェア、ソフトウェア、およびファームウェアの修正を通して、本明細書に説明される動作および特徴を実施するための具体的システムに変換されることができる。そのようなコンピューティングデバイス1900の一例証的実施例が、図19に描写される。コンピューティングデバイス1900は、好適なコンピューティング環境の例証的実施例にすぎず、いかようにも本発明の範囲を限定しない。図19によって表されるような「コンピューティングデバイス」は、当業者によって理解されるであろうように、「ワークステーション」、「サーバ」、「ラップトップ」、「デスクトップ」、「ハンドヘルドデバイス」、「モバイルデバイス」、「タブレットコンピュータ」、または他のコンピューティングデバイスを含むことができる。コンピューティングデバイス1900が例証的目的のために描写されることを前提として、本発明の実施形態は、本発明の単一の実施形態を実装するために、任意の数の異なる方法で任意の数のコンピューティングデバイス1900を利用してもよい。故に、本発明の実施形態は、当業者によって理解されるであろうように、単一のコンピューティングデバイス1900に限定されない、またはそれらは、例示的コンピューティングデバイス1900の単一のタイプの実装もしくは構成に限定されない。
コンピューティングデバイス1900は、以下の例証的コンポーネント、すなわち、メモリ1912、1つまたはそれより多くのプロセッサ1914、1つまたはそれより多くの提示コンポーネント1916、入力/出力ポート1918、入力/出力コンポーネント1920、および電力供給源1924のうちの1つまたはそれより多くに直接または間接的に結合され得る、バス1910を含むことができる。当業者は、バス1910が、アドレスバス、データバス、またはそれらの任意の組み合わせ等の1つまたはそれより多くのバスを含み得ることを理解するであろう。当業者は、加えて、特定の実施形態の意図される用途および使用に応じて、これらのコンポーネントのうちの複数のものが、単一のデバイスによって実装され得ることを理解するであろう。同様に、いくつかの事例では、単一のコンポーネントが、複数のデバイスによって実装されることができる。したがって、図19は、本発明の1つまたはそれより多くの実施形態を実装するために使用され得る例示的コンピューティングデバイスの例証にすぎず、いかようにも本発明を限定しない。
コンピューティングデバイス1900は、種々のコンピュータ可読媒体を含む、またはそれと相互作用することができる。例えば、コンピュータ可読媒体は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読取専用メモリ(ROM)、電子的消去可能プログラマブル読取専用メモリ(EEPROM)、フラッシュメモリまたは他のメモリ技術、CDROM、デジタル多用途ディスク(DVD)または他の光学もしくはホログラフィック媒体、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスク記憶装置、または情報をエンコードするために使用され得、コンピューティングデバイス1900によってアクセスされ得る他の磁気記憶デバイスを含むことができる。
メモリ1912は、揮発性および/または不揮発性メモリの形態におけるコンピュータ記憶媒体を含むことができる。メモリ1912は、リムーバブル、非リムーバブル、またはそれらの任意の組み合わせであってもよい。例示的ハードウェアデバイスは、ハードドライブ、ソリッドステートメモリ、光学ディスクドライブ、および同等物等のデバイスである。コンピューティングデバイス1900は、メモリ1912、種々のI/Oコンポーネント1920等のコンポーネントからデータを読み取る、1つまたはそれより多くのプロセッサを含むことができる。提示コンポーネント1916は、ユーザまたは他のデバイスにデータインジケーションを提示する。例示的提示コンポーネントは、ディスプレイデバイス、スピーカ、印刷コンポーネント、振動コンポーネント等を含む。
I/Oポート1918は、コンピューティングデバイス1900が、I/Oコンポーネント1920等の他のデバイスに論理的に結合されることを可能にすることができる。I/Oコンポーネント1920のうちのいくつかは、コンピューティングデバイス1900に内蔵されることができる。そのようなI/Oコンポーネント1920の実施例は、マイクロホン、ジョイスティック、記録デバイス、ゲームパッド、衛星受信アンテナ、走査装置、プリンタ、無線デバイス、ネットワーキングデバイス、および同等物を含む。
本発明の種々の修正および代替実施形態が、前述の説明を考慮して当業者に明白となるであろう。故に、本説明は、例証のみとして解釈されるものであり、本発明を実行するための最良の形態を当業者に教示することを目的とする。構造の詳細は、本発明の精神から逸脱することなく、実質的に変動し得、添付される請求項の範囲内に該当する全ての修正の排他的使用が、留保される。本明細書内で、実施形態は、明確かつ簡潔な明細書が記載されることを可能にする方法で説明されたが、実施形態が、本発明から離れることなく、様々に組み合わせられる、または分離され得ることを意図しており、そのように理解されたい。本発明が、添付される請求項および適用可能な法規範によって要求される範囲にのみ限定されることを意図している。
また、以下の請求項が、本明細書に説明される本発明の全ての一般的および具体的特徴、ならびに言語の問題として、その間に該当すると考えられ得る本発明の範囲の全ての文言を網羅するものであることを理解されたい。

Claims (64)

  1. 注入システムであって、
    近位端と遠位端との間の管腔を画定するシリンジバレルと、前記シリンジバレル内に画定された注入チャンバから注入剤を分注するために前記管腔内に移動可能に配置されている第2のシール要素と、前記注入剤を患者の組織内の空間内へと送達するように構成されている穿刺要素であって、前記組織は、前記空間より前記注入剤に対する低い浸透性を有する、穿刺要素とを備える注入アセンブリと、
    前記注入アセンブリを支持し、注入の部位に対して前記注入アセンブリを係留するように構成されている支持プラットフォームと、
    前記注入アセンブリを動作させるように構成されている駆動アセンブリと、
    前記注入アセンブリに対する1つまたはそれより多くの力を監視するように構成されている1つまたはそれより多くのセンサと、
    前記注入システムに対する前記1つまたはそれより多くの力についての情報を受信するために前記1つまたはそれより多くのセンサと通信し、前記情報に基づいて、前記穿刺要素が前記注入チャンバを前記空間と流体的に接続させるまで前記注入剤が前記注入チャンバ内に留まるように、前記組織を通して前記空間に向かって前記穿刺要素を前進させるように前記駆動アセンブリを動作させるように構成されている、コントローラと
    を備える注入システム。
  2. 前記注入アセンブリは、前記第2のシール要素に対して遠位にある前記管腔内に移動可能に配置されている第1のシール要素をさらに備え、前記第1のシール要素および前記第2のシール要素は、前記管腔とのシールを形成し、それらの間に前記注入チャンバを画定し、前記穿刺要素は、前記注入チャンバと流体連通し、前記注入チャンバから前記患者の前記組織内の前記空間内へと前記注入剤を送達し、
    力が遠位方向において前記第2のシール要素に適用されたとき、
    前記穿刺要素が前記組織を通して前進する際の第1の反力に応答して、前記第1のシール要素は、前記穿刺要素を通して前記注入剤を運搬することを伴わずに、前記穿刺要素を前記遠位方向に前進させるように前記遠位方向に移動させ、
    前記注入チャンバが前記空間に流体的に接続されているときの第2の反力に応答して、前記第1のシール要素は、静止したままであり、前記注入剤は、前記穿刺要素を通して前記注入チャンバから運搬される、請求項1に記載の注入システム。
  3. 前記駆動アセンブリは、前記第2のシール要素に対して前記力を適用して前記第2の要素を遠位方向に平行移動させるように前記第2のシール要素に連結されている、請求項1に記載の注入システム。
  4. 前記駆動アセンブリは、前記第2のシール要素に対して前記力を適用し、前記第2の要素を遠位方向に平行移動させるように前記第2のシール要素に連結されている線形アクチュエータを備える、請求項1に記載の注入システム。
  5. 前記駆動アセンブリは、前記支持プラットフォームに対して前記シリンジバレルを平行移動させるように構成されている第1の駆動装置と、前記シリンジバレルに対して前記第2のシール要素を平行移動させるように前記第2のシール要素に連結されている第2の駆動装置とを備える、請求項1に記載の注入システム。
  6. 前記1つまたはそれより多くのセンサは、前記シリンジバレルに対する力を測定するように構成されている第1のロードセルを備える、請求項5に記載の注入システム。
  7. 前記1つまたはそれより多くのセンサは、前記第2のシール要素に対する力を測定するように構成されている第2のロードセルを備える、請求項5に記載の注入システム。
  8. 前記1つまたはそれより多くのセンサは、圧力センサ、力センサ、歪みセンサ、位置センサ、または流率センサのうちの1つまたはそれより多くを備える、請求項1に記載の注入システム。
  9. 前記コントローラは、前記第1の反力および前記第2の反力を監視するための1つまたはそれより多くのフィードバックループを実装するようにプログラムされている、請求項2に記載の注入システム。
  10. 前記コントローラは、前記組織内への前記穿刺要素の事前挿入を監視するための1つまたはそれより多くのフィードバックループを実装するようにプログラムされており、前記1つまたはそれより多くのフィードバックループは、前記穿刺要素に対する力の低下を検出し、前記低下に基づいて所定の距離だけ前記穿刺要素の前進を引き起こして前記組織内に前記穿刺要素を埋入するために、前記穿刺要素に対する力の増加を監視するように構成されている、請求項1~9のいずれか1項に記載の注入システム。
  11. 前記コントローラは、前記組織を通した前記穿刺要素の前進を監視するための1つまたはそれより多くのフィードバックループを実装するようにプログラムされており、前記1つまたはそれより多くのフィードバックループは、前記穿刺要素が前記組織内の前記空間に到達すると、前記第2のシール要素に対する荷重を測定し、前記荷重の低下を検出するように構成されている、請求項1~9のいずれか1項に記載の注入システム。
  12. 前記コントローラは、前記空間内への前記注入剤の注入を監視するための1つまたはそれより多くのフィードバックループを実装するようにプログラムされており、前記1つまたはそれより多くのフィードバックループは、前記第2のシール要素の速度または前進距離を制御するように構成されている、請求項1~9のいずれか1項に記載の注入システム。
  13. 前記コントローラは、前記1つまたはそれより多くのセンサが前記第2のシール要素に対する荷重の低下を検出したとき、所定の距離だけ前記穿刺要素の後退を引き起こすようにプログラムされている、請求項1~9のいずれか1項に記載の注入システム。
  14. 前記コントローラは、前記穿刺要素が前記空間に進入する際、前記穿刺要素の停止距離を制御するようにプログラムされている、請求項1~9のいずれか1項に記載の注入システム。
  15. 前記組織は、結膜であり、前記空間は、結膜下空間である、請求項1~9のいずれか1項に記載の注入システム。
  16. 前記組織は、強膜であり、前記空間は、脈絡膜上空間である、請求項1~9のいずれか1項に記載の注入システム。
  17. 前記組織は、強膜および脈絡膜であり、前記空間は、硝子体内空間である、請求項1~9のいずれか1項に記載の注入システム。
  18. 前記組織は、角膜であり、前記空間は、眼の前房である、請求項1~9のいずれか1項に記載の注入システム。
  19. 注入システムであって、
    近位端と遠位端との間の管腔を画定するシリンジバレルと、前記管腔内に移動可能に配置されている第1のシール要素および第2のシール要素であって、前記第2のシール要素は、前記第1のシール要素の遠位にあり、注入チャンバを画定する、第1のシール要素および第2のシール要素と、前記注入チャンバに流体的に接続されている、前記注入チャンバから患者の組織内の空間内へと注入剤を送達するように構成されている穿刺要素であって、前記組織は、前記空間より前記注入剤に対する低い浸透性を有する、穿刺要素とを備える注入アセンブリと、
    前記注入アセンブリを支持し、注入の部位に対して前記注入アセンブリを係留するように構成されている支持プラットフォームと、
    前記支持プラットフォームに対して前記シリンジバレルまたは前記第2のシール要素のうちの一方または両方を平行移動させるように構成されている駆動アセンブリと、
    前記注入アセンブリに対する1つまたはそれより多くの力を監視するように構成されている1つまたはそれより多くのセンサと、
    前記注入システムに対する前記1つまたはそれより多くの力についての情報を受信するために前記1つまたはそれより多くのセンサと通信し、前記情報に基づいて、前記組織を通して前記空間に向かって前記穿刺要素を前進させるように前記駆動アセンブリを制御するように構成されているコントローラであって、それによって、前記駆動アセンブリが前記第2のシール要素を遠位方向に平行移動させるとき、
    前記穿刺要素が前記組織を通して前進する際の第1の反力に応答して、前記第1のシール要素は、前記穿刺要素を通して前記注入剤を運搬することを伴わずに、前記穿刺要素を前記遠位方向に前進させるように前記遠位方向に移動させ、
    前記注入チャンバが前記空間に流体的に接続されているときの第2の反力に応答して、前記第1のシール要素は、静止したままであり、前記注入剤は、前記穿刺要素を通して前記注入チャンバから運搬される、
    コントローラと
    を備える注入システム。
  20. 前記駆動アセンブリは、前記支持プラットフォームに対して前記シリンジバレルおよび前記第2のシール要素を相互と独立に平行移動させるように構成されている、請求項19に記載の注入システム。
  21. 前記駆動アセンブリは、前記第2のシール要素に対して前記力を適用し、前記第2の要素を前記遠位方向に平行移動させるように前記第2のシール要素に連結されている、請求項19に記載の注入システム。
  22. 前記駆動アセンブリは、前記第2のシール要素に対して前記力を適用し、前記第2の要素を前記遠位方向に平行移動させるように前記第2のシール要素に連結されている線形アクチュエータを備える、請求項19に記載の注入システム。
  23. 前記駆動アセンブリは、前記支持プラットフォームに対して前記シリンジバレルを平行移動させるように構成されている第1の駆動装置と、前記シリンジバレルに対して前記第2のシール要素を平行移動させるように前記第2のシール要素に連結されている第2の駆動装置とを備える、請求項19に記載の注入システム。
  24. 前記1つまたはそれより多くのセンサは、前記シリンジバレルに対する力を測定するように構成されている第1のロードセルを備える、請求項23に記載の注入システム。
  25. 前記1つまたはそれより多くのセンサは、前記第2のシール要素に対する力を測定するように構成されている第2のロードセルを備える、請求項23に記載の注入システム。
  26. 前記1つまたはそれより多くのセンサは、圧力センサ、力センサ、歪みセンサ、位置センサ、または流率センサのうちの1つまたはそれより多くを備える、請求項19に記載の注入システム。
  27. 前記コントローラは、前記第1の反力および前記第2の反力を監視するための1つまたはそれより多くのフィードバックループを実装するようにプログラムされている、請求項19~26のいずれか1項に記載の注入システム。
  28. 前記コントローラは、前記組織内への前記穿刺要素の事前挿入を監視するための1つまたはそれより多くのフィードバックループを実装するようにプログラムされており、前記1つまたはそれより多くのフィードバックループは、前記穿刺要素に対する力の低下を検出し、前記低下に基づいて所定の距離だけ前記穿刺要素の前進を引き起こして前記組織内に前記穿刺要素を埋入するために、前記穿刺要素に対する力の増加を監視するように構成されている、請求項19~26のいずれか1項に記載の注入システム。
  29. 前記コントローラは、前記組織を通した前記穿刺要素の前進を監視するための1つまたはそれより多くのフィードバックループを実装するようにプログラムされており、前記1つまたはそれより多くのフィードバックループは、前記穿刺要素が前記組織内の前記空間に到達すると、前記第2のシール要素に対する荷重を測定し、前記荷重の低下を検出するように構成されている、請求項19~26のいずれか1項に記載の注入システム。
  30. 前記コントローラは、前記空間内への前記注入剤の注入を監視するための1つまたはそれより多くのフィードバックループを実装するようにプログラムされており、前記1つまたはそれより多くのフィードバックループは、前記第2のシール要素の速度または前進距離を制御するように構成されている、請求項19~26のいずれか1項に記載の注入システム。
  31. 前記コントローラは、前記1つまたはそれより多くのセンサが前記第2のシール要素に対する荷重の低下を検出したとき、所定の距離だけ前記穿刺要素の後退を引き起こすようにプログラムされている、請求項19~26のいずれか1項に記載の注入システム。
  32. 前記コントローラは、前記穿刺要素が前記空間に進入する際、前記穿刺要素の停止距離を制御するようにプログラムされている、請求項19~26のいずれか1項に記載の注入システム。
  33. 前記組織は、結膜であり、前記空間は、結膜下空間である、請求項19~26のいずれか1項に記載の注入システム。
  34. 前記組織は、強膜であり、前記空間は、脈絡膜上空間である、請求項19~26のいずれか1項に記載の注入システム。
  35. 前記組織は、強膜および脈絡膜であり、前記空間は、硝子体内空間である、請求項19~26のいずれか1項に記載の注入システム。
  36. 前記組織は、角膜であり、前記空間は、眼の前房である、請求項19~26のいずれか1項に記載の注入システム。
  37. 注入剤を送達する方法であって、
    組織内へと穿刺要素を挿入することであって、前記穿刺要素は、注入剤を注入チャンバから前記組織内の空間内へと送達するように構成されており、前記組織は、前記組織が前記空間より前記注入剤に対する低い浸透性を有するように、前記空間を上回る密度を有する、ことと、
    駆動アセンブリを使用して、前記組織を通して前記空間に向かって前記穿刺要素を前進させることと、
    1つまたはそれより多くのセンサを使用して、前記穿刺要素に対する1つまたはそれより多くの力を監視することと、
    前記1つまたはそれより多くのセンサと通信するコントローラを使用して、前記穿刺要素が前記注入チャンバを前記空間と流体的に接続させるまで前記注入剤が前記注入チャンバ内に留まるように、前記組織を通して前記空間に向かって前記穿刺要素を前進させるように前記駆動アセンブリを制御することと
    を含む方法。
  38. 前記穿刺要素は、近位端と遠位端との間の管腔を画定するシリンジバレルと、前記注入チャンバから前記注入剤を分注するために前記管腔内に移動可能に配置されている第1および第2のシール要素とを備える注入アセンブリの遠位端上に位置付けられている、請求項37に記載の方法。
  39. 前記穿刺要素が前記組織を通して前進する際の前記穿刺要素に対する前記1つまたはそれより多くの力の第1の反力に応答して、前記第1のシール要素は、前記穿刺要素を通して前記注入剤を運搬することを伴わずに、前記穿刺要素を前記遠位方向に前進させるように遠位方向に移動する、請求項38に記載の方法。
  40. 前記注入チャンバが前記空間に流体的に接続されているときの前記穿刺要素に対する前記1つまたはそれより多くの力の第2の反力に応答して、前記注入剤が前記注入チャンバから前記穿刺要素を通して前記空間内へと運搬されるように、前記第1のシール要素は、静止したままであり、前記第2のシール要素は、遠位方向に移動する、請求項38に記載の方法。
  41. 前記コントローラは、前記第1の反力および前記第2の反力を監視するための1つまたはそれより多くのフィードバックループを実装するようにプログラムされている、請求項37~40のいずれか1項に記載の方法。
  42. 前記コントローラは、前記組織内への前記穿刺要素の事前挿入を監視するための1つまたはそれより多くのフィードバックループを実装するようにプログラムされており、前記1つまたはそれより多くのフィードバックループは、前記穿刺要素に対する力の低下を検出し、前記低下に基づいて所定の距離だけ前記穿刺要素の前進を引き起こして前記組織内に前記穿刺要素を埋入するために、前記穿刺要素に対する力の増加を監視するように構成されている、請求項37~40のいずれか1項に記載の方法。
  43. 前記コントローラは、前記組織を通した前記穿刺要素の前進を監視するための1つまたはそれより多くのフィードバックループを実装するようにプログラムされており、前記1つまたはそれより多くのフィードバックループは、前記穿刺要素が前記組織内の前記空間に到達すると、前記第2のシール要素に対する荷重を測定し、前記荷重の低下を検出するように構成されている、請求項37~40のいずれか1項に記載の方法。
  44. 前記コントローラは、前記空間内への前記注入剤の注入を監視するための1つまたはそれより多くのフィードバックループを実装するようにプログラムされており、前記1つまたはそれより多くのフィードバックループは、前記第2のシール要素の速度または前進距離を制御するように構成されている、請求項37~40のいずれか1項に記載の方法。
  45. 前記コントローラは、前記1つまたはそれより多くのセンサが前記第2のシール要素に対する荷重の低下を検出したとき、所定の距離だけ前記穿刺要素の後退を引き起こすようにプログラムされている、請求項37~40のいずれか1項に記載の方法。
  46. 前記コントローラは、前記穿刺要素が前記空間に進入する際、前記穿刺要素の停止距離を制御するようにプログラムされている、請求項37~40のいずれか1項に記載の方法。
  47. 前記組織は、結膜であり、前記空間は、結膜下空間である、請求項37~40のいずれか1項に記載の方法。
  48. 前記組織は、強膜であり、前記空間は、脈絡膜上空間である、請求項37~40のいずれか1項に記載の方法。
  49. 前記組織は、強膜および脈絡膜であり、前記空間は、硝子体内空間である、請求項37~40のいずれか1項に記載の方法。
  50. 前記組織は、角膜であり、前記空間は、眼の前房である、請求項37~40のいずれか1項に記載の方法。
  51. 注入剤を送達する方法であって、
    組織に隣接して注入アセンブリを位置付けることであって、前記注入アセンブリは、近位端と遠位端との間の管腔を画定するシリンジバレルと、前記シリンジバレル内に画定された注入チャンバから注入剤を分注するために前記管腔内に移動可能に配置されている第2のシール要素と、前記組織内の空間内へと前記注入剤を送達するように構成されて延在している穿刺要素であって、前記組織は、前記組織が前記空間より前記注入剤に対する低い浸透性を有するように、前記空間を上回る密度を有する、穿刺要素とを備える、ことと、
    1つまたはそれより多くのセンサを使用して、前記注入アセンブリに対する1つまたはそれより多くの力を監視することと、
    前記1つまたはそれより多くのセンサと通信するコントローラを使用して、前記穿刺要素が前記注入チャンバを前記空間と流体的に接続させるまで前記注入剤が前記注入チャンバ内に留まるように、前記組織を通して前記空間に向かって前記穿刺要素を前進させるように、前記1つまたはそれより多くのセンサと通信するコントローラを使用して前記注入アセンブリに対する前記力を使用して前記注入アセンブリを制御することと
    を含む方法。
  52. 前記穿刺要素が前記組織を通して前進する際の前記穿刺要素に対する前記1つまたはそれより多くの力の第1の反力に応答して、第1のシール要素は、前記穿刺要素を通して前記注入剤を運搬することを伴わずに、前記穿刺要素を前記遠位方向に前進させるように遠位方向に移動する、請求項51に記載の方法。
  53. 前記注入チャンバが前記空間に流体的に接続されているときの前記穿刺要素に対する前記1つまたはそれより多くの力の第2の反力に応答して、前記注入剤が前記注入チャンバから前記穿刺要素を通して前記空間内へと運搬されるように、第1のシール要素は、静止したままであり、前記第2のシール要素は、遠位方向に移動する、請求項51に記載の方法。
  54. 前記組織内の注入の部位に対して前記注入アセンブリを係留することをさらに含む、請求項51に記載の方法。
  55. 前記コントローラは、前記第1の反力および前記第2の反力を監視するための1つまたはそれより多くのフィードバックループを実装するようにプログラムされている、請求項51~54のいずれか1項に記載の方法。
  56. 前記コントローラは、前記組織内への前記穿刺要素の事前挿入を監視するための1つまたはそれより多くのフィードバックループを実装するようにプログラムされており、前記1つまたはそれより多くのフィードバックループは、前記穿刺要素に対する力の低下を検出し、前記低下に基づいて所定の距離だけ前記穿刺要素の前進を引き起こして前記組織内に前記穿刺要素を埋入するために、前記穿刺要素に対する力の増加を監視するように構成されている、請求項51~54のいずれか1項に記載の方法。
  57. 前記コントローラは、前記組織を通した前記穿刺要素の前進を監視するための1つまたはそれより多くのフィードバックループを実装するようにプログラムされており、前記1つまたはそれより多くのフィードバックループは、前記穿刺要素が前記組織内の前記空間に到達すると、前記第2のシール要素に対する荷重を測定し、前記荷重の低下を検出するように構成されている、請求項51~54のいずれか1項に記載の方法。
  58. 前記コントローラは、前記空間内への前記注入剤の注入を監視するための1つまたはそれより多くのフィードバックループを実装するようにプログラムされており、前記1つまたはそれより多くのフィードバックループは、前記第2のシール要素の速度または前進距離を制御するように構成されている、請求項51~54のいずれか1項に記載の方法。
  59. 前記コントローラは、前記1つまたはそれより多くのセンサが前記第2のシール要素に対する荷重の低下を検出したとき、所定の距離だけ前記穿刺要素の後退を引き起こすようにプログラムされている、請求項51~54のいずれか1項に記載の方法。
  60. 前記コントローラは、前記穿刺要素が前記空間に進入する際、前記穿刺要素の停止距離を制御するようにプログラムされている、請求項51~54のいずれか1項に記載の方法。
  61. 前記組織は、結膜であり、前記空間は、結膜下空間である、請求項51~54のいずれか1項に記載の方法。
  62. 前記組織は、強膜であり、前記空間は、脈絡膜上空間である、請求項51~54のいずれか1項に記載の方法。
  63. 前記組織は、強膜および脈絡膜であり、前記空間は、硝子体内空間である、請求項51~54のいずれか1項に記載の方法。
  64. 前記組織は、角膜であり、前記空間は、眼の前房である、請求項51~54のいずれか1項に記載の方法。
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