JP2023515928A - 抗rnaウイルス薬およびその適用 - Google Patents

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Abstract

RNAウイルス感染症を治療するための薬物における式Iに示される化合物、またはその薬学的に許容される塩の適用。JPEG2023515928000025.jpg25170【選択図】なし

Description

本発明は、医薬品化学の分野に関し、具体的には、本発明は、RNAウイルス感染症を治療するための薬物の調製、ならびにウイルス感染症の治療におけるレフルノミド、テリフルノミド等の適用に関する。
ウイルス感染症による疾患は、公衆衛生安全上の重要な脅威であり、これらのウイルスは、よく知られているインフルエンザウイルス、エボラウイルス、ブンヤウイルス、鳥インフルエンザウイルスH9N2、H1N1、H7N9、アレナウイルス、狂犬病ウイルス、HCV、HBV、HIV-1、HSV-1、HSV-2等だけでなく、重症急性呼吸器症候群コロナウイルス(SARS-CoV)、中東呼吸器症候群コロナウイルス(MERS-CoV)および2019新型コロナウイルス(2019-nCoV)のようなコロナウイルスをさらに含む。
コロナウイルス(Coronaviruses)は、自然界に広く存在する大きな科であり、人や様々な動物に感染しやすく、そのウイルス粒子の表面にあるコロナ状のような線維にちなんで名付けられた。コロナウイルスは、コロナウイルス科に属する。ウイルス核酸配列のシステム的な分析に基づいて、国際ウイルス分類委員会の第9回報告書では、コロナウイルスをα、β、γおよび新しい推定属の四つのカテゴリに分類する。ここで、七つのβコロナウイルスは人に感染する可能性のあるコロナウイルスであり、それぞれヒトコロナウイルス229E(HCoV-229E)、ヒトコロナウイルスNL63(HCoV-NL63)、ヒトコロナウイルスOC43(HCoV-OC43)、香港ヒトコロナウイルスI型(HCoV-HKU1)、重症急性呼吸器症候群コロナウイルス(SARS-CoV)、中東呼吸器症候群コロナウイルス(MERS-CoV)および2019新型コロナウイルス(2019-nCoV)である。ここで、2019-nCoVは、現在中国の武漢などで発生し、人間の健康に深刻な被害をもたらしている。
急性ウイルス感染症による疾患は、すべて以下のようないくつかの共通の特徴を有する。1)疾患経過が短く(1~2週間)、発展が早く(発症後数日内に急速に発展する)、2)リスクの高い人々では、重症化しやすく、死に至ることさえ可能であり、3)人への感染を引き起こしやすく、4)ウイルスの急速な複製は、通常、過剰な炎症性反応を引き起こす。
現在、抗ウイルス薬は、主にウイルスの機能性タンパク質を標的とするため、ウイルスごとに標的薬を開発する必要がある。このような抗ウイルス薬は、高い特異性および選択性を実現できるが、長期間の大規模な使用は、しばしば薬剤耐性につながり、研究開発コストは、長く、予測可能性に欠ける。
寄生生物としてのウイルスは、繁殖のために宿主細胞の資源に依存しなければならない。従って、広範囲なスペクトルの抗ウイルス薬を得るために、ウイルスが生存する宿主細胞用に設計された小分子薬が当技術分野で緊急に必要とされる。
本発明の目的は、広範囲で、かつ優れた抗ウイルス活性を有する薬物を提供することであり、これらの薬物は、正常細胞に対して毒性が低いため、新世代の抗ウイルス薬の研究開発のための材料的基礎を築く。
第1の態様において、本発明は、抗RNAウイルス感染薬の調製における式Iに示される化合物、またはその薬学的に許容される塩の用途を提供し、
Figure 2023515928000002
式において、Rは、H、置換または非置換のC1~6アルキル基、置換または非置換のC1~6アルコキシ基、ハロゲン、ニトロ基、ヒドロキシル基、シアノ基、アミノ基から選択され、
は、H、置換または非置換のC1~6アルキル基から選択され、
は、H、シアノ基、置換または非置換のC1~6アルキル基、置換または非置換のC1~6アルコキシ基、ハロゲン、ニトロ基、ヒドロキシル基、アミノ基から選択され、
は、H、ヒドロキシル基、シアノ基、置換または非置換のC1~6アルキル基、置換または非置換のC1~6アルコキシ基、ハロゲン、ニトロ基、アミノ基から選択されるか、あるいは、RとRとが、結合してN、OまたはSから選択される1~3個のヘテロ原子を含む5~7員環を形成することができ、
は、H、置換または非置換のC1~6アルキル基、置換または非置換のC1~6アルコキシ基、ハロゲン、ニトロ基、ヒドロキシル基、シアノ基、アミノ基から選択される。
具体的な実施形態において、式Iにおいて、
は、H、置換または非置換のC1~3アルキル基、置換または非置換のC1~3アルコキシ基から選択され、
は、H、置換または非置換のC1~3アルキル基から選択され、
は、H、シアノ基、置換または非置換のC1~3アルキル基、置換または非置換のC1~3アルコキシ基から選択され、
は、H、ヒドロキシル基、置換または非置換のC1~3アルキル基、置換または非置換のC1~3アルコキシ基から選択されるか、あるいは、RとRとが、結合してN、OまたはSから選択される二つのヘテロ原子を含む5~6員環を形成することができ、
は、H、置換または非置換のC1~3アルキル基、置換または非置換のC1~3アルコキシ基から選択される。
好ましい実施形態において、Rは、トリフルオロメチル基であり、Rは、Hであり、Rは、メチル基である。
具体的な実施形態において、式Iに示される化合物は、以下からなる群から選択される化合物であり:
Figure 2023515928000003
好ましくは、式Iに示される化合物は、
Figure 2023515928000004
である。
具体的な実施形態において、前記RNAウイルスは、重症急性呼吸器症候群コロナウイルス(SARS-CoV)、中東呼吸器症候群コロナウイルス(MERSCoV)および2019新型コロナウイルス(2019-nCoV)のようなコロナウイルス、エボラウイルス、ブンヤウイルス、鳥インフルエンザH9N2、H1N1、H7N9、アレナウイルス、狂犬病ウイルス、C型肝炎HCV、B型肝炎HBV、ヒト免疫不全ウイルスHIV-1、単純ヘルペスウイルスHSV-1、HSV-2等を含むが、これらに限定されず、
好ましくは、前記RNAウイルスは、2019新型コロナウイルス(2019-nCoV)、エボラウイルス、鳥インフルエンザH9N2、H1N1またはH7N9である。
好ましい実施形態において、前記RNAウイルスは、重症急性呼吸器症候群コロナウイルス(SARS-CoV)、中東呼吸器症候群コロナウイルス(MERS-CoV)および2019新型コロナウイルス(2019-nCoV)、エボラウイルス、重症熱性血小板減少症候群ウイルス(sftsv)による発熱、鳥インフルエンザウイルスH9N2を含むが、これらに限定されない。
第2の態様において、本発明は、医薬組成物を提供し、前記医薬組成物は、式Iに示される化合物、またはその薬学的に許容される塩および他の抗ウイルス薬を含み、
Figure 2023515928000005
式において、Rは、H、置換または非置換のC1~6アルキル基、置換または非置換のC1~6アルコキシ基、ハロゲン、ニトロ基、ヒドロキシル基、シアノ基、アミノ基から選択され、
は、H、置換または非置換のC1~6アルキル基から選択され、
は、H、シアノ基、置換または非置換のC1~6アルキル基、置換または非置換のC1~6アルコキシ基、ハロゲン、ニトロ基、ヒドロキシル基、アミノ基から選択され、
は、H、ヒドロキシル基、シアノ基、置換または非置換のC1~6アルキル基、置換または非置換のC1~6アルコキシ基、ハロゲン、ニトロ基、アミノ基から選択されるか、あるいは、RとRとが、結合してN、OまたはSから選択される1~3個のヘテロ原子を含む5~7員環を形成することができ、
は、H、置換または非置換のC1~6アルキル基、置換または非置換のC1~6アルコキシ基、ハロゲン、ニトロ基、ヒドロキシル基、シアノ基、アミノ基から選択される。
好ましい実施形態において、式Iにおいて、
は、H、置換または非置換のC1~3アルキル基、置換または非置換のC1~3アルコキシ基から選択され、
は、H、置換または非置換のC1~3アルキル基から選択され、
は、H、シアノ基、置換または非置換のC1~3アルキル基、置換または非置換のC1~3アルコキシ基から選択され、
は、H、ヒドロキシル基、置換または非置換のC1~3アルキル基、置換または非置換のC1~3アルコキシ基から選択されるか、あるいは、RとRとが、結合してN、OまたはSから選択される二つのヘテロ原子を含む5~6員環を形成することができ、
は、H、置換または非置換のC1~3アルキル基、置換または非置換のC1~3アルコキシ基から選択される。
好ましい実施形態において、Rは、トリフルオロメチル基であり、Rは、Hであり、Rは、メチル基である。
具体的な実施形態において、式Iに示される化合物は、以下からなる群から選択される化合物であり:
Figure 2023515928000006
好ましくは、式Iに示される化合物は、
Figure 2023515928000007
である。
好ましい実施形態において、前記医薬組成物は、RNAウイルス感染症に適用され、前記RNAウイルスは、重症急性呼吸器症候群コロナウイルス(SARS-CoV)、中東呼吸器症候群コロナウイルス(MERSCoV)および2019新型コロナウイルス(2019-nCoV)のようなコロナウイルス、エボラウイルス、ブンヤウイルス、鳥インフルエンザH9N2、H1N1、H7N9、アレナウイルス、狂犬病ウイルス、C型肝炎HCV、B型肝炎HBV、ヒト免疫不全ウイルスHIV-1、単純ヘルペスウイルスHSV-1、HSV-2等を含むが、これらに限定されず、
好ましくは、前記RNAウイルスは、2019新型コロナウイルス(2019-nCoV)、エボラウイルス、鳥インフルエンザH9N2、H1N1またはH7N9である。
好ましい実施形態において、前記RNAウイルスは、重症急性呼吸器症候群コロナウイルス(SARS-CoV)、中東呼吸器症候群コロナウイルス(MERS-CoV)および2019新型コロナウイルス(2019-nCoV)、エボラウイルス、重症熱性血小板減少症候群ウイルス(sftsv)、鳥インフルエンザウイルスH9N2を含むが、これらに限定されない。
具体的な実施形態において、前記他の抗ウイルス薬は、ロピナビル、リトナビル、リバビリン、レムデシビル、オセルタミビル、タミフル、ラニナミビル、ペラミビル、アルビドールおよびクロロキン(クロロキンリン酸)等のうちの一つまたは複数、好ましくは、ロピナビル、リトナビル、リバビリン、レムデシビルおよびクロロキン(クロロキンリン酸)のうちの一つまたは複数を含むが、これらに限定されない。
具体的な実施形態において、前記RNAウイルスは、重症急性呼吸器症候群コロナウイルス(SARS-CoV)、中東呼吸器症候群コロナウイルス(MERSCoV)および2019新型コロナウイルス(2019-nCoV)のようなコロナウイルス、エボラウイルス、ブンヤウイルス、鳥インフルエンザH9N2、H1N1、H7N9、アレナウイルス、狂犬病ウイルス、C型肝炎HCV、B型肝炎HBV、ヒト免疫不全ウイルスHIV-1、単純ヘルペスウイルスHSV-1、HSV-2等を含むが、これらに限定されない。
第3の態様において、本発明は、RNAウイルス感染症を治療する方法を提供し、前記方法は、治療有効量の式Iに示される化合物またはその薬学的に許容される塩または第2の態様に記載の医薬組成物を、ウイルス感染症を治療する必要がある対象に投与する段階を含み:
Figure 2023515928000008
式において、Rは、H、置換または非置換のC1~6アルキル基、置換または非置換のC1~6アルコキシ基、ハロゲン、ニトロ基、ヒドロキシル基、シアノ基、アミノ基から選択され、
は、H、置換または非置換のC1~6アルキル基から選択され、
は、H、シアノ基、置換または非置換のC1~6アルキル基、置換または非置換のC1~6アルコキシ基、ハロゲン、ニトロ基、ヒドロキシル基、アミノ基から選択され、
は、H、ヒドロキシル基、シアノ基、置換または非置換のC1~6アルキル基、置換または非置換のC1~6アルコキシ基、ハロゲン、ニトロ基、アミノ基から選択されるか、あるいは、RとRとが、結合してN、OまたはSから選択される1~3個のヘテロ原子を含む5~7員環を形成することができ、
は、H、置換または非置換のC1~6アルキル基、置換または非置換のC1~6アルコキシ基、ハロゲン、ニトロ基、ヒドロキシル基、シアノ基、アミノ基から選択される。
好ましい実施形態において、式Iにおいて、
は、H、置換または非置換のC1~3アルキル基、置換または非置換のC1~3アルコキシ基から選択され、
は、H、置換または非置換のC1~3アルキル基から選択され、
は、H、シアノ基、置換または非置換のC1~3アルキル基、置換または非置換のC1~3アルコキシ基から選択され、
は、H、ヒドロキシル基、置換または非置換のC1~3アルキル基、置換または非置換のC1~3アルコキシ基から選択されるか、あるいは、RとRとが、結合してN、OまたはSから選択される二つのヘテロ原子を含む5~6員環を形成することができ、
は、H、置換または非置換のC1~3アルキル基、置換または非置換のC1~3アルコキシ基から選択される。
好ましい実施形態において、Rは、トリフルオロメチル基であり、Rは、Hであり、Rは、メチル基である。
具体的な実施形態において、式Iに示される化合物は、以下からなる群から選択される化合物であり:
Figure 2023515928000009
好ましくは、式Iに示される化合物は、
Figure 2023515928000010
である。
具体的な実施形態において、前記RNAウイルスは、重症急性呼吸器症候群コロナウイルス(SARS-CoV)、中東呼吸器症候群コロナウイルス(MERSCoV)および2019新型コロナウイルス(2019-nCoV)のようなコロナウイルス、エボラウイルス、ブンヤウイルス、鳥インフルエンザH9N2、H1N1、H7N9、アレナウイルス、狂犬病ウイルス、C型肝炎HCV、B型肝炎HBV、ヒト免疫不全ウイルスHIV-1、単純ヘルペスウイルスHSV-1、HSV-2等を含むが、これらに限定されず、
好ましくは、前記RNAウイルスは、2019新型コロナウイルス(2019-nCoV)、エボラウイルス、鳥インフルエンザH9N2、H1N1またはH7N9である。
好ましい実施形態において、前記RNAウイルスは、重症急性呼吸器症候群コロナウイルス(SARS-CoV)、中東呼吸器症候群コロナウイルス(MERS-CoV)および2019新型コロナウイルス(2019-nCoV)、エボラウイルス、重症熱性血小板減少症候群ウイルス(sftsv)、鳥インフルエンザウイルスH9N2を含むが、これらに限定されない。
本発明の範囲内で、本発明の上記の各技術的特徴と以下(例えば、実施例)に具体的に説明される各技術的特徴との間を、互いに組み合わせることにより、新しいまたは好ましい技術的解決策を構成することができることに理解されたい。スペースに限りがあるため、ここでは繰り返さない。
それぞれVero細胞での2019-nCoVに対するテリフルノミドおよびレフルノミドの阻害効率を示す。横軸は、薬物濃度であり、縦軸は、新型コロナウイルスに対する阻害効率であり、細胞上清中のウイルス遺伝子コピー数を定量的標準として使用する。 BSR T7/5細胞でのエボラレプリコンに対するテリフルノミドの阻害効率を示す。横軸は、薬物濃度であり、縦軸は、エボラウイルス複製に対する阻害効率であり、ウイルスゲノム上のレポーター遺伝子の発現量を定量的指標として使用する。 MDCK細胞でのH9N2ウイルスに対するテリフルノミドの阻害効率を示す。横軸は、薬物濃度であり、縦軸は、インフルエンザウイルス複製に対する阻害効率であり、ウイルス感染症による細胞死現象のCPE度(Cell Titer-Gloを使用して定量的に測定する)を定量的指標として使用する。 A/WSN/33(H1N1)インフルエンザウイルス感染症のマウスモデルにおけるレフルノミドの早期投与の抗ウイルス効果を示す。ここで、左図の体重曲線の横軸は、感染時間であり、縦軸は、体重変化の平均パーセンテージ±SEMである。右図の生存曲線の横軸は、感染時間であり、縦軸は、生存率である。黒線は、非治療群(Non-treatment)を表し、青線は、市販対照薬オセルタミビル(Osel)-20mg/kg群を表し、緑線、赤線は、それぞれレフルノミド-10および20mg/kg群を表す。薬物群を非治療群と比較する場合、アスタリスク(*)は、有意性を示す。*P<0.05、**P<0.01、および***P<0.001。 COVID-19患者のコンパッショネートユースにおけるレフルノミドの治療効果を示す。横軸は、核酸検査で陰性になる時間であり、縦軸は、本群の全人数に対する核酸検査で陽性であるヒトの割合である。黒色は、対照群(入院から陰性になるまでの時間)を表し、赤線は、入院から、入院後18日以内のレフルノミド投与群の陰性になる時間を表し、オレンジ色の線は、レフルノミド投与の開始から、入院後18日以内のレフルノミド投与群の陰性になる時間を表す。投薬群を対照群と比較する場合、アスタリスク(*)は、有意性を示す。*P<0.05、**P <0.01、***P<0.001および****P<0.0001。AD、入院、LEF、レフルノミドの投与、VC、陰性になる。
本発明者らは、広範かつ綿密な研究の後、当該タイプの化合物は、特に新たに現れた2019新型コロナウイルス(2019-nCoV)、エボラウイルス、ブンヤウイルス、鳥インフルエンザウイルスH9N2等に対して、広域スペクトルで優れた抗ウイルス活性を有し、同時にこれらの化合物は、低い毒性を有することを発見した。これに基づいて、本発明を完成させた。
定義
本明細書で使用される科学用語および技術用語は、本発明が属する分野の当業者によって理解されるのと同じ意味を有する。明確にするために、本明細書で使用されるいくつかの用語の定義は、次のとおりである。
本明細書において、2019新型コロナウイルス、2019-nCoVおよびSARS-CoV-2は、同じ意味を有する。
本明細書において、「アルキル基」とは、飽和分岐鎖または直鎖炭化水素基を指す。具体的には、本明細書で使用される「アルキル基」という用語は、1~10個の炭素原子、好ましくは2~8個の炭素原子、1~6個、1~4個の炭素原子、1~3個の範囲の炭素原子を有する飽和または直鎖炭化水素基を指す。アルキル基の具体的な例としては、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、ヘプチル基等を含むが、これらに限定されない。本明細書において、アルキル基は、ハロゲンまたはハロゲン化アルキル基等の一つまたは複数の置換基によって置換されることができる。例えば、アルキル基は、1~4個のフッ素原子によって置換されたアルキル基であり得、例えば、トリフルオロメチル基、またはアルキル基は、フルオロアルキル基によって置換されたアルキル基であり得る。
本明細書において、「アルコキシ基」とは、RO-の基、即ち、酸素原子を介して分子の他の部分に結合する基を指し、ここで、Rは、上記のアルキル基である。具体的には、本明細書で使用される「アルコキシ基」という用語は、1~10個の炭素原子、好ましくは2~8個の炭素原子、1~6個、1~4個の炭素原子、1~3個の範囲の炭素原子を有するアルコキシ基を指す。アルコキシ基の具体的な例としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、プトキシ基等を含むが、これらに限定されない。本明細書において、アルコキシ基は、ハロゲンまたはハロゲン化アルキル基等の一つまたは複数の置換基によって置換されることができる。例えば、アルコキシ基は、1~4個のフッ素原子によって置換されたアルコキシ基であり得、例えば、トリフルオロメトキシ基、またはアルキル基は、フルオロアルキル基によって置換されたアルコキシ基であり得る。
本明細書において、「アミノ基」とは、構造式が「NRxRy」である基を指し、ここで、RxおよびRyは、独立して、HまたはC1-C3アルキル基またはC1-C3ハロゲン化アルキル基から選択されることができる。具体的な実施形態において、本明細書に記載の「アミノ基」とは、NHを指す。
本明細書において、「ハロゲン」とは、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素を指す。好ましい実施形態において、ハロゲンは、塩素またはフッ素であり、より好ましくは、フッ素である。
本明細書において、「コンパッショネートユース」とは、2019年8月に改正された「中華人民共和国医薬品管理法」第23条の規定に従って、有効な治療法がない重篤な声明を脅かす疾患の治療のために臨床試験を受ける薬物については、薬学的観察から、有益である可能性があり、かつ論理原則に準拠する場合、審査、インフォームドコンセント後、臨床試験が実施される施設で同じ病状の他の患者に使用されることができることを指す。本発明において、レフルノミド等の使用される化合物は、市販されている薬物であるため、その投与量および安全性の問題は、十分に制御されることができる。
本発明の化合物
本明細書において、「本発明の化合物」および「式Iに示される化合物」は、同じ意味を有し、交換可能に使用される。
本発明において、本発明者らは、当該タイプの化合物の薬物が、コロナウイルス、特に新たに現れた2019新型コロナウイルス(2019-nCoV)、エボラウイルス、ブンヤウイルス、鳥インフルエンザウイルスH9N2等に対して、広範かつ優れた阻害活性を有することを発見した。具体的な実施形態において、本発明の化合物は、式Iに示される化合物またはその薬学的に許容される塩であり、
Figure 2023515928000011
式において、R~Rは、上記で記載されたとおりである。
特に、本発明者らは、レフルノミド(leflunomide)、テリフルノミド(teriflunomide、A771726)が、コロナウイルス、特に2019新型コロナウイルス(2019-nCoV)、エボラウイルス、ブンヤウイルス、鳥インフルエンザウイルスH9N2に対して非常に有意な阻害活性を有することを発見した。
レフルノミドは、1998年に米国食品医薬品局(FDA)によって承認された新しい免疫調節薬物であり、臨床上には、関節リウマチ、エリテマトーデス、様々な原発性および続発性糸球体疾患の治療、移植片拒絶反応の予防および治療に使用される。レフルノミドは、抗増殖活性を有するイソキサゾール誘導体であり、ジヒドロオロト酸シンターゼを阻害し、ピリミジンの生合成全体阻害することにより、リンパ球およびB細胞の増殖を直接阻害する。テリフルノミドは、経口ピリミジンシンターゼ阻害剤および免疫調節剤であり、レフルノミドの活性代謝物であり、様々なメカニズムを通じて免疫機能を調節し、抗増殖および抗炎症効果を発揮する。従って、レフルノミドは、テリフルノミドのプロドラッグと見なすことができる。しかしながら、本発明者らは、既知の活性に加えて、レフルノミドおよびテリフルノミドが優れた抗コロナウイルス、エボラウイルス、ブンヤウイルス、鳥インフルエンザウイルス活性、好ましくは抗2019新型コロナウイルス(2019-nCoV)、エボラウイルス、鳥インフルエンザH9N2、H1N1またはH7N9活性を示すことを見出した。
さらに、当業者は、当技術分野の周知の常識および本発明の内容に基づいて、本発明の化合物を様々な形態のプロドラッグに調製することができる。
ウイルス
本明細書に記載のRNAウイルス(RNA virus)は、生物ウイルスの1種であり、それらの遺伝物質は、リボ核酸(RNA ribonucleic acid)で構成され、通常、核酸は、一本鎖(ssRNA single-stranded RNA)であり、二本鎖(dsRNA double-stranded RNA)もある。
本明細書で使用される「コロナウイルス(Coronaviruses)」という用語は、RNAウイルス,ニドウイルス目(Nidovirales)のコロナウイルス科(Coronaviridae)のオルソコロナウイルス亜科(Orthocoronavirinae)に属する一本鎖プラス鎖RNAウイルスである。当該ウイルスは、ヒト、蝙蝠、ブタ、マウス、ウシ、ウマ、ヤギ、サル等の様々な種に感染することができる。ヒトに感染するコロナウイルス(HCoV)は、中東呼吸器症候群関連コロナウイルス(MERSr-CoV)および重症急性呼吸器症候群関連コロナウイルス(SARSr-CoV)の七つのコロナウイルス(HCoV)がヒトに感染することが知られている。
武漢市で原因不明の肺炎患者の下気道から分離されたコロナウイルスは、WHOによって2019-nCoVと名付けられた新しいタイプのβ型コロナウイルスであり、人に感染できる7番目のコロナウイルスである。現在、コロナウイルスに対する効果的なワクチンおよび治療薬はなく、主に、ウイルスの核酸を制御し、流行を注意深く監視し、疑わしい病例を隔離して観察するための予防装置によるものである。現在、コロナウイルスに対する有効な治療法はなく、主に対症療法および支持療法を採用する。
上記の化合物に基づいて、本発明は、重症急性呼吸器症候群コロナウイルス(SARS-CoV)、中東呼吸器症候群コロナウイルス(MERSCoV)および2019新型コロナウイルス(2019-nCoV)のようなコロナウイルス、エボラウイルス、ブンヤウイルス、鳥インフルエンザH9N2、H1N1、H7N9、アレナウイルス、狂犬病ウイルス、C型肝炎HCV、B型肝炎HBV、ヒト免疫不全ウイルスHIV-1、単純ヘルペスウイルスHSV-1、HSV-2等の感染症を含むがこれに限定されない、特にRNAウイルスを治療するための医薬組成物をされに提供し、当該組成物は、治療有効量の本発明の化合物またはその薬学的に許容される塩、ならびに薬学的に許容されるベクターまたは賦形剤を含む。好ましい実施形態において、本発明の化合物または医薬組成物は、重症急性呼吸器症候群コロナウイルス(SARS-CoV)、中東呼吸器症候群コロナウイルス(MERS-CoV)および2019新型コロナウイルス(2019-nCoV)、エボラウイルス、重症熱性血小板減少症候群ウイルス(sftsv)、鳥インフルエンザウイルスH9N2による感染、好ましくは2019新型コロナウイルス(2019-nCoV)、エボラウイルス、鳥インフルエンザH9N2、H1N1またはH7N9による感染症を治療するために使用されることができる。
本発明の化合物の薬学的に許容される塩の例としては、塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、クエン酸塩、乳酸塩、酒石酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、マンデル酸塩およびシュウ酸塩等の無機酸塩および有機酸塩、ならびにヒドロキシナトリウム、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン(TRIS、トロメタシン)およびN-メチルグルカミンの塩基と形成された無機塩基塩および有機塩基塩を含むが、これらに限定されない。
人々の需要は様々であるが、当業者は、本発明の医薬組成物中の各有効成分の最適投与量を決定することができる。一般に、本発明の化合物またはその薬学的に許容される塩は、毎日約0.0025~50mg/kg体重の量で哺乳動物に経口投与される。しかし、好ましくは、約0.01~10mgで経口投与される。例えば、単位経口投与量は、約0.01~50mg、好ましくは、約0.1~10mgの本発明の化合物を含むことができる。単位投与量は、1日1錠以上で1回以上投与することができ、各錠剤は、約0.1~50mg、適切に約0.25~10mgの本発明の化合物またはその溶媒和物を含む。
本発明の医薬組成物は、腫瘍および他の疾患を治療するための非経口、皮下、静脈内、筋肉内、腹腔内、経皮、口腔、髄腔内、頭蓋内、経鼻または局所投与の形態の製剤を含むがこれらに限定されない、様々な投与経路に適した製剤に製剤化することができる。投与量は、一つまたは複数の状態を効果的に改善または排除するのに量である。特定の疾患の治療において、有効量は、疾患に関連する症状を改善するか、または何らかの方法で緩和するのに十分な量である。このような量は、単回用量として投与されることができるか、または有効な治療レジメンに従って投与されることができる。当用量は、疾患を治癒する可能性があるが、投薬は、通常、症状を改善するために投与される。一般に反復投与により望ましい症状の改善を達成する必要がある。薬剤の投与量は、患者の年齢、健康状態、体重、同時治療の種類、治療の頻度、ならびに希望する治療効果に基づいて決定される。
本発明の医薬製剤は、本発明の化合物の治療効果を得ることができる限り、任意の哺乳動物に投与されることができる。これらの哺乳動物において最も重要なのは、人間である。本発明の化合物またはその医薬組成物は、潰瘍性大腸炎の治療に使用されることができる。
本発明の医薬製剤は、既知の方法で製造されることができる。例えば、従来の混合、造粒、打錠、溶解、または凍結乾燥プロセスによって製造される。経口剤形を製造する場合、固体助剤および活性化合物を組み合わせ、混合物を選択的に粉砕することができる。所望または必要に応じて、適切な助剤を加えた後、下流の混合物を加工して、錠剤または糖衣錠コアを得る。
適切な助剤は、特に、ラクトースまたはスクロース、マンニトールまたはソルビトール等の糖類、セルロース製剤またはリン酸三カルシウムリン酸水素カルシウム等のリン酸カルシウム、コーンスターチ、小麦スターチ、米スターチ、ジャガイモスターチ、ゼラチン、トラガント、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、またはポリエチレンピロリドンを含むスターチペースト等の結合剤等の充填剤である。必要に応じて、上述の澱粉等の崩壊剤、ならびにカルボキシメチルデンプン、架橋ポリビニルピロリドン、寒天、またはアルギン酸もしくは例えば、アルギン酸ナトリウム等のその塩を加えることができる。アジュバントは、フローコンディショナーおよび潤滑剤、シリカ、タルク、ステアリン酸マグネシウム等のステアリン酸塩、ステアリン酸またはポリエチレングリコールである。必要に応じて、糖衣錠コアに、胃液に耐性のある適切なコーティングを施すことができる。そのために、濃縮糖溶液を使用することができる。このような溶液は、アラビアゴム、タルク、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコールおよびに酸化チタン、ラッカー溶液、および適切な有機溶媒または溶媒混合物を含むことができる。胃液に耐性のあるコーティングを調製するために、フタル酸酢酸セルロースまたはフタル酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース等の適切なセルロース溶液を使用することができる。錠剤または糖衣錠コアのコーティングに染料または顔料を加えることができる。例えば、識別または有効成分の用量を特徴付けるために使用される。
前記医薬組成物の投与方法は、当技術分野で周知の様々な投与方法を含むが、これらに限定されず、患者の実際の状況に従って決定することができる。これらの方法は、非経口、皮下、静脈内、筋肉内、腹腔内、経皮、口腔、髄腔内、頭蓋内、経鼻または局所投与を含むが、これらに限定されない。
本発明の化合物に加えて、本発明の医薬組成物は、他の抗ウイルス薬をさらに含むことができ、前記他の抗ウイルス薬は、可以゜x自ロピナビル、リトナビル、リバビリン、レムデシビル、オセルタミビル、タミフル、ラニナミビルおよびペラミビルのうちの一つまたは複数、好ましくはロピナビル、リトナビル、リバビリン、レムデシビルのうちの一つまたは複数から選択されることができる。
本発明の利点は、次のとおりである。
1.本発明は、特に新たに現れた2019新型コロナウイルス(2019-nCoV)、およびエボラウイルス、ブンヤウイルス、鳥インフルエンザウイルスに対して、有意な阻害活性を有する、広域スペクトルおよび優れた抗ウイルス活性を有する一連の薬物を初めて発見した。
2.これらの薬物は、正常細胞に対する毒性が低い。
3.これらの薬物は、新世代の抗ウイルス薬の研究開発のために物質的基礎を築くことにより、重要な学術的価値および実用的意味を有する。
以下、具体的な実施例と併せて、本発明の技術的解決策に対して、さらに説明するが、以下の実施例は、本発明を限定するものではなく、本発明の原理および技術的手段に従って採用されるすべての様々な適用方法は、本発明の範囲に属する。
以下の実施例において、具体的条件を示さない実験方法は、通常従来の条件または製造業者によって提案された条件に従う。特に明記されない限り、パーセンテージと部数とは、重量で計算される。
実施例1.2019新型コロナウイルス(2019-nCoV)、エボラウイルス、鳥インフルエンザウイルスA/GuangZhou/99(H9N2)に対する本発明の化合物の阻害活性およびその細胞毒性評価
材料および方法:
レフルノミド、テリフルノミドは、すべて市販されており、純度は、98%以上である。
検出方法および結果:
1.抗2019新型コロナウイルスの有効性を検出ための蛍光定量的PCR法実験:
Vero E6 cells(ATCC-1586)に2019BetaCoV/Wuhan/WIV04/2019株(中国科学院武漢ウイルス学研究所によって分離され、Zhou、P.、et al.、A pneumonia outbreak associated with a new coronavirus of probable bat origin、Nature 2020)感染量MOI=0.03またはMOI=0.05で感染させ、同時に、異なる希釈濃度の薬物を加えて共培養し、薬物をDMSOで希釈し、DMSO希釈液を対照として使用する。感染溶液は、DMEM+0.2%BSAであり、感染48時間後に、細胞上清を収集し、ウイルスRNA抽出キット(Qiagen)で上清中のウイルスRNAを抽出し、リアルタイム定量的逆転写PCR(qRT-PCR)(Qiagen)によって細胞上清中のウイルスRNAのコピー数を検出し、これによってウイルスの複製効率を反映させる。Graphpad prismソフトウェアによってデータ処理を行い、ウイルスに対する化合物の半阻害濃度(IC50)を算出する。
2.抗エボラウイルスレプリコンの有効性に関するBright-Glo検出実験
エボラウイルスレプリコンシステム(EBOV-NP、EBOV-VP35、EBOV-VP30、EBOV-MG、EBOV-L)
人から人への病原性微生物のリストから、エボラウイルスの危険レベルは、第1のカテゴリに分類され、BSL-4バイオセーフティレベルの実験室で操作する必要があり、バイオセーフティのリスクを軽減するために、エボラウイルスレプリコンシステムを選択して抗ウイルス効果試験を行い、当該システムは、エボラウイルス複製の効率を完全に反映させることができ、抗エボラウイルス薬物スクリーニングに使用される一般的なシステムである(Jasenosky L D、Neumann G、 Kawaoka Y、Minigenome-Based Reporter System Suitable for High-Throughput Screening of Compounds Able to Inhibit Ebolavirus Replication and/or Transcription、Antimicrobial Agents & Chemotherapy、2010、54(7):3007)。エボラウイルスレプリコンシステムは、T7プロモーターおよびルシフェラーゼ遺伝子を組換え発現するミニゲノム発現プラスミドMG、ならびにL、NP、VP35、VP30タンパク質をそれぞれ発現する四つのヘルパープラスミドで構成され、当該レプリコンシステムが細胞にトランスフェクトされて複製した後、T7 RNAポリメラーゼがT7プロモーターの開始を誘導することにより、ルシフェラーゼ遺伝子の発現を駆動する(Jasenosky L D、Neumann G、Kawaoka Y、Minigenome-Based Reporter System Suitable for High-Throughput Screening of Compounds Able to Inhibit Ebolavirus Replication and/or Transcription、Antimicrobial Agents & Chemotherapy、2010、54(7):3007)。レプリコン複製効率は、ルシフェラーゼ遺伝子の発現量と正の相関があるため、薬物評価では、薬物処理細胞系におけるルシフェラーゼ遺伝子の発現量によってレプリコンの複製効率測定することにより、エボラレプリコンに対する薬物の阻害程度を評価することができる。Bright-Glo試薬(Promega)は、ルシフェラーゼ発現量の検出に使用される。2×10のBSR T7/5細胞(Generation of Bovine Respiratory Syncytial Virus(Brsv) from Cdna: Brsv Ns2 Is Not Essential for Virus Replication in Tissue Culture, and the Human Rsv Leader Region Acts as a Functional Brsv Genome Promoter、Journal of Virology、1999、73(1):251-259、T7 RNAポリメラーゼ遺伝子を安定的にトランスフェクトおよび発現し、細胞培養液は、MEM+10%FBS+1%L-Glutamine+2%MAA+1%P/Sである)を白底の96ウェルプレートにプレーティングし、細胞が80%まで増殖した時に使用する。エボラウイルス5プラスミド複製システムは、次のように調製される。
Figure 2023515928000012
トランスフェクション:上述のシステムのプラスミドを25μLのOpti-MEM無血清培地に溶解して、チューブAとして記録し、0.72μLのLipo2000を25μLのOpti-MEM無血清培地に溶解して、チューブBとして記録する。二つのチューブAおよびBを混合して、チューブCとして記録し、室温下で20分間放置する。スプレーガンを使用して50μL/ウェルを処理した96ウェルプレートに加える(陰性対照は、EBOV-Lプラスミドを含まないシステムを使用する)。800rpmで2時間振とうし、Opti-MEM無血清培地を使用して化合物を3倍希釈し、八つの勾配、三つのデュープリケートウェル、1ウェルあたり50μLを振とうした白底の96ウェルプレートに加え、37℃、5%COインキュベーターで24時間インキュベートした後に各ウェルに50μLのBright-Glo試薬を加え、暗所で3分間振とうし、均一に混合した後に10分間静置する。マイクロプレートリーダーに置いて読み取りし、冷光(Luminescence)の値を記録し、Graphpad prismソフトウェアによってデータ処理を行い、ウイルスに対する化合物の半阻害濃度IC50を算出する。
3.ヒトに感染できる鳥インフルエンザウイルスの有効性を検出するCell Titer-Gloの実験
本実験は、Cell Titer-Glo試薬の冷光検出方法に基づいて、ヒトに感染できる鳥インフルエンザウイルスA/GuangZhou/99(H9N2)(ウイルスは、国立インフルエンザセンターから寄贈された)に対する化合物の阻害活性を検出する。2×10のMDCK細胞を白底の96ウェル細胞培養プレートにプレーティングし、細胞が単層に成長した後、元の培養液を捨て、同時に、50μLの20TCID50のH9N2鳥インフルエンザウイルス懸濁液および倍数で希釈した50μLの薬物溶液を加え、各濃度は、少なくとも3三つのデュープリケートウェルであり、ウイルス感染溶液は、DMEM+0.2%BSA+25mMHEPES+1μg/mLTPCKである。同時に、正常細胞対照群、ウイルス対照群を設定する。96ウェル細胞培養プレートを、37℃、5%COインキュベーターに置き、顕微鏡でウイルスによるCPEを毎日観察する。ウイルス対照群が75%~100%CPEで表示される時に、インキュベーターから取り出す。各ウェルに25μlのCellTiter-Glo(R)試薬を加え、暗所で3分間振とうし、均一に混合した後に10分間静置する。マイクロプレートリーダーに置いて読み取りし、冷光(Luminescence)の値を読み取る。Graphpad prismソフトウェアによってデータ処理を行い、ウイルスに対する化合物の半阻害濃度IC50を算出する。
4.薬物毒性を検出するCellTiter-Glo試験(CC50
アデノシン三リン酸(Adenosine Tri-Phosphate、ATP)は、生体内の様々な酵素反応に関与し、生細胞の代謝の指標であり、細胞体内のATP含有量を検出することにより、細胞の生存状況を検出することができ、CellTiter-Glo生細胞検出は、ルシフェラーゼを検出物質として使用し、ルシフェラーゼは、発光の過程でATPの関与を必要とし、代謝的に活性な細胞の呼吸効果および他の生命渇仰プロセスのみが、ATPを生成することができる。細胞培地に等量のCellTiter-Glo試薬を加え、冷光値を測定し、その発光シグナルはシステム内のATP量に比例し、ATPは、生細胞数と相関があることから、細胞の生存状況が算出される。2×10の細胞を白底の96ウェルプレートにプレーティングし、細胞が単層に成長した後、元の培養液を捨て、化合物を感染溶液(DMEM+0.2%BSA+25mMのHEPES+1μg/mLのTPCK)で異なる濃度に希釈し、96ウェルプレートに加え、ウェルあたり100μlであり、濃度ごとに五つのデュープリケートウェルであり、ここで、0.1mLの感染溶液のみを加えた細胞は、正常な対照群であり、37℃、5%COインキュベーターに置いて72時間後にインキュベーターから取り出し、室温まで冷却し、各ウェルに25μlのCellTiter-Glo試薬を加え、暗所で3分間振とうし、均一に混合した後に10分間静置し、マイクロプレートリーダーに置いて読み取りし、冷光(Luminescence)の値を読み取る。Graphpad prismソフトウェアによってデータ処理を行い、細胞に対する化合物の半毒性濃度(CC50)および無毒性限界濃度(MNCC)が算出され、細胞生存率%=試験ウェルLuminescence値/細胞対照ウェルLuminescence値×100%。
Figure 2023515928000013
上述のIC50活性測定は、以下に記載されたとおりである。
1.2019-nCoVに対するテリフルノミドの阻害活性は、薬物濃度が6.001μM=1.62μg/mLである場合、Vero E6細胞でウイルス複製効率が50%達することができ阻害率であり、図1に示されたとおりである。
2.エボラレプリコンに対するテリフルノミドの阻害活性は、薬物濃度が3.41μM=0.923μg/mLである場合、ウイルス複製効率が50%に達することができる阻害率であり、図2に示されたとおりである。
3.H9N2鳥インフルエンザウイルスに対するテリフルノミドの阻害活性は、薬物濃度が3.36μM=0.9μg/mLである場合、ウイルス複製効率が50%に達することができる阻害率であり、図3に示されたとおりである。
議論
以上の結果から、テリフルノミドは、2019新型コロナウイルス(2019-nCoV)、エボラウイルス、鳥インフルエンザウイルスA/GuangZhou/99(H9N2)に対して非常に良好な阻害活性を有し、優れた安全性および良好な適用の見通しを有することが分かる。当業者は、テリフルノミドがレフルノミドの活性代謝物であることを知っており、そのため、レフルノミドは、ある意味でテリフルノミドのプロドラッグと見なすことができる。従って、レフルノミドは、2019新型コロナウイルス(2019-nCoV)、エボラウイルス、鳥インフルエンザウイルスA/GuangZhou/99(H9N2)に対する阻害効果がわずかに弱く、プロドラッグとしての効果に適合するが、そのインビボ効果は、テリフルノミドと同じである可能性が高く、即ち、レフルノミドは、2019新型コロナウイルス(2019-nCoV)、エボラウイルス、鳥インフルエンザウイルスA/GuangZhou/99(H9N2)に対しても同様に優れた阻害効果を示す。
特に、現在世界的に流行している2019新型コロナウイルスの状況を考えると、レフルノミドおよびテリフルノミドの適用研究を加速する必要がある。
実施例2.他の抗ウイルス薬と併用した本発明の化合物の抗ウイルス活性の評価
本発明者らは、レフルノミド、テリフルノミドと、ロピナビル、リトナビル、リバビリン、レムデシビル、オセルタミビル、タミフル、ラニナミビル、ペラミビルおよびクロロキン(クロロキンリン酸)のうちの一つまたは複数を含む、先行技術における他の抗ウイルス薬との併用状況をさらに試験した。
結果は、レフルノミド、テリフルノミドとこれらの抗ウイルス薬との併用がより優れた治療効果を得ることができることが分かり、ここで、ロピナビル、リトナビル、リバビリン、レムデシビルおよびクロロキン(クロロキンリン酸)との併用の治療効果は、比較的に良好である。
実施例3.マウス感染モデルにおける抗インフルエンザウイルスに対するレフルノミドの有効性の評価
実験材料:
レフルノミドは、市販されており、純度は、98%以上である。
検出方法:
本実験は、マウスインフルエンザウイルスA/WSN/33(H1N1)感染モデルに基づいて、薬物の抗インフルエンザ効果を評価する。使用されるマウスは、BALB/cメスマウス、6~8週齢、体重18~22g、Beijing Vital River Laboratory Animal Technology Co., Ltd.から購入し、すべての動物実験の操作は、ABSL-2実験室で行う。マウスは、ABSL-2環境で2~3日間順応させた後に実験を行い、マウスは、モデル群:非治療、陽性対照群:Osel(オセルタミビル)20mg/kg、実験群:Lef(レフルノミド)20mg/kgおよび10mg/kgの4群に分け、各群は、3~6匹である。A/WSN/33(H1N1)2LD50=2000pfu/マウスの毒性の量で、すべてのマウスに鼻腔内感染させる。早期投与は、乾癬の3時間前で、その後は、1日1回、14日間連続して投与される。マウスの体重および生存データを、Graphpad prismソフトウェアによって体重の変化および生存率の曲線を描き、平均値±標準差(mean±S.E.M.)として表され、two-way ANOVAで統計分析を行う。対照群と比較して、P<0.05の場合、統計的に有意であると見なされる。
結果:
本発明者は、マウス感染モデルにおいてインフルエンザウイルスに対するレフルノミドの有効性をさらに試験紙、マウスのインフルエンザウイルス感染の初期段階で投与して、レフルノミドの早期抗インフルエンザの有効性を検証する。結果は、マウスの完全致死モデルにおいて、レフルノミド10mg/kgで50%のマウスを救出でき、20mg/kgで100%のマウスを死亡から救出できることが分かる。図4に示されたとおりである。
実施例4.COVID-19患者におけるコンパッショネートユースでのレフルノミドの治療効果
実験材料:
レフルノミドは、市販されており、純度は、98%以上である。
検出方法:
1.小規模(10人)のCOVID-19患者におけるコンパッショネートユースの治療効果
2020年2月20日から2020年2月28日まで、武漢大学の人民病院から、明らかな肺病変を伴う検査室で確認された一般的なCOVID-19患者10人が募集され、ここで、5人の患者は、レフルノミド治療、経口レフルノミド(10mg/錠)、50mg/12時間、3回連続した後に20mg/日、合計10日間投与され、別の5人の患者は、プラセボを含まない空白群として使用する。すべての患者は、COVID-19の標準的な支援療法を受ける(アルビドール、LIANHUAQINGWENカプセル、イソグリチルリチン酸マグネシウムおよびセフォペラゾンを服用する)。患者に咽頭スワブを採取し、かつ定量的RT-PCRでウイルス力価を検出し、同じ患者が2回連続して陰性(Ct>37)の場合、即ち陰性になると見なす。対照群の患者および実験群の患者の陰性になる時間および治療前後の臨床検出指標を比較する。
2.大規模(132人)のCOVID-19患者におけるコンパッショネートユースの治療効果
2020年1月31日から2020年4月5日まで、武漢大学人民病院から、132人の陽性および再検出陽性COVID-19患者が募集される。すべての患者は、COVID-19の標準的な支援療法を受け(アルビドール、LIANHUAQINGWENカプセル、イソグリチルリチン酸マグネシウムおよびセフォペラゾンを服用する)、実験群の患者は、基本的な治療に加えて、経口レフルノミド(10mg/錠剤)、50mg/12時間、3回連続した後に退院まで20mg/日で投与する。最終的な分析では、合計122人の有効な患者データが得られ、ここで、対照群は、61人であり、実験群は、61人である。実験群の16人が、入院後18日以内にレフルノミドを投与される。患者の口腔/咽頭スワブを採取し、かつウイルス力価を定量的RT-PCRで検出し、同じ患者が2回連続して陰性(Ct>37)の場合、即ち陰性になると見なす。対照群の患者および実験群の患者の陰性になる時間および治療前後の臨床検出指標を比較する。
結果:
本発明者らは、COVID-19患者のコンパッショネートユースに対するレフルノミドの治療効果をさらに試験し、COVID-19患者を募集して、COVID-19患者の治療におけるレフルノミドの効果を評価する。結果によると、小規模(10人)のCOVID-19患者のコンパッショネートユースの臨床試験において、レフルノミドを服用した患者の陰性になる時間(中央値5日)は、対照群(中央値11日、P=0.046)よりも短く、C反応性タンパク質のレベルも、有意に低いことが分かり、レフルノミド治療が、免疫病理学的炎症を効果的に制御できることを示し、表2、3に示されたとおりである。
大規模(132人)の常陽性または再検出陽性のCOVID-19患者コンパッショネートユースの臨床試験において、入院後18日以内にレフルノミドを服用したCOVID-19患者の入院から(AD)陰性になる(VC)時間(中央値16日)は、対照群(中央値25日)よりも有意に短く、入院後18日以内にレフルノミドを服用したCOVID-19患者のレフルノミド(LEF)の服用から陰性になる(VC)時間(中央値6.5日)は、対照群よりもさらに有意に短く、レフルノミド治療が、COVID-19患者の解毒時間を大幅に短縮できることを示し、図5に示されたとおりである。
Figure 2023515928000014
Figure 2023515928000015

Claims (10)

  1. 抗RNAウイルス感染薬の調製における式Iに示される化合物、またはその薬学的に許容される塩の用途であって、
    Figure 2023515928000016
    式において、Rは、H、置換または非置換のC1~6アルキル基、置換または非置換のC1~6アルコキシ基、ハロゲン、ニトロ基、ヒドロキシル基、シアノ基、アミノ基から選択され、
    は、H、置換または非置換のC1~6アルキル基から選択され、
    は、H、シアノ基、置換または非置換のC1~6アルキル基、置換または非置換のC1~6アルコキシ基、ハロゲン、ニトロ基、ヒドロキシル基、アミノ基から選択され、
    は、H、ヒドロキシル基、シアノ基、置換または非置換のC1~6アルキル基、置換または非置換のC1~6アルコキシ基、ハロゲン、ニトロ基、アミノ基から選択されるか、あるいは、RとRとが、結合してN、OまたはSから選択される1~3個のヘテロ原子を含む5~7員環を形成することができ、
    は、H、置換または非置換のC1~6アルキル基、置換または非置換のC1~6アルコキシ基、ハロゲン、ニトロ基、ヒドロキシル基、シアノ基、アミノ基から選択されることを特徴とする、前記用途。
  2. 式Iにおいて、
    は、H、置換または非置換のC1~3アルキル基、置換または非置換のC1~3アルコキシ基から選択され、
    は、H、置換または非置換のC1~3アルキル基から選択され、
    は、H、シアノ基、置換または非置換のC1~3アルキル基、置換または非置換のC1~3アルコキシ基から選択され、
    は、H、ヒドロキシル基、置換または非置換のC1~3アルキル基、置換または非置換のC1~3アルコキシ基から選択されるか、あるいは、RとRとが、結合してN、OまたはSから選択される二つのヘテロ原子を含む5~6員環を形成することができ、
    は、H、置換または非置換のC1~3アルキル基、置換または非置換のC1~3アルコキシ基から選択されることを特徴とする
    請求項1に記載の用途。
  3. 式Iに示される化合物は、以下からなる群から選択される化合物であり:
    Figure 2023515928000017
    好ましくは、式Iに示される化合物は、
    Figure 2023515928000018
    であることを特徴とする
    請求項1に記載の用途。
  4. 前記RNAウイルスは、重症急性呼吸器症候群コロナウイルス(SARS-CoV)、中東呼吸器症候群コロナウイルス(MERSCoV)および2019新型コロナウイルス(2019-nCoV)のようなコロナウイルス、エボラウイルス、ブンヤウイルス、鳥インフルエンザH9N2、H1N1、H7N9、アレナウイルス、狂犬病ウイルス、C型肝炎HCV、B型肝炎HBV、ヒト免疫不全ウイルスHIV-1、単純ヘルペスウイルスHSV-1、HSV-2等を含むが、これらに限定されず、
    好ましくは、前記RNAウイルスは、2019新型コロナウイルス(2019-nCoV)、エボラウイルス、鳥インフルエンザH9N2、H1N1またはH7N9であることを特徴とする
    請求項1~3のいずれか1項に記載の用途。
  5. 医薬組成物であって、
    前記医薬組成物は、式Iに示される化合物、またはその薬学的に許容される塩および他の抗ウイルス薬を含み、
    Figure 2023515928000019
    式において、Rは、H、置換または非置換のC1~6アルキル基、置換または非置換のC1~6アルコキシ基、ハロゲン、ニトロ基、ヒドロキシル基、シアノ基、アミノ基から選択され、
    は、H、置換または非置換のC1~6アルキル基から選択され、
    は、H、シアノ基、置換または非置換のC1~6アルキル基、置換または非置換のC1~6アルコキシ基、ハロゲン、ニトロ基、ヒドロキシル基、アミノ基から選択され、
    は、H、ヒドロキシル基、シアノ基、置換または非置換のC1~6アルキル基、置換または非置換のC1~6アルコキシ基、ハロゲン、ニトロ基、アミノ基から選択されるか、あるいは、RとRとが、結合してN、OまたはSから選択される1~3個のヘテロ原子を含む5~7員環を形成することができ、
    は、H、置換または非置換のC1~6アルキル基、置換または非置換のC1~6アルコキシ基、ハロゲン、ニトロ基、ヒドロキシル基、シアノ基、アミノ基から選択されることを特徴とする、前記医薬組成物。
  6. 式Iに示される化合物は、以下からなる群から選択される化合物であり:
    Figure 2023515928000020
    好ましくは、式Iに示される化合物は、
    Figure 2023515928000021
    であることを特徴とする
    請求項5に記載の医薬組成物。
  7. 前記他の抗ウイルス薬は、ロピナビル、リトナビル、リバビリン、レムデシビル、オセルタミビル、タミフル、ラニナミビル、ペラミビル、アルビドールおよびクロロキン(クロロキンリン酸)等のうちの一つまたは複数、好ましくは、ロピナビル、リトナビル、リバビリン、レムデシビルおよびクロロキン(クロロキンリン酸)のうちの一つまたは複数を含むが、これらに限定されないことを特徴とする
    請求項5または6に記載の医薬組成物。
  8. RNAウイルス感染症を治療する方法であって、
    前記方法は、治療有効量の式Iに示される化合物またはその薬学的に許容される塩または請求項5~7のいずれか1項に記載の医薬組成物を、ウイルス感染症を治療する必要がある対象に投与する段階を含み:
    Figure 2023515928000022
    式において、Rは、H、置換または非置換のC1~6アルキル基、置換または非置換のC1~6アルコキシ基、ハロゲン、ニトロ基、ヒドロキシル基、シアノ基、アミノ基から選択され、
    は、H、置換または非置換のC1~6アルキル基から選択され、
    は、H、シアノ基、置換または非置換のC1~6アルキル基、置換または非置換のC1~6アルコキシ基、ハロゲン、ニトロ基、ヒドロキシル基、アミノ基から選択され、
    は、H、ヒドロキシル基、シアノ基、置換または非置換のC1~6アルキル基、置換または非置換のC1~6アルコキシ基、ハロゲン、ニトロ基、アミノ基から選択されるか、あるいは、RとRとが、結合してN、OまたはSから選択される1~3個のヘテロ原子を含む5~7員環を形成することができ、
    は、H、置換または非置換のC1~6アルキル基、置換または非置換のC1~6アルコキシ基、ハロゲン、ニトロ基、ヒドロキシル基、シアノ基、アミノ基から選択されることを特徴とする、前記方法。
  9. 式Iに示される化合物は、以下からなる群から選択される化合物であり:
    Figure 2023515928000023
    好ましくは、式Iに示される化合物は、
    Figure 2023515928000024
    であることを特徴とする
    請求項8に記載の方法。
  10. 前記RNAウイルスは、重症急性呼吸器症候群コロナウイルス(SARS-CoV)、中東呼吸器症候群コロナウイルス(MERSCoV)および2019新型コロナウイルス(2019-nCoV)のようなコロナウイルス、エボラウイルス、ブンヤウイルス、鳥インフルエンザH9N2、H1N1、H7N9、アレナウイルス、狂犬病ウイルス、C型肝炎HCV、B型肝炎HBV、ヒト免疫不全ウイルスHIV-1、単純ヘルペスウイルスHSV-1、HSV-2等を含むが、これらに限定されず、
    好ましくは、前記RNAウイルスは、2019新型コロナウイルス(2019-nCoV)、エボラウイルス、鳥インフルエンザH9N2、H1N1またはH7N9であることを特徴とする
    請求項8または9に記載の方法。
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