本願の実施形態は、1つのリンクペア(つまり、2つのリンク)での同時送受信動作をマルチリンクデバイスがサポートしているかどうかを示すように、STR能力指示方法及び関連する装置を提供し、それによって、その後のデータ通信のための通信基盤を確立する。
以下は、異なる側面から本願について記載する。異なる側面の以下の実施及び有利な効果に対して相互参照が行われてもよいことが理解されるべきである。
第1の態様に従って、本願の実施形態は、第1マルチリンクデバイスに適用されるSTR能力指示方法を提供する。STR能力指示方法は、第1マルチリンクデバイスがSTR能力情報を生成及び送信することを含み、STR能力情報は、第1バンド幅を使用する第1リンクと第2バンド幅を使用する第2リンクとの間の干渉パラメータ情報を示すために使用され、干渉パラメータ情報は、第1マルチリンクデバイスが第1リンク及び第2リンクでの同時送受信動作をサポートするかどうかを決定するために使用される。本願での同時送受信動作は、他のリンクでの受信と同時の1つのリンクでの送信を意味し得る。
この解決法では、STR能力情報は、異なるバンド幅組み合わせで干渉パラメータ情報を示すために使用され、第1マルチリンクデバイスが2つのリンクでの同時送受信動作をサポートするかどうかは、干渉パラメータ情報に基づき決定され得る。つまり、2つのリンクでのSTR能力が決定される。このようにして、マルチリンクデバイスが同時送受信動作をサポートしない場合に、同時送受信様式は回避され得、それによって、その後のデータ通信のための通信基盤を確立する。
第2の態様に従って、本願の実施形態は、第2デバイスに適用されるSTR能力指示方法を提供する。STR能力指示方法は、第2デバイスが第1マルチリンクデバイスからSTR能力情報を受信し、干渉パラメータ閾値を取得してもよく、STR能力情報によって示される干渉パラメータ情報及び干渉パラメータ閾値に基づき、第1マルチリンクデバイスが第1リンク及び第2リンクでの同時送受信動作をサポートするかどうかを決定することを含む。STR能力情報は、第1バンド幅を使用する第1リンクと第2バンド幅を使用する第2リンクとの間の干渉パラメータ情報を示すために使用される。
任意に、干渉パラメータ情報に含まれる干渉パラメータが干渉パラメータ閾値よりも小さい場合に、第2デバイスは、第1マルチリンクデバイスが第1リンク及び第2リンクでの同時送受信動作をサポートすると決定し、干渉パラメータ情報に含まれる干渉パラメータが干渉パラメータ閾値よりも大きいか又はそれに等しい場合に、第2デバイスは、第1マルチリンクデバイスが第1リンク及び第2リンクでの同時送受信動作をサポートしないと決定する。
第3の態様に従って、本願の実施形態は、WLANに適用される通信装置を提供する。通信装置は、第1マルチリンクデバイスに適用され、第1マルチリンクデバイス、又は第1マルチリンクデバイス内のWi-Fiチップなどのチップであってもよい。通信装置は、
STR能力情報を生成するよう構成され処理ユニットと、STR能力情報を送信するよう構成されるトランシーバユニットとを含み、STR能力情報は、第1バンド幅を使用する第1リンクと第2バンド幅を使用する第2リンクとの間の干渉パラメータ情報を示すために使用され、干渉パラメータ情報は、第1マルチリンクデバイスが第1リンク及び第2リンクでの同時送受信動作をサポートするかどうかを決定するために使用される。
第4の態様に従って、本願の実施形態は、WLANに適用される他の通信装置を提供する。通信装置は、第2デバイスに適用され、第2デバイス、又は第2デバイス内のWi-Fiチップなどのチップであってもよい。通信装置は、
第1マルチリンクデバイスからSTR能力情報を受信するよう構成されるトランシーバユニットであり、STR能力情報は、第1バンド幅を使用する第1リンクと第2バンド幅を使用する第2リンクとの間の干渉パラメータ情報を示すために使用される、前記トランシーバユニットと、干渉パラメータ閾値を取得し、STR能力情報によって示される干渉パラメータ情報及び干渉パラメータ閾値に基づき、第1マルチリンクデバイスが第1リンク及び第2リンクでの同時送受信動作をサポートするかどうかを決定するよう構成される処理ユニットとを含む。
任意に、干渉パラメータ情報に含まれる干渉パラメータが干渉パラメータ閾値よりも小さい場合に、処理ユニットは特に、第1マルチリンクデバイスが第1リンク及び第2リンクでの同時送受信動作をサポートすると決定するよう構成され、あるいは、干渉パラメータ情報に含まれる干渉パラメータが干渉パラメータ閾値よりも大きいか又はそれに等しい場合に、処理ユニットは特に、第1マルチリンクデバイスが第1リンク及び第2リンクでの同時送受信動作をサポートしないと決定するよう構成される。
上記の態様のいずれか1つの実施において、同時送受信動作は第1動作及び第2動作を含んでよく、第1動作は、第1マルチリンクデバイスが第2リンクでPPDUを受信するのと同時に第1リンクで第1PPDUを送信することであってよく、第2動作は、第1マルチリンクデバイスが第1リンク第1PPDUを受信するのと同時に第2リンクで第2PPDUを送信することであってよい。
任意に、干渉パラメータ情報は2つの干渉パラメータ、例えば、第1干渉パラメータ及び第2干渉パラメータを含んでよい。第1干渉パラメータは、第1マルチリンクデバイスが第1動作を実行する場合の、第2リンクへの第1リンクの干渉パラメータである。第2干渉パラメータは、第1マルチリンクデバイスが第2動作を実行する場合の、第1リンクへの第2リンクの干渉パラメータである。
この解決法では、方向が区別される場合に、2つの方向(第2リンクでの受信と同時の第1リンクでの送信、及び第1リンクでの受信と同時の第2リンクでの送信)における干渉パラメータは、干渉パラメータ情報で運ばれ、2つのリンクが各方向で同時送受信動作をサポートしているかどうかが決定され得る。リンク間干渉が非対称であるシナリオでは、更なる情報が取得でき、動作は、異なる方向での干渉に基づき実行できるので、通信モードがより柔軟になる。
上記の態様のいずれか1つの実施において、第1バンド幅は第1PPDUのバンド幅であってよく、第2バンド幅は第2PPDUのバンド幅であってよい。第1PPDUのバンド幅及び第2PPDUのバンド幅は、次の、20MHz、40MHz、80MHz、160MHz、又は320MHzのいずれか1つである。PPDUのバンド幅は、現在のPPDUが送信されるときに使用されているバンド幅であってよいことが理解され得る。
上記の態様のいずれか1つの実施において、第1バンド幅は、第1リンクによってサポートされる最大バンド幅であってよく、第2バンド幅は、20MHz、40MHz、80MHz、160MHz、又は320MHzのいずれか1つであってよく、あるいは、第1バンド幅は、20MHz、40MHz、80MHz、160MHz、又は320MHzのいずれか1つであってよく、第2バンド幅は、第1リンクによってサポートされる最大バンド幅であってよい。
STR能力情報は、第1バンド幅及び第2バンド幅、つまり、バンド幅組み合わせを更に含んでもよい。
この解決法では、干渉パラメータ情報は、異なるバンド幅組み合わせを参照して指示され、2つのリンクでのSTR能力は、異なるバンド幅組み合わせに基づき決定されてよく、あるいは、必要とされるバンド幅組み合わせは、続く通信プロセスでの異なるバンド幅組み合わせにおける2つのリンク上のSTR能力に基づきデータを送信するよう選択されてよい。
上記の態様のいずれか1つの実施において、干渉パラメータ情報は最大干渉パラメータを含んでもよく、最大干渉パラメータは、少なくとも1つのバンド幅組み合わせに対応する少なくとも1つの干渉パラメータの最大値であり、バンド幅組み合わせは、第1リンクのバンド幅と第2リンクのバンド幅とのバンド幅組み合わせを含み、少なくとも1つのバンド幅組み合わせの中の第1バンド幅及び第2バンド幅を含むバンド幅組み合わせが、最大干渉パラメータに対応する。
この解決法では、複数のバンド幅組み合わせに対応する複数の干渉パラメータの最大値が、第1リンクと第2リンクとの間の干渉パラメータとして使用され、干渉パラメータは干渉パラメータ情報で運ばれ、それにより、シグナリングオーバーヘッドは低減可能であり、1つ又は2つの干渉パラメータがバンド幅組み合わせごとに運ばれる必要がない。
上記の態様のいずれか1つの実施において、STR能力情報は第1情報及び第2情報を含んでよく、第1情報は、第1バンド幅を使用する第1リンクと第2バンド幅を使用する第2リンクとの間の干渉パラメータ情報を示すために使用されてよく、第2情報は、第1バンド幅を使用する第1リンク及び第2バンド幅を使用する第2リンクのSTRモード情報を示すために使用されてよい。STRモード情報はSTRモード、non-STRモード、及び条件付きSTRモードを含んでよい。条件付きSTRモードは、ある条件下ではリンクペアがSTRであり、ある他の条件下ではリンクペアがnon-STRであることを示し得る。第2情報によって示されるSTRモード情報は条件付きSTRモードであってよいことが理解され得る。
上記の態様のいずれか1つの実施において、干渉パラメータ情報はEHT動作エレメントで運ばれてよい。
第5の態様に従って、本願の実施形態は、第1マルチリンクデバイスに適用されるSTR能力指示方法を提供する。STR能力指示方法は、第1マルチリンクデバイスが、第1バンド幅を使用する第1リンクと第2バンド幅を使用する第2リンクとの間の干渉パラメータを決定し、干渉パラメータ閾値を取得し、干渉パラメータを干渉パラメータ閾値と比較することによって、同時送受信動作が第1リンク及び第2リンクでサポートされるかどうかを決定し、次いで、STR能力指示情報を送信することを含み、STR能力指示情報は、同時送受信動作が第1リンク及び第2リンクでサポートされるかどうかを示すために使用される。相応して、STR能力指示情報を受信した後、第2デバイスは、同時送受信動作が第1リンク及び第2リンクでサポートされるかどうかを知ることができる。
任意に、干渉パラメータが干渉パラメータ閾値よりも小さい場合に、第1マルチリンクデバイスは、第1マルチリンクデバイスが第1リンク及び第2リンクでの同時送受信動作をサポートすると決定し、あるいは、干渉パラメータが干渉パラメータ閾値よりも大きいか又はそれに等しい場合に、第1マルチリンクデバイスは、第1マルチリンクデバイスが第1リンク及び第2リンクでの同時送受信動作をサポートしないと決定する。
この解決法では、同時送受信動作が第1リンク及び第2リンクでサポートされるかどうかは、直接的に指示され得、それにより、インターフェースシグナリングオーバーヘッドは低減可能であり、第2デバイスは決定を行う必要がなく、それによって、第2デバイスの複雑性は低下する。
第6の態様に従って、本願の実施形態は、WLANに適用される通信装置を提供する。通信装置は第1マルチリンクデバイスに適用され、第1マルチリンクデバイス、又は第1マルチリンクデバイス内のWi-Fiチップなどのチップであってもよい。通信装置は、
第1バンド幅を使用する第1リンクと第2バンド幅を使用する第2リンクとの間の干渉パラメータを決定し、干渉パラメータ閾値を取得し、干渉パラメータを干渉パラメータ閾値と比較することによって、同時送受信動作が第1リンク及び第2リンクでサポートされるかどうかを決定するよう構成される処理ユニットと、STR能力指示情報を送信するよう構成されるトランシーバユニットとを含み、STR能力指示情報は、同時送受信動作が第1リンク及び第2リンクでサポートされるかどうかを示すために使用される。
任意に、干渉パラメータが干渉パラメータ閾値よりも小さい場合に、処理ユニットは特に、同時送受信動作が第1リンク及び第2リンクでサポートされると決定するよう構成され、あるいは、干渉パラメータが干渉パラメータ閾値よりも大きいか又はそれに等しい場合に、処理ユニットは特に、同時送受信動作が第1リンク及び第2リンクでサポートされないと決定する。
第7の態様に従って、本願の実施形態は、WLANに適用される通信装置を提供する。通信装置は第2デバイスに適用され、第2デバイス、又は第2デバイス内のWi-Fiチップなどのチップであってもよい。通信装置は、
第1マルチリンクデバイスからSTR能力指示情報を受信するよう構成されるトランシーバユニットであり、STR能力指示情報は、同時送受信動作が第1リンク及び第2リンクでサポートされるかどうかを示すために使用される、前記トランシーバユニットと、STR能力指示情報に基づき、同時送受信動作が第1リンク及び第2リンクでサポートされるかどうかを決定するよう構成される処理ユニットとを含む。
上記の態様のいずれか1つの実施において、STR能力指示情報は第1指示情報及び第2指示情報を含んでよく、第1指示情報は、同時送受信動作が第1リンク及び第2リンクでサポートされるかどうかを示すために使用され、第2指示情報は、第1リンクと第2リンクとの間の干渉パラメータ情報を示すために使用される。
任意に、第1指示情報はEHT能力エレメントで運ばれ、干渉パラメータ情報はEHT動作エレメントで運ばれる。
この解決法では、第1指示情報は、同時送受信動作が第1リンク及び第2リンクでサポートされるかどうかを直接的に指示し、第2指示情報は、2つのリンク間の干渉パラメータ情報を指示する。従って、2つのリンクでのSTR能力は、第1指示情報に基づき決定されてよく、伝送パラメータは、第2指示情報に基づき、続く通信プロセスのために選択されてよい。これは、異なる伝送パラメータが使用される場合に異なる通信プロシージャを選択するのを助ける。
上記の態様のいずれか1つの実施において、同時送受信動作は第1動作及び第2動作を含んでよく、第1動作は、第1マルチリンクデバイスが第1リンクで第2PPDUを受信するのと同時に第1リンクで第1PPDUを送信することであってよく、第2動作は、第1リンクで第1PPDUを受信するのと同時に第2リンクで第2PPDUを送信することであってよい。
任意に、干渉パラメータ情報は2つの干渉パラメータ、例えば、第1干渉パラメータ及び第2干渉パラメータを含んでよい。第1干渉パラメータは、第1マルチリンクデバイスが第1動作を実行する場合の、第2リンクへの第1リンクの干渉パラメータである。第2干渉パラメータは、第1マルチリンクデバイスが第2動作を実行する場合の、第1リンクへの第2リンクの干渉パラメータである。
上記の態様のいずれか1つの実施において、第1バンド幅は第1PPDUのバンド幅であってよく、第2バンド幅は第2PPDUのバンド幅であってよい。第1PPDUのバンド幅及び第2PPDUのバンド幅は、次の、20MHz、40MHz、80MHz、160MHz、又は320MHzのいずれか1つである。PPDUのバンド幅は、現在のPPDUが送信されるときに使用されているバンド幅であってよいことが理解され得る。
上記の態様のいずれか1つの実施において、第1バンド幅は、第1リンクによってサポートされる最大バンド幅であってよく、第2バンド幅は、20MHz、40MHz、80MHz、160MHz、又は320MHzのいずれか1つであってよく、あるいは、第1バンド幅は、20MHz、40MHz、80MHz、160MHz、又は320MHzのいずれか1つであってよく、第2バンド幅は、第1リンクによってサポートされる最大バンド幅であってよい。
上記の態様のいずれか1つの実施において、干渉パラメータ情報は最大干渉パラメータを含んでもよく、最大干渉パラメータは、少なくとも1つのバンド幅組み合わせに対応する少なくとも1つの干渉パラメータの最大値であり、バンド幅組み合わせは、第1リンクのバンド幅と第2リンクのバンド幅とのバンド幅組み合わせを含み、少なくとも1つのバンド幅組み合わせの中の第1バンド幅及び第2バンド幅を含むバンド幅組み合わせが、最大干渉パラメータに対応する。
第8の態様に従って、本願の実施形態は、第1マルチリンクデバイスに適用されるSTR能力指示方法を提供する。STR能力指示方法は、第1マルチリンクデバイスが、該第1マルチリンクデバイスが第1リンク及び第2リンクでの同時送受信動作を実行する場合に第1マルチリンクデバイスによって測定されるSINR(Signal to Interference plus Noise Ratio,信号対干渉及び雑音比)を決定し、また、SINRパラメータを送信してもよいことを含み、SINRパラメータは、第1マルチリンクデバイスが第1リンク及び第2リンクでの同時送受信動作をサポートするかどうかを決定するために使用される。「第1マルチリンクデバイスが第1リンク及び第2リンクでの同時送受信動作を実行する」とは、第1マルチリンクデバイスが第2リンクでの受信と同時の第1リンクでの送信を実行するか、又は第1マルチリンクデバイスが第1リンクでの受信と同時の第2リンクでの送信を実行することを意味する。
この解決法では、2つのリンクでのSINRパラメータが示され、第1マルチリンクが2つのリンクで同時送受信動作をサポートするかどうかは、SINRパラメータに基づき決定される。つまり、2つのリンクでのSTR能力が決定され、それにより、マルチリンクデバイスが同時送受信動作をサポートしない場合に、同時送受信方式は回避することができ、それによって、その後のデータ通信のための通信基盤を確立する。
第9の態様に従って、本願の実施形態は、第2デバイスに適用されるSTR能力指示方法を提供する。STR能力指示方法は、第2デバイスが第1マルチリンクデバイスからSINRパラメータを受信することであり、SINRパラメータは、第1マルチリンクデバイスが第1リンク及び第2リンクでの同時送受信動作を実行する場合に第1マルチリンクデバイスによって測定される、前記受信することと、第2デバイスが、受信されたSINRパラメータに基づき、第1マルチリンクデバイスが第1リンク及び第2リンクでの同時送受信動作をサポートするかどうかを決定することとを含む。「第1マルチリンクデバイスが第1リンク及び第2リンクでの同時送受信動作を実行する」とは、第1マルチリンクデバイスが第2リンクでの受信と同時の第1リンクでの送信を実行するか、又は第1マルチリンクデバイスが第1リンクでの受信と同時の第2リンクでの送信を実行することを意味する。
第10の態様に従って、本願の実施形態は、WLANに適用される通信装置を提供する。通信装置は第1マルチリンクデバイスに適用され、第1マルチリンクデバイス、又は第1マルチリンクデバイス内のWi-Fiチップなどのチップであってもよい。通信装置は、
第1マルチリンクデバイスが第1リンク及び第2リンクでの同時送受信動作を実行する場合に第1マルチリンクデバイスによって測定されるSINRを決定するよう構成される処理ユニットと、SINRパラメータを送信するよう構成されるトランシーバユニットとを含み、SINRパラメータは、第1マルチリンクデバイスが第1リンク及び第2リンクでの同時送受信動作をサポートするかどうかを決定するために使用される。
第11の態様に従って、本願の実施形態は、WLANに適用される通信装置を提供する。通信装置は第2デバイスに適用され、第2デバイス、又は第2デバイス内のWi-Fiチップなどのチップであってもよい。通信装置は、
第1マルチリンクデバイスからSINRパラメータを受信するよう構成されるトランシーバユニットであり、SINRパラメータは、第1マルチリンクデバイスが第1リンク及び第2リンクでの同時送受信動作を実行する場合に第1マルチリンクデバイスによって測定される、前記トランシーバユニットと、受信されたSINRパラメータに基づき、第1マルチリンクデバイスが第1リンク及び第2リンクでの同時送受信動作をサポートするかどうかを決定する構成される処理ユニットとを含む。
上記の態様のいずれか1つの実施において、SINRパラメータはSINR値を含み、SINR値は、第1リンクのSINR値及び第2リンクのSINR値の最大値であってよい。
任意に、SINRパラメータはSINR閾値を更に含む。
任意に、第2デバイスは、SINR値をSINR閾値と比較することによって、第1マルチリンクデバイスが第1リンク及び第2リンクでの同時送受信動作をサポートするかどうかを決定してもよい。具体的に、SINR値がSINR閾値よりも大きい場合に、第2デバイスは、第1マルチリンクデバイスが第1リンク及び第2リンクでの同時送受信動作をサポートすると決定する。SINR値がSINR閾値よりも小さいか又はそれに等しい場合には、第2デバイスは、第1マルチリンクデバイスが第1リンク及び第2リンクでの同時送受信動作をサポートしないと決定する。
上記の態様のいずれか1つの実施において、SINRパラメータはSINRマージンを含む。SINRマージンの物理的意味は、SINR値とSINR閾値との間の差である。
上記の態様のいずれか1つの実施において、同時送受信動作は第1動作及び第2動作を含んでよく、第1動作は、第1マルチリンクデバイスが第2リンクで第2PPDUを受信するのと同時に第1リンクで第1PPDUを送信することであってよく、第2動作は、第1マルチリンクデバイスが第1リンクで第1PPDUを受信するのと同時に第2リンクで第2PPDUを送信することであってよい。
上記の態様のいずれか1つの実施において、SINRパラメータは第1SINRパラメータ及び第2SINRパラメータを含み、第1SINRパラメータは、第1マルチリンクデバイスが第1動作を実行する場合の、第2リンクへの第1リンクのSINRパラメータであり、第2SINRパラメータは、第1マルチリンクデバイスが第2動作を実行する場合の、第1リンクへの第2リンクのSINRパラメータである。
任意に、第1SINRパラメータは第1SINR値を含み、第2SINRパラメータは第2SINR値を含む。
上記の態様のいずれか1つの実施において、SINRパラメータは1つのSINR閾値又は2つのSINR閾値、例えば、第1SINR閾値及び第2SINR閾値を更に含む。第1SINR閾値は、第1マルチリンクデバイスが第1動作を実行する場合の、第2リンクへの第1リンクのSINR閾値であり、第2SINR閾値は、第1マルチリンクデバイスが第2動作を実行する場合の、第1リンクへの第2リンクのSINR閾値である。
上記の態様のいずれか1つの実施において、SINRパラメータは第1SINRマージンを含んでもよく、第2SINRパラメータは第2SINRマージンを含み、第1SINRマージンは、第1SINR値と第1SINR閾値との間の差であり、第2SINRマージンは、第2SINR値と第2SINR閾値との間の差である。
第12の態様に従って、本願の実施形態は通信装置を提供する。通信装置は具体的に、第1マルチリンクデバイス、又は第1マルチリンクデバイス内のチップ又は処理システムである。通信装置はプロセッサ及びトランシーバを含む。プロセッサは、第1マルチリンクデバイスが上記の方法において対応する機能を実行するのを支援するよう構成される。トランシーバは、第1マルチリンクデバイスと第2デバイスとの間の通信を支援し、上記の方法における情報、フレーム、データパケット、命令、などを送信するよう構成される。第1マルチリンクデバイスは更にメモリを含んでもよい。メモリはプロセッサへ結合されるよう構成され、メモリは、第1マルチリンクデバイスにとって必要であるプログラム命令及びデータを記憶する。
第13の態様に従って、本願の実施形態は通信装置を提供する。通信装置は具体的に、第2デバイス、又は第2デバイス内のチップ又は処理システムである。通信装置はプロセッサ及びトランシーバを含む。プロセッサは、第2デバイスが上記の方法において対応する機能を実行するのを支援するよう構成される。トランシーバは、第2デバイスと第1マルチリンクデバイスとの間の通信を支援し、第1マルチリンクデバイスによって送信される上記の方法の情報、フレーム、データパケット、命令、などを受信するよう構成される。第2デバイスは更にメモリを含んでもよい。メモリはプロセッサへ結合されるよう構成され、メモリは、第2デバイスにとって必要であるプログラム命令及びデータを記憶する。
第14の態様に従って、本願の実施形態は無線通信システムを提供する。システムは、第12の態様に係る第1マルチリンクデバイスと、第13の態様に係る第2デバイスとを含む。
第15の態様に従って、本願の実施形態は、入力/出力インターフェース及び処理回路を含むチップ又はチップシステムを提供する。入力/出力インターフェースは、情報又はデータを交換するよう構成され、処理回路は、命令を実行して、チップ又はチップシステムを組み込まれている装置が、上記の態様のいずれか1つにおけるSTR能力指示方法を実行することを可能にするよう構成される。
第16の態様に従って、本願はコンピュータ可読記憶媒体を提供する。コンピュータ可読記憶媒体は命令を記憶し、命令は、処理回路上の1つ以上のプロセッサによって実行されてよい。命令がコンピュータ実行される場合に、コンピュータは、上記の態様のいずれか1つにおけるSTR能力指示情報を実行することができる。
第17の態様に従って、本願は、命令を含むコンピュータプログラム製品を提供する。製品がコンピュータで実行される場合に、コンピュータは、上記の態様のいずれか1つにおけるSTR能力指示方法を実行することができる。
第18の態様に従って、本願はチップシステムを提供する。チップシステムは、チップシステムを組み込まれている装置が、上記の態様のいずれか1つにおけるSTR能力指示方法、例えば、STR能力指示方法でフレーム及び/又は情報を生成又は処理することを支援するよう構成されたプロセッサを含む。可能な設計で、チップシステムはメモリを更に含む。メモリは、通信装置にとって必要であるプログラム命令及びデータを記憶するよう構成される。チップシステムは、チップを含んでもよく、あるいは、チップ及び他のディスクリート部品を含んでもよい。
本願の実施形態では、1つのリンクペア(つまり、2つのリンク)での同時送受信動作をマルチリンクデバイスがサポートしているかどうかが指示され得、それによって、その後のデータ通信のための通信基盤を確立する。
本願の実施形態の技術的解決法についてより明りょうに記載するために、以下は、実施形態を記載するために必要な添付の図面について簡単に説明する。
以下は、本願の実施形態の添付の図面を参照して、本願の実施形態の技術的解決法について明りょうにかつ完全に記載する。
本願の実施形態の技術的解決法の理解を容易にするために、以下は、本願の実施形態で提供されるSTR能力指示方法のシステムアーキテクチャ及び/又は適用シナリオについて簡潔に説明する。本願の実施形態で説明されるシステムアーキテクチャ及び/又はシナリオは、本願の実施形態の技術的解決法についてより明りょうに記載することを意図されたものであり、本願の実施形態で提供される技術的解決法に対する制限を構成するものではない。
本願の実施形態は、1つのリンクペア(つまり、2つのリンク)での同時送受信動作をマルチリンクデバイスがサポートしているかどうかを示すよう、無線通信システムに適用されるSTR能力指示方法を提供し、それによって、その後のデータ通信のための通信基盤を確立する。無線通信システムは、無線ローカルエリアネットワーク又はセルラーネットワークであってよい。STR能力指示方法は、無線通信システム内の通信デバイス、又は通信デバイス内のチップ若しくはプロセッサによって実装されてよい。通信デバイスは、複数のリンクでの同時伝送に対応している無線通信デバイスであってよい。例えば、通信デバイスは、マルチリンクデバイス又はマルチバンドデバイス(multi-band device)と呼ばれ得る。シングルリンク伝送にしか対応していない通信デバイスと比較して、マルチリンクデバイスは、より高い伝送効率及びより高いスループットを有している。
マルチリンクデバイスは、1つ以上の提携関係にあるステーション(提携STA)を含む。提携関係にあるステーションは、論理的なステーションであり、1つのリンクで動作し得る。提携関係にあるステーションは、アクセスポイント(access point,AP)又は非アクセスポイントステーション(non-access point station,non-AP STA)であってよい。説明を簡単にするために、本願では、提携関係にあるステーションがAPであるマルチリンクデバイスは、マルチリンクAP、マルチリンクAPデバイス、又はAPマルチリンクデバイス(AP multi-link device,AP MLD)と呼ばれることがあり、提携関係にあるステーションがnon-AP STAであるマルチリンクデバイスは、マルチリンクnon-AP、マルチリンクnon-APデバイス、又はnon-APマルチリンクデバイス(Non-AP multi-link device,Non-AP MLD)と呼ばれることがある。説明を簡単にするために、「マルチリンクデバイスが提携関係にあるステーションを含む」とは、本願の実施形態では「マルチリンクデバイスがステーションを含む」とも簡潔に記載される。
マルチリンクデバイスは1つ以上の提携関係にあるステーション(提携STA)を含む。言い換えると、1つのマルチリンクデバイスは、複数の論理的なステーションを含んでもよい。各論理ステーションは1つのリンクで動作するが、複数の論理ステーションが同じリンクで動作することができる。データ伝送中、AP MLD及びnon-AP MLDは、リンク又はリンク上のステーションを識別するためにリンク識別子を使用してよい。通信前に、AP MLD及びnon-AP MLDは最初に、互いに又はリンク識別子とリンク又はリンク上のステーションとの間の対応をネゴシエーション又は通信してよい。従って、データ伝送中に、リンク識別子は、リンク又はリンク上のステーションを示すために大量のシグナリング情報を送信しなくても運ばれる。これは、シグナリングオーバーヘッドを低減し、伝送効率を改善する。
例において、AP MLDが基本サービスセット(basic service set,BSS)を確立する場合に、送信された管理フレーム、例えば、ビーコンフレームは、複数のリンク識別子情報フィールドを含むエレメントを運ぶ。各リンク識別子情報フィールドは、リンク識別子を含み、更には、BSS識別子、オペレーションセット、及びチャネル番号のうちの1つ以上を含む。BSS識別子、オペレーションセット、及びチャネル番号のうちの1つ以上は、リンク識別子に対応する。他の例では、マルチリンク関連付けを確立するプロセスにおいて、AP MLD及びnon-AP MLDは、対応するリンクの両端にあるステーションを表すためにリンク識別子を使用する。リンク識別子は、ステーションのMACアドレス、作業オペレーションセット、及びチャネル番号のうちの1つ以上の属性を更に表してもよい。MACアドレスはまた、関連するAP MLDの関連付け識別子(association identifier,AID)で置換されてもよい。
複数のステーションが1つのリンクで動作する場合に、リンク識別子(数値IDである)は、リンクが位置しているチャネル番号及びオペレーションセットを表すだけでなく、リンク上で動作するステーションの識別子、例えば、ステーションMACアドレス又は関連付け識別子も表す。
マルチリンクデバイスは、IEEE802.11シリーズプロトコルに従う無線通信を実装してよい。例えば、マルチリンクデバイスは、他のデバイスとの通信を実装するよう、超高速スループットレートに従うか、IEEE802.11beに基づくか、又はIEEE802.11beと互換性があるステーションであってよい。確かに、他のデバイスはマルチリンクデバイスであってもよく、あるいは、マルチリンクデバイスでなくてもよい。
本願の実施形態で提供されるSTR能力指示方法は、1つのノードが1つ以上のノードと通信するシナリオに適用されてもよく、シングルユーザアップリンク/ダウンリンク通信シナリオ又はマルチユーザアップリンク/ダウンリンク通信シナリオに適用されてもよく、あるいは、デバイス間(device to device,D2D)通信シナリオに適用されてもよい。
上記のノードのいずれか1つはAP MLDであってよく、あるいは、non-AP MLDであってもよい。例えば、STR能力指示方法は、AP MLDがnon-AP MLDと通信するシナリオに適用されるか、non-AP MLDがnon-AP MLDと通信するシナリオに適用されるか、又はAP MLDがAP MLDと通信するシナリオに適用される。これは、本願の実施形態で制限されない。任意に、上記のノードの1つはマルチリンクデバイスであってよく、残りのノードはマルチリンクデバイスであってもマルチリンクデバイスでなくてもよい。例えば、方法は、AP MLDがシングルリンクデバイスと通信するシナリオに適用されるか、又はnon-AP MLDがシングルリンクデバイスと通信するシナリオに適用される。これは、本願の実施形態で制限されない。シングルリンクデバイスはAP又はSTAであってよい。
説明を簡単にするために、APがSTAと通信するシナリオが、本願のシステムアーキテクチャについて説明するために以下で例として使用される。本願のAPは広い意味を持っており、AP側を指し、シングルリンクAP又はAP MLDであってよいことが理解され得る。同様に、本願のSTAは広い意味を持っており、STA側を指し、シングルリンクSTA又はnon-AP MLDであってよい。
図2は、本願の実施形態に係る無線通信システムの略アーキテクチャ図である。図2は、本願の実施形態に係る適用シナリオについて説明するために例として無線ローカルエリアネットワークを使用する。図2に示される無線通信システムは、APマルチリンクデバイス100及びnon-APマルチリンクデバイス200を含む。APマルチリンクデバイスは、non-APマルチリンクデバイスのためにサービスを提供するマルチリンクデバイスであり、non-APマルチリンクデバイスは、スループットレートを改善するために、複数のリンクを使用することによってAPマルチリンクデバイスと通信し得る。確かに、無線通信システムは、他のデバイス、例えば、non-APマルチリンクデバイス300及びシングルリンクSTA400を更に含んでもよい。図2における複数のAPマルチリンクデバイス及び複数のnon-APマルチリンクデバイスは、一例にすぎない。
任意に、図3aは、本願の実施形態に係るマルチリンクデバイスの構造の概略図である。IEEE802.11標準規格は、マルチリンクデバイス内の802.11物理レイヤ(physical layer,PHY)部分及び媒体アクセス制御(media access control,MAC)レイヤ部分に焦点を当てている。図3aに示されるように、マルチリンクデバイスに含まれる複数のSTAは、ローMAC(low MAC)レイヤ及びPHYレイヤで互いから独立しており、ハイMAC(high MAC)レイヤでも互いから独立している。図3bは、本願の実施形態に係るマルチリンクデバイスの他の構造の概略図である。図3bに示されるように、マルチリンクデバイスに含まれる複数のSTAは、ローMAC(low MAC)レイヤ及びPHYレイヤで互いから独立しており、ハイMAC(high MAC)レイヤを共有している。確かに、マルチリンク通信プロセスにおいて、non-APマルチリンクデバイスは、ハイMACレイヤが互いに独立している構造を使用し、APマルチリンクデバイスは、ハイMACレイヤが共有されている構造を使用する。代替的に、non-APマルチリンクデバイスは、ハイMACレイヤが共有されている構造を使用してもよく、APマルチリンクデバイスは、ハイMACレイヤが互いに独立している構造を使用する。代替的に、non-APマルチリンクデバイス及びAPマルチリンクデバイスの両方が、ハイMACレイヤが共有されている構造を使用してもよい。代替的に、non-APマルチリンクデバイス及びAPマルチリンクデバイスは両方とも、ハイMACレイヤが互いに独立している構造を使用してもよい。マルチリンクデバイスの内部構造の概略図は、本願のこの実施形態で制限されない。図3a及び図3bは、説明のための例にすぎない。例えば、ハイMACレイヤ又はローMACレイヤは、マルチリンクデバイスのチップシステムにおける1つのプロセッサによって実装されてもよく、あるいは、チップシステムにおける異なる処理モジュールによって別々に実装されてもよい。
例えば、本願のこの実施形態のマルチリンクデバイスは、シングルアンテナデバイスであってもよく、あるいは、マルチアンテナデバイスであってもよい。例えば、デバイスは、2つよりも多いアンテナを備えたデバイスであってよい。マルチリンクデバイスに含まれるアンテナの数は、本願のこの実施形態で制限されない。本願の実施形態において、マルチリンクデバイスは、同じアクセスタイプのサービスが異なるリンクで伝送されることを可能にしたり、あるいは、同じデータパケットが異なるリンクで伝送されることを可能にしたりさえすることができる。代替的に、マルチリンクデバイスは、同じアクセスタイプのサービスが異なるリンクで伝送されることを可能にしないが、異なるアクセスタイプのサービスが異なるリンクで伝送されることを可能にすることができる。
マルチリンクデバイスが動作する周波数バンドは、サブ1GHz、2.4GHz、5GHz、6GHz、及び高周波数60GHzの1つ以上の周波数バンドを含んでよい。
任意に、図4aは、本願の実施形態に係るマルチリンク通信の概略図である。図4aは、AP MLD100とnon-AP MLD200との間の通信の概略図である。図4aに示されるように、AP MLD100は、n個の提携ステーションAP100-1、AP100-2、・・・及びAP100-nを含む。non-AP MLD200は、n個の提携ステーションSTA200-1、STA200-2、・・・及びSTA200-nを含む。AP MLD100及びnon-AP MLD200はリンク1、リンク2、・・・及びリンクnを通じて同時に通信する。AP MLDのAPは、通信のためにnon-AP MLDのSTAとリンクを確立してよい。例えば、AP MLD100のAP100-1は、通信のためにnon-AP MLD200のSTA200-1とリンク1を確立し、AP MLD100のAP100-2は、通信のためにnon-AP MLD200のSTA200-2とリンク2を確立し、以降同じである。同様に、AP MLD間の通信及びnon-AP MLD間の通信については、AP MLDとnon-AP MLDとの間の通信を参照されたい。詳細はここで再び記載されない。
図4bは、本願の実施形態に係るマルチリンク通信の他の概略図である。図4bは、AP MLD100がnon-AP MLD200、non-AP MLD300、及びSTA400と通信する概略図である。図4bに示されるように、AP MLD100は3つの提携ステーションAP100-1からAP100-3を含む、と仮定される。non-AP MLD200は2つの提携ステーションSTA200-1及びSTA200-2を含む。non-AP MLD300は2つの提携ステーションSTA300-1及びSTA300-2を含む。STA400はシングルリンクデバイスである。AP MLD100は、リンク1及びリンク3を通じてnon-AP MLD200と別々に通信し、リンク2及びリンク3を通じてnon-AP MLD300と通信、リンク1を通じてSTA400と通信してよい。
例において、STA400は、2.4GHz周波数バンドで動作する。non-AP MLD300に含まれるSTA300-1は、5GHz周波数バンドで動作し、non-AP MLD300に含まれるSTA300-2は、6GHz周波数バンドで動作する。non-AP MLD200に含まれるSTA200-1は、2.4GHz周波数バンドで動作し、non-AP MLD200に含まれるSTA200-2は、6GHz周波数バンドで動作する。2.4GHz周波数バンドで動作する、AM MLD100内にあるAP100-1は、リンク1を通じてSTA400及びnon-AP MLD200内のSTA200-2へアップリンク又はダウンリンクデータを送信してよい。5GHz周波数バンドで動作する、AP MLD100内にあるAP100-2は、リンク2を通じて、5GHz周波数バンドで動作する、non-AP MLD300内にあるSTA300-1へアップリンク又はダウンリンクデータを送信してよい。6GHz周波数バンドで動作する、AP MLD100内にあるAP100-3は、リンク3を通じて、6GHz周波数バンドで動作する、non-AP MLD200内にあるSTA200-2へアップリンク又はダウンリンクデータを送信してよく、あるいは、リンク3を通じて、non-AP MLD300内のSTA300-2へアップリンク又はダウンリンクデータを送信してよい。
図4a及び図4bは、AP MLDによってサポートされている周波数バンドの例について記載しているが、実際の応用では、AP MLD及びnon-AP MLDは、より多い又はより少ない周波数バンドを更にサポートしてもよい、ことが理解され得る。つまり、AP MLD及びnon-AP MLDは、より多いリンク又はより少ないリンクで作動してよい。これは本願の実施形態で制限されない。
例えば、マルチリンクデバイス(例えば、図2のマルチリンクデバイスAP MLD100、non-AP MLD200、及びnon-AP MLD300)は、無線通信機能を備えている装置である。装置は、完成したデバイスであってよく、あるいは、完成したデバイスに組み込まれているチップ、処理システム、などであってもよい。チップ又は処理システムを組み込まれているデバイスは、チップ又は処理システムの制御下で本願の実施形態の方法及び機能を実装することができる。例えば、本願の実施形態のnon-APマルチリンクデバイスは、無線トランシーバ機能を備え、802.11シリーズプロトコルに対応してよく、また、APマルチリンクデバイス又は他のnon-APマルチリンクデバイスと通信してもよい。例えば、non-APマルチリンクデバイスは、ユーザがAPと通信し、次いでWLANと通信することを可能にする如何なるユーザ通信デバイスでもある。例えば、non-APマルチリンクデバイスは、タブレットコンピュータ、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、ノートブックコンピュータ、ウルトラモバイルパーソナルコンピュータ(Ultra-mobile personal computer,UMPC)、ハンドヘルドコンピュータ、ネットブック、パーソナルデジタルアシスタント(personal digital assistant,PDA)、又は携帯電話機などの、ネットワークへ接続可能なユーザ装置であってよく、インターネット・オブ・シングスにおけるインターネット・オブ・シングス・ノードであってよく、あるいは、インターネット・オブ・ビークルにおける車載通信装置であってよい。non-APマルチリンクデバイスは、代替的に、上記の技術におけるチップ及び処理システムであってもよい。本願の実施形態のAPマルチリンクデバイスは、non-APマルチリンクデバイスにサービスを提供する装置であり、802.11シリーズプロトコルに対応してよい。例えば、APマルチリンクデバイスは、通信サーバ、ルータ、スイッチ、又はブリッジなどの通信エンティティであってもよく、あるいは、APマルチリンクデバイスは、マクロ基地局、ミクロ基地局、中継局、などの様々な形式を含んでもよい。確かに、APマルチリンクデバイスは、代替的に、本願の実施形態の方法及び機能を実装するように、様々な形式のデバイスにおけるチップ又は処理システムであってもよい。
マルチリンクデバイスは高速低遅延伝送をサポートすることができる、ことが理解され得る。無線ローカルエリアネットワークの適用シナリオの継続的な進化により、マルチリンクデバイスは、より多くのシナリオ、例えば、スマートシティにおけるセンサノード(例えば、スマートメータ、スマート電気メータ、及びスマート空気検出ノード)、スマートホームにおけるスマートデバイス(例えば、スマートカメラ、プロジェクタ、ディスプレイ、TV、ステレオ、冷蔵庫、及び洗濯機)、インターネット・オブ・シングスにおけるノード、エンターテイメント端末(例えば、AR及びVRなどのウェアラブルデバイス)、スマートオフィスにおけるスマートデバイス(例えば、プリンタ及びプロジェクタ)、インターネット・オブ・ビークルにおけるIoVデバイス、並びに、日常生活シナリオにおける何らかのインフラ(例えば、自動販売機、スーパーマーケットのセルフサービスのナビゲーションステーション、セルフサービスのキャッシュレジスタデバイス、及びセルフサービスの注文機械)に更に適用されてもよい。non-APマルチリンクデバイス及びAPマルチリンクデバイスの具体的な形式は、本願の実施形態で制限されず、ここでは例として説明されているにすぎない。802.11プロトコルは、802.11beに対応するか又は802.11beに従うプロトコルであってよい。
マルチリンクデバイスが複数のリンクで同時通信を行うことで、伝送レートが大幅に改善されることは明らかである。しかし、いくつかのマルチリンクデバイスは、2つ以上のリンクでの同時の送受信動作をサポートしない。従って、通信前に、両方の通信パーティは、ピアエンドが同時送受信動作に対応しているかどうかを知っている必要がある。これは、デバイスが同時送受信方式で、同時送受信動作に対応していない他のデバイスと通信する場合に、2つのデバイス間の通信の失敗を回避することができる。
従って、本願は、マルチリンクデバイスによって送信されたSTR能力情報に基づき、マルチリンクデバイスが2つのリンクでの同時送受信動作をサポートするかどうかを決定するSTR能力指示方法を提供し、それによって、その後のデータ通信のための通信基盤を確立する。これは、デバイスが同時送受信方式で、同時送受信動作に対応していない他のデバイスと通信することを回避するので、通信成功率を向上させることができる。
本願のSTR能力指示方法が説明される前に、2つのリンクの間のSTR能力に影響を与える因子が最初に説明される。1つのリンクでの送信プロセスにおいて、受信が他のリンクで正確に実行され得ないかどうかは、物理レイヤプロトコルデータユニット(physical protocol data unit)PPDUを送信するための送信パラメータと、PPDUを受信するための設定パラメータとに関係がある。説明を簡単にするために、以下の説明では、1つのリンクで送信されたメッセージがPPDU1であり、他のリンクで受信されたメッセージがPPDU2である、と仮定される。本願で言及されている「STR能力」は、STRをサポートすること及びSTRをサポートしないこと、又は同時送受信動作をサポートすること及び同時送受信動作をサポートしないことを含む、ことが理解され得る。
STR能力に影響を与える因子は、PPDU2の関連パラメータ及びPPDU1の送信パラメータを含む。STR能力に影響を与える、PPDU2の関連パラメータは、次の、バンド幅、送信電力、変更及びコーディングスキーム(modulation and coding scheme,MCS)、MP MLDとnon-AP MLDとの間の空間的距離、のうちの1つ以上を含むがそれらに限られない。例えば、PPDU2のバンド幅が大きい場合に、2つのリンク間の周波数間隔は小さく、PPDU1の送信はPPDU2の受信に影響を及ぼす可能性があるので、PPDU2の受信でエラーが生じる。対照的に、PPDU2のバンド幅が小さい場合には、2つのリンク間の周波数間隔は大きく、PPDU1の送信はPPDU2の受信に影響を及ぼし得ない。他の例として、PPDU2の送信電力が大きい場合に、受信エンドのSINRは高く、PPDU2は正確に受信され得る。対照的に、PPDU2の送信電力が小さい場合には、受信エンドのSINRは低く、PPDU2は正確に受信されない可能性がある。更なる他の例として、低MCSが使用される場合に、PPDU2は、低SINRで受信エンドによって正確に受信され得る。対照的に、高MCSが使用される場合には、PPDU2は、低SINRで受信エンドによって正確に受信されない可能性がある。更なる他の例として、AP MLD及びnon-AP MLDがちかい場合に、PPDU2は、高SINRを有し、正確に受信され得る。対照的に、AP MLDがnon-AP MLDから遠く離れている場合には、PPDU2は低SINRを有し、受信エラーが生じる。
STR能力に影響を与える、PPDU1の送信パラメータは、バンド幅及び送信電力を含む。例えば、PPDU1のバンド幅が大きい場合に、2つのリンク間の周波数間隔は小さく、PPDU1の送信がPPDU2の受信に影響を及ぼす可能性があり、PPDU2の受信でエラーが生じる。対照的に、PPDU1のバンド幅が小さい場合には、2つのリンク間の周波数間隔は大きく、PPDU1の送信はPPDU2の受信に影響を及ぼし得ない。他の例として、PPDU1の送信電力が大きい場合に、他のリンクに漏れ出す信号の強さは大きく、PPDU2の受信の失敗が引き起こされる。対照的に、PPDU1の送信電力が小さい場合には、他のリンクに漏れ出す信号の強さは小さく、PPDU2の受信は影響を及ぼされない。
本願で提供されるSTR能力指示方法は、STR能力に影響を与える1つ以上の因子及び更なる添付の図面を参照して、本願において以下で詳細に説明される。
本願の第1マルチリンクデバイスは、図2のAPマルチリンクデバイスであってよく、あるいは、図2のnon-APマルチリンクデバイスであってもよい、ことが理解され得る。第2デバイスはマルチリンクデバイスであってよく、あるいは、シングルリンクデバイスであってもよい。第2デバイスがマルチリンクデバイスである場合に、第2デバイスはAPマルチリンクデバイスであってよく、あるいは、non-APマルチリンクデバイスであってもよい。これは本願の実施形態で制限されない。後の説明を簡単にするために、2つのMLDが2つ以上のリンクを通じて通信するシナリオが、本願の説明のための例として使用される。続く実施形態では、2つのリンクが本願の技術的解決法について記載するために例として使用される。しかし、本願の技術的解決法は、複数のリンクをサポートする2つのMLDにも適用可能である。具体的に、本願の技術的解決法は、複数のリンクのうちのいずれか2つに適用可能であり、あるいは、複数のリンクの中で最も大きい干渉を有する2つのリンクに適用可能である。最も大きい干渉を有する2つのリンクの干渉パラメータ又はSTR能力は、MLDの干渉パラメータ又はSTR能力として使用される。
理解を容易にするために、上記の2つのMLDは、AP MLD及びnon-AP MLDであってよい。続く実施形態は、第1マルチリンクデバイスがnon-APマルチリンクデバイスであり、第2デバイスがAPマルチリンクデバイスである例を使用することによって記載される。実際の応用では、第1マルチリンクデバイスは、代替的に、APマルチリンクデバイスであってよく、第2デバイスは、non-APマルチリンクデバイスである、ことが理解され得る。
本願の第1リンクは送信リンク又は受信リンクであってよい、ことが理解され得る。同様に、第2リンクは受信リンク又は送信リンクであってよい。第1リンクは送信リンクであり、第2リンクは受信リンクである。第1リンクは受信リンクであり、第2リンクは送信リンクである。
本願で言及されている「同時送受信」及び「STR」は両方とも、送信が1つのリンクで実行され、受信が他のリンクで実行されることを意味している、ことが理解され得る。従って、本願の「同時送受信」及び「STR」は、同義的に使用されてよい。更に、本願の「同時送受信」及び「STR」はまた、同時通信を指し得る。つまり、マルチリンクデバイスは、1つのリンクで送信を実行し、同時に、他のリンクで受信を実行し得る。この場合に、マルチリンクデバイスが「同時送受信」又は「STR」をサポートすることは、マルチリンクデバイスが、リンクの対ごとに他方のリンクでの受信と同時の一方のリンクでの送信の伝送方式に対応していることを意味している(MLDは、リンクの対ごとに他方のリンクでの受信と同時の一方のリンクでの送信をサポートしている)。
本願の実施形態において、「同時送受信」又は「同時」は、送信されたデータの開始時点及び終了時点が、受信されたデータのそれらと厳密に同じであることを意味するものではなく、第1バンド幅でのPPDUと第2バンド幅でのPPDUとの間には時間において非空交差が存在することを意味し得る。例えば、マルチリンクデバイスは、第1リンクでPPDU1を送信し、第2リンクでPPDU2を受信する。マルチリンクデバイスは「同時送受信」及び「STR」をサポートしており、これは、マルチリンクデバイスが、PPDU1の送信時間とPPDU2の送信時間との間に非空交差が存在する伝送方式をサポートすることを意味する。
本願の実施形態で提供されるSTR能力指示方法に従って、リンクペアの双方向干渉パラメータ又はSTR能力は、リンク間干渉が非対称である場合に示され得る。
リンク間干渉の非対称性は、他方のリンクでの受信に対して一方のリンクでの送信によって引き起こされた干渉が、このリンクでの受信に対して他方のリンクでの送信によって引き起こされた干渉とは異なることを意味する、ことが理解され得る。例えば、いくつかの場合に、一方のリンク(例えば、リンク1)でPPDUを送信することは、他方のリンク(例えば、リンク2)でPPDUを受信することと干渉する。しかし、他方のリンク(例えば、リンク2)でPPDUを送信することは、このリンク(例えば、リンク1)でPPDUを受信することと干渉しない場合がある。リンク間干渉は、通常、2つのリンクでのバンド幅及び送信電力などの因子に関係がある。図5は、本願の実施形態に係る異なるバンド幅のスペクトルテンプレートの概略図である。図5は、2つのリンクが異なるバンド幅を使用する場合のリンク間干渉の非対称性の原因を示す。80MHzのバンド幅がリンク1で使用され、20MHzのバンド幅がリンク2で使用される、ことが仮定される。図5に示されるスペクトルテンプレート(標準規格で規定されているスペクトルテンプレートがここでは使用され、実際の製品のスペクトルテンプレートは異なる可能性があるが、減衰の傾向が類似している)からは、バンド幅が大きい場合に、帯域外干渉の減衰が周波数とともにゆっくりと変化することが分かる。バンド幅が小さい場合には、帯域外干渉の減衰は、周波数とともに急速に変化する。従って、リンク1でPPDUを送信することは、リンク2でPPDUを受信することと干渉するが、リンク2でPPDUを送信することは、リンク1でPPDUを受信することと干渉し得ない。つまり、リンク干渉は非対称である。
同様に、non-AP MLDがリンク1でPPDUを送信するために高電力を使用し、AP MLDがリンク2でPPDUを送信するために低電力を使用する場合に、リンク1でPPDUを送信することはリンク2でPPDUを受信することと干渉する可能性があるが、リンク2でPPDUを送信することはリンク1でPPDUを受信することと干渉しない。つまり、リンク干渉は非対称である。
図6は、本願の実施形態に係るSTR能力指示方法の第1の略フローチャートである。図6に示されるように、STR能力指示方法は、次のステップを含むがこれに限られない。
S101.第1マルチリンクデバイスが第1指示情報を送信する。このとき、第1指示情報は、第1リンクと第2リンクとの間の干渉パラメータ情報を示すために、又は同時送受信動作が第1リンク及び第2リンクでサポートされるかどうかを示すために使用される。相応して、第2デバイスは、第1マルチリンクデバイスから第1指示情報を受信する。
S102.第2デバイスは、第1指示情報に基づき、第1マルチリンクデバイスが第1リンク及び第2リンクで同時送受信動作をサポートするかどうかを決定する。
言い換えると、第2デバイスは、第1指示情報に基づき、第1リンク及び第2リンクについての第1マルチリンクデバイスのSTR能力を決定し得る。
第1マルチリンクデバイスがnon-AP MLDであり、第2デバイスがシングルリンクAP又はAP MLDである場合に、non-AP MLDは、第1指示情報をシングルリンクAP又はAP MLDに報告してよい、ことが理解され得る。相応して、シングルリンクAP又はAP MLDは、第1指示情報を受信する。同様に、第1マルチリンクデバイスがAP MLDであり、第2デバイスがシングルリンクデバイスSTA又はnon-AP MLDである場合に、AP MLDは第1指示情報をブロードキャストしてよい。相応して、AP MLDに関連した全てのシングルリンクデバイスSTA又はnon-AP MLDは、第1指示情報を受信する。以下は、第1指示情報によって示される内容について個別的に説明する。
1.第1指示情報は、第1リンクと第2リンクとの間の干渉パラメータ情報を示す。
任意に、干渉パラメータ情報は、第1干渉パラメータ及び第2干渉パラメータを含んでよい。上記の同時送受信動作は、第1動作及び第2動作を含んでよい。第1動作は、第1マルチリンクデバイスが、第2リンクでPPDUを受信するのと同時に第1リンクでPPDUを送信することであってよい。第2動作は、第1マルチリンクデバイスが、第1リンクでPPDUを受信するのと同時に第2リンクでPPDUを送信することであってよい。第1干渉パラメータは、第1マルチリンクデバイスが第1動作を実行する場合に測定された、第2リンクに対する第1リンクのクロスリンク干渉パラメータであってよい。第2干渉パラメータは、第1マルチリンクデバイスが第2動作を実行する場合に測定された、第1リンクに対する第2リンクのクロスリンク干渉パラメータであってよい。第1干渉パラメータはまた、第2リンクに対する第1リンクのクロスリンク干渉パラメータとしても記載されてよい。第2干渉パラメータは、第1リンクに対する第2リンクのクロスリンク干渉パラメータとして記載されてもよい。
第1指示情報を受信した後、第2デバイスは、第1指示情報によって示される第1干渉パラメータ及び第2干渉パラメータを取得してよい。第2デバイスは、干渉パラメータ閾値を取得し、第1干渉パラメータを干渉パラメータ閾値と比較し、第2干渉パラメータを干渉パラメータ閾値と比較してよい。第1干渉パラメータが干渉パラメータ閾値よりも大きい場合に、第2デバイスは、第1マルチリンクデバイスが第1動作をサポートしないと、つまり、第1マルチリンクデバイスが第2リンクでPPDUを受信するのと同時に第1リンクでPPDUを送信することをサポートしないと決定してよい。第1干渉パラメータが干渉パラメータ閾値よりも小さい場合には、第2デバイスは、第1マルチリンクデバイスが第1動作をサポートすると、つまり、第1マルチリンクデバイスが第2リンクでPPDUを受信するのと同時に第1リンクでPPDUを送信することをサポートすると決定してよい。第1干渉パラメータが干渉パラメータ閾値と等しい場合には、第2デバイスは、第1マルチリンクデバイスが第1動作をサポートすると決定してよく、あるいは、第1マルチリンクデバイスが第1動作をサポートしないと決定してもよい。実際の応用では、第1干渉パラメータが干渉パラメータ閾値に等しい場合に、第1マルチリンクデバイスが第1動作をサポートするかどうかは、実際の状況に基づきセットされてよい。
同様に、第2干渉パラメータが干渉パラメータ閾値よりも大きい場合に、第2デバイスは、第1マルチリンクデバイスが第2動作をサポートしないと、つまり、第1マルチリンクデバイスが第1リンクでPPDUを受信するのと同時に第2リンクでPPDUを送信することをサポートしないと決定してよい。第2干渉パラメータが干渉パラメータ閾値よりも小さい場合には、第2デバイスは、第1マルチリンクデバイスが第2動作をサポートすると、つまり、第1マルチリンクデバイスが第1リンクでPPDUを受信するのと同時に第2リンクでPPDUを送信することをサポートすると決定してよい。第2干渉パラメータが干渉パラメータ閾値に等しい場合に、第2デバイスは、第1マルチリンクデバイスが第2動作をサポートすると決定してよく、あるいは、第1マルチリンクデバイスが第2動作をサポートしないと決定してもよい。実際の応用では、第2干渉パラメータが干渉パラメータ閾値に等しい場合に、第1マルチリンクデバイスが第2動作をサポートするかどうかは、実際の状況に基づきセットされてよい。
第1干渉パラメータを干渉パラメータ閾値と比較することによって、第1リンクから第2リンクへの方向におけるSTR能力が決定され得、すなわち、第1リンクでのPPDUの送信が第2リンクでのPPDUの同時の受信と干渉するかどうかが決定され得る、ことが理解され得る。第2干渉パラメータを干渉パラメータ閾値と比較することによって、第2リンクから第1リンクへの方向におけるSTR能力が決定され得、すなわち、第2リンクでのPPDUの送信が第1リンクでのPPDUの同時の受信と干渉するかどうかが決定され得る。
干渉パラメータ閾値は1つの閾値を含んでよく、あるいは、2つの閾値を含んでもよい。干渉パラメータ閾値が1つの閾値を含む場合に、第1干渉パラメータ及び第2干渉パラメータは、干渉パラメータ閾値と別々に比較される。干渉パラメータ閾値が2つの閾値、例えば、第1干渉パラメータ閾値及び第2干渉パラメータ閾値を含む場合に、第1干渉パラメータは、対応する第1干渉パラメータ閾値と比較されてよく、第2干渉パラメータは、対応する第2干渉パラメータ閾値と比較されてよい。異なる比較結果に対応するSTR能力については、上記の説明を参照されたい。詳細はここで再び記載されない。
本願のこの実施形態において、干渉パラメータ情報は、双方向干渉パラメータ(つまり、第1干渉パラメータ及び第2干渉パラメータ)を運ぶ、ことが理解され得る。運ばれる情報は、より豊かであり、その後のプロシージャは、異なる方向における干渉に基づき実行されてよく、それにより、その後の通信プロシージャは、より柔軟である。確かに、本願のこの実施形態は、リンク間干渉が非対称である場合に適用されてもよく、あるいは、リンク干渉が対称である場合に適用されてもよい。リンク間干渉が非対称である場合に、2つの動作における干渉パラメータは本願のこの実施形態で運ばれる。これは、受信エンドが異なる動作におけるSTR能力を正確に決定するのを助ける。
任意に、干渉パラメータ情報は、最大干渉パラメータを含んでもよく、最大干渉パラメータは、第1干渉パラメータ及び第2干渉パラメータの最大値であってよい。第1干渉パラメータは、第1マルチリンクデバイスが第1動作を実行する場合に測定された、第2リンクに対する第1リンクのクロスリンク干渉パラメータであってよい。第2干渉パラメータは、第1マルチリンクデバイスが第2動作を実行する場合に測定された、第1リンクに対する第2リンクのクロスリンク干渉パラメータであってよい。第1動作は、第1マルチリンクデバイスが第2リンクでPPDUを受信するのと同時に第1リンクでPPDUを送信することであってよい。第2動作は、第1マルチリンクデバイスが第1リンクでPPDUを受信するのと同時に第2リンクでPPDUを送信することであってよい。第1干渉パラメータはまた、第2リンクへの第1リンクのクロスリンク干渉パラメータとしても記載されてよい。第2干渉パラメータは、第1リンクへの第2リンクのクロスリンク干渉パラメータとして記載されてもよい。最大干渉パラメータは、リンクペア(第1リンク及び第2リンクを含む)のクロスリンク干渉パラメータとしても記載されてよい。リンクペアのクロスリンク干渉パラメータは、第2リンクへの第1リンクの及び第1リンクへの第2リンクのクロスリンク干渉パラメータの最大値である。
第1指示情報を受信した後、第2デバイスは、第1指示情報によって示される最大干渉パラメータを取得する。第2デバイスは、干渉パラメータ閾値を取得してもよく、最大干渉パラメータを干渉パラメータ閾値と比較してよい。最大干渉パラメータが干渉パラメータ閾値よりも大きい場合に、第2デバイスは、第1マルチリンクデバイスが第1リンク及び第2リンク(又はリンクペア)での同時送受信動作をサポートしないと決定してよい。最大干渉パラメータが干渉パラメータ閾値よりも小さい場合に、第2デバイスは、第1マルチリンクデバイスが第1リンク及び第2リンク(又はリンクペア)での同時送受信動作をサポートすると決定してよい。最大干渉パラメータが干渉パラメータ閾値に等しい場合に、第2デバイスは、第1マルチリンクデバイスが第1リンク及び第2リンク(又はリンクペア)での同時送受信動作をサポートしないと決定してよく、あるいは、第1マルチリンクデバイスが第1リンク及び第2リンク(又はリンクペア)での同時送受信動作をサポートすると決定してもよい。実際の応用では、最大干渉パラメータが干渉パラメータ閾値に等しい場合に、第1マルチリンクデバイスが第1リンク及び第2リンク(又はリンクペア)での同時送受信動作をサポートするかどうかは、実際の状況に基づきセットされてよい。
最大干渉パラメータを干渉パラメータ閾値と比較することによって、リンクペアのSTR能力が決定され得、あるいは、リンクペアの一方のリンクでのPPDUの送信がリンクペアの他方のリンクでのPPDUの同時の受信と干渉するかどうかが決定され得る、ことが理解され得る。
第2デバイスによって干渉パラメータ閾値を取得する方法は2つある、ことが理解され得る。1つの方法では、第2デバイスは、第1マルチリンクデバイスに対応する干渉パラメータ閾値をローカルで取得する。他の方法では、第1マルチリンクデバイスが干渉パラメータ閾値を送信し、相応して、第2デバイスは、第1マルチリンクデバイスから干渉パラメータ閾値を受信する。
本願のこの実施形態では、リンクペアのクロスリンク干渉パラメータ(つまり、最大干渉パラメータ)は干渉パラメータ情報で運ばれ、それにより、シグナリングオーバーヘッドは低減可能であり、統合されたプロシージャがその後の双方向通信の間に設計可能である、ことが理解され得る。
2.第1指示情報は、同時送受信動作が第1リンク及び第2リンクでサポートされているかどうかを示す。
第1マルチリンクデバイスによって第1リンクでPPDUを送信することが第2リンクでPPDUを受信することと干渉し、第2リンクでのPPDUの受信中にエラーが起こる場合に、第1マルチリンクデバイスは、第2リンクでの受信と同時の第1リンクでの送信をサポートせず、あるいは、第1マルチリンクデバイスは、第1リンクから第2リンクへの方向での第1動作をサポートしない。第1マルチリンクデバイスによって第2リンクでPPDUを送信することが第1リンクでPPDUを受信することと干渉し、第1リンクでのPPDUの受信中にエラーが起こる場合に、第1マルチリンクデバイスは、第1リンクでの受信と同時の第2リンクでの送信をサポートせず、あるいは、第2リンクから第1リンクへの方向での第2動作をサポートしない。第1マルチリンクデバイスが第1リンクから第2リンクからの方向及び第2リンクから第1リンクへの方向のうちの少なくとも一方で同時送受信動作をサポートしない場合に、第1マルチリンクデバイスは第1リンク及び第2リンクでの同時送受信動作をサポートしない、と決定される。すなわち、第1マルチリンクデバイスは、第2リンクでPPDUを受信するのと同時に第1リンクでPPDUを送信することも、第1リンクでPPDUを受信するのと同時に第2リンクでPPDUを送信することもサポートしない。従って、第1指示情報は、同時送受信動作が第1リンク及び第2リンクでサポートされていないことを示す。
第1マルチリンクデバイスによって第1リンクでPPDUを送信することが第2リンクでPPDUを同時に受信することと干渉せず、かつ、第2リンクでPPDUを送信することが第1リンクでPPDUを同時に受信することと干渉しない場合には、第1マルチリンクデバイスは、第1リンク及び第2リンクでの同時送受信動作をサポートする、と見なされる。すなわち、第1マルチリンクデバイスは、第2リンクでPPDUを受信するのと同時に第1リンクでPPDUを送信することをサポートし、第1リンクでPPDUを受信することと同時に第2リンクでPPDUを送信することもサポートする。従って、第1指示情報は、同時送受信動作が第1リンク及び第2リンクでサポートされていることを示す。第1指示情報を受信した後、第2デバイスは、第1マルチリンクデバイスが第1リンク及び第2リンクでの同時送受信動作をサポートするかどうかを決定してよい。
任意に、第1指示情報は1ビットの情報であってよい。1ビットの情報が1にセットされる場合に、それは、同時送受信動作が第1リンク及び第2リンクでサポートされていることを示してよい。1ビットの情報が0にセットされる場合には、それは、同時送受信動作が第1リンク及び第2リンクでサポートされていないことを示してよい。
ほとんどの通信は双方向である、ことが理解され得る。従って、リンクペアが1方向においてnon-STRである場合に、通信プロセス全体が影響を及ぼされる、ことが理解され得る。従って、リンクペアが本願のこの実施形態で如何なる方向でもnon-STRである場合には、2つのリンクはnon-STRである。これは、その後の双方向通信のための統合されたプロシージャを設計するのに役立つ。本願のこの実施形態で、リンクペアのSTR能力は、第1指示情報を使用することによって更に示され、それにより、シグナリングオーバーヘッドは低減され得る。
任意に、方法は、第2デバイスが、決定されたSTR能力に基づき第1マルチリンクデバイスと通信すること、を更に含む。
具体的に、第1マルチリンクデバイスが第1リンク及び第2リンクでの同時送受信動作をサポートすると決定される場合に、第2デバイスは、同時送受信方式で第1リンク及び第2リンクで第1マルチリンクデバイスと通信してよい。具体的に、第1マルチリンクデバイスが第1リンクでPPDUを送信し得る場合に、第2デバイスは第2リンクで第1マルチリンクデバイスへPPDUを送信する。言い換えると、第1マルチリンクデバイス及び第2デバイスは、第2リンクを通じてダウンリンク通信を実行するのと同時に第1リンクを通じてアップリンク通信を実行する。すなわち、第1リンク及び第2リンクは、通信のために独立して使用される。代替的に、第1マルチリンクデバイスが第2リンクでPPDUを送信する場合に、第2デバイスは第1リンクで第1マルチリンクデバイスへPPDUを送信する、ことが理解され得る。言い換えると、第1マルチリンクデバイス及び第2デバイスは、第1リンクを通じてアップリンク通信を実行し、第2リンクを通じてダウンリンク通信を実行する。
第1マルチリンクデバイスが第1リンク及び第2リンクでの同時送受信動作をサポートしないと決定される場合に、第1マルチリンクデバイスと第2デバイスとの間の通信プロセスにおいて、第1リンク及び第2リンクでのPPDUはアライメントされる必要がある。すなわち、送信方向における第1リンクでのPPDU1の終了時点は、同じ送信方向において第2リンクで送信されたPPDU2の終了時点と揃えられる。具体的に、第1マルチリンクデバイス及び第2デバイスは、第1リンク及び第2リンクでアップリンクデータ又はダウンリンクデータを同時に送信する。例えば、第1マルチリンクデバイスは、第1リンク及び第2リンクでPPDUを同時に又は一斉に送信する。代替的に、第2デバイスは、第1リンク及び第2リンクで第1マルチリンクデバイスへPPDUを同時に又は一斉に送信する。第1リンクでのPPDU1の終了時点は、第2リンクでのPPDU2の終了時点と同じである。
本願のこの実施形態において、第1指示情報は、リンクペアの双方向干渉パラメータ又は干渉パラメータを運び、あるいは、第1指示情報は、同時送受信動作が2つのリンクでサポートされているかどうかを示し、それにより、2つのリンクでの第1マルチリンクデバイスのSTR能力は決定される。リンク間干渉が非対称である場合に、双方向干渉はピアエンドへフィードバックされてよく、あるいは、包括的な双方向干渉の結果がピアエンドへフィードバックされてもよく、それにより、リンク間干渉が非対称である場合のSTR能力指示方法が提供される。
任意の実施形態で、本願のこの実施形態において、リンクペアでのSTR能力は、リンクペアでの指示された干渉パラメータに基づき決定される。具体的に、第1マルチリンクデバイスは、第1リンクと第2リンクとの間の干渉パラメータを送信し、相応して、第2デバイスは、第1マルチリンクデバイスから干渉パラメータを受信する。第2デバイスは、干渉パラメータに基づき、第1マルチリンクデバイスが第1リンク及び第2リンクでの同時送受信動作をサポートするかどうかを決定する。
干渉パラメータは、第1リンクと第2リンクとの間のクロスリンク干渉パラメータであってよい。干渉パラメータを受け取った後、第2デバイスは、干渉パラメータ閾値を取得してもよく、干渉パラメータを干渉パラメータ閾値と比較して、同時送受信動作が第1リンク及び第2リンクでサポートされているかどうかを決定してよい。干渉パラメータが干渉パラメータ閾値よりも大きい場合に、第2デバイスは、第1マルチリンクデバイスが第1リンク及び第2リンク(又はリンクペア)での同時送受信動作をサポートしないと決定してよい。干渉パラメータが干渉パラメータ閾値よりも小さい場合には、第2デバイスは、第1マルチリンクデバイスが第1リンク及び第2リンク(又はリンクペア)での同時送受信動作をサポートすると決定してよい。干渉パラメータが干渉パラメータ閾値にひとしい場合には、第2デバイスは、第1マルチリンクデバイスが第1リンク及び第2リンク(又はリンクペア)での同時送受信動作をサポートしないと決定してよく、あるいは、第1マルチリンクデバイスが第1リンク及び第2リンク(又はリンクペア)での同時送受信動作をサポートすると決定してもよい。実際の応用では、干渉パラメータが干渉パラメータ閾値に等しい場合に、第1マルチリンクデバイスが第1リンク及び第2リンク(又はリンクペア)での同時送受信動作をサポートするかどうかは、実際の状況に基づきセットされてよい。
第2デバイスによって干渉パラメータ閾値を取得する方法は2つある、ことが理解され得る。1つの方法では、第2デバイスは、第1マルチリンクデバイスに対応する干渉パラメータ閾値をローカルで取得する。他の方法では、第1マルチリンクデバイスが干渉パラメータ閾値を送信し、相応して、第2デバイスは、第1マルチリンクデバイスから干渉パラメータ閾値を受信する。
任意に、干渉パラメータはクロスリンク干渉サブフィールドで運ばれてもよい。クロスリンク干渉サブフィールドの値は、以下の表1で示されるように、異なるクロスリンク干渉値インターバルを表す。表1は一例にすぎず、つまり、表1は他の値又はインターバルを有してもよく、表1には値と意味との間に他の対応が存在してもよい、ことが理解され得る。
任意に、干渉パラメータに加えて、第1マルチリンクデバイスはSTR指示を更に送信してもよい。STR指示は、同時送受信動作が第1リンク及び第2リンクでサポートされているかどうかを示すために使用される。本願のこの実施形態の同時送受信動作は、他方のリンクでの受信と同時の一方のリンクでの送信を意味し得る、ことが理解され得る。
本願のこの実施形態において、リンクペアのSTR能力は、リンクペアの指示された干渉パラメータに基づき決定され、それにより、マルチリンクデバイスがリンクペア(つまり、2つのリンク)での同時送受信動作をサポートするかどうかが指示されてもよく、それによって、その後のデータ通信のための通信基盤を確立する、ことが理解され得る。
本願の実施形態で提供されるSTR能力指示方法に従って、STR能力情報は、2つのリンクでの異なるバンド幅組み合わせを参照して決定されてよく、同時送受信動作がサポートされるかどうかは、STR能力情報に基づき決定される。
当然のことだが、上述されたように、STR能力に影響を及ぼす多くの因子が存在し得る。本願の実施例2では、本願の実施形態で提供されるSTR能力指示方法は、主に、バンド幅を参照して説明される。図7は、本願の実施形態に係る2つのリンク間の周波数間隔の概略図である。図7に示されるように、2つのリンクは、0からΔf1までの周波数間隔内ではnon-STR状態にあり、Δf2から無限大までではSTR状態にある。2つのリンク間の周波数間隔が非常に小さく、例えば、Δf1に満たない場合には、リンク1でPPDU1を送信するプロセスでリンク2に漏れ出すエネルギ/干渉は非常に強く、-62dBmを超える。この場合に、リンク2のクリアチャネルアセスメント(clear channel assessment,CCA)エネルギ検出結果はビジーである。結果として、リンク2はチャネルアクセスに使用できず、チャネルはデータを送信するために競合され得ない。この場合に、PPDU2がリンク2で最も堅牢な送信方法で送信されると仮定すると、PPDU2は受信エンドで正確に受信され得ない。2つのリンク間の周波数間隔が非常に大きく、例えば、Δf2よりも大きい場合には、リンク1でPPDU1を送信するプロセスでリンク2に漏れ出すエネルギ/干渉はとても弱く(-62dBmに満たない)、CCAは影響を受けず、如何なるパラメータセットでのリンク2でのPPDU2の受信も影響を受けない。
しかし、Δf1とΔf2との間には周波数間隔インターバルが存在し、同時送受信動作がこの遷移周波数間隔インターバルにおいて2つのリンクでサポートされるかどうかは、2つのリンクで使用されるバンド幅に関係がある。すなわち、あるバンド幅(例えば、20MHz)が使用される場合に、2つのリンクはnon-STRであり、他のバンド幅(例えば、160MHz)が使用される場合に、2つのリンクはSTRであり、更に別のバンド幅が使用される場合に、2つのリンクはSTR又はnon-STRである。同様に、類似した結論が、異なる送信電力、異なるPPDUバンド幅、異なるMCS、などの観点から取得され得る。詳細は、本願のこの実施形態で記載されない。本願の実施例2では、本願の実施形態で提供されるSTR能力指示方法は、2つのリンクで使用されるバンド幅を参照して主に記載される。
バンド幅は、2つのリンク間の周波数間隔に直接に影響を及ぼす。一般に、PPDUの送信バンド幅が大きいほど、リンク間の周波数間隔は小さい。しかし、PPDUを送信するために大きいバンド幅が使用される場合に、帯域外干渉の減衰は緩やかであり、クロスリンク干渉を更に悪化させる。従って、バンド幅は、STR能力に影響を及ぼす主要な因子のうちの1つである。その上、ほぼ全てのPPDUが、送信される場合にバンド幅情報を運ぶ。従って、PPDUのバンド幅は取得するのが容易であり、STR能力はPPDUのバンド幅に基づき決定される。
図8は、本願の実施形態に係るSTR能力指示方法の第2の略フローチャートである。図8に示されるように、STR能力指示方法は、次のステップを含むがそれに限られない。
S201.第1マルチリンクデバイスがSTR能力情報を生成する。
S202.第1マルチリンクデバイスがSTR能力情報を送信する。このとき、STR能力情報は、第1バンド幅を使用する第1リンクと第2バンド幅を使用する第2リンクとの間の干渉パラメータ情報を示すために使用される。相応して、第2デバイスは、第1マルチリンクデバイスからSTR能力情報を受信する。
具体的に、第1バンド幅及び第2バンド幅は、次の5つの実施を含むがそれらに限られない。
実施1:第1バンド幅は、次の、20MHz、40MHz、80MHz、160MHz、又は320MH,のうちのいずれか1つを含んでもよいがそれに限られない。第2バンド幅は、次の、20MHz、40MHz、80MHz、160MHz、又は320MH、のうちのいずれか1つを含んでもよいがそれに限られない。第1バンド幅及び第2バンド幅が上記の5つのバンド幅のうちのいずれか1つである場合に、第1バンド幅と第2バンド幅との複数のバンド幅組み合わせが存在する、ことが理解され得る。順列及び組み合わせの方法に従って、全部で5×5=25通りのバンド幅組み合わせが存在する。
例えば、以下の表2に示されるように、第1バンド幅と第2バンド幅との25通りのバンド幅組み合わせは、(20,20)、(20,40)、(20,80)、(20,160)、(20,320)、(40,20)、(40,40)、(40,80)、(40,160)、(40,320)、(80,20)、(80,40)、(80,80)、(80,160)、(80,320)、(160,20)、(160,40)、(160,80)、(160,160)、(160,320)、(320,20)、(320,40)、(320,80)、(320,160)、及び(320,320)である。表2の1列目は、第1バンド幅を表してよく、最初の行は、第2バンド幅を表してよい。代替的に、表2の最初の例は第2バンド幅を表してもよく、最初の行は第1バンド幅を表してもよい、ことが理解され得る。
任意に、第1バンド幅は、代替的に、60MHz、120MHz、240MHz、又はパンクチャリングモードにおける他のバンド幅であってもよい。同様に、第2バンド幅も、60MHz、120MHz、240MHz、又はパンクチャリングモードにおける他のバンド幅であってもよい。
説明を簡単にするために、実施1では、第1バンド幅はlink1バンド幅と表記され、第2バンド幅はlink2バンド幅と表記され、第1バンド幅と第2バンド幅とのバンド幅組み合わせは、[link1バンド幅,link2バンド幅]と表記される。
実施2:第1バンド幅は、第1リンクによってサポートされる最大バンド幅、第1リンクで作動するステーションが属するBSSの最大バンド幅、又はPPDUを送信するために利用可能である、第1リンクで作動するステーションが属するBBSの最大バンド幅であってよい。第2バンド幅は、次の、20MHz、40MHz、80MHz、160MHz、又は320MH、のうちのいずれか1つを含んでもよいがそれに限られない。代替的に、第1バンド幅は、次の、20MHz、40MHz、80MHz、160MHz、又は320MH、のうちのいずれか1つを含んでもよいがそれに限られない。第2バンド幅は、第2リンクによってサポートされる最大バンド幅、第2リンクで作動するステーションが属するBSSの最大バンド幅、又はPPDUを送信するために利用可能である、第2リンクで作動するステーションが属するBBSの最大バンド幅であってよい。第1バンド幅及び第2バンド幅が上記の組み合わせのうちのいずれか1つである場合に、第1バンド幅と第2バンド幅との全部で1×5+5×1=10通りのバンド幅組み合わせが存在する。BSSのバンド幅は、BSSのAPが受信を実行することができるバンド幅であってよい。
例えば、第1リンクによってサポートされる最大バンド幅が160MHzであり、第2リンクによってサポートされる最大バンド幅が80MHzである、と仮定される。第1バンド幅と第2バンド幅とのバンド幅組み合わせは、(160,20)、(160,40)、(160,80)、(20,80)、(40,80)、及び(80,80)を含む。
任意に、第1バンド幅が第1リンクによってサポートされる最大バンド幅である場合に、第2バンド幅は、代替的に、60MHz、120MHz、240MHz、又はパンクチャリングモードにおける他のバンド幅であってもよい。同様に、第2バンド幅が第2リンクによってサポートされる最大バンド幅である場合に、第1バンド幅も、60MHz、120MHz、240MHz、又はパンクチャリングモードにおける他のバンド幅であってもよい。
AP MLD及びnon-AP MLDによってサポートされるバンド幅能力は一致しない場合があるので、第1リンクによってサポートされる最大バンド幅は、第1リンクでAP MLDによってサポートされる最大バンド幅であってもよく、第2リンクによってサポートされる最大バンド幅は、第2リンクでAP MLDによってサポートされる最大バンド幅であってもよい、ことが理解され得る。この場合に、第1マルチリンクデバイスは、AP MLDであってよく、第2デバイスは、non-AP MLDであってよい。
説明を簡単にするために、実施2では、第1リンクによってサポートされる最大バンド幅がlink1 BSSバンド幅と表記され、第2リンクによってサポートされる最大バンド幅がlink2 BSSバンド幅と表記される場合に、第1バンド幅と第2バンド幅とのバンド幅組み合わせは、[link1 BSSバンド幅,link2バンド幅]及び[link1バンド幅,link2 BSSバンド幅]と表記される。
実施3:第1バンド幅は、第1リンクでの動作バンド幅(operating bandwidth)であり、第2バンド幅は、20MHz、40MHz、80MHz、160MHz、又は320MHのうちのいずれか1つを含むがそれに限られない。代替的に、第1バンド幅は、20MHz、40MHz、80MHz、160MHz、又は320MHのうちのいずれか1つを含むがそれに限られず、第2バンド幅は、第2リンクでの動作バンド幅(operating bandwidth)である。第1バンド幅及び第2バンド幅が上記の5つのバンド幅のうちのいずれか1つである場合に、第1バンド幅と第2バンド幅との全部で1×5+5×1=10通りのバンド幅組み合わせが存在する。例えば、第1リンクでの動作バンド幅が80MHzである場合に、第1バンド幅と第2バンド幅とのバンド幅組み合わせは(80,20)、(80,40)、(80,80)、(80,160)、及び(80,320)を含み、第2リンクでの動作バンド幅が20MHzである場合に、第1バンド幅と第2バンド幅とのバンド幅組み合わせは(20,20)、(40,20)、(40,20)、(80,20)、(160,20)、及び(320,20)を含む。
任意に、第1バンド幅が第1リンクでの動作バンド幅である場合に、第2バンド幅は、代替的に、60MHz、120MHz、240MHz、又はパンクチャリングモードにおける他のバンド幅であってもよい。同様に、第2バンド幅が第2リンクでの動作バンド幅である場合に、第1バンド幅も、60MHz、120MHz、240MHz、又はパンクチャリングモードにおける他のバンド幅であってもよい。
動作バンド幅はステーション側から説明される、ことが理解され得る。第1リンクでの動作バンド幅は、第1リンクでのnon-AP MLDの動作バンド幅でもある。第2リンクでの動作バンド幅は、第2リンクでのnon-AP MLDの動作バンド幅でもある。この場合に、第1マルチリンクデバイスはnon-AP MLDであってもよく、第2デバイスはAP MLDであってもよい、ことが更に理解され得る。動作(channel)バンド幅は、ステーションが現在受信を実行することができるチャネルバンド幅(動作チャネル幅:ステーション(STA)が現在受信を実行することができるチャネル幅)であってもよい。
説明を簡単にするために、実施3では、第1リンクでの動作バンド幅がlink1動作バンド幅と表記され、第2リンクでの動作バンド幅がlink2動作バンド幅と表記される場合に、第1バンド幅と第2バンド幅とのバンド幅組み合わせは、[link1動作バンド幅,link2バンド幅]及び[link1バンド幅,link2動作バンド幅]と表記される。
実施4:第1バンド幅は、第1リンクでのnon-AP MLDの動作バンド幅(operating bandwidth)であり、第2バンド幅は、第2リンクでのnon-AP MLDの動作バンド幅(operating bandwidth)である。順列及び組み合わせ方法に従って、第1バンド幅と第2バンド幅とのバンド幅組み合わせは1つしかない、ことが理解され得る。例えば、第1リンクでの動作バンド幅が80MHzであり、第2リンクでの動作バンド幅が20MHzである場合に、第1バンド幅と第2バンド幅とのバンド幅組み合わせは(80,20)である。バンド幅組み合わせの単位は全てMHzである。
説明を簡単にするために、実施4では、第1リンクでの動作バンド幅がlink1動作バンド幅と表記され、第2リンクでの動作バンド幅がlink2動作バンド幅と表記される場合に、第1バンド幅と第2バンド幅とのバンド幅組み合わせは、[link1動作バンド幅,link2動作バンド幅]と表記される。
実施5:第1バンド幅は、第1リンクによってサポートされる最大バンド幅、第1リンクで作動するステーションが属するBSSの最大バンド幅、又はPPDUを送信するために利用可能である、第1リンクで作動するステーションが属するBBSの最大バンド幅であってよい。第2バンド幅は、第2リンクによってサポートされる最大バンド幅、第2リンクで作動するステーションが属するBSSの最大バンド幅、又はPPDUを送信するために利用可能である、第2リンクで作動するステーションが属するBBSの最大バンド幅であってよい。順列及び組み合わせ方法に従って、第1バンド幅と第2バンド幅とのバンド幅組み合わせは1つしかない、ことが理解され得る。例えば、第1リンクによってサポートされる最大バンド幅が160MHzであり、第2リンクによってサポートされる最大バンド幅が20MHzである場合に、第1バンド幅と第2バンド幅とのバンド幅組み合わせは(160,20)である。バンド幅組み合わせの単位は全てMHzである。
説明を簡単にするために、実施4では、第1リンクでの動作バンド幅がlink1動作バンド幅と表記され、第2リンクでの動作バンド幅がlink2動作バンド幅と表記される場合に、第1バンド幅と第2バンド幅とのバンド幅組み合わせは、[link1動作バンド幅,link2動作バンド幅]と表記される。
上記の内容は、5つの異なるタイプのバンド幅組み合わせについて記載する。以下は、上記の5つのタイプのバンド幅組み合わせを参照してSTR能力情報について記載する。
具体的に、同時送受信動作は、第1動作及び第2動作を含んでよい。第1動作は、第1マルチリンクデバイスが第2リンクで第2PPDUを受信するのと同時に第1リンクで第1PPDUを送信することであってよい。第2動作は、第1マルチリンクデバイスが、第1リンクで第1PPDUを受信するのと同時に第2リンクで第2PPDUを送信することであってよい。第1PPDUのバンド幅は第1バンド幅に等しくてもよく、第2PPDUのバンド幅は第2バンド幅と等しくてもよい。PPDUのバンド幅は、現在のPPDUを送信するために使用されているバンド幅であってよい。
上記のSTR能力情報には2つの実施がある。STR能力情報の実施1は、第1バンド幅及び第2バンド幅の実施1から実施5のうちのいずれか1つに適用可能である。STR能力情報の実施2は、第1バンド幅及び第2バンド幅の実施1から実施3のうちのいずれか1つに適用可能である。
(1a)STR能力情報の実施1
STR能力情報は、バンド幅組み合わせにおいて干渉パラメータ情報を示すために使用される。干渉パラメータ情報は、1つの干渉パラメータを含んでよく、あるいは、2つの干渉パラメータを含んでもよい。言い換えると、1つのバンド幅組み合わせは、1つの干渉パラメータに対応してよく、あるいは、2つの干渉パラメータに対応してもよい。干渉パラメータ情報が1つの干渉パラメータを含む場合に、干渉パラメータ情報は目標干渉パラメータを含んでもよく、目標干渉パラメータは、同じバンド幅組み合わせ内の第1干渉パラメータ及び第2干渉パラメータの最大値である。第1干渉パラメータは、第1マルチリンクデバイスが第1動作を実行する場合に測定された、第2リンクへの第1リンクのクロスリンク干渉パラメータであってよい。第2干渉パラメータは、第1マルチリンクデバイスが第2動作を実行する場合に測定された、第1リンクへの第2リンクのクロスリンク干渉パラメータであってよい。第1干渉パラメータは、第1リンク対第2リンク(link1 to link2/link1→link2)クロスリンク干渉パラメータとも記述されてよい。第2干渉パラメータは、第2リンク対第1リンク(link2 to link1/link2→link1)クロスリンク干渉パラメータとも記述されてよい。
例えば、バンド幅組み合わせが(80MHz,20MHz)であると、つまり、第1バンド幅が80MHzであり、第2バンド幅が20MHzであると仮定され、第1干渉パラメータがAdBmであり、第2干渉パラメータがBdBmであり、AがBよりも大きいと仮定される。この場合に、STR能力情報は、バンド幅組み合わせ(80MHz,20MHz)における干渉パラメータ情報を示し、目標干渉パラメータは、バンド幅組み合わせ(80MHz,20MHz)内の第1干渉パラメータ及び第2干渉パラメータの最大値、つまり、AdBmである。
任意に、STR能力情報は、新しいエレメントフィールドで運ばれてもよい。図9aは、本願の実施形態に係る新しいエレメントフィールドの第1フレーム構造の概略図である。図9aに示されるように、新しいエレメントフィールドは、エレメント識別子フィールド、長さフィールド、エレメント識別子拡張フィールド、及び少なくとも1つのリンクペアプロファイルフィールドを含み得る。各リンクペアプロファイルフィールドは、少なくとも1つのバンド幅組み合わせにおける1つのリンクペアの干渉関連情報、例えば、2つのリンク識別子サブフィールド及び少なくとも1つのクロスリンク干渉指示フィールドを含む。各クロスリンク干渉指示フィールドは、バンド幅組み合わせにおける干渉パラメータ(つまり、目標干渉パラメータ)を示す。任意に、各リンクペアプロファイルフィールドは、送信電力サブフィールドを更に含んでもよい。
干渉パラメータ情報が2つの干渉パラメータを含む場合に、干渉パラメータ情報は、同じバンド幅組み合わせ内の第1干渉パラメータ及び第2干渉パラメータを含み得る。第1干渉パラメータは、第1マルチリンクデバイスが第1動作を実行する場合に測定された、第2リンクへの第1リンクのクロスリンク干渉パラメータであってよい。第2干渉パラメータは、第1マルチリンクデバイスが第2動作を実行する場合に測定された、第1リンクへの第2リンクのクロスリンク干渉パラメータであってよい。第1干渉パラメータは、第1リンク対第2リンク(link1 to link2/link1→link2)クロスリンク干渉パラメータとも記述されてよい。第2干渉パラメータは、第2リンク対第1リンク(link2 to link1/link2→link1)クロスリンク干渉パラメータとも記述されてよい。
例えば、バンド幅組み合わせが(80MHz,20MHz)であると、つまり、第1バンド幅が80MHzであり、第2バンド幅が20MHzであると仮定され、第1干渉パラメータがAdBmであり、第2干渉パラメータがBdBmであると仮定される。この場合に、STR能力情報は、バンド幅組み合わせ(80MHz,20MHz)における干渉パラメータ情報を示し、干渉パラメータ情報は、バンド幅組み合わせ(80MHz,20MHz)内の第1干渉パラメータ、つまり、AdBm、及び第2干渉パラメータ、つまり、BdBmを含む。
任意に、STR能力情報は、バンド幅組み合わせに関する情報、つまり、第1バンド幅及び第2バンド幅を更に含んでもよい。
バンド幅組み合わせは、実施1から実施5における第1バンド幅及び第2バンド幅の任意のバンド幅組み合わせであってよい、ことが理解され得る。
任意に、第1バンド幅と第2バンド幅とのバンド幅組み合わせがN(ここでのNは、1以上の整数である)通りである場合に、N個のSTR能力情報が存在する。N個のSTR能力情報は、1つのラジオフレームで運ばれてよく、あるいは、複数のラジオフレームで運ばれてもよい。これは本願のこの実施形態で制限されない。具体的に、第1マルチリンクデバイスがnon-AP MLDである場合に、STR能力情報は、プローブ要求(probe request)フレーム又は関連付け要求(association request)フレームで運ばれてよい。第1マルチリンクデバイスがAP MLDである場合に、STR能力情報は、ビーコン(Beacon)フレーム、プローブ応答(probe response)フレーム、又は関連付け応答(association response)フレームで運ばれてよい。干渉パラメータ情報は、ラジオフレームのEHT動作エレメント(EHT operation element)又はEHT能力エレメント(EHT capability element)で運ばれてもよい。
(1b)STR能力情報の実施2
STR能力情報は、リンクペアの干渉パラメータ情報を示すために使用されてもよい。干渉パラメータ情報は、1つ又は2つの最大干渉パラメータを含んでよい。これは、1つのバンド幅組み合わせが1つ又は2つの干渉パラメータに対応し得るからである。
干渉パラメータ情報が1つの最大干渉パラメータを含む場合に、最大干渉パラメータは、少なくとも1つのバンド幅組み合わせに対応する少なくとも1つの干渉パラメータの最大値である。最大干渉パラメータは、max{干渉パラメータ(バンド幅組み合わせ)}と数学形式で表現されてもよい、ことが理解され得る。
任意に、STR能力情報は、新しいエレメントフィールドで運ばれてもよい。図9bは、本願の実施形態に係る新しいエレメントフィールドの第2フレーム構造の概略図である。図9bに示されるように、新しいエレメントフィールドは、エレメント識別子フィールド、長さフィールド、エレメント識別子拡張フィールド、及び少なくとも1つのリンクペアプロファイルフィールドを含み得る。各リンクペアプロファイルフィールドは、1つのリンクペアの干渉関連情報、例えば、2つのリンク識別子サブフィールド及び1つのクロスリンク干渉指示フィールドを含み、また、任意に、1つの送信電力フィールドを含む。クロスリンク干渉指示フィールドは、干渉パラメータ情報/最大干渉パラメータを運ぶために使用される。
干渉パラメータ情報が2つの最大干渉パラメータ、例えば、最大干渉パラメータi及び最大干渉パラメータjを含む場合に、最大干渉パラメータiは、少なくとも1つのバンド幅組み合わせに対応する少なくとも1つの第1干渉パラメータの最大値であり、最大干渉パラメータjは、少なくとも1つのバンド幅組み合わせに対応する少なくとも1つの第2干渉パラメータの最大値である。第1干渉パラメータは、第1マルチリンクデバイスが第1動作を実行する場合に測定された、第2リンクへの第1リンクのクロスリンク干渉パラメータであってよい。第2干渉パラメータは、第1マルチリンクデバイスが第2動作を実行する場合に測定された、第1リンクへの第2リンクのクロスリンク干渉パラメータであってよい。第1干渉パラメータは、第1リンク対第2リンク(link1 to link2/link1→link2)クロスリンク干渉パラメータとも記述されてよい。第2干渉パラメータは、第2リンク対第1リンク(link2 to link1/link2→link1)クロスリンク干渉パラメータとも記述されてよい。最大干渉パラメータiは、max{link1 to link2/link1→link2干渉パラメータ(バンド幅組み合わせ)}と数学形式で表現されてもよく、最大干渉パラメータjは、max{link2 to link1/link2→link1干渉パラメータ(バンド幅組み合わせ)}と数学形式で表現されてもよい、ことが理解され得る。
任意に、図9cは、本願の実施形態に係る新しいエレメントフィールドの第3フレーム構造の概略図である。図9cに示されるように、新しいエレメントフィールドはSTR能力情報を運ぶために使用され、エレメント識別子フィールド、長さフィールド、エレメント識別子拡張フィールド、及び少なくとも1つのリンクペアプロファイルフィールドを含み得る。各リンクペアプロファイルフィールドは、異なる方向における1つのリンクペアの干渉関連情報、例えば、2つのリンク識別子サブフィールド及び2つのクロスリンク干渉指示フィールドを含む。2つのクロスリンク干渉指示フィールドは、リンク2での受信に対するリンク1での送信の干渉(つまり、最大干渉パラメータi)、及びリンク1での受信に対するリンク2での送信の干渉(つまり、最大干渉パラメータj)に夫々対応する。
少なくとも1つのバンド幅組み合わせは、実施1から実施3のうちのいずれか1つでの第1バンド幅及び第2バンド幅の全てのバンド幅組み合わせであってよい。
本願のこの実施形態において、干渉パラメータ情報は最大干渉パラメータを運び、動作チャネルが変化する場合に、干渉パラメータは更新される必要がない、ことが理解され得る。
任意に、たとえ第1バンド幅と第2バンド幅とのバンド幅組み合わせがN(ここでのNは1よりも大きい整数である)通りであるとしても、STR能力情報は1つしかなく、STR能力情報は1つのラジオフレームで運ばれてよい。具体的に、第1マルチリンクデバイスがnon-AP MLDである場合に、STR能力情報は、プローブ要求フレーム又は関連付け要求フレームで運ばれてよい。第1マルチリンクデバイスがAP MLDである場合には、STR能力情報は、ビーコンフレーム、プローブ応答フレーム、又は関連付け応答フレームで運ばれてもよい。代替的に、干渉パラメータ情報は、ラジオフレームのEHT動作エレメント(EHT operation element)で運ばれてもよい。
留意されるべきは、実施において、第1マルチリンクデバイスは、実施1におけるバンド幅組み合わせのうちの1つ以上を報告しても、例えば、25個のバンド幅組み合わせ又は25個のバンド幅組み合わせのうちのいくつかの干渉パラメータ情報を報告してもよいことである。この方法では、報告の精度は高く、第1マルチリンクデバイスは、必要に応じて様々なバンド幅組み合わせで干渉パラメータを報告してよく、それにより、第2デバイスは、様々なバンド幅組み合わせで第1マルチリンクデバイスのSTR能力情報を正確に取得することができる。他の実施では、第1マルチリンクデバイスは、実施2におけるバンド幅組み合わせの干渉パラメータを報告しても、あるいは、実施3におけるバンド幅組み合わせの干渉パラメータを報告してもよい。2つの方法は、シグナリングオーバーヘッドと報告の精度との間で十分に妥協される。第1マルチリンクデバイスが実施4及び実施5におけるバンド幅組み合わせを報告する場合に、シグナリングオーバーヘッドは最小である。
STR能力情報の2つの実施において、クロスリンク干渉パラメータは、インデックスの形でSTR能力情報において運ばれてもよく、あるいは、絶対値の形でSTR能力情報において運ばれてもよい。クロスリンク干渉パラメータがインデックスの形でSTR能力情報において運ばれる場合に、通信パーティは、プロトコルを使用することによってインデックスとクロスリンク干渉パラメータの意味との間の対応を特定する必要がある。
以下は、クロスリンク干渉パラメータのいくつかの可能な表示を提供する。表示1:クロスリンク干渉パラメータのインデックスは、以下の表3及び表4で示されるように、クロスリンク干渉パラメータの絶対値に対応する。表示2:クロスリンク干渉パラメータのインデックスは、以下の表5及び表6で示されるように、クロスリンク干渉パラメータの絶対値インターバルに対応する。
表3から表6の中のX0、X1、X2、X3、・・・及びXnは夫々、絶対値を表す。X0、X1、X2、X3、・・・、及びXnは、等差を有してよく、あるいは、区分等差を有してもよい。0、1、2、3、・・・及びn-1は、インデックス値又は値を示す。
S203.第2デバイスが干渉パラメータ閾値を取得する。
S204.第2デバイスが、干渉パラメータ情報及び干渉パラメータ閾値に基づき、第1マルチリンクデバイスが第1リンク及び第2リンクでの同時送受信動作をサポートするかどうかを決定する。
いくつかの実現可能な実施において、(1a)STR能力情報の実施1については、STR能力情報を受信した後、第2デバイスは、STR能力情報によって示される干渉パラメータ情報を取得してもよい。第2デバイスは、干渉パラメータ閾値を取得し、干渉パラメータ閾値を干渉パラメータ情報内に含まれる干渉パラメータと比較してよい。
干渉パラメータ情報が目標干渉パラメータを含む場合に、目標干渉パラメータが干渉パラメータ閾値よりも大きいならば、第2デバイスは、第1マルチリンクデバイスが、第1バンド幅と第2バンド幅とのバンド幅組み合わせで第1動作及び第2動作を実行することをサポートしないと、つまり、第1バンド幅を使用する第1リンク及び第2バンド幅を使用する第2リンクでの同時送受信動作をサポートしないと決定してよい。目標干渉パラメータが干渉パラメータ閾値よりも小さいならば、第2デバイスは、第1マルチリンクデバイスが、第1バンド幅と第2バンド幅とのバンド幅組み合わせで第1動作及び第2動作を実行することをサポートすると、つまり、第1バンド幅を使用する第1リンク及び第2バンド幅を使用する第2リンクでの同時送受信動作をサポートすると決定してよい。目標干渉パラメータが干渉パラメータ閾値に等しい場合には、第1マルチリンクデバイスは、第1バンド幅と第2バンド幅とのバンド幅組み合わせで第1動作及び第2動作を実行することをサポートしてよく、あるいは、第1バンド幅と第2バンド幅とのバンド幅組み合わせで第1動作及び第2動作を実行することをサポートしなくてもよい。実際の応用では、それは実際の状況に従ってセットされてよい。
干渉パラメータ情報が第1干渉パラメータ及び第2干渉パラメータを含み、第1干渉パラメータが干渉パラメータ閾値よりも大きい場合に、第2デバイスは、第1マルチリンクデバイスが第1バンド幅と第2バンド幅とのバンド幅組み合わせで第1動作を実行することをサポートしないと、つまり、第2バンド幅を使用する第2リンクでPPDUを受信するのと同時に、第1バンド幅を使用する第1リンクでPPDUを送信することをサポートしないと決定してよい。第1干渉パラメータが干渉パラメータ閾値よりも小さい場合には、第2デバイスは、第1マルチリンクデバイスが第1バンド幅と第2バンド幅とのバンド幅組み合わせで第1動作を実行することをサポートすると、つまり、第2バンド幅を使用する第2リンクでPPDUを受信するのと同時に、第1バンド幅を使用する第1リンクでPPDUを送信することをサポートすると決定してよい。第1干渉パラメータが干渉パラメータ閾値に等しい場合には、第1マルチリンクデバイスは、第1バンド幅と第2バンド幅とのバンド幅組み合わせで第1動作を実行することをサポートしてよく、あるいは、第1バンド幅と第2バンド幅とのバンド幅組み合わせで第1動作を実行することをサポートしなくてもよい。実際の応用では、それは実際の状況に従ってセットされてよい。
同様に、第2干渉パラメータが干渉パラメータ閾値よりも大きい場合に、第2デバイスは、第1バンド幅と第2バンド幅とのバンド幅組み合わせで第2動作を実行することをサポートしないと、つまり、第1バンド幅を使用する第1リンクでPPDUを受信するのと同時に、第2バンド幅を使用する第2リンクでPPDUを送信することをサポートしないと決定してよい。第2干渉パラメータが干渉パラメータ閾値よりも小さい場合には、第2デバイスは、第1バンド幅と第2バンド幅とのバンド幅組み合わせで第2動作を実行することをサポートすると、つまり、第1バンド幅を使用する第1リンクでPPDUを受信するのと同時に、第2バンド幅を使用する第2リンクでPPDUを送信することサポートすると決定してよい。第2干渉パラメータが干渉パラメータ閾値に等しい場合には、第2デバイスは、第1バンド幅と第2バンド幅とのバンド幅組み合わせで第2動作を実行することをサポートしてよく、あるいは、第1バンド幅と第2バンド幅とのバンド幅組み合わせで第2動作を実行することをサポートしなくてもよい。実際の応用では、それは実際の状況に従ってセットされてよい。
理解を容易にするために、第1干渉パラメータ及び第2干渉パラメータが同じ干渉パラメータ閾値と比較される場合のみがここでは説明される。実際の応用では、2つの干渉パラメータ閾値が存在し、第1干渉パラメータ及び第2干渉パラメータが夫々、対応する干渉パラメータ閾値と比較される場合が存在し得る。2つの干渉パラメータ閾値が存在する場合については、実施例1の対応する説明を参照されたい。詳細はここで再び記載されない。
いくつかの他の実現可能な実施において、(1b)STR能力情報の実施2については、STR能力情報を受信した後、第2デバイスは、STR能力情報によって示される干渉パラメータ情報を取得してもよい。第2デバイスは、干渉パラメータ閾値を取得し、干渉パラメータ閾値を干渉パラメータ情報に含まれる干渉パラメータと比較してよい。
干渉パラメータ情報が最大干渉パラメータを含み、最大干渉パラメータが干渉パラメータ閾値よりも大きい場合に、第2デバイスは、第1マルチリンクデバイスが第1リンク及び第2リンク(又はリンクペア)での同時送受信動作をサポートしないと、つまり、第1マルチリンクデバイスが任意のバンド幅組み合わせで第1リンク及び第2リンク(又はリンクペア)での同時送受信動作をサポートしないと決定してよい。最大干渉パラメータが干渉パラメータ閾値よりも小さい場合には、第2デバイスは、第1マルチリンクデバイスが第1リンク及び第2リンク(又はリンクペア)での同時送受信動作をサポートすると、つまり、第1マルチリンクデバイスが任意のバンド幅組み合わせで第1リンク及び第2リンク(又はリンクペア)での同時送受信動作をサポートすると決定してよい。最大干渉パラメータが干渉パラメータ閾値に等しい場合には、第2デバイスは、第1マルチリンクデバイスが第1リンク及び第2リンク(又はリンクペア)での同時送受信動作をサポートしないと決定してもよく、あるいは、第1マルチリンクデバイスが第1リンク及び第2リンク(又はリンクペア)での同時送受信動作をサポートすると決定してもよい。実際の応用では、最大干渉パラメータが干渉パラメータ閾値に等しい場合に、第1マルチリンクデバイスが第1リンク及び第2リンク(又はリンクペア)での同時送受信動作をサポートするかどうかは、実際の状況に基づきセットされてよい。
干渉パラメータ情報が最大干渉パラメータi及び最大干渉パラメータjを含み、最大干渉パラメータiが干渉パラメータ閾値よりも大きい場合に、第2デバイスは、第1マルチリンクデバイスが第1動作をサポートしないと、つまり、第1マルチリンクデバイスが任意のバンド幅組み合わせにおいて第2リンクでPPDUを受信するのと同時に第1リンクでPPDUを送信することをサポートしないと決定してよい。最大干渉パラメータiが干渉パラメータ閾値よりも小さい場合には、第2デバイスは、第1マルチリンクデバイスが第1動作をサポートすると、つまり、第1マルチリンクデバイスが任意のバンド幅組み合わせにおいて第2リンクでPPDUを受信するのと同時に第1リンクでPPDUを送信することをサポートすると決定してよい。最大干渉パラメータiが干渉パラメータ閾値に等しい場合には、第2デバイスは、第1マルチリンクデバイスが第1動作をサポートすると決定してよく、あるいは、第1マルチリンクデバイスが第1動作をサポートしないと決定してもよい。実際の応用では、最大干渉パラメータiが干渉パラメータ閾値に等しい場合に、第1マルチリンクデバイスが第1動作をサポートするかどうかは、実際の状況に基づきセットされてよい。
同様に、最大干渉パラメータjが干渉パラメータ閾値よりも大きい場合に、第2デバイスは、第1マルチリンクデバイスが第2動作をサポートしないと、つまり、第1マルチリンクデバイスが第1リンクでPPDUを受信するのと同時に第2リンクでPPDUを送信することをサポートしないと決定してよい。最大干渉パラメータjが干渉パラメータ閾値よりも小さい場合には、第2デバイスは、第1マルチリンクデバイスが第2動作をサポートすると、つまり、第1マルチリンクデバイスが第1リンクでPPDUを受信するのと同時に第2リンクでPPDUを送信することをサポートすると決定してよい。最大干渉パラメータjが干渉パラメータ閾値に等しい場合には、第2デバイスは、第1マルチリンクデバイスが第2動作をサポートすると決定してよく、あるいは、第1マルチリンクデバイスが第2動作をサポートしないと決定してもよい。実際の応用では、最大干渉パラメータjが干渉パラメータ閾値に等しい場合に、第1マルチリンクデバイスが第2動作をサポートするかどうかは、実際の状況に基づきセットされてよい。
理解を容易にするために、最大干渉パラメータi及び最大干渉パラメータjが同じ干渉パラメータ閾値と比較される場合のみがここでは説明される。実際の応用では、2つの干渉パラメータ閾値が存在し、最大干渉パラメータi及び最大干渉パラメータjが夫々、対応する干渉パラメータ閾値と比較される場合が存在し得る。2つの干渉パラメータ閾値が存在する場合については、実施例1の対応する説明を参照されたい。詳細はここで再び記載されない。
第2デバイスによって干渉パラメータ閾値を取得する方法については、実施形態1の対応する実施を参照されたい、ことが理解され得る。詳細はここで再び記載されない。
任意に、方法は、第2デバイスが、決定されたSTR能力に基づき、第1マルチリンクデバイスと通信することを更に含む。具体的に、第1マルチリンクデバイスが第1リンク及び第2リンクでの同時送受信動作をサポートすることが決定される場合に、第2デバイスは、同時送受信方式において第1リンク及び第2リンクで第1マルチリンクデバイスと通信し得る。具体的に、第1マルチリンクデバイスが第1リンクでPPDUを送信し得る場合に、第2デバイスは、第2リンクで第1マルチリンクデバイスへPPDUを送信する。言い換えると、第1マルチリンクデバイス及び第2デバイスは、第2リンクを通じてダウンリンク通信を実行するのと同時に第1リンクを通じてアップリンク通信を実行する。つまり、第1リンク及び第2リンクは、通信のために独立して使用される。代替的に、第1マルチリンクデバイスが第2リンクでPPDUを送信する場合に、第2デバイスは、第1リンクで第1マルチリンクデバイスへPPDUを送信する。言い換えると、第1マルチリンクデバイス及び第2デバイスは、第1リンクを通じてアップリンク通信を実行し、第2リンクを通じてダウンリンク通信を実行する。
第1マルチリンクデバイスが第1リンク及び第2リンクでの同時送受信動作をサポートしないと決定される場合に、第1マルチリンクデバイスと第2デバイスとの間の通信プロセスにおいて、第1リンク及び第2リンク上のPPDUはアライメントされる必要がある。つまり、第1リンクでのPPDUの終了時点は、第2リンクでのPPDUの終了時点と揃えられる。具体的に、第1マルチリンクデバイス及び第2デバイスは、第1リンク及び第2リンクでアップリンクデータ又はダウンリンクデータを同時に送信する。例えば、第1マルチリンクデバイスは、第1リンク及び第2リンクでPPDUを同時に又は一斉に送信する。代替的に、第2デバイスは、第1リンク及び第2リンクで第1マルチリンクデバイスへPPDUを同時に又は一斉に送信する。第1リンクでのPPDUの終了時点は、第2リンクでのPPDUの終了時点と同じである。
本願のこの実施形態において、異なるバンド幅組み合わせにおける指示された干渉パラメータに基づき、異なるバンド幅組み合わせにおける2つのリンクのSTR能力情報は、異なるバンド幅組み合わせにおける干渉パラメータに基づき決定されてよい。Δf1とΔf2との間の遷移周波数間隔インターバルにおいて、同時送受信動作が2つのリンクでサポートされるかどうかは、2つのリンクで使用されるバンド幅を参照して決定されてよい。その上、異なるプロシージャが、その後の通信のための異なるバンド幅組み合わせのために設計されてよく、それにより、通信方式はより柔軟である。本願のこの実施形態において、干渉パラメータは、複数のバンド幅組み合わせを参照して示され、干渉パラメータはリンクペアの干渉パラメータとして使用され、それにより、シグナリングオーバーヘッドは低減され得る。
任意の実施形態において、STR能力情報は第1情報及び第2情報を含んでもよい。第1情報は、第1バンド幅を使用する第1リンクと第2バンド幅を使用する第2リンクとの間の干渉パラメータ情報を示すために使用されてよい。第2情報は、第1バンド幅を使用する第1リンク及び第2バンド幅を使用する第2リンクのSTRモード情報を示すために使用されてよい。STRモード情報は、STRモード、non-STRモード、及び条件付き(conditional)STRモードを含んでよい。本願のこの実施形態において、第2情報によって示されるSTRモード情報は、条件付きSTRモードである。
条件付きSTRモードは、2つのリンクがある条件の下ではSTRであり、2つのリンクがその他の条件下ではnon-STRであることを意味し得る。言い換えると、条件付きSTRモードは、ある伝送パラメータが2つのリンクで使用される場合に、一方のリンクでの送信が他方のリンクでの受信に対する有意な干渉を引き起こさないものである。しかし、その他の伝送パラメータが2つのリンクで使用される場合には、一方のリンクでの伝送は、他方のリンクでの受信に対する有意な干渉を引き起こす。つまり、この場合に、2つのリンクはnon-STRである。
任意に、第2情報によって示されるSTRモード情報がSTRモード又はnon-STRモードである場合に、第1情報はSTR能力情報で運ばれなくてもよく、あるいは、第1情報はエンプティのままであってもよい。おつまり、STRモード又はnon-STRモードでは、2つのリンク間の干渉パラメータは示される必要がない。
任意に、第2情報によって示されるSTRモード情報が条件付きSTRモードである場合に、その後の通信プロセスでは、たとえ第1情報が第1リンクと第2リンクとの間の干渉パラメータ情報を示すとしても、第2デバイスが第2PPDUのバンド幅を制限しない、つまり、第2PPDUのバンド幅が第1情報によって示される干渉パラメータによって影響を及ぼされない、つまり、第2PPDUが如何なるバンド幅でも送信される、ならば、第2デバイスは、第1マルチリンクデバイスがnon-STR MLDであると決定する。言い換えると、第2デバイスと第1マルチリンクデバイスとの間のその後の通信プロセスにおいて、2つのリンクで同時に/一斉に送信された2つのPPDUのエンドフレームはアライメントされる必要がある。さもなければ、第2デバイスが第2PPDUのバンド幅を制限する、つまり、第2PPDUのバンド幅が第1情報によって示される干渉パラメータによって影響を及ぼされる、つまり、第2PPDUが、第1情報によって示される干渉パラメータに基づき決定されるバンド幅で送信される、ならば、この場合に、第2デバイスは、第1マルチリンクデバイスがSTR MLDであると決定してもよい。言い換えると、第2デバイスと第1マルチリンクデバイスとの間のその後の通信プロセスにおいて、第2デバイスは、他方のリンクで受信を実行するのと同時に一方のリンクで送信を実行し得る。
第2デバイスの動作プロシージャは、第2PPDUのバンド幅が制限されない場合に単純化され得るが、第2デバイスによって取得される送信機会は減少する、ことが理解され得る。第2PPDUのバンド幅が制限された後に、より多くの送信機会が取得され得るが、バンド幅選択は制限される。任意に、第2デバイスが第2PPDUのバンド幅を制限するかどうかは、代替的に、シグナリングを使用することによって第1マルチリンクデバイスに示されてもよい。このようにして、両方の通信パーティは同じSTR能力を使用し得る。シグナリングは、関連付け応答フレームなどの管理フレームで運ばれても、専用のシグナリングフレームで運ばれても、あるいは、A-controlで運ばれる1つの指示情報で運ばれてもよい。シグナリングの具体的な実施は、本願のこの実施形態で制限されない。
その後の通信プロセスにおいて、第1マルチリンクデバイスが第2PPDUのバンド幅を制限しない、つまり、第2PPDUが如何なるバンド幅でも送信される場合に、第1マルチリンクデバイスは、non-STR MLDによって実行されるのと同じデータ送信及びチャネルアクセスプロシージャを実行し得る。例えば、第1リンクで第1マルチリンクデバイスによって実行されるチャネルアクセスは、第2リンクで第1マルチリンクデバイスによって実行されるチャネルアクセスに影響を及ぼす。さもなければ、第1マルチリンクデバイスが第2PPDUのバンド幅を制限し、リンクペアがバンド幅制限により条件付きSTRモードに入る場合には、第1マルチリンクデバイスは、アクセス及びデータ送信のために独立したチャネルを使用し得る。例えば、第1リンクで第1マルチリンクデバイスによって実行されるチャネルアクセスは、第2リンクで第1マルチリンクデバイスによって実行されるチャネルアクセスから独立しており、それに影響を及ぼさない。任意に、第1マルチリンクデバイスが第2PPDUのバンド幅を制限するかどうかは、代替的に、シグナリングを使用することによって第2デバイスに示されてもよい。このようにして、両方の通信パーティは同じSTR能力を使用し得る。シグナリングは、関連付け要求フレームなどの管理フレームで運ばれても、専用のシグナリングフレームで運ばれても、あるいは、A-control内の1つの指示情報で運ばれてもよい。シグナリングの具体的な実施は、本願のこの実施形態で制限されない。
本願の実施形態で提供されるSTR能力指示方法に従って、同時送受信動作が2つのリンクで(異なるバンド幅組み合わせにおいて)サポートされるかどうかは、2つのリンクでの異なるバンド幅組み合わせに対応する干渉パラメータを参照して決定され、同時送受信動作が2つのリンクで(異なるバンド幅組み合わせにおいて)サポートされるかどうかは、STR能力指示情報を使用することによって示される。
本願の実施例3及び実施例2は同じシナリオに特有であり、両方とも、同時送受信動作が図7のΔf1とΔf2との間の遷移周波数間隔インターバルにおいて2つのリンクでサポートされるかどうかを記載する。相違は、実施例2では、干渉パラメータが示され、ピアエンドは、干渉パラメータ及び閾値に基づき同時送受信動作がサポートされるかどうかを決定し、本願の実施例3では、同時送受信動作がサポートされるかどうかが直接に示され、ピアエンド(第2デバイス)は再び決定を行う必要がなく、それにより、ピアエンド(第2デバイス)の複雑性は低減され得る点にある。
図10は、本願の実施形態に係るSTR能力指示方法の第3の略フローチャートでawる。図10に示されるように、STR能力指示方法は、次のステップを含むが制限されない。
S301.第1マルチリンクデバイスが、第1バンド幅を使用する第1リンクと第2バンド幅を使用する第2リンクとの間の干渉パラメータを決定する。
S302.第1マルチリンクデバイスが干渉パラメータ閾値を取得する。
S303.第1マルチリンクデバイスが、干渉パラメータ及び干渉パラメータ閾値に基づき、同時送受信動作が第1リンク及び第2リンクでサポートされるかどうかを決定する。
S304.第1マルチリンクデバイスがSTR能力指示情報を送信する。このとき、STR能力指示情報は、同時送受信動作が第1リンク及び第2リンクでサポートされるかどうかを示すために使用される。相応して、第2デバイスは、第1マルチリンクデバイスからSTR能力指示情報を受信する。
任意に、本願のこの実施形態での第1バンド幅及び第2バンド幅の具体的な実施については、実施例2の第1バンド幅及び第2バンド幅の5つの実施を参照されたい。詳細はここで再び記載されない。
任意に、同時送受信動作は第1動作及び第2動作を含んでよい。第1動作は、第1マルチリンクデバイスが第2リンクで第2PPDUを受信するのと同時に第1リンクで第1PPDUを送信することであってよい。第2動作は、第1マルチリンクデバイスが第1リンクで第1PPDUを受信するのと同時に第2リンクで第2PPDUを送信することであってよい。第1PPDUのバンド幅は、第1バンド幅に等しくてよく、第2PPDUのバンド幅は、第2バンド幅に等しくてよい。
任意に、ステップS301については、第1マルチリンクデバイスが、バンド幅組み合わせ(例えば、第1バンド幅と第2バンド幅とのバンド幅組み合わせ)に対応する干渉パラメータを決定する。1つのバンド幅組み合わせは、1つの干渉パラメータに対応してよく、あるいは、2つの干渉パラメータに対応してもよい。
1つのバンド幅組み合わせが1つの干渉パラメータに対応する場合に、干渉パラメータは、同じバンド幅組み合わせにおける第1干渉パラメータ及び第2干渉パラメータの最大値である。第1干渉パラメータは、第1マルチリンクデバイスが第1動作を実行する場合に測定された、第2リンクへの第1リンクのクロスリンク干渉パラメータであってよい。第2干渉パラメータは、第1マルチリンクデバイスが第2動作を実行する場合に測定された、第1リンクへの第2リンクのクロスリンク干渉パラメータであってよい。第1干渉パラメータは、第1リンク対第2リンク(link1 to link2/link1→link2)クロスリンク干渉パラメータとも記述されてよい。第2干渉パラメータは、第2リンク対第1リンク(link2 to link1/link2→link1)クロスリンク干渉パラメータとも記述されてよい。
1つのバンド幅組み合わせが2つの干渉パラメータに対応する場合に、2つの干渉パラメータは、同じバンド幅組み合わせにおける第1干渉パラメータ及び第2干渉パラメータであってよい。第1干渉パラメータは、第1マルチリンクデバイスが第1動作を実行する場合に測定された、第2リンクへの第1リンクのクロスリンク干渉パラメータであってよい。第2干渉パラメータは、第1マルチリンクデバイスが第2動作を実行する場合に測定された、第1リンクへの第2リンクのクロスリンク干渉パラメータであってよい。第1干渉パラメータは、第1リンク対第2リンク(link1 to link2/link1→link2)クロスリンク干渉パラメータとも記述されてよい。第2干渉パラメータは、第2リンク対第1リンク(link2 to link1/link2→link1)クロスリンク干渉パラメータとも記述されてよい。
バンド幅組み合わせは、実施例2の実施1から実施5における第1バンド幅と第2バンド幅との任意のバンド幅組み合わせであってよい、ことが理解され得る。
任意に、この場合に、バンド幅組み合わせ、つまり、第1バンド幅及び第2バンド幅は、STR能力指示情報で更に運ばれてもよい。
任意に、ステップS301については、第1マルチリンクデバイスは、少なくとも1つのバンド幅組み合わせにおけるリンクペア(第1リンク及び第2リンク)の最大干渉パラメータを決定してもよい。第1バンド幅及び第2バンド幅は、最大干渉パラメータに対応するバンドは麦味合わせである。少なくとも1つのバンド幅組み合わせにはリンクペアの2つの最大干渉パラメータが存在してよい。これは、バンド幅組み合わせが1つ又は2つの干渉パラメータに対応し得るからである。1つの最大干渉パラメータが存在する場合に、最大干渉パラメータは、少なくとも1つのバンド幅組み合わせに対応する少なくとも1つの干渉パラメータの最大値である。最大干渉パラメータは、max{干渉パラメータ(バンド幅組み合わせ)}と数学形式で表現されてもよい、ことが理解され得る。
2つの最大干渉パラメータ、例えば、最大干渉パラメータi及び最大干渉パラメータjが存在する場合に、最大干渉パラメータiは、少なくとも1つのバンド幅組み合わせに対応する少なくとも1つの第1干渉パラメータの最大値であり、最大干渉パラメータjは、少なくとも1つのバンド幅組み合わせに対応する少なくとも1つの第2干渉パラメータの最大値である。第1干渉パラメータは、第1マルチリンクデバイスが第1動作を実行する場合に測定された、第2リンクへの第1リンクのクロスリンク干渉パラメータであってよい。第2干渉パラメータは、第1マルチリンクデバイスが第2動作を実行する場合に測定された、第1リンクへの第2リンクのクロスリンク干渉パラメータであってよい。第1干渉パラメータは、第1リンク対第2リンク(link1 to link2/link1→link2)クロスリンク干渉パラメータとも記述されてよい。第2干渉パラメータは、第2リンク対第1リンク(link2 to link1/link2→link1)クロスリンク干渉パラメータとも記述されてよい。最大干渉パラメータiは、max{link1 to link2/link1→link2干渉パラメータ(バンド幅組み合わせ)}と数学形式で表現されてもよく、最大干渉パラメータjは、max{link2 to link1/link2→link1干渉パラメータ(バンド幅組み合わせ)}と数学形式で表現されてもよい、ことが理解され得る。
少なくとも1つのバンド幅組み合わせは、実施例2の実施1から実施3のうちのいずれか1つにおける第1バンド幅及び第2バンド幅の全てのバンド幅組み合わせであってよい。
任意に、ステップS302にういて、第1マルチリンクデバイスが干渉パラメータ閾値を取得するための2つの方法がある。1つの方法は、第1マルチリンクデバイスが干渉パラメータ閾値(又は干渉レベル閾値)をローカルで取得することである。もう1つの方法は、第2デバイスが干渉パラメータ閾値(又は干渉レベル閾値)をブロードキャストし、相応して、第1マルチリンクデバイスが第2デバイスから干渉パラメータ閾値(又は干渉レベル閾値)を受信することである。干渉パラメータ閾値(又は干渉レベル閾値)が第2デバイスによってブロードキャストされる場合に、全てのnon-AP MLD又は同じAP MLDに関連したnon-AP MLDは、STR/non-STR能力を決定するために同じ閾値を使用し得る。
干渉パラメータ閾値(又は干渉レベル閾値)は、閾値、又はリンクでの伝送パラメータに無関係の単一の値であってもよい。つまり、干渉パラメータ閾値(又は干渉レベル閾値)は、如何なるバンド幅組み合わせでも使用される。干渉パラメータ閾値(又は干渉レベル閾値)は、閾値のグループ、又はリンクでの伝送パラメータに関係がある値のグループであってもよい。つまり、異なるバンド幅組み合わせにおける干渉パラメータ閾値(又は干渉レベル閾値)は異なる。
任意に、ステップS302の具体的な実施については、実施例2のステップS204の対応する実施を参照されたい。詳細はここで再び記載されない。
任意に、同時送受信動作が第1リンク及び第2リンクでサポートされるかどうかが決定された後、STR能力指示情報は、第1リンク及び第2リンクでのSTR能力を直接に指示してもよい。本願のこの実施形態では、2つのリンクでのSTR能力は直接に指示され、それにより、シグナリングオーバーヘッドは低減され得る。STR能力指示情報は、1つのラジオフレームで運ばれてよい。具体的に、第1マルチリンクデバイスがnon-AP MLDである場合に、STR能力指示情報は、プローブ要求フレーム又は関連付け要求フレームで運ばれてよい。第1マルチリンクデバイスがAP MLDである場合に、STR能力指示情報は、ビーコンフレーム、プローブ応答フレーム、又は関連付け応答フレームで運ばれてよい。STR能力指示情報は、具体的に、EHT能力エレメント(EHT capability element)で運ばれてもよい。
任意に、STR能力指示情報は、代替的に、新しいエレメントフィールドで運ばれてもよい。図11aは、本願の実施形態に係る第1フレーム構造の概略図である。図11aに示されるように、フレーム構造は、エレメント識別子フィールド、長さフィールド、エレメント識別子拡張フィールド、及び少なくとも1つのリンクペアプロファイルフィールドを含む。各リンクペアプロファイルフィールドは、少なくとも1つのバンド幅組み合わせにおける1つのリンクペアのSTR関連情報、例えば、2つのリンク識別子サブフィールド及び少なくとも1つのSTR指示フィールドを含む。各STR指示フィールドは、バンド幅組み合わせにおけるリンクペアのSTR能力を示す。
図11bは、本願の実施形態に係る第2フレーム構造の概略図である。図11bに示されるように、フレーム構造は、エレメント識別子フィールド、長さフィールド、エレメント識別子拡張フィールド、及び少なくとも1つのリンクペアプロファイルフィールドを含み得る。各リンクペアプロファイルフィールドは、異なる方向における1つのリンクペアのSTR関連情報、例えば、2つのリンク識別子サブフィールドと、link2で他のPPDUを受信するのと同時にlink1でPPDUを送信するSTR能力、及びlinnk1で他のPPDUを受信するのと同時にlink2でPPDUを送信するSTR能力を夫々示す2つのSTR指示フィールドを含む。
任意の実施形態で、STR能力指示情報は、第1指示情報及び第2指示情報を含んでもよい。第1指示情報は、同時送受信動作が第1リンク及び第2リンクでサポートされるかどうかを示すために使用されてよく、第2指示情報は、第1リンクと第2リンクとの間の干渉パラメータ情報を示すために使用されてよい。干渉パラメータ情報は、ステップS301で決定された干渉パラメータを含んでよい。第1指示情報はEHT能力エレメントで運ばれてよく、第2指示情報は、EHT動作エレメントで運ばれてよい。
例えば、表7は、いくつかのバンド幅組み合わせに対応する干渉パラメータを示す。最初の行は第2バンド幅を表し、最初の列は第1バンド幅を表す。第1指示情報は、同時送受信動作が第1リンク及び第2リンクでサポートされないこと、つまり、2つのリンクがnon-STRであることを示す、と仮定される。第2指示情報又は表7によって示される干渉パラメータから、20MHz以下のバンド幅が1つのリンクで使用される場合に、同時送受信動作が第1リンク及び第2リンクでサポートされること、つまり、2つのリンクがSTRであることが分かる。言い換えると、第2デバイスは、干渉パラメータに基づき、20MHzのバンド幅がリンクで使用される場合に、第1マルチリンクデバイスが干渉なしで2つのリンクで同時送受信動作を実行し得ることを認識し得る。この場合に、第2デバイスは、スケジューリングのためにそのリンクで20MHzのバンド幅又はリソースユニット(resource unit,RU)を使用することができ、2つのリンクでのPPDUの終了時点はアライメントされる必要がない。表7に示されるように、40MHzのバンド幅が第1リンクで使用される場合に、第2リンクのバンド幅(又はRU)は40MHzに制限され、同時送受信動作は第1リンク及び第2リンクでサポートされ、つまり、2つのリンクはSTRである。
従って、本願のこの実施形態において、同時送受信動作が第1リンク及び第2リンクでサポートされるかどうかが示され、第1リンクと第2リンクとの間の干渉パラメータ情報も示される。従って、実際のSTR能力は、異なるバンド幅組み合わせに基づき決定されてよく、より柔軟な通信モードが種々のバンド幅組み合わせについて実装可能である。
他の任意の実施形態では、STR能力指示情報は、第1指示情報及び第2指示情報を含んでもよい。第1指示情報は、第1リンク及び第2リンクのSTRモード情報を示すために使用されてよく、第2指示情報は、第1リンクと第2リンクとの間の干渉パラメータ情報を示すために使用されてよい。STRモード情報は、STRモード又はnon-STRモードを含む。STRモードは、同時送受信動作が第1リンク及び第2リンクでサポートされることを示す。non-STRモードは、同時送受信動作が第1リンク及び第2リンクでサポートされないことを示す。干渉パラメータ情報は、ステップS301で決定された干渉パラメータを含んでよい。STR能力指示情報を受信した後、第2デバイスは、第2指示情報によって示される干渉パラメータに基づき、第1リンク及び第2リンクが条件付きSTRモードにあるかどうかを決定してよい。第1リンク及び第2リンクが条件付きSTRモードにある場合に、第1指示情報によって示されるSTRモード情報はnon-STRモードであり得る。言い換えると、STR能力指示情報は2つのモード、つまり、STR/non-STRを含み、かつ、ステップS301で決定された干渉パラメータを含む。第2デバイスは、干渉パラメータに基づき、対応するMLDが条件付きSTRであるかどうかを決定してもよい。MLDが条件付きSTRである場合に、STR能力情報がnon-STRモードを含むことが推奨される。
任意に、その後の通信プロセスにおいて、たとえ第2指示情報が第1リンクと第2リンクとの間の干渉パラメータ情報を示すとしても、第2デバイスが第2PPDUのバンド幅を制限しない、つまり、第2PPDUのバンド幅が第2指示情報によって示される干渉パラメータによって影響を及ぼされない、つまり、第2PPDUが如何なるバンド幅でも送信される場合には、第2デバイスは第1マルチリンクデバイスをnon-STR MLDと決定する。言い換えると、第2デバイスと第1マルチリンクデバイスとの間のその後の通信プロセスにおいて、2つのリンクで同時に/一斉に送信された2つのPPDUのエンドフレームは、アライメントされる必要がある。さもなければ、第2デバイスが第2PPDUのバンド幅を制限する、つまり、第2PPDUのバンド幅が第2指示情報によって示される干渉パラメータによって影響を及ぼされる、つまり、第2PPDUが、第2指示情報によって示される干渉パラメータに基づき決定されるバンド幅で送信される、ならば、この場合に、第2デバイスは、第1マルチリンクデバイスがSTR MLDであると決定し得る。言い換えると、第2デバイスと第1マルチリンクデバイスとの間のその後の通信プロセスにおいて、第2デバイスは、他方のリンクで受信を実行するのと同時に一方のリンクで送信を実行し得る。
第2デバイスの動作プロシージャは、第2PPDUのバンド幅が制限されない場合に単純化され得るが、第2デバイスによって取得される送信機会は減少する、ことが理解され得る。第2PPDUのバンド幅が制限された後に、より多くの送信機会が取得され得るが、バンド幅選択は制限される。任意に、第2デバイスが第2PPDUのバンド幅を制限するかどうかは、代替的に、シグナリングを使用することによって第1マルチリンクデバイスに示されてもよい。このようにして、両方の通信パーティは同じSTR能力を使用し得る。シグナリングは、関連付け応答フレームなどの管理フレームで運ばれても、専用のシグナリングフレームで運ばれても、あるいは、A-controlで運ばれる1つの指示情報で運ばれてもよい。シグナリングの具体的な実施は、本願のこの実施形態で制限されない。
その後の通信プロセスにおいて、第1マルチリンクデバイスが第2PPDUのバンド幅を制限しない、つまり、第2PPDUが如何なるバンド幅でも送信される場合に、第1マルチリンクデバイスは、non-STR MLDによって実行されるのと同じデータ送信及びチャネルアクセスプロシージャを実行し得る。例えば、第1リンクで第1マルチリンクデバイスによって実行されるチャネルアクセスは、第2リンクで第1マルチリンクデバイスによって実行されるチャネルアクセスに影響を及ぼす。さもなければ、第1マルチリンクデバイスが第2PPDUのバンド幅を制限し、リンクペアがバンド幅制限により条件付きSTRモードに入る場合には、第1マルチリンクデバイスは、アクセス及びデータ送信のために独立したチャネルを使用し得る。例えば、第1リンクで第1マルチリンクデバイスによって実行されるチャネルアクセスは、第2リンクで第1マルチリンクデバイスによって実行されるチャネルアクセスから独立しており、それに影響を及ぼさない。任意に、第1マルチリンクデバイスが第2PPDUのバンド幅を制限するかどうかは、代替的に、シグナリングを使用することによって第2デバイスに示されてもよい。このようにして、両方の通信パーティは同じSTR能力を使用し得る。シグナリングは、関連付け要求フレームなどの管理フレームで運ばれても、専用のシグナリングフレームで運ばれても、あるいは、A-control内の1つの指示情報で運ばれてもよい。シグナリングの具体的な実施は、本願のこの実施形態で制限されない。
S305.第2デバイスが、STR能力指示情報に基づき、第1マルチリンクデバイスが第1リンク及び第2リンクでの同時送受信動作をサポートするかどうかを決定する。
具体的に、STR能力指示情報により、同時送受信動作が第1リンク及び第2リンクでサポートされないことが示される場合に、相応して、第2デバイスがSTR能力指示情報を受信した後、第2デバイスは、STR能力指示情報をパースすることによって、第1マルチリンクデバイスが第1リンク及び第2リンクでの同時送受信動作をサポートしないと知り得る。STR能力指示情報により、同時送受信動作が第1リンク及び第2リンクでサポートされることが示される場合には、相応して、第2デバイスがSTR能力指示情報を受信した後、第2デバイスは、STR能力指示情報をパースすることによって、第1マルチリンクデバイスが第1リンク及び第2リンクでの同時送受信動作をサポートすると知り得る。
任意に、方法は、第2デバイスが、決定されたSTR能力に基づき、第1マルチリンクデバイスと通信することを更に含む。具体的に、第1マルチリンクデバイスが第1リンク及び第2リンクでの同時送受信動作をサポートする場合に、第2デバイスは、同時送受信方式において第1リンク及び第2リンクで第1マルチリンクデバイスと通信し得る。具体的に、第1マルチリンクデバイスが第1リンクでPPDUを送信し得る場合に、第2デバイスは、第2リンクで第1マルチリンクデバイスへPPDUを送信する。言い換えると、第1マルチリンクデバイス及び第2デバイスは、第2リンクを通じてダウンリンク通信を実行するのと同時に第1リンクを通じてアップリンク通信を実行する。つまり、第1リンク及び第2リンクは、通信のために独立して使用される。代替的に、第1マルチリンクデバイスが第2リンクでPPDUを送信する場合に、第2デバイスは、第1リンクで第1マルチリンクデバイスへPPDUを送信する、と理解され得る。言い換えると、第1マルチリンクデバイス及び第2デバイスは、第1リンクを通じてアップリンク通信を実行し、第2リンクを通じてダウンリンク通信を実行する。
第1マルチリンクデバイスが第1リンク及び第2リンクでの同時送受信動作をサポートしない場合に、第1マルチリンクデバイスと第2デバイスとの間の通信プロセスにおいて、第1リンク及び第2リンク上のPPDUはアライメントされる必要がある。つまり、第1リンクでのPPDUの終了時点は、第2リンクでのPPDUの終了時点と揃えられる。具体的に、第1マルチリンクデバイス及び第2デバイスは、第1リンク及び第2リンクでアップリンクデータ又はダウンリンクデータを同時に送信する。例えば、第1マルチリンクデバイスは、第1リンク及び第2リンクでPPDUを同時に又は一斉に送信する。代替的に、第2デバイスは、第1リンク及び第2リンクで第1マルチリンクデバイスへPPDUを同時に又は一斉に送信する。第1リンクでのPPDUの終了時点は、第2リンクでのPPDUの終了時点と同じである。
本願のこの実施形態において、異なるバンド幅組み合わせにおける第1リンク及び第2リンクでのSTR能力は、直接に指示され、それにより、シグナリングオーバーヘッドは低減可能であり、また、ピアエンドの計算複雑性は低減可能である。
本願のこの実施形態は、同時送受信動作が2つのリンクでサポートされるかどうかが受信信号の強さを参照して決定され得るようなSTR能力指示情報を提供する。
上記の実施例2及び実施例3では、2つのリンク間の干渉が主に考慮され、STR能力は干渉レベルに基づき決定される。本願の実施例4では、STR能力はSINRに基づき決定される、1つのデータ片の正確な受信は、信号対干渉及び雑音比(signal to interference plus noise ratio,SINR)に依存し、SINRは、送信電力と、送信エンドと受信エンドとの間の空間的距離とによって影響を及ぼされる。従って、本願の実施例4では、本願のこの実施形態で提供されるSTR能力指示方法は主に、SINRを参照して記載される。
ほとんどのPPDUフレームは送信電力情報を運ばず、多くの場合に、PPDUは最大電力又は固定電力で送信される、ことが更に理解され得る。従って、本願の実施例4では、送信電力は変わらないままであり、2つのリンク間のSTR能力は最大送信電力又は固定送信電力の条件下で考えられる、と仮定される。送信エンドと受信エンドとの間の距離も、STR能力に影響を与える。モバイル端末については、送信エンドと受信エンドとの間の距離は頻繁に変化する。従って、本願の実施例4では、移動シナリオでのSTR能力も考慮される。
チャネル状態及びパケット損失率に基づいてリンクはしばしば適応的に調整されるので、つまり、MCSは調整されるので、異なるMCSに基づきSTR能力を決定する方法は、本願では記載されない、ことが更に理解され得る。
図12は、本願の実施形態に係るSTR能力指示方法の第4の略フローチャートである。図12に示されるように、STR能力指示方法は、次のステップを含むが制限されない。
S401.第1マルチリンクデバイスが、第1マルチリンクデバイスが第1リンク及び第2リンクで同時送受信動作を実行する場合に第1マルチリンクデバイスによって測定された信号対干渉及び雑音比SINRパラメータを決定する。
S402.第1マルチリンクデバイスがSINRパラメータを送信する。相応して、第2デバイスは、第1マルチリンクデバイスからSINRパラメータを受信する。
S403.第2デバイスは、SINRパラメータに基づき、第1マルチリンクデバイスが第1リンク及び第2リンクでの同時送受信動作をサポートするかどうかを決定する。
具体的に、SINRパラメータには3つの実施がある。SINRパラメータが異なる場合に、第1マルチリンクデバイスが第1リンク及び第2リンクでの同時送受信動作をサポートするかどうかを決定するために第2デバイスによって使用される方法も異なる。以下は、SINRパラメータの具体的な実施を参照して説明を行う。
(1)SINRパラメータの実施1
具体的に、SINRパラメータは1つのパラメータを含んでよく、あるいは、2つのパラメータを含んでもよい。以下は、1つのパラメータの場合と、2つのパラメータの場合とを個別的に記載する。
SINRパラメータが1つのパラメータを含む場合に、SINRパラメータはSINR値を含み、SINR値は、第1リンクでのSINR値及び第2リンクでのSINR値の最大値であってよい。第1マルチリンクデバイスは、第2リンクでPPDUを受信するのと同時に第1リンクでPPDUを送信し、第2リンクで、第2リンクでのSINR値を測定する。第1マルチリンクデバイスは、第1リンクでPPDUを受信するのと同時に第2リンクでPPDUを送信し、第2リンクで、第1リンクでのSINR値を測定する。
任意に、第1マルチリンクデバイスは更に、SINR閾値を第2デバイスへ送信する。つまり、SINR値及びSINR閾値は、2回のシグナリングを使用することによって送信され得る。任意に、SINRパラメータはSINR閾値を更に含み、つまり、第1マルチリンクデバイスは、1回のシグナリングを使用することによってSINR値及びSINR閾値を送信する。
第1マルチリンクデバイスは、第1リンクでSINRパラメータを送信してもよく、第2デバイスは、SINRパラメータを受信するときに第1リンクでの受信信号強度インジケータ(received signal strength indicator,RSSI)を記録し、RSSIを基準RSSIとして使用してよい。SINRパラメータを受信した後、第2デバイスはSINR閾値を取得してもよく、SINRパラメータに含まれるSINR値をSINR閾値と比較してもよい、ことが理解され得る。SINR値がSINR閾値よりも大きい場合に、第2デバイスは、第1マルチリンクデバイスが現在、第1リンク及び第2リンクでの同時送受信動作をサポートしていると決定する。SINR値がSINR閾値よりも小さい場合には、第2デバイスは、第1マルチリンクデバイスが現在、第1リンク及び第2リンクでの同時送受信動作をサポートしていると決定する。SINR値がSINR閾値に等しい場合に、第2デバイスは、第1マルチリンクデバイスが現在、第1リンク及び第2リンクでの同時送受信動作をサポートしていると決定してよく、あるいは、第1マルチリンクデバイスが現在、第1リンク及び第2リンクでの同時送受信動作をサポートしていないと決定してもよい。第2デバイスによってSINR閾値を取得する方法については、実施例1で第2デバイスによって干渉パラメータ閾値を取得する方法を参照されたい。詳細はここで再び記載されない。
任意に、第1マルチリンクデバイスが移動する場合に、第1マルチリンクデバイスは、ヌルデータフレーム、例えば、ヌルデータパケット(null data packet,NDP)を第1リンクで送信してもよい。第2デバイスは、ヌルデータパケットを受信するときに第1リンクでのRSSIを記録し、RSSIと基準RSSIとの間の差を計算し、差をRSSI変化量として使用してよい。第1マルチリンクデバイスの送信電力が変わらないままでである場合に、RSSI変化量はSINR変化量と等価である、ことが理解され得る。例えば、RSSI変化量が-5dBmであるならば、SINR変化量も-5dBmである。従って、本願のこの実施形態において、第1マルチリンクデバイスが移動する前後で送信電力は変わらないままである、と仮定される。従って、第2デバイスは、前のSINR値にRSSI変化量を加えることによって求められた値を現在のSINR値として使用してよい。第2デバイスは、現在のSINR値をSINR閾値と比較する。現在のSINR値がSINR閾値よりも大きい場合に、第2デバイスは、第1マルチリンクデバイスが移動した後で第1マルチリンクデバイスが第1リンク及び第2リンクでの同時送受信動作をサポートすると決定する。現在のSINR値がSINR閾値よりも小さい場合には、第2デバイスは、第1マルチリンクデバイスが移動した後で第1マルチリンクデバイスが第1リンク及び第2リンクでの同時送受信動作をサポートすると決定する。現在のSINR値がSINR閾値に等しい場合に、第2デバイスは、第1マルチリンクデバイスが移動した後で第1マルチリンクデバイスが第1リンク及び第2リンクでの同時送受信動作をサポートすると決定してよく、あるいは、第1マルチリンクデバイスが移動した後で第1マルチリンクデバイスが第1リンク及び第2リンクでの同時送受信動作をサポートしないと決定してもよい。
本願のこの実施形態において、第1リンク及び第2リンクでのパス損失は同じであるか又は類似している、と仮定される。従って、第2デバイスは、第1リンクでのRSSI変化量に基づき、第2リンクでのSINR変化量を推測してもよく、同様に、第2リンクでのRSSI変化量に基づき、第2リンクでのSINR変化量も推測してよい。具体的に、第1マルチリンクデバイスは、第2リンクでSINRパラメータを送信し、第2デバイスは、SINRパラメータを受信するときに第2リンクでのRSSIを記録し、RSSIを基準RSSIとして使用してよい。次いで、第1マルチリンクデバイスが移動する場合に、第2リンクでのSINR変化は、第2リンクでのRSSI変化に基づき推測される。詳細については、第1リンクでのRSSI変化に基づき第2リンクでのSINR変化を推測する上記の実施を参照されたい。詳細はここで記載されない。
SINR値は、バンド幅と無関係の値であってよく、異なるバンド幅組み合わせに基づき測定された値のグループであってもよく、あるいは、基本パラメータ組み合わせ(例えば、2つのリンクは20MHzのバンド幅を有する)の値に基づき推測された他のバンド幅組み合わせのSINR値であってもよい。
SINRパラメータが2つのパラメータを含む場合に、SINRパラメータは第1SINRパラメータ及び第2SINRパラメータを含む。第1SINRパラメータは、第1マルチリンクデバイスが第1動作を実行する場合の第2リンクに対する第1リンクのSINRパラメータである。第2SINRパラメータは、第1マルチリンクデバイスが第2動作を実行する場合の第1リンクに対する第2リンクのSINRパラメータである。第1動作は、第1マルチリンクデバイスが第2リンクで第2PPDUを受信するのと同時に第1リンクで第1PPDUを送信することである。第2動作は、第1マルチリンクデバイスが第1リンクで第1PPDUを受信するのと同時に第2リンクで第2PPDUを送信することである。第1SINRパラメータは第1SINR値を含み、第2SINRパラメータは第2SINR値を含む。
任意に、第1マルチリンクデバイスは更に、SINR閾値を第2デバイスへ送信する。つまり、SINR値及びSINR閾値は、2回のシグナリングを使用することによって送信され得る。任意に、SINRパラメータはSINR閾値を更に含み、つまり、第1マルチリンクデバイスは、1回のシグナリングを使用することによってSINR値及びSINR閾値を送信する。1つ又は2つのSINR閾値が存在してよい。1つのSINR閾値が存在する場合に、第1SINR値及び第2SINR値は両方とも、そのSINR閾値と比較される。2つのSINR閾値、例えば、第1SINR閾値及び第2SINR閾値が存在する場合に、第1SINR値及び第2SINR値は、各々の対応する閾値と比較され得る。例えば、第1SINR値は第1SINR閾値と比較され、第2SINR値は第2SINR閾値と比較される。第1SINR閾値は、第1マルチリンクデバイスが第1動作を実行する場合の第2リンクに対する第1リンクのSINR閾値であり、第2SINR閾値は、第1マルチリンクデバイスが第2動作を実行する場合の第1リンクに対する第2リンクのSINR閾値である。説明を簡単にするために、以下は、説明のための例として1つの閾値を使用する。
第1マルチリンクデバイスは、第1リンクで第1SINRパラメータを送信してよく、第2デバイスは、第1SINRパラメータを受信するときに第1リンクでのRSSIを記録し、そのRSSIを第1基準RSSIとして使用してよい。第1マルチリンクデバイスは、第2リンクで第2SINRパラメータを送信してよく、第2デバイスは、第2SINRパラメータを受信するときに第2リンクでのRSSIを記録し、そのRSSIを第2基準RSSIとして使用してよい。SINRパラメータを受信した後、第2デバイスはSINR閾値を取得してもよく、第1SINRパラメータに含まれる第1SINR値及び第2SINR値をSINR閾と個別的に比較してもよい、ことが理解され得る。第1SINR値がSINR閾値よりも大きい場合に、第2デバイスは、第1マルチリンクデバイスが現在、第1リンク及び第2リンクでの第1動作をサポートすると決定する。第1SINR値がSINR閾値よりも小さい場合には、第2デバイスは、第1マルチリンクデバイスが現在、第1リンク及び第2リンクでの第1動作をサポートすると決定する。第1SINR値がSINR閾値に等しい場合に、第2デバイスは、第1マルチリンクデバイスが現在、第1リンク及び第2リンクでの第1動作をサポートすると決定してよく、あるいは、第1マルチリンクデバイスが現在、第1リンク及び第2リンクでの第1動作をサポートしないと決定してもよい。同様に、第2SINR値がSINR閾値よりも大きい場合に、第2デバイスは、第1マルチリンクデバイスが現在、第1リンク及び第2リンクでの第2動作をサポートすると決定する。第2SINR値がSINR閾値よりも小さい場合には、第2デバイスは、第1マルチリンクデバイスが現在、第1リンク及び第2リンクでの第2動作をサポートすると決定する。第2SINR値がSINR閾値に等しい場合に、第2デバイスは、第1マルチリンクデバイスが現在、第1リンク及び第2リンクでの第2動作をサポートすると決定してよく、あるいは、第1マルチリンクデバイスが現在、第1リンク及び第2リンクでの第2動作をサポートしないと決定してもよい。同時送受信動作は第1動作及び第2動作を含んでもよい、ことが理解され得る。第2デバイスによってSINR閾値を取得する方法については、実施例1で第2デバイスによって干渉パラメータ閾値を取得する方法を参照されたい。詳細はここで再び記載されない。
任意に、第1マルチリンクデバイスが移動する場合に、第1マルチリンクデバイスが移動した後で第1動作が第1リンク及び第2リンクでサポートされるかどうか、及び第2動作がサポートされるかどうかを決定するために第2デバイスによって使用される実施については、SINRパラメータが1つのパラメータを含む場合における対応する説明を参照されたい。
任意の実施形態において、SINRパラメータは送信電力を更に含んでもよい。第1マルチリンクデバイスは、ビーコンフレーム若しくは送信電力を運ぶフレームを受信すること、又は専用のトレージングフレームを加えることによって、第2デバイスの送信電力を取得してもよい。
(2)SINRパラメータの実施2
具体的に、SINRパラメータは1つのパラメータを含んでよく、あるいは、2つのパラメータを含んでもよい。以下は、1つのパラメータの場合と、2つのパラメータの場合とを個別的に記載する。
SINRパラメータが1つのパラメータを含む場合に、SINRパラメータはSINRマージン(SINR margin)を含む。SINRマージンは、SINR値とSINR閾値との間の差である。SINRマージンは、SINR閾値に達するために現在のSINRに基づき低減されるべきdBの量を指す。例えば、SINRマージンが10dBである場合に、それは、新しいSINRが、現在のSINRと比較して10dBだけ下がる場合に、2つのリンクがSTRからnon-STRに変化すること、つまり、同時送受信動作をサポートすることから同時送受信動作をサポートしないことに変化することを示す。第1マルチリンクデバイスの送信電力が変わらないままであると仮定される場合に、受信されたRSSIが10dBだけ下がるとき、SINRも10dBだけ下がる、ことが理解され得る。SINRマージンは負の数であってもよい、ことが更に理解され得る。SINRマージンが負の数である場合に、それは、2つのリンクが現時点でnon-STR状態にあること、つまり、2つのリンクが同時送受信動作をサポートしないことを示す。例えば、SINRマージンが-5dBであると仮定すると、RSSIの5dBの増大は、SINRの5dBの増大を意味する。この場合に、2つのリンクはnon-STR状態からSTR状態に変化する、つまり、同時送受信動作をサポートしないことから同時送受信動作をサポートすることに変化する。
に似に、SINR閾値がローカルストレージから第1マルチリンクデバイスによって取得されてもよく、あるいは、第2デバイスによってブロードキャストされてもよく、あるいは、標準規格又はプロトコルで指定されてもよい。SINR閾値が第2デバイスによってブロードキャストされるか、又は標準規格で指定される場合に、全てのnon-AP MLD又は1つのBSSにおけるnon-AP MLDは、STR/non-STR能力を決定するために統一された閾値を使用してもよい、ことが理解され得る。
第1マルチリンクデバイスは、第1リンクでSINRパラメータを送信してよく、第2デバイスは、SINRパラメータを受信するときに第1リンクでのRSSIを記録し、そのRSSIを基準RSSIとして使用してよい。SINRパラメータを受信した後、第2デバイスは、SINRパラメータに含まれるSINRマージンが正の数又は負の数であるかどうかを検出する。SINRマージンが正の数である場合には、第2デバイスは、第1マルチリンクデバイスが現在、第1リンク及び第2リンクでの同時送受信動作をサポートしている、と決定する。SINRマージンが負の数である場合には、第2デバイスは、第1マルチリンクデバイスが現在、第1リンク及び第2リンクでの同時送受信動作をサポートしていないと決定する。
任意に、第1マルチリンクデバイスが移動する場合に、第1マルチリンクデバイスは第1リンクでNDPを送信してもよい。第2デバイスは、NDPを受信するときに第1リンクでのRSSIを記録し、そのRSSIと基準RSSIとの間の差を計算し、差をRSSI変化量として使用してよい。第1マルチリンクデバイスの送信電力が変わらないままでである場合に、RSSI変化量はSINR変化量と等価である、ことが理解され得る。従って、本願のこの実施形態において、第1マルチリンクデバイスが移動する前後で送信電力は変わらないままである、と仮定される。第2デバイスは、RSSI変化量の絶対値を、事前に受け取られているSINRマージンと比較する。RSSI変化量の絶対値がSINRマージンの絶対値よりも大きい場合に、第2デバイスは、第1マルチリンクデバイスが移動する前後で第1リンク及び第2リンクでの第1マルチリンクデバイスのSTR能力が変化しないと決定する。つまり、同時送受信動作が移動前にサポートされている場合には、同時送受信動作は移動後もサポートされる。同時送受信動作が移動前にサポートされていない場合には、同時送受信動作は移動後もサポートされない。RSSI変換量の絶対値がSINRマージンの絶対値よりも小さい場合には、第2デバイスは、第1マルチリンクデバイスが移動する前後で第1リンク及び第2リンクでの第1マルチリンクデバイスのSTR能力が変化すると決定する。つまり、同時送受信動作が移動前にサポートされている場合には、同時送受信動作は移動後にはサポートされない。同時送受信動作が移動前にサポートされていない場合には、同時送受信動作は移動後にはサポートされる。RSSI変化量の絶対値がSINRマージンの絶対値に等しい場合に、第2デバイスは、第1マルチリンクデバイスが移動する前後で第1リンク及び第2リンクでの第1マルチリンクデバイスのSTR能力が変化し得ると、又は変化し得ないと決定する。
例えば、SINRマージンが-8dBであると仮定すると、それは、新しいSINRが8dBだけ下がる場合にSINR閾値に達することを意味する。RSSI変化量が-10dBであると仮定すると、それは、新しいRSSIが10dBだけ下がること、つまり、新しいSINRが10dBだけ下がることを示す。RSSI変化量の絶対値10はSINRマージンの絶対値8よりも大きいので、STR能力は変化する。SINRマージンが10dBであると仮定すると、それは、新しいSINRが10dBだけ上がる場合にSINR閾値に達することを意味する。RSSI変化量が5dBであると仮定すると、それは、新しいRSSIが5dBだけ上がること、つまり、新しいSINRが5dBだけ上がることを示し、それはまた、新しいSINRが依然としてSINR閾値よりも小さいことを示す。RSSI変化量の絶対値5はSINRマージンの絶対値10よりも小さいので、STR能力は変化しない。
第1リンクでのRSSI変化に基づき第2リンクでのSINR変化を推測することに加えて、第2デバイスはまた、第2リンクでのRSSI変化に基づいても第2リンクでのSINR変化を推測してよい、ことが理解され得る。詳細については、上述された実施を参照されたい。詳細はここで記載されない。
SINRパラメータが2つのパラメータを含む場合に、SINRパラメータは第1SINRパラメータ及び第2SINRパラメータを含み、第1SINRパラメータは第1SINRマージン(first SINR margin)を含み、第2SINRパラメータは第2SINRマージン(second SINR margin)を含む。1つ又は2つのSINR閾値が存在してもよい。1つのSINR閾値が存在する場合に、第1SINRマージンは、第1SINR値とSINR閾値との間の差であり、第2SINRマージンは、第2SINR値とSINR閾値との間の差である。2つのSINR閾値、例えば、第1SINR閾値及び第2SINR閾値が存在する場合に、第1SINRマージンは、第1SINR値と第1SINR閾値との間の差であり、第2SINRマージンは、第2SINR値と第2SINR閾値との間の差である。第1SINR閾値は、第1マルチリンクデバイスが第1動作を実行する場合の第2リンクに対する第1リンクのSINR閾値であり、第2SINR閾値は、第1マルチリンクデバイスが第2動作を実行する場合の第1リンクに対する第2リンクのSINR閾値である。説明を簡単にするために、以下は、1つの閾値を説明のための例として使用する。第1動作は、第1マルチリンクデバイスが第2リンクで第2PPDUを受信するのと同時に第1リンクで第1PPDUを送信することである。第2動作は、第1リンクで第1PPDUを受信するのと同時に第2リンクで第2PPDUを送信することである。
任意に、SINR閾値は、ローカルストレージから第1マルチリンクデバイスによって取得されてもよく、あるいは、第2デバイスによってブロードキャストされてもよく、あるいは、標準規格又はプロトコルで指定されてもよい。
任意に、同時送受信動作は第1動作及び第2動作を含む。
SINRパラメータが2つのパラメータを含む場合に、SINRパラメータに基づき、同時送受信動作が第1リンク及び第2リンクでサポートされるかどうかを決定するために第2デバイスによって使用される実施については、(1)SINRパラメータの実施1における対応する説明を参照されたい。詳細はここで再び記載されない。
(3)SINRパラメータの実施3
具体的に、SNIRパラメータはパラメータの1つのグループを含んでもよく、あるいは、パラメータの2つのグループを含んでもよい。以下は、パラメータの1つのグループの場合と、パラメータの2つのグループの場合とを個別的に記載する。
SINRパラメータがパラメータの1つのグループを含む場合に、SINRパラメータはSINR値及びSINRマージンを含む。SINR値の意味は、上述された(1)SINRパラメータの実施1でのSINR値の意味と同じである。SINRマージンの意味は、上述された(2)SINRパラメータの実施2でのSINRマージンの意味と同じである。
第2デバイスは、SINRマージンに基づき、第1マルチリンクデバイスが現在、第1リンク及び第2リンクでの同時送受信動作をサポートしているかどうかを決定することができる、ことが理解され得る。適切な伝送パラメータ(例えば、MCS)が、SINR値に基づき選択され得る。例えば、SINRが高い場合に、高いMSCが使用されてよい。SINRが低い場合には、低いMCSが使用され得る。
本願のこの実施形態では、SINR値及びSINRマージンの両方が示され、それにより、より正確な参照情報が第2デバイスに供給され得、第2デバイスはその後に、伝送パラメータ、より柔軟な通信方式、などを選択することができる、ことが更に理解され得る。
SINRパラメータがパラメータの2つのグループを含む場合に、SINRパラメータは、パラメータの第1グループ及びパラメータの第2グループを含み、パラメータの第1グループは第1SINR値及び第1SINRマージンを含み、パラメータの第2グループは第2SINR値及び第2SINRマージンを含む。第1SINR値の意味は、上述された(1)SINRパラメータの実施1での第1SINR値の意味と同じである。第1SINRマージンの意味は、上述された(2)SINRパラメータの実施2での第1SINRマージンの意味と同じである。詳細はここで再び記載されない。第2SINR値の意味は、上述された(1)SINRパラメータの実施1での第2SINR値の意味と同じである。第2SINRマージンの意味は、上述された(2)SINRパラメータの実施2での第2SINRマージンの意味と同じである。詳細はここで再び記載されない。
いくつかの実現可能な実施において、本願の実施例4は、別々に実装されてもよく、あるいは、上記の実施例1又は3とともに実装されてもよい。例えば、第1マルチリンクデバイスは、複数のバンド幅組み合わせ及び対応するSINRパラメータにおいてクロスリンク干渉パラメータを送信する。第2デバイスは、RSSI変化に基づき特定のバンド幅組み合わせでのSTR能力を決定する。
いくつかの実現可能な実施において、第1マルチリンクデバイスが第1リンク及び第2リンクでの同時送受信動作をサポートしていると決定される場合に、第2デバイスは、同時送受信方式において第1リンク及び第2リンクで第1マルチリンクデバイスと通信し得る。具体的に、第1マルチリンクデバイスが第1リンクでPPDUを送信し得る場合に、第2デバイスは、第2リンクで第1マルチリンクデバイスへPPDUを送信する。言い換えると、第1マルチリンクデバイス及び第2デバイスは、第2リンクを通じてダウンリンク通信を実行するのと同時に第1リンクを通じてアップリンク通信を実行する。つまり、第1リンク及び第2リンクは、通信のために独立して使用される。代替的に、第1マルチリンクデバイスは第2リンクでPPDUを送信する場合に、第2デバイスは、第1リンクで第1マルチリンクデバイスへPPDUを送信する、ことが理解され得る。言い換えると、第1マルチリンクデバイス及び第2デバイスは、第1リンクを通じてアップリンク通信を実行し、第2リンクを通じてダウンリンク通信を実行する。
第1マルチリンクデバイスが第1リンク及び第2リンクでの同時送受信動作をサポートしないと決定される場合には、第1マルチリンクデバイスと第2デバイスとの間の通信プロセスにおいて、第1リンク及び第2リンクでのPPDUはアライメントされる必要がある。すなわち、第1リンクでのPPDUの終了時点は、第2リンクでのPPDUの終了時点と揃えられる。具体的に、第1マルチリンクデバイス及び第2デバイスは、第1リンク及び第2リンクでアップリンクデータ又はダウンリンクデータを同時に送信する。例えば、第1マルチリンクデバイスは、第1リンク及び第2リンクでPPDUを同時に又は一斉に送信する。代替的に、第2デバイスは、第1リンク及び第2リンクで第1マルチリンクデバイスへPPDUを同時に又は一斉に送信する。第1リンクでのPPDUの終了時点は、第2リンクでのPPDUの終了時点と同じである。
本願のこの実施形態において、STR能力は、SINRパラメータ(SINR値及び/又はSINRマージン)を参照して決定され、それにより、現在のSTR能力が決定され得るだけでなく、STR能力は、移動シナリオでのRSSI変化に基づき決定されてもよく、第1マルチリンクデバイスは、リアルタイムでSINRパラメータを測定したり、又はパラメータを第2デバイスへ送信したりする必要がない。従って、シグナリングオーバーヘッド及び複雑性は低減される。
上記の内容は、本願の実施例4での技術的解決法について記載している。本願の実施例4で提供される技術的解決法のより良い理解のために、以下は、本願の実施例4での可能なフレーム構造について記載する。以下の例は、SINRパラメータを運ぶ可能なフレーム構造の例である。
例において、図13aは、本願の実施形態に係るSINRパラメータを運ぶ第1フレーム構造の概略図である。図13aに示されるように、エレメントフィールドは、エレメント識別子フィールド、長さフィールド、エレメント識別子拡張フィールド、及び少なくとも1つのリンクペアプロファイルフィールドを含む。各リンクペアプロファイルフィールドは、リンクペアのSINR及び/又はSINRマージンを含む。具体的なフィールドは、図13aに示されるものである。「SINR及び/又はSINRマージン」の組み合わせは、SINR値又はSINRマージン値を含むか、あるいは、SINR値及びSINRマージン値を運ぶかである。
他の例では、図13bは、本願の実施形態に係るSINRパラメータを運ぶ第2フレーム構造の概略図である。エレメントフィールドは、エレメント識別子フィールド、長さフィールド、エレメント識別子拡張フィールド、及び少なくとも1つのリンクペアプロファイルフィールドを含む。各リンクペアプロファイルフィールドは、異なる方向におけるリンクペアのSINR及び/又はSINRマージンを含む。つまり、各リンクペアは、2つのSINR及び/又はSINRマージンを運び、夫々のSINR及び/又はSINRマージンは1つの方向に対応する。
更なる他の例では、図13cは、本願の実施形態に係るSINRパラメータを運ぶ第3フレーム構造の概略図である。図13cに示されるように、エレメントフィールドは、エレメント識別子フィールド、長さフィールド、エレメント識別子拡張フィールド、及び少なくとも1つのリンクペアプロファイルフィールドを含む。各リンクペアプロファイルフィールドは、異なるバンド幅組み合わせにおけるリンクペアのSINR及び/又はSINRマージンを含む。つまり、各リンクペアは、1つ以上のSINR及び/又はSINRマージンを運び、夫々のSINR及び/又はSINRマージンは、1つのバンド幅組み合わせに対応する。
上記の内容は、本願で提供される方法について詳細に説明している。本願の実施形態の上記の解決法をより良く実装するために、本願の実施形態は、対応する装置又はデバイスを更に提供する。
図14は、本願の実施形態に係る通信装置の構造の概略図である。図14に示されるように、通信装置1000は、上記の実施形態のいずれか1つにおける第1マルチリンクデバイス又は第2デバイスであってよく、あるいは、第1マルチリンクデバイス又は第2デバイスのチップ又は処理システムであってよく、上記の実施形態のいずれか1つにおける方法及び機能を実装してよい。統合の程度の違いにより、通信装置1000は、図14に示されるコンポーネントの1つ以上を含んでよい。図14に示されるコンポーネントは、少なくとも1つのプロセッサ1001、メモリ1002、トランシーバ1003、及び通信バス1004を含み得る。プロセッサ、トランシーバ、メモリなどは、バスを使用することによって接続される。上記のコンポーネント間の具体的な接続媒体は、本願のこの実施形態において制限されない。
以下は、図14を参照して通信装置1000のコンポーネントについて具体的に説明する。
プロセッサ1001は、通信装置1000の制御センターであり、1つのプロセッサであってよく、あるいは、複数の処理要素の総称であってもよい。例えば、プロセッサ1001は、中央演算処理装置(central processing unit,CPU)、特定用途向け集積回路(Application-Specific Integrated Circuit,AISC)、又は本願のこの実施形態を実装するよう構成された1つ以上の集積回路、例えば、1つ以上のマイクロプロセッサ(digital processor signal,DSP)若しくは1つ以上のフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array,FPGA)である。プロセッサ1001は、メモリ1002に記憶されているソフトウェアプログラムを起動又は実行しかつメモリ1002に記憶されているデータを呼び出すことによって、通信デバイスの様々な機能を実行し得る。具体的な実施中、実施形態において、プロセッサ1001は、図14のCPU0及びCPU1などの1つ以上のCPUを含んでもよい。
具体的な実施中、実施形態において、通信装置1000は、図14のプロセッサ1001及びプロセッサ1005などの複数のプロセッサを含んでもよい。夫々のプロセッサは、シングルコア(single-CPU)プロセッサであってよく、あるいは、マルチコア(multi-CPU)プロセッサであってもよい。ここでのプロセッサは、データ(例えば、コンピュータプログラム命令)を処理するよう構成された1つ以上の通信デバイス、回路、及び/又はプロセッシングコアであってよい。
メモリ1002は、リードオンリーメモリ(read-only memory,ROM)若しくは静的な情報及び命令を記憶することができる他のタイプの静的記憶通信デバイス、又はランダムアクセスメモリ(random access memory,RAM)若しくは情報及び命令を記憶することができる他のタイプの動的記憶通信デバイスであってよい。メモリ1002は、代替的に、電気的消去可能なプログラム可能リードオンリーメモリ(electrically erasable programmable read-only memory,EEPROM)、コンパクトディスク・リードオンリーメモリ(compact disc read-only memory,CD-ROM)若しくは他のコンパクトディスクストレージ、光ディスクストレージ(コンパクトディスク、レーザディスク、光ディスク、デジタルバーサタイルディスク、ブルーレイディスク、などを含む)、磁気ディスク記憶媒体若しくは他の磁気記憶通信デバイス、又は期待されるプログラムコードを命令若しくはデータ構造の形で搬送又は記憶するために使用可能であり、コンピュータによってアクセス可能であるあらゆる他の媒体であってもよい。なお、メモリ1002はそれらに制限されない。メモリ1002は、独立して存在してもよく、通信バス1004を使用することによってプロセッサ1001へ接続される。代替的に、メモリ1002はプロセッサ1001と一体化されてもよい。メモリ1002は、本願の解決法を実行するためのソフトウェアプログラムを記憶するよう構成され、プロセッサ1001は実行を制御する。
トランシーバ1003は、他のデバイス(例えば、第2デバイス)と通信するよう構成される。確かに、トランシーバ1003は、通信ネットワークと通信するよう更に構成されてもよい。通信ネットワークは、例えば、Ethernet、ラジオアクセスネットワーク(radio access network,RAN)、又は無線ローカルエリアネットワークである。トランシーバ1003は、受信機能を実装する受信ユニットと、送信機能を実装する送信ユニットとを含んでよい。
通信バス1004は、産業標準アーキテクチャ(Industry Standard Architecture,ISA)バス、ペリフェラルコンポーネントインターコネクト(Peripheral Component interconnect,PCI)バス、拡張産業標準アーキテクチャ(Extended Industry Standard Architecture,EISA)バス、などであってよい。バスは、アドレスバス、データバス、コントロールバス、などに分類され得る。表現を容易にするため、1本の太線のみが、図14ではバスを表すために使用されているが、これは、ただ1つのバス又はただ1つのタイプのバスしか存在しないことを意味するものではない。
例において、通信装置1000はデバイス全体であってよく、通信装置はプロセッサ1001、メモリ1002、トランシーバ1003、及び通信バス1004を含んでよい。任意に、他のコンポーネント、例えば、表示スクリーン、ユーザインターフェース、又は信号検出器が更に含まれてもよい。
任意に、通信装置1000は第1マルチリンクデバイスであり、上記の実施形態のいずれか1つでの第1マルチリンクデバイスに関係がある方法及び機能を実装するよう構成されてよい。例えば、メモリは命令を記憶しており、プロセッサが命令を呼び出す場合に、上記の方法及び機能が実装される。例えば、プロセッサは、様々なタイプの情報を生成するよう構成され、トランシーバは、情報を送信するよう構成される。例えば、プロセッサは、ステップS101で第1指示情報を生成し、あるいは、ステップS201を実行し、あるいは、ステップS301からS303を実行し、あるいは、ステップS401を実行するよう構成され、トランシーバは、ステップS101、S202、S304、S402、などを実行するよう構成される。
任意に、通信装置1000は第2デバイスであり、上記の実施形態のいずれか1つでの第2デバイスに関係がある方法及び機能を実装するよう構成されてよい。例えば、メモリは命令を記憶しており、プロセッサが命令を呼び出す場合に、上記の方法及び機能が実装される。例えば、プロセッサは、様々なタイプの情報を生成するよう構成され、トランシーバは、情報を送信するよう構成される。例えば、プロセッサは、ステップS102、S203、S204、S305、S403などを実行するよう構成され、トランシーバは、ステップS101、S20、S304、S402を実行するよう構成される。
他の例では、通信装置1000は、第1マルチリンクデバイス又は第2デバイスのチップシステム又は処理システムであってよく、それにより、チップシステム又は処理システムを組み込まれたデバイスは、上記の実施形態のいずれか1つにおける方法及び機能を実装する。この場合に、通信装置1000は、図14に示されるいくつかのコンポーネントを含み得る。例えば、通信装置1000はプロセッサを含む。プロセッサはメモリへ結合され、メモリ内の命令を呼び出し、命令を実行してよく、それにより、チップシステム又は処理システムを組み込まれているか又はそれにより構成されたデバイスは、上記の実施形態における方法及び機能を実装する。任意に、メモリは、チップシステム又は処理システム内のコンポーネントであってよく、あるいは、チップシステム又は処理システムへの結合リンク内でチップシステム又は処理システムの外にあるコンポーネントであってもよい。例において、チップシステム又は処理システムは第1マルチリンクデバイスに組み込まれ、それにより、第1マルチリンクデバイスは、上記の実施形態のいずれか1つでの対応する方法及び機能を実装することができる。更なる他の例では、チップシステム又は処理システムは第2デバイスに組み込まれ、それにより、第2デバイスは、上記の実施形態での対応する方法及び機能を実装することができる。
チップシステム又は処理システムは、802.11シリーズプロトコル、例えば、802.11be、802.11ax、及び802.11acに基づいた通信をサポートし得る。チップシステムは、WLAN伝送シナリオに対応する様々なデバイスに組み込まれてよい。WLAN伝送シナリオにおけるデバイスは、本願の明細書で説明されており、詳細はここで再び記載されない。
本願の実施形態において、第1マルチリンクデバイス又は第2デバイスは、上記の方法の例に基づき機能モジュールに分割されてもよい。例えば、機能モジュールは、対応する機能に基づき分割により取得されてもよく、あるいは、2つ以上の機能は、1つの処理モジュールに統合されてもよい。統合されたモジュールは、ハードウェアの形で実装されてもよく、あるいは、ソフトウェア機能モジュールの形で実装されてもよい。留意すべきは、本願の実施形態において、モジュールへの分割は例であり、単に論理的な機能分割であり、実際の実施では他の分割であってもよい点である。
統合されたユニットが使用される場合に、図15は、本願の実施形態に係る通信装置の他の構造の概略図である。図15に示されるように、通信装置1100は、第1マルチリンクデバイス又は第2デバイスのチップ又は処理システムであってよく、通信装置1100は、上記の方法の実施形態での第1マルチリンクデバイス又は第2デバイスの動作を実行し得る。通信装置1100は、処理ユニット1101及びトランシーバユニット1102を含む。
例において、通信装置1100は第1マルチリンクデバイスである。
処理ユニット1101は、通信装置の動作を制御及び管理するよう、例えば、第1指示情報又はSTR能力情報を生成するよう、他の例については、トランシーバユニット1102の動作を制御するよう構成されてよい。任意に、通信装置1100が記憶ユニットを含む場合には、処理ユニット1101は更に、上記の実施形態のいずれか1つでの方法及び機能を実装することを通信装置1100に可能にするように、記憶ユニット記憶されているプログラム又は命令を実行してもよい。
例えば、処理ユニット1101は、例えば、S201、ステップS301からS303、ステップS402、及び/又は本明細書で記載される技術の他のプロセスを実行するよう構成され得る。上記の方法の実施形態でのステップの全ての関連する内容は、対応する機能モジュールの機能の説明で引用され得る。詳細はここで再び記載されない。
例えば、トランシーバユニット1102は、1つのリンクで送信されたデータ又はシグナリングを受信又は送信してよく、あるいは、複数のリンクで送信されたデータ又はシグナリングを受信又は送信してもよい。任意に、トランシーバユニット1102は、1つのトランシーバモジュールであってよく、あるいは、複数のトランシーバモジュールを含んでもよい。トランシーバユニット1102が1つのトランシーバモジュールである場合に、トランシーバモジュールは、複数のリンクでデータを受信又は送信してもよい。例えば、第1マルチリンクデバイスが2つのリンクで動作する場合に、トランシーバユニット1102が2つのトランシーバモジュールを含むならば、一方のトランシーバモジュールは一方のリンクで動作し、他方のトランシーバモジュールは他方のリンクで動作する。例えば、トランシーバユニット1102は、例えば、ステップS101、S202、S304、若しくはS402、及び/又は本明細書で記載される技術の他のプロセスを実行するよう構成されてよい。上記の方法の実施形態でのステップの全ての関連する内容は、対応する機能モジュールの機能の説明で引用され得る。詳細はここで再び記載されない。
例えば、通信装置1100は、図14に示される通信装置であってよく、処理ユニット1101は、図14のプロセッサ1001であってよく、トランシーバユニット1102は、図14のトランシーバ1003であってよい。任意に、通信装置1100は、メモリを更に含んでもよい。メモリは、通信装置1100によって実行される上記の実施形態のいずれか1つに対応するプログラムコード及びデータを記憶するよう構成される。図14のコンポーネントの全ての関連する内容の説明は、通信装置1100の対応するコンポーネントの機能の説明において引用されてよく、詳細はここで再び記載されない。
例えば、通信装置1100は、代替的に、チップ又はプロセッサであってもよく、処理ユニット1101は、チップ又はプロセッサ内の処理回路であり、トランシーバユニット1102は、チップ又はプロセッサ内の入力/出力回路であってよく、入力/出力回路は、チップ又はプロセッサと他の結合されたコンポーネントとの間の相互通信又はデータ交換のためのインターフェースである。シグナリング又はデータ情報又はプログラム命令は、処理のためにチップ又はプロセッサに入力され、処理されたデータ又はシグナリングは、他の結合されたコンポーネントへ出力され、チップ又はプロセッサを組み込まれている第1マルチリンクデバイスは、機能を実装するよう制御される、ことが確かにされ得る
他の例では、通信装置1100は第2デバイスである。
例えば、処理ユニット1101は、例えば、S102、S203、S204、S305若しくはS403、及び/又は本明細書で記載される技術の他のプロセスを実行するよう構成され得る。上記の方法の実施形態でのステップの全ての関連する内容は、対応する機能モジュールの機能の説明で引用され得る。詳細はここで再び記載されない。
例えば、トランシーバユニット1102は、1つのリンクで送信されたデータ又はシグナリングを受信又は送信してよく、あるいは、複数のリンクで送信されたデータ又はシグナリングを受信又は送信してもよい。任意に、トランシーバユニット1102は、1つのトランシーバモジュールであってよく、あるいは、複数のトランシーバモジュールを含んでもよい。トランシーバユニット1102が1つのトランシーバモジュールである場合に、トランシーバモジュールは、複数のリンクでデータを受信又は送信してもよい。例えば、第2デバイスが2つのリンクで動作する場合に、トランシーバユニット1102が2つのトランシーバモジュールを含むならば、一方のトランシーバモジュールは一方のリンクで動作し、他方のトランシーバモジュールは他方のリンクで動作する。例えば、トランシーバユニット1102は、ステップS101、S20、S304、若しくはS402で送信された情報若しくはパラメータを受信するよう構成されてよく、及び/又は本明細書で記載される技術の他のプロセスで使用されてもよい。上記の方法の実施形態でのステップの全ての関連する内容は、対応する機能モジュールの機能の説明で引用され得る。詳細はここで再び記載されない。
例えば、通信装置1100は、図14に示される通信装置であってよく、処理ユニット1101は、図14のプロセッサ1001であってよく、トランシーバユニット1102は、図14のトランシーバ1003であってよい。任意に、通信装置1100は、メモリを更に含んでもよい。メモリは、通信装置1100によって実行される上記の実施形態のいずれか1つに対応するプログラムコード及びデータを記憶するよう構成される。図14のコンポーネントの全ての関連する内容の説明は、通信装置1100の対応するコンポーネントの機能の説明において引用されてよく、詳細はここで再び記載されない。
例えば、通信装置1100は、代替的に、チップ又はプロセッサであってもよく、処理ユニット1101は、チップ又はプロセッサ内の処理回路であり、トランシーバユニット1102は、チップ又はプロセッサ内の入力/出力回路であってよく、入力/出力回路は、チップ又はプロセッサと他の結合されたコンポーネントとの間の相互通信又はデータ交換のためのインターフェースである。シグナリング又はデータ情報又はプログラム命令は、処理のためにチップ又はプロセッサに入力され、処理されたデータ又はシグナリングは、他の結合されたコンポーネントへ出力され、チップ又はプロセッサを組み込まれているデバイスは、機能を実装するよう制御される、ことが確かにされ得る
本願の実施形態は、コンピュータ可読記憶媒体を更に提供する。コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータプログラムコードを記憶する。上記のプロセッサがコンピュータプログラムコードを実行する場合に、電子デバイスは、上記の実施形態のいずれか1つでのSTR能力指示方法を実行する。読み出し可能な記憶媒体は不揮発性の読み出し可能な記憶媒体である。
本願の実施形態は、コンピュータプログラム製品を更に提供する。装置は、チップの製品形態で存在してよい。装置の構造は、プロセッサ及びインターフェース回路を含む。プロセッサは、上記の実施形態のいずれか1つでのSTR能力指示方法を実行することを装置に可能にするために、インターフェース回路を通じて他の装置と通信するよう構成される。
本願の実施形態は、第1マルチリンクデバイス及び第2デバイスを含む通信システムを更に提供する。第1マルチリンクデバイス及び第2デバイスは、上記の実施形態のいずれか1つでのSTR能力指示方法を実行してよい。
本願で開示されている内容と併せて説明されている方法又はアルゴリズムは、ハードウェアによって実装されてよく、あるいは、ソフトウェア命令を実行することによってプロセッサによって実装されてもよい。ソフトウェア命令は、対応するソフトウェアモジュールを含み得る。ソフトウェアモジュールは、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory,RAM)、フラッシュメモリ、消去可能なプログラム可能リードオンリーメモリ(Erasable Programmable ROM,EPROM)、電気的消去可能なプログラム可能リードオンリーメモリ(Electrically EPROM,EEPROM)、レジスタ、ハードディスク、リムーバブルハードディスク、コンパクトディスク・リードオンリーメモリ(CD-ROM)、又は当該技術でよく知られているあらゆる他の形態の記憶媒体に記憶されてよい。例えば、記憶媒体はプロセッサへ結合され、それにより、プロセッサは、記憶媒体から情報を読み出したり、又は情報を記憶媒体に書き込んだりすることができる。確かに、記憶媒体は、プロセッサのコンポーネントであってもよい。プロセッサ及び記憶媒体は、ASICに置かれてもよい。その上、ASICは、コアネットワークインターフェースデバイスに置かれてもよい。確かに、プロセッサ及び記憶媒体は、ディスクリート部品としてコアネットワークインターフェースデバイスに存在してもよい。
当業者であれば、上記の1つ以上の例において、本願で記載される機能は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、又はそれらの任意の組み合わせによって実装されてよい、と気付くはずである。本発明がソフトウェアによって実装される場合に、上記の機能はコンピュータ可読媒体に記憶されても、又はコンピュータ可読媒体において1つ以上の命令又はコードとして伝送されてもよい。コンピュータ可読媒体は、コンピュータ可読記憶媒体及び通信媒体を含む。通信媒体は、1つの場所から他の場所へのコンピュータプログラムの伝送を助ける如何なる媒体も含む。記憶媒体は、汎用又は専用のコンポーネントがアクセス可能な如何なる利用可能な媒体であってもよい。
本願の目的、技術的解決法、及び利点は、上記の具体的な実施において更に詳細に説明される。上記の説明は、本願の具体的な実施にすぎず、本願の保護範囲を制限する意図はない、ことが理解されるべきである。本願の技術的解決法に基づき行われた如何なる変更、均等置換、改良、なども、本願の保護範囲内に入るべきである。
本願は、2020年6月17日付けで、“STR CAPABILITY INDICATION METHOD AND RELATED APPARATUS”との発明の名称で中国知識産権局に出願された中国特許出願第202010556092.7号に対する優先権を主張するものであり、先の中国特許出願は、その全文を参照により本願に援用される。
本願の実施形態は、1つのリンクペア(つまり、2つのリンク)での同時送受信動作をマルチリンクデバイスがサポートしているかどうかを示すように、STR能力指示方法及び関連する装置を提供し、それによって、その後のデータ通信のための通信基盤を確立する。
以下は、異なる側面から本願について記載する。異なる側面の以下の実施及び有利な効果に対して相互参照が行われてもよいことが理解されるべきである。
第1の態様に従って、本願の実施形態は、第1マルチリンクデバイスに適用されるSTR能力指示方法を提供する。STR能力指示方法は、第1マルチリンクデバイスがSTR能力情報を生成及び送信することを含み、STR能力情報は、第1バンド幅を使用する第1リンクと第2バンド幅を使用する第2リンクとの間の干渉パラメータ情報を示すために使用され、干渉パラメータ情報は、第1マルチリンクデバイスが第1リンク及び第2リンクでの同時送受信動作をサポートするかどうかを決定するために使用される。本願での同時送受信動作は、他のリンクでの受信と同時の1つのリンクでの送信を意味し得る。
この解決法では、STR能力情報は、異なるバンド幅組み合わせで干渉パラメータ情報を示すために使用され、第1マルチリンクデバイスが2つのリンクでの同時送受信動作をサポートするかどうかは、干渉パラメータ情報に基づき決定され得る。つまり、2つのリンクでのSTR能力が決定される。このようにして、マルチリンクデバイスが同時送受信動作をサポートしない場合に、同時送受信様式は回避され得、それによって、その後のデータ通信のための通信基盤を確立する。
第2の態様に従って、本願の実施形態は、第2デバイスに適用されるSTR能力指示方法を提供する。STR能力指示方法は、第2デバイスが第1マルチリンクデバイスからSTR能力情報を受信し、干渉パラメータ閾値を取得してもよく、STR能力情報によって示される干渉パラメータ情報及び干渉パラメータ閾値に基づき、第1マルチリンクデバイスが第1リンク及び第2リンクでの同時送受信動作をサポートするかどうかを決定することを含む。STR能力情報は、第1バンド幅を使用する第1リンクと第2バンド幅を使用する第2リンクとの間の干渉パラメータ情報を示すために使用される。
任意に、干渉パラメータ情報に含まれる干渉パラメータが干渉パラメータ閾値よりも小さい場合に、第2デバイスは、第1マルチリンクデバイスが第1リンク及び第2リンクでの同時送受信動作をサポートすると決定し、あるいは、干渉パラメータ情報に含まれる干渉パラメータが干渉パラメータ閾値よりも大きいか又はそれに等しい場合に、第2デバイスは、第1マルチリンクデバイスが第1リンク及び第2リンクでの同時送受信動作をサポートしないと決定する。
第3の態様に従って、本願の実施形態は、WLANに適用される通信装置を提供する。通信装置は、第1マルチリンクデバイスに適用され、第1マルチリンクデバイス、又は第1マルチリンクデバイス内のWi-Fiチップなどのチップであってもよい。通信装置は、
STR能力情報を生成するよう構成され処理ユニットと、STR能力情報を送信するよう構成されるトランシーバユニットとを含み、STR能力情報は、第1バンド幅を使用する第1リンクと第2バンド幅を使用する第2リンクとの間の干渉パラメータ情報を示すために使用され、干渉パラメータ情報は、第1マルチリンクデバイスが第1リンク及び第2リンクでの同時送受信動作をサポートするかどうかを決定するために使用される。
第4の態様に従って、本願の実施形態は、WLANに適用される他の通信装置を提供する。通信装置は、第2デバイスに適用され、第2デバイス、又は第2デバイス内のWi-Fiチップなどのチップであってもよい。通信装置は、
第1マルチリンクデバイスからSTR能力情報を受信するよう構成されるトランシーバユニットであり、STR能力情報は、第1バンド幅を使用する第1リンクと第2バンド幅を使用する第2リンクとの間の干渉パラメータ情報を示すために使用される、前記トランシーバユニットと、干渉パラメータ閾値を取得し、STR能力情報によって示される干渉パラメータ情報及び干渉パラメータ閾値に基づき、第1マルチリンクデバイスが第1リンク及び第2リンクでの同時送受信動作をサポートするかどうかを決定するよう構成される処理ユニットとを含む。
任意に、干渉パラメータ情報に含まれる干渉パラメータが干渉パラメータ閾値よりも小さい場合に、処理ユニットは特に、第1マルチリンクデバイスが第1リンク及び第2リンクでの同時送受信動作をサポートすると決定するよう構成され、あるいは、干渉パラメータ情報に含まれる干渉パラメータが干渉パラメータ閾値よりも大きいか又はそれに等しい場合に、処理ユニットは特に、第1マルチリンクデバイスが第1リンク及び第2リンクでの同時送受信動作をサポートしないと決定するよう構成される。
上記の態様のいずれか1つの実施において、同時送受信動作は第1動作及び第2動作を含んでよく、第1動作は、第1マルチリンクデバイスが第2リンクでPPDUを受信するのと同時に第1リンクで第1PPDUを送信することであってよく、第2動作は、第1マルチリンクデバイスが第1リンク第1PPDUを受信するのと同時に第2リンクで第2PPDUを送信することであってよい。
任意に、干渉パラメータ情報は2つの干渉パラメータ、例えば、第1干渉パラメータ及び第2干渉パラメータを含んでよい。第1干渉パラメータは、第1マルチリンクデバイスが第1動作を実行する場合の、第2リンクへの第1リンクの干渉パラメータである。第2干渉パラメータは、第1マルチリンクデバイスが第2動作を実行する場合の、第1リンクへの第2リンクの干渉パラメータである。
この解決法では、方向が区別される場合に、2つの方向(第2リンクでの受信と同時の第1リンクでの送信、及び第1リンクでの受信と同時の第2リンクでの送信)における干渉パラメータは、干渉パラメータ情報で運ばれ、2つのリンクが各方向で同時送受信動作をサポートしているかどうかが決定され得る。リンク間干渉が非対称であるシナリオでは、更なる情報が取得でき、動作は、異なる方向での干渉に基づき実行できるので、通信モードがより柔軟になる。
上記の態様のいずれか1つの実施において、第1バンド幅は第1PPDUのバンド幅であってよく、第2バンド幅は第2PPDUのバンド幅であってよい。第1PPDUのバンド幅及び第2PPDUのバンド幅は、次の、20MHz、40MHz、80MHz、160MHz、又は320MHzのいずれか1つである。PPDUのバンド幅は、現在のPPDUが送信されるときに使用されているバンド幅であってよいことが理解され得る。
上記の態様のいずれか1つの実施において、第1バンド幅は、第1リンクによってサポートされる最大バンド幅であってよく、第2バンド幅は、20MHz、40MHz、80MHz、160MHz、又は320MHzのいずれか1つであってよく、あるいは、第1バンド幅は、20MHz、40MHz、80MHz、160MHz、又は320MHzのいずれか1つであってよく、第2バンド幅は、第1リンクによってサポートされる最大バンド幅であってよい。
STR能力情報は、第1バンド幅及び第2バンド幅、つまり、バンド幅組み合わせを更に含んでもよい。
この解決法では、干渉パラメータ情報は、異なるバンド幅組み合わせを参照して指示され、2つのリンクでのSTR能力は、異なるバンド幅組み合わせに基づき決定されてよく、あるいは、必要とされるバンド幅組み合わせは、続く通信プロセスでの異なるバンド幅組み合わせにおける2つのリンク上のSTR能力に基づきデータを送信するよう選択されてよい。
上記の態様のいずれか1つの実施において、干渉パラメータ情報は最大干渉パラメータを含んでもよく、最大干渉パラメータは、少なくとも1つのバンド幅組み合わせに対応する少なくとも1つの干渉パラメータの最大値であり、バンド幅組み合わせは、第1リンクのバンド幅と第2リンクのバンド幅とのバンド幅組み合わせを含み、少なくとも1つのバンド幅組み合わせの中の第1バンド幅及び第2バンド幅を含むバンド幅組み合わせが、最大干渉パラメータに対応する。
この解決法では、複数のバンド幅組み合わせに対応する複数の干渉パラメータの最大値が、第1リンクと第2リンクとの間の干渉パラメータとして使用され、干渉パラメータは干渉パラメータ情報で運ばれ、それにより、シグナリングオーバーヘッドは低減可能であり、1つ又は2つの干渉パラメータがバンド幅組み合わせごとに運ばれる必要がない。
上記の態様のいずれか1つの実施において、STR能力情報は第1情報及び第2情報を含んでよく、第1情報は、第1バンド幅を使用する第1リンクと第2バンド幅を使用する第2リンクとの間の干渉パラメータ情報を示すために使用されてよく、第2情報は、第1バンド幅を使用する第1リンク及び第2バンド幅を使用する第2リンクのSTRモード情報を示すために使用されてよい。STRモード情報はSTRモード、non-STRモード、及び条件付きSTRモードを含んでよい。条件付きSTRモードは、ある条件下ではリンクペアがSTRであり、ある他の条件下ではリンクペアがnon-STRであることを示し得る。第2情報によって示されるSTRモード情報は条件付きSTRモードであってよいことが理解され得る。
上記の態様のいずれか1つの実施において、干渉パラメータ情報はEHT動作エレメントで運ばれてよい。
第5の態様に従って、本願の実施形態は、第1マルチリンクデバイスに適用されるSTR能力指示方法を提供する。STR能力指示方法は、第1マルチリンクデバイスが、第1バンド幅を使用する第1リンクと第2バンド幅を使用する第2リンクとの間の干渉パラメータを決定し、干渉パラメータ閾値を取得し、干渉パラメータを干渉パラメータ閾値と比較することによって、同時送受信動作が第1リンク及び第2リンクでサポートされるかどうかを決定し、次いで、STR能力指示情報を送信することを含み、STR能力指示情報は、同時送受信動作が第1リンク及び第2リンクでサポートされるかどうかを示すために使用される。相応して、STR能力指示情報を受信した後、第2デバイスは、同時送受信動作が第1リンク及び第2リンクでサポートされるかどうかを知ることができる。
任意に、干渉パラメータが干渉パラメータ閾値よりも小さい場合に、第1マルチリンクデバイスは、第1マルチリンクデバイスが第1リンク及び第2リンクでの同時送受信動作をサポートすると決定し、あるいは、干渉パラメータが干渉パラメータ閾値よりも大きいか又はそれに等しい場合に、第1マルチリンクデバイスは、第1マルチリンクデバイスが第1リンク及び第2リンクでの同時送受信動作をサポートしないと決定する。
この解決法では、同時送受信動作が第1リンク及び第2リンクでサポートされるかどうかは、直接的に指示され得、それにより、インターフェースシグナリングオーバーヘッドは低減可能であり、第2デバイスは決定を行う必要がなく、それによって、第2デバイスの複雑性は低下する。
第6の態様に従って、本願の実施形態は、WLANに適用される通信装置を提供する。通信装置は第1マルチリンクデバイスに適用され、第1マルチリンクデバイス、又は第1マルチリンクデバイス内のWi-Fiチップなどのチップであってもよい。通信装置は、
第1バンド幅を使用する第1リンクと第2バンド幅を使用する第2リンクとの間の干渉パラメータを決定し、干渉パラメータ閾値を取得し、干渉パラメータを干渉パラメータ閾値と比較することによって、同時送受信動作が第1リンク及び第2リンクでサポートされるかどうかを決定するよう構成される処理ユニットと、STR能力指示情報を送信するよう構成されるトランシーバユニットとを含み、STR能力指示情報は、同時送受信動作が第1リンク及び第2リンクでサポートされるかどうかを示すために使用される。
任意に、干渉パラメータが干渉パラメータ閾値よりも小さい場合に、処理ユニットは特に、同時送受信動作が第1リンク及び第2リンクでサポートされると決定するよう構成され、あるいは、干渉パラメータが干渉パラメータ閾値よりも大きいか又はそれに等しい場合に、処理ユニットは特に、同時送受信動作が第1リンク及び第2リンクでサポートされないと決定する。
第7の態様に従って、本願の実施形態は、WLANに適用される通信装置を提供する。通信装置は第2デバイスに適用され、第2デバイス、又は第2デバイス内のWi-Fiチップなどのチップであってもよい。通信装置は、
第1マルチリンクデバイスからSTR能力指示情報を受信するよう構成されるトランシーバユニットであり、STR能力指示情報は、同時送受信動作が第1リンク及び第2リンクでサポートされるかどうかを示すために使用される、前記トランシーバユニットと、STR能力指示情報に基づき、同時送受信動作が第1リンク及び第2リンクでサポートされるかどうかを決定するよう構成される処理ユニットとを含む。
上記の態様のいずれか1つの実施において、STR能力指示情報は第1指示情報及び第2指示情報を含んでよく、第1指示情報は、同時送受信動作が第1リンク及び第2リンクでサポートされるかどうかを示すために使用され、第2指示情報は、第1リンクと第2リンクとの間の干渉パラメータ情報を示すために使用される。
任意に、第1指示情報はEHT能力エレメントで運ばれ、干渉パラメータ情報はEHT動作エレメントで運ばれる。
この解決法では、第1指示情報は、同時送受信動作が第1リンク及び第2リンクでサポートされるかどうかを直接的に指示し、第2指示情報は、2つのリンク間の干渉パラメータ情報を指示する。従って、2つのリンクでのSTR能力は、第1指示情報に基づき決定されてよく、伝送パラメータは、第2指示情報に基づき、続く通信プロセスのために選択されてよい。これは、異なる伝送パラメータが使用される場合に異なる通信プロシージャを選択するのを助ける。
上記の態様のいずれか1つの実施において、同時送受信動作は第1動作及び第2動作を含んでよく、第1動作は、第1マルチリンクデバイスが第1リンクで第2PPDUを受信するのと同時に第1リンクで第1PPDUを送信することであってよく、第2動作は、第1リンクで第1PPDUを受信するのと同時に第2リンクで第2PPDUを送信することであってよい。
任意に、干渉パラメータ情報は2つの干渉パラメータ、例えば、第1干渉パラメータ及び第2干渉パラメータを含んでよい。第1干渉パラメータは、第1マルチリンクデバイスが第1動作を実行する場合の、第2リンクへの第1リンクの干渉パラメータである。第2干渉パラメータは、第1マルチリンクデバイスが第2動作を実行する場合の、第1リンクへの第2リンクの干渉パラメータである。
上記の態様のいずれか1つの実施において、第1バンド幅は第1PPDUのバンド幅であってよく、第2バンド幅は第2PPDUのバンド幅であってよい。第1PPDUのバンド幅及び第2PPDUのバンド幅は、次の、20MHz、40MHz、80MHz、160MHz、又は320MHzのいずれか1つである。PPDUのバンド幅は、現在のPPDUが送信されるときに使用されているバンド幅であってよいことが理解され得る。
上記の態様のいずれか1つの実施において、第1バンド幅は、第1リンクによってサポートされる最大バンド幅であってよく、第2バンド幅は、20MHz、40MHz、80MHz、160MHz、又は320MHzのいずれか1つであってよく、あるいは、第1バンド幅は、20MHz、40MHz、80MHz、160MHz、又は320MHzのいずれか1つであってよく、第2バンド幅は、第1リンクによってサポートされる最大バンド幅であってよい。
上記の態様のいずれか1つの実施において、干渉パラメータ情報は最大干渉パラメータを含んでもよく、最大干渉パラメータは、少なくとも1つのバンド幅組み合わせに対応する少なくとも1つの干渉パラメータの最大値であり、バンド幅組み合わせは、第1リンクのバンド幅と第2リンクのバンド幅とのバンド幅組み合わせを含み、少なくとも1つのバンド幅組み合わせの中の第1バンド幅及び第2バンド幅を含むバンド幅組み合わせが、最大干渉パラメータに対応する。
第8の態様に従って、本願の実施形態は、第1マルチリンクデバイスに適用されるSTR能力指示方法を提供する。STR能力指示方法は、第1マルチリンクデバイスが、該第1マルチリンクデバイスが第1リンク及び第2リンクでの同時送受信動作を実行する場合に第1マルチリンクデバイスによって測定されるSINR(Signal to Interference plus Noise Ratio,信号対干渉及び雑音比)を決定し、また、SINRパラメータを送信してもよいことを含み、SINRパラメータは、第1マルチリンクデバイスが第1リンク及び第2リンクでの同時送受信動作をサポートするかどうかを決定するために使用される。「第1マルチリンクデバイスが第1リンク及び第2リンクでの同時送受信動作を実行する」とは、第1マルチリンクデバイスが第2リンクでの受信と同時の第1リンクでの送信を実行するか、又は第1マルチリンクデバイスが第1リンクでの受信と同時の第2リンクでの送信を実行することを意味する。
この解決法では、2つのリンクでのSINRパラメータが示され、第1マルチリンクが2つのリンクで同時送受信動作をサポートするかどうかは、SINRパラメータに基づき決定される。つまり、2つのリンクでのSTR能力が決定され、それにより、マルチリンクデバイスが同時送受信動作をサポートしない場合に、同時送受信方式は回避することができ、それによって、その後のデータ通信のための通信基盤を確立する。
第9の態様に従って、本願の実施形態は、第2デバイスに適用されるSTR能力指示方法を提供する。STR能力指示方法は、第2デバイスが第1マルチリンクデバイスからSINRパラメータを受信することであり、SINRパラメータは、第1マルチリンクデバイスが第1リンク及び第2リンクでの同時送受信動作を実行する場合に第1マルチリンクデバイスによって測定される、前記受信することと、第2デバイスが、受信されたSINRパラメータに基づき、第1マルチリンクデバイスが第1リンク及び第2リンクでの同時送受信動作をサポートするかどうかを決定することとを含む。「第1マルチリンクデバイスが第1リンク及び第2リンクでの同時送受信動作を実行する」とは、第1マルチリンクデバイスが第2リンクでの受信と同時の第1リンクでの送信を実行するか、又は第1マルチリンクデバイスが第1リンクでの受信と同時の第2リンクでの送信を実行することを意味する。
第10の態様に従って、本願の実施形態は、WLANに適用される通信装置を提供する。通信装置は第1マルチリンクデバイスに適用され、第1マルチリンクデバイス、又は第1マルチリンクデバイス内のWi-Fiチップなどのチップであってもよい。通信装置は、
第1マルチリンクデバイスが第1リンク及び第2リンクでの同時送受信動作を実行する場合に第1マルチリンクデバイスによって測定されるSINRを決定するよう構成される処理ユニットと、SINRパラメータを送信するよう構成されるトランシーバユニットとを含み、SINRパラメータは、第1マルチリンクデバイスが第1リンク及び第2リンクでの同時送受信動作をサポートするかどうかを決定するために使用される。
第11の態様に従って、本願の実施形態は、WLANに適用される通信装置を提供する。通信装置は第2デバイスに適用され、第2デバイス、又は第2デバイス内のWi-Fiチップなどのチップであってもよい。通信装置は、
第1マルチリンクデバイスからSINRパラメータを受信するよう構成されるトランシーバユニットであり、SINRパラメータは、第1マルチリンクデバイスが第1リンク及び第2リンクでの同時送受信動作を実行する場合に第1マルチリンクデバイスによって測定される、前記トランシーバユニットと、受信されたSINRパラメータに基づき、第1マルチリンクデバイスが第1リンク及び第2リンクでの同時送受信動作をサポートするかどうかを決定する構成される処理ユニットとを含む。
上記の態様のいずれか1つの実施において、SINRパラメータはSINR値を含み、SINR値は、第1リンクのSINR値及び第2リンクのSINR値の最大値であってよい。
任意に、SINRパラメータはSINR閾値を更に含む。
任意に、第2デバイスは、SINR値をSINR閾値と比較することによって、第1マルチリンクデバイスが第1リンク及び第2リンクでの同時送受信動作をサポートするかどうかを決定してもよい。具体的に、SINR値がSINR閾値よりも大きい場合に、第2デバイスは、第1マルチリンクデバイスが第1リンク及び第2リンクでの同時送受信動作をサポートすると決定する。SINR値がSINR閾値よりも小さいか又はそれに等しい場合には、第2デバイスは、第1マルチリンクデバイスが第1リンク及び第2リンクでの同時送受信動作をサポートしないと決定する。
上記の態様のいずれか1つの実施において、SINRパラメータはSINRマージンを含む。SINRマージンの物理的意味は、SINR値とSINR閾値との間の差である。
上記の態様のいずれか1つの実施において、同時送受信動作は第1動作及び第2動作を含んでよく、第1動作は、第1マルチリンクデバイスが第2リンクで第2PPDUを受信するのと同時に第1リンクで第1PPDUを送信することであってよく、第2動作は、第1マルチリンクデバイスが第1リンクで第1PPDUを受信するのと同時に第2リンクで第2PPDUを送信することであってよい。
上記の態様のいずれか1つの実施において、SINRパラメータは第1SINRパラメータ及び第2SINRパラメータを含み、第1SINRパラメータは、第1マルチリンクデバイスが第1動作を実行する場合の、第2リンクへの第1リンクのSINRパラメータであり、第2SINRパラメータは、第1マルチリンクデバイスが第2動作を実行する場合の、第1リンクへの第2リンクのSINRパラメータである。
任意に、第1SINRパラメータは第1SINR値を含み、第2SINRパラメータは第2SINR値を含む。
上記の態様のいずれか1つの実施において、SINRパラメータは1つのSINR閾値又は2つのSINR閾値、例えば、第1SINR閾値及び第2SINR閾値を更に含む。第1SINR閾値は、第1マルチリンクデバイスが第1動作を実行する場合の、第2リンクへの第1リンクのSINR閾値であり、第2SINR閾値は、第1マルチリンクデバイスが第2動作を実行する場合の、第1リンクへの第2リンクのSINR閾値である。
上記の態様のいずれか1つの実施において、SINRパラメータは第1SINRマージンを含んでもよく、第2SINRパラメータは第2SINRマージンを含み、第1SINRマージンは、第1SINR値と第1SINR閾値との間の差であり、第2SINRマージンは、第2SINR値と第2SINR閾値との間の差である。
第12の態様に従って、本願の実施形態は通信装置を提供する。通信装置は具体的に、第1マルチリンクデバイス、又は第1マルチリンクデバイス内のチップ又は処理システムである。通信装置はプロセッサ及びトランシーバを含む。プロセッサは、第1マルチリンクデバイスが上記の方法において対応する機能を実行するのを支援するよう構成される。トランシーバは、第1マルチリンクデバイスと第2デバイスとの間の通信を支援し、上記の方法における情報、フレーム、データパケット、命令、などを送信するよう構成される。第1マルチリンクデバイスは更にメモリを含んでもよい。メモリはプロセッサへ結合されるよう構成され、メモリは、第1マルチリンクデバイスにとって必要であるプログラム命令及びデータを記憶する。
第13の態様に従って、本願の実施形態は通信装置を提供する。通信装置は具体的に、第2デバイス、又は第2デバイス内のチップ又は処理システムである。通信装置はプロセッサ及びトランシーバを含む。プロセッサは、第2デバイスが上記の方法において対応する機能を実行するのを支援するよう構成される。トランシーバは、第2デバイスと第1マルチリンクデバイスとの間の通信を支援し、第1マルチリンクデバイスによって送信される上記の方法の情報、フレーム、データパケット、命令、などを受信するよう構成される。第2デバイスは更にメモリを含んでもよい。メモリはプロセッサへ結合されるよう構成され、メモリは、第2デバイスにとって必要であるプログラム命令及びデータを記憶する。
第14の態様に従って、本願の実施形態は無線通信システムを提供する。システムは、第12の態様に係る第1マルチリンクデバイスと、第13の態様に係る第2デバイスとを含む。
第15の態様に従って、本願の実施形態は、入力/出力インターフェース及び処理回路を含むチップ又はチップシステムを提供する。入力/出力インターフェースは、情報又はデータを交換するよう構成され、処理回路は、命令を実行して、チップ又はチップシステムを組み込まれている装置が、上記の態様のいずれか1つにおけるSTR能力指示方法を実行することを可能にするよう構成される。
第16の態様に従って、本願はコンピュータ可読記憶媒体を提供する。コンピュータ可読記憶媒体は命令を記憶し、命令は、処理回路上の1つ以上のプロセッサによって実行されてよい。命令がコンピュータ実行される場合に、コンピュータは、上記の態様のいずれか1つにおけるSTR能力指示情報を実行することができる。
第17の態様に従って、本願は、命令を含むコンピュータプログラム製品を提供する。製品がコンピュータで実行される場合に、コンピュータは、上記の態様のいずれか1つにおけるSTR能力指示方法を実行することができる。
第18の態様に従って、本願はチップシステムを提供する。チップシステムは、チップシステムを組み込まれている装置が、上記の態様のいずれか1つにおけるSTR能力指示方法、例えば、STR能力指示方法でフレーム及び/又は情報を生成又は処理することを支援するよう構成されたプロセッサを含む。可能な設計で、チップシステムはメモリを更に含む。メモリは、通信装置にとって必要であるプログラム命令及びデータを記憶するよう構成される。チップシステムは、チップを含んでもよく、あるいは、チップ及び他のディスクリート部品を含んでもよい。
本願の実施形態では、1つのリンクペア(つまり、2つのリンク)での同時送受信動作をマルチリンクデバイスがサポートしているかどうかが指示され得、それによって、その後のデータ通信のための通信基盤を確立する。
本願の実施形態の技術的解決法についてより明りょうに記載するために、以下は、実施形態を記載するために必要な添付の図面について簡単に説明する。
以下は、本願の実施形態の添付の図面を参照して、本願の実施形態の技術的解決法について明りょうにかつ完全に記載する。
本願の実施形態の技術的解決法の理解を容易にするために、以下は、本願の実施形態で提供されるSTR能力指示方法のシステムアーキテクチャ及び/又は適用シナリオについて簡潔に説明する。本願の実施形態で説明されるシステムアーキテクチャ及び/又はシナリオは、本願の実施形態の技術的解決法についてより明りょうに記載することを意図されたものであり、本願の実施形態で提供される技術的解決法に対する制限を構成するものではない。
本願の実施形態は、1つのリンクペア(つまり、2つのリンク)での同時送受信動作をマルチリンクデバイスがサポートしているかどうかを示すよう、無線通信システムに適用されるSTR能力指示方法を提供し、それによって、その後のデータ通信のための通信基盤を確立する。無線通信システムは、無線ローカルエリアネットワーク又はセルラーネットワークであってよい。STR能力指示方法は、無線通信システム内の通信デバイス、又は通信デバイス内のチップ若しくはプロセッサによって実装されてよい。通信デバイスは、複数のリンクでの同時伝送に対応している無線通信デバイスであってよい。例えば、通信デバイスは、マルチリンクデバイス又はマルチバンドデバイス(multi-band device)と呼ばれ得る。シングルリンク伝送にしか対応していない通信デバイスと比較して、マルチリンクデバイスは、より高い伝送効率及びより高いスループットを有している。
マルチリンクデバイスは、1つ以上の提携関係にあるステーション(提携STA)を含む。提携関係にあるステーションは、論理的なステーションであり、1つのリンクで動作し得る。提携関係にあるステーションは、アクセスポイント(access point,AP)又は非アクセスポイントステーション(non-access point station,non-AP STA)であってよい。説明を簡単にするために、本願では、提携関係にあるステーションがAPであるマルチリンクデバイスは、マルチリンクAP、マルチリンクAPデバイス、又はAPマルチリンクデバイス(AP multi-link device,AP MLD)と呼ばれることがあり、提携関係にあるステーションがnon-AP STAであるマルチリンクデバイスは、マルチリンクnon-AP、マルチリンクnon-APデバイス、又はnon-APマルチリンクデバイス(Non-AP multi-link device,Non-AP MLD)と呼ばれることがある。説明を簡単にするために、「マルチリンクデバイスが提携関係にあるステーションを含む」とは、本願の実施形態では「マルチリンクデバイスがステーションを含む」とも簡潔に記載される。
マルチリンクデバイスは1つ以上の提携関係にあるステーション(提携STA)を含む。言い換えると、1つのマルチリンクデバイスは、複数の論理的なステーションを含んでもよい。各論理ステーションは1つのリンクで動作するが、複数の論理ステーションが同じリンクで動作することができる。データ伝送中、AP MLD及びnon-AP MLDは、リンク又はリンク上のステーションを識別するためにリンク識別子を使用してよい。通信前に、AP MLD及びnon-AP MLDは最初に、互いに又はリンク識別子とリンク又はリンク上のステーションとの間の対応をネゴシエーション又は通信してよい。従って、データ伝送中に、リンク識別子は、リンク又はリンク上のステーションを示すために大量のシグナリング情報を送信しなくても運ばれる。これは、シグナリングオーバーヘッドを低減し、伝送効率を改善する。
例において、AP MLDが基本サービスセット(basic service set,BSS)を確立する場合に、送信された管理フレーム、例えば、ビーコンフレームは、複数のリンク識別子情報フィールドを含むエレメントを運ぶ。各リンク識別子情報フィールドは、リンク識別子を含み、更には、BSS識別子、オペレーションセット、及びチャネル番号のうちの1つ以上を含む。BSS識別子、オペレーションセット、及びチャネル番号のうちの1つ以上は、リンク識別子に対応する。他の例では、マルチリンク関連付けを確立するプロセスにおいて、AP MLD及びnon-AP MLDは、対応するリンクの両端にあるステーションを表すためにリンク識別子を使用する。リンク識別子は、ステーションのMACアドレス、作業オペレーションセット、及びチャネル番号のうちの1つ以上の属性を更に表してもよい。MACアドレスはまた、関連するAP MLDの関連付け識別子(association identifier,AID)で置換されてもよい。
複数のステーションが1つのリンクで動作する場合に、リンク識別子(数値IDである)は、リンクが位置しているチャネル番号及びオペレーションセットを表すだけでなく、リンク上で動作するステーションの識別子、例えば、ステーションMACアドレス又は関連付け識別子も表す。
マルチリンクデバイスは、IEEE802.11シリーズプロトコルに従う無線通信を実装してよい。例えば、マルチリンクデバイスは、他のデバイスとの通信を実装するよう、超高速スループットレートに従うか、IEEE802.11beに基づくか、又はIEEE802.11beと互換性があるステーションであってよい。確かに、他のデバイスはマルチリンクデバイスであってもよく、あるいは、マルチリンクデバイスでなくてもよい。
本願の実施形態で提供されるSTR能力指示方法は、1つのノードが1つ以上のノードと通信するシナリオに適用されてもよく、シングルユーザアップリンク/ダウンリンク通信シナリオ又はマルチユーザアップリンク/ダウンリンク通信シナリオに適用されてもよく、あるいは、デバイス間(device to device,D2D)通信シナリオに適用されてもよい。
上記のノードのいずれか1つはAP MLDであってよく、あるいは、non-AP MLDであってもよい。例えば、STR能力指示方法は、AP MLDがnon-AP MLDと通信するシナリオに適用されるか、non-AP MLDがnon-AP MLDと通信するシナリオに適用されるか、又はAP MLDがAP MLDと通信するシナリオに適用される。これは、本願の実施形態で制限されない。任意に、上記のノードの1つはマルチリンクデバイスであってよく、残りのノードはマルチリンクデバイスであってもマルチリンクデバイスでなくてもよい。例えば、方法は、AP MLDがシングルリンクデバイスと通信するシナリオに適用されるか、又はnon-AP MLDがシングルリンクデバイスと通信するシナリオに適用される。これは、本願の実施形態で制限されない。シングルリンクデバイスはAP又はSTAであってよい。
説明を簡単にするために、APがSTAと通信するシナリオが、本願のシステムアーキテクチャについて説明するために以下で例として使用される。本願のAPは広い意味を持っており、AP側を指し、シングルリンクAP又はAP MLDであってよいことが理解され得る。同様に、本願のSTAは広い意味を持っており、STA側を指し、シングルリンクSTA又はnon-AP MLDであってよい。
図2は、本願の実施形態に係る無線通信システムの略アーキテクチャ図である。図2は、本願の実施形態に係る適用シナリオについて説明するために例として無線ローカルエリアネットワークを使用する。図2に示される無線通信システムは、APマルチリンクデバイス100及びnon-APマルチリンクデバイス200を含む。APマルチリンクデバイスは、non-APマルチリンクデバイスのためにサービスを提供するマルチリンクデバイスであり、non-APマルチリンクデバイスは、スループットレートを改善するために、複数のリンクを使用することによってAPマルチリンクデバイスと通信し得る。確かに、無線通信システムは、他のデバイス、例えば、non-APマルチリンクデバイス300及びシングルリンクSTA400を更に含んでもよい。図2における複数のAPマルチリンクデバイス及び複数のnon-APマルチリンクデバイスは、一例にすぎない。
任意に、図3aは、本願の実施形態に係るマルチリンクデバイスの構造の概略図である。IEEE802.11標準規格は、マルチリンクデバイス内の802.11物理レイヤ(physical layer,PHY)部分及び媒体アクセス制御(media access control,MAC)レイヤ部分に焦点を当てている。図3aに示されるように、マルチリンクデバイスに含まれる複数のSTAは、ローMAC(low MAC)レイヤ及びPHYレイヤで互いから独立しており、ハイMAC(high MAC)レイヤでも互いから独立している。図3bは、本願の実施形態に係るマルチリンクデバイスの他の構造の概略図である。図3bに示されるように、マルチリンクデバイスに含まれる複数のSTAは、ローMAC(low MAC)レイヤ及びPHYレイヤで互いから独立しており、ハイMAC(high MAC)レイヤを共有している。確かに、マルチリンク通信プロセスにおいて、non-APマルチリンクデバイスは、ハイMACレイヤが互いに独立している構造を使用し、APマルチリンクデバイスは、ハイMACレイヤが共有されている構造を使用する。代替的に、non-APマルチリンクデバイスは、ハイMACレイヤが共有されている構造を使用してもよく、APマルチリンクデバイスは、ハイMACレイヤが互いに独立している構造を使用する。代替的に、non-APマルチリンクデバイス及びAPマルチリンクデバイスの両方が、ハイMACレイヤが共有されている構造を使用してもよい。代替的に、non-APマルチリンクデバイス及びAPマルチリンクデバイスは両方とも、ハイMACレイヤが互いに独立している構造を使用してもよい。マルチリンクデバイスの内部構造の概略図は、本願のこの実施形態で制限されない。図3a及び図3bは、説明のための例にすぎない。例えば、ハイMACレイヤ又はローMACレイヤは、マルチリンクデバイスのチップシステムにおける1つのプロセッサによって実装されてもよく、あるいは、チップシステムにおける異なる処理モジュールによって別々に実装されてもよい。
例えば、本願のこの実施形態のマルチリンクデバイスは、シングルアンテナデバイスであってもよく、あるいは、マルチアンテナデバイスであってもよい。例えば、デバイスは、2つよりも多いアンテナを備えたデバイスであってよい。マルチリンクデバイスに含まれるアンテナの数は、本願のこの実施形態で制限されない。本願の実施形態において、マルチリンクデバイスは、同じアクセスタイプのサービスが異なるリンクで伝送されることを可能にしたり、あるいは、同じデータパケットが異なるリンクで伝送されることを可能にしたりさえすることができる。代替的に、マルチリンクデバイスは、同じアクセスタイプのサービスが異なるリンクで伝送されることを可能にしないが、異なるアクセスタイプのサービスが異なるリンクで伝送されることを可能にすることができる。
マルチリンクデバイスが動作する周波数バンドは、サブ1GHz、2.4GHz、5GHz、6GHz、及び高周波数60GHzの1つ以上の周波数バンドを含んでよい。
任意に、図4aは、本願の実施形態に係るマルチリンク通信の概略図である。図4aは、AP MLD100とnon-AP MLD200との間の通信の概略図である。図4aに示されるように、AP MLD100は、n個の提携ステーションAP100-1、AP100-2、・・・及びAP100-nを含む。non-AP MLD200は、n個の提携ステーションSTA200-1、STA200-2、・・・及びSTA200-nを含む。AP MLD100及びnon-AP MLD200はリンク1、リンク2、・・・及びリンクnを通じて同時に通信する。AP MLDのAPは、通信のためにnon-AP MLDのSTAとリンクを確立してよい。例えば、AP MLD100のAP100-1は、通信のためにnon-AP MLD200のSTA200-1とリンク1を確立し、AP MLD100のAP100-2は、通信のためにnon-AP MLD200のSTA200-2とリンク2を確立し、以降同じである。同様に、AP MLD間の通信及びnon-AP MLD間の通信については、AP MLDとnon-AP MLDとの間の通信を参照されたい。詳細はここで再び記載されない。
図4bは、本願の実施形態に係るマルチリンク通信の他の概略図である。図4bは、AP MLD100がnon-AP MLD200、non-AP MLD300、及びSTA400と通信する概略図である。図4bに示されるように、AP MLD100は3つの提携ステーションAP100-1からAP100-3を含む、と仮定される。non-AP MLD200は2つの提携ステーションSTA200-1及びSTA200-2を含む。non-AP MLD300は2つの提携ステーションSTA300-1及びSTA300-2を含む。STA400はシングルリンクデバイスである。AP MLD100は、リンク1及びリンク3を通じてnon-AP MLD200と別々に通信し、リンク2及びリンク3を通じてnon-AP MLD300と通信、リンク1を通じてSTA400と通信してよい。
例において、STA400は、2.4GHz周波数バンドで動作する。non-AP MLD300に含まれるSTA300-1は、5GHz周波数バンドで動作し、non-AP MLD300に含まれるSTA300-2は、6GHz周波数バンドで動作する。non-AP MLD200に含まれるSTA200-1は、2.4GHz周波数バンドで動作し、non-AP MLD200に含まれるSTA200-2は、6GHz周波数バンドで動作する。2.4GHz周波数バンドで動作する、AM MLD100内にあるAP100-1は、リンク1を通じてSTA400及びnon-AP MLD200内のSTA200-2へアップリンク又はダウンリンクデータを送信してよい。5GHz周波数バンドで動作する、AP MLD100内にあるAP100-2は、リンク2を通じて、5GHz周波数バンドで動作する、non-AP MLD300内にあるSTA300-1へアップリンク又はダウンリンクデータを送信してよい。6GHz周波数バンドで動作する、AP MLD100内にあるAP100-3は、リンク3を通じて、6GHz周波数バンドで動作する、non-AP MLD200内にあるSTA200-2へアップリンク又はダウンリンクデータを送信してよく、あるいは、リンク3を通じて、non-AP MLD300内のSTA300-2へアップリンク又はダウンリンクデータを送信してよい。
図4a及び図4bは、AP MLDによってサポートされている周波数バンドの例について記載しているが、実際の応用では、AP MLD及びnon-AP MLDは、より多い又はより少ない周波数バンドを更にサポートしてもよい、ことが理解され得る。つまり、AP MLD及びnon-AP MLDは、より多いリンク又はより少ないリンクで作動してよい。これは本願の実施形態で制限されない。
例えば、マルチリンクデバイス(例えば、図2のマルチリンクデバイスAP MLD100、non-AP MLD200、及びnon-AP MLD300)は、無線通信機能を備えている装置である。装置は、完成したデバイスであってよく、あるいは、完成したデバイスに組み込まれているチップ、処理システム、などであってもよい。チップ又は処理システムを組み込まれているデバイスは、チップ又は処理システムの制御下で本願の実施形態の方法及び機能を実装することができる。例えば、本願の実施形態のnon-APマルチリンクデバイスは、無線トランシーバ機能を備え、802.11シリーズプロトコルに対応してよく、また、APマルチリンクデバイス又は他のnon-APマルチリンクデバイスと通信してもよい。例えば、non-APマルチリンクデバイスは、ユーザがAPと通信し、次いでWLANと通信することを可能にする如何なるユーザ通信デバイスでもある。例えば、non-APマルチリンクデバイスは、タブレットコンピュータ、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、ノートブックコンピュータ、ウルトラモバイルパーソナルコンピュータ(Ultra-mobile personal computer,UMPC)、ハンドヘルドコンピュータ、ネットブック、パーソナルデジタルアシスタント(personal digital assistant,PDA)、又は携帯電話機などの、ネットワークへ接続可能なユーザ装置であってよく、インターネット・オブ・シングスにおけるインターネット・オブ・シングス・ノードであってよく、あるいは、インターネット・オブ・ビークルにおける車載通信装置であってよい。non-APマルチリンクデバイスは、代替的に、上記の技術におけるチップ及び処理システムであってもよい。本願の実施形態のAPマルチリンクデバイスは、non-APマルチリンクデバイスにサービスを提供する装置であり、802.11シリーズプロトコルに対応してよい。例えば、APマルチリンクデバイスは、通信サーバ、ルータ、スイッチ、又はブリッジなどの通信エンティティであってもよく、あるいは、APマルチリンクデバイスは、マクロ基地局、ミクロ基地局、中継局、などの様々な形式を含んでもよい。確かに、APマルチリンクデバイスは、代替的に、本願の実施形態の方法及び機能を実装するように、様々な形式のデバイスにおけるチップ又は処理システムであってもよい。
マルチリンクデバイスは高速低遅延伝送をサポートすることができる、ことが理解され得る。無線ローカルエリアネットワークの適用シナリオの継続的な進化により、マルチリンクデバイスは、より多くのシナリオ、例えば、スマートシティにおけるセンサノード(例えば、スマートメータ、スマート電気メータ、及びスマート空気検出ノード)、スマートホームにおけるスマートデバイス(例えば、スマートカメラ、プロジェクタ、ディスプレイ、TV、ステレオ、冷蔵庫、及び洗濯機)、インターネット・オブ・シングスにおけるノード、エンターテイメント端末(例えば、AR及びVRなどのウェアラブルデバイス)、スマートオフィスにおけるスマートデバイス(例えば、プリンタ及びプロジェクタ)、インターネット・オブ・ビークルにおけるIoVデバイス、並びに、日常生活シナリオにおける何らかのインフラ(例えば、自動販売機、スーパーマーケットのセルフサービスのナビゲーションステーション、セルフサービスのキャッシュレジスタデバイス、及びセルフサービスの注文機械)に更に適用されてもよい。non-APマルチリンクデバイス及びAPマルチリンクデバイスの具体的な形式は、本願の実施形態で制限されず、ここでは例として説明されているにすぎない。802.11プロトコルは、802.11beに対応するか又は802.11beに従うプロトコルであってよい。
マルチリンクデバイスが複数のリンクで同時通信を行うことで、伝送レートが大幅に改善されることは明らかである。しかし、いくつかのマルチリンクデバイスは、2つ以上のリンクでの同時の送受信動作をサポートしない。従って、通信前に、両方の通信パーティは、ピアエンドが同時送受信動作に対応しているかどうかを知っている必要がある。これは、デバイスが同時送受信方式で、同時送受信動作に対応していない他のデバイスと通信する場合に、2つのデバイス間の通信の失敗を回避することができる。
従って、本願は、マルチリンクデバイスによって送信されたSTR能力情報に基づき、マルチリンクデバイスが2つのリンクでの同時送受信動作をサポートするかどうかを決定するSTR能力指示方法を提供し、それによって、その後のデータ通信のための通信基盤を確立する。これは、デバイスが同時送受信方式で、同時送受信動作に対応していない他のデバイスと通信することを回避するので、通信成功率を向上させることができる。
本願のSTR能力指示方法が説明される前に、2つのリンクの間のSTR能力に影響を与える因子が最初に説明される。1つのリンクでの送信プロセスにおいて、受信が他のリンクで正確に実行され得ないかどうかは、物理レイヤプロトコルデータユニット(physical protocol data unit,PPDU)を送信するための送信パラメータと、PPDUを受信するための設定パラメータとに関係がある。説明を簡単にするために、以下の説明では、1つのリンクで送信されたメッセージがPPDU1であり、他のリンクで受信されたメッセージがPPDU2である、と仮定される。本願で言及されている「STR能力」は、STRをサポートすること及びSTRをサポートしないこと、又は同時送受信動作をサポートすること及び同時送受信動作をサポートしないことを含む、ことが理解され得る。
STR能力に影響を与える因子は、PPDU2の関連パラメータ及びPPDU1の送信パラメータを含む。STR能力に影響を与える、PPDU2の関連パラメータは、次の、バンド幅、送信電力、変更及びコーディングスキーム(modulation and coding scheme,MCS)、MP MLDとnon-AP MLDとの間の空間的距離、のうちの1つ以上を含むがそれらに限られない。例えば、PPDU2のバンド幅が大きい場合に、2つのリンク間の周波数間隔は小さく、PPDU1の送信はPPDU2の受信に影響を及ぼす可能性があるので、PPDU2の受信でエラーが生じる。対照的に、PPDU2のバンド幅が小さい場合には、2つのリンク間の周波数間隔は大きく、PPDU1の送信はPPDU2の受信に影響を及ぼし得ない。他の例として、PPDU2の送信電力が大きい場合に、受信エンドのSINRは高く、PPDU2は正確に受信され得る。対照的に、PPDU2の送信電力が小さい場合には、受信エンドのSINRは低く、PPDU2は正確に受信されない可能性がある。更なる他の例として、低MCSが使用される場合に、PPDU2は、低SINRで受信エンドによって正確に受信され得る。対照的に、高MCSが使用される場合には、PPDU2は、低SINRで受信エンドによって正確に受信されない可能性がある。更なる他の例として、AP MLD及びnon-AP MLDがちかい場合に、PPDU2は、高SINRを有し、正確に受信され得る。対照的に、AP MLDがnon-AP MLDから遠く離れている場合には、PPDU2は低SINRを有し、受信エラーが生じる。
STR能力に影響を与える、PPDU1の送信パラメータは、バンド幅及び送信電力を含む。例えば、PPDU1のバンド幅が大きい場合に、2つのリンク間の周波数間隔は小さく、PPDU1の送信がPPDU2の受信に影響を及ぼす可能性があり、PPDU2の受信でエラーが生じる。対照的に、PPDU1のバンド幅が小さい場合には、2つのリンク間の周波数間隔は大きく、PPDU1の送信はPPDU2の受信に影響を及ぼし得ない。他の例として、PPDU1の送信電力が大きい場合に、他のリンクに漏れ出す信号の強さは大きく、PPDU2の受信の失敗が引き起こされる。対照的に、PPDU1の送信電力が小さい場合には、他のリンクに漏れ出す信号の強さは小さく、PPDU2の受信は影響を及ぼされない。
本願で提供されるSTR能力指示方法は、STR能力に影響を与える1つ以上の因子及び更なる添付の図面を参照して、本願において以下で詳細に説明される。
本願の第1マルチリンクデバイスは、図2のAPマルチリンクデバイスであってよく、あるいは、図2のnon-APマルチリンクデバイスであってもよい、ことが理解され得る。第2デバイスはマルチリンクデバイスであってよく、あるいは、シングルリンクデバイスであってもよい。第2デバイスがマルチリンクデバイスである場合に、第2デバイスはAPマルチリンクデバイスであってよく、あるいは、non-APマルチリンクデバイスであってもよい。これは本願の実施形態で制限されない。後の説明を簡単にするために、2つのMLDが2つ以上のリンクを通じて通信するシナリオが、本願の説明のための例として使用される。続く実施形態では、2つのリンクが本願の技術的解決法について記載するために例として使用される。しかし、本願の技術的解決法は、複数のリンクをサポートする2つのMLDにも適用可能である。具体的に、本願の技術的解決法は、複数のリンクのうちのいずれか2つに適用可能であり、あるいは、複数のリンクの中で最も大きい干渉を有する2つのリンクに適用可能である。最も大きい干渉を有する2つのリンクの干渉パラメータ又はSTR能力は、MLDの干渉パラメータ又はSTR能力として使用される。
理解を容易にするために、上記の2つのMLDは、AP MLD及びnon-AP MLDであってよい。続く実施形態は、第1マルチリンクデバイスがnon-APマルチリンクデバイスであり、第2デバイスがAPマルチリンクデバイスである例を使用することによって記載される。実際の応用では、第1マルチリンクデバイスは、代替的に、APマルチリンクデバイスであってよく、第2デバイスは、non-APマルチリンクデバイスである、ことが理解され得る。
本願の第1リンクは送信リンク又は受信リンクであってよい、ことが理解され得る。同様に、第2リンクは受信リンク又は送信リンクであってよい。第1リンクは送信リンクであり、第2リンクは受信リンクである。第1リンクは受信リンクであり、第2リンクは送信リンクである。
本願で言及されている「同時送受信」及び「STR」は両方とも、送信が1つのリンクで実行され、受信が他のリンクで実行されることを意味している、ことが理解され得る。従って、本願の「同時送受信」及び「STR」は、同義的に使用されてよい。更に、本願の「同時送受信」及び「STR」はまた、同時通信を指し得る。つまり、マルチリンクデバイスは、1つのリンクで送信を実行し、同時に、他のリンクで受信を実行し得る。この場合に、マルチリンクデバイスが「同時送受信」又は「STR」をサポートすることは、マルチリンクデバイスが、リンクの対ごとに他方のリンクでの受信と同時の一方のリンクでの送信の伝送方式に対応していることを意味している(MLDは、リンクの対ごとに他方のリンクでの受信と同時の一方のリンクでの送信をサポートしている)。
本願の実施形態において、「同時送受信」又は「同時」は、送信されたデータの開始時点及び終了時点が、受信されたデータのそれらと厳密に同じであることを意味するものではなく、第1バンド幅でのPPDUと第2バンド幅でのPPDUとの間には時間において非空交差が存在することを意味し得る。例えば、マルチリンクデバイスは、第1リンクでPPDU1を送信し、第2リンクでPPDU2を受信する。マルチリンクデバイスは「同時送受信」及び「STR」をサポートしており、これは、マルチリンクデバイスが、PPDU1の送信時間とPPDU2の送信時間との間に非空交差が存在する伝送方式をサポートすることを意味する。
本願の実施形態で提供されるSTR能力指示方法に従って、リンクペアの双方向干渉パラメータ又はSTR能力は、リンク間干渉が非対称である場合に示され得る。
リンク間干渉の非対称性は、他方のリンクでの受信に対して一方のリンクでの送信によって引き起こされた干渉が、このリンクでの受信に対して他方のリンクでの送信によって引き起こされた干渉とは異なることを意味する、ことが理解され得る。例えば、いくつかの場合に、一方のリンク(例えば、リンク1)でPPDUを送信することは、他方のリンク(例えば、リンク2)でPPDUを受信することと干渉する。しかし、他方のリンク(例えば、リンク2)でPPDUを送信することは、このリンク(例えば、リンク1)でPPDUを受信することと干渉しない場合がある。リンク間干渉は、通常、2つのリンクでのバンド幅及び送信電力などの因子に関係がある。図5は、本願の実施形態に係る異なるバンド幅のスペクトルテンプレートの概略図である。図5は、2つのリンクが異なるバンド幅を使用する場合のリンク間干渉の非対称性の原因を示す。80MHzのバンド幅がリンク1で使用され、20MHzのバンド幅がリンク2で使用される、ことが仮定される。図5に示されるスペクトルテンプレート(標準規格で規定されているスペクトルテンプレートがここでは使用され、実際の製品のスペクトルテンプレートは異なる可能性があるが、減衰の傾向が類似している)からは、バンド幅が大きい場合に、帯域外干渉の減衰が周波数とともにゆっくりと変化することが分かる。バンド幅が小さい場合には、帯域外干渉の減衰は、周波数とともに急速に変化する。従って、リンク1でPPDUを送信することは、リンク2でPPDUを受信することと干渉するが、リンク2でPPDUを送信することは、リンク1でPPDUを受信することと干渉し得ない。つまり、リンク干渉は非対称である。
同様に、non-AP MLDがリンク1でPPDUを送信するために高電力を使用し、AP MLDがリンク2でPPDUを送信するために低電力を使用する場合に、リンク1でPPDUを送信することはリンク2でPPDUを受信することと干渉する可能性があるが、リンク2でPPDUを送信することはリンク1でPPDUを受信することと干渉しない。つまり、リンク干渉は非対称である。
図6は、本願の実施形態に係るSTR能力指示方法の第1の略フローチャートである。図6に示されるように、STR能力指示方法は、次のステップを含むがこれに限られない。
S101.第1マルチリンクデバイスが第1指示情報を送信する。このとき、第1指示情報は、第1リンクと第2リンクとの間の干渉パラメータ情報を示すために、又は同時送受信動作が第1リンク及び第2リンクでサポートされるかどうかを示すために使用される。相応して、第2デバイスは、第1マルチリンクデバイスから第1指示情報を受信する。
S102.第2デバイスは、第1指示情報に基づき、第1マルチリンクデバイスが第1リンク及び第2リンクで同時送受信動作をサポートするかどうかを決定する。
言い換えると、第2デバイスは、第1指示情報に基づき、第1リンク及び第2リンクについての第1マルチリンクデバイスのSTR能力を決定し得る。
第1マルチリンクデバイスがnon-AP MLDであり、第2デバイスがシングルリンクAP又はAP MLDである場合に、non-AP MLDは、第1指示情報をシングルリンクAP又はAP MLDに報告してよい、ことが理解され得る。相応して、シングルリンクAP又はAP MLDは、第1指示情報を受信する。同様に、第1マルチリンクデバイスがAP MLDであり、第2デバイスがシングルリンクデバイスSTA又はnon-AP MLDである場合に、AP MLDは第1指示情報をブロードキャストしてよい。相応して、AP MLDに関連した全てのシングルリンクデバイスSTA又はnon-AP MLDは、第1指示情報を受信する。以下は、第1指示情報によって示される内容について個別的に説明する。
1.第1指示情報は、第1リンクと第2リンクとの間の干渉パラメータ情報を示す。
任意に、干渉パラメータ情報は、第1干渉パラメータ及び第2干渉パラメータを含んでよい。上記の同時送受信動作は、第1動作及び第2動作を含んでよい。第1動作は、第1マルチリンクデバイスが、第2リンクでPPDUを受信するのと同時に第1リンクでPPDUを送信することであってよい。第2動作は、第1マルチリンクデバイスが、第1リンクでPPDUを受信するのと同時に第2リンクでPPDUを送信することであってよい。第1干渉パラメータは、第1マルチリンクデバイスが第1動作を実行する場合に測定された、第2リンクに対する第1リンクのクロスリンク干渉パラメータであってよい。第2干渉パラメータは、第1マルチリンクデバイスが第2動作を実行する場合に測定された、第1リンクに対する第2リンクのクロスリンク干渉パラメータであってよい。第1干渉パラメータはまた、第2リンクに対する第1リンクのクロスリンク干渉パラメータとしても記載されてよい。第2干渉パラメータは、第1リンクに対する第2リンクのクロスリンク干渉パラメータとして記載されてもよい。
第1指示情報を受信した後、第2デバイスは、第1指示情報によって示される第1干渉パラメータ及び第2干渉パラメータを取得してよい。第2デバイスは、干渉パラメータ閾値を取得し、第1干渉パラメータを干渉パラメータ閾値と比較し、第2干渉パラメータを干渉パラメータ閾値と比較してよい。第1干渉パラメータが干渉パラメータ閾値よりも大きい場合に、第2デバイスは、第1マルチリンクデバイスが第1動作をサポートしないと、つまり、第1マルチリンクデバイスが第2リンクでPPDUを受信するのと同時に第1リンクでPPDUを送信することをサポートしないと決定してよい。第1干渉パラメータが干渉パラメータ閾値よりも小さい場合には、第2デバイスは、第1マルチリンクデバイスが第1動作をサポートすると、つまり、第1マルチリンクデバイスが第2リンクでPPDUを受信するのと同時に第1リンクでPPDUを送信することをサポートすると決定してよい。第1干渉パラメータが干渉パラメータ閾値と等しい場合には、第2デバイスは、第1マルチリンクデバイスが第1動作をサポートすると決定してよく、あるいは、第1マルチリンクデバイスが第1動作をサポートしないと決定してもよい。実際の応用では、第1干渉パラメータが干渉パラメータ閾値に等しい場合に、第1マルチリンクデバイスが第1動作をサポートするかどうかは、実際の状況に基づきセットされてよい。
同様に、第2干渉パラメータが干渉パラメータ閾値よりも大きい場合に、第2デバイスは、第1マルチリンクデバイスが第2動作をサポートしないと、つまり、第1マルチリンクデバイスが第1リンクでPPDUを受信するのと同時に第2リンクでPPDUを送信することをサポートしないと決定してよい。第2干渉パラメータが干渉パラメータ閾値よりも小さい場合には、第2デバイスは、第1マルチリンクデバイスが第2動作をサポートすると、つまり、第1マルチリンクデバイスが第1リンクでPPDUを受信するのと同時に第2リンクでPPDUを送信することをサポートすると決定してよい。第2干渉パラメータが干渉パラメータ閾値に等しい場合に、第2デバイスは、第1マルチリンクデバイスが第2動作をサポートすると決定してよく、あるいは、第1マルチリンクデバイスが第2動作をサポートしないと決定してもよい。実際の応用では、第2干渉パラメータが干渉パラメータ閾値に等しい場合に、第1マルチリンクデバイスが第2動作をサポートするかどうかは、実際の状況に基づきセットされてよい。
第1干渉パラメータを干渉パラメータ閾値と比較することによって、第1リンクから第2リンクへの方向におけるSTR能力が決定され得、すなわち、第1リンクでのPPDUの送信が第2リンクでのPPDUの同時の受信と干渉するかどうかが決定され得る、ことが理解され得る。第2干渉パラメータを干渉パラメータ閾値と比較することによって、第2リンクから第1リンクへの方向におけるSTR能力が決定され得、すなわち、第2リンクでのPPDUの送信が第1リンクでのPPDUの同時の受信と干渉するかどうかが決定され得る。
干渉パラメータ閾値は1つの閾値を含んでよく、あるいは、2つの閾値を含んでもよい。干渉パラメータ閾値が1つの閾値を含む場合に、第1干渉パラメータ及び第2干渉パラメータは、干渉パラメータ閾値と別々に比較される。干渉パラメータ閾値が2つの閾値、例えば、第1干渉パラメータ閾値及び第2干渉パラメータ閾値を含む場合に、第1干渉パラメータは、対応する第1干渉パラメータ閾値と比較されてよく、第2干渉パラメータは、対応する第2干渉パラメータ閾値と比較されてよい。異なる比較結果に対応するSTR能力については、上記の説明を参照されたい。詳細はここで再び記載されない。
本願のこの実施形態において、干渉パラメータ情報は、双方向干渉パラメータ(つまり、第1干渉パラメータ及び第2干渉パラメータ)を運ぶ、ことが理解され得る。運ばれる情報は、より豊かであり、その後のプロシージャは、異なる方向における干渉に基づき実行されてよく、それにより、その後の通信プロシージャは、より柔軟である。確かに、本願のこの実施形態は、リンク間干渉が非対称である場合に適用されてもよく、あるいは、リンク干渉が対称である場合に適用されてもよい。リンク間干渉が非対称である場合に、2つの動作における干渉パラメータは本願のこの実施形態で運ばれる。これは、受信エンドが異なる動作におけるSTR能力を正確に決定するのを助ける。
任意に、干渉パラメータ情報は、最大干渉パラメータを含んでもよく、最大干渉パラメータは、第1干渉パラメータ及び第2干渉パラメータの最大値であってよい。第1干渉パラメータは、第1マルチリンクデバイスが第1動作を実行する場合に測定された、第2リンクに対する第1リンクのクロスリンク干渉パラメータであってよい。第2干渉パラメータは、第1マルチリンクデバイスが第2動作を実行する場合に測定された、第1リンクに対する第2リンクのクロスリンク干渉パラメータであってよい。第1動作は、第1マルチリンクデバイスが第2リンクでPPDUを受信するのと同時に第1リンクでPPDUを送信することであってよい。第2動作は、第1マルチリンクデバイスが第1リンクでPPDUを受信するのと同時に第2リンクでPPDUを送信することであってよい。第1干渉パラメータはまた、第2リンクへの第1リンクのクロスリンク干渉パラメータとしても記載されてよい。第2干渉パラメータは、第1リンクへの第2リンクのクロスリンク干渉パラメータとして記載されてもよい。最大干渉パラメータは、リンクペア(第1リンク及び第2リンクを含む)のクロスリンク干渉パラメータとしても記載されてよい。リンクペアのクロスリンク干渉パラメータは、第2リンクへの第1リンクの及び第1リンクへの第2リンクのクロスリンク干渉パラメータの最大値である。
第1指示情報を受信した後、第2デバイスは、第1指示情報によって示される最大干渉パラメータを取得する。第2デバイスは、干渉パラメータ閾値を取得してもよく、最大干渉パラメータを干渉パラメータ閾値と比較してよい。最大干渉パラメータが干渉パラメータ閾値よりも大きい場合に、第2デバイスは、第1マルチリンクデバイスが第1リンク及び第2リンク(又はリンクペア)での同時送受信動作をサポートしないと決定してよい。最大干渉パラメータが干渉パラメータ閾値よりも小さい場合に、第2デバイスは、第1マルチリンクデバイスが第1リンク及び第2リンク(又はリンクペア)での同時送受信動作をサポートすると決定してよい。最大干渉パラメータが干渉パラメータ閾値に等しい場合に、第2デバイスは、第1マルチリンクデバイスが第1リンク及び第2リンク(又はリンクペア)での同時送受信動作をサポートしないと決定してよく、あるいは、第1マルチリンクデバイスが第1リンク及び第2リンク(又はリンクペア)での同時送受信動作をサポートすると決定してもよい。実際の応用では、最大干渉パラメータが干渉パラメータ閾値に等しい場合に、第1マルチリンクデバイスが第1リンク及び第2リンク(又はリンクペア)での同時送受信動作をサポートするかどうかは、実際の状況に基づきセットされてよい。
最大干渉パラメータを干渉パラメータ閾値と比較することによって、リンクペアのSTR能力が決定され得、あるいは、リンクペアの一方のリンクでのPPDUの送信がリンクペアの他方のリンクでのPPDUの同時の受信と干渉するかどうかが決定され得る、ことが理解され得る。
第2デバイスによって干渉パラメータ閾値を取得する方法は2つある、ことが理解され得る。1つの方法では、第2デバイスは、第1マルチリンクデバイスに対応する干渉パラメータ閾値をローカルで取得する。他の方法では、第1マルチリンクデバイスが干渉パラメータ閾値を送信し、相応して、第2デバイスは、第1マルチリンクデバイスから干渉パラメータ閾値を受信する。
本願のこの実施形態では、リンクペアのクロスリンク干渉パラメータ(つまり、最大干渉パラメータ)は干渉パラメータ情報で運ばれ、それにより、シグナリングオーバーヘッドは低減可能であり、統合されたプロシージャがその後の双方向通信の間に設計可能である、ことが理解され得る。
2.第1指示情報は、同時送受信動作が第1リンク及び第2リンクでサポートされているかどうかを示す。
第1マルチリンクデバイスによって第1リンクでPPDUを送信することが第2リンクでPPDUを受信することと干渉し、第2リンクでのPPDUの受信中にエラーが起こる場合に、第1マルチリンクデバイスは、第2リンクでの受信と同時の第1リンクでの送信をサポートせず、あるいは、第1マルチリンクデバイスは、第1リンクから第2リンクへの方向での第1動作をサポートしない。第1マルチリンクデバイスによって第2リンクでPPDUを送信することが第1リンクでPPDUを受信することと干渉し、第1リンクでのPPDUの受信中にエラーが起こる場合に、第1マルチリンクデバイスは、第1リンクでの受信と同時の第2リンクでの送信をサポートせず、あるいは、第2リンクから第1リンクへの方向での第2動作をサポートしない。第1マルチリンクデバイスが第1リンクから第2リンクからの方向及び第2リンクから第1リンクへの方向のうちの少なくとも一方で同時送受信動作をサポートしない場合に、第1マルチリンクデバイスは第1リンク及び第2リンクでの同時送受信動作をサポートしない、と決定される。すなわち、第1マルチリンクデバイスは、第2リンクでPPDUを受信するのと同時に第1リンクでPPDUを送信することも、第1リンクでPPDUを受信するのと同時に第2リンクでPPDUを送信することもサポートしない。従って、第1指示情報は、同時送受信動作が第1リンク及び第2リンクでサポートされていないことを示す。
第1マルチリンクデバイスによって第1リンクでPPDUを送信することが第2リンクでPPDUを同時に受信することと干渉せず、かつ、第2リンクでPPDUを送信することが第1リンクでPPDUを同時に受信することと干渉しない場合には、第1マルチリンクデバイスは、第1リンク及び第2リンクでの同時送受信動作をサポートする、と見なされる。すなわち、第1マルチリンクデバイスは、第2リンクでPPDUを受信するのと同時に第1リンクでPPDUを送信することをサポートし、第1リンクでPPDUを受信することと同時に第2リンクでPPDUを送信することもサポートする。従って、第1指示情報は、同時送受信動作が第1リンク及び第2リンクでサポートされていることを示す。第1指示情報を受信した後、第2デバイスは、第1マルチリンクデバイスが第1リンク及び第2リンクでの同時送受信動作をサポートするかどうかを決定してよい。
任意に、第1指示情報は1ビットの情報であってよい。1ビットの情報が1にセットされる場合に、それは、同時送受信動作が第1リンク及び第2リンクでサポートされていることを示してよい。1ビットの情報が0にセットされる場合には、それは、同時送受信動作が第1リンク及び第2リンクでサポートされていないことを示してよい。
ほとんどの通信は双方向である、ことが理解され得る。従って、リンクペアが1方向においてnon-STRである場合に、通信プロセス全体が影響を及ぼされる、ことが理解され得る。従って、リンクペアが本願のこの実施形態で如何なる方向でもnon-STRである場合には、2つのリンクはnon-STRである。これは、その後の双方向通信のための統合されたプロシージャを設計するのに役立つ。本願のこの実施形態で、リンクペアのSTR能力は、第1指示情報を使用することによって更に示され、それにより、シグナリングオーバーヘッドは低減され得る。
任意に、方法は、第2デバイスが、決定されたSTR能力に基づき第1マルチリンクデバイスと通信すること、を更に含む。
具体的に、第1マルチリンクデバイスが第1リンク及び第2リンクでの同時送受信動作をサポートすると決定される場合に、第2デバイスは、同時送受信方式で第1リンク及び第2リンクで第1マルチリンクデバイスと通信してよい。具体的に、第1マルチリンクデバイスが第1リンクでPPDUを送信し得る場合に、第2デバイスは第2リンクで第1マルチリンクデバイスへPPDUを送信する。言い換えると、第1マルチリンクデバイス及び第2デバイスは、第2リンクを通じてダウンリンク通信を実行するのと同時に第1リンクを通じてアップリンク通信を実行する。すなわち、第1リンク及び第2リンクは、通信のために独立して使用される。代替的に、第1マルチリンクデバイスが第2リンクでPPDUを送信する場合に、第2デバイスは第1リンクで第1マルチリンクデバイスへPPDUを送信する、ことが理解され得る。言い換えると、第1マルチリンクデバイス及び第2デバイスは、第1リンクを通じてアップリンク通信を実行し、第2リンクを通じてダウンリンク通信を実行する。
第1マルチリンクデバイスが第1リンク及び第2リンクでの同時送受信動作をサポートしないと決定される場合に、第1マルチリンクデバイスと第2デバイスとの間の通信プロセスにおいて、第1リンク及び第2リンクでのPPDUはアライメントされる必要がある。すなわち、送信方向における第1リンクでのPPDU1の終了時点は、同じ送信方向において第2リンクで送信されたPPDU2の終了時点と揃えられる。具体的に、第1マルチリンクデバイス及び第2デバイスは、第1リンク及び第2リンクでアップリンクデータ又はダウンリンクデータを同時に送信する。例えば、第1マルチリンクデバイスは、第1リンク及び第2リンクでPPDUを同時に又は一斉に送信する。代替的に、第2デバイスは、第1リンク及び第2リンクで第1マルチリンクデバイスへPPDUを同時に又は一斉に送信する。第1リンクでのPPDU1の終了時点は、第2リンクでのPPDU2の終了時点と同じである。
本願のこの実施形態において、第1指示情報は、リンクペアの双方向干渉パラメータ又は干渉パラメータを運び、あるいは、第1指示情報は、同時送受信動作が2つのリンクでサポートされているかどうかを示し、それにより、2つのリンクでの第1マルチリンクデバイスのSTR能力は決定される。リンク間干渉が非対称である場合に、双方向干渉はピアエンドへフィードバックされてよく、あるいは、包括的な双方向干渉の結果がピアエンドへフィードバックされてもよく、それにより、リンク間干渉が非対称である場合のSTR能力指示方法が提供される。
任意の実施形態で、本願のこの実施形態において、リンクペアでのSTR能力は、リンクペアでの指示された干渉パラメータに基づき決定される。具体的に、第1マルチリンクデバイスは、第1リンクと第2リンクとの間の干渉パラメータを送信し、相応して、第2デバイスは、第1マルチリンクデバイスから干渉パラメータを受信する。第2デバイスは、干渉パラメータに基づき、第1マルチリンクデバイスが第1リンク及び第2リンクでの同時送受信動作をサポートするかどうかを決定する。
干渉パラメータは、第1リンクと第2リンクとの間のクロスリンク干渉パラメータであってよい。干渉パラメータを受け取った後、第2デバイスは、干渉パラメータ閾値を取得してもよく、干渉パラメータを干渉パラメータ閾値と比較して、同時送受信動作が第1リンク及び第2リンクでサポートされているかどうかを決定してよい。干渉パラメータが干渉パラメータ閾値よりも大きい場合に、第2デバイスは、第1マルチリンクデバイスが第1リンク及び第2リンク(又はリンクペア)での同時送受信動作をサポートしないと決定してよい。干渉パラメータが干渉パラメータ閾値よりも小さい場合には、第2デバイスは、第1マルチリンクデバイスが第1リンク及び第2リンク(又はリンクペア)での同時送受信動作をサポートすると決定してよい。干渉パラメータが干渉パラメータ閾値にひとしい場合には、第2デバイスは、第1マルチリンクデバイスが第1リンク及び第2リンク(又はリンクペア)での同時送受信動作をサポートしないと決定してよく、あるいは、第1マルチリンクデバイスが第1リンク及び第2リンク(又はリンクペア)での同時送受信動作をサポートすると決定してもよい。実際の応用では、干渉パラメータが干渉パラメータ閾値に等しい場合に、第1マルチリンクデバイスが第1リンク及び第2リンク(又はリンクペア)での同時送受信動作をサポートするかどうかは、実際の状況に基づきセットされてよい。
第2デバイスによって干渉パラメータ閾値を取得する方法は2つある、ことが理解され得る。1つの方法では、第2デバイスは、第1マルチリンクデバイスに対応する干渉パラメータ閾値をローカルで取得する。他の方法では、第1マルチリンクデバイスが干渉パラメータ閾値を送信し、相応して、第2デバイスは、第1マルチリンクデバイスから干渉パラメータ閾値を受信する。
任意に、干渉パラメータはクロスリンク干渉サブフィールドで運ばれてもよい。クロスリンク干渉サブフィールドの値は、以下の表1で示されるように、異なるクロスリンク干渉値インターバルを表す。表1は一例にすぎず、つまり、表1は他の値又はインターバルを有してもよく、表1には値と意味との間に他の対応が存在してもよい、ことが理解され得る。
任意に、干渉パラメータに加えて、第1マルチリンクデバイスはSTR指示を更に送信してもよい。STR指示は、同時送受信動作が第1リンク及び第2リンクでサポートされているかどうかを示すために使用される。本願のこの実施形態の同時送受信動作は、他方のリンクでの受信と同時の一方のリンクでの送信を意味し得る、ことが理解され得る。
本願のこの実施形態において、リンクペアのSTR能力は、リンクペアの指示された干渉パラメータに基づき決定され、それにより、マルチリンクデバイスがリンクペア(つまり、2つのリンク)での同時送受信動作をサポートするかどうかが指示されてもよく、それによって、その後のデータ通信のための通信基盤を確立する、ことが理解され得る。
本願の実施形態で提供されるSTR能力指示方法に従って、STR能力情報は、2つのリンクでの異なるバンド幅組み合わせを参照して決定されてよく、同時送受信動作がサポートされるかどうかは、STR能力情報に基づき決定される。
当然のことだが、上述されたように、STR能力に影響を及ぼす多くの因子が存在し得る。本願の実施例2では、本願の実施形態で提供されるSTR能力指示方法は、主に、バンド幅を参照して説明される。図7は、本願の実施形態に係る2つのリンク間の周波数間隔の概略図である。図7に示されるように、2つのリンクは、0からΔf1までの周波数間隔内ではnon-STR状態にあり、Δf2から無限大までではSTR状態にある。2つのリンク間の周波数間隔が非常に小さく、例えば、Δf1に満たない場合には、リンク1でPPDU1を送信するプロセスでリンク2に漏れ出すエネルギ/干渉は非常に強く、-62dBmを超える。この場合に、リンク2のクリアチャネルアセスメント(clear channel assessment,CCA)エネルギ検出結果はビジーである。結果として、リンク2はチャネルアクセスに使用できず、チャネルはデータを送信するために競合され得ない。この場合に、PPDU2がリンク2で最も堅牢な送信方法で送信されると仮定すると、PPDU2は受信エンドで正確に受信され得ない。2つのリンク間の周波数間隔が非常に大きく、例えば、Δf2よりも大きい場合には、リンク1でPPDU1を送信するプロセスでリンク2に漏れ出すエネルギ/干渉はとても弱く(-62dBmに満たない)、CCAは影響を受けず、如何なるパラメータセットでのリンク2でのPPDU2の受信も影響を受けない。
しかし、Δf1とΔf2との間には周波数間隔インターバルが存在し、同時送受信動作がこの遷移周波数間隔インターバルにおいて2つのリンクでサポートされるかどうかは、2つのリンクで使用されるバンド幅に関係がある。すなわち、あるバンド幅(例えば、20MHz)が使用される場合に、2つのリンクはnon-STRであり、他のバンド幅(例えば、160MHz)が使用される場合に、2つのリンクはSTRであり、更に別のバンド幅が使用される場合に、2つのリンクはSTR又はnon-STRである。同様に、類似した結論が、異なる送信電力、異なるPPDUバンド幅、異なるMCS、などの観点から取得され得る。詳細は、本願のこの実施形態で記載されない。本願の実施例2では、本願の実施形態で提供されるSTR能力指示方法は、2つのリンクで使用されるバンド幅を参照して主に記載される。
バンド幅は、2つのリンク間の周波数間隔に直接に影響を及ぼす。一般に、PPDUの送信バンド幅が大きいほど、リンク間の周波数間隔は小さい。しかし、PPDUを送信するために大きいバンド幅が使用される場合に、帯域外干渉の減衰は緩やかであり、クロスリンク干渉を更に悪化させる。従って、バンド幅は、STR能力に影響を及ぼす主要な因子のうちの1つである。その上、ほぼ全てのPPDUが、送信される場合にバンド幅情報を運ぶ。従って、PPDUのバンド幅は取得するのが容易であり、STR能力はPPDUのバンド幅に基づき決定される。
図8は、本願の実施形態に係るSTR能力指示方法の第2の略フローチャートである。図8に示されるように、STR能力指示方法は、次のステップを含むがそれに限られない。
S201.第1マルチリンクデバイスがSTR能力情報を生成する。
S202.第1マルチリンクデバイスがSTR能力情報を送信する。このとき、STR能力情報は、第1バンド幅を使用する第1リンクと第2バンド幅を使用する第2リンクとの間の干渉パラメータ情報を示すために使用される。相応して、第2デバイスは、第1マルチリンクデバイスからSTR能力情報を受信する。
具体的に、第1バンド幅及び第2バンド幅は、次の5つの実施を含むがそれらに限られない。
実施1:第1バンド幅は、次の、20MHz、40MHz、80MHz、160MHz、又は320MH,のうちのいずれか1つを含んでもよいがそれに限られない。第2バンド幅は、次の、20MHz、40MHz、80MHz、160MHz、又は320MH、のうちのいずれか1つを含んでもよいがそれに限られない。第1バンド幅及び第2バンド幅が上記の5つのバンド幅のうちのいずれか1つである場合に、第1バンド幅と第2バンド幅との複数のバンド幅組み合わせが存在する、ことが理解され得る。順列及び組み合わせの方法に従って、全部で5×5=25通りのバンド幅組み合わせが存在する。
例えば、以下の表2に示されるように、第1バンド幅と第2バンド幅との25通りのバンド幅組み合わせは、(20,20)、(20,40)、(20,80)、(20,160)、(20,320)、(40,20)、(40,40)、(40,80)、(40,160)、(40,320)、(80,20)、(80,40)、(80,80)、(80,160)、(80,320)、(160,20)、(160,40)、(160,80)、(160,160)、(160,320)、(320,20)、(320,40)、(320,80)、(320,160)、及び(320,320)である。表2の1列目は、第1バンド幅を表してよく、最初の行は、第2バンド幅を表してよい。代替的に、表2の最初の例は第2バンド幅を表してもよく、最初の行は第1バンド幅を表してもよい、ことが理解され得る。
任意に、第1バンド幅は、代替的に、60MHz、120MHz、240MHz、又はパンクチャリングモードにおける他のバンド幅であってもよい。同様に、第2バンド幅も、60MHz、120MHz、240MHz、又はパンクチャリングモードにおける他のバンド幅であってもよい。
説明を簡単にするために、実施1では、第1バンド幅はlink1バンド幅と表記され、第2バンド幅はlink2バンド幅と表記され、第1バンド幅と第2バンド幅とのバンド幅組み合わせは、[link1バンド幅,link2バンド幅]と表記される。
実施2:第1バンド幅は、第1リンクによってサポートされる最大バンド幅、第1リンクで作動するステーションが属するBSSの最大バンド幅、又はPPDUを送信するために利用可能である、第1リンクで作動するステーションが属するBBSの最大バンド幅であってよい。第2バンド幅は、次の、20MHz、40MHz、80MHz、160MHz、又は320MH、のうちのいずれか1つを含んでもよいがそれに限られない。代替的に、第1バンド幅は、次の、20MHz、40MHz、80MHz、160MHz、又は320MH、のうちのいずれか1つを含んでもよいがそれに限られない。第2バンド幅は、第2リンクによってサポートされる最大バンド幅、第2リンクで作動するステーションが属するBSSの最大バンド幅、又はPPDUを送信するために利用可能である、第2リンクで作動するステーションが属するBBSの最大バンド幅であってよい。第1バンド幅及び第2バンド幅が上記の組み合わせのうちのいずれか1つである場合に、第1バンド幅と第2バンド幅との全部で1×5+5×1=10通りのバンド幅組み合わせが存在する。BSSのバンド幅は、BSSのAPが受信を実行することができるバンド幅であってよい。
例えば、第1リンクによってサポートされる最大バンド幅が160MHzであり、第2リンクによってサポートされる最大バンド幅が80MHzである、と仮定される。第1バンド幅と第2バンド幅とのバンド幅組み合わせは、(160,20)、(160,40)、(160,80)、(20,80)、(40,80)、及び(80,80)を含む。
任意に、第1バンド幅が第1リンクによってサポートされる最大バンド幅である場合に、第2バンド幅は、代替的に、60MHz、120MHz、240MHz、又はパンクチャリングモードにおける他のバンド幅であってもよい。同様に、第2バンド幅が第2リンクによってサポートされる最大バンド幅である場合に、第1バンド幅も、60MHz、120MHz、240MHz、又はパンクチャリングモードにおける他のバンド幅であってもよい。
AP MLD及びnon-AP MLDによってサポートされるバンド幅能力は一致しない場合があるので、第1リンクによってサポートされる最大バンド幅は、第1リンクでAP MLDによってサポートされる最大バンド幅であってもよく、第2リンクによってサポートされる最大バンド幅は、第2リンクでAP MLDによってサポートされる最大バンド幅であってもよい、ことが理解され得る。この場合に、第1マルチリンクデバイスは、AP MLDであってよく、第2デバイスは、non-AP MLDであってよい。
説明を簡単にするために、実施2では、第1リンクによってサポートされる最大バンド幅がlink1 BSSバンド幅と表記され、第2リンクによってサポートされる最大バンド幅がlink2 BSSバンド幅と表記される場合に、第1バンド幅と第2バンド幅とのバンド幅組み合わせは、[link1 BSSバンド幅,link2バンド幅]及び[link1バンド幅,link2 BSSバンド幅]と表記される。
実施3:第1バンド幅は、第1リンクでの動作バンド幅(operating bandwidth)であり、第2バンド幅は、20MHz、40MHz、80MHz、160MHz、又は320MHのうちのいずれか1つを含むがそれに限られない。代替的に、第1バンド幅は、20MHz、40MHz、80MHz、160MHz、又は320MHのうちのいずれか1つを含むがそれに限られず、第2バンド幅は、第2リンクでの動作バンド幅(operating bandwidth)である。第1バンド幅及び第2バンド幅が上記の5つのバンド幅のうちのいずれか1つである場合に、第1バンド幅と第2バンド幅との全部で1×5+5×1=10通りのバンド幅組み合わせが存在する。例えば、第1リンクでの動作バンド幅が80MHzである場合に、第1バンド幅と第2バンド幅とのバンド幅組み合わせは(80,20)、(80,40)、(80,80)、(80,160)、及び(80,320)を含み、第2リンクでの動作バンド幅が20MHzである場合に、第1バンド幅と第2バンド幅とのバンド幅組み合わせは(20,20)、(40,20)、(40,20)、(80,20)、(160,20)、及び(320,20)を含む。
任意に、第1バンド幅が第1リンクでの動作バンド幅である場合に、第2バンド幅は、代替的に、60MHz、120MHz、240MHz、又はパンクチャリングモードにおける他のバンド幅であってもよい。同様に、第2バンド幅が第2リンクでの動作バンド幅である場合に、第1バンド幅も、60MHz、120MHz、240MHz、又はパンクチャリングモードにおける他のバンド幅であってもよい。
動作バンド幅はステーション側から説明される、ことが理解され得る。第1リンクでの動作バンド幅は、第1リンクでのnon-AP MLDの動作バンド幅でもある。第2リンクでの動作バンド幅は、第2リンクでのnon-AP MLDの動作バンド幅でもある。この場合に、第1マルチリンクデバイスはnon-AP MLDであってもよく、第2デバイスはAP MLDであってもよい、ことが更に理解され得る。動作(channel)バンド幅は、ステーションが現在受信を実行することができるチャネルバンド幅(動作チャネル幅:ステーション(STA)が現在受信を実行することができるチャネル幅)であってもよい。
説明を簡単にするために、実施3では、第1リンクでの動作バンド幅がlink1動作バンド幅と表記され、第2リンクでの動作バンド幅がlink2動作バンド幅と表記される場合に、第1バンド幅と第2バンド幅とのバンド幅組み合わせは、[link1動作バンド幅,link2バンド幅]及び[link1バンド幅,link2動作バンド幅]と表記される。
実施4:第1バンド幅は、第1リンクでのnon-AP MLDの動作バンド幅(operating bandwidth)であり、第2バンド幅は、第2リンクでのnon-AP MLDの動作バンド幅(operating bandwidth)である。順列及び組み合わせ方法に従って、第1バンド幅と第2バンド幅とのバンド幅組み合わせは1つしかない、ことが理解され得る。例えば、第1リンクでの動作バンド幅が80MHzであり、第2リンクでの動作バンド幅が20MHzである場合に、第1バンド幅と第2バンド幅とのバンド幅組み合わせは(80,20)である。バンド幅組み合わせの単位は全てMHzである。
説明を簡単にするために、実施4では、第1リンクでの動作バンド幅がlink1動作バンド幅と表記され、第2リンクでの動作バンド幅がlink2動作バンド幅と表記される場合に、第1バンド幅と第2バンド幅とのバンド幅組み合わせは、[link1動作バンド幅,link2動作バンド幅]と表記される。
実施5:第1バンド幅は、第1リンクによってサポートされる最大バンド幅、第1リンクで作動するステーションが属するBSSの最大バンド幅、又はPPDUを送信するために利用可能である、第1リンクで作動するステーションが属するBBSの最大バンド幅であってよい。第2バンド幅は、第2リンクによってサポートされる最大バンド幅、第2リンクで作動するステーションが属するBSSの最大バンド幅、又はPPDUを送信するために利用可能である、第2リンクで作動するステーションが属するBBSの最大バンド幅であってよい。順列及び組み合わせ方法に従って、第1バンド幅と第2バンド幅とのバンド幅組み合わせは1つしかない、ことが理解され得る。例えば、第1リンクによってサポートされる最大バンド幅が160MHzであり、第2リンクによってサポートされる最大バンド幅が20MHzである場合に、第1バンド幅と第2バンド幅とのバンド幅組み合わせは(160,20)である。バンド幅組み合わせの単位は全てMHzである。
説明を簡単にするために、実施4では、第1リンクでの動作バンド幅がlink1動作バンド幅と表記され、第2リンクでの動作バンド幅がlink2動作バンド幅と表記される場合に、第1バンド幅と第2バンド幅とのバンド幅組み合わせは、[link1動作バンド幅,link2動作バンド幅]と表記される。
上記の内容は、5つの異なるタイプのバンド幅組み合わせについて記載する。以下は、上記の5つのタイプのバンド幅組み合わせを参照してSTR能力情報について記載する。
具体的に、同時送受信動作は、第1動作及び第2動作を含んでよい。第1動作は、第1マルチリンクデバイスが第2リンクで第2PPDUを受信するのと同時に第1リンクで第1PPDUを送信することであってよい。第2動作は、第1マルチリンクデバイスが、第1リンクで第1PPDUを受信するのと同時に第2リンクで第2PPDUを送信することであってよい。第1PPDUのバンド幅は第1バンド幅に等しくてもよく、第2PPDUのバンド幅は第2バンド幅と等しくてもよい。PPDUのバンド幅は、現在のPPDUを送信するために使用されているバンド幅であってよい。
上記のSTR能力情報には2つの実施がある。STR能力情報の実施1は、第1バンド幅及び第2バンド幅の実施1から実施5のうちのいずれか1つに適用可能である。STR能力情報の実施2は、第1バンド幅及び第2バンド幅の実施1から実施3のうちのいずれか1つに適用可能である。
(1a)STR能力情報の実施1
STR能力情報は、バンド幅組み合わせにおいて干渉パラメータ情報を示すために使用される。干渉パラメータ情報は、1つの干渉パラメータを含んでよく、あるいは、2つの干渉パラメータを含んでもよい。言い換えると、1つのバンド幅組み合わせは、1つの干渉パラメータに対応してよく、あるいは、2つの干渉パラメータに対応してもよい。干渉パラメータ情報が1つの干渉パラメータを含む場合に、干渉パラメータ情報は目標干渉パラメータを含んでもよく、目標干渉パラメータは、同じバンド幅組み合わせ内の第1干渉パラメータ及び第2干渉パラメータの最大値である。第1干渉パラメータは、第1マルチリンクデバイスが第1動作を実行する場合に測定された、第2リンクへの第1リンクのクロスリンク干渉パラメータであってよい。第2干渉パラメータは、第1マルチリンクデバイスが第2動作を実行する場合に測定された、第1リンクへの第2リンクのクロスリンク干渉パラメータであってよい。第1干渉パラメータは、第1リンク対第2リンク(link1 to link2/link1→link2)クロスリンク干渉パラメータとも記述されてよい。第2干渉パラメータは、第2リンク対第1リンク(link2 to link1/link2→link1)クロスリンク干渉パラメータとも記述されてよい。
例えば、バンド幅組み合わせが(80MHz,20MHz)であると、つまり、第1バンド幅が80MHzであり、第2バンド幅が20MHzであると仮定され、第1干渉パラメータがAdBmであり、第2干渉パラメータがBdBmであり、AがBよりも大きいと仮定される。この場合に、STR能力情報は、バンド幅組み合わせ(80MHz,20MHz)における干渉パラメータ情報を示し、目標干渉パラメータは、バンド幅組み合わせ(80MHz,20MHz)内の第1干渉パラメータ及び第2干渉パラメータの最大値、つまり、AdBmである。
任意に、STR能力情報は、新しいエレメントフィールドで運ばれてもよい。図9aは、本願の実施形態に係る新しいエレメントフィールドの第1フレーム構造の概略図である。図9aに示されるように、新しいエレメントフィールドは、エレメント識別子フィールド、長さフィールド、エレメント識別子拡張フィールド、及び少なくとも1つのリンクペアプロファイルフィールドを含み得る。各リンクペアプロファイルフィールドは、少なくとも1つのバンド幅組み合わせにおける1つのリンクペアの干渉関連情報、例えば、2つのリンク識別子サブフィールド及び少なくとも1つのクロスリンク干渉指示フィールドを含む。各クロスリンク干渉指示フィールドは、バンド幅組み合わせにおける干渉パラメータ(つまり、目標干渉パラメータ)を示す。任意に、各リンクペアプロファイルフィールドは、送信電力サブフィールドを更に含んでもよい。
干渉パラメータ情報が2つの干渉パラメータを含む場合に、干渉パラメータ情報は、同じバンド幅組み合わせ内の第1干渉パラメータ及び第2干渉パラメータを含み得る。第1干渉パラメータは、第1マルチリンクデバイスが第1動作を実行する場合に測定された、第2リンクへの第1リンクのクロスリンク干渉パラメータであってよい。第2干渉パラメータは、第1マルチリンクデバイスが第2動作を実行する場合に測定された、第1リンクへの第2リンクのクロスリンク干渉パラメータであってよい。第1干渉パラメータは、第1リンク対第2リンク(link1 to link2/link1→link2)クロスリンク干渉パラメータとも記述されてよい。第2干渉パラメータは、第2リンク対第1リンク(link2 to link1/link2→link1)クロスリンク干渉パラメータとも記述されてよい。
例えば、バンド幅組み合わせが(80MHz,20MHz)であると、つまり、第1バンド幅が80MHzであり、第2バンド幅が20MHzであると仮定され、第1干渉パラメータがAdBmであり、第2干渉パラメータがBdBmであると仮定される。この場合に、STR能力情報は、バンド幅組み合わせ(80MHz,20MHz)における干渉パラメータ情報を示し、干渉パラメータ情報は、バンド幅組み合わせ(80MHz,20MHz)内の第1干渉パラメータ、つまり、AdBm、及び第2干渉パラメータ、つまり、BdBmを含む。
任意に、STR能力情報は、バンド幅組み合わせに関する情報、つまり、第1バンド幅及び第2バンド幅を更に含んでもよい。
バンド幅組み合わせは、実施1から実施5における第1バンド幅及び第2バンド幅の任意のバンド幅組み合わせであってよい、ことが理解され得る。
任意に、第1バンド幅と第2バンド幅とのバンド幅組み合わせがN(ここでのNは、1以上の整数である)通りである場合に、N個のSTR能力情報が存在する。N個のSTR能力情報は、1つのラジオフレームで運ばれてよく、あるいは、複数のラジオフレームで運ばれてもよい。これは本願のこの実施形態で制限されない。具体的に、第1マルチリンクデバイスがnon-AP MLDである場合に、STR能力情報は、プローブ要求(probe request)フレーム又は関連付け要求(association request)フレームで運ばれてよい。第1マルチリンクデバイスがAP MLDである場合に、STR能力情報は、ビーコン(Beacon)フレーム、プローブ応答(probe response)フレーム、又は関連付け応答(association response)フレームで運ばれてよい。干渉パラメータ情報は、ラジオフレームのEHT動作エレメント(EHT operation element)又はEHT能力エレメント(EHT capability element)で運ばれてもよい。
(1b)STR能力情報の実施2
STR能力情報は、リンクペアの干渉パラメータ情報を示すために使用されてもよい。干渉パラメータ情報は、1つ又は2つの最大干渉パラメータを含んでよい。これは、1つのバンド幅組み合わせが1つ又は2つの干渉パラメータに対応し得るからである。
干渉パラメータ情報が1つの最大干渉パラメータを含む場合に、最大干渉パラメータは、少なくとも1つのバンド幅組み合わせに対応する少なくとも1つの干渉パラメータの最大値である。最大干渉パラメータは、max{干渉パラメータ(バンド幅組み合わせ)}と数学形式で表現されてもよい、ことが理解され得る。
任意に、STR能力情報は、新しいエレメントフィールドで運ばれてもよい。図9bは、本願の実施形態に係る新しいエレメントフィールドの第2フレーム構造の概略図である。図9bに示されるように、新しいエレメントフィールドは、エレメント識別子フィールド、長さフィールド、エレメント識別子拡張フィールド、及び少なくとも1つのリンクペアプロファイルフィールドを含み得る。各リンクペアプロファイルフィールドは、1つのリンクペアの干渉関連情報、例えば、2つのリンク識別子サブフィールド及び1つのクロスリンク干渉指示フィールドを含み、また、任意に、1つの送信電力フィールドを含む。クロスリンク干渉指示フィールドは、干渉パラメータ情報/最大干渉パラメータを運ぶために使用される。
干渉パラメータ情報が2つの最大干渉パラメータ、例えば、最大干渉パラメータi及び最大干渉パラメータjを含む場合に、最大干渉パラメータiは、少なくとも1つのバンド幅組み合わせに対応する少なくとも1つの第1干渉パラメータの最大値であり、最大干渉パラメータjは、少なくとも1つのバンド幅組み合わせに対応する少なくとも1つの第2干渉パラメータの最大値である。第1干渉パラメータは、第1マルチリンクデバイスが第1動作を実行する場合に測定された、第2リンクへの第1リンクのクロスリンク干渉パラメータであってよい。第2干渉パラメータは、第1マルチリンクデバイスが第2動作を実行する場合に測定された、第1リンクへの第2リンクのクロスリンク干渉パラメータであってよい。第1干渉パラメータは、第1リンク対第2リンク(link1 to link2/link1→link2)クロスリンク干渉パラメータとも記述されてよい。第2干渉パラメータは、第2リンク対第1リンク(link2 to link1/link2→link1)クロスリンク干渉パラメータとも記述されてよい。最大干渉パラメータiは、max{link1 to link2/link1→link2干渉パラメータ(バンド幅組み合わせ)}と数学形式で表現されてもよく、最大干渉パラメータjは、max{link2 to link1/link2→link1干渉パラメータ(バンド幅組み合わせ)}と数学形式で表現されてもよい、ことが理解され得る。
任意に、図9cは、本願の実施形態に係る新しいエレメントフィールドの第3フレーム構造の概略図である。図9cに示されるように、新しいエレメントフィールドはSTR能力情報を運ぶために使用され、エレメント識別子フィールド、長さフィールド、エレメント識別子拡張フィールド、及び少なくとも1つのリンクペアプロファイルフィールドを含み得る。各リンクペアプロファイルフィールドは、異なる方向における1つのリンクペアの干渉関連情報、例えば、2つのリンク識別子サブフィールド及び2つのクロスリンク干渉指示フィールドを含む。2つのクロスリンク干渉指示フィールドは、リンク2での受信に対するリンク1での送信の干渉(つまり、最大干渉パラメータi)、及びリンク1での受信に対するリンク2での送信の干渉(つまり、最大干渉パラメータj)に夫々対応する。
少なくとも1つのバンド幅組み合わせは、実施1から実施3のうちのいずれか1つでの第1バンド幅及び第2バンド幅の全てのバンド幅組み合わせであってよい。
本願のこの実施形態において、干渉パラメータ情報は最大干渉パラメータを運び、動作チャネルが変化する場合に、干渉パラメータは更新される必要がない、ことが理解され得る。
任意に、たとえ第1バンド幅と第2バンド幅とのバンド幅組み合わせがN(ここでのNは1よりも大きい整数である)通りであるとしても、STR能力情報は1つしかなく、STR能力情報は1つのラジオフレームで運ばれてよい。具体的に、第1マルチリンクデバイスがnon-AP MLDである場合に、STR能力情報は、プローブ要求フレーム又は関連付け要求フレームで運ばれてよい。第1マルチリンクデバイスがAP MLDである場合には、STR能力情報は、ビーコンフレーム、プローブ応答フレーム、又は関連付け応答フレームで運ばれてもよい。代替的に、干渉パラメータ情報は、ラジオフレームのEHT動作エレメント(EHT operation element)で運ばれてもよい。
留意されるべきは、実施において、第1マルチリンクデバイスは、実施1におけるバンド幅組み合わせのうちの1つ以上を報告しても、例えば、25個のバンド幅組み合わせ又は25個のバンド幅組み合わせのうちのいくつかの干渉パラメータ情報を報告してもよいことである。この方法では、報告の精度は高く、第1マルチリンクデバイスは、必要に応じて様々なバンド幅組み合わせで干渉パラメータを報告してよく、それにより、第2デバイスは、様々なバンド幅組み合わせで第1マルチリンクデバイスのSTR能力情報を正確に取得することができる。他の実施では、第1マルチリンクデバイスは、実施2におけるバンド幅組み合わせの干渉パラメータを報告しても、あるいは、実施3におけるバンド幅組み合わせの干渉パラメータを報告してもよい。2つの方法は、シグナリングオーバーヘッドと報告の精度との間で十分に妥協される。第1マルチリンクデバイスが実施4及び実施5におけるバンド幅組み合わせを報告する場合に、シグナリングオーバーヘッドは最小である。
STR能力情報の2つの実施において、クロスリンク干渉パラメータは、インデックスの形でSTR能力情報において運ばれてもよく、あるいは、絶対値の形でSTR能力情報において運ばれてもよい。クロスリンク干渉パラメータがインデックスの形でSTR能力情報において運ばれる場合に、通信パーティは、プロトコルを使用することによってインデックスとクロスリンク干渉パラメータの意味との間の対応を特定する必要がある。
以下は、クロスリンク干渉パラメータのいくつかの可能な表示を提供する。表示1:クロスリンク干渉パラメータのインデックスは、以下の表3及び表4で示されるように、クロスリンク干渉パラメータの絶対値に対応する。表示2:クロスリンク干渉パラメータのインデックスは、以下の表5及び表6で示されるように、クロスリンク干渉パラメータの絶対値インターバルに対応する。
表3から表6の中のX0、X1、X2、X3、・・・及びXnは夫々、絶対値を表す。X0、X1、X2、X3、・・・、及びXnは、等差を有してよく、あるいは、区分等差を有してもよい。0、1、2、3、・・・及びn-1は、インデックス値又は値を示す。
S203.第2デバイスが干渉パラメータ閾値を取得する。
S204.第2デバイスが、干渉パラメータ情報及び干渉パラメータ閾値に基づき、第1マルチリンクデバイスが第1リンク及び第2リンクでの同時送受信動作をサポートするかどうかを決定する。
いくつかの実現可能な実施において、(1a)STR能力情報の実施1については、STR能力情報を受信した後、第2デバイスは、STR能力情報によって示される干渉パラメータ情報を取得してもよい。第2デバイスは、干渉パラメータ閾値を取得し、干渉パラメータ閾値を干渉パラメータ情報内に含まれる干渉パラメータと比較してよい。
干渉パラメータ情報が目標干渉パラメータを含む場合に、目標干渉パラメータが干渉パラメータ閾値よりも大きいならば、第2デバイスは、第1マルチリンクデバイスが、第1バンド幅と第2バンド幅とのバンド幅組み合わせで第1動作及び第2動作を実行することをサポートしないと、つまり、第1バンド幅を使用する第1リンク及び第2バンド幅を使用する第2リンクでの同時送受信動作をサポートしないと決定してよい。目標干渉パラメータが干渉パラメータ閾値よりも小さいならば、第2デバイスは、第1マルチリンクデバイスが、第1バンド幅と第2バンド幅とのバンド幅組み合わせで第1動作及び第2動作を実行することをサポートすると、つまり、第1バンド幅を使用する第1リンク及び第2バンド幅を使用する第2リンクでの同時送受信動作をサポートすると決定してよい。目標干渉パラメータが干渉パラメータ閾値に等しい場合には、第1マルチリンクデバイスは、第1バンド幅と第2バンド幅とのバンド幅組み合わせで第1動作及び第2動作を実行することをサポートしてよく、あるいは、第1バンド幅と第2バンド幅とのバンド幅組み合わせで第1動作及び第2動作を実行することをサポートしなくてもよい。実際の応用では、それは実際の状況に従ってセットされてよい。
干渉パラメータ情報が第1干渉パラメータ及び第2干渉パラメータを含み、第1干渉パラメータが干渉パラメータ閾値よりも大きい場合に、第2デバイスは、第1マルチリンクデバイスが第1バンド幅と第2バンド幅とのバンド幅組み合わせで第1動作を実行することをサポートしないと、つまり、第2バンド幅を使用する第2リンクでPPDUを受信するのと同時に、第1バンド幅を使用する第1リンクでPPDUを送信することをサポートしないと決定してよい。第1干渉パラメータが干渉パラメータ閾値よりも小さい場合には、第2デバイスは、第1マルチリンクデバイスが第1バンド幅と第2バンド幅とのバンド幅組み合わせで第1動作を実行することをサポートすると、つまり、第2バンド幅を使用する第2リンクでPPDUを受信するのと同時に、第1バンド幅を使用する第1リンクでPPDUを送信することをサポートすると決定してよい。第1干渉パラメータが干渉パラメータ閾値に等しい場合には、第1マルチリンクデバイスは、第1バンド幅と第2バンド幅とのバンド幅組み合わせで第1動作を実行することをサポートしてよく、あるいは、第1バンド幅と第2バンド幅とのバンド幅組み合わせで第1動作を実行することをサポートしなくてもよい。実際の応用では、それは実際の状況に従ってセットされてよい。
同様に、第2干渉パラメータが干渉パラメータ閾値よりも大きい場合に、第2デバイスは、第1バンド幅と第2バンド幅とのバンド幅組み合わせで第2動作を実行することをサポートしないと、つまり、第1バンド幅を使用する第1リンクでPPDUを受信するのと同時に、第2バンド幅を使用する第2リンクでPPDUを送信することをサポートしないと決定してよい。第2干渉パラメータが干渉パラメータ閾値よりも小さい場合には、第2デバイスは、第1バンド幅と第2バンド幅とのバンド幅組み合わせで第2動作を実行することをサポートすると、つまり、第1バンド幅を使用する第1リンクでPPDUを受信するのと同時に、第2バンド幅を使用する第2リンクでPPDUを送信することサポートすると決定してよい。第2干渉パラメータが干渉パラメータ閾値に等しい場合には、第2デバイスは、第1バンド幅と第2バンド幅とのバンド幅組み合わせで第2動作を実行することをサポートしてよく、あるいは、第1バンド幅と第2バンド幅とのバンド幅組み合わせで第2動作を実行することをサポートしなくてもよい。実際の応用では、それは実際の状況に従ってセットされてよい。
理解を容易にするために、第1干渉パラメータ及び第2干渉パラメータが同じ干渉パラメータ閾値と比較される場合のみがここでは説明される。実際の応用では、2つの干渉パラメータ閾値が存在し、第1干渉パラメータ及び第2干渉パラメータが夫々、対応する干渉パラメータ閾値と比較される場合が存在し得る。2つの干渉パラメータ閾値が存在する場合については、実施例1の対応する説明を参照されたい。詳細はここで再び記載されない。
いくつかの他の実現可能な実施において、(1b)STR能力情報の実施2については、STR能力情報を受信した後、第2デバイスは、STR能力情報によって示される干渉パラメータ情報を取得してもよい。第2デバイスは、干渉パラメータ閾値を取得し、干渉パラメータ閾値を干渉パラメータ情報に含まれる干渉パラメータと比較してよい。
干渉パラメータ情報が最大干渉パラメータを含み、最大干渉パラメータが干渉パラメータ閾値よりも大きい場合に、第2デバイスは、第1マルチリンクデバイスが第1リンク及び第2リンク(又はリンクペア)での同時送受信動作をサポートしないと、つまり、第1マルチリンクデバイスが任意のバンド幅組み合わせで第1リンク及び第2リンク(又はリンクペア)での同時送受信動作をサポートしないと決定してよい。最大干渉パラメータが干渉パラメータ閾値よりも小さい場合には、第2デバイスは、第1マルチリンクデバイスが第1リンク及び第2リンク(又はリンクペア)での同時送受信動作をサポートすると、つまり、第1マルチリンクデバイスが任意のバンド幅組み合わせで第1リンク及び第2リンク(又はリンクペア)での同時送受信動作をサポートすると決定してよい。最大干渉パラメータが干渉パラメータ閾値に等しい場合には、第2デバイスは、第1マルチリンクデバイスが第1リンク及び第2リンク(又はリンクペア)での同時送受信動作をサポートしないと決定してもよく、あるいは、第1マルチリンクデバイスが第1リンク及び第2リンク(又はリンクペア)での同時送受信動作をサポートすると決定してもよい。実際の応用では、最大干渉パラメータが干渉パラメータ閾値に等しい場合に、第1マルチリンクデバイスが第1リンク及び第2リンク(又はリンクペア)での同時送受信動作をサポートするかどうかは、実際の状況に基づきセットされてよい。
干渉パラメータ情報が最大干渉パラメータi及び最大干渉パラメータjを含み、最大干渉パラメータiが干渉パラメータ閾値よりも大きい場合に、第2デバイスは、第1マルチリンクデバイスが第1動作をサポートしないと、つまり、第1マルチリンクデバイスが任意のバンド幅組み合わせにおいて第2リンクでPPDUを受信するのと同時に第1リンクでPPDUを送信することをサポートしないと決定してよい。最大干渉パラメータiが干渉パラメータ閾値よりも小さい場合には、第2デバイスは、第1マルチリンクデバイスが第1動作をサポートすると、つまり、第1マルチリンクデバイスが任意のバンド幅組み合わせにおいて第2リンクでPPDUを受信するのと同時に第1リンクでPPDUを送信することをサポートすると決定してよい。最大干渉パラメータiが干渉パラメータ閾値に等しい場合には、第2デバイスは、第1マルチリンクデバイスが第1動作をサポートすると決定してよく、あるいは、第1マルチリンクデバイスが第1動作をサポートしないと決定してもよい。実際の応用では、最大干渉パラメータiが干渉パラメータ閾値に等しい場合に、第1マルチリンクデバイスが第1動作をサポートするかどうかは、実際の状況に基づきセットされてよい。
同様に、最大干渉パラメータjが干渉パラメータ閾値よりも大きい場合に、第2デバイスは、第1マルチリンクデバイスが第2動作をサポートしないと、つまり、第1マルチリンクデバイスが第1リンクでPPDUを受信するのと同時に第2リンクでPPDUを送信することをサポートしないと決定してよい。最大干渉パラメータjが干渉パラメータ閾値よりも小さい場合には、第2デバイスは、第1マルチリンクデバイスが第2動作をサポートすると、つまり、第1マルチリンクデバイスが第1リンクでPPDUを受信するのと同時に第2リンクでPPDUを送信することをサポートすると決定してよい。最大干渉パラメータjが干渉パラメータ閾値に等しい場合には、第2デバイスは、第1マルチリンクデバイスが第2動作をサポートすると決定してよく、あるいは、第1マルチリンクデバイスが第2動作をサポートしないと決定してもよい。実際の応用では、最大干渉パラメータjが干渉パラメータ閾値に等しい場合に、第1マルチリンクデバイスが第2動作をサポートするかどうかは、実際の状況に基づきセットされてよい。
理解を容易にするために、最大干渉パラメータi及び最大干渉パラメータjが同じ干渉パラメータ閾値と比較される場合のみがここでは説明される。実際の応用では、2つの干渉パラメータ閾値が存在し、最大干渉パラメータi及び最大干渉パラメータjが夫々、対応する干渉パラメータ閾値と比較される場合が存在し得る。2つの干渉パラメータ閾値が存在する場合については、実施例1の対応する説明を参照されたい。詳細はここで再び記載されない。
第2デバイスによって干渉パラメータ閾値を取得する方法については、実施形態1の対応する実施を参照されたい、ことが理解され得る。詳細はここで再び記載されない。
任意に、方法は、第2デバイスが、決定されたSTR能力に基づき、第1マルチリンクデバイスと通信することを更に含む。具体的に、第1マルチリンクデバイスが第1リンク及び第2リンクでの同時送受信動作をサポートすることが決定される場合に、第2デバイスは、同時送受信方式において第1リンク及び第2リンクで第1マルチリンクデバイスと通信し得る。具体的に、第1マルチリンクデバイスが第1リンクでPPDUを送信し得る場合に、第2デバイスは、第2リンクで第1マルチリンクデバイスへPPDUを送信する。言い換えると、第1マルチリンクデバイス及び第2デバイスは、第2リンクを通じてダウンリンク通信を実行するのと同時に第1リンクを通じてアップリンク通信を実行する。つまり、第1リンク及び第2リンクは、通信のために独立して使用される。代替的に、第1マルチリンクデバイスが第2リンクでPPDUを送信する場合に、第2デバイスは、第1リンクで第1マルチリンクデバイスへPPDUを送信する。言い換えると、第1マルチリンクデバイス及び第2デバイスは、第1リンクを通じてアップリンク通信を実行し、第2リンクを通じてダウンリンク通信を実行する。
第1マルチリンクデバイスが第1リンク及び第2リンクでの同時送受信動作をサポートしないと決定される場合に、第1マルチリンクデバイスと第2デバイスとの間の通信プロセスにおいて、第1リンク及び第2リンク上のPPDUはアライメントされる必要がある。つまり、第1リンクでのPPDUの終了時点は、第2リンクでのPPDUの終了時点と揃えられる。具体的に、第1マルチリンクデバイス及び第2デバイスは、第1リンク及び第2リンクでアップリンクデータ又はダウンリンクデータを同時に送信する。例えば、第1マルチリンクデバイスは、第1リンク及び第2リンクでPPDUを同時に又は一斉に送信する。代替的に、第2デバイスは、第1リンク及び第2リンクで第1マルチリンクデバイスへPPDUを同時に又は一斉に送信する。第1リンクでのPPDUの終了時点は、第2リンクでのPPDUの終了時点と同じである。
本願のこの実施形態において、異なるバンド幅組み合わせにおける指示された干渉パラメータに基づき、異なるバンド幅組み合わせにおける2つのリンクのSTR能力情報は、異なるバンド幅組み合わせにおける干渉パラメータに基づき決定されてよい。Δf1とΔf2との間の遷移周波数間隔インターバルにおいて、同時送受信動作が2つのリンクでサポートされるかどうかは、2つのリンクで使用されるバンド幅を参照して決定されてよい。その上、異なるプロシージャが、その後の通信のための異なるバンド幅組み合わせのために設計されてよく、それにより、通信方式はより柔軟である。本願のこの実施形態において、干渉パラメータは、複数のバンド幅組み合わせを参照して示され、干渉パラメータはリンクペアの干渉パラメータとして使用され、それにより、シグナリングオーバーヘッドは低減され得る。
任意の実施形態において、STR能力情報は第1情報及び第2情報を含んでもよい。第1情報は、第1バンド幅を使用する第1リンクと第2バンド幅を使用する第2リンクとの間の干渉パラメータ情報を示すために使用されてよい。第2情報は、第1バンド幅を使用する第1リンク及び第2バンド幅を使用する第2リンクのSTRモード情報を示すために使用されてよい。STRモード情報は、STRモード、non-STRモード、及び条件付き(conditional)STRモードを含んでよい。本願のこの実施形態において、第2情報によって示されるSTRモード情報は、条件付きSTRモードである。
条件付きSTRモードは、2つのリンクがある条件の下ではSTRであり、2つのリンクがその他の条件下ではnon-STRであることを意味し得る。言い換えると、条件付きSTRモードは、ある伝送パラメータが2つのリンクで使用される場合に、一方のリンクでの送信が他方のリンクでの受信に対する有意な干渉を引き起こさないものである。しかし、その他の伝送パラメータが2つのリンクで使用される場合には、一方のリンクでの伝送は、他方のリンクでの受信に対する有意な干渉を引き起こす。つまり、この場合に、2つのリンクはnon-STRである。
任意に、第2情報によって示されるSTRモード情報がSTRモード又はnon-STRモードである場合に、第1情報はSTR能力情報で運ばれなくてもよく、あるいは、第1情報はエンプティのままであってもよい。おつまり、STRモード又はnon-STRモードでは、2つのリンク間の干渉パラメータは示される必要がない。
任意に、第2情報によって示されるSTRモード情報が条件付きSTRモードである場合に、その後の通信プロセスでは、たとえ第1情報が第1リンクと第2リンクとの間の干渉パラメータ情報を示すとしても、第2デバイスが第2PPDUのバンド幅を制限しない、つまり、第2PPDUのバンド幅が第1情報によって示される干渉パラメータによって影響を及ぼされない、つまり、第2PPDUが如何なるバンド幅でも送信される、ならば、第2デバイスは、第1マルチリンクデバイスがnon-STR MLDであると決定する。言い換えると、第2デバイスと第1マルチリンクデバイスとの間のその後の通信プロセスにおいて、2つのリンクで同時に/一斉に送信された2つのPPDUのエンドフレームはアライメントされる必要がある。さもなければ、第2デバイスが第2PPDUのバンド幅を制限する、つまり、第2PPDUのバンド幅が第1情報によって示される干渉パラメータによって影響を及ぼされる、つまり、第2PPDUが、第1情報によって示される干渉パラメータに基づき決定されるバンド幅で送信される、ならば、この場合に、第2デバイスは、第1マルチリンクデバイスがSTR MLDであると決定してもよい。言い換えると、第2デバイスと第1マルチリンクデバイスとの間のその後の通信プロセスにおいて、第2デバイスは、他方のリンクで受信を実行するのと同時に一方のリンクで送信を実行し得る。
第2デバイスの動作プロシージャは、第2PPDUのバンド幅が制限されない場合に単純化され得るが、第2デバイスによって取得される送信機会は減少する、ことが理解され得る。第2PPDUのバンド幅が制限された後に、より多くの送信機会が取得され得るが、バンド幅選択は制限される。任意に、第2デバイスが第2PPDUのバンド幅を制限するかどうかは、代替的に、シグナリングを使用することによって第1マルチリンクデバイスに示されてもよい。このようにして、両方の通信パーティは同じSTR能力を使用し得る。シグナリングは、関連付け応答フレームなどの管理フレームで運ばれても、専用のシグナリングフレームで運ばれても、あるいは、A-controlで運ばれる1つの指示情報で運ばれてもよい。シグナリングの具体的な実施は、本願のこの実施形態で制限されない。
その後の通信プロセスにおいて、第1マルチリンクデバイスが第2PPDUのバンド幅を制限しない、つまり、第2PPDUが如何なるバンド幅でも送信される場合に、第1マルチリンクデバイスは、non-STR MLDによって実行されるのと同じデータ送信及びチャネルアクセスプロシージャを実行し得る。例えば、第1リンクで第1マルチリンクデバイスによって実行されるチャネルアクセスは、第2リンクで第1マルチリンクデバイスによって実行されるチャネルアクセスに影響を及ぼす。さもなければ、第1マルチリンクデバイスが第2PPDUのバンド幅を制限し、リンクペアがバンド幅制限により条件付きSTRモードに入る場合には、第1マルチリンクデバイスは、アクセス及びデータ送信のために独立したチャネルを使用し得る。例えば、第1リンクで第1マルチリンクデバイスによって実行されるチャネルアクセスは、第2リンクで第1マルチリンクデバイスによって実行されるチャネルアクセスから独立しており、それに影響を及ぼさない。任意に、第1マルチリンクデバイスが第2PPDUのバンド幅を制限するかどうかは、代替的に、シグナリングを使用することによって第2デバイスに示されてもよい。このようにして、両方の通信パーティは同じSTR能力を使用し得る。シグナリングは、関連付け要求フレームなどの管理フレームで運ばれても、専用のシグナリングフレームで運ばれても、あるいは、A-control内の1つの指示情報で運ばれてもよい。シグナリングの具体的な実施は、本願のこの実施形態で制限されない。
本願の実施形態で提供されるSTR能力指示方法に従って、同時送受信動作が2つのリンクで(異なるバンド幅組み合わせにおいて)サポートされるかどうかは、2つのリンクでの異なるバンド幅組み合わせに対応する干渉パラメータを参照して決定され、同時送受信動作が2つのリンクで(異なるバンド幅組み合わせにおいて)サポートされるかどうかは、STR能力指示情報を使用することによって示される。
本願の実施例3及び実施例2は同じシナリオに特有であり、両方とも、同時送受信動作が図7のΔf1とΔf2との間の遷移周波数間隔インターバルにおいて2つのリンクでサポートされるかどうかを記載する。相違は、実施例2では、干渉パラメータが示され、ピアエンドは、干渉パラメータ及び閾値に基づき同時送受信動作がサポートされるかどうかを決定し、本願の実施例3では、同時送受信動作がサポートされるかどうかが直接に示され、ピアエンド(第2デバイス)は再び決定を行う必要がなく、それにより、ピアエンド(第2デバイス)の複雑性は低減され得る点にある。
図10は、本願の実施形態に係るSTR能力指示方法の第3の略フローチャートでawる。図10に示されるように、STR能力指示方法は、次のステップを含むが制限されない。
S301.第1マルチリンクデバイスが、第1バンド幅を使用する第1リンクと第2バンド幅を使用する第2リンクとの間の干渉パラメータを決定する。
S302.第1マルチリンクデバイスが干渉パラメータ閾値を取得する。
S303.第1マルチリンクデバイスが、干渉パラメータ及び干渉パラメータ閾値に基づき、同時送受信動作が第1リンク及び第2リンクでサポートされるかどうかを決定する。
S304.第1マルチリンクデバイスがSTR能力指示情報を送信する。このとき、STR能力指示情報は、同時送受信動作が第1リンク及び第2リンクでサポートされるかどうかを示すために使用される。相応して、第2デバイスは、第1マルチリンクデバイスからSTR能力指示情報を受信する。
任意に、本願のこの実施形態での第1バンド幅及び第2バンド幅の具体的な実施については、実施例2の第1バンド幅及び第2バンド幅の5つの実施を参照されたい。詳細はここで再び記載されない。
任意に、同時送受信動作は第1動作及び第2動作を含んでよい。第1動作は、第1マルチリンクデバイスが第2リンクで第2PPDUを受信するのと同時に第1リンクで第1PPDUを送信することであってよい。第2動作は、第1マルチリンクデバイスが第1リンクで第1PPDUを受信するのと同時に第2リンクで第2PPDUを送信することであってよい。第1PPDUのバンド幅は、第1バンド幅に等しくてよく、第2PPDUのバンド幅は、第2バンド幅に等しくてよい。
任意に、ステップS301については、第1マルチリンクデバイスが、バンド幅組み合わせ(例えば、第1バンド幅と第2バンド幅とのバンド幅組み合わせ)に対応する干渉パラメータを決定する。1つのバンド幅組み合わせは、1つの干渉パラメータに対応してよく、あるいは、2つの干渉パラメータに対応してもよい。
1つのバンド幅組み合わせが1つの干渉パラメータに対応する場合に、干渉パラメータは、同じバンド幅組み合わせにおける第1干渉パラメータ及び第2干渉パラメータの最大値である。第1干渉パラメータは、第1マルチリンクデバイスが第1動作を実行する場合に測定された、第2リンクへの第1リンクのクロスリンク干渉パラメータであってよい。第2干渉パラメータは、第1マルチリンクデバイスが第2動作を実行する場合に測定された、第1リンクへの第2リンクのクロスリンク干渉パラメータであってよい。第1干渉パラメータは、第1リンク対第2リンク(link1 to link2/link1→link2)クロスリンク干渉パラメータとも記述されてよい。第2干渉パラメータは、第2リンク対第1リンク(link2 to link1/link2→link1)クロスリンク干渉パラメータとも記述されてよい。
1つのバンド幅組み合わせが2つの干渉パラメータに対応する場合に、2つの干渉パラメータは、同じバンド幅組み合わせにおける第1干渉パラメータ及び第2干渉パラメータであってよい。第1干渉パラメータは、第1マルチリンクデバイスが第1動作を実行する場合に測定された、第2リンクへの第1リンクのクロスリンク干渉パラメータであってよい。第2干渉パラメータは、第1マルチリンクデバイスが第2動作を実行する場合に測定された、第1リンクへの第2リンクのクロスリンク干渉パラメータであってよい。第1干渉パラメータは、第1リンク対第2リンク(link1 to link2/link1→link2)クロスリンク干渉パラメータとも記述されてよい。第2干渉パラメータは、第2リンク対第1リンク(link2 to link1/link2→link1)クロスリンク干渉パラメータとも記述されてよい。
バンド幅組み合わせは、実施例2の実施1から実施5における第1バンド幅と第2バンド幅との任意のバンド幅組み合わせであってよい、ことが理解され得る。
任意に、この場合に、バンド幅組み合わせ、つまり、第1バンド幅及び第2バンド幅は、STR能力指示情報で更に運ばれてもよい。
任意に、ステップS301については、第1マルチリンクデバイスは、少なくとも1つのバンド幅組み合わせにおけるリンクペア(第1リンク及び第2リンク)の最大干渉パラメータを決定してもよい。第1バンド幅及び第2バンド幅は、最大干渉パラメータに対応するバンドは麦味合わせである。少なくとも1つのバンド幅組み合わせにはリンクペアの2つの最大干渉パラメータが存在してよい。これは、バンド幅組み合わせが1つ又は2つの干渉パラメータに対応し得るからである。1つの最大干渉パラメータが存在する場合に、最大干渉パラメータは、少なくとも1つのバンド幅組み合わせに対応する少なくとも1つの干渉パラメータの最大値である。最大干渉パラメータは、max{干渉パラメータ(バンド幅組み合わせ)}と数学形式で表現されてもよい、ことが理解され得る。
2つの最大干渉パラメータ、例えば、最大干渉パラメータi及び最大干渉パラメータjが存在する場合に、最大干渉パラメータiは、少なくとも1つのバンド幅組み合わせに対応する少なくとも1つの第1干渉パラメータの最大値であり、最大干渉パラメータjは、少なくとも1つのバンド幅組み合わせに対応する少なくとも1つの第2干渉パラメータの最大値である。第1干渉パラメータは、第1マルチリンクデバイスが第1動作を実行する場合に測定された、第2リンクへの第1リンクのクロスリンク干渉パラメータであってよい。第2干渉パラメータは、第1マルチリンクデバイスが第2動作を実行する場合に測定された、第1リンクへの第2リンクのクロスリンク干渉パラメータであってよい。第1干渉パラメータは、第1リンク対第2リンク(link1 to link2/link1→link2)クロスリンク干渉パラメータとも記述されてよい。第2干渉パラメータは、第2リンク対第1リンク(link2 to link1/link2→link1)クロスリンク干渉パラメータとも記述されてよい。最大干渉パラメータiは、max{link1 to link2/link1→link2干渉パラメータ(バンド幅組み合わせ)}と数学形式で表現されてもよく、最大干渉パラメータjは、max{link2 to link1/link2→link1干渉パラメータ(バンド幅組み合わせ)}と数学形式で表現されてもよい、ことが理解され得る。
少なくとも1つのバンド幅組み合わせは、実施例2の実施1から実施3のうちのいずれか1つにおける第1バンド幅及び第2バンド幅の全てのバンド幅組み合わせであってよい。
任意に、ステップS302にういて、第1マルチリンクデバイスが干渉パラメータ閾値を取得するための2つの方法がある。1つの方法は、第1マルチリンクデバイスが干渉パラメータ閾値(又は干渉レベル閾値)をローカルで取得することである。もう1つの方法は、第2デバイスが干渉パラメータ閾値(又は干渉レベル閾値)をブロードキャストし、相応して、第1マルチリンクデバイスが第2デバイスから干渉パラメータ閾値(又は干渉レベル閾値)を受信することである。干渉パラメータ閾値(又は干渉レベル閾値)が第2デバイスによってブロードキャストされる場合に、全てのnon-AP MLD又は同じAP MLDに関連したnon-AP MLDは、STR/non-STR能力を決定するために同じ閾値を使用し得る。
干渉パラメータ閾値(又は干渉レベル閾値)は、閾値、又はリンクでの伝送パラメータに無関係の単一の値であってもよい。つまり、干渉パラメータ閾値(又は干渉レベル閾値)は、如何なるバンド幅組み合わせでも使用される。干渉パラメータ閾値(又は干渉レベル閾値)は、閾値のグループ、又はリンクでの伝送パラメータに関係がある値のグループであってもよい。つまり、異なるバンド幅組み合わせにおける干渉パラメータ閾値(又は干渉レベル閾値)は異なる。
任意に、ステップS302の具体的な実施については、実施例2のステップS204の対応する実施を参照されたい。詳細はここで再び記載されない。
任意に、同時送受信動作が第1リンク及び第2リンクでサポートされるかどうかが決定された後、STR能力指示情報は、第1リンク及び第2リンクでのSTR能力を直接に指示してもよい。本願のこの実施形態では、2つのリンクでのSTR能力は直接に指示され、それにより、シグナリングオーバーヘッドは低減され得る。STR能力指示情報は、1つのラジオフレームで運ばれてよい。具体的に、第1マルチリンクデバイスがnon-AP MLDである場合に、STR能力指示情報は、プローブ要求フレーム又は関連付け要求フレームで運ばれてよい。第1マルチリンクデバイスがAP MLDである場合に、STR能力指示情報は、ビーコンフレーム、プローブ応答フレーム、又は関連付け応答フレームで運ばれてよい。STR能力指示情報は、具体的に、EHT能力エレメント(EHT capability element)で運ばれてもよい。
任意に、STR能力指示情報は、代替的に、新しいエレメントフィールドで運ばれてもよい。図11aは、本願の実施形態に係る第1フレーム構造の概略図である。図11aに示されるように、フレーム構造は、エレメント識別子フィールド、長さフィールド、エレメント識別子拡張フィールド、及び少なくとも1つのリンクペアプロファイルフィールドを含む。各リンクペアプロファイルフィールドは、少なくとも1つのバンド幅組み合わせにおける1つのリンクペアのSTR関連情報、例えば、2つのリンク識別子サブフィールド及び少なくとも1つのSTR指示フィールドを含む。各STR指示フィールドは、バンド幅組み合わせにおけるリンクペアのSTR能力を示す。
図11bは、本願の実施形態に係る第2フレーム構造の概略図である。図11bに示されるように、フレーム構造は、エレメント識別子フィールド、長さフィールド、エレメント識別子拡張フィールド、及び少なくとも1つのリンクペアプロファイルフィールドを含み得る。各リンクペアプロファイルフィールドは、異なる方向における1つのリンクペアのSTR関連情報、例えば、2つのリンク識別子サブフィールドと、link2で他のPPDUを受信するのと同時にlink1でPPDUを送信するSTR能力、及びlinnk1で他のPPDUを受信するのと同時にlink2でPPDUを送信するSTR能力を夫々示す2つのSTR指示フィールドを含む。
任意の実施形態で、STR能力指示情報は、第1指示情報及び第2指示情報を含んでもよい。第1指示情報は、同時送受信動作が第1リンク及び第2リンクでサポートされるかどうかを示すために使用されてよく、第2指示情報は、第1リンクと第2リンクとの間の干渉パラメータ情報を示すために使用されてよい。干渉パラメータ情報は、ステップS301で決定された干渉パラメータを含んでよい。第1指示情報はEHT能力エレメントで運ばれてよく、第2指示情報は、EHT動作エレメントで運ばれてよい。
例えば、表7は、いくつかのバンド幅組み合わせに対応する干渉パラメータを示す。最初の行は第2バンド幅を表し、最初の列は第1バンド幅を表す。第1指示情報は、同時送受信動作が第1リンク及び第2リンクでサポートされないこと、つまり、2つのリンクがnon-STRであることを示す、と仮定される。第2指示情報又は表7によって示される干渉パラメータから、20MHz以下のバンド幅が1つのリンクで使用される場合に、同時送受信動作が第1リンク及び第2リンクでサポートされること、つまり、2つのリンクがSTRであることが分かる。言い換えると、第2デバイスは、干渉パラメータに基づき、20MHzのバンド幅がリンクで使用される場合に、第1マルチリンクデバイスが干渉なしで2つのリンクで同時送受信動作を実行し得ることを認識し得る。この場合に、第2デバイスは、スケジューリングのためにそのリンクで20MHzのバンド幅又はリソースユニット(resource unit,RU)を使用することができ、2つのリンクでのPPDUの終了時点はアライメントされる必要がない。表7に示されるように、40MHzのバンド幅が第1リンクで使用される場合に、第2リンクのバンド幅(又はRU)は40MHzに制限され、同時送受信動作は第1リンク及び第2リンクでサポートされ、つまり、2つのリンクはSTRである。
従って、本願のこの実施形態において、同時送受信動作が第1リンク及び第2リンクでサポートされるかどうかが示され、第1リンクと第2リンクとの間の干渉パラメータ情報も示される。従って、実際のSTR能力は、異なるバンド幅組み合わせに基づき決定されてよく、より柔軟な通信モードが種々のバンド幅組み合わせについて実装可能である。
他の任意の実施形態では、STR能力指示情報は、第1指示情報及び第2指示情報を含んでもよい。第1指示情報は、第1リンク及び第2リンクのSTRモード情報を示すために使用されてよく、第2指示情報は、第1リンクと第2リンクとの間の干渉パラメータ情報を示すために使用されてよい。STRモード情報は、STRモード又はnon-STRモードを含む。STRモードは、同時送受信動作が第1リンク及び第2リンクでサポートされることを示す。non-STRモードは、同時送受信動作が第1リンク及び第2リンクでサポートされないことを示す。干渉パラメータ情報は、ステップS301で決定された干渉パラメータを含んでよい。STR能力指示情報を受信した後、第2デバイスは、第2指示情報によって示される干渉パラメータに基づき、第1リンク及び第2リンクが条件付きSTRモードにあるかどうかを決定してよい。第1リンク及び第2リンクが条件付きSTRモードにある場合に、第1指示情報によって示されるSTRモード情報はnon-STRモードであり得る。言い換えると、STR能力指示情報は2つのモード、つまり、STR/non-STRを含み、かつ、ステップS301で決定された干渉パラメータを含む。第2デバイスは、干渉パラメータに基づき、対応するMLDが条件付きSTRであるかどうかを決定してもよい。MLDが条件付きSTRである場合に、STR能力情報がnon-STRモードを含むことが推奨される。
任意に、その後の通信プロセスにおいて、たとえ第2指示情報が第1リンクと第2リンクとの間の干渉パラメータ情報を示すとしても、第2デバイスが第2PPDUのバンド幅を制限しない、つまり、第2PPDUのバンド幅が第2指示情報によって示される干渉パラメータによって影響を及ぼされない、つまり、第2PPDUが如何なるバンド幅でも送信される場合には、第2デバイスは第1マルチリンクデバイスをnon-STR MLDと決定する。言い換えると、第2デバイスと第1マルチリンクデバイスとの間のその後の通信プロセスにおいて、2つのリンクで同時に/一斉に送信された2つのPPDUのエンドフレームは、アライメントされる必要がある。さもなければ、第2デバイスが第2PPDUのバンド幅を制限する、つまり、第2PPDUのバンド幅が第2指示情報によって示される干渉パラメータによって影響を及ぼされる、つまり、第2PPDUが、第2指示情報によって示される干渉パラメータに基づき決定されるバンド幅で送信される、ならば、この場合に、第2デバイスは、第1マルチリンクデバイスがSTR MLDであると決定し得る。言い換えると、第2デバイスと第1マルチリンクデバイスとの間のその後の通信プロセスにおいて、第2デバイスは、他方のリンクで受信を実行するのと同時に一方のリンクで送信を実行し得る。
第2デバイスの動作プロシージャは、第2PPDUのバンド幅が制限されない場合に単純化され得るが、第2デバイスによって取得される送信機会は減少する、ことが理解され得る。第2PPDUのバンド幅が制限された後に、より多くの送信機会が取得され得るが、バンド幅選択は制限される。任意に、第2デバイスが第2PPDUのバンド幅を制限するかどうかは、代替的に、シグナリングを使用することによって第1マルチリンクデバイスに示されてもよい。このようにして、両方の通信パーティは同じSTR能力を使用し得る。シグナリングは、関連付け応答フレームなどの管理フレームで運ばれても、専用のシグナリングフレームで運ばれても、あるいは、A-controlで運ばれる1つの指示情報で運ばれてもよい。シグナリングの具体的な実施は、本願のこの実施形態で制限されない。
その後の通信プロセスにおいて、第1マルチリンクデバイスが第2PPDUのバンド幅を制限しない、つまり、第2PPDUが如何なるバンド幅でも送信される場合に、第1マルチリンクデバイスは、non-STR MLDによって実行されるのと同じデータ送信及びチャネルアクセスプロシージャを実行し得る。例えば、第1リンクで第1マルチリンクデバイスによって実行されるチャネルアクセスは、第2リンクで第1マルチリンクデバイスによって実行されるチャネルアクセスに影響を及ぼす。さもなければ、第1マルチリンクデバイスが第2PPDUのバンド幅を制限し、リンクペアがバンド幅制限により条件付きSTRモードに入る場合には、第1マルチリンクデバイスは、アクセス及びデータ送信のために独立したチャネルを使用し得る。例えば、第1リンクで第1マルチリンクデバイスによって実行されるチャネルアクセスは、第2リンクで第1マルチリンクデバイスによって実行されるチャネルアクセスから独立しており、それに影響を及ぼさない。任意に、第1マルチリンクデバイスが第2PPDUのバンド幅を制限するかどうかは、代替的に、シグナリングを使用することによって第2デバイスに示されてもよい。このようにして、両方の通信パーティは同じSTR能力を使用し得る。シグナリングは、関連付け要求フレームなどの管理フレームで運ばれても、専用のシグナリングフレームで運ばれても、あるいは、A-control内の1つの指示情報で運ばれてもよい。シグナリングの具体的な実施は、本願のこの実施形態で制限されない。
S305.第2デバイスが、STR能力指示情報に基づき、第1マルチリンクデバイスが第1リンク及び第2リンクでの同時送受信動作をサポートするかどうかを決定する。
具体的に、STR能力指示情報により、同時送受信動作が第1リンク及び第2リンクでサポートされないことが示される場合に、相応して、第2デバイスがSTR能力指示情報を受信した後、第2デバイスは、STR能力指示情報をパースすることによって、第1マルチリンクデバイスが第1リンク及び第2リンクでの同時送受信動作をサポートしないと知り得る。STR能力指示情報により、同時送受信動作が第1リンク及び第2リンクでサポートされることが示される場合には、相応して、第2デバイスがSTR能力指示情報を受信した後、第2デバイスは、STR能力指示情報をパースすることによって、第1マルチリンクデバイスが第1リンク及び第2リンクでの同時送受信動作をサポートすると知り得る。
任意に、方法は、第2デバイスが、決定されたSTR能力に基づき、第1マルチリンクデバイスと通信することを更に含む。具体的に、第1マルチリンクデバイスが第1リンク及び第2リンクでの同時送受信動作をサポートする場合に、第2デバイスは、同時送受信方式において第1リンク及び第2リンクで第1マルチリンクデバイスと通信し得る。具体的に、第1マルチリンクデバイスが第1リンクでPPDUを送信し得る場合に、第2デバイスは、第2リンクで第1マルチリンクデバイスへPPDUを送信する。言い換えると、第1マルチリンクデバイス及び第2デバイスは、第2リンクを通じてダウンリンク通信を実行するのと同時に第1リンクを通じてアップリンク通信を実行する。つまり、第1リンク及び第2リンクは、通信のために独立して使用される。代替的に、第1マルチリンクデバイスが第2リンクでPPDUを送信する場合に、第2デバイスは、第1リンクで第1マルチリンクデバイスへPPDUを送信する、と理解され得る。言い換えると、第1マルチリンクデバイス及び第2デバイスは、第1リンクを通じてアップリンク通信を実行し、第2リンクを通じてダウンリンク通信を実行する。
第1マルチリンクデバイスが第1リンク及び第2リンクでの同時送受信動作をサポートしない場合に、第1マルチリンクデバイスと第2デバイスとの間の通信プロセスにおいて、第1リンク及び第2リンク上のPPDUはアライメントされる必要がある。つまり、第1リンクでのPPDUの終了時点は、第2リンクでのPPDUの終了時点と揃えられる。具体的に、第1マルチリンクデバイス及び第2デバイスは、第1リンク及び第2リンクでアップリンクデータ又はダウンリンクデータを同時に送信する。例えば、第1マルチリンクデバイスは、第1リンク及び第2リンクでPPDUを同時に又は一斉に送信する。代替的に、第2デバイスは、第1リンク及び第2リンクで第1マルチリンクデバイスへPPDUを同時に又は一斉に送信する。第1リンクでのPPDUの終了時点は、第2リンクでのPPDUの終了時点と同じである。
本願のこの実施形態において、異なるバンド幅組み合わせにおける第1リンク及び第2リンクでのSTR能力は、直接に指示され、それにより、シグナリングオーバーヘッドは低減可能であり、また、ピアエンドの計算複雑性は低減可能である。
本願のこの実施形態は、同時送受信動作が2つのリンクでサポートされるかどうかが受信信号の強さを参照して決定され得るようなSTR能力指示情報を提供する。
上記の実施例2及び実施例3では、2つのリンク間の干渉が主に考慮され、STR能力は干渉レベルに基づき決定される。本願の実施例4では、STR能力はSINRに基づき決定される、1つのデータ片の正確な受信は、信号対干渉及び雑音比(signal to interference plus noise ratio,SINR)に依存し、SINRは、送信電力と、送信エンドと受信エンドとの間の空間的距離とによって影響を及ぼされる。従って、本願の実施例4では、本願のこの実施形態で提供されるSTR能力指示方法は主に、SINRを参照して記載される。
ほとんどのPPDUフレームは送信電力情報を運ばず、多くの場合に、PPDUは最大電力又は固定電力で送信される、ことが更に理解され得る。従って、本願の実施例4では、送信電力は変わらないままであり、2つのリンク間のSTR能力は最大送信電力又は固定送信電力の条件下で考えられる、と仮定される。送信エンドと受信エンドとの間の距離も、STR能力に影響を与える。モバイル端末については、送信エンドと受信エンドとの間の距離は頻繁に変化する。従って、本願の実施例4では、移動シナリオでのSTR能力も考慮される。
チャネル状態及びパケット損失率に基づいてリンクはしばしば適応的に調整されるので、つまり、MCSは調整されるので、異なるMCSに基づきSTR能力を決定する方法は、本願では記載されない、ことが更に理解され得る。
図12は、本願の実施形態に係るSTR能力指示方法の第4の略フローチャートである。図12に示されるように、STR能力指示方法は、次のステップを含むが制限されない。
S401.第1マルチリンクデバイスが、第1マルチリンクデバイスが第1リンク及び第2リンクで同時送受信動作を実行する場合に第1マルチリンクデバイスによって測定された信号対干渉及び雑音比SINRパラメータを決定する。
S402.第1マルチリンクデバイスがSINRパラメータを送信する。相応して、第2デバイスは、第1マルチリンクデバイスからSINRパラメータを受信する。
S403.第2デバイスは、SINRパラメータに基づき、第1マルチリンクデバイスが第1リンク及び第2リンクでの同時送受信動作をサポートするかどうかを決定する。
具体的に、SINRパラメータには3つの実施がある。SINRパラメータが異なる場合に、第1マルチリンクデバイスが第1リンク及び第2リンクでの同時送受信動作をサポートするかどうかを決定するために第2デバイスによって使用される方法も異なる。以下は、SINRパラメータの具体的な実施を参照して説明を行う。
(1)SINRパラメータの実施1
具体的に、SINRパラメータは1つのパラメータを含んでよく、あるいは、2つのパラメータを含んでもよい。以下は、1つのパラメータの場合と、2つのパラメータの場合とを個別的に記載する。
SINRパラメータが1つのパラメータを含む場合に、SINRパラメータはSINR値を含み、SINR値は、第1リンクでのSINR値及び第2リンクでのSINR値の最大値であってよい。第1マルチリンクデバイスは、第2リンクでPPDUを受信するのと同時に第1リンクでPPDUを送信し、第2リンクで、第2リンクでのSINR値を測定する。第1マルチリンクデバイスは、第1リンクでPPDUを受信するのと同時に第2リンクでPPDUを送信し、第2リンクで、第1リンクでのSINR値を測定する。
任意に、第1マルチリンクデバイスは更に、SINR閾値を第2デバイスへ送信する。つまり、SINR値及びSINR閾値は、2回のシグナリングを使用することによって送信され得る。任意に、SINRパラメータはSINR閾値を更に含み、つまり、第1マルチリンクデバイスは、1回のシグナリングを使用することによってSINR値及びSINR閾値を送信する。
第1マルチリンクデバイスは、第1リンクでSINRパラメータを送信してもよく、第2デバイスは、SINRパラメータを受信するときに第1リンクでの受信信号強度インジケータ(received signal strength indicator,RSSI)を記録し、RSSIを基準RSSIとして使用してよい。SINRパラメータを受信した後、第2デバイスはSINR閾値を取得してもよく、SINRパラメータに含まれるSINR値をSINR閾値と比較してもよい、ことが理解され得る。SINR値がSINR閾値よりも大きい場合に、第2デバイスは、第1マルチリンクデバイスが現在、第1リンク及び第2リンクでの同時送受信動作をサポートしていると決定する。SINR値がSINR閾値よりも小さい場合には、第2デバイスは、第1マルチリンクデバイスが現在、第1リンク及び第2リンクでの同時送受信動作をサポートしていないと決定する。SINR値がSINR閾値に等しい場合に、第2デバイスは、第1マルチリンクデバイスが現在、第1リンク及び第2リンクでの同時送受信動作をサポートしていると決定してよく、あるいは、第1マルチリンクデバイスが現在、第1リンク及び第2リンクでの同時送受信動作をサポートしていないと決定してもよい。第2デバイスによってSINR閾値を取得する方法については、実施例1で第2デバイスによって干渉パラメータ閾値を取得する方法を参照されたい。詳細はここで再び記載されない。
任意に、第1マルチリンクデバイスが移動する場合に、第1マルチリンクデバイスは、ヌルデータフレーム、例えば、ヌルデータパケット(null data packet,NDP)を第1リンクで送信してもよい。第2デバイスは、ヌルデータパケットを受信するときに第1リンクでのRSSIを記録し、RSSIと基準RSSIとの間の差を計算し、差をRSSI変化量として使用してよい。第1マルチリンクデバイスの送信電力が変わらないままでである場合に、RSSI変化量はSINR変化量と等価である、ことが理解され得る。例えば、RSSI変化量が-5dBmであるならば、SINR変化量も-5dBmである。従って、本願のこの実施形態において、第1マルチリンクデバイスが移動する前後で送信電力は変わらないままである、と仮定される。従って、第2デバイスは、前のSINR値にRSSI変化量を加えることによって求められた値を現在のSINR値として使用してよい。第2デバイスは、現在のSINR値をSINR閾値と比較する。現在のSINR値がSINR閾値よりも大きい場合に、第2デバイスは、第1マルチリンクデバイスが移動した後で第1マルチリンクデバイスが第1リンク及び第2リンクでの同時送受信動作をサポートすると決定する。現在のSINR値がSINR閾値よりも小さい場合には、第2デバイスは、第1マルチリンクデバイスが移動した後で第1マルチリンクデバイスが第1リンク及び第2リンクでの同時送受信動作をサポートしないと決定する。現在のSINR値がSINR閾値に等しい場合に、第2デバイスは、第1マルチリンクデバイスが移動した後で第1マルチリンクデバイスが第1リンク及び第2リンクでの同時送受信動作をサポートすると決定してよく、あるいは、第1マルチリンクデバイスが移動した後で第1マルチリンクデバイスが第1リンク及び第2リンクでの同時送受信動作をサポートしないと決定してもよい。
本願のこの実施形態において、第1リンク及び第2リンクでのパス損失は同じであるか又は類似している、と仮定される。従って、第2デバイスは、第1リンクでのRSSI変化量に基づき、第2リンクでのSINR変化量を推測してもよく、同様に、第2リンクでのRSSI変化量に基づき、第2リンクでのSINR変化量も推測してよい。具体的に、第1マルチリンクデバイスは、第2リンクでSINRパラメータを送信し、第2デバイスは、SINRパラメータを受信するときに第2リンクでのRSSIを記録し、RSSIを基準RSSIとして使用してよい。次いで、第1マルチリンクデバイスが移動する場合に、第2リンクでのSINR変化は、第2リンクでのRSSI変化に基づき推測される。詳細については、第1リンクでのRSSI変化に基づき第2リンクでのSINR変化を推測する上記の実施を参照されたい。詳細はここで記載されない。
SINR値は、バンド幅と無関係の値であってよく、異なるバンド幅組み合わせに基づき測定された値のグループであってもよく、あるいは、基本パラメータ組み合わせ(例えば、2つのリンクは20MHzのバンド幅を有する)の値に基づき推測された他のバンド幅組み合わせのSINR値であってもよい。
SINRパラメータが2つのパラメータを含む場合に、SINRパラメータは第1SINRパラメータ及び第2SINRパラメータを含む。第1SINRパラメータは、第1マルチリンクデバイスが第1動作を実行する場合の第2リンクに対する第1リンクのSINRパラメータである。第2SINRパラメータは、第1マルチリンクデバイスが第2動作を実行する場合の第1リンクに対する第2リンクのSINRパラメータである。第1動作は、第1マルチリンクデバイスが第2リンクで第2PPDUを受信するのと同時に第1リンクで第1PPDUを送信することである。第2動作は、第1マルチリンクデバイスが第1リンクで第1PPDUを受信するのと同時に第2リンクで第2PPDUを送信することである。第1SINRパラメータは第1SINR値を含み、第2SINRパラメータは第2SINR値を含む。
任意に、第1マルチリンクデバイスは更に、SINR閾値を第2デバイスへ送信する。つまり、SINR値及びSINR閾値は、2回のシグナリングを使用することによって送信され得る。任意に、SINRパラメータはSINR閾値を更に含み、つまり、第1マルチリンクデバイスは、1回のシグナリングを使用することによってSINR値及びSINR閾値を送信する。1つ又は2つのSINR閾値が存在してよい。1つのSINR閾値が存在する場合に、第1SINR値及び第2SINR値は両方とも、そのSINR閾値と比較される。2つのSINR閾値、例えば、第1SINR閾値及び第2SINR閾値が存在する場合に、第1SINR値及び第2SINR値は、各々の対応する閾値と比較され得る。例えば、第1SINR値は第1SINR閾値と比較され、第2SINR値は第2SINR閾値と比較される。第1SINR閾値は、第1マルチリンクデバイスが第1動作を実行する場合の第2リンクに対する第1リンクのSINR閾値であり、第2SINR閾値は、第1マルチリンクデバイスが第2動作を実行する場合の第1リンクに対する第2リンクのSINR閾値である。説明を簡単にするために、以下は、説明のための例として1つの閾値を使用する。
第1マルチリンクデバイスは、第1リンクで第1SINRパラメータを送信してよく、第2デバイスは、第1SINRパラメータを受信するときに第1リンクでのRSSIを記録し、そのRSSIを第1基準RSSIとして使用してよい。第1マルチリンクデバイスは、第2リンクで第2SINRパラメータを送信してよく、第2デバイスは、第2SINRパラメータを受信するときに第2リンクでのRSSIを記録し、そのRSSIを第2基準RSSIとして使用してよい。SINRパラメータを受信した後、第2デバイスはSINR閾値を取得してもよく、第1SINRパラメータ及び第2SINRパラメータに夫々含まれる第1SINR値及び第2SINR値をSINR閾と個別的に比較してもよい、ことが理解され得る。第1SINR値がSINR閾値よりも大きい場合に、第2デバイスは、第1マルチリンクデバイスが現在、第1リンク及び第2リンクでの第1動作をサポートすると決定する。第1SINR値がSINR閾値よりも小さい場合には、第2デバイスは、第1マルチリンクデバイスが現在、第1リンク及び第2リンクでの第1動作をサポートしないと決定する。第1SINR値がSINR閾値に等しい場合に、第2デバイスは、第1マルチリンクデバイスが現在、第1リンク及び第2リンクでの第1動作をサポートすると決定してよく、あるいは、第1マルチリンクデバイスが現在、第1リンク及び第2リンクでの第1動作をサポートしないと決定してもよい。同様に、第2SINR値がSINR閾値よりも大きい場合に、第2デバイスは、第1マルチリンクデバイスが現在、第1リンク及び第2リンクでの第2動作をサポートすると決定する。第2SINR値がSINR閾値よりも小さい場合には、第2デバイスは、第1マルチリンクデバイスが現在、第1リンク及び第2リンクでの第2動作をサポートしないと決定する。第2SINR値がSINR閾値に等しい場合に、第2デバイスは、第1マルチリンクデバイスが現在、第1リンク及び第2リンクでの第2動作をサポートすると決定してよく、あるいは、第1マルチリンクデバイスが現在、第1リンク及び第2リンクでの第2動作をサポートしないと決定してもよい。同時送受信動作は第1動作及び第2動作を含んでもよい、ことが理解され得る。第2デバイスによってSINR閾値を取得する方法については、実施例1で第2デバイスによって干渉パラメータ閾値を取得する方法を参照されたい。詳細はここで再び記載されない。
任意に、第1マルチリンクデバイスが移動する場合に、第1マルチリンクデバイスが移動した後で第1動作が第1リンク及び第2リンクでサポートされるかどうか、及び第2動作がサポートされるかどうかを決定するために第2デバイスによって使用される実施については、SINRパラメータが1つのパラメータを含む場合における対応する説明を参照されたい。
任意の実施形態において、SINRパラメータは送信電力を更に含んでもよい。第1マルチリンクデバイスは、ビーコンフレーム若しくは送信電力を運ぶフレームを受信すること、又は専用のトレージングフレームを加えることによって、第2デバイスの送信電力を取得してもよい。
(2)SINRパラメータの実施2
具体的に、SINRパラメータは1つのパラメータを含んでよく、あるいは、2つのパラメータを含んでもよい。以下は、1つのパラメータの場合と、2つのパラメータの場合とを個別的に記載する。
SINRパラメータが1つのパラメータを含む場合に、SINRパラメータはSINRマージン(SINR margin)を含む。SINRマージンは、SINR値とSINR閾値との間の差である。SINRマージンは、SINR閾値に達するために現在のSINRに基づき低減されるべきdBの量を指す。例えば、SINRマージンが10dBである場合に、それは、新しいSINRが、現在のSINRと比較して10dBだけ下がる場合に、2つのリンクがSTRからnon-STRに変化すること、つまり、同時送受信動作をサポートすることから同時送受信動作をサポートしないことに変化することを示す。第1マルチリンクデバイスの送信電力が変わらないままであると仮定される場合に、受信されたRSSIが10dBだけ下がるとき、SINRも10dBだけ下がる、ことが理解され得る。SINRマージンは負の数であってもよい、ことが更に理解され得る。SINRマージンが負の数である場合に、それは、2つのリンクが現時点でnon-STR状態にあること、つまり、2つのリンクが同時送受信動作をサポートしないことを示す。例えば、SINRマージンが-5dBであると仮定すると、RSSIの5dBの増大は、SINRの5dBの増大を意味する。この場合に、2つのリンクはnon-STR状態からSTR状態に変化する、つまり、同時送受信動作をサポートしないことから同時送受信動作をサポートすることに変化する。
に似に、SINR閾値がローカルストレージから第1マルチリンクデバイスによって取得されてもよく、あるいは、第2デバイスによってブロードキャストされてもよく、あるいは、標準規格又はプロトコルで指定されてもよい。SINR閾値が第2デバイスによってブロードキャストされるか、又は標準規格で指定される場合に、全てのnon-AP MLD又は1つのBSSにおけるnon-AP MLDは、STR/non-STR能力を決定するために統一された閾値を使用してもよい、ことが理解され得る。
第1マルチリンクデバイスは、第1リンクでSINRパラメータを送信してよく、第2デバイスは、SINRパラメータを受信するときに第1リンクでのRSSIを記録し、そのRSSIを基準RSSIとして使用してよい。SINRパラメータを受信した後、第2デバイスは、SINRパラメータに含まれるSINRマージンが正の数又は負の数であるかどうかを検出する。SINRマージンが正の数である場合には、第2デバイスは、第1マルチリンクデバイスが現在、第1リンク及び第2リンクでの同時送受信動作をサポートしている、と決定する。SINRマージンが負の数である場合には、第2デバイスは、第1マルチリンクデバイスが現在、第1リンク及び第2リンクでの同時送受信動作をサポートしていないと決定する。
任意に、第1マルチリンクデバイスが移動する場合に、第1マルチリンクデバイスは第1リンクでNDPを送信してもよい。第2デバイスは、NDPを受信するときに第1リンクでのRSSIを記録し、そのRSSIと基準RSSIとの間の差を計算し、差をRSSI変化量として使用してよい。第1マルチリンクデバイスの送信電力が変わらないままでである場合に、RSSI変化量はSINR変化量と等価である、ことが理解され得る。従って、本願のこの実施形態において、第1マルチリンクデバイスが移動する前後で送信電力は変わらないままである、と仮定される。第2デバイスは、RSSI変化量の絶対値を、事前に受け取られているSINRマージンと比較する。RSSI変化量の絶対値がSINRマージンの絶対値よりも大きい場合に、第2デバイスは、第1マルチリンクデバイスが移動する前後で第1リンク及び第2リンクでの第1マルチリンクデバイスのSTR能力が変化しないと決定する。つまり、同時送受信動作が移動前にサポートされている場合には、同時送受信動作は移動後もサポートされる。同時送受信動作が移動前にサポートされていない場合には、同時送受信動作は移動後もサポートされない。RSSI変換量の絶対値がSINRマージンの絶対値よりも小さい場合には、第2デバイスは、第1マルチリンクデバイスが移動する前後で第1リンク及び第2リンクでの第1マルチリンクデバイスのSTR能力が変化すると決定する。つまり、同時送受信動作が移動前にサポートされている場合には、同時送受信動作は移動後にはサポートされない。同時送受信動作が移動前にサポートされていない場合には、同時送受信動作は移動後にはサポートされる。RSSI変化量の絶対値がSINRマージンの絶対値に等しい場合に、第2デバイスは、第1マルチリンクデバイスが移動する前後で第1リンク及び第2リンクでの第1マルチリンクデバイスのSTR能力が変化し得ると、又は変化し得ないと決定する。
例えば、SINRマージンが-8dBであると仮定すると、それは、新しいSINRが8dBだけ下がる場合にSINR閾値に達することを意味する。RSSI変化量が-10dBであると仮定すると、それは、新しいRSSIが10dBだけ下がること、つまり、新しいSINRが10dBだけ下がることを示す。RSSI変化量の絶対値10はSINRマージンの絶対値8よりも大きいので、STR能力は変化する。SINRマージンが10dBであると仮定すると、それは、新しいSINRが10dBだけ上がる場合にSINR閾値に達することを意味する。RSSI変化量が5dBであると仮定すると、それは、新しいRSSIが5dBだけ上がること、つまり、新しいSINRが5dBだけ上がることを示し、それはまた、新しいSINRが依然としてSINR閾値よりも小さいことを示す。RSSI変化量の絶対値5はSINRマージンの絶対値10よりも小さいので、STR能力は変化しない。
第1リンクでのRSSI変化に基づき第2リンクでのSINR変化を推測することに加えて、第2デバイスはまた、第2リンクでのRSSI変化に基づいても第2リンクでのSINR変化を推測してよい、ことが理解され得る。詳細については、上述された実施を参照されたい。詳細はここで記載されない。
SINRパラメータが2つのパラメータを含む場合に、SINRパラメータは第1SINRパラメータ及び第2SINRパラメータを含み、第1SINRパラメータは第1SINRマージン(first SINR margin)を含み、第2SINRパラメータは第2SINRマージン(second SINR margin)を含む。1つ又は2つのSINR閾値が存在してもよい。1つのSINR閾値が存在する場合に、第1SINRマージンは、第1SINR値とSINR閾値との間の差であり、第2SINRマージンは、第2SINR値とSINR閾値との間の差である。2つのSINR閾値、例えば、第1SINR閾値及び第2SINR閾値が存在する場合に、第1SINRマージンは、第1SINR値と第1SINR閾値との間の差であり、第2SINRマージンは、第2SINR値と第2SINR閾値との間の差である。第1SINR閾値は、第1マルチリンクデバイスが第1動作を実行する場合の第2リンクに対する第1リンクのSINR閾値であり、第2SINR閾値は、第1マルチリンクデバイスが第2動作を実行する場合の第1リンクに対する第2リンクのSINR閾値である。説明を簡単にするために、以下は、1つの閾値を説明のための例として使用する。第1動作は、第1マルチリンクデバイスが第2リンクで第2PPDUを受信するのと同時に第1リンクで第1PPDUを送信することである。第2動作は、第1リンクで第1PPDUを受信するのと同時に第2リンクで第2PPDUを送信することである。
任意に、SINR閾値は、ローカルストレージから第1マルチリンクデバイスによって取得されてもよく、あるいは、第2デバイスによってブロードキャストされてもよく、あるいは、標準規格又はプロトコルで指定されてもよい。
任意に、同時送受信動作は第1動作及び第2動作を含む。
SINRパラメータが2つのパラメータを含む場合に、SINRパラメータに基づき、同時送受信動作が第1リンク及び第2リンクでサポートされるかどうかを決定するために第2デバイスによって使用される実施については、(1)SINRパラメータの実施1における対応する説明を参照されたい。詳細はここで再び記載されない。
(3)SINRパラメータの実施3
具体的に、SNIRパラメータはパラメータの1つのグループを含んでもよく、あるいは、パラメータの2つのグループを含んでもよい。以下は、パラメータの1つのグループの場合と、パラメータの2つのグループの場合とを個別的に記載する。
SINRパラメータがパラメータの1つのグループを含む場合に、SINRパラメータはSINR値及びSINRマージンを含む。SINR値の意味は、上述された(1)SINRパラメータの実施1でのSINR値の意味と同じである。SINRマージンの意味は、上述された(2)SINRパラメータの実施2でのSINRマージンの意味と同じである。
第2デバイスは、SINRマージンに基づき、第1マルチリンクデバイスが現在、第1リンク及び第2リンクでの同時送受信動作をサポートしているかどうかを決定することができる、ことが理解され得る。適切な伝送パラメータ(例えば、MCS)が、SINR値に基づき選択され得る。例えば、SINRが高い場合に、高いMSCが使用されてよい。SINRが低い場合には、低いMCSが使用され得る。
本願のこの実施形態では、SINR値及びSINRマージンの両方が示され、それにより、より正確な参照情報が第2デバイスに供給され得、第2デバイスはその後に、伝送パラメータ、より柔軟な通信方式、などを選択することができる、ことが更に理解され得る。
SINRパラメータがパラメータの2つのグループを含む場合に、SINRパラメータは、パラメータの第1グループ及びパラメータの第2グループを含み、パラメータの第1グループは第1SINR値及び第1SINRマージンを含み、パラメータの第2グループは第2SINR値及び第2SINRマージンを含む。第1SINR値の意味は、上述された(1)SINRパラメータの実施1での第1SINR値の意味と同じである。第1SINRマージンの意味は、上述された(2)SINRパラメータの実施2での第1SINRマージンの意味と同じである。詳細はここで再び記載されない。第2SINR値の意味は、上述された(1)SINRパラメータの実施1での第2SINR値の意味と同じである。第2SINRマージンの意味は、上述された(2)SINRパラメータの実施2での第2SINRマージンの意味と同じである。詳細はここで再び記載されない。
いくつかの実現可能な実施において、本願の実施例4は、別々に実装されてもよく、あるいは、上記の実施例1又は3とともに実装されてもよい。例えば、第1マルチリンクデバイスは、複数のバンド幅組み合わせ及び対応するSINRパラメータにおいてクロスリンク干渉パラメータを送信する。第2デバイスは、RSSI変化に基づき特定のバンド幅組み合わせでのSTR能力を決定する。
いくつかの実現可能な実施において、第1マルチリンクデバイスが第1リンク及び第2リンクでの同時送受信動作をサポートしていると決定される場合に、第2デバイスは、同時送受信方式において第1リンク及び第2リンクで第1マルチリンクデバイスと通信し得る。具体的に、第1マルチリンクデバイスが第1リンクでPPDUを送信し得る場合に、第2デバイスは、第2リンクで第1マルチリンクデバイスへPPDUを送信する。言い換えると、第1マルチリンクデバイス及び第2デバイスは、第2リンクを通じてダウンリンク通信を実行するのと同時に第1リンクを通じてアップリンク通信を実行する。つまり、第1リンク及び第2リンクは、通信のために独立して使用される。代替的に、第1マルチリンクデバイスは第2リンクでPPDUを送信する場合に、第2デバイスは、第1リンクで第1マルチリンクデバイスへPPDUを送信する、ことが理解され得る。言い換えると、第1マルチリンクデバイス及び第2デバイスは、第1リンクを通じてアップリンク通信を実行し、第2リンクを通じてダウンリンク通信を実行する。
第1マルチリンクデバイスが第1リンク及び第2リンクでの同時送受信動作をサポートしないと決定される場合には、第1マルチリンクデバイスと第2デバイスとの間の通信プロセスにおいて、第1リンク及び第2リンクでのPPDUはアライメントされる必要がある。すなわち、第1リンクでのPPDUの終了時点は、第2リンクでのPPDUの終了時点と揃えられる。具体的に、第1マルチリンクデバイス及び第2デバイスは、第1リンク及び第2リンクでアップリンクデータ又はダウンリンクデータを同時に送信する。例えば、第1マルチリンクデバイスは、第1リンク及び第2リンクでPPDUを同時に又は一斉に送信する。代替的に、第2デバイスは、第1リンク及び第2リンクで第1マルチリンクデバイスへPPDUを同時に又は一斉に送信する。第1リンクでのPPDUの終了時点は、第2リンクでのPPDUの終了時点と同じである。
本願のこの実施形態において、STR能力は、SINRパラメータ(SINR値及び/又はSINRマージン)を参照して決定され、それにより、現在のSTR能力が決定され得るだけでなく、STR能力は、移動シナリオでのRSSI変化に基づき決定されてもよく、第1マルチリンクデバイスは、リアルタイムでSINRパラメータを測定したり、又はパラメータを第2デバイスへ送信したりする必要がない。従って、シグナリングオーバーヘッド及び複雑性は低減される。
上記の内容は、本願の実施例4での技術的解決法について記載している。本願の実施例4で提供される技術的解決法のより良い理解のために、以下は、本願の実施例4での可能なフレーム構造について記載する。以下の例は、SINRパラメータを運ぶ可能なフレーム構造の例である。
例において、図13aは、本願の実施形態に係るSINRパラメータを運ぶ第1フレーム構造の概略図である。図13aに示されるように、エレメントフィールドは、エレメント識別子フィールド、長さフィールド、エレメント識別子拡張フィールド、及び少なくとも1つのリンクペアプロファイルフィールドを含む。各リンクペアプロファイルフィールドは、リンクペアのSINR及び/又はSINRマージンを含む。具体的なフィールドは、図13aに示されるものである。「SINR及び/又はSINRマージン」の組み合わせは、SINR値又はSINRマージン値を含むか、あるいは、SINR値及びSINRマージン値を運ぶかである。
他の例では、図13bは、本願の実施形態に係るSINRパラメータを運ぶ第2フレーム構造の概略図である。エレメントフィールドは、エレメント識別子フィールド、長さフィールド、エレメント識別子拡張フィールド、及び少なくとも1つのリンクペアプロファイルフィールドを含む。各リンクペアプロファイルフィールドは、異なる方向におけるリンクペアのSINR及び/又はSINRマージンを含む。つまり、各リンクペアは、2つのSINR及び/又はSINRマージンを運び、夫々のSINR及び/又はSINRマージンは1つの方向に対応する。
更なる他の例では、図13cは、本願の実施形態に係るSINRパラメータを運ぶ第3フレーム構造の概略図である。図13cに示されるように、エレメントフィールドは、エレメント識別子フィールド、長さフィールド、エレメント識別子拡張フィールド、及び少なくとも1つのリンクペアプロファイルフィールドを含む。各リンクペアプロファイルフィールドは、異なるバンド幅組み合わせにおけるリンクペアのSINR及び/又はSINRマージンを含む。つまり、各リンクペアは、1つ以上のSINR及び/又はSINRマージンを運び、夫々のSINR及び/又はSINRマージンは、1つのバンド幅組み合わせに対応する。
上記の内容は、本願で提供される方法について詳細に説明している。本願の実施形態の上記の解決法をより良く実装するために、本願の実施形態は、対応する装置又はデバイスを更に提供する。
図14は、本願の実施形態に係る通信装置の構造の概略図である。図14に示されるように、通信装置1000は、上記の実施形態のいずれか1つにおける第1マルチリンクデバイス又は第2デバイスであってよく、あるいは、第1マルチリンクデバイス又は第2デバイスのチップ又は処理システムであってよく、上記の実施形態のいずれか1つにおける方法及び機能を実装してよい。統合の程度の違いにより、通信装置1000は、図14に示されるコンポーネントの1つ以上を含んでよい。図14に示されるコンポーネントは、少なくとも1つのプロセッサ1001、メモリ1002、トランシーバ1003、及び通信バス1004を含み得る。プロセッサ、トランシーバ、メモリなどは、バスを使用することによって接続される。上記のコンポーネント間の具体的な接続媒体は、本願のこの実施形態において制限されない。
以下は、図14を参照して通信装置1000のコンポーネントについて具体的に説明する。
プロセッサ1001は、通信装置1000の制御センターであり、1つのプロセッサであってよく、あるいは、複数の処理要素の総称であってもよい。例えば、プロセッサ1001は、中央演算処理装置(central processing unit,CPU)、特定用途向け集積回路(Application-Specific Integrated Circuit,AISC)、又は本願のこの実施形態を実装するよう構成された1つ以上の集積回路、例えば、1つ以上のマイクロプロセッサ、1つ以上のデジタル信号プロセッサ(digital signal processor,DSP)若しくは1つ以上のフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array,FPGA)である。プロセッサ1001は、メモリ1002に記憶されているソフトウェアプログラムを起動又は実行しかつメモリ1002に記憶されているデータを呼び出すことによって、通信デバイスの様々な機能を実行し得る。具体的な実施中、実施形態において、プロセッサ1001は、図14のCPU0及びCPU1などの1つ以上のCPUを含んでもよい。
具体的な実施中、実施形態において、通信装置1000は、図14のプロセッサ1001及びプロセッサ1005などの複数のプロセッサを含んでもよい。夫々のプロセッサは、シングルコア(single-CPU)プロセッサであってよく、あるいは、マルチコア(multi-CPU)プロセッサであってもよい。ここでのプロセッサは、データ(例えば、コンピュータプログラム命令)を処理するよう構成された1つ以上の通信デバイス、回路、及び/又はプロセッシングコアであってよい。
メモリ1002は、リードオンリーメモリ(read-only memory,ROM)若しくは静的な情報及び命令を記憶することができる他のタイプの静的記憶通信デバイス、又はランダムアクセスメモリ(random access memory,RAM)若しくは情報及び命令を記憶することができる他のタイプの動的記憶通信デバイスであってよい。メモリ1002は、代替的に、電気的消去可能なプログラム可能リードオンリーメモリ(electrically erasable programmable read-only memory,EEPROM)、コンパクトディスク・リードオンリーメモリ(compact disc read-only memory,CD-ROM)若しくは他のコンパクトディスクストレージ、光ディスクストレージ(コンパクトディスク、レーザディスク、光ディスク、デジタルバーサタイルディスク、ブルーレイディスク、などを含む)、磁気ディスク記憶媒体若しくは他の磁気記憶通信デバイス、又は期待されるプログラムコードを命令若しくはデータ構造の形で搬送又は記憶するために使用可能であり、コンピュータによってアクセス可能であるあらゆる他の媒体であってもよい。なお、メモリ1002はそれらに制限されない。メモリ1002は、独立して存在してもよく、通信バス1004を使用することによってプロセッサ1001へ接続される。代替的に、メモリ1002はプロセッサ1001と一体化されてもよい。メモリ1002は、本願の解決法を実行するためのソフトウェアプログラムを記憶するよう構成され、プロセッサ1001は実行を制御する。
トランシーバ1003は、他のデバイス(例えば、第2デバイス)と通信するよう構成される。確かに、トランシーバ1003は、通信ネットワークと通信するよう更に構成されてもよい。通信ネットワークは、例えば、Ethernet、ラジオアクセスネットワーク(radio access network,RAN)、又は無線ローカルエリアネットワークである。トランシーバ1003は、受信機能を実装する受信ユニットと、送信機能を実装する送信ユニットとを含んでよい。
通信バス1004は、産業標準アーキテクチャ(Industry Standard Architecture,ISA)バス、ペリフェラルコンポーネントインターコネクト(Peripheral Component interconnect,PCI)バス、拡張産業標準アーキテクチャ(Extended Industry Standard Architecture,EISA)バス、などであってよい。バスは、アドレスバス、データバス、コントロールバス、などに分類され得る。表現を容易にするため、1本の太線のみが、図14ではバスを表すために使用されているが、これは、ただ1つのバス又はただ1つのタイプのバスしか存在しないことを意味するものではない。
例において、通信装置1000はデバイス全体であってよく、通信装置はプロセッサ1001、メモリ1002、トランシーバ1003、及び通信バス1004を含んでよい。任意に、他のコンポーネント、例えば、表示スクリーン、ユーザインターフェース、又は信号検出器が更に含まれてもよい。
任意に、通信装置1000は第1マルチリンクデバイスであり、上記の実施形態のいずれか1つでの第1マルチリンクデバイスに関係がある方法及び機能を実装するよう構成されてよい。例えば、メモリは命令を記憶しており、プロセッサが命令を呼び出す場合に、上記の方法及び機能が実装される。例えば、プロセッサは、様々なタイプの情報を生成するよう構成され、トランシーバは、情報を送信するよう構成される。例えば、プロセッサは、ステップS101で第1指示情報を生成し、あるいは、ステップS201を実行し、あるいは、ステップS301からS303を実行し、あるいは、ステップS401を実行するよう構成され、トランシーバは、ステップS101、S202、S304、S402、などを実行するよう構成される。
任意に、通信装置1000は第2デバイスであり、上記の実施形態のいずれか1つでの第2デバイスに関係がある方法及び機能を実装するよう構成されてよい。例えば、メモリは命令を記憶しており、プロセッサが命令を呼び出す場合に、上記の方法及び機能が実装される。例えば、プロセッサは、様々なタイプの情報を生成するよう構成され、トランシーバは、情報を送信するよう構成される。例えば、プロセッサは、ステップS102、S203、S204、S305、S403などを実行するよう構成され、トランシーバは、ステップS101、S202、S304、S402を実行するよう構成される。
他の例では、通信装置1000は、第1マルチリンクデバイス又は第2デバイスのチップシステム又は処理システムであってよく、それにより、チップシステム又は処理システムを組み込まれたデバイスは、上記の実施形態のいずれか1つにおける方法及び機能を実装する。この場合に、通信装置1000は、図14に示されるいくつかのコンポーネントを含み得る。例えば、通信装置1000はプロセッサを含む。プロセッサはメモリへ結合され、メモリ内の命令を呼び出し、命令を実行してよく、それにより、チップシステム又は処理システムを組み込まれているか又はそれにより構成されたデバイスは、上記の実施形態における方法及び機能を実装する。任意に、メモリは、チップシステム又は処理システム内のコンポーネントであってよく、あるいは、チップシステム又は処理システムへの結合リンク内でチップシステム又は処理システムの外にあるコンポーネントであってもよい。例において、チップシステム又は処理システムは第1マルチリンクデバイスに組み込まれ、それにより、第1マルチリンクデバイスは、上記の実施形態のいずれか1つでの対応する方法及び機能を実装することができる。更なる他の例では、チップシステム又は処理システムは第2デバイスに組み込まれ、それにより、第2デバイスは、上記の実施形態での対応する方法及び機能を実装することができる。
チップシステム又は処理システムは、802.11シリーズプロトコル、例えば、802.11be、802.11ax、及び802.11acに基づいた通信をサポートし得る。チップシステムは、WLAN伝送シナリオに対応する様々なデバイスに組み込まれてよい。WLAN伝送シナリオにおけるデバイスは、本願の明細書で説明されており、詳細はここで再び記載されない。
本願の実施形態において、第1マルチリンクデバイス又は第2デバイスは、上記の方法の例に基づき機能モジュールに分割されてもよい。例えば、機能モジュールは、対応する機能に基づき分割により取得されてもよく、あるいは、2つ以上の機能は、1つの処理モジュールに統合されてもよい。統合されたモジュールは、ハードウェアの形で実装されてもよく、あるいは、ソフトウェア機能モジュールの形で実装されてもよい。留意すべきは、本願の実施形態において、モジュールへの分割は例であり、単に論理的な機能分割であり、実際の実施では他の分割であってもよい点である。
統合されたユニットが使用される場合に、図15は、本願の実施形態に係る通信装置の他の構造の概略図である。図15に示されるように、通信装置1100は、第1マルチリンクデバイス又は第2デバイスのチップ又は処理システムであってよく、通信装置1100は、上記の方法の実施形態での第1マルチリンクデバイス又は第2デバイスの動作を実行し得る。通信装置1100は、処理ユニット1101及びトランシーバユニット1102を含む。
例において、通信装置1100は第1マルチリンクデバイスである。
処理ユニット1101は、通信装置の動作を制御及び管理するよう、例えば、第1指示情報又はSTR能力情報を生成するよう、他の例については、トランシーバユニット1102の動作を制御するよう構成されてよい。任意に、通信装置1100が記憶ユニットを含む場合には、処理ユニット1101は更に、上記の実施形態のいずれか1つでの方法及び機能を実装することを通信装置1100に可能にするように、記憶ユニット記憶されているプログラム又は命令を実行してもよい。
例えば、処理ユニット1101は、例えば、S201、ステップS301からS303、ステップS402、及び/又は本明細書で記載される技術の他のプロセスを実行するよう構成され得る。上記の方法の実施形態でのステップの全ての関連する内容は、対応する機能モジュールの機能の説明で引用され得る。詳細はここで再び記載されない。
例えば、トランシーバユニット1102は、1つのリンクで送信されたデータ又はシグナリングを受信又は送信してよく、あるいは、複数のリンクで送信されたデータ又はシグナリングを受信又は送信してもよい。任意に、トランシーバユニット1102は、1つのトランシーバモジュールであってよく、あるいは、複数のトランシーバモジュールを含んでもよい。トランシーバユニット1102が1つのトランシーバモジュールである場合に、トランシーバモジュールは、複数のリンクでデータを受信又は送信してもよい。例えば、第1マルチリンクデバイスが2つのリンクで動作する場合に、トランシーバユニット1102が2つのトランシーバモジュールを含むならば、一方のトランシーバモジュールは一方のリンクで動作し、他方のトランシーバモジュールは他方のリンクで動作する。例えば、トランシーバユニット1102は、例えば、ステップS101、S202、S304、若しくはS402、及び/又は本明細書で記載される技術の他のプロセスを実行するよう構成されてよい。上記の方法の実施形態でのステップの全ての関連する内容は、対応する機能モジュールの機能の説明で引用され得る。詳細はここで再び記載されない。
例えば、通信装置1100は、図14に示される通信装置であってよく、処理ユニット1101は、図14のプロセッサ1001であってよく、トランシーバユニット1102は、図14のトランシーバ1003であってよい。任意に、通信装置1100は、メモリを更に含んでもよい。メモリは、通信装置1100によって実行される上記の実施形態のいずれか1つに対応するプログラムコード及びデータを記憶するよう構成される。図14のコンポーネントの全ての関連する内容の説明は、通信装置1100の対応するコンポーネントの機能の説明において引用されてよく、詳細はここで再び記載されない。
例えば、通信装置1100は、代替的に、チップ又はプロセッサであってもよく、処理ユニット1101は、チップ又はプロセッサ内の処理回路であり、トランシーバユニット1102は、チップ又はプロセッサ内の入力/出力回路であってよく、入力/出力回路は、チップ又はプロセッサと他の結合されたコンポーネントとの間の相互通信又はデータ交換のためのインターフェースである。シグナリング又はデータ情報又はプログラム命令は、処理のためにチップ又はプロセッサに入力され、処理されたデータ又はシグナリングは、他の結合されたコンポーネントへ出力され、チップ又はプロセッサを組み込まれている第1マルチリンクデバイスは、機能を実装するよう制御される、ことが確かにされ得る
他の例では、通信装置1100は第2デバイスである。
例えば、処理ユニット1101は、例えば、S102、S203、S204、S305若しくはS403、及び/又は本明細書で記載される技術の他のプロセスを実行するよう構成され得る。上記の方法の実施形態でのステップの全ての関連する内容は、対応する機能モジュールの機能の説明で引用され得る。詳細はここで再び記載されない。
例えば、トランシーバユニット1102は、1つのリンクで送信されたデータ又はシグナリングを受信又は送信してよく、あるいは、複数のリンクで送信されたデータ又はシグナリングを受信又は送信してもよい。任意に、トランシーバユニット1102は、1つのトランシーバモジュールであってよく、あるいは、複数のトランシーバモジュールを含んでもよい。トランシーバユニット1102が1つのトランシーバモジュールである場合に、トランシーバモジュールは、複数のリンクでデータを受信又は送信してもよい。例えば、第2デバイスが2つのリンクで動作する場合に、トランシーバユニット1102が2つのトランシーバモジュールを含むならば、一方のトランシーバモジュールは一方のリンクで動作し、他方のトランシーバモジュールは他方のリンクで動作する。例えば、トランシーバユニット1102は、ステップS101、S202、S304、若しくはS402で送信された情報若しくはパラメータを受信するよう構成されてよく、及び/又は本明細書で記載される技術の他のプロセスで使用されてもよい。上記の方法の実施形態でのステップの全ての関連する内容は、対応する機能モジュールの機能の説明で引用され得る。詳細はここで再び記載されない。
例えば、通信装置1100は、図14に示される通信装置であってよく、処理ユニット1101は、図14のプロセッサ1001であってよく、トランシーバユニット1102は、図14のトランシーバ1003であってよい。任意に、通信装置1100は、メモリを更に含んでもよい。メモリは、通信装置1100によって実行される上記の実施形態のいずれか1つに対応するプログラムコード及びデータを記憶するよう構成される。図14のコンポーネントの全ての関連する内容の説明は、通信装置1100の対応するコンポーネントの機能の説明において引用されてよく、詳細はここで再び記載されない。
例えば、通信装置1100は、代替的に、チップ又はプロセッサであってもよく、処理ユニット1101は、チップ又はプロセッサ内の処理回路であり、トランシーバユニット1102は、チップ又はプロセッサ内の入力/出力回路であってよく、入力/出力回路は、チップ又はプロセッサと他の結合されたコンポーネントとの間の相互通信又はデータ交換のためのインターフェースである。シグナリング又はデータ情報又はプログラム命令は、処理のためにチップ又はプロセッサに入力され、処理されたデータ又はシグナリングは、他の結合されたコンポーネントへ出力され、チップ又はプロセッサを組み込まれているデバイスは、機能を実装するよう制御される、ことが確かにされ得る
本願の実施形態は、コンピュータ可読記憶媒体を更に提供する。コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータプログラムコードを記憶する。上記のプロセッサがコンピュータプログラムコードを実行する場合に、電子デバイスは、上記の実施形態のいずれか1つでのSTR能力指示方法を実行する。読み出し可能な記憶媒体は不揮発性の読み出し可能な記憶媒体である。
本願の実施形態は、コンピュータプログラム製品を更に提供する。装置は、チップの製品形態で存在してよい。装置の構造は、プロセッサ及びインターフェース回路を含む。プロセッサは、上記の実施形態のいずれか1つでのSTR能力指示方法を実行することを装置に可能にするために、インターフェース回路を通じて他の装置と通信するよう構成される。
本願の実施形態は、第1マルチリンクデバイス及び第2デバイスを含む通信システムを更に提供する。第1マルチリンクデバイス及び第2デバイスは、上記の実施形態のいずれか1つでのSTR能力指示方法を実行してよい。
本願で開示されている内容と併せて説明されている方法又はアルゴリズムは、ハードウェアによって実装されてよく、あるいは、ソフトウェア命令を実行することによってプロセッサによって実装されてもよい。ソフトウェア命令は、対応するソフトウェアモジュールを含み得る。ソフトウェアモジュールは、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory,RAM)、フラッシュメモリ、消去可能なプログラム可能リードオンリーメモリ(Erasable Programmable ROM,EPROM)、電気的消去可能なプログラム可能リードオンリーメモリ(Electrically EPROM,EEPROM)、レジスタ、ハードディスク、リムーバブルハードディスク、コンパクトディスク・リードオンリーメモリ(CD-ROM)、又は当該技術でよく知られているあらゆる他の形態の記憶媒体に記憶されてよい。例えば、記憶媒体はプロセッサへ結合され、それにより、プロセッサは、記憶媒体から情報を読み出したり、又は情報を記憶媒体に書き込んだりすることができる。確かに、記憶媒体は、プロセッサのコンポーネントであってもよい。プロセッサ及び記憶媒体は、ASICに置かれてもよい。その上、ASICは、コアネットワークインターフェースデバイスに置かれてもよい。確かに、プロセッサ及び記憶媒体は、ディスクリート部品としてコアネットワークインターフェースデバイスに存在してもよい。
当業者であれば、上記の1つ以上の例において、本願で記載される機能は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、又はそれらの任意の組み合わせによって実装されてよい、と気付くはずである。本発明がソフトウェアによって実装される場合に、上記の機能はコンピュータ可読媒体に記憶されても、又はコンピュータ可読媒体において1つ以上の命令又はコードとして伝送されてもよい。コンピュータ可読媒体は、コンピュータ可読記憶媒体及び通信媒体を含む。通信媒体は、1つの場所から他の場所へのコンピュータプログラムの伝送を助ける如何なる媒体も含む。記憶媒体は、汎用又は専用のコンポーネントがアクセス可能な如何なる利用可能な媒体であってもよい。
本願の目的、技術的解決法、及び利点は、上記の具体的な実施において更に詳細に説明される。上記の説明は、本願の具体的な実施にすぎず、本願の保護範囲を制限する意図はない、ことが理解されるべきである。本願の技術的解決法に基づき行われた如何なる変更、均等置換、改良、なども、本願の保護範囲内に入るべきである。