JP2023528463A - 光干渉計を介した光信号の伝送を利用する温度測定システム及び方法 - Google Patents

光干渉計を介した光信号の伝送を利用する温度測定システム及び方法 Download PDF

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Abstract

温度測定技術は、光信号発生器を使用して、ある波長の入力光信号を生成することと、入力光信号を第1のビームと第2のビームに分割することと、第1のビームを干渉計の第1のアームを介して光学的に伝送することと、第2のビームを干渉計の第2のアームを介して伝送することであって、第2のアームが、第1のビームに対する第2のビームにおける位相シフトを生じさせる、ことと、伝送された第1のビーム及び伝送されて位相シフトした第2のビームの少なくとも一部を結合して出力光信号を生成することと、出力光信号の光信号強度を測定することと、測定光信号強度を温度と相関させて測定温度を生成することと、を含む。あるいは、入力光信号は、2つ以上の干渉計を介して伝送されてもよい。【選択図】図1A

Description

本開示は、温度測定に関し、より詳細には、干渉計を介した光信号の伝送を利用する温度測定に関する。
温度測定のための光学システムは、この技術分野において公知である。このようなシステムは、出力信号波長の大きな調整可能範囲(例えば70ナノメートル(nm))を有する高価な入力レーザーを必要とする。このようなシステムは、入力光信号の波長を広い波長範囲にわたって変化させ、システム内でより大きな共振を有する入力信号波長を特定することによって、温度を検出する。特定された入力信号波長は、温度と相関関係がある。このような現在知られている光温度計よりも、より実用的で安価に製造でき、よりコンパクトに実装でき、より堅牢に動作する方法及びシステムが必要とされている。
本明細書では、1つ以上の干渉計に基づいて温度を測定するための、チップ上の温度測定システム、及び関連する方法が開示される。開示されるシステムは、マッハツェンダー干渉計(Mach-Zehnder interferometer、MZI)又はマイケルソン干渉計(Michelson interferometer、MI)などの光干渉計を介して光信号を伝送し、温度を検出、測定、又は報告する。干渉計の温度が変化すると、それに対応して、干渉計を介して伝送される光信号の強度が変化する。光信号の強度の測定された変化を使用して、温度を決定する。
開示された温度測定方法は、単一波長の入力光信号を干渉計に供給することと、干渉計の出力光信号の光信号強度を測定することと、出力光信号強度の範囲を温度の範囲に関連付ける特性曲線に基づいて温度を決定することと、を含む。本方法は、入力光信号を第1のビームと第2のビームとに分割することと、第2のビームに、第1のビームに対する温度依存性の位相シフトを生じさせ、位相シフトした第2のビームを生成することと、第1のビーム及び位相シフトした第2のビームの少なくとも一部を結合して出力光信号を生成することと、を更に含むことができる。特性曲線は、ルックアップテーブル又は数学関数によって表されてもよい。したがって、光信号強度をルックアップテーブルへのインデックスとして、あるいは数学関数のパラメータとして使用して、温度を決定することができる。
本開示の原理による、マッハツェンダー干渉計(MZI)を使用して温度を決定する温度測定システムの模式図である。 MZIの温度と、MZIによって出力される光信号の正規化された測定強度との相関を示すグラフである。 本開示の原理に従って温度を検出するマッハツェンダー干渉計(MZI)を含む別の温度測定システムの模式図である。 本明細書に説明されているMZIから出力される光信号の温度依存性を示す別のグラフである。 MZIと基準アームを備えることによって、入力パワーの変動に対するより高い感度を提供する温度測定システムの模式図である。 本開示の実施形態において光信号を分割又は結合するために使用され得る様々な光接合体又は方向性結合器を示すチャートである。 本開示の原理による、マイケルソン干渉計(MI)を使用して温度を決定する温度測定システムの模式図である。 本開示による温度測定方法のフローチャートである。
本明細書では、マッハツェンダー干渉計(MZI)又はマイケルソン干渉計(MI)などの光干渉計を介した光信号の伝送を使用して、温度を検出、測定、又は報告する方法及びシステムが開示される。干渉計の温度が変化すると、それに対応して、干渉計を介して伝送される光信号の強度が変化する。光信号の強度の測定された変化を使用して、温度を決定する。
図1Aは、温度を検出するために使用することができるマッハツェンダー干渉計(MZI)10を含むシステムの一例を示す模式図である。MZI 10は、光信号入力部12及び光信号出力部14を有する。光信号入力部12は、所定の波長の光信号を生成する光信号発生器16に結合されている。生成された光信号は、MZI 10に入力される。様々な実施形態において、光信号発生器16は、例えば、狭い波長域のレーザービームを生成する狭帯域レーザーとすることができる。多くの場合、狭帯域レーザーは、単一波長レーザーと呼ばれることがある。
光信号発生器16は、その光信号出力の波長を中心とする狭い調整可能範囲を有することができる。狭帯域レーザーが使用される様々な実施形態では、レーザーは、例えば、出力波長を中心とした0.001~4nm又は1~4nmの調整可能範囲を有することができる。本明細書の説明から理解されるように、本発明を実施するシステムの少なくとも1つの利点は、光信号発生器16によって生成されてMZI 10に入力される光信号の波長調整をほとんど必要としないことである。
図1Aにおいて、光信号発生器16によって生成された光信号は、光信号入力部12においてMZI 10によって受信される。その後、入力光信号は、光信号入力部12からビームスプリッタ20までの光伝送路を提供する導波路18に沿って伝搬する。図1Aに描かれているビームスプリッタ20は、入力光信号を2つのビームに分割するY接合スプリッタである。2つのビームのうち第1のビームは、MZI 10の第1のアーム22を構成する導波路に沿って伝搬し、2つのビームのうち第2のビームは、MZI 10の第2のアーム24を構成する導波路に沿って伝搬する。第1のアーム22は、長さLの長さを有する光伝送路を提供し、第2のアーム24は、より長く、長さL+ΔLの長さを有する光伝送路を提供する。
MZI 10の第1のアーム22及び第2のアーム24は、ビームスプリッタ20からビームコンバイナ26までの別個の光伝送路を提供する。図1Aのビームコンバイナ26は、第1及び第2のアーム22、24に沿って伝送される第1及び第2の光ビームを受信し、これらのビームを結合して結合された光信号にするY接合コンバイナとして描かれている。ビームコンバイナ26は、結合された光信号を出力し、この光信号は導波路28に沿って光信号出力部14まで伝搬する。導波路18、28は、特定の実装において必要な任意の長さであってよく、あるいは省略してもよい(その場合には光信号発生器16が、光信号をビームスプリッタ20に直接入力し、ビームコンバイナ26が、結合された出力光信号を光信号検出器30に直接出力する)。図1Aに示した例では、ビームスプリッタ20及びビームコンバイナ26は、Y接合結合器として描かれているが、例えば図5に示したように、方向性結合器及びマルチモード干渉結合器を含む(ただしこれらに限定されない)他のタイプの結合器を使用してもよい。
光信号出力部14には光信号検出器30が結合されており、光信号検出器30は、出力光信号を受信してその強度を検出する。様々な実施形態において、光信号検出器30は、出力光信号の強度を検出するように構成されている光検出器(photodetector)であってよい。光信号検出器30は、例えば、出力光信号の光パワー(例えば光検出器の単位面積当たりのパワー(W/cm))を測定することにより、出力光信号の強度を検出することができる。
図1Aに示したように、第2のアーム24の伝送路は、第1のアーム22の伝送路よりも長さΔLだけ長い。この第1及び第2のアーム22、24の伝送路の長さの差により、ビームコンバイナ26によって受信される光ビームに相対的な位相差がもたらされる。第1及び第2のアーム22、24を伝送される2つの光ビームの位相差に応じて、光ビームは、強め合う干渉(結合されるビームの光強度が加算される)で結合する、又は、光ビームは、弱め合う干渉(結合される光信号において、一方のビームの光強度が他方のビームの光強度を減算又は減少させる)で結合しうる。
MZI 10の第1及び第2のアーム22、24を介して伝送される光ビームの位相差は、MZI 10の温度に応じて変化する。この温度に依存する位相差は、第1及び第2のアーム22、24の導波路を構成する材料の屈折率の温度依存的な変化によるものがほとんどである。材料の屈折率は、光が材料を通過する速さを表す無次元値である。MZI 10の温度が上昇又は低下すると、材料内の光経路が変化し、第1及び第2のアーム22、24を横断する光ビームの相対的な位相差が変化する。程度はずっと小さいが、第1及び第2のアーム22、24の導波路を形成している材料の熱膨張率によっても、光ビーム間の位相差がMZI 10の温度に従って変化する。MZI 10の温度の変化により、第1及び第2のアーム22、24の伝送路の長さがわずかに変化し得る。MZI 10は、MZI 10の温度に依存する測定可能な強度を有する結合された出力光信号を出力する。
出力光信号の測定された強度(測定された光パワーであってもよい)は、メモリ34に格納されている実行可能な命令に応答して動作するプロセッサ32に提供される。命令が実行されると、プロセッサ32は、測定光信号強度をシステムの温度に相関させて、測定温度を生成する。測定温度は、メモリ34に記憶されるか、又は、例えばプロセッサ32に結合されているディスプレイ36に表示されるなどして、報告されてもよい。これに代えて、又はこれに加えて、測定温度は、プロセッサ32によって他の機器に通信されてもよい。いくつかの実施形態において、プロセッサ32は、測定光信号強度を、光信号発生器16によって生成された入力光信号の強度で除算することによって、出力光信号の測定光信号強度を正規化してもよい。光信号強度の正規化された測定値は、システムの温度と相関関係にあり、記憶又は報告される測定温度を生成するために使用される。
図1Bは、MZI 10によって出力される光信号の正規化された測定強度を、システムの温度と相関させる特性曲線の一例を示したグラフ38を示している。図1Bにおいて、正規化された測定強度は、1と0の間で変化する。正規化された値が1のとき、MZI 10の第1及び第2のアーム22、24を介して伝送された光ビームの相対的な位相は、ビームコンバイナ26において、完全な強め合う干渉を伴って結合される。正規化された値が0のとき、第1及び第2のアーム22、24を介して伝送された光ビームの相対的な位相は、完全な弱め合う干渉を伴って結合される。図1Bに示した例では、MZI 10は、MZI 10の温度が第1の(例えば低い)温度Tであるときに、光信号強度の正規化された測定値が1(又は1に近い)であり、MZI 10の温度が第2の(例えば高い)温度Tであるときに、光信号強度の正規化された測定値が0(又は0に近い)であるように、構築されている。光信号強度の正規化された測定値が1と0の間の分数であるときには、正規化された測定値は、示したような特性曲線39に従って、TとTの間であるシステム温度を示す。特性曲線39は、システムの較生によって生成することができ、この場合、MZI 10の温度を既知の温度に設定し、それら既知の温度においてMZI 10によって出力される光信号の強度を測定し、正規化し、既知の温度と相関させて記録する。
図2は、本明細書の開示の原理に従って温度を検出するために使用可能なマッハツェンダー干渉計(MZI)40を含むシステムの別の例を示す模式図である。図1AのMZI 10が、ビームスプリッタ20と、光Y接合結合器から構成されているビームコンバイナ26とを含むのに対し、図2のMZI 40は、MZIのアームを伝搬する光ビームを分割及び結合するために方向性結合器を使用する。
図2において、MZI 40は、第1の光信号入力部42及び第2の光信号入力部44を有する。MZI 40の特定の構成に応じて、第1の光信号入力部42が、第1の光信号発生器46に結合されてもよく、又は第2の光信号入力部44が、第2の光信号発生器48に結合されてもよい。第1又は第2の光信号入力部42、44においてMZI 40に入力された光信号は、光信号入力部42、44から方向性結合器54までの光伝送路を提供するそれぞれの導波路50、52に沿って伝搬する。以下で理解されるように、図2は、第1及び第2の光信号発生器46、48を含む一般的なケースを示している。いくつかの実施形態では、第1又は第2の光信号発生器46、48の一方のみが第1又は第2の光信号入力部42、44の一方に結合されてよく、第1又は第2の光信号入力部の他方は光信号発生器に結合されない。
方向性結合器54は、一方の伝送路における光信号の信号パワーの一部が他方の伝送路に光学的に結合され、その逆も同様であるように、互いに近接させた伝送路を含む。このようにして、方向性結合器54は、近接場結合を利用して、それぞれの導波路50、52から受信される光信号の混合を生じさせる。導波路50をMZI 40の第1のアーム56に接続している伝送路は近接場結合係数kを有し、導波路52をMZI 40の第2のアーム58に接続している伝送路は近接場結合係数1-kを有する。結合係数kが0.5に等しい場合、方向性結合器54は、各伝送路における光信号の光信号パワーの半分が、他方の伝送路の光信号パワーの別の半分と混合するような50:50結合器である。
例として、図2は、第1の光信号入力部42が光信号を受信しない(すなわち入力がゼロであるか、強度又はパワーがゼロである)一方で、第2の光信号入力部44が、強度(光パワー)Eを有する光信号を受信する特定の実施形態を示しているものと考えることができる。結合係数kが0.5に等しい場合、方向性結合器54はビームスプリッタとして動作し、入力光信号の信号パワーEの半分が、MZI 40の第1のアーム56を形成している導波路に結合され、信号パワーEの残りの半分が、第2のアーム58を形成している導波路内に残る。
その後、MZI 40の第1及び第2のアーム56、58の2つの光ビームは、それぞれの導波路に沿って第2の方向性結合器60まで伝搬する。図1AのMZI 10と同様に、第1のアーム56は、長さLの長さを有する光伝送路を提供し、第2のアーム58は、より長く、長さL+ΔLの長さを有する光伝送路を提供する。
第1の方向性結合器54と同様に、第2の方向性結合器60は、一方の伝送路における光ビームの信号パワーが他方の伝送路に結合され、その逆もまた同様であるように、互いに近接させた伝送路を含む。したがって方向性結合器60における近接場結合は、MZI 40の第1及び第2のアーム56、58から受信される光ビームの混合を生じさせる。
方向性結合器60において、MZI 40の第1のアーム56を出力導波路62に接続している伝送路は、近接場結合係数kを有し、MZI 40の第2のアーム58を出力導波路66に接続している伝送路は、近接場結合係数1-kを有する。第1の方向性結合器54と同様に、第2の方向性結合器60の結合係数kが0.5に等しい場合、方向性結合器60は50:50結合器であり、2つのアーム56、58から受信される光ビームが等しく混合して、導波路62、66に沿ってそれぞれの第1及び第2の光信号出力部64、68まで伝搬するそれぞれの光出力信号が生成される。このようにして、方向性結合器60は、MZI 40の第1及び第2のアーム56、58を横断する光ビームのコンバイナとして機能する。
方向性結合器60(又は代替的に、例えばマルチモード干渉結合器)は、第1及び第2のアーム56、58を介して伝送される光ビームを受信し、これらの光ビームは、第1及び第2のアーム56、58の異なる伝送路に起因して、異なる位相で結合器60に到達する。方向性結合器を使用することによって(Y接合と比較して)、MZI 40は、第1及び第2の光信号出力部64、68において、異なる位相を持つ(すなわち、例えば結合器60において生成される信号出力と第1及び第2のアーム56、58の伝送路によって生成されない信号出力との間にπ/2の位相差を持つ)コサイン形状又はサイン形状の特性曲線を有する出力光信号をそれぞれ生成することができる。このことは、少なくとも2つの点で有利であり得る。(1)温度変化に対する感度が大きい方の(すなわち温度変化に対する信号強度の導関数が大きい方の)、アーム56又は58による影響が大きい方の信号出力部64、68を、温度測定用に選択することができる、(2)2つのアーム56、58の光ビーム出力を相互に除算して正接/余接形態関数(tangent/cotangent form function)を実現することができ、これは温度に対する感度を増大させることができる。これらの利点は、後述するように、2つ以上のMZIを適用することによっても実現することができる。
導波路50、52、62、66は、必要に応じて任意の長さであってよく、又は省略してもよく、その場合、光信号は方向性結合器54に直接入力され、方向性結合器60が、結合された光信号を1つ以上の光信号検出器に直接出力する。
第1の光信号出力部64は第1の光信号検出器70に結合されてよく、第1の光信号検出器70は、方向性結合器60から出力される光信号を導波路62を介して受信する。これに代えて、又はこれに加えて、第2の光信号検出器72は、第2の光信号出力部68に結合されてよく、方向性結合器60から出力される光信号を導波路66を介して受信することができる。第1又は第2の光信号検出器70、72は、導波路62、66をそれぞれ伝搬する出力光信号の強度を検出する。様々な実施形態において、光信号検出器70、72は、それぞれの出力光信号の強度を検出するように構成されている光検出器であってよい。出力光信号の強度は、例えば、それぞれの光信号検出器70、72の単位面積当たりの出力光信号の光パワー(例えば単位:W/cm)を測定することによって、測定することができる。
図1AのMZI 10で示したように、図2のMZI 40の第2のアーム58の伝送路は、第1のアーム56の伝送路より長さΔLだけ長い。この伝送路の長さの差により、方向性結合器60が第1及び第2のアーム56、58から受信する光ビームに相対的な位相差が発生する。2つの光ビームの相対的な位相差に応じて、光ビームは、方向性結合器60において、強め合う干渉又は弱め合う干渉、あるいは中間量の干渉を伴って結合する。
本開示では、光信号検出器70、72の両方を第1及び第2の光信号出力部64、68に結合する必要はない。MZI 40の温度は、第1の光信号出力部64又は第2の光信号出力部68の一方に結合された一方の光信号検出器70又は72のみによって測定される光信号強度を使用して、検出可能である。第1及び第2の光信号出力部64、68を介して出力される両方の光信号の強度は、MZI 40の温度に応じて変化し、いずれかの光信号出力の測定値を、例えば、図1Aに示したプロセッサ32と同様のプロセッサ(図示せず)によって、図1Bに示した曲線39などの特性曲線を使用してMZI 40の温度に相関させることができる。先に述べたように、特性曲線39は、既知の温度において干渉計(ここではMZI 40)を介して入力光信号を伝送させ、それら既知の温度における出力光信号の光信号強度の対応する測定値を記録することで、温度測定システムを較生することによって、生成することができる。いくつかの実施形態では、両方の光信号検出器70、72を対応する第1及び第2の光信号出力部64、68に結合し、出力光信号の両方の測定値を使用してMZI 40の温度を決定することによって、検出及び報告される温度の精度を向上させることができる。
様々な実施形態において、温度測定感度を向上させるために、温度測定システムは、第1又は第2の光信号出力部64、68における光信号の少なくとも一方の位相を、他方の光信号出力に対してシフトする1つ以上の追加の位相シフト要素を含むことができる。(1つ以上の)位相シフト要素は、他方の光信号出力に対する特性曲線とは異なる特性曲線を有する光信号出力を生成するように、方向性結合器54、60のいずれか(又は両方)に組み込む、又は一方の光伝送路における他の位置に組み込むことができる。異なる特性曲線を持つ出力を有することにより、温度測定システムは、所与の温度において異なる温度感度を有する出力光信号を生成することができる。
図3は、1つの例示的な実施形態における、上述したマッハツェンダー干渉計10、40などのマッハツェンダー干渉計から出力される光信号の温度依存性を示す別のグラフ80である。更に、グラフ80は、正規化された出力光強度(入力パワーに対する出力パワーの比)が、入力光信号の波長にどのように依存するかを示している。図3において、特性曲線82は、第1の(例えば低い)温度TにおけるMZIの正規化された伝送パワー出力を示しており、特性曲線84は、第2の(例えば高い)温度TにおけるMZIの正規化された伝送パワー出力を示している。図から理解できるように、2つの温度のそれぞれにおいて、MZI出力の正規化された伝送パワーが入力光信号の波長に依存して変動する。例えば波長λの光信号をMZIに入力する狭帯域(例えば単一波長)レーザーを使用すると、グラフ80に示した正規化された伝送パワー出力は、図1Bのグラフ38に示した例と一致する。MZI温度Tでは、正規化された伝送パワー出力はほぼ0であり、MZI温度Tでは、正規化された伝送パワー出力はほぼ1である。
理論レベルでは、本明細書に記載されているMZIの入力光パワーに対する出力光パワーの比率は、以下の式1に従って計算することができる。
Figure 2023528463000002
式1において、Pは入力光パワー、Pは出力光パワー、neffはMZI内の導波路の実効屈折率、ΔLはMZIの2つのアームの長さの差である。方向性結合器の伝送路の結合係数は、k及びkである。MZIのアームの伝送係数は、α及びαである。α=α=1(すなわち伝送路に吸収がない)、かつk=k=0.5(すなわち50:50の方向性結合器)と想定すると、式1は次のように簡略化される。
Figure 2023528463000003
本明細書に記載されている温度測定システムの構成要素の特性が変動することにより、測定温度に一定量の温度不確かさが生じうる。
温度判定を向上させるために、いくつかの実施形態では、追加の干渉計及び対応する光検出器が追加される。異なる干渉計は、異なって構成されてよく、又は、これらが異なる特性曲線を有し、異なるレベルの温度感度又は分解能を提供することができるように、(例えば位相遅延によって)互いに異なるように構成されてもよい。複数の干渉計は、図1A及び図2に示したMZI 10、40に従ってそれぞれが構築されている複数のMZIであってもよい。このような複数のMZIは、同一チップ上に構築されてもよく、MZI温度計の分解能、感度(応答性)、及び精度を向上させるのに役立つ。
いくつかの実施形態では、これらの追加の干渉計は、それらの相対的な最大値又は最小値が異なる温度で発生するように、異なる位相関係を有するように構築される。例として、2つの干渉計を、位相が90度ずれているように構成することができる。特性曲線がコサイン形状又はサイン形状であるとき、この位相シフトにより、いくつかの実施形態において特性曲線が左又は右に平行移動する。
いくつかの実施形態では、各干渉計は、異なる自由スペクトル範囲を有する。例えば、少なくとも一実施形態において、温度測定システムは3つのMZIを含むことができ、大きな自由スペクトル範囲を有する(より広い範囲の入力-出力特性曲線を有する)1つのMZIは、温度をおおよそ推定するために使用され、小さな自由スペクトル範囲を有する(より狭い範囲の入力-出力特性曲線を有する)2つのMZIは、第1のMZIによって推定される温度範囲内でのより高精度の温度測定に使用される。より狭い範囲の入力-出力特性曲線を有する2つのMZIは、2つのMZIの間に相対的な位相差(例えば90度の位相差)を有するように配置される。この例では、3つのMZIを併用することで、より高い温度測定精度が提供される。いくつかの実施形態では、複数の干渉計は、1つ以上のMZI、MI、又は任意の他の干渉計を含むことができる。
以下の実施形態では、第1の干渉計は、粗い温度範囲をカバーする粗いセンサーとして機能するように構成されており、温度測定の第1のレベル又は一桁目の情報を提供するものと理解され得る。第2の干渉計は、粗い温度範囲内の異なる温度範囲を区別するために、より細かいセンサーとして機能するように構成されている。第2の干渉計のサイン曲線の周期は、第1の干渉計のサイン曲線の周期よりも狭いように(例えば10分の1であるように)構成される。このように、開示された技術を使用して、温度測定の第2のレベル又は二桁目の情報を得ることができる。
別の実施形態では、より広い範囲の干渉計の強度情報と、より狭い範囲の干渉計の波長情報とを一緒に利用して、より高い分解能の温度測定が達成される。例えば、先に開示したように、粗い温度範囲は、より広い範囲の干渉計の出力光信号の光信号強度及びその対応する特性曲線に基づいて推定することができる。次に、より狭い範囲の干渉計のピーク又はディップの周波数/波長に基づいて、粗い温度範囲内のより細かい温度範囲を決定することができる。このようにして、複数レベルの温度測定による高い温度分解能を得ることができる。
一実施形態では、より高い分解能の温度は、第2の干渉計の読み取り値(例えば周期カウント又は周期)と、両方の干渉計のそれぞれの特性曲線とに基づいて、決定される。更に、別の実施形態では、より多くの干渉計を追加することによって、更に高い精度の情報、又は温度測定のより高い分解能を得ることができる。このように、開示された技術は、そのような温度検出チップの感度、精度、又は分解能を向上させる。
2つ以上の干渉計を採用するシステムでは、これらの干渉計は、好ましくは同じチップ上に構築され、並行して動作する。追加の2つの干渉計は、同じ入力光信号(例えばビームスプリッタによって分割される、単一の光信号発生器からの光信号)を受信し、それぞれの出力光信号の強度を測定し、これらの強度をそれぞれシステムの温度に相関させることができる。複数の干渉計からの測定された出力光信号を正規化するために、例えば、図4を参照しながら以下に説明するような基準アームを、複数の干渉計のうちの1つ以上に関連付けることができる。複数の干渉計の各々は、MZI 10、40、又はMI 100を参照しながら本明細書に説明されている方法に類似する方法又は同じ方法で、動作することができる。
図3から理解できるように、波長λの入力光信号が使用されるとき、特性曲線82、84の勾配は、それぞれT及びTの温度付近で実質的に減少する。システムが少なくとも2つのMZIを採用しており、一方のMZIの所与の温度における相対的な最大光信号伝送率が他方のMZIに対して(例えば90度)シフトしている場合、より広い温度範囲にわたり温度差に対する感度を向上させることができる。例えば、所与の温度T及び入力光信号波長λにおいて、一方のMZIの特性曲線の勾配を、他方のMZIよりも実質的に大きくすることができる。その所与の温度T及び入力信号波長λにおいて、より大きい勾配を持つ特性曲線を有するMZIは、より小さい温度差に対してより敏感である。異なる所与の温度(及び同じ入力信号波長)において、同じMZIはより小さい勾配の特性曲線を有することができ、他方のMZIはより大きい勾配の特性曲線を有する。いくつかの実施形態では、大きい勾配は、特性曲線の短い周期に関連する。逆に、小さい勾配は、特性曲線の長い周期に関連する。2つ以上の干渉計を使用することで、広い温度範囲にわたる温度差に対して、より高い感度又はより高い分解能を達成することができる。
(1つ以上の)入力光信号のパワーの変動は、上記システムにおける温度の決定に影響を与えることがある。図4に示したような基準アームを追加し、基準アームによって出力される光信号の測定強度に関連して干渉計出力信号の測定強度を評価することによって、上記の実施形態におけるパワーの変動に対する影響を最小化することができる。基準アームでの出力信号強度の測定値を使用して、システムの1つ又は複数の干渉計からの出力信号強度を正規化することができる。このようにして、入力信号パワーの変動にほとんど影響を受けることなく、システムの温度を決定することができる。
図4に示した例では、システムは、図2に示したMZI 40に類似する、又は同じであるMZI 90を採用している。光信号出力部64、68の一方又は両方に出力される光信号の光信号強度を測定することに加えて、システムは、MZI 90と並行して動作する基準アーム92を形成している導波路を更に含むことができる。好ましくは、基準アーム92は、MZI 90と同じチップ上に構築された導波路であり、基準アーム92を介して伝播する光信号の強度を測定する光信号検出器94に結合されている。基準アーム92は、MZI 90に入力される光信号と同じ入力光信号を受信する。基準アーム92は、(例えば近接場結合を提供する方向性結合器96によって)導波路52に結合することができ、光信号発生器48によって生成される光信号の光信号パワーの一部を受信することができる。これに代えて、基準アーム92を導波路52に結合させずに、他の形態のビーム分割(オンチップ又はオフチップ)を使用して、生成された光信号の一部を、MZI 90の入力と基準アーム92の入力の両方に導いてもよい。このような代替の配置構成では、基準アーム92は、図4に示したように、結合器96内において導波路52の近くを通過せず、代わりに、MZI 90からオンチップ又はオフチップの他の場所から入力光信号の一部を受信する。
基準アーム92の出力信号強度の測定値は、MZI 90の出力信号強度の測定値を正規化する目的で使用されるため、基準アーム92は、温度又は他の環境の制御を必要としない。MZI 90の出力信号測定値を基準アーム92の出力信号測定値で除算することによって、正規化された出力信号測定値を計算することができる。温度は、例えば図1Aに示したプロセッサ32と同様のプロセッサ(図示せず)によって、例えば、図1Bに示した曲線39によって示されるような特性曲線に従って、正規化された出力信号測定値を温度と相関させることにより、決定される。特性曲線は、出力信号測定値を温度に関連付ける、メモリ(例えば図1Aのメモリ34)に格納された数学関数、ルックアップテーブルなどによって表すことができる。
例えば、特性曲線はルックアップテーブルによって表すことができ、プロセッサは、測定光信号強度をルックアップテーブルへのインデックスとして使用することによって、干渉計の測定光信号強度を温度と相関させて温度を決定するように構成されている。特性曲線が数学関数によって表される実施形態では、プロセッサは、測定光信号強度を使用して数学関数に従って温度を計算することによって、干渉計の測定光信号強度を温度と相関させるように構成することができる。
図5は、接合器又は結合器に入射する光信号を分割又は結合するために本開示の実施形態において使用され得る、非限定的な様々な光接合器又は方向性結合器を図解したチャートである。例えば、図5において、図(a)、(e)、及び(f)は、光信号の分割又は結合に使用するのに適した特性を有するY接合器の形態を示しており、図(b)、(c)、及び(d)は、分割又は結合される光信号の伝播方向に応じて、光信号の分割又は結合に適した近接場結合をもたらす結合器を示している。本開示の実施形態は、例えば、図(g)に示したように2つの入力及び2つの出力を有する1つ以上のマルチモード干渉結合器を使用して、光信号を分割又は結合してもよい。
図6は、温度の測定に光干渉計を使用するシステムの更に別の例を図解した模式図である。図6のシステムはマイケルソン干渉計(MI)100を含み、MI 100は、MI 100の第1及び第2のアーム102、104を形成している異なる長さの導波路を伝搬する光信号の反射を利用する。MI 100は、第1の光信号入力/出力部106と、第2の光信号入力/出力部108とを有する。MI 100の特定の構成に応じて、第1の光信号入力/出力部106が、第1の光信号発生器110に結合されてもよく、又は第2の光信号入力/出力部108が、第2の光信号発生器112に結合されてもよい。
第1又は第2の入力部106、108においてMI 100に入力された(1つ以上の)光信号は、光信号入力/出力部106、108から方向性結合器118までの伝送路を提供するそれぞれの導波路114、116に沿って伝搬する。いくつかの実施形態では、第1又は第2の光信号発生器110、112の一方のみが第1又は第2の光信号入力/出力部106、108に結合されてもよく、第1又は第2の光信号入力/出力部106、108の他方は光信号発生器に結合されない。
方向性結合器118は、伝送路を伝搬する光信号の信号パワーの近接場結合を提供する伝送路を含み、方向性結合器118における光信号の混合を生じさせる。方向性結合器118は、近接場結合係数kを有し、kが0.5に等しい場合、方向性結合器118は、図2に関連して説明した方向性結合器54、60と同様の50:50結合器である。そのような場合、入力光信号に対して、方向性結合器118は、ビームスプリッタとして機能し、入力光信号の信号パワーの半分を、MI 100の第1のアーム102を伝搬する光ビームに結合し、信号パワーの別の半分は、第2のアーム104を伝搬する光ビームにおいて伝搬する。図1AのMZI 10と同様に、MI 100の第1のアーム102は、長さLの長さを有する光伝送路を提供し、第2のアーム104は、より長く、長さL+ΔLの長さを有する光伝送路を提供する。
MI 100の第1のアーム102は、第1のアーム102を伝搬する入射光ビームを反射する第1の反射器120に結合されている。MI 100の第2のアーム104は、第2のアーム104を伝搬する入射光ビームを反射する第2の反射器122に結合されている。反射された光ビームは、第1及び第2のアーム102、104の異なる経路長に起因する位相差があるものの、第1及び第2のアーム102、104を介して方向性結合器118に戻る。方向性結合器118は、近接場結合を利用して、反射して戻ってくる光ビームを混合し、第1及び第2の入力/出力部106、108まで伝搬する結合された出力信号を生成する。
第1の光信号入力/出力部106は、方向性結合器118から出力される光信号を導波路114を介して受信する第1の光信号検出器124に結合されてもよい。これに代えて、又はこれに加えて、第2の光信号検出器126が、第2の光信号入力/出力部108に結合されてもよく、方向性結合器118から出力される光信号を導波路116を介して受信してもよい。光検出器であってもよい第1及び/又は第2の光信号検出器124、126は、例えば、それぞれの光信号検出器の単位面積当たりの出力光信号の光パワー(例えば単位:W/cm)を測定することによって、出力光信号の強度を検出する。
MZI 10(図1A)及びMZI 40(図2)で示したように、図6のMI 100の第2のアーム104の伝送路は、第1のアーム102の伝送路よりも長さΔLだけ長い。MIの動作原理は、先に説明したMZIと同様である。この第1及び第2のアーム102、104の長さの差は、方向性結合器118が第1及び第2の反射器120、122から第1及び第2のアーム102、104を介して受信する光ビームに相対的な位相差を生じさせる。戻ってくる2つの光ビームの相対的な位相差に応じて、光ビームは、方向性結合器118内で強め合う干渉又は弱め合う干渉を伴って混合する。
光信号検出器124、126の両方を第1及び第2の光信号入力/出力部106、108に結合する必要はない。第1又は第2の光信号入力/出力部106、108の一方に結合された一方の光信号検出器124又は126のみによって得られる光信号強度の測定値を使用して、MI 100の温度が検出可能である。出力光信号の強度は、MI 100の温度に応じて変化し、いずれかの光信号出力の測定値を、例えば、図1Aに示したプロセッサ32と同様のプロセッサ(図示せず)によって、例えば、図1Bに示した特性曲線39と同様のMI 100の特性曲線を使用して、MI 100の温度に相関させることができる。他の実施形態では、光信号検出器124、126の両方をそれぞれの第1及び第2の光信号入力/出力部106、108に結合し、両方の出力光信号の測定値を使用してMI 100の温度を決定することによって、温度決定を向上させることができる。
上述した実施形態において理解できるように、本開示は、光干渉計を使用して温度を測定する方法を提供する。図7は、本開示の温度測定方法130の少なくとも1つの実施形態を図解したフローチャートである。
ブロック132では、光信号発生器(例えば光信号発生器16、46、48、110、又は112)を使用して、所定の波長の入力光信号を生成する。一実施形態では、ブロック132は、調整可能範囲なし、又は1~4ナノメートルの調整可能範囲を有する単一波長の入力光信号を生成することを含む。
本明細書に記載されている、マッハツェンダー干渉計又はマイケルソン干渉計などの光干渉計を使用する温度検出システム及び方法は、現在知られているシステムに対して大きなコスト優位性を有している。一般的な光学式温度測定システムは、大きな調整可能波長範囲を有する高価な入力レーザーを必要とする。このようなシステムでは、広い波長範囲にわたって入力光信号を変化させ、システム内でより大きな共振を有する入力信号波長を特定することによって、温度を決定する。その後、特定された入力波長をシステムの温度と相関させる。しかしながら、本開示によれば、温度測定システムは、例えば70nmの調整可能範囲を有する大型の高感度レーザーの使用から、例えば1~4nmの調整可能範囲を有する、より安価かつコンパクトでより堅牢な狭帯域レーザーに移行でき、これは大きな調整可能範囲のレーザーの価格のほんの一部のコストである。単一波長レーザーを使用する本開示の実施形態では、レーザーによって生成される入力信号波長における干渉計の特性曲線に対して出力光信号強度を評価することによって、温度を決定する。
したがって、図1Aの光信号発生器16、又は図2の光信号発生器46、48と同様に、図6の光信号発生器110、112は、広い波長調整可能範囲を有することを要求されない。いくつかの実施形態では、光信号発生器は、出力波長を中心とした例えば0.001~4nm又は1~4nmの調整可能範囲を有する狭帯域レーザーを発生させる。
本方法は、ブロック134において、入力光信号を第1のビームと第2のビームとに分割することと、その後、ブロック136において、第1のビームを干渉計の第1のアームを介して光学的に伝送することと、ブロック138において、第2のビームを干渉計の第2のアームを介して光学的に伝送することと、を含む。上述したように、干渉計の第2のアームによって、第1のビームに対する第2のビームにおける位相シフトが発生する。ブロック140において、本方法は、伝送された第1のビーム及び伝送されて位相シフトした第2のビームの少なくとも一部を結合して、出力光信号を生成することを含む。
ブロック142において、出力光信号の光信号強度を測定する。いくつかの実施形態では、このブロックは、干渉計の出力光信号強度を、基準アームの基準光信号強度によって正規化することを更に含む。この正規化のために、入力光信号の少なくとも一部を基準アームを介して伝送して基準出力光信号を生成すること、及び基準アームの基準出力光信号の基準光信号強度を測定することを含む追加のステップが実行される。
ブロック144において、測定光信号強度を、例えば特性曲線を使用して温度と相関させて、測定温度を生成する。先に述べたように、特性曲線は、既知の温度において干渉計を介して入力光信号を伝送させ、それら既知の温度における出力光信号の光信号強度の対応する測定値を記録することによって、得ることができる。いくつかの実施形態では、そのような特性曲線を構築する方法は、複数の既知の温度において干渉計を介して較生用光信号を伝送することと、干渉計の対応する出力光信号の光信号強度を記録することと、複数の既知の温度及び対応する出力光信号に基づいて特性曲線を生成することと、を含む。
マルチ干渉計構成システムでは、ブロック142は、入力光信号を受信する第2の干渉計の第2の出力光信号の第2の光信号強度を測定することと、第2の範囲の出力光信号強度を第2の範囲の温度に関連付ける第2の特性曲線に基づいて、第2の温度範囲を決定すること、を更に含む。一方、ブロック144は、第1の干渉計を介して決定された第1の温度範囲と、第2の干渉計を介して決定された第2の温度範囲とに基づいて、より高い分解能の温度を決定することを更に含む。先に述べたように、第2の温度範囲は、例えば、周期カウント又は周期に基づく、第1の温度範囲内の相対的な位置を示す。
更に、MZI 10、40、及びMI 100などの本明細書に記載されている光干渉計において使用される導波路は、光を伝播させる伝送路を提供する様々な材料のうちの任意の材料から構築されてよい。そのような材料としては、以下に限定されないが、シリコン、窒化シリコン、二酸化シリコン(別名、シリカ、酸化物、石英、溶融シリカ)、ガリウムヒ素、サファイア(アルミナ、酸化アルミニウム)、ゲルマニウム、フッ化物材料、臭素材料、塩化物材料、又はこれらの任意の組合せ、が挙げられ得る。
更に、光干渉計の構成要素をチップ上に構築するために知られている任意のタイプの製造方法、例えば、以下に限定されないが、フォトリソグラフィ、電子ビームリソグラフィ、エンボス加工、直接パターン書き込み、3D印刷、膜堆積、膜成長、及び膜エッチングを使用することができる。
また、本開示は、2つ以上の干渉計アーム内を伝搬する光ビームに相対的な位相差を生じさせる方法及びシステムを包含することを理解されたい。これには、光路の異なる寸法、光路の幾何学的変化及びその設計、導波路の異なる寸法、異なる干渉計アーム又はその周囲の環境の異なる材料、干渉計アームの周囲の異なる薄膜材料、単一原子層材料、又は複数原子層(2D又は1D)材料、干渉計アームの周囲の異なる機械的応力又は圧力、受動的なチップ設計又は能動的な(例えばマイクロヒーター)熱機構によって各アームに異なる温度を適用すること、干渉計の構成要素を形成する材料の任意の能動的又は受動的な屈折率の変化(例えばドーパントの違い)、を使用する方法及びシステム、が含まれる。
本開示の実施形態は、温度測定のためのマッハツェンダー干渉計又はマイケルソン干渉計の概念を実装するチップ設計のバリエーションを有する方法及びシステムを更に包含する。そのようなバリエーションは、以下に限定されないが、干渉計設計のバリエーション、導波路寸法又は導波路経路のバリエーション、光信号の伝搬における異なるタイプの結合器(例えば、方向性結合器、マルチモード干渉結合器、又はY接合結合器)、又はチップへの任意のタイプの入力又は出力(例えば、格子結合器、エッジ結合、ループファイバ結合、又はテーパーファイバ)、を含むことができる。
本明細書に詳細に図解及び説明されている例示的な実施形態は、光干渉計による温度測定のために狭帯域レーザーを使用することを言及しているが、電磁放射が広いスペクトルにまたがることは十分に認識されている。本発明の他の好適な実施形態は、例えば、可視スペクトル、近赤外線、中赤外線、及び遠赤外線の波長範囲において光信号を生成する光信号発生器を採用することができる。無線周波数の信号を発生させる信号発生器を、共振器に結合し、本明細書に記載されている光干渉計温度測定のための「光信号源」として使用してもよい。場合によっては、X線及び紫外線の信号発生器をMZIに結合し、本明細書に記載されている光干渉計温度測定のために使用してもよい。光信号発生器の異なる動作モードを使用することもできる。多くの実施形態では、光信号発生器は、連続波狭帯域レーザーである。周波数コム光源、広帯域光源、パルス光源、コヒーレント、インコヒーレント(光コヒーレンストモグラフィーに類似)、又は任意の他のタイプの光源など、他の形態の信号発生器を使用して入力光信号を生成してもよい。本明細書に記載されている光干渉計温度測定において使用するために適合される、そのような代替の光源及び動作モードは、本開示の原理から逸脱しない。
上述した実施形態は、出力光信号を測定するために、図2及び図4の検出器72、72、94、又は図6の検出器124、126のような複数の光信号検出器を採用してもよい。光信号検出器の数は、上述したように、2つ以上の干渉計を使用する実施形態において、更に増やしてもよい。いくつかの実施形態では、より少ない光信号検出器が使用されてもよく、そのような実施形態で使用され得るように、干渉計又は基準アームの様々な光信号出力に1つ以上の多重化スイッチによって接続されてもよい。(1つ以上の)多重化スイッチ及び(1つ以上の)光信号検出器は、(1つ以上の)干渉計及び(1つ以上の)基準アームと共にオンチップで構築されてもよく、又はそれらからオフチップで構築されてもよい。実際、様々な実施形態において、(1つ以上の)光信号発生器、(1つ以上の)干渉計、及び(1つ以上の)光信号検出器の一部又はすべてが、同じチップ上に構築されてもよい。
本開示の実施形態は、干渉計出力の光信号強度(パワー)を測定するのみならず、特定の波長及び出力信号の測定強度における干渉計の特性曲線の勾配を測定するように、更に適合され得る。測定された出力光信号強度と曲線の勾配の両方を評価することによって、温度検出の全体的な感度を高めることができる。入力光信号の波長をわずかに変化させることで、検出された強度における干渉計の特性曲線の勾配を決定することが可能である。測定された勾配は、測定された信号強度を温度により正確に相関させ、温度測定の不確かさを減少させるのに役立つ追加パラメータを提供する。例えば、測定される強度に対する決定された勾配の比率は、(例えば上記の式1のように)計算における余弦項から正接項へ移動することによって、測定感度を増加させることができる。更に、これらの技術をロックイン増幅技術と組み合わせて、出力光信号をより正確に測定及び評価し、システムの温度を決定することができる。
理解されるように、上述した様々な実施形態を組み合わせて、更に別の実施形態を提供することができる。実施形態の態様は、本明細書に開示されている本発明の概念を採用するために、必要であれば変更することができる。上記の発明を実施するための形態を考慮して、これら及び他の変更を実施形態に行うことができる。一般に、以下の特許請求の範囲において、明細書で使用されている用語は、特許請求の範囲を、明細書に開示されている特定の実施形態に限定するように解釈されるべきではなく、そのような請求項が権利を有する等価物の全範囲とともに、すべての可能な実施形態を含むように解釈されるべきである。したがって、特許請求の範囲は、本開示によって制限されるものではない。
したがって、前述の開示に鑑みて、開示されるシステム又は方法の様々な例は、以下の特徴のうちの任意の1つ又は組合せを含むことができる。
これらの特徴は、光信号発生器、干渉計、光信号検出器、及びプロセッサを含む。光信号発生器は、所定の波長の入力光信号を発生させる。
干渉計は、マッハツェンダー干渉計として、又はマイケルソン干渉計として構成することができる。干渉計は、光信号発生器に結合されているビームスプリッタを含む。ビームスプリッタは、光信号発生器から入力光信号を受信し、入力光信号を第1のビームと第2のビームとに分割する。干渉計は、ビームスプリッタに結合されており第1のビームを受信して光学的に伝送する第1のアームと、ビームスプリッタに結合されており第2のビームを受信して光学的に伝送する第2のアームとを更に含み、第2のアームは、第1のビームに対する第2のビームにおける位相シフトを生じさせる。干渉計は、第1のアーム及び第2のアームに結合されているビームコンバイナを更に含む。ビームコンバイナは、第1のビームと、位相シフトした第2のビームとを受信し、第1のビーム及び位相シフトした第2のビームの少なくとも一部を結合して出力光信号を生成する。
光信号検出器は、ビームコンバイナに結合されており、出力光信号の光信号強度を測定する。プロセッサは、光信号検出器に結合されており、測定光信号強度を受信する。プロセッサは、光信号強度を温度と相関させ、測定温度を生成する。
干渉計は、第1のアームを形成している第1の導波路と、第2のアームを形成している第2の導波路とを含む。第2のアームは、第1のアームによって伝えられる光ビームに対する、第2のアームによって伝えられる光ビームにおける位相シフトを生じさせる。第2の導波路は、第1の導波路によって第1のビーム用に提供される光伝送路よりも長い、第2のビーム用の光伝送路を提供する。第1のアームと第2のアームを構築するために使用される材料の違いは、第1のアームによって伝えられる光ビームと第2のアームによって伝えられる光ビームとにおける相対的な位相シフトをもたらし得る。第1のアームと比較しての第2のアームの応力、歪み、又はドーピングの違いは、相対的な位相シフトをもたらし得る。
プロセッサは、測定光信号強度を温度に関連付ける特性曲線に従って、測定光信号強度を温度と相関させる。特性曲線は、例えば、既知の温度において干渉計を介して入力光信号を伝送させ、それら既知の温度における出力光信号の光信号強度の対応する測定値を記録することにより、温度測定システムを較生することによって、生成することができる。
特性曲線はルックアップテーブルによって表されてもよく、プロセッサは、測定光信号強度をルックアップテーブルへのインデックスとして使用することによって、干渉計の測定光信号強度を温度と相関させて、温度を決定する。特性曲線は数学関数によって表され、プロセッサは、測定光信号強度を使用して数学関数に従って温度を計算することによって、干渉計の測定光信号強度を温度と相関させる。
少なくとも2つの出力光信号が生成されてもよい。出力光信号のそれぞれの特性曲線の位相が互いに対してシフトされるように、1つ以上の位相シフト要素を使用して、少なくとも1つの出力光信号の位相を他の出力光信号に対してシフトさせることができる。このように、任意の所与の温度において、出力光信号の異なる特性曲線は、異なる温度感度(すなわち温度変化あたりの出力信号強度の変化)を反映する。
システムは、2つ以上の干渉計を組み込んでもよい。そのような実施形態では、第1の干渉計は、第1の測定光信号強度における出力光信号を生成し、一方、第2の干渉計は、第2の測定光信号強度における出力光信号を生成する。第2の干渉計は、入力光信号の一部を受信して第1のビームとして光学的に伝送する第1のアームと、入力光信号の一部を受信して第2のビームとして光学的に伝送する第2のアームとを含む。第1の干渉計と同様に、第2の干渉計の第2のアームは、第1のビームに対する第2のビームにおける位相シフトを生じさせ、伝送した第1のビームと位相シフトした第2のビームとが結合して出力光信号が生成される。光信号検出器は、第2の干渉計の出力光信号の光信号強度を測定し、第2の測定光信号強度を生成する。
プロセッサは、第1の干渉計の第1の測定光信号強度と、第2の干渉計の第2の測定光信号強度とを受信し、第1及び第2の光信号強度の両方を温度と相関させて測定温度を生成する。
第1及び第2の干渉計は、それぞれ、第1及び第2の測定光信号強度を温度に関連付けるそれぞれの特性曲線を有していてもよい。そのような場合、プロセッサは、それぞれの特性曲線に従って、第1の干渉計の第1の光信号強度及び第2の干渉計の第2の光信号強度の両方を温度と相関させる。任意の所与の温度において、第1の干渉計の特性曲線は、第2の干渉計の温度感度とは異なる温度感度(すなわち温度変化あたりの出力信号強度の変化)を反映する勾配を有することができる。第2の干渉計の特性曲線は、第1の干渉計の特性曲線に対して位相がずれていてもよく、したがって、任意の所与の温度において、第1及び第2の干渉計を介して伝送された入力光信号が、異なる測定光信号強度を有するそれぞれの出力光信号を生成する。
温度測定システムは、基準アームであって、入力光信号の少なくとも一部が基準アームを通って伝送されて出力光信号を生成する基準アームを更に含むことができる。基準アームに結合されている光信号検出器は、出力光信号を受信し、出力光信号の光信号強度を測定する。1つ又は複数の干渉計の測定光信号強度は、基準アームの測定光信号強度によって正規化される。
他の特徴は、光信号発生器を使用して所定の波長の入力光信号を生成することと、入力光信号を第1のビームと第2のビームとに分割することと、第1のビームを干渉計の第1のアームを介して光学的に伝送することと、第2のビームを干渉計の第2のアームを介して光学的に伝送することであって、干渉計の第2のアームが、第1のビームに対する第2のビームにおける位相シフトを生じさせる、ことと、第1のビーム及び位相シフトした第2のビームの少なくとも一部を結合して出力光信号を生成することと、出力光信号の光信号強度を測定することと、測定光信号強度を温度と相関させて測定温度を生成することと、を含む。様々な実施形態において、干渉計の第2のアームは、第2のビームを伝送するための光伝送路を提供し、この光伝送路は、第1のビームを伝送するための第1のアームによって提供される光伝送路よりも長い。
他の特徴は、出力光信号強度の範囲を温度の範囲に関連付ける特性曲線に従って、測定光信号強度を温度と相関させること、を含む。特性曲線は、既知の温度において入力光信号を干渉計を介して伝送させ、それら既知の温度における出力光信号の光信号強度の対応する測定値を記録することによって、生成することができる。
他の特徴は、2つ以上の干渉計を使用して温度を測定することであって、例えば、第1の干渉計が、第1の測定光信号強度における出力光信号を生成し、第2の干渉計が、第2の測定光信号強度における出力光信号を生成することと、第1の測定光信号強度及び第2の測定光信号強度の両方を温度と相関させて測定温度を生成することと、を含む。それぞれ第1及び第2の光信号強度を温度に関連付ける、第1及び第2の干渉計のそれぞれの特性曲線に従って、第1の光信号強度及び第2の光信号強度を温度と相関させることができる。様々な実施形態において、第2の干渉計の特性曲線は、第1の干渉計の特性曲線に対して位相がずれており、したがって、第1及び第2の干渉計を介して伝送された入力光信号が、異なる測定光信号強度を有するそれぞれの出力光信号を生成する。
他の特徴は、入力光信号の少なくとも一部を基準アームを介して伝送させて出力光信号を生成することと、基準アームの出力光信号の光信号強度を測定することと、干渉計の測定された出力光信号強度を、基準アームの測定光信号強度によって正規化することと、を含む。

Claims (20)

  1. チップ上の温度測定システムであって、
    所定の波長の入力光信号を発生させるように構成されている光信号発生器と、
    干渉計であって、
    前記光信号発生器に結合されているビームスプリッタであって、前記ビームスプリッタは、前記光信号発生器からの前記入力光信号を受信し、前記入力光信号を第1のビームと第2のビームに分割するように構成されている、前記ビームスプリッタと、
    前記ビームスプリッタに結合されており、前記第1のビームを受信して光学的に伝送する第1のアームと、
    前記ビームスプリッタに結合されており、前記第2のビームを受信して光学的に伝送する第2のアームであって、前記第2のアームは、前記第1のビームに対する前記第2のビームにおける位相シフトを生じさせ、位相シフトした第2のビームを生成する、第2のアームと、
    前記第1のアーム及び前記第2のアームに結合されているビームコンバイナであって、前記ビームコンバイナは、前記第1のビーム及び前記位相シフトした第2のビームを受信し、前記第1のビーム及び前記位相シフトした第2のビームの少なくとも一部を結合して出力光信号を生成するよう構成されている、ビームコンバイナと、を含む、干渉計と、
    前記ビームコンバイナに結合されている光信号検出器であって、前記光信号検出器は、前記出力光信号の光信号強度を測定し、前記干渉計の測定光信号強度を生成するように構成されている、光信号検出器と、
    前記光信号検出器に結合されているプロセッサであって、前記プロセッサは、前記干渉計の前記測定光信号強度を温度と相関させるように構成されている、プロセッサと、を備える、温度測定システム。
  2. 前記干渉計は、前記第1のアームを形成している第1の導波路と前記第2のアームを形成している第2の導波路とを含み、前記第2の導波路は、前記第1のビーム用に前記第1の導波路によって提供される光伝送路よりも長い、前記第2のビーム用の光伝送路を提供する、請求項1に記載の温度測定システム。
  3. 前記プロセッサは、前記干渉計の前記測定光信号強度を前記温度に関連付ける特性曲線に従って、前記干渉計の前記測定光信号強度を前記温度と相関させるように構成されている、請求項1に記載の温度測定システム。
  4. 前記特性曲線はルックアップテーブルによって表され、前記プロセッサは、前記測定光信号強度を前記ルックアップテーブルへのインデックスとして使用することによって、前記干渉計の前記測定光信号強度を前記温度と相関させて前記温度を決定するように構成されている、請求項3に記載の温度測定システム。
  5. 前記特性曲線は数学関数によって表され、前記プロセッサは、前記測定光信号強度を使用して前記数学関数に従って前記温度を計算することによって、前記干渉計の前記測定光信号強度を前記温度と相関させるように構成されている、請求項3に記載の温度測定システム。
  6. 前記干渉計は第1の干渉計であり、前記第1の干渉計は、前記第1の干渉計の第1の測定光信号強度における出力光信号を生成し、
    前記温度測定システムは、前記入力光信号の一部を受信して第1のビームとして光学的に伝送するように構成されている第1のアームと、前記入力光信号の一部を受信して第2のビームとして光学的に伝送するように構成されている第2のアームと、を含む第2の干渉計、を更に備えており、前記第2のアームは、前記第1のビームに対する前記第2のビームにおける位相シフトを生じさせて、前記第2の干渉計の位相シフトした第2のビームを生成し、前記第2の干渉計の前記第1のビームと前記位相シフトした第2のビームとが結合して出力光信号が生成され、
    光信号検出器は、前記第2の干渉計の前記出力光信号の光信号強度を測定し、前記第2の干渉計の第2の測定光信号強度を生成するように構成されており、
    前記プロセッサは、前記第1の干渉計の前記第1の測定光信号強度と、前記第2の干渉計の前記第2の測定光信号強度とを受信し、前記第1及び第2の干渉計にそれぞれ対応する前記第1及び第2の測定光信号強度の両方を前記温度と相関させるように構成されている、請求項1に記載の温度測定システム。
  7. 前記第1及び第2の干渉計は、前記第1及び第2の測定光信号強度を前記温度に関連付けるそれぞれの特性曲線を有し、前記プロセッサは、前記それぞれの特性曲線に従って、前記第1及び第2の干渉計にそれぞれ対応する前記第1及び第2の測定光信号強度の両方を前記温度と相関させるように構成されている、請求項6に記載の温度測定システム。
  8. 前記第2の干渉計の前記特性曲線は、前記第1の干渉計の前記特性曲線に対して位相がずれており、したがって、任意の所与の温度において、前記第1及び第2の干渉計を介して伝送された前記入力光信号が、異なる測定光信号強度を有するそれぞれの出力光信号を生成する、請求項7に記載の温度測定システム。
  9. 前記ビームコンバイナは、それぞれの特性曲線を有する少なくとも2つの出力光信号を生成し、前記温度測定システムは、所与の温度において前記少なくとも2つの出力光信号の前記それぞれの特性曲線が異なる温度測定感度を提供するように、前記少なくとも2つの出力光信号の間に位相差を生じさせる位相シフト要素、を更に備える、請求項3に記載の温度測定システム。
  10. 基準アームであって、前記入力光信号の少なくとも一部が前記基準アームを通って伝送されて出力光信号を生成する、基準アームと、
    前記基準アームに結合されており、前記出力光信号を受信し前記出力光信号の光信号強度を測定して前記基準アームの測定光信号強度を生成する、光信号検出器と、を更に備えており、
    前記干渉計の前記測定光信号強度は、前記基準アームの前記測定光信号強度によって正規化される、
    請求項1~9のいずれか一項に記載の温度測定システム。
  11. 前記基準アームは、前記入力光信号のうち前記干渉計への前記入力光信号の結合とは別の部分を受信するように結合されている、請求項10に記載の温度測定システム。
  12. 温度測定方法であって、
    単一波長の入力光信号を干渉計に供給することと、
    前記干渉計の出力光信号の光信号強度を測定することと、
    出力光信号強度の範囲を温度の範囲に関連付ける特性曲線に基づいて、温度を決定することと、を含む、方法。
  13. 前記入力光信号を第1のビームと第2のビームとに分割することと、
    前記第1のビームに対する前記第2のビームにおける温度依存性の位相シフトを生じさせて、位相シフトした第2のビームを生成することと、
    前記第1のビーム及び前記位相シフトした第2のビームの少なくとも一部を結合して前記出力光信号を生成することと、
    を更に含む、請求項12に記載の温度測定方法。
  14. 前記干渉計は第1の干渉計であり、前記光信号強度は第1の光信号強度であり、前記特性曲線は第1の特性曲線であり、前記温度は第1の温度範囲であり、前記方法は、
    前記入力光信号を受信する第2の干渉計の第2の出力光信号の第2の光信号強度を測定することと、
    出力光信号強度の第2の範囲を温度の第2の範囲に関連付ける第2の特性曲線に基づいて、第2の温度範囲を決定することと、を更に含む、請求項12に記載の温度測定方法。
  15. 前記第2の温度範囲が前記第1の温度範囲よりも細かいレベルの精度を有するように、前記第1の干渉計及び前記第2の干渉計を構成することと、
    前記第1の温度範囲と前記第2の温度範囲とに基づいて、より高い分解能の温度を決定することであって、前記第2の温度範囲は、前記第1の温度範囲内の相対的な位置を示す、ことと、
    を更に含む、請求項14に記載の温度測定方法。
  16. 前記干渉計は第1の干渉計であり、前記温度は第1の温度範囲であり、前記方法は、
    第2の干渉計のピーク又はディップの波長情報に基づいて、前記第1の温度範囲内の第2の温度範囲を取得することと、
    前記第1の温度範囲と前記第2の温度範囲とに基づいて、より高い分解能の温度を決定することと、を更に含む、請求項12に記載の温度測定方法。
  17. 複数の既知の温度において、前記干渉計を介して較生用光信号を伝送することと、
    前記干渉計の対応する出力光信号の光信号強度を記録することと、
    前記複数の既知の温度及び前記対応する出力光信号に基づいて、前記特性曲線を生成することと、
    を更に含む、請求項12に記載の温度測定方法。
  18. 前記入力光信号の少なくとも一部を基準アームを介して伝送して基準出力光信号を生成することと、
    前記基準アームの前記基準出力光信号の基準光信号強度を測定することと、
    前記干渉計の前記出力光信号の前記光信号強度を、前記基準アームの前記基準光信号強度に基づいて正規化することと、
    を更に含む、請求項12に記載の温度測定方法。
  19. 前記特性曲線はルックアップテーブル又は数学関数によって表され、前記温度を決定することは、前記光信号強度を、前記ルックアップテーブルへのインデックスとして、又は前記数学関数へのパラメータとして使用することを含む、請求項12に記載の温度測定方法。
  20. 調整可能範囲なし、又は0.001ナノメートル~4ナノメートルの調整可能範囲を有する前記単一波長の前記入力光信号を発生させること、
    を更に含む、請求項12~19のいずれか一項に記載の温度測定方法。
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