JP2023538841A - 熱可塑性混合物 - Google Patents

熱可塑性混合物 Download PDF

Info

Publication number
JP2023538841A
JP2023538841A JP2023508545A JP2023508545A JP2023538841A JP 2023538841 A JP2023538841 A JP 2023538841A JP 2023508545 A JP2023508545 A JP 2023508545A JP 2023508545 A JP2023508545 A JP 2023508545A JP 2023538841 A JP2023538841 A JP 2023538841A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mass
weight
carboxylic acid
group
component
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2023508545A
Other languages
English (en)
Inventor
グッベルス,エリック
レーエンマイアー,マクシミリアン
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
BASF SE
Original Assignee
BASF SE
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by BASF SE filed Critical BASF SE
Publication of JP2023538841A publication Critical patent/JP2023538841A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L67/00Compositions of polyesters obtained by reactions forming a carboxylic ester link in the main chain; Compositions of derivatives of such polymers
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L67/00Compositions of polyesters obtained by reactions forming a carboxylic ester link in the main chain; Compositions of derivatives of such polymers
    • C08L67/02Polyesters derived from dicarboxylic acids and dihydroxy compounds
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L23/00Compositions of homopolymers or copolymers of unsaturated aliphatic hydrocarbons having only one carbon-to-carbon double bond; Compositions of derivatives of such polymers
    • C08L23/02Compositions of homopolymers or copolymers of unsaturated aliphatic hydrocarbons having only one carbon-to-carbon double bond; Compositions of derivatives of such polymers not modified by chemical after-treatment
    • C08L23/04Homopolymers or copolymers of ethene
    • C08L23/06Polyethene
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L23/00Compositions of homopolymers or copolymers of unsaturated aliphatic hydrocarbons having only one carbon-to-carbon double bond; Compositions of derivatives of such polymers
    • C08L23/02Compositions of homopolymers or copolymers of unsaturated aliphatic hydrocarbons having only one carbon-to-carbon double bond; Compositions of derivatives of such polymers not modified by chemical after-treatment
    • C08L23/04Homopolymers or copolymers of ethene
    • C08L23/08Copolymers of ethene
    • C08L23/0846Copolymers of ethene with unsaturated hydrocarbons containing other atoms than carbon or hydrogen atoms
    • C08L23/0869Acids or derivatives thereof
    • C08L23/0876Neutralised polymers, i.e. ionomers
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L2205/00Polymer mixtures characterised by other features
    • C08L2205/03Polymer mixtures characterised by other features containing three or more polymers in a blend
    • C08L2205/035Polymer mixtures characterised by other features containing three or more polymers in a blend containing four or more polymers in a blend
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L2207/00Properties characterising the ingredient of the composition
    • C08L2207/06Properties of polyethylene
    • C08L2207/062HDPE
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L2207/00Properties characterising the ingredient of the composition
    • C08L2207/06Properties of polyethylene
    • C08L2207/066LDPE (radical process)

Abstract

A)下記成分からなる熱可塑性ブレンド30質量%~100質量%:A-1)ポリエステル55質量%~75質量%、A-2)HD又はLDポリエチレン5質量%~25質量%、A-3)下記成分の少なくとも1種のコポリマーから構成されるアイオノマー10質量%~25質量%:3-1)エチレン30質量%~99質量%、3-2)1-オクテン、1-ブテン及びプロピレンからなる群から選ばれる1種以上の化合物を0質量%~60質量%、及び、3-3)カルボン酸、カルボン酸無水物及びカルボン酸エステルからなる群から選択される1種以上の官能性モノマー0.01質量%~50質量%、但し、カルボン酸の割合は30質量%~100質量%であり、カルボン酸無水物及び/又はカルボン酸エステルの割合が補足的に0質量%~70質量%であり、カルボン酸のカルボキシル基の水素原子が、カルボキシル基の総数の少なくとも20%(「モル%」)の割合で、ナトリウム、カリウム及び亜鉛からなる群から選択される金属によって置換されている、ここで、成分3-1、3-2及び3-3の割合の合計は100質量%であり、ここで、成分A-1、A-2及びA-3の割合の合計は100質量%であり、B)更なる添加剤0~70質量%、ここで、成分A)及びB)の割合の合計は100質量%になる、を含む熱可塑性混合物。

Description

本発明は、以下の成分を含む熱可塑性混合物に関する。すなわち、
A)下記成分からなる熱可塑性ブレンド30質量%~100質量%、
A-1)ポリエステル55質量%~75質量%、
A-2)HD又はLDポリエチレン5質量%~25質量%、
A-3)下記成分を用いた少なくとも1種のコポリマーから構成されるアイオノマー10質量%~25質量%
3-1)エチレン50質量%~99質量%、
3-2)1-オクテン、1-ブテン及びプロピレンからなる群から選ばれる1種以上の化合物0質量%~60質量%、及び
3-3)カルボン酸、カルボン酸無水物及びカルボン酸エステルからなる群から選択される1種以上の官能性モノマー1質量%~50質量%(但し、カルボン酸の割合は30質量%~100質量%であり、カルボン酸無水物及び/又はカルボン酸エステルの割合が補足的に0質量%~70質量%であり、カルボン酸のカルボキシル基の水素原子が、カルボキシル基の総数の少なくとも20%(「モル%」)の割合で、ナトリウム、カリウム及び亜鉛からなる群から選択される金属によって置換されている)、(ここで、成分3-1、3-2及び3-3の割合の合計は100質量%であり)
ここで、成分A-1、A-2及びA-3の割合の合計は100質量%であり、
B)更なる添加剤0~70質量%、
ここで、成分A)及びB)の割合の合計は100質量%である。
本発明はさらに、熱可塑性混合物を使用して製造した成形品及び中空体、特に熱可塑性混合物を使用してブロー成形法によって製造した中空体に関する。
熱可塑性プラスチックから中空体及び成形品を製造するには、一般に、例えばPET又はPBTなどの熱可塑性プラスチックを含む混合物を使用する。これらの混合物がそれぞれの成形プロセスの要件を満たすためには、とりわけ特定のレオロジー特性を持たなければならない。ここで重要なことは、一方では強度と靭性と、他方では金型への可能な限り最高の充填を達成するための十分な流動性との間の良好なバランスである。
M.Joshiら、Journal of Applied Polymer Science、Vol.43、311~328、1991年(「D1」)、M.Joshiら、Journal of Applied Polymer Science、Vol.45,1837-1847、1992年(「D2」)及びM.JoshiらPOLYMER Volume 35、11月17日、3679-3685、1994年(「D3」)の刊行物では、PBTとHDPEとのブレンド、及びこの2つのプラスチックの相溶性に対するアイオノマーの影響を検証している。PBTとHDPEだけで二相性混合物を形成する場合、アイオノマー(酸性水素の一部をナトリウムで置換したエチレン-メタクリル酸コポリマー)を追加すると、極性の高いPBTと無極性のHDPEの混和性が向上し、三元混合物の新しい特性が発現する。したがって、PBT中のHDPEの分散度が増加し、PBTの結晶化速度はアイオノマーの割合が増加するとともに増加し、HDPE、PBT及びアイオノマーの三元相は全体として均一な合金相とみなすことができる。
また、刊行物WO1990/14391A1(「D4」)は、その特許請求の範囲に、(i)ポリエステル、(ii-i)7~25個の炭素原子を有するカルボン酸のナトリウム塩又はカリウム塩、又は(ii-ii)2~5個の炭素原子を含むα-オレフィンと3~5個の炭素原子を含むα,β-エチレン性不飽和カルボン酸とのイオンコポリマーのナトリウム塩又はカリウム塩、及び(iii)1000~20,000の重量平均分子量を有するポリオレフィンの混合物を記載している。D4によると、これらの混合物は衝撃強度が高いことを特徴としている。
WO1990/14391A1
M.Joshiら、Journal of Applied Polymer Science、Vol.43、311~328、1991年 M.Joshiら、Journal of Applied Polymer Science、Vol.45,1837-1847、1992年 M.JoshiらPOLYMER Volume 35、11月17日、3679-3685、1994年
したがって、本発明の目的は、中空体及び成形品を製造するのに適切な熱可塑性混合物であって、さらには、一方で流動性、粘度及び結晶化速度の間に良好なバランスを確立することを可能にし、他方では、製造に係る中空体と成形品に要求される強度と衝撃靭性をもたらす組成を持つ熱可塑性混合物を提供することである。
そこで、本発明者らは、冒頭で定義した熱可塑性混合物を見出したものである。好ましい実施形態は従属請求項から明らかとなる。
Goettfert社製Rheograph25/35キャピラリーレオメーターの構成を分析的に示す。
本発明に係る熱可塑性混合物は、その成分Aとして、下記からなる熱可塑性ブレンドを30質量%~100質量%含む。
A-1)ポリエステル55質量%~75質量%、
A-2)HD又はLDポリエチレン5質量%~25質量%、
A-3)以下の成分の少なくとも1種のコポリマーから構成されるアイオノマー10質量%~25質量%:
3-1)エチレン30質量%~99質量%
3-2)1-オクテン、1-ブテン及びプロピレンからなる群から選ばれる1種以上の化合物を0質量%~60質量%、及び
3-3)カルボン酸、カルボン酸無水物及びカルボン酸エステルからなる群から選択される1種以上の官能性モノマー0.01質量%~50質量%、但し、カルボン酸の割合は30質量%~100質量%であり、カルボン酸無水物及び/又はカルボン酸エステルの割合が補足的に0質量%~70質量%であり、カルボン酸のカルボキシル基の水素原子が、カルボキシル基の総数の少なくとも20%(「モル%」)の割合で、ナトリウム、カリウム及び亜鉛からなる群から選択される金属によって置換されている、
ここで、成分3-1、3-2及び3-3の割合は合計で100質量%になる。
合計で100質量%まで、この熱可塑性混合物はまた、成分Bとして、0質量%~70質量%の割合で更なる添加剤を含む。
好適な熱可塑性混合物は、成分A-1を60~70質量%の割合で、成分A-3を10~20質量%の割合で含む。
ここで、典型的には、特定のポリエステル、特定のHD又はLDポリエチレン、及び特定のアイオノマー反応体を成分A-1、A-2及びA-3として使用することに留意されたい。しかしながら、そのようなポリエステル、HD又はLDポリエチレン及びイオノマー反応体のそれぞれの混合物を使用することも可能である。さらに、特定のポリエステル、HD又はLDポリエチレン又はイオノマー反応物自体でも、製造の帰結であるモル質量分布の結果として、本質的に、それぞれのポリエステル、HD又はLDポリエチレン又はイオノマー反応物の混合物を表すことにも留意されたい(これは当業者にはよく知られていることである)。
使用するポリエステルA-1は、一般に、芳香族ジカルボン酸と脂肪族ジヒドロキシ化合物又は芳香族ジヒドロキシ化合物に基づくものである。
好ましいジカルボン酸としては、2,6-ナフタレンジカルボン酸、テレフタル酸及びイソフタル酸又はそれらの混合物が挙げられる。芳香族ジカルボン酸の最大で60モル%まで、好ましくは10モル%以下を、脂肪族又は脂環式ジカルボン酸、例えばアジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸及びシクロヘキサンジカルボン酸で置き換えることができる。
脂肪族ジヒドロキシ化合物の中でも、2~6個の炭素原子を有するジオール、特に1,2-エタンジオール、1,3-プロパンジオール、1,4-ブタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,4-ヘキサンジオール、1,4-シクロヘキサンジオール、1,4-シクロヘキサンジメタノール及びネオペンチルグリコール又はそれらの混合物が優先される。
好適なポリエステルA-1の第1群は、ポリアルキレンテレフタレート、特にアルコール部分に2~10個の炭素原子を有するものである。
これらのポリアルキレンテレフタレートはそれ自体既知であり、文献に記載されている。それらの主鎖は、芳香族ジカルボン酸に由来する芳香環を含む。その芳香環はまた、例えば塩素及び臭素などのハロゲン、又はメチル、エチル、イソ-及びn-プロピル及びn-、イソ-又はtert-ブチル基などのC~C-アルキル基によって置換されていてもよい。
これらのポリアルキレンテレフタレートは、それ自体既知の方法で、芳香族ジカルボン酸、それらのエステル、又は他のエステル形成誘導体と脂肪族ジヒドロキシ化合物とを反応させることによって製造することができる。
特に好適なポリエステルA-1には、2~6個の炭素原子を有するアルカンジオールから誘導されるポリアルキレンテレフタレートが挙げられる。これらの中で、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレート及びポリブチレンテレフタレート又はそれらの混合物が特に好ましい。また、更なるモノマー単位として1,6-ヘキサンジオール及び/又は2-メチル-1,5-ペンタンジオールを1質量%以下、好ましくは0.75質量%以下含むPET及び/又はPBTも好適である。
ポリエステルA-1の粘度数(「VN」)は、一般には50~220ml/gの範囲にあり、好ましくは少なくとも140ml/g、特に少なくとも145ml/g(ISO1628に準拠したフェノール/o-ジクロルベンゼン混合物(25℃で質量比1:1)中0.5質量%溶液で測定)である。
カルボキシル末端基含有量が0~100ミリモル/kgポリエステルである、好ましくは10~50ミリモル/kgポリエステル、特に15~40ミリモル/kgポリエステルであるポリエステルが、特に好適である。そのようなポリエステルは、例えばDE-A4401055の方法によって製造することができる。カルボキシル末端基含有量は、典型的には滴定法(例えば、電位差測定法)によって決定される。
特に好適な熱可塑性混合物は、成分A-1として、少なくとも1つがPBTであるポリエステルの混合物を含む。その混合物中の、例えばポリエチレンテレフタレートの割合は、A)の100質量%に基づいて、好ましくは最大で50質量%まで、特に10質量%~35質量%である。
さらに、PETリサイクル品(スクラップPETとしても知られる)を、場合によりPBTなどのポリアルキレンテレフタレートと混合して使用することも可能である。
リサイクル品とは、一般的に次の意味で理解されている。
1)いわゆる「ポスト・インダストリアル・リサイクル品」:すなわち、重縮合又は加工処理における生産廃棄物、例えば、射出成形のスプルー、射出成形又は押出成形の開始時の屑クラップ、又は押出成形シート又はフィルムのエッジ残材又は切れ端などを意味する。
2)いわゆる「ポスト・コンシューマ・リサイクル品」:すなわち、使用後に最終消費者によって収集及び処理されるプラスチック製品を意味する。量的には、ミネラルウォーター、清涼飲料、ジュース用のブロー成形ペットボトルが主流である。
どちらのタイプのリサイクル品も、再粉砕した形態又はペレットの形態にすることができる。後者の場合、未加工のリサイクル品を分別及び洗浄した後、押出機で溶融及びペレット化する。これにより、通常、次の処理段階における取り扱い性、注入性、計量性が容易になる。
ペレット化したリサイクル品及び再粉砕した形態のリサイクル品の両方とも利用することができるが、この場合、その最大エッジ長は10mm、好ましくは8mm未満であることが望ましい。
ポリエステルは処理加工中に(微量の水分により)加水分解するので、リサイクル物を事前に乾燥することが有利である。乾燥後の残留水分量は、<0.2%、特に<0.05%であることが望ましい。
挙げることができる別のグループは、芳香族ジカルボン酸及び芳香族ジヒドロキシ化合物から誘導される完全芳香族ポリエステルのグループである。
適切な芳香族ジカルボン酸は、ポリアルキレンテレフタレートについて既に記載された化合物である。5~100モル%のイソフタル酸と0~100モル%のテレフタル酸との混合物、特に約80%のテレフタル酸と20%のイソフタル酸を含む混合物からこれら2つの酸のほぼ等量の混合物を使用することが好ましい。
芳香族ジヒドロキシ化合物は、好ましくは、一般式
Figure 2023538841000001
で表される。式中、Zは8個までの炭素原子を有するアルキレン基又はシクロアルキレン基、12個までの炭素原子を有するアリーレン基、カルボニル基、スルホニル基、酸素原子又は硫黄原子、又は化学結合を表し、mは0~2までの数値を有する。これらの化合物はまた、置換基としてC~C-アルキル基又は-アルコキシ基及びフッ素、塩素又は臭素を有していてもよい。
これらの化合物の親構造としては、例えば、
ジヒドロキシジフェニル、
ジ(ヒドロキシフェニル)アルカン、
ジ(ヒドロキシフェニル)シクロアルカン、
ジ(ヒドロキシフェニル)スルフィド、
ジ(ヒドロキシフェニル)エーテル、
ジ(ヒドロキシフェニル)ケトン、
ジ(ヒドロキシフェニル)スルホキシド、
α,α’-ジ-(ヒドロキシフェニル)ジアルキルベンゼン、
ジ(ヒドロキシフェニル)スルホン、ジ(ヒドロキシベンゾイル)ベンゼン
レゾルシノール及び
ヒドロキノン及びその環-アルキル化又は環-ハロゲン化誘導体
が挙げられる。
これらのうち、優先されるのは、
4,4’-ジヒドロキシジフェニル、
2,4-ジ-(4’-ヒドロキシフェニル)-2-メチルブタン、
α,α’-ジ-(4-ヒドロキシフェニル)-p-ジイソプロピルベンゼン、
2,2-ジ-(3’-メチル-4’-ヒドロキシフェニル)プロパン、及び
2,2-ジ-(3’-クロロ-4’-ヒドロキシフェニル)プロパン、
特に
2,2-ジ-(4’-ヒドロキシフェニル)プロパン、
2,2-ジ-(3’,5-ジクロロジヒドロキシフェニル)プロパン、
1,1-ジ-(4’-ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、
3,4’-ジヒドロキシベンゾフェノン、
4,4’-ジヒドロキシジフェニルスルホン、及び
2,2-ジ(3’,5’-ジメチル-4’-ヒドロキシフェニル)プロパン
又はそれらの混合物
である。
もちろん、ポリアルキレンテレフタレートと全芳香族ポリエステルとの混合物を使用することも可能である。これらは一般にポリアルキレンテレフタレート20~98質量%及び全芳香族ポリエステル2~80質量%を含む。
もちろん、コポリエーテルエステルなどのポリエステルブロックコポリマーを使用することも可能である。このような製品はそれ自体既知であり、例えばUS-A3651014などの文献に記載されている。これに相当する製品、例えばHytrel(登録商標)(DuPont)も市販されている。
本発明によれば、「ポリエステル」という用語は、ハロゲンを含まないポリカーボネートも含むと理解されるべきである。適切なハロゲンを含まないポリカーボネートには、例えば、下記の一般式で表されるジフェノールに基づくものがある。
Figure 2023538841000002
(式中、Qは単結合、C~C-アルキレン基、C~C-アルキリデン基、C~C-シクロアルキリデン基、C~C12-アリーレン基又は-O-、-S-又は-SO-を表す。mは0~2までの整数である)。
このジフェノールはまた、フェニレン基上に、C~C-アルキル又はC~C-アルコキシなどの置換基を有していてもよい。
当該式の、好適なジフェノールとしては、例えば、ヒドロキノン、レゾルシノール、4,4’-ジヒドロキシジフェニル、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン、2,4-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-2-メチルブタン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)シクロヘキサンが挙げられる。2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン及び1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン及び1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-3,3,5-トリメチルシクロヘキサンが特に好ましい。
ホモポリカーボネート及びコポリカーボネートの両方が成分Aとして適切であり、ビスフェノール-Aホモポリマー及びビスフェノールAのコポリカーボネートの両方が好ましい。
適切なポリカーボネートは、既知の方法で分岐させることができ、好ましくは、使用するジフェノール類の合計に基づいて、少なくとも三官能性化合物、例えば、3つ又は3つを超えるフェノール性OH基を有する化合物を0.05~2.0モル%取り入れることによって分岐させることができる。
特に適切であることが証明されたポリカーボネートは、1.10~1.50、特に1.25~1.40の相対粘度ηrelを有する。これは、10,000~200,000g/モル、好ましくは20,000~80,000g/モルの平均分子量Mw(重量平均)に相当する。
上記一般式のジフェノールは、それ自体既知であるか、又は既知の方法によって製造することができる。
ポリカーボネートの製造は、例えば、ジフェノールと、界面プロセスによるホスゲンとの反応又は均一相プロセス(いわゆるピリジンプロセス)によるホスゲンとの反応によって行うことができる。それぞれの場合に確立される分子量は、適切な量の既知の連鎖停止剤を用いることにより既知の方法で達成することができる。(ポリジオルガノシロキサン含有ポリカーボネートに関しては、例えばDE-OS3334782を参照されたい)。
好適な連鎖停止剤には、例えば、フェノール、p-tert-ブチルフェノールだけでなく、DE-OS2842005に記載の4-(1,3-テトラメチルブチル)フェノールなどの長鎖アルキルフェノール、又は、p-ノニルフェニル、3,5-ジ-tert-ブチルフェノール、p-tert-オクチルフェノール、p-ドデシルフェノール、2-(3,5-ジメチルヘプチル)フェノール及び4-(3,5-ジメチルヘプチル)フェノールなどの、DE-A3506472に記載の、アルキル置換基に全部で8~20個の炭素原子を含むモノアルキルフェノール又はジアルキルフェノールがある。
本発明との関連において、ハロゲンを含まないポリカーボネートという用語は、当該ポリカーボネートが、ハロゲンを含まないジフェノール、ハロゲンを含まない連鎖停止剤、及び任意に、ハロゲンを含まない分岐剤から構成されることを意味するものと理解されるべきであり、ここで、例えば、界面プロセスによるホスゲンを用いたポリカーボネートの製造から生じるケン化可能な塩素の含有量が重要性の低いppm量である場合は、本発明との関連では、ハロゲンを含有するものとはみなさないと理解されるべきである。けん化可能な塩素の含有量がppmであるようなポリカーボネートは、本発明の文脈ではハロゲンを含まないポリカーボネートである。
さらに適切な成分A)には、製造中にホスゲンがイソフタル酸及び/又はテレフタル酸単位などの芳香族ジカルボン酸単位で置換された、非晶質ポリエステルカーボネートが含まれる。これに関し、さらに詳細については、現時点ではEP-A711810を参照されたい。
モノマー単位としてシクロアルキル基を含む、その他の適切なコポリカーボネートは、EP-A365916に記載されている。
成分A-3として、本発明に係る熱可塑性混合物は、以下の成分を用いる少なくとも1種のコポリマーから構成されるアイオノマーを10質量%~25質量%含む。
3-1)エチレン30質量%~99質量%、
3-2)1-オクテン、1-ブテン及びプロピレンからなる群から選ばれる1種以上の化合物を0質量%~60質量%、及び
3-3)カルボン酸、カルボン酸無水物及びカルボン酸エステルからなる群から選択される1種以上の官能性モノマー0.01質量%~50質量%、但し、カルボン酸の割合は30質量%~100質量%であり、カルボン酸無水物及び/又はカルボン酸エステルの割合が補足的に0質量%~70質量%であり、カルボン酸のカルボキシル基の水素原子が、カルボキシル基の総数の少なくとも20%(「モル%」)の割合で、ナトリウム、カリウム及び亜鉛からなる群から選択される金属によって置換されている、
ここで、成分3-1、3-2及び3-3の割合は合計で100質量%になる。
好適な金属イオンは、ナトリウム、カリウム又は亜鉛、特にナトリウム又はカリウム、又はそれらの混合物である。ナトリウムを使用することが特に好適である。中和率は、例えば、市販の機器を使用したフレーム原子吸光分析によって測定することができる。
たとえば、Rompp Oline Lexikon、Georg Thieme Verlag、2008年8月によれば、アイオノマーという用語は、大きな割合の疎水性モノマーと通常は小さな割合のイオン基を有するコモノマーとを含むイオン性ポリマーを意味すると理解されるべきである。
成分A-3のイオノマーとして想定される具体例が、刊行物EP0419274にも記載されている。
これらのアイオノマーは、直接共重合によって得られ、その後の反応によって塩に変換される(例えば、アルカリ金属水酸化物溶液と反応させてアルカリ金属含有のアイオノマーを製造する)。
好適な成分3-3としては、エチレン性不飽和モノカルボン酸、ジカルボン酸及びこれらの酸の官能性誘導体からなる群から選択する。
このような好適な成分3-3は、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、無水マレイン酸、アクリル酸エステル及びメタクリル酸エステルからなる群から特に選択される。これら後者のエステルは、それぞれ、アルコール部分に1~18個の炭素原子を有する。
原則として、アクリル酸又はメタクリル酸の一級、二級及び三級C~C18アルキルエステルがすべて適切であるが、1~12個の炭素原子、特に2~10個の炭素原子を有するエステルが好ましい。
その具体例としては、メチル、エチル、プロピル、n-ブチル、イソブチル及びtert-ブチル、2-エチルヘキシル、オクチル及びデシルアクリレート、並びに、これらに対応する、メタクリル酸のエステルが挙げられる。これらのうち、n-ブチルアクリレート及び2-エチルヘキシルアクリレートが特に有利であると考えられる。
オレフィンポリマーはまた、これらのエステルの代わりに、又はこれらのエステルに加えて、エチレン性不飽和モノ-又はジカルボン酸の潜在的に酸官能性のモノマーを含むことができる。その例としては、成分3-3のモノマーとして、アクリル酸及びメタクリル酸の三級アルキルエステル、特に、tert-ブチルアクリレート、tert-ブチルメタクリレート、又はジカルボン酸誘導体、例えばマレイン酸及びフマル酸のモノエステル又はこれらの酸の誘導体が挙げられる。
「潜在的に酸官能性のモノマー」という用語は、重合条件下で、及び/又はオレフィンポリマーを成形材料へ合体させるとき遊離の酸基を形成する化合物を意味すると理解されるべきである。
成分A-3は、好ましくは、成分として
3-1)エチレン50質量%~99質量%、
3-2)1-オクテン、1-ブテン及びプロピレンからなる群から選ばれる1種以上の化合物0質量%~50質量%、及び
3-3)カルボン酸、カルボン酸無水物及びカルボン酸エステルからなる群から選択される1種以上の官能性モノマー0.05質量%~50質量%
を含む。
また、成分A-3は、成分として、
3-1)エチレン50質量%~90質量%、
3-2)1-オクテン、1-ブテン及びプロピレンからなる群から選ばれる1種以上の化合物を0質量%~50質量%、及び
3-3)カルボン酸、カルボン酸無水物及びカルボン酸エステルからなる群から選択される1種以上の官能性モノマー2質量%~50質量%
含むことがさらに好ましい。
上述のエチレンコポリマーの製造は、それ自体既知のプロセスによって、好ましくは高圧及び高温でのランダム共重合によって行うことができる。
エチレンコポリマーのメルトフローインデックスは、一般に、1~80g/10分(190℃、2.16kg荷重で測定)の範囲である。
これらのエチレン-α-オレフィンコポリマーの分子量は、10,000~500,000g/モル、好ましくは15,000~400,000g/モル(1,2,4-トリクロロベンゼン中、ポリスチレン較正によるGPCによって測定したMn)である。
1つの特定の実施形態では、いわゆる「シングルサイト触媒」を使用して製造したエチレン-α-オレフィンコポリマーを使用する。詳細については、米国特許第5,272,236号を参照されたい。この場合、エチレン-α-オレフィンコポリマーは、ポリオレフィンとしては狭い、4未満、好ましくは3.5未満の分子量分布を有する。
本発明に係る成形材料は、成分Bとして、成分Aとは異なる更なる添加剤及び加工助剤を、成分AとBの合計の100質量%に基づいて、0質量%~70質量%、特に50質量%以下含むことができる。
慣用の添加剤Bとしては、例えば40質量%以下、好ましくは15質量%以下の量のエラストマーポリマー(しばしば耐衝撃性改良剤、エラストマー又はゴムとも言う)が挙げられる。
耐衝撃性改良剤の具体例には、官能基を有することができるゴムが含まれる。2つ以上の異なる耐衝撃性改良ゴムの混合物も使用することができる。
成形材料の靱性を高めるゴムは、一般に、ガラス転移温度が-10℃未満、好ましくは-30℃未満のエラストマー部分を含み、ポリアミドと反応することができる少なくとも1つの官能基を含む。適切な官能基としては、例えば、カルボン酸、カルボン酸無水物、カルボン酸エステル、カルボン酸アミド、カルボン酸イミド、アミノ、ヒドロキシル、エポキシド、ウレタン又はオキサゾリン基、好ましくはカルボン酸無水物基が挙げられる。
好適な官能化ゴムとしては、以下の成分、すなわち、
1.2~8個の炭素原子を有する少なくとも1種のα-オレフィン40質量%~99質量%、
2.ジエン0質量%~50質量%、
3.アクリル酸又はメタクリル酸のC~C12-アルキルエステル又はそのようなエステルの混合物0質量%~45質量%、
4.エチレン系不飽和C~C20-モノカルボン酸又はジカルボン酸又はそのような酸の官能性誘導体0質量%~40質量%、
5.エポキシ含有モノマー0質量%~40質量%、及び
6.その他のフリーラジカル重合可能なモノマー0質量%~5質量%、
(ここで、成分3)~5)の合計は、成分1)~6)に基づいて少なくとも1質量%~45質量%になる)
から構成される官能化ポリオレフィンゴムを挙げることができる。
適切なアルファオレフィンの具体例には、エチレン、プロピレン、1-ブチレン、1-ペンチレン、1-ヘキシレン、1-ヘプチレン、1-オクチレン、2-メチルプロピレン、3-メチル-1-ブチレン及び3-エチル-1-ブチレンがあるが、エチレン及びプロピレンが好ましい。
適切なジエンモノマーとしては、例えば、イソプレン及びブタジエンなどの4~8個の炭素原子を有する共役ジエン、ペンタ-1,4-ジエン、ヘキサ-1,4-ジエン、ヘキサ-1,5-ジエン、2,5-ジメチルヘキサ-1,5-ジエン、オクタ-1,4-ジエンなどの5~25個の炭素原子を有する非共役ジエン、シクロペンタジエン、シクロヘキサジエン、シクロオクタジエン及びジシクロペンタジエンなどの環状ジエン、5-エチリデン-2-ノルボルネン、5-ブチリデン-2-ノルボルネン、2-メタリル-5-ノルボルネン、2-イソプロペニル-5-ノルボルネンなどのアルケニルノルボルネン、及び3-メチルトリシクロ[5.2.1.0.2.6]-3,8-デカジエンなどのトリシクロジエン、又はそれらの混合物が挙げられる。なかでも、ヘキサ-1,5-ジエン、5-エチリデンノルボルネン及びジシクロペンタジエンが好ましい。
ジエン含有量は、オレフィンポリマーの総質量に基づいて、好ましくは0.5質量%~50質量%、特に2質量%~20質量%、特に好ましくは3質量%~15質量%である。適切なエステルの具体例には、メチル、エチル、プロピル、n-ブチル、i-ブチル、2-エチルヘキシル、オクチル及びデシルアクリレート/これらに対応するメタクリル酸のエステルが含まれる。これらのうち、メチル、エチル、プロピル、n-ブチル及び2-エチルヘキシルアクリレート/メタクリレートが特に好ましい。
オレフィンポリマーは、また、エステルの代わりに、又はそれに加えて、エチレン性不飽和モノカルボン酸又はジカルボン酸の酸官能性及び/又は潜在的に酸官能性のモノマーを含んでもよい。
エチレン系不飽和モノカルボン酸又はジカルボン酸の具体例としては、アクリル酸、メタクリル酸、これらの酸の三級アルキルエステル、特にtert-ブチルアクリレート、及びマレイン酸及びフマル酸などのジカルボン酸、又はこれらの酸の誘導体、及びこれらのモノエステルが挙げられる。
「潜在的に酸官能性のモノマー」は、重合条件下で、又はオレフィンポリマーを成形材料へ組み込むときに遊離酸基を形成する化合物を意味すると理解されるべきである。その具体例には、2~20個の炭素原子を有するジカルボン酸無水物、特に無水マレイン酸及び上記した酸の三級C~C12アルキルエステル、特にtert-ブチルアクリレート及びtert-ブチルメタクリレートが含まれる。
有用な他のモノマーには、例えば、ビニルエステル及びビニルエーテルがある。
特に好ましいオレフィンポリマーは、50質量%~98.9質量%、特に60質量%~94.85質量%のエチレンと、1質量%~50質量%、特に5質量%~40質量%のアクリル酸又はメタクリル酸のエステル、0.1質量%~20.0質量%、特に0.15質量%~15質量%のグリシジルアクリレート及び/又はグリシジルメタクリレート、アクリル酸及び/又は無水マレイン酸から構成される。
特に適切な官能化ゴムは、エチレン-メチルメタクリレート-グリシジルメタクリレートポリマー、エチレン-メチルアクリレート-グリシジルメタクリレートポリマー、エチレン-メチルアクリレート-グリシジルアクリレートポリマー及びエチレン-メチルメタクリレート-グリシジルアクリレートポリマーである。
上述のポリマーの製造は、それ自体既知のプロセスによって、好ましくは高圧及び高温下でのランダム共重合によって行うことができる。これらの共重合体のメルトフローインデックスは、一般に1~80g/10分の範囲である(190℃、2.16kgの荷重下で測定)。
適切なゴムの別のグループは、コア-シェルグラフトゴムである。これらは、少なくとも1つの硬質成分と1つの軟質成分から構成される、エマルションで製造されたグラフトゴムである。硬質成分は典型的には少なくとも25℃のガラス転移温度を有するポリマーであり、軟質成分は0℃以下のガラス転移温度を有するポリマーである。これらの製品は、コアと少なくとも1つのシェルで構成された構造を持つ。この構造は、モノマーを加える順序の結果により生じたものである。軟質成分は、一般に、ブタジエン、イソプレン、アルキルアクリレート、アルキルメタクリレート又はシロキサン、及び場合により更なるコモノマーから誘導される。適切なシロキサンコアは、例えば環状オリゴマーオクタメチルテトラシロキサン又はテトラビニルテトラメチルテトラシロキサンから出発して製造することができる。これらは、例えば、開環カチオン重合において、好ましくはスルホン酸の存在下でガンマ-メルカプトプロピルメチルジメトキシシランと反応させて、軟質シロキサンコアを形成することができる。シロキサンはまた、例えば、ハロゲン又はアルコキシ基などの加水分解性基を有するシランの存在下で、例えば、テトラエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン又はフェニルトリメトキシシランの存在下で重合反応を行うことによって架橋することができる。ここで適切なコモノマーには、例えば、スチレン、アクリロニトリル、及びジアリルフタレート、ジビニルベンゼン、ブタンジオールジアクリレート又はトリアリル(イソ)シアヌレートなどの2つ以上の重合性二重結合を有する架橋モノマー又はグラフトモノマーが含まれる。硬質成分は、一般に、スチレン、α-メチルスチレン及びそれらのコポリマーから誘導され、好適なコモノマーは、アクリロニトリル、メタクリロニトリル及びメチルメタクリレートである。
好ましいコア-シェルグラフトゴムは、軟質コア及び硬質シェル、又は硬質コア、第1の軟質シェル及び少なくとも1つの更なる硬質シェルを含む。ここで、カルボニル、カルボン酸、酸無水物、酸アミド、酸イミド、カルボン酸エステル、アミノ、ヒドロキシル、エポキシ、オキサゾリン、ウレタン、尿素、ラクタム又はハロベンジル基などの官能基の組み込みは、適切に官能化されたモノマーを最後のシェルの重合中に加えることによって行うのが好ましい。適切な官能化モノマーには、例えば、マレイン酸、無水マレイン酸、マレイン酸のモノエステル又はジエステル、tert-ブチル(メタ)アクリレート、アクリル酸、グリシジル(メタ)アクリレート及びビニルオキサゾリンがある。官能基を有するモノマーの割合は、コア-シェルグラフトゴムの総質量に基づいて、一般に0.1質量%~25質量%、好ましくは0.25質量%~15質量%である。軟質成分の硬質成分に対する質量比は、一般に1:9~9:1、好ましくは3:7~8:2である。
このようなゴムはそれ自体既知であり、例えば刊行物EP0208187に記載されている。また、オキサジン基を組み込んで官能化させるには、例えば、EP0791606に従って行うことができる。
適切な耐衝撃性改良剤の別のグループは、熱可塑性ポリエステルエラストマーである。ポリエステルエラストマーは、一般にポリ(アルキレン)エーテルグリコールに由来する長鎖セグメントと、低分子量ジオール及びジカルボン酸に由来する短鎖セグメントとを含むセグメント化コポリエーテルエステルである。このような製品はそれ自体既知であり、文献、例えば米国特許第3,651,014号に記載されている。対応する製品は、Hytrel TM(Du Pont)、Arnitel TM(Akzo)及びPelprene TM(Toyobo Co.Ltd.)の商品名で市販されている。
異なるゴムの混合物を使用することも可能であることを理解されたい。
加えることができる成分Bの添加剤には、繊維状又は粒子状の充填剤、例えばガラス繊維、ガラスビーズ、非晶質シリカ、ケイ酸カルシウム、メタケイ酸カルシウム、炭酸マグネシウム、カオリン、白亜、粉末石英、雲母、硫酸バリウム及び長石が含まれる。繊維状充填剤Bは、熱可塑性混合物の全混合物に基づいて、最大で60質量%まで、特に最大で35質量%までの量で使用し、また、粒子状充填剤は、最大で30質量%まで、特に、最大で10質量%までの量で使用する。
好適な繊維状充填剤としては、アラミド繊維、及びチタン酸カリウム繊維が挙げられ、E-ガラスの形態のガラス繊維が特に好適である。これらは、市販されている形態のロービング又は刻んだガラスとして使用することができる。
炭素繊維、カーボンブラック、グラファイト、グラフェン、カーボンナノチューブのような、レーザー吸収材料も充填剤として適している。これらは、好ましくは、特定の場合に、1質量%未満、特に好ましくは0.05質量%未満の量で使用される。
繊維状充填剤は、熱可塑性材料との混和性を向上させるために、シラン化合物による表面前処理を行うことができる。適切なシラン化合物は、下記の一般式

(X-(CH―Si―(O―C2m+14-k

の化合物である。上記式中、置換基は次のように定義する。
Figure 2023538841000003
nは2~10の、好ましくは3~4の整数、
mは1~5の、好ましくは1~2の整数、
kは1~3の整数、好ましくは1である。
好適なシラン化合物は、アミノプロピルトリメトキシシラン、アミノブチルトリメトキシシラン、アミノプロピルトリエトキシシラン、アミノブチルトリエトキシシラン、及び置換基Xとしてグリシジル基を含む対応するシランである。
シラン化合物は、一般には、(成分B)に基づいて)0.05質量%~5質量%、好ましくは0.1質量%~1.5質量%、特に0.2質量%~0.5質量%の量で表面コーティングに使用する。
針状鉱物充填剤も適切である。
本発明に関連して、針状鉱物充填剤は、明確に針状の特質を有する鉱物充填剤を意味すると理解されるべきである。その一例が針状ウォラストナイトである。鉱物のL/D(長さ対直径)比は、好ましくは8:1~35:1、好ましくは8:1~11:1である。鉱物充填剤は、任意に、上記シラン化合物で前処理してもよいが、前処理は必須要件ではない。
成分Bとして、本発明に係る熱可塑性成形コンパウンドは、安定剤、酸化遅延剤、熱分解及び紫外光分解に対抗する剤、流動促進剤(glidant)及び離型剤、造核剤、例えばフェニルホスフィン酸ナトリウム、酸化アルミニウム、二酸化ケイ素、ナイロン22、及び着色剤、例えば染料及び顔料、又は可塑剤などのような、通常の加工助剤を含むことができる。
本発明に係る熱可塑性混合物は、好ましい造核剤Bとして0質量%~5質量%のタルクを含む。これは、0.001質量%~4質量%、特に0.01質量%~1質量%の量で用いることが好ましい。
タルクは含水ケイ酸マグネシウムの1種であり、例えばMn、Ti、Cr、Ni、Na及びKなどの他の微量元素が存在し、また、OH基がフッ化物で置換されている場合がある。
100%程度まで20μm未満の粒径を有するタルクを使用することが特に好ましい。その粒度分布は、通常、沈降分析によって決定され、好ましくは<20μm:100質量%、<10μm:99質量%、<5μm:85質量%、<3μm:60質量%、<2μm:43質量%であることが好ましい。このような製品は、Micro-Talc I.T.extraとして市販されている。
酸化遅延剤及び熱安定剤の具体例には、立体障害フェノール及び/又はホスファイト、ハイドロキノン、例えばジフェニルアミンのような芳香族第二級アミン、これらの群の各種置換代表物、及びそれらの混合物があり、その濃度は熱可塑性成形材料の質量に基づいて1質量%以下である。
UV安定剤は、一般に、成形材料の質量に基づいて2質量%以下の量で使用するものであるが、その具体例には、種々の置換レゾルシノール、サリシレート、ベンゾトリアゾール及びベンゾフェノンが包含される。
無機及び有機顔料及び染料、例えば、ニグロシン及びアントラキノンなどを着色剤として添加することができる。特に適切な着色剤が、例えばEP1722984B1、EP1353986B1又はDE10054859A1に記載されている。
成分Bの添加剤(「潤滑剤、流動促進剤(glidant)及び離型剤」)として、本発明に係る熱可塑性混合物は、10~40個、好ましくは16~22個の炭素原子を有する飽和又は不飽和脂肪族カルボン酸と2~40個、好ましくは2~6個の炭素原子を有する脂肪族飽和アルコール又はアミンとのエステル又はアミドを含むことができる。
このカルボン酸は、一塩基性又は二塩基性であることができる。具体的には、ペラルゴン酸、パルミチン酸、ラウリン酸、マルガリン酸、ドデカン二酸、ベヘン酸が挙げられ、特にステアリン酸、カプリン酸及びモンタン酸(30~40個の炭素原子を有する脂肪酸混合物)が好ましい。
脂肪族アルコールは、一価から四価であることができる。アルコールの例としては、n-ブタノール、n-オクタノール、ステアリルアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、及びペンタエリスリトールが挙げられ、ここではグリセロール及びペンタエリスリトールが好ましい。
脂肪族アミンは、一官能性から三官能性であることができる。それらの例としては、ステアリルアミン、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、及びジ(6-アミノヘキシル)アミンが挙げられ、エチレンジアミン及びヘキサメチレンジアミンが特に好適である。好適なエステル又はアミドは、同様に、グリセリルジステアレート、グリセリルトリステアレート、エチレンジアミンジステアレート、グリセリルモノパルミテート、グリセリルトリラウレート、グリセリルモノベヘネート及びペンタエリスリチルテトラステアレートである。
異なるエステル又はアミドの混合物、又は所望の混合比でアミドと組み合わせたエステルを使用することもまた可能である。
一塩基性又は多塩基性カルボン酸、好ましくは脂肪酸によりエステル化又はエーテル化したポリエーテルポリオール又はポリエステルポリオールも適している。適切な製品が、例えばHenkel KGaA社のLoxiol(登録商標)EP728の名称で市販されている。
アルコール及びエチレンオキシドに由来する好適なエーテルは、一般式

RO(CHCHO)

で表される。上記式中、Rは6~40個の炭素原子を有するアルキル基であり、nは1以上の整数である。特に好適なRは、BASF社のLutensol(登録商標)AT50として市販されている、nが約50である飽和C16~C18-脂肪アルコールである。
そのような添加剤(「潤滑剤、流動促進剤及び離型剤」)の更なる例には、長鎖脂肪酸(例えば、ステアリン酸又はベヘン酸)、その塩(例えば、ステアリン酸Ca又はステアリン酸Zn)又はモンタンワックス(28~32個の炭素原子の鎖長を有する直鎖飽和カルボン酸の混合物)及びモンタン酸Ca又はモンタン酸Na及び低分子量ポリエチレン又はポリプロピレンワックスがある。
成分Bの上述の添加剤(「潤滑剤、流動促進剤及び離型剤」)は、典型的には全混合物に基づいて1質量%以下の量で使用する。
成分Bの添加剤としての可塑剤の具体例には、フタル酸ジオクチル、フタル酸ジベンジル、フタル酸ブチルベンジル、炭化水素油及びN-(n-ブチル)ベンゼンスルホンアミドがある。
本発明に係る成形材料はまた、0質量%~2質量%のフッ素含有エチレンポリマーを含むことができる。これらは、55質量%~76質量%、好ましくは70質量%~76質量%のフッ素含有量を有するエチレンのポリマーである。
その例としては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン-ヘキサフルオロプロピレンコポリマー、又は共重合可能なエチレン性不飽和モノマーを少量(一般に50質量%以下)含むテトラフルオロエチレンコポリマーが挙げられる。これらは、例えば、Schildknechtの「Vinyl and Related Polymers」、Wiley-Verlag、1952年、484~494ページ、及びWallの「Fluoropolymers」(Wiley Interscience、1972年)に記載されている。
これらのフッ素含有エチレンポリマーは、成形材料中に均一に分布し、好ましくは0.05~10μm、特に0.1~5μmの範囲の粒径d50(数平均)を有する。これらの小さな粒径は、特に好ましくは、フッ素含有エチレンポリマーの水性分散液を使用し、これをポリマー溶融物へ合体することによって達成可能である。
本発明に係る熱可塑性混合物は、出発成分A-1、A-2、A-2及びBを、(二軸)スクリュー押出機、ブラベンダーミル又はバンバリーミルなどの慣用の混合装置で混合し、その後押し出しを行うことにより、それ自体既知の方法によって製造することができる。押し出し後、押し出し物を冷却し、粉砕することもできる。また、個々の成分を予備混合し、次いで残りの出発物質を個別に及び/又は同様に混合して添加することも可能である。混合温度は一般的に230℃~320℃前後である。特に、個々の成分は、例えばA-3及び/又はBを「ホットフィード」として、又は押出機の供給部に直接添加することもできる。
また、本出願においては、本発明に係る熱可塑性混合物を使用して製造した成形品及び中空体について特許請求するものである。特に特許請求するのは、本発明に係る熱可塑性混合物を使用してブロー成形法、例えば押出ブロー成形及び延伸ブロー成形によって製造した中空体である。
I.出発物質
成分A-1:
ポリブチレンテレフタレート(BASF SE社のUltradur(登録商標)B6550)
特性評価:
カルボキシル末端基含有量:34mmol/kg
粘度:160ml/g(ISO1628に従って25℃でフェノール/o-ジクロロベンゼン(1:1混合物)の0.5質量%溶液で測定したVN)
メルトボリュームレート:9.5cm/10分(ISO1133に準拠して250℃、2.16kgで測定)
成分A-2:
HDPE HTA 108 (エクソンモービル社)
特性評価:
密度:0.961g/cm(ASTM D1505に準拠)
メルトインデックス(190℃/2.16kg):0.70g/10分(ASTM D1238に準拠)
メルトマスフローレート(MFR):46g/10分(ASTM D1238に準拠)
成分A-3:
Surlyn(登録商標)1707(The Dow Chemical Company)
特性評価:
ナトリウムイオンで80%中和したエチレン-アクリル酸共重合体のアイオノマー
アクリル酸含有量15%
II.サンプル準備
70質量%のUltradur(登録商標)B6550、10質量%のSurlyn(登録商標)1707、及び20質量%のHDPE HTA108の混合物をペレット状に混合し、80℃で一晩乾燥した。この混合物を、(メーカーが強力な混合用スクリューを取り付けた)二軸スクリュー押出機(CTW100、Thermo Fischer Polylab QC)に供給した。この押出機は公称250℃で140rpmの速度で操作した。融解温度を約260℃で測定した。押出物を水浴で冷却しペレット化した。得たペレット材料をRheotens解析に供した。
III.測定手順
図1は、Goettfert社製Rheograph25/35キャピラリーレオメーターの構成を分析的に示す。図の上端に見える円筒状のハウジングは溶融物用の同軸配置した供給口を収容していて、その周りにはジャケットの形で配置された加熱手段を備えている。高さ50mmのベースプレートは、直径1.2mmのノズル(D)を備えており、そのノズルを通って溶融熱可塑性混合物が目に見えて流れる。図の中央領域に見えるのは、同じ速度で、ただし、可変の速度で、反対方向に回転する2つのローラーである。溶融ストランドの排出から2つの回転ローラーによるピックアップまでの間の距離を、長さL(この場合は100mm)の「スピンライン」と呼ぶ。溶融ストランドの伸長は、均一に供給され排出された溶融ストランドに対して両ローラーの速度を同時にかつ連続的に増加させることによって行う。この伸長に対する溶融ストランドの抵抗を、2つのローラーの取り付け部に接続したフォースバランスを使用して測定する。伸び、したがってローラーに作用する力を、溶融ストランドが裂けるまで測定する。
溶融ストランドの供給は、15s-1のせん断速度
Figure 2023538841000004
に相当する一定の押出速度で行う。体積流量
Figure 2023538841000005
と押出速度
Figure 2023538841000006
に対するせん断速度の依存性は、次の式で規定される。
Figure 2023538841000007
2つのローラーの始動速度は溶融ストランドの実際の速度
Figure 2023538841000008
に相当するように選択し、この速度は、溶融ストランドがノズルから出た後に体積増加が起こる場合には、上記の式(1)による押出速度
Figure 2023538841000009
よりも小さくてもよい。材料が、反対方向に回転するローラーでまだ引き伸ばされていない間、フォースバランス秤の信号は最初ゼロである。フォース信号は適切な分銅で較正する。
測定したフォース(力)Fは、歪み図の形式で延伸比
Figure 2023538841000010
に対してプロットすることができる。溶融ストランドの引き裂き時の最大力は溶融強度と呼ばれ、最大延伸比は溶融物の弾性又は伸展性と呼ばれる。
IV.測定結果
上述のレオメータ測定値に基づいて、様々な熱可塑性混合物についての溶融強度値を決定した。比較例1~3の組成物は、刊行物D1、D2及びD3に開示された組成物に基づいている(本書冒頭部で引用した先行技術を参照)。一方に、実施例1~4は、本発明に係る熱可塑性混合物を含む。
Figure 2023538841000011
先行技術に由来する比較例の溶融剛性値は最大14までの値を示すが、本発明の熱可塑性混合物はほぼ20からほぼ30の値を示す。測定手順(要点III)は特に熱可塑性混合物の伸びと流動特性を対象としているため、その熱可塑性混合物の特性は成形プロセス、例えばブロー成形による加工にも反映されると考えられる。本発明の熱可塑性混合物は、加工中の溶融ストランドの望ましくない急速な引き裂き(tearing)(「熱可塑性混合物の流れ/滴り落ち」)の発生を効果的に低減する。

Claims (12)

  1. A)下記の成分A-1、A-2及びA-3からなる熱可塑性ブレンド30質量%~100質量%:
    A-1)ポリエステル55質量%~75質量%、
    A-2)HD又はLDポリエチレン5質量%~25質量%、
    A-3)下記の成分3-1、3-2、及び3-3の少なくとも1種のコポリマーから構成されるアイオノマー10質量%~25質量%:
    3-1)エチレン30質量%~99質量%、
    3-2)1-オクテン、1-ブテン及びプロピレンからなる群から選ばれる1種以上の化合物を0質量%~60質量%、及び、
    3-3)カルボン酸、カルボン酸無水物及びカルボン酸エステルからなる群から選択される1種以上の官能性モノマー0.01質量%~50質量%(但し、カルボン酸の割合は30質量%~100質量%であり、カルボン酸無水物及び/又はカルボン酸エステルの割合が補足的に0質量%~70質量%であり、カルボン酸のカルボキシル基の水素原子が、カルボキシル基の総数の少なくとも20%(「モル%」)の割合で、ナトリウム、カリウム及び亜鉛からなる群から選択される金属によって置換されている)
    なお、成分3-1、3-2及び3-3の割合の合計は100質量%であり、
    成分A-1、A-2及びA-3の割合の合計は100質量%であり、
    B)更なる添加剤0~70質量%、
    ここで、成分A)及びB)の割合の合計は100質量%である、
    を含むことを特徴とする熱可塑性混合物。
  2. A-3の成分3-3において、前記カルボン酸のカルボキシル基の水素原子が、カルボキシル基の総数の少なくとも50%(「モル%」)の割合で、ナトリウム、カリウム及び亜鉛からなる群から選択される金属によって置換されている、請求項1に記載の熱可塑性混合物。
  3. A-3の成分3-3中の、前記金属が、ナトリウム、カリウム、又は、その両者の任意の比率の混合物である、請求項1又は2に記載の熱可塑性混合物。
  4. 成分A-1の割合が60質量%~70質量%であり、成分A-3の割合が10質量%~20質量%である、請求項1~3のいずれか一項に記載の熱可塑性混合物。
  5. 成分Aのカルボキシル末端基含有量が、10~50ミリモル/kgポリエステルである、請求項1~4のいずれか一項に記載の熱可塑性混合物。
  6. A-3の成分3-3の官能性モノマーが、エチレン性不飽和モノカルボン酸、ジカルボン酸及びこれらの酸の官能性誘導体からなる群から選択される、請求項1~5のいずれか一項に記載の熱可塑性混合物。
  7. A-3の成分3-3の官能性モノマーが、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、無水マレイン酸、それぞれ、アルコール部分に1~18個の炭素原子を有する、アクリル酸エステル及びメタクリル酸エステルからなる群から選択される、請求項1~6のいずれか一項に記載の熱可塑性混合物。
  8. 成分A-3が、
    3-1)エチレン50質量%~99質量%、
    3-2)1-オクテン、1-ブテン及びプロピレンからなる群から選ばれる1種以上の化合物0質量%~50質量%、及び、
    3-3)カルボン酸、カルボン酸無水物及びカルボン酸エステルからなる群から選択される1種以上の官能性モノマー0.05質量%~50質量%
    で構成される、請求項1~7のいずれか一項に記載の熱可塑性混合物。
  9. 成分A-3が、
    3-1)エチレン50質量%~90質量%、
    3-2)1-オクテン、1-ブテン及びプロピレンからなる群から選ばれる1種以上の化合物を0質量%~50質量%、及び、
    3-3)カルボン酸、カルボン酸無水物及びカルボン酸エステルからなる群から選択される1種以上の官能性モノマー2質量%~50質量%
    で構成される、請求項1~7のいずれか一項に記載の熱可塑性混合物。
  10. 請求項1~9のいずれか一項に記載の熱可塑性混合物を使用して製造した成形品。
  11. 請求項1~9のいずれか一項に記載の熱可塑性混合物を使用して製造した中空体。
  12. 請求項1~9のいずれか一項に記載の熱可塑性混合物を用いてブロー成形法により製造した中空体。
JP2023508545A 2020-08-07 2021-08-05 熱可塑性混合物 Pending JP2023538841A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
EP20190021.4 2020-08-07
EP20190021 2020-08-07
PCT/EP2021/071929 WO2022029260A1 (de) 2020-08-07 2021-08-05 Thermoplastische mischungen

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2023538841A true JP2023538841A (ja) 2023-09-12

Family

ID=71995837

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2023508545A Pending JP2023538841A (ja) 2020-08-07 2021-08-05 熱可塑性混合物

Country Status (7)

Country Link
US (1) US20230303824A1 (ja)
EP (1) EP4192912A1 (ja)
JP (1) JP2023538841A (ja)
KR (1) KR20230048628A (ja)
CN (1) CN116096815A (ja)
BR (1) BR112023002204A2 (ja)
WO (1) WO2022029260A1 (ja)

Family Cites Families (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3651014A (en) 1969-07-18 1972-03-21 Du Pont Segmented thermoplastic copolyester elastomers
DE2842005A1 (de) 1978-09-27 1980-04-10 Bayer Ag Polycarbonate mit alkylphenyl-endgruppen, ihre herstellung und ihre verwendung
DE3334782A1 (de) 1983-04-19 1984-10-25 Bayer Ag, 5090 Leverkusen Verfahren zur herstellung von polydiorganosiloxanen mit hydroxyaryloxy-endgruppen
DE3506472A1 (de) 1985-02-23 1986-08-28 Bayer Ag, 5090 Leverkusen Neue polydiorganosiloxan-polycarbonat-blockcopolymere
DE3524234A1 (de) 1985-07-06 1987-01-08 Bayer Ag Neue pfropfpolymerisate und deren abmischungen mit polyamiden
DE3836176A1 (de) 1988-10-24 1990-05-03 Bayer Ag Polymermischungen
WO1990014391A1 (en) 1989-05-15 1990-11-29 Eastman Kodak Company Reinforced polyester molding compositions
JP2521820B2 (ja) 1989-09-21 1996-08-07 三井・デュポンポリケミカル株式会社 アイオノマ―組成物
US5272236A (en) 1991-10-15 1993-12-21 The Dow Chemical Company Elastic substantially linear olefin polymers
US5310787A (en) * 1991-06-04 1994-05-10 Du Pont-Mitsui Polychemicals Co., Ltd. Polyester packaging material
DE4401055A1 (de) 1994-01-15 1995-07-20 Basf Ag Verfahren zur Herstellung von thermoplastischen Polyestern mit niedrigem Carboxylendgruppengehalt
US5521258A (en) 1994-11-14 1996-05-28 General Electric Company Autoclave resistant blends of poly(ester-carbonate) and polyetherimide resins
DE19606198A1 (de) 1996-02-21 1997-08-28 Basf Ag Verfahren zur Herstellung von Oxazingruppen enthaltenden Polymeren
DE10054859A1 (de) 2000-11-06 2002-05-08 Basf Ag Verfahren zum Verbinden von Formteilen
WO2002038664A2 (en) 2000-11-13 2002-05-16 E.I. Du Pont De Nemours And Company Colored thermoplastic resin compositions for laser welding, anthraquinone colorants therefor and molded product therefrom
WO2002061013A1 (en) * 2001-02-01 2002-08-08 E.I. Dupont De Nemours And Company Composition suitable for seals and seals made therefrom
US20060281846A1 (en) 2004-03-04 2006-12-14 Degussa Ag Laser-weldable which are transparently, translucently, or opaquely dyed by means of colorants

Also Published As

Publication number Publication date
WO2022029260A1 (de) 2022-02-10
CN116096815A (zh) 2023-05-09
US20230303824A1 (en) 2023-09-28
BR112023002204A2 (pt) 2023-03-14
EP4192912A1 (de) 2023-06-14
KR20230048628A (ko) 2023-04-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA2554037C (en) Fluid polyester moulding masses
US6894112B1 (en) Thermally stable polyester molding materials
US9815980B2 (en) Polyester molding compounds with low TOC emission
US6784233B1 (en) Polyester/polycarbonate blends
US20090062412A1 (en) Polymer blends composed of polyesters and of linear, oligomeric polycarbonates
JP2018162471A (ja) 異形材押出および/または管押出のためのポリエステル
JP5716274B2 (ja) 樹脂組成物並びにこれを成形してなるフィルム、プレート及び射出成形品
JP2023538841A (ja) 熱可塑性混合物
CN107033553B (zh) 含有羧酸盐的激光透明聚酯
JP6516753B2 (ja) 難燃性ポリエステル
US11401412B2 (en) Polyester for profile extrusion and/or pipe extrusion
JP6482755B2 (ja) 熱可塑性樹脂組成物の製造方法
JP6483193B2 (ja) 熱可塑性樹脂組成物の製造方法
US8440761B2 (en) Lighting elements composed of polyesters
WO2023088806A1 (de) Thermoplastische mischungen
JP2015520280A (ja) ポリアクリロニトリルホモポリマーを含有する難燃性ポリエステル
JP6483229B2 (ja) 熱可塑性樹脂組成物の製造方法
JP6386652B2 (ja) 熱可塑性樹脂組成物の製造方法
JP6483230B2 (ja) 熱可塑性樹脂組成物の製造方法
JP6483228B2 (ja) 熱可塑性樹脂組成物の製造方法
JP2005537375A (ja) 熱可塑性ポリエステル成形材料
US20130338272A1 (en) Flame-retardant polyesters with polyacrylonitriles
JP2024042437A (ja) 樹脂組成物、ペレット、および、成形品
EP4271755A1 (en) Heat resistant aromatic polycarbonate - polyester composition

Legal Events

Date Code Title Description
RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20231113