JP2023535937A - 内部に相互接続された2つの空洞を備えたプレスブレーキ用クランプシステム、クランプシステムを備えたプレスブレーキ、およびクランプシステム用の細長い梁の製造方法 - Google Patents
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Abstract
本発明は、プレスブレーキのためのクランプシステムに関し、このクランプシステムは、曲げ工具の一部を受容するための受容空間を含む細長い梁を備え、細長い梁は、その中に形成された少なくとも2つの空洞を有し、少なくとも2つの空洞の各々は、細長い梁の外部への開口部を有する。クランプシステムは、少なくとも2つの空洞が内部で相互接続されていることを特徴とする。本発明はまた、そのようなクランプシステムを備えるプレスブレーキ、およびそのようなクランプシステムの為の細長い梁を製造する方法に関する。この方法は、とりわけ、少なくとも2つの空洞の少なくとも1つの内側から機械によって少なくとも2つの空洞を相互接続することによって、細長い梁内の少なくとも2つの空洞のそれぞれに流体接続部を提供するステップを含む。【選択図】 図4A
Description
本発明は、プレスブレーキのクランプシステムに関し、このクランプシステムは、曲げ工具の一部を受容するための受容空間を備えた細長い梁を備え、この細長い梁は、その中に形成された少なくとも2つの空洞を有し、これらの少なくとも2つの空洞の各々は、細長い梁の外部への開口を有する。
プレスブレーキは、金属シートのようなシート材料を曲げたり折ったりするために使用される機械である。この目的のために、プレスブレーキは、互いに対して移動可能な底部梁と頂部梁とを含む。頂部梁と底部梁の両方が工具を保持し、その間にワークピースが曲げのために提供される。一般に、プレスブレーキの曲げ工具は交換可能であり、異なるタイプの曲げまたは折り目を作ることができ、また工具を点検することができる。従って、プレスブレーキは、工具を解放可能にクランプすることができるクランプシステムを備えている。クランプシステムは、プレスブレーキの頂部梁、底部梁、またはその両方に設けることができる。
プレスブレーキには、二つのタイプがある。第1のタイプは、頂部梁または底部梁のいずれかの一体部分であるクランプシステムを有する。頂部梁または底部梁の他方に対して、さらなるクランプシステムを設けてもよいし、設けなくてもよい一体化されたクランプシステムは、その頂部または底部梁から取り外すことができず、したがってそれ自体は別のクランプシステムと交換することができないが、クランプシステムが保持することができる工具は交換可能である。第2のタイプは、頂部梁または底部梁のいずれかに接続されて固定きる交換可能なクランプシステムを有する。頂部梁または底部梁の他方に対して、さらなるクランプシステムを設けてもよいし、設けなくてもよい。交換可能なクランプシステムは、工具を交換することを可能にするが、例えば、保守のため、または他のクランプシステムと交換するために、頂部または底部梁から取り外すこともできる。これは、異なるクランプシステムを必要とする可能性がある異なる工具タイプに適した1つのプレスブレーキを作るために、および/または、クランプシステムを点検するために使用される技術である。
工具であるかのように他のクランプシステムによってクランプすることができる更なるクランプシステムが存在する。そのようなクランプシステムは、例えば、第1のタイプの工具用システムによってクランプすることができるが、第2のタイプの工具自体をクランプすることができるので、そのようなクランプシステムは、そうでなければ互換性がないであろうクランプシステムと工具との間のアダプタとして作用する。
本発明は、底部梁であれ頂部梁であれ、プレスブレーキと一体化されたクランプシステム、交換可能なクランプシステム、及びアダプタとして作用するクランプシステムと、、そのようなクランプシステムのための細長い梁を作る方法とに関する。
プレスブレーキ及びそのクランプシステムは、例えば、工具をクランプするためのクランプ装置を記載した出願人の先の出願WO 2010/056110 A1から知られている。クランプ装置は、作動部材と係合部材とを含む。作動部材は、例えば液圧式又は空気圧式で駆動される。
WO 2010/056110 A1に開示されたクランプ装置は十分に機能し、今日でもなお機能するが、クランプ装置を更に改良する必要性が存在する。この必要性は、特に、信頼性を向上させ、製造の容易性を改善することにおいて存在する。
従って、本発明は、より信頼性が高く、比較的容易に製造可能なクランプシステムの提供を目的とする。
本発明によれば、この目的は、少なくとも2つの空洞が内部で相互接続されていることを特徴とする前文に記載のプレスブレーキ用クランプシステムによって達成される。
細長い梁内の空洞は、例えばピストンのようなクランプシステムの作動部材を駆動するための駆動手段を収納するために使用することができる。特に、空洞は、それぞれ液圧または空気圧作動システムのピストンを収納することができ、ピストンは、好ましくは、細長い梁の受容空間に工具を係合させるために、クランプ要素に直接作用する。クランプ要素は、受容空間内でクランプするために曲げ工具に係合可能な第1の位置と、曲げ工具を解放するための第2の位置との間で移動可能であってもよい。従って、ピストンは作動部材を構成することができる。
空洞は、細長い梁の長さ方向に見られるように互いに距離をおいて互いに平行に延びることが想定される。従って、複数の駆動手段を細長い梁の長さに沿って配置して、複数の工具をクランプするか、または複数の位置で工具をクランプすることができる。
複数の駆動手段またはその部品が複数の空洞内に設けられているので、空洞を相互接続する必要がある。空洞を内部的に接続することにより、2つの接続のために外部相互接続部を設ける必要がない。従って、外部相互接続部を提供するための付加的な製造努力は、もはや必要とされない。さらに、例えば導管または配線を含むことができる外部接続は、それらが外部要因に晒されるために故障しやすい。さらに、細長い梁と外部相互接続部との間の接続箇所は、損傷または故障しやすく、または定期的な点検を必要とする可能性がある。従って、内部相互接続部を提供することによって、クランプシステムは、故障の影響を受けにくく、従って、より信頼性が高い。従って、必要とされる点検が少なくて済む。
特に、導管が液圧流体または空気流体を運ぶ場合、流体が導管を通って移動するのに比較的長い時間を要し、導管は流体上を流れるために比較的高い抵抗を課す。したがって、前記内部接続を提供することによって、液圧または空気圧流体を移動させるのに必要な時間および/または圧力が少なくなり、これにより、クランプ要素をより速く移動させることができる。これにより、工具をより迅速に解放および/または交換することができる。
さらに、空洞は、例えば以下に説明するように空洞内にピストンを挿入することによって、空気圧または液圧の圧力室として直接使用されてもよい。
追加的または代替的に、クランプシステムの製造は、外部接続のために追加の構成要素を提供し、設置する必要がないので、比較的容易である。
ここで、内部とは、細長い梁の内部のことであることに留意されたい。ここで外部とは、細長い梁の外部をいう。
少なくとも2つの空洞は、細長い梁に固定された別個の本体内に形成されるのとは対照的に、細長い梁内に一体的に形成されてもよい。
これは、このような別個の本体を設ける必要がなく、後で細長い梁に固定および/または密封する必要がないという利点を提供することができる。したがって、クランプシステムが簡素化され、それによって起こり得る故障箇所が除去され、製造プロセスが簡素化される。さらに、別個の本体は、プレスブレーキの部品を相互に位置決めする際、特に空洞をクランプ要素に対して位置決めする際に、付加的な誤差源を導入する。
追加的または代替的に、少なくとも2つの空洞を細長い梁内に一体的に形成することにより、クランプシステムを比較的コスト効率よく製造することが可能になる。
相互接続部は、細長い梁の材料から切り出された少なくとも2つの空洞の間のチャネルとして提供されてもよい。
クランプシステムの一実施形態において、クランプシステムは、少なくとも2つの空洞のうちの少なくとも1つから細長い梁の外部まで延びるチャネルを更に含む。
チャネルは、例えば、導管および/または配線をチャネルを通して続かせることによって、空洞またはその中の構成要素に適切な入力および/または出力を供給するために使用されてもよい。特に、チャネル自体は、流体が少なくとも2つの空洞の少なくとも1つに流れることができる導管を形成することができる。そのような流体は、液圧流体または空気圧流体でもよい。
少なくとも2つの空洞の他方は、少なくとも2つの空洞のうちの少なくとも1つとの相互接続部を介して、同じ入力および/または出力を備えることができる。
クランプシステムの別の実施形態において、少なくとも2つの空洞は、それぞれの側壁を介して相互接続される。
側壁に相互接続部を設けることは、側壁を介して相互接続部を形成するために除去される必要がある細長い梁の材料が少ないので、特に空洞が互いに隣接して配置され、それぞれの側壁が互いに面しているので、細長い梁の構造的剛性を維持するのに役立つ。また、後述するように、比較的容易に側壁に配線を設けることができる。
クランプシステムの更に別の実施形態において、少なくとも2つの空洞は、それぞれの空洞の開口に対向する空洞の端部ゾーンで相互接続される。
この実施形態において、開口は自由のままなので、例えば空洞内の駆動手段がクランプシステムの作動部材に係合するために使用できる。相互接続部を開口から離して設置することにより、駆動手段の動作を妨げることなく、駆動手段を相互接続部を介して入出力することができる。
クランプシステムの更に別の実施形態でにおいて、クランプシステムは、少なくとも2つの空洞のそれぞれにシリンダを更に備える。
シリンダは、例えばクランプシステムの作動部材を駆動するために、クランプシステムを駆動するための空気圧または液圧の一部として使用することができる。
シリンダには、空洞間の相互接続部および/またはチャネルを介して、空気圧または液圧流体を供給することができる。この目的のために、空気圧流体または液圧流体は、相互接続部および/またはチャネルを通して直接的に流れることができ、または相互接続部および/またはチャネルを通して流れる導管が設けられてもよい。
クランプシステムの更に別の実施形態において、クランプシステムは、少なくとも2つの空洞の各々または少なくとも2つの空洞の各々の各シリンダ内にピストンを更に備える。
ピストンは、クランプシステムを駆動するために、例えばクランプシステムの作動部材を駆動するために、空気圧または液圧の一部として使用することができる。ピストンは、空洞内のシリンダ内で移動可能であって、それと協働するように構成されてもよいし、ピストンは空洞内で直接移動可能であって、それと協働するように構成されてもよい。後者の場合、空洞自体は、ピストンと協働するためのシリンダとして働くことができる。この場合、空気または液圧流体が2つの空洞間の相互接続部を介して2つの空洞間を流れることができるので、導管は不要である。
本発明はまた、上述のような少なくとも1つのクランプシステムを備えるプレスブレーキに関する。クランプシステムは、上述の特徴のいずれかを単独でまたは任意の適切な組み合わせで有することができる。
クランプシステムは、プレスブレーキの頂部梁内、プレスブレーキの底部梁内、またはその両方に配置することができる。クランプシステムは、当技術分野ではクランプ梁と呼ばれることが多い別個の交換可能なクランプシステムであってもよいし、プレスブレーキの一体部分であってもよい。
また、本発明は、プレスブレーキ用クランプシステムの為の細長い梁を製造する方法に関し、細長い梁は、曲げ工具の一部を受容するための受容空間を備え、方法は、
a)細長い梁を提供するステップと、
b)細長い梁内に少なくとも2つの空洞を形成するステップであって、2つの空洞の各々は、細長い梁の外部への開口を有するステップと、
c)少なくとも2つの空洞の各々に流体接続を提供するステップと、
を含み、
流体接続を提供するステップは、少なくとも2つの空洞のうちの少なくとも1つに、その開口を介して工具を挿入し、少なくとも2つの空洞のうちの別の空洞に向けて機械加工することによって、少なくとも2つの空洞を相互接続する工程によって行われることを特徴とする。
a)細長い梁を提供するステップと、
b)細長い梁内に少なくとも2つの空洞を形成するステップであって、2つの空洞の各々は、細長い梁の外部への開口を有するステップと、
c)少なくとも2つの空洞の各々に流体接続を提供するステップと、
を含み、
流体接続を提供するステップは、少なくとも2つの空洞のうちの少なくとも1つに、その開口を介して工具を挿入し、少なくとも2つの空洞のうちの別の空洞に向けて機械加工することによって、少なくとも2つの空洞を相互接続する工程によって行われることを特徴とする。
この方法によれば、少なくとも2つの空洞間の相互接続部は、空洞の内部から他の空洞に向かって提供される。このように、細長い梁の内部にある相互接続部を提供することができる。その結果、少なくとも2つの空洞を内部的に相互接続することができる。これは、クランプシステムに関して上述した利点を有する。
この方法は、上述のようなクランプシステムで使用するための細長い梁を製造するために使用することができ、それ自体として、上述の特徴を単独でまたは任意の適切な組み合わせで含むことができる。
この方法の一実施形態において、ステップc)は、少なくとも2つの空洞のうちの一つが少なくとも2つの空洞のうちのもう1つと相互接続されるまで、少なくとも2つの空洞のうちの1つから機械加工することによって行われる。
この実施形態において、1つの空洞から別の空洞への機械加工は、単一方向に行われる。従って、一度機械加工のための手段が一つの空洞内に設定されると、機械加工は相互接続が完了するまで継続することができる。これは、相互接続を効率的に提供する助けとなる。さらに、他の空洞と反対方向に加工するための手段を設ける必要がないので、加工するための手段を設けるのに必要な合計時間が短縮される。
さらに、相互接続部が、両方の空洞から他方に向けて機械加工することによって提供される代替案と比較して、各空洞からの機械加工方向を整列させること、および相互に機械加工深さを調整することは必要ではない。
この方法の別の実施形態において、この方法は、少なくとも2つの空洞のうちの少なくとも1つから細長い梁の外部へのチャネルを形成するステップを更に含む。
この方法の更に別の実施形態において、この方法は、少なくとも2つの空洞の側壁に相互接続部を提供するステップを更に含む。
この方法の更に別の実施形態において、この方法は、各空洞の開口に対向する端部ゾーンに相互接続部を設けるステップを更に含む。
この方法の更に別の実施形態において、この方法は、シリンダを少なくとも2つの空洞のそれぞれに挿入するステップを更に含む。
この方法の更に別の実施形態において、この方法は、少なくとも2つの空洞のそれぞれに、またはそこに挿入されたシリンダにピストンを挿入するステップを更に含む。
この方法の更に別の実施形態において、この方法は、工具を挿入方向に挿入し、工具を機械加工方向に連続的に移動するステップを含み、ここで、機械加工方向は、挿入方向と0でない角度であり、好ましくは、機械加工方向は、挿入方向に対して実質的に垂直である。
したがって、相互接続部は、例えば、空洞の側壁、および/または、空洞の開口から除去された端部ゾーンの近くに設けることができる。相互接続部は、空洞から離れて横方向に延びることができ、その結果、互いに平行に配置された空洞の場合のように、それぞれの側壁が互いに対向して互いに隣接する空洞を相互接続することができる。
本方法のさらに別の実施形態では、工具はシャフトとヘッドとを備え、ヘッドはシャフトよりも大きな断面寸法を有する。
このような工具を使用することにより、機械加工中に空洞の側壁に損傷を与えることを回避することができる。
この方法の更に別の実施形態において、ステップc)は、ミリングによって行われる。そのために適当なミリング工具を使用することができる。
出願人は、空洞間の適切な相互接続が、ミリングによって内部的に提供可能であることを見出した。
この方法の更に別の実施形態において、ステップb)は、ミリングまたはドリル加工によって行われる。
出願人は、適切なチャネルがミリングまたはドリル加工によって形成可能であることを見出した。チャネルは、例えばドリル加工によって、細長い梁の外側からその中の空洞に向かって形成することができる。
この方法の更に別の実施形態において、この方法は、ステップb)において、受容空間を備えた細長い梁の一部と一体である細長い梁の一部に空洞を形成するステップを更に含む。
出願人の知る限りでは、プレスブレーキはこれまで、細長い梁に固定された別個の本体内に配置された空洞を有していた。これは、別個の本体を細長い梁に確実に固定する必要性を生じるだけでなく、多くの場合、別個の本体を細長い梁に適切に密封することも必要とする。適切な固定および密封技術が存在する場合であっても、固定および密封の両方が、起こり得る故障箇所のままであり、したがって、クランプシステムの故障または損傷を回避するために、定期的に点検および/または検査されなければならない。細長いは梁内に空洞を一体的に形成することによって、別個の本体は必要とされない。従って、故障を構成し得るこのような本体の固定および/または密封は存在しない。そのため、クランプシステムは、より確実に動作することができ、および/またはより少ない点検および/または検査を必要とする。
以下、添付の図面を参照して本発明を更に説明する。
図1Aは、交換可能なクランプシステムを備えたプレスブレーキの横断面側面図を概略的に示す。
図1Bは、交換可能なクランプシステムを備えたプレスブレーキの正面図を概略的に示す。
図2Aは、一体型クランプシステムを備えたプレスブレーキの横断面側面図を概略的に示す。
図2Bは、一体型クランプシステムを備えたプレスブレーキの正面図を概略的に示す。
図3Aは、クランプシステムおよび工具を概略的に斜視断面図で示す。
図3Bは、クランプシステムおよび工具を概略的に横断面図で示す。
図3Cは、クランプシステムおよび工具を概略的に横断面図で示す。
図4Aは、図3A-図3Cのクランプシステムの細長い梁の斜視図を概略的に示す。
図4Bは、図3A-図3Cのクランプシステムの細長い梁の斜視図を概略的に示す。
図5は、図3A-図5のクランプシステムの変形例を概略的に示す。
図6は、図3A-図5のクランプシステムの変形例を概略的に示す。
図7Aは、別のクランプシステムおよび工具を斜視図で概略的に示す。
図7Bは、別のクランプシステムおよび工具を側面図で概略的に示す。
図7Cは、別のクランプシステムおよび工具を側面図で概略的に示す。
図8は、図7A-図7Cのクランプシステムの変形例を概略的に示す。
図9は、さらに別のクランプシステムの横断面図を概略的に示す。
図10Aは、図9のクランプシステムの細長い梁の斜視図を概略的に示す。
図10Bは、図9のクランプシステムの細長い梁の縦断面を概略的に示す。
図11Aは、細長い梁内の空洞を相互接続する方法における概略的なステップを示す。
図11Bは、細長い梁内の空洞を相互接続する方法における概略的なステップを示す。
図11Cは、細長い梁内の空洞を相互接続する方法における概略的なステップを示す。
図11Dは、細長い梁内の空洞を相互接続する方法における概略的なステップを示す。
図12は、図5のクランプシステムの変形例を概略的に示す。
図3B、図3C、図5、図6、図7B、図7C、図8、図9および図12は、図1Aおよび図2Aと同じ側からの図を示す。
図において、同様の要素には同様の参照番号が付されている。異なる実施形態の対応する要素には、百(100)の倍数だけ増加された参照番号で参照される。
図1Aおよび図1Bは、接地面G上に設置されたプレスブレーキ1を示す。プレスブレーキ1は、頂部梁2と底部梁3を含む。頂部梁2には頂部クランプシステム4が設けられている。クランプシステムは、頂部工具5を取り外し可能に保持する。底部梁3は、底部工具7を取り外せるように保持する底部クランプシステム6を備えている。頂部梁2および底部梁3は、液圧システム8によって互いに近づく方向および離れる方向に移動可能である。したがって、頂部工具5および底部工具7もまた、互いに近づく方向および離れる方向に移動可能である。シートメタルを曲げるには、シートを工具5と7の間に挿入し、次にこれらを互いに向かって移動させる。次に、頂部工具5は、シートメタルを曲げて変形させるために、シートメタルを底部工具7内に押し込む。曲げた後、工具5,7は、液圧システム8を介して頂部梁2を移動させることによって互いから離れるように移動される。クランプシステム4,6は、適切なロックシステムを介してそれぞれ頂部梁2および底部梁3に取り外せるように取り付けられている。従って、クランプシステム4,6を他の工具に適したクランプシステムと交換したり、クランプシステム4,6を取り出して点検することができる。
図2Aおよび図2Bは、同様のプレスブレーキ101を示しており、ここでは、図1Aおよび図1Bのプレスブレーキ1と異なる点についてのみ説明する。図2Aおよび図2Bのプレスブレーキのクランプシステム104、106は、それぞれ頂部梁102および底部梁103と一体化されている。したがって、クランプシステム104、106は交換可能ではない。クランプシステム104、106によって保持される工具105、107は交換可能である。
図3A-図3Cは、例えば、図1A-図2Bに示すプレスブレーキに使用できるクランプシステム204を示す。クランプシステム204は、主要本体として細長い梁209を有する。細長い梁209内の受容空間210は、工具205の一部を収容する。クランプシステムは、作動部材211およびクランプ要素212を更に備える。作動部材211は、上方に非作動位置まで、下方に作動位置まで移動可能である。クランプ要素212は、工具205に係合するために受容空間210内に延びる第1の位置と、工具を解放するために受容空間210から後退する第2の位置との間で移動可能である。クランプ要素212は、係合先端213を有し、この係合先端213は、工具205を受容空間210内に確実にクランプするために工具205内の係合凹部214と協働する。作動位置において、作動部材211は、クランプ要素212と係合し、それを受容空間210に向かって付勢する。図3Bは、工具205がクランプ要素212によって受容空間210内にクランプされるように、作動位置にある作動部材211を示す。作動部材211は、クランプ要素212に係合するために、傾斜係合面215を有し、この傾斜係合面215は、同様に協働するクランプ要素212の傾斜係合面216に係合する。従って、作動部材211がその作動位置、即ち図において下方に移動するとき、作動部材211の係合面215は、クランプ要素212の係合面216と係合し、その傾斜により、クランプ要素212をその第1の位置(即ち図において左方に)押圧する。図3Cは、クランプ要素212が受容空間210から第2の位置に後退し、それによって工具205を解放した状態で、作動部材211が非作動位置にあることを示す。
作動部材211は、圧力室217内に移動可能に配置されている。圧力室217は、細長い梁209内に直接形成され、これもまた、受容空間210を有する。従って、圧力室217は、細長い梁209内に一体的に形成される。作動部材211には、作動部材211を圧力室217の壁すなわち細長い梁209の内側に密封するシール手段218が設けられている。このように、作動部材211は、圧力室217内で移動可能なピストンとして機能し、したがって、ピストンはシリンダとして機能する。従って、作動部材211は、圧力室217内に流体を導入することによって、その作動位置に向かって押されることができる。このクランプシステム204の圧力室217は、作動部材211を移動させるために、液圧液体を圧力流体として受容するように構成されている。
クランプシステム204は、第1の圧縮バネ219の形態の第1の付勢部材を備えている。第1の圧縮バネは、作動部材211に作用する。第1の圧縮バネ219は、クランプ機構204によって規定される押圧方向Pと受容空間210の深さ方向とに対応して垂直に配置されている。第1の圧縮バネ219は、作動部材211を上方に、即ち、その非作動位置に向かって付勢する。従って、圧力室217内の作動液の圧力が停止されると、第1の圧縮バネ219が作動部材211を圧力室217内にさらに押し上げて、作動液を圧力室217から強制的に流出させる。第1の圧縮バネ219は、カバー221によって提供される支持体220上に支持する。カバー221は、クランプ要素212、作動部材211および圧力室217を覆う。カバー221はまた、作動部材211が作動位置を越えて移動するのを制限するために、作動部材211が当たる第1の停止部222を形成する。作動部材211は、第1の停止部222と係合するための移動リミッタ223を有する。第1の圧縮バネ219は、作動部材211内の第1の空洞224内に部分的に延びる。第2の付勢部材は、第2の圧縮バネ225の形態で提供される。第2の圧縮バネ225は、水平方向、即ち、押圧方向Pおよび細長い梁204の長手方向に対して垂直に配置されている。第2の圧縮バネ225は、クランプ要素212の突起226を介してクランプ要素104に作用し、第1の圧縮バネ225は、細長い梁内の第2の空洞227内に部分的に延びる。カバー221はまた、クランプ要素212の第2の位置を超える移動を制限するために、クランプ要素212の突起226と係合する第2の停止部228を提供する。
図4Aおよび4Bは、より詳細に上述されたクランプシステム204の細長い梁209を示す。各例において、図4Aおよび図4Bの繰り返す要素には参照番号が与えられていない。図から分かるように、複数の圧力室217が、長手方向Lに細長い梁209内に整列されている。圧力室217は、隣接する圧力室217の側壁230間に延びるチャネル229からなる相互接続部を介して互いに接続、即ち、相互接続される。圧力室217は、一端部に開口231を有し、他端部232で閉じている。チャネル229は、前記他端部232に近接して設けられている。一方の圧力室217は、チャネル233を介して細長い梁209の外部に接続されている。図4Aおよび図4Bから明らかなように、圧力室217は、細長い梁209内に一体的に配置され、受容空間210を構成する同じ材料片内に配置される。圧力室217は、細長い梁209の外側に到達しないチャネル229を介して相互接続されるので、内部的に相互接続される。
図5は、その細長い梁309が2つの別個の構成要素309-1および309-2から構成されるという点で、上述のクランプシステム204とは異なるだけのクランプシステム304を示す。細長い梁の主要本体309-1は、補助本体309-2とは別個に製造され、後から取り付けられてもよい。圧力室317は、補助本体309-2内に形成される。
図6は、圧力室417が、細長い梁409を一体的に形成した空洞435内に配置されたシリンダ434内に形成されるという点で、図3A-図4Bに関連して説明したクランプシステム204とのみ異なるクランプシステム404を示す。もちろん、図5に関して説明したように、補助本体内に空洞435を設けることが可能であり、それによって図5および6の異なる特徴を組み合わせることが可能である。
図7A-図7Cは、後述する特徴において図3A-図4Bに関連して説明されるクランプシステム204とは異なるだけのクランプシステム504を示す。第1に、細長い梁509-1、509-2は、2つの別個の構成要素509-1および509-2からなる。細長い梁の主要本体509-1は、補助本体509-2とは別個に製造され、後から取り付けられてもよい。圧力室217は、変形可能な壁を有する空気ホース536によって形成される。ホース536は、細長い梁509-1、509-2の長手方向Lに、空洞535を介して延びるホース536は、流体が圧力室517内で加圧されると膨張し、圧力が解放されると収縮する。ホース536が膨張すると(図7B参照)、それは作動部材511をその作動位置に押す。第1の圧縮バネ519は、作動部材511を上方に押すことによって、圧力が低下したときに流体を圧力室517から押し出すのを助ける(図7C参照)。また、第2の圧縮バネ525と係合するように、クランプ要素512の突起526がクランプ要素512の上側に設定されている。これにより、第2の停止部528と係合するためのクランプ要素512の端面537が解放される。さらに、クランプ要素512には、クランプ要素512が第2の位置にあるとき、即ち、図の右方に移動したときに、第1の圧縮バネ519を収容するための凹部538が設けられている。図3A-図4Bの実施形態の場合のように、作動部材の第1の停止部または移動リミッタは提供されない。最後に、受容空間510内側にフックを形成する突起599が設けられている。突起599は、工具505を吊り下げるために使用される。挿入または取外しのために、工具505は、突起599の周りを移動される必要がある。したがって、受容空間510は、幅dがより小さい工具505と比較して、比較的大きい幅Dを有する。従って、クランプ要素512は、工具505をクランプするための比較的大きな行程を有する。
図8は、細長い梁709が1つの材料片から作成されるという点で、図7A-図7Cのクランプシステム504とは異なるクランプシステム604を示す。従って、空洞635は、細長い梁609の一片内に一体的に形成される。
図9は、底部クランプシステム706を示すが、この底部クランプシステム706は、クランプ要素712の突起725の異なる位置から離れて、図2A-図3Bに関連して説明されたクランプシステム204の特徴を有する。突起726は、端面737を自由に残して第2の停止部728と協働する。
明らかに、底部クランプシステム706は、空洞内の別個の細長い梁及び/又は別個のシリンダ及び/又は圧力室としてのホースのような上述の特徴のいずれかを適用することによって変更することができる。
図10Aおよび図10Bは、細長い梁709をより詳細に示す。その特徴は、図3Aおよび図3Bに関連して説明したものと同様である。
図11A-図11Dは、細長い梁809内の空洞817が内部的に相互接続可能な方法を示す。第1に、細長い梁809が設けられ(図11A参照)、空洞817がその中にある。空洞はまだ相互接続されていない。次に(図11B参照)、ミリング工具が1つの空洞817の開口831を通して挿入される。ミリング工具は、細いステム850と、より大きなヘッド851とを有する。ミリング工具が挿入方向Iに挿入される(図11C参照)。ミリング工具が別の空洞817に向かって機械加工方向Mに移動され、それによって細長い梁809の材料が侵食され、2つの空洞間にチャネル829が作り出される。図11Dに示すように、空洞817は、その後、相互接続される。
図12は、図5に関連して説明したクランプシステム304とは異なる別のクランプシステム904を示しており、これは、第1の圧縮バネ919が、作動部材911内の空洞内ではなく作動部材104の周囲に設けられている点で異なる。図12には、第1の停止部が示されていない。本出願に示される他のクランプシステムの第1の圧縮バネもまた、それらのそれぞれの作動部材の周囲に設けることができる。
本発明は、多数の特定の実施例および実施形態を参照して上記に説明したが、本発明はこれらに限定されない。その代わりに、本発明は、特許請求の範囲によって定義される主題事項も包含するが、これは以下に続く。
Claims (19)
- プレスブレーキ用のクランプシステムであって、前記クランプシステムは、曲げ工具の一部を受容するための受容空間を備えた細長い梁を備え、前記細長い梁は、その中に形成された少なくとも2つの空洞を有し、前記少なくとも2つの空洞の各々は、前記細長い梁の外部への開口を有し、
前記少なくとも2つの空洞が内部で相互接続されることを特徴とするクランプシステム。 - 前記少なくとも2つの空洞のうちの少なくとも1つから前記細長い梁の外部に延びるチャネルを更に備える、請求項1に記載のクランプシステム。
- 前記少なくとも2つの空洞は、それぞれの側壁を介して相互接続されている、請求項1~2のいずれか一項に記載のクランプシステム。
- 少なくとも2つの空洞は、それぞれの空洞の開口に対向する空洞の端部ゾーンで相互接続されている、請求項1~3のいずれか一項に記載のクランプシステム。
- 前記少なくとも2つの空洞のそれぞれにシリンダを更に備える、請求項1~4のいずれか一項に記載のクランプシステム。
- 前記少なくとも2つの空洞の各々または前記少なくとも2つの空洞の各々のシリンダ内にピストンを更に備える、請求項1~5のいずれか一項に記載のクランプシステム。
- 請求項1~6のいずれか一項に記載のクランプシステムを備えたプレスブレーキ。
- プレスブレーキ用クランプシステムのための細長い梁を製造する方法において、前記細長い梁は、曲げ工具の一部を受容するための受容空間を備え、前記方法は、
a)細長い梁を提供するステップと、
b)前記細長い梁内に少なくとも2つの空洞を形成するステップであって、前記2つの空洞の各々は、前記細長い梁の外部への開口を有するステップと、
c)前記少なくとも2つの空洞の各々に流体接続を提供するステップと、
を含み、
前記流体接続を提供するステップは、前記少なくとも2つの空洞のうちの少なくとも一つに、その開口を介して工具を挿入し、前記少なくとも2つの空洞のうちの別の空洞に向けて機械加工することによって、前記少なくとも2つの空洞を相互接続することによって行われることを特徴とする、方法。 - ステップc)は、少なくとも2つの空洞の一方が少なくとも2つの空洞の他方と相互接続されるまで、前記少なくとも2つの空洞の一方からの機械加工によって行われる、請求項8に記載の方法。
- 前記少なくとも2つの空洞のうちの少なくとも1つから前記細長い梁の外部へのチャネルを形成するステップを更に含む、請求項8~9のいずれか一項に記載の方法。
- 前記少なくとも2つの空洞の側壁に前記相互接続部を設けるステップを更に含む、請求項8~10のいずれか一項に記載の方法。
- 各空洞の前記開口に対向する端部ゾーン内に前記相互接続部を設けるステップを更に含む、請求項8~11のいずれか一項に記載の方法。
- 前記少なくとも2つの空洞のそれぞれにシリンダを挿入するステップを更に含む、請求項8~12のいずれか一項に記載の方法。
- 前記少なくとも2つの空洞のそれぞれに、または前記空洞に挿入されたシリンダにピストンを挿入するステップを更に含む、請求項8~13のいずれか一項に記載の方法。
- 前記工具を挿入方向に挿入し、前記工具を機械加工方向に連続的に移動させるステップであって、前記機械加工方向が前記挿入方向と0でない角度であり、好ましくは前記機械加工方向が前記挿入方向に対して実質的に垂直である、ステップを含む、請求項8~14のいずれか一項に記載の方法。
- 前記工具は、シャフトと、前記シャフトよりも大きい横断面寸法を有するヘッドとを備える、請求項15に記載の方法。
- ステップc)をミリングによって行う工程を更に含む、請求項8~16のいずれか一項に記載の方法。
- ステップb)をミリングまたはドリル加工によって行う工程を更に含む、請求項8~17のいずれか一項に記載の方法。
- 前記ステップb)において、前記受容空間を備えた前記細長い梁の一部と一体である前記細長い梁の前記一部に前記空洞を形成する工程を更に含む、請求項1~18のいずれか一項に記載の方法。
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