JP2023528357A - アライメント方法および関連するアライメントおよびリソグラフィ装置 - Google Patents

アライメント方法および関連するアライメントおよびリソグラフィ装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2023528357A
JP2023528357A JP2022572599A JP2022572599A JP2023528357A JP 2023528357 A JP2023528357 A JP 2023528357A JP 2022572599 A JP2022572599 A JP 2022572599A JP 2022572599 A JP2022572599 A JP 2022572599A JP 2023528357 A JP2023528357 A JP 2023528357A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
signal
signal data
alignment
fit
correction
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2022572599A
Other languages
English (en)
Inventor
フルセボス、エド、マリア
ビュネン、フランシスクス、ゴデフリドゥス、キャスパー
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
ASML Netherlands BV
Original Assignee
ASML Netherlands BV
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ASML Netherlands BV filed Critical ASML Netherlands BV
Publication of JP2023528357A publication Critical patent/JP2023528357A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F9/00Registration or positioning of originals, masks, frames, photographic sheets or textured or patterned surfaces, e.g. automatically
    • G03F9/70Registration or positioning of originals, masks, frames, photographic sheets or textured or patterned surfaces, e.g. automatically for microlithography
    • G03F9/7092Signal processing
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F9/00Registration or positioning of originals, masks, frames, photographic sheets or textured or patterned surfaces, e.g. automatically
    • G03F9/70Registration or positioning of originals, masks, frames, photographic sheets or textured or patterned surfaces, e.g. automatically for microlithography
    • G03F9/7073Alignment marks and their environment
    • G03F9/7076Mark details, e.g. phase grating mark, temporary mark
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/70483Information management; Active and passive control; Testing; Wafer monitoring, e.g. pattern monitoring
    • G03F7/70605Workpiece metrology
    • G03F7/70616Monitoring the printed patterns
    • G03F7/70625Dimensions, e.g. line width, critical dimension [CD], profile, sidewall angle or edge roughness

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

【解決手段】少なくとも第1方向に沿った周期性の方向を有する第1周期構造を備えているアライメントマークについての位置測定を実行する方法、および、関連する装置が開示されている。方法は、位置測定に関する信号データを取得することと、位置値を決定するために信号データをフィッティングすることと、を備えている。フィッティングステップは、変調フィットまたはバックグラウンドエンベロープ周期フィットのいずれかを使用する。【選択図】図6

Description

[関連出願へのクロスリファレンス]
本出願は、2020年5月27日に出願された欧州出願20176845.4の優先権を主張し、その全体が参照によって本書に援用される。
[技術分野]
本発明は、例えば、リソグラフィ技術によるデバイスの製造において使用可能な方法および装置、および、リソグラフィ技術を使用するデバイスの製造方法に関する。発明は、計測デバイス、より具体的には位置を測定するために使用されるアライメントセンサ等の計測デバイス、および、このようなアライメントセンサを有するリソグラフィ装置に関する。
リソグラフィ装置は、基板上、通常は基板のターゲット部分上に所望のパターンを適用する装置である。リソグラフィ装置は、例えば、集積回路(IC)の製造において使用されうる。この場合、マスクまたはレチクルとも表されるパターニングデバイスが、ICの各層上に形成される回路パターンを生成するために使用されてもよい。このパターンは、基板(例えば、シリコンウェーハ)上のターゲット部分(例えば、ダイの部分、一つのダイまたは複数のダイを含む)上に転写されうる。パターンの転写は、典型的には、基板上に提供される放射感応性材料(レジスト)の層上へのイメージングによる。一般的に、単一の基板は、連続的にパターン形成される近接するターゲット部分のネットワークを含む。これらのターゲット部分は、一般的に「フィールド」と表される。
複雑なデバイスの製造では、典型的に多くのリソグラフィパターン形成ステップが実行され、基板上で連続する層に機能的フィーチャが形成される。従って、リソグラフィ装置のパフォーマンスの重要な側面は、(同じ装置または異なるリソグラフィ装置によって)先の層に配置されたフィーチャに対して、適用されるパターンを正確に配置する能力である。この目的のために、基板にはアライメントマークの一または複数の組が提供される。各マークは、位置センサまたはアライメントセンサ(両用語は同義的に使用される)、典型的には光学位置センサを使用して、後で位置が測定されうる構造である。
リソグラフィ装置は、基板上のマークの位置を正確に測定しうる一または複数のアライメントセンサを含む。異なるタイプのマークおよび異なるタイプのアライメントセンサは、異なる製造者および同じ製造者の異なる製品から知られている。現在のリソグラフィ装置において広く使用されているセンサのタイプは、US6961116(den Boef et al)において記述されているような自己参照干渉計に基づく。例えばUS2015261097A1において開示されているように、位置センサの各種の改善および改変が進められている。これら全ての公報の内容は、参照によって本書に援用される。
IC製造においてレチクル空間および計測時間の両方が高価になる中、アライメントマークのサイズおよびアライメントマークを測定する時間を低減することがますます望ましくなっている。アライメントマークのサイズを低減することは、マークに亘るスキャン長を低減するため、整列位置に対する近接構造の影響の増加をもたらす。このような小さいマークから測定された位置は、特に一回のスキャンで二つの位置方向を検出するための所望の速度および方向で測定された場合、短いスキャン長および近接構造の影響の一方または両方のために再現性および正確性に乏しい。このようなマークの測定における再現性および正確性を改良することが望ましい。
第1側面における発明は、少なくとも第1方向に沿った周期性の方向を有する第1周期構造を備えるアライメントマークについての位置測定を実行する方法を提供する。方法は、位置測定に関する信号データを取得することと、位置値を決定するために信号データをフィッティングすることと、を備える。フィッティングステップは、変調フィットおよびバックグラウンドエンベロープ周期フィットのいずれかを使用する。
第2側面における発明は、第1方向と異なる第2方向における周期性の方向を有する第2周期構造と共に設けられる第1周期構造を備える双方向アライメントマークについての位置測定を実行する方法を提供する。前記マークは、第1方向および第2方向に対して斜めにスキャンされるように構成されている。方法は、少なくとも、前記斜めスキャン中に検出される第1有効ピッチに関する第1方向コンポーネント、および、前記斜めスキャン中に検出される第2有効ピッチに関する信号データの第2方向コンポーネントを備える、位置測定に関する信号データを取得することと、第1有効ピッチに関する信号データにおける第1周波数、および、第2有効ピッチに関する信号データにおける第2周波数の差に対応する周波数差における振動による信号擾乱についての補正を適用することと、を備える。
第3側面における発明は、少なくとも第1方向に沿った周期性の方向を有する第1周期構造を備えるアライメントマークについての位置測定を実行する方法を提供する。方法は、位置測定に関する信号データを取得することと、信号データに対して作用し、前記アライメントマークに近接している近接構造のクロストークに起因する信号データをブロックする斜投影演算子を生成することと、を備える。
上記のいずれかの側面に係る方法を実行可能なコンピュータプログラム、計測装置およびリソグラフィ装置も開示される。
発明の上記および他の側面は、以下で記述される例の考察から理解される。
以下では発明の実施形態が、例のみによって以下の付随する図面を参照して記述される。
リソグラフィ装置を示す。 図1の装置における測定および露光プロセスを模式的に例示する。 実施形態に応じて適応可能な第1アライメントセンサの模式図である。 第1実施形態に係る第1アライメントフィット方法のフローチャートである。 第2実施形態に係る第2アライメントフィット方法のフローチャートである。 1次元マークについての第3実施形態に係る第3アライメントフィット方法のフローチャートである。 2次元マークについての第3実施形態に係る第3アライメントフィット方法のフローチャートである。 (a)第1双方向アライメントマーク、(b)その測定を示す。 第2双方向アライメントマークを示す。 アクティブ再現性補正のコンセプトを例示する、周波数に対する振幅のプロット(両軸とも任意単位)である。
発明の実施形態を詳細に記述する前に、本発明の実施形態が実施されてもよい環境例を参考のために提示する。
図1は、リソグラフィ装置LAを模式的に示す。この装置は、放射ビームB(例えば、UV放射またはDUV放射)を調整するように構成される照明システム(イルミネータ)ILと、パターニングデバイス(例えば、マスク)MAを支持するように構成され、特定のパラメータに応じてパターニングデバイスを正確に配置するように構成される第1ポジショナPMに接続されるパターニングデバイスサポートまたは支持構造(例えば、マスクテーブル)MTと、それぞれが基板(例えば、レジストがコーティングされたウェーハ)Wを保持するように構成され、特定のパラメータに応じて基板を正確に配置するように構成される第2ポジショナPWにそれぞれが接続される二つの基板テーブル(例えば、ウェーハテーブル)WTaおよびWTbと、パターニングデバイスMAによって放射ビームBに形成されたパターンを、基板Wのターゲット部分C(例えば、一または複数のダイを含む)上に投影するように構成される投影システム(例えば、屈折投影レンズシステム)PSと、を含む。リファレンスフレームRFは、各種のコンポーネントを接続し、パターニングデバイスおよび基板、それらの上のフィーチャの位置を設定および測定するためのリファレンスとして機能する。
照明システムは、放射の方向付け、形成、制御のための、屈折型、反射型、磁気型、電磁気型、静電型または他のタイプの光学コンポーネント、またはそれらの任意の組合せ等の各種のタイプの光学コンポーネントを含んでもよい。
パターニングデバイスサポートMTは、パターニングデバイスの方向、リソグラフィ装置のデザイン、および、パターニングデバイスが真空環境中に保持されるか否か等の他の条件に応じた態様で、パターニングデバイスを保持する。パターニングデバイスサポートは、機械式、真空式、静電式またはパターニングデバイスを保持するための他のクランピング技術を使用できる。パターニングデバイスサポートMTは、例えば、必要に応じて固定されたまたは移動可能なフレームまたはテーブルでもよい。パターニングデバイスサポートは、パターニングデバイスが、例えば、投影システムに対する所望の位置にあることを担保してもよい。
ここで使用される用語「パターニングデバイス」は、例えば、基板のターゲット部分にパターンを生成するために、放射ビームの断面にパターンを形成するために使用されうる任意のデバイスを表すものと広義に解釈されるべきである。なお、放射ビームに形成されるパターンは、例えば、パターンが位相シフト型のフィーチャまたはいわゆるアシストフィーチャを含む場合、基板のターゲット部分における所望のパターンに正確に対応しなくてもよい。一般的に、放射ビームに形成されるパターンは、ターゲット部分において生成されている集積回路等のデバイスにおける特定の機能層に対応する。
ここで示されるように、装置は透過タイプ(例えば、透過型パターニングデバイスを使用するもの)でもよい。あるいは、装置は反射タイプ(例えば、前述のタイプのプログラマブルミラーアレイを使用するもの、または、反射型マスクを使用するもの)でもよい。パターニングデバイスの例は、マスク、プログラマブルミラーアレイ、プログラマブルLCDパネルを含む。ここでの用語「レチクル」または「マスク」の使用は、より一般的な用語「パターニングデバイス」と同義と解釈されてもよい。用語「パターニングデバイス」は、このようなプログラマブルパターニングデバイスの制御において使用するためのパターン情報をデジタル形式で保存するデバイスを表すものとも解釈されうる。
ここで使用される用語「投影システム」は、使用中の露光放射、液浸液または真空の使用等の他のファクタにとって適切な、屈折型、反射型、反射屈折型、磁気型、電磁気型および静電型の光学システム、またはそれらの任意の組合せを含む任意のタイプの投影システムを包含するものと広義に解釈されるべきである。ここでの用語「投影レンズ」の使用は、より一般的な用語「投影システム」と同義と解釈されてもよい。
リソグラフィ装置は、投影システムおよび基板の間の空間を満たすために、基板の少なくとも一部が比較的高い屈折率を有する水等の液体によって覆われてもよいタイプでもよい。液浸液は、マスクおよび投影システムの間等の、リソグラフィ装置における他の空間に適用されてもよい。液浸技術は、投影システムの開口数を増加させるために周知である。
稼働中、イルミネータILは、放射ソースSOから放射ビームを受け取る。例えばソースがエキシマレーザの場合、ソースおよびリソグラフィ装置は別体でもよい。このような場合、ソースはリソグラフィ装置の一部を構成するものと解釈されず、例えば、適切な方向付けミラーおよび/またはビームエキスパンダを含むビームデリバリシステムBDを介して、放射ビームはソースSOからイルミネータILに渡される。他の場合では、例えばソースが水銀ランプの場合、ソースはリソグラフィ装置と一体でもよい。ソースSOおよびイルミネータILは、必要に応じてビームデリバリシステムBDと共に、放射システムと表されてもよい。
イルミネータILは、例えば、放射ビームの角強度分布を調整するためのアジャスタAD、インテグレータINおよびコンデンサCOを含んでもよい。イルミネータは、断面において所望の均一性および強度分布を有するように放射ビームを調整するために使用されてもよい。
放射ビームBは、パターニングデバイスサポートMT上に保持されるパターニングデバイスMA上に入射し、パターニングデバイスによってパターン形成される。パターニングデバイス(例えば、マスク)MAを経た放射ビームBは、基板Wのターゲット部分C上にビームを集光する投影システムPSを通過する。第2ポジショナPWおよび位置センサIF(例えば、干渉計デバイス、リニアエンコーダ、2Dエンコーダまたは容量センサ)を利用することで、例えば、放射ビームBの経路上に異なるターゲット部分Cを配置するために、基板テーブルWTaまたはWTbが正確に駆動されうる。同様に、例えば、マスクライブラリからの機械的な取出し後またはスキャン中に、パターニングデバイス(例えば、マスク)MAを放射ビームBの経路に対して正確に配置するために、第1ポジショナPMおよび他の位置センサ(図1では明示されない)が使用されうる。
パターニングデバイス(例えば、マスク)MAおよび基板Wは、マスクアライメントマークM1、M2および基板アライメントマークP1、P2を使用して整列されてもよい。例示される基板アライメントマークは専用のターゲット部分を占めるが、これらはターゲット部分の間の空間に配置されてもよい(これらはスクライブラインアライメントマークとして知られている)。同様に、パターニングデバイス(例えば、マスク)MA上に複数のダイが提供される状況では、マスクアライメントマークはダイの間に配置されてもよい。小さいアライメントマークは、デバイスフィーチャと共にダイ内に含まれてもよい。この場合、マーカは可能な限り小さく、近接するフィーチャと異なるイメージングまたは処理条件を必要としないことが望ましい。アライメントマーカを検出するアライメントシステムは、以下で更に記述される。
示される装置は、各種のモードにおいて使用されうる。スキャンモードでは、放射ビームに形成されたパターンがターゲット部分C上に投影される間に、パターニングデバイスサポート(例えば、マスクテーブル)MTおよび基板テーブルWTが同時にスキャンされる(すなわち、単一の動的露光)。パターニングデバイスサポート(例えば、マスクテーブル)MTに対する基板テーブルWTの速度および方向は、投影システムPSの倍率および像反転特性によって決定されてもよい。スキャンモードでは、露光フィールドの最大サイズが、単一の動的露光におけるターゲット部分の(非スキャン方向における)幅を制限し、スキャン動作の長さがターゲット部分の(スキャン方向における)高さを決定する。周知のように、他のタイプのリソグラフィ装置および動作モードも可能である。例えば、ステップモードが知られている。いわゆる「マスクレス」リソグラフィでは、プログラマブルパターニングデバイスが静止状態で保持されながらパターンが変化し、基板テーブルWTが駆動またはスキャンされる。
前述された使用モードについての組合せおよび/または変形、あるいは全く異なる使用モードが利用されてもよい。
リソグラフィ装置LAは、二つの基板テーブルWTa、WTb、および、基板テーブルが交換されうる二つのステーション(露光ステーションEXPおよび測定ステーションMEA)を有する、いわゆるデュアルステージタイプでもよい。一方の基板テーブル上の一方の基板が露光ステーションで露光されている間、他方の基板が測定ステーションで他方の基板テーブル上に搭載されて各種の準備ステップが実行される。これによって、装置のスループットが飛躍的に高まる。準備ステップは、レベルセンサLSを使用して、基板の表面高さ形状をマッピングすること、および、アライメントセンサASを使用して、基板上のアライメントマーカの位置を測定することを含んでもよい。測定ステーションおよび露光ステーションにある基板テーブルの位置を位置センサIFが測定できない場合、リファレンスフレームRFに対する両ステーションでの基板テーブルの位置の追跡を可能にするために第2位置センサが提供されてもよい。示されるデュアルステージ配置の代わりの他の配置が知られており使用可能である。例えば、基板テーブルおよび測定テーブルが提供される他のリソグラフィ装置が知られている。これらは、準備測定を実行する際に一緒にドッキングされ、基板テーブルが露光される間にドッキングが解除される。
図2は、図1のデュアルステージ装置において、基板W上のターゲット部分(例えばダイ)を露光するためのステップを例示する。左側の点線のボックス内は、測定ステーションMEAで実行されるステップであり、右側は、露光ステーションEXPで実行されるステップを示す。前述のように、稼働時には、基板テーブルWTa、WTbの一方が露光ステーションにあり、他方が測定ステーションにある。本記述の目的のために、基板Wは既に露光ステーション中に搭載されているものとする。ステップ200では、新しい基板W’が不図示の機構によって装置に搭載される。これらの二つの基板は、リソグラフィ装置のスループットを高めるために、並行的かつ順番に処理される。
まず、新たに搭載される基板W’については、装置における第1回露光のために新しいフォトレジストと共に準備される以前に未処理の基板でもよい。但し、一般的に、記述されるリソグラフィプロセスは、一連の露光および処理ステップにおける単に一つのステップであり、基板W’は、この装置および/または他のリソグラフィ装置を既に複数回に亘って経たものでもよいし、後続のプロセスを経るものでもよい。特に、オーバーレイ性能の向上のためのタスクは、パターン形成および処理の一または複数のサイクルを既に経た基板上における正確な位置に新しいパターンが適用されることを担保することである。これらの処理ステップは、十分なオーバーレイ性能を実現するためには測定および補正されなくてはならない歪みを、累進的に基板に導入する。
以前および/または後続のパターン形成ステップは、前述のように、他のリソグラフィ装置において実行されてもよく、異なるタイプのリソグラフィ装置において実行されてもよい。例えば、解像度およびオーバーレイ等のパラメータにおける要求が非常に高いデバイス製造プロセスにおけるいくつかの層は、要求が比較的低い他の層より高度なリソグラフィツールにおいて処理されてもよい。従って、いくつかの層は液浸タイプのリソグラフィツールにおいて露光され、他の層は「ドライ」ツールにおいて露光されてもよい。いくつかの層はDUV波長で動作するツールにおいて露光され、他の層はEUV波長放射を使用して露光されてもよい。
202では、基板マークP1等および画像センサ(不図示)を使用したアライメント測定が、基板テーブルWTa/WTbに対する基板のアライメントを測定および記録するために使用される。加えて、基板W’に亘るいくつかのアライメントマークが、アライメントセンサASを使用して測定される。これらの測定は、基板に亘るマークの分布を、基準長方形グリッドに対する歪みを含めて非常に正確にマッピングする「ウェーハグリッド」を確立するために一実施形態において使用される。
ステップ204では、XY位置に対するウェーハ高さ(Z)のマップが、レベルセンサLSも使用して測定される。一般的に、高さマップは、露光パターンの正確な集光を実現するためだけに使用される。それは、他の目的のために使用されてもよい。
基板W’が搭載される時に、実行される露光だけでなく、ウェーハの特性、以前に形成されたパターン、これから形成されるパターンも定めるレシピデータ206が受け取られる。これらのレシピデータに、202、204で得られたウェーハ位置、ウェーハグリッドおよび高さマップの測定結果が加えられ、レシピおよび測定データの完全な組208が露光ステーションEXPに渡されうる。アライメントデータの測定結果は、例えば、リソグラフィプロセスの生成物である製品パターンに対する固定的または公称的に固定的な関係で形成されるアライメントターゲットのXおよびY位置を含む。露光直前に取得されるこれらのアライメントデータは、モデルをデータにフィットするパラメータを有するアライメントモデルを生成するために使用される。これらのパラメータおよびアライメントモデルは、現在のリソグラフィステップにおいて適用されるパターンの位置を補正するために露光動作中に使用される。使用中のモデルは、測定された位置の間の位置偏差を補間する。従来のアライメントモデルは、「理想的な」グリッドの並進、回転およびスケーリングを異なる次元において定める、四つ、五つまたは六つのパラメータを備える。より多くのパラメータを使用する高度なモデルも知られている。
210では、ウェーハW’およびWが交換され、測定された基板W’が基板Wとなって露光ステーションEXPに入る。図1の装置例では、この交換がサポートWTaおよびWTbを装置内で交換することによって実行され、基板W、W’が各々のサポート上で正確な位置に保持されたままであるため、基板テーブルおよび基板の間の相対的なアライメントが維持される。従って、一旦テーブルが交換されると、投影システムPSおよび基板テーブルWTb(前はWTa)の間の相対位置を決定するだけで、露光ステップの制御において基板W(前はW’)のために測定情報202、204を利用できる。ステップ212では、マスクアライメントマークM1、M2を使用してレチクルアライメントが実行される。ステップ214、216、218では、多数のパターンの露光を完了するために順番に、スキャン動作および放射パルスが基板Wに亘る連続的なターゲット位置で適用される。
露光ステップの実行時に測定ステーションで取得されたアライメントデータおよび高さマップを使用することによって、これらのパターンが、特に、同じ基板上に以前に配置されたフィーチャに対する所望の位置に対して正確に整列される。W”の符号が付される露光された基板は、ステップ220で装置から取り出され、露光パターンに応じてエッチングまたは他の処理が施される。
当業者は、以上の記述が、実際の製造現場の一例で実施されうる多数の非常に詳細なステップの単純化されたオーバービューであると理解する。例えば、単一のパスにおいてアライメントを測定するのではなく、同じまたは異なるマークを使用して、しばしば粗いおよび細かい測定の別の位相が存在する。粗いおよび/または細かいアライメント測定ステップは、高さ測定の前または後、あるいはその間に実行されうる。
マークの位置の測定は、マークが提供される基板の変形に関する情報を、例えばウェーハグリッドの形で提供してもよい。基板の変形は、例えば、基板テーブルへの基板の静電クランピングおよび/または基板が放射に露光される時の基板の加熱によって起こりうる。
図3は、公知のアライメントセンサASの実施形態の模式的なブロック図である。放射ソースRSOは、基板W上に位置するマークAM等のマーク上に照明スポットSPとして偏向光学素子によって偏向される、一または複数の波長の放射のビームRBを提供する。この例では、偏向光学素子がスポットミラーSMおよび対物レンズOLを備える。マークAMを照明する照明スポットSPは、マーク自体の幅より僅かに径が小さくてもよい。
マークAMによって回折された放射は、(この例では、対物レンズOLを介して)情報担持ビームIB中にコリメートされる。用語「回折される」は、マークからの零次回折(反射と表されてもよい)を含む趣旨である。例えば、前述のUS6961116に開示されるタイプの自己参照干渉計SRIはビームIBと干渉し、その後にビームが光検出器PDによって受け取られる。複数の波長が放射ソースRSOによって生成される場合に別のビームを提供するために、追加的な光学素子(不図示)が含まれてもよい。光検出器は、単一の素子でもよいし、必要に応じて多数のピクセルを備えてもよい。光検出器は、センサアレイを備えてもよい。
情報担持ビームIBがマークAMからの高次回折放射のみを含むように、この例ではスポットミラーSMを備える偏向光学素子が、マークから反射された零次放射をブロックする機能を果たしてもよい(このことは測定にとって必須ではないが、信号対雑音比を改善する)。
強度信号SIは、処理ユニットPUに供給される。ブロックSRIにおける光学処理およびユニットPUにおける演算処理の組合せによって、リファレンスフレームに対する基板上のXおよびY位置の値が出力される。
例示されるタイプの単一の測定は、マークの1ピッチに対応する特定範囲内にマークの位置を固定するだけである。正弦波のいずれの周期にマーク位置が含まれるかを特定するために、より粗い測定技術が併用される。マークが作られた材料、マークが上および/または下に提供される材料に関わらず、正確性の向上および/またはマークのロバストな検出のために、粗いおよび/または細かいレベルでの同じプロセスが異なる波長で繰り返される。
マークまたはアライメントマークは、基板上に提供される、または、基板中に(直接的に)形成される、層上または層中に形成される一連のバーを備えてもよい。マークが周知の空間周期(ピッチ)を有する回折格子と見なされうるように、バーは規則的な間隔で配列されて格子線として機能してもよい。これらの格子線の方向に応じて、X軸またはY軸(X軸に実質的に直交する)に沿った位置の測定を可能にするようにマークがデザインされてもよい。XおよびY軸の両方に対して+45度および/または-45度で配置されるバーを備えるマークは、参照によって本書に援用されるUS2009/195768Aに記述される技術を使用して、結合されたXおよびY測定を可能にする。
アライメントセンサは、正弦波等の周期的に変動する信号を取得するために、各マークを放射のスポットで光学的にスキャンする。この信号の位相は、マークの位置、従って、リソグラフィ装置のリファレンスフレームに対して固定されるアライメントセンサに対する基板の位置を判定するために分析される。アライメントセンサが周期信号の異なるサイクル、および、サイクル中の正確な位置(位相)を識別できるように、異なる(粗いおよび細かい)マーク寸法に関するいわゆる粗いおよび細かいマークが提供されてもよい。異なるピッチのマークが、この目的のために使用されてもよい。
アライメントセンサを使用して基板上のアライメントマークの位置を測定することによってアライメントを実行する際、それらの多くがウェーハ全体に亘って適応されうるように、ウェーハスペースが「高価」なダイ内(例えば、製品構造の間)を含め、アライメントマークの領域(フットプリント)を低減するのが望ましい。従って、スキャンタイプのアライメントセンサ(例えば、SRIのための信号を生成するために、マーク上のアンダーフィルされたスポットをスキャンするもの)では、十分な正確性および再現性(repro)を維持するために、マーク上の必要なスキャン長を低減するのが望ましい。スキャン毎に一次元位置(XまたはY)を提供する一定周期のアライメントマークに加えて、アライメント時間を減らしてスループットを高めるために、XおよびY方向(例えば、基板面に平行な両方向)における同時検出を可能にする斜めマークもある。このような斜めマークは、+/-45度の角度下のマーク構造を有する二つのセグメントを備えてもよい。
現在、スポットアンダーフィルされたマークについては、アライメント信号から整列位置を決定するために高速フーリエ変換(FFT)に基づくアライメントフィット(例えば、最小二乗フィット)が使用される。このことは、正弦および余弦信号の最小二乗フィットを実行することと等価である。マークの整列位置は、フィットされた正弦および余弦信号から位相を判定し、これをスキャン中の平均ステージ位置と組み合わせることによって演算される。
より小さいマークでは、センサビームの全体がアライメントマーク上に入射する訳ではないため、アライメント信号は完全に周期的ではない。結果として得られる信号は、変動する振幅(またはエンベロープ)および変動するDCコンポーネント(またはバックグラウンド信号)を有する周期信号である。
オーバーレイ性能に関して、このようなアライメントマーク上で周期フィットを使用する時にはいくつかの課題がある。このような課題は、アライメント信号のエンベロープによる再現性(repro)、アライメントマークに近接する構造からのクロストーク効果による乏しい正確性、(複数ピッチマークの場合)二元周期斜めマークについて角度および/またはピッチが異なるピッチ間のクロストークによる乏しい再現性、を含む。二元ピッチアライメントマークの再現性は、主に二元ピッチ斜めマークについてXおよびY位置の演算を可能にする二つの有効ピッチの間の混合(クロストーク)のために、単一ピッチ格子より顕著に悪い。このことは、アライメントマーク上の短いスキャン長(例えば、20μm以下、15μm以下または12μm以下)について特に顕著である。
第1実施形態では、効果的にアライメント信号エンベロープに対処しながら信号を整列位置にフィッティングするために、FFTに基づくアルゴリズムの代わりに変調フィットに基づくアルゴリズムが使用されることが提案される。以下の二つの変調フィットに基づくアプローチ例が記述される:
ヒルベルトフィット(HF)。このアルゴリズムは、周波数ドメインに基づき、整列位置偏差(APD)を判定するために、帯域通過フィルタリング、ヒルベルト変換、複素復調を使用する;
正弦変調フィット(SMF)。このアルゴリズムは、時間ドメインに基づき、APDを判定するために、実余弦復調および実余弦復調、低域通過フィルタリングを使用する。
図4は、帯域フィルタされたアライメント信号のヒルベルト変換の複素復調である、HFに基づくアルゴリズムを記述するフローチャートである。ステップ400では、零位相帯域通過フィルタ「hbandpass」が、回折次数信号を分離するために、測定された信号「I(x)」に対して使用される。ステップ410では、フィルタ信号が複素ヒルベルト変換され、ステップ420では、複素復調が実行される。具体例として、ステップ400、410および420が、以下の方程式による単一のステップとして実行されてもよい。
Figure 2023528357000002
ここで、「Lbaseperiod」は、周期的マークの基本周期(またはピッチ)である。
ステップ430では、ローカルapd信号「apdas(x)」が複素角度を使用して、例えば以下の式によって演算される。
Figure 2023528357000003
ステップ440では、以下の式によってハン窓「whann(x)」に亘って積分することによって、全体APD「APDas」が演算される(ハン窓中心は、複数の繰り返しを実行することによって最適化される)。
Figure 2023528357000004
図5は、高調波を除去するための低域通過フィルタを伴う、アライメント信号「I(x)」の実余弦復調および実余弦復調を備える、SMFに基づくアルゴリズムを記述するフローチャートである。ステップ500では、正弦および余弦信号を使用して実復調が実行され、ステップ510では、側波帯をブロックするために零位相低域通過フィルタ「hlowpass」が適用される。例えば、これらのステップは以下のように表されてもよい。
Figure 2023528357000005
ステップ520では、ローカルAPD信号「apdas(x)」が、「atan2」を使用して以下のように演算される。
Figure 2023528357000006
ステップ530では、以下の式によってハン窓「whann(x)」に亘って積分することによって、全体APD「APDas」が演算される(ハン窓中心は、複数の繰り返しを実行することによって最適化される)。
Figure 2023528357000007
もちろん、これらの各例において、記述されたアプローチをY方向信号「I(y)」について使用して、Y方向におけるアライメントが実行されうる。
他の実施形態では、アライメント信号内の全次数について、複数の変調された正弦、余弦およびDC信号の最小二乗フィットを含む、バックグラウンドエンベロープ周期フィット(BEPF)が実行されてもよい。このコンセプトは、エンベロープされた周期信号およびバックグラウンド信号と共に周期信号モデルを拡張することに基づく。これは、フィルタリングおよび変調技術を使用することなく、アルゴリズムが小さいマーク信号に対処することを可能にする。加えて、拡張されたモデルは、斜投影技術が、特定の近接構造についてのアライメント信号に対するクロストーク擾乱および/または双方向マークのピッチの間のクロストークを能動的にキャンセルできるフィット係数に対して使用されることを可能にする。前者の場合、オフラインマークおよびセンサモデルシミュレーションを使用して近接する特定のクロストーク構造を有するマークのシミュレーションを使用して、または、このようなマークの実測によって、投影演算子が較正されうる。従って、このアプローチは、アライメント信号のエンベロープおよび二元ピッチの間のクロストークによる乏しい再現性の課題、および、アライメントマークに近接する構造からのクロストーク効果による乏しい正確性の課題に同時に対処できる。
図6は、このような方法を記述するフロー図である。ステップ600では、振幅がパラメータの組によって記述される、スキャン長倍数、ピッチ、次数に依存する余弦および正弦の配置のフィッティングを可能にする適切なモデルを使用して、BEPFモデル行列が演算される。
第1モデルは以下の形態を取ってもよい。
Figure 2023528357000008
第2モデルは以下の形態を取ってもよい。
Figure 2023528357000009
モデルは、別のパラメータの組によって、バックグラウンド信号、エンベロープおよび周期的アライメント信号を記述する。より具体的には、各モデルについて:
・第1ラインは、DCおよびバックグラウンド項を備えるバックグラウンド信号モデルである(第2モデルにおいては半次うなりμ、νを含む、モデル係数α、β、γを有する);
・第2ラインは、アライメント信号の余弦部分のためのエンベロープ信号を含む(第1モデルについてのモデル係数δ、ζ、ηeo、θeo、第2モデルについてのモデル係数δ、εob、ζobを有する);
・第3ラインは、アライメント信号の正弦部分のためのエンベロープ信号を含む(第1モデルについてのモデル係数κ、λ、μeo、νeo、第2モデルについてのモデル係数η、θob、ιobを有する)。
これらのモデルの第2のものは、直交するバックグラウンドおよびエンベロープ関数、および、第1モデルと比較して改良されたモデル行列の全体の条件数を有する。
ステップ610では、差および和信号「Idiff」「Isum」に対してレーザノイズ正規化LNNが実行されてもよい。このステップは、以下のサブステップを備えてもよい:
・BEPFのバックグラウンドモデルを使用することによって、「Idiff」および「Isum」のバックグラウンド信号を演算する;
・バックグラウンド信号と共に「Idiff」および「Isum」を正規化する;
・RMS正規化された「Isum」に対するRMS正規化された「Idiff」の比としてのgファクタ(g)を演算する;
・正規化されたレーザノイズ信号「(Idiff+g*Isum)/(1+g)」を演算する;
・レーザノイズ信号(例えば、BEPFモデルからの正規化された差および和バックグラウンド信号の比から取得される正規化されたレーザノイズ)によって、元のアライメント信号「Idiff」を分割する。
ステップ620では、BEPFのコアフィットが実行される。コアフィットアルゴリズムは、フィット係数(例えば、フィット信号「cas=MinvxI)を演算するために、予め演算された逆行列「Minv」を使用してもよい。これは、規則的な最小二乗フィットアルゴリズムと比べて演算を高速化する。
一実施形態では、特に記述された第2モデルに対して、エンベロープモデル「E」を使用してステージ位置測定(ΔSPM)信号がフィットされてもよい。これは、ウェーハステージ位置およびウェーハステージセットポイント信号(例えば、期待される位置)の差として決定される(ステップ645)、位置差信号「dX」のフィッティングを備えてもよい。このステージ位置測定「ΔSPM」信号は、アライメント信号を生成するために、フィットされる「ΔSPM」信号がコアフィットの結果と組み合わされうるように、期待される位置(例えば、測定された「SPM」からセットポイントを引いたもの)に対する実際のステージ位置を記述する。この一つの理由は、フィット係数回転アルゴリズムが動作できるようにするためである(以下のステップ630参照)。コアフィットは、フィット残存エネルギーも演算する。このステップの後、生のアライメント信号データは不要になる。「ΔSPM」についてのフィッティングモデルは、例えば以下のように、既に記述されたエンベロープまたはバックグラウンドモデルと実質的に同様でもよい。
Figure 2023528357000010
他の実施形態では、当業者にとって知られているように、ステージ位置が他の方法で判定されてもよい。
続いて、ステップ630では、例えば、クロストーク補正のために、斜投影行列等のフィット係数回転アルゴリズムが適用されてもよい。回転ステップは、期待されるマークの位置(すなわち、スキャンが実行される位置)が、真のマークの位置(すなわち、求められている位置)と一致しないという事実を補正する。フィット係数を回転させる目的は、期待されるマーク位置から測定されるマーク位置に移動させることによって、アライメントスキャンを真のマーク位置に近づけることである。これはスキャンの中央を実際のマーク位置に近づけるだけであり、補正ではなく原則として整列位置を変えない。このオプションのステップについてのより詳細は、以下で提供される。
ステップ640では、規則的なフーリエフィットについて実行されるように、余弦および正弦振幅成分の位相に敏感な関係からAPD信号が演算されるが、例えば、以下のステップに従って、スキャン長の部分の組に亘る正弦および余弦の和として表現されるエンベロープの形状;DC値によってオフセットされるパラメータの組によって記述される振幅が考慮される。
・使用次数についてエンベロープ信号を演算する;記述された第2モデルについて、これは以下を備えてもよい:
Figure 2023528357000011
・アライメントセンサAPD信号を演算する;
Figure 2023528357000012
ステップ650では、合計APD信号「APDas」を演算するために、繰り返しハン窓が変調フィット例と共に適用されてもよい。小さいマークについてのAPD信号が非対称的な振る舞いをするため、ハン窓の中心がアライメント位置に近くない場合はAPDの影響がある。結果としてのAPDがアライメント位置から閾値(例えば、1ピコメートル)内に来るまで、ハン窓の配置の繰り返しが実行されてもよい。繰り返し回数の閾値(例えば、5回)内で収束しない場合、エラーがあるとみなされてプロセスが停止する。
あるいは、ハン窓繰り返しの代わりに、ステップ630は、フィット係数を回転させることによって、アライメント信号モデルをシフトさせることを備えてもよい。この実装では、単一の回転で十分である。このステップの目的は、アライメント信号の位置をスキャンの中央にシフトさせることである。繰り返しハン窓と比べて、この実装は、より正確な整列位置を与え、より低い演算フットプリントを有することが期待され、より簡単および正確にKPIが演算されることを可能にする。このような実施形態では、より単純な固定ハン窓が適用されてもよい。プロセスには以下の四つのステップが存在する:
・回転されていないフィット係数のAPD評価を演算する;
・バックグラウンド信号モデルにシフトを適用する;
・エンベロープにシフトを適用する;
・次数(キャリア)にシフトを適用する。
全てのフィット係数は余弦および正弦関数によって構成されるため、シフトは余弦および正弦のペアの回転として実装されうる。記述されるモデルはデザインによって望ましい外挿法の振る舞いを有し、スキャンの終点でゼロになるAPD演算についてハン窓が使用されてもよいため、外挿法のAPDの影響は無視できると期待される。
ステップ660では、整列位置「pos」を決定するために、期待される位置(セットポイント)が合計APDに加えられてもよい。
オプションで、ステップ670では、BEPFフィットが、例えば、以下の式によって、最大コレントロピー基準(MCCサブ空間)等のマーク内KPIが判定されることを可能にする:
Figure 2023528357000013
MCCは、ほとんどセンサノイズのみでもよい。全MCCに加えて、信号歪みがMCCサブ空間に含まれてもよい。
他のKPIは、ウェーハ品質(WQ)条件でもよい。生のWQは、以下によって演算されてもよい:
rawWQ=sqrt(mean(Ecos・ 2+Esin・ 2));rmsエンベロープに基づく定義
rawWQ=max(sqrt(Ecos・ 2+Esin・ 2));最大次数信号エンベロープに基づく他の定義
MCCのKPIについてのコアアイデアは、BEPFモデル空間を、期待されるアライメント信号および各種の異なる歪みタイプをカバーするサブ空間に分割することである。MTDFでは、MCCサブ空間分割を含むモデルパラメータ基底変換行列が定められうる。検証が可能にされるKPIだけが、オンラインで演算される必要がある;他のKPIは、記録されたフィット係数から、オフラインツールにおいて演算されうる。MCCサブ空間コンポーネントの例は、例えば以下を備えてもよい:
バックグラウンド信号:
スロープ+低頻度+半次うなり;
スロープ+対称的+非対称的;
次数毎のエンベロープ:
スロープ+対称的+非対称的;
次数毎の位相:
対称的+非対称的;
再現性:
ARCコンポーネント;
クロストーク:
ACCコンポーネント;
次数比較:
次数間のミスマッチ(エンベロープ、位相);
周期信号:
純周期性からの乖離;
小さいマーク:
期待される信号サブ空間からの乖離。
MCCサブ空間の次に、APD信号の対称および非対称部分から(加重)標準偏差を演算することによって、ナノメートルKPIもAPD信号から演算されうる。
BEPFフィットが、二次元マーク(例えば、双方向)との組合せにおいて使用されうる。このような二次元マークは、斜めまたは傾斜スキャン(例えば、xにもyにも平行でない)を使用して読み取られる、共配置されたまたは重ねられたx方向およびy方向格子(例えば、二つの異なる層または単一の層における)を備えてもよい、および/または、XまたはY軸に沿ってスキャンされる、異なる角度で共配置されたまたは重ねられた複数の斜め格子を備えてもよい。
図7は、このような二次元の実施形態を記述するフローチャートである。ステップ700、710、720および745は、対応するステップ600、610、620および645と実質的に同様である。
コアフィット720は、フィット信号cを生成するために、追加的なSPMフィット(一次元ターゲットの実施形態において前述されたように)と共に強度Iに対して実行されてもよい。
この実施形態では、コアフィットが、以上で開示された第1BEPFモデルまたは第2BEPFモデルと比べて、エンベロープについて修正されたモデルを使用してもよい。これは、XおよびYにおける二つの整列位置を決定するために、二次元フィットにおいて二つの次数が順次必要とされるためである。このような場合、二つの次数に共通の基本周期がしばしば大きすぎ、一つだけまたは二つの基本周期がスキャン長内でフィットする。前述された形態のBEPFモデルは、従って、DC以上のエンベロープモデルをもたらさない傾向がある。修正モデルでは、基本周期のコンセプトが破棄され、最大エンベロープ次数が、共通基本周期ではなく信号周期に基づく。このように、エンベロープ係数「sinまたはcos(2πox?Lbaseperiod)」は信号周期に基づく係数によって置換されてもよく、最大エンベロープ次数は共通基本周期より高くなることが許容され、エンベロープが基本周期の半分ではなく実際の信号周期の半分まで拡張されうる。
上記の修正モデルの一つの結果は、この二次元BEPFモデルのコンディションが悪化することである。これに対処するために、正規化が適用されてもよい。一実施形態では、正規化が、円滑エンベロープ関数との解に向けてフィッティングにバイアスをかけるための二次正規化を備えてもよい。より具体的には、一実施形態では、正規化が以下の形態を取ってもよい:
Figure 2023528357000014
ここで、λは正規化パラメータであり、E(x)はモデルのエンベロープ信号である。
正規化は、これらのエンベロープ関数の両次数およびバックグラウンド信号についての二次微分上である。エンベロープおよびバックグラウンド信号モデルが余弦および正弦関数の和を含むため、積分のための解析表現が得られる。このアプローチは、二次元BEPFモデルにとって重要であるが、前述された一次元BEPFモデルにとっても安定性の向上を提供できる。このように、この正規化は、記述された一次元BEPFモデルの実施形態のフィッティングに適用されてもよい。
ステップ725では、アクティブ再現性補正(ARC)、次数漏れ補正(OLC)および弱半次数補正(WOC)の一または複数を実行することを備えてもよい補正ステップが実行されてもよい。ARC、OLCおよびWOCのそれぞれは、以下で記述される。なお、このステップは、回転ステップ730の後に実行されてもよいし、回転ステップ730の前後に分かれて実行されてもよい。例えば、一または複数のこれらの補正がステップ730前に実行されてもよく、一または複数のこれらの補正(例えば、前に実行されなかったもの)がこのステップ後に実行されてもよい。但し、ステップ730前の回転されていないフィット係数に対してARCを実行する方が単純である(理論上は回転後の補正に変換されうるにしても)。
ステップ730および770は、ステップ630および660に対応する(もちろん、フィット座標ステップ730の回転は二次元回転になる)。ステップ740では、ステップ640に対応するステップにおいて、XおよびY方向においてAPD信号が決定される。このように、方向毎に一つの二つのチャネルがある。
ステップ745は、斜め座標系から決定されたAPD値からX/Y(デカルト)座標系に変換する座標変換ステップを備える。ステップ750では、(例えば、固定)ハン窓が各チャネルに適用されてもよい。ステップ760では、整列位置「pos」を決定するために、各方向において期待される位置(セットポイント)が、当該チャネルについての各合計APDに加えられてもよい。
BEPFフィットを実行するために、理想的にはスキャンが全ての回折次数(一次元および二次元)について偶数の信号周期を提供すべきである。半次うなり周波数は、バックグラウンド信号のみに含まれてもよく、エンベロープ信号のみで除去されてもよい。
図8は、このような二次元または双方向に重ねられたXおよびYの検出可能性を有するマークの例を示す。図8(a)は、Y方向格子820と共配置される(例えば、単一の層または二つの層においてオーバーラップされる)X方向格子810を備える双方向マーク800を示す。図8(b)は、このようなマークがスキャンされてもよい様子を示す。矢印の方向におけるスキャン中のアライメント放射の放射スポットが、第1位置830および第2位置830’に示される。X方向格子810およびY方向格子820の物理的なピッチは、本実施形態では同じであるが、異なっていてもよい。物理的なピッチによらず、XおよびY信号の分離を可能にし、それぞれがスキャン方向において異なる有効検出ピッチを有するように、スキャンの角度α(xに対する)は斜めである。ここで、角度αは、Y方向格子820の8ラインがスキャンされる間にX方向格子810の12ラインをスキャンさせ(例えば、α=33.7度)、従って、スキャン方向における検出ピッチ比X:Yを2:3とする。もちろん、このようなマークは、XおよびYに対して斜めでもよく、XおよびYの一方に沿ってスキャンされる。
図9は、このようなXおよびYの検出可能性を有する二次元または双方向マークの第2例を示す。マークは、四つの三角形セクションまたは正方形または長方形ターゲットを形成するように配置されるサブターゲットを備える。サブターゲットは、二つのXターゲット900および二つのYターゲット910を備える。一実施形態では、二つのアライメント信号コンポーネントの間の周波数差Δfすなわち再現性を増加させるために、マークが小さいスキャン角度で読み取られることが提案される。この場合、ARCは、パフォーマンスを高めるために使用されうるものの、必須とされなくてもよい。ARCは、以下で記述される。
ここで開示される他の二次元実施形態と組合せで実装されてもよいし、独立に実装されてもよい更なる実施形態は、アクティブ再現性補正(ARC)を備える。角度および/またはピッチにおいて異なる二次元マークについての二つのピッチの使用のために(例えば、図8または図9で例示されたように)、二つのピッチに起因する二つのアライメント信号コンポーネントの間の周波数差Δfに近い周波数振動が再現性に悪影響を及ぼす。このことは、小さいマークを測定するために使用される遅いスキャン速度において影響が大きい。強い信号振幅差(サブセグメンテーション/分極効果)でも大きな影響がある。
図10は、ARCによって対処される課題を例示する。主アライメント信号周波数(XおよびYそれぞれにおけるターゲットピッチ周波数)fおよびfでの二つの主次数が示される。アライメント信号において二つの周波数が存在するため、測定された位置(repro)の周波数差「Δf=f-f」における振動に対する感度が高まる。このことは、二つの追加的な次数または「ARC次数」をフィッティングすることによって、Δfにおける擾乱が検出および補正されうるということも示す図10に例示される。このように、これらの主次数のそれぞれは、二つの追加的な周波数コンポーネントまたは「ARC次数」f±Δfおよびf±Δfを備える。このことは、fがf上で変調されること、およびその逆をもたらし、 両アライメント信号周波数を撹乱する。すなわち、各主次数がARC次数上で変調することで、次数fが周波数コンポーネントf-Δf上で変調し、次数fが周波数コンポーネントf+Δf上で変調する。例えば最小二乗フィットアプローチを使用すると、真のアライメント信号およびΔf振動の影響を区別できない。しかし、fおよびfにおけるエラーに加えて、Δfはアライメント信号においてf-Δf(=2f-f)およびf+Δf(=2f-f)での周波数コンポーネントももたらす。アライメントマーク自身はこれらの周波数コンポーネントを生成していないため、これらは再現性に対するΔfの影響を検出および補正するために使用されうる。これを実現する三つの方法が記述される:
第1アプローチは、周波数差Δfにおける振動によるアライメント信号擾乱をアライメント信号モデルに加えることと、それらを併せてアライメント信号にフィッティングすることと、を備える。これは、完全なΔf振動の影響をモデル関数として含む拡張されたアライメント信号モデルを生成する。
第2アプローチは、生のアライメント信号サンプル(例えば、入力差、和強度信号「Isum」、相補的な回折次数の差および和をそれぞれ備える「Idiff」)に対して作用する斜投影演算子を生成することと、アライメント信号モデル関数を通しながら周波数差Δfにおける振動によるアライメント信号擾乱をブロックすることと、を備える。これは、例えば、図6のステップ630、図7のステップ725、図4または図5の方法の同等のステップ(不図示)で実行されてもよい。
第2アプローチは、以下のステップを実行することを備えてもよい:
・Δf振動のアライメント信号影響を演算すること;
・Δf影響をブロックし、純アライメント次数を通す斜投影行列を生成すること;
・アライメントフィット前に斜投影行列をアライメント信号に適用すること。
投影行列は、以下の(少なくとも)三つの方法で演算/最適化されてもよい:
・動的伝達関数シミュレーションに基づいて、伝達関数がアライメント信号から演算されうる。ここから、周波数差Δfに起因するアライメント信号に対する擾乱が判定され、この特定の擾乱をブロックする斜投影行列が設計されうる;
・スキャナからの静的スキャンテストデータに基づいて、予測される再現性が最も良くなるように投影行列が最適化されてもよい;
・生の再現性スキャン(すなわち、生のアライメント信号を含む再現性スキャン)を使用することによって、測定される再現性が最も良くなるように投影行列が最適化されてもよい。
第1アプローチがフィッティングアライメント信号モデル(周期フィット、BEPF)の場合のみに使用されうるのに対し、この斜投影演算子アプローチは、任意のフィットアルゴリズム(例えば、周期フィット、HF、SMF、BEPF)の前に使用されうるという利点を有する。
第3アプローチは、フィットされたARC次数および補正された次数上の擾乱の間の物理的な関係を使用して、フィットされたARC次数(例えば、f-Δf)を補正された次数(例えば、f)上に直接的にマッピングする。このような実施形態では、フィットされたARC次数が回転され、補正を決定するために部分的に反転される。補正のスケーリングは必要とされない:主次数上の擾乱の大きさは、理論上、フィットされたARC次数の大きさに等しい。回転角度は、他の主次数の位相のみに依存する。より具体的には、各次数に対する擾乱ΔIは以下の通りである:
Figure 2023528357000015
ここで、ω=2πf(または、いずれの次数が補正されるかに応じて、2πf)であり、v=2πΔfである。角度φの回転に基づくARC補正が、以下の回転行列Rおよび部分逆行列Dによって適用される:
Figure 2023528357000016
従って、補正を決定するための完全な変換が以下によって適用されてもよい:
Figure 2023528357000017
最良のパフォーマンスのために、第1アプローチのための擾乱信号または第2アプローチの投影行列は、以下のアライメント信号知識を使用してもよい(例えば、キャリブレーションの一部として):
・全次数についてのkx+ky:これらはマークデザインから分かる。これらは、アライメント信号コンポーネントの二次元空間周波数である。二次元アライメント信号は、以下についての「i」に亘る和によって与えられる:
Figure 2023528357000018
・アライメント次数の相対強度およびおおよその位相:粗いシミュレーションまたはモデルでも再現性の改善を提供するためには十分であるが、これらは動作中に測定されたアライメント信号から最も良く検出されうる;
・アライメント信号のエンベロープ次数:これらも動作中に測定されたアライメント信号から最も良く検出されうるが、同様にアライメント信号の(単純化された)モデルから取得されてもよい。
二次元マークとの組合せにおける二次元BEPFフィットは、スキャンオフセットから悪影響を受けることが判明した。フィットは、特に横スキャンオフセットに敏感である。この根本的な原因として以下の二つの現象が特定された:
・次数漏れ:二次元BEPFフィットは、少なくとも二つの次数をフィットする必要がある。BEPFフィットにおけるエンベロープモデルとの組合せにおける次数のエンベロープは、スキャンオフセットの影響を示す次数の間のクロストークをもたらす。前述されたオプションの正規化も次数漏れの影響を持ちうる。
・弱半次数:計測のために実際に使用されるツールに応じて、弱半次数が生成されうる。このことは、特に自己参照干渉計に基づくアライメントツールにおいて顕著である。これらの弱半次数は、光学素子の瞳面において物理的に存在するものではないが、自己参照信号形成によって生成される。弱半次数は、ビームサイズに依存する:無限アライメントビームには弱半次数が存在しないが、有限ビームサイズでは非零になる。ビームサイズが小さいほど、これらの弱半次数は強くなる傾向がある。周期マーク上に現れる半次うなりは、このような弱半次数の例である。弱半次数がBEPFフィットの実次数と同じまたは近い周波数で生じることによってオーバーラップする場合、スキャンオフセットの影響が生じる。弱半次数は、典型的に、ARCと同様にフィットおよび補正するには弱すぎる。弱半次数は強い次数に依存するため、これらは強い次数から人工的に合成されてもよい:弱半次数は二つの実次数の組合せの結果であり、弱半次数の振幅は実次数の振幅の積の平方根に比例する。このため、弱半次数の位相信号は、二つの実次数の平均位相信号に等しくなる。
次数漏れおよび弱半次数によるこのスキャンオフセット影響を補正するための補正方法の組が記述される。これらの方法は、次数漏れ補正(OLC)および弱半次数補正(WOC)と表されてもよく、例えば、図7のステップ730で適用されてもよい。OLCは、例えば、次数を影響される次数に混ぜることで漏れをキャンセルすることによって、一または複数の次数から他の影響される次数への漏れを補償することを備えてもよい。この混合は、適切なミキシングゲイン値を使用することによって、整列位置に対する漏れの影響をキャンセルまたは補償できる。二次元マークに対する横および縦スキャンオフセットの影響を測定し、APD影響がゼロになる(すなわち、APD影響を最小化する)ように、および/または、スキャンオフセット影響が最小となるように、直接的にミキシングゲインを最適化することによって、ミキシングゲインが較正されてもよい。
WOCも同様に働くが、混合は生成される弱半次数に対応する人工的に合成された弱半次数の混合を含む。アライメント信号がバランスされた回折次数を有する場合、アライメントマークの電界(像)が以下のように記述されてもよい:
Figure 2023528357000019
アライメント信号は以下によって記述されてもよい:
Figure 2023528357000020
ここで、第1項はDC信号であり、次の二つの項は強い規則的な次数の寄与であり、最後の四つの項は弱半次数の寄与である。弱半次数についての変調ビームファクタGnmは以下によって記述されてもよい:
Figure 2023528357000021
ここで、「B(x’,y’)」はビーム形状であり、xおよびyの関数としてのビームの光強度を表す。
振幅A 、A は、ビームファクタGnnと同様に公知である。このように、強い次数はフィットされて、それらの強度が演算されうる。弱半次数は演算され(合成され)、弱半次数の影響について強い次数を補正するためにキャリブレーションが実行される。この方法は、強い次数を合成された弱半次数に混ぜることと、APD影響がゼロになるように、および/または、スキャンオフセット影響が最小になるように、OLCと同様にミキシングゲインを最適化することと、を備えてもよい。このように、OLCおよびWOCは、単一の補正として実行されてもよい。
完全性のため、アライメント信号がバランスされていない次数を有する場合、アライメント信号は以下によって記述されてもよい:
Figure 2023528357000022
アライメント信号は以下によって記述される:
Figure 2023528357000023
そして、弱半次数についての変調ビームファクタGnmは以下によって記述される:
Figure 2023528357000024
OLCおよびWOCの方法は、スキャンオフセットが100nmより小さい場合に、スキャンオフセットの影響の抑圧に好適である。より大きいスキャンオフセットについては、これらの補正では不十分な場合もありえる。更に、サブセグメントされていないマークまたは異なるサブセグメンテーションを有するマーク上で較正される場合、OLC/WOCではサブセグメントされたマークを補正できないことが観察された。また、アライメントマーク格子の有限性およびマークデザインにおけるコーナーによる追加的な効果が、スキャンオフセット影響に寄与する。これに対処するため、OLC/WOC方法の制限を克服する、より経験的な方法が記述される。このような方法では、フィット係数に対して適用される補正が、以下の横スキャンオフセット補正モデルによって記述されてもよい:
Figure 2023528357000025
ここで、gは、フィットされる次数のウェーハ品質wq(RMS信号振幅に等しい信号振幅メトリックや、他の信号振幅メトリックが使用されてもよい)に対して補正がどのようにスケールするかを決定するスケーリング関数であり、xlatおよびxlongは、横および縦スキャンオフセット座標であり、dknmは、スケーリング関数毎の補正フィット係数およびスキャンオフセットのための多項式の項を備える。実際は、スキャンオフセット座標xlatおよびxlongのための多項式の少数の項のみが必要であり、回転されたアライメント信号に対する横スキャンオフセット影響の非対称部分のみによってスキャンの整列位置が影響されるため、多項式の項は非対称なもの(すなわち、m+nが奇数のもの)のみに制限されうる。WQ/信号振幅アンバランス、横スキャンオフセット影響に寄与する他のマーク特性を含む関連するサブセグメンテーション側面を捉える複数のマーク上で複数のスキャンオフセットによるスキャンを実行することによって、dknmが較正されてもよい。例えば、振幅A、Aの積の平方根に基づく(例えば、比例する)弱半次数について、スケーリング関数gの適切な組が決定されてもよい。全てのスキャンオフセットおよびマークについて、回転されたフィット係数の変動を最小化するために、補正フィット係数dknmが最適化されてもよい。
BEPF(一次元および二次元の両方のバリエーションにおいて)が、色対色シフトが大きい場合(例えば、使用される測定放射の色対色から画像がシフトする場合)の周期ジャンプの影響を受けることが観察された。アライメント信号が誤った信号周期に回転されて、不正確な整列位置を生成する恐れがある。これに対処するために、単独または組合せで使用されてもよい、以下の二つの改良が提案される:
第1改良は、使用されるマークおよび色についての(インライン)色対色オフセット(および、オプションでマークタイプに固有のオフセット:センサに存在する色対色および偏光対偏光のより大きい差に加わる小さいマークに固有のオフセット)に基づく位置補正を備えてもよい。この文脈では、色対色が測定チャネルの間の任意の変動を含み、従って、偏光に加えて波長の間の変動を含んでもよい。このように、各測定チャネルは、異なる波長、偏光またはそれらの組合せに関しうる。補正は、フィット係数の回転前に演算されるAPD上で実行されてもよい。このように、このアプローチは、色対色オフセットを較正することと、このオフセットを補正することと、を備える。大きい色対色オフセット値が、周期ジャンプの主な原因であり、このように回避されうる。第2改良は、APD信号内の周期ジャンプを回避するために、APD信号(ローカル位相信号)のアンラッピングを備えてもよい。通常、大きい位相シフトはスキャンの開始または終了の付近で現れるため、APD信号の中央が最もロバストである。このため、スキャンの中央を左および右に通るそれぞれのタイミングで開始するように、アンラッピングが二つのステップで行われることが提案される。位相アンラッピングおよびアンラッピング関数は周知であり、当業者は標準的なアプローチをアンラッピングが中央から行われる態様に容易に適応させられる。
第1実施例ではBEPF(または他のアライメント信号モデルの実施形態)との組合せで実行されてもよい更なる実施形態は、能動的クロストーク補正ACC(Active Crosstalk Correction)と表されるクロストーク緩和方法である。マークの隣の製品構造は、プロセスおよびスタック変動によって変わるアライメント信号に対する影響(APD)を有しうる。
ACCは、前述されたBEPFフィットアルゴリズムによるフィット係数(例えば、明示的に記述されるモデルまたは任意の他の適切なモデルの)に対する斜投影に基づくものでもよい。提案されるACC方法は以下のステップを備えてもよい:
・アライメント信号影響をシミュレートする(または測定する);
・BEPFアライメント信号影響をブロックするための斜投影行列を生成する;
・斜投影行列をBEPFフィット係数に対して適用する。
BEPFモデルのパラメータの組を表す能動的クロストーク補正のための具体的な補正行列は、以下の形態を取ってもよい(例えば、前述された第2モデルについて):
Figure 2023528357000026
これは、バックグラウンド信号を撹乱する影響を除去することを可能にする。
エンベロープされた正弦および余弦フィット係数についての補正のみが重要である。これは、フィット係数のための最も一般的な線型補正形である。実際は、一または少数の関連するフィット係数のみが補正のために選択されるべきであり、行列Mは非常に疎になる。このアプローチは、マーク周辺の知識を必要とする。各種のキャリブレーション方法が可能であり、このアプローチは純粋なシミュレーションに基づくものでもよい。実際の最適化は、オーバーレイデータに対する最適化でもよい。
あるいは、ACCは、前述のARC実施形態と同様の方法を使用して適用されてもよい;すなわち、生のアライメント信号に対する斜投影演算子として実装され、アライメント信号に対する特定のクロストーク影響をアライメントフィット前にブロックする。このように、ACCは、使用されるフィットアルゴリズムと独立になり、従って、ここで開示される他の変調フィットアルゴリズムに対しても適用可能である。更に、ARCおよびACCは、Δf再現性擾乱および生のアライメント信号からのクロストーク擾乱の両方を緩和する単一の投影行列に組み合わされうる。
記述されたコンセプトが、アンダーフィルされたマークを使用して、小さい(例えば、50x50μm)マーク上の単一スキャンから(例えば、XY)検出を可能にしてもよいことが提案される。このような方法は、十分な再現性のために、僅か12μmのスキャン長しか必要としない。
具体的な発明の実施形態が前述されたが、発明は記述された態様と異なる態様で実施されてもよいと理解される。
発明の実施形態の使用に対する具体的な参照が光学リソグラフィの文脈においてなされたかもしれないが、発明はインプリントリソグラフィ等の他の用途に使用されてもよく、文脈が許容する場合は光学リソグラフィに限定されないと理解される。インプリントリソグラフィでは、パターニングデバイスにおけるトポグラフィが基板上に生成されるパターンを定める。パターニングデバイスのトポグラフィは、基板に供給されたレジスト層中に押し付けられてもよく、電磁放射、熱、圧力またはそれらの組合せを適用することによってレジストが硬化される。パターニングデバイスは、レジストが硬化された後に、パターンが残されたレジストから外される。
ここで使用される用語「放射」および「ビーム」は、紫外(UV)放射(例えば、約365、355、248、193、157または126nmの波長を有するもの)、極端紫外(EUV)放射(例えば、1-100nmの範囲における波長を有するもの)、イオンビームまたは電子ビーム等の粒子ビームを含む、全てのタイプの電磁放射を包含する。
文脈が許容する場合、用語「レンズ」は、屈折型、反射型、磁気型、電磁気型および静電型の光学コンポーネントを含む各種のタイプの光学コンポーネントのそれぞれまたは組合せを表してもよい。UVおよび/またはEUV範囲で稼働する装置では、反射型コンポーネントが使用される可能性が高い。
本発明の幅および範囲は、前述された例示的な実施形態のいずれによっても限定されるべきでなく、以下の請求項およびそれらの均等物のみに応じて定められるべきである。
発明は、以下の項目を使用して更に記述されてもよい。
1.少なくとも第1方向に沿った周期性の方向を有する第1周期構造を備えるアライメントマークについての位置測定を実行する方法であって、
前記位置測定に関する信号データを取得することと、
位置値を決定するために前記信号データをフィッティングすることと、
を備え、
前記フィッティングステップは、変調フィットおよびバックグラウンドエンベロープ周期フィットのいずれかを使用する方法。
2.前記フィッティングステップは、ヒルベルト変調フィットを使用する、項目1に記載の方法。
3.前記ヒルベルト変調フィットは、帯域フィルタされた前記信号データのヒルベルト変換の複素復調を備える、項目2に記載の方法。
4.前記フィッティングステップは、正弦変調フィットを使用する、項目1に記載の方法。
5.前記正弦変調フィットは、低域通過フィルタされた、前記信号データの実正弦復調および実余弦復調を備える、項目4に記載の方法。
6.前記フィットは、前記バックグラウンドエンベロープ周期フィットを備え、
前記バックグラウンドエンベロープ周期フィットは、エンベロープされた周期信号およびバックグラウンド信号と共に前記信号データを記述する周期信号モデルを拡張することを備える、
項目1に記載の方法。
7.前記バックグラウンドエンベロープ周期フィットは、前記信号データ内の全次数についての複数の変調された正弦、余弦およびDC信号のフィットを備える、項目6に記載の方法。
8.複数の変調された正弦、余弦およびDC信号の前記フィットは、最小二乗フィットを備える、項目7に記載の方法。
9.前記周期信号モデル空間を、期待される信号データ値および各種の異なる歪みタイプをカバーするサブ空間に分割することを備える、項目6から8のいずれかに記載の方法。
10.前記サブ空間を含むモデルパラメータ基底変換行列を定めることを備える、項目9に記載の方法。
11.前記アライメントマークは、前記第1方向と異なる第2方向における周期性の方向を有する第2周期構造と共に設けられる前記第1周期構造を備える双方向アライメントマークを備え、
前記方法は、スキャン方向において異なる有効ピッチを有することによって、前記信号データの第1方向コンポーネントが、前記信号データの第2方向コンポーネントから区別されるように、前記第1方向および第2方向に対して斜めに前記アライメントマークをスキャンすることを更に備える、
項目6から10のいずれかに記載の方法。
12.前記アライメントマークは、正方形または長方形マークを形成するために設けられる四つの三角形セクションまたはサブマークを備える双方向アライメントマークを備え、
前記サブマークは、二つの前記第1周期構造および二つの前記第1方向と異なる第2方向における周期性の方向を有する第2周期構造を備え、
前記方法は、前記第1方向コンポーネントおよび第2方向コンポーネントの間の周波数差を増加させるために、前記第1方向および第2方向に対して斜めに前記アライメントマークをスキャンすることを更に備える、
項目6から10のいずれかに記載の方法。
13.前記異なる有効ピッチの第1有効ピッチに関する前記信号データにおける第1周波数、および、前記異なる有効ピッチの第2有効ピッチに関する前記信号データにおける第2周波数の差に対応する周波数差における振動による信号擾乱についての補正を適用することを備える、項目11または12に記載の方法。
14.前記周波数差における前記信号擾乱を前記周期信号モデルに加え、それらを併せて前記信号データにフィッティングすることによって、信号擾乱についての前記補正が適用される、項目13に記載の方法。
15.前記信号擾乱に対応する信号周波数コンポーネントを特徴付け、前記特徴付けられた信号周波数コンポーネントを補正される次数上にマッピングすることによって、信号擾乱についての前記補正が適用される、項目13に記載の方法。
16.前記マッピングすることは、前記特徴付けられた信号周波数コンポーネントを回転させ、前記回転された信号周波数コンポーネントを部分的に反転させることを備える、項目15に記載の方法。
17.一または複数の回折次数から前記信号データに関する主回折次数への漏れを補償することを備え、
前記方法は、前記一または複数の回折次数をミキシングゲインで前記主回折次数中に混ぜることを備え、
前記ミキシングゲインは、前記位置値に対する漏れの影響を最小化するために最適化されている、
項目6から16のいずれかに記載の方法。
18.前記信号データに影響を及ぼす生成された弱半次数に対応する弱半次数を合成することを更に備え、
前記混ぜることは、前記最適化されたミキシングゲインが前記位置値に対する前記弱半次数の影響も最小化するように、前記合成された弱半次数を追加的に前記主回折次数中に混ぜることを備える、
項目17に記載の方法。
19.前記アライメントマークに近接している近接構造のクロストークからの前記信号データに対する影響をブロックするために、前記周期信号モデルのフィット係数に対して作用するフィット係数補正アルゴリズムを生成することを備える、項目6から18のいずれかに記載の方法。
20.前記フィット係数補正アルゴリズムは、斜投影演算子を備える、項目19に記載の方法。
21.前記フィット係数補正アルゴリズムは、前記エンベロープされた周期信号に対応するフィット係数のみに対して作用する、項目19または20に記載の方法。
22.前記近接構造の知識に基づいて、前記フィット係数のサブセットのみを選択する最初のステップを備える、項目19、20または21に記載の方法。
23.スケーリング関数によってスケーリングされた前記フィットされた信号データの振幅メトリック、スケーリング関数毎の補正フィット係数、横および縦スキャンオフセットについての多項式の項に基づく横スキャンオフセット補正モデルから横スキャンオフセット補正を決定することを備え、
前記方法は、異なるスキャンオフセットおよび/またはアライメントマークについて前記フィット係数補正アルゴリズムから取得される回転されたフィット係数の変動を最小化するために、前記補正フィット係数を最適化することを備える、
項目19から22のいずれかに記載の方法。
24.円滑エンベロープ関数との解に向けて前記フィッティングにバイアスをかけるために、前記バックグラウンドエンベロープ周期フィットを正規化することを備える、項目6から23のいずれかに記載の方法。
25.前記信号データにおける波長に依存する寄与を較正し、当該波長に依存する寄与について前記位置値を補正することを備える、項目6から24のいずれかに記載の方法。
26.スキャンの中央から前記アライメントマークに亘って前記スキャンの各端に向かって前記信号データのアンラッピングを実行することを備える、項目6から25のいずれかに記載の方法。
27.前記補正を適用することは、前記信号擾乱についての前記補正を検出および決定するために、前記周波数差における前記信号擾乱によってもたらされる前記信号データにおける追加的な周波数コンポーネントを使用することを備える、項目13に記載の方法。
28.前記信号データに対して作用し、前記第1周波数および第2周波数において前記信号データを記述するモデル関数を通しながら、前記周波数差における振動による前記信号擾乱をブロックする斜投影演算子を生成することを備える、項目26または27に記載の方法。
29.前記斜投影演算子は、前記アライメントマークに近接している近接構造のクロストークからの前記信号データにおけるクロストーク信号の影響を更にブロックできる、項目28に記載の方法。
30.前記信号データに対して作用し、前記アライメントマークに近接している近接構造のクロストークに起因する前記信号データをブロックする斜投影演算子を生成することを備える、項目1から28のいずれかに記載の方法。
31.第1方向と異なる第2方向における周期性の方向を有する第2周期構造と共に設けられる第1周期構造を備える双方向アライメントマークについての位置測定を実行する方法であって、
前記マークは、前記第1方向および第2方向に対して斜めにスキャンされるように構成されており、
少なくとも、前記斜めスキャン中に検出される第1有効ピッチに関する第1方向コンポーネント、および、前記斜めスキャン中に検出される第2有効ピッチに関する前記信号データの第2方向コンポーネントを備える、前記位置測定に関する信号データを取得することと、
前記第1有効ピッチに関する前記信号データにおける第1周波数、および、前記第2有効ピッチに関する前記信号データにおける第2周波数の差に対応する周波数差における振動による信号擾乱についての補正を適用することと、
を備える方法。
32.前記補正を適用することは、前記信号擾乱についての前記補正を検出および決定するために、前記周波数差における前記信号擾乱によってもたらされる前記信号データにおける追加的な周波数コンポーネントを使用することを備える、項目31に記載の方法。
33.前記信号データに対して作用し、前記第1周波数および第2周波数において前記信号データを記述するモデル関数を通しながら、前記周波数差における振動による前記信号擾乱をブロックする斜投影演算子を生成することを備える、項目31または32に記載の方法。
34.前記斜投影演算子は、前記アライメントマークに近接している近接構造のクロストークからの前記信号データにおけるクロストーク信号の影響を更にブロックできる、項目33に記載の方法。
35.少なくとも第1方向に沿った周期性の方向を有する第1周期構造を備えるアライメントマークについての位置測定を実行する方法であって、
前記位置測定に関する信号データを取得することと、
前記信号データに対して作用し、前記アライメントマークに近接している近接構造のクロストークに起因する前記信号データをブロックする斜投影演算子を生成することと、
を備える方法。
36.前記アライメントマークの少なくとも一部に亘って測定ビームをスキャンするステップと、
前記信号データを取得するために、前記アライメントマークによって散乱された散乱放射を検出するステップと、
を備える項目1から35のいずれかに記載の方法。
37.前記スキャニングステップにおけるスキャン長は15μmより小さい、項目1から36のいずれかに記載の方法。
38.項目1から37のいずれかに記載の方法を実行可能なコンピュータ読取可能命令を備えるコンピュータプログラム
39.プロセッサが項目1から37のいずれかに記載の方法を実行できるように、記憶媒体が項目38に記載のコンピュータプログラムを備える、プロセッサおよび関連する記憶媒体。
40.項目36または37に記載の方法を実行できるように、項目39に記載のプロセッサおよび関連する記憶媒体を備える計測デバイス。
41.項目40に記載の計測デバイスを備えるリソグラフィ装置。
42.パターニングデバイスを支持するためのパターニングデバイスサポートと、
基板を支持するための基板サポートと、
を備え、
前記計測デバイスは、前記パターニングデバイスサポートおよび前記基板サポートの一方または両方について整列位置を決定できる、
項目41に記載のリソグラフィ装置。

Claims (28)

  1. 少なくとも第1方向に沿った周期性の方向を有する第1周期構造を備えるアライメントマークについての位置測定を実行する方法であって、
    前記位置測定に関する信号データを取得することと、
    位置値を決定するために前記信号データをフィッティングすることと、
    を備え、
    フィッティングステップは、変調フィットおよびバックグラウンドエンベロープ周期フィットのいずれかを使用する方法。
  2. 前記フィッティングステップは、ヒルベルト変調フィットを使用する、請求項1に記載の方法。
  3. 前記ヒルベルト変調フィットは、帯域フィルタされた前記信号データのヒルベルト変換の複素復調を備える、請求項2に記載の方法。
  4. 前記フィッティングステップは、正弦変調フィットを使用する、請求項1に記載の方法。
  5. 前記フィットは、前記バックグラウンドエンベロープ周期フィットを備え、
    前記バックグラウンドエンベロープ周期フィットは、エンベロープされた周期信号およびバックグラウンド信号と共に前記信号データを記述する周期信号モデルを拡張することを備える、
    請求項1に記載の方法。
  6. 前記アライメントマークは、前記第1方向と異なる第2方向における周期性の方向を有する第2周期構造と共に設けられる前記第1周期構造を備える双方向アライメントマークを備え、
    前記方法は、スキャン方向において異なる有効ピッチを有することによって、前記信号データの第1方向コンポーネントが、前記信号データの第2方向コンポーネントから区別されるように、前記第1方向および第2方向に対して斜めに前記アライメントマークをスキャンすることを更に備える、
    請求項5に記載の方法。
  7. 前記アライメントマークは、正方形または長方形マークを形成するために設けられる四つの三角形セクションまたはサブマークを備える双方向アライメントマークを備え、
    前記サブマークは、二つの前記第1周期構造および二つの前記第1方向と異なる第2方向における周期性の方向を有する第2周期構造を備え、
    前記方法は、第1方向コンポーネントおよび第2方向コンポーネントの間の周波数差を増加させるために、前記第1方向および第2方向に対して斜めに前記アライメントマークをスキャンすることを更に備える、
    請求項5に記載の方法。
  8. 前記異なる有効ピッチの第1有効ピッチに関する前記信号データにおける第1周波数、および、前記異なる有効ピッチの第2有効ピッチに関する前記信号データにおける第2周波数の差に対応する周波数差における振動による信号擾乱についての補正を適用することを備える、請求項6または7に記載の方法。
  9. 前記周波数差における前記信号擾乱を前記周期信号モデルに加え、それらを併せて前記信号データにフィッティングすることによって、信号擾乱についての前記補正が適用される、請求項8に記載の方法。
  10. 前記信号擾乱に対応する信号周波数コンポーネントを特徴付け、前記特徴付けられた信号周波数コンポーネントを補正される次数上にマッピングすることによって、信号擾乱についての前記補正が適用される、請求項8に記載の方法。
  11. 一または複数の回折次数から前記信号データに関する主回折次数への漏れを補償することを備え、
    前記方法は、前記一または複数の回折次数をミキシングゲインで前記主回折次数中に混ぜることを備え、
    前記ミキシングゲインは、前記位置値に対する漏れの影響を最小化するために最適化されている、
    請求項5から10のいずれかに記載の方法。
  12. 前記信号データに影響を及ぼす生成された弱半次数に対応する弱半次数を合成することを更に備え、
    前記混ぜることは、前記最適化されたミキシングゲインが前記位置値に対する前記弱半次数の影響も最小化するように、前記合成された弱半次数を追加的に前記主回折次数中に混ぜることを備える、
    請求項11に記載の方法。
  13. 前記アライメントマークに近接している近接構造のクロストークからの前記信号データに対する影響をブロックするために、前記周期信号モデルのフィット係数に対して作用するフィット係数補正アルゴリズムを生成することを備える、請求項5から12のいずれかに記載の方法。
  14. スケーリング関数によってスケーリングされた前記フィットされた信号データの振幅メトリック、スケーリング関数毎の補正フィット係数、横および縦スキャンオフセットについての多項式の項に基づく横スキャンオフセット補正モデルから横スキャンオフセット補正を決定することを備え、
    前記方法は、異なるスキャンオフセットおよび/またはアライメントマークについて前記フィット係数補正アルゴリズムから取得される回転されたフィット係数の変動を最小化するために、前記補正フィット係数を最適化することを備える、
    請求項13に記載の方法。
  15. 前記信号データにおける波長に依存する寄与を較正し、当該波長に依存する寄与について前記位置値を補正することを備える、請求項5から14のいずれかに記載の方法。
  16. 前記補正を適用することは、前記信号擾乱についての前記補正を検出および決定するために、前記周波数差における前記信号擾乱によってもたらされる前記信号データにおける追加的な周波数コンポーネントを使用することを備える、請求項8に記載の方法。
  17. 前記信号データに対して作用し、第1周波数および第2周波数において前記信号データを記述するモデル関数を通しながら、周波数差における振動による信号擾乱をブロックする斜投影演算子を生成することを備える、請求項15または16に記載の方法。
  18. 前記斜投影演算子は、前記アライメントマークに近接している近接構造のクロストークからの前記信号データにおけるクロストーク信号の影響を更にブロックできる、請求項17に記載の方法。
  19. 第1方向と異なる第2方向における周期性の方向を有する第2周期構造と共に設けられる第1周期構造を備える双方向アライメントマークについての位置測定を実行する方法であって、
    前記マークは、前記第1方向および第2方向に対して斜めにスキャンされるように構成されており、
    少なくとも、前記斜めスキャン中に検出される第1有効ピッチに関する第1方向コンポーネント、および、前記斜めスキャン中に検出される第2有効ピッチに関する信号データの第2方向コンポーネントを備える、前記位置測定に関する信号データを取得することと、
    前記第1有効ピッチに関する前記信号データにおける第1周波数、および、前記第2有効ピッチに関する前記信号データにおける第2周波数の差に対応する周波数差における振動による信号擾乱についての補正を適用することと、
    を備える方法。
  20. 前記補正を適用することは、前記信号擾乱についての前記補正を検出および決定するために、前記周波数差における前記信号擾乱によってもたらされる前記信号データにおける追加的な周波数コンポーネントを使用することを備える、請求項19に記載の方法。
  21. 前記信号データに対して作用し、前記第1周波数および第2周波数において前記信号データを記述するモデル関数を通しながら、前記周波数差における振動による前記信号擾乱をブロックする斜投影演算子を生成することを備える、請求項19または20に記載の方法。
  22. 前記斜投影演算子は、前記アライメントマークに近接している近接構造のクロストークからの前記信号データにおけるクロストーク信号の影響を更にブロックできる、請求項21に記載の方法。
  23. 少なくとも第1方向に沿った周期性の方向を有する第1周期構造を備えるアライメントマークについての位置測定を実行する方法であって、
    前記位置測定に関する信号データを取得することと、
    前記信号データに対して作用し、前記アライメントマークに近接している近接構造のクロストークに起因する前記信号データをブロックする斜投影演算子を生成することと、
    を備える方法。
  24. 前記アライメントマークの少なくとも一部に亘って測定ビームをスキャンするステップと、
    前記信号データを取得するために、前記アライメントマークによって散乱された散乱放射を検出するステップと、
    を備える請求項1から23のいずれかに記載の方法。
  25. 請求項1から24のいずれかに記載の方法を実行可能なコンピュータ読取可能命令を備えるコンピュータプログラム。
  26. プロセッサが請求項1から24のいずれかに記載の方法を実行できるように、記憶媒体が請求項25に記載のコンピュータプログラムを備える、プロセッサおよび関連する記憶媒体。
  27. 請求項24に記載の方法を実行できるように、請求項26に記載のプロセッサおよび関連する記憶媒体を備える計測デバイス。
  28. 請求項27に記載の計測デバイスを備えるリソグラフィ装置。
JP2022572599A 2020-05-27 2021-05-11 アライメント方法および関連するアライメントおよびリソグラフィ装置 Pending JP2023528357A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
EP20176845.4 2020-05-27
EP20176845 2020-05-27
PCT/EP2021/062483 WO2021239461A1 (en) 2020-05-27 2021-05-11 Alignment method and associated alignment and lithographic apparatuses

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2023528357A true JP2023528357A (ja) 2023-07-04

Family

ID=70861342

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022572599A Pending JP2023528357A (ja) 2020-05-27 2021-05-11 アライメント方法および関連するアライメントおよびリソグラフィ装置

Country Status (5)

Country Link
US (1) US20230168595A1 (ja)
JP (1) JP2023528357A (ja)
KR (1) KR20230013039A (ja)
CN (1) CN115668068A (ja)
WO (1) WO2021239461A1 (ja)

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0498006A1 (en) * 1991-02-06 1992-08-12 International Business Machines Corporation Superheterodyning technique in the spatial frequency domain and structure for pattern registration measurement
DE60319462T2 (de) 2002-06-11 2009-03-12 Asml Netherlands B.V. Lithographischer Apparat und Verfahren zur Herstellung eines Artikels
NL1036476A1 (nl) 2008-02-01 2009-08-04 Asml Netherlands Bv Alignment mark and a method of aligning a substrate comprising such an alignment mark.
EP2458441B1 (en) * 2010-11-30 2022-01-19 ASML Netherlands BV Measuring method, apparatus and substrate
WO2014019846A2 (en) 2012-07-30 2014-02-06 Asml Netherlands B.V. Position measuring apparatus, position measuring method, lithographic apparatus and device manufacturing method
US10416577B2 (en) * 2015-12-03 2019-09-17 Asml Holding N.V. Position measuring method of an alignment target
JP6644919B2 (ja) * 2016-08-15 2020-02-12 エーエスエムエル ネザーランズ ビー.ブイ. アライメント方法
WO2019141481A1 (en) * 2018-01-17 2019-07-25 Asml Netherlands B.V. Scan signal characterization diagnostics

Also Published As

Publication number Publication date
US20230168595A1 (en) 2023-06-01
CN115668068A (zh) 2023-01-31
KR20230013039A (ko) 2023-01-26
WO2021239461A1 (en) 2021-12-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4856210B2 (ja) ステージシステムキャリブレーション方法、ステージシステム、およびそのようなステージシステムを備えるリソグラフィ装置
CN102422226A (zh) 确定重叠误差的方法
US20230017491A1 (en) Metrology method and associated metrology and lithographic apparatuses
EP3994523A1 (en) Metrology method and associated metrology and lithographic apparatuses
NL2017346A (en) A method and apparatus for determining at least one property of patterning device marker features
JP2019525227A (ja) アライメント方法
US9069240B2 (en) Calibration of lithographic apparatus by exposing patterns on substrate positioned at different orientations
US20240094643A1 (en) Metrology method and system and lithographic system
US8793099B2 (en) Calibration of lithographic apparatus
US20220397832A1 (en) Metrology method and lithographic apparatuses
JP2023528357A (ja) アライメント方法および関連するアライメントおよびリソグラフィ装置
CN109690412B (zh) 确定结构的特性的方法、检查设备以及器件制造方法
NL2024472A (en) Metrology method and associated metrology and lithographic apparatuses
NL2024394A (en) Alignment method and associated alignment and lithographic apparatuses
EP4167031A1 (en) Method of determining a measurement recipe in a metrology method
TWI817251B (zh) 度量衡系統及微影系統
US11927892B2 (en) Alignment method and associated alignment and lithographic apparatuses
US20240012339A1 (en) Metrology method for measuring an etched trench and associated metrology apparatus
EP4303658A1 (en) Method of correction metrology signal data
US20220382175A1 (en) Alignment method
KR20240063113A (ko) 계측 방법 그리고 관련된 계측 및 리소그래피 장치
CN118103776A (zh) 确定量测方法中的测量选配方案
WO2021249711A1 (en) Metrology method, metrology apparatus and lithographic apparatus
NL2024142A (en) Alignment method and associated alignment and lithographic apparatuses

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230131

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20240430