JP6774340B2 - 後眼部障害を処置するための方法およびデバイス - Google Patents

後眼部障害を処置するための方法およびデバイス Download PDF

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Description

関連出願への相互参照
本出願は、2015年5月4日に出願された「Methods and Devices for Treating Posterior Ocular Disorders」との表題の米国仮特許出願第62/156,802号;2014年10月14日に出願された「Apparatus and Methods for Ocular Injection」との表題の米国仮特許出願第62/063,792号;2014年6月27日に出願された「Methods and Devices for Treating Posterior Ocular Disorders」との表題の米国仮特許出願第62/018,148号;および2014年6月17日に出願された「Methods and Devices for the Treatment of Macular Edema Associated with Uveitis」との表題の米国仮特許出願第62/013,209号の優先権および利益を主張し、これらの開示は、その全体が本明細書において参考として援用される。
本出願はまた、2015年4月30日に出願された「Methods and Devices for Treating Posterior Ocular Disorders」との表題の米国仮特許出願第62/155,367号の優先権および利益を主張し、その開示は、その全体が本明細書において参考として援用される。
発明の背景
ブドウ膜炎は、脈絡膜および眼内の周辺組織の最も一般的な炎症形態であり、先進国における失明の主な原因の1つである。ブドウ膜炎は、両目に罹患する可能性があり、20〜50歳の個体でしばしば最初に診断され、現在、視力喪失/失明のうち、米国では10%、世界では15%を占め、20〜50歳の年齢群で主に起こる。ブドウ膜炎の発生率および罹患率を評価する研究によれば、米国において毎年160,000人超がブドウ膜炎と診断されている。ブドウ膜炎は、感染性(眼内感染と戦うための免疫応答に原因することを意味する)または非感染性であり得る。非感染性ブドウ膜炎は、全ブドウ膜炎の症例のおよそ80%を占める。
眼の後ろ側の長期または重篤な炎症により、網膜と脈絡膜との境界の細胞が崩壊し、それにより、網膜黄斑部位に流体が漏出して蓄積し得る。この流体の沈着によって黄斑の異常な腫脹(すなわち、黄斑浮腫)が生じ、それにより、急速に視覚が歪み、最終的に失明し得る。中心視において黄斑が重要な役割を果たすので、黄斑浮腫により、急速に視覚が歪み、最終的に失明し得る。黄斑浮腫は、ブドウ膜炎患者の視力障害の最も多い原因である。ブドウ膜炎は適切に処置されなかった場合に慢性または再発性になり得るので、患者によっては処置に対して難治性(すなわち、不応性)になり、不可逆的失明を引き起こし得る。さらに、炎症応答が首尾よく制御されたとしても黄斑浮腫は持続し得る。
コルチコステロイドは、現在、非感染性ブドウ膜炎の最も有効な処置と見なされている。ブドウ膜炎患者でいくらか使用されているが、コルチコステロイド点眼薬は、有効濃度で脈絡膜および網膜に到達できないので、ブドウ膜炎に関連する黄斑浮腫患者の処置において一般に無効である。コルチコステロイドおよび免疫抑制薬の経口投与または他の全身投与は、ブドウ膜炎に関連する黄斑浮腫患者の処置に有効であり得るが、その長期使用は有害な副作用にかかわる。
RVOは、視覚に影響を及ぼす容態であり、網膜から血流が戻る静脈の1つの封鎖に起因する。RVOは、網膜血管疾患に起因する視力喪失の2番目に多い原因である。the journal Ophthalmology(Rogersら(2010).Ophthalmology 117,pp.313−319))で発表された2010年の研究によれば、RVOは世界で1640万人の成人が罹患している。RVOに関連する黄斑浮腫の不適切な処置により、視力が有意に喪失され、最終的に失明し得る。
本発明は、ブドウ膜炎に関連する黄斑浮腫、網膜静脈閉塞(RVO)後の黄斑浮腫の処置のための新規の方法論およびデバイスを提供し、それにより、眼治療分野における重要なニーズに取り組む。
the journal Ophthalmology(Rogersら(2010).Ophthalmology 117,pp.313−319)
発明の概要
本発明は、一般に、眼科治療に関し、より詳細には、標的化された局所処置(例えば、ブドウ膜炎に関連する黄斑浮腫または網膜静脈閉塞後の黄斑浮腫の処置)のために眼組織中に流動性薬物処方物を注入する方法およびデバイスに関する。
1つの態様では、本発明は、ブドウ膜炎に関連する黄斑浮腫の処置を必要とするヒト被験体におけるブドウ膜炎に関連する黄斑浮腫を処置する方法に関する。本方法は、少なくとも1つの投薬セッションのために有効量の薬物処方物を処置を必要とするヒト被験体の眼の上脈絡膜腔(SCS)に非外科的に投与する工程を含む。別の実施形態では、本方法を、複数の投薬セッション(例えば、約14日間、約30日間(例えば、月1回)、約60日間(例えば、隔月)、約90日間(例えば、3ヶ月毎または12週間毎)、または約180日毎の間隔をあけた投薬セッション)にわたって行う。
1つの実施形態では、薬物処方物は抗炎症薬を含む。1つのさらなる実施形態では、薬物はステロイドである。なおさらなる実施形態では、ステロイドはトリアムシノロンである。ブドウ膜炎は、1つの実施形態では、非感染性ブドウ膜炎または感染性ブドウ膜炎である。ブドウ膜炎(感染性または非感染性)は、1つの実施形態では、中間部ブドウ膜炎、後部ブドウ膜炎、または汎ブドウ膜炎である。
別の態様では、本発明は、網膜静脈閉塞(RVO)に関連する黄斑浮腫の処置を必要とするヒト被験体における網膜静脈閉塞(RVO)に関連する黄斑浮腫を処置する方法に関する。本方法は、少なくとも1つの投薬セッションのために有効量の薬物処方物を処置を必要とするヒト被験体の眼の上脈絡膜腔(SCS)に非外科的に投与する工程を含む。1つの実施形態では、薬物処方物は抗炎症薬を含む。1つのさらなる実施形態では、薬物は、ステロイド(例えば、トリアムシノロン)である。別の実施形態では、RVOに関連する黄斑浮腫の処置を必要とする患者を処置するために、抗炎症性薬物処方物のSCS投与を、VEGF調節因子の硝子体内注射と組み合わせる。1つのさらなる実施形態では、SCSおよび硝子体内注射を、同一の少なくとも1つの投薬セッション中で行う。
ブドウ膜炎に関連する黄斑浮腫を処置する方法および/または網膜静脈閉塞(RVO)に関連する黄斑浮腫を処置する方法の1つの実施形態では、少なくとも1つの投薬セッション後(例えば、少なくとも1つの投薬セッション(dosing dession)の約1週間後〜約14週間後、例えば、投薬セッションの約12週間後)、少なくとも1つの投薬セッション前の患者の視力と比較して、10文字以上、15文字以上、または25文字以上の最高矯正視力が測定されるように、患者の視力が改善している。ブドウ膜炎に関連する黄斑浮腫を処置する方法の1つの実施形態では、少なくとも1つの投薬セッション後(例えば、少なくとも1つの投薬セッション(dosing dession)の約1週間後〜約14週間後、例えば、投薬セッションの約4週間後、約8週間後、または約12週間後)、少なくとも1つの投薬セッション前の患者の網膜の厚さと比較して、患者は網膜の厚さ(例えば、中心窩厚)が減少する。1つの実施形態では、網膜の厚さの減少は、25μm以上、50μm以上、75μm以上、または100μm以上である。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の方法を、医療用注射器のハブの遠位端面が標的組織の標的表面と接触するように、標的組織中に送達通路を画定するために医療用注射器の針の遠位端部を標的組織内に挿入することによって行う。ハブの遠位端面が標的表面に接触している場合、医療用注射器のアクチュエータに力が印加される(例えば、使用者による手動力)。医療用注射器は、針の遠位端部が標的組織の第1の領域内に配置されたときに力が医薬容器内のアクチュエータの遠位端部を移動させるのに十分なように構成されている。医療用注射器は、針の遠位端部が標的組織の第2の領域内に配置されたときに力が医薬容器内のアクチュエータの遠位端部を移動させるのに不十分なように構成されている。いくつかの実施形態では、力の規模は約6N未満である。物質(例えば、薬物処方物)は、印加に反応して、針の遠位端部が標的組織の第1の領域内に配置されたときに、針を介して医薬容器から標的組織内に運搬される。第1の領域は、例えば、眼の上脈絡膜腔、強膜下部、および/または脈絡膜上部であり得る。いくつかの実施形態では、第1の領域は、眼の網膜であり得る。
本明細書中に提供した方法のいくつかの実施形態では、標的組織内に送達通路を画定するために医療用注射器の針の遠位端部を標的組織に挿入する。針の中心線と標的組織の標的表面に接する表面ラインとが約75°と約105°との間の侵入角度を規定するように挿入する。医療用注射器のハブの遠位端面を、送達通路に流体を隔離するために標的組織の標的表面と接触するように配置する。ハブの遠位端面を標的表面に接触させて配置させた後、物質(例えば、薬物処方物)を、針を介して標的組織内に運搬させる。
いくつかの実施形態では、医療用注射器の針の遠位端部を、眼の強膜内の送達通路を画定するために眼内に挿入する。針の遠位端部を眼内に挿入後、針の遠位尖端が上脈絡膜腔内または強膜下部内のうちの少なくとも1つに配置されたときに力(例えば、使用者による手動力)が医療用注射器に印加され、針の遠位尖端が眼の強膜上部内に配置されたとき、力は針を介して医薬容器から物質を運搬するのに不十分である。
図1は、ヒト眼の断面図である。
図2は、ライン2−2に沿った図1のヒト眼の一部の断面図である。
図3および4は、ライン3−3に沿った図1のヒト眼の一部の断面図であり、それぞれ流体が存在しないか存在する上脈絡膜腔を図示している。 図3および4は、ライン3−3に沿った図1のヒト眼の一部の断面図であり、それぞれ流体が存在しないか存在する上脈絡膜腔を図示している。
図5は、1つの実施形態の医療用注射器の斜視図である。
図6は、図5の医療用注射器の部分分解図である。
図7は、針キャップを含まない図5の医療用注射器の分解図である。
図8は、図5の医療用注射器中に含まれるハンドルの正面図である。
図9は、ライン9−9に沿った図8のハンドルの断面図である。
図10は、図5の医療用注射器中に含まれるバレルの斜視図である。
図11は、図5の医療用注射器中に含まれる針ハブの分解図である。
図12は、図9の針ハブの正面図である。
図13は、領域Zで識別された図12の針ハブの一部の拡大図である。
図14は、図5の医療用注射器中に含まれる針キャップの後面斜視図である。
図15は、図5の医療用注射器の正面図である。
図16は、図15中のライン16−16に沿った図5の医療用注射器の断面図である。
図17は、ヒト眼内への注射手順で使用されている図5の医療用注射器の図である。
図18は、図17中で領域Zで識別された図5の医療用注射器およびヒト眼の一部の拡大図である。
図19は、1つの実施形態の図5の医療用注射器と共に使用するために構成された針ハブの分解図である。
図20は、図19の針ハブの正面図である。
図21は、眼内に医薬を注射するための医療用注射器の使用方法を示すフローチャートである。
図22は、眼圧の平均変化対処置後の時間または週のグラフである。
図23は、最高矯正視力の改善(ベースラインからの視力スコア(文字の読み取り)の変化の平均(ベースlogMAR)対処置後の週のグラフである。0.1logMAR=1ライン=5文字。
図24は、網膜の厚さの減少の平均対処置後の週のプロットである。
図25は、SCS TA注射(左の2画像)またはテノン嚢下TA注射(右の2画像)の前(上の画像)および後(下の画像)の黄斑浮腫を伴う両側慢性ブドウ膜炎患者の眼の光干渉断層法の画像である。
図26は、SCS TA注射(右の2画像、右眼)またはオズルデックス(デキサメタゾン0.7mg硝子体内移植片)(左の2画像、左眼)の前(上の画像)および後(下の画像)の黄斑浮腫を伴う両側慢性ブドウ膜炎患者の眼の光干渉断層法の画像である。
図27は、ウサギにおけるトリエセンスの硝子体内注射後およびSCS注射後の眼の種々の部分の分布を示す。
図28A〜Fは、トリエセンスの硝子体内注射およびSCS注射後の眼の種々の部位(28A:強膜−脈絡膜−外網膜;図28B:内網膜;図28C:硝子体;図28D:房水;図28E:レンズ;図28F:虹彩−毛様体)中のTAの分布を示す。 図28A〜Fは、トリエセンスの硝子体内注射およびSCS注射後の眼の種々の部位(28A:強膜−脈絡膜−外網膜;図28B:内網膜;図28C:硝子体;図28D:房水;図28E:レンズ;図28F:虹彩−毛様体)中のTAの分布を示す。 図28A〜Fは、トリエセンスの硝子体内注射およびSCS注射後の眼の種々の部位(28A:強膜−脈絡膜−外網膜;図28B:内網膜;図28C:硝子体;図28D:房水;図28E:レンズ;図28F:虹彩−毛様体)中のTAの分布を示す。
図29および30は、強膜−脈絡膜−外網膜(図29)または内網膜(図30)のいずれかにおける90日間にわたるトリエセンス(Trisence)およびCLS−TAのTA濃度を示す。 図29および30は、強膜−脈絡膜−外網膜(図29)または内網膜(図30)のいずれかにおける90日間にわたるトリエセンス(Trisence)およびCLS−TAのTA濃度を示す。
図31は、各処置群についての累積眼底検査炎症スコア(平均±SD)を示す棒グラフである。群1:ネガティブコントロール(LPS/BSS SCS);群2:経口高用量プレドニゾン(LPS/プレドニゾン1mg/kg/日PO);c:群2 3日目の平均累積炎症スコアは、群1より有意に低かった(p<0.034);群3:CLS−TA(LPS/2mg CLS−TA)a:群3 1日目の平均累積炎症スコアは、群1より有意に低かった(p=0.04);b:群3 2日目の平均累積炎症スコアは、群1より有意に低かった(p=0.023);d:群3 3日目の平均累積炎症スコアは、群1より有意に低かった(p<0.034);群4:経口低用量プレドニゾン(LPS/プレドニゾン0.1mg/kg/日PO)。
図32は、研究期間にわたる各処理群についての眼圧(mmHg;平均±SD)を示す棒グラフである。群1:ネガティブコントロール(LPS/BSS SCS);群2:経口高用量プレドニゾン(LPS/プレドニゾン1mg/kg/日PO);群3:CLS−TA(LPS/2mg CLS−TA);群4:経口低用量プレドニゾン(LPS/プレドニゾン0.1mg/kg/日PO);群4 3日目の平均IOPは、群1、2、および3より有意に低かった(P<0.0065)。
図33は、前部(左)および後部(右)の種々の処置群についての平均組織学的スコアを示すグラフである。
発明の詳細な説明
後眼部障害(例えば、ブドウ膜炎(例えば、感染性または非感染性のブドウ膜炎)に関連する黄斑浮腫、および網膜静脈閉塞(RVO)に関連する黄斑浮腫)の処置を必要とするヒト被験体における後眼部障害を処置するための方法、デバイス、および薬物処方物を本明細書中に提供する。1つの実施形態では、RVOは、網膜静脈分枝閉塞(BRVO)、半側網膜静脈閉塞(HRVO)、または網膜中心静脈閉塞(CRVO)である。1つの実施形態では、ブドウ膜炎は、中間部ブドウ膜炎、後部ブドウ膜炎、または汎ブドウ膜炎であり、感染性または非感染性のブドウ膜炎であり得る。
ブドウ膜炎は、先進国における失明の主な原因の1つである。2004年のthe journal Ophthalmologyおよび2010年の米国国勢調査で公表された罹患率データに基づいて、米国でおよそ350,000人がいくつかのブドウ膜炎形態を罹患していると推定されている。ブドウ膜炎は、感染性または非感染性のいずれかであり得る。非感染性ブドウ膜炎は、ブドウ膜炎の症例のおよそ80%を占める。ブドウ膜炎に関連する黄斑浮腫は、ブドウ膜炎患者における失明または視力障害の主な原因であり、ブドウ膜炎患者における失明の症例のおよそ30%を占める。ブドウ膜炎は適切に処置されなかった場合に慢性または再発性になり得るので、患者によっては処置に対して難治性(すなわち、不応性)になり、不可逆的失明を引き起こし得る。現在、特に非感染性ブドウ膜炎に関連する黄斑浮腫に適応されるFDA承認された処置は存在しない。
硝子体内注射により、眼の全体(眼の前部のレンズ、虹彩、および毛様体内が含まれる)に薬物が拡散し、いくつかの薬物は、白内障および眼圧(IOP)レベルの上昇などの安全上の問題に関連している。具体的には、トリアムシノロン(TA)の硝子体内投与は、20%〜60%の患者において白内障およびIOPレベルの上昇に関連している。薬物のSCS注射は硝子体または眼の前部に実質的に拡散することなく網膜および脈絡膜中に薬物を局在したままにするので、理論に拘束されることを望まないが、SCS注射はこれらの副作用の発生率を低下させる可能性があると考えられる。
現在の網膜静脈閉塞(RVO)処置には、抗VEGF薬の毎月の硝子体内注射が必要である。RVOに関連する黄斑浮腫患者について、理論に拘束されることを望まないが、疾患の血管状況に対処する抗VEGF薬の標準的な硝子体内注射とRVOの炎症状況に対処する抗炎症化合物(ステロイド(例えば、トリアムシノロン)など)のSCS注射との組み合わせが、30日から90日への抗VEGF処置に必要な頻度を減少させながら類似またはより高い有効性を得ることができると考えられる。したがって、この二重ストラテジーは、患者の処置を最適化するのに有用である。
例えば、ブドウ膜炎に関連する黄斑浮腫、RVOに関連する黄斑浮腫、湿性AMD、および/または糖尿病性黄斑浮腫(DME)の処置のための本明細書中に提供した方法およびデバイスを、1つの実施形態では、主に、網膜(眼の内側を裏打ちし、主に視覚を担う眼の部分である組織)および脈絡膜(網膜に血液、酸素、および栄養分を供給する網膜に隣接する膜)に影響を及ぼす黄斑浮腫の減少によって視覚機能を修復または改善するために使用する。黄斑浮腫は、黄斑(中心視および色覚を担う網膜の一部)の異常な腫脹を引き起こし得る流体の沈着物である。この腫脹により、急速に視覚が悪化し、最終的に失明し得る。
本明細書中で使用する場合、「非外科的な」眼薬物送達デバイスおよび方法は、全身麻酔および/または球後麻酔(眼球後ブロックともいう)を必要としない薬物送達のための方法およびデバイスをいう。あるいはまたはさらに、「非外科的」眼薬物送達方法を、直径28ゲージまたはそれ未満の装置を使用して行う。あるいはまたはさらに、「非外科的」眼薬物送達方法は、シャントまたはカニューレを介した眼薬物送達に典型的に必要とされるガイダンス機構を必要としない。
本明細書中に記載の非外科的な後眼部障害の処置方法およびデバイスは、特に、後眼部(例えば、眼球後部の網膜脈絡膜組織、黄斑、網膜色素上皮(RPE)、および視神経)への薬物の局所送達に有用である。別の実施形態では、本明細書中に提供した非外科的方法およびマイクロニードルを使用して、薬物送達を眼内または隣接組織中の特定の後眼組織または後眼領域にターゲティングすることができる。1つの実施形態では、本明細書中に記載の方法は、処置を必要とするヒト被験体の眼内の強膜、脈絡膜、ブルッフ膜(Brach’s membrane)、網膜色素上皮、網膜下腔、網膜、黄斑、視神経円板、視神経、毛様体、線維柱帯、眼房水、硝子体液、および/または他の眼組織もしくは隣接組織に特異的に薬物を送達させる。1つの実施形態では、本明細書中に提供した方法およびマイクロニードルを使用して、薬物送達を眼内または隣接組織中の特定の後眼組織または後眼領域にターゲティングすることができる。
本明細書中に記載の方法の1つの実施形態では、ブドウ膜炎(例えば、感染性ブドウ膜炎、非感染性ブドウ膜炎、中間部ブドウ膜炎、後部ブドウ膜炎、または汎ブドウ膜炎)に関連する黄斑浮腫、RVO(例えば、網膜静脈分枝閉塞(BRVO)、半側網膜静脈閉塞(HRVO)、または網膜中心静脈閉塞(CRVO))に関連する黄斑浮腫の処置を必要とする患者に対して、少なくとも1つの投薬セッションについて片眼または両眼の上脈絡膜腔に、薬物(例えば、抗炎症薬(例えば、トリアムシノロン)または血管内皮成長因子(VEGF)調節因子(例えば、VEGFアンタゴニスト))を、非外科的に投与する。非外科的投与を、1つの実施形態では、患者の片眼内または両眼内(例えば、強膜)へのマイクロニードルの挿入および挿入されたマイクロニードルを通じた眼の上脈絡膜腔内への薬物処方物の注射または注入によって行う。1つの実施形態では、有効量の薬物のSCSへの投与により、同一投薬量を硝子体内、局所、前房内、非経口、または経口投与した場合の薬物の治療有効性と比較して薬物の治療有効性が高くなる。1つの実施形態では、本明細書中に記載のマイクロニードル薬物送達法は、その後に処置を必要とする後眼組織付近(例えば、網膜および脈絡膜)に局所送達させるためにSCS内に薬物を正確に送達させる。薬物を、非外科的薬物投与の完了後、長期間(例えば、数時間、数日間、数週間、または数ヶ月間)にわたって注入体積(すなわち、例えば、薬物処方物中の微粒子またはナノ粒子)から眼組織内に放出することができる。これにより、有利に、例えば、眼組織表面への薬物処方物の局所適用による送達と比較して薬物の生物学的利用能を増加することができるか、同一の薬物投薬量の経口、非経口、または硝子体内投与と比較して生物学的利用能を増加させることができる。
本明細書中に記載の方法およびマイクロニードルデバイスを使用した場合、SCS薬物送達方法は眼組織内への挿入深度を都合よく正確に制御し、その結果、マイクロニードル尖端を、薬物処方物が上脈絡膜腔および1つまたはそれを超えるSCS周囲の後眼組織(例えば、脈絡膜および網膜)に流入するように眼内に配置することができる。1つの実施形態では、マイクロニードルを、眼の強膜内に挿入する。1つの実施形態では、下層組織(脈絡膜組織および網膜組織など)をマイクロニードルと接触させることなく、SCS内に薬物を流入させる。
本明細書中に提供した方法は、1つの実施形態では、上脈絡膜腔に薬物を送達させ、それにより、局所、非経口、前房内、または硝子体内への薬物送達を介しては不可能な後眼組織(例えば、脈絡膜および網膜)に薬物を接近させることが可能である。本明細書中に提供した方法により後眼部障害の処置のために薬物が後眼組織に送達されるので、本明細書中に提供した方法で処置されるヒト被験体における治療応答および/または投薬頻度を達成するのに十分な上脈絡膜への薬物用量は、同一または実質的に同一の治療応答を誘発するのに十分な硝子体内、局所、非経口、もしくは経口薬物用量または投薬スケジュールより少ない。1つの実施形態では、本明細書中に記載のSCS送達方法により、同一または実質的に同一の治療応答を誘発するのに十分な硝子体内、局所、前房内 非経口、または経口の薬物用量と比較して、後眼部障害処置薬の薬物用量を減少させることが可能である。さらなる実施形態では、治療応答を誘発するのに十分な上脈絡膜薬物用量は、治療応答を誘発するために十分な硝子体内、局所、非経口、または経口の薬物用量の75%またはそれ未満、50%またはそれ未満、または25%またはそれ未満である。治療応答は、1つの実施形態では、患者が処置を受ける後眼部障害(ブドウ膜炎に関連する黄斑浮腫、RVOに関連する黄斑浮腫、湿性AMD)の症状/臨床症状の重症度の軽減、または患者が処置を受ける後眼部障害の症状/臨床症状の数の減少である。
用語「上脈絡膜腔」を、上脈絡膜、SCS、上脈絡膜、および脈絡上板と交換可能に使用し、これは、強膜と脈絡膜との間に配置された眼領域内の潜在的空隙を述べている。この領域は、主に、2つの隣接組織のそれぞれに由来する細長い色素突起が密集して立ち並ぶ層から構成されるが、上脈絡膜腔および隣接組織中の流体または他の材料の蓄積の結果としてこの領域内に腔が発達し得る。当業者は、いくつかの病状に原因する眼内の流体の蓄積によるかいくつかの外傷または外科的介入の結果として上脈絡膜腔が頻繁に拡大すると認識するであろう。しかし、本記載では、流体の蓄積を、上脈絡膜腔(薬物処方物を充填される)を作製するための上脈絡膜内への薬物処方物の注入によって意図的に作製する。理論に拘束されるのを望まないが、SCS領域はブドウ膜強膜路(すなわち、流体を眼の一方の領域から他の領域に移動させる眼の天然の過程)としての機能を果たし、例えば強膜からの脈絡膜の剥離で実際の腔を形成すると考えられる。
本明細書中で使用する場合、「眼組織」および「眼」は、眼の前部(すなわち、レンズの前の眼の部分)および眼の後部(すなわち、レンズの後ろの眼の部分)の両方を含む。例えば、図1〜4は、ヒト眼10の種々の図である(図2〜4は断面図である)。特定の領域を示しているが、当業者は、先に示した領域は眼10の全体を構成せず、むしろ、示した領域は本明細書中の実施形態の考察に適切な簡易化した例として示していると認識するであろう。眼10は、前部12(レンズの前のおよびレンズを含む眼の部分)および後部14(レンズの後ろの眼の部分)の両方を含む。前部12は角膜16とレンズ18に接しており、後部14は強膜20とレンズ18に接している。前部12は、虹彩24と角膜16との間の前眼房22およびレンズ18と虹彩24との間の後眼房26にさらに細分される。角膜16および強膜20は、これらが出会った点で縁38を集合的に形成する。眼の前部12上の強膜20の曝露部分は、結膜45と呼ばれる透明の膜によって保護されている(例えば、図2および3を参照のこと)。強膜20の下部には脈絡膜28および網膜27(集合的に網膜脈絡膜組織(retinachoroidal tissue)と呼ばれる)が存在する。ガラス体液30(「硝子体」ともいう)は、毛様体32(毛様体筋および毛様体突起を含む)と網膜27との間に配置されている。網膜27の前方部分は、鋸状縁34を形成している。脈絡膜28と強膜20との間の疎性結合組織(すなわち、潜在的空隙)を、上脈絡膜腔という。図2は、角膜16を図示し、これは、上皮40、ボーマン層41、実質42、デスメ膜43、および内皮44から構成される。図3は、上脈絡膜腔36中に実質的に流体を持たず、そして/または組織が分離していない(すなわち、この構造では、この空間は「潜在的な」上脈絡膜腔である)、テノン嚢46または結膜45に取り囲まれた強膜20、上脈絡膜腔36、脈絡膜28、および網膜27を図示する。図3中に示すように、強膜20の厚さは、約500μmと700μmとの間である。図4は、上脈絡膜腔36中に流体50を含む、テノン嚢46または結膜45に取り囲まれた強膜20、上脈絡膜腔36、脈絡膜28、および網膜27を図示する。
図1中の破線は、眼10の赤道を示す。いくつかの実施形態では、本明細書中に記載の任意のマイクロニードルおよび/または方法の挿入部位は、赤道と縁38との間(すなわち、眼10の前方部分12内)である。例えば、いくつかの実施形態では、挿入部位は、縁38から約2ミリメートル後方と10ミリメートル(mm)後方との間である。他の実施形態では、マイクロニードルの挿入部位は、眼10のほぼ赤道である。さらなる他の実施形態では、挿入部位は、眼10の赤道の後方である。この様式では、薬物処方物を、(例えば、マイクロニードルを介して)挿入部位の上脈絡膜腔36内に導入し、注入事象中に(例えば、注射中に)上脈絡膜腔36を通じて挿入部位から流出し得る。
マイクロニードルは、眼10内への挿入に適切な任意の角度でマイクロニードルデバイスのベースから伸長することができる。特定の実施形態では、マイクロニードルは、眼表面内にマイクロニードルをほぼ垂直に挿入するために約90°の角度でベースから伸長する。別の実施形態では、マイクロニードルは、約60〜約110°、約70°〜約100°、約80°〜約90°、または約85°〜約95°の角度でベースから伸長する。
マイクロニードルデバイスは、マイクロニードルを眼組織内に制御可能に挿入し、任意選択的に後退させる手段を含むことができる。さらに、マイクロニードルデバイスは、(例えば、少なくとも1つのマイクロニードルを眼組織表面内に約90°で挿入することによって)少なくとも1つのマイクロニードルが眼組織内に挿入される角度を制御する手段を含み得る。
1実施形態では、眼組織内へのマイクロニードルの挿入深度を、マイクロニードルの長さおよびマイクロニードルの他の幾何学的特徴によって制御することができる。例えば、フランジまたはマイクロニードルの他の幅の急変を使用して、マイクロニードルの挿入深度を制限することができる。マイクロニードル挿入を、眼組織内にマイクロニードルを制御された距離移動させ、同様に、例えば、逆に、マイクロニードルを制御された距離後退させるように操作することができるギヤまたは他の機械的構成要素を含む機械的マイクロポジショニングシステムを使用して制御することもできる。挿入深度を、マイクロニードルを眼組織内に挿入する速度によって制御することもできる。マイクロニードルが挿入される眼組織の弾性反跳または挿入力を解放した後にマイクロニードルを特定の距離引き戻す弾性要素をマイクロニードルデバイス内に含めることによって、後退距離を制御することができる。
マイクロニードルベースに対して第1の角度でマイクロニードルを位置づけ、ベースを眼表面に対して第2の角度で位置づけることによって挿入角度を方向づけることができる。1つの実施形態では、第1の角度は約90°であり得、第2の角度は約0°であり得る。特定の角度に方向付けられたハウジング中の溝を介してデバイスハウジングからマイクロニードルを突出させることによって挿入角度を方向づけることもできる。
至るところで提供するように、1つの実施形態では、本明細書中に記載の方法を、中空または中実マイクロニードル(例えば、堅いマイクロニードル)を使用して行う。本明細書中で使用する場合、用語「マイクロニードル」は、強膜および他の眼組織への挿入に適切なベース、シャフト、および先端を有する導管本体をいい、マイクロニードルは、本明細書中に記載の侵襲性が最小限の挿入および薬物処方物注入に適切な寸法を有する。すなわち、マイクロニードルは、約2000ミクロンを超えない長さまたは有効長および約600ミクロンを超えない直径を有する。マイクロニードルの「長さ」および「有効長」の両方は、マイクロニードルのシャフト長およびマイクロニードルのベベル高さを含む。いくつかの実施形態では、本明細書中に記載の方法を実施するために使用されるマイクロニードルは、2014年5月2日に出願され、発明の名称が「Apparatus and Method for Ocular Injection」である国際公開番号WO2014/179698号(出願番号PCT/US2014/036590号)(その全体が全ての目的のために本明細書中で参考として援用される)に開示の1つのデバイスを含む。いくつかの実施形態では、本明細書中に記載の方法を実施するために使用されるマイクロニードルは、2013年8月27日に出願され、発明の名称が「Apparatus and Method for Drug Delivery Using Microneedles」である国際公開番号WO2014/036009号(出願番号PCT/US2013/056863号)(その全体が全ての目的のために本明細書中で参考として援用される)に開示の1つのデバイスを含む。
別の実施形態では、マイクロニードルを、所望の貫通深度より長いようにデザインするが、マイクロニードルを、組織内にある程度までのみ制御可能に挿入する。部分的挿入を、組織の機械的性質によって制御し、これによりマイクロニードル挿入過程中に屈曲して窪みをつくることができる。このようにして、マイクロニードルが組織内に挿入されるに連れて、その移動によって組織が部分的に弾性的に変形し、組織内に部分的に貫通する。組織が変形する程度を制御することにより、組織内へのマイクロニードルの挿入深度を制御することができる。
1つの実施形態では、本明細書中に記載の1つの方法を実施するために使用されるデバイスは、2014年10月14日に出願され、発明の名称が「Medical Injector for Ocular Injection」である米国意匠特許出願第29/506,275号(その全体が全ての目的のために本明細書中で参考として援用される)に記載のデバイスを含む。
1つの実施形態では、マイクロニードルを、回転/穿孔技術および/または振動作用を使用して、ヒト患者の眼に挿入する。このようにして、マイクロニードルを、例えば、組織内への所望の深度に対応する所望の回転数でマイクロニードルを穿孔することによって、所望の深度に挿入することができる。例えば、マイクロニードルの穿孔の記載についての米国特許出願公開第2005/0137525号(本明細書中で参考として援用される)を参照のこと。回転/穿孔技術および/または振動作用を、挿入工程中、後退工程中、またはその両方で適用することができる。
本明細書中で使用する場合、用語「近位」および「遠位」は、それぞれ、患者に医療デバイスを挿入するオペレータ(例えば、外科医、内科医、看護師、技術者など)に近づく方向および離れる方向をいい、デバイスのチップエンド(すなわち、遠位端)を最初に患者の体内に挿入する。したがって、例えば、患者の体内に最初に挿入される本明細書中に記載のマイクロニードルの端が遠位端であり、マイクロニードルの反対側の端(例えば、医療デバイスのこの端がオペレータによって操作される)がマイクロニードルの近位端であろう。
本明細書中で使用する場合、用語「約」および「およそ」は、一般に、記述した値のプラスまたはマイナス10%を意味する。例えば、約0.5は0.45および0.55を含むであろう。約10は9〜11を含むであろう。約1000は900〜1100を含むであろう。
用語「流体密封」は、気密シール(すなわち、気体不浸透性のシール)および液体不浸透性のみを示すシールの両方を包含すると理解される。用語「実質的に」は、「流体密封性」、「気体不浸透性」、および/または「液体不浸透性」に関連して使用する場合、全ての流体が不浸透であることが望ましいが、作製公差または他の実施上の留意事項(例えば、シールおよび/または流体内に印加される圧力など)に起因するいくらかの最小の漏出が「実質的に流体密封性」のシールにおいてさえも起こり得ることが示唆されることを意図する。したがって、「実質的に流体密封」のシールには、シールを、一定の位置ならびに約5ゲージポンド毎平方インチ(psig)未満、約10psig未満、約20psig未満、約30psig未満、約50psig未満、約75psig未満、約100psig未満、およびその間の全ての値の流圧に維持した場合に流体(気体、液体、および/またはスラリーが含まれる)が通過するのを防止するシールが含まれる。同様に、「実質的に液体密封性」のシールには、シールを一定の位置に維持し、約5psig未満、約10psig未満、約20psig未満、約30psig未満、約50psig未満、約75psig未満、約100psig未満、およびその間の全ての値の液体圧に曝露した場合に液体(例えば、液体医薬)が通過するのを防止するシールが含まれる。
本明細書中で使用する場合、用語「中空」には、マイクロニードルの中心部を通る単一の直線状の穿孔、複数の穿孔、マイクロニードルを複雑な経路が通る穿孔、複数の入口および出口を有する穿孔、ならびに交差穿孔または穿孔網が含まれる。すなわち、中空マイクロニードルは、マイクロニードルのベースからシャフト内の出口(開口部)までの1つ以上の連続する経路および/またはベースより遠位のマイクロニードルの尖端部を含む構造を有する。
マイクロニードルデバイスは、1つの実施形態では、例えば、溶液または懸濁液として治療処方物(例えば、薬物処方物または細胞処方物)を含めるための流体リザーバを含み、この薬物リザーバ(任意の治療処方物を含むことができる)は、マイクロニードルの先端より遠位の位置でマイクロニードルの穿孔と操作可能に連通している。流体リザーバは、マイクロニードルと一体であり得るか、細長い本体と一体であり得るか、マイクロニードルおよび細長い本体の両方から分離することができる。
本明細書中に記載の実施形態に含まれるマイクロニードルおよび/または任意の成分は、任意の適切な生体適合性材料または材料(金属、ガラス、半導体材料、セラミックス、またはポリマーが含まれる)の組み合わせから形成および/または構築される。適切な金属の例には、医薬品グレードのステンレス鋼、金、チタン、ニッケル、鉄、金、スズ、クロム、銅、およびその合金が含まれる。ポリマーは、生分解性または非生分解性であり得る。適切な生体適合性生分解性ポリマーの例には、ポリラクチド、ポリグリコリド、ポリラクチド−コ−グリコリド(PLGA)、ポリ酸無水物、ポリオルソエステル、ポリエーテルエステル、ポリカプロラクトン、ポリエステルアミド、ポリ(酪酸)、ポリ(吉草酸)、ポリウレタン、ならびにそのコポリマーおよびブレンドが含まれる。代表的な非生分解性ポリマーには、医療機器製作で公知の種々の熱可塑性材料または他の重合体構造材料が含まれる。例には、ナイロン、ポリエステル、ポリカルボナート、ポリアクリラート、エチレン−ビニルアセタートと他のアシル置換酢酸セルロースとのポリマー、非分解性ポリウレタン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリビニルフルオリド、ポリ(ビニルイミダゾール)、クロロスルホナートポリオレフィン、ポリエチレンオキシド、そのブレンドおよびコポリマーが含まれる。生分解性マイクロニードルは、不注意に眼組織内で破損した場合でさえ本質的に無害であるように、非生分解性マイクロニードルと比較して安全レベルを向上させることができる。
1つの実施形態では、本明細書で提供される中空マイクロニードルを、レーザーまたは類似の光エネルギー源を使用して作製することができる。一例を挙げれば、マイクロカニューレをレーザーを用いて所望のマイクロニードル長に切断することができる。レーザーを使用して、単一または複数の尖端開口部を形成することもできる。単一のマイクロカニューレに単回または複数回の切断を行って所望のマイクロニードル構造を形成することができる。一例を挙げれば、マイクロカニューレをステンレス鋼などの金属から作製し、光スペクトルの赤外領域の波長(例えば、約0.7〜約300μm)のレーザーを使用して切断することができる。当業者によく知られている金属電解研磨技術を使用してさらに精緻化することができる。別の実施形態では、マイクロニードル長および任意のベベルを、物理的研削加工(例えば、移動研磨剤表面で金属カニューレを研削する工程を含み得る)によって形成する。作製過程は、マイクロニードルの所望の正確な尖端を成形するための精密研削、マイクロビーズジェットブラスト、および超音波洗浄をさらに含むことができる。
可能な製造技術のさらなる詳細は、例えば、米国特許出願公開第2006/0086689号、米国特許出願公開第2006/0084942号、米国特許出願公開第2005/0209565号、米国特許出願公開第2002/0082543号、米国特許第6,334,856号、米国特許第6,611,707号、米国特許第6,743,211号および2014年5月2日に出願されたPCT/US2014/36590(これら全てのその全体が、全ての目的のために本明細書中で参考として援用される)に記載されている。
いくつかの実施形態では、装置は、医薬容器、ピストンアセンブリ、およびハンドルを含む。医薬容器は、医薬を含むように構成されたルーメンを画定する。医薬容器の遠位端部は、針アセンブリに取り外し可能に連結されるように構成された連結部を含む。医薬容器の近位端部は、フランジおよび長手方向の溝肩を含む。ピストンアセンブリの遠位端部は、医薬容器のルーメン内に移動可能に配置されたエラストマー部材を含む。ハンドルは、ハンドルの移動によって医薬容器内でエラストマー部材が移動するようにピストンアセンブリの近位端部に連結されている。医薬容器の近位端部は、ハンドル内に移動可能に配置されている。ハンドルの一部は、ハンドルの医薬容器に対する近位側への移動を制限するためにフランジに接触するように配置されている。ハンドルは、ハンドルの医薬容器に対する回転を制限するために医薬容器の長手方向の溝肩に係合するように配置された突出部を含む。
本明細書中に記載の任意の組成物を、本明細書中に示し、そして記載した任意の適切なタイプの注射器を使用して注射することができる。本明細書中に記載の任意の方法を、本明細書中に示し、そして記載した任意の適切なタイプの注射器を使用して実施することができる。この様式では、非外科的アプローチを介した標的化薬物送達の利点を得ることができる。例えば、いくつかの実施形態では、装置は、医薬容器、針アセンブリ、およびピストンアセンブリを含む。医薬容器は、一定用量の医薬(例えば、薬物または細胞治療薬(例えば、ステロイド処方物)または細胞懸濁液(例えば、幹細胞懸濁液)など)を含む。用量は、少なくとも約20μL、少なくとも約50uL、少なくとも約100μL、少なくとも約200μL、または少なくとも約500μLの送達体積を有する。1つの実施形態では、本明細書中に記載のデバイスから上脈絡膜腔内への治療処方物の送達量は、約10μL〜約200μL(例えば、約50μL〜約150μL)である。別の実施形態では、約10μL〜約500μL(例えば、約50μL〜約250μL)を、上脈絡膜腔に非外科的に投与する。
針アセンブリは、医薬容器の遠位端部に連結し、接触面および針を含む。本明細書中に記載のように、接触面は、眼の標的表面に接触するように構成され、凸面および/またはシーリング部を含むことができる。針は、ベースに連結されている。ピストンアセンブリの遠位端部は、医薬容器内に移動可能に配置されたエラストマー部材を含む。ピストンアセンブリの近位端部は、針アセンブリを介して一定用量の医薬を送達させるための医薬容器内のエラストマーを移動する力を受けるように構成されている。針アセンブリおよびピストンアセンブリは、前記用量の送達後30分以内に測定した眼圧が用量の送達前に測定した眼圧の5%、10%、15%、20%、または25%以内であるように、前記用量の薬物が眼の上脈絡膜腔内に送達されるように集合的に構成されている。
いくつかの実施形態では、装置は、医薬容器、針アセンブリ、およびピストンアセンブリを含む。医薬容器は、一定用量の医薬(例えば、トリアムシノロン組成物などのステロイド性組成物など)を含む。針アセンブリは、医薬容器の遠位端部に連結し、接触面および針を含む。本明細書中に記載のように、接触面は、眼の標的表面に接触するように構成され、凸面および/またはシーリング部を含むことができる。針は、ベースに連結されている。ピストンアセンブリの遠位端部は、医薬容器内に移動可能に配置されたエラストマー部材を含む。ピストンアセンブリの近位端部は、針アセンブリを介して一定用量の医薬を送達させるための医薬容器内のエラストマーを移動する力を受けるように構成されている。針アセンブリおよびピストンアセンブリは、用量に起因する治療応答が、硝子体内送達方法、局所送達方法、非経口送達方法、または経口送達方法のうちの任意の1つを介した対応する用量の医薬の送達に起因する治療応答と実質的に等価であるように、眼の上脈絡膜腔中に前記用量の医薬が送達されるように集合的に構成されている。投薬量は、対応する投薬量の約75%未満である。
いくつかの実施形態では、装置は、医薬容器、針アセンブリ、およびピストンアセンブリを含む。医薬容器は、一定用量の医薬(例えば、トリアムシノロン組成物などのステロイド性組成物など)を含む。針アセンブリは、医薬容器の遠位端部に連結し、接触面および針を含む。本明細書中に記載のように、接触面は、眼の標的表面に接触するように構成され、凸面および/またはシーリング部を含むことができる。針は、ベースに連結されている。ピストンアセンブリの遠位端部は、医薬容器内に移動可能に配置されたエラストマー部材を含む。ピストンアセンブリの近位端部は、針アセンブリを介して一定用量の医薬を送達させるための医薬容器内のエラストマーを移動する力を受けるように構成されている。針アセンブリおよびピストンアセンブリは、用量に起因する眼内Cmaxが、硝子体内送達方法、局所送達方法、非経口送達方法、または経口送達方法のうちの任意の1つを介した対応する用量の前記医薬の送達に起因する眼内Cmaxより高い(例えば、少なくとも約1.25倍、1.5倍、または2倍である)ように、眼の上脈絡膜腔中に前記用量の医薬が送達されるように集合的に構成されている。
針アセンブリおよびピストンアセンブリは、用量に起因する眼内AUCが、硝子体内送達方法、局所送達方法、非経口送達方法、または経口送達方法のうちの任意の1つを介した対応する用量の医薬の送達に起因する眼内AUCより高い(例えば、少なくとも約1.25倍、1.5倍、または2倍である)ように、眼の上脈絡膜腔中に前記用量の医薬が送達されるように集合的に構成されている。
図5〜18は、1つの実施形態による、例えば、眼組織に医薬を送達させるように構成された医療用注射器100を図示する。医療用注射器100を、本明細書中に記載の任意の方法および治療処方物と併せて使用することができる。より具体的には、医療用注射器100(本明細書中で「注射器」ともいう)は、少なくとも一部が眼組織内への薬物処方物の送達に関連する制約および/または課題に基づいたサイズ、形状、および/または構造を有し得る。例えば、本明細書中でさらに詳細に示すように、従来のデバイスおよび/または針を使用した眼組織内への医薬の送達により、用量の不十分な送達、注射した医薬の有効性の低下、望ましくない細胞の播種、外傷などが起こり得る。したがって、医療用注射器100は、眼の一部(その後部領域など)に医薬を有効に送達させるサイズおよび/または構造を有し得る。
示すように、医療用注射器100は、ハンドル110、バレル130、ピストン150、針ハブ160、およびキャップ170を含む。ハンドル110は、任意の適切な形状、サイズ、および/または構造であり得る。例えば、いくつかの実施形態では、ハンドル110は、片手または両手で注射器100を操作することができる人間工学に基づいた形状および/またはサイズを有し得る。ハンドル110は、近位端部111および遠位端部112を有し、内部体積113を画定する(例えば、図9を参照のこと)。本明細書中にさらに詳細に記載するように、ハンドル110の内部体積113は、バレル130およびピストン150の少なくとも一部を収納し、そして/または収容するように構成されている。
図7〜9に示すように、ハンドル110は、第1のハンドル部材115Aを第2のハンドル部材115Bに連結することによって形成される。ハンドル部材115Aおよびハンドル部材115Bは、比較的薄いシェルなどであり得るか、任意の適切な材料(上記の生体適合性材料など)から形成することができる。換言すれば、ハンドル部材115Aおよび1158Bは、実質的に中空であり得、そして/または内部体積(例えば、内部体積113)を画定することができる。第1のハンドル部材115Aは、近位端部116Aおよび遠位端部117Aを有する。さらに、第1のハンドル部材115Aは内面118Aを有し、内面118Aは、任意の適切な形体、切り欠き、カップラ、壁など(これらのいずれかを使用して、第1のハンドル部材115Aの第2のハンドル部材115Bへの連結を容易にし、そして/またはピストン150および/またはバレル130の一部を係合することができる)を含むことができる。例えば、図9に示すように、第1のハンドル部材115Aの内面118Aは、リブ120A、保持部材119A、および少なくとも1つのカップラ121Aを形成することができ、これらを、とりわけ(iner alia)、本明細書中にさらに詳細に記載するように、それぞれ、バレル130、ピストン150、および/または第2のハンドル部材115Bを係合するために使用することができる。
同様に、第2のハンドル部材115Bは、近位端部116Bおよび遠位端部117Bを有する。第2のハンドル部材115Bはまた、内面118Bを有し、この内面118Bは、リブ120B、保持部材119B、および少なくとも1つのカップラ(coupled)121Bを形成し、本明細書中にさらに詳細に記載するように、それぞれ、バレル130、ピストン150、および第1のハンドル部材115Aを係合するために使用することができる。図9中に示すように、例えば、第1のハンドル部材115Aおよび第2のハンドル部材115Bは、ハンドル100を集合的に形成するように共に連結される。第1のハンドル部材115Aおよび第2のハンドル部材115Bを、任意の適切な部材中で連結することができる。例えば、いくつかの実施形態では、第2のハンドル部材115Bの保持部材119Bは、第1のハンドル部材115Aの保持部材119Aの一部を噛み合って収納するように構成された開口部などを画定することができる。同様に、第2のハンドル部材119Bの少なくとも1つのカップラ121Bは、第1のハンドル部材115Aの関連するカップラ121Aの一部を噛み合って収納するように構成された開口部を画定することができる。いくつかの実施形態では、第1のハンドル部材115Aの保持部材119Aおよびカップラ121Bを、第2のハンドル部材115Bの保持部材119Bの内面およびカップラ121Bを圧迫または摩擦嵌めするように構成することができ、それにより第1のハンドル部材115Aを第2のハンドル部材115Bと連結させて操作可能である。他の実施形態では、第1のハンドル部材115Aおよび第2のハンドル部材115Bを、任意の適切な方法(例えば、接着剤、超音波溶接、および/または機械的締結具など)を介して連結することができる。さらに、図9に示すように、第1のハンドル部材115Aを第2のハンドル部材115Bに連結する場合、ハンドル部材115Aおよび115Bの内面118Aおよび118Bは、それぞれ、ハンドル110の内部体積113を集合的に画定する。
注射器100のバレル130は、任意の適切な形状、サイズ、または構造であり得る。図10に示すように、バレル130は、近位端部131および遠位端部132を有し、これらを通してルーメン133を画定する。さらに、バレル130は、一連のスロット136(図10中には1つのみを示す)およびグリップ部137を画定する外面を有する。グリップ部137を、使用者に注射器100を係合するための所定の位置を提供することによってデバイスの使用を容易にするように構成することができる。グリップ部137は、いくつかの例では、グリップ部137と使用者の指および/または手との間の摩擦を増大することができる任意の適切な表面仕上げなどを有し得る。他の実施形態では、バレル130は、グリップ部を含まない。
本明細書中にさらに詳細に記載するように、バレル130のルーメン133は、ピストン150の少なくとも一部を移動可能に収納する。さらに、ルーメン133の少なくとも一部は、医薬(例えば、トリアムシノロンアセトニドなどのコルチコステロイド、または本明細書中に記載の任意の他の医薬)を収納し、保存し、収容し、そして/または、そうでなければ、含むように構成された医薬体積を画定することができる。いくつかの実施形態では、バレル130の少なくとも一部は、実質的に透明であり得、そして/または使用者がルーメン133内の流体(例えば、医薬/治療処方物)の体積を視覚的に点検することが可能なように構成されたインジケータなどを含むことができる。いくつかの例では、かかるインジケータは、例えば、バレル130内に配置された流体体積に関連する任意の数のラインおよび/または印であり得る。他の実施形態では、バレル130は、実質的に不透明であり得、そして/またはインジケータなどを含まない。
本明細書中にさらに詳細に記載するように、遠位端部132は、針ハブ160と物理的且つ流体的に連結するように構成されたカップラ138を含み、そして/または形成する。バレル130の近位端部131は、フランジ付き端135を含み、一連のスロット136(図10中には1つのスロットのみを示す)を画定する。上記のように、バレル130の少なくとも一部は、ハンドル110の内部体積113内に配置される(例えば、図16を参照のこと)。具体的には、バレル130の少なくとも近位端部131を、ハンドル110がバレル130に対して移動することができるような様式でハンドル110内に挿入することができる。換言すれば、バレル130の少なくとも近位端部131を、ハンドル110によって確定される内部体積113内に移動可能に配置することができる。さらに、バレル130の近位端部131をハンドル110中に配置する場合、ハンドル部材115Aおよび115Bのリブ120Aおよび120Bは、それぞれ、バレル130によって確定されたその関連するスロット136中に移動可能に配置される。かかる配置は、例えば、バレル130に対するハンドル110の運動範囲を画定し得る。かかる配置はまた、近位方向または遠位方向のバレル130に対するハンドル110の並進運動を可能にしながらバレル130を軸とするハンドル110の回転運動を制限することができる。この様式では、注射操作中、使用者によって印加された実質的に全ての力は、遠位方向にハンドル110(したがって、ピストン150にも)を推進させ、且つバレル130内のピストン150を回転させないであろう。バレル130内のピストン150(特に、エラストマー部材155)の回転運動の制限により、注射操作を一貫して実施することができる。例えば、バレル130内のエラストマー部材155の回転運動の制限により、エラストマー部材155とバレル130との間の静摩擦係数を克服するのに必要な力は、印加した力が並進成分(すなわち、遠位)および回転成分の両方を含む場合より、(部品間および/または注射間で)より一貫するであろう。下記のように、この配置により、注射操作中にハンドル110での「抵抗消失」をより一貫して感じるのが容易になる。
さらに、バレル130のフランジ付き端135ならびにハンドル部材115Aおよび115Bの内面118Aおよび118Bの配置は、それぞれ、近位方向または遠位方向へのバレル130に対するハンドル110の並進運動範囲を画定することができる(例えば、図16を参照のこと)。
注射器100のピストン150は、任意の適切な形状、サイズ、および/または構造であり得る。例えば、前述の図7を参照すると、ピストン(pison)150は、ハンドル110および/またはバレル130にそれぞれ関連するサイズおよび形状を有することができ、それにより、ピストン150の少なくとも一部をハンドル110および/またはバレル130内に配置することができる。より具体的には、ピストン150は、近位端部151および遠位端部152を有する。ピストン150の近位端部151は、ハンドル110の内部体積113内に配置されるように構成されている。図7に示すように、ピストン150の近位端部151は、開口部154を画定するタブ153などを含み、それにより、ハンドル部材115Aおよび115Bの保持部材119Aおよび119Bの少なくとも一部をそれぞれ収納することができる。例えば、いくつかの実施形態では、組み立ておよび/または製造工程中ならびにハンドル部材115Aおよび115Bの連結前に、ピストン150の近位端部151を、保持部材119Bの少なくとも一部がピストン150によって確定される開口部154内に配置されるように、第2のハンドル部材115Bの保持部材119Bに対して位置づけることができる。換言すれば、第1のハンドル部材115Aを第2のハンドル部材115Bに連結する前に、ピストン150の近位端部151またはその付近のタブ153を、保持部材119Bの一部の周囲に配置することができる。そのようなものとして、ピストン150を、ハンドル110に固定して連結することができる。
ピストン150の遠位端部152は、バレル130のルーメン133中に移動可能に配置されるように構成されている。図7に示すように、ピストン150の遠位端部152は、エラストマー部材155を含み、そして/またはこの部材に連結されている。いくつかの実施形態では、エラストマー部材155は、ピストン150と一体となって形成することができる(例えば、オーバーモールドすることができるなど)。他の実施形態では、エラストマー部材155を、ピストン150と個別に形成し、ピストン150に連結することができる。エラストマー部材155は、不活性および/または生体適合性の材料から作製することができ、任意の適切な硬さおよび/または硬度を有し得る。例えば、いくつかの実施形態では、エラストマー部材155を、ゴム、シリコーン、プラスチック、ナイロン、ポリマー、任意の他の適切な材料、またはその組み合わせから形成し、そして/またはこれらから構築することができる。いくつかの実施形態では、エラストマー部材155の少なくとも一部を、その元の形状を実質的に維持しながら変形などを行えるように構成することができる。すなわち、エラストマー部材155は、エラストマー部材155が実質的に再構成などを受けるのを防止しながら少なくともいくらかが変形できるのに十分に低い硬度を有し得る。
エラストマー部材155を、エラストマー部材155の外面がルーメン133を画定するバレル130の内面と接触するように、ルーメン113中に配置することができる。いくつかの実施形態では、エラストマー部材155およびバレル130の内面は、実質的に流体密封性のシールおよび/または気密シールを集合的に形成し、例えば、バレル130内に配置された物質(例えば、医薬)の漏出、ガス抜け、および/または汚染などを防止することができる。さらに、エラストマー部材155は、印加された力が所定の閾値未満である場合にバレル130内のピストン150および/またはエラストマー部材155の動きが制限されるような、サイズ、形状を有することができ、そして/またはそのような材料から構成することができる。本明細書中にさらに詳細に記載するように、この様式では、ピストン150を、例えば、ハンドル110上に印加された力が標的組織に医薬を注射するのに十分になるまで、バレル130に対して実質的に固定した位置に維持することができる。本明細書中にさらに詳細に記載するように、いくつかの実施形態では、エラストマー部材155のサイズ、形状、および/または構造を、例えば、バレル130内でピストン150を移動させるために使用される力量を増加または減少させるために変化させることができ、この力量は、いくつかの例では、標的組織などに関連する1つまたはそれを超える(one ore more)特徴に基づき得る。
注射器100の針ハブ160は、任意の適切な形状、サイズ、および/または構造であり得る。図11〜13、15、および16に示すように、針ハブ160は、近位端部161、遠位端部162、インジケータ部168、および一対のタブ164を有し、ルーメン167を画定する(例えば、図16を参照のこと)。針ハブ160の近位端部161は、バレル130の遠位端部132に連結するように構成されている。例えば、針ハブ160は、針ハブ160をバレル130と連結し、針ハブ160のルーメン167がバレル130のルーメン133と流体連通するようにバレル130のカップラ138と噛み合って係合することができるカップラ163(例えば、図16を参照のこと)を含むことができる。いくつかの実施形態では、針ハブ160のカップラ163およびバレル130のカップラ138は、ねじカップリングなどを形成することができる。かかる実施形態では、使用者は、例えば、バレル130に対して針ハブ160が回転するようにタブ164を係合することができ、それにより、バレル130のカップラ138上に針ハブ160のカップラ163をねじ込むことができる。いくつかの実施形態では、針ハブ160のカップラ163は、連結したときにバレル130の遠位端部132と流体密封性のシールを形成するように構成されたロック機構など(例えば、Luer−Lok(登録商標)(または他のロック機構)など)であり得る。下記のように、針ハブ160の遠位端部162は、ベース165を含み、そして/またはこれに連結し、このベース165がマイクロニードル166に連結し、そして/またはマイクロニードル166を形成する。針ハブ160のインジケータ部168は、マイクロニードル166の1つまたはそれを超える特徴に関連する可視表示を提供するように構成されている。例えば、この実施形態では、インジケータ部168を、マイクロニードル166の有効長に関連する可視表示(例えば、図12に示すように、「900」マイクロメートル)を提供するように構成することができる。
ベース165は、任意の適切な形状、サイズ、および/または構造であり得、注射事象中に眼組織の一部に接触するように構成することができる。例えば、示すように、ベース165は、物質が針を通じて標的組織内に運搬されるときに標的組織の標的表面に接触するように構成された凸形の遠位端面を有する(例えば、図18を参照のこと)。いくつかの実施形態では、遠位端面は、遠位端面が標的表面に接触したときに標的表面と実質的に流体密封性のシールを画定するように構成されたシーリング部(図中に特定せず)を含む。例えば、ベース165の遠位端面は、シーリング部が標的表面と近接して実質的に流体密封性のシールを形成するように標的表面を変形させることができる。いくつかの実施形態では、シーリング部は、マイクロニードル166に関して対称であり得る。
いくつかの実施形態では、ベース165を、相対的に軟質であり、そして/または硬度が相対的に低い材料またはその組合せから形成することができる。いくつかの例では、ベース165を、眼組織と接触して位置づけたときに眼組織の損傷を制限および/または防止するのに十分に低い硬度を有する材料から形成することができる。いくつかの例では、ベース165を、眼組織と接触して位置づけたときに(例えば、弾性的または可塑的に)変形するように構成することができる。他の実施形態では、ベース165を、ベース165を標的組織に接触させ、そして/または標的組織に押し付けて位置づけたときに標的組織(ベースではない)が変形するのに十分な硬さの材料から形成することができる。いくつかの実施形態では、例えば、ベース165を、医療グレードのステンレス鋼から構築し、このベースは約1.6μmRa未満の表面仕上げを有する。この様式では、表面仕上げは、ベース165と標的組織との間の実質的に流体密封性のシールの形成を容易にすることができる。
さらに、ベース165が針ハブ160に連結したとき、マイクロニードル166によって画定されたルーメン169は、針ハブ160のルーメン167と流体連通する(例えば、図16を参照のこと)。したがって、本明細書中にさらに詳細に記載するように、物質は、針ハブ160のルーメン167およびマイクロニードル166のルーメン169中を流れて標的組織中に注射することができる。
マイクロニードル166は、患者の標的組織を穿刺するように構成された任意の適切なデバイスまたは構造であり得る。例えば、マイクロニードル166は、眼組織を穿刺するように構成された本明細書中に記載の任意のマイクロニードルであり得る。いくつかの実施形態では、マイクロニードル166は、30ゲージマイクロニードル、32ゲージマイクロニードル、または34ゲージマイクロニードルであり得る。図13に示すように、マイクロニードル166は、ベース165の遠位面から距離D(本明細書中で「有効長」ともいわれる)伸長している。いくつかの実施形態では、マイクロニードル166の形状および/またはサイズは、標的組織の少なくとも一部に対応し得る。例えば、いくつかの実施形態では、マイクロニードル166の有効長(例えば、ベース165の外側または遠位側のマイクロニードル166の部分)は、マイクロニードル166を眼組織内に挿入したときに、マイクロニードル166の一部が強膜または眼の上脈絡膜腔中に配置されるように眼組織の一部に対応し得る。具体的には、この実施形態では、有効長および/または距離Dは、約900マイクロメートル(μm)である。さらに、針ハブ160のインジケータ部168を、使用者が可視表示によって関連する有効長および/または距離Dを得られるように構成することができる。図11〜13に示していないが、いくつかの実施形態では、マイクロニードル166は、標的組織内へのマイクロニードル166の尖端の穿孔および/または挿入を容易にすることができるベベルの幾何学的性質(例えば、ベベル角度、ベベルの高さ、またはベベルアスペクト比など)を有することができ、マイクロニードル166の開口部(示さず)を、注射事象中に所望の領域内に維持することができる。いくつかの実施形態では、本明細書中に記載のマイクロニードル166または任意のマイクロニードルは、2013年8月27日に出願され、発明の名称が「Apparatus and Method for Drug Delivery Using Microneedles」である国際公開番号WO2014/036009号(出願番号PCT/US2013/056863号)および/または2014年5月2日に出願され、発明の名称が「Apparatus and Method for Ocular Injection」である国際公開番号WO2014/179698号(国際出願番号PCT/US2014/036590号)(その全体が全ての目的のために本明細書中で参考として援用される)に示され、そして記載されたタイプのベベルまたは他の特徴を含むことができる。
上記のように、バレルのルーメン133、針ハブ160のルーメン167、およびマイクロニードル166のルーメン169が流体流路を画定し、この流路を通じてバレル130内に含まれる医薬および/または物質が流れ、例えば、標的組織内に注射することができるように、ベース165は、針ハブ160に連結することができ、さらに、バレル130に連結する。
注射器100のキャップ170は、バレル130の遠位端部132に隣接して取り外し可能に配置され、針ハブ160の少なくとも一部を実質的に収容、覆い、包囲、保護、隔離などを行うように構成されている。より具体的には、キャップ170を、キャップ170の内部体積174(例えば、図14を参照のこと)内に針ハブ160の少なくとも一部を位置づけるように医療用注射器100の残部に対して移動することができる。そのようなものとして、キャップ170は、針ハブ160のサイズおよび/または形状と関連し、そして/または針ハブ160のサイズおよび/または形状に少なくとも部分的に基づいたサイズおよび/または形状を有し得る。いくつかの実施形態では、キャップ170および針ハブ160の一部は、集合的に摩擦嵌めなどを画定することができ、針ハブ160に対して実質的に固定した位置でキャップ170を維持して操作することができる。さらに、いくつかの実施形態では、キャップ170および針ハブ160の一部は、実質的に流体密封性のおよび/または実質的に気密性のシールを集合的に形成することができ、それにより、薬物送達デバイス100の使用前にマイクロニードル166の滅菌状態を維持することができる。例えば、示していないが、キャップ170は、使用前のマイクロニードル166の滅菌状態を維持するように構成されたプラグ、シール、および/または滅菌部材(例えば、ワイプ、パッドなど)などを含むことができる。さらに、図14に示すように、キャップ170は、使用者にマイクロニードル166のサイズおよび/または有効長に関連する可視表示を提供することができるインジケータ部173を含む。いくつかの実施形態では、インジケータ部173は、針ハブ160のインジケータ部168と形態および機能が実質的に類似し得、実質的に同一の可視表示を提供するように構成することができる。
図15〜18に示すように、いくつかの例では、使用者(例えば、医師、技師、看護師、内科医、眼科医など)が、1つの実施形態の眼の上脈絡膜腔に薬物処方物を送達させるように注射器100を操作することができる。いくつかの例では、注射事象前に、使用者は、例えば、バレル130の遠位端部132を、流体リザーバなどならびに/または一定体積の医薬および/もしくは薬物処方物をバレル130のルーメンに移行させるための任意の適切な移行デバイス(示さず)に連結することができる。例えば、いくつかの実施形態では、バレル130の遠位端部132を、薬物処方物(本明細書中に記載の薬物処方物など)を含む流体リザーバを穿刺するように構成された穿刺部材を有する移行アダプタなどに物理的および流体的に連結することができる。かかる移行アダプタは、2014年5月2日に出願され、発明の名称が「Apparatus and Method for Ocular Injection」である国際公開番号WO2014/179698号(国際出願番号PCT/US2014/036590号)(その全体が全ての目的のために本明細書中で参考として援用される)に示され、そして記載されたアダプタ21280に類似し得る。そのようなものとして、穿刺部材を、移行アダプタを流体リザーバと流体連通するように位置づける。移行アダプタをバレル130に物理的および流体的に連結する場合、簡潔には、移行アダプタを、バレル130のルーメン133を流体リザーバと流体連通するように位置づける。
バレル130が流体リザーバ(示さず)に流体連通している場合、使用者は、ハンドル110をバレル130に対して近位方向に移動し、それにより、バレル130のルーメン133内に配置されたピストン150を近位方向に移動させることによって注射器100を操作することができる。そのようなものとして、ピストン150のエラストマー部材155に対して遠位のバレル130によって画定されたルーメン133部分に関連する体積は増加し、エラストマー部材155に対して近位のルーメン133部分に関連する体積は減少する。いくつかの実施形態では、エラストマー部材155とバレル130の内面との間に画定された摩擦嵌めおよび/または流体シールは、ピストン150の近位側への移動(例えば、エラストマー部材155に対して遠位のルーメン133部分の体積の増加)によりそのルーメン133部分内に陰圧差を生じ、それにより、一定体積の医薬および/または薬物処方物を流体リザーバからエラストマー部材155に対して遠位のルーメン133部分(例えば、医薬体積)に引き出す操作を行うことができるようなものであり得る。いくつかの実施形態では、所定体積の薬物処方物を、バレル130のルーメン133中に引き出すことができる。他の実施形態では、ルーメン133中に引き出される薬物処方物の体積は、予め決定されていない。バレル130中に所望の量の薬物処方物が含まれる場合、使用者は、例えば、移行アダプタ(示さず)からバレル130を切り離すことができる。さらに、いくつかの実施形態では、バレル130のカップラ138および/または遠位端部132は、バレル130の外側の体積からバレル130のルーメン133を流体的に隔離するように構成された自己シーリングポートおよび/または任意の他の適切なポートを含むことができる。流体リザーバからバレル130のルーメン133中への一定体積の薬物処方物(drug formation)の移行として上に記載しているが、他の実施形態では、例えば、製造過程中および/または使用前の任意の他の時期に注射器100に予め充填することができる。
いくつかの例では、バレル130中に所望の量の薬物処方物が含まれる場合、使用者は、針ハブ160(例えば、キャップ170内に配置されているか、キャップ170内に配置されていない)をバレル130の遠位端部132に連結し、それにより、マイクロニードル166のルーメン169をバレル130のルーメン133と流体連通するように配置するように注射器100を操作することができる。針ハブ160がバレル130と連結している場合、使用者は、キャップ170が針ハブ160付近に配置されている場合にキャップ170を針ハブ160から取り外すことができる。他の例では、キャップ170を事前に取り外すことができる。そのようなものとして、使用者は、マイクロニードル166が所望の注射部位またはその付近に配置されるように注射器100を眼組織に対して位置づけることができる。いくつかの例では、注射部位は、例えば、縁32から所定の距離にあり得る。例えば、図17に示すように、注射部位は、約1mm、約2mm、約3mm、約4mm、約5mm、約6mm、約7mm、約8mm、約9mm、約10mm、またはそれを超える縁32からの距離Dであり得る。他の例では、注射部位は、眼の任意の適切な部分に関連し得る。
マイクロニードル166が所望の注射部位またはその付近にある場合、針ハブ160のベース165を、マイクロニードル166が標的表面に挿入されるように眼10の標的表面に押し付けることができる。そのようなものとして、針ハブ160のベース165は、標的表面(例えば、図18に示すように、眼10の結膜45)を変形させ、窪みを画定し、そして/または「窪み」を形成することができる。「窪み」は、マイクロニードル166を介したバレル130から標的領域への医薬の所望の移行を容易にすることができる。針ハブ160のベース165およびそれによる窪みを、手順を通してかかる位置(例えば、SCS36中への医薬の注射)に維持することができる。この様式では、「窪み」(例えば、ベース165の遠位面と標的位置の表面との間の境界)は、注射中および注射後の標的領域からの医薬の滲出を制限および/または防止し、それにより、標的領域(例えば、SCS36)への医薬の望ましい移行を促進することができる。上記のように、いくつかの実施形態では、ベース165の遠位(または接触)面は、凸面であり得るシーリング部を含むことができ、この面は平滑仕上げ(例えば、Ra=1.6μm未満の表面仕上げ)などを有する。
さらに、いくつかの実施形態では、マイクロニードル166を、眼10内に実質的に垂直または約80°〜約100°の角度で挿入し、短い穿通距離(例えば、約1.1mm、約1mm、約0.9mm、またはそれ未満)で上脈絡膜腔に到達させる。これは、急角度で上脈絡膜腔にアプローチし、強膜20および他の眼組織を通してより長い穿通経路が必要であり、方法の侵襲性、マイクロニードル跡のサイズが増大し、結果的に感染および/または血管破裂のリスクが増大する従来の長いマイクロニードル166またはカニューレと対照的である。このような長いマイクロニードル166の場合、本明細書中に記載のマイクロニードル(micromicroneedle)166アプローチと比較して挿入深度を正確に調節することができない。
一旦マイクロニードル166の遠位端部が眼10のSCS36内、強膜下部20内、および/または脈絡膜上部28内のうちの少なくとも1つに配置された場合(図18)、医薬を、バレル130から運搬することができる。より具体的には、結膜45で窪みを維持しながら、使用者は、ハンドル110上に力を印加して注入事象を開始することができる。挿入中などのいくつかの例では、使用者によってハンドル110上に印加された力は、マイクロニードル166の遠位尖端が所望の位置内に配置されていないとき(例えば、マイクロニードル166が眼10の強膜20中にあるが、SCS36中にないとき)、バレル130内のピストン150を移動させるのに不十分であり得る。別の方法では、注射器100を、使用者が薬物処方物の少なくとも一部を領域に送達させるのを補助するように構成しながら、別の異なる領域への送達を制限および/または防止するように構成するか、「較正」することができる。
いくつかの実施形態では、例えば、薬物処方物を強く確信して標的領域に送達させることができるように、マイクロニードル166の遠位尖端が標的領域にある場合に使用者にその情報を提供するように注射器100を構成することができる。例えば、注射器100を、マイクロニードル166の遠位尖端がより深度の高い強膜20などの眼10の領域内に配置されたときにバレル130のルーメン133内のピストン150の移動を制限するように構成することができる。いくつかの例では、注射器100は、印加した力が約6ニュートン(N)などの所定の閾値未満であるときにルーメン133内のピストン150の移動を制限することができる。逆に(Conversly)、マイクロニードル166の遠位尖端が標的位置(例えば、SCS36などのより低い密度を有する領域)内に配置されたとき、および約6N未満の規模の力がピストン150および/またはハンドル110上に印加されたときに注射器100はバレル130内のピストン150を移動させることができる。この様式では、このシステムを、使用者が強く確信して薬物処方物を標的領域に送達することができるように使用者にフィードバック(例えば、触覚フィードバック)を提供するように構成するか、「較正」することができる。いくつかの例では、使用者は、医薬を眼に運搬するかどうかを決定するために、バレル130内のピストン150の移動、移動の不足を観察することができる。医薬が運搬されなかった場合、使用者はそれに応じて応答することができる。例えば、使用者は、システムを再編成し、異なる注射部位に再配置し、そして/または異なるサイズのマイクロニードル166(例えば、異なるマイクロニードル166長)を使用することができる。
例として、使用者は、眼10内の所望の注射位置にマイクロニードル166を挿入するように注射器100を操作することができる。いくつかの例では、マイクロニードル166の遠位尖端が所望の位置に配置されず、その代わりに強膜20中に配置された場合、使用者によってハンドル110上に印加された力は、バレル130内のピストン150を移動するのに不十分であり得る。例えば、強膜20は、エラストマー部材155とバレル130の内面との間の摩擦および薬物の特徴(例えば、粘性または密度など)に原因する流れに対する抵抗に併せて、使用者によって印加された力に打ち勝つ背圧を生じ、それにより、強膜20への薬物処方物の送達を防止および/または制限することができる。換言すれば、注射器100は、力が薬物処方物を強膜20に運搬するのに不十分であるように特異的に構成されるか、「較正」される。逆に、マイクロニードル166の遠位尖端が、例えば、眼10のSCS36中に配置されるとき、使用者によって印加された同一の力は、解剖学的相違および/または強膜20とSCS36との間の物質特性(例えば、密度など)の相違に一部基づいてバレル内のピストン150を移動させるのに十分であり得る。換言すれば、力は、SCS36によって生じる背圧に打ち勝つのに十分であり得る。この様式では、薬物処方物(例えば、医薬(例えば、コルチコステロイド(例えば、トリアムシノロン)、VEGFインヒビター、その組み合わせ、または本明細書中に記載の任意の他の医薬など))をSCS36領域のみに送達することができるように、確実にマイクロニードル166の遠位尖端がSCS36中および/またはSCS36付近にあるときにのみ注射が開始されるように注射器100を構成することができる。さらに、SCS36は、マイクロニードル166の遠位尖端からの流れに抵抗および/または対抗する第1の圧力を生じ、強膜20は、マイクロニードル166の遠位尖端からの流れに抵抗および/または対抗する第2の圧力を生じ、この第2の圧力は第1の圧力より高い。この様式では、使用者は、マイクロニードル166の遠位尖端が強膜20からSCS36付近に移行したときにハンドル110で抵抗消失を感知することによって情報が提供され得る。
いくつかの実施形態では、印加される力は、約2N、約3N、約4N、約5N、約6N、またはそれを超え得る(その間の全ての範囲が含まれる)。いくつかの実施形態では、ピストン150およびバレル130を、力によってバレル130内に約100kPaと約500kPaとの間の注入圧を生じるように集合的に配置することができる。例えば、いくつかの実施形態では、注入圧は、約100kPa、110kPa、120kPa、130kPa、140kPa、150kPa、160kPa、170kPa、180kPa、190kPa、200kPa、220kPa、240kPa、260kPa、280kPa、300kPa、320kPa、340kPa、360kPa、380kPa、400kPa、420kPa、440kPa、460kPa、または約480kPa(その間の全ての範囲および値が含まれる)であり得る。注入圧は、SCS36によって生じる背圧に打ち勝つのに十分であるが、強膜20によって生じた背圧に打ち勝つのに不十分であり得る。いくつかの実施形態では、力は、バレル130および/もしくはピストン150の直径、薬物処方物の粘性、ならびに/またはバレル130および/もしくはピストン150の材料に応じて変動し得る。この様式では、ピストン150、バレル130、および/または薬物処方物の変動と無関係に、注射器100は、バレル130内に約100kPaと約500kPaとの間の注入圧を生じる。
いくつかの実施形態では、注射器100を、ピストン150が横断する注射距離が実質的に全ての所望の用量の薬物処方物をSCS36中に送達させるのに十分であるように構成することができる。他の実施形態では、注射器100を、ピストン150が横断する注射距離が所望の用量の一部のみの薬物処方物をSCS36中に送達するのに十分であるように構成することができる。かかる実施形態では、注射器100を、SCS36中への薬物処方物の送達を開始する(例えば、マイクロニードル166の遠位尖端がSCS36内に配置されたという情報を使用者に提供する)ように構成することができる(例えば、使用者は、ピストン150が移動したこと(したがって、マイクロニードル166の望ましい位置を示す)を認めるか、そうでなければ検知するであろう)。別の方法では、注射器100は、マイクロニードル166の遠位尖端がSCS36内にあるかどうかの決定において薬物処方物の送達開始によって使用者を補助することができる。かかる実施形態では、注射距離は、第1の注射距離であり得る。次いで、使用者は、例えば、ピストン150に手動力を印加することによって(例えば、本明細書中に記載のように、バレル130に対してハンドル110を移動させることによって)ピストン150の遠位端部を第2の注射距離に移動させることができる。
医薬容器からの医薬の望ましい運搬後、ハブ160を、眼が望ましい医薬を吸収するための期間にわたって標的表面と接触させたままで維持することができる。この様式では、医薬は、注射部位(例えば、マイクロニードル166が結膜を穿孔した部位)から医薬が滲出することなく眼の後ろの組織を通じて拡大し得る。上記のように、いくつかの実施形態では、ベース165の遠位端面は、針跡に沿った眼からの医薬の移動を制限するための結膜と実質的に流体密封性のシールを形成するように構成されたシーリング部を含むことができる。この様式では、本明細書中に記載の注射器100および方法は、眼の所望の領域への所望の用量の送達を容易にすることができる。
有効長が約900μmのマイクロニードル166を上に記載しているが、他の実施形態では、注射器100を、任意の適切な有効長を有するマイクロニードルを含む針ハブに連結することができる。例えば、図19および20は、別の実施形態の針ハブ260を示す。針ハブ260は、近位端部261、遠位端部262、およびインジケータ部268を有する。いくつかの実施形態では、針ハブ260は、図11〜13を参照して上に詳述の針ハブ160と形態および機能が実質的に類似し得る。したがって、針ハブ260の一部は、本明細書中にさらに詳細に記載していない。しかし、針ハブ260は、マイクロニードル160の有効長を超える有効長を有するマイクロニードル266を含むベース265に連結していることが異なり得る。例えば、この実施形態では、マイクロニードル266は、約1100μmの距離Dでベース265から伸長している。さらに、針ハブ260のインジケータ部268は、有効長および/または距離Dに関連した可視表示を示すように構成されている(例えば、図19および20中に文字「1100」を使用して示す)。
さらに他の実施形態では、注射器は、有効長が約200μmと約1500μmとの間のマイクロニードルを含むことができる。短い有効長のマイクロニードル(例えば、約200μmと約400μmとの間の長さ)を、例えば、種々の皮下注射手順で使用することができる。より長い有効長のマイクロニードル(例えば、約1200μmと約1500μmとの間の長さ)を使用した注射器を、例えば、種々の眼手順(網膜下腔中への注射など)で使用することができる。
ここで図21を参照すると、1つの実施形態の眼組織に薬物処方物を送達させるための医療用注射器を使用した方法1000を例示するフローチャートを示す。方法1000は、1001で標的とする位置に眼の表面と接触させて注射器の針ハブの配置する工程を含む。医療用注射器(本明細書中で「注射器」ともいう)は、任意の適切な注射器であり得る。例えば、いくつかの実施形態では、注射器は、上記の注射器100と実質的に類似し得るか同一であり得る。そのようなものとして、注射器は、少なくともハンドル、バレル、ピストン、および針ハブを含むことができる。上記のように、ピストンを、少なくとも一部をハンドル中に配置し、ハンドルに固定して連結することができる。バレルの一部を、例えば、近位方向または遠位方向への相対的移動が可能なようにハンドル中に移動可能に配置することができる。バレルは、ピストンの一部を移動可能に収納するように構成されたルーメンを画定することができ、このルーメンは、一定体積の薬物処方物を収納、保存、および/または含有することができる。針ハブをバレルに連結し、針ハブに連結したマイクロニードルのルーメンを、バレルがマイクロニードルのルーメンと流体連通するように位置づけることができる。
1002で、注射器の一部に第1の力を印加して、標的とする位置に関連する眼の表面の一部を変形させる。例えば、いくつかの例では、使用者は、眼の表面に沿って標的とする位置と注射器を整列させ、眼にマイクロニードルを挿入するために注射器を移動し、眼の表面と接触させて針ハブを位置づけることができる。次いで、使用者は、ハンドルに第1の力を印加することができ、それに応じて、第1の力の少なくとも一部が針ハブから眼の表面に移行する。例えば、いくつかの例では、針ハブが結膜に力を印加し、それにより、結膜に窪みが形成され得る。いくつかの例では、針ハブは、眼に接触したまま注射事象の終了まで眼の一部を変形させ続けることができ、それにより、滲出などを防止することができる。
1003で、注射器の一部に第2の力を印加して、針の遠位面が眼内の所定の深さに配置されるまで、眼の強膜を通じて注射器の針(例えば、マイクロニードル)を移動させる。いくつかの実施形態では、注射器の配列は、針の遠位面を所定の深度に配置する前に、注射器の一部に印加した第2の力が眼組織を通した針の移動に十分であるが、バレル内のピストンの移動には不十分であるような配列であり得る。例えば、いくつかの実施形態では、ピストンは、バレルの内面と摩擦嵌めを形成し、それにより、バレル内のピストンの移動に抵抗する反力を画定し得るエラストマー部材(例えば、プランジャなど)を含むことができる。さらに、いくつかの例では、眼組織は、針の挿入に応答して背圧が生じる。そのようなものとして、眼組織(例えば、強膜)を通じて針を移動させるための力の印加量は、バレル内のピストンを移動し、そして/または薬物処方物を注射するための印加量より小さい可能性がある。
1004で、針を通じて上脈絡膜腔に関連する眼の領域中に一定体積の薬物処方物を排出させる。いくつかの例では、眼の領域を、眼内の所定の深度に配置することができる。より具体的には、注射器が第2の力に応答して薬物処方物を実質的に排出することなく眼を通じて針を移動するように記載されている一方で、注射器の一部(例えば、ハンドル)に印加した第2の力は、針が所定の深度に配置されたときに薬物処方物が針を通じて上脈絡膜腔中に排出されるのに十分であり得る。例えば、いくつかの例では、強膜の密度およびピストンとバレルの内面との間の摩擦力は、集合的に、第2の力に応答したピストンの遠位方向への移動に抵抗するのに十分である。逆に、一旦針の遠位面が眼内の一定の深度(例えば、上脈絡膜腔またはその付近)に配置されると、眼のその部分の密度は、強膜の密度より低い可能性がある。したがって、第2の力に応答した摩擦力および眼の解剖学的性質によって印加された集合的な力が減少する。この様式では、第2の力は、上脈絡膜腔中に薬物処方物を排出するためにピストンがバレル内を遠位方向に移動するのに十分となり得る。いくつかの例では、注射器の一部に第2の力を印加する使用者は、抵抗消失などを感知することができ、この抵抗消失は、針の遠位面が所望の深度に配置されたことの指標であり得る。
方法1000が上に一連の工程を含むように記載されているが、いくつかの例では、方法1000は、任意の数の任意選択的な工程および/または手順前もしくは手順後の工程を含むことができる。例えば、いくつかの実施形態では、臨床研究における眼組織への薬物処方物の送達方法は、方法1000に類似し得、少なくともいくつかの以下の工程を含むことができる:
1.被験者の瞳孔散大を確保する。
2.研究対象の眼を麻酔する(例えば、局所麻酔を使用する)。
3.麻酔適用後、適切な時間をおく。
4.眼を滅菌して準備し、開瞼器を挿入し、標準的ケアによって確実に眼瞼を後退させ、キャリパで注射部位を測定する。
5.研究薬キットを取得する。
6.薬物処方物バイアルを取り出し、使用前に10秒間強く振盪して懸濁液を確実に均一にする。
7.標準的な無菌法を使用してバイアルからプラスチックトップを除去し、バイアルを準備する。
8.注射器を準備する。注射器は、注射器100などの本明細書中に示し、そして記載した任意の注射器であり得る。
a.提供した薬物移行針(滅菌済みで使い捨ての皮下注射針)を微量注射器に取り付ける。
b.セプタムを穿孔することによりバイアル中に薬物移行針を挿入する。
c.バイアルを逆さにし、空気を注入し、微量注射器ハンドルを引き戻すことによって200μLを超える薬物処方物を吸引する。
d.薬物移行針をバイアルから引き抜く。
e.微量注射器ハンドルから薬物移行針を除去し、マイクロニードル(900μm)を取り付ける。マイクロニードルは、上に示し、そして記載したハブ160を含むことができる。
f.注射器をプライミングし、確実にSCS中に100μLの薬物処方物が送達されるのに十分な薬物を利用できるようにする。
9.プライミング後、シリンジ中の薬物の沈降を防止するために滞りなく薬物処方物を注射すべきである。
10.微量注射器を保持し、マイクロニードルを強膜中に眼表面に対して垂直に挿入する。標的とする位置は、縁からおよそ4〜5mmとすべきであり、上脈絡膜注射には、上外側四分円が推奨される位置である。確実にこのアプローチを可能な限り強膜に垂直で行う。手順中いかなるときもマイクロニードルを曲げたり傾けたりしないこと。
11.一旦マイクロニードルが強膜に挿入されると、確実にマイクロニードルのハブを結膜に安定して接触させる。マイクロニードル注射システムの結膜との安定な接触は、マイクロニードルハブ周囲の眼球に僅かな局在した窪みとして認められるであろう。
12.注射手順を通して、この一定の下方への力を印加しながら一方の手でマイクロニードルを安定させる。
13.他方の手を使用して(必要に応じて)、5〜10秒間にわたって100μLまでの薬物処方物が注射されるまで、注射器ハンドルを進行させる。この過程中、結膜と密接に接触するように確実に呼び圧力を針に印加し続ける。
14.マイクロニードルを通じて流れに抵抗がある場合、眼からマイクロニードルを取り出し、任意の問題について眼を試験する。被験体の安全面にリスクがない場合、治験責任医師は、マイクロニードルの開通性を検証する選択をし、元の注射部位に隣接する新規の部位で注射手順を再開する医学的判断を使用するか、より長い(1100μm)マイクロニードルを使用することができる。交換マイクロニードルをプライミングし、100μlの用量を送達させるのに十分な残存量の薬物処方物を微量注射器中に確保する。工程9に記載の微量注射器過程を繰り返す。
15.一旦注射が完了するとマイクロニードルに軽い圧力を維持し、5〜10秒間保持する。
16.綿棒を準備し、眼からマイクロニードルをゆっくり取り出す。同時に、綿棒で注射部位を覆う。
17.確実に取り出しの際の逆流を最小にするために、綿棒に軽い圧力をかけて注射部位上を数秒間保持する。綿棒を除去する。
18.開瞼器を除去する。
19.SCS注射後、倒像検眼鏡で眼を評価する。
あるいは、注射器100などの本明細書中に示し、そして記載した任意の注射器であり得る注射器(例えば、上記工程8)の準備は、以下を含み得る:
a.準備したバイアルアクセスデバイス(滅菌済みで使い捨て)を、バイアルを平面上におきながらバイアル中に前記デバイスを挿入することによって研究薬のバイアルに取り付ける。
b.バイアルアクセスデバイスからキャップを外す。
c.プランジャハンドルを完全に引き戻して、注射器中に空気を引き出す。
d.微量注射器ハンドル(シリンジ)をバイアルアクセスデバイスに取り付け、空気を注入する。
e.バイアルを逆さにし、微量注射器ハンドルを引き戻すことによって200μLを超える薬物処方物を吸引する。
f.バイアルアクセスデバイスを900μm針と交換する。
g.バイアルアクセスデバイスに再度キャップをかぶせる。
h.針キャップまたはキャリパを使用して注射部位に印をつける。
i.微量注射器をプライミングして過剰な空気を除去する。
j.プランジャがシリンジ上の100μLの印に到達するまでハンドルを押し下げる。
本明細書中に記載の医療用注射器および方法を、針および医薬を含むリザーバを含むデバイスを含むものとして示しているが、他の実施形態では、医療機器またはキットは、疑似医薬注射器を含むことができる。いくつかの実施形態では、疑似医薬注射器は、実際の医薬注射器(例えば、上記の医療用注射器100)に対応し得、例えば、使用者が対応する実際の医療用注射器の操作を訓練し、臨床試験プロトコールなどの一部として「模擬」注射を実施するために使用することができる。
疑似医療用注射器は、任意の数の方法において実際の医療用注射器をシミュレーションすることができる。例えば、いくつかの実施形態では、疑似医療用注射器は、実際の医療用注射器(例えば、注射器100)の形状に対応する形状、実際の医療用注射器(例えば、注射器100)のサイズに対応するサイズ、および/または実際の医療用注射器(例えば、注射器100)の重量に対応する重量を有し得る。さらに、いくつかの実施形態では、疑似医療用注射器は、実際の医療用注射器の構成要素に対応する構成要素を含むことができる。この様式では、疑似医療用注射器は、実際の医療用注射器の外観、感触、および音をシミュレーションすることができる。例えば、いくつかの実施形態では、疑似医療用注射器は、実際の医療用注射器の外部構成要素に対応する外部構成要素(例えば、ベース、またはハンドルなど)を含むことができる。いくつかの実施形態では、疑似医療用注射器は、実際の医療用注射器の内部構成要素に対応する内部構成要素(例えば、プランジャ)を含むことができる。
しかし、いくつかの実施形態では、疑似医療用注射器は、医薬および/または医薬を送達する構成要素(例えば、マイクロニードル)を欠き得る。この様式では、疑似医療用注射器を使用して、使用者を針および/または医薬に暴露させることなく実際の医療用注射器を使用して使用者を訓練することができる。さらに、疑似医療用注射器は、疑似医療用注射器を使用して医薬を送達させることができるという使用者の誤解を防止するための訓練用デバイスとして疑似医療用注射器を識別するための特徴を有し得る。
いくつかの実施形態では、臨床試験で眼組織に薬物処方物を送達させる方法は、方法1000と類似し得、以下の工程のうちの少なくともいくつかを含み得る:
1.被験者の瞳孔散大を確保する。
2.研究対象の眼を麻酔する(例えば、局所麻酔を使用する)。
3.麻酔適用後、適切な時間をおく。
4.眼を滅菌して準備し、開瞼器を挿入し、標準的ケアによって確実に眼瞼を後退させ、キャリパで注射部位を測定する。
5.研究薬キットを取得する。
6.微量注射器を準備する。微量注射器は、注射器100などの本明細書中に示し、そして記載した任意の注射器であり得る。さらに、微量注射器は、針なしハブを含む疑似微量注射器であり得る。この準備は、以下を含む:
a.針なしハブを微量注射器ハンドルに取り付ける。
7.模擬(または訓練)手順を準備する:
a.微量注射器を保持し、標的とする位置の強膜内に模擬針なしハブを押し付ける。
b.確実にこのアプローチを可能な限り強膜に垂直で行う。手順中いかなるときも微量注射器を傾けたりしないこと。
c.確実に針なしハブを結膜に安定して接触させる。微量注射器の結膜との安定な接触は、針なしハブ周囲の眼球に僅かな局在した窪みとして認められるであろう。
8.模擬手順を行う:
a.注射手順にわたってハンドルを穏やかに押し下げながら眼に対して針ハブを維持する。研究対象の眼に対して5〜10秒間にわたって上脈絡膜注射を実施する。
b.針なしハブを目に対して模擬注射後5〜10秒間維持する。
c.綿棒を用意し、眼から針なしハブをゆっくり取り出す。同時に、綿棒で模擬部位を覆う。
d.綿棒で注射部位上を数秒間保持し、次いで、綿棒を除去する。
9.開瞼器を除去する。
10.SCS注射後、倒像検眼鏡で眼を評価する。
本明細書中に記載のマイクロニードルデバイスを、1つ以上のマイクロニードルを分析物、電気的活動、および光信号または他の信号を検出するための感知器として使用するように適合することもできる。感知器には、圧力、温度、化学物質、および/または電磁場(例えば、光)の感知器が含まれ得る。バイオセンサーを、マイクロニードル上もしくはマイクロニードル内またはマイクロニードルを介して体組織に連通したデバイスの内側に配置することができる。マイクロニードルバイオセンサーは、以下の4つの主な変換器クラスのうちのいずれかであり得る:電位差測定、電流測定、光学、および生理化学。1つの実施形態では、中空マイクロニードルに、中空マイクロニードルに関連する感知機能を有するゲルなどの物質を充填する。基質への結合または酵素によって媒介される反応に基づいた感知に適用する場合、基質または酵素を針内部に固定することができる。別の実施形態では、導波管を、光を特定の位置に方向づけるか、例えば、色評価手段(pH色素など)を使用した検出のためにマイクロニードルデバイス内に組み込むことができる。同様に、特定の組織を直接刺激するか、損傷させるか、治癒させるために、または診断を目的として、熱、電気、光、超音波、または他のエネルギー形態を正確に伝達することができる。
ヒト被験体の眼の上脈絡膜腔に薬物を非外科的に送達させるためのマイクロニードルデバイスは、1つの実施形態では、中空マイクロニードルを含む。デバイスは、マイクロニードルの基端を保持するための細長いハウジングを含み得る。このデバイスは、マイクロニードルを介して薬物処方物を導く手段をさらに含み得る。例えば、手段はマイクロニードルのベースまたは基端と流体連結した柔軟なまたは強固な導管であり得る。手段はまた、デバイスを介して流体に流れを誘導するための圧力勾配を得るためのポンプまたは他のデバイスを含み得る。導管は、薬物処方物の供給源と操作可能に連結可能である。供給源は、任意の適切な容器であり得る。1つの実施形態では、供給源は、従来のシリンジの形態であり得る。供給源は、使い捨ての単位用量容器であり得る。
中空マイクロニードルを介した薬物処方物または体液の輸送を、例えば、1つ以上の弁、ポンプ、感知器、アクチュエータ、およびマイクロプロセッサを使用して制御またはモニタリングすることができる。例えば、1つの実施形態では、マイクロニードルデバイスは、 マイクロポンプ、マイクロバルブ、およびポジショナーを含むことができ、マイクロプロセッサは、マイクロニードルを通じた眼組織内への薬物処方物の送達速度が制御されるようにポンプまたは弁を制御するようにプログラミングされる。マイクロニードルを通じた流れを、拡散、毛管作用、機械式ポンプ、電気浸透、電気泳動、対流、または他の駆動力によって駆動することができる。デバイスおよびマイクロニードルのデザインを、公知のポンプおよび他のデバイスを使用してこれらの駆動部を利用できるようにすることができる。1つの実施形態では、マイクロニードルデバイスは、眼組織への薬物処方物の送達を強化するためのBeckの米国特許第6,319,240号に記載の装置に類似のイオン泳動装置をさらに含むことができる。別の実施形態では、マイクロニードルデバイスは、マイクロニードルを通じた流れをモニタリングし、ポンプおよび弁の使用を整合するための流量計または他の手段をさらに含むことができる。
いくつかの実施形態では、薬物処方物または体液の流れを、当該分野で公知の種々の弁またはゲートを使用して調節することができる。弁は選択的に且つ反復的に開閉することができる弁であり得るか、弁は単回使用タイプ(破壊可能なバリアなど)であり得る。マイクロニードルデバイスで使用される他の弁またはゲートを、マイクロニードルを通じる材料の流れを選択的に開始するか、調整するか、停止させるために熱的に、電気化学的に、機械的に、または磁力的に作動させることができる。1つの実施形態では、流れを、弁として作動する律速膜を使用して制御する。
他の実施形態では、薬物処方物または体液の流れを、種々の構成要素の内部摩擦、注射すべき医薬の特徴(例えば、粘性)、および/または所望の注射部位の特徴によって制御することができる。例えば、上記のように、いくつかの実施形態では、医療製品を、特定の位置への特定の処方物の送達のために構成することができる。かかる実施形態では、医療製品は、医薬を特定の標的領域(例えば、SCS)に送達するように構成された微量注射器(例えば、微量注射器100)および医薬(例えば、本明細書中に記載のトリアムシノロンまたは任意の他の処方物)を含むことができる。この例では、より高い密度を有する異なる標的領域(例えば、強膜)中に注射を試みるときに医薬の流れが制限されるように医療製品を構成することができる。したがって、医療製品を、所望の標的部位中に注射を試みるときに流れを生じさせることによって流れを制御するように構成する。
マイクロニードルは、1つの実施形態では、本方法が強膜を貫通することなく少なくとも1つの第2のマイクロニードルを強膜に挿入する工程をさらに含むような2つ以上の一連のマイクロニードルの一部である。1つの実施形態では、2つ以上の一連のマイクロニードルを眼組織に挿入する場合、2つ以上の各マイクロニードルの薬物処方物は、薬物、処方物、薬物処方物の体積/量、またはこれらのパラメータの組み合わせが相互に同一でも異なっていてもよい。1つの場合、異なる型の薬物処方物を、1つ以上のマイクロニードルを介して注射することができる。例えば、第2の薬物処方物を含む第2の中空マイクロニードルを眼組織内に挿入することにより、第2の薬物処方物が眼組織内に送達されるであろう。
別の実施形態では、デバイスは、一連の2つ以上のマイクロニードルを含む。例えば、デバイスは、一連の2〜1000本(例えば、2〜100本または2〜10本)のマイクロニードルを含み得る。1つの実施形態では、デバイスは、1本と10本との間のマイクロニードルを含む。一連のマイクロニードルは、異なるマイクロニードルの混合物を含み得る。例えば、アレイは、種々の長さ、基部の直径、尖端部の形状、マイクロニードルの間隔、薬物コーティングなどを有するマイクロニードルを含み得る。マイクロニードルデバイスが一連の2つ以上のマイクロニードルを含む実施形態では、単一のマイクロニードルがベースから伸長する角度は、アレイ中の別のマイクロニードルがベースから伸長する角度と無関係であり得る。
本明細書中に提供するSCS薬物送達法により、既知のニードルデバイスと比較してより大きな組織領域および単回投与でターゲティングすることがより困難な組織に薬物処方物を送達可能である。理論に拘束されるのを望まないが、SCSへの侵入により挿入部位から眼球後部の網膜脈絡膜組織、黄斑、および視神経ならびに前部のブドウ膜および毛様体に向かって薬物処方物が周辺に流れると考えられる。さらに、注入された薬物処方物の一部は、マイクロニードル挿入部位付近でデポーとしてSCS中に残存するかSCSを覆う組織(例えば、強膜)中に残存し、その後にSCSおよび他の隣接する後部組織内に拡散し得る薬物処方物のさらなるデポーとして役立ち得る。
本明細書中に提供した方法およびデバイスを使用して処置されるヒト被験体は、成人または小児であり得る。1つの実施形態では、患者の網膜の厚さは、300μm(例えば、光干渉断層法によって測定した中心窩厚)を超える。別の実施形態では、治療を必要とする患者は、各眼において20文字以上の読み取りのBCVAスコア(例えば、近似Snellen視力20/400)を有する。さらに別の実施形態では、処置を必要とする患者は、各眼において20文字以上の読み取り(例えば、近似Snellen視力20/400)であるが、処置を必要とする眼において70文字以下の読み取りのBCVAスコアを有する。
患者は、1つの実施形態では、中心窩を含む黄斑浮腫(ME)を有する。1つの実施形態では、ブドウ膜炎に関連するMEを処置する方法では、MEは、ブドウ膜炎(uveits)に起因し、いかなる他の原因にも起因しない。RVO後のMEの処置のための実施形態では、MEは、RVOに起因し、MEのいかなる他の原因にも起因しない。1つのさらなる実施形態では、RVOは、網膜静脈分枝閉塞(BRVO)、半側網膜静脈閉塞(HRVO)、または網膜中心静脈閉塞(CRVO)である。1つの実施形態では、処置を必要とする患者は、MEに起因する視力低下を経験している。
本明細書中に記載のマイクロニードルデバイスおよび非外科的方法を使用して、特に、後眼部障害(ブドウ膜炎(例えば、非感染性ブドウ膜炎、感染性ブドウ膜炎、中間部ブドウ膜炎、後部ブドウ膜炎、または汎ブドウ膜炎)、ブドウ膜炎(例えば、非感染性ブドウ膜炎、中間部ブドウ膜炎、後部ブドウ膜炎、または汎ブドウ膜炎)に関連する黄斑浮腫、およびRVOに関連する黄斑浮腫など)の処置、診断、または防止のためにヒト被験体の眼に薬物処方物を送達させることができる。1つの実施形態では、薬物処方物は、有効量の抗炎症薬を含む。1つの実施形態では、患者は、ブドウ膜炎に関連する黄斑浮腫またはRVOに関連する黄斑浮腫の処置を必要とし、薬物処方物は、ステロイド化合物および非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)から選択される抗炎症薬を含む。なおさらなる実施形態では、薬物処方物は、トリアムシノロン処方物(例えば、トリアムシノロンアセトニド処方物)である。
本明細書中に記載の方法、デバイス、および薬物処方物による処置を受け入れることができる後眼部障害には、ブドウ膜炎(例えば、感染性ブドウ膜炎、非感染性ブドウ膜炎、慢性ブドウ膜炎、および/または急性ブドウ膜炎)、黄斑浮腫、糖尿病性黄斑浮腫(DME)、ブドウ膜炎に関連する黄斑浮腫(感染性ブドウ膜炎に関連する黄斑浮腫および非感染性ブドウ膜炎に関連する黄斑浮腫を含む)、網膜静脈閉塞(RVO)後の黄斑浮腫、RVOに関連する黄斑浮腫が含まれ得るが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、後眼部障害は、ブドウ膜炎に関連する黄斑浮腫である。1つのさらなる実施形態では、ブドウ膜炎は、非感染性ブドウ膜炎である。
ブドウ膜炎は、急性または慢性のブドウ膜炎のいずれかであり得る。ブドウ膜炎およびブドウ膜炎に関連する黄斑浮腫は、感染性ブドウ膜炎を引き起こす感染源(ウイルス、真菌、および/または寄生虫などの感染など)に原因し得る。ブドウ膜炎はまた、非感染性の原因(眼内の非感染性の外来物質の存在、自己免疫疾患、ならびに/または外科的損傷および/もしくは外傷など)に原因し得る。感染性ブドウ膜炎および感染性ブドウ膜炎に関連する黄斑浮腫を引き起こし得る病原性生物に原因する障害には、トキソプラズマ症、トキソカラ症、ヒストプラスマ症、単純ヘルペス感染または帯状疱疹感染、結核、梅毒、サルコイドーシス、フォークト・小柳・原田症候群、ベーチェット病、特発性網膜血管炎、フォークト・小柳・原田症候群、急性後部多発性小板状色素上皮症(APMPPE)、推定眼ヒストプラズマ症候群(POHS)、バードショット脈絡膜症(birdshot chroidopathy)、多発性硬化症、交感性眼炎(sympathetic opthalmia)、点状脈絡膜内層症、毛様体扁平部炎、または虹彩毛様体炎が含まれるが、これらに限定されない。急性ブドウ膜炎および/または急性ブドウ膜炎に関連する黄斑浮腫は、突然発症し、約6週間まで継続し得る。慢性ブドウ膜炎および/または慢性ブドウ膜炎に関連する黄斑浮腫では、兆候および/または症状の発生は、緩やかであり、症状は約6週間を超えて続く。
ブドウ膜炎の兆候には、毛様充血、房水フレア、眼科検査で認められる細胞(房水細胞、水晶体後細胞、および硝子体細胞など)の蓄積、角膜後面沈着物、および前房出血(hypema)が含まれる。ブドウ膜炎の症状には、疼痛(毛様体攣縮など)、発赤、羞明、流涙増加、および視覚の減少が含まれる。後部ブドウ膜炎は、眼の後部または脈絡膜部分に罹患する。眼の脈絡膜部分の炎症を、脈絡膜炎ともいう。後部ブドウ膜炎はまた、網膜(網膜炎)中または眼球後部中の血管(脈管炎)中に生じる炎症に関連し得る。1つの実施形態では、本明細書中に提供した本方法は、本方法を必要とするブドウ膜炎(例えば、非感染性ブドウ膜炎)に関連する黄斑浮腫を罹患したブドウ膜炎患者の、前記患者の眼のSCSに有効量の抗炎症性薬物処方物を非外科的に投与する工程を含む。1つのさらなる実施形態では、患者は、薬物処方物の投与後、ブドウ膜炎に関連する黄斑浮腫の症状の重症度が低下する。1つの実施形態では、薬物は、ステロイド性化合物である。なおさらなる実施形態では、薬物はトリアムシノロンである。
1つの実施形態では、本明細書中に提供した1つの処置方法(例えば、ブドウ膜炎に関連する黄斑浮腫またはRVOに関連する黄斑浮腫の処置)を受けた患者は、液体貯留、炎症、神経保護、補体阻害、ドルーゼン形成、瘢痕形成の減少、および/または脈絡膜毛細血管層もしくは脈絡膜血管新生(neocasvularization)が減少する。
理論に拘束されることを望まないが、非外科的SCS投与の際、薬物は、眼球後部、具体的には、脈絡膜および網膜中に局在したままである。他の眼組織への薬物曝露の制限により、1つの実施形態では、先行技術の方法に関連する副作用の発生が減少する。
1つの実施形態では、約2〜約24の投薬セッション(例えば、約2〜約24の眼内投薬セッション(例えば、硝子体内または上脈絡膜注射))を使用する。1つのさらなる実施形態では、約3〜約30、約5〜約30、約7〜約30、約9〜約30、約10〜約30、約12〜約30、または約12〜約24の投薬セッションを使用する。
処置レジメンは、送達される治療処方物および/または処置される適応症に基づいて変動するであろう。1つの実施形態では、単一の投薬セッションは、本明細書中に記載の1つの適用症の処置で有用である。しかし、別の実施形態では、複数の投薬セッションを使用する。1つの実施形態では、複数の投薬セッションを使用する場合、投薬セッションは、約10日間〜約70日間、または約10日間〜約60日間、または約10日間〜約50日間、または約10日間〜約40日間、または約10日間〜約30日間、または約10日間〜約20日間の間隔をあける。別の実施形態では、複数の投薬セッションを使用する場合、投薬セッションは、約20日間〜約60日間、または約20日間〜約50日間、または約20日間〜約40日間、または約20日間〜約30日間の間隔をあける。さらに別の実施形態では、複数の投薬セッションは、1週間毎(約7日毎)、2週間毎(例えば、約14日毎)、約21日毎、1ヶ月毎(例えば、約30日毎)、または2ヶ月毎(例えば、約60日毎)である。さらに別の実施形態では、投薬セッションは、月1回の投薬セッション(例えば、約28日間〜約31日間)および少なくとも3つの投薬セッションを使用する。
1つの実施形態では、例えば、本明細書中に提供した1つのデバイスを使用した非外科的SCS送達方法を使用して、ブドウ膜炎(例えば、非感染性ブドウ膜炎)に関連する黄斑浮腫の処置を必要とする患者を処置する。1つの実施形態では、本明細書中に記載の方法を介した薬物(例えば、ステロイドまたはNSAIDなどの抗炎症化合物)のSCS投与により、患者が経験するガラス質の濁りを軽減する。
1つの実施形態では、硝子体の濁りを、倒像検眼鏡検査を介して0〜4(0〜4を以下の表1に定義する)の範囲の標準的な写真スケールを使用して評価するであろう(Lowder 2011で修正したNussenblatt 1985、その全体が本明細書中で参考として援用される)。硝子体の濁りを、別の実施形態では、類似のスケールにしたがって、カラー眼底写真から類別する。
さらに別の実施形態では、本明細書中に提供した非外科的SCS送達方法により、RVOに関連する黄斑浮腫を罹患した患者が経験する黄斑浮腫が軽減する。
1つの実施形態では、非感染性ブドウ膜炎に関連する黄斑浮腫またはRVOに関連する黄斑浮腫のヒト患者の処置方法を提供する。本方法は、抗炎症薬(例えば、トリアムシノロンアセトニドなどのステロイド性化合物)を患者の片眼または両眼のSCSに非外科的に投与する工程を含み、投与の際、薬物はSCSおよび/または別の後眼部中に実質的に保持される。1つのさらなる実施形態では、投与の際、薬物は、1つまたはそれを超えるSCS、脈絡膜、および/または網膜に実質的に局在する。本方法の有効性を、1つの実施形態では、患者を処置した後の1つまたはそれを超えるポイントでの黄斑の厚さにおける患者のベースラインからの変化の平均の測定によって測定する。例えば、SCSに非外科的に送達させた抗炎症薬での処置の、例えば、1週間後、2週間後、3週間後、1ヶ月後、2ヶ月後、3ヶ月後、4ヶ月後、またはそれを超える期間(その間の全ての期間が含まれる)の後の、網膜の厚さおよび/または黄斑の厚さのベースラインからの変化の平均を測定する。1つのさらなる実施形態では、患者は、RVOに関連する黄斑浮腫の処置を必要とし、VEGF調節因子(例えば、VEGFアンタゴニスト)を含む第2の薬物処方物を、硝子体内注射を介して患者の眼に投与する。1つのさらなる実施形態では、VEGF調節因子は、ラニビズマブ、アフリベルセプト、またはベバシズマブである。
網膜の厚さおよび/または黄斑の厚さの減少は、本明細書中に提供した方法の処置有効性の1つの基準である。例えば、1つの実施形態では、例えば、本明細書中に記載の1つのデバイスを使用した本明細書中に提供した1つの方法によって処置されたブドウ膜炎(例えば、非感染性ブドウ膜炎)に関連する黄斑浮腫患者またはRVOに関連する黄斑浮腫患者は、少なくとも1つの投薬セッション後(単一のセッションまたは複数の投薬セッション後)の任意の所与の時点で、網膜の厚さがベースライン(例えば、処置前の中心窩厚(CST)などの網膜の厚さ)から少なくとも約20μm、少なくとも約40μm、少なくとも約50μm、少なくとも約100μm、少なくとも約150μmもしくは少なくとも約200μm、または約50〜100μm、およびその間の全ての値が減少する。別の実施形態では、患者は、少なくとも1つの投薬セッション後に網膜の厚さ(例えば、CST)が5%以上、10%以上、15%以上、20%以上、25%以上減少する。
1つの実施形態では、網膜の厚さの減少は、少なくとも1つの投薬セッションの約2週間後、約1ヶ月後、約2ヶ月後、約3ヶ月後、または約6ヶ月後に測定される。別の実施形態では、網膜の厚さの減少は、少なくとも1つの投薬セッションの少なくとも約2週間後、少なくとも約1ヶ月後、少なくとも約2ヶ月後、少なくとも約3ヶ月後、または少なくとも約6ヶ月後に測定される。1つの実施形態では、複数の投薬セッションを使用する場合、患者の網膜の厚さの減少は、投薬セッション後、少なくとも約2週間、少なくとも約1ヶ月間、少なくとも約2ヶ月間、少なくとも約3ヶ月間、または少なくとも約6ヶ月間持続する。
1つの実施形態では、本明細書中に提供した方法によって処置されたブドウ膜炎(例えば、非感染性ブドウ膜炎)に関連する黄斑浮腫患者は、任意の時点で、網膜の厚さが、ベースライン(すなわち、処置前の網膜の厚さ)から約20μm〜約200μm、約40μm〜約200μm、約50μm〜約200μm、約100μm〜約200μm、または約150μm〜約200μm減少する。1つの実施形態では、ベースラインからの網膜の厚さの変化を、例えば、スペクトル領域光干渉断層法(SD−OCT)によるCSTの変化として測定する。1つの実施形態では、網膜の厚さの変化
さらに別の実施形態では、治療応答は、患者を処置した後の1つまたはそれを超える時点でのベースラインからの黄斑の厚さの変化である。例えば、SCSに非外科的に送達させたトリアムシノロンなどの抗炎症薬での投薬セッションの、例えば、1週間後、2週間後、3週間後、1ヶ月後、2ヶ月後、3ヶ月後、4ヶ月後、またはそれを超える期間(その間の全ての期間が含まれる)の後の、黄斑の厚さのベースラインからの変化を測定する。(処置前と比較した)黄斑の厚さの減少は、治療応答の1つの基準である(例えば、約10%、約20%、約30%、約40%、約50%、または約60%およびそれを超える(その間の全ての値が含まれる)減少)。
別の実施形態では、有効性を、処置から1および/または2ヶ月後の視力測定(例えば、ベースライン(すなわち、処置前)からの最高矯正視力(BCVA)の平均変化の測定による)によって評価する。1つの実施形態では、本明細書中に提供した1つまたはそれを超える方法によって処置された患者は、少なくとも1つの投薬セッション前の患者のBVCAと比較して、任意の時点で(例えば、投与2週間後、投与4週間後、少なくとも1つの投薬セッションの2ヶ月後、投与3ヶ月後)、ベースラインから少なくとも2文字、少なくとも3文字、少なくとも5文字、少なくとも8文字、少なくとも12文字、少なくとも13文字、少なくとも15文字、少なくとも20文字、その間の全ての値のBCVAが改善する。
1つの実施形態では、患者(例えば、ブドウ膜炎に関連する黄斑浮腫患者またはRVOに関連する黄斑浮腫患者)は、処置前の患者のBCVA測定と比較して、投薬レジメン(例えば、1ヶ月毎の投薬レジメン)の完了後のBCVA測定において約5文字または5文字超、約10文字または10文字超、15文字または15文字超、約20文字または20文字超、約25文字または25文字超増加する。なおさらなる実施形態では、患者は、少なくとも1つの投薬セッション前の患者のBCVA測定と比較して、少なくとも1つの投薬セッションの完了の際のBCVA測定において約5〜約30文字、10〜約30文字、約15文字〜約25文字、または約15文字〜約20文字増加する。1つの実施形態では、BCVAの増加は、少なくとも1つの投薬セッションの約2週間後、約1ヶ月後、約2ヶ月後、約3ヶ月後、または約6ヶ月後である。別の実施形態では、BCVAを、少なくとも1つの投薬セッションの少なくとも約2週間後、少なくとも約1ヶ月後、少なくとも約2ヶ月後、少なくとも約3ヶ月後、または少なくとも約6ヶ月後に測定する。
1つの実施形態では、BCVAは、糖尿病性網膜症の早期治療研究(ETDRS)の視力チャートに基づき、開始距離4メートルで評価する。
別の実施形態では、例えば、本明細書中に提供した1つのデバイスを使用した処置方法を受けた患者は、最高矯正視力(BCVA)測定において15文字未満の喪失によって測定されるように、処置を受ける前の患者のBCVA測定と比較して、処置(例えば、単一の投薬セッションまたは複数の投薬セッション)後に視覚が実質的に維持される。1つのさらなる実施形態では、患者は、BCVA測定において、処置を受ける前の患者のBCVA測定と比較して、10文字未満、8文字未満、6文字未満、または5文字未満を喪失する。
硝子体の濁りの減少を、方法の有効性の基準として使用することもできる。硝子体の濁りの減少を、写真による類別、採点システム、マルチポイントスケール、多工程スケール(例えば、多工程対数スケール、および/または1人または複数人の試験者による手作業のスクリーニングなど)などの技術(これらに限定されない)によって定性的および/または定量的に決定することができる。
1つの実施形態では、硝子体の濁りの減少は、少なくとも1つの投薬セッションの約2週間後、約1ヶ月後、約2ヶ月後、約3ヶ月後、または約6ヶ月後に認められる。別の実施形態では、網膜の厚さの減少は、少なくとも1つの投薬セッションの少なくとも約2週間後、少なくとも約1ヶ月後、少なくとも約2ヶ月後、少なくとも約3ヶ月後、または少なくとも約6ヶ月後に認められる。1つの実施形態では、複数の投薬セッションを使用する場合、硝子体の濁りの減少を患者が経験し、この減少は、各投薬セッションの少なくとも約2週間後、少なくとも約1ヶ月後、少なくとも約2ヶ月後、少なくとも約3ヶ月後、または少なくとも約6ヶ月後に認められる。
1つの実施形態では、本明細書中に提供した方法は、ブドウ膜炎(例えば、非感染性ブドウ膜炎)、ブドウ膜炎(例えば、非感染性ブドウ膜炎)に関連する黄斑浮腫、またはRVOに関連する黄斑浮腫の処置を以前に受けていたが、各後眼部障害の事前の処置に不応答であったか、適切に応答しなかった患者の有効な処置を提供する。例えば、1つの実施形態では、本発明のブドウ膜炎(例えば、非感染性ブドウ膜炎)、ブドウ膜炎(例えば、非感染性ブドウ膜炎)に関連する黄斑浮腫、またはRVOに関連する黄斑浮腫の処置方法を受けた患者は、ブドウ膜炎(例えば、非感染性ブドウ膜炎)に関連する黄斑浮腫またはRVOに関連する黄斑浮腫を以前に処置されていたが、不応答であったか、適切に応答しなかった。当業者が認識するように、処置に対して不応答であったか、適切に応答しなかった患者は、ブドウ膜炎(例えば、非感染性ブドウ膜炎)に関連する黄斑浮腫、RVOに関連する黄斑浮腫、または湿性AMDの症状の改善または臨床症状の改善を示さない。1つの実施形態では、症状または臨床症状は、病変のサイズ、炎症、浮腫、視力、および/または硝子体の濁りである。
シャントもしくはカニューレまたは他の外科的方法を介した眼処置を受けた患者では、処置方法の開始後に眼圧の顕著な増加または減少が報告されている。1つの実施形態では、本明細書中に開示のデバイス(例えば、デバイス100)および/または方法による上脈絡膜への薬物投与の2分後、10分後、15分後、30分後、または1時間後のブドウ膜炎(例えば、非感染性ブドウ膜炎)に関連する黄斑浮腫、RVOに関連する黄斑浮腫の処置を受けた患者の眼の眼圧(IOP)は、ブドウ膜炎に関連する黄斑浮腫を処置するための薬物の投与前の患者の眼のIOPと比較して、実質的に同一のIOPである。1つの実施形態では、上脈絡膜への薬物投与の2分後、10分後、15分後、30分後、または1時間後のブドウ膜炎(例えば、非感染性ブドウ膜炎)に関連する黄斑浮腫、RVOに関連する黄斑浮腫、または湿性AMDの処置を受けた患者の眼のIOPは、ブドウ膜炎(例えば、非感染性ブドウ膜炎)に関連する黄斑浮腫、RVOに関連する黄斑浮腫、または湿性AMDを処置するための薬物の投与前の患者の眼のIOPと比較して、10%以下変化する。1つの実施形態では、上脈絡膜への薬物投与の2分後、10分後、15分後、または30分後のブドウ膜炎(例えば、非感染性ブドウ膜炎)に関連する黄斑浮腫、RVOに関連する黄斑浮腫、または湿性AMDの処置を受けた患者の眼のIOPは、ブドウ膜炎(例えば、非感染性ブドウ膜炎)に関連する黄斑浮腫、RVOに関連する黄斑浮腫を処置するための薬物の投与前の患者の眼のIOPと比較して、20%以下変化する。1つの実施形態では、上脈絡膜への薬物投与の2分後、10分後、15分後、または30分後のブドウ膜炎(例えば、非感染性ブドウ膜炎)に関連する黄斑浮腫、RVOに関連する黄斑浮腫、または湿性AMDの処置を受けた患者の眼のIOPは、ブドウ膜炎(例えば、非感染性ブドウ膜炎)に関連する黄斑浮腫、RVOに関連する黄斑浮腫、または湿性AMDを処置するための薬物の投与前の患者の眼のIOPと比較して、10%〜30%以下変化する。1つのさらなる実施形態では、ブドウ膜炎(例えば、非感染性ブドウ膜炎)に関連する黄斑浮腫、RVOに関連する黄斑浮腫、または湿性AMDを処置するための有効量の薬物は、有効量の抗炎症薬(例えば、トリアムシノロン)を含む。
1つの態様では、本明細書中に記載の方法は、ブドウ膜炎(感染性または非感染性)、黄斑浮腫、非感染性ブドウ膜炎に関連する黄斑浮腫、感染性ブドウ膜炎に関連する黄斑浮腫、RVOに関連する黄斑浮腫の処置のための薬物処方物の非外科的投与に関し、ここで、大部分の薬物処方物は、後眼部障害の処置を必要とする患者の片眼または両眼のSCSおよび/または他の後眼組織中に、非外科的処置の完了後の一定期間保持される。理論に拘束されることを望まないが、SCS中の薬物処方物保持は、本明細書中に記載の薬物処方物の徐放プロフィールに寄与する。本明細書中に記載のように、患者がRVOに関連する黄斑浮腫を処置されるいくつかの実施形態では、患者に、抗炎症化合物(例えば、トリアムシノロンなどのステロイド)の非外科的上脈絡膜注射に加えて、VEGF調節因子を硝子体内にさらに投与する。
ブドウ膜炎(例えば、非感染性ブドウ膜炎)、ブドウ膜炎に関連する黄斑浮腫、RVOに関連する黄斑浮腫、または湿性AMDの処置を必要とするヒト被験体におけるその処置方法は、1つの実施形態では、ヒト被験体の罹患した眼の上脈絡膜腔に薬物処方物を非外科的に投与する工程を含み、ここで、投与の際、薬物処方物は、挿入部位から流出し、眼球後部(例えば、網膜および/または脈絡膜などの後眼組織)に実質的に局在する。1つの実施形態では、本明細書中に提供した非外科的方法は、同一薬物用量の硝子体内、局所、非経口、前房内、または経口投与と比較して、眼内(例えば、眼球後部)に薬物がより長く保持される。
1つの実施形態では、非外科的SCS薬物送達方法を使用して処置したヒト被験体において治療応答を達成するのに十分な上脈絡膜薬物用量は、同一または実質的に同一の治療応答を誘発するのに十分な硝子体内、非経口、腔内、局所、または経口での薬物用量より少ない。さらなる実施形態では、上脈絡膜薬物用量は、同一または実質的に同一の治療応答を達成するのに十分な経口、非経口、または硝子体内用量少なくとも10%少ない。さらなる実施形態では、上脈絡膜用量は、同一または実質的に同一の治療応答を達成するのに十分な経口、非経口、腔内、局所、または硝子体内用量より約10%〜約25%少ないか、約10%〜約50%少ない。したがって、1つの実施形態では、ブドウ膜炎に関連する黄斑浮腫、RVOに関連する黄斑浮腫を処置する非外科的SCS投与方法は、他の投与経路より高い治療有効性を達成する。1つの実施形態では、本明細書中に提供した非外科的方法は、ヒト被験体の眼の強膜中に中空マイクロニードルを挿入する工程および中空マイクロニードルを通じて眼の上脈絡膜腔中に薬物処方物を注入する工程を含む。以下により詳細に記載されるように、薬物処方物は、1つの実施形態では、薬物の溶液または懸濁液である。
1つの実施形態では、本明細書中に記載のデバイスから上脈絡膜腔中への治療処方物の送達量は、約10μL〜約200μL(例えば、約50μL〜約150μL)である。別の実施形態では、約10μL〜約500μL(例えば、約50μL〜約250μL)を、上脈絡膜腔に非外科的に投与する。
SCS内に送達された薬物の量を、使用したマイクロニードルのタイプおよび使用方法によって一部制御することができる。1つの実施形態では、中空マイクロニードルを眼組織内に挿入し、挿入後に眼組織から次第に後退させて流体薬物を送達させ、一定の投薬量が達成された後、流体駆動力(圧力(例えば、シリンジなどの機械的デバイスから)または電場など)を停止させることによって送達を停止させて薬物の漏れ/無制御送達を回避することができる。望ましくは、薬物の送達量を、適切な注入圧での流動性薬物処方物の駆動によって制御する。1つの実施形態では、注入圧は、少なくとも150kPa、少なくとも250kPa、または少なくとも300kPaであり得る。別の実施形態では、注入圧は約150kPa〜約300kPaである。適切な注入圧は、特定の患者または種によって変動し得る。別の実施形態では、上記(例えば、注射器100)または2014年5月2日に出願され、発明の名称が「Apparatus and Method for Ocular Injection」であるPCT/US2014/36590号(その全体が全ての目的のために本明細書中で参考として援用される)に記載の1つのデバイスを使用して、本明細書中に提供した方法を実施する。
適量の薬物処方物を送達するための所望の注入圧はマイクロニードルの挿入深度および薬物処方物の組成に影響を受け得ることに留意すべきである。例えば、眼内送達用の薬物処方物が活性薬剤または微小気泡をカプセル化するナノ粒子または微粒子の形態またはこれらを含む実施形態では、より高い注入圧が必要であり得る。ナノ粒子または微粒子のカプセル化技術は、当該分野で周知である。1つの実施形態では、薬物処方物は、D99が10μm以下の薬物粒子の懸濁液から構成される。1つの実施形態では、薬物処方物は、D99が7μm以下の薬物粒子の懸濁液から構成される。別の実施形態では、薬物処方物は、D99が3μm以下の薬物粒子の懸濁液から構成される。別の実施形態では、薬物処方物は、D50が5μm以下の薬物粒子の懸濁液から構成される。1つの実施形態では、薬物処方物は、D50が1μm以下の薬物粒子の懸濁液から構成される。
1つの実施形態では、SCSへの薬物の非外科的投与方法は、眼内へのマイクロニードルの挿入後、ならびに上脈絡膜腔内への薬物処方物の注入前および/または注入中に中空マイクロニードルを部分的に後退させる工程をさらに含む。特定の実施形態では、マイクロニードルの部分的後退を、眼組織内に薬物処方物を注入する工程の前に行う。この挿入/後退工程によってポケットが形成され、眼組織によって妨害されないかあまり妨害されることなくマイクロニードルの尖端部の開口部でマイクロニードルから薬物処方物を有利に流出させることができる。このポケットに薬物処方物を充填することができるが、導管としても役立ち、薬物処方物がマイクロニードルからポケットを介して上脈絡膜腔内に流れ得る。
1つの実施形態では、本明細書中に提供した方法(例えば、ブドウ膜炎に関連する黄斑浮腫を処置する方法)は、他の薬物送達方法と比較して眼内により多くの薬物を保持することが可能であり、例えば、本明細書中に提供した方法によって送達させた場合、前房内、テノン嚢下、硝子体内、局所、非経口、または経口薬物送達方法によって送達される用量と同一の用量と比較して、眼内により大量の薬物が保持される。したがって、1つの実施形態では、本明細書中に記載の方法によって送達した場合の薬物の眼内排出半減期(t1/2)は、同一の薬物用量を硝子体内、前房内、局所、非経口、または経口投与した場合の薬物の眼内t1/2より高い。別の実施形態では、薬物の眼内Cmaxは、本明細書中に記載の方法によって送達した場合、同一の薬物用量を硝子体内、前房内、テノン嚢下、局所、非経口、または経口投与した場合の薬物の眼内Cmaxより高い。別の実施形態では、薬物の眼内曲線下面積(AUC0−t)は、本明細書中に記載の方法によってSCSに投与した場合、硝子体内、前房内、テノン嚢下、局所、非経口、または経口投与した場合の薬物の眼内AUC0−tより高い。さらに別の実施形態では、薬物の眼内最高血中濃度到達時間(tmax)は、本明細書中に記載の方法によってSCSに投与した場合、同一の薬物用量を硝子体内、前房内、局所、非経口、または経口投与した場合の薬物の眼内tmaxより高い。1つのさらなる実施形態では、薬物は、抗炎症薬(例えば、ステロイドまたはNSAID)である。
1つの実施形態では、本明細書中に提供した非外科的SCS薬物送達方法によって投与した場合の薬物の眼内t1/2は、同一用量を局所、前房内、硝子体内、経口、または非経口投与した場合の薬物の眼内t1/2より長い。さらなる実施形態では、本明細書中に提供した非外科的SCS薬物送達方法によって投与した場合の薬物の眼内t1/2は、同一投薬量を局所、前房内、テノン嚢下、硝子体内、経口、または非経口投与した場合の薬物の眼内t1/2の約1.1倍〜約10倍、約1.25倍〜約10倍、約1.5倍〜約10倍、または約2倍〜約5倍である。さらなる実施形態では、薬物は、抗炎症薬(例えば、ステロイドまたはNSAID)である。
別の実施形態では、薬物の眼内Cmaxは、本明細書中に記載の方法によって送達した場合、同一の薬物用量を硝子体内、前房内、局所、非経口、または経口投与した場合の薬物の眼内Cmaxより高い。さらなる実施形態では、本明細書中に提供した非外科的SCS薬物送達方法によって投与した場合の薬物の眼内Cmaxは、同一用量を局所、前房内、硝子体内、経口、または非経口投与した場合の薬物の眼内Cmaxの少なくとも1.1倍、少なくとも1.25倍、少なくとも1.5倍、少なくとも2倍、または少なくとも5倍である。1つの実施形態では、本明細書中に提供した非外科的SCS薬物送達方法によって投与した場合の薬物の眼内Cmaxは、同一用量を局所、前房内、テノン嚢下、硝子体内、経口、または非経口投与した場合の薬物の眼内Cmaxの約1〜約2倍、約1.25〜約2倍、約1〜約5倍、約1〜約10倍、約2〜約5倍、または約2〜約10倍である。さらなる実施形態では、薬物は、抗炎症薬(例えば、ステロイドまたはNSAID)である。1つの実施形態では、薬物は、トリアムシノロン、インフリキシマブ、ミコフェノラート、メトトレキサート、ソラフェニブ、アキシチニブ、またはネパフェナクである。
別の実施形態では、薬物の平均眼内曲線下面積(AUC0−t)は、本明細書中に記載の方法によってSCSに投与した場合、硝子体内、前房内、テノン嚢下、局所、非経口、または経口投与した場合の薬物の眼内AUC0−tより高い。さらなる実施形態では、本明細書中に提供した非外科的SCS薬物送達方法によって投与した場合の薬物の眼内AUC0−tは、同一用量を局所、前房内、テノン嚢下、硝子体内、経口、または非経口投与した場合の薬物の眼内AUC0−tの少なくとも1.1倍、少なくとも1.25倍、少なくとも1.5倍、少なくとも2倍、または少なくとも5倍である。1つの実施形態では、本明細書中に提供した非外科的SCS薬物送達方法によって投与した場合の薬物の眼内AUC0−tは、同一用量を局所、前房内、テノン嚢下、硝子体内、経口、または非経口投与した場合の薬物の眼内AUC0−tの約1〜約2倍、約1.25〜約2倍、約1〜約5倍、約1〜約10倍、約2〜約5倍、または約2〜約10倍である。さらなる実施形態では、薬物は、抗炎症薬(例えば、ステロイドまたはNSAID)である。
1つの実施形態では、有効量の薬物(例えば、抗炎症薬(例えば、トリアムシノロンなどのステロイドまたはNSAID))を含む薬物処方物は、一旦SCSに送達されると、SCS中に長期間実質的に保持される。例えば、1つの実施形態では、約80%の薬物処方物がSCS中に約30分間、約1時間、約4時間、約24時間、約48時間、または約72時間保持される。これに関して、薬物のデポーがSCSおよび/または周囲組織中に形成されて長期間にわたる薬物の徐放が可能である。
1つの実施形態では、本明細書中に提供した非外科的上脈絡膜薬物送達方法により、ブドウ膜炎(例えば、非感染性ブドウ膜炎)、ブドウ膜炎(例えば、非感染性ブドウ膜炎)に関連する黄斑浮腫、またはRVOに関連する黄斑浮腫の処置のための同一または類似の薬物用量の経口、非経口、テノン嚢下、および/または硝子体内薬物送達方法と比較して、治療有効性が増大し、そして/または治療応答が改善される。1つの実施形態では、治療応答を得るのに十分なSCS薬物用量は、同一または実質的に同一の治療応答を得るのに十分な硝子体内、前房内、局所、経口、または非経口の薬物用量の約90%、約75%、または約半分(例えば、約半分またはそれ未満)である。別の実施形態では、治療応答を得るのに十分なSCS用量は、同一または実質的に同一の治療応答を得るのに十分な硝子体内、前房内、テノン嚢下、局所、経口、または非経口薬物用量の約1/4である。さらに別の実施形態では、治療応答を得るのに十分なSCS用量は、同一または実質的に同一の治療応答を得るのに十分な硝子体内、前房内、テノン嚢下、局所、経口、または非経口薬物用量の1/10である。1つの実施形態では、治療応答は、当業者に公知の方法によって測定した場合、炎症の減少である。別の実施形態では、治療応答は、眼病変数の減少または眼病変サイズの減少である。別の実施形態では、治療応答は、液体貯留および/または眼圧の減少である。
治療応答を、処置後の時点で(例えば、処置の5日後、1週間後、2週間後、3週間後、4週間後、5週間後、6週間後、7週間後、8週間後、9週間後、10週間後、11週間後、または12週間後、およびその間の全ての値で)測定する。
本明細書中に記載の方法によって送達される薬物処方物の治療有効性およびヒト被験体の治療応答を、当業者に公知のように、当該分野の標準的手段によってアッセイすることができる。一般に、任意の特定の薬物の治療有効性は、薬物投与後にヒト被験体の応答を測定することによって評価することができ、治療有効性の高い薬物は、治療有効性の低い薬物より症状が改善および/または遮断されるであろう。非限定的な例では、本明細書中に提供した薬物処方物(例えば、血管形成インヒビター、抗炎症薬(例えば、ステロイドまたはNSAID)、VEGF調節因子(例えば、VEGFアンタゴニスト)、PDGF調節因子(例えば、PDGFアンタゴニスト)、VEGFアンタゴニスト活性およびPDGFアンタゴニスト活性の両方を有する化合物、または血管透過性インヒビター処方物)の有効性を、例えば、疼痛強度の変化、眼病変の変化(サイズまたは数)、眼圧、液体貯留、炎症(例えば、ハケット/マクドナルド眼スコアの変化の測定による)、高眼圧症、および/または視力の観察によって測定することができる。
別の実施形態では、治療処方物の有効性を、ハケット/マクドナルド眼スコアにしたがった測定値、炎症、視力、および/または浮腫の変化の観察によって測定する。別の実施形態では、治療処方物の有効性を、例えば、ハケット/マクドナルド眼スコアにしたがった測定値、炎症、視力、および/または浮腫の変化の観察によって測定する。
1つの実施形態では、ブドウ膜炎(例えば、非感染性ブドウ膜炎)、ブドウ膜炎に関連する黄斑浮腫、RVOに関連する黄斑浮腫、または湿性AMDを処置するための有効量の薬物処方物のSCSへの非外科的投与により、硝子体内、前房内、経口、または非経口投与された同一の薬物用量に原因する副作用または臨床症状の数と比較して、処置患者における有害な副作用または臨床症状の数が減少する。別の実施形態では、有効量の薬物処方物のSCSへの非外科的投与により、硝子体内、前房内、テノン嚢下、経口、または非経口投与された同一の薬物用量に原因する有害な副作用または臨床症状と比較して、1つまたはそれを超える有害な副作用または臨床症状の数が減少する。
軽減または改善することができる副作用および臨床症状の例には、炎症、胃腸管副作用(例えば、下痢、嘔気、胃腸炎、嘔吐、胃腸管、直腸、および十二指腸の出血、出血性膵炎、大腸穿孔による黒色便または血便、および/または喀血);血液学的副作用(例えば、白血球減少、貧血、汎血球減少症および無顆粒球症、血小板減少症、好中球減少症、真性赤血球系無形成(PRCA)、あざができやすい深部静脈血栓症、および/または鼻、口腔、膣、または直腸からの異常出血);免疫性副作用/臨床症状(例えば、免疫抑制、敗血症を引き起こす免疫抑制、日和見感染(単純ヘルペスウイルス、帯状疱疹、および侵襲性カンジダ感染)、および/または感染増加);腫瘍学的副作用/臨床症状(例えば、リンパ腫、リンパ増殖性疾患、および/または非黒色腫皮膚がん);腎臓副作用/臨床症状(例えば、排尿障害、尿意促迫、尿路感染、血尿、腎尿細管壊死、および/またはBKウイルス関連腎症);代謝性副作用/臨床症状(例えば、浮腫、高リン酸塩血症、低カリウム血症、高血糖、高カリウム血症、腫脹、急激な体重増加、および/または甲状腺肥大);呼吸性副作用/臨床症状(例えば、呼吸器感染、呼吸困難、咳嗽の増加、初期結核乾性咳嗽、喘鳴、および/または鼻詰まり);皮膚科学的副作用/臨床症状(例えば、座瘡、発疹、異汗性湿疹、丘疹鱗屑性乾癬様皮疹、水疱、滲出、口腔の痛み、および/または脱毛);筋骨格(muscoskeletal)副作用/臨床症状(例えば、筋障害および/または筋痛)、肝臓副作用/臨床症状(例えば、肝毒性(hepatoxicity)および/または黄疸)、腹痛、初期妊娠損失の発生率の増加、月経停止、重症頭痛、錯乱、精神状態の変化、視力喪失、発作(痙攣)、感光性の増加、眼乾燥症、眼の充血、眼の痒み、および/または高血圧が含まれるが、これらに限定されない。上に提供するように、副作用または臨床症状の軽減または改善は、患者の眼のSCSへの薬物処方物の投与前の副作用または臨床症状の重症度と比較した場合の軽減または改善、または同じ薬物の硝子体内、腔内、非経口、または経口投与により経験した軽減または改善と比較した場合の患者における副作用または臨床症状の軽減または改善である。
広範な治療処方物(例えば、1つまたはそれを超える薬物および/または細胞治療薬を含む治療処方物)を、本発明のマイクロニードルデバイスおよび方法を使用した上脈絡膜腔および後眼組織への送達のために処方することができる。本明細書中で使用する場合、用語「薬物」は、任意の予防薬、治療薬、または診断薬(すなわち、医学的適用に有用な成分)をいう。薬物を、天然に存在し得るか、合成することができるか、組換え的に産生することができる細胞治療薬、小分子、生物学的製剤(タンパク質、ペプチド、およびそのフラグメント、核酸(核酸遺伝子治療薬をコードするベクターが含まれる)など)から選択することができる。例えば、1つの実施形態では、本明細書中に記載の非外科的方法を使用して上脈絡膜腔に送達される薬物は、抗体またはそのフラグメント(例えば、Fab、Fv、またはFcフラグメント)である。一定の実施形態では、薬物は、米国特許第6,773,916号(その全体が全ての目的のために本明細書中で参考として援用される)に記載のサブ免疫グロブリン抗原結合分子(Fv免疫グロブリンフラグメント、ミニボディ、および二特異性抗体など)である。1つの実施形態では、薬物はヒト化抗体またはそのフラグメントである。
1つの実施形態では、本明細書中に記載の非外科的な処置方法およびデバイスを、遺伝子ベースの治療適用で使用することができる。例えば、本方法は、1つの実施形態では、選択されたDNA、RNA、またはオリゴヌクレオチドを標的眼組織に送達させるために、薬物処方物を上脈絡膜腔内に投与する工程を含む。したがって、1つの実施形態では、薬物は、適切なオリゴヌクレオチド(例えば、アンチセンスオリゴヌクレオチド薬)、ポリヌクレオチド(例えば、治療DNA)、リボザイム、dsRNA、siRNA、RNAi、遺伝子療法ベクター、および/またはワクチンから選択される。さらなる実施形態では、薬物は、アプタマー(例えば、特定の標的分子に結合するオリゴヌクレオチドまたはペプチド分子)である。
1つの実施形態では、核酸治療薬を、本明細書中に提供した1つのデバイスおよび/または方法によって送達させる。1つのさらなる実施形態では、核酸治療薬を、ウイルス粒子(ウイルスベクター)を介して送達させる。ウイルス粒子は、1つの実施形態では、アデノウイルス(Ad)、アデノ随伴ウイルス(AAV)、またはレンチウイルスである。別の実施形態では、ウイルスベクターは、自己相補的AAV(scAAV)またはヘルパー依存性アデノウイルス(HD−Ad)である。別の実施形態では、siRNAまたは他の核酸治療薬を発現するプラスミドベクターを、本明細書中に記載の1つのデバイスおよび/または方法によって送達させる。あるいはまたはさらに、核酸治療薬を、(1)ポリマー送達系、(2)脂質送達系(例えば、リポソーム)、(3)タンパク質送達系、または(4)デンドリマーナノキャリア送達系によって送達させる。
別の実施形態では、本明細書中に提供した方法を介して送達される薬物処方物は、小分子薬、内因性タンパク質もしくはそのフラグメント、または内因性ペプチドもしくはそのフラグメントを含む。
ブドウ膜炎(例えば、非感染性ブドウ膜炎)、ブドウ膜炎(例えば、非感染性ブドウ膜炎)に関連する黄斑浮腫、RVOに関連する黄斑浮腫、および/または湿性AMDの処置のための眼組織送達用薬物タイプの代表例には、抗炎症薬(ステロイド(例えば、トリアムシノロン)、免疫抑制剤、代謝拮抗物質、T細胞インヒビター、アルキル化剤、生物学的製剤、TNFアンタゴニスト(例えば、TNF−αアンタゴニスト)、血管内皮成長因子(VEGF)調節因子(例えば、VEGFアンタゴニスト)、および/または非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)が含まれるが、これらに限定されない)が含まれる。ブドウ膜炎に関連する黄斑浮腫を処置するために上脈絡膜腔に送達することができる特定の薬物および薬物クラスの非限定的な例には、縮瞳薬(例えば、ピロカルピン、カルバコール、フィゾスチグミン)、交感神経刺激薬(例えば、アドレナリン、ジピベフリン)、炭酸脱水酵素インヒビター(例えば、アセタゾラミド、ドルゾラミド)、VEGFアンタゴニスト、血小板由来成長因子(PDGF)調節因子(例えば、PDGFアンタゴニスト)、NSAID、ステロイド、プロスタグランジン、抗菌性化合物(抗菌薬および抗真菌薬(例えば、クロラムフェニコール、クロルテトラサイクリン、シプロフロキサシン、フラマイセチン、フシジン酸、ゲンタマイシン、ネオマイシン、ノルフロキサシン、オフロキサシン、ポリミキシン、プロパミジン、テトラサイクリン、トブラマイシン、キノリン)が含まれる)、アルドースレダクターゼインヒビター、抗炎症化合物および/または抗アレルギー化合物(例えば、ステロイド性化合物(トリアムシノロン、ベタメタゾン、クロベタゾン、デキサメタゾン、フルオロメトロン、ヒドロコルチゾン、プレドニゾロンなど)および非ステロイド性化合物(アンタゾリン、ブロムフェナク、ジクロフェナック、インドメタシン、ロドキサミド、スプロフェン(saprofen)、クロモグリク酸ナトリウムなど))、人工涙液/眼乾燥症治療、局所麻酔薬(例えば、アメソカイン、リグノカイン、オキシブプロカイン(oxbuprocaine)、プロキシメタカイン)、シクロスポリン、ジクロフェナック、ウロガストロンおよび成長因子(上皮成長因子など)、散瞳薬および毛様体筋麻痺薬、マイトマイシンC、およびコラゲナーゼインヒビターならびに加齢性黄斑変性の処置薬(ペガプタニブナトリウム(pegagtanib sodium)、ラニビズマブ、およびベバシズマブなど)が含まれる。1つの実施形態では、本明細書中に記載の1つのデバイスおよび/または方法によって送達される薬物は、ラニビズマブ、アキシチニブ、ベバシズマブ、および/またはアフリベルセプトである。
至るところに提供するように、ブドウ膜炎(例えば、非感染性ブドウ膜炎)、ブドウ膜炎に関連する黄斑浮腫、およびRVOに関連する黄斑浮腫の処置のための本明細書中に提供した方法では、有効量の抗炎症薬(例えば、ステロイドまたはNSAID)および/またはVEGF調節因子(例えば、VEGFアンタゴニスト)を含む治療処方物を、必要とする患者の眼のSCSに非外科的に送達させる。
1つの実施形態では、血管形成インヒビターを、必要とする患者のSCSに投与する。本明細書中に記載の方法およびデバイスを介して送達される新脈管形成インヒビターは、1つの実施形態では、インターフェロンγ1β、ピルフェニドン含有インターフェロンγ1β(アクティミューン(登録商標))、ACUHTR028、αVβ5、アミノ安息香酸カリウム、アミロイドP、ANG1122、ANG1170、ANG3062、ANG3281、ANG3298、ANG4011、抗CTGF RNAi、アプリジン、サルビアおよびチョウセンゴミシを含むキバナオウギ抽出物、アテローム斑遮断薬、アゾール、AZX100、BB3、結合組織成長因子抗体、CT140、ダナゾール、エスブリエット、EXC001、EXC002、EXC003、EXC004、EXC005、F647、FG3019、フィブロコリン、フォリスタチン、FT011、ガレクチン−3インヒビター、GKT137831、GMCT01、GMCT02、GRMD01、GRMD02、GRN510、ヘベロンアルファR、インターフェロンα−2β、ITMN520、JKB119、JKB121、JKB122、KRX168、LPA1受容体アンタゴニスト、MGN4220、MIA2、ミクロRNA 29aオリゴヌクレオチド、MMI0100、ノスカピン、PBI4050、PBI4419、PDGFRインヒビター、PF−06473871、PGN0052、ピレスパ、ピルフェネックス、ピルフェニドン、プリチデプシン、PRM151、Px102、PYN17、PYN17含有PYN22、Relivergen、rhPTX2融合タンパク質、RXI109、セクレチン、STX100、TGF−βインヒビター、トランスフォーミング成長因子、β−受容体2オリゴヌクレオチド,VA999260、またはXV615である。
1つの実施形態では、上脈絡膜腔に送達される薬物は、シロリムス(ラパマイシン(登録商標)、ラパミューン(登録商標))である。1つの実施形態では、本明細書中に開示の非外科的薬物送達方法を、ブドウ膜炎に関連する黄斑浮腫またはRVOに関連する黄斑浮腫を処置、防止、および/または改善するためにラパマイシンと併せて使用する。さらに、本明細書中に開示のマイクロニードルデバイスおよび方法を使用したラパマイシンの送達を、本明細書中に列挙した1つまたはそれを超える薬剤または当該分野で公知の他の薬剤と組み合わせることができる。1つのさらなる実施形態では、ブドウ膜炎に関連する黄斑浮腫は、非感染性ブドウ膜炎に関連する黄斑浮腫である。
1つの実施形態では、ブドウ膜炎に関連する黄斑浮腫またはRVOに関連する黄斑浮腫を処置するために本明細書中の非外科的方法(例えば、マイクロニードルデバイスおよび方法)を使用して上脈絡膜腔に送達させる薬物は、トリアムシノロン(例えば、トリアムシノロンアセトニド)である。1つの実施形態では、本明細書中に開示の非外科的薬物送達方法を、ブドウ膜炎(例えば、非感染性ブドウ膜炎または感染性ブドウ膜炎)に関連する黄斑浮腫を処置、防止、および/または改善するためにトリアムシノロンと併せて使用する。さらに、本明細書中に開示のマイクロニードルデバイスおよび方法を使用したラパマイシンの送達を、本明細書中に列挙した1つまたはそれを超える薬剤または当該分野で公知の他の薬剤と組み合わせることができる。1つのさらなる実施形態では、ブドウ膜炎に関連する黄斑浮腫は、非感染性ブドウ膜炎に関連する黄斑浮腫である。
1つの実施形態では、VEGF調節因子は、本明細書中に記載の(desvirbed)デバイスの1つを介して送達される。1つの実施形態では、VEGF調節因子はVEGFアンタゴニストである。1つの実施形態では、VEGF調節因子は、VEGF−受容体キナーゼアンタゴニスト、抗VEGF抗体またはそのフラグメント、抗VEGF受容体抗体、抗VEGFアプタマー、小分子VEGFアンタゴニスト、チアゾリジンジオン、キノリン、または設計アンキリン反復タンパク質(DARPin)である。本明細書中に記載のように、RVOに関連する黄斑浮腫の処置のためのいくつかの実施形態では、抗炎症薬を、必要とする患者の眼のSCSに、同一の眼へのVEGF調節因子(例えば、VEGFアンタゴニスト)の硝子体内送達と組み合わせて、送達させる。1つの実施形態では、VEGFアンタゴニストは、VEGF受容体(VEGFR)のアンタゴニスト(すなわち、VEGFRのシグナル伝達および/または活性を阻害、減少、または調整する薬物)である。VEGFRは、膜結合性または可溶性のVEGFRであり得る。さらなる実施形態では、VEGFRは、VEGFR−1、VEGFR−2、またはVEGFR−3である。1つの実施形態では、VEGFアンタゴニストはVEGF−Cタンパク質をターゲティングする。別の実施形態では、VEGF調節因子は、チロシンキナーゼまたはチロシンキナーゼ受容体のアンタゴニストである。別の実施形態では、VEGF調節因子は、VEGF−Aタンパク質の調節因子である。さらに別の実施形態では、VEGFアンタゴニストはモノクローナル抗体である。さらなる実施形態では、モノクローナル抗体はヒト化モノクローナル抗体である。
1つの実施形態では、VEGF調節因子は、1つまたはそれを超える以下である:AL8326、2C3抗体、AT001抗体、HyBEV、ベバシズマブ(アバスチン(登録商標))、ANG3070、APX003抗体、APX004抗体、ポナチニブ(AP24534)、BDM−E、VGX100抗体(VGX100 CIRCADIAN)、VGX200(c−fos誘導性成長因子モノクローナル抗体)、VGX300、COSMIX、DLX903/1008抗体、ENMD2076、リンゴ酸スニチニブ(スーテント(登録商標))、INDUS815C、R84抗体、KD019、NM3、抗VEGFアンタゴニスト(例えば、抗VEGF抗体)と組み合わせた同種異系間葉系前駆細胞、MGCD265、MG516、VEGF−受容体キナーゼインヒビター、MP0260、NT503、抗DLL4/VEGF二重特異性抗体、PAN90806、パロミド529、BD0801抗体、XV615、ルシタニブ(AL3810、E3810)、AMG706(モテサニブ二リン酸塩)、AAV2−sFLT01、可溶性Flt1受容体、セジラニブ(レセンチン(商標))、AV−951、チボザニブ(KRN−951)、レゴラフェニブ(スチバーガ(登録商標))、ボラセルチブ(BI6727)、CEP11981、KH903、レンバチニブ(E7080)、レンバチニブメシル酸塩、テラメプロコール(EM1421)、ラニビズマブ(ルセンチス(登録商標))、塩酸パゾパニブ(ボトリエント(商標))、PF00337210、PRS050、SP01(クルクミン)、オロチン酸カルボキシアミドトリアゾール、ヒドロキシクロロキン、リニファニブ(ABT869、RG3635)、フルオシノロンアセトニド(イルビエン(登録商標))、ALG1001、AGN150998、DARPin MP0112、AMG386、ポナチニブ(AP24534)、AVA101、ニンテダニブ(バラガテフ(商標))、BMS690514、KH902、ゴルバチニブ(E7050)、エベロリムス(アフィニトール(登録商標))、ドビチニブ乳酸塩(TKI258、CHIR258)、ORA101、ORA102、アキシチニブ(インライタ(登録商標)、AG013736)、プリチデプシン(アプリジン(登録商標))、PTC299、アフリベルセプト(ザルトラップ(登録商標)、アイリーア(登録商標))、ペガプタニブナトリウム(マクゲン(商標)、LI900015)、ベルテポルフィン(ビスダイン(登録商標))、ブシラミン(リマチル、ラミン、ブリマーニ、ラミット、ブーミク)、R3抗体、AT001/r84抗体、トロポニン(BLS0597)、EG3306、バタラニブ(PTK787)、Bmab100、GSK2136773、抗VEGFR Alterase、アビラ、CEP7055、CLT009、ESBA903、HuMax−VEGF抗体、GW654652、HMPL010、GEM220、HYB676、JNJ17029259、TAK593、XtendVEGF抗体、Nova21012、Nova21013、CP564959、スマート抗VEGF抗体、AG028262、AG13958、CVX241、SU14813、PRS055、PG501、PG545、PTI101、TG100948、ICS283、XL647、エンザスタウリン塩酸塩(LY317615)、BC194、キノリン、COT601M06.1、COT604M06.2、マビオンVEGF、抗VEGFまたはVEGF−R抗体に抱合したSIR−Spheres、アパチニブ(YN968D1)、およびAL3818。さらに、本明細書中に開示のマイクロニードルデバイスおよび非外科的方法を使用したVEGFアンタゴニストの送達を、本明細書中に列挙した1つ以上の薬剤または当該分野で公知の他の薬剤と単一の処方物または複数の処方物に組み合わせることができる。
1つの実施形態では、免疫抑制薬を、本明細書中に記載の1つのデバイスを介して送達させる。さらなる実施形態では、免疫抑制薬は、糖質コルチコイド、サイトカインインヒビター、細胞増殖抑制薬、アルキル化剤、代謝拮抗物質、葉酸アナログ、細胞毒性抗生物質、インターフェロン、オピオイド、T細胞受容体に対する抗体、またはIL−2受容体に対する抗体である。1つの実施形態では、免疫抑制薬は代謝拮抗物質であり、代謝拮抗物質は、プリンアナログ、ピリミジンアナログ、葉酸アナログ、またはタンパク質合成インヒビターである。別の実施形態では、免疫抑制薬は、インターロイキン−2インヒビター(例えば、バシリキシマブまたはダクリズマブ)である。本明細書中に記載の方法および処方物と共に使用可能な他の免疫抑制薬には、シクロホスファミド、ニトロソ尿素、メトトレキサート、アザチオプリン、メルカプトプリン、フルオロウラシル、ダクチノマイシン、アントラサイクリン、マイトマイシンC、ブレオマイシン、ミトラマイシン、ムロモナブ−CD3、シクロスポリン、タクロリムス、シロリムス、またはミコフェノラートが含まれるが、これらに限定されない。1つの実施形態では、薬物処方物は有効量のミコフェノラートを含む。
1つの実施形態では、本明細書中に記載の方法を介して薬物処方物を必要とする患者の眼のSCSに送達される薬物処方物は、有効量の血管透過性インヒビターを含む。1つの実施形態では、血管透過性インヒビターは、血管内皮成長因子(VEGF)アンタゴニストまたはアンギオテンシン変換酵素(ACE)インヒビターである。さらなる実施形態では、血管透過性インヒビターはアンギオテンシン変換酵素(ACE)インヒビターであり、ACEインヒビターはカプトプリルである。
1つの実施形態では、薬物は、ステロイドまたは非ステロイド抗炎症薬(NSAID)である。別の実施形態では、抗炎症薬は、抗体もしくはそのフラグメント、抗炎症性ペプチド、または抗炎症性アプタマーである。本明細書の至る所に提供するように、上脈絡膜腔への抗炎症薬の送達により、経口、硝子体内、腔内、局所、および/または非経口投与経路を介して送達された同じ薬物の投与を超える利点が得られる。例えば、1つの実施形態では、上脈絡膜腔に送達された薬物の治療効果は、薬物を経口、硝子体内、局所、または非経口経路を介して送達した場合の同じ投薬量で送達させた同じ薬物の治療効果より高い。1つの実施形態では、SCSに投与した抗炎症薬の眼内排出半減期(t1/2)は、同一投薬量の抗炎症薬を硝子体内、腔内、局所、非経口、または経口投与した場合の抗炎症薬の眼内t1/2より高い。別の実施形態では、抗炎症薬の平均眼内最高血中濃度(Cmax)は、本明細書中に記載の方法によってSCSに投与した場合、硝子体内、腔内、局所、非経口、または経口投与した場合の抗炎症薬の眼内Cmaxより高い。別の実施形態では、抗炎症薬の平均眼内曲線下面積(AUC0−t)は、本明細書中に記載の方法によってSCSに投与した場合、同一投薬量の抗炎症薬を硝子体内、腔内、局所、非経口、または経口投与した場合の抗炎症薬の眼内AUC0−tより高い。
本明細書中に提供した方法を介して投与することができるステロイド性化合物には、ヒドロコルチゾン、ヒドロコルチゾン−17−ブチラート、ヒドロコルチゾン−17−アセポナート、ヒドロコルチゾン−17−ブテプラート、コルチゾン、ピバリン酸チキソコルトール、プレドニゾロン、メチルプレドニゾロン、プレドニゾン、トリアムシノロン、トリアムシノロンアセトニド、モメタゾン、アムシノニド、ブデソニド、デソニド、フルオシノニド、ハルシノニド、ベタメタゾン(bethamethasone)、ジプロピオン酸ベタメタゾン(bethamethasone dipropionate)、デキサメタゾン、フルオコルトロン、ヒドロコルチゾン−17−バレラート、ハロメタゾン、ジプロピオン酸アルクロメタゾン、プレドニカルバート、クロベタゾン−17−ブチラート、クロベタゾール−17−プロピオナート、カプロン酸フルオコルトロン、ピバリン酸フルオコルトロン、酢酸フルプレドニデン、およびプレドニカルバートが含まれる。
本明細書中に提供した方法を介して投与することができる特定のNSAIDクラスには、サリチラート、プロピオン酸誘導体、酢酸誘導体、エノール酸誘導体、フェナム酸誘導体、およびシクロオキシゲナーゼ−2(COX−2)インヒビターが含まれる。1つの実施形態では、本明細書中に提供した方法を使用して、1つ以上の以下のNSAIDをこれを必要とする患者の眼のSCSに送達させる:アセチルサリチル酸、ジフルニサル、サルサラート、イブプロフェン、デキシブプロフェン、ナプロキセン、フェノプロフェン、ケトプロフェン(keotoprofen)、デクスケトプロフェン、フルルビプロフェン、オキサプロジン、ロキソプロフェン(loxaprofen)、インドメタシン、トルメチン、スリンダク、エトドラク、ケトロラク、ジクロフェナクまたはナブメトン、ピロキシカム、メロキシカム、テノキシカム、ドロキシカム、ロルノキシカムまたはイソキシカム、メフェナム酸(mefanamic acid)、メクロフェナム酸、フルフェナム酸、トルフェナム酸、セレコキシブ、ロフェコキシブ(refecoxib)、バルデコキシブ、パレコキシブ、ルミラコキシブ、エトリコキシブ、またはフィロコキシブ。
ブドウ膜炎(感染性または非感染性のブドウ膜炎)に関連する黄斑浮腫を処置するために本明細書中に提供した方法で使用することができる抗炎症薬の他の例には、以下が含まれるが、これらに限定されない:ミコフェノラート、レミカーゼ、ネパフェナク、19AVアゴニスト、19GJアゴニスト、2MDアナログ、4SC101、4SC102、57−57、5−HT2受容体アンタゴニスト、64G12、A804598、A967079、AAD2004、AB1010、AB224050、アバタセプト、エタラシズマブ(アベグリン(商標))、アベバック(登録商標)、AbGn134、AbGn168、Abki、ABN912、ABR215062、ABR224050、シクロスポリン(アブラムン(登録商標))、ドコサノール(ベヘニルアルコール、アブレバ(登録商標))、ABS15、ABS4、ABS6、ABT122、ABT325、ABT494、ABT874、ABT963、ABXIL8、ABXRB2、AC430、アセネトラ、塩化リゾチーム(アクデアム(登録商標))、ACE772、アセクロフェナク(エースブロック、エースビッド、エースナック)、アセトアミノフェン、クロルゾキサゾン、セラペプターゼ、塩酸チザニジン、ベータデクス、アセクロゲシックプラス、アセクロン、アセクロレン、アセクロリズム、アセクロナ、アセフェイン、アセメタシン、アスピリン(asprin)(アセンテリン)、アセタール−SP(アセクロフェナク−組み合わせ、イブプロフェン、アセチル−G、アセチルサリチラートdl−リジン、アセチルサリチル酸、アシコット、アシファイン、アシック、アクロセン、アクロフラム−P、アクロモア、アクロン、A−CQ、ACS15、アクタリット、アクテムラ、アクセレアリオフィリザド、アクチファースト、アクチマブ−B、アクチクイム、アクチリン、アクティスプラス、活性化白血球細胞接着分子抗体、アクラーX、AD452、アダリムマブ、ADAMTS5インヒビター、ADC1001、Adco−ジクロフェナク、Adco−インドメタシン、Adco−メロキシカム、Adco−ナプロキセン、Adco−ピロキシカム、アドコート、Adco−スリンダク、アデノシン三リン酸二ナトリウム、アデノシンA2a受容体アゴニスト、アジモド、アジノス、アジオクト、アジオドール、アジポプラス、脂肪由来幹細胞および/または新生細胞、アジゼン、アドペプ、アドバカン、アドバグラフ、アドベル、アドウィフラム、AEB071、エンタル、アフェナク、アフェンプラス、アフィアンセン、アフィニトール、アフラミン、アフラザコート、アフロゲン、アフロキサン、AFM15、AFM16、AFM17、AFM23、アフプレッド・デキサ、AFX200、AG011、アガフェン、アガニルセン、AGI1096、アギデックス、AGS010、アグドル、A−ヒドロコルト、AIK1、AIN457、エアタル、AIT110、AJM300、アジュレミン酸、
AK106、AL−24−2A1、AL4−1A1、アラコート、アランツ、アルブミン免疫グロブリン、ジプロピオン酸アルクロメタゾン、ALD518、アルデスロイキン、アルドデルマ、アレファセプト、アレムツズマブ、アレクエル(商標)、アレルゴロン、アレルゴソン、アレトラクソン、アルフェナク、アルガソン、アルギン・ベク・コート、アルギオフレックス、アルギレックス、アルギビンプラス、アリカホルセンナトリウム、アリン、アリニア、アリビオドール、アリビオシン、アルカリホスファターゼ、ALKS6931、アラントイン、アルブペン、アルモール、アロクリシン、同種異系内皮細胞、同種異系間葉系前駆細胞、同種異系間葉系幹細胞、アルミノプロフェン、α1抗トリプシン、α7ニコチンアゴニスト、αアミラーゼ、αキモトリプシン、αフェトプロテイン、αリノレン酸、α−1−抗トリプシン、α2β1インテグリンインヒビター、アルファコート、アルファフェン、α−ヘキシジン、α−トリプシン、アルフィンテルン、アルピナメドモビリティω3、アルポキセン、AL−Rev1、アルテラーゼ、ALX0061、ALX0761、ALXN1007、ALXN1102、AM3840、AM3876、AMAB、AMAP102、アマソン、アムベン、アンベジムG、アムシノニド、AME133v、アメシン、アメロテクス、A−メタプレッド、アメビブ、AMG108、AMG139、AMG162、AMG181、AMG191、AMG220、AMG623、AMG674、AMG714、AMG719、AMG729、AMG827、アミドール、リン酸アミファミプリジン、ジクロフェナク(エミフェナク(登録商標))、アミメタシン、塩酸アミプリロース、アミプロフェン、アンモフォス、アモフラム、AMP110、アムピキイ、アムピオン、アンピロキシカム、アムトルメチングアシル、AMX256、AN6415、ANA004、ANA506、アナブ、アナセン、アナフラム、アナフレックスACI、アナイダ、アナキンラ、アナルゲンアルトリチス、アナパン、アナプロックス、アナバン、アナックス、アンコ、アンドログラフィス、アネオール、アネルジックス、アネルバックス.RA(商標)(治療ペプチドワクチン)、アンフレン、ANG797、アニリキシン、アンメルシン、アネキシン1ペプチド、アネキシンA5、アノダイン、アンサイド、アンスピリン、アンタレン、抗BST2抗体、抗C5a MAb、抗ILT7抗体、抗VLA1抗体、抗α11抗体、抗CD4 802−2、抗CD86モノクローナル抗体、抗ケモカイン、抗DC−SIGN、抗HMGB−1 MAb、抗IL−18 Mab、抗IL−1R MAb、抗IL−1R MAb、抗IL23ブリストル、抗インターロイキン−1β抗体、抗LIGHT抗体、抗MIF抗体、抗MIF抗体、抗miR181a、抗酸化性炎症調節因子、アンチフラミン、AntiRAGE MAb、抗トロンビンIII、抗TIRC−7 MAb、アヌソール−HC、アニフェン、AP105、AP1089、AP1189、AP401、AP501、アパゾン、APD334、アペンタック、APG103、アピドン、メシル酸アピリモッド、アピタック、アピトキシン、アピゼル、APNインヒビター、アポ−アザチオプリン、アポ−デキサメタゾン、ApoE模倣物、ApoFasL、アポ−インドメタシン、アポ−フェナミック、アポ−メトトレキサート、アポ−ナブメトン、アポ−Napro−NA、アポ−ナプロキセン、アポニジン、アポ−フェニルブタゾン、アポ−ピロキシカム、アポ−スリン、アポ−テノキシカム、アポ−チアプロフェニック、アプラナックス、アプレミラスト、アプリコキシブ、アプロフェン、アプローズ、アプロキセン、
APX001抗体、APX007抗体、APY0201、AqvoDex、AQX108、AQX1125、AQX131135、AQX140、AQX150、AQX200、AQX356、AQXMN100、AQXMN106、ARA290、アラバ、アルカリスト、アルコキシア、アレチン、アルフルール、ARG098、ARG301、アルギニンアエスチン、アルギニンデイミナーゼ(ペグ化)、ARGX109抗体、ARGX110、アリウマ、アリストコート、アリストスパン、Ark−AP、ARN4026、アロフェン、アロフEZ、アロレフ、アロタール、アルピブル、アルピムン、アルプシュアンギキシン、ARQ101、アレスチンSP、アロックス、ARRY162、ARRY371797、ARRY614、ARRY872、ART621、アルタミン、アルスフリー、アルソテック、アルスレキシン、アルスリスプレイ、オルソテック、エテルナサメ軟骨抽出物(アルスロバス(商標)、ネオレトナ(商標)、ソバスカル(商標))、アルチフィット、アルチゴ、アルチン、アルチノア、アルチシド、アルトフレックス、アルトレンヒペルゲル、アルトリドール、アルトリラーゼ、アルトロカプチン、アルトロダイエット、アルトロフェン、アルトロパン、アルトロシル、アルトロシレン、アルトロチン、アルトロックス、アルチフラム、アルゼラ、AS604850、AS605858、アサコール、ASA−グリンデクス、アサジパム、アセクロ、ASF1096、ASF1096、ASK8007、ASKP1240、ASLAN003、アスモID、アソネプ、ASP015K、ASP2408、ASP2409、アスパギン、アスペオール、アスピカム、アスピリメックス、AST120、アスタキサンチン、アストロコート、アスゼス、AT002抗体、AT007、AT008抗体、AT008抗体、AT010、AT1001、アタシセプト、アタスピン、アテパデン、アトガム、ATG−フレゼニウス、アスロフェン、ATI003、アチプリモド、ATL1222、ATN103、ATN192、ATR107、アトリ、アトルミン、アトロサブ抗体、ATX3105、AU801、オーラノフィン、アウロビン、アウロパン、アウロチオ、オーロチオプロール、自家脂肪由来新生細胞、アウトネク、アバンジア、AVE9897、AVE9940、アベロックス、アベント、AVI3378、アブロキン、AVP13546、AVP13748、AVP28225、AVX002、アクセルジクロフェナク、アクセルパパイン、アキセン、AZ17、AZ175、アザコルチド、AZA−DR、アザフリン、アザムン、アザニン、アザップ、アザピン、アザプレン、アザプリン、アザラム、アザサン、アザチオプリン、AZD0275、AZD0902、AZD2315、AZD5672、AZD6703、AZD7140、AZD8309、AZD8566、AZD9056、アゼット、アジントレル、アジスロマイシン、Az−od、アゾフィット、アゾリド、アゾラン、アズレン、アズルフィジン、アズルフィン、B1アンタゴニスト、バルコネット、BAF312、BAFFインヒビター、バゲス、ベイリーS.P.、バレストン、バルソロン、バミネルセプトα、バルドキソロンメチル、バリシチニブ、バロターゼ、バセカム、バシリキシマブ、バクスムン、バクソ、
BAY869766、BB2827、BCX34、BCX4208、ベクファイン、ベクラート−C、ベクラート−N、ベクロラブQ、ジプロピオン酸ベクロメタゾン、ベクローイン、ベクメット−CG、ベギータ、ベグチ、ベラタセプト、ベリムマブ、ベロサリック、ベメトソン、ベン、ベネバット、ベネキサム、ベンフロギン、ベニサン、ベンリスタ、ベンリスタ、ベノリラート、ベノソン、ベノキサプロフェン、ベントール、塩酸ベンジダミン、ベンジミン、ベオフェナク、ベラフェン、ベリナート、ベルロフェン、ベルタネル、ベスタミン、ベストフェン、βニシプ、ベタコート、ベタコルテンG、ベタフォーム、ベータグルカン、ベタラー、ベータ−M、ベタメド、ベタメソール、ベタメタゾン、ジプロピオン酸ベタメタゾン、ベタメタゾンナトリウム、リン酸ベタメタゾンナトリウム、吉草酸ベタメタゾン、ベタン、ベタネックス、ベタパンセン、ベタパール、ベタプレッド、ベタソン、ベタソナート、ベタソーン、ベタトリンタ、ベタバル、ベタゾン、ベタゾーン、ベテシル、ベトネコート、ベトネゾール、ベトノバート、ベクストラ、BFPC13、BFPC18、BFPC21、BFPT6864、BG12、BG9924、BI695500、BI695501、BIA12、ビッグ−ジョイント−D、BIIB023抗体、バイ−クシカム、ビンゴ、ビオビー、ビオ−カルチリッジ、ビオ−C−シンッキ、ビオデキソン、ビオフェナク、ビオロイカム、ビオソン、ビオスポリン、BIRB796、ビトノバル、ビトビオ、ビビガム、BKT140、BKTP46、BL2030、BL3030、BL4020、BL6040、BL7060、BLI1300、ブリシビモド、ブロキウムB12、ブロキウムゲシック、ブロキウム、BMS066、BMS345541、BMS470539、BMS561392、BMS566419、BMS582949、BMS587101、BMS817399、BMS936557、BMS945429、BMS−A、BN006、BN007、BNP166、ボナコート、ボナス、骨髄間質細胞抗原2抗体、ボンフレックス、ボニフェン、ブーミク、ボルビット、ボソング、BR02001、BR3−FC、ブランジキニンB1受容体アンタゴニスト、ブレジニン、ブレキセカム、ブレキシン、ブレキソジン、ブリアキヌマブ、ブリマーニ、ブリオバセプト、ブリスタフラム、ブリテン、ブロベン、ブロダルマブ、ブロエン−C、ブロメラインス、ブロメリン、ブロナックス、ブロパイン、ブロシラル、ブルエース、ブルファドール、ブルフェン、ブルゲル、ブルキル、ブルシル、BT061、BTI9、BTKキナーゼインヒビター、BTT1023抗体、BTT1507、ブシラミン、ブシレート、ブコレイジス、ブコローム、ブデノファルク、ブデソニド、ブデックス、ブフェクト、ブフェンコン、ブクワンケトプロフェン、ブニド、ブノフェン、ブシルベックス、ブスルファン、ブスルフェクス、ブスリポ、ブタルトロール、ブタルトB12、ブタソナ、ブタゾリジン、ブテゾン、ブチジオナ、
BVX10、BXL628、BYM338、B−ゾーン、C1エステラーゼインヒビター、C243、c4462、c5997、C5aQb、c7198、c9101、C9709、c9787、CAB101、カドヘリン11抗体、カエルロマイシオンA、CAL263、カルコート、カルマテル、CAM3001、ラクダ抗体、カムロックス、カモラ、キャンパス、カムロクス、カムテナム、カナキヌマブ、candida albicans抗原、カンジン、カンナビジオール、CAP1.1、CAP1.2、CAP2.1、CAP2.2、CAP3.1、CAP3.2、カレラム、カリムン、カリオデント、カルチフィックス、カルチジョイント、カルチラゴ、カルチサフェ−DN、カルチシャイン、カルチビット、カルトリル−S、カルドール、キャスパCIDe、キャスパCIDe、カシン、CAT1004、CAT1902、CAT2200、カタフラム、カテプシンSインヒビター、カトレップ、CB0114、CB2アゴニスト、CC0478765、CC10004、CC10015、CC1088、CC11050、CC13097、CC15965、CC16057、CC220、CC292、CC401、CC5048、CC509、CC7085、CC930、CCR1アンタゴニスト、CCR6インヒビター、CCR7アンタゴニスト、CCRL2アンタゴニスト、CCX025、CCX354、CCX634、CDジクロフェナク、CD102、CD103抗体、CD103抗体、CD137抗体、CD16抗体、CD18抗体、CD19抗体、CD1d抗体、CD20抗体、CD200Fc、CD209抗体、CD24、CD3抗体、CD30抗体、CD32A抗体、CD32B抗体、CD4抗体、CD40リガンド、CD44抗体、CD64抗体、CDC839、CDC998、CDIM4、CDIM9、CDK9−インヒビター、CDP146、CDP323、CDP484、CDP6038、CDP870、CDX1135、CDX301、CE224535、セアネル、セベデックス、セブチド、セクロナク、シークス、CEL2000、セラクト、セルベックス、セルコックス、セレビオクス、セレブレックス、セレブリン、セレコックス、セレコキシブ、セレドール、セレストン、セレベックス、セレックス、CELG4、細胞接着分子アンタゴニスト、セルセプト、セルムン、セロスチ、セロキシブ、セルプロット、セルデックス、メシル酸セニクリビロック、センプラセル−l、CEP11004、CEP37247、CEP37248、セフィル、セプロフェン、サーティカン、セルトリズマブペゴル、セトフェニド、セトプロフェノ、セチルピリジニウムクロリド、CF101、CF402、CF502、CG57008、CGEN15001、CGEN15021、CGEN15051、CGEN15091、CGEN25017、CGEN25068、CGEN40、CGEN54、CGEN768、CGEN855、CGI1746、CGI560、CGI676、Cgtx−ペプチド、CH1504、CH4051、CH4446、
シャペロニン10、ケモカインC−Cモチーフリガンド2、ケモカインC−Cモチーフリガンド2抗体、ケモカインC−Cモチーフリガンド5抗体、ケモカインC−Cモチーフ受容体2抗体、ケモカインC−Cモチーフ受容体4抗体、ケモカインC−X−Cモチーフリガンド10抗体、ケモカインC−X−Cモチーフリガンド12アプタマー、走化性インヒビター、チルメタシン、キチナーゼ3様1、クロコデミン、クロキン、グルコン酸クロルヘキシジン、リン酸クロロキン、トリサリチル酸コリンマグネシウム、コンドロイチン硫酸、コンドロスカート、CHR3620、CHR4432、CHR5154、クリサリン、チュアンキシンリアン、キマプラ、キモターゼ、キモトリプシン、キトムトリプ、CI202、CI302、シクロデルム−C、シクロプレン、シクポラール、シラミン、シムジア、シンコフェン、シンメタシン、シンノキシカム、シノデルム、シノロン−S、シンライズ、シプコルリン、シペマスタット、シポール−N、シプリダノール、シプゼン、シタックスF、シトガン、シトケンT、シバミド、CJ042794、CJ14877、c−Kitモノクローナル抗体、クラドリビン、クラフェン、クランザ、クラベルサル、クラザキズマブ、クレアロイド、クレアーゼ、クレベゲン、クレビアン、クリドール、クリンダク、クリノリル、クリプトール、クロベナート、クロベカッド、酪酸クロベタゾール、プロピオン酸クロベタゾール、クロドール、クロファラビン、クロフェン、クロフェナルLP、クロラール、クロナク、クロンガンマ、クロニキシンリジン、クロタソース、クロバコート、クロバナ、クロキシン、CLT001、CLT008、C−MAFインヒビター、CMPX1023、Cnac、CNDO201、CNI1493、CNTO136、CNTO148、CNTO1959、コベフェン、コベンコダーム、コビックス、コフェナク、コフェナク、COG241、COL179、コルヒチン、コルヒクムディスパート、コルヒマックス、コルシブラ、コレデスA、コレゾール、コリフォーム、コリレスト、コラーゲン(V型)、コムコート、補体成分(3b/4b)受容体1、補体成分C1sインヒビター、補体成分C3、補体因子5a受容体抗体、補体因子5a受容体抗体、補体因子D抗体、コンドロスルフ、コンドロテク、コンドロシン、コネスタットα、結合組織成長因子抗体、クールパン、コパキソン、コピロン、コルデフラ、コリドロン、コートS、コータン、コルタート、コート−ドーム、コルテセチン、コルテフ、コルテロイド、コルチキャップ、コルチカス、コルチック−DS、コルチコトロピン、コルチデルム、コルチデックス、コルチフラム、コルチネットM、コルチニル、コルチピレンB、コルチラン、コルチス、コルチソル、酢酸コルチゾン、コルチバル、酢酸コルトン、コルトピン、コルトラル、コルトリル、コルチピレン、コサミン、コソン、コシントロピン、COTキナーゼインヒビター、コチラム、コトリゾン、コトソン、コボックス、コックスB、COX−2/5−LOインヒビター、コキセトン、コックスフラム、コキシカム、コキシトール、コキシトラル、コキシパル、
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DLT303、DLT404、DM199、DM99、DMI9523、dnaJP1、DNX02070、DNX04042、DNX2000、DNX4000、ドコサノール、Docz−6、ドルアミド、ドラレン、ドルキス、ドレックス、ドルフラム、ドルフレ、ドルギット、ドルマックス、ドルミナ、ドロカタゾン、ドロベスト、ドロビッド、ドロック、ドロカム、ドロカルチゲン、ドロフィット、ドロキンド、ドロメド、ドロナック、ドロネックス、ドロトレン、ドロゼン、ドルキン、Dom0100、Dom0400、Dom0800、ドメット、ドメトン、ドミナドール、ドンギパップ、ドニカ、ドニサニン、ドラマピモド、ドリキシナリラックス、ドルメロックス、ドルジンプラス、ドキサタール、ドクストラン、DP NEC、DP4577、DP50、DP6221、D−ペナミン、DPIV/APNインヒビター、DR1インヒビター、DR4インヒビター、DRA161、DRA162、ドレネックス、DRF4848、DRL15725、ドロッサジン、DSP、デューキス、デュオ−デカドロン、デュオフレックス、デュオナーゼ、DV1079、DV1179、DWJ425、DWP422、ジモール、DYN15、ディナパー、ディスメン、E5090、E6070、イージーデイズ、エベトレキサット、EBI007、EC0286、EC0565、EC0746、エカックス、ムラサキバレンギク抽出物、EC−ナプロシン、エコナック、エコスプリン300、エコスプリン300、エクリドキサン、エクリズマブ、エデカム、エファリズマブ、エフコルテソール、エフィゲル、エフラゲン、エフリドール、EGFR抗体、EGS21、eIF5A1 siRNA、エカルジン、エラフィン、エルドフラム、エリデル、エリフラム、エリソン、エルメス、エルメタシン、ELND001、ELND004、エロカルシトール、エロコム、エルシブコール、エマンゼン、エムコート、エミフェン、エミフェナク、エモルファゾン、エンピナース、エムリカサン、エムトー、イネーブル、エンブレル、エンセイド、エンコースタット、エンコートロン、エンコートン、エンデイス、エンドゲシック、エンドキサン、エンコーテン、エンセラ、エントコート、エンザイラン、エパノバ、エパラング、エパテック、エピコチル、上皮成長因子受容体2抗体、上皮成長因子受容体抗体、エピジキソン、エピドロン、エピクリン、EPPA1、エプラツズマブ、エキO、エラック、エラゾン、ERB041、ERB196、エルドン、エリデックス、大腸菌エンテロトキシンBサブユニット、エスチン、E−セレクチンアンタゴニスト、エスフェナク、ESN603、エソナリモッド、エスプロフェン、エステトロール、エストペイン、エストロゲン受容体βアゴニスト、エタネルセプト、エタラシズマブ、ETC001、プロポリスエタノール抽出物、ETI511、エチプレドノールジクロアセタート、エトジン、エトダイン、エトドール、エトドラク、エトディ、エトフェナマート、エトールフォート、エトラック、エトピン、エトリコキシブ、エトリックス、エトセーフ、エトバ、エトゾックス、エツラ、ユーコブ、ユーファンス、真核生物翻訳開始因子5Aオリゴヌクレオチド、ユーナック、ユーロコックス、ユーロゲシック、エベロリムス、エビノポン、EVT401、エグザフラム、EXEL9953、エキシコート、エクスペン、エキストラフィーバーレット、エキストラパン、エキストラウマ、エクスダーゼ、
F16、F991、ファルカム、ファルコール、ファルジー、ファーボビル、ファーコメサシン、ファルネラート、ファルネゾン、ファルネゾン、ファロトリン、fas抗体、ファストフラム、FasTRACK、ファスツム、ファウルドメトロ、FcγRIA抗体、FE301、フェブロフェン、フェブロフィド、フェルビナク、フェルデン、フェルデックス、フェロラン、フェルキシカム、フェナック、フェナコップ、フェナドール、フェナフラン、フェナミック、フェナレン、フェナトン、フェンビッド、フェンブフェン、フェングシグトング、フェニコート、フェノパイン、フェノプロフェンカルシウム、フェノプロン、フェンリス、フェンサップ、フェノキシカム、フェプラジノール、フェロビスク、フィーバーレット、フェザキヌマブ、FG3019、FHT401、FHTCT4、FID114657、フィギツムマブ、フィレキシ、フィルグラスチム、フィラーゼ、ファイナル、フィンドキシン、塩酸フィンゴリモド、フィラテグラスト、ファーダプセ、フィシオダル、フィバサ、FK778、フラコキシト、フラダルジン、フラゴン、フラマー、フラムシッド、フラムフォート、フラミド、フラミナーゼ、フラミレックスゲシック、フラニド、フランゼン、フラレン、フラレン、フラッシュアクト、フラボノイド抗炎症性分子、フレボガンマDIF、フレナック、フレックス、フレキサフェン400、フレキシ、フレキシドール、フレキシウム、フレキシオン、フレキソノ、フロゲン、フロギアトリンB12、フロゴミン、フロゴラル、フロゴサン、フロゴター、フロ−プレッド、フロステロン、フロトリップフォルテ、Flt3インヒビター、フルアステロン、フルカム、フルシナール、酢酸フルドロコルチゾン、フルフェナム酸アルミニウム、フルメタゾン、フルミドン、フルニキシン、フルオシノロン、フルオシノロンアセトニド、フルオシノニド、フルオコルトロン、フルオニド、フルオロメトロン、フルール、フルルビプロフェン、フルリベック、フルロメソロン、フルタール、フルチカゾン、プロピオン酸フルチカゾン、フルチゾン、フルゾン、FM101抗体、fms関連チロシンキナーゼ1抗体、フォリトラックス、フォントリズマブ、ギ酸、フォルテコルチン、フォスペグ、ホスタマチニブジナトリウム、FP1069、FP13XX、FPA008、FPA031、FPT025、FR104、FR167653、フラメビン、フライム、フロベン、フロリックス、FROUNTインヒビター、フビフェンPAP、フコールイブプロフェン、フラモトール、フルペン、フンギフィン、フロタルギン、フシジン酸ナトリウム、FX002、FX141L、FX201、FX300、FX87L、ガレクチン調節因子、ガリウムマルトラート、ガミムンN、ガンマガード、ガンマ−I.V.、ガンマキン、ガンマベニン、ガムネックス、ガルゼン,ガスピリン、ガテックス、GBR500、GBR500抗体、GBT009、G−CSF、GED0301、GED0414、ゲフェネク、ゲロフェン、ゲネプリル、ゲングラフ、ゲニムン、ゲニキン、ジェノトロピン、Genz29155、ゲルビン、ゲルビン、ゲボキズマブ、GF01564600、ジレニア、ジレニャ、ギビノスタット、GL0050、GL2045、酢酸グラチラマー、グロブリン、グロルソフォルテ、グロバロックス、グロベニン−I、GLPG0259、GLPG0555、GLPG0634、GLPG0778、GLPG0974、グルコ、グルコセリン、グルコサミン、塩酸グルコサミン、硫酸グルコサミン、グルコチン、グルデックス、グルチラゲ、GLY079、GLY145、グリカニック、グリセフォートアップ、グリゲシック、グリソペプ、GMCSF抗体、GMI1010、GMI1011、GMI1043、GMR321、GN4001、ゴアナサルベ、ゴフレックス、金チオリンゴ酸ナトリウム、ゴリムマブ、GP2013、GPCR調節因子、GPR15アンタゴニスト、GPR183アンタゴニスト、GPR32アンタゴニスト、GPR83アンタゴニスト、Gタンパク質共役受容体アンタゴニスト、グラセプター、グラフタック、顆粒球コロニー刺激因子抗体、顆粒球−マクロファージコロニー刺激因子抗体、グラビクス、GRC4039、グレリーゼ、GS101、GS9973、GSC100、GSK1605786、GSK1827771、GSK2136525、GSK2941266、GSK315234、GSK681323、GT146、GT442、グシキサオトング、グフィセラ、グピソン、塩酸グリスペリムス、GW274150、GW3333、GW406381、GW856553、GWB78、GXP04、ギネストレル、ハロアート、酢酸ハロプレドン、ハロキシン、HANALL、ハナールソウルダコルチン、ハビスコ、ハウォンブシラミン、HB802、HC31496、HCQ200、HD104、HD203、HD205、HDACインヒビター、HE2500、HE3177、HE3413、ヘコリア、ヘクトミタシン、ヘファソロン、ヘレン、ヘレニル、ヘママックス、ヘマトム、造血幹細胞、ヘマトロール、ヘムナー、ヘムリル、ヘパリノイド、ヘプタックス、HER2抗体、ヘルポニル、hESC由来樹状細胞、hESC由来造血幹細胞、ヘスペルコルビン、ヘキサコルチン、ヘキサドロール、ヘキセチジン、ヘキソデルム、ヘキソデルムサリック、
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IOR−T3、IP751、IPH2201、IPH2301、IPH24、IPH33、IPI145、イポコート、IPP201007、I−プロフェン、イプロックス、イプソン、イプトン、IRAK4インヒビター、イレモド、イルトンパイソン、IRX3、IRX5183、ISA247、ISIS104838、ISIS2302、ISISCRPRx、イスマフロン、IsoQCインヒビター、イソックス、ITF2357、アイビーガムEN、イベプレッド、IVIG−SN、IW001、イジロックス、J607Y、J775Y、JAKインヒビター、JAK3インヒビター、JAK3キナーゼインヒビター、JI3292、JI4135、ジナンリダ、JNJ10329670、JNJ18003414、JNJ26528398、JNJ27390467、JNJ28838017、JNJ31001958、JNJ38518168、JNJ39758979、JNJ40346527、JNJ7777120、JNT−プラス、ジョフラム、ジョイントグルコサミン、ジョインテック、ジョイントステム、ジョインアップ、JPE1375、JSM10292、JSM7717、JSM8757、JTE051、JTE052、JTE522、JTE607、ジャスゴー、K412、K832、カフラム、KAHR101、KAHR102、KAI9803、カリミン、カムプレゾール,カメトン、KANAb071、カッパプロクト、KAR2581、KAR3000、KAR3166、KAR4000、KAR4139、KAR4141、KB002、KB003、KD7332、KE298、ケリキシマブ、ケマナット、ケムロックス、ケナコート、ケナログ、ケナキシル、ケンケツベノグロブリン−IH、ケプラット、ケタルギパン、ケトパイン、ケト、ケトボス、ケトファン、ケトフェン、ケトルガン、ケトナール、ケトプラス・カタ・プラズマ、ケトプロフェン、ケトレス、ケトリン、ケトロラク、ケトロラクトロメタミン、ケトセレクト、ケトトップ、ケトベイル、ケトリシン、ケトロック、ケタム、ケイ、ケイベン、KF24345、K−フェナック、K−フェナク、K−ゲシック、キファデン、キルコート、キルドロール、KIM127、キモタブ、キナーゼインヒビター4SC、キナーゼN、キンコート、キンドラーゼ、キネレット、キネト、キタドール、キテックス、キトラック、KLK1インヒビター、クロフェン−L、クロタレン、KLS−40or、KLS−40ra、KM277、ナボン、コドロオラベース、コハクサニン、コイデ、コイデキサ、コルベット、コナック、コンドロ、コンドロミン、コンシエン、コンタブ、コルデキサ、コサ、コターゼ、KPE06001、KRP107、KRP203、KRX211、KRX252、KSB302、K−Sep、Kv1.3ブロッカー、Kv1.3 4SC、Kv1.3インヒビター、KVK702、カイノール、L156602、ラビゾン、ラボヒドロ、ラボペン、ラコキサ、ラミン、ラミット、ランフェチル、ラキニモド、酢酸ララゾチド、LAS186323、LAS187247、LAS41002、ラチコート、LBEC0101、LCP3301、LCP−シロ、LCP−タクロ、LCsA、LDP392、リープ−S、レデルコート、レデルフェン、レデロン、レデルスパン、レフェニン、レフルノミド、レフラックス、レフノ、レフラ、レフトーゼ、レフミド、レフノジン、レフバ、レナリドマイド、レネルセプト、レンチRA、LEO15520、レオダーゼ、ロイカイン、白血球機能関連抗原−1アンタゴニスト、白血球免疫グロブリン様受容体サブファミリーAメンバー4抗体、ロイコセラ、酢酸ロイプロリド、レバルブテロール、レボメントール、LFA−1アンタゴニスト、LFA451、LFA703、LFA878、LG106、LG267インヒビター、LG688インヒビター、LGD5552、リライフ、リダマントル、リデックス、リドカイン、塩酸リドカイン、塩酸リグノカイン、LIM0723、LIM5310、リメタゾン、リムス、リムスチン、リンダク、リンフォネクス、リノラアキュート、リプシー、リソフィリン、リストラン、肝臓X受容体調節因子、リザク、LJP1207、LJP920、ロバフェン、ロブ、ロカフルオ、ロカリン、ロカセプチル−ネオ、ロクプレン、ロジン、ロドトラ、ロフェジック、ロフラム、ロフナック、ロルカム、ロナック、ロナゾラックカルシウム、ロプロフェン、ロラコート、ロルカム、ロルフェナミン、ロリンデンロチオ、ローンクラット、ロルノキシカム、ロロックス、ロスマピモド、ロテプレドノールエタボナート、ロテプレドノール、ロチラック、低分子Ganoderma Lucidumポリサッカリド、ロキサフェン、ロキシフェニン、ロキシカム、ロキソフェン、ロキソナル、ロキソニン、ロキソプロフェンナトリウム、ロキソロン、
LP183A1、LP183A2、LP204A1、LPCN1019、LT1942、LT1964、LTNS101、LTNS103、LTNS106、LTNS108、LTS1115、LTZMP001、ルボー、ルミラコキシブ、ルミテクト、LX2311、LX2931、LX2932、LY2127399、LY2189102、LY2439821、LY294002、LY3009104、LY309887、LY333013、リンパ球活性化遺伝子3抗体、リンホグロブリン、ライザー、リジンアスピリン、リソバクト、リソフラム、塩酸リゾチーム、M3000、M834、M923、mAb hG−CSF、MABP1、マクロファージ遊走阻止因子抗体、マイトングナ、マジャミルプロンガタム、主要組織適合性遺伝子複合体クラスII DR抗体、主要組織適合性遺伝子複合体クラスII抗体、マリデンス、マリバル、マンナン結合レクチン、マンナン結合レクチン関連セリンプロテアーゼ−2抗体、MapKapキナーゼ2インヒビター、マラビロック、マーレックス、マシチニブ、マソ、MASP2抗体、MAT304、マトリックスメタロプロテアーゼインヒビター、マブリリムマブ、マキシフラム、マキシラーゼ、マキシマス、マキシソナ、マキシウス、マキシプロ、マキシレル、マキシスリッド、マキシ12、マキシ30、マキシ4、マキシ735、マキシ740、メイフェナミック、MB11040、MBPY003b、MCAF5352A、マクカム、マクロフィ、MCS18、MD707、MDAM、MDcort、MDR06155、MDT012、メビカム、メブトン、メクロフェナム酸ナトリウム、メクロフェン、メコックス、メダコム、メダフェン、メダモール、メデソン、MEDI2070、MEDI5117、MEDI541、MEDI552、MEDI571、メディコックス、メディフェン、メディソル、メディキソン、メドニソール、メドロール、メドロロン、酢酸メドロキシプロゲステロン、メファルジン、メフェナム酸、メフェニックス、メフェンタン、メフレン、メフネトラフォルテ、メフタゲシック−DT、メフタル、巨核球増殖分化因子、メガスパス、メガスター、酢酸メゲストロール、メイテ、メクスン、メルブレックス、メルカム、メルカム、メルフラム、メリック、メリカ、メリックス、メロカム、メロコックス、メル−ワン、メロプロール、メロステラル、メロックス、メロクサン、メロキシカム、メロキシック、メロキシカム、メロキシフェン、メロキシン、メロキシブ、メルプレド、メルプロス、メルルジン、メナミン、メニソン、メンソムケト、メンソニューリン、メントシン、メパ、メファレン、メプレドニゾン、メプレッソ、メプソロン、メルカプトプリン、メルバン、メサドロン、メサラミン、メササール、メサテック、間葉系前駆細胞、間葉系幹細胞、メシポール、メスレン、メスラン、メスリド、メタシン、メタダキサン、メタフレックス、メタルカプターゼ、金属酵素インヒビター、メタプレッド、メタックス、メタズ、メテッド、メテディック、メタシン、メサデルム、メタゾン、メソトラックス、メトトレキサート、メトトレキサートナトリウム、メスプレッド、酢酸メチルプレドニゾロン、サリチル酸メチル、メチルスルホニルメタン、メチロン、メチルプレッド、メチルプレドニゾロン、メチル酢酸プレドニゾロン、コハク酸メチルプレドニゾロンナトリウム、コハク酸メチルプレドニゾロン、メチルプレドニゾロン、メチソール、メチンドール、メトアート、メトジェクト、メトレート、メトラール、メトシン、メトタブ、メトラシン、メトレックス、メトロニダゾール、メチプレッド、メバモックス、メベダール、メビロックス、メビンSR、メキシラル、メキシファーム、メクスト、メクストラン、MF280、M−FasL、MHCクラスII β鎖ペプチド、ミカー、ミクロフェン、ミクロフェナク、ミクロフェノラトモフェチル、ミコソン、ミクロダーゼ、ミクロRNA 181a−2オリゴヌクレオチド、MIFインヒビター、MIFQb、MIKA−ケトプロフェン、ミカメタン、ミロジスチム、ミルタックス、ミナフェン、ミナルフェン、ミナルフェン、ミネスリン、ミノコート、ミオフレックス、ミオロックス、ミプロフェン、ミリダシン、ミルロクス、ミソクロ、ミソフェナク、MISTB03、MISTB04、ミチロー、ミゾリビン、MK0359、MK0812、MK0873、MK2インヒビター、MK50、MK8457、MK8808、MKC204、MLN0002、MLN0415、MLN1202、MLN273、MLN3126、MLN3701、MLN3897、MLNM002、MM093、MM7XX、MN8001、モビック、モビカム、モビコックス、モビフェンプラス、モビラート、モビチル、モコックス、モジグラフ、モドラソン、モジュリン、モフェセプト、モフェチル、モフェゾラクナトリウム、モフィレット、モラセ、モルグラモスチム、モルスリド、モメキン、モメンゲレ、モメント100、モメソン、モメスン、モメタメッド、モメタゾン、モメタゾンフロアート、モニマート、α−ルミノール一ナトリウム、モピック、MOR103、MOR104、MOR105、MOR208抗体、MORAb022、モリカム、モルニフルマート、モスオリット、モトラール、モバキシン、モバー、モベックス、モビックス、モボキシカム、モックスフォルテ、モキセン、塩酸モキシフロキサシン、モゾビル、
MP、MP0210、MP0270、MP1000、MP1031、MP196、MP435、MPA、mPGES−1インヒビター、MPSS、MRX7EAT、MSL、MT203、MT204、mTORインヒビター、MTRX1011A、ムコラーゼ、マルチコート、マルチステム、ムラミダーゼ、ムラミダーゼ、塩酸ムラミダーゼ、ムロモナブ−CD3、ムスラックス、ムスピニル、ムターゼ、ムベラ、MX68、マイセプト、ミコセル、ミコセプト、ミコフェノラートモフェチルアクタビス(Mycofenolatmofetil Actavis)、ミコフェット、ミコフィット、ミコラート、ミコルドサ、ミコムン、ミコノール、ミコフェノール酸モフェチル、ミコフェノール酸ナトリウム、ミコフェノール酸、ミコチル、骨髄系前駆細胞、ミフェナックス、ミフェチル、ミフォーティック、ミグラフト、ミオクリジン、ミオクリシン、ミプロドール、ミソン、nab−シクロスポリン、ナベンタック、ナビキシモルス、ナブトン、ナブコ、ナブコックス、ナブフラム、ナブメット、ナブメトン、ナブトン、ナックプラス、ナクタ、ナクトン、ナジウム、ナクロフェンSR、NAL1207、NAL1216、NAL1219、NAL1268、NAL8202、ナルホン、ナルゲシンS、ナミルマブ、ナムサフェ、ナンドロロン、ナノコート、ナノガム、ナノソーマルタクロリムス、ナパゲルン、ナピラック、ナプレラン、ナプロ、ナプロジル、ナプロナックス、ナプロパル、ナプロソン、ナプロシン、ナプロバル、ナプロックス、ナプロキセン、ナプロキセンナトリウム、ナプロキシン、ナプロゼン、ナルボン、ナレキシシン、ナリル、ナシダ、ナタリズマブ、ナキシドム、ナキセン、ナキシン、ナゾベル、NC2300、ND07、NDC01352、ネブメトン、NecLipGCSF、ネクスリド、ネクスニム、ネルシッド−S、ネオクロベナート、ネオスウィフォックスFC、ネオコフラン、ネオ−ドロール、ネオ−エブリモン、ネオ−ヒドロ、ネオプランタ、ネオポリン、ネオプレオール、ネオプロックス、ネオーラル、ネオトレキサート、ネオゼン、ネプラ、ネスタコート、ニューメガ、ニューポゲン、ニュープレックス、ニューロフェナク、ニューロゲシック、ニューロラボ、ニューロテラドール、ニューロキシカム、ニュータリン、ニュートラズマブ、ノイチーム、ニューパラゾックス、ニューフェンストップ、ニューガム、ニューマフェン、ニューマタール、ニューシカム、NEX1285、sFcRIIB、ネクストマブ、NF−κBインヒビター、NF−kBインヒビター、NGD20001、NHP554B、NHP554P、NI0101抗体、NI0401、NI0501抗体、NI0701、NI071、NI1201抗体、NI1401、ニシップ、ニコナス、ニックール、ニコード、ニコックス、ニフルマート、ニガズ、ニカム、ニリチス、ニマス、ニマイド、ニマーク−P、ニマズ、ニムセットジューシー、ニメ、ニメド、ニメパスト、ニメスリド、ニメスリックス、ニメスロン、ニミカプラス、ニムクル、ニムリン、ニムナット、ニモドール、ニムピダーゼ、ニムサイド−S、ニムサー、ニムシー−SP、ニムペップ、ニムソール、ニムタール、ニムウィン、ニムボン−S、ニンコート、ニオフェン、ニパン、ニペント、ニゼ、ニソロン、ニソプレッド、ニソプレックス、ニスリッド、ニタゾキサニド、ニトコン、一酸化窒素、ニズビサルB、ニゾン、NL、NMR1947、NN8209、NN8210、NN8226、NN8555、NN8765、NN8828、NNC014100000100、NNC051869、ノアク、ノデベックス、ノディア、ノフェナク、ノフラグマ、ノフラム、ノフラメン、ノフラックス、非抗菌性テトラサイクリン、ノンピロン、ノパイン、ノルムフェロン、ノトペル、ノトリティス、ノバコート、ノバゲント、ノバリン、ノビゲシック、
NOXA12、NOXD19、ノキセン、ノキソン、NPI1302a−3、NPI1342、NPI1387、NPI1390、NPRCS1、NPRCS2、NPRCS3、NPRCS4、NPRCS5、NPRCS6、NPS3、NPS4、nPT−ery、NU3450、核性因子NF−κ−B p65サブユニットオリゴヌクレオチド、ヌコート、ヌロジックス、ヌメッドプラス、ヌロキンドオルソ、ヌソン−H、ヌトリケミア、ヌビオン、NV07α、NX001、ニクロバート、ナイオックス、ナイサ、オバコート、OC002417、OC2286、オカラツズマブ、OCTSG815、オエデマーゼ、オエデマーゼ−D、オファツムマブ、オフギル−O、オフビスタ、OHR118、OKi、オキフェン、オクサメン、オライ、オロキズマブ、オメプローズE、オムナコルチル、オムニード、オムニクロー、オムニゲル、オムニウェル、オネルセプト、ONO4057、ONS1210、ONS1220、オンタックプラス、オンタック、ONX0914、OPC6535、オペバカン、OPN101、OPN201、OPN302、OPN305、OPN401、オプレルベキン、OPT66、オプティファー、オプティフルー、オプティミラ、オラベースHca、オラデキソン、オラフレックス、オーラルフェナク、オラログ、オーラルプレッド、オラ−セッド、オラソン、orBec、オルボンフォルテ、オークル、ORE10002、ORE10002、オレンシア、Org214007、Org217993、Org219517、Org223119、Org37663、Org39141、Org48762、Org48775、オルガドロン、オルモキセン、オロフェンプラス、オロミラーゼビオガラン、オーサルフォルテ、オルソフレックス、オルソクロンOKT3、オルトフェン、オルソフラム、オルソゲシック、オルソグル、オルソ−II、オルソマック、オルソ−プラス、オルチニムス、オルトフェン、オルジス、オルバイル、OS2、オスカート、オスメトン、オスペイン、オッシライフ、オステロックス、オステラック、オステオセリン、オステオポンチン、オステラル、オテリキシズマブ、オチパックス、オウニング、オバセーブ、OX40リガンド抗体、オキサ、オキサゲシックCB、オキサルギンDP、オキサプロジン、OXCQ、オキセノ、オキシブMD、オキシブト、オキシカム、オキシクロリン、オキシマル、オキシナル、オキシフェンブタゾン、オキシフェンブタゾン、オゾラリズマブ、P13ペプチド、P1639、P21、P2X7アンタゴニスト、p38αインヒビター、p38アンタゴニスト、p38 MAPキナーゼインヒビター、p38α MAPキナーゼインヒビター、P7ペプチド、P7170、P979、PA401、PA517、Pabi−デキサメタゾン、PAC、PAC10649、パクリタキセル、ペイノキサム、パルドン、パリマ、パマピモド、パマターゼ、パナフコート、パナフコーテロン、パネウィン、パングラフ、パニマムビオラル、パンメソン、パノジンSR、パンスレイ、パンゼム、パンゼムNCD、PAP1、パパイン、パピルジン、パッペンKパップ、パプチニム−D、パンキニモッド、PAR2アンタゴニスト、パラセタノール、パラディック、パラフェンTAJ、パラミヂン、パラナック、パラパー、パルシ、パレコキシブ、パリキサム、パリー−S、パルタジェクトブスルファン、パテクリズマブ、パックスシード、PBI0032、PBI1101、PBI1308、PBI1393、PBI1607、PBI1737、PBI2856、PBI4419、PBI4419、P−Cam、PCI31523、PCI32765、PCI34051、PCI45261、PCI45292、PCI45308、PD360324、PD360324、PDA001、PDE4インヒビター、PDE−IVインヒビター、PDL241抗体、PDL252、ペジアプレッド、ペフリー、ペガカリスチム、ペガニックス、Peg−インターロイキン12、ペグスネルセプト、ペグスネルセプト、ペグ化アルギニンデイミナーゼ、ペルデシン、ペルビプロフェン、ペナクル、ペニシラミン、ペノストップ、ペンタルギン、ペンタサ、ペンタウド、ペントスタチン、ペオン、ペプダーゼ、ペプサー、ペプチラーゼ、ペプゼン、ペプゾール、ペルクタルジン、ペリオチップ、ペルオキシソーム増殖因子活性化受容体γ調節因子、ペプチゼン、
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SB1578、SB210396、SB217969、SB242235、SB273005、SB281832、SB683698、SB751689、SBI087、SC080036、SC12267、SC409、スカフラム、SCDケトプロフェン、SCIO323、SCIO469、SD−15、SD281、SDP051抗体、Sd−rxRNA、セクキヌマブ、セダーゼ、セジラックス、セフデン、セイザイム、SEL113、セラジン、セレコックス、セレクチンPリガンド抗体、糖質コルチコイド受容体アゴニスト、セレクトフェン、セレクチン、SelK1抗体、セロックス、セルスポット、セルゼン、セルゼンタ、セルゼントリー、セマピモド、塩酸セマピモド、セムパラチド、セムパラチド、セナフェン、センジペン、センテルリック、SEP119249、セプダーゼ、セプチローゼ、セラクチル、セラフェン−P、セラーゼ、セラチドD、セラチオペプチダーゼ、セラト−M、セラトーマフォルテ、セラザイム、セレゾン、セロ、セロダーゼ、セルピカム、セラ、セラペプターゼ、セラチン、セラタチオペプチダーゼ、セラザイム、セルビゾン、セブンE P、SGI1252、SGN30、SGN70、SGX203、サメ軟骨抽出物、シェリル、シールド、シファゼン、シファゼン−フォルト、シンコート、シンコート、シオゾール、ShK186、シュワーンホワーンショウイェン、SI615、SI636、シグマスポリン、シグマスポリン、SIM916、シムポン、シムレクト、シナコート、シナルギア、シナポール、シナトロール、シンシア、シポニモド、シロリム、シロリムス、シロパン、シロタ、シロバ、シルクマブ、シスタルフォルテ、SKF105685、SKF105809、SKF106615、SKF86002、スキナラー、スキニム、スカイトリップ、SLAMファミリーメンバー7抗体、スロ−インド、SM101、SM201抗体、SM401、SMADファミリーメンバー7オリゴヌクレオチド、SMART抗IL−12抗体、SMP114、SNO030908、SNO070131、金チオリンゴ酸ナトリウム、コンドロイチン硫酸ナトリウム、デオキシリボヌクレオチドナトリウム、グアレナートナトリウム、ナプロキセンナトリウム、サリチル酸ナトリウム、ソジキセン、ソフェオ、ソレトン、ソルヒドロール、ソリカム、ソリキー、ソリリス、ソル・メルコート、ソロメット、ソロンド、ソロン、ソル−コート、ソル−コーテフ、ソル−デコルチンH、ソルフェン、ソル−ケット、ソルマーク、ソル−メドロール、ソルプレド、ソマルゲン、ソマトロピン、ソナップ、ソン、ソネプシズマブ、ソネキサ、ソニム、ソニムP、スーニル、ソラル、ソレニル、ソトラスタウリンアセタート、SP−10、SP600125、スパニジン、SP−コルチル、SPD550、スペデース、精子接着分子1、スピクトール、脾臓チロシンキナーゼオリゴヌクレオチド、スポリン、S−プリン、SPWF1501、SQ641、SQ922、SR318B、SR9025、SRT2104、SSR150106、SSR180575、SSS07抗体、ST1959、STA5326、スタビリン1抗体、スタコート、スタロゲシック、スタノゾロール、スターレン、スターメロックス、ステデックスIND−SWIFT、ステラーラ、ステミン、ステニロール、ステラプレッド、ステリデムS、ステリオ、ステリゾン、ステロン、stichodactyla helianthusペプチド、スチックゼノールA、スチーフコーチル、スチムラン、STNM01、ストア感受性カルシウムチャネル(SOCC)調節因子、STP432、STP900、ストラタシン、ストリジムン、ストリグラフ、SUメドロール、スブレウム、スブトン、スクシコート、スクシメッド、スラン、スルコロン、スルファサラジンヘイル、スルファサラジン、スルファサラジン、スルホビッド、スイダック、スリド、スリンダク、スリンデックス、スリントン、スルファファイン、スミル、SUN597、スプラフェン、スプレティック、スプシジン、スルガム、スルガミン、スルガム、ススペン、ストン、スベニール、スウェイ、SWデキサソン、Sykファミリーキナーゼインヒビター、Syn1002、シナクラン、シナクセン、シナラーC、シナラー、シナビブ、シネルコート、シプレスタ、T細胞サイトカイン誘導性表面分子抗体、T細胞受容体抗体、
T5224、T5226、TA101、TA112、TA383、TA5493、タタルマブ、タセジン、タクグラフ、TACIFc5、タクロベル、タクログラフ、タクロール、タクロリムス、タデキニグα、タドラク、TAFA93、タフィロールアルトロ、タイゼン、TAK603、TAK715、TAK783、タクファ、タクスタ、タラロゾール、タルフィン、タルマイン、タルマピモド、タルメア、タルニフ、タルニフルマート、タロス、タルパイン、タルマット、タマルゲン、タムセトン、タメゾン、タンドリラックス、タンニン、タノシント、タンタム、タンジセルチブ、タパイン−β、タポエイン、タレナク、タレンフルルビル、タリムス、タルプロキセン、タウキシブ、タゾムスト、TBR652、TC5619、T細胞、免疫調節因子1、ATPアーゼ、H+輸送、リソソームV0サブユニットA3抗体、TCK1、T−コート、T−デキサ、テセラック、テコン、テデュグルチド、ティーコート、テゲリン、テメンチル、テモポルフィン、テンカム、テンドロン、テネフーゼ、テンフライ、テニダップナトリウム、テノカム、テノフレックス、テノクサン、テノチル、テノキシカム、テノキシム、テパジナ、テラコート、テラドール、テトミラスト、TG0054、TG1060、TG20、TG20、tgAAC94、Th1/Th2サイトカインシンターゼインヒビター、Th−17細胞インヒビター、サリド、サリドマイド、サロミド、セミセラ、テニル、テラフェクチン、セラピエース、チアラビン、チアゾロピリミジン、チオクト酸、チオテパ、THR090717、THR0921、スリノフェン、スロムベイトIII、胸腺ペプチド、サイモデプレッシン、サイモガム、Thymoグロブリン、サイモグロブリン、サイモジェクトサイミックペプチド、サイモモジュリン、チモペンチン、サイモポリペチド、チアプロフェン酸、ヨウ化チベゾニウム、チコフレックス、チルマコキシブ、チルア、T−イムン、チモコン、チオラーゼ、チソップ、TKB662、TL011、TLR4アンタゴニスト、TLR8インヒビター、TM120、TM400、TMX302、TNFαインヒビター、TNFα−TNF受容体アンタゴニスト、TNF抗体、TNF受容体スーパーファミリーアンタゴニスト、TNF TWEAK二重特異性、TNF−キノイド、TNFQb、TNFR1アンタゴニスト、TNR001、TNX100、TNX224、TNX336、TNX558、トシリズマブ、トファシチニブ、トクホンハップ、TOL101、TOL102、トレクチン、トレリマブ、トレロステム、トリニドール、toll様受容体4抗体、toll様受容体抗体、トルメチンナトリウム、トングキーパー、トンメックス、トップフレーム、トピコルト、トプロイコン、トプナク、トッピンイクタモール、トラリズマブ、トラレン、トルコキシア、トロックス、トリー、トセラク、トタリル、タッチ−メド、タッチロン、トボク、トキシックアピス、トヨリゾム、TP4179、TPCA1、TPI526、TR14035、トラジルフォルト、トラフィセット−EN、トラマセ、塩酸トラマドール、トラニラスト、トランシムン、トランスポリナ、トラツル、トレキサル、トリアコート、トリアコート、トリアロン、トリアム、トリアムシノロン、酢酸トリアムシノロン、トリアムシノロンアセトニド、トリアムシノロンアセトニドアセタート、トリアムシノロンヘキサアセトニド、トリアムコート、トリアムシコート、トリアネックス、トリシン、トリコート、トリコルトン、TricOs T、トリデルム、トリラク、トリリサート、トリンコート、トリノロン、トリオレックス、トリプトリド、トリスフェン、トリバリス、TRK170、TRK530、トロカード、サリチル酸トロラミン、トロロボル、トロセラ、トロセラD、トロイコート、TRX1抗体、TRX4、トリモト、トリモト−A、TT301、TT302、TT32、TT32、TT33、TTI314、腫瘍壊死因子、腫瘍壊死因子2−メトキシエチルホスホロチオアートオリゴヌクレオチド、腫瘍壊死因子抗体、腫瘍壊死因子キノイド、腫瘍壊死因子オリゴヌクレオチド、腫瘍壊死因子受容体スーパーファミリーメンバー1B抗体、腫瘍壊死因子受容体スーパーファミリー1Bオリゴヌクレオチド、腫瘍壊死因子スーパーファミリーメンバー12抗体、腫瘍壊死因子スーパーファミリーメンバー4抗体、腫瘍タンパク質p53オリゴヌクレオチド、腫瘍壊死因子α抗体、TuNEX、TXA127、TX−RAD、TYK2インヒビター、タイサブリ、ユビデカレノン、ウセラーゼ、ウロデシン、ウルチフラム、ウルトラファスチン、ウルトラフェン、ウルトララン、U−ナイス−B、ユニプラス、ユニトレキサート、ユニゼン、ウファキシカム、
UR13870、UR5269、UR67767、ウレモール−HC、ウリゴン、U−リチス、ウステキヌマブ、V85546、バルシブ、バルコックス、バルデコキシブ、バルデズ、バルディックス、バルディ、バレンタック、バロキシブ、バルチューン、バルスAT、バルズ、バルゼル、バミド、バンタル、バンテリン、VAP−1 SSAOインヒビター、バパリキシマブ、バレスプラジブメチル、バリコシン、バリダーゼ、血管接着タンパク質−1抗体、VB110、VB120、VB201、VBY285、ベクトラ−P、ベドリズマブ、ベフレン、VEGFR−1抗体、ベルドナ、ベルツズマブ、ベンデキシン、ベニマムN、ベノフォルテ、ベノグロブリン−IH、ベノゼル、ベラル、ベラックス、ベルシモン、ベロ−デキサメタゾン、ベロ−クラドリビン、ベタゾン、VGX1027、VGX750、ビベックスMTX、ビドフルジムス、ビフェナク、ビモボ、ビムルチサ、ビンコート、ビングラフ、ビオホルム−HC、ビオキシル、バイオックス、ビロブロン、ビジリズマブ、ビバグロビン、ビバルデプラス、ビビアン−A、VLST002、VLST003、VLST004、VLST005、VLST007、ボアラ、ボクロスポリン、ボカム、ボクモア、ボルマックス、ボルナ−K、ボルタドール、ボルタゲシック、ボルタナーゼ、ボルタネク、ボルタレン、ボルタリル、ボルチック、ボレン、ボルセツズマブ、ボタン−SR、VR909、VRA002、VRP1008、VRS826、VRS826、VT111、VT214、VT224、VT310、VT346、VT362、VTX763、Vurdon、VX30抗体、VX467、VX5、VX509、VX702、VX740、VX745、VX745、VX850、W54011、ワラコート、ワリックス、WC3027、ウィルグラフ、ウィンフラム、ウィンモル、ウィンプレッド、ウィンソルブ、ウィントゲノ、WIP901、ウォンコックス、WSB711抗体、WSB712抗体、WSB735、WSB961、X071NAB、X083NAB、キサントミシンフォルテ、キセデノール、キセフォ、キセホカム、キセナル、キセポール、X−フラム、キシブラ、キシカム、キシコチル、キシファキサン、XL499、XmAb5483、XmAb5485、XmAb5574、XmAb5871、XOMA052、エックスプレス、XPro1595、XtendTNF、XToll、Xtra、キシレックス−H、キシノフェンSR、ヤンシュ−IVIG、YHB14112、YM974、ヨウフェリン、ヨウフェナック、ユマ、ユメロール、ユロベン、YYピロキシカム、Z104657A、ザシィ、ザルトキン、ザルトプロフェン、Zap70インヒビター、ジーパイン、ゼロキシムフォート、Zema−Pak、ゼムパック、ゼムプレッド、ゼナパックス、ゼナス、ゼノール、ゼノス、ゼノキソン、ゼラックス、ゼロカム、ゼロスパスム、ZFNs、酸化亜鉛、ジプソー、ジラリムマブ、ジティス、Zix−S、ゾコート、ゾジキシアム、ゾフタデックス、ゾレドロン酸、ゾルフィン、ゾルテロール、ゾピリン、ゾラロン、ゾルプリン、ゾルトレス、ZP1848、ズカプサイシン、ズノベート、双性イオン性ポリサッカリド、ZY1400、ジボディス、ザイセル、ジロフェン、ジロゲンインヒビター、ザイセル、ザイトリム、およびツィウィン−フォルテ。さらに、上記に列挙した抗炎症薬を、上記または本明細書中に列挙した1つ以上の薬剤または当該分野で公知の他の薬剤と組み合わせることができる。
1つの実施形態では、薬物は、PDGF−受容体(PDGFR)のシグナル伝達および/または活性を阻害、減少、または調整する薬物である。例えば、1つまたはそれを超える後眼部障害(ブドウ膜炎(例えば、非感染性ブドウ膜炎)に関連する黄斑浮腫、RVOに関連する黄斑浮腫、または湿性AMDなど)の処置のために上脈絡膜腔に送達されるPDGFアンタゴニストは、1つの実施形態では、抗PDGFアプタマー、抗PDGF抗体またはそのフラグメント、抗PDGFR抗体またはそのフラグメント、または小分子アンタゴニストである。1つの実施形態では、PDGFアンタゴニストは、PDGFRαまたはPDGFRβのアンタゴニストである。1つの実施形態では、PDGFアンタゴニストは、抗PDGF−βアプタマーE10030、ダサチニブ、スニチニブ、アキシチニブ、ソラフェニブ(sorefenib)、イマチニブ、メシル酸イマチニブ、ニンテダニブ、パゾパニブHCl、ポナチニブ、MK−2461、パゾパニブ、クレノラニブ、PP−121、テラチニブ、イマチニブ、KRN633、CP673451、TSU−68(オランチニブ)、Ki8751、アムバチニブ、チボザニブ、マシチニブ、モテサニブ二リン酸塩、ドビチニブ、ドビチニブ二乳酸、FOVISTA、またはリニファニブ(ABT−869)である。本明細書中に記載のように、1つ実施形態(embodimdent)では、PDGFアンタゴニスト(例えば、上記PDGFアンタゴニストのうちの1つ)を、SCS投与を介してブドウ膜炎に関連する黄斑浮腫、RVOに関連する黄斑浮腫、または湿性AMDを処置する方法で使用することができる。さらに、いくつかの実施形態では、PDGFアンタゴニストを、抗炎症剤のSCS投与と併せて、RVOに関連する黄斑浮腫を処置する方法で硝子体内投与する。
1つのさらなる実施形態では、PDGFアンタゴニストはまた、VEGFアンタゴニスト活性を有する。例えば、抗VEGF/PDGF−B darpin、ダサチニブ、ドビチニブ、Ki8751、テラチニブ、TSU−68(オランチニブ)、またはモテサニブ二リン酸塩は、VEGFおよびPDGFの両方の公知のインヒビターであり、例えば、ブドウ膜炎に関連する黄斑浮腫、RVOに関連する黄斑浮腫、または湿性AMDの処置のために本明細書中に記載の方法で使用することができる。二重PDGF/VEGFアンタゴニストを、RVOに関連する黄斑浮腫(emeda)を処置する方法で、SCSへの抗炎症化合物の非外科的送達と合わせて硝子体内投与することもできる。
本明細書中に記載のデバイスおよび方法と共に使用するための他の適切な薬物の例には、以下が含まれるが、これらに限定されない:A0003、A36ペプチド、AAV2−sFLT01、ACE041、ACU02、ACU3223、ACU4429、AdPEDF、アフリベルセプト、AG13958、アガニルセン、AGN150998、AGN745、AL39324、AL78898A、AL8309B、ALN−VEG01、アルプロスタジル、AM1101、アミロイドβ抗体、酢酸アネコルタブ、抗VEGFR−2アルテラーゼ、アプトシン、APX003、ARC1905、ルセンチス含有ARC1905、ATG3、ATP結合カセット、サブファミリーA、メンバー4遺伝子、ATXS10、ビスダイン含有アバスチン、AVT101、AVT2、ベルチリムマブ、ベルテポルフィン含有ベバシズマブ、ベバシラニブナトリウム、ラニビズマブ含有ベバシラニブナトリウム、酒石酸ブリモニジン、BVA301、カナキヌマブ、Cand5、ルセンチス含有Cand5、CERE140、毛様体神経栄養因子、CLT009、CNTO2476、コラーゲンモノクローナル抗体、補体成分5アプタマー(ペグ化)、ラニビズマブ含有補体成分5アプタマー(ペグ化)、補体成分C3、補体因子B抗体、補体因子D抗体、ルテイン、ビタミンC、ビタミンE、および酸化亜鉛を含有する酸化銅、ダランテルセプト、DE109、ベバシズマブ、ラニビズマブ、トリアムシノロン、トリアムシノロンアセトニド、ベルテポルフィン含有トリアムシノロンアセトニド、デキサメタゾン、ラニビズマブおよびベルテポルフィンを含有するデキサメタゾン、ジシテルチド、DNA損傷誘導性転写物4オリゴヌクレオチド、E10030、ルセンチス含有E10030、EC400、エクリズマブ、EGP、EHT204、胚性幹細胞、ヒト幹細胞、エンドグリンモノクローナル抗体、EphB4 RTKインヒビター、EphB4可溶性受容体、ESBA1008、ETX6991、エビゾン、アイバー、アイプロミスファイブ、アイヴィ、アイリーア、F200、FCFD4514S、フェンレチニド、フルオシノロンアセトニド、ラニビズマブ含有フルオシノロンアセトニド、fms関連チロシンキナーゼ1オリゴヌクレオチド、キナーゼ挿入ドメイン受容体169含有fms関連チロシンキナーゼ1オリゴヌクレオチド、フォスブレタブリントロメタミン、ガムネックス、GEM220、GS101、GSK933776、HC31496、ヒトn−CoDeR、HYB676、ラニビズマブ含有IBI−20089(ルセンチス(登録商標))、iCo−008、アイコン1、I−ゴールド、イラリス、イルビエン、ルセンチス含有イルビエン、免疫グロブリン、インテグリンα5β1免疫グロブリンフラグメント、インテグリンインヒビター、IRISルテイン、I−センスオキュシールド、イソネプ、イソプロピルウノプロストン、JPE1375、JSM6427、KH902、レンチビュー、LFG316、LP590、LPO1010AM、ルセンチス、ビスダイン含有ルセンチス、ルテインエクストラ、myrtillus抽出物含有ルテイン、ゼアキサンチン含有ルテイン、M200、ルセンチス含有M200、マクゲン、MC1101、MCT355、メカミルアミン、マイクロプラスミン、モテキサフィンルテチウム、MP0112、NADPHオキシダーゼインヒビター、エテルナサメ軟骨抽出物(アルスロバス(商標)、ネオレトナ(商標)、ソバスカル(商標))、ニューロトロフィン4遺伝子、Nova21012、Nova21013、NT501、NT503、Nutri−Stulln、オクリプラスミン、OcuXan、オフタンマキュラ、オプトリン、ベバシズマブ含有ORA102(アバスチン(登録商標))、P144、P17、パロミド529、PAN90806、パンゼム、パンゼム、PARPインヒビター、塩酸パゾパニブ、ペガプタニブナトリウム、PF4523655、PG11047、ピリベジル、血小板由来成長因子βポリペプチドアプタマー(ペグ化)、ラニビズマブ含有血小板由来成長因子βポリペプチドアプタマー(ペグ化)、PLG101、PMX20005、PMX53、POT4、PRS055、PTK787、ラニビズマブ、トリアムシノロンアセトニド含有ラニビズマブ、ベルテポルフィン含有ラニビズマブ、ボロシキシマブ含有ラニビズマブ、RD27、レスキュラ、レタアネ、網膜色素上皮細胞、レチノスタット、RG7417、RN6G、RT101、RTU007、SB267268、セルピンペプチダーゼインヒビター、クレードF膜1遺伝子、サメ軟骨抽出物、Shef1、SIR1046、SIR1076、Sirna027、シロリムス、SMTD004、スネルビット、SOD模倣物、ソリリス、ソネプシズマブ、乳酸スクアラミン、ST602、StarGen、T2TrpRS、TA106、タラポルフィンナトリウム、タウロウルソデオキシコール酸、TG100801、TKI、TLCx99、TRC093、TRC105、トリバスタルレタード、TT30、ウルサ、ウルソジオール、バンギオラックス、VAR10200、血管内皮成長因子抗体、血管内皮成長因子B、血管内皮成長因子キノイド、血管内皮成長因子オリゴヌクレオチド、VAST化合物、バタラニブ、VEGFアンタゴニスト(例えば、本明細書中に記載)、ベルテポルフィン、ビスダイン、ルセンチスおよびデキサメタゾンを含有するビスダイン、トリアムシノロンアセトニド含有ビスダイン、ビビス、ボロシキシマブ、ボトリエント、XV615、ゼアキサンチン、ZFP TF、亜鉛−モノシステイン、およびザイブレスタット。1つの実施形態では、1つ以上の本明細書中に記載の薬物を、上記または本明細書中に列挙した1つ以上の薬剤または当該分野で公知の他の薬剤と組み合わせる。
1つの実施形態では、薬物は、ピルフェニドン含有インターフェロンγ1b(アクティミューン(登録商標))、ACUHTR028、αVβ5、アミノ安息香酸カリウム、アミロイドP、ANG1122、ANG1170、ANG3062、ANG3281、ANG3298、ANG4011、抗CTGF RNAi、アプリジン、サルビアおよびチョウセンゴミシを含有するキバナオウギ抽出物、アテローム斑遮断薬、アゾール、AZX100、BB3、結合組織成長因子後退、CT140、ダナゾール、エスブリエット、EXC001、EXC002、EXC003、EXC004、EXC005、F647、FG3019、フィブロコリン、フォリスタチン、FT011、ガレクチン−3インヒビター、GKT137831、GMCT01、GMCT02、GRMD01、GRMD02、GRN510、ヘベロンアルファR、インターフェロンα−2b、ピルフェニドン含有インターフェロンγ−1b、ITMN520、JKB119、JKB121、JKB122、KRX168、LPA1受容体アンタゴニスト、MGN4220、MIA2、ミクロRNA29aオリゴヌクレオチド、MMI0100、ノスカピン、PBI4050、PBI4419、PDGFRインヒビター、PF−06473871、PGN0052、ピレスパ、ピルフェネックス、ピルフェニドン、プリチデプシン、PRM151、Px102、PYN17、PYN17含有PYN22、レリベルゲン、rhPTX2融合タンパク質、RXI109、セクレチン、STX100、TGF−βインヒビター、トランスフォーミング成長因子、β受容体2オリゴヌクレオチド、VA999260、またはXV615である。1つの実施形態では、上記のブドウ膜炎に関連する黄斑浮腫を処置するための1つまたはそれを超える薬物を、上記または本明細書中に列挙した1つまたはそれを超える薬剤または当該分野で公知の他の薬剤と組み合わせる。
1つの実施形態では、糖尿病性黄斑浮腫を処置、防止、および/または改善する薬物を、本明細書中に記載のデバイスおよび方法と併せて使用し、眼の上脈絡膜腔に送達させる。さらなる実施形態では、薬物は、AKB9778、ベバシラニブナトリウム、Cand5、コリンフェノフィブラート、コルチジェクト、c−raf 2−メトキシエチルホスホロチオアートオリゴヌクレオチド、DE109、デキサメタゾン、DNA損傷誘導性転写物4オリゴヌクレオチド、FOV2304、iCo007、KH902、MP0112、NCX434、オプチナ、オズルデックス、PF4523655、SAR1118、シロリムス、SK0503、またはトリリピックスである。1つの実施形態では、1つ以上の本明細書中に記載の糖尿病性黄斑浮腫処置薬を、1つ以上の上記または本明細書中に列挙した薬剤または当該分野で公知の他の薬剤と組み合わせる。
1つの実施形態では、本明細書中に提供した方法およびデバイスを使用して、ブドウ膜炎(例えば、非感染性ブドウ膜炎)、ブドウ膜炎に関連する黄斑浮腫、RVOに関連する黄斑浮腫、または湿性AMDを処置するために処置を必要とするヒト被験体の眼の上脈絡膜腔にトリアムシノロンまたはトリアムシノロンアセトニドを送達させる。別の実施形態では、トリアムシノロンまたはトリアムシノロンアセトニドを、本明細書中に記載の1つの方法を介して送達させる。
本明細書中に提供したトリアムシノロン組成物は、1つの実施形態では、トリアムシノロンまたはトリアムシノロンアセトニドの微粒子またはナノ粒子を含む懸濁液である。1つの実施形態では、微粒子のD50は約3μm以下である。さらなる実施形態では、D50は約2μmである。別の実施形態では、D50は約2μm以下である。さらに別の実施形態では、D50は約1000nm以下である。1つの実施形態では、微粒子のD99は約10μm以下である。別の実施形態では、D99は約10μmである。別の実施形態では、D99は約10μm以下または約9μm以下である。
1つの実施形態では、トリアムシノロンは、組成物中に約1mg/mL〜約400mg/mL存在する。さらなる実施形態では、トリアムシノロンは、組成物中に約2mg/mL〜約300mg/mL存在する。さらなる実施形態では、トリアムシノロンは、組成物中に約5mg/mL〜約200mg/mL存在する。さらなる実施形態では、トリアムシノロンは、組成物中に約10mg/mL〜約100mg/mL存在する。さらなる実施形態では、トリアムシノロンは、組成物中に約20mg/mL〜約75mg/mL存在する。さらなる実施形態では、トリアムシノロンは、組成物中に約30mg/mL〜約50mg/mL存在する。1つの実施形態では、トリアムシノロンは、組成物中に約10、約20、約25、約30、約35、約40、約45、約50、約55、約60、または約75mg/mL存在する。1つの実施形態では、トリアムシノロンは、組成物中に約40mg/mL存在する。
1つの実施形態では、トリアムシノロン組成物は塩化ナトリウムを含む。別の実施形態では、トリアムシノロン組成物はカルボキシメチルセルロースナトリウムを含む。
1つの実施形態では、トリアムシノロン組成物はトリアムシノロン微粒子を含む。さらなる実施形態では、組成物はポリソルベート80を含む。別の実施形態では、トリアムシノロン組成物は、CaCl、MgCl、酢酸ナトリウム、およびクエン酸ナトリウムのうちの1つ以上を含む。1つの実施形態では、組成物は、w/v%で0.02%または約0.02%、0.015%または約0.015%のポリソルベート80を含む。
1つの実施形態では、組成物のpHは約5.0〜約8.5である。さらなる実施形態では、組成物のpHは約5.5〜約8.0である。1つのなおさらなる実施形態では、組成物のpHは約6.0〜約7.5である。
1つの実施形態では、治療処方物は、細胞の懸濁液(例えば、網膜幹細胞の懸濁液)を含む。1つの実施形態では、神経幹細胞(NSC)の懸濁液を、本明細書中に提供した1つのデバイスおよび/または方法を介してSCSに投与する。NSCは、神経系の主な細胞表現型に分化することができる自己複製性の多分化能性細胞である。NSCは、成体哺乳動物脳組織(ヒトが含まれる)から単離された。1つの実施形態では、網膜幹細胞(RSC)の懸濁液を、本明細書中に提供した1つのデバイスおよび/または方法を介してSCSに投与する。発生初期に、網膜幹細胞(RSC)は、全網膜細胞型を生じる有力なドナーソースである。これらの細胞を、単離し、拡大し、成長因子(上皮成長因子および線維芽細胞成長因子など)の存在下でこれらの細胞を培養することによって網膜神経細胞に分化させることができる。さらに別の実施形態では、成体幹細胞または間葉系幹細胞(MSC)の懸濁液を、本明細書中に提供した1つのデバイスおよび/または方法を介して必要とする患者のSCSに投与する。本明細書中に提供したデバイスおよび方法を介した投与が可能な他の細胞型には、造血幹細胞(HSC)、ヒト胚性幹細胞(hESC)、網膜前駆細胞、内皮前駆細胞、またはその組み合わせが含まれるが、これらに限定されない。
1つの実施形態では、Arch Ophthalmol.2004;122(4):621−627(その全体が全ての目的のために本明細書中で参考として援用される)に記載の1つまたはそれを超える幹細胞を、本明細書中に記載のデバイスまたは方法を介して患者に送達させる。
本明細書中に提供した方法およびデバイスを介して送達される「治療処方物」は、1つの実施形態では、水溶液または懸濁液であり、有効量の薬物または治療薬(例えば、細胞懸濁液)を含む。いくつかの実施形態では、治療処方物は流動性薬物処方物である。「薬物処方物」は、典型的には、1つ以上の当該分野で公知の薬学的に許容され得る賦形剤を含む薬物の処方物である。用語「賦形剤」は、取り扱い、安定性、分散性、湿潤性、放出速度、および/または薬物の注射を容易にすることを意図した処方物の任意の非有効成分をいう。1つの実施形態では、賦形剤は、水または生理食塩水を含み得るかこれらからなり得る。
ブドウ膜炎(例えば、非感染性ブドウ膜炎)、ブドウ膜炎(例えば、非感染性ブドウ膜炎)に関連する黄斑浮腫、RVOに関連する黄斑浮腫、または湿性AMDの処置のためにヒト被験体の眼の上脈絡膜腔に送達される治療処方物は、液状薬、適切な溶媒に溶解した薬物または治療薬を含む溶液、または懸濁液の形態であり得る。懸濁液は、注入に適切な液体ビヒクル中に分散された微粒子またはナノ粒子を含み得る。種々の実施形態では、薬物を、液体ビヒクル中、微粒子またはナノ粒子中、またはビヒクルおよび粒子の両方に含める。薬物処方物は、上脈絡膜腔中および上脈絡膜腔内ならびに後眼組織の周囲に流入させるのに十分な流動性を示す。1つの実施形態では、流動性薬物処方物の粘度は37℃で約1cPである。
1つの実施形態では、薬物処方物(例えば、流動性薬物処方物)は、微粒子またはナノ粒子を含み、これらのいずれかが少なくとも1つの薬物を含む。望ましくは、微粒子またはナノ粒子は、上脈絡膜腔および周辺後眼組織内に薬物を制御放出する。本明細書中で使用する場合、用語「微粒子」は、ミクロスフィア、マイクロカプセル、微粒子、およびビーズを含み、その数平均直径は約1μm〜約100μm(例えば、約1〜約25μmまたは約1μm〜約7μm)である。「ナノ粒子」は、平均直径が約1nm〜約1000nmの粒子である。1つの実施形態では、微粒子のD50は約3μm以下である。さらなる実施形態では、D50は約2μmである。別の実施形態では、薬物処方物中の粒子のD50は約2μm以下である。別の実施形態では、薬物処方物中の粒子のD50は約1000nm以下である。1つの実施形態では、薬物処方物は、D99が約10μm以下の微粒子を含む。1つの実施形態では、微粒子のD50は約3μm以下である。さらなる実施形態では、D50は約2μmである。別の実施形態では、薬物処方物中の粒子のD50は約2μm以下である。別の実施形態では、薬物処方物中の粒子のD50は約1000nm以下である。1つの実施形態では、薬物処方物は、D99が約10μm以下の微粒子を含む。1つの実施形態では、微粒子のD50は約3μm以下である。さらなる実施形態では、D50は約2μmである。別の実施形態では、薬物処方物中の粒子のD50は約2μm以下である。別の実施形態では、薬物処方物中の粒子のD50は約100nm〜約1000nmである。1つの実施形態では、薬物処方物は、D99が約1000nm〜約10μmの微粒子を含む。1つの実施形態では、微粒子のD50は約1μm〜約5μm以下である。別の実施形態では、薬物処方物は、D99が約10μmの粒子を含む。別の実施形態では、処方物中の粒子のD99は、約10μm未満、約9μm未満、約7μm未満、または約3μm未満である。さらなる実施形態では、微粒子またはナノ粒子は抗炎症薬を含む。さらなる実施形態では、抗炎症薬はトリアムシノロンである。
微粒子およびナノ粒子は、球状であっても球状でなくてもよい。「マイクロカプセル」および「ナノカプセル」を、外殻が別の材料のコアを包囲する微粒子およびナノ粒子と定義する。コアは、液体、ゲル、固体、気体、またはその組み合わせであり得る。1つの場合、マイクロカプセルまたはナノカプセルは、外殻が気体のコアを包囲しており、薬物が外殻表面上、外殻自体の内部、またコア中に配置された「微小気泡」または「ナノバブル」であり得る(微小気泡およびナノバブル(nanobuble)は、診断用の当該分野で公知の音響振動(accoustic vibration)に応答し得るか、微小気泡を破裂させて選択した眼組織部位/眼組織部位内に負荷量を放出し得る)。「ミクロスフィア」および「ナノスフェア」は、固体の球体であり得、多孔質であり得、マトリックス材またはシェル中の細孔または空隙によって形成されたスポンジ様構造またはハニカム構造を含み得るか、マトリックス材またはシェル中に複数の個別の空隙を含み得る。微粒子またはナノ粒子は、マトリックス材をさらに含み得る。シェルまたはマトリックス材は、ポリマー、アミノ酸、サッカリド(saccharride)であり得るか、当該分野で公知のマイクロカプセル化の他の材料であり得る。
薬物含有微粒子またはナノ粒子を、水性または非水性の液体ビヒクル中に懸濁することができる。液体ビヒクルは薬学的に許容され得る水溶液であり得、任意選択的に、界面活性剤をさらに含み得る。薬物の微粒子またはナノ粒子自体が、粒子からの薬物放出速度を制御することが当該分野で公知の賦形剤(ポリマー、ポリサッカリド、界面活性剤など)を含むことができる。
1つの実施形態では、薬物処方物は、眼組織内への薬物の貫通/放出を増強することができる強膜中のコラーゲンまたはGAG線維を分解するのに有効な薬剤をさらに含む。この薬剤は、例えば、酵素(ヒアルロニダーゼ、コラゲナーゼ、またはその組み合わせなど)であり得る。本方法のバリエーションとして、酵素を、薬物注入とは個別の工程(薬物注入の前または後)で眼組織に投与する。酵素および薬物を、同じ部位に投与する。
別の実施形態では、薬物処方物は、投与により相転移を受ける薬物処方物である。例えば、液体薬物処方物を、中空マイクロニードルを介して上脈絡膜腔内に注入することができ、次いで、ゲル化し、そして、薬物が制御放出のためにゲルから拡散する。
1つの実施形態における治療物質を、治療物質の移動を制限し、そして/または処方物の粘性を増加させるための1つまたはそれを超えるポリマー賦形剤を使用して処方する。ポリマー賦形剤を、in−situで粘性ゲル様材料として作用し、それにより、上脈絡膜腔領域内に拡大し、薬物が均一に分布し、保持するために選択し、処方することができる。1つの実施形態におけるポリマー賦形剤を、適切な粘性、流動性、および溶解特性が得られるように選択し、処方する。例えば、カルボキシメチルセルロースを、1つの実施形態では、上脈絡膜腔中でゲル様材料を形成するために使用する。1つの実施形態におけるポリマーの粘性を、疎水性部分の付加などの会合特性を増加させるポリマーへの適切な化学修飾、より高い分子量のポリマーの選択、または適切な界面活性剤を有する処方物によって増強する。
1つの実施形態における治療処方物の溶解性を、ポリマー賦形剤の水溶性、分子量、および濃度を、小ゲージ針を通じた送達および上脈絡膜腔中の局在の両方を可能にする適切な揺変性範囲に合わせることによって調整する。ポリマー賦形剤を、材料および組み込まれた薬物の移動または溶解をさらに制限するために送達後に粘性を増大させるか、架橋するように処方することができる。
本明細書中に記載の治療処方物中のポリマー賦形剤としての使用および本明細書中に記載の方法およびデバイスを介した送達に適切な生理学的に適合可能な水溶性ポリマーには、合成ポリマー(ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン(polyvinylpyrollidone)、ポリエチレングリコール、ポリエチレンオキシド、ポリヒドロキシエチルメタクリラート、ポリプロピレングリコール、およびプロピレンオキシドなど)、および生体高分子(セルロース誘導体、キチン誘導体、アルギナート、ゼラチン、デンプン誘導体、ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸(chondroiten sulfate)、デルマタン硫酸(dermatin sulfate)、および他のグリコサミノグリカン(glycosoaminoglycan)など)、ならびにかかるポリマーの混合物またはコポリマーが含まれるが、これらに限定されない。ポリマー賦形剤を、1つの実施形態では、ポリマーの濃度、分子量、水溶性、架橋、酵素不安定性、および組織接着性によって制御される速度で長期間溶解可能なように選択する。
1つの実施形態では、粘性調整剤は、本明細書中に記載の1つの方法および/またはデバイスによって送達される治療処方物中に存在する。1つのさらなる実施形態では、粘性調整剤は、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、またはヒドロキシプロピルセルロースである。別の実施形態では、処方物は、ゲル化剤(ポリ(ヒドロキシメチルメタクリラート)、ポリ(N−ビニルピロリドン)、ポリビニルアルコール、またはアクリル酸ポリマー(Carbopolなど)など)を含む。
1つの実施形態では、治療処方物を、リポソーム処方物として本明細書中に記載の1つの方法およびデバイスを介して送達させる。
リポソームを、種々の方法によって生成することができる。Banghamの手順(J.Mol.Biol.,J Mol Biol.13(1):238−52,1965)により、通常の多重膜小胞(MLV)が生成される。Lenkら(米国特許第4,522,803号、同第5,030,453号、および同第5,169,637号)、Fountainら(米国特許第4,588,578号)、およびCullisら(米国特許第4,975,282号)は、その各水性区画中の層間溶質分布が実質的に等しい多重膜リポソームの生成方法を開示している。Paphadjopoulosらの米国特許第4,235,871号は、逆相蒸発によるオリゴラメラリポソームの調製を開示している。本段落中の各特許参照文献は、その全体が全ての目的のために本明細書中で参考として援用される。
1つの実施形態では、リポソーム処方物はリン脂質(phosolipid)を含む。1つのさらなる実施形態では、リポソーム処方物は、コレステロールなどのステロールを含む。
別の実施形態では、リポソーム処方物は、単一ラメラ小胞(unilamellar vesiscle)を含む。単一ラメラ小胞を、多数の技術(例えば、Cullisら(米国特許第5,008,050号)およびLoughreyら(米国特許第5,059,421号)の押出し)によってMLVから生成することができる。超音波処理および均質化を使用して、より大きなリポソームからより小さな単層リポソームを生成することができる(例えば、Paphadjopoulosら,Biochim.Biophys.Acta.,135:624−638,1967;Deamer,米国特許第4,515,736;およびChapmanら,Liposome Technol.,1984,pp.1−18を参照のこと)。これらおよび他のリポソーム生成方法の概説を、テキストLiposomes,Marc Ostro,ed.,Marcel Dekker,Inc.,New York,1983,Chapter 1(その関連部分が本明細書中で参考として援用される)に見出すことができる。Szoka,Jr.ら(1980,Ann.Rev.Biophys.Bioeng.,9:467)も参照のこと。本段落中の各文献は、その全体が全ての目的のために本明細書中で参考として援用される。
上記のように、例えば、ブドウ膜炎に関連する黄斑浮腫またはRVOに関連する黄斑浮腫の処置のために本明細書中に記載の方法を介して上脈絡膜腔に送達される薬物処方物を、1つまたはそれを超えるさらなる薬物と共に投与することができる。1つまたはそれを超えるさらなる薬物は、1つの実施形態では、最初の製剤と同一の処方物中に存在する。別の実施形態では、1つまたはそれを超えるさらなる薬物は、第2の処方物中に存在する。なおさらなる実施形態では、第2の薬物処方物を、本明細書に記載の非外科的SCS送達方法を介して必要とする患者に送達させる。あるいは、第2の薬物処方物を、ブドウ膜炎に関連する黄斑浮腫またはRVOに関連する黄斑浮腫の処置を必要とするヒト被験体に硝子体内、前房内、テノン嚢下、経口、局所、または非経口で送達させる。1つの実施形態では、VEGFアンタゴニストを、抗炎症化合物と併せた本明細書中に開示の1つの方法および/またはデバイスを介して、ブドウ膜炎に関連する黄斑浮腫またはRVOに関連する黄斑浮腫の処置を必要とするヒト被験体の眼の上脈絡膜腔に送達させる。
上記のように、上脈絡膜送達に加えて、ヒト被験体に送達される1つまたはそれを超えるさらなる薬物を、硝子体内(IVT)投与(例えば、硝子体内注射、硝子体内移植片、または点眼薬)を介して送達させることができる。IVT投与方法は当該分野で周知である。IVTを介して投与することができる薬物クラスの例には、以下が含まれるが、これらに限定されない:VEGF調節因子、PDGF調節因子、抗炎症薬。IVTを介して投与することができる薬物の例には、以下が含まれるが、これらに限定されない:A0003、A0006、アセドロン、AdPEDF、アフリベルセプト、AG13958、アガニルセン、AGN208397、AKB9778、AL78898A、アミロイドP、新脈管形成インヒビター遺伝子療法、ARC1905、アウロコート、ベバシラニブナトリウム、ブリモニジン、ブリモニジン、酒石酸ブリモニジン、ブロムフェナクナトリウム、Cand5、CERE140、シガンクロー、CLT001、CLT003、CLT004、CLT005、補体成分5アプタマー(ペグ化)、補体因子D抗体、コルチジェクト、c−raf 2−メトキシエチルホスホロチオアートオリゴヌクレオチド、シクロスポリン、トリアムシノロン、DE109、デヌホソール四ナトリウム、デキサメタゾン、リン酸デキサメタゾン、ジシテルチド、DNA損傷誘導性転写物4オリゴヌクレオチド、E10030、エカランチド、EG3306、Eos013、ESBA1008、ESBA105、アイリーア、FCFD4514S、フルオシノロンアセトニド、fms関連チロシンキナーゼ1オリゴヌクレオチド、ホミビルセンナトリウム、フォスブレタブリントロメタミン、FOV2301、FOV2501、ガンシクロビル、ガンシクロビルナトリウム、GS101、GS156、ヒアルロニダーゼ、IBI20089、iCo007、イルビエン、INS37217、イソネプ、JSM6427、カルビター、KH902、レルデリムマブ、LFG316、ルセンチス(登録商標)、M200、マクゲン、マキュエイド、マイクロプラスミン、MK0140、MP0112、NCX434、ニューロトロフィン4遺伝子、OC10X、オクリプラスミン、ORA102、オズルデックス、P144、P17、パロミド529、塩酸パゾパニブ、ペガプタニブナトリウム、血漿カリクレインインヒビター、血小板由来成長因子βポリペプチドアプタマー(ペグ化)、POT4、PRM167、PRS055、QPI1007、ラニビズマブ、リスベラトロール、レチロン、網膜色素上皮特異的タンパク質65kDa遺伝子、レチサート、桿体由来錯体生存因子、RPE65遺伝子療法、RPGR遺伝子療法、RTP801、Sd−rxRNA、セルピンペプチダーゼインヒビタークレードF膜1遺伝子、Sirna027、シロリムス、ソネプシズマブ、SRT501、STP601、TG100948、トラビオ、トリアムシノロン、トリアムシノロンアセトニド、トリバリス、腫瘍壊死因子抗体、VEGF/rGel−Op、ベルテポルフィン、ビスダイン、ビトラーゼ、ビトラサート、ビトラベン、ビトリアルス、ボロシキシマブ、ボトリエント、XG102、キシブロム、XV615、およびザイブレスタット。したがって、本発明の方法は、本明細書中に記載のマイクロニードルデバイスを使用して上脈絡膜腔内に投与される1つ以上の本明細書中に開示の薬物と組み合わせて1つ以上の上記列挙の薬物をIVTを介して投与する工程を含む。
本発明を、以下の実施例を参照してさらに例証する。しかし、これらの実施例は、上記の実施形態と同様に、例示であり、本発明の範囲を制限すると決して解釈されないことに留意すべきである。
実施例1.上脈絡膜腔への送達のためのトリアムシノロン処方物
トリアムシノロンを、本明細書中に提供した方法およびデバイスを使用して上脈絡膜腔に送達させる。トリアムシノロン処方物を、1つの実施形態では、以下の表2中の7つの処方物のうちの1つから選択する。
実施例2.非感染性ブドウ膜炎患者における上脈絡膜腔に投与したトリアムシノロンアセトニドの第1/2相オープンラベル安全性および忍容性研究
非感染性ブドウ膜炎と診断された患者におけるSCS中へのTA(トリエセンス(TRIESCENCE)(商標)として投与したトリアムシノロンアセトニド)の単回注射の安全性および忍容性を評価するように臨床試験をデザインした。
1mLのトリエセンス(商標)の滅菌水性懸濁液から4mgのトリアムシノロンアセトニドが得られ、この懸濁液は、等張性のための塩化ナトリウム、0.5%(w/v)カルボキシメチルセルロースナトリウム、および0.015%ポリソルベート80が添加されている。この懸濁液は、塩化カリウム、塩化カルシウム(二水和物)、塩化マグネシウム(六水和物)、酢酸ナトリウム(三水和物)、クエン酸ナトリウム(二水和物)、および注射用蒸留水も含む。標的値pH6〜7.5に調整するために水酸化ナトリウムおよび塩酸が存在していてもよい。
この試験の主な目的は、単回上脈絡膜注射を介したSCS中へのトリアムシノロン投与によるブドウ膜炎患者(非感染性ブドウ膜炎−中間部ブドウ膜炎、後部ブドウ膜炎、または汎ブドウ膜炎)の処置の全体的な安全性および忍容性を評価することであった。適格基準には、黄斑浮腫または硝子体の濁り(ブドウ膜炎の一般的な合併症)のいずれかを経験した非感染性ブドウ膜炎を有する成人患者が含まれる。これは、TAのSCS投与がいずれかの容態の影響の低下によって患者の視覚を改善することができるかどうかを決定するためであった。試験参加条件として、患者のIOP(眼圧)は22mmHg以下でなければならない。
具体的には、研究集団の特徴は以下の通りであった:
・男性および非妊娠女性(18歳以上)
・非感染性中間部ブドウ膜炎、後部ブドウ膜炎、または汎ブドウ膜炎
・緑内障による損傷がなく、「ステロイド」に応答しない
・両眼でBCVA 20/200以上、悪い方の眼を登録した
・嚢胞様黄斑浮腫(CME)310μ以上、または硝子体の濁り1.5+以上
さらに、以下の参加/除外基準を適用した:
・安定な6ヶ月間の全身免疫抑制療法(IMT)、安定な1ヶ月間のプレドニゾン
・6ヶ月間硝子体内のトリアムシノロンまたはデキサメタゾンの植え込みなし
・2ヶ月間抗VEGF硝子体内処置なし
・1ヶ月間のジフルプレドナート点眼薬なし
・3年間レチサート(登録商標)(フルオシノロンアセトニドの硝子体内移植片)なし
・6ヶ月間以内に眼科手術なし。
8人の患者(女性6人、男性2人)が登録し、処置された。患者集団の平均年齢は56.0歳であり、患者の年齢範囲は42歳〜78歳であった。7人の患者がCME基準に基づいた研究要件を満たし、4人の患者が硝子体の濁り基準1.5以上に基づいた研究要件を満たした。
登録した各患者に、1日目に4.0mg(100μL)のトリアムシノロンアセトニドを単回でSCSに微量注入した。患者は、注射の翌日に追跡検査のために来院し、さらなる8回の評価のために処置の1、2、4、8、12、16、20、および26週間後に来院した。患者は、患者の容態が悪化するか、そうでなければ、医師が得策であると決定した場合、医師の最善の医学的判断に基づいて、患者は、試験中の任意の時期に、任意の許容される治療を用いた他の処置を受けることができる。患者が他の処置を受けた場合、安全のために試験期間中患者を追跡したが、有効性の測定は、もはやその後考慮しなかった。
患者の縁の4mm後ろに単回SCS注射を行い、注射直後に強膜の厚さの超音波評価を行った。
エンドポイント。主な安全性エンドポイントは、眼圧(IOP)のベースラインからの変化であった。最高矯正視力(すなわち、BCVA)の変化および過剰な網膜の厚さの変化に関する有効性エンドポイントも評価した。
安全性の結果。全被験体は、少なくとも1つの有害事象(AE)を有し、全部で37のAEが報告された。ほとんどのAEは、重症度が軽度または中程度であった(95%)。最も一般的に報告されたAEは疼痛であった。具体的には、4人の被験体で眼痛が報告された。しかし、全ての疼痛AEは軽度と報告され、TAのSCS注射に関連しなかった。1つの重篤な事象(無関係の肺塞栓症;SAE)が起こった。死亡は報告されなかった。報告されたAEのおよそ半分(57%)は、眼の有害事象であった。4人の被験体における9つの眼AEは、TAのSCS注射に関連する可能性があると考えられた。
8人の患者で有意なIOPの上昇は認められず、IOP低下薬を必要とする患者はいなかった。
図22中のグラフは、処置後の異なる時点で測定した試験中の患者のIOPの変化の平均を示す。以下の種々の測定時点の結果に含まれる患者数は変動しており、これは、4人の患者を異なる日に処置し、現時点で2人の患者のみが26週の観察期間を完了していたからである。
これらのIOP所見に加えて、薬物は一般に十分に忍容性を示した。肺塞栓症の病歴を有する1人の患者は、処置の10週間後に塞栓症のために入院した。この重篤な有害事象は、処置と無関係と考えられ、3日後に回復した。
視力。BCVA(最高矯正視力)を、8人全ての患者について測定した。BCVAは、一般的な一定距離での患者の視力測定であり、変化を標準的な試視力表上の文字の読み取り数の相違として測定する。図23は、認められたBCVAの改善の平均をまとめている。8人の患者のうちの4人で、1日目のTAの単回上脈絡膜注射の26週間後にBCVAの有意な改善(約3ラインの増加)が認められた。
網膜の厚さ。7人の黄斑浮腫患者を登録した。黄斑浮腫の変化を、網膜の厚さの変化を測定することによって評価した。黄斑浮腫患者の網膜の厚さは、網膜からの過剰な流体の除去と共に減少し、これは浮腫を発症した黄斑および網膜の他の部分の腫脹の減少を反映している。
図24中のグラフは、試験日に認められた網膜の厚さの変化の平均をまとめている。26週目の黄斑浮腫の減少の平均は、SCS中への単回TA注射の処置後26週間にわたる観察において100ミクロンを超え、減少の範囲は76〜154ミクロンであった。7人の患者でCMEが平均約20パーセント減少した。
1人の患者(52歳の女性)は、両眼に黄斑浮腫を伴う両側ブドウ膜炎(uveits)を罹患していた。この女性を、一方の眼をSCS注射を介したTA(4mg TA)で処置し、他方の眼をテノン嚢下TA注射(20mg TA)で処置した。図25は、投薬セッション前および後のこの患者の眼のOCT画像を提供する。この患者の結果(図25)。上脈絡膜注射を介してTAで処した眼は、テノン嚢下注射と比較して網膜の厚さの減少が大きい(図25)。
25歳の男性患者は、両眼に黄斑浮腫を伴う両側ブドウ膜炎を罹患していた。患者の左眼をオズルデックスで処置し、右眼をTAで処置した。処置の4〜6週間後、上脈絡膜注射を介してTAで処置した眼は、硝子体内オズルデックス処置した眼よりも良く見えた(図26)。
実施例3.ブドウ膜炎後の黄斑浮腫を有する被験体の処置におけるCLS−TA(トリアムシノロンアセトニド注射懸濁液)の安全性および有効性を評価するためのランダム化マスク化多施設研究
本実施例に記載の試験は、非感染性ブドウ膜炎後のMEを有する被験体の処置におけるCLS−TAの安全性および有効性を評価するための第2相のランダム化マスク化多施設研究である。本研究の目的は、非感染性ブドウ膜炎後のMEを有する被験体のCLS−TAの安全性および有効性を評価することである。2つの異なる用量(4mgおよび0.8mg)のCLS−TAを、それぞれ安全性および有効性について評価するであろう。
経口コルチコステロイドは、依然として局所処置に応答しないブドウ膜炎患者の処置の主な第一選択であるが、その慢性使用は、特に骨に有毒であり得る(骨粗鬆症または成長遅延が含まれる)。非ステロイド性免疫抑制薬を、ブドウ膜炎を処置するために直接使用することができる、すなわち、コルチコステロイド節約療法として使用するか、容態が視力を脅かす場合に難治性ブドウ膜炎を制御するための薬剤として使用する。一般的に使用される薬剤は、シクロスポリンA、メトトレキサート、アザチオプリン、シクロホスファミド、およびクロラムブシルである。シクロスポリンは有効であるが、特に高齢の患者で腎毒性を示す。シクロスポリンは単剤療法として稀にしか有効でなく、ブドウ膜炎の処置で使用することは稀である。メトトレキサートは忍容性が高く、長年有用な第1選択ステロイド節約剤である。メトトレキサートは多数の患者で非常に有効であるが、その作用の発現は非常に遅く(数ヶ月)、肝臓毒性および白血球数減少のリスクを伴う(Kalinina 2011)。同様に、メトトレキサートは有意な疲労および嘔気を引き起こし、患者によっては忍容するのが困難である。メトトレキサートはまた、妊娠中の使用は絶対禁忌である(胎児危険度分類カテゴリーX)。アザチオプリンは、メトトレキサートと同一クラスの別の薬物である。アザチオプリンも作用の発現が遅く、あまり忍容性が高くない場合がある。ミコフェノール酸モフェチルは、別のステロイド節約剤である。ミコフェノール酸モフェチルは、他の2つの薬剤よりも作用の発現がいくらか早いが、白血球数の減少および血圧の上昇を生じ得る。同様に、ミコフェノール酸モフェチルは、有意な胃腸副作用がある。シクロホスファミドおよび静脈内ステロイドは、救急処置に役立つ。クロラムブシルは有毒且つ発癌性を示すが、寛解速度を増加させ、短期治療に有用であり得る。要するに、上記の全ての全身薬は、有意な全身副作用のリスクを伴う。
この臨床研究を、プロトコール、ハーモナイゼーション国際会議(ICH)、GCPガイドライン、および他の適用可能な規制要件に従って実施するであろう。研究集団は、全ての参加基準を満たし、且つ除外基準を満たさない非感染性ブドウ膜炎後の黄斑浮腫(ME)と診断されたおよそ20人の成人被験体(18歳以上)を含むであろう。全被験体は、片眼に研究試薬の単回注射を受けるであろう。およそ11の米国の施設で本研究の被験体を採用するであろう。
本研究に登録する被験体を、Heidelbergスペクトラリス(登録商標)を使用したSD−OCTによって測定し、Central Reading Centerによって確認した場合、中心窩亜領域の網膜の厚さが少なくとも310ミクロン(中心から1mmの網膜の厚さの平均)である研究対象の眼内にMEを有する被験体から選択するであろう。
本研究で使用したトリアムシノロンの処方物(CLS−TA、トリアムシノロンアセトニド注射懸濁液)は、微量注射器を使用して100マイクロリットル(μL)中に4mgまで、または100マイクロリットル(μL)中に0.8mgまでを単回注射としてSCS中に投与するために処方された保存処理がされていない最終滅菌された水性懸濁液である。この医療製品は、単回使用を意図する。CLS−TAは、1.3mLの40mg/mLまたは8mg/mL滅菌TA懸濁液が充填されたゴム栓およびアルミニウムシール付きの2mL/13mm TopLyo(登録商標)単回使用バイアルとして供給されている。
本研究は、4:1でランダム化した2アームを有する。以下の表を参照のこと。被験体を、100μL中に4mgのCLS−TAまたは100μL中に0.8mgのCLS−TAの単回注射を行うために4:1の比でランダム化する。研究員、対象患者、治験依頼者、および研究に関与する医薬品開発業務受託機関(CRO)のプロジェクトチームを、処置の割り当てに対してマスク化するであろう。およそ11の米国施設の全員でおよそ20人の被験体を登録するであろう。研究デザインは、およそ2ヶ月にわたって5回の来院を含む。被験体の研究は、70日間以下であろう。被験体に、1日目(来院2)(最初のスクリーニングのための来院(来院1)のおよそ1〜10日後)に処置を行うであろう。被験体は、注射後2ヶ月間安全性および有効性についてモニタリングが継続されるであろう。
来院1(スクリーニングのための来院)で適格性を確立するであろう。被験体は、処置前にCentral Reading Centerで確認されたSD−OCTの読み取りで認定されるであろう。被験体が割り当てられる処置アームに応じて、被験体に、100μL中に4mgまでのCLS−TA単回上脈絡膜注射または100μL中に0.8mgまでのCLS−TAの単回上脈絡膜注射のいずれかを片眼に行うであろう。図21に記載のように注射する。
両眼が適格である場合(参加基準および除外基準については以下を参照のこと)、より悪い浮腫(SD−OCTによる黄斑肥厚度がより高い)を有する眼を選択するであろう。両眼でMEが等価な場合、右眼を選択するであろう。
被験体は、評価のために処置後少なくとも30分間クリニックに滞在する。注射手順のおよそ7〜10日後に追跡検査を行うであろう(来院3)。全被験体は、来院4〜5(1ヶ月および2ヶ月)のために毎月クリニックに戻るであろう。来院4は、来院2での処置の28日±3日後であり、来院5は、来院3の28日±3日後である。最後の評価を、来院5−研究終了(2ヶ月)で行う。研究のための処置アームを、以下の表3に示す。
エンドポイント
本研究の主要目的は、スペクトル領域光干渉断層法(SD−OCT)によって測定した、非感染性ブドウ膜炎後のMEを有する被験体における中心窩厚(CST)におけるベースラインからの網膜の厚さの変化の決定によって4mgおよび0.8mgまでの用量(それぞれ100μLまでの体積)のCLS−TAの安全性および有効性を決定することである。したがって、主要エンドポイントは、ブドウ膜炎後のMEを有する眼におけるCLS−TA(4mgおよび0.8mg)での処置の2ヶ月間後のSD−OCTによって測定されたCSTにおけるベースラインからの絶対変化の平均である。
・本研究の安全性エンドポイントは以下の通りである
・臓器系、試験薬との関連性、および重症度によってグループ化した、治療中に発生した有害事象(TEAE)および重篤有害事象(SAE)の発生、
・IOP増加が30mmHg超である被験体の百分率
・IOPが被験体のベースラインIOPから10mmHgを超えて増加する被験体の百分率。
研究の副次エンドポイントは以下の通りである:
・CLS−TA(4mgおよび0.8mg)での処置後の1ヶ月および2ヶ月の時点でCSTが20%以上減少した被験体の百分率。
・1ヶ月および2ヶ月の時点でCSTが310μm以下の被験体の百分率。
・CLS−TA(4mgおよび0.8mg)での処置後1ヶ月および2ヶ月の時点のBCVAのベースラインからの変化の平均。
・ベースライン(4メートルの開始距離で評価した糖尿病性網膜症の早期治療研究(ETDRS)の視力チャートに基づいたBCVAスコア)と比較して1ヶ月および2ヶ月の時点でBCVAにおいて5文字以上増加した被験体の百分率。
・ベースライン(4メートルの開始距離で評価したETDRSの視力チャートに基づいたBCVAスコア)と比較して1ヶ月および2ヶ月の時点でBCVAにおいて10文字以上増加した被験体の百分率。
・ベースライン(4メートルの開始距離で評価したETDRSの視力チャートに基づいたBCVAスコア)と比較して1ヶ月および2ヶ月の時点でBCVAにおいて15文字以上増加した被験体の百分率
・ベースライン(4メートルの開始距離で評価したETDRSの視力チャートに基づいたBCVAスコア)と比較して1ヶ月および2ヶ月の時点でBCVAにおいて15文字未満喪失した被験体の百分率。
一般的な参加基準。以下の基準を満たす場合、個体は本研究の参加資格がある:
・インフォームドコンセントの文言を理解し、任意の研究手順前に書面によるインフォームドコンセントを自発的に提供することができること。
・少なくとも18歳であること。
・自発的に指示に従い、全ての計画された研究来院に出席すること。
・女性の場合、被験体は、妊娠、授乳、および妊娠の予定があってはならない。妊娠する可能性がある女性は、研究参加中に許容され得る避妊法を使用することに同意しなければならない。許容され得る避妊法には、ダブルバリア法(殺精子薬を含むコンドームまたは殺精子薬を含むペッサリー)、ホルモン法(経口避妊薬、植え込み型、経皮、または注射用の避妊薬)、または子宮内避妊器具(IUCD)(年間の失敗率が1%未満と報告されているもの)が含まれる。禁欲は治験責任医師の裁量により許容され得る避妊法と見なすことができるが、被験体は、被験体が性に活発となる場合に許容され得る1つの受胎調節法を使用することに同意しなければならない。
眼科参加基準
・このプロトコール下で片眼のみを処置することができる。両眼が適格である場合、ブドウ膜炎に関連するMEの測定値がより悪い眼を、研究対象の眼として指定するであろう。研究対象の眼が以下を有する場合、被験体は参加資格がある:
・非感染性ブドウ膜炎(全部ブドウ膜炎、中間部ブドウ膜炎、後部ブドウ膜炎、または汎ブドウ膜炎が含まれる)の病歴。
・非感染性ブドウ膜炎に関連する網膜下液を含むか含まないME。
・SD−OCT(Heidelbergスペクトラリス(登録商標)を使用する)によって測定し、Central Reading Centerによって確認した場合、中心窩亜領域の網膜の厚さ(中心から1mmの環内の網膜の厚さの平均)が310ミクロン以上であること。
・各眼のETDRS BCVAスコアが20文字以上の読み取り(近似Snellen視力20/400)であること。
除外基準。任意の以下の基準を満たす場合、個体は本研究の参加資格がない:
・治験責任医師の意見において本研究の参加から除外すると考えられる任意の制御不能の全身疾患(例えば、制御不能の血圧上昇、心血管疾患、および血糖管理を含む不安定な医学的状態)を有するか、被験体が研究上の処置または手順に起因するリスクにさらされること。
・研究期間内に入院または手術(延期することができない計画された待機的手術または入院が含まれる)が必要となる可能性が高いこと。
・公知のヒト免疫不全ウイルス感染、他の免疫不全疾患、または治験責任医師の意見においてコルチコステロイド療法が禁忌であると考えられる他の病状を有すること。
・TAの処方物の任意の成分、フルオレセイン、または局所麻酔薬に対して公知の過敏症を有すること。
・処方が必要な抗感染薬理療法が指示される全身性感染を有すること。
・現在、治験用の薬物またはデバイスの研究に参加しているか、本研究登録の30日以内に治験用の薬物またはデバイスを使用していたこと。
・本研究の経営、管理、支援に直接関与する施設の従事者であるか、同施設の近親者であること。
・治験責任医師の意見において被験体の処置、評価、またはプロトコールの遵守を妨害すると考えられる任意の重篤または活動的な精神病の病歴。
・研究上の処置の2週間前にアセタゾラミド(ダイアモックス(登録商標))を使用していたこと。
・研究上の処置の2週間前に被験体のケアを維持するために必要な経口プレドニゾン(または他のコルチコステロイドの等価物)の代わりに20mg/日を超える用量のコルチコステロイドを全身投与されていること。
・少なくとも2週間用量が安定しておらず、研究期間中に投薬が無変化であると予想されない限り、現在処方された非ステロイド性抗炎症薬(市販薬の使用を除外する)または処方された免疫調節療法を使用していること
・研究上の処置の6週間前に、MEを誘導するか悪化させることが公知の任意のインターフェロン/フィンゴリモドまたは任意の他の薬物を投与されていたこと。
・制御不能の糖尿病を有すること。
眼科除外基準。被験体が以下である場合、被験体は参加資格がない:
・片眼であること。
・感染を原因とするブドウ膜炎を有すること。
・研究対象の眼における網膜および硝子体の評価を妨げる有意な中間透光体の混濁を有すること。
・治験責任医師の判断を通じて処置を用いて視力が改善する可能性が低い慢性ME、黄斑瘢痕、または有意な虚血を有すること。
・ブドウ膜炎以外を原因とするMEを有すること。
・治験責任医師の意見において被験体が研究上の処置または手順に起因するリスクにさらされると考えられる目の容態(すなわち、活動性眼感染、上脈絡膜出血の病歴など)を有すること。
・いずれかの眼における以前の全身コルチコステロイド処置に非応答性のブドウ膜炎を有していたこと。
・研究対象の眼においてブドウ膜炎以外の活動性眼疾患またはいずれかの眼における感染(結膜炎、ヘルペス性感染症、霰粒腫、または有意な眼瞼炎などの外眼部感染症が含まれる)を有すること。
・研究対象の眼における緑内障性視神経損傷の局所処置または証拠に無関係の高眼圧症(IOP 22mmHg超)を有すること。研究対象の眼においてコルチコステロイド処置に応答して(「ステロイド応答者」)臨床的に有意なIOP上昇の病歴を有する者も除外されるであろう。
・研究処置の30日前にIOP低下薬が変化していたこと。
・研究対象の眼における任意の硝子体網膜手術(強膜バックル、毛様体扁平部硝子体切除、核の欠損または眼内レンズの修復など;事前の光凝固術およびIVT注射は許容され得る)の病歴を有すること。事前の白内障摘出またはイットリウム−アルミニウム−ガーネット(YAG)レーザー被膜切開術は許容されるが、処置の少なくとも3ヶ月間前に行われていなければならない。
・研究対象の眼において毛様体破壊手順および複数回の濾過手術(2回またはそれを超える)の病歴を有すること。
・治験責任医師の意見において視力の改善が妨げられ得る研究対象の眼における黄斑牽引または硝子体黄斑牽引を罹患した網膜上膜の証拠を有すること。
・研究対象の眼内にブドウ腫が存在すること。
・研究対象の眼内にトキソプラズマ症瘢痕の存在が証明されること。
・研究対象の眼に中心視力を損ない得るブドウ膜炎以外の眼疾患(例えば、臨床的に有意な糖尿病性網膜症、強膜炎、虚血性視神経症、または網膜色素変性)を有すること。
・研究対象の眼において−6ジオプトリを超える等価球面度数または26mm以上の眼軸長として定義される強度近視を有すること。
・治験責任医師の意見において強膜菲薄化の素因となり得る研究対象の眼における任意の容態を有すること。
・研究対象の眼において研究処置の直前6ヶ月以内に任意の眼外傷を有すること。
・研究対象の眼において研究処置前の6ヶ月以内に光凝固または寒冷療法を行っていたこと。
・研究対象の眼において研究処置の2ヶ月前に抗VEGF処置薬(ベバシズマブ、アフリベルセプト、ペガプタニブ、またはラニビズマブ)の任意のIVT注射を行っていたこと。
・研究処置の10日以内の任意の眼科局所コルチコステロイド、研究処置の60日以内の眼周囲または眼内のコルチコステロイド注射、研究処置の120前のオズルデックス(登録商標)の植え込み、または研究処置前の過去1年間の研究対象の眼におけるレチサート(商標)またはイルビエン(商標)の植え込みの任意の事前の使用があったこと。
・過去30日間に研究対象の眼において以前のTAの上脈絡膜注射があったこと。
ランダム化基準。以下の基準を満たす場合、被験体は来院2でのランダム化の資格がある:
・研究対象の眼において非感染性ブドウ膜炎(治験責任医師の判断による)に原因するME(網膜下液を含むか含まない)が、Central Reading CenterでSD−OCT(来院1のOCTデータ由来)によって確認されること。
・中心窩亜領域の網膜の厚さ(Heidelbergスペクトラリス(登録商標)を使用してSD−OCTによって測定した、中心から1mmの環内の網膜の厚さの平均)が310ミクロン以上であることが、Central Reading Centerで来院1のOCTデータから確認されること。
・被験体が、参加/除外基準を満たし続けること。
注射後手順。注射(来院2)後に以下の評価を行わなければならない:
・AEを評価する。
・併用薬への変化を再検討する。
・腰掛けた安静時の心拍数および血圧を測定する。
・研究対象の眼のみに眼科評価を行う。
○細隙灯生体顕微鏡検査を行う。
○注射30(±5)分後のIOPを評価する。
・IOPが上昇したままである場合、治験責任医師の最良の判断によってIOPが制御されるまで、被験体を施設にとどめなければならない。
○倒像検眼鏡検査を行う。
・被験体の来院3のための再来院の予定を立てる。
来院3を、来院2(ランダム化/処置)の7〜10日後に実施する。来院3中、以下の手順を行うであろう:
・AEを評価する。
・併用薬への変化を再検討する。
・腰掛けた安静時の心拍数および血圧を測定する。
・研究対象の眼のみに眼科評価を行う。
○認定された施設の職員がETDRSプロトコールを使用してBCVA試験を行う。
○細隙灯生体顕微鏡検査を行う。
○IOPを評価する。
○散瞳倒像検眼鏡検査を行う。
○FP−4W視野カラー眼底写真を入手し、Central Reading Centerにアップロードする。
○SD−OCT画像を入手し、Central Reading Centerにアップロードする。
・被験体の来院4のための再来院の予定を立てる。
来院4を、注射のおよそ1ヶ月間後に実施する。来院は、来院2から28±3日であるべきである。来院4中、以下の手順を行うであろう:
・AEを評価する。
・併用薬への変化を再検討する。
・腰掛けた安静時の心拍数および血圧を測定する。
・研究対象の眼のみに眼科評価を行う。
○認定された施設の職員がETDRSプロトコールを使用してBCVA試験を行う。
○細隙灯生体顕微鏡検査を行う。
○IOPを評価する。
○倒像検眼鏡検査を行う。
○SD−OCT画像を入手し、Central Reading Centerにアップロードする。
・被験体の次の来院のための再来院の予定を立てる。
来院5は、最終評価のための来院であり、研究の終了であろう。来院5を、来院2から56±4日以内に実施する。以下の手順を行うであろう:
・AEを評価する。
・併用薬への変化を再検討する。
・腰掛けた安静時の心拍数および血圧を測定する。
・出産可能な女性に対して尿妊娠検査を行う。
・両眼に対して眼科評価を行う(FAを除く;研究対象の眼のみ)。
○認定された施設の職員がETDRSプロトコールを使用してBCVA試験を行う。
○細隙灯生体顕微鏡検査を行う。
○IOPを評価する。
○散瞳倒像検眼鏡検査を行う。
○FP−4W視野カラー眼底写真を入手し、Central Reading Centerにアップロードする。
○SD−OCT画像を入手し、Central Reading Centerにアップロードする。
○初期の一連の研究対象の眼を使用してFAを行い、Central Reading Centerにアップロードする。
有効性の評価
SD−OCTによって測定した中心窩厚を、有効性の基準として評価するであろう。各施設は、Central Reading Centerから画像化プロトコールおよび提出手順を提供されるであろう。SD−OCTの装置および技術者は、研究データの提出前に認定されなければならない。技術者は、この特定のプロトコールのための画像化および画像のEyeKorのExcelsiorシステムへのアップロードについて訓練を受けるであろう。網膜の厚さおよび疾患の特徴を、来院ごとにSD−OCT(Heidelbergスペクトラリス(登録商標))によって評価されるであろう。OCTは、来院1および5では両眼に対して行い、来院2、3、および4では研究対象の眼のみに対して行うであろう。
Central Reading Centerは、マスク化して独立した様式で研究対象の画像を評価するであろう。スクリーニング時(来院1)、Central Reading Centerは、被験体の登録前に網膜の厚さの基準に基づいて被験体の適格性を確認するであろう。電子メールによるCentral Reading Centerからの確認の際、施設は、来院2で実施するランダム化/処置について被験体の認定を進めることができる。
SD−OCT提出物は、中心窩の中心から長さ6mmの49B−スキャンからなるボリューム(キューブ)スキャンを含むであろう。中心窩を水平方向に通過したさらなる深部強調画像化(EDI)スキャンを得るであろう。SD−OCTスキャンを質について評価し、中心窩亜領域の網膜の厚さの測定に影響を及ぼす任意の分割を補正するであろう。さらなる評価の出力は、黄斑グリッド体積ならびに網膜および脈絡膜の解剖学的性質の評価を含むであろう。
ETDRSプロトコールを使用して評価したBCVAも評価されるであろう。各施設は、1つまたはそれを超える人数の認定された視力試験者によってBCVAを評価するために必要な全ての装置を含む少なくとも1つの認定試験レーンを有するであろう。ETDRSプロトコールにおける訓練/認定を、患者の登録前に完了するであろう。さらに、ETDRS訓練/認定の書類を、施設に保持し、治験依頼者と共有するであろう。施設のスタッフを、処置に対してマスク化するであろう。BCVAを、来院毎に評価するであろう。BCVAを、来院1および5では両眼に対して測定し、来院2、3、および4では研究対象の眼のみに対して測定するであろう。
安全性および忍容性を、以下の評価項目を使用して評価するであろう。
眼圧。TonopenまたはGoldmannの圧平眼圧計でIOPを測定するが、3つの測定値の平均を使用すべきである。平均IOP値を、値が0.5mmHgまたはそれを超える場合は次の整数に切り上げるべきであり、0.5mmHg未満の場合は切り下げるべきである。IOP測定のために使用した全ての装置を、製造者の仕様書および書類(すなわち、キャリブレーションlog)にしたがって較正しなければならない。同一のIOP測定ツールを、来院毎に使用すべきである。IOPを、来院毎に測定するであろう。IOPを、来院1および5では両眼に対して測定し、来院2、3、および4では研究対象の眼のみに対して測定するであろう。
細隙灯生体顕微鏡検査。細隙灯生体顕微鏡検査を、治験責任医師が標準的な細隙灯装置および手順を使用して行うであろう。この手順は、治験責任医師の施設で観察した全ての被験体で同一であるべきである。各眼を、以下の項目(以下が含まれるが、これらに限定されない)について観察すべきである:結膜、角膜、レンズ、前眼房、虹彩、および瞳孔。細隙灯生体顕微鏡検査を、来院毎に評価するであろう。細隙灯生体顕微鏡検査を、来院1および5では両眼に対して測定し、来院2、3、および4では研究対象の眼のみに対して測定するであろう。
倒像検眼鏡検査。散瞳検眼鏡検査を、治験責任医師の標準的な散瞳手順にしたがって行うべきである。この手順は、治験責任医師の施設で観察した全ての被験体で同一であるべきである。眼底を、以下の項目(以下が含まれるが、これらに限定されない)について完全に試験すべきである:硝子体の濁り、硝子体、網膜、脈絡膜、および視神経/円板。散瞳倒像検眼鏡検査を、来院毎に評価するであろう。散瞳倒像検眼鏡検査を、来院1および5では両眼に対して測定し、来院2、3、および4では研究対象の眼のみに対して測定するであろう。
フルオレセイン血管造影図。眼底写真およびFAの両方を同一の来院時に実施する場合、最初に眼底写真を撮影することが推奨される。デジタル装置は登録されており、撮影者は画像化手順について認定されているだろう。研究を通して同一の装置を使用すべきである。全ての試験を、可能なときに、研究施設あたり全ての被験体に対して同一のオペレータが行うべきである。指定された者は、施設業務委任ログに記録されなければならない。バックアップも指定することが推奨される。全データ/画像を、EyeKorのExcelsiorシステムにアップロードするであろう。忘備録として全画像をアップロード前に非特定化すべきである。FAを、来院1および5で研究対象の眼のみに対して行うであろう。解剖学的評価は、フルオレセイン漏出領域、毛細管非灌流領域、網膜血管および視神経乳頭の染色の存在、ならびに網膜色素上皮異常を含むであろう。
眼底写真。FP−4W視野(4つの標準的な広角度視野)。研究を通して同一のカメラを使用すべきである。全ての写真を、可能なときに、研究施設あたり全ての被験体に対して同一の撮影者が撮影すべきである。非特定化画像を、EyeKorのExcelsiorシステムにアップロードするであろう。眼底写真を、来院1および5では両眼を撮影し、来院3では研究対象の眼のみを撮影するであろう。眼底写真から類別した特徴には、硝子体の濁りスコア、後部ブドウ膜炎と一致する病変、視神経円板の腫脹、および血管の異常が含まれる。
硝子体の濁り。写真上の硝子体の濁りを、倒像検眼鏡検査を介して0〜4(0〜4を以下の表4に定義する)の範囲の標準的な写真スケールを使用して来院毎に臨床的に評価するであろう(Lowder 2011で修正したNussenblatt 1985)。硝子体の濁りも、類似のスケールにしたがって、カラー眼底写真から類別するであろう。硝子体の濁りを、来院1および5では両眼に対して評価し、来院2、3、および4では研究対象の眼のみに対して評価するであろう。
実施例4.網膜静脈閉塞後の黄斑浮腫を有する被験体における硝子体内アフリベルセプトと組み合わせた上脈絡膜CLS−TAの安全性および有効性
この第2相、多施設、ランダム化、実薬対照、マスク化、パラレルアーム研究は、網膜静脈閉塞(RVO)後の黄斑浮腫(ME)を有する被験体においてアフリベルセプトの硝子体内(IVT)注射と同時に施されたCLS−TAの、IVTアフリベルセプトのみと比較した単回上脈絡膜注射の安全性および有効性の評価を試みる。RVOは、視覚に影響を及ぼす容態であり、網膜からの血液を戻す1つの静脈の妨害に起因する。RVOは、網膜血管疾患に起因する視力喪失の2番目に多い原因である。
本研究は、網膜静脈閉塞(RVO)後のMEを有する被験体の処置において模擬上脈絡膜手順+IVTアフリベルセプトを施した被験体と比較したCLS−TA+IVTアフリベルセプトの上脈絡膜注射の安全性および有効性を評価する。各被験体は、少なくとも1回のIVTアフリベルセプト注射を行い、およそ半数の被験体はCLS−TAの単回上脈絡膜注射を行うであろう。本研究に登録した被験体は、研究対象の眼において処置ナイーブのMEを伴うRVO被験体(HRVO、CRVO、およびBRVO)であろう。全ての適格な被験体を、ランダム化(1日目)して抗VEGF処置(アフリベルセプト)のIVT注射+CLS−TAの上脈絡膜注射またはアフリベルセプトのIVT注射+模擬上脈絡膜手順を行うであろう。被験体を、ランダム化後およそ3ヶ月間追跡するであろう。被験体、治験依頼者、視力技術者、および光干渉断層法(OCT)読み取りセンターは、処置に対してマスク化するであろう。
およそ10の米国の施設におよそ40人の被験体を登録するであろう。研究デザインは、およそ3ヶ月にわたる5回のクリニックへの来院および1回の安全性確認のための電話を含む。被験体の適格性を、来院1でのスクリーニング過程(−14日目〜−1日目)中に確立され、この来院で被験体は処置前にCentral Reading Center(CRC)によって確認されるスペクトル領域光干渉断層法(SD−OCT)読み取りに対して適格でなければならない。適格な被験体は、来院2−ランダム化(1日目)のためにクリニックに戻り、この来院で、被験体はウェブ自動応答システム(IWRS)を介してランダム化されるであろう。被験体をランダム化して、IVTアフリベルセプト注射およびその後の上脈絡膜CLS−TA注射またはIVTアフリベルセプト注射およびその後の上脈絡膜模擬手順のいずれかを受けるであろう。被験体は、上脈絡膜CLS−TA注射または模擬注射後、評価のために約30分間クリニックに滞在する。安全確認のためのフォローアップの電話が2日目(処置の24〜48時間後)に必要であろう。次いで、さらなる治療基準を満たす場合のみ、被験体に、来院3(1ヶ月目)および4(2ヶ月目)でIVTアフリベルセプト注射を行うであろう。被験体がアフリベルセプトのIVT注射に適格でない場合、被験体に模擬IVTアフリベルセプト手順を行うであろう。来院5−研究終了(3ヶ月目)で、被験体に最終評価を行うであろう。来院5では研究のための注射は行わないであろう。
エンドポイント
主要エンドポイントは、被験体が3ヶ月間を通して各アームにおいてIVTアフリベルセプトの投与資格を満たした回数の総数である。
安全性エンドポイント
・臓器系、試験薬との関連性、および重症度によってグループ化したTEAEおよびSAEの発生。
・セクション8.1に記載した安全性パラメータの変化の発生、以下が含まれる:IOP、細隙灯生体顕微鏡検査、倒像検眼鏡検査、画像化パラメータ、および生命徴候。
副次エンドポイント
・1ヶ月目、2ヶ月目、および3ヶ月目での各アームにおけるアフリベルセプトでの全処置数。
・1、2、および3ヶ月の時点でCSTが310μm以下の被験体の百分率。
・1、2、および3ヶ月の時点のCSTのベースラインからの変化の平均。
・1、2、および3ヶ月の時点のBCVAのベースラインからの変化の平均。
・ベースラインと比較して1、2、および3ヶ月の時点でBCVAにおいて15文字以上増加した被験体の百分率。
・ベースラインと比較して1、2、および3ヶ月の時点でBCVAにおいて15文字未満喪失した被験体の百分率。
試験での処置
CLS−TA(トリアムシノロンアセトニド注射懸濁液)は、眼内投与のために処方された滅菌水性懸濁液である。この医療製品は、最終滅菌され、単回使用を意図する。CLS−TAは、1.3mLの40mg/mL滅菌CLS−TA懸濁液が充填されたゴム栓およびアルミニウムシール付きの2mL/13mm TopLyo(登録商標)単回使用バイアルとして供給されている。CLS−TAは、周囲温度条件下にて約20℃〜25℃(68°F〜77°F)で保存されなければならず、凍結させない。キット中での保存により遮光する。
用量4mgのCLS−TAは、40mg/mLのTAを含む。被験体を1:1にランダム化して、40mg/mL(100μL中4mg)CLS−TAの単回上脈絡膜注射(実薬アーム)または模擬上脈絡膜手順(コントロールアーム)を行うであろう。これは、ランダム化コードおよびIWRSによる割り当てに基づくであろう。
アイリーア(登録商標)(アフリベルセプト)注射は、RVO処置のためのFDA承認された処方薬である。本研究では、アイリーア(登録商標)の投薬量は、硝子体内注射によって投与された2mg(0.05mL)である。アフリベルセプトを、臨床施設によって購入するであろう。
全ての適格な被験体を、1日目に以下のアームのうちの1つにランダム化し、以下を実施するであろう:
実薬アーム:アフリベルセプト[2mg(0.05mL)]のIVT注射+CLS−TA[4mg(100μL)]の上脈絡膜注射または
コントロールアーム:アフリベルセプト[2mg(0.05mL)]のIVT注射+模擬上脈絡膜手順。
実薬アーム(CLS−TAを投与するアーム)またはコントロールアームにランダム化した被験体を、さらなる治療基準を満たす場合のみ、来院3(1ヶ月目)および4(2ヶ月目)でアフリベルセプトのIVT注射で処置するであろう。被験体がアフリベルセプトのIVT注射に適格でない場合、被験体に模擬IVTアフリベルセプト手順を行うであろう。Clearside微量注射器は、SCSを通じた薬物の上脈絡膜投与のためにデザインされている。SCS内注射のために使用した微量注射器を、施設に供給するであろう。
再処置基準。1ヶ月目および2ヶ月目(来院3および4)の研究対象の眼が任意の以下の基準を満たす場合、アフリベルセプトのIVT注射での再処置が必要である。最新の添付文書にしたがって投薬すべきである。
・SD−OCTによって測定した340ミクロン以下のCSTと併せた黄斑浮腫または網膜下液(新規または持続性)
・今回の来院と以前の来院によるBCVAの読み取りとの間で10文字(ETDRS)またはそれを超えるBCVAの減少。
・新規の流体に関連する以前の来院由来の50ミクロン超のCSTが増加した最良の測定値(研究中)からの10文字(ETDRS)またはそれを超えるBCVAの減少。
・1ヶ月目および2ヶ月目(来院3および4)で、被験体がアフリベルセプトのIVT注射での再処置に適格でない場合、IVTアフリベルセプト模擬手順を行うであろう。
登録基準
一般的な参加基準。以下の基準を満たす場合、個体は本研究の参加資格がある:(1)インフォームドコンセントの文言を理解し、任意の研究手順前に書面によるインフォームドコンセントを自発的に提供することができること;(2)少なくとも18歳であること;(3)自発的に指示に従い、全ての計画された研究来院に出席すること;(4)女性の場合、被験体は、妊娠、授乳、および妊娠の予定があってはならない。妊娠する可能性がある女性は、研究参加中に許容され得る避妊法を使用することに同意しなければならない。
眼科参加基準。以下の基準を満たす場合、個体は本研究の参加資格がある:(1)研究対象の眼においてRVO後のMEとの臨床診断を受けたこと;(2)網膜下液を含むか含まないSD−OCT(Heidelbergスペクトラリス(登録商標)を使用)によって測定し、CRCによって確認した場合、研究対象の眼においてCSTが310ミクロン以上(中心から1mmの環内の網膜の厚さの平均);(3)各眼における読み取りが20文字以上(Snellen等価視力20/400)および研究対象の眼における読み取りが70文字以下(Snellen等価視力20/40)のETDRS BCVAスコア;(4)以下の特徴を有する黄斑浮腫:a.中心窩を含むこと、b.RVOに起因するが、MEの他の原因に起因しないこと、c.MEの病歴が12ヶ月間以下、d.浮腫に起因する視力低下。
一般的な除外基準。以下の基準を満たす場合、個体は本研究の参加に不適格である:(1)治験責任医師の意見による、本研究の参加から除外する任意の制御不能の全身疾患(例えば、感染、制御不能の血圧上昇、心血管疾患、および血糖管理)を有するか、被験体が研究上の処置または手順に起因するリスクにさらされること;(2)処置の90日以内の心筋梗塞または卒中;(3)ランダム化の30日以内の任意の新規の処方薬または既存の処方薬の変更;(4)研究上の処置の30日前に被験体の安定で排除不可能な病状のケアの維持のために必要な経口プレドニゾン(または他のコルチコステロイドの等価物)の代わりに10mg/日を超える用量のコルチコステロイドを全身投与されていたこと;(5)研究期間内に入院または手術(計画された待機的手術または入院が含まれる)が必要となる可能性が高いこと;(6)公知のヒト免疫不全ウイルス感染、他の免疫不全疾患、または最良の医学的判断によってコルチコステロイド療法が禁忌であると考えられる他の病状を有すること;(7)TAの処方物の任意の成分、アフリベルセプト、フルオレセイン、または局所麻酔薬に対して公知の過敏症を有すること;(8)現在、治験用の薬物またはデバイスの研究に参加しているか、本研究登録の30日以内に治験用の薬物を使用していたか、最後の90日間眼科デバイス研究に参加していたこと;(9)本研究の経営、管理、または支援に直接関与する施設の従事者であるか、同施設の近親者であること。
眼科除外基準。個体が以下の基準を満たす場合、個体は本研究の参加資格がない:(1)研究対象の眼においてRVOのための抗VEGF(ベバシズマブ、アフリベルセプト、ペガプタニブ、またはラニビズマブ)の任意のIVT注射を受けていたこと;(2)研究対象の眼における、処置の3ヶ月前の任意の眼内または眼周囲のコルチコステロイド注射、処置の6ヶ月前のオズルデックス(登録商標)の植え込み、処置1年前のレチサート(商標)の植え込み、または処置3年前のイルビエン(登録商標)の植え込み;(3)治験責任医師の意見において視力を損ない得るRVO以外の研究対象の眼における任意の眼の容態(例えば、AMD、糖尿病性網膜症、網膜剥離、中心性重症網脈絡膜症、強膜炎、視神経症、または網膜色素変性)の証拠または病歴;(4)ランダム化の3ヶ月前の研究対象の眼における以前の任意の硝子体網膜手術(強膜バックル置換、毛様体扁平部硝子体切除、眼内レンズの修復、血管外膜鞘切開術)または任意の眼手術の病歴。IVT注射の病歴は許容される;(5)ランダム化前の3ヶ月間以内の眼の手順もしくは容態、または治験責任医師の意見において研究対象の眼において眼球または網膜の完全性を損ない得る容態(例えば、ブドウ腫、寒冷療法、強度近視(−8ジオプトリを超える等価球面度数として定義)、強膜菲薄化素因など)の病歴;(6)治験責任医師の意見において被験体が研究対象の眼において研究上の処置または手順に起因するリスクにさらされると考えられる目の容態(例えば、活動性眼感染、上脈絡膜出血、霰粒腫、有意な眼瞼炎の病歴);(7)研究対象の眼における3回を超える黄斑レーザー光凝固処置。以前の黄斑レーザー光凝固が、注射の60日超前でなければならない。汎網膜光凝固は許容される;(8)研究対象の眼の網膜および硝子体の評価を妨げる有意な中間透光体の混濁。これには、視力低下の主な原因であると考えられる有意な出血または白内障が含まれる;(9)治験責任医師の意見において、MEの回復から利益を得られないと考えられる研究対象の眼(中心窩萎縮、密集色素変化、12ヶ月間を超える慢性ME、または密集中心窩下硬性白斑を伴う眼など);(10)研究対象の眼における緑内障性視神経損傷の局所処置または証拠に無関係の制御不能の高眼圧症(IOP 22mmHg超);(11)研究対象の眼において緑内障手術(濾過手術/トラベクトミーまたはチューブシャント)の病歴があること;(12)テロイド処置に応答して(「ステロイド応答者」)臨床的に有意なIOP上昇の病歴を有すること;(13)処置の1ヶ月前に眼の容態を処置するために任意の全身または局所眼科非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)を使用していたこと;(14)研究対象の眼において以前にTAの上脈絡膜注射を受けていたこと。
ランダム化基準。以下の基準を満たす場合、被験体は来院2でのランダム化の資格がある:(1)研究対象の眼においてRVOに原因するME(網膜下液を含むか含まない)がCRCでSD−OCT(来院1のOCTデータ由来)によって確認されること;(2)来院1のSD−OCTデータから中心窩亜領域の網膜の厚さが310ミクロン以上とCRCで確認されること;(3)研究対象の眼が、スクリーニングのための来院とランダム化(来院2)との間で視覚が10文字以下向上したこと;(4)被験体が、継続的に全ての参加基準を満たし、除外基準を満たさないこと。
一般的な手順。本研究は、最大で101日間(14週間)にわたる5回の研究のための来院および1回の安全性確認のための電話からなるであろう。被験体は、全ての研究のための来院に出席するであろう。来院1および来院5での全ての眼の評価を、研究対象の眼のみで行われるフルオレセイン血管造影法(FA)を除き、両眼に対して行うであろう。全ての他の来院(来院2〜4)での眼の評価を、研究対象の眼のみに対して行うであろう。被験体を、エントリー(来院1)のためにスクリーニングし、次いで、ランダム化/処置のために14以内にクリニックに戻るであろう(来院2)。ランダム化で、被験体に、割り当てたランダム化コードに応じて、研究対象の眼内へのアフリベルセプトの単回IVT注射(添付文書に従う)およびその後の研究対象の眼中のCLS−TAの単回片側上脈絡膜注射または上脈絡膜模擬手順を行うであろう。被験体は、上脈絡膜注射または模擬注射後およそ30分間クリニックに滞在し、安全性について評価されるであろう。被験体は、注射の24〜48時間後の施設からの安全性確認のための電話を受け、次いで、評価のために注射から1ヶ月後に再来院するであろう(来院3)。2ヶ月後および3ヶ月後にさらなるフォローアップのために来院するであろう(来院4および5)。
来院1−スクリーニング(−14〜−1日目)。来院1で、被験体を、適格性についてスクリーニングするであろう。任意の研究に特異的な評価を行う前に、書面によるインフォームドコンセントを各被験体から入手するであろう。来院1中、以下の評価を行うであろう:
・書面によるインフォームドコンセントを入手する。
・被験体番号を割り当てる。
・人口統計、病歴、および眼の病歴を収集する。
・現在および過去の併用薬を再検討する。
・腰掛けた安静時の心拍数および血圧を測定する。
・FA前に中央検査機関で採血および採尿する。
・両眼に対して眼科評価を行う(FAを除く;研究対象の眼のみ)。
○認定された施設の職員がETDRSプロトコールを使用してBCVA試験を行う。
○細隙灯生体顕微鏡検査を行う。
○IOPを評価する。
○散瞳倒像検眼鏡検査を行う。
○SD−OCT画像を入手し、CRCにアップロードする。
○4つの広視野カラー眼底写真(FP−4W)を入手し、CRCにアップロードする。
○初期の一連の研究対象の眼を使用してFAを行い、CRCにアップロードする。
○参加/除外要件に基づいて被験体の適格性を検証する。
○適格基準に基づいて研究対象の眼を決定する。両眼が適格である場合、より悪い浮腫(SD−OCTによる黄斑肥厚度がより高い)を有する眼を選択するであろう。両眼でMEが等価な場合、右眼を選択するであろう。
○簡単な身体検査を行う。
○被験体の来院2(ランダム化/処置)のための再来院の予定を立てる。
来院2−ランダム化/処置(1日目)。来院2を、来院1(スクリーニング)の14日以内に行わなければならず、来院2は、被験体が処置に対して適格となった時点でのみ実施可能である。この適格性には、CRCによって中央検査機関の結果が受け取られて再検討され、適格性が確認されることを含む。疾患の適格性および310ミクロン以上のCSTがCRCで確認されない場合、被験体を処置することができない。一旦適格性が確認されると、被験体を、IWRSを介してランダム化するであろう。全ての適格な被験体を、以下を受けさせるためにランダム化するであろう(1日目):
実薬:アフリベルセプト(2mg(0.05mL))のIVT注射+CLS−TA(4mg(100μL))の上脈絡膜注射またはコントロール:アフリベルセプト(2mg(0.05mL)])のIVT注射+模擬上脈絡膜手順。
さらなる治療基準を満たす場合のみ、実薬アーム(CLS−TAを投与される被験体)またはコントロールアームにランダム化した被験体を、来院3(1ヶ月目)および4(2ヶ月目)でアフリベルセプトのIVT注射で再処置するであろう。被験体がアフリベルセプトのIVT注射に適格でない場合、被験体に模擬IVTアフリベルセプト注射を行うであろう。
予備注射手順。IVTアフリベルセプト注射の直前に以下を行わなければならない:
・AEを評価する。
・併用薬への変化を再検討する。
・中央検査機関からの被験体をエントリーから除外すると考えられる任意の有意な異常の結果を再検討する。
・疾患およびCSTに基づいて被験体が適格であることを確認するためにCRCから受けた結果を再検討する。
・参加/除外基準およびランダム化基準に基づいて適格性を再検討する。
・腰掛けた安静時の心拍数および血圧を測定する。
・出産可能な女性に対して尿妊娠検査を行う。
・研究対象の眼のみに対して眼科評価を行う。
○認定された施設の職員がETDRSプロトコールを使用してBCVA試験を行う(BCVA技術者を処置割り当てに対してマスク化することを念頭に置くこと)。
○細隙灯生体顕微鏡検査を行う。
○IOPを評価する。
○倒像検眼鏡検査を行う。
○SD−OCT画像を入手し、Central Reading Centerにアップロードする(来院1画像を、資格認定のために使用するであろう;来院2の投薬前画像をベースラインとして使用するであろう)。
・IWRSシステムに記録し、被験体をランダム化する。キット番号を割り当てるであろう。
アフリベルセプトのIVT注射:アフリベルセプトのIVT注射たのめに研究対象の眼を準備する。添付文書にしたがってアフリベルセプトIVT注射を行う。硝子体内注射および上脈絡膜注射をおよそ2時間分離れた位置に行うことを推奨する。上外側四分円は、上脈絡膜注射のための推奨される位置である。
CLS−TAの上脈絡膜注射(実薬キット):治験責任医師によって決定したところ、研究対象の眼のIOPが自発的または処置によって30mmHg未満であるとき、アフリベルセプトのIVT注射後に上脈絡膜注射を行うべきである。Clearside微量注射器を使用して、IVTアフリベルセプトを投与した場所からおよそ2時間分離れた研究対象の眼のSCS、好ましくは、上外側四分円中に100μLのCLS−TAの注射を行う。方法については図21を参照のこと。
上脈絡膜模擬手順(コントロールキット):治験責任医師によって決定したところ、研究対象の眼のIOPが自発的または処置によって30mmHg未満であるとき、アフリベルセプトのIVT注射後に模擬手順を行う。上脈絡膜CLS−TA注射と同様に眼を準備する。研究対象の眼への偽上脈絡膜注射を行う。
注射後手順。被験体は、観察のために注射後およそ30分間施設に滞在する。IVT注射および上脈絡膜注射または模擬手順後に以下の評価を行う:(1)灌流について網膜動脈を評価する;(2)AEを評価する;(3)併用薬への変化を再検討する;(4)腰掛けた安静時の心拍数および血圧を測定する;(5)研究対象の眼のみに眼科評価を行う(a.細隙灯生体顕微鏡検査;b.注射10〜30分後にIOPを評価する;c.倒像検眼鏡検査を行う)。IOPが上昇したままである場合、治験責任医師の最良の判断によってIOPが制御されるまで、被験体を施設にとどめなければならない。IOPが30mmHg未満である場合、被験体はクリニックを退出することができる。
来院3(1ヶ月目の注射後フォローアップ(28±3日目))来院4(2ヶ月目の注射後フォローアップ(56±3日目))。来院3を、来院2(ランダム化/処置)のおよそ1ヶ月後に行う。この来院は、来院2から28±3日目である。来院4を、来院2(ランダム化/処置)のおよそ2ヶ月後に行う。来院4は、来院2から56±3日目である。来院3および4中、以下の手順を行う:
・AEを評価する。
・併用薬への変化を再検討する。
・腰掛けた安静時の心拍数および血圧を測定する。
・研究対象の眼のみに眼科評価を行う。
○認定された施設の職員がETDRSプロトコールを使用してBCVA試験を行う。
○細隙灯生体顕微鏡検査を行う。
○IOPを評価する。
○散瞳倒像検眼鏡検査を行う。
○SD−OCT画像を入手し、CRCにアップロードする。
○任意:治験責任医師が医学的判断を必要と感じた場合のみ初期の一連の研究対象の眼を使用してFAを行い、CRCにアップロードする。
・被験体がさらなる処置に適格である場合のみ、被験体にIVTアフリベルセプトを投与する。被験体がさらなる処置に適格でない場合、IVT模擬手順を行う。
来院5−3ヶ月目;研究来院の終了(84±4日目)。来院5は最終評価のための来院であり、本研究を終了する。来院5を、来院2から84±4日以内に行う。来院5中、以下の手順を行う:
・AEを評価する。
・併用薬への変化を再検討する。
・腰掛けた安静時の心拍数および血圧を測定する。
・研究対象の眼のみに眼科評価を行う。
○認定された施設の職員がETDRSプロトコールを使用してBCVA試験を行う。
○細隙灯生体顕微鏡検査を行う。
○IOPを評価する。
○散瞳倒像検眼鏡検査を行う。
○SD−OCT画像を入手し、CRCにアップロードする。
○任意:治験責任医師が医学的判断を必要と感じた場合のみ、初期の一連の研究対象の眼を使用してFAを行い、CRCにアップロードする。
有効性の評価は、以下の通りである。
SD−OCTによって測定した中心窩厚。網膜の厚さおよび疾患の特徴を、来院ごとにSD−OCT(Heidelbergスペクトラリス(登録商標))によって評価するであろう。OCTは、来院1および5では両眼に対して行い、来院2、3、および4では研究対象の眼のみに対して行うであろう。CRCは、マスク化して独立した様式で研究対象の画像を評価するであろう。スクリーニング時(来院1)、CRCは、被験体の登録前に網膜の厚さの基準に基づいて被験体の適格性を確認するであろう。電子メールによるCRCからの確認の際、施設は、来院2で実施するランダム化/処置について被験体の認定を進めることができる。SD−OCT提出物は、中心窩の中心から長さ6mmの49B−スキャンからなるボリューム(キューブ)スキャンを含むであろう。中心窩を水平方向に通過したさらなる深部強調画像化スキャンを得るであろう。SD−OCTスキャンを質について評価し、中心窩亜領域の網膜の厚さの測定に影響を及ぼす任意の分割を補正するであろう。さらなる評価の出力は、黄斑グリッド体積ならびに網膜および脈絡膜の解剖学的性質の評価を含むであろう。
ETDRSプロトコールを使用して評価したBCVA。BCVAを、来院毎に評価する。BCVAを、来院1および5では両眼に対して測定し、来院2、3、および4では研究対象の眼のみに対して測定するであろう。
安全性および忍容性を、以下の評価項目を使用して評価するであろう。
眼圧。TonopenまたはGoldmannの圧平眼圧計でIOPを測定する。平均IOP値を、値が0.5mmHgまたはそれを超える場合は次の整数に切り上げ、0.5mmHg未満の場合は切り下げる。IOP測定のために使用した全ての装置を、製造者の仕様書および書類(すなわち、キャリブレーションlog)にしたがって較正する。同一のIOP測定ツールを、来院毎に使用すべきである。IOPを、来院毎に測定する。IOPを、来院1および5では両眼に対して測定し、来院2、3、および4では研究対象の眼のみに対して測定するであろう。
細隙灯生体顕微鏡検査。細隙灯生体顕微鏡検査を、治験責任医師が標準的な細隙灯装置および手順を使用して行う。各眼を、以下の項目(以下が含まれるが、これらに限定されない)について観察する:結膜、角膜、レンズ、前眼房、虹彩、および瞳孔。細隙灯生体顕微鏡検査を、来院毎に評価する。細隙灯生体顕微鏡検査を、来院1および5では両眼に対して測定し、来院2、3、および4では研究対象の眼のみに対して測定するであろう。
倒像検眼鏡検査。眼底を、以下の項目(以下が含まれるが、これらに限定されない)について完全に試験する:硝子体、網膜、脈絡膜、および視神経/円板。散瞳倒像検眼鏡検査を、来院毎に評価するであろう。散瞳倒像検眼鏡検査を、来院1および5では両眼に対して測定し、来院2、3、および4では研究対象の眼のみに対して測定するであろう。
フルオレセイン血管造影図(FA)。全データ/画像を、EyeKorのExcelsiorシステムにアップロードする。忘備録として全画像をアップロード前に非特定化すべきである。FAを、来院1および5で研究対象の眼のみに対して行うであろう。治験責任医師が医学的判断を必要と感じた場合のみ来院3および4でFAを行うことができる(任意選択)。解剖学的評価は、フルオレセイン漏出領域、毛細管非灌流領域、網膜血管および視神経乳頭の染色の存在、ならびに網膜色素上皮異常を含む。
眼底写真。FP−4W(4つの広視野カラー眼底写真術)。来院1および5に両眼の眼底写真を撮影する。眼底写真から類別した特徴には、視神経円板の腫脹および血管の異常が含まれる。
実施例5.ウサギにおけるトリエセンスのSCS注射と硝子体内注射との間の効果を比較する研究
異なる眼組織を通じたトリエセンスの分布および本発明者らの微量注射器を使用した血漿中の薬物レベルの測定に関して市販のTA(トリエセンス)を使用したSCS注射の結果を硝子体内注射の結果と比較するための研究をウサギにおいて行った。
本研究では、各ウサギに、研究1日目に単回用量の4.0mgのトリエセンスを硝子体内またはSCS中のいずれかに注射した。次いで、ウサギを、90日間まで観察し、種々の眼の部位中のトリエセンス濃度を、14、28、56、および91日目に測定した。
図27、28A〜28Fは、本研究の結果を示す。眼の種々の部位について図28に示す値は、2つの注射経路を比較したときの91日間の研究期間にわたる全薬物の比を示す。図28A〜28F中の測定値は、SCS注射後の特定の組織または領域中に見出された薬物の量を、硝子体内注射後の同一の組織または領域で見出された量の比率として示す。例えば、比1.0は、両方の注射経路後の特定の組織で見出された薬物量が等しいことを示すのに対して、比10は、SCS投与後の組織中の薬物の存在量が硝子体内投与と比較して10倍であることを示す。比0.03は、硝子体内注射後の特定の領域中の薬物がSCS注射と比較しておよそ33倍であることを示す。
硝子体内注射の場合、最も高濃度のトリエセンスが虹彩、毛様体、およびレンズ中に存在し、その全てが91日間を通して眼の前部に存在していた。期間を通して、有意に低濃度のトリエセンスが脈絡膜および外網膜中に存在し、91日目まで脈絡膜または外網膜中にトリエセンスはほとんど認められなかった。対照的に、SCS注射の場合、有意に高濃度のトリエセンスが91日間を通して脈絡膜および外網膜中に存在し、虹彩、毛様体、およびレンズ中に最小レベルのみ存在していた。これらの結果は、SCSを通して投与された薬物が眼の他の部分から離れて局在したままであり得ること、および、SCS注射が硝子体内注射よりも標的の網膜組織および脈絡膜組織中で有意により良好な生物学的利用能を提供することを示唆している。
実施例6.ウサギにおけるCLS−TAのSCS投与の有効性とトリエセンスのSCS投与との有効性とを比較する研究
本発明の態様は、以下の表5に提供した特徴を有するトリアムシノロンアセトニド処方物(「CLS−TA」)に関する:
ウサギにおける薬物動態学研究を、それぞれSCS中に投与したCLS−TAの薬物動態学プロフィールをトリエセンスのプロフィールと比較して行った。薬物動態学は、薬物が体内に分布および代謝する過程をいい、この過程により、特定の組織中の薬物レベルおよびどのようにしてこれらのレベルが経時的に変化するのかについての情報が得られる。各ウサギに、研究1日目に単回用量の4.0mgのCLS−TAまたはトリエセンスのいずれかをSCSを通じて投与した。次いで、ウサギを90日間まで観察し、得られた眼の種々の部分中の2つの各TA処方物の濃度を15、29、58、63、および91日目に測定した。
本研究では、CLS−TAおよびトリエセンスは、90日間にわたって眼全体に同様に分布していた。図29〜30に示すように、SCS中に投与したCLS−TAおよびトリエセンスの両方は、注射後90日間を通じて高濃度レベルで網膜および脈絡膜中に存在したままであった。
実施例7.動物毒性研究
ウサギにおける毒性研究により、CLS−TAおよびトリエセンスの両方がSCSに注射したときに十分に忍容されることが示された。1つの研究では、ウサギのSCS中にトリエセンスを単回注射し、その後17週間評価した。他方の研究では、ウサギのSCS中にCLS−TAを注射し、その後13週間評価した;次いで、ウサギの亜群のSCS内にCLS−TAの第2の注射を行い、ウサギをさらに13週間評価した。両研究は、CLS−TAおよびトリエセンスが単回投薬および反復投薬後に一般に忍容性が高く且つ安全であり、臨床研究におけるCLS−TAおよびトリエセンスの投与を支持していた。
実施例8.ブドウ膜炎のブタモデルにおける上脈絡膜トリアムシノロン注射および経口プレドニゾンの評価
本実験では、高1日用量および維持1日用量の経口ステロイド後の抗炎症効果を評価し、急性後部ブドウ膜炎のブタモデルにおける上脈絡膜ステロイド注射の抗炎症効果と比較した。質問票には、トリアムシノロンのSCSへの投与により急性ブドウ膜炎のブタモデルにおいて抗炎症性が証明されたかどうか、この効果がブドウ膜炎における最も一般的に使用される経口高1日用量レジメン由来の効果に匹敵したかどうか、およびトリアムシノロンの抗炎症効果が眼内炎症の長期制御のためにも頻繁に使用される経口の低い1日維持用量のレジメンに匹敵したかどうかが含まれる。研究デザインを、以下の表6に示す。
硝子体中への眼内リポ多糖(LPS)注射(0日目)による急性ブドウ膜炎の誘導の24時間後、50μLの平衡塩類溶液(BSS、群1)またはトリアムシノロン(CLS−TA)(2mg、群3)を、上脈絡膜腔(SCS)中に注射した。群2および4では、経口プレドニゾン(1mg/kg/日、群2または0.1mg/kg/日、群4)を0日目に投薬し、3日目の安楽死まで24時間毎に繰り返した。眼を24時間毎に試験し、この試験は、処置開始3日後の安楽死までの炎症スコア(修正したハケット−マクドナルド)および眼圧(IOP)の測定を含む。安全性評価および組織病理学を、全ての眼に対して行った。網膜電図検査および広視野眼底写真術を、−24時間、時間0(処置前)、および3日目に行った。組織病理学を、安楽死後の眼に対して行った。
本研究のために選択した経口用量は、ブドウ膜炎患者を処置するために典型的に使用される用量を反映しており、その用量は初回量(1mg/kg/日)および維持量(0.1mg/kg/日)であった。本研究では各動物の右眼のみを使用し、左眼は変化させなかった(n=4/群)。
ブドウ膜炎モデル。CLS−TAもしくはビヒクルのSCS注射、またはプレドニゾンの経口投与を行い、ブタを(筋肉内テラゾール−ケタミン−キシラジンおよびマスクを介した酸素混入イソフルラン(isoflorane))で麻酔する24時間前(時間−24)に、100ngのリポ多糖(LPS;大腸菌055:B55;Sigma,Inc.St.Louis,MO)を含む100uL BSS(Alcon Laboratories,Inc,Forth Worth,TX)を、27ゲージ針を使用して中後部硝子体中に注射した。全注射を、無菌的に行った。全ての眼注射前に、眼を滅菌5%ベタジン溶液を使用して準備後、滅菌洗眼剤で洗眼した。注射直後に、1滴のモキシフロキサシン点眼剤(Vigamox(登録商標),Alcon Laboratories,Fort Worth,TX)を局所適用し、ブタを麻酔から回復させた。
処置。LPS注射の24時間後(時間0)、50uLのCLS−TA(2mg)(群3)またはBSS(群1)のいずれかを、無菌的に準備した眼のSCS(30ゲージ、およそ1100μMマイクロニードル)中に注射した。滅菌マイクロニードルを使用して、ブタのSCS中に注射した。全注射を、上方(12時)(縁からおよそ5〜6mm後ろ)に行った。群2および4では、経口プレドニゾン(Roxane Laboratories,Columbus,Ohio)(1mg/kg/日PO(群2)または0.1mg/kg/日PO(群4))を、0日目の麻酔からの回復時に投薬し、安楽死まで24時間毎に繰り返した。
眼炎症スコア。修正したハケット−マクドナルド顕微鏡眼炎症スコアリングシステムを使用して、眼前部、レンズ、および硝子体前部を評価した。具体的には、各動物の両眼を、以下のように獣医眼科専門医によって手持ち細隙灯および倒像検眼鏡を使用して試験した。レンズ試験:瞳孔を散大させるために、およそ1滴の短時間作用型散瞳液を各眼に注入した。許容され得る散大が起こった後、各眼のレンズを、細隙灯生体顕微鏡を使用して試験した。Hackett,R.B.and McDonald,T.O.Ophthalmic Toxicology and Assessing Ocular Irritation.Dermatoxicology,第5版.Ed.F.N.Marzulli and H.I.Maibach.Washington,D.C.:Hemisphere Publishing Corporation.1996;299−305および557−566(その全体が本明細書中で参考として援用される)。
携帯型細隙灯生体顕微鏡(Zeiss HSO−10,Carl Zeiss Meditec,Inc.USA)を使用して、眼炎症スコアを、時間−24(LPS注射前)、時間0(ビヒクルまたはCLS−TAの注射前、次いで、注射の24、48、および72時間後に評価した。スコアをまとめて、各試験の各動物についての単一の炎症スコアを得た。
眼圧。手で拘束した覚醒ブタの眼圧(IOP)を、TonoVet眼圧計(iCare、Finland)を使用して、−144、−96、−24、0、24、48、および72時間後に測定した(図1を参照のこと)。無局所麻酔覚醒ブタを使用して測定した。プローブの尖端を角膜中央に接触するように向けて、6回連続して測定した。6回の測定後、平均IOPをディスプレイ上に表示して、IOPを記録した。
暗順応網膜電図検査(ERG)。ERG前に全動物を15分間暗順応させた。時間−24、0、および72時間に麻酔したブタを使用して、1%トロピカミドHClで瞳孔を散大させ、全野暗順応ERGを、注射前の右眼から記録した。関電極として使用するために、単極コンタクトレンズ電極(ERG−jet,La Chaux des Fonds,Switzerland)を角膜上に配置した。外眼角での皮下電極を不関電極として使用した。バラケー開瞼器を配置して眼瞼を開いたままにし、皮下針電極を接地電極として背側側に挿入した。ミニ−ガンツフェルト光刺激装置(Roland Instruments,Wiesbaden,Germany)を最大強度で使用して送達した0.33Hzでの短い閃光によってERGを誘発した。20の応答が増幅され、フィルタリングされ、平均化された(Retiport Electrophysiologic Diagnostic Systems,Roland Instruments,Wiesbaden,Germany)。B波振幅を、指定の時間に各ブタから記録した。
広視野眼底デジタル写真。時間−24、0、および72時間に麻酔し、トロピカミド1%で瞳孔を散大させたブタを使用して、眼底写真を、広視野デジタル画像システム(Retcam II,Clarity Medical Systems,Pleasanton,CA)を使用して標準的な照明および焦点距離にて撮影した。
眼組織病理学。臨床スコアリング、ERG、および広視野眼底写真の完了後、研究72時間目にブタを安楽死させた。静脈内バルビツール酸塩の過剰投与を使用した安楽死後、両眼を取り出した。眼房水(AH)を吸引し、次いで、眼球をダビッドソン液中で24時間固定し、その後アルコールで処理した。視神経を含む各眼球の正中矢状面をヘマトキシリンおよびエオシンで染色し、光学顕微鏡法によって試験した。研究群に関してマスク化された2人の観察者が、眼の前部および後部の炎症性浸潤の程度を格付けし、最終グレードは2つのスコアの平均であった。使用した格付け尺度は、Tilton,ら(IOVS 1994)の修正形態であった。
虹彩、毛様体、毛様体突起、角膜内皮、および前眼房を含む前眼房組織を、以下の炎症重症度についてスコアリングした:
0=正常組織
1=前眼房中の滲出液、タンパク質、および/または少数の散在した炎症細胞を伴う拡大した虹彩血管および虹彩実質の肥厚
2=前眼房内に中程度の数の炎症細胞を伴う虹彩および/または毛様体の実質中への炎症細胞の浸潤
3=虹彩実質および毛様体内の炎症細胞の重篤な浸潤および前眼房内の炎症細胞の重篤な浸潤
4=前眼房中の濃厚なタンパク質の凝集中の細胞の重篤な滲出および角膜内皮上の炎症細胞の沈着。
網膜および後部の組織学的分類システムは以下であった:
0=正常組織
1=硝子体腔および/または網膜内の炎症細胞の最小の浸潤
2=硝子体腔および/または網膜内の炎症細胞の中程度の浸潤
3=硝子体腔および/または網膜内の炎症細胞の重篤な浸潤
データおよび統計解析。パラメトリック正規分布データ(すなわち、IOP、ERG、網膜の厚さ)を、テューキー・クレーマー事後解析を使用した1元配置ANOVAモデルを使用して各群について時点によって比較した。ノンパラメトリックデータ(すなわち、臨床スコア、組織学的格付け)について、時点によって動物あたりのウィルコクソン検定を行った。差はP<0.05で有意とみなした。結果および確率を、コンピュータ統計ソフトウェア(JMP 10、SAS Inc.Cary、NC)を使用して計算した。
結果
注射手順の所見。SCS中へのCLS−TAまたはBSSの注射(群1および3)を、困難や有害作用を伴うことなくマイクロニードルを使用して行った。眼を、各注射後の細隙灯生体顕微鏡検査および倒像検眼鏡検査を介して試験した。マイクロニードルによる強膜穿孔による処置材料の逆漏出や硝子体内への薬物の漏出の証拠は認められなかった。さらに、いかなる注射(SCS)後にも注射部位や硝子体の出血の証拠は認められなかった。
眼炎症スコア。−24時間の検眼鏡検査によって評価した平均累積炎症スコアは、全群において0と1との間の範囲であり、有意に異ならなかった。LPSの硝子体内注射後、時間0まで、平均累積炎症スコアは、全群において5.5と6.25との間に上昇し(図31)、処置群の間で有意差は認められなかった。処置後、平均炎症スコアは、一般に、全群で次の3日間にわたって減少した。1日目および2日目に(それぞれ、処置開始から24時間後および48時間後)、群3(CLS−TA)のみの平均累積炎症スコアが群1より有意に低かった(BSS処置;それぞれ、1日目および2日目についてP=0.04およびP=0.023)。処置の72時間後、群2(高用量のプレドニゾン)および群3(CLS−TA)は、群1より平均累積炎症スコアが有意に低かった(P<0.034)。群4(低用量経口プレドニゾン)の平均累積炎症スコアは、いかなる処置時間においても生理食塩水処置した眼と有意に異ならなかった。これらの結果は、このブドウ膜炎モデルにおいてSCS中への2mgのCLS−TA注射は高用量の経口プレドニゾンよりも炎症の減少が迅速であり(1日対3日)、CLS−TAおよび高用量のプレドニゾンの両方は、低用量プレドニゾンよりも眼の炎症の減少において有効であったことが示唆される。
眼圧。馴化中の平均眼圧は14.24〜17mmHgの範囲であり、ブタが取り扱われることに慣れてくるにつれて、少し減少した。ブドウ膜炎を誘導すると同時に、平均IOPは、全群で時間0までに11.5mmHgと14.25mmHgとの間に減少し、有意に異ならなかった。処置後、IOPは、全群で1日目までにベースラインに戻った。3日目に、群4の眼(低用量経口プレドニゾン)は、IOPが全ての他の群より有意に低く(P<0.0065)、これらの眼が他の群と比較してより多くの炎症を有することが示唆された。群3の眼のIOPは、研究期間を通して実質的に一定であった(図32)。
網膜電図検査。−24時間で、平均暗順応B波の振幅は群間で有意に異ならず、121.9+/−58.7uV〜220+/−16.04uVの範囲であった。群間で時間0(ブドウ膜炎誘導後)での平均暗順応B波の振幅の有意差も認められず、92.2+/−15.3uV〜204+/−62.0uVの範囲であった。処置3日目まで、262.7+/−26.5uVおよび91.2uV+/−24.5uVの範囲が測定された。3日目に、群3(CLS−TA)における平均暗順応B波の振幅は、他の群より有意に低かった(P=0.034)。このB波の振幅の減少は、眼底試験や網膜組織学において相関する異常が認められなかったので、生物学的な変動性であり、毒物学的に有意ではないと解釈された。
広視野眼底デジタル写真。広視野眼底像により、LPS注射の24時間後に眼後部の実質的混濁が明らかとなった。0日目の眼において認められた混濁は、主に硝子体液中への細胞浸潤および網膜のいくらかの変化の結果であった。BSS処置した眼(群1)では、混濁は24〜72時間後に悪化したようであった。高用量プレドニゾン(群2)およびCLS−TA(群3)での処置により、72時間で処置前の外観に近い眼底画像を得た。しかし、低用量プレドニゾンでの処置(群4)により、ビヒクル処置した眼よりわずかにのみ改善した画像が得られた。
眼組織病理学。群3動物におけるSCS注射に関連する炎症または変性の兆候は、眼組織病理学によって認められなかった。この群の各眼は、SCS中にTA結晶の証拠があった。いかなる群においても眼の前部または後部の被験物質に関連する毒性の証拠は認められなかった。CLS−TA(群3)を用いた眼の前部の平均組織学的スコアは、生理食塩水で処置した眼(群1)より有意に低かった(P=0.018)一方で、経口プレドニゾンで処置した眼(群2および4)の平均前部スコアは、群1と有意に異ならなかった(図33)。CLS−TAで処置した眼球後部の平均組織学的スコアは、生理食塩水で処置した眼(群1)より有意に低く、高用量プレドニゾン(群2)およびCLS−TA(群3)で処置した眼は、低用量経口プレドニゾンで処置した眼(群4)の平均スコアより低かった(P<0.013)(図33)。これらの結果は、組織学的炎症の減少におけるCLS−TAの有効性が、生理食塩水処置した眼と比較して、高用量経口プレドニゾンと同等であり、低用量経口プレドニゾンより高いことを示唆している。
本明細書中に引用した刊行物、特許、および特許出願は、その全体が参考として具体的に援用される。記載の発明をその特定の実施形態を参照して記載しているが、当業者は、本発明の精神および範囲を逸脱することなく、種々の変更形態を得ることができ、均等物を代用することができると理解すべきである。さらに、本発明の客観的な精神および範囲に特定の状況、材料、物質組成、過程、工程段階、または工程を採用するために多くの修正形態を得ることができる。全てのかかる修正形態は、添付の特許請求の範囲の範囲内であることが意図される。
例えば、本発明の実施形態において、以下の項目が提供される。
(項目1)
ブドウ膜炎に関連する黄斑浮腫の処置を必要とするヒト被験体におけるブドウ膜炎に関連する黄斑浮腫を処置する方法であって、
投薬セッションにおいて、第1の薬物を含む有効量の薬物処方物を、前記ブドウ膜炎に関連する黄斑浮腫の処置を必要とするヒト被験体の眼の上脈絡膜腔(SCS)に非外科的に投与する工程を含み、
ここで、投与の際、前記薬物処方物が挿入部位から流出し、眼球後部に実質的に局在する、方法。
(項目2)
前記ブドウ膜炎が感染性ブドウ膜炎である、項目1に記載の方法。
(項目3)
前記ブドウ膜炎が非感染性ブドウ膜炎である、項目1に記載の方法。
(項目4)
前記ブドウ膜炎が急性ブドウ膜炎である、項目1に記載の方法。
(項目5)
前記ブドウ膜炎が慢性ブドウ膜炎である、項目1に記載の方法。
(項目6)
前記ブドウ膜炎が中間部ブドウ膜炎である、項目1に記載の方法。
(項目7)
前記ブドウ膜炎が後部ブドウ膜炎である、項目1に記載の方法。
(項目8)
前記ブドウ膜炎が汎ブドウ膜炎である、項目1に記載の方法。
(項目9)
RVOに関連する黄斑浮腫の処置を必要とするヒト被験体におけるRVOに関連する黄斑浮腫を処置する方法であって、
投薬セッションにおいて、第1の薬物を含む有効量の薬物処方物を、前記RVOに関連する黄斑浮腫の処置を必要とする前記ヒト被験体の眼の上脈絡膜腔(SCS)に非外科的に投与する工程を含み、
ここで、投与の際、前記薬物処方物が挿入部位から流出し、眼球後部に実質的に局在する、方法。
(項目10)
前記RVOが網膜静脈分枝閉塞(BRVO)である、項目9に記載の方法。
(項目11)
前記RVOが半側網膜静脈閉塞(HRVO)である、項目9に記載の方法。
(項目12)
前記RVOが網膜中心静脈閉塞(CRVO)である、項目9に記載の方法。
(項目13)
前記有効量の薬物処方物が約10μL〜約200μLの体積で存在する、項目1〜12のいずれか1項に記載の方法。
(項目14)
前記マイクロニードルを、強膜の表面内に約70°〜約110°の角度で挿入する、項目1〜13のいずれか1項に記載の方法。
(項目15)
前記第1の薬物が抗炎症薬を含む、項目1〜14のいずれか1項に記載の方法。
(項目16)
前記抗炎症薬が、ミコフェノラート、インフリキシマブ、ネパフェナク、アザチオプリン、シクロホスファミド(cyclosphosphamide)、デキサメタゾン、ジフルプレドナート、フルオシノロン、フルオロメトロン、ロテプレドノール(leteprednol)、酢酸プレドニゾロン、プレドニゾロンリン酸ナトリウム、リメキソロン、トリアムシノロン、ブロムフェナク、ジクロフェナック、フルルビプロフェン(fluibiprofen)、ケトロラック、アダリムマブ、エタネルセプト、セルトリズマブ、ゴリムマブ(gotimumab)、ダクリズマブ、リツキシマブ、アバタセプト、バシリキシマブ、ベリムマブ、アナキンラ、エファリズマブ(efalizuma)、アレファセプト、およびナタリズマブから選択される、項目15に記載の方法。
(項目17)
前記抗炎症薬がトリアムシノロンである、項目15に記載の方法。
(項目18)
前記抗炎症薬がトリアムシノロンアセトニドである、項目15に記載の方法。
(項目19)
前記第1の薬物がステロイドを含む、項目15に記載の方法。
(項目20)
前記第1の薬物が非ステロイド抗炎症薬(NSAID)を含む、項目15に記載の方法。
(項目21)
前記ヒト被験体の眼の眼圧が、前記薬物処方物の投薬セッションの完了後、約10分間、約20分間、約30分間、または約1時間実質的に一定のままである、項目1〜20のいずれか1項に記載の方法。
(項目22)
前記ヒト被験体の眼の眼圧が、前記薬物処方物の投薬セッションの完了後、約10分間、約20分間、約30分間、または約1時間、約10%以下変化する、項目21に記載の方法。
(項目23)
前記第1の薬物の前記眼のSCSへの投与により、硝子体内、前房内、テノン嚢下、局所、非経口、または経口投与した同一投薬量の第1の薬物と比較して、副作用数が減少するか、1つまたはそれを超える副作用の重症度が低下する、項目1〜22のいずれか1項に記載の方法。
(項目24)
前記SCSに投与した場合に治療応答を誘発するのに十分な第1の薬物の投薬量が、硝子体内、前房内、テノン嚢下、局所、非経口、または経口投与した場合に治療応答を誘発するのに十分な薬物の投薬量より少ない、項目1〜23のいずれか1項に記載の方法。
(項目25)
前記SCSに投与した場合に治療応答を誘発するのに十分な第1の薬物の投薬量が、硝子体内、前房内、テノン嚢下、局所、非経口、または経口投与した場合に治療応答を誘発するのに十分な薬物の投薬量の75%またはそれ未満である、項目24に記載の方法。
(項目26)
前記SCSに投与した場合に治療応答を誘発するのに十分な第1の薬物の投薬量が、硝子体内、前房内、テノン嚢下、局所、非経口、または経口投与した場合に治療応答を誘発するのに十分な薬物の投薬量の50%またはそれ未満である、項目24に記載の方法。
(項目27)
前記SCSに投与した場合に治療応答を誘発するのに十分な第1の薬物の投薬量が、硝子体内、前房内、テノン嚢下、局所、非経口、または経口投与した場合に治療応答を誘発するのに十分な薬物の投薬量の25%またはそれ未満である、項目24に記載の方法。
(項目28)
前記SCSに投与した場合に治療応答を誘発するのに十分な第1の薬物の投薬量が、硝子体内、前房内、テノン嚢下、局所、非経口、または経口投与した場合に治療応答を誘発するのに十分な薬物の投薬量の10%またはそれ未満である、項目24に記載の方法。
(項目29)
前記眼球後部中の第1の薬物の保持が、硝子体内、前房内、局所、非経口、または経口投与した場合の眼球後部中の第1の薬物の保持より大きい、項目1〜28のいずれか1項に記載の方法。
(項目30)
前記第1の薬物のt 1/2 が、硝子体内、前房内、テノン嚢下、局所、非経口、または経口投与した場合の第1の薬物のt 1/2 より大きい、項目1〜29のいずれか1項に記載の方法。
(項目31)
前記薬物の全身曝露が、前記第1の薬物を硝子体内、前房内、テノン嚢下、局所、非経口、または経口投与した場合の第1の薬物の全身曝露より少ない、項目1〜30のいずれか1項に記載の方法。
(項目32)
前記第1の薬物の眼内T max が、同一の第1の薬物を同一の用量で硝子体内、前房内、テノン嚢下、局所、非経口、または経口投与した場合の第1の薬物の眼内T max より小さい、項目1〜31のいずれか1項に記載の方法。
(項目33)
前記第1の薬物のT max が、同一の薬物を同一の用量で硝子体内、前房内、テノン嚢下、局所、非経口、または経口投与した場合の第1の薬物のT max より少なくとも10%少ない、項目32に記載の方法。
(項目34)
前記第1の薬物の眼内C max が、第1の薬物用量を硝子体内、前房内、テノン嚢下、局所、非経口、または経口投与した場合の第1の薬物の眼内C max より大きい、項目1〜3のいずれか1項に記載の方法。
(項目35)
前記第1の薬物の眼内t 1/2 が、同一の第1の薬物用量を硝子体内、前房内、テノン嚢下、局所、非経口、または経口投与した場合の第1の薬物の眼内t 1/2 より大きい、項目1〜34のいずれか1項に記載の方法。
(項目36)
前記第1の薬物の眼内AUC 0−t が、同一の第1の薬物用量を硝子体内、前房内、テノン嚢下、局所、非経口、または経口投与した場合の第1の薬物の眼内AUC 0−t より大きい、項目1〜35のいずれか1項に記載の方法。
(項目37)
前記患者の眼に第2の薬物を非外科的に投与する工程をさらに含む、項目1〜36のいずれか1項に記載の方法。
(項目38)
前記第2の薬物が前記薬物処方物中に存在する、項目37に記載の方法。
(項目39)
前記第2の薬物が第2の薬物処方物中に存在する、項目37に記載の方法。
(項目40)
前記第2の薬物がVEGF調節因子である、項目37〜39のいずれか1項に記載の方法。
(項目41)
前記VEGF調節因子がVEGFアンタゴニストである、項目40に記載の方法。
(項目42)
前記第2の薬物が、VEGF−受容体キナーゼアンタゴニスト、抗VEGF抗体またはそのフラグメント、抗VEGF受容体抗体、抗VEGFアプタマー、小分子VEGFアンタゴニスト、チアゾリジンジオン、キノリン、または設計アンキリン反復タンパク質(DARPin)から選択されるVEGFアンタゴニストである、項目41に記載の方法。
(項目43)
前記VEGFアンタゴニストが、アフリベルセプト、ジブ−アフリベルセプト、ベバシズマブ、ソネプシズマブ、VEGF粘着トラップ、カボザンチニブ、ホレチニブ、バンデタニブ、ニンテダニブ、レゴラフェニブ、セジラニブ、ラニビズマブ、ラパチニブ、スニチニブ、ソラフェニブ、プリチデプシン、レゴラフェニブ、ベルテポルフィン、ブシラミン、アキシチニブ、パゾパニブ、フルオシノロンアセトニド、ニンテダニブ、AL8326、2C3抗体、AT001抗体、XtendVEGF抗体、HuMax−VEGF抗体、R3抗体、AT001/r84抗体、HyBEV、ANG3070、APX003抗体、APX004抗体、ポナチニブ、BDM−E、VGX100抗体、VGX200、VGX300、COSMIX、DLX903/1008抗体、ENMD2076、INDUS815C、R84抗体、KD019、NM3、MGCD265、MG516、MP0260、NT503、抗DLL4/VEGF二重特異性抗体、PAN90806、パロミド529、BD0801抗体、XV615、ルシタニブ、モテサニブ二リン酸塩、AAV2−sFLT01、可溶性Flt1受容体、AV−951、ボラセルチブ、CEP11981、KH903、レンバチニブ、メシル酸レンバチニブ、テラメプロコール、PF00337210、PRS050、SP01、カルボキシアミドトリアゾールオロタート、ヒドロキシクロロキン、リニファニブ、ALG1001、AGN150998、MP0112、AMG386、ポナチニブ、PD173074、AVA101、BMS690514、KH902、ゴルバチニブ(E7050)、ドビチニブ、乳酸ドビチニブ(TKI258、CHIR258)、ORA101、ORA102、アキシチニブ(インライタ、AG013736)、PTC299、ペガプタニブナトリウム、トロポニン、EG3306、バタラニブ、Bmab100、GSK2136773、抗VEGFRオルタラーゼ、アビラ、CEP7055、CLT009、ESBA903、GW654652、HMPL010、GEM220、HYB676、JNJ17029259、TAK593、Nova21012、Nova21013、CP564959、スマートVEGF抗体、AG028262、AG13958、CVX241、SU14813、PRS055、PG501、PG545、PTI101、TG100948、ICS283、XL647、塩酸エンザスタウリン、BC194、COT601M06.1、COT604M06.2、マビオンVEGF、アパチニブ、RAF265(CHIR−265)、モテサニブ二リン酸塩(AMG−706)、レンバチニブ(E7080)、TSU−68(SU6668、オランチニブ)、ブリバニブ(BMS−540215)、MGCD−265、AEE788(NVP−AEE788)、ENMD−2076、OSI−930、CYC116、Ki8751、テラチニブ、KRN633、SAR131675、ドビチニブ(TKI−258)二乳酸、アパチニブ、BMS−794833、ブリバニブアラニナート(BMS−582664)、ゴルバチニブ(E7050)、セマキサニブ(SU5416)、ZM323881HCl、カボザンチニブマラート(XL184)、ZM306416、AL3818、AL8326、2C3抗体、AT001抗体、HyBEV、ベバシズマブ(アバスチン(登録商標))、ANG3070、APX003抗体、APX004抗体、ポナチニブ(AP24534)、BDM−E、VGX100抗体(VGX100 CIRCADIAN)、VGX200(c−fos誘導性成長因子モノクローナル抗体)、VGX300、COSMIX、DLX903/1008抗体、ENMD2076、リンゴ酸スニチニブ(スーテント(登録商標))、INDUS815C、R84抗体、KD019、NM3、抗VEGFアンタゴニスト(例えば、抗VEGF抗体)と組み合わせた同種異系間葉系前駆細胞、MGCD265、MG516、VEGF−受容体キナーゼインヒビター、MP0260、NT503、抗DLL4/VEGF二重特異性抗体、PAN90806、パロミド529、BD0801抗体、XV615、ルシタニブ(AL3810、E3810)、AMG706(モテサニブ二リン酸塩)、AAV2−sFLT01、可溶性Flt1受容体、セジラニブ(レセンチン(商標))、AV−951、チボザニブ(KRN−951)、レゴラフェニブ(スチバーガ(登録商標))、ボラセルチブ(BI6727)、CEP11981、KH903、レンバチニブ(E7080)、メシル酸レンバチニブ、テラメプロコール(EM1421)、ラニビズマブ(ルセンチス(登録商標))、塩酸パゾパニブ(ボトリエント(商標))、PF00337210、PRS050、SP01(クルクミン)、カルボキシアミドトリアゾールオロタート、ヒドロキシクロロキン、リニファニブ(ABT869、RG3635)、フルオシノロンアセトニド(イルビエン(登録商標))、ALG1001、AGN150998、DARPin MP0112、AMG386、ポナチニブ(AP24534)、AVA101、ニンテダニブ(バラガテフ(商標))、BMS690514、KH902、ゴルバチニブ(E7050)、エベロリムス(アフィニトール(登録商標))、乳酸ドビチニブ(TKI258、CHIR258)、ORA101、ORA102、アキシチニブ(インライタ(登録商標)、AG013736)、プリチデプシン(アプリジン(登録商標))、PTC299、アフリベルセプト(ザルトラップ(登録商標)、アイリーア(登録商標))、ペガプタニブナトリウム(マクゲン(商標)、LI900015)、ベルテポルフィン(ビスダイン(登録商標))、ブシラミン(リマチル、ラミン、ブリマーニ、ラミット、ブーミク)、R3抗体、AT001/r84抗体、トロポニン(BLS0597)、EG3306、バタラニブ(PTK787)、Bmab100、GSK2136773、抗VEGFRオルタラーゼ、アビラ、CEP7055、CLT009、ESBA903、HuMax−VEGF抗体、GW654652、HMPL010、GEM220、HYB676、JNJ17029259、TAK593、XtendVEGF抗体、Nova21012、Nova21013、CP564959、スマートVEGF抗体、AG028262、AG13958、CVX241、SU14813、PRS055、PG501、PG545、PTI101、TG100948、ICS283、XL647、塩酸エンザスタウリン(LY317615)、BC194、キノリン、COT601M06.1、COT604M06.2、マビオンVEGF、抗VEGFまたはVEGF−R抗体にカップリングされたSIR−Spheres、アパチニブ(YN968D1)、またはAL3818である、項目41に記載の方法。
(項目44)
前記VEGFアンタゴニストがソラフェニブである、項目41に記載の方法。
(項目45)
前記VEGFアンタゴニストがアフリベルセプトである、項目41に記載の方法。
(項目46)
前記VEGFアンタゴニストがベバシズマブである、項目41に記載の方法。
(項目47)
前記第2の薬物を前記被験体の眼の上脈絡膜腔(SCS)に投与する、項目37〜46のいずれか1項に記載の方法。
(項目48)
前記第2の薬物を第2の薬物処方物に含めて硝子体内に投与する、項目37〜46のいずれか1項に記載の方法。
(項目49)
前記第1の薬物および第2の薬物を前記被験体に1つの投薬セッションで投与する、項目37〜46のいずれか1項に記載の方法。
(項目50)
前記投薬セッションの前に前記患者の眼内の眼圧(IOP)を測定する工程をさらに含む、項目1〜49のいずれか1項に記載の方法。
(項目51)
有効量の薬物処方物を複数の投薬セッションで非外科的に投与する工程を含む、項目1〜50のいずれか1項に記載の方法。
(項目52)
前記複数の投薬セッションの各々の間隔を、少なくとも約2週間、少なくとも約1ヶ月間、少なくとも約2ヶ月間、少なくとも約3ヶ月間、少なくとも約4ヶ月間、または少なくとも約6ヶ月間あける、項目51に記載の方法。
(項目53)
前記複数の投薬セッションの各々の間隔を、約2週間、約1ヶ月間、約2ヶ月間、約3ヶ月間、約4ヶ月間、または約6ヶ月間あける、項目52に記載の方法。
(項目54)
投薬セッション後、前記投薬セッション前の患者のBCVA測定値と比較して、最高矯正視力(BCVA)測定値における15文字未満の喪失によって測定されるように、前記患者が視覚を実質的に維持しており、前記15文字未満の喪失は、少なくとも1つの前記投薬セッションの少なくとも約1週間後、少なくとも約2週間後、少なくとも約1ヶ月後、少なくとも約2ヶ月後、少なくとも約3ヶ月後、または少なくとも約4ヶ月後に測定される、項目1〜53のいずれか1項に記載の方法。
(項目55)
投薬セッション後、前記投薬セッション前の前記患者のBCVAと比較して、最高矯正視力(BCVA)測定値における5文字以上、10文字以上、または15文字以上の増加によって測定されるように、前記患者は視覚が改善されており、前記BCVAにおける文字数の増加が、少なくとも1つの前記投薬セッションの少なくとも約1週間後、少なくとも約2週間後、少なくとも約1ヶ月後、少なくとも約2ヶ月後、少なくとも約3ヶ月後、または少なくとも約4ヶ月後に測定される、項目1〜54のいずれか1項に記載の方法。
(項目56)
BCVAが、糖尿病性網膜症の早期治療研究(ETDRS)の視力チャートに基づき、開始距離4メートルで評価する、項目54または55に記載の方法。
(項目57)
処置を必要とする眼の少なくとも1つの投薬セッション後、光干渉断層法(OCT)によって測定した場合、前記少なくとも1つの投薬セッション前の処置を必要とする患者の眼の網膜の厚さと比較して、前記患者は処置した眼の網膜の厚さが減少し、前記網膜の厚さの減少が、少なくとも1つの投薬セッションの少なくとも約1週間後、少なくとも約2週間後、少なくとも約1ヶ月後、少なくとも約2ヶ月後、少なくとも約3ヶ月後、または少なくとも約4ヶ月後に測定される、項目1〜55のいずれか1項に記載の方法。
(項目58)
前記網膜の厚さが中心窩厚(CST)である、項目57に記載の方法。
(項目59)
前記網膜の厚さの減少が、25μm以上、50μm以上、75μm以上、または100以上である、項目57または58に記載の方法。
(項目60)
前記網膜の厚さの減少が、5%以上、10%以上、または25%以上である、項目57〜59のいずれか1項に記載の方法。
(項目61)
前記処置を必要とする患者が、糖尿病性網膜症の早期治療研究(ETDRS)の視力チャートに基づき、且つ開始距離4メートルで評価した場合、各眼において20文字以上の読み取りのBCVAスコア(例えば、近似Snellen視力20/400)を有し、そして処置を必要とする眼において70文字以下の読み取りのBCVAスコアを有する、項目1〜60のいずれか1項に記載の方法。
(項目62)
前記処置を必要とする患者が、光干渉断層法によって測定した場合、300μmを超える網膜の厚さを有する、項目1〜62のいずれか1項に記載の方法。
(項目63)
前記網膜の厚さが中心窩厚である、項目62に記載の方法。
(項目64)
装置であって、
医薬を含むように構成されたルーメンを画定する医薬容器であって、前記医薬容器の遠位端部が針アセンブリに取り外し可能に連結されるように構成された連結部を含み、前記医薬容器の近位端部がフランジおよび長手方向の溝肩を含む、医薬容器;
ピストンアセンブリであって、前記ピストンアセンブリの遠位端部が前記医薬容器のルーメン内に移動可能に配置されたエラストマー部材を含む、ピストンアセンブリ;および
ハンドルであって、前記ハンドルの移動によって前記医薬容器内で前記エラストマー部材が移動するように前記ピストンアセンブリの近位端部に連結し、前記医薬容器の近位端部が前記ハンドル内に移動可能に配置され、前記ハンドルの一部が、前記ハンドルの前記医薬容器に対する近位側への移動を制限するために前記フランジに接触するように配置され、前記ハンドルが、前記ハンドルの前記医薬容器に対する回転を制限するために前記医薬容器の長手方向の溝肩に係合するように配置された突出部を含む、ハンドル
を含む装置。
(項目65)
前記突出部が第1の突出部であり;
前記ピストンアセンブリの近位端部が、前記ハンドルの近位方向および遠位方向の各々の移動により前記医薬容器内で前記エラストマー部材が移動するように前記ハンドルの第2の突出部を受けるように構成された開口部を画定する、項目64に記載の装置。
(項目66)
前記医薬容器の長手方向の溝肩が溝の一部を画定し、前記ハンドルの突出部が、前記ハンドルが前記医薬容器に対して移動する場合に前記溝内をスライドするように配置されている、項目64に記載の装置。
(項目67)
前記医薬容器の外面が、周囲に複数の隆起部を含む、項目64に記載の装置。
(項目68)
前記医薬容器が、抗炎症化合物、VEGFインヒビター、またはその組み合わせを含む、項目64に記載の装置。
(項目69)
針アセンブリであって、前記針アセンブリが、標的表面に接触するように構成されたベースおよび前記ベースに固定して連結されたマイクロニードルを含む、針アセンブリ
をさらに含む、項目64に記載の装置。
(項目70)
装置であって、
一定用量の医薬を含む医薬容器であって、前記用量が少なくとも約20μLまたは少なくとも約50μLの送達体積を有する、医薬容器、
前記医薬容器の遠位端部に連結した針アセンブリであって、前記針アセンブリが、接触面および針を含み、前記接触面が眼の標的表面に接触するように構成され、前記針が前記ベースに連結している、針アセンブリ;および
ピストンアセンブリであって、前記ピストンアセンブリの遠位端部が前記医薬容器内に移動可能に配置されたエラストマー部材を含み、前記ピストンアセンブリの近位端部が、前記針アセンブリを介して前記一定用量の医薬を送達させるための前記医薬容器内のエラストマーを移動する力を受けるように構成されている、ピストンアセンブリ
を含み、
前記針アセンブリおよび前記ピストンアセンブリは、前記用量の送達後30分以内に測定した眼圧が前記用量の送達前に測定した眼圧の20%以内であるように、眼の上脈絡膜腔中に前記用量の医薬が送達されるように集合的に構成されている、装置。
(項目71)
前記ピストンアセンブリおよび前記針アセンブリは、前記ピストンアセンブリの近位端部に印加した力が閾値未満の規模である場合、前記穿刺部材の遠位端部が上脈絡膜腔、強膜下部、脈絡膜、または網膜下腔のうちの少なくとも1つを含む標的領域内に配置されたときに前記力によって前記医薬容器内の前記エラストマー部材が移動するが、前記穿刺部材の遠位端部が前記標的領域外に配置されたときに前記力は前記医薬容器内の前記エラストマー部材を移動させるのに不十分であるように構成されている、項目70に記載の装置。
(項目72)
前記閾値が約6Nである、項目71に記載の装置。
(項目73)
前記針アセンブリおよび前記ピストンアセンブリは、前記用量の送達後10分以内に測定した眼圧が前記用量の送達前に測定した眼圧の20%以内であるように、眼の上脈絡膜腔中に前記用量の医薬が送達されるように集合的に構成されている、項目70に記載の装置。
(項目74)
前記針アセンブリおよび前記ピストンアセンブリは、前記用量の送達後2分以内に測定した眼圧が前記用量の送達前に測定した眼圧の20%以内であるように、眼の上脈絡膜腔中に前記用量の医薬が送達されるように集合的に構成されている、項目70に記載の装置。
(項目75)
前記針アセンブリおよび前記ピストンアセンブリは、前記用量の送達後2分以内に測定した眼圧が前記用量の送達前に測定した眼圧の10%以内であるように、眼の上脈絡膜腔中に前記用量の医薬が送達されるように集合的に構成されている、項目70に記載の装置。
(項目76)
前記医薬が、抗炎症化合物、VEGFインヒビター、またはその組み合わせのうちの少なくとも1つである、項目70に記載の装置。
(項目77)
前記ベースから伸長する前記針の前記遠位端部の長さが約900ミクロンと約1100ミクロンとの間であるように、前記針が前記ベースに固定して連結している、項目70に記載の装置。
(項目78)
装置であって、
一定用量の医薬を含む医薬容器;
前記医薬容器の遠位端部に連結した針アセンブリであって、前記針アセンブリが、接触面および針を含み、前記接触面が眼の標的表面に接触するように構成され、前記針が前記ベースに連結している、針アセンブリ;および
ピストンアセンブリであって、前記ピストンアセンブリの遠位端部が前記医薬容器内に移動可能に配置されたエラストマー部材を含み、前記ピストンアセンブリの近位端部が、前記針アセンブリを介して前記一定用量の医薬を送達させるための前記医薬容器内のエラストマーを移動する力を受けるように構成されている、ピストンアセンブリ
を含み、
前記針アセンブリおよび前記ピストンアセンブリは、前記用量に起因する治療応答が、硝子体内送達方法、局所送達方法、非経口送達方法、テノン嚢下送達方法、または経口送達方法のうちの任意の1つを介した対応する用量の前記医薬の送達に起因する治療応答と実質的に等価であるように、眼の上脈絡膜腔中に前記用量の医薬が送達されるように集合的に構成されており、前記用量は、対応する用量の約75%未満である、装置。
(項目79)
前記ピストンアセンブリおよび前記針アセンブリは、前記ピストンアセンブリの近位端部に印加した力が閾値未満の規模である場合、前記穿刺部材の遠位端部が上脈絡膜腔、強膜下部、脈絡膜、または網膜下腔のうちの少なくとも1つを含む標的領域内に配置されたときに前記力によって前記医薬容器内の前記エラストマー部材が移動するが、前記穿刺部材の遠位端部が前記標的領域外に配置されたときに前記力は前記医薬容器内の前記エラストマー部材を移動させるのに不十分であるように構成されている、項目78に記載の装置。
(項目80)
前記閾値が約6Nである、項目79に記載の装置。
(項目81)
前記針アセンブリおよび前記ピストンアセンブリは、前記用量の送達後30分以内に測定した眼圧が前記用量の送達前に測定した眼圧の20%以内であるように、眼の上脈絡膜腔中に前記用量の医薬が送達されるように集合的に構成されている、項目78に記載の装置。
(項目82)
前記投薬量が、前記対応する投薬量の約半分未満である、項目78に記載の装置。
(項目83)
前記医薬が、抗炎症化合物、VEGFインヒビター、またはその組み合わせのうちの少なくとも1つである、項目78に記載の装置。
(項目84)
前記ベースから伸長する前記針の前記遠位端部の長さが約900ミクロンと約1100ミクロンとの間であるように、前記針が前記ベースに固定して連結している、項目78に記載の装置。
(項目85)
前記用量に起因する眼内Cmaxが、前記硝子体内送達方法、前記局所送達方法、前記非経口送達方法、または前記経口送達方法のうちの任意の1つを介した対応する用量の前記医薬の送達に起因する眼内Cmaxの約1.25倍である、項目78に記載の装置。
(項目86)
前記治療応答が、炎症の減少、眼病変数の減少、眼病変サイズの減少、液体貯留の減少、または眼圧の変化のいずれかを含む、項目78に記載の装置。
(項目87)
装置であって、
一定用量の医薬を含む医薬容器医薬;
前記医薬容器の遠位端部に連結した針アセンブリであって、前記針アセンブリが、接触面および針を含み、前記接触面が眼の標的表面に接触するように構成され、前記針が前記ベースに連結している、針アセンブリ;および
ピストンアセンブリであって、前記ピストンアセンブリの遠位端部が医薬容器内に移動可能に配置されたエラストマー部材を含み、前記ピストンアセンブリの近位端部が、前記針アセンブリを介して前記一定用量の医薬を送達させるための前記医薬容器内のエラストマーを移動する力を受けるように構成されている、ピストンアセンブリ
を含み、
前記針アセンブリおよび前記ピストンアセンブリは、前記用量に起因する眼内Cmaxが、硝子体内送達方法、局所送達方法、非経口送達方法、または経口送達方法のうちの任意の1つを介した対応する用量の前記医薬の送達に起因する眼内Cmaxの約1.25倍であるであるように、眼の上脈絡膜腔中に前記用量の医薬が送達されるように集合的に構成されている、装置。
(項目88)
前記用量に起因する眼内Cmaxが、前記硝子体内送達方法、前記局所送達方法、前記非経口送達方法、または前記経口送達方法のうちの任意の1つを介した対応する用量の前記医薬の送達に起因する眼内Cmaxの約2倍である、項目87に記載の装置。
(項目89)
ブドウ膜炎に関連する黄斑浮腫の処置を必要とするヒト被験体におけるブドウ膜炎に関連する黄斑浮腫を処置する方法であって、
投薬セッションにおいて、項目64〜88のいずれか1項に記載の装置を使用して有効量の医薬を投与する工程を含む、方法。
(項目90)
RVOに関連する黄斑浮腫の処置を必要とするヒト被験体におけるRVOに関連する黄斑浮腫を処置する方法であって、
投薬セッションにおいて、項目64〜88のいずれか1項に記載の装置を使用して有効量の医薬を投与する工程を含む、方法。
(項目91)
投薬セッション後、前記投薬セッション前の前記患者のBCVA測定値と比較して、最高矯正視力(BCVA)測定値における15文字未満の喪失と測定されるように、前記患者は視覚を実質的に維持している、項目89または90に記載の方法。
(項目92)
投薬セッション後、前記投薬セッション前の前記患者のBCVAと比較して、最高矯正視力(BCVA)測定値における5文字以上、10文字以上、または15文字以上の増加によって測定されるように、前記患者は視覚が改善されている、項目89〜91のいずれか1項に記載の方法。
(項目93)
BCVAが、糖尿病性網膜症の早期治療研究(ETDRS)の視力チャートに基づき、開始距離4メートルで評価される、項目91または92に記載の方法。
(項目94)
前記投薬セッション後のBCVA測定を、前記投薬セッションの少なくとも約1週間後、少なくとも約2週間後、少なくとも約1ヶ月後、少なくとも約2ヶ月後、少なくとも約3ヶ月後、または少なくとも約4ヶ月後に行う、項目91〜94のいずれか1項に記載の方法。
(項目95)
処置を必要とする眼への投薬セッション後、光干渉断層法(OCT)によって測定した場合、前記投薬セッション前の処置を必要とする患者の眼の網膜の厚さと比較して、前記患者の処置した眼の網膜の厚さが減少する、項目89〜94のいずれか1項に記載の方法。
(項目96)
前記網膜の厚さが中心窩厚(CST)である、項目95に記載の方法。
(項目97)
前記網膜の厚さの減少が、25μm以上、50μm以上、75μm以上、または100以上である、項目95または96に記載の方法。
(項目98)
前記網膜の厚さの減少が、5%以上、10%以上、または25%以上である、項目95〜97のいずれか1項に記載の方法。
(項目99)
前記網膜の厚さの減少が、投薬セッションの少なくとも約1週間後、少なくとも約2週間後、少なくとも約1ヶ月後、少なくとも約2ヶ月後、少なくとも約3ヶ月後、または少なくとも約4ヶ月後に測定される、項目95〜98のいずれか1項に記載の方法。
(項目100)
前記処置を必要とする患者が、糖尿病性網膜症の早期治療研究(ETDRS)の視力チャートに基づき、且つ開始距離4メートルで評価した場合、各眼において20文字以上の読み取りのBCVAスコア(例えば、近似Snellen視力20/400)を有し、そして処置を必要とする眼において70文字以下の読み取りのBCVAスコアを有する、項目89〜99のいずれか1項に記載の方法。
(項目101)
前記処置を必要とする患者が、光干渉断層法によって測定した場合、300μmを超える網膜の厚さを有する、項目89〜100のいずれか1項に記載の方法。
(項目102)
前記網膜の厚さが中心窩厚である、項目101に記載の方法。

Claims (36)

  1. 網膜静脈閉塞(RVOに関連する黄斑浮腫の処置を必要とするヒト被験体におけるRVOに関連する黄斑浮腫を処置するための、第1の薬物を含む有効量の第1の薬物処方物を含む組成物であって、前記組成物は、投薬セッションにおいて、前記RVOに関連する黄斑浮腫の処置を必要とする前記ヒト被験体の眼の上脈絡膜腔(SCS)に投与され、ここで、前記第1の薬物がトリアムシノロンを含み;投与の際、前記薬物処方物が挿入部位から流出し、眼球後部に実質的に局在することを特徴とし;そして
    前記投薬セッションにおいて、前記患者の眼に第2の薬物が投与され、前記第2の薬物がVEGFアンタゴニストであり、前記第2の薬物が、前記組成物を投与せずに処置される患者において必要とされるVEGFアンタゴニストの投薬と比較して、減少した投薬量または少ない頻度の投薬で投与され、前記VEGFアンタゴニストがアフリベルセプトであることをさらに特徴とする、組成物。
  2. 前記RVOが、網膜静脈分枝閉塞(BRVO)、半側網膜静脈閉塞(HRVO)または網膜中心静脈閉塞(CRVO)である、請求項1に記載の組成物。
  3. 前記有効量の薬物処方物が約10μL〜約200μLの体積で存在する、請求項1または2に記載の組成物。
  4. マイクロニードルが、強膜の表面内に約70°〜約110°の角度で挿入されることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の組成物。
  5. 前記トリアムシノロンがトリアムシノロンアセトニドである、請求項1〜4のいずれか1項に記載の組成物。
  6. 前記ヒト被験体の眼の眼圧が、前記薬物処方物の投薬セッションの完了後、約10分間、約20分間、約30分間、または約1時間実質的に一定のままである、請求項1〜5のいずれか1項に記載の組成物。
  7. 前記ヒト被験体の眼の眼圧が、前記薬物処方物の投薬セッションの完了後、約10分間、約20分間、約30分間、または約1時間、約10%以下変化する、請求項6に記載の組成物。
  8. 前記第1の薬物の前記眼のSCSへの投与により、硝子体内、前房内、テノン嚢下、局所、非経口、または経口投与した同一投薬量の第1の薬物と比較して、副作用数が減少するか、1つまたはそれを超える副作用の重症度が低下する、請求項1〜7のいずれか1項に記載の組成物。
  9. 前記SCSに投与した場合に治療応答を誘発するのに十分な第1の薬物の投薬量が、硝子体内、前房内、テノン嚢下、局所、非経口、または経口投与した場合に治療応答を誘発するのに十分な薬物の投薬量より少ない、請求項1〜8のいずれか1項に記載の組成物。
  10. 前記SCSに投与した場合に治療応答を誘発するのに十分な第1の薬物の投薬量が、硝子体内、前房内、テノン嚢下、局所、非経口、または経口投与した場合に治療応答を誘発するのに十分な薬物の投薬量の75%またはそれ未満である、請求項9に記載の組成物。
  11. 前記SCSに投与した場合に治療応答を誘発するのに十分な第1の薬物の投薬量が、硝子体内、前房内、テノン嚢下、局所、非経口、または経口投与した場合に治療応答を誘発するのに十分な薬物の投薬量の50%またはそれ未満である、請求項9に記載の組成物。
  12. 前記SCSに投与した場合に治療応答を誘発するのに十分な第1の薬物の投薬量が、硝子体内、前房内、テノン嚢下、局所、非経口、または経口投与した場合に治療応答を誘発するのに十分な薬物の投薬量の25%またはそれ未満である、請求項9に記載の組成物。
  13. 前記SCSに投与した場合に治療応答を誘発するのに十分な第1の薬物の投薬量が、硝子体内、前房内、テノン嚢下、局所、非経口、または経口投与した場合に治療応答を誘発するのに十分な薬物の投薬量の10%またはそれ未満である、請求項9に記載の組成物。
  14. 前記眼球後部中の第1の薬物の保持が、硝子体内、前房内、局所、非経口、または経口投与した場合の眼球後部中の第1の薬物の保持より大きい、請求項1〜11のいずれか1項に記載の組成物。
  15. 前記第2の薬物が前記被験体の眼の上脈絡膜腔(SCS)に投与されることを特徴とする、請求項1に記載の組成物。
  16. 前記第2の薬物が、第2の薬物処方物に含められて硝子体内に投与されることを特徴とする、請求項1に記載の組成物。
  17. 前記投薬セッションの前に前記患者の眼内の眼圧(IOP)が測定されることをさらに特徴とする、請求項1〜16のいずれか1項に記載の組成物。
  18. 有効量の前記第1の薬物処方物が複数の投薬セッションで非外科的に投与されることを特徴とする、請求項1〜17のいずれか1項に記載の組成物。
  19. 前記複数の投薬セッションの各々の間隔が、少なくとも約2週間、少なくとも約1ヶ月間、少なくとも約2ヶ月間、少なくとも約3ヶ月間、少なくとも約4ヶ月間、または少なくとも約6ヶ月間あけられる、請求項18に記載の組成物。
  20. 前記複数の投薬セッションの各々の間隔が、約2週間、約1ヶ月間、約2ヶ月間、約3ヶ月間、約4ヶ月間、または約6ヶ月間あけられる、請求項19に記載の組成物。
  21. 投薬セッション後、前記投薬セッション前の患者のBCVA測定値と比較して、最高矯正視力(BCVA)測定値における15文字未満の喪失によって測定されるように、前記患者が視覚を実質的に維持しており、前記15文字未満の喪失は、少なくとも1つの前記投薬セッションの少なくとも約1週間後、少なくとも約2週間後、少なくとも約1ヶ月後、少なくとも約2ヶ月後、少なくとも約3ヶ月後、または少なくとも約4ヶ月後に測定される、請求項1〜2のいずれか1項に記載の組成物。
  22. 投薬セッション後、前記投薬セッション前の前記患者のBCVAと比較して、最高矯正視力(BCVA)測定値における5文字以上、10文字以上、または15文字以上の増加によって測定されるように、前記患者は視覚が改善されており、前記BCVAにおける文字数の増加が、少なくとも1つの前記投薬セッションの少なくとも約1週間後、少なくとも約2週間後、少なくとも約1ヶ月後、少なくとも約2ヶ月後、少なくとも約3ヶ月後、または少なくとも約4ヶ月後に測定される、請求項1〜2のいずれか1項に記載の組成物。
  23. BCVAが、糖尿病性網膜症の早期治療研究(ETDRS)の視力チャートに基づき、開始距離4メートルで評価する、請求項2または2に記載の組成物。
  24. 処置を必要とする眼の少なくとも1つの投薬セッション後、光干渉断層法(OCT)によって測定した場合、前記少なくとも1つの投薬セッション前の処置を必要とする患者の眼の網膜の厚さと比較して、前記患者は処置した眼の網膜の厚さが減少し、前記網膜の厚さの減少が、少なくとも1つの投薬セッションの少なくとも約1週間後、少なくとも約2週間後、少なくとも約1ヶ月後、少なくとも約2ヶ月後、少なくとも約3ヶ月後、または少なくとも約4ヶ月後に測定される、請求項1〜2のいずれか1項に記載の組成物。
  25. 前記網膜の厚さが中心窩厚(CST)である、請求項2に記載の組成物。
  26. 前記網膜の厚さの減少が、25μm以上、50μm以上、75μm以上、100μm以上、または150μm以上である、請求項2または25に記載の組成物。
  27. 前記網膜の厚さの減少が、5%以上、10%以上、または25%以上である、請求項226のいずれか1項に記載の組成物。
  28. 前記処置を必要とする患者が、糖尿病性網膜症の早期治療研究(ETDRS)の視力チャートに基づき、且つ開始距離4メートルで評価した場合、各眼において20文字以上の読み取りのBCVAスコア(例えば、近似Snellen視力20/400)を有し、そして処置を必要とする眼において70文字以下の読み取りのBCVAスコアを有する、請求項1〜27のいずれか1項に記載の組成物。
  29. 前記処置を必要とする患者が、光干渉断層法によって測定した場合、300μmを超える網膜の厚さを有する、請求項1〜28のいずれか1項に記載の組成物。
  30. 前記網膜の厚さが中心窩厚である、請求項29に記載の組成物。
  31. 前記トリアムシノロンが約4mgの用量で投与される、請求項1に記載の組成物。
  32. 記アフリベルセプトが約2mgの用量で前記眼に投与される、請求項1に記載の組成物。
  33. 前記被験体が、前記投薬セッション後、少なくとも1ヶ月間、340μm未満のCSTを有する、請求項1に記載の組成物。
  34. 前記被験体が、前記投薬セッション後、少なくとも2ヶ月間、340μm未満のCSTを有する、請求項1に記載の組成物。
  35. 前記被験体が、前記投薬セッション後、少なくとも1ヵ月間、(i)10文字未満のBCVAの増加またはBCVAの減少と、(ii)50ミクロン以下のCSTの減少またはCSTの増加、を有する、請求項1に記載の組成物。
  36. 前記被験体が、前記投薬セッション後、少なくとも2ヵ月間、(i)10文字未満のBCVAの増加またはBCVAの減少と、(ii)50ミクロン以下のCSTの減少またはCSTの増加、を有する、請求項1に記載の組成物。
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