JP2023529484A - コロナウイルス診断組成物、方法、及びその使用 - Google Patents

コロナウイルス診断組成物、方法、及びその使用 Download PDF

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Abstract

本開示は組換えペプチド及びタンパク質を開示し、コロナウイルスのウイルス抗原及び免疫原、例えばコロナウイルスSタンパク質ペプチドを含み、中和抗体などの分析物を分析するのに有用である。いくつかの態様において、組換ペプチド及びタンパク質はコロナウイルスの可溶性ウイルス抗原を含む分泌された融合タンパク質を含む。可溶性ウイルス抗原は、自己三量体化することができるコラーゲンのC末端部分にインフレーム融合により接続され、ジスルフィド結合で連結した三量体融合タンパク質を形成することができる。診断方法及び関連キットも開示する。【選択図】なし

Description

関連出願の相互参照
本願は、2020年6月10日に出願された国際特許出願番号PCT/CN2020/095332、及び2021年4月13日に出願されたPCT/CN2021/087051の優先権及び利益を主張するものであり、この出願の開示はあらゆる目的でその全体が参照により本明細書に組み入れられたものとする。
ASCIIテキストファイルの配列表の提出
ASCIIテキストファイルによる以下の提出内容はその全体が参照により本明細書に組み入れられたものとする:コンピュータ読み込み可能形式(CRF)の配列表(ファイル名:165762000542SEQLIST.TXT、記録日:2021年6月9日、サイズ:575KB)。
本開示は、いくつかの態様において、例えばコロナウイルス感染を診断する目的のため、コロナウイルス感染を検出及び/又は分析するためのコロナウイルスのウイルス抗原及び免疫原、例えばコロナウイルスSタンパク質ペプチドを含む組換ペプチド及びタンパク質に関する。
コロナウイルスはエンベロープを持つポジティブセンス一本鎖RNAウイルスである。公知のRNAウイルスのうち最も大きなゲノム(26~32kb)を有し、系統的に4つの属(α、β、γ、δ)に分けられ、βコロナウイルスは更に4つの系統(A、B、C、D)に細分される。コロナウイルスは広範囲の鳥類及びヒトを含む哺乳類種に感染する。ヒトコロナウイルスは毎年ヒトに広まり、一般的に軽度の呼吸器疾患を引き起こし得るが、重症度は小児、高齢者、及び免疫無防備状態で高くなり得る。一方、中東呼吸器症候群コロナウイルス(MERS-CoV)、重症急性呼吸器症候群コロナウイルス(SARS-CoV)、及びSARS-CoV-2としても知られる最新の2019新型コロナウイルス(2019-nCoV)など特定の他のコロナウイルスは、高い病原性がある。これらのコロナウイルスの高病原性及び空気感染は、更なるコロナウイルスパンデミックの可能性に対する懸念をもたらしている。コロナウイルス感染を診断するための効果的な試験が緊急に必要である。該及び他の必要性を満たす方法、使用及び製品が提供される。
いくつかの態様において、サンプルを分析する方法が本明細書で提供され、この方法は、コロナウイルスのSタンパク質ペプチド、又はその断片もしくはエピトープを含むタンパク質(例、本明細書で開示されるS三量体、NTD/RBD三量体、RBD三量体、S1三量体又はS2三量体)とサンプルを接触させること、並びにこのタンパク質と、コロナウイルスのSタンパク質ペプチド、又はその断片もしくはエピトープに特異的に結合することができる分析物との間の結合を検出することを含む。いくつかの実施形態において、分析物はSタンパク質ペプチド、又はその断片もしくはエピトープを認識する抗体、受容体又は細胞である。いくつかの実施形態において、結合はサンプル中の分析物の存在、及び/又はサンプルを得た対象のコロナウイルスによる感染を示す。
いくつかの態様において、本明細書の方法はウイルス感染中及び/又は本明細書で開示されるタンパク質もしくはペプチドでワクチン接種後、Sタンパク質ペプチド、又はその断片もしくはエピトープに特異的に結合することができる分析物の高感度な検出を提供する。前述の実施形態のいずれかにおいて、分析物はIgG抗体、IgM抗体又はIgE抗体、例えばSタンパク質ペプチド、又はその断片もしくはエピトープに特異的なものとすることができる。前述の実施形態のいずれかにおいて、分析物はSARS-CoV-2などのコロナウイルスに対する中和抗体とすることができる。前述の実施形態のいずれかにおいて、本方法はELISA又はラテラルフローアッセイとすることができる。
いくつかの態様において、本明細書で提供されるタンパク質と、タンパク質を含有もしくは固定した基板、パッド、又はバイアルとを含むキットが提供され、任意にこのキットはELISA又はラテラルフローアッセイキットである。
本明細書で開示される方法のいくつかの実施形態において、タンパク質は試験ストリップ上のクロマトグラフストリップの試験ゾーン内に固定される。
前述の実施形態のいずれかにおいて、クロマトグラフストリップはコントロールゾーンを更に含むことができ、コントロール捕捉剤はコントロールゾーン内に固定される。
前述の実施形態のいずれかにおいて、試験ストリップは結合パッドを含むサンプル結合ゾーンを更に含むことができ、結合パッドの一端はクロマトグラフストリップの一端と毛細管力で通じる。
前述の実施形態のいずれかにおいて、試験ストリップはサンプルパッドを含むサンプル添加ゾーンを更に含むことができ、サンプルパッドは結合パッド又はクロマトグラフストリップと毛細管力で通じることができる。
前述の実施形態のいずれかにおいて、分析物はコロナウイルスの表面抗原に対する中和抗体とすることができる。
前述の実施形態のいずれかにおいて、分析物はコロナウイルスの表面抗原に対する広域中和抗体とすることができる。
前述の実施形態のいずれかにおいて、分析物はIgG抗体、例えばSタンパク質ペプチド、又はその断片もしくはエピトープに特異的なものとすることができる。
前述の実施形態のいずれかにおいて、分析物はIgM抗体、例えばSタンパク質ペプチド、又はその断片もしくはエピトープに特異的なものとすることができる。
前述の実施形態のいずれかにおいて、分析物はIgE抗体、例えばSタンパク質ペプチド、又はその断片もしくはエピトープに特異的なものとすることができる。
前述の実施形態のいずれかにおいて、分析物はIgA抗体、例えばSタンパク質ペプチド、又はその断片もしくはエピトープに特異的なものとすることができる。
前述の実施形態のいずれかにおいて、分析物はIgD抗体、例えばSタンパク質ペプチド、又はその断片もしくはエピトープに特異的なものとすることができる。
前述の実施形態のいずれかにおいて、分析物はヒト抗体、例えばSタンパク質ペプチド、又はその断片もしくはエピトープに特異的なものとすることができる。
前述の実施形態のいずれかにおいて、サンプルはコロナウイルスに感染した対象から得ることができる。
前述の実施形態のいずれかにおいて、サンプルはコロナウイルスに感染し、回復している対象の血清とすることができる。
前述の実施形態のいずれかにおいて、サンプルはコロナウイルスの表面抗原受容体を更に含むことができる。
前述の実施形態のいずれかにおいて、サンプルはコロナウイルスの受容体及び表面抗原間の相互作用を遮断する中和抗体を含むことができる。
いくつかの実施形態において、複数の組換ポリペプチドを含むタンパク質が本明細書で開示され、コロナウイルスの表面抗原を含む各組換ポリペプチドはコラーゲンのC末端プロペプチドに連結しており、組換ポリペプチドのC末端プロペプチドはポリペプチド間ジスルフィド結合を形成する。
いくつかの実施形態において、コロナウイルスは重症急性呼吸器症候群(SARS)コロナウイルス(SARS-CoV)、SARSコロナウイルス2(SARS-CoV-2)、SARS様コロナウイルス、中東呼吸器症候群(MERS)コロナウイルス(MERS-CoV)、MERS様コロナウイルス、NL63-CoV、229E-CoV、OC43-CoV、HKU1-CoV、WIV1-CoV、MHV、HKU9-CoV、PEDV-CoV又はSDCVである。
前述の実施形態のいずれかにおいて、表面抗原はコロナウイルススパイク(S)タンパク質、又はその断片もしくはエピトープを含むことができ、エピトープは任意に線状エピトープ又は配座エピトープであり、タンパク質は3つの組換ポリペプチドを含む。
いくつかの実施形態において、コロナウイルスSタンパク質融合ペプチドは、SARS-CoV-2などのコロナウイルスのSタンパク質のエクトドメイン(例、膜貫通及び細胞質ドメインを有さない)又はその断片を含み、これはコラーゲンのCプロペプチドにインフレーム融合され、ジスルフィド結合で連結したホモ三量体を形成することができる。S三量体など、結果として生じる組換タンパク質は発現し、トランスフェクト細胞から精製することができ、三量体型で天然様構造であると予測される。これは、膜貫通及び/又は細胞質ドメインを有さず、可溶型の組換ペプチド又はタンパク質として発現する場合に直面することが多いウイルス抗原のミスフォールディングの問題を解決する。このようなミスフォールドしたウイルス抗原は、天然のウイルス抗原の構造を正確に保存せず、ウイルスにより引き起こされる中和抗体により認識されないことが多い。
前述の実施形態のいずれかにおいて、表面抗原はシグナルペプチド、S1サブユニットペプチド、S2サブユニットペプチド又はその任意の組合せを含むことができる。
前述の実施形態のいずれかにおいて、表面抗原はシグナルペプチド、受容体結合ドメイン(RBD)ペプチド、受容体結合モチーフ(RBM)ペプチド、融合ペプチド(FP)、ヘプタッドリピート1(HR1)ペプチド、又はヘプタッドリピート2(HR2)ペプチド、或いはその任意の組合せを含むことができる。
前述の実施形態のいずれかにおいて、表面抗原はSタンパク質の受容体結合ドメイン(RBD)を含むことができる。
前述の実施形態のいずれかにおいて、表面抗原はSタンパク質のS1サブユニット及びS2サブユニットを含むことができる。
前述の実施形態のいずれかにおいて、表面抗原は膜貫通(TM)ドメインペプチド及び/又は細胞質(CP)ドメインペプチドを有さなくてよい。
前述の実施形態のいずれかにおいて、表面抗原はプロテアーゼ切断部位を含むことができ、プロテアーゼは任意にフーリン、トリプシン、第Xa因子又はカテプシンLである。
前述の実施形態のいずれかにおいて、表面抗原はプロテアーゼ切断部位を含まなくてよいか、又はプロテアーゼで切断されない変異したプロテアーゼ切断部位を含むことができ、プロテアーゼは任意にフーリン、トリプシン、第Xa因子又はカテプシンLである。
前述の実施形態のいずれかにおいて、表面抗原は可溶性でよいか、或いは膜又はウイルスエンベロープなどの脂質二重層に直接結合しない。
前述の実施形態のいずれかにおいて、表面抗原はタンパク質の組換ポリペプチド間で同じ又は異なってよい。
前述の実施形態のいずれかにおいて、表面抗原はC末端プロペプチドに直接融合することができるか、又はグリシン-X-Y繰り返しを含むリンカーなどのリンカーによりC末端プロペプチドに連結することができる。X及びYは独立して任意のアミノ酸であり、任意にプロリン又はヒドロキシプロリンである。
前述の実施形態のいずれかにおいて、タンパク質は可溶性でよいか、或いは膜又はウイルスエンベロープなどの脂質二重層に直接結合しない。
前述の実施形態のいずれかにおいて、タンパク質は対象の細胞表面受容体に結合することができ、対象は任意に霊長類などの哺乳類、例えばヒトである。
前述の実施形態のいずれかにおいて、細胞表面受容体はアンジオテンシン変換酵素2(ACE2)、ジペプチジルペプチダーゼ4(DPP4)、樹状細胞特異的細胞間接着分子-3-結合ノンインテグリン(DC-SIGN)、又は肝臓/リンパ節-SIGN(L-SIGN)でよい。
前述の実施形態のいずれかにおいて、C末端プロペプチドはヒトコラーゲンのものでよい。
前述の実施形態のいずれかにおいて、C末端プロペプチドはproα1(I)、proα1(II)、proα1(III)、proα1(V)、proα1(XI)、proα2(I)、proα2(V)、proα2(XI)、又はproα3(XI)のC末端ポリペプチド、或いはその断片を含むことができる。
前述の実施形態のいずれかにおいて、C末端プロペプチドは組換ポリペプチド間で同じ又は異なってよい。
前述の実施形態のいずれかにおいて、C末端プロペプチドは、配列番号67~80のいずれか、又はこれと少なくとも90%の相同性を有するアミノ酸配列を含むことができ、ポリペプチド間ジスルフィド結合を形成し、組換ポリペプチドを三量体化することができる。
前述の実施形態のいずれかにおいて、C末端プロペプチドはグリシン-X-Y繰り返しを含む配列(例えば配列番号67~80のいずれかのN末端に連結する)、又はこれらと少なくとも90%の相同性を有するアミノ酸配列を含むことができ、ポリペプチド間ジスルフィド結合を形成し、組換ポリペプチドを三量体化することができる。X及びYは独立して任意のアミノ酸であり、任意にプロリン又はヒドロキシプロリンである。
前述の実施形態のいずれかにおいて、各組換ポリペプチドにおける表面抗原は融合前構造でよい。
前述の実施形態のいずれかにおいて、各組換ポリペプチドにおける表面抗原は融合後構造でよい。
前述の実施形態のいずれかにおいて、各組換ポリペプチドにおける表面抗原は、配列番号27~66のいずれか、又はこれと少なくとも80%の相同性を有するアミノ酸配列を含むことができる。
前述の実施形態のいずれかにおいて、組換ポリペプチドは、配列番号1~26のいずれか、又はこれと少なくとも80%の相同性を有するアミノ酸配列を含むことができる。
図1は、例示的なS三量体の構造的特徴を示す。(A)S三量体の構造ドメインの概略図及び(B)その三量体の共有結合的に連結した3次元構造。 図2は、ELISA形式の例示的なS三量体抗原に基づくSARS-CoV-2抗体試験の結果を示す。 図3の出典はPosthuma-Trumpieら、Anal Bioanal Chem(2009)393:569-582であり、サンドイッチ型の例示的なラテラルフローイムノアッセイ(LFIA)を示す。ナノ粒子標識分析物結合剤1をコンジュゲートリリースパッドで乾燥させる。分析物結合剤2を試験ライン(T)にスプレーし得る。コントロールをコントロールライン(C)にスプレーする。サンプルはサンプルパッドからコンジュゲートパッドに流れ、メンブレンに流入する。保護及びより簡単な取り扱いのためにストリップをデバイスに取り付ける。分析物結合剤1又は分析物結合剤2のどちらかは、COVID-19患者の血清におけるS反応性抗体に結合するS三量体であり得る。 図4の出典はPosthuma-Trumpieら、Anal Bioanal Chem(2009)393:569-582であり、チューブ型の例示的なラテラルフロー(イムノ)アッセイを示し、コンジュゲートが試験チューブで脱水される。チューブ及びストリップは密封したアルミニウムパウチ及び乾燥剤に保管される。検査を行うために、サンプル(及びバッファ)を試験チューブにピペットで注入し、コンジュゲートを溶解し、ストリップを挿入する。試験ライン(T)での応答は分析物濃度に依存しており;コントロールライン(C)の反応は適切なメンブレンの流れを示す。 図5は、IgM及びIgGに関する例示的なS三量体抗原に基づくSARS-CoV-2抗体試験の結果を示す。 図6は、IgG及び中和抗体に関する例示的なS三量体抗原に基づくSARS-CoV-2抗体試験の結果を示す。 図7は、抗原としてS三量体(図7、上パネル)又はS1三量体(図7、下パネル)を使用し、段階希釈した回復期患者の血清サンプルでラテラルフローアッセイを行った結果を示す。 図8は、抗原として原型SARS-CoV-2のS三量体(図8、上パネル)又はB.1.351南アフリカ変異体S三量体(図8、下パネル)を使用し、多数の回復期血清サンプルでラテラルフローアッセイを行った結果を示す。
臨床現場即時アッセイは一般的に、分析物の構造的特徴に基づき、その分析物を検出するように設計される。このアッセイの一例は、ラテラルフローイムノアッセイである。ラテラルフローイムノアッセイは、ヘルスケア診断、疾病診断、環境試験、動物健康試験、及び食品飼料試験を含む複数の業種にわたって臨床現場即時検査として広く用いられる。多くのラテラルフローアッセイは、サンドイッチ型又は競合型を使用する(Dzantievら、TrAC Trends in Analytical Chemistry,55,2014;Sajidら、Journal of Saudi Chemical Society,19,2015)。例示的なサンドイッチ型において、標的分析物に特異的な一次抗体が試験ラインに固定され、標的分析物に特異的な標識抗体は試験ライン上流の試験ストリップの一部分に添加される。分析物を含有するサンプルが試験ストリップに適用されると、分析物は標識抗体により捕捉され、試験ラインに向かって流れる。その後、試験ラインの固定された抗体は、分析物の標識抗体との複合体を捕捉し、これにより分析物と検出可能なサンドイッチを形成する。試験ストリップは固定した二次抗体を有するコントロールラインも含み得る。確実に試験ストリップの正確な操作を行うために、試験ラインを通過する標識抗体はコントロールラインで捕捉される。試験ラインの色の強度は、標的分析物の量と一致し、光学式ストリップ読み取り装置又は目視検査で測定することができる。競合型は、2つの抗体に同時に結合するには小さすぎる低分子量化合物を試験するのに使用することが多く、2つの一般的な配置を有する。1つ目の配置では、試験ストリップは、固定した分析物(検出されるものと同じ)を含む試験ライン、固定した二次抗体を含むコントロールライン、及び試験ライン上流の試験ストリップに添加される分析物に特異的な可動性の標識抗体を有する。分析物を含有するサンプルを試験ストリップに適用すると、可動性の標識抗体は分析物と複合体を形成する。複合体は試験ストリップを進み、分析物は試験ラインに結合せず、代わりに固定した二次抗体によりコントロールラインに結合する。分析物が存在しないとき、可動性の標識抗体は試験ラインにおいて固定された分析物と結合する。2つ目の配置では、試験ストリップは、固定した分析物に特異的な抗体を含む試験ライン、及び試験ライン上流の試験ストリップに添加した可動性の標識分析物(検出されるものと同じ)を有する。分析物を含有するサンプルを試験ストリップに適用すると、可動性の標識分析物は、試験ラインに固定された抗体との結合を分析物と争うため、試験ラインで結合する可動性の標識分析物は少ない。Liら、Analytical Chemistry,83,2011。
本開示において、抗体の代わりにコロナウイルスSタンパク質融合ペプチド(例、S三量体、NTD/RBD三量体、S1三量体、S2三量体、RBD三量体等)が使用され、例えばSタンパク質融合ペプチド及び/又はウイルスに対する中和抗体(例、細胞受容体とのウイルス相互作用を遮断する抗体)を認識する抗原特異的抗体などの分析物を検出する。
本願で参照される特許資料、科学論文及びデータベースを含むすべての出版物は、各個々の出版物が参照により個別に組み入れられたのと同程度に、あらゆる目的のためにその全体が参照により組み入れられたものとする。本明細書に記載される定義が、参照により本明細書に組み入れられた特許、出願、公開出願及び他の出版物に記載される定義に反する又は矛盾する場合、参照により本明細書に組み入れられる定義より本明細書に示される定義を優先する。本明細書で用いられる項目の見出しは構成の目的のためにのみ記載し、記載される主題を限定するものとして解釈されるべきではない。
I.ウイルス抗原及び免疫原
本明細書で提供されるタンパク質は、コロナウイルスのウイルス抗原及び免疫原を含む。本明細書で検討されるコロナウイルスのウイルス抗原及び免疫原は、細胞性反応及び/又は液性反応を促進又は刺激することができる。いくつかの実施形態において、細胞性又は液性反応などの反応は、中和抗体などの抗体産生を含む。いくつかの実施形態において、コロナウイルスのウイルス抗原又は免疫原は、コロナウイルスSタンパク質ペプチドである。
コロナウイルスは、重度呼吸器疾患を引き起こすことが知られるポジティブセンス一本鎖RNAウイルスのファミリーである。現在コロナウイルスファミリーにおいてヒトに感染することが知られたウイルスは、アルファコロナウイルス及びベータコロナウイルス属である。更に、ガンマコロナウイルス及びデルタコロナウイルス属は将来ヒトに感染し得ることが考えられる。ベータコロナウイルスの非限定例としては、中東呼吸器症候群コロナウイルス(MERS-CoV)、重症急性呼吸器症候群コロナウイルス(SARS-CoV)、ヒトコロナウイルスHKU1(HKU1-CoV)、ヒトコロナウイルスOC43(OC43-CoV)、マウス肝炎ウイルス(MHV-CoV)、コウモリSARS様コロナウイルスWIV1(WIV1-CoV)、及びヒトコロナウイルスHKU9(HKU9-CoV)が挙げられる。アルファコロナウイルスの非限定例としては、ヒトコロナウイルス229E(229E-CoV)、ヒトコロナウイルスNL63(NL63-CoV)、ブタ流行性下痢ウイルス(PEDV)及び伝染性胃腸炎コロナウイルス(TGEV)が挙げられる。デルタコロナウイルスの非限定例としては、ブタデルタコロナウイルス(SDCV)である。
重症急性呼吸器症候群関連コロナウイルスの一覧を本明細書に開示する。
・コウモリコロナウイルスCp/Yunnan2011
・コウモリコロナウイルスRaTG13
・コウモリコロナウイルスRp/Shaanxi2011
○コウモリSARSコロナウイルスHKU3
・コウモリSARSコロナウイルスHKU3-1
・コウモリSARSコロナウイルスHKU3-10
・コウモリSARSコロナウイルスHKU3-11
・コウモリSARSコロナウイルスHKU3-12
・コウモリSARSコロナウイルスHKU3-13
・コウモリSARSコロナウイルスHKU3-2
・コウモリSARSコロナウイルスHKU3-3
・コウモリSARSコロナウイルスHKU3-4
・コウモリSARSコロナウイルスHKU3-5
・コウモリSARSコロナウイルスHKU3-6
・コウモリSARSコロナウイルスHKU3-7
・コウモリSARSコロナウイルスHKU3-8
・コウモリSARSコロナウイルスHKU3-9
・コウモリSARSコロナウイルスRp1
・コウモリSARSコロナウイルスRp2
○コウモリSARS CoV Rf1/2004
・コウモリCoV 273/2005
○コウモリSARS CoV Rm1/2004
・コウモリCoV 279/2005
・コウモリSARS CoV Rp3/2004
・コウモリSARS様コロナウイルス
・コウモリSARS様コロナウイルスRs3367
・コウモリSARS様コロナウイルスRsSHC014
・コウモリSARS様コロナウイルスWIV1
・コウモリSARS様コロナウイルスYNLF_31C
・コウモリSARS様コロナウイルスYNLF_34C
・BtRf-BetaCoV/HeB2013
・BtRf-BetaCoV/JL2012
・BtRf-BetaCoV/SX2013
・BtRs-BetaCoV/GX2013
・BtRs-BetaCoV/HuB2013
・BtRs-BetaCoV/YN2013
・シベットSARS CoV 007/2004
・シベットSARS CoV SZ16/2003
・シベットSARS CoV SZ3/2003
○組換SARSr-CoV
・SARSコロナウイルスExoN1
・SARSコロナウイルスMA15
・SARSコロナウイルスMA15 ExoN1
・SARSコロナウイルスwtic-MB
・ナカキクガシラコウモリコロナウイルス
・SARSコウモリコロナウイルス
・SARSコロナウイルスA001
・SARSコロナウイルスA013
・SARSコロナウイルスA021
・SARSコロナウイルスA022
・SARSコロナウイルスA030
・SARSコロナウイルスA031
・SARSコロナウイルスAS
・SARSコロナウイルスB012
・SARSコロナウイルスB024
・SARSコロナウイルスB029
・SARSコロナウイルスB033
・SARSコロナウイルスB039
・SARSコロナウイルスB040
・SARSコロナウイルスBJ01
・SARSコロナウイルスBJ02
・SARSコロナウイルスBJ03
・SARSコロナウイルスBJ04
・SARSコロナウイルスBJ162
・SARSコロナウイルスBJ182-12
・SARSコロナウイルスBJ182-4
・SARSコロナウイルスBJ182-8
・SARSコロナウイルスBJ182a
・SARSコロナウイルスBJ182b
・SARSコロナウイルスBJ202
・SARSコロナウイルスBJ2232
・SARSコロナウイルスBJ302
・SARSコロナウイルスC013
・SARSコロナウイルスC014
・SARSコロナウイルスC017
・SARSコロナウイルスC018
・SARSコロナウイルスC019
・SARSコロナウイルスC025
・SARSコロナウイルスC028
・SARSコロナウイルスC029
・SARSコロナウイルスCDC#200301157
・SARSコロナウイルスシベット010
・SARSコロナウイルスシベット014
・SARSコロナウイルスシベット019
・SARSコロナウイルスシベット020
・SARSコロナウイルスCS21
・SARSコロナウイルスCS24
・SARSコロナウイルスCUHK-AG01
・SARSコロナウイルスCUHK-AG02
・SARSコロナウイルスCUHK-AG03
・SARSコロナウイルスCUHK-L2
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例示的なSARS CoV-2株を以下の表に示す。
Figure 2023529484000001
コロナウイルスのウイルスゲノムはキャッピングされ、ポリアデニル化され、ヌクレオカプシドタンパク質で被覆される。コロナウイルスビリオンは、スパイク(S)タンパク質と呼ばれるI型融合糖タンパク質を含有するウイルスエンベロープ含む。多くのコロナウイルスは、共通のゲノム機構を有し、ゲノムの5’領域に含まれるレプリカーゼ遺伝子、及びゲノムの3’領域に含まれる構造遺伝子を有する。
コロナウイルスのスパイク(S)タンパク質は、前駆体タンパク質として最初に合成されるクラスI融合糖タンパク質である。個々の前駆体Sポリペプチドはホモ三量体を形成し、ゴルジ体内でグリコシル化され、プロセシングを受けてシグナルペプチドが除去され、細胞プロテアーゼの切断により別々のS1及びS2ポリペプチド鎖が生成される。これらはホモ三量体内で依然としてS1/S2プロトマーとして会合し、従ってヘテロ二量体の三量体である。S1サブユニットはウイルス膜より遠く、宿主受容体へのウイルス結合を介在する受容体結合ドメイン(RBD)を含有する。S2サブユニットは融合タンパク質機構、例えば融合ペプチド、融合糖タンパク質に特有の2つのヘプタッドリピート配列(HR1及びHR2)及び中央ヘリックス、膜貫通ドメイン、並びにサイトゾル側末端ドメインを含有する。
いくつかの例では、コロナウイルスのウイルス抗原又は免疫原は、融合前構造のコロナウイルスSタンパク質ペプチドである。これは分泌系で成熟コロナウイルスSタンパク質へのプロセシング後、コロナウイルスSから融合後構造に移行する融合事象の誘発前に、コロナウイルスSタンパク質のエクトドメインにより採られる構造形態である。融合前構造の例示的なコロナウイルスSタンパク質(HKU1-CoV)の3次元構造は、Kirchdoerferら、「Pre-fusion structure of a human coronavirus spike protein」,Nature,531:118-121,2016に示される。
いくつかの例では、コロナウイルスのウイルス抗原又は免疫原は、天然のコロナウイルスS配列と比較して、1つ又は複数のアミノ酸の置換、欠失又は挿入を含む。これは、該当する天然のコロナウイルスS配列から形成されるコロナウイルスSエクトドメイン三量体と比較して、融合前構造がより保持される。1つ又は複数のアミノ酸の置換、欠失又は挿入による融合前構造の「安定化」は、例えばエネルギー安定化(例、融合後開構造に対して融合前構造のエネルギーを低下させる)及び/又は動的安定化(例、融合前構造から融合後構造への移行率を低下させる)とすることができる。更に、該当する天然のコロナウイルスS配列と比較して、融合前構造のコロナウイルスSエクトドメイン三量体の安定化は、変性に対する抵抗性を増すことができる。コロナウイルスSエクトドメイン三量体が融合前構造であるかどうかを決定する方法を本明細書で提供し、(限定されないが)融合前構造特異的抗体を使用するネガティブ染色電子顕微鏡法及び抗体結合アッセイを含む。
いくつかの例では、コロナウイルスのウイルス抗原又は免疫原はSタンパク質ペプチドの断片である。いくつかの実施形態において、抗原又は免疫原はSタンパク質ペプチドのエピトープである。エピトープは分子上の抗原決定化学基又はペプチド配列を含み、これらは抗原性であるため、特異的な免疫応答を引き起こす。例えばエピトープはB及び/又はT細胞が応答する抗原の領域である。抗体は、コロナウイルスSエクトドメイン上のエピトープなど、特定の抗原エピトープに結合することができる。エピトープは、連続アミノ酸、又はタンパク質の3次フォールディングにより並置される不連続アミノ酸のどちらからも形成することができる。いくつかの実施形態において、コロナウイルスエピトープは線状エピトープである。いくつかの実施形態において、コロナウイルスエピトープは配座エピトープである。いくつかの実施形態において、コロナウイルスエピトープは中和エピトープ部位である。いくつかの実施形態において、コロナウイルスSタンパク質ペプチド又はその断片のすべての中和エピトープは、抗原又は免疫原として存在する。
いくつかの例では、例えばウイルス抗原又は免疫原がSタンパク質ペプチドの断片であるとき、Sタンパク質ペプチドの1つのサブユニットのみが存在し、Sタンパク質ペプチドのその1つのサブユニットが三量体化される。いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原はシグナルペプチド、S1サブユニットペプチド、S2サブユニットペプチド又はその任意の組合せを含む。いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原はシグナルペプチド、受容体結合ドメイン(RBD)ペプチド、受容体結合モチーフ(RBM)ペプチド、融合ペプチド(FP)、ヘプタッドリピート1(HR1)ペプチド、又はヘプタッドリピート2(HR2)ペプチド、或いはその任意の組合せを含む。いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原はSタンパク質の受容体結合ドメイン(RBD)を含む。いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原はSタンパク質のS1サブユニット及びS2サブユニットを含む。いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原はSタンパク質のS1サブユニットを含むが、S2サブユニットを含まない。いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原はSタンパク質のS2サブユニットを含むが、S1サブユニットを含まない。いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原は、膜貫通(TM)ドメインペプチド及び/又は細胞質(CP)ドメインペプチドを有さない。
いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原はプロテアーゼ切断部位を含み、プロテアーゼは任意にフーリン、トリプシン、第Xa因子又はカテプシンLである。
いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原はプロテアーゼ切断部位を有さないか、或いはプロテアーゼにより切断されない変異したプロテアーゼ切断部位を含み、プロテアーゼは任意にフーリン、トリプシン、第Xa因子又はカテプシンLである。
いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原は、少なくとも1つのSARS-CoV-2タンパク質又はその断片を含むSARS-CoV-2抗原である。いくつかの実施形態において、SARS-CoV-2抗原は、SARS-CoV-2反応性抗体及び/又はT細胞により認識される。いくつかの実施形態において、SARS-CoV-2抗原は不活化全ウイルスである。いくつかの実施形態において、SARS-CoV-2抗原はウイルスのサブユニットを含む。いくつかの実施形態において、SARS-CoV-2抗原は、SARS-CoV-2又はその断片の構造タンパク質を含む。いくつかの実施形態において、SARS-CoV-2の構造タンパク質はスパイク(S)タンパク質、膜(M)タンパク質、ヌクレオカプシド(N)タンパク質、及びエンベロープ(E)タンパク質からなる群の1つ又は複数を含む。いくつかの実施形態において、SARS-CoV-2抗原はSARS-CoV-2の非構造タンパク質又はその断片を含むか、又は更に含む。代表的なSARS-CoV-2分離株(Wuhan-Hu-1)のヌクレオチド配列は、GenBank No.MN908947.3(Wuら、Nature,579:265-269,2020)に記載される。
いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原は配列番号55に示す配列を含む。いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原は、以下に示す配列番号55の配列(下線の配列は太字のThr333-Gly526の受容体結合ドメイン(RBD)内の受容体結合モチーフ(RBM)を示す)と少なくとも或いは約80%、85%、90%、92%、95%又は97%の配列相同性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原はRBD三量体、例えば配列番号67~80のいずれかに連結するSARS-CoV-2RBD配列を含む。
Figure 2023529484000002
いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原は、最初のWuhan-Hu-1コロナウイルスのスパイク糖タンパク質(例、NC_045512)の配列を含む。いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原はB.1.526系統ウイルスのスパイク糖タンパク質の配列を含む。いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原はCluster5(ΔFVIスパイク)ウイルスのスパイク糖タンパク質の配列を含む。いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原はB.1.1.7 系統ウイルスのスパイク糖タンパク質の配列を含む。いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原はB.1.1.207系統ウイルスのスパイク糖タンパク質の配列を含む。いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原はB.1.1.317系統ウイルスのスパイク糖タンパク質の配列を含む。いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原はB.1.1.318系統ウイルスのスパイク糖タンパク質の配列を含む。いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原はP.1系統ウイルスのスパイク糖タンパク質の配列を含む。いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原はB.1.351系統ウイルスのスパイク糖タンパク質の配列を含む。いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原はB.1.429/CAL.20C系統ウイルスのスパイク糖タンパク質の配列を含む。いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原はB.1.525系統ウイルスのスパイク糖タンパク質の配列を含む。いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原はB.1.526系統ウイルスのスパイク糖タンパク質の配列を含む。いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原はB.1.617系統ウイルスのスパイク糖タンパク質の配列を含む。いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原はB.1.617.2系統ウイルスのスパイク糖タンパク質の配列を含む。いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原はB.1.618系統ウイルスのスパイク糖タンパク質の配列を含む。いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原はB.1.620系統ウイルスのスパイク糖タンパク質の配列を含む。いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原はP.2系統ウイルスのスパイク糖タンパク質の配列を含む。いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原はP.3系統ウイルスのスパイク糖タンパク質の配列を含む。いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原はB.1.1.143系統ウイルスのスパイク糖タンパク質の配列を含む。いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原はA.23.1系統ウイルスのスパイク糖タンパク質の配列を含む。いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原はB.1.617系統ウイルスのスパイク糖タンパク質の配列を含む。いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原は、Wuhan-Hu-1、B.1.526系統ウイルス、B.1.1.7系統ウイルス、P.1系統ウイルス、B.1.351系統ウイルス、P.2系統ウイルス、B.1.1.143系統ウイルス、A.23.1系統ウイルス、及びB.1.617系統ウイルスからなる群から選択される任意の2つ以上であるウイルスのスパイク糖タンパク質に由来する配列を任意の好適な組合せで含む。
いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原は、例えばB.1.526変異体などにE484K及び/又はS477Nを含む。いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原は、例えばCluster5(ΔFVIスパイク)変異体などにΔ400-402(ΔFVI)を含む。いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原は、例えばB.1.1.7変異体などにΔ69-70(ΔHV)、Δ144(ΔY)、N501Y、A570D、D614G、P681H、T716I、S982A及び/又はD1118Hを含む。いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原は、例えばB.1.1.207変異体などにP681Hを含む。いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原は、例えばP.1変異体などにL18F、T20N、P26S、D138Y、R190S、K417T、E484K、N501Y、D614G、H655Y、T1027I及び/又はV1176Fを含む。いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原は、例えばP.2変異体などにE484Kを含む。いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原は、例えばP.3変異体などにE484K及び/又はN501Yを含む。いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原は、例えばB.1.351変異体などにL18F、D80A、D215G、Δ242-244(ΔLAL)、R246I、K417N、E484K、N501Y、D614G及び/又はA701Vを含む。いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原は、例えばB.1.429/CAL.20C変異体などにS13I、W152C及び/又はL452Rを含む。いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原は、例えばB.1.525変異体などにΔ69-70(ΔHV)、E484K及び/又はF888Lを含む。いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原は、例えばB.1.617変異体などにG142D、L452R、E484Q及び/又はP681Rを含む。いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原は、例えばB.1.617.2変異体などにG142D、L452R及び/又はP681Rを含む。いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原は、例えばB.1.618変異体などにE484Kを含む。いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原は、任意の好適な組合せで任意の1つ又は複数の上記突然変異を含む融合ポリペプチド(プロトマー)を含み得る。いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原は3つの融合ポリペプチドの三量体を含み得る。3つのプロトマー融合ポリペプチドのいずれかは任意の好適な組合せで任意の1つ又は複数の上記突然変異を含み得る。いくつかの実施形態において、三量体を形成する3つのプロトマー融合ポリペプチドのうちの2つ又は3つすべては、各プロトマーに異なる突然変異及び/又は異なる突然変異の組合せを含み得る。いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原は三量体の混合物を含み得る。各三量体は異なる突然変異及び/又は異なる突然変異の組合せを含み得る。
いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原は、配列番号55のアミノ酸位置13、18、20、26、69、70、80、138、142、144、152、190、215、242、243、244、246、400、401、402、417、440、452、477、484、501、570、614、655、681、682、683、684、685、701、716、888、982、1027、1118及び1176の突然変異(例、置換、欠失及び/又は挿入)からなる群から選択される任意の1つ、2つ、3つ、4つ、5つ以上の突然変異を含む。いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原は、アミノ酸位置440、452、477、484、501、614、655、681及び701の突然変異(例、置換、欠失及び/又は挿入)からなる群から選択される任意の1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、8つ又はすべての突然変異を含む。いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原は異なるウイルス由来の配列を含むキメラポリペプチドを含み、例えばコロナウイルスの第1の変異体に由来する1つ又は複数の突然変異、及び第1の変異体とは異なるコロナウイルスの第2の変異体に由来する1つ又は複数の突然変異などである。いくつかの実施形態において、このようなキメラウイルス抗原又は免疫原(或いはキメラウイルス抗原又は免疫原の組合せ)は、コロナウイルスの第1及び第2の変異体両方に対する広い免疫応答を引き起こすのに使用し得る。いくつかの実施形態において、このようなキメラウイルス抗原又は免疫原(或いはキメラウイルス抗原又は免疫原の組合せ)は、例えばELISA又はラテラルフローアッセイにおいてウイルス抗原又は免疫原に結合する分析物(例、ウイルスを中和するIgG、IgM及び/又はIgEなどのSARS-CoV-2抗体)を高感度に検出するための抗原として使用し得る。
いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原はS13I、L18F、T20N、P26S、Δ69-70(ΔHV)、D80A、D138Y、G142D、Δ144(ΔY)、W152C、R190S、D215G、Δ242-244(ΔLAL)、R246I、Δ400-402(ΔFVI)、K417T、K417N、N440K、L452R、S477N、S477G、E484K、E484Q、N501Y、A570D、D614G、H655Y、P681H、P681R、R682G、R683S、R685G、A701V、T716I、F888L、S982A、T1027I、D1118H及びV1176Fからなる群から選択される任意の1つ、2つ、3つ、4つ、5つ以上の突然変異を含む。いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原はN440K、L452R、S477G、S477N、E484K、E484Q、N501Y、D614G、H655Y、P681H、P681R及びA701Vからなる群から選択される任意の1つ、2つ、3つ、4つ、5つ以上の突然変異を含む。
いくつかの実施形態において、SARS-CoV-2抗原は、全長Sタンパク質のシグナルペプチドを欠く短縮型Sタンパク質、膜貫通及び細胞質ドメインを含む。いくつかの実施形態において、SARS-CoV-2抗原は組換タンパク質であるが、他の実施形態において、SARS-CoV-2抗原はビリオンから精製される。いくつかの好ましい実施形態において、SARS-CoV-2抗原は単離された抗原である。
いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原は配列番号27に示す配列を含む。いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原は、配列番号27の配列と少なくとも或いは約80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%又は99%の配列相同性を有するアミノ酸配列を含み、例えば13、18、20、26、69、70、80、138、142、144、152、190、215、242、243、244、246、400、401、402、417、440、452、477、484、501、570、614、655、681、682、683、684、685、701、716、888、982、1027、1118及び1176(配列番号55のアミノ酸位置)からなる群から選択される1つ又は複数のアミノ酸位置に置換、欠失及び/又は挿入を含む配列である。いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原は配列番号27の変異体を含み、この変異体はS13I、L18F、T20N、P26S、Δ69-70(ΔHV)、D80A、D138Y、G142D、Δ144(ΔY)、W152C、R190S、D215G、Δ242-244(ΔLAL)、R246I、Δ400-402(ΔFVI)、K417T、K417N、N440K、L452R、S477N、S477G、E484K、E484Q、N501Y、A570D、D614G、H655Y、P681H、P681R、R682G、R683S、R685G、A701V、T716I、F888L、S982A、T1027I、D1118H及びV1176Fからなる群から選択される任意の1つ、2つ、3つ、4つ、5つ以上の突然変異を含む。
いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原は配列番号28に示す配列を含む。いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原は、配列番号28の配列と少なくとも或いは約80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%又は99%の配列相同性を有するアミノ酸配列を含み、例えば13、18、20、26、69、70、80、138、142、144、152、190、215、242、243、244、246、400、401、402、417、440、452、477、484、501、570、614、655、681、682、683、684、685、701、716、888、982、1027、1118及び1176(配列番号55のアミノ酸位置)からなる群から選択される1つ又は複数のアミノ酸位置に置換、欠失及び/又は挿入を含む配列である。いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原は配列番号28の変異体を含み、この変異体はS13I、L18F、T20N、P26S、Δ69-70(ΔHV)、D80A、D138Y、G142D、Δ144(ΔY)、W152C、R190S、D215G、Δ242-244(ΔLAL)、R246I、Δ400-402(ΔFVI)、K417T、K417N、N440K、L452R、S477N、S477G、E484K、E484Q、N501Y、A570D、D614G、H655Y、P681H、P681R、R682G、R683S、R685G、A701V、T716I、F888L、S982A、T1027I、D1118H及びV1176Fからなる群から選択される任意の1つ、2つ、3つ、4つ、5つ以上の突然変異を含む。
いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原は配列番号29に示す配列を含む。いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原は、配列番号29の配列と少なくとも或いは約80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%又は99%の配列相同性を有するアミノ酸配列を含み、例えば13、18、20、26、69、70、80、138、142、144、152、190、215、242、243、244、246、400、401、402、417、440、452、477、484、501、570、614、655、681、682、683、684、685、701、716、888、982、1027、1118及び1176(配列番号55のアミノ酸位置)からなる群から選択される1つ又は複数のアミノ酸位置に置換、欠失及び/又は挿入を含む配列である。いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原は配列番号29の変異体を含み、この変異体はS13I、L18F、T20N、P26S、Δ69-70(ΔHV)、D80A、D138Y、G142D、Δ144(ΔY)、W152C、R190S、D215G、Δ242-244(ΔLAL)、R246I、Δ400-402(ΔFVI)、K417T、K417N、N440K、L452R、S477N、S477G、E484K、E484Q、N501Y、A570D、D614G、H655Y、P681H、P681R、R682G、R683S、R685G、A701V、T716I、F888L、S982A、T1027I、D1118H及びV1176Fからなる群から選択される任意の1つ、2つ、3つ、4つ、5つ以上の突然変異を含む。
いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原は配列番号30に示す配列を含む。いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原は、配列番号30の配列と少なくとも或いは約80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%又は99%の配列相同性を有するアミノ酸配列を含み、例えば13、18、20、26、69、70、80、138、142、144、152、190、215、242、243、244、246、400、401、402、417、440、452、477、484、501、570、614、655、681、682、683、684、685、701、716、888、982、1027、1118及び1176(配列番号55のアミノ酸位置)からなる群から選択される1つ又は複数のアミノ酸位置に置換、欠失及び/又は挿入を含む配列である。いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原は配列番号30の変異体を含み、この変異体はS13I、L18F、T20N、P26S、Δ69-70(ΔHV)、D80A、D138Y、G142D、Δ144(ΔY)、W152C、R190S、D215G、Δ242-244(ΔLAL)、R246I、Δ400-402(ΔFVI)、K417T、K417N、N440K、L452R、S477N、S477G、E484K、E484Q、N501Y、A570D、D614G、H655Y、P681H、P681R、R682G、R683S、R685G、A701V、T716I、F888L、S982A、T1027I、D1118H及びV1176Fからなる群から選択される任意の1つ、2つ、3つ、4つ、5つ以上の突然変異を含む。
いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原は配列番号31に示す配列を含む。いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原は、配列番号31の配列と少なくとも或いは約80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%又は99%の配列相同性を有するアミノ酸配列を含み、例えば13、18、20、26、69、70、80、138、142、144、152、190、215、242、243、244、246、400、401、402、417、440、452、477、484、501、570、614、655、681、682、683、684、685、701、716、888、982、1027、1118及び1176(配列番号55のアミノ酸位置)からなる群から選択される1つ又は複数のアミノ酸位置に置換、欠失及び/又は挿入を含む配列である。いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原は配列番号31の変異体を含み、この変異体はS13I、L18F、T20N、P26S、Δ69-70(ΔHV)、D80A、D138Y、G142D、Δ144(ΔY)、W152C、R190S、D215G、Δ242-244(ΔLAL)、R246I、Δ400-402(ΔFVI)、K417T、K417N、N440K、L452R、S477N、S477G、E484K、E484Q、N501Y、A570D、D614G、H655Y、P681H、P681R、R682G、R683S、R685G、A701V、T716I、F888L、S982A、T1027I、D1118H及びV1176Fからなる群から選択される任意の1つ、2つ、3つ、4つ、5つ以上の突然変異を含む。
いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原は配列番号32に示す配列を含む。いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原は、配列番号32の配列と少なくとも或いは約80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%又は99%の配列相同性を有するアミノ酸配列を含み、例えば13、18、20、26、69、70、80、138、142、144、152、190、215、242、243、244、246、400、401、402、417、440、452、477、484、501、570、614、655、681、682、683、684、685、701、716、888、982、1027、1118及び1176(配列番号55のアミノ酸位置)からなる群から選択される1つ又は複数のアミノ酸位置に置換、欠失及び/又は挿入を含む配列である。いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原は配列番号32の変異体を含み、この変異体はS13I、L18F、T20N、P26S、Δ69-70(ΔHV)、D80A、D138Y、G142D、Δ144(ΔY)、W152C、R190S、D215G、Δ242-244(ΔLAL)、R246I、Δ400-402(ΔFVI)、K417T、K417N、N440K、L452R、S477N、S477G、E484K、E484Q、N501Y、A570D、D614G、H655Y、P681H、P681R、R682G、R683S、R685G、A701V、T716I、F888L、S982A、T1027I、D1118H及びV1176Fからなる群から選択される任意の1つ、2つ、3つ、4つ、5つ以上の突然変異を含む。
いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原は配列番号33に示す配列を含む。いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原は、配列番号33の配列と少なくとも或いは約80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%又は99%の配列相同性を有するアミノ酸配列を含み、例えば13、18、20、26、69、70、80、138、142、144、152、190、215、242、243、244、246、400、401、402、417、440、452、477、484、501、570、614、655、681、682、683、684、685、701、716、888、982、1027、1118及び1176(配列番号55のアミノ酸位置)からなる群から選択される1つ又は複数のアミノ酸位置に置換、欠失及び/又は挿入を含む配列である。いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原は配列番号33の変異体を含み、この変異体はS13I、L18F、T20N、P26S、Δ69-70(ΔHV)、D80A、D138Y、G142D、Δ144(ΔY)、W152C、R190S、D215G、Δ242-244(ΔLAL)、R246I、Δ400-402(ΔFVI)、K417T、K417N、N440K、L452R、S477N、S477G、E484K、E484Q、N501Y、A570D、D614G、H655Y、P681H、P681R、R682G、R683S、R685G、A701V、T716I、F888L、S982A、T1027I、D1118H及びV1176Fからなる群から選択される任意の1つ、2つ、3つ、4つ、5つ以上の突然変異を含む。
いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原は配列番号34に示す配列を含む。いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原は、配列番号34の配列と少なくとも或いは約80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%又は99%の配列相同性を有するアミノ酸配列を含み、例えば13、18、20、26、69、70、80、138、142、144、152、190、215、242、243、244、246、400、401、402、417、440、452、477、484、501、570、614、655、681、682、683、684、685、701、716、888、982、1027、1118及び1176(配列番号55のアミノ酸位置)からなる群から選択される1つ又は複数のアミノ酸位置に置換、欠失及び/又は挿入を含む配列である。いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原は配列番号34の変異体を含み、この変異体はS13I、L18F、T20N、P26S、Δ69-70(ΔHV)、D80A、D138Y、G142D、Δ144(ΔY)、W152C、R190S、D215G、Δ242-244(ΔLAL)、R246I、Δ400-402(ΔFVI)、K417T、K417N、N440K、L452R、S477N、S477G、E484K、E484Q、N501Y、A570D、D614G、H655Y、P681H、P681R、R682G、R683S、R685G、A701V、T716I、F888L、S982A、T1027I、D1118H及びV1176Fからなる群から選択される任意の1つ、2つ、3つ、4つ、5つ以上の突然変異を含む。
いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原は配列番号35に示す配列を含む。いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原は、配列番号35の配列と少なくとも或いは約80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%又は99%の配列相同性を有するアミノ酸配列を含み、13、18、20、26、69、70、80、138、142、144、152、190、215、242、243、244、246、400、401、402、417、440、452、477、484、501、570、614、655、681、682、683、684、685、701、716、888、982、1027、1118及び1176(配列番号55のアミノ酸位置)からなる群から選択される1つ又は複数のアミノ酸位置に置換、欠失及び/又は挿入を含む配列などである。いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原は配列番号35の変異体を含み、この変異体はS13I、L18F、T20N、P26S、Δ69-70(ΔHV)、D80A、D138Y、G142D、Δ144(ΔY)、W152C、R190S、D215G、Δ242-244(ΔLAL)、R246I、Δ400-402(ΔFVI)、K417T、K417N、N440K、L452R、S477N、S477G、E484K、E484Q、N501Y、A570D、D614G、H655Y、P681H、P681R、R682G、R683S、R685G、A701V、T716I、F888L、S982A、T1027I、D1118H及びV1176Fからなる群から選択される任意の1つ、2つ、3つ、4つ、5つ以上の突然変異を含む。
いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原は配列番号36に示す配列を含む。いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原は、配列番号36の配列と少なくとも或いは約80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%又は99%の配列相同性を有するアミノ酸配列を含み、例えば13、18、20、26、69、70、80、138、142、144、152、190、215、242、243、244、246、400、401、402、417、440、452、477、484、501、570、614、655、681、682、683、684、685、701、716、888、982、1027、1118及び1176(配列番号55のアミノ酸位置)からなる群から選択される1つ又は複数のアミノ酸位置に置換、欠失及び/又は挿入を含む配列である。いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原は配列番号36の変異体を含み、この変異体はS13I、L18F、T20N、P26S、Δ69-70(ΔHV)、D80A、D138Y、G142D、Δ144(ΔY)、W152C、R190S、D215G、Δ242-244(ΔLAL)、R246I、Δ400-402(ΔFVI)、K417T、K417N、N440K、L452R、S477N、S477G、E484K、E484Q、N501Y、A570D、D614G、H655Y、P681H、P681R、R682G、R683S、R685G、A701V、T716I、F888L、S982A、T1027I、D1118H及びV1176Fからなる群から選択される任意の1つ、2つ、3つ、4つ、5つ以上の突然変異を含む。
いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原は配列番号37に示す配列を含む。いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原は、配列番号37の配列と少なくとも或いは約80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%又は99%の配列相同性を有するアミノ酸配列を含み、例えば13、18、20、26、69、70、80、138、142、144、152、190、215、242、243、244、246、400、401、402、417、440、452、477、484、501、570、614、655、681、682、683、684、685、701、716、888、982、1027、1118及び1176(配列番号55のアミノ酸位置)からなる群から選択される1つ又は複数のアミノ酸位置に置換、欠失及び/又は挿入を含む配列である。いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原は配列番号37の変異体を含み、この変異体はS13I、L18F、T20N、P26S、Δ69-70(ΔHV)、D80A、D138Y、G142D、Δ144(ΔY)、W152C、R190S、D215G、Δ242-244(ΔLAL)、R246I、Δ400-402(ΔFVI)、K417T、K417N、N440K、L452R、S477N、S477G、E484K、E484Q、N501Y、A570D、D614G、H655Y、P681H、P681R、R682G、R683S、R685G、A701V、T716I、F888L、S982A、T1027I、D1118H及びV1176Fからなる群から選択される任意の1つ、2つ、3つ、4つ、5つ以上の突然変異を含む。
いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原は配列番号38に示す配列を含む。いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原は、配列番号38の配列と少なくとも或いは約80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%又は99%の配列相同性を有するアミノ酸配列を含み、例えば13、18、20、26、69、70、80、138、142、144、152、190、215、242、243、244、246、400、401、402、417、440、452、477、484、501、570、614、655、681、682、683、684、685、701、716、888、982、1027、1118及び1176(配列番号55のアミノ酸位置)からなる群から選択される1つ又は複数のアミノ酸位置に置換、欠失及び/又は挿入を含む配列である。いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原は配列番号38の変異体を含み、この変異体はS13I、L18F、T20N、P26S、Δ69-70(ΔHV)、D80A、D138Y、G142D、Δ144(ΔY)、W152C、R190S、D215G、Δ242-244(ΔLAL)、R246I、Δ400-402(ΔFVI)、K417T、K417N、N440K、L452R、S477N、S477G、E484K、E484Q、N501Y、A570D、D614G、H655Y、P681H、P681R、R682G、R683S、R685G、A701V、T716I、F888L、S982A、T1027I、D1118H及びV1176Fからなる群から選択される任意の1つ、2つ、3つ、4つ、5つ以上の突然変異を含む。
いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原は配列番号39に示す配列を含む。いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原は、配列番号39の配列と少なくとも或いは約80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%又は99%の配列相同性を有するアミノ酸配列を含み、例えば13、18、20、26、69、70、80、138、142、144、152、190、215、242、243、244、246、400、401、402、417、440、452、477、484、501、570、614、655、681、682、683、684、685、701、716、888、982、1027、1118及び1176(配列番号55のアミノ酸位置)からなる群から選択される1つ又は複数のアミノ酸位置に置換、欠失及び/又は挿入を含む配列である。いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原は配列番号39の変異体を含み、この変異体はS13I、L18F、T20N、P26S、Δ69-70(ΔHV)、D80A、D138Y、G142D、Δ144(ΔY)、W152C、R190S、D215G、Δ242-244(ΔLAL)、R246I、Δ400-402(ΔFVI)、K417T、K417N、N440K、L452R、S477N、S477G、E484K、E484Q、N501Y、A570D、D614G、H655Y、P681H、P681R、R682G、R683S、R685G、A701V、T716I、F888L、S982A、T1027I、D1118H及びV1176Fからなる群から選択される任意の1つ、2つ、3つ、4つ、5つ以上の突然変異を含む。
いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原は配列番号40に示す配列を含む。いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原は、配列番号40の配列と少なくとも或いは約80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%又は99%の配列相同性を有するアミノ酸配列を含み、例えば13、18、20、26、69、70、80、138、142、144、152、190、215、242、243、244、246、400、401、402、417、440、452、477、484、501、570、614、655、681、682、683、684、685、701、716、888、982、1027、1118及び1176(配列番号55のアミノ酸位置)からなる群から選択される1つ又は複数のアミノ酸位置に置換、欠失及び/又は挿入を含む配列である。いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原は配列番号40の変異体を含み、この変異体はS13I、L18F、T20N、P26S、Δ69-70(ΔHV)、D80A、D138Y、G142D、Δ144(ΔY)、W152C、R190S、D215G、Δ242-244(ΔLAL)、R246I、Δ400-402(ΔFVI)、K417T、K417N、N440K、L452R、S477N、S477G、E484K、E484Q、N501Y、A570D、D614G、H655Y、P681H、P681R、R682G、R683S、R685G、A701V、T716I、F888L、S982A、T1027I、D1118H及びV1176Fからなる群から選択される任意の1つ、2つ、3つ、4つ、5つ以上の突然変異を含む。
いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原は配列番号41に示す配列を含む。いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原は、配列番号41の配列と少なくとも或いは約80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%又は99%の配列相同性を有するアミノ酸配列を含み、例えば13、18、20、26、69、70、80、138、142、144、152、190、215、242、243、244、246、400、401、402、417、440、452、477、484、501、570、614、655、681、682、683、684、685、701、716、888、982、1027、1118及び1176(配列番号55のアミノ酸位置)からなる群から選択される1つ又は複数のアミノ酸位置に置換、欠失及び/又は挿入を含む配列である。いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原は配列番号41の変異体を含み、この変異体はS13I、L18F、T20N、P26S、Δ69-70(ΔHV)、D80A、D138Y、G142D、Δ144(ΔY)、W152C、R190S、D215G、Δ242-244(ΔLAL)、R246I、Δ400-402(ΔFVI)、K417T、K417N、N440K、L452R、S477N、S477G、E484K、E484Q、N501Y、A570D、D614G、H655Y、P681H、P681R、R682G、R683S、R685G、A701V、T716I、F888L、S982A、T1027I、D1118H及びV1176Fからなる群から選択される任意の1つ、2つ、3つ、4つ、5つ以上の突然変異を含む。
いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原は配列番号42に示す配列を含む。いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原は、配列番号42の配列と少なくとも或いは約80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%又は99%の配列相同性を有するアミノ酸配列を含み、例えば13、18、20、26、69、70、80、138、142、144、152、190、215、242、243、244、246、400、401、402、417、440、452、477、484、501、570、614、655、681、682、683、684、685、701、716、888、982、1027、1118及び1176(配列番号55のアミノ酸位置)からなる群から選択される1つ又は複数のアミノ酸位置に置換、欠失及び/又は挿入を含む配列である。いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原は配列番号42の変異体を含み、この変異体はS13I、L18F、T20N、P26S、Δ69-70(ΔHV)、D80A、D138Y、G142D、Δ144(ΔY)、W152C、R190S、D215G、Δ242-244(ΔLAL)、R246I、Δ400-402(ΔFVI)、K417T、K417N、N440K、L452R、S477N、S477G、E484K、E484Q、N501Y、A570D、D614G、H655Y、P681H、P681R、R682G、R683S、R685G、A701V、T716I、F888L、S982A、T1027I、D1118H及びV1176Fからなる群から選択される任意の1つ、2つ、3つ、4つ、5つ以上の突然変異を含む。
いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原は配列番号43に示す配列を含む。いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原は、配列番号43の配列と少なくとも或いは約80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%又は99%の配列相同性を有するアミノ酸配列を含み、例えば13、18、20、26、69、70、80、138、142、144、152、190、215、242、243、244、246、400、401、402、417、440、452、477、484、501、570、614、655、681、682、683、684、685、701、716、888、982、1027、1118及び1176(配列番号55のアミノ酸位置)からなる群から選択される1つ又は複数のアミノ酸位置に置換、欠失及び/又は挿入を含む配列である。いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原は配列番号43の変異体を含み、この変異体はS13I、L18F、T20N、P26S、Δ69-70(ΔHV)、D80A、D138Y、G142D、Δ144(ΔY)、W152C、R190S、D215G、Δ242-244(ΔLAL)、R246I、Δ400-402(ΔFVI)、K417T、K417N、N440K、L452R、S477N、S477G、E484K、E484Q、N501Y、A570D、D614G、H655Y、P681H、P681R、R682G、R683S、R685G、A701V、T716I、F888L、S982A、T1027I、D1118H及びV1176Fからなる群から選択される任意の1つ、2つ、3つ、4つ、5つ以上の突然変異を含む。
いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原は配列番号44に示す配列を含む。いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原は、配列番号44の配列と少なくとも或いは約80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%又は99%の配列相同性を有するアミノ酸配列を含み、例えば13、18、20、26、69、70、80、138、142、144、152、190、215、242、243、244、246、400、401、402、417、440、452、477、484、501、570、614、655、681、682、683、684、685、701、716、888、982、1027、1118及び1176(配列番号55のアミノ酸位置)からなる群から選択される1つ又は複数のアミノ酸位置に置換、欠失及び/又は挿入を含む配列である。いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原は配列番号44の変異体を含み、この変異体はS13I、L18F、T20N、P26S、Δ69-70(ΔHV)、D80A、D138Y、G142D、Δ144(ΔY)、W152C、R190S、D215G、Δ242-244(ΔLAL)、R246I、Δ400-402(ΔFVI)、K417T、K417N、N440K、L452R、S477N、S477G、E484K、E484Q、N501Y、A570D、D614G、H655Y、P681H、P681R、R682G、R683S、R685G、A701V、T716I、F888L、S982A、T1027I、D1118H及びV1176Fからなる群から選択される任意の1つ、2つ、3つ、4つ、5つ以上の突然変異を含む。
いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原は配列番号45に示す配列を含む。いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原は、配列番号45の配列と少なくとも或いは約80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%又は99%の配列相同性を有するアミノ酸配列を含み、例えば13、18、20、26、69、70、80、138、142、144、152、190、215、242、243、244、246、400、401、402、417、440、452、477、484、501、570、614、655、681、682、683、684、685、701、716、888、982、1027、1118及び1176(配列番号55のアミノ酸位置)からなる群から選択される1つ又は複数のアミノ酸位置に置換、欠失及び/又は挿入を含む配列である。いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原は配列番号45の変異体を含み、この変異体はS13I、L18F、T20N、P26S、Δ69-70(ΔHV)、D80A、D138Y、G142D、Δ144(ΔY)、W152C、R190S、D215G、Δ242-244(ΔLAL)、R246I、Δ400-402(ΔFVI)、K417T、K417N、N440K、L452R、S477N、S477G、E484K、E484Q、N501Y、A570D、D614G、H655Y、P681H、P681R、R682G、R683S、R685G、A701V、T716I、F888L、S982A、T1027I、D1118H及びV1176Fからなる群から選択される任意の1つ、2つ、3つ、4つ、5つ以上の突然変異を含む。
いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原は配列番号46に示す配列を含む。いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原は、配列番号46の配列と少なくとも或いは約80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%又は99%の配列相同性を有するアミノ酸配列を含み、例えば13、18、20、26、69、70、80、138、142、144、152、190、215、242、243、244、246、400、401、402、417、440、452、477、484、501、570、614、655、681、682、683、684、685、701、716、888、982、1027、1118及び1176(配列番号55のアミノ酸位置)からなる群から選択される1つ又は複数のアミノ酸位置に置換、欠失及び/又は挿入を含む配列である。いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原は配列番号46の変異体を含み、この変異体はS13I、L18F、T20N、P26S、Δ69-70(ΔHV)、D80A、D138Y、G142D、Δ144(ΔY)、W152C、R190S、D215G、Δ242-244(ΔLAL)、R246I、Δ400-402(ΔFVI)、K417T、K417N、N440K、L452R、S477N、S477G、E484K、E484Q、N501Y、A570D、D614G、H655Y、P681H、P681R、R682G、R683S、R685G、A701V、T716I、F888L、S982A、T1027I、D1118H及びV1176Fからなる群から選択される任意の1つ、2つ、3つ、4つ、5つ以上の突然変異を含む。
いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原は配列番号47に示す配列を含む。いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原は、配列番号47の配列と少なくとも或いは約80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%又は99%の配列相同性を有するアミノ酸配列を含み、例えば13、18、20、26、69、70、80、138、142、144、152、190、215、242、243、244、246、400、401、402、417、440、452、477、484、501、570、614、655、681、682、683、684、685、701、716、888、982、1027、1118及び1176(配列番号55のアミノ酸位置)からなる群から選択される1つ又は複数のアミノ酸位置に置換、欠失及び/又は挿入を含む配列である。いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原は配列番号47の変異体を含み、この変異体はS13I、L18F、T20N、P26S、Δ69-70(ΔHV)、D80A、D138Y、G142D、Δ144(ΔY)、W152C、R190S、D215G、Δ242-244(ΔLAL)、R246I、Δ400-402(ΔFVI)、K417T、K417N、N440K、L452R、S477N、S477G、E484K、E484Q、N501Y、A570D、D614G、H655Y、P681H、P681R、R682G、R683S、R685G、A701V、T716I、F888L、S982A、T1027I、D1118H及びV1176Fからなる群から選択される任意の1つ、2つ、3つ、4つ、5つ以上の突然変異を含む。
いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原は配列番号48に示す配列を含む。いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原は、配列番号48の配列と少なくとも或いは約80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%又は99%の配列相同性を有するアミノ酸配列を含み、例えば13、18、20、26、69、70、80、138、142、144、152、190、215、242、243、244、246、400、401、402、417、440、452、477、484、501、570、614、655、681、682、683、684、685、701、716、888、982、1027、1118及び1176(配列番号55のアミノ酸位置)からなる群から選択される1つ又は複数のアミノ酸位置に置換、欠失及び/又は挿入を含む配列である。いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原は配列番号48の変異体を含み、この変異体はS13I、L18F、T20N、P26S、Δ69-70(ΔHV)、D80A、D138Y、G142D、Δ144(ΔY)、W152C、R190S、D215G、Δ242-244(ΔLAL)、R246I、Δ400-402(ΔFVI)、K417T、K417N、N440K、L452R、S477N、S477G、E484K、E484Q、N501Y、A570D、D614G、H655Y、P681H、P681R、R682G、R683S、R685G、A701V、T716I、F888L、S982A、T1027I、D1118H及びV1176Fからなる群から選択される任意の1つ、2つ、3つ、4つ、5つ以上の突然変異を含む。
いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原は配列番号49に示す配列を含む。いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原は、配列番号49の配列と少なくとも或いは約80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%又は99%の配列相同性を有するアミノ酸配列を含み、例えば13、18、20、26、69、70、80、138、142、144、152、190、215、242、243、244、246、400、401、402、417、440、452、477、484、501、570、614、655、681、682、683、684、685、701、716、888、982、1027、1118及び1176(配列番号55のアミノ酸位置)からなる群から選択される1つ又は複数のアミノ酸位置に置換、欠失及び/又は挿入を含む配列である。いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原は配列番号49の変異体を含み、この変異体はS13I、L18F、T20N、P26S、Δ69-70(ΔHV)、D80A、D138Y、G142D、Δ144(ΔY)、W152C、R190S、D215G、Δ242-244(ΔLAL)、R246I、Δ400-402(ΔFVI)、K417T、K417N、N440K、L452R、S477N、S477G、E484K、E484Q、N501Y、A570D、D614G、H655Y、P681H、P681R、R682G、R683S、R685G、A701V、T716I、F888L、S982A、T1027I、D1118H及びV1176Fからなる群から選択される任意の1つ、2つ、3つ、4つ、5つ以上の突然変異を含む。
いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原は配列番号50に示す配列を含む。いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原は、配列番号50の配列と少なくとも或いは約80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%又は99%の配列相同性を有するアミノ酸配列を含み、例えば13、18、20、26、69、70、80、138、142、144、152、190、215、242、243、244、246、400、401、402、417、440、452、477、484、501、570、614、655、681、682、683、684、685、701、716、888、982、1027、1118及び1176(配列番号55のアミノ酸位置)からなる群から選択される1つ又は複数のアミノ酸位置に置換、欠失及び/又は挿入を含む配列である。いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原は配列番号50の変異体を含み、この変異体はS13I、L18F、T20N、P26S、Δ69-70(ΔHV)、D80A、D138Y、G142D、Δ144(ΔY)、W152C、R190S、D215G、Δ242-244(ΔLAL)、R246I、Δ400-402(ΔFVI)、K417T、K417N、N440K、L452R、S477N、S477G、E484K、E484Q、N501Y、A570D、D614G、H655Y、P681H、P681R、R682G、R683S、R685G、A701V、T716I、F888L、S982A、T1027I、D1118H及びV1176Fからなる群から選択される任意の1つ、2つ、3つ、4つ、5つ以上の突然変異を含む。
いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原は配列番号51に示す配列を含む。いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原は、配列番号51の配列と少なくとも或いは約80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%又は99%の配列相同性を有するアミノ酸配列を含み、例えば13、18、20、26、69、70、80、138、142、144、152、190、215、242、243、244、246、400、401、402、417、440、452、477、484、501、570、614、655、681、682、683、684、685、701、716、888、982、1027、1118及び1176(配列番号55のアミノ酸位置)からなる群から選択される1つ又は複数のアミノ酸位置に置換、欠失及び/又は挿入を含む配列である。いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原は配列番号51の変異体を含み、この変異体はS13I、L18F、T20N、P26S、Δ69-70(ΔHV)、D80A、D138Y、G142D、Δ144(ΔY)、W152C、R190S、D215G、Δ242-244(ΔLAL)、R246I、Δ400-402(ΔFVI)、K417T、K417N、N440K、L452R、S477N、S477G、E484K、E484Q、N501Y、A570D、D614G、H655Y、P681H、P681R、R682G、R683S、R685G、A701V、T716I、F888L、S982A、T1027I、D1118H及びV1176Fからなる群から選択される任意の1つ、2つ、3つ、4つ、5つ以上の突然変異を含む。
いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原は配列番号52に示す配列を含む。いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原は、配列番号52の配列と少なくとも或いは約80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%又は99%の配列相同性を有するアミノ酸配列を含む。
いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原はシグナルペプチドを含む。いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原は配列番号53に示す配列を含む。いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原は、配列番号53の配列と少なくとも或いは約80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%又は99%の配列相同性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原は配列番号54に示す配列を含む。いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原は、配列番号54の配列と少なくとも或いは約80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%又は99%の配列相同性を有するアミノ酸配列を含む。
いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原は配列番号55に示す配列を含む。いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原は、配列番号55の配列と少なくとも或いは約80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%又は99%の配列相同性を有するアミノ酸配列を含み、例えば13、18、20、26、69、70、80、138、142、144、152、190、215、242、243、244、246、400、401、402、417、440、452、477、484、501、570、614、655、681、682、683、684、685、701、716、888、982、1027、1118及び1176からなる群から選択される1つ又は複数のアミノ酸位置に置換、欠失及び/又は挿入を含む配列である。いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原は配列番号55の変異体を含み、この変異体はS13I、L18F、T20N、P26S、Δ69-70(ΔHV)、D80A、D138Y、G142D、Δ144(ΔY)、W152C、R190S、D215G、Δ242-244(ΔLAL)、R246I、Δ400-402(ΔFVI)、K417T、K417N、N440K、L452R、S477N、S477G、E484K、E484Q、N501Y、A570D、D614G、H655Y、P681H、P681R、R682G、R683S、R685G、A701V、T716I、F888L、S982A、T1027I、D1118H及び1176Fからなる群から選択される任意の1つ、2つ、3つ、4つ、5つ以上の突然変異を含む。
いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原は配列番号56に示す配列を含む。いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原は、配列番号56の配列と少なくとも或いは約80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%又は99%の配列相同性を有するアミノ酸配列を含み、例えば13、18、20、26、69、70、80、138、142、144、152、190、215、242、243、244、246、400、401、402、417、440、452、477、484、501、570、614、655、681、682、683、684、685、701、716、888、982、1027、1118及び1176(配列番号55のアミノ酸位置)からなる群から選択される1つ又は複数のアミノ酸位置に置換、欠失及び/又は挿入を含む配列である。いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原は配列番号56の変異体を含み、この変異体はS13I、L18F、T20N、P26S、Δ69-70(ΔHV)、D80A、D138Y、G142D、Δ144(ΔY)、W152C、R190S、D215G、Δ242-244(ΔLAL)、R246I、Δ400-402(ΔFVI)、K417T、K417N、N440K、L452R、S477N、S477G、E484K、E484Q、N501Y、A570D、D614G、H655Y、P681H、P681R、R682G、R683S、R685G、A701V、T716I、F888L、S982A、T1027I、D1118H及びV1176Fからなる群から選択される任意の1つ、2つ、3つ、4つ、5つ以上の突然変異を含む。
いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原は配列番号57に示す配列を含む。いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原は、配列番号57の配列と少なくとも或いは約80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%又は99%の配列相同性を有するアミノ酸配列を含み、例えば配列番号57の1つ又は複数のアミノ酸位置に置換、欠失及び/又は挿入を含む配列である。
いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原は配列番号58に示す配列を含む。いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原は、配列番号58の配列と少なくとも或いは約80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%又は99%の配列相同性を有するアミノ酸配列を含み、例えば配列番号58の1つ又は複数のアミノ酸位置に置換、欠失及び/又は挿入を含む配列である。
いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原は配列番号59に示す配列を含む。いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原は、配列番号59の1つ又は複数のアミノ酸位置に置換、欠失及び/又は挿入を含むアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原は配列番号60に示す配列を含む。いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原は、配列番号60の1つ又は複数のアミノ酸位置に置換、欠失及び/又は挿入を含むアミノ酸配列を含む。
いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原は配列番号61に示す配列を含む。いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原は、配列番号61の配列と少なくとも或いは約80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%又は99%の配列相同性を有するアミノ酸配列を含み、例えば配列番号61の1つ又は複数のアミノ酸位置に置換、欠失及び/又は挿入を含む配列である。
いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原は配列番号62に示す配列を含む。いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原は、配列番号62の配列と少なくとも或いは約80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%又は99%の配列相同性を有するアミノ酸配列を含み、例えば配列番号62の1つ又は複数のアミノ酸位置に置換、欠失及び/又は挿入を含む配列である。
いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原は配列番号63に示す配列を含む。いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原は、配列番号63の配列と少なくとも或いは約80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%又は99%の配列相同性を有するアミノ酸配列を含み、例えば配列番号63の1つ又は複数のアミノ酸位置に置換、欠失及び/又は挿入を含む配列である。
いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原は配列番号64に示す配列を含む。いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原は、配列番号64の配列と少なくとも或いは約80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%又は99%の配列相同性を有するアミノ酸配列を含み、例えば配列番号64の1つ又は複数のアミノ酸位置に置換、欠失及び/又は挿入を含む配列である。
いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原は配列番号65に示す配列を含む。いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原は、配列番号65の配列と少なくとも或いは約80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%又は99%の配列相同性を有するアミノ酸配列を含み、例えば配列番号65の1つ又は複数のアミノ酸位置に置換、欠失及び/又は挿入を含む配列である。
いくつかの実施形態において、ウイルス抗原又は免疫原は、配列番号66などの膜貫通ドメイン又はその一部を含まない。いくつかの実施形態において、コロナウイルスのウイルス抗原又は免疫原は可溶性Sタンパク質ペプチドを含む。いくつかの実施形態において、可溶性Sタンパク質ペプチドはTMドメインペプチド及びCPドメインペプチドを有さない。いくつかの実施形態において、可溶性Sタンパク質ペプチドは、膜又はウイルスエンベロープなどの脂質二重層に結合しない。
いくつかの実施形態において、Sタンパク質ペプチドはコドン最適化された核酸配列から産生される。いくつかの実施形態において、Sタンパク質ペプチドはコドン最適化されていない核酸配列から産生される。
いくつかの実施形態において、本明細書に記載するように、ウイルス抗原又は免疫原は、該ウイルス抗原又は免疫原を含む組換ポリペプチド又は融合ペプチドを含むことができる。ウイルス抗原又は免疫原という用語は、コロナウイルスのウイルス抗原又は免疫原を含むタンパク質を指すのに使用し得る。特定の例において、コロナウイルスのウイルス抗原又は免疫原は本明細書で提供されるようなコロナウイルスタンパク質ペプチドである。
II.組換ペプチド及びタンパク質
本明細書で提供されるコロナウイルスのウイルス抗原及び免疫原、例えばSタンパク質ペプチド(セクションIを参照)は、他のタンパク質又はペプチドと連結するなど、結合することができ、融合ペプチドを含む組換ポリペプチドを形成することが予想される。いくつかの実施形態において、本明細書で提供される個別の組換ポリペプチド(例、単量体)は会合して組換ポリペプチドの多量体、例えば三量体を形成する。いくつかの実施形態において、個別の組換ポリペプチドの単量体の会合は共有結合性相互作用により起こる。いくつかの実施形態において、個別の組換ポリペプチド単量体の会合は非共有結合性相互作用により起こる。いくつかの実施形態において、共有結合又は非共有結合などの相互作用は、コロナウイルスのウイルス抗原又は免疫原、例えばSタンパク質ペプチドが連結するタンパク質又はペプチドの影響を受ける。いくつかの実施形態において、例えばコロナウイルスのウイルス抗原又は免疫原が本明細書に記載するようにSタンパク質ペプチドであるとき、これが連結するであろうタンパク質又はペプチドは、糖タンパク質の天然のホモ三量体構造が保存されるように選択することができる。これは、Sタンパク質ペプチドに対する強力で効果的な免疫原性応答を引き起こすのに有利であり得る。例えば、コロナウイルスのウイルス抗原又は免疫原(例、Sタンパク質ペプチド)の天然の構造の保存及び/又は維持は、免疫応答を生成することができる抗原部位への到達を改善又は可能にし得る。いくつかの例では、本明細書に記載されるSタンパク質ペプチドを含む組換ポリペプチド(例えばセクションIを参照)は、本明細書において組換S抗原、組換S免疫原、又は組換Sタンパク質と呼ばれる。
いくつかの例では、組換ポリペプチド又はその多量体化した組換ポリペプチドは、凝集するか、又は凝集させて複数のコロナウイルスのウイルス抗原及び/又は免疫原である組換ポリペプチドを含むタンパク質又は複合体を形成することができることが更に予想される。このようなタンパク質の形成は、コロナウイルスのウイルス抗原及び/又は免疫原に対する強力で効果的な免疫原性応答を生成するのに有利であり得る。例えば、複数の組換ポリペプチド含むタンパク質を形成し、これにより例えばコロナウイルスSタンパク質ペプチドなど、複数のコロナウイルスのウイルス抗原を形成し、ウイルス抗原の三次及び/又は四次構造を保存し得、天然構造に対する免疫応答を引き起こさせる。いくつかの例では、凝集はコロナウイルスのウイルス抗原又は免疫原の構造安定性を与え得、次に免疫応答を促進することができる潜在的な抗原性部位に達することができる。
いくつかの実施形態において、コロナウイルスのウイルス抗原又は免疫原は、三量体化ドメインにC末端で連結することができ(C末端結合)、単量体の三量体化を促進する。いくつかの実施形態において、三量体化は三量体構造によりコロナウイルスのウイルス抗原又は免疫原、例えばコロナウイルスSタンパク質ペプチドの膜近位側を安定させる。
可溶性組換タンパク質の安定した三量体を促進する外因性多量体化ドメインの非限定例としては、GCN4ロイシンジッパー(Harburyら、1993年、Science262:1401-1407)、肺サーファクタントタンパク質由来の三量体化モチーフ(Hoppeら、1994年、FEBS Lett344:191-195)、コラーゲン(McAlindenら、2003年、J Biol Chem278:42200-42207)、及びファージT4フィブリチンフォルドン(Miroshnikovら、1998年、Protein Eng11:329-414)が挙げられ、そのいずれかは本明細書に記載されるコロナウイルスのウイルス抗原又は免疫原に連結することができ(例、SペプチドがC末端に連結することにより)、組換ウイルス抗原又は免疫原の三量体化を促進する。米国特許第7,268,116号明細書、第7,666,837号明細書、第7,691,815号明細書、第10,618,949号明細書、第10,906,944号明細書、及び第10,960,070号明細書、並びに米国特許出願公開第2020/0009244号明細書も参照のこと。あらゆる目的のためその全体が参照により本明細書に組み入れられたものとする。
いくつかの実施形態において、1つ又は複数のペプチドリンカー(gly-serリンカー、例えば10アミノ酸のグリシン-セリンペプチドリンカーなど)は、多量体化ドメインに組換ウイルス抗原又は免疫原を結合するのに使用することができる。三量体は、組換ウイルス抗原又は免疫原の三量体が所望の性質(例、融合前構造)を保ちさえすれば、本明細書で提供した安定させる突然変異(又はその組合せ)のいずれかを含むことができる。
治療的に実行可能であるように、生物学的製剤設計に所望の三量体タンパク質部分は以下の基準を満たすべきである。理想的に、免疫グロブリンFcのような天然の分泌タンパク質の一部であるべきであり、これは循環血液中に豊富であり(無毒)、ヒト起源であり(免疫原性の欠如)、比較的安定し(長半減期)、効率的な自己三量体化が可能であり、この自己三量体化は鎖間共有結合性ジスルフィド結合により強化される。従って、三量体化されたコロナウイルスのウイルス抗原又は免疫原は構造的に安定である。
コラーゲンは細胞外マトリックスの主な構成要素である線維性タンパク質のファミリーである。哺乳類で最も豊富なタンパク質であり、身体の総タンパク質のほぼ25%を構成する。コラーゲンは、骨、腱、皮膚、角膜、軟骨、血管及び歯の形成における主要な構造的役割を担う。コラーゲンI、II、III,IV、V及びXIのフィブリル型はすべてプロコラーゲンと呼ばれるより大きな三量体前駆体として合成される。数百の「G-X-Y」繰り返し(又はグリシンの繰り返し)からなる中央の連続した三重らせんドメインの側面に、非コラーゲンドメイン(NC)、Nプロペプチド及びCプロペプチドが配置される。C及びN末端伸長のどちらもプロコラーゲンが分泌されると、タンパク質分解的にプロセシングされる。この事象により成熟タンパク質がコラーゲンフィブリルに集合し、不溶性細胞基質の形成を引き起こす。BMP-1は、グリシン繰り返し及びコラーゲンのCプロドメイン間の接続付近にあるプロコラーゲンの特異的ペプチド配列を認識し、プロペプチドの除去を担うプロテアーゼである。I型コラーゲンのシェディングされた三量体Cプロペプチドは、健常成人のヒト血清に50~300ng/mLの範囲の濃度で存在することが見出され、子供でははるかに高いレベルを有し、活性な骨形成を示す。I型コラーゲンのCプロペプチドの家族性高血清濃度を有する人々において、そのレベルは1~6μg/mLに達し、明らかな異常はない。これは、Cプロペプチドが毒性を有さないことを示唆する。コラーゲンの三量体Cプロペプチドの構造的研究により、三葉構造であり、3つすべてのサブユニットがN末端付近の接続領域で凝集し、プロコラーゲン分子の残部に連結することが示唆された。この突出するタンパク質の幾何形状は一方向に融合され、Fc二量体と類似している。
I、IV、V及びXI型コラーゲンは、主に2つのα1鎖及び1つのα2鎖(I、IV、V型に関して)、又は3つの異なるa鎖(XI型に関して)からなるヘテロ三量体形態に集合し、これらの配列は高度に一致する。II及びIII型コラーゲンはどちらもα1鎖のホモ三量体である。コラーゲンの最も豊富な形態であるI型コラーゲンに関し、安定したα(I)ホモ三量体も形成され、異なる組織で様々なレベルで存在する。これらのコラーゲンCプロペプチド鎖の多くは、細胞で単独で過剰発現すると、ホモ三量体に自己集合することができる。Nプロペプチドドメインがまず合成されるが、三量体コラーゲンへの分子集合は、Cプロペプチドの重ね合わせによる会合から始まる。Cプロペプチド複合体は鎖間ジスルフィド結合の形成により安定するが、適当な鎖の重ね合わせのためにジスルフィド結合を形成する必要性は不明であると考えられる。その後、グリシンの三重らせんの繰り返しは、ジッパー方式で関連するC末端からN末端まで伝搬される。組換DNA技術を使用し、異なるコラーゲン鎖のCプロペプチドを交換することにより、非天然型のコラーゲンマトリックスを作り出している。サイトカイン及び成長因子などの非コラーゲンタンパク質は、プロコラーゲン又は成熟コラーゲンのN末端とも融合され、新規のコラーゲンマトリックスを形成し、これは細胞基質から非コラーゲンタンパク質をゆっくりと放出させることを目的とする。しかし、どちらの状況下でも、Cプロペプチドは組換コラーゲンフィブリルが集合して不溶性細胞基質になる前に切断される必要がある。
他のタンパク質三量体化ドメイン、例えばバクテリオファージT4酵母フィブリチンのGCN4及び大腸菌のアスパラギン酸カルバモイル転移酵素由来のものは、異種タンパク質を三量体化させることがすでに記載されているが、これらの三量体タンパク質のいずれも性質上ヒトではなく、天然に分泌されるタンパク質でもない。このように、任意の三量体融合タンパク質は細胞内で作製されなければならず、これにより可溶性受容体などの天然の分泌タンパク質についてミスフォールディングを引き起こし得るだけでなく、何千もの他の細胞内タンパク質からこのような融合タンパク質の精製を難しくし得る。更に、三量体の生物学的製剤設計について、このような非ヒトタンパク質の三量体化ドメイン(例、酵母、バクテリオファージ及び細菌由来)を使用する致命的な欠点は、人体における仮定される免疫原性であり、これによりこのような融合タンパク質は、人体に注入後直ちに、その効果が失われることである。
このように、本明細書に記載されるような組換ポリペプチドにおけるコラーゲンの使用は多くの利点を有する。(1)コラーゲンは哺乳類の身体で分泌される最も豊富なタンパク質であり、身体における総タンパク質のほぼ25%を構成する;(2)コラーゲンの主な形態は三量体らせんで天然に存在し、これらの球状Cプロペプチドは三量体化を開始するのを担う;(3)成熟コラーゲンからタンパク質分解により放出されるコラーゲンの三量体Cプロペプチドは、哺乳類の血液でサブマイクログラム/mLレベルで天然に見出され、身体に有毒でないと思われる;(4)コラーゲンの線状三重らせん領域は、各残基の間隔が2.9Åであることが予測されるリンカーとして含まれることができ、又は融合タンパク質の一部として排除されることができ、従って三量体化されるタンパク質及びコラーゲンのCプロペプチド間の距離を正確に調節することができ、最適な生物活性を達成する;(5)プロコラーゲンからCプロペプチドを切断するBMP1の認識部位は、突然変異させるか、又は除去することができ、三量体融合タンパク質の破壊を防止する;(6)Cプロペプチドドメインはジスルフィド結合によりそれ自体で三量体を形成し、一般的なアフィニティタグを提供し、生成した任意の分泌型の融合タンパク質の精製にこれを使用することができる。いくつかの実施形態において、コロナウイルスのウイルス抗原及び免疫原、例えばSタンパク質ペプチドに連結するコラーゲンのCプロペプチドは、可溶性で共有結合的に連結したホモ三量体融合タンパク質の組換え産生を行うことができる。
いくつかの実施形態において、コロナウイルスのウイルス抗原又は免疫原は、コラーゲンのC末端プロペプチドに連結して組換ポリペプチドを形成する。いくつかの実施形態において、組換ポリペプチドのC末端プロペプチドはポリペプチド間ジスルフィド結合を形成する。いくつかの実施形態において、組換タンパク質は三量体を形成する。いくつかの実施形態において、コロナウイルスのウイルス抗原又は免疫原はセクションIに記載されるようなSタンパク質ペプチドである。
例えば、ポリペプチド間ジスルフィド結合により、配列番号1に示す融合ポリペプチドのN末端にシグナルペプチドMFVFLVLLPLVSS(配列番号54)を含む融合ポリペプチドが作製され、三量体を形成し得る(ポリペプチド間ジスルフィド結合を形成し得るCys残基は太字である)。
Figure 2023529484000003
いくつかの実施形態において、ポリペプチド間ジスルフィド結合はCys15-136、Cys131-166、Cys291-301、Cys379-432、Cys336-361、Cys391-525、Cys480-488、Cys538-590、Cys617-649、Cys662-671、Cys743-749、Cys738-760、Cys840-851、Cys1032-1043及びCys1082-1126の1つ又は複数又は全てを任意の好適な組合せで含み得る。いくつかの実施形態において、三量体における融合ポリペプチドは、例えば17、61、122、149、165、234、282、331、343、603、616、657、709、717、801、1074、1098及び1134の1つ又は複数又は全てのAsn残基に1つ又は複数のグルコシル化部位(例、Asn結合型)を任意の好適な組合せで含み得る。
いくつかの実施形態において、C末端プロペプチドはヒトコラーゲンのものである。いくつかの実施形態において、C末端プロペプチドはproα1(I)、proα1(II)、proα1(III)、proα1(V)、proα1(XI)、proα2(I)、proα2(V)、proα2(XI)又はproα3(XI)のC末端ポリペプチド、或いはその断片を含む。いくつかの実施形態において、C末端プロペプチドはproα1(I)のC末端ポリペプチドであるか、又はこれを含む。
いくつかの実施形態において、C末端プロペプチドは配列番号67~80のいずれかに示すアミノ酸配列であるか、又はこれを含む。いくつかの実施形態において、C末端プロペプチドは配列番号67~80のいずれかと少なくとも或いは約85%、90%、92%、95%又は97%の配列相同性を有するアミノ酸配列である。
いくつかの実施形態において、C末端プロペプチドはコラーゲン三量体化ドメイン(例、ヒトα1(I)コラーゲンのCプロペプチド)のアミノ酸配列であるか、又はこれを含み、BMP-1部位でアスパラギン酸(D)がアスパラギン(N)に置換されており、例えば配列番号68に示すように、RAがRAに突然変異している。いくつかの実施形態において、C末端プロペプチドはコラーゲン三量体化ドメイン(例、ヒトα1(I)コラーゲンのCプロペプチド)のアミノ酸配列であるか、又はこれを含み、BMP-1部位でアラニン(A)がアスパラギン(N)に置換されており、例えば配列番号69に示すように、RDがRDに突然変異されている。いくつかの実施形態において、本明細書のC末端プロペプチドは、DDANではなく、RSANなどの突然変異したBMP-1部位を含み得る。いくつかの実施形態において、本明細書のC末端プロペプチドはBMP-1部位を含み得、例えばRAN(例、RANDAN)又はRND(例、RNDDAN)の代わりにRAD(例、RADDAN)配列を含む(配列番号68又は69などの)配列を本明細書で開示される融合ポリペプチドにおいて使用し得る。例えば、配列番号27(下線付き)又はその断片、変異体もしくは突然変異体は、配列番号67(イタリック体)又はその断片、変異体もしくは突然変異体に直接又は間接的に連結し得て、例えば以下の融合タンパク質を形成する。
Figure 2023529484000004
いくつかの実施形態において、C末端プロペプチドは、配列番号67~80のいずれかの断片のアミノ酸配列であるか、又はこれを含む。
いくつかの実施形態において、C末端プロペプチドはグリシン-X-Y繰り返しを含む配列、或いはこれと少なくとも85%、90%、92%、95%又は97%の相同性を有するアミノ酸配列を含むことができ、ポリペプチド間ジスルフィド結合を形成し、組換ポリペプチドを三量体化することができる。X及びYは独立して任意のアミノ酸である。いくつかの実施形態において、X及びYは独立してプロリン又はヒドロキシプロリンである。
Sタンパク質ペプチドがC末端プロペプチドに連結して組換ポリペプチドを形成するいくつかの例では、組換ポリペプチドはSタンパク質ペプチドのホモ三量体となる三量体を形成する。いくつかの実施形態において、三量体化した組換ポリペプチドのSタンパク質ペプチドは融合前構造である。いくつかの実施形態において、三量体化した組換ポリペプチドのSタンパク質ペプチドは融合後構造である。いくつかの実施形態において、この構造状態はSタンパク質ペプチドの異なる抗原部位に達することができる。いくつかの実施形態において、抗原部位は線状エピトープ又は配座エピトープなどのエピトープである。記載するように、三量体化した組換ポリペプチドを有する利点は、様々な潜在的で異なる抗原部位に対して免疫応答を行うことができることである。
いくつかの実施形態において、三量体化した組換ポリペプチドは同じウイルス抗原又は免疫原を含む個別の組換ポリペプチドを含む。いくつかの実施形態において、三量体化した組換ポリペプチドは個別の組換ポリペプチドを含み、それぞれが他の組換ポリペプチドと異なるウイルス抗原又は免疫原を含む。いくつかの実施形態において、三量体化した組換ポリペプチドは個別の組換ポリペプチドを含み、個別の組換ポリペプチドの1つは他の組換ポリペプチドと異なるウイルス抗原又は免疫原を含む。いくつかの実施形態において、三量体化した組換ポリペプチドは個別の組換ポリペプチドを含み、個別の組換ポリペプチドの2つは同じウイルス抗原又は免疫原を含み、このウイルス抗原又は免疫原は残りの組換ポリペプチドに含まれるウイルス抗原又は免疫原と異なる。
いくつかの実施形態において、組換ポリペプチドはセクションIに記載される任意のコロナウイルスのウイルス抗原又は免疫原を含む。いくつかの実施形態において、組換ポリペプチドは、セクションIに記載される任意のコロナウイルスのウイルス抗原又は免疫原を含み、本明細書に記載されるようなコラーゲンのC末端プロペプチドに、本明細書に記載されるように連結する。
いくつかの実施形態において、免疫原はプロトマーを含む組換SARS-CoV又はSARS-CoV-2Sエクトドメイン三量体を含み、これはHR1ドメイン及び中央ヘリックスドメイン間の境界に、又は境界付近に1つ又は複数の(2など、例えば連続する2つ)プロリン置換を含み、融合前構造のSエクトドメイン三量体を安定させる。いくつかのこのような実施形態において、融合前構造のSエクトドメインを安定させる1つ又は複数の(2など、例えば連続する2つ)プロリン置換は、HR1のC末端残基における15位のアミノ酸のN末端と、中央ヘリックスのN末端残基における5位のアミノ酸のC末端との間に位置する。
いくつかの実施形態において、1つ又は複数の(2など、例えば連続する2つ)プロリン置換は、融合前構造のコロナウイルス(例、SARS-CoV又はSARS-CoV-2)Sエクトドメイン三量体を安定させる。いくつかの実施形態において、SARS-CoV-2のSタンパク質ペプチドは、986K/987Vから986P/987Pへの突然変異を含む。
いくつかの実施形態において、融合前構造で安定化された組換コロナウイルス(例、SARS-CoV又はSARS-CoV-2)Sエクトドメイン三量体は、S1/S2及び/又はS2’プロテアーゼ切断部位の突然変異を含む一本鎖Sエクトドメインプロトマーを含み、これらの部位のプロテアーゼ切断を防止する。いくつかの実施形態において、SARS-CoV-2のSタンパク質ペプチドは685Rから685Aの突然変異を含む。様々なウイルスの例示的なプロテアーゼ切断部位を以下に示す。
Figure 2023529484000005
いくつかの実施形態において、1つ又は複数のプロリン置換(986P/987P置換など)により融合前構造で安定化された組換コロナウイルス(例、SARS-CoV又はSARS-CoV-2)Sエクトドメイン三量体のプロトマーは、プロテアーゼ切断部位の突然変異によりプロテアーゼ切断を防止するなど、融合前構造の安定化のために更なる修飾を含む。
配列番号55として挙げられるSARS-CoV-2のSタンパク質配列に関し、エクトドメインは細胞プロセシング中に除去されるシグナルペプチド(SP);N末端ドメイン(NTD);受容体結合ドメイン(RBD);1つ又は複数のS1/S2切断部位;融合ペプチド(FP);内部融合ペプチド(IFP);ヘプタッドリピート1/2(HR1/2)及び膜貫通ドメイン(TM)を含む。例示的な配列は、ncbi.nlm.nih.gov/nuccore/MN908947.3、ncbi.nlm.nih.gov/nuccore/MN908947、ncbi.nlm.nih.gov/nuccore/MN908947.2に見出すことができる。更なる配列は肺炎ウイルスの分離株であるWuhan-Hu-1の全ゲノムを含むncbi.nlm.nih.gov/genbank/sars-cov-2-seqs/に見出すことができる。
いくつかの実施形態において、融合前に安定化したSARS-CoV-2Sエクトドメイン三量体のプロトマーは、NTD、RBD、(S1/S2サイト1又はS1/S2サイト2の)S1、FP、IFP、HR1、HR2又はエクトドメインのC末端残基のC末端残基(例えば、三量体化ドメイン又は膜貫通ドメインに連結することができる)を有することができる。Sタンパク質の位置ナンバリングはSARS-CoV株間で変わり得るが、配列を調節して関連する構造ドメイン及び切断部位を決定することができる。免疫原としてSエクトドメイン三量体の有用性を減少させることなく、開示された免疫原において、いずれかのエクトドメイン断片のN及びC末端の数残基(10までなど)を低減又は修飾することができることを理解されたい。
いくつかの実施形態において、組換ポリペプチドはSARS-CoV又はSARS-CoV-2のSタンパク質のNTDペプチドであるか、又はこれを含む。いくつかの実施形態において、組換ポリペプチドはSARS-CoV又はSARS-CoV-2のSタンパク質のRBDペプチドであるか、又はこれを含む。いくつかの実施形態において、組換ポリペプチドはSARS-CoV又はSARS-CoV-2のSタンパク質のNTDペプチド及びRBDペプチドであるか、又はこれらを含む。いくつかの実施形態において、組換ポリペプチドはSARS-CoV又はSARS-CoV-2のSタンパク質のS1ドメインペプチドであるか、又はこれを含む。いくつかの実施形態において、組換ポリペプチドはSARS-CoV又はSARS-CoV-2のSタンパク質のS2ドメインペプチドであるか、又はこれを含む。
いくつかの実施形態において、組換ポリペプチド又は融合タンパク質は配列番号27~66のいずれかに示す第1の配列を含み、配列番号67~80のいずれかに示す第2の配列に連結する。第1の配列のC末端は第2の配列のN末端に直接又は間接的に連結する。
シグナルペプチドを有さない例示的なSARS-CoV-1S組換ポリペプチドを配列番号26(1491aa)に示す。
Figure 2023529484000006
上記SARS-CoV-1S組換ポリペプチドは配列番号53に示すN末端シグナルペプチドを含み得る。
シグナルペプチドを有さない例示的なSARS-CoV-2S組換ポリペプチドを配列番号1(1509aa)に示す。
Figure 2023529484000007
上記SARS-CoV-2S組換ポリペプチドは配列番号54に示すN末端シグナルペプチドを含み得る。
いくつかの実施形態において、組換ポリペプチドは配列番号1に示す配列であるか、又はこれを含む。いくつかの実施形態において、組換ポリペプチドは配列番号1と少なくとも或いは約80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%又は99%の配列相同性を有するアミノ酸配列であるか、又はこれを含み、例えば13、18、20、26、69、70、80、138、142、144、152、190、215、242、243、244、246、400、401、402、417、440、452、477、484、501、570、614、655、681、682、683、684、685、701、716、888、982、1027、1118及び/又は1176(配列番号55のアミノ酸位置)、或いはその任意の組合せなどの1つ又は複数のアミノ酸位置に置換、欠失及び/又は挿入を含む配列である。いくつかの実施形態において、組換ポリペプチドは配列番号1の変異体であるか、又はこれを含み、この変異体はS13I、L18F、T20N、P26S、Δ69-70(ΔHV)、D80A、D138Y、G142D、Δ144(ΔY)、W152C、R190S、D215G、Δ242-244(ΔLAL)、R246I、Δ400-402(ΔFVI)、K417T、K417N、N440K、L452R、S477N、S477G、E484K、E484Q、N501Y、A570D、D614G、H655Y、P681H、P681R、R682G、R683S、R685G、A701V、T716I、F888L、S982A、T1027I、D1118H及びV1176F、又はその任意の組合せからなる群から選択される任意の1つ、2つ、3つ、4つ、5つ以上の突然変異を含む。
いくつかの実施形態において、組換ポリペプチドは配列番号2に示す配列であるか、又はこれを含む。いくつかの実施形態において、組換ポリペプチドは配列番号2と少なくとも或いは約80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%又は99%の配列相同性を有するアミノ酸配列であるか、又はこれを含み、例えば13、18、20、26、69、70、80、138、142、144、152、190、215、242、243、244、246、400、401、402、417、440、452、477、484、501、570、614、655、681、682、683、684、685、701、716、888、982、1027、1118及び/又は1176(配列番号55のアミノ酸位置)、或いはその任意の組合せなどの1つ又は複数のアミノ酸位置に置換、欠失及び/又は挿入を含む配列である。いくつかの実施形態において、組換ポリペプチドは配列番号2の変異体であるか、又はこれを含み、この変異体はS13I、L18F、T20N、P26S、Δ69-70(ΔHV)、D80A、D138Y、G142D、Δ144(ΔY)、W152C、R190S、D215G、Δ242-244(ΔLAL)、R246I、Δ400-402(ΔFVI)、K417T、K417N、N440K、L452R、S477N、S477G、E484K、E484Q、N501Y、A570D、D614G、H655Y、P681H、P681R、R682G、R683S、R685G、A701V、T716I、F888L、S982A、T1027I、D1118H及びV1176F、又はその任意の組合せからなる群から選択される任意の1つ、2つ、3つ、4つ、5つ以上の突然変異を含む。
いくつかの実施形態において、組換ポリペプチドは配列番号3に示す配列であるか、又はこれを含む。いくつかの実施形態において、組換ポリペプチドは配列番号3と少なくとも或いは約80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%又は99%の配列相同性を有するアミノ酸配列であるか、又はこれを含み、例えば13、18、20、26、69、70、80、138、142、144、152、190、215、242、243、244、246、400、401、402、417、440、452、477、484、501、570、614、655、681、682、683、684、685、701、716、888、982、1027、1118及び/又は1176(配列番号55のアミノ酸位置)、或いはその任意の組合せなどの1つ又は複数のアミノ酸位置に置換、欠失及び/又は挿入を含む配列である。いくつかの実施形態において、組換ポリペプチドは配列番号3の変異体であるか、又はこれを含み、この変異体はS13I、L18F、T20N、P26S、Δ69-70(ΔHV)、D80A、D138Y、G142D、Δ144(ΔY)、W152C、R190S、D215G、Δ242-244(ΔLAL)、R246I、Δ400-402(ΔFVI)、K417T、K417N、N440K、L452R、S477N、S477G、E484K、E484Q、N501Y、A570D、D614G、H655Y、P681H、P681R、R682G、R683S、R685G、A701V、T716I、F888L、S982A、T1027I、D1118H及びV1176F、又はその任意の組合せからなる群から選択される任意の1つ、2つ、3つ、4つ、5つ以上の突然変異を含む。
いくつかの実施形態において、組換ポリペプチドは配列番号4に示す配列であるか、又はこれを含む。いくつかの実施形態において、組換ポリペプチドは配列番号4と少なくとも或いは約80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%又は99%の配列相同性を有するアミノ酸配列であるか、又はこれを含み、例えば13、18、20、26、69、70、80、138、142、144、152、190、215、242、243、244、246、400、401、402、417、440、452、477、484、501、570、614、655、681、682、683、684、685、701、716、888、982、1027、1118及び/又は1176(配列番号55のアミノ酸位置)、或いはその任意の組合せなどの1つ又は複数のアミノ酸位置に置換、欠失及び/又は挿入を含む配列である。いくつかの実施形態において、組換ポリペプチドは配列番号4の変異体であるか、又はこれを含み、この変異体はS13I、L18F、T20N、P26S、Δ69-70(ΔHV)、D80A、D138Y、G142D、Δ144(ΔY)、W152C、R190S、D215G、Δ242-244(ΔLAL)、R246I、Δ400-402(ΔFVI)、K417T、K417N、N440K、L452R、S477N、S477G、E484K、E484Q、N501Y、A570D、D614G、H655Y、P681H、P681R、R682G、R683S、R685G、A701V、T716I、F888L、S982A、T1027I、D1118H及びV1176F、又はその任意の組合せからなる群から選択される任意の1つ、2つ、3つ、4つ、5つ以上の突然変異を含む。
いくつかの実施形態において、組換ポリペプチドは配列番号5に示す配列であるか、又はこれを含む。いくつかの実施形態において、組換ポリペプチドは配列番号5と少なくとも或いは約80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%又は99%の配列相同性を有するアミノ酸配列であるか、又はこれを含み、例えば13、18、20、26、69、70、80、138、142、144、152、190、215、242、243、244、246、400、401、402、417、440、452、477、484、501、570、614、655、681、682、683、684、685、701、716、888、982、1027、1118及び/又は1176(配列番号55のアミノ酸位置)、或いはその任意の組合せなどの1つ又は複数のアミノ酸位置に置換、欠失及び/又は挿入を含む配列である。いくつかの実施形態において、組換ポリペプチドは配列番号5の変異体であるか、又はこれを含み、この変異体はS13I、L18F、T20N、P26S、Δ69-70(ΔHV)、D80A、D138Y、G142D、Δ144(ΔY)、W152C、R190S、D215G、Δ242-244(ΔLAL)、R246I、Δ400-402(ΔFVI)、K417T、K417N、N440K、L452R、S477N、S477G、E484K、E484Q、N501Y、A570D、D614G、H655Y、P681H、P681R、R682G、R683S、R685G、A701V、T716I、F888L、S982A、T1027I、D1118H及びV1176F、又はその任意の組合せからなる群から選択される任意の1つ、2つ、3つ、4つ、5つ以上の突然変異を含む。
いくつかの実施形態において、組換ポリペプチドは配列番号6に示す配列であるか、又はこれを含む。いくつかの実施形態において、組換ポリペプチドは配列番号6と少なくとも或いは約80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%又は99%の配列相同性を有するアミノ酸配列であるか、又はこれを含み、例えば13、18、20、26、69、70、80、138、142、144、152、190、215、242、243、244、246、400、401、402、417、440、452、477、484、501、570、614、655、681、682、683、684、685、701、716、888、982、1027、1118及び/又は1176(配列番号55のアミノ酸位置)、或いはその任意の組合せなどの1つ又は複数のアミノ酸位置に置換、欠失及び/又は挿入を含む配列である。いくつかの実施形態において、組換ポリペプチドは配列番号6の変異体であるか、又はこれを含み、この変異体はS13I、L18F、T20N、P26S、Δ69-70(ΔHV)、D80A、D138Y、G142D、Δ144(ΔY)、W152C、R190S、D215G、Δ242-244(ΔLAL)、R246I、Δ400-402(ΔFVI)、K417T、K417N、N440K、L452R、S477N、S477G、E484K、E484Q、N501Y、A570D、D614G、H655Y、P681H、P681R、R682G、R683S、R685G、A701V、T716I、F888L、S982A、T1027I、D1118H及びV1176F、又はその任意の組合せからなる群から選択される任意の1つ、2つ、3つ、4つ、5つ以上の突然変異を含む。
いくつかの実施形態において、組換ポリペプチドは配列番号7に示す配列であるか、又はこれを含む。いくつかの実施形態において、組換ポリペプチドは配列番号7と少なくとも或いは約80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%又は99%の配列相同性を有するアミノ酸配列であるか、又はこれを含み、例えば13、18、20、26、69、70、80、138、142、144、152、190、215、242、243、244、246、400、401、402、417、440、452、477、484、501、570、614、655、681、682、683、684、685、701、716、888、982、1027、1118及び/又は1176(配列番号55のアミノ酸位置)、或いはその任意の組合せなどの1つ又は複数のアミノ酸位置に置換、欠失及び/又は挿入を含む配列である。いくつかの実施形態において、組換ポリペプチドは配列番号7の変異体であるか、又はこれを含み、この変異体はS13I、L18F、T20N、P26S、Δ69-70(ΔHV)、D80A、D138Y、G142D、Δ144(ΔY)、W152C、R190S、D215G、Δ242-244(ΔLAL)、R246I、Δ400-402(ΔFVI)、K417T、K417N、N440K、L452R、S477N、S477G、E484K、E484Q、N501Y、A570D、D614G、H655Y、P681H、P681R、R682G、R683S、R685G、A701V、T716I、F888L、S982A、T1027I、D1118H及びV1176F、又はその任意の組合せからなる群から選択される任意の1つ、2つ、3つ、4つ、5つ以上の突然変異を含む。
いくつかの実施形態において、組換ポリペプチドは配列番号8に示す配列であるか、又はこれを含む。いくつかの実施形態において、組換ポリペプチドは配列番号8と少なくとも或いは約80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%又は99%の配列相同性を有するアミノ酸配列であるか、又はこれを含み、例えば13、18、20、26、69、70、80、138、142、144、152、190、215、242、243、244、246、400、401、402、417、440、452、477、484、501、570、614、655、681、682、683、684、685、701、716、888、982、1027、1118及び/又は1176(配列番号55のアミノ酸位置)、或いはその任意の組合せなどの1つ又は複数のアミノ酸位置に置換、欠失及び/又は挿入を含む配列である。いくつかの実施形態において、組換ポリペプチドは配列番号8の変異体であるか、又はこれを含み、この変異体はS13I、L18F、T20N、P26S、Δ69-70(ΔHV)、D80A、D138Y、G142D、Δ144(ΔY)、W152C、R190S、D215G、Δ242-244(ΔLAL)、R246I、Δ400-402(ΔFVI)、K417T、K417N、N440K、L452R、S477N、S477G、E484K、E484Q、N501Y、A570D、D614G、H655Y、P681H、P681R、R682G、R683S、R685G、A701V、T716I、F888L、S982A、T1027I、D1118H及びV1176F、又はその任意の組合せからなる群から選択される任意の1つ、2つ、3つ、4つ、5つ以上の突然変異を含む。
いくつかの実施形態において、組換ポリペプチドは配列番号9に示す配列であるか、又はこれを含む。いくつかの実施形態において、組換ポリペプチドは配列番号9と少なくとも或いは約80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%又は99%の配列相同性を有するアミノ酸配列であるか、又はこれを含み、例えば13、18、20、26、69、70、80、138、142、144、152、190、215、242、243、244、246、400、401、402、417、440、452、477、484、501、570、614、655、681、682、683、684、685、701、716、888、982、1027、1118及び/又は1176(配列番号55のアミノ酸位置)、或いはその任意の組合せなどの1つ又は複数のアミノ酸位置に置換、欠失及び/又は挿入を含む配列である。いくつかの実施形態において、組換ポリペプチドは配列番号9の変異体であるか、又はこれを含み、この変異体はS13I、L18F、T20N、P26S、Δ69-70(ΔHV)、D80A、D138Y、G142D、Δ144(ΔY)、W152C、R190S、D215G、Δ242-244(ΔLAL)、R246I、Δ400-402(ΔFVI)、K417T、K417N、N440K、L452R、S477N、S477G、E484K、E484Q、N501Y、A570D、D614G、H655Y、P681H、P681R、R682G、R683S、R685G、A701V、T716I、F888L、S982A、T1027I、D1118H及びV1176F、又はその任意の組合せからなる群から選択される任意の1つ、2つ、3つ、4つ、5つ以上の突然変異を含む。
いくつかの実施形態において、組換ポリペプチドは配列番号10に示す配列であるか、又はこれを含む。いくつかの実施形態において、組換ポリペプチドは配列番号10と少なくとも或いは約80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%又は99%の配列相同性を有するアミノ酸配列であるか、又はこれを含み、例えば13、18、20、26、69、70、80、138、142、144、152、190、215、242、243、244、246、400、401、402、417、440、452、477、484、501、570、614、655、681、682、683、684、685、701、716、888、982、1027、1118及び/又は1176(配列番号55のアミノ酸位置)、或いはその任意の組合せなどの1つ又は複数のアミノ酸位置に置換、欠失及び/又は挿入を含む配列である。いくつかの実施形態において、組換ポリペプチドは配列番号10の変異体であるか、又はこれを含み、この変異体はS13I、L18F、T20N、P26S、Δ69-70(ΔHV)、D80A、D138Y、G142D、Δ144(ΔY)、W152C、R190S、D215G、Δ242-244(ΔLAL)、R246I、Δ400-402(ΔFVI)、K417T、K417N、N440K、L452R、S477N、S477G、E484K、E484Q、N501Y、A570D、D614G、H655Y、P681H、P681R、R682G、R683S、R685G、A701V、T716I、F888L、S982A、T1027I、D1118H及びV1176F、又はその任意の組合せからなる群から選択される任意の1つ、2つ、3つ、4つ、5つ以上の突然変異を含む。
いくつかの実施形態において、組換ポリペプチドは配列番号11に示す配列であるか、又はこれを含む。いくつかの実施形態において、組換ポリペプチドは配列番号11と少なくとも或いは約80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%又は99%の配列相同性を有するアミノ酸配列であるか、又はこれを含み、例えば13、18、20、26、69、70、80、138、142、144、152、190、215、242、243、244、246、400、401、402、417、440、452、477、484、501、570、614、655、681、682、683、684、685、701、716、888、982、1027、1118及び/又は1176(配列番号55のアミノ酸位置)、或いはその任意の組合せなどの1つ又は複数のアミノ酸位置に置換、欠失及び/又は挿入を含む配列である。いくつかの実施形態において、組換ポリペプチドは配列番号11の変異体であるか、又はこれを含み、この変異体はS13I、L18F、T20N、P26S、Δ69-70(ΔHV)、D80A、D138Y、G142D、Δ144(ΔY)、W152C、R190S、D215G、Δ242-244(ΔLAL)、R246I、Δ400-402(ΔFVI)、K417T、K417N、N440K、L452R、S477N、S477G、E484K、E484Q、N501Y、A570D、D614G、H655Y、P681H、P681R、R682G、R683S、R685G、A701V、T716I、F888L、S982A、T1027I、D1118H及びV1176F、又はその任意の組合せからなる群から選択される任意の1つ、2つ、3つ、4つ、5つ以上の突然変異を含む。
いくつかの実施形態において、組換ポリペプチドは配列番号12に示す配列であるか、又はこれを含む。いくつかの実施形態において、組換ポリペプチドは配列番号12と少なくとも或いは約80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%又は99%の配列相同性を有するアミノ酸配列であるか、又はこれを含み、例えば13、18、20、26、69、70、80、138、142、144、152、190、215、242、243、244、246、400、401、402、417、440、452、477、484、501、570、614、655、681、682、683、684、685、701、716、888、982、1027、1118及び/又は1176(配列番号55のアミノ酸位置)、或いはその任意の組合せなどの1つ又は複数のアミノ酸位置に置換、欠失及び/又は挿入を含む配列である。いくつかの実施形態において、組換ポリペプチドは配列番号12の変異体であるか、又はこれを含み、この変異体はS13I、L18F、T20N、P26S、Δ69-70(ΔHV)、D80A、D138Y、G142D、Δ144(ΔY)、W152C、R190S、D215G、Δ242-244(ΔLAL)、R246I、Δ400-402(ΔFVI)、K417T、K417N、N440K、L452R、S477N、S477G、E484K、E484Q、N501Y、A570D、D614G、H655Y、P681H、P681R、R682G、R683S、R685G、A701V、T716I、F888L、S982A、T1027I、D1118H及びV1176F、又はその任意の組合せからなる群から選択される任意の1つ、2つ、3つ、4つ、5つ以上の突然変異を含む。
いくつかの実施形態において、組換ポリペプチドは配列番号13に示す配列であるか、又はこれを含む。いくつかの実施形態において、組換ポリペプチドは配列番号13と少なくとも或いは約80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%又は99%の配列相同性を有するアミノ酸配列であるか、又はこれを含み、例えば13、18、20、26、69、70、80、138、142、144、152、190、215、242、243、244、246、400、401、402、417、440、452、477、484、501、570、614、655、681、682、683、684、685、701、716、888、982、1027、1118及び/又は1176(配列番号55のアミノ酸位置)、或いはその任意の組合せなどの1つ又は複数のアミノ酸位置に置換、欠失及び/又は挿入を含む配列である。いくつかの実施形態において、組換ポリペプチドは配列番号13の変異体であるか、又はこれを含み、この変異体はS13I、L18F、T20N、P26S、Δ69-70(ΔHV)、D80A、D138Y、G142D、Δ144(ΔY)、W152C、R190S、D215G、Δ242-244(ΔLAL)、R246I、Δ400-402(ΔFVI)、K417T、K417N、N440K、L452R、S477N、S477G、E484K、E484Q、N501Y、A570D、D614G、H655Y、P681H、P681R、R682G、R683S、R685G、A701V、T716I、F888L、S982A、T1027I、D1118H及びV1176F、又はその任意の組合せからなる群から選択される任意の1つ、2つ、3つ、4つ、5つ以上の突然変異を含む。
いくつかの実施形態において、組換ポリペプチドは配列番号14に示す配列であるか、又はこれを含む。いくつかの実施形態において、組換ポリペプチドは配列番号14と少なくとも或いは約80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%又は99%の配列相同性を有するアミノ酸配列であるか、又はこれを含み、例えば13、18、20、26、69、70、80、138、142、144、152、190、215、242、243、244、246、400、401、402、417、440、452、477、484、501、570、614、655、681、682、683、684、685、701、716、888、982、1027、1118及び/又は1176(配列番号55のアミノ酸位置)、或いはその任意の組合せなどの1つ又は複数のアミノ酸位置に置換、欠失及び/又は挿入を含む配列である。いくつかの実施形態において、組換ポリペプチドは配列番号14の変異体であるか、又はこれを含み、この変異体はS13I、L18F、T20N、P26S、Δ69-70(ΔHV)、D80A、D138Y、G142D、Δ144(ΔY)、W152C、R190S、D215G、Δ242-244(ΔLAL)、R246I、Δ400-402(ΔFVI)、K417T、K417N、N440K、L452R、S477N、S477G、E484K、E484Q、N501Y、A570D、D614G、H655Y、P681H、P681R、R682G、R683S、R685G、A701V、T716I、F888L、S982A、T1027I、D1118H及びV1176F、又はその任意の組合せからなる群から選択される任意の1つ、2つ、3つ、4つ、5つ以上の突然変異を含む。
いくつかの実施形態において、組換ポリペプチドは配列番号15に示す配列であるか、又はこれを含む。いくつかの実施形態において、組換ポリペプチドは配列番号15と少なくとも或いは約80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%又は99%の配列相同性を有するアミノ酸配列であるか、又はこれを含み、例えば13、18、20、26、69、70、80、138、142、144、152、190、215、242、243、244、246、400、401、402、417、440、452、477、484、501、570、614、655、681、682、683、684、685、701、716、888、982、1027、1118及び/又は1176(配列番号55のアミノ酸位置)、或いはその任意の組合せなどの1つ又は複数のアミノ酸位置に置換、欠失及び/又は挿入を含む配列である。いくつかの実施形態において、組換ポリペプチドは配列番号15の変異体であるか、又はこれを含み、この変異体はS13I、L18F、T20N、P26S、Δ69-70(ΔHV)、D80A、D138Y、G142D、Δ144(ΔY)、W152C、R190S、D215G、Δ242-244(ΔLAL)、R246I、Δ400-402(ΔFVI)、K417T、K417N、N440K、L452R、S477N、S477G、E484K、E484Q、N501Y、A570D、D614G、H655Y、P681H、P681R、R682G、R683S、R685G、A701V、T716I、F888L、S982A、T1027I、D1118H及びV1176F、又はその任意の組合せからなる群から選択される任意の1つ、2つ、3つ、4つ、5つ以上の突然変異を含む。
いくつかの実施形態において、組換ポリペプチドは配列番号16に示す配列であるか、又はこれを含む。いくつかの実施形態において、組換ポリペプチドは配列番号16と少なくとも或いは約80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%又は99%の配列相同性を有するアミノ酸配列であるか、又はこれを含み、例えば13、18、20、26、69、70、80、138、142、144、152、190、215、242、243、244、246、400、401、402、417、440、452、477、484、501、570、614、655、681、682、683、684、685、701、716、888、982、1027、1118及び/又は1176(配列番号55のアミノ酸位置)、或いはその任意の組合せなどの1つ又は複数のアミノ酸位置に置換、欠失及び/又は挿入を含む配列である。いくつかの実施形態において、組換ポリペプチドは配列番号16の変異体であるか、又はこれを含み、この変異体はS13I、L18F、T20N、P26S、Δ69-70(ΔHV)、D80A、D138Y、G142D、Δ144(ΔY)、W152C、R190S、D215G、Δ242-244(ΔLAL)、R246I、Δ400-402(ΔFVI)、K417T、K417N、N440K、L452R、S477N、S477G、E484K、E484Q、N501Y、A570D、D614G、H655Y、P681H、P681R、R682G、R683S、R685G、A701V、T716I、F888L、S982A、T1027I、D1118H及びV1176F、又はその任意の組合せからなる群から選択される任意の1つ、2つ、3つ、4つ、5つ以上の突然変異を含む。
いくつかの実施形態において、組換ポリペプチドは配列番号17に示す配列であるか、又はこれを含む。いくつかの実施形態において、組換ポリペプチドは配列番号17と少なくとも或いは約80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%又は99%の配列相同性を有するアミノ酸配列であるか、又はこれを含み、例えば13、18、20、26、69、70、80、138、142、144、152、190、215、242、243、244、246、400、401、402、417、440、452、477、484、501、570、614、655、681、682、683、684、685、701、716、888、982、1027、1118及び/又は1176(配列番号55のアミノ酸位置)、或いはその任意の組合せなどの1つ又は複数のアミノ酸位置に置換、欠失及び/又は挿入を含む配列である。いくつかの実施形態において、組換ポリペプチドは配列番号17の変異体であるか、又はこれを含み、この変異体はS13I、L18F、T20N、P26S、Δ69-70(ΔHV)、D80A、D138Y、G142D、Δ144(ΔY)、W152C、R190S、D215G、Δ242-244(ΔLAL)、R246I、Δ400-402(ΔFVI)、K417T、K417N、N440K、L452R、S477N、S477G、E484K、E484Q、N501Y、A570D、D614G、H655Y、P681H、P681R、R682G、R683S、R685G、A701V、T716I、F888L、S982A、T1027I、D1118H及びV1176F、又はその任意の組合せからなる群から選択される任意の1つ、2つ、3つ、4つ、5つ以上の突然変異を含む。
いくつかの実施形態において、組換ポリペプチドは配列番号18に示す配列であるか、又はこれを含む。いくつかの実施形態において、組換ポリペプチドは配列番号18と少なくとも或いは約80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%又は99%の配列相同性を有するアミノ酸配列であるか、又はこれを含み、例えば13、18、20、26、69、70、80、138、142、144、152、190、215、242、243、244、246、400、401、402、417、440、452、477、484、501、570、614、655、681、682、683、684、685、701、716、888、982、1027、1118及び/又は1176(配列番号55のアミノ酸位置)、或いはその任意の組合せなどの1つ又は複数のアミノ酸位置に置換、欠失及び/又は挿入を含む配列である。いくつかの実施形態において、組換ポリペプチドは配列番号18の変異体であるか、又はこれを含み、この変異体はS13I、L18F、T20N、P26S、Δ69-70(ΔHV)、D80A、D138Y、G142D、Δ144(ΔY)、W152C、R190S、D215G、Δ242-244(ΔLAL)、R246I、Δ400-402(ΔFVI)、K417T、K417N、N440K、L452R、S477N、S477G、E484K、E484Q、N501Y、A570D、D614G、H655Y、P681H、P681R、R682G、R683S、R685G、A701V、T716I、F888L、S982A、T1027I、D1118H及びV1176F、又はその任意の組合せからなる群から選択される任意の1つ、2つ、3つ、4つ、5つ以上の突然変異を含む。
いくつかの実施形態において、組換ポリペプチドは配列番号19に示す配列であるか、又はこれを含む。いくつかの実施形態において、組換ポリペプチドは配列番号19と少なくとも或いは約80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%又は99%の配列相同性を有するアミノ酸配列であるか、又はこれを含み、例えば13、18、20、26、69、70、80、138、142、144、152、190、215、242、243、244、246、400、401、402、417、440、452、477、484、501、570、614、655、681、682、683、684、685、701、716、888、982、1027、1118及び/又は1176(配列番号55のアミノ酸位置)、或いはその任意の組合せなどの1つ又は複数のアミノ酸位置に置換、欠失及び/又は挿入を含む配列である。いくつかの実施形態において、組換ポリペプチドは配列番号19の変異体であるか、又はこれを含み、この変異体はS13I、L18F、T20N、P26S、Δ69-70(ΔHV)、D80A、D138Y、G142D、Δ144(ΔY)、W152C、R190S、D215G、Δ242-244(ΔLAL)、R246I、Δ400-402(ΔFVI)、K417T、K417N、N440K、L452R、S477N、S477G、E484K、E484Q、N501Y、A570D、D614G、H655Y、P681H、P681R、R682G、R683S、R685G、A701V、T716I、F888L、S982A、T1027I、D1118H及びV1176F、又はその任意の組合せからなる群から選択される任意の1つ、2つ、3つ、4つ、5つ以上の突然変異を含む。
いくつかの実施形態において、組換ポリペプチドは配列番号20に示す配列であるか、又はこれを含む。いくつかの実施形態において、組換ポリペプチドは配列番号20と少なくとも或いは約80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%又は99%の配列相同性を有するアミノ酸配列であるか、又はこれを含み、例えば13、18、20、26、69、70、80、138、142、144、152、190、215、242、243、244、246、400、401、402、417、440、452、477、484、501、570、614、655、681、682、683、684、685、701、716、888、982、1027、1118及び/又は1176(配列番号55のアミノ酸位置)、或いはその任意の組合せなどの1つ又は複数のアミノ酸位置に置換、欠失及び/又は挿入を含む配列である。いくつかの実施形態において、組換ポリペプチドは配列番号20の変異体であるか、又はこれを含み、この変異体はS13I、L18F、T20N、P26S、Δ69-70(ΔHV)、D80A、D138Y、G142D、Δ144(ΔY)、W152C、R190S、D215G、Δ242-244(ΔLAL)、R246I、Δ400-402(ΔFVI)、K417T、K417N、N440K、L452R、S477N、S477G、E484K、E484Q、N501Y、A570D、D614G、H655Y、P681H、P681R、R682G、R683S、R685G、A701V、T716I、F888L、S982A、T1027I、D1118H及びV1176F、又はその任意の組合せからなる群から選択される任意の1つ、2つ、3つ、4つ、5つ以上の突然変異を含む。
いくつかの実施形態において、組換ポリペプチドは配列番号21に示す配列であるか、又はこれを含む。いくつかの実施形態において、組換ポリペプチドは配列番号21と少なくとも或いは約80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%又は99%の配列相同性を有するアミノ酸配列であるか、又はこれを含み、例えば13、18、20、26、69、70、80、138、142、144、152、190、215、242、243、244、246、400、401、402、417、440、452、477、484、501、570、614、655、681、682、683、684、685、701、716、888、982、1027、1118及び/又は1176(配列番号55のアミノ酸位置)、或いはその任意の組合せなどの1つ又は複数のアミノ酸位置に置換、欠失及び/又は挿入を含む配列である。いくつかの実施形態において、組換ポリペプチドは配列番号21の変異体であるか、又はこれを含み、この変異体はS13I、L18F、T20N、P26S、Δ69-70(ΔHV)、D80A、D138Y、G142D、Δ144(ΔY)、W152C、R190S、D215G、Δ242-244(ΔLAL)、R246I、Δ400-402(ΔFVI)、K417T、K417N、N440K、L452R、S477N、S477G、E484K、E484Q、N501Y、A570D、D614G、H655Y、P681H、P681R、R682G、R683S、R685G、A701V、T716I、F888L、S982A、T1027I、D1118H及びV1176F、又はその任意の組合せからなる群から選択される任意の1つ、2つ、3つ、4つ、5つ以上の突然変異を含む。
いくつかの実施形態において、組換ポリペプチドは配列番号22に示す配列であるか、又はこれを含む。いくつかの実施形態において、組換ポリペプチドは配列番号22と少なくとも或いは約80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%又は99%の配列相同性を有するアミノ酸配列であるか、又はこれを含み、例えば13、18、20、26、69、70、80、138、142、144、152、190、215、242、243、244、246、400、401、402、417、440、452、477、484、501、570、614、655、681、682、683、684、685、701、716、888、982、1027、1118及び/又は1176(配列番号55のアミノ酸位置)、或いはその任意の組合せなどの1つ又は複数のアミノ酸位置に置換、欠失及び/又は挿入を含む配列である。いくつかの実施形態において、組換ポリペプチドは配列番号22の変異体であるか、又はこれを含み、この変異体はS13I、L18F、T20N、P26S、Δ69-70(ΔHV)、D80A、D138Y、G142D、Δ144(ΔY)、W152C、R190S、D215G、Δ242-244(ΔLAL)、R246I、Δ400-402(ΔFVI)、K417T、K417N、N440K、L452R、S477N、S477G、E484K、E484Q、N501Y、A570D、D614G、H655Y、P681H、P681R、R682G、R683S、R685G、A701V、T716I、F888L、S982A、T1027I、D1118H及びV1176F、又はその任意の組合せからなる群から選択される任意の1つ、2つ、3つ、4つ、5つ以上の突然変異を含む。
いくつかの実施形態において、組換ポリペプチドは配列番号23に示す配列であるか、又はこれを含む。いくつかの実施形態において、組換ポリペプチドは配列番号23と少なくとも或いは約80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%又は99%の配列相同性を有するアミノ酸配列であるか、又はこれを含み、例えば13、18、20、26、69、70、80、138、142、144、152、190、215、242、243、244、246、400、401、402、417、440、452、477、484、501、570、614、655、681、682、683、684、685、701、716、888、982、1027、1118及び/又は1176(配列番号55のアミノ酸位置)、或いはその任意の組合せなどの1つ又は複数のアミノ酸位置に置換、欠失及び/又は挿入を含む配列である。いくつかの実施形態において、組換ポリペプチドは配列番号23の変異体であるか、又はこれを含み、この変異体はS13I、L18F、T20N、P26S、Δ69-70(ΔHV)、D80A、D138Y、G142D、Δ144(ΔY)、W152C、R190S、D215G、Δ242-244(ΔLAL)、R246I、Δ400-402(ΔFVI)、K417T、K417N、N440K、L452R、S477N、S477G、E484K、E484Q、N501Y、A570D、D614G、H655Y、P681H、P681R、R682G、R683S、R685G、A701V、T716I、F888L、S982A、T1027I、D1118H及びV1176F、又はその任意の組合せからなる群から選択される任意の1つ、2つ、3つ、4つ、5つ以上の突然変異を含む。
いくつかの実施形態において、組換ポリペプチドは配列番号24に示す配列であるか、又はこれを含む。いくつかの実施形態において、組換ポリペプチドは配列番号24と少なくとも或いは約80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%又は99%の配列相同性を有するアミノ酸配列であるか、又はこれを含み、例えば13、18、20、26、69、70、80、138、142、144、152、190、215、242、243、244、246、400、401、402、417、440、452、477、484、501、570、614、655、681、682、683、684、685、701、716、888、982、1027、1118及び/又は1176(配列番号55のアミノ酸位置)、或いはその任意の組合せなどの1つ又は複数のアミノ酸位置に置換、欠失及び/又は挿入を含む配列である。いくつかの実施形態において、組換ポリペプチドは配列番号24の変異体であるか、又はこれを含み、この変異体はS13I、L18F、T20N、P26S、Δ69-70(ΔHV)、D80A、D138Y、G142D、Δ144(ΔY)、W152C、R190S、D215G、Δ242-244(ΔLAL)、R246I、Δ400-402(ΔFVI)、K417T、K417N、N440K、L452R、S477N、S477G、E484K、E484Q、N501Y、A570D、D614G、H655Y、P681H、P681R、R682G、R683S、R685G、A701V、T716I、F888L、S982A、T1027I、D1118H及びV1176F、又はその任意の組合せからなる群から選択される任意の1つ、2つ、3つ、4つ、5つ以上の突然変異を含む。
いくつかの実施形態において、組換ポリペプチドは配列番号25に示す配列であるか、又はこれを含む。いくつかの実施形態において、組換ポリペプチドは配列番号25と少なくとも或いは約80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%又は99%の配列相同性を有するアミノ酸配列であるか、又はこれを含み、例えば13、18、20、26、69、70、80、138、142、144、152、190、215、242、243、244、246、400、401、402、417、440、452、477、484、501、570、614、655、681、682、683、684、685、701、716、888、982、1027、1118及び/又は1176(配列番号55のアミノ酸位置)、或いはその任意の組合せなどの1つ又は複数のアミノ酸位置に置換、欠失及び/又は挿入を含む配列である。いくつかの実施形態において、組換ポリペプチドは配列番号25の変異体であるか、又はこれを含み、この変異体はS13I、L18F、T20N、P26S、Δ69-70(ΔHV)、D80A、D138Y、G142D、Δ144(ΔY)、W152C、R190S、D215G、Δ242-244(ΔLAL)、R246I、Δ400-402(ΔFVI)、K417T、K417N、N440K、L452R、S477N、S477G、E484K、E484Q、N501Y、A570D、D614G、H655Y、P681H、P681R、R682G、R683S、R685G、A701V、T716I、F888L、S982A、T1027I、D1118H及びV1176F、又はその任意の組合せからなる群から選択される任意の1つ、2つ、3つ、4つ、5つ以上の突然変異を含む。
いくつかの実施形態において、組換ポリペプチドは配列番号26に示す配列であるか、又はこれを含む。いくつかの実施形態において、組換ポリペプチドは配列番号26と少なくとも或いは約80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%又は99%の配列相同性を有するアミノ酸配列であるか、又はこれを含み、例えば配列番号26の1つ又は複数のアミノ酸位置に置換、欠失及び/又は挿入を含む配列である。
上記のように、いくつかの実施形態において、本明細書で提供される組換ポリペプチドは会合して三量体を形成するだけでなく、凝集するか、又は凝集させて複数の組換ポリペプチドを含むタンパク質を生成することができる。いくつかの実施形態において、形成されるタンパク質はマクロ構造を有する。いくつかの例では、マクロ構造は、コロナウイルスのウイルス抗原又は免疫原の組換ポリペプチドにおける構造安定性を付与し得、次に免疫応答を促進することができる潜在的な抗原性部位に達することができる。
いくつかの実施形態において、三量体化した組換ポリペプチドは凝集して、複数の三量体化した組換ポリペプチドを含有するタンパク質を形成する。いくつかの実施形態において、複数の三量体化した組換ポリペプチドはマクロ構造を有するタンパク質を形成する。
いくつかの実施形態において、本明細書に記載される複数の組換ポリペプチドを含むタンパク質は免疫原である。いくつかの実施形態において、本明細書に記載される複数の組換ポリペプチドを含むタンパク質はナノ粒子に含まれる。例えば、いくつかの実施形態において、タンパク質はタンパク質ナノ粒子などのナノ粒子に直接連結する。いくつかの実施形態において、タンパク質はナノ粒子に間接的に連結する。いくつかの実施形態において、本明細書に記載される複数の組換ポリペプチドを含むタンパク質はウイルス様粒子(VLP)に含まれる。
いくつかの実施形態において、配列番号1~26からなる群から選択される組換ポリペプチド、又はその断片、変異体もしくは突然変異体を任意の好適な組合せで含む複合体を本明細書で提供する。いくつかの実施形態において、配列番号1~26からなる群から選択される組換ポリペプチド、又はその断片、変異体もしくは突然変異体の三量体を含む複合体を本明細書で提供し、組換ポリペプチドはポリペプチド間ジスルフィド結合により三量体化して三量体を形成する。
いくつかの実施形態において、複数の組換ポリペプチドを含む融合タンパク質を本明細書で提供し、各組換ポリペプチドはアミノからカルボキシ末端まで:a)非キメラ型コロナウイルスのスパイクタンパク質に位置するように、コロナウイルススパイクタンパク質の受容体結合ドメイン(RBD)より前に位置するコロナウイルススパイクタンパク質エクトドメインの一部を含む、第1のコロナウイルスの第1の領域;b)第1のコロナウイルスとは異なる第2のコロナウイルスのコロナウイルススパイクタンパク質の受容体結合ドメイン(RBD)を含む第2の領域;並びにc)組換ポリペプチドのC末端プロペプチドがポリペプチド間ジスルフィド結合を形成するコラーゲンのC末端プロペプチド、を含む。いくつかの実施形態において、融合タンパク質は第2の領域及びコラーゲンのC末端プロペプチド間に第3の領域を更に含む。いくつかの実施形態において、第3の領域は第3のコロナウイルスのS1ドメインを含み、第3のコロナウイルスは第1のコロナウイルス又は第2のコロナウイルスと同じ又は異なる。いくつかの実施形態において、第3の領域は第4のコロナウイルスのS2ドメインを含み、第4のコロナウイルスは第1、第2又は第4のコロナウイルスと同じ又は異なる。いくつかの実施形態において、第1の領域は第1のコロナウイルスのN末端ドメイン(NTD)を含む。いくつかの実施形態において、第1の領域は第2のコロナウイルスにおける該当するアミノ酸残基と異なる1つ又は複数のアミノ酸残基を含む。いくつかの実施形態において、第2の領域は第1のコロナウイルスにおける該当するアミノ酸残基と異なる1つ又は複数のアミノ酸残基を含む。いくつかの実施形態において、第1及び第2のコロナウイルスは同じコロナウイルスの異なる変異体又は株である。いくつかの実施形態において、第1の領域は第1のコロナウイルスのNTDを含み、第2の領域は第2のコロナウイルスのRBDを含み、第1及び第2のコロナウイルスはSARS-CoV-2の異なる変異体である。いくつかの実施形態において、第1のコロナウイルス及び第2のコロナウイルスは独立してB.1.526、B.1.1.143、P.2、B.1.351、P.1、B.1.1.7、B.1.617及びA.23.1系統のSARS-CoV-2ウイルスからなる群から選択される。
いくつかの実施形態において、3つの組換ポリペプチドを含む三量体の融合タンパク質を本明細書で提供し、各組換ポリペプチドはアミノからカルボキシ末端まで:a)B.1.526系統SARS-CoV-2のコロナウイルススパイクタンパク質N末端ドメイン(NTD)を含む第1の領域;b)B.1.351系統SARS-CoV-2のコロナウイルススパイクタンパク質受容体結合ドメイン(RBD)を含む第2の領域;並びにc)組換ポリペプチドのC末端プロペプチドがポリペプチド間ジスルフィド結合を形成するコラーゲンのC末端プロペプチド、を含む。
いくつかの実施形態において、哺乳類におけるコロナウイルスによる感染を防止する方法を本明細書で提供し、この方法は有効量の本明細書に開示される融合タンパク質で哺乳類に免疫を与えることを含む。いくつかの実施形態において、第1及び第2のコロナウイルスに対する中和抗体は哺乳類で生成される。いくつかの実施形態において、第1及び第2のコロナウイルスはSARS-CoV-2の異なる変異体であり、哺乳類で生成される中和抗体はB.1.526、B.1.1.143、P.2、B.1.351、P.1、B.1.1.7、B.1.617及びA.23.1系統の2つ以上のSARS-CoV-2ウイルスを中和する。いくつかの実施形態において、哺乳類で生成される中和抗体はB.1.526、B.1.1.143、P.2、B.1.351、P.1、B.1.1.7、B.1.617及びA.23.1系統の3つ以上のSARS-CoV-2ウイルスを中和する。いくつかの実施形態において、本方法は融合タンパク質で2回以上哺乳類に免疫を与えることを含む。いくつかの実施形態において、同じSARS-CoV-2変異体由来のNTD及びRBDを有するスパイクタンパク質ペプチドを含む免疫原を1回又は複数回投与後、融合タンパク質はブースタ回として投与される。
いくつかの実施形態において、SARS-CoV-1及びSARS-CoV-2を含むコロナウイルスのスパイク(S)糖タンパク質に由来する、又はこれを修飾した遺伝子組み換え融合ポリペプチドを本明細書で提供する。いくつかの実施形態において、コロナウイルスの野生型Sタンパク質配列と比較して、本明細書で開示する融合ポリペプチドを融合前構造で安定させることができる。いくつかの実施形態において、三量体化ドメインとの融合は、融合タンパク質におけるSタンパク質ペプチドが直鎖らせんを形成することを防止し得る(例、膜融合プロセス中に起こるものと類似する)。例えば、S三量体サブユニットワクチン候補のクライオEM構造は、洗剤の存在下、融合前及び融合後状態のどちらも形成する野生型全長スパイクタンパク質とは異なり、緊密に閉じた融合前状態を主に採ることを示す。Maら、J Virol(2021)doi:10.1128/JVI.00194-21。いくつかの実施形態において、融合タンパク質は変化した可溶性S配列を含み得る。これはS1/S2切断部位を不活化する修飾;ヘプタッドリピート1(HR1)領域及び中央ヘリックス(CH)領域間のターン領域における、HR1及びCHが直鎖らせんを形成することを防止する突然変異;並びに/或いは安定させる突然変異に加えて、ヘプタッドリピート2領域(HR2)のトランケーションを有する。いくつかの実施形態において、本明細書の融合タンパク質は、融合前状態でスパイクタンパク質を安定させると考えられるK986G/V987G、K986P/V987P、K986G/V987P又はK986P/V987Gなど、1つ又は複数の突然変異を含み得るが、含む必要はない。いくつかの実施形態において、K986G/V987G、K986P/V987P、K986G/V987P又はK986P/V987Gなどの突然変異は、Trimer-Tag(登録商標)三量体化ドメインを含む本明細書で開示される融合ポリペプチドを安定させるのに必要ではない。
これらの実施形態の一部において、S1/S2切断部位を不活化する突然変異は、GSAG(配列番号60)を用いてRRAR(配列番号55の682-685)を置換することを含むことができ、ターン領域における突然変異は二重突然変異のK986G/V987G、K986P/V987P、K986G/V987P又はK986P/V987Gを含むことができる。いくつかの実施形態において、HR2のトランケーションは、野生型可溶性S配列のC末端で配列番号65に示す1つ又は複数の残基の欠失を必然的に伴う。いくつかの実施形態において、免疫原ポリペプチドは、HR2と相互作用するHR1の領域に(a)1つ又は複数のプロリン又はグリシンの置換、及び/或いは(b)1つ又は複数のアミノ酸残基の挿入を更に含むことができる。これらの実施形態の一部において、免疫原ポリペプチドはA942P、S943P、A944P、A942G、S943G及びA944Gから選択される1つ又は複数の置換を有することができる。これらの実施形態の一部において、挿入はA942-A944における任意の残基間のG又はGSの挿入であり得る。
いくつかの実施形態において、本明細書で開示した免疫原により誘導される中和免疫応答は、SARS-CoV-2などのコロナウイルスに対する中和抗体を生成する。いくつかの実施形態において、本明細書の中和抗体はSARS-CoV-2などのコロナウイルス又はその成分の細胞受容体又は共受容体に結合する。いくつかの実施形態において、ウイルス受容体又は共受容体はコロナウイルス受容体又は共受容体、好ましくは肺炎ウイルス受容体又は共受容体、より好ましくはSARS-CoV-2受容体又は共受容体などのヒトコロナウイルス受容体である。いくつかの実施形態において、本明細書の中和抗体は、インビトロ、インサイチュ及び/又はインビボで、SARS-CoV-2などの少なくとも1つのコロナウイルスの活性又は結合、或いはSARS-CoV-2などのコロナウイルスの受容体活性又は結合、例えばSARS-CoV-2放出、SARS-CoV-2受容体シグナル伝達、膜SARS-CoV-2切断、SARS-CoV-2活性、SARS-CoV-2産生及び/又は合成を調節、減少、拮抗、軽減、遮断、阻害、排除及び/又は干渉する。いくつかの実施形態において、本明細書で開示した免疫原はSARS-CoV-2に対する中和抗体を誘導し、これはアンジオテンシン変換酵素2(ACE2)、ジペプチジルペプチダーゼ4(DPP4)、樹状細胞特異的細胞間接着分子-3-結合ノンインテグリン(DC-SIGN)、及び/又は肝臓/リンパ節-SIGN(L-SIGN)など、SARS-CoV-2受容体又は共受容体に結合するSARS-CoV-2を調節、減少、拮抗、軽減、遮断、阻害、排除及び/又は干渉する。
III.検出及び診断方法
ラテラルフローイムノアッセイは多くの様々な分析化学及び医学分野、例えば臨床診断で広く使用され、体液などサンプルにおける目的とする分析物の存在を決定する。ラテラルフローイムノアッセイの以前の研究は、米国特許及び特許出願公開:米国特許第5,602,040号明細書;第5,622,871号明細書;第5,656,503号明細書;第6,187,598号明細書;第6,228,660号明細書;第6,818,455号明細書;米国特許出願公開第2001/0008774号明細書;第2005/0244986号明細書;米国特許第6,352,862号明細書;米国特許出願公開第2003/0207465号明細書;第2003/0143755号明細書;第2003/0219908号明細書;米国特許第5,714,389号明細書;第5,989,921号明細書;第6,485,982号明細書;米国特許仮出願第11/035,047号;米国特許第5,656,448号明細書;第5,559,041号明細書;第5,252,496号明細書;第5,728,587号明細書;第6,027,943号明細書;第6,506,612号明細書;第6,541,277号明細書;第6,737,277号明細書;第5,073,484号明細書;第5,654,162号明細書;第6,020,147号明細書;第4,956,302号明細書;第5,120,643号明細書;第6,534,320号明細書;第4,942,522号明細書;第4,703,017号明細書;第4,743,560号明細書;第5,591,645号明細書;及び米国再発行特許第RE38,430(E)号明細書により例示される。
本明細書に記載される試験ストリップは、分析物の機能的属性、例えば相互作用遮断特性を検出することができる。いくつかの実施形態において、分析物は中和(又は遮断)抗体、例えば宿主におけるウイルスタンパク質及び細胞表面タンパク質など、2つ以上の分子成分の相互作用を妨げる抗体である。いくつかの実施形態において、中和抗体は抗コロナウイルス中和抗体である。いくつかの実施形態において、中和抗体は抗SARS-CoV-2中和抗体である。いくつかの実施形態において、中和抗体は抗RBD中和抗体であり、RBDはSARS-CoV-2又はSAR-CoVなどのコロナウイルス由来である。
本明細書に記載されるデバイスは、1つ又は複数の試験ゾーン、及び任意に1つ又は複数のコントロールゾーンを含むクロマトグラフストリップを含む。いくつかの実施形態において、クロマトグラフストリップはメンブレンである。いくつかの実施形態において、クロマトグラフストリップは多孔質メンブレンである。クロマトグラフストリップの細孔サイズは広く異なり得る。いくつかの実施形態において、クロマトグラフストリップは約1μm~約10μm、約5μm~約15μm又は約10μm~約20μmのいずれかなど、約1μm~約20μmの細孔を含む。いくつかの実施形態において、クロマトグラフストリップは吸湿性材料を含む。いくつかの実施形態において、クロマトグラフストリップは非吸湿性材料を含む。いくつかの実施形態において、クロマトグラフストリップは、セルロース、セルロースブレンド、ニトロセルロース、セルロースエステル、混合ニトロセルロースエステル、ポリエステル、アクリロニトリル共重合体、レーヨン、ガラス繊維、ポリエチレンテレフタラート繊維、ポリプロピレン、及びその組合せからなる群から選択される材料を含む。いくつかの実施形態において、メンブレンはニトロセルロースメンブレンである。
いくつかの実施形態において、クロマトグラフストリップ又はその一部は、例えば任意の結合相互作用の特異性を増加させるためにブロッカーで処理される。いくつかの実施形態において、ブロッカーはカゼイン、ウシ血清アルブミン(BSA)、メチル化BSA、動物全血清、脱脂粉乳、又はその組合せを含む。クロマトグラフストリップが遮断されると、ニトロセルロースなどのクロマトグラフストリップの電荷が中和され、従って更なるタンパク質又はその成分は遮断されたクロマトグラフストリップに結合することができない。更に、クロマトグラフストリップのクロマトグラフ構造は変更され、フローは従来のクロマトグラフィのフローではなく、むしろグライディング又はスライドフローであり得る。いくつかの実施形態において、クロマトグラフストリップは支持される。
本明細書に記載する試験ストリップの特定の成分は検出剤を含み、試験ストリップの特定のゾーン(例えば、試験ゾーン、コントロールゾーン)における上記成分の同定(定性及び/又は定量)を容易にする。いくつかの実施形態において、分子結合系の分子成分は検出剤で標識される。いくつかの実施形態において、サンプル結合ゾーンなどにおける他の成分(例、抗体又は抗原結合断片)は検出剤で標識される。いくつかの実施形態において、試験ストリップの2つ以上の成分は検出剤で標識され、各成分は試験ストリップの他の検出剤とは区別することができる(例、色に基づき)特有の検出剤で標識される。
いくつかの実施形態において、検出剤は酵素を含む。いくつかの実施形態において、検出剤は複数の酵素を含むポリマー酵素を含む。いくつかの実施形態において、酵素はベータ-D-ガラクトシダーゼ、グルコースオキシダーゼ、ホースラディッシュペルオキシダーゼ、アルカリホスファターゼ、ベータ-ラクタマーゼ、グルコース-6-リン酸デヒドロゲナーゼ、ウレアーゼ、ウリカーゼ、スーパーオキシドディスムターゼ、ルシフェラーゼ、ピルビン酸キナーゼ、乳酸デヒドロゲナーゼ、ガラクトースオキシダーゼ、アセチルコリンエステラーゼ、エンテロキナーゼ、チロシナーゼ及びキサンチンオキシダーゼからなる群から選択される。
いくつかの実施形態において、検出剤は検出粒子を含む。いくつかの実施形態において、検出粒子は酵素粒子(ナノ粒子など)、ポリスチレン粒子(マイクロスフェアなど)、ラテックス粒子、金を含む粒子(ナノ金粒子など)、コロイド金粒子、金属粒子(酸化鉄ナノ粒子など)、磁性粒子、蛍光検出可能な粒子又は半導体粒子(ナノ結晶など)を含む。
いくつかの実施形態において、試験ストリップは吸収ゾーンを更に含む。一般的に、吸収ゾーンは、例えばクロマトグラフストリップから過剰な流体を可逆的又は非可逆的に除去するように構成される。いくつかの実施形態において、吸収ゾーンは可逆的な乾燥剤(吸収ゾーンから液体を逆流させる)であるように構成される。いくつかの実施形態において、吸収ゾーンは非可逆的な乾燥剤であるように構成される。いくつかの実施形態において、吸収ゾーンはウィッキングパッドを含む。いくつかの実施形態において、ウィッキングパッドは吸湿性材料を含む。いくつかの実施形態において、ウィッキングパッドはろ紙、ガラス繊維ろ紙などを含む。
いくつかの実施形態において、吸収ゾーンはクロマトグラフストリップの下流に位置する。いくつかの実施形態において、吸収ゾーンはクロマトグラフストリップと毛細管力で通じる。
いくつかの実施形態において、試験ストリップはサンプルパッドを含むサンプル追加ゾーンを更に含む。いくつかの実施形態において、サンプルパッドは試験ストリップの1つ又は複数の下流要素、例えば結合パッド又はクロマトグラフストリップと毛細管力で通じる。
いくつかの実施形態において、サンプルパッドを含むサンプル追加ゾーンはサンプルを受けるように構成される。いくつかの実施形態において、サンプルは体液を含む。いくつかの実施形態において、サンプルは全血サンプルである。いくつかの実施形態において、サンプルは血液サンプルである。いくつかの実施形態において、サンプルは身体の分泌物のサンプルである。いくつかの実施形態において、サンプルは気管支肺胞洗浄液サンプルである。
いくつかの実施形態において、複数の組換ポリペプチドを含むタンパク質とサンプルを接触させることを含む、サンプルを分析する方法を本明細書で開示する。コロナウイルスの表面抗原を含む各組換ポリペプチドはコラーゲンのC末端プロペプチドに連結しており、組換ポリペプチドのC末端プロペプチドがポリペプチド間ジスルフィド結合を形成する。タンパク質と、コロナウイルスの表面抗原に特異的に結合することができる分析物との結合が検出される。いくつかの実施形態において、分析物は表面抗原を認識する抗体、受容体又は細胞であり、サンプルは限定されないが、分析物を含有する血清又は血漿などの体液である。
前述の実施形態のいずれかにおいて、結合はサンプル中の分析物の存在、及び/又はサンプルを得た対象のコロナウイルスによる感染を示すことができる。
前述の実施形態のいずれかにおいて、本方法はラテラルフロー法又はELISAでよい。前述の実施形態のいずれかにおいて、タンパク質をコロイド金粒子で標識し、試験ストリップ上のコンジュゲートパッド内で乾燥させることができる。タンパク質を含むクロマトグラフストリップを含む試験ストリップも開示し、タンパク質は複数の組換ポリペプチドを含み、コロナウイルスの表面抗原を含む各組換ポリペプチドはコラーゲンのC末端プロペプチドに連結しており、組換ポリペプチドのC末端プロペプチドはポリペプチド間ジスルフィド結合を形成する。いくつかの実施形態において、タンパク質はコロイド金粒子で標識され、試験ストリップ上のコンジュゲートパッド内で乾燥される。
前述の実施形態のいずれかにおいて、分析物に特異的な二次抗体を試験ストリップ上のクロマトグラフメンブレンの試験ゾーン内に固定することができる。前述の実施形態のいずれかにおいて、二次抗体は抗IgG抗体又は抗IgM抗体でよい。前述の実施形態のいずれかにおいて、試験ストリップはコントロールゾーンを更に含むことができ、コラーゲンのC末端プロペプチドに特異的な抗体が固定される。前述の実施形態のいずれかにおいて、試験ストリップは、試験ストリップの一端に分析のために分析物を添加するサンプルパッド、及び反対端にサンプルパッドと毛細管力で通じる吸収パッドを更に含むことができる。いくつかの実施形態において、クロマトグラフストリップはコントロールゾーンを更に含み、コントロール捕捉剤はコントロールゾーン内に固定される。
前述の実施形態のいずれかにおいて、試験ストリップはタンパク質を含む結合パッドを含むサンプル結合ゾーンを更に含むことができ、結合パッドの一端はクロマトグラフストリップの一端と毛細管力で通じる。
前述の実施形態のいずれかにおいて、試験ストリップはサンプルパッドを含むサンプル追加ゾーンを更に含むことができ、サンプルパッドは結合パッド又はクロマトグラフストリップと毛細管力で通じる。
前述の実施形態のいずれかにおいて、分析物はコロナウイルスの表面抗原に対する中和抗体を含むことができる。
前述の実施形態のいずれかにおいて、分析物はコロナウイルスの表面抗原に対する広域中和抗体を含むことができる。
前述の実施形態のいずれかにおいて、分析物はIgG抗体を含むことができる。
前述の実施形態のいずれかにおいて、分析物はIgM抗体を含むことができる。
前述の実施形態のいずれかにおいて、分析物はヒト抗体を含むことができる。
前述の実施形態のいずれかにおいて、サンプルはコロナウイルスに感染した対象に由来してよい。
前述の実施形態のいずれかにおいて、サンプルはコロナウイルスに感染した対象及び回復した対象の血清又は血漿でよい。
前述の実施形態のいずれかにおいて、サンプルはコロナウイルスワクチンで免疫性が与えられた対象に由来してよい。
前述の実施形態のいずれかにおいて、コロナウイルスの表面抗原受容体、任意にACE2-Fcなどの受容体-Fcである受容体は、試験ストリップ上のクロマトグラフメンブレンにおける第2の試験ゾーン内に固定することができる。
前述の実施形態のいずれかにおいて、分析物を有さない溶媒コントロールと比較して、分析物を添加するとすぐに、第2の試験ゾーンにおいて抗原標識コロイド金粒子の保持が低下し、これにより中和抗体、又は受容体及びコロナウイルスの表面抗原間の相互作用を遮断することができる抗体の陽性検出を示すことができる。
前述の実施形態のいずれかにおいて、コロナウイルスは重症急性呼吸器症候群(SARS)コロナウイルス(SARS-CoV)、SARSコロナウイルス2(SARS-CoV-2)、SARS様コロナウイルス、中東呼吸器症候群(MERS)コロナウイルス(MERS-CoV)、MERS様コロナウイルス、NL63-CoV、229E-CoV、OC43-CoV、HKU1-CoV、WIV1-CoV、MHV、HKU9-CoV、PEDV-CoV又はSDCVでよい。
前述の実施形態のいずれかにおいて、表面抗原はコロナウイルスのスパイク(S)タンパク質、又はその断片もしくはエピトープを含むことができ、エピトープは任意に線状エピトープ又は配座エピトープであり、タンパク質はコラーゲンのC末端プロペプチドにより連結される3つの組換抗原ポリペプチドを含む。
前述の実施形態のいずれかにおいて、表面抗原はシグナルペプチド、S1サブユニットペプチド、S2サブユニットペプチド又はその任意の組合せを含むことができる。
前述の実施形態のいずれかにおいて、表面抗原はシグナルペプチド、受容体結合ドメイン(RBD)ペプチド、受容体結合モチーフ(RBM)ペプチド、融合ペプチド(FP)、ヘプタッドリピート1(HR1)ペプチド、又はヘプタッドリピート2(HR2)ペプチド、或いはその任意の組合せを含むことができる。
前述の実施形態のいずれかにおいて、表面抗原はSタンパク質の受容体結合ドメイン(RBD)を含むことができる。
前述の実施形態のいずれかにおいて、表面抗原はSタンパク質のS1サブユニット及びS2サブユニットを含むことができる。
前述の実施形態のいずれかにおいて、表面抗原は膜貫通(TM)ドメインペプチド及び/又は細胞質(CP)ドメインペプチドを欠いてよい。
前述の実施形態のいずれかにおいて、表面抗原はプロテアーゼ切断部位を含むことができ、このプロテアーゼは任意にフーリン、トリプシン、第Xa因子又はカテプシンLである。
前述の実施形態のいずれかにおいて、表面抗原はプロテアーゼ切断部位を欠いてよく、プロテアーゼは任意にフーリン、トリプシン、第Xa因子又はカテプシンLである。
前述の実施形態のいずれかにおいて、表面抗原は可溶性でよいか、或いは膜又はウイルスエンベロープなどの脂質二重層に直接結合しない。
前述の実施形態のいずれかにおいて、表面抗原はタンパク質の組換ポリペプチド間で同じ又は異なってよい。
前述の実施形態のいずれかにおいて、表面抗原はC末端プロペプチドに直接融合することができるか、又はグリシン-X-Y繰り返しを含むリンカーなどのリンカーを介してC末端プロペプチドに連結することができ、X及びYは独立して任意のアミノ酸であり、任意にプロリン又はヒドロキシプロリンである。
前述の実施形態のいずれかにおいて、タンパク質は対象の細胞表面受容体に結合することができ、対象は任意に霊長類、例えばヒトなどの哺乳類である。
前述の実施形態のいずれかにおいて、細胞表面受容体はアンジオテンシン変換酵素2(ACE2)、ジペプチジルペプチダーゼ4(DPP4)、樹状細胞特異的細胞間接着分子-3-結合ノンインテグリン(DC-SIGN)又は肝臓/リンパ節-SIGN(L-SIGN)でよい。
前述の実施形態のいずれかにおいて、C末端プロペプチドはヒトコラーゲンのものでよい。
前述の実施形態のいずれかにおいて、C末端プロペプチドはproα1(I)、proα1(II)、proα1(III)、proα1(V)、proα1(XI)、proα2(I)、proα2(V)、proα2(XI)もしくはproα3(XI)のC末端ポリペプチド、又はその断片を含むことができる。
前述の実施形態のいずれかにおいて、組換ポリペプチド間のC末端プロペプチドは同じ又は異なってよい。
前述の実施形態のいずれかにおいて、C末端プロペプチドは配列番号67~80のいずれか、又はこれと少なくとも90%の相同性を有するアミノ酸配列を含むことができ、ポリペプチド間ジスルフィド結合を形成し、組換ポリペプチドを三量体化することができる。
前述の実施形態のいずれかにおいて、C末端プロペプチドは、配列番号67~80のいずれかのN末端に連結したグリシン-X-Y繰り返しを含む配列、又はこれと少なくとも90%の相同性を有するアミノ酸配列を含むことができ、ポリペプチド間ジスルフィド結合を形成し、組換ポリペプチドを三量体化することができる。X及びYは独立して任意のアミノ酸であり、任意にプロリン又はヒドロキシプロリンである。
前述の実施形態のいずれかにおいて、各組換ポリペプチドにおける表面抗原は融合前構造又は融合後構造でよい。
前述の実施形態のいずれかにおいて、各組換ポリペプチドにおける表面抗原は配列番号27~66のいずれか、又はこれと少なくとも80%の相同性を有するアミノ酸配列を含むことができる。
前述の実施形態のいずれかにおいて、組換ポリペプチドは配列番号1~26のいずれか、又はこれと少なくとも80%の相同性を有するアミノ酸配列を含むことができる。
IV.製品又はキット
提供された組換ポリペプチド、タンパク質及び免疫原性組成物を含有する製品又はキットも提供する。製品は容器、及び容器上又は容器と関連するラベル又は添付文書を含み得る。好適な容器としては例えば瓶、バイアル、シリンジ、試験管、IV溶液バッグなどが挙げられる。容器はガラス又はプラスチックなどの様々な材料から形成され得る。いくつかの実施形態において、容器は滅菌入口部を有する。例示的な容器は、静注液バッグ、バイアルが挙げられ、注射用針により穿孔することができる栓を有するものを含む。製品又はキットは、組成物が本明細書に記載される状態など、特定の状態(例えば、コロナウイルス感染)を治療するのに使用することができることを示す添付文書を更に含み得る。或いは又は更に、製品又はキットは薬学的に許容可能なバッファを含む別の又は同じ容器を更に含み得る。他のバッファ、希釈剤、ろ紙、針及び/又はシリンジなどの他の材料を更に含み得る。
ラベル又は添付文書は、個体におけるコロナウイルス感染を治療するのに組成物を使用することを示し得る。容器上又は容器に関連したラベル又は添付文書は、製剤の再構成及び/又は使用の説明を示し得る。ラベル又は添付文書は、この製剤が個体におけるコロナウイルス感染を治療又は予防するために皮下、静脈内又は他の投与形態に有用であるか、又は対象とすることを更に示し得る。
いくつかの実施形態における容器は組成物を保持し、この組成物は単独であるか、或いは状態を治療、予防及び/又は診断するのに有効な別の組成物との組合せである。製品又はキットは(a)免疫原性組成物又はタンパク質もしくはその組換ポリペプチドを含む組成物(つまり、第1の薬剤)を有する第1の容器;並びに(b)アジュバント又は治療剤などの更なる薬剤を含む組成物(つまり、第2の薬剤)を有する第2の容器を含み得る。この物品又はキットは、有効量の第2の薬剤で対象を治療するための取扱い説明書をラベル又は添付文書に更に含む。
定義
他に定義されない限り、本明細書で使用されるすべての専門用語、表記、並びに他の技術及び科学用語又は学術用語は、クレームされた主題が関係する当業者により一般的に理解されるのと同じ意味を有することが意図される。いくつかの例では、明瞭さ及び/又は容易な参照のために、一般的に理解された意味を有する用語が本明細書で定義され、本明細書に含まれるこのような定義は、必ずしも当技術分野で通常に理解されるものと実質的な差異を表すように解釈されるべきではない。
「ポリペプチド」及び「タンパク質」という用語は、アミノ酸残基のポリマーを指すのに交換可能に使用され、最小の長さに限定されない。提供された受容体及び他のポリペプチド、例えばリンカー又はペプチドを含むポリペプチドは、天然及び/又は非天然のアミノ酸残基を含むアミノ酸残基を含み得る。これらの用語は、ポリペプチドの発現後修飾、例えばグリコシル化、シアル化、アセチル化及びリン酸化も含む。いくつかの態様において、タンパク質が所望の活性を維持しさえすれば、ポリペプチドは天然又は自然の配列に対する修飾を含み得る。これらの修飾は、部位特異的変異導入のように意図的なものでも、タンパク質を産生する宿主の突然変異又はPCR増幅によるエラーなどによる偶発的なものでもあり得る。
本明細書で用いられるとき、「対象」はヒト又は他の動物などの哺乳類であり、典型的にはヒトである。いくつかの実施形態において、薬剤又は複数の薬剤、細胞、細胞集団、或いは組成物が投与される患者などの対象は哺乳類であり、典型的にはヒトなどの霊長類である。いくつかの実施形態において、霊長類はサル又は類人猿である。対象はオスでもメスでもよく、幼児、年少者、青年、成人及び老人の対象など任意の好適な年齢でよい。いくつかの実施形態において、対象は齧歯動物などの非霊長類の哺乳類である。
本明細書で用いられるとき「疾患の発症を遅延させる」は疾患(癌など)の発症を先送りする、妨害する、遅くする、阻止する、安定させる、抑制する及び/又は延ばすことを意味する。病歴及び/又は治療を受ける個体に応じて時間の長さは様々でよい。いくつかの実施形態において、十分な又は著しい遅延は、実質的に予防を包含することができ、個体が疾患を発症しない。例えば、転移癌の発症などの末期癌は遅延させ得る。
本明細書で用いられるとき「約」という用語は、当業者に容易に知られた各値の通常の誤差範囲を指す。本明細書における「約」値又はパラメータの参照は、その値又はパラメータ自体を対象とする実施形態を含む(及び記載する)。
本明細書で用いられるとき、単数形「a」、「an」及び「the」は、文脈から明らかでない限り複数の指示対象を含む。例えば「a」又は「an」は「少なくとも1つの」又は「1つ又は複数」を意味する。
この開示を通して、クレームされた主題の様々な態様は範囲形式で提示される。範囲形式の記載は単に便宜上、簡潔にするためのものであり、クレームされた主題の範囲を柔軟性なく限定するものとして解釈されるべきでないことを理解するべきである。従って、範囲の記載は、具体的に開示されたすべての可能性のある小範囲、並びにその範囲内の個別の数値を有すると考えられるべきである。例えば、値の範囲が挙げられる場合、その範囲の上限及び下限間に介在する各値、並びにその記載された範囲における任意の他の記載された値又は介在する値はクレームされた主題内に包含されることが理解される。これらのより小さな範囲の上限及び下限は、独立してより小さな範囲に含まれ得、また記載された範囲内の任意の具体的に除外された限度を考慮して、クレームされた主題内に包含される。記載された範囲が上下限の1つ又はどちらも含む場合、含まれる限度のどちらか又は両方を含まない範囲もクレームされた主題に含まれる。これは範囲の幅に関わらず適用される。
本明細書で用いられるとき、組成物は細胞を含む2つ以上の生成物、物質又は化合物の任意の混合物を指す。溶液、懸濁液、液体、粉末、ペースト、水性、非水性又はその任意の組合せであり得る。
本明細書で用いられるとき、「ベクター」という用語は核酸分子を指し、これと連結する別の核酸を増殖させることができる。この用語は自己複製核酸構造としてのベクター、並びにベクターが導入されている宿主細胞のゲノムに組み込まれるベクターを含む。特定のベクターは、これらが動作可能に連結した核酸の発現を誘導することができる。このようなベクターは本明細書では「発現ベクター」と呼ばれる。
以下の実施例は説明の目的のためにのみ示され、本発明の範囲を限定する意図はない。
実施例1:SARS-CoV-2のSタンパク質ペプチドを含む組換ポリペプチドの生成
シグナルペプチド(SP)、S1及びS2ドメインを含むSARS-CoV2に由来する天然スパイクタンパク質(S)の完全なエクトドメインは、α1コラーゲンのヒトCプロペプチドをコードした哺乳類発現ベクターにC末端でインフレーム融合され、例えば図1に示すように、分泌された三量体のS三量体融合抗原を発現することができた。
S三量体融合タンパク質の高レベルでの発現を達成した。10Lバイオリアクタで行ったフェッドバッチ無血清CHO細胞培養のS三量体発現について8%SDS-PAGEで分析した。6日目から11日目に10μLの無細胞条件培地を還元条件下で分析し、その後クマシーブルー染色を行った。高度に精製したS三量体を標準品(Std)としてゲルに添加した。全長S三量体及びS1/S2フーリン部位で部分的に切断された形態は示した通りであった。
その後、共有結合的に連結したS三量体を精製し、特徴づけた。プロテインA(PA)アフィニティクロマトグラフィ及び陰イオン交換カラム(Q)、その後限外ろ過及び透析ろ過(UF/DF)により、取り除いた細胞培養培地からS三量体を精製して、原薬(DS)を得た。4μgの精製タンパク質を8%還元SDS-PAGEにより開始時の細胞培養培地に対して分析し、クマシーブルーで染色した。S三量体をS1/S2フーリン切断部位で部分的に切断するが、切断したS1サブユニットは、S三量体と共精製されるため、S三量体に結合するようであった。S三量体はジスルフィド結合で連結した三量体である。4μgの高度に精製した天然様S三量体を記載のように非還元及び還元条件下で6%SDS-PAGEにより分析し、クマシーブルーで染色した。SEC-HPLC分析により判断されるように、S三量体をほぼ均一まで精製し、一部の切断したS1をサイズ排除クロマトグラフィ中に分離した。S三量体の分子量は660Kdaと推定された。プロテインAセンサを用い、Fortebioの生体層干渉測定により、S三量体のACE2-Fcへの受容体結合反応速度を評価した。
S三量体をN結合型グリカンで高度にグリコシル化した。エンドグリカナーゼF(PNGaseF)単独、又はPNGaseF及びエンド-O-グリコシダーゼを使用し、消化前後の高度に精製されたS三量体からN及びO結合型グリカンを除去し、8%還元SDS-PAGEにより分析し、クマシーブルーで染色して、脱グルコシル化前後の全長S三量体、S2三量体及び切断したS1を示した。FEI Tecnai spirit電子顕微鏡を用い、ネガティブEMにより高度に精製したS三量体を可視化した。
実施例2:SARS-CoV-2のSタンパク質ペプチドを含む組換ポリペプチドを用いて分析物を検出する方法
ELISAを設計し、実施例1に記載したように生成した例示的な組換ポリペプチドを使用し、S三量体抗原に基づくSARS-CoV-2抗体検査を行った。具体的に、Sタンパク質を認識する患者及び正常コントロールの血清におけるIgG抗体を検出するために、プレートを組換S三量体でコーティングした。ヤギ抗ヒトIgG-HRPにより検出を行い、サンプル希釈に基づきEC50として抗体価を計算した。図2はELISAアッセイの結果を示し、S三量体がCOVID-19患者の血清におけるS反応性IgG抗体を特異的に検出することができることを明示する。
ラテラルフローアッセイを使用し、最近COVID-19から回復した多数の患者の血清もS三量体を用いて分析した(図5及び図6)。IgM及びIgGに関するS三量体抗原に基づくSARS-CoV-2抗体検査において、患者8人のサンプルのうち4つが認識できるS特異的IgMの陽性信号を示し(図5、P1~P4)、一方8つのうちの7つが認識できるS特異的IgGの陽性信号を示した(図5、P1~P7)。
S三量体抗原に基づくSARS-CoV-2抗体IgG及び中和抗体検査において、患者3人のサンプルのうちの3つが認識できるS特異的IgGの陽性信号を示し、同様にACE2結合バンドは薄いか、又は無かった(図6、P1~P3)。正常サンプル及びPBSコントロールのすべてにおいて、認識できるACE2結合バンドがあり、S特異的IgG結合は無かった(図6、N1~N4及びPBS)。S三量体をコロイド金粒子で標識し、試験ストリップ上のコンジュゲートパッド内で乾燥させた。分析物に特異的な二次抗体(例、S反応性IgG抗体を認識する抗IgG抗体)を試験ストリップ上のクロマトグラフメンブレンの試験ゾーン内に固定した。また、ACE2-Fcなど、Sタンパク質の受容体を試験ストリップ上のクロマトグラフメンブレンの第2の試験ゾーン内に固定した。これらの結果は、S三量体がCOVID-19患者血清中のS反応性IgG抗体だけでなく、細胞表面受容体ACE2へのSタンパク質の結合を妨害又は低減することができる患者血清中の中和抗体も特異的に検出することができたことをまとめて示す。
回復期血清サンプルを連続的に希釈し、抗原としてS三量体(図7、上パネル)及びS1三量体(図7、下パネル)を用いてラテラルフローアッセイにより分析した。認識できるS特異的IgGの陽性信号が1:20480から1:40960の段階希釈で検出され、一方で認識できるS1特異的IgGの陽性信号が1:1020から1:20480の段階希釈で検出された。これらの結果は、S三量体及びS1三量体に基づくアッセイが極端に感度がよいことを示す。
野生型S三量体(原型SARS-CoV-2のS三量体)及びB.1.351南アフリカ変異体SARS-CoV-2のS三量体(図8)を使用し、S反応性抗体についてラテラルフローアッセイで回復期血清の多数のサンプルを試験した。認識できるS特異的IgG抗体の陽性信号が、野生型S三量体又はB.1.351のS三量体を用いた多数のサンプルで観察された。
本発明は特定の開示した実施形態の範囲に限定されることを意図せず、例えば本発明の様々な態様を説明するために示される。記載される組成物及び方法の様々な変更は、本明細書の説明及び教示から明らかになるであろう。このような変化は、本開示の真の範囲及び趣旨から逸脱することなく行うことができ、本開示の範囲に含まれることが意図される。
配列
Figure 2023529484000008
Figure 2023529484000009
Figure 2023529484000010
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Claims (52)

  1. 複数の組換ポリペプチドを含む抗原とサンプルを接触させることを含む、サンプルの分析方法であって、
    コロナウイルスの表面スパイクタンパク質を含む各組換ポリペプチドがコラーゲンのC末端プロペプチドに連結しており、前記C末端プロペプチドがポリペプチド間ジスルフィド結合を形成し、
    前記サンプルが前記コロナウイルスの前記スパイクタンパク質に特異的に結合することができる分析物を含有しているか、又は含有すると思われ、前記抗原及び前記分析物間の結合が検出される、方法。
  2. 前記分析物が前記抗原を認識する抗体、受容体、細胞であり、及び/或いは前記サンプルが限定されないが前記分析物を含有する血清又は血漿などの体液である、請求項1に記載の方法。
  3. 前記結合が前記サンプル中の前記分析物の存在、及び/又は前記サンプルを得た対象の前記コロナウイルスによる感染を示す、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記方法がラテラルフロー法である、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記抗原がコロイド金粒子で標識され、試験ストリップ上のコンジュゲートパッド内で乾燥される、請求項4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記分析物に特異的な二次抗体が、前記試験ストリップ上のクロマトグラフメンブレンの試験ゾーン内に固定される、請求項4又は5に記載の方法。
  7. 前記試験ストリップがコントロールゾーンを更に含み、コラーゲンのC末端プロペプチドに特異的な抗体が固定される、請求項6に記載の方法。
  8. 前記試験ストリップが、前記試験ストリップの一端に分析のために前記分析物を添加するサンプルパッド、及び反対端に前記サンプルパッドと毛細管力で通じる吸収パッドを更に含む、請求項5~7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 毛細管力により前記吸収パッドに向かって前記クロマトグラフメンブレン上で移動するため、前記サンプルパッドに前記分析物を添加し、前記試験ゾーンで抗原標識コロイド金粒子の任意の良好な保持があると、前記分析物の陽性検出が示され、一方コントロールゾーンでのみ任意の前記抗原標識コロイド金粒子の保持があると、前記分析物の陰性の読み出しを示す、請求項4~8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 前記分析物が前記コロナウイルスの表面抗原に対する抗体である、請求項1~9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 前記分析物が前記コロナウイルスの前記表面抗原に対する中和抗体である、請求項1~10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 前記分析物がIgG抗体である、請求項1~10のいずれか一項に記載の方法。
  13. 前記分析物がIgM抗体である、請求項1~10のいずれか一項に記載の方法。
  14. 前記分析物がヒト抗体である、請求項1~12のいずれか一項に記載の方法。
  15. 前記分析物が前記コロナウイルスに感染した対象から得られる、請求項1~14のいずれか一項に記載の方法。
  16. 前記分析物が、前記コロナウイルスに感染し、回復している対象の血清である、請求項1~14のいずれか一項に記載の方法。
  17. 前記分析物が、コロナウイルスワクチンで免疫性が与えられた対象から得られる、請求項1~14のいずれか一項に記載の方法。
  18. 前記コロナウイルスの前記表面抗原の受容体、任意のACE2-Fcなどの受容体-Fcが、前記試験ストリップ上の前記クロマトグラフメンブレンにおける第2の試験ゾーン内に固定される、請求項1~17のいずれか一項に記載の方法。
  19. 前記分析物を有さない溶媒コントロールと比較して、前記分析物を添加すると、前記第2の試験ゾーンにおける前記抗原標識コロイド金粒子の保持が任意に低下し、これにより中和抗体、又はコロナウイルスの前記受容体及び前記表面抗原間の相互作用を遮断することができる抗体の陽性検出を示す、請求項18に記載の方法。
  20. 前記コロナウイルスが重症急性呼吸器症候群(SARS)コロナウイルス(SARS-CoV)、SARSコロナウイルス2(SARS-CoV-2)、SARS様コロナウイルス、中東呼吸器症候群(MERS)コロナウイルス(MERS-CoV)、MERS様コロナウイルス、NL63-CoV、229E-CoV、OC43-CoV、HKU1-CoV、WIV1-CoV、MHV、HKU9-CoV、PEDV-CoV、又はSDCVである、請求項1~19のいずれか一項に記載の方法。
  21. 前記抗原がコロナウイルススパイク(S)タンパク質、又はその断片もしくはエピトープを含み、前記エピトープが任意に線状エピトープ又は配座エピトープであり、前記抗原が前記コラーゲンのC末端プロペプチドにより連結される3つの組換抗原ポリペプチドを含む、請求項1~19のいずれか一項に記載の方法。
  22. 前記抗原がシグナルペプチド、S1サブユニットペプチド又はS2サブユニットペプチド、或いはその任意の組合せを含む、請求項21に記載の方法。
  23. 前記抗原がシグナルペプチド、受容体結合ドメイン(RBD)ペプチド、受容体結合モチーフ(RBM)ペプチド、融合ペプチド(FP)、ヘプタッドリピート1(HR1)ペプチド、又はヘプタッドリピート2(HR2)ペプチド、或いはその任意の組合せを含む、請求項21に記載の方法。
  24. 前記抗原が前記Sタンパク質の受容体結合ドメイン(RBD)を含む、請求項21のいずれか一項に記載の方法。
  25. 前記抗原が前記Sタンパク質のS1サブユニット及びS2サブユニットを含む、請求項21のいずれか一項に記載の方法。
  26. 前記抗原が膜貫通(TM)ドメインペプチド及び/又は細胞質(CP)ドメインペプチドを含まない、請求項21~25のいずれか一項に記載の方法。
  27. 前記抗原がプロテアーゼ切断部位を含み、前記プロテアーゼが任意にフーリン、トリプシン、第Xa因子、トロンビン又はカテプシンLである、請求項21~25のいずれか一項に記載の方法。
  28. 前記抗原が任意のプロテアーゼ切断部位を含まない、請求項21~25のいずれか一項に記載の方法。
  29. 前記抗原が可溶性であるか、或いは膜又はウイルスエンベロープなどの脂質二重層に直接結合しない、請求項1~28のいずれか一項に記載の方法。
  30. 前記抗原が前記タンパク質の前記組換ポリペプチド間で同じ又は異なる、請求項1~29のいずれか一項に記載の方法。
  31. 前記抗原が前記C末端プロペプチドに直接融合するか、又はグリシン-X-Y繰り返しを含むリンカーなどのリンカーにより前記C末端プロペプチドに連結し、X及びYが独立して任意のアミノ酸であり、任意にプロリン又はヒドロキシプロリンである、請求項1~30のいずれか一項に記載の方法。
  32. 前記C末端プロペプチドがヒトコラーゲンのものである、請求項1~31のいずれか一項に記載の方法。
  33. 前記C末端プロペプチドがproα1(I)、proα1(II)、proα1(III)、proα1(V)、proα1(XI)、proα2(I)、proα2(V)、proα2(XI)、又はproα3(XI)のC末端ポリペプチド、或いはその断片を含む、請求項1~32のいずれか一項に記載の方法。
  34. 前記C末端プロペプチドが配列番号67~80のいずれか、又はこれと少なくとも90%の相同性を有するアミノ酸配列を含み、ポリペプチド間ジスルフィド結合を形成し、前記組換ポリペプチドを三量体化することができる、請求項1~33のいずれか一項に記載の方法。
  35. 各前記組換ポリペプチドにおける前記抗原が融合前構造又は融合後構造である、請求項1~34のいずれか一項に記載の方法。
  36. 各前記組換ポリペプチドにおける前記抗原が、配列番号27~66のいずれか、又はこれと少なくとも80%の相同性を有するアミノ酸配列を含む、請求項1~35のいずれか一項に記載の方法。
  37. 前記組換ポリペプチドが、配列番号1~26のいずれか、又はこれと少なくとも80%の相同性を有するアミノ酸配列を含む、請求項1~36のいずれか一項に記載の方法。
  38. サンプルを分析する方法であって、
    複数の組換ポリペプチドを含む抗原で基板を被覆することであって、コロナウイルスの表面スパイクタンパク質を含む各組換ポリペプチドがコラーゲンのC末端プロペプチドに連結しており、前記C末端プロペプチドがポリペプチド間ジスルフィド結合を形成する、被覆と;
    前記被覆した基板をサンプルと接触させることであって、前記サンプルが前記コロナウイルスの前記スパイクタンパク質に特異的に結合することができる分析物を含有するか、又は含有すると思われる、接触と;
    前記抗原及び前記分析物間に形成される複合体を前記分析物に特異的に結合する検出剤と接触させることと、を含み、
    シグナルが前記検出剤で検出され、前記サンプル中の前記分析物の存在/非存在、量、又は活性を示す、方法。
  39. 前記分析物が前記抗原を認識する抗体、受容体、細胞であり、及び/或いは前記サンプルが限定されないが前記分析物を含有する血清又は血漿などの体液である、請求項38に記載の方法。
  40. 前記シグナルが、前記サンプルを得た対象の前記コロナウイルスによる感染を示す、請求項38又は39に記載の方法。
  41. 前記方法がELISAアッセイである、請求項38~40のいずれか一項に記載の方法。
  42. 前記検出剤が化学発光、蛍光、又はその組合せを放出することができる成分、例えばHRPなどの酵素を含む、請求項38~41のいずれか一項に記載の方法。
  43. 前記分析物が、前記コロナウイルスの前記表面抗原に対する中和抗体である、請求項38~42のいずれか一項に記載の方法。
  44. 前記分析物がIgG抗体であり、前記検出剤が抗IgG抗体を含む、請求項38~43のいずれか一項に記載の方法。
  45. 前記分析物がIgM抗体であり、前記検出剤が抗IgM抗体を含む、請求項38~44のいずれか一項に記載の方法。
  46. 前記分析物が、前記コロナウイルスに感染した対象、前記コロナウイルスに感染し、回復している対象、又はコロナウイルスワクチンで免疫性が与えられた対象から得られる、請求項38~45のいずれか一項に記載の方法。
  47. 前記接触工程の1つ又は両方が、前記コロナウイルスの前記表面抗原受容体の存在下で実施され、前記受容体が任意にACE2-Fcなどの受容体-Fcである、請求項38~46のいずれか一項に記載の方法。
  48. 前記分析物及び前記受容体が、前記コロナウイルスの前記スパイクタンパク質に結合することを争う、請求項47に記載の方法。
  49. 前記C末端プロペプチドが、配列番号67~80のいずれか、又はこれと少なくとも90%の相同性を有するアミノ酸配列を含み、ポリペプチド間ジスルフィド結合を形成し、前記組換ポリペプチドを三量体化することができる、請求項38~48のいずれか一項に記載の方法。
  50. 各前記組換ポリペプチドにおける前記抗原が融合前構造又は融合後構造である、請求項38~49のいずれか一項に記載の方法。
  51. 各前記組換ポリペプチドにおける前記抗原が、配列番号27~66のいずれか、又はこれと少なくとも80%の相同性を有するアミノ酸配列を含む、請求項38~50のいずれか一項に記載の方法。
  52. 前記組換ポリペプチドが、配列番号1~26のいずれか、又はこれと少なくとも80%の相同性を有するアミノ酸配列を含む、請求項38~51のいずれか一項に記載の方法。
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