JP2023522549A - 封止包装材のための開封装置及び開封装置が設けられた封止包装材 - Google Patents
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Abstract
注ぐことができる製品を含む封止された包装材1のための開封装置10;10’であって、開封装置10;10’が軸Aを画定しており、包装材1の穿孔可能部分3の周囲に嵌合されるように構成され、軸Aと同軸の注ぎ開口4を画定している枠部2と、枠部2上に同軸に嵌合されて注ぎ開口4を閉じるキャップ5と、軸Aと同軸に注ぎ開口4に係合し、穿孔可能部分3を切断するように枠部に対して運動可能である、管状カッター6;6’と、管状カッターの一方の軸方向端部7から突出し、穿孔可能部分3と協働して包装材1の封止を解く切断手段8;8’とを有し、切断手段8;8’が少なくとも1つの歯23、24、25;23’、24’、25’を有し、これらの歯が、軸Aに対して横切る方向に延在し、歯23、24、25;23’、24’、25’の自由端19に向かって収束する第1の切削面27及び第2の切削面28を有し、歯が、また、第1の切削面27と第2の切削面28との間に周方向に介在し、第1の切削面27及び第2の切削面27に対して横切る方向に延在している1つの第3の切削面30;30’と、第3の切削面30;30’と第1の切削面27との間に配置された第1のエッジ部31;31’と、第3の切削面30;30’と第2の切削面28との間に配置された第2のエッジ部32;32’とを有する、開封装置。
Description
本発明は、注ぐことができる製品、具体的には液体食品又は注ぐことができる食品を含んだ封止包装材のための開封装置に関する。
本発明は、さらに、注ぐことができる製品を含んだ封止包装材にも関する。
一般に知られているように、フルーツ・ジュース、UHT(ultra-high-temperature)(超高温処理)牛乳、ワイン、トマト・ソースなどの多くの液体食品又は注ぐことができる食品は、滅菌された包装材料で作成された包装材に入れて販売されている。
典型的な実例は、テトラ・ブリック・アセプティック(登録商標)として知られている、注ぐことができる食品向けの平行六面体形状の包装材であり、これは包装材料の積層されたウェブを封止し、折り畳むことによって作成される。包装材料は、ヒート・シール・プラスチック材料、たとえばポリエチレンの層で両側を覆われたカートン及び/又は紙の基層を有する、複数層構造体を有する。長期保存製品用のアセプティック包装材の場合、包装材料は酸素バリア材料、たとえばアルミニウム箔の層も含み、これはヒート・シール・プラスチック材料の層に重ね合わされ、最終的に食品と接触する包装材の内側面を形成するヒート・シール・プラスチック材料の別の層で覆われる。
この種の包装材は、通常、全自動包装機械で生成され、全自動包装機械では、ウェブ状に送られた包装材料から連続的な管が形成される。包装材料のウェブは、包装機械上で、たとえば、過酸化水素水などの化学殺菌剤を適用することによって滅菌され、化学殺菌剤は、滅菌が完了すると包装材料の表面から取り除かれ、たとえば、加熱によって蒸発する。そのように滅菌された包装材料のウェブは、閉じた無菌環境内に維持され、縦方向に折り畳まれ、封止されて、縦型の管を形成する。
管は滅菌された又は滅菌処理された食品で充填され、封止された後、等間隔を空けた断面に沿って切断されてピロー・パックを形成し、次いで、これを機械によって折り畳んでそれぞれの仕上がった、たとえば実質的に平行六面体の包装材を形成する。
別法として、包装材料をブランクに切断してもよく、これを成形スピンドルで包装材に成形し、包装材は食品で充填され、封止される。このタイプの包装材の1つの実例は、テトラ・レックス(登録商標)という商品名で知られている、いわゆる「ゲーブル・トップ」包装材である。
食品を注ぐことを可能にするように、上記の包装材を開封するための、様々な解決策が提案されてきた。
具体的には、包装材の穿孔可能部分の周りに嵌合され、貫通した注ぎ開口を画定している枠部と、注ぎ開口を閉じるために枠部上に螺合される除去可能なねじ付きキャップと、注ぎ開口に係合し、穿孔可能部分と協働して包装材の封止を解く三角形の歯を一方の軸方向端部に有する管状カッターとを有する、封止包装材のための開封装置が知られている。
詳細には、各三角形の歯は、第1の切削面と第2の切削面とを有し、これらは、歯自体の尖った先端部を画定している単一の鋭い刃先によって互いに接合されている。
この種類のカッターの欠点は、その尖った形状のために、たとえば開封装置の製造作業中に歯の先端部が損傷する場合がある点に見られる。
実例として、射出成形によってカッターを製造するとき、通常は金型から容器に重力によって落下させる。これにより、場合によっては歯の尖った先端部の変形が引き起こされる場合がある。
結果として、歯の尖った先端部と穿孔可能部分との間の相互作用が最適ではないものになり、包装材の開封操作に悪影響を及ぼす場合がある。
この点を鑑みて、この分野では、封止包装材の封止を解くのに効果的で信頼性高く使用することができるカッターを有する開封装置の必要が感じられている。
本発明の一目的は、上記の必要を満たすことが可能な封止包装材のための開封装置を、単純明快でコストの低い方式で提供することである。
本目的は、請求項1に記載の開封装置に関する本発明によって達成される。
本発明は、請求項13に記載の封止包装材にも関する。
添付図面を参照して、一実例として本発明の2つの好ましい非限定的な実施例について説明する。
図1における番号1は全体としての、液体製品又は注ぐことができる製品、具体的には液体食品又は注ぐことができる食品向けの封止包装材1を示す。
包装材1は、シート状包装材料で作成され、鉛直軸Xを提供し、
- 本例では水平な壁部によって画定されている上部1aと、
- 軸Xに関して上部1aの反対側にあり、本例では水平な底壁部によって画定されている底部1bと、
- 底部1bと上部1aとの間で軸Xに平行に延在し、本例では鉛直に延在している複数の側方壁部1cとを有する。
- 本例では水平な壁部によって画定されている上部1aと、
- 軸Xに関して上部1aの反対側にあり、本例では水平な底壁部によって画定されている底部1bと、
- 底部1bと上部1aとの間で軸Xに平行に延在し、本例では鉛直に延在している複数の側方壁部1cとを有する。
包装材料は、ヒート・シール・プラスチック材料、たとえばポリエチレンの層で両側を覆われた基材、たとえば紙の層を有する、複数層構造体を有する。UHT牛乳などの長期保存製品用のアセプティック包装材の場合、包装材料は酸素バリア材、たとえばアルミニウム箔の層も含み、これはヒート・シール・プラスチック材料の層に重ね合わされ、次いでヒート・シール・プラスチック材料の1つ又は複数の層で覆われる。
包装材1は、包装材1自体から製品を注ぎ出すことを可能にする、上部1aに配置され、包装材料の残りの部分から少なくとも部分的に取り外し可能な、穿孔可能部分3(図2)をさらに有する。
別法として、穿孔可能部分3は、一部が包装材1の上部1aに、一部が包装材1の側方壁部1cの1つ又は複数に配置されてもよい。
開封装置10は、接着剤、すなわち糊などの従来の締着システムによって、又はマイクロ・フレーム、誘導加熱、超音波、レーザー、若しくはその他のヒート・シール技法によって、包装材1に適用される。
本発明の好ましい実施例では、開封装置10は、包装材1の上部1aに適用され、再封可能である。
別法として、開封装置10は、一部が包装材1の上部1aに、一部が包装材1の側方壁部1cの1つ又は複数に適用されてもよい。
具体的には図2に示すように、開封装置10は軸Aを画定しており、
- 包装材1の穿孔可能部分3の周りに嵌合し、軸Aと同軸の、注ぐことができる食品用の注ぎ開口4を画定している枠部2と、
- 枠部2に運動可能に関連付けられて注ぎ開口4を閉じるキャップ5と、
- 軸Aと同軸に注ぎ開口4に係合し、一方の軸方向端部7に切断手段8を有する管状カッター6であって、切断手段8が穿孔可能部分3と協働して包装材1の封止を解くように構成されている、管状カッター6とを本質的には有する。
- 包装材1の穿孔可能部分3の周りに嵌合し、軸Aと同軸の、注ぐことができる食品用の注ぎ開口4を画定している枠部2と、
- 枠部2に運動可能に関連付けられて注ぎ開口4を閉じるキャップ5と、
- 軸Aと同軸に注ぎ開口4に係合し、一方の軸方向端部7に切断手段8を有する管状カッター6であって、切断手段8が穿孔可能部分3と協働して包装材1の封止を解くように構成されている、管状カッター6とを本質的には有する。
一実施例では、キャップ5は、枠部2に軸Aと同軸に関連付けられ、軸Aを中心として回転可能である。
あるバージョンでは、キャップ5は枠部2に螺合可能である。キャップ5が初めて枠部2から螺合解除されるとき、キャップ5は、以下でより十分に説明されるように、管状カッター6を作動させる。
別のバージョンでは、キャップ5は、軸Aに沿った移動はすることなく軸Aを中心として回転するように、枠部2に回転可能に結合されている。キャップ5を枠部2に対して軸Aを中心として初めて回転させるとき、キャップ5が管状カッター6を作動させる。この場合、キャップ5は、枠部2に回転可能に結合された基体と、基体に蝶着された蓋部とを有し得る。軸Aを中心としてキャップ5を回転させ、カッター6が穿孔可能部分3を穿孔した後、ヒンジ軸を中心として蓋部を閉構成から開構成に動かすことができる。
図示の実施例では、軸Aは軸Xと平行である(図1)。別法として、軸Aは軸Xに対して横切る方向であってもよい。
具体的には、枠部2は、
- 環状基部11と、
- 軸Aと同軸であり、環状基部11の、包装材1の上部1aに取り付けられるように定められた側とは反対側から突出し、キャップ5を受けるように構成された、円筒形環状部12とを有する(図2)。
- 環状基部11と、
- 軸Aと同軸であり、環状基部11の、包装材1の上部1aに取り付けられるように定められた側とは反対側から突出し、キャップ5を受けるように構成された、円筒形環状部12とを有する(図2)。
環状部12は、順番に、
- 食品を包装材1から直接消費するときに、使用者の口を快適に支えるように設計された外側表面13と、
- 軸Aに対して外側表面13の半径方向反対側に延在し、注ぎ開口4を画定している内側表面14とを有する。
- 食品を包装材1から直接消費するときに、使用者の口を快適に支えるように設計された外側表面13と、
- 軸Aに対して外側表面13の半径方向反対側に延在し、注ぎ開口4を画定している内側表面14とを有する。
内側表面13及び外側表面14は、実質的に円筒形である。
また、外側表面13はねじ山40を有する。
キャップ5は、円形の端壁部16と、端壁部16から下方に突出し、開封装置10が閉じられたときに枠部2の環状部12を収容する、実質的に円筒形の側方壁部17とを有する(図2)。
詳細には、円筒形の側方壁部17は、ねじ山41を備えた内側表面18を有する。
ねじ山41は、開封装置10が閉じられたときに、枠部2の外側表面13のねじ山40に係合するように構成されている。
さらに、キャップ5はタンパー・エビデンス・リング9と一体に形成されており、タンパー・エビデンス・リング9は、複数の破断可能ブリッジによってキャップ5自体と同軸に接続され、ブリッジが破断されてキャップ5が枠部2から螺合解除されると枠部2に嵌合したままになるように定められている。
また、開封装置10は、
- 枠部2に対するカッター6の運動を誘導する誘導手段44と、
- キャップ5に対するカッター6の運動を誘導する誘導手段45とを有する(図2)。
- 枠部2に対するカッター6の運動を誘導する誘導手段44と、
- キャップ5に対するカッター6の運動を誘導する誘導手段45とを有する(図2)。
誘導手段44は、一部がカッター6上に、一部が枠部2上に配置されている。
誘導手段45は、一部がカッター6上に、一部がキャップ5上に配置されている。
詳細には、キャップ5が枠部2から螺合解除されると、誘導手段45がカッター6を穿孔可能部分3に向けて押し、誘導手段44がカッター6を穿孔可能部分3を通る所定の穿孔経路に沿って作動させる。
本実施例では、誘導手段44及び誘導手段45は、キャップ5が枠部2から螺合解除される間に、軸Aに平行なカッター6の直線運動、及びそれに続く軸Aを中心としたカッター6の回転運動を引き起こすように構成されている。
図示しない可能な代替案によると、誘導手段44、45は、枠部2及びキャップ5に対して穿孔可能部分3に向かうカッター6の運動の任意の他の組合せを引き起こすように構成されてもよい。
特に図2及び図3を参照すると、カッター6は、軸Aと同軸であり、軸方向端部7とは反対側の一方の軸方向端部において、軸Aに垂直な環状フランジ15によって範囲を定められている本体20を有する。
カッター6の本体20は、
- カッター6上に配置された誘導手段45の一部分を担持している半径方向内側表面50と、
- 内側表面50とは反対側にあり、カッター6上に配置された誘導手段44の一部分を担持している半径方向外側表面51とを有する。
- カッター6上に配置された誘導手段45の一部分を担持している半径方向内側表面50と、
- 内側表面50とは反対側にあり、カッター6上に配置された誘導手段44の一部分を担持している半径方向外側表面51とを有する。
内側表面50及び外側表面51は、実質的に円筒形又はわずかに円錐形であり、環状フランジ15から下方向に延在している。
詳細には、包装材1が封止されたとき、カッター6は枠部2の環状部12の中に完全に嵌合され(図2)、カッター6の軸方向端部7はキャップ5の円形端壁部16とは反対側に配置される。
包装材1の封止が解かれたとき、カッター6は、穿孔可能部分3を包装材料の残りの部分から少なくとも部分的に取り外した後、切断手段8と共に部分的に包装材1の内側に位置している。
特に図2~図4を参照すると、カッター6の切断手段8は、本体20の軸方向端部7から軸Aに平行に下方向に突出し、軸方向端部7の円形領域22に沿って周方向に並んで配設された複数の歯23、24、25を有する。
具体的には、円形領域22に沿って円周方向に移動していくと、円形領域22の角度のついた末端に最初の歯23を、円形領域22の反対側の角度のついた末端に最後の歯24を画定することが可能である。
また、複数の中間歯25が、円形領域22に沿って最初の歯23と最後の歯24との間に周方向に配置されている。
図示の実施例では、切断手段8は11個の歯23、24、25を有する(図3)。
カッター6の本体20の軸方向端部7は、円形領域26に沿って延在する切断機能を有しない部分21をさらに有する(図3)。
円形領域22及び26は、合わせて、軸Aを中心とした合計360°を画定している。
図示の実施例では、円形領域22は円形領域26よりも大きい。具体的には、円形領域22は、180°よりも大きい角度のついた延在部を有する。
また、軸Aに平行なカッター6の延在部又は高さについては、円形領域26に沿った延在部又は高さが、円形領域22に沿った延在部又は高さよりも小さい。言い換えると、部分21は、歯23、24、25よりも本体20から突出する量が少ない。
さらに、各歯23、24、25(1つの歯25を開示している図4を例として参照)は、
- 軸Aに対して横切る方向に向けられ、歯23、24、25自体の自由端19に向かって収束する2つの切削面27、28と、
- それぞれの切削面27及び28によって画定され、自由端19において延在しているエッジ部29とを有する。
- 軸Aに対して横切る方向に向けられ、歯23、24、25自体の自由端19に向かって収束する2つの切削面27、28と、
- それぞれの切削面27及び28によって画定され、自由端19において延在しているエッジ部29とを有する。
詳細には、切削面27、28は平面状であり、互いに異なる方向に方向付けられている。
また、切削面27、28は、カッター6の内側表面50の側に配置され、内側表面50に対して横切る方向に向けられている。
図示の実施例では、中間歯25は互いに等しく、最初の歯23及び最後の歯24は互いに異なっており、中間歯25とも異なっている。
詳細には、それぞれの中間歯25の切削面27は、カッター6の内側表面50及び環状フランジ15に対して一致した角度で傾斜している。
同様に、それぞれの中間歯25の切削面28は、カッター6の内側表面50及び環状フランジ15に対して一致した角度で傾斜している。
図示の実施例では、円形領域22に沿って移動していくと、1つの歯23、24、25の切削面28は、隣接する歯23、24、25の切削面27と隣接している(図4)。
詳細には、各歯23、24、25は、エッジ部36によって隣接する歯と隔てられている。
さらに、エッジ部29は直線状であり、好ましくは丸みを帯びている。
図4に示すように、最初の歯23の切削面27及び最後の歯24の切削面28は、軸方向端部7の部分21に接続されている。
各歯23、24、25は、
- 切削面27と外側表面51との間に配置されるエッジ部33と、
- 切削面28と外側表面51との間に配置されるエッジ部34と、
- 切削面27と内側表面50との間に配置されるエッジ部37と、
- 切削面28と内側表面50との間に配置されるエッジ部38とをさらに有する(図5)。
- 切削面27と外側表面51との間に配置されるエッジ部33と、
- 切削面28と外側表面51との間に配置されるエッジ部34と、
- 切削面27と内側表面50との間に配置されるエッジ部37と、
- 切削面28と内側表面50との間に配置されるエッジ部38とをさらに有する(図5)。
有利には、各歯23、24、25は、
- それぞれの切削面27、28の間に周方向に介在するさらなる切削面30と、
- 切削面30と切削面27との間に配置されるエッジ部31と、
- 切削面30と切削面28との間に配置されるエッジ部32とを有する(図5)。
- それぞれの切削面27、28の間に周方向に介在するさらなる切削面30と、
- 切削面30と切削面27との間に配置されるエッジ部31と、
- 切削面30と切削面28との間に配置されるエッジ部32とを有する(図5)。
詳細には、切削面30は平面状であり、切削面27、28、内側表面50及び外側表面51、環状フランジ15、並びに軸Aに対して横切る方向に向けられている。
切削面27、28と同様に、各切削面30は、カッター6の内側表面50の側に配置されている。
エッジ部31、32は、内側表面50及び外側表面51、並びに環状フランジ15に対して横切る方向に向けられている(図5)。
また、図5を参照すると、各歯23、24、25のエッジ部31、32は、それぞれのエッジ部29に収束している。
さらに、エッジ部31、32は直線状であり、好ましくは丸みを帯びている。
図5に示すように、各歯23、24、25は、切削面30と外側表面51との間に配置されるエッジ部35をさらに有する。
図示の実施例では、エッジ部33、34、35は直線状で、実質的に鋭利である。
また、エッジ部35は、軸Aに平行な距離について、環状フランジ15から最も遠い、それぞれの歯23、24、25の部分であり、エッジ部35のすべての点は、軸Aに平行な距離について、環状フランジ15から同じ距離にある。
要約すると、各切削面30は、エッジ部31、32、及び35を辺とする不等辺三角形のような形状をしている。
図示の実施例では、エッジ部31はエッジ部32及び35よりも短い。
さらに、各切削面27はエッジ部29、31、33、36、及び37で囲まれ、各切削面28はエッジ部29、32、34、36、及び38で囲まれている。
それぞれの歯23、24、25の切削面27、28、及び30及びエッジ部31、32、33、34、及び35は、カッター6が穿孔可能部分3自体と相互作用するとき、穿孔可能部分3の切断に少なくとも部分的に寄与する。
必須ではないが優先的には、エッジ部29は、穿孔可能部分3の切断動作に関連しない。
次に、開封装置10の操作を、包装材1が閉じた状態又は封止された状態から開始して説明する。
この状態では、穿孔可能部分3は穿孔されておらず、キャップ5が枠部2上に螺合されて注ぎ開口4を閉じており、カッター6は、枠部2の環状部12の内側に完全に嵌合され(図2)、穿孔可能部分13から間隔を空けて配置された歯23、24、25を有している。
軸Aを中心としてキャップ5を回転させると、ねじ山41がねじ山40に対して移動し、キャップ5が次第に枠部2から螺合解除される。
同時に、誘導手段45がカッター6を穿孔可能部分3に向けて押し、誘導手段44がカッター6を穿孔可能部分3を通る所定の穿孔経路に沿って作動させる。
カッター6の切断手段8が穿孔可能部分3に接触するようになると、歯23、24、25が穿孔可能部分3の穿孔及び切断を開始する。
具体的には、歯23は、穿孔可能部分3上の切断動作を最初に開始する部分であり、カッター6が回転し続けるにつれて、中間歯25及び最後の歯24が、順番に穿孔可能部分3を穿孔し始める。
好ましくは、中間歯25及び最後の歯24は、同時に穿孔可能部分3の穿孔を開始する。
詳細には、各歯23、24、25の切削面30は、穿孔可能部分3と最初に接触することになる部分である。
誘導手段44がカッター6を穿孔可能部分3を通して送るにつれて、歯23、24、25が軸Aに沿って下に移動し、それぞれの歯23、24、25の少なくとも切削面27、28、及び30が切断動作を実行する。
図示の実施例では、それぞれの歯23、24、25のエッジ部31、32、33、34、35は、穿孔可能部分3の切断に少なくとも部分的に寄与している。
必須ではないが好ましくは、エッジ部29は、穿孔可能部分3の切断動作に関連しない。
キャップ5が枠部2から完全に螺合解除されると、穿孔可能部分3が包装材料の残りの部分から少なくとも部分的に取り外され、カッター6が部分的に包装材1の内側に位置している。
この状態では、包装材1の封止が解かれており、注ぎ開口4を通して製品を注ぎ出すことができる。
図6を参照すると、数字10’は、本発明の第2の実施例による開封装置を示す。
開封装置10’は、開封装置10と類似しており、それと異なる限りにおいてのみ以下で説明し、開封装置10、10’の対応する又は同等の部分は、可能な限り同じ参照数字で示される。
具体的には、開封装置10’は、切削面30’が凸湾曲表面である点、及びエッジ部31’、32’、及び35’が湾曲エッジ部である点において、開封装置10と異なる(図6、図7、図8、及び図9)。
図示の実施例では、それぞれの歯24’及び25’の切削面30’は同じ曲率を有する。
エッジ部35と同様に、エッジ部35’は、軸Aに平行な距離について、環状フランジ15から最も遠い、各歯23’、24’、25’の部分である。
具体的には、エッジ部35’は湾曲しているため、エッジ部35’の複数の点は、環状フランジ15からそれぞれ異なる距離に位置している。
さらに、エッジ部31’は、エッジ部32’、35’よりも短い。
開封装置10’の操作は開封装置10の操作と類似しており、それと異なる限りにおいてのみ説明する。
具体的には、キャップ5が枠部2から螺合解除されると、歯23、24、25の、穿孔可能部分3と接触するようになる最初の部分は、凸湾曲表面である切削面30’である。
その後、誘導手段44がカッター6’を穿孔可能部分3を通して送るにつれて、歯23’、24’、25’が軸Aに沿って下に移動し、それぞれの歯23’、24’、25’の少なくとも切削面27、28、30’が切断動作を実行する。
さらに、エッジ部31’、32’、35’は、湾曲しており、穿孔可能部分3の切断に少なくとも部分的に寄与している。
本発明による開封装置10、10’及び封止された包装材1の利点は、上記の説明から明らかであろう。
具体的には、各歯23、24、25、23’、24’、25’は、それぞれの切削面27、28の間に周方向に介在する切削面30、30’を有するので、カッター6、6’は、包装材1の封止を解くのに効果的で信頼性高く使用することが可能である。
実際、歯23、24、25、23’、24、25’は、本明細書の導入部分で考察した知られている開封装置の歯と比較して、損傷しにくいものである。
切削面30、30’及びエッジ部31、32、35、31’、32’、35’の特定の配置及び形状は、歯23、24、25、23’、24’、25’を堅牢で効果的にする。
実際のところ、各歯23、24、25、23’、24’、25’の切削面27、28はエッジ部29のみによって分割されていないので、穿孔可能部分3が切断される際に各歯に作用する力は、切削面30、30’にわたって分散し、単一のエッジ部29にわたって分散しない。
凸状であり、湾曲している切削面30’は、この観点において、それぞれの歯23、24、25、23’、24’、25’に作用する力が均一に分散することを可能にするので特に有利である。
最終的な分析では、歯23、24、25、23’、24’、25’は、先行技術のカッターの歯と比較して、変形しにくい。
したがって、カッター6、6’と穿孔可能部分3との間の相互作用に悪影響が生じる可能性が低くなる。
最後に、特許請求の範囲の保護範囲から逸脱しない修正及び変形を、本発明による開封装置10、10’及び包装材1に対して行ってよいことは明白である。
具体的には、切断手段8の2つの周方向に連続する歯23、24、25、23’、24’、25’は、軸方向端部7に沿って互いに周方向に間隔を空けて配置されてよい。
さらに、軸方向端部7は、1つ又は複数の非切削部分21を有してよい。
また、円形領域22は、円形領域26よりも小さくてよい。
さらに、各歯23、24、25、23’、24’、25’は、切削面27、28以外の2つ以上の切削面30、30’を有してよい。
切削面27、28は、少なくとも部分的に湾曲していてもよい。
Claims (13)
- 注ぐことができる製品を含んだ封止包装材(1)のための開封装置(10;10’)であって、前記開封装置(10;10’)が軸(A)を画定しており、
前記包装材(1)の穿孔可能部分(3)の周囲に使用時に嵌合されるように構成され、前記軸(A)と同軸の注ぐことができる製品用の注ぎ開口(4)を画定している枠部(2)と、
使用時に前記枠部(2)上に同軸に嵌合されて、前記注ぎ開口(4)を閉じるキャップ(5)と、
前記軸(A)と同軸に前記注ぎ開口(4)に係合し、前記穿孔可能部分(3)を切断するように前記枠部に対して使用時に運動可能である管状カッター(6;6’)と、
前記管状カッター(6;6’)の一方の軸方向端部(7)から突出し、使用時に、前記穿孔可能部分(3)と協働して前記包装材(1)の封止を解く切断手段(8;8’)と
を有し、
前記切断手段(8;8’)が少なくとも1つの歯(23、24、25;23’、24’、25’)を有し、前記少なくとも1つの歯(23、24、25;23’、24’、25’)が、
前記軸(A)に対して横切る方向に延在し、前記歯(23、24、25;23’、24’、25’)の自由端(19)に向かって収束する、第1の切削面(27)及び第2の切削面(28)を有する、開封装置において、
前記歯(23、24、25;23’、24’、25’)が、また、
前記第1の切削面(27)と前記第2の切削面(28)との間に周方向に介在し、前記第1の切削面(27)及び前記第2の切削面(28)に対して横切る方向に延在している少なくとも1つの第3の切削面(30;30’)と、
前記第3の切削面(30;30’)と前記第1の切削面(27)との間に配置された第1のエッジ部(31;31’)と、
前記第3の切削面(30;30’)と前記第2の切削面(28)との間に配置された第2のエッジ部(32;32’)と
を有することを特徴とする開封装置。 - 前記第1の切削面(27)、前記第2の切削面(28)、及び前記第3の切削面(30;30’)が、前記軸(A)に対して横切る方向に延在している、請求項1に記載の開封装置。
- 前記歯(23、24、25;23’、24’、25’)が、前記第1の切削面(27)と前記第2の切削面(28)との間に配置された第3のエッジ部(29)をさらに有する、請求項1又は2に記載の開封装置。
- 前記第3のエッジ部(29)が直線状であり、好ましくは丸みを帯びている、請求項3に記載の開封装置。
- 前記第1の切削面(27)及び前記第2の切削面(28)が平面状である、請求項1から4までのいずれか一項に記載の開封装置。
- 前記第3の切削面(30)が平面状である、請求項1から5までのいずれか一項に記載の開封装置。
- 前記第1のエッジ部(31)及び前記第2のエッジ部(32)が、直線状であり、好ましくは丸みを帯びている、請求項1から6までのいずれか一項に記載の開封装置。
- 前記第3の切削面(30’)が凸湾曲表面である、請求項1から5までのいずれか一項に記載の開封装置。
- 前記第1のエッジ部(31’)及び前記第2のエッジ部(32’)が湾曲している、請求項8に記載の開封装置。
- 前記管状カッター(6;6’)が、前記軸(A)に対して互いに半径方向反対側にある内側表面(50)と外側表面(51)とを有し、
前記第1の切削面(27)、前記第2の切削面(28)及び前記第3の切削面(30;30’)が、前記カッター(6;6’)の前記内側表面(50)の側に配置され、前記内側表面(50)自体に対して横切る方向に向けられている、請求項1から9までのいずれか一項に記載の開封装置。 - 前記カッター(6、6’)が、複数の前記歯(23、24、25;23’、24’、25’)を有し、前記複数の歯が、前記軸方向端部(7)の少なくとも円形領域(22)に沿って周方向に配置されており、
前記複数の歯が、
前記円形領域(22)のそれぞれの角度のついた端部に配置された第1の端部歯(23;23’)及び第2の端部歯(24;24’)、並びに
前記円形領域(22)に沿って前記第1の端部歯(23;23’)と前記第2の端部歯(24;24’)との間に周方向に介在する、複数の中間歯(25;25’)
を有する、請求項1から10までのいずれか一項に記載の開封装置。 - 少なくとも前記中間歯(25;25’)が互いに等しい、請求項11に記載の開封装置。
- 注ぐことができる製品用の封止包装材(1)であって、
上部(1a)と、
前記上部(1a)の反対側にある底部(1b)と、
前記上部(1a)と前記底部(1b)との間に延在している、複数の側方壁部(1c)とを有し、
前記封止された包装材(1)が穿孔可能部分(3)を有し、
前記封止された包装材(1)が、請求項1から12までのいずれか一項に記載の開封装置(10;10’)をさらに有する、包装材。
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