JP2023515238A - 三刺激値からのスペクトル生成 - Google Patents

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Abstract

Lab値のみで表わされた色を、スペクトル領域に戻すために、本発明は、コンピュータシステムを使用して三刺激値から反射率スペクトル値を自動的に生成するための方法を開示する。このコンピュータシステムは、少なくとも印刷技術のプロセスパラメータ、基体、及びインクの印刷順によって識別される、異なる色における反射率スペクトルのデータマトリクスを伴うデータベースを管理する。ここで、a)色における所与の三刺激値は、プロセスパラメータに関して分別され、b)データベースにおいて、最も適合したプロセスパラメータを用いてそれぞれの色における反射率スペクトルのデータマトリクスが識別され、c)識別されたデータマトリクスは、それぞれの色のための反射率スペクトル値を画定するために使用される。【選択図】図A1

Description

対象(例えば印刷されたパッチ)の色が測定されるとき、色測定器具は、反射率スペクトルによって結果をもたらす。対象を見たときに、人間がどの色を感知するかを知りたい場合、スペクトルをLab(CIELAB)に変換しなければならない。そのため、追加のデータ、すなわち使用した光源のスペクトルパワー分布、及び「観測者」が対象を見る際の3つのスペクトル感度曲線、を使用しなければならない。印刷産業において、基準は、XYZ及びLab値を計算するために、標準光源D50(すなわち概ね5000Kの、相関した色温度における自然の日光)と、2度標準観測者(CIE1931)と、を使用することを必要とする。
明確に定義された、CIEXYZ値とCIELAB値との間における非線形関係が存在するので、両方を、互いに損失なく変換することができる。両方は、色ごとに3つの要素を備え、これらは三刺激値と呼ばれる。CIELAB値は、人間の色覚により近く、そのため符号化のために、より好適である。その一方でCIEXYZ値は、スペクトル領域に対して線形的に関連する。本特許出願の関連において、両方は、別様に言及しない限り、三刺激値と同意語として使用される。
反射率スペクトルは、一般に36サンプル(10nmごとに380から730nm)を伴って保存されること、及び3つのLab値だけが存在すること、を念頭に置くと、三刺激値の情報量は、36から3に減少されることが明白である。Labの3つは、標準光源D50下で2度標準観測者のみに感知される色を与え、その一方で、当初のスペクトルは、任意の観測者に対して任意の光源下で、感知される色を計算することを可能にする(その人のスペクトル感度曲線が判っている場合)。
例えば異なる観測者及び/もしくは異なる光源のため、または物理的な印刷モデルに使用するために、三刺激値を計算するための色のスペクトルが必要とされる用途が存在する。
本発明の目標は、Lab値のみで表わされた色を、スペクトル領域に戻すことである。
これ、及び他の目標は、請求項1で請求される方法によって解決される。別の特徴は、従属請求項で開示される。
Labの3つから妥当なスペクトル曲線を形成するために必要な情報を加えることは、使用する印刷プロセスの追加の知識からもたらされる。例えば、IT8.7/3またはECI2002チャートのLab値が、テキストファイルとして利用可能である場合、どのタイプの印刷プロセスがチャートを生成したかは、通常は公知である。異なる印刷プロセスは、異なる特性を有する。プロセスのスペクトル特性に影響を及ぼすパラメータは、以下を含む。
1)技術:凹版、オフセット、フレキソ、デジタル、スクリーン
2)基体:コーティングされた/コーティングされていない紙、プラスチックフィルム、織物、金属箔、セラミック
3)印刷する側の基体:表または裏(すなわち透明基体の裏側)
4)仕上げ:ラミネート加工、ワニス仕上げなど
5)インクの印刷順
6)スクリーン/ラスタのタイプ、及び別のパラメータ
本発明は、データベースを伴うコンピュータシステムを使用し、スペクトルデータを再び生成するために、数学的方法を自動的に適用して、印刷プロセスの特性を、所与のLab値と融合させる。
手順を理解するために、背景情報が必要となる。物理学及び工学において、データセットを、様々な表現領域の間で転換することは一般的である。例えば、音響データは、時間領域から周波数領域に転換される。これは、様々な周波数の、正弦及び余弦形状のセットの基底関数によって成される。周波数表現は、時間表現と同等であり、損失なしで当初の領域に転換して戻すことができる。
三刺激データ/スペクトルデータに適用可能な転換方法は、一般的な基底関数を使用する代わりに、所与のデータセット自体から導出された基底関数を使用し、それは主成分分析(PCA)と呼ばれる。
以下では、PCAによって基底ベクトルを計算するために使用される、所与のスペクトルのセットを、「データマトリクス」と呼ぶ。
PCAは、データをN次元ベクトルのセットとして考慮する。以下をより良好に理解できるように、入力データは、反射率スペクトルであり、10nmごとに380~730nmまで測定され、スペクトルごとに36のデータサンプルを得ることを想定する。数学的に言うと、各スペクトルは36次元のベクトル空間におけるベクトルである。
しかし本発明は、視界の一部または全てを包含する任意の波長範囲、及び任意の波長抽出間隔に、適用可能である。
例えばデータマトリクスが、1000の印刷されたカラーパッチのスペクトル測定値を備える場合である。
第1のステップは、データマトリクスから基底スペクトルを計算することである。これは従来技術であるので、ここではこのステップを説明する必要はない。第1のステップでは36の正規直交の基底ベクトルのセットが得られ、それらは次にスペクトルを転換するために使用できる。基底ベクトルは、使用されるデータマトリクスに依拠して異なることになるため、このステップは、「PCAをトレーニングする」または「PCA分析」と呼ぶことができる。
基底ベクトルを使用して、次に任意の入力スペクトルを、基底ベクトルの36の重みのセットに転換することができ(分析ステップ)、これら36の重みを、いかなる損失もなく、36次元スペクトルに転換して戻すことができる(合成ステップ)。
PCA分析の特定の特性は、基底ベクトルが、それらの関連性に従って並べられる、ということである。すなわち第1の基底ベクトルは、最も関連性が大きいものであり、一方で最後の基底ベクトルは、最も関連性が小さいものである。これは、最も関連が小さいものを除外することによって、基底スペクトルの数を減らすことを可能にする。
基底ベクトルのうち、最も関連性が大きい半数のみを使用し、かつ最も関連性が小さい18のものを除外することは、視覚的に顕著な違いをもたらさないことが判っている。これは、36次元スペクトルを18の重みに転換することができ、視覚的に目立たないほど十分に小さい損失しか伴わず、36次元スペクトルに転換して戻すことができることを意味する。
基底ベクトル及び重みの数を3に減らすことによって、さらにステップを進めることができる。この顕著な減少は、一般的にいくらかの視覚的な劣化をもたらすが、直接的な転換マトリクスを設定できるという利益を有し、それは基底ベクトルの重みを、所与の三刺激値XYZに関連付ける。
二次元の場合の方法を示す図である。 スペクトルにおける特定のデータマトリクスのための、平均ベクトル及び3つの主要な基底ベクトルの例を示す図である。 グリーン色でプロットされたデータポイントの合成を示す図である。 基準スペクトル及び3つの基底スペクトルを使用して、当初のスペクトルを適合させる例を示す図である。 負の小数と合成されたスペクトル(グリーン)を示す図である。 スペクトルが負の小数と合成された別の色(グリーン線)を示す図である。 反復クリッピングを含む線形領域(グリーン線)、及びクリッピングが全く必要のない非線形領域、においてスペクトルが合成された例を示す図である。 ECI2002ターゲットを示す図である。
図A1は、二次元の場合の方法を示す図である。データポイントは、明らかに主要な方向を有し、そのため主要ベクトル(すなわち最も関連性の大きい基底ベクトル)は、既に良好な近似値であるデータを表わす。第2の基底ベクトルは、第1の基底ベクトルに対して直交し、その重みは、より小さい振幅範囲を有することになる。
そのため、主要ベクトルは、平均ベクトルと共に、既に良好なデータの近似値を提供する、と言うことができる。
以下において、数学的背景を開示及び説明する。
C(3×36)は等色関数であり、所与の光源によって重み付けされ、xは三刺激値CIEXYZのベクトル、及びrは36次元(1×36)のスペクトル反射率である。
x=r×C (1)
B(3×36)は第1の3つのPCA基底ベクトルのマトリクス、μは所与のデータマトリクスの平均ベクトル(1×36)、及びpは、基底ベクトルの重みのベクトル(1×3)である。
p=(r-μ)×B (2)
及び、BB=I(単位マトリクス)であるので、
r=μ+p×B (3)
(3)を(1)に当てはめると、
x=(μ+p×B)×C
または、
p=(x-μC)×(BC-1 (4)
(4)を(3)に当てはめると、
r=μ+(x-μC)×(BC-1B (5)
数式(5)は、所望の三刺激値xと、得られたスペクトルrとの間の関連を提供する。スペクトル特性は、PCA基底ベクトルの計算に使用されたデータマトリクスによって提供される。
図A2は、スペクトルにおける特定のデータマトリクスの、平均ベクトル及び3つの主要な基底ベクトルの例を示す。
以下において、本発明の適用における1つの態様を説明する。上記では、基底ベクトルの数は36から3に減らす必要があったことを説明した。その理由は、マトリクス(BC)を反転できるようにすることである。基底ベクトル量の、この顕著な減少は、極めて重要であり、得られたスペクトルを、実際のスペクトルのおおよその大まかな近似値にする。
数式5は、合成が、固定された平均ベクトルμ(静的部分)と、入力三刺激値x及びPCA基底ベクトルBを利用した可変要素(動的部分)と、に基づいていることを示す。
第1の拡張が、平均ベクトルμを基準スペクトルrによって置き換える。基準スペクトルrは、追加の情報を使用することによって所与の色に割り当てられる。例えば、入力色の混色手段が公知である場合に、このように混合された色のスペクトルを、基準スペクトルとして使用することができる。
スペクトルによって測定された色が、CMYKなどの異なるインクを共に基体上に印刷することによって作り出された場合、印刷された色のデバイスの組み合わせ、すなわち使用したインクの割合は公知である。所与の三刺激値のセットについても同じである。これは、所与の三刺激色について、そのデバイスの組み合わせを使用して、最も好適なスペクトル特性を有するスペクトルデータのセット(例えばデータマトリクス)から、スペクトルを識別できることを意味する。このスペクトルは、基準スペクトルとして使用される。
数式(5)は次のようになる。
r=r+(x-r)×(BC-1B (6)
注意深く選択した場合、平均では、得られたスペクトルrは、今や入力色の実際のスペクトルに、より近付いている。これは、基準スペクトルを、所与の入力色の同じタイプの印刷プロセスから取り込むべきであることを、意味する。例えば、紙DにインクCを用いた、製造者Bの印刷機Aについて、このABCDの組み合わせに適合した基準設定を使用するべきである。
本発明は、視界の一部または全てを包含する任意の波長範囲、及び任意の波長抽出間隔に、適用可能である。
図A3は、グリーン色でプロットされたデータポイントの合成を示す。右手側の方法は、平均ベクトルを利用する元来のPCAを表わす。1°の自由度だけが存在するため、グリーンポイントが、基底ベクトルを有さない第2の寸法に沿って外れた場合、近似値は悪い。
左の図は、基準スペクトル法を表わす。基準スペクトルは、グリーンのターゲットポイントに近接した隣のポイントに当たるように、選ぶことができる。この場合、たとえ1°の自由度だけであっても、良好な近似値を実現できる。
図A4は、基準スペクトル及び3つの基底スペクトルを使用して、最初のスペクトルを適合させる例を示す。
以下において、本発明の適用における別の態様を説明する。元来の方法が使用されたか、または基準スペクトルを伴う方法が使用されたかに拘わらず、ゼロ未満または100%を超えたスペクトル反射率を合成するリスクが常に存在する。三刺激値が、このようなスペクトルから計算された場合、三刺激値が方法の中に入力されたものと同一であるという意味で、結果は正確である。しかし、結果が数学的に正確であっても、ゼロ未満または100%を超えた反射率は物理的に意味がなく、このようなスペクトルは実際には存在しない。さらに、このようなスペクトルが物理的な印刷モデル内で使用された場合、ゼロ未満及び100%を超えた値は、許容された制限までクリッピングされ、それは次に誤った三刺激値をもたらす。
これらの課題を克服するために、範囲を外れた値を特定の制限まで繰り返してクリッピングする方法が開発された。ゼロ境界の方法を説明するが、これは100%の境界にも同様に有効である。
1)スペクトルは、上記の方法のうち1つによって合成される。
2)合成されたスペクトルは、負の小数について調査される。
3)全てが正である場合、何もせず終了。
4)負の部分が存在した場合、
a)特定の閾値t0未満の、全てのスペクトルサンプルを、閾値t0までクリッピングする。t0は小さく、かつ0よりも大きい。t0の一般的な値は0.02(すなわち2%)であってもよい。
b)クリッピングが縁部に導入され得る際に、クリッピングされた全てのスペクトルに、平滑化フィルタ(例えば三角フィルタ)を適用する。
c)クリッピングされたスペクトルを基準スペクトルとして使用し、ステップ1からの全てのプロセスを繰り返す。
閾値を0より大きく設定することで、すぐにゼロ制限を下回ることなく、スペクトルの形状を調整する方法を繰り返すことを可能にする。したがって方法は、同じ三刺激値を呈する、条件等色的に異なるスペクトルを合成することになる。
図A5は、負の小数と合成されたスペクトル(グリーン)を示す。ブルーの破線は、測定されたスペクトルを示し、それは実際には利用できず、そのLab値のみである。イエロー線は、繰り返しクリッピング及び補正されたスペクトルを表わす。ここで、590nmの縁部で確認できるように、円滑化は適用されていない。
図A6は、スペクトルが負の小数と合成された別の色(グリーン線)を示す。イエロー線は、繰り返しクリッピング及び円滑化されたスペクトルを表わす。それは、測定されたスペクトルと、より良好な類似性を呈し、それは実際には認識されない。
ゼロ境界で示されるものは、100%境界でも適用でき、ここで閾値は1未満であり、一般的には0.98の値である。
印刷媒体に蛍光増白剤(OBA)が存在する場合、または印刷インク自体がOBAを含んだ場合、100%制限が物理的に正確な方法で超過され得る例外が存在する。OBAは低い波長範囲(例えばUVにおいて)光を吸収して、それをより高い波長範囲で発する。この効果は、蛍光発光と呼ばれる。一般的な事務用紙は、ブルー領域において100%を超過し得る、増加した反射率を示す。
このような媒体を使用する印刷プロセスのために、上限は100%に固定されなくてもよい。代わりに、ブルーにおいて100%を超え、より高い波長範囲において100%または100%未満とし得る、許容制限を判断し得る。クリッピングの閾値は、制限から固定された距離または波長に依拠した距離における許容制限を伴い、浮動することになる。
以下において本発明の適用における別の態様を説明する。経験から、アンダーシュート(ゼロ未満のスペクトル反射率)は、オーバーシュート(100%を超えたスペクトル反射率)よりも頻繁に起こることを示している。理由は、スペクトルの一部または全体において強い吸収を伴う色が、ゼロに非常に近い反射率の値を有し得るためであり得る。上端部において、一般的な媒体は90%以下しか反射しないために、許容制限を超過する前に、合成されたスペクトルを形状化するために、より大きいヘッドルームが存在する。
別の理由は、ゼロ反射率が、100%の吸収、換言すると膨大なインク密度を意味し、それは自然界に存在せず、制限に到達すること、または超過することはできない。これは、印刷プロセスが、下限の近接において強い非線形挙動を有し、その一方でPCAは線形法であることを意味する。
他方で、人間の目は、独自の非線形性を有し、それは印刷の非線形性を部分的に補う。結果として、目は、明端部よりも暗端部において、ノイズによる変動、数字上または測定上の誤差に対して、より敏感である。
これは、PCAが非線形スペクトル領域に適用される方法をもたらす。適用された非線形性は、人間の目の非線形性に類似し得る(すなわちいくらか立方根関数に近い)が、それに限定されない。方法は以下のとおりである:
分析:
1)データマトリクスを、非線形伝達関数r’=f(r)を適用することで、非線形領域に転換する。ここでfは、一般にf(0)=0、及びf(1)=1で、単調である。しかし、0-0及び1-1のマッピングは、厳密には必要としない。これらの値は、ここでは単に理解のために与えられる。さらに、非線形性も、波長及び蛍光発光の程度を伴い変化し得る。
2)非線形領域において、PCA分析を適用して、平均ベクトル及び3つの基底ベクトルのセットを得る。
合成は、より複雑である。なぜなら、非線形領域において数式(5)に入力された三刺激値xは、スペクトルとして同じ非線形性を使用して直接計算できないためである。これは、非線形でマッピングされたデータを統合することは、非線形マッピングで統合されたデータとは異なるためである。しかし、マッピングfまたは変形関数f_xを使用して、非線形領域において意図したXYZ値の推定値x’を生成することができる。
スペクトル合成:
1)適用可能である場合、所与の基準スペクトルをマッピングする:r’_0=f(r_0)。
2)入力XYZ値をマッピングする:x’=f_x(x)。ここでx’は正確なスペクトルをもたらす三刺激値の推定値である。
3)数式(5)または数式(6)を適用する。
4)得られたスペクトルを、マッピングして線形に戻す:r=fΛ-1(r’)。
5)数式(1)を使用して三刺激値x‘‘を計算する。
6)所与の制限を用いて、差d=x‘‘-xを比較する。差が十分小さい場合は終了する。
7)差が大きい場合、
a)xを変更する。例えばx_new=x_old-a×d。ここでaは定数である。
b)ステップ2から繰り返す。
図A7は、反復クリッピングを含む線形領域(グリーン線)、及びクリッピングが全く必要のない非線形領域において、スペクトルが合成された例を示す。「非線形」曲線は、線形合成されたものよりも、測定したものと明確に適合する。
説明した非線形法は、本発明の範囲内であり、処理の一部が線形または非線形領域のいずれかで実行され得るという意味で、変化し得る。例えば、平均または基準三刺激値を減算するステップは、線形領域で成され、次に差スペクトルが合成され、非線形領域にマッピングで戻され、そこで平均または基準ベクトルが追加され得る。非線形性f及びf_xは、その目的のために変更され得る。数式(5)は次のようになる:
Δr’=Δx’×(BC-1B (7)
以下において本発明の適用における別の態様を説明する。元来のPCA法は、基底ベクトル/スペクトルをトレーニングする(分析する)ために、スペクトル(=データマトリクス)の1つのセットを使用する。その時それは、基準スペクトルがデータマトリクスから取り上げられ、静的平均ベクトルを取り換えるという意味で、拡張されている。
この拡張において、基準スペクトルが取り込まれた同じデータセットを使用して、PCA分析を実行する必要はない。それは、基準及び分析のために異なるスペクトルのセットを使用する、いくつかの場合でも有益である。
シアン及びオレンジのインクのみから構成される、印刷プロセスを考慮する。全プロセスで使用される顔料の多様性が大きく制限されるため、良好な表現は、3つの基底ベクトルによって見出されることになる。しかし、基準ベクトル法が使用された場合、色を完全な位置に移動させるために必要な、グリーン・マゼンタ軸に沿っていくらかの変化がやはり存在し得る。しかし、シアン及びオレンジのみに基づいた場合、基底スペクトルは、必要なグリーン・マゼンタの自由度を呈さないことになる。
この場合、一般的なデータマトリクスを、基底ベクトルを生成するために使用することが、より良好である。シアン・オレンジプロセスの特定の特性は、その時基準スペクトルによって取り扱われ、その一方で補正シフトが、一般的基底ベクトルによって成される。
以下において、本発明の適用における別の態様を説明する。合成されたスペクトルは、0%の反射または100%の反射の物理的制限を逸脱し得ることが、上記で説明された。繰り返しのクリッピングは、非許容部分を物理的に意味のある領域に戻すための手段とすることができることも、説明された。しかし、繰り返しの操作の必要なく、スペクトルを合成することは、確かにより良好な方法であると考慮することができる。
合成されたスペクトルのセットのうち、1つまたは複数は、当初ゼロ未満または100%を超えた部分を用いて合成されているという事実は、合成の品質の指標である。良好に選択された基準スペクトルは、僅かな移動しか必要とせず、3つの基底ベクトルで構成され、そのため結果は、アンダーシュート/オーバーシュートで0%未満または100%を超える可能性は非常に低い。基準スペクトルが、目標のLab値から大幅に離れた場合、かなりの移動が必要とされ、それは境界線を越えた望ましくない部分を生成する場合がある。
合成品質の数学的手段は、様々な方法で、ゼロアンダーシュート及び100%オーバーシュートから構成することができる。最も簡単な方法は、単にアンダーシュート/オーバーシュートの数を数えることとし得る。僅かに複雑な方法は、境界線を越えた量の、重み付けされた絶対値を合計することとし得る。
ほぼ100%の反射率は、仮想的媒体によってのみ、または測定デバイスの較正のために使用されるような特別のタイルによってのみ実現することができることを考慮すると、かつ、印刷されていない一般的な媒体は、約90%の最大反射率しか有さないこと(ここでは蛍光増白剤の存在を無視する)を考慮すると、実際の印刷が100%の制限に近付くことは稀となろうことは明白である。したがって、100%に許容上限に設定することは、不用意過ぎると思われる。
より厳しい上限は、基準スペクトルのデータセットから、及び入力データセットの実際のLab値から、構築することができる。
考えられる実現として、前スペクトルのデータセットにわたり、各波長における最大反射率の値を取り込んでよく、スペクトルrmaxを得る。基準媒体が、入力媒体よりも様々な光度を有し得るという事実は、判断されたrmaxの大きさの目盛を利用することによって充当され得る。したがって、最終的なスペクトルの上限は、以下のように計算され得る:
max,lim=α×rmax×Y0,in/Y0,ref+δ
ここで、rmaxは波長ごとに判断された最大値、
0,inは、入力媒体のY三刺激値、
0,refは、基準媒体のY三刺激値、
δは、数字または測定誤差に起因する小さい定数である。
この上限は、所与のデータから計算されるため、蛍光増白剤(OBA)の考えられる存在にも起因する。蛍光増白剤は、スペクトルのブルー部分において、またはインク自体が蛍光性を呈する場合は他の領域においても、100%を超えた許容反射率の値をもたらし得る。
同様に、物理的な100%の制限は、いくつかの代表的な反射率スペクトルのセットから上限を判断することによって、OBAのために拡張させるべきである。
結論として、平坦な0%の制限、100%の制限を有し、それはOBAのない場合に平坦であり得るが、スペクトルのブルー部分においてOBAのために拡張させるべきであり、かつ、より厳しい最大制限が、上述のように所与のデータから判断されるべきである。
これらの制限から、単純な合成の品質要求基準は以下とし得る:
syn=a×n+b×n100+c×nmax
ここで、
、n100、及びnmaxは、ゼロ、100%、及び判断された最大制限のそれぞれを超過する色の数である。
a、b、及びcは、制限の様々な重要性に起因する、重み付け要因である。例えば100%の上限を逸脱することは、より厳しく判断された最大制限を逸脱することよりも重要であると考慮され得る。そのため重み付け要因cは、bよりも大きく作られ得る。
syn=a×Δr0,max+b×Δr100,max+c×Δrmax,max
ここで、Δr0,max、Δr100,max、及びΔrmax,maxは、ゼロ、100%、及び判断された最大制限超過量それぞれの、絶対値における最大値である。
より複雑な式は、以下とし得る。
syn=Δλ×(a×ΣΔr0,λ+b×ΣΔr100,λ+c×ΣΔrmax,λ
ここで集計は、制限を超過するそれらの絶対値Δrを超える。
これらの測定のうち1つに基づき、いくつかの様々な基準スペクトルのセットを試験することができる。Qsynの最低値を伴うものは、次に基準スペクトルのセットとして使用され得る。
ここまで、本発明は反射率スペクトルへの適用を説明した。しかしそれは同様に、透過スペクトル及び発光スペクトルに適用できる。
本発明は、実際に非常に有用となるであろう、いつかの適用を可能にする。
校正システムの場合、そのソフトウェアの製作者は、かなりの努力を利用して、継続性、単調性、円滑性、精度などの点で、良好な挙動であることを保証し得る。新しい印刷機モデルが設定されるとき、測定は狭い間隔で数千の格子ポイントで行なわれる。
さらに、このような全域は、異常値を除去し、円滑化を最適化するか、またはその挙動を特定の基準(印刷機または測定デバイス)の挙動に調整するために、次に手動で編集される。この編集の欠点は、Lab値においてのみ可能であるために、全てのスペクトルデータは損失されることである。
本発明を用いて、スペクトルを、Lab値から再び再構築することができる。ここで、測定された当初のスペクトルが、上記の方法のうち、1つのための基準スペクトルとして使用される。
印刷プロセスは通常、数千のカラーパッチの試験チャートを印刷することを特徴とし、これらのパッチを測定して、そこからカラー(ICC)プロファイルを作り出す。標準観測者及び標準光源のみが使用される限り、特徴付けのためにCIELAB値を使用することで十分である。
しかし、物理的な光源が理想的な標準D50と異なるか、または印刷がD65もしくはショップライトなどの異なる光源のために再生成される用途が存在し得る。さらに、より高い精度要求のため、例えば様々な光源下で印刷結果を予測するために、標準光源の代わりに、物理的な光源の、測定されたスペクトルパワー分布を使用することが必要とされ得る。さらに、印刷プロセス、またはこのようなプロセスの変形を予想するために使用される印刷モデルが存在し得る。それはスペクトルデータを必要とする。
この分野におけるCIELABのみの特性データの膨大な量が存在し、新しい適用がスペクトルデータを必要とする場合、本発明の方法は、スペクトル領域に戻る経路のみを提供し得る。
印刷に標準CMYKインクが使用されず、様々なスポット色が使用される分野が、印刷業界に存在する。ブランド色の品質及び色精度に良好に到達できること、または印刷プロセスの色域を拡張できること、が理由となり得る。
このような印刷書類が設計者によって作り出されたとき、このような色は一般的に、Lab値またはさらにはRGB値を単にタイピングすることによって、「ゼロから」入力される。そのため、これらの色のための物理的実現は存在しない。印刷するとき、物理的実現が選択されなければならない。
代替として、物理的印刷が過去に実行されたが、ソフトウェアアプリケーションがスペクトルを搬送しないので、Lab値のみが存在する。
本発明は、スペクトルを所与の三刺激値から生成するために使用することができる。多くの場合、利用可能な基準スペクトルはないので、平均ベクトルに基づいた方法の1つが使用され得る。
様々なタイプの色測定器具は、別様に測定することが公知である。同じタイプの器具でさえ、僅かに異なる結果を生成する。
本発明の方法の1つは、器具1を用いて測定したスペクトルデータを、器具2のスペクトルデータと適合させ、その一方で器具1の特定のスペクトル特性を維持するよう、使用され得る。
本発明による方法を、三刺激からスペクトルを生成するための様々な方法のうち、1つまたは複数を自動的に使用するソフトウェアで、実現することができる。
本発明における、これらならびに他の目標、態様、及び利点は、添付の図面を用いた好ましい実施形態の以下の詳細な説明から、より明白となろう。
図1は、本発明が第1の態様に従って具現化され得た、一般的なコンピュータシステムを使用した流れ図である。
図2は、本発明が第2の態様に従って具現化され得た、一般的なコンピュータシステムを使用した流れ図である。
図3は、本発明が第3の態様に従って具現化され得た、一般的なコンピュータシステムを使用した流れ図である。
図4は、本発明が第4の態様に従って具現化され得た、一般的なコンピュータシステムを使用した流れ図である。
図5は、本発明が第5の態様に従って具現化され得た、一般的なコンピュータシステムを使用した流れ図である。
図1は、基準スペクトルの使用を示す。必要な入力は、以下のとおりである:
Lab値、及び色を印刷するために使用されているデバイス値(例えばCMYK)で表わされた色、ならびに使用する印刷プロセスのタイプ(例えばコーティングされた紙へのオフセット)を表わすいくつかのメタデータ。Lab値は、選択された光源/観測者の組み合わせに基づく(例えばD50/2°)。
プロセスは以下を含む:
1.所与のメタデータに基づいて、基準スペクトルのセットを選択する。例えば、コーティングされた紙にオフセット印刷機によって印刷された入力色の場合のために、それぞれの基準スペクトルのセットを選択する。このようなセットは、(図A8に示されるような)印刷されたECI2002ターゲットの、測定されたスペクトルとし得る。
2.PCAを基準スペクトルの全セットに適用し、平均スペクトルμ及び3つの基底スペクトルB3(3×36)をもたらす。
3.平均スペクトルμをゼロスペクトルに設定する。
4.入力デバイスの組み合わせ(例えばCMYK)に基づいて、前に選択された基準スペクトルのセットから好適な基準スペクトルを選択する。
5.基準スペクトルを、XYZRefに変換する。
6.Lab値をXYZに変換する。
7.XYZRefをXYZから減算し、ΔXYZをもたらす。
8.差スペクトルを計算する。Δr=ΔXYZ×M×B3。ここで数式(6)により、M=(BC-1である。
9.差スペクトルΔr、及び基準スペクトルを加算し、所望の合成されたスペクトルをもたらす。
10.任意の所与の入力色のために、ステップ4~9を繰り返す。
基準スペクトルを選択するために所与のデバイス値を使用することは、一般的な例であることに留意されたい。選択のための他の基準が、同様に使用され得る。例は、この手段を、インクの顔料を混合するため、または入力Labからの最小の色差ΔEに基づいて基準スペクトルを選択するため、に使用する。
図2は、負の小数を繰り返しクリッピングするための方法の使用を示す。必要な入力は、図1に関する説明と同一である。このプロセスは、図1に関する説明のステップ1~9を含み、かつ以下のステップを含む:
10.ゼロ未満または(可能であればOBA補正された)100%制限を超えた値の、合成されたスペクトルを確認する。制限の逸脱が生じない場合、この合成されたスペクトルを使用する。
11.ゼロ及び100%制限のうち少なくとも一方が逸脱された場合、説明のように、合成されたスペクトルの値をクリッッピングして、それを平滑化する。
12.クリッピングされたスペクトルを新しい基準スペクトルとして使用し、ステップ5を継続する。
13.任意の所与の入力色のために、ステップ4~12を繰り返す。
図3は、PCAを非線形領域に適用する方法の使用を示す。必要な入力は、図1に関する説明と同一である。このプロセスは、以下のステップを含む:
1.所与のメタデータに基づいて、基準スペクトルのセットを選択する。例えば、コーティングされた紙にオフセット印刷機によって印刷された入力色の場合ために、それぞれの基準スペクトルのセットを選択する。このようなセットは、印刷されたECI2002ターゲット(右の図)の、測定されたスペクトルとし得る。
2.選択されたセットの全てのスペクトルを、非線形マッピング関数(例えばルート関数)を使用して、非線形領域に転換する。
3.PCAを基準スペクトルの全セットに適用し、平均スペクトルμ及び3つの基底スペクトルB3(3×36)をもたらす。
4.平均スペクトルμをゼロスペクトルに設定する。
5.入力デバイスの組み合わせ(例えばCMYK)に基づいて、前に選択された基準スペクトルのセットから好適な基準スペクトルを選択する。
6.基準スペクトルを、非線形領域においてXYZRefに変換する。
7.入力Lab値をXYZに変換する。
8.XYZ値を、スペクトルに使用したものと同じまたは類似のマッピング関数を使用して、非線形領域にマッピングする。
9.XYZRefをXYZから減算し、ΔXYZをもたらす。
10.差スペクトルを計算する。Δr=ΔXYZ×M×B3。ここで数式(6)により、M=(BC-1である。
11.差スペクトルΔr、及び基準スペクトルを加算し、所望の合成されたスペクトルを非線形領域にもたらす。
12.合成されたスペクトルを、逆マッピング関数を使用して転換し、線形領域に戻す。
13.合成された線形スペクトルからXYZ値を計算し、それから入力XYZ値を減算して、dXYZをもたらす。
14.差dXYZが、所与の閾値よりも大きい場合、差dXYZを定数a倍し、それを入力XYZ値から減算する。ステップ8を継続する。
15.差dXYZが閾値よりも小さい場合、制限の逸脱を確認することによって、さらに処理することができる。
16.制限が逸脱された場合、クリッピング及び平滑化を、合成されたスペクトルに適用する。
17.クリッピング及び平滑化されたスペクトルは、線形領域にマッピングされ、基準スペクトルを交換するために使用する。ステップ9を継続する。
18.制限が逸脱されなかった場合、合成されたスペクトルが最終形である。
19.任意の所与の入力色のために、ステップ5~18を繰り返す。
図4は、分析及び基準のための、スペクトルの異なるセットの使用を示す。この例において、PCAを分析するために使用するスペクトルデータのセットは、基準スペクトルを選択するために使用したスペクトルデータのセットとは異なる。それ以外では、プロセスステップは、前に説明した方法と同一である。
図面は、制限の逸脱を確認及び補正する場合のために、いかにして分離したデータマトリクスを例示的に使用するかを示す。しかし、他の方法にも同様に適用できる。
図5は、スペクトル合成の成功を測定する方法を示す。必要な入力は、以下のとおりである:
Lab値、及び色を印刷するために使用されているデバイス値(例えばCMYK)で表わされた色のセット、ならびに使用する印刷プロセスのタイプ(例えばコーティングされた紙へのオフセット)を表わすいくつかのメタデータ。Lab値は、選択された光源/観測者の組み合わせに基づく(例えばD50/2°)。
このプロセスは、以下のステップを含む:
1.所与のメタデータに基づいて、基準スペクトルのセットを選択する。例えば、コーティングされた紙にオフセット印刷機によって印刷された入力色のために、それぞれの基準スペクトルのセットを選択する。このようなセットは、印刷されたECI2002ターゲットの、測定されたスペクトルとし得る。
2.スペクトルを合成するために、上述の方法のうち1つを適用するが、いかなるクリッピングも排除する。
3.合成されたスペクトルの全てのセットが生成されるよう、所与の入力色の全てに対する合成を繰り返す。
4.合成されたスペクトルのセットを記憶する。
5.説明した式のうち1つを使用して、品質要求基準Qsynを計算する。
6.合成されたスペクトルのセットに関連付けられた品質要求基準を記憶する。
7.別の基準スペクトルのセットを選択し、ステップ2~6を繰り返す。
8.ステップを7N回繰り返す。
9.記憶装置から、関連する最低の品質要求基準を有する、合成されたスペクトルのセットを選択する。
本発明は、好ましい実施形態に対して説明したが、それらの実施形態は単なる例示である。好ましい実施形態に対する制限は意図されず、または暗示もするべきではない。多くの変形及び変更が、添付の特許請求の範囲で定義されたような本発明の範囲から、逸脱することなく実施され得ることが、認められるであろう。

Claims (10)

  1. 少なくとも印刷技術のプロセスパラメータ、基体、及びインクの印刷順によって識別される、異なる色の反射率スペクトルにおけるデータマトリクスを伴うデータベースを管理する、コンピュータシステムを使用して、三刺激値から反射率スペクトル値を自動的に生成するための方法であって、
    a)色の所与の三刺激値は、前記プロセスパラメータに関して分類され、
    b)前記データベースにおいて、最も適合する前記プロセスパラメータを用いて、それぞれの色における反射率スペクトルのデータマトリクスは識別され、及び
    c)前記識別された前記データマトリクスは、それぞれの色の反射率スペクトル値を画定するために使用される、方法。
  2. 反射率スペクトルの前記データマトリクスは、PCAプロセス内で基底ベクトルデータまで減らされ、数式
    r=μ+(x-μC)×(BC-1
    に基づいて反射率スペクトルの正確な三刺激値をもたらすことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 追加として、
    d)識別された前記データマトリクスは、基準スペクトルとして使用され、得られた三刺激値を計算し、
    e)計算された前記三刺激値は、所与の三刺激値と比較され、差を画定し、
    f)前記差は、前記基準スペクトルを調整するために使用され、合成されたスペクトルをもたらすことを特徴とする、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記基準スペクトルの調整は、前記数式
    r=r+(x-r)×(BC-1
    に基づくことを特徴とし、
    ここで、rはスペクトル反射率、Cは所与の光源によって重み付けされた等色関数、xは三刺激値CIEXYZのベクトル、Bは3つの選ばれた基底ベクトル、rは基準スペクトルである、請求項3に記載の方法。
  5. Bは、寸法(3×36)を伴うPCA削減から得られた、最初の3つの基底ベクトルにおけるマトリクスを表わすことを特徴とする、請求項4に記載の方法。
  6. 前記合成されたスペクトルは、負の小数について調査され、負の小数が存在した場合、以下のステップ
    i)所与の閾値t未満の全てのスペクトルサンプルを、閾値tまでクリッピングするステップ、
    ii)クリッピングが縁部を導入し得た際に、クリッピングされた全てのスペクトルに、平滑化フィルタ(例えば三角フィルタ)を適用するステップ、及び
    iii)クリッピングされたスペクトルを基準スペクトルとして使用するステップ、
    を続ける、請求項1~5のうちいずれか一項に記載の方法。
  7. 閾値tが0よりも大きく、好ましくは2%であることを特徴とする、請求項6に記載の方法。
  8. 三刺激値及び基準スペクトルは、非線形伝達関数r’=f(r)を適用して非線形領域に転換され、かつPCAプロセス内で減らされて、反射率スペクトルの変更した基底ベクトルデータを生成する、請求項1~7のうちいずれか一項に記載の方法。
  9. 異なる色の反射率スペクトルの一般的基底ベクトルデータを伴うデータベース、及び異なる色の基準スペクトルのデータマトリクスに関するプロセスを伴うデータベース、が使用され、それによって前記プロセスの特定の特性が前記基準スペクトルから取り込まれ、その一方で補正シフトは、前記一般的基底ベクトルを使用して実行される、請求項1~8のうちいずれか一項に記載の方法。
  10. いくつかの異なる反射率スペクトルのセットが生成され、スペクトル合成の成功に関するそれらの品質は、最良の結果を判断するために評価される、請求項1~9のうちいずれか一項に記載の方法。
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