JP2023537049A - ミトキサントロン塩酸塩リポソームとペグアスパラガーゼの使用 - Google Patents

ミトキサントロン塩酸塩リポソームとペグアスパラガーゼの使用 Download PDF

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Abstract

本発明は、NK/T細胞リンパ腫(NKTCL)を治療するための医薬の製造におけるミトキサントロン塩酸塩リポソームとペグアスパラギナーゼの使用を提供する。前記NKTCLには、初回治療、再発、難治の節外性NKTCLが含まれる。好ましくは、前記初回治療、再発、難治の節外性NKTCLは、初回治療、再発、難治の節外性鼻型NK/T細胞リンパ腫である。上記に加えて、NKTCLを治療するための他の第一選択、第二選択薬をさらに使用することもできる。本発明は、さらに、治療有効量のミトキサントロン塩酸塩リポソームとペグアスパラギナーゼを患者に投与する、NKTCLの治療方法を提供する。前記ミトキサントロンリポソームは、NKTCLに対するペグアスパラギナーゼの効果をさらに改善し、かつ毒副作用が少なく、疾患寛解率を高め、特に疾患の完全寛解率(CR率)と部分寛解率(PR率)を高め、かつ疾患の進行をコントロールでき、副作用のリスクを総合的に評価すると、リスクよりも利益が大きいと予想される。

Description

本発明は抗腫瘍分野に属し、特にNK/T細胞リンパ腫(NKTCL)の治療薬の製造におけるミトキサントロン塩酸塩リポソームとペグアスパラギナーゼの使用に関する。
NKTCL(NK/T細胞リンパ腫、NK/T-cell Lymphoma)は、臨床で鼻型(extranodal NK/T-cell lymphoma nasal type)と非鼻型に分けられ、鼻型は稀なタイプの侵襲性非ホジキンリンパ腫である。この病気の発病率は低く、中国のリンパ腫の中で約11%~14%を占めている(非特許文献1)。NKTCLの発生率には地域差があるが、その疾患の特徴は西洋諸国と東アジアなどの流行地域で似ている。上気道、消化管で発生することが多く、約80%は鼻腔で発生するが、ワルダイエル咽頭輪、鼻咽頭などのような鼻腔外の器官で発生することもあり、皮膚、消化管、睾丸などにも稀に見られる。約67%~80%の患者は早期(I期/II期)に分けられるが、この病気は侵襲性が強く、予後が悪く、患者の5年間の全生存率(Over Survival、OS)は約32%であり;OS中央値は8ヶ月であり、早期NKTCLの5年間OSは25%~86%である。腫瘍の発症は、EBウイルス(Epstein-Barr Virus、EBV)感染と密接に関連しており、血漿EBV-DNA定量検査は、腫瘍の負荷、進行及び予後を反映することができる。患者生存率の大きな違いは、主に疾患の異質性、異なる治療策略の選択によるものである。
多くのNKTCLは多剤耐性遺伝子のmRNAとその発現産物であるP-糖タンパク質(P-glycoprotein、PgP)を発現し、多剤耐性(Multi-Drug Resistance、MDR)を産生するため、アントラセン環系薬物を主とするCHOPまたはCHOP様化学療法方案が有効率が低く、完全寛解(Complete Response、CR)率が25%~50%であり、5年間OSが0%~34%である(非特許文献2)。そのため、ミトキサントロンがNKTCLの治療に応用できることが報告されておらず、ミトキサントロンの深刻な副作用(骨髄抑制、用量制限毒心臓毒性、胃腸毒性、無力など)はその臨床使用を制限している。
リポソームは新しい医薬担体形式の一つである。ある研究者はミトキサントロンリポソーム製剤について研究を行った。例えば、2006年12月29日に出願された中国特許出願200610102339.8と2007年12月29日に出願されたPCT出願WO2008/080367A1は、ミトキサントロンリポソームを開示しており、その開示内容はここで全文を参照として取り込まれる。研究によると、リポソーム製剤は、ミトキサントロン遊離体に対して、毒性がより低く、より低用量でより良い抗腫瘍効果を得ることができる。
L-アスパラギナーゼ(L-Asparaginase、L-ASP)、ゲムシタビンなどのような多剤耐性の影響を受けない抗腫瘍薬は、NKTCLへの応用が増えており、CR率やOSのいずれにおいても、無増悪生存期間(Progression-Free Survival、PFS)は、CHOPまたはCHOP様化学療法方案よりも優れた治療効果が示され、患者の予後が有意的に改善される。特にL-ASPは、血清中のアスパラギンを加水分解し、腫瘍細胞のDNA、RNAおよびタンパク質の合成を抑制し、抗腫瘍作用を発揮している。L-ASPを含む化学療法は、新規に診断された早期患者にも、進行、再発/難治の患者にも、有効である。NKTCLにおけるL-ASPの治療効果は、アントラセン環系薬物よりも明らかに向上し、NKTCLにおける化学療法の地位を、明らかに向上させた。早期NKTCLに対して、放射線療法+化学療法は、単純な放射線療法より治療効果が向上し、最初の放射線療法後の化学療法、或いは放射線療法と化学療法の同時併用は、治療効果が単独の化学療法より優れ、5年間のOSは45%~100%であった。中国の二つのセンターからの研究報告によれば、LOP方案(L-ASP+ビンクリスチン+デキサメタゾン)とCHOP方案を比較して早期(II期)NKTCL患者を治療する場合、LOP群の治療効果はCHOP組より明らかに優れている。両群のCR率はそれぞれ68.8%、50%であり、3年間のOSはそれぞれ87.5%、62.5%であり、PFSはそれぞれ79.2%、50%であった(非特許文献3)。
2010年から、NCCNガイドラインもL-ASPを基礎とした併用化学療法をNKTCL治療の第一選択方案として推奨している。L-ASPを基礎とする化学療法方案は、患者の臨床治療効果と長期生存状況を明らかに改善しているが、L-ASPは大腸菌由来の異源性タンパク質であり、生体を刺激して抗体を産生し、アレルギー反応を起こすことがあり、深刻な場合には生命に危害を及ぼし、L-ASPの治療効果と患者の長期無病生存期間を低下させる。
L-ASPの有効性と安全性を高めるために、大腸菌由来のL-ASPをポリエチレングリコールとリン脂質の二重層に結合させ、ペグアスパラガーゼ(リポソームアスパラガーゼ、PEG-ASP)とすることで、半減期を延長し、免疫原性が低く、アレルギー反応が著しく減少し、特に速発性アレルギー反応が少なくなり、その他の副作用はL-ASPと類似している。2013年からはL-ASPの代わりにPEG-ASPを推奨している。
中国の学者は、ペグアスパラガーゼ、ゲムシタビンとオキサリプラチンの併用サンドイッチ治療を用いて、新規診断されたNKTCL患者を治療し、少なくとも2サイクル(6週間)後に、完全寛解(CR)率が23.68%にしかなく、部分寛解(PR)率が63.16%、客観的奏効率(ORR)は86.84%であった。治療が終わった後、ORRは、92.1%(CR率が86.84%、PR率が5.26%)になり、3年間のOS、PFSは、それぞれ72.6%、57.8%であり、1級/2級血液学的毒性はよく見られる(非特許文献4と5)。そのため、依然としてペグアスパラガーゼの併用化学療法方案を改善する必要がある。
Li YX,et al. Radiotherapy alone with curative intent in patients with stage I extranodal nasal-type NK/T-cell lymphoma. Int J Radiat Oncol Biol Phys. 2012 Apr 1;82(5):1809-1815. Isobe K, Uno T,Tamaru J,et al.Extranodal natural killer/T - cell lymphoma, nasal type: The significance of radiotherapeutic parameters. Cancer, 2006, 106: 609-615. Hamaguchi M, et al.Phase II study of SMILE chemotherapy for newly diagnosed stage IV,relapsed, or refractory extranodal natural killer (NK)/T-cell lymphoma, nasal type: the NK-Cell Tumor Study Group study. J Clin Oncol. 2011 Nov 20;29(33):4410-4416. Jing XM, et al. Efficacy and tolerance of gemcitabine and oxaliplatin with sandwiched radio-therapy in the treatment of newly-diagnosed extra nodal nature (NK)/Tcell lymphoma. LeukRes. 2016, 47:26-31. Wang JH, et al, Analysis of the efficacy and safety of a combined gemcitabine, oxaliplatin and pegaspargase regimen for NK/T-cell lymphoma. Oncotarget. 2016 Jun 7;7(23):35412-35422.
しかし、NKTCLの発病率が低いため、この病気の治療については大型のランダムな対照研究が不足しており、現在の治療根拠の大部分は、レトロスペクティブスタディあるいは小さいサンプルの早期(I期/II期)治験に由来し、まだ十分な根拠に基づく医療の根拠のある治療推薦にならない。そのため、臨床データを参照にして、ペグアスパラガーゼの併用化学療法方案を改善することは難しい。
特に明記されていない限り、本発明における「初回治療」、「再発」、「難治」、「アスパラギナーゼ/ペグアスパラギナーゼを含む化学療法方案」は、以下の定義を使用する。
「初回治療」とは、初めて診断され、まだ治療が行われていないと定義される。
「再発」とは、アスパラギナーゼ/ペグアスパラギナーゼを含む化学療法方案による治療が完全寛解(CR)に達した後、原発部位または他の部位に新しい病巣が出現すると定義される。
「難治」とは、アスパラギナーゼ/ペグアスパラギナーゼを含む化学療法方案を用いて2サイクル後の治療効果を疾患進行(PD)と評価するか、4サイクル後の治療効果評価が部分寛解(PR)に達していないか、または6サイクル後の治療効果評価が完全寛解(CR)に達していないかのいずれかであると定義される。
「アスパラギナーゼ/ペグアスパラギナーゼを含む化学療法方案」とは、背景技術で記載されたように、SMILE方案、GEMOX方案、AspaMet-Dex方案、LOP方案など、アスパラギナーゼまたはペグアスパラギナーゼの併用化学療法方案を指す。
本発明は、NKTCL治療薬の製造におけるミトキサントロンリポソームとペグアスパラギナーゼの使用を提供する。
また、本発明は、ペグアスパラギナーゼによるNKTCLの治療効果を改善する医薬の製造におけるミトキサントロンリポソームの使用を提供する。
さらに、本発明は、ミトキサントロンリポソームとペグアスパラギナーゼを含むことを特徴とするNKTCLを治療する医薬を提供する。
好ましくは、本発明に係るミトキサントロンリポソームは、ミトキサントロン塩酸塩リポソームである。
本発明に係るNKTCLには、初回治療、再発、難治の節外性NKTCLが含まれる。好ましくは、前記初回治療、再発、難治のNKTCLは、初回治療、再発、難治の節外性鼻型NK/T細胞リンパ腫である。
前記医薬には、NKTCLを治療するための他の第一選択、第二選択の医薬をさらに含むことができ、前記医薬とは、中国または他の国や地域(例えば、米国、EU、日本、韓国など)の医薬管理部門がNKTCL治療に使用することを承認した第一選択、第二選択の医薬である。
好ましくは、前記医薬は、注射剤形であり、液体注射剤、注射用粉末剤、注射用錠剤などを含む。ミトキサントロンリポソームとペグアスパラギナーゼは同一製剤中に存在してもよいし、別々に製剤化されてもよい。前記ミトキサントロン塩酸塩リポソームが液体注射剤である場合、ミトキサントロンとしては、活性成分を0.5~5mg/ml、好ましくは1~2mg/ml、さらに好ましくは1mg/mlで含む。ペグアスパラギナーゼが注射液である場合、アスパラギナーゼを1000~5000IU/5mlで含み、好ましくはアスパラギナーゼを3750IU/5mlで含む。
本発明は、NKTCL患者に治療有効量のミトキサントロン塩酸塩リポソームとペグアスパラギナーゼを投与することを特徴とするNKTCLを治療する方法を提供する。前記投与は、注射投与であることが好ましい。
本発明は、さらに、NKTCL患者にペグアスパラギナーゼを投与した上で、治療有効量のミトキサントロン塩酸塩リポソームをさらに併用することを特徴とするペグアスパラギナーゼのNKTCLに対する治療効果を改善する方法を提供する。
好ましくは、前記ミトキサントロン塩酸塩リポソームの治療有効量は、ミトキサントロンとして、8~30mg/m2であり、より好ましくは12~24mg/m2である。具体的には、例えば、12mg/m2、14mg/m2、16mg/m2、18mg/m2、20mg/m2、24mg/m2である。好ましくは、ミトキサントロン塩酸塩リポソームの投与方式は、静脈投与である。好ましくは、投与サイクルは、3週間ごとに一回投与するとなる。また、最大6サイクル以下である。好ましくは、静脈投与ごとに、前記リポソーム製剤の点滴投与時間は、30分間~120分間、好ましくは60分間~120分間、さらに好ましくは90±15分間である。
ペグアスパラギナーゼの用量は、アスパラギナーゼとして、2000~2500IU/m2であり、好ましくは筋肉内注射投与であり、ミトキサントロンリポソームの投与前、中、後の任意の時期に投与することができる。投与サイクルは、ミトキサントロン塩酸塩リポソームと同じである。
本発明は、さらに、ミトキサントロン塩酸塩リポソームとペグアスパラギナーゼを含むNKTCLを治療する組成物であって、NKTCL患者に治療有効量のミトキサントロン塩酸塩リポソームを投与し、ミトキサントロンリポソーム投与前、中、後の任意の時期に2000~2500IU/m2のペグアスパラギナーゼを投与することを特徴とするNKTCLを治療する組成物を提供する。
本発明は、さらに、ペグアスパラギナーゼによるNKTCLの治療効果を改善する医薬であって、ミトキサントロン塩酸塩リポソームを含み、前記ミトキサントロンリポソームが、ペグアスパラギナーゼ投与前、中、後の任意の時期に投与され、用量が8~30mg/m2であり、3週間ごとに一回投与することを特徴とする、医薬を提供する。
本発明に係るミトキサントロン塩酸塩リポソームの用量は、いずれも、ミトキサントロンとしてのものである。
本発明に係るミトキサントロン塩酸塩リポソームは、本分野での一般的な方法で製造することができ、WO2008/080367A1に開示されている方法で製造されるように、従来技術で開示されているいずれの方法で製造されたミトキサントロン塩酸塩リポソームであってもよく、この特許の開示内容は、ここで参照として全文が取り込まれる。
いくつかの実施例では、本発明に係るミトキサントロン塩酸塩リポソームは、粒子径が約30~80nmであり、1)リポソーム内の多価対イオンと溶解しにくい沈殿物を形成する活性成分であるミトキサントロンと、2)リポソームの相転移温度を体温よりも高くするように、相転移温度(Tm)が体温よりも高いリン脂質を含むリン脂質二重層と、を含む。前記Tmが体温より高いリン脂質は、ホスファチジルコリン、水素化大豆レシチン、水素化卵黄レシチン、ジパルミトイルレシチンまたジステアロイルレシチン、あるいはこれらの任意の組み合わせであり、前記粒径は、約35~75nm、好ましくは40~70nm、さらに好ましくは40~60nm、特に好ましくは60nmである。前記リン脂質二重層は、水素化大豆レシチン、コレステロールとポリエチレングリコール2000修飾ジステアロイルホスファチジルエタノールアミンを質量比で3:1:1を含み、前記粒径は約60nmであり、前記対イオンは硫酸イオンである。あるいは、前記リポソームのリン脂質二重層は水素化大豆レシチン、コレステロールとポリエチレングリコール2000修飾ジステアロイルホスファチジルエタノールアミンを質量比で3:1:1を含み、前記粒径は約40~60nmであり、前記対イオンは硫酸イオンであり、さらにリポソーム中の水素化大豆レシチン:コレステロール:ポリエチレングリコール2000修飾ジステアロイルホスファチジルエタノールアミン:ミトキサントロンの重量比が9.58:3.19:3.19:1である。
いくつかの実施例では、本発明に係るミトキサントロン塩酸塩リポソームの製造方法は、以下の通りである。HSPC(水素化大豆レシチン)、Chol(コレステロール)、DSPE-PEG2000(ポリエチレングリコール2000修飾ジステアロイルホスファチジルエタノールアミン)を(3:1:1)の質量比で計量し、95%エタノールに溶解して透明溶液(即ち、リン脂質のエタノール溶液)を得る。リン脂質のエタノール溶液と300mMの硫酸アンモニウム溶液を混合し、60~65℃でl時間振盪水和し、不均一なマルチコンパートメントリポソームを得る。その後、マイクロジェット装置を用いてリポソームの粒度を下げる。得られたサンプルを濃度0.9%のNaCl溶液で200倍に希釈した後、NanoZSで検出したところ、粒子の平均粒度は約60nmであり、メインピークは40~60nmの間に集中する。その後、限外ろ過装置を用いて空白リポソーム外相の硫酸アンモニウムを取り除き、外相を290mMショ糖と10mMグリシンに置換して膜貫通硫酸アンモニウム勾配を形成する。脂質医薬比16:1の割合で、空白リポソームにミトキサントロン塩酸塩溶液(10mg/mL)を加え、60~65℃で医薬担持を行う。約l時間インキュベートした後、ゲル濾過クロマトグラフィーを用いることで、封入効率が約100%であることが証明できる。この処方で得られた製品は、PLM 60と名付けられる。PLM60中のHSPC:Chol:DSPE-PEG2000:ミトキサントロンの重量比は、9.58:3.19:3.19:1であり、ショ糖グリシン溶液の浸透圧は、生理値に近い。
有益な効果
NKTCL患者にミトキサントロン塩酸塩リポソームとペグアスパラギナーゼを併用することにより、ペグアスパラギナーゼのNKTCL初回治療患者、再発または難治患者に対する治療効果を改善し、疾患寛解率を高め、かつ安全的に耐容であり、毒副作用が小さく、特に疾患の完全寛解率(CR率)と部分寛解率(PR率)を高め、疾患の進行を制御することができる。
以下の実施例は本発明の具体的な説明であり、本発明の範囲を制限するものではない。
実施例1 ミトキサントロン塩酸塩リポソーム注射液による初回治療と再発/難治性NKTCL治療の臨床研究
本研究は、シングルアーム、オープンラベル、マルチセンターのI/II期臨床研究であり、初回治療または再発/難治の節外性鼻型NK/T細胞リンパ腫の被験者に組み込み、異なる用量のミトキサントロン塩酸塩リポソーム注射液と固定用量のペグアスパラギナーゼ注射液を投与し、併用案の安全耐容性を探求し、併用案中のミトキサントロン塩酸塩注射液の最適用量を確定し、同時に治療効果を評価し、薬物動態学的特徴を観察することを目的としていた。
研究は用量の増加段階と用量の拡大段階に分けられた。
一、試験設計
1.用量の増加段階
(1)試験設計
研究には、スクリーニング期間、治療期間とフォローアップ期間が含まれた。
インフォームドコンセントに署名し、スクリーニング期間内にすべてのベースライン検査を完了した後、スクリーニングに合格した被験者は治療期間に入り、ミトキサントロン塩酸塩リポソーム注射液とペグアスパラギナーゼ注射液を併用して治療を行った。ミトキサントロン塩酸塩リポソーム注射液の用量は低用量群から高用量群に徐々に増加し、被験者の用量は本研究に入ったときに使用中または使用直前の医薬用量であった。投与方案は、3週間当たり1回であり、治療期間の1サイクル目は、DLT(用量制限毒性)の観察期間であった。3週間の治療と観察を終えた被験者は、再発/進行、死亡、被験者またはその法定代理人の研究終了要求、他の治療手段の適用、全研究終了(先に発生した者を基準とする)まで、最大6サイクル以下の期間で投与を続けることができる。治療期間は、2サイクル(6週間)ごとに治療効果の評価を一回行う。すべての被験者は、方案の規定に従って投与前後の異なる時点でPK(薬物動態)血液サンプルを採取し、研究の過程で関連検査を完備して安全性と耐容性を観察する必要がある。最終投与後の4週間で治療終了の訪問を行う。治療が終了した後、フォローアップ期間に入り、少なくとも1回の投与が完了した被験者に対しては8週間当たり1回、進行のない生存期間(PFS)のフォローアップを行い、すでに疾患の進行が見られ、その他の新たな治療を開始した被験者に対しては、8週間当たり1回、5年間の全生存(OS)率のフォローアップを行う。
(2)用量増加方案
ミトキサントロンリポソーム:12mg/m2を初期用量(ミトキサントロンとして)として、12mg/m2、16mg/m2、20mg/m2、24mg/m2という合計4つの用量群を設置した。
DLTが発生した被験者は研究者が臨床診療規範に基づいて処理し、投与を2週間以内に遅延させたり、原用量を維持したり、1用量レベルを下げたりして次のサイクルの投与を継続することができる。同じ被験者に対して用量を増やしてはいけない。
ペグアスパラギナーゼ注射液:ペグアスパラギナーゼリポソーム(PEG-ASP)であり、用量は2000IU/m2で、筋肉内注射投与であり、ミトキサントロン塩酸塩リポソームの投与前、中、後の任意の時期に投与することができる。
(3)DLT観察期間終了後の延長投与
DLTが発生した被験者は研究者が臨床診療規範に基づいて処理し、投与を2週間以内に遅延させたり、原用量を維持したり、1用量レベルを下げたりして次のサイクルの投与を継続することができる。同じ被験者に対して用量を増やしてはいけない。
ミトキサントロン塩酸塩リポソーム注射液のMTD(最大耐容用量)が検出された場合、RP2DとしてMTDを選択する(II期推奨用量)。ミトキサントロン塩酸塩リポソーム注射液のMTDが検出されなかった場合、用量の拡大段階におけるDLT観察期の研究結果に基づいて、研究者と申請者が共同で協議してRP2Dを確定する。そして、用量拡大段階でRP2D用量を選択して拡大する。
2.用量の拡大段階
RP2Dレベルで2つの群に分けて拡大研究を行った。第一群は、初回治療の節外性鼻型NK/T細胞リンパ腫の被験者を受け入れ、第二群は再発/難治の節外性鼻型NK/T細胞リンパ腫の被験者を受け入れた。両群ともミトキサントロン塩酸塩リポソーム注射液とペグアスパラギナーゼ注射液を併用して治療を行い、各群は10例~40例の有効症例を拡大し、併用案の有効性と安全耐容性を模索した。
研究には、スクリーニング期間、治療期間とフォローアップ期間が含まれる。
インフォームドコンセントに署名し、スクリーニング期間内にすべてのベースライン検査を完了した後、スクリーニングに合格した被験者は治療期間に入る。投与方案は、3週間当たり1回であり、再発/進行、死亡、被験者またはその法定代理人の研究終了要求、他の治療手段の適用、全研究終了(先に発生した者を基準とする)まで、最大6サイクル以下の期間で投与を続けることができる。治療期間は、2サイクル(6週間)ごとに治療効果の評価を一回行う。
すべての被験者は、方案の規定に従って投与前後の異なる時点でPK(薬物動態)血液サンプルを採取し、研究の過程で関連検査を完備して安全性と耐容性を観察する必要がある。最終投与後の4週間で治療終了の訪問を行う。治療が終了した後、フォローアップ期間に入り、少なくとも1回の投与が完了した被験者に対しては8週間当たり1回、進行のない生存期間(PFS)のフォローアップを行い、すでに疾患の進行が見られ、その他の新たな治療を開始した被験者に対しては、8週間当たり1回、5年間の全生存(OS)率のフォローアップを行う。
3.研究終了時間
用量の増加段階:RP2Dを確定した後、研究は終了した。
用量の拡大段階:CR率(完全寛解率)、PR率(部分寛解率)、ORR率(客観的奏効率)、DCR率(疾患コントロール率)、治療期間および安全フォローアップ期間中の不良事件発生率、バイタルサイン、体格検査、実験室検査異常などが観察された後、研究は終了した。
二、試験者群
(一)入選基準
以下のすべての基準を満たす被験者が本研究に入選することができる。
1.被験者は十分に理解し、自発的に本研究に参加し、インフォームドコンセントに署名する。
2.年齢は18~75歳(上下限を含む)である。
3.初回治療または再発/難治の組織病理学的診断が確定した節外性鼻型NK/T細胞リンパ腫(NKTCL)である。
再発とは、アスパラギナーゼ/ペグアスパラギナーゼを含む化学療法方案による治療が完全寛解(CR)に達した後、原発部位または他の部位に新しい病巣が出現すると定義される。
難治とは、アスパラギナーゼ/ペグアスパラギナーゼを含む化学療法方案を用いて2サイクル後の治療効果を疾患進行(PD)と評価するか、4サイクル後の治療効果評価が部分寛解(PR)に達していないか、または6サイクル後の治療効果評価が完全寛解(CR)に達していないかのいずれかであると定義される。
4.ECOG(アメリカ東部腫瘍協力グループ)スコア0~1点である。
5.2014年版のLugano分期基準によると、少なくとも一つの評価可能な病巣がある。
6.臓器の機能レベルは以下の要求を満たさなければならない。
(1)骨髄:好中球絶対数(ANC)≧1.5×109/L、ヘモグロビン≧80g/L(14日間無輸血)、血小板≧75×109/L;
(2)肝臓:アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(AST)、アラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT)≦3倍正常値上限(ULN)、総ビリルビン(TBIL)≦1.5×ULN(肝臓侵害がある場合は、AST、ALT≦5×ULNが許容される);
(3)腎臓:クレアチニン≦1.5×ULN;
(4)凝血機能:国際標準化比(INR)と活性化部分トロンボプラスチン時間(APTT)≦1.5×ULN。
(二)除外基準
以下のいずれかの基準を満たす被験者は、本研究に入選してはならない。
1.NKTCLは以下のいずれかの状況になる。
(1)リンパ腫骨髄浸潤が白血病診断基準(リンパ腫細胞≧20%);
(2)リンパ腫中枢の侵犯;
(3)血球貪食症候群。
2.ミトキサントロン塩酸塩注射液及び/又はアスパラギナーゼ/ペグアスパラガーゼアレルギー歴と使用禁忌。
3.最近の抗腫瘍治療はミトキサントロン塩酸塩リポソーム注射液の初回投与間隔から4週間以内であり、抗腫瘍治療には化学療法、免疫療法、標的治療、内分泌療法、放射線療法(疼痛寛解の局所放射線療法間隔<2週間)が含まれる。
4.生存期間は3ヶ月未満と予想される。
5.心機能は以下のいずれかの状況になる。
(1)心臓の機能が損なわれ、または顕著な心臓疾患:スクリーニング前の6ヶ月以内に心筋梗塞、充血性心不全、症状があり医薬治療が必要な心臓病、例えば不安定狭心症、不整脈、未コントロールの重度高血圧、6ヶ月以内にウイルス性心筋炎または持続的に存在する心筋症の病歴が発生したことがある;
(2)心機能レベルIII~レベルIV;
(3)心エコー図左心室出血分率<50%;
(4)ペースメーカーを装着していない場合、12誘導心電図でII度/III度房室ブロック、長QT症候群またはQTc>480msが出現する。
6.感染症スクリーニング:B型肝炎表面抗原陽性かつHBV-DNAタイターが研究センターの上限を超え、C型ウイルス性肝炎抗体陽性かつHCV-RNAタイターが研究センターの上限を超え、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)抗体の初回スクリーニング陽性である。
7.スクリーニング前の4週間以内に急性症状性膵炎または慢性膵炎を患う。
8.実体臓器移植後、スクリーニング前の6ヶ月以内に自己造血幹細胞移植を受けたか、スクリーニング前に異種造血幹細胞移植を受けた。
9.第二原発性腫瘍がある者(治癒し、かつ5年以内に再発しなかった非メラノーマ原位置皮膚癌、原位置子宮頸がんを除く)。
10.スクリーニング前の4週間以内に外科的大手術を行ったことがあるか、研究期間中に大手術を行う予定である。
11.スクリーニング前の4週間以内に深刻な感染にかかったことがあり、研究者は化学療法に適していないと判断した。
12.スクリーニング時にコントロールが悪い糖尿病がある。
13.スクリーニング前の3ヶ月以内に活動性出血の病歴がある。
14.薬物(非医療目的で麻酔薬または向精神薬を使用する)乱用歴または薬物(鎮静催眠薬、鎮痛薬、麻酔薬、興奮薬および擬似精神病性医薬など)依存歴のある者である。
15.精神疾患の病歴または認知障害の病歴がある。
16.妊娠中または授乳期の女性、または男女を問わず12ヶ月以内に出産計画がある者である。
17.研究者は本研究に参加するのに適していないと考えている。
(三)退出/終了基準
被験者は研究期間中に以下のいずれかの状況が発生した場合、被験者は研究から退出する。
1.被験者は治験に参加し続けたくなくなる。
2.被験者が治験案の要求に違反し、かつ研究者および/または主催者が治験を継続できないと判断する。
3.被験者に不具合が発生し、研究者は治験を継続すると被験者のリスクが高まると判定する。
4.被験者は医薬投与後に病状が進行してしまう。
5.被験者が妊娠する。
三、研究結果
2014年版Lugano基準、PET-CT評価に基づいて評価した。
今回の被験者は、合計24例の被験者を受け入れ、そのうち初回治療の節外性鼻型NK/T細胞リンパ腫の被験者は15例、再発/難治の節外性鼻型NK/T細胞リンパ腫の被験者は9例であり、そのうち1回の治療効果評価(6週間)を行った被験者を受け入れ、以下の考察を行った。
第一群:初回治療の節外性鼻型NK/T細胞リンパ腫の被験者は、11例であった。
第二群:再発/難治の節外性鼻型NK/T細胞リンパ腫の被験者は、9例であった。
ミトキサントロンリポソームの用量は下記の表1に示され、ペグアスパラギナーゼの用量は2000IU/m2であった。
評価結果を下記の表1に示す。
Figure 2023537049000001
結果:ミトキサントロン塩酸塩リポゾームとペグアスパラギナーゼを併用することにより、初回治療、再発/難治のNKTCL患者に対して、すべて安全に耐容され、毒副作用が少なく、かつ効果が顕著であり、特に、異なる被験者の疾患に対するCR率、PR率が向上し、かつ疾患コントロール率が100%であり、治療期間中に疾患の進行が見られる症例がなかった。これは、ミトキサントロン塩酸塩リポソームとペグアスパラギナーゼの併用がNKTCL治療に広い臨床応用見通しがあることを示している。
以上の説明は、本発明の具体的な実施形態だけであり、本発明の保護範囲はこれに限定されるものではなく、当業者であれば、本発明が開示した技術的範囲内で容易に変更または置換することが考えられ、本発明の保護範囲内に包含されるべきである。したがって、本発明の保護範囲は、上記の特許請求の範囲に準ずるものとする。
本発明により提供される医薬組成物は、抗腫瘍分野、特にNKTCLの治療に適用できる。

Claims (13)

  1. NK/T細胞リンパ腫治療薬の製造におけるミトキサントロンリポソームとペグアスパラギナーゼの使用。
  2. ペグアスパラギナーゼ酵素によるNK/T細胞リンパ腫の治療効果を改善する医薬の製造におけるミトキサントロンリポソームの使用。
  3. 前記NK/T細胞リンパ腫は、初回治療、再発、難治の節外性NK/T細胞リンパ腫を含み、好ましくは、前記初回治療、再発、難治の節外性NK/T細胞リンパ腫は、初回治療、再発、難治の節外性鼻型NK/T細胞リンパ腫であり、前記ミトキサントロンリポソームは、好ましくは、ミトキサントロン塩酸塩リポソームである
    ことを特徴とする請求項1または2記載の使用。
  4. 前記医薬は、注射剤形であり、液体注射剤、注射用粉末剤、注射用錠剤などを含み、ミトキサントロンリポソームとペグアスパラギナーゼは同一製剤中に存在するか、または別々に製剤化され、前記ミトキサントロン塩酸塩リポソームが液体注射剤である場合、ミトキサントロンとして、活性成分を0.5~5mg/ml、好ましくは1~2mg/ml、さらに好ましくは1mg/mlで含み、ペグアスパラギナーゼが注射液である場合、アスパラギナーゼを1000~5000IU/5ml、好ましくは3750IU/5mlで含む
    ことを特徴とする請求項3に記載の使用。
  5. 前記医薬は、さらに、NK/T細胞リンパ腫を治療する他の医薬を含む
    ことを特徴とする請求項1~4のいずれか記載の使用。
  6. NK/T細胞リンパ腫を治療する医薬であって、ミトキサントロン塩酸塩リポソームとペグアスパラギナーゼを含み、前記医薬は、好ましくは注射剤形であり、液体注射剤、注射用粉末剤、注射用錠剤を含み、好ましくは、前記ミトキサントロン塩酸塩リポソームとペグアスパラギナーゼが液体注射剤であり、ミトキサントロン塩酸塩リポソームが、ミトキサントロンとして、活性成分を0.5~5mg/ml、好ましくは1~2mg/ml、さらに好ましくは1mg/mlで含み、ペグアスパラギナーゼが、アスパラギナーゼを1000~5000IU/5ml、好ましくは3750IU/5mlで含み、ミトキサントロンリポソームとペグアスパラギナーゼは同一製剤中に存在するか、または別々に製剤化される
    ことを特徴とする医薬。
  7. NK/T細胞リンパ腫を治療する方法であって、NK/T細胞リンパ腫患者に治療有効量のミトキサントロン塩酸塩リポソームとペグアスパラギナーゼを投与し、前記投与は、好ましくは注射投与であり、前記ミトキサントロン塩酸塩リポソームの治療有効量は、ミトキサントロンとして、8~30mg/m2であり、投与サイクルは、3週間ごとに一回投与するとなり、ペグアスパラギナーゼの用量は、アスパラギナーゼとして、2000~2500IU/m2であり、好ましくは、筋肉内注射投与である
    ことを特徴とする方法。
  8. NK/T細胞リンパ腫に対するペグアスパラギナーゼの治療効果を改善する方法であって、NK/T細胞リンパ腫患者にペグアスパラギナーゼを投与した上で、治療有効量のミトキサントロン塩酸塩リポソームを更に併用投与し、好ましくは、ミトキサントロン塩酸塩リポソームの治療有効量は、ミトキサントロンとして、8~30mg/m2であり、投与サイクルは、3週間ごとに一回投与するとなり、ペグアスパラギナーゼの用量は、アスパラギナーゼとして、2000~2500IU/m2であり、好ましくは、筋肉内注射投与である
    ことを特徴とする方法。
  9. ミトキサントロン塩酸塩リポソームとペグアスパラギナーゼを含むNK/T細胞リンパ腫を治療する組成物であって、NK/T細胞リンパ腫患者に8~30mg/m2のミトキサントロン塩酸塩リポソームを投与し、投与サイクルは、3週間ごとに一回投与するとなり、ミトキサントロンリポソーム投与前、中、後の任意の時期に2000~2500IU/m2のペグアスパラギナーゼを投与する
    ことを特徴とする組成物。
  10. ペグアスパラギナーゼによる節外性NK/T細胞リンパ腫の治療効果を改善する医薬であって、ミトキサントロン塩酸塩リポソームを含み、前記ミトキサントロンリポソームは、ペグアスパラギナーゼ投与前、中、後の任意の時期に投与され、用量は、8~30mg/m2であり、3週間ごとに一回投与される
    ことを特徴とする医薬。
  11. 前記ミトキサントロン塩酸塩リポソームの粒径が約30~80nm、好ましくは約35~75nm、より好ましくは約40~70nm、さらに好ましくは約40~60nmであり、1)活性成分であるミトキサントロンと、2)相転移温度(Tm)が体温よりも高いリン脂質を含むリン脂質二重層と、を含み、前記Tmが体温より高いリン脂質は、ホスファチジルコリン、水素化大豆レシチン、水素化卵黄レシチン、ジパルミトイルレシチンまたジステアロイルレシチン、あるいはこれらの任意の組み合わせである
    請求項1~5のいずれかに記載の使用。
  12. 前記ミトキサントロン塩酸塩リポソームの粒径が約30~80nm、好ましくは約35~75nm、より好ましくは約40~70nm、さらに好ましくは約40~60nmであり、1)活性成分であるミトキサントロンと、2)相転移温度(Tm)が体温よりも高いリン脂質を含むリン脂質二重層と、を含み、前記Tmが体温より高いリン脂質は、ホスファチジルコリン、水素化大豆レシチン、水素化卵黄レシチン、ジパルミトイルレシチンまたジステアロイルレシチン、あるいはこれらの任意の組み合わせである
    請求項6または10に記載の医薬、または請求項9に記載の組成物。
  13. 前記ミトキサントロン塩酸塩リポソームの粒径が約30~80nm、好ましくは約35~75nm、より好ましくは約40~70nm、さらに好ましくは約40~60nmであり、1)活性成分であるミトキサントロンと、2)相転移温度(Tm)が体温よりも高いリン脂質を含むリン脂質二重層と、を含み、前記Tmが体温より高いリン脂質は、ホスファチジルコリン、水素化大豆レシチン、水素化卵黄レシチン、ジパルミトイルレシチンまたジステアロイルレシチン、あるいはこれらの任意の組み合わせである
    請求項7または8に記載の方法。
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