JP2023516645A - Tead阻害剤としてのヘテロ二官能性分子 - Google Patents

Tead阻害剤としてのヘテロ二官能性分子 Download PDF

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ジェイソン ロバート ズビーグ,
エリシア ビレムレ,
ヨアヒム ルドルフ,
ポール パウエル ベロザ,
ジェームズ ジョン クロフォード,
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ジェネンテック, インコーポレイテッド
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Abstract

本発明は、がん等のTEADによって媒介される疾患及び状態を治療するための化合物及び前記化合物を使用する方法、並びにそのような化合物を含む医薬組成物に関する。【選択図】なし

Description

関連出願の相互参照
本出願は、2020年3月4日に出願された米国仮特許出願第62/985,256号の利益及び優先権を主張し、その内容は参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
配列表
本出願は、EFS-Webを介して提出された配列表を含み、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。2021年2月11日に作成された前記ASCIIコピーは、P35870-WO_SLと名付けられ、サイズが33,999バイトである。
開示の分野
本開示は、哺乳動物における治療及び/又は予防に有用な、特にがんを治療するのに有用なTEADの阻害剤及び/又は分解剤として有用な化合物に関する。
背景
Hippoシグナル経路は、細胞増殖及び細胞死を調節し、臓器の大きさを決定するシグナル伝達経路である。該経路は、哺乳動物における腫瘍抑制因子としての役割を担っていると考えられており、該経路の障害はしばしば、ヒトのがんにおいて検出される。この経路は、幹細胞及び前駆細胞の自己再生と分化に関与している、及び/又は幹細胞及び前駆細胞の自己再生と分化を調節することができる。加えて、Hippoシグナル経路は、創傷治癒及び組織再生に関与している可能性がある。さらに、Hippo経路は、Wnt、Notch、Hedgehog、及びMAPK/ERK等の他のシグナル伝達経路に相互干渉し、このことは、広範な種々の生物学的事象に影響を及ぼす可能性があり、Hippo経路の機能不全ががんに加えて多くのヒト疾患に関与することができたと考えられている。概説については、例えば、Halder et al.,2011,Development 138:9-22;Zhao et al.,2011,Nature Cell Biology 13:877-883;Bao et al.,2011,J.Biochem.149:361-379;Zhao at al.,2010,J.Cell Sci.123:4001-4006を参照されたい。
Hippoシグナル伝達経路は、ショウジョウバエから哺乳動物まで保存されている(Vassilev et al.,Genes and Development,2001,15,1229-1241;Zeng and Hong,Cancer Cell,2008,13,188-192)。経路のコアは、2つの転写コアクチベーター、YAP(Yes-Associated Protein)及びTAZ(PDZ結合モチーフ又はタファジンを有する転写コアクチベーター;Zhao et al.,Cancer Res.,2009,69,1089-1098;Lei et al.,Mol.Cell.Biol.,2008,28,2426-2436)のリン酸化をもたらすキナーゼのカスケード(Hippo-MST1-2はLats 1-2及びNDRI-2の上流にある)からなる。
Hippoシグナル伝達経路は、動物発生、器官サイズ制御及び幹細胞制御の調節因子であるため、がん発生に関与している(Harvey et al.,Nat.Rev.Cancer,2013,13,246-257;Zhao et al.,Genes Dev.,2010,24,862-874の概説)。in vitroでは、乳房の上皮細胞におけるYAP又はTAZの過剰発現は、両方のタンパク質と転写因子のTEADファミリーとの相互作用を通して細胞形質転換を誘導する。上昇したYAP/TAZ転写活性は、上皮間葉転換等のがん遺伝子の特性を誘導するものであり、乳がん細胞に幹細胞特性を付与することが示された。in vivoでは、マウス肝臓において、YAP又はその上流の制御因子MST1-2の遺伝子ノックアウトの過剰発現は、肝細胞癌腫の発生を引き起こす。さらに、腫瘍抑制因子NF2がマウス肝臓において不活性化されるとき、肝細胞癌腫の発生はYAPの共不活性化によって完全にブロックすることができる。
Hippo腫瘍抑制経路の調節解除は、肺がん(NSCLC;Zhou et al.,Oncogene,2011,30,2181-2186;Wang et al.,Cancer Sci.,2010,101,1279-1285)、乳がん(Chan et al.,Cancer Res.,2008,68,2592-2598;Lamar et al.,Proc.Natl.Acad.Sci,USA,2012;109,E2441-E2250;Wang et al.,Eur.J.Cancer,2012,48,1227-1234)、頭頚部がん(Gasparotto et al.,Oncotarget.,2011,2,1165-1175;Steinmann et al.,Oncol.Rep.,2009,22,1519-1526)、結腸がん(Angela et al.,Hum.Pathol.,2008,39,1582-1589;Yuen et al.,PLoS One,2013,8,e54211;Avruch et al.,Cell Cycle,2012,11,1090-1096)、卵巣がん(Angela et al.,Hum.Pathol.,2008,39,1582-1589;Chad et al.,Cancer Res.,2010,70,8517-8525;Hall et al.,Cancer Res.,2010,70,8517-8525)、肝臓がん(Jie et al.,Gastroenterol.Res.Pract.,2013,2013,187070;Ahn et al.,Mol.Cancer.Res.,2013,11,748-758;Liu et al.,Expert.Opin.Ther.Targets,2012,16,243-247)、脳腫瘍(Orr et al.,J Neuropathol.Exp.Neurol.2011,70,568-577;Baia et al.,Mol.Cancer Res.,2012,10,904-913;Striedinger et al.,Neoplasia,2008,10,1204-1212)及び前立腺がん(Zhao et al.,Genes Dev.,2012,26,54-68;Zhao et al.,Genes Dev.,2007,21,2747-2761)、中皮腫(Fujii et al.,J.Exp.Med.,2012,209,479-494;Mizuno et al.,Oncogene,2012,31,5117-5122;Sekido Y.,Pathol.Int.,2011,61,331-344)、肉腫(Seidel et al.,Mol.Carcinog.,2007,46,865-871)及び白血病(Jimenez-Velasco et al.,Leukemia,2005,19,2347-2350)を含むがこれに限定されない広範囲の悪性腫瘍の発症における主要な事象であると考えられている。
哺乳動物のHippo経路のコア成分のうちの2つは、ショウジョウバエのWarts(Wts)に相同な核Dbf2関連(NDR)ファミリータンパク質キナーゼであるLats1及びLats2である。Lats1/2タンパク質は、ショウジョウバエMatsと相同な足場タンパク質Mob1A/B(Mps1バインダーキナーゼ活性化因子様1A及び1B)との会合によって活性化される。Lats1/2タンパク質は、ショウジョウバエのHippoに相同なSTE20ファミリープロテインキナーゼMst1及びMst2によるリン酸化によっても活性化される。Lats1/2キナーゼは、ショウジョウバエYorkieと相同な下流エフェクターYAP(Yes-associated protein)及びTAZ(PDZ結合モチーフを持つ転写コアクチベーター;WWTR1)をリン酸化する。Lats1/2によるYAP及びTAZのリン酸化は、Hippoシグナル伝達経路内の重要な事象である。Lats1/2は複数の部位でYAPをリン酸化するが、Ser127のリン酸化はYAP阻害に重要である。YAPのリン酸化は、14-3-3ファミリーのタンパク質に対するタンパク質結合モチーフを生成し、14-3-3タンパク質が結合すると、細胞質内でのYAPの保持及び/又は隔離につながる。同様に、Lats1/2は複数の部位でTAZをリン酸化するが、Ser89のリン酸化はTAZ阻害に重要である。TAZのリン酸化は、細胞質内でのTAZの保持及び/又は隔離につながる。さらに、YAP及びTAZのリン酸化は、YAP又はTAZユビキチン化によって触媒されるリン酸化依存性分解を活性化することによってこれらのタンパク質を不安定化すると考えられている。したがって、Hippo経路が「オン」である場合、YAP及び/又はTAZはリン酸化され、不活性であり、一般的に細胞質に捕捉され、対照的に、Hippo経路が「オフ」である場合、YAP及び/又はTAZは非リン酸化状態であり、活性であり、一般的に核内に見出される。
非リン酸化活性YAPは、細胞の核内へと移行し、ここでその主要標的転写因子は、TEADドメイン含有ファミリー(TEAD1~TEAD4、総じて「TEAD」)の4つのタンパク質である。YAPは、TEAD(又はSmad1、RUNX、ErbB4及びp73といった他の転写因子)と一緒に、結合組織増殖因子(CTGF)、Gli2、Birc5、Birc2、線維芽細胞増殖因子1(FGF1)、及びアンフィレグリン(AREG)を含む様々な遺伝子の発現を誘導することが判明した。YAPと同様に、リン酸化されていないTAZは細胞核中へ移行し、そこでペルオキシソーム増殖因子活性化受容体γ(PPARγ)、甲状腺転写因子-1(TTF-1)、Pax3、TBX5、RUNX、TEAD1及びSmad2/3/4といった複数のDNA結合転写因子と相互作用する。YAP/TAZ-転写因子複合体によって活性化された遺伝子の多くは、細胞生存及び増殖を媒介する。したがって、いくつかの条件下において、YAP及び/又はTAZはがん遺伝子として作用し、Hippoシグナル経路は腫瘍抑制因子として作用する。
1つのタイプの標的療法は、細胞内ユビキチン-プロテアソーム系を利用して標的タンパク質、ヘテロ二官能性分子、及びユビキチンリガーゼの間に三成分複合体を形成することによって標的タンパク質を選択的に分解するヘテロ二官能性分子を含む。これにより、ユビキチンリガーゼが標的タンパク質をユビキチン化し、プロテアソームによる分解のために標識することが可能になる。
当該技術分野では、Hippoカスケードの機能的変化を提供するためにTEADの薬理学的標的化を使用してがん治療選択肢を改善する必要がある。ヘテロ二官能性分子が特に有利であり得る。
開示の概要
いくつかの態様において、式(I):
Figure 2023516645000001
(式中、
[A]はリガーゼリガンドであり、
[B]リンカー部分であり、
、X、及びXは、それぞれ独立して、N又はC-Rであり、各Rは、独立して、H、ハロ、シアノ、C1~12アルキル、O-C1~12アルキル、及びC1~12ハロアルキルからなる群から選択され、
は、結合であるか、又は-C1~12アルキル-、-C2~12アルケニル-、-C2~12アルキニル-若しくは-C3~10シクロアルキル-であり、
は、H、C1~12アルキル、C3~10シクロアルキル、C1~12アルキル-C3~10シクロアルキル、C1~12ハロアルキル、O-C1~12アルキル、O-C3~10シクロアルキル、O-C1~12アルキル-C3~10シクロアルキル、又はO-C1~12ハロアルキルであり、
は、H、C3~10シクロアルキル、C1~12アルキル-C3~10シクロアルキル、3~10員ヘテロシクリル、C6~20アリール、5~20員ヘテロアリール、又はC5~13スピロシクリルであり、
のC3~10シクロアルキル、C1~12アルキル-C3~10シクロアルキル、3~10員ヘテロシクリル、C6~20アリール、5~20員ヘテロアリール、又はC5~13スピロシクリルは、独立して、1つ以上のオキソ、シアノ、ハロ、C1~12アルキル、C1~12ハロアルキル、C3~10シクロアルキル、C6~20アリール、NO、N(R)(R)、及びO(R)で置換されていてもよく、
各R及びRは、独立して、H、C1~12アルキル、C2~12アルケニル、C2~12アルキニル、C3~10シクロアルキル、C1~12アルキル-C3~10シクロアルキル、3~10員ヘテロシクリル、C6~20アリール、及び5~20員ヘテロアリールからなる群から選択され、
及びRの各C1~12アルキル、C2~12アルケニル、C2~12アルキニル、C3~10シクロアルキル、C1~12アルキル-C3~10シクロアルキル、3~10員ヘテロシクリル、C6~20アリール及び5~20員ヘテロアリールは、独立して、1つ以上のオキソ、シアノ、ハロ、NO、NH、ヒドロキシ、C1~12アルキル、C1~12ハロアルキル、又はO-C1~12アルキルで置換されていてもよい)
の化合物、又はその立体異性体若しくは薬学的に許容され得る塩が提供される。
いくつかの実施形態において、リンカー部分は、式(II):
Figure 2023516645000002
(式中、
リンカー部分の*は、リガーゼリガンドへの結合点を示し、リンカー部分の**は、分子の残りの部分への結合点を示し、
は、-(CH-又は-(CHCHO)-であって、nは、1~12であり、
は、結合であるか、又は-C≡C-、-CH=CH-、-(CH-、-O-、-NH-若しくは
Figure 2023516645000003
(式中、Lの#はLへの結合点を表し、Lの*はリガーゼリガンドへの結合点を表す)
であり、
3a及びR3bの各々は、独立して、H、C1~12アルキル、C2~12アルケニル、C2~12アルキニル、C3~10シクロアルキル、C1~12アルキル-C3~10シクロアルキル、C1~12アルキル-C6~20アリール、3~10員ヘテロシクリル、C6~20アリール又は5~20員ヘテロアリールであり、
各C1~12アルキル、C2~12アルケニル、C2~12アルキニル、C3~10シクロアルキル、C1~12アルキル-C3~10シクロアルキル、C1~12アルキル-C6~20アリール、3~10員ヘテロシクリル、C6~20アリール又は5~20員ヘテロアリールは、独立して、少なくとも1つのオキソ、CN、C1~12アルキル、C1~12ハロアルキル、ハロ、NO、N(R)(R)、C1~12アルキル-C(O)-N(R)(R)、及びORで置換されていてもよく、
各R及びRは、独立して、H、C1~12アルキル、C2~12アルケニル、C2~12アルキニル、C3~10シクロアルキル、C1~12アルキル-C3~10シクロアルキル、3~10員ヘテロシクリル、C6~20アリール、及び5~20員ヘテロアリールからなる群から選択され、各C1~12アルキル、C2~12アルケニル、C2~12アルキニル、C3~10シクロアルキル、C1~12アルキル-C3~10シクロアルキル、3~10員ヘテロシクリル、C6~20アリール、又は5~20員ヘテロアリールは、独立して、1つ以上のオキソ、CN、C1~12アルキル、C1~12ハロアルキル、ハロ、NO、O-C1~12アルキル、又はOHで置換されていてもよい)
の構造を有する。
特定の実施形態において、リガーゼリガンドは、E3ユビキチンリガーゼリガンドである。
いくつかの実施形態において、リガーゼリガンドはセレブロンリガンド、VHLリガンド又はXIAPリガンドである。
いくつかの態様において、式(I)の化合物はヘテロ二官能性分子である。
いくつかの態様において、式(I)の化合物、又はその薬学的に許容され得る塩、並びに薬学的に許容され得る担体、希釈剤又は添加物を含む医薬組成物が提供される。
いくつかの態様において、式(I)の化合物、又はそれらの薬学的に許容され得る塩は、医学的治療において使用するために提供される。
いくつかの態様において、式(I)の化合物又はそれらの薬学的に許容され得る塩は、がん、中皮腫、肉腫又は白血病の治療又は予防のために提供される。
いくつかの態様において、式(I)の化合物又はその薬学的に許容され得る塩は、がん、中皮腫、肉腫又は白血病の治療又は予防のための医薬の調製のために提供される。
いくつかの態様において、哺乳動物におけるがん、中皮腫、肉腫又は白血病を治療するための方法が提供され、該方法は、式(I)の化合物又はその薬学的に許容され得る塩を哺乳動物に投与することを含む。
いくつかの態様において、式(I)の化合物、又はそれらの薬学的に許容され得る塩は、TEAD活性を調節するために提供される。
いくつかの態様において、式(I)の化合物又はその薬学的に許容され得る塩が、TEADタンパク質を分解するために提供される。いくつかの態様において、式(I)の化合物又はその薬学的に許容され得る塩が、TEAD活性を調節するために提供され、TEAD活性の調節は、TEADタンパク質の分解によるものである。
いくつかの態様において、式(I)の化合物、又はそれらの薬学的に許容され得る塩は、TEAD活性によって媒介される疾患又は状態の治療又は予防のために提供される。
いくつかの態様において、式(I)の化合物、又はそれらの薬学的に許容され得る塩は、TEAD活性によって媒介される疾患又は状態の治療又は予防のための医薬の調製に使用するために提供される。
いくつかの態様において、TEAD活性を調節する方法が提供され、この方法は、TEADを式(I)の化合物、又はその薬学的に許容され得る塩と接触させることを含む。
いくつかの態様において、哺乳動物においてTEAD活性によって媒介される疾患又は状態を治療するための方法が提供され、該方法は、式(I)の化合物又はその薬学的に許容され得る塩を哺乳動物に投与することを含む。
いくつかの態様において、式(I)の化合物、又はその立体異性体若しくは薬学的に許容され得る塩と、TEADタンパク質と、ユビキチンリガーゼとを含む三元複合体が提供される。
詳細な説明
定義
別段に示されない限り、本明細書及び特許請求の範囲において使用される以下の具体的な語句は、次のように定義される。
「部分」という用語は、1つ以上の化学結合によって別の原子又は分子へ付着し、それにより分子の一部を形成する原子又は化学的に結合した原子又は基を指す。
「置換された」という用語は、前記部分の水素原子のうちの少なくとも1つが他の置換基又は部分によって置換されていることを指す。
「アルキル」という用語は、1~20個の炭素原子、例えば1~12個の炭素原子又は1~6個の炭素原子を有する脂肪族直鎖又は分枝鎖飽和炭化水素部分を指す。アルキル基は置換されていてもよい。
「シクロアルキル」という用語は、単環式、又は二環式(架橋二環式を含む)の環及び環内に3~10個の炭素原子を有する飽和又は部分的に不飽和の炭素環部分を意味する。特定の態様において、シクロアルキルは、3~8つの炭素原子を含んでいてもよい(すなわち、(C~C)シクロアルキル)。他の詳細な態様において、シクロアルキルは、3~6個の炭素原子を含有する(すなわち、(C~C)シクロアルキル)。シクロアルキル部分の例には、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、及びそれらの部分的に不飽和した(シクロアルケニル)誘導体(例えば、シクロペンテニル、シクロヘキセニル及びシクロヘプテニル)が含まれるが、これらに限定されない。該シクロアルキル部分は、スピロシクロプロピル:
Figure 2023516645000004
等のスピロサイクル様式で付着され得る。
「ハロアルキル」という用語は、アルキル基の水素原子のうちの1つ以上が、同じ又は異なるフッ素原子等のハロゲン原子によって置き換えられたアルキル基を指す。ハロアルキルの例には、モノフルオロ-、ジフルオロ-、又はトリフルオロ-メチル、-エチル、又は-プロピル、例えば3,3,3-トリフルオロプロピル、2-フルオロエチル、2,2,2-トリフルオロエチル、フルオロエチル又はトリフルオロメチルが含まれる。ハロアルキル基は、置換されていてもよい。
「アルケニル」という用語は、少なくとも1つの炭素間二重結合を有する、本明細書の他の場所で定義される直鎖若しくは分岐鎖アルキル又は置換アルキル基を指す。アルケニル基は、置換されていてもよい。
「アルキニル」という用語は、少なくとも1つの炭素間三重結合を有する、本明細書の他の場所で定義される直鎖若しくは分岐鎖アルキル又は置換アルキル基を指す。アルキニル基は置換されていてもよい。
「ヘテロシクリル」及び「複素環」という用語は、飽和又は部分的に不飽和であり、環中に酸素、窒素及び硫黄から選択される1個以上(例えば、1個、2個、3個又は4個)のヘテロ原子を有し、かつ残りの環原子が炭素である、4員、5員、6員及び7員の単環式複素環部分、又は7員、8員、9員及び10員の二環式(架橋した二環式を含む)複素環部分を指す。複素環の環原子に関して使用されるとき、窒素又は硫黄はまた、酸化された形態であってもよく、窒素は置換されてもよい。複素環は、結果として安定した構造を生じるいかなるヘテロ原子又は炭素原子においても、該複素環の付属基へ付着することができ、環原子のいずれかが置換されていてもよい。このような飽和又は部分的に不飽和の複素環の例としては、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチエニル、ピロリジニル、ピロリドニル、ピペリジニル、ピロリニル、テトラヒドロキノリニル、テトラヒドロイソキノリニル、デカヒドロキノリニル、オキサゾリジニル、ピペラジニル、ジオキサニル、ジオキソラニル、ジアゼピニル、オキサゼピニル、チアゼピニル、モルホリニル、及びキヌクリジニルが挙げられるが、これらに限定されない。複素環という用語にはまた、インドリニル、3H-インドリル、クロマニル、2-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタニル、オクタヒドロインドリル、又はテトラヒドロキノリニル等、複素環が1つ以上のアリール環、ヘテロアリール環、又はシクロアルキル環に縮合した基も含まれる。ヘテロシクリル基は、置換されていてもよい。
「アリール」という用語は、5~20個の炭素環原子の単環式、二環式又は三環式芳香環を有する、環状芳香族炭化水素部分を意味する。アリール部分の例としては、フェニル、ナフチル、ベンジル及びこれらに類するものが挙げられるが、それらに限定されない。「アリール」という用語にはまた、環状芳香族炭化水素部分の部分的に水素化した誘導体も含まれるが、ただし、該環状芳香族炭化水素部分の少なくとも1つの環が芳香族であり、各々が置換されていてもよい。いくつかの態様において、単環式アリール環は、5個又は6個の炭素環原子を有し得る。アリール基は置換されていてもよい。
「ヘテロアリール」との用語は、N、O及びSから選択される1、2、3又は4個のヘテロ原子を含む1~20個の環原子の芳香族複素環の単環式若しくは二環式環系を指し、残りの環原子は炭素である。ヘテロアリールの例としては、ピロリル、フラニル、チエニル、イミダゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、トリアゾニル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、テトラゾリル、ピリジニル、ピラジニル、ピラゾリル、ピリダジニル、ピリミジニル、トリアジニル、イソキサゾリル、ベンゾフラニル、イソチアゾリル、ベンゾチエニル、インドリル、イソインドリル、イソベンゾフラニル、ベンズイミダゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾイソオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾイソチアゾリル、ベンゾオキサジアゾリル、ベンゾチアジアゾリル、ベンゾトリアゾリル、プリニル、キノリニル、イソキノリニル、キナゾリニル、又はキノキサリニルが挙げられる。ヘテロアリール基は置換されていてもよい。
「ハロ」及び「ハロゲン」という用語は、フルオロ、クロロ、ブロモ及びヨードを指す。いくつかの態様において、ハロゲンは、フルオロ又はクロロである。
「オキソ」という用語は、=O部分を指す。
「スピロ環」及び「スピロシクリル」という用語は、両方の環が単一の原子を介して接続している、5~15個の炭素原子を含む炭素原性二環式環系を指す。環は、サイズ及び性質が異なっていてもよく、又はサイズ及び性質が同一であってもよい。例には、スピロペンタン、スピロヘキサン、スピロヘプタン、スピロオクタン、スピロデカン又はスピロデカンが含まれる。スピロサイクル中の1つ以上の炭素原子をヘテロ原子(例えば、O、N、S又はP)で置換することができ、かかる態様において、スピロサイクルは3~14個の炭素原子を含み得る。スピロサイクル基は、置換されていてもよい。
「薬学的に許容され得る塩」という用語は、生物学的に又は別様に望ましくないものではない、遊離塩基又は遊離酸の生物学的有効性及び特性を保持する塩を指す。塩は、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、及びリン酸等の無機酸、好ましくは塩酸、並びに酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、ピルビン酸、シュウ酸、マレイン酸、マロン酸、サリチル酸、コハク酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、ケイ皮酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、N-アセチルシステイン等の有機酸と共に形成される。加えて、塩は、無機塩基又は有機塩基を遊離酸に添加することによって調製されることができる。無機塩基から得られる塩には、ナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩、アンモニウム塩、カルシウム塩、及びマグネシウム塩並びにこれらに類するものが含まれるが、それらに限定されない。有機塩基から得られる塩には、第一級アミン、第二級アミン、及び第三級アミン、天然に存在する置換アミンを含む置換アミン、環状アミン、並びにイソプロピルアミン樹脂、トリメチルアミン樹脂、ジエチルアミン樹脂、トリエチルアミン樹脂、トリプロピルアミン樹脂、エタノールアミン樹脂、リジン樹脂、アルギニン樹脂、N-エチルピペリジン樹脂、ピペリジン樹脂、及びポリアミン樹脂等の塩基性イオン交換樹脂が含まれるが、それらに限定されない。
「プロドラッグ」という用語は、生理学的条件下で化学的変化を容易に受けて、本開示の化合物を提供する化合物を指す。加えて、プロドラッグは、ex vivo環境において化学的又は生化学的方法によって本開示の化合物に変換することができる。例えば、プロドラッグは、適切な酵素又は化学試薬と共に経皮パッチリザーバ内にあるとき、本開示の化合物に緩徐に変換することができる。
いくつかのプロドラッグの態様において、プロドラッグは、アミノ酸残基、又は2つ以上(例えば、2、3又は4個)のアミノ酸残基のポリペプチド鎖がアミド又はエステル結合を介して、本開示の化合物の遊離アミノ、ヒドロキシ又はカルボン酸基に共有結合されている化合物を含む。アミノ酸残基は、限定されないが、三文字記号によって一般的に表記される20の天然アミノ酸を含み、ホスホセリン、ホスホスレオニン、ホスホチロシン、4-ヒドロキシプロリン、ヒドロキシリジン、デモシン、イソデモシン、ガンマ-カルボキシグルタメート、馬尿酸、オクタヒドロインドール-2-カルボン酸、スタチン、1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-3-カルボン酸、ペニシラミン、オルニチン、3-メチルヒスチジン、ノルバリン、ベータ-アラニン、ガンマ-アミノ酪酸、シトルリン、ホモシステイン、ホモセリン、メチル-アラニン、パラ-ベンゾイルフェニルアラニン、フェニルグリシン、プロパルギルグリシン、サルコシン、メチオニンスルホン及びtert-ブチルグリシンも含む。
いくつかの他のプロドラッグの態様において、本開示の化合物の遊離カルボキシル基は、アミド又はアルキルエステルとして誘導体化されることができる。更に他のプロドラッグの態様において、遊離ヒドロキシ基を含むプロドラッグは、Fleisher,D.et al.,(1996)Improved oral drug delivery:solubility limitations overcome by the use of prodrugs(Advanced Drug Delivery Reviews,19:115)に概略されているように、ヒドロキシ基を、限定されないが、リン酸エステル、ヘミサクシネート、ジメチルアミノアセテート、又はホスホリルオキシメチルオキシカルボニル基等の基に転換することにより、プロドラッグとして誘導体化することができる。ヒドロキシ基のカルバメートプロドラッグ、スルホネートエステル及びサルフェートエステルであるため、ヒドロキシ及びアミノ基のカルバメートプロドラッグも含まれる。アシル基が、エーテル、アミン及びカルボン酸官能基を含むが、これらに限定されない基で置換されていてもよいアルキルエステルであり得るか、又はアシル基が上述のようにアミノ酸エステルである場合の、(アシルオキシ)メチル及び(アシルオキシ)エチルエーテルとしてのヒドロキシ基の誘導体化も包含される。この種のプロドラッグは、J.Med.Chem.,(1996),39:10.に記載されている。より具体的な例としては、アルコール基の水素原子を、(C1~6)アルカノイルオキシメチル、1-((C1~6)アルカノイルオキシ)エチル、1-メチル-1-((C1~6)アルカノイルオキシ)エチル、(C1~6)アルコキシカルボニルオキシメチル、N-(C1~6)アルコキシカルボニルアミノメチル、サクシノイル、(C1~6)アルカノイル、アルファ-アミノ(C1~4)アルカノイル、アリールアシル及びアルファ-アミノアシル、又はアルファ-アミノアシル-アルファ-アミノアシル(各アルファ-アミノアシル基は、天然のL-アミノ酸、P(O)(OH)、-P(O)(O(C1~6)アルキル)又はグリコシル(炭水化物のヘミアセタール形態のヒドロキシル基を除去することにより生じるラジカルから独立して選択される)等の基で置き換えることが挙げられる。
プロドラッグ誘導体の追加の例については、例えば、その各々が参照により本明細書に明示的に組み込まれる、a)Design of Prodrugs,edited by H.Bundgaard,(Elsevier,1985)and Methods in Enzymology,Vol.42,p.309-396,edited by K.Widder,et al.(Academic Press,1985);b)A Textbook of Drug Design and Development,edited by Krogsgaard-Larsen and H.Bundgaard,Chapter 5’’Design and Application of Prodrugs,’’by H.Bundgaard p.113-191(1991);c)H.Bundgaard,Advanced Drug Delivery Reviews,8:1-38(1992);d)H.Bundgaard,et al.,Journal of Pharmaceutical Sciences,77:285(1988);及びe)N.Kakeya,et al.,Chem.Pharm.Bull.,32:692(1984)を参照されたい。
加えて、本開示は、本開示の化合物の代謝産物を提供する。本明細書で使用される場合、「代謝産物」とは、特定の化合物又はその塩の体内で代謝を介して生成される産物を指す。かかる生成物は、例えば、投与された化合物の酸化、還元、加水分解、アミド化、脱アミド化、エステル化、脱エステル化、及び酵素的切断等から生じ得る。
代謝生成物は典型的には、本開示の化合物の放射性標識した(例えば、14C又はH)同位体を調製し、該同位体を検出可能な用量(例えば、約0.5mg/kg超)でラット、マウス、モルモット、サル等の動物、又はヒトに非経口投与し、代謝を十分な時間(典型的には、約30秒~30時間)発生させておき、その変換生成物を尿、血液、又は他の生理学的試料から単離することによって特定される。これらの生成物は、標識されているため、容易に単離される(他は、代謝物中で生存するエピトープを結合することが可能な抗体の使用により単離される)。代謝産物の構造は、従来の方法、例えばMS、LC/MS又はNMR分析により決定される。一般に、代謝物の分析は、当業者に周知の従来の薬物代謝研究と同じ方法で行われる。代謝生成物は、それがin vivoでは別途認められない限り、本開示の化合物の治療投薬のための診断アッセイにおいて有用である。
本開示の特定の化合物は、非溶媒和形態、及び水和形態を含む溶媒和形態で存在することができる。概して、該溶媒和形態は、非溶媒和形態と等価であり、本開示の範囲内に包含されることが意図される。本開示の特定の化合物は、複数の結晶形態又は非晶質形態で存在することができる。概して、全ての物理的形態は、本開示で検討される使用について同等であり、本開示の範囲内であることが意図される。
分子式は同じだが、原子の結合の性質若しくは順序又は空間内での原子の配置が異なる化合物を「異性体」という。空間内の原子の配置が異なる異性体は、「立体異性体」と呼ばれる。ジアステレオマーとは、鏡像異性体ではない、1個以上のキラル中心において逆の立体配置を有する立体異性体である。互いの重ね合わせることのできない鏡像である1個以上の不斉中心を持つ立体異性体を「エナンチオマー」という。化合物が不斉中心を持つ場合、例えば、炭素原子が4つの異なる基に結合している場合、一対のエナンチオマーが可能である。鏡像異性体は、その非対称中心(複数可)の絶対配置によって特徴付けることができ、そして、カーン・インゴルド・プレローグのR-及びS-シーケンシングルールによって、又は分子が偏光面を回転させる方式によって説明され、そして、右旋性又は左旋性(すなわち、それぞれ(+)又は(-)異性体)と表される。キラル化合物は、個々のエナンチオマーとしても、その混合物としても存在し得る。等比率のエナンチオマーを含む混合物を「ラセミ混合物」と呼ぶ。特定の態様において、化合物は、単一のジアステレオマー又はエナンチオマーで少なくとも約90重量%濃縮されている。他の態様において、該化合物は、単一のジアステレオマー又は鏡像異性体を用いて少なくとも約95%、98%、又は99重量%まで濃縮されている。
特定の本開示の化合物は、不斉炭素原子(光学中心)又は二重結合を有し、ラセミ体、ジアステレオマー、幾何異性体、位置異性体及び個々の異性体(例えば、別個の鏡像異性体)は全て、本開示の範囲内に包含されることが意図される。
本開示の化合物はまた、様々な互変異性の形態で存在する可能性があり、かかる形態は全て、本開示の範囲内に含まれる。「互変異性体」又は「互変異性形態」という用語は、低いエネルギー障壁により相互変換可能である異なるエネルギーの構造異性体を意味する。例えば、プロトン互変異性体(プロトトロピック互変異性体としても知られる)は、ケト-エノール及びイミン-エナミン異性化等、プロトンの転位を介した相互転換を含む。原子価互変異性体は、結合電子のいくつかの再編による相互変換を含む。
別段に示されない限り、「式の化合物(a compound of the formula)」又は「式の化合物(a compound of formula)」又は「式の化合物(compounds of the formula)」又は「式の化合物(compounds of formula)」という用語は、式によって定義されるような化合物の属から選択される任意の化合物を指す。いくつかの実施形態又は態様において、この用語は、任意のこのような化合物の薬学的に許容され得る塩又はエステル、このような化合物の立体異性体又は互変異性体も含む。
化合物の「治療的有効量」という用語は、疾患の症状を予防、軽減、若しくは改善するために、又は治療対象の生存期間を延ばすために有効な化合物の量を意味する。治療有効量の決定は、当技術分野における技術の内である。本開示による化合物の治療有効量又は治療有効薬用量は、広範な限界値内で変動することができ、当技術分野で公知の様式で決定することができる。このような投与量は、投与される特定の化合物、投与経路、治療される状態、及び治療される患者を含む各特定の症例における個々の要件に合わせて調整される。概して、体重およそ70kgの成人への経口投与又は非経口投与の場合において、約0.1mg~約5,000mg、1mg~約1,000mg、又は1mg~100mgの1日用量が適切であるかもしれないが、下限値及び上限値は、示されるときに超過していてもよい。1日用量は、単回投与として、又は分割投与で投与することができるか、或いは非経口投与の場合、持続注入として投与してもよい。
「薬学的に許容され得る担体」という用語は、溶媒、分散媒、コーティング剤、抗菌剤及び抗真菌剤、等張剤及び吸収遅延剤、並びに薬学的投与に適合性の他の材料及び化合物を含む、薬学的投与に適合性のある任意の全ての材料を含むことを意図する。いずれかの従来の媒体又は剤が本開示の化合物と不適合である限りは例外として、本開示の組成物におけるその使用は考慮されている。補助的な活性のある化合物はまた、該組成物中に組み込むことができる。
化合物
本開示のいくつかの態様において、化合物、又はその立体異性体若しくは薬学的に許容され得る塩は、以下の式(I):
Figure 2023516645000005
(式中、
[A]はリガーゼリガンドであり、
[B]リンカー部分であり、
、X、及びXは、それぞれ独立して、N又はC-Rであり、各Rは、H、ハロ、シアノ、C1~12アルキル、O-C1~12アルキル、及びC1~12ハロアルキルからなる群から選択され、
は、結合であるか、又は-C1~12アルキル-、-C2~12アルケニル-、-C2~12アルキニル-若しくは-C3~10シクロアルキル-であり、
は、H、C1~12アルキル、C3~10シクロアルキル、C1~12アルキル-C3~10シクロアルキル、C1~12ハロアルキル、O-C1~12アルキル、O-C3~10シクロアルキル、O-C1~12アルキル-C3~10シクロアルキル、又はO-C1~12ハロアルキルであり、
は、H、C3~10シクロアルキル、C1~12アルキル-C3~10シクロアルキル、3~10員ヘテロシクリル、C6~20アリール、5~20員ヘテロアリール、又はC5~13スピロシクリルであり、
のC3~10シクロアルキル、C1~12アルキル-C3~10シクロアルキル、3~10員ヘテロシクリル、C6~20アリール、5~20員ヘテロアリール、又はC5~13スピロシクリルは、独立して、1つ以上のオキソ、シアノ、ハロ、C1~12アルキル、C1~12ハロアルキル、C3~10シクロアルキル、C6~20アリール、NO、N(R)(R)及びO(R)で置換されていてもよく、
各R及びRは、独立して、H、C1~12アルキル、C2~12アルケニル、C2~12アルキニル、C3~10シクロアルキル、C1~12アルキル-C3~10シクロアルキル、3~10員ヘテロシクリル、C6~20アリール、及び5~20員ヘテロアリールからなる群から選択され、
及びRの各C1~12アルキル、C2~12アルケニル、C2~12アルキニル、C3~10シクロアルキル、C1~12アルキル-C3~10シクロアルキル、3~10員ヘテロシクリル、C6~20アリール及び5~20員ヘテロアリールは、独立して、1つ以上のオキソ、シアノ、ハロ、NO、NH、ヒドロキシ、C1~12アルキル、C1~12ハロアルキル、又はO-C1~12アルキルで置換されていてもよい)
又はその立体異性体若しくは薬学的に許容され得る塩である。
いくつかの実施形態において、式(I)の化合物はヘテロ二官能性分子である。本明細書に記載される個々の部分は、あたかも各及び全ての組み合わせが具体的かつ個別に列挙されているかのように、他の部分と一緒に組み合わせることができることが理解される。例えば、[B]の各記載は、[A]の各記載と、あたかも全ての組み合わせが具体的かつ個別に列挙されているかのように組み合わされてもよい。さらに、かかる各説明又は組み合わせは、当業者に明らかなように、式(I)及び他の関連式に適用可能であり得る。
様々なリンカー部分が、本明細書中に記載される式のいずれかの化合物中に存在し得る。いくつかの実施形態において、リンカー部分の1つ以上の部分は、標的タンパク質及び/又はリガーゼと相互作用し得る。一実施形態において、標的タンパク質と相互作用するリンカー部分の部分は、標的タンパク質と相互作用する式(I)の化合物の部分が
Figure 2023516645000006
の構造を有するように
Figure 2023516645000007
の構造を有する。他の実施形態において、リンカー部分全体が標的タンパク質及び/又はリガーゼと相互作用し得る。いくつかの実施形態において、リンカー部分は、式(II):
Figure 2023516645000008
(式中、リンカー部分の*はリガーゼリガンドへの結合点を表し、リンカー部分の**は分子の残りの部分への結合点を表し、
は、-(CH-又は-(CHCHO)-であって、nは、1~12であり、
は、結合であるか、又は-C≡C-、-CH=CH-、-(CH-、-O-、-NH-若しくは
Figure 2023516645000009
(式中、Lの#はLへの結合点を表し、Lの*は、リガーゼリガンドへの結合点を表す)
であり、
3a及びR3bの各々は、独立して、H、C1~12アルキル、C2~12アルケニル、C2~12アルキニル、C3~10シクロアルキル、C1~12アルキル-C3~10シクロアルキル、C1~12アルキル-C6~20アリール、3~10員ヘテロシクリル、C6~20アリール又は5~20員ヘテロアリールであり、
各C1~12アルキル、C2~12アルケニル、C2~12アルキニル、C3~10シクロアルキル、C1~12アルキル-C3~10シクロアルキル、C1~12アルキル-C6~20アリール、3~10員ヘテロシクリル、C6~20アリール又は5~20員ヘテロアリールは、独立して、少なくとも1つのオキソ、CN、C1~12アルキル、C1~12ハロアルキル、ハロ、NO、N(R)(R)、C1~12アルキル-C(O)-N(R)(R)、及びORで置換されていてもよく、
各R及びRは、独立して、H、C1~12アルキル、C2~12アルケニル、C2~12アルキニル、C3~10シクロアルキル、C1~12アルキル-C3~10シクロアルキル、3~10員ヘテロシクリル、C6~20アリール及び5~20員ヘテロアリールからなる群から選択され、各C1~12アルキル、C2~12アルケニル、C2~12アルキニル、C3~10シクロアルキル、C1~12アルキル-C3~10シクロアルキル、3~10員ヘテロシクリル、C6~20アリール、又は5~20員ヘテロアリールは、独立して、1つ以上のオキソ、CN、C1~12アルキル、C1~12ハロアルキル、ハロ、NO、O-C1~12アルキル、又はOHで置換されていてもよい)
の構造を有する。
いくつかの実施形態において、R3a及びR3bの各々は、H又はC1~12アルキルである。他の実施形態において、R3a及びR3bの各々はH又はメチルである。更に他の実施形態において、R3a及びR3bの各々はHである。更なる実施形態において、R3aはHであり、R3bはメチルである。
いくつかの実施形態において、リガーゼリガンドはE3ユビキチンリガーゼリガンドである。特定の実施形態において、E3ユビキチンリガーゼリガンドはセレブロンリガンドである。いくつかの実施形態において、セレブロン配位子は、式(III):
Figure 2023516645000010
(式中、Q及びQの一方はC=Oであり、かつQ及びQの他方はC=O又はCHであり、R、R、R及びRのうちの1つは、リンカー部分のLへの
Figure 2023516645000011
結合であり、R、R、R、及びRうちの他のものは、それぞれ独立して、H、ハロ、C1~12アルキル、C1~12ハロアルキル、又はO-C1~12アルキルであり、RはH、ハロ、C1~12アルキル、C1~12ハロアルキル、O-C1~12アルキル又はフェニルである)の構造を有する。
リガーゼリガンドがセレブロンリガンドであるいくつかの実施形態において、化合物は、式(IV):
Figure 2023516645000012
の構造を有するか、又はその立体異性体若しくは薬学的に許容され得る塩である。
特定の実施形態において、式(IV)の化合物は、式(V):
Figure 2023516645000013
の化合物、又はその立体異性体若しくは薬学的に許容され得る塩である。
いくつかの実施形態において、式(V)の化合物は、
Figure 2023516645000014
Figure 2023516645000015
Figure 2023516645000016
からなる群から選択されるか、又はその立体異性体若しくは薬学的に許容され得る塩である。
特定の実施形態において、E3ユビキチンリガーゼリガンドは、VHLリガンドである。いくつかの実施形態において、VHLリガンドは、式(VI):
Figure 2023516645000017
(式中、Wは、CH-C1~12アルキル、C6~20アリール、又は5~20員ヘテロアリールであり、Wは、C6~20アリール又は5~20員ヘテロアリールであり、W又はWのC6~20アリール又は5~20員ヘテロアリールは、独立して、C1~12アルキル、C3~10シクロアルキル、3~10員ヘテロシクリル、C6~20アリール又は5~20員ヘテロアリールで場合により置換されていてもよく、これらの各々は更に、1つ以上のハロ、シアノ、ヒドロキシ、N(R)(R)、C1~12アルキル、C1~12ハロアルキル、O-C1~12アルキル、C3~10シクロアルキル、3~10員ヘテロシクリル、C6~20アリール又は5~20員ヘテロアリールで置換されていてもよく、R及びRは、それぞれ独立して、H、ハロ、シアノ、ヒドロキシ、NH、C1~12アルキル、C1~12ハロアルキル、O-C1~12アルキル、C3~10シクロアルキル、3~10員ヘテロシクリル、C6~20アリール、5~20員ヘテロアリールからなる群から選択される)の構造を有する。
リガーゼリガンドがVHLリガンドであるいくつかの実施形態において、化合物は、式(VII):
Figure 2023516645000018
の構造を有するか、又はその立体異性体若しくは薬学的に許容され得る塩である。
いくつかの実施形態において、式(VII)の化合物は、式(VIII):
Figure 2023516645000019
の化合物、又はその立体異性体若しくは薬学的に許容され得る塩である。
特定の実施形態において、式(VIII)の化合物は、
Figure 2023516645000020
Figure 2023516645000021
からなる群から選択されるか、又はその立体異性体若しくは薬学的に許容され得る塩である。
いくつかの実施形態において、E3ユビキチンリガンドはXIAPリガンドである。特定の実施形態において、XIAPリガンドは、式(IX):
Figure 2023516645000022
(式中、Tは、3~10員ヘテロシクリル又は5~20員ヘテロアリールであり、3~10員ヘテロシクリル又は5~20員ヘテロアリールは、独立して、1つ以上のハロ、シアノ、ヒドロキシ、N(R)(R)、C1~12アルキル、C1~12ハロアルキル、O-C1~12アルキル、C3~10シクロアルキル、3~10員ヘテロシクリル、C6~20アリール又は5~20員ヘテロアリールで置換されていてもよく、TはC(R、O、又はSであり、T、T,及びTは、それぞれ独立して、O又はSであり、各Rは、独立して、H、ハロ、cyano、ヒドロキシ、N(R)(R)、C1~12アルキル、C1~12ハロアルキル、O-C1~12アルキル、C3~10シクロアルキル、3~10員ヘテロシクリル、C6~20アリール、又は5~20員ヘテロアリールであり、各Rは、独立して、H、ヒドロキシ、ハロ、C1~12アルキル、C1~12ハロアルキル,C3~10シクロアルキル、3~10員ヘテロシクリル、C6~20アリール、又は5~20員ヘテロアリールである)
の構造を有する。
リガーゼリガンドがXIAPリガンドであるいくつかの実施形態において、化合物は、式(X):
Figure 2023516645000023
の構造を有するか、又はその立体異性体若しくは薬学的に許容され得る塩である。
いくつかの実施形態において、式(X)の化合物は、式(XI):
Figure 2023516645000024
の化合物、又はその立体異性体若しくは薬学的に許容され得る塩である。
いくつかの実施形態において、式(XI)の化合物は、
Figure 2023516645000025
からなる群から選択されるか、又はその立体異性体若しくは薬学的に許容され得る塩である。
様々なリガーゼリガンドを本発明に従って使用することができる。いくつかの実施形態において、リガーゼリガンドはE3ユビキチンリガーゼリガンドである。特定の実施形態において、リガーゼリガンドはセレブロンリガンドである。他の実施形態において、リガーゼリガンドはVHLリガンドである。更に他の実施形態において、リガーゼリガンドはXIAPリガンドである。
本明細書に包含されるリガーゼリガンドの範囲は、本明細書に記載される特定の実施形態及び態様を含むが、これらに限定されないことを理解されたい。そのために、開示された特定の実施形態及び態様の変形が行われてもよく、それらは依然として添付の特許請求の範囲内に含まれる。リガーゼリガンドの更なる実施形態及び態様については、例えば、米国特許第7,244,851号及び第9,694,084号、並びに米国特許出願公開第2016/0272639号を参照されたい(これらの各々はその全体が本明細書に組み込まれる)。
いくつかの実施形態において、リンカー部分のLが-(CH-であり、nが1~12である、本明細書に記載されるいずれか1つの式の化合物、又はその立体異性体若しくは薬学的に許容され得る塩が提供される。他の実施形態において、nは1~10である。更に他の実施形態において、nは1~8である。更なる実施形態において、nは1~6である。なお更なる実施形態において、nは1~4である。いくつかの実施形態において、nは、1~2である。
いくつかの実施形態において、Lが-(CHCHO)-であり、nが1~12である、本明細書に提供されるいずれか1つの式の化合物、又はその立体異性体若しくは薬学的に許容され得る塩が提供される。他の実施形態において、nは1~10である。更に他の実施形態において、nは1~8である。更なる実施形態において、nは1~6である。なお更なる実施形態において、n は1~4である。他の実施形態において、nは1~2である。
特定の実施形態において、Lは、Yの1つ以上の共有結合的に接続した構造単位を含む基であり、各Y単位は、リガーゼリガンド、L
Figure 2023516645000026
部分、別のY単位、又はそれらの組み合わせの少なくとも1つにカップリングしている。特定の実施形態において、Y単位は、リガーゼリガンド、L
Figure 2023516645000027
部分、又はそれらの組み合わせを、別のリガーゼリガンド、L
Figure 2023516645000028
部分、又はそれらの組み合わせに直接連結する。他の実施形態において、Y単位は、1つ以上の異なるY単位(複数可)を介して、リガーゼリガンド、L
Figure 2023516645000029
部分、又はそれらの組み合わせを別のリガーゼリガンド、L
Figure 2023516645000030
部分、又はそれらの組み合わせに間接的に連結する。本明細書中に開示される実施形態のいずれかにおいて、Yの1つ以上の共有結合的に接続した構造単位は、L又はリガーゼリガンドにカップリングされ得る。特定の実施形態において、Yの構造単位は、1つ以上の接続点でL又はリガーゼリガンドに接続され得る。他の実施形態において、Yの1つ以上の共有結合的に接続した構造単位は、ヘテロ二官能性分子を形成するために、本開示の
Figure 2023516645000031
部分及びL又はリガーゼリガンドにもカップリングされ得る。
特定の実施形態において、Lは、(Y)であり、各Y単位は、独立して、結合、CRLaLb、O、S、SO、SO、NRLc、SONRLc、SONRLc、CONRLc、NRLcCONRLd、NRLcSONRLd、CO、CRLa=CRLb、C≡C、SiRLaLb、P(O)RLa、P(O)ORLa、NRLcC(=NCN)NRLd、NRLcC(=NCN)、NRLcC(=CNO)NRLd、C3~10シクロアルキレン、C3~10ヘテロシクリレン、アリーレン,及びヘテロアリーレンからなる群から選択され、C3~10シクロアルキレン、C3~10ヘテロシクリレン、アリーレン、及びヘテロアリーレンは、独立して、非置換であるか、又はRLa、RLb、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される1、2、3、4、5、若しくは6個の置換基で置換されており、RLa 又はRLbは、それぞれ独立して、他のY基に連結して、シクロアルキレン及び/又はヘテロシクリレン部分を形成することができ、シクロアルキレン及びヘテロシクリレン部分は、独立して、非置換であるか、又は1、2、3、若しくは4個のRLe基で置換され、RLa、RLb、RLc、RLd、及びRLeは、それぞれ独立して、H、ハロゲン、RLf、-ORLh、-SRLh、-NHRLh、-N(RLh、C~C10シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、C~C11ヘテロシクリル、-N(RLg)(RLf)、-OH、-NH、-SH、-SOLf、-P(O)(ORLf)(RLf)、-P(O)(ORLf、-C≡C-RLf、-C≡CH、-CH=CH(RLf)、-C(RLf)=CH(RLf)、-C(RLf)=C(RLf、-Si(OH)、-Si(RLf、-Si(OH)(RLf、-CORLf、-COH、-ハロゲン、-CN、-CF、-CHF、-CHF、-NO、-SF、-SONHRLf、-SON(RLf、-SONHRLf、-SON(RLf、-CONHRLf、-CON(RLf、-N(RLf)CONH(RLf)、-N(RLf)CON(RLf、-NHCONH(RLf)、-NHCON(RLf、-NHCONH、-N(RLf)SONH(RLf)、-N(RLf)SON(RLf、-NHSONH(RLf)、-NHSON(RLf、及び-NHSONHからなる群から選択され、RLfは、置換又は非置換のC12アルキルであり、RLgは、置換又は非置換のC10シクロアルキルであり、RLhは、RLf又はRLgである。
特定の実施形態において、qは1以上の整数である。
特定の実施形態において、qは2より大きい。
特定の実施形態において、qは2である。
特定の実施形態において、qは1である。いくつかの実施形態において、qは1であり、Yはリガーゼリガンド又はL及び
Figure 2023516645000032
部分に接続された基である。
更なる実施形態において、qは、1~100、1~90、1~80、1~70、1~60、1~50、1~40、1~30、1~20、又は1~10の整数である。
特定の実施形態において、Lは、
Figure 2023516645000033
Figure 2023516645000034
Figure 2023516645000035
からなる群から選択される。
いくつかの実施形態において、Lは、
Figure 2023516645000036
からなる群から選択される。
更なる実施形態において、Lは、1~約100個のエチレングリコール単位、約1~約50個のエチレングリコール単位、1~約25個のエチレングリコール単位、約1~10個のエチレングリコール単位、1~約8個のエチレングリコール単位及び1~6個のエチレングリコール単位、2~4個のエチレングリコール単位、又は置換されていてもよいO、N、S、P若しくはSi原子と相互分散した置換されていてもよいアルキル基を有する置換されていてもよい(ポリ)エチレングリコールである。特定の実施形態において、Lは、アリール、フェニル、ベンジル、アルキル、アルキレン又は複素環基で置換される。特定の実施形態において、Lは非対称又は対称であり得る。
本明細書に記載される化合物の実施形態のいずれにおいても、Lは、本明細書に記載される任意の適切な部分であり得る。一実施形態において、Lは、約1~約12個のエチレングリコール単位、1~約10個のエチレングリコール単位、約2~約6個のエチレングリコール単位、約2~5個のエチレングリコール単位、約2~4個のエチレングリコール単位のサイズ範囲の置換又は非置換ポリエチレングリコール基である。
リガーゼリガンド又はL及び
Figure 2023516645000037
部分は、リンカー部分[B]の化学的性質に対して適切かつ安定な任意の基を介してLに共有結合していてもよい。Lは、好ましくはアミド、エステル、チオエステル、ケト基、カルバメート(ウレタン)、炭素又はエーテルを介して、リガーゼリガンド又はL及び
Figure 2023516645000038
部分に独立して共有結合し、それぞれの基は、リガーゼリガンド又はL及び
Figure 2023516645000039
部分上のどこに挿入されてもよく、リガーゼ上のリガーゼリガンド及び分解される標的タンパク質上の
Figure 2023516645000040
部分の最大結合を提供する。
Figure 2023516645000041
部分がリガーゼリガンドで特定の態様において、分解のための標的タンパク質はリガーゼ自体であり得る。特定の態様において、Lは、リガーゼリガンド及び/又はL及び/又は
Figure 2023516645000042
部分上の置換されていてもよいアルキル、アルキレン、アルケン又はアルキン基、アリール基又は複素環基に連結されていてもよい。リガーゼリガンド及び/又はL及び/又は
Figure 2023516645000043
部分は、L上の化学官能基と反応性である化学官能基を作製するために誘導体化される必要があり得ることに留意されたい。或いは、Lは、リガーゼリガンド及び/又はL及び/又は
Figure 2023516645000044
部分に見られる官能基と反応することができる化学官能基を含むように誘導体化される必要があり得る。
いくつかの実施形態において、Lは、式:
Figure 2023516645000045
(式中、Qはリガーゼリガンド又はLをQに連結する基であり、QはQ
Figure 2023516645000046
部分に連結する基である)
によって表すこともできる。
いくつかの実施形態において、Qは、それが結合であるように存在しない。他の実施形態において、Qは、-(CH-O-(CHR15-O-[C(R15-O-(CH-S-(CH-N-R15-S-S(O)-S(O)-OP(O)OR15-Si(R15又は(CH-Q基であり、Qは、アミド基、又はウレタン基、エステル若しくはチオエステル基、又は
Figure 2023516645000047
であり、各R15は、H又はC~Cアルキルアルカノール基若しくは複素環(リンカー基の水溶性を促進するために水溶性複素環好ましくはモルホリノピペリジン又はピペラジン基を含む)であり、各Uは、独立して、結合、O、S、又はN-R15であり、各jは、独立して、0~100、1~75、1~60、1~55、1~50、1~45、1~40、2~35、3~30、1~15、1~10、1~8、1~6、1、2、3、4、又は5である。
実施形態において、Qは、
Figure 2023516645000048
各Vは、独立して、結合、
Figure 2023516645000049
であり、
j’は、1~100、1~75、1~60、1~55、1~50、1~45、1~40、2~35、3~30、1~15、1~10、1~8、1~6、1、2、3、4、5であり;
k’は、1~100、1~75、1~60、1~55、1~50、1~45、1~40、2~35、3~30、1~15、1~10、1~8、1~6、1、2、3、4、5であり、好ましくは1、2、3、4、又は5であり;
m’は、1~100、1~75、1~60、1~55、1~50、1~45、1~40、2~35、3~30、1~15、1~10、1~8、1~6、1、2、3、4、5であり;
n’は、1~100、1~75、1~60、1~55、1~50、1~45、1~40、2~35、3~30、1~15、1~10、1~8、1~6、1、2、3、4、5であり;
はO、S又はN-R15であり、好ましくはOであり、
Uは上記のと同じであり;
CONは、Lに存在する場合、QをQに接続するコネクタ基(結合であってもよい)である。
実施形態において、CONは、結合であるか、又は水溶性複素環、例えばピペラジニル若しくは他の基、又は
Figure 2023516645000050
(式中、Xは、シクロアルキル、ヘテロシクリル、O、S、NR12、S(O)、S(O)、-S(O)O、-OS(O)、OP(O)OR15、Si(R15、又はOS(O)Oであり、
はO、S、CHR12、NR12であり、
12は、H、又は1つ若しくは2つのヒドロキシル基で置換されていてもよいCC~Cアルキル基、又はその薬学的に許容され得る塩、エナンチオマー若しくは立体異性体であり、
15は上に定義されるとおりである)
から選択される基を含む複素環である。
いくつかの実施形態において、本明細書に記載のいずれか1つの式の化合物、又はその立体異性体若しくは薬学的に許容され得る塩が提供され、前述のLのいずれかと組み合わせて、Lは結合である。他の実施形態において、前述のLのいずれかと組み合わせて、Lは-O-である。更に他の実施形態において、前述のLのいずれかと組み合わせて、L
Figure 2023516645000051
である。
いくつかの実施形態において、リンカー部分のLが-(CHであり、nが1~12であり、Lが結合である、本明細書に記載されるいずれか1つの式の化合物、又はその立体異性体若しくは薬学的に許容され得る塩が提供される。他の実施形態において、リンカー部分のLは-(CH-であり、nは1~12であり、Lは-O-である。更に他の実施形態において、リンカー部分のLは-(CH-であり、nは1~12であり、L
Figure 2023516645000052
である。
いくつかの実施形態において、リンカー部分のLが-(CH-であり、nが1~6であり、Lが結合である、本明細書に記載されるいずれか1つの式の化合物、又はその立体異性体若しくは薬学的に許容され得る塩が提供される。他の実施形態において、リンカー部分のLは-(CH-であり、nは1~6であり、Lは-O-である。更に他の実施形態において、リンカー部分のLは-(CH-であり、nは1~6であり、L
Figure 2023516645000053
である。
いくつかの実施形態において、Lが-(CHCHO)-であり、nが1~12であり、Lが結合である、本明細書に提供されるいずれか1つの式の化合物、又はその立体異性体若しくは薬学的に許容され得る塩が提供される。他の実施形態において、リンカー部分のLは-(CHCHO)-であり、nは1~12であり、Lは-O-である。更に他の実施形態において、リンカー部分のLは-(CHCHO)-であり、nは1~12であり、L
Figure 2023516645000054
である。
いくつかの実施形態において、Lが-(CHCHO)-であり、nが1~6であり、Lが結合である、本明細書に提供されるいずれか1つの式の化合物、又はその立体異性体若しくは薬学的に許容され得る塩が提供される。他の実施形態において、リンカー部分のLは-(CHCHO)-であり、nは1~6であり、Lは-O-である。更に他の実施形態において、リンカー部分のLは-(CHCHO)-であり、nは1~6であり、L
Figure 2023516645000055
である。
特定の実施形態において、リンカー部分[B]は、Yの1つ以上の共有結合により接続した構造単位を含む基であり、各Y単位は、リガーゼリガンド、
Figure 2023516645000056
部分、別のY単位、又はそれらの組み合わせの少なくとも1つにカップリングしている。特定の実施形態において、Y単位は、リガーゼリガンド、
Figure 2023516645000057
部分、又はそれらの組み合わせを別のリガーゼリガンド、
Figure 2023516645000058
部分、又はそれらの組み合わせに直接連結する。他の実施形態において、Y単位は、1つ以上の異なるY単位を介して、リガーゼリガンド部分、
Figure 2023516645000059
部分、又はそれらの組み合わせを別のリガーゼリガンド部分、
Figure 2023516645000060
部分、又はそれらの組み合わせに間接的に連結する。本明細書に開示される実施形態のいずれかにおいて、Yの1つ以上の共有結合的に接続した構造単位は、リガーゼリガンドにカップリングされ得る。特定の実施形態において、Yの構造単位は、1つ以上の接続点でリガーゼリガンドに接続され得る。他の実施形態において、Yの1つ以上の共有結合的に接続された構造単位は、
Figure 2023516645000061
と、本開示のリガーゼリガンドにもカップリングされて、ヘテロ二官能性分子を形成し得る。
特定の実施形態において、リンカー部分は(Y)であり、各Y単位は、結合、CRLaLb、O、S、SO、SO、NRLc、SONRLc、SONRLc、CONRLc、NRLcCONRLd、NRLcSONRLd、CO、CRLa=CRLb、C≡C、SiRLaLb、P(O)RLa、P(O)ORLa、NRLcC(=NCN)NRLd、NRLcC(=NCN)、NRLcC(=CNO)NRLd、C3~10シクロアルキレン、C3~10ヘテロシクリレン、アリーレン、及びヘテロアリーレンからなる群から独立して選択され、C3~10シクロアルキレン、C3~10ヘテロシクリレン、アリーレン、及びヘテロアリーレンは、独立して、非置換であるか、又はRLa、RLb及びそれらの組み合わせからなる群から選択される1、2、3、4、5、若しくは6個の置換基で置換されており、RLa又はRLbは、それぞれ独立して、他のY基に連結して、シクロアルキレン及び/又はヘテロシクリレン部分を形成することができ、シクロアルキレン及びヘテロシクリレン部分は、独立して、非置換であるか、又は1、2、3、若しくは4個のRLe基で置換されており、RLa、RLb、RLc、RLd及びRLeは、それぞれ独立して、H、ハロゲン、RLf、-ORLh、-SRLh、-NHRLh、-N(RLh、C~C10シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、C~C11ヘテロシクリル、-N(RLg)(RLf)、-OH、-NH、-SH、-SOLf、-P(O)(ORLf)(RLf)、-P(O)(ORLf、-C≡C-RLf、-C≡CH、-CH=CH(RLf)、-C(RLf)=CH(RLf)、-C(RLf)=C(RLf、-Si(OH)、-Si(RLf、-Si(OH)(RLf、-CORLf、-COH、-ハロゲン、-CN、-CF、-CHF、-CHF、-NO、-SF、-SONHRLf、-SON(RLf、-SONHRLf、-SON(RLf、-CONHRLf、-CON(RLf、-N(RLf)CONH(RLf)、-N(RLf)CON(RLf、-NHCONH(RLf)、-NHCON(RLf、-NHCONH、-N(RLf)SONH(RLf)、-N(RLf)SON(RLf、-NHSONH(RLf)、-NHSON(RLf、及び-NHSONHからなる群から選択され、RLfは置換又は非置換のC12アルキルであり、RLgは置換又は非置換のC10シクロアルキルであり、RLhはRLf又はRLgである。
特定の実施形態において、qは1以上の整数である。
特定の実施形態において、qは2より大きい。
特定の実施形態において、qは、2である。
特定の実施形態において、qは、1である。いくつかの実施形態において、qは1であり、Yはリガーゼリガンド及び
Figure 2023516645000062
部分に接続された基である。
更なる実施形態において、qは、1~100、1~90、1~80、1~70、1~60、1~50、1~40、1~30、1~20、又は1~10の整数である。
特定の実施形態において、リンカー部分は、
Figure 2023516645000063
Figure 2023516645000064
Figure 2023516645000065
からなる群から選択される。
特定の実施形態において、リンカーは、
Figure 2023516645000066
からなる群から選択される。
更なる実施形態において、リンカー基は、1~約100個のエチレングリコール単位、約1~約50個のエチレングリコール単位、1~約25個のエチレングリコール単位、約1~10個のエチレングリコール単位、1~約8個のエチレングリコール単位及び1~6個のエチレングリコール単位、2~4個のエチレングリコール単位、又は置換されていてもよいO、N、S、P若しくはSi原子と相互分散した置換されていてもよいアルキル基を有する、置換されていてもよい(ポリ)エチレングリコールである。特定の実施形態において、リンカーは、アリール、フェニル、ベンジル、アルキル、アルキレン又は複素環基で置換される。特定の実施形態において、リンカーは非対称又は対称であり得る。
本明細書に記載される化合物の実施形態のいずれにおいても、リンカー基は、本明細書に記載される任意の適切な部分であり得る。一実施形態において、リンカーは、約1~約12個のエチレングリコール単位、1~約10個のエチレングリコール単位、約2~約6個のエチレングリコール単位、約2~5個のエチレングリコール単位、約2~4個のエチレングリコール単位のサイズ範囲の置換又は非置換ポリエチレングリコール基である。
リガーゼリガンド及び
Figure 2023516645000067
部分は、リンカーの化学的性質に対して適切かつ安定な任意の基を介してリンカー基に共有結合していてもよい。リンカーは、好ましくはアミド、エステル、チオエステル、ケト基、カルバメート(ウレタン)、炭素又はエーテルを介してリガーゼリガンド及び
Figure 2023516645000068
部分に独立して共有結合し、各々の基は、リガーゼリガンド及び
Figure 2023516645000069
部分上のどこにでも挿入されて、リガーゼ上のリガーゼリガンド及び分解される標的タンパク質上の
Figure 2023516645000070
部分の最大結合を提供することができる。
Figure 2023516645000071
部分がリガーゼリガンドで特定の態様において、分解のための標的タンパク質はリガーゼ自体であり得る。特定の態様において、リンカーは、リガーゼリガンド上及び/又は
Figure 2023516645000072
部分上の置換されていてもよいアルキル、アルキレン、アルケン又はアルキン基、アリール基又は複素環基に連結されていてもよい。リンカー上の化学官能基と反応性である化学官能基を作製するために、リガーゼリガンド又は
Figure 2023516645000073
部分を誘導体化する必要があり得ることに留意されたい。或いは、リンカーは、リガーゼリガンド及び/又は
Figure 2023516645000074
部分に見られる官能基と反応することができる化学官能基を含むように誘導体化される必要があり得る。
リンカー部分はまた、式:
Figure 2023516645000075
(式中、Qは、リガーゼリガンドをQに連結する基であり、QはQ
Figure 2023516645000076
部分に連結する基である)
によって表され得る。
いくつかの実施形態において、Qは、それが結合であるように存在しない。他の実施形態において、Qは、-(CH-O、-(CHR15-O、-[C(R15-O、-(CH-S、-(CH-N-R15、-S、-S(O)、-S(O)、-OP(O)OR15、-Si(R15、又は(CH-Q基であり、Qは、アミド基若しくはウレタン基、エステル基若しくはトリエステル基、又は
Figure 2023516645000077
を形成し、各R15は、H、又はC~Cアルキル、アルカノール基、又は(リンカー基の水溶性を促進するために、水溶性複素環、好ましくはモルホリノ、ピペリジン又はピペラジン基を含む)であり、各Uは、独立して、結合、O、S又はN-R15であり、各jは、独立して、0~100、1~75、1~60、1~55、1~50、1~45、1~40、2~35、3~30、1~15、1~10、1~8、1~6、1、2、3、4又は5である。
実施形態において、Qは、
Figure 2023516645000078
各Vは、独立して、結合、
Figure 2023516645000079
であり、
j’は、1~100、1~75、1~60、1~55、1~50、1~45、1~40、2~35、3~30、1~15、1~10、1~8、1~6、1、2、3、4、5であり、
k’は、1~100、1~75、1~60、1~55、1~50、1~45、1~40、2~35、3~30、1~15、1~10、1~8、1~6、1、2、3、4、5であり、好ましくは1、2、3、4、又は5であり、
m’は、1~100、1~75、1~60、1~55、1~50、1~45、1~40、2~35、3~30、1~15、1~10、1~8、1~6、1、2、3、4、5であり、
n’は、1~100、1~75、1~60、1~55、1~50、1~45、1~40、2~35、3~30、1~15、1~10、1~8、1~6、1、2、3、4、5であり、
はO、S又はN-R15であり、好ましくはOであり、
Uは上記と同じであり、
CONは、リンカー基中に存在する場合、QをQに接続するコネクタ基(結合であってもよい)である。
実施形態において、CONは、結合であるか、又は水溶性複素環、例えばピペラジニル若しくは他の基、又は
Figure 2023516645000080
(式中、Xは、シクロアルキル、ヘテロシクリル、O、S、NR12、S(O)、S(O)、-S(O)O、-OS(O)、OP(O)OR15、Si(R15、又はOS(O)Oであり、
は、O、S、CHR12、NR12であり、
12は、H、又は1つ若しくは2つのヒドロキシル基で置換されていてもよいC~Cアルキル基、又はその薬学的に許容され得る塩、エナンチオマー若しくは立体異性体であり、
15は上に定義されるとおりである)
から選択される基を含む複素環である。
代替的な好ましい態様において、リンカー部分は、1~約100個のエチレングリコール単位、約1~約50個のエチレングリコール単位、1~約25個のエチレングリコール単位、約1~10個のエチレングリコール単位、1~約8個のエチレングリコール単位及び1~6個のエチレングリコール単位、2~4個のエチレングリコール単位を有する(ポリ)エチレングリコールである。特定の実施形態において、リンカーは、置換されていてもよく、すなわち、PEGリンカー内又はPEGリンカー上に相互分散した化学基を含む。特定の実施形態において、PEGリンカーは、アルキル、アルキレン、芳香族基、若しくはアリール基、例えばフェニル、ベンジル、若しくはヘテロシクリル基、又はアミノ酸側鎖で置換されており、置換されていてもよいO、N、S、P、又はSi原子と相互分散していてもよい。
実施形態において、CONは、
Figure 2023516645000081
又はアミド基を含む。
いくつかの実施形態において、リンカーは非対称である。他の実施形態において、リンカー部分は対称である。
リガーゼリガンド及び
Figure 2023516645000082
部分は、リンカーの化学的性質に対して適切かつ安定である任意の基を介してリンカー基に共有結合的に連結していてもよいが、好ましい態様において、リンカーは、アミド、エステル、チオエステル、ケト基、カルバメート(ウレタン)又はエーテルを介してリガーゼリガンド及び
Figure 2023516645000083
部分に独立して共有結合しており、これらの基の各々は、リガーゼリガンド部分及び
Figure 2023516645000084
部分のどこにでも挿入されて、リガーゼリガンドのリガーゼへの結合及び
Figure 2023516645000085
部分の標的タンパク質への結合を分解させることができる。換言すれば、本明細書中に示されるように、リンカーは、その存在がリガーゼリガンド及び
Figure 2023516645000086
部分のそれぞれの結合パートナーへの結合に及ぼし得るあらゆる影響を最小化し、排除し、又は中和するように、設計され、リガーゼリガンド及び
Figure 2023516645000087
部分に接続され得る。特定の態様において、分解のための標的タンパク質はユビキチンリガーゼであり得る。いくつかの実施形態において、リンカー部分は、リガーゼリガンド及び/又は
Figure 2023516645000088
部分上の置換されていてもよいアルキル、アルキレン、アルケン、又はアルキン基、アリール基若しくは複素環基に連結されていてもよい。
更なるリンカー部分は、米国特許出願公開第2016/0058872号、第2016/0045607号、第2014/0356322号、第2015/0291562号及び第2020/0038378号、並びに国際公開第2014/063061号に記載されており、その各々はその全体が本明細書に組み込まれる。
いくつかの実施形態において、XがC-R(式中、RはHである)であり、XがNであり、XがC-R(式中、RはHである)であり、RがO-C1~12アルキルである本明細書中に記載される式のいずれか1つの化合物が提供され、いくつかの実施形態において、Rは、メトキシである。特定の実施形態において、化合物は、式(XII):
Figure 2023516645000089
の化合物又はその立体異性体若しくは薬学的に許容され得る塩である。
特定の実施形態において、Lは、-CH=CH-である。他の実施形態において、Lは、-C1~12アルキル-である。更なる実施形態において、Lは、-C1~6アルキル-である。更に他の実施形態において、Lは結合である。
いくつかの実施形態において、Lは、-CH=CH-であり、Rは、C3~10シクロアルキルであり、C3~10シクロアルキルは、1つのC1~12ハロアルキルで置換されている。特定の実施形態において、化合物は、式(XIII):
Figure 2023516645000090
の化合物又はその立体異性体若しくは薬学的に許容され得る塩である。
他の実施形態において、Lは-CH=CH-であり、RはC3~10シクロアルキルであり、C3~10シクロアルキルは1つ以上のハロで置換されている。いくつかの実施形態において、ハロはフルオロである。特定の実施形態において、化合物は、式(XIV):
Figure 2023516645000091
の化合物又はその立体異性体若しくは薬学的に許容され得る塩である。
いくつかの実施形態において、Lは-CH=CH-であり、RはC3~10シクロアルキルであり、C3~10シクロアルキルはスピロである。特定の実施形態において、化合物は、式(XV):
Figure 2023516645000092
の化合物又はその立体異性体若しくは薬学的に許容され得る塩である。
いくつかの実施形態において、Lは、-CH=CH-であり、RはC6~20アリールであり、C6~20アリールは、1つ以上のハロで置換されている。いくつかの実施形態において、ハロはクロロである。特定の実施形態において、化合物は、式(XVI):
Figure 2023516645000093
の化合物又はその立体異性体若しくは薬学的に許容され得る塩である。
いくつかの実施形態において、L は、結合であり、Rは、C3~10シクロアルキルであり、3~10シクロアルキルは、C6~20アリールで置換されており、C6~20アリールは、1つ以上のハロで更に置換されている。いくつかの実施形態において、ハロはクロロである。特定の実施形態において、化合物は、式(XVII):
Figure 2023516645000094
の化合物又はその立体異性体若しくは薬学的に許容され得る塩である。
いくつかの実施形態において、本明細書中に記載されるいずれか1つの式の化合物又はその立体異性体若しくは薬学的に許容され得る塩は、ラセミ混合物及び分割立体異性体を含めて、下記の表1:
Figure 2023516645000095
Figure 2023516645000096
Figure 2023516645000097
Figure 2023516645000098
Figure 2023516645000099
に列挙される化合物から選択される。
いくつかの実施形態において、本明細書中に記載される式のいずれか1つの化合物又はその立体異性体若しくは薬学的に許容され得る塩は、ラセミ混合物及び分割異性体を含めて、下記の表2:
Figure 2023516645000100
Figure 2023516645000101
Figure 2023516645000102
Figure 2023516645000103
Figure 2023516645000104
に列挙される化合物から選択される。
N-(3-(2-((4-((2-(2,6-ジオキシピロリジン-3-イル)-1,3-ジオキソイソインドリン-5-イル)オキシ)ブチル)(メチル)アミノ)-2-オキソエチル)ベンジル)-5-メトキシ-4-(2-(4-(トリフルオロメチル)シクロヘキシル)ビニル)ピコリンアミド;
N-(3-(2-((6-((2-(2,6-ジオキシピロリジン-3-イル)-1,3-ジオキソイソインドリン-5-イル)オキシ)ヘキシル)(メチル)アミノ)-2-オキソエチル)ベンジル)-5-メトキシ-4-(2-(4-(トリフルオロメチル)シクロヘキシル)ビニル)ピコリンアミド;
N-(3-(14-((2-(2,6-ジオキシピロリジン-3-イル)-1,3-ジオキソイソインドリン-5-イル)オキシ)-3-メチル-2-オキソ-6,9,12-トリオキサ-3-アザテトラデチル)ベンジル)-5-メトキシ-4-(2-(4-(トリフルオロメチル)シクロヘキシル)ビニル)ピコリンアミド;
N-(3-(17-((2-(2,6-ジオキシピロリジン-3-イル)-1,3-ジオキソイソインドリン-5-イル)オキシ)-3-メチル-2-オキソ-6,9,12,15-テトラオキサ-3-アザヘプタデシル)ベンジル)-5-メトキシ-4-(2-(4-(トリフルオロメチル)シクロヘキシル)ビニル)ピコリンアミド;
N-(3-(2-((2-(2-((2-(2,6-ジオキシピロリジン-3-イル)-1,3-ジオキソイソインドリン-5-イル)オキシ)エトキシ)エチル)(メチル)アミノ)-2-オキソエチル)ベンジル)-5-メトキシ-4-(2-(4-(トリフルオロメチル)シクロヘキシル)ビニル)ピコリンアミド;
N-(3-(2-((2-(2-(2-((2-(2,6-ジオキシピロリジン-3-イル)-1,3-ジオキソイソインドリン-5-イル)オキシ)エトキシ)エトキシ)エチル)(メチル)アミノ)-2-オキソエチル)ベンジル)-5-メトキシ-4-(2-(4-(トリフルオロメチル)シクロヘキシル)ビニル)ピコリンアミド;
N-(3-(20-((2-(2,6-ジオキシピロリジン-3-イル)-1,3-ジオキソイソインドリン-5-イル)オキシ)-3-メチル-2-オキソ-6,9,12,15,18-ペンタオキサ-3-アザイコシル)ベンジル)-5-メトキシ-4-(2-(4-(トリフルオロメチル)シクロヘキシル)ビニル)ピコリンアミド;
N-(3-(2-((3-((2-(2,6-ジオキシピロリジン-3-イル)-1,3-ジオキソイソインドリン-5-イル)オキシ)プロピル)(メチル)アミノ)-2-オキソエチル)ベンジル)-5-メトキシ-4-(2-(4-(トリフルオロメチル)シクロヘキシル)ビニル)ピコリンアミド;
N-(3-(2-((7-((2-(2,6-ジオキシピロリジン-3-イル)-1,3-ジオキソイソインドリン-5-イル)オキシ)ヘプチル)(メチル)アミノ)-2-オキソエチル)ベンジル)-5-メトキシ-4-(2-(4-(トリフルオロメチル)シクロヘキシル)ビニル)ピコリンアミド;
N-(3-(2-((5-((2-(2,6-ジオキシピロリジン-3-イル)-1,3-ジオキソイソインドリン-5-イル)オキシ)ペンチル)(メチル)アミノ)-2-オキソエチル)ベンジル)-5-メトキシ-4-(2-(4-(トリフルオロメチル)シクロヘキシル)ビニル)ピコリンアミド;
N-(3-(2-((5-((1-(4-ヒドロキシ-2-((4-(4-メチルチアゾール-5-イル)ベンジル)カルバモイル)ピロリジン-1-イル)-3,3-ジメチル-1-オキソブタン-2-イル)アミノ)-5-オキソペンチル)アミノ)-2-オキソエチル)ベンジル)-5-メトキシ-4-(2-(4-(トリフルオロメチル)シクロヘキシル)ビニル)ピコリンアミド;
N-(3-(2-((7-((1-(4-ヒドロキシ-2-((4-(4-メチルチアゾール-5-イル)ベンジル)カルバモイル)ピロリジン-1-イル)-3,3-ジメチル-1-オキソブタン-2-イル)アミノ)-7-オキソヘプチル)アミノ)-2-オキソエチル)ベンジル)-5-メトキシ-4-(2-(4-(トリフルオロメチル)シクロヘキシル)ビニル)ピコリンアミド;
N-(3-(2-((9-((1-(4-ヒドロキシ-2-((4-(4-メチルチアゾール-5-イル)ベンジル)カルバモイル)ピロリジン-1-イル)-3,3-ジメチル-1-オキソブタン-2-イル)アミノ)-9-オキソノニル)アミノ)-2-オキソエチル)ベンジル)-5-メトキシ-4-(2-(4-(トリフルオロメチル)シクロヘキシル)ビニル)ピコリンアミド;
N-(3-(13-(4-ヒドロキシ-2-((4-(4-メチルチアゾール-5-イル)ベンジル)カルバモイル)ピロリジン-1-カルボニル)-14,14-ジメチル-2,11-ジオキソ-6,9-ジオキサ-3,12-ジアザペンタデシル)ベンジル)-5-メトキシ-4-(2-(4-(トリフルオロメチル)シクロヘキシル)ビニル)ピコリンアミド;
N-(3-(16-(4-ヒドロキシ-2-((4-(4-メチルチアゾール-5-イル)ベンジル)カルバモイル)ピロリジン-1-カルボニル)-17,17-ジメチル-2,14-ジオキソ-6,9,12-トリオキサ-3,15-ジアザオクタデシル)ベンジル)-5-メトキシ-4-(2-(4-(トリフルオロメチル)シクロヘキシル)ビニル)ピコリンアミド;
N-(3-(19-(4-ヒドロキシ-2-((4-(4-メチルチアゾール-5-イル)ベンジル)カルバモイル)ピロリジン-1-カルボニル)-20,20-ジメチル-2,17-ジオキソ-6,9,12,15-テトラオキサ-3,18-ジアザヘニコシル)ベンジル)-5-メトキシ-4-(2-(4-(トリフルオロメチル)シクロヘキシル)ビニル)ピコリンアミド;
N-(3-(22-(4-ヒドロキシ-2-((4-(4-メチルチアゾール-5-イル)ベンジル)カルバモイル)ピロリジン-1-カルボニル)-23,23-ジメチル-2,20-ジオキソ-6,9,12,15,18-ペンタオキサ-3,21-ジアザテトラコシル)ベンジル)-5-メトキシ-4-(2-(4-(トリフルオロメチル)シクロヘキシル)ビニル)ピコリンアミド;
N-(3-(17-((5-(1-(2-シクロヘキシル-2-(2-(メチルアミノ)プロパンアミド)アセチル)ピロリジン-2-カルボキサミド)-4-フェニルチアゾール-2-イル)アミノ)-3-メチル-2,17-ジオキソ-6,9,12,15-テトラオキサ-3-アザヘプタデシル)ベンジル)-5-メトキシ-4-(2-(4-(トリフルオロメチル)シクロヘキシル)ビニル)ピコリンアミド;
N-(3-(20-((5-(1-(2-シクロヘキシル-2-(2-(メチルアミノ)プロパンアミド)アセチル)ピロリジン-2-カルボキサミド)-4-フェニルチアゾール-2-イル)アミノ)-3-メチル-2,20-ジオキソ-6,9,12,15,18-ペンタオキサ-3-アザイコシル)ベンジル)-5-メトキシ-4-(2-(4-(トリフルオロメチル)シクロヘキシル)ビニル)ピコリンアミド;
N-(3-(23-((5-(1-(2-シクロヘキシル-2-(2-(メチルアミノ)プロパンアミド)アセチル)ピロリジン-2-カルボキサミド)-4-フェニルチアゾール-2-イル)アミノ)-3-メチル-2,23-ジオキソ-6,9,12,15,18,21-ヘキサオキサ-3-アザトリコシル)ベンジル)-5-メトキシ-4-(2-(4-(トリフルオロメチル)シクロヘキシル)ビニル)ピコリンアミド;
N-(3-(2-((4-((5-(1-(2-シクロヘキシル-2-(2-(メチルアミノ)プロパンアミド)アセチル)ピロリジン-2-カルボキサミド)-4-フェニルチアゾール-2-イル)アミノ)-4-オキソブチル)(メチル)アミノ)-2-オキソエチル)ベンジル)-5-メトキシ-4-(2-(4-(トリフルオロメチル)シクロヘキシル)ビニル)ピコリンアミド;
4-(2-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)ビニル)-N-(3-(2-((4-((2-(2,6-ジオキシピロリジン-3-イル)-1,3-ジオキソイソインドリン-5-イル)オキシ)ブチル)(メチル)アミノ)-2-オキソエチル)ベンジル)-5-メトキシピコリンアミド;
N-(3-(14-((2-(2,6-ジオキシピロリジン-3-イル)-1,3-ジオキソイソインドリン-5-イル)オキシ)-3-メチル-2-オキソ-6,9,12-トリオキサ-3-アザテトラデチル)ベンジル)-5-メトキシ-4-(2-(スピロ[2.3]ヘキサン-5-イル)ビニル)ピコリンアミド;
4-(4-クロロスチリル)-N-(3-(2-((7-((2-(2,6-ジオキシピロリジン-3-イル)-1,3-ジオキソイソインドリン-5-イル)オキシ)ヘプチル)(メチル)アミノ)-2-オキソエチル)ベンジル)-5-メトキシピコリンアミド;
4-(3-(4-クロロフェニル)シクロブチル)-N-(3-(2-((7-((2-(2,6-ジオキシピロリジン-3-イル)-1,3-ジオキソイソインドリン-5-イル)オキシ)ヘプチル)(メチル)アミノ)-2-オキソエチル)ベンジル)-5-メトキシピコリンアミド;
4-(2-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)ビニル)-N-(3-(2-((5-((1-(4-ヒドロキシ-2-((4-(4-メチルチアゾール-5-イル)ベンジル)カルバモイル)ピロリジン-1-イル)-3,3-ジメチル-1-オキソブタン-2-イル)アミノ)-5-オキソペンチル)アミノ)-2-オキソエチル)ベンジル)-5-メトキシピコリンアミド;
(3-(13-(4-ヒドロキシ-2-((4-(4-メチルチアゾール-5-イル)ベンジル)カルバモイル)ピロリジン-1-カルボニル)-14,14-ジメチル-2,11-ジオキソ-6,9-ジオキサ-3,12-ジアザペンタデシル)ベンジル)-5-メトキシ-4-(2-(スピロ[2.3]ヘキサン-5-イル)ビニル)ピコリンアミド;
4-(4-クロロスチリル)-N-(3-(19-(4-ヒドロキシ-2-((4-(4-メチルチアゾール-5-イル)ベンジル)カルバモイル)ピロリジン-1-カルボニル)-20,20-ジメチル-2,17-ジオキソ-6,9,12,15-テトラオキサ-3,18-ジアザヘニコシル)ベンジル)-5-メトキシピコリンアミド;
4-(2-(3-(4-クロロフェニル)シクロブチル)ビニル)-N-(3-(2-((9-((1-(4-ヒドロキシ-2-((4-(4-メチルチアゾール-5-イル)ベンジル)カルバモイル)ピロリジン-1-イル)-3,3-ジメチル-1-オキソブタン-2-イル)アミノ)-9-オキソノニル)アミノ)-2-オキソエチル)ベンジル)-5-メトキシピコリンアミド;
N-(3-(17-((5-(1-(2-シクロヘキシル-2-(2-(メチルアミノ)プロパンアミド)アセチル)ピロリジン-2-カルボキサミド)-4-フェニルチアゾール-2-イル)アミノ)-3-メチル-2,17-ジオキソ-6,9,12,15-テトラオキサ-3-アザヘプタデシル)ベンジル)-4-(2-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)ビニル)-5-メトキシピコリンアミド;
N-(3-(20-((5-(1-(2-シクロヘキシル-2-(2-(メチルアミノ)プロパンアミド)アセチル)ピロリジン-2-カルボキサミド)-4-フェニルチアゾール-2-イル)アミノ)-3-メチル-2,20-ジオキソ-6,9,12,15,18-ペンタオキサ-3-アザイコシル)ベンジル)-5-メトキシ-4-(2-(スピロ[2.3]ヘキサン-5-イル)ビニル)ピコリンアミド;
4-(4-クロロスチリル)-N-(3-(23-((5-(1-(2-シクロヘキシル-2-(2-(メチルアミノ)プロパンアミド)アセチル)ピロリジン-2-カルボキサミド)-4-フェニルチアゾール-2-イル)アミノ)-3-メチル-2,23-ジオキソ-6,9,12,15,18,21-ヘキサオキサ-3-アザトリコシル)ベンジル)-5-メトキシピコリンアミド;
4-(2-(3-(4-クロロフェニル)シクロブチル)ビニル)-N-(3-(2-((4-((5-(1-(2-シクロヘキシル-2-(2-(メチルアミノ)プロパンアミド)アセチル)ピロリジン-2-カルボキサミド)-4-フェニルチアゾール-2-イル)アミノ)-4-オキソブチル)(メチル)アミノ)-2-オキソエチル)ベンジル)-5-メトキシピコリンアミド;
(E)-4-(2-シクロヘキシルビニル)-N-(3-(2-((4-((2-(2,6-ジオキシピロリジン-3-イル)-1,3-ジオキソイソインドリン-5-イル)オキシ)ブチル)(メチル)アミノ)-2-オキソエチル)ベンジル)-5-メトキシピコリンアミド;
(E)-N-(3-(14-((2-(2,6-ジオキシピロリジン-3-イル)-1,3-ジオキソイソインドリン-5-イル)オキシ)-3-メチル-2-オキソ-6,9,12-トリオキサ-3-アザテトラデチル)ベンジル)-5-メトキシ-4-(3-フェニルプロパ-1-エン-1-イル)ピコリンアミド;
4-(4-シクロプロピルフェニル)-N-(3-(2-((7-((2-(2,6-ジオキシピロリジン-3-イル)-1,3-ジオキソイソインドリン-5-イル)オキシ)ヘプチル)(メチル)アミノ)-2-オキソエチル)ベンジル)-5-メトキシピコリンアミド;
(E)-4-(2-シクロヘキシルビニル)-N-(3-(2-((7-((2-(2,6-ジオキシピロリジン-3-イル)-1,3-ジオキソイソインドリン-5-イル)オキシ)ヘプチル)(メチル)アミノ)-2-オキソエチル)ベンジル)-5-メトキシピコリンアミド;
4-((E)-2-シクロヘキシルビニル)-N-(3-(2-((5-(((S)-1-((2S,4R)-4-ヒドロキシ-2-((4-(4-メチルチアゾール-5-イル)ベンジル)カルバモイル)ピロリジン-1-イル)-3,3-ジメチル-1-オキソブタン-2-イル)アミノ)-5-オキソペンチル)アミノ)-2-オキソエチル)ベンジル)-5-メトキシピコリンアミド;
N-(3-((S)-13-((2S,4R)-4-ヒドロキシ-2-((4-(4-メチルチアゾール-5-イル)ベンジル)カルバモイル)ピロリジン-1-カルボニル)-14,14-ジメチル-2,11-ジオキソ-6,9-ジオキサ-3,12-ジアザペンタデシル)ベンジル)-5-メトキシ-4-((E)-3-フェニルプロパ-1-エン-1-イル)ピコリンアミド;
4-(4-シクロプロピルフェニル)-N-(3-((S)-19-((2S,4R)-4-ヒドロキシ-2-((4-(4-メチルチアゾール-5-イル)ベンジル)カルバモイル)ピロリジン-1-カルボニル)-20,20-ジメチル-2,17-ジオキソ-6,9,12,15-テトラオキサ-3,18-ジアザヘニコシル)ベンジル)-5-メトキシピコリンアミド;
4-((E)-2-シクロヘキシルビニル)-N-(3-(2-((9-(((S)-1-((2S,4R)-4-ヒドロキシ-2-((4-(4-メチルチアゾール-5-イル)ベンジル)カルバモイル)ピロリジン-1-イル)-3,3-ジメチル-1-オキソブタン-2-イル)アミノ)-9-オキソノニル)アミノ)-2-オキソエチル)ベンジル)-5-メトキシピコリンアミド;
N-(3-(17-((5-((S)-1-((S)-2-シクロヘキシル-2-((S)-2-(メチルアミノ)プロパンアミド)アセチル)ピロリジン-2-カルボキサミド)-4-フェニルチアゾール-2-イル)アミノ)-3-メチル-2,17-ジオキソ-6,9,12,15-テトラオキサ-3-アザヘプタデシル)ベンジル)-4-((E)-2-シクロヘキシルビニル)-5-メトキシピコリンアミド;
N-(3-(20-((5-((S)-1-((S)-2-シクロヘキシル-2-((S)-2-(メチルアミノ)プロパンアミド)アセチル)ピロリジン-2-カルボキサミド)-4-フェニルチアゾール-2-イル)アミノ)-3-メチル-2,20-ジオキソ-6,9,12,15,18-ペンタオキサ-3-アザイコシル)ベンジル)-5-メトキシ-4-((E)-3-フェニルプロパ-1-エン-1-イル)ピコリンアミド;
N-(3-(23-((5-((S)-1-((S)-2-シクロヘキシル-2-((S)-2-(メチルアミノ)プロパンアミド)アセチル)ピロリジン-2-カルボキサミド)-4-フェニルチアゾール-2-イル)アミノ)-3-メチル-2,23-ジオキソ-6,9,12,15,18,21-ヘキサオキサ-3-アザトリコシル)ベンジル)-4-(4-シクロプロピルフェニル)-5-メトキシピコリンアミド;及び
N-(3-(2-((4-((5-((S)-1-((S)-2-シクロヘキシル-2-((S)-2-(メチルアミノ)プロパンアミド)アセチル)ピロリジン-2-カルボキサミド)-4-フェニルチアゾール-2-イル)アミノ)-4-オキソブチル)(メチル)アミノ)-2-オキソエチル)ベンジル)-4-((E)-2-シクロヘキシルビニル)-5-メトキシピコリンアミド、又はその薬学的に許容され得る塩からなる群から選択される化合物が提供される。表1及び2の化合物の化学名は、ChemDrawバージョン18.2を使用して作成した。適用可能な場合、その幾何異性体(例えば、シス/トランス異性体又はE/Z異性体)、エナンチオマー、ジアステレオマー、又はラセミ混合物を含む任意の比率の混合物を含む、本明細書に示される化合物の任意及び全ての立体異性体も本明細書に提供される。
いくつかの態様において、本開示の化合物は、異なる原子質量又は質量数を有する原子によって置換されている1個以上の原子をその中に有することにより同位体標識される。本明細書に記載される式のいずれか1つのかかる同位体標識(すなわち、放射性標識された)化合物は、本開示の範囲内であると考えられる。本明細書に記載されるいずれか1つの式に組み込むことができる例示的な同位体としては、それぞれ、水素、炭素、窒素、酸素、リン、硫黄、フッ素、塩素、及びヨウ素の同位体、例えばH、H、11C、13C、14C、13N、15N、15O、17O、18O、31P、32P、35S、18F、36Cl、123I、及び125Iが挙げられるが、これらに限定されない。これらの同位体標識化合物は、例えば、作用部位若しくは作用様式、又はTEADに対する結合親和性を特徴付けることによって、化合物の有効性を決定又は測定するのを助けるのに有用であろう。特定の同位体標識された本明細書に記載の式のいずれか1つの化合物、例えば、放射性同位体を組み込むものは、薬物及び/又は基質組織分布研究において有用である。放射性同位体トリチウム、すなわち、H及び炭素-14、すなわち、14Cは、それらの組み込みの容易さ及び即時検出手段を考慮すると、この目的に対して特に有用である。例えば、本明細書中に記載される式のいずれか1つの化合物は、所与の同位体の1、2、5、10、25、50、75、90、95、又は99%で濃縮することができる。
より重い同位体、例えば重水素、すなわちH等による置換を行うと代謝安定性がより高くなり、例えば、in vivo半減期が長くなるか又は必要な投与量が少なくなることにより、特定の治療的利点が得られ得る。
11C、18F、15O及び13N等の陽電子放出同位体での置換は、基質の受容体占有を検査するための陽電子放出断層撮影(PET)研究において有用であり得る。同位体標識された本明細書に記載のいずれか1つの式の化合物は、一般的に、当業者に公知の従来の技法により、又は前に用いられた同位体標識されていない試薬の代わりに適切な同位体標識された試薬を使用して、以下に記述される実施例に記載されるものに類似するプロセスにより調製され得る。
本明細書で提供される任意の化合物の薬学的に許容され得る塩又はエステル、並びにかかる化合物の立体異性体、幾何異性体、互変異性体、溶媒和物、代謝産物、同位体又はプロドラッグ、又はかかる化合物の薬学的に許容され得る塩も本明細書中に提供される。
医薬組成物及び投与
上に提供される化合物(その立体異性体、幾何異性体、互変異性体、溶媒和物、代謝物、同位体、薬学的に許容され得る塩又はプロドラッグを含む)のうちの1種以上に加えて、本発明は、本開示及びその実施形態又は態様の化合物と、少なくとも1種の薬学的に許容され得る担体とを含む組成物及び薬剤も提供する。本開示の組成物は、患者(例えば、ヒト)においてTEADを選択的に阻害するために使用され得る。
一態様において、本発明は、本開示(又は立体異性体、幾何異性体、互変異性体、溶媒和物、代謝物、同位体、薬学的に許容され得る塩及びプロドラッグを含むその実施形態若しくは態様)の化合物と、薬学的に許容され得る担体、希釈剤又は添加物とを含む医薬組成物又は薬剤を提供する。別の態様において、本発明は、本開示の化合物を含む組成物(又は薬剤)の調製を提供する。別の態様において、本発明は、本開示の化合物、又は本開示の化合物を含む組成物を、それを必要とする患者(例えば、ヒト患者)に投与することを提供する。
該担体は、石油起源、動物起源、植物起源又は合成起源のものを含む種々の油、例えば、ラッカセイ油、ダイズ油、鉱油、ゴマ油、及びこれらに類するものから選択することができる。水、塩類溶液、デキストロース水溶液、及びグリコールは、特に(血液と等張性であるとき)液剤注射剤にとって好ましい液状担体である。例えば、静脈内投与のための製剤は、水溶液を製造するために水中に本開示の固体化合物を溶解し、該溶液を滅菌することによって調製された、本開示の化合物の滅菌水溶液を含む。適切な薬学的添加物には、デンプン、セルロース、タルク、グルコース、ラクトース、タルク、ゼラチン、麦芽、コメ、粉類、チョーク、シリカ、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸ナトリウム、モノステアリン酸グリセロール、塩化ナトリウム、乾燥脱脂乳、グリセロール、プロピレングリコール、水、エタノール、及びこれらに類するものが含まれる。該組成物は、防腐剤、安定剤、湿潤剤又は乳化剤、浸透圧を調整するための塩、緩衝剤及びこれらに類するもの等、従来の薬学的添加剤に供してもよい。適切な医薬担体及びその製剤は、E.W.MartinによるRemington’s Pharmaceutical Sciencesにおいて説明されている。このような組成物は、いかなる事象においても、受容個体への適切な投与のために適切な薬用量を調製するように、適切な担体と一緒に、有効量の本開示の化合物を含有することになる。
組成物は、良好な医療行為と一致した様式で製剤化、投薬、及び投与される。これに関連して考慮すべき要因としては、治療される特定の障害、治療される特定の哺乳動物、個々の患者の臨床状態、障害の原因、薬剤の送達部位、投与方法、投与スケジュール、及び医療従事者に既知である他の要因が挙げられる。投与される化合物の有効量は、このような考慮によって管理され、望ましくない疾患又は障害、例えば、疼痛等を予防又は治療するために必要とされる、TEAD活性を阻害するのに必要な最小量である。び例えば、このような量は、正常な細胞、又は全体として哺乳動物に毒性である量を下回り得る。
一例において、用量あたり非経口投与される本開示の化合物の治療有効量は、約0.01~100mg/kg、代替的に、例えば、1日あたり患者の体重の約0.1~20mg/kgの範囲であり、使用される化合物の典型的な初期範囲は、0.3~15mg/kg/日である。特定の態様において、一日用量は、単回一日用量として、又は1日2~6回の分割用量で、又は持続放出形態で与えられる。70kgの成人の場合、1日の総投与量は一般に約7mg~約1,400mgとなる。この投薬レジメンは、最適な治療反応を提供するように調整することができる。化合物は、1日1~4回、好ましくは1日1回又は2回のレジメンで投与され得る。
治療に有効な量の本発明の化合物又はその薬学的に許容され得る塩を、任意の便利な投与形態、例えば錠剤、粉末、カプセル剤、溶液、分散液、懸濁液、シロップ剤、スプレー剤、坐剤、ゲル、エマルション、貼付剤等で投与することができる。このような組成物は、医薬品の調製における従来の構成成分、例えば希釈剤、担体、pH調整剤、甘味料、充填剤及び更なる活性剤を含有することができる。
本開示の化合物(又は立体異性体、幾何異性体、互変異性体、溶媒和物、代謝産物、同位体、その薬学的に許容され得る塩、及びプロドラッグを含むその実施形態又は態様)を含む組成物は、通常、医薬組成物として標準的な製薬慣行に従って製剤化される。典型的な製剤は、本開示の化合物と希釈剤、担体、又は添加物とを混合することにより調製される。適切な希釈剤、担体及び添加物は当業者によく知られており、例えば、Ansel,Howard C.,et al.,Ansel’s Pharmaceutical Dosage Forms and Drug Delivery Systems.Philadelphia:Lippincott,Williams&Wilkins,2004;Gennaro,Alfonso R.,et al.Remington:The Science and Practice of Pharmacy.Philadelphia:Lippincott,Williams&Wilkins,2000、及びRowe,Raymond C.Handbook of Pharmaceutical Excipients.Chicago,Pharmaceutical Press,2005に詳述されている。製剤はまた、薬物(すなわち、本開示の化合物又はその薬学的組成物)の的確な提示を提供する、又は医薬品(すなわち、医薬)の製造を補助するために、1つ以上の緩衝剤、安定化剤、界面活性剤、湿潤剤、潤滑剤、乳化剤、懸濁化剤、防腐剤、抗酸化剤、乳白剤(opaquing agent)、流動促進剤、加工助剤、着色剤、甘味剤、芳香剤、香味剤、希釈剤及び他の既知の添加剤も含み得る。適切な担体、希釈剤、担体、及び添加物は、当技術分野の当業者には周知のものであり、リン酸、クエン酸及びメチオニン等のバッファー及び他の有機酸;アスコルビン酸及びメチオニンを含む抗酸化剤;防腐剤(オクタデシルジメチルベンジルアンモニウムクロリド;ヘキサメトニウムクロライド;ベンザルコニウムクロライド、ベンゼトニウムクロライド;フェノール、ブチル又はベンジルアルコール;メチル又はプロピルバラベン等のアルキルパラべン;カテコール;レゾルシノール;シクロヘキサノール;3-ペンタノール;及びm-クレゾール等);低分子量(約10残基未満)ポリペプチド;血清アルブミン、ゼラチン若しくは免疫グロブリン等のタンパク質;ポリビニルピロリドン等の親水性ポリマー;グリシン、グルタミン、アスパラギン、ヒスチジン、アルギニン若しくはリジン等のアミノ酸;単糖類、二糖類、及びグルコース、マンノース若しくはデキストリンを含むその他の炭水化物;EDTA等のキレート剤;スクロース、マンニトール、トレハロース若しくはソルビトール等の糖類;ナトリウム等の塩形成対イオン;金属錯体(例えばZn-タンパク質複合体)、及び/又はTWEEN(商標)、PLURONICS(商標)若しくはポリエチレングリコール(PEG)等の非イオン性界面活性剤を含む。本開示の活性薬学的成分(例えば、本明細書に記載されるいずれか1つの式の化合物又はその実施形態若しくは態様)はまた、例えば、コアセルベーション技法若しくは界面重合によって調製されたマイクロカプセル、例えば、それぞれ、ヒドロキシメチルセルロース若しくはゼラチン-マイクロカプセル及びポリ-(メチルメタクリレート)マイクロカプセルによって、コロイド薬物送達系(例えば、リポソーム、アルブミンミクロスフェア、マイクロエマルジョン、ナノ粒子、及びナノカプセル)中、又はマクロエマルジョン中にも封入され得る。かかる技法は、「Remington:The Science and Practice of Pharmacy:Remington the Science and Practice of Pharmacy」(2005年)、第21版、Lippincott Williams&Wilkins(ペンシルベニア州フィラデルフィア)に見出すことができる。使用される特定の担体、希釈剤、又は添加物は、本開示の化合物が適用される手段及び目的に依存する。溶媒は、一般的に哺乳動物に投与するために、安全(GRAS)であると当業者によって認識される溶媒に基づいて選択される。一般に、安全な溶媒は、水及び水に可溶性又は混和性である他の非毒性溶媒等の非毒性水性溶媒である。好適な水性溶媒としては、水、エタノール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール(例えば、PEG400、PEG300)等、及びそれらの混合物を含む。
本開示の化合物(例えば、本明細書中に記載される式のいずれか1つの化合物、又はその実施形態若しくは態様)の徐放性調製物を調製することができる。徐放性調製物の適切な例としては、本明細書中に記載される式のいずれか1つの化合物、又はその実施形態若しくは態様を含む固体疎水性ポリマーの半透性マトリックスが挙げられ、このマトリックスは成形物品、例えばフィルム若しくはマイクロカプセルの形態である。持続放出マトリックスの例としては、ポリエステル、ヒドロゲル(例えば、ポリ(2-ヒドロキシエチル-メタクリレート)又はポリ(ビニルアルコール))、ポリラクチド(米国特許第3,773,919号)、L-グルタミン酸とガンマ-エチル-L-グルタメートとのコポリマー(Sidman et al.,Biopolymers 22:547,1983)、非分解性エチレン-酢酸ビニル(Langer et al.,J.Biomed.Mater.Res.15:167,1981)、LUPRON DEPOT(商標)等の分解性の乳酸-グリコール酸コポリマー(乳酸-グリコール酸コポリマー及び酢酸ロイプロリドから構成される注射用ミクロスフェア)、並びにポリ-D-(-)-3-ヒドロキシ酪酸(欧州特許出願公開第133,988号A)が挙げられる。徐放性組成物はまた、それ自体が知られている方法によって調製することができる、リポソームに捕捉された化合物を含む(Epstein et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.82:3688,1985;Hwang et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.77:4030,1980;米国特許第4,485,045号及び同第4,544,545号;並びに欧州特許出願公開第102,324号A)。通常、リポソームは、脂質含有量が約30mol%コレステロールを超える小さな(約200~800オングストローム)単層型であり、選択された比率は最適な治療のために調整されている。
一例において、本開示の化合物又はその実施形態若しくは態様は、周囲温度で、適切なpHで、及び所望の程度の純度で、生理学的に許容され得る担体、すなわち、用いられる投与量及び濃度においてレシピエントに対して非毒性である担体と混合することによって、生薬投与形態に製剤化され得る。製剤のpHは、特定の用途及び化合物の濃度に主に依存するが、好ましくは約3~約8の範囲である。一例において、本開示の化合物(又はその実施形態若しくは態様)は、pH 5の酢酸緩衝液中で製剤化される。別の態様において、本開示の化合物又はその実施形態は減菌である。化合物は、例えば、固体若しくは非晶質組成物として、凍結乾燥製剤として、又は水溶液として保管され得る。
経口投与に適した本開示の化合物の製剤は、ピル、カプセル、カシェ剤、又は錠剤等の個別単位として調製されてもよく、各々、所定の量の本開示の化合物を含有する。
圧縮された錠剤は、好適な機械内で、任意に、結合剤、潤滑剤、不活性希釈剤、防腐剤、表面活性剤、又は分散剤等と混合された、粉末又は顆粒としての自由流動形態の本開示の化合物を圧縮することより調製され得る。成形された錠剤は、好適な機械内で湿らせた粉末の本開示の化合物と不活性液体希釈剤との混合物を成形することにより作製され得る。錠剤は、任意に、コーティングされるか、又は溝を入れられてもよく、任意に、それからの本開示の化合物の緩徐化された、又は制御された放出を提供するように製剤化される。
錠剤、トローチ、ロゼンジ、水性又は油性懸濁液、分散性粉末若しくは顆粒、乳濁剤、硬若しくは軟カプセル、例えば、ゼラチンカプセル、シロップ、又はエリキシル剤が経口使用のために調製され得る。経口使用が意図される本開示の化合物の製剤は、医薬組成物の製造の分野において既知の任意の方法に従って調製されてもよく、かかる組成物は、口当たりの良い調製物を提供するために、甘味剤、香味剤、着色剤及び防腐剤を含む1種以上の薬剤を含有してもよい。錠剤の製造に適した非毒性の薬学的に許容され得る添加物との混合物中に本開示の化合物を含有する錠剤が容認される。これらの添加物は、例えば、炭酸カルシウム若しくは炭酸ナトリウム、ラクトース、リン酸カルシウム若しくはリン酸ナトリウム等の不活性希釈剤、コーンスターチ又はアルギン酸等の顆粒化剤及び崩壊剤、デンプン、ゼラチン又はアカシア等の結合剤、及びステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸又はタルク等の潤滑剤であり得る。錠剤はコーティングされていなくても、又は胃腸管での崩壊及び吸収を遅らせるためのマイクロカプセル化を含む既知の技法によりコーティングされてもよく、それにより、より長い期間にわたって持続作用を提供する。例えば、モノステアリン酸グリセリル又はジステアリン酸グリセリル等の時間遅延材料を、単独で、又はワックスと共に用いることができる。
適切な経口投与形態の例は、約0.1mg、約1mg、約5mg、約10mg、約25mg、約30mg、約50mg、約80mg、約100mg、約150mg、約250mg、約300mg及び約500mgの充填剤(例えば、約90~30mgの無水ラクトース等のラクトース)、崩壊剤(例えば、例えば、クロスカレロース、例えば、約5~40mgのクロスカルメロースナトリウム)、ポリマー(例えば、ポリビニルピロリドン(PVP)、セルロース(例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC))、及び/又はコポビドン、例えば、約5~30mgのPVP、HPMC又はコポビドン)、及び滑沢剤(例えば、約1~10mg等のステアリン酸マグネシウム)と配合された本開示の化合物(又はその実施形態又は態様)を含む錠剤である。湿式造粒、乾式造粒又は乾式混合を使用することができる。湿式造粒の一態様において、粉末状の成分が最初に一緒に混合され、次にポリマーの溶液又は懸濁液(例えば、PVP)と混合される。得られた組成物を乾燥させ、顆粒化し、滑沢剤と混合し、従来の装置を使用して、錠剤形態に圧縮することができる。エアゾール製剤の例は、例えば5~400mgの本開示の化合物を好適な緩衝溶液、例えばリン酸緩衝剤に溶解し、所望であれば、等張化剤、例えば塩化ナトリウム等の塩を添加することによって調製され得る。溶液を、不純物及び汚染物を除去するために、例えば、0.2ミクロンのフィルタを使用してフィルタにかけてもよい。
眼又は他の外部組織、例えば、口及び皮膚の治療のために、製剤は、好ましくは、0.075~20%重量/重量の量の本開示の化合物を含有する局所軟膏又はクリームとして塗布される。軟膏中に製剤化される場合、本開示の化合物は、パラフィン系又は水混和性軟膏基剤のいずれかと共に用いることができる。或いは、本開示の化合物は、水中油型クリーム基剤と共にクリームに製剤化され得る。所望する場合、クリーム基剤の水相は、多価アルコール、すなわち、プロピレングリコール、ブタン-1,3-ジオール、マンニトール、ソルビトール、グリセロール、ポリエチレングリコール(PEG 400を含む)及びこれらの混合物等、2つ以上のヒドロキシル基を有するアルコールを含み得る。局所用製剤は、所望により、皮膚又は他の患部を通した本開示の化合物の吸収又は浸透を増強する化合物を含み得る。かかる皮膚浸透促進剤の例としては、ジメチルスルホキシド及び関連類似体が挙げられる。
局所製剤の場合、有効量の本開示による医薬組成物を、治療される末梢ニューロンに隣接する標的領域、例えば、皮膚表面、粘膜等に施すことが望ましい。この量は、一般的に、使用が診断、予防、又は治療であるかにかかわらず、治療される領域、症状の重症度及び用いられる局所用ビヒクルの性質により、1回の適用あたり約0.0001mg~約1gの本開示(又はその実施形態若しくは態様)の化合物の範囲である。好ましい局所用調製物は軟膏であり、ここで、約0.001~約50mgの本開示の化合物が軟膏基剤の1ccあたりに使用される。医薬組成物は、経皮用組成物又は経皮送達デバイス(「パッチ」)として製剤化し得る。かかる組成物としては、例えば、バッキング、本開示の化合物のリザーバ、制御膜、ライナー及び接触接着剤が挙げられる。かかる経皮パッチは、所望に応じて、本開示の化合物の持続的拍動、又は要求に応じた送達を提供するために使用され得る。
製剤は、単位用量又は多用量の容器、例えば、密封アンプル及びバイアルに包装されてもよく、使用直前に注射するために、滅菌液体担体、例えば、水を添加するだけでよいフリーズドライ(凍結乾燥)状態で保管されてもよい。即席の注射溶液及び懸濁液を、前述の種類の滅菌粉末、顆粒及び錠剤から調製する。好ましい単位投与量製剤は、本開示の化合物の本明細書に上記した一日用量又は一日単位副用量、又はその適切な画分を含有するものである。
結合標的が脳に位置する場合、本開示の特定の態様は、血液-脳関門を横断するための、本開示の化合物(又はその実施形態若しくは態様)を提供する。特定の神経変性疾患は、血液-脳関門の透過性の増加に関連するため、本開示の化合物(又はその実施形態若しくは態様)は容易に脳に導入され得る。血液-脳関門が無傷のままである場合、いくつかの当該技術分野において既知の手法は、限定されないが、身体的方法、脂質に基づく方法、並びに受容体及びチャネルに基づく方法を含む、血液-脳関門を越えて分子を輸送するために存在する。
本開示の化合物(又はその実施形態又は態様)を血液脳関門を越えて輸送する物理的方法は、限定されるものではないが、血液脳関門を完全に回避すること、又は血液脳関門に開口部を作り出すことを含む。
回避方法には、脳への直接注射(例えば、Papanastassiou et al.,Gene Therapy 9:398-406,2002を参照)、間質注入/対流増強送達(例えば、Bobo et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.91:2076-2080,1994を参照)、及び脳に送達デバイスを埋め込むこと(例えばGill et al.,Nature Med.9:589-595,2003;及びGliadel Wafers(商標),Guildford Pharmaceutical)が含まれるが、これらに限定されない。
関門に開口部を形成する方法としては、限定されないが、超音波(例えば、米国特許出願公開第2002/0038086号を参照)、浸透圧(例えば、高張マンニトールの投与による(Neuwelt,E.A.「Implication of the Blood-Brain Barrier and its Manipulation」、第1巻及び第2巻、Plenum Press、ニューヨーク(1989年))、及び例えば、ブラジキニン又は透過剤A-7による透過処理(例えば、米国特許第5,112,596号、同第5,268,164号、同第5,506,206号、及び同第5,686,416号を参照)が挙げられる。
血液-脳関門を越えて本開示の化合物(又はその実施形態若しくは態様)を輸送する脂質に基づく方法としては、限定されないが、本開示の化合物(又はその実施形態若しくは態様)を、血液-脳関門の血管内皮上の受容体に結合する抗体結合断片にカップリングされるリポソーム内に被包すること(例えば、米国特許出願公開第2002/0025313号を参照されたい)、及び本開示の化合物(又はその実施形態若しくは態様)を低密度リポタンパク質粒子(例えば、米国特許出願公開第2004/0204354号を参照されたい)又はアポリポタンパク質E(例えば、米国特許出願公開第2004/0131692号を参照されたい)にコーティングすることが挙げられる。
血液-脳関門を越えて本開示の化合物(又はその実施形態若しくは態様)を輸送する受容体及びチャネルに基づく方法としては、限定されないが、血液-脳関門の透過性を増加させるためにグルココルチコイド遮断薬を使用すること(例えば、米国特許出願公開第2002/0065259号、同第2003/0162695号及び同第2005/0124533号を参照されたい)、カリウムチャネルを活性化すること(例えば、米国特許出願公開第2005/0089473号を参照されたい)、ABC薬物輸送体を阻害すること(例えば、米国特許出願公開第2003/0073713号を参照されたい)、本開示の化合物(又はその実施形態若しくは態様)をトランスフェリンでコーティングし、1種以上のトランスフェリン受容体の活性を調節すること(例えば、米国特許出願公開第2003/0129186号を参照されたい)、並びに抗体をカチオン化すること(例えば、米国特許第5,004,697号を参照されたい)が挙げられる。
脳内使用に関して、特定の態様において、化合物は注入によりCNSの流体リザーバ内に連続して投与され得るが、ボーラス注射も許容され得る。阻害剤が脳の室内に投与されるか、又はさもなければCNS若しくは髄液内に導入され得る。投与は、留置カテーテル及びポンプ等の連続投与手段の使用により行われ得るか、又は埋め込み、例えば、持続放出ビヒクルの脳内埋め込みにより投与され得る。より具体的には、阻害剤は、長期間埋め込みカニューレを通して注射され得るか、又は浸透圧ミニポンプの助けを借りて長期間注入され得る。小管を通して脳室にタンパク質を送達する皮下ポンプも利用可能である。極めて精巧なポンプは皮膚を通して補充されてもよく、それらの送達速度は外科的介入なしに設定することができる。皮下ポンプデバイス又は完全に埋め込まれた薬物送達系を通した連続脳室内注入を伴う好適な投与プロトコル及び送達系の例は、アルツハイマー病患者及びパーキンソン病の動物モデルへのドーパミン、ドーパミン作動薬、及びコリン作動薬の投与に使用されるものであり、Harbaugh,J.Neural Transm.Suppl.24:271,1987;and DeYebenes et al.,Mov.Disord.2:143,1987.に記載される。
適応症及び治療方法
いくつかの実施形態において、TEAD活性を調節する化合物は、上に定義される本明細書に記載の式のいずれか1つの化合物、又はその立体異性体若しくは薬学的に許容され得る塩である。
いくつかの実施形態において、TEAD活性を調節する化合物は、TEADの分解物である。
本開示の化合物(又はその実施形態若しくは態様)は、TEAD活性によって媒介される疾患及び状態を治療するための医学的療法として有用である。かかる疾患及び状態には、聴神経腫、急性白血病、急性リンパ球性白血病、急性骨髄細胞性白血病(単球性、骨髄芽球性、腺癌腫、血管肉腫、星状細胞腫、骨髄単球性及び前骨髄球性)、急性T細胞白血病、基底細胞癌腫、胆管癌腫、膀胱がん、脳がん、乳がん、気管支原性癌腫、子宮頸がん、軟骨肉腫、脊索腫、絨毛癌腫、慢性白血病、慢性リンパ球性白血病、慢性骨髄細胞(顆粒球性)白血病、慢性骨髄性白血病、結腸がん、結腸直腸がん、頭蓋咽頭腫、嚢胞腺癌腫、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、増殖異常(異形成及び化生)、胚性癌腫、子宮内膜がん、内皮肉腫、上衣腫、上皮癌腫、赤白血病、食道がん、エストロゲン受容体陽性乳がん、本態性血小板血症、ユーイング腫瘍、線維肉腫、濾胞性リンパ腫、精巣胚細胞がん、神経膠腫、神経膠芽細胞腫、神経膠肉腫、重鎖病、血管芽細胞腫、肝細胞腫、肝細胞がん、ホルモン非感受性前立腺がん、平滑筋肉腫、白血病、脂肪肉腫、肺がん、リンパ管内皮肉腫(lymphagioendotheliosarcoma)、リンパ管肉腫、リンパ芽球性白血病、リンパ腫(ホジキン及び非ホジキン)、膀胱、乳房、結腸、肺、卵巣、膵臓、前立腺、皮膚及び子宮の悪性腫瘍及び増殖過剰障害、T細胞又はB細胞起源のリンパ系悪性腫瘍、髄様癌腫、髄芽腫、黒色腫、髄膜腫、中皮腫、多発性骨髄腫、骨髄性白血病、骨髄腫、粘液肉腫、神経芽細胞腫、NUT正中線癌腫(NMC)、非小細胞肺がん、乏突起神経膠腫、口腔がん、骨形成性肉腫、卵巣がん、膵臓がん、乳頭状腺癌腫、乳頭癌腫、松果体腫、真性多血症、前立腺がん、直腸がん、腎細胞癌腫、網膜芽細胞腫、横紋筋肉腫、肉腫、脂腺癌腫、セミノーマ、皮膚がん、小細胞肺癌腫、固形腫瘍(癌腫及び肉腫)、小細胞肺がん、胃がん、扁平上皮癌腫、滑膜腫、汗腺癌腫、甲状腺がん、ワルデンシュトレームマクログロブリン血症、精巣腫瘍、子宮がん及びウィルムス腫瘍を含むがんが含まれるが、これらに限定されない。
具体的な実施形態において、本開示の化合物(又はその実施形態若しくは態様)を、聴神経腫、急性白血病、急性リンパ球性白血病、急性骨髄細胞性白血病(単球性、骨髄芽球性、腺癌腫、血管肉腫、星状細胞腫、骨髄単球性及び前骨髄球性)、急性T細胞白血病、基底細胞癌腫、胆管癌腫、膀胱がん、脳がん、乳がん、気管支原性癌腫、子宮頸がん、軟骨肉腫、脊索腫、絨毛癌腫、慢性白血病、慢性リンパ球性白血病、慢性骨髄細胞(顆粒球性)白血病、慢性骨髄性白血病、結腸がん、結腸直腸がん、頭蓋咽頭腫、嚢胞腺癌腫、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、増殖異常(異形成及び化生)、胚性癌腫、子宮内膜がん、内皮肉腫、上衣腫、上皮癌腫、赤白血病、食道がん、エストロゲン受容体陽性乳がん、本態性血小板血症、ユーイング腫瘍、線維肉腫、濾胞性リンパ腫、精巣胚細胞がん、神経膠腫、神経膠芽細胞腫、神経膠肉腫、重鎖病、血管芽細胞腫、肝細胞腫、肝細胞がん、ホルモン非感受性前立腺がん、平滑筋肉腫、白血病、脂肪肉腫、肺がん、リンパ管内皮肉腫(lymphagioendotheliosarcoma)、リンパ管肉腫、リンパ芽球性白血病、リンパ腫(ホジキン及び非ホジキン)、膀胱、乳房、結腸、肺、卵巣、膵臓、前立腺、皮膚及び子宮の悪性腫瘍及び増殖過剰障害、T細胞又はB細胞起源のリンパ系悪性腫瘍、髄様癌腫、髄芽腫、黒色腫、髄膜腫、中皮腫、多発性骨髄腫、骨髄性白血病、骨髄腫、粘液肉腫、神経芽細胞腫、NUT正中線癌腫(NMC)、非小細胞肺がん、乏突起神経膠腫、口腔がん、骨形成性肉腫、卵巣がん、膵臓がん、乳頭状腺癌腫、乳頭癌腫、松果体腫、真性多血症、前立腺がん、直腸がん、腎細胞癌腫、網膜芽細胞腫、横紋筋肉腫、肉腫、脂腺癌腫、セミノーマ、皮膚がん、小細胞肺癌腫、固形腫瘍(癌腫及び肉腫)、小細胞肺がん、胃がん、扁平上皮癌腫、滑膜腫、汗腺癌腫、甲状腺がん、ワルデンシュトレームマクログロブリン血症、精巣腫瘍、子宮がん及びウィルムス腫瘍を含む増殖性障害を治療するための医学的治療法として投与することができる。
具体的な一態様において、本開示の化合物(又はその実施形態若しくは態様)を、聴神経腫、急性白血病、急性リンパ球性白血病、急性骨髄細胞性白血病(単球性、骨髄芽球性、腺癌腫、血管肉腫、星状細胞腫、骨髄単球性及び前骨髄球性)、急性T細胞白血病、基底細胞癌腫、胆管癌腫、膀胱がん、脳がん、乳がん、気管支原性癌腫、子宮頸がん、軟骨肉腫、脊索腫、絨毛癌腫、慢性白血病、慢性リンパ球性白血病、慢性骨髄細胞(顆粒球性)白血病、慢性骨髄性白血病、結腸がん、結腸直腸がん、頭蓋咽頭腫、嚢胞腺癌腫、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、増殖異常(異形成及び化生)、胚性癌腫、子宮内膜がん、内皮肉腫、上衣腫、上皮癌腫、赤白血病、食道がん、エストロゲン受容体陽性乳がん、本態性血小板血症、ユーイング腫瘍、線維肉腫、濾胞性リンパ腫、精巣胚細胞がん、神経膠腫、神経膠芽細胞腫、神経膠肉腫、重鎖病、血管芽細胞腫、肝細胞腫、肝細胞がん、ホルモン非感受性前立腺がん、平滑筋肉腫、白血病、脂肪肉腫、肺がん、リンパ管内皮肉腫(lymphagioendotheliosarcoma)、リンパ管肉腫、リンパ芽球性白血病、リンパ腫(ホジキン及び非ホジキン)、膀胱、乳房、結腸、肺、卵巣、膵臓、前立腺、皮膚及び子宮の悪性腫瘍及び増殖過剰障害、T細胞又はB細胞起源のリンパ系悪性腫瘍、髄様癌腫、髄芽腫、黒色腫、髄膜腫、中皮腫、多発性骨髄腫、骨髄性白血病、骨髄腫、粘液肉腫、神経芽細胞腫、NUT正中線癌腫(NMC)、非小細胞肺がん、乏突起神経膠腫、口腔がん、骨形成性肉腫、卵巣がん、膵臓がん、乳頭状腺癌腫、乳頭癌腫、松果体腫、真性多血症、前立腺がん、直腸がん、腎細胞癌腫、網膜芽細胞腫、横紋筋肉腫、肉腫、脂腺癌腫、セミノーマ、皮膚がん、小細胞肺癌腫、固形腫瘍(癌腫及び肉腫)、小細胞肺がん、胃がん、扁平上皮癌腫、滑膜腫、汗腺癌腫、甲状腺がん、ワルデンシュトレームマクログロブリン血症、精巣腫瘍、子宮がん及びウィルムス腫瘍を治療するための医学的治療法として投与する。
別の態様において、本開示は、本明細書の他の箇所に記載される、治療有効量の本明細書に記載のいずれか1つの式による化合物(又はその実施形態若しくは態様)を、それを必要とする対象に投与する工程を含む、聴神経腫、急性白血病、急性リンパ球性白血病、急性骨髄細胞性白血病(単球性、骨髄芽球性、腺癌腫、血管肉腫、星状細胞腫、骨髄単球性及び前骨髄球性)、急性T細胞白血病、基底細胞癌腫、胆管癌腫、膀胱がん、脳がん、乳がん、気管支原性癌腫、子宮頸がん、軟骨肉腫、脊索腫、絨毛癌腫、慢性白血病、慢性リンパ球性白血病、慢性骨髄細胞(顆粒球性)白血病、慢性骨髄性白血病、結腸がん、結腸直腸がん、頭蓋咽頭腫、嚢胞腺癌腫、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、増殖異常(異形成及び化生)、胚性癌腫、子宮内膜がん、内皮肉腫、上衣腫、上皮癌腫、赤白血病、食道がん、エストロゲン受容体陽性乳がん、本態性血小板血症、ユーイング腫瘍、線維肉腫、濾胞性リンパ腫、精巣胚細胞がん、神経膠腫、神経膠芽細胞腫、神経膠肉腫、重鎖病、血管芽細胞腫、肝細胞腫、肝細胞がん、ホルモン非感受性前立腺がん、平滑筋肉腫、白血病、脂肪肉腫、肺がん、リンパ管内皮肉腫(lymphagioendotheliosarcoma)、リンパ管肉腫、リンパ芽球性白血病、リンパ腫(ホジキン及び非ホジキン)、膀胱、乳房、結腸、肺、卵巣、膵臓、前立腺、皮膚及び子宮の悪性腫瘍及び増殖過剰障害、T細胞又はB細胞起源のリンパ系悪性腫瘍、髄様癌腫、髄芽腫、黒色腫、髄膜腫、中皮腫、多発性骨髄腫、骨髄性白血病、骨髄腫、粘液肉腫、神経芽細胞腫、NUT正中線癌腫(NMC)、非小細胞肺がん、乏突起神経膠腫、口腔がん、骨形成性肉腫、卵巣がん、膵臓がん、乳頭状腺癌腫、乳頭癌腫、松果体腫、真性多血症、前立腺がん、直腸がん、腎細胞癌腫、網膜芽細胞腫、横紋筋肉腫、肉腫、脂腺癌腫、セミノーマ、皮膚がん、小細胞肺癌腫、固形腫瘍(癌腫及び肉腫)、小細胞肺がん、胃がん、扁平上皮癌腫、滑膜腫、汗腺癌腫、甲状腺がん、ワルデンシュトレームマクログロブリン血症、精巣腫瘍、子宮がん及びウィルムス腫瘍を治療するための方法を提供する。
別の態様において、本開示は、TEAD活性を調節するための、本明細書の他の箇所に記載される本明細書に記載される式のいずれか1つの化合物又は(又はその実施形態若しくは態様)を提供する。いくつかの実施形態において、本開示は、TEAD活性を調節するための本明細書に記載されるいずれか1つの式の化合物の薬学的に許容され得る塩を提供する。
別の態様において、本開示は、医学的治療法における使用のための、本明細書に記載されるいずれか1つの式の化合物、又はその薬学的に許容され得る塩等のその実施形態若しくは態様を提供する。
別の態様において、本開示は、本明細書の他の箇所に記載される、治療有効量の本明細書に記載のいずれか1つの式による化合物(又はその実施形態若しくは態様)を、それを必要とする対象に投与する工程を含む、聴神経腫、急性白血病、急性リンパ球性白血病、急性骨髄細胞性白血病(単球性、骨髄芽球性、腺癌腫、血管肉腫、星状細胞腫、骨髄単球性及び前骨髄球性)、急性T細胞白血病、基底細胞癌腫、胆管癌腫、膀胱がん、脳がん、乳がん、気管支原性癌、子宮頸がん、軟骨肉腫、脊索腫、絨毛癌腫、慢性白血病、慢性リンパ球性白血病、慢性骨髄細胞(顆粒球性)白血病、慢性骨髄性白血病、結腸がん、結腸直腸がん、頭蓋咽頭腫、嚢胞腺癌腫、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、増殖異常(異形成及び化生)、胚性癌腫、子宮内膜がん、内皮肉腫、上衣腫、上皮癌腫、赤白血病、食道がん、エストロゲン受容体陽性乳がん、本態性血小板血症、ユーイング腫瘍、線維肉腫、濾胞性リンパ腫、精巣胚細胞がん、神経膠腫、神経膠芽細胞腫、神経膠肉腫、重鎖病、血管芽細胞腫、肝細胞腫、肝細胞がん、ホルモン非感受性前立腺がん、平滑筋肉腫、白血病、脂肪肉腫、肺がん、リンパ管内皮肉腫(lymphagioendotheliosarcoma)、リンパ管肉腫、リンパ芽球性白血病、リンパ腫(ホジキン及び非ホジキン)、膀胱、乳房、結腸、肺、卵巣、膵臓、前立腺、皮膚及び子宮の悪性腫瘍及び増殖過剰障害、T細胞又はB細胞起源のリンパ系悪性腫瘍、髄様癌腫、髄芽腫、黒色腫、髄膜腫、中皮腫、多発性骨髄腫、骨髄性白血病、骨髄腫、粘液肉腫、神経芽細胞腫、NUT正中線癌腫(NMC)、非小細胞肺がん、乏突起神経膠腫、口腔がん、骨形成性肉腫、卵巣がん、膵臓がん、乳頭状腺癌腫、乳頭癌腫、松果体腫、真性多血症、前立腺がん、直腸がん、腎細胞癌腫、網膜芽細胞腫、横紋筋肉腫、肉腫、脂腺癌腫、セミノーマ、皮膚がん、小細胞肺癌腫、固形腫瘍(癌及び肉腫)、小細胞肺がん、胃がん、扁平上皮癌腫、滑膜腫、汗腺癌腫、甲状腺がん、ワルデンシュトレームマクログロブリン血症、精巣腫瘍、子宮がん及びウィルムス腫瘍を治療又は予防のための方法を提供する。
別の態様において、本開示は、聴神経腫、急性白血病、急性リンパ球性白血病、急性骨髄細胞性白血病(単球性、骨髄芽球性、腺癌腫、血管肉腫、星状細胞腫、骨髄単球性及び前骨髄球性)、急性T細胞白血病、基底細胞癌腫、胆管癌腫、膀胱がん、脳がん、乳がん、気管支原性癌腫、子宮頸がん、軟骨肉腫、脊索腫、絨毛癌腫、慢性白血病、慢性リンパ球性白血病、慢性骨髄細胞(顆粒球性)白血病、慢性骨髄性白血病、結腸がん、結腸直腸がん、頭蓋咽頭腫、嚢胞腺癌腫、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、増殖異常(異形成及び化生)、胚性癌腫、子宮内膜がん、内皮肉腫、上衣腫、上皮癌腫、赤白血病、食道がん、エストロゲン受容体陽性乳がん、本態性血小板血症、ユーイング腫瘍、線維肉腫、濾胞性リンパ腫、精巣胚細胞がん、神経膠腫、神経膠芽細胞腫、神経膠肉腫、重鎖病、血管芽細胞腫、肝細胞腫、肝細胞がん、ホルモン非感受性前立腺がん、平滑筋肉腫、白血病、脂肪肉腫、肺がん、リンパ管内皮肉腫(lymphagioendotheliosarcoma)、リンパ管肉腫、リンパ芽球性白血病、リンパ腫(ホジキン及び非ホジキン)、膀胱、乳房、結腸、肺、卵巣、膵臓、前立腺、皮膚及び子宮の悪性腫瘍及び増殖過剰障害、T細胞又はB細胞起源のリンパ系悪性腫瘍、髄様癌腫、髄芽腫、黒色腫、髄膜腫、中皮腫、多発性骨髄腫、骨髄性白血病、骨髄腫、粘液肉腫、神経芽細胞腫、NUT正中線癌腫(NMC)、非小細胞肺がん、乏突起神経膠腫、口腔がん、骨形成性肉腫、卵巣がん、膵臓がん、乳頭状腺癌腫、乳頭癌腫、松果体腫、真性多血症、前立腺がん、直腸がん、腎細胞癌腫、網膜芽細胞腫、横紋筋肉腫、肉腫、脂腺癌腫、セミノーマ、皮膚がん、小細胞肺癌腫、固形腫瘍(癌腫及び肉腫)、小細胞肺がん、胃がん、扁平上皮癌腫、滑膜腫、汗腺癌腫、甲状腺がん、ワルデンシュトレームマクログロブリン血症、精巣腫瘍、子宮がん及びウィルムス腫瘍の治療たは予防のための、本明細書の他の箇所に記載されるいずれか1つの式の化合物、又はその薬学的に許容され得る塩等のその実施形態若しくは態様を提供する。
別の態様において、本開示は、聴神経腫、急性白血病、急性リンパ球性白血病、急性骨髄細胞性白血病(単球性、骨髄芽球性、腺癌腫、血管肉腫、星状細胞腫、骨髄単球性及び前骨髄球性)、急性T細胞白血病、基底細胞癌腫、胆管癌腫、膀胱がん、脳がん、乳がん、気管支原性癌腫、子宮頸がん、軟骨肉腫、脊索腫、絨毛癌腫、慢性白血病、慢性リンパ球性白血病、慢性骨髄細胞(顆粒球性)白血病、慢性骨髄性白血病、結腸がん、結腸直腸がん、頭蓋咽頭腫、嚢胞腺癌腫、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、増殖異常(異形成及び化生)、胚性癌腫、子宮内膜がん、内皮肉腫、上衣腫、上皮癌腫、赤白血病、食道がん、エストロゲン受容体陽性乳がん、本態性血小板血症、ユーイング腫瘍、線維肉腫、濾胞性リンパ腫、精巣胚細胞がん、神経膠腫、神経膠芽細胞腫、神経膠肉腫、重鎖病、血管芽細胞腫、肝細胞腫、肝細胞がん、ホルモン非感受性前立腺がん、平滑筋肉腫、白血病、脂肪肉腫、肺がん、リンパ管内皮肉腫(lymphagioendotheliosarcoma)、リンパ管肉腫、リンパ芽球性白血病、リンパ腫(ホジキン及び非ホジキン)、膀胱、乳房、結腸、肺、卵巣、膵臓、前立腺、皮膚及び子宮の悪性腫瘍及び増殖過剰障害、T細胞又はB細胞起源のリンパ系悪性腫瘍、髄様癌腫、髄芽腫、黒色腫、髄膜腫、中皮腫、多発性骨髄腫、骨髄性白血病、骨髄腫、粘液肉腫、神経芽細胞腫、NUT正中線癌腫(NMC)、非小細胞肺がん、乏突起神経膠腫、口腔がん、骨形成性肉腫、卵巣がん、膵臓がん、乳頭状腺癌腫、乳頭癌腫、松果体腫、真性多血症、前立腺がん、直腸がん、腎細胞癌腫、網膜芽細胞腫、横紋筋肉腫、肉腫、脂腺癌腫、セミノーマ、皮膚がん、小細胞肺癌腫、固形腫瘍(癌腫及び肉腫)、小細胞肺がん、胃がん、扁平上皮癌腫、滑膜腫、汗腺癌腫、甲状腺がん、ワルデンシュトレームマクログロブリン血症、精巣腫瘍、子宮がん及びウィルムス腫瘍の治療又は予防用の医薬の調製するための、本明細書の他の箇所に記載されるいずれか1つの式の化合物、又はその薬学的に許容され得る塩等のその実施形態若しくは態様の使用を提供する。
別の態様において、本開示は、治療有効量の本明細書の他の箇所に記載されるいずれか1つの式の化合物、又はその薬学的に許容され得る塩等のその実施形態若しくは態様を哺乳動物に投与することを含む、哺乳動物(例えば、ヒト)において、聴神経腫、急性白血病、急性リンパ球性白血病、急性骨髄細胞性白血病(単球性、骨髄芽球性、腺癌腫、血管肉腫、星状細胞腫、骨髄単球性及び前骨髄球性)、急性T細胞白血病、基底細胞癌腫、胆管癌腫、膀胱がん、脳がん、乳がん、気管支原性癌腫、子宮頸がん、軟骨肉腫、脊索腫、絨毛癌腫、慢性白血病、慢性リンパ球性白血病、慢性骨髄細胞(顆粒球性)白血病、慢性骨髄性白血病、結腸がん、結腸直腸がん、頭蓋咽頭腫、嚢胞腺癌腫、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、増殖異常(異形成及び化生)、胚性癌腫、子宮内膜がん、内皮肉腫、上衣腫、上皮癌腫、赤白血病、食道がん、エストロゲン受容体陽性乳がん、本態性血小板血症、ユーイング腫瘍、線維肉腫、濾胞性リンパ腫、精巣胚細胞がん、神経膠腫、神経膠芽細胞腫、神経膠肉腫、重鎖病、血管芽細胞腫、肝細胞腫、肝細胞がん、ホルモン非感受性前立腺がん、平滑筋肉腫、白血病、脂肪肉腫、肺がん、リンパ管内皮肉腫(lymphagioendotheliosarcoma)、リンパ管肉腫、リンパ芽球性白血病、リンパ腫(ホジキン及び非ホジキン)、膀胱、乳房、結腸、肺、卵巣、膵臓、前立腺、皮膚及び子宮の悪性腫瘍及び増殖過剰障害、T細胞又はB細胞起源のリンパ系悪性腫瘍、髄様癌腫、髄芽腫、黒色腫、髄膜腫、中皮腫、多発性骨髄腫、骨髄性白血病、骨髄腫、粘液肉腫、神経芽細胞腫、NUT正中線癌腫(NMC)、非小細胞肺がん、乏突起神経膠腫、口腔がん、骨形成性肉腫、卵巣がん、膵臓がん、乳頭状腺癌腫、乳頭癌腫、松果体腫、真性多血症、前立腺がん、直腸がん、腎細胞癌腫、網膜芽細胞腫、横紋筋肉腫、肉腫、脂腺癌腫、セミノーマ、皮膚がん、小細胞肺癌腫、固形腫瘍(癌腫及び肉腫)、小細胞肺がん、胃がん、扁平上皮癌腫、滑膜腫、汗腺癌腫、甲状腺がん、ワルデンシュトレームマクログロブリン血症、精巣腫瘍、子宮がん及びウィルムス腫瘍を治療するための方法を提供する。
別の態様において、本開示は、TEADを、本明細書の他の箇所に記載されているいずれか1つの式の化合物、又はその薬学的に許容され得る塩等のその実施形態若しくは態様と接触させることを含む、TEAD活性を調節する方法を提供する。
別の態様において、本開示は、TEAD活性によって媒介される疾患又は状態の治療又は予防のための、本明細書の他の箇所に記載されているいずれか1つの式の化合物、又はその薬学的に許容され得る塩等のその実施形態若しくは態様を提供する。この実施形態の態様内において、疾患又は状態は、聴神経腫、急性白血病、急性リンパ球性白血病、急性骨髄細胞性白血病(単球性、骨髄芽球性、腺癌腫、血管肉腫、星状細胞腫、骨髄単球性及び前骨髄球性)、急性T細胞白血病、基底細胞癌腫、胆管癌腫、膀胱がん、脳がん、乳がん、気管支原性癌腫、子宮頸がん、軟骨肉腫、脊索腫、絨毛癌腫、慢性白血病、慢性リンパ球性白血病、慢性骨髄細胞(顆粒球性)白血病、慢性骨髄性白血病、結腸がん、結腸直腸がん、頭蓋咽頭腫、嚢胞腺癌腫、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、増殖異常(異形成及び化生)、胚性癌腫、子宮内膜がん、内皮肉腫、上衣腫、上皮癌腫、赤白血病、食道がん、エストロゲン受容体陽性乳がん、本態性血小板血症、ユーイング腫瘍、線維肉腫、濾胞性リンパ腫、精巣胚細胞がん、神経膠腫、神経膠芽細胞腫、神経膠肉腫、重鎖病、血管芽細胞腫、肝細胞腫、肝細胞がん、ホルモン非感受性前立腺がん、平滑筋肉腫、白血病、脂肪肉腫、肺がん、リンパ管内皮肉腫(lymphagioendotheliosarcoma)、リンパ管肉腫、リンパ芽球性白血病、リンパ腫(ホジキン及び非ホジキン)、膀胱、乳房、結腸、肺、卵巣、膵臓、前立腺、皮膚及び子宮の悪性腫瘍及び増殖過剰障害、T細胞又はB細胞起源のリンパ系悪性腫瘍、髄様癌腫、髄芽腫、黒色腫、髄膜腫、中皮腫、多発性骨髄腫、骨髄性白血病、骨髄腫、粘液肉腫、神経芽細胞腫、NUT正中線癌腫(NMC)、非小細胞肺がん、乏突起神経膠腫、口腔がん、骨形成性肉腫、卵巣がん、膵臓がん、乳頭状腺癌腫、乳頭癌腫、松果体腫、真性多血症、前立腺がん、直腸がん、腎細胞癌腫、網膜芽細胞腫、横紋筋肉腫、肉腫、脂腺癌腫、セミノーマ、皮膚がん、小細胞肺癌腫、固形腫瘍(癌腫及び肉腫)、小細胞肺がん、胃がん、扁平上皮癌腫、滑膜腫、汗腺癌腫、甲状腺がん、ワルデンシュトレームマクログロブリン血症、精巣腫瘍、子宮がん及びウィルムス腫瘍である。
別の態様において、本開示は、TEAD活性によって媒介される疾患又は状態の治療又は予防のための医薬の調製のための、本明細書に記載されるいずれか1つの式の化合物、又はその薬学的に許容され得る塩等のその実施形態若しくは態様の使用を提供する。この実施形態の態様内において、疾患又は状態は、聴神経腫、急性白血病、急性リンパ球性白血病、急性骨髄細胞性白血病(単球性、骨髄芽球性、腺癌腫、血管肉腫、星状細胞腫、骨髄単球性及び前骨髄球性)、急性T細胞白血病、基底細胞癌腫、胆管癌腫、膀胱がん、脳がん、乳がん、気管支原性癌腫、子宮頸がん、軟骨肉腫、脊索腫、絨毛癌腫、慢性白血病、慢性リンパ球性白血病、慢性骨髄細胞(顆粒球性)白血病、慢性骨髄性白血病、結腸がん、結腸直腸がん、頭蓋咽頭腫、嚢胞腺癌腫、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、増殖異常(異形成及び化生)、胚性癌腫、子宮内膜がん、内皮肉腫、上衣腫、上皮癌腫、赤白血病、食道がん、エストロゲン受容体陽性乳がん、本態性血小板血症、ユーイング腫瘍、線維肉腫、濾胞性リンパ腫、精巣胚細胞がん、神経膠腫、神経膠芽細胞腫、神経膠肉腫、重鎖病、血管芽細胞腫、肝細胞腫、肝細胞がん、ホルモン非感受性前立腺がん、平滑筋肉腫、白血病、脂肪肉腫、肺がん、リンパ管内皮肉腫(lymphagioendotheliosarcoma)、リンパ管肉腫、リンパ芽球性白血病、リンパ腫(ホジキン及び非ホジキン)、膀胱、乳房、結腸、肺、卵巣、膵臓、前立腺、皮膚及び子宮の悪性腫瘍及び増殖過剰障害、T細胞又はB細胞起源のリンパ系悪性腫瘍、髄様癌腫、髄芽腫、黒色腫、髄膜腫、中皮腫、多発性骨髄腫、骨髄性白血病、骨髄腫、粘液肉腫、神経芽細胞腫、NUT正中線癌腫(NMC)、非小細胞肺がん、乏突起神経膠腫、口腔がん、骨形成性肉腫、卵巣がん、膵臓がん、乳頭状腺癌腫、乳頭癌腫、松果体腫、真性多血症、前立腺がん、直腸がん、腎細胞癌腫、網膜芽細胞腫、横紋筋肉腫、肉腫、脂腺癌腫、セミノーマ、皮膚がん、小細胞肺癌腫、固形腫瘍(癌腫及び肉腫)、小細胞肺がん、胃がん、扁平上皮癌腫、滑膜腫、汗腺癌腫、甲状腺がん、ワルデンシュトレームマクログロブリン血症、精巣腫瘍、子宮がん及びウィルムス腫瘍である。
一態様において、本開示の化合物は、他のアナログと比較してより高い効力を示す。
併用療法
本明細書中に記載されるいずれか1つの式の化合物又はその立体異性体若しくは薬学的に許容され得る塩は、単独で、又は治療のための他の薬剤と組み合わせて使用され得る。例えば、組み合わせ医薬製剤又は投与レジメンの2つ目の薬剤は、互いに悪影響を及ぼさないように、本明細書に記載されるいずれか1つの式の化合物に対して相補的活性を有し得る。化合物は、一つの医薬組成物内で一緒に又は別々に投与し得る。一実施形態において、化合物又は薬学的に許容され得る塩は、増殖性疾患及びがんを治療するために細胞傷害剤と共投与することができる。
「同時投与」という用語は、本明細書に記載されるいずれか1つの式の化合物、又はその塩、並びに細胞毒性物質及び放射線治療を含む更なる活性医薬成分又は複数の成分の同時投与又は任意の方法の別個の連続投与のいずれかを指す。投与が同時でない場合、化合物は互いに近い時間で投与される。さらに、化合物が同じ剤形で投与されるかどうかは問題ではなく、例えば、1つの化合物は局所的に投与されてもよく、そして別の化合物は経口的に投与され得る。
これらの追加の薬剤は、複数回投与レジメンの一部として、本発明の化合物含有組成物とは別に投与することができる。或いは、それらの薬剤は、単一の剤形の一部であってもよく、単一の組成物において本発明の化合物と一緒に混合され得る。複数回投与レジメンの一部として投与される場合、2つの活性剤は、同時に、連続して、又は互いに一定期間内に、通常は互いに5時間以内に提出され得る。
本明細書で使用される場合、「組み合わせ」、「組み合わせた」という用語、及び関連する用語は、本発明による治療剤の同時又は連続投与を指す。例えば、本発明の化合物は、他の治療剤と同時に若しくは連続的に別々の単位剤形で、又は単一の単位剤形で一緒に投与し得る。したがって、本発明は、本明細書に記載される式のいずれかの化合物等の本明細書に提供される式のいずれか1つの化合物、追加の治療剤、及び薬学的に許容され得る担体、アジュバント、又はビヒクルを含む単一単位剤形を提供する。
単一剤形を生成するために担体物質と組み合わせることができる本発明の化合物及び追加の治療剤(上記の追加の治療剤を含む組成物中)の両方の量は、治療される宿主及び特定の投与様式に応じて変化する。特定の実施形態において、本発明の組成物は、本発明の0.01~100mg/kg体重/日の投薬量を投与することができるように処方される。
典型的には、治療されている疾患又は状態に対して活性を有する任意の剤を共投与し得る。このような薬剤の例は、V.T.Devita and S.Hellman(editors),6th edition(February 15,2001),Lippincott Williams&Wilkins PublishersによるCancer Principles and Practice of Oncologyに見ることができる。当業者は、薬物及び関与する疾患の特定の特徴に基づいて、どの剤の組み合わせが有用であるかを識別することができるであろう。
一実施形態において、治療方法は、本明細書に記載されるいずれか1つの式の化合物又はその薬学的に許容され得る塩と、少なくとも1種の細胞毒性剤との同時投与を含む。本明細書で使用される場合、「細胞傷害剤」という用語は、細胞機能を阻害若しくは防止し、及び/又は細胞死若しくは破壊を引き起こす物質を指す。細胞毒性剤には、放射性同位体(例えばAt211、I131、I125、Y90、Re186、Re188、Sm153、Bi212、P32、Pb212、及びLuの放射性同位体);化学療法剤;成長阻害剤;核分解酵素等の酵素及びその断片;並びに細菌、真菌、植物又は動物由来の低分子毒素又は酵素的に活性な毒素等の毒素(その断片及び/又は変種を含む)が挙げられるが、これらに限定されない。
例示的な細胞傷害剤は、抗微小管薬、白金配位錯体、アルキル化剤、抗生物質剤、トポイソメラーゼII阻害剤、代謝拮抗薬、トポイソメラーゼI阻害剤、ホルモン及びホルモンアナログ、シグナル伝達経路阻害剤、非受容体チロシンキナーゼ血管新生阻害剤、免疫療法薬、アポトーシス促進剤、LDH-A阻害剤、脂肪酸生合成阻害剤、細胞周期シグナル伝達阻害剤、HDAC阻害剤、プロテアソーム阻害剤、並びにがん代謝阻害剤から選択され得る。
「化学療法剤」としては、がんの治療に有用な化学化合物が挙げられる。化学療法剤及びその誘導体の例としては、以下のものが挙げられる:エルロチニブ(TARCEVA(登録商標)、Genentech/OSI Pharm.)、ボルテゾミブ(VELCADE(登録商標)、Millennium Pharm.)、ジスルフィラム、エピガロカテキンガレート、サリノスポラミドA、カーフィルゾミブ、17-AAG(ゲルダナマイシン)、ラジコール、乳酸脱水素酵素A(LDH-A)、フルベストラント(FASLODEX(登録商標)、AstraZeneca)、スニチブ(SUTENT(登録商標)、Pfizer/Sugen)、レトロゾール(FEMARA(登録商標)、Novartis)、メシル酸イマチニブ(GLEEVEC(登録商標)、Novartis)、フィナサン酸塩(VATALANIB(登録商標)、Novartis)、オキサリプラチン((登録商標)、Sanofi)、5-FU(5-フルオロウラシル)、ロイコボリン、ラパマイシン(シロリムス、RAPAMUNE(登録商標)、Wyeth)、ラパチニブ(TYKERB(登録商標)、GSK572016、Glaxo Smith Kline)、ロナファミブ(SCH66336)、ソラフェニブ(NEXAVAR(登録商標)、Bayer Labs)、ゲフィチニブ(IRESSA(登録商標))、AstraZeneca)、AG1478、チオテパ、CYTOXAN(登録商標)シクロホスファミド等のアルキル化剤;ブスルファン、インプロスルファン及びピポスルファン等のアルキルスルホネート;ベンゾドーパ、カルボクオン、メチュレドーパ、ウレドパ等のアジリジン;アルトレタミン、トリエチレンメラミン、トリエチレンホスホルアミド、トリエチレンチオホスホルアミド及びトリメチロメラミンを含むエチレンイミン及びメチルアメラミン;アセトゲニン(特にブラタシンとブラタシノン);カンプトテシン(トポテカンとイリノテカンを含む);ブリオスタチン;カリスタチン;CC-1065(アドゼレシン、カルゼレシン、ビゼレシン合成類似体を含む);クリプトフィシン(特にクリプトフィシン1及びクリプトフィシン8);アドレノコルチコステロイド(プレドニゾン及びプレドニゾロンを含む);酢酸シプロテロン;フィナステリド及びデュタステリドを含む5α-レダクターゼ);ボリノスタット、ロミデプシン、パノビノスタット、バルプロ酸、モセチノスタットドラスタチン;アルデスロイキン、タルクデュオカルマイシン(合成類似体、KW-2189及びCB1-TM1を含む);エレタロビン;パンクラチスタチン;サルコジクチン;スポンギスタチン;クロラムブシル、クロマファジン、クロロホスファミド、エストラムスチン、イホスファミド、メクロレスタミン、メクロレスタミンオキシド塩酸塩、メルファラン、ノベンビチン、フェネステリン、プレドニムスチン、トロフォスファミド、ウラシルマスタード等の窒素マスタード、カルムスチン、クロロゾトシン、フォテムスチン、ロムスチン、ニムスチン、及びラニムスチンのようなニトロソウレア;エニジン系抗生物質のような抗生物質(例えば、カリチェマイシン、特にカリチェマイシンγ1I及びカリチェマイシンω1I(Angew Chem.Intl.Ed.Engl.1994 33:183-186);ダイネマイシンAを含むダイネマイシン;クロドロネート等のビスホスホネート;エスペラマイシンと同様に、ネオカルジノスタチン発色団及び関連する発色団エンジイン抗生物質発色団)、アクラシノマイシン、アクチノマイシン、オートラマイシン、アザセリン、ブレオマイシン、カクチノマイシン、カラビシン、カミノマイシン、カルジノフィリン、クロモマイシン、ダクチノマイシン、ダウノルビシン、デトルビシン、6-ジアゾ-5-オキソ-L-ノルロイシン、ADRIAMYCIN(登録商標)(ドキソルビシン)、モルホリノドキソルビシン、シアノモルホリノドキソルビシン、2-ピロリノドキソルビシン、デオキシドキソルビシン)、エピルビシン、エソルビシン、イダルビシン、マルセロマイシン、マイトマイシンC等のマイトマイシン、マイコフェノール酸、ノガラマイシン、オリボマイシン、ペプロマイシン、ポルフィロマイシン、ピュロマイシン、ケラマイシン、ロドルビシン、ストレプトゾシン、ツベルクリジン、ウベニメックス、ジノスタチン、ゾルビシン メトトレキサート及び5-フルオロウラシル(5-FU)等の抗メタボローム剤;デノプテリン、メトトレキサート、プテロプテリン、トリメトレキサート等の葉酸アナログ;フルダラビン、6-メルカプトプリン、チアミプリン、チオグアニン等のプリンアナログ。アンシタビン、アザシチジン、6-アザウリジン、カルモフール、シタラビン、ジデオキシウリジン、ドキシフルリジン、エノシタビン、フロクスリジン等のピリミジン類縁体、カルステロン、プロピオン酸ドロモスタノロン、エピチオスタノール、メピチオステイン、テストラクトン等のアンドロゲン;アミノグルテチミド、ミトタン、トリロステイン等の抗アドレナール;フロリン酸等の葉酸補充剤;エースグラトン;アルドホスファミド配糖体;アミノレブリン酸;エニルラシル;アムサクリン;ベストラブシル;ビサントレン;エダトラキサート;デフォファミン;デメコルシン;ジアジキオン;エルフォミチン;酢酸エリプチン;アンエポチロン;エトグルシド;硝酸ガリウム;ヒドロキシウレア;レンティナン;ロニダイニン;メイタンシン、アンサミトシン等のメイタンシノイド類 ミトグアゾン;マイトキサントロン;モピダムノール;ニトラエリン;ペントスタチン;フェナメット;ピラルビシン;ロソキサントロン;ポドフィリン酸;2-エチルヒドラジド;プロカルバジン;PSK(登録商標)多糖複合体(JHS Natural Products,Eugene,Oreg.);ラゾキサン;リゾキシン;シゾフラン;スピロゲルマニウム;テヌアゾン酸;トリアジキオン;2,2’,2’’-トリクロロトリエチルアミン;トリコテセン(特にT-2毒素、ベラキュリンA、ロリジンA及びアングイジン);ウレタン;ビンデシン;ダカルバジン;マンノムスチン;マイトブロニトール;マイトラクトール;ピポブロマン;ガシトシン;アラビノシド(「Ara-C」);シクロホスファミド;チオテパ;タキソイド、例えば、TAXOL(パクリタキセル;Bristol-Myers Squibb Oncology、ニュージャージー州プリンストン)、ABRAXANE(登録商標)(クレモフォフリー)、パクリタキセルのアルブミン設計ナノ粒子製剤(American Pharmaceutical Partners、イリノイ州シャウンバーグ)、及びTAXOTERE(登録商標)(ドセタキセル、ドクセタキセル(doxetaxel);Sanofi-Aventis)、クロランブシル、GEMZAR(登録商標)(ゲムシタビン)、6-チオグアニン、メルカプトプリン、メトトレキサート;シスプラチン及びカルボプラチン等の白金アナログ;ビンブラスチン;エトポシド(VP-16);イボスファミド;マイトキサントロン;ビンクリスチン;NAVELBINE(登録商標)(vinorelbine);ノバンドロン;テニポシド;エダトレキサート;ダウノマイシン;アミノプテリン;カペシタビン(XELODA(登録商標));イバンドロネート;CPT-11;トポイソメラーゼ阻害剤RFS2000;ジフルオロメチルオルニチン(DMFO);レチノイン酸等のレチノイド;並びに上記のいずれかの薬学的に許容され得る塩、酸、及び誘導体。
また、化学療法剤には以下のものが含まれる:(i)抗エストロゲン及び選択的エストロゲン受容体モジュレーター(SERM)等、腫瘍に対するホルモン作用を調節又は阻害するように作用する抗ホルモン剤、例えば、タモキシフェン(NOLVADEX(登録商標);クエン酸タモキシフェンを含む)、ラロキシフェン、ドロキシフェン、ヨードキシフェン、4-ヒドロキシタモキシフェン、トリオキシフェン、ケオキシフェン、LY117018、オナプリストン、及びFARESTON(登録商標)(クエン酸トレミフィン)を含む;(ii)副腎におけるエストロゲン産生を調節する酵素アロマターゼを阻害するアロマターゼ阻害剤、例えば、4(5)-イミダゾール、アミノグルテチミド、MEGASE(登録商標)(酢酸メゲストロール)、AROMASIN(登録商標)(exemestane;Pfizer)、フォルメスタニー、ファドロゾール、RIVISOR(登録商標)(ボルゾール)、FEMARA(登録商標)(レトロゾール;Novartis)及びARIMIDEX(登録商標)(アナストロゾール;AstraZeneca)等;(iii)フルタミド、ニルタミド、ビカルタミド、リュープロライド及びゴセレレリン等の抗アンドロゲン剤;ブセレリン、トリプレリン、メドロキシプロゲステロンアセテート、ジエチルスチルベストロール、プレマリン、フルオキシメステロン、全トランスレチオン酸、フェンレチニド、並びにトロキサシタビン(1,3-ジオキソランヌクレオシドシトシンアナログ)等の抗アンドロゲン剤;(iv)プロテインキナーゼ阻害剤;(v)脂質キナーゼ阻害剤;(vi)アンチセンスオリゴヌクレオチド、特に、例えばPKC-α、Ralf及びH-Ras等の異常細胞増殖に関与するシグナル伝達経路の遺伝子の発現を阻害するもの;(vii)VEGF発現阻害剤(例えばANGIOZYME(登録商標))及びHER2発現阻害剤等のリボザイム;(viii)遺伝子治療ワクチン、例えば、ALLOVECTIN(登録商標)、LEUVECTIN(登録商標)及びVAXID(登録商標)等のワクチン;PROLEUKIN(登録商標)、rIL-2;LURTOTECAN(登録商標)等のトポイソメラーゼ1阻害剤;ABARELIX(登録商標)rmRH;並びに(ix)上記のいずれかの薬学的に許容され得る塩、酸及び誘導体。
化学療法剤には、アレムツズマブ(Campath)、ベバシズマブ(AVASTIN(登録商標)、Genentech)、セツキシマブ(ERBITUX(登録商標)、Imclone)等の抗体も含み、パニツムズマブ(VECTIBIX(登録商標)、Amgen)、リツキシマブ(RITUXAN(登録商標)、Genentech/Biogen Idec)、ペルツズマブ(OMNITARG(登録商標)、2C4、Genentech)、トラスツズマブ(HERCEPTIN(登録商標)、Genentech)、トシツモマブ(Bexxar、Corixia)、及び抗体医薬複合体であるゲムツズマブオゾガミシン(MYLOTARG(登録商標)、Wyeth)も含む。本発明の化合物と組み合わせた薬剤としての治療可能性を有する更なるヒト化モノクローナル抗体には、アポリズマブ、アセリズマブ、アトリズマブ、バピネオズマブ、ビバツズマブメルタンシン(bivatuzumab mertansine)、カンツズマブメルタンシン、セデリズマブ、セルトリズマブペゴール、シドフシツズマブ、シドツズマブ、ダクリズマブ、エクリズマブ、エファリズマブ、エピラツズマブ、エルリズマブ、フェルビズマブ、フォントリズマブ、ゲムツズマブオゾガマイシン、イノツズマブ・オゾガマイシン、イピリムマブ、ラベツズマブ、リンツズマブ、マツズマブ、メポリズマブ、モタビズマブ、モトビズマブ、ナタリズマブ、ニモツズマブ、ノロビズマブ、ヌマビズマブ、オクレリズマブ、オマリズマブ、パリビズマブ、パスコリズマブ、ペクフシツズマブ、ペクツズマブ、ペキセリズマブ、ラリビズマブ、ラニビズマブ、レスリビズマブ、レスリズマブ、レシビズマブ、ロベリズマブ、ルプリズマブ、シブロツズマブ、シプリズマブ、ソンツズマブ、タカツズマブ・テトラキセタン、タドシズマブ、タリズマブ、テフィバズマブ、トシリズマブ、トラリズマブ、ツコツズマブ・セルモロイキン、ツクシツズマブ、ウマビズマブ、ウルトキサズマブ、ウステキヌマブ、ビシリズマブ、及びインターロイキン12 p40タンパク質を認識するように遺伝的に改変された、組換え型で専らヒト配列の完全長IgGλ抗体である、抗インターロイキン-12(ABT-874/J695、Wyeth Research and Abbott Laboratories)が挙げられる。
化学療法剤はまた、「EGFR阻害剤」を含み、これは、EGFRに結合するか、又はそうでなければEGFRと直接相互作用し、EGFRのシグナル伝達活性を阻害又は低減する化合物を指し、「EGFRアンタゴニスト」と代替的に呼ばれる。このような薬剤の例としては、EGFRに結合する抗体や低分子が挙げられる。EGFRに結合する抗体の例には、MAb 579(ATCC CRL HB 8506)、MAb 455(ATCC CRL HB8507)、MAb 225(ATCC CRL 8508)、MAb 528(ATCC CRL 8509)(米国特許第4,943,533号を参照、Mendelsohn et al.)及びその変異体、例えばキメラ化225(C225又はセツキシマブ;ERBUTIX(登録商標))及びリシェイプヒト225(H225)(国際公開第96/40210号を参照、Imclone Systems Inc.);完全ヒト、EGFR標的化抗体IMC-11F8(Imclone);II型変異型EGFRを結合する抗体(米国特許第5,212,290号);米国特許第5,891,996号に記載されているようなEGFRを結合するヒト化抗体及びキメラ抗体;並びにABX-EGF又はパニツムマブ(国際公開第98/50433号を参照、Abgenix/Amgen)のようなEGFRと結合するヒト抗体;EMD 55900(Stragliotto et al.Eur.J.Cancer 32A:636-640(1996));EGFR結合のためにEGF及びTGF-アルファの両方と競合するEGFRに対するヒト化EGFR抗体であるEMD7200(マツズマブ);ヒトEGFR抗体、HuMax-EGFR(GenMab);E1.1、E2.4、E2.5、E6.2、E6.4、E2.11、E6.3及びE7.6.3として知られ、米国特許第6,235,883号に記載される完全ヒト抗体;MDX-447(Medarex Inc.);並びにmAb 806又はヒト化mAb 806(Johns et al.,J.Biol.Chem.279(29):30375-30384(2004))が含まれる。抗EGFR抗体は、細胞傷害剤にコンジュゲートされ、それによりイムノコンジュゲートを生成し得る(例えば、欧州特許第659,439A2号、Merck Patent GmbH参照)。EGFRアンタゴニストとしては、米国特許第5,616,582号、同第5,457,105号、同第5,475,001号、同第5,654,307号、同第5,679,683号、同第6,084,095号、同第6,265,410号、同第6,455,534号、同第6,521,620号、同第6,596,726号、同第6,713,484号、同第5,770,599号、同第6,140,332号、同第5,866,572号、同第6,399,602号、同第6,344,459号、同第6,602,863号、同第6,391,874号、同第6,344,455号、同第5,760,041号、同第6,002,008号、及び同第5,747,498号、並びにPCT公報の国際公開第98/14451号、国際公開第98/50038号、国際公開第99/09016号、及び国際公開第99/24037号に記載される化合物等の小分子が挙げられる。特定の小分子EGFRアンタゴニストとしては、OSI-774(CP-358774、エルロチニブ、TARCEVA(登録商標)、Genentech/OSI Pharmaceuticals)、PD183805(CI1033、2-プロペンアミド、N-[4-[(3-クロロ-4-フルオロフェニル)アミノ]-7-[3-(4-モルホリニル)プロポキシ]-6-キナゾリニル]-、ジヒドロクロリド、Pfizer Inc.)、ZD1839、ゲフィチニブ(IRESSA(登録商標))4-(3’-クロロ-4’-フルオロアニリノ)-7-メトキシ-6-(3-モルホリノプロポキシ)キナゾリン、AstraZeneca)、ZM105180((6-アミノ-4-(3-メチルフェニル-アミノ)-キナゾリン、Zeneca)、BIBX-1382(N8-(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)-N2-(1-メチル-ピペリジン-4-イル)-ピリミド[5,4-d]ピリミジン-2,8-ジアミン、Boehringer Ingelheim)、PKI-166((R)-4-[4-[(1-フェニルエチル)アミノ]-1H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル]-フェノール);(R)-6-(4-ヒドロキシフェニル)-4-[(1-フェニルエチル)アミノ]-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン);CL-387785(N-[4-[(3-ブロモフェニル)アミノ]-6-キナゾリニル]-2-ブチンアミド)、EKB-569(N-[4-[(3-クロロ-4-フルオロフェニル)アミノ]-3-シアノ-7-エトキシ-6-キノリニル]-4-(ジメチルアミノ)-2-ブチンアミド)(Wyeth)、AG1478(Pfizer);AG1571(SU5271、Pfizer)、及び二重EGFR/HER2チロシンキナーゼ阻害剤、例えば、ラパチニブ(TYKERB(登録商標)、GSK572016又はN-[3-クロロ-4-[(3-フルオロフェニル)メトキシ]フェニル]-6[5[[[2メチルスルホニル)エチル]アミノ]メチル]-2-フラニル]-4-キナゾリンアミン)が挙げられる。
化学療法剤としては、「チロシンキナーゼ阻害剤」、例えば、前段落に記載のEGFR標的薬物;小分子HER2チロシンキナーゼ阻害剤、例えば、Takedaから入手可能なTAK165;ErbB2受容体チロシンキナーゼの経口選択的阻害剤であるCP-724,714(Pfizer及びOSI);二重HER阻害剤、例えば、EGFRに優先的に結合するが、HER2及びEGFR過剰発現細胞の両方を阻害するEKB-569(Wyethから入手可能);ラパチニブ(GSK572016、Glaxo-SmithKlineから入手可能);経口HER2及びEGFRチロシンキナーゼ阻害剤;PKI-166(Novartisから入手可能);pan-HER阻害剤、例えば、カネルチニブ(CI-1033、Pharmacia);Raf-1阻害剤、例えば、Raf-1シグナル伝達を阻害するISIS Pharmaceuticalsから入手可能なアンチセンス薬剤ISIS-5132;非HER標的TK阻害剤、例えば、メシル酸イマチニブ(GLEEVEC(登録商標)、Glaxo SmithKlineから入手可能);多標的チロシンキナーゼ阻害剤、例えば、スニチニブ(SUTENT(登録商標)、Pfizerから入手可能);VEGF受容体チロシンキナーゼ阻害剤、例えば、バタラニブ(PTK787/ZK222584、Novartis/Schering AGから入手可能);MAPK細胞外制御キナーゼI阻害剤CI-1040(Pharmaciaから入手可能);キナゾリン、例えば、PD 153035,4-(3-クロロアニリノ)キナゾリン;ピリドピリミジン;ピリミドピリミジン;ピロロピリミジン、例えば、CGP 59326、CGP 60261、及びCGP 62706;ピラゾロピリミジン、4-(フェニルアミノ)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン;クルクミン(ジフェルロイルメタン、4,5-ビス(4-フルオロアニリノ)フタルイミド);ニトロチオフェン部分を含有するチルホスチン;PD-0183805(Warner-Lamber);アンチセンス分子(例えば、HERコード核酸に結合するもの);キノキサリン(米国特許第5,804,396号);トリホスチン(tryphostin)(米国特許第5,804,396号);ZD6474(Astra Zeneca);PTK-787(Novartis/Schering AG);pan-HER阻害剤、例えば、CI-1033(Pfizer);Affinitac(ISIS 3521;Isis/Lilly);メシル酸イマチニブ(GLEEVEC(登録商標));PKI 166(Novartis);GW2016(Glaxo SmithKline);CI-1033(Pfizer);EKB-569(Wyeth);セマキシニブ(Pfizer);ZD6474(AstraZeneca);PTK-787(Novartis/Schering AG);INC-1C11(Imclone)、ラパマイシン(シロリムス、RAPAMUNE(登録商標);又は以下のいずれかの特許公報:米国特許第5,804,396号;国際公開第1999/09016号(American Cyanamid);国際公開第1998/43960号(American Cyanamid);国際公開第1997/38983号(Warner Lambert);国際公開第1999/06378号(Warner Lambert);国際公開第1999/06396号(Warner Lambert);国際公開第1996/30347号(Pfizer,Inc.);国際公開第1996/33978号(Zeneca);国際公開第1996/3397号(Zeneca)及び国際公開第1996/33980号(Zeneca)に記載されるものも挙げられる。
化学療法剤としては、デキサメタゾン、インターフェロン、コルヒチン、メトプリン、シクロスポリン、アンホテリシン、メトロニダゾール、アレムツズマブ、アリトレチノイン、アロプリノール、アミホスチン、三酸化ヒ素、アスパラギナーゼ、BCG生、ベバシズマブ、ベキサロテン、クラドリビン、クロファラビン、ダルベポエチンアルファ、デニロイキン、デクスラゾキサン、エポエチンアルファ、エルロチニブ、フィルグラスチム、酢酸ヒストレリン、イブリツモマブ、インターフェロンアルファ-2a、インターフェロンアルファ-2b、レナリドミド、レバミゾール、メスナ、メトキサレン、ナンドロロン、ネララビン、ノフェツモマブ、オプレルベキン、パリフェルミン、パミドロネート、ペガデマーゼ、ペグアスパラガーゼ、ペグフィルグラスチム、ペメトレキセド二ナトリウム、プリカマイシン、ポルフィマーナトリウム、キナクリン、ラスブリカーゼ、サルグラモスチム、テモゾロミド、VM-26、6-TG、トレミフェン、トレチノイン、ATRA、バルルビシン、ゾレドロネート、及びゾレドロン酸、並びにそれらの薬学的に許容され得る塩も挙げられる。
また、化学療法剤には、ヒドロコルチゾン、酢酸ヒドロコルチゾン、酢酸コルチゾン、ピバル酸チクソコルトール、トリアムシノロンアセトニド、トリアムシノロンアルコール、モメタゾン、アムシノニド、ブデソニド、デソニド、フルオシノニド、フルオシノロンアセトニド、ベタメタゾン、ベタメタゾンナトリウムリン酸塩、デキサメタゾン、デキサメタゾンナトリウムリン酸塩、フルオコルトン、ヒドロコルチゾン-17-ブチレート、ヒドロコルチゾン-17-バレレート、アクロメタゾンジプロピオン酸塩、ベタメタゾンバレレート、ベタメタゾンジプロピオン酸塩、プレドニカルベート、クロベタゾン-17-ブチレート、クロベタゾール-17-プロピオン酸塩、フルオコルトンカプロエート、フルオコルトンピバル酸塩及びフルプレドニデンアセテート;フェニルアラニン-グルタミン-グリシン(FEG)及びそのD異性体形態(feG)等の免疫選択的抗炎症ペプチド(ImSAIDs)(IMULAN BioTherapeutics,LLC);アザチオプリン、シクロスポリン(シクロスポリンA)、D-ペニシラミン、金塩、ヒドロキシクロロキン、レフルノミデミノサイクリン、スルファサラジン等の抗リウマチ薬、エタネルセプト(エンブレル)、インフリキシマブ(レミケード)、アダリムマブ(ヒュミラ)、セルトリズマブペゴール(チムジア)、ゴリムマブ(シンポニ)等の腫瘍壊死因子アルファ(TNFα)遮断薬、アナキンラ(キネレ)等のインターロイキン1(IL-1)遮断薬、アバタセプト(オレンシア)等のT細胞共刺激遮断薬、トシリズマブ(ACTEMERA(登録商標))等のインターロイキン6(IL-6)遮断薬;レブリキズマブ等のインターロイキン13(IL-13)遮断薬;ロンタリズマブ等のインターフェロンアルファ(IFN)遮断薬;rhuMAb ベータ7等のベータ7インテグリン遮断薬;抗M1 prime等のIgE経路遮断薬;抗リンホトキシンアルファ(LTa)等の分泌されたホモ三量体LTa3及び膜結合ヘテロ三量体LTa1/β2遮断薬;放射性同位元素(例えば、At211、I131、I125、Y90、Re186、Re188、Sm153、Bi212、P32、Pb212及びLuの放射性同位体);チオプラチン、PS-341、フェニルブチレート、ET-18-OCH又はファルネシルトランスフェラーゼ阻害剤(L-739749、L-744832)等のその他の治験薬;ケルセチン、レスベラトロール、ピセアタンノール、没食子酸エピガロカテキン、テアフラビン、フラバノール、プロシアニジン、ベツリン酸及びそれらの誘導体等のポリフェノール;クロロキン等のオートファジー阻害剤;デルタ-9-テトラヒドロカンナビノール(ドロナビノール、MARINOL(登録商標));ベータ-ラパコン;ラパコール;コルヒチン;ベツリン酸;;アセチルカンプトテシン、スコポレクチン、及び9-アミノカンプトテシン);ポドフィロトキシン;テガフール(UFTORAL(登録商標));ベキサロテン(TARGRETIN(登録商標));クロドロネート(例えば、BONEFOS(登録商標)又はOSTAC(登録商標))、エチドロネート(DIDROCAL(登録商標))、NE-58095、ゾレドロン酸/ゾレドロネート(ZOMETA(登録商標))、アレンドロネート(FOSAMAX(登録商標))、パミドロネート(AREDIA(登録商標))、チルドロネート(SKELID(登録商標))等のビスホスホネート、又はリセドロネート(ACTONEL(登録商標));並びに上皮増殖因子受容体(EGF-R);THERATOPE(登録商標)ワクチン等のワクチン;ペリホシン、COX-2阻害剤(例えばセレコキシブ又はエトリコキシブ)、プロテオソーム阻害剤(例えば}PS341);CCI-779;ティピファルニブ(R11577);オラフェニブ、ABT510;オブリメルセンナトリウム(GENASENSE(登録商標))等のBcl-2阻害剤;ピキサントロン;ロナファルニブ(SCH 6636、SARASAR(商標))等のファルネシルトランスフェラーゼ阻害剤;及び上記のいずれかの薬学的に許容され得る塩、酸又は誘導体;並びにシクロホスファミド、ドキソルビシン、ビンクリスチン及びプレドニゾロンの併用療法の略であるCHOP;及び5-FUとロイコボリンを組み合わせたオキサリプラチン(ELOXATIN(商標))の治療レジメンの略であるFOLFOXのような上記の2つ以上の組み合わせが含まれる。
また、化学療法剤には、鎮痛作用、解熱作用、抗炎症作用を有する非ステロイド性抗炎症剤も含まれる。NSAIDには、酵素シクロオキシゲナーゼの非選択的阻害剤を含む。NSAIDの具体的な例としては、アスピリン、プロピオン酸誘導体、例えば、イブプロフェン、フェノプロフェン、ケトプロフェン、フルルビプロフェン、オキサプロジン、及びナプロキセン、酢酸誘導体、例えば、インドメタシン、スリンダク、エトドラク、ジクロフェナク、エノール酸誘導体、例えば、ピロキシカム、メロキシカム、テノキシカム、ドロキシカム、ロルノキシカム、及びイソキシカム、フェナム酸誘導体、例えば、メフェナム酸、メクロフェナム酸、フルフェナム酸、トルフェナム酸、並びにCOX-2阻害剤、例えば、セレコキシブ、エトリコキシブ、ルミラコキシブ、パレコキシブ、ロフェコキシブ、ロフェコキシブ、及びバルデコキシブが挙げられる。NSAIDの適応は、リウマチ性関節炎、変形性関節炎、炎症性関節症、強直性脊椎炎、乾癬性関節炎、ライター症候群、急性痛風、月経困難症、転移性骨痛、頭痛及び片頭痛、術後疼痛、炎症及び組織損傷に起因する軽度~中程度の疼痛、発熱、腸閉塞症、並びに腎疝痛等の状態の症状軽減であり得る。
特定の実施形態において、化学療法剤には、ドキソルビシン、デキサメタゾン、ビンクリスチン、シクロホスファミド、フルオロウラシル、トポテカン、インターフェロン、白金誘導体、タキサン(例えば、パクリタキセル、ドセタキセル)、ビンカアルカロイド(例えば、ビンブラスチン)、アントラサイクリン(例えば、ドキソルビシン)、エピポドフィロトキシン(例えば、エトポシド)、シスプラチン、mTOR阻害剤(例えば、ラパマイシン)、メトトレキサート、アクチノマイシンD、ドラスタチン10、コルヒチン、トリメトレキサート、メトプリン、シクロスポリン、ダウノルビシン、テニポシド、アンホテリシン、アルキル化剤(例えば、クロランブシル)、5-フルオロウラシル、カンプトテシン、シスプラチン、メトロニダゾール、及びメシル酸イマチニブ等が含まれるが、これらに限定されない。他の実施形態において、本発明の化合物は、ベバシズマブ又はパニツムマブ等の生物学的薬剤と組み合わせて投与される。
特定の実施形態において、本発明の化合物、又はその薬学的に許容され得る組成物は、アバレリックス、アルデスロイキン、アレムツズマブ、アリトレチノイン、アロプリノール、アルトレタミン、アミフォスチン、アナストロゾール、三酸化ヒ素、アスパラギナーゼ、アザシチジン、BCGライブ、ベバクジマブ、フルオロウラシル、ベキサロテン、ブレオマイシン、ボルテゾミブ、ブスルファン、カルステロン、カペシタビン、カンプトテシン、カルボプラチン、カルムスチン、セツキシマブ、クロランブシル、クラドリビン、クロファラビン、シクロホスファミド、シタラビン、デクチノマイシン、ダルベポエチンアルファ、ダウノルビシン、デニロイキン、デクスラゾキサン、ドセタキセル、ドキソルビシン(中性)、塩酸ドキソルビシン、プロピオン酸ドロモスタノロン、エピルビシン、エポエチンアルファ、エロチニブ、エストラムスチン、リン酸エトポシド、リン酸エトポシド、エキセメスタン、フィルグラスチム、フロクスウリジン、フルダラビン、フルベストラント、ゲフィチニブ、ゲムシタビン、ゲムツズマブ、ゴセレリン、酢酸ヒストレリン、ヒドロキシウレア、イブリツモマブ、イダルビシン、イホスファミド、メシル酸イマチニブ、インターフェロンアルファ-2a、インターフェロンアルファ-2b、イリノテカン、レナリドマイド、レトロゾール、ロイコボリン、酢酸ロイプロリド、レバミソール、ロムスチン、酢酸メゲストロール、メルファラン、メルカプトプリン、6-MP、メスナ、メトトレキサート、メトキサレン、マイトマイシンC、ミトタン、ミトキサントロン、ナンドロロン、ネララビン、ノフェツモマブ、オプレルベキン、オキサリプラチン、パクリタキセル、パリフェルミン、パミドロネート、ペガデマーゼ、ペガスパルガーゼ、ペグフィルグラスチム、ペメトレキサート二ナトリウム、ペントスタチン、ピポブロマン、プリカマイシン、ポルフィマーナトリウム、プロカルバジン、キナクリン、ラスブリカーゼ、リツキシマブ、サルグラモスチム、ソラフェニブ、ストレプトゾシン、マレイン酸スニチニブ、タルク、タモキシフェン、テモゾロミド、テニポシド、VM-26、テストラクトン、チオグアニン、6-TG、チオテパ、トポテカン、トレミフェン、トシツモマブ、トラスツズマブ、トレチノイン、ATRA、ビンクリスチン、ビノレルビン、ゾレドロネート又はゾレドロン酸のいずれか1種以上から選択される抗増殖薬又は化学療法薬と組み合わせて投与される。
化学療法薬には、塩酸ドネペジル及びリバスチグミン等のアルツハイマー病の治療;L-DOPA/カルビドパ、エンタカポン、ロピンロール、プラミペキソール、ブロモクリプチン、ペルゴリド、トリヘキセフェンジル及びアマンタジン等のパーキンソン病の治療;ベータインターフェロン(例えば、Avonex(登録商標)及びRebif(登録商標))、酢酸グラチラマー及びミトキサントロン等の多発性硬化症(MS)を治療するための薬剤;アルブテロール及びモンテルカストナトリウム等の喘息の治療;ジプレキサ、リスペリドン、セロクエル及びハロペリドール等の統合失調症を治療するための薬剤;コルチコステロイド、TNF遮断薬、IL-1 RA、アザチオプリン、シクロホスファミド及びスルファサラジン等の抗炎症剤;シクロスポリン、タクロリムス、ラパマイシン、ミコフェノール酸モフェチル、インターフェロン、コルチコステロイド、シクロホスファミド、アザチオプリン、及びスルファサラジン等の免疫調節剤及び免疫抑制剤;アセチルコリンエステラーゼ阻害剤、MAO阻害剤、インターフェロン、抗けいれん剤、イオンチャネル遮断薬、リルゾール及び抗パーキンソン薬等の神経栄養因子;ベータ遮断薬、ACE阻害剤、利尿剤、硝酸塩、カルシウムチャネル遮断薬及びスタチン等の心血管疾患を治療するための薬剤;コルチコステロイド、コレスチラミン、インターフェロン及び抗ウイルス剤等の肝疾患を治療するための薬剤;コルチコステロイド、抗白血病剤及び増殖因子等の血液障害を治療するための薬剤;並びにガンマグロブリン等の免疫不全障害を治療するための薬剤も含まれる。
さらに、化学療法剤としては、本明細書に記載する任意の化学療法剤の薬学的に許容され得る塩、酸、又は誘導体、及び、これらの2つ以上の組み合わせが挙げられる。
別の実施形態において、PD-1軸結合アンタゴニストと組み合わせてがんを治療するために、本明細書に記載されるいずれか1つの式の化合物、又は本明細書の他の箇所に記載されるその薬学的に許容され得る塩、又はその実施形態若しくは態様を使用する方法が提供される。
「PD-1軸結合アンタゴニスト」という用語は、PD-1シグナル伝達軸上のシグナル伝達に起因するT細胞機能障害を除去するようにPD-1軸結合パートナーとその結合パートナーのうちのいずれか1つ以上との相互作用を阻害し、結果として、T細胞機能(例えば、増殖、サイトカイン産生、標的細胞死滅)復元又は増強する分子を指す。本明細書で使用される場合、PD-1軸結合アンタゴニストは、PD-1結合アンタゴニスト、PD-L1結合アンタゴニスト、及びPD-L2結合アンタゴニストを含む。
「PD-1結合アンタゴニスト」という用語は、PD-1と、PD-L1、PD-L2等の1つ以上の結合パートナーとの相互作用の結果として生じるシグナル伝達を減少、遮断、阻害、侵害、又は妨害する分子を指す。いくつかの実施形態において、PD-1結合アンタゴニストは、PD-1のその結合パートナーのうちの1つ以上への結合を阻害する分子である。具体的な態様において、PD-1結合アンタゴニストは、PD-1のPD-L1及び/又はPD-L2への結合を阻害する。例えば、PD-1結合アンタゴニストには、抗PD-1抗体、その抗原結合断片、免疫アドヘキシン、融合タンパク質、オリゴペプチド、及びPD-1とPD-L1及び/又はPD-L2との相互作用に起因するシグナル伝達を減少、遮断、阻害、侵害、又は妨害する他の分子が含まれる。一実施形態において、PD-1結合アンタゴニストは、PD-1を介するシグナル伝達を媒介したTリンパ球で発現された細胞表面タンパク質によって又はそれを介して媒介される負の共刺激シグナルを低減し、機能障害T細胞の機能障害性をより低くする(例えば、抗原認識へのエフェクター応答を増強する)。いくつかの実施形態において、PD-1結合アンタゴニストは、抗PD-1抗体である。PD-1結合アンタゴニストの具体例を以下に示す。
「PD-L1結合アンタゴニスト」という用語は、PD-L1とその結合パートナーのうちのいずれか1つ以上、例えば、PD-1、B7-1との相互作用に起因するシグナル伝達を低減、遮断、阻害、抑止、又は妨害する分子を指す。いくつかの実施形態において、PD-L1結合アンタゴニストは、PD-L1のその結合パートナーへの結合を阻害する分子である。具体的な態様において、PD-L1結合アンタゴニストは、PD-L1のPD-1及び/又はB7-1への結合を阻害する。いくつかの実施形態において、PD-L1結合アンタゴニストは、抗PD-L1抗体、その抗原結合断片、イムノアドヘシン、融合タンパク質、オリゴペプチド、及びPD-L1とその結合パートナーのうちの1つ以上、例えば、PD-1、B7-1との相互作用に起因するシグナル伝達を低減、遮断、阻害、抑止、又は妨害する他の分子を含む。一実施形態において、PD-L1結合アンタゴニストは、PD-L1を介するシグナル伝達を媒介したTリンパ球で発現された細胞表面タンパク質によって又はそれを介して媒介される負の共刺激シグナルを低減し、機能障害T細胞の機能障害性をより低くする(例えば、抗原認識へのエフェクター応答を増強する)。いくつかの実施形態において、PD-L1結合アンタゴニストは、抗PD-L1抗体である。PD-L1結合アンタゴニストの具体例を以下に示す。
「PD-L2結合アンタゴニスト」という用語は、PD-L2とPD-1等の1つ以上の結合パートナーのいずれかとの相互作用の結果として生じるシグナル伝達を減少させたり、遮断したり、阻害したり、妨害したりする分子を指す。いくつかの実施形態において、PD-L2結合アンタゴニストは、PD-L2のその結合パートナーのうちの1つ以上への結合を阻害する分子である。具体的な態様において、PD-L2結合アンタゴニストは、PD-L2のPD-1への結合を阻害する。いくつかの実施形態において、PD-L2アンタゴニストは、抗PD-L2抗体、その抗原結合断片、イムノアドヘシン、融合タンパク質、オリゴペプチド、及びPD-L2とその結合パートナーのうちのいずれか1つ以上、例えば、PD-1との相互作用に起因するシグナル伝達を低減、遮断、阻害、抑止、又は妨害する他の分子を含む。一実施形態において、PD-L2結合アンタゴニストは、PD-L2を介するシグナル伝達を媒介したTリンパ球で発現された細胞表面タンパク質によって又はそれを介して媒介される負の共刺激シグナルを低減し、機能障害T細胞の機能障害性をより低くする(例えば、抗原認識へのエフェクター応答を増強する)。いくつかの実施形態において、PD-L2結合アンタゴニストは、イムノアドヘシンである。
PD-1軸結合アンタゴニスト
個体におけるがんを治療するための方法であって、有効量のPD-1軸結合アンタゴニストと、本明細書中に記載される式のいずれか1つの化合物又はその薬学的に許容され得る塩とを個体に投与することを含む方法が本明細書中に提供される。個体(例えば、がんを有する個体)における免疫機能又は応答を増強する方法であって、有効量のPD-1軸結合アンタゴニストと、本明細書中に記載される式のいずれか1つの化合物又はその薬学的に許容され得る塩とを個体に投与することを含む方法も本明細書中に提供される。
かかる方法において、PD-1軸結合アンタゴニストとしては、PD-1結合アンタゴニスト、PDL1結合アンタゴニスト及び/又はPDL2結合アンタゴニストが挙げられる。「PD-1」の代替名としては、CD279及びSLEB2が挙げられる。「PDL1」の代替名としては、B7-H1、B7-4、CD274及びB7-Hが挙げられる。「PDL2」の別名には、B7-DC、Btdc、及びCD273が含まれる。いくつかの実施形態において、PD-1、PDL1、及びPDL2は、ヒトPD-1、PDL1、及びPDL2である。
いくつかの実施形態において、PD-1結合アンタゴニストは、PD-1のそのリガンド結合パートナー(複数可)への結合を阻害する分子である。具体的な態様において、PD-1のリガンド結合パートナーは、PDL1及び/又はPDL2である。別の実施形態において、PDL1結合アンタゴニストは、PDL1のその結合パートナーへの結合を阻害する分子である。具体的な態様において、PDL1の結合パートナーは、PD-1及び/又はB7-1である。別の実施形態において、PDL2結合アンタゴニストは、PDL2のその結合パートナーへの結合を阻害する分子である。具体的な態様において、PDL2の結合パートナーは、PD-1である。アンタゴニストは、抗体、その抗原結合断片、免疫アデシン、融合タンパク質、オリゴペプチド又は小分子であってもよい。アンタゴニストが抗体である場合、いくつかの実施形態において、抗体は、IgG1、IgG2、IgG3及びIgG4からなる群から選択されるヒト定常領域を含む。
抗PD-1抗体
いくつかの実施形態において、PD-1結合アンタゴニストは、抗PD-1抗体である。本明細書に開示される方法において、様々な抗PDL1抗体を利用することができる。本明細書の実施形態のいずれにおいても、PD-1抗体は、ヒトPD-1又はその変異体に結合することができる。いくつかの実施形態において、抗PD-1抗体は、モノクローナル抗体である。いくつかの実施形態において、抗PD-1抗体は、Fab、Fab’-SH、Fv、scFv、及び(Fab’)断片からなる群から選択される抗体断片である。いくつかの実施形態において、抗PD-1抗体はヒト化抗体である。いくつかの実施形態において、抗PD-1抗体はヒト抗体である。
いくつかの実施形態において、抗PD-1抗体は、ニボルマブ(CAS登録番号946414-94-4)である。ニボルマブ(Bristol-Myers Squibb/Ono)(MDX-1106-04、MDX-1106、ONO-4538、BMS-936558、及びOPDIVO(登録商標)としても知られる)は、国際公開第2006/121168号に記載の抗PD-1抗体である。ニボルマブは、重鎖及び軽鎖配列を含み、
(a)重鎖は、アミノ酸配列:
QVQLVESGGGVVQPGRSLRLDCKASGITFSNSGMHWVRQAPGKGLEWVAVIWYDGSKRYYADSVKGRFTISRDNSKNTLFLQMNSLRAEDTAVYYCATNDDYWGQGTLVTVSSASTKGPSVFPLAPCSRSTSESTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTKTYTCNVDHKPSNTKVDKRVESKYGPPCPPCPAPEFLGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSQEDPEVQFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQFNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKGLPSSIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPSQEEMTKNQVSLTCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSRLTVDKSRWQEGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSLGK(配列番号1)を含み、
(b)軽鎖は、アミノ酸配列:
EIVLTQSPATLSLSPGERATLSCRASQSVSSYLAWYQQKPGQAPRLLIYDASNRATGIPARFSGSGSGTDFTLTISSLEPEDFAVYYCQQSSNWPRTFGQGTKVEIKRTVAAPSVFIFPPSDEQLKSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACEVTHQGLSSPVTKSFNRGEC(配列番号2)を含む。
いくつかの実施形態において、抗PD-1抗体は、配列番号1及び配列番号2からの6つのHVR配列を含む(例えば、配列番号1からの3つの重鎖HVR及び配列番号2からの3つの軽鎖HVR)。いくつかの実施形態において、抗PD-1抗体は、配列番号1からの重鎖可変ドメイン及び配列番号2からの軽鎖可変ドメインを含む。
いくつかの実施形態において、抗PD-1抗体は、ペムブロリズマブ(CAS登録番号:1374853-91-4)である。ペンブロリズマブ(Merck)は、MK-3475、Merck3475、ラムブロリズマブ、KEYTRUDA(登録商標)、及びSCH-900475としても知られており、国際公開第2009/114335号に記載の抗PD-1抗体である。ペムブロリズマブは、重鎖及び軽鎖配列を含み、
(a)重鎖は、アミノ酸配列:
QVQLVQSGVEVKKPGASVKVSCKASGYTFTNYYMYWVRQAPGQGLEWMGGINPSNGGTNFNEKFKNRVTLTTDSSTTTAYMELKSLQFDDTAVYYCARRDYRFDMGFDYWGQGTTVTVSSASTKGPSVFPLAPCSRSTSESTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTKTYTCNVDHKPSNTKVDKRVESKYGPPCPPCPAPEFLGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSQEDPEVQFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQFNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKGLPSSIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPSQEEMTKNQVSLTCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSRLTVDKSRWQEGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSLGK(配列番号3)、及び
(b)軽鎖は、アミノ酸配列:
EIVLTQSPATLSLSPGERATLSCRASKGVSTSGYSYLHWYQQKPGQAPRLLIYLASYLESGVPARFSGSGSGTDFTLTISSLEPEDFAVYYCQHSRDLPLTFGGGTKVEIKRTVAAPSVFIFPPSDEQLKSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACEVTHQGLSSPVTKSFNRGEC(配列番号4)を含む。
いくつかの実施形態において、抗PD-1抗体は、配列番号3及び配列番号4からの6つのHVR配列を含む(例えば、配列番号3の3つの重鎖HVR及び配列番号4の3つの軽鎖HVR)。いくつかの実施形態において、抗PD-1抗体は、配列番号3からの重鎖可変ドメイン及び配列番号4からの軽鎖可変ドメインを含む。
いくつかの実施形態において、抗PD-1抗体は、MEDI-0680(AMP-514;AstraZeneca)である。MEDI-0680はヒト化IgG4抗PD-1抗体である。
いくつかの実施形態において、抗PD-1抗体は、PDR001(CAS登録番号1859072-53-9;Novartis)である。PDR001は、PDL1及びPDL2のPD-1に対する結合を阻害するヒト化IgG4抗PD1抗体である。
いくつかの実施形態において、抗PD-1抗体は、REGN2810(Regeneron))である。REGN2810はヒト抗PD1抗体である。
いくつかの実施形態において、抗PD-1抗体は、BGB-108(BeiGene)である。いくつかの実施形態において、抗PD-1抗体は、BGB-A317(BeiGene)である。
いくつかの実施形態において、抗PD-1抗体は、JS-001(Shanghai Junshi)である。JS-001はヒト化抗PD1抗体である。
いくつかの実施形態において、抗PD-1抗体はSTI-A1110(Sorrento)である。STI-A1110はヒト抗PD1抗体である。
いくつかの実施形態において、抗PD-1抗体は、INCSHR-1210(Incyte)である。INCSHR-1210は、ヒトIgG4抗PD1抗体である。
いくつかの実施形態において、抗PD-1抗体は、PF-06801591(Pfizer)である。
いくつかの実施形態において、抗PD-1抗体は、TSR-042(ANB011としても知られている;Tesaro/AnaptysBio)である。
いくつかの実施形態において、抗PD-1抗体は、AM0001(ARMO Biosciences)である。
いくつかの実施形態において、抗PD-1抗体は、ENUM 244C8(Enumeral Biomedical Holdings)である。ENUM 244C8は、PDL1とPD-1の結合を阻害することなく、PD-1の機能を阻害する抗PD1抗体である。
いくつかの実施形態において、抗PD-1抗体は、ENUM 388D4(Enumeral Biomedical Holdings)である。ENUM 388D4は、PDL1のPD-1に対する結合を競合的に阻害する抗PD1抗体である。
いくつかの実施形態において、PD-1抗体は、6つのHVR配列(例えば、3つの重鎖HVR及び3つの軽鎖HVR)及び/又は、国際公開第2015/112800号(出願人:Regeneron)、国際公開第2015/112805号(出願人:Regeneron)、国際公開第2015/112900(出願人:Novartis)、米国特許出願公開第20150210769(Novartisに譲渡)、国際公開第2016/089873号(出願人:Celgene)、国際公開第2015/035606号(出願人:Beigene)、国際公開第2015/085847号(出願人:Shanghai Hengrui Pharmaceutical/Jiangsu Hengrui Medicine)、国際公開第2014/206107号(出願人:Shanghai Junshi Biosciences/Junmeng Biosciences)、国際公開第2012/145493号(出願人:Amplimmune)、米国特許第9205148号(MedImmune譲渡)、国際公開第2015/119930号(出願人:Pfizer/Merck)、国際公開第2015/119923号(出願人:Pfizer/Merck)、国際公開第2016/032927号(出願人:Pfizer/Merck)、国際公開第2014/179664号(出願人:AnaptysBio)、国際公開第2016/106160号(出願人:列挙型)、及び国際公開第2014/194302号(出願人:Sorrento)に記載されるPD-1抗体からの重鎖可変ドメイン及び軽鎖可変ドメインを含む。
抗PDL1抗体
いくつかの実施形態において、PD-1軸結合アンタゴニストは、抗PDL1抗体である。本明細書では、様々な抗PDL1抗体が企図され、記載されている。本明細書における実施形態のうちのいずれかでは、単離された抗PDL1抗体は、ヒトPDL1、例えば、UniProtKB/Swiss-Prot受託番号Q9NZQ7.1に示されるヒトPDL1、又はその変異形に結合することができる。いくつかの実施形態において、抗PDL1抗体は、PDL1とPD-1との間の結合及び/又はPDL1とB7-1との間の結合を阻害することができる。いくつかの実施形態において、抗PDL1抗体は、モノクローナル抗体である。いくつかの実施形態において、抗PDL1抗体は、Fab、Fab’-SH、Fv、scFv及び(Fab’)断片からなる群から選択される抗体断片である。いくつかの実施形態において、抗PDL1抗体はヒト化抗体である。いくつかの実施形態において、抗PDL1抗体は、ヒト抗体である。本発明の方法に有用な抗PDL1抗体の例、及びその作製方法は、PCT特許出願第2010/077634号及び米国特許第8,217,149号に記載されており、これらは共に本明細書に組み込まれる。
いくつかの実施形態において、抗PDL1抗体はアテゾリズマブ(CAS登録番号:1422185-06-5)である。MPDL3280Aとしても知られるアテゾリズマブ(Genentech)は、抗PDL1抗体である。
アテゾリズマブは、
(a)それぞれ、GFTFSDSWIH(配列番号5)、AWISPYGGSTYYADSVKG(配列番号6)及びRHWPGGFDY(配列番号7)のHVR-H1、HVR-H2及びHVR-H3配列、並びに
(b)それぞれ、RASQDVSTAVA(配列番号8)、SASFLYS(配列番号9)及びQQYLYHPAT(配列番号10)のHVR-L1、HVR-L2及びHVR-L3配列を含む。
アテゾリズマブは、重鎖及び軽鎖配列を含み、
(a)重鎖可変領域配列は、アミノ酸配列:
EVQLVESGGGLVQPGGSLRLSCAASGFTFSDSWIHWVRQAPGKGLEWVAWISPYGGSTYYADSVKGRFTISADTSKNTAYLQMNSLRAEDTAVYYCARRHWPGGFDYWGQGTLVTVSS(配列番号11)を含み、
(b)軽鎖可変領域配列は、アミノ酸配列:
DIQMTQSPSSLSASVGDRVTITCRASQDVSTAVAWYQQKPGKAPKLLIYSASFLYSGVPSRFSGSGSGTDFTLTISSLQPEDFATYYCQQYLYHPATFGQGTKVEIKR(配列番号12)を含む。
アテゾリズマブは、重鎖及び軽鎖配列を含み、
(a)重鎖は、アミノ酸配列:
EVQLVESGGGLVQPGGSLRLSCAASGFTFSDSWIHWVRQAPGKGLEWVAWISPYGGSTYYADSVKGRFTISADTSKNTAYLQMNSLRAEDTAVYYCARRHWPGGFDYWGQGTLVTVSSASTKGPSVFPLAPSSKSTSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDKKVEPKSCDKTHTCPPCPAPELLGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYASTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPAPIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPSREEMTKNQVSLTCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSPG(配列番号13)を含み、
(b)軽鎖は、アミノ酸配列:
DIQMTQSPSSLSASVGDRVTITCRASQDVSTAVAWYQQKPGKAPKLLIYSASFLYSGVPSRFSGSGSGTDFTLTISSLQPEDFATYYCQQYLYHPATFGQGTKVEIKRTVAAPSVFIFPPSDEQLKSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACEVTHQGLSSPVTKSFNRGEC(配列番号14)を含む。
いくつかの実施形態において、抗PDL1抗体は、アベルマブ(CAS登録番号1537032-82-8)である。MSB0010718Cとしても知られるアベルマブは、ヒトモノクローナルIgG1抗PDL1抗体(Merck KGaA、Pfizer)である。アベルマブは、重鎖及び軽鎖配列を含み、
(a)重鎖は、アミノ酸配列:
EVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGFTFSSYIMMWVRQAPGKGLEWVSSIYPSGGITFYADTVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRAEDTAVYYCARIKLGTVTTVDYWGQGTLVTVSSASTKGPSVFPLAPSSKSTSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDKKVEPKSCDKTHTCPPCPAPELLGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPAPIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPSRDELTKNQVSLTCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSPG(配列番号15)を含み、
(b)軽鎖は、アミノ酸配列:
QSALTQPASVSGSPGQSITISCTGTSSDVGGYNYVSWYQQHPGKAPKLMIYDVSNRPSGVSNRFSGSKSGNTASLTISGLQAEDEADYYCSSYTSSSTRVFGTGTKVTVLGQPKANPTVTLFPPSSEELQANKATLVCLISDFYPGAVTVAWKADGSPVKAGVETTKPSKQSNNKYAASSYLSLTPEQWKSHRSYSCQVTHEGSTVEKTVAPTECS(配列番号16)を含む。
いくつかの実施形態において、抗PDL1抗体は、配列番号15及び配列番号16からの6つのHVR配列を含む(例えば、配列番号15の3つの重鎖HVR及び配列番号16の3つの軽鎖HVR)。いくつかの実施形態において、抗PDL1抗体は、配列番号15からの重鎖可変ドメイン及び配列番号16からの軽鎖可変ドメインを含む。
いくつかの実施形態において、抗PDL1抗体は、デュルバルマブ(CAS登録番号:1428935-60-7)MEDI4736としても知られるデュルバルマブは、国際公開第2011/066389号及び米国特許出願公開第2013/034559号に記載されているFc最適化ヒトモノクローナルIgG1カッパ抗PDL1抗体(MedImmune、AstraZeneca)である。デュバルマブは、重鎖及び軽鎖配列を含み、
(a)重鎖は、アミノ酸配列:
EVQLVESGGGLVQPGGSLRLSCAASGFTFSRYWMSWVRQAPGKGLEWVANIKQDGSEKYYVDSVKGRFTISRDNAKNSLYLQMNSLRAEDTAVYYCAREGGWFGELAFDYWGQGTLVTVSSASTKGPSVFPLAPSSKSTSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDKRVEPKSCDKTHTCPPCPAPEFEGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPASIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPSREEMTKNQVSLTCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSPG(配列番号17)を含み、
(b)軽鎖は、アミノ酸配列:
EIVLTQSPGTLSLSPGERATLSCRASQRVSSSYLAWYQQKPGQAPRLLIYDASSRATGIPDRFSGSGSGTDFTLTISRLEPEDFAVYYCQQYGSLPWTFGQGTKVEIKRTVAAPSVFIFPPSDEQLKSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACEVTHQGLSSPVTKSFNRGEC(配列番号18)を含む。
いくつかの実施形態において、抗PDL1抗体は、配列番号17及び配列番号18からの6つのHVR配列を含む(例えば、配列番号17の3つの重鎖HVR及び配列番号18の3つの軽鎖HVR)。いくつかの実施形態において、抗PDL1抗体は、配列番号17からの重鎖可変ドメイン及び配列番号18からの軽鎖可変ドメインを含む。
いくつかの実施形態において、抗PDL1抗体は、MDX-1105(Bristol Myers Squibb)である。MDX-1105(BMS-936559としても知られる)は、国際公開第2007/005874号に記載の抗PDL1抗体である。
いくつかの実施形態において、抗PDL1抗体は、LY3300054(Eli Lilly)である。
いくつかの実施形態において、抗PD-L1抗体は、STI-A1014である。STI-A1014はヒト抗PDL1抗体である。
いくつかの実施形態において、抗PDL1抗体はKN035(Suzhou Alphamab)である。KN035は、ラクダファージディスプレイライブラリーから生成されたシングルドメイン抗体(dAB)である。
いくつかの実施形態において、抗PDL1抗体は、(例えば、腫瘍微小環境中のプロテアーゼによって)切断されると、抗体抗原結合ドメインを活性化して、例えば、非結合性立体部位を除去することによって、その抗原を結合させることができるようにする、切断可能な部位又はリンカーから構成される。いくつかの実施形態において、抗PDL1抗体はCX-072(CytomX Therapeutics)である。
いくつかの実施形態において、PDL1抗体は、6つのHVR配列(例えば、3つの重鎖HVR及び3つの軽鎖HVR)、並びに/又は米国特許出願公開第20160108123号(Novartisに譲渡)、国際公開第2016/000619号(出願人:Beigene)、同第2012/145493号(出願人:Amplimmune)、米国特許第9205148号(MedImmuneに譲渡)、国際公開第2013/181634号(出願人:Sorrento)、及び同第2016/061142号(出願人:Novartis)に記載されたPDL1抗体からの重鎖可変ドメイン及び軽鎖可変ドメインを含む。
なお更なる具体的な態様において、PD-1又はPDL1抗体は、低減された又は最小のエフェクター機能を有する。なお更なる具体的な態様において、最小のエフェクター機能は、「エフェクターのないFc突然変異」又はグリコシル化突然変異から生じる。なお更なる一実施形態において、エフェクターなしのFc変異は、定常領域内のN297A又はD265A/N297A置換である。いくつかの実施形態において、単離された抗PDL1抗体は、非グリコシル化されている。抗体のグリコシル化は、典型的には、N結合型又はO結合型のいずれかである。N結合型とは、炭水化物部分のアスパラギン残基の側鎖への結合を指す。トリペプチド配列であるアスパラギン-X-セリン及びアスパラギン-X-トレオニン(式中、Xは、プロリン以外の任意のアミノ酸である)は、炭水化物部分のアスパラギン側鎖への酵素結合の認識配列である。したがって、ポリペプチド内でのこれらのトリペプチド配列のいずれかの存在により、潜在的なグリコシル化部位が作製される。O結合型グリコシル化とは、糖類、N-アセチルガラクトサミン、ガラクトース、又はキシロースのうちの1種のヒドロキシアミノ酸、最も一般的にはセリン又はトレオニンへの結合を指すが、5-ヒドロキシプロリン又は5-ヒドロキシリジンも使用され得る。抗体からのグリコシル化部位の除去は、(N結合型グリコシル化部位について)上述のトリペプチド配列のうちの1種が除去されるようにアミノ酸配列を改変することによって好都合に達成される。この改変は、グリコシル化部位内のアスパラギン、セリン、又はトレオニン残基の別のアミノ酸残基(例えば、グリシン、アラニン又は保存的置換)との置換によって行われ得る。
他のPD-1アンタゴニスト
いくつかの実施形態において、PD-1結合アンタゴニストは、イムノアドヘシン(例えば、定常領域(例えば、免疫グロブリン配列のFc領域に融合したPDL1又はPDL2の細胞外又はPD-1結合部分を含むイムノアドヘシン)である。いくつかの実施形態において、PD-1結合アンタゴニストはAMP-224である。B7-DCIgとしても知られるAMP-224(CAS登録番号1422184-00-6;GlaxoSmithKline/MedImmune)は、国際公開第2010/027827号及び同第2011/066342号に記載されているPDL2-Fc融合可溶性受容体である。
いくつかの実施形態において、PD-1結合アンタゴニストは、ペプチド又は低分子化合物である。いくつかの実施形態において、PD-1結合アンタゴニストは、AUNP-12(PierreFabre/Aurigene)である。例えば、国際公開第2012/168944号、同第2015/036927号、同第WO2015/044900号、同第2015/033303号、同第2013/144704号、同第2013/132317号及び同第2011/161699を参照。
いくつかの実施形態において、PDL1結合アンタゴニストは、PD-1を阻害する低分子である。いくつかの実施形態において、PDL1結合アンタゴニストは、PDL1を阻害する低分子である。いくつかの実施形態において、PDL1結合アンタゴニストは、PDL1及びVISTAを阻害する低分子である。いくつかの実施形態において、PDL1結合アンタゴニストは、CA-170(AUPM-170としても知られている)である。いくつかの実施形態において、PDL1結合アンタゴニストは、PDL1及びTIM3を阻害する低分子である。いくつかの実施形態において、小分子は、国際公開第2015/033301号及び同第2015/033299号に記載されている化合物である。
本明細書で使用される場合、「組み合わせ」は、本開示の1つ以上の化合物(又はその実施形態もしくは態様)、及び本開示の1つ以上の他の化合物、又は1つ以上の追加の治療剤の任意の混合物又は置換を指す。文脈上そうでないことが明らかでない限り、「組み合わせ」には、本発明の化合物と1つ以上の治療剤の同時又は順次送達が含まれ得る。文脈上そうでないことが明らかでない限り、「組み合わせ」には、本開示の化合物と他の治療剤の剤形が含まれ得る。文脈上そうでないことが明らかでない限り、「組み合わせ」には、本開示の化合物と他の治療剤の投与経路が含まれ得る。文脈上そうでないことが明らかでない限り、「組み合わせ」には、本開示の化合物と他の治療剤の製剤が含まれ得る。投与形態、投与経路、及び医薬組成物には、限定されないが、本明細書に記載のものが含まれる。
化合物の調製
一般スキーム及び実施例に詳述される以下の合成反応スキームは、本開示(又はその一実施形態又は態様)の化合物を合成することのできる方法のいくつかの例示にすぎない。これら合成反応スキームに対する種々の修正例が作製可能であり、それらは本出願に含まれる本開示を参照した当業者に示唆されるであろう。
これらの化合物の調製に使用される出発物質及び試薬は、一般に、Aldrich Chemical Co.等の商業的供給業者から入手可能であるか、又はFieser and Fieser’s Reagents for Organic Synthesis;Wiley&Sons:New York,1991,Volumes 1-15;Rodd’s Chemistry of Carbon Compounds,Elsevier Science Publishers,1989,Volumes 1-5及び補足;並びにOrganic Reactions,Wiley&Sons:New York,1991,Volumes 1-40.等の参考文献に記載された手順に従って当業者に知られている方法によって調製される。
合成反応スキームの出発物質及び中間体は、濾過、蒸留、結晶化、クロマトグラフィー等を含むがこれらに限定されない、従来技術を使用する場合に、単離及び所望により精製することができる。このような材料は、物理定数及びスペクトルデータを含む一般的な手段を使用して特徴づけることができる。
別段に記載されないかぎり、本明細書で記載される反応は、不活性雰囲気下、大気圧にて、約-78℃~約150℃、より好ましくは約0℃~約125℃の範囲の反応温度にて、実施されるのが好ましい。
特定の例示的な実施形態を本明細書に図示及び記載しているが、本開示の化合物(又はその実施形態若しくは態様)は、本明細書に一般的に記載の方法に従って適切な出発物質を使用して、及び/又は当業者が利用可能な方法によって調製することができる。
中間体及び最終化合物は、フラッシュクロマトグラフィーによって、及び/又は逆相分取HPLC(高速液体クロマトグラフィー)によって、及び/又は超臨界流体クロマトグラフィー及び/又は分取薄層クロマトグラフィー(分取TLC)のいずれかによって精製した。
質量分析(MS)は、(1)ES+モードのSciex15質量分析計、又は(2)ESI+モードのShimadzu液体クロマトグラフィー質量分析(LCMS)2020質量分析計を使用して行った。マススペクトルデータは、特に明記されていない限り、通常、親イオンのみを示す。MSデータ又はHRMSデータは、示す場合、特定の中間体又は化合物が準備される。
核磁気共鳴分光法(NMR)は、(1)Bruker AV III 300 NMR分光計、(2)Bruker AV III 400 NMR分光計又は(3)Bruker AV III 500 NMR分光計を用いて実施し、テトラメチルシランを基準とした。NMRデータは、示される場合、特定の中間体又は化合物について提供されている。
空気に敏感な試薬を伴う全ての反応は、不活性雰囲気下で実施した。試薬は、特に明記しない限り、商業的な供給元から受け取ったまま使用した。
以下の一般化スキームは、開示される化合物、中間体、及びその薬学的に許容され得る塩を調製するために使用される。開示される化合物及び中間体は、標準的な有機合成技術を使用して、市販されている出発物質及び試薬から調製されうる。開示される化合物及び中間体の調製に用いられる合成手順が、化合物又は中間体中に存在する特定の置換基に依存するであろうこと、並びに有機合成において標準的な様々な保護、脱保護、及び変換工程が必要となる場合があるが、それらが一般スキームに従って示されていない場合もあることを理解されたい。以下の一般スキームの示される工程のいずれもが、所望の中間体又は開示される化合物を得るために化学的に実行可能な任意の組み合わせ及び任意の順序で省略又は使用することができることも理解されたい。さらに、全ての方法がそれぞれの一般的なスキーム及び例について具体的かつ個別に列挙されているかのように、本明細書には方法が含まれ説明されており、一般的なスキーム及び具体的な例には根拠があることが理解される。
スキーム1
Figure 2023516645000105
スキーム2
Figure 2023516645000106
スキーム3
Figure 2023516645000107
スキーム4
Figure 2023516645000108
スキーム1、2、3及び4は、本明細書中に記載される式のいずれか1つの化合物を合成するための一般的な合成経路を記載する。[A]、L、L、L、R、R3b、X、X、及びXは上に定義したとおりである。各LGは、独立して、例えばOTs(O-SOCH)を含む任意の適切な脱離基である。各PGは、独立して、例えばBoc(C(O)O-Bu)又はCbz(C(O)OCH)を含む任意の適切な保護基である。スキーム3において、R’は、例えば、C1~12アルキルを含む任意の適切な部分である。[B]は、場合によってスキーム1、2、3又は4に示されていない、上で定義された[B]部分の残りの部分である。いくつかの実施形態において、[B]は
Figure 2023516645000109
であり、‡は、
Figure 2023516645000110
部分
への結合点を表す。L2*は、場合によってスキーム1、2、3又は4に示されていない、上で定義したL部分の部分である。
実施例1
N-(3-(2-((4-((2-(2,6-ジオキシピロリジン-3-イル)-1,3-ジオキソイソインドリン-5-イル)オキシ)ブチル)(メチル)アミノ)-2-オキソエチル)ベンジル)-5-メトキシ-4-((E)-2-(trans-4-(トリフルオロメチル)シクロヘキシル)ビニル)ピコリンアミド(化合物1)の調製
一般反応スキームは以下のとおりであった:
Figure 2023516645000111
工程1:4-ヒドロキシブチル4-メチルベンゼンスルホネート
Figure 2023516645000112
DCM(20mL)中のブタン-1,4-ジオール(2.0g、22.19mmol)の溶液に、KI(921mg、5.55mmol)及びAgO(6.17g、26.63mmol)を0℃で添加した。次いで、DCM(20mL)中のTsCl(5.08g、26.63mmol)の溶液を0℃で滴下した。得られた混合物を室温で16時間撹拌した。反応混合物をフィルタにかけ、濾液を濃縮した。残渣をシリカゲルのカラムクロマトグラフィ(DCM中0~2%MeOH)によって精製して、標題化合物(2.3g、42%)を無色油状物として得た。H NMR(400 MHz,CDCl):δ 7.80(d,J=8.4 Hz,2H),7.36(d,J=8.0 Hz,2H),4.08(t,J=6.4 Hz,2H),3.63(t,J=6.4 Hz,2H),2.46(s,3H),1.78-1.73(m,2H),1.64-1.57(m,2H).
工程2:4-(ジメチルアミノ)シクロペンタン-1-オール
Figure 2023516645000113
EtOH(5mL)中の4-ヒドロキシブチル4-メチルベンゼンスルホネート(2.1g、8.6mmol)の 溶液に、EtOH(5mL、102.54mmol)中の33%MeNHの溶液を室温で添加した。得られた混合物を60°Cで16時間撹拌した。次いで、反応混合物を室温に冷却し、濃縮した。残渣をシリカゲルのカラムクロマトグラフィ(DCM中0~5%MeOH)によって精製して、標題化合物(886mg、定量的)を無色油状物として得た。H NMR(400 MHz,CDOD):δ 3.59(t,J=6.0 Hz,2H),3.03-2.98(m,2H),2.69(s,3H),1.77-1.71(m,2H),1.63-1.58(m,2H).
工程3:tert-ブチル(4-ヒドロキシブチル)(メチル)カルバメート
Figure 2023516645000114
DCM(7.5mL)中のEtN(3.23mL、23.26mmol)及び4-(メチルアミノ)ブタン-1-オール(800mg、7.75mmol)の混合物に、BocO(2.54g、11.63mmol)を室温で加えた。室温で16時間撹拌した後、反応混合物を濃縮した。残渣をシリカゲルのカラムクロマトグラフィ(DCM中0~5%MeOH)によって精製して、標題化合物(260mg、16%)を無色油状物として得た。H NMR(400 MHz,CDCl):δ 3.69-3.66(m,2H),3.25(br s,2H),2.81(s,3H),1.56-1.53(m,4H),1.45(s,9H).
工程4:4-[tert-ブトキシカルボニル(メチル)アミノ]ブチル4-メチルベンゼンスルホネート
Figure 2023516645000115
DCM(1mL)中のtert-ブチル(4-ヒドロキシブチル)(メチル)カルバメート(180mg、0.89mmol)の溶液に、0℃でEtN(0.37mL、2.66mmol)を加えた。次いで、DCM(5mL)中のTsCl(338mg、1.77mmol)の溶液を0℃で滴下した。得られた混合物を室温で16時間撹拌した後、濃縮した。残渣をシリカゲルのカラムクロマトグラフィ(石油エーテル中50%EtOAc)によって精製して、標題化合物(200mg、63%)を無色油状物として得た。H NMR(400 MHz,CDCl)δ 7.80(d,J=8.4 Hz,2H),7.36(d,J=8.0 Hz,2H),4.05(t,J=6.0 Hz,2H),3.18(t,J=6.4 Hz,2H),2.80(s,3H),2.46(s,3H),1.65-1.61(m,2H),1.57-1.50(m,2H),1.44(s,9H).
工程5:tert-ブチル(4-((2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1,3-ジオキソイソインドリン-5-イル)オキシ)ブチル)(メチル)カルバメート
Figure 2023516645000116
DMF(5mL)中のKI(19.5mg、0.12mmol)、2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-5-ヒドロキシイソインドリン-1,3-ジオン(161mg、0.59mmol)及びNaCO(125mg、1.17mmol)の混合物に、4-[tert-ブトキシカルボニル(メチル)アミノ]ブチル4-メチルベンゼンスルホネート(210mg、0.59mmol)を室温で添加した。得られた混合物を80℃で16時間撹拌した。次いで、反応混合物を室温に冷却し、EtOAc(30mL)で希釈し、ブライン(15mL×2)で洗浄した。この有機層を、NaSO上で乾燥させ、フィルタにかけ、濃縮した。残渣をシリカゲルのカラムクロマトグラフィ(石油エーテル中0~50%EtOAc)によって精製して、標題化合物(180mg、67%)を黄色油状物として得た。LCMS(ESI):m/z 482.1(M+Na)
工程6:2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-5-(4-(メチルアミノ)ブトキシ)イソインドリン-1,3-ジオン塩酸塩
Figure 2023516645000117
1,4-ジオキサン(1mL)中のtert-ブチル(4-((2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1,3-ジオキソイソインドリン-5-イル)オキシ)ブチル)(メチル)カルバメート(180mg、0.39mmol)の溶液に、室温で1,4-ジオキサン中4M HCl(6mL、24mmol)を加えた。得られた混合物を室温で2時間撹拌した。次いで、反応混合物を濃縮すると、標題化合物(120mg、77%)を黄色油状物として得た。LCMS(ESI):m/z 360.1(M+H)
工程7:N-(3-(2-((4-((2-(2,6-ジオキシピロリジン-3-イル)-1,3-ジオキソイソインドリン-5-イル)オキシ)ブチル)(メチル)アミノ)-2-オキソエチル)ベンジル)-5-メトキシ-4-((E)-2-(trans-4-(トリフルオロメチル)シクロヘキシル)ビニル)ピコリンアミド
Figure 2023516645000118
DMF(2mL)中の2-(3-((5-メトキシ-4-((E)-2-(trans-4-(トリフルオロメチル)シクロヘキシル)ビニル)ピコリンアミド)メチル)フェニル)酢酸(50mg、0.10mmol)の混合物に、DIPEA(68mg、0.52mmol)及びHATU(100mg、0.26mmol)を室温で添加した。得られた混合物を室温で10分間撹拌した。次いで、2-(2,6-ジオキシピロリジン-3-イル)-5-(4-(メチルアミノ)ブトキシ)イソインドリン-1,3-ジオン塩酸塩(45.7mg、0.12mmol)を室温で加えた。反応混合物を室温で更に2時間撹拌した。その後、反応混合物を濃縮した。残渣を 分取HPLC(YMC Triart C18 150*25mm*5um、水(10mM NHHCO)-ACN、67~97%)によって精製し、標題化合物(24.1mg、26%)を白色固体として得た。H NMR(400 MHz,DMSO-d):δ 8.76(s,1H),8.30(s,1H),8.03(s,1H),7.79(d,J=8.0 Hz,1H),7.35(s,1H),7.30(d,J=8.0 Hz,1H),7.25-7.21(m,1H),7.19-7.17(m,2H),7.10(d,J=7.2 Hz,1H),6.61(d,J=16.0 Hz,2H),6.53(dd,J=16.0,6.4 Hz,1H),5.09-5.04(m,1H),4.48(d,J=6.0 Hz,2H),4.14(s,2H),3.98(s,3H),3.66(s,2H),3.36(t,J=6.4 Hz,2H),3.34-3.14(m,3H),2.96-2.83(m,2H),2.64-2.57(m,2H),2.22-2.19(m,1H),2.08-2.04(m,1H),1.95-1.88(m,4H),1.70-1.59(m,4H),1.37-1.26(m,4H).LCMS(ESI):m/z 818.4(M+H)
実施例2
N-(3-(2-((6-((2-(2,6-ジオキシピロリジン-3-イル)-1,3-ジオキソイソインドリン-5-イル)オキシ)ヘキシル)(メチル)アミノ)-2-オキソエチル)ベンジル)-5-メトキシ-4-((E)-2-(trans-4-(トリフルオロメチル)シクロヘキシル)ビニル)ピコリンアミドの調製
一般反応スキームは以下のとおりであった:
Figure 2023516645000119
工程1:6-ヒドロキシヘキシル4-メチルベンゼンスルホネート
Figure 2023516645000120
DCM(20mL)中のヘキサン-1,6-ジオール(10.0g、8.46mmol)の溶液に、EtN(1.76mL、12.69mmol)を室温で添加した。次いで、DCM(5mL)中のTsCl(1.77g、9.31mmol)の溶液を0Cで滴下した。得られた混合物を室温で16時間撹拌した。次いで、反応混合物を水(30mL)で希釈し、(30mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(30mL×2)で洗浄し、SOで乾燥させ、濃縮した。残留物を、シリカゲルのカラムクロマトグラフィー(石油エーテル中の25%EtOAc)によって精製して、無色油状物として標題化合物(800mg、35%)を得た。H NMR(400 MHz,CDCl):δ 7.78(d,J=8.4 Hz,2H),7.34(d,J=8.0 Hz,2H),4.02(t,J=6.4 Hz,2H),3.60(t,J=6.4 Hz,2H),2.45(s,3H),1.65-1.62(m,2H),1.55-1.49(m,3H),1.35-1.30(m,3H).
工程2:6-(メチルアミノ)ヘキサン-1-オール
Figure 2023516645000121
標題化合物(385mg、定量的)を無色油状物として得た。実施例1、工程2について概説した手順に従って、6-ヒドロキシヘキシル4-メチルベンゼンスルホネート(800mg、2.94mmol)から調製した。
工程3:tert-ブチル(6-ヒドロキシヘキシル)(メチル)カルバメート
Figure 2023516645000122
標題化合物(400mg、59%)を無色油状物として得た。実施例1、工程3について概説した手順に従って、6-(メチルアミノ)ヘキサン-1-オール(385mg、2.94mmol)から調製した。H NMR(400 MHz,CDCl):δ 3.64(t,J=6.4 Hz,2H),3.21(m,2H),2.83(s,3H),1.63-1.50(m,6H),1.46(s,9H),1.42-1.36(m,2H).
工程4:6-((tert-ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ)ヘキシル4-メチルベンゼンスルホネート
Figure 2023516645000123
標題化合物(350mg、52%)を無色油状物として得た。実施例1、工程4について概説した手順に従って、tert-ブチル(6-ヒドロキシヘキシル)(メチル)カルバメート(400mg、1.73mmol)から調製した。H NMR(400 MHz,CDCl):δ 7.79(d,J=8.4 Hz,2H),7.35(d,J=8.0 Hz,2H),4.02(t,J=6.4 Hz,2H),3.16(t,J=7.2 Hz,2H),2.81(s,3H),2.46(s,3H),1.69-1.59(m,4H),1.45(s,9H),1.39-1.30(m,2H),1.28-1.19(m,2H).
工程5:tert-ブチル(6-((2-(2,6-ジオキシピロリジン-3-イル)-1,3-ジオキソイソインドリン-5-イル)オキシ)ヘキシル)(メチル)カルバメート
Figure 2023516645000124
標題化合物(340mg、77%)を黄色油状物として得た。実施例1、工程5について概説した手順に従って、6-[tert-ブトキシカルボニル(メチル)アミノ]ヘキシル4-メチルベンゼンスルホネート(350mg、0.91mmol)から調製した。LCMS(ESI):m/z 432.1(M+H-56)
工程6:2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-5-((6-(メチルアミノ)ヘキシル)オキシ)イソインドリン-1,3-ジオン塩酸塩
Figure 2023516645000125
標題化合物(174mg、定量的)を黄色油状物として得た。実施例1、工程6について概説した手順に従って、tert-ブチル(6-((2-(2,6-ジオキシピロリジン-3-イル)-1,3-ジオキソイソインドリン-5-イル)オキシ)ヘキシル)(メチル)カルバメート(200mg、0.41mmol)から調製した。LCMS(ESI):m/z 388.1(M+H)
工程7:N-(3-(2-((6-((2-(2,6-ジオキシピロリジン-3-イル)-1,3-ジオキソイソインドリン-5-イル)オキシ)ヘキシル)(メチル)アミノ)-2-オキソエチル)ベンジル)-5-メトキシ-4-((E)-2-(trans-4-(トリフルオロメチル)シクロヘキシル)ビニル)ピコリンアミド
Figure 2023516645000126
標題化合物(23.7mg、26%)を白色固体として得た。実施例1、工程7について概説した手順に従って、2-(2,6-ジオキシピロリジン-3-イル)-5-((6-(メチルアミノ)ヘキシル)オキシ)イソインドリン-1,3-ジオン塩酸塩(49mg、0.12mmol)から調製した。これを分取HPLC(Welch Xtimate C18 150*30mm*5um、水(0.225%FA)-CAN、55~85%)によって精製した。H NMR(400 MHz,DMSO-d):δ 11.13(s,1H),9.10(t,J=6.4 Hz,1H),8.33(d,J=3.2 Hz,1H),8.05(d,J=2.4 Hz,1H),7.82(d,J=8.4 Hz,1H),7.40-7.39(m,1H),7.34-7.30(m,1H),7.26-7.20(m,1H),7.15(d,J=9.6 Hz,2H),7.08(t,J=6.8 Hz,1H),6.61-6.55(m,2H),5.13-5.09(m,1H),4.45(d,J=6.0 Hz,2H),4.16-4.06(m,2H),3.98(d,J=3.6 Hz,3H),3.64(d,J=3.2 Hz,2H),3.25-3.24(m,1H),2.95,2.77(s,3H total),2.94-2.92(m,1H),2.68-2.55(m,3H),2.22-2.20(m,2H),2.09-2.00(m,1H),1.91-1.88(m,4H),1.71-1.64(m,2H),1.43-1.18(m,10H).LCMS(ESI):m/z 846.4(M+H)
実施例3
N-(3-(14-((2-(2,6-ジオキシピロリジン-3-イル)-1,3-ジオキソイソインドリン-5-イル)オキシ)-3-メチル-2-オキソ-6,9,12-トリオキサ-3-アザテトラデチル)ベンジル)-5-メトキシ-4-((E)-2-(trans-4-(トリフルオロメチル)シクロヘキシル)ビニル)ピコリンアミドの調製
一般反応スキームは以下のとおりであった:
Figure 2023516645000127
工程1:2-(2-(2-(2-ヒドロキシエトキシ)エトキシ)エトキシ)エチル4-メチルベンゼンスルホネート
Figure 2023516645000128
標題化合物(2.1g、23%)を無色油状物として得た。実施例2、工程1について概説した手順に従って、2,2’-((オキシビス(エタン-2,1-ジイル))ビス(オキシ))ジエタノール(5.0g、25.74mmol)から調製した。H NMR(400 MHz,CDCl):δ 7.78(d,J=8.0 Hz,2H),7.33(d,J=8.0 Hz,2H),4.16-4.11(m,2H),3.69-3.58(m,14H),2.43(s,3H).
工程2:5,8,11-トリオキサ-2-アザトリデカン-13-オール
Figure 2023516645000129
標題化合物(2.97g、99%)を無色油状物として得た。実施例1、工程2について概説した手順に従って、2-(2-(2-(2-ヒドロキシエトキシ)エトキシ)エトキシ)エチル4-メチルベンゼンスルホネート(5.0g、14.35mmol)から調製した。
工程3:tert-ブチル(2-(2-(2-(2-ヒドロキシエトキシ)エトキシ)エトキシ)エチル)(メチル)カルバメート
Figure 2023516645000130
標題化合物(2.1g、48%)を無色油状物として得た。これは、実施例1、工程3について概説した手順に従って、5,8,11-トリオキサ-2-アザトリデカン-13-オール(2.95g、14.22mmol)から調製した。H NMR(400 MHz,CDCl):δ 3.68-3.67(m,2H),3.62-3.55(m,12H),3.34(br,2H),2.86(s,3H),2.67(br,1H),1.40(s,9H).
工程4:2,2,5-トリメチル-4-オキソ-3,8,11,14-テトラオキサ-5-アザヘキサデカン-16-イル 4-メチルベンゼンスルホネート
Figure 2023516645000131
標題化合物(2.0g、63%%)を無色油状物として得た。実施例1、工程4について概説した手順に従って、tert-ブチル(2-(2-(2-(2-ヒドロキシエトキシ)エトキシ)エトキシ)エチル)(メチル)カルバメート(2.1g、6.83mmol)から調製した。H NMR(400 MHz,CDCl):δ 7.79(d,J=8.4 Hz,2H),7.33(d,J=8.0 Hz,2H),4.16-4.12(m,2H),3.69-3.66(m,2H),3.58-3.57(m,10H),3.37(br,2H),2.89(s,3H),2.44(s,3H),1.44(s,9H).
工程5:tert-ブチル(2-(2-(2-(2-((2-(2,6-ジオキシピロリジン-3-イル)-1,3-ジオキソイソインドリン-5-イル)オキシ)エトキシ)エトキシ)エトキシ)エチル)(メチル)カルバメート
Figure 2023516645000132
標題化合物(100mg、41%)を無色油状物として得た。実施例1、工程5について概説した手順に従って、2,2,5-トリメチル-4-オキソ-3,8,11,14-テトラオキサ-5-アザヘキサデカン-16-イル-4-メチルベンゼンスルホネート(200mg、0.43mmol)から調製した。LCMS(ESI):m/z 586.1(M+Na)
工程6:5-(5,8,11-トリオキサ-2-アザトリデカン-13-イルオキシ)-2-(2,6-ジオキシピロリジン-3-イル)イソインドリン-1,3-ジオン塩酸塩
Figure 2023516645000133
標題化合物(75mg、99.5%)を白色固体として得た。実施例1、工程6について概説した手順に従って、tert-ブチル(2-(2-(2-(2-((2-(2,6-ジオキシピロリジン-3-イル)-1,3-ジオキソイソインドリン-5-イル)オキシ)エトキシ)エトキシ)エトキシ)エチル)(メチル)カルバメート(85mg、0.15mmol)から調製した。LCMS(ESI):m/z 464.5(M+H)
工程7:N-(3-(14-((2-(2,6-ジオキシピロリジン-3-イル)-1,3-ジオキソイソインドリン-5-イル)オキシ)-3-メチル-2-オキソ-6,9,12-トリオキサ-3-アザテトラデチル)ベンジル)-5-メトキシ-4-((E)-2-(trans-4-(トリフルオロメチル)シクロヘキシル)ビニル)ピコリンアミド
Figure 2023516645000134
標題化合物(17mg、17%)を白色固体として得た。実施例1、工程7について概説した手順に従って、5-(5,8,11-トリオキサ-2-アザトリデカン-13-イルオキシ)-2-(2,6-ジオキシピロリジン-3-イル)イソインドリン-1,3-ジオン塩酸塩(57.7mg、0.12mmol)から調製した。分取HPLC(Xtimate C18 150*40mm*10um、水(0.225%FA)-ACN、60~90%)によって精製した。H NMR(400 MHz,CDOD):δ 8.26(s,1H),8.11(d,J=2.8 Hz,1H),7.75-7.71(m,1H),7.34(dd,J=2.0,12.4 Hz,1H),7.29-7.23(m,4H),7.13-7.12(m,1H),6.68(d,J=16.4 Hz,1H),6.53(dd,J=16.4,6.8 Hz,1H),5.10-5.09(m,1H),4.57(d,J=3.2 Hz,2H),4.22-4.20(m,2H),4.00(s,3H),3.87-3.77(m,3H),3.72(s,1H),3.69-3.48(m,12H),3.05,2.92(s,3H total),2.89-2.80(m,1H),2.78-2.64(m,2H),2.22-2.07(m,3H),2.05-1.92(m,4H),1.48-1.22(m,5H).LCMS(ESI):m/z 922.5(M+H)
実施例4
N-(3-(17-((2-(2,6-ジオキシピロリジン-3-イル)-1,3-ジオキソイソインドリン-5-イル)オキシ)-3-メチル-2-オキソ-6,9,12,15-テトラオキサ-3-アザヘプタデシル)ベンジル)-5-メトキシ-4-((E)-2-(trans-4-(トリフルオロメチル)シクロヘキシル)ビニル)ピコリンアミドの調製
一般反応スキームは以下のとおりであった:
Figure 2023516645000135
工程1:14-ヒドロキシ-3,6,9,12テトラオキサテトラデシル4-メチルベンゼンスルホネート
Figure 2023516645000136
標題化合物(6.1g、46%)を無色油状物として得た。実施例2、工程1について概説した手順に従って、3,6,9,12-テトラオキサテトラデカン-1,14-ジオール(8.0g、33.57mmol)から調製した。H NMR(400 MHz,CDCl):δ 7.80(d,J=8.0 Hz,2H),7.35(d,J=8.0 Hz,2H),4.16(t,J=4.8 Hz,,2H),3.72-3.58(m,18H),2.45(s,3H).
工程2:5,8,11,14-テトラオキサ-2-アザヘキサデカン-16-オール
Figure 2023516645000137
標題化合物(3.9g、定量的)を無色油状物として得た。実施例1、工程2について概説した手順に従って、14-ヒドロキシ-3,6,9,12-テトラオキサテトラデシル4-メチルベンゼンスルホネート(6.1g、15.54mmol)から調製した。H NMR(400 MHz,CDCl):δ 3.78-3.73(m,4H),3.65-3.60(m,12H),3.58-3.55(m,4H),3.27-3.25(m,2H),2.76(s,3H).
工程3:tert-ブチル(14-ヒドロキシ-3,6,9,12-テトラオキサテトラデシル)(メチル)カルバメート
Figure 2023516645000138
標題化合物(2.1g、39%)を無色油状物として得た。実施例1、工程3について概説した手順に従って、5,8,11,14-テトラオキサ-2-アザヘキサデカン-16-オール(3.9g、15.52mmol)から調製した。H NMR(400 MHz,CDCl):δ 3.69-3.64(m,2H),3.62-3.46(m,16H),3.33(br,2H),2.84(s,3H),1.39(s,9H).
工程4:2,2,5-トリメチル-4-オキソ-3,8,11,14,17-ペンタオキサ-5-アザノナデカン-19-イル 4-メチルベンゼンスルホネート
Figure 2023516645000139
標題化合物(2.0g、70%)を無色油状物として得た。実施例1、工程4について概説した手順に従って、tert-ブチル(14-ヒドロキシ-3,6,9,12-テトラオキサテトラデシル)(メチル)カルバメート(2.0g、5.69mmol)から調製した。LCMS(ESI):m/z 528.1(M+Na)
工程5:tert-ブチル(14-((2-(2,6-ジオキシピロリジン-3-イル)-1,3-ジオキソイソインドリン-5-イル)オキシ)-3,6,9,12-テトラオキサテトラデシル)(メチル)カルバメート
Figure 2023516645000140
標題化合物(120mg、46%)を無色油状物として得た。実施例1、工程5について概説した手順に従って、2,2,5-トリメチル-4-オキソ-3,8,11,14,17-ペンタオキサ-5-アザノナデカン-19-イル4-メチルベンゼンスルホネート(200mg、0.43mmol)から調製した。LCMS(ESI):m/z 630.3(M+Na)
工程6:5-(5,8,11,14-テトラオキサ-2-アザヘキサデカン-16-イルオキシ)-2-(2,6-ジオキシピロリジン-3-イル)イソインドリン-1,3-ジオン塩酸塩
Figure 2023516645000141
標題化合物(89mg、99%)を白色固体として得た。実施例1、工程6について概説した手順に従って、tert-ブチル(14-((2-(2,6-ジオキシピロリジン-3-イル)-1,3-ジオキソイソインドリン-5-イル)オキシ)-3,6,9,12-テトラオキサテトラデシル)(メチル)カルバメート(100mg、0.16mmol)から調製した。LCMS(ESI):m/z 508.2(M+H)
工程7:N-(3-(17-((2-(2,6-ジオキシピロリジン-3-イル)-1,3-ジオキソイソインドリン-5-イル)オキシ)-3-メチル-2-オキソ-6,9,12,15-テトラオキサ-3-アザヘプタデシル)ベンジル)-5-メトキシ-4-((E)-2-(trans-4-(トリフルオロメチル)シクロヘキシル)ビニル)ピコリンアミド
Figure 2023516645000142
標題化合物(28mg、20%)を 白色固体として得た。実施例1、工程7について概説した手順に従って、5-(5,8,11,14-テトラオキサ-2-アザヘキサデカン-16-イルオキシ)-2-(2,6-ジオキシピロリジン-3-イル)イソインドリン-1,3-ジオン塩酸塩(88mg、0.16mmol)から調製した。これを分取HPLC(Xtimate C18 150*40mm*10um、水(0.225%FA)-ACN、60~90%)によって精製した。H NMR(400 MHz,CDOD):δ 8.26(s,1H),8.11(s,1H),7.75(dd,J=2.8,8.4 Hz,1H),7.37-7.35(m,1H),7.29-7.24(m,4H),7.14(m,1H),6.68(d,J=16.4 Hz,1H),6.53(dd,J=16.4,6.8 Hz,1H),5.11-5.06(m,1H),4.58(s,3H),4.26-4.24(m,2H),4.00(s,3H),3.87-3.79(m,3H),3.74(s,1H),3.69-3.47(m,15H),3.06-2.92(s,3H total),2.87-2.79(m,1H),2.78-2.65(m,2H),2.23-2.08(m,3H),2.04-1.91(m,4H),1.48-1.21(m,5H).LCMS(ESI):m/z 966.5(M+H)
実施例5
N-(3-(2-((2-(2-((2-(2,6-ジオキシピロリジン-3-イル)-1,3-ジオキソイソインドリン-5-イル)オキシ)エトキシ)エチル)(メチル)アミノ)-2-オキソエチル)ベンジル)-5-メトキシ-4-((E)-2-(trans-4-(トリフルオロメチル)シクロヘキシル)ビニル)ピコリンアミドの調製
一般反応スキームは以下のとおりであった:
Figure 2023516645000143
工程1:2-(2-ヒドロキシエトキシ)エチル 4-メチルベンゼンスルホネート
Figure 2023516645000144
標題化合物(7.5g、61%)を無色油状物として得た。実施例1、工程1について概説した手順に従って、2,2’-オキシジエタノール(5.0g、47.12mmol)から調製した。LCMS(ESI):m/z 261.1(M+H)
工程2:2-[2-(メチルアミノ)エトキシ]エタノール
Figure 2023516645000145
標題化合物(63.2g、93%)を無色油状物として得た。実施例1、工程2について概説した手順に従って、2-(2-ヒドロキシエトキシ)エチル4-メチルベンゼンスルホネート(7.5g、28.81mmol)から調製した。H NMR(400 MHz,CDCl):δ 3.78-3.73(m,2H),3.69-3.67(m,2H),3.58-3.57(m,2H),3.18-3.12(m,2H),2.72(s,3H).
工程3:tert-ブチル(2-(2-ヒドロキシエトキシ)エチル)(メチル)カルバメート
Figure 2023516645000146
標題化合物(800mg、15%)を黄色油状物として得た。実施例1、工程3について概説した手順に従って、2-[2-(メチルアミノ)エトキシ]エタノール(3.0g、25.18mmol)から調製した。H NMR(400 MHz,CDCl):δ 3.71-3.70(m,2H),3.58-3.57(m,4H),3.41-3.40(m,2H),2.90(s,3H),1.45(s,9H).
工程4:2-(2-((tert-ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ)エトキシ)エチル4-メチルベンゼンスルホネート
Figure 2023516645000147
標題化合物(353mg、69%)を無色油状物として得た。実施例1、工程4について概説した手順に従って、tert-ブチル(2-(2-ヒドロキシエトキシ)エチル)(メチル)カルバメート(300mg、1.37mmol)から調製した。H NMR(400 MHz,CDCl):δ 7.78(d,J=8.4 Hz,2H),7.43(d,J=8.4 Hz,2H),4.14-4.10(m,2H),3.65-3.57(m,2H),3.49-3.48(m,2H),3.33-3.29(m,3H),2.83-2.82(m,2H),2.44(s,3H),1.43(s,9H).LCMS(ESI):m/z 274.4(M-100+H)
工程5:tert-ブチル(2-(2-((2-(2,6-ジオキシピロリジン-3-イル)-1,3-ジオキソイソインドリン-5-イル)オキシ)エトキシ)エチル)(メチル)カルバメート
Figure 2023516645000148
標題化合物(65mg、34%)を黄色油状物として得た。実施例1、工程5について概説した手順に従って、2-(2-((tert-ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ)エトキシ)エチル 4-メチルベンゼンスルホネート(150mg、0.40mmol)から調製した。LCMS(ESI):m/z 498.2(M+Na)
工程6:2-(2,6-ジオキシピロリジン-3-イル)-5-(2-(2-(メチルアミノ)エトキシ)エトキシ)イソインドリン-1,3-ジオン塩酸塩
Figure 2023516645000149
標題化合物(51mg、91%)を白色油状物として得た。実施例1、工程6について概説した手順に従って、tert-ブチル(2-(2-((2-(2,6-ジオキシピロリジン-3-イル)-1,3-ジオキソイソインドリン-5-イル)オキシ)エトキシ)エチル)(メチル)カルバメート(65mg、0.14mmol)から調製した。LCMS(ESI):m/z 376.1(M+H)
工程7:N-(3-(2-((2-(2-((2-(2,6-ジオキシピロリジン-3-イル)-1,3-ジオキソイソインドリン-5-イル)オキシ)エトキシ)エチル)(メチル)アミノ)-2-オキソエチル)ベンジル)-5-メトキシ-4-((E)-2-(trans-4-(トリフルオロメチル)シクロヘキシル)ビニル)ピコリンアミド
Figure 2023516645000150
標題化合物(26mg、18%)を白色固体として得た。実施例1、工程7について概説した手順に従って、2-(2,6-ジオキシピロリジン-3-イル)-5-(2-(2-(メチルアミノ)エトキシ)エトキシ)イソインドリン-1,3-ジオン塩酸塩(65mg、0.17mmol)から調製した。これを分取HPLC(Xtimate C18 150*40mm*10um、水(0.225%FA)-ACN、60~80%)によって精製した。H NMR(400 MHz,DMSO-d):δ 11.12(s,1H),9.08-9.06(m,1H),8.31(d,J=4.4 Hz,1H),8.03(d,J=4.4 Hz,1H),7.83-7.78(m,1H),7.41(d,J=2.0 Hz,1H),7.34-7.31(m,1H),7.30-7.10(m,4H),6.59-6.54(m,2H),5.11-5.10(m,1H),4.45-4.41(m,2H),4.26-4.25(m,2H),3.98(d,J=3.2 Hz,3H),3.78-3.51(m,6H),2.98,2.81(s,3H total),2.85-2.81(m,1H),2.62-2.55(m,4H),2.19-2.18(m,2H),2.02-2.00(m,1H),1.94-1.81(m,4H),1.38-1.22(m,4H).LCMS(ESI):m/z 834.5(M+H)
実施例6
N-(3-(2-((2-(2-(2-((2-(2,6-ジオキシピロリジン-3-イル)-1,3-ジオキソイソインドリン-5-イル)オキシ)エトキシ)エトキシ)エチル)(メチル)アミノ)-2-オキソエチル)ベンジル)-5-メトキシ-4-((E)-2-(trans-4-(トリフルオロメチル)シクロヘキシル)ビニル)ピコリンアミドの調製
一般反応スキームは以下のとおりであった:
Figure 2023516645000151
工程1:2-(2-(2-ヒドロキシエトキシ)エトキシ)エチル4-メチルベンゼンスルホネート
Figure 2023516645000152
標題化合物(15g、37%)を無色油状物として得た。実施例2、工程1について概説した手順に従って、2,2’-(エタン-1,2-ジイルビス(オキシ))ジエタノール(20.0g、133.18mmol)から調製した。LCMS(ESI):m/z 304.9(M+H)
工程2:2-(2-(2-(メチルアミノ)エトキシ)エトキシ)エタノール
Figure 2023516645000153
標題化合物(4.5g、84%)を無色油状物として得た。実施例1、工程2について概説した手順に従って、2-(2-(2-ヒドロキシエトキシ)エトキシ)エチル4-メチルベンゼンスルホネート(10g、32.86mmol)から調製した。LCMS(ESI):m/z 163.9(M+H)
工程3:tert-ブチル(2-(2-(2-ヒドロキシエトキシ)エトキシ)エチル)(メチル)カルバメート
Figure 2023516645000154
標題化合物(3.6g、64%)を無色油状物として得た。実施例1、工程3について概説した手順に従って、2-[2-[2-(メチルアミノ)エトキシ]エトキシ]エタノール(3.5g。21.44mmol)から調製した。H NMR(400 MHz,CDCl):δ 3.75-3.71(m,2H),3.67-3.60(m,8H),3.40(br s,2H),2.91(s,3H),1.45(s,9H).
工程4:2,2,5-トリメチル-4-オキソ-3,8,11-トリオキサ-5-アザトリデカン-13-イル 4-メチルベンゼンスルホネート
Figure 2023516645000155
標題化合物(4.15g、73%)を無色油状物として得た。実施例1、工程4について概説した手順に従って、tert-ブチル(2-(2-(2-ヒドロキシエトキシ)エトキシ)エチル)(メチル)カルバメート(3.60g、13.67mmol)から調製した。LCMS(ESI):m/z 440.1(M+Na)
工程5:tert-ブチル(2-(2-(2-((2-(2,6-ジオキシピロリジン-3-イル)-1,3-ジオキソイソインドリン-5-イル)オキシ)エトキシ)エトキシ)エチル)(メチル)カルバメート
Figure 2023516645000156
標題化合物(139mg、37%)を黄色油状物として得た。実施例1、工程5について概説した手順に従って、2,2,5-トリメチル-4-オキソ-3,8,11-トリオキサ-5-アザトリデカン-13-イル-4-メチルベンゼンスルホネート(300mg、0.72mmol)から調製した。LCMS(ESI):m/z 542.1(M+Na)
工程6:2-(2,6-ジオキシピロリジン-3-イル)-5-(2-(2-(2-(メチルアミノ)エトキシ)エトキシ)エトキシ)イソインドリン-1,3-ジオン塩酸塩
Figure 2023516645000157
標題化合物(78.9mg、定量的)を白色油状物として得た。実施例1、工程6について概説した手順に従って、tert-ブチル(2-(2-(2-((2-(2,6-ジオキシピロリジン-3-イル)-1,3-ジオキソイソインドリン-5-イル)オキシ)エトキシ)エトキシ)エチル)(メチル)カルバメート(90mg、0.17mmol)から調製した。LCMS(ESI):m/z 420.2(M+H)
工程7:N-(3-(2-((2-(2-(2-((2-(2,6-ジオキシピロリジン-3-イル)-1,3-ジオキソイソインドリン-5-イル)オキシ)エトキシ)エトキシ)エチル)(メチル)アミノ)-2-オキソエチル)ベンジル)-5-メトキシ-4-((E)-2-(trans-4-(トリフルオロメチル)シクロヘキシル)ビニル)ピコリンアミド
Figure 2023516645000158
標題化合物(21.4mg、43%)を白色固体として得た。実施例1、工程7について概説した手順に従って、2-(2,6-ジオキシピロリジン-3-イル)-5-(2-(2-(2-(メチルアミノ)エトキシ)エトキシ)エトキシ)イソインドリン-1,3-ジオン塩酸塩(90mg、0.17mmol)から調製した。これを分取TLC(DCM中10%MeOH)によって精製した。H NMR(400 MHz,DMSO-d):δ 11.09(s,1H),9.03(d,J=6.0 Hz,1H),8.32(s,1H),8.04(s,1H),7.80(t,J=8.4 Hz,1H),7.41(d,J=9.6 Hz,1H),7.36-7.28(m,1H),7.26-7.18(m,1H),7.17-7.11(m,2H),7.05(t,J=8.4 Hz,1H),6.63-6.53(m,2H),5.13-5.10(m,1H),4.45(d,J=3.2 Hz,2H),4.27(d,J=3.6 Hz,2H),3.99(s,3H),3.76(s,2H),3.68(s,1H),3.64(s,1H),3.59-3.52(m,3H),3.51-3.47(m,3H),2.98,2.86(s,3H total),2.64-2.56(m,4H),2.22-2.20(m,2H),2.04-2.02(m,1H),1.93-1.86(m,4H),1.34-1.23(m,5H).LCMS(ESI):m/z 878.4(M+H)
実施例7
N-(3-(20-((2-(2,6-ジオキシピロリジン-3-イル)-1,3-ジオキソイソインドリン-5-イル)オキシ)-3-メチル-2-オキソ-6,9,12,15,18-ペンタオキサ-3-アザイコシル)ベンジル)-5-メトキシ-4-((E)-2-(trans-4-(トリフルオロメチル)シクロヘキシル)ビニル)ピコリンアミドの調製
一般反応スキームは以下のとおりであった:
Figure 2023516645000159
工程1:17-ヒドロキシ-3,6,9,12,15-ペンタオキサヘプタデシル4-メチルベンゼンスルホネート
Figure 2023516645000160
標題化合物(6.5g、84%)を無色油状物として得た。I実施例1、工程1について概説した手順に従って、3,6,9,12,15-ペンタオキサヘプタデカン-1,17-ジオール(5.0g、17.71mmol)から調製した。LCMS(ESI):m/z 437.2(M+H)
工程2:5,8,11,14,17-ペンタオキサ-2-アザノナデカン-19-オール
Figure 2023516645000161
標題化合物(4.0g、91%)を無色油状物として得た。実施例1、工程2について概説した手順に従って、17-ヒドロキシ-3,6,9,12,15-ペンタオキサヘプタデシル4-メチルベンゼンスルホネート(6.5g、14.89mmol)から調製した。H NMR(400 MHz,CDCl):δ 3.83-3.78(m,2H),3.75-3.72(m,2H),3.66-3.61(m,18H),3.59-3.56(m,2H),3.28-3.22(m,2H),2.77(s,3H).
工程3:tert-ブチル(17-ヒドロキシ-3,6,9,12,15-ペンタオキサヘプタデシル)(メチル)カルバメート
Figure 2023516645000162
標題化合物(1.9g、47%)を褐色油状物として得た。実施例1、工程3について概説した手順に従って、5,8,11,14,17-ペンタオキサ-2-アザノナデカン-19-オール(3.0g、10.16mmol)から調製した。H NMR(400 MHz,CDCl):δ 3.74-3.71(m,2H),3.69-3.58(m,20H),3.39(s,2H),2.91(s,3H),1.45(s,9H).
工程4:2,2,5-トリメチル-4-オキソ-3,8,11,14,17,20-ヘキサオキサ-5-アザドコサン-22-イル4-メチルベンゼンスルホネート
Figure 2023516645000163
標題化合物(1.7g、64%)を無色油状物として得た。実施例1、工程4について概説した手順に従って、tert-ブチル(17-ヒドロキシ-3,6,9,12,15-ペンタオキサヘプタデシル)(メチル)カルバメート(1.9g、4.8mmol)から調製した。LCMS(ESI):m/z 450.6(M-100+H)
工程5:tert-ブチル(17-((2-(2,6-ジオキシピロリジン-3-イル)-1,3-ジオキソイソインドリン-5-イル)オキシ)-3,6,9,12,15-ペンタオキサヘプタデシル)(メチル)カルバメート
Figure 2023516645000164
標題化合物(260mg、73%)を無色油状物として得た。実施例1、工程5について概説した手順に従って、2,2,5-トリメチル-4-オキソ-3,8,11,14,17,20-ヘキサオキサ-5-アザドコサン-22-イル 4-メチルベンゼンスルホネート(300mg、0.55mmol)から調製した。LCMS(ESI):m/z 552.2(M-100+H)
工程6:5-(5,8,11,14,17-ペンタオキサ-2-アザノナデカン-19-イルオキシ)-2-(2,6-ジオキシピロリジン-3-イル)イソインドリン-1,3-ジオン塩酸塩
Figure 2023516645000165
標題化合物(220mg、94%)を黄色固体として得た。実施例1、工程6について概説した手順に従って、tert-ブチル(17-((2-(2,6-ジオキシピロリジン-3-イル)-1,3-ジオキソイソインドリン-5-イル)オキシ)-3,6,9,12,15-ペンタオキサヘプタデシル)(メチル)カルバメート(260mg、0.40mmol)から調製した。LCMS(ESI):m/z 552.2(M+H)
工程7:N-(3-(20-((2-(2,6-ジオキシピロリジン-3-イル)-1,3-ジオキソイソインドリン-5-イル)オキシ)-3-メチル-2-オキソ-6,9,12,15,18-ペンタオキサ-3-アザイコシル)ベンジル)-5-メトキシ-4-((E)-2-(trans-4-(トリフルオロメチル)シクロヘキシル)ビニル)ピコリンアミド
Figure 2023516645000166
標題化合物(24mg、22%)を白色固体として得た。実施例1、工程7について概説した手順に従って、5-(5,8,11,14,17-ペンタオキサ-2-アザノナデカン-19-イルオキシ)-2-(2,6-ジオキシピロリジン-3-イル)イソインドリン-1,3-ジオン塩酸塩(68mg、0.12mmol)から調製した。これを分取HPLC(Boston Green ODS 150*30 mm*5um、水-ACN、55~75%)によって精製した。H NMR(400 MHz,DMSO-d):δ 11.10(s,1H),9.07(s,1H),8.29(s,1H),8.02(s,1H),7.78(d,J=8.4 Hz,1H),7.40(s,1H),7.32(d,J=8.0 Hz,1H),7.19-7.16(m,1H),7.11(t,J=7.2 Hz,2H),7.02(t,J=6.8 Hz,1H),6.58-6.53(m,2H),5.10-5.06(m,1H),4.42(d,J=6.0 Hz,2H),4.24(s,2H),3.95(s,3H),3.73(s,2H),3.64-3.60(m,4H),3.44-3.41(m,16H),3.37-3.36(m,2H),2.94,2.77(s,3H total),2.85-2.82(m,1H),2.57-2.55(m,1H),2.20-2.17(m,2H),2.04-1.99(m,1H),1.86-1.82(m,4H),1.34-1.21(m,5H).LCMS(ESI):m/z 1010.6(M+H)
実施例8
N-(3-(2-((3-((2-(2,6-ジオキシピロリジン-3-イル)-1,3-ジオキソイソインドリン-5-イル)オキシ)プロピル)(メチル)アミノ)-2-オキソエチル)ベンジル)-5-メトキシ-4-((E)-2-(trans-4-(トリフルオロメチル)シクロヘキシル)ビニル)ピコリンアミドの調製
一般反応スキームは以下のとおりであった:
Figure 2023516645000167
工程1:tert-ブチル(3-ヒドロキシプロピル)(メチル)カルバメート
Figure 2023516645000168
標題化合物(5g、47%)を無色油状物として得た。実施例1、工程3について概説した手順に従って、3-(メチルアミノ)プロパン-1-オール(5g、56.09mmol)から調製した。H NMR(400 MHz,CDCl):δ 3.80(br s,1H),3.35(m,2H),3.34(m,2H),2.79(s,3H),1.64(m,2H),1.42(s,9H).
工程2:3-((tert-ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ)プロピル 4-メチルベンゼンスルホネート
Figure 2023516645000169
DCM(7.5mL)中のtert-ブチル(3-ヒドロキシプロピル)(メチル)カルバメート(2g、10.57mmol)の溶液に、KI(439mg、2.64mmol)及びAgO(3.67g、15.85mmol)を0℃で添加した。次いで、DCM(22mL)中のTsCl(2.4g、12.68mmol)を滴下した。得られた反応混合物を40Cで16時間撹拌した。次いで、反応混合物をフィルタにかけ、濾液を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルのカラムクロマトグラフィ(DCM中0~5%MeOH)によって精製して、標題化合物(630mg、17%)を無色油状物として得た。LCMS(ESI):m/z 244.0(M-100+H)
工程3:tert-ブチル(3-((2-(2,6-ジオキシピロリジン-3-イル)-1,3-ジオキソイソインドリン-5-イル)オキシ)プロピル)(メチル)カルバメート
Figure 2023516645000170
標題化合物(120mg、31%)を無色油状物として得た。実施例1、工程5について概説した手順に従って、3-((tert-ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ)プロピル 4-メチルベンゼンスルホネート(300mg、0.87mmol)から調製した。H NMR(400 MHz,CDCl):δ 8.03(s,1H),7.79(d,J=8.0 Hz,1H),7.34(d,J=2.4 Hz,1H),7.20(dd,J=2.0,8.4 Hz,1H),4.97(dd,J=5.2,12.4 Hz,1H),4.11(t,J=6.0 Hz,2H),3.44(t,J=6.8 Hz,2H),2.89(s,3H),2.86-2.79(m,2H),2.20-2.02(m,4H),1.44(s,9H).
工程4:2-(2,6-ジオキシピロリジン-3-イル)-5-(3-(メチルアミノ)プロポキシ)イソインドリン-1,3-ジオン塩酸塩
Figure 2023516645000171
標題化合物(85mg、83%)を黄色油状物として得た。実施例1、工程6について概説した手順に従って、tert-ブチル(3-((2-(2,6-ジオキシピロリジン-3-イル)-1,3-ジオキソイソインドリン-5-イル)オキシ)プロピル)(メチル)カルバメート(120mg、0.270mmol)から調製した。LCMS(ESI):m/z 346.1(M+H)
工程5:N-(3-(2-((3-((2-(2,6-ジオキシピロリジン-3-イル)-1,3-ジオキソイソインドリン-5-イル)オキシ)プロピル)(メチル)アミノ)-2-オキソエチル)ベンジル)-5-メトキシ-4-((E)-2-(trans-4-(トリフルオロメチル)シクロヘキシル)ビニル)ピコリンアミド
Figure 2023516645000172
標題化合物(29.1mg、14%)を黄色固体として得た。実施例1、工程7について概説した手順に従って、2-(2,6-ジオキシピロリジン-3-イル)-5-(3-(メチルアミノ)プロポキシ)イソインドリン-1,3-ジオン塩酸塩(85mg、0.22mmol)から調製した。これをシリカゲルでのカラムクロマトグラフィー(100%EtOAc)によって精製した。H NMR(400 MHz,DMSO-d):δ 11.11(s,1H),9.07-9.06(m,1H),8.31(d,J=6.0 Hz,1H),8.03(d,J=7.2 Hz,1H),7.82-7.80(m,1H),7.41-7.33(m,1H),7.32-7.26(m,1H),7.24-7.18(m,1H),7.16-7.12(m,2H),7.06-7.05(m,1H),6.59-6.54(m,2H),5.12(dd,J=13.2,5.2 Hz,1H),4.46-4.41(m,2H),4.14-4.05(m,2H),3.98(s,3H),3.65(s,2H),3.53-3.47(m,1H),3.45-3.39(m,2H),2.96,2.81(s,3H total),2.62-2.60(m,1H),2.20-2.18(s,2H),2.08-1.97(m,2H),1.92-1.89(m,6H),1.25-1.23(m,4H).LCMS(ESI):m/z 804.2(M+H)
実施例9
N-(3-(2-((7-((2-(2,6-ジオキシピロリジン-3-イル)-1,3-ジオキソイソインドリン-5-イル)オキシ)ヘプチル)(メチル)アミノ)-2-オキソエチル)ベンジル)-5-メトキシ-4-((E)-2-(trans-4-(トリフルオロメチル)シクロヘキシル)ビニル)ピコリンアミドの調製
一般反応スキームは以下のとおりであった:
Figure 2023516645000173
工程1:7-ヒドロキシヘプチル4-メチルベンゼンスルホネート
Figure 2023516645000174
標題化合物(6.2g、57%)を無色油状物として得た。実施例1、工程1について概説した手順に従って、ヘプタン-1,7-ジオール(5.0g、37.82mmol)から調製した。LCMS(ESI):m/z 308.9(M+Na)
工程2:7-(メチルアミノ)ヘプタン-1-オール
Figure 2023516645000175
標題化合物(3.1g、99%)を無色油状物として得た。実施例1、工程2について概説した手順に従って、7-ヒドロキシヘプチル4-メチルベンゼンスルホネート(6.2g、21.65mmol)から調製した。LCMS(ESI):m/z 146.0(M+H)
工程3:tert-ブチル(7-ヒドロキシヘプチル)(メチル)カルバメート
Figure 2023516645000176
標題化合物(400mg、47%)を無色油状物として得た。実施例1、工程3について概説した手順に従って、7-(メチルアミノ)ヘプタン-1-オール(500mg、3.44mmol)から調製した。LCMS(ESI):m/z 146.0(M-100+H)
工程4:7-((tert-ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ)ヘプチル4-メチルベンゼンスルホネート
Figure 2023516645000177
標題化合物(600mg、92%)を無色油状物として得た。実施例1、工程4について概説した手順に従って、tert-ブチル(7-ヒドロキシヘプチル)(メチル)カルバメート(400mg、1.63mmol)から調製した。LCMS(ESI):m/z 422.1(M+Na)
工程5:tert-ブチル(7-((2-(2,6-ジオキシピロリジン-3-イル)-1,3-ジオキソイソインドリン-5-イル)オキシ)ヘプチル)(メチル)カルバメート
Figure 2023516645000178
標題化合物(350mg、93%)を黄色油状物として得た。実施例1、工程5について概説した手順に従って、7-((tert-ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ)ヘプチル 4-メチルベンゼンスルホネート(300mg、0.75mmol)から調製した。LCMS(ESI):m/z 524.1(M+Na)
工程6:2-(2,6-ジオキシピロリジン-3-イル)-5-((7-(メチルアミノ)ヘプチル)オキシ)イソインドリン-1,3-ジオン塩酸塩
Figure 2023516645000179
標題化合物(300mg、98%)を黄色油状物として得た。実施例1、工程6について概説した手順に従って、tert-ブチル(7-((2-(2,6-ジオキシピロリジン-3-イル)-1,3-ジオキソイソインドリン-5-イル)オキシ)ヘプチル)(メチル)カルバメート(350mg、0.7mmol)から調製した。LCMS(ESI):m/z 402.1(M+H)
工程7:N-(3-(2-((7-((2-(2,6-ジオキシピロリジン-3-イル)-1,3-ジオキソイソインドリン-5-イル)オキシ)ヘプチル)(メチル)アミノ)-2-オキソエチル)ベンジル)-5-メトキシ-4-((E)-2-(trans-4-(トリフルオロメチル)シクロヘキシル)ビニル)ピコリンアミド
Figure 2023516645000180
標題化合物(40.3mg、42%)を白色固体として得た。実施例1、工程7について概説した手順に従って、2-(2,6-ジオキシピロリジン-3-イル)-5-((7-(メチルアミノ)ヘプチル)オキシ)イソインドリン-1,3-ジオン塩酸塩(55mg、0.13mmol)から調製した。これを分取HPLC(Boston Green ODS 150*30mm*5um、水-ACN、70~90%)によって精製した。H NMR(400 MHz,DMSO-d):δ 11.12(s,1H),9.09(t,J=6.0 Hz,1H),8.33(s,1H),8.05(s,1H),7.81(d,J=8.4 Hz,1H),7.40(s,1H),7.34-7.30(m,1H),7.25-7.20(m,1H),7.15(d,J=7.2 Hz,2H),7.08(t,J=6.0 Hz,1H),6.59-6.53(m,2H),5.13-5.09(m,1H),4.45(d,J=5.2 Hz,2H),4.15-4.10(m,2H),3.99(s,3H),3.63(s,2H),3.27-3.21(m,2H),2.91,2.76(s,3H total),2.90-2.84(m,1H),2.61-2.57(m,1H),2.21-2.20(s,2H),2.05-2.02(m,1H),1.94-1.83(m,4H),1.70-1.67(m,2H),1.41-1.23(m,11H),1.17-1.14(m,2H).LCMS(ESI):m/z 860.5(M+H)
実施例10
N-(3-(2-((5-((2-(2,6-ジオキシピロリジン-3-イル)-1,3-ジオキソイソインドリン-5-イル)オキシ)ペンチル)(メチル)アミノ)-2-オキソエチル)ベンジル)-5-メトキシ-4-((E)-2-(trans-4-(トリフルオロメチル)シクロヘキシル)ビニル)ピコリンアミドの調製
一般反応スキームは以下のとおりであった:
Figure 2023516645000181
工程1:5-ヒドロキシペンチル 4-メチルベンゼンスルホネート
Figure 2023516645000182
標題化合物(3g、61%)を無色油状物として得た。実施例1、工程1について概説した手順に従って、1,5-ペンタンジオール(2.0g、19.2mmol)から調製した。LCMS(ESI):m/z 280.9(M+Na)
工程2:5-(メチルアミノ)ペンタン-1-オール
Figure 2023516645000183
標題化合物(1.3g、96%)を無色油状物として得た。実施例1、工程2について概説した手順に従って5-ヒドロキシペンチル4-メチルベンゼンスルホネート(3.0g、11.61mmol)から調製した。
工程3:tert-ブチル(5-ヒドロキシペンチル)(メチル)カルバメート
Figure 2023516645000184
標題化合物(900mg、37%)を無色油状物として得た。実施例1、工程3について概説した手順に従って、5-(メチルアミノ)ペンタン-1-オール(1.3g、11.09mmol)から調製した。H NMR(400 MHz,CDCl):δ 3.63(t,J=6.4 Hz,2H),3.20(br s,2H),2.82(s,3H),1.62-1.49(m,4H),1.44(s,9H),1.38-1.30(m,2H).
工程4:5-((tert-ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ)ペンチル 4-メチルベンゼンスルホネート
Figure 2023516645000185
標題化合物(1.34g、87%)を無色油状物として得た。実施例1、工程4について概説した手順に従って tert-ブチル(5-ヒドロキシペンチル)(メチル)カルバメート(900mg、4.14mmol)から調製した。H NMR(400 MHz,CDCl):δ 7.78(d,J=8.4 Hz,2H),7.34(d,J=8.0 Hz,2H),4.03-4.00(m,2H),3.17-3.13(m,2H),2.79(s,3H),2.45(s,3H),1.70-1.63(m,2H),1.48-1.46(m,2H),1.43(s,9H),1.33-1.29(m,2H).LCMS(ESI):m/z 394.1(M+Na)
工程5:tert-ブチル(5-((2-(2,6-ジオキシピロリジン-3-イル)-1,3-ジオキソイソインドリン-5-イル)オキシ)ペンチル)(メチル)カルバメート
Figure 2023516645000186
標題化合物(254mg、66%)を黄色油状物として得た。実施例1、工程5について概説した手順に従って、5-((tert-ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ)ペンチル 4-メチルベンゼンスルホネート(300mg、0.81mmol)から調製した。LCMS(ESI):m/z 496.2(M+Na)
工程6:2-(2,6-ジオキシピロリジン-3-イル)-5-((5-(メチルアミノ)ペンチル)オキシ)イソインドリン-1,3-ジオン塩酸塩
Figure 2023516645000187
標題化合物(200mg、91%)を白色油状物として得た。実施例1、工程6について概説した手順に従って、tert-ブチル(5-((2-(2,6-ジオキシピロリジン-3-イル)-1,3-ジオキソイソインドリン-5-イル)オキシ)ペンチル)(メチル)カルバメート(254mg、0.54mmol)から調製した。LCMS(ESI):m/z 374.1(M+H)
工程7:N-(3-(2-((5-((2-(2,6-ジオキシピロリジン-3-イル)-1,3-ジオキソイソインドリン-5-イル)オキシ)ペンチル)(メチル)アミノ)-2-オキソエチル)ベンジル)-5-メトキシ-4-((E)-2-(trans-4-(トリフルオロメチル)シクロヘキシル)ビニル)ピコリンアミド
Figure 2023516645000188
標題化合物(19mg、4%)を白色固体として得た。実施例1、工程7について概説した手順に従って、2-(2,6-ジオキシピロリジン-3-イル)-5-((5-(メチルアミノ)ペンチル)オキシ)イソインドリン-1,3-ジオン塩酸塩(200mg、0.54mmol)から調製した。これを分取HPLC(Welch Xtimate C18 150*30mm*5um、水(0.225%FA)-ACN、60~80%)によって精製した。H NMR(400 MHz,CDCl):δ 8.25-8.19(m,2H),8.11-8.09(m,1H),8.03(s,1H),7.78(d,J=8.4 Hz,1H),7.32(s,1H),7.25(s,1H),7.19-7.16(m,2H),6.66(d,J=16.0 Hz,1H),6.54-6.47(m,1H),4.99-4.94(m,1H),4.64(d,J=6.0 Hz,2H),4.08-4.01(m,2H),3.99-3.97(m,3H),3.74-3.70(m,2H),3.42(t,J=7.2 Hz,1H),3.34-3.28(m,1H),2.99,2.95(s,3H total),2.95-2.73(m,4H),2.24-2.12(m,2H),2.06-1.94(m,5H),1.88-1.76(m,2H),1.53-1.32(m,5H),1.30-1.19(m,2H).LCMS(ESI):m/z 832.5(M+H)
実施例11
N-(3-(2-((5-(((S)-1-((2S,4R)-4-ヒドロキシ-2-((4-(4-メチルチアゾール-5-イル)ベンジル)カルバモイル)ピロリジン-1-イル)-3,3-ジメチル-1-オキソブタン-2-イル)アミノ)-5-オキソペンチル)アミノ)-2-オキソエチル)ベンジル)-5-メトキシ-4-((E)-2-(trans-4-(トリフルオロメチル)シクロヘキシル)ビニル)ピコリンアミドの調製
一般反応スキームは以下のとおりであった:
Figure 2023516645000189
工程1:(2S,4R)-1-((S)-2-(5-アミノペンタンアミド)-3,3-ジメチルブタノイル)-4-ヒドロキシ-N-(4-(4-メチルチアゾール-5-イル)ベンジル)ピロリジン-2-カルボキサミド塩酸塩
Figure 2023516645000190
1,4-ジオキサン(1.5mL)中のtert-ブチル(5-(((S)-1-((2S,4R)-4-ヒドロキシ-2-((4-(4-メチルチアゾール-5-イル)ベンジル)カルバモイル)ピロリジン-1-イル)-3,3-ジメチル-1-オキソブタン-2-イル)アミノ)-5-オキソペンチル)カルバメート(300.0mg、0.4800mmol)の溶液に1,4-ジオキサン中4M HCl(6mL、24mmol)を加えた。室温で2時間撹拌した後、反応混合物を濃縮すると、標題化合物(200mg、74%)が黄色油状物として得られた。LCMS(ESI):m/z 530.2(M+H)
工程2:N-(3-(2-((5-(((S)-1-((2S,4R)-4-ヒドロキシ-2-((4-(4-メチルチアゾール-5-イル)ベンジル)カルバモイル)ピロリジン-1-イル)-3,3-ジメチル-1-オキソブタン-2-イル)アミノ)-5-オキソペンチル)アミノ)-2-オキソエチル)ベンジル)-5-メトキシ-4-((E)-2-(trans-4-(トリフルオロメチル)シクロヘキシル)ビニル)ピコリンアミド
Figure 2023516645000191
DCM(2mL)中の(2S,4R)-1-((S)-2-(5-アミノペンタンアミド)-3,3-ジメチルブタノイル)-4-ヒドロキシ-N-(4-(4-メチルチアゾール-5-イル)ベンジル)ピロリジン-2-カルボキサミド塩酸塩(85.6mg、0.15mmol)及び2-(3-((5-メトキシ-4-((E)-2-(trans-4-(トリフルオロメチル)シクロヘキシル)ビニル)ピコリンアミド)メチル)フェニル)酢酸(60mg、0.13mmol)の混合物に、DIPEA(0.06mL、0.38mmol)及びTP(160mg、0.25mmol)を室温で添加した。次いで、得られた混合物を40Cで1時間撹拌した。水(10mL)を0Cで添加することによって反応をクエンチした。層を分離し、水溶液をDCM(30mL×2)で抽出した。合わせた有機層をブライン(20mL×2)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濃縮した。残渣を分取HPLC(Boston Green ODS 150*30mm*5um、水(0.075%TFA)-CAN、55~75%)によって精製し、標題化合物(43.1mg、33%)を白色固体として得た。H NMR(400 MHz,CDOD):δ 9.08-9.03(m,1H),8.31(s,1H),8.22(d,J=7.2 Hz,1H),7.48(d,J=8.0 Hz,2H),7.42(d,J=8.0 Hz,2H),7.30-7.23(m,3H),7.22-7.18(m,1H),6.73(d,J=16.4 Hz,1H),6.63-6.57(m,1H),4.62-4.57(m,6H),4.37-4.34(m,1H),4.04(s,3H),3.93-3.87(m,1H),3.81-3.78(m,1H),3.48(s,2H),3.16(t,J=6.8 Hz,2H),2.49(s,3H),2.29-2.18(m,4H),2.11-2.07(m,1H),1.99-1.95(m,4H),1.61-1.57(m,2H),1.53-1.40(m,4H),1.39-1.35(m,3H),1.03(s,9H).LCMS(ESI):m/z 495.1(M/2+H)
実施例12
N-(3-(2-((7-(((S)-1-((2S,4R)-4-ヒドロキシ-2-((4-(4-メチルチアゾール-5-イル)ベンジル)カルバモイル)ピロリジン-1-イル)-3,3-ジメチル-1-オキソブタン-2-イル)アミノ)-7-オキソヘプチル)アミノ)-2-オキソエチル)ベンジル)-5-メトキシ-4-((E)-2-(trans-4-(トリフルオロメチル)シクロヘキシル)ビニル)ピコリンアミドの調製
一般反応スキームは以下のとおりであった:
Figure 2023516645000192
工程1:(2S,4R)-1-((S)-2-(7-アミノヘプタンアミド)-3,3-ジメチルブタノイル)-4-ヒドロキシ-N-(4-(4-メチルチアゾール-5-イル)ベンジル)ピロリジン-2-カルボキサミド塩酸塩
Figure 2023516645000193
標題化合物(140mg、78%)を黄色油状物として得た。実施例11、工程1について概説した手順に従って、tert-ブチル(7-(((S)-1-((2S,4R)-4-ヒドロキシ-2-((4-(4-メチルチアゾール-5-イル)ベンジル)カルバモイル)ピロリジン-1-イル)-3,3-ジメチル-1-オキソブタン-2-イル)アミノ)-7-オキソヘプチル)カルバメート(200mg、0.30mmol)から調製した。LCMS(ESI):m/z 580.2(M+Na)
工程2:N-(3-(2-((7-(((S)-1-((2S,4R)-4-ヒドロキシ-2-((4-(4-メチルチアゾール-5-イル)ベンジル)カルバモイル)ピロリジン-1-イル)-3,3-ジメチル-1-オキソブタン-2-イル)アミノ)-7-オキソヘプチル)アミノ)-2-オキソエチル)ベンジル)-5-メトキシ-4-((E)-2-(trans-4-(トリフルオロメチル)シクロヘキシル)ビニル)ピコリンアミド
Figure 2023516645000194
標題化合物(65.3mg、38%)を白色固体として得た。実施例11、工程2について概説した手順に従って、(2S,4R)-1-((S)-2-(7-アミノヘプタンアミド)-3,3-ジメチルブタノイル)-4-ヒドロキシ-N-(4-(4-メチルチアゾール-5-イル)ベンジル)ピロリジン-2-カルボキサミド塩酸塩(120mg、0.20mmol)から調製した。これを分取HPLC(Boston Green ODS 150*30mm*5um、水(0.075%TFA)-CAN、56~76%)によって精製した。H NMR(400 MHz,CDOD):δ 9.14(s,1H),8.31(s,1H),8.25(s,1H),7.48(d,J=8.0 Hz,2H),7.42(d,J=8.0 Hz,2H),7.30-7.23(m,3H),7.19(d,J=6.8 Hz,1H),6.74(d,J=16.0 Hz,1H),6.63(dd,J=16.0,6.4 Hz,1H),4.63(s,1H),4.95-4.59(m,5H),4.35(d,J=15.2 Hz,1H),4.04(s,3H),3.94-3.89(m,1H),3.83-3.78(m,1H),3.47(s,2H),3.14(t,J=6.8 Hz,2H),2.49(s,3H),2.26-2.18(m,4H),2.11-2.06(m,1H),1.99-1.47(m,4H),1.60-1.53(m,2H),1.47-1.40(m,4H),1.38-1.26(m,7H),1.03(s,9H).LCMS(ESI):m/z 1017.0(M+H)
実施例13
N-(3-(2-((9-(((S)-1-((2S,4R)-4-ヒドロキシ-2-((4-(4-メチルチアゾール-5-イル)ベンジル)カルバモイル)ピロリジン-1-イル)-3,3-ジメチル-1-オキソブタン-2-イル)アミノ)-9-オキソノニル)アミノ)-2-オキソエチル)ベンジル)-5-メトキシ-4-((E)-2-(trans-4-(トリフルオロメチル)シクロヘキシル)ビニル)ピコリンアミドの調製
一般反応スキームは以下のとおりであった:
Figure 2023516645000195
工程1:(2S,4R)-1-((S)-2-(9-アミノnonanアミド)-3,3-ジメチルブタノイル)-4-ヒドロキシ-N-(4-(4-メチルチアゾール-5-イル)ベンジル)ピロリジン-2-カルボキサミド塩酸塩
標題化合物(270mg、99%)を黄色油状物として得た。実施例11、工程1について概説した手順に従って、tert-ブチル(9-(((S)-1-((2S,4R)-4-ヒドロキシ-2-((4-(4-メチルチアゾール-5-イル)ベンジル)カルバモイル)ピロリジン-1-イル)-3,3-ジメチル-1-オキソブタン-2-イル)アミノ)-9-オキソノニル)カルバメート(300mg、0.44mmol)から調製した。LCMS(ESI):m/z 586.3(M+H)
工程2:N-(3-(2-((9-(((S)-1-((2S,4R)-4-ヒドロキシ-2-((4-(4-メチルチアゾール-5-イル)ベンジル)カルバモイル)ピロリジン-1-イル)-3,3-ジメチル-1-オキソブタン-2-イル)アミノ)-9-オキソノニル)アミノ)-2-オキソエチル)ベンジル)-5-メトキシ-4-((E)-2-(trans-4-(トリフルオロメチル)シクロヘキシル)ビニル)ピコリンアミド
Figure 2023516645000196
標題化合物(23mg、20%)を白色固体として得た。実施例11、工程2について概説した手順に従って、(2S,4R)-1-((S)-2-(9-アミノnonanアミド)-3,3-ジメチルブタノイル)-4-ヒドロキシ-N-(4-(4-メチルチアゾール-5-イル)ベンジル)ピロリジン-2-カルボキサミド塩酸塩(78.4mg、0.13mmol)から調製した。これを分取HPLC(Boston Green ODS 150*30mm*5um、水(0.075%TFA)-CAN、55~85%)によって精製した。H NMR(400 MHz,CDOD):δ 9.06(s,1H),8.30(s,1H),8.22(s,1H),7.47(d,J=8.4 Hz,2H),7.42(d,J=8.4 Hz,2H),7.29-7.23(m,3H),7.20-7.18(m,1H),6.73(d,J=16.4 Hz,1H),6.62(dd,J=16.4,6.8 Hz,1H),4.63-4.49(m,6H),4.33(d,J=15.6 Hz,1H),4.01(s,3H),3.89-3.87(m,1H),3.79-3.75(m,1H),3.45(s,2H),3.11(t,J=6.8 Hz,2H),2.48(s,3H),2.26-2.18(m,4H),2.10-2.05(m,1H),2.02-1.92(m,4H),1.58-1.56(m,2H),1.41-1.39(m,4H),1.31-1.24(m,11H),1.01(s,9H).LCMS(ESI):m/z 1044.9(M+H)
実施例14
N-(3-((S)-13-((2S,4R)-4-ヒドロキシ-2-((4-(4-メチルチアゾール-5-イル)ベンジル)カルバモイル)ピロリジン-1-カルボニル)-14,14-ジメチル-2,11-ジオキソ-6,9-ジオキサ-3,12-ジアザペンタデシル)ベンジル)-5-メトキシ-4-((E)-2-(trans-4-(トリフルオロメチル)シクロヘキシル)ビニル)ピコリンアミドの調製
一般反応スキームは以下のとおりであった:
Figure 2023516645000197
工程1:(2S,4R)-1-((S)-2-(2-(2-(2-アミノエトキシ)エトキシ)アセトアミド)-3,3-ジメチルブタノイル)-4-ヒドロキシ-N-(4-(4-メチルチアゾール-5-イル)ベンジル)ピロリジン-2-カルボキサミド塩酸塩
Figure 2023516645000198
標題化合物(272mg、定量的)を白色固体として得た。実施例11、工程1について概説した手順に従って、tert-ブチル(2-(2-(2-(((S)-1-((2S,4R)-4-ヒドロキシ-2-((4-(4-メチルチアゾール-5-イル)ベンジル)カルバモイル)ピロリジン-1-イル)-3,3-ジメチル-1-オキソブタン-2-イル)アミノ)-2-オキソエトキシ)エトキシ)エチル)カルバメート(300g、0.44mmol)から調製した。LCMS(ESI):m/z 576.3(M+H)
工程2:N-(3-((S)-13-((2S,4R)-4-ヒドロキシ-2-((4-(4-メチルチアゾール-5-イル)ベンジル)カルバモイル)ピロリジン-1-カルボニル)-14,14-ジメチル-2,11-ジオキソ-6,9-ジオキサ-3,12-ジアザペンタデシル)ベンジル)-5-メトキシ-4-((E)-2-(trans-4-(トリフルオロメチル)シクロヘキシル)ビニル)ピコリンアミド
Figure 2023516645000199
標題化合物(11.8mg、10%)を白色固体として得た。実施例11、工程2について概説した手順に従って、(2S,4R)-1-((S)-2-(2-(2-(2-アミノエトキシ)エトキシ)アセトアミド)-3,3-ジメチルブタノイル)-4-ヒドロキシ-N-(4-(4-メチルチアゾール-5-イル)ベンジル)ピロリジン-2-カルボキサミド塩酸塩(77mg、0.13mmol)から調製した。これを分取HPLC(Welch Xtimate C18 150*30mm*5um、水(0.225%FA)-CAN、55~85%)によって精製した。H NMR(400 MHz,DMSO-d):δ 9.06(t,J=5.6 Hz,1H),8.96(s,1H),8.57(t,J=5.6 Hz,1H),8.32(s,1H),8.15-8.07(m,1H),8.04(s,1H),7.44(d,J=10.0 Hz,1H),7.37-7.35(m,4H),7.23-7.09(m,4H),6.64-6.53(m,2H),5.17(d,J=3.2 Hz,1H),4.58(d,J=9.2 Hz,1H),4.49-4.41(m,3H),4.38-4.29(m,2H),4.28-4.21(m,1H),3.98(s,3H),3.96(s,2H),3.70-3.64(m,1H),3.63-3.57(m,3H),3.52-3.51(m,2H),3.44-3.41(m,4H),3.22-3.11(m,2H),2.45-2.41(m,3H),2.22-2.20(m,2H),2.11-2.01(m,1H),1.96-1.82(m,5H),1.36-1.23(m,4H),0.98-0.89(m,9H).LCMS(ESI):m/z 1034.6(M+H)
実施例15
N-(3-((S)-16-((2S,4R)-4-ヒドロキシ-2-((4-(4-メチルチアゾール-5-イル)ベンジル)カルバモイル)ピロリジン-1-カルボニル)-17,17-ジメチル-2,14-ジオキソ-6,9,12-トリオキサ-3,15-ジアザオクタデシル)ベンジル)-5-メトキシ-4-((E)-2-(trans-4-(トリフルオロメチル)シクロヘキシル)ビニル)ピコリンアミドの調製
一般反応スキームは以下のとおりであった:
Figure 2023516645000200
工程1:(2S,4R)-1-((S)-14-アミノ-2-(tert-ブチル)-4-オキソ-6,9,12-トリオキサ-3-アザテトラデカン-1-オイル)-4-ヒドロキシ-N-(4-(4-メチルチアゾール-5-イル)ベンジル)ピロリジン-2-カルボキサミド塩酸塩
Figure 2023516645000201
標題化合物(273mg、定量的)を白色固体として得た。実施例11、工程1について概説した手順に従って、tert-ブチル((S)-13-((2S,4R)-4-ヒドロキシ-2-((4-(4-メチルチアゾール-5-イル)ベンジル)カルバモイル)ピロリジン-1-カルボニル)-14,14-ジメチル-11-オキソ-3,6,9-トリオキサ-12-アザペンタデシル)カルバメート(300mg、0.42mmol)から調製した。LCMS(ESI):m/z 620.3(M+H)
工程2:N-(3-((S)-16-((2S,4R)-4-ヒドロキシ-2-((4-(4-メチルチアゾール-5-イル)ベンジル)カルバモイル)ピロリジン-1-カルボニル)-17,17-ジメチル-2,14-ジオキソ-6,9,12-トリオキサ-3,15-ジアザオクタデシル)ベンジル)-5-メトキシ-4-((E)-2-(trans-4-(トリフルオロメチル)シクロヘキシル)ビニル)ピコリンアミド
Figure 2023516645000202
標題化合物(30.4mg、27%)を白色固体として得た。実施例11、工程2について概説した手順に従って、(2S,4R)-1-((S)-14-アミノ-2-(tert-ブチル)-4-オキソ-6,9,12-トリオキサ-3-アザテトラデカン-1-オイル)-4-ヒドロキシ-N-(4-(4-メチルチアゾール-5-イル)ベンジル)ピロリジン-2-カルボキサミド塩酸塩(103mg、0.16mmol)から調製した。これを分取HPLC(Welch Xtimate C18 150*30mm*5um、水(0.2%FA)-ACN、53~93%)によって精製した。H NMR(400 MHz,DMSO-d):δ 9.07(t,J=6.4 Hz,1H),8.99-8.94(m,1H),8.59(t,J=5.6 Hz,1H),8.33(s,1H),8.14-8.05(m,2H),7.45-7.35(m,5H),7.23-7.10(m,4H),6.64-6.53(m,2H),5.16(br s,1H),4.56(d,J=9.6 Hz,1H),4.48-4.40(m,3H),4.40-4.32(m,2H),4.28-4.21(m,1H),3.99(s,3H),3.96(s,2H),3.69-3.65(m,1H),3.63-3.58(m,3H),3.57-3.50(m,6H),3.49-3.46(m,4H),3.16(q,J=5.6 Hz,2H),2.45-2.41(m,3H),2.29-2.15(m,2H),2.10-2.02(m,1H),1.97-1.80(m,5H),1.38-1.21(m,4H),0.97-0.89(m,9H).LCMS(ESI):m/z 1078.6(M+H)
実施例16
N-(3-((S)-19-((2S,4R)-4-ヒドロキシ-2-((4-(4-メチルチアゾール-5-イル)ベンジル)カルバモイル)ピロリジン-1-カルボニル)-20,20-ジメチル-2,17-ジオキソ-6,9,12,15-テトラオキサ-3,18-ジアザヘニコシル)ベンジル)-5-メトキシ-4-((E)-2-(trans-4-(トリフルオロメチル)シクロヘキシル)ビニル)ピコリンアミドの調製
一般反応スキームは以下のとおりであった:
Figure 2023516645000203
工程1:(2S,4R)-1-((S)-17-アミノ-2-(tert-ブチル)-4-オキソ-6,9,12,15-テトラオキサ-3-アザヘプタデカン-1-オイル)-4-ヒドロキシ-N-(4-(4-メチルチアゾール-5-イル)ベンジル)ピロリジン-2-カルボキサミド塩酸塩
Figure 2023516645000204
標題化合物(300mg、99%)を黄色固体として得た。I実施例11、工程1について概説した手順に従って、tert-ブチル((S)-16-((2S,4R)-4-ヒドロキシ-2-((4-(4-メチルチアゾール-5-イル)ベンジル)カルバモイル)ピロリジン-1-カルボニル)-17,17-ジメチル-14-オキソ-3,6,9,12-テトラオキサ-15-アザオクタデシル)カルバメート(330mg、0.43mmol)から調製した。LCMS(ESI):m/z 664.3(M+H)
工程2:N-(3-((S)-19-((2S,4R)-4-ヒドロキシ-2-((4-(4-メチルチアゾール-5-イル)ベンジル)カルバモイル)ピロリジン-1-カルボニル)-20,20-ジメチル-2,17-ジオキソ-6,9,12,15-テトラオキサ-3,18-ジアザヘニコシル)ベンジル)-5-メトキシ-4-((E)-2-(trans-4-(トリフルオロメチル)シクロヘキシル)ビニル)ピコリンアミド
Figure 2023516645000205
標題化合物(69mg、57%)を白色固体として得た。実施例11、工程2について概説した手順に従って、(2S,4R)-1-((S)-17-アミノ-2-(tert-ブチル)-4-オキソ-6,9,12,15-テトラオキサ-3-アザヘプタデカン-1-オイル)-4-ヒドロキシ-N-(4-(4-メチルチアゾール-5-イル)ベンジル)ピロリジン-2-カルボキサミド塩酸塩(88mg、0.13mmol)から調製した。これを分取HPLC(Welch Xtimate C18 150*30mm*5um、水(0.235%FA)-ACN、60~90%)によって精製した。H NMR(400 MHz,CDOD):δ 8.86(s,1H),8.29(s,1H),8.13(s,1H),7.46-7.38(m,4H),7.29-7.18(m,4H),6.70(d,J=16.0 Hz,1H),6.54(dd,J=16.0,6.8 Hz,1H),4.69(s,1H),4.61-4.55(m,5H),4.50-4.48(m,2H),4.36-4.34(m,1H),4.04-4.00(m,4H),3.91-3.75(m,2H),3.70-3.46(m,17H),2.47(s,3H),2.26-2.20(m,1H),2.09-2.08(m,2H),2.02-1.99(m,4H),1.44-1.27(m,5H),1.01(s,9H).LCMS(ESI):m/z 562.1(M/2+H)
実施例17
N-(3-((S)-22-((2S,4R)-4-ヒドロキシ-2-((4-(4-メチルチアゾール-5-イル)ベンジル)カルバモイル)ピロリジン-1-カルボニル)-23,23-ジメチル-2,20-ジオキソ-6,9,12,15,18-ペンタオキサ-3,21-ジアザテトラコシル)ベンジル)-5-メトキシ-4-((E)-2-(trans-4-(トリフルオロメチル)シクロヘキシル)ビニル)ピコリンアミドの調製
一般反応スキームは以下のとおりであった:
Figure 2023516645000206
工程1:(2S,4R)-1-((S)-20-アミノ-2-(tert-ブチル)-4-オキソ-6,9,12,15,18-ペンタオキサ-3-アザイコサン-1-オイル)-4-ヒドロキシ-N-(4-(4-メチルチアゾール-5-イル)ベンジル)ピロリジン-2-カルボキサミド塩酸塩
Figure 2023516645000207
標題化合物(270mg、98%)を黄色固体として得た。実施例11、工程1について概説した手順に従って、tert-ブチル((S)-19-((2S,4R)-4-ヒドロキシ-2-((4-(4-メチルチアゾール-5-イル)ベンジル)カルバモイル)ピロリジン-1-カルボニル)-20,20-ジメチル-17-オキソ-3,6,9,12,15-ペンタオキサ-18-アザヘニコシル)カルバメート(300mg、0.37mmol)から調製した。LCMS(ESI):m/z 708.4(M+H)
工程2:N-(3-((S)-22-((2S,4R)-4-ヒドロキシ-2-((4-(4-メチルチアゾール-5-イル)ベンジル)カルバモイル)ピロリジン-1-カルボニル)-23,23-ジメチル-2,20-ジオキソ-6,9,12,15,18-ペンタオキサ-3,21-ジアザテトラコシル)ベンジル)-5-メトキシ-4-((E)-2-(trans-4-(トリフルオロメチル)シクロヘキシル)ビニル)ピコリンアミド
Figure 2023516645000208
標題化合物(37mg、22%)を白色固体として得た。実施例11、工程2について概説した手順に従って、(2S,4R)-1-((S)-20-アミノ-2-(tert-ブチル)-4-オキソ-6,9,12,15,18-ペンタオキサ-3-アザイコサン-1-オイル)-4-ヒドロキシ-N-(4-(4-メチルチアゾール-5-イル)ベンジル)ピロリジン-2-カルボキサミド塩酸塩(100mg、0.13mmol)から調製した。これをHPLC(Welch Xtimate C18 150*30mm*5um、水(0.225%FA)-ACN、59~79%)によって精製した。H NMR(400 MHz,CDOD):δ 8.84(s,1H),8.27(s,1H),8.11(s,1H),7.45-7.37(m,4H),7.29-7.17(m,4H),6.68(d,J=16.4 Hz,1H),6.52(dd,J=16.4,7.2 Hz,1H),4.67(s,1H),4.56(s,1H),4.48-4.46(m,1H),4.33-4.31(m,1H),4.01-3.98(m,4H),3.87-3.82(m,1H),3.80-3.76(m,1H),3.66-3.62(m,4H),3.60(s,2H),3.55-3.51(m,4H),3.49-3.44(m,4H),3.31-3.28(m,12H),2.46-2.43(m,3H),2.23-2.16(m,2H),2.10-2.05(m,1H),2.03-1.92(m,4H),1.45-1.26(m,5H),1.01(s,9H).LCMS(ESI):m/z 584.1(M/2+H)
実施例18
N-(3-(17-((5-((S)-1-((S)-2-シクロヘキシル-2-((S)-2-(メチルアミノ)プロパンアミド)アセチル)ピロリジン-2-カルボキサミド)-4-フェニルチアゾール-2-イル)アミノ)-3-メチル-2,17-ジオキソ-6,9,12,15-テトラオキサ-3-アザヘプタデシル)ベンジル)-5-メトキシ-4-((E)-2-(trans-4-(トリフルオロメチル)シクロヘキシル)ビニル)ピコリンアミドの調製
一般反応スキームは以下のとおりであった:
Figure 2023516645000209
工程1:2-(2-(2-(2-ヒドロキシエトキシ)エトキシ)エトキシ)エチル 4-メチルベンゼンスルホネート
Figure 2023516645000210
DCM(40mL)中の2,2’-((オキシビス(エタン-2,1-ジイル))ビス(オキシ))ジエタノール(8.0g、41.19mmol)の溶液に、KI(1.71g、10.3mmol)及びAgO(11.45g、49.43mmol)を0Cで添加した。次いで、DCM(45mL)中のTsCl(8.64g、45.31mmol)の溶液を0Cで滴下した。得られた混合物を室温で16時間撹拌した。次いで、反応混合物をフィルタにかけ、濾液を濃縮した。残渣をシリカゲルのカラムクロマトグラフィ(DCM中0~2%MeOH)によって精製して、標題化合物(5.6g、39%)を無色油状物として得た。H NMR(400 MHz,CDCl):δ 7.80(d,J=8.4 Hz,2H),7.35(d,J=8.4 Hz,2H),4.19-4.13(m,2H),3.74-3.56(m,14H),2.45(s,3H).
工程2:5,8,11-トリオキサ-2-アザトリデカン-13-オール
Figure 2023516645000211
EtOH(4mL)中の2-(2-(2-(2-ヒドロキシエトキシ)エトキシ)エトキシ)エチル4-メチルベンゼンスルホネート(5.6g、16.07mmol)の溶液に、33%MeNHのEtOH溶液(11.76mL、241.1mmol)を0Cで滴下した。反応物を60Cで16時間撹拌した。室温まで冷却した後、反応混合物を濃縮した。残渣をシリカゲルのカラムクロマトグラフィ(DCM中0~10%MeOH)によって精製して、標題化合物(3.3g、定量的)を無色油状物として得た。
工程3:ベンジル(2-(2-(2-(2-ヒドロキシエトキシ)エトキシ)エトキシ)エチル)(メチル)カルバメート
Figure 2023516645000212
DMF(5mL)中の5,8,11トリオキサ-2-アザトリデカン-13-オール(3.3g、16.07mmol)の溶液に、Cbz-OSu(8.0g、32.15mmol)及びEtN(3.36mL、24.11mmol)を室温で添加した。得られた混合物を40Cで2時間撹拌した。次いで、反応混合物をEtOAc(30mL)で希釈し、ブライン(50mL×3)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濃縮した。残渣をシリカゲルのカラムクロマトグラフィ(DCM中0~3%MeOH)によって精製して、標題化合物(4.1g、75%)を黄色油状物として得た。H NMR(400 MHz,CDCl):δ 7.39-7.28(m,5H),5.13(s,2H),3.71-3.70(m,2H),3.67-3.56(m,12H),3.48-3.47(m,2H),3.00(s,3H).
工程4:エチル 4-メチル-3-オキソ-1-フェニル-2,7,10,13,16-ペンタオキサ-4-アザオクタデカン-18-オエート
Figure 2023516645000213
THF(20mL)中のNaH(鉱油中60%、576mg、24.02mmol)の懸濁液に、0CでN-[2-[2-[2-(2-ヒドロキシエトキシ)エトキシ]エトキシ]エチル]-N-メチル-カルバメート(4.1g、12.01mmol)を添加した。反応混合物を0Cで30分間撹拌した。次いで、2-ブロモ酢酸エチル(4.08mL、36.03mmol)を0Cで添加し、得られた混合物を室温で16時間撹拌した。次いで、0Cで水(1mL)を滴下することによって、反応をクエンチした。反応混合物を水(50mL)で希釈し、EtOAc(60mL×2)で抽出した。合わせた有機層をブライン(50mL×2)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濃縮した。残渣をシリカゲルのカラムクロマトグラフィ(石油エーテル中0~80%EtOAc)によって精製して、標題化合物(3.2g、62%)を黄色油状物として得た。H NMR(400 MHz,CDCl):δ 7.39-7.27(m,5H),5.13(s,2H),4.21(q,J=7.2 Hz,2H),4.14-4.12(m,2H),3.75-3.67(m,4H),3.66-3.55(m,10H),3.48-3.46(m,2H),3.00(s,3H),1.29-1.26(m,3H).
工程5:4-メチル-3-オキソ-1-フェニル-2,7,10,13,16-ペンタオキサ-4-アザオクタデカン-18-酸
Figure 2023516645000214
THF(10mL)及び水(10mL)中のエチル4-メチル-3-オキソ-1-フェニル-2,7,10,13,16-ペンタオキサ-4-アザオクタデカン-18-オエート(3.3g、7.75mmol)の溶液に、水酸化リチウム一水和物(929mg、22.14mmol)を室温で添加した。得られた混合物を室温で3時間撹拌した。次いで、反応混合物をEtOAc(30mL)で希釈し、水(30mL×3)で抽出した。水層を2M HClでpH3~4に調整し、EtOAc(30mL×3)で抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥させ、濃縮して、標題化合物(2.8g、91%)を黄色油状物として得た。H NMR(400 MHz,CDCl):δ 7.38-7.28(m,5H),5.13(s,2H),4.16(s,2H),3.76-3.72(m,2H),3.70-3.58(m,12H),3.49-3.48(m,2H),3.00(s,3H).
工程6:tert-ブチル N-[(1S)-2-[[(1S)-2-[(2S)-2-[[2-[[2-[2-[2-[2-[2-[ベンジルオキシカルボニル(メチル)アミノ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]アセチル]アミノ]-4-フェニル-チアゾール-5-イル]カルバモイル]ピロリジン-1-イル]-1-シクロヘキシル-2-オキソ-エチル]アミノ]-1-メチル-2-オキソ-エチル]-N-メチル-カルバメート
Figure 2023516645000215
DCM(6mL)中のtert-ブチル((S)-1-(((S)-2-((S)-2-((2-アミノ-4-フェニルチアゾール-5-イル)カルバモイル)ピロリジン-1-イル)-1-シクロヘキシル-2-オキソエチル)アミノ)-1-オキソプロパン-2-イル)(メチル)カルバメート(300mg、0.49mmol)、4-メチル-3-オキソ-1-フェニル-2,7,10,13,16-ペンタオキサ-4-アザオクタデカン-18-酸(293mg、0.73mmol)及びDIPEA(316mg、2.45mmol)の混合物に、TP(623mg、0.98mmol)を室温で加えた。次いで、反応混合物を40Cで1時間撹拌した。水(10mL)を0Cで添加することによって反応をクエンチした。層を分離し、水溶液をDCM(10mL×2)で抽出した。合わせた有機層をブライン(20mL×2)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濃縮した。残渣をシリカゲルのカラムクロマトグラフィ(石油エーテル中0~100%EtOAc)によって精製して、標題化合物(370mg、76%)を黄色油状物として得た。LCMS(ESI):m/z 994.7(M+H)
工程7:(S)-N-(2-(5,8,11,14-テトラオキサ-2-アザヘキサデカンアミド)-4-フェニルチアゾール-5-イル)-1-((S)-2-シクロヘキシル-2-((S)-2-(メチルアミノ)プロパンアミド)アセチル)ピロリジン-2-カルボキサミド臭化水素
Figure 2023516645000216
DCM(1mL)中のtert-ブチルN-[(1S)-2-[[(1S)-2-[(2S)-2-[[2-[[2-[2-[2-[2-[2-[ベンジルオキシカルボニル(メチル)アミノ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]アセチル]アミノ]-4-フェニル-チアゾール-5-イル]カルバモイル]ピロリジン-1-イル]-1-シクロヘキシル-2-オキソ-エチル]アミノ]-1-メチル-2-オキソ-エチル]-N-メチル-カルバメート(40mg、0.04mmol)の溶液に、AcOH(0.1mL)中の33%HBrを添加した。得られた混合物を室温で1時間撹拌した。次いで、反応混合物を減圧下で濃縮して、標題化合物(30.6mg、90%)を淡黄色固体として得た。LCMS(ESI):m/z 760.5(M+H)
工程8:N-(3-(17-((5-((S)-1-((S)-2-シクロヘキシル-2-((S)-2-(メチルアミノ)プロパンアミド)アセチル)ピロリジン-2-カルボキサミド)-4-フェニルチアゾール-2-イル)アミノ)-3-メチル-2,17-ジオキソ-6,9,12,15-テトラオキサ-3-アザヘプタデシル)ベンジル)-5-メトキシ-4-((E)-2-(trans-4-(トリフルオロメチル)シクロヘキシル)ビニル)ピコリンアミド
Figure 2023516645000217
DCM(1mL)の中の(S)-N-(2-(5,8,11,14-テトラオキサ-2-アザヘキサデカンアミド)-4-フェニルチアゾール-5-イル)-1-((S)-2-シクロヘキシル-2-((S)-2-(メチルアミノ)プロパンアミド)アセチル)ピロリジン-2-カルボキサミド臭化水素(30.6mg、0.04mmol),2-(3-((5-メトキシ-4-((E)-2-(trans-4-(トリフルオロメチル)シクロヘキシル)ビニル)ピコリンアミド)メチル)フェニル)酢酸(15mg、0.03mmol)及びDIPEA(0.03mL、0.16mmol)の混合物に、TP(40mg、0.06mmol)を室温で添加した。反応混合物を40Cで1時間撹拌した。0Cで水(4mL)を添加することによって反応をクエンチした。層を分離し、水溶液をDCM(5mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(20mL×2)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濃縮した。残渣を分取HPLC(Welch Xtimate C18 150*40 mm*10 um、水(0.2%FA)-ACN、36~66%)によって精製し、標題化合物(11.9mg、30%)を白色固体として得た。H NMR(400 MHz,CDOD):δ=8.28(s,1H),8.13(s,1H),7.75(d,J=7.2 Hz,2H),7.42(t,J=7.6 Hz,2H),7.36-7.30(m,1H),7.28-7.18(m,3H),7.12-7.10(m,1H),6.69(d,J=16.0 Hz,1H),6.53(dd,J=16.0,6.8 Hz,1H),4.52-4.50(m,1H),4.22(d,J=14.0 Hz,2H),4.00(s,3H),3.95-3.94(m,1H),3.79(s,1H),3.77-3.62(m,10H),3.56-3.44(m,10H),3.02,2.90(s,3H total),2.48(s,3H),2.31-1.89(m,11H),1.86-1.62(m,6H),1.44-1.02(m,13H).LCMS(ESI):m/z 610.4(M/2+H)
実施例19
N-(3-(20-((5-((S)-1-((S)-2-シクロヘキシル-2-((S)-2-(メチルアミノ)プロパンアミド)アセチル)ピロリジン-2-カルボキサミド)-4-フェニルチアゾール-2-イル)アミノ)-3-メチル-2,20-ジオキソ-6,9,12,15,18-ペンタオキサ-3-アザイコシル)ベンジル)-5-メトキシ-4-((E)-2-(trans-4-(トリフルオロメチル)シクロヘキシル)ビニル)ピコリンアミドの調製
一般反応スキームは以下のとおりであった:
Figure 2023516645000218
工程1:14-ヒドロキシ-3,6,9,12-テトラオキサテトラデシル4-メチルベンゼンスルホネート
Figure 2023516645000219
標題化合物(3.06g、37%)を無色油状物として得た。実施例18、工程1について概説した手順に従って、3,6,9,12-テトラオキサテトラデカン-1,14-ジオール(5.0g、20.98mmol)から調製した。LCMS(ESI):m/z 393.2(M+H)
工程2:5,8,11,14-テトラオキサ-2-アザヘキサデカン-16-オール
Figure 2023516645000220
標題化合物(1.96g、100%)を無色油状物として得た。実施例18、工程2について概説した手順に従って、14-ヒドロキシ-3,6,9,12-テトラオキサテトラデシル4-メチルベンゼンスルホネート(3.06g、7.8mmol)から調製した。
工程3:ベンジル(14-ヒドロキシ-3,6,9,12-テトラオキサテトラデシル)(メチル)カルバメート
Figure 2023516645000221
標題化合物(1.12g、37%)を無色油状物として得た。実施例18、工程3について概説した手順に従って、5,8,11,14-テトラオキサ-2-アザヘキサデカン-16-オール(1.96g、7.8mmol)から調製した。H NMR(400 MHz,CDCl):δ 7.39-7.28(m,5H),5.13(s,2H),3.75-3.70(m,2H),3.68-3.56(m,16H),3.48(br s,2H),3.00(s,3H).LCMS(ESI):m/z 386.2(M+H)
工程4:エチル 4-メチル-3-オキソ-1-フェニル-2,7,10,13,16,19-ヘキサオキサ-4-アザヘニコサン-21-オエート
Figure 2023516645000222
標題化合物(1.06g、77%)を黄色油状物として得た。実施例18、工程4について概説した手順に従って、ベンジル(14-ヒドロキシ-3,6,9,12-テトラオキサテトラデシル)(メチル)カルバメート(1.12g、2.91mmol)から調製した。H NMR(400 MHz,CDCl):δ 7.39-7.27(m,5H),5.12(s,2H),4.21(q,J=7.2 Hz,2H),4.16-4.11(m,2H),3.74-3.67(m,4H),3.66-3.56(m,14H),3.51-3.43(m,2H),3.00(s,3H),1.28(t,J=7.2 Hz,3H).
工程5:4-メチル-3-オキソ-1-フェニル-2,7,10,13,16,19-ヘキサオキサ-4-アザヘニコサン-21-酸
Figure 2023516645000223
標題化合物(850mg、85%)を黄色油状物として得た。実施例18、工程5について概説した手順に従って、エチル4-メチル-3-オキソ-1-フェニル-2,7,10,13,16,19-ヘキサオキサ-4-アザヘニコサン-21-オエート(1.06g、2.25mmol)から調製した。LCMS(ESI):m/z 444.3(M+H)
工程6:tert-ブチルN-[(1S)-2-[[(1S)-2-[(2S)-2-[[2-[[2-[2-[2-[2-[2-[2-[ベンジルオキシカルボニル(メチル)アミノ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]アセチル]アミノ]-4-フェニル-チアゾール-5-イル]カルバモイル]ピロリジン-1-イル]-1-シクロヘキシル-2-オキソ-エチル]アミノ]-1-メチル-2-オキソ-エチル]-N-メチル-カルバメート
Figure 2023516645000224
標題化合物(340mg、67%)を黄色油状物として得た。実施例18、工程6について概説した手順に従って、4-メチル-3-オキソ-1-フェニル-2,7,10,13,16,19-ヘキサオキサ-4-アザヘニコサン-21-酸(282mg、0.64mmol)から調製した。LCMS(ESI):m/z 1038.7(M+H)
工程7:(S)-N-(2-(5,8,11,14,17-ペンタオキサ-2-アザノナデカンアミド)-4-フェニルチアゾール-5-イル)-1-((S)-2-シクロヘキシル-2-((S)-2-(メチルアミノ)プロパンアミド)アセチル)ピロリジン-2-カルボキサミド臭化水素酸塩
Figure 2023516645000225
標題化合物(68mg、定量的)を黄色油状物として得た。実施例18、工程7について概説した手順に従って、tert-ブチル N-[(1S)-2-[[(1S)-2-[(2S)-2-[[2-[[2-[2-[2-[2-[2-[2-[ベンジルオキシカルボニル(メチル)アミノ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]アセチル]アミノ]-4-フェニル-チアゾール-5-イル]カルバモイル]ピロリジン-1-イル]-1-シクロヘキシル-2-オキソ-エチル]アミノ]-1-メチル-2-オキソ-エチル]-N-メチル-カルバメート(80mg、0.08mmol)fから調製した。LCMS(ESI):m/z 804.6(M+H)
工程8:N-(3-(20-((5-((S)-1-((S)-2-シクロヘキシル-2-((S)-2-(メチルアミノ)プロパンアミド)アセチル)ピロリジン-2-カルボキサミド)-4-フェニルチアゾール-2-イル)アミノ)-3-メチル-2,20-ジオキソ-6,9,12,15,18-ペンタオキサ-3-アザイコシル)ベンジル)-5-メトキシ-4-((E)-2-(trans-4-(トリフルオロメチル)シクロヘキシル)ビニル)ピコリンアミド
Figure 2023516645000226
標題化合物(17.4mg、21%)を白色固体として得た。実施例18、工程8について概説した手順に従って、(S)-N-(2-(5,8,11,14,17-ペンタオキサ-2-アザノナデカンアミド)-4-フェニルチアゾール-5-イル)-1-((S)-2-シクロヘキシル-2-((S)-2-(メチルアミノ)プロパンアミド)アセチル)ピロリジン-2-カルボキサミド臭化水素酸塩(68mg、0.08mmol)から調製した。これを分取HPLC(Welch Xtimate C18 150*25mm*5um、水(0.2%FA)-ACN、36~66%)によって精製した。H NMR(400 MHz,CDOD):δ 8.28(s,1H),8.13(s,1H),7.76-7.74(m,2H),7.42(t,J=6.8 Hz,2H),7.36-7.30(m,1H),7.29-7.20(m,3H),7.12(t,J=6.8 Hz,1H),6.69(d,J=16.0 Hz,1H),6.53(dd,J=16.0,6.8 Hz,1H),4.52-4.43(m,1H),4.23(d,J=4.8 Hz,2H),4.00(s,3H),3.95-3.94(m,1H),3.81(s,1H),3.76-3.64(m,10H),3.57-3.51(m,13H),3.48-3.47(m,1H),3.04,2.91(s,3H total),2.44(s,3H),2.29-1.89(m,11H),1.87-1.60(m,6H),1.47-1.00(m,13H).LCMS(ESI):m/z 632.1(M/2+H)
実施例20
N-(3-(23-((5-((S)-1-((S)-2-シクロヘキシル-2-((S)-2-(メチルアミノ)プロパンアミド)アセチル)ピロリジン-2-カルボキサミド)-4-フェニルチアゾール-2-イル)アミノ)-3-メチル-2,23-ジオキソ-6,9,12,15,18,21-ヘキサオキサ-3-アザトリコシル)ベンジル)-5-メトキシ-4-((E)-2-(trans-4-(トリフルオロメチル)シクロヘキシル)ビニル)ピコリンアミドホルメートの調製
一般反応スキームは以下のとおりであった:
Figure 2023516645000227
工程1:17-ヒドロキシ-3,6,9,12,15-ペンタオキサヘプタデシル4-メチルベンゼンスルホネート
Figure 2023516645000228
標題化合物(5.0g、32%)を無色油状物として得た。実施例18、工程1について概説した手順に従って、3,6,9,12,15-ペンタオキサヘプタデカン-1,17ジオール(10.0g、35.42mmol)から調製した。LCMS(ESI):m/z 437.3(M+H)
工程2:5,8,11,14,17-ペンタオキサ-2-アザノナデカン-19-オール
Figure 2023516645000229
標題化合物(2.9g、定量的)を無色油状物として得た。実施例18、工程2について概説した手順に従って、17-ヒドロキシ-3,6,9,12,15-ペンタオキサヘプタデシル4-メチルベンゼンスルホネート(4.4g、10.08mmol)から調製した。LCMS(ESI):m/z 296.1(M+H)
工程3:ベンジル(17-ヒドロキシ-3,6,9,12,15-ペンタオキサヘプタデシル)(メチル)カルバメート
Figure 2023516645000230
標題化合物(1.2g、58%)を無色油状物として得た。実施例18、工程3について概説した手順に従って、5,8,11,14,17ペンタオキサ-2-アザノナデカン-19-オール(1.0g、4.82mmol)から調製した。H NMR(400 MHz,CDCl):δ 7.35-7.29(m,5H),5.12(s,2H),3.71-3.70(m,2H),3.68-3.57(m,20H),3.47-3.46(m,2H),3.00(s,3H).
工程4:エチル 4-メチル-3-オキソ-1-フェニル-2,7,10,13,16,19,22-ヘプタオキサ-4-アザテトラコサン-24-オエート
Figure 2023516645000231
標題化合物(400mg、28%)を黄色油状物として得た。実施例18、工程4について概説した手順に従って、ベンジル(17-ヒドロキシ-3,6,9,12,15-ペンタオキサヘプタデシル)(メチル)カルバメート(1.2g、2.79mmol)から調製した。H NMR(400 MHz,CDCl):δ 7.38-7.29(m,5H),5.13(s,2H),4.22(q,J=7.2 Hz,2H),4.15(s,2H),3.78-3.72(m,2H),3.71-3.68(m,2H),3.67-3.61(m,16H),3.48-3.47(m,2H),3.00(s,3H),1.72(s,2H),1.29(t,J=7.2 Hz,3H).
工程5:4-メチル-3-オキソ-1-フェニル-2,7,10,13,16,19,22-ヘプタオキサ-4-アザテトラコサン-24-酸
Figure 2023516645000232
標題化合物(378mg、定量的)を黄色油状物として得た。実施例18、工程5について概説した手順に従って、エチル4-メチル-3-オキソ-1-フェニル-2,7,10,13,16,19,22-ヘプタオキサ-4-アザテトラコサン-24-オエート(400mg、0.780mmol)から調製した。LCMS(ESI):m/z 488.3(M+H)
工程6:tert-ブチル N-[(1S)-2-[[(1S)-2-[(2S)-2-[[2-[[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[ベンジルオキシカルボニル(メチル)アミノ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]アセチル]アミノ]-4-フェニル-チアゾール-5-イル]カルバモイル]ピロリジン-1-イル]-1-シクロヘキシル-2-オキソ-エチル]アミノ]-1-メチル-2-オキソ-エチル]-N-メチル-カルバメート
Figure 2023516645000233
標題化合物(205mg、39%)を黄色油状物として得た。実施例18、工程6について概説した手順に従って、4-メチル-3-オキソ-1-フェニル-2,7,10,13,16,19,22-ヘプタオキサ-4-アザテトラコサン-24-酸(358mg、0.73mmol)から調製した。LCMS(ESI):m/z 1082.7(M+H)
実施例21
N-(3-(2-((4-((5-((S)-1-((S)-2-シクロヘキシル-2-((S)-2-(メチルアミノ)プロパンアミド)アセチル)ピロリジン-2-カルボキサミド)-4-フェニルチアゾール-2-イル)アミノ)-4-オキソブチル)(メチル)アミノ)-2-オキソエチル)ベンジル)-5-メトキシ-4-((E)-2-(trans-4-(トリフルオロメチル)シクロヘキシル)ビニル)ピコリンアミドの調製
一般反応スキームは以下のとおりであった:
Figure 2023516645000234
工程1:4-(メチルアミノ)ブタン酸
Figure 2023516645000235
O(22mL)中の1-メチル-2-ピロリジノン(2.0g、20.18mmol)の溶液に、水酸化バリウム八水和物(3.89mg、12.32mmol)を室温で添加した。不均一な混合物を110Cで3時間加熱し、次いで0Cに冷却し、COガスで飽和させた。得られた白色沈殿物を濾過によって回収し、氷冷水で洗浄した。透明な濾液を蒸発乾固させると、標題化合物(1.01g、43%)が白色固体として得られた。H NMR(400 MHz,DMSO-d):δ 2.77-2.68(m,2H),2.39(s,3H),2.22-2.14(m,2H),2.08(s,1H),1.65-1.59(m,2H).
工程2:4-(((ベンジルオキシ)カルボニル)(メチル)アミノ)ブタン酸
Figure 2023516645000236
DMF(5mL)中の4-(メチルアミノ)ブタン酸(200mg、1.71mmol)の溶液に、EtN(259mg、2.56mmol)及びN-(ベンジルオキシカルボニルオキシ)スクシンイミド(511mg、2.05mmol)を室温で加えた。反応混合物を16時間室温で撹拌した。その後、EtOAc(40mL)を添加した。有機層を水(40mL×2)で洗浄し、無水NaSO4上で乾燥させ、フィルタにかけ、濃縮した。残渣をシリカゲルのカラムクロマトグラフィ(DCM中0~10%MeOH)によって精製して、標題化合物(300mg、70%)を無色油状物として得た。LCMS(ESI):m/z 252.1(M+H)
工程3:tert-ブチル N-[(1S)-2-[[(1S)-2-[(2S)-2-[[2-[4-[ベンジルオキシカルボニル(メチル)アミノ]ブタノイルアミノ]-4-フェニル-チアゾール-5-イル]カルバモイル]ピロリジン-1-イル]-1-シクロヘキシル-2-オキソ-エチル]アミノ]-1-メチル-2-オキソ-エチル]-N-メチル-カルバメート
Figure 2023516645000237
標題化合物(500mg、37%)を白色固体として得た。実施例18、工程6について概説した手順に従って、4-(((ベンジルオキシ)カルボニル)(メチル)アミノ)ブタン酸(400mg、1.59mmol)調製した。LCMS(ESI):m/z 846.4(M+H)
工程4:tert-ブチル((S)-1-(((S)-1-シクロヘキシル-2-((S)-2-((2-(4-(メチルアミノ)ブタンアミド)-4-フェニルチアゾール-5-イル)カルバモイル)ピロリジン-1-イル)-2-オキソエチル)アミノ)-1-オキソプロパン-2-イル)(メチル)カルバメート
Figure 2023516645000238
MeOH(5mL)中のtert-ブチルN-[(1S)-2-[[(1S)-2-[(2S)-2-[[2-[4-[ベンジルオキシカルボニル(メチル)アミノ]ブタノイルアミノ]-4-フェニル-チアゾール-5-イル]カルバモイル]ピロリジン-1-イル]-1-シクロヘキシル-2-オキソ-エチル]アミノ]-1-メチル-2-オキソ-エチル]-N-メチル-カルバメート(119mg、0.14mmol)の溶液に室温で10%Pd/C(75mg、0.07mmol)を加えた。反応混合物を水素雰囲気下(15psi)にて室温で16時間撹拌した。次いで、反応混合物をフィルタにかけ、濾液を濃縮した。残渣を分取TLC(DCM中10%MeOH)によって精製して、標題化合物(30mg、30%)を白色固体として得た。LCMS(ESI):m/z 712.4(M+H)
工程5:tert-ブチル((S)-1-(((S)-1-シクロヘキシル-2-((S)-2-((2-(4-(2-(3-((5-メトキシ-4-((E)-2-(trans-4-(トリフルオロメチル)シクロヘキシル)ビニル)ピコリンアミド)メチル)フェニル)-N-メチルアセトアミド)ブタンアミド)-4-フェニルチアゾール-5-イル)カルバモイル)ピロリジン-1-イル)-2-オキソエチル)アミノ)-1-オキソプロパン-2-イル)(メチル)カルバメート
Figure 2023516645000239
DCM(2mL)中のtert-ブチル((S)-1-(((S)-1-シクロヘキシル-2-((S)-2-((2-(4-(メチルアミノ)ブタンアミド)-4-フェニルチアゾール-5-イル)カルバモイル)ピロリジン-1-イル)-2-オキソエチル)アミノ)-1-オキソプロパン-2-イル)(メチル)カルバメート(24.6mg、0.03mmol)、2-(3-((5-メトキシ-4-((E)-2-(trans-4-(トリフルオロメチル)シクロヘキシル)ビニル)ピコリンアミド)メチル)フェニル)酢酸(15mg、0.03mmol)及びDIPEA(0.02mL、0.09mmol)の混合物に、TP(40mg、0.06mmol)を加えた。得られた混合物を40Cで1時間撹拌した。次いで、反応混合物を濃縮した。残渣を分取TLC(DCM中10%MeOH)によって精製して、標題化合物(20mg、54%)を白色固体として得た。LCMS(ESI):m/z 1170.7(M+H)
工程6:N-(3-(2-((4-((5-((S)-1-((S)-2-シクロヘキシル-2-((S)-2-(メチルアミノ)プロパンアミド)アセチル)ピロリジン-2-カルボキサミド)-4-フェニルチアゾール-2-イル)アミノ)-4-オキソブチル)(メチル)アミノ)-2-オキソエチル)ベンジル)-5-メトキシ-4-((E)-2-(trans-4-(トリフルオロメチル)シクロヘキシル)ビニル)ピコリンアミド
Figure 2023516645000240
1,4-ジオキサン(1mL)中のtert-ブチル((S)-1-(((S)-1-シクロヘキシル-2-((S)-2-((2-(4-(2-(3-((5-メトキシ-4-((E)-2-(trans-4-(トリフルオロメチル)シクロヘキシル)ビニル)ピコリンアミド)メチル)フェニル)-N-メチルアセトアミド)ブタンアミド)-4-フェニルチアゾール-5-イル)カルバモイル)ピロリジン-1-イル)-2-オキソエチル)アミノ)-1-オキソプロパン-2-イル)(メチル)カルバメート(16 mg、0.01mmol)の撹拌溶液に、1,4-ジオキサン中4M HCl(1mL、4mmol)を添加し、混合物を室温で2時間攪拌した。次いで、反応混合物を濃縮した。残渣を分取HPLC(Welch Xtimate C 18 150*30 mm*5 um、水(0.225%FA)-ACN、38~58%)によって精製し、標題化合物(8mg、50%)を白色固体として得た。H NMR(400 MHz,CDOD):δ 8.23(d,J=12.8 Hz,1H),8.10(d,J=8.8 Hz,1H),7.72(d,J=8.0 Hz,2H),7.39(t,J=7.6 Hz,2H),7.33-7.28(m,1H),7.21-7.14(m,3H),7.12-7.08(m,1H),6.67-6.59(m,1H),6.51-6.43(m,1H),4.60-4.52(m,6H),3.97-3.94(m,4H),3.79-3.68(m,3H),3.43-3.36(m,3H),3.00,2.89(s,3H total),2.42-2.32(m,6H),2.13(m,6H),1.99-1.86(m,4H),1.79(m,6H),1.38-1.35(m,2H),1.27-1.25(m,9H).LCMS(ESI):m/z 1070.7(M+H)
実施例22
Hisタグ化TEADタンパク質をTEADプロジェクト化合物と室温で30分間プレインキュベートする。次いで、ビオチン化脂質ポケットプローブをTEAD/化合物混合物に添加し、室温で60分間インキュベートする。脂質ポケットプローブは、平衡に達するまでTEAD脂質ポケットについて試験化合物と競合する。60分後、ユウロピウム標識抗His(Perkin Elmer#AD0110)及びXL665標識ストレプトアビジン(CIS Bio 610SAXAC)をTEAD/試験化合物/脂質ポケット混合物に添加し、30分間インキュベートする。次いで、EnVisionマルチラベルプレートリーダー(Perkin Elmerカタログ番号2104-0010A)を使用してTR-FRET値を測定する。脂質ポケットプローブが予想どおりTEADに結合する場合、TR-FRETシグナルは、抗His Eu及びXL665の近接に起因する。例えば、TEAD脂質ポケット結合剤が脂質ポケットのプローブに結合して置換する場合、TEAD:プローブ相互作用の破壊は、TR-FRETシグナルの低下をもたらす。TEAD脂質ポケット結合剤としての化合物の効力は、非線形4パラメータ曲線適合を使用して生成されたIC50値によって決定される。このアッセイフォーマットは、TR-FRETアッセイフォーマットに必要なTEADタンパク質の濃度が低いため、前述のTEAD脂質ポケットFPアッセイよりも高感度の脂質ポケット親和性の測定を可能にする。
化合物1~21の結果を以下の表3に示す。
Figure 2023516645000241
この明細書は、最良の態様を含む本発明を開示するため、かつまた任意の当業者による任意のデバイス又はシステムの作製及び使用、並びに任意の組み込まれる方法の実行を含む、本発明の実施を可能にするために、実施例を使用する。本発明の特許取得の対象となる範囲は、特許請求の範囲によって定義されるのであり、当業者に想起される他の実施例を含み得る。かかる他の実施例は、それらが特許請求の範囲の文言と異ならない構造的要素を有する場合、又はそれらが特許請求の範囲の文言と実質的な差異を有さない同等の構造的要素を含む場合、特許請求の範囲内であることが意図される。
本発明は上記に記載された本開示の特定の実施形態及び態様に限定されず、したがって特定の実施形態及び態様の変形例が作製可能であり且つ特許請求の範囲に含まれることを理解されたい。引用された、又は本明細書において基礎とされた全ての文献は、参照により明示的に組み込まれている。

Claims (56)

  1. 式(I):
    Figure 2023516645000242
    (式中、
    [A]はリガーゼリガンドであり、
    [B]はリンカー部分であり、
    、X、及びXは、それぞれ独立して、N又はC-Rであり、各Rは、独立して、H、ハロ、シアノ、C1~12アルキル、O-C1~12アルキル、及びC1~12ハロアルキルからなる群から選択され、
    は、結合であるか、又は-C1~12アルキル-、-C2~12アルケニル-、-C2~12アルキニル-、又は-C3~10シクロアルキル-であり、
    は、H、C1~12アルキル、C3~10シクロアルキル、C1~12アルキル-C3~10シクロアルキル、C1~12ハロアルキル、O-C1~12アルキル、O-C3~10シクロアルキル、O-C1~12アルキル-C3~10シクロアルキル、又はO-C1~12ハロアルキルであり、
    は、H、C3~10シクロアルキル、C1~12アルキル-C3~10シクロアルキル、3~10員ヘテロシクリル、C6~20アリール、5~20員ヘテロアリール、又はC5~13スピロシクリルであり、
    の前記C3~10シクロアルキル、C1~12アルキル-C3~10シクロアルキル、3~10員ヘテロシクリル、C6~20アリール、5~20員ヘテロアリール、又はC5~13スピロシクリルは、独立して、1つ以上のオキソ、シアノ、ハロ、C1~12アルキル、C1~12ハロアルキル、C3~10シクロアルキル、C6~20アリール、NO、N(R)(R)、及びO(R)で置換されていてもよく、
    各R及びRは、独立して、H、C1~12アルキル、C2~12アルケニル、C2~12アルキニル、C3~10シクロアルキル、C1~12アルキル-C3~10シクロアルキル、3~10員ヘテロシクリル、C6~20アリール、及び5~20員ヘテロアリールからなる群から選択され、
    及びRの各C1~12アルキル、C2~12アルケニル、C2~12アルキニル、C3~10シクロアルキル、C1~12アルキル-C3~10シクロアルキル、3~10員ヘテロシクリル、C6~20アリール及び5~20員ヘテロアリールは、独立して、1つ以上のオキソ、シアノ、ハロ、NO、NH、ヒドロキシ、C1~12アルキル、C1~12ハロアルキル、又はO-Cl~12アルキルで置換されていてもよい)
    の化合物、又はその立体異性体若しくは薬学的に許容され得る塩。
  2. 前記リンカー部分が、式(II):
    Figure 2023516645000243
    (式中、
    前記リンカー部分の*は、前記リガーゼリガンドへの結合点を示し、前記リンカー部分の**は、前記分子の残りの部分への結合点を示し、
    は、-(CH-又は-(CHCHO)-であって、nは、1~12であり、
    は、結合であるか、又は-C≡C-、-CH=CH-、-(CH-、-O-、-NH-若しくは
    Figure 2023516645000244
    (式中、Lの#はLへの結合点を表し、Lの*は前記リガーゼリガンドへの結合点を表す)
    であり、
    3a及びR3bの各々は、独立して、H、C1~12アルキル、C2~12アルケニル、C2~12アルキニル、C3~10シクロアルキル、C1~12アルキル-C3~10シクロアルキル、C1~12アルキル-C6~20アリール、3~10員ヘテロシクリル、C6~20アリール、又は5~20員ヘテロアリールであり、
    各C1~12アルキル、C2~12アルケニル、C2~12アルキニル、C3~10シクロアルキル、C1~12アルキル-C3~10シクロアルキル、C1~12アルキル-C6~20アリール、3~10員ヘテロシクリル、C6~20アリール、又は5~20員ヘテロアリールは、独立して、オキソ、CN、C1~12アルキル、C1~12ハロアルキル、ハロ、NO、N(R)(R)、C1~12アルキル-C(O)-N(R)(R)、及びORのうちの少なくとも1つで置換されていてもよく、
    各R及びRは、独立して、H、C1~12アルキル、C2~12アルケニル、C2-12アルキニル、C3~10シクロアルキル、C1~12アルキル-C3~10シクロアルキル、3~10員ヘテロシクリル、C6~20アリール、及び5~20員ヘテロアリールからなる群から選択され、各C1~12アルキル、C2-12アルケニル、C2-12アルキニル、C3~10シクロアルキル、C1~12アルキル-C3~10シクロアルキル、3~10員ヘテロシクリル、C6~20アリール、又は5~20員ヘテロアリールは、独立して、1つ以上のオキソ、CN、C1~12アルキル、C1~12ハロアルキル、ハロ、NO、O-Cl-12アルキル、又はOHで置換されていてもよい)
    の構造を有する、請求項1に記載の化合物。
  3. 3a及びR3bの各々が、独立して、H又はC1~12アルキルである、請求項2に記載の化合物。
  4. 3aがHであり、R3bがH又はメチルである、請求項3に記載の化合物。
  5. 前記リガーゼリガンドがE3ユビキチンリガーゼリガンドである、請求項1に記載の化合物。
  6. 前記E3ユビキチンリガーゼリガンドがセレブロンリガンド、VHLリガンド又はXIAPリガンドである、請求項5に記載の化合物。
  7. 前記セレブロンリガンドが、式(III):
    Figure 2023516645000245
    (式中、
    及びQの一方はC=Oであり、かつQ及びQの他方はC=O又はCHであり、
    、R、R及びRのうちの1つは、前記リンカー部分のLへの
    Figure 2023516645000246
    結合であり、R、R、R、及びRのうちの他のものは、それぞれ独立して、H、C1~12アルキル、C1~12ハロアルキル、又はO-C1~12アルキルであり、
    は、H、ハロ、C1~12アルキル、C1~12ハロアルキル、O-C1~12アルキル、又はフェニルである)
    の構造を有する、請求項6に記載の化合物。
  8. 前記化合物が、式(IV):
    Figure 2023516645000247
    の構造を有するか、又はその立体異性体若しくは薬学的に許容され得る塩である、請求項7に記載の化合物。
  9. 前記化合物が、式(V):
    Figure 2023516645000248
    の構造を有するか、又はその立体異性体若しくは薬学的に許容され得る塩である、請求項8に記載の化合物。
  10. 式(V)の前記化合物が、
    Figure 2023516645000249
    Figure 2023516645000250
    Figure 2023516645000251
    からなる群から選択されるか、又はその立体異性体若しくは薬学的に許容され得る塩である、請求項9に記載の化合物。
  11. 前記VHLリガンドが、式(VI):
    Figure 2023516645000252
    (式中、
    は、CH-C1~12アルキル、C6~20アリール、又は5~20員ヘテロアリールであり、
    は、C6~20アリール又は5~20員ヘテロアリールであり、
    又はWの前記C6~20アリール又は5~20員ヘテロアリールは、独立して、C1~12アルキル、C3~10シクロアルキル、3~10員ヘテロシクリル、C6~20アリール又は5~20員ヘテロアリールで置換されていてもよく、これらの各々はさらに、1つ以上のハロ、シアノ、ヒドロキシ、N(R)(R)、C1~12アルキル、C1~12ハロアルキル、O-C1~12アルキル、C3~10シクロアルキル、3~10員ヘテロシクリル、C6~20アリール、又は5~20員ヘテロアリールで置換されていてもよく、
    及びRは、それぞれ独立して、H、ハロ、シアノ、ヒドロキシ、NH、C1~12アルキル、C1~12ハロアルキル、O-C1~12アルキル、C3~10シクロアルキル、3~10員ヘテロシクリル、C6~20アリール、及び5~20員ヘテロアリールからなる群から選択される)の構造を有する、請求項6に記載の化合物。
  12. 前記化合物が、式(VII):
    Figure 2023516645000253
    の構造を有するか、又はその立体異性体若しくは薬学的に許容され得る塩である、請求項11に記載の化合物。
  13. 前記化合物が、式(VIII):
    Figure 2023516645000254
    の構造を有するか、又はその立体異性体若しくは薬学的に許容され得る塩である、請求項12に記載の化合物。
  14. 前記式(VIII)の化合物が、
    Figure 2023516645000255
    Figure 2023516645000256
    からなる群から選択されるか、又はその立体異性体若しくは薬学的に許容され得る塩である、請求項13に記載の化合物。
  15. 前記XIAPリガンドが、式(IX):
    Figure 2023516645000257
    (式中、
    は、3~10員ヘテロシクリル又は5~20員ヘテロアリールであり、
    前記3~10員ヘテロシクリル又は5~20員ヘテロアリールは、独立して、1つ以上のハロ、シアノ、ヒドロキシ、N(R)(R)、C1~12アルキル、C1~12ハロアルキル、O-C1~12アルキル、C3~10シクロアルキル、3~10員ヘテロシクリル、C6~20アリール、又は5~20員ヘテロアリールで置換されていてもよく、
    は、C(R、O、又はSであり、
    、T、及びTは、それぞれ独立して、O又はSであり、
    各Rは、独立して、H、ハロ、シアノ、ヒドロキシ、N(R)(R)、C1~12アルキル、C1~12ハロアルキル、O-C1~12アルキル、C3~10シクロアルキル、3~10員ヘテロシクリル、C6~20アリール、又は5~20員ヘテロアリールであり、
    各Rは、独立して、H、ヒドロキシ、ハロ、C1~12アルキル、C1~12ハロアルキル、C3~10シクロアルキル、3~10員ヘテロシクリル、C6~20アリール、又は5~20員ヘテロアリールである)
    の構造を有する、請求項6に記載の化合物。
  16. 前記化合物が、式(X):
    Figure 2023516645000258
    の構造を有するか、又はその立体異性体若しくは薬学的に許容され得る塩である、請求項15に記載の化合物。
  17. 前記化合物が、式(XI):
    Figure 2023516645000259
    の構造を有するか、又はその立体異性体若しくは薬学的に許容され得る塩である、請求項16に記載の化合物。
  18. 式(XI)の化合物が、
    Figure 2023516645000260
    からなる群から選択されるか、又はその立体異性体若しくは薬学的に許容され得る塩である、請求項17に記載の化合物。
  19. がC-Rであり、RがHであり、
    がNであり、
    がC-Rであり、RがHであり、
    がO-C1~12アルキルである、請求項1に記載の化合物、又はその立体異性体若しくは薬学的に許容され得る塩。
  20. 前記化合物が、式(XII):
    Figure 2023516645000261
    の構造を有するか、又はその立体異性体若しくは薬学的に許容され得る塩である、請求項19に記載の化合物。
  21. が-CH=CH-である、請求項20に記載の化合物、又はその立体異性体若しくは薬学的に許容され得る塩。
  22. がC3~10シクロアルキルであり、前記C3~10シクロアルキルが1つのC1~12ハロアルキルで置換されている、請求項21に記載の化合物、又はその立体異性体若しくは薬学的に許容され得る塩。
  23. 前記化合物が、式(XIII):
    Figure 2023516645000262
    の構造を有するか、又はその立体異性体若しくは薬学的に許容され得る塩である、請求項22に記載の化合物。
  24. 前記化合物が、式(XIV):
    Figure 2023516645000263
    の構造を有するか、又はその立体異性体若しくは薬学的に許容され得る塩である、請求項20に記載の化合物。
  25. 前記化合物が、式(XV):
    Figure 2023516645000264
    の構造を有するか、又はその立体異性体若しくは薬学的に許容され得る塩である、請求項20に記載の化合物。
  26. 前記化合物が、式(XVI):
    Figure 2023516645000265
    の構造を有するか、又はその立体異性体若しくは薬学的に許容され得る塩である、請求項20に記載の化合物。
  27. 前記化合物が、式(XVII):
    Figure 2023516645000266
    の構造を有するか、又はその立体異性体若しくは薬学的に許容され得る塩である、請求項20に記載の化合物。
  28. が-(CH-であり、nが1~12である、請求項2に記載の化合物、又はその立体異性体若しくは薬学的に許容され得る塩。
  29. が-(CH-であり、nが1~6である、請求項2に記載の化合物、又はその立体異性体若しくは薬学的に許容され得る塩。
  30. が-(CHCHO)-であり、nが1~12である、請求項2に記載の化合物、又はその立体異性体若しくは薬学的に許容され得る塩。
  31. が-(CHCHO)-であり、nが1~6である、請求項2に記載の化合物、又はその立体異性体若しくは薬学的に許容され得る塩。
  32. が結合である、請求項2に記載の化合物、又はその立体異性体若しくは薬学的に許容され得る塩。
  33. が-O-である、請求項2に記載の化合物、又はその立体異性体若しくは薬学的に許容され得る塩。
  34. が、
    Figure 2023516645000267
    である、請求項2に記載の化合物、又はその立体異性体若しくは薬学的に許容され得る塩。
  35. Figure 2023516645000268
    Figure 2023516645000269
    Figure 2023516645000270
    Figure 2023516645000271
    Figure 2023516645000272
    からなる群から選択される化合物、又はその立体異性体若しくは薬学的に許容され得る塩。
  36. Figure 2023516645000273
    Figure 2023516645000274
    Figure 2023516645000275
    Figure 2023516645000276
    Figure 2023516645000277
    Figure 2023516645000278
    からなる群から選択される化合物、又はその立体異性体若しくは薬学的に許容され得る塩。
  37. 請求項1~36のいずれか一項に記載の化合物又はその立体異性体若しくは薬学的に許容され得る塩と、薬学的に許容され得る担体、希釈剤又は添加物とを含む、医薬組成物。
  38. 医学的治療法における使用のための、請求項1~36のいずれか一項に記載の化合物、又はその立体異性体若しくは薬学的に許容され得る塩。
  39. 聴神経腫、急性白血病、急性リンパ球性白血病、急性骨髄細胞性白血病(単球性、骨髄芽球性、腺癌腫、血管肉腫、星状細胞腫、骨髄単球性及び前骨髄球性)、急性T細胞白血病、基底細胞癌腫、胆管癌腫、膀胱がん、脳がん、乳がん、気管支原性癌腫、子宮頸がん、軟骨肉腫、脊索腫、絨毛癌腫、慢性白血病、慢性リンパ球性白血病、慢性骨髄細胞(顆粒球性)白血病、慢性骨髄性白血病、結腸がん、結腸直腸がん、頭蓋咽頭腫、嚢胞腺癌腫、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、増殖異常(異形成及び化生)、胚性癌腫、子宮内膜がん、内皮肉腫、上衣腫、上皮癌腫、赤白血病、食道がん、エストロゲン受容体陽性乳がん、本態性血小板血症、ユーイング腫瘍、線維肉腫、濾胞性リンパ腫、精巣胚細胞がん、神経膠腫、神経膠芽細胞腫、神経膠肉腫、重鎖病、血管芽細胞腫、肝細胞腫、肝細胞がん、ホルモン非感受性前立腺がん、平滑筋肉腫、白血病、脂肪肉腫、肺がん、リンパ管内皮肉腫(lymphagioendotheliosarcoma)、リンパ管肉腫、リンパ芽球性白血病、リンパ腫(ホジキン及び非ホジキン)、膀胱、乳房、結腸、肺、卵巣、膵臓、前立腺、皮膚及び子宮の悪性腫瘍及び増殖過剰障害、T細胞又はB細胞起源のリンパ系悪性腫瘍、髄様癌腫、髄芽腫、黒色腫、髄膜腫、中皮腫、多発性骨髄腫、骨髄性白血病、骨髄腫、粘液肉腫、神経芽細胞腫、NUT正中線癌腫(NMC)、非小細胞肺がん、乏突起神経膠腫、口腔がん、骨形成性肉腫、卵巣がん、膵臓がん、乳頭状腺癌腫、乳頭癌腫、松果体腫、真性多血症、前立腺がん、直腸がん、腎細胞癌腫、網膜芽細胞腫、横紋筋肉腫、肉腫、脂腺癌腫、セミノーマ、皮膚がん、小細胞肺癌腫、固形腫瘍(癌腫及び肉腫)、小細胞肺がん、胃がん、扁平上皮癌腫、滑膜腫、汗腺癌腫、甲状腺がん、ワルデンシュトレームマクログロブリン血症、精巣腫瘍、子宮がん及びウィルムス腫瘍の治療及び/又は予防における使用ための、請求項1~36のいずれか一項に記載の化合物、又はその立体異性体若しくは薬学的に許容され得る塩。
  40. 哺乳動物のがんを治療するための方法であって、請求項1~36のいずれか一項に記載の化合物、又はその立体異性体若しくは薬学的に許容され得る塩を前記哺乳動物に投与することを含む、方法。
  41. TEAD活性の調節における使用のための、請求項1~36のいずれか一項に記載の化合物、又はその立体異性体若しくは薬学的に許容され得る塩。
  42. TEAD活性によって媒介される疾患又は状態の治療及び/又は予防における使用のための、請求項1~36のいずれか一項に記載の化合物、又はその立体異性体若しくは薬学的に許容され得る塩。
  43. 前記疾患又は状態が、聴神経腫、急性白血病、急性リンパ球性白血病、急性骨髄細胞性白血病(単球性、骨髄芽球性、腺癌腫、血管肉腫、星状細胞腫、骨髄単球性及び前骨髄球性)、急性T細胞白血病、基底細胞癌腫、胆管癌腫、膀胱がん、脳がん、乳がん、気管支原性癌腫、子宮頸がん、軟骨肉腫、脊索腫、絨毛癌腫、慢性白血病、慢性リンパ球性白血病、慢性骨髄細胞(顆粒球性)白血病、慢性骨髄性白血病、結腸がん、結腸直腸がん、頭蓋咽頭腫、嚢胞腺癌腫、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、増殖異常(異形成及び化生)、胚性癌腫、子宮内膜がん、内皮肉腫、上衣腫、上皮癌腫、赤白血病、食道がん、エストロゲン受容体陽性乳がん、本態性血小板血症、ユーイング腫瘍、線維肉腫、濾胞性リンパ腫、精巣胚細胞がん、神経膠腫、神経膠芽細胞腫、神経膠肉腫、重鎖病、血管芽細胞腫、肝細胞腫、肝細胞がん、ホルモン非感受性前立腺がん、平滑筋肉腫、白血病、脂肪肉腫、肺がん、リンパ管内皮肉腫(lymphagioendotheliosarcoma)、リンパ管肉腫、リンパ芽球性白血病、リンパ腫(ホジキン及び非ホジキン)、膀胱、乳房、結腸、肺、卵巣、膵臓、前立腺、皮膚及び子宮の悪性腫瘍及び増殖過剰障害、T細胞又はB細胞起源のリンパ系悪性腫瘍、髄様癌腫、髄芽腫、黒色腫、髄膜腫、中皮腫、多発性骨髄腫、骨髄性白血病、骨髄腫、粘液肉腫、神経芽細胞腫、NUT正中線癌腫(NMC)、非小細胞肺がん、乏突起神経膠腫、口腔がん、骨形成性肉腫、卵巣がん、膵臓がん、乳頭状腺癌腫、乳頭癌腫、松果体腫、真性多血症、前立腺がん、直腸がん、腎細胞癌腫、網膜芽細胞腫、横紋筋肉腫、肉腫、脂腺癌腫、セミノーマ、皮膚がん、小細胞肺癌腫、固形腫瘍(癌腫及び肉腫)、小細胞肺がん、胃がん、扁平上皮癌腫、滑膜腫、汗腺癌腫、甲状腺がん、ワルデンシュトレームマクログロブリン血症、精巣腫瘍、子宮がん及びウィルムス腫瘍である、請求項42に記載の使用のための化合物。
  44. TEAD活性によって媒介される疾患又は状態を予防する治療のための医薬を調製するための、請求項1~36のいずれか一項に記載の化合物、又はその立体異性体若しくは薬学的に許容され得る塩の使用。
  45. 前記疾患又は状態が、聴神経腫、急性白血病、急性リンパ球性白血病、急性骨髄細胞性白血病(単球性、骨髄芽球性、腺癌腫、血管肉腫、星状細胞腫、骨髄単球性及び前骨髄球性)、急性T細胞白血病、基底細胞癌腫、胆管癌腫、膀胱がん、脳がん、乳がん、気管支原性癌腫、子宮頸がん、軟骨肉腫、脊索腫、絨毛癌腫、慢性白血病、慢性リンパ球性白血病、慢性骨髄細胞(顆粒球性)白血病、慢性骨髄性白血病、結腸がん、結腸直腸がん、頭蓋咽頭腫、嚢胞腺癌腫、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、増殖異常(異形成及び化生)、胚性癌腫、子宮内膜がん、内皮肉腫、上衣腫、上皮癌腫、赤白血病、食道がん、エストロゲン受容体陽性乳がん、本態性血小板血症、ユーイング腫瘍、線維肉腫、濾胞性リンパ腫、精巣胚細胞がん、神経膠腫、神経膠芽細胞腫、神経膠肉腫、重鎖病、血管芽細胞腫、肝細胞腫、肝細胞がん、ホルモン非感受性前立腺がん、平滑筋肉腫、白血病、脂肪肉腫、肺がん、リンパ管内皮肉腫(lymphagioendotheliosarcoma)、リンパ管肉腫、リンパ芽球性白血病、リンパ腫(ホジキン及び非ホジキン)、膀胱、乳房、結腸、肺、卵巣、膵臓、前立腺、皮膚及び子宮の悪性腫瘍及び増殖過剰障害、T細胞又はB細胞起源のリンパ系悪性腫瘍、髄様癌腫、髄芽腫、黒色腫、髄膜腫、中皮腫、多発性骨髄腫、骨髄性白血病、骨髄腫、粘液肉腫、神経芽細胞腫、NUT正中線癌腫(NMC)、非小細胞肺がん、乏突起神経膠腫、口腔がん、骨形成性肉腫、卵巣がん、膵臓がん、乳頭状腺癌腫、乳頭癌腫、松果体腫、真性多血症、前立腺がん、直腸がん、腎細胞癌腫、網膜芽細胞腫、横紋筋肉腫、肉腫、脂腺癌腫、セミノーマ、皮膚がん、小細胞肺癌腫、固形腫瘍(癌腫及び肉腫)、小細胞肺がん、胃がん、扁平上皮癌腫、滑膜腫、汗腺癌腫、甲状腺がん、ワルデンシュトレームマクログロブリン血症、精巣腫瘍、子宮がん及びウィルムス腫瘍である、請求項44に記載の使用。
  46. TEADを、請求項1~36のいずれか一項に記載の化合物又はその塩と接触させることを含む、TEAD活性を調節するための方法。
  47. 哺乳動物においてTEAD活性によって媒介される疾患又は状態を治療するための方法であって、請求項1~36のいずれか一項に記載の化合物、又はその立体異性体若しくは薬学的に許容され得る塩を前記哺乳動物に投与することを含む、方法。
  48. 前記疾患又は状態が、聴神経腫、急性白血病、急性リンパ球性白血病、急性骨髄細胞性白血病(単球性、骨髄芽球性、腺癌腫、血管肉腫、星状細胞腫、骨髄単球性及び前骨髄球性)、急性T細胞白血病、基底細胞癌腫、胆管癌腫、膀胱がん、脳がん、乳がん、気管支原性癌腫、子宮頸がん、軟骨肉腫、脊索腫、絨毛癌腫、慢性白血病、慢性リンパ球性白血病、慢性骨髄細胞(顆粒球性)白血病、慢性骨髄性白血病、結腸がん、結腸直腸がん、頭蓋咽頭腫、嚢胞腺癌腫、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、増殖異常(異形成及び化生)、胚性癌腫、子宮内膜がん、内皮肉腫、上衣腫腫、上皮癌腫、赤白血病、食道がん、エストロゲン受容体陽性乳がん、本態性血小板血症、ユーイング腫瘍、線維肉腫、濾胞性リンパ腫、精巣胚細胞がん、神経膠腫、神経膠芽細胞腫、神経膠肉腫、重鎖病、血管芽細胞腫、肝細胞腫、肝細胞がん、ホルモン非感受性前立腺がん、平滑筋肉腫、白血病、脂肪肉腫、肺がん、リンパ管内皮肉腫(lymphagioendotheliosarcoma)、リンパ管肉腫、リンパ芽球性白血病、リンパ腫(ホジキン及び非ホジキン)、膀胱、乳房、結腸、肺、卵巣、膵臓、前立腺、皮膚及び子宮の悪性腫瘍及び増殖過剰障害、T細胞又はB細胞起源のリンパ系悪性腫瘍、髄様癌腫、髄芽腫、黒色腫、髄膜腫、中皮腫、多発性骨髄腫、骨髄性白血病、骨髄腫、粘液肉腫、神経芽細胞腫、NUT正中線癌腫(NMC)、非小細胞肺がん、乏突起神経膠腫、口腔がん、骨形成性肉腫、卵巣がん、膵臓がん、乳頭状腺癌腫、乳頭癌腫、松果体腫、真性多血症、前立腺がん、直腸がん、腎細胞癌腫、網膜芽細胞腫、横紋筋肉腫、肉腫、脂腺癌腫、セミノーマ、皮膚がん、小細胞肺癌腫、固形腫瘍(癌腫及び肉腫)、小細胞肺がん、胃がん、扁平上皮癌腫、滑膜腫、汗腺癌腫、甲状腺がん、ワルデンシュトレームマクログロブリン血症、精巣腫瘍、子宮がん及びウィルムス腫瘍である、請求項47に記載の方法。
  49. TEAD活性を調節するための、請求項1~36のいずれか一項に記載の化合物、又はその立体異性体若しくは薬学的に許容され得る塩の使用。
  50. TEAD活性によって媒介される疾患又は状態の治療及び/又は予防のための、請求項1~36のいずれか一項に記載の化合物、又はその立体異性体若しくは薬学的に許容され得る塩の使用。
  51. 前記疾患又は状態が、聴神経腫、急性白血病、急性リンパ球性白血病、急性骨髄細胞性白血病(単球性、骨髄芽球性、腺癌腫、血管肉腫、星状細胞腫、骨髄単球性及び前骨髄球性)、急性T細胞白血病、基底細胞癌腫、胆管癌腫、膀胱がん、脳がん、乳がん、気管支原性癌腫、子宮頸がん、軟骨肉腫、脊索腫、絨毛癌腫、慢性白血病、慢性リンパ球性白血病、慢性骨髄細胞(顆粒球性)白血病、慢性骨髄性白血病、結腸がん、結腸直腸がん、頭蓋咽頭腫、嚢胞腺癌腫、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、増殖異常(異形成及び化生)、胚性癌腫、子宮内膜がん、内皮肉腫、上衣腫腫、上皮癌腫、赤白血病、食道がん、エストロゲン受容体陽性乳がん、本態性血小板血症、ユーイング腫瘍、線維肉腫、濾胞性リンパ腫、精巣胚細胞がん、神経膠腫、神経膠芽細胞腫、神経膠肉腫、重鎖病、血管芽細胞腫、肝細胞腫、肝細胞がん、ホルモン非感受性前立腺がん、平滑筋肉腫、白血病、脂肪肉腫、肺がん、リンパ管内皮肉腫(lymphagioendotheliosarcoma)、リンパ管肉腫、リンパ芽球性白血病、リンパ腫(ホジキン及び非ホジキン)、膀胱、乳房、結腸、肺、卵巣、膵臓、前立腺、皮膚及び子宮の悪性腫瘍及び増殖過剰障害、T細胞又はB細胞起源のリンパ系悪性腫瘍、髄様癌腫、髄芽腫、黒色腫、髄膜腫、中皮腫、多発性骨髄腫、骨髄性白血病、骨髄腫、粘液肉腫、神経芽細胞腫、NUT正中線癌腫(NMC)、非小細胞肺がん、乏突起神経膠腫、口腔がん、骨形成性肉腫、卵巣がん、膵臓がん、乳頭状腺癌腫、乳頭癌腫、松果体腫、真性多血症、前立腺がん、直腸がん、腎細胞癌腫、網膜芽細胞腫、横紋筋肉腫、肉腫、脂腺癌腫、セミノーマ、皮膚がん、小細胞肺癌腫、固形腫瘍(癌腫及び肉腫)、小細胞肺がん、胃がん、扁平上皮癌腫、滑膜腫、汗腺癌腫、甲状腺がん、ワルデンシュトレームマクログロブリン血症、精巣腫瘍、子宮がん及びウィルムス腫瘍である、請求項50に記載の使用。
  52. 請求項1~36のいずれか一項に記載の化合物、又はその立体異性体若しくは薬学的に許容され得る塩を調製するためのプロセス。
  53. 請求項52に記載のプロセスによって調製される化合物。
  54. TEADタンパク質を分解する方法であって、前記TEADタンパク質を、請求項1~36のいずれか一項に記載の化合物と接触させることを含む、方法。
  55. 三元複合体であって、
    請求項1~36のいずれか一項に記載の化合物と、
    TEADタンパク質と、
    ユビキチンリガーゼと、を含む三元複合体。
  56. 本明細書で上に記載される発明。
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