JP2023521940A - 付香された消費者製品のための芳香系 - Google Patents

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Abstract

本発明は、コア-シェルマイクロカプセルAと、任意選択的に、コア-シェルマイクロカプセルBと、任意選択的に、自由な状態の香油とを含み、コア-シェルマイクロカプセルAのコアおよび/または自由な状態の香油は、式(I)の2-オキソアセテート誘導体を含む、芳香系ならびに芳香系を含む付香された消費者製品ならびに付香された消費者製品の香り特性および/または香り強度を増強し、付与し、向上させかつ/または改変するための方法および芳香系の使用に関する。

Description

本発明は、コア-シェルマイクロカプセルAと、任意選択的に、コア-シェルマイクロカプセルBと、任意選択的に、自由な状態の香油とを含み、コア-シェルマイクロカプセルAのコアおよび/または自由な状態の香油は、式(I)の2-オキソアセテート誘導体を含む、芳香系ならびに芳香系を含む付香された消費者製品ならびに付香された消費者製品の香り特性および/または香り強度を増強し、付与し、向上させかつ/または改変するための方法および芳香系の使用に関する。
発明の背景
香料業界が直面する問題の1つは、揮発性、特に「トップノート」の揮発性の結果として、香り化合物により提供される嗅覚的利益が比較的急速に失われることである。また、幾つかの香り成分は、機能性香料の用途において不安定である場合もあり、分解または急速な蒸発のために失われる場合もある。これらの問題は、多くの場合、制御された方法で香りを放出するために、送達系、例えば芳香剤を含有するカプセルの使用を通して対処される。香りのカプセル化により、蒸発の問題を少なくとも部分的に解決することができるが、多くのタイプのマイクロカプセルは、そのシェルもしくは壁を通した拡散により、またはそれらが組み込まれ、芳香剤を漏出させることが可能な界面活性成分を含有する消費者製品の性質の結果として、貯蔵中に香りの一部を失うことが知られている。芳香剤の漏出を最小限に抑えるために、カプセル壁の架橋を増加させることができる。しかしながら、このような系を含む芳香剤を知覚するためには、マイクロカプセルを機械的に破壊するか、または所望の期間、カプセルからの芳香剤の自発的な漏出を発生させるかのいずれか一方が必要である。第1のケースでは、嗅覚体験は、引っ掻きエピソードに限定されるが、第2のケースでは、マイクロカプセルを含有する消費者製品の限られた貯蔵寿命に関連する問題であるために、通常、性能の問題に直面する。
したがって、上記言及された問題を解決するか、または少なくとも低減することが可能な新規の香料系を創出することが望ましい。
また、例えば、香料系の光に誘導される香り放出およびカプセル壁の光に誘導される膨張または開裂の性能を改善することも望ましい。
また、このような系の性能を改善することを可能にする芳香系のための製造ルールを提供することも望ましい。
本発明は、公知の芳香組成物に関連する上記で言及された欠点を克服する、特に芳香系の性能を改善するための解決手段を提供する。
マイクロカプセルAもしくはBまたは自由な状態の香油に種々の量のグループBの香料原料を含有する種々の芳香系への光照射により、式(I)の2-フェニルエチル2-オキソ-2-フェニルアセテート(O1)から生成された2-フェニルアセトアルデヒドの動的なヘッドスペース濃度(実施例5を参照のこと)を示す図である。 マイクロカプセルAに種々の量のグループBの香料原料を含有する芳香系への光照射により、式(I)の2-フェニルエチル2-オキソ-2-フェニルアセテート(O1)から生成された2-フェニルアセトアルデヒドの動的なヘッドスペース濃度(実施例6を参照のこと)を示す図である。
発明の詳細な説明
第1の態様では、本発明は、
a)コア-シェルマイクロカプセルAと、
b)任意選択的に、コア-シェルマイクロカプセルBと、
c)任意選択的に、自由な状態の香油と
を含み、
コア-シェルマイクロカプセルAのコアおよび/または自由な状態の香油は、存在する場合、式(I)
Figure 2023521940000001
[式中、
は、カルボニル基に直接的に結合していない1~4個の酸素原子を任意選択的に含有する直鎖もしくは分枝鎖C~C22アルキル基もしくはアルケニル基、またはカルボニル基に直接的に結合していない1~4個の酸素原子を任意選択的に含有する環状C~Cアルキル基もしくはアルケニル基、またはC~Cアルキル基により任意選択的に置換されているフェニル基を表し、
は、1~4個の酸素原子を任意選択的に含有する直鎖、分枝鎖または環状C~C22炭化水素基を表し、
は、水素原子を表すか、または1~2個の酸素原子を任意選択的に含有するC~C10炭化水素基を表し、
またはRおよびRは一緒になって、C5~16シクロアルキル基、C5~16シクロアルケニル基、C4~14ヘテロシクロアルキル基またはC4~14ヘテロシクロアルケニル基を形成している]
の2-オキソアセテート誘導体を含む、
芳香系に関する。
明確化を目的として、「任意選択的に」という表現は、任意の成分が芳香系に含まれていてもよいし、含まれていなくてもよいことを意味する。
明確化を目的として、「芳香系」という表現は、付香組成物が香り送達系、例えばマイクロカプセルまたはコア-シェルマイクロカプセルを使用することにより、消費者に嗅覚的印象を提供するように設計されることを意味する。特定の実施形態では、芳香系は、消費者に芳香剤の持続性および/または高性能を提供するように設計される。
明確化を目的として、「コア-シェルマイクロカプセル」等の表現は、ミクロン範囲の粒径分布(例えば約1~3000μmに含まれる平均直径(d(v,0.5)))を有し、外部の固体オリゴマー系シェルまたはポリマーシェルと、外部シェルにより封入された油相(すなわち疎水性材料)である内部の連続相とを含むカプセルを示すことを意味する。疑義を避けるために、コアセルベートも、本発明におけるコア-シェルマイクロカプセルとみなされる。
1実施形態によれば、マイクロカプセルは、1~500ミクロン、好ましくは2~200ミクロン、より好ましくは4~100ミクロンに含まれる平均直径を有する。
コア-シェルマイクロカプセルAおよびBは、同じシェル型または異なるシェル型のものであることができる。マイクロカプセルのシェルの性質を変化させることができる。
疎水性材料組成物をカプセル化する材料は、先行技術において広く記載されているマイクロカプセルであることができる。
特定の実施形態によれば、シェルは、ポリ尿素、ポリウレタン、ポリアミド、ポリエステル、ポリ(メタ)アクリレート(すなわち、ポリアクリレートおよび/またはポリメタクリレート)、ポリシロキサン、ポリカーボネート、ポリスルホンアミド、尿素とホルムアルデヒドとのポリマー、メラミンとホルムアルデヒドとのポリマー、メラミンと尿素とのポリマーまたはメラミンとグリオキサールとのポリマーおよびそれらの混合物からなる群から選択される材料を含む。また、シェルは、ハイブリッドシェル、すなわち、有機無機シェル、例えば架橋された少なくとも2種類の無機粒子から構成されるハイブリッドシェルまたはポリアルコキシシランマクロモノマー組成物の加水分解および縮合反応により得られるシェルであることもできる。
特定の実施形態によれば、コア-シェルマイクロカプセルは、異なる、または2つ以上のカプセル化法を使用することにより得ることもできる。
好ましい実施形態では、マイクロカプセルAおよびBのシェルを、それぞれ独立して、アミノプラスト、ポリアミド、ポリエステル、ポリ尿素およびポリウレタンシェルならびにこれらの混合物の群から選択することができる。
特定の実施形態では、マイクロカプセルAおよび/またはBのシェルは、アミノプラストコポリマー、例えばメラミン-ホルムアルデヒドまたは尿素-ホルムアルデヒドまたは架橋メラミンホルムアルデヒドまたはメラミングリオキサールを含む。
特定の実施形態では、マイクロカプセルAおよび/またはBのシェルは、例えばイソシアネート系モノマーおよびアミン含有架橋剤、例えば炭酸グアニジンおよび/またはグアナゾールから調製されるポリ尿素系であるが、これらに限定されない。特定のポリ尿素マイクロカプセルは、少なくとも2つのイソシアネート官能基を含む少なくとも1つのポリイソシアネートと、アミン(例えば水溶性グアニジン塩およびグアニジン);コロイド安定剤または乳化剤;およびカプセル化芳香剤からなる群から選択される少なくとも1つの反応物質との重合の反応生成物であるポリ尿素壁を含む。ただし、アミンの使用を省略することができる。
特定の実施形態では、コロイド安定剤は、0.1%~0.4%のポリビニルアルコール、0.6%~1%のビニルピロリドンおよび第四級化ビニルイミダゾールのカチオン性コポリマーの水溶液を含む(全ての%は、コロイド安定剤の総重量に対する重量により定義される)。特定の実施形態では、乳化剤は、例えばアラビアゴム、大豆タンパク質、ゼラチン、カゼインナトリウムおよびこれらの混合物からなる群から選択することができるアニオン性または両親媒性バイオポリマーである。
特定の実施形態では、マイクロカプセルAおよび/またはBのシェルは、例えばポリイソシアネートおよびポリオール、ポリアミド、ポリエステル等から調製されるポリウレタン系であるが、これらに限定されない。
特定の実施形態では、マイクロカプセルAおよび/またはBは、複合コアセルベーションにより得られるポリマーシェルを有し、この場合、このシェルは、おそらく架橋されている。
コア-シェルマイクロカプセルの特定の実施形態では、コア-シェルマイクロカプセルAおよび/またはBは、疎水性活性物質、好ましくは芳香剤を含む油系コアと、第1の材料および第2の材料を含む複合シェルとを含み、この場合、第1の材料と第2の材料とは異なり、第1の材料は、コアセルベートであり、第2の材料は、ポリマー材料である。
特定の実施形態では、第1の材料と第2の材料との間の重量比は、50:50~99.9:0.1に含まれる。
特定の実施形態では、コアセルベートは、好ましくはタンパク質(例えばゼラチン)、ポリペプチドまたは多糖類(例えばキトサン)、最も好ましくはゼラチンの中から選択される第1の高分子電解質と、第2の高分子電解質、好ましくはアルギン酸塩、セルロース誘導体グアーガム、ペクチン酸塩、カラギーナン、ポリアクリル酸およびメタクリル酸またはキサンタンガム、またはさらに植物ガム、例えばアカシアガム(アラビアゴム)、最も好ましくはアラビアゴムとを含む。
コアセルベートの第1の材料を、適切な架橋剤、例えばグルタルアルデヒド、グリオキサール、ホルムアルデヒド、タンニン酸またはゲニピンを使用して化学的に硬化させることができるか、または酵素、例えばトランスグルタミナーゼを使用して酵素的に硬化させることができる。
第2のポリマー材料を、ポリ尿素、ポリウレタン、ポリアミド、ポリエステル、ポリアクリレート、ポリシロキサン、ポリカーボネート、ポリスルホンアミド、尿素とホルムアルデヒドとのポリマー、メラミンとホルムアルデヒドとのポリマー、メラミンと尿素とのポリマーまたはメラミンとグリオキサールとのポリマーおよびそれらの混合物、好ましくはポリ尿素および/またはポリウレタンからなる群から選択することができる。第2の材料は、好ましくはマイクロカプセルスラリーの総重量に基づいて、3重量%未満、好ましくは1重量%未満の量で存在する。
コア-シェルマイクロカプセルの水性分散液/スラリーの調製は、当業者に周知である。特定の実施形態では、マイクロカプセル壁材料は、任意の適切な樹脂を含み、特にメラミン、グリオキサール、ポリ尿素、ポリウレタン、ポリアミド、ポリエステル等を含むことができる。適切な樹脂は、アルデヒドとアミンとの反応生成物を含み、適切なアルデヒドは、ホルムアルデヒドおよびグリオキサールを含む。適切なアミンは、メラミン、尿素、ベンゾグアナミン、グリコールウリルおよびこれらの混合物を含む。適切なメラミンは、メチロールメラミン、メチル化メチロールメラミン、イミノメラミンおよびこれらの混合物を含む。適切な尿素は、ジメチロール尿素、メチル化ジメチロール尿素、尿素-レゾルシノールおよびこれらの混合物を含む。製造に適した材料を、以下の企業のうちの1つ以上から得ることができる:Solutia Inc.(St Louis, Missouri U.S.A.)、Cytec Industries(West Paterson, New Jersey U.S.A.)、Sigma-Aldrich(St Louis, Missouri U.S.A.)。
コア-シェルマイクロカプセルの特定の実施形態では、コア-シェルマイクロカプセルAおよび/またはBは、
- 疎水性活性物質、好ましくは芳香剤を含む油系コア;
- 任意選択的に、重合された多官能性モノマーから調製された内側シェル;
- 少なくとも1つのタンパク質が架橋されている、タンパク質を含むバイオポリマーシェル
を含む。
特定の実施形態によれば、タンパク質は、乳タンパク質、カゼイン塩、例えばカゼインナトリウムまたはカゼインカルシウム、カゼイン、ホエータンパク質、加水分解タンパク質、ゼラチン、グルテン、エンドウ豆タンパク質、大豆タンパク質、絹タンパク質およびこれらの混合物、好ましくはカゼインナトリウム、最も好ましくはカゼインナトリウムからなる群から選択される。
特定の実施形態によれば、タンパク質は、カゼインナトリウムおよび球状タンパク質を含み、好ましくはホエータンパク質、ベータ-ラクトグロブリン、オボアルブミン、ウシ血清アルブミン、植物性タンパク質およびこれらの混合物からなる群から選択される。
タンパク質は、好ましくはカゼインナトリウムとホエータンパク質との混合物である。
特定の実施形態によれば、バイオポリマーシェルは、カゼインナトリウムおよび/またはホエータンパク質からなる群から選択される架橋タンパク質を含む。
特定の実施形態によれば、コア-シェルマイクロカプセルAおよび/またはBは、
- 疎水性活性物質、好ましくは芳香剤を含む油系コア;
- 重合された多官能性モノマー、好ましくは少なくとも2つのイソシアネート官能基を有するポリイソシアネートから調製された内側シェル;
- 少なくとも1つのタンパク質が架橋されているタンパク質、好ましくはカゼインナトリウムと球状タンパク質、好ましくはホエータンパク質とを含む混合物を含有するタンパク質を含むバイオポリマーシェル;
- 任意選択的に、少なくとも外側鉱物層
を含む。
1実施形態によれば、カゼインナトリウムおよび/またはホエータンパク質は、架橋タンパク質である。
カゼインナトリウムとホエータンパク質との重量比は、好ましくは0.01~100、好ましくは0.1~10、より好ましくは0.2~5である。
特定の実施形態では、マイクロカプセルAおよび/またはBは、以下:
1) 香油を少なくとも2つのイソシアネート官能基を有する少なくとも1つのポリイソシアネートと混合して、油相を形成する工程;
2) アミノプラスト樹脂および任意選択的に、安定剤を水に分散させまたは溶解させて、水相を形成する工程;
3) 油相と水相とを混合することにより、平均液滴サイズが1~100ミクロンに含まれる水中油型分散液を調製する工程;
4) 硬化工程を行って、前記マイクロカプセルの壁を形成する工程;ならびに
5) 任意選択的に、最終分散液を乾燥させて、乾燥したコア-シェルマイクロカプセルを得る工程
を含む方法により得ることができるワンシェルアミノプラストコア-シェルマイクロカプセルである。
特定の実施形態では、コア-シェルマイクロカプセルAおよび/またはBは、ホルムアルデヒドを含まないカプセルである。アミノプラスト・ホルムアルデヒドを含まないマイクロカプセルスラリーを製造するための典型的な方法は、以下:
1) 下記のa~cの反応生成物を含むか、またはa~cを反応させることにより得られるオリゴマー組成物を調製する工程:
a. メラミンの形態またはメラミンと2つのNH官能基を含む少なくとも1つのC~C化合物との混合物の形態にあるポリアミン成分、
b. グリオキサールと、C4-6 2,2-ジアルコキシ-エタナールと、任意選択的に、グリオキサレートとの混合物(前記混合物は、1/1~10/1に含まれるグリオキサール/C4-6 2,2-ジアルコキシ-エタナールのモル比を有する)の形態にあるアルデヒド成分、および
c. プロトン酸触媒;
2) 液滴サイズが1~600ミクロンに含まれる水中油型分散液を調製する工程、ここで、前記水中油型分散液は、
a. 油、
b. 水媒体、
c. 工程1で得られた少なくとも1つのオリゴマー組成物、
d. 以下:
i. C~C12芳香族または脂肪族のジイソシアネートまたはトリイソシアネートおよびそれらのビウレット、トリウレット、トリマー、トリメチロールプロパン付加物およびこれらの混合物;ならびに/または
ii. 式:
Q-(オキシラン-2-イルメチル)
[式中、nは、2または3を表し、Qは、2~6個の窒素原子および/または酸
素原子を任意選択的に含むC~C基を表す]
のジオキシランまたはトリオキシラン化合物
の中から選択される少なくとも1つの架橋剤、
e. 任意選択的に、2つのNH官能基を含むC~C化合物
を含む;
3) 前記分散液を加熱する工程;および
4) 前記分散液を冷却する工程
を含む。
上記方法は、国際公開第2013/068255号により詳細に記載されている。
特定の実施形態では、コア-シェルマイクロカプセルAおよび/またはBは、
- 疎水性活性物質、好ましくは芳香剤を含む油系コアならびに
- 以下:
・ 塩化アシル、
・ 第1のアミノ化合物および
・ 第2のアミノ化合物
を含むか、またはこれらから得ることができるポリアミドシェル
を含む。
特定の実施形態によれば、コア-シェルマイクロカプセルAおよび/またはBは、疎水性活性物質、好ましくは芳香剤を含む油系コアと、以下:
・ 塩化アシル、有利には5~98%w/w、好ましくは20~98%w/w、より好ましくは30~85%w/wに含まれる量での塩化アシル;
・ 第1のアミノ化合物、有利には1%~50%w/w、好ましくは7~40%w/wに含まれる量での第1のアミノ化合物;
・ 第2のアミノ化合物、有利には1%~50%w/w、好ましくは2~25%w/wに含まれる量での第2のアミノ化合物;
・ 安定剤、有利には0~90%、好ましくは0.1~75%、より好ましくは1~70%に含まれる量での安定剤、好ましくはバイオポリマー
を含むか、またはこれらから得ることができるポリアミドシェルと
を含む。
特定の実施形態によれば、コア-シェルマイクロカプセルAおよび/またはBは、
- 疎水性活性物質、好ましくは芳香剤を含む油系コアならびに
- 以下:
・ 塩化アシル、
・ 第1のアミノ化合物、好ましくはL-リジン、L-アルギニン、L-ヒスチジン、L-トリプトファンおよび/またはこれらの混合物からなる群から選択されるアミノ酸である第1のアミノ化合物、
・ エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、シスタミンおよび/またはこれらの混合物からなる群から選択される第2のアミノ化合物ならびに
・ カゼイン、カゼインナトリウム、ウシ血清アルブミン、ホエータンパク質および/またはこれらの混合物からなる群から選択されるバイオポリマー
を含むか、またはこれらから得ることができるポリアミドシェルを含み、第1のアミノ化合物は、第2のアミノ化合物とは異なる場合がある。
典型的には、ポリアミド系マイクロカプセルAおよび/またはBを製造するための方法は、以下:
a) 少なくとも1つの塩化アシルを、疎水性材料、好ましくは芳香剤に溶解させて、油相を形成する工程;
b) 工程a)で得られた油相を、第1のアミノ化合物を含む水相に分散させて、水中油型エマルジョンを形成する工程;
c) 硬化工程を行って、スラリーの形態にあるポリアミドマイクロカプセルを形成する工程を含み、
安定剤が、油相中および/または水相中に添加され、
少なくとも1つの第2のアミノ化合物が、水中油型エマルジョンの形成前の水相中におよび/または工程b)後に得られる水中油型エマルジョン中に添加される。
特定の実施形態では、マイクロカプセルAおよび/またはBのシェルは、ポリ尿素系またはポリウレタン系である。ポリ尿素系およびポリウレタン系マイクロカプセルスラリーを製造するための方法の例は、例えば国際公開第2007/004166号、欧州特許第2300146号明細書および同第2579976号明細書に記載されている。典型的には、ポリ尿素系またはポリウレタン系マイクロカプセルスラリーを製造するための方法は、以下:
a) 少なくとも2つのイソシアネート基を有する少なくとも1つのポリイソシアネートを、油中に溶解させて、油相を形成する工程;
b) 乳化剤またはコロイド安定剤の水溶液を調製して、水相を形成する工程;
c) 油相を水相に添加して、平均液滴サイズが1~500μm、好ましくは5~50μmに含まれる水中油型分散液を形成する工程;および
d) 界面重合を誘引するのに十分な条件を適用し、スラリーの形態にあるマイクロカプセルを形成する工程
を含む。
特定の実施形態では、マイクロカプセルAおよび/またはBは、粉末の形態にあることができ、特に、マイクロカプセルスラリーを乾燥工程、例えば噴霧乾燥に供して、マイクロカプセルをそのままで、すなわち粉末の形態で提供することにより得ることができる。このような乾燥を行うための当業者に周知の任意の標準的な方法も適用可能であると理解される。特にスラリーは、好ましくはポリマー担体材料、例えばポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、デキストリン、天然または変性デンプン、アラビアゴム、植物ガム、ペクチン、キサンタン、アルギン酸塩、カラギーナンまたはセルロース誘導体の存在下で噴霧乾燥させて、粉末の形態にあるマイクロカプセルを提供することができる。
一方、国際公開第2017/134179号に開示されているような特定の基準を満たす他の乾燥法、例えば押出、プレーティング、噴霧造粒、流動床法またはさらに材料(担体、乾燥剤)を使用する室温での乾燥も挙げることができる。
コア-シェルマイクロカプセルAおよび/またはBのコアは、油相の形態にある。コアの「油相」または「コア油相」という用語は、20℃および1atmの圧力で液体または溶液であり、その周囲環境に利益または効果をもたらすことが可能であり、特に、付香剤、香味付け、化粧料、スキンケア、悪臭対策、殺菌剤、殺真菌剤、医薬または農薬成分、診断剤および/または昆虫忌避剤もしくは誘引剤を含むことを意味する。
前記油相を、単一の化合物または化合物の混合物から構成することができ、前記化合物のうちの少なくとも1種は、その化合物を、付香剤、香味付け、化粧料、スキンケア、悪臭対策、殺菌剤、殺真菌剤、医薬または農薬成分、診断剤および/または昆虫忌避剤もしくは誘引剤として有用なものにする少なくとも1つの特性を有する。
好ましくは、前記油相を、単一の化合物または化合物の混合物から構成することができ、前記化合物の少なくとも1種は、その化合物を、付香剤、香味付け、化粧料、スキンケア、悪臭対策、殺菌剤、殺真菌剤、医薬または農薬成分および/または昆虫忌避剤もしくは誘引剤として有用なものにする少なくとも1つの特性を有する。
実際に、本発明は、油相の正確な特性とは無関係に、正確に同じ方法で実施される。したがって、本発明は、「付香」成分を具体的に参照して、本明細書において以下にさらに説明されるであろうとしても、以下の実施形態は、他の油にも適用可能である(すなわち、「付香剤」という表現を、例えば、「香味付け」、「化粧料」、「スキンケア」、「悪臭対策」、「殺菌剤」、「殺真菌剤」、「医薬」、「農薬」、「診断剤」、「昆虫誘引剤」または「昆虫忌避剤」に置き換えることが可能である)と理解される。
好ましい実施形態では、油相は、芳香剤と、任意選択的に、溶媒と、任意選択的に、芳香補助成分と、任意選択的に、芳香アジュバントとを含む。
「芳香剤」という用語は、単一の付香成分または付香組成物の形態にある成分の混合物であると理解される。
「付香成分」または「芳香補助成分」という用語は、本明細書において、表面に適用されたときに、快適な効果を与えるために、付香調製物または組成物中の有効成分として使用される化合物であると理解される。すなわち、付香化合物であると考えられるこのような化合物は、組成物または物品もしくは表面の香りを、単に香りを有するものではなく、肯定的または快適な方法で付与しまたは改変することが可能なものとして、香料分野の当業者により認識されなければならない。さらに、この定義は、必ずしも香りを有していないものの、付香組成物、付香された物品または表面の香りを調節することが可能であり、その結果、使用者によるこのような組成物、物品または表面の香りの知覚を改変することが可能な化合物を含むことも意味する。
基剤中に存在する付香補助成分の性質および種類は、本明細書におけるより詳細な説明を保証するものではなく、いずれにしても、網羅することはできではないであろうし、当業者であれば、その一般的な知識に基づいて、意図される使用または用途および所望の官能効果に従って、それらを選択することが可能である。一般的には、付香成分は、炭化水素、アルコール、ラクトン、アルデヒド、ケトン、エステル、エーテル、アセテート、ニトリル、チオール、テルペノイド、窒素性または硫黄性複素環化合物および精油等の多彩な化学クラスに属し、前記付香成分は、天然由来または合成由来のものであることができる。このような付香成分の具体例を、現行の文献、例えばPerfume and Flavour Chemicals, by S. Arctander, Montclair N.J.(USA), 1969(および後の改訂版)または類似の性質の他の著作物ならびに芳香産業に関連する膨大な特許および他の文献に見出すことができる。それらは、消費者製品を付香する、すなわち、消費者製品に快適な香りを与える技術分野の当業者に周知である。
「溶媒」は、香料の観点から実質的に中立である、すなわち、付香成分の官能特性を著しく変化させず、一般的には、水と混和性でない、すなわち、10%未満またはさらに5%未満の水への溶解度を有する材料を意味する。香料に一般的に使用される溶媒、例えば、ジプロピレングリコール、ジエチルフタレート、イソプロピルミリステート、ベンジルベンゾエート、2-(2-エトキシエトキシ)-1-エタノールまたはエチルシトレート、リモネンまたは他のテルペン、イソパラフィン、例えば、商標Isopar(登録商標)(供給元:Exxon Chemical)で知られているもの、またはグリコールエーテルおよびグリコールエーテルエステル、例えば、商標Dowanol(登録商標)(供給元:Dow Chemical Company)で知られているもの等が、本発明の目的に適した溶媒である。
「香料アジュバント」は、付加的に追加される利点、例えば色、化学的安定性等を付与することが可能な成分を意味する。付香基剤に一般的に使用されるアジュバントの性質および種類の詳細な説明を網羅的することはできないが、前記成分が当業者に周知であることを言及しなければならない。
式(I)の2-オキソアセテート誘導体を、コア-シェルマイクロカプセルの内部、例えば油相の一部として、特にコア-シェルマイクロカプセルAの内部に使用することで、光に曝されるとガスを発生させることができ、これによりカプセル壁を膨張させるか、または破壊することができる。さらに、式(I)の2-オキソアセテートは、コア-シェルマイクロカプセル内部および/または自由な状態の芳香剤におけるプロフレグランスとして使用することで、光に曝されると、ガスに加えて、付香アルデヒドまたはケトンを発生させることができる。
好ましくは、Rは、直鎖もしくは分岐鎖C~Cアルキル基もしくはアルケニル基、または環状C~Cアルキル基もしくはアルケニル基、またはC~Cアルキル基により任意選択的に置換されているフェニル基を表す。より好ましくは、Rは、メチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基またはフェニル基を表す。最も好ましくは、Rは、フェニル基を表す。
好ましくは、Rは、1~4個の酸素原子を任意選択的に含有する直鎖、分枝鎖または環状C~C20炭化水素基を表す。
好ましくは、Rは、水素原子を表すか、または1~2個の酸素原子を任意選択的に含有するC~C10炭化水素基のいずれかを表す。
好ましくは、RおよびRは一緒になって、C5~16シクロアルキル基、C5~16シクロアルケニル基、C4~14ヘテロシクロアルキル基またはC4~14ヘテロシクロアルケニル基を形成している。
より好ましくは、式(I)中のOCH(R)(R)基は、式O=CH(R)(すなわち、Rは、Hである)の対応するC~C20香料アルデヒドまたは式O=C(R)(R)の対応するC~C20香料ケトンから得られる。
さらにより好ましくは、式(I)中のOCH(R)(R)基は、式O=CH(R)の対応するC~C12香料アルデヒドから得られる。
最も好ましくは、式O=CH(R)の香料アルデヒドは、ベンズアルデヒド、2,4-ジメチル-3-シクロヘキセン-1-カルバルデヒド、2,6-ジメチル-5-ヘプテナール(メロナール)、3,7-ジメチル-2,6-オクタジエナール(シトラール)、3,7-ジメチル-6-オクテナール(シトロネラール)、デカナール、4-ドデセナール、3-ヘキセナール、7-ヒドロキシ-3,7-ジメチルオクタナール、2-メチルウンデカナールおよび2-フェニルアセトアルデヒドからなる群から選択される。
最も好ましくは、式O=C(R)(R)の香料ケトンは、オクタ-2-エン-4-オンおよび2-イソプロピル-5-メチルシクロヘキサン-1-オンからなる群から選択される。
特定の実施形態では、式(I)の2-オキソアセテート誘導体は、3-(4-tert-ブチル-1-シクロヘキセン-1-イル)プロピル2-オキソ-2-フェニルアセテート、3-(4-tert-ブチルフェニル)-2-メチルプロピル2-シクロヘキシル-2-オキソアセテート、3-(4-(tert-ブチル)フェニル)-2-メチルプロピル2-オキソ-2-フェニルアセテート、デシル2-シクロヘキシル-2-オキソアセテート、デシル2-オキソ-2-フェニルアセテート、(2,4-ジメチル-3-シクロヘキセン-1-イル)メチル2-シクロヘキシル-2-オキソアセテート、(2,4-ジメチル-3-シクロヘキセン-1-イル)メチル2-オキソ-2-フェニルアセテート、1-(3,3-および5,5-ジメチル-1-シクロヘキセン-1-イル)-4-ペンテニル2-オキソ-2-フェニルアセテート、3-(3,3-および1,1-ジメチル-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-5-イル)プロピル2-オキソ-2-フェニルアセテート、2,6-ジメチル-5-へプテニル2-オキソ-2-フェニルアセテート、3,7-ジメチル-2,6-オクタジエニル2-シクロヘキシル-2-オキソアセテート、3,7-ジメチル-2,6-オクタジエニル2-(4-メチルシクロヘキシル)-2-オキソアセテート、3,7-ジメチル-2,6-オクタジエニル3-メチル-2-オキソペンタノエート、3,7-ジメチル-2,6-オクタジエニル2-オキソ-2-フェニルアセテート、3,7-ジメチル-2,6-オクタジエニル2-オキソプロパノエート、3,7-ジメチル-6-オクテニル2-(4-アセチルフェニル)-2-オキソアセテート、3,7-ジメチル-6-オクテニル(ビシクロ[2.2.1]へプタ-2エキソ-イル)オキソアセテート、3,7-ジメチル-6-オクテニル2-シクロヘキシル-2-オキソアセテート、3,7-ジメチル-6-オクテニル2-シクロペンチル-2-オキソアセテート、3,7-ジメチル-6-オクテニル2-(4-メチルシクロヘキシル)-2-オキソアセテート、3,7-ジメチル-6-オクテニル[4-(2-メチル-1,3-ジオキソラン-2-イル)フェニル]オキソアセテート、3,7-ジメチル-6-オクテニル3-メチル-2-オキソペンタデカノエート、3,7-ジメチル-6-オクテニル3-メチル-2-オキソペンタノエート、3,7-ジメチル-6-オクテニル2-オキソブタノエート、3,7-ジメチル-6-オクテニル2-オキソヘキサデカノエート、3,7-ジメチル-6-オクテニル2-オキソペンタノエート、3,7-ジメチル-6-オクテニル2-オキソ-2-フェニルアセテート、3,7-ジメチル-6-オクテニル2-オキソプロパノエート、4-(1,1-ジメチルプロピル)シクロヘキシル2-シクロヘキシル-2-オキソアセテート、4-ドデセニル2-オキソ-2-フェニルアセテート、(3,5,5,6,7,8,8-ヘプタメチル-5,6,7,8-テトラヒドロナフタレン-2-イル)メチル2-オキソ-2-フェニルアセテート、1-(3,5,5,6,8,8-ヘキサメチル-5,6,7,8-テトラヒドロ-2-ナフタレニル)エチル2-オキソ-2-フェニルアセテート、3-へキセニル2-オキソ-2-フェニルアセテート、3-へキセニル2-オキソプロパノエート、7-ヒドロキシ-3,7-ジメチルオクチル2-オキソ2-フェニルアセテート、[4-および3-(4-ヒドロキシ-4-メチルペンチル)-3-シクロヘキセン-1-イル]メチル2-オキソ-2-フェニルアセテート、2-イソプロピル-5-メチルシクロヘキシル2-シクロヘキシル-2-オキソアセテート、2-イソプロピル-5-メチルシクロヘキシル2-オキソ-2-フェニルアセテート、4-メトキシベンジル2-シクロヘキシル-2-オキソアセテート、[4-および3-(4-メチル-3-ペンテニル)-3-シクロヘキセン-1-イル]メチル2-オキソ-2-フェニルアセテート、3-メチル-5-フェニルペンチル2-オキソ-2-フェニルアセテート、2-メチル-4-(2’,2’,3’-トリメチル-3’-シクロペンテン-1’-イル)-4-ペンテニル2-オキソ-2-フェニルアセテート、2,6-ノナジエニル2-オキソ-2-フェニルアセテート、3-ノネニル2-オキソ-2-フェニルアセテート、オクタ-2-エン-4-イル2-オキソ-2-フェニルアセテート、2-ペンチルシクロペンチル2-シクロヘキシル-2-オキソアセテート、4-フェニルブタン-2-イル2-オキソ-2-フェニルアセテート、2-フェニルエチル2-オキソ-2-フェニルアセテート、2-フェニルエチル2-オキソプロパノエート、3,5,6,6-テトラメチル-4-メチレンへプタン-2-イル2-オキソ-2-フェニルアセテート、4-(2,6,6-トリメチル-2-シクロヘキセニル)-3-ブテン-2-イル2-オキソ-2-フェニルアセテート、ベンジル2-オキソ-2-フェニルアセテート、2-ヘキシル2-オキソ-2-フェニルアセテート、2-メチルウンデシル2-オキソ-2-フェニルアセテート、9-ウンデセニル2-オキソ-2-フェニルアセテートまたは10-ウンデセニル2-オキソ-2-フェニルアセテートからなる群から選択される。特に、式(I)の2-オキソアセテート誘導体は、2-フェニルエチル2-オキソ-2-フェニルアセテート、3-ヘキシル2-オキソ-2-フェニルアセテート、ベンジル2-オキソ-2-フェニルアセテート、(2,4-ジメチル-3-シクロヘキセン-1-イル)メチル2-オキソ-2-フェニルアセテート、3,7-ジメチル-2,6-オクタジエニル2-オキソ-2-フェニルアセテート、3,7-ジメチル-6-オクテニル2-オキソ-2-フェニルアセテート、7-ヒドロキシ-3,7-ジメチルオクチル2-オキソ-2-フェニルアセテート、デシル2-オキソ-2-フェニルアセテート、4-ドデセニル2-オキソ-2-フェニルアセテート、2-イソプロピル-5-メチルシクロヘキシル2-オキソ-2-フェニルアセテート、2-メチルウンデシル2-オキソ-2-フェニルアセテート、オクタ-2-エン-4-イル2-オキソ-2-フェニルアセテートまたは2,6-ジメチル-5-へプテニル2-オキソ-2-フェニルアセテートであることができる。
「炭化水素基」は、前記基が水素原子と炭素原子とからなり、脂肪族炭化水素、すなわち、直鎖もしくは分枝鎖の飽和炭化水素(例えばアルキル基)、直鎖もしくは分枝鎖の不飽和炭化水素(例えばアルケニル基またはアルキニル基)、飽和環状炭化水素(例えばシクロアルキル基)もしくは不飽和環状炭化水素(例えばシクロアルケニル基またはシクロアルキニル基)の形態にあることができるか、または芳香族炭化水素、すなわち、アリール基の形態にあることができるか、または前記タイプの基の混合物の形態にあることができることを意味し、例えば具体的な基は、1つのタイプのみへの具体的な限定が言及されない限り、直鎖アルキル、分枝鎖アルケニル(例えば1つ以上の炭素-炭素二重結合を有する)、(ポリ)シクロアルキルおよびアリール部分を含むことができる。同様に、本発明の全ての実施形態において、基が、2つ以上のタイプのトポロジー(例えば、直鎖、環状もしくは分枝鎖)の形態にあると言及される場合かつ/または飽和もしくは不飽和(例えばアルキル、芳香族またはアルケニル)であると言及される場合、上記で説明されたように、前記トポロジーのいずれか1つを有するか、または飽和もしくは不飽和である部分を含むことができる基も意味すると理解される。同様に、本発明の全ての実施形態において、基が、1つのタイプの飽和または不飽和の形態(例えばアルキル)にあると言及される場合、前記基は、任意のタイプのトポロジー(例えば直鎖、環状または分岐鎖)にあることができるか、または種々のトポロジーを有する複数の部分を有することができることを意味する。
明確化を目的として、「任意選択的に含む」、「任意選択的に含有する」または「任意選択的に置換されている」等の表現は、言及される基が、例えば以下の官能基または基:アルコール基、ケトン基、アルデヒド基、エーテル基、エステル基および/またはカルボン酸基を含み、含有し、またはこれらにより置換されている場合があることを意味する。
式(I)の2-オキソアセテート誘導体は、コア-シェルマイクロカプセルA中にカプセル化されるか、もしくは自由な状態の香油中で使用されるか、またはこれらの組み合わせで使用される。本発明によれば、コア-シェルマイクロカプセルA中および/または自由な状態の香油中の式(I)の2-オキソアセテート誘導体は、式(I)に係る1つの単一構造または式(I)に係る異なる構造の混合物であることができる。
特定の実施形態では、芳香系は、コア-シェルマイクロカプセルAと、自由な状態の香油とを含む。別の特定の実施形態では、芳香系は、コア-シェルマイクロカプセルAと、コア-シェルマイクロカプセルBとを含む。
特定の実施形態では、芳香系は、コア-シェルマイクロカプセルAと、コア-シェルマイクロカプセルBと、自由な状態の香油とを含む。
本発明に係る芳香系は、コア-シェルマイクロカプセルAを含む。
特定の実施形態では、芳香系のコア-シェルマイクロカプセルAは、
- 少なくとも1種の式(I)の2-オキソアセテート誘導体、
- 任意選択的に、少なくとも1種のグループAの香料原料、
- 最大20重量%のグループBの香料原料および
- 任意選択的に、溶媒
を含む。
好ましい実施形態では、コア-シェルマイクロカプセルAは、少なくとも1種の式(I)の2-オキソアセテート誘導体を含む。
このため、好ましくは、コア-シェルマイクロカプセルAは、少なくとも1種の式(I)の2-オキソアセテートと、任意選択的に、1種または複数種のグループAの香料原料と、最大20重量%の1種または複数種のグループBの香料原料と、任意選択的に、溶媒とを含む。
好ましくは、コア-シェルマイクロカプセルA中の式(I)の2-オキソアセテート誘導体の量は、(マイクロカプセルAの総重量に基づいて)少なくとも25重量%、より好ましくは、少なくとも50重量%、より好ましくは、少なくとも80重量%、最も好ましくは、少なくとも90重量%である。
1種または複数種の式(I)の2-オキソアセテート誘導体をほぼ排他的に含有するコア-シェルマイクロカプセルAは、カプセル内部にガス過圧をより容易に発生させ、これにより、カプセル壁をより容易に膨張させるか、または開裂させて、光化学的に生成された芳香原料を放出するという特定の利点を有する。
芳香剤がカプセル化される場合、式(I)の2-オキソアセテート誘導体は、別個のカプセル中にあるのが好ましい。
グループAの香料原料は、式(I)の2-オキソアセテート誘導体の光に誘導される分解を妨害しない(または最小限の程度でしか妨害しない)。グループAの香料原料を、式(I)の2-オキソアセテート誘導体の量に依存しない量で、本発明に係る芳香系に使用することができる。
「2-オキソアセテートの光に誘導される分解を妨害する」という用語は、これらの原料の存在がそれらの非存在と比較して、2-オキソアセテートの光に誘導される分解の速度に悪影響を有することを意味する。これは、これらの化合物の存在が2-オキソアセテートの分解を遅らせるか、またはそれを妨げることさえあることを意味する。香料原料がどのように2-オキソアセテートの分解を妨害し得るかは、例えば、UVA放射線を強く吸収すること、または光反応の中間(励起)状態のいずれかをクエンチすることによる等の幾つかの方法がある。
香料原料は、非脱気アセトニトリル中において、1:1の重量比での香料原料および2-オキソアセテート(1.5gL-1)に、3.1mWcm-2で25℃、40分間のUVA放射線を照射した後、50%以下のエチル2-オキソ-2-フェニルアセテート(参照化合物として使用)が残存する場合、グループAであるとみなされる。
本発明の芳香系におけるグループAの香料原料は、アリル2-(シクロヘキシルオキシ)アセテート、アリル3-シクロヘキシルプロパノエート、アリルへプタノエート、アリルヘキサノエート、ベンズアルデヒド、ベンジルアセテート、ベンジルベンゾエート、ベンジル2-ヒドロキシベンゾエート、2-シクロヘキシルエチルアセテート、シクロヘキシル2-ヒドロキシベンゾエート、4-シクロヘキシル-2-メチル-2-ブタノール、デカナール、ジエチル1,4-シクロヘキサンジカルボキシレート、(2,2-ジメトキシエチル)ベンゼン、6,6-ジメトキシ-2,5,5-トリメチル-2-ヘキセン、2-(6,6-ジメチルビシクロ[3.1.1]ヘプタ-2-エン-2-イル)エチルアセテート、2,4-ジメチル-3-シクロヘキセン-1-カルバルデヒド、1-(5,5-ジメチル-1-シクロヘキセン-1-イル)-4-ペンテン-1-オン、2,6-ジメチル-2-ヘプタノール、2,6-ジメチル-5-ヘプタナール、6,6-ジメチル-2-メチレンビシクロ[3.1.1]ヘプタン、3,7-ジメチル-2,6-および3,6-ノナジエンニトリル、3,7-ジメチル-1,6-ノナジエン-3-オール、3,7-ジメチル-2,6-オクタジエナール、(E)-3,7-ジメチル-2,6-オクタジエノール、(Z)-3,7-ジメチル-2,6-オクタジエノール、3,7-ジメチル-1,6-オクタジエン-3-オール、3,7-ジメチル-2,6-オクタジエニルアセテート、3,7-ジメチル-3-オクタノール、3,7-ジメチル-6-オクテンニトリル、3,7-ジメチル-6-オクテン-1-オール、2,6-ジメチル-7-オクテン-2-オール、3,7-ジメチル-6-オクテニルアセテート、1,1-ジメチル-2-フェニルエチルブタノエート、1,1-ジメチル-2-フェニルエチルアセテート、3,3-ジメチル-5-[2,2,3-トリメチル-3-シクロペンテン-1-イル]-4-ペンテン-2-オール、1,4-ジオキサシクロヘプタデカン-5,17-ジオン、ドデカナール、ドデカノール、(Z)-4-ドデセナール、エチルブタノエート、エチル3-ヒドロキシブタ-2-エノエート、エチル2-メチルブタノエート、エチル2-メチル-1,3-ジオキソラン-2-アセテート、エチル2-メチルペンタノエート、エチル3-オキソブタノエート、3-(2-および4-エチルフェニル)-2,2-ジメチルプロパナール、(2E)-2-エチル-4-[2,2,3-トリメチル-3-シクロペンテン-1-イル]-2-ブテン-1-オール、6-エチル-2,10,10-トリメチル-1-オキサスピロ[4.5]デカ-3,6-ジエン、5-ヘプチルジヒドロ-2(3H)-フラノン、4,6,6,7,8,8-ヘキサメチル-1,3,4,6,7,8-ヘキサヒドロシクロペンタ[g]イソクロメン、1-(3,5,5,6,8,8-ヘキサメチル-5,6,7,8-テトラヒドロ-2-ナフタレニル)エタノン、(Z)-3-ヘキセン-1-オール、(Z)-3-へキセニルアセテート、(Z)-3-へキセニル2-ヒドロキシベンゾエート、ヘキシルアセテート、5-ヘキシルジヒドロフラン-2(3H)-オン、ヘキシル2-ヒドロキシベンゾエート、ヘキシル2-メチルプロパノエート、3-および4-(4-ヒドロキシ-4-メチルペンチル)-3-シクロヘキセン-1-カルバルデヒド、1-イソプロピル-4-メチルベンゼン、2-イソプロピル-5-メチルシクロヘキサン-1-オール、イソプロピル2-メチルブタノエート、4-イソプロピル-1-メチルシクロヘキシルアセテート、3-(3-イソプロピル-1-フェニル)ブタナール、3-(4-イソプロピルフェニル)-2-メチルプロパナール、イソプロピルテトラデカノエート、4-メトキシベンズアルデヒド、1-メトキシ-4-メチルベンゼン、3-(4-メトキシフェニル)-2-メチルプロパナール、4-(2-メトキシ-2-プロパニル)-1-メチルシクロヘキセン、1-メトキシ-4-(2-プロペニル)ベンゼン、6-メトキシ-3,6,8,8-テトラメチルオクタヒドロ-1H-3a,7-メタノアズレン、メチルベンゾエート、7-メチル-2H-1,5-ベンゾジオキセピン-3(4H)-オン、3-メチル-2-ブテン-1-イルアセテート、2-および3-メチルブチルアセテート、2-および3-メチルブチルブチレート、2-メチルブチル2-ヒドロキシベンゾエート、2-(4-メチルシクロヘキサ-3-エニル)プロパン-2-オール、2-(4-メチル-3-シクロヘキセン-1-イル)-2-プロパニルアセテート、2-{2-[4-メチル-3-シクロヘキセン-1-イル]プロピル}シクロペンタノン、(E)-4-メチル-3-デセン-5-オール、メチル2,2-ジメチル-6-メチリデンシクロヘキサンカルボキシレート、メチル2,4-ジヒドロキシ-3,6-ジメチルベンゾエート、5-メチルへプタン-3-オンオキシム、メチル7-イソプロピル-1,4a-ジメチル-1,2,3,4,4a,4b,5,6,7,8,10,10a-ドデカヒドロフェナントレン-1-カルボキシレートおよびメチル7-イソプロピル-1,4a-ジメチルテトラデカヒドロフェナントレン-1-カルボキシレート、1-メチル-4-(4-メチル-3-ペンテニル)-3-シクロヘキセン-1-カルバルデヒド、2-メチル-3-[4-(2-メチル-2-プロパニル)フェニル]プロパナール、4-メチル-2-(2-メチル-1-プロペン-1-イル)テトラヒドロ-2H-ピラン、メチル2-オクチノエート、メチル2-(3-オキソ-2-ペンチルシクロペンチル)アセテート、4-メチル-4-ペンテン-2-イル2-メチルプロパノエート、3-メチル-5-フェニル-1-ペンタノール、5-メチル-2-(2-プロパニル)シクロヘキサノン、1-メチル-4-(2-プロパニル)-1,4-シクロヘキサジエン、4-(2-メチル-2-プロパニル)シクロヘキサノール、2-(2-メチル-2-プロパニル)シクロヘキシルアセテート、4-(2-メチル-2-プロパニル)シクロヘキシルアセテート、1-メチル-4-(プロパ-1-エン-2-イル)シクロヘキサ-1-エン、2-メチル-4-プロピル-1,3-オキサチアン、(3E)-3-メチル-4-(2,6,6-トリメチル-2-シクロヘキサン-1-イル)-3-ブテン-2-オン、メチル2,6,6-トリメチル-3-シクロヘキセン-1-カルボキシレート、(3E)-3-メチル-4-(2,6,6-トリメチル-2-シクロヘキセン-1-イル)-3-ブテン-2-オンおよび(1E)-1-(2,6,6-トリメチル-2-シクロヘキセン-1-イル)-1-ペンテン-3-オン、3-メチル-5-(2,2,3-トリメチル-3-シクロペンテン-1-イル)-2-ペンタノール、2-メチルウンデカナール、2,6-ノナジエナール、2,6-ノナジエノール、ノナナール、オクタナール、オクタ-2-エン-4-オン、オキサシクロヘキサデカン-2-オン、1-オキサ-12-および13-シクロヘキサデセン-2-オン、1,1’-オキシジベンゼン、ペンチル2-ヒドロキシベンゾエート、2-フェノキシエタノール、2-フェニルアセトアルデヒド、3-フェニルブタナール、2-フェニルエタノール、2-フェニルエチルアセテート、フェニルメタノール、4-[(2-プロパニル)シクロヘキシル]メタノール、7-プロピル-2H-ベンゾ[b][1,4]ジオキセピン-3(4H)-オン、テトラヒドロ-2-イソブチル-4-メチル-4(2H)-ピラノール、3a,6,6,9a-テトラメチルドデカヒドロナフト[2,1-b]フラン、1-(3,6,8,8-テトラメチル-2,3,4,7,8,8a-ヘキサヒドロ-1H-3a,7-メタノアズレン-5-イル)エタン-1-オン、2,3,6,7-および2,4,6,8-テトラメチルノナン-1-オール、3,6,8,8-テトラメチルオクタヒドロ-1H-3a,7-メタノアズレン-6-イルアセテート、2,2,6,8-テトラメチル-1,2,3,4,4a,5,8,8a-オクタヒドロ-1-ナフタレノール、1-(2,3,8,8-テトラメチル-1,2,3,4,5,6,7,8-、1,2,3,5,6,7,8,8a-および1,2,3,4,6,7,8,8a-オクタヒドロナフタレン-2-イル)エタン-1-オン、トリシクロ[5.2.1.0(2,6)]デカ-3-および4-エン-8-イルアセテート、2,2,2-トリクロロ-1-フェニルエチルアセテート、トリシクロ[5.2.1.0(2,6)]デカ-3-または4-エン-8-イルプロパノエート、1,7,7-トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-オール、1,7,7-トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-オン、1,7,7-トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-イルアセテート、2,6,6-トリメチルビシクロ[3.1.1]ヘプタ-2-エン、2-(1,7,7-トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イル)-1-シクロヘキサノール、2-、3-および4-(5,5,6-トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イル)-1-シクロヘキサノール、(2E)-1-[2,6,6-トリメチル-1-シクロヘキセン-1-イル]-2-ブテン-1-オン、(2E)-1-(2,6,6-トリメチル-2-シクロヘキセン-1-イル)-2-ブテン-1-オン、(2E)-1-(2,6,6-トリメチル-3-シクロヘキセン-1-イル)-2-ブテン-1-オン、3,8,9-、4,6,8-および4,7,9-トリメチルデカン-2-オール、1,3,3-トリメチル-2-オキサビシクロ[2.2.2]オクタン、2,2,5-トリメチル-5-ペンチルシクロペンタノン、2,6,6-トリメチルスピロ[ビシクロ[3.1.1]ヘプタン-3,1’-シクロヘキサン]-2’-エン-4’-オン、ウンデカナール、1,3,5-ウンデカトリエンならびに10-ウンデセナールからなる群から選択される。
コア-シェルマイクロカプセルA中のグループAの香料原料の量は、(マイクロカプセルAの総重量に基づく)30重量%超、50重量%超、70重量%超または90重量%超の量で存在することができる。特に、コア-シェルマイクロカプセルA中のグループAの香料原料の量は、最大70重量%、好ましくは、最大60重量%、好ましくは、最大50重量%、好ましくは、最大40重量%、好ましくは、最大30重量%、好ましくは、最大20重量%、好ましくは、最大10重量%、より好ましくは、最大50重量%の量で存在することができる。
グループBの香料原料は、式(I)の2-オキソアセテート誘導体の光に誘導される分解を妨害する。このような材料は、式(I)の2-オキソアセテート誘導体と相互作用して、例えば性能の低下を引き起こす光反応を遅らせる。驚くべきことに、グループBの香料原料は、たとえそれらが2-オキソアセテートから物理的に分離されていても、2-オキソアセテートの光に誘導される分解を、例えばそれらを別個のカプセル(マイクロカプセルB)にカプセル化することにより、またはそれらを自由な状態の香油中に有することにより妨害することができるが、2-オキソアセテートは、例えばマイクロカプセルA中にカプセル化される。グループBの香料原料は、2-オキソアセテートが同じであるか、もしくは異なるコア-シェルマイクロカプセル中にカプセル化されているかどうか、または2-オキソアセテートが自由な状態の香油の一部であるかどうかにかかわらず、コア-シェルマイクロカプセルAまたはB中に最少量でカプセル化されるべきである。さらに、グループBの香料原料は、2-オキソアセテートがカプセル化されているか、または自由な状態の油の一部であるかにかかわらず、自由な状態の香油中に最少量で使用されるべきでもある。
香料原料は、非脱気アセトニトリル中において、1:1の重量比での香料原料および2-オキソアセテート(1.5gL-1)に、3.1mWcm-2で25℃、40分間のUVA放射線を照射した後、50%超のエチル2-オキソ-2-フェニルアセテート(参照化合物として使用)が残存する場合、グループBであるとみなされる。
本発明の芳香系におけるグループBの香料原料は、ベンゾ[d][1,3]ジオキソール-5-カルバルデヒド、(E)-1-(ベンジルオキシ)-2-メトキシ-(4-プロパ-1-エン-1-イル)ベンゼン、2H-クロメン-2-オン、1,2-ジメトキシ-4-[(1E)-1-プロペン-1-イル]ベンゼン、1,5-ジメチル-1-ビニル-4-ヘキセニル(E)-3-フェニルプロペノエート、(E)-2-ヘキシル-3-フェニル-2-プロペナール、4-(4-ヒドロキシ-3-メトキシフェニル)-2-ブタノン、2-イソブチルキノリン、2-メトキシナフタレン、2-メトキシ-4-(2-プロペン-1-イル)フェノール、2-メトキシ-4-[(1E)-1-プロペン-1-イル]フェノール、2-メトキシ-4-プロピルフェノール、メチル2-アミノベンゾエート、メチルN-[3-(4-tert-ブチルフェニル)-2-メチル-1-プロペニル]アントラニレート、メチル2-(メチルアミノ)ベンゾエート、6-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロキノリン、1-(ナフタレン-2-イル)エタン-1-オン、(E)-2-ペンチル-3-フェニル-2-プロペナール、(Z)-2-フェニル-2-ヘキセンニトリル、(E)-3-フェニル-2-プロペン-1-オール、(2E)-1-(2,6,6-トリメチル-1,3-シクロヘキサジエン-1-イル)-2-ブテン-1-オンおよび(3E)-4-(2,6,6-トリメチル-1-シクロヘキセン-1-イル)-3-ブテン-2-オンからなる群から選択される。
グループBの香料原料がカプセル化される場合、それらは、より効率的に保持されるため、より長く光反応の発生を防止し、したがって、最も好ましくは光反応は回避されるか、またはグループBの香料原料は最少量で使用されるであろう。
したがって、芳香系のコア-シェルマイクロカプセルAは、(マイクロカプセルAの総重量に基づいて)最大10重量%のグループBの香料原料;より好ましくは、最大5重量%のグループBの香料原料を含み、最も好ましくは、芳香系のコア-シェルマイクロカプセルAは、グループBの香料原料を含有しない。
本発明に係る芳香系は、任意のコア-シェルマイクロカプセルBをさらに含むことができる。
特定の実施形態では、芳香系のコア-シェルマイクロカプセルBは、
- 少なくとも1種のグループAの香料原料、
- 最大30重量%のグループBの香料原料および
- 任意選択的に、溶媒
を含む。
コア-シェルマイクロカプセルB中のグループAの香料原料の量は、(マイクロカプセルBの総重量に基づいて)好ましくは少なくとも70重量%、より好ましくは少なくとも80重量%、最も好ましくは少なくとも90重量%である。
グループBの香料原料の量は、(マイクロカプセルBの総重量に基づいて)好ましくは30重量%未満、より好ましくは20重量%未満、さらにより好ましくは10重量%未満であり、最も好ましくはコア-シェルマイクロカプセルBは、グループBの香料原料を含有しない。
本発明に係る芳香系は、任意選択的に自由な状態の香油をさらに含む。明確化を目的として、「自由な状態の香油」は、例えばカプセル化されていないか、またはコア-シェルマイクロカプセルAもしくはBの一部である、上記定義された香油を意味する。
特定の実施形態では、芳香系の自由な状態の香油は、
- 少なくとも1種のグループAの香料原料、
- 任意選択的に、少なくとも1種のグループBの香料原料、
- 任意選択的に、少なくとも1種の式(I)の2-オキソアセテート誘導体および
- 任意選択的に、溶媒
を含む。
自由な状態の芳香剤中のグループAの香料原料の量は、(自由な状態の芳香剤の総重量に基づいて)好ましくは少なくとも70重量%、より好ましくは少なくとも80重量%、最も好ましくは少なくとも90重量%である。
好ましくは、自由な状態の香油は、(自由な状態の芳香剤の総重量に基づいて)50重量%以下、好ましくは30重量%未満、より好ましくは20重量%未満、さらにより好ましくは10重量%未満のグループBの香料原料を含む。
最も好ましくは、自由な状態の香油は、グループBの香料原料を含有しない。
特定の実施形態では、芳香系の自由な状態の香油は、0.1~20重量%の式(I)の2-オキソアセテート誘導体を含有する。より好ましくは、芳香系の自由な状態の香油は、1~10重量%の式(I)の2-オキソアセテート誘導体を含有し、最も好ましくは2~5重量%の式(I)の2-オキソアセテート誘導体を含有する。
特定の実施形態では、芳香系の自由な状態の香油は、式(I)の2-オキソアセテート誘導体を含み、コア-シェルマイクロカプセルAおよび任意選択的に、コア-シェルマイクロカプセルBは、グループBの香料原料を含まない。
特定の実施形態では、芳香系のコア-シェルマイクロカプセルAおよびコア-シェルマイクロカプセルBは、グループBの香料原料を含まない。
より好ましくは、任意選択的に自由な状態の香油が、グループBの香料原料も含まない場合には、コア-シェルマイクロカプセルAは、式(I)の2-オキソアセテート誘導体を含み、コア-シェルマイクロカプセルBは、少なくとも1種のグループAの香料材料を含む。
好ましくは、グループBの香料原料は、自由な状態の香油の一部である。最も好ましくは、グループBの香料原料は、式(I)の2-オキソアセテートの存在下では使用されない。
特定の実施形態では、芳香系は、
a. コア-シェルマイクロカプセルAのコアが、式(I)の2-オキソアセテート誘導体および任意選択的に溶媒を含むか、好ましくはこれらからなる、コア-シェルマイクロカプセルA;
b. コア-シェルマイクロカプセルBのコアがグループAの香料原料を含む、コア-シェルマイクロカプセルB;ならびに
c. 任意選択的に、最大20%のグループBの香料原料を含むか、もしくはさらにグループBの香料原料を含まず、かつ/または式(I)の2-オキソアセテート誘導体および/またはグループAの香料原料を含む、自由な状態の香油
を含む。
更なる態様では、本発明は、
i) 上記定義された芳香系;
ii) 香料担体および香料基剤からなる群から選択される少なくとも1種の成分;ならびに
iii) 任意選択的に、少なくとも1種の香料アジュバント
を含む、付香組成物に関する。
「香料担体」という用語は、香料の観点から実質的に中立である、すなわち、付香成分の官能特性を著しく変化させない材料であると理解される。一部の実施形態では、担体は、液体であることができる。
液体担体として、非限定的な例として、乳化系、すなわち、溶媒および界面活性剤系または香料に一般的に使用される溶媒に言及することができる。香料に一般的に使用される溶媒の性質および種類の詳細な説明を網羅することはできない。ただし、非限定的な例として、最も一般的に使用される溶媒、例えば、エタノール、水、ジプロピレングリコール、ジエチルフタレート、イソプロピルミリステート、ベンジルベンゾエート、2-(2-エトキシエトキシ)-1-エタノールまたはエチルシトレートに言及することができる。
「香料基剤」という用語は、少なくとも1種の付香補助成分を含む組成物であると理解される。
「付香補助成分」という用語は、上記定義されたのと同じ意味を有する。
「香料アジュバント」という用語は、上記定義されたのと同じ意味を有する。
本発明の芳香系と少なくとも1種の香料担体とからなる本発明の組成物および本発明の芳香系と少なくとも1種の香料担体と少なくとも1種の香料基剤と任意選択的に、少なくとも1種の香料アジュバントとからなる付香組成物は、本発明の特定の実施形態を表す。
更なる態様では、本発明は、
i) 付香成分として、少なくとも、上記定義された芳香系;および
ii) 消費者製品基剤
を含む、消費者製品に関する。
このような消費者製品は、固体または液体の製品であることができる。特定の実施形態によれば、液体製品が好ましい。明確化を目的として、「消費者製品」は、典型的には付香されており、少なくとも付香効果をもたらすことが期待される消費者製品、すなわち、付香された消費者製品を意味する。
明確化を目的として、「消費者製品基剤」は、本明細書において、式(I)の光不安定性2-オキソアセテートを含む本発明に係る付香成分、特に芳香マイクロカプセルと適合性であり、それが適用される表面(例えば、皮膚、毛髪、織物または硬質表面)に快適な香りをもたらすことが期待される基剤配合物を意味する。すなわち、本発明に係る付香された消費者製品は、所望の消費者製品、例えば洗剤、布地柔軟剤またはエアフレッシュナーに対応する付香されていない基剤機能性製剤と、嗅覚有効量の本発明に係るマイクロカプセルとを含む。言うまでもなく、このような消費者製品は、非カプセル化芳香剤、すなわち、自由な状態の形態にある芳香成分も含有することができる。
消費者製品基剤の成分の性質および種類は、本明細書におけるより詳細な説明を正当化するものではなく、いずれの場合も、網羅的ではないであろうし、当業者であれば、その一般的な知識に基づいて、前記製品の性質および所望の効果に従って、それらを選択することが可能である。
特定の実施形態では、付香された消費者製品は、芳香剤、布地ケア製品、ボディケア製品、エアケア製品またはホームケア製品を含む。
特定の実施形態では、付香された消費者製品は、ファインパフューマリー、液体もしくは固体の布地洗剤、布地柔軟剤、布地リフレッシャー、アイロン水、シャンプー、カラーリング配合物、ヘアスプレー、消臭剤もしくは制汗剤、付香された石鹸、シャワーもしくはバスムース、オイルもしくはジェル、衛生製品、エアフレッシュナー、「すぐに使える」粉末エアフレッシュナーまたは硬質表面洗剤である。最も好ましくは、付香された消費者製品は、液体もしくは固体の布地洗剤、布地柔軟剤、布地リフレッシャー、アイロン水、エアフレッシュナー、「すぐに使用できる」粉末エアフレッシュナーまたは硬質表面洗剤である。
本発明に係る芳香系を種々の前述の消費者製品に組み込むことができる割合は、広範囲の値内で変化する。これらの値は、付香される物品の性質および所望の官能効果ならびに所定の消費者製品基剤中の補助成分の性質により決まる。典型的には、消費者製品は、消費者製品の総重量に基づいて、約0.01重量%~約80重量%の本発明に係る芳香系を含む。
好ましくは、消費者製品は、約0.01%~約30%の芳香系を含む。より好ましくは、消費者製品は、約0.1%~約15%の芳香系を含む。
更なる態様では、本発明は、付香された消費者製品の香り特性および/または香り強度を増強し、付与し、向上させかつ/または改変するための、香料系の使用に関する。
香料系および消費者製品の定義は、上記言及されたものと同じである。
また、本発明は、上記定義された芳香系を、付香された消費者製品に適用することにより、香り特性および/または香り強度を増強し、付与し、向上させかつ/または改変するための方法に関する。
香料系および消費者製品の定義は、上記定義されたものと同じである。
更なる態様では、本発明は、表面上の芳香成分の特徴的な香りの拡散効果を増強し、または延長するための芳香系の使用であって、前記表面が優先的には光の存在下で、上記定義された芳香系または上記定義された付香された消費者製品により、式(I)の関連する2-オキソアセテートに対応する少なくともアルデヒドおよび/またはケトンの放出を可能にする条件下で処理されることを特徴とする使用に関する。
このような処理に適した表面は、特に、織物、硬質表面、毛髪および皮膚である。
香料系および消費者製品の定義は、上記定義されたものと同じである。
また、本発明は、表面上の芳香成分の特徴的な香りの拡散効果を増強しまたは延長するための方法であって、前記表面が優先的には光の存在下で、上記定義された芳香系または上記定義された付香された消費者製品により、関連するプロフレグランス(I)に対応する少なくともアルデヒドおよび/またはケトンの放出を可能にする条件下で処理されることを特徴とする方法に関する。
このような処理に適した表面は、特に織物、硬質表面、毛髪および皮膚である。このような処理に好ましい表面は、織物および硬質表面である。
香料系および消費者製品の定義は、上記定義されたものと同じである。
実施例
以下では、下記の実施例により、本発明をより詳細に説明する。実施例において、略語は、当技術分野における通常の意味を有する。温度は、摂氏(℃)で示される。NMRスペクトルデータは、特に断りがない限り、Bruker AMX500分光計により、Hについては500MHzで、13Cについては125.8MHzで、CDCl中で記録した。化学変位δを、基準としてのSi(CHに対するppmで示す。結合定数Jを、Hz(br=ブロードピーク)で表現する。反応は、標準的なガラス器具中において、N下で行った。特に断りがない限り、市販の試薬および溶媒を、それ以上精製することなく使用した。特定の立体配座または立体配置が、一部の化合物について示されているが、これは、これらの化合物の使用を記載されている異性体に限定することを意味するものではない。本発明によれば、全ての可能性のある立体配座異性体または立体配置異性体は、同様の効果を有すると予想される。
実施例1
式(I)に係る化合物の調製
(a) 2-フェニルエチル2-オキソ-2-フェニルアセテート(化合物O1)の合成
0℃で、ジクロロメタン(30mL)中のN,N’-ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC、5.54g、27mmol)の溶液を、ジクロロメタン(140mL)中の4-ジメチルアミノピリジン(DMAP、0.28g、0.3mmol)、2-フェニルエタノール(5.00g、41mmol)および2-オキソ-2-フェニル酢酸(ベンゾイルギ酸、3.43g、23mmol)の溶液に滴加した。10分間撹拌した後、この反応混合物を室温に温めた。6時間後、この反応混合物を、Celite(登録商標)でろ過し、ジエチルエーテルで抽出し(2回)、水(3回)、HCl水溶液(10%、3回)およびNaHCOの飽和水溶液で洗浄した。有機相を乾燥させ(NaSO)、ろ過し、濃縮した。カラムクロマトグラフィー(SiO、n-ヘプタン/ジエチルエーテル 8:2~7:3)により、5.52g(94%)の標記化合物が得られた。
Figure 2023521940000002
(b) (E)-オクタ-2-エン-4-イル2-オキソ-2-フェニルアセテート(化合物O2)の合成
窒素下で、テトラヒドロフラン(THF、50mL)中のLiAlH(1.8g、47.4mmol)の分散液を、氷浴上で冷却した。THF(50mL)中の(E)-オクタ-2-エン-4-オン(10.0g、79.2mmol)を、反応温度を5℃未満に保ちながら、30分間滴加した。室温で1時間撹拌した後、この混合物を、氷浴により0℃で冷却し、反応温度を7℃未満に保ちながら、水(1.8g)を、非常にゆっくり添加した。ついで、NaOH(10%、1.8g)の水溶液および水(5.4g)を添加した。氷浴を取り外し、この混合物を、1時間撹拌した。白色の沈殿物が、ゆっくり形成された。硫酸ナトリウム(10.0g)を添加し、この反応混合物をろ過した。THFを、減圧下(40℃、4mbar、2時間)で除去して、9.59g(90%)の(E)-オクタ-2-エン-4-オールが得られた。
Figure 2023521940000003
0℃で、ジクロロメタン(25mL)中のDCC(8.34g、43mmol)の溶液を、ジクロロメタン(30mL)中の(E)-オクタ-2-エン-4-オール(5.00g、39mmol)、2-オキソ-2-フェニル酢酸(8.78g、59mmol)およびDMAP(3.81g、31mmol)の溶液に滴加した。この反応混合物を、室温に温めた。18時間撹拌した後、この反応混合物を、焼成ガラスを通してろ過し、ジクロロメタン(20mL)ですすぎ、濃縮した。残留物を、酢酸エチル(70mL)に溶解させ、HClの水溶液(10%、50mL)、NaClの飽和水溶液(50mL)、NaHCOの水溶液(10%、50mL)で洗浄し、再度、NaClの飽和水溶液(50mL)で洗浄した。有機相を乾燥させ(NaSO)、ろ過し、濃縮した。カラムクロマトグラフィー(SiO、n-ペンタン/酢酸エチル 8:2)により、7.60g(75%)の標記化合物が得られた。
Figure 2023521940000004
実施例2
香料原料をグループAおよびグループBに分類する方法
非脱気アセトニトリル中のエチル2-オキソ-2-フェニルアセテート(3.0gL-1、供給元:Alfa Aesar)および試験される香り原料(3.0gL-1)の溶液を、GCバイアル(各0.5mL)中で混合して、1.5gL-1の各成分の溶液を1:1の重量比で得た。全ての香り原料を、商業的供給元から得られたものとして、それ以上精製することなく試験した。異性体の混合物として市販されている香り原料を、2-オキソアセテートに対して1:1の重量比で得られるように試験した。各サンプルを、ダプリケートで調製した。一方のサンプルを、基準(100%)として保存し、他方のサンプルに照射を行った。
光照射は、Philips PL-L 36W/09/4P電球を備えたSanalux SAN-40ランプにより、3.1mWcm-2のUVA光で行った。光エネルギーは、FLA603 UV14 UVAセンサを備えたAhlborn Almemo2690-8A測定装置でモニターした。3.1mWcm-2の所望の一定の照射エネルギーを得るために、UVランプを1時間予熱し、サンプルに対して一定の距離に置いた。
所定の香料原料の存在下でのエチル2-オキソ-2-フェニルアセテートの分解量を、分析ガスクロマトグラフィー(GC)により決定した。2つのサンプルのうちの第1のサンプルを照射せずにGCに注入し、第2のサンプルは(先で概説したように)3.1mWcm-2で40分間照射を行った後に注入した。分解量は、照射前に記録されたエチル2-オキソ-2-フェニルアセテートのGCピーク面積に対する、40分の照射後に残ったエチル2-オキソ-2-フェニルアセテートについて得られた記録されたGCピーク面積の割合に相当する。香料原料の非存在下で、エチル2-オキソ-2-フェニルアセテートは、これらの条件下で、19.9(±7.6)%まで分解することが見出された。
所定の香料原料の存在下で40分間照射を行った後に記録されたエチル2-オキソ-2-フェニルアセテートのピーク面積が、非照射サンプルに対して50%以下の値に減少した場合、対応する香料原料を、グループAの一部であるとみなし、所定の香料原料の存在下で40分間照射を行った後のエチル2-オキソ-2-フェニルアセテートのピーク面積が、50%超の値に減少した場合、対応する香料原料を、グループBの一部であるとみなす。
照射前後の分析GCを、Agilent Technologies 7683Bシリーズのインジェクタと水素炎イオン化検出器(FID)とを備えたAgilent Technologies 7890A GCシステムで行った。サンプル(5μL、分割比50:1)を、Agilent HP-5キャピラリーカラム(30m、内径0.32mm、膜0.25μm)において、ヘリウム(2.4mLmin-1)で、60℃、1分間溶出し、ついで、10℃min-1で250℃に加熱した。
種々の香料原料のスクリーニングについて得られた以下の結果を、表1にまとめる。
Figure 2023521940000005
Figure 2023521940000006
Figure 2023521940000007
見て分かるように、香料原料が異なれば、光に誘導される2-オキソアセテートの分解の妨害も異なる。照射後に残ったエチル2-オキソ-2-フェニルアセテートの割合が高いほど、光反応に対する各香料原料の影響が強くなるので、エチル2-オキソ-2-フェニルアセテートの使用は少なくすべきである。
実施例3
グループAおよびグループBの香料原料を使用したモデル芳香剤の調製
以下のモデル芳香剤を調製した。
Figure 2023521940000008
Figure 2023521940000009
Figure 2023521940000010
実施例4
式(I)の2-オキソアセテートならびに/またはグループAおよびグループBの香料原料をカプセル化される油相として使用したコア-シェルマイクロカプセルAおよびBの調製
コア-シェルマイクロカプセルを、以下の一般的なプロトコルに従って調製した。
Figure 2023521940000011
ポリイソシアネート(キシリレンジイソシアネートのトリメチロールプロパン付加物、Takenate(登録商標)D-110N、供給元:Mitsui Chemicals)をコア油と混合することにより油相を調製した。油相は、2%のTakenate(登録商標)D-110Nと98%のコア油とからなった。
カプセルスラリーを調製するために、アクリルアミドおよびアクリル酸コポリマーならびに2つのメラミン-ホルムアルデヒド樹脂のブレンドを水に溶解させて、水相を形成した。ついで、この溶液に油相を添加し、酢酸でpHを5に調節した。2時間で温度を80℃に上昇させて、カプセルを硬化させた。ついでこの混合物に、水中の3%のSalcare SC60(アクリルアミドプロピルトリモニウムクロリド/アクリルアミドコポリマー)溶液を80℃で添加し、80℃で1時間反応させた。ついでエチレン尿素の溶液(水中の50重量%)を添加して、残留遊離ホルムアルデヒドを除去し、スラリーを放置して、室温まで冷却した。水酸化ナトリウムで最終pHを7に調整した。
マイクロカプセルC0は、カプセル化される油相として2-フェニルエチル2-オキソ-2-フェニルアセテート(O1、28.35g、実施例1aに記載されたように調製)を使用し、一般的なプロトコルに従って調製した。流動粒子画像分析(FPIA)により、13.5μmの平均カプセル直径が明らかとなり、熱重量分析(TGA)により、29.7重量%の油含量が示された。
マイクロカプセルC1は、カプセル化される油相として2-フェニルエチル2-オキソ-2-フェニルアセテート(O1、4.71g)とモデル芳香剤1(P1、23.61g)との混合物を使用し、一般的なプロトコルに従って調製した。FPIAにより、12.7μmの平均カプセル直径が明らかとなり、TGAにより、30.4重量%の油含量が示された。
マイクロカプセルC2は、カプセル化される油相として2-フェニルエチル2-オキソ-2-フェニルアセテート(O1、7.12g)とモデル芳香剤2(P2、21.31g)との混合物を使用し、一般的なプロトコルに従って調製した。FPIAにより、12.8μmの平均カプセル直径が明らかとなり、TGAにより、28.8重量%の油含量が示された。
マイクロカプセルC3は、カプセル化される油相としての2-フェニルエチル2-オキソ-2-フェニルアセテート(O1、9.48g)とモデル芳香剤3(P3、18.95g)との混合物と、アクリルアミドおよびアクリル酸コポリマーとしてのコポリマーRSL9500(供給元:SNF、France)とを使用し、一般的なプロトコルに従って調製した。FPIAにより、10.2μmの平均カプセル直径が明らかとなり、TGAにより、29.8重量%の油含量が示された。
マイクロカプセルD1は、カプセル化される油相としてモデル芳香剤1(P1、28.12g)を使用し、一般的なプロトコルに従って調製した。FPIAにより、11.0μmの平均カプセル直径が明らかとなり、TGAにより、28.9重量%の油含量が示された。
マイクロカプセルD2は、カプセル化される油相としてモデル芳香剤2(P2、28.33g)を使用し、一般的なプロトコルに従って調製した。FPIAにより、16.1μmの平均カプセル直径が明らかとなり、TGAにより、28.9重量%の油含量が示された。
マイクロカプセルD3は、カプセル化される油相としてのモデル芳香剤3(P3、28.31g)と、アクリルアミドおよびアクリル酸コポリマーとしてのコポリマーRSL9500(供給元:SNF、France)とを使用し、一般的なプロトコルに従って調製した。FPIAにより、11.0μmの平均カプセル直径が明らかとなり、TGAにより、29.1重量%の油含量が示された。
以下のプロトコルに従って、更なるコア-シェルマイクロカプセルを調製した。
ポリアミドマイクロカプセルC4の調製:カゼインナトリウム(2.0g)を、ベンジルベンゾエート(10.0g、グループAの香料原料)中に分散させ、この分散液を、60℃で30分間の撹拌下に維持し、ついで2-フェニルエチル2-オキソ-2-フェニルアセテート(O1、25.0g)に室温で添加した。ベンゼン-1,3,5-トリカルボニルクロリド(1.7g)を、60℃で1分間可溶化した。両油相同士を混合し、室温で30秒間撹拌し、水道水(94.0g)中のL-リジン(2.5g)の溶液と混合した。この反応混合物を、Ultra Turraxにより、24,000rpmで30秒間撹拌して、エマルジョンを得た。エチレンジアミン(0.12g)およびジエチレントリアミン(0.21g)を、水道水(5.0g)に溶解させ、この溶液を、エマルジョンに5分間かけて滴加した。この反応混合物を、60℃で4時間撹拌して、白色の分散液が得られた。
マイクロカプセルC5は、マイクロカプセルC4の調製のためのプロトコルに従って、ただしベンジルベンゾエートを1,2-ジメトキシ-4-[(1E)-1-プロペン-1-イル]ベンゼン(グループBの香料原料)で置き換えることにより調製した。
式(I)の2-オキソアセテートを含有するマイクロカプセルを、マイクロカプセルC0、C1、C2、C3、C4、C5等とよび、式(I)の2-オキソアセテートを含有しないマイクロカプセルを、マイクロカプセルD1、D2、D3等とよぶ。
実施例5
動的ヘッドスペース分析による本発明に係る芳香系の性能の評価
マイクロカプセルAおよび/もしくはBならびに/または自由な状態の香油を含有する本発明に係る芳香系を、ラウリルエーテル硫酸ナトリウム水溶液(SLES、3重量%、12.2g)中に分散させて、最終分散液中に5.8mgの総量の2-オキソアセテートを含有させた。ついで、種々の分散液中の香料原料の量を、2-オキソアセテートの量に対して常に同じ比に対応するように調整した。例えば、マイクロカプセルC1は、16.6%の2-フェニルエチル2-オキソ-2-フェニルアセテート(O1)と83.4%のモデル芳香剤1(P1、それぞれ16.6%で5つの香料原料からなる)から構成される30.4重量%の油を含有していた。このため、114.1mgのマイクロカプセルC1および12.2gのSLESから得られた分散液は、5.8mgの2-フェニルエチル2-オキソ-2-フェニルアセテートおよび28.9mgのモデル芳香剤1を含有していた。マイクロカプセルC0(19.5mg)およびマイクロカプセルD1(100.0mg)を12.2gのSLESに添加することにより、または自由な状態の2-フェニルエチル2-オキソ-2-フェニルアセテート(5.8mg)およびマイクロカプセルD1(100.0mg)を12.2gのSLESに添加することにより、同量総量の2-フェニルエチル2-オキソ-2-フェニルアセテート(5.8mg)とモデル芳香剤1(28.9mg)とを含有する同等の分散液を調製した。適宜、他のサンプルを調製した。
ついで、分散液(250mg)を、スライドガラス(13×4cm)上にピペットで移し、暗所で一晩乾燥させた。ついで、各ガラスプレートを、第2のガラスプレートで覆った。2枚のプレートを、左から右に5回、上から下に5回動かしながら、それら同士をしっかり押圧することにより、互いに擦り合わせた。ついで、2枚のプレートを分離し、それらをランプに向けることにより、自社製のヘッドスペースサンプリングセル(625mL)内に置いた。活性炭を通してろ過し、NaClの飽和水溶液を通して加湿した200mLmin-1の気流を、セルを通して吸引した。この系を、廃棄処理用のポリ(2,6-ジフェニル-p-フェニレンオキシド(Tenax(登録商標)TA、100mg)カートリッジ上に揮発性物質を吸着させることにより10分間平衡化したままにし、ついで、清浄なカートリッジ上に5分間放置した(第1のデータポイント)。ランプをオンにし、揮発性物質を、廃棄処理用のTenax(登録商標)上に5分間吸着させ、ついで、清浄なTenax(登録商標)カートリッジ上に5分間5回吸着させた(データポイント2~6)。ついで、揮発性物質を、廃棄処理用のTenax(登録商標)カートリッジ上に5分間、清浄なTenax(登録商標)カートリッジ上に5分間吸着させた(3回、データポイント7~9)。最後に、揮発性物質を、廃棄処理用のTenax(登録商標)カートリッジ上に25分間、清浄なTenax(登録商標)カートリッジ上に5分間吸着させた(データポイント10)。廃棄処理用のTenax(登録商標)カートリッジを廃棄し、清浄なTenax(登録商標)カートリッジを、FIDを備えたAgilent Technologies 7890A GCシステムに接続されたPerkin Elmer TurboMatrix ATDサーモデソーバ上で放出させた。揮発性物質を、HP-5キャピラリーカラム(30m×0.32μm、膜0.25μm)において、15℃min-1で60℃から200℃または260℃への温度勾配を使用して、Heで溶出した。ヘッドスペース濃度(ngL-1)を、既知量の揮発性物質の溶液を清浄なTenax(登録商標)カートリッジ上に注入し、先に記載されたように、それらを放出させることによる外部標準校正により得た。
光照射を、UVAランプ(360nm)により、1.6mWcm-2の光エネルギーで行った。これを、FLA603 UV14 UVAセンサに接続されたAhlborn Almemo2690-8A測定装置でチェックした。
以下の表に列記された芳香系を、先で概説されたように調製し、光照射(1.6mWcm-2でのUVA光)中の動的ヘッドスペース分析により、スライドガラス上で評価した。括弧内の値は、芳香系の各部分についてのグループBの香料原料の量を示す。35分後(=照射20分後、データポイント4)に記録された種々の芳香系の一部としての式(I)の2-オキソアセテート誘導体から放出された香りのヘッドスペース濃度を示す。
Figure 2023521940000012
ヘッドスペース分析により、モデル芳香剤の種々の香り原料は、本質的に、それらがカプセル化され(このため、実験前に擦ることにより放出され)た場合に、任意選択的にゆっくり(より高いヘッドスペース濃度で)蒸発し、それらが自由な状態の香油の一部であった場合、より急速に(より低いヘッドスペース濃度で)蒸発し、このため、一晩にわたって蒸発することができたことが示された。本条件下で、香り原料の蒸発は、光に誘導される2-オキソアセテートの開裂によって影響を受けることはあまりなかった。
一方、光に誘導される2-フェニルエチル2-オキソ-2-フェニルアセテート(O1)からの2-フェニルアセトアルデヒドの発生は、グループBの香料原料の存在に依存していた。上記概説された種々の芳香系について測定された2-フェニルアセトアルデヒドのヘッドスペース濃度を、図1にまとめる。
図1に、マイクロカプセルAもしくはBまたは自由な状態の香油(P)に(括弧で示した)種々の量のグループBの香料原料を含有する種々の芳香系への光照射により、2-フェニルエチル2-オキソ-2-フェニルアセテート(O1)から生成された2-フェニルアセトアルデヒドの動的なヘッドスペース濃度を示す。白色の記号および実線は、30%未満のグループBの香料原料を含有するモデル芳香剤1(P1)の存在下での2-フェニルアセトアルデヒドの形成を表し、黒色の記号および実線は、30%超のグループBの香料原料を含有するモデル芳香剤2(P2)の存在下での2-フェニルアセトアルデヒドの形成を表し、白色の記号および破線は、グループBの香料原料を含有していない(0%)モデル芳香剤1(P3)の存在下での2-フェニルアセトアルデヒドの形成を表す。
図1におけるデータから、30%超のグループBの香料原料を含有する芳香系(黒色の記号および実線)は、30%未満のグループBの香料原料を含有する芳香系(白色の記号および実線)より、2-フェニルエチル2-オキソ-2-フェニルアセテートからの2-フェニルアセトアルデヒドの放出が明らかに少なく、グループBの香料原料を含有していない芳香系(白色の記号および破線)より、2-フェニルアセトアルデヒドの放出がかなり少ないことが示される。さらに、グループBの香料原料は、マイクロカプセルA(菱形、例えば
Figure 2023521940000013
)またはB(正方形、例えば
Figure 2023521940000014
)にカプセル化されるよりむしろ、優先的に、自由な状態の香油の一部(丸、例えば
Figure 2023521940000015
)の一部であることが分かる。
更なる参照として、同じ条件下での2-フェニルエチル2-オキソ-2-フェニルアセテート(O1)単独の光照射により、35分間のサンプリング後に、300.8ng/Lの2-フェニルアセトアルデヒドが生成された(図1にデータを示さず)。この値は、グループBのカプセル化された香料原料を含有しなかった芳香系について記録された値と同じオーダーである(上記表のエントリー12を参照のこと)。
2-オキソアセテートO2と、グループBの芳香原料を含有せず、先に記載されたのと同じ条件下で調製され、照射が行われたマイクロカプセルD3とからなる芳香系への照射により、(E)-オクタ-2-エン-4-オンの強力な放出が示された(上記表におけるエントリー13を参照のこと)。再度、この芳香系から放出された(E)-オクタ-2-エン-4-オンの記録されたヘッドスペース濃度は、2-オキソアセテートO2単独の照射について測定された濃度(35分のサンプリング後に2937.9ng/L)と同じオーダーであった。これは、芳香系の調製に、種々の香料アルデヒドまたはケトンを放出する式(I)の種々の2-オキソアセテートを使用できることを実証している。
式(I)の構造的に異なる2-オキソアセテートから光照射時に放出される香りの絶対ヘッドスペース濃度は、化合物ごとに異なることに留意されたい。このため、式(I)の同じ化合物を使用して、系列内で比較を行うべきである。
実施例6
動的ヘッドスペース分析による本発明に係る芳香系の性能の評価
本発明に係るマイクロカプセルAを含有する芳香系を、ラウリルエーテル硫酸ナトリウム水溶液(SLES、3重量%、12.2g)中に分散させて、最終分散液中に総量5.7mgの2-オキソアセテートを含有させた。ついで、この分散液(250mg)を、スライドガラス(13×4cm)上にピペットで移し、実施例5に記載されたように処理した。
以下の表に列記された芳香系を、実施例5で概説されたように調製し、光照射(1.6mWcm-2でのUVA光)中のスライドガラス上での動的ヘッドスペース分析により分析した。括弧内の値は、芳香系の各部分についてのグループBの香料原料の量を示す。35分後(=照射20分後、データポイント4)に記録された種々の芳香系の一部としての2-オキソアセテートO1から放出された2-フェニルアセトアルデヒドのヘッドスペース濃度を示す。
Figure 2023521940000016
図2に、マイクロカプセルA中の0%または29%(括弧内に示す)のグループBの香料原料を含有する種々の芳香系への光照射により、2-オキソアセテートO1から生成された2-フェニルアセトアルデヒドの動的ヘッドスペース濃度を示す。
データから、グループBの香料原料の存在により、グループBの香料原料を含有しない同等のサンプルより、ヘッドスペース中に放出される2-フェニルアセトアルデヒドのヘッドスペース濃度が低下したことが示される。
実施例7
本発明の芳香系を含む液体洗剤配合物の調製
非限定的な例として、本発明に係る芳香系、例えば実施例5または実施例6に記載された芳香系を、以下に記載される典型的な組成を有する液体洗剤配合物中において、穏やかな振とう下で分散させて、最終生成物中に0.10~0.80%の総量のカプセル化された香油および自由な状態の香油を得る。
Figure 2023521940000017
実施例8
本発明の芳香系を含む布地柔軟剤配合物の調製
非限定的な例として、本発明に係る芳香系、例えば実施例5または実施例6に記載された芳香系を、以下に記載される典型的な組成を有する布地柔軟剤配合物中において、穏やかな振とう下で分散させて、最終生成物中に0.20~0.80%の総量のカプセル化された香油および自由な状態の香油を得る。
Figure 2023521940000018
実施例9
本発明の芳香系を含む多用途クリーナー配合物の調製
非限定的な例として、本発明に係る芳香系、例えば実施例5または実施例6に記載された芳香系を、以下に記載される典型的な組成を有する多用途クリーナー配合物中において、穏やかな振とう下で分散させて、最終生成物中に0.30~0.80%の総量のカプセル化された香油および自由な状態の香油を得る。
Figure 2023521940000019
実施例10
本発明の芳香系を含む手洗い食器洗浄配合物の調製
水と水酸化ナトリウムおよびジエタノールアミドとを混合することにより、以下に列記される成分から、付香されていない典型的な手洗い食器洗浄配合物を調製する。ついで、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸を添加する。中和後、残りの成分を添加し、必要に応じて、pHを7~8に調整する。
Figure 2023521940000020
非限定的な例として、本発明に係る芳香系、例えば実施例5または実施例6に記載された芳香系を、上記された典型的な組成を有する付香されていない手洗い食器洗浄配合物中において、穏やかな振とう下で分散させて、最終生成物中に0.10~1.00%の総量のカプセル化された香油および自由な状態の香油を得る。

Claims (15)

  1. a)コア-シェルマイクロカプセルAと、
    b)任意選択的に、コア-シェルマイクロカプセルBと、
    c)任意選択的に、自由な状態の香油と
    を含み、
    前記コア-シェルマイクロカプセルAのコアおよび/または前記自由な状態の香油は、式(I)
    Figure 2023521940000021
    [式中、
    は、カルボニル基に直接的に結合していない1~4個の酸素原子を任意選択的に含有する直鎖もしくは分枝鎖C~C22アルキル基もしくはアルケニル基、またはカルボニル基に直接的に結合していない1~4個の酸素原子を任意選択的に含有する環状C~Cアルキル基もしくはアルケニル基、またはC~Cアルキル基により任意選択的に置換されているフェニル基を表し、
    は、1~4個の酸素原子を任意選択的に含有する直鎖、分枝鎖または環状C~C22炭化水素基を表し、
    は、水素原子を表すか、または1~2個の酸素原子を任意選択的に含有するC~C10炭化水素基を表し、
    またはRおよびRは一緒になって、C5~16シクロアルキル基、C5~16シクロアルケニル基、C4~14ヘテロシクロアルキル基またはC4~14ヘテロシクロアルケニル基を形成している]
    の2-オキソアセテート誘導体を含む、
    芳香系。
  2. 前記コア-シェルマイクロカプセルAの前記コアが、
    - 少なくとも1種の式(I)の2-オキソアセテート誘導体、好ましくは少なくとも25重量%の量の少なくとも1種の式(I)の2-オキソアセテート誘導体、
    - 任意選択的に、グループAの少なくとも1種の香料原料、
    - 最大20重量%のグループBの香料原料および
    - 任意選択的に、溶媒
    を含み、
    グループAの香料原料は、非脱気アセトニトリル中において、1:1の重量比での前記香料原料および2-オキソアセテート(1.5gL-1)に、3.1mWcm-2で25℃、40分間のUVA放射線を照射した後、50%以下のエチル2-オキソ-2-フェニルアセテート(参照化合物として使用)が残存するように定義され、
    グループBの香料原料は、非脱気アセトニトリル中において、1:1の重量比での前記香料原料および2-オキソアセテート(1.5gL-1)に、3.1mWcm-2で25℃、40分間のUVA放射線を照射した後、50%超のエチル2-オキソ-2-フェニルアセテート(参照化合物として使用)が残存するように定義される、
    請求項1記載の芳香系。
  3. 前記コア-シェルマイクロカプセルAの前記コアが、請求項2における定義に従ったグループBの香料原料を含まない、請求項1または2記載の芳香系。
  4. 前記コア-シェルマイクロカプセルBの前記コアが、
    - 請求項2における定義に従ったグループAの少なくとも1種の香料原料、
    - 請求項2における定義に従った最大30重量%のグループBの香料原料および
    - 任意選択的に、溶媒
    を含む、請求項1から3までのいずれか1項記載の芳香系。
  5. 前記自由な状態の香油が、
    - 請求項2における定義に従ったグループAの少なくとも1種の香料原料、
    - 任意選択的に、請求項2における定義に従ったグループBの少なくとも1種の香料原料、
    - 任意選択的に、少なくとも1種の式(I)の2-オキソアセテート誘導体および
    - 任意選択的に、溶媒
    を含む、請求項1から4までのいずれか1項記載の芳香系。
  6. 前記自由な状態の香油が、請求項2における定義に従った50重量%以下のグループBの香料原料を含む、請求項1から5までのいずれか1項記載の芳香系。
  7. 前記自由な状態の香油が、0.1~20重量%の式(I)の2-オキソアセテート誘導体を含む、請求項1から6までのいずれか1項記載の芳香系。
  8. 前記コア-シェルマイクロカプセルAの前記コアおよび前記コア-シェルマイクロカプセルBの前記コアが、請求項2における定義に従ったグループBの香料原料を含まない、請求項1から7までのいずれか1項記載の芳香系。
  9. 前記グループAの香料原料が、アリル2-(シクロヘキシルオキシ)アセテート、アリル3-シクロヘキシルプロパノエート、アリルへプタノエート、アリルヘキサノエート、ベンズアルデヒド、ベンジルアセテート、ベンジルベンゾエート、ベンジル2-ヒドロキシベンゾエート、2-シクロヘキシルエチルアセテート、シクロヘキシル2-ヒドロキシベンゾエート、4-シクロヘキシル-2-メチル-2-ブタノール、デカナール、ジエチル1,4-シクロヘキサンジカルボキシレート、(2,2-ジメトキシエチル)ベンゼン、6,6-ジメトキシ-2,5,5-トリメチル-2-ヘキセン、2-(6,6-ジメチルビシクロ[3.1.1]ヘプタ-2-エン-2-イル)エチルアセテート、2,4-ジメチル-3-シクロヘキセン-1-カルバルデヒド、1-(5,5-ジメチル-1-シクロヘキセン-1-イル)-4-ペンテン-1-オン、2,6-ジメチル-2-ヘプタノール、2,6-ジメチル-5-ヘプテナール、6,6-ジメチル-2-メチレンビシクロ[3.1.1]ヘプタン、3,7-ジメチル-2,6-および3,6-ノナジエンニトリル、3,7-ジメチル-1,6-ノナジエン-3-オール、3,7-ジメチル-2,6-オクタジエナール、(E)-3,7-ジメチル-2,6-オクタジエノール、(Z)-3,7-ジメチル-2,6-オクタジエノール、3,7-ジメチル-1,6-オクタジエン-3-オール、3,7-ジメチル-2,6-オクタジエニルアセテート、3,7-ジメチル-3-オクタノール、3,7-ジメチル-6-オクテンニトリル、3,7-ジメチル-6-オクテン-1-オール、2,6-ジメチル-7-オクテン-2-オール、3,7-ジメチル-6-オクテニルアセテート、1,1-ジメチル-2-フェニルエチルブタノエート、1,1-ジメチル-2-フェニルエチルアセテート、3,3-ジメチル-5-[2,2,3-トリメチル-3-シクロペンテン-1-イル]-4-ペンテン-2-オール、1,4-ジオキサシクロヘプタデカン-5,17-ジオン、ドデカナール、ドデカノール、(Z)-4-ドデセナール、エチルブタノエート、エチル3-ヒドロキシブタ-2-エノエート、エチル2-メチルブタノエート、エチル2-メチル-1,3-ジオキソラン-2-アセテート、エチル2-メチルペンタノエート、エチル3-オキソブタノエート、3-(2-および4-エチルフェニル)-2,2-ジメチルプロパナール、(2E)-2-エチル-4-[2,2,3-トリメチル-3-シクロペンテン-1-イル]-2-ブテン-1-オール、6-エチル-2,10,10-トリメチル-1-オキサスピロ[4.5]デカ-3,6-ジエン、5-ヘプチルジヒドロ-2(3H)-フラノン、4,6,6,7,8,8-ヘキサメチル-1,3,4,6,7,8-ヘキサヒドロシクロペンタ[g]イソクロメン、1-(3,5,5,6,8,8-ヘキサメチル-5,6,7,8-テトラヒドロ-2-ナフタレニル)エタノン、(Z)-3-ヘキセン-1-オール、(Z)-3-へキセニルアセテート、(Z)-3-へキセニル2-ヒドロキシベンゾエート、ヘキシルアセテート、5-ヘキシルジヒドロフラン-2(3H)-オン、ヘキシル2-ヒドロキシベンゾエート、ヘキシル2-メチルプロパノエート、3-および4-(4-ヒドロキシ-4-メチルペンチル)-3-シクロヘキセン-1-カルバルデヒド、1-イソプロピル-4-メチルベンゼン、2-イソプロピル-5-メチルシクロヘキサン-1-オール、イソプロピル2-メチルブタノエート、4-イソプロピル-1-メチルシクロヘキシルアセテート、3-(3-イソプロピル-1-フェニル)ブタナール、3-(4-イソプロピルフェニル)-2-メチルプロパナール、イソプロピルテトラデカノエート、4-メトキシベンズアルデヒド、1-メトキシ-4-メチルベンゼン、3-(4-メトキシフェニル)-2-メチルプロパナール、4-(2-メトキシ-2-プロパニル)-1-メチルシクロヘキセン、1-メトキシ-4-(2-プロペニル)ベンゼン、6-メトキシ-3,6,8,8-テトラメチルオクタヒドロ-1H-3a,7-メタノアズレン、メチルベンゾエート、7-メチル-2H-1,5-ベンゾジオキセピン-3(4H)-オン、3-メチル-2-ブテン-1-イルアセテート、2-および3-メチルブチルアセテート、2-および3-メチルブチルブチレート、2-メチルブチル2-ヒドロキシベンゾエート、2-(4-メチルシクロヘキサ-3-エニル)プロパン-2-オール、2-(4-メチル-3-シクロヘキセン-1-イル)-2-プロパニルアセテート、2-{2-[4-メチル-3-シクロヘキセン-1-イル]プロピル}シクロペンタノン、(E)-4-メチル-3-デセン-5-オール、メチル2,2-ジメチル-6-メチリデンシクロヘキサンカルボキシレート、メチル2,4-ジヒドロキシ-3,6-ジメチルベンゾエート、5-メチルへプタン-3-オンオキシム、メチル7-イソプロピル-1,4a-ジメチル-1,2,3,4,4a,4b,5,6,7,8,10,10a-ドデカヒドロフェナントレン-1-カルボキシレートおよびメチル7-イソプロピル-1,4a-ジメチルテトラデカヒドロフェナントレン-1-カルボキシレート、1-メチル-4-(4-メチル-3-ペンテニル)-3-シクロヘキセン-1-カルバルデヒド、2-メチル-3-[4-(2-メチル-2-プロパニル)フェニル]プロパナール、4-メチル-2-(2-メチル-1-プロペン-1-イル)テトラヒドロ-2H-ピラン、メチル2-オクチノエート、メチル2-(3-オキソ-2-ペンチルシクロペンチル)アセテート、4-メチル-4-ペンテン-2-イル2-メチルプロパノエート、3-メチル-5-フェニル-1-ペンタノール、5-メチル-2-(2-プロパニル)シクロヘキサノン、1-メチル-4-(2-プロパニル)-1,4-シクロヘキサジエン、4-(2-メチル-2-プロパニル)シクロヘキサノール、2-(2-メチル-2-プロパニル)シクロヘキシルアセテート、4-(2-メチル-2-プロパニル)シクロヘキシルアセテート、1-メチル-4-(プロパ-1-エン-2-イル)シクロヘキサ-1-エン、2-メチル-4-プロピル-1,3-オキサチアン、(3E)-3-メチル-4-(2,6,6-トリメチル-2-シクロヘキサン-1-イル)-3-ブテン-2-オン、メチル2,6,6-トリメチル-3-シクロヘキセン-1-カルボキシレート、(3E)-3-メチル-4-(2,6,6-トリメチル-2-シクロヘキセン-1-イル)-3-ブテン-2-オンおよび(1E)-1-(2,6,6-トリメチル-2-シクロヘキセン-1-イル)-1-ペンテン-3-オン、3-メチル-5-(2,2,3-トリメチル-3-シクロペンテン-1-イル)-2-ペンタノール、2-メチルウンデカナール、2,6-ノナジエナール、2,6-ノナジエノール、ノナナール、オクタナール、オクタ-2-エン-4-オン、オキサシクロヘキサデカン-2-オン、1-オキサ-12-および13-シクロヘキサデセン-2-オン、1,1’-オキシジベンゼン、ペンチル2-ヒドロキシベンゾエート、2-フェノキシエタノール、2-フェニルアセトアルデヒド、3-フェニルブタナール、2-フェニルエタノール、2-フェニルエチルアセテート、フェニルメタノール、4-[(2-プロパニル)シクロヘキシル]メタノール、7-プロピル-2H-ベンゾ[b][1,4]ジオキセピン-3(4H)-オン、テトラヒドロ-2-イソブチル-4-メチル-4(2H)-ピラノール、3a,6,6,9a-テトラメチルドデカヒドロナフト[2,1-b]フラン、1-(3,6,8,8-テトラメチル-2,3,4,7,8,8a-ヘキサヒドロ-1H-3a,7-メタノアズレン-5-イル)エタン-1-オン、2,3,6,7-および2,4,6,8-テトラメチルノナン-1-オール、3,6,8,8-テトラメチルオクタヒドロ-1H-3a,7-メタノアズレン-6-イルアセテート、2,2,6,8-テトラメチル-1,2,3,4,4a,5,8,8a-オクタヒドロ-1-ナフタレノール、1-(2,3,8,8-テトラメチル-1,2,3,4,5,6,7,8-、1,2,3,5,6,7,8,8a-および1,2,3,4,6,7,8,8a-オクタヒドロナフタレン-2-イル)エタン-1-オン、トリシクロ[5.2.1.0(2,6)]デカ-3-および4-エン-8-イルアセテート、2,2,2-トリクロロ-1-フェニルエチルアセテート、トリシクロ[5.2.1.0(2,6)]デカ-3-または4-エン-8-イルプロパノエート、1,7,7-トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-オール、1,7,7-トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-オン、1,7,7-トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-イルアセテート、2,6,6-トリメチルビシクロ[3.1.1]ヘプタ-2-エン、2-(1,7,7-トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イル)-1-シクロヘキサノール、2-、3-および4-(5,5,6-トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イル)-1-シクロヘキサノール、(2E)-1-[2,6,6-トリメチル-1-シクロヘキセン-1-イル]-2-ブテン-1-オン、(2E)-1-(2,6,6-トリメチル-2-シクロヘキセン-1-イル)-2-ブテン-1-オン、(2E)-1-(2,6,6-トリメチル-3-シクロヘキセン-1-イル)-2-ブテン-1-オン、3,8,9-、4,6,8-および4,7,9-トリメチルデカン-2-オール、1,3,3-トリメチル-2-オキサビシクロ[2.2.2]オクタン、2,2,5-トリメチル-5-ペンチルシクロペンタノン、2,6,6-トリメチルスピロ[ビシクロ[3.1.1]ヘプタン-3,1’-シクロヘキサン]-2’-エン-4’-オン、ウンデカナール、1,3,5-ウンデカトリエンならびに10-ウンデセナールからなる群から選択される、請求項2から8までのいずれか1項記載の芳香系。
  10. 前記グループBの香料原料が、ベンゾ[d][1,3]ジオキソール-5-カルバルデヒド、(E)-1-(ベンジルオキシ)-2-メトキシ-(4-プロパ-1-エン-1-イル)ベンゼン、2H-クロメン-2-オン、1,2-ジメトキシ-4-[(1E)-1-プロペン-1-イル]ベンゼン、1,5-ジメチル-1-ビニル-4-ヘキセニル(E)-3-フェニルプロペノエート、(E)-2-ヘキシル-3-フェニル-2-プロペナール、4-(4-ヒドロキシ-3-メトキシフェニル)-2-ブタノン、2-イソブチルキノリン、2-メトキシナフタレン、2-メトキシ-4-(2-プロペン-1-イル)フェノール、2-メトキシ-4-[(1E)-1-プロペン-1-イル]フェノール、2-メトキシ-4-プロピルフェノール、メチル2-アミノベンゾエート、メチルN-[3-(4-tert-ブチルフェニル)-2-メチル-1-プロペニル]アントラニレート、メチル2-(メチルアミノ)ベンゾエート、6-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロキノリン、1-(ナフタレン-2-イル)エタン-1-オン、(E)-2-ペンチル-3-フェニル-2-プロペナール、(Z)-2-フェニル-2-ヘキセンニトリル、(E)-3-フェニル-2-プロペン-1-オール、(2E)-1-(2,6,6-トリメチル-1,3-シクロヘキサジエン-1-イル)-2-ブテン-1-オンおよび(3E)-4-(2,6,6-トリメチル-1-シクロヘキセン-1-イル)-3-ブテン-2-オンからなる群から選択される、請求項2から9までのいずれか1項記載の芳香系。
  11. i. 請求項1から10までのいずれか1項記載の芳香系と、
    ii. 香料担体および香料基剤からなる群から選択される少なくとも1種の成分と、
    iii. 任意選択的に、少なくとも1種の香料アジュバントと
    を含む、付香組成物。
  12. 芳香剤、布地ケア製品、ボディケア製品、エアケア製品またはホームケア製品であることを特徴とする、請求項1から10までのいずれか1項記載の芳香系を含む付香された消費者製品。
  13. 前記付香された消費者製品が、ファインパフューマリー、液体もしくは固体の洗剤、布地柔軟剤、布地リフレッシャー、アイロン水、シャンプー、カラーリング配合物、ヘアスプレー、消臭剤もしくは制汗剤、付香された石鹸、シャワーもしくはバスムース、オイルもしくはジェル、衛生製品、エアフレッシュナー、「すぐに使える」粉末エアフレッシュナーまたは硬質表面洗剤であることを特徴とする、請求項12記載の付香された消費者製品。
  14. 付香された消費者製品の香り特性および/または香り強度を増強し、付与し、向上させかつ/または改変するための、請求項1から10までのいずれか1項記載の芳香系の使用。
  15. 請求項1から10までのいずれか1項記載の芳香系を、付香された消費者製品に適用することにより、香り特性および/または香り強度を増強し、付与し、向上させかつ/または改変するための方法。
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