JP2023509279A - 胃抑制ペプチド受容体(gipr)に対する結合タンパク質を用いたクッシング症候群を処置するか又は改善させる方法 - Google Patents

胃抑制ペプチド受容体(gipr)に対する結合タンパク質を用いたクッシング症候群を処置するか又は改善させる方法 Download PDF

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Abstract

GIPRポリペプチドに特異的な抗原結合タンパク質を使用してコルチゾールレベル上昇を特徴とする疾患及び障害を処置するための方法が提供される。様々な実施形態では、疾患又は障害はクッシング症候群である。

Description

本開示は、胃抑制ペプチド受容体(GIPR)に特異的な抗原結合タンパク質を使用した、クッシング症候群の処置又は改善に関する。
クッシング症候群は、副腎皮質ホルモン過剰症により引き起こされる希少疾患である。内因性クッシング症候群の最も一般的な形態は、クッシング病であり、これは、ACTH依存性クッシング症候群の全例の70%に関与する副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)分泌性下垂体腫瘍により起こる。クッシング病において、腫瘍による自己ACTH分泌の結果、コルチゾールレベルが過剰になる。クッシング病患者における高いコルチゾールレベルへの曝露延長の結果、著しい臨床負荷が生じ、健康関連のクオリティーオブライフが損なわれ、死亡率が上昇する。
クッシング症候群のサブセットは、副腎皮質腺腫におけるグルコース依存性インスリン分泌性ポリペプチド受容体(GIPR)発現の異所性の過剰発現により、ACTH非依存性である(JCI Insight.2017;2(18):e92184)。グルコース依存性インスリン分泌刺激ポリペプチド(GIP)は、小腸(十二指腸及び空腸)においてK細胞から分泌される単一の42個のアミノ酸ペプチドである。ヒトGIPは、プロGIPがプロセシングを受けて生じるものであり、プロGIPは、染色体17qに局在する遺伝子によってコードされる153個のアミノ酸の前駆体である(Inagaki et al.,Mol Endocrinol 1989;3:1014-1021;Fehmann et al.Endocr Rev.1995;16:390-410)。GIPは、以前は胃抑制ポリペプチドと呼ばれていた。
GIP受容体(GIPR)は、細胞外N末端、7個の膜貫通ドメイン及び細胞内C末端を有するGタンパク質共役型受容体(GPCR)のセクレチン-グルカゴンファミリーのメンバーである。この受容体のファミリーのN末端細胞外ドメインは、通常、グリコシル化されており、受容体の認識及び結合ドメインを形成する。GIPRは、膵臓、腸、脂肪組織、心臓、下垂体、副腎皮質及び脳を含む多くの組織において高度に発現される(Usdin et al.,Endocrinology.1993,133:2861-2870)。ヒトGIPRは466個のアミノ酸を含み、染色体19q13.3に位置する遺伝子によってコードされる(Gremlich et al.,Diabetes.1995;44:1202-8;Volz et al.,FEBS Lett.1995,373:23-29)。ヒト、ラット及びマウスでは、オルタナティブmRNAスプライシングを受ける結果、長さが異なるGIP受容体バリアントが生じることが研究から示唆されている。
このように、発明者らは、これらの患者においてクッシング病の症状を予防するためにGIPR拮抗性抗体が使用され得ると考える。さらに、ACTH依存性クッシング病の副腎においてGIPRも過剰発現されるという文献の証拠もあり(The Journal of Clinical Endocrinology & Metabolism 90(5):3009-3016)、クッシング症候群の最も一般的な原因が下垂体前葉の副腎皮質刺激ホルモン分泌細胞腺腫によるACTH過剰分泌であるということにおいて、GIPR拮抗作用も治療に有用であり得るという可能性が生じている。
JCI Insight.2017;2(18):e92184 Inagaki et al.,Mol Endocrinol 1989;3:1014-1021 Fehmann et al.Endocr Rev.1995;16:390-410 Usdin et al.,Endocrinology.1993,133:2861-2870 Gremlich et al.,Diabetes.1995;44:1202-8 Volz et al.,FEBS Lett.1995,373:23-29 The Journal of Clinical Endocrinology & Metabolism 90(5):3009-3016
一態様では、本開示は、クッシング症候群の対象を処置する方法を提供し、この方法は、GIPRのアミノ酸配列に対して少なくとも90%のアミノ酸配列同一性を有するアミノ酸配列を有するタンパク質に特異的に結合する抗原結合タンパク質の治療的有効量を対象に投与することを含む。
一実施形態では、対象は哺乳動物である。別の実施形態では、対象はヒトである。別の実施形態では、GIPRはヒトGIPRである。別の実施形態では、投与は、非経口注射による。別の実施形態では、投与は、皮下注射による。
GIP刺激後にビヒクルと比較して、MuGIPR-Ab及びGIPR-アゴニストの両方の処置群によって、コルチコステロンレベルが血漿及びWATレベルで顕著に低下した。 絶食[D-Ala]-GIPチャレンジ-ARM 1 絶食[D-Ala]-GIPチャレンジ-ARM 2
本開示は、GIPの生物学的活性を遮断又は干渉することによって、クッシング症候群を処置する方法を提供する。一実施形態では、それを必要とする対象に単離ヒトGIPR結合タンパク質の治療的有効量を投与する。投与方法及び送達方法も提供される。
実施例を含む、本明細書中で使用される組み換えポリペプチド及び核酸方法は、一般に、Sambrook et al.,Molecular Cloning:A Laboratory Manual(Cold Spring Harbor Laboratory Press,1989)又はCurrent Protocols in Molecular Biology(Ausubel et al.,eds.,Green Publishers Inc.and Wiley and Sons 1994)に記載されるものであり、これらの両方ともあらゆる目的のために参照により本明細書中に組み込まれる。
本明細書中で使用されるセクションの見出しは、単に構成を目的とするものに過ぎず、記載される主題を限定するものと解釈されるべきではない。
本明細書中では別段の定義がない限り、本願と関連して使用される科学用語及び専門用語は、当業者によって一般に理解される意味を有するものとする。さらに、文脈上異なる解釈を要する場合を除き、単数形の用語は、複数形を含むものとし、複数形の用語は、単数形を含むものとする。
一般に、細胞及び組織培養、分子生物学、免疫学、微生物学、遺伝学並びに本明細書中に記載のタンパク質及び核酸の化学及びハイブリッド形成に関連して使用される命名法及び技術は、当技術分野で周知であり、一般に使用されているものである。別段の記載がない限り、本願の方法及び技術は一般に、当技術分野で周知の従来の方法に従って、及び本明細書を通して引用及び議論される様々な一般的及びより特定性の高い参考文献に記載されるように実施される。例えば、Sambrook et al.,Molecular Cloning:A Laboratory Manual,3rd ed.,Cold Spring Harbor Laboratory Press,Cold Spring Harbor,N.Y.(2001),Ausubel et al.,Current Protocols in Molecular Biology,Greene Publishing Associates(1992),and Harlow and Lane Antibodies:A Laboratory Manual Cold Spring Harbor Laboratory Press,Cold Spring Harbor,N.Y.(1990)(参照により本明細書中に組み込まれる)を参照されたい。酵素反応及び精製技術は、製造業者の説明に従って、又は当技術分野で一般に達成されるように、又は本明細書中に記載の通りに実施される。本明細書中に記載の分析化学、合成有機化学及び医薬品化学及び製薬化学と関連して使用される専門用語並びにそれらの実験室的な手順及び技術は、周知のものであり、当技術分野で一般に使用されるものである。化学合成、化学分析、医薬調製、処方及び送達並びに患者の処置に対して標準的な技術を使用し得る。
本発明は、本明細書中に記載の特定の方法論、プロトコール及び試薬などに限定されず、従って、変わり得るものであると理解すべきである。本明細書中で使用される専門用語は、特定の実施形態の説明を目的としているにすぎず、開示の範囲の限定は意図されず、開示の範囲は、特許請求の範囲のみによって定義される。
実施例又は別の形で記載される場合を除き、本明細書中で使用される成分又は反応条件の量を示す数は全て、全ての場合において「約」という用語によって修飾されると理解すべきである。「約」という用語は、割合と関連して使用される場合、±1%を意味し得る。
別段の記載がない限り、本明細書中で使用される「1つの(a)」及び「1つの(an)」は、慣例に従い、「1つ以上」を意味する。
本明細書中で使用される場合、「アミノ酸」及び「残基」という用語は、交換可能に使用され、ペプチド又はポリペプチドとの関連で使用される場合、天然起源のアミノ酸と合成のアミノ酸との両方、並びに天然起源のアミノ酸と化学的に類似したアミノ酸類似体、アミノ酸模倣体及び非天然起源のアミノ酸を指す。
「天然起源のアミノ酸」は、遺伝コードによってコードされるアミノ酸、並びに遺伝コードによってコードされ、合成された後に修飾されるアミノ酸(例えば、ヒドロキシプロリン、γ-カルボキシグルタメート及びO-ホスホセリン)である。アミノ酸類似体は、天然起源のアミノ酸と同一の基本化学構造、即ち水素に結合したα炭素、カルボキシル基、アミノ基及びR基を有する化合物、例えば、ホモセリン、ノルロイシン、メチオニンスルホキシド、メチルメチオニンスルホニウムである。そのような類似体は、改変されたR基(例えばノルロイシン)又は改変されたペプチド骨格を有し得るが、天然起源のアミノ酸と同一の基本化学構造を保持するであろう。
「アミノ酸模倣体」は、アミノ酸の一般化学構造と異なる構造を有するが、天然起源のアミノ酸と類似の様式で機能する化学化合物である。例としては、アミドのメタクリロイル誘導体又はアクリロイル誘導体、β-アミノ酸、γ-アミノ酸、δ-アミノ酸(ピペリジン-4-カルボン酸など)などが挙げられる。
「非天然起源のアミノ酸」は、天然起源のアミノ酸と同一の基本化学構造を有するが、翻訳複合体によって伸長ポリペプチド鎖に組み込まれない化合物である。「非天然起源のアミノ酸」には、天然にコードされるアミノ酸(20種類の一般的なアミノ酸を含むが限定されない)が修飾(例えば翻訳後修飾)されることによって生じるが、翻訳複合体によって伸長ポリペプチド鎖にそれ自体が天然に組み込まれることのないアミノ酸も含まれるが限定されない。ポリペプチド配列に挿入され得る、又はポリペプチド配列において野生型残基に対して置換され得る非天然アミノ酸の例の非限定リストには、β-アミノ酸、ホモアミノ酸、環状アミノ酸及び側鎖が誘導体化されたアミノ酸が含まれるが限定されない。例としては、(L型又はD-型で;括弧中のように省略):シトルリン(Cit)、ホモシトルリン(hCit)、Nα-メチルシトルリン(NMeCit)、Nα-メチルホモシトルリン(Nα-MeHoCit)、オルニチン(Orn)、Nα-メチルオルニチン(Nα-MeOrn又はNMeOrn)、サルコシン(Sar)、ホモリジン(hLys又はhK)、ホモアルギニン(hArg又はhR)、ホモグルタミン(hQ)、Nα-メチルアルギニン(NMeR)、Nα-メチルロイシン(Nα-MeL又はNMeL)、N-メチルホモリジン(NMeHoK)、Nα-メチルグルタミン(NMeQ)、ノルロイシン(Nle)、ノルバリンNva)、1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン(Tic)、オクタヒドロインドール-2-カルボン酸(Oic)、3-(1-ナフチル)アラニン(1-Nal)、3-(2-ナフチル)アラニン(2-Nal)、1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン(Tic)、2-インダニルグリシン(IgI)、パラ-インドフェニルアラニン(pI-Phe)、パラ-アミノフェニルアラニン(4AmP又は4-アミノ-Phe)、4-グアニジノフェニルアラニン(Guf)、グリシルリジン(「K(Nε-グリシル)」又は「K(グリシル)」又は「K(gly)」と省略)、ニトロフェニルアラニン(ニトロphe)、アミノフェニルアラニン(アミノphe又はアミノ-phe)、ベンジルフェニルアラニン(ベンジルphe)、γ-カルボキシグルタミン酸(γ-カルボキシglu)、ヒドロキシプロリン(ヒドロキシpro)、p-カルボキシル-フェニルアラニン(Cpa)、α-アミノアジピン酸(Aad)、Nα-メチルバリン(NMeVal)、N-α-メチルロイシン(NMeLeu)、Nα-メチルノルロイシン(NMeNle)、シクロペンチルグリシン(Cpg)、シクロヘキシルグリシン(Chg)、アセチルアルギニン(アセチルarg)、α,β-ジアミノプロピオン酸(Dpr)、α,γ-ジアミノ酪酸(Dab)、ジアミノプロピオン酸(Dap)、シクロヘキシルアラニン(Cha)、4-メチル-フェニルアラニン(MePhe)、β,β-ジフェニル-アラニン(BiPhA)、アミノ酪酸(Abu)、4-フェニル-フェニルアラニン(又はビフェニルアラニン;4B ip)、α-アミノ-イソ酪酸(Aib)、ベータ-アラニン、ベータ-アミノプロピオン酸、ピぺリジン酸、アミノカプリオイックアシッド(aminocaprioic acid)、アミノヘプタン酸、アミノピメリン酸、デスモシン、ジアミノピメリン酸、N-エチルグリシン、N-エチルアスパラギン、ヒドロキシリジン、アロ-ヒドロキシリジン、イソデスモシン、アロ-イソロイシン、N-メチルグリシン、N-メチルイソロイシン、N-メチルバリン、4-ヒドロキシプロリン(Hyp)、γ-カルボキシグルタマート、ε-N,N,N-トリメチルリジン、ε-N-アセチルリジン、O-ホスホセリン、N-アセチルセリン、N-ホルミルメチオニン、3-メチルヒスチジン、5-ヒドロキシリジン、ω-メチルアルギニン、4-アミノ-O-フタル酸(4APA)及び他の類似のアミノ酸及び具体的に挙げられるものの何れかの誘導体化形態が挙げられる。
「単離された核酸分子」という用語は、5’末端から3’末端へと読まれるデオキシリボヌクレオチド若しくはリボヌクレオチド塩基の一本鎖若しくは二本鎖のポリマー(例えば、本明細書で提供されるGIPR核酸配列)又はその類似体であって、細胞源から全核酸が単離されるときにその核酸と共に天然で見出されるポリペプチド、ペプチド、脂質、炭水化物、ポリヌクレオチド又は他の物質の少なくとも約50パーセントが取り除かれているものを指す。好ましくは、単離された核酸分子は、その核酸の天然環境において見出され、ポリペプチド生成におけるその使用、又はその治療的、診断的、予防的、若しくは研究での使用を妨害すると想定される何らかの他の混入核酸分子又は他の分子を実質的に含まない。
「単離されたポリペプチド」という用語は、ポリペプチドが細胞源から単離されるときにそのポリペプチドと共に天然で見出されるポリペプチド、ペプチド、脂質、炭水化物、ポリヌクレオチド又は他の材料の少なくとも約50パーセントが取り除かれているポリペプチド(例えば、本明細書中で提供されるGIPRポリペプチド配列又は本発明の抗原結合タンパク質)を指す。単離されたポリペプチドは、その天然環境において見出され、その治療的、診断的、予防的、又は研究での使用を妨害すると想定される何らかの他の夾雑ポリペプチド又は他の夾雑物を実質的に含まないことが好ましい。
「コードする」という用語は、1つ以上のアミノ酸をコードするポリヌクレオチド配列を指す。この用語は、開始コドン又は終始コドンを必要としない。
2つ以上の核酸又はポリペプチド配列と関連する「同一の」及び「同一性」パーセントという用語は、同一である2つ以上の配列又は部分配列を指す。「同一性パーセント」は、比較分子におけるアミノ酸又はヌクレオチド間で残基が同一であるパーセントを意味し、比較される分子中で最小のもののサイズに基づいて計算される。こうした計算では、アライメントにおけるギャップ(存在する場合)は、特定の数学モデル又はコンピュータプログラム(即ち「アルゴリズム」)により対処され得る。アラインした核酸又はポリペプチドの同一性を計算するために使用し得る方法には、Computational Molecular Biology,(Lesk,A.M.,ed.),(1988)New York:Oxford University Press;Biocomputing Informatics and Genome Projects,(Smith,D.W.,ed.),1993,New York:Academic Press;Computer Analysis of Sequence Data,Part I,(Griffin,A.M.,and Griffin,H.G.,eds.),1994,New Jersey:Humana Press;von Heinje,G.,(1987)Sequence Analysis in Molecular Biology,New York:Academic Press;Sequence Analysis Primer,(Gribskov,M.and Devereux,J.,eds.),1991,New York:M.Stockton Press;and Carillo et al.,(1988)SIAM J.Applied Math.48:1073に記載されるものが含まれる。
同一性パーセントの計算では、比較される配列は、配列間の一致を最大化するようにアライメントされる。同一性パーセントを決定するために使用されるコンピュータプログラムは、GAPを含むGCGプログラムパッケージである(Devereux et al.,(1984)Nucl.Acid Res.12:387;Genetics Computer Group,University of Wisconsin,Madison,WI)。コンピュータアルゴリズムGAPは、配列同一性パーセントを決定する2つのポリペプチド又はポリヌクレオチドをアラインさせるために使用される。配列は、それらのそれぞれのアミノ酸又はヌクレオチドが最適に一致するようにアラインされる(アルゴリズムによって決定される「一致スパン」)。ギャップ開始ペナルティ(3x平均対角として計算される。ここで、「平均対角」は、使用される比較マトリックスの対角の平均であり;「対角」は、特定の比較マトリックスによってそれぞれの完全アミノ酸一致に割り当てられるスコア又は数である)及びギャップ伸長ペナルティ(通常、ギャップ開始ペナルティの1/10倍である)並びにPAM 250又はBLOSUM 62などの比較マトリックスがアルゴリズムと共に使用される。特定の実施形態では、標準比較マトリックス(PAM 250比較マトリックスについては、Dayhoff et al.,(1978)Atlas of Protein Sequence and Structure 5:345-352;BLOSUM 62比較マトリックスについてはHenikoff et al.,(1992)Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.89:10915-10919)もアルゴリズムによって使用される。
GAPプログラムを使用し、ポリペプチド又はヌクレオチド配列の同一性パーセントを決定するために推奨されるパラメーターには、以下のものがある:
アルゴリズム:Needleman et al.,1970,J.Mol.Biol.48:443-453;
比較マトリックス:Henikoff et al.,1992、上記からのBLOSUM 62;
ギャップペナルティ:12(しかし、エンドギャップに対するペナルティなし)
ギャップ長ペナルティ:4
類似性の閾値:0
2つのアミノ酸配列をアラインさせるための所定のアライメントスキームでは、2つの配列の短い領域のみの一致が生じることがあり、このアラインされた小さな領域は、2つの全長配列間で顕著な関係がない場合でも、非常に高い配列同一性を有し得る。従って、選択したアライメント法(例えばGAPプログラム)は、望ましい場合、標的ポリペプチドの少なくとも連続する50アミノ酸にわたるアライメントが生じるように調整され得る。
「GIPRポリペプチド」及び「GIPRタンパク質」という用語は、交換可能に使用され、ヒト又はマウスなどの哺乳動物において発現される天然の野生型ポリペプチドを意味し、天然のアレル(例えば、ヒトGIPRタンパク質の天然のアレル形態)を含む。本開示の目的では、「GIPRポリペプチド」という用語は、何らかの全長GIPRポリペプチドを指すために交換可能に使用され得、例えば、466個のアミノ酸残基からなり、配列番号3142のヌクレオチド配列によってコードされる配列番号3141、又は430個のアミノ酸残基からなり、配列番号3144の核酸配列によってコードされる配列番号3143、又は493個のアミノ酸残基からなり、配列番号3146の核酸配列によってコードされる配列番号3145、又は460個のアミノ酸残基からなり、配列番号3148の核酸配列によってコードされる配列番号3147又は230のアミノ酸残基からなり、配列番号3150の核酸配列によってコードされる配列番号3149である。
「GIPRポリペプチド」という用語は、天然のGIPRポリペプチド配列(例えば配列番号3141、3143又は3145)が修飾されたGIPRポリペプチドも包含する。そのような修飾としては、非天然アミノ酸、非天然アミノ酸類似体及びアミノ酸模倣体での置換を含む、1個以上のアミノ酸置換が挙げられるが限定されない。
様々な実施形態では、GIPRポリペプチドは、天然のGIPRポリペプチド(例えば配列番号3141、3143又は3145)との同一性が少なくとも約85パーセントであるアミノ酸配列を含む。他の実施形態では、GIPRポリペプチドは、天然のGIPRポリペプチドアミノ酸配列(例えば、配列番号3141、3143又は3145)に対して、少なくとも約90パーセント、又は約95、96、97、98又は99パーセント同一であるアミノ酸配列を含む。このようなGIPRポリペプチドは、必ずしも必要ではないが、GIPに結合する能力など、野生型GIPRポリペプチドの少なくとも1つの活性を有することが好ましい。本発明は、そのようなGIPRポリペプチド配列をコードする核酸分子も包含する。
「GIPR活性アッセイ」(「GIPR機能アッセイ」とも呼ばれる)という用語は、細胞状況におけるGIP又はGIP結合タンパク質活性を測定するために使用され得るアッセイを意味する。一実施形態では、「活性」(又は「機能」)アッセイ」は、GIPR発現細胞(GIPがcAMPシグナルを誘導し得る)におけるcAMPアッセイであり得、GIP/GIPR結合タンパク質の活性は、GIPリガンドの存在下/非存在下で測定され得、この場合、阻害/活性化のIC50/EC50及び度合いを得ることができる(Biochemical and Biophysical Research Communications(2002)290:1420-1426)。別の実施形態では、「活性」(又は「機能」)アッセイは、膵臓ベータ細胞(GIPがグルコース依存性のインスリン分泌を誘導し得る)におけるインスリン分泌アッセイであり得、GIP/GIPR結合タンパク質の活性は、GIPリガンドの存在下/非存在下で測定され得、この場合、阻害/活性化のIC50/EC50及び度合いを得ることができる(Biochemical and Biophysical Research Communications(2002)290:1420-1426)。
「GIPR結合アッセイ」という用語は、GIPRへのGIPの結合を測定するために使用され得るアッセイを意味する。一実施形態では、「GIPR結合アッセイ」は、GIPR発現細胞への蛍光標識GIP結合を測定するFMAT又はFACSを使用するアッセイであり得、GIP/GIPR結合タンパク質の活性は、GIPR発現細胞への蛍光標識GIPの結合の置き換えを対象として測定され得る。別の実施形態では、「GIPR結合アッセイ」は、GIPR発現細胞への放射性標識GIPの結合を測定するアッセイであり得、GIP/GIPR結合タンパク質の活性は、GIPR発現細胞への放射性標識GIPの結合の置き換えを対象として測定され得る(Biochimica et Biophysica Acta(2001)1547:143-155)。
「GIP」、「胃抑制ポリペプチド」、「グルコース依存性インスリン分泌刺激ペプチド」及び「GIPリガンド」という用語は、交換可能に使用され、ヒト又はマウスなどの哺乳動物において発現される天然の野生型ポリペプチドを意味し、天然のアレル(例えばヒトGIPタンパク質の天然のアレル形態)を含む。本開示の目的では、「GIP」という用語は、何らかの成熟GIPポリペプチドを指すために交換可能に使用され得る。
成熟ヒトGIPの42個のアミノ酸配列は:
YAEGTFISDY SIAMDKIHQQ DFVNWLLAQK GKKNDWKHNI TQ(配列番号3151)であり、
DNA配列:
Figure 2023509279000002
によりコードされる。
成熟マウスGIPの42個のアミノ酸配列は、
YAEGTFISDY SIAMDKIRQQ DFVNWLLAQR GKKSDWKHNI TQ(配列番号3153)であり、
DNA配列:
Figure 2023509279000003
によりコードされる。
成熟ラットGIPの42個のアミノ酸配列は、
YAEGTFISDY SIAMDKIRQQ DFVNWLLAQK GKKNDWKHNL TQ(配列番号3155)であり、
DNA配列:
Figure 2023509279000004
によりコードされる
本明細書中で使用される場合、「抗原結合タンパク質」は、GIPRポリペプチド(例えば、配列番号3141、3143又は3145で提供されるものなどのヒトGIPRポリペプチド)などの特定の標的抗原に特異的に結合する何らかのタンパク質を意味する。この用語は、少なくとも2つの全長重鎖及び2つの全長軽鎖を含むインタクトな抗体並びにその誘導体、バリアント、断片及び変異を包含する。抗体断片の例としては、Fab断片、Fab’断片、F(ab’)断片及びFv断片が挙げられる。抗原結合タンパク質には、以下にさらに記載されるようなナノボディ及びscFvなどのドメイン抗体も含まれる。
一般に、GIPR抗原結合タンパク質は、その抗原結合タンパク質が非GIPR分子に対して本質的にバックグラウンドの結合を示すとき、その標的抗原であるGIPRに「特異的に結合する」と言われる。しかし、GIPRに特異的に結合する抗原結合タンパク質は、異なる種に由来するGIPRポリペプチドと交差反応し得る。典型的には、GIPR抗原結合タンパク質は、表面プラズマ共鳴技術(例えばBIACore,GE-Healthcare Uppsala,Sweden)又は結合平衡除外アッセイ(KinExA,Sapidyne,Boise,Idaho)を介して測定される場合、解離定数(KD)が≦10-7Mであるとき、ヒトGIPRに特異的に結合する。GIPR抗原結合タンパク質は、記載の方法を使用して測定される場合、KDが≦5x10-9Mであるとき、「高い親和性」でヒトGIPRに特異的に結合し、KDが≦5x10-10Mであるとき、「非常に高い親和性」でヒトGIPRに特異的に結合する。
「抗原結合領域」は、特定の抗原に特異的に結合するタンパク質又はタンパク質の一部を意味する。例えば、抗原と相互作用し、抗原に対するその特異性及び親和性を抗原結合タンパク質に与えるアミノ酸残基を含む抗原結合タンパク質のその部分は、「抗原結合領域」と呼ばれる。抗原結合領域は、典型的には、免疫グロブリン、一本鎖免疫グロブリン又はラクダ科の動物の抗体の「相補的結合領域」(「CDR」)を1つ以上含む。特定の抗原結合領域は、1つ以上の「フレームワーク」領域も含む。「CDR」は、抗原結合の特異性及び親和性に寄与するアミノ酸配列である。「フレームワーク」領域は、CDRの適切な立体構造の維持に役立つことで、抗原結合領域と抗原との間の結合を促進し得る。
組み換えGIPR抗原結合タンパク質を含む、「組み換えタンパク質」は、組み換え技術を使用して、即ち本明細書中に記載のような組み換え核酸の発現を通じて調製されるタンパク質である。組み換えタンパク質の産生のための方法及び技術は、当技術分野で周知である。
「抗体」という用語は、何らかのアイソタイプのインタクトな免疫グロブリン又は標的抗原への特異的結合についてインタクトな抗体と競合し得るその断片を指し、例えばキメラ、ヒト化、完全ヒト及び二特異性抗体を含む。従って、「抗体」は、抗原結合タンパク質の一種である。インタクトな抗体は、一般に、少なくとも2つの全長重鎖及び2つの全長軽鎖を含む。抗体は、単一の供給源のみに由来するか、又は「キメラ」、即ち、以下にさらに記載されるように、その抗体の異なる部分が、2つの異なる抗体に由来し得るものであり得る。抗原結合タンパク質、抗体、又は結合断片は、ハイブリドーマにおいて、組み換えDNA技術により、又はインタクトな抗体の酵素的若しくは化学的な切断により、作製され得る。
抗体又はその断片に関して使用される「軽鎖」という用語は、全長軽鎖、及び結合特異性を与えるために十分な可変領域配列を有するその断片を含む。全長軽鎖は、可変領域ドメイン(VL)及び定常領域ドメイン(CL)を含む。軽鎖の可変領域ドメインは、ポリペプチドのアミノ末端にある。軽鎖には、κ(カッパ)鎖及びλ(ラムダ)鎖が含まれる。
抗体又はその断片に関して使用される場合、「重鎖」という用語は、全長重鎖、及び結合特異性を与えるために十分な可変領域配列を有するその断片を含む。全長重鎖は、可変領域ドメイン(VH)並びに3つの定常領域ドメイン(CH1、CH2及びCH3)を含む。VHドメインはポリペプチドのアミノ末端に位置し、CHドメインはカルボキシル末端に位置し、CH3はポリペプチドのカルボキシ末端に最も近い位置に存在する。重鎖は、IgG(IgG1、IgG2、IgG3及びIgG4サブタイプを含む)、IgA(IgA1及びIgA2サブタイプを含む)、IgM及びIgEを含む、あらゆるアイソタイプのものであり得る。
本明細書中で使用される場合、抗体又は免疫グロブリンの鎖(重鎖又は軽鎖)の「免疫学的に機能性の断片」(又は単に「断片」)という用語は、全長鎖に存在するアミノ酸の少なくともいくつかを欠いているが、抗原に特異的に結合する能力を有する抗体の一部(その部分がどのように得られるか、又は合成されるかは問われない)を含む抗原結合タンパク質である。そのような断片は、それが標的抗原に特異的に結合するという点で生物学的に活性であり、所与のエピトープへの特異的な結合について、インタクトな抗体を含め、他の抗原結合タンパク質と競合し得る。
こうした生物学的に活性な断片は、組み換えDNA技術によって作製され得るか、又はインタクトな抗体を含む、抗原結合タンパク質の酵素的若しくは化学的な切断によって作製され得る。免疫学的に機能性の免疫グロブリン断片には、Fab、Fab’及びF(ab’)断片が含まれるが限定されない。
別の実施形態では、Fv、ドメイン抗体及びscFvであり、これらは、本発明の抗体に由来し得る。
例えば、1つ以上のCDRなど、本明細書中で開示される抗原結合タンパク質の機能性部分は、第2のタンパク質又は小分子に共有結合させることで、身体における特定の標的を対象とする治療剤を創出し、二機能性の治療特性を持たせるか、又は血清半減期を延長できることがさらに企図される。
「Fab断片」は、1つの軽鎖及び1つの重鎖のCH1及び可変領域で構成される。Fab分子の重鎖は、別の重鎖分子とジスルフィド結合を形成し得ない。
「Fc」領域は、抗体のCH2ドメイン及びCH3ドメインを含む2つの重鎖断片を含む。2つの重鎖断片は、2つ以上のジスルフィド結合及びCH3ドメインの疎水性相互作用によって一体にまとめられる。
「Fab’断片」は、1つの軽鎖と、VHドメイン及びCH1ドメインに加えてCH1ドメインとCH2ドメインとの間の領域も含有する1つの重鎖の一部とを含み、その結果、2つのFab’断片の2つの重鎖の間に鎖間ジスルフィド結合が形成されて、F(ab’)2分子が形成され得る。
「F(ab’)2断片」は、2つの軽鎖と、CH1ドメインとCH2ドメインとの間の定常領域の一部を含む2つの重鎖とを含み、その結果、鎖間ジスルフィド結合が2つの重鎖の間に形成される。従って、F(ab’)2断片は、2つの重鎖の間のジスルフィド結合によってまとめられた2つのFab’断片から構成される。
「Fv領域」は、重鎖と軽鎖との両方に由来する可変領域を含むが、定常領域を欠いている。
「一本鎖抗体」又は「scFv」は、重鎖及び軽鎖可変領域が抗原結合領域を形成する単一のポリペプチド鎖を形成するために、可撓性リンカーによって連結されているFv分子である。scFvについては、国際公開第88/01649号パンフレット並びに米国特許第4,946,778号明細書及び同第5,260,203号明細書で詳細に論じられており、これらの開示は、参照により組み込まれる。
「ドメイン抗体」又は「一本鎖免疫グロブリン」は、重鎖の可変領域又は軽鎖の可変領域のみを含む免疫学的に機能性の免疫グロブリン断片である。ドメイン抗体の例には、Nanobodies(登録商標)が含まれる。いくつかの場合、2つ以上のVH領域が、ペプチドリンカーを介して共有結合で連結されることで二価のドメイン抗体が創出される。二価のドメイン抗体の2つのVH領域は、同一又は異なる抗原を標的とし得る。
「二価の抗原結合タンパク質」又は「二価の抗体」は、2つの抗原結合領域を含む。いくつかの場合、2つの結合領域は、同一の抗原特異性を有する。二価の抗原結合タンパク質及び二価の抗体は、二特異性であり得、これについては以下を参照されたい。
「多特異性抗原結合タンパク質」又は「多特異性抗体」は、複数の抗原又はエピトープを標的とするものである。
「二特異性」、「二重特異性」又は「二機能性」の抗原結合タンパク質又は抗体は、それぞれハイブリッドの抗原結合タンパク質又は抗体であり、2つの異なる抗原結合部位を有する。二特異性の抗原結合タンパク質及び抗体は、多特異性抗原結合タンパク質又は多特異性抗体の一種であり、ハイブリドーマの融合又はFab’断片の連結を含むが限定されない、様々な方法によって作製され得る。例えば、Songsivilai and Lachmann,1990,Clin.Exp.Immunol.79:315-321;Kostelny et al.,1992,J.Immunol.148:1547-1553を参照のこと。二特異性の抗原結合タンパク質又は抗体の2つの結合部位は、2つの異なるエピトープに結合し、こうした2つの異なるエピトープは、同一又は異なるタンパク質標的に存在し得る。
抗原結合タンパク質(例えば抗体)との関連において使用される場合、「競合する」という用語は、ある抗原結合タンパク質(例えば抗体又はその免疫学的に機能性の断片)が共通の抗原(例えばGIPR又はその断片)への参照抗原結合タンパク質の特異的結合を試験下で阻止又は阻害するアッセイによって決定される、抗原結合タンパク質間の競合を意味する。多くの種類の競合結合アッセイを使用し得、例えば、固相直接又は間接ラジオイムノアッセイ(RIA)、固相直接又は間接酵素イムノアッセイ(EIA)、サンドイッチ競合アッセイ(例えばStahli et al.,1983,Methods in Enzymology 9:242-253を参照);固相直接ビオチン-アビジンEIA(例えばKirkland et al.,1986,J.Immunol.137:3614-3619を参照)固相直接標識アッセイ、固相直接標識サンドイッチアッセイ(例えばHarlow and Lane,1988,Antibodies,A Laboratory Manual,Cold Spring Harbor Pressを参照);I-125標識を用いた固相直接標識RIA(例えばMorel et al.,1988,Molec.Immunol.25:7-15を参照);固相直接ビオチン-アビジンEIA(例えばCheung,et al.,1990,Virology 176:546-552)を参照);及び直接標識RIA(Moldenhauer et al.,1990,Scand.J.Immunol.32:77-82を参照)である。典型的には、このようなアッセイでは、固体表面に結合した精製抗原又はこうした抗原の何れかを有する細胞、非標識試験抗原結合タンパク質及び標識参照抗原結合タンパク質が使用される。競合的阻害は、試験抗原結合タンパク質の存在下で固体表面又は細胞に結合した標識の量を決定することによって測定される。通常、試験抗原結合タンパク質は過剰に存在する。競合的結合を決定するための方法に関するさらなる詳細は、本明細書中の実施例において提供される。通常、競合する抗原結合タンパク質が過剰に存在すると、競合する抗原結合タンパク質は、共通の抗原への参照抗原結合タンパク質の特異的結合を少なくとも40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%又は75%阻害する。いくつかの場合、結合は、少なくとも80%、85%、90%、95%又は97%以上阻害される。
「抗原」という用語は、抗原結合タンパク質(例えば抗体を含む)などの選択的結合剤による結合を受ける能力を有し、さらに、その抗原に結合する能力を有する抗体を生成するために動物において使用することが可能な分子又は分子の一部を指す。抗原は、異なる抗原結合タンパク質、例えば、抗体と相互作用する能力を有する1つ以上のエピトープを有し得る。
「エピトープ」という用語は、抗原結合タンパク質(例えば、抗体)により結合される分子の一部である。この用語は、抗体などの抗原結合タンパク質に特異的に結合する能力を有する何らかの決定基を含む。エピトープは、連続的又は非連続的(不連続的)(例えばポリペプチドにおいて、そのポリペプチド配列では互いに連続的ではないが、その分子の中で結び付きを有するアミノ酸残基は、抗原結合タンパク質による結合を受ける)であり得る。立体構造エピトープは、活性タンパク質の立体構造には存在するが、変性タンパク質には存在しないエピトープである。特定の実施形態では、エピトープは、抗原結合タンパク質を生成させるために使用されるエピトープと類似している三次元構造をそれが含むが、抗原結合タンパク質を生成させるために使用されるそのエピトープにおいて見られるアミノ酸残基をそれが含まないか、又はそのいくつかのみを含むという点で模倣的であり得る。エピトープは、タンパク質に存在することが最も多いが、一部の例では、核酸などの他の種類の分子に存在し得る。エピトープ決定基は、アミノ酸、糖側鎖、リン酸基又はスルホニル基など、分子の化学的に活性な表面基(surface groupings)を含み得、特定の三次元構造特性及び/又は特定の電荷特性を有し得る。一般に、特定の標的抗原に特異的な抗原結合タンパク質は、タンパク質及び/又は巨大分子の複合混合物において標的抗原に存在するエピトープを優先的に認識する。
本明細書中で使用される場合、「実質的に純粋な」は、記載された分子種が、存在する優勢な種であること、即ちモル基準で同じ混合物中の任意の他の個々の種よりも豊富であることを意味する。特定の実施形態では、実質的に純粋な分子は、対象種が存在する全ての高分子種の少なくとも50%(モル基準で)を含む組成物である。他の実施形態では、実質的に純粋な組成物は、組成物に存在する全ての高分子種の少なくとも80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%又は99%を構成する。他の実施形態では、対象種は、実質的に均一になるまで精製され、通常の検出方法によって組成物中に混入種を検出することはできず、従って組成物は、単一の検出可能な高分子種からなる。
「処置する(treating)」という用語は、損傷、病態若しくは状態の処置又は改善における成功の何らかの兆候を指し、こうした兆候には、症状の軽減、寛解、縮小又は損傷、病態若しくは状態の患者耐容性の向上;悪化速度又は衰退速度の鈍化;悪化終点の衰弱軽減;患者の身体的又は精神的な健全性の改善など、何らかの客観的又は主観的なパラメーターが含まれる。症状の処置又は改善は、身体検査、神経精神医学的検査及び/又は精神医学的評価の結果を含む、客観的又は主観的なパラメーターに基づき得る。例えば、本明細書中で与えられるある特定の方法は、コルチゾールレベルを低下させ、及び/又はクッシング症候群に付随する症状を改善することによって、クッシング症候群を良好に処置する。クッシング症候群は、下垂体において過剰なACTHを産生し、副腎を刺激して過剰なコルチゾールを生成させる垂体腫瘍の結果から、ACTH依存性であり得る。肺、膵臓及び甲状腺における腫瘍を含め、他のタイプの腫瘍がACTHを産生し得、その結果また、過剰なコルチゾールが産生される。さらに、副腎における腫瘍もまたコルチゾールの過剰産生を引き起こし得る。食物依存性のクッシング症候群の場合、ダイエタリーフード(dietary food)の摂取によって、腸からのGIPの正常な放出が起こり、これにより、副腎皮質腺腫におけるGIPR発現を通じた過剰なコルチゾール産生が推進される(JCI Insight.2017;2(18):e92184)。
「有効量」は、一般に、症状の重症度及び/又は頻度を低下させる、症状及び/又は根本原因を排除する、症状及び/又はその根本原因の出現を予防する、及び/又は疾患状態に起因する若しくは関連する損傷を改善するか若しくは修復するのに十分な量である(例えばクッシング症候群)。いくつかの実施形態では、有効量は、治療的有効量又は予防的有効量である。「治療的有効量」は、疾患病状(例えば粥状動脈硬化)又は症状、特に疾患病状と関連する状態又は症状の治療に十分な量、又は、方法は何であれ、疾患病状又は疾患と関連する何らかの他の望ましくない症状の進行の予防、防止、遅延又は好転に十分な量である。「予防的有効量」は、対象に投与されると、意図される予防効果を有することになる医薬組成物の量であり、こうした予防効果は、例えば、疾患病状の発症(若しくは再発)の予防若しくは遅延、又は疾患病状若しくは関連症状の発症(若しくは再発)の可能性の低下である。完全な治療又は予防効果は、必ずしも1用量の投与によって生じず、一連の用量の投与後にのみ生じ得る。従って、治療的又は予防的有効量を、1回以上の投与で投与し得る。
本明細書中で使用される場合、「治療的有効用量」及び「治療的有効量」という用語は、研究者、医師又は他の臨床医によって探究されている組織系、動物又はヒトにおける、処置中の疾患又は障害の症状の緩和又は改善を含む、生物学的又は医薬的な反応を誘発するGIPR結合タンパク質の量、即ち観測可能なレベルの1つ以上の所望の生物学的又は医薬的な反応、例えばコルチゾールレベルの低下、を支持するGIPR結合タンパク質の量を意味する。
「ポリヌクレオチド」又は「核酸」という用語は、一本鎖のヌクレオチドポリマーと二本鎖のヌクレオチドポリマーとの両方を含む。ポリヌクレオチドを構成するヌクレオチドは、リボヌクレオチド若しくはデオキシリボヌクレオチド、又は何れかの型のヌクレオチドの修飾形態であり得る。修飾には、ブロモウリジン及びイノシン誘導体などの塩基修飾、2’,3’-ジデオキシリボースなどのリボース修飾、並びにホスホロチオアート、ホスホロジチオアート、ホスホロセレノアート、ホスホロジセレノアート、ホスホロアニロチオアート(phosphoroanilothioate)、ホスホロアニラダート(phoshoraniladate)及びホスホロアミダートなどのヌクレオチド間結合の修飾が含まれる。
「オリゴヌクレオチド」という用語は、200個以下のヌクレオチドを含むポリヌクレオチドを意味する。いくつかの実施形態では、オリゴヌクレオチドは、10~60塩基長である。他の実施形態では、オリゴヌクレオチドは、12、13、14、15、16、17、18、19又は20~40のヌクレオチド長である。オリゴヌクレオチドは、例えば、変異遺伝子の構築において使用するための一本鎖又は二本鎖であり得る。オリゴヌクレオチドは、センスオリゴヌクレオチド又はアンチセンスオリゴヌクレオチドであり得る。オリゴヌクレオチドは、検出アッセイのための放射標識、蛍光標識、ハプテン又は抗原性標識を含む、標識を含み得る。オリゴヌクレオチドは、例えば、PCRプライマー、クローニングプライマー又はハイブリダイゼーションプローブとして使用され得る。
「単離された核酸分子」は、ゲノム、mRNA、cDNA若しくは合成を起源とするか、又はそれらの何らかの組み合わせであるDNA又はRNAであって、単離されたポリヌクレオチドが天然に見出されるポリヌクレオチドの全て若しくは一部を伴わないか、又はそれが天然では連結されないポリヌクレオチドに連結されているDNA又はRNAを意味する。本開示の目的では、特定のヌクレオチド配列「を含む核酸分子」は、インタクトな染色体を包含しないと理解されるべきである。特定の核酸配列を「含む」単離された核酸分子は、その特定の配列に加えて、最大で10若しくはさらに最大で20に及ぶ数の他のタンパク質若しくはその一部をコードする配列を含み得、又は記載の核酸配列のコード領域の発現を制御する調節配列を操作可能なように連結して含み得、及び/又はベクター配列を含み得る。
別段の記載がない限り、本明細書中で議論される何らかの一本鎖ポリヌクレオチド配列の左側末端は、5’末端であり、二本鎖ポリヌクレオチド配列の左側方向は、5’方向と呼ばれる。新生RNA転写産物の5’から3’への付加の方向は、転写方向と呼ばれ;RNA転写産物の5’末端の5’側にあるRNA転写産物と同じ配列を有するDNA鎖上の配列領域は、「上流配列」と呼ばれ;RNA転写産物の3’末端の3’側にあるRNA転写産物と同じ配列を有するDNA鎖上の配列領域は、「下流配列」と呼ばれる。
「制御配列」という用語は、それが連結されるコード配列の発現及びプロセシングに影響を与えることができるポリヌクレオチド配列を指す。そのような制御配列の性質は、宿主生物に依存し得る。特定の実施形態では、原核生物向けの制御配列は、プロモーター、リボソーム結合部位及び転写終結配列を含み得る。例えば、真核生物向けの制御配列は、転写因子のための認識部位を1つ又は複数含むプロモーター、転写エンハンサー配列及び転写終結配列を含み得る。「制御配列」は、リーダー配列及び/又は融合パートナー配列を含み得る。
「ベクター」という用語は、宿主細胞へのタンパク質コード情報の導入に使用される何らかの分子又は実体(例えば、核酸、プラスミド、バクテリオファージ又はウイルス)を意味する。
「発現ベクター」若しくは「発現コンストラクト」という用語は、宿主細胞の形質転換に適しており、そこに操作可能に連結される1つ以上の異種性コード領域の発現を(宿主細胞と協働して)誘導及び/又は制御する核酸配列を含むベクターを指す。発現コンストラクトは、転写、翻訳に影響するか、又はそれを制御し、イントロンが存在するのであれば、そこに操作可能に連結されたコード領域のRNAスプライシングに影響する配列を含み得るが限定されない。
本明細書中で使用される場合、「操作可能に連結される」は、この用語が適用される成分が適切な条件下でその固有機能を実施することが可能になる関係にあることを意味する。例えば、ベクターにおいてタンパク質コード配列に「操作可能に連結される」制御配列は、制御配列の転写活性と適合する条件下でタンパク質コード配列の発現が達成されるようにそこに連結される。
「宿主細胞」という用語は、核酸配列で形質転換されており、それによって目的とする遺伝子を発現する細胞を意味する。この用語には、目的の遺伝子が存在する限り、子孫が、元の親細胞と形態又は遺伝的構造が同一であるか否かにかかわらず、親細胞の子孫が含まれる。
「ポリペプチド」又は「タンパク質」という用語は、アミノ酸残基のポリマーを指すために本明細書中で交換可能に使用される。これらの用語は、また、1個以上のアミノ酸残基が、対応する天然起源のアミノ酸の類似体又は模倣体であるアミノ酸ポリマー、並びに天然起源のアミノ酸ポリマーにも適用される。これらの用語はまた、例えば、糖タンパク質を形成するための炭水化物残基の付加、又はリン酸化によって修飾されたアミノ酸ポリマーも包含し得る。ポリペプチド及びタンパク質は、天然起源及び非組み換え細胞によって産生され得るか、又は遺伝子操作若しくは組み換えられた細胞によって産生され、天然のタンパク質のアミノ酸配列を有する分子、或いはネイティブ配列からの1個以上のアミノ酸の欠失、それへの付加及び/又はその置換を有する分子を含む。「ポリペプチド」及び「タンパク質」という用語は、具体的には、GIPR抗原結合タンパク質、抗体又は抗原結合タンパク質の1個以上のアミノ酸の欠失、それへの付加及び/又はその置換を有する配列を包含する。「ポリペプチド断片」という用語は、全長タンパク質と比較して、アミノ末端の欠失、カルボキシル末端の欠失及び/又は内部の欠失を有するポリペプチドを指す。そのような断片は、全長タンパク質と比較して修飾されたアミノ酸も含み得る。特定の実施形態では、断片は、約5~500アミノ酸長である。例えば、断片は、少なくとも5、6、8、10、14、20、50、70、100、110、150、200、250、300、350、400又は450のアミノ酸長であり得る。有用なポリペプチド断片には、結合ドメインを含む、抗体の免疫学的に機能性がある断片が含まれる。
「単離されたタンパク質」という用語は、対象タンパク質が、(1)それと共に通常見られると想定される他のタンパク質を少なくともいくつかは含まないか、(2)例えば、同一種などの同一源に由来する他のタンパク質を実質的に含まないか、(3)異なる種に由来する細胞によって発現されるか、(4)天然ではそれに付随するポリヌクレオチド、脂質、炭水化物若しくは他の物質の少なくとも約50パーセントが取り除かれているか、(5)天然ではそれに付随しないポリペプチドと(共有結合的若しくは非共有結合的な相互作用によって)操作可能に結び付いているか、又は(6)天然には生じないことを意味する。一般的には、「単離されたタンパク質」は、所与の試料の少なくとも約5%、少なくとも約10%、少なくとも約25%又は少なくとも約50%を構成する。ゲノムDNA、cDNA、mRNA若しくは合成起源の他のRNA又はそれらの何らかの組み合わせにより、そのような単離されたタンパク質がコードされ得る。好ましくは、単離されたタンパク質は、その治療、診断、予防、研究又は他の使用を妨害するであろう、その天然環境において見出されるタンパク質若しくはポリペプチド又は他の夾雑物を実質的に含まない。
ポリペプチド(例えば抗体などの抗原結合タンパク質)の「バリアント」は、別のポリペプチド配列と比較して、アミノ酸配列に1個以上のアミノ酸残基の挿入、欠失及び/又は置換が生じたアミノ酸配列を含む。バリアントには、融合タンパク質が含まれる。
ポリペプチドの「誘導体」は、例えば、別の化学部分への複合化によって、挿入、欠失又は置換によるバリアントと異なる何らかの様式で化学的に修飾されたポリペプチド(例えば、抗体などの抗原結合タンパク質)である。
ポリペプチド、核酸、宿主細胞などの生物学的材料に関連して本明細書を通して使用される「天然の」という用語は、天然に見出される材料を指す。
本明細書で使用される「対象」又は「患者」は、あらゆる哺乳動物であり得る。典型的な実施形態では、対象又は患者は、ヒトである。
本明細書中で開示されるように、本開示によって記載されるGIPRポリペプチドは、標準的な分子生物学的方法論を使用して操作及び/又は作製され得る。様々な例では、GIPRをコードする核酸配列は、配列番号1、3又は5の全て又は一部を含み得るものであり、適切なオリゴヌクレオチドプライマーを使用して、ゲノムDNA又はcDNAから単離及び/又は増幅し得る。プライマーは、標準的な(RT)-PCR増幅技術に従って、本明細書中で提供される核酸配列及びアミノ酸配列に基づいて設計され得る。その後、増幅されたGIPR核酸は、適切なベクターへとクローニングし、DNA配列解析によって特徴を調べ得る。
本明細書中で提供されるGIPR配列の全て又は一部の単離又は増幅においてプローブとして使用するためのオリゴヌクレオチドは、例えば、自動DNA合成装置などの標準的な合成技術を使用して設計及び生成され得るか、又はより長いDNA配列から単離され得る。
ヒトGIPRの466個のアミノ酸配列は、(Volz et al.,FEBS Lett.373:23-29(1995);NCBI参照配列 NP_0001555):
Figure 2023509279000005
であり、
DNA配列(NCBI参照配列NM_000164):
Figure 2023509279000006
Figure 2023509279000007
によりコードされる。
自動コンピュータ分析により予想されるヒトGIPRのA430アミノ酸アイソフォーム(アイソフォームX1)は、配列(NCBI参照配列XP_005258790):
Figure 2023509279000008
を有し、
DNA配列:
Figure 2023509279000009
によりコードされる。
オルタナティブスプライシングにより産生されるヒトGIPRの493個のアミノ酸アイソフォームは、配列(Gremlich et al.,Diabetes 44:1202-8(1995);UniProtKB配列識別番号 P48546-2):
Figure 2023509279000010
を有し、
DNA配列:
Figure 2023509279000011
によりコードされる。
マウスGIPRの460個のアミノ酸配列は、(NCBI Reference Sequence:NP_001074284;uniprotKB/Swiss-Prot Q0P543-1)であり;Vassilatis et al.,PNAS USA 2003,100:4903-4908を参照のこと。
Figure 2023509279000012
であり、
DNA配列(NCBI参照配列NM_001080815):
Figure 2023509279000013
によりコードされる。
オルタナティブスプライシングにより産生されるマウスGIPRの230個のアミノ酸アイソフォームは、配列(Gerhard et al.,Genome Res,14:2121-2127(2004);NCBI参照配列 AAI20674):
Figure 2023509279000014
を有し、
DNA配列:
Figure 2023509279000015
によりコードされる。
本明細書中で述べられるように、「GIPRポリペプチド」という用語は、例えばヒトアミノ酸配列の配列番号3141、3143又は3145のなどの天然のGIPRポリペプチド配列を包含する。しかし、「GIPRポリペプチド」という用語は、例えば配列番号3141、3143又は3145などの天然のGIPRポリペプチド配列のアミノ酸配列と1個以上のアミノ酸が異なり、その結果、配列が、配列番号3141、3143又は3145と少なくとも85%同一であるアミノ酸配列を含むポリペプチドも包含する。GIPRポリペプチドは、GIPRポリペプチドの特定の位置で、1個以上のアミノ酸置換、保存的又は非保存的なものの何れかを導入することによって、天然又は非天然のアミノ酸を使用して、作製され得る。
「保存的アミノ酸置換」は、ネイティブのアミノ酸残基(即ち野生型GIPRポリペプチド配列の所与の位置に見られる残基)を非ネイティブ残基(即ち野生型GIPRポリペプチド配列の所与の位置に見られない残基)で置換することを含み得、それにより、その位置のアミノ酸残基の極性又は電荷に対する影響が殆どないか又は全くないようになる。保存的アミノ酸置換はまた、典型的には、生物学的な系における合成によってではなく、化学的なペプチド合成によって組み込まれる非天然起源のアミノ酸残基を包含する。こうしたものには、ペプチド模倣体及びアミノ酸部分が逆転又は反転した他の形態が含まれる。
天然の残基は、下記の共通の側鎖特性に基づくクラスに分類され得る:
(1)疎水性:ノルロイシン、Met、Ala、Val、Leu、Ile;
(2)中性親水性:Cys、Ser、Thr;
(3)酸性:Asp、Glu;
(4)塩基性:Asn、Gln、His、Lys、Arg;
(5)鎖配向に影響する残基:Gly、Pro;及び
(6)芳香族:Trp、Tyr、Phe。
アミノ酸のさらなるグループもまた、例えばCreighton(1984)PROTEINS:STRUCTURE AND MOLECULAR PROPERTIES(2d Ed.1993),W.H.Freeman and Companyに記載の原理を使用して処方され得る。いくつかの場合、そのような特性の2つ以上に基づいて置換をさらに特徴付けることが有用であり得る(例えば、Thr残基などの「極性の小さい」残基での置換は、適切な状況では高度に保存的な置換となり得る)。
保存的置換は、こうしたクラスの1つのメンバーと、同一クラスの別のメンバーとの交換を含み得る。非保存的置換は、こうしたクラスの1つのメンバーと、別のクラスのメンバーとの交換を含み得る。
上記の分類のものと類似の生理化学的特性を有することが知られる合成アミノ酸残基、希少アミノ酸残基又は修飾されたアミノ酸残基は、配列における特定のアミノ酸残基を「保存的」に置換するものとして使用され得る。例えば、D-Arg残基は、典型的なL-Arg残基を置換するものとなり得る。2つ以上の上記のクラスに関して特定の置換を説明することができる場合もあり得る(例えば、小さい疎水性の残基での置換は、上記のクラスの両方に見られる残基、又は両方の定義を満たすそのような残基と類似の生理化学的特性を有することが当技術分野で公知である他の合成残基、希少残基、若しくは修飾された残基での1つのアミノ酸の置換を意味する)。
本明細書中で提供されるGIPRポリペプチドをコードする核酸配列には、配列番号3141、3143又は3145と縮重関係にあるもの及び本開示の他の態様に由来する、配列番号3141、3143又は配列番号3145のポリペプチドバリアントをコードするものが含まれる。
本明細書中で提供されるGIPR核酸配列を発現させるために、当技術分野で公知の標準的なクローニング及び発現技術に従って、適切なコード配列、例えば配列番号3141、3143又は3145を適切なベクターにクローニングし得、適切な宿主における導入後、配列が発現されて、コードされるポリペプチドを作製し得る(例えばSambrook,J.,Fritsh,E.F.,and Maniatis,T.Molecular Cloning:A Laboratory Manual 2nd,ed.,Cold Spring Harbor Laboratory,Cold Spring Harbor Laboratory Press,Cold Spring Harbor,N.Y.,1989に記載のとおり)。本発明は、本発明による核酸配列を含むそのようなベクターにも関する。
「ベクター」は、(a)ポリペプチドをコードする核酸配列の発現を促進する送達ビヒクル、(b)そこからのポリペプチドの生成を促進する送達ビヒクル、(c)それを用いる標的細胞の遺伝子導入/形質転換を促進する送達ビヒクル、(d)核酸配列の複製を促進する送達ビヒクル、(e)核酸の安定性を促進する送達ビヒクル、(f)核酸及び/又は形質転換/遺伝子導入細胞の検出を促進する送達ビヒクル、及び/又は(g)ポリペプチドをコードする核酸に対して有利な生物学的機能及び/又は生理化学的機能を別の形で付与する送達ビヒクルを指す。ベクターは、染色体ベクター、非染色体ベクター及び合成核酸ベクター(適切な一連の発現制御要素を含む核酸配列)を含む、何らかの適切なベクターであり得る。このようなベクターの例としては、SV40の誘導体、細菌プラスミド、ファージDNA、バキュロウイルス、酵母プラスミド、プラスミドとファージDNAとの組み合わせに由来するベクター、及びウイルス核酸(RNA又はDNA)ベクターが挙げられる。
組み換え発現ベクターは、原核細胞(例えば大腸菌(E.coli))又は真核細胞(例えば、バキュロウイルス発現ベクターを使用する昆虫細胞、酵母細胞若しくは哺乳動物細胞)においてGIPRタンパク質が発現するように設計され得る。一実施形態では、宿主細胞は、哺乳動物の非ヒト宿主細胞である。代表的な宿主細胞には、典型的にはクローニング及び発現に使用される宿主が含まれ、こうした宿主としては、大腸菌(Escherichia coli)株であるTOP10F’、TOP10、DH10B、DH5a、HB101、W3110、BL21(DE3)及びBL21(DE3)pLysS、BLUESCRIPT(Stratagene)、哺乳動物細胞株であるCHO、CHO-K1、HEK293、293-EBNA pINベクター(Van Heeke & Schuster,J.Biol.Chem.264:5503-5509(1989);pETベクター(Novagen,Madison Wis.)が挙げられる。或いは、組み換え発現ベクターは、例えば、T7プロモーター調節配列及びT7ポリメラーゼ及びインビトロの翻訳システムを使用し、インビトロで転写及び翻訳され得る。ベクターは、ポリペプチドをコードする核酸配列を含むクローニング部位の上流にプロモーターを含むことが好ましい。スイッチのオンオフが切り替え可能なプロモーターの例としては、lacプロモーター、T7プロモーター、trcプロモーター、tacプロモーター及びtrpプロモーターが挙げられる。
従って、GIPRをコードする核酸配列を含み、組み換えGIPRの発現を促進するベクターが本明細書中で提供される。様々な実施形態では、ベクターは、GIPRの発現を調節するヌクレオチド配列を操作可能に連結して含む。ベクターは、何らかの好適なプロモーター、エンハンサー及び他の発現促進エレメントを含むか、又はそれと結び付けられ得る。そのようなエレメントの例としては、強力な発現プロモーター(例えば、ヒトCMV IEプロモーター/エンハンサー、RSVプロモーター、SV40プロモーター、SL3-3プロモーター、MMTVプロモーター、若しくはHIV LTRプロモーター、EF1アルファプロモーター、CAGプロモーター)、有効なポリ(A)終結配列、大腸菌(E.coli)におけるプラスミド産物のための複製起点、選択マーカーとしての抗生物質耐性遺伝子及び/又は簡便なクローニング部位(例えばポリリンカー)が挙げられる。ベクターはまた、CMV IEなどの構成的プロモーターとは対照的な誘導性プロモーターを含み得る。一態様では、コルチゾール分泌又は産生に関連する組織における配列の発現を促進する組織特異的プロモーターに操作可能に連結されるGIPRポリペプチドをコードする配列を含む核酸が提供される。
本開示の別の態様では、本明細書中で開示されるGIPR核酸及びベクターを含む宿主細胞が提供される。様々な実施形態では、ベクター又は核酸は、宿主細胞ゲノムに組み込まれ、他の実施形態ではベクター又は核酸は、染色体外にある。
このような核酸、ベクター又はそれらの何れか若しくは両方の組み合わせを含む酵母、細菌(例えば大腸菌(E.coli))及び哺乳動物細胞(例えば不死化哺乳動物細胞)などの組み換え細胞が提供される。様々な実施形態では、GIPRポリペプチドの発現のためのコード配列を含む、プラスミド、コスミド、ファージミド又は線状発現要素などの非組み込み核酸を含む細胞が提供される。
本明細書中で提供されるGIPRポリペプチドをコードする核酸配列を含むベクターは、形質転換によるか又は遺伝子移入によって宿主細胞に導入され得る。細胞を発現ベクターで形質転換する方法は周知である。
GIPRをコードする核酸は、ウイルスベクターを介して宿主細胞又は宿主動物に配置及び/又は送達され得る。この能力を有するあらゆる適切なウイルスベクターを使用し得る。ウイルスベクターは、単独で、又は所望の宿主細胞における本発明の核酸の送達、複製及び/又は発現を促進する1つ以上のウイルスタンパク質と組み合わせて、何れかの数のウイルスポリヌクレオチドを含み得る。ウイルスベクターは、ウイルスゲノムの全て若しくは一部を含むポリヌクレオチド、ウイルスタンパク質/核酸複合体、ウイルス様粒子(VLP)又はウイルス核酸及びGIPRポリペプチドコード核酸を含むインタクトなウイルス粒子であり得る。ウイルス粒子のウイルスベクターは、野生型ウイルス粒子又は修飾されたウイルス粒子を含み得る。ウイルスベクターは、アデノウイルスベクターアンプリコンなど、複製及び/又は発現のための別のベクター又は野生型ウイルスが存在する必要があるベクターであり得る(例えば、ウイルスベクターは、ヘルパー依存性ウイルスであり得る)。典型的には、そのようなウイルスベクターは、野生型ウイルス粒子からなるか、又は導入遺伝子容量を増加させるか、又は核酸の遺伝子導入及び/又は発現に役立つようにそのタンパク質及び/又は核酸含量が改変されたウイルス粒子からなる(そのようなベクターの例としては、ヘルペスウイルス/AAVアンプリコンが挙げられる)。典型的には、ウイルスベクターは、通常はヒトに感染するウイルスと類似のもの及び/又はそれに由来するものである。この点に関して適切なウイルスベクター粒子としては、例えば、アデノウイルスベクター粒子(アデノウイルス科(adenoviridae)の何らかのウイルス又はアデノウイルス科(adenoviridae)のウイルスに由来する何らかのウイルスを含む)、アデノ随伴ウイルスベクター粒子(AAVベクター粒子)又は他のパルボウイルス及びパルボウイルスベクター粒子、パピローマウイルスベクター粒子、フラビウイルスベクター、アルファウイルスベクター、ヘルペスウイルスベクター、ポックスウイルスベクター、レトロウイルスベクター(レンチウイルスベクターを含む)が挙げられる。
本明細書中に記載されるように発現するGIPRポリペプチドは、標準的なタンパク質精製方法を使用して単離され得る。GIPRポリペプチドは、それが自然に発現される細胞から単離され得るか、又は例えば、GIPRを自然には発現しない細胞など、GIPRを発現するように操作された細胞から単離され得る。
GIPRポリペプチドを単離するために使用され得るタンパク質精製方法、並びに関連する材料及び試薬は、当技術分野において公知である。GIPRポリペプチドを単離するために有用であり得るさらなる精製方法は、Bootcov MR,1997,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 94:11514-9,Fairlie WD,2000,Gene 254:67-76などの参考文献において見出され得る。
ヒトGIPR(hGIPR)を含む、GIPRに結合するアンタゴニスト抗原結合タンパク質が本明細書中で提供される。一実施形態では、ヒトGIPRは、配列番号3141に示されるもののような配列を有する。別の実施形態では、ヒトGIPRは、配列番号3143に示されるもののような配列を有する。別の実施形態では、ヒトGIPRは、配列番号3145に示されるもののような配列を有する。
提供される抗原結合タンパク質は、本明細書中に記載の相補性決定領域(CDR)が1つ以上組み込まれ及び/又は連結されるポリペプチドである。いくつかの抗原結合タンパク質では、CDRは、「フレームワーク」領域に組み込まれ、この領域によってCDRの方向が整えられ、その結果、CDRの適切な抗原結合特性が達成される。本明細書中に記載の特定の抗原結合タンパク質は、抗体であるか、又は抗体に由来する。他の抗原結合タンパク質では、CDR配列は、異なる型のタンパク質骨格に組み込まれる。様々な構造が以下にさらに記載される。
本明細書中で開示される抗原結合タンパク質は、様々な有用性がある。抗原結合タンパク質は、例えば、特異的結合アッセイ、GIPRの親和性精製及びGIPR活性の他のアンタゴニストを同定するためのスクリーニングアッセイにおいて有用である。抗原結合タンパク質に対する他の用途には、例えば、GIPRと関連する疾患又は病状の診断及びGIPRの存在の有無を決定するためのスクリーニングアッセイが含まれる。提供される抗原結合タンパク質がアンタゴニストであることを考慮すると、GIPR抗原結合タンパク質は、コルチゾールレベルを低下させるために有用である治療方法において価値がある。従って、クッシング症候群の処置及び予防において本抗原結合タンパク質は有用性がある。
GIPRの活性の調節に有用な様々な選択的結合剤が提供される。これらの薬剤には、例えば、抗原結合ドメインを含有し(例えば、scFv、ドメイン抗体及び抗原結合領域を有するポリペプチド)、GIPRポリペプチド、特にヒトGIPRに特異的に結合する抗原結合タンパク質が含まれる。こうした薬剤のいくつかは、例えば、GIPRの活性促進に有用であり、GIPRと関連する1つ以上の活性を活性化し得る。
一般に、提供される抗原結合タンパク質は、典型的には、本明細書中に記載のCDRを1つ以上(例えば、1、2、3、4、5又は6個)含む。いくつかの場合、抗原結合タンパク質は、(a)ポリペプチド構造と、(b)ポリペプチド構造に挿入及び/又は連結される1つ以上のCDRとを含む。ポリペプチド構造は、様々な異なる形態をとり得る。例えば、ポリペプチド構造は、天然起源の抗体又はその断片若しくはバリアントのフレームワークであり得るか、又はそれを含み得、又は本質的に完全に合成のものであり得る。様々なポリペプチド構造の例を以下でさらに記載する。
特定の実施形態では、抗原結合タンパク質のポリペプチド構造は、抗体であるか、又は抗体に由来する。従って、提供される特定の抗原結合タンパク質の例には、モノクローナル抗体、二特異性抗体、ミニボディ、Nanobodies(登録商標)などのドメイン抗体、合成抗体(本明細書中では「抗体模倣体」と呼ぶことがある)、キメラ抗体、ヒト化抗体、ヒト抗体、抗体融合体、及びそれぞれのその一部又は断片が含まれるが限定されない。いくつかの場合、抗原結合タンパク質は、完全抗体の免疫学的断片(例えば、Fab、Fab’、F(ab’)2)である。他の場合、抗原結合タンパク質は、本発明の抗体に由来するCDRを使用するscFvである。
本明細書中で提供されるような抗原結合タンパク質は、ヒトGIPRに特異的に結合する。特定の実施形態では、抗原結合タンパク質は、配列番号3141のアミノ酸配列を含むか又はそれからなるヒトGIPRに特異的に結合する。特定の実施形態では、抗原結合タンパク質は、配列番号3143のアミノ酸配列を含むか又はそれからなるヒトGIPRに特異的に結合する。特定の実施形態では、抗原結合タンパク質は、配列番号3145のアミノ酸配列を含むか又はそれからなるヒトGIPRに特異的に結合する。
提供される抗原結合タンパク質はアンタゴニストであり、典型的には次の特徴を有する:GIP刺激(内因性又は外因性)から生じるコルチゾールレベルを低下させる能力。
一実施形態では、GIPR抗原結合タンパク質は、下記の活性の1つ以上を有する:
(a)ヒトGIPRに結合し、その結果、例えば、表面プラズマ共鳴又は結合平衡除外法の技術を介して測定される場合、KDが、≦200nM、≦150nM、≦100nM、≦50nM、≦10nM、≦5nM、≦2nM又は≦1nMとなる。
(b)ヒト血清における半減期が少なくとも3日である。
提供されるいくつかの抗原結合タンパク質は、GIPRに対する結合速度(ka)が、例えば下記のように測定した場合、少なくとも10/Mx秒、少なくとも10/Mx秒又は少なくとも10/Mx秒となる。提供される特定の抗原結合タンパク質が有する解離速度(dissociation rate又はoff-rate)は遅い。いくつかの抗原結合タンパク質は、例えば、1x10-2-1又は1x10-3-1又は1x10-4-1又は1x10-5-1というkd(解離速度)を有する。特定の実施形態では、抗原結合タンパク質は、25pM未満、50pM未満、100pM未満、500pM未満、1nM未満、5nM未満、10nM未満、25nM未満又は50nM未満のKD(平衡結合親和性)を有する。
別の態様では、インビトロ又はインビボ(例えばヒト対象に投与された場合)の半減期が少なくとも1日である抗原結合タンパク質が提供される。一実施形態では、抗原結合タンパク質は、少なくとも3日の半減期を有する。様々な他の実施形態では、抗原結合タンパク質は、4日、5日、6日、7日、8日、9日、10日、15日、20日、25日、30日、40日、50日又は60日以上の半減期を有する。別の実施形態では、抗原結合タンパク質は、非誘導体化抗体又は非修飾抗体と比較してその半減期が長くなるように誘導体化又は修飾される。別の実施形態では、血清半減期を増加させるために抗原結合タンパク質は点突然変異を含有する。そのような変異体及び誘導体化形態に関する詳細を以下でさらに提供する。
提供される抗原結合タンパク質のいくつかは、典型的には、天然起源の抗体と関連する構造を有する。こうした抗体の構造単位は、典型的には、1つ以上の四量体を含み、四量体はそれぞれ、ポリペプチド鎖の2つの同一のカプレットから構成されるが、哺乳動物のいくつかの種は、単一の重鎖のみを有する抗体も産生する。典型的な抗体では、それぞれの対又はカプレットは、1つの全長「軽」鎖(特定の実施形態では、約25kDa)と、1つの全長「重」鎖(特定の実施形態では、約50~70kDa)とを含む。個々の免疫グロブリン鎖はそれぞれ、いくつかの「免疫グロブリンドメイン」から構成され、「免疫グロブリンドメイン」はそれぞれ、およそ90~110個のアミノ酸からなり、特徴的な折り畳みパターンを示す。これらのドメインは、抗体ポリペプチドが構成される基本単位である。それぞれの鎖のアミノ末端部分は、典型的には、抗原認識を担う可変ドメインを含む。カルボキシ末端部分は、鎖のもう一方の末端と比較して進化的に保存度が高く、「定常領域」又は「C領域」と呼ばれる。ヒト軽鎖は、一般に、カッパ軽鎖及びラムダ軽鎖に分類され、こうした軽鎖はそれぞれ、1つの可変ドメイン及び1つの定常ドメインを含む。重鎖は、典型的には、ミュー鎖、デルタ鎖、ガンマ鎖、アルファ鎖又はイプシロン鎖に分類され、こうした鎖は、それぞれIgM、IgD、IgG、IgA及びIgEとして抗体のアイソタイプを定義する。IgGは、IgG1、IgG2、IgG3及びIgG4を含むが限定されない、いくつかのサブタイプを有する。IgMサブタイプには、IgM及びIgM2が含まれる。IgAサブタイプには、IgA1及びIgA2が含まれる。ヒトでは、IgA及びIgDアイソタイプは、4つの重鎖及び4つの軽鎖を含み、IgG及びIgEアイソタイプは、2つの重鎖及び2つの軽鎖を含み、IgMアイソタイプは、5つの重鎖及び5つの軽鎖を含む。重鎖のC領域は、典型的には、エフェクター機能を担い得るドメインを1つ以上含む。重鎖定常領域ドメインの数は、アイソタイプに依存する。IgGの重鎖は、例えば、重鎖のそれぞれが、CH1、CH2及びCH3として知られる3つのC領域ドメインを含む。提供される抗体は、これらのアイソタイプ及びサブタイプの何れかを有し得る。特定の実施形態では、GIPR抗体は、IgG1、IgG2又はIgG4サブタイプのものである。「GIPR抗体」及び「抗GIPR抗体」という用語は、本願及び図面を通して交換可能に使用される。両用語は、GIPRに結合する抗体を指す。
全長の軽鎖及び重鎖では、可変領域及び定常領域は、約12個以上のアミノ酸の「J」領域によって連結され、重鎖は、約10個以上のアミノ酸の「D」領域も含む。例えば、Fundamental Immunology,2nd ed.,Ch.7(Paul,W.,ed.)1989,New York:Raven Press(あらゆる目的のために、その全体において参照により本明細書に組み込まれる)を参照されたい。各軽鎖/重鎖対の可変領域は、典型的には、抗原結合部位を形成する。
本明細書で提供される抗体では、免疫グロブリン鎖の可変領域は、一般に、3つの超可変領域(「相補性決定領域」又はCDRと呼ばれることの方が多い)によって連結された相対的に保存されたフレームワーク領域(FR)を含む同一の全体構造を示す。上述のそれぞれの重鎖/軽鎖対の2つの鎖に由来するCDRは、典型的には、フレームワーク領域によってアラインされて、GIPR上の特定のエピトープと特異的に結合する構造を形成する。N末端からC末端まで、天然の軽鎖及び重鎖の可変領域は両方とも、典型的には、これらの要素が以下の順序に従う:FR1、CDR1、FR2、CDR2、FR3、CDR3及びFR4。これらのドメインの各々において位置を占めるアミノ酸に番号を割り当てるための付番方式が考案されている。この番号付けシステムは、Kabat Sequences of Proteins of Immunological Interest(1987 and 1991,NIH,Bethesda,Md.)又はChothia & Lesk,1987,J.Mol.Biol.196:901-917;Chothia et al.,1989,Nature 342:878-883で定義されている。
以下の実施例に記載のように調製及び同定される特異的抗体の配列情報を表1及び6でまとめる。従って、一実施形態では、抗原結合タンパク質は、表1又は表6の行の1つにおいて特定されるようなCDR、可変ドメイン及び軽鎖配列及び重鎖配列を有する抗体である。
本発明の抗体及びその断片の可変軽鎖、可変重鎖、軽鎖、重鎖、CDRL1、CDRL2、CDRL3、CDRH1、CDRH2及びCDRH3配列に配列番号を割り当て、表1及び表6で示す。本発明の抗体及びその断片の可変軽鎖、可変重鎖、軽鎖、重鎖、CDRL1、CDRL2、CDRL3、CDRH1、CDRH2及びCDRH3配列をコードするポリヌクレオチドにも配列番号を割り当て、表2及び表7で示す。本発明の抗原結合タンパク質は、配列番号によって特定され得るが、コンストラクト名(例えば2C2.005)又は識別子番号(例えばiPS:336175)によっても特定され得る。以下の表1~10において特定される抗原結合タンパク質は、コンストラクト名に基づくファミリーに分類され得る。例えば、「4B1ファミリー」は、コンストラクト4B1、4B1.010、4B1.011、4B1.012、4B1.013、4B1.014、4B1.015及び4B1.016を含む。
本明細書中で提供される様々な軽鎖可変領域及び重鎖可変領域を表3及び表8で示す。こうした可変領域のそれぞれが重鎖又は軽鎖定常領域に連結されて、それぞれ完全抗体の重鎖及び軽鎖を形成し得る。さらに、そのように作製された重鎖及び軽鎖配列のそれぞれを組み合わせて、完全抗体の構造を形成させ得る。
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一実施形態では、本抗体又はその断片は、配列番号1~157からなる群から選択される配列を含む軽鎖可変領域を含む。一実施形態では、本抗体又はその断片は、配列番号158~314からなる群から選択される配列を含む重鎖可変領域を含む。一実施形態では、本抗体又はその断片は、配列番号1~157からなる群から選択される配列を含む軽鎖可変領域と、配列番号158~314からなる群から選択される配列を含む重鎖可変領域と、を含む。一実施形態では、本抗体又はその断片は、配列番号1を含む軽鎖可変領域及び配列番号158を含む重鎖可変領域;配列番号2を含む軽鎖可変領域及び配列番号159を含む重鎖可変領域;配列番号3を含む軽鎖可変領域及び配列番号160を含む重鎖可変領域;配列番号4を含む軽鎖可変領域及び配列番号161を含む重鎖可変領域;配列番号5を含む軽鎖可変領域及び配列番号162を含む重鎖可変領域;配列番号6を含む軽鎖可変領域及び配列番号163を含む重鎖可変領域;配列番号7を含む軽鎖可変領域及び配列番号164を含む重鎖可変領域;配列番号8を含む軽鎖可変領域及び配列番号165を含む重鎖可変領域;配列番号9を含む軽鎖可変領域及び配列番号166を含む重鎖可変領域;配列番号10を含む軽鎖可変領域及び配列番号167を含む重鎖可変領域;配列番号11を含む軽鎖可変領域及び配列番号168を含む重鎖可変領域;配列番号12を含む軽鎖可変領域及び配列番号169を含む重鎖可変領域;配列番号13を含む軽鎖可変領域及び配列番号170を含む重鎖可変領域;配列番号14を含む軽鎖可変領域及び配列番号171を含む重鎖可変領域;配列番号15を含む軽鎖可変領域及び配列番号172を含む重鎖可変領域;配列番号16を含む軽鎖可変領域及び配列番号173を含む重鎖可変領域;配列番号17を含む軽鎖可変領域及び配列番号174を含む重鎖可変領域;配列番号18を含む軽鎖可変領域及び配列番号175を含む重鎖可変領域;配列番号19を含む軽鎖可変領域及び配列番号176を含む重鎖可変領域;配列番号20を含む軽鎖可変領域及び配列番号177を含む重鎖可変領域;配列番号21を含む軽鎖可変領域及び配列番号178を含む重鎖可変領域;配列番号22を含む軽鎖可変領域及び配列番号179を含む重鎖可変領域;配列番号23を含む軽鎖可変領域及び配列番号180を含む重鎖可変領域;配列番号24を含む軽鎖可変領域及び配列番号181を含む重鎖可変領域;配列番号25を含む軽鎖可変領域及び配列番号182を含む重鎖可変領域;配列番号26を含む軽鎖可変領域及び配列番号183を含む重鎖可変領域;配列番号27を含む軽鎖可変領域及び配列番号184を含む重鎖可変領域;配列番号28を含む軽鎖可変領域及び配列番号185を含む重鎖可変領域;配列番号29を含む軽鎖可変領域及び配列番号186を含む重鎖可変領域;配列番号30を含む軽鎖可変領域及び配列番号187を含む重鎖可変領域;配列番号31を含む軽鎖可変領域及び配列番号188を含む重鎖可変領域;配列番号32を含む軽鎖可変領域及び配列番号189を含む重鎖可変領域;配列番号33を含む軽鎖可変領域及び配列番号190を含む重鎖可変領域;配列番号34を含む軽鎖可変領域及び配列番号191を含む重鎖可変領域;配列番号35を含む軽鎖可変領域及び配列番号192を含む重鎖可変領域;配列番号36を含む軽鎖可変領域及び配列番号193を含む重鎖可変領域;配列番号37を含む軽鎖可変領域及び配列番号194を含む重鎖可変領域;配列番号38を含む軽鎖可変領域及び配列番号195を含む重鎖可変領域;配列番号39を含む軽鎖可変領域及び配列番号196を含む重鎖可変領域;配列番号40を含む軽鎖可変領域及び配列番号197を含む重鎖可変領域;配列番号41を含む軽鎖可変領域及び配列番号198を含む重鎖可変領域;配列番号42を含む軽鎖可変領域及び配列番号199を含む重鎖可変領域;配列番号43を含む軽鎖可変領域及び配列番号200を含む重鎖可変領域;配列番号44を含む軽鎖可変領域及び配列番号201を含む重鎖可変領域;配列番号45を含む軽鎖可変領域及び配列番号202を含む重鎖可変領域;配列番号46を含む軽鎖可変領域及び配列番号203を含む重鎖可変領域;配列番号47を含む軽鎖可変領域及び配列番号204を含む重鎖可変領域;配列番号48を含む軽鎖可変領域及び配列番号205を含む重鎖可変領域;配列番号49を含む軽鎖可変領域及び配列番号206を含む重鎖可変領域;配列番号50を含む軽鎖可変領域及び配列番号207を含む重鎖可変領域;配列番号51を含む軽鎖可変領域及び配列番号208を含む重鎖可変領域;配列番号52を含む軽鎖可変領域及び配列番号209を含む重鎖可変領域;配列番号53を含む軽鎖可変領域及び配列番号210を含む重鎖可変領域;配列番号54を含む軽鎖可変領域及び配列番号211を含む重鎖可変領域;配列番号55を含む軽鎖可変領域及び配列番号212を含む重鎖可変領域;配列番号56を含む軽鎖可変領域及び配列番号213を含む重鎖可変領域;配列番号57を含む軽鎖可変領域及び配列番号214を含む重鎖可変領域;配列番号58を含む軽鎖可変領域及び配列番号215を含む重鎖可変領域;配列番号59を含む軽鎖可変領域及び配列番号216を含む重鎖可変領域;配列番号60を含む軽鎖可変領域及び配列番号217を含む重鎖可変領域;配列番号61を含む軽鎖可変領域及び配列番号218を含む重鎖可変領域;配列番号62を含む軽鎖可変領域及び配列番号219を含む重鎖可変領域;配列番号63を含む軽鎖可変領域及び配列番号220を含む重鎖可変領域;配列番号64を含む軽鎖可変領域及び配列番号221を含む重鎖可変領域;配列番号65を含む軽鎖可変領域及び配列番号222を含む重鎖可変領域;配列番号66を含む軽鎖可変領域及び配列番号223を含む重鎖可変領域;配列番号67を含む軽鎖可変領域及び配列番号224を含む重鎖可変領域;配列番号68を含む軽鎖可変領域及び配列番号225を含む重鎖可変領域;配列番号69を含む軽鎖可変領域及び配列番号226を含む重鎖可変領域;配列番号70を含む軽鎖可変領域及び配列番号227を含む重鎖可変領域;配列番号71を含む軽鎖可変領域及び配列番号228を含む重鎖可変領域;配列番号72を含む軽鎖可変領域及び配列番号229を含む重鎖可変領域;配列番号73を含む軽鎖可変領域及び配列番号230を含む重鎖可変領域;配列番号74を含む軽鎖可変領域及び配列番号231を含む重鎖可変領域;配列番号75を含む軽鎖可変領域及び配列番号232を含む重鎖可変領域;配列番号76を含む軽鎖可変領域及び配列番号233を含む重鎖可変領域;配列番号77を含む軽鎖可変領域及び配列番号234を含む重鎖可変領域;配列番号78を含む軽鎖可変領域及び配列番号235を含む重鎖可変領域;配列番号79を含む軽鎖可変領域及び配列番号236を含む重鎖可変領域;配列番号80を含む軽鎖可変領域及び配列番号237を含む重鎖可変領域;配列番号81を含む軽鎖可変領域及び配列番号238を含む重鎖可変領域;配列番号82を含む軽鎖可変領域及び配列番号239を含む重鎖可変領域;配列番号83を含む軽鎖可変領域及び配列番号240を含む重鎖可変領域;配列番号84を含む軽鎖可変領域及び配列番号241を含む重鎖可変領域;配列番号85を含む軽鎖可変領域及び配列番号242を含む重鎖可変領域;配列番号86を含む軽鎖可変領域及び配列番号243を含む重鎖可変領域;配列番号87を含む軽鎖可変領域及び配列番号244を含む重鎖可変領域;配列番号88を含む軽鎖可変領域及び配列番号245を含む重鎖可変領域;配列番号89を含む軽鎖可変領域及び配列番号246を含む重鎖可変領域;配列番号90を含む軽鎖可変領域及び配列番号247を含む重鎖可変領域;配列番号91を含む軽鎖可変領域及び配列番号248を含む重鎖可変領域;配列番号92を含む軽鎖可変領域及び配列番号249を含む重鎖可変領域;配列番号93を含む軽鎖可変領域及び配列番号250を含む重鎖可変領域;配列番号94を含む軽鎖可変領域及び配列番号251を含む重鎖可変領域;配列番号95を含む軽鎖可変領域及び配列番号252を含む重鎖可変領域;配列番号96を含む軽鎖可変領域及び配列番号253を含む重鎖可変領域;配列番号97を含む軽鎖可変領域及び配列番号254を含む重鎖可変領域;配列番号98を含む軽鎖可変領域及び配列番号255を含む重鎖可変領域;配列番号99を含む軽鎖可変領域及び配列番号256を含む重鎖可変領域;配列番号100を含む軽鎖可変領域及び配列番号257を含む重鎖可変領域;配列番号101を含む軽鎖可変領域及び配列番号258を含む重鎖可変領域;配列番号102を含む軽鎖可変領域及び配列番号259を含む重鎖可変領域;配列番号103を含む軽鎖可変領域及び配列番号260を含む重鎖可変領域;配列番号104を含む軽鎖可変領域及び配列番号261を含む重鎖可変領域;配列番号105を含む軽鎖可変領域及び配列番号262を含む重鎖可変領域;配列番号106を含む軽鎖可変領域及び配列番号263を含む重鎖可変領域;配列番号107を含む軽鎖可変領域及び配列番号264を含む重鎖可変領域;配列番号108を含む軽鎖可変領域及び配列番号265を含む重鎖可変領域;配列番号109を含む軽鎖可変領域及び配列番号266を含む重鎖可変領域;配列番号110を含む軽鎖可変領域及び配列番号267を含む重鎖可変領域;配列番号111を含む軽鎖可変領域及び配列番号268を含む重鎖可変領域;配列番号112を含む軽鎖可変領域及び配列番号269を含む重鎖可変領域;配列番号113を含む軽鎖可変領域及び配列番号270を含む重鎖可変領域;配列番号114を含む軽鎖可変領域及び配列番号271を含む重鎖可変領域;配列番号115を含む軽鎖可変領域及び配列番号272を含む重鎖可変領域;配列番号116を含む軽鎖可変領域及び配列番号273を含む重鎖可変領域;配列番号117を含む軽鎖可変領域及び配列番号274を含む重鎖可変領域;配列番号118を含む軽鎖可変領域及び配列番号275を含む重鎖可変領域;配列番号119を含む軽鎖可変領域及び配列番号276を含む重鎖可変領域;配列番号120を含む軽鎖可変領域及び配列番号277を含む重鎖可変領域;配列番号121を含む軽鎖可変領域及び配列番号278を含む重鎖可変領域;配列番号122を含む軽鎖可変領域及び配列番号279を含む重鎖可変領域;配列番号123を含む軽鎖可変領域及び配列番号280を含む重鎖可変領域;配列番号124を含む軽鎖可変領域及び配列番号281を含む重鎖可変領域;配列番号125を含む軽鎖可変領域及び配列番号282を含む重鎖可変領域;配列番号126を含む軽鎖可変領域及び配列番号283を含む重鎖可変領域;配列番号127を含む軽鎖可変領域及び配列番号284を含む重鎖可変領域;配列番号128を含む軽鎖可変領域及び配列番号285を含む重鎖可変領域;配列番号129を含む軽鎖可変領域及び配列番号286を含む重鎖可変領域;配列番号130を含む軽鎖可変領域及び配列番号287を含む重鎖可変領域;配列番号131を含む軽鎖可変領域及び配列番号288を含む重鎖可変領域;配列番号132を含む軽鎖可変領域及び配列番号289を含む重鎖可変領域;配列番号133を含む軽鎖可変領域及び配列番号290を含む重鎖可変領域;配列番号134を含む軽鎖可変領域及び配列番号291を含む重鎖可変領域;配列番号135を含む軽鎖可変領域及び配列番号292を含む重鎖可変領域;配列番号136を含む軽鎖可変領域及び配列番号293を含む重鎖可変領域;配列番号137を含む軽鎖可変領域及び配列番号294を含む重鎖可変領域;配列番号138を含む軽鎖可変領域及び配列番号295を含む重鎖可変領域;配列番号139を含む軽鎖可変領域及び配列番号296を含む重鎖可変領域;配列番号140を含む軽鎖可変領域及び配列番号297を含む重鎖可変領域;配列番号141を含む軽鎖可変領域及び配列番号298を含む重鎖可変領域;配列番号142を含む軽鎖可変領域及び配列番号299を含む重鎖可変領域;配列番号143を含む軽鎖可変領域及び配列番号300を含む重鎖可変領域
;配列番号144を含む軽鎖可変領域及び配列番号301を含む重鎖可変領域;配列番号145を含む軽鎖可変領域及び配列番号302を含む重鎖可変領域;配列番号146を含む軽鎖可変領域及び配列番号303を含む重鎖可変領域;配列番号147を含む軽鎖可変領域及び配列番号304を含む重鎖可変領域;配列番号148を含む軽鎖可変領域及び配列番号305を含む重鎖可変領域;配列番号149を含む軽鎖可変領域及び配列番号306を含む重鎖可変領域;配列番号150を含む軽鎖可変領域及び配列番号307を含む重鎖可変領域;配列番号151を含む軽鎖可変領域及び配列番号308を含む重鎖可変領域;配列番号152を含む軽鎖可変領域及び配列番号309を含む重鎖可変領域;配列番号153を含む軽鎖可変領域及び配列番号310を含む重鎖可変領域;配列番号154を含む軽鎖可変領域及び配列番号311を含む重鎖可変領域;配列番号155を含む軽鎖可変領域及び配列番号312を含む重鎖可変領域;配列番号156を含む軽鎖可変領域及び配列番号313を含む重鎖可変領域;配列番号157を含む軽鎖可変領域及び配列番号314を含む重鎖可変領域からなる群から選択される軽鎖可変領域及び重鎖可変領域の組み合わせを含む。
一実施形態では、本抗体又はその断片は、配列番号1571~1727からなる群から選択されるポリヌクレオチドによりコードされる軽鎖可変領域を含む。一実施形態では、本抗体又はその断片は、配列番号1728~1884からなる群から選択されるポリヌクレオチドによりコードされる重鎖可変領域を含む。一実施形態では、本抗体又はその断片は、配列番号1571~1727からなる群から選択されるポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域と、配列番号1728~1884からなる群から選択されるポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域と、を含む。一実施形態では、本抗体又はその断片は、配列番号1571を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1728を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1572を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1729を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1573を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1730を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1574を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1731を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1575を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1732を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1576を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1733を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1577を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1734を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1578を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1735を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1579を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1736を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1580を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1737を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1581を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1738を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1582を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1739を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1583を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1740を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1584を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1741を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1585を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1742を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1586を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1743を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1587を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1744を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1588を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1745を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1589を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1746を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1590を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1747を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1591を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1748を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1592を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1749を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1593を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1750を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1594を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1751を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1595を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1752を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1596を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1753を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1597を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1754を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1598を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1755を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1599を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1756を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1600を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1757を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1601を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1758を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1602を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1759を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1603を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1760を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1604を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1761を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1605を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1762を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1606を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1763を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1607を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1764を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1608を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1765を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1609を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1766を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1610を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1767を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1611を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1768を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1612を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1769を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1613を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1770を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1614を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1771を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1615を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1772を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1616を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1773を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1617を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1774を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1618を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1775を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1619を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1776を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1620を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1777を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1621を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1778を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1622を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1779を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1623を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1780を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1624を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1781を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1625を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1782を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1626を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1783を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1627を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1784を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1628を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1785を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1629を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1786を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1630を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1787を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1631を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1788を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1632を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1789を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1633を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1790を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1634を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1791を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1635を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖
可変領域及び配列番号1792を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1636を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1793を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1637を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1794を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1638を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1795を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1639を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1796を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1640を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1797を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1641を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1798を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1642を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1799を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1643を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1800を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1644を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1801を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1645を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1802を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1646を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1803を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1647を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1804を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1648を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1805を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1649を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1806を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1650を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1807を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1651を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1808を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1652を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1809を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1653を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1810を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1654を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1811を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1655を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1812を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1656を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1813を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1657を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1814を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1658を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1815を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1659を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1816を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1660を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1817を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1661を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1818を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1662を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1819を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1663を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1820を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1664を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1821を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1665を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1822を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1666を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1823を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1667を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1824を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1668を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1825を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1669を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1826を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1670を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1827を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1671を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1828を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1672を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1829を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1673を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1830を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1674を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1831を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1675を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1832を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1676を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1833を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1677を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1834を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1678を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1835を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1679を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1836を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1680を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1837を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1681を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1838を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1682を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1839を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1683を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1840を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1684を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1841を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1685を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1842を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1686を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1843を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1687を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1844を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1688を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1845を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1689を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1846を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1690を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1847を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1691を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1848を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1692を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1849を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1693を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1850を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1694を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1851を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1695を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1852を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1696を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1853を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1697を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1854を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1698を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1855を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1699を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1856を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1700を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1857を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1701を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1858を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1702を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1859を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1703を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1860を含むポリヌク
レオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1704を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1861を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1705を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1862を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1706を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1863を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1707を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1864を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1708を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1865を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1709を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1866を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1710を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1867を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1711を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1868を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1712を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1869を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1713を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1870を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1714を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1871を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1715を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1872を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1716を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1873を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1717を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1874を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1718を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1875を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1719を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1876を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1720を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1877を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1721を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1878を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1722を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1879を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1723を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1880を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1724を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1881を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1725を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1882を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1726を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1883を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1727を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1884を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域からなる群から選択される軽鎖可変領域及び重鎖可変領域の組み合わせを含む。
いくつかの抗原結合タンパク質は、表3及び表8に列挙される抗体の1つに対する行の1つに列挙されるような可変軽鎖ドメイン及び可変重鎖ドメインを含む。いくつかの場合、抗原結合タンパク質は、表3及び表8に列挙される抗体の1つからの2つの同一の可変軽鎖ドメイン及び2つの同一の可変重鎖ドメインを含む。提供されるいくつかの抗原結合タンパク質は、表3及び8に列挙される抗体の1つに対する行の1つに列挙されるような可変軽鎖ドメイン及び可変重鎖ドメインを含むが、例外として、ドメインの1つ又は両方は、その表において特定される配列とは1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14又は15個のアミノ酸残基のみが異なり、そのような各配列差異は独立して、単一のアミノ酸の欠失、挿入又は置換の何れかであり、こうした欠失、挿入及び/又は置換の結果として、表3及び表8で特定される可変ドメイン配列と比較して、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14又は15個以下のアミノ酸が変化している。一実施形態では、抗原結合タンパク質は、表3及び表8からの可変領域配列を含むが、N末端メチオニンが欠失している。他の抗原結合タンパク質も、表3及び表8に列挙される抗体の1つに対する行の1つで列挙されるような可変軽鎖ドメイン及び可変重鎖ドメインを含むが、例外として、ドメインの1つ又は両方は、重鎖可変ドメイン及び/又は軽鎖可変ドメインが表3及び表8で特定されるような重鎖可変ドメイン配列又は軽鎖可変ドメイン配列のアミノ酸配列と少なくとも70%、75%、80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%又は99%の配列同一性を有するアミノ酸の配列を含むか又はそれからなるという点で、その表において特定される配列と異なる。
別の態様では、抗原結合タンパク質は、表3及び表8に列挙される抗体からの可変軽鎖ドメイン又は可変重鎖ドメインのみからなる。さらに別の態様では、抗原結合タンパク質は、表3及び表8に列挙されるものからの2つ以上の同じ可変重鎖ドメイン又は2つ以上の同じ可変軽鎖ドメインを含む。このようなドメイン抗体は、以下により詳細に記載されるようなリンカーを介して共に融合又は連結し得る。ドメイン抗体は、1つ以上の分子(例えばPEG又はアルブミン)に融合させるか又はそれと連結させることで半減期を延長させ得る。
提供される他の抗原結合タンパク質は、表3及び表8に示される重鎖及び軽鎖の組み合わせによって形成される抗体のバリアントであり、こうした鎖のアミノ酸配列に対して、少なくとも70%、75%、80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%又は99%の同一性をそれぞれが有する軽鎖及び/又は重鎖を含む。いくつかの場合、このような抗体は、少なくとも1つの重鎖及び1つの軽鎖を含む一方、他の場合、バリアント形態は、2つの同一の軽鎖及び2つの同一の重鎖を含有する。
重鎖可変領域の様々な組み合わせを軽鎖可変領域の様々な組み合わせの何れかと組み合わせ得る。
さらなる実施形態では、本明細書中で提供される単離抗原結合タンパク質は、表3及び表8に示されるような配列を含むヒト抗体であり、IgG-型、IgG-型、IgG-型又はIgG-型のものである。
本明細書中で開示される抗原結合タンパク質は、1つ以上のCDRが移植、挿入及び/又は連結されるポリペプチドである。抗原結合タンパク質は、1、2、3、4、5又は6個のCDRを有し得る。従って、抗原結合タンパク質は、例えば、1つの重鎖CDR1(「CDRH1」)、及び/又は1つの重鎖CDR2(「CDRH2」)、及び/又は1つの重鎖CDR3(「CDRH3」)及び/又は、1つの軽鎖CDR1(「CDRL1」)、及び/又は1つの軽鎖CDR2(「CDRL2」)、及び/又は1つの軽鎖CDR3(「CDRL3」)を有し得る。いくつかの抗原結合タンパク質は、CDRH3とCDRL3との両方を含む。特定の軽鎖CDR及び重鎖CDRは、それぞれ表4A及び表4B並びに表9A及び9Bにおいて特定される。
所与の抗体の相補性決定領域(CDR)及びフレームワーク領域(FR)は、Sequences of Proteins of Immunological Interest,5th Ed.,US Dept.of Health and Human Services,PHS,NIH,NIH Publication no.91-3242,1991において、Kabat et al.によって記載される系を使用して特定され得る。本明細書中で開示される特定の抗体は、表4A及び4B並びに表9A及び9Bで与えられるCDRの1つ以上のアミノ酸配列と同一であるか、又はそれとの実質的な配列同一性を有する1つ以上のアミノ酸配列を含む。こうしたCDRは、上記のKabat et al.によって記載される系を使用する。
天然起源の抗体に含まれるCDRの構造及び特性は上で述べている。簡潔に記すと、従来の抗体では、CDRは、それらが抗原の結合及び認識を担う領域を構成する重鎖及び軽鎖の可変領域のフレームワーク内に埋め込まれている。可変領域は、少なくとも3つの重鎖又は軽鎖CDRを含み、上記を参照(Kabat et al.,1991,Sequences of Proteins of Immunological Interest,Public Health Service N.I.H.,Bethesda,MD;Chothia and Lesk,1987,J.Mol.Biol.196:901-917;Chothia et al.,1989,Nature 342:877-883)、それらは、フレームワーク領域(Kabat et al.,1991上記によってフレームワーク領域1~4、FR1、FR2、FR3及びFR4と呼ばれる;Chothia and Lesk,1987、上記も参照のこと)内にある。しかし、本明細書中で提供されるCDRは、従来の抗体構造の抗原結合ドメインを定義するために使用され得るだけでなく、本明細書中に記載の様々な他のポリペプチド構造に埋め込まれ得る。
一実施形態では、本抗体又はその断片は、CDRL1、CDRL2、CDRL3、CDRH1、CDRH2及びCDRH3を含む。一実施形態では、本抗体又はその断片は、配列番号629~785からなる群から選択される配列を含むCDRL1を含む。一実施形態では、本抗体又はその断片は、配列番号786~942からなる群から選択される配列を含むCDRL2を含む。一実施形態では、本抗体又はその断片は、配列番号943~1099からなる群から選択される配列を含むCDRL3を含む。一実施形態では、本抗体又はその断片は、配列番号1100~1256からなる群から選択される配列を含むCDRH1を含む。一実施形態では、本抗体又はその断片は、配列番号1257~1413からなる群から選択される配列を含むCDRH2を含む。一実施形態では、本抗体又はその断片は、配列番号1414~1570からなる群から選択される配列を含むCDRH3を含む。一実施形態では、本抗体又はその断片は、CDRL1、CDRL2、CDRL3、CDRH1、CDRH2及びCDRH3を含み、各CDRL1、CDRL2、CDRL3、CDRH1、CDRH2及びCDRH3はそれぞれ、配列番号629、配列番号786、配列番号943、配列番号1100、配列番号1257及び配列番号1414;配列番号630、配列番号787、配列番号944、配列番号1101、配列番号1258及び配列番号1415;配列番号631、配列番号788、配列番号945、配列番号1102、配列番号1259及び配列番号1416;配列番号632、配列番号789、配列番号946、配列番号1103、配列番号1260及び配列番号1417;配列番号633、配列番号790、配列番号947、配列番号1104、配列番号1261及び配列番号1418;配列番号634、配列番号791、配列番号948、配列番号1105、配列番号1262及び配列番号1419;配列番号635、配列番号792、配列番号949、配列番号1106、配列番号1263及び配列番号1420;配列番号636、配列番号793、配列番号950、配列番号1107、配列番号1264及び配列番号1421;配列番号637、配列番号794、配列番号951、配列番号1108、配列番号1265及び配列番号1422;配列番号638、配列番号795、配列番号952、配列番号1109、配列番号1266及び配列番号1423;配列番号639、配列番号796、配列番号953、配列番号1110、配列番号1267及び配列番号1424;配列番号640、配列番号797、配列番号954、配列番号1111、配列番号1268及び配列番号1425;配列番号641、配列番号798、配列番号955、配列番号1112、配列番号1269及び配列番号1426;配列番号642、配列番号799、配列番号956、配列番号1113、配列番号1270及び配列番号1427;配列番号643、配列番号800、配列番号957、配列番号1114、配列番号1271及び配列番号1428;配列番号644、配列番号801、配列番号958、配列番号1115、配列番号1272及び配列番号1429;配列番号645、配列番号802、配列番号959、配列番号1116、配列番号1273及び配列番号1430;配列番号646、配列番号803、配列番号960、配列番号1117、配列番号1274及び配列番号1431;配列番号647、配列番号804、配列番号961、配列番号1118、配列番号1275及び配列番号1432;配列番号648、配列番号805、配列番号962、配列番号1119、配列番号1276及び配列番号1433;配列番号649、配列番号806、配列番号963、配列番号1120、配列番号1277及び配列番号1434;配列番号650、配列番号807、配列番号964、配列番号1121、配列番号1278及び配列番号1435;配列番号651、配列番号808、配列番号965、配列番号1122、配列番号1279及び配列番号1436;配列番号652、配列番号809、配列番号966、配列番号1123、配列番号1280及び配列番号1437;配列番号653、配列番号810、配列番号967、配列番号1124、配列番号1281及び配列番号1438;配列番号654、配列番号811、配列番号968、配列番号1125、配列番号1282及び配列番号1439;配列番号655、配列番号812、配列番号969、配列番号1126、配列番号1283及び配列番号1440;配列番号656、配列番号813、配列番号970、配列番号1127、配列番号1284及び配列番号1441;配列番号657、配列番号814、配列番号971、配列番号1128、配列番号1285及び配列番号1442;配列番号658、配列番号815、配列番号972、配列番号1129、配列番号1286及び配列番号1443;配列番号659、配列番号816、配列番号973、配列番号1130、配列番号1287及び配列番号1444;配列番号660、配列番号817、配列番号974、配列番号1131、配列番号1288及び配列番号1445;配列番号661、配列番号818、配列番号975、配列番号1132、配列番号1289及び配列番号1446;配列番号662、配列番号819、配列番号976、配列番号1133、配列番号1290及び配列番号1447;配列番号663、配列番号820、配列番号977、配列番号1134、配列番号1291及び配列番号1448;配列番号664、配列番号821、配列番号978、配列番号1135、配列番号1292及び配列番号1449;配列番号665、配列番号822、配列番号979、配列番号1136、配列番号1293及び配列番号1450;配列番号666、配列番号823、配列番号980、配列番号1137、配列番号1294及び配列番号1451;配列番号667、配列番号824、配列番号981、配列番号1138、配列番号1295及び配列番号1452;配列番号668、配列番号825、配列番号982、配列番号1139、配列番号1296及び配列番号1453;配列番号669、配列番号826、配列番号983、配列番号1140、配列番号1297及び配列番号1454;配列番号670、配列番号827、配列番号984、配列番号1141、配列番号1298及び配列番号1455;配列番号671、配列番号828、配列番号985、配列番号1142、配列番号1299及び配列番号1456;配列番号672、配列番号829、配列番号986、配列番号1143、配列番号1300及び配列番号1457;配列番号673、配列番号830、配列番号987、配列番号1144、配列番号1301及び配列番号1458;配列番号674、配列番号831、配列番号988、配列番号1145、配列番号1302及び配列番号1459;配列番号675、配列番号832、配列番号989、配列番号1146、配列番号1303及び配列番号1460;配列番号676、配列番号833、配列番号990、配列番号1147、配列番号1304及び配列番号1461;配列番号677、配列番号834、配列番号991、配列番号1148、配列番号1305及び配列番号1462;配列番号678、配列番号835、配列番号992、配列番号1149、配列番号1306及び配列番号1463;配列番号679、配列番号836、配列番号993、配列番号1150、配列番号1307及び配列番号1464;配列番号680、配列番号837、配列番号994、配列番号1151、配列番号1308及び配列番号1465;配列番号681、配列番号838、配列番号995、配列番号1152、配列番号1309及び配列番号1466;配列番号682、配列番号839、配列番号996、配列番号1153、配列番号1310及び配列番号1467;配列番号683、配列番号840、配列番号997、配列番号1154、配列番号1311及び配列番号1468;配列番号684、配列番号841、配列番号998、配列番号1155、配列番号1312及び配列番号1469;配列番号685、配列番号842、配列番号999、配列番号1156、配列番号1313及び配列番号1470;配列番号686、配列番号843、配列番号1000、配列番号1157、配列番号1314及び配列番号1471;配列番号687、配列番号844、配列番号1001、配列番号1158、配列番号1315及び配列番号1472;配列番号688、配列番号845、配列番号1002、配列番号1159、配列番号1316及び配列番号1473;配列番号689、配列番号846、配列番号1003、配列番号1160、配列番号1317及び配列番号1474;配列番号690、配列番号847、配列番号1004、配列番号1161、配列番号1318及び配列番号1475;配列番号691、配列番号848、配列番号1005、配列番号1162、配列番号1319及び配列番号1476;配列番号692、配列番号849、配列番号1006、配列番号1163、配列番号1320及び配列番号1477;配列番号693、配列番号850、配列番号1007、配列番号1164、配列番号1321及び配列番号1478;配列番号694、配列番号851、配列番号1008、配列番号1165、配列番号1322及び配列番号1479;配列番号695、配列番号852、配列番号1009、配列番号1166、配列番号1323及び配列番号1480;配列番号696、配列番号853、配列番号1010、配列番号1167、配列番号1324及び配列番号1481;配列番号697、配列番号854、配列番号1011、配列番号1168、配列番号1325及び配列番号1482;配列番号698、配列番号855、配列番号1012、配列番号1169、配列番号1326及び配列番号1483;配列番号699、配列番号856、配列番号1013、配列番号1170、配列番号1327及び配列番号1484;配列番号700、配列番号857、配列番号1014、配列番号1171、配列番号1328及び配列番号1485;配列番号701、配列番号858、配列番号1015、配列番号1172、配列番号1329及び配列番号1486;配列番号702、配列番号859、配列番号1016、配列番号1173、配列番号1330及び配列番号1487;配列番号703、配列番号860、配列番号1017、配列番号1174、配列番号1331及び配列番号1488;配列番号704、配列番号861、配列番号1018、配列番号1175、配列番号1332及び配列番号1489;配列番号705、配列番号862、配列番号1019、配列番号1176、配列番号1333及び配列番号1490;配列番号706、配列番号863、配列番号1020、配列番号1177、配列番号1334及び配列番号1491;配列番号707、配列番号864、配列番号1021、配列番号1178、配列番号1335及び配列番号1492;配列番号708、配列番号865、配列番号1022、配列番号1179、配列番号1336及び配列番号1493;配列番号709、配列番号866、配列番号1023、配列番号1180、配列番号1337及び配列番号1494;配列番号710、配列番号867、配列番号1024、配列番号1181、配列番号1338及び配列番号1495;配列番号711、配列番号868、配列番号1025、配列番号1182、配列番号1339及び配列番号1496;配列番号712、配列番号869、配列番号1026、配列番号1183、配列番号1340及び配列番号1497;配列番号713、配列番号870、配列番号1027、配列番号1184、配列番号1341及び配列番号1498;配列番号714、配列番号871、配列番号1028、配列番号1185、配列番号1342及び配列番号1499;配列番号715、配列番号872、配列番号1029、配列番号1186、配列番号1343及び配列番号1500;配列番号716、配列番号873、配列番号1030、配列番号1187、配列番号1344及び配列番号1501;配列番号717、配
列番号874、配列番号1031、配列番号1188、配列番号1345及び配列番号1502;配列番号718、配列番号875、配列番号1032、配列番号1189、配列番号1346及び配列番号1503;配列番号719、配列番号876、配列番号1033、配列番号1190、配列番号1347及び配列番号1504;配列番号720、配列番号877、配列番号1034、配列番号1191、配列番号1348及び配列番号1505;配列番号721、配列番号878、配列番号1035、配列番号1192、配列番号1349及び配列番号1506;配列番号722、配列番号879、配列番号1036、配列番号1193、配列番号1350及び配列番号1507;配列番号723、配列番号880、配列番号1037、配列番号1194、配列番号1351及び配列番号1508;配列番号724、配列番号881、配列番号1038、配列番号1195、配列番号1352及び配列番号1509;配列番号725、配列番号882、配列番号1039、配列番号1196、配列番号1353及び配列番号1510;配列番号726、配列番号883、配列番号1040、配列番号1197、配列番号1354及び配列番号1511;配列番号727、配列番号884、配列番号1041、配列番号1198、配列番号1355及び配列番号1512;配列番号728、配列番号885、配列番号1042、配列番号1199、配列番号1356及び配列番号1513;配列番号729、配列番号886、配列番号1043、配列番号1200、配列番号1357及び配列番号1514;配列番号730、配列番号887、配列番号1044、配列番号1201、配列番号1358及び配列番号1515;配列番号731、配列番号888、配列番号1045、配列番号1202、配列番号1359及び配列番号1516;配列番号732、配列番号889、配列番号1046、配列番号1203、配列番号1360及び配列番号1517;配列番号733、配列番号890、配列番号1047、配列番号1204、配列番号1361及び配列番号1518;配列番号734、配列番号891、配列番号1048、配列番号1205、配列番号1362及び配列番号1519;配列番号735、配列番号892、配列番号1049、配列番号1206、配列番号1363及び配列番号1520;配列番号736、配列番号893、配列番号1050、配列番号1207、配列番号1364及び配列番号1521;配列番号737、配列番号894、配列番号1051、配列番号1208、配列番号1365及び配列番号1522;配列番号738、配列番号895、配列番号1052、配列番号1209、配列番号1366及び配列番号1523;配列番号739、配列番号896、配列番号1053、配列番号1210、配列番号1367及び配列番号1524;配列番号740、配列番号897、配列番号1054、配列番号1211、配列番号1368及び配列番号1525;配列番号741、配列番号898、配列番号1055、配列番号1212、配列番号1369及び配列番号1526;配列番号742、配列番号899、配列番号1056、配列番号1213、配列番号1370及び配列番号1527;配列番号743、配列番号900、配列番号1057、配列番号1214、配列番号1371及び配列番号1528;配列番号744、配列番号901、配列番号1058、配列番号1215、配列番号1372及び配列番号1529;配列番号745、配列番号902、配列番号1059、配列番号1216、配列番号1373及び配列番号1530;配列番号746、配列番号903、配列番号1060、配列番号1217、配列番号1374及び配列番号1531;配列番号747、配列番号904、配列番号1061、配列番号1218、配列番号1375及び配列番号1532;配列番号748、配列番号905、配列番号1062、配列番号1219、配列番号1376及び配列番号1533;配列番号749、配列番号906、配列番号1063、配列番号1220、配列番号1377及び配列番号1534;配列番号750、配列番号907、配列番号1064、配列番号1221、配列番号1378及び配列番号1535;配列番号751、配列番号908、配列番号1065、配列番号1222、配列番号1379及び配列番号1536;配列番号752、配列番号909、配列番号1066、配列番号1223、配列番号1380及び配列番号1537;配列番号753、配列番号910、配列番号1067、配列番号1224、配列番号1381及び配列番号1538;配列番号754、配列番号911、配列番号1068、配列番号1225、配列番号1382及び配列番号1539;配列番号755、配列番号912、配列番号1069、配列番号1226、配列番号1383及び配列番号1540;配列番号756、配列番号913、配列番号1070、配列番号1227、配列番号1384及び配列番号1541;配列番号757、配列番号914、配列番号1071、配列番号1228、配列番号1385及び配列番号1542;配列番号758、配列番号915、配列番号1072、配列番号1229、配列番号1386及び配列番号1543;配列番号759、配列番号916、配列番号1073、配列番号1230、配列番号1387及び配列番号1544;配列番号760、配列番号917、配列番号1074、配列番号1231、配列番号1388及び配列番号1545;配列番号761、配列番号918、配列番号1075、配列番号1232、配列番号1389及び配列番号1546;配列番号762、配列番号919、配列番号1076、配列番号1233、配列番号1390及び配列番号1547;配列番号763、配列番号920、配列番号1077、配列番号1234、配列番号1391及び配列番号1548;配列番号764、配列番号921、配列番号1078、配列番号1235、配列番号1392及び配列番号1549;配列番号765、配列番号922、配列番号1079、配列番号1236、配列番号1393及び配列番号1550;配列番号766、配列番号923、配列番号1080、配列番号1237、配列番号1394及び配列番号1551;配列番号767、配列番号924、配列番号1081、配列番号1238、配列番号1395及び配列番号1552;配列番号768、配列番号925、配列番号1082、配列番号1239、配列番号1396及び配列番号1553;配列番号769、配列番号926、配列番号1083、配列番号1240、配列番号1397及び配列番号1554;配列番号770、配列番号927、配列番号1084、配列番号1241、配列番号1398及び配列番号1555;配列番号771、配列番号928、配列番号1085、配列番号1242、配列番号1399及び配列番号1556;配列番号772、配列番号929、配列番号1086、配列番号1243、配列番号1400及び配列番号1557;配列番号773、配列番号930、配列番号1087、配列番号1244、配列番号1401及び配列番号1558;配列番号774、配列番号931、配列番号1088、配列番号1245、配列番号1402及び配列番号1559;配列番号775、配列番号932、配列番号1089、配列番号1246、配列番号1403及び配列番号1560;配列番号776、配列番号933、配列番号1090、配列番号1247、配列番号1404及び配列番号1561;配列番号777、配列番号934、配列番号1091、配列番号1248、配列番号1405及び配列番号1562;配列番号778、配列番号935、配列番号1092、配列番号1249、配列番号1406及び配列番号1563;配列番号779、配列番号936、配列番号1093、配列番号1250、配列番号1407及び配列番号1564;配列番号780、配列番号937、配列番号1094、配列番号1251、配列番号1408及び配列番号1565;配列番号781、配列番号938、配列番号1095、配列番号1252、配列番号1409及び配列番号1566;配列番号782、配列番号939、配列番号1096、配列番号1253、配列番号1410及び配列番号1567;配列番号783、配列番号940、配列番号1097、配列番号1254、配列番号1411及び配列番号1568;配列番号784、配列番号941、配列番号1098、配列番号1255、配列番号1412及び配列番号1569;及び配列番号785、配列番号942、配列番号1099、配列番号1256、配列番号1413及び配列番号1570からなる群から選択される配列を含む。
一実施形態では、本抗体又はその断片は、ポリヌクレオチドによりコードされる、CDRL1、CDRL2、CDRL3、CDRH1、CDRH2及びCDRH3を含む。一実施形態では、本抗体又はその断片は、配列番号2199~2355からなる群から選択されるポリヌクレオチド配列によりコードされるCDRL1を含む。一実施形態では、本抗体又はその断片は、配列番号2356~2512からなる群から選択されるポリヌクレオチド配列によりコードされるCDRL2を含む。一実施形態では、本抗体又はその断片は、配列番号2513~2669からなる群から選択されるポリヌクレオチド配列によりコードされるCDRL3を含む。一実施形態では、本抗体又はその断片は、配列番号2700~2826からなる群から選択されるポリヌクレオチド配列によりコードされるCDRH1を含む。一実施形態では、本抗体又はその断片は、配列番号2827~2983からなる群から選択されるポリヌクレオチド配列によりコードされるCDRH2を含む。一実施形態では、本抗体又はその断片は、配列番号2984~3140からなる群から選択されるポリヌクレオチド配列によりコードされるCDRH3を含む。一実施形態では、本抗体又はその断片は、CDRL1、CDRL2、CDRL3、CDRH1、CDRH2及びCDRH3を含み、各CDRL1、CDRL2、CDRL3、CDRH1、CDRH2及びCDRH3はそれぞれ、配列番号2199、配列番号2356、配列番号2513、配列番号2670、配列番号2827及び配列番号2984;配列番号2200、配列番号2357、配列番号2514、配列番号2671、配列番号2828及び配列番号2985;配列番号2201、配列番号2358、配列番号2515、配列番号2672、配列番号2829及び配列番号2986;配列番号2202、配列番号2359、配列番号2516、配列番号2673、配列番号2830及び配列番号2987;配列番号2203、配列番号2360、配列番号2517、配列番号2674、配列番号2831及び配列番号2988;配列番号2204、配列番号2361、配列番号2518、配列番号2675、配列番号2832及び配列番号2989;配列番号2205、配列番号2362、配列番号2519、配列番号2676、配列番号2833及び配列番号2990;配列番号2206、配列番号2363、配列番号2520、配列番号2677、配列番号2834及び配列番号2991;配列番号2207、配列番号2364、配列番号2521、配列番号2678、配列番号2835及び配列番号2992;配列番号2208、配列番号2365、配列番号2522、配列番号2679、配列番号2836及び配列番号2993;配列番号2209、配列番号2366、配列番号2523、配列番号2680、配列番号2837及び配列番号2994;配列番号2210、配列番号2367、配列番号2524、配列番号2681、配列番号2838及び配列番号2995;配列番号2211、配列番号2368、配列番号2525、配列番号2682、配列番号2839及び配列番号2996;配列番号2212、配列番号2369、配列番号2526、配列番号2683、配列番号2840及び配列番号2997;配列番号2213、配列番号2370、配列番号2527、配列番号2684、配列番号2841及び配列番号2998;配列番号2214、配列番号2371、配列番号2528、配列番号2685、配列番号2842及び配列番号2999;配列番号2215、配列番号2372、配列番号2529、配列番号2686、配列番号2843及び配列番号3000;配列番号2216、配列番号2373、配列番号2530、配列番号2687、配列番号2844及び配列番号3001;配列番号2217、配列番号2374、配列番号2531、配列番号2688、配列番号2845及び配列番号3002;配列番号2218、配列番号2375、配列番号2532、配列番号2689、配列番号2846及び配列番号3003;配列番号2219、配列番号2376、配列番号2533、配列番号2690、配列番号2847及び配列番号3004;配列番号2220、配列番号2377、配列番号2534、配列番号2691、配列番号2848及び配列番号3005;配列番号2221、配列番号2378、配列番号2535、配列番号2692、配列番号2849及び配列番号3006;配列番号2222、配列番号2379、配列番号2536、配列番号2693、配列番号2850及び配列番号3007;配列番号2223、配列番号2380、配列番号2537、配列番号2694、配列番号2851及び配列番号3008;配列番号2224、配列番号2381、配列番号2538、配列番号2695、配列番号2852及び配列番号3009;配列番号2225、配列番号2382、配列番号2539、配列番号2696、配列番号2853及び配列番号3010;配列番号2226、配列番号2383、配列番号2540、配列番号2697、配列番号2854及び配列番号3011;配列番号2227、配列番号2384、配列番号2541、配列番号2698、配列番号2855及び配列番号3012;配列番号2228、配列番号2385、配列番号2542、配列番号2699、配列番号2856及び配列番号3013;配列番号2229、配列番号2386、配列番号2543、配列番号2700、配列番号2857及び配列番号3014;配列番号2230、配列番号2387、配列番号2544、配列番号2701、配列番号2858及び配列番号3015;配列番号2231、配列番号2388、配列番号2545、配列番号2702、配列番号2859及び配列番号3016;配列番号2232、配列番号2389、配列番号2546、配列番号2703、配列番号2860及び配列番号3017;配列番号2233、配列番号2390、配列番号2547、配列番号2704、配列番号2861及び配列番号3018;配列番号2234、配列番号2391、配列番号2548、配列番号2705、配列番号2862及び配列番号3019;配列番号2235、配列番号2392、配列番号2549、配列番号2706、配列番号2863及び配列番号3020;配列番号2236、配列番号2393、配列番号2550、配列番号2707、配列番号2864及び配列番号3021;配列番号2237、配列番号2394、配列番号2551、配列番号2708、配列番号2865及び配列番号3022;配列番号2238、配列番号2395、配列番号2552、配列番号2709、配列番号2866及び配列番号3023;配列番号2239、配列番号2396、配列番号2553、配列番号2710、配列番号2867及び配列番号3024;配列番号2240、配列番号2397、配列番号2554、配列番号2711、配列番号2868及び配列番号3025;配列番号2241、配列番号2398、配列番号2555、配列番号2712、配列番号2869及び配列番号3026;配列番号2242、配列番号2399、配列番号2556、配列番号2713、配列番号2870及び配列番号3027;配列番号2243、配列番号2400、配列番号2557、配列番号2714、配列番号2871及び配列番号3028;配列番号2244、配列番号2401、配列番号2558、配列番号2715、配列番号2872及び配列番号3029;配列番号2245、配列番号2402、配列番号2559、配列番号2716、配列番号2873及び配列番号3030;配列番号2246、配列番号2403、配列番号2560、配列番号2717、配列番号2874及び配列番号3031;配列番号2247、配列番号2404、配列番号2561、配列番号2718、配列番号2875及び配列番号3032;配列番号2248、配列番号2405、配列番号2562、配列番号2719、配列番号2876及び配列番号3033;配列番号2249、配列番号2406、配列番号2563、配列番号2720、配列番号2877及び配列番号3034;配列番号2250、配列番号2407、配列番号2564、配列番号2721、配列番号2878及び配列番号3035;配列番号2251、配列番号2408、配列番号2565、配列番号2722、配列番号2879及び配列番号3036;配列番号2252、配列番号2409、配列番号2566、配列番号2723、配列番号2880及び配列番号3037;配列番号2253、配列番号2410、配列番号2567、配列番号2724、配列番号2881及び配列番号3038;配列番号2254、配列番号2411、配列番号2568、配列番号2725、配列番号2882及び配列番号3039;配列番号2255、配列番号2412、配列番号2569、配列番号2726、配列番号2883及び配列番号3040;配列番号2256、配列番号2413、配列番号2570、配列番号2727、配列番号2884及び配列番号3041;配列番号2257、配列番号2414、配列番号2571、配列番号2728、配列番号2885及び配列番号3042;配列番号2258、配列番号2415、配列番号2572、配列番号2729、配列番号2886及び配列番号3043;配列番号2259、配列番号2416、配列番号2573、配列番号2730、配列番号2887及び配列番号3044;配列番号2260、配列番号2417、配列番号2574、配列番号2731、配列番号2888及び配列番号3045;配列番号2261、配列番号2418、配列番号2575、配列番号2732、配列番号2889及び配列番号3046;配列番号2262、配列番号2419、配列番号2576、配列番号2733、配列番号2890及び配列番号3047;配列番号2263、配列番号2420、配列番号2577、配列番号2734、配列番号2891及び配列番号3048;配列番号2264、配列番号2421、配列番号2578、配列番号2735、配列番号2892及び配列番号3049;配列番号2265、配列番号2422、配列番号2579、配列番号2736、配列番号2893及び配列番号3050;配列番号2266、配列番号2423、配列番号2580、配列番号2737、配列番号2894及び配列番号3051;配列番号2267、配列番号2424、配列番号2581、配列番号2738、配列番号2895及び配列番号3052;配列番号2268、配列番号2425、配列番号2582、配列番号2739、配列番号2896及び配列番号3053;配列番号2269、配列番号2426、配列番号2583、配列番号2740、配列番号2897及び配列番号3054;配列番号2270、配列番号2427、配列番号2584、配列番号2741、配列番号2898及び配列番号3055;配列番号2271、配列番号2428、配列番号2585、配列番号2742、配列番号2899及び配列番号3056;配列番号2272、配列番号2429、配列番号2586、配列番号2743、配列番号2900及び配列番号3057;配列番号2273、配列番号2430、配列番号2587、配列番号2744、配列番号2901及び配列番号3058;配列番号2274、配列番号2431、配列番号2588、配列番号2745、配列番号2902及び配列番号3059;配列番号2275、配列番号2432、配列番号2589、配列番号2746、配列番号2903及び配列番号3060;配列番号2276、配列番号2433、配列番号2590、配列番号2747、配列番号2904及び配列番号3061;配列番号2277、配列番号2434、配列番号2591、配列番号2748、配列番号2905及び配列番号3062;配列番号2278、配列番号2435、配列番号2592、配列番号2749、配列番号2906及び配列番号3063;配列番号2279、配列番号2436、配列番号2593、配列番号2750、配列番号2907及び配列番号3064;配列番号2280、配列番号2437、配列番号2594、配列番号2751、配列番号2908及び配列番号3065
;配列番号2281、配列番号2438、配列番号2595、配列番号2752、配列番号2909及び配列番号3066;配列番号2282、配列番号2439、配列番号2596、配列番号2753、配列番号2910及び配列番号3067;配列番号2283、配列番号2440、配列番号2597、配列番号2754、配列番号2911及び配列番号3068;配列番号2284、配列番号2441、配列番号2598、配列番号2755、配列番号2912及び配列番号3069;配列番号2285、配列番号2442、配列番号2599、配列番号2756、配列番号2913及び配列番号3070;配列番号2286、配列番号2443、配列番号2600、配列番号2757、配列番号2914及び配列番号3071;配列番号2287、配列番号2444、配列番号2601、配列番号2758、配列番号2915及び配列番号3072;配列番号2288、配列番号2445、配列番号2602、配列番号2759、配列番号2916及び配列番号3073;配列番号2289、配列番号2446、配列番号2603、配列番号2760、配列番号2917及び配列番号3074;配列番号2290、配列番号2447、配列番号2604、配列番号2761、配列番号2918及び配列番号3075;配列番号2291、配列番号2448、配列番号2605、配列番号2762、配列番号2919及び配列番号3076;配列番号2292、配列番号2449、配列番号2606、配列番号2763、配列番号2920及び配列番号3077;配列番号2293、配列番号2450、配列番号2607、配列番号2764、配列番号2921及び配列番号3078;配列番号2294、配列番号2451、配列番号2608、配列番号2765、配列番号2922及び配列番号3079;配列番号2295、配列番号2452、配列番号2609、配列番号2766、配列番号2923及び配列番号3080;配列番号2296、配列番号2453、配列番号2610、配列番号2767、配列番号2924及び配列番号3081;配列番号2297、配列番号2454、配列番号2611、配列番号2768、配列番号2925及び配列番号3082;配列番号2298、配列番号2455、配列番号2612、配列番号2769、配列番号2926及び配列番号3083;配列番号2299、配列番号2456、配列番号2613、配列番号2770、配列番号2927及び配列番号3084;配列番号2300、配列番号2457、配列番号2614、配列番号2771、配列番号2928及び配列番号3085;配列番号2301、配列番号2458、配列番号2615、配列番号2772、配列番号2929及び配列番号3086;配列番号2302、配列番号2459、配列番号2616、配列番号2773、配列番号2930及び配列番号3087;配列番号2303、配列番号2460、配列番号2617、配列番号2774、配列番号2931及び配列番号3088;配列番号2304、配列番号2461、配列番号2618、配列番号2775、配列番号2932及び配列番号3089;配列番号2305、配列番号2462、配列番号2619、配列番号2776、配列番号2933及び配列番号3090;配列番号2306、配列番号2463、配列番号2620、配列番号2777、配列番号2934及び配列番号3091;配列番号2307、配列番号2464、配列番号2621、配列番号2778、配列番号2935及び配列番号3092;配列番号2308、配列番号2465、配列番号2622、配列番号2779、配列番号2936及び配列番号3093;配列番号2309、配列番号2466、配列番号2623、配列番号2780、配列番号2937及び配列番号3094;配列番号2310、配列番号2467、配列番号2624、配列番号2781、配列番号2938及び配列番号3095;配列番号2311、配列番号2468、配列番号2625、配列番号2782、配列番号2939及び配列番号3096;配列番号2312、配列番号2469、配列番号2626、配列番号2783、配列番号2940及び配列番号3097;配列番号2313、配列番号2470、配列番号2627、配列番号2784、配列番号2941及び配列番号3098;配列番号2314、配列番号2471、配列番号2628、配列番号2785、配列番号2942及び配列番号3099;配列番号2315、配列番号2472、配列番号2629、配列番号2786、配列番号2943及び配列番号3100;配列番号2316、配列番号2473、配列番号2630、配列番号2787、配列番号2944及び配列番号3101;配列番号2317、配列番号2474、配列番号2631、配列番号2788、配列番号2945及び配列番号3102;配列番号2318、配列番号2475、配列番号2632、配列番号2789、配列番号2946及び配列番号3103;配列番号2319、配列番号2476、配列番号2633、配列番号2790、配列番号2947及び配列番号3104;配列番号2320、配列番号2477、配列番号2634、配列番号2791、配列番号2948及び配列番号3105;配列番号2321、配列番号2478、配列番号2635、配列番号2792、配列番号2949及び配列番号3106;配列番号2322、配列番号2479、配列番号2636、配列番号2793、配列番号2950及び配列番号3107;配列番号2323、配列番号2480、配列番号2637、配列番号2794、配列番号2951及び配列番号3108;配列番号2324、配列番号2481、配列番号2638、配列番号2795、配列番号2952及び配列番号3109;配列番号2325、配列番号2482、配列番号2639、配列番号2796、配列番号2953及び配列番号3110;配列番号2326、配列番号2483、配列番号2640、配列番号2797、配列番号2954及び配列番号3111;配列番号2327、配列番号2484、配列番号2641、配列番号2798、配列番号2955及び配列番号3112;配列番号2328、配列番号2485、配列番号2642、配列番号2799、配列番号2956及び配列番号3113;配列番号2329、配列番号2486、配列番号2643、配列番号2800、配列番号2957及び配列番号3114;配列番号2330、配列番号2487、配列番号2644、配列番号2801、配列番号2958及び配列番号3115;配列番号2331、配列番号2488、配列番号2645、配列番号2802、配列番号2959及び配列番号3116;配列番号2332、配列番号2489、配列番号2646、配列番号2803、配列番号2960及び配列番号3117;配列番号2333、配列番号2490、配列番号2647、配列番号2804、配列番号2961及び配列番号3118;配列番号2334、配列番号2491、配列番号2648、配列番号2805、配列番号2962及び配列番号3119;配列番号2335、配列番号2492、配列番号2649、配列番号2806、配列番号2963及び配列番号3120;配列番号2336、配列番号2493、配列番号2650、配列番号2807、配列番号2964及び配列番号3121;配列番号2337、配列番号2494、配列番号2651、配列番号2808、配列番号2965及び配列番号3122;配列番号2338、配列番号2495、配列番号2652、配列番号2809、配列番号2966及び配列番号3123;配列番号2339、配列番号2496、配列番号2653、配列番号2810、配列番号2967及び配列番号3124;配列番号2340、配列番号2497、配列番号2654、配列番号2811、配列番号2968及び配列番号3125;配列番号2341、配列番号2498、配列番号2655、配列番号2812、配列番号2969及び配列番号3126;配列番号2342、配列番号2499、配列番号2656、配列番号2813、配列番号2970及び配列番号3127;配列番号2343、配列番号2500、配列番号2657、配列番号2814、配列番号2971及び配列番号3128;配列番号2344、配列番号2501、配列番号2658、配列番号2815、配列番号2972及び配列番号3129;配列番号2345、配列番号2502、配列番号2659、配列番号2816、配列番号2973及び配列番号3130;配列番号2346、配列番号2503、配列番号2660、配列番号2817、配列番号2974及び配列番号3131;配列番号2347、配列番号2504、配列番号2661、配列番号2818、配列番号2975及び配列番号3132;配列番号2348、配列番号2505、配列番号2662、配列番号2819、配列番号2976及び配列番号3133;配列番号2349、配列番号2506、配列番号2663、配列番号2820、配列番号2977及び配列番号3134;配列番号2350、配列番号2507、配列番号2664、配列番号2821、配列番号2978及び配列番号3135;配列番号2351、配列番号2508、配列番号2665、配列番号2822、配列番号2979及び配列番号3136;配列番号2352、配列番号2509、配列番号2666、配列番号2823、配列番号2980及び配列番号3137;配列番号2353、配列番号2510、配列番号2667、配列番号2824、配列番号2981及び配列番号3138;配列番号2354、配列番号2511、配列番号2668、配列番号2825、配列番号2982及び配列番号3139;及び配列番号2355、配列番号2512、配列番号2669、配列番号2826、配列番号2983及び配列番号3140からなる群から選択される配列によりコードされる。
別の態様では、抗原結合タンパク質は、表4A及び4B又は表9A及び9Bに列挙される1、2、3、4、5又は6個のCDRのバリアント形態を含み、これらはそれぞれ、表4A及び4B又は表9A及び9Bに列挙されるCDR配列に対して、少なくとも80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%又は99%の配列同一性を有する。いくつかの抗原結合タンパク質は、表4A及び4B又は表9A及び9Bに列挙される1、2、3、4、5又は6個のCDRを含み、これらはそれぞれ又はまとめて、この表に列挙されるCDRとは1、2、3、4又は5個以下のアミノ酸が異なる。
様々な他の実施形態では、抗原結合タンパク質は、そのような抗体に由来する。例えば、一態様では、抗原結合タンパク質は、表4A及び4B並びに表9A及び9Bに列挙される何れかの特定の抗体に対する行の1つに列挙される1、2、3、4、5個又は6個全てのCDRを含む。別の態様では、抗原結合タンパク質は、表4A及び4B並びに表9A及び9Bの抗体に対する行の1つに列挙される1、2、3、4、5又は6個のCDRのバリアント形態を含み、CDRはそれぞれ、表4A及び4B並びに表9A及び9Bに列挙されるCDR配列に対して、少なくとも80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%又は99%の配列同一性を有する。いくつかの抗原結合タンパク質は、表4A及び4B並びに表9A及び9Bの列の1つに列挙される1、2、3、4、5又は6個のCDRを含み、これらはそれぞれ、これらの表に列挙されるCDRとは1、2、3、4又は5個以下のアミノ酸が異なる。別の態様では、抗原結合タンパク質は、表4A及び4B並びに表9A及び9Bの行で列挙されるCDRを6個全て含み、CDRに対するアミノ酸の変更総数は、まとめて1、2、3、4又は5個以下のアミノ酸である。
一実施形態では、本抗体又はその断片は、配列番号472~628からなる群から選択される配列を含む軽鎖を含む。一実施形態では、本抗体又はその断片は、配列番号472~628からなる群から選択される配列を含む重鎖を含む。一実施形態では、前記抗体又はその機能断片は、配列番号472~628からなる群から選択される配列を含む軽鎖と、配列番号472~628からなる群から選択される配列を含む重鎖と、を含む。一実施形態では、本抗体又はその断片は、配列番号315を含む軽鎖及び配列番号472を含む重鎖;配列番号316を含む軽鎖及び配列番号473を含む重鎖;配列番号317を含む軽鎖及び配列番号474を含む重鎖;配列番号318を含む軽鎖及び配列番号475を含む重鎖;配列番号319を含む軽鎖及び配列番号476を含む重鎖;配列番号320を含む軽鎖及び配列番号477を含む重鎖;配列番号321を含む軽鎖及び配列番号478を含む重鎖;配列番号322を含む軽鎖及び配列番号479を含む重鎖;配列番号323を含む軽鎖及び配列番号480を含む重鎖;配列番号324を含む軽鎖及び配列番号481を含む重鎖;配列番号325を含む軽鎖及び配列番号482を含む重鎖;配列番号326を含む軽鎖及び配列番号483を含む重鎖;配列番号327を含む軽鎖及び配列番号484を含む重鎖;配列番号328を含む軽鎖及び配列番号485を含む重鎖;配列番号329を含む軽鎖及び配列番号486を含む重鎖;配列番号330を含む軽鎖及び配列番号487を含む重鎖;配列番号331を含む軽鎖及び配列番号488を含む重鎖;配列番号332を含む軽鎖及び配列番号489を含む重鎖;配列番号333を含む軽鎖及び配列番号490を含む重鎖;配列番号334を含む軽鎖及び配列番号491を含む重鎖;配列番号335を含む軽鎖及び配列番号492を含む重鎖;配列番号336を含む軽鎖及び配列番号493を含む重鎖;配列番号337を含む軽鎖及び配列番号494を含む重鎖;配列番号338を含む軽鎖及び配列番号495を含む重鎖;配列番号339を含む軽鎖及び配列番号496を含む重鎖;配列番号340を含む軽鎖及び配列番号497を含む重鎖;配列番号341を含む軽鎖及び配列番号498を含む重鎖;配列番号342を含む軽鎖及び配列番号499を含む重鎖;配列番号343を含む軽鎖及び配列番号500を含む重鎖;配列番号344を含む軽鎖及び配列番号501を含む重鎖;配列番号345を含む軽鎖及び配列番号502を含む重鎖;配列番号346を含む軽鎖及び配列番号503を含む重鎖;配列番号347を含む軽鎖及び配列番号504を含む重鎖;配列番号348を含む軽鎖及び配列番号505を含む重鎖;配列番号349を含む軽鎖及び配列番号506を含む重鎖;配列番号350を含む軽鎖及び配列番号507を含む重鎖;配列番号351を含む軽鎖及び配列番号508を含む重鎖;配列番号352を含む軽鎖及び配列番号509を含む重鎖;配列番号353を含む軽鎖及び配列番号510を含む重鎖;配列番号354を含む軽鎖及び配列番号511を含む重鎖;配列番号355を含む軽鎖及び配列番号512を含む重鎖;配列番号356を含む軽鎖及び配列番号513を含む重鎖;配列番号357を含む軽鎖及び配列番号514を含む重鎖;配列番号358を含む軽鎖及び配列番号515を含む重鎖;配列番号359を含む軽鎖及び配列番号516を含む重鎖;配列番号360を含む軽鎖及び配列番号517を含む重鎖;配列番号361を含む軽鎖及び配列番号518を含む重鎖;配列番号362を含む軽鎖及び配列番号519を含む重鎖;配列番号363を含む軽鎖及び配列番号520を含む重鎖;配列番号364を含む軽鎖及び配列番号521を含む重鎖;配列番号365を含む軽鎖及び配列番号522を含む重鎖;配列番号366を含む軽鎖及び配列番号523を含む重鎖;配列番号367を含む軽鎖及び配列番号524を含む重鎖;配列番号368を含む軽鎖及び配列番号525を含む重鎖;配列番号369を含む軽鎖及び配列番号526を含む重鎖;配列番号370を含む軽鎖及び配列番号527を含む重鎖;配列番号371を含む軽鎖及び配列番号528を含む重鎖;配列番号372を含む軽鎖及び配列番号529を含む重鎖;配列番号373を含む軽鎖及び配列番号530を含む重鎖;配列番号374を含む軽鎖及び配列番号531を含む重鎖;配列番号375を含む軽鎖及び配列番号532を含む重鎖;配列番号376を含む軽鎖及び配列番号533を含む重鎖;配列番号377を含む軽鎖及び配列番号534を含む重鎖;配列番号378を含む軽鎖及び配列番号535を含む重鎖;配列番号379を含む軽鎖及び配列番号536を含む重鎖;配列番号380を含む軽鎖及び配列番号537を含む重鎖;配列番号381を含む軽鎖及び配列番号538を含む重鎖;配列番号382を含む軽鎖及び配列番号539を含む重鎖;配列番号383を含む軽鎖及び配列番号540を含む重鎖;配列番号384を含む軽鎖及び配列番号541を含む重鎖;配列番号385を含む軽鎖及び配列番号542を含む重鎖;配列番号386を含む軽鎖及び配列番号543を含む重鎖;配列番号387を含む軽鎖及び配列番号544を含む重鎖;配列番号388を含む軽鎖及び配列番号545を含む重鎖;配列番号389を含む軽鎖及び配列番号546を含む重鎖;配列番号390を含む軽鎖及び配列番号547を含む重鎖;配列番号391を含む軽鎖及び配列番号548を含む重鎖;配列番号392を含む軽鎖及び配列番号549を含む重鎖;配列番号393を含む軽鎖及び配列番号550を含む重鎖;配列番号394を含む軽鎖及び配列番号551を含む重鎖;配列番号395を含む軽鎖及び配列番号552を含む重鎖;配列番号396を含む軽鎖及び配列番号553を含む重鎖;配列番号397を含む軽鎖及び配列番号554を含む重鎖;配列番号398を含む軽鎖及び配列番号555を含む重鎖;配列番号399を含む軽鎖及び配列番号556を含む重鎖;配列番号400を含む軽鎖及び配列番号557を含む重鎖;配列番号401を含む軽鎖及び配列番号558を含む重鎖;配列番号402を含む軽鎖及び配列番号559を含む重鎖;配列番号403を含む軽鎖及び配列番号560を含む重鎖;配列番号404を含む軽鎖及び配列番号561を含む重鎖;配列番号405を含む軽鎖及び配列番号562を含む重鎖;配列番号406を含む軽鎖及び配列番号563を含む重鎖;配列番号407を含む軽鎖及び配列番号564を含む重鎖;配列番号408を含む軽鎖及び配列番号565を含む重鎖;配列番号409を含む軽鎖及び配列番号566を含む重鎖;配列番号410を含む軽鎖及び配列番号567を含む重鎖;配列番号411を含む軽鎖及び配列番号568を含む重鎖;配列番号412を含む軽鎖及び配列番号569を含む重鎖;配列番号413を含む軽鎖及び配列番号570を含む重鎖;配列番号414を含む軽鎖及び配列番号571を含む重鎖;配列番号415を含む軽鎖及び配列番号572を含む重鎖;配列番号416を含む軽鎖及び配列番号573を含む重鎖;配列番号417を含む軽鎖及び配列番号574を含む重鎖;配列番号418を含む軽鎖及び配列番号575を含む重鎖;配列番号419を含む軽鎖及び配列番号576を含む重鎖;配列番号420を含む軽鎖及び配列番号577を含む重鎖;配列番号421を含む軽鎖及び配列番号578を含む重鎖;配列番号422を含む軽鎖及び配列番号579を含む重鎖;配列番号423を含む軽鎖及び配列番号580を含む重鎖;配列番号424を含む軽鎖及び配列番号581を含む重鎖;配列番号425を含む軽鎖及び配列番号582を含む重鎖;配列番号426を含む軽鎖及び配列番号583を含む重鎖;配列番号427を含む軽鎖及び配列番号584を含む重鎖;配列番号428を含む軽鎖及び配列番号585を含む重鎖;配列番号429を含む軽鎖及び配列番号586を含む重鎖;配列番号430を含む軽鎖及び配列番号587を含む重鎖;配列番号431を含む軽鎖及び配列番号588を含む重鎖;配列番号432を含む軽鎖及び配列番号589を含む重鎖;配列番号433を含む軽鎖及び配列番号590を含む重鎖;配列番号434を含む軽鎖及び配列番号591を含む重鎖;配列番号435を含む軽鎖及び配列番号592を含む重鎖;配列番号436を含む軽鎖及び配列番号593を含む重鎖;配列番号437を含む軽鎖及び配列番号594を含む重鎖;配列番号438を含む軽鎖及び配列番号595を含む重鎖;配列番号439を含む軽鎖及び配列番号596を含む重鎖;配列番号440を含む軽鎖及び配列番号597を含む重鎖;配列番号441を含む軽鎖及び配列番号598を含む重鎖;配列番号442を含む軽鎖及び配列番号599を含む重鎖;配列番号443を含む軽鎖及び配列番号600を含む重鎖;配列番号444を含む軽鎖及び配列番号601を含む重鎖;配列番号445を含む軽鎖及び配列番号602を含む重鎖;配列番号446を含む軽鎖及び配列番号603を含む重鎖;配列番号447を含む軽鎖及び配列番号604を含む重鎖;配列番号448を含む軽鎖及び配列番号605を含む重鎖;配列番号449を含む軽鎖及び配列番号606を含む重鎖;配列番号450を含む軽鎖及び配列番号607を含む重鎖;配列番号451を含む軽鎖及び配列番号608を含む重鎖;配列番号452を含む軽鎖及び配列番号609を含む重鎖;配列番号453を含む軽鎖及び配列番号610を含む重鎖;配列番号454を含む軽鎖及び配列番号611を含む重鎖;配列番号455を含む軽鎖及び配列番号612を含む重鎖;配列番号456を含む軽鎖及び配列番号613を含む重鎖;配列番号457を含む軽鎖及び配列番号614を含む重鎖;配列番号458を含む軽鎖及び配列番号615を含む重鎖;配列番号459を含む軽鎖及び配列番号616を含む重鎖;配列番号460を含む軽鎖及び配列番号617を含む重鎖;配列番号461を含む軽鎖及び配列番号618を含む重鎖;配列番号462を含む軽鎖及び配列番号619を含む重鎖;配列番号463を含む軽鎖及び配列番号620を含む重鎖;配列番号464を含む軽鎖及び配列番号621を含む重鎖;配列番号465を含む軽鎖及び配列番号622を含む重鎖;配列番号466を含む軽鎖及び配列番号623を含む重鎖;配列番号467を含む軽鎖及び配列番号624を含む重鎖;配列番号468を含む軽鎖及び配列番号625を含む重鎖;配列番号469を含む軽鎖及び配列番号626を含む重鎖;配列番号470を含む軽鎖及び配列番号627を含む重鎖;及び配列番号471を含む軽鎖及び配列番号628を含む重鎖からなる群から選択される軽鎖及び重鎖の組み合わせを含む。
一実施形態では、本抗体又はその断片は、配列番号1885~2014からなる群から選択されるポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖を含む。一実施形態では、本抗体又はその断片は、配列番号2042~2198からなる群から選択されるポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖を含む。一実施形態では、本抗体又はその断片は、配列番号1885~2014からなる群から選択されるポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖と、配列番号2042~2198からなる群から選択される配列を含む重鎖と、を含む。一実施形態では、本抗体又はその断片は、配列番号1885を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2042を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1886を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2043を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1887を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2044を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1888を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2045を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1889を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2046を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1890を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2047を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1891を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2048を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1892を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2049を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1893を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2050を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1894を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2051を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1895を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2052を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1896を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2053を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1897を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2054を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1898を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2055を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1899を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2056を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1900を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2057を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1901を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2058を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1902を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2059を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1903を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2060を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1904を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2061を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1905を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2062を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1906を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2063を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1907を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2064を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1908を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2065を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1909を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2066を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1910を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2067を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1911を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2068を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1912を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2069を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1913を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2070を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1914を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2071を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1915を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2072を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1916を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2073を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1917を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2074を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1918を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2075を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1919を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2076を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1920を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2077を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1921を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2078を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1922を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2079を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1923を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2080を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1924を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2081を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1925を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2082を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1926を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2083を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1927を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2084を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1928を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2085を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1929を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2086を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1930を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2087を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1931を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2088を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1932を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2089を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1933を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2090を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1934を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2091を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1935を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2092を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1936を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2093を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1937を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2094を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1938を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2095を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1939を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2096を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1940を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2097を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1941を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2098を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1942を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2099を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1943を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2100を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1944を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2101を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1945を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2102を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1946を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2103を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1947を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2104を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1948を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2105を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1949を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2106を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1950を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2107を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1951を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2108を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1952を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2109を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1953を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2110を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1954を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2111を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1955を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2112を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1956を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2113を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1957を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び
配列番号2114を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1958を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2115を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1959を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2116を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1960を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2117を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1961を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2118を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1962を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2119を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1963を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2120を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1964を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2121を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1965を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2122を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1966を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2123を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1967を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2124を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1968を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2125を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1969を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2126を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1970を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2127を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1971を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2128を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1972を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2129を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1973を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2130を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1974を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2131を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1975を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2132を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1976を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2133を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1977を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2134を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1978を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2135を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1979を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2136を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1980を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2137を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1981を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2138を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1982を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2139を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1983を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2140を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1984を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2141を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1985を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2142を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1986を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2143を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1987を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2144を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1988を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2145を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1989を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2146を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1990を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2147を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1991を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2148を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1992を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2149を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1993を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2150を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1994を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2151を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1995を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2152を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1996を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2153を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1997を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2154を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1998を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2155を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1999を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2156を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号2000を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2157を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号2001を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2158を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号2002を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2159を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号2003を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2160を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号2004を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2161を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号2005を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2162を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号2006を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2163を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号2007を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2164を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号2008を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2165を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号2009を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2166を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号2010を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2167を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号2011を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2168を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号2012を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2169を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号2013を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2170を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号2014を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2171を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号2015を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2172を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号2016を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2173を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号2017を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2174を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号2018を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2175を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号2019を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2176を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号2020を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2177を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号2021を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2178を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号2022を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2179を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号2023を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2180を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号2024を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2181を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号2025を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2182を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号2026を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2183を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号2027を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2184を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号2028を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2185を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号2029を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2186を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号2030を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2187を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号2031を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2188を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号2032を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2189を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号2033を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2190を含むポリヌクレオチド配列によりコードされ
る重鎖;配列番号2034を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2191を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号2035を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2192を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号2036を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2193を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号2037を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2194を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号2038を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2195を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号2039を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2196を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号2040を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2197を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;及び配列番号2041を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2198を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖からなる群から選択される軽鎖可変領域及び重鎖可変領域の組み合わせを含む。
別の態様では、抗原結合タンパク質は、表5又は表10に列挙される抗体の1つに対する行の1つに列挙されるような全長軽鎖及び全長重鎖を含む。提供されるいくつかの抗原結合タンパク質は、表5又は表10に列挙される抗体の1つに対する行の1つに列挙されるような全長軽鎖及び全長重鎖を含むが、例外として、これらの鎖の一方又は両方は、その表において特定される配列とは1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14又は15個のアミノ酸残基のみが異なり、そのような各配列の差異は独立して、単一のアミノ酸の欠失、挿入又は置換の何れかであり、こうした欠失、挿入及び/又は置換の結果として、表5又は表10において特定される全長配列と比較して、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14又は15個以下のアミノ酸が変更されている。一実施形態では、本抗原結合タンパク質は、表5又は表10からの全長軽鎖及び/又は全長重鎖を含むが、N末端のメチオニンが欠失している。一実施形態では、本抗原結合タンパク質は、表5又は表10からの全長軽鎖及び/又は全長重鎖を含むが、C末端のリジンが欠失している。他の抗原結合タンパク質も、表5又は表10に列挙される抗体の1つに対する行の1つに列挙されるような全長軽鎖及び全長重鎖を含むが、例外として、これらの鎖の一方又は両方は、軽鎖及び/又は重鎖が、表5又は表10において特定されるような軽鎖又は重鎖配列のアミノ酸配列と少なくとも70%、75%、80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%又は99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含むか、又はそれからなるという点において、その表において特定される配列と異なる。
別の実施形態では、本抗原結合タンパク質は、表5又は表10に示されるような軽鎖ポリペプチド又は重鎖ポリペプチドのみからなる。
さらに別の態様では、表3、4A、4B、5、8、9A、9B及び10に列挙されるCDR、可変ドメイン及び/又は全長配列を含有する抗原結合タンパク質は、モノクローナル抗体、キメラ抗体、ヒト化抗体、ヒト抗体、多特異性抗体又はこうしたものの抗体断片である。別の実施形態では、本明細書中で提供される単離された抗原結合タンパク質の抗体断片は、表5又は表10に列挙されるような配列を有する抗体に基づくFab断片、Fab’断片、F(ab’)断片、Fv断片、ダイアボディ又はscFvである。
さらに別の態様では、表5又は表10において提供される単離された抗原結合タンパク質は、標識基にカップリングされ得、本明細書中で提供される単離された抗原結合タンパク質の1つの抗原結合タンパク質と、GIPRへの結合について競合し得る。
別の実施形態では、ヒトGIPR(例えば配列番号3141)への特異的結合に対して、上記の例示の抗体又は機能性断片の1つと競合する抗原結合タンパク質が提供される。そのような抗原結合タンパク質は、本明細書中に記載の抗原結合タンパク質の1つと同じエピトープに結合し得るか、又は重複エピトープに結合し得る。例示の抗原結合タンパク質と競合する抗原結合タンパク質及び断片は、類似の機能特性を示すと予想される。例示される抗原結合タンパク質及び断片には、表3、4A、4B、5、8、9A、9B及び10に含まれる重鎖及び軽鎖、可変領域ドメイン及びCDRを有するものを含め、上記のものが含まれる。従って、具体的な例として、提供される抗原結合タンパク質には、次のものを有する抗体と競合するものが含まれる:
表4A及び4B又は表9A及び9Bに列挙される何れかの抗体に対して列挙されるCDRの6個全て;
表3又は表8に列挙される何れかの抗体に対して列挙されるVH及びVL;又は
表5又は表10に列挙される何れかの抗体に対して特定されるような2つの軽鎖及び2つの重鎖。
提供される抗原結合タンパク質には、GIPRに結合するモノクローナル抗体が含まれる。モノクローナル抗体は、当技術分野において公知の何らかの技術を使用して、例えば、免疫付与スケジュールの完了後にトランスジェニック動物から採取した脾臓細胞を不死化することによって作製され得る。脾臓細胞は、当技術分野において公知の何らかの技術を使用して、例えば、脾臓細胞を骨髄腫細胞と融合してハイブリドーマを産生することによって不死化し得る。ハイブリドーマを産生する融合手順において使用するための骨髄腫細胞は、好ましくは非抗体産生性であり、融合効率が高く、酵素が欠損しているため、所望の融合細胞(ハイブリドーマ)のみの増殖を支持するある特定の選択培地の中では増殖が不可能である。マウス融合における使用に好適な細胞株の例としては、Sp-20、P3-X63/Ag8、P3-X63-Ag8.653、NS1/1.Ag4 1、Sp210-Ag14、FO、NSO/U、MPC-11、MPC11-X45-GTG1.7及びS194/5XXO Bulが挙げられ、ラット融合において使用される細胞株の例としては、R210.RCY3、Y3-Ag1.2.3、IR983F及び4B210が挙げられる。細胞融合に有用な他の細胞株は、U-266、GM1500-GRG2、LICR-LON-HMy2及びUC729-6である。
いくつかの場合、GIPR免疫原での動物(例えば、ヒト免疫グロブリン配列を有するトランスジェニック動物)の免疫付与と、免疫付与した動物からの脾臓細胞の回収と、回収した脾臓細胞を骨髄腫細胞株へと融合させることによるハイブリドーマ細胞の作製と、ハイブリドーマ細胞からのハイブリドーマ細胞株の確立と、GIPRポリペプチドに結合する抗体を産生するハイブリドーマ細胞株の同定と、によってハイブリドーマ細胞株が作製される。そのようなハイブリドーマ細胞株及びそれが産生する抗GIPRモノクローナル抗体は、本願の態様である。
ハイブリドーマ細胞株によって分泌されるモノクローナル抗体は、当技術分野で公知の何らかの技術を使用して精製され得る。ハイブリドーマ又はmAbは、さらにスクリーニングすることで、GIPR活性を上昇させる能力などの特定の特性を有するmAbを同定し得る。
前述の配列に基づくキメラ抗体及びヒト化抗体も提供される。治療剤として使用するためのモノクローナル抗体は、使用前に様々な方法で修飾され得る。1つの例は、キメラ抗体であり、キメラ抗体は、機能性の免疫グロブリン軽鎖若しくは免疫グロブリン重鎖又はその免疫学的に機能性の部分を生成させるために共有結合で連結される異なる抗体に由来するタンパク質セグメントからなる抗体である。一般に、重鎖及び/又は軽鎖の一部は、特定の種に由来する抗体、又は特定の抗体クラス若しくはサブクラスに属する抗体における対応配列と同一又は相同的である一方、鎖の残部は、別の種に由来する抗体、又は別の抗体クラス若しくはサブクラスに属する抗体における対応配列と同一又は相同的である。キメラ抗体に関する方法については、例えば、米国特許第4,816,567号明細書;及びMorrison et al.,1985,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 81:6851-6855を参照されたい(これらの文献は参照により本明細書に組み込まれる)。CDR移植は、例えば、米国特許第6,180,370号明細書、同第5,693,762号明細書、同第5,693,761号明細書、同第5,585,089号明細書及び同第5,530,101号明細書に記載されている。
一般に、キメラ抗体を作製する目標は、意図される患者種に由来するアミノ酸の数が最大化したキメラを創出することである。1つの例は、「CDR移植」抗体であり、この抗体は、特定の種に由来する、又は特定の抗体クラス若しくは抗体サブクラスに属する相補性決定領域(CDR)を1つ以上含む一方、抗体鎖の残部は、別の種に由来する、又は別の抗体クラス若しくは抗体サブクラスに属する抗体中の対応する配列と同一又は相同である。ヒトにおける使用では、げっ歯類抗体に由来する可変領域又は選択されるCDRがヒト抗体に移植されることが多く、これによりヒト抗体の天然起源の可変領域又はCDRが交換される。
キメラ抗体の有用な型の1つは、「ヒト化」抗体である。一般に、ヒト化抗体は、最初に非ヒト動物において産生されたモノクローナル抗体から作製される。典型的には抗体の非抗原認識部分に由来する、このモノクローナル抗体のある特定のアミノ酸残基は、対応するアイソタイプのヒト抗体における対応する残基と相同となるように修飾される。ヒト化は、例えば、ヒト抗体の対応領域をげっ歯類可変領域の少なくとも一部で置換することによる様々な方法を使用して実施され得る(例えば、米国特許第5,585,089号明細書及び同第5,693,762号明細書、Jones et al.,1986,Nature 321:522-525;Riechmann et al.,1988,Nature 332:323-27;Verhoeyen et al.,1988,Science 239:1534-1536を参照)。
一態様では、本明細書中で提供される抗体の軽鎖可変領域及び重鎖可変領域のCDRは、同一又は異なる系統種に由来する抗体に由来するフレームワーク領域(FR)に移植される。例えば、重鎖可変領域及び軽鎖可変領域であるV1、V2、V3、V4、V5、V6、V7、V8、V9、V10、V11、V12及び/又はV1及びV2のCDRをコンセンサスヒトFRに移植し得る。コンセンサスヒトFRを作り出すために、いくつかのヒト重鎖又は軽鎖アミノ酸配列に由来するFRをアラインして、コンセンサスアミノ酸配列を同定し得る。他の実施形態では、本明細書中で開示の重鎖又は軽鎖のFRは、異なる重鎖又は軽鎖に由来するFRと交換される。一態様では、GIPR抗体の重鎖及び軽鎖のFRにおける希少アミノ酸は交換されず、FRアミノ酸の残りが交換される。「希少アミノ酸」は、FRにおいて通常ではそれが見出されない位置に存在する特定のアミノ酸である。或いは、1つの重鎖又は軽鎖からの移植される可変領域を、本明細書中で開示されるようなその特定の重鎖又は軽鎖の定常領域とは異なる定常領域と共に使用し得る。他の実施形態では、移植される可変領域は、一本鎖Fv抗体の一部である。
特定の実施形態では、ヒト以外の種に由来する定常領域をヒト可変領域と共に使用することでハイブリッド抗体を作製し得る。
完全ヒトGIPR抗体も提供される。抗原にヒトを曝露することなく所与の抗原に特異的な完全ヒト抗体(「完全ヒト抗体」)を作製するための方法が利用可能である。完全ヒト抗体の作製を実行するために提供される特定の手段の1つは、マウス体液性免疫系の「ヒト化」である。内因性のIg遺伝子が不活性化されたマウスに、ヒト免疫グロブリン(Ig)遺伝子座を導入することは、何らかの所望の抗原で免疫付与し得る動物であるマウスにおいて完全ヒトモノクローナル抗体(mAb)を産生させる一手段である。完全ヒト抗体を使用すると、マウスのmAb又はマウス由来のmAbを治療剤としてヒトに投与することによって生じることがあり得る免疫原性及びアレルギー性の応答を最小限に抑え得る。
完全ヒト抗体は、内因性の免疫グロブリンの産生がなく、ヒト抗体のレパートリーを産生可能であるトランスジェニック動物(通常はマウス)に免疫付与することによって作製され得る。この目的のための抗原は、通常、6個以上の連続アミノ酸を有し、任意選択的にハプテンなどの担体に複合化される。例えば、Jakobovits et al.,1993,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 90:2551-2555;Jakobovits et al.,1993,Nature 362:255-258;及びBruggermann et al.,1993,Year in Immunol.7:33を参照されたい。そのような方法の一例では、トランスジェニック動物は、マウスの免疫グロブリン重鎖及び免疫グロブリン軽鎖をコードする内因性のマウス免疫グロブリン遺伝子座を無能化し、ヒト重鎖タンパク質及び軽鎖タンパク質をコードする遺伝子座を含有するヒトゲノムDNAの大型断片をマウスゲノムに挿入することによって作製される。次いで、ヒト免疫グロブリン遺伝子座の完全補体より少ない補体を有する部分的に改変された動物を交雑して、所望の免疫系修飾を全て有する動物を得る。免疫原が投与されると、これらのトランスジェニック動物は、その免疫原に免疫特異性があるが、可変領域を含めて、マウスのアミノ酸配列ではなく、ヒトのアミノ酸配列を有する抗体を産生する。そのような方法のさらなる詳細については、例えば、国際公開第96/33735号パンフレット及び同第94/02602号パンフレットを参照されたい。ヒト抗体の作製するためのトランスジェニックマウスに関するさらなる方法は、米国特許第5,545,807号明細書、同第6,713,610号明細書、同第6,673,986号明細書、同第6,162,963号明細書、同第5,545,807号明細書、同第6,300,129号明細書、同第6,255,458号明細書、同第5,877,397号明細書、同第5,874,299号明細書及び同第5,545,806号明細書、国際公開第91/10741号パンフレット、同第90/04036号パンフレット並びに欧州特許第546073B1号明細書及び同第546073A1号明細書に記載されている。
上記のトランスジェニックマウスは、本明細書中では「HuMab」マウスと呼ばれ、内因性の[ミュー]鎖及び[カッパ]鎖の遺伝子座を不活性化する標的化変異と共に、ヒトの重鎖([ミュー]及び[ガンマ])並びに[カッパ]軽鎖の非再編成免疫グロブリン配列をコードするヒト免疫グロブリン遺伝子のミニローカス(minilocus)を含む(Lonberg et al.,1994,Nature 368:856-859)。従って、マウスは、マウスIgM又は[カッパ]の発現の減少を示し、免疫付与に応答して、導入されたヒト重鎖及び軽鎖導入遺伝子は、クラススイッチ及び体細胞変異を受けて、高親和性ヒトIgG[カッパ]モノクローナル抗体を産生する(Lonberg et al.,上記;Lonberg and Huszar,1995,Intern.Rev.Immunol.13:65-93;Harding and Lonberg,1995,Ann.N.Y Acad.Sci.764:536-546)。HuMabマウスの調製は、Taylor et al.,1992,Nucleic Acids Research 20:6287-6295;Chen et al.,1993,International Immunology 5:647-656;Tuaillon et al.,1994,J.Immunol.152:2912-2920;Lonberg et al.,1994,Nature 368:856-859;Lonberg,1994,Handbook of Exp.Pharmacology 113:49-101;Taylor et al.,1994,International Immunology 6:579-591;Lonberg and Huszar,1995,Intern.Rev.Immunol.13:65-93;Harding and Lonberg,1995,Ann.N.Y Acad.Sci.764:536-546;Fishwild et al.,1996,Nature Biotechnology 14:845-851に詳細に記載されており、これらの文献は全ての目的のためにその全体が参照により本明細書中に組み込まれる。さらに、米国特許第5,545,806号明細書、同第5,569,825号明細書、同第5,625,126号明細書、同第5,633,425号明細書、同第5,789,650号明細書、同第5,877,397号明細書、同第5,661,016号明細書、同第5,814,318号明細書、同第5,874,299号明細書及び同第5,770,429号明細書並びに米国特許第5,545,807号明細書、国際公開第93/1227号パンフレット、同第92/22646号パンフレット;及び同第92/03918号パンフレットを参照されたい(その全ての開示内容は、全ての目的のためにその全体が参照により本明細書中に組み込まれる)。こうした遺伝子導入マウスにおけるヒト抗体の産生を利用する技術は、国際公開第98/24893号パンフレット及びMendez et al.,1997,Nature Genetics 15:146-156においても開示されており、これらの文献は、参照によって本明細書中に組み込まれる。例えば、GIPRに対するヒトモノクローナル抗体を作製するためにHCo7及びHCo12というトランスジェニックマウス系統を使用し得る。トランスジェニックマウスを使用するヒト抗体の産生に関する詳細は、以下にさらに提供する。
ハイブリドーマ技術を使用することで、上記のものなどのトランスジェニックマウスから所望の特異性を有する抗原特異的ヒトmAbを作製し、選択し得る。そのような抗体は、適切なベクター及び宿主細胞を使用してクローニング及び発現させ得、又は、抗体は、培養したハイブリドーマ細胞から回収し得る。
完全ヒト抗体はまた、(Hoogenboom et al.,1991,J.Mol.Biol.227:381;及びMarks et al.,1991,J.Mol.Biol.222:581に開示されるような)ファージディスプレイライブラリに由来し得る。ファージディスプレイ技術は、糸状バクテリオファージの表面での抗体レパートリーの提示及び選択される抗原に対するその結合によるファージのその後の選択を通じて、免疫選択を模倣している。そのような技術の1つは、国際公開第99/10494号パンフレット(参照によって本明細書に組み込まれる)に記載されている。
GIPR結合タンパク質は、上記のようなCDR、可変領域及び/又は全長鎖を有するGIPR抗原結合タンパク質の構造に基づくバリアント、模倣体、誘導体又はオリゴマーでもあり得る。
一実施形態では、例えば、抗原結合タンパク質は、上で開示される抗原結合タンパク質のバリアント形態である。例えば、抗原結合タンパク質のいくつかは、重鎖若しくは軽鎖、可変領域又はCDRの1つ以上において1つ以上の保存的アミノ酸置換を有する。
天然起源のアミノ酸は、下記の共通の側鎖特性に基づくクラスに分類し得る:
1)疎水性:ノルロイシン、Met、Ala、Val、Leu、Ile;
2)中性親水性:Cys、Ser、Thr、Asn、Gln;
3)酸性:Asp、Glu;
4)塩基性:His、Lys、Arg;
5)鎖の配向に影響を与える残基:Gly、Pro;及び
6)芳香族:Trp、Tyr、Phe。
保存的アミノ酸置換は、こうしたクラスの1つのメンバーと、同じクラスの別のメンバーとの交換を伴い得る。保存的アミノ酸置換は、非天然起源のアミノ酸残基も包含し得、こうした非天然起源のアミノ酸残基は、一般的には、生物学的な系における合成によってではなく、化学的なペプチド合成によって組み込まれる。こうしたものには、ペプチド模倣体及びアミノ酸部分が逆転又は反転した他の形態が含まれる。
非保存的置換は、上記のクラスの1つのメンバーと、別のクラスのメンバーとの交換を伴い得る。そのような置換残基は、抗体におけるヒト抗体と相同的な領域に導入されるか、又はその分子の非相同的な領域に導入され得る。
特定の実施形態によれば、そのような変更を実施する場合、アミノ酸のハイドロパシー指数が考慮され得る。タンパク質のハイドロパシープロファイルは、各アミノ酸に数値(「ハイドロパシー指数」)を割り当てた後、ペプチド鎖に沿ってこうした値を反復して平均化することによって計算される。各アミノ酸には、その疎水性及び電荷特性に基づいてハイドロパシー指数が割り当てられている。これらは、イソロイシン(+4.5);バリン(+4.2);ロイシン(+3.8);フェニルアラニン(+2.8);システイン/シスチン(+2.5);メチオニン(+1.9);アラニン(+1.8);グリシン(-0.4);スレオニン(-0.7);セリン(-0.8);トリプトファン(-0.9);チロシン(-1.3);プロリン(-1.6);ヒスチジン(-3.2);グルタミン酸(-3.5);グルタミン(-3.5);アスパラギン酸(-3.5);アスパラギン(-3.5);リジン(-3.9);及びアルギニン(-4.5)である。
タンパク質に対して相互作用的な生物学的機能を付与する際のハイドロパシープロファイルの重要性は、当技術分野において理解されている(例えば、Kyte et al.,1982,J.Mol.Biol.157:105-131を参照のこと)。特定のアミノ酸は、類似のハイドロパシー指数又はハイドロパシースコアを有する他のアミノ酸の代わりとなり得、依然として類似の生物学的活性を保持し得ることが知られている。特定の実施形態では、ハイドロパシー指数に基づく変更を実施する場合、ハイドロパシー指数が±2以内のアミノ酸の置換が含められる。いくつかの態様では、±1以内のものが含められ、他の態様では、±0.5以内のものが含められる。
同様のアミノ酸の置換は、親水性に基づいて効率的になされ得ること、特に、それによって創出される生物学的機能性タンパク質又はペプチドが、今回の場合のように、免疫学的な実施形態での使用を目的とすることも、当技術分野において理解される。特定の実施形態では、タンパク質の局所的な最大平均親水性は、その隣接アミノ酸の親水性によって支配されており、その免疫原性及び抗原結合又は免疫原性、即ちタンパク質の生物学的特性と相関する。
次の親水性値がこれらのアミノ酸残基に割り当てられている:アルギニン(+3.0);リジン(+3.0);アスパラギン酸(+3.0±1);グルタミン酸(+3.0±1);セリン(+0.3);アスパラギン(+0.2);グルタミン(+0.2);グリシン(0);スレオニン(-0.4);プロリン(-0.5±1);アラニン(-0.5);ヒスチジン(-0.5);システイン(-1.0);メチオニン(-1.3);バリン(-1.5);ロイシン(-1.8);イソロイシン(-1.8);チロシン(-2.3);フェニルアラニン(-2.5)及びトリプトファン(-3.4)。特定の実施形態では、類似の親水性値に基づく変更を実施する場合、その親水性値が±2以内のアミノ酸の置換が含められる。他の実施形態では、±1以内のものが含められ、さらに他の実施形態では、±0.5以内のものが含められる。いくつかの場合、親水性に基づいて一次アミノ酸配列からエピトープを同定し得る。これらの領域は、「エピトープコア領域」とも呼ばれる。
表11に例示的な保存的アミノ酸置換を示す。
Figure 2023509279000574
当業者であれば、周知の技術を使用して、本明細書中に示すポリペプチドの好適なバリアントを決定することが可能であろう。活性に重要ではないと考えられる領域を標的とすることによって活性を損なうことなく変更し得る分子の好適な領域を当業者であれば同定し得る。類似のポリペプチドの間で保存されている分子の残基及び部分も当業者であれば同定することができるであろう。さらなる実施形態では、生物学的活性又は構造に重要であり得る領域でも、生物学的活性を損なわずに、又はポリペプチド構造に有害な影響を及ぼさずに、保存的アミノ酸置換に供し得る。
さらに、類似のポリペプチドにおける活性又は構造に重要な残基を同定する構造-機能試験を当業者であれば評価し得る。そのような比較を考慮することで、類似のタンパク質における活性又は構造に重要なアミノ酸残基に対応するアミノ酸残基のタンパク質における重要性を予測し得る。そのような重要であると予測されるアミノ酸残基に対して化学的に類似のアミノ酸置換を当業者であれば選択し得る。
類似のポリペプチドにおける三次元構造及びその構造に関するアミノ酸配列も当業者であれば分析し得る。そのような情報を考慮することで、その三次元構造に関して抗体のアミノ酸残基のアライメントを当業者であれば予測し得る。タンパク質の表面に存在すると予測されるアミノ酸残基は、他の分子との重要な相互作用に関与し得るため、当業者は、そのような残基に根本的な変化が生じないように選択し得る。さらに、当業者は、所望の各アミノ酸残基に単一のアミノ酸置換を含有する試験バリアントを作製し得る。その後、これらのバリアントは、GIPR活性に関するアッセイを使用してスクリーニングされ得、従って、どのアミノ酸を変更し得、どのアミノ酸を変更してはならないかということに関する情報が得られる。換言すれば、そのような日常的な実験から集まる情報に基づき、単独の置換又は他の変異と組み合わせた置換のさらなる実施を避けるべきアミノ酸位置を当業者は容易に判定し得る。
多くの科学刊行物が二次構造の予測を扱っている。Moult,1996,Curr.Op.in Biotech.7:422-427;Chou et al.,1974,Biochem.13:222-245;Chou et al.,1974,Biochemistry 113:211-222;Chou et al.,1978,Adv.Enzymol.Relat.Areas Mol.Biol.47:45-148;Chou et al.,1979,Ann.Rev.Biochem.47:251-276;及びChou et al.,1979,Biophys.J.26:367-384を参照のこと。さらに、現在、二次構造の予測支援にコンピュータプログラムを利用可能である。二次構造の予測方法の1つには、ホモロジーモデリングに基づくものがある。例えば、30%を超える配列同一性又は40%を超える類似性を有する2つのポリペプチド又はタンパク質は、類似の構造トポロジーを有し得る。タンパク質構造データベース(PDB)が最近充実したことで、ポリペプチド構造又はタンパク質構造内の折り畳みの潜在数を含めて、二次構造の予測性が向上してきた。Holm et al.,1999,Nucl.Acid.Res.27:244-247を参照のこと。(Brenner et al.,1997,Curr.Op.Struct.Biol.7:369-376)所与のポリペプチド又はタンパク質に存在する折り畳みの数は限られており、決定的な数の構造が解明されると、構造予測の正確性は劇的に向上することが示唆されている。
二次構造を予測するさらなる方法としては、「スレッディング」(Jones,1997,Curr.Opin.Struct.Biol.7:377-387;Sippl et al.,1996,Structure 4:15-19)、「プロファイル分析」(Bowie et al.,1991,Science 253:164-170;Gribskov et al.,1990,Meth.Enzym.183:146-159;Gribskov et al.,1987,Proc.Nat.Acad.Sci.84:4355-4358)及び「進化的リンケージ(evolutionary linkage)」(Holm,1999、上記;及びBrenner,1997、上記参照)が挙げられる。
いくつかの実施形態では、アミノ酸置換は、以下のものが作製される:(1)タンパク質分解に対する感受性を低下させるもの、(2)酸化に対する感受性を低下させるもの、(3)タンパク質複合体を形成するための結合親和性を変化させるもの、(4)リガンド又は抗原結合親和性を変化させるもの及び/又は(4)そのようなポリペプチドに対して他の生理化学的特性又は機能的特性を付与するか又は改変させるもの。例えば、天然の配列において、単一又は複数のアミノ酸置換(特定の実施形態では、保存的アミノ酸置換)を実施し得る。置換は、分子間の接触部を形成するドメインの外側に位置する抗体部分において実施し得る。そのような実施形態では、親配列の構造特性を実質的に変化させない保存的アミノ酸置換(例えば、親又はネイティブ抗原結合タンパク質を特徴付ける二次構造を損なわない1つ以上の置き換えアミノ酸)を使用し得る。当技術分野で認識されるポリペプチド二次及び三次構造の例は、Proteins,Structures and Molecular Principles(Creighton,Ed.),1984,W.H.New York:Freeman and Company;Introduction to Protein Structure(Branden and Tooze,eds.),1991,New York:Garland Publishing;and Thornton et al.,1991,Nature 354:105に記載されており、これらは、参照によりそれぞれ本明細書中に組み込まれる。
さらなる好ましい抗体バリアントは、システイン変異体をさらに含み、ここでは、親又はネイティブのアミノ酸配列における1つ以上のシステイン残基が、欠失しているか、又は別のアミノ酸(例えばセリン)で置換されている。抗体が生物学的に活性な立体構造へと再折り畳みされなくてはならない場合、システインバリアントはとりわけ有用である。システインバリアントが有するシステイン残基の数は、ネイティブ抗体よりも少ないものであり得、典型的には、さらに不対システインから生じる相互作用を最小化する数であり得る。
開示される重鎖及び軽鎖、可変領域ドメイン及びCDRは、GIPRに特異的に結合し得る抗原結合領域を含有するポリペプチドの調製に使用され得る。例えば、1つ以上のCDR1を分子(例えばポリペプチド)に共有結合又は非共有結合で組み込んで、免疫接着物を調製し得る。より大きいポリペプチド鎖の一部としてCDRを免疫接着物に組み込み得るか、CDRを別のポリペプチド鎖に共有結合で連結し得るか、又はCDRを免疫接着物に非共有結合で組み込み得る。CDRにより、目的とする特定の抗原(例えばGIPRポリペプチド又はそのエピトープ)に免疫接着物が特異的に結合することが可能になる。
本明細書中に記載の可変領域ドメイン及びCDRに基づく模倣体(例えば「ペプチド模倣体」又は「ペプチド模倣物」)も提供される。これらの類似体は、ペプチド、非ペプチド、又はペプチド領域と非ペプチド領域との組み合わせであり得る。Fauchere,1986,Adv.Drug Res.15:29;Veber and Freidinger,1985,TINS p.392;及びEvans et al.,1987,J.Med.Chem.30:1229(これらは、あらゆる目的のために参照により本明細書中に組み込まれる)。治療的に有用なペプチドと構造的に類似しているペプチド模倣体を、類似の治療効果又は予防効果を生じさせるために使用し得る。このような化合物は、コンピュータ化分子モデリングの支援を得て開発されることが多い。一般的に、ペプチド模倣体は、ここで、GIPRを特異的に結合するための能力などの所望の生物学的活性を示す抗体と構造的に類似しているが、当技術分野で周知の方法によって次のものから選択される連結により任意選択的に置き換えられる1つ以上のペプチド連結を有するタンパク質である:-CHNH-、-CHS-、-CH-CH-、-CH-CH-(シス及びトランス)、-COCH-、-CH(OH)CH-及び-CHSO-。特定の実施形態では、安定性が向上したタンパク質を作製するために、同一の型のD-アミノ酸(例えば、L-リジンの代わりにD-リジン)で、コンセンサス配列の1個以上のアミノ酸を系統的に置換し得る。さらに、コンセンサス配列又は実質的に同一のコンセンサス配列のバリエーションを含む拘束性ペプチドは、例えば、ペプチドを環化させる分子内ジスルフィド架橋を形成することが可能な内部システイン残基を付加することによって、当技術分野で公知の方法(参照により本明細書中に組み込まれるRizo and Gierasch,1992,Ann.Rev.Biochem.61:387)によって作製され得る。
本明細書中に記載の抗原結合タンパク質の誘導体も提供される。誘導体化された抗原結合タンパク質は、抗体又は断片に対して特定用途における半減期の増加などの所望の特性を付与する何らかの分子又は物質を含み得る。誘導体化された抗原結合タンパク質は、例えば、検出可能(又は標識)部分(例えば、放射性分子、比色分析分子、抗原性分子、若しくは酵素分子、検出可能なビーズ(磁性若しくは高電子密度の(例えば金)ビーズなど)、又は別の分子に結合する分子(例えば、ビオチン若しくはストレプトアビジン))、治療的又は診断的な部分(例えば、放射性部分、細胞傷害性部分、又は薬学的に活性な部分)、又は特定用途(例えば、ヒト対象などの対象への投与、又は他のインビボ若しくはインビトロでの使用)のための抗原結合タンパク質の安定性を向上させる分子を含み得る。抗原結合タンパク質の誘導体化に使用され得る分子の例としては、アルブミン(例えばヒト血清アルブミン)及びポリエチレングリコール(PEG)が挙げられる。抗原結合タンパク質のアルブミン連結誘導体及びPEG化誘導体は、当技術分野で周知の技術を使用して調製され得る。特定の抗原結合タンパク質には、本明細書中に記載のようなpeg化された一本鎖ポリペプチドが含まれる。一実施形態では、抗原結合タンパク質は、トランスサイレチン(TTR)又はTTRバリアントに複合化又はそうでなければ連結される。TTR又はTTRバリアントは、例えば、デキストラン、ポリ(n-ビニルピロリドン)、ポリエチレングリコール、プロプロピレングリコール(propropylene glycol)ホモポリマー、ポリプロピレンオキシド/エチレンオキシドコポリマー、ポリオキシエチル化ポリオール及びポリビニルアルコールからなる群から選択される化学物質で化学的に修飾され得る。
他の誘導体には、GIPR抗原結合タンパク質のN末端又はC末端に融合される異種性ポリペプチドを含む組み換え融合タンパク質の発現などによる、GIPR抗原結合タンパク質と他のタンパク質又はポリペプチドとの共有結合性又は凝集性の複合体が含まれる。例えば、複合化されるペプチドは、例えば、酵母アルファ因子リーダーなどの異種性のシグナル(若しくはリーダー)ポリペプチド、又はエピトープタグなどのペプチドであり得る。GIPR抗原結合タンパク質を含む融合タンパク質は、GIPR抗原結合タンパク質の精製又は同定を容易にするために付加されたペプチド(例えばポリ-His)を含み得る。GIPR抗原結合タンパク質は、Hopp et al.,1988,Bio/Technology 6:1204;及び米国特許第5,011,912号明細書に記載のFLAGペプチドにも連結され得る。FLAGペプチドは、抗原性が高く、特異的なモノクローナル抗体(mAb)が可逆的に結合するエピトープを提供することで迅速なアッセイを可能にすると共に、発現する組み換えタンパク質の精製を容易にする。所与のポリペプチドにFLAGペプチドが融合した融合タンパク質の調製に有用な試薬は市販されている(Sigma,St.Louis,MO)。
いくつかの実施形態では、抗原結合タンパク質は、1つ以上の標識を含む。「標識基」又は「標識」という用語は、何らかの検出可能な標識を意味する。適切な標識基としては、以下:放射性同位体若しくは放射性核種(例えばH、14C、15N、35S、90Y、99Tc、111In、125I、131I)、蛍光基(例えばFITC、ローダミン、ランタニド蛍光体)、酵素基(例えば、西洋ワサビペルオキシダーゼ、β-ガラクトシダーゼ、ルシフェラーゼ、アルカリホスファターゼ)、化学発光基、ビオチニル基又は二次レポーターによって認識される所定のポリペプチドエピトープ(例えば、ロイシンジッパー対配列、二次抗体に対する結合部位、金属結合ドメイン、エピトープタグ)が挙げられるが限定されない。いくつかの実施形態では、標識基は、潜在的な立体障害を低減するために様々な長さのスペーサーアームを介して抗原結合タンパク質にカップリングされる。タンパク質の標識方法は、当技術分野において様々なものが知られており、そうしたものを適切となるように使用し得る。
「エフェクター基」という用語は、抗原結合タンパク質にカップリングされ、細胞傷害性物質として作用する何らかの基を意味する。適切なエフェクター基の例は、放射性同位体又は放射性核種(例えばH、14C、15N、35S、90Y、99Tc、111In、125I、131I)である。他の適切な基としては、毒素、治療基又は化学療法基が挙げられる。適切な基の例としては、カリケアマイシン、アウリスタチン、ゲルダナマイシン及びマイタンシンが挙げられる。いくつかの実施形態では、エフェクター基は、潜在的な立体障害を低減するために様々な長さのスペーサーアームを介して抗原結合タンパク質にカップリングされる。
一般に、標識は、それを検出しようとするアッセイに応じて様々なクラスに分類される:a)放射性又は重同位体であり得る同位体標識;b)磁性標識(例えば磁性粒子);c)酸化還元活性部分;d)光学色素;酵素基(例えば西洋ワサビペルオキシダーゼ、β-ガラクトシダーゼ、ルシフェラーゼ、アルカリホスファターゼ);e)ビオチン化された基;及びf)二次レポーターによって認識される所定のポリペプチドエピトープ(例えば、ロイシンジッパー対配列、二次抗体に対する結合部位、金属結合ドメイン、エピトープタグなど)。いくつかの実施形態では、標識基は、潜在的な立体障害を低減するために様々な長さのスペーサーアームを介して抗原結合タンパク質にカップリングされる。タンパク質の標識方法は、当技術分野において様々なものが知られている。
特定の標識には、光学色素が含まれ、こうした光学色素には、発色団、リン光体及びフルオロフォアが含まれるが限定されず、後者は多くの場合に特異的である。フルオロフォアは、「小分子」蛍光体又はタンパク質性蛍光体であり得る。
「蛍光標識」は、その固有の蛍光特性を介して検出され得る何らかの分子を意味する。適切な蛍光標識としては、フルオレセイン、ローダミン、テトラメチルローダミン、エオシン、エリスロシン、クマリン、メチル-クマリン、ピレン、マラカイトグリーン、スチルベン、ルシファーイエロー、Cascade BlueJ、Texas Red、IAEDANS、EDANS、BODIPY FL、LC Red 640、Cy 5、Cy 5.5、LC Red 705、Oregon green、Alexa-Fluor色素(Alexa Fluor 350、Alexa Fluor 430、Alexa Fluor 488、Alexa Fluor 546、Alexa Fluor 568、Alexa Fluor 594、Alexa Fluor 633、Alexa Fluor 660、Alexa Fluor 680)、Cascade Blue、Cascade Yellow及びR-フィコエリスリン(PE)(Molecular Probes,Eugene,OR)、FITC、ローダミン及びTexas Red(Pierce,Rockford,IL)、Cy5、Cy5.5、Cy7(Amersham Life Science,Pittsburgh,PA)が挙げられるが限定されない。フルオロフォアを含む、好適な光学色素については、Molecular Probes Handbook by Richard P.Hauglandに記載されており、この文献は参照によって本明細書中に明確に組み込まれる。
好適なタンパク質性蛍光標識としてはまた、ウミシイタケ(Renilla)、ヒロバネウミエラ(Ptilosarcus)又はオワンクラゲ(Aequorea)種のGFP(Chalfie et al.,1994,Science 263:802-805)、EGFP(Clontech Labs.,Inc.,Genbank受入番号U55762)を含む緑色蛍光タンパク質、青色蛍光タンパク質(BFP,Quantum Biotechnologies,Inc.,Quebec,Canada;Stauber,1998,Biotechniques 24:462-471;Heim et al.,1996,Curr.Biol.6:178-182)、強化型黄色蛍光タンパク質(EYFP,Clontech Labs.,Inc.)、ルシフェラーゼ(Ichiki et al.,1993,J.Immunol.150:5408-5417)、βガラクトシダーゼ(Nolan et al.,1988,Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.85:2603-2607)及びウミシイタケ(国際公開第92/15673号パンフレット、同第95/07463号パンフレット、同第98/14605号パンフレット、同第98/26277号パンフレット、同第99/49019号パンフレット、米国特許第5292658号明細書、同第5418155号明細書、同第5683888号明細書、同第5741668号明細書、同第5777079号明細書、同第5804387号明細書、同第5874304号明細書、同第5876995号明細書、同第5925558号明細書)も挙げられるが限定されない。
本明細書中に記載の抗原結合タンパク質又はその一部をコードする核酸も提供され、こうした核酸としては、抗体の1方若しくは両方の鎖、又はその断片、誘導体、変異タンパク質若しくはバリアントをコードする核酸、重鎖可変領域又はCDRのみをコードするポリヌクレオチド、ポリペプチドをコードするポリヌクレオチドの同定、分析、変異導入、又は増幅のためのハイブリッド形成プローブ、PCRプライマー、又はシークエンシングプライマーとしての使用に十分なポリヌクレオチド、ポリヌクレオチドの発現を阻害するためのアンチセンス核酸、並びにこうしたものの相補配列が挙げられる。核酸は、あらゆる長さであり得る。核酸は、例えば、5、10、15、20、25、30、35、40、45、50、75、100、125、150、175、200、250、300、350、400、450、500、750、1,000、1,500、3,000、5,000又はそれを超える数のヌクレオチド長であり得、及び/又は例えば調節配列などのさらなる配列を1つ以上含み得、及び/又は例えばベクターなどのより長い核酸の一部であり得る。核酸は、一本鎖又は二本鎖であり得、RNA及び/又はDNAヌクレオチド、並びにその人工的なバリアント(例えばペプチド核酸)を含み得る。本明細書中で提供される何れかの可変領域をこうした定常領域に付加することで完全な重鎖配列及び軽鎖配列を形成し得る。しかし、こうした定常領域配列が特定の例として提供されるにすぎないことは理解されるべきである。いくつかの実施形態では、可変領域配列は、当技術分野で公知の他の定常領域配列に連結される。
特定の抗原結合タンパク質又はその一部(例えば、全長抗体、重鎖若しくは軽鎖、可変ドメイン、又はCDRH1、CDRH2、CDRH3、CDRL1、CDRL2若しくはCDRL3)をコードする核酸は、GIPR又はその免疫原性断片で免疫付与したマウスのB細胞から単離され得る。核酸は、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)などの従来の手順によって単離され得る。ファージディスプレイは、それによって抗体及び他の抗原結合タンパク質の誘導体を調製し得る既知の技術の別の例である。1つのアプローチにおいて、目的の抗原結合タンパク質の構成要素であるポリペプチドは、何らかの適切な組み換え発現系において発現し、発現したポリペプチドは、会合によって抗原結合タンパク質を形成することが可能である。
一態様は、特定のハイブリッド形成条件下で他の核酸とハイブリッド形成する核酸をさらに提供する。核酸のハイブリッド形成法は、当技術分野で周知である。例えばCurrent Protocols in Molecular Biology,John Wiley & Sons,N.Y.(1989),6.3.1-6.3.6.を参照されたい。本明細書中で定義されるように、中程度にストリンジェントなハイブリッド形成条件では、5x塩化ナトリウム/クエン酸ナトリウム(SSC)、0.5%SDS、1.0mM EDTA(pH8.0)を含有する事前洗浄液、約50%ホルムアミド、6xSSCのハイブリッド形成緩衝液及び約55℃のハイブリッド形成温度(又は、42℃のハイブリッド形成温度で約50%のホルムアミドを含有するものなどの他の類似のハイブリッド形成溶液)、及び0.5xSSC、0.1%SDSにおいて60℃の洗浄条件が使用される。ストリンジェントなハイブリッド形成条件では、45℃の6xSSC中でハイブリッド形成させ、続いて68℃の0.1xSSC、0.2%SDS中で1回以上洗浄する。さらに、当業者であれば、ハイブリッド形成条件及び/又は洗浄条件を操作して、互いに少なくとも65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、98%又は99%同一であるヌクレオチド配列を含む核酸が典型的には互いに依然としてハイブリッド形成するように、ハイブリッド形成のストリンジェンシーを向上又は低下させ得る。
ハイブリッド形成条件の選択に影響する基本パラメーター及び適切な条件を考案するための指針は、例えば、Sambrook,Fritsch,and Maniatis(2001,Molecular Cloning:A Laboratory Manual,Cold Spring Harbor Laboratory Press,Cold Spring Harbor,N.Y.,上記;及びCurrent Protocols in Molecular Biology,1995,Ausubel et al.,eds.,John Wiley & Sons,Inc.,sections 2.10及び6.3-6.4)によって示されており、例えば、核酸の長さ及び/又は塩基組成に基づいて当業者が容易に決定し得る。
核酸への変異導入によって変更を導入し得、それによってその核酸がコードするポリペプチド(例えば抗体又は抗体誘導体)のアミノ酸配列に変化が生じる。変異は、当技術分野で公知の何らかの技術を使用して導入され得る。一実施形態では、例えば、部位特異的変異導入プロトコールを使用して、1つ以上の特定のアミノ酸残基が変更される。別の実施形態では、例えば、ランダム変異導入プロトコールを使用して、1つ以上のランダムに選択される残基が変更される。実施方法はどうあれ、変異ポリペプチドを発現させ、その所望の特性をスクリーニングし得る。
変異は、それがコードするポリペプチドの生物学的活性を大きく改変することなく核酸に導入され得る。例えば、非必須アミノ酸残基位置でのアミノ酸置換を生じさせるヌクレオチド置換を実施し得る。或いは、それがコードするポリペプチドの生物学的活性を選択的に変更する1つ以上の変異を核酸に導入し得る。例えば、変異によって生物学的活性を量的又は質的に変更し得る。量的な変更の例としては、活性の増加、低減、又は除去が挙げられる。質的な変更の例としては、抗体の抗原特異性の変更が挙げられる。一実施形態では、当技術分野において十分に確立されている分子生物学手法を使用して、本明細書中に記載の抗原結合タンパク質の何れかをコードする核酸を変異させて、アミノ酸配列を改変し得る。
別の態様では、核酸配列の検出のためのプライマー又はハイブリッド形成プローブとしての使用に適した核酸分子が提供される。核酸分子は、全長ポリペプチドをコードする核酸配列の一部、例えば、プローブ若しくはプライマーとして使用され得る断片、又はポリペプチドの活性部分をコードする断片のみを含み得る。
核酸の配列に基づくプローブは、核酸又は類似の核酸、例えばポリペプチドをコードする転写産物の検出に使用され得る。プローブは、例えば、放射性同位体、蛍光化合物、酵素又は酵素の補因子などの標識基を含み得る。そのようなプローブは、ポリペプチドを発現する細胞の同定に使用され得る。
別の態様は、ポリペプチド又はその一部(例えば、1つ以上のCDR又は1つ以上の可変領域ドメインを含有する断片)をコードする核酸を含むベクターを提供する。ベクターの例としては、プラスミド、ウイルスベクター、非エピソーム哺乳動物ベクター及び発現ベクター、例えば、組み換え発現ベクターが挙げられるが限定されない。組み換え発現ベクターは、宿主細胞における核酸の発現に適した形態の核酸を含み得る。組み換え発現ベクターは、発現に使用しようとする宿主細胞に基づいて選択される1つ以上の調節配列を含み、こうした調節配列は、発現する核酸配列に操作可能に連結されている。調節配列には、多くの型の宿主細胞においてヌクレオチド配列の恒常的な発現を誘導するもの(例えば、SV40初期遺伝子エンハンサー、ラウス肉腫ウイルスプロモーター及びサイトメガロウイルスプロモーター)、特定の宿主細胞のみにおいてヌクレオチド配列の発現を誘導するもの(例えば、組織特異的調節配列、Voss et al.,1986,Trends Biochem.Sci.11:287,Maniatis et al.,1987,Science 236:1237を参照されたい。この文献はそれらの全体が参照によって本明細書中に組み込まれる)、並びに特定の処理又は条件に応じてヌクレオチド配列の誘導性の発現を誘導するもの(例えば、哺乳動物細胞におけるメタロチオニン(metallothionin)プロモーター、並びに原核生物系及び真核生物系の両方におけるtet応答性及び/又はストレプトマイシン応答性プロモーター(同文献を参照されたい)が含まれる。当業者には、発現ベクターの設計が形質転換される宿主細胞の選択、所望のタンパク質の発現レベルなどの因子に依存し得ることは理解されよう。発現ベクターを宿主細胞に導入し、それによって、本明細書中に記載の核酸によってコードされる融合タンパク質又はペプチドを含む、タンパク質又はペプチドを作製し得る。
別の態様では、組み換え発現ベクターが導入された宿主細胞が提供される。宿主細胞は、何らかの原核細胞(例えば大腸菌(E.coli))又は真核細胞(例えば、酵母細胞、昆虫細胞若しくは哺乳類細胞(例えばCHO細胞))であり得る。ベクターDNAは、従来の形質転換技術又は遺伝子移入技術によって原核細胞又は真核細胞に導入され得る。哺乳動物細胞の安定した形質移入の場合、使用される発現ベクター及び遺伝子移入技術に応じて、ごく僅かな細胞のみで外来DNAをそのゲノムに組み込み得ることが知られている。これらの組み込み体を識別し、選択するために、一般的に、選択可能マーカー(例えば抗生物質に対する耐性のための)をコードする遺伝子が目的遺伝子とともに宿主細胞に導入される。好ましい選択マーカーとしては、G418、ハイグロマイシン及びメトトレキサートなどの薬物に対する耐性を付与するものが含まれる。導入核酸が安定的に遺伝子導入された細胞は、数ある方法の中でも特に、薬物選択によって同定され得る(例えば、選択マーカー遺伝子が組み込まれた細胞は生き延びるが、他の細胞は死に至る)。
上記のポリヌクレオチドを少なくとも1つ含む、プラスミド、発現ベクター、転写又は発現カセットの形態の発現系及びコンストラクト、並びにそのような発現系又はコンストラクトを含む宿主細胞も本明細書中で提供される。
本明細書中で提供される抗原結合タンパク質は、多くの従来の技術の何れかによって調製され得る。例えば、GIPR抗原結合タンパク質は、当技術分野で公知の何らかの技術を用いて、組み換え発現系によって産生され得る。例えばMonoclonal Antibodies,Hybridomas:A New Dimension in Biological Analyses,Kennet et al.(eds.)Plenum Press,New York(1980);及びAntibodies:A Laboratory Manual,Harlow and Lane(eds.),Cold Spring Harbor Laboratory Press,Cold Spring Harbor,N.Y.(1988)を参照されたい。
抗原結合タンパク質は、ハイブリドーマ細胞株(例えば、具体的には、抗体をハイブリドーマにおいて発現させ得る)又はハイブリドーマ以外の細胞株において発現させ得る。抗体をコードする発現コンストラクトは、哺乳動物宿主細胞、昆虫宿主細胞又は微生物宿主細胞の形質転換に使用され得る。形質転換は、宿主細胞にポリヌクレオチドを導入するための何らかの既知の方法を使用して実施し得、こうした方法には、例えば、米国特許第4,399,216号明細書、同第4,912,040号明細書、同第4,740,461号明細書、同第4,959,455号明細書によって例示されているような、当技術分野で公知の遺伝子導入手順によってウイルス又はバクテリオファージにポリヌクレオチドをパッケージングし、そのコンストラクトで宿主細胞に形質導入を行うものが含まれる。使用される最適な形質転換手順は、形質転換される宿主細胞がどのタイプであるかということに依存する。哺乳動物細胞への異種性ポリヌクレオチドの導入方法は当技術分野で周知であり、デキストラン介在型遺伝子移入、リン酸カルシウム沈殿、ポリブレン介在型遺伝子移入、プロトプラスト融合、エレクトロポレーション、リポソームへのポリヌクレオチドの封入、核酸と正に荷電した脂質との混合、及び核へのDNAの直接的なマイクロインジェクションが含まれるが限定されない。
組み換え発現コンストラクトは一般に、次のうち1つ以上を含むポリペプチドをコードする核酸分子を含む:本明細書中で提供される1つ以上のCDR;軽鎖定常領域;軽鎖可変領域;重鎖定常領域(例えば、C1、C2及び/又はC3)及び/又はGIPR抗原結合タンパク質の別の骨格部分。これらの核酸配列は、標準的なライゲーション技術を使用して適切な発現ベクターに挿入される。一実施形態では、重鎖又は軽鎖定常領域は、抗GIPR特異的な重鎖又は軽鎖可変領域のC末端に付加され、発現ベクターに連結される。ベクターは、典型的には、用いられる特定の宿主細胞において機能性となるように選択される(即ち、ベクターは、宿主の細胞機構と適合し、遺伝子の増幅及び/又は発現を可能にし得る)。いくつかの実施形態では、ジヒドロ葉酸還元酵素などのタンパク質レポーターを使用するタンパク質間相互作用検出法を使用するベクターが使用される(例えば、米国特許第6,270,964号明細書(この文献は参照により本明細書に組み込まれる)を参照)。適切な発現ベクターは、例えば、Invitrogen Life Technologies又はBD Biosciences(以前は「Clontech」)から購入し得る。抗体及び断片のクローニング及び発現のための他の有用なベクターとしては、Bianchi and McGrew,2003,Biotech.Biotechnol.Bioeng.84:439-44(この文献は参照により本明細書に組み込まれる)に記載のものが挙げられる。さらなる適切な発現ベクターは、例えばMethods Enzymol.,vol.185(D.V.Goeddel,ed.),1990,New York:Academic Pressにおいて論じられている。
典型的には、宿主細胞の何れにおいても用いられる発現ベクターは、プラスミド維持のための配列及び外因性ヌクレオチド配列のクローニング及び発現のための配列を含有する。まとめて「隣接配列」と呼ばれるこのような配列は、特定の実施形態において、典型的には、以下のヌクレオチド配列:プロモーター、1つ以上のエンハンサー配列、複製起点、転写終結配列、ドナー及びアクセプタースプライス部位を含有する完全イントロン配列、ポリペプチド分泌のためのリーダー配列をコードする配列、リボソーム結合部位、ポリアデニル化配列、発現させようとするポリペプチドをコードする核酸を挿入するためのポリリンカー領域及び選択可能マーカーエレメントの1つ以上を含む。これらの配列のそれぞれを以下で論じる。
任意選択的に、ベクターは、「タグ」をコードする配列、即ちGIPR抗原結合タンパク質をコードする配列の5’末端又は3’末端に位置するオリゴヌクレオチド分子を含み得、こうしたオリゴヌクレオチド配列は、ポリHis(ヘキサHisなど)をコードするか、又はそれに対する市販の抗体が存在する、FLAG(登録商標)、HA(インフルエンザウイルスのヘマグルチニン)若しくはmycなどの別の「タグ」をコードする。このタグは、典型的には、ポリペプチドの発現に際してポリペプチドに融合され、宿主細胞からのGIPR抗原結合タンパク質の親和性精製又は検出のための手段として役立ち得る。アフィニティ精製は、例えば、タグに対する抗体をアフィニティマトリックスとして用いるカラムクロマトグラフィーによって達成され得る。任意選択的に、その後、切断のために特定のペプチダーゼを使用するなど、様々な手段によって精製GIPR抗原結合タンパク質からタグを除去し得る。
隣接配列は、同種(即ち、宿主細胞と同じ種及び/又は株に由来)、異種(即ち、宿主細胞種又は株以外の種に由来)、ハイブリッド(即ち、複数の起源由来の隣接配列の組み合わせ)、合成又はネイティブであり得る。従って、隣接配列の供給源は、何らかの原核生物若しくは真核生物、何らかの脊椎生物若しくは無脊椎生物、又は何らかの植物であり得るが、但し、隣接配列が宿主の細胞機構において機能性であり、宿主の細胞機構によって活性化可能であることが条件である。
ベクターにおいて有用な隣接配列は、当技術分野で周知のいくつかの方法の何れかによって得られ得る。典型的には、本明細書中において有用な隣接配列は、マッピングによって及び/又は制限エンドヌクレアーゼ消化によって以前に同定されていることになるため、適切な制限エンドヌクレアーゼを用いて、適切な組織源から単離され得る。いくつかの場合において、隣接配列の全ヌクレオチド配列が知られ得る。この場合、核酸合成又はクローニングのための本明細書中に記載の方法を使用して隣接配列を合成し得る。
隣接配列の全てが知られているか、又はその一部のみが知られているかにかかわらず、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)を用いて、及び/又は同じ若しくは別の種に由来するオリゴヌクレオチド及び/又は隣接配列断片などの適したプローブによりゲノムライブラリをスクリーニングすることによって、隣接配列を得ることができる。隣接配列が不明である場合、隣接配列を含有するDNAの断片は、例えば、コード配列又は1つ若しくは複数の別の遺伝子すら含有し得るより大きなDNA片から単離し得る。制限エンドヌクレアーゼで消化することで適切なDNA断片を作製した後に、アガロースゲル精製、Qiagen(登録商標)カラムクロマトグラフィー(Chatsworth,CA)、又は当業者にとって公知の他の方法を用いて単離することによって、単離を達成し得る。この目的を達成するのに適した酵素の選択は、当業者であれば容易に明らかとなろう。
複製起点は典型的に、市販の原核生物発現ベクターの一部であり、この起点は、宿主細胞中でのベクターの増幅を補助する。選択したベクターが複製起点部位を含有しない場合、知られている配列に基づいて当該部位を化学的に合成して、ベクターにライゲーションし得る。例えば、プラスミドpBR322(New England Biolabs,Beverly,MA)に由来する複製起点は、殆どのグラム陰性菌に適しており、様々なウイルス性の起点(例えば、SV40、ポリオーマ、アデノウイルス、水疱性口内炎ウイルス(VSV)又はパピローマウイルス、例えばHPV若しくはBPVなど)が哺乳動物細胞におけるクローニングベクターに有用である。一般に、複製起点の要素は、哺乳動物の発現ベクターには不要である(例えばSV40の起点は、それがウイルス性の初期プロモーターも含むという理由のみで使用されることが多い)。
転写終結配列は、典型的には、ポリペプチドをコードする領域の末端に対して3’側に位置し、転写の終結に役立つ。通常、原核細胞における転写終止配列は、G-Cに富む断片とそれに続くポリT配列である。当該配列は、ライブラリから容易にクローニングされるか、又はベクターの一部として商業的に購入すらされる一方、本明細書中に記載の方法などの核酸合成方法を用いて容易に合成され得る。
選択マーカー遺伝子は、選択培地中で増殖させた宿主細胞の生存及び増殖に必須のタンパク質をコードする。典型的な選択マーカー遺伝子は、(a)原核宿主細胞について、例えば、アンピシリン、テトラサイクリン若しくはカナマイシンなどの抗生物質若しくは他の毒素に対する耐性を付与するタンパク質、(b)細胞の栄養要求性の欠損を補完するタンパク質、又は(c)複合培地若しくは定義培地からは利用不可能な重要栄養素を供給するタンパク質をコードする。特異的選択可能マーカーは、カナマイシン耐性遺伝子、アンピシリン耐性遺伝子及びテトラサイクリン耐性遺伝子である。好都合なことに、ネオマイシン耐性遺伝子もまた原核宿主細胞及び真核宿主細胞の両方における選択に使用し得る。
他の選択可能遺伝子を用いて、発現される遺伝子を増幅させ得る。増幅は、増殖又は細胞生存にとって重要なタンパク質の産生に必要とされる遺伝子が、連続する世代の組み換え細胞の染色体内でタンデムに反復される過程である。哺乳動物細胞に適した選択マーカーの例として、ジヒドロ葉酸還元酵素(DHFR)遺伝子及びプロモーターレスチミジンキナーゼ遺伝子が挙げられる。哺乳動物細胞形質転換体を、当該形質転換体のみが唯一、ベクター中に存在する選択遺伝子によって生存するように一意的に適合される選択圧の下に置く。培地中の選択薬剤濃度を連続的に上昇させる条件下で形質転換細胞を培養することによって選択圧をかけ、それによって、選択可能遺伝子と、GIPRポリペプチドに結合する抗原結合タンパク質などの別の遺伝子をコードするDNAとの両方が増幅される。結果として、増幅されたDNAから合成される抗原結合タンパク質などのポリペプチドの量が増加する。
リボソーム結合部位は通常、mRNAの翻訳開始に必要であり、シャイン・ダルガーノ配列(原核生物)又はコザック配列(真核生物)を特徴とする。このエレメントは、典型的には、プロモーターの3’側、及び発現されることになるポリペプチドのコード配列の5’側に位置する。
真核宿主細胞発現系においてグリコシル化が望まれる場合など、いくつかの場合において、グリコシル化又は収量を改善するために様々なプレ配列又はプロ配列を操作し得る。例えば、特定のシグナルペプチドのペプチダーゼ切断部位を改変し得るか、又はプロ配列を付加し得、これもグリコシル化に影響し得る。最終的なタンパク質産物は、発現に伴って完全には除去されずに残存し得た1つ以上のさらなるアミノ酸を(成熟タンパク質の最初のアミノ酸に対して)-1の位置に有し得る。例えば、最終タンパク質産物は、アミノ末端に結合した、ペプチダーゼ切断部位に見出される1個又は2個のアミノ酸残基を有し得る。或いは、酵素による切断部位をいくつか使用すると、成熟ポリペプチド内のそのような領域を酵素が切断するのであれば、結果的に所望のポリペプチドが僅かに切り詰められた形態で生じ得る。
発現及びクローニングは典型的に、宿主生物によって認識され、GIPR抗原結合タンパク質をコードする分子に操作可能に連結されるプロモーターを含有する。プロモーターは、構造遺伝子(一般に約100~1000bp以内)の開始コドンの上流(即ち5’側)に位置し、構造遺伝子の転写を制御する非転写配列である。従来、プロモータは、2つのクラス:誘導性プロモータ及び構成的プロモータのうち1つに分類される。誘導性プロモーターは、栄養素の有無又は温度の変化などの培養条件の何らかの変化に応じ、その制御下で、DNAからの転写レベルの上昇を開始させる。一方、構成的プロモーターは、それが操作可能に連結されている遺伝子を均一に、即ち遺伝子発現に対する制御を殆ど又は全く行わずに転写する。種々の潜在的宿主細胞によって認識される多数のプロモーターが周知である。制限酵素消化によって供給源のDNAからプロモーターを取り出し、所望のプロモーター配列をベクターに挿入することにより、GIPR抗原結合タンパク質を含む重鎖又は軽鎖をコードするDNAに対して適切なプロモーターが操作可能に連結される。
酵母宿主との使用に対する適切なプロモータもまた、当技術分野で周知である。有利には、酵母エンハンサーが、酵母プロモータとともに使用される。哺乳動物宿主細胞での使用に適したプロモーターは周知であり、こうしたプロモーターとしては、ポリオーマウイルス、鶏痘ウイルス、アデノウイルス(アデノウイルス2型など)、ウシパピローマウイルス、トリ肉腫ウイルス、サイトメガロウイルス、レトロウイルス、B型肝炎ウイルス及びサルウイルス40(SV40)などのウイルスのゲノムから得られたものが挙げられるが限定されない。他の適切な哺乳動物プロモーターとしては、例えば、熱ショックプロモーター及びアクチンプロモーターなどの異種性の哺乳動物プロモーターが挙げられる。
GIPR抗原結合タンパク質を含む軽鎖又は重鎖をコードするDNAの、より高等な真核生物による転写を増大させるために、ベクターにエンハンサー配列を挿入し得る。エンハンサーは、DNAのシス作用性エレメントであり、通常、約10~300bp長であり、プロモータに作用して転写を増大させる。エンハンサーは、方向及び位置に比較的独立して、転写単位に対して5’側及び3’側の両方の位置で見出されている。哺乳動物遺伝子から入手可能な複数のエンハンサー配列が知られている(例えば、グロビン、エラスターゼ、アルブミン、アルファ-フェト-タンパク質及びインスリン)。しかし、典型的には、ウイルス由来のエンハンサーが使用される。当技術分野で公知のSV40エンハンサー、サイトメガロウイルス初期プロモーターエンハンサー、ポリオーマエンハンサー及びアデノウイルスエンハンサーは、真核生物プロモータの活性化のための例示的な増強エレメントである。エンハンサはー、ベクターにおいて、コード配列の5’側又は3’側の何れかに位置し得るが、典型的には、プロモーターから5’側の部位に置かれる。適切な天然又は異種性のシグナル配列(リーダー配列又はシグナルペプチド)をコードする配列を発現ベクターに組み込んで、細胞外への抗体の分泌を促進し得る。シグナルペプチド又はリーダーの選択は、抗体を産生させようとする宿主細胞のタイプに依存し、異種性のシグナル配列がネイティブのシグナル配列に取って代わり得る。哺乳動物宿主細胞内で機能するシグナルペプチドの例としては、以下のものが挙げられる:米国特許第4,965,195号明細書に記載のインターロイキン-7(IL-7)のシグナル配列;Cosman et al.,1984,Nature 312:768に記載のインターロイキン-2受容体に対するシグナル配列;欧州特許第0367566号明細書に記載のインターロイキン-4受容体シグナルペプチド;米国特許第4,968,607号明細書に記載のI型インターロイキン-1受容体シグナルペプチド;欧州特許第0460846号明細書に記載のII型インターロイキン-1受容体シグナルペプチド。
1つの実施形態では、リーダー配列は、配列番号3158(atggacatga gagtgcctgc acagctgctg ggcctgctgc tgctgtggct gagaggcgcc agatgc)によってコードされる配列番号3157(MDMRVPAQLL GLLLLWLRGA RC)を含む。別の実施形態では、リーダー配列は、配列番号3160(atggcctggg ctctgctgct cctcaccctc ctcactcagg gcacagggtc ctgggcc)によってコードされる配列番号3159(MAWALLLLTL LTQGTGSWA)を含む。
提供される発現ベクターは、市販のベクターなどの出発ベクターから構築され得る。そのようなベクターは、所望の隣接配列の全てを含有していてもよいし又はしていなくてもよい。本明細書中に記載の隣接配列の1つ以上がベクター内に最初から存在していない場合、それらを個々に得てベクター中にライゲーションし得る。それぞれの隣接配列の取得に使用される方法は、当業者にとって周知である。
ベクターを構築し、GIPR抗原結合配列を含む軽鎖、重鎖、又は軽鎖及び重鎖をコードする核酸分子をベクターの適切な部位に挿入した後、増幅及び/又はポリペプチド発現のための適切な宿主細胞に完成ベクターを挿入し得る。抗原結合タンパク質のための発現ベクターの選択宿主細胞への形質転換は、遺伝子移入、感染、リン酸カルシウム共沈、エレクトロポレーション、マイクロインジェクション、リポフェクション、DEAE-デキストランが介在する遺伝子移入又は他の既知の手法を含む、周知の方法によって達成され得る。選択される方法は、部分的に、使用しようとする宿主細胞のタイプに応じる。こうした方法及び他の適切な方法は、当業者にとって周知であり、例えば上記のSambrook et al.,2001で示されている。
宿主細胞は、適切な条件下で培養されると、抗原結合タンパク質を合成し、抗原結合タンパク質はその後、(宿主細胞がそれを培地に分泌する場合は)培養用培地から、又は(それが分泌されない場合は)それを産生する宿主細胞から直接的に、回収され得る。適切な宿主細胞の選択は、所望の発現レベル、活性に望ましいか又は必須であるポリペプチド修飾(グリコシル化又はリン酸化など)及び生物学的に活性な分子への折り畳みの容易さなどの様々な因子に依存する。
発現のための宿主として利用可能な哺乳動物細胞株は、当技術分野で周知であり、こうした哺乳動物細胞株としては、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞、HeLa細胞、ベビーハムスター腎臓(BHK)細胞、サル腎臓細胞(COS)、ヒト肝細胞癌細胞(例えばHep G2)及び多くの他の細胞株を含むが限定されないAmerican Type Culture Collection(ATCC)から入手可能な不死化細胞株が挙げられるが限定されない。特定の実施形態では、GIPR結合特性を有する抗原結合タンパク質をどの細胞株が高レベルで発現し、構成的に産生するかを決定することを通じて、細胞株を選択し得る。別の実施形態では、それ自体の抗体は作製しないが、異種性抗体を作製し、分泌する能力を有するB細胞系統由来の細胞株を選択し得る。
一実施形態では、本発明は、表2、3、4、5、7、8、9及び10において特定されるポリヌクレオチドの1つ以上を発現する細胞によって産生される抗原結合タンパク質を対象とする。
一態様では、GIPR結合タンパク質は、長期的処置のために投与される。別の態様では、結合タンパク質は、救急治療のために投与される。
GIPR抗原結合タンパク質を含む医薬組成物も提供され、本明細書中で開示される何らかの予防及び治療方法において利用され得る。一実施形態では、治療的有効量の1つ又は複数の抗原結合タンパク質及び薬学的に許容可能な希釈剤、担体、可溶化剤、乳化剤、保存剤及び/又はアジュバントも提供される。許容可能な処方材料は、用いられる投与量及び濃度でレシピエントにとって無毒性である。
特定の実施形態では、本医薬組成物は、組成物の、例えば、pH、浸透圧、粘性、透明性、色調、等張性、臭気、滅菌状態、安定性、溶解速度若しくは放出速度、吸収性又は透過性を改変、維持又は保持するための処方材料を含有し得る。このような実施形態では、適切な処方材料として、アミノ酸(グリシン、グルタミン、アスパラギン、アルギニン又はリジンなど);抗微生物剤;抗酸化剤(アスコルビン酸、亜硫酸ナトリウム、又は亜硫酸水素ナトリウムなど);緩衝液(ホウ酸、重炭酸、トリス-HCl、クエン酸、リン酸又は他の有機酸など);増量剤(マンニトール又はグリシンなど);キレート化剤(エチレンジアミン四酢酸(EDTA)など);錯化剤(カフェイン、ポリビニルピロリドン、ベータ-シクロデキストリン又はヒドロキシプロピル-ベータ-シクロデキストリンなど);充填剤;単糖;二糖;及び他の炭水化物(グルコース、マンノース又はデキストリンなど);タンパク質(血清アルブミン、ゼラチン又は免疫グロブリンなど);着色剤、香味剤及び希釈剤;乳化剤;親水性ポリマー(ポリビニルピロリドンなど);低分子量ポリペプチド;塩形成対イオン(ナトリウムなど);防腐剤(塩化ベンザルコニウム、安息香酸、サリチル酸、チメロサール、フェネチルアルコール、メチルパラベン、プロピルパラベン、クロルヘキシジン、ソルビン酸又は過酸化水素など);溶媒(グリセリン、プロピレングリコール又はポリエチレングリコールなど);糖アルコール(マンニトール又はソルビトールなど);懸濁化剤;界面活性剤若しくは湿潤剤(プルロニック、PEG、ソルビタンエステル、ポリソルベート20などのポリソルベート、ポリソルベート、トライトン、トロメタミン、レシチン、コレステロール、チロキサポールなど);安定性増強剤(スクロース又はソルビトールなど);張度増強剤(アルカリ金属ハロゲン化物、好ましくは塩化ナトリウム又は塩化カリウム、マンニトールソルビトールなど);送達ビヒクル;希釈剤;賦形剤及び/又は医薬アジュバントが挙げられるが限定されない。REMINGTON’S PHARMACEUTICAL SCIENCES,18” Edition,(A.R.Genrmo,ed.),1990,Mack Publishing Companyは、本医薬組成物に組み込まれ得る適切な薬剤についてのさらなる詳細及び選択肢を提供する。
特定の実施形態では、最適な医薬組成物は、例えば、意図される投与経路、送達方式及び所望の投与量に応じて、当業者によって決定される。例えば、上記のREMINGTON’S PHARMACEUTICAL SCIENCESを参照。特定の実施形態では、そのような組成物は、開示の抗原結合タンパク質の物理的状態、安定性、インビボでの放出速度及びインビボでの排出速度に影響し得る。特定の実施形態では、本医薬組成物中の主なビヒクル又は担体は、実際は、水性又は非水性の何れかであり得る。例えば、適切なビヒクル又は担体は、注射用の水又は生理食塩水であり得る。特定の実施形態では、GIPR抗原結合タンパク質組成物は、所望の純度を有する選択組成物を任意選択的な処方薬剤(上記のREMINGTON’S PHARMACEUTICAL SCIENCES)と混合することにより、凍結乾燥ケーキ又は水性溶液の形態における保存を目的として調製され得る。さらに、特定の実施形態では、GIPR抗原結合タンパク質は、スクロースなどの適切な賦形剤を使用し、凍結乾燥物として処方され得る。
本医薬組成物は、非経口送達を目的として選択され得る。或いは、本組成物は、吸入用に、又は経口など、消化管を通じた送達のために選択され得る。そのような薬学的に許容可能な組成物の調製は、当技術分野の範囲内である。
処方物の構成要素は、好ましくは、投与部位に許容可能な濃度で存在する。特定の実施形態では、緩衝液は、組成物を、生理学的pH又は僅かに低いpH、典型的には約5~約8のpH範囲内に維持するために用いられる。
非経口投与が企図されるとき、治療組成物は、薬学的に許容可能なビヒクルにおいて所望のヒトGIPR抗原結合タンパク質を含む、発熱物質非含有の非経口的に許容可能な水性溶液の形態で提供され得る。非経口注射に特に適した媒体は、GIPR抗原結合タンパク質が、適切に保存処理がなされた無菌等張液として処方される無菌蒸留水である。特定の実施形態では、調製は、デポー注射を介して送達され得る産物の制御放出又は持続放出を実現し得る、薬剤、例えば注射可能なミクロスフェア、生体内分解性粒子、ポリマー性化合物(ポリ乳酸又はポリグリコール酸など)、ビーズ又はリポソームとの所望の分子の処方を含み得る。特定の実施形態では、循環中の持続期間を増進する効果を有するヒアルロン酸も使用され得る。特定の実施形態では、所望の抗原結合タンパク質を導入するために埋め込み可能な薬物送達機器を使用し得る。
特定の医薬組成物は、吸入を目的として処方され得る。いくつかの実施形態では、GIPR抗原結合タンパク質は、乾燥した吸入可能な粉末として処方される。特定の実施形態では、GIPR抗原結合タンパク質吸入溶液は、エアロゾル送達のための噴霧剤と共に処方することもできる。特定の実施形態では、溶液は噴霧され得る。経肺投与及び処方方法は、国際特許出願PCT/米国特許出願公開第94/001875号明細書にさらに記載されており、これは参照によって組み込まれ、化学的に修飾されたタンパク質の経肺送達を記載する。いくつかの処方物は、経口投与され得る。この様式で投与されるGIPR抗原結合タンパク質は、錠剤及びカプセルなどの固形剤形の配合において習慣的に使用される担体と共に、又はこうした担体なしで、処方され得る。特定の実施形態では、消化管において生物学的利用率が最大化し、全身循環前分解(pre-systemic degradation)が最小化するときに処方物の活性部分が放出されるようにカプセルが設計され得る。GIPR抗原結合タンパク質の吸収を促進するためにさらなる薬剤を含め得る。希釈剤、香味剤、低融点ワックス、植物油、滑沢剤、懸濁剤、錠剤崩壊剤及び結合剤も使用し得る。
いくつかの医薬組成物は、錠剤の製造に適している無毒の賦形剤とともに1つ又は複数のGIPR抗原結合タンパク質の有効量を混合物中に含む。無菌水又は別の適切なビヒクルに錠剤を溶解することによって単位剤形で溶液を調製し得る。適切な賦形剤としては、炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム若しくは重炭酸ナトリウム、ラクトース若しくはリン酸カルシウムなどの不活性な希釈剤;又はデンプン、ゼラチン若しくはアカシアなどの結合剤;又はステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸若しくはタルクなどの滑沢剤が挙げられるが限定されない。
持続送達又は制御送達処方物においてGIPR結合タンパク質を含む処方物を含め、さらなる医薬組成物が当業者には明らかであろう。様々な他の持続性又は制御性の送達手段、例えばリポソーム担体、生体内分解性マイクロ粒子又は多孔ビーズ及びデポー注射を処方するための技術も当業者にとって公知である。例えば、参照によって組み込まれ、医薬組成物を送達するための多孔性ポリマー微粒子の制御放出について記載する国際出願PCT/US93/00829号明細書を参照されたい。持続放出調製物は、成形物品、例えば、フィルム又はマイクロカプセルの形態の半透過性ポリマーマトリックスを含み得る。持続放出マトリックスは、ポリエステル、ヒドロゲル、ポリラクチド(それぞれ参照により組み込まれる米国特許第3,773,919号明細書及び欧州特許出願公開第058481号明細書に開示されており)、L-グルタミン酸及びガンマ-エチル-L-グルタマートのコポリマー(Sidman et al.,1983,Biopolymers 2:547-556)、ポリ(2-ヒドロキシエチル-イネタクリラート(inethacrylate)(Langer et al.,1981,J.Biomed.Mater.Res.15:167-277及びLanger,1982,Chem.Tech.12:98-105)、エチレン酢酸ビニル(Langer et al.,1981、上記)又はポリ-D(-)-3-ヒドロキシ酪酸(欧州特許出願公開第133,988号明細書)を含み得る。持続放出組成物はまた、当技術分野で公知のいくつかの方法の何れかによって調製され得るリポソームも含み得る。例えば、参照により組み込まれる、Eppstein et al.,1985,Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.82:3688-3692;欧州特許出願公開第036,676号明細書;同第088,046号明細書及び同第143,949号明細書を参照のこと。
インビボ投与に用いられる医薬組成物は典型的に滅菌調製物として提供される。滅菌化は、滅菌濾過膜を通じた濾過によって達成され得る。本組成物を凍結乾燥させる場合、この方法を用いる滅菌化は、凍結乾燥及び再構成の前後の何れかで行われ得る。非経口投与用の組成物は、凍結乾燥形態で、又は溶液中に保存され得る。非経口組成物は一般に、滅菌アクセスポートを有する容器、例えば、皮下注射針によって貫通可能なストッパーを有する、静脈注射用溶液バッグ又はバイアル中に配置される。
特定の処方物では、抗原結合タンパク質の濃度は、少なくとも10mg/mL、20mg/mL、30mg/mL、40mg/mL、50mg/mL、60mg/mL、70mg/mL、80mg/mL、90mg/mL、100mg/mL又は150mg/mLである。一実施形態では、医薬組成物は、抗原結合タンパク質、緩衝剤及びポリソルベートを含む。他の実施形態では、医薬組成物は、抗原結合タンパク質、緩衝剤、スクロース及びポリソルベートを含む。医薬組成物の例は、50~100mg/mLの抗原結合タンパク質、5~20mM酢酸ナトリウム、5~10%w/vスクロース及び0.002~0.008%w/vポリソルベートを含有するものである。特定の組成物は、例えば、9~11mM酢酸ナトリウム緩衝液中、65~75mg/mLの抗原結合タンパク質、8~10%w/vスクロース及び0.005~0.006%w/vポリソルベートを含有する。特定のそのような処方物のpHは4.5~6の範囲である。他の処方物のpHは5.0~5.5(例えばpHは5.0、5.2又は5.4)である。
本医薬組成物が処方されると、これは、溶液、懸濁液、ゲル、エマルジョン、固体、結晶として、又は脱水粉末若しくは凍結乾燥粉末として、滅菌バイアル中に保存され得る。そのような処方物は、即時使用が可能な形態、又は投与前に再構成される形態(例えば凍結乾燥品)で保存され得る。単一用量の投与単位を得るためのキットも提供される。特定のキットは、乾燥タンパク質を有する第1の容器と、水性処方物を有する第2の容器とを含有する。特定の実施形態では、単一チャンバー及び複数チャンバーを有する充填済シリンジ(例えば、液体シリンジ及びリオシリンジ(lyosyringe))を含むキットが提供される。用いようとするGIPR抗原結合タンパク質含有医薬組成物の治療的有効量は、例えば、治療の内容及び目的に依存する。処置に適した投与量レベルは、送達される分子、GIPR抗原結合タンパク質が使用される適応症、投与経路及び患者の体格(体重、体表若しくは臓器サイズ)及び/又は状態(年齢及び総体的な健康)に一部は応じて変動することを当業者は理解するであろう。特定の実施形態では、臨床医は、最適な治療効果を得るために、投与量の設定を行い、投与経路を変更し得る。
投与頻度は、使用される処方物における特定のGIPR抗原結合タンパク質の薬物動態パラメーターに依存する。典型的には、臨床医は、所望の効果を達成する投与量に達するまで組成物を投与する。従って、組成物は、単一用量として投与するか、又は一定期間にわたって2つ以上の用量(所望の分子を同一量で含んでいてもよいし又は含んでいなくてもよい)として投与し得るか、又は埋め込み機器若しくはカテーテルを介する連続注入として投与し得る。適切な投与量は、適切な用量反応データを使用して確認し得る。特定の実施形態では、抗原結合タンパク質は、長期間にわたって患者に投与し得る。特定の実施形態では、抗原結合タンパク質は、2週間ごと、1ヶ月ごと、2ヶ月ごと、3ヶ月ごと、4ヶ月ごと、5ヶ月ごと又は6ヶ月ごとに投与される。
医薬組成物の投与経路は、例えば、経口によるもの、静脈内経路、腹腔内経路、脳内(実質内)経路、脳室内経路、筋肉内経路、眼内経路、動脈内経路、門脈内経路、又は病巣内経路による注射を介するもの、持続放出システムによるもの又は埋め込み装置によるものなどの既知の方法に従う。特定の実施形態では、本組成物は、ボーラス注射によって投与され得るか、注入によって連続的に投与され得るか、又は埋め込み装置によって投与され得る。
本組成物は、所望の分子が吸着又は封入された膜、スポンジ又は別の適切な材料の埋め込みを介して局所的に投与され得る。特定の実施形態では、埋め込み装置が使用される場合、この装置は、何れかの適切な組織又は臓器に埋め込み得、所望の分子の送達は、拡散、持続放出型ボーラス又は連続投与を介するものであり得る。
開示されるエクスビボに従ってGIPR抗原結合タンパク質医薬組成物を使用することも望ましいものであり得る。そのような場合、患者から取り出された細胞、組織又は臓器は、GIPR抗原結合タンパク質医薬組成物に曝露され、その後、続いて細胞、組織及び/又は臓器が患者に移植し戻される。
医師は、特定の患者の個々のプロファイルに応じて適切な治療指標及び標的脂質レベルを選択することが可能であろう。高脂血症の処置の指針となる広く受け入れられた基準の1つは、Third Report of the National Cholesterol Education Program(NCEP)Expert Panel on Detection,Evaluation,and Treatment of the High Blood Cholesterol in Adults(Adult Treatment Panel III)Final Report,National Institutes of Health,NIH Publication No.02-5215(2002)であり、この文献の印刷刊行物は、その全体が参照により本明細書中に組み込まれる。
特定の用量の効力は、バイオマーカーの参照又は特定の生理学的パラメーターの改善によって評価し得る。適切なバイオマーカーの例としては、血漿脂質に対する遊離コレステロールの比率、膜タンパク質に対する遊離コレステロールの比率、スフィンゴミエリンに対するホスファチジルコリンの比率又はHDL-Cレベルが挙げられる。
本明細書中で、GIPR抗原結合タンパク質と、1つ以上のさらなる治療剤とを含む組成物、並びに本明細書中で開示される予防及び治療方法において使用するための、そのような薬剤が、GIPR抗原結合タンパク質との同時又は連続的に投与される方法も提供される。1つ以上のさらなる薬剤は、GIPR抗原結合タンパク質と共に同時処方されるか、又はGIPR抗原結合タンパク質と共に同時投与され得る。一般に、治療方法、組成物及び化合物は、同時に投与されているさらなる薬剤とともに、様々な疾患病状の処置において他の治療剤と組み合わせて用いることも可能である。
本明細書中で提供される診断用途には、GIPRの発現を検出するための抗原結合タンパク質の使用が含まれる。GIPRの存在の検出において有用な方法の例には、酵素結合免疫吸着測定法(ELISA)及び放射免疫測定法(RIA)などの免疫アッセイが含まれる。
診断用途について、抗原結合タンパク質は、典型的には、検出可能な標識基で標識される。適切な標識基としては、次のもの:放射性同位体若しくは放射性核種(例えばH、14C、15N、35S、90Y、99Tc、111In、125I、131I)、蛍光基(例えば、FITC、ローダミン、ランタニド蛍光体)、酵素基(例えば、西洋ワサビペルオキシダーゼ、β-ガラクトシダーゼ、ルシフェラーゼ、アルカリホスファターゼ)、化学発光基、ビオチニル基又は二次レポーターによって認識される所定のポリペプチドエピトープ(例えば、ロイシンジッパー対配列、二次抗体に対する結合部位、金属結合ドメイン、エピトープタグ)が挙げられるが限定されない。いくつかの実施形態では、標識基は、潜在的な立体障害を低減するために様々な長さのスペーサーアームを介して抗原結合タンパク質にカップリングされる。タンパク質を標識するための様々な方法が当技術分野で公知であり、それらが使用され得る。
いくつかの実施形態では、GIPR抗原結合タンパク質は、当技術分野で公知の技術を使用して単離及び測定される。例えばHarlow and Lane,1988,Antibodies:A Laboratory Manual,New York:Cold Spring Harbor(ed.1991及び定期的な補遺);John E.Coligan,ed.,1993,Current Protocols In Immunology New York:John Wiley & Sonsを参照されたい。
本開示の別の態様では、提供される抗原結合タンパク質とGIPRへの結合について競合する試験分子の存在の検出が提供される。そのようなアッセイの1つの例は、試験分子の存在下又は非存在下で、一定量のGIPRを含有する溶液における遊離の抗原結合タンパク質の量を検出することを含む。遊離の抗原結合タンパク質(即ちGIPRに結合していない抗原結合タンパク質)の量の増加は、GIPR結合に対して試験分子が抗原結合タンパク質と競合する能力があることを示す。一実施形態では、抗原結合タンパク質が標識基で標識される。或いは、試験分子が標識され、抗原結合タンパク質の存在下及び非存在下で、遊離試験分子の量が監視される。
適用において、クッシング症候群の処置を必要とする患者に、治療的有効量のGIPR結合タンパク質を投与することによって、クッシング症候群を処置し得る。投与は、IV注射、腹腔内(IP)注射、皮下注射、筋肉内注射又は錠剤若しくは液体処方物の形態で経口的に行われるものなどにより、本明細書中に記載のように実施され得る。状況により、GIPR結合タンパク質の治療的に有効であるか又は好ましい用量は、臨床医によって決定され得る。GIPR結合タンパク質の治療的有効用量は、数ある中でも特に、投与スケジュール、投与される薬剤の単位用量、GIPR結合タンパク質が他の治療剤と組み合わせて投与されるか否か、レシピエントの免疫状態及び健康に依存する。本明細書中で使用される場合、「治療的有効用量」という用語は、研究者、医師又は他の臨床医によって探究されている組織系、動物又はヒトにおいて、処置中の疾患又は障害の症状の軽減又は改善を含む、生物学的又は医学的応答を誘発するGIPR結合タンパク質の量、即ち観測可能なレベルの1つ以上の所望の生物学的又は医学的応答を支持するGIPR結合タンパク質の量を意味し、こうした応答は、例えばコルチゾールレベルの低下である。
GIPR結合タンパク質の治療的有効用量は、所望の結果によっても変動し得ることに留意されたい。従って、例えば、コルチゾールのより低いレベルが指示される状況において、それに応じてGIPR結合タンパク質の用量は、比較的高いコルチゾールレベルが所望される用量よりも高い。逆に、コルチゾールのより高いレベルが指示される状況において、それに応じてGIPR結合タンパク質の用量は、比較的高いコルチゾールレベルが所望される用量よりも低い。
様々な実施形態では、対象は、50~100μg/日以上のコルチゾールレベルを有するヒトであり、GIPR結合タンパク質で処置され得る。
一実施形態では、本開示の方法は、対象におけるコルチゾールのベースラインレベルを最初に測定することを含む。その後、GIPR結合タンパク質を含む医薬組成物が対象に投与される。所望の期間後、対象におけるコルチゾールレベルを再び測定する。次に、対象においてコルチゾールレベルの相対的変化を決定するために、この2つのレベルを比較し得る。その比較の結果に応じて、所望のコルチゾールレベルを達成するために、GIPR結合タンパク質を含む別用量の医薬組成物を投与し得る。
GIPR結合タンパク質を含む医薬組成物は、別の化合物と同時投与され得ることに留意されたい。GIPR結合タンパク質と同時投与される化合物の独自性及び特性は、処置しようとするか又は改善させようとする病状の性質に依存する。
開示される方法を実施するためのキットも提供される。そのようなキットは、本明細書中で提供されるペプチド又はタンパク質をコードする核酸、そのような核酸を含むベクター及び細胞、並びにそのような核酸を含有する化合物を含む医薬組成物を含む、本明細書中に記載のものなどの医薬組成物を含み得、こうしたものは、無菌の容器において提供され得る。任意選択的に、提供される医薬組成物のクッシング症候群の処置における利用方法に関する説明も含み得るか、又はこうした説明を患者若しくは医療サービス提供者が利用できるようにし得る。
一態様では、キットは、(a)治療的有効量のGIPR結合タンパク質を含む医薬組成物と、(b)医薬組成物のための1つ以上の容器と、を含む。このようなキットは、それを使用するための説明書も含み得、この説明書は、処置中の的確なコルチゾール関連障害に合うように調整され得る。説明書は、キットにおいて提供される材料の使用及び性質を説明するものであり得る。特定の実施形態では、キットは、クッシング症候群を処置するための投与を遂行するための患者に対する説明書を含む。
説明書は、紙又はプラスチックなどの材料の上に印刷され得、パッケージ挿入物として、キットの容器若しくはその構成要素のラベルにおいて(例えばパッケージングに付随して)など、キット中に存在し得る。他の実施形態では、説明書は、適切なコンピュータ可読ストレージ媒体、例えばCD-ROM、ディスケット上に存在する電子保管データファイルとして存在する。また他の実施形態では、実際の説明書は、キット中に存在しないが、インターネット上などの遠隔ソースから説明書を得るための手段が提供される。この実施形態の例は、説明が閲覧可能なウェブアドレス及び/又は説明がダウンロード可能なウェブアドレスを含むキットである。
キットの構成要素のいくつか又は全てが、無菌性を維持するための適切なパッケージに梱包されることが望ましいことが多い。キットの構成要素は、取り扱いが容易な単一単位を提供するキット格納要素に梱包され得、この場合、例えば箱又は類似構造などのキット格納要素は、例えば、キットの構成要素のいくつか又は全ての無菌性をさらに保つための気密容器であってもよいし又はそうでなくてもよい。
実施例1
GIPRアゴニストペプチドの調製
(GS)K(ivdde)-Rinkアミドレジン部品組み立て品(0.6mmol,CEM)で開始し、Protein Technologies Tributeペプチド合成装置上でDMF中のDIC/Oxyma chemistry及びFmoc-SPPS用の標準的試薬を用いて、ペプチド(配列:Y[Aib]EGTFISDYSIAMDKIHQQDFVNWLLAQKG-KKNDWKHNITQ)の残りを構築した。配列における最終カップリングのために、Boc-Y(OtBu)-OHを利用した。各カップリングに対して、5eqのDIC、Oxyma及びアミノ酸を使用した。殆どのカップリングを5分間、IR加熱を用いて75℃で行った(最終Boc-Yカップリングは50℃で25分間行い、両Hカップリングは50℃で10分間行った)。各芳香族又はベータ分枝残基の後、ダブルカップリングを行った。DMF中20%4-Me-ピぺリジンを用いて脱保護を50℃で行った。
主鎖の完成後、レジンを100mL合成容器に入れ、DMF(30mLx2)で洗浄した。DMF(10mL)中の5%ヒドラジンでレジンを処理し、室温で5分間穏やかに振盪した。真空下で溶液を排出し、脱保護を10回反復した。レジンをDMF(100mLx2)及びDCM(100mLx3)で洗浄した。
別個の容器中で、DMF(10mL)中のDIC(0.935mL、6.00mmol)の溶液をDCM(30mL)中のブロモ酢酸(1.667g、12.00mmol)の溶液にゆっくりと添加した(発熱性)。混合物を室温で10分間撹拌し、次に既に脱保護したレジンに添加した。反応物を室温で18時間振盪し、次に溶媒を排出させ、レジンをDCM(50mLx4)で洗浄した。
レジンをTIPS(2mL)、水(2mL)及びTFA(40mL)で処理した。混合物を室温で3時間撹拌した。開裂溶液を250mLのRBFに排出し、ロタバップ上で元の体積の約半分まで濃縮した。この溶液に冷シクロペンチルメチルエーテルを添加し、懸濁物をろ過し、さらなるCPMEで洗浄し、2.55gの粗製物質を得た。
粗製ペプチドを水/MeCN(2:1)中で溶解させ、prep HPLCカラム上に注入した(Phenomenex Gemini、5μ、250x30mm(~300mg/注入)、A:HO中0.1%TFA、B:CHCN中0.1%TFA)。60mL/minの流速で、5分間のフラッシュ及び10分間の平衡化とともに、50分間にわたり、20%から40%Bの勾配でカラムの溶出を行った。LC-MSにより分画を分析した。精製を10回反復し、合わせたプールを凍結乾燥させて乾燥ペプチドを得た。このペプチドを水中で溶解させ、陽イオン交換精製に供した(GE HiPrep 16/10 SP/HPカラム、5mL/min、A:20mM NaOAc、pH5.0、B:20mM NaOAc、1.0M NaCl、pH5.0、勾配50分間にわたりA-->B 0から50%)。Amicon Ultra-15スピン濃縮器(MWCO=3000)を使用して水へと分画を脱塩して、その後、凍結乾燥処理により凍結乾燥させ、136mgの純粋なY[Aib]EGTFISDYSIAMDKIHQQDFVNWLLAQKGKK-NDWKHNITQGGGGSGGGGSGGGGSK(BrAc)-NHを得た。(HPLCにより71%純度、m/z予想:1032.92;1239.30;1548.88、実測:1033.0、1239.2、1548.5)
αDNP SEFL2 E273C Cys-mAbの調製
脂質に基づく遺伝子移入試薬を使用して、血清不含順応CHO-K1細胞に対してプラスミドDNAを用いて遺伝子移入を行った。抗生物質選択後、モノクローナル抗体を発現する安定なプールを所有権のある社内培地中で増殖させた。GE Waveバイオリアクター中で、10日間の流加培養産生を行った。別個のフラスコにおいて、100ml GenScript AmMagプロテインA磁性ビーズを0.2N水酸化ナトリウムで清浄化し、平衡化し、次にPBS中1:1比でスラリー化し、最後に、回収の約18時間前に25L Wave Bagに添加する。翌日、磁性プロテインAビーズをWave Bagにおいてプレートマグネットで捕捉し、一方で細胞及び消費済み培地を排出させる。次に、100mlのプロテインAビーズを2.5LのPBS中で再懸濁し、精製用の出発物質としてボトルに排出する。
PBS中のGenscript AmMagプロテインA磁性ビーズを磁性ビーズ処理用に改変した10L Conical Tankに注ぐ。磁性ビーズはリング状のマグネットでタンク内に保持され、PBSは排出される。次に、磁性ビーズを再懸濁し、2.5Lの脱イオン水で2回洗浄する。次に、ビーズを2Lの25mM TRIS-HCl、0.1M塩化ナトリウム、pH7.4(TBS)で3回洗浄し、それに続き最後に5L脱イオン水で洗浄して、溶出段階用の調製物中でTBSの緩衝成分を全て除去する。
抗体を溶出させるために、ビーズを200mlの0.1M酢酸ナトリウム、pH3.6でタンクからすすいで500mlボトルに入れ、65rpmのローラーラック上に15分間置く。小型の環状のマグネットとともにボトル中でビーズを保持し、一方で溶出物を別のボトルに注ぐ。3M Tris Baseの1%(v/v)の添加によって溶出物をすぐに中性化する。溶出段階を3回反復して、プロテインAビーズからの全抗体溶出を確実にする。10mM酢酸ナトリウム、9%スクロース、pH5.2へと物質の緩衝液交換を行った。重鎖配列(複合化部位に下線):
Figure 2023509279000575
軽鎖配列:
Figure 2023509279000576
システアミンキャップ付きαDNP SEFL2 E273C Cys-mAbの調製
500mLボトルに、300mLの2.5mMシスタミン、2.5mMシステアミン、40mM HEPES、pH8.2及びαDNP SEFL2 E273C(197.5ml、10.9mg/mL、0.015mmol)を添加した。この混合物を室温で18時間振盪した。0.2μmフィルターに通して溶液をろ過し、100mM NaOAc、pH5.0で希釈し、次にCEXカラム上に直接載せた。陽イオン交換クロマトグラフィーにより混合物を精製した(GE 240mL SP/HP、A:20mM NaOAc、pH5.0、B:A+1.0M NaCl、10CVにわたり0~30%、20mL/min)。生成物を含有する分画を合わせ、TFF(Millipore Pellicon3,Ultracel 30kDa Membrane,88cm)によって10mM酢酸ナトリウム、9%スクロース、pH5.2へと緩衝液交換し、4.3mg/mL(90%収率)で、450mLのαDNP SEFL2 E273C Cys-mAb-CA capの溶液を得た。LC-TOF MS:予測 144510、実測:144485。
HLE-GIPRアゴニストの調製
TFF機器上の1000mLリザーバーに、10mM酢酸ナトリウム、9%スクロース、pH5.2(100mL)、αDNP SEFL2 E273C Cys-mAb-CAキャップ(232ml、6.88μumol)及びトリフェニルホスフィン-3,3’,3’’-トリスルホン酸三ナトリウム塩(Sigma-Aldrich、H2O中3.4mM)(8.09ml、0.028mmol)を添加した。この混合物を室温で90分間穏やかに撹拌した。イオン交換クロマトグラフィーによって反応を完了させた後、溶液を100mLに濃縮し、TFF(30kD MWCO、Millipore Ultracel膜、88cm)によって10mM酢酸ナトリウム、9%スクロース、pH5.2に緩衝液交換した。溶液に、150mLの50mMリン酸ナトリウム、2mM EDTA、pH7.5を添加し、続いてデヒドロアスコルビン酸(Biosynth International、50mMリン酸ナトリウム、2mM EDTA、pH7.5中4.0mM)(17.20ml、0.069mmol)を添加した。完全インタクトAbに対する遊離軽鎖種の量を最小にするために、HPLCによって再酸化を監視した。反応が十分に完了したら、GIPRアゴニストペプチド(H2O中2.0mM)(20.64ml、0.041mmol)を添加した。混合物を室温で18時間、穏やかに撹拌した。溶液を100mLに濃縮し、TFF(MWCO 30,000)を使用してA5Suへと緩衝液交換した。濃縮した溶液を数回洗浄して機器から回収した。0.22μmフィルターに通して溶液をろ過し、2M硫酸アンモニウム、20mM NaOAc、pH5.0で希釈した。疎水性相互作用クロマトグラフィーを使用して溶液を精製した(Custom GE SepharoseブチルHPカラム、159mL、およそ35mm x 200mm)。試料ローディングポンプを用いて溶液を直接カラムに載せた。勾配条件下で所望の化合物を溶出させた(12mL/min、2CVにわたり100%A、10CVにわたり0~90%、2CVにわたり保持、2CVにわたり100%、2CVにわたり純水、A:1M硫酸アンモニウム、20mM NaOAc、pH5.0、B:20mM NaOAc、10%CHCN、pH5.0)。DAR2を含有する分画をプールし、同一のプロダクトラン(product runs)と合わせ、濃縮し、TFF(30kD MWCO、Millipore Ultracel膜88cm)を使用して、10mM酢酸ナトリウム、9%スクロース、pH5.2へと緩衝液交換した。精製した生成物を洗浄によって回収し、302mLの3.4mg/mL溶液を得た。Amicon Ultra-15スピン濃縮器(30000MWCO)を用いた遠心分離限外ろ過によって、最終濃度を達成し、続いて0.22μmシリンジフィルターに通してろ過して、52mLの19.4mg/mL HLE-GIPRアゴニスト溶液(全体で50%収率)を得た。SECにより96.1%純度、LC-TOF MS:予測値:156580、実測値:156574。
GIPRアゴニスト及びmuGIPR-Abでの長期処置
試験開始時に12週間にわたりHFDを与えたDIOマウスに21日間にわたりビヒクル(生理食塩水1x/日及び6日ごとにビヒクル1x)、長時間作用GIPRアゴニスト(37.5mg/kg LA-アゴニスト 1x/日及び生理食塩水1x/日)又は抗マウス抗GIPR抗体2.63.1(muGIPR-Ab;25mg/kg muGIPR-Ab 6日ごとに1x及び生理食塩水1x/日)を投与した。第21日に、定められている投与とそれに続く4時間の絶食を行い、次にT0 RO採血を行い、すぐにその後、[D-Ala2]-GIP(DA-GIP;50nmol/kg;Phoenix Pharmaceuticals)+グルコース(2g/kg)のIP注射を全マウスに行い、T15minで後眼窩から採血し、T80minで最後の断頭採血を行い、次に組織を採取し、重量を測定し、瞬間凍結した。
2.63.1は、次の配列を有する軽鎖を含む:
Figure 2023509279000577
2.63.1は、次の配列を有する重鎖を含む:
Figure 2023509279000578
血漿及び精巣上体WATメタボロミクス
Metabolon HD4プラットフォームを使用して、Metabolonにより、血漿及び精巣上体WATメタボロミクスを行った。Hamilton Companyからの自動MicroLab STAR(登録商標)システムを使用して、試料を調製した。QC目的のための抽出工程における第1段階の前に、いくつかの回収標準物質を添加した。2分間、激しく振盪しながらメタノールで試料を抽出して(Glen Mills GenoGrinder 2000)、タンパク質を沈殿させ、タンパク質に結合しているか又は沈殿したタンパク質マトリックスに捕捉された小分子を解離させ、続いて遠心分離して化学的に多様な代謝産物を回収した。得られた抽出物を5つの分画に分けた:2つは、正イオンモードのエレクトロスプレーイオン化(ESI)を使用した2つの個別の逆相(RP)/UPLC-MS/MS法による分析のため、1つは、負イオンモードのESIを使用したRP/UPLC-MS/MSによる分析のため、1つは、負イオンモードのEISを使用したHILIC/UPLC-MS/MSによる分析のために使用し、1つはバックアップ用に保存した。試料をTurboVap(登録商標)(Zymark)上に短時間置いて、有機溶媒を除去した。分析のための調製前に、試料抽出物を窒素下で一晩保存した。実験試料に合わせて、いくつかのタイプの品質管理試料を分析した。これらには、次のものが含まれる:1)特徴がよく分かっているヒト血漿(MTRX)のプール由来の技術的レプリケート試料、2)抽出された水試料(工程ブランク)及び溶媒ブランク;及び3)全ての分析される試料に添加され、機器性能の監視を可能にし、クロマトグラフィーアライメント(chromatographic alignment)を支援する、内在化合物の測定と相互作用しないように慎重に選択されたQC標準物質のカクテル。
超高性能液体クロマトグラフィー-タンデム質量分析(UPLC-MS/MS):全ての方法が、加熱エレクトロスプレーイオン化(HESI-II)源及び35,000質量解像度で操作されるOrbitrap質量分析器と接続されたWaters ACQUITY超高性能液体クロマトグラフィー(UPLC)及びThermo Scientific Q-Exactive 高解像度/精密質量分析装置を利用する。試料抽出物を乾燥させ、次いで4つの方法のそれぞれと適合する溶媒中で再構成した。各再構成溶媒は、注入及びクロマトグラフィーの一貫性を確実にするために、固定濃度で一連の標準物質を含有する。より親水性が高い化合物に対してクロマトグラフィー的に最適化された酸性陽イオン条件を使用して、1つのアリコートを分析した。この方法において、0.05%パーフルオロペンタン酸(PFPA)及び0.1%ギ酸(FA)を含有する水及びメタノールを使用して、C18カラム(Waters UPLC BEH C18-2.1x100mm、1.7μm)から抽出物を勾配溶出した。酸性陽イオン条件を使用して、第2のアリコートも分析したが、これはより疎水性が高い化合物に対してクロマトグラフィー的に最適化される。この方法において、メタノール、アセトニトリル、水、0.05%PFPA及び0.01%FAを使用して、前述のC18カラムから抽出物を勾配溶出し、全体的により高い有機含量で操作した。別個の専用C18カラムを用い、塩基性陰イオン最適化条件を使用して、3つ目のアリコートを分析した。メタノール及び水を使用し、しかしpH8の6.5mM重炭酸アンモニウムで、塩基性抽出物をカラムから勾配溶出した。10mMギ酸アンモニウム、pH10.8とともに水及びアセトニトリルからなる勾配を使用して、HILICカラム(Waters UPLC BEH Amide 2.1x150mm、1.7μm)から溶出した後、負イオン化を介して第4のアリコートを分析した。MS分析は、ダイナミックエクスクルージョンを使用して、MSとデータ依存的MSnスキャンとを繰り返す。スキャン範囲は方法間で僅かに変動するが、およそ70~1000m/zをカバーする。
バイオインフォマティクス:インフォマティクス系は、4つの主要な成分、ラボ情報管理システム(LIMS)、データ抽出及びピーク同定ソフトウェア、QC及び化合物同定用のデータ処理ツール並びにデータ分析者による使用のための、統計学、視覚化及び解釈ツールのコレクションからなる。これらのインフォマティクス成分に対するハードウェア及びソフトウェア基盤は、LANバックボーン及びOracle 10.2.0.1 Enterprise Editionを実行するデータベースサーバである。
データ抽出及び化合物同定:生データを抽出し、ピークを同定し、Metabolonのハードウェア及びソフトウェアを使用してQC処理し、精製された標準物質又は反復性の未知の実体(recurrent unknown entities)のライブラリエントリーとの比較により化合物を同定した。Metabolonは、ライブラリに存在する全ての分子における、保持時間/指数(RI)、質量電荷比(m/z)及びクロマトグラフィーデータ(MS/MSスペクトルデータを含む)を含有する立証された標準物質に基づいて、ライブラリを維持する。さらに、生化学的同定は、3つの基準に基づく:提案された同定の狭いRI枠内の保持指標、ライブラリ+/-10ppmに対する精密な質量の一致及びMS/MSフォワード及びリバーススコア。MS/MSスコアは、ライブラリエントリースペクトルに存在するイオンに対する、実験的スペクトルに存在するイオンの比較に基づく。
キュレーション:高品質データセットを統計学的分析及びデータ解釈のために利用可能なものにすることを確実にするために、様々なキュレーション手順を行う。真の化学実体の正確で一貫した同定を確実にするために、及びシステムのアーチファクト、割り当ての誤り、重複性及びバックグラウンドノイズに相当するものを除去するために、QC及びキュレーション工程を設計する。Metabolonデータ分析者は、様々な試料間でのピーク同定の一貫性を確認するために、内部開発された可視化及び解釈ソフトウェアを使用する。各化合物に対するライブラリ一致を各試料に対して調べ、必要に応じて修正する。曲線下面積検出イオンカウントとしてピークを定量する。
統計学的計算:2つの未知の手段が2つの独立した集団とは異なるか否かを試験するために、ウェルチの2試料t検定を使用する。
インビボGIP刺激コルチコステロン及びグリセロール分泌
12週間にわたりHFDを与えたDIOマウスを一晩10時間絶食させ、次に午前7時にRO採血により血液試料を回収し、次にすぐに、生理食塩水又はDA-GIPを漸増用量でIP注射し、指示通りに経時的にRO採血を行うことより血液を回収した。血漿コルチコステロン(Alpco)を経時的に測定した。変動性の勾配でシグモイド用量反応モデルを使用して、データの非線形フィットに従い、コルチコステロン分泌に対するDA-GIP EC90を計算し、決定した(GraphPad Prism)。その後、12週間HFDを与えたDIOマウスを、T0の24時間前にビヒクル又はmuGIPR-Abで前処置し、一晩、10時間にわたり絶食させ、次に午前7時にRO採血により血液試料を回収し、次に生理食塩水又はDA-GIP(80nmol/kg)をすぐに注射し、指示通りRO採血により血液を回収した。血漿コルチコステロンを経時的に測定した。
統計解析
全ての値を平均±SEMとして表す。テューキーのHSDを伴う反復測定二元配置ANOVAを使用して、経時的に2群を超える群を比較した。メタボロミクス分析について、ウェルチの2試料t検定を使用して、2つの未知の平均が2つの独立した集団とは異なるか否かを試験した。多重比較のためのシダック検定を伴う一元配置ANOVAを使用して、3つの群を比較した。差は、p<0.05である場合に有意であるとみなした。Graphpad Prismを使用してデータを分析した。
本開示は、胃抑制ペプチド受容体(GIPR)に特異的な抗原結合タンパク質を使用した、クッシング症候群の処置又は改善に関する。
クッシング症候群は、副腎皮質ホルモン過剰症により引き起こされる希少疾患である。内因性クッシング症候群の最も一般的な形態は、クッシング病であり、これは、ACTH依存性クッシング症候群の全例の70%に関与する副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)分泌性下垂体腫瘍により起こる。クッシング病において、腫瘍による自己ACTH分泌の結果、コルチゾールレベルが過剰になる。クッシング病患者における高いコルチゾールレベルへの曝露延長の結果、著しい臨床負荷が生じ、健康関連のクオリティーオブライフが損なわれ、死亡率が上昇する。
クッシング症候群のサブセットは、副腎皮質腺腫におけるグルコース依存性インスリン分泌性ポリペプチド受容体(GIPR)発現の異所性の過剰発現により、ACTH非依存性である(JCI Insight.2017;2(18):e92184)。グルコース依存性インスリン分泌刺激ポリペプチド(GIP)は、小腸(十二指腸及び空腸)においてK細胞から分泌される単一の42個のアミノ酸ペプチドである。ヒトGIPは、プロGIPがプロセシングを受けて生じるものであり、プロGIPは、染色体17qに局在する遺伝子によってコードされる153個のアミノ酸の前駆体である(Inagaki et al.,Mol Endocrinol 1989;3:1014-1021;Fehmann et al.Endocr Rev.1995;16:390-410)。GIPは、以前は胃抑制ポリペプチドと呼ばれていた。
GIP受容体(GIPR)は、細胞外N末端、7個の膜貫通ドメイン及び細胞内C末端を有するGタンパク質共役型受容体(GPCR)のセクレチン-グルカゴンファミリーのメンバーである。この受容体のファミリーのN末端細胞外ドメインは、通常、グリコシル化されており、受容体の認識及び結合ドメインを形成する。GIPRは、膵臓、腸、脂肪組織、心臓、下垂体、副腎皮質及び脳を含む多くの組織において高度に発現される(Usdin et al.,Endocrinology.1993,133:2861-2870)。ヒトGIPRは466個のアミノ酸を含み、染色体19q13.3に位置する遺伝子によってコードされる(Gremlich et al.,Diabetes.1995;44:1202-8;Volz et al.,FEBS Lett.1995,373:23-29)。ヒト、ラット及びマウスでは、オルタナティブmRNAスプライシングを受ける結果、長さが異なるGIP受容体バリアントが生じることが研究から示唆されている。
このように、発明者らは、これらの患者においてクッシング病の症状を予防するためにGIPR拮抗性抗体が使用され得ると考える。さらに、ACTH依存性クッシング病の副腎においてGIPRも過剰発現されるという文献の証拠もあり(The Journal of Clinical Endocrinology & Metabolism 90(5):3009-3016)、クッシング症候群の最も一般的な原因が下垂体前葉の副腎皮質刺激ホルモン分泌細胞腺腫によるACTH過剰分泌であるということにおいて、GIPR拮抗作用も治療に有用であり得るという可能性が生じている。
JCI Insight.2017;2(18):e92184 Inagaki et al.,Mol Endocrinol 1989;3:1014-1021 Fehmann et al.Endocr Rev.1995;16:390-410 Usdin et al.,Endocrinology.1993,133:2861-2870 Gremlich et al.,Diabetes.1995;44:1202-8 Volz et al.,FEBS Lett.1995,373:23-29 The Journal of Clinical Endocrinology & Metabolism 90(5):3009-3016
一態様では、本開示は、クッシング症候群の対象を処置する方法を提供し、この方法は、GIPRのアミノ酸配列に対して少なくとも90%のアミノ酸配列同一性を有するアミノ酸配列を有するタンパク質に特異的に結合する抗原結合タンパク質の治療的有効量を対象に投与することを含む。
一実施形態では、対象は哺乳動物である。別の実施形態では、対象はヒトである。別の実施形態では、GIPRはヒトGIPRである。別の実施形態では、投与は、非経口注射による。別の実施形態では、投与は、皮下注射による。
GIP刺激後にビヒクルと比較して、MuGIPR-Ab及びGIPR-アゴニストの両方の処置群によって、コルチコステロンレベルが血漿及びWATレベルで顕著に低下した。 絶食[D-Ala]-GIPチャレンジ-ARM 1 絶食[D-Ala]-GIPチャレンジ-ARM 2
本開示は、GIPの生物学的活性を遮断又は干渉することによって、クッシング症候群を処置する方法を提供する。一実施形態では、それを必要とする対象に単離ヒトGIPR結合タンパク質の治療的有効量を投与する。投与方法及び送達方法も提供される。
実施例を含む、本明細書中で使用される組み換えポリペプチド及び核酸方法は、一般に、Sambrook et al.,Molecular Cloning:A Laboratory Manual(Cold Spring Harbor Laboratory Press,1989)又はCurrent Protocols in Molecular Biology(Ausubel et al.,eds.,Green Publishers Inc.and Wiley and Sons 1994)に記載されるものであり、これらの両方ともあらゆる目的のために参照により本明細書中に組み込まれる。
本明細書中で使用されるセクションの見出しは、単に構成を目的とするものに過ぎず、記載される主題を限定するものと解釈されるべきではない。
本明細書中では別段の定義がない限り、本願と関連して使用される科学用語及び専門用語は、当業者によって一般に理解される意味を有するものとする。さらに、文脈上異なる解釈を要する場合を除き、単数形の用語は、複数形を含むものとし、複数形の用語は、単数形を含むものとする。
一般に、細胞及び組織培養、分子生物学、免疫学、微生物学、遺伝学並びに本明細書中に記載のタンパク質及び核酸の化学及びハイブリッド形成に関連して使用される命名法及び技術は、当技術分野で周知であり、一般に使用されているものである。別段の記載がない限り、本願の方法及び技術は一般に、当技術分野で周知の従来の方法に従って、及び本明細書を通して引用及び議論される様々な一般的及びより特定性の高い参考文献に記載されるように実施される。例えば、Sambrook et al.,Molecular Cloning:A Laboratory Manual,3rd ed.,Cold Spring Harbor Laboratory Press,Cold Spring Harbor,N.Y.(2001),Ausubel et al.,Current Protocols in Molecular Biology,Greene Publishing Associates(1992),and Harlow and Lane Antibodies:A Laboratory Manual Cold Spring Harbor Laboratory Press,Cold Spring Harbor,N.Y.(1990)(参照により本明細書中に組み込まれる)を参照されたい。酵素反応及び精製技術は、製造業者の説明に従って、又は当技術分野で一般に達成されるように、又は本明細書中に記載の通りに実施される。本明細書中に記載の分析化学、合成有機化学及び医薬品化学及び製薬化学と関連して使用される専門用語並びにそれらの実験室的な手順及び技術は、周知のものであり、当技術分野で一般に使用されるものである。化学合成、化学分析、医薬調製、処方及び送達並びに患者の処置に対して標準的な技術を使用し得る。
本発明は、本明細書中に記載の特定の方法論、プロトコール及び試薬などに限定されず、従って、変わり得るものであると理解すべきである。本明細書中で使用される専門用語は、特定の実施形態の説明を目的としているにすぎず、開示の範囲の限定は意図されず、開示の範囲は、特許請求の範囲のみによって定義される。
実施例又は別の形で記載される場合を除き、本明細書中で使用される成分又は反応条件の量を示す数は全て、全ての場合において「約」という用語によって修飾されると理解すべきである。「約」という用語は、割合と関連して使用される場合、±1%を意味し得る。
別段の記載がない限り、本明細書中で使用される「1つの(a)」及び「1つの(an)」は、慣例に従い、「1つ以上」を意味する。
本明細書中で使用される場合、「アミノ酸」及び「残基」という用語は、交換可能に使用され、ペプチド又はポリペプチドとの関連で使用される場合、天然起源のアミノ酸と合成のアミノ酸との両方、並びに天然起源のアミノ酸と化学的に類似したアミノ酸類似体、アミノ酸模倣体及び非天然起源のアミノ酸を指す。
「天然起源のアミノ酸」は、遺伝コードによってコードされるアミノ酸、並びに遺伝コードによってコードされ、合成された後に修飾されるアミノ酸(例えば、ヒドロキシプロリン、γ-カルボキシグルタメート及びO-ホスホセリン)である。アミノ酸類似体は、天然起源のアミノ酸と同一の基本化学構造、即ち水素に結合したα炭素、カルボキシル基、アミノ基及びR基を有する化合物、例えば、ホモセリン、ノルロイシン、メチオニンスルホキシド、メチルメチオニンスルホニウムである。そのような類似体は、改変されたR基(例えばノルロイシン)又は改変されたペプチド骨格を有し得るが、天然起源のアミノ酸と同一の基本化学構造を保持するであろう。
「アミノ酸模倣体」は、アミノ酸の一般化学構造と異なる構造を有するが、天然起源のアミノ酸と類似の様式で機能する化学化合物である。例としては、アミドのメタクリロイル誘導体又はアクリロイル誘導体、β-アミノ酸、γ-アミノ酸、δ-アミノ酸(ピペリジン-4-カルボン酸など)などが挙げられる。
「非天然起源のアミノ酸」は、天然起源のアミノ酸と同一の基本化学構造を有するが、翻訳複合体によって伸長ポリペプチド鎖に組み込まれない化合物である。「非天然起源のアミノ酸」には、天然にコードされるアミノ酸(20種類の一般的なアミノ酸を含むが限定されない)が修飾(例えば翻訳後修飾)されることによって生じるが、翻訳複合体によって伸長ポリペプチド鎖にそれ自体が天然に組み込まれることのないアミノ酸も含まれるが限定されない。ポリペプチド配列に挿入され得る、又はポリペプチド配列において野生型残基に対して置換され得る非天然アミノ酸の例の非限定リストには、β-アミノ酸、ホモアミノ酸、環状アミノ酸及び側鎖が誘導体化されたアミノ酸が含まれるが限定されない。例としては、(L型又はD-型で;括弧中のように省略):シトルリン(Cit)、ホモシトルリン(hCit)、Nα-メチルシトルリン(NMeCit)、Nα-メチルホモシトルリン(Nα-MeHoCit)、オルニチン(Orn)、Nα-メチルオルニチン(Nα-MeOrn又はNMeOrn)、サルコシン(Sar)、ホモリジン(hLys又はhK)、ホモアルギニン(hArg又はhR)、ホモグルタミン(hQ)、Nα-メチルアルギニン(NMeR)、Nα-メチルロイシン(Nα-MeL又はNMeL)、N-メチルホモリジン(NMeHoK)、Nα-メチルグルタミン(NMeQ)、ノルロイシン(Nle)、ノルバリンNva)、1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン(Tic)、オクタヒドロインドール-2-カルボン酸(Oic)、3-(1-ナフチル)アラニン(1-Nal)、3-(2-ナフチル)アラニン(2-Nal)、1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン(Tic)、2-インダニルグリシン(IgI)、パラ-インドフェニルアラニン(pI-Phe)、パラ-アミノフェニルアラニン(4AmP又は4-アミノ-Phe)、4-グアニジノフェニルアラニン(Guf)、グリシルリジン(「K(Nε-グリシル)」又は「K(グリシル)」又は「K(gly)」と省略)、ニトロフェニルアラニン(ニトロphe)、アミノフェニルアラニン(アミノphe又はアミノ-phe)、ベンジルフェニルアラニン(ベンジルphe)、γ-カルボキシグルタミン酸(γ-カルボキシglu)、ヒドロキシプロリン(ヒドロキシpro)、p-カルボキシル-フェニルアラニン(Cpa)、α-アミノアジピン酸(Aad)、Nα-メチルバリン(NMeVal)、N-α-メチルロイシン(NMeLeu)、Nα-メチルノルロイシン(NMeNle)、シクロペンチルグリシン(Cpg)、シクロヘキシルグリシン(Chg)、アセチルアルギニン(アセチルarg)、α,β-ジアミノプロピオン酸(Dpr)、α,γ-ジアミノ酪酸(Dab)、ジアミノプロピオン酸(Dap)、シクロヘキシルアラニン(Cha)、4-メチル-フェニルアラニン(MePhe)、β,β-ジフェニル-アラニン(BiPhA)、アミノ酪酸(Abu)、4-フェニル-フェニルアラニン(又はビフェニルアラニン;4B ip)、α-アミノ-イソ酪酸(Aib)、ベータ-アラニン、ベータ-アミノプロピオン酸、ピぺリジン酸、アミノカプリオイックアシッド(aminocaprioic acid)、アミノヘプタン酸、アミノピメリン酸、デスモシン、ジアミノピメリン酸、N-エチルグリシン、N-エチルアスパラギン、ヒドロキシリジン、アロ-ヒドロキシリジン、イソデスモシン、アロ-イソロイシン、N-メチルグリシン、N-メチルイソロイシン、N-メチルバリン、4-ヒドロキシプロリン(Hyp)、γ-カルボキシグルタマート、ε-N,N,N-トリメチルリジン、ε-N-アセチルリジン、O-ホスホセリン、N-アセチルセリン、N-ホルミルメチオニン、3-メチルヒスチジン、5-ヒドロキシリジン、ω-メチルアルギニン、4-アミノ-O-フタル酸(4APA)及び他の類似のアミノ酸及び具体的に挙げられるものの何れかの誘導体化形態が挙げられる。
「単離された核酸分子」という用語は、5’末端から3’末端へと読まれるデオキシリボヌクレオチド若しくはリボヌクレオチド塩基の一本鎖若しくは二本鎖のポリマー(例えば、本明細書で提供されるGIPR核酸配列)又はその類似体であって、細胞源から全核酸が単離されるときにその核酸と共に天然で見出されるポリペプチド、ペプチド、脂質、炭水化物、ポリヌクレオチド又は他の物質の少なくとも約50パーセントが取り除かれているものを指す。好ましくは、単離された核酸分子は、その核酸の天然環境において見出され、ポリペプチド生成におけるその使用、又はその治療的、診断的、予防的、若しくは研究での使用を妨害すると想定される何らかの他の混入核酸分子又は他の分子を実質的に含まない。
「単離されたポリペプチド」という用語は、ポリペプチドが細胞源から単離されるときにそのポリペプチドと共に天然で見出されるポリペプチド、ペプチド、脂質、炭水化物、ポリヌクレオチド又は他の材料の少なくとも約50パーセントが取り除かれているポリペプチド(例えば、本明細書中で提供されるGIPRポリペプチド配列又は本発明の抗原結合タンパク質)を指す。単離されたポリペプチドは、その天然環境において見出され、その治療的、診断的、予防的、又は研究での使用を妨害すると想定される何らかの他の夾雑ポリペプチド又は他の夾雑物を実質的に含まないことが好ましい。
「コードする」という用語は、1つ以上のアミノ酸をコードするポリヌクレオチド配列を指す。この用語は、開始コドン又は終始コドンを必要としない。
2つ以上の核酸又はポリペプチド配列と関連する「同一の」及び「同一性」パーセントという用語は、同一である2つ以上の配列又は部分配列を指す。「同一性パーセント」は、比較分子におけるアミノ酸又はヌクレオチド間で残基が同一であるパーセントを意味し、比較される分子中で最小のもののサイズに基づいて計算される。こうした計算では、アライメントにおけるギャップ(存在する場合)は、特定の数学モデル又はコンピュータプログラム(即ち「アルゴリズム」)により対処され得る。アラインした核酸又はポリペプチドの同一性を計算するために使用し得る方法には、Computational Molecular Biology,(Lesk,A.M.,ed.),(1988)New York:Oxford University Press;Biocomputing Informatics and Genome Projects,(Smith,D.W.,ed.),1993,New York:Academic Press;Computer Analysis of Sequence Data,Part I,(Griffin,A.M.,and Griffin,H.G.,eds.),1994,New Jersey:Humana Press;von Heinje,G.,(1987)Sequence Analysis in Molecular Biology,New York:Academic Press;Sequence Analysis Primer,(Gribskov,M.and Devereux,J.,eds.),1991,New York:M.Stockton Press;and Carillo et al.,(1988)SIAM J.Applied Math.48:1073に記載されるものが含まれる。
同一性パーセントの計算では、比較される配列は、配列間の一致を最大化するようにアライメントされる。同一性パーセントを決定するために使用されるコンピュータプログラムは、GAPを含むGCGプログラムパッケージである(Devereux et al.,(1984)Nucl.Acid Res.12:387;Genetics Computer Group,University of Wisconsin,Madison,WI)。コンピュータアルゴリズムGAPは、配列同一性パーセントを決定する2つのポリペプチド又はポリヌクレオチドをアラインさせるために使用される。配列は、それらのそれぞれのアミノ酸又はヌクレオチドが最適に一致するようにアラインされる(アルゴリズムによって決定される「一致スパン」)。ギャップ開始ペナルティ(3x平均対角として計算される。ここで、「平均対角」は、使用される比較マトリックスの対角の平均であり;「対角」は、特定の比較マトリックスによってそれぞれの完全アミノ酸一致に割り当てられるスコア又は数である)及びギャップ伸長ペナルティ(通常、ギャップ開始ペナルティの1/10倍である)並びにPAM 250又はBLOSUM 62などの比較マトリックスがアルゴリズムと共に使用される。特定の実施形態では、標準比較マトリックス(PAM 250比較マトリックスについては、Dayhoff et al.,(1978)Atlas of Protein Sequence and Structure 5:345-352;BLOSUM 62比較マトリックスについてはHenikoff et al.,(1992)Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.89:10915-10919)もアルゴリズムによって使用される。
GAPプログラムを使用し、ポリペプチド又はヌクレオチド配列の同一性パーセントを決定するために推奨されるパラメーターには、以下のものがある:
アルゴリズム:Needleman et al.,1970,J.Mol.Biol.48:443-453;
比較マトリックス:Henikoff et al.,1992、上記からのBLOSUM 62;
ギャップペナルティ:12(しかし、エンドギャップに対するペナルティなし)
ギャップ長ペナルティ:4
類似性の閾値:0
2つのアミノ酸配列をアラインさせるための所定のアライメントスキームでは、2つの配列の短い領域のみの一致が生じることがあり、このアラインされた小さな領域は、2つの全長配列間で顕著な関係がない場合でも、非常に高い配列同一性を有し得る。従って、選択したアライメント法(例えばGAPプログラム)は、望ましい場合、標的ポリペプチドの少なくとも連続する50アミノ酸にわたるアライメントが生じるように調整され得る。
「GIPRポリペプチド」及び「GIPRタンパク質」という用語は、交換可能に使用され、ヒト又はマウスなどの哺乳動物において発現される天然の野生型ポリペプチドを意味し、天然のアレル(例えば、ヒトGIPRタンパク質の天然のアレル形態)を含む。本開示の目的では、「GIPRポリペプチド」という用語は、何らかの全長GIPRポリペプチドを指すために交換可能に使用され得、例えば、466個のアミノ酸残基からなり、配列番号3142のヌクレオチド配列によってコードされる配列番号3141、又は430個のアミノ酸残基からなり、配列番号3144の核酸配列によってコードされる配列番号3143、又は493個のアミノ酸残基からなり、配列番号3146の核酸配列によってコードされる配列番号3145、又は460個のアミノ酸残基からなり、配列番号3148の核酸配列によってコードされる配列番号3147又は230のアミノ酸残基からなり、配列番号3150の核酸配列によってコードされる配列番号3149である。
「GIPRポリペプチド」という用語は、天然のGIPRポリペプチド配列(例えば配列番号3141、3143又は3145)が修飾されたGIPRポリペプチドも包含する。そのような修飾としては、非天然アミノ酸、非天然アミノ酸類似体及びアミノ酸模倣体での置換を含む、1個以上のアミノ酸置換が挙げられるが限定されない。
様々な実施形態では、GIPRポリペプチドは、天然のGIPRポリペプチド(例えば配列番号3141、3143又は3145)との同一性が少なくとも約85パーセントであるアミノ酸配列を含む。他の実施形態では、GIPRポリペプチドは、天然のGIPRポリペプチドアミノ酸配列(例えば、配列番号3141、3143又は3145)に対して、少なくとも約90パーセント、又は約95、96、97、98又は99パーセント同一であるアミノ酸配列を含む。このようなGIPRポリペプチドは、必ずしも必要ではないが、GIPに結合する能力など、野生型GIPRポリペプチドの少なくとも1つの活性を有することが好ましい。本発明は、そのようなGIPRポリペプチド配列をコードする核酸分子も包含する。
「GIPR活性アッセイ」(「GIPR機能アッセイ」とも呼ばれる)という用語は、細胞状況におけるGIP又はGIP結合タンパク質活性を測定するために使用され得るアッセイを意味する。一実施形態では、「活性」(又は「機能」)アッセイ」は、GIPR発現細胞(GIPがcAMPシグナルを誘導し得る)におけるcAMPアッセイであり得、GIP/GIPR結合タンパク質の活性は、GIPリガンドの存在下/非存在下で測定され得、この場合、阻害/活性化のIC50/EC50及び度合いを得ることができる(Biochemical and Biophysical Research Communications(2002)290:1420-1426)。別の実施形態では、「活性」(又は「機能」)アッセイは、膵臓ベータ細胞(GIPがグルコース依存性のインスリン分泌を誘導し得る)におけるインスリン分泌アッセイであり得、GIP/GIPR結合タンパク質の活性は、GIPリガンドの存在下/非存在下で測定され得、この場合、阻害/活性化のIC50/EC50及び度合いを得ることができる(Biochemical and Biophysical Research Communications(2002)290:1420-1426)。
「GIPR結合アッセイ」という用語は、GIPRへのGIPの結合を測定するために使用され得るアッセイを意味する。一実施形態では、「GIPR結合アッセイ」は、GIPR発現細胞への蛍光標識GIP結合を測定するFMAT又はFACSを使用するアッセイであり得、GIP/GIPR結合タンパク質の活性は、GIPR発現細胞への蛍光標識GIPの結合の置き換えを対象として測定され得る。別の実施形態では、「GIPR結合アッセイ」は、GIPR発現細胞への放射性標識GIPの結合を測定するアッセイであり得、GIP/GIPR結合タンパク質の活性は、GIPR発現細胞への放射性標識GIPの結合の置き換えを対象として測定され得る(Biochimica et Biophysica Acta(2001)1547:143-155)。
「GIP」、「胃抑制ポリペプチド」、「グルコース依存性インスリン分泌刺激ペプチド」及び「GIPリガンド」という用語は、交換可能に使用され、ヒト又はマウスなどの哺乳動物において発現される天然の野生型ポリペプチドを意味し、天然のアレル(例えばヒトGIPタンパク質の天然のアレル形態)を含む。本開示の目的では、「GIP」という用語は、何らかの成熟GIPポリペプチドを指すために交換可能に使用され得る。
成熟ヒトGIPの42個のアミノ酸配列は:
YAEGTFISDY SIAMDKIHQQ DFVNWLLAQK GKKNDWKHNI TQ(配列番号3151)であり、
DNA配列:
Figure 2023509279000582
によりコードされる。
成熟マウスGIPの42個のアミノ酸配列は、
YAEGTFISDY SIAMDKIRQQ DFVNWLLAQR GKKSDWKHNI TQ(配列番号3153)であり、
DNA配列:
Figure 2023509279000583
によりコードされる。
成熟ラットGIPの42個のアミノ酸配列は、
YAEGTFISDY SIAMDKIRQQ DFVNWLLAQK GKKNDWKHNL TQ(配列番号3155)であり、
DNA配列:
Figure 2023509279000584
によりコードされる
本明細書中で使用される場合、「抗原結合タンパク質」は、GIPRポリペプチド(例えば、配列番号3141、3143又は3145で提供されるものなどのヒトGIPRポリペプチド)などの特定の標的抗原に特異的に結合する何らかのタンパク質を意味する。この用語は、少なくとも2つの全長重鎖及び2つの全長軽鎖を含むインタクトな抗体並びにその誘導体、バリアント、断片及び変異を包含する。抗体断片の例としては、Fab断片、Fab’断片、F(ab’)断片及びFv断片が挙げられる。抗原結合タンパク質には、以下にさらに記載されるようなナノボディ及びscFvなどのドメイン抗体も含まれる。
一般に、GIPR抗原結合タンパク質は、その抗原結合タンパク質が非GIPR分子に対して本質的にバックグラウンドの結合を示すとき、その標的抗原であるGIPRに「特異的に結合する」と言われる。しかし、GIPRに特異的に結合する抗原結合タンパク質は、異なる種に由来するGIPRポリペプチドと交差反応し得る。典型的には、GIPR抗原結合タンパク質は、表面プラズマ共鳴技術(例えばBIACore,GE-Healthcare Uppsala,Sweden)又は結合平衡除外アッセイ(KinExA,Sapidyne,Boise,Idaho)を介して測定される場合、解離定数(KD)が≦10-7Mであるとき、ヒトGIPRに特異的に結合する。GIPR抗原結合タンパク質は、記載の方法を使用して測定される場合、KDが≦5x10-9Mであるとき、「高い親和性」でヒトGIPRに特異的に結合し、KDが≦5x10-10Mであるとき、「非常に高い親和性」でヒトGIPRに特異的に結合する。
「抗原結合領域」は、特定の抗原に特異的に結合するタンパク質又はタンパク質の一部を意味する。例えば、抗原と相互作用し、抗原に対するその特異性及び親和性を抗原結合タンパク質に与えるアミノ酸残基を含む抗原結合タンパク質のその部分は、「抗原結合領域」と呼ばれる。抗原結合領域は、典型的には、免疫グロブリン、一本鎖免疫グロブリン又はラクダ科の動物の抗体の「相補的結合領域」(「CDR」)を1つ以上含む。特定の抗原結合領域は、1つ以上の「フレームワーク」領域も含む。「CDR」は、抗原結合の特異性及び親和性に寄与するアミノ酸配列である。「フレームワーク」領域は、CDRの適切な立体構造の維持に役立つことで、抗原結合領域と抗原との間の結合を促進し得る。
組み換えGIPR抗原結合タンパク質を含む、「組み換えタンパク質」は、組み換え技術を使用して、即ち本明細書中に記載のような組み換え核酸の発現を通じて調製されるタンパク質である。組み換えタンパク質の産生のための方法及び技術は、当技術分野で周知である。
「抗体」という用語は、何らかのアイソタイプのインタクトな免疫グロブリン又は標的抗原への特異的結合についてインタクトな抗体と競合し得るその断片を指し、例えばキメラ、ヒト化、完全ヒト及び二特異性抗体を含む。従って、「抗体」は、抗原結合タンパク質の一種である。インタクトな抗体は、一般に、少なくとも2つの全長重鎖及び2つの全長軽鎖を含む。抗体は、単一の供給源のみに由来するか、又は「キメラ」、即ち、以下にさらに記載されるように、その抗体の異なる部分が、2つの異なる抗体に由来し得るものであり得る。抗原結合タンパク質、抗体、又は結合断片は、ハイブリドーマにおいて、組み換えDNA技術により、又はインタクトな抗体の酵素的若しくは化学的な切断により、作製され得る。
抗体又はその断片に関して使用される「軽鎖」という用語は、全長軽鎖、及び結合特異性を与えるために十分な可変領域配列を有するその断片を含む。全長軽鎖は、可変領域ドメイン(VL)及び定常領域ドメイン(CL)を含む。軽鎖の可変領域ドメインは、ポリペプチドのアミノ末端にある。軽鎖には、κ(カッパ)鎖及びλ(ラムダ)鎖が含まれる。
抗体又はその断片に関して使用される場合、「重鎖」という用語は、全長重鎖、及び結合特異性を与えるために十分な可変領域配列を有するその断片を含む。全長重鎖は、可変領域ドメイン(VH)並びに3つの定常領域ドメイン(CH1、CH2及びCH3)を含む。VHドメインはポリペプチドのアミノ末端に位置し、CHドメインはカルボキシル末端に位置し、CH3はポリペプチドのカルボキシ末端に最も近い位置に存在する。重鎖は、IgG(IgG1、IgG2、IgG3及びIgG4サブタイプを含む)、IgA(IgA1及びIgA2サブタイプを含む)、IgM及びIgEを含む、あらゆるアイソタイプのものであり得る。
本明細書中で使用される場合、抗体又は免疫グロブリンの鎖(重鎖又は軽鎖)の「免疫学的に機能性の断片」(又は単に「断片」)という用語は、全長鎖に存在するアミノ酸の少なくともいくつかを欠いているが、抗原に特異的に結合する能力を有する抗体の一部(その部分がどのように得られるか、又は合成されるかは問われない)を含む抗原結合タンパク質である。そのような断片は、それが標的抗原に特異的に結合するという点で生物学的に活性であり、所与のエピトープへの特異的な結合について、インタクトな抗体を含め、他の抗原結合タンパク質と競合し得る。
こうした生物学的に活性な断片は、組み換えDNA技術によって作製され得るか、又はインタクトな抗体を含む、抗原結合タンパク質の酵素的若しくは化学的な切断によって作製され得る。免疫学的に機能性の免疫グロブリン断片には、Fab、Fab’及びF(ab’)断片が含まれるが限定されない。
別の実施形態では、Fv、ドメイン抗体及びscFvであり、これらは、本発明の抗体に由来し得る。
例えば、1つ以上のCDRなど、本明細書中で開示される抗原結合タンパク質の機能性部分は、第2のタンパク質又は小分子に共有結合させることで、身体における特定の標的を対象とする治療剤を創出し、二機能性の治療特性を持たせるか、又は血清半減期を延長できることがさらに企図される。
「Fab断片」は、1つの軽鎖及び1つの重鎖のCH1及び可変領域で構成される。Fab分子の重鎖は、別の重鎖分子とジスルフィド結合を形成し得ない。
「Fc」領域は、抗体のCH2ドメイン及びCH3ドメインを含む2つの重鎖断片を含む。2つの重鎖断片は、2つ以上のジスルフィド結合及びCH3ドメインの疎水性相互作用によって一体にまとめられる。
「Fab’断片」は、1つの軽鎖と、VHドメイン及びCH1ドメインに加えてCH1ドメインとCH2ドメインとの間の領域も含有する1つの重鎖の一部とを含み、その結果、2つのFab’断片の2つの重鎖の間に鎖間ジスルフィド結合が形成されて、F(ab’)2分子が形成され得る。
「F(ab’)2断片」は、2つの軽鎖と、CH1ドメインとCH2ドメインとの間の定常領域の一部を含む2つの重鎖とを含み、その結果、鎖間ジスルフィド結合が2つの重鎖の間に形成される。従って、F(ab’)2断片は、2つの重鎖の間のジスルフィド結合によってまとめられた2つのFab’断片から構成される。
「Fv領域」は、重鎖と軽鎖との両方に由来する可変領域を含むが、定常領域を欠いている。
「一本鎖抗体」又は「scFv」は、重鎖及び軽鎖可変領域が抗原結合領域を形成する単一のポリペプチド鎖を形成するために、可撓性リンカーによって連結されているFv分子である。scFvについては、国際公開第88/01649号パンフレット並びに米国特許第4,946,778号明細書及び同第5,260,203号明細書で詳細に論じられており、これらの開示は、参照により組み込まれる。
「ドメイン抗体」又は「一本鎖免疫グロブリン」は、重鎖の可変領域又は軽鎖の可変領域のみを含む免疫学的に機能性の免疫グロブリン断片である。ドメイン抗体の例には、Nanobodies(登録商標)が含まれる。いくつかの場合、2つ以上のVH領域が、ペプチドリンカーを介して共有結合で連結されることで二価のドメイン抗体が創出される。二価のドメイン抗体の2つのVH領域は、同一又は異なる抗原を標的とし得る。
「二価の抗原結合タンパク質」又は「二価の抗体」は、2つの抗原結合領域を含む。いくつかの場合、2つの結合領域は、同一の抗原特異性を有する。二価の抗原結合タンパク質及び二価の抗体は、二特異性であり得、これについては以下を参照されたい。
「多特異性抗原結合タンパク質」又は「多特異性抗体」は、複数の抗原又はエピトープを標的とするものである。
「二特異性」、「二重特異性」又は「二機能性」の抗原結合タンパク質又は抗体は、それぞれハイブリッドの抗原結合タンパク質又は抗体であり、2つの異なる抗原結合部位を有する。二特異性の抗原結合タンパク質及び抗体は、多特異性抗原結合タンパク質又は多特異性抗体の一種であり、ハイブリドーマの融合又はFab’断片の連結を含むが限定されない、様々な方法によって作製され得る。例えば、Songsivilai and Lachmann,1990,Clin.Exp.Immunol.79:315-321;Kostelny et al.,1992,J.Immunol.148:1547-1553を参照のこと。二特異性の抗原結合タンパク質又は抗体の2つの結合部位は、2つの異なるエピトープに結合し、こうした2つの異なるエピトープは、同一又は異なるタンパク質標的に存在し得る。
抗原結合タンパク質(例えば抗体)との関連において使用される場合、「競合する」という用語は、ある抗原結合タンパク質(例えば抗体又はその免疫学的に機能性の断片)が共通の抗原(例えばGIPR又はその断片)への参照抗原結合タンパク質の特異的結合を試験下で阻止又は阻害するアッセイによって決定される、抗原結合タンパク質間の競合を意味する。多くの種類の競合結合アッセイを使用し得、例えば、固相直接又は間接ラジオイムノアッセイ(RIA)、固相直接又は間接酵素イムノアッセイ(EIA)、サンドイッチ競合アッセイ(例えばStahli et al.,1983,Methods in Enzymology 9:242-253を参照);固相直接ビオチン-アビジンEIA(例えばKirkland et al.,1986,J.Immunol.137:3614-3619を参照)固相直接標識アッセイ、固相直接標識サンドイッチアッセイ(例えばHarlow and Lane,1988,Antibodies,A Laboratory Manual,Cold Spring Harbor Pressを参照);I-125標識を用いた固相直接標識RIA(例えばMorel et al.,1988,Molec.Immunol.25:7-15を参照);固相直接ビオチン-アビジンEIA(例えばCheung,et al.,1990,Virology 176:546-552)を参照);及び直接標識RIA(Moldenhauer et al.,1990,Scand.J.Immunol.32:77-82を参照)である。典型的には、このようなアッセイでは、固体表面に結合した精製抗原又はこうした抗原の何れかを有する細胞、非標識試験抗原結合タンパク質及び標識参照抗原結合タンパク質が使用される。競合的阻害は、試験抗原結合タンパク質の存在下で固体表面又は細胞に結合した標識の量を決定することによって測定される。通常、試験抗原結合タンパク質は過剰に存在する。競合的結合を決定するための方法に関するさらなる詳細は、本明細書中の実施例において提供される。通常、競合する抗原結合タンパク質が過剰に存在すると、競合する抗原結合タンパク質は、共通の抗原への参照抗原結合タンパク質の特異的結合を少なくとも40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%又は75%阻害する。いくつかの場合、結合は、少なくとも80%、85%、90%、95%又は97%以上阻害される。
「抗原」という用語は、抗原結合タンパク質(例えば抗体を含む)などの選択的結合剤による結合を受ける能力を有し、さらに、その抗原に結合する能力を有する抗体を生成するために動物において使用することが可能な分子又は分子の一部を指す。抗原は、異なる抗原結合タンパク質、例えば、抗体と相互作用する能力を有する1つ以上のエピトープを有し得る。
「エピトープ」という用語は、抗原結合タンパク質(例えば、抗体)により結合される分子の一部である。この用語は、抗体などの抗原結合タンパク質に特異的に結合する能力を有する何らかの決定基を含む。エピトープは、連続的又は非連続的(不連続的)(例えばポリペプチドにおいて、そのポリペプチド配列では互いに連続的ではないが、その分子の中で結び付きを有するアミノ酸残基は、抗原結合タンパク質による結合を受ける)であり得る。立体構造エピトープは、活性タンパク質の立体構造には存在するが、変性タンパク質には存在しないエピトープである。特定の実施形態では、エピトープは、抗原結合タンパク質を生成させるために使用されるエピトープと類似している三次元構造をそれが含むが、抗原結合タンパク質を生成させるために使用されるそのエピトープにおいて見られるアミノ酸残基をそれが含まないか、又はそのいくつかのみを含むという点で模倣的であり得る。エピトープは、タンパク質に存在することが最も多いが、一部の例では、核酸などの他の種類の分子に存在し得る。エピトープ決定基は、アミノ酸、糖側鎖、リン酸基又はスルホニル基など、分子の化学的に活性な表面基(surface groupings)を含み得、特定の三次元構造特性及び/又は特定の電荷特性を有し得る。一般に、特定の標的抗原に特異的な抗原結合タンパク質は、タンパク質及び/又は巨大分子の複合混合物において標的抗原に存在するエピトープを優先的に認識する。
本明細書中で使用される場合、「実質的に純粋な」は、記載された分子種が、存在する優勢な種であること、即ちモル基準で同じ混合物中の任意の他の個々の種よりも豊富であることを意味する。特定の実施形態では、実質的に純粋な分子は、対象種が存在する全ての高分子種の少なくとも50%(モル基準で)を含む組成物である。他の実施形態では、実質的に純粋な組成物は、組成物に存在する全ての高分子種の少なくとも80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%又は99%を構成する。他の実施形態では、対象種は、実質的に均一になるまで精製され、通常の検出方法によって組成物中に混入種を検出することはできず、従って組成物は、単一の検出可能な高分子種からなる。
「処置する(treating)」という用語は、損傷、病態若しくは状態の処置又は改善における成功の何らかの兆候を指し、こうした兆候には、症状の軽減、寛解、縮小又は損傷、病態若しくは状態の患者耐容性の向上;悪化速度又は衰退速度の鈍化;悪化終点の衰弱軽減;患者の身体的又は精神的な健全性の改善など、何らかの客観的又は主観的なパラメーターが含まれる。症状の処置又は改善は、身体検査、神経精神医学的検査及び/又は精神医学的評価の結果を含む、客観的又は主観的なパラメーターに基づき得る。例えば、本明細書中で与えられるある特定の方法は、コルチゾールレベルを低下させ、及び/又はクッシング症候群に付随する症状を改善することによって、クッシング症候群を良好に処置する。クッシング症候群は、下垂体において過剰なACTHを産生し、副腎を刺激して過剰なコルチゾールを生成させる垂体腫瘍の結果から、ACTH依存性であり得る。肺、膵臓及び甲状腺における腫瘍を含め、他のタイプの腫瘍がACTHを産生し得、その結果また、過剰なコルチゾールが産生される。さらに、副腎における腫瘍もまたコルチゾールの過剰産生を引き起こし得る。食物依存性のクッシング症候群の場合、ダイエタリーフード(dietary food)の摂取によって、腸からのGIPの正常な放出が起こり、これにより、副腎皮質腺腫におけるGIPR発現を通じた過剰なコルチゾール産生が推進される(JCI Insight.2017;2(18):e92184)。
「有効量」は、一般に、症状の重症度及び/又は頻度を低下させる、症状及び/又は根本原因を排除する、症状及び/又はその根本原因の出現を予防する、及び/又は疾患状態に起因する若しくは関連する損傷を改善するか若しくは修復するのに十分な量である(例えばクッシング症候群)。いくつかの実施形態では、有効量は、治療的有効量又は予防的有効量である。「治療的有効量」は、疾患病状(例えば粥状動脈硬化)又は症状、特に疾患病状と関連する状態又は症状の治療に十分な量、又は、方法は何であれ、疾患病状又は疾患と関連する何らかの他の望ましくない症状の進行の予防、防止、遅延又は好転に十分な量である。「予防的有効量」は、対象に投与されると、意図される予防効果を有することになる医薬組成物の量であり、こうした予防効果は、例えば、疾患病状の発症(若しくは再発)の予防若しくは遅延、又は疾患病状若しくは関連症状の発症(若しくは再発)の可能性の低下である。完全な治療又は予防効果は、必ずしも1用量の投与によって生じず、一連の用量の投与後にのみ生じ得る。従って、治療的又は予防的有効量を、1回以上の投与で投与し得る。
本明細書中で使用される場合、「治療的有効用量」及び「治療的有効量」という用語は、研究者、医師又は他の臨床医によって探究されている組織系、動物又はヒトにおける、処置中の疾患又は障害の症状の緩和又は改善を含む、生物学的又は医薬的な反応を誘発するGIPR結合タンパク質の量、即ち観測可能なレベルの1つ以上の所望の生物学的又は医薬的な反応、例えばコルチゾールレベルの低下、を支持するGIPR結合タンパク質の量を意味する。
「ポリヌクレオチド」又は「核酸」という用語は、一本鎖のヌクレオチドポリマーと二本鎖のヌクレオチドポリマーとの両方を含む。ポリヌクレオチドを構成するヌクレオチドは、リボヌクレオチド若しくはデオキシリボヌクレオチド、又は何れかの型のヌクレオチドの修飾形態であり得る。修飾には、ブロモウリジン及びイノシン誘導体などの塩基修飾、2’,3’-ジデオキシリボースなどのリボース修飾、並びにホスホロチオアート、ホスホロジチオアート、ホスホロセレノアート、ホスホロジセレノアート、ホスホロアニロチオアート(phosphoroanilothioate)、ホスホロアニラダート(phoshoraniladate)及びホスホロアミダートなどのヌクレオチド間結合の修飾が含まれる。
「オリゴヌクレオチド」という用語は、200個以下のヌクレオチドを含むポリヌクレオチドを意味する。いくつかの実施形態では、オリゴヌクレオチドは、10~60塩基長である。他の実施形態では、オリゴヌクレオチドは、12、13、14、15、16、17、18、19又は20~40のヌクレオチド長である。オリゴヌクレオチドは、例えば、変異遺伝子の構築において使用するための一本鎖又は二本鎖であり得る。オリゴヌクレオチドは、センスオリゴヌクレオチド又はアンチセンスオリゴヌクレオチドであり得る。オリゴヌクレオチドは、検出アッセイのための放射標識、蛍光標識、ハプテン又は抗原性標識を含む、標識を含み得る。オリゴヌクレオチドは、例えば、PCRプライマー、クローニングプライマー又はハイブリダイゼーションプローブとして使用され得る。
「単離された核酸分子」は、ゲノム、mRNA、cDNA若しくは合成を起源とするか、又はそれらの何らかの組み合わせであるDNA又はRNAであって、単離されたポリヌクレオチドが天然に見出されるポリヌクレオチドの全て若しくは一部を伴わないか、又はそれが天然では連結されないポリヌクレオチドに連結されているDNA又はRNAを意味する。本開示の目的では、特定のヌクレオチド配列「を含む核酸分子」は、インタクトな染色体を包含しないと理解されるべきである。特定の核酸配列を「含む」単離された核酸分子は、その特定の配列に加えて、最大で10若しくはさらに最大で20に及ぶ数の他のタンパク質若しくはその一部をコードする配列を含み得、又は記載の核酸配列のコード領域の発現を制御する調節配列を操作可能なように連結して含み得、及び/又はベクター配列を含み得る。
別段の記載がない限り、本明細書中で議論される何らかの一本鎖ポリヌクレオチド配列の左側末端は、5’末端であり、二本鎖ポリヌクレオチド配列の左側方向は、5’方向と呼ばれる。新生RNA転写産物の5’から3’への付加の方向は、転写方向と呼ばれ;RNA転写産物の5’末端の5’側にあるRNA転写産物と同じ配列を有するDNA鎖上の配列領域は、「上流配列」と呼ばれ;RNA転写産物の3’末端の3’側にあるRNA転写産物と同じ配列を有するDNA鎖上の配列領域は、「下流配列」と呼ばれる。
「制御配列」という用語は、それが連結されるコード配列の発現及びプロセシングに影響を与えることができるポリヌクレオチド配列を指す。そのような制御配列の性質は、宿主生物に依存し得る。特定の実施形態では、原核生物向けの制御配列は、プロモーター、リボソーム結合部位及び転写終結配列を含み得る。例えば、真核生物向けの制御配列は、転写因子のための認識部位を1つ又は複数含むプロモーター、転写エンハンサー配列及び転写終結配列を含み得る。「制御配列」は、リーダー配列及び/又は融合パートナー配列を含み得る。
「ベクター」という用語は、宿主細胞へのタンパク質コード情報の導入に使用される何らかの分子又は実体(例えば、核酸、プラスミド、バクテリオファージ又はウイルス)を意味する。
「発現ベクター」若しくは「発現コンストラクト」という用語は、宿主細胞の形質転換に適しており、そこに操作可能に連結される1つ以上の異種性コード領域の発現を(宿主細胞と協働して)誘導及び/又は制御する核酸配列を含むベクターを指す。発現コンストラクトは、転写、翻訳に影響するか、又はそれを制御し、イントロンが存在するのであれば、そこに操作可能に連結されたコード領域のRNAスプライシングに影響する配列を含み得るが限定されない。
本明細書中で使用される場合、「操作可能に連結される」は、この用語が適用される成分が適切な条件下でその固有機能を実施することが可能になる関係にあることを意味する。例えば、ベクターにおいてタンパク質コード配列に「操作可能に連結される」制御配列は、制御配列の転写活性と適合する条件下でタンパク質コード配列の発現が達成されるようにそこに連結される。
「宿主細胞」という用語は、核酸配列で形質転換されており、それによって目的とする遺伝子を発現する細胞を意味する。この用語には、目的の遺伝子が存在する限り、子孫が、元の親細胞と形態又は遺伝的構造が同一であるか否かにかかわらず、親細胞の子孫が含まれる。
「ポリペプチド」又は「タンパク質」という用語は、アミノ酸残基のポリマーを指すために本明細書中で交換可能に使用される。これらの用語は、また、1個以上のアミノ酸残基が、対応する天然起源のアミノ酸の類似体又は模倣体であるアミノ酸ポリマー、並びに天然起源のアミノ酸ポリマーにも適用される。これらの用語はまた、例えば、糖タンパク質を形成するための炭水化物残基の付加、又はリン酸化によって修飾されたアミノ酸ポリマーも包含し得る。ポリペプチド及びタンパク質は、天然起源及び非組み換え細胞によって産生され得るか、又は遺伝子操作若しくは組み換えられた細胞によって産生され、天然のタンパク質のアミノ酸配列を有する分子、或いはネイティブ配列からの1個以上のアミノ酸の欠失、それへの付加及び/又はその置換を有する分子を含む。「ポリペプチド」及び「タンパク質」という用語は、具体的には、GIPR抗原結合タンパク質、抗体又は抗原結合タンパク質の1個以上のアミノ酸の欠失、それへの付加及び/又はその置換を有する配列を包含する。「ポリペプチド断片」という用語は、全長タンパク質と比較して、アミノ末端の欠失、カルボキシル末端の欠失及び/又は内部の欠失を有するポリペプチドを指す。そのような断片は、全長タンパク質と比較して修飾されたアミノ酸も含み得る。特定の実施形態では、断片は、約5~500アミノ酸長である。例えば、断片は、少なくとも5、6、8、10、14、20、50、70、100、110、150、200、250、300、350、400又は450のアミノ酸長であり得る。有用なポリペプチド断片には、結合ドメインを含む、抗体の免疫学的に機能性がある断片が含まれる。
「単離されたタンパク質」という用語は、対象タンパク質が、(1)それと共に通常見られると想定される他のタンパク質を少なくともいくつかは含まないか、(2)例えば、同一種などの同一源に由来する他のタンパク質を実質的に含まないか、(3)異なる種に由来する細胞によって発現されるか、(4)天然ではそれに付随するポリヌクレオチド、脂質、炭水化物若しくは他の物質の少なくとも約50パーセントが取り除かれているか、(5)天然ではそれに付随しないポリペプチドと(共有結合的若しくは非共有結合的な相互作用によって)操作可能に結び付いているか、又は(6)天然には生じないことを意味する。一般的には、「単離されたタンパク質」は、所与の試料の少なくとも約5%、少なくとも約10%、少なくとも約25%又は少なくとも約50%を構成する。ゲノムDNA、cDNA、mRNA若しくは合成起源の他のRNA又はそれらの何らかの組み合わせにより、そのような単離されたタンパク質がコードされ得る。好ましくは、単離されたタンパク質は、その治療、診断、予防、研究又は他の使用を妨害するであろう、その天然環境において見出されるタンパク質若しくはポリペプチド又は他の夾雑物を実質的に含まない。
ポリペプチド(例えば抗体などの抗原結合タンパク質)の「バリアント」は、別のポリペプチド配列と比較して、アミノ酸配列に1個以上のアミノ酸残基の挿入、欠失及び/又は置換が生じたアミノ酸配列を含む。バリアントには、融合タンパク質が含まれる。
ポリペプチドの「誘導体」は、例えば、別の化学部分への複合化によって、挿入、欠失又は置換によるバリアントと異なる何らかの様式で化学的に修飾されたポリペプチド(例えば、抗体などの抗原結合タンパク質)である。
ポリペプチド、核酸、宿主細胞などの生物学的材料に関連して本明細書を通して使用される「天然の」という用語は、天然に見出される材料を指す。
本明細書で使用される「対象」又は「患者」は、あらゆる哺乳動物であり得る。典型的な実施形態では、対象又は患者は、ヒトである。
本明細書中で開示されるように、本開示によって記載されるGIPRポリペプチドは、標準的な分子生物学的方法論を使用して操作及び/又は作製され得る。様々な例では、GIPRをコードする核酸配列は、配列番号1、3又は5の全て又は一部を含み得るものであり、適切なオリゴヌクレオチドプライマーを使用して、ゲノムDNA又はcDNAから単離及び/又は増幅し得る。プライマーは、標準的な(RT)-PCR増幅技術に従って、本明細書中で提供される核酸配列及びアミノ酸配列に基づいて設計され得る。その後、増幅されたGIPR核酸は、適切なベクターへとクローニングし、DNA配列解析によって特徴を調べ得る。
本明細書中で提供されるGIPR配列の全て又は一部の単離又は増幅においてプローブとして使用するためのオリゴヌクレオチドは、例えば、自動DNA合成装置などの標準的な合成技術を使用して設計及び生成され得るか、又はより長いDNA配列から単離され得る。
ヒトGIPRの466個のアミノ酸配列は、(Volz et al.,FEBS Lett.373:23-29(1995);NCBI参照配列 NP_0001555):
Figure 2023509279000585
であり、
DNA配列(NCBI参照配列NM_000164):
Figure 2023509279000586
Figure 2023509279000587
によりコードされる。
自動コンピュータ分析により予想されるヒトGIPRのA430アミノ酸アイソフォーム(アイソフォームX1)は、配列(NCBI参照配列XP_005258790):
Figure 2023509279000588
を有し、
DNA配列:
Figure 2023509279000589
によりコードされる。
オルタナティブスプライシングにより産生されるヒトGIPRの493個のアミノ酸アイソフォームは、配列(Gremlich et al.,Diabetes 44:1202-8(1995);UniProtKB配列識別番号 P48546-2):
Figure 2023509279000590
を有し、
DNA配列:
Figure 2023509279000591
によりコードされる。
マウスGIPRの460個のアミノ酸配列は、(NCBI Reference Sequence:NP_001074284;uniprotKB/Swiss-Prot Q0P543-1)であり;Vassilatis et al.,PNAS USA 2003,100:4903-4908を参照のこと。
Figure 2023509279000592
であり、
DNA配列(NCBI参照配列NM_001080815):
Figure 2023509279000593
によりコードされる。
オルタナティブスプライシングにより産生されるマウスGIPRの230個のアミノ酸アイソフォームは、配列(Gerhard et al.,Genome Res,14:2121-2127(2004);NCBI参照配列 AAI20674):
Figure 2023509279000594
を有し、
DNA配列:
Figure 2023509279000595
によりコードされる。
本明細書中で述べられるように、「GIPRポリペプチド」という用語は、例えばヒトアミノ酸配列の配列番号3141、3143又は3145のなどの天然のGIPRポリペプチド配列を包含する。しかし、「GIPRポリペプチド」という用語は、例えば配列番号3141、3143又は3145などの天然のGIPRポリペプチド配列のアミノ酸配列と1個以上のアミノ酸が異なり、その結果、配列が、配列番号3141、3143又は3145と少なくとも85%同一であるアミノ酸配列を含むポリペプチドも包含する。GIPRポリペプチドは、GIPRポリペプチドの特定の位置で、1個以上のアミノ酸置換、保存的又は非保存的なものの何れかを導入することによって、天然又は非天然のアミノ酸を使用して、作製され得る。
「保存的アミノ酸置換」は、ネイティブのアミノ酸残基(即ち野生型GIPRポリペプチド配列の所与の位置に見られる残基)を非ネイティブ残基(即ち野生型GIPRポリペプチド配列の所与の位置に見られない残基)で置換することを含み得、それにより、その位置のアミノ酸残基の極性又は電荷に対する影響が殆どないか又は全くないようになる。保存的アミノ酸置換はまた、典型的には、生物学的な系における合成によってではなく、化学的なペプチド合成によって組み込まれる非天然起源のアミノ酸残基を包含する。こうしたものには、ペプチド模倣体及びアミノ酸部分が逆転又は反転した他の形態が含まれる。
天然の残基は、下記の共通の側鎖特性に基づくクラスに分類され得る:
(1)疎水性:ノルロイシン、Met、Ala、Val、Leu、Ile;
(2)中性親水性:Cys、Ser、Thr;
(3)酸性:Asp、Glu;
(4)塩基性:Asn、Gln、His、Lys、Arg;
(5)鎖配向に影響する残基:Gly、Pro;及び
(6)芳香族:Trp、Tyr、Phe。
アミノ酸のさらなるグループもまた、例えばCreighton(1984)PROTEINS:STRUCTURE AND MOLECULAR PROPERTIES(2d Ed.1993),W.H.Freeman and Companyに記載の原理を使用して処方され得る。いくつかの場合、そのような特性の2つ以上に基づいて置換をさらに特徴付けることが有用であり得る(例えば、Thr残基などの「極性の小さい」残基での置換は、適切な状況では高度に保存的な置換となり得る)。
保存的置換は、こうしたクラスの1つのメンバーと、同一クラスの別のメンバーとの交換を含み得る。非保存的置換は、こうしたクラスの1つのメンバーと、別のクラスのメンバーとの交換を含み得る。
上記の分類のものと類似の生理化学的特性を有することが知られる合成アミノ酸残基、希少アミノ酸残基又は修飾されたアミノ酸残基は、配列における特定のアミノ酸残基を「保存的」に置換するものとして使用され得る。例えば、D-Arg残基は、典型的なL-Arg残基を置換するものとなり得る。2つ以上の上記のクラスに関して特定の置換を説明することができる場合もあり得る(例えば、小さい疎水性の残基での置換は、上記のクラスの両方に見られる残基、又は両方の定義を満たすそのような残基と類似の生理化学的特性を有することが当技術分野で公知である他の合成残基、希少残基、若しくは修飾された残基での1つのアミノ酸の置換を意味する)。
本明細書中で提供されるGIPRポリペプチドをコードする核酸配列には、配列番号3141、3143又は3145と縮重関係にあるもの及び本開示の他の態様に由来する、配列番号3141、3143又は配列番号3145のポリペプチドバリアントをコードするものが含まれる。
本明細書中で提供されるGIPR核酸配列を発現させるために、当技術分野で公知の標準的なクローニング及び発現技術に従って、適切なコード配列、例えば配列番号3141、3143又は3145を適切なベクターにクローニングし得、適切な宿主における導入後、配列が発現されて、コードされるポリペプチドを作製し得る(例えばSambrook,J.,Fritsh,E.F.,and Maniatis,T.Molecular Cloning:A Laboratory Manual 2nd,ed.,Cold Spring Harbor Laboratory,Cold Spring Harbor Laboratory Press,Cold Spring Harbor,N.Y.,1989に記載のとおり)。本発明は、本発明による核酸配列を含むそのようなベクターにも関する。
「ベクター」は、(a)ポリペプチドをコードする核酸配列の発現を促進する送達ビヒクル、(b)そこからのポリペプチドの生成を促進する送達ビヒクル、(c)それを用いる標的細胞の遺伝子導入/形質転換を促進する送達ビヒクル、(d)核酸配列の複製を促進する送達ビヒクル、(e)核酸の安定性を促進する送達ビヒクル、(f)核酸及び/又は形質転換/遺伝子導入細胞の検出を促進する送達ビヒクル、及び/又は(g)ポリペプチドをコードする核酸に対して有利な生物学的機能及び/又は生理化学的機能を別の形で付与する送達ビヒクルを指す。ベクターは、染色体ベクター、非染色体ベクター及び合成核酸ベクター(適切な一連の発現制御要素を含む核酸配列)を含む、何らかの適切なベクターであり得る。このようなベクターの例としては、SV40の誘導体、細菌プラスミド、ファージDNA、バキュロウイルス、酵母プラスミド、プラスミドとファージDNAとの組み合わせに由来するベクター、及びウイルス核酸(RNA又はDNA)ベクターが挙げられる。
組み換え発現ベクターは、原核細胞(例えば大腸菌(E.coli))又は真核細胞(例えば、バキュロウイルス発現ベクターを使用する昆虫細胞、酵母細胞若しくは哺乳動物細胞)においてGIPRタンパク質が発現するように設計され得る。一実施形態では、宿主細胞は、哺乳動物の非ヒト宿主細胞である。代表的な宿主細胞には、典型的にはクローニング及び発現に使用される宿主が含まれ、こうした宿主としては、大腸菌(Escherichia coli)株であるTOP10F’、TOP10、DH10B、DH5a、HB101、W3110、BL21(DE3)及びBL21(DE3)pLysS、BLUESCRIPT(Stratagene)、哺乳動物細胞株であるCHO、CHO-K1、HEK293、293-EBNA pINベクター(Van Heeke & Schuster,J.Biol.Chem.264:5503-5509(1989);pETベクター(Novagen,Madison Wis.)が挙げられる。或いは、組み換え発現ベクターは、例えば、T7プロモーター調節配列及びT7ポリメラーゼ及びインビトロの翻訳システムを使用し、インビトロで転写及び翻訳され得る。ベクターは、ポリペプチドをコードする核酸配列を含むクローニング部位の上流にプロモーターを含むことが好ましい。スイッチのオンオフが切り替え可能なプロモーターの例としては、lacプロモーター、T7プロモーター、trcプロモーター、tacプロモーター及びtrpプロモーターが挙げられる。
従って、GIPRをコードする核酸配列を含み、組み換えGIPRの発現を促進するベクターが本明細書中で提供される。様々な実施形態では、ベクターは、GIPRの発現を調節するヌクレオチド配列を操作可能に連結して含む。ベクターは、何らかの好適なプロモーター、エンハンサー及び他の発現促進エレメントを含むか、又はそれと結び付けられ得る。そのようなエレメントの例としては、強力な発現プロモーター(例えば、ヒトCMV IEプロモーター/エンハンサー、RSVプロモーター、SV40プロモーター、SL3-3プロモーター、MMTVプロモーター、若しくはHIV LTRプロモーター、EF1アルファプロモーター、CAGプロモーター)、有効なポリ(A)終結配列、大腸菌(E.coli)におけるプラスミド産物のための複製起点、選択マーカーとしての抗生物質耐性遺伝子及び/又は簡便なクローニング部位(例えばポリリンカー)が挙げられる。ベクターはまた、CMV IEなどの構成的プロモーターとは対照的な誘導性プロモーターを含み得る。一態様では、コルチゾール分泌又は産生に関連する組織における配列の発現を促進する組織特異的プロモーターに操作可能に連結されるGIPRポリペプチドをコードする配列を含む核酸が提供される。
本開示の別の態様では、本明細書中で開示されるGIPR核酸及びベクターを含む宿主細胞が提供される。様々な実施形態では、ベクター又は核酸は、宿主細胞ゲノムに組み込まれ、他の実施形態ではベクター又は核酸は、染色体外にある。
このような核酸、ベクター又はそれらの何れか若しくは両方の組み合わせを含む酵母、細菌(例えば大腸菌(E.coli))及び哺乳動物細胞(例えば不死化哺乳動物細胞)などの組み換え細胞が提供される。様々な実施形態では、GIPRポリペプチドの発現のためのコード配列を含む、プラスミド、コスミド、ファージミド又は線状発現要素などの非組み込み核酸を含む細胞が提供される。
本明細書中で提供されるGIPRポリペプチドをコードする核酸配列を含むベクターは、形質転換によるか又は遺伝子移入によって宿主細胞に導入され得る。細胞を発現ベクターで形質転換する方法は周知である。
GIPRをコードする核酸は、ウイルスベクターを介して宿主細胞又は宿主動物に配置及び/又は送達され得る。この能力を有するあらゆる適切なウイルスベクターを使用し得る。ウイルスベクターは、単独で、又は所望の宿主細胞における本発明の核酸の送達、複製及び/又は発現を促進する1つ以上のウイルスタンパク質と組み合わせて、何れかの数のウイルスポリヌクレオチドを含み得る。ウイルスベクターは、ウイルスゲノムの全て若しくは一部を含むポリヌクレオチド、ウイルスタンパク質/核酸複合体、ウイルス様粒子(VLP)又はウイルス核酸及びGIPRポリペプチドコード核酸を含むインタクトなウイルス粒子であり得る。ウイルス粒子のウイルスベクターは、野生型ウイルス粒子又は修飾されたウイルス粒子を含み得る。ウイルスベクターは、アデノウイルスベクターアンプリコンなど、複製及び/又は発現のための別のベクター又は野生型ウイルスが存在する必要があるベクターであり得る(例えば、ウイルスベクターは、ヘルパー依存性ウイルスであり得る)。典型的には、そのようなウイルスベクターは、野生型ウイルス粒子からなるか、又は導入遺伝子容量を増加させるか、又は核酸の遺伝子導入及び/又は発現に役立つようにそのタンパク質及び/又は核酸含量が改変されたウイルス粒子からなる(そのようなベクターの例としては、ヘルペスウイルス/AAVアンプリコンが挙げられる)。典型的には、ウイルスベクターは、通常はヒトに感染するウイルスと類似のもの及び/又はそれに由来するものである。この点に関して適切なウイルスベクター粒子としては、例えば、アデノウイルスベクター粒子(アデノウイルス科(adenoviridae)の何らかのウイルス又はアデノウイルス科(adenoviridae)のウイルスに由来する何らかのウイルスを含む)、アデノ随伴ウイルスベクター粒子(AAVベクター粒子)又は他のパルボウイルス及びパルボウイルスベクター粒子、パピローマウイルスベクター粒子、フラビウイルスベクター、アルファウイルスベクター、ヘルペスウイルスベクター、ポックスウイルスベクター、レトロウイルスベクター(レンチウイルスベクターを含む)が挙げられる。
本明細書中に記載されるように発現するGIPRポリペプチドは、標準的なタンパク質精製方法を使用して単離され得る。GIPRポリペプチドは、それが自然に発現される細胞から単離され得るか、又は例えば、GIPRを自然には発現しない細胞など、GIPRを発現するように操作された細胞から単離され得る。
GIPRポリペプチドを単離するために使用され得るタンパク質精製方法、並びに関連する材料及び試薬は、当技術分野において公知である。GIPRポリペプチドを単離するために有用であり得るさらなる精製方法は、Bootcov MR,1997,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 94:11514-9,Fairlie WD,2000,Gene 254:67-76などの参考文献において見出され得る。
ヒトGIPR(hGIPR)を含む、GIPRに結合するアンタゴニスト抗原結合タンパク質が本明細書中で提供される。一実施形態では、ヒトGIPRは、配列番号3141に示されるもののような配列を有する。別の実施形態では、ヒトGIPRは、配列番号3143に示されるもののような配列を有する。別の実施形態では、ヒトGIPRは、配列番号3145に示されるもののような配列を有する。
提供される抗原結合タンパク質は、本明細書中に記載の相補性決定領域(CDR)が1つ以上組み込まれ及び/又は連結されるポリペプチドである。いくつかの抗原結合タンパク質では、CDRは、「フレームワーク」領域に組み込まれ、この領域によってCDRの方向が整えられ、その結果、CDRの適切な抗原結合特性が達成される。本明細書中に記載の特定の抗原結合タンパク質は、抗体であるか、又は抗体に由来する。他の抗原結合タンパク質では、CDR配列は、異なる型のタンパク質骨格に組み込まれる。様々な構造が以下にさらに記載される。
本明細書中で開示される抗原結合タンパク質は、様々な有用性がある。抗原結合タンパク質は、例えば、特異的結合アッセイ、GIPRの親和性精製及びGIPR活性の他のアンタゴニストを同定するためのスクリーニングアッセイにおいて有用である。抗原結合タンパク質に対する他の用途には、例えば、GIPRと関連する疾患又は病状の診断及びGIPRの存在の有無を決定するためのスクリーニングアッセイが含まれる。提供される抗原結合タンパク質がアンタゴニストであることを考慮すると、GIPR抗原結合タンパク質は、コルチゾールレベルを低下させるために有用である治療方法において価値がある。従って、クッシング症候群の処置及び予防において本抗原結合タンパク質は有用性がある。
GIPRの活性の調節に有用な様々な選択的結合剤が提供される。これらの薬剤には、例えば、抗原結合ドメインを含有し(例えば、scFv、ドメイン抗体及び抗原結合領域を有するポリペプチド)、GIPRポリペプチド、特にヒトGIPRに特異的に結合する抗原結合タンパク質が含まれる。こうした薬剤のいくつかは、例えば、GIPRの活性促進に有用であり、GIPRと関連する1つ以上の活性を活性化し得る。
一般に、提供される抗原結合タンパク質は、典型的には、本明細書中に記載のCDRを1つ以上(例えば、1、2、3、4、5又は6個)含む。いくつかの場合、抗原結合タンパク質は、(a)ポリペプチド構造と、(b)ポリペプチド構造に挿入及び/又は連結される1つ以上のCDRとを含む。ポリペプチド構造は、様々な異なる形態をとり得る。例えば、ポリペプチド構造は、天然起源の抗体又はその断片若しくはバリアントのフレームワークであり得るか、又はそれを含み得、又は本質的に完全に合成のものであり得る。様々なポリペプチド構造の例を以下でさらに記載する。
特定の実施形態では、抗原結合タンパク質のポリペプチド構造は、抗体であるか、又は抗体に由来する。従って、提供される特定の抗原結合タンパク質の例には、モノクローナル抗体、二特異性抗体、ミニボディ、Nanobodies(登録商標)などのドメイン抗体、合成抗体(本明細書中では「抗体模倣体」と呼ぶことがある)、キメラ抗体、ヒト化抗体、ヒト抗体、抗体融合体、及びそれぞれのその一部又は断片が含まれるが限定されない。いくつかの場合、抗原結合タンパク質は、完全抗体の免疫学的断片(例えば、Fab、Fab’、F(ab’)2)である。他の場合、抗原結合タンパク質は、本発明の抗体に由来するCDRを使用するscFvである。
本明細書中で提供されるような抗原結合タンパク質は、ヒトGIPRに特異的に結合する。特定の実施形態では、抗原結合タンパク質は、配列番号3141のアミノ酸配列を含むか又はそれからなるヒトGIPRに特異的に結合する。特定の実施形態では、抗原結合タンパク質は、配列番号3143のアミノ酸配列を含むか又はそれからなるヒトGIPRに特異的に結合する。特定の実施形態では、抗原結合タンパク質は、配列番号3145のアミノ酸配列を含むか又はそれからなるヒトGIPRに特異的に結合する。
提供される抗原結合タンパク質はアンタゴニストであり、典型的には次の特徴を有する:GIP刺激(内因性又は外因性)から生じるコルチゾールレベルを低下させる能力。
一実施形態では、GIPR抗原結合タンパク質は、下記の活性の1つ以上を有する:
(a)ヒトGIPRに結合し、その結果、例えば、表面プラズマ共鳴又は結合平衡除外法の技術を介して測定される場合、KDが、≦200nM、≦150nM、≦100nM、≦50nM、≦10nM、≦5nM、≦2nM又は≦1nMとなる。
(b)ヒト血清における半減期が少なくとも3日である。
提供されるいくつかの抗原結合タンパク質は、GIPRに対する結合速度(ka)が、例えば下記のように測定した場合、少なくとも10/Mx秒、少なくとも10/Mx秒又は少なくとも10/Mx秒となる。提供される特定の抗原結合タンパク質が有する解離速度(dissociation rate又はoff-rate)は遅い。いくつかの抗原結合タンパク質は、例えば、1x10-2-1又は1x10-3-1又は1x10-4-1又は1x10-5-1というkd(解離速度)を有する。特定の実施形態では、抗原結合タンパク質は、25pM未満、50pM未満、100pM未満、500pM未満、1nM未満、5nM未満、10nM未満、25nM未満又は50nM未満のKD(平衡結合親和性)を有する。
別の態様では、インビトロ又はインビボ(例えばヒト対象に投与された場合)の半減期が少なくとも1日である抗原結合タンパク質が提供される。一実施形態では、抗原結合タンパク質は、少なくとも3日の半減期を有する。様々な他の実施形態では、抗原結合タンパク質は、4日、5日、6日、7日、8日、9日、10日、15日、20日、25日、30日、40日、50日又は60日以上の半減期を有する。別の実施形態では、抗原結合タンパク質は、非誘導体化抗体又は非修飾抗体と比較してその半減期が長くなるように誘導体化又は修飾される。別の実施形態では、血清半減期を増加させるために抗原結合タンパク質は点突然変異を含有する。そのような変異体及び誘導体化形態に関する詳細を以下でさらに提供する。
提供される抗原結合タンパク質のいくつかは、典型的には、天然起源の抗体と関連する構造を有する。こうした抗体の構造単位は、典型的には、1つ以上の四量体を含み、四量体はそれぞれ、ポリペプチド鎖の2つの同一のカプレットから構成されるが、哺乳動物のいくつかの種は、単一の重鎖のみを有する抗体も産生する。典型的な抗体では、それぞれの対又はカプレットは、1つの全長「軽」鎖(特定の実施形態では、約25kDa)と、1つの全長「重」鎖(特定の実施形態では、約50~70kDa)とを含む。個々の免疫グロブリン鎖はそれぞれ、いくつかの「免疫グロブリンドメイン」から構成され、「免疫グロブリンドメイン」はそれぞれ、およそ90~110個のアミノ酸からなり、特徴的な折り畳みパターンを示す。これらのドメインは、抗体ポリペプチドが構成される基本単位である。それぞれの鎖のアミノ末端部分は、典型的には、抗原認識を担う可変ドメインを含む。カルボキシ末端部分は、鎖のもう一方の末端と比較して進化的に保存度が高く、「定常領域」又は「C領域」と呼ばれる。ヒト軽鎖は、一般に、カッパ軽鎖及びラムダ軽鎖に分類され、こうした軽鎖はそれぞれ、1つの可変ドメイン及び1つの定常ドメインを含む。重鎖は、典型的には、ミュー鎖、デルタ鎖、ガンマ鎖、アルファ鎖又はイプシロン鎖に分類され、こうした鎖は、それぞれIgM、IgD、IgG、IgA及びIgEとして抗体のアイソタイプを定義する。IgGは、IgG1、IgG2、IgG3及びIgG4を含むが限定されない、いくつかのサブタイプを有する。IgMサブタイプには、IgM及びIgM2が含まれる。IgAサブタイプには、IgA1及びIgA2が含まれる。ヒトでは、IgA及びIgDアイソタイプは、4つの重鎖及び4つの軽鎖を含み、IgG及びIgEアイソタイプは、2つの重鎖及び2つの軽鎖を含み、IgMアイソタイプは、5つの重鎖及び5つの軽鎖を含む。重鎖のC領域は、典型的には、エフェクター機能を担い得るドメインを1つ以上含む。重鎖定常領域ドメインの数は、アイソタイプに依存する。IgGの重鎖は、例えば、重鎖のそれぞれが、CH1、CH2及びCH3として知られる3つのC領域ドメインを含む。提供される抗体は、これらのアイソタイプ及びサブタイプの何れかを有し得る。特定の実施形態では、GIPR抗体は、IgG1、IgG2又はIgG4サブタイプのものである。「GIPR抗体」及び「抗GIPR抗体」という用語は、本願及び図面を通して交換可能に使用される。両用語は、GIPRに結合する抗体を指す。
全長の軽鎖及び重鎖では、可変領域及び定常領域は、約12個以上のアミノ酸の「J」領域によって連結され、重鎖は、約10個以上のアミノ酸の「D」領域も含む。例えば、Fundamental Immunology,2nd ed.,Ch.7(Paul,W.,ed.)1989,New York:Raven Press(あらゆる目的のために、その全体において参照により本明細書に組み込まれる)を参照されたい。各軽鎖/重鎖対の可変領域は、典型的には、抗原結合部位を形成する。
本明細書で提供される抗体では、免疫グロブリン鎖の可変領域は、一般に、3つの超可変領域(「相補性決定領域」又はCDRと呼ばれることの方が多い)によって連結された相対的に保存されたフレームワーク領域(FR)を含む同一の全体構造を示す。上述のそれぞれの重鎖/軽鎖対の2つの鎖に由来するCDRは、典型的には、フレームワーク領域によってアラインされて、GIPR上の特定のエピトープと特異的に結合する構造を形成する。N末端からC末端まで、天然の軽鎖及び重鎖の可変領域は両方とも、典型的には、これらの要素が以下の順序に従う:FR1、CDR1、FR2、CDR2、FR3、CDR3及びFR4。これらのドメインの各々において位置を占めるアミノ酸に番号を割り当てるための付番方式が考案されている。この番号付けシステムは、Kabat Sequences of Proteins of Immunological Interest(1987 and 1991,NIH,Bethesda,Md.)又はChothia & Lesk,1987,J.Mol.Biol.196:901-917;Chothia et al.,1989,Nature 342:878-883で定義されている。
以下の実施例に記載のように調製及び同定される特異的抗体の配列情報を表1及び6でまとめる。従って、一実施形態では、抗原結合タンパク質は、表1又は表6の行の1つにおいて特定されるようなCDR、可変ドメイン及び軽鎖配列及び重鎖配列を有する抗体である。
本発明の抗体及びその断片の可変軽鎖、可変重鎖、軽鎖、重鎖、CDRL1、CDRL2、CDRL3、CDRH1、CDRH2及びCDRH3配列に配列番号を割り当て、表1及び表6で示す。本発明の抗体及びその断片の可変軽鎖、可変重鎖、軽鎖、重鎖、CDRL1、CDRL2、CDRL3、CDRH1、CDRH2及びCDRH3配列をコードするポリヌクレオチドにも配列番号を割り当て、表2及び表7で示す。本発明の抗原結合タンパク質は、配列番号によって特定され得るが、コンストラクト名(例えば2C2.005)又は識別子番号(例えばiPS:336175)によっても特定され得る。以下の表1~10において特定される抗原結合タンパク質は、コンストラクト名に基づくファミリーに分類され得る。例えば、「4B1ファミリー」は、コンストラクト4B1、4B1.010、4B1.011、4B1.012、4B1.013、4B1.014、4B1.015及び4B1.016を含む。
本明細書中で提供される様々な軽鎖可変領域及び重鎖可変領域を表3及び表8で示す。こうした可変領域のそれぞれが重鎖又は軽鎖定常領域に連結されて、それぞれ完全抗体の重鎖及び軽鎖を形成し得る。さらに、そのように作製された重鎖及び軽鎖配列のそれぞれを組み合わせて、完全抗体の構造を形成させ得る。
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一実施形態では、本抗体又はその断片は、配列番号1~157からなる群から選択される配列を含む軽鎖可変領域を含む。一実施形態では、本抗体又はその断片は、配列番号158~314からなる群から選択される配列を含む重鎖可変領域を含む。一実施形態では、本抗体又はその断片は、配列番号1~157からなる群から選択される配列を含む軽鎖可変領域と、配列番号158~314からなる群から選択される配列を含む重鎖可変領域と、を含む。一実施形態では、本抗体又はその断片は、配列番号1を含む軽鎖可変領域及び配列番号158を含む重鎖可変領域;配列番号2を含む軽鎖可変領域及び配列番号159を含む重鎖可変領域;配列番号3を含む軽鎖可変領域及び配列番号160を含む重鎖可変領域;配列番号4を含む軽鎖可変領域及び配列番号161を含む重鎖可変領域;配列番号5を含む軽鎖可変領域及び配列番号162を含む重鎖可変領域;配列番号6を含む軽鎖可変領域及び配列番号163を含む重鎖可変領域;配列番号7を含む軽鎖可変領域及び配列番号164を含む重鎖可変領域;配列番号8を含む軽鎖可変領域及び配列番号165を含む重鎖可変領域;配列番号9を含む軽鎖可変領域及び配列番号166を含む重鎖可変領域;配列番号10を含む軽鎖可変領域及び配列番号167を含む重鎖可変領域;配列番号11を含む軽鎖可変領域及び配列番号168を含む重鎖可変領域;配列番号12を含む軽鎖可変領域及び配列番号169を含む重鎖可変領域;配列番号13を含む軽鎖可変領域及び配列番号170を含む重鎖可変領域;配列番号14を含む軽鎖可変領域及び配列番号171を含む重鎖可変領域;配列番号15を含む軽鎖可変領域及び配列番号172を含む重鎖可変領域;配列番号16を含む軽鎖可変領域及び配列番号173を含む重鎖可変領域;配列番号17を含む軽鎖可変領域及び配列番号174を含む重鎖可変領域;配列番号18を含む軽鎖可変領域及び配列番号175を含む重鎖可変領域;配列番号19を含む軽鎖可変領域及び配列番号176を含む重鎖可変領域;配列番号20を含む軽鎖可変領域及び配列番号177を含む重鎖可変領域;配列番号21を含む軽鎖可変領域及び配列番号178を含む重鎖可変領域;配列番号22を含む軽鎖可変領域及び配列番号179を含む重鎖可変領域;配列番号23を含む軽鎖可変領域及び配列番号180を含む重鎖可変領域;配列番号24を含む軽鎖可変領域及び配列番号181を含む重鎖可変領域;配列番号25を含む軽鎖可変領域及び配列番号182を含む重鎖可変領域;配列番号26を含む軽鎖可変領域及び配列番号183を含む重鎖可変領域;配列番号27を含む軽鎖可変領域及び配列番号184を含む重鎖可変領域;配列番号28を含む軽鎖可変領域及び配列番号185を含む重鎖可変領域;配列番号29を含む軽鎖可変領域及び配列番号186を含む重鎖可変領域;配列番号30を含む軽鎖可変領域及び配列番号187を含む重鎖可変領域;配列番号31を含む軽鎖可変領域及び配列番号188を含む重鎖可変領域;配列番号32を含む軽鎖可変領域及び配列番号189を含む重鎖可変領域;配列番号33を含む軽鎖可変領域及び配列番号190を含む重鎖可変領域;配列番号34を含む軽鎖可変領域及び配列番号191を含む重鎖可変領域;配列番号35を含む軽鎖可変領域及び配列番号192を含む重鎖可変領域;配列番号36を含む軽鎖可変領域及び配列番号193を含む重鎖可変領域;配列番号37を含む軽鎖可変領域及び配列番号194を含む重鎖可変領域;配列番号38を含む軽鎖可変領域及び配列番号195を含む重鎖可変領域;配列番号39を含む軽鎖可変領域及び配列番号196を含む重鎖可変領域;配列番号40を含む軽鎖可変領域及び配列番号197を含む重鎖可変領域;配列番号41を含む軽鎖可変領域及び配列番号198を含む重鎖可変領域;配列番号42を含む軽鎖可変領域及び配列番号199を含む重鎖可変領域;配列番号43を含む軽鎖可変領域及び配列番号200を含む重鎖可変領域;配列番号44を含む軽鎖可変領域及び配列番号201を含む重鎖可変領域;配列番号45を含む軽鎖可変領域及び配列番号202を含む重鎖可変領域;配列番号46を含む軽鎖可変領域及び配列番号203を含む重鎖可変領域;配列番号47を含む軽鎖可変領域及び配列番号204を含む重鎖可変領域;配列番号48を含む軽鎖可変領域及び配列番号205を含む重鎖可変領域;配列番号49を含む軽鎖可変領域及び配列番号206を含む重鎖可変領域;配列番号50を含む軽鎖可変領域及び配列番号207を含む重鎖可変領域;配列番号51を含む軽鎖可変領域及び配列番号208を含む重鎖可変領域;配列番号52を含む軽鎖可変領域及び配列番号209を含む重鎖可変領域;配列番号53を含む軽鎖可変領域及び配列番号210を含む重鎖可変領域;配列番号54を含む軽鎖可変領域及び配列番号211を含む重鎖可変領域;配列番号55を含む軽鎖可変領域及び配列番号212を含む重鎖可変領域;配列番号56を含む軽鎖可変領域及び配列番号213を含む重鎖可変領域;配列番号57を含む軽鎖可変領域及び配列番号214を含む重鎖可変領域;配列番号58を含む軽鎖可変領域及び配列番号215を含む重鎖可変領域;配列番号59を含む軽鎖可変領域及び配列番号216を含む重鎖可変領域;配列番号60を含む軽鎖可変領域及び配列番号217を含む重鎖可変領域;配列番号61を含む軽鎖可変領域及び配列番号218を含む重鎖可変領域;配列番号62を含む軽鎖可変領域及び配列番号219を含む重鎖可変領域;配列番号63を含む軽鎖可変領域及び配列番号220を含む重鎖可変領域;配列番号64を含む軽鎖可変領域及び配列番号221を含む重鎖可変領域;配列番号65を含む軽鎖可変領域及び配列番号222を含む重鎖可変領域;配列番号66を含む軽鎖可変領域及び配列番号223を含む重鎖可変領域;配列番号67を含む軽鎖可変領域及び配列番号224を含む重鎖可変領域;配列番号68を含む軽鎖可変領域及び配列番号225を含む重鎖可変領域;配列番号69を含む軽鎖可変領域及び配列番号226を含む重鎖可変領域;配列番号70を含む軽鎖可変領域及び配列番号227を含む重鎖可変領域;配列番号71を含む軽鎖可変領域及び配列番号228を含む重鎖可変領域;配列番号72を含む軽鎖可変領域及び配列番号229を含む重鎖可変領域;配列番号73を含む軽鎖可変領域及び配列番号230を含む重鎖可変領域;配列番号74を含む軽鎖可変領域及び配列番号231を含む重鎖可変領域;配列番号75を含む軽鎖可変領域及び配列番号232を含む重鎖可変領域;配列番号76を含む軽鎖可変領域及び配列番号233を含む重鎖可変領域;配列番号77を含む軽鎖可変領域及び配列番号234を含む重鎖可変領域;配列番号78を含む軽鎖可変領域及び配列番号235を含む重鎖可変領域;配列番号79を含む軽鎖可変領域及び配列番号236を含む重鎖可変領域;配列番号80を含む軽鎖可変領域及び配列番号237を含む重鎖可変領域;配列番号81を含む軽鎖可変領域及び配列番号238を含む重鎖可変領域;配列番号82を含む軽鎖可変領域及び配列番号239を含む重鎖可変領域;配列番号83を含む軽鎖可変領域及び配列番号240を含む重鎖可変領域;配列番号84を含む軽鎖可変領域及び配列番号241を含む重鎖可変領域;配列番号85を含む軽鎖可変領域及び配列番号242を含む重鎖可変領域;配列番号86を含む軽鎖可変領域及び配列番号243を含む重鎖可変領域;配列番号87を含む軽鎖可変領域及び配列番号244を含む重鎖可変領域;配列番号88を含む軽鎖可変領域及び配列番号245を含む重鎖可変領域;配列番号89を含む軽鎖可変領域及び配列番号246を含む重鎖可変領域;配列番号90を含む軽鎖可変領域及び配列番号247を含む重鎖可変領域;配列番号91を含む軽鎖可変領域及び配列番号248を含む重鎖可変領域;配列番号92を含む軽鎖可変領域及び配列番号249を含む重鎖可変領域;配列番号93を含む軽鎖可変領域及び配列番号250を含む重鎖可変領域;配列番号94を含む軽鎖可変領域及び配列番号251を含む重鎖可変領域;配列番号95を含む軽鎖可変領域及び配列番号252を含む重鎖可変領域;配列番号96を含む軽鎖可変領域及び配列番号253を含む重鎖可変領域;配列番号97を含む軽鎖可変領域及び配列番号254を含む重鎖可変領域;配列番号98を含む軽鎖可変領域及び配列番号255を含む重鎖可変領域;配列番号99を含む軽鎖可変領域及び配列番号256を含む重鎖可変領域;配列番号100を含む軽鎖可変領域及び配列番号257を含む重鎖可変領域;配列番号101を含む軽鎖可変領域及び配列番号258を含む重鎖可変領域;配列番号102を含む軽鎖可変領域及び配列番号259を含む重鎖可変領域;配列番号103を含む軽鎖可変領域及び配列番号260を含む重鎖可変領域;配列番号104を含む軽鎖可変領域及び配列番号261を含む重鎖可変領域;配列番号105を含む軽鎖可変領域及び配列番号262を含む重鎖可変領域;配列番号106を含む軽鎖可変領域及び配列番号263を含む重鎖可変領域;配列番号107を含む軽鎖可変領域及び配列番号264を含む重鎖可変領域;配列番号108を含む軽鎖可変領域及び配列番号265を含む重鎖可変領域;配列番号109を含む軽鎖可変領域及び配列番号266を含む重鎖可変領域;配列番号110を含む軽鎖可変領域及び配列番号267を含む重鎖可変領域;配列番号111を含む軽鎖可変領域及び配列番号268を含む重鎖可変領域;配列番号112を含む軽鎖可変領域及び配列番号269を含む重鎖可変領域;配列番号113を含む軽鎖可変領域及び配列番号270を含む重鎖可変領域;配列番号114を含む軽鎖可変領域及び配列番号271を含む重鎖可変領域;配列番号115を含む軽鎖可変領域及び配列番号272を含む重鎖可変領域;配列番号116を含む軽鎖可変領域及び配列番号273を含む重鎖可変領域;配列番号117を含む軽鎖可変領域及び配列番号274を含む重鎖可変領域;配列番号118を含む軽鎖可変領域及び配列番号275を含む重鎖可変領域;配列番号119を含む軽鎖可変領域及び配列番号276を含む重鎖可変領域;配列番号120を含む軽鎖可変領域及び配列番号277を含む重鎖可変領域;配列番号121を含む軽鎖可変領域及び配列番号278を含む重鎖可変領域;配列番号122を含む軽鎖可変領域及び配列番号279を含む重鎖可変領域;配列番号123を含む軽鎖可変領域及び配列番号280を含む重鎖可変領域;配列番号124を含む軽鎖可変領域及び配列番号281を含む重鎖可変領域;配列番号125を含む軽鎖可変領域及び配列番号282を含む重鎖可変領域;配列番号126を含む軽鎖可変領域及び配列番号283を含む重鎖可変領域;配列番号127を含む軽鎖可変領域及び配列番号284を含む重鎖可変領域;配列番号128を含む軽鎖可変領域及び配列番号285を含む重鎖可変領域;配列番号129を含む軽鎖可変領域及び配列番号286を含む重鎖可変領域;配列番号130を含む軽鎖可変領域及び配列番号287を含む重鎖可変領域;配列番号131を含む軽鎖可変領域及び配列番号288を含む重鎖可変領域;配列番号132を含む軽鎖可変領域及び配列番号289を含む重鎖可変領域;配列番号133を含む軽鎖可変領域及び配列番号290を含む重鎖可変領域;配列番号134を含む軽鎖可変領域及び配列番号291を含む重鎖可変領域;配列番号135を含む軽鎖可変領域及び配列番号292を含む重鎖可変領域;配列番号136を含む軽鎖可変領域及び配列番号293を含む重鎖可変領域;配列番号137を含む軽鎖可変領域及び配列番号294を含む重鎖可変領域;配列番号138を含む軽鎖可変領域及び配列番号295を含む重鎖可変領域;配列番号139を含む軽鎖可変領域及び配列番号296を含む重鎖可変領域;配列番号140を含む軽鎖可変領域及び配列番号297を含む重鎖可変領域;配列番号141を含む軽鎖可変領域及び配列番号298を含む重鎖可変領域;配列番号142を含む軽鎖可変領域及び配列番号299を含む重鎖可変領域;配列番号143を含む軽鎖可変領域及び配列番号300を含む重鎖可変領域
;配列番号144を含む軽鎖可変領域及び配列番号301を含む重鎖可変領域;配列番号145を含む軽鎖可変領域及び配列番号302を含む重鎖可変領域;配列番号146を含む軽鎖可変領域及び配列番号303を含む重鎖可変領域;配列番号147を含む軽鎖可変領域及び配列番号304を含む重鎖可変領域;配列番号148を含む軽鎖可変領域及び配列番号305を含む重鎖可変領域;配列番号149を含む軽鎖可変領域及び配列番号306を含む重鎖可変領域;配列番号150を含む軽鎖可変領域及び配列番号307を含む重鎖可変領域;配列番号151を含む軽鎖可変領域及び配列番号308を含む重鎖可変領域;配列番号152を含む軽鎖可変領域及び配列番号309を含む重鎖可変領域;配列番号153を含む軽鎖可変領域及び配列番号310を含む重鎖可変領域;配列番号154を含む軽鎖可変領域及び配列番号311を含む重鎖可変領域;配列番号155を含む軽鎖可変領域及び配列番号312を含む重鎖可変領域;配列番号156を含む軽鎖可変領域及び配列番号313を含む重鎖可変領域;配列番号157を含む軽鎖可変領域及び配列番号314を含む重鎖可変領域からなる群から選択される軽鎖可変領域及び重鎖可変領域の組み合わせを含む。
一実施形態では、本抗体又はその断片は、配列番号1571~1727からなる群から選択されるポリヌクレオチドによりコードされる軽鎖可変領域を含む。一実施形態では、本抗体又はその断片は、配列番号1728~1884からなる群から選択されるポリヌクレオチドによりコードされる重鎖可変領域を含む。一実施形態では、本抗体又はその断片は、配列番号1571~1727からなる群から選択されるポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域と、配列番号1728~1884からなる群から選択されるポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域と、を含む。一実施形態では、本抗体又はその断片は、配列番号1571を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1728を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1572を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1729を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1573を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1730を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1574を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1731を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1575を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1732を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1576を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1733を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1577を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1734を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1578を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1735を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1579を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1736を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1580を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1737を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1581を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1738を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1582を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1739を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1583を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1740を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1584を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1741を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1585を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1742を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1586を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1743を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1587を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1744を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1588を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1745を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1589を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1746を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1590を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1747を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1591を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1748を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1592を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1749を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1593を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1750を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1594を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1751を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1595を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1752を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1596を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1753を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1597を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1754を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1598を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1755を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1599を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1756を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1600を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1757を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1601を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1758を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1602を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1759を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1603を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1760を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1604を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1761を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1605を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1762を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1606を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1763を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1607を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1764を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1608を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1765を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1609を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1766を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1610を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1767を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1611を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1768を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1612を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1769を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1613を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1770を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1614を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1771を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1615を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1772を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1616を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1773を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1617を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1774を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1618を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1775を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1619を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1776を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1620を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1777を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1621を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1778を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1622を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1779を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1623を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1780を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1624を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1781を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1625を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1782を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1626を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1783を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1627を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1784を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1628を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1785を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1629を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1786を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1630を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1787を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1631を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1788を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1632を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1789を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1633を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1790を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1634を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1791を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1635を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖
可変領域及び配列番号1792を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1636を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1793を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1637を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1794を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1638を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1795を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1639を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1796を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1640を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1797を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1641を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1798を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1642を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1799を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1643を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1800を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1644を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1801を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1645を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1802を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1646を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1803を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1647を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1804を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1648を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1805を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1649を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1806を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1650を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1807を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1651を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1808を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1652を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1809を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1653を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1810を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1654を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1811を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1655を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1812を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1656を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1813を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1657を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1814を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1658を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1815を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1659を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1816を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1660を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1817を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1661を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1818を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1662を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1819を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1663を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1820を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1664を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1821を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1665を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1822を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1666を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1823を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1667を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1824を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1668を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1825を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1669を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1826を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1670を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1827を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1671を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1828を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1672を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1829を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1673を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1830を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1674を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1831を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1675を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1832を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1676を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1833を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1677を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1834を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1678を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1835を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1679を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1836を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1680を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1837を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1681を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1838を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1682を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1839を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1683を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1840を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1684を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1841を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1685を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1842を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1686を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1843を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1687を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1844を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1688を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1845を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1689を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1846を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1690を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1847を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1691を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1848を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1692を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1849を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1693を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1850を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1694を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1851を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1695を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1852を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1696を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1853を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1697を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1854を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1698を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1855を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1699を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1856を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1700を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1857を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1701を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1858を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1702を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1859を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1703を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1860を含むポリヌク
レオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1704を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1861を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1705を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1862を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1706を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1863を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1707を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1864を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1708を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1865を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1709を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1866を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1710を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1867を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1711を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1868を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1712を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1869を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1713を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1870を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1714を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1871を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1715を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1872を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1716を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1873を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1717を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1874を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1718を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1875を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1719を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1876を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1720を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1877を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1721を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1878を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1722を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1879を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1723を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1880を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1724を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1881を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1725を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1882を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1726を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1883を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域;配列番号1727を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖可変領域及び配列番号1884を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域からなる群から選択される軽鎖可変領域及び重鎖可変領域の組み合わせを含む。
いくつかの抗原結合タンパク質は、表3及び表8に列挙される抗体の1つに対する行の1つに列挙されるような可変軽鎖ドメイン及び可変重鎖ドメインを含む。いくつかの場合、抗原結合タンパク質は、表3及び表8に列挙される抗体の1つからの2つの同一の可変軽鎖ドメイン及び2つの同一の可変重鎖ドメインを含む。提供されるいくつかの抗原結合タンパク質は、表3及び8に列挙される抗体の1つに対する行の1つに列挙されるような可変軽鎖ドメイン及び可変重鎖ドメインを含むが、例外として、ドメインの1つ又は両方は、その表において特定される配列とは1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14又は15個のアミノ酸残基のみが異なり、そのような各配列差異は独立して、単一のアミノ酸の欠失、挿入又は置換の何れかであり、こうした欠失、挿入及び/又は置換の結果として、表3及び表8で特定される可変ドメイン配列と比較して、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14又は15個以下のアミノ酸が変化している。一実施形態では、抗原結合タンパク質は、表3及び表8からの可変領域配列を含むが、N末端メチオニンが欠失している。他の抗原結合タンパク質も、表3及び表8に列挙される抗体の1つに対する行の1つで列挙されるような可変軽鎖ドメイン及び可変重鎖ドメインを含むが、例外として、ドメインの1つ又は両方は、重鎖可変ドメイン及び/又は軽鎖可変ドメインが表3及び表8で特定されるような重鎖可変ドメイン配列又は軽鎖可変ドメイン配列のアミノ酸配列と少なくとも70%、75%、80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%又は99%の配列同一性を有するアミノ酸の配列を含むか又はそれからなるという点で、その表において特定される配列と異なる。
別の態様では、抗原結合タンパク質は、表3及び表8に列挙される抗体からの可変軽鎖ドメイン又は可変重鎖ドメインのみからなる。さらに別の態様では、抗原結合タンパク質は、表3及び表8に列挙されるものからの2つ以上の同じ可変重鎖ドメイン又は2つ以上の同じ可変軽鎖ドメインを含む。このようなドメイン抗体は、以下により詳細に記載されるようなリンカーを介して共に融合又は連結し得る。ドメイン抗体は、1つ以上の分子(例えばPEG又はアルブミン)に融合させるか又はそれと連結させることで半減期を延長させ得る。
提供される他の抗原結合タンパク質は、表3及び表8に示される重鎖及び軽鎖の組み合わせによって形成される抗体のバリアントであり、こうした鎖のアミノ酸配列に対して、少なくとも70%、75%、80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%又は99%の同一性をそれぞれが有する軽鎖及び/又は重鎖を含む。いくつかの場合、このような抗体は、少なくとも1つの重鎖及び1つの軽鎖を含む一方、他の場合、バリアント形態は、2つの同一の軽鎖及び2つの同一の重鎖を含有する。
重鎖可変領域の様々な組み合わせを軽鎖可変領域の様々な組み合わせの何れかと組み合わせ得る。
さらなる実施形態では、本明細書中で提供される単離抗原結合タンパク質は、表3及び表8に示されるような配列を含むヒト抗体であり、IgG-型、IgG-型、IgG-型又はIgG-型のものである。
本明細書中で開示される抗原結合タンパク質は、1つ以上のCDRが移植、挿入及び/又は連結されるポリペプチドである。抗原結合タンパク質は、1、2、3、4、5又は6個のCDRを有し得る。従って、抗原結合タンパク質は、例えば、1つの重鎖CDR1(「CDRH1」)、及び/又は1つの重鎖CDR2(「CDRH2」)、及び/又は1つの重鎖CDR3(「CDRH3」)及び/又は、1つの軽鎖CDR1(「CDRL1」)、及び/又は1つの軽鎖CDR2(「CDRL2」)、及び/又は1つの軽鎖CDR3(「CDRL3」)を有し得る。いくつかの抗原結合タンパク質は、CDRH3とCDRL3との両方を含む。特定の軽鎖CDR及び重鎖CDRは、それぞれ表4A及び表4B並びに表9A及び9Bにおいて特定される。
所与の抗体の相補性決定領域(CDR)及びフレームワーク領域(FR)は、Sequences of Proteins of Immunological Interest,5th Ed.,US Dept.of Health and Human Services,PHS,NIH,NIH Publication no.91-3242,1991において、Kabat et al.によって記載される系を使用して特定され得る。本明細書中で開示される特定の抗体は、表4A及び4B並びに表9A及び9Bで与えられるCDRの1つ以上のアミノ酸配列と同一であるか、又はそれとの実質的な配列同一性を有する1つ以上のアミノ酸配列を含む。こうしたCDRは、上記のKabat et al.によって記載される系を使用する。
天然起源の抗体に含まれるCDRの構造及び特性は上で述べている。簡潔に記すと、従来の抗体では、CDRは、それらが抗原の結合及び認識を担う領域を構成する重鎖及び軽鎖の可変領域のフレームワーク内に埋め込まれている。可変領域は、少なくとも3つの重鎖又は軽鎖CDRを含み、上記を参照(Kabat et al.,1991,Sequences of Proteins of Immunological Interest,Public Health Service N.I.H.,Bethesda,MD;Chothia and Lesk,1987,J.Mol.Biol.196:901-917;Chothia et al.,1989,Nature 342:877-883)、それらは、フレームワーク領域(Kabat et al.,1991上記によってフレームワーク領域1~4、FR1、FR2、FR3及びFR4と呼ばれる;Chothia and Lesk,1987、上記も参照のこと)内にある。しかし、本明細書中で提供されるCDRは、従来の抗体構造の抗原結合ドメインを定義するために使用され得るだけでなく、本明細書中に記載の様々な他のポリペプチド構造に埋め込まれ得る。
一実施形態では、本抗体又はその断片は、CDRL1、CDRL2、CDRL3、CDRH1、CDRH2及びCDRH3を含む。一実施形態では、本抗体又はその断片は、配列番号629~785からなる群から選択される配列を含むCDRL1を含む。一実施形態では、本抗体又はその断片は、配列番号786~942からなる群から選択される配列を含むCDRL2を含む。一実施形態では、本抗体又はその断片は、配列番号943~1099からなる群から選択される配列を含むCDRL3を含む。一実施形態では、本抗体又はその断片は、配列番号1100~1256からなる群から選択される配列を含むCDRH1を含む。一実施形態では、本抗体又はその断片は、配列番号1257~1413からなる群から選択される配列を含むCDRH2を含む。一実施形態では、本抗体又はその断片は、配列番号1414~1570からなる群から選択される配列を含むCDRH3を含む。一実施形態では、本抗体又はその断片は、CDRL1、CDRL2、CDRL3、CDRH1、CDRH2及びCDRH3を含み、各CDRL1、CDRL2、CDRL3、CDRH1、CDRH2及びCDRH3はそれぞれ、配列番号629、配列番号786、配列番号943、配列番号1100、配列番号1257及び配列番号1414;配列番号630、配列番号787、配列番号944、配列番号1101、配列番号1258及び配列番号1415;配列番号631、配列番号788、配列番号945、配列番号1102、配列番号1259及び配列番号1416;配列番号632、配列番号789、配列番号946、配列番号1103、配列番号1260及び配列番号1417;配列番号633、配列番号790、配列番号947、配列番号1104、配列番号1261及び配列番号1418;配列番号634、配列番号791、配列番号948、配列番号1105、配列番号1262及び配列番号1419;配列番号635、配列番号792、配列番号949、配列番号1106、配列番号1263及び配列番号1420;配列番号636、配列番号793、配列番号950、配列番号1107、配列番号1264及び配列番号1421;配列番号637、配列番号794、配列番号951、配列番号1108、配列番号1265及び配列番号1422;配列番号638、配列番号795、配列番号952、配列番号1109、配列番号1266及び配列番号1423;配列番号639、配列番号796、配列番号953、配列番号1110、配列番号1267及び配列番号1424;配列番号640、配列番号797、配列番号954、配列番号1111、配列番号1268及び配列番号1425;配列番号641、配列番号798、配列番号955、配列番号1112、配列番号1269及び配列番号1426;配列番号642、配列番号799、配列番号956、配列番号1113、配列番号1270及び配列番号1427;配列番号643、配列番号800、配列番号957、配列番号1114、配列番号1271及び配列番号1428;配列番号644、配列番号801、配列番号958、配列番号1115、配列番号1272及び配列番号1429;配列番号645、配列番号802、配列番号959、配列番号1116、配列番号1273及び配列番号1430;配列番号646、配列番号803、配列番号960、配列番号1117、配列番号1274及び配列番号1431;配列番号647、配列番号804、配列番号961、配列番号1118、配列番号1275及び配列番号1432;配列番号648、配列番号805、配列番号962、配列番号1119、配列番号1276及び配列番号1433;配列番号649、配列番号806、配列番号963、配列番号1120、配列番号1277及び配列番号1434;配列番号650、配列番号807、配列番号964、配列番号1121、配列番号1278及び配列番号1435;配列番号651、配列番号808、配列番号965、配列番号1122、配列番号1279及び配列番号1436;配列番号652、配列番号809、配列番号966、配列番号1123、配列番号1280及び配列番号1437;配列番号653、配列番号810、配列番号967、配列番号1124、配列番号1281及び配列番号1438;配列番号654、配列番号811、配列番号968、配列番号1125、配列番号1282及び配列番号1439;配列番号655、配列番号812、配列番号969、配列番号1126、配列番号1283及び配列番号1440;配列番号656、配列番号813、配列番号970、配列番号1127、配列番号1284及び配列番号1441;配列番号657、配列番号814、配列番号971、配列番号1128、配列番号1285及び配列番号1442;配列番号658、配列番号815、配列番号972、配列番号1129、配列番号1286及び配列番号1443;配列番号659、配列番号816、配列番号973、配列番号1130、配列番号1287及び配列番号1444;配列番号660、配列番号817、配列番号974、配列番号1131、配列番号1288及び配列番号1445;配列番号661、配列番号818、配列番号975、配列番号1132、配列番号1289及び配列番号1446;配列番号662、配列番号819、配列番号976、配列番号1133、配列番号1290及び配列番号1447;配列番号663、配列番号820、配列番号977、配列番号1134、配列番号1291及び配列番号1448;配列番号664、配列番号821、配列番号978、配列番号1135、配列番号1292及び配列番号1449;配列番号665、配列番号822、配列番号979、配列番号1136、配列番号1293及び配列番号1450;配列番号666、配列番号823、配列番号980、配列番号1137、配列番号1294及び配列番号1451;配列番号667、配列番号824、配列番号981、配列番号1138、配列番号1295及び配列番号1452;配列番号668、配列番号825、配列番号982、配列番号1139、配列番号1296及び配列番号1453;配列番号669、配列番号826、配列番号983、配列番号1140、配列番号1297及び配列番号1454;配列番号670、配列番号827、配列番号984、配列番号1141、配列番号1298及び配列番号1455;配列番号671、配列番号828、配列番号985、配列番号1142、配列番号1299及び配列番号1456;配列番号672、配列番号829、配列番号986、配列番号1143、配列番号1300及び配列番号1457;配列番号673、配列番号830、配列番号987、配列番号1144、配列番号1301及び配列番号1458;配列番号674、配列番号831、配列番号988、配列番号1145、配列番号1302及び配列番号1459;配列番号675、配列番号832、配列番号989、配列番号1146、配列番号1303及び配列番号1460;配列番号676、配列番号833、配列番号990、配列番号1147、配列番号1304及び配列番号1461;配列番号677、配列番号834、配列番号991、配列番号1148、配列番号1305及び配列番号1462;配列番号678、配列番号835、配列番号992、配列番号1149、配列番号1306及び配列番号1463;配列番号679、配列番号836、配列番号993、配列番号1150、配列番号1307及び配列番号1464;配列番号680、配列番号837、配列番号994、配列番号1151、配列番号1308及び配列番号1465;配列番号681、配列番号838、配列番号995、配列番号1152、配列番号1309及び配列番号1466;配列番号682、配列番号839、配列番号996、配列番号1153、配列番号1310及び配列番号1467;配列番号683、配列番号840、配列番号997、配列番号1154、配列番号1311及び配列番号1468;配列番号684、配列番号841、配列番号998、配列番号1155、配列番号1312及び配列番号1469;配列番号685、配列番号842、配列番号999、配列番号1156、配列番号1313及び配列番号1470;配列番号686、配列番号843、配列番号1000、配列番号1157、配列番号1314及び配列番号1471;配列番号687、配列番号844、配列番号1001、配列番号1158、配列番号1315及び配列番号1472;配列番号688、配列番号845、配列番号1002、配列番号1159、配列番号1316及び配列番号1473;配列番号689、配列番号846、配列番号1003、配列番号1160、配列番号1317及び配列番号1474;配列番号690、配列番号847、配列番号1004、配列番号1161、配列番号1318及び配列番号1475;配列番号691、配列番号848、配列番号1005、配列番号1162、配列番号1319及び配列番号1476;配列番号692、配列番号849、配列番号1006、配列番号1163、配列番号1320及び配列番号1477;配列番号693、配列番号850、配列番号1007、配列番号1164、配列番号1321及び配列番号1478;配列番号694、配列番号851、配列番号1008、配列番号1165、配列番号1322及び配列番号1479;配列番号695、配列番号852、配列番号1009、配列番号1166、配列番号1323及び配列番号1480;配列番号696、配列番号853、配列番号1010、配列番号1167、配列番号1324及び配列番号1481;配列番号697、配列番号854、配列番号1011、配列番号1168、配列番号1325及び配列番号1482;配列番号698、配列番号855、配列番号1012、配列番号1169、配列番号1326及び配列番号1483;配列番号699、配列番号856、配列番号1013、配列番号1170、配列番号1327及び配列番号1484;配列番号700、配列番号857、配列番号1014、配列番号1171、配列番号1328及び配列番号1485;配列番号701、配列番号858、配列番号1015、配列番号1172、配列番号1329及び配列番号1486;配列番号702、配列番号859、配列番号1016、配列番号1173、配列番号1330及び配列番号1487;配列番号703、配列番号860、配列番号1017、配列番号1174、配列番号1331及び配列番号1488;配列番号704、配列番号861、配列番号1018、配列番号1175、配列番号1332及び配列番号1489;配列番号705、配列番号862、配列番号1019、配列番号1176、配列番号1333及び配列番号1490;配列番号706、配列番号863、配列番号1020、配列番号1177、配列番号1334及び配列番号1491;配列番号707、配列番号864、配列番号1021、配列番号1178、配列番号1335及び配列番号1492;配列番号708、配列番号865、配列番号1022、配列番号1179、配列番号1336及び配列番号1493;配列番号709、配列番号866、配列番号1023、配列番号1180、配列番号1337及び配列番号1494;配列番号710、配列番号867、配列番号1024、配列番号1181、配列番号1338及び配列番号1495;配列番号711、配列番号868、配列番号1025、配列番号1182、配列番号1339及び配列番号1496;配列番号712、配列番号869、配列番号1026、配列番号1183、配列番号1340及び配列番号1497;配列番号713、配列番号870、配列番号1027、配列番号1184、配列番号1341及び配列番号1498;配列番号714、配列番号871、配列番号1028、配列番号1185、配列番号1342及び配列番号1499;配列番号715、配列番号872、配列番号1029、配列番号1186、配列番号1343及び配列番号1500;配列番号716、配列番号873、配列番号1030、配列番号1187、配列番号1344及び配列番号1501;配列番号717、配
列番号874、配列番号1031、配列番号1188、配列番号1345及び配列番号1502;配列番号718、配列番号875、配列番号1032、配列番号1189、配列番号1346及び配列番号1503;配列番号719、配列番号876、配列番号1033、配列番号1190、配列番号1347及び配列番号1504;配列番号720、配列番号877、配列番号1034、配列番号1191、配列番号1348及び配列番号1505;配列番号721、配列番号878、配列番号1035、配列番号1192、配列番号1349及び配列番号1506;配列番号722、配列番号879、配列番号1036、配列番号1193、配列番号1350及び配列番号1507;配列番号723、配列番号880、配列番号1037、配列番号1194、配列番号1351及び配列番号1508;配列番号724、配列番号881、配列番号1038、配列番号1195、配列番号1352及び配列番号1509;配列番号725、配列番号882、配列番号1039、配列番号1196、配列番号1353及び配列番号1510;配列番号726、配列番号883、配列番号1040、配列番号1197、配列番号1354及び配列番号1511;配列番号727、配列番号884、配列番号1041、配列番号1198、配列番号1355及び配列番号1512;配列番号728、配列番号885、配列番号1042、配列番号1199、配列番号1356及び配列番号1513;配列番号729、配列番号886、配列番号1043、配列番号1200、配列番号1357及び配列番号1514;配列番号730、配列番号887、配列番号1044、配列番号1201、配列番号1358及び配列番号1515;配列番号731、配列番号888、配列番号1045、配列番号1202、配列番号1359及び配列番号1516;配列番号732、配列番号889、配列番号1046、配列番号1203、配列番号1360及び配列番号1517;配列番号733、配列番号890、配列番号1047、配列番号1204、配列番号1361及び配列番号1518;配列番号734、配列番号891、配列番号1048、配列番号1205、配列番号1362及び配列番号1519;配列番号735、配列番号892、配列番号1049、配列番号1206、配列番号1363及び配列番号1520;配列番号736、配列番号893、配列番号1050、配列番号1207、配列番号1364及び配列番号1521;配列番号737、配列番号894、配列番号1051、配列番号1208、配列番号1365及び配列番号1522;配列番号738、配列番号895、配列番号1052、配列番号1209、配列番号1366及び配列番号1523;配列番号739、配列番号896、配列番号1053、配列番号1210、配列番号1367及び配列番号1524;配列番号740、配列番号897、配列番号1054、配列番号1211、配列番号1368及び配列番号1525;配列番号741、配列番号898、配列番号1055、配列番号1212、配列番号1369及び配列番号1526;配列番号742、配列番号899、配列番号1056、配列番号1213、配列番号1370及び配列番号1527;配列番号743、配列番号900、配列番号1057、配列番号1214、配列番号1371及び配列番号1528;配列番号744、配列番号901、配列番号1058、配列番号1215、配列番号1372及び配列番号1529;配列番号745、配列番号902、配列番号1059、配列番号1216、配列番号1373及び配列番号1530;配列番号746、配列番号903、配列番号1060、配列番号1217、配列番号1374及び配列番号1531;配列番号747、配列番号904、配列番号1061、配列番号1218、配列番号1375及び配列番号1532;配列番号748、配列番号905、配列番号1062、配列番号1219、配列番号1376及び配列番号1533;配列番号749、配列番号906、配列番号1063、配列番号1220、配列番号1377及び配列番号1534;配列番号750、配列番号907、配列番号1064、配列番号1221、配列番号1378及び配列番号1535;配列番号751、配列番号908、配列番号1065、配列番号1222、配列番号1379及び配列番号1536;配列番号752、配列番号909、配列番号1066、配列番号1223、配列番号1380及び配列番号1537;配列番号753、配列番号910、配列番号1067、配列番号1224、配列番号1381及び配列番号1538;配列番号754、配列番号911、配列番号1068、配列番号1225、配列番号1382及び配列番号1539;配列番号755、配列番号912、配列番号1069、配列番号1226、配列番号1383及び配列番号1540;配列番号756、配列番号913、配列番号1070、配列番号1227、配列番号1384及び配列番号1541;配列番号757、配列番号914、配列番号1071、配列番号1228、配列番号1385及び配列番号1542;配列番号758、配列番号915、配列番号1072、配列番号1229、配列番号1386及び配列番号1543;配列番号759、配列番号916、配列番号1073、配列番号1230、配列番号1387及び配列番号1544;配列番号760、配列番号917、配列番号1074、配列番号1231、配列番号1388及び配列番号1545;配列番号761、配列番号918、配列番号1075、配列番号1232、配列番号1389及び配列番号1546;配列番号762、配列番号919、配列番号1076、配列番号1233、配列番号1390及び配列番号1547;配列番号763、配列番号920、配列番号1077、配列番号1234、配列番号1391及び配列番号1548;配列番号764、配列番号921、配列番号1078、配列番号1235、配列番号1392及び配列番号1549;配列番号765、配列番号922、配列番号1079、配列番号1236、配列番号1393及び配列番号1550;配列番号766、配列番号923、配列番号1080、配列番号1237、配列番号1394及び配列番号1551;配列番号767、配列番号924、配列番号1081、配列番号1238、配列番号1395及び配列番号1552;配列番号768、配列番号925、配列番号1082、配列番号1239、配列番号1396及び配列番号1553;配列番号769、配列番号926、配列番号1083、配列番号1240、配列番号1397及び配列番号1554;配列番号770、配列番号927、配列番号1084、配列番号1241、配列番号1398及び配列番号1555;配列番号771、配列番号928、配列番号1085、配列番号1242、配列番号1399及び配列番号1556;配列番号772、配列番号929、配列番号1086、配列番号1243、配列番号1400及び配列番号1557;配列番号773、配列番号930、配列番号1087、配列番号1244、配列番号1401及び配列番号1558;配列番号774、配列番号931、配列番号1088、配列番号1245、配列番号1402及び配列番号1559;配列番号775、配列番号932、配列番号1089、配列番号1246、配列番号1403及び配列番号1560;配列番号776、配列番号933、配列番号1090、配列番号1247、配列番号1404及び配列番号1561;配列番号777、配列番号934、配列番号1091、配列番号1248、配列番号1405及び配列番号1562;配列番号778、配列番号935、配列番号1092、配列番号1249、配列番号1406及び配列番号1563;配列番号779、配列番号936、配列番号1093、配列番号1250、配列番号1407及び配列番号1564;配列番号780、配列番号937、配列番号1094、配列番号1251、配列番号1408及び配列番号1565;配列番号781、配列番号938、配列番号1095、配列番号1252、配列番号1409及び配列番号1566;配列番号782、配列番号939、配列番号1096、配列番号1253、配列番号1410及び配列番号1567;配列番号783、配列番号940、配列番号1097、配列番号1254、配列番号1411及び配列番号1568;配列番号784、配列番号941、配列番号1098、配列番号1255、配列番号1412及び配列番号1569;及び配列番号785、配列番号942、配列番号1099、配列番号1256、配列番号1413及び配列番号1570からなる群から選択される配列を含む。
一実施形態では、本抗体又はその断片は、ポリヌクレオチドによりコードされる、CDRL1、CDRL2、CDRL3、CDRH1、CDRH2及びCDRH3を含む。一実施形態では、本抗体又はその断片は、配列番号2199~2355からなる群から選択されるポリヌクレオチド配列によりコードされるCDRL1を含む。一実施形態では、本抗体又はその断片は、配列番号2356~2512からなる群から選択されるポリヌクレオチド配列によりコードされるCDRL2を含む。一実施形態では、本抗体又はその断片は、配列番号2513~2669からなる群から選択されるポリヌクレオチド配列によりコードされるCDRL3を含む。一実施形態では、本抗体又はその断片は、配列番号2700~2826からなる群から選択されるポリヌクレオチド配列によりコードされるCDRH1を含む。一実施形態では、本抗体又はその断片は、配列番号2827~2983からなる群から選択されるポリヌクレオチド配列によりコードされるCDRH2を含む。一実施形態では、本抗体又はその断片は、配列番号2984~3140からなる群から選択されるポリヌクレオチド配列によりコードされるCDRH3を含む。一実施形態では、本抗体又はその断片は、CDRL1、CDRL2、CDRL3、CDRH1、CDRH2及びCDRH3を含み、各CDRL1、CDRL2、CDRL3、CDRH1、CDRH2及びCDRH3はそれぞれ、配列番号2199、配列番号2356、配列番号2513、配列番号2670、配列番号2827及び配列番号2984;配列番号2200、配列番号2357、配列番号2514、配列番号2671、配列番号2828及び配列番号2985;配列番号2201、配列番号2358、配列番号2515、配列番号2672、配列番号2829及び配列番号2986;配列番号2202、配列番号2359、配列番号2516、配列番号2673、配列番号2830及び配列番号2987;配列番号2203、配列番号2360、配列番号2517、配列番号2674、配列番号2831及び配列番号2988;配列番号2204、配列番号2361、配列番号2518、配列番号2675、配列番号2832及び配列番号2989;配列番号2205、配列番号2362、配列番号2519、配列番号2676、配列番号2833及び配列番号2990;配列番号2206、配列番号2363、配列番号2520、配列番号2677、配列番号2834及び配列番号2991;配列番号2207、配列番号2364、配列番号2521、配列番号2678、配列番号2835及び配列番号2992;配列番号2208、配列番号2365、配列番号2522、配列番号2679、配列番号2836及び配列番号2993;配列番号2209、配列番号2366、配列番号2523、配列番号2680、配列番号2837及び配列番号2994;配列番号2210、配列番号2367、配列番号2524、配列番号2681、配列番号2838及び配列番号2995;配列番号2211、配列番号2368、配列番号2525、配列番号2682、配列番号2839及び配列番号2996;配列番号2212、配列番号2369、配列番号2526、配列番号2683、配列番号2840及び配列番号2997;配列番号2213、配列番号2370、配列番号2527、配列番号2684、配列番号2841及び配列番号2998;配列番号2214、配列番号2371、配列番号2528、配列番号2685、配列番号2842及び配列番号2999;配列番号2215、配列番号2372、配列番号2529、配列番号2686、配列番号2843及び配列番号3000;配列番号2216、配列番号2373、配列番号2530、配列番号2687、配列番号2844及び配列番号3001;配列番号2217、配列番号2374、配列番号2531、配列番号2688、配列番号2845及び配列番号3002;配列番号2218、配列番号2375、配列番号2532、配列番号2689、配列番号2846及び配列番号3003;配列番号2219、配列番号2376、配列番号2533、配列番号2690、配列番号2847及び配列番号3004;配列番号2220、配列番号2377、配列番号2534、配列番号2691、配列番号2848及び配列番号3005;配列番号2221、配列番号2378、配列番号2535、配列番号2692、配列番号2849及び配列番号3006;配列番号2222、配列番号2379、配列番号2536、配列番号2693、配列番号2850及び配列番号3007;配列番号2223、配列番号2380、配列番号2537、配列番号2694、配列番号2851及び配列番号3008;配列番号2224、配列番号2381、配列番号2538、配列番号2695、配列番号2852及び配列番号3009;配列番号2225、配列番号2382、配列番号2539、配列番号2696、配列番号2853及び配列番号3010;配列番号2226、配列番号2383、配列番号2540、配列番号2697、配列番号2854及び配列番号3011;配列番号2227、配列番号2384、配列番号2541、配列番号2698、配列番号2855及び配列番号3012;配列番号2228、配列番号2385、配列番号2542、配列番号2699、配列番号2856及び配列番号3013;配列番号2229、配列番号2386、配列番号2543、配列番号2700、配列番号2857及び配列番号3014;配列番号2230、配列番号2387、配列番号2544、配列番号2701、配列番号2858及び配列番号3015;配列番号2231、配列番号2388、配列番号2545、配列番号2702、配列番号2859及び配列番号3016;配列番号2232、配列番号2389、配列番号2546、配列番号2703、配列番号2860及び配列番号3017;配列番号2233、配列番号2390、配列番号2547、配列番号2704、配列番号2861及び配列番号3018;配列番号2234、配列番号2391、配列番号2548、配列番号2705、配列番号2862及び配列番号3019;配列番号2235、配列番号2392、配列番号2549、配列番号2706、配列番号2863及び配列番号3020;配列番号2236、配列番号2393、配列番号2550、配列番号2707、配列番号2864及び配列番号3021;配列番号2237、配列番号2394、配列番号2551、配列番号2708、配列番号2865及び配列番号3022;配列番号2238、配列番号2395、配列番号2552、配列番号2709、配列番号2866及び配列番号3023;配列番号2239、配列番号2396、配列番号2553、配列番号2710、配列番号2867及び配列番号3024;配列番号2240、配列番号2397、配列番号2554、配列番号2711、配列番号2868及び配列番号3025;配列番号2241、配列番号2398、配列番号2555、配列番号2712、配列番号2869及び配列番号3026;配列番号2242、配列番号2399、配列番号2556、配列番号2713、配列番号2870及び配列番号3027;配列番号2243、配列番号2400、配列番号2557、配列番号2714、配列番号2871及び配列番号3028;配列番号2244、配列番号2401、配列番号2558、配列番号2715、配列番号2872及び配列番号3029;配列番号2245、配列番号2402、配列番号2559、配列番号2716、配列番号2873及び配列番号3030;配列番号2246、配列番号2403、配列番号2560、配列番号2717、配列番号2874及び配列番号3031;配列番号2247、配列番号2404、配列番号2561、配列番号2718、配列番号2875及び配列番号3032;配列番号2248、配列番号2405、配列番号2562、配列番号2719、配列番号2876及び配列番号3033;配列番号2249、配列番号2406、配列番号2563、配列番号2720、配列番号2877及び配列番号3034;配列番号2250、配列番号2407、配列番号2564、配列番号2721、配列番号2878及び配列番号3035;配列番号2251、配列番号2408、配列番号2565、配列番号2722、配列番号2879及び配列番号3036;配列番号2252、配列番号2409、配列番号2566、配列番号2723、配列番号2880及び配列番号3037;配列番号2253、配列番号2410、配列番号2567、配列番号2724、配列番号2881及び配列番号3038;配列番号2254、配列番号2411、配列番号2568、配列番号2725、配列番号2882及び配列番号3039;配列番号2255、配列番号2412、配列番号2569、配列番号2726、配列番号2883及び配列番号3040;配列番号2256、配列番号2413、配列番号2570、配列番号2727、配列番号2884及び配列番号3041;配列番号2257、配列番号2414、配列番号2571、配列番号2728、配列番号2885及び配列番号3042;配列番号2258、配列番号2415、配列番号2572、配列番号2729、配列番号2886及び配列番号3043;配列番号2259、配列番号2416、配列番号2573、配列番号2730、配列番号2887及び配列番号3044;配列番号2260、配列番号2417、配列番号2574、配列番号2731、配列番号2888及び配列番号3045;配列番号2261、配列番号2418、配列番号2575、配列番号2732、配列番号2889及び配列番号3046;配列番号2262、配列番号2419、配列番号2576、配列番号2733、配列番号2890及び配列番号3047;配列番号2263、配列番号2420、配列番号2577、配列番号2734、配列番号2891及び配列番号3048;配列番号2264、配列番号2421、配列番号2578、配列番号2735、配列番号2892及び配列番号3049;配列番号2265、配列番号2422、配列番号2579、配列番号2736、配列番号2893及び配列番号3050;配列番号2266、配列番号2423、配列番号2580、配列番号2737、配列番号2894及び配列番号3051;配列番号2267、配列番号2424、配列番号2581、配列番号2738、配列番号2895及び配列番号3052;配列番号2268、配列番号2425、配列番号2582、配列番号2739、配列番号2896及び配列番号3053;配列番号2269、配列番号2426、配列番号2583、配列番号2740、配列番号2897及び配列番号3054;配列番号2270、配列番号2427、配列番号2584、配列番号2741、配列番号2898及び配列番号3055;配列番号2271、配列番号2428、配列番号2585、配列番号2742、配列番号2899及び配列番号3056;配列番号2272、配列番号2429、配列番号2586、配列番号2743、配列番号2900及び配列番号3057;配列番号2273、配列番号2430、配列番号2587、配列番号2744、配列番号2901及び配列番号3058;配列番号2274、配列番号2431、配列番号2588、配列番号2745、配列番号2902及び配列番号3059;配列番号2275、配列番号2432、配列番号2589、配列番号2746、配列番号2903及び配列番号3060;配列番号2276、配列番号2433、配列番号2590、配列番号2747、配列番号2904及び配列番号3061;配列番号2277、配列番号2434、配列番号2591、配列番号2748、配列番号2905及び配列番号3062;配列番号2278、配列番号2435、配列番号2592、配列番号2749、配列番号2906及び配列番号3063;配列番号2279、配列番号2436、配列番号2593、配列番号2750、配列番号2907及び配列番号3064;配列番号2280、配列番号2437、配列番号2594、配列番号2751、配列番号2908及び配列番号3065
;配列番号2281、配列番号2438、配列番号2595、配列番号2752、配列番号2909及び配列番号3066;配列番号2282、配列番号2439、配列番号2596、配列番号2753、配列番号2910及び配列番号3067;配列番号2283、配列番号2440、配列番号2597、配列番号2754、配列番号2911及び配列番号3068;配列番号2284、配列番号2441、配列番号2598、配列番号2755、配列番号2912及び配列番号3069;配列番号2285、配列番号2442、配列番号2599、配列番号2756、配列番号2913及び配列番号3070;配列番号2286、配列番号2443、配列番号2600、配列番号2757、配列番号2914及び配列番号3071;配列番号2287、配列番号2444、配列番号2601、配列番号2758、配列番号2915及び配列番号3072;配列番号2288、配列番号2445、配列番号2602、配列番号2759、配列番号2916及び配列番号3073;配列番号2289、配列番号2446、配列番号2603、配列番号2760、配列番号2917及び配列番号3074;配列番号2290、配列番号2447、配列番号2604、配列番号2761、配列番号2918及び配列番号3075;配列番号2291、配列番号2448、配列番号2605、配列番号2762、配列番号2919及び配列番号3076;配列番号2292、配列番号2449、配列番号2606、配列番号2763、配列番号2920及び配列番号3077;配列番号2293、配列番号2450、配列番号2607、配列番号2764、配列番号2921及び配列番号3078;配列番号2294、配列番号2451、配列番号2608、配列番号2765、配列番号2922及び配列番号3079;配列番号2295、配列番号2452、配列番号2609、配列番号2766、配列番号2923及び配列番号3080;配列番号2296、配列番号2453、配列番号2610、配列番号2767、配列番号2924及び配列番号3081;配列番号2297、配列番号2454、配列番号2611、配列番号2768、配列番号2925及び配列番号3082;配列番号2298、配列番号2455、配列番号2612、配列番号2769、配列番号2926及び配列番号3083;配列番号2299、配列番号2456、配列番号2613、配列番号2770、配列番号2927及び配列番号3084;配列番号2300、配列番号2457、配列番号2614、配列番号2771、配列番号2928及び配列番号3085;配列番号2301、配列番号2458、配列番号2615、配列番号2772、配列番号2929及び配列番号3086;配列番号2302、配列番号2459、配列番号2616、配列番号2773、配列番号2930及び配列番号3087;配列番号2303、配列番号2460、配列番号2617、配列番号2774、配列番号2931及び配列番号3088;配列番号2304、配列番号2461、配列番号2618、配列番号2775、配列番号2932及び配列番号3089;配列番号2305、配列番号2462、配列番号2619、配列番号2776、配列番号2933及び配列番号3090;配列番号2306、配列番号2463、配列番号2620、配列番号2777、配列番号2934及び配列番号3091;配列番号2307、配列番号2464、配列番号2621、配列番号2778、配列番号2935及び配列番号3092;配列番号2308、配列番号2465、配列番号2622、配列番号2779、配列番号2936及び配列番号3093;配列番号2309、配列番号2466、配列番号2623、配列番号2780、配列番号2937及び配列番号3094;配列番号2310、配列番号2467、配列番号2624、配列番号2781、配列番号2938及び配列番号3095;配列番号2311、配列番号2468、配列番号2625、配列番号2782、配列番号2939及び配列番号3096;配列番号2312、配列番号2469、配列番号2626、配列番号2783、配列番号2940及び配列番号3097;配列番号2313、配列番号2470、配列番号2627、配列番号2784、配列番号2941及び配列番号3098;配列番号2314、配列番号2471、配列番号2628、配列番号2785、配列番号2942及び配列番号3099;配列番号2315、配列番号2472、配列番号2629、配列番号2786、配列番号2943及び配列番号3100;配列番号2316、配列番号2473、配列番号2630、配列番号2787、配列番号2944及び配列番号3101;配列番号2317、配列番号2474、配列番号2631、配列番号2788、配列番号2945及び配列番号3102;配列番号2318、配列番号2475、配列番号2632、配列番号2789、配列番号2946及び配列番号3103;配列番号2319、配列番号2476、配列番号2633、配列番号2790、配列番号2947及び配列番号3104;配列番号2320、配列番号2477、配列番号2634、配列番号2791、配列番号2948及び配列番号3105;配列番号2321、配列番号2478、配列番号2635、配列番号2792、配列番号2949及び配列番号3106;配列番号2322、配列番号2479、配列番号2636、配列番号2793、配列番号2950及び配列番号3107;配列番号2323、配列番号2480、配列番号2637、配列番号2794、配列番号2951及び配列番号3108;配列番号2324、配列番号2481、配列番号2638、配列番号2795、配列番号2952及び配列番号3109;配列番号2325、配列番号2482、配列番号2639、配列番号2796、配列番号2953及び配列番号3110;配列番号2326、配列番号2483、配列番号2640、配列番号2797、配列番号2954及び配列番号3111;配列番号2327、配列番号2484、配列番号2641、配列番号2798、配列番号2955及び配列番号3112;配列番号2328、配列番号2485、配列番号2642、配列番号2799、配列番号2956及び配列番号3113;配列番号2329、配列番号2486、配列番号2643、配列番号2800、配列番号2957及び配列番号3114;配列番号2330、配列番号2487、配列番号2644、配列番号2801、配列番号2958及び配列番号3115;配列番号2331、配列番号2488、配列番号2645、配列番号2802、配列番号2959及び配列番号3116;配列番号2332、配列番号2489、配列番号2646、配列番号2803、配列番号2960及び配列番号3117;配列番号2333、配列番号2490、配列番号2647、配列番号2804、配列番号2961及び配列番号3118;配列番号2334、配列番号2491、配列番号2648、配列番号2805、配列番号2962及び配列番号3119;配列番号2335、配列番号2492、配列番号2649、配列番号2806、配列番号2963及び配列番号3120;配列番号2336、配列番号2493、配列番号2650、配列番号2807、配列番号2964及び配列番号3121;配列番号2337、配列番号2494、配列番号2651、配列番号2808、配列番号2965及び配列番号3122;配列番号2338、配列番号2495、配列番号2652、配列番号2809、配列番号2966及び配列番号3123;配列番号2339、配列番号2496、配列番号2653、配列番号2810、配列番号2967及び配列番号3124;配列番号2340、配列番号2497、配列番号2654、配列番号2811、配列番号2968及び配列番号3125;配列番号2341、配列番号2498、配列番号2655、配列番号2812、配列番号2969及び配列番号3126;配列番号2342、配列番号2499、配列番号2656、配列番号2813、配列番号2970及び配列番号3127;配列番号2343、配列番号2500、配列番号2657、配列番号2814、配列番号2971及び配列番号3128;配列番号2344、配列番号2501、配列番号2658、配列番号2815、配列番号2972及び配列番号3129;配列番号2345、配列番号2502、配列番号2659、配列番号2816、配列番号2973及び配列番号3130;配列番号2346、配列番号2503、配列番号2660、配列番号2817、配列番号2974及び配列番号3131;配列番号2347、配列番号2504、配列番号2661、配列番号2818、配列番号2975及び配列番号3132;配列番号2348、配列番号2505、配列番号2662、配列番号2819、配列番号2976及び配列番号3133;配列番号2349、配列番号2506、配列番号2663、配列番号2820、配列番号2977及び配列番号3134;配列番号2350、配列番号2507、配列番号2664、配列番号2821、配列番号2978及び配列番号3135;配列番号2351、配列番号2508、配列番号2665、配列番号2822、配列番号2979及び配列番号3136;配列番号2352、配列番号2509、配列番号2666、配列番号2823、配列番号2980及び配列番号3137;配列番号2353、配列番号2510、配列番号2667、配列番号2824、配列番号2981及び配列番号3138;配列番号2354、配列番号2511、配列番号2668、配列番号2825、配列番号2982及び配列番号3139;及び配列番号2355、配列番号2512、配列番号2669、配列番号2826、配列番号2983及び配列番号3140からなる群から選択される配列によりコードされる。
別の態様では、抗原結合タンパク質は、表4A及び4B又は表9A及び9Bに列挙される1、2、3、4、5又は6個のCDRのバリアント形態を含み、これらはそれぞれ、表4A及び4B又は表9A及び9Bに列挙されるCDR配列に対して、少なくとも80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%又は99%の配列同一性を有する。いくつかの抗原結合タンパク質は、表4A及び4B又は表9A及び9Bに列挙される1、2、3、4、5又は6個のCDRを含み、これらはそれぞれ又はまとめて、この表に列挙されるCDRとは1、2、3、4又は5個以下のアミノ酸が異なる。
様々な他の実施形態では、抗原結合タンパク質は、そのような抗体に由来する。例えば、一態様では、抗原結合タンパク質は、表4A及び4B並びに表9A及び9Bに列挙される何れかの特定の抗体に対する行の1つに列挙される1、2、3、4、5個又は6個全てのCDRを含む。別の態様では、抗原結合タンパク質は、表4A及び4B並びに表9A及び9Bの抗体に対する行の1つに列挙される1、2、3、4、5又は6個のCDRのバリアント形態を含み、CDRはそれぞれ、表4A及び4B並びに表9A及び9Bに列挙されるCDR配列に対して、少なくとも80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%又は99%の配列同一性を有する。いくつかの抗原結合タンパク質は、表4A及び4B並びに表9A及び9Bの列の1つに列挙される1、2、3、4、5又は6個のCDRを含み、これらはそれぞれ、これらの表に列挙されるCDRとは1、2、3、4又は5個以下のアミノ酸が異なる。別の態様では、抗原結合タンパク質は、表4A及び4B並びに表9A及び9Bの行で列挙されるCDRを6個全て含み、CDRに対するアミノ酸の変更総数は、まとめて1、2、3、4又は5個以下のアミノ酸である。
一実施形態では、本抗体又はその断片は、配列番号472~628からなる群から選択される配列を含む軽鎖を含む。一実施形態では、本抗体又はその断片は、配列番号472~628からなる群から選択される配列を含む重鎖を含む。一実施形態では、前記抗体又はその機能断片は、配列番号472~628からなる群から選択される配列を含む軽鎖と、配列番号472~628からなる群から選択される配列を含む重鎖と、を含む。一実施形態では、本抗体又はその断片は、配列番号315を含む軽鎖及び配列番号472を含む重鎖;配列番号316を含む軽鎖及び配列番号473を含む重鎖;配列番号317を含む軽鎖及び配列番号474を含む重鎖;配列番号318を含む軽鎖及び配列番号475を含む重鎖;配列番号319を含む軽鎖及び配列番号476を含む重鎖;配列番号320を含む軽鎖及び配列番号477を含む重鎖;配列番号321を含む軽鎖及び配列番号478を含む重鎖;配列番号322を含む軽鎖及び配列番号479を含む重鎖;配列番号323を含む軽鎖及び配列番号480を含む重鎖;配列番号324を含む軽鎖及び配列番号481を含む重鎖;配列番号325を含む軽鎖及び配列番号482を含む重鎖;配列番号326を含む軽鎖及び配列番号483を含む重鎖;配列番号327を含む軽鎖及び配列番号484を含む重鎖;配列番号328を含む軽鎖及び配列番号485を含む重鎖;配列番号329を含む軽鎖及び配列番号486を含む重鎖;配列番号330を含む軽鎖及び配列番号487を含む重鎖;配列番号331を含む軽鎖及び配列番号488を含む重鎖;配列番号332を含む軽鎖及び配列番号489を含む重鎖;配列番号333を含む軽鎖及び配列番号490を含む重鎖;配列番号334を含む軽鎖及び配列番号491を含む重鎖;配列番号335を含む軽鎖及び配列番号492を含む重鎖;配列番号336を含む軽鎖及び配列番号493を含む重鎖;配列番号337を含む軽鎖及び配列番号494を含む重鎖;配列番号338を含む軽鎖及び配列番号495を含む重鎖;配列番号339を含む軽鎖及び配列番号496を含む重鎖;配列番号340を含む軽鎖及び配列番号497を含む重鎖;配列番号341を含む軽鎖及び配列番号498を含む重鎖;配列番号342を含む軽鎖及び配列番号499を含む重鎖;配列番号343を含む軽鎖及び配列番号500を含む重鎖;配列番号344を含む軽鎖及び配列番号501を含む重鎖;配列番号345を含む軽鎖及び配列番号502を含む重鎖;配列番号346を含む軽鎖及び配列番号503を含む重鎖;配列番号347を含む軽鎖及び配列番号504を含む重鎖;配列番号348を含む軽鎖及び配列番号505を含む重鎖;配列番号349を含む軽鎖及び配列番号506を含む重鎖;配列番号350を含む軽鎖及び配列番号507を含む重鎖;配列番号351を含む軽鎖及び配列番号508を含む重鎖;配列番号352を含む軽鎖及び配列番号509を含む重鎖;配列番号353を含む軽鎖及び配列番号510を含む重鎖;配列番号354を含む軽鎖及び配列番号511を含む重鎖;配列番号355を含む軽鎖及び配列番号512を含む重鎖;配列番号356を含む軽鎖及び配列番号513を含む重鎖;配列番号357を含む軽鎖及び配列番号514を含む重鎖;配列番号358を含む軽鎖及び配列番号515を含む重鎖;配列番号359を含む軽鎖及び配列番号516を含む重鎖;配列番号360を含む軽鎖及び配列番号517を含む重鎖;配列番号361を含む軽鎖及び配列番号518を含む重鎖;配列番号362を含む軽鎖及び配列番号519を含む重鎖;配列番号363を含む軽鎖及び配列番号520を含む重鎖;配列番号364を含む軽鎖及び配列番号521を含む重鎖;配列番号365を含む軽鎖及び配列番号522を含む重鎖;配列番号366を含む軽鎖及び配列番号523を含む重鎖;配列番号367を含む軽鎖及び配列番号524を含む重鎖;配列番号368を含む軽鎖及び配列番号525を含む重鎖;配列番号369を含む軽鎖及び配列番号526を含む重鎖;配列番号370を含む軽鎖及び配列番号527を含む重鎖;配列番号371を含む軽鎖及び配列番号528を含む重鎖;配列番号372を含む軽鎖及び配列番号529を含む重鎖;配列番号373を含む軽鎖及び配列番号530を含む重鎖;配列番号374を含む軽鎖及び配列番号531を含む重鎖;配列番号375を含む軽鎖及び配列番号532を含む重鎖;配列番号376を含む軽鎖及び配列番号533を含む重鎖;配列番号377を含む軽鎖及び配列番号534を含む重鎖;配列番号378を含む軽鎖及び配列番号535を含む重鎖;配列番号379を含む軽鎖及び配列番号536を含む重鎖;配列番号380を含む軽鎖及び配列番号537を含む重鎖;配列番号381を含む軽鎖及び配列番号538を含む重鎖;配列番号382を含む軽鎖及び配列番号539を含む重鎖;配列番号383を含む軽鎖及び配列番号540を含む重鎖;配列番号384を含む軽鎖及び配列番号541を含む重鎖;配列番号385を含む軽鎖及び配列番号542を含む重鎖;配列番号386を含む軽鎖及び配列番号543を含む重鎖;配列番号387を含む軽鎖及び配列番号544を含む重鎖;配列番号388を含む軽鎖及び配列番号545を含む重鎖;配列番号389を含む軽鎖及び配列番号546を含む重鎖;配列番号390を含む軽鎖及び配列番号547を含む重鎖;配列番号391を含む軽鎖及び配列番号548を含む重鎖;配列番号392を含む軽鎖及び配列番号549を含む重鎖;配列番号393を含む軽鎖及び配列番号550を含む重鎖;配列番号394を含む軽鎖及び配列番号551を含む重鎖;配列番号395を含む軽鎖及び配列番号552を含む重鎖;配列番号396を含む軽鎖及び配列番号553を含む重鎖;配列番号397を含む軽鎖及び配列番号554を含む重鎖;配列番号398を含む軽鎖及び配列番号555を含む重鎖;配列番号399を含む軽鎖及び配列番号556を含む重鎖;配列番号400を含む軽鎖及び配列番号557を含む重鎖;配列番号401を含む軽鎖及び配列番号558を含む重鎖;配列番号402を含む軽鎖及び配列番号559を含む重鎖;配列番号403を含む軽鎖及び配列番号560を含む重鎖;配列番号404を含む軽鎖及び配列番号561を含む重鎖;配列番号405を含む軽鎖及び配列番号562を含む重鎖;配列番号406を含む軽鎖及び配列番号563を含む重鎖;配列番号407を含む軽鎖及び配列番号564を含む重鎖;配列番号408を含む軽鎖及び配列番号565を含む重鎖;配列番号409を含む軽鎖及び配列番号566を含む重鎖;配列番号410を含む軽鎖及び配列番号567を含む重鎖;配列番号411を含む軽鎖及び配列番号568を含む重鎖;配列番号412を含む軽鎖及び配列番号569を含む重鎖;配列番号413を含む軽鎖及び配列番号570を含む重鎖;配列番号414を含む軽鎖及び配列番号571を含む重鎖;配列番号415を含む軽鎖及び配列番号572を含む重鎖;配列番号416を含む軽鎖及び配列番号573を含む重鎖;配列番号417を含む軽鎖及び配列番号574を含む重鎖;配列番号418を含む軽鎖及び配列番号575を含む重鎖;配列番号419を含む軽鎖及び配列番号576を含む重鎖;配列番号420を含む軽鎖及び配列番号577を含む重鎖;配列番号421を含む軽鎖及び配列番号578を含む重鎖;配列番号422を含む軽鎖及び配列番号579を含む重鎖;配列番号423を含む軽鎖及び配列番号580を含む重鎖;配列番号424を含む軽鎖及び配列番号581を含む重鎖;配列番号425を含む軽鎖及び配列番号582を含む重鎖;配列番号426を含む軽鎖及び配列番号583を含む重鎖;配列番号427を含む軽鎖及び配列番号584を含む重鎖;配列番号428を含む軽鎖及び配列番号585を含む重鎖;配列番号429を含む軽鎖及び配列番号586を含む重鎖;配列番号430を含む軽鎖及び配列番号587を含む重鎖;配列番号431を含む軽鎖及び配列番号588を含む重鎖;配列番号432を含む軽鎖及び配列番号589を含む重鎖;配列番号433を含む軽鎖及び配列番号590を含む重鎖;配列番号434を含む軽鎖及び配列番号591を含む重鎖;配列番号435を含む軽鎖及び配列番号592を含む重鎖;配列番号436を含む軽鎖及び配列番号593を含む重鎖;配列番号437を含む軽鎖及び配列番号594を含む重鎖;配列番号438を含む軽鎖及び配列番号595を含む重鎖;配列番号439を含む軽鎖及び配列番号596を含む重鎖;配列番号440を含む軽鎖及び配列番号597を含む重鎖;配列番号441を含む軽鎖及び配列番号598を含む重鎖;配列番号442を含む軽鎖及び配列番号599を含む重鎖;配列番号443を含む軽鎖及び配列番号600を含む重鎖;配列番号444を含む軽鎖及び配列番号601を含む重鎖;配列番号445を含む軽鎖及び配列番号602を含む重鎖;配列番号446を含む軽鎖及び配列番号603を含む重鎖;配列番号447を含む軽鎖及び配列番号604を含む重鎖;配列番号448を含む軽鎖及び配列番号605を含む重鎖;配列番号449を含む軽鎖及び配列番号606を含む重鎖;配列番号450を含む軽鎖及び配列番号607を含む重鎖;配列番号451を含む軽鎖及び配列番号608を含む重鎖;配列番号452を含む軽鎖及び配列番号609を含む重鎖;配列番号453を含む軽鎖及び配列番号610を含む重鎖;配列番号454を含む軽鎖及び配列番号611を含む重鎖;配列番号455を含む軽鎖及び配列番号612を含む重鎖;配列番号456を含む軽鎖及び配列番号613を含む重鎖;配列番号457を含む軽鎖及び配列番号614を含む重鎖;配列番号458を含む軽鎖及び配列番号615を含む重鎖;配列番号459を含む軽鎖及び配列番号616を含む重鎖;配列番号460を含む軽鎖及び配列番号617を含む重鎖;配列番号461を含む軽鎖及び配列番号618を含む重鎖;配列番号462を含む軽鎖及び配列番号619を含む重鎖;配列番号463を含む軽鎖及び配列番号620を含む重鎖;配列番号464を含む軽鎖及び配列番号621を含む重鎖;配列番号465を含む軽鎖及び配列番号622を含む重鎖;配列番号466を含む軽鎖及び配列番号623を含む重鎖;配列番号467を含む軽鎖及び配列番号624を含む重鎖;配列番号468を含む軽鎖及び配列番号625を含む重鎖;配列番号469を含む軽鎖及び配列番号626を含む重鎖;配列番号470を含む軽鎖及び配列番号627を含む重鎖;及び配列番号471を含む軽鎖及び配列番号628を含む重鎖からなる群から選択される軽鎖及び重鎖の組み合わせを含む。
一実施形態では、本抗体又はその断片は、配列番号1885~2014からなる群から選択されるポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖を含む。一実施形態では、本抗体又はその断片は、配列番号2042~2198からなる群から選択されるポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖を含む。一実施形態では、本抗体又はその断片は、配列番号1885~2014からなる群から選択されるポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖と、配列番号2042~2198からなる群から選択される配列を含む重鎖と、を含む。一実施形態では、本抗体又はその断片は、配列番号1885を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2042を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1886を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2043を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1887を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2044を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1888を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2045を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1889を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2046を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1890を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2047を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1891を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2048を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1892を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2049を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1893を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2050を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1894を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2051を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1895を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2052を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1896を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2053を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1897を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2054を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1898を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2055を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1899を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2056を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1900を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2057を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1901を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2058を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1902を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2059を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1903を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2060を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1904を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2061を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1905を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2062を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1906を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2063を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1907を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2064を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1908を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2065を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1909を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2066を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1910を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2067を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1911を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2068を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1912を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2069を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1913を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2070を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1914を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2071を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1915を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2072を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1916を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2073を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1917を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2074を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1918を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2075を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1919を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2076を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1920を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2077を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1921を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2078を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1922を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2079を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1923を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2080を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1924を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2081を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1925を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2082を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1926を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2083を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1927を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2084を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1928を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2085を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1929を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2086を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1930を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2087を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1931を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2088を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1932を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2089を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1933を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2090を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1934を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2091を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1935を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2092を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1936を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2093を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1937を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2094を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1938を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2095を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1939を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2096を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1940を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2097を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1941を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2098を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1942を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2099を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1943を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2100を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1944を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2101を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1945を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2102を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1946を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2103を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1947を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2104を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1948を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2105を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1949を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2106を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1950を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2107を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1951を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2108を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1952を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2109を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1953を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2110を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1954を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2111を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1955を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2112を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1956を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2113を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1957を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び
配列番号2114を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1958を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2115を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1959を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2116を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1960を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2117を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1961を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2118を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1962を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2119を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1963を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2120を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1964を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2121を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1965を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2122を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1966を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2123を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1967を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2124を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1968を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2125を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1969を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2126を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1970を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2127を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1971を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2128を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1972を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2129を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1973を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2130を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1974を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2131を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1975を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2132を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1976を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2133を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1977を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2134を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1978を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2135を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1979を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2136を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1980を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2137を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1981を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2138を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1982を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2139を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1983を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2140を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1984を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2141を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1985を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2142を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1986を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2143を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1987を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2144を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1988を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2145を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1989を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2146を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1990を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2147を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1991を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2148を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1992を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2149を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1993を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2150を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1994を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2151を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1995を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2152を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1996を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2153を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1997を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2154を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1998を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2155を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号1999を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2156を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号2000を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2157を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号2001を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2158を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号2002を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2159を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号2003を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2160を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号2004を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2161を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号2005を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2162を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号2006を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2163を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号2007を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2164を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号2008を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2165を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号2009を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2166を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号2010を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2167を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号2011を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2168を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号2012を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2169を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号2013を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2170を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号2014を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2171を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号2015を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2172を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号2016を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2173を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号2017を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2174を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号2018を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2175を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号2019を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2176を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号2020を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2177を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号2021を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2178を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号2022を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2179を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号2023を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2180を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号2024を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2181を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号2025を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2182を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号2026を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2183を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号2027を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2184を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号2028を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2185を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号2029を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2186を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号2030を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2187を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号2031を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2188を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号2032を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2189を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号2033を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2190を含むポリヌクレオチド配列によりコードされ
る重鎖;配列番号2034を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2191を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号2035を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2192を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号2036を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2193を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号2037を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2194を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号2038を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2195を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号2039を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2196を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;配列番号2040を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2197を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;及び配列番号2041を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖及び配列番号2198を含むポリヌクレオチド配列によりコードされる重鎖からなる群から選択される軽鎖可変領域及び重鎖可変領域の組み合わせを含む。
別の態様では、抗原結合タンパク質は、表5又は表10に列挙される抗体の1つに対する行の1つに列挙されるような全長軽鎖及び全長重鎖を含む。提供されるいくつかの抗原結合タンパク質は、表5又は表10に列挙される抗体の1つに対する行の1つに列挙されるような全長軽鎖及び全長重鎖を含むが、例外として、これらの鎖の一方又は両方は、その表において特定される配列とは1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14又は15個のアミノ酸残基のみが異なり、そのような各配列の差異は独立して、単一のアミノ酸の欠失、挿入又は置換の何れかであり、こうした欠失、挿入及び/又は置換の結果として、表5又は表10において特定される全長配列と比較して、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14又は15個以下のアミノ酸が変更されている。一実施形態では、本抗原結合タンパク質は、表5又は表10からの全長軽鎖及び/又は全長重鎖を含むが、N末端のメチオニンが欠失している。一実施形態では、本抗原結合タンパク質は、表5又は表10からの全長軽鎖及び/又は全長重鎖を含むが、C末端のリジンが欠失している。他の抗原結合タンパク質も、表5又は表10に列挙される抗体の1つに対する行の1つに列挙されるような全長軽鎖及び全長重鎖を含むが、例外として、これらの鎖の一方又は両方は、軽鎖及び/又は重鎖が、表5又は表10において特定されるような軽鎖又は重鎖配列のアミノ酸配列と少なくとも70%、75%、80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%又は99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含むか、又はそれからなるという点において、その表において特定される配列と異なる。
別の実施形態では、本抗原結合タンパク質は、表5又は表10に示されるような軽鎖ポリペプチド又は重鎖ポリペプチドのみからなる。
さらに別の態様では、表3、4A、4B、5、8、9A、9B及び10に列挙されるCDR、可変ドメイン及び/又は全長配列を含有する抗原結合タンパク質は、モノクローナル抗体、キメラ抗体、ヒト化抗体、ヒト抗体、多特異性抗体又はこうしたものの抗体断片である。別の実施形態では、本明細書中で提供される単離された抗原結合タンパク質の抗体断片は、表5又は表10に列挙されるような配列を有する抗体に基づくFab断片、Fab’断片、F(ab’)断片、Fv断片、ダイアボディ又はscFvである。
さらに別の態様では、表5又は表10において提供される単離された抗原結合タンパク質は、標識基にカップリングされ得、本明細書中で提供される単離された抗原結合タンパク質の1つの抗原結合タンパク質と、GIPRへの結合について競合し得る。
別の実施形態では、ヒトGIPR(例えば配列番号3141)への特異的結合に対して、上記の例示の抗体又は機能性断片の1つと競合する抗原結合タンパク質が提供される。そのような抗原結合タンパク質は、本明細書中に記載の抗原結合タンパク質の1つと同じエピトープに結合し得るか、又は重複エピトープに結合し得る。例示の抗原結合タンパク質と競合する抗原結合タンパク質及び断片は、類似の機能特性を示すと予想される。例示される抗原結合タンパク質及び断片には、表3、4A、4B、5、8、9A、9B及び10に含まれる重鎖及び軽鎖、可変領域ドメイン及びCDRを有するものを含め、上記のものが含まれる。従って、具体的な例として、提供される抗原結合タンパク質には、次のものを有する抗体と競合するものが含まれる:
表4A及び4B又は表9A及び9Bに列挙される何れかの抗体に対して列挙されるCDRの6個全て;
表3又は表8に列挙される何れかの抗体に対して列挙されるVH及びVL;又は
表5又は表10に列挙される何れかの抗体に対して特定されるような2つの軽鎖及び2つの重鎖。
提供される抗原結合タンパク質には、GIPRに結合するモノクローナル抗体が含まれる。モノクローナル抗体は、当技術分野において公知の何らかの技術を使用して、例えば、免疫付与スケジュールの完了後にトランスジェニック動物から採取した脾臓細胞を不死化することによって作製され得る。脾臓細胞は、当技術分野において公知の何らかの技術を使用して、例えば、脾臓細胞を骨髄腫細胞と融合してハイブリドーマを産生することによって不死化し得る。ハイブリドーマを産生する融合手順において使用するための骨髄腫細胞は、好ましくは非抗体産生性であり、融合効率が高く、酵素が欠損しているため、所望の融合細胞(ハイブリドーマ)のみの増殖を支持するある特定の選択培地の中では増殖が不可能である。マウス融合における使用に好適な細胞株の例としては、Sp-20、P3-X63/Ag8、P3-X63-Ag8.653、NS1/1.Ag4 1、Sp210-Ag14、FO、NSO/U、MPC-11、MPC11-X45-GTG1.7及びS194/5XXO Bulが挙げられ、ラット融合において使用される細胞株の例としては、R210.RCY3、Y3-Ag1.2.3、IR983F及び4B210が挙げられる。細胞融合に有用な他の細胞株は、U-266、GM1500-GRG2、LICR-LON-HMy2及びUC729-6である。
いくつかの場合、GIPR免疫原での動物(例えば、ヒト免疫グロブリン配列を有するトランスジェニック動物)の免疫付与と、免疫付与した動物からの脾臓細胞の回収と、回収した脾臓細胞を骨髄腫細胞株へと融合させることによるハイブリドーマ細胞の作製と、ハイブリドーマ細胞からのハイブリドーマ細胞株の確立と、GIPRポリペプチドに結合する抗体を産生するハイブリドーマ細胞株の同定と、によってハイブリドーマ細胞株が作製される。そのようなハイブリドーマ細胞株及びそれが産生する抗GIPRモノクローナル抗体は、本願の態様である。
ハイブリドーマ細胞株によって分泌されるモノクローナル抗体は、当技術分野で公知の何らかの技術を使用して精製され得る。ハイブリドーマ又はmAbは、さらにスクリーニングすることで、GIPR活性を上昇させる能力などの特定の特性を有するmAbを同定し得る。
前述の配列に基づくキメラ抗体及びヒト化抗体も提供される。治療剤として使用するためのモノクローナル抗体は、使用前に様々な方法で修飾され得る。1つの例は、キメラ抗体であり、キメラ抗体は、機能性の免疫グロブリン軽鎖若しくは免疫グロブリン重鎖又はその免疫学的に機能性の部分を生成させるために共有結合で連結される異なる抗体に由来するタンパク質セグメントからなる抗体である。一般に、重鎖及び/又は軽鎖の一部は、特定の種に由来する抗体、又は特定の抗体クラス若しくはサブクラスに属する抗体における対応配列と同一又は相同的である一方、鎖の残部は、別の種に由来する抗体、又は別の抗体クラス若しくはサブクラスに属する抗体における対応配列と同一又は相同的である。キメラ抗体に関する方法については、例えば、米国特許第4,816,567号明細書;及びMorrison et al.,1985,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 81:6851-6855を参照されたい(これらの文献は参照により本明細書に組み込まれる)。CDR移植は、例えば、米国特許第6,180,370号明細書、同第5,693,762号明細書、同第5,693,761号明細書、同第5,585,089号明細書及び同第5,530,101号明細書に記載されている。
一般に、キメラ抗体を作製する目標は、意図される患者種に由来するアミノ酸の数が最大化したキメラを創出することである。1つの例は、「CDR移植」抗体であり、この抗体は、特定の種に由来する、又は特定の抗体クラス若しくは抗体サブクラスに属する相補性決定領域(CDR)を1つ以上含む一方、抗体鎖の残部は、別の種に由来する、又は別の抗体クラス若しくは抗体サブクラスに属する抗体中の対応する配列と同一又は相同である。ヒトにおける使用では、げっ歯類抗体に由来する可変領域又は選択されるCDRがヒト抗体に移植されることが多く、これによりヒト抗体の天然起源の可変領域又はCDRが交換される。
キメラ抗体の有用な型の1つは、「ヒト化」抗体である。一般に、ヒト化抗体は、最初に非ヒト動物において産生されたモノクローナル抗体から作製される。典型的には抗体の非抗原認識部分に由来する、このモノクローナル抗体のある特定のアミノ酸残基は、対応するアイソタイプのヒト抗体における対応する残基と相同となるように修飾される。ヒト化は、例えば、ヒト抗体の対応領域をげっ歯類可変領域の少なくとも一部で置換することによる様々な方法を使用して実施され得る(例えば、米国特許第5,585,089号明細書及び同第5,693,762号明細書、Jones et al.,1986,Nature 321:522-525;Riechmann et al.,1988,Nature 332:323-27;Verhoeyen et al.,1988,Science 239:1534-1536を参照)。
一態様では、本明細書中で提供される抗体の軽鎖可変領域及び重鎖可変領域のCDRは、同一又は異なる系統種に由来する抗体に由来するフレームワーク領域(FR)に移植される。例えば、重鎖可変領域及び軽鎖可変領域であるV1、V2、V3、V4、V5、V6、V7、V8、V9、V10、V11、V12及び/又はV1及びV2のCDRをコンセンサスヒトFRに移植し得る。コンセンサスヒトFRを作り出すために、いくつかのヒト重鎖又は軽鎖アミノ酸配列に由来するFRをアラインして、コンセンサスアミノ酸配列を同定し得る。他の実施形態では、本明細書中で開示の重鎖又は軽鎖のFRは、異なる重鎖又は軽鎖に由来するFRと交換される。一態様では、GIPR抗体の重鎖及び軽鎖のFRにおける希少アミノ酸は交換されず、FRアミノ酸の残りが交換される。「希少アミノ酸」は、FRにおいて通常ではそれが見出されない位置に存在する特定のアミノ酸である。或いは、1つの重鎖又は軽鎖からの移植される可変領域を、本明細書中で開示されるようなその特定の重鎖又は軽鎖の定常領域とは異なる定常領域と共に使用し得る。他の実施形態では、移植される可変領域は、一本鎖Fv抗体の一部である。
特定の実施形態では、ヒト以外の種に由来する定常領域をヒト可変領域と共に使用することでハイブリッド抗体を作製し得る。
完全ヒトGIPR抗体も提供される。抗原にヒトを曝露することなく所与の抗原に特異的な完全ヒト抗体(「完全ヒト抗体」)を作製するための方法が利用可能である。完全ヒト抗体の作製を実行するために提供される特定の手段の1つは、マウス体液性免疫系の「ヒト化」である。内因性のIg遺伝子が不活性化されたマウスに、ヒト免疫グロブリン(Ig)遺伝子座を導入することは、何らかの所望の抗原で免疫付与し得る動物であるマウスにおいて完全ヒトモノクローナル抗体(mAb)を産生させる一手段である。完全ヒト抗体を使用すると、マウスのmAb又はマウス由来のmAbを治療剤としてヒトに投与することによって生じることがあり得る免疫原性及びアレルギー性の応答を最小限に抑え得る。
完全ヒト抗体は、内因性の免疫グロブリンの産生がなく、ヒト抗体のレパートリーを産生可能であるトランスジェニック動物(通常はマウス)に免疫付与することによって作製され得る。この目的のための抗原は、通常、6個以上の連続アミノ酸を有し、任意選択的にハプテンなどの担体に複合化される。例えば、Jakobovits et al.,1993,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 90:2551-2555;Jakobovits et al.,1993,Nature 362:255-258;及びBruggermann et al.,1993,Year in Immunol.7:33を参照されたい。そのような方法の一例では、トランスジェニック動物は、マウスの免疫グロブリン重鎖及び免疫グロブリン軽鎖をコードする内因性のマウス免疫グロブリン遺伝子座を無能化し、ヒト重鎖タンパク質及び軽鎖タンパク質をコードする遺伝子座を含有するヒトゲノムDNAの大型断片をマウスゲノムに挿入することによって作製される。次いで、ヒト免疫グロブリン遺伝子座の完全補体より少ない補体を有する部分的に改変された動物を交雑して、所望の免疫系修飾を全て有する動物を得る。免疫原が投与されると、これらのトランスジェニック動物は、その免疫原に免疫特異性があるが、可変領域を含めて、マウスのアミノ酸配列ではなく、ヒトのアミノ酸配列を有する抗体を産生する。そのような方法のさらなる詳細については、例えば、国際公開第96/33735号パンフレット及び同第94/02602号パンフレットを参照されたい。ヒト抗体の作製するためのトランスジェニックマウスに関するさらなる方法は、米国特許第5,545,807号明細書、同第6,713,610号明細書、同第6,673,986号明細書、同第6,162,963号明細書、同第5,545,807号明細書、同第6,300,129号明細書、同第6,255,458号明細書、同第5,877,397号明細書、同第5,874,299号明細書及び同第5,545,806号明細書、国際公開第91/10741号パンフレット、同第90/04036号パンフレット並びに欧州特許第546073B1号明細書及び同第546073A1号明細書に記載されている。
上記のトランスジェニックマウスは、本明細書中では「HuMab」マウスと呼ばれ、内因性の[ミュー]鎖及び[カッパ]鎖の遺伝子座を不活性化する標的化変異と共に、ヒトの重鎖([ミュー]及び[ガンマ])並びに[カッパ]軽鎖の非再編成免疫グロブリン配列をコードするヒト免疫グロブリン遺伝子のミニローカス(minilocus)を含む(Lonberg et al.,1994,Nature 368:856-859)。従って、マウスは、マウスIgM又は[カッパ]の発現の減少を示し、免疫付与に応答して、導入されたヒト重鎖及び軽鎖導入遺伝子は、クラススイッチ及び体細胞変異を受けて、高親和性ヒトIgG[カッパ]モノクローナル抗体を産生する(Lonberg et al.,上記;Lonberg and Huszar,1995,Intern.Rev.Immunol.13:65-93;Harding and Lonberg,1995,Ann.N.Y Acad.Sci.764:536-546)。HuMabマウスの調製は、Taylor et al.,1992,Nucleic Acids Research 20:6287-6295;Chen et al.,1993,International Immunology 5:647-656;Tuaillon et al.,1994,J.Immunol.152:2912-2920;Lonberg et al.,1994,Nature 368:856-859;Lonberg,1994,Handbook of Exp.Pharmacology 113:49-101;Taylor et al.,1994,International Immunology 6:579-591;Lonberg and Huszar,1995,Intern.Rev.Immunol.13:65-93;Harding and Lonberg,1995,Ann.N.Y Acad.Sci.764:536-546;Fishwild et al.,1996,Nature Biotechnology 14:845-851に詳細に記載されており、これらの文献は全ての目的のためにその全体が参照により本明細書中に組み込まれる。さらに、米国特許第5,545,806号明細書、同第5,569,825号明細書、同第5,625,126号明細書、同第5,633,425号明細書、同第5,789,650号明細書、同第5,877,397号明細書、同第5,661,016号明細書、同第5,814,318号明細書、同第5,874,299号明細書及び同第5,770,429号明細書並びに米国特許第5,545,807号明細書、国際公開第93/1227号パンフレット、同第92/22646号パンフレット;及び同第92/03918号パンフレットを参照されたい(その全ての開示内容は、全ての目的のためにその全体が参照により本明細書中に組み込まれる)。こうした遺伝子導入マウスにおけるヒト抗体の産生を利用する技術は、国際公開第98/24893号パンフレット及びMendez et al.,1997,Nature Genetics 15:146-156においても開示されており、これらの文献は、参照によって本明細書中に組み込まれる。例えば、GIPRに対するヒトモノクローナル抗体を作製するためにHCo7及びHCo12というトランスジェニックマウス系統を使用し得る。トランスジェニックマウスを使用するヒト抗体の産生に関する詳細は、以下にさらに提供する。
ハイブリドーマ技術を使用することで、上記のものなどのトランスジェニックマウスから所望の特異性を有する抗原特異的ヒトmAbを作製し、選択し得る。そのような抗体は、適切なベクター及び宿主細胞を使用してクローニング及び発現させ得、又は、抗体は、培養したハイブリドーマ細胞から回収し得る。
完全ヒト抗体はまた、(Hoogenboom et al.,1991,J.Mol.Biol.227:381;及びMarks et al.,1991,J.Mol.Biol.222:581に開示されるような)ファージディスプレイライブラリに由来し得る。ファージディスプレイ技術は、糸状バクテリオファージの表面での抗体レパートリーの提示及び選択される抗原に対するその結合によるファージのその後の選択を通じて、免疫選択を模倣している。そのような技術の1つは、国際公開第99/10494号パンフレット(参照によって本明細書に組み込まれる)に記載されている。
GIPR結合タンパク質は、上記のようなCDR、可変領域及び/又は全長鎖を有するGIPR抗原結合タンパク質の構造に基づくバリアント、模倣体、誘導体又はオリゴマーでもあり得る。
一実施形態では、例えば、抗原結合タンパク質は、上で開示される抗原結合タンパク質のバリアント形態である。例えば、抗原結合タンパク質のいくつかは、重鎖若しくは軽鎖、可変領域又はCDRの1つ以上において1つ以上の保存的アミノ酸置換を有する。
天然起源のアミノ酸は、下記の共通の側鎖特性に基づくクラスに分類し得る:
1)疎水性:ノルロイシン、Met、Ala、Val、Leu、Ile;
2)中性親水性:Cys、Ser、Thr、Asn、Gln;
3)酸性:Asp、Glu;
4)塩基性:His、Lys、Arg;
5)鎖の配向に影響を与える残基:Gly、Pro;及び
6)芳香族:Trp、Tyr、Phe。
保存的アミノ酸置換は、こうしたクラスの1つのメンバーと、同じクラスの別のメンバーとの交換を伴い得る。保存的アミノ酸置換は、非天然起源のアミノ酸残基も包含し得、こうした非天然起源のアミノ酸残基は、一般的には、生物学的な系における合成によってではなく、化学的なペプチド合成によって組み込まれる。こうしたものには、ペプチド模倣体及びアミノ酸部分が逆転又は反転した他の形態が含まれる。
非保存的置換は、上記のクラスの1つのメンバーと、別のクラスのメンバーとの交換を伴い得る。そのような置換残基は、抗体におけるヒト抗体と相同的な領域に導入されるか、又はその分子の非相同的な領域に導入され得る。
特定の実施形態によれば、そのような変更を実施する場合、アミノ酸のハイドロパシー指数が考慮され得る。タンパク質のハイドロパシープロファイルは、各アミノ酸に数値(「ハイドロパシー指数」)を割り当てた後、ペプチド鎖に沿ってこうした値を反復して平均化することによって計算される。各アミノ酸には、その疎水性及び電荷特性に基づいてハイドロパシー指数が割り当てられている。これらは、イソロイシン(+4.5);バリン(+4.2);ロイシン(+3.8);フェニルアラニン(+2.8);システイン/シスチン(+2.5);メチオニン(+1.9);アラニン(+1.8);グリシン(-0.4);スレオニン(-0.7);セリン(-0.8);トリプトファン(-0.9);チロシン(-1.3);プロリン(-1.6);ヒスチジン(-3.2);グルタミン酸(-3.5);グルタミン(-3.5);アスパラギン酸(-3.5);アスパラギン(-3.5);リジン(-3.9);及びアルギニン(-4.5)である。
タンパク質に対して相互作用的な生物学的機能を付与する際のハイドロパシープロファイルの重要性は、当技術分野において理解されている(例えば、Kyte et al.,1982,J.Mol.Biol.157:105-131を参照のこと)。特定のアミノ酸は、類似のハイドロパシー指数又はハイドロパシースコアを有する他のアミノ酸の代わりとなり得、依然として類似の生物学的活性を保持し得ることが知られている。特定の実施形態では、ハイドロパシー指数に基づく変更を実施する場合、ハイドロパシー指数が±2以内のアミノ酸の置換が含められる。いくつかの態様では、±1以内のものが含められ、他の態様では、±0.5以内のものが含められる。
同様のアミノ酸の置換は、親水性に基づいて効率的になされ得ること、特に、それによって創出される生物学的機能性タンパク質又はペプチドが、今回の場合のように、免疫学的な実施形態での使用を目的とすることも、当技術分野において理解される。特定の実施形態では、タンパク質の局所的な最大平均親水性は、その隣接アミノ酸の親水性によって支配されており、その免疫原性及び抗原結合又は免疫原性、即ちタンパク質の生物学的特性と相関する。
次の親水性値がこれらのアミノ酸残基に割り当てられている:アルギニン(+3.0);リジン(+3.0);アスパラギン酸(+3.0±1);グルタミン酸(+3.0±1);セリン(+0.3);アスパラギン(+0.2);グルタミン(+0.2);グリシン(0);スレオニン(-0.4);プロリン(-0.5±1);アラニン(-0.5);ヒスチジン(-0.5);システイン(-1.0);メチオニン(-1.3);バリン(-1.5);ロイシン(-1.8);イソロイシン(-1.8);チロシン(-2.3);フェニルアラニン(-2.5)及びトリプトファン(-3.4)。特定の実施形態では、類似の親水性値に基づく変更を実施する場合、その親水性値が±2以内のアミノ酸の置換が含められる。他の実施形態では、±1以内のものが含められ、さらに他の実施形態では、±0.5以内のものが含められる。いくつかの場合、親水性に基づいて一次アミノ酸配列からエピトープを同定し得る。これらの領域は、「エピトープコア領域」とも呼ばれる。
表11に例示的な保存的アミノ酸置換を示す。
Figure 2023509279001154
当業者であれば、周知の技術を使用して、本明細書中に示すポリペプチドの好適なバリアントを決定することが可能であろう。活性に重要ではないと考えられる領域を標的とすることによって活性を損なうことなく変更し得る分子の好適な領域を当業者であれば同定し得る。類似のポリペプチドの間で保存されている分子の残基及び部分も当業者であれば同定することができるであろう。さらなる実施形態では、生物学的活性又は構造に重要であり得る領域でも、生物学的活性を損なわずに、又はポリペプチド構造に有害な影響を及ぼさずに、保存的アミノ酸置換に供し得る。
さらに、類似のポリペプチドにおける活性又は構造に重要な残基を同定する構造-機能試験を当業者であれば評価し得る。そのような比較を考慮することで、類似のタンパク質における活性又は構造に重要なアミノ酸残基に対応するアミノ酸残基のタンパク質における重要性を予測し得る。そのような重要であると予測されるアミノ酸残基に対して化学的に類似のアミノ酸置換を当業者であれば選択し得る。
類似のポリペプチドにおける三次元構造及びその構造に関するアミノ酸配列も当業者であれば分析し得る。そのような情報を考慮することで、その三次元構造に関して抗体のアミノ酸残基のアライメントを当業者であれば予測し得る。タンパク質の表面に存在すると予測されるアミノ酸残基は、他の分子との重要な相互作用に関与し得るため、当業者は、そのような残基に根本的な変化が生じないように選択し得る。さらに、当業者は、所望の各アミノ酸残基に単一のアミノ酸置換を含有する試験バリアントを作製し得る。その後、これらのバリアントは、GIPR活性に関するアッセイを使用してスクリーニングされ得、従って、どのアミノ酸を変更し得、どのアミノ酸を変更してはならないかということに関する情報が得られる。換言すれば、そのような日常的な実験から集まる情報に基づき、単独の置換又は他の変異と組み合わせた置換のさらなる実施を避けるべきアミノ酸位置を当業者は容易に判定し得る。
多くの科学刊行物が二次構造の予測を扱っている。Moult,1996,Curr.Op.in Biotech.7:422-427;Chou et al.,1974,Biochem.13:222-245;Chou et al.,1974,Biochemistry 113:211-222;Chou et al.,1978,Adv.Enzymol.Relat.Areas Mol.Biol.47:45-148;Chou et al.,1979,Ann.Rev.Biochem.47:251-276;及びChou et al.,1979,Biophys.J.26:367-384を参照のこと。さらに、現在、二次構造の予測支援にコンピュータプログラムを利用可能である。二次構造の予測方法の1つには、ホモロジーモデリングに基づくものがある。例えば、30%を超える配列同一性又は40%を超える類似性を有する2つのポリペプチド又はタンパク質は、類似の構造トポロジーを有し得る。タンパク質構造データベース(PDB)が最近充実したことで、ポリペプチド構造又はタンパク質構造内の折り畳みの潜在数を含めて、二次構造の予測性が向上してきた。Holm et al.,1999,Nucl.Acid.Res.27:244-247を参照のこと。(Brenner et al.,1997,Curr.Op.Struct.Biol.7:369-376)所与のポリペプチド又はタンパク質に存在する折り畳みの数は限られており、決定的な数の構造が解明されると、構造予測の正確性は劇的に向上することが示唆されている。
二次構造を予測するさらなる方法としては、「スレッディング」(Jones,1997,Curr.Opin.Struct.Biol.7:377-387;Sippl et al.,1996,Structure 4:15-19)、「プロファイル分析」(Bowie et al.,1991,Science 253:164-170;Gribskov et al.,1990,Meth.Enzym.183:146-159;Gribskov et al.,1987,Proc.Nat.Acad.Sci.84:4355-4358)及び「進化的リンケージ(evolutionary linkage)」(Holm,1999、上記;及びBrenner,1997、上記参照)が挙げられる。
いくつかの実施形態では、アミノ酸置換は、以下のものが作製される:(1)タンパク質分解に対する感受性を低下させるもの、(2)酸化に対する感受性を低下させるもの、(3)タンパク質複合体を形成するための結合親和性を変化させるもの、(4)リガンド又は抗原結合親和性を変化させるもの及び/又は(4)そのようなポリペプチドに対して他の生理化学的特性又は機能的特性を付与するか又は改変させるもの。例えば、天然の配列において、単一又は複数のアミノ酸置換(特定の実施形態では、保存的アミノ酸置換)を実施し得る。置換は、分子間の接触部を形成するドメインの外側に位置する抗体部分において実施し得る。そのような実施形態では、親配列の構造特性を実質的に変化させない保存的アミノ酸置換(例えば、親又はネイティブ抗原結合タンパク質を特徴付ける二次構造を損なわない1つ以上の置き換えアミノ酸)を使用し得る。当技術分野で認識されるポリペプチド二次及び三次構造の例は、Proteins,Structures and Molecular Principles(Creighton,Ed.),1984,W.H.New York:Freeman and Company;Introduction to Protein Structure(Branden and Tooze,eds.),1991,New York:Garland Publishing;and Thornton et al.,1991,Nature 354:105に記載されており、これらは、参照によりそれぞれ本明細書中に組み込まれる。
さらなる好ましい抗体バリアントは、システイン変異体をさらに含み、ここでは、親又はネイティブのアミノ酸配列における1つ以上のシステイン残基が、欠失しているか、又は別のアミノ酸(例えばセリン)で置換されている。抗体が生物学的に活性な立体構造へと再折り畳みされなくてはならない場合、システインバリアントはとりわけ有用である。システインバリアントが有するシステイン残基の数は、ネイティブ抗体よりも少ないものであり得、典型的には、さらに不対システインから生じる相互作用を最小化する数であり得る。
開示される重鎖及び軽鎖、可変領域ドメイン及びCDRは、GIPRに特異的に結合し得る抗原結合領域を含有するポリペプチドの調製に使用され得る。例えば、1つ以上のCDR1を分子(例えばポリペプチド)に共有結合又は非共有結合で組み込んで、免疫接着物を調製し得る。より大きいポリペプチド鎖の一部としてCDRを免疫接着物に組み込み得るか、CDRを別のポリペプチド鎖に共有結合で連結し得るか、又はCDRを免疫接着物に非共有結合で組み込み得る。CDRにより、目的とする特定の抗原(例えばGIPRポリペプチド又はそのエピトープ)に免疫接着物が特異的に結合することが可能になる。
本明細書中に記載の可変領域ドメイン及びCDRに基づく模倣体(例えば「ペプチド模倣体」又は「ペプチド模倣物」)も提供される。これらの類似体は、ペプチド、非ペプチド、又はペプチド領域と非ペプチド領域との組み合わせであり得る。Fauchere,1986,Adv.Drug Res.15:29;Veber and Freidinger,1985,TINS p.392;及びEvans et al.,1987,J.Med.Chem.30:1229(これらは、あらゆる目的のために参照により本明細書中に組み込まれる)。治療的に有用なペプチドと構造的に類似しているペプチド模倣体を、類似の治療効果又は予防効果を生じさせるために使用し得る。このような化合物は、コンピュータ化分子モデリングの支援を得て開発されることが多い。一般的に、ペプチド模倣体は、ここで、GIPRを特異的に結合するための能力などの所望の生物学的活性を示す抗体と構造的に類似しているが、当技術分野で周知の方法によって次のものから選択される連結により任意選択的に置き換えられる1つ以上のペプチド連結を有するタンパク質である:-CHNH-、-CHS-、-CH-CH-、-CH-CH-(シス及びトランス)、-COCH-、-CH(OH)CH-及び-CHSO-。特定の実施形態では、安定性が向上したタンパク質を作製するために、同一の型のD-アミノ酸(例えば、L-リジンの代わりにD-リジン)で、コンセンサス配列の1個以上のアミノ酸を系統的に置換し得る。さらに、コンセンサス配列又は実質的に同一のコンセンサス配列のバリエーションを含む拘束性ペプチドは、例えば、ペプチドを環化させる分子内ジスルフィド架橋を形成することが可能な内部システイン残基を付加することによって、当技術分野で公知の方法(参照により本明細書中に組み込まれるRizo and Gierasch,1992,Ann.Rev.Biochem.61:387)によって作製され得る。
本明細書中に記載の抗原結合タンパク質の誘導体も提供される。誘導体化された抗原結合タンパク質は、抗体又は断片に対して特定用途における半減期の増加などの所望の特性を付与する何らかの分子又は物質を含み得る。誘導体化された抗原結合タンパク質は、例えば、検出可能(又は標識)部分(例えば、放射性分子、比色分析分子、抗原性分子、若しくは酵素分子、検出可能なビーズ(磁性若しくは高電子密度の(例えば金)ビーズなど)、又は別の分子に結合する分子(例えば、ビオチン若しくはストレプトアビジン))、治療的又は診断的な部分(例えば、放射性部分、細胞傷害性部分、又は薬学的に活性な部分)、又は特定用途(例えば、ヒト対象などの対象への投与、又は他のインビボ若しくはインビトロでの使用)のための抗原結合タンパク質の安定性を向上させる分子を含み得る。抗原結合タンパク質の誘導体化に使用され得る分子の例としては、アルブミン(例えばヒト血清アルブミン)及びポリエチレングリコール(PEG)が挙げられる。抗原結合タンパク質のアルブミン連結誘導体及びPEG化誘導体は、当技術分野で周知の技術を使用して調製され得る。特定の抗原結合タンパク質には、本明細書中に記載のようなpeg化された一本鎖ポリペプチドが含まれる。一実施形態では、抗原結合タンパク質は、トランスサイレチン(TTR)又はTTRバリアントに複合化又はそうでなければ連結される。TTR又はTTRバリアントは、例えば、デキストラン、ポリ(n-ビニルピロリドン)、ポリエチレングリコール、プロプロピレングリコール(propropylene glycol)ホモポリマー、ポリプロピレンオキシド/エチレンオキシドコポリマー、ポリオキシエチル化ポリオール及びポリビニルアルコールからなる群から選択される化学物質で化学的に修飾され得る。
他の誘導体には、GIPR抗原結合タンパク質のN末端又はC末端に融合される異種性ポリペプチドを含む組み換え融合タンパク質の発現などによる、GIPR抗原結合タンパク質と他のタンパク質又はポリペプチドとの共有結合性又は凝集性の複合体が含まれる。例えば、複合化されるペプチドは、例えば、酵母アルファ因子リーダーなどの異種性のシグナル(若しくはリーダー)ポリペプチド、又はエピトープタグなどのペプチドであり得る。GIPR抗原結合タンパク質を含む融合タンパク質は、GIPR抗原結合タンパク質の精製又は同定を容易にするために付加されたペプチド(例えばポリ-His)を含み得る。GIPR抗原結合タンパク質は、Hopp et al.,1988,Bio/Technology 6:1204;及び米国特許第5,011,912号明細書に記載のFLAGペプチドにも連結され得る。FLAGペプチドは、抗原性が高く、特異的なモノクローナル抗体(mAb)が可逆的に結合するエピトープを提供することで迅速なアッセイを可能にすると共に、発現する組み換えタンパク質の精製を容易にする。所与のポリペプチドにFLAGペプチドが融合した融合タンパク質の調製に有用な試薬は市販されている(Sigma,St.Louis,MO)。
いくつかの実施形態では、抗原結合タンパク質は、1つ以上の標識を含む。「標識基」又は「標識」という用語は、何らかの検出可能な標識を意味する。適切な標識基としては、以下:放射性同位体若しくは放射性核種(例えばH、14C、15N、35S、90Y、99Tc、111In、125I、131I)、蛍光基(例えばFITC、ローダミン、ランタニド蛍光体)、酵素基(例えば、西洋ワサビペルオキシダーゼ、β-ガラクトシダーゼ、ルシフェラーゼ、アルカリホスファターゼ)、化学発光基、ビオチニル基又は二次レポーターによって認識される所定のポリペプチドエピトープ(例えば、ロイシンジッパー対配列、二次抗体に対する結合部位、金属結合ドメイン、エピトープタグ)が挙げられるが限定されない。いくつかの実施形態では、標識基は、潜在的な立体障害を低減するために様々な長さのスペーサーアームを介して抗原結合タンパク質にカップリングされる。タンパク質の標識方法は、当技術分野において様々なものが知られており、そうしたものを適切となるように使用し得る。
「エフェクター基」という用語は、抗原結合タンパク質にカップリングされ、細胞傷害性物質として作用する何らかの基を意味する。適切なエフェクター基の例は、放射性同位体又は放射性核種(例えばH、14C、15N、35S、90Y、99Tc、111In、125I、131I)である。他の適切な基としては、毒素、治療基又は化学療法基が挙げられる。適切な基の例としては、カリケアマイシン、アウリスタチン、ゲルダナマイシン及びマイタンシンが挙げられる。いくつかの実施形態では、エフェクター基は、潜在的な立体障害を低減するために様々な長さのスペーサーアームを介して抗原結合タンパク質にカップリングされる。
一般に、標識は、それを検出しようとするアッセイに応じて様々なクラスに分類される:a)放射性又は重同位体であり得る同位体標識;b)磁性標識(例えば磁性粒子);c)酸化還元活性部分;d)光学色素;酵素基(例えば西洋ワサビペルオキシダーゼ、β-ガラクトシダーゼ、ルシフェラーゼ、アルカリホスファターゼ);e)ビオチン化された基;及びf)二次レポーターによって認識される所定のポリペプチドエピトープ(例えば、ロイシンジッパー対配列、二次抗体に対する結合部位、金属結合ドメイン、エピトープタグなど)。いくつかの実施形態では、標識基は、潜在的な立体障害を低減するために様々な長さのスペーサーアームを介して抗原結合タンパク質にカップリングされる。タンパク質の標識方法は、当技術分野において様々なものが知られている。
特定の標識には、光学色素が含まれ、こうした光学色素には、発色団、リン光体及びフルオロフォアが含まれるが限定されず、後者は多くの場合に特異的である。フルオロフォアは、「小分子」蛍光体又はタンパク質性蛍光体であり得る。
「蛍光標識」は、その固有の蛍光特性を介して検出され得る何らかの分子を意味する。適切な蛍光標識としては、フルオレセイン、ローダミン、テトラメチルローダミン、エオシン、エリスロシン、クマリン、メチル-クマリン、ピレン、マラカイトグリーン、スチルベン、ルシファーイエロー、Cascade BlueJ、Texas Red、IAEDANS、EDANS、BODIPY FL、LC Red 640、Cy 5、Cy 5.5、LC Red 705、Oregon green、Alexa-Fluor色素(Alexa Fluor 350、Alexa Fluor 430、Alexa Fluor 488、Alexa Fluor 546、Alexa Fluor 568、Alexa Fluor 594、Alexa Fluor 633、Alexa Fluor 660、Alexa Fluor 680)、Cascade Blue、Cascade Yellow及びR-フィコエリスリン(PE)(Molecular Probes,Eugene,OR)、FITC、ローダミン及びTexas Red(Pierce,Rockford,IL)、Cy5、Cy5.5、Cy7(Amersham Life Science,Pittsburgh,PA)が挙げられるが限定されない。フルオロフォアを含む、好適な光学色素については、Molecular Probes Handbook by Richard P.Hauglandに記載されており、この文献は参照によって本明細書中に明確に組み込まれる。
好適なタンパク質性蛍光標識としてはまた、ウミシイタケ(Renilla)、ヒロバネウミエラ(Ptilosarcus)又はオワンクラゲ(Aequorea)種のGFP(Chalfie et al.,1994,Science 263:802-805)、EGFP(Clontech Labs.,Inc.,Genbank受入番号U55762)を含む緑色蛍光タンパク質、青色蛍光タンパク質(BFP,Quantum Biotechnologies,Inc.,Quebec,Canada;Stauber,1998,Biotechniques 24:462-471;Heim et al.,1996,Curr.Biol.6:178-182)、強化型黄色蛍光タンパク質(EYFP,Clontech Labs.,Inc.)、ルシフェラーゼ(Ichiki et al.,1993,J.Immunol.150:5408-5417)、βガラクトシダーゼ(Nolan et al.,1988,Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.85:2603-2607)及びウミシイタケ(国際公開第92/15673号パンフレット、同第95/07463号パンフレット、同第98/14605号パンフレット、同第98/26277号パンフレット、同第99/49019号パンフレット、米国特許第5292658号明細書、同第5418155号明細書、同第5683888号明細書、同第5741668号明細書、同第5777079号明細書、同第5804387号明細書、同第5874304号明細書、同第5876995号明細書、同第5925558号明細書)も挙げられるが限定されない。
本明細書中に記載の抗原結合タンパク質又はその一部をコードする核酸も提供され、こうした核酸としては、抗体の1方若しくは両方の鎖、又はその断片、誘導体、変異タンパク質若しくはバリアントをコードする核酸、重鎖可変領域又はCDRのみをコードするポリヌクレオチド、ポリペプチドをコードするポリヌクレオチドの同定、分析、変異導入、又は増幅のためのハイブリッド形成プローブ、PCRプライマー、又はシークエンシングプライマーとしての使用に十分なポリヌクレオチド、ポリヌクレオチドの発現を阻害するためのアンチセンス核酸、並びにこうしたものの相補配列が挙げられる。核酸は、あらゆる長さであり得る。核酸は、例えば、5、10、15、20、25、30、35、40、45、50、75、100、125、150、175、200、250、300、350、400、450、500、750、1,000、1,500、3,000、5,000又はそれを超える数のヌクレオチド長であり得、及び/又は例えば調節配列などのさらなる配列を1つ以上含み得、及び/又は例えばベクターなどのより長い核酸の一部であり得る。核酸は、一本鎖又は二本鎖であり得、RNA及び/又はDNAヌクレオチド、並びにその人工的なバリアント(例えばペプチド核酸)を含み得る。本明細書中で提供される何れかの可変領域をこうした定常領域に付加することで完全な重鎖配列及び軽鎖配列を形成し得る。しかし、こうした定常領域配列が特定の例として提供されるにすぎないことは理解されるべきである。いくつかの実施形態では、可変領域配列は、当技術分野で公知の他の定常領域配列に連結される。
特定の抗原結合タンパク質又はその一部(例えば、全長抗体、重鎖若しくは軽鎖、可変ドメイン、又はCDRH1、CDRH2、CDRH3、CDRL1、CDRL2若しくはCDRL3)をコードする核酸は、GIPR又はその免疫原性断片で免疫付与したマウスのB細胞から単離され得る。核酸は、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)などの従来の手順によって単離され得る。ファージディスプレイは、それによって抗体及び他の抗原結合タンパク質の誘導体を調製し得る既知の技術の別の例である。1つのアプローチにおいて、目的の抗原結合タンパク質の構成要素であるポリペプチドは、何らかの適切な組み換え発現系において発現し、発現したポリペプチドは、会合によって抗原結合タンパク質を形成することが可能である。
一態様は、特定のハイブリッド形成条件下で他の核酸とハイブリッド形成する核酸をさらに提供する。核酸のハイブリッド形成法は、当技術分野で周知である。例えばCurrent Protocols in Molecular Biology,John Wiley & Sons,N.Y.(1989),6.3.1-6.3.6.を参照されたい。本明細書中で定義されるように、中程度にストリンジェントなハイブリッド形成条件では、5x塩化ナトリウム/クエン酸ナトリウム(SSC)、0.5%SDS、1.0mM EDTA(pH8.0)を含有する事前洗浄液、約50%ホルムアミド、6xSSCのハイブリッド形成緩衝液及び約55℃のハイブリッド形成温度(又は、42℃のハイブリッド形成温度で約50%のホルムアミドを含有するものなどの他の類似のハイブリッド形成溶液)、及び0.5xSSC、0.1%SDSにおいて60℃の洗浄条件が使用される。ストリンジェントなハイブリッド形成条件では、45℃の6xSSC中でハイブリッド形成させ、続いて68℃の0.1xSSC、0.2%SDS中で1回以上洗浄する。さらに、当業者であれば、ハイブリッド形成条件及び/又は洗浄条件を操作して、互いに少なくとも65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、98%又は99%同一であるヌクレオチド配列を含む核酸が典型的には互いに依然としてハイブリッド形成するように、ハイブリッド形成のストリンジェンシーを向上又は低下させ得る。
ハイブリッド形成条件の選択に影響する基本パラメーター及び適切な条件を考案するための指針は、例えば、Sambrook,Fritsch,and Maniatis(2001,Molecular Cloning:A Laboratory Manual,Cold Spring Harbor Laboratory Press,Cold Spring Harbor,N.Y.,上記;及びCurrent Protocols in Molecular Biology,1995,Ausubel et al.,eds.,John Wiley & Sons,Inc.,sections 2.10及び6.3-6.4)によって示されており、例えば、核酸の長さ及び/又は塩基組成に基づいて当業者が容易に決定し得る。
核酸への変異導入によって変更を導入し得、それによってその核酸がコードするポリペプチド(例えば抗体又は抗体誘導体)のアミノ酸配列に変化が生じる。変異は、当技術分野で公知の何らかの技術を使用して導入され得る。一実施形態では、例えば、部位特異的変異導入プロトコールを使用して、1つ以上の特定のアミノ酸残基が変更される。別の実施形態では、例えば、ランダム変異導入プロトコールを使用して、1つ以上のランダムに選択される残基が変更される。実施方法はどうあれ、変異ポリペプチドを発現させ、その所望の特性をスクリーニングし得る。
変異は、それがコードするポリペプチドの生物学的活性を大きく改変することなく核酸に導入され得る。例えば、非必須アミノ酸残基位置でのアミノ酸置換を生じさせるヌクレオチド置換を実施し得る。或いは、それがコードするポリペプチドの生物学的活性を選択的に変更する1つ以上の変異を核酸に導入し得る。例えば、変異によって生物学的活性を量的又は質的に変更し得る。量的な変更の例としては、活性の増加、低減、又は除去が挙げられる。質的な変更の例としては、抗体の抗原特異性の変更が挙げられる。一実施形態では、当技術分野において十分に確立されている分子生物学手法を使用して、本明細書中に記載の抗原結合タンパク質の何れかをコードする核酸を変異させて、アミノ酸配列を改変し得る。
別の態様では、核酸配列の検出のためのプライマー又はハイブリッド形成プローブとしての使用に適した核酸分子が提供される。核酸分子は、全長ポリペプチドをコードする核酸配列の一部、例えば、プローブ若しくはプライマーとして使用され得る断片、又はポリペプチドの活性部分をコードする断片のみを含み得る。
核酸の配列に基づくプローブは、核酸又は類似の核酸、例えばポリペプチドをコードする転写産物の検出に使用され得る。プローブは、例えば、放射性同位体、蛍光化合物、酵素又は酵素の補因子などの標識基を含み得る。そのようなプローブは、ポリペプチドを発現する細胞の同定に使用され得る。
別の態様は、ポリペプチド又はその一部(例えば、1つ以上のCDR又は1つ以上の可変領域ドメインを含有する断片)をコードする核酸を含むベクターを提供する。ベクターの例としては、プラスミド、ウイルスベクター、非エピソーム哺乳動物ベクター及び発現ベクター、例えば、組み換え発現ベクターが挙げられるが限定されない。組み換え発現ベクターは、宿主細胞における核酸の発現に適した形態の核酸を含み得る。組み換え発現ベクターは、発現に使用しようとする宿主細胞に基づいて選択される1つ以上の調節配列を含み、こうした調節配列は、発現する核酸配列に操作可能に連結されている。調節配列には、多くの型の宿主細胞においてヌクレオチド配列の恒常的な発現を誘導するもの(例えば、SV40初期遺伝子エンハンサー、ラウス肉腫ウイルスプロモーター及びサイトメガロウイルスプロモーター)、特定の宿主細胞のみにおいてヌクレオチド配列の発現を誘導するもの(例えば、組織特異的調節配列、Voss et al.,1986,Trends Biochem.Sci.11:287,Maniatis et al.,1987,Science 236:1237を参照されたい。この文献はそれらの全体が参照によって本明細書中に組み込まれる)、並びに特定の処理又は条件に応じてヌクレオチド配列の誘導性の発現を誘導するもの(例えば、哺乳動物細胞におけるメタロチオニン(metallothionin)プロモーター、並びに原核生物系及び真核生物系の両方におけるtet応答性及び/又はストレプトマイシン応答性プロモーター(同文献を参照されたい)が含まれる。当業者には、発現ベクターの設計が形質転換される宿主細胞の選択、所望のタンパク質の発現レベルなどの因子に依存し得ることは理解されよう。発現ベクターを宿主細胞に導入し、それによって、本明細書中に記載の核酸によってコードされる融合タンパク質又はペプチドを含む、タンパク質又はペプチドを作製し得る。
別の態様では、組み換え発現ベクターが導入された宿主細胞が提供される。宿主細胞は、何らかの原核細胞(例えば大腸菌(E.coli))又は真核細胞(例えば、酵母細胞、昆虫細胞若しくは哺乳類細胞(例えばCHO細胞))であり得る。ベクターDNAは、従来の形質転換技術又は遺伝子移入技術によって原核細胞又は真核細胞に導入され得る。哺乳動物細胞の安定した形質移入の場合、使用される発現ベクター及び遺伝子移入技術に応じて、ごく僅かな細胞のみで外来DNAをそのゲノムに組み込み得ることが知られている。これらの組み込み体を識別し、選択するために、一般的に、選択可能マーカー(例えば抗生物質に対する耐性のための)をコードする遺伝子が目的遺伝子とともに宿主細胞に導入される。好ましい選択マーカーとしては、G418、ハイグロマイシン及びメトトレキサートなどの薬物に対する耐性を付与するものが含まれる。導入核酸が安定的に遺伝子導入された細胞は、数ある方法の中でも特に、薬物選択によって同定され得る(例えば、選択マーカー遺伝子が組み込まれた細胞は生き延びるが、他の細胞は死に至る)。
上記のポリヌクレオチドを少なくとも1つ含む、プラスミド、発現ベクター、転写又は発現カセットの形態の発現系及びコンストラクト、並びにそのような発現系又はコンストラクトを含む宿主細胞も本明細書中で提供される。
本明細書中で提供される抗原結合タンパク質は、多くの従来の技術の何れかによって調製され得る。例えば、GIPR抗原結合タンパク質は、当技術分野で公知の何らかの技術を用いて、組み換え発現系によって産生され得る。例えばMonoclonal Antibodies,Hybridomas:A New Dimension in Biological Analyses,Kennet et al.(eds.)Plenum Press,New York(1980);及びAntibodies:A Laboratory Manual,Harlow and Lane(eds.),Cold Spring Harbor Laboratory Press,Cold Spring Harbor,N.Y.(1988)を参照されたい。
抗原結合タンパク質は、ハイブリドーマ細胞株(例えば、具体的には、抗体をハイブリドーマにおいて発現させ得る)又はハイブリドーマ以外の細胞株において発現させ得る。抗体をコードする発現コンストラクトは、哺乳動物宿主細胞、昆虫宿主細胞又は微生物宿主細胞の形質転換に使用され得る。形質転換は、宿主細胞にポリヌクレオチドを導入するための何らかの既知の方法を使用して実施し得、こうした方法には、例えば、米国特許第4,399,216号明細書、同第4,912,040号明細書、同第4,740,461号明細書、同第4,959,455号明細書によって例示されているような、当技術分野で公知の遺伝子導入手順によってウイルス又はバクテリオファージにポリヌクレオチドをパッケージングし、そのコンストラクトで宿主細胞に形質導入を行うものが含まれる。使用される最適な形質転換手順は、形質転換される宿主細胞がどのタイプであるかということに依存する。哺乳動物細胞への異種性ポリヌクレオチドの導入方法は当技術分野で周知であり、デキストラン介在型遺伝子移入、リン酸カルシウム沈殿、ポリブレン介在型遺伝子移入、プロトプラスト融合、エレクトロポレーション、リポソームへのポリヌクレオチドの封入、核酸と正に荷電した脂質との混合、及び核へのDNAの直接的なマイクロインジェクションが含まれるが限定されない。
組み換え発現コンストラクトは一般に、次のうち1つ以上を含むポリペプチドをコードする核酸分子を含む:本明細書中で提供される1つ以上のCDR;軽鎖定常領域;軽鎖可変領域;重鎖定常領域(例えば、C1、C2及び/又はC3)及び/又はGIPR抗原結合タンパク質の別の骨格部分。これらの核酸配列は、標準的なライゲーション技術を使用して適切な発現ベクターに挿入される。一実施形態では、重鎖又は軽鎖定常領域は、抗GIPR特異的な重鎖又は軽鎖可変領域のC末端に付加され、発現ベクターに連結される。ベクターは、典型的には、用いられる特定の宿主細胞において機能性となるように選択される(即ち、ベクターは、宿主の細胞機構と適合し、遺伝子の増幅及び/又は発現を可能にし得る)。いくつかの実施形態では、ジヒドロ葉酸還元酵素などのタンパク質レポーターを使用するタンパク質間相互作用検出法を使用するベクターが使用される(例えば、米国特許第6,270,964号明細書(この文献は参照により本明細書に組み込まれる)を参照)。適切な発現ベクターは、例えば、Invitrogen Life Technologies又はBD Biosciences(以前は「Clontech」)から購入し得る。抗体及び断片のクローニング及び発現のための他の有用なベクターとしては、Bianchi and McGrew,2003,Biotech.Biotechnol.Bioeng.84:439-44(この文献は参照により本明細書に組み込まれる)に記載のものが挙げられる。さらなる適切な発現ベクターは、例えばMethods Enzymol.,vol.185(D.V.Goeddel,ed.),1990,New York:Academic Pressにおいて論じられている。
典型的には、宿主細胞の何れにおいても用いられる発現ベクターは、プラスミド維持のための配列及び外因性ヌクレオチド配列のクローニング及び発現のための配列を含有する。まとめて「隣接配列」と呼ばれるこのような配列は、特定の実施形態において、典型的には、以下のヌクレオチド配列:プロモーター、1つ以上のエンハンサー配列、複製起点、転写終結配列、ドナー及びアクセプタースプライス部位を含有する完全イントロン配列、ポリペプチド分泌のためのリーダー配列をコードする配列、リボソーム結合部位、ポリアデニル化配列、発現させようとするポリペプチドをコードする核酸を挿入するためのポリリンカー領域及び選択可能マーカーエレメントの1つ以上を含む。これらの配列のそれぞれを以下で論じる。
任意選択的に、ベクターは、「タグ」をコードする配列、即ちGIPR抗原結合タンパク質をコードする配列の5’末端又は3’末端に位置するオリゴヌクレオチド分子を含み得、こうしたオリゴヌクレオチド配列は、ポリHis(ヘキサHisなど)をコードするか、又はそれに対する市販の抗体が存在する、FLAG(登録商標)、HA(インフルエンザウイルスのヘマグルチニン)若しくはmycなどの別の「タグ」をコードする。このタグは、典型的には、ポリペプチドの発現に際してポリペプチドに融合され、宿主細胞からのGIPR抗原結合タンパク質の親和性精製又は検出のための手段として役立ち得る。アフィニティ精製は、例えば、タグに対する抗体をアフィニティマトリックスとして用いるカラムクロマトグラフィーによって達成され得る。任意選択的に、その後、切断のために特定のペプチダーゼを使用するなど、様々な手段によって精製GIPR抗原結合タンパク質からタグを除去し得る。
隣接配列は、同種(即ち、宿主細胞と同じ種及び/又は株に由来)、異種(即ち、宿主細胞種又は株以外の種に由来)、ハイブリッド(即ち、複数の起源由来の隣接配列の組み合わせ)、合成又はネイティブであり得る。従って、隣接配列の供給源は、何らかの原核生物若しくは真核生物、何らかの脊椎生物若しくは無脊椎生物、又は何らかの植物であり得るが、但し、隣接配列が宿主の細胞機構において機能性であり、宿主の細胞機構によって活性化可能であることが条件である。
ベクターにおいて有用な隣接配列は、当技術分野で周知のいくつかの方法の何れかによって得られ得る。典型的には、本明細書中において有用な隣接配列は、マッピングによって及び/又は制限エンドヌクレアーゼ消化によって以前に同定されていることになるため、適切な制限エンドヌクレアーゼを用いて、適切な組織源から単離され得る。いくつかの場合において、隣接配列の全ヌクレオチド配列が知られ得る。この場合、核酸合成又はクローニングのための本明細書中に記載の方法を使用して隣接配列を合成し得る。
隣接配列の全てが知られているか、又はその一部のみが知られているかにかかわらず、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)を用いて、及び/又は同じ若しくは別の種に由来するオリゴヌクレオチド及び/又は隣接配列断片などの適したプローブによりゲノムライブラリをスクリーニングすることによって、隣接配列を得ることができる。隣接配列が不明である場合、隣接配列を含有するDNAの断片は、例えば、コード配列又は1つ若しくは複数の別の遺伝子すら含有し得るより大きなDNA片から単離し得る。制限エンドヌクレアーゼで消化することで適切なDNA断片を作製した後に、アガロースゲル精製、Qiagen(登録商標)カラムクロマトグラフィー(Chatsworth,CA)、又は当業者にとって公知の他の方法を用いて単離することによって、単離を達成し得る。この目的を達成するのに適した酵素の選択は、当業者であれば容易に明らかとなろう。
複製起点は典型的に、市販の原核生物発現ベクターの一部であり、この起点は、宿主細胞中でのベクターの増幅を補助する。選択したベクターが複製起点部位を含有しない場合、知られている配列に基づいて当該部位を化学的に合成して、ベクターにライゲーションし得る。例えば、プラスミドpBR322(New England Biolabs,Beverly,MA)に由来する複製起点は、殆どのグラム陰性菌に適しており、様々なウイルス性の起点(例えば、SV40、ポリオーマ、アデノウイルス、水疱性口内炎ウイルス(VSV)又はパピローマウイルス、例えばHPV若しくはBPVなど)が哺乳動物細胞におけるクローニングベクターに有用である。一般に、複製起点の要素は、哺乳動物の発現ベクターには不要である(例えばSV40の起点は、それがウイルス性の初期プロモーターも含むという理由のみで使用されることが多い)。
転写終結配列は、典型的には、ポリペプチドをコードする領域の末端に対して3’側に位置し、転写の終結に役立つ。通常、原核細胞における転写終止配列は、G-Cに富む断片とそれに続くポリT配列である。当該配列は、ライブラリから容易にクローニングされるか、又はベクターの一部として商業的に購入すらされる一方、本明細書中に記載の方法などの核酸合成方法を用いて容易に合成され得る。
選択マーカー遺伝子は、選択培地中で増殖させた宿主細胞の生存及び増殖に必須のタンパク質をコードする。典型的な選択マーカー遺伝子は、(a)原核宿主細胞について、例えば、アンピシリン、テトラサイクリン若しくはカナマイシンなどの抗生物質若しくは他の毒素に対する耐性を付与するタンパク質、(b)細胞の栄養要求性の欠損を補完するタンパク質、又は(c)複合培地若しくは定義培地からは利用不可能な重要栄養素を供給するタンパク質をコードする。特異的選択可能マーカーは、カナマイシン耐性遺伝子、アンピシリン耐性遺伝子及びテトラサイクリン耐性遺伝子である。好都合なことに、ネオマイシン耐性遺伝子もまた原核宿主細胞及び真核宿主細胞の両方における選択に使用し得る。
他の選択可能遺伝子を用いて、発現される遺伝子を増幅させ得る。増幅は、増殖又は細胞生存にとって重要なタンパク質の産生に必要とされる遺伝子が、連続する世代の組み換え細胞の染色体内でタンデムに反復される過程である。哺乳動物細胞に適した選択マーカーの例として、ジヒドロ葉酸還元酵素(DHFR)遺伝子及びプロモーターレスチミジンキナーゼ遺伝子が挙げられる。哺乳動物細胞形質転換体を、当該形質転換体のみが唯一、ベクター中に存在する選択遺伝子によって生存するように一意的に適合される選択圧の下に置く。培地中の選択薬剤濃度を連続的に上昇させる条件下で形質転換細胞を培養することによって選択圧をかけ、それによって、選択可能遺伝子と、GIPRポリペプチドに結合する抗原結合タンパク質などの別の遺伝子をコードするDNAとの両方が増幅される。結果として、増幅されたDNAから合成される抗原結合タンパク質などのポリペプチドの量が増加する。
リボソーム結合部位は通常、mRNAの翻訳開始に必要であり、シャイン・ダルガーノ配列(原核生物)又はコザック配列(真核生物)を特徴とする。このエレメントは、典型的には、プロモーターの3’側、及び発現されることになるポリペプチドのコード配列の5’側に位置する。
真核宿主細胞発現系においてグリコシル化が望まれる場合など、いくつかの場合において、グリコシル化又は収量を改善するために様々なプレ配列又はプロ配列を操作し得る。例えば、特定のシグナルペプチドのペプチダーゼ切断部位を改変し得るか、又はプロ配列を付加し得、これもグリコシル化に影響し得る。最終的なタンパク質産物は、発現に伴って完全には除去されずに残存し得た1つ以上のさらなるアミノ酸を(成熟タンパク質の最初のアミノ酸に対して)-1の位置に有し得る。例えば、最終タンパク質産物は、アミノ末端に結合した、ペプチダーゼ切断部位に見出される1個又は2個のアミノ酸残基を有し得る。或いは、酵素による切断部位をいくつか使用すると、成熟ポリペプチド内のそのような領域を酵素が切断するのであれば、結果的に所望のポリペプチドが僅かに切り詰められた形態で生じ得る。
発現及びクローニングは典型的に、宿主生物によって認識され、GIPR抗原結合タンパク質をコードする分子に操作可能に連結されるプロモーターを含有する。プロモーターは、構造遺伝子(一般に約100~1000bp以内)の開始コドンの上流(即ち5’側)に位置し、構造遺伝子の転写を制御する非転写配列である。従来、プロモータは、2つのクラス:誘導性プロモータ及び構成的プロモータのうち1つに分類される。誘導性プロモーターは、栄養素の有無又は温度の変化などの培養条件の何らかの変化に応じ、その制御下で、DNAからの転写レベルの上昇を開始させる。一方、構成的プロモーターは、それが操作可能に連結されている遺伝子を均一に、即ち遺伝子発現に対する制御を殆ど又は全く行わずに転写する。種々の潜在的宿主細胞によって認識される多数のプロモーターが周知である。制限酵素消化によって供給源のDNAからプロモーターを取り出し、所望のプロモーター配列をベクターに挿入することにより、GIPR抗原結合タンパク質を含む重鎖又は軽鎖をコードするDNAに対して適切なプロモーターが操作可能に連結される。
酵母宿主との使用に対する適切なプロモータもまた、当技術分野で周知である。有利には、酵母エンハンサーが、酵母プロモータとともに使用される。哺乳動物宿主細胞での使用に適したプロモーターは周知であり、こうしたプロモーターとしては、ポリオーマウイルス、鶏痘ウイルス、アデノウイルス(アデノウイルス2型など)、ウシパピローマウイルス、トリ肉腫ウイルス、サイトメガロウイルス、レトロウイルス、B型肝炎ウイルス及びサルウイルス40(SV40)などのウイルスのゲノムから得られたものが挙げられるが限定されない。他の適切な哺乳動物プロモーターとしては、例えば、熱ショックプロモーター及びアクチンプロモーターなどの異種性の哺乳動物プロモーターが挙げられる。
GIPR抗原結合タンパク質を含む軽鎖又は重鎖をコードするDNAの、より高等な真核生物による転写を増大させるために、ベクターにエンハンサー配列を挿入し得る。エンハンサーは、DNAのシス作用性エレメントであり、通常、約10~300bp長であり、プロモータに作用して転写を増大させる。エンハンサーは、方向及び位置に比較的独立して、転写単位に対して5’側及び3’側の両方の位置で見出されている。哺乳動物遺伝子から入手可能な複数のエンハンサー配列が知られている(例えば、グロビン、エラスターゼ、アルブミン、アルファ-フェト-タンパク質及びインスリン)。しかし、典型的には、ウイルス由来のエンハンサーが使用される。当技術分野で公知のSV40エンハンサー、サイトメガロウイルス初期プロモーターエンハンサー、ポリオーマエンハンサー及びアデノウイルスエンハンサーは、真核生物プロモータの活性化のための例示的な増強エレメントである。エンハンサはー、ベクターにおいて、コード配列の5’側又は3’側の何れかに位置し得るが、典型的には、プロモーターから5’側の部位に置かれる。適切な天然又は異種性のシグナル配列(リーダー配列又はシグナルペプチド)をコードする配列を発現ベクターに組み込んで、細胞外への抗体の分泌を促進し得る。シグナルペプチド又はリーダーの選択は、抗体を産生させようとする宿主細胞のタイプに依存し、異種性のシグナル配列がネイティブのシグナル配列に取って代わり得る。哺乳動物宿主細胞内で機能するシグナルペプチドの例としては、以下のものが挙げられる:米国特許第4,965,195号明細書に記載のインターロイキン-7(IL-7)のシグナル配列;Cosman et al.,1984,Nature 312:768に記載のインターロイキン-2受容体に対するシグナル配列;欧州特許第0367566号明細書に記載のインターロイキン-4受容体シグナルペプチド;米国特許第4,968,607号明細書に記載のI型インターロイキン-1受容体シグナルペプチド;欧州特許第0460846号明細書に記載のII型インターロイキン-1受容体シグナルペプチド。
1つの実施形態では、リーダー配列は、配列番号3158(atggacatga gagtgcctgc acagctgctg ggcctgctgc tgctgtggct gagaggcgcc agatgc)によってコードされる配列番号3157(MDMRVPAQLL GLLLLWLRGA RC)を含む。別の実施形態では、リーダー配列は、配列番号3160(atggcctggg ctctgctgct cctcaccctc ctcactcagg gcacagggtc ctgggcc)によってコードされる配列番号3159(MAWALLLLTL LTQGTGSWA)を含む。
提供される発現ベクターは、市販のベクターなどの出発ベクターから構築され得る。そのようなベクターは、所望の隣接配列の全てを含有していてもよいし又はしていなくてもよい。本明細書中に記載の隣接配列の1つ以上がベクター内に最初から存在していない場合、それらを個々に得てベクター中にライゲーションし得る。それぞれの隣接配列の取得に使用される方法は、当業者にとって周知である。
ベクターを構築し、GIPR抗原結合配列を含む軽鎖、重鎖、又は軽鎖及び重鎖をコードする核酸分子をベクターの適切な部位に挿入した後、増幅及び/又はポリペプチド発現のための適切な宿主細胞に完成ベクターを挿入し得る。抗原結合タンパク質のための発現ベクターの選択宿主細胞への形質転換は、遺伝子移入、感染、リン酸カルシウム共沈、エレクトロポレーション、マイクロインジェクション、リポフェクション、DEAE-デキストランが介在する遺伝子移入又は他の既知の手法を含む、周知の方法によって達成され得る。選択される方法は、部分的に、使用しようとする宿主細胞のタイプに応じる。こうした方法及び他の適切な方法は、当業者にとって周知であり、例えば上記のSambrook et al.,2001で示されている。
宿主細胞は、適切な条件下で培養されると、抗原結合タンパク質を合成し、抗原結合タンパク質はその後、(宿主細胞がそれを培地に分泌する場合は)培養用培地から、又は(それが分泌されない場合は)それを産生する宿主細胞から直接的に、回収され得る。適切な宿主細胞の選択は、所望の発現レベル、活性に望ましいか又は必須であるポリペプチド修飾(グリコシル化又はリン酸化など)及び生物学的に活性な分子への折り畳みの容易さなどの様々な因子に依存する。
発現のための宿主として利用可能な哺乳動物細胞株は、当技術分野で周知であり、こうした哺乳動物細胞株としては、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞、HeLa細胞、ベビーハムスター腎臓(BHK)細胞、サル腎臓細胞(COS)、ヒト肝細胞癌細胞(例えばHep G2)及び多くの他の細胞株を含むが限定されないAmerican Type Culture Collection(ATCC)から入手可能な不死化細胞株が挙げられるが限定されない。特定の実施形態では、GIPR結合特性を有する抗原結合タンパク質をどの細胞株が高レベルで発現し、構成的に産生するかを決定することを通じて、細胞株を選択し得る。別の実施形態では、それ自体の抗体は作製しないが、異種性抗体を作製し、分泌する能力を有するB細胞系統由来の細胞株を選択し得る。
一実施形態では、本発明は、表2、3、4、5、7、8、9及び10において特定されるポリヌクレオチドの1つ以上を発現する細胞によって産生される抗原結合タンパク質を対象とする。
一態様では、GIPR結合タンパク質は、長期的処置のために投与される。別の態様では、結合タンパク質は、救急治療のために投与される。
GIPR抗原結合タンパク質を含む医薬組成物も提供され、本明細書中で開示される何らかの予防及び治療方法において利用され得る。一実施形態では、治療的有効量の1つ又は複数の抗原結合タンパク質及び薬学的に許容可能な希釈剤、担体、可溶化剤、乳化剤、保存剤及び/又はアジュバントも提供される。許容可能な処方材料は、用いられる投与量及び濃度でレシピエントにとって無毒性である。
特定の実施形態では、本医薬組成物は、組成物の、例えば、pH、浸透圧、粘性、透明性、色調、等張性、臭気、滅菌状態、安定性、溶解速度若しくは放出速度、吸収性又は透過性を改変、維持又は保持するための処方材料を含有し得る。このような実施形態では、適切な処方材料として、アミノ酸(グリシン、グルタミン、アスパラギン、アルギニン又はリジンなど);抗微生物剤;抗酸化剤(アスコルビン酸、亜硫酸ナトリウム、又は亜硫酸水素ナトリウムなど);緩衝液(ホウ酸、重炭酸、トリス-HCl、クエン酸、リン酸又は他の有機酸など);増量剤(マンニトール又はグリシンなど);キレート化剤(エチレンジアミン四酢酸(EDTA)など);錯化剤(カフェイン、ポリビニルピロリドン、ベータ-シクロデキストリン又はヒドロキシプロピル-ベータ-シクロデキストリンなど);充填剤;単糖;二糖;及び他の炭水化物(グルコース、マンノース又はデキストリンなど);タンパク質(血清アルブミン、ゼラチン又は免疫グロブリンなど);着色剤、香味剤及び希釈剤;乳化剤;親水性ポリマー(ポリビニルピロリドンなど);低分子量ポリペプチド;塩形成対イオン(ナトリウムなど);防腐剤(塩化ベンザルコニウム、安息香酸、サリチル酸、チメロサール、フェネチルアルコール、メチルパラベン、プロピルパラベン、クロルヘキシジン、ソルビン酸又は過酸化水素など);溶媒(グリセリン、プロピレングリコール又はポリエチレングリコールなど);糖アルコール(マンニトール又はソルビトールなど);懸濁化剤;界面活性剤若しくは湿潤剤(プルロニック、PEG、ソルビタンエステル、ポリソルベート20などのポリソルベート、ポリソルベート、トライトン、トロメタミン、レシチン、コレステロール、チロキサポールなど);安定性増強剤(スクロース又はソルビトールなど);張度増強剤(アルカリ金属ハロゲン化物、好ましくは塩化ナトリウム又は塩化カリウム、マンニトールソルビトールなど);送達ビヒクル;希釈剤;賦形剤及び/又は医薬アジュバントが挙げられるが限定されない。REMINGTON’S PHARMACEUTICAL SCIENCES,18” Edition,(A.R.Genrmo,ed.),1990,Mack Publishing Companyは、本医薬組成物に組み込まれ得る適切な薬剤についてのさらなる詳細及び選択肢を提供する。
特定の実施形態では、最適な医薬組成物は、例えば、意図される投与経路、送達方式及び所望の投与量に応じて、当業者によって決定される。例えば、上記のREMINGTON’S PHARMACEUTICAL SCIENCESを参照。特定の実施形態では、そのような組成物は、開示の抗原結合タンパク質の物理的状態、安定性、インビボでの放出速度及びインビボでの排出速度に影響し得る。特定の実施形態では、本医薬組成物中の主なビヒクル又は担体は、実際は、水性又は非水性の何れかであり得る。例えば、適切なビヒクル又は担体は、注射用の水又は生理食塩水であり得る。特定の実施形態では、GIPR抗原結合タンパク質組成物は、所望の純度を有する選択組成物を任意選択的な処方薬剤(上記のREMINGTON’S PHARMACEUTICAL SCIENCES)と混合することにより、凍結乾燥ケーキ又は水性溶液の形態における保存を目的として調製され得る。さらに、特定の実施形態では、GIPR抗原結合タンパク質は、スクロースなどの適切な賦形剤を使用し、凍結乾燥物として処方され得る。
本医薬組成物は、非経口送達を目的として選択され得る。或いは、本組成物は、吸入用に、又は経口など、消化管を通じた送達のために選択され得る。そのような薬学的に許容可能な組成物の調製は、当技術分野の範囲内である。
処方物の構成要素は、好ましくは、投与部位に許容可能な濃度で存在する。特定の実施形態では、緩衝液は、組成物を、生理学的pH又は僅かに低いpH、典型的には約5~約8のpH範囲内に維持するために用いられる。
非経口投与が企図されるとき、治療組成物は、薬学的に許容可能なビヒクルにおいて所望のヒトGIPR抗原結合タンパク質を含む、発熱物質非含有の非経口的に許容可能な水性溶液の形態で提供され得る。非経口注射に特に適した媒体は、GIPR抗原結合タンパク質が、適切に保存処理がなされた無菌等張液として処方される無菌蒸留水である。特定の実施形態では、調製は、デポー注射を介して送達され得る産物の制御放出又は持続放出を実現し得る、薬剤、例えば注射可能なミクロスフェア、生体内分解性粒子、ポリマー性化合物(ポリ乳酸又はポリグリコール酸など)、ビーズ又はリポソームとの所望の分子の処方を含み得る。特定の実施形態では、循環中の持続期間を増進する効果を有するヒアルロン酸も使用され得る。特定の実施形態では、所望の抗原結合タンパク質を導入するために埋め込み可能な薬物送達機器を使用し得る。
特定の医薬組成物は、吸入を目的として処方され得る。いくつかの実施形態では、GIPR抗原結合タンパク質は、乾燥した吸入可能な粉末として処方される。特定の実施形態では、GIPR抗原結合タンパク質吸入溶液は、エアロゾル送達のための噴霧剤と共に処方することもできる。特定の実施形態では、溶液は噴霧され得る。経肺投与及び処方方法は、国際特許出願PCT/米国特許出願公開第94/001875号明細書にさらに記載されており、これは参照によって組み込まれ、化学的に修飾されたタンパク質の経肺送達を記載する。いくつかの処方物は、経口投与され得る。この様式で投与されるGIPR抗原結合タンパク質は、錠剤及びカプセルなどの固形剤形の配合において習慣的に使用される担体と共に、又はこうした担体なしで、処方され得る。特定の実施形態では、消化管において生物学的利用率が最大化し、全身循環前分解(pre-systemic degradation)が最小化するときに処方物の活性部分が放出されるようにカプセルが設計され得る。GIPR抗原結合タンパク質の吸収を促進するためにさらなる薬剤を含め得る。希釈剤、香味剤、低融点ワックス、植物油、滑沢剤、懸濁剤、錠剤崩壊剤及び結合剤も使用し得る。
いくつかの医薬組成物は、錠剤の製造に適している無毒の賦形剤とともに1つ又は複数のGIPR抗原結合タンパク質の有効量を混合物中に含む。無菌水又は別の適切なビヒクルに錠剤を溶解することによって単位剤形で溶液を調製し得る。適切な賦形剤としては、炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム若しくは重炭酸ナトリウム、ラクトース若しくはリン酸カルシウムなどの不活性な希釈剤;又はデンプン、ゼラチン若しくはアカシアなどの結合剤;又はステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸若しくはタルクなどの滑沢剤が挙げられるが限定されない。
持続送達又は制御送達処方物においてGIPR結合タンパク質を含む処方物を含め、さらなる医薬組成物が当業者には明らかであろう。様々な他の持続性又は制御性の送達手段、例えばリポソーム担体、生体内分解性マイクロ粒子又は多孔ビーズ及びデポー注射を処方するための技術も当業者にとって公知である。例えば、参照によって組み込まれ、医薬組成物を送達するための多孔性ポリマー微粒子の制御放出について記載する国際出願PCT/US93/00829号明細書を参照されたい。持続放出調製物は、成形物品、例えば、フィルム又はマイクロカプセルの形態の半透過性ポリマーマトリックスを含み得る。持続放出マトリックスは、ポリエステル、ヒドロゲル、ポリラクチド(それぞれ参照により組み込まれる米国特許第3,773,919号明細書及び欧州特許出願公開第058481号明細書に開示されており)、L-グルタミン酸及びガンマ-エチル-L-グルタマートのコポリマー(Sidman et al.,1983,Biopolymers 2:547-556)、ポリ(2-ヒドロキシエチル-イネタクリラート(inethacrylate)(Langer et al.,1981,J.Biomed.Mater.Res.15:167-277及びLanger,1982,Chem.Tech.12:98-105)、エチレン酢酸ビニル(Langer et al.,1981、上記)又はポリ-D(-)-3-ヒドロキシ酪酸(欧州特許出願公開第133,988号明細書)を含み得る。持続放出組成物はまた、当技術分野で公知のいくつかの方法の何れかによって調製され得るリポソームも含み得る。例えば、参照により組み込まれる、Eppstein et al.,1985,Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.82:3688-3692;欧州特許出願公開第036,676号明細書;同第088,046号明細書及び同第143,949号明細書を参照のこと。
インビボ投与に用いられる医薬組成物は典型的に滅菌調製物として提供される。滅菌化は、滅菌濾過膜を通じた濾過によって達成され得る。本組成物を凍結乾燥させる場合、この方法を用いる滅菌化は、凍結乾燥及び再構成の前後の何れかで行われ得る。非経口投与用の組成物は、凍結乾燥形態で、又は溶液中に保存され得る。非経口組成物は一般に、滅菌アクセスポートを有する容器、例えば、皮下注射針によって貫通可能なストッパーを有する、静脈注射用溶液バッグ又はバイアル中に配置される。
特定の処方物では、抗原結合タンパク質の濃度は、少なくとも10mg/mL、20mg/mL、30mg/mL、40mg/mL、50mg/mL、60mg/mL、70mg/mL、80mg/mL、90mg/mL、100mg/mL又は150mg/mLである。一実施形態では、医薬組成物は、抗原結合タンパク質、緩衝剤及びポリソルベートを含む。他の実施形態では、医薬組成物は、抗原結合タンパク質、緩衝剤、スクロース及びポリソルベートを含む。医薬組成物の例は、50~100mg/mLの抗原結合タンパク質、5~20mM酢酸ナトリウム、5~10%w/vスクロース及び0.002~0.008%w/vポリソルベートを含有するものである。特定の組成物は、例えば、9~11mM酢酸ナトリウム緩衝液中、65~75mg/mLの抗原結合タンパク質、8~10%w/vスクロース及び0.005~0.006%w/vポリソルベートを含有する。特定のそのような処方物のpHは4.5~6の範囲である。他の処方物のpHは5.0~5.5(例えばpHは5.0、5.2又は5.4)である。
本医薬組成物が処方されると、これは、溶液、懸濁液、ゲル、エマルジョン、固体、結晶として、又は脱水粉末若しくは凍結乾燥粉末として、滅菌バイアル中に保存され得る。そのような処方物は、即時使用が可能な形態、又は投与前に再構成される形態(例えば凍結乾燥品)で保存され得る。単一用量の投与単位を得るためのキットも提供される。特定のキットは、乾燥タンパク質を有する第1の容器と、水性処方物を有する第2の容器とを含有する。特定の実施形態では、単一チャンバー及び複数チャンバーを有する充填済シリンジ(例えば、液体シリンジ及びリオシリンジ(lyosyringe))を含むキットが提供される。用いようとするGIPR抗原結合タンパク質含有医薬組成物の治療的有効量は、例えば、治療の内容及び目的に依存する。処置に適した投与量レベルは、送達される分子、GIPR抗原結合タンパク質が使用される適応症、投与経路及び患者の体格(体重、体表若しくは臓器サイズ)及び/又は状態(年齢及び総体的な健康)に一部は応じて変動することを当業者は理解するであろう。特定の実施形態では、臨床医は、最適な治療効果を得るために、投与量の設定を行い、投与経路を変更し得る。
投与頻度は、使用される処方物における特定のGIPR抗原結合タンパク質の薬物動態パラメーターに依存する。典型的には、臨床医は、所望の効果を達成する投与量に達するまで組成物を投与する。従って、組成物は、単一用量として投与するか、又は一定期間にわたって2つ以上の用量(所望の分子を同一量で含んでいてもよいし又は含んでいなくてもよい)として投与し得るか、又は埋め込み機器若しくはカテーテルを介する連続注入として投与し得る。適切な投与量は、適切な用量反応データを使用して確認し得る。特定の実施形態では、抗原結合タンパク質は、長期間にわたって患者に投与し得る。特定の実施形態では、抗原結合タンパク質は、2週間ごと、1ヶ月ごと、2ヶ月ごと、3ヶ月ごと、4ヶ月ごと、5ヶ月ごと又は6ヶ月ごとに投与される。
医薬組成物の投与経路は、例えば、経口によるもの、静脈内経路、腹腔内経路、脳内(実質内)経路、脳室内経路、筋肉内経路、眼内経路、動脈内経路、門脈内経路、又は病巣内経路による注射を介するもの、持続放出システムによるもの又は埋め込み装置によるものなどの既知の方法に従う。特定の実施形態では、本組成物は、ボーラス注射によって投与され得るか、注入によって連続的に投与され得るか、又は埋め込み装置によって投与され得る。
本組成物は、所望の分子が吸着又は封入された膜、スポンジ又は別の適切な材料の埋め込みを介して局所的に投与され得る。特定の実施形態では、埋め込み装置が使用される場合、この装置は、何れかの適切な組織又は臓器に埋め込み得、所望の分子の送達は、拡散、持続放出型ボーラス又は連続投与を介するものであり得る。
開示されるエクスビボに従ってGIPR抗原結合タンパク質医薬組成物を使用することも望ましいものであり得る。そのような場合、患者から取り出された細胞、組織又は臓器は、GIPR抗原結合タンパク質医薬組成物に曝露され、その後、続いて細胞、組織及び/又は臓器が患者に移植し戻される。
医師は、特定の患者の個々のプロファイルに応じて適切な治療指標及び標的脂質レベルを選択することが可能であろう。高脂血症の処置の指針となる広く受け入れられた基準の1つは、Third Report of the National Cholesterol Education Program(NCEP)Expert Panel on Detection,Evaluation,and Treatment of the High Blood Cholesterol in Adults(Adult Treatment Panel III)Final Report,National Institutes of Health,NIH Publication No.02-5215(2002)であり、この文献の印刷刊行物は、その全体が参照により本明細書中に組み込まれる。
特定の用量の効力は、バイオマーカーの参照又は特定の生理学的パラメーターの改善によって評価し得る。適切なバイオマーカーの例としては、血漿脂質に対する遊離コレステロールの比率、膜タンパク質に対する遊離コレステロールの比率、スフィンゴミエリンに対するホスファチジルコリンの比率又はHDL-Cレベルが挙げられる。
本明細書中で、GIPR抗原結合タンパク質と、1つ以上のさらなる治療剤とを含む組成物、並びに本明細書中で開示される予防及び治療方法において使用するための、そのような薬剤が、GIPR抗原結合タンパク質との同時又は連続的に投与される方法も提供される。1つ以上のさらなる薬剤は、GIPR抗原結合タンパク質と共に同時処方されるか、又はGIPR抗原結合タンパク質と共に同時投与され得る。一般に、治療方法、組成物及び化合物は、同時に投与されているさらなる薬剤とともに、様々な疾患病状の処置において他の治療剤と組み合わせて用いることも可能である。
本明細書中で提供される診断用途には、GIPRの発現を検出するための抗原結合タンパク質の使用が含まれる。GIPRの存在の検出において有用な方法の例には、酵素結合免疫吸着測定法(ELISA)及び放射免疫測定法(RIA)などの免疫アッセイが含まれる。
診断用途について、抗原結合タンパク質は、典型的には、検出可能な標識基で標識される。適切な標識基としては、次のもの:放射性同位体若しくは放射性核種(例えばH、14C、15N、35S、90Y、99Tc、111In、125I、131I)、蛍光基(例えば、FITC、ローダミン、ランタニド蛍光体)、酵素基(例えば、西洋ワサビペルオキシダーゼ、β-ガラクトシダーゼ、ルシフェラーゼ、アルカリホスファターゼ)、化学発光基、ビオチニル基又は二次レポーターによって認識される所定のポリペプチドエピトープ(例えば、ロイシンジッパー対配列、二次抗体に対する結合部位、金属結合ドメイン、エピトープタグ)が挙げられるが限定されない。いくつかの実施形態では、標識基は、潜在的な立体障害を低減するために様々な長さのスペーサーアームを介して抗原結合タンパク質にカップリングされる。タンパク質を標識するための様々な方法が当技術分野で公知であり、それらが使用され得る。
いくつかの実施形態では、GIPR抗原結合タンパク質は、当技術分野で公知の技術を使用して単離及び測定される。例えばHarlow and Lane,1988,Antibodies:A Laboratory Manual,New York:Cold Spring Harbor(ed.1991及び定期的な補遺);John E.Coligan,ed.,1993,Current Protocols In Immunology New York:John Wiley & Sonsを参照されたい。
本開示の別の態様では、提供される抗原結合タンパク質とGIPRへの結合について競合する試験分子の存在の検出が提供される。そのようなアッセイの1つの例は、試験分子の存在下又は非存在下で、一定量のGIPRを含有する溶液における遊離の抗原結合タンパク質の量を検出することを含む。遊離の抗原結合タンパク質(即ちGIPRに結合していない抗原結合タンパク質)の量の増加は、GIPR結合に対して試験分子が抗原結合タンパク質と競合する能力があることを示す。一実施形態では、抗原結合タンパク質が標識基で標識される。或いは、試験分子が標識され、抗原結合タンパク質の存在下及び非存在下で、遊離試験分子の量が監視される。
適用において、クッシング症候群の処置を必要とする患者に、治療的有効量のGIPR結合タンパク質を投与することによって、クッシング症候群を処置し得る。投与は、IV注射、腹腔内(IP)注射、皮下注射、筋肉内注射又は錠剤若しくは液体処方物の形態で経口的に行われるものなどにより、本明細書中に記載のように実施され得る。状況により、GIPR結合タンパク質の治療的に有効であるか又は好ましい用量は、臨床医によって決定され得る。GIPR結合タンパク質の治療的有効用量は、数ある中でも特に、投与スケジュール、投与される薬剤の単位用量、GIPR結合タンパク質が他の治療剤と組み合わせて投与されるか否か、レシピエントの免疫状態及び健康に依存する。本明細書中で使用される場合、「治療的有効用量」という用語は、研究者、医師又は他の臨床医によって探究されている組織系、動物又はヒトにおいて、処置中の疾患又は障害の症状の軽減又は改善を含む、生物学的又は医学的応答を誘発するGIPR結合タンパク質の量、即ち観測可能なレベルの1つ以上の所望の生物学的又は医学的応答を支持するGIPR結合タンパク質の量を意味し、こうした応答は、例えばコルチゾールレベルの低下である。
GIPR結合タンパク質の治療的有効用量は、所望の結果によっても変動し得ることに留意されたい。従って、例えば、コルチゾールのより低いレベルが指示される状況において、それに応じてGIPR結合タンパク質の用量は、比較的高いコルチゾールレベルが所望される用量よりも高い。逆に、コルチゾールのより高いレベルが指示される状況において、それに応じてGIPR結合タンパク質の用量は、比較的高いコルチゾールレベルが所望される用量よりも低い。
様々な実施形態では、対象は、50~100μg/日以上のコルチゾールレベルを有するヒトであり、GIPR結合タンパク質で処置され得る。
一実施形態では、本開示の方法は、対象におけるコルチゾールのベースラインレベルを最初に測定することを含む。その後、GIPR結合タンパク質を含む医薬組成物が対象に投与される。所望の期間後、対象におけるコルチゾールレベルを再び測定する。次に、対象においてコルチゾールレベルの相対的変化を決定するために、この2つのレベルを比較し得る。その比較の結果に応じて、所望のコルチゾールレベルを達成するために、GIPR結合タンパク質を含む別用量の医薬組成物を投与し得る。
GIPR結合タンパク質を含む医薬組成物は、別の化合物と同時投与され得ることに留意されたい。GIPR結合タンパク質と同時投与される化合物の独自性及び特性は、処置しようとするか又は改善させようとする病状の性質に依存する。
開示される方法を実施するためのキットも提供される。そのようなキットは、本明細書中で提供されるペプチド又はタンパク質をコードする核酸、そのような核酸を含むベクター及び細胞、並びにそのような核酸を含有する化合物を含む医薬組成物を含む、本明細書中に記載のものなどの医薬組成物を含み得、こうしたものは、無菌の容器において提供され得る。任意選択的に、提供される医薬組成物のクッシング症候群の処置における利用方法に関する説明も含み得るか、又はこうした説明を患者若しくは医療サービス提供者が利用できるようにし得る。
一態様では、キットは、(a)治療的有効量のGIPR結合タンパク質を含む医薬組成物と、(b)医薬組成物のための1つ以上の容器と、を含む。このようなキットは、それを使用するための説明書も含み得、この説明書は、処置中の的確なコルチゾール関連障害に合うように調整され得る。説明書は、キットにおいて提供される材料の使用及び性質を説明するものであり得る。特定の実施形態では、キットは、クッシング症候群を処置するための投与を遂行するための患者に対する説明書を含む。
説明書は、紙又はプラスチックなどの材料の上に印刷され得、パッケージ挿入物として、キットの容器若しくはその構成要素のラベルにおいて(例えばパッケージングに付随して)など、キット中に存在し得る。他の実施形態では、説明書は、適切なコンピュータ可読ストレージ媒体、例えばCD-ROM、ディスケット上に存在する電子保管データファイルとして存在する。また他の実施形態では、実際の説明書は、キット中に存在しないが、インターネット上などの遠隔ソースから説明書を得るための手段が提供される。この実施形態の例は、説明が閲覧可能なウェブアドレス及び/又は説明がダウンロード可能なウェブアドレスを含むキットである。
キットの構成要素のいくつか又は全てが、無菌性を維持するための適切なパッケージに梱包されることが望ましいことが多い。キットの構成要素は、取り扱いが容易な単一単位を提供するキット格納要素に梱包され得、この場合、例えば箱又は類似構造などのキット格納要素は、例えば、キットの構成要素のいくつか又は全ての無菌性をさらに保つための気密容器であってもよいし又はそうでなくてもよい。
実施例1
GIPRアゴニストペプチドの調製
(GS)K(ivdde)-Rinkアミドレジン部品組み立て品(0.6mmol,CEM)で開始し、Protein Technologies Tributeペプチド合成装置上でDMF中のDIC/Oxyma chemistry及びFmoc-SPPS用の標準的試薬を用いて、ペプチド(配列:Y[Aib]EGTFISDYSIAMDKIHQQDFVNWLLAQKG-KKNDWKHNITQ)の残りを構築した。配列における最終カップリングのために、Boc-Y(OtBu)-OHを利用した。各カップリングに対して、5eqのDIC、Oxyma及びアミノ酸を使用した。殆どのカップリングを5分間、IR加熱を用いて75℃で行った(最終Boc-Yカップリングは50℃で25分間行い、両Hカップリングは50℃で10分間行った)。各芳香族又はベータ分枝残基の後、ダブルカップリングを行った。DMF中20%4-Me-ピぺリジンを用いて脱保護を50℃で行った。
主鎖の完成後、レジンを100mL合成容器に入れ、DMF(30mLx2)で洗浄した。DMF(10mL)中の5%ヒドラジンでレジンを処理し、室温で5分間穏やかに振盪した。真空下で溶液を排出し、脱保護を10回反復した。レジンをDMF(100mLx2)及びDCM(100mLx3)で洗浄した。
別個の容器中で、DMF(10mL)中のDIC(0.935mL、6.00mmol)の溶液をDCM(30mL)中のブロモ酢酸(1.667g、12.00mmol)の溶液にゆっくりと添加した(発熱性)。混合物を室温で10分間撹拌し、次に既に脱保護したレジンに添加した。反応物を室温で18時間振盪し、次に溶媒を排出させ、レジンをDCM(50mLx4)で洗浄した。
レジンをTIPS(2mL)、水(2mL)及びTFA(40mL)で処理した。混合物を室温で3時間撹拌した。開裂溶液を250mLのRBFに排出し、ロタバップ上で元の体積の約半分まで濃縮した。この溶液に冷シクロペンチルメチルエーテルを添加し、懸濁物をろ過し、さらなるCPMEで洗浄し、2.55gの粗製物質を得た。
粗製ペプチドを水/MeCN(2:1)中で溶解させ、prep HPLCカラム上に注入した(Phenomenex Gemini、5μ、250x30mm(~300mg/注入)、A:HO中0.1%TFA、B:CHCN中0.1%TFA)。60mL/minの流速で、5分間のフラッシュ及び10分間の平衡化とともに、50分間にわたり、20%から40%Bの勾配でカラムの溶出を行った。LC-MSにより分画を分析した。精製を10回反復し、合わせたプールを凍結乾燥させて乾燥ペプチドを得た。このペプチドを水中で溶解させ、陽イオン交換精製に供した(GE HiPrep 16/10 SP/HPカラム、5mL/min、A:20mM NaOAc、pH5.0、B:20mM NaOAc、1.0M NaCl、pH5.0、勾配50分間にわたりA-->B 0から50%)。Amicon Ultra-15スピン濃縮器(MWCO=3000)を使用して水へと分画を脱塩して、その後、凍結乾燥処理により凍結乾燥させ、136mgの純粋なY[Aib]EGTFISDYSIAMDKIHQQDFVNWLLAQKGKK-NDWKHNITQGGGGSGGGGSGGGGSK(BrAc)-NHを得た。(HPLCにより71%純度、m/z予想:1032.92;1239.30;1548.88、実測:1033.0、1239.2、1548.5)
αDNP SEFL2 E273C Cys-mAbの調製
脂質に基づく遺伝子移入試薬を使用して、血清不含順応CHO-K1細胞に対してプラスミドDNAを用いて遺伝子移入を行った。抗生物質選択後、モノクローナル抗体を発現する安定なプールを所有権のある社内培地中で増殖させた。GE Waveバイオリアクター中で、10日間の流加培養産生を行った。別個のフラスコにおいて、100ml GenScript AmMagプロテインA磁性ビーズを0.2N水酸化ナトリウムで清浄化し、平衡化し、次にPBS中1:1比でスラリー化し、最後に、回収の約18時間前に25L Wave Bagに添加する。翌日、磁性プロテインAビーズをWave Bagにおいてプレートマグネットで捕捉し、一方で細胞及び消費済み培地を排出させる。次に、100mlのプロテインAビーズを2.5LのPBS中で再懸濁し、精製用の出発物質としてボトルに排出する。
PBS中のGenscript AmMagプロテインA磁性ビーズを磁性ビーズ処理用に改変した10L Conical Tankに注ぐ。磁性ビーズはリング状のマグネットでタンク内に保持され、PBSは排出される。次に、磁性ビーズを再懸濁し、2.5Lの脱イオン水で2回洗浄する。次に、ビーズを2Lの25mM TRIS-HCl、0.1M塩化ナトリウム、pH7.4(TBS)で3回洗浄し、それに続き最後に5L脱イオン水で洗浄して、溶出段階用の調製物中でTBSの緩衝成分を全て除去する。
抗体を溶出させるために、ビーズを200mlの0.1M酢酸ナトリウム、pH3.6でタンクからすすいで500mlボトルに入れ、65rpmのローラーラック上に15分間置く。小型の環状のマグネットとともにボトル中でビーズを保持し、一方で溶出物を別のボトルに注ぐ。3M Tris Baseの1%(v/v)の添加によって溶出物をすぐに中性化する。溶出段階を3回反復して、プロテインAビーズからの全抗体溶出を確実にする。10mM酢酸ナトリウム、9%スクロース、pH5.2へと物質の緩衝液交換を行った。重鎖配列(複合化部位に下線):
Figure 2023509279001155
軽鎖配列:
Figure 2023509279001156
システアミンキャップ付きαDNP SEFL2 E273C Cys-mAbの調製
500mLボトルに、300mLの2.5mMシスタミン、2.5mMシステアミン、40mM HEPES、pH8.2及びαDNP SEFL2 E273C(197.5ml、10.9mg/mL、0.015mmol)を添加した。この混合物を室温で18時間振盪した。0.2μmフィルターに通して溶液をろ過し、100mM NaOAc、pH5.0で希釈し、次にCEXカラム上に直接載せた。陽イオン交換クロマトグラフィーにより混合物を精製した(GE 240mL SP/HP、A:20mM NaOAc、pH5.0、B:A+1.0M NaCl、10CVにわたり0~30%、20mL/min)。生成物を含有する分画を合わせ、TFF(Millipore Pellicon3,Ultracel 30kDa Membrane,88cm)によって10mM酢酸ナトリウム、9%スクロース、pH5.2へと緩衝液交換し、4.3mg/mL(90%収率)で、450mLのαDNP SEFL2 E273C Cys-mAb-CA capの溶液を得た。LC-TOF MS:予測 144510、実測:144485。
HLE-GIPRアゴニストの調製
TFF機器上の1000mLリザーバーに、10mM酢酸ナトリウム、9%スクロース、pH5.2(100mL)、αDNP SEFL2 E273C Cys-mAb-CAキャップ(232ml、6.88μumol)及びトリフェニルホスフィン-3,3’,3’’-トリスルホン酸三ナトリウム塩(Sigma-Aldrich、H2O中3.4mM)(8.09ml、0.028mmol)を添加した。この混合物を室温で90分間穏やかに撹拌した。イオン交換クロマトグラフィーによって反応を完了させた後、溶液を100mLに濃縮し、TFF(30kD MWCO、Millipore Ultracel膜、88cm)によって10mM酢酸ナトリウム、9%スクロース、pH5.2に緩衝液交換した。溶液に、150mLの50mMリン酸ナトリウム、2mM EDTA、pH7.5を添加し、続いてデヒドロアスコルビン酸(Biosynth International、50mMリン酸ナトリウム、2mM EDTA、pH7.5中4.0mM)(17.20ml、0.069mmol)を添加した。完全インタクトAbに対する遊離軽鎖種の量を最小にするために、HPLCによって再酸化を監視した。反応が十分に完了したら、GIPRアゴニストペプチド(H2O中2.0mM)(20.64ml、0.041mmol)を添加した。混合物を室温で18時間、穏やかに撹拌した。溶液を100mLに濃縮し、TFF(MWCO 30,000)を使用してA5Suへと緩衝液交換した。濃縮した溶液を数回洗浄して機器から回収した。0.22μmフィルターに通して溶液をろ過し、2M硫酸アンモニウム、20mM NaOAc、pH5.0で希釈した。疎水性相互作用クロマトグラフィーを使用して溶液を精製した(Custom GE SepharoseブチルHPカラム、159mL、およそ35mm x 200mm)。試料ローディングポンプを用いて溶液を直接カラムに載せた。勾配条件下で所望の化合物を溶出させた(12mL/min、2CVにわたり100%A、10CVにわたり0~90%、2CVにわたり保持、2CVにわたり100%、2CVにわたり純水、A:1M硫酸アンモニウム、20mM NaOAc、pH5.0、B:20mM NaOAc、10%CHCN、pH5.0)。DAR2を含有する分画をプールし、同一のプロダクトラン(product runs)と合わせ、濃縮し、TFF(30kD MWCO、Millipore Ultracel膜88cm)を使用して、10mM酢酸ナトリウム、9%スクロース、pH5.2へと緩衝液交換した。精製した生成物を洗浄によって回収し、302mLの3.4mg/mL溶液を得た。Amicon Ultra-15スピン濃縮器(30000MWCO)を用いた遠心分離限外ろ過によって、最終濃度を達成し、続いて0.22μmシリンジフィルターに通してろ過して、52mLの19.4mg/mL HLE-GIPRアゴニスト溶液(全体で50%収率)を得た。SECにより96.1%純度、LC-TOF MS:予測値:156580、実測値:156574。
GIPRアゴニスト及びmuGIPR-Abでの長期処置
試験開始時に12週間にわたりHFDを与えたDIOマウスに21日間にわたりビヒクル(生理食塩水1x/日及び6日ごとにビヒクル1x)、長時間作用GIPRアゴニスト(37.5mg/kg LA-アゴニスト 1x/日及び生理食塩水1x/日)又は抗マウス抗GIPR抗体2.63.1(muGIPR-Ab;25mg/kg muGIPR-Ab 6日ごとに1x及び生理食塩水1x/日)を投与した。第21日に、定められている投与とそれに続く4時間の絶食を行い、次にT0 RO採血を行い、すぐにその後、[D-Ala2]-GIP(DA-GIP;50nmol/kg;Phoenix Pharmaceuticals)+グルコース(2g/kg)のIP注射を全マウスに行い、T15minで後眼窩から採血し、T80minで最後の断頭採血を行い、次に組織を採取し、重量を測定し、瞬間凍結した。
2.63.1は、次の配列を有する軽鎖を含む:
Figure 2023509279001157
2.63.1は、次の配列を有する重鎖を含む:
Figure 2023509279001158
血漿及び精巣上体WATメタボロミクス
Metabolon HD4プラットフォームを使用して、Metabolonにより、血漿及び精巣上体WATメタボロミクスを行った。Hamilton Companyからの自動MicroLab STAR(登録商標)システムを使用して、試料を調製した。QC目的のための抽出工程における第1段階の前に、いくつかの回収標準物質を添加した。2分間、激しく振盪しながらメタノールで試料を抽出して(Glen Mills GenoGrinder 2000)、タンパク質を沈殿させ、タンパク質に結合しているか又は沈殿したタンパク質マトリックスに捕捉された小分子を解離させ、続いて遠心分離して化学的に多様な代謝産物を回収した。得られた抽出物を5つの分画に分けた:2つは、正イオンモードのエレクトロスプレーイオン化(ESI)を使用した2つの個別の逆相(RP)/UPLC-MS/MS法による分析のため、1つは、負イオンモードのESIを使用したRP/UPLC-MS/MSによる分析のため、1つは、負イオンモードのEISを使用したHILIC/UPLC-MS/MSによる分析のために使用し、1つはバックアップ用に保存した。試料をTurboVap(登録商標)(Zymark)上に短時間置いて、有機溶媒を除去した。分析のための調製前に、試料抽出物を窒素下で一晩保存した。実験試料に合わせて、いくつかのタイプの品質管理試料を分析した。これらには、次のものが含まれる:1)特徴がよく分かっているヒト血漿(MTRX)のプール由来の技術的レプリケート試料、2)抽出された水試料(工程ブランク)及び溶媒ブランク;及び3)全ての分析される試料に添加され、機器性能の監視を可能にし、クロマトグラフィーアライメント(chromatographic alignment)を支援する、内在化合物の測定と相互作用しないように慎重に選択されたQC標準物質のカクテル。
超高性能液体クロマトグラフィー-タンデム質量分析(UPLC-MS/MS):全ての方法が、加熱エレクトロスプレーイオン化(HESI-II)源及び35,000質量解像度で操作されるOrbitrap質量分析器と接続されたWaters ACQUITY超高性能液体クロマトグラフィー(UPLC)及びThermo Scientific Q-Exactive 高解像度/精密質量分析装置を利用する。試料抽出物を乾燥させ、次いで4つの方法のそれぞれと適合する溶媒中で再構成した。各再構成溶媒は、注入及びクロマトグラフィーの一貫性を確実にするために、固定濃度で一連の標準物質を含有する。より親水性が高い化合物に対してクロマトグラフィー的に最適化された酸性陽イオン条件を使用して、1つのアリコートを分析した。この方法において、0.05%パーフルオロペンタン酸(PFPA)及び0.1%ギ酸(FA)を含有する水及びメタノールを使用して、C18カラム(Waters UPLC BEH C18-2.1x100mm、1.7μm)から抽出物を勾配溶出した。酸性陽イオン条件を使用して、第2のアリコートも分析したが、これはより疎水性が高い化合物に対してクロマトグラフィー的に最適化される。この方法において、メタノール、アセトニトリル、水、0.05%PFPA及び0.01%FAを使用して、前述のC18カラムから抽出物を勾配溶出し、全体的により高い有機含量で操作した。別個の専用C18カラムを用い、塩基性陰イオン最適化条件を使用して、3つ目のアリコートを分析した。メタノール及び水を使用し、しかしpH8の6.5mM重炭酸アンモニウムで、塩基性抽出物をカラムから勾配溶出した。10mMギ酸アンモニウム、pH10.8とともに水及びアセトニトリルからなる勾配を使用して、HILICカラム(Waters UPLC BEH Amide 2.1x150mm、1.7μm)から溶出した後、負イオン化を介して第4のアリコートを分析した。MS分析は、ダイナミックエクスクルージョンを使用して、MSとデータ依存的MSnスキャンとを繰り返す。スキャン範囲は方法間で僅かに変動するが、およそ70~1000m/zをカバーする。
バイオインフォマティクス:インフォマティクス系は、4つの主要な成分、ラボ情報管理システム(LIMS)、データ抽出及びピーク同定ソフトウェア、QC及び化合物同定用のデータ処理ツール並びにデータ分析者による使用のための、統計学、視覚化及び解釈ツールのコレクションからなる。これらのインフォマティクス成分に対するハードウェア及びソフトウェア基盤は、LANバックボーン及びOracle 10.2.0.1 Enterprise Editionを実行するデータベースサーバである。
データ抽出及び化合物同定:生データを抽出し、ピークを同定し、Metabolonのハードウェア及びソフトウェアを使用してQC処理し、精製された標準物質又は反復性の未知の実体(recurrent unknown entities)のライブラリエントリーとの比較により化合物を同定した。Metabolonは、ライブラリに存在する全ての分子における、保持時間/指数(RI)、質量電荷比(m/z)及びクロマトグラフィーデータ(MS/MSスペクトルデータを含む)を含有する立証された標準物質に基づいて、ライブラリを維持する。さらに、生化学的同定は、3つの基準に基づく:提案された同定の狭いRI枠内の保持指標、ライブラリ+/-10ppmに対する精密な質量の一致及びMS/MSフォワード及びリバーススコア。MS/MSスコアは、ライブラリエントリースペクトルに存在するイオンに対する、実験的スペクトルに存在するイオンの比較に基づく。
キュレーション:高品質データセットを統計学的分析及びデータ解釈のために利用可能なものにすることを確実にするために、様々なキュレーション手順を行う。真の化学実体の正確で一貫した同定を確実にするために、及びシステムのアーチファクト、割り当ての誤り、重複性及びバックグラウンドノイズに相当するものを除去するために、QC及びキュレーション工程を設計する。Metabolonデータ分析者は、様々な試料間でのピーク同定の一貫性を確認するために、内部開発された可視化及び解釈ソフトウェアを使用する。各化合物に対するライブラリ一致を各試料に対して調べ、必要に応じて修正する。曲線下面積検出イオンカウントとしてピークを定量する。
統計学的計算:2つの未知の手段が2つの独立した集団とは異なるか否かを試験するために、ウェルチの2試料t検定を使用する。
インビボGIP刺激コルチコステロン及びグリセロール分泌
12週間にわたりHFDを与えたDIOマウスを一晩10時間絶食させ、次に午前7時にRO採血により血液試料を回収し、次にすぐに、生理食塩水又はDA-GIPを漸増用量でIP注射し、指示通りに経時的にRO採血を行うことより血液を回収した。血漿コルチコステロン(Alpco)を経時的に測定した。変動性の勾配でシグモイド用量反応モデルを使用して、データの非線形フィットに従い、コルチコステロン分泌に対するDA-GIP EC90を計算し、決定した(GraphPad Prism)。その後、12週間HFDを与えたDIOマウスを、T0の24時間前にビヒクル又はmuGIPR-Abで前処置し、一晩、10時間にわたり絶食させ、次に午前7時にRO採血により血液試料を回収し、次に生理食塩水又はDA-GIP(80nmol/kg)をすぐに注射し、指示通りRO採血により血液を回収した。血漿コルチコステロンを経時的に測定した。
統計解析
全ての値を平均±SEMとして表す。テューキーのHSDを伴う反復測定二元配置ANOVAを使用して、経時的に2群を超える群を比較した。メタボロミクス分析について、ウェルチの2試料t検定を使用して、2つの未知の平均が2つの独立した集団とは異なるか否かを試験した。多重比較のためのシダック検定を伴う一元配置ANOVAを使用して、3つの群を比較した。差は、p<0.05である場合に有意であるとみなした。Graphpad Prismを使用してデータを分析した。

Claims (24)

  1. コルチゾールレベル上昇と関連する障害がある対象を処置する方法であって、GIPRのアミノ酸配列に対して少なくとも90%のアミノ酸配列同一性を有するアミノ酸配列を有するタンパク質に特異的に結合する抗原結合タンパク質の治療的有効量を前記対象に投与することを含む、方法。
  2. 前記障害がクッシング症候群である、請求項1に記載の方法。
  3. 前記抗原結合タンパク質がヒト胃抑制ペプチド受容体(GIPR)ポリペプチドに特異的に結合する、請求項1~2の何れか一項に記載の方法。
  4. 前記ヒトGIPRが、配列番号3141、配列番号3143及び配列番号3145からなる群から選択される配列を含む配列を有する、請求項3に記載の方法。
  5. 前記抗原結合タンパク質が、モノクローナル抗体、ポリクローナル抗体、組み換え抗体、ヒト抗体、ヒト化抗体、キメラ抗体、多特異性抗体又はその抗体断片である、請求項4に記載の方法。
  6. 前記抗体断片が、Fab断片、Fab’断片又はF(ab’)2断片である、請求項5に記載の方法。
  7. 前記抗原結合タンパク質がヒト抗体である、請求項6に記載の方法。
  8. 前記抗原結合タンパク質がモノクローナル抗体である、請求項6に記載の方法。
  9. 前記抗原結合タンパク質が、IgG1、IgG2、IgG3又はIgG4型のものである、請求項6に記載の方法。
  10. 前記抗原結合タンパク質が、IgG1又はIgG2型のものである、請求項9に記載の方法。
  11. 前記抗原結合タンパク質が、標識基にカップリングされる、請求項6に記載の方法。
  12. 前記抗原結合タンパク質が、ヒトGIPRの細胞外部分へのGIPの結合を阻害する、請求項6に記載の方法。
  13. 前記抗原結合タンパク質が抗体又はその断片であり、前記抗体が、CDRL1、CDRL2、CDRL3、CDRH1、CDRH2及びCDRH3を含み、前記CDRL1が、配列番号629~785からなる群から選択される配列を含み;前記CDRL2が、配列番号786~942からなる群から選択される配列を含み;前記CDRL3が、配列番号943~1099からなる群から選択される配列を含み;前記CDRH1が、配列番号1100~1256からなる群から選択される配列を含み;前記CDRH2が、配列番号1257~1413からなる群から選択される配列を含み;前記CDRH3が、配列番号1414~1570からなる群から選択される配列を含む、請求項6に記載の方法。
  14. 前記抗原結合タンパク質が、抗体又はその断片であり、前記抗体が、CDRL1、CDRL2、CDRL3、CDRH1、CDRH2及びCDRH3を含み、各CDRL1、CDRL2、CDRL3、CDRH1、CDRH2及びCDRH3がそれぞれ、配列番号629、配列番号786、配列番号943、配列番号1100、配列番号1257及び配列番号1414;配列番号630、配列番号787、配列番号944、配列番号1101、配列番号1258及び配列番号1415;配列番号631、配列番号788、配列番号945、配列番号1102、配列番号1259及び配列番号1416;配列番号632、配列番号789、配列番号946、配列番号1103、配列番号1260及び配列番号1417;配列番号633、配列番号790、配列番号947、配列番号1104、配列番号1261及び配列番号1418;配列番号634、配列番号791、配列番号948、配列番号1105、配列番号1262及び配列番号1419;配列番号635、配列番号792、配列番号949、配列番号1106、配列番号1263及び配列番号1420;配列番号636、配列番号793、配列番号950、配列番号1107、配列番号1264及び配列番号1421;配列番号637、配列番号794、配列番号951、配列番号1108、配列番号1265及び配列番号1422;配列番号638、配列番号795、配列番号952、配列番号1109、配列番号1266及び配列番号1423;配列番号639、配列番号796、配列番号953、配列番号1110、配列番号1267及び配列番号1424;配列番号640、配列番号797、配列番号954、配列番号1111、配列番号1268及び配列番号1425;配列番号641、配列番号798、配列番号955、配列番号1112、配列番号1269及び配列番号1426;配列番号642、配列番号799、配列番号956、配列番号1113、配列番号1270及び配列番号1427;配列番号643、配列番号800、配列番号957、配列番号1114、配列番号1271及び配列番号1428;配列番号644、配列番号801、配列番号958、配列番号1115、配列番号1272及び配列番号1429;配列番号645、配列番号802、配列番号959、配列番号1116、配列番号1273及び配列番号1430;配列番号646、配列番号803、配列番号960、配列番号1117、配列番号1274及び配列番号1431;配列番号647、配列番号804、配列番号961、配列番号1118、配列番号1275及び配列番号1432;配列番号648、配列番号805、配列番号962、配列番号1119、配列番号1276及び配列番号1433;配列番号649、配列番号806、配列番号963、配列番号1120、配列番号1277及び配列番号1434;配列番号650、配列番号807、配列番号964、配列番号1121、配列番号1278及び配列番号1435;配列番号651、配列番号808、配列番号965、配列番号1122、配列番号1279及び配列番号1436;配列番号652、配列番号809、配列番号966、配列番号1123、配列番号1280及び配列番号1437;配列番号653、配列番号810、配列番号967、配列番号1124、配列番号1281及び配列番号1438;配列番号654、配列番号811、配列番号968、配列番号1125、配列番号1282及び配列番号1439;配列番号655、配列番号812、配列番号969、配列番号1126、配列番号1283及び配列番号1440;配列番号656、配列番号813、配列番号970、配列番号1127、配列番号1284及び配列番号1441;配列番号657、配列番号814、配列番号971、配列番号1128、配列番号1285及び配列番号1442;配列番号658、配列番号815、配列番号972、配列番号1129、配列番号1286及び配列番号1443;配列番号659、配列番号816、配列番号973、配列番号1130、配列番号1287及び配列番号1444;配列番号660、配列番号817、配列番号974、配列番号1131、配列番号1288及び配列番号1445;配列番号661、配列番号818、配列番号975、配列番号1132、配列番号1289及び配列番号1446;配列番号662、配列番号819、配列番号976、配列番号1133、配列番号1290及び配列番号1447;配列番号663、配列番号820、配列番号977、配列番号1134、配列番号1291及び配列番号1448;配列番号664、配列番号821、配列番号978、配列番号1135、配列番号1292及び配列番号1449;配列番号665、配列番号822、配列番号979、配列番号1136、配列番号1293及び配列番号1450;配列番号666、配列番号823、配列番号980、配列番号1137、配列番号1294及び配列番号1451;配列番号667、配列番号824、配列番号981、配列番号1138、配列番号1295及び配列番号1452;配列番号668、配列番号825、配列番号982、配列番号1139、配列番号1296及び配列番号1453;配列番号669、配列番号826、配列番号983、配列番号1140、配列番号1297及び配列番号1454;配列番号670、配列番号827、配列番号984、配列番号1141、配列番号1298及び配列番号1455;配列番号671、配列番号828、配列番号985、配列番号1142、配列番号1299及び配列番号1456;配列番号672、配列番号829、配列番号986、配列番号1143、配列番号1300及び配列番号1457;配列番号673、配列番号830、配列番号987、配列番号1144、配列番号1301及び配列番号1458;配列番号674、配列番号831、配列番号988、配列番号1145、配列番号1302及び配列番号1459;配列番号675、配列番号832、配列番号989、配列番号1146、配列番号1303及び配列番号1460;配列番号676、配列番号833、配列番号990、配列番号1147、配列番号1304及び配列番号1461;配列番号677、配列番号834、配列番号991、配列番号1148、配列番号1305及び配列番号1462;配列番号678、配列番号835、配列番号992、配列番号1149、配列番号1306及び配列番号1463;配列番号679、配列番号836、配列番号993、配列番号1150、配列番号1307及び配列番号1464;配列番号680、配列番号837、配列番号994、配列番号1151、配列番号1308及び配列番号1465;配列番号681、配列番号838、配列番号995、配列番号1152、配列番号1309及び配列番号1466;配列番号682、配列番号839、配列番号996、配列番号1153、配列番号1310及び配列番号1467;配列番号683、配列番号840、配列番号997、配列番号1154、配列番号1311及び配列番号1468;配列番号684、配列番号841、配列番号998、配列番号1155、配列番号1312及び配列番号1469;配列番号685、配列番号842、配列番号999、配列番号1156、配列番号1313及び配列番号1470;配列番号686、配列番号843、配列番号1000、配列番号1157、配列番号1314及び配列番号1471;配列番号687、配列番号844、配列番号1001、配列番号1158、配列番号1315及び配列番号1472;配列番号688、配列番号845、配列番号1002、配列番号1159、配列番号1316及び配列番号1473;配列番号689、配列番号846、配列番号1003、配列番号1160、配列番号1317及び配列番号1474;配列番号690、配列番号847、配列番号1004、配列番号1161、配列番号1318及び配列番号1475;配列番号691、配列番号848、配列番号1005、配列番号1162、配列番号1319及び配列番号1476;配列番号692、配列番号849、配列番号1006、配列番号1163、配列番号1320及び配列番号1477;配列番号693、配列番号850、配列番号1007、配列番号1164、配列番号1321及び配列番号1478;配列番号694、配列番号851、配列番号1008、配列番号1165、配列番号1322及び配列番号1479;配列番号695、配列番号852、配列番号1009、配列番号1166、配列番号1323及び配列番号1480;配列番号696、配列番号853、配列番号1010、配列番号1167、配列番号1324及び配列番号1481;配列番号697、配列番号854、配列番号1011、配列番号1168、配列番号1325及び配列番号1482;配列番号698、配列番号855、配列番号1012、配列番号1169、配列番号1326及び配列番号1483;配列番号699、配列番号856、配列番号1013、配列番号1170、配列番号1327及び配列番号1484;配列番号700、配列番号857、配列番号1014、配列番号1171、配列番号1328及び配列番号1485;配列番号701、配列番号858、配列番号1015、配列番号1172、配列番号1329及び配列番号1486;配列番号702、配列番号859、配列番号1016、配列番号1173、配列番号1330及び配列番号1487;配列番号703、配列番号860、配列番号1017、配列番号1174、配列番号1331及び配列番号1488;配列番号704、配列番号861、配列番号1018、配列番号1175、配列番号1332及び配列番号1489;配列番号705、配列番号862、配列番号1019、配列番号1176、配列番号1333及び配列番号1490;配列番号706、配列番号863、配列番号1020、配列番号1177、配列番号1334及び配列番号1491;配列番号707、配列番号864、配列番号1021、配列番号1178、配列番号1335及び配列番号1492;配列番号708、配列番号865、配列番号1022、配列番号1179、配列番号1336及び配列番号1493;配列番号709、配列番号866、配列番号1023、配列番号1180、配列番号1337及び配列番号1494;配列番号710、配列番号867、配列番号1024、配列番号1181、配列番号1338及び配列番号1495;配列番号711、配列番号868、配列番号1025、配列番号1182、配列番号1339及び配列番号1496;配列番号712、配列番号869、配列番号1026、配列番号1183、配列番号1340及び配列番号1497;配列番号713、配列番号870、配列番号1027、配列番号1184、配列番号1341及び配列番号1498;配列番号714、配列番号871、配列番号1028、配列番号1185、配列番号1342及び配列番号1499;配列番号715、配列番号872、配列番号1029、配列番号1186、配列番号1343及び配列番号1500;配列番号716、配列番号873、配列番号1030、配列番号1187、配列番号1344及び配列番号1501;配列番号717、配列番号874、配列番号1031、配列番号1188、配列番号1345及び配列番号1502;配列番号718、配列番号875、配列番号1032、配列番号1189、配列番号1346及び配列番号1503;配列番号719、配列番号876、配列番号1033、配列番号1190、配列番号1347及び配列番号1504;配列番号720、配列番号877、配列番号1034、配列番号1191、配列番号1348及び配列番号1505;配列番号721、配列番号878、配列番号1035、配列番号1192、配列番号1349及び配列番号1506;配列番号722、配列番号87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    号1195、配列番号1352及び配列番号1509;配列番号725、配列番号882、配列番号1039、配列番号1196、配列番号1353及び配列番号1510;配列番号726、配列番号883、配列番号1040、配列番号1197、配列番号1354及び配列番号1511;配列番号727、配列番号884、配列番号1041、配列番号1198、配列番号1355及び配列番号1512;配列番号728、配列番号885、配列番号1042、配列番号1199、配列番号1356及び配列番号1513;配列番号729、配列番号886、配列番号1043、配列番号1200、配列番号1357及び配列番号1514;配列番号730、配列番号887、配列番号1044、配列番号1201、配列番号1358及び配列番号1515;配列番号731、配列番号888、配列番号1045、配列番号1202、配列番号1359及び配列番号1516;配列番号732、配列番号889、配列番号1046、配列番号1203、配列番号1360及び配列番号1517;配列番号733、配列番号890、配列番号1047、配列番号1204、配列番号1361及び配列番号1518;配列番号734、配列番号891、配列番号1048、配列番号1205、配列番号1362及び配列番号1519;配列番号735、配列番号892、配列番号1049、配列番号1206、配列番号1363及び配列番号1520;配列番号736、配列番号893、配列番号1050、配列番号1207、配列番号1364及び配列番号1521;配列番号737、配列番号894、配列番号1051、配列番号1208、配列番号1365及び配列番号1522;配列番号738、配列番号895、配列番号1052、配列番号1209、配列番号1366及び配列番号1523;配列番号739、配列番号896、配列番号1053、配列番号1210、配列番号1367及び配列番号1524;配列番号740、配列番号897、配列番号1054、配列番号1211、配列番号1368及び配列番号1525;配列番号741、配列番号898、配列番号1055、配列番号1212、配列番号1369及び配列番号1526;配列番号742、配列番号899、配列番号1056、配列番号1213、配列番号1370及び配列番号1527;配列番号743、配列番号900、配列番号1057、配列番号1214、配列番号1371及び配列番号1528;配列番号744、配列番号901、配列番号1058、配列番号1215、配列番号1372及び配列番号1529;配列番号745、配列番号902、配列番号1059、配列番号1216、配列番号1373及び配列番号1530;配列番号746、配列番号903、配列番号1060、配列番号1217、配列番号1374及び配列番号1531;配列番号747、配列番号904、配列番号1061、配列番号1218、配列番号1375及び配列番号1532;配列番号748、配列番号905、配列番号1062、配列番号1219、配列番号1376及び配列番号1533;配列番号749、配列番号906、配列番号1063、配列番号1220、配列番号1377及び配列番号1534;配列番号750、配列番号907、配列番号1064、配列番号1221、配列番号1378及び配列番号1535;配列番号751、配列番号908、配列番号1065、配列番号1222、配列番号1379及び配列番号1536;配列番号752、配列番号909、配列番号1066、配列番号1223、配列番号1380及び配列番号1537;配列番号753、配列番号910、配列番号1067、配列番号1224、配列番号1381及び配列番号1538;配列番号754、配列番号911、配列番号1068、配列番号1225、配列番号1382及び配列番号1539;配列番号755、配列番号912、配列番号1069、配列番号1226、配列番号1383及び配列番号1540;配列番号756、配列番号913、配列番号1070、配列番号1227、配列番号1384及び配列番号1541;配列番号757、配列番号914、配列番号1071、配列番号1228、配列番号1385及び配列番号1542;配列番号758、配列番号915、配列番号1072、配列番号1229、配列番号1386及び配列番号1543;配列番号759、配列番号916、配列番号1073、配列番号1230、配列番号1387及び配列番号1544;配列番号760、配列番号917、配列番号1074、配列番号1231、配列番号1388及び配列番号1545;配列番号761、配列番号918、配列番号1075、配列番号1232、配列番号1389及び配列番号1546;配列番号762、配列番号919、配列番号1076、配列番号1233、配列番号1390及び配列番号1547;配列番号763、配列番号920、配列番号1077、配列番号1234、配列番号1391及び配列番号1548;配列番号764、配列番号921、配列番号1078、配列番号1235、配列番号1392及び配列番号1549;配列番号765、配列番号922、配列番号1079、配列番号1236、配列番号1393及び配列番号1550;配列番号766、配列番号923、配列番号1080、配列番号1237、配列番号1394及び配列番号1551;配列番号767、配列番号924、配列番号1081、配列番号1238、配列番号1395及び配列番号1552;配列番号768、配列番号925、配列番号1082、配列番号1239、配列番号1396及び配列番号1553;配列番号769、配列番号926、配列番号1083、配列番号1240、配列番号1397及び配列番号1554;配列番号770、配列番号927、配列番号1084、配列番号1241、配列番号1398及び配列番号1555;配列番号771、配列番号928、配列番号1085、配列番号1242、配列番号1399及び配列番号1556;配列番号772、配列番号929、配列番号1086、配列番号1243、配列番号1400及び配列番号1557;配列番号773、配列番号930、配列番号1087、配列番号1244、配列番号1401及び配列番号1558;配列番号774、配列番号931、配列番号1088、配列番号1245、配列番号1402及び配列番号1559;配列番号775、配列番号932、配列番号1089、配列番号1246、配列番号1403及び配列番号1560;配列番号776、配列番号933、配列番号1090、配列番号1247、配列番号1404及び配列番号1561;配列番号777、配列番号934、配列番号1091、配列番号1248、配列番号1405及び配列番号1562;配列番号778、配列番号935、配列番号1092、配列番号1249、配列番号1406及び配列番号1563;配列番号779、配列番号936、配列番号1093、配列番号1250、配列番号1407及び配列番号1564;配列番号780、配列番号937、配列番号1094、配列番号1251、配列番号1408及び配列番号1565;配列番号781、配列番号938、配列番号1095、配列番号1252、配列番号1409及び配列番号1566;配列番号782、配列番号939、配列番号1096、配列番号1253、配列番号1410及び配列番号1567;配列番号783、配列番号940、配列番号1097、配列番号1254、配列番号1411及び配列番号1568;配列番号784、配列番号941、配列番号1098、配列番号1255、配列番号1412及び配列番号1569;及び配列番号785、配列番号942、配列番号1099、配列番号1256、配列番号1413及び配列番号1570からなる群から選択される配列を含む、請求項6に記載の方法。
  15. 前記抗原結合タンパク質が抗体又はその断片であり、前記抗体又はその断片が、配列番号1~157からなる群から選択される配列を含む軽鎖可変領域と、配列番号158~314からなる群から選択される配列を含む重鎖可変領域とを含む、請求項6に記載の方法。
  16. 前記抗原結合タンパク質が抗体又はその断片であり、前記抗体又はその断片が、配列番号1を含む軽鎖可変領域及び配列番号158を含む重鎖可変領域;配列番号2を含む軽鎖可変領域及び配列番号159を含む重鎖可変領域;配列番号3を含む軽鎖可変領域及び配列番号160を含む重鎖可変領域;配列番号4を含む軽鎖可変領域及び配列番号161を含む重鎖可変領域;配列番号5を含む軽鎖可変領域及び配列番号162を含む重鎖可変領域;配列番号6を含む軽鎖可変領域及び配列番号163を含む重鎖可変領域;配列番号7を含む軽鎖可変領域及び配列番号164を含む重鎖可変領域;配列番号8を含む軽鎖可変領域及び配列番号165を含む重鎖可変領域;配列番号9を含む軽鎖可変領域及び配列番号166を含む重鎖可変領域;配列番号10を含む軽鎖可変領域及び配列番号167を含む重鎖可変領域;配列番号11を含む軽鎖可変領域及び配列番号168を含む重鎖可変領域;配列番号12を含む軽鎖可変領域及び配列番号169を含む重鎖可変領域;配列番号13を含む軽鎖可変領域及び配列番号170を含む重鎖可変領域;配列番号14を含む軽鎖可変領域及び配列番号171を含む重鎖可変領域;配列番号15を含む軽鎖可変領域及び配列番号172を含む重鎖可変領域;配列番号16を含む軽鎖可変領域及び配列番号173を含む重鎖可変領域;配列番号17を含む軽鎖可変領域及び配列番号174を含む重鎖可変領域;配列番号18を含む軽鎖可変領域及び配列番号175を含む重鎖可変領域;配列番号19を含む軽鎖可変領域及び配列番号176を含む重鎖可変領域;配列番号20を含む軽鎖可変領域及び配列番号177を含む重鎖可変領域;配列番号21を含む軽鎖可変領域及び配列番号178を含む重鎖可変領域;配列番号22を含む軽鎖可変領域及び配列番号179を含む重鎖可変領域;配列番号23を含む軽鎖可変領域及び配列番号180を含む重鎖可変領域;配列番号24を含む軽鎖可変領域及び配列番号181を含む重鎖可変領域;配列番号25を含む軽鎖可変領域及び配列番号182を含む重鎖可変領域;配列番号26を含む軽鎖可変領域及び配列番号183を含む重鎖可変領域;配列番号27を含む軽鎖可変領域及び配列番号184を含む重鎖可変領域;配列番号28を含む軽鎖可変領域及び配列番号185を含む重鎖可変領域;配列番号29を含む軽鎖可変領域及び配列番号186を含む重鎖可変領域;配列番号30を含む軽鎖可変領域及び配列番号187を含む重鎖可変領域;配列番号31を含む軽鎖可変領域及び配列番号188を含む重鎖可変領域;配列番号32を含む軽鎖可変領域及び配列番号189を含む重鎖可変領域;配列番号33を含む軽鎖可変領域及び配列番号190を含む重鎖可変領域;配列番号34を含む軽鎖可変領域及び配列番号191を含む重鎖可変領域;配列番号35を含む軽鎖可変領域及び配列番号192を含む重鎖可変領域;配列番号36を含む軽鎖可変領域及び配列番号193を含む重鎖可変領域;配列番号37を含む軽鎖可変領域及び配列番号194を含む重鎖可変領域;配列番号38を含む軽鎖可変領域及び配列番号195を含む重鎖可変領域;配列番号39を含む軽鎖可変領域及び配列番号196を含む重鎖可変領域;配列番号40を含む軽鎖可変領域及び配列番号197を含む重鎖可変領域;配列番号41を含む軽鎖可変領域及び配列番号198を含む重鎖可変領域;配列番号42を含む軽鎖可変領域及び配列番号199を含む重鎖可変領域;配列番号43を含む軽鎖可変領域及び配列番号200を含む重鎖可変領域;配列番号44を含む軽鎖可変領域及び配列番号201を含む重鎖可変領域;配列番号45を含む軽鎖可変領域及び配列番号202を含む重鎖可変領域;配列番号46を含む軽鎖可変領域及び配列番号203を含む重鎖可変領域;配列番号47を含む軽鎖可変領域及び配列番号204を含む重鎖可変領域;配列番号48を含む軽鎖可変領域及び配列番号205を含む重鎖可変領域;配列番号49を含む軽鎖可変領域及び配列番号206を含む重鎖可変領域;配列番号50を含む軽鎖可変領域及び配列番号207を含む重鎖可変領域;配列番号51を含む軽鎖可変領域及び配列番号208を含む重鎖可変領域;配列番号52を含む軽鎖可変領域及び配列番号209を含む重鎖可変領域;配列番号53を含む軽鎖可変領域及び配列番号210を含む重鎖可変領域;配列番号54を含む軽鎖可変領域及び配列番号211を含む重鎖可変領域;配列番号55を含む軽鎖可変領域及び配列番号212を含む重鎖可変領域;配列番号56を含む軽鎖可変領域及び配列番号213を含む重鎖可変領域;配列番号57を含む軽鎖可変領域及び配列番号214を含む重鎖可変領域;配列番号58を含む軽鎖可変領域及び配列番号215を含む重鎖可変領域;配列番号59を含む軽鎖可変領域及び配列番号216を含む重鎖可変領域;配列番号60を含む軽鎖可変領域及び配列番号217を含む重鎖可変領域;配列番号61を含む軽鎖可変領域及び配列番号218を含む重鎖可変領域;配列番号62を含む軽鎖可変領域及び配列番号219を含む重鎖可変領域;配列番号63を含む軽鎖可変領域及び配列番号220を含む重鎖可変領域;配列番号64を含む軽鎖可変領域及び配列番号221を含む重鎖可変領域;配列番号65を含む軽鎖可変領域及び配列番号222を含む重鎖可変領域;配列番号66を含む軽鎖可変領域及び配列番号223を含む重鎖可変領域;配列番号67を含む軽鎖可変領域及び配列番号224を含む重鎖可変領域;配列番号68を含む軽鎖可変領域及び配列番号225を含む重鎖可変領域;配列番号69を含む軽鎖可変領域及び配列番号226を含む重鎖可変領域;配列番号70を含む軽鎖可変領域及び配列番号227を含む重鎖可変領域;配列番号71を含む軽鎖可変領域及び配列番号228を含む重鎖可変領域;配列番号72を含む軽鎖可変領域及び配列番号229を含む重鎖可変領域;配列番号73を含む軽鎖可変領域及び配列番号230を含む重鎖可変領域;配列番号74を含む軽鎖可変領域及び配列番号231を含む重鎖可変領域;配列番号75を含む軽鎖可変領域及び配列番号232を含む重鎖可変領域;配列番号76を含む軽鎖可変領域及び配列番号233を含む重鎖可変領域;配列番号77を含む軽鎖可変領域及び配列番号234を含む重鎖可変領域;配列番号78を含む軽鎖可変領域及び配列番号235を含む重鎖可変領域;配列番号79を含む軽鎖可変領域及び配列番号236を含む重鎖可変領域;配列番号80を含む軽鎖可変領域及び配列番号237を含む重鎖可変領域;配列番号81を含む軽鎖可変領域及び配列番号238を含む重鎖可変領域;配列番号82を含む軽鎖可変領域及び配列番号239を含む重鎖可変領域;配列番号83を含む軽鎖可変領域及び配列番号240を含む重鎖可変領域;配列番号84を含む軽鎖可変領域及び配列番号241を含む重鎖可変領域;配列番号85を含む軽鎖可変領域及び配列番号242を含む重鎖可変領域;配列番号86を含む軽鎖可変領域及び配列番号243を含む重鎖可変領域;配列番号87を含む軽鎖可変領域及び配列番号244を含む重鎖可変領域;配列番号88を含む軽鎖可変領域及び配列番号245を含む重鎖可変領域;配列番号89を含む軽鎖可変領域及び配列番号246を含む重鎖可変領域;配列番号90を含む軽鎖可変領域及び配列番号247を含む重鎖可変領域;配列番号91を含む軽鎖可変領域及び配列番号248を含む重鎖可変領域;配列番号92を含む軽鎖可変領域及び配列番号249を含む重鎖可変領域;配列番号93を含む軽鎖可変領域及び配列番号250を含む重鎖可変領域;配列番号94を含む軽鎖可変領域及び配列番号251を含む重鎖可変領域;配列番号95を含む軽鎖可変領域及び配列番号252を含む重鎖可変領域;配列番号96を含む軽鎖可変領域及び配列番号253を含む重鎖可変領域;配列番号97を含む軽鎖可変領域及び配列番号254を含む重鎖可変領域;配列番号98を含む軽鎖可変領域及び配列番号255を含む重鎖可変領域;配列番号99を含む軽鎖可変領域及び配列番号256を含む重鎖可変領域;配列番号100を含む軽鎖可変領域及び配列番号257を含む重鎖可変領域;配列番号101を含む軽鎖可変領域及び配列番号258を含む重鎖可変領域;配列番号102を含む軽鎖可変領域及び配列番号259を含む重鎖可変領域;配列番号103を含む軽鎖可変領域及び配列番号260を含む重鎖可変領域;配列番号104を含む軽鎖可変領域及び配列番号261を含む重鎖可変領域;配列番号105を含む軽鎖可変領域及び配列番号262を含む重鎖可変領域;配列番号106を含む軽鎖可変領域及び配列番号263を含む重鎖可変領域;配列番号107を含む軽鎖可変領域及び配列番号264を含む重鎖可変領域;配列番号108を含む軽鎖可変領域及び配列番号265を含む重鎖可変領域;配列番号109を含む軽鎖可変領域及び配列番号266を含む重鎖可変領域;配列番号110を含む軽鎖可変領域及び配列番号267を含む重鎖可変領域;配列番号111を含む軽鎖可変領域及び配列番号268を含む重鎖可変領域;配列番号112を含む軽鎖可変領域及び配列番号269を含む重鎖可変領域;配列番号113を含む軽鎖可変領域及び配列番号270を含む重鎖可変領域;配列番号114を含む軽鎖可変領域及び配列番号271を含む重鎖可変領域;配列番号115を含む軽鎖可変領域及び配列番号272を含む重鎖可変領域;配列番号116を含む軽鎖可変領域及び配列番号273を含む重鎖可変領域;配列番号117を含む軽鎖可変領域及び配列番号274を含む重鎖可変領域;配列番号118を含む軽鎖可変領域及び配列番号275を含む重鎖可変領域;配列番号119を含む軽鎖可変領域及び配列番号276を含む重鎖可変領域;配列番号120を含む軽鎖可変領域及び配列番号277を含む重鎖可変領域;配列番号121を含む軽鎖可変領域及び配列番号278を含む重鎖可変領域;配列番号122を含む軽鎖可変領域及び配列番号279を含む重鎖可変領域;配列番号123を含む軽鎖可変領域及び配列番号280を含む重鎖可変領域;配列番号124を含む軽鎖可変領域及び配列番号281を含む重鎖可変領域;配列番号125を含む軽鎖可変領域及び配列番号282を含む重鎖可変領域;配列番号126を含む軽鎖可変領域及び配列番号283を含む重鎖可変領域;配列番号127を含む軽鎖可変領域及び配列番号284を含む重鎖可変領域;配列番号128を含む軽鎖可変領域及び配列番号285を含む重鎖可変領域;配列番号129を含む軽鎖可変領域及び配列番号286を含む重鎖可変領域;配列番号130を含む軽鎖可変領域及び配列番号287を含む重鎖可変領域;配列番号131を含む軽鎖可変領域及び配列番号288を含む重鎖可変領域;配列番号132を含む軽鎖可変領域及び配列番号289を含む重鎖可変領域;配列番号133を含む軽鎖可変領域及び配列番号290を含む重鎖可変領域;配列番号134を含む軽鎖可変領域及び配列番号291を含む重鎖可変領域;配列番号135を含む軽鎖可変領域及び配列番号292を含む重鎖可変領域;配列番号136を含む軽鎖可変領域及び配列番号293を含む重鎖可変領域;配列番号137を含む軽鎖可変領域及び配列番号294を含む重鎖可変領域;配列番号138を含む軽鎖可変領域及び配列番号295を含む重鎖可変領域;配列番号139を含む軽鎖可変領域及び配列番号296を含む重鎖可変領域;配列番号140を含む軽鎖可変領域及び配列番号297を含む重鎖可変領域;配列番号141を含む軽鎖可変領域及び配列番号298を含む重鎖可変領域;配列番号142を含む軽鎖可変領域及び配列番号299を含む重鎖可変領域;配列番号143を含む軽鎖可変領域及び配列番号300を含む重鎖可変領域;配列番号144を含む軽鎖可変領域及び配列番号301を含む重鎖可変領域;配列番号145を含む軽鎖可変領域及び配列番号302を含む重鎖可変領域;配列番号146を含む軽鎖可変領域及び配列番号303を含む重鎖可変領域;配列番号147を含む軽鎖可変領域及び配列番号304を含む重鎖可変領域;配列番号148を含む軽鎖可変領域及び配列番号305を含む重鎖可変領域;配列番号149を含む軽鎖
    可変領域及び配列番号306を含む重鎖可変領域;配列番号150を含む軽鎖可変領域及び配列番号307を含む重鎖可変領域;配列番号151を含む軽鎖可変領域及び配列番号308を含む重鎖可変領域;配列番号152を含む軽鎖可変領域及び配列番号309を含む重鎖可変領域;配列番号153を含む軽鎖可変領域及び配列番号310を含む重鎖可変領域;配列番号154を含む軽鎖可変領域及び配列番号311を含む重鎖可変領域;配列番号155を含む軽鎖可変領域及び配列番号312を含む重鎖可変領域;配列番号156を含む軽鎖可変領域及び配列番号313を含む重鎖可変領域;及び配列番号157を含む軽鎖可変領域及び配列番号314を含む重鎖可変領域からなる群から選択される軽鎖可変領域及び重鎖可変領域の組み合わせを含む、請求項6に記載の方法。
  17. 前記抗原結合タンパク質が抗体であり、前記抗体が、配列番号472~628からなる群から選択される配列を含む軽鎖と、配列番号472~628からなる群から選択される配列を含む重鎖と、を含む、請求項21に記載の単離された抗原結合タンパク質。
  18. 前記抗原結合タンパク質が抗体であり、前記抗体が、配列番号315を含む軽鎖及び配列番号472を含む重鎖;配列番号316を含む軽鎖及び配列番号473を含む重鎖;配列番号317を含む軽鎖及び配列番号474を含む重鎖;配列番号318を含む軽鎖及び配列番号475を含む重鎖;配列番号319を含む軽鎖及び配列番号476を含む重鎖;配列番号320を含む軽鎖及び配列番号477を含む重鎖;配列番号321を含む軽鎖及び配列番号478を含む重鎖;配列番号322を含む軽鎖及び配列番号479を含む重鎖;配列番号323を含む軽鎖及び配列番号480を含む重鎖;配列番号324を含む軽鎖及び配列番号481を含む重鎖;配列番号325を含む軽鎖及び配列番号482を含む重鎖;配列番号326を含む軽鎖及び配列番号483を含む重鎖;配列番号327を含む軽鎖及び配列番号484を含む重鎖;配列番号328を含む軽鎖及び配列番号485を含む重鎖;配列番号329を含む軽鎖及び配列番号486を含む重鎖;配列番号330を含む軽鎖及び配列番号487を含む重鎖;配列番号331を含む軽鎖及び配列番号488を含む重鎖;配列番号332を含む軽鎖及び配列番号489を含む重鎖;配列番号333を含む軽鎖及び配列番号490を含む重鎖;配列番号334を含む軽鎖及び配列番号491を含む重鎖;配列番号335を含む軽鎖及び配列番号492を含む重鎖;配列番号336を含む軽鎖及び配列番号493を含む重鎖;配列番号337を含む軽鎖及び配列番号494を含む重鎖;配列番号338を含む軽鎖及び配列番号495を含む重鎖;配列番号339を含む軽鎖及び配列番号496を含む重鎖;配列番号340を含む軽鎖及び配列番号497を含む重鎖;配列番号341を含む軽鎖及び配列番号498を含む重鎖;配列番号342を含む軽鎖及び配列番号499を含む重鎖;配列番号343を含む軽鎖及び配列番号500を含む重鎖;配列番号344を含む軽鎖及び配列番号501を含む重鎖;配列番号345を含む軽鎖及び配列番号502を含む重鎖;配列番号346を含む軽鎖及び配列番号503を含む重鎖;配列番号347を含む軽鎖及び配列番号504を含む重鎖;配列番号348を含む軽鎖及び配列番号505を含む重鎖;配列番号349を含む軽鎖及び配列番号506を含む重鎖;配列番号350を含む軽鎖及び配列番号507を含む重鎖;配列番号351を含む軽鎖及び配列番号508を含む重鎖;配列番号352を含む軽鎖及び配列番号509を含む重鎖;配列番号353を含む軽鎖及び配列番号510を含む重鎖;配列番号354を含む軽鎖及び配列番号511を含む重鎖;配列番号355を含む軽鎖及び配列番号512を含む重鎖;配列番号356を含む軽鎖及び配列番号513を含む重鎖;配列番号357を含む軽鎖及び配列番号514を含む重鎖;配列番号358を含む軽鎖及び配列番号515を含む重鎖;配列番号359を含む軽鎖及び配列番号516を含む重鎖;配列番号360を含む軽鎖及び配列番号517を含む重鎖;配列番号361を含む軽鎖及び配列番号518を含む重鎖;配列番号362を含む軽鎖及び配列番号519を含む重鎖;配列番号363を含む軽鎖及び配列番号520を含む重鎖;配列番号364を含む軽鎖及び配列番号521を含む重鎖;配列番号365を含む軽鎖及び配列番号522を含む重鎖;配列番号366を含む軽鎖及び配列番号523を含む重鎖;配列番号367を含む軽鎖及び配列番号524を含む重鎖;配列番号368を含む軽鎖及び配列番号525を含む重鎖;配列番号369を含む軽鎖及び配列番号526を含む重鎖;配列番号370を含む軽鎖及び配列番号527を含む重鎖;配列番号371を含む軽鎖及び配列番号528を含む重鎖;配列番号372を含む軽鎖及び配列番号529を含む重鎖;配列番号373を含む軽鎖及び配列番号530を含む重鎖;配列番号374を含む軽鎖及び配列番号531を含む重鎖;配列番号375を含む軽鎖及び配列番号532を含む重鎖;配列番号376を含む軽鎖及び配列番号533を含む重鎖;配列番号377を含む軽鎖及び配列番号534を含む重鎖;配列番号378を含む軽鎖及び配列番号535を含む重鎖;配列番号379を含む軽鎖及び配列番号536を含む重鎖;配列番号380を含む軽鎖及び配列番号537を含む重鎖;配列番号381を含む軽鎖及び配列番号538を含む重鎖;配列番号382を含む軽鎖及び配列番号539を含む重鎖;配列番号383を含む軽鎖及び配列番号540を含む重鎖;配列番号384を含む軽鎖及び配列番号541を含む重鎖;配列番号385を含む軽鎖及び配列番号542を含む重鎖;配列番号386を含む軽鎖及び配列番号543を含む重鎖;配列番号387を含む軽鎖及び配列番号544を含む重鎖;配列番号388を含む軽鎖及び配列番号545を含む重鎖;配列番号389を含む軽鎖及び配列番号546を含む重鎖;配列番号390を含む軽鎖及び配列番号547を含む重鎖;配列番号391を含む軽鎖及び配列番号548を含む重鎖;配列番号392を含む軽鎖及び配列番号549を含む重鎖;配列番号393を含む軽鎖及び配列番号550を含む重鎖;配列番号394を含む軽鎖及び配列番号551を含む重鎖;配列番号395を含む軽鎖及び配列番号552を含む重鎖;配列番号396を含む軽鎖及び配列番号553を含む重鎖;配列番号397を含む軽鎖及び配列番号554を含む重鎖;配列番号398を含む軽鎖及び配列番号555を含む重鎖;配列番号399を含む軽鎖及び配列番号556を含む重鎖;配列番号400を含む軽鎖及び配列番号557を含む重鎖;配列番号401を含む軽鎖及び配列番号558を含む重鎖;配列番号402を含む軽鎖及び配列番号559を含む重鎖;配列番号403を含む軽鎖及び配列番号560を含む重鎖;配列番号404を含む軽鎖及び配列番号561を含む重鎖;配列番号405を含む軽鎖及び配列番号562を含む重鎖;配列番号406を含む軽鎖及び配列番号563を含む重鎖;配列番号407を含む軽鎖及び配列番号564を含む重鎖;配列番号408を含む軽鎖及び配列番号565を含む重鎖;配列番号409を含む軽鎖及び配列番号566を含む重鎖;配列番号410を含む軽鎖及び配列番号567を含む重鎖;配列番号411を含む軽鎖及び配列番号568を含む重鎖;配列番号412を含む軽鎖及び配列番号569を含む重鎖;配列番号413を含む軽鎖及び配列番号570を含む重鎖;配列番号414を含む軽鎖及び配列番号571を含む重鎖;配列番号415を含む軽鎖及び配列番号572を含む重鎖;配列番号416を含む軽鎖及び配列番号573を含む重鎖;配列番号417を含む軽鎖及び配列番号574を含む重鎖;配列番号418を含む軽鎖及び配列番号575を含む重鎖;配列番号419を含む軽鎖及び配列番号576を含む重鎖;配列番号420を含む軽鎖及び配列番号577を含む重鎖;配列番号421を含む軽鎖及び配列番号578を含む重鎖;配列番号422を含む軽鎖及び配列番号579を含む重鎖;配列番号423を含む軽鎖及び配列番号580を含む重鎖;配列番号424を含む軽鎖及び配列番号581を含む重鎖;配列番号425を含む軽鎖及び配列番号582を含む重鎖;配列番号426を含む軽鎖及び配列番号583を含む重鎖;配列番号427を含む軽鎖及び配列番号584を含む重鎖;配列番号428を含む軽鎖及び配列番号585を含む重鎖;配列番号429を含む軽鎖及び配列番号586を含む重鎖;配列番号430を含む軽鎖及び配列番号587を含む重鎖;配列番号431を含む軽鎖及び配列番号588を含む重鎖;配列番号432を含む軽鎖及び配列番号589を含む重鎖;配列番号433を含む軽鎖及び配列番号590を含む重鎖;配列番号434を含む軽鎖及び配列番号591を含む重鎖;配列番号435を含む軽鎖及び配列番号592を含む重鎖;配列番号436を含む軽鎖及び配列番号593を含む重鎖;配列番号437を含む軽鎖及び配列番号594を含む重鎖;配列番号438を含む軽鎖及び配列番号595を含む重鎖;配列番号439を含む軽鎖及び配列番号596を含む重鎖;配列番号440を含む軽鎖及び配列番号597を含む重鎖;配列番号441を含む軽鎖及び配列番号598を含む重鎖;配列番号442を含む軽鎖及び配列番号599を含む重鎖;配列番号443を含む軽鎖及び配列番号600を含む重鎖;配列番号444を含む軽鎖及び配列番号601を含む重鎖;配列番号445を含む軽鎖及び配列番号602を含む重鎖;配列番号446を含む軽鎖及び配列番号603を含む重鎖;配列番号447を含む軽鎖及び配列番号604を含む重鎖;配列番号448を含む軽鎖及び配列番号605を含む重鎖;配列番号449を含む軽鎖及び配列番号606を含む重鎖;配列番号450を含む軽鎖及び配列番号607を含む重鎖;配列番号451を含む軽鎖及び配列番号608を含む重鎖;配列番号452を含む軽鎖及び配列番号609を含む重鎖;配列番号453を含む軽鎖及び配列番号610を含む重鎖;配列番号454を含む軽鎖及び配列番号611を含む重鎖;配列番号455を含む軽鎖及び配列番号612を含む重鎖;配列番号456を含む軽鎖及び配列番号613を含む重鎖;配列番号457を含む軽鎖及び配列番号614を含む重鎖;配列番号458を含む軽鎖及び配列番号615を含む重鎖;配列番号459を含む軽鎖及び配列番号616を含む重鎖;配列番号460を含む軽鎖及び配列番号617を含む重鎖;配列番号461を含む軽鎖及び配列番号618を含む重鎖;配列番号462を含む軽鎖及び配列番号619を含む重鎖;配列番号463を含む軽鎖及び配列番号620を含む重鎖;配列番号464を含む軽鎖及び配列番号621を含む重鎖;配列番号465を含む軽鎖及び配列番号622を含む重鎖;配列番号466を含む軽鎖及び配列番号623を含む重鎖;配列番号467を含む軽鎖及び配列番号624を含む重鎖;配列番号468を含む軽鎖及び配列番号625を含む重鎖;配列番号469を含む軽鎖及び配列番号626を含む重鎖;配列番号470を含む軽鎖及び配列番号627を含む重鎖;及び配列番号471を含む軽鎖及び配列番号628を含む重鎖からなる群から選択される軽鎖及び重鎖の組み合わせを含む、請求項6に記載の方法。
  19. 前記抗原結合タンパク質が抗体又はその断片であり、前記抗体がCDRL1、CDRL2、CDRL3、CDRH1、CDRH2及びCDRH3を含み、前記CDRL1が、配列番号a4、a10、a16、a22、a28、a34、a40、a46、a52、a58、a64、a70、a76、a82、a88、a94、a100、a106、a112、a118、a124、a130、a136、a142、a148、a154、a160、a166、a172、a178、a184、a190、a196、a202、a208、a214、a220、a226、a232、a238、a244、a250、a256、a262、a268、a274、a280、a286、a292、a298、a304、a310、a316、a322、a328、a334、a340、a346、a352、a358、a1290、a1300、a1310、a1320、a1330、a1340及びa1350からなる群から選択される配列を含み;前記CDRL2が、配列番号a5、a11、a17、a23、a29、a35、a41、a47、a53、a59、a65、a71、a77、a83、a89、a95、a101、a107、a113、a119、a125、a131、a137、a143、a149、a155、a161、a167、a173、a179、a185、a191、a197、a203、a209、a215、a221、a227、a233、a239、a245、a251、a257、a263、a269、a275、a281、a287、a293、a299、a305、a311、a317、a323、a329、a335、a341、a347、a353、a359、a1291、a1301、a1311、a1321、a1331、a1341及びa1351からなる群から選択される配列を含み;前記CDRL3が、配列番号a6、a12、a18、a24、a30、a36、a42、a48、a54、a60、a66、a72、a78、a84、a90、a96、a102、a108、a114、a120、a126、a132、a138、a144、a150、a156、a162、a168、a174、a180、a186、a192、a198、a204、a210、a216、a222、a228、a234、a240、a246、a252、a258、a264、a270、a276、a282、a288、a294、a300、a306、a312、a318、a324、a330、a336、a342、a348、a354、a360、a1292、a1302、a1312、a1322、a1332、a1342及びa1352からなる群から選択される配列を含み;前記CDRH1が、配列番号a364、a370、a376、a382、a388、a394、a400、a406、a412、a418、a424、a430、a436、a442、a448、a454、a460、a466、a472、a478、a484、a490、a496、a502、a508、a514、a520、a526、a532、a538、a544、a550、a556、a562、a568、a574、a580、a586、a592、a598、a604、a610、a616、a622、a628、a634、a640、a646、a652、a658、a664、a670、a676、a682、a688、a694、a700、a706、a712、a718、a1293、a1303、a1313、a1323、a1333、a1343及びa1353からなる群から選択される配列を含み;前記CDRH2が、配列番号a365、a371、a377、a383、a389、a395、a401、a407、a413、a419、a425、a431、a437、a443、a449、a455、a461、a467、a473、a479、a485、a491、a497、a503、a509、a515、a521、a527、a533、a539、a545、a551、a557、a563、a569、a575、a581、a587、a593、a599、a605、a611、a617、a623、a629、a635、a641、a647、a653、a659、a665、a671、a677、a683、a689、a695、a701、a707、a713、a719、a1294、a1304、a1314、a1324、a1334、a1344及びa1354からなる群から選択される配列を含み;前記CDRH3が、配列番号a366、a372、a378、a384、a390、a396、a402、a408、a414、a420、a426、a432、a438、a444、a450、a456、a462、a468、a474、a480、a486、a492、a498、a504、a510、a516、a522、a528、a534、a540、a546、a552、a558、a564、a570、a576、a582、a588、a594、a600、a606、a612、a618、a624、a630、a636、a642、a648、a654、a660、a666、a672、a678、a684、a690、a696、a702、a708、a714、a720、a1295、a1305、a1315、a1325、a1335、a1345及びa1355からなる群から選択される配列を含む、
    請求項6に記載の単離された抗原結合タンパク質。
  20. 前記抗原結合タンパク質が、抗体又はその断片であり、前記抗体が、CDRL1、CDRL2、CDRL3、CDRH1、CDRH2及びCDRH3を含み、各CDRL1、CDRL2、CDRL3、CDRH1、CDRH2及びCDRH3がそれぞれ、配列番号a4、配列番号a5、配列番号a6、配列番号a364、配列番号a365及び配列番号a366;配列番号a10、配列番号a11、配列番号a12、配列番号a370、配列番号a371及び配列番号a372;配列番号a16、配列番号a17、配列番号a18、配列番号a376、配列番号a377及び配列番号a378;配列番号a22、配列番号a23、配列番号a24、配列番号a382、配列番号a383及び配列番号a384;配列番号a28、配列番号a29、配列番号a30、配列番号a388、配列番号a389及び配列番号a390;配列番号a34、配列番号a35、配列番号a36、配列番号a394、配列番号a395及び配列番号a396;配列番号a40、配列番号a41、配列番号a42、配列番号a400、配列番号a401及び配列番号a402;配列番号a46、配列番号a47、配列番号a48、配列番号a406、配列番号a407及び配列番号a408;配列番号a52、配列番号a53、配列番号a54、配列番号a412、配列番号a413及び配列番号a414;配列番号a58、配列番号a59、配列番号a60、配列番号a418、配列番号a419及び配列番号a420;配列番号a64、配列番号a65、配列番号a66、配列番号a424、配列番号a425及び配列番号a426;配列番号a70、配列番号a71、配列番号a72、配列番号a430、配列番号a431及び配列番号a432;配列番号a76、配列番号a77、配列番号a78、配列番号a436、配列番号a437及び配列番号a438;配列番号a82、配列番号a83、配列番号a84、配列番号a442、配列番号a443及び配列番号a444;配列番号a88、配列番号a89、配列番号a90、配列番号a448、配列番号a449及び配列番号a450;配列番号a94、配列番号a95、配列番号a96、配列番号a454、配列番号a455及び配列番号a456;配列番号a100、配列番号a101、配列番号a102、配列番号a460、配列番号a461及び配列番号a462;配列番号a106、配列番号a107、配列番号a108、配列番号a466、配列番号a467及び配列番号a468;配列番号a112、配列番号a113、配列番号a114、配列番号a472、配列番号a473及び配列番号a474;配列番号a118、配列番号a119、配列番号a120、配列番号a478、配列番号a479及び配列番号a480;配列番号a124、配列番号a125、配列番号a126、配列番号a484、配列番号a485及び配列番号a486;配列番号a130、配列番号a131、配列番号a132、配列番号a490、配列番号a491及び配列番号a492;配列番号a136、配列番号a137、配列番号a138、配列番号a496、配列番号a497及び配列番号a498;配列番号a142、配列番号a143、配列番号a144、配列番号a502、配列番号a503及び配列番号a504;配列番号a148、配列番号a149、配列番号a150、配列番号a508、配列番号a509及び配列番号a510;配列番号a154、配列番号a155、配列番号a156、配列番号a514、配列番号a515及び配列番号a516;配列番号a160、配列番号a161、配列番号a162、配列番号a520、配列番号a521及び配列番号a522;配列番号a166、配列番号a167、配列番号a168、配列番号a526、配列番号a527及び配列番号a528;配列番号a172、配列番号a173、配列番号a174、配列番号a532、配列番号a533及び配列番号a534;配列番号a178、配列番号a179、配列番号a180、配列番号a538、配列番号a539及び配列番号a540;配列番号a184、配列番号a185、配列番号a186、配列番号a544、配列番号a545及び配列番号a546;配列番号a190、配列番号a191、配列番号a192、配列番号a550、配列番号a551及び配列番号a552;配列番号a196、配列番号a197、配列番号a198、配列番号a556、配列番号a557及び配列番号a558;配列番号a202、配列番号a203、配列番号a204、配列番号a562、配列番号a563及び配列番号a564;配列番号a208、配列番号a209、配列番号a210、配列番号a568、配列番号a569及び配列番号a570;配列番号a214、配列番号a215、配列番号a216、配列番号a574、配列番号a575及び配列番号a576;配列番号a220、配列番号a221、配列番号a222、配列番号a580、配列番号a581及び配列番号a582;配列番号a226、配列番号a227、配列番号a228、配列番号a586、配列番号a587及び配列番号a588;配列番号a232、配列番号a233、配列番号a234、配列番号a592、配列番号a593及び配列番号a594;配列番号a238、配列番号a239、配列番号a240、配列番号a598、配列番号a599及び配列番号a600;配列番号a244、配列番号a245、配列番号a246、配列番号a604、配列番号a605及び配列番号a606;配列番号a250、配列番号a251、配列番号a252、配列番号a610、配列番号a611及び配列番号a612;配列番号a256、配列番号a257、配列番号a258、配列番号a616、配列番号a617及び配列番号a618、配列番号a262、配列番号a263、配列番号a264、配列番号a622、配列番号a623及び配列番号a624;配列番号a268、配列番号a269、配列番号a270、配列番号a628、配列番号a629及び配列番号a630;配列番号a274、配列番号a275、配列番号a276、配列番号a634、配列番号a635及び配列番号a636;配列番号a280、配列番号a281、配列番号a282、配列番号a640、配列番号a641及び配列番号a642;配列番号a286、配列番号a287、配列番号a288、配列番号a646、配列番号a647及び配列番号a648;配列番号a292、配列番号a293、配列番号a294、配列番号a652、配列番号a653及び配列番号a654;配列番号a298、配列番号a299、配列番号a300、配列番号a658、配列番号a659及び配列番号a660;配列番号a304、配列番号a305、配列番号a306、配列番号a664、配列番号a665及び配列番号a666;配列番号a310、配列番号a311、配列番号a312、配列番号a670、配列番号a671及び配列番号a672;配列番号a316、配列番号a317、配列番号a318、配列番号a676、配列番号a677及び配列番号a678;配列番号a322、配列番号a323、配列番号a324、配列番号a682、配列番号a683及び配列番号a684;配列番号a328、配列番号a329、配列番号a330、配列番号a688、配列番号a689及び配列番号a690;配列番号a334、配列番号a335、配列番号a336、配列番号a694、配列番号a695及び配列番号a696;配列番号a340、配列番号a341、配列番号a342、配列番号a700、配列番号a701及び配列番号a702;配列番号a346、配列番号a347、配列番号a348、配列番号a706、配列番号a707及び配列番号a708;配列番号a352、配列番号a353、配列番号a354、配列番号a712、配列番号a713及び配列番号a714;配列番号a358、配列番号a359、配列番号a360、配列番号a718、配列番号a719及び配列番号a720;配列番号a1290、配列番号a1291、配列番号a1292、配列番号a1293、配列番号a1294及び配列番号a1295;配列番号a1300、配列番号a1301、配列番号a1302、配列番号a1303、配列番号a1304及び配列番号a1305;配列番号a1310、配列番号a1311、配列番号a1312、配列番号a1313、配列番号a1314及び配列番号a1315;配列番号a1320、配列番号a1321、配列番号a1322、配列番号a1323、配列番号a1324及び配列番号a1325;配列番号a1330、配列番号a1331、配列番号a1332、配列番号a1333、配列番号a1334及び配列番号a1335;配列番号a1340、配列番号a1341、配列番号a1342、配列番号a1343、配列番号a1344及び配列番号a1345;配列番号a1350、配列番号a1351、配列番号a1352、配列番号a1353、配列番号a1354及び配列番号a1355;及び配列番号a1360、配列番号a1361、配列番号a1362、配列番号a1363、配列番号a1364及び配列番号a1365
    からなる群から選択される配列を含む、請求項6に記載の単離された抗原結合タンパク質。
  21. 前記抗原結合タンパク質が抗体又はその断片であり、前記抗体又はその断片が、配列番号a723、a727、a731、a735、a739、a743、a747、a751、a755、a759、a763、a767、a771、a775、a779、a783、a787、a791、a795、a799、a803、a807、a811、a815、a819、a823、a827、a831、a835、a839、a843、a847、a851、a855、a859、a863、a867、a871、a875、a879、a883、a887、a891、a895、a899、a903、a907、a911、a915、a919、a923、a927、a931、a935、a939、a943、a947、a951、a955、a959、a1286、a1296、a1306、a1316、a1326、a1336、a1346及びa1356からなる群から選択される配列を含む軽鎖可変領域と、配列番号a724、a728、a732、a736、a740、a744、a748、a752、a756、a760、a764、a768、a772、a776、a780、a784、a788、a792、a796、a800、a804、a808、a812、a816、a820、a824、a828、a832、a836、a840、a844、a848、a852、a856、a860、a864、a868、a872、a876、a880、a884、a888、a892、a896、a900、a904、a908、a912、a916、a920、a924、a928、a932、a936、a940、a944、a948、a952、a956、a960、a1287、a1297、a1307、a1317、a1327、a1337、a1347及びa1357からなる群から選択される配列を含む重鎖可変領域と、を含む、請求項6に記載の単離された抗原結合タンパク質。
  22. 前記抗原結合タンパク質が抗体又はその断片であり、前記抗体又はその断片が、配列番号a723を含む軽鎖可変領域及び配列番号a724を含む重鎖可変領域;配列番号a727を含む軽鎖可変領域及び配列番号a728を含む重鎖可変領域;配列番号a731を含む軽鎖可変領域及び配列番号a732を含む重鎖可変領域;配列番号a735を含む軽鎖可変領域及び配列番号a736を含む重鎖可変領域;配列番号a739を含む軽鎖可変領域及び配列番号a740を含む重鎖可変領域;配列番号a743を含む軽鎖可変領域及び配列番号a744を含む重鎖可変領域;配列番号a747を含む軽鎖可変領域及び配列番号a748を含む重鎖可変領域;配列番号a751を含む軽鎖可変領域及び配列番号a752を含む重鎖可変領域;配列番号a755を含む軽鎖可変領域及び配列番号a756を含む重鎖可変領域;配列番号a759を含む軽鎖可変領域及び配列番号a760を含む重鎖可変領域;配列番号a763を含む軽鎖可変領域及び配列番号a764を含む重鎖可変領域;配列番号a767を含む軽鎖可変領域及び配列番号a768を含む重鎖可変領域;配列番号a771を含む軽鎖可変領域及び配列番号a772を含む重鎖可変領域;配列番号a775を含む軽鎖可変領域及び配列番号a776を含む重鎖可変領域;配列番号a779を含む軽鎖可変領域及び配列番号a780を含む重鎖可変領域;配列番号a783を含む軽鎖可変領域及び配列番号a784を含む重鎖可変領域;配列番号a787を含む軽鎖可変領域及び配列番号a788を含む重鎖可変領域;配列番号a791を含む軽鎖可変領域及び配列番号a792を含む重鎖可変領域;配列番号a795を含む軽鎖可変領域及び配列番号a796を含む重鎖可変領域;配列番号a799を含む軽鎖可変領域及び配列番号a800を含む重鎖可変領域;配列番号a803を含む軽鎖可変領域及び配列番号a804を含む重鎖可変領域;配列番号a807を含む軽鎖可変領域及び配列番号a808を含む重鎖可変領域;配列番号a811を含む軽鎖可変領域及び配列番号a812を含む重鎖可変領域;配列番号a815を含む軽鎖可変領域及び配列番号a816を含む重鎖可変領域;配列番号a819を含む軽鎖可変領域及び配列番号a820を含む重鎖可変領域;配列番号a823を含む軽鎖可変領域及び配列番号a824を含む重鎖可変領域;配列番号a827を含む軽鎖可変領域及び配列番号a828を含む重鎖可変領域;配列番号a831を含む軽鎖可変領域及び配列番号a832を含む重鎖可変領域;配列番号a835を含む軽鎖可変領域及び配列番号a836を含む重鎖可変領域;配列番号a839を含む軽鎖可変領域及び配列番号a840を含む重鎖可変領域;配列番号a843を含む軽鎖可変領域及び配列番号a844を含む重鎖可変領域;配列番号a847を含む軽鎖可変領域及び配列番号a848を含む重鎖可変領域;配列番号a851を含む軽鎖可変領域及び配列番号a852を含む重鎖可変領域;配列番号a855を含む軽鎖可変領域及び配列番号a856を含む重鎖可変領域;配列番号a859を含む軽鎖可変領域及び配列番号a860を含む重鎖可変領域;配列番号a863を含む軽鎖可変領域及び配列番号a864を含む重鎖可変領域;配列番号a867を含む軽鎖可変領域及び配列番号a868を含む重鎖可変領域;配列番号a871を含む軽鎖可変領域及び配列番号a872を含む重鎖可変領域;及び配列番号a875を含む軽鎖可変領域及び配列番号a876を含む重鎖可変領域;配列番号a879を含む軽鎖可変領域及び配列番号a880を含む重鎖可変領域;配列番号a883を含む軽鎖可変領域及び配列番号a884を含む重鎖可変領域;配列番号a887を含む軽鎖可変領域及び配列番号a888を含む重鎖可変領域;配列番号a891を含む軽鎖可変領域及び配列番号a892を含む重鎖可変領域;配列番号a895を含む軽鎖可変領域及び配列番号a896を含む重鎖可変領域;配列番号a899を含む軽鎖可変領域及び配列番号a900を含む重鎖可変領域;配列番号a903を含む軽鎖可変領域及び配列番号a904を含む重鎖可変領域;配列番号a907を含む軽鎖可変領域及び配列番号a908を含む重鎖可変領域;配列番号a911を含む軽鎖可変領域及び配列番号a912を含む重鎖可変領域;配列番号a915を含む軽鎖可変領域及び配列番号a916を含む重鎖可変領域;配列番号a919を含む軽鎖可変領域及び配列番号a920を含む重鎖可変領域;配列番号a923を含む軽鎖可変領域及び配列番号a924を含む重鎖可変領域;配列番号a927を含む軽鎖可変領域及び配列番号a928を含む重鎖可変領域;配列番号a931を含む軽鎖可変領域及び配列番号a932を含む重鎖可変領域;配列番号a935を含む軽鎖可変領域及び配列番号a936を含む重鎖可変領域;配列番号a939を含む軽鎖可変領域及び配列番号a940を含む重鎖可変領域;配列番号a943を含む軽鎖可変領域及び配列番号a944を含む重鎖可変領域;配列番号a947を含む軽鎖可変領域及び配列番号a948を含む重鎖可変領域;配列番号a951を含む軽鎖可変領域及び配列番号a952を含む重鎖可変領域;配列番号a955を含む軽鎖可変領域及び配列番号a956を含む重鎖可変領域;配列番号a959を含む軽鎖可変領域及び配列番号a960を含む重鎖可変領域;配列番号a1286を含む軽鎖可変領域及び配列番号a1287を含む重鎖可変領域;配列番号a1296を含む軽鎖可変領域及び配列番号a1297を含む重鎖可変領域;配列番号a1306を含む軽鎖可変領域及び配列番号a1307を含む重鎖可変領域;配列番号a1316を含む軽鎖可変領域及び配列番号a1317を含む重鎖可変領域;配列番号a1326を含む軽鎖可変領域及び配列番号a1327を含む重鎖可変領域;配列番号a1336を含む軽鎖可変領域及び配列番号a1337を含む重鎖可変領域;配列番号a1346を含む軽鎖可変領域及び配列番号a1347を含む重鎖可変領域;配列番号a1356を含む軽鎖可変領域及び配列番号a1357を含む重鎖可変領域
    からなる群から選択される軽鎖可変領域及び重鎖可変領域の組み合わせを含む、請求項6に記載の単離された抗原結合タンパク質。
  23. 前記抗原結合タンパク質が抗体であり、前記抗体が、配列番号a963、a967、a971、a975、a979、a983、a987、a991、a995、a999、a1003、a1007、a1011、a1015、a1019、a1023、a1027、a1031、a1035、a1039、a1043、a1047、a1051、a1055、a1059、a1063、a1067、a1071、a1075、a1079、a1083、a1087、a1091、a1095、a1099、a1103、a1107、a1111、a1115、a1119、a1123、a1127、a1131、a1135、a1139、a1143、a1147、a1151、a1155、a1159、a1163、a1167、a1171、a1175、a1179 1183、a1187、a1191、a1195、a1199、a1288、a1298、a1308、a1318、a1328、a1338、a1348及びa1358からなる群から選択される配列を含む軽鎖と、配列番号a964、a968、a972、a976、a980、a984、a988、a992、a996、a1000、a1004、a1008、a1012、a1016、a1020、a1024、a1028、a1032、a1036、a1040、a1044、a1048、a1052、a1056、a1060、a1064、a1068、a1072、a1076、a1080、a1084、a1088、a1092、a1096、a1100、a1104、a1108、a1112、a1116、a1120、a1124、a1128、a1132、a1136、a1140、a1144、a1148、a1152、a1156、a1160、a1164、a1168、a1172、a1176、a1180、a1184、a1188、a1192、a1196、a1200、a1289、a1299、a1309、a1319、a1329、a1339、a1349及びa1359からなる群から選択される配列を含む重鎖と、を含む、請求項6に記載の単離された抗原結合タンパク質。
  24. 前記抗原結合タンパク質が抗体であり、前記抗体が、配列番号a963を含む軽鎖及び配列番号a964を含む重鎖;配列番号a967を含む軽鎖及び配列番号a968を含む重鎖;配列番号a971を含む軽鎖及び配列番号a972を含む重鎖;配列番号a975を含む軽鎖及び配列番号a976を含む重鎖;配列番号a979を含む軽鎖及び配列番号a980を含む重鎖;配列番号a983を含む軽鎖及び配列番号a984を含む重鎖;配列番号a987を含む軽鎖及び配列番号a988を含む重鎖;配列番号a991を含む軽鎖及び配列番号a992を含む重鎖;配列番号a995を含む軽鎖及び配列番号a996を含む重鎖;配列番号a999を含む軽鎖及び配列番号a1000を含む重鎖;配列番号a1003を含む軽鎖及び配列番号a1004を含む重鎖;配列番号a1007を含む軽鎖及び配列番号a1008を含む重鎖;配列番号a1011を含む軽鎖及び配列番号a1012を含む重鎖;配列番号a1015を含む軽鎖及び配列番号a1016を含む重鎖;配列番号a1019を含む軽鎖及び配列番号a1020を含む重鎖;配列番号a1023を含む軽鎖及び配列番号a1024を含む重鎖;配列番号a1027を含む軽鎖及び配列番号a1028を含む重鎖;配列番号a1031を含む軽鎖及び配列番号a1032を含む重鎖;配列番号a1035を含む軽鎖及び配列番号a1036を含む重鎖;配列番号a1039を含む軽鎖及び配列番号a1040を含む重鎖;配列番号a1043を含む軽鎖及び配列番号a1044を含む重鎖;配列番号a1047を含む軽鎖及び配列番号a1048を含む重鎖;配列番号a1051を含む軽鎖及び配列番号a1052を含む重鎖;配列番号a1055を含む軽鎖及び配列番号a1056を含む重鎖;配列番号a1059を含む軽鎖及び配列番号a1060を含む重鎖;配列番号a1063を含む軽鎖及び配列番号a1064を含む重鎖;配列番号a1067を含む軽鎖及び配列番号a1068を含む重鎖;配列番号a1071を含む軽鎖及び配列番号a1072を含む重鎖;配列番号a1075を含む軽鎖及び配列番号a1076を含む重鎖;配列番号a1079を含む軽鎖及び配列番号a1080を含む重鎖;配列番号a1083を含む軽鎖及び配列番号a1084を含む重鎖;配列番号a1087を含む軽鎖及び配列番号a1088を含む重鎖;配列番号a1091を含む軽鎖及び配列番号a1092を含む重鎖;配列番号a1095を含む軽鎖及び配列番号a1096を含む重鎖;配列番号a1099を含む軽鎖及び配列番号a1100を含む重鎖;配列番号a1103を含む軽鎖及び配列番号a1104を含む重鎖;配列番号a1107を含む軽鎖及び配列番号a1108を含む重鎖;配列番号a1111を含む軽鎖及び配列番号a1112を含む重鎖;配列番号a1115を含む軽鎖及び配列番号a1116を含む重鎖;配列番号a1119を含む軽鎖及び配列番号a1120を含む重鎖;配列番号a1123を含む軽鎖及び配列番号a1124を含む重鎖;配列番号a1127を含む軽鎖及び配列番号a1128を含む重鎖;配列番号a1131を含む軽鎖及び配列番号a1132を含む重鎖;配列番号a1135を含む軽鎖及び配列番号a1136を含む重鎖;配列番号a1139を含む軽鎖及び配列番号a1140を含む重鎖;配列番号a1143を含む軽鎖及び配列番号a1144を含む重鎖;配列番号a1147を含む軽鎖及び配列番号a1148を含む重鎖;配列番号a1151を含む軽鎖及び配列番号a1152を含む重鎖;配列番号a1155を含む軽鎖及び配列番号a1156を含む重鎖;配列番号a1159を含む軽鎖及び配列番号a1160を含む重鎖;配列番号a1163を含む軽鎖及び配列番号a1164を含む重鎖;配列番号a1167を含む軽鎖及び配列番号a1168を含む重鎖;配列番号a1171を含む軽鎖及び配列番号a1172を含む重鎖;配列番号a1175を含む軽鎖及び配列番号a1176を含む重鎖;配列番号a1179を含む軽鎖及び配列番号a1180を含む重鎖;配列番号a1183を含む軽鎖及び配列番号a1184を含む重鎖;配列番号a1187を含む軽鎖及び配列番号a1188を含む重鎖;配列番号a1191を含む軽鎖及び配列番号a1192を含む重鎖;配列番号a1195を含む軽鎖及び配列番号a1196を含む重鎖;配列番号a1199を含む軽鎖及び配列番号a1200を含む重鎖;配列番号a1288を含む軽鎖及び配列番号a1289を含む重鎖;配列番号a1298を含む軽鎖及び配列番号a1299を含む重鎖;配列番号a1308を含む軽鎖及び配列番号a1309を含む重鎖;配列番号a1318を含む軽鎖及び配列番号a1319を含む重鎖;配列番号a1328を含む軽鎖及び配列番号a1329を含む重鎖;配列番号a1338を含む軽鎖及び配列番号a1339を含む重鎖;配列番号a1348を含む軽鎖及び配列番号a1349を含む重鎖;配列番号a1358を含む軽鎖及び配列番号a1359を含む重鎖
    からなる群から選択される軽鎖及び重鎖の組み合わせを含む、請求項6に記載の単離された抗原結合タンパク質。
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