JP2023525432A - 黒炭化ケイ素セラミックスに基づく焦電型光検出器、光電力メーターおよび光エネルギー計 - Google Patents

黒炭化ケイ素セラミックスに基づく焦電型光検出器、光電力メーターおよび光エネルギー計 Download PDF

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Abstract

本発明は、黒炭化ケイ素セラミックスに基づく焦電型光検出器、焦電型光検出器を用いた焦電型光電力メーター/焦電型光エネルギー計を開示する。焦電型光検出器は、黒炭化ケイ素セラミックスで製造された熱伝導板(21)を備え、熱伝導板(21)の一方の表面が光吸収面(211)である。熱伝導板(21)のいずれかの側面にサーモパイル(22)または直列に接続された導電金属層(302)が設置され、焦電型光検出器を形成する。焦電型光検出器において、黒炭化ケイ素セラミックスを同時に熱伝導板(21)と光吸収体に使用することによって、黒炭化ケイ素セラミックスが、サーモパイル(21)または直列に接続された導電金属層(302)と直接組み合わされて、焦電型光検出器を形成し、焦電型光検出器の構造を簡素化する。同時に、黒炭化ケイ素セラミックスの熱伝導係数が高く、熱膨脹係数が小さく、耐熱性が高く、レーザ損傷閾値が高く、光吸収面を研磨方法で洗浄することができるため、焦電型光検出器の故障率を低下させ、焦電型光検出器の使用寿命を大幅に伸ばす。

Description

本発明は、焦電型光検出器に関し、特に、黒炭化ケイ素セラミックスに基づいて実現される焦電型光検出器に関し、同時に、この焦電型光検出器を用いた焦電型光電力メーター/焦電型光エネルギー計に関する。
従来技術において、焦電型レーザ検出器(例えば、Ophir Optronics、Coherent、Gentec-EO、Laserpointなどの製造業者によって製造された焦電型光電力メーターまたは焦電型光エネルギー計で使用されるレーザ検出器)の構造が、図1に示されている。それらは、一般に、熱伝導板100としてアルミニウム合金基板を使用し、熱伝導板100の片面に暗い色の光吸収コーティング層101を設置することによって、光入射面の高吸収率を実現する。熱伝導板100の他の面に、まず絶縁層102(または、アルミニウム合金の表面に絶縁の酸化層を直接生成する)を設置し、その後、絶縁層102の表面にサーモパイル103(即ち、複数の熱電対を直列に接続して絶縁層102の表面に取り付ける)を設置することによって、熱伝導中に発生する温度差を検出し、さらに、入射光電力または光パルスエネルギーの測定を実現する。
しかし、従来の焦電型レーザ検出器は自体に寿命が短く、故障率が高い問題、耐久性が低いなどの多くの欠点があり、ユーザーが頻繁に交換やメンテナンスする必要がある。具体的に言えば、従来の焦電型レーザ検出器には次のような問題がある。1.アルミニウム合金基板の光入射面の表面に設置された暗い色の光吸収コーティング101は、高エネルギーのレーザによって非常に損傷を受けやすく、光吸収率の低下をもたらす。しかし、熱伝導板100として使用されるアルミニウム合金基板の表面が露出されると、光反射率が高くなり、レーザ検出器のずれを引き起こす。2.暗い色の光吸収コーティング層101の表面は、人為的に汚染されやすく、洗浄が困難であるため、光吸収率が変化し、レーザ検出器のずれを引き起こす。3.熱伝導板100、暗い色の光吸収コーティング層101および絶縁層102の3層の材料が異なり、アルミニウム合金基板の熱膨脹係数が比較的に大きいため、熱伝導板100が絶縁層102の材料とマッチングせず、使用中に背面の絶縁層102の熱膨脹および収縮により、サーモパイル103が熱伝導板100から脱落しやすく、レーザ検出器の故障につながる。4.アルミニウム合金基板は、融点が500~660℃で高温に耐えず、一般に、アルミニウム合金基板に基づくレーザ検出器の高温限界は300℃を超えないため、平均電力が比較的に高い光測定に耐えることができない。
上記の問題において、暗い色の光吸収コーティング層101の損傷は、多数の焦電レーザ検出器の失効および故障の最も主要な原因である。また、このような故障を伴う焦電型レーザ検出器は交換しかできず、修理することができず、使用コストが非常に高い。
本発明が解決しようとする主な技術的課題は、光電力測の定および光パルスエネルギーの測定に使用される、黒炭化ケイ素セラミックスに基づく焦電型光検出器を提供することである。
本発明が解決しようとする他の技術的課題は、上記の焦電型光検出器を用いた焦電型光電力メーター/焦電型光エネルギー計を提供することである。
上記の目的を実現するために、本発明は以下の技術的解決策を採用する。
本発明の実施形態の第1の態様により、黒炭化ケイ素セラミックで製造された熱伝導板を含み、前記熱伝導板の全体が光吸収体として使用され、前記熱伝導板の一方の表面が光吸収面であり、前記熱伝導板のいずれかの側面にサーモパイルが設置される焦電型光検出器が提供される。
好ましくは、前記サーモパイルは、光入射領域の周りに閉曲線を形成する。または、前記サーモパイルと断熱エッジとが共に、光入射領域の周りに閉曲線を形成する。
本発明の実施形態の第2の態様により、黒炭化ケイ素セラミックスで製造された熱伝導板を備え、直列に接続された導電金属層および放熱セラミックス板をさらに備える焦電型光検出器を提供する。
前記熱伝導板の全体が光吸収体として使用される。前記熱伝導板の一方の表面は光吸収面であり、前記直列に接続された導電金属層は、前記熱伝導板の他方の表面に設置され、前記直列に接続された導電金属層の、前記熱伝導板から離れた一方の表面には、放熱セラミックス板が設置される。
好ましくは、前記直列に接続された導電金属層は、複数の直列に接続された熱電対から構成される熱電対群を備え、熱電対群は、複数の半導体群と複数の銅電極シートとを備える。半導体群は、N型半導体とP型半導体とを備え、複数の半導体群は、複数の銅電極シートを介して順に直列に接続され、先頭と末尾の両端の銅電極シートが正極と負極とを形成する。
好ましくは、前記放熱セラミックス板の、直列に接続された導電金属層から離れた一方の表面が金属化される。
好ましくは、前記放熱セラミックス板の、直列に接続された導電金属層から離れた一方の表面には、ヒートシンクが設置される。
上記の2つのタイプの焦電型光検出器において、前記黒炭化ケイ素セラミックは、黒炭化ケイ素粉末を焼結することによって形成される。
好ましくは、前記黒炭化ケイ素セラミックスは、黒炭化ケイ素粉末を無圧焼結、高温などの静圧焼結、ホットプレス焼結、再結晶、反応焼結および化学気相蒸着などの工程中のいずれかの方法で焼結することによって形成される。うち、高圧の焼結環境は、より高い緻密性とより高い熱伝導性をもたらす。
好ましくは、前記黒炭化ケイ素セラミックスの密度は、2.6~3.2g/cmの間であり、一般的に、密度が高いほどその熱伝導性が良い。
好ましくは、前記黒炭化ケイ素セラミックスの光吸収面は非鏡面である。
好ましくは、前記黒炭化ケイ素セラミックスの光吸収面の表面粗さRaは、0.8~6.3μmの間である。
好ましくは、前記黒炭化ケイ素セラミックスのレーザ損傷閾値は、狭パルスのピーク電力で3GW/cmを超え、広パルスの高エネルギーで少なくとも200~500J/cmである。
本発明の実施形態の第3の態様により、上記の焦電型光検出器を用いた焦電型光電力メーター/焦電型光エネルギー計を提供する。
本発明によって提供される、黒炭化ケイ素セラミックスに基づく焦電型光検出器は、黒炭化ケイ素セラミックスで製造された熱伝導板を備え、熱伝導板の全体が光吸収体として使用され、熱伝導板の片面が光吸収面である。本発明によって提供される構造の焦電型光検出器において、熱伝導板のいずれかの側面(光吸収面または光吸収面とは反対側の面)にサーモパイルが設置され焦電型光検出器を構成する。本発明によって提供される、他の構造の焦電型光検出器において、熱伝導板の背面に直列に接続された導電金属層と放熱セラミックス板とが設置され、焦電型光検出器を構成する。
上記の焦電型光検出器において、黒炭化ケイ素セラミックスを熱伝導板および光吸収体として使用することによって、従来の焦電型光検出器における3層構造(アルミ合金基板、暗い色の光吸収コーティング層および絶縁層を含む)を置き換える。よって、黒炭化ケイ素セラミックスをサーモパイルまたは直列に接続された導電金属層と直接組み合わせて、焦電型光検出器を構成し、焦電型光検出器の構造を簡素化する。同時に、黒炭化ケイ素セラミックスの熱伝導率が高く、熱膨脹係数が小さく、耐熱性が高く、レーザ損傷閾値が高く、研磨方法を用いて光吸収面を洗浄することができるため、焦電型光検出器の故障率を低下させ、焦電型光検出器の使用寿命を大幅に延長する。
従来技術において、アルミ合金基板を熱伝導板として使用した焦電型光検出器の概略構造図である。 本発明によって提供される黒炭化ケイ素セラミックスを熱伝導板として使用した焦電型光検出器の概略構造図である。 熱伝導板の表面に設置されたサーモパイルの概略構造図である。 図4a~図4h 本発明の実施例によって提供される様々な焦電型光検出器の概略構造図である。 本発明の実施例によって提供される焦電型光電力メーター/焦電型光エネルギー計の概略構造図である。 本発明によって提供される黒炭化ケイ素セラミックスを熱伝導板として使用した別の焦電型光検出器の概略構造図である。
本発明の技術的解決策は、添付の図面および具体的な実施例を参照して、以下でさらに詳細に説明する。
図2に示されるように、本発明の実施例によって提供される、黒炭化ケイ素セラミックスに基づく焦電型光検出器は、黒炭化ケイ素セラミックスで製造された熱伝導板21を含む。熱伝導板21の全体が光吸収体として使用され、熱伝導板21の入射光10に面する一方の表面(面積が大きい表面)は、光吸収面211である。同時に、サーモパイル22は、熱伝導板21のいずれかの側面に設置され、焦電型光検出器を構成する。うち、サーモパイル22は、熱伝導板21の光吸収面211に設置されてもよく、熱伝導板21の他方の表面212(光吸収面211と反対の面、背面212とも称す)に設置されてもよい。好ましくは、サーモパイル22を熱伝導板21の背面212に設置することによって、サーモパイル22が汚染されるのを防止できる。焦電型光検出器の検出過程で吸収された熱量15は、サーモパイル22を通過した後、熱伝導板21の側面213から外側に拡散され、通常、熱伝導板21に接触する放熱体によって放熱する必要がある。
図3に示されるように、サーモパイル22は、複数の熱電対を直列に接続することによって形成される。サーモパイル22は、一連のバイメタル接合(ホットエンド22Aおよびコールドエンド22Bを含む)を有し、いかなる2つの隣接する接合間の温度差により、2つの接合間に電圧が発生する。複数のノードが直列に接続されているため、ホットエンド22Aは常に内部、より熱い側にあり、コールドエンド22Bが外部、より冷たい側にある。したがって、サーモパイル22の径方向の熱流によって、サーモパイル22の出力端22Cに電力の入力に比例する電圧が発生する。入射光10は、光入射領域25(即ち、閉曲線の形状を有するサーモパイル22によって囲まれた領域の中心)の内部に照射され、熱伝導板21によって吸収された熱量は、径方向に流れ、サーモパイル22の外側領域から放散される。
図2に示されるように、本発明の実施例によって提供される焦電型光検出器では、単層材料(具体的に、黒炭化ケイ素セラミックスで製造された、光吸収体と熱伝導板との一体式構造)を使用して、従来の焦電型光検出器の3層構造(具体的に、図1に示されるアルミ合金基板100、暗い色の光吸収コーティング層101および絶縁層102)を置き換える。黒炭化ケイ素セラミックスは、同時に熱伝導板21と光吸収体として使用されることによって、従来の3層構造において、暗い色の光吸収コーティング層101が損傷された後に、光反射率の高いアルミ合金基板100が露出され、検出結果の不正確になりやすいという問題が根本的に解消される。また、絶縁層の設置が省略され、熱伝導板と絶縁層の熱膨脹率の不一致によるサーモパイルの脱落の問題が防止される。
上記の構造に使用される黒炭化ケイ素セラミックスは、黒炭化ケイ素粉末から焼結工程によって形成される。具体的に言えば、黒炭化ケイ素セラミックスは、黒炭化ケイ素粉末を無圧焼結、高温などの静圧焼結、ホットプレス焼結、再結晶、反応焼結および化学気相蒸着などの工程中のいずれか方法で焼結することによって形成される。うち、焼結環境を高圧にした方が、より高い緻密性と熱伝導性をもたらす。本発明の実施例によって提供される技術的解決策は、黒炭化ケイ素セラミックスの焼結工程または黒炭化ケイ素セラミックス本体を保護することではなく、黒炭化ケイ素セラミックスを熱伝導板と光吸収体として製造した焦電型光検出器を保護することを目的とするのに留意されたい。したがって、従来の焼結工程を改善することによって、より緻密またはより均一な黒炭化ケイ素セラミックスを得ても、それが、本発明の実施例によって提供される焦電型光検出器を製造するために使用される限り、いずれも本発明により請求される保護範囲に属する。
黒炭化ケイ素セラミックスは、黒炭化ケイ素粉末を焼結することによって形成される。現在、黒炭化ケイ素粉末は、アチソン(Acheson)合成法、レーザ法、有機前駆体法など様々な製造方法によって合成される。うち、工業で最も一般的に使用されている方法は、アチソン合成法で、炉体の内部に石英砂とコークスを入れ、添加物として木くずを適量加えることで、黒炭化ケイ素粉末を調製する。反応炉の炉体の体積がほとんど大きいため、これは、炉体の内部の温度分布が不均一になり、よって、合成される炭化ケイ素粉末は、性能に一定の差がある場合がある。また、反応原料として使用される石英砂およびコークスは、内部に鉄やアルミニウムの金属不純物が含まれている可能性があり、非常に純粋ではない。そのため、得られる炭化ケイ素粉末には、不純物が存在する可能性がある。完全に純粋な炭化ケイ素粉は無色であることが多く、少量の金属不純物がドープされた炭化ケイ素は緑色に見える。金属不純物の含有量が増えると、炭化ケイ素粉末の色が濃くなり、黒色に見える。黒炭化ケイ素は、緑色の炭化ケイ素よりも靭性が高く、主にセラミックス、耐火材料および非鉄金属の加工に使用される。黒炭化ケイ素粉末を焼結した炭化ケイ素セラミックスも黒色に見えるため、黒炭化ケイ素セラミックスと称す。本発明の実施例では、色の濃い炭化ケイ素粉末を焼結して形成された黒炭化ケイ素セラミックスを選択し、同時に焦電型光検出器の熱伝導板21および光吸収体として使用する。本発明の実施例で述べる黒炭化ケイ素セラミックスは、色が浅い緑色の炭化ケイ素セラミックスと区別するためであり、色の濃いダークブルー、ダークグレーおよびチャコールグレーの炭化ケイ素セラミックスを含むことができるが、これらに限定されず、高い光吸収率を確保するために、使用される炭化ケイ素セラミックスの色が黒色でなければならないと限定するものではないことに留意されたい。
綿密な研究の結果、発明者は、純粋な炭化ケイ素材料が一定の導電性と悪い絶縁性を持ち、半導体として適しており、サーモパイルの接続ベースとして使用するには適せず、本発明の実施例によって提供される焦電型光検出器での使用には適していないと考えていた。また、通常の炭化ケイ素材料の緻密性や熱伝導率も不足しており、したがって、熱電型光検出器の熱伝導板21および光吸収体を作製するのにも適していない。しかし、炭化ケイ素セラミックスは導電性が低く、サーモパイルを設置するためのベースとして適している。また、炭化ケイ素セラミックスは緻密性と熱伝導率が高く、熱電型光検出器の熱伝導板21および光吸収体として適している。
また、炭化ケイ素材料において、比較的に純粋な緑色の炭化ケイ素の色は、光吸収に適しておらず、光吸収率が悪く、光反射率が高い。黒炭化ケイ素の光吸収率は、緑色の炭化ケイ素の光吸収率よりも大幅に高く、黒炭化ケイ素の光反射率は、緑色の炭化ケイ素の光反射率よりも低い。したがって、黒炭化ケイ素セラミックスは分光光吸収材料として、焦電型光検出器の熱伝導板21および光吸収体としてより適する。
結論として、純粋な炭化ケイ素材料および緑色の炭化ケイ素セラミックスと比較して、黒炭化ケイ素セラミックスは不純物の含有量が高く、抵抗率、熱伝導率および光吸収率がより高く、表面の反射率が純粋な炭化ケイ素材料および緑色の炭化ケイ素セラミックスよりも低いため、焦電型光検出器の製造により適する。
本発明の実施例において、黒炭化ケイ素セラミックスが熱伝導板21として使用される。一方、黒色は光吸収の媒体として掛け替えのない利点を有し、他の一方、黒炭化ケイ素セラミックスの光吸収面211は鏡面ではなく、加工により一定の表面粗さを有する。例えば、Raは0.8~6.3μmの間に制御することで、良好な光吸収を確保することができる。黒炭化ケイ素セラミックスで製造された光吸収体の表面を洗浄する場合、使用するダイヤモンド研磨ペーストの粒子サイズも、この表面粗さに合せる必要がある。一定の粒子サイズを有するダイヤモンド研磨ペーストを用いて、熱伝導板21の光吸収面を洗浄することで、光吸収面の表面粗さを修復することができ、光吸収に有利である。黒炭化ケイ素セラミックスの光吸収面211の光入射領域25の表面を加工または洗浄する場合、検出領域(即ち、光入射領域25)の表面粗さは、光吸収の均一性を確保するために、一致させるべきである。
黒炭化ケイ素セラミックスで熱伝導板21および光吸収体を製造する場合、その中に含まれている不純物の量は、黒炭化ケイ素セラミックスの抵抗がサーモパイル22の抵抗(R黒炭化ケイ素セラミックス>>Rサーモパイル)よりも、はるかに高くなるように保証することで、黒炭化ケイ素セラミックスの導電性によるサーモパイル22の干渉を最小限に抑えなければならないことに留意されたい。しかし、従来の黒炭化ケイ素セラミックス材料の低導電性は、この要件を満たすことができる。したがって、黒炭化ケイ素セラミックス21の背面には、追加の絶縁層を必要とせずに、サーモパイル22を直接貼り付けることができる。
純粋な炭化ケイ素結晶の密度は3.16~3.2g/cmであり、焼結工程によって得られる黒炭化ケイ素セラミックスの密度は2.6~3.2g/cmの間である。好ましくは、緻密な黒炭化ケイ素セラミックスの密度は、炭化ケイ素セラミックスの理論密度の98%以上に達することができる。一般的に言えば、黒炭化ケイ素セラミックスの密度が高いほど、その熱伝導性が良くなり、焦電型光検出器の製造により適する。
綿密な研究を通じて、本発明の実施例の要件を満たす黒炭化ケイ素セラミックスは、以下の特性を同時に満たすことが分かった。黒炭化ケイ素セラミックス自体は黒色本体であり、コーティング層なしでレーザ光を吸収することができ、表面と内部の両方で一貫した良好な光吸収特性を有する。黒炭化ケイ素セラミックスは絶縁性に優れており、電気伝導率が低く、短絡や電気学的干渉を引き起こすことなく、サーモパイル22と物理的に直接接触できる。黒炭化ケイ素セラミックスは、熱伝導性が優れており、熱を素早く放散できるため、高出力レーザによる燃焼を防止できる。黒炭化ケイ素セラミックスは、熱膨脹係数が小さいため、サーモパイルと密着し、熱膨脹割れを起こしにくく、サーモパイルの脱落を防止する。また、黒炭化ケイ素セラミックスは、レーザ損傷閾値(具体的に下記を参照)が高く、耐熱性が高く、溶融しないため、本発明の実施例によって提供される焦電型光検出器の製造に適する。また、黒炭化ケイ素セラミックスは、密度および比熱容量が合理的で、焦電型光検出器が十分な応答速度を有するように確保できる。
表1は、一般的な黒炭化ケイ素セラミックスとアルミ合金の関連パラメーターの比較表である。比較すると、黒炭化ケイ素セラミックスは、熱伝導率、密度および比熱容量などの面で、アルミ合金と似た特性を有すると共に、動作温度、熱膨脹係数、光反射率および抵抗率の特性が、アルミ合金と比較して明らかな応用優位性があることが分かる。したがって、発明者は、レーザ検出器用の熱伝導板および光吸収体として、黒炭化ケイ素セラミックスがアルミ合金よりも有利であると考えている。
Figure 2023525432000002
以下では、黒炭化ケイ素セラミックスのレーザ損傷閾値に関して、発明者が行った実験的測定および理論的計算を詳細に説明する。
無圧焼結の黒色炭化ケイ素セラミックスを選択して焦電型光検出器を製造し、セラミックス密度が3.15g/cm、炭化ケイ素含有量が約98%、635nm波長に対する光吸収率が約80%、熱伝導率が約150 W/(m・K)、セラミックス厚みが2mm、表面粗さRaが0.8μmで、以下のように実験する。
第1番目の実験は、短パルス、高ピーク電力のテストである。テストの光源は、波長が1064nm、パルス幅が500ps、単一パルスのエネルギーが200mJのパルスレーザを選択し、異なる直径円形の光スポットの下で、黒炭化ケイ素セラミックスサンプルの表面に対して衝撃照射を行う。選択した光スポットの直径が2mm、3mmである場合、炭化ケイ素セラミックスの表面では軽微な損傷が発生し、選択した光スポットの直径が4mm、5mmである場合、炭化ケイ素セラミックスの表面では、色がわずかに白っぽいスポットを生じることを除いて、目立った損傷がない。これに基づいて、そのレーザ損傷閾値が3.2GW/cm2~5.6GW/cmの間にあると判断する。光吸収コーティング層を有するアルミ合金検出器が耐えられるレーザ損傷閾値は、一般的に30MW/cm以内で、例えば、Ophir Optronicsのレーザ検出器の損傷閾値は約3MW/cmであるが、Laserpointのレーザ検出器のレーザ損傷閾値は約30MW/cmである。黒炭化ケイ素セラミックスのレーザ損傷閾値は、これに比べて100倍以上と言える。
上記の実験終了後、粒子サイズ600メッシュのダイヤモンド研磨ペーストを使用して、衝撃照射された黒炭化ケイ素セラミックスシートの表面を手動で研磨すると、4mmと5mmの光スポット位置の色むらが簡単に除去できるが、3mmの光スポットのところには、やはり軽微な表層損傷があり、2mmの光スポットのところには、ある程度の深さの損傷がある。これにより、レーザ損傷閾値に対する判断がさらに確認された。これはまた、簡単な研磨工程を使用して、強力なレーザによって汚染された黒炭化ケイ素セラミックスの表面をクリーニングして修復できることを示しており、これにより、レーザ検出器の再利用性と長期使用の経済性が向上する。従来の焦電型光検出器では、アルミ合金基板の表面に設置されたコーティング層が汚れると、クリーニングして修復することができず、レーザ検出器全体を修理して交換するしかできない。
第2番目の実験は、広パルス、高エネルギーテストである。室温が20℃である場合、2msの広パルス状態で、200Jの808nm半導体レーザを使用し、10mm×10mmの光スポットエリアで、厚さ2mmの黒炭化ケイ素セラミックスを表面に対して照射し、照射領域の最高局所温度を測定すると約300℃に達するが、材料の損傷は発生しなかった。これは、広パルス状態で、そのエネルギー損傷閾値が200J/cmを超えることを示している。理論的に計算すると、10mm×10mm×2mmの炭化ケイ素セラミックスを使用する場合、その密度が3.15 g/cmで、比熱容量が800J/(kg・K)で、光吸収率が85%であると仮定すると、900℃上昇する場合(この時点でまだ炭化ケイ素に材料的な損傷はない)、その理論的に許容できる光パルスエネルギーEは900×(800/1000)×(1×1×0.2×3.15)/85%=534Jである。このとき、レーザのエネルギー密度は534J/cmに達する。即ち、その理論的なレーザ損傷閾値は500J/cmを超える。光吸収コーティング層を有するアルミ合金基板が耐えられるレーザ損傷閾値は、一般的に50J/cm以内で、例えば、Ophir Optronicsのレーザ検出器の損傷閾値は約10J/cmで、Laserpointのレーザ検出器の損傷閾値は約36J/cmの検出器損傷である。パルスが広く、エネルギーが高い場合、炭化ケイ素セラミックスの損傷閾値はこれに比べて10倍増加すると考えられる。
したがって、黒炭化ケイ素セラミックスを焦電型光検出器の熱伝導板と光吸収体として使用することによって、レーザ検出器の光学的損傷閾値が大幅に向上し、それによって、寿命と耐久性が向上し、超高電力の光またはパルスエネルギーの検出に非常に適する。
以下、図2~図4を参照して、本発明の実施例によって提供される焦電型光検出器の構造を概略的に説明する。以下の実施例は、焦電型光検出器の構造を説明するためにのみ使用され、具体的な構造の制限を構成するものではない。
図2および図3に示されるように、本発明の実施例によって提供される黒炭化ケイ素セラミックスに基づく焦電型光検出器は、黒炭化ケイ素セラミックスで製造された熱伝導板21を備え、熱伝導板21の全体が光吸収体として使用される。熱伝導板21の一方の表面は光吸収面211である。熱伝導板21の一方の表面には、サーモパイル22が設置され、焦電型光検出器を構成する。サーモパイル22は、熱伝導板21の光吸収面211に設置されることができ、熱伝導板21の他方の表面212(光吸収面211と反対の面、背面と称す)に設置されてもよい。うち、サーモパイル22は、サーモパイル22の汚染を防止するために、熱伝導板21の背面212に設置されることが好ましい。
本発明の実施例において、サーモパイル22は、熱伝導板21の光入射領域25の外側に設置され、サーモパイル22の外側は放熱領域24(図4a~図4hのcでマークされた領域を参照)である。光入射領域25で吸収された熱量は、サーモパイル21を介して外側に放散(図4a~図4hでは、光入射領域25内部の熱量の拡散方向を黒矢印で示す)される。サーモパイル22のホットエンド22Aは、サーモパイル22が所在する領域の内側(光入射領域25に近い側)に配置され、サーモパイル22のコールドエンド22Bは、サーモパイル22が所在する領域の外側(放熱領域24に近い側)に配置され、サーモパイル22の両端は、出力端22Cを形成するように引き出される。サーモパイル22は、複数のノードが直列に接続されて、その出力電圧を増加するように形成され、出力電圧は、サーモパイル22のホットエンド22Aおよびコールドエンド22Bを通って流れる熱量によって生成される温度差に比例する。出力電圧を検出することによって、入射光の電力およびエネルギーを検出することができる。
熱伝導板21に断熱エッジ23を設ける場合、サーモパイル22と断熱エッジ23とが閉形状に囲まれる。うち、断熱エッジ23は、光入射領域25で吸収される熱量が、断熱エッジ23の位置から外側に拡散するのを防止するために用いられる。これは、この位置の熱伝導板21を放熱体と接触させないことによって実現し、これにより、全ての熱量がサーモパイル22を通って流れることができる。熱伝導板21に断熱エッジを設置しない場合、サーモパイル22は閉形状に囲まれ、全ての熱量がサーモパイル22を通って流れることを保証する。熱伝導板21によって吸収される全ての熱量が、サーモパイル22(入射光10が熱結合22Aの内側円内に照射される限り)を流れるため、焦電型光検出器の応答は、入射ビームのサイズと位置にほとんど関係ない。ビームが内側円のエッジに近い場合、一部の熱電対は、他の熱電対より熱くなるが、全ての熱電対の合計を測定するため、読取り値は変わらない。
具体的に言えば、図4a~図4hに示されるように、熱伝導板21の形状は、円形、長方形および正多角形に限定されず、図示されていない他の形状であってもよく、規則的なパターンまたは不規則的なパターンであってもよい。サーモパイル22は、光入射領域25の周りに閉曲線を形成するか、サーモパイル22と断熱エッジ23とが閉曲線に囲まれる。熱伝導板21に設置されたサーモパイル22(またはサーモパイル22および断熱エッジ23)で囲まれた閉曲線のポロジーパターンは、必ずしも熱伝導板21の形状に対応するとは限らない。また、サーモパイル22の設置位置も熱伝導板21の中央位置に限定されない。熱伝導板21の一部の側辺を断熱エッジ23として設置する場合、サーモパイル22の設置位置は、エッジまたは角部の近くに設置することができる。
図4aに示される実施例において、熱伝導板21の形状は円形であり、サーモパイル22は、複数の熱電対を直列に接続することによって形成された、環状のサーモパイル220である。環状のサーモパイル220は、閉曲線を形成するように熱伝導板21の中心の周りに分配される。うち、図4aに示されるように、光入射領域25は灰色領域で示され、環状のサーモパイル220は、光入射領域25の周りに円形に配置され、放熱領域24は、環状のサーモパイル220の外側に符号cで示されている。光入射領域25において、熱量の拡散方向は黒矢印で示し、光入射領域25によって吸収された熱量は、いずれも環状のサーモパイル220を介して外側に放散される。
図4bに示される実施例において、熱伝導板21の形状は円形であり、サーモパイル22は、複数の熱電対を直列に接続することによって形成された箱型サーモパイル221である。箱型サーモパイル221は、閉曲線を形成するように熱伝導板21の中心の周りに分配される。図4bに示されるように、箱型サーモパイル221によって限定される光入射領域25は、灰色領域で示されており、箱型サーモパイル221は、光入射領域25の周りに箱型に配置される。放熱領域24は、箱型サーモパイル220の外側に符号cで示されており、熱量の拡散方向は、光入射領域25内に黒矢印で示している。光入射領域25によって吸収された熱量は、いずれも箱型サーモパイル221を介して外側に放散される。
図4cに示される実施例において、熱伝導板21の形状は四角形であり、サーモパイル22は、複数の熱電対を直列に接続することによって形成された箱型サーモパイル221である。箱型サーモパイル221は、閉曲線を形成するように、熱伝導板21の中心の周りに分配される。図4cに示されるように、箱型サーモパイル221によって限定される光入射領域25は、灰色の領域に示されており、箱型サーモパイル221は、光入射領域25の周りに箱型に配置される。放熱領域24は、箱型サーモパイル221の外側に符号cで示されており、熱量の拡散方向は、光入射領域25内に黒矢印で示している。光入射領域25によって吸収された熱量は、いずれも箱型サーモパイル221を介して外側に放散される。
図4dに示される実施例において、熱伝導板21の形状は六角形であり、サーモパイル22は、複数の熱電対を直列に接続することによって形成された三角形のサーモパイル222である。三角形のサーモパイル222は、閉曲線を形成するように、熱伝導板21の中心の周りに分配される。図4dに示されるように、三角形のサーモパイル222によって限定される光入射領域25は、灰色の領域で示されている。三角形のサーモパイル222は、光入射領域25の周りに三角形に配置されており、放熱領域24は、三角形のサーモパイル222の外側に符号cで示している。熱量の拡散方向は、入射領域25内に黒矢印で示している。光入射領域25によって吸収された熱量は、いずれも三角形のサーモパイル222を介して外側に放散される。
図4e~図4hに示される実施例において、熱伝導板21の形状は長方形であり、熱伝導板21の1つの側辺または2つの側辺に断熱エッジ23を設置する。サーモパイル22は、断熱エッジ23によって囲まれていない光入射領域25の周囲の領域に配置され、断熱エッジ23とサーモパイル22は共に閉曲線に囲まれる。断熱エッジ23は、側辺または角部に接近して設置するため、サーモパイル22と断熱エッジ23で囲まれた閉領域も側辺または角部に接近して設置されており、光入射領域25から吸収された熱量は、サーモパイル22が所在する方向から外側に放散されるだけである。
ここで、図4eにおいて、断熱エッジ23は熱伝導板21の上側辺に設置され、上側辺の中央部分を占める。U型のサーモパイル223と断熱エッジ23は、箱型の閉形状に囲まれ、その内部が光入射領域25である。光入射領域25によって吸収された熱量は、左側、下側および右側に設置されたU型サーモパイル223からU型サーモパイル223の外側に位置する放熱領域24に放散される。
図4fにおいて、断熱エッジ23は、熱伝導板21の左側辺、上側辺および下側辺に同時に設置され、上側辺および下側辺の左半分を占める。直線型のサーモパイル224は、熱伝導板21の右側寄りに設置され、それによって、熱伝導板21を左側に位置する光入射領域25と右側に位置する放熱領域24とに分割する。光入射領域25によって吸収された熱量は、直線型のサーモパイル224から右側の放熱領域24に放散される。
図4gにおいて、断熱エッジ23は、熱伝導板21の左側辺および上側辺に同時に設置され、左側辺の左側部分と上側辺の上半分を占める。折線型のサーモパイル225と断熱エッジ23は、箱型の閉形状に囲まれ、その内部が光入射領域25であり、光入射領域25は、熱伝導板21の左上隅に近い位置に設置される。光入射領域25によって吸収された熱量は、折線形のサーモパイル225から外側(具体的に折線形のサーモパイル225の下側と右側)の放熱領域24に放散される。
図4hにおいて、断熱エッジ23は、熱伝導板21の上側辺と下側辺の中間に同時に設置される。サーモパイル226は、2つの直線形のサーモパイル226aと226bとを含む。左のサーモパイル226aと右のサーモパイル226bは、断熱エッジ23の両側にそれぞれ設置され、左のサーモパイル226aと右のサーモパイル226bの一端(図示の下端)はリード線で一体に接続される。左のサーモパイル226aと右のサーモパイル226bの他端(図示の上端)は、出力端22Cとして引き出される。この実施例において、左のサーモパイル226aの左側領域および右のサーモパイル226bの右側領域は放熱領域24であるため、光入射領域25によって吸収された熱量は、左のサーモパイル226aと右のサーモパイル226bを通過して、それぞれ導電板21の両側に位置する放熱領域24に放散される。
黒炭化ケイ素セラミックス21の表面に設置されるサーモパイル22は、応用温度、測定精度、使用環境などの用途に応じて、ビスマス-銀、ニッケルクロム-ニッケルシリコン、銅-コンスタンタン、プラチナ-ロジウムなどの異なる熱電対の組み合わせを選択することができる。
さらに、図5に示されるように、本発明は、焦電型光電力メーター(または焦電型光エネルギー計)をさらに提供する。この焦電型光電力メーター/焦電型光エネルギー計は、主に上記の焦電型光検出器と電圧計8とを備え、他の周知の整合部品をさらに備えてもよい。うち、焦電型光検出器の出力端22Cは、電圧計8に接続される。電圧計8は、焦電型光検出器によって出力される、測定待ちレーザ光の実際電力に対して所定の割合を示す電圧値を測定するために用いられる。電圧計8は、デジタル・マルチメーターを使用して実現することができ、デジタル・マルチメーターを介して焦電型光検出器によって出力される、測定待ちレーザ光の実際電力に対して所定の割合を示す電圧値を表示することができる。測定待ちレーザ光の実際電力は、測定待ちレーザ光の実際電力に対して所定の割合を示す電圧値に基づいて、逆に推定することができる。
例えば、入射光10が長時間持続するレーザである場合、入射光10によって発生する熱量は、熱伝導板21の表面に設置されたサーモパイル22によって検出される温度差を長時間安定に維持することができる。相応的に、サーモパイルの出力電圧の曲線は、一定のピーク値を長時間維持し、上記の焦電型光検出器は、サーモパイル22が一定時間内に発生する定電圧を測定することにより、入射光10の光電力を得ることができる。入射光10が持続時間の短い光パルスである場合、光パルスによって発生する熱量は、熱伝導板21の表面に設置されたサーモパイル22によって検出される温度差を、短時間で変動させる可能性がある。相応的に、サーモパイル22の出力電圧の曲線は、比較的短い時間で変動し、サーモパイル22によって出力された電圧を短い時間内で積分することにより、光パルスのエネルギーを取得し、よって、光パルスのエネルギー測定を行うことができる。
本発明の光検出器/光電力メーター/光エネルギー計によって測定される光信号は、主にレーザであり、紫外光、赤外光、X線など様々なタイプの光信号も含むことができ、さらには弱い光源から放出される蛍光などを含むことに留意されたい。
以下、図6を参照して、本発明によって提供される別の焦電型光検出器の構造について説明する。
図6に示されるものを参照すると、本発明の実施例によって提供される焦電型光検出器は、黒炭化ケイ素セラミックスで製造された熱伝導板301を備え、直列に接続された導電金属層302と放熱セラミックス板303とをさらに備える。うち、熱伝導板301の全体は光吸収体として使用される。熱伝導板301の一方の表面は、光吸収面(図6に示されるように、上面)であり、この面に入射光10が照射され、熱伝導板301が熱量を吸収する。直列に接続された導電金属層302は、熱伝導板301の他方の表面(図6に示されるように、下面)に設置され、放熱セラミックス板303は、直列に接続された導電金属層302の、熱伝導板301から離れた一方の表面に設置される。熱伝導板301、直列に接続された導電金属層302および放熱セラミックス板303は、3層構造を構成する。
図6に示されるように、熱伝導板301は、黒炭化ケイ素セラミックスで製造されており、黒炭化ケイ素セラミックスは、同時に熱伝導板と光吸収体として、従来の焦電型光検出器における3層構造(アルミ合金基板、暗い色の光吸収コーティング層および絶縁層)を置き換える。黒炭化ケイ素セラミックスは、直列に接続された導電金属層と直接組み合わされて、垂直構造の焦電型光検出器を構成することによって、焦電型光検出器の構造を簡素化する。同時に、黒炭化ケイ素セラミックスの熱伝導係数が高く、熱膨脹係数が小さく、耐熱性が高く、レーザ損傷閾値が高く、光吸収面は研磨方法を用いて洗浄することができるため、焦電型光検出器の故障率を低下させ、焦電型光検出器の使用寿命を大幅に延長する。黒炭化ケイ素セラミックスの製造工程とそれによってもたらせる有益な効果は、上記で詳細に説明しており、ここでは繰り返して説明しない。
直列に接続された導電金属層302は、複数の直列に接続された熱電対320からなる熱電対群を含む。熱電対群の第1の端321は正極であり、熱電対群の第2の端322は負極である。うち、熱電対群は、複数の半導体群と複数の銅電極シートとを含み、半導体群は、N型半導体とP型半導体とを含む。複数の半導体群は、複数の銅電極シートを介して順に直列に接続され、先頭と末尾の両端の銅電極シートが正極および負極を形成する。本実施例において、熱電対群は、純粋な銅-コンスタンタン、ニッケルクロム-ニッケルシリコンなどの一般的な熱電対材料のペアまたはP型およびN型テルル化ビスマス半導体型の熱電対材料を使用する。
放熱セラミックス板303は、アルミナ、窒化アルミニウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素などの様々な絶縁熱伝導性のセラミックスから選択することができ、黒炭化ケイ素セラミックスを選択することもできる。熱伝導性が良好なセラミックス材料を使用することによって、熱伝導板301と放熱セラミックス板303との間における熱量の熱伝導効果を保証する。よって、光―熱-電気の統合変換効果が実現される。
放熱セラミックス板303の、直列に接続された導電金属層302から離れた一方の表面には、熱を放散するために、ヒートシンクが設置される。好ましくは、放熱セラミックス板303の、直列に接続された導電金属層302から離れた一方の表面は、熱を放散するように、外部のヒートシンクへの半田付けを容易にするために金属化される。
ヒートシンク(図示せず)は、放熱セラミックス板303の、直列に接続された導電金属層302から離れた側に設置され、熱伝導板301から放熱セラミックス板303に伝導された熱を吸収して、放熱セラミックス板303を急速に冷却するために使用される。
具体的に使用する際、上記の焦電型光検出器は、熱伝導板301を利用して入射光10を吸収し、それを熱量に変換する。その後、熱量を直列に接続された導電金属層302に伝導し、熱量は放熱セラミックス板303によって放散される。上記の熱伝導過程において、誘導電圧(即ち、出力電圧)は、ゼーベック効果によって直列に接続された導電金属層302の両端で生成される。安定した熱伝導が達成されると、直列に接続された導電金属層302の誘導電圧は、入射光電力にほぼ比例する。
従来の平面拡散焦電型光検出器と比較して、この垂直構造の焦電型光検出器は、応答時間がより速く、より高い入射光電力に耐えられる。熱伝導率の高い熱電対を使用し、熱電対の断面と入射面の炭化ケイ素セラミックスの面積の比率を増加することによって、焦電型光検出器の熱伝導率を大幅に高め、さらに、入射光の電力を向上することができる。この焦電型光検出器の高電力、高速応答特性は、現在のキロワットレベル、一万ワットレベル、さらにより高い電力のファイバーレーザのリアルタイム電力測定および変動性の監視に特に適する。ZT値(熱電性能指数)の高い半導体型の熱電対材料を使用すると、この焦電型光検出器は、太陽光発電などの用途に優れた光電変換デバイスとして使用できる。
本発明は、図6に示される焦電型光検出器の製造方法をさらに提供する。前記製造方法は、以下のステップを含む。
ステップS1:粗さの要件を満たすために、黒色炭化ケイ素セラミックスの光入射面を研削および研磨する。
ステップS2:光入射面とは反対側の黒色炭化ケイ素セラミックス一方の表面をスパッタリング、電気メッキおよびエッチングして、第1の側に熱電対パッドと直列リンク回路とを形成する。
ステップS3:放熱セラミックス板の一方の表面をスパッタリング、電気メッキおよびエッチングして、第2の側に熱電対パッドおよび対応する直列リンク回路を形成する。
ステップS4:2つタイプのマッチされた熱電対を同じ高さの粒子に加工する。
ステップS5:両側の熱電対の表面に半田を塗布し、黒炭化ケイ素セラミックス、放熱セラミックスシートおよび熱電対を整然に組み立てて配列し、加熱板の上に平穏に置く。
ステップS6:加熱板を使用して、組み立てて配列されたセラミックス、半田、熱電対群を加熱してリフロー半田付ける。
ステップS7:スポット半田付けの方法を用いて、熱電対群の2つの出力端をリード線に半田付ける。
具体的に言えば、ステップS1において、黒色炭化ケイ素セラミックスの光入射面を研削および研磨して均一な粗さ(Ra=0.8程度を提案、鏡面研磨は避ける)を実現し、光吸収の均一性を確保する。
ステップS2には、以下のサブステップが含まれる。
ステップS21:黒色炭化ケイ素セラミックスの半田付け面(即ち、光入射面とは反対側の一方の表面)にマグネトロンスパッタリングを行いTi-CuまたはCr-Cuをメッキする。うち、Ti層またはCr層は、金属層の結合力を高めるために使用され、全体のマグネトロンスパッタリングの厚さは、一般的に2μm以下である。
ステップS22:スパッタリングされた黒色炭化ケイ素セラミックスは、水中でCu電気メッキし、銅層を10~50μmに厚くし、その後、後続の半田付けを容易にするために、選択的に表面を金の層(厚さは通常1μm以下)でメッキすることができる。
ステップS23:マスク板を製造し、水中で電気メッキされた黒色炭化ケイ素セラミックスの金属層をエッチングして、片側(即ち、第1の側)の熱電対パッドと直列に接続されたリンク回路を形成する。
ステップS3において、ステップS21~S23と同じ方法を用いて、放熱セラミックス板の一方の表面にスパッタリング、電気メッキおよびエッチングを行うことによって、他方の側(即ち、第2の側)のパッドおよび対応する直列に接続されたリンク回路を形成することができる。
放熱セラミックス板は、アルミナ、窒化アルミニウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素など様々な絶縁熱伝導性のセラミックスから選択することができる。例えば、放熱セラミック板はアルミナセラミックスを選択するか、DBC工程を用いてパッドや回路の製造を直接実現することができる。
また、放熱セラミックス板の他の面では、ヒートシンクとの間の半田付け放熱を支持するために金属化を使用することもできる。
ステップS4では、2つタイプのマッチされた熱電対を同じ高さの粒子に加工する(立方体、直方体、円柱体などの異なる形状を使用する)。材料によっては、酸洗いまたは他の洗浄工程を行い、表面の汚れや酸化層を除去し、上下の半田付け面の清潔を確保する。
ステップS5では、両側のセラミックスシートのパッドと回路との間に、半田ペーストを塗布、半田の蒸発または半田シートを使用するか、一定の液体フラックスを塗布することもでき、上下セラミックス(黒炭化ケイ素セラミックスおよび放熱セラミックス板を含む)および熱電対を整然に組み立てて配列し、加熱板の上に平穏に置く。
Au80/Sn20またはAu85/Sn15などモデルの金スズ半田シートを使用する場合、セラミックス表面のパッドに金メッキを行うことを提案する。よって、金スズ半田と電気メッキ金層が溶融した後、半田中の金の組成比が増加し、再溶融の融点が上昇する。
ステップS6では、加熱板を用いて、組み立てて配列されたセラミックス、半田、熱電対を加熱してリフロー半田付ける。異なる半田に対して、窒素ガスまたは真空環境などの異なる温度曲線およびガス環境を設定することができる。半田付け過程において、セラミックスに一定の圧力を加えることで半田付け品質と信頼性を高めることができる。
ステップS7では、スポット半田付けの方法を用いて、熱電対群の2つの出力端をリード線に半田付ける。
最後に、半田付けが完了した熱電型光検出器を洗浄するには、トリクロロエチレンまたはトリクロロメタンを用いて浸漬および洗い流すことによって、フラックスの残留物または他の半田付けによって生成した有機汚れを除去できる。
熱電対に対して防湿要求がある場合、ステップS7が完成した後、2枚のセラミックス(黒炭化ケイ素セラミックスおよび熱伝導セラミックス板)の間の隙間をシリカゲル、エポキシ樹脂などの材料でエッジシール処理を行い、水蒸気を絶縁することができる。
以上より、本発明の実施例によって提供される熱電型光検出器は、光吸収体として黒炭化ケイ素セラミックスで製造された熱伝導板を使用することによって、光吸収体の表面に破損が生じても、レーザ吸収率に影響を与えない。本発明は、従来の熱電型光検出器において、金属熱伝導ベースが照射されたレーザに暴露されると、強い光反射が発生し、それによって検出器のずれてしまうという問題を克服する。同時に、黒炭化ケイ素セラミックスは絶縁性があるため、光吸収体の表面にサーモパイルまたは直列に接続された導電金属層を直接設置することにより、熱伝導板の熱膨脹によるサーモパイルまたは直列に接続された導電金属層の脱落を防止することができ、また、サーモパイルまたは直列に接続された導電金属層および熱伝導板を直接接触させることによって、より信頼性が高く、熱伝導がより迅速で、反応がより敏感になる。
黒炭化ケイ素セラミックスは、熱伝導率が高く、熱膨脹係数が小さく、耐熱性が高く、レーザ損傷閾値が高いため、光吸収面を研磨方法で洗浄できるという利点がある。よって、急速に放熱することができ、また熱伝導板の熱膨脹によるサーモパイルの脱落を防止することができる。また、熱伝導板の光吸収面の損傷を低減し、焦電型光検出器の故障率を低減させ、焦電型光検出器の使用寿命を大幅に延長することができる。使用過程に、黒炭化ケイ素セラミックスの光吸収面に軽微な損傷があっても、ダイヤモンド研磨ペーストを使用して研磨するなどの簡単な洗浄で、黒炭化ケイ素セラミックス表面の光スポット跡を簡単にきれいにすることができる。本発明の実施例によって提供される焦電型光検出器は、構造が簡単で、コストが安く、性能が信頼でき、寿命が長く、特に、レーザまたは他の光源の電力測定または光パルスのエネルギー測定に適し、大きな経済的価値を有する。
以上、本発明によって提供される、黒炭化ケイ素セラミックスに基づく焦電型光検出器について詳細に説明した。当業者にとって、本発明の実質的な精神から逸脱することなく、それに対して行ったいかなる明らかな変更は、本発明の特許権の侵害を構成し、対応する法的責任を負うことになる。

Claims (19)

  1. 焦電型光検出器であって、
    黒炭化ケイ素セラミックスで製造された熱伝導板を備え、前記熱伝導板の一方の表面が光吸収面であることを特徴とする、焦電型光検出器。
  2. 前記光吸収面または他方の表面に設置されるサーモパイルをさらに備えることを特徴とする、請求項1に記載の焦電型光検出器。
  3. 前記サーモパイルは、光入射領域の周りに閉曲線を形成することを特徴とする、請求項2に記載の焦電型光検出器。
  4. 前記サーモパイルと断熱エッジとが共に、光入射領域の周りに閉曲線を形成することを特徴とする、請求項2に記載の焦電型光検出器。
  5. 直列に接続された導電金属層および放熱セラミックス板をさらに備え、
    前記熱伝導板の一方の表面は光吸収面であり、前記直列に接続された導電金属層は、前記熱伝導板の他方の表面に設置され、前記直列に接続された導電金属層の前記熱伝導板から離れた一方の表面に、放熱セラミックス板が設置されることを特徴とする、請求項1に記載の焦電型光検出器。
  6. 前記直列に接続された導電金属層は、複数の直列に接続された熱電対から構成される熱電対群を備え、熱電対群は、複数の半導体群と複数の銅電極シートとを備え、半導体群は、N型半導体とP型半導体とを備え、複数の半導体群は、複数の銅電極シートを介して順に直列に接続され、先頭と末尾の両端の銅電極シートが正極と負極とを形成することを特徴とする、請求項5に記載の焦電型光検出器。
  7. 前記放熱セラミックス板の直列に接続された導電金属層から離れた一方の表面が、金属化されることを特徴とする、請求項6に記載の焦電型光検出器。
  8. 前記放熱セラミックス板の直列に接続された導電金属層から離れた一方の表面には、ヒートシンクが設置されることを特徴とする、請求項6に記載の焦電型光検出器。
  9. 前記光吸収面は、研磨方法で洗浄することを特徴とする、請求項1に記載の焦電型光検出器。
  10. 前記黒炭化ケイ素セラミックスは、黒炭化ケイ素粉末を焼結して形成されることを特徴とする、請求項1に記載の焦電型光検出器。
  11. 前記黒炭化ケイ素セラミックスは、黒炭化ケイ素粉末を加圧環境で焼結して形成されることを特徴とする、請求項10に記載の焦電型光検出器。
  12. 前記黒炭化ケイ素セラミックスの密度は、2.6~3.2g/cmの間であることを特徴とする、請求項1に記載の焦電型光検出器。
  13. 前記黒炭化ケイ素セラミックスの光吸収面は、非鏡面であることを特徴とする、請求項1に記載の焦電型光検出器。
  14. 前記黒炭化ケイ素セラミックスの光吸収面の表面粗さRaは、0.8~6.3μmの間であることを特徴とする、請求項13に記載の焦電型光検出器。
  15. 前記黒炭化ケイ素セラミックスのレーザ損傷閾値は、狭パルスの高ピーク電力で3GW/cmを超え、広パルスの高エネルギーで少なくとも200~500J/cmであることを特徴とする、請求項1に記載の焦電型光検出器。
  16. 前記黒炭化ケイ素セラミックスには、色の濃いダークブルー、ダークグレーおよびチャコールグレーの炭化ケイ素セラミックスが含まれるが、これらに限定されないことを特徴とする、請求項1に記載の焦電型光検出器。
  17. 焦電型光電力メーターであって、
    電圧計と請求項1に記載の焦電型光検出器とを備え、前記電圧計は、前記焦電型光検出器の出力端に接続されることを特徴とする、焦電型光電力メーター。
  18. 焦電型光エネルギー計であって、
    電圧計と請求項1に記載の焦電型光検出器とを備え、前記電圧計は、前記焦電型光検出器の出力端に接続されることを特徴とする、焦電型光エネルギー計。
  19. 請求項5に記載の焦電型光検出器を製造するための焦電型光検出器の製造方法であって、前記製造方法は、
    粗さの要件を満たせるために、黒色炭化ケイ素セラミックスの光入射面を研削および研磨するステップS1と、
    光入射面とは反対側の黒色炭化ケイ素セラミックスの一方の表面をスパッタリング、電気メッキおよびエッチングして、第1の側に熱電対パッドと直列リンク回路とを形成するステップS2と、
    放熱セラミックス板の一方の表面をスパッタリング、電気メッキおよびエッチングして、第2の側に熱電対パッドと対応する直列リンク回路を形成するステップS3と、
    2つタイプのマッチされた熱電対を同じ高さの粒子に加工するステップS4と、
    両側の熱電対の表面に半田を塗布し、黒炭化ケイ素セラミックス、放熱セラミックスシートおよび熱電対を整然に配列して組み立て、加熱板の上に平穏に置くステップとS5、
    加熱板を使用して、組み立てて配列されたセラミックス、半田、熱電対群を加熱してリフロー半田付けるステップS6と、
    スポット半田付けの方法を用いて、熱電対群の2つの出力端をリード線に半田付けるステップS7とを含むことを特徴とする、製造方法。

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