JP2023506155A - エストロゲン受容体分解活性を有する新規クロマン誘導体およびその使用 - Google Patents

エストロゲン受容体分解活性を有する新規クロマン誘導体およびその使用 Download PDF

Info

Publication number
JP2023506155A
JP2023506155A JP2022535123A JP2022535123A JP2023506155A JP 2023506155 A JP2023506155 A JP 2023506155A JP 2022535123 A JP2022535123 A JP 2022535123A JP 2022535123 A JP2022535123 A JP 2022535123A JP 2023506155 A JP2023506155 A JP 2023506155A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
piperidine
dione
methyl
oxoisoindolin
phenyl
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2022535123A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2021118629A5 (ja
Inventor
ジエ ファン,
イミン チアン,
ウェイ ヘ,
ケ リウ,
Original Assignee
アキュター バイオテクノロジー インコーポレイテッド
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by アキュター バイオテクノロジー インコーポレイテッド filed Critical アキュター バイオテクノロジー インコーポレイテッド
Publication of JP2023506155A publication Critical patent/JP2023506155A/ja
Publication of JPWO2021118629A5 publication Critical patent/JPWO2021118629A5/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D413/00Heterocyclic compounds containing two or more hetero rings, at least one ring having nitrogen and oxygen atoms as the only ring hetero atoms
    • C07D413/14Heterocyclic compounds containing two or more hetero rings, at least one ring having nitrogen and oxygen atoms as the only ring hetero atoms containing three or more hetero rings
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K31/00Medicinal preparations containing organic active ingredients
    • A61K31/33Heterocyclic compounds
    • A61K31/395Heterocyclic compounds having nitrogen as a ring hetero atom, e.g. guanethidine or rifamycins
    • A61K31/495Heterocyclic compounds having nitrogen as a ring hetero atom, e.g. guanethidine or rifamycins having six-membered rings with two or more nitrogen atoms as the only ring heteroatoms, e.g. piperazine or tetrazines
    • A61K31/496Non-condensed piperazines containing further heterocyclic rings, e.g. rifampin, thiothixene
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P35/00Antineoplastic agents
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D405/00Heterocyclic compounds containing both one or more hetero rings having oxygen atoms as the only ring hetero atoms, and one or more rings having nitrogen as the only ring hetero atom
    • C07D405/14Heterocyclic compounds containing both one or more hetero rings having oxygen atoms as the only ring hetero atoms, and one or more rings having nitrogen as the only ring hetero atom containing three or more hetero rings

Abstract

本開示は、新規化合物、このような化合物を含有する医薬組成物、ならびにがんおよび関連疾患および症状の予防および処置におけるそれらの使用に関する。がんを処置することを必要とする被験体においてがんを処置する方法であって、有効量の本明細書に開示される化合物を前記被験体に投与する工程を含む方法も本明細書に提供され。いくつかの実施形態では、がんは、乳がん、肺がん、卵巣がん、子宮内膜がん、前立腺がん、および食道がんから選択される。

Description

関連出願の相互参照
本願は、2019年12月12日に出願された米国仮特許出願第62/947,213号の優先権を主張し、この米国仮特許出願の全体が、参照により本明細書に組み込まれる。
本開示の分野
本開示は、新規化合物、このような化合物を含有する医薬組成物、ならびに疾患および状態、例えばがんの予防および処置におけるそれらの使用に関する。
開示の背景
エストロゲンは女性性ホルモンであり、その同族エストロゲン受容体ERαおよびERβに結合することによって広範な生理学的過程(例えば、女性生殖器系の発達、骨量の維持、ならびに心血管組織および中枢神経系の保護)を司る。エストロゲン受容体(「ER」)にエストロゲンが結合すると、この受容体は、高次構造が変化してホモ二量体化する。次いで、ERホモ二量体は、特異的な一連の標的遺伝子のプロモーター内に存在するエストロゲン応答エレメント(「ERE」)に結合し、転写共調節因子と協同して標的遺伝子の発現を制御する。数千に及ぶ基準のER標的遺伝子が同定されており、その多くは細胞の増殖および生存を制御する。
ERシグナル伝達は多くの経路に関与するので、特にERαを介したERシグナル伝達の制御が解かれると細胞増殖が無制御になり、最終的にがんとなることが周知である。ER+乳がんは診断された全乳がんのおよそ75%を占め、いくつかの卵巣および子宮内膜がんも同様である。ER+がんの有病率によって数十年間にわたる調査が行われ、抗エストロゲンが治療剤として開発されている。
抗エストロゲン(すなわち、ホルモン)治療は、ほとんどのER+乳がん処置の第一選択である。抗エストロゲン治療薬には3つの主なクラスがあり、アロマターゼ阻害剤(例えば、レトロゾールおよびアナストロゾール);選択的エストロゲン調整薬(例えば、タモキシフェン、トレミフェン、およびラロキシフェン);および選択的エストロゲン受容体分解薬(例えば、フルベストラント)が含まれる。これらの抗エストロゲン治療薬クラスは、異なる作用機序(アロマターゼ酵素の阻害、ERαへの結合の競合、および/またはERα分解など)で作用する。
前述の治療により、有害作用が生じ得る。例えば、アロマターゼ阻害剤を投与すると骨密度が低下し、それにより、骨折リスクが増大し得る。選択的エストロゲン調整薬を投与すると、子宮内膜がんの発症および/または心血管組織の発達(例えば、深部血栓症および肺塞栓症)が起こり得る。さらに、前述の治療は、臨床的有効性が不十分であり得る。
したがって、現在の治療について公知の有害な副作用を生じることなくER+がんを処置する必要がある。この最終目標を達成するための1つのアプローチは、天然に存在する細胞のユビキチン媒介性分解を利用することであろう。いかなる理論にも束縛されるものではないが、ERα分解は、ERαとユビキチンリガーゼの両方が結合し、近接すると起こり得ると考えられる。
セレブロン(「CRBN」)E3ユビキチンリガーゼは、CRBNが損傷DNA結合タンパク質1およびカリン4とともにE3ユビキチンリガーゼ複合体を形成する、ユビキチンリガーゼである。セレブロンE3ユビキチンリガーゼは、ユビキチン化およびその後のプロテアソームによる分解のために基質を近接させることによって基質受容体として機能する。最近、低分子薬物、例えばサリドマイドおよびその近縁類似体であるレナリドマイドおよびポマリドマイドが、CRBNおよびいくつかの他のタンパク質と同時に相互作用し得ることが発見された。そうすることによって、CRBNは、IKZF1およびIKZF3などの標的タンパク質分解のために利用され得る。これは、サリドマイドおよび関連化合物の抗骨髄腫効果を説明すると考えられる。
開示の概要
いくつかの実施形態では、式(I)の化合物:
Figure 2023506155000001
、その立体異性体もしくは立体異性体の混合物、または薬学的に許容され得る塩、または水和物が本明細書に提供され、
式中、
は、H、C~Cアシル、またはC~Cアルキルから選択され、これらはそれぞれ、0個、1個、2個または3個のRで置換されており;
およびRは、それぞれ独立して、H、C~Cアルキル、またはC~Cハロアルキルから選択され、これらはそれぞれ、0個、1個、2個または3個のRで置換されており;
各Rは、H、ヒドロキシル、C~Cアルキル、C~Cアルコキシル、またはC~Cハロアルキルから独立して選択され、これらはそれぞれ、0個、1個、2個または3個のRで置換されているか、または2個のR基は一緒になってオキソを形成し;
は、ハロゲン、ヒドロキシ、C~Cアルキル、C~Cアルコキシ、C~Cハロアルキル、-N(R、および-CNから選択され、これらはそれぞれ、0個、1個、2個または3個のRで置換されており;
およびXは、それぞれ独立して、H、ハロゲン、シアノ、C~Cアルキル、C~Cアルコキシル、またはC~Cハロアルキルから選択され、これらはそれぞれ、0個、1個、2個または3個のRで置換されており;
およびXは、それぞれ独立して、Hまたはハロから選択され;
Lは、長さが1~22個の炭素原子のリンカーであり、1個またはそれより多くの炭素原子は、C(O)、O、NR、S、C-アルケニル、C-アルキニル、シクロアルキル、アリール、複素環、およびヘテロアリールから選択される基によってそれぞれ必要に応じて独立して置き換えられており、これらはそれぞれ、0個、1個、2個または3個のRで置換されており;
各Rは、C~Cアルキル、ハロ、シアノ、およびヒドロキシから独立して選択され、
各Rは、水素、C~Cアルキル、およびアシルから独立して選択され、これらはそれぞれ、0個、1個、2個または3個のRで置換されているか、または2個のR基は一緒になって3~6員の複素環またはヘテロアリールを形成する。
いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、シス異性体およびトランス異性体の両方を包含し得る。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、シス異性体およびトランス異性体の混合物であり得る。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、シス異性体であり得る。
いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、立体異性体(stereoisome)および立体異性体の混合物の両方を包含し得る。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は立体異性体である。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、ラセミ型異性体および鏡像異性体の両方を包含し得る。
いくつかの実施形態では、式(I)の化合物:
Figure 2023506155000002
が本明細書に提供される。
がんを処置することを必要とする被験体においてがんを処置する方法であって、有効量の本明細書に開示される化合物を前記被験体に投与する工程を含む方法も本明細書に提供され。いくつかの実施形態では、がんは、乳がん、肺がん、卵巣がん、子宮内膜がん、前立腺がん、および食道がんから選択される。
図面の簡単な説明
前述の概要ならびに以下の本開示の詳細な説明は、添付の図面と併せて読んだ場合に、より深く理解されるであろう。本開示を例示するために、添付の図面は、全てではないが、いくつかの別の実施形態を例示する。しかしながら、本開示は示した配置および手段に厳密に制限されないと理解すべきである。明細書に組み込まれてその一部を構成するこれらの図は、本開示の原理を説明する上での一助となる。
図1A~1Dは、本開示の例示的な化合物85、60、32、および52の、投与6時間後のT47D細胞系におけるERα分解活性を示す。 図1A~1Dは、本開示の例示的な化合物85、60、32、および52の、投与6時間後のT47D細胞系におけるERα分解活性を示す。 図1A~1Dは、本開示の例示的な化合物85、60、32、および52の、投与6時間後のT47D細胞系におけるERα分解活性を示す。 図1A~1Dは、本開示の例示的な化合物85、60、32、および52の、投与6時間後のT47D細胞系におけるERα分解活性を示す。
図2Aおよび2Bは、本開示の例示的な化合物87および84の、投与6時間後のT47D細胞系におけるERα分解活性を示す。 図2Aおよび2Bは、本開示の例示的な化合物87および84の、投与6時間後のT47D細胞系におけるERα分解活性を示す。
図3Aおよび3Bは、本開示の例示的な化合物86および33の、投与6時間後のMCF7細胞系におけるERα分解活性を示す。 図3Aおよび3Bは、本開示の例示的な化合物86および33の、投与6時間後のMCF7細胞系におけるERα分解活性を示す。
図4Aおよび4Bは、本開示の例示的な化合物86および33の、投与6時間後のT47D細胞系におけるERα分解活性を示す。 図4Aおよび4Bは、本開示の例示的な化合物86および33の、投与6時間後のT47D細胞系におけるERα分解活性を示す。
図5Aおよび5Bは、本開示の例示的な化合物86および33の、投与6時間後のCAMA-1細胞系におけるERα分解活性を示す。 図5Aおよび5Bは、本開示の例示的な化合物86および33の、投与6時間後のCAMA-1細胞系におけるERα分解活性を示す。
図6A、6B、および6Cは、本開示の例示的な化合物41、42、および63の、投与6時間後のT47D細胞系におけるERα分解活性を示す。 図6A、6B、および6Cは、本開示の例示的な化合物41、42、および63の、投与6時間後のT47D細胞系におけるERα分解活性を示す。 図6A、6B、および6Cは、本開示の例示的な化合物41、42、および63の、投与6時間後のT47D細胞系におけるERα分解活性を示す。
図7A、7B、7C、および7Dは、本開示の例示的な化合物89、56、90、および74の、投与6時間後のT47D細胞系におけるERα分解活性を示す。 図7A、7B、7C、および7Dは、本開示の例示的な化合物89、56、90、および74の、投与6時間後のT47D細胞系におけるERα分解活性を示す。 図7A、7B、7C、および7Dは、本開示の例示的な化合物89、56、90、および74の、投与6時間後のT47D細胞系におけるERα分解活性を示す。 図7A、7B、7C、および7Dは、本開示の例示的な化合物89、56、90、および74の、投与6時間後のT47D細胞系におけるERα分解活性を示す。
詳細な説明
定義 本明細書で使用される場合、「がん」は、身体の他の部分に浸潤または拡散する可能性を有する異常な細胞増殖を伴う疾患、障害および状態を指す。例示的ながんとして、乳がん、肺がん、卵巣がん、子宮内膜がん、前立腺がん、および食道がんが挙げられるがこれらに限定されない。
「被験体」は、処置、観察または実験の対象になっているかまたは対象になるであろう動物、例えば哺乳動物を指す。本明細書に記載される方法は、ヒト治療および家畜適用の両方に有用であり得る。一実施形態では、被験体は、ヒトである。
本明細書で使用される場合、「処置」または「処置する」は、疾患もしくは障害またはその少なくとも1つの識別可能な症候の改善を指す。別の実施形態では、「処置」または「処置する」は、患者によって必ずしも識別可能ではない少なくとも1つの測定可能な身体パラメータの改善を指す。さらに別の実施形態では、「処置」または「処置する」は、身体的な(例えば、識別可能な症候の安定化)または生理的な(例えば、身体パラメータの安定化)またはその両方における疾患または障害の進行の阻害を指す。さらに別の実施形態では、「処置」または「処置する」は、疾患または障害の発症の遅延を指す。例えば、コレステロール障害の処置は、血中コレステロールレベルの低下を含み得る。
本明細書で使用される場合、「予防(prevention)」または「予防する(preventing)」は、所与の疾患または障害を獲得するリスクの低下を指す。
2つの文字または記号の間にないダッシュ(「-」)は、置換基の結合点を示すために使用される。例えば、-CNは、炭素原子を介して結合される。
「必要に応じた」または「必要に応じて」は、その後に記載される事象または状況が起こってもよいしまたは起こらなくてもよく、記載は、事象または状況が起こる場合、およびそれらが起こらない場合を含むことを意味する。例えば、「必要に応じて置換されているアリール」は、以下の定義の「アリール」および「置換されているアリール」の両方を包含する。当業者であれば、1個またはそれより多い置換基を含有する基に関して、このような基は、立体的に非現実的であり、合成的に実現不可能であり、および/または本質的に不安定である任意の置換または置換パターンを導入することを意図しないと理解するであろう。
値の範囲が列挙される場合、それは、各値および前記範囲内の部分範囲を包含することを意図する。例えば、「C~Cアルキル」は、C、C、C、C、C、C、C1~6、C1~5、C1~4、C1~3、C1~2、C2~6、C2~5、C2~4、C2~3、C3~6、C3~5、C3~4、C4~6、C4~5およびC5~6アルキルを包含することを意図する。
本明細書で使用される場合、用語「アシル」は、R-C(O)-基(制限されないが、(アルキル)-C(O)-、(アルケニル)-C(O)-、(アルキニル)-C(O)-、(アリール)-C(O)-、(シクロアルキル)-C(O)-、(ヘテロアリール)-C(O)-、および(ヘテロシクリル)-C(O)-など)を指し、ここで、前述の基は、カルボニル官能性を介して親分子構造に結合している。いくつかの実施形態では、アシルは、C1~10アシル原子団であり、これは、例えば、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、シクロアルキル、またはヘテロアリール部分の鎖または環原子およびアシルのカルボニル炭素の総数を指す。例えば、C-アシルは、3つの他の環または鎖の原子およびカルボニルを有する。
本明細書で使用される「アルケニル」という用語は、少なくとも1つの炭素-炭素二重結合を有する不飽和直鎖または分枝鎖炭化水素、例えば本明細書では(C~C)アルケニルと称される2~8個の炭素原子の直鎖基または分枝鎖基を指す。例示的なアルケニル基としては、限定されないが、ビニル、アリル、ブテニル、ペンテニル、ヘキセニル、ブタジエニル、ペンタジエニル、ヘキサジエニル、2-エチルヘキセニル、2-プロピル-2-ブテニル、および4-(2-メチル-3-ブテン)-ペンテニルが挙げられる。
本明細書で使用される場合、用語「アルキル」は、飽和直鎖または分枝鎖炭化水素、例えば本明細書では(C~C)アルキルと称される1~8個の炭素原子の直鎖基または分枝鎖基を指す。例示的なアルキル基としては、限定されないが、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、2-メチル-1-プロピル、2-メチル-2-プロピル、2-メチル-1-ブチル、3-メチル-1-ブチル、2-メチル-3-ブチル、2,2-ジメチル-1-プロピル、2-メチル-1-ペンチル、3メチル-1-ペンチル、4-メチル-1-ペンチル、2-メチル-2-ペンチル、3-メチル-2-ペンチル、4-メチル-2-ペンチル、2,2-ジメチル-1-ブチル、3,3-ジメチル-1-ブチル、2-エチル-1-ブチル、ブチル、イソブチル、t-ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、ヘプチルおよびオクチルが挙げられる。いくつかの実施形態では、「アルキル」は、直鎖炭化水素である。いくつかの実施形態では、「アルキル」は、分枝鎖炭化水素である。
本明細書で使用される「アルキニル」という用語は、少なくとも1つの炭素-炭素三重結合を有する不飽和直鎖または分枝鎖炭化水素、例えば本明細書では(C~C)アルキニルと称される2~8個の炭素原子の直鎖基または分枝鎖基を指す。例示的なアルキニル基としては、限定されないが、エチニル、プロピニル、ブチニル、ペンチニル、ヘキシニル、メチルプロピニル、4-メチル-1-ブチニル、4-プロピル-2-ペンチニル、および4-ブチル-2-ヘキシニルが挙げられる。
本明細書で使用される場合、用語「アリール」は、5~14個の環原子を有する炭素単環式、炭素二環式または他の炭素多環式芳香族環系を指す。アリール基は、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリールおよびヘテロシクリルから選択される1個またはそれより多い環に必要に応じて縮合され得る。本開示のアリール基は、アルコキシ、アリールオキシ、アルキル、アルケニル、アルキニル、アミド、アミノ、アリール、アリールアルキル、カルバメート、カルボキシ、シアノ、シクロアルキル、エステル、エーテル、ホルミル、ハロゲン、ハロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、ヒドロキシル、ケトン、ニトロ、ホスフェート、スルフィド、スルフィニル、スルホニル、スルホン酸、スルホンアミドおよびチオケトンから選択される基で置換されていてもよい。例示的なアリール基としては、限定されないが、フェニル、トリル、アントラセニル、フルオレニル、インデニル、アズレニルおよびナフチルならびにベンゾ縮合炭素環式部分、例えば5,6,7,8-テトラヒドロナフチルが挙げられる。例示的なアリール基としては、限定されないが、本明細書では「C-アリール」と称される、環が6個の炭素原子を含む単環式芳香族環系が挙げられる。
本明細書で使用される「シアノ」という用語は、-CNを指す。
本明細書で使用される場合、用語「シクロアルキル」は、シクロアルカンに由来する3~16個の炭素または3~8個の炭素(本明細書では「(C~C)シクロアルキル」と称される)の飽和または不飽和環式、二環式または架橋二環式炭化水素基を指す。例示的なシクロアルキルとしては、限定されないが、シクロヘキサン、シクロヘキセン、シクロペンタンおよびシクロペンテンが挙げられる。シクロアルキル基は、アルコキシ、アリールオキシ、アルキル、アルケニル、アルキニル、アミド、アミノ、アリール、アリールアルキル、カルバメート、カルボキシ、シアノ、シクロアルキル、エステル、エーテル、ホルミル、ハロゲン、ハロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、ヒドロキシル、ケトン、ニトロ、ホスフェート、スルフィド、スルフィニル、スルホニル、スルホン酸、スルホンアミドおよびチオケトンで置換されていてもよい。シクロアルキル基は、他のシクロアルキル基(飽和または部分不飽和)、アリール基またはヘテロシクリル基に縮合して、二環、四環などを形成し得る。用語「シクロアルキル」はまた、架橋環構造およびスピロ縮合環構造(これらは、ヘテロ原子を含有していてもよいしまたは含有していなくてもよい)を含む。
本明細書で使用される場合、用語「ハロ」または「ハロゲン」は、-F、-Cl、-Brおよび/または-Iを指す。
本明細書で使用される場合、用語「ヘテロアリール」は、1個またはそれより多いヘテロ原子、例えば1~4個のヘテロ原子、例えば窒素、酸素および硫黄を含有する単環式、二環式または他の多環式芳香族環系を指す。ヘテロアリールは、アルコキシ、アリールオキシ、アルキル、アルケニル、アルキニル、アミド、アミノ、アリール、アリールアルキル、カルバメート、カルボキシ、シアノ、シクロアルキル、エステル、エーテル、ホルミル、ハロゲン、ハロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、ヒドロキシル、ケトン、ニトロ、ホスフェート、スルフィド、スルフィニル、スルホニル、スルホン酸、スルホンアミドおよびチオケトンを含む1個またはそれより多い置換基で置換されていてもよい。ヘテロアリールはまた、非芳香族環に縮合され得る。ヘテロアリール基の実例としては、限定されないが、ピリジニル、ピリダジニル、ピリミジル、ピラジル、トリアジニル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、(1,2,3)-および(1,2,4)-トリアゾリル、ピラジニル、ピリミジリル、テトラゾリル、フリル、チエニル、イソオキサゾリル、チアゾリル、フリル、フェニル、イソオキサゾリルおよびオキサゾリルが挙げられる。例示的なヘテロアリール基としては、限定されないが、本明細書では「(C~C)ヘテロアリール」と称される、環が2~5個の炭素原子と1~3個のヘテロ原子とを含む単環式芳香族環が挙げられる。
本明細書で使用される場合、用語「複素環」、「ヘテロシクリル」または「複素環式」はそれぞれ、窒素、酸素、リンおよび硫黄から独立して選択される1個、2個、3個または4個のヘテロ原子を含有する飽和または不飽和3~18員環を指す。複素環は、芳香族(ヘテロアリール)または非芳香族であり得る。複素環は、アルコキシ、アリールオキシ、アルキル、アルケニル、アルキニル、アミド、アミノ、アリール、アリールアルキル、カルバメート、カルボキシ、シアノ、シクロアルキル、エステル、エーテル、ホルミル、ハロゲン、ハロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、ヒドロキシル、ケトン、ニトロ、ホスフェート、スルフィド、スルフィニル、スルホニル、スルホン酸、スルホンアミドおよびチオケトンを含む1個またはそれより多い置換基で置換されていてもよい。複素環としては、上記複素環のいずれかが、アリール、シクロアルキルおよび複素環から独立して選択される1個または2個の環に縮合された二環基、三環基および四環基も挙げられる。例示的な複素環としては、アクリジニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾフリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾチエニル、ベンゾオキサゾリル、ビオチニル、シンノリニル、ジヒドロフリル、ジヒドロインドリル、ジヒドロピラニル、ジヒドロチエニル、ジチアゾリル、フリル、ホモピペリジニル、イミダゾリジニル、イミダゾリニル、イミダゾリル、インドリル、イソキノリル、イソチアゾリジニル、イソチアゾリル、イソオキサゾリジニル、イソオキサゾリル、モルフォリニル、オキサジアゾリル、オキサゾリジニル、オキサゾリル、ピペラジニル、ピペリジニル、ピラニル、ピラゾリジニル、ピラジニル、ピラゾリル、ピラゾリニル、ピリダジニル、ピリジル、ピリミジニル、ピリミジル、ピロリジニル、ピロリジン-2-オンイル、ピロリニル、ピロリル、キノリニル、キノキサロイル、テトラヒドロフリル、テトラヒドロイソキノリル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロキノリル、テトラゾリル、チアジアゾリル、チアゾリジニル、チアゾリル、チエニル、チオモルフォリニル、チオピラニルおよびトリアゾリルが挙げられる。
本明細書で使用される場合、用語「ヒドロキシ」および「ヒドロキシル」は、-OHを指す。
本明細書で使用される場合、用語「薬学的に許容され得る担体」は、医薬投与に適合する任意のおよびすべての溶媒、分散媒、コーティング剤、等張剤および吸収遅延剤などを指す。薬学的に活性な物質のためのこのような媒体および作用剤の使用は、当技術分野で周知である。組成物はまた、補完的な、追加的なまたは強化された治療機能を提供する他の活性化合物を含有し得る。
本明細書で使用される「薬学的に許容され得る組成物」という用語は、1つまたはそれより多い薬学的に許容され得る担体とともに製剤化された本明細書に開示される少なくとも1つの化合物を含む組成物を指す。
本明細書で使用される「薬学的に許容され得るプロドラッグ」という用語は、健全な医学的判断の範囲内にあり、過度の毒性、刺激、アレルギー反応を生じることなくヒトおよび下等動物の組織と接触させるために使用するのに好適であり、合理的な便益/リスク比に見合っており、意図する用途に有効であり、また、可能であれば本開示の化合物の双性イオンの形態である、本開示の化合物のプロドラッグを表す。Higuchi et al.,’’Prodrugs as Novel Delivery Systems,’’ ACS Symposium Series,Vol.14およびRoche,E.B.,ed.Bioreversible Carriers in Drug Design,American Pharmaceutical Association and Pergamon Press,1987(これらの両方が、本明細書中で参考として援用される)で考察されている。
用語「薬学的に許容され得る塩(複数可)」は、本発明の組成物中で使用される化合物中に存在し得る酸性基または塩基性基の塩を指す。本質的に塩基性の本発明の組成物中に含まれる化合物は、種々の無機酸および有機酸と多種多様の塩を形成することができる。かかる塩基性化合物の薬学的に許容され得る酸付加塩を調製するために使用され得る酸は、非毒性酸付加塩(すなわち、薬理学的に許容され得るアニオンを含む塩(硫酸塩、クエン酸塩、マタート(matate)、酢酸塩、シュウ酸塩、塩化物塩、臭化物塩、ヨウ化物塩、硝酸塩、硫酸塩、重硫酸塩、リン酸塩、過リン酸塩、イソニコチン酸塩、酢酸塩、乳酸塩、サリチル酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩、オレイン酸塩、タンニン酸塩、パントテン酸塩、酒石酸水素塩、アスコルビン酸塩、コハク酸塩、マレイン酸塩、ゲンチジン酸塩、フマル酸、グルコン酸塩、グルクロン酸塩(glucaronate)、サッカリン酸塩、ギ酸塩、安息香酸塩、グルタミン酸塩、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p-トルエンスルホン酸塩、およびパモ酸(すなわち、1,1’-メチレン-ビス-(2-ヒドロキシ-3-ナフトアート))が挙げられるが、これらに限定されない))を形成する酸である。アミノ部分を含む本発明の組成物中に含まれる組成物は、上記の酸に加えて、種々のアミノ酸と薬学的に許容され得る塩を形成し得る。本質的に酸性の本発明の組成物中に含まれる化合物は、種々の薬理学的に許容され得るカチオンと塩基性塩を形成することができる。かかる塩の例として、アルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩、特に、カルシウム塩、マグネシウム塩、ナトリウム塩、リチウム塩、亜鉛塩、カリウム塩、および鉄塩が挙げられる。
PerkinElmer ChemDraw(登録商標)Professional,version 17を使用して、化学名を生成した。
本開示の化合物は、1つまたはそれより多いキラル中心および/または二重結合を含有し得るので、立体異性体、例えば幾何異性体、エナンチオマーまたはジアステレオマーとして存在し得る。本明細書で使用される場合、用語「立体異性体」は、すべての幾何異性体、エナンチオマーまたはジアステレオマーからなる。これらの化合物は、ステレオジェニック炭素原子の周りの置換基の立体配置に応じて、記号「R」または「S」によって表記され得る。本開示は、これらの化合物の様々な立体異性体およびそれらの混合物を包含する。立体異性体としては、エナンチオマーおよびジアステレオマーが挙げられる。エナンチオマーまたはジアステレオマーの混合物は、命名法によって「(±)」と表記され得るが、当業者であれば、構造がキラル中心を示し得ることを認識するであろう。いくつかの実施形態では、エナンチオマーまたは立体異性体は、対応するエナンチオマーを実質的に含まずに提供され得る。
いくつかの実施形態では、化合物は、(S)-および(R)-異性体のラセミ混合物である。他の実施形態では、混合物の個々の化合物が(S)-または(R)-異性体配置で主として存在する化合物の混合物が本明細書で提供される。例えば、化合物の混合物は、約55%超、約60%、約65%、約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約95%、約96%、約97%、約98%、約99%、約99.5%またはそれより高い(S)-エナンチオマー過剰率を有する。他の実施形態では、化合物の混合物は、約55%超~約99.5%、約60%超~約99.5%、約65%超~約99.5%、約70%超~約99.5%、約75%超~約99.5%、約80%超~約99.5%、約85%超~約99.5%、約90%超~約99.5%、約95%超~約99.5%、約96%超~約99.5%、約97%超~約99.5%、約98%超~約99.5%、約99%超~約99.5%またはそれより高い(S)-エナンチオマー過剰率を有する。他の実施形態では、化合物の混合物は、約55%超、約60%、約65%、約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約95%、約96%、約97%、約98%、約99%、約99.5%またはそれより高い(R)-エナンチオマー純度を有する。いくつかの他の実施形態では、化合物の混合物は、約55%超~約99.5%、約60%超~約99.5%、約65%超~約99.5%、約70%超~約99.5%、約75%超~約99.5%、約80%超~約99.5%、約85%超~約99.5%、約90%超~約99.5%、約95%超~約99.5%、約96%超~約99.5%、約97%超~約99.5%、約98%超~約99.5%、約99%超~約99.5%またはそれより高い(R)-エナンチオマー過剰率を有する。
本開示の化合物の個々の立体異性体は、不斉中心もしくはステレオジェニック中心を含有する市販の出発物質から合成により調製され得るか、またはラセミ混合物を調製し、続いて、当業者に周知の分割方法によって調製され得る。これらの分割方法は、(1)得られたジアステレオマー混合物の、キラル助剤へのエナンチオマー混合物の結合、再結晶もしくはクロマトグラフィーによる分離、および助剤からの光学的に純粋な生成物の分離、(2)光学的に活性な分割剤を用いた塩形成、または(3)キラルクロマトグラフィーカラムによる光学エナンチオマーの混合物の直接分離によって例示される。立体異性体混合物はまた、周知の方法、例えばキラル相ガスクロマトグラフィー、キラル相高速液体クロマトグラフィー、キラル塩複合体としての化合物の結晶化、またはキラル溶媒中における化合物の結晶化によって、それらの成分の立体異性体に分割され得る。立体異性体はまた、周知の不斉合成方法によって、立体異性的に純粋な中間体、試薬および触媒から得られ得る。
幾何異性体もまた、本開示の化合物に存在し得る。本開示は、炭素-炭素二重結合の周りの置換基の配置または炭素環の周りの置換基の配置から生じる様々な幾何異性体およびそれらの混合物を包含する。炭素-炭素二重結合の周りの置換基は、「Z」または「E」立体配置にあると表記され、用語「Z」および「E」は、IUPAC標準にしたがって使用される。特に指定がない限り、二重結合を示す構造は、E異性体およびZ異性体の両方を包含する。
あるいは、炭素-炭素二重結合の周りの置換基は、「cis」または「trans」と称され得、「cis」は、二重結合の同じ側の置換基を表し、「trans」は、二重結合の反対側の置換基を表す。炭素環の周りの置換基の配置は、「cis」または「trans」と表記される。用語「cis」は、環の同じ側の面の置換基を表し、用語「trans」は、環の反対側の面の置換基を表す。置換基が環の同じ側および反対側の両方の面に配置される化合物の混合物は、「cis/trans」と表記される。
本明細書に開示される化合物は互変異性体として存在し得、一方の互変異性体構造のみが示されているとしても、本開示の範囲によって両方の互変異性体形態が包含されることを意図する。
加えて、特に記述がない限り、本明細書に記載される構造はまた、同位体が富化された1種またはそれより多種の原子が存在するという点でのみ異なる化合物を含むことを意味する。例えば、重水素(H)もしくは三重水素(H)による水素の置き換え、または13C-もしくは14C-炭素原子による炭素の置き換えを除いて、本構造を有する化合物は、本開示の範囲内である。このような化合物は、例えば、分析ツール、生物学的アッセイにおけるプローブ、または治療剤として有用であり得る。
化合物
いくつかの実施形態では、式(I)の化合物:
Figure 2023506155000003
、その立体異性体もしくは立体異性体の混合物、薬学的に許容され得る塩、または水和物が本明細書に提供され、
式中、
は、H、C~Cアシル、またはC~Cアルキルから選択され、これらはそれぞれ、0個、1個、2個または3個のRで置換されており;
およびRは、それぞれ独立して、H、C~Cアルキル、またはC~Cハロアルキルから選択され、これらはそれぞれ、0個、1個、2個または3個のRで置換されており;
各Rは、H、ヒドロキシル、C~Cアルキル、C~Cアルコキシル、またはC~Cハロアルキルから独立して選択され、これらはそれぞれ、0個、1個、2個または3個のRで置換されているか、または2個のR基は一緒になってオキソを形成し;
は、ハロゲン、ヒドロキシ、C~Cアルキル、C~Cアルコキシ、C~Cハロアルキル、-N(R、および-CNから選択され、これらはそれぞれ、0個、1個、2個または3個のRで置換されており;
およびXは、それぞれ独立して、H、ハロゲン、シアノ、C~Cアルキル、C~Cアルコキシル、またはC~Cハロアルキルから選択され、これらはそれぞれ、0個、1個、2個または3個のRで置換されており;
およびXは、それぞれ独立して、Hまたはハロから選択され;
Lは、長さが1~22個の炭素原子のリンカーであり、1個またはそれより多くの炭素原子は、C(O)、O、NR、S、C-アルケニル、C-アルキニル、シクロアルキル、アリール、複素環、およびヘテロアリールから選択される基によってそれぞれ必要に応じて独立して置き換えられており、これらはそれぞれ、0個、1個、2個または3個のRで置換されており;
各Rは、C~Cアルキル、ハロ、シアノ、およびヒドロキシから独立して選択され、
各Rは、水素、C~Cアルキル、およびアシルから独立して選択され、これらはそれぞれ、0個、1個、2個または3個のRで置換されているか、または2個のR基は一緒になって3~6員の複素環またはヘテロアリールを形成する。
いくつかの実施形態では、Rは、H、またはC~Cアルキルから選択され、これらはそれぞれ、0個、1個、2個または3個のRで置換されている。いくつかの実施形態では、Rは、Hまたはメチルから選択され得、これらはそれぞれ、0個、1個、2個または3個のRで置換されている。いくつかの実施形態では、Rは、それぞれ独立して、Hまたはメチルであり得る。
いくつかの実施形態では、RはHであり得る。いくつかの実施形態では、Rはメチルであり得る。
いくつかの実施形態では、RおよびRは、それぞれ独立して、H、C~C3アルキル、またはC~Cハロアルキルから選択され、これらはそれぞれ、0個、1個、2個または3個のRで置換されている。いくつかの実施形態では、RおよびRは、それぞれ独立して、Hおよびメチルから選択され、これらはそれぞれ、0個、1個、2個または3個のRで置換されている。いくつかの実施形態では、RおよびRは、それぞれ独立して、Hおよびメチルから選択される。
いくつかの実施形態では、RはHであり得、RはHであり得る。いくつかの実施形態では、RはHであり得、Rはメチルであり得る。いくつかの実施形態では、Rはメチルであり得、RはHであり得る。いくつかの実施形態では、Rはメチルであり得、Rはメチルであり得る。
いくつかの実施形態では、各Rは、H、ヒドロキシル、C~Cアルキル、C~Cアルコキシル、またはC~Cハロアルキルから独立して選択され、これらはそれぞれ、0個、1個、2個または3個のRで置換されているか、または2個のR基は一緒になってオキソを形成する。いくつかの実施形態では、各Rは、H、ヒドロキシル、C~Cアルキル、C~Cアルコキシル、またはC~Cハロアルキルから独立して選択されるか、または2個のR基は一緒になってオキソを形成する。いくつかの実施形態では、RはHである。いくつかの実施形態では、2個のR基は一緒になってオキソを形成する。
いくつかの実施形態では、Rは、ハロゲン、ヒドロキシ、C~Cアルキル、C~Cアルコキシ、C~Cハロアルキル、-N(R、および-CNから選択され、これらはそれぞれ、0個、1個、2個または3個のRで置換されている。いくつかの実施形態では、Rは、ハロゲン、ヒドロキシ、C~Cアルキル、C~Cアルコキシ、C~Cハロアルキル、-N(R、および-CNから選択される。いくつかの実施形態では、Rは、ハロゲンから選択される。いくつかの実施形態では、RはFであり得る。
いくつかの実施形態では、XおよびXは、それぞれ独立して、H、ハロゲン、シアノ、C~Cアルキル、C~Cアルコキシル、またはC~Cハロアルキルから選択され、これらはそれぞれ、0個、1個、2個または3個のRで置換されている。いくつかの実施形態では、XおよびXは、それぞれ独立して、H、ハロゲン、シアノ、C~Cアルキル、C~Cアルコキシル、またはC~Cハロアルキルから選択される。いくつかの実施形態では、XおよびXは、それぞれ独立して、H、F、CN、メチル、メトキシ、トリフルオロメチルから選択される。
いくつかの実施形態では、XはHであり、XはHである。いくつかの実施形態では、XはFであり、XはFである。いくつかの実施形態では、XはHであり、Xはメチルである。いくつかの実施形態では、Xはメチルであり、XはHである。いくつかの実施形態では、XはHであり、XはFである。いくつかの実施形態では、XはFであり、XはHである。いくつかの実施形態では、XはHであり、Xはメトキシである。いくつかの実施形態では、Xはメトキシであり、XはHである。いくつかの実施形態では、XはFであり、Xはメチルである。いくつかの実施形態では、Xはメチルであり、XはFである。いくつかの実施形態では、XはFであり、Xはメトキシである。いくつかの実施形態では、Xはメトキシであり、XはFである。いくつかの実施形態では、XはFであり、Xはトリフルオロメチルである。いくつかの実施形態では、Xはトリフルオロメチルであり、XはFである。
いくつかの実施形態では、XおよびXは、それぞれ独立して、Hまたはハロから選択される。いくつかの実施形態では、XおよびXは、それぞれ独立して、HまたはFから選択される。
いくつかの実施形態では、XはHであり、XはHである。いくつかの実施形態では、XはFであり、XはFである。いくつかの実施形態では、XはHであり、XはFである。いくつかの実施形態では、XはFであり、XはHである。
いくつかの実施形態では、Lは、長さが1~22個の炭素原子のリンカーであり得、1個またはそれより多くの炭素原子は、C(O)、O、NR、S、C-アルケニル、C-アルキニル、シクロアルキル、アリール、複素環、およびヘテロアリールから選択される基によってそれぞれ必要に応じて独立して置き換えられており、これらはそれぞれ、0個、1個、2個または3個のRで独立して置換されている。いくつかの実施形態では、Lは、長さが1~20個の炭素原子のリンカーであり得、1個またはそれより多くの炭素原子は、C(O)、O、NR、S、C-アルケニル、C-アルキニル、シクロアルキル、アリール、複素環、およびヘテロアリールから選択される基によってそれぞれ必要に応じて独立して置き換えられており、これらはそれぞれ、0個、1個、2個または3個のRで独立して置換されている。いくつかの実施形態では、Lは、長さが1~18個の炭素原子のリンカーであり得、1個またはそれより多くの炭素原子は、C(O)、O、NR、S、C-アルケニル、C-アルキニル、シクロアルキル、アリール、複素環、およびヘテロアリールから選択される基によってそれぞれ必要に応じて独立して置き換えられており、これらはそれぞれ、0個、1個、2個または3個のRで独立して置換されている。いくつかの実施形態では、Lは、長さが1~16個の炭素原子のリンカーであり得、1個またはそれより多くの炭素原子は、C(O)、O、NR、S、C-アルケニル、C-アルキニル、シクロアルキル、アリール、複素環、およびヘテロアリールから選択される基によってそれぞれ必要に応じて独立して置き換えられており、これらはそれぞれ、0個、1個、2個または3個のRで独立して置換されている。いくつかの実施形態では、Lは、長さが1~14個の炭素原子のリンカーであり得、1個またはそれより多くの炭素原子は、C(O)、O、NR、S、C-アルケニル、C-アルキニル、シクロアルキル、アリール、複素環、およびヘテロアリールから選択される基によってそれぞれ必要に応じて独立して置き換えられており、これらはそれぞれ、0個、1個、2個または3個のRで独立して置換されている。いくつかの実施形態では、Lは、長さが1~12個の炭素原子のリンカーであり得、1個またはそれより多くの炭素原子は、C(O)、O、NR、S、C-アルケニル、C-アルキニル、シクロアルキル、アリール、複素環、およびヘテロアリールから選択される基によってそれぞれ必要に応じて独立して置き換えられており、これらはそれぞれ、0個、1個、2個または3個のRで独立して置換されている。いくつかの実施形態では、Lは、長さが1~10個の炭素原子のリンカーであり得、1個またはそれより多くの炭素原子は、C(O)、O、NR、S、C-アルケニル、C-アルキニル、シクロアルキル、アリール、複素環、およびヘテロアリールから選択される基によってそれぞれ必要に応じて独立して置き換えられており、これらはそれぞれ、0個、1個、2個または3個のRで独立して置換されている。
いくつかの実施形態では、Lは、長さが1~8個の炭素原子のリンカーであり得、1個またはそれより多くの炭素原子は、C(O)、O、NR、S、C-アルケニル、C-アルキニル、シクロアルキル、アリール、複素環、およびヘテロアリールから選択される基によってそれぞれ必要に応じて独立して置き換えられており、これらはそれぞれ、0個、1個、2個または3個のRで独立して置換されている。いくつかの実施形態では、Lは、長さが1~6個の炭素原子のリンカーであり得、1個またはそれより多くの炭素原子は、C(O)、O、NR、S、C-アルケニル、C-アルキニル、シクロアルキル、アリール、複素環、およびヘテロアリールから選択される基によってそれぞれ必要に応じて独立して置き換えられており、これらはそれぞれ、0個、1個、2個または3個のRで独立して置換されている。いくつかの実施形態では、Lは、長さが1~4個の炭素原子のリンカーであり得、1個またはそれより多くの炭素原子は、C(O)、O、NR、S、C-アルケニル、C-アルキニル、シクロアルキル、アリール、複素環、およびヘテロアリールから選択される基によってそれぞれ必要に応じて独立して置き換えられており、これらはそれぞれ、0個、1個、2個または3個のRで独立して置換されている。
いくつかの実施形態では、Lはリンカーであり得、2個の炭素原子が、複素環によってそれぞれ独立して置き換えられており、これらはそれぞれ、0個、1個、2個または3個のRで独立して置換されている。いくつかの実施形態では、Lはリンカーであり得、1個の炭素原子が複素環によって置き換えられており、1個の炭素原子がシクロアルキルによって置き換えられており、これらはそれぞれ、0個、1個、2個または3個のRで独立して置換されている。いくつかの実施形態では、Lはリンカーであり得、1個より多くの炭素原子が、C(O)、O、NR、S、C-アルケニル、C-アルキニル、シクロアルキル、アリール、複素環、およびヘテロアリールから選択される基によってそれぞれ独立して置き換えられており、これらはそれぞれ、0個、1個、2個または3個のRで置換されている。いくつかの実施形態では、Lはリンカーであり得、1個より多くの炭素原子が、C(O)、O、およびNRから選択される基によってそれぞれ独立して置き換えられており、これらはそれぞれ、0個、1個、2個または3個のRで置換されている。
いくつかの実施形態では、Lは、
Figure 2023506155000004
であり得る。いくつかの実施形態では、Lは、
Figure 2023506155000005
であり得る。いくつかの実施形態では、Lは、
Figure 2023506155000006
であり得る。いくつかの実施形態では、Lは、
Figure 2023506155000007
であり得る。いくつかの実施形態では、Lは、
Figure 2023506155000008
であり得る。いくつかの実施形態では、Lは、
Figure 2023506155000009
であり得る。いくつかの実施形態では、Lは、
Figure 2023506155000010
であり得る。いくつかの実施形態では、Lは、
Figure 2023506155000011
であり得る。いくつかの実施形態では、Lは、
Figure 2023506155000012
であり得る。いくつかの実施形態では、Lは、
Figure 2023506155000013
であり得る。いくつかの実施形態では、Lは、
Figure 2023506155000014
であり得る。
いくつかの実施形態では、式(I)の化合物はシス異性体である。
いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は立体異性体である。
いくつかの実施形態では、式(I)の化合物:
Figure 2023506155000015
が本明細書において提供される。
いくつかの実施形態では、表1に列挙される化合物から選択される化合物またはその薬学的に許容され得る塩が本明細書において提供される。
Figure 2023506155000016
Figure 2023506155000017
Figure 2023506155000018
Figure 2023506155000019
Figure 2023506155000020
Figure 2023506155000021
Figure 2023506155000022
Figure 2023506155000023
Figure 2023506155000024
Figure 2023506155000025
Figure 2023506155000026
Figure 2023506155000027
Figure 2023506155000028
Figure 2023506155000029
医薬組成物
本開示の医薬組成物は、1つまたはそれより多い薬学的に許容され得る担体とともに製剤化された少なくとも1つの式(I)の化合物、その互変異性体、立体異性体、薬学的に許容され得る塩、または水和物を含む。これらの製剤としては、経口、直腸、局所、口腔および非経口(例えば、皮下、筋肉内、皮内または静脈内)投与に適切なものが挙げられる。任意の所与の症例における最も適切な投与形態は、処置される状態の程度および重症度、ならびに使用される特定の化合物の性質に依存するであろう。
経口投与に適切な製剤は、別個の単位、例えばカプセル、カシェ、トローチ剤または錠剤で提示され得、これらはそれぞれ、粉末もしくは顆粒として;水性液体もしくは非水性液体中の溶液もしくは懸濁液として;または水中油型エマルジョンもしくは油中水型エマルジョンとして、所定の量の本開示の化合物を含有する。示されているように、このような製剤は、活性化合物としての少なくとも1つの本発明の化合物と、担体または賦形剤(これは、1つまたはそれより多い補助成分を構成し得る)と合わせる工程を含む任意の適切な調剤方法によって調製され得る。担体は、製剤の他の成分と適合性であるという意味で許容可能でなければならず、レシピエントにとって有害であってはならない。担体は、固体または液体またはその両方であり得、約0.05重量%~約95重量%の少なくとも1つの活性化合物を含有し得る単位用量製剤、例えば錠剤で、活性化合物として少なくとも1つの本明細書に記載される化合物と共に製剤化され得る。他の化合物を含む他の薬理学的に活性な物質も存在し得る。本開示の製剤は、成分を混和することから本質的になる周知の調剤技術のいずれかによって調製され得る。
固体組成物について、従来の非毒性固体担体としては、例えば、医薬等級のマンニトール、ラクトース、デンプン、ステアリン酸マグネシウム、サッカリンナトリウム、タルク、セルロース、グルコース、スクロース、炭酸マグネシウムなどが挙げられる。薬理学的に投与可能な液体組成物は、例えば、少なくとも1つの本明細書に記載される本開示の活性化合物および必要に応じた医薬アジュバントを賦形剤、例えば水、食塩水、水性デキストロース、グリセロール、エタノールなどに溶解または分散し、それにより、溶液または懸濁液を形成することによって調製され得る。一般に、適切な製剤は、少なくとも1つの本開示の活性化合物と、液体または微細化固体担体またはその両方とを均一および密接に混和し、次いで、必要に応じて生成物を成形することによって調製され得る。例えば、錠剤は、1つまたはそれより多い補助成分と必要に応じて合わされ得る少なくとも1つの本開示の化合物の粉末または顆粒を圧縮するまたは成形することによって調製され得る。圧縮錠剤は、結合剤、滑沢剤、不活性希釈剤および/または界面活性剤/分散剤(単数または複数)と必要に応じて混合され得る流動性形態、例えば粉末または顆粒の少なくとも1つの本開示の化合物を適切な機械で圧縮することによって調製され得る。成形錠剤は、粉末形態の少なくとも1つの本開示の化合物を不活性液体希釈剤で湿らせる適切な機械で成形することによって作製され得る。
口腔(舌下)投与に適切な製剤としては、フレーバーベース、通常はスクロースおよびアカシアまたはトラガカント中に少なくとも1つの本開示の化合物を含むトローチ剤、ならびに不活性基剤、例えばゼラチンおよびグリセリンまたはスクロースおよびアカシア中に少なくとも1つの化合物を含むトローチが挙げられる。
非経口投与に適切な本開示の製剤は、少なくとも1つの式(I)、またはその互変異性体、立体異性体、薬学的に許容され得る塩、および水和物の滅菌水性調製物(これは、目的のレシピエントの血液とほぼ等張である)を含む。これらの調製物は静脈内投与されるが、投与はまた、皮下注射、筋肉内注射または皮内注射によって達成され得る。このような調製物は、好都合には、本明細書に記載される少なくとも1つの化合物を水と混和し、得られた溶液を滅菌し、血液と等張にすることによって調製され得る。本開示の注射用組成物は、約0.1~約5%w/wの活性化合物を含有し得る。
直腸投与に適切な製剤は、単位用量坐薬として提示される。これらは、少なくとも1つの本明細書に記載される化合物を1つまたはそれより多い従来の固体担体、例えばココアバターと混和し、次いで、得られた混合物を成形することによって調製され得る。
皮膚への局所適用に適切な製剤は、軟膏、クリーム、ローション、ペースト、ジェル、スプレー、エアロゾールまたは油の形態を取り得る。使用され得る担体および賦形剤としては、ワセリン、ラノリン、ポリエチレングリコール、アルコールおよびそれらの2つまたはそれより多い組み合わせが挙げられる。活性化合物(すなわち、少なくとも1つの式(I)、またはその互変異性体、立体異性体、薬学的に許容され得る塩、および水和物)は、一般に、組成物の約0.1%~約15%w/w、例えば約0.5~約2%の濃度で存在する。
投与される活性化合物の量は、処置される被験体、被験体の体重、投与様式および処方医師の判断に依存し得る。例えば、投与スケジュールは、約1μg~約1000mgの認められた投与量の被包された化合物の1日1回または1日2回の投与を伴い得る。別の実施形態では、被包された化合物の用量の断続的な投与(例えば月単位または年単位)が用いられ得る。被包化は、作用部位へのアクセスを容易にし、理論的には相乗効果を生じさせる有効成分の同時投与を可能にする。標準的な投与レジメンにしたがって、医師は、最適な投与量を容易に決定し、このような投与量を達成するように投与を容易に改変することができるであろう。
本明細書に開示される化合物または組成物の治療有効量は、化合物の治療有効性によって測定され得る。しかしながら、投与量は、患者の要件、処置される状態の重症度、および使用される化合物に応じて変動し得る。一実施形態では、開示される化合物の治療有効量は、最大血漿濃度を達成するために十分である。例えば、動物試験にしたがって決定された予備用量、およびヒトへの投与のための投与量のスケーリングは、当技術分野で認められている慣例にしたがって実施される。
毒性および治療有効性は、例えば、LD50(集団の50%に致死的な用量)およびED50(集団の50%において治療的に有効な用量)を決定するための細胞培養物または実験動物の標準的な薬学的手順によって決定され得る。毒性効果対治療効果の用量比は治療指標であり、それは、比LD50/ED50として表され得る。大きな治療指標を示す組成物が好ましい。
細胞培養アッセイまたは動物研究から得られたデータは、ヒトにおける使用のための投与量の範囲を策定するために使用され得る。ヒトを含む別の動物における使用のために、当技術分野で公知の変換係数を使用して、ある動物モデルにおいて達成された治療有効投与量を変換し得る(例えば、Freireichら、Cancer Chemother.Reports 50(4):219-244(1966)および等価表面積投与量係数に関する以下の表を参照のこと)。
Figure 2023506155000030
このような化合物の投与量は、好ましくは、ED50を含む循環濃度の範囲内であり、毒性はほとんどまたは全くない。投与量は、用いられる剤形および利用される投与経路に応じて、この範囲内で変動し得る。一般に、治療有効量は、被験体の年齢、状態および性別、ならびに被験体における医学的状態の重症度に伴い変動し得る。投与量は医師によって決定され、必要に応じて、観察される処置効果に適合するように調整され得る。
処置の方法
いくつかの実施形態では、がんを処置することを必要とする被験体においてがんを処置するために、式(I)の化合物、またはその互変異性体、立体異性体、薬学的に許容され得る塩、もしくは水和物を投与する。いくつかの実施形態では、がんは、乳がん、肺がん、卵巣がん、子宮内膜がん、前立腺がん、および食道がんから選択される。いくつかの実施形態では、がんは、乳がんである。いくつかの実施形態では、がんは、肺がんである。いくつかの実施形態では、がんは、卵巣がんである。いくつかの実施形態では、がんは、子宮内膜がんである。いくつかの実施形態では、がんは、前立腺がんである。いくつかの実施形態では、がんは、食道がんである。いくつかの実施形態では、がんはERα陽性である。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物、またはその互変異性体、立体異性体、薬学的に許容され得る塩、もしくは水和物を、医薬組成物として投与する。いくつかの実施形態では、被験体は、タモキシフェンで以前に処置されたことがある。
いくつかの実施形態では、治療的処置における式(I)の化合物、またはその互変異性体、立体異性体、薬学的に許容され得る塩、もしくは水和物の使用が本明細書において提供される。いくつかの実施形態では、治療的処置は、乳がん、肺がん、卵巣がん、子宮内膜がん、前立腺がん、および食道がんの処置のためのものである。いくつかの実施形態では、治療的処置は、乳がんの処置のためのものである。いくつかの実施形態では、治療的処置は、肺がんのためのものである。いくつかの実施形態では、治療的処置は、卵巣がんの処置のためのものである。いくつかの実施形態では、治療的処置は、子宮内膜がんの処置のためのものである。いくつかの実施形態では、治療的処置は、前立腺がんの処置のためのものである。いくつかの実施形態では、治療的処置は、食道がんの処置のためのものである。いくつかの実施形態では、治療的処置は、エストロゲン関連疾患および症状の処置のためのものである。いくつかの実施形態では、治療的処置は、不妊症の処置のためのものである。いくつかの実施形態では、治療的処置は、排卵機能不全の処置のためのものである。いくつかの実施形態では、治療的処置は、閉経後骨粗鬆症の処置のためのものである。いくつかの実施形態では、治療的処置は、エストロゲン関連女性化乳房の処置のためのものである。いくつかの実施形態では、治療的処置は、月経閉止に起因する性交疼痛の処置のためのものである。いくつかの実施形態では、治療的処置は、後腹膜線維症の処置のためのものである。いくつかの実施形態では、治療的処置は、特発性硬化性腸間膜炎の処置のためのものである。
いくつかの実施形態では、医薬の調製における式(I)の化合物、またはその互変異性体、立体異性体、薬学的に許容され得る塩、もしくは水和物の使用が本明細書において提供される。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物、またはその互変異性体、立体異性体、薬学的に許容され得る塩、もしくは水和物と細胞を接触させることを含む、細胞増殖を阻害する方法が本明細書において提供される。いくつかの実施形態では、細胞はがん細胞である。いくつかの実施形態では、細胞はERαを発現し得る。
一実施形態では、式(I)の化合物、またはその互変異性体、立体異性体、薬学的に許容され得る塩、もしくは水和物は、別の治療剤と組み合わせて投与され得る。他の治療剤は、本開示の化合物のみの投与と比べて、相加的または相乗的な価値を提供し得る。治療剤は、例えば、ホルモンおよびホルモン類似体;シグナル伝達経路阻害剤;トポイソメラーゼI阻害剤;トポイソメラーゼII阻害剤;代謝拮抗新生物剤(antimetabolite neoplastic agent);抗生新生物剤(antibiotic neoplastic agent);アルキル化剤;抗微小管剤;白金配位錯体;アロマターゼ阻害剤;および抗有糸分裂剤から選択され得る。
いくつかの実施形態では、治療剤は、ホルモンまたはホルモン類似体であり得る。いくつかの実施形態では、治療剤は、シグナル伝達経路阻害剤であり得る。いくつかの実施形態では、治療剤は、トポイソメラーゼI阻害剤であり得る。いくつかの実施形態では、治療剤は、トポイソメラーゼII阻害剤であり得る。いくつかの実施形態では、治療剤は、代謝拮抗新生物剤であり得る。いくつかの実施形態では、治療剤は、抗生新生物剤であり得る。いくつかの実施形態では、治療剤は、アルキル化剤であり得る。いくつかの実施形態では、治療剤は、抗微小管剤であり得る。いくつかの実施形態では、治療剤は、白金配位錯体であり得る。いくつかの実施形態では、治療剤は、アロマターゼ阻害剤であり得る。いくつかの実施形態では、治療剤は、抗有糸分裂剤であり得る。
いくつかの実施形態では、アロマターゼ阻害剤は、アナストラゾール、レトロゾール、ボロゾール、ファドロゾール、エキセメスタンおよびフォルメスタンから選択され得る。いくつかの実施形態では、アロマターゼ阻害剤は、アナストラゾールである。いくつかの実施形態では、アロマターゼ阻害剤は、レトロゾールであり得る。いくつかの実施形態では、アロマターゼ阻害剤は、ボロゾールであり得る。いくつかの実施形態では、アロマターゼ阻害剤は、ファドロゾールであり得る。いくつかの実施形態では、アロマターゼ阻害剤は、エキセメスタンであり得る。いくつかの実施形態では、アロマターゼ阻害剤は、フォルメスタンであり得る。
いくつかの実施形態では、抗有糸分裂剤は、パクリタキセル、ドセタキセルおよびアブラキサンから選択され得る。いくつかの実施形態では、抗有糸分裂剤は、パクリタキセルであり得る。いくつかの実施形態では、抗有糸分裂剤は、ドセタキセルであり得る。いくつかの実施形態では、抗有糸分裂剤は、アブラキサンであり得る。
いくつかの実施形態では、式(I)の化合物、またはその互変異性体、立体異性体、薬学的に許容され得る塩、もしくは水和物は、ホルモンまたはホルモン類似体と組み合わせて投与され得る。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物、またはその互変異性体、立体異性体、薬学的に許容され得る塩、もしくは水和物は、シグナル伝達経路阻害剤と組み合わせて投与され得る。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物、またはその互変異性体、立体異性体、薬学的に許容され得る塩、もしくは水和物は、代謝拮抗新生物剤と組み合わせて投与され得る。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物、またはその互変異性体、立体異性体、薬学的に許容され得る塩、もしくは水和物は、トポイソメラーゼI阻害剤と組み合わせて投与され得る。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物、またはその互変異性体、立体異性体、薬学的に許容され得る塩、もしくは水和物は、トポイソメラーゼII阻害剤と組み合わせて投与され得る。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物、またはその互変異性体、立体異性体、薬学的に許容され得る塩、もしくは水和物は、アロマターゼ阻害剤と組み合わせて投与され得る。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物、またはその互変異性体、立体異性体、薬学的に許容され得る塩、もしくは水和物は、1つまたはそれより多い抗がん剤と組み合わせて投与され得る。
いくつかの実施形態では、式(I)の化合物、またはその互変異性体、立体異性体、薬学的に許容され得る塩、もしくは水和物は、抗がん剤と組み合わせて投与され得、前述の抗がん剤はタモキシフェンである。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物、またはその互変異性体、立体異性体、薬学的に許容され得る塩、もしくは水和物は、抗がん剤と組み合わせて投与され得、前述の抗がん剤はフルベストラントである。
以下で提供される実施例および調製は、本明細書に開示される化合物およびこのような化合物の調製方法をさらに例証および例示する。本開示の範囲は、以下の実施例および調製の範囲によって決して限定されないと理解すべきである。
本明細書に記載される化学物質は、1つまたはそれより多い本明細書の例示的なスキームおよび/または当技術分野で周知の技術にしたがって合成され得る。特に規定がない限り、本明細書に記載される反応は、大気圧において、一般に約-10℃~約200℃の温度範囲内で行われる。さらに、特に規定される場合を除いて、反応時間および条件はおおよそのものであり、例えば、ほぼ大気圧において、約-10℃~約200℃の温度範囲内で、例えば約1~約24時間であり得る期間にわたって行われる;いくつかの実施形態では、放置して一晩進ませる反応は、平均約16時間の期間であり得る。
本明細書に記載される化学物質および中間体の単離および精製は、所望により、任意の適切な分離または精製手順、例えば濾過、抽出、結晶化、カラムクロマトグラフィー、薄層クロマトグラフィーまたは厚層クロマトグラフィーまたはこれらの手順の組み合わせなどによって行われ得る。例えば、Careyら、Advanced Organic Chemistry,3rdEd.,1990 New York:Plenum Press;Mundyら、Name Reaction and Reagents in Organic Synthesis,2ndEd.,2005 Hoboken,NJ:J.Wiley&Sonsを参照のこと。適切な分離および単離手順の具体的な説明は、以下の実施例を参照することによって与えられる。しかしながら、他の同等の分離または単離手順も使用され得る。
すべての方法において、感受性基または反応性基のための保護基は、一般的な化学原則にしたがって、必要な場合に用いられ得ると十分に理解されている。保護基は、標準的な有機合成方法にしたがって操作される(T.W.Greene and P.G.M.Wuts(1999) Protective Groups in Organic Synthesis,3rdEd.,John Wiley&Sons)。これらの基は、当業者には容易に明らかである方法を使用して、好都合な化合物合成段階で除去され得る。
所望により、非限定的な例示的化合物の(R)-および(S)-異性体は、存在する場合、当業者に公知の方法によって、例えば、結晶化によって分離され得るジアステレオ異性体塩もしくは錯体の形成によって;例えば、結晶化、気体-液体もしくは液体クロマトグラフィーによって分離され得るジアステレオ異性体誘導体の形成を介して;1つのエナンチオマーとエナンチオマー特異的試薬との選択的反応、例えば、酵素的酸化もしくは還元、続いて、改変エナンチオマーおよび非改変エナンチオマーの分離;またはキラル環境、例えば、結合キラル配位子を有するシリカなどのキラル支持体上もしくはキラル溶媒の存在下におけるガス-液体もしくは液体クロマトグラフィーによって分割され得る。あるいは、特定のエナンチオマーは、光学的に活性な試薬、基質、触媒もしくは溶媒を使用した不斉合成によって、または不斉転換で一方のエナンチオマーを他方のエナンチオマーに変換することによって合成され得る。
本明細書に記載される化合物を薬学的に許容され得る酸と必要に応じて接触させて、対応する酸付加塩を形成し得る。また、本明細書に記載される化合物を薬学的に許容され得る塩基と必要に応じて接触させて、対応する塩基付加塩を形成し得る。
いくつかの実施形態では、開示される化合物は、一般に、一般に周知の合成方法の適切な組み合わせによって合成され得る。これらの化学的実体の合成において有用な技術は、本開示に基づいて、関連分野の当業者に容易に明白かつ利用可能である。必要に応じて置換されている出発化合物および他の反応物質の多くは、例えば、Millipore Sigmaから市販されているか、または一般的に用いられる合成方法を用いて当業者によって容易に調製され得る。
以下の議論は、開示される化合物の作製において使用するために利用可能な多様な方法の一部を例示するために提供されており、本明細書で提供される化合物の調製において使用され得る反応または反応シークエンスの範囲を限定することを意図しない。当業者であれば、特に規定がない限り、属または化合物の命名では、標準原子価数が、本明細書に開示されるすべての化合物に適用されると理解するであろう。
以下の略語は、以下に示す定義を有する:
1.BINAP:2,2’-ビス(ジフェニルホスフィノ)-1,1’-ビナフチル
2.CbzCl:ベンジルオキシカルボニルクロリド
3.DCE:1,2-ジクロロエタン
4.DCM:ジクロロメタン
5.DIEAまたはDIPEA:N,N-ジイソプロピルエチルアミン
6.DMEM:ダルベッコ改変イーグル培地
7.DMSO:ジメチルスルホキシド
8.DMF:N,N-ジメチルホルムアミド
9.EDCI:1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド
10.ESI-TOF:エレクトロスプレーイオン化飛行時間型質量分析
11.EtOAc:酢酸エチル
12.FBS:ウシ胎児血清
13.HOAt:1-ヒドロキシ-7-アザベンゾトリアゾール
14.HPLC:高圧液体クロマトグラフィ
15.HRMS:高分解能質量分析
16.IBX:2-ヨードキシ安息香酸
17.MeOH:メタノール
18.MCF-7:ミシガンがん財団-7乳がん細胞系
19.MTBE:メチルtert-ブチルエーテル
20.NBS:N-ブロモスクシンイミド
21.NMR:核磁気共鳴
22.NCS:N-クロロスクシンイミド
23.Pd(dppf)Cl2:ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンパラジウムジクロリド
24.RPMI:ロズウェルパーク記念研究所培地
25.SDS:ドデシル硫酸ナトリウム
26.SFC:超臨界流体クロマトグラフィ
27.TBAB:テトラブチルアンモニウムブロミド
28.TBST:Tween 20含有トリス緩衝食塩水
29.TEMPO:2,2,6,6-テトラメチル-1-ピペリジニルオキシ
30.p-TSAまたはTsOH:p-トルエンスルホン酸
31.THF:テトラヒドロフラン
実施例1.本開示の化合物の合成。
化学的な基本手順。全ての化合物のHPLCスペクトルを、DAD検出器を備えたAgilent 1200シリーズシステムを使用して取得した。クロマトグラフィを、2.1×150mm Zorbax 300SB-C18 5μmカラムにて溶媒Aとして0.1%ギ酸を含む水および溶媒Bとして0.1%ギ酸を含むアセトニトリルを用いて流量0.4mL/分で行った。勾配プログラムは以下の通りであった:1%B(0-1分)、1-99%B(1-4分)、および99%B(4-8分)。高分解能質量スペクトル(HRMS)データを、エレクトロスプレーイオン化(ESI)イオン源を備えたAgilent G1969A API-TOFを使用して、陽イオンモードで取得した。核磁気共鳴(NMR)スペクトルを、Bruker分光計にて、プロトンについては600MHzまたは400MHz(H NMR)および炭素については150MHz(13C NMR)を用いて取得した;化学シフトは(δ)で報告される。分取HPLCを、254nmおよび220nmに設定したUV検出器を備えたAgilent Prep 1200シリーズにて行った。試料を、Phenomenex Luna 75×30mm、5μm、C18カラムに室温で注入した。流量は40mL/分であった。HO(0.1%TFA含有)中の10%(または50%)のMeOH(A)から100%のMeOH(B)までの線形勾配を使用した。HPLCを使用して、標的化合物の純度を確立した。全ての最終化合物は、上記のHPLC法にしたがって分析した場合に純度95%超であると判定された。
本出願の特許請求の範囲に記載の式(I)の構造を有する化合物を、リンカーによって2つのリガンドを接続することによって調製することができる。一般に、特許請求の範囲に記載の分子は、段階的様式またはモジュール様式で到達することができる。以下のスキームは、これらの化合物を調製する際に使用される一般的な方法を表す。しかしながら、合成化学の当業者によって、これらを調製することもできるので、式(I)の合成は、これらの代表的な方法に限定されない。
スキーム1:化合物1の合成
Figure 2023506155000031
スキーム2:化合物2の合成
Figure 2023506155000032
スキーム3:化合物3の合成
Figure 2023506155000033
スキーム4:化合物4の合成
Figure 2023506155000034
スキーム5:化合物5~8の合成
Figure 2023506155000035
スキーム6:化合物9~11の合成
Figure 2023506155000036
スキーム7:化合物12~25の合成
Figure 2023506155000037
Figure 2023506155000038
スキーム8:化合物26、28~31の合成
Figure 2023506155000039
スキーム9:化合物27の合成
Figure 2023506155000040
スキーム10:化合物32~36の合成
Figure 2023506155000041
スキーム11:化合物37および44の合成。
Figure 2023506155000042
スキーム12:化合物38~43、45、50~57、60~65、72~80、84~87、および89~90の合成。
Figure 2023506155000043
スキーム13:化合物68~71の合成。
Figure 2023506155000044
化合物46、47、48、49、58、59、66、67、81~83、および88の合成は、スキーム8、9、および12に記載のスキームに従うことができる。
実施例1:cis-2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-5-(4-((1-(4-(7-ヒドロキシ-3-フェニルクロマン-4-イル)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)イソインドリン-1,3-ジオン(化合物36)の合成。
Figure 2023506155000045
Figure 2023506155000046
工程1:(1-(4-ブロモフェニル)ピペリジン-4-イル)メタノールの調製。
DMSO(500mL)中の1-ブロモ-4-ヨードベンゼン(100g、353mmol、1.00当量)およびピペリジン-4-イルメタノール(52.8g、459mmol、1.30当量)の混合物に、cis-4-ヒドロキシ-L-プロリン(9.22g、70.5mmol、0.200当量)、CuI(13.4g、70.5mmol、0.200当量)、およびKPO(150g、0.705mol、2.00当量)を添加した。混合物を、80℃で16時間撹拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=3:1、Rf(出発物質)=0.80、Rf(生成物)=0.30)は、出発物質が完全に消費されたことを示していた。混合物を氷水(2.50L)に注ぎ、EtOAc(1.00L×2)で抽出した。有機層を合わせ、水酸化アンモニウム溶液(500mL×3、210mLのHO中30mLの水酸化アンモニウム)で洗浄した。有機層をブライン(500mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させた。混合物を濾過し、濾液を真空中で濃縮して、(1-(4-ブロモフェニル)ピペリジン-4-イル)メタノールを灰白色固体として得た。
工程2:1-(4-ブロモフェニル)ピペリジン-4-カルボアルデヒドの調製。
DMSO(220mL)およびDIPEA(193g、1.49mol、261mL、5.00当量)中の(1-(4-ブロモフェニル)ピペリジン-4-イル)メタノール(80.0g、296mmol、1.00当量)の溶液に、ピリジン・三酸化硫黄(143g、901mmol、3.00当量)を0~10℃で添加した。混合物を、0~10℃で2時間撹拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=1:1、Rf(出発物質)=0.30、Rf(生成物)=0.60)は、出発物質が完全に消費されたことを示していた。この混合物を氷水(2.00L)に注ぎ、EtOAc(500mL×3)で抽出し、合わせた有機相をNaSOで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残渣を石油エーテル:MTBE=10:1(150mL)で粉砕し、1-(4-ブロモフェニル)ピペリジン-4-カルボアルデヒド(60.0g、粗製)を黒褐色固体として得た。
工程3:1-(4-ブロモフェニル)-4-(ジメトキシメチル)ピペリジンの調製。
MeOH(210mL)中の1-(4-ブロモフェニル)ピペリジン-4-カルボアルデヒド(60.0g、258mmol、1.00当量)およびCH(OMe)(82.9g、780mmol、85.5mL、3.00当量)の溶液に、TsOH(897mg、5.21mmol、0.020当量)を添加した。次いで、混合物を、65℃で16時間撹拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=5:1、Rf(出発物質)=0.30、Rf(生成物)=0.50)は、出発物質が完全に消費されたことを示していた。得られた混合物を飽和NaHCO(100mL)に注ぎ、EtOAc(100mL×3)で抽出し、合わせた有機相をNaSOで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残渣を、フラッシュカラムシリカゲルクロマトグラフィ(ISCO(登録商標)、40g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、0-100酢酸エチル/石油エーテル勾配、60mL/分)によって精製した。所望の1-(4-ブロモフェニル)-4-(ジメトキシメチル)ピペリジン(70.0g、粗製)を白色固体として得た。1H NMR (400 MHz CDCl3) δ 7.32 (d, J = 8.9 Hz, 2 H), 6.80 (d, J = 8.8 Hz, 2 H), 4.08 (d, J = 7.2 Hz, 1 H), 3.66 (br d, J = 12.4 Hz, 2 H), 3.38 (s, 6 H), 2.66 (td, J = 12.4, 2.0 Hz, 2 H), 1.67 - 1.91 (m, 3 H), 1.45 (qd, J = 12.4, 4.1 Hz, 2 H).
工程4:3-クロロ-1-(2,4-ジヒドロキシフェニル)プロパン-1-オンの調製。
40℃のレゾルシノール(230g、2.09mol、348mL、1.00当量)および3-クロロプロパン酸(249g、2.30mol、1.10当量)の溶液に、CFSOH(1.10kg、7.31mol、645mL、3.50当量)を添加し、次いで、混合物を80℃で1時間撹拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=3:1、Rf(出発物質(starting matieral))=0.21、Rf(生成物)=0.35)は、出発物質が完全に消費されたことを示していた。得られた3-クロロ-1-(2,4-ジヒドロキシフェニル)プロパン-1-オン(419g、粗製)を、次の工程に直接使用した。
工程5:7-ヒドロキシクロマン-4-オンの調製。
粗製3-クロロ-1-(2,4-ジヒドロキシフェニル)プロパン-1-オン(419g、2.09mol、1.00当量)を、HO(1.59L)中のNaOH(584g、14.6mol、7.00当量)と混合し、次いで、混合物を0℃で30分間撹拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=3:1、Rf(出発物質)=0.40、Rf(生成物)=0.60)は、出発物質が完全に消費されたことを示していた。反応混合物を最初に6N HClで約pH5に調整し、次いで、EtOAc(2×1.50L)で抽出した。有機層を合わせ、NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、所望の粗生成物(342g、粗製)を褐色ゴム状物質として得た。
工程6:7-(ベンジルオキシ)クロマン-4-オンの調製。
DMF(1.50L)中の7-ヒドロキシクロマン-4-オン(342g、2.08mol、1.00当量)の溶液に、KCO(575g、4.17mol、2.00当量)およびベンジルブロミド(391g、2.29mol、272mL、1.10当量)を添加し、次いで、混合物を15℃で12時間撹拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=3:1、Rf(出発物質(starting matieral))=0.20、Rf(生成物)=0.50)は、出発物質が完全に消費されたことを示していた。混合物をHO(7.50L)に注ぎ、EtOAc(2.00L×2)で抽出した。合わせた有機層をブライン(2.00L)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィ(SiO、石油エーテル:酢酸エチル=15:1から8:1)によって精製して、7-(ベンジルオキシ)クロマン-4-オン(185g)を白色固体として得た。LCMS m/z 255(M+H)+。
工程7:7-(ベンジルオキシ)-4-(4-(4-(ジメトキシメチル)ピペリジン-1-イル)フェニル)クロマン-4-オールの調製。
2-メチル-テトラヒドロフラン(tetrahydrofunan)(440mL)中の1-(4-ブロモフェニル)-4-(ジメトキシメチル)ピペリジン(63.0g、200mmol、1当量)の溶液に、n-BuLi(2.5M、96.2mL、1.30当量)を添加し、混合物を-78℃で1時間撹拌し、次いで、7-(ベンジルオキシ)クロマン-4-オン(50.9g、200mmol、1.00当量)を添加し、混合物を-78℃で1時間撹拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=3:1、Rf(出発物質)=0.50、Rf(生成物)=0.15)は、出発物質が完全に消費されたことを示していた。混合物をHO(300mL)に注ぎ、EtOAc(50.0mL×2)で抽出し、合わせた有機層をブライン(50.0mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物を石油エーテル:EtOAc(500mL)にて15℃で30分間粉砕して、7-(ベンジルオキシ)-4-(4-(4-(ジメトキシメチル)ピペリジン-1-イル)フェニル)クロマン-4-オール(72.0g、粗製)を白色固体として得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.31 - 7.46 (m, 5 H), 7.25 (d, 2 H), 6.87 - 6.93 (m, 3 H), 6.48 - 6.53 (m, 2 H), 5.04 (s, 2 H), 4.35 - 4.42 (m, 1 H), 4.20 (dt, J = 11.2 Hz, 1 H), 4.09 (d, J = 7.2 Hz, 1 H), 3.72 (br d, J = 12.0 Hz, 2 H), 3.38 (s, 6 H), 2.68 (br t, J = 11.2 Hz, 2 H), 2.25 (m, 1H), 2.15 (m, 1H), 2.10 (s, 1H, OH), 1.86 (br d, J = 13.2 Hz, 2 H), 1.75 (ddq, J = 11.2 Hz, 1 H), 1.46 (br dd, J = 12.0 Hz, 2 H).
工程8:1-(4-(7-(ベンジルオキシ)-2H-クロメン-4-イル)フェニル)-4-(ジメトキシメチル)ピペリジンの調製。
MeOH(198mL)中の7-(ベンジルオキシ)-4-(4-(4-(ジメトキシメチル)ピペリジン-1-イル)フェニル)クロマン-4-オール(66.0g、134mmol、1.00当量)の溶液に、TsOH(512mg、2.70mmol、2.07e-2当量)を添加し、混合物を78℃で30分間撹拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=3:1、Rf(出発物質)=0.30、Rf(生成物)=0.60)は、出発物質が完全に消費されたことを示していた。混合物を25℃で30分間撹拌し、濾過し、ケークを真空中で乾燥させて、1-(4-(7-(ベンジルオキシ)-2H-クロメン-4-イル)フェニル)-4-(ジメトキシメチル)ピペリジン(60.0g、粗製)を白色固体として得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.31 - 7.46 (m, 5 H), 7.23 (br d, J = 8.2 Hz, 2 H), 6.92 - 7.02 (m, 3 H), 6.56 (s, 1 H), 6.50 (dd, J = 8.3 Hz, 2.3 Hz, 1 H), 5.62 (t, J = 4.0 Hz, 1 H), 5.05 (s, 2 H), 4.81 (d, J = 3.8 Hz, 2 H), 4.11 (d, J = 7.1 Hz, 1 H), 3.77 (br d, J = 12.0 Hz, 2 H), 3.39 (s, 6 H), 2.72 (t, J = 12.4 Hz, 2 H), 1.88 (br d, J = 13.6 Hz, 2 H), 1.74 - 1.82 (m, 1 H), 1.41 - 1.53 (m, 2 H).
工程9:1-(4-(7-(ベンジルオキシ)-3-ブロモ-2H-クロメン-4-イル)フェニル)-4-(ジメトキシメチル)ピペリジンの調製。
DMF(300mL)中の1-(4-(7-(ベンジルオキシ)-2H-クロメン-4-イル)フェニル)-4-(ジメトキシメチル)ピペリジン(60.0g、139mmol、1.00当量)およびDIEA(36.1g、279mmol、48.7mL、2.00当量)の溶液に、ピリジニウムトリブロミド(71.6g、223mmol、1.60当量)を0℃で添加し、混合物を15℃で1時間撹拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=3:1、Rf(出発物質)=0.50、Rf(生成物)=0.60)は、出発物質が完全に消費されたことを示していた。混合物をHO(700mL)に注ぎ、EtOAc(300mL×2)で抽出し、有機層をブライン(300mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィ(SiO、石油エーテル:酢酸エチル=30:1から0:1)によって精製して、1-(4-(7-(ベンジルオキシ)-3-ブロモ-2H-クロメン-4-イル)フェニル)-4-(ジメトキシメチル)ピペリジン(40.0g、粗製)を黄色の油状物として得た。LCMS m/z 550.2および552.2[M+H]+;1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.30 - 7.45 (m, 5 H), 7.14 (br d, J = 8.4 Hz, 2 H), 6.98 (br d, J = 8.4 Hz, 2 H), 6.67 (d, J = 8.6 Hz, 1 H), 6.52 (d, J = 1.7 Hz, 1 H), 6.43 (dd, J = 8.7 and 1.7 Hz, 1 H), 5.03 (s, 2H), 4.97 (s, 2H), 4.12 (d, J = 7.2 Hz, 1 H), 3.80 (br d, J = 12.4 Hz, 2 H), 3.40 (s, 6 H), 2.74 (br t, J = 11.8 Hz, 2 H), 1.89 (br d, J = 13.2 Hz, 2 H), 1.74 - 1.84 (m, 1 H),1.43 - 1.56 (m, 2 H).
工程10:1-(4-(7-(ベンジルオキシ)-3-フェニル-2H-クロメン-4-イル)フェニル)-4-(ジメトキシメチル)ピペリジンの調製。
DMF(140mL)およびHO(14mL)中の1-(4-(7-(ベンジルオキシ)-3-ブロモ-2H-クロメン-4-イル)フェニル)-4-(ジメトキシメチル)ピペリジン(33.0g、59.9mmol、1.00当量)の溶液に、フェニルボロン酸(10.9g、89.9mmol、1.50当量)、KCO(16.5g、119mmol、2.00当量)、およびPd(dppf)Cl(855mg、1.17mmol、0.02当量)を添加し、混合物を70℃で12時間撹拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=3:1、Rf(出発物質)=0.50、Rf(生成物)=0.60)は、出発物質が完全に消費されたことを示していた。混合物をHO(500mL)に注ぎ、EtOAc(200mL×2)で抽出した。合わせた有機層をブライン(200mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物をMeOH(100mL)にて25℃で30分間粉砕して、1-(4-(7-(ベンジルオキシ)-3-フェニル-2H-クロメン-4-イル)フェニル)-4-(ジメトキシメチル)ピペリジン(30.0g、粗製)を灰色固体として得た。
工程11:cis-4-(4-(4-(ジメトキシメチル)ピペリジン-1-イル)フェニル)-3-フェニルクロマン-7-オールの調製。
THF(30.0mL)およびEtOH(300mL)中の1-(4-(7-(ベンジルオキシ)-3-フェニル-2H-クロメン-4-イル)フェニル)-4-(ジメトキシメチル)ピペリジン(30.0g、54.7mmol、1.00当量)の溶液に、Pd/C(3.00g、純度10.0%)およびPd(OH)/C(3.00g、純度20.0%)をN雰囲気下で添加した。懸濁液を脱気し、Hで3回パージした。混合物を、H(50psi)下にて60℃で12時間撹拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=3:1、Rf(出発物質)=0.50、Rf(生成物)=0.20)は、出発物質が完全に消費されたことを示していた。混合物を濾過し、濾液を真空中で濃縮した。粗生成物を石油エーテル:EtOAc=10:1(50.0mL)にて25℃で30分間粉砕して、cis-4-(4-(4-(ジメトキシメチル)ピペリジン-1-イル)フェニル)-3-フェニルクロマン-7-オールを灰白色固体として得た。LCMS m/z 460.2[M+H]+;1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.11 - 7.20 (m, 3 H), 6.82 (d, J = 8.3 Hz, 1 H), 6.62 - 6.73 (m, 4 H), 6.43 - 6.51 (m, 3 H), 6.35 (dd, J = 8.2, 2.5 Hz, 1 H), 4.77 (br s, 1 H, OH), 4.43 (t, J = 11.2 Hz, 1 H), 4.17 - 4.27 (m, 2 H), 4.08 (d, J = 7.4 Hz, 1 H), 3.53 - 3.65 (m, 3 H), 3.37 (s, 6 H), 2.57 (t, J = 10.8 Hz, 2 H), 1.82 (br d, J = 12.8 Hz, 2 H), 1.66 - 1.77 (m, 1 H), 1.38 - 1.49 (m, 2 H).
工程12~15:2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-5-(ピペラジン-1-イル)イソインドリン-1,3-ジオン塩酸塩の調製
この化合物を、スキームに記載のように4つの工程で塩酸塩として調製した。LC/MS 343.1[M+H]+; 1H-NMR (400 MHz, CD3OD) δ ppm 7.76 (d, J = 8.36 Hz, 1 H), 7.47 (s, 1 H), 7.35 (dd, J = 8.36, 1.54 Hz, 1 H), 5.09 (br dd, J = 12.8, 5.40 Hz, 1 H), 3.67 - 3.74 (m, 4 H), 3.37 - 3.42 (m, 4 H), 2.63 - 2.94 (m, 3 H), 2.07 - 2.17 (m, 1 H).
工程16~17:cis-2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-5-(4-((1-(4-(7-ヒドロキシ-3-フェニルクロマン-4-イル)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)イソインドリン-1,3-ジオン(化合物36)の調製。
2mLのTHF中のcis-4-(4-(4-(ジメトキシメチル)ピペリジン-1-イル)フェニル)-3-フェニルクロマン-7-オール(50mg、0.11mmol)の溶液に、2M硫酸水溶液(2mL、4mmol)を添加した。混合物を、全ての出発物質が消費されるまで70℃で30分間撹拌した。混合物を1N NaOH溶液でpH=9に調整し、次いで、酢酸エチル(10mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、粗生成物アルデヒド(50mg)を得た。LC/MS m/z 413.9[M+H]+。
上記の粗製アルデヒド(50mg、0.09mmol)を、2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-5-(ピペラジン-1-イル)イソインドリン-1,3-ジオン塩酸塩(37.8mg、0.1mmol)、TEA(18.2mg、0.18mmol)とDCM(10mL)中で混合し、その後にMgSO(108mg、0.9mmol)を添加した。反応混合物を、室温で1時間撹拌した。次いで、NaBH(AcO)(47.7mg、0.225mmol)を3時間にわたって分割して添加した。反応混合物を室温で一晩撹拌した。得られた混合物を真空中で濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物を、MeOH:DCM=1:10を用いた分取TLCによって精製して、表題化合物(19.8mg、27.6%)を得た。LC/MS m/z 740.3[M+H]+;1H NMR (400 MHz, DMSO) δ 11.10 (s, 1H, NH), 9.30 (s, 1H, OH), 7.69 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 7.35 (s, 1H), 7.26 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 7.19 - 7.14 (m, 3H), 6.78 (d, J = 3.2 Hz, 2H), 6.69 - 6.60 (m, 3H), 6.39 (d, J = 8.2 Hz, 2H), 6.33 - 6.27 (m, 2H), 5.08 (dd, 1H), 4.33 (t, J = 11 Hz, 1H), 4.22 - 4.17 (m, 2H), 3.60 - 3.51 (m, 3H), 3.44 (br s, 4H), 2.91 - 2.85 (m, 1H), 2.64 - 2.48 (m, 8H), 2.20 (br d, J = 7.4 Hz, 2H), 2.06-1.97 (m, 1H), 1.82 - 1.75 (m, 2H), 1.74 - 1.61 (m, 1H), 1.16 - 1.24 (m, 2H);HRMSによるC44H45N5O6について計算した精密質量739.3370、実測値[M+1]740.3421。
実施例2:cis-2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-5-(4-((1-(2-フルオロ-4-(7-ヒドロキシ-3-フェニルクロマン-4-イル)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)イソインドリン-1,3-ジオン(化合物87)の合成。
Figure 2023506155000047
工程1:(1-(2-フルオロ-4-ニトロフェニル)ピペリジン-4-イル)メタノールの調製。
DMF(500mL)中の化合物1,2-ジフルオロ-4-ニトロベンゼン(100g、628mmol、69.4mL、1.00当量)およびKCO(130g、942mmol、1.50当量)の溶液に、ピペリジン-4-イルメタノール(76.0g、660mmol、1.05当量)を0℃で添加し、次いで、混合物を25℃で12時間撹拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=3:1、Rf(出発物質)=0.50、Rf(生成物)=0.30)は、出発物質が完全に消費されたことを示していた。混合物をHO(2.50L)に注ぎ、20分間撹拌し、濾過し、ケークを真空中で濃縮して、(1-(2-フルオロ-4-ニトロフェニル)ピペリジン-4-イル)メタノール(158g、621mmol、収率98.8%)を黄色固体として得た。
工程2:(1-(4-アミノ-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メタノールの調製。
MeOH(1.00L)中の(1-(2-フルオロ-4-ニトロフェニル)ピペリジン-4-イル)メタノール(158g、424mmol、1.00当量)の溶液に、Pd/C(1.60g、純度10%)をアルゴン下で添加した。懸濁液を真空下で脱気し、Hで数回パージした。混合物を、H(50psi)下にて50℃で12時間撹拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=3:1、Rf(出発物質)=0.30、Rf(生成物)=0.10)は、出発物質が完全に消費されたことを示していた。混合物を濾過し、濾液を真空中で濃縮して、(1-(4-アミノ-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メタノールを褐色固体として得た。
工程3:(1-(2-フルオロ-4-ヨードフェニル)ピペリジン-4-イル)メタノールの調製。
0℃に冷却したMeCN(360mL)中の(1-(4-アミノ-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メタノール(90.0g、401mmol、1.00当量)の溶液に、HCl(12M、100mL、3.00当量)を添加し、次いで、HO(40.0mL)中のNaNO2(33.2g、481mmol、1.20当量)を、0℃で滴下し、混合物を0.5時間撹拌後、0℃のHO(100mL)中のKI(166g、1.00mol、2.50当量)を添加した。混合物を、15℃で11時間撹拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=1:1、Rf(出発物質)=0.25、Rf(生成物)=0.10)は、出発物質が完全に消費されたことを示していた。混合物を濾過し、ケークを飽和NaOH(4M、500mL)にて15℃で30分間粉砕し、濾過し、ケーク(褐色固体)を次の工程で使用した。
工程4:1-(2-フルオロ-4-ヨードフェニル)ピペリジン-4-カルボアルデヒドの調製。
H2O(750mL)中のNaHCO(46.8g、558mmol、1.70当量)およびNaCO(6.05g、57.1mmol、0.174当量)の溶液に、DCM(750mL)中の(1-(2-フルオロ-4-ヨードフェニル)ピペリジン-4-イル)メタノール(110g、328mmol、1当量)を添加し、次いで、TBAB(10.6g、33.1mmol、0.101当量)、TEMPO(1.29、8.21mmol、0.020当量)、およびNCS(54.7g、410mmol、1.00当量)を0℃で添加し、混合物を、0℃で1.5時間撹拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=3:1、Rf(出発物質(starting matieral))=0.25、Rf(生成物)=0.50)は、出発物質が完全に消費されたことを示していた。混合物を、DCM(500mL×2)で抽出した。合わせた有機層を、飽和Na2SO3溶液(200mL)およびブライン(200mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、1-(2-フルオロ-4-ヨードフェニル)ピペリジン-4-カルボアルデヒド(90.0g、粗製)を褐色固体として得た。
工程5:4-(ジメトキシメチル)-1-(2-フルオロ-4-ヨードフェニル)ピペリジンの調製。
MeOH(600mL)中の1-(2-フルオロ-4-ヨードフェニル)ピペリジン-4-カルボアルデヒド(90.0g、270mmol、1.00当量)の溶液に、CH(OCH3)3(43.0g、405mmol、1.50当量)およびTsOH(6.98g、40.5mmol、0.150当量)を添加し、次いで、混合物を65℃で12時間撹拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=3:1、Rf(出発物質)=0.35、Rf(生成物)=0.60)は、出発物質が完全に消費されたことを示していた。飽和NaHCOを徐々に添加することによってpH9に調整した。混合物を真空下で濃縮し、次いで、混合物をHO(200mL)に添加し、EtOAc(500mL×2)で抽出し、合わせた有機層をブライン(200mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィ(SiO、石油エーテル/酢酸エチル=30/1から10/1)によって精製して、4-(ジメトキシメチル)-1-(2-フルオロ-4-ヨードフェニル)ピペリジン(90.0g、237mmol、収率87.7%)を黄色固体として得た。
工程6:7-(ベンジルオキシ)-4-(4-(4-(ジメトキシメチル)ピペリジン-1-イル)-3-フルオロフェニル)クロマン-4-オールの調製。
2-メチル-テトラヒドロフラン(225mL)中の1-(4-ヨード-2-フルオロフェニル)-4-(ジメトキシメチル)ピペリジン(45g、118mmol、1.00当量)の溶液に、n-BuLi(2.5M、61.5mL、1.30当量)を-65℃で添加し、混合物を-65℃で0.5時間撹拌し、次いで、2-メチル-テトラヒドロフラン(100mL)中の7-(ベンジルオキシ)クロマン-4-オン(22.5g、88.9mmol、0.750当量)を-65℃で添加し、混合物を-65℃で2.5時間撹拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=3:1、Rf(出発物質)=0.50、Rf(生成物)=0.15)は、出発物質が完全に消費されたことを示していた。同一の反応を再度繰り返し、2つの反応物をワークアップのために合わせた。混合物をHO(300mL)に注ぎ、EtOAc(50.0mL×2)で抽出し、合わせた有機層をブライン(50.0ml)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮して、7-(ベンジルオキシ)-4-(4-(4-(ジメトキシメチル)ピペリジン-1-イル)-3-フルオロフェニル)クロマン-4-オール(85.0g、粗製)を赤色固体として得た。
工程7:1-(4-(7-(ベンジルオキシ)-2H-クロメン-4-イル)-2-フルオロフェニル)-4-(ジメトキシメチル)ピペリジンの調製。
MeOH(255mL)中の7-(ベンジルオキシ)-4-(4-(4-(ジメトキシメチル)ピペリジン-1-イル)-3-フルオロフェニル)クロマン-4-オール(85.0g、165mmol、1.00当量)の溶液に、TsOH(588mg、3.42mmol、0.021当量)を15℃で添加した。混合物を75℃で0.5時間撹拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=3:1、Rf(出発物質)=0.30、Rf(生成物)=0.60)は、出発物質が完全に消費されたことを示していた。混合物を25℃で30分間撹拌し、濾過し、ケークを真空中で乾燥させて、1-(4-(7-(ベンジルオキシ)-2H-クロメン-4-イル)-2-フルオロフェニル)-4-(ジメトキシメチル)ピペリジン(75.0g、140mmol、収率77.1%)を赤色固体として得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.30 - 7.46 (m, 5 H), 6.88 - 7.06 (m, 4 H), 6.56 (d, J = 2.3 Hz, 1 H), 6.51 (dd, J = 8.6, 2.4 Hz, 1 H), 5.64 (t, J = 3.9 Hz, 1 H), 5.06 (s, 2 H), 4.80 (d, J = 3.9 Hz, 2 H), 4.12 (d, J = 7.2 Hz, 1 H), 3.53 (br d, J = 11.6 Hz, 2 H), 3.40 (s, 6 H), 2.68 (br t, J = 11.2 Hz, 2 H), 1.87 (br d, J = 12.8 Hz, 2 H), 1.76 (m, 1 H), 1.45-1.65 (m, 2H).
工程8:1-(4-(7-(ベンジルオキシ)-3-ブロモ-2H-クロメン-4-イル)-2-フルオロフェニル)-4-(ジメトキシメチル)ピペリジンの調製。
DMF(350mL)中の1-(4-(7-(ベンジルオキシ)-2H-クロメン-4-イル)-2-フルオロフェニル)-4-(ジメトキシメチル)ピペリジン(75.0g、153mmol、1.00当量)およびDIEA(59.0g、459mmol、80.0mL、3.00当量)の溶液に、ピリジニウムトリブロミド(73.0g、245mmol、1.60当量)を℃にてN下で添加した。混合物を15℃で1時間撹拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=3:1、Rf(出発物質)=0.50、Rf(生成物)=0.60)は、出発物質が完全に消費されたことを示していた。混合物をHO(1.00L)に注ぎ、EtOAc(300mL)で2回抽出し、有機層をブライン(300mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物をMTBE(250mL)にて室温で30分間粉砕して、1-(4-(7-(ベンジルオキシ)-3-ブロモ-2H-クロメン-4-イル)-2-フルオロフェニル)-4-(ジメトキシメチル)ピペリジン(90.0g、粗製)を赤色固体として得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.31 - 7.49 (m, 5 H), 6.85 - 7.06 (m, 3 H), 6.63 (m, 1 H), 6.53 (d, J = 2.20 Hz, 1 H), 6.44 (dd, J = 8.6, 2.4 Hz, 1 H), 5.03 (s, 2H), 4.98 (s, 2 H), 4.13 (d, J = 7.3 Hz, 1 H), 3.50 - 3.62 (m, 2 H), 3.40 (s, 6 H), 2.71 (br t, J = 11.2 Hz, 2 H), 1.70 - 1.93 (m, 3 H), 1.56 (qd, J = 12.0, 3.6 Hz, 2 H).
工程9:1-(4-(7-(ベンジルオキシ)-3-フェニル-2H-クロメン-4-イル)-2-フルオロフェニル)-4-(ジメトキシメチル)ピペリジンの調製。
DMF(400mL)およびHO(40.0mL)中の1-(4-(7-(ベンジルオキシ)-3-ブロモ-2H-クロメン-4-イル)-2-フルオロフェニル)-4-(ジメトキシメチル)ピペリジン(85.0g、148mmol、1.00当量)の溶液に、フェニルボロン酸(25.4g、208mmol、1.40当量)、KCO(45.7g、330mmol、2.22当量)、およびPd(dppf)Cl(2.50g、3.429mmol、0.023当量)を添加した。混合物を、70℃にてN下で12時間撹拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=3:1、Rf(出発物質)=0.50、Rf(生成物)=0.55)は、出発物質が完全に消費されたことを示していた。混合物をHO(1.50L)に注ぎ、15℃で30分間撹拌した。固体を濾過し、ケークを真空中で乾燥させて、1-(4-(7-(ベンジルオキシ)-3-フェニル-2H-クロメン-4-イル)-2-フルオロフェニル)-4-(ジメトキシメチル)ピペリジン(60.0g、粗製)を赤色固体として得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.30 - 7.49 (m, 5 H), 7.07 - 7.22 (m, 3 H), 6.98 (d, 2 H), 6.72 - 6.88 (m, 4 H), 6.65 (s, 1 H), 6.50 (d, 1 H), 5.06 (br s, 4 H), 4.11 (br dd, J = 5.6, 1.2 Hz, 1 H), 3.46 - 3.53 (m, 2 H), 3.39 (s, 6 H), 2.63 (t, J = 11 Hz, 2 H), 1.87 (br d, 2 H), 1.75 (m, 1 H), 1.45 - 1.63 (m, 2H).
工程10:cis-4-(4-(4-(ジメトキシメチル)ピペリジン-1-イル)-3-フルオロフェニル)-3-フェニルクロマン-7-オールの調製。
THF(75.0mL)およびEtOH(300.0mL)中の1-(4-(7-(ベンジルオキシ)-3-フェニル-2H-クロメン-4-イル)-2-フルオロフェニル)-4-(ジメトキシメチル)ピペリジン(30.0g、53.1mmol、1.00当量)の溶液に、Pd/C(3g、純度10%)をN雰囲気下で添加した。懸濁液を脱気し、Hで3回パージした。混合物を、H(50psi)下にて50℃で12時間撹拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=3:1、Rf(出発物質)=0.50、Rf(生成物)=0.20)は、出発物質が完全に消費されたことを示していた。得られた混合物を濾過し、濾液(filtarte)を真空中で濃縮した。同規模の水素化反応を繰り返し、精製のために2つの反応物を合わせた。粗生成物を石油エーテル:EtOAc=10:1(200mL)にて25℃で30分間粉砕して、cis-4-(4-(4-(ジメトキシメチル)ピペリジン-1-イル)-3-フルオロフェニル)-3-フェニルクロマン-7-オール(50.0g、純度96.8%)を灰白色固体として得た。LCMS m/z 478.2[M+H]+;1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.12 - 7.23 (m, 3 H), 6.80 (d, J = 8.3 Hz, 1 H), 6.60 - 6.73 (m, 3 H), 6.46 (d, J = 2.4 Hz, 1 H), 6.38 (dd, J = 8.3, 2.6 Hz, 1 H), 6.22 - 6.30 (m, 2 H), 4.72 (br s, 1 H), 4.41 (t, J = 11.2 Hz, 1 H), 4.25 (dd, J = 10.8, 2.4 Hz, 1 H), 4.19 (d, J = 5.2 Hz, 1 H), 4.09 (d, J = 7.4 Hz, 1 H), 3.54 - 3.61 (m, 1 H), 3.37 (s and m, 8 H), 2.54 (br t, J = 11.8 Hz, 2 H), 1.82 (br d, J = 12.8 Hz, 2 H), 1.65 - 1.76 (m, 1 H),1.43 - 1.56 (m, 2 H).
工程11:cis-2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-5-(4-((1-(2-フルオロ-4-(7-ヒドロキシ-3-フェニルクロマン-4-イル)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)イソインドリン-1,3-ジオン(化合物87)の調製。
この反応工程を、実施例1の工程16~17に記載の方法と同一の方法を使用して行った。LC/MS m/z 758.7[M+H]+;1H NMR (400 MHz, DMSO) δ 11.10 (s, 1H), 9.36 (s, 1H), 7.69 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 7.35 (s, 1H), 7.26 (d, J = 7.7 Hz, 1H), 7.22 - 7.08 (m, 3H), 6.86 - 6.64 (m, 4H), 6.38 - 6.26 (m, 3H), 6.15 (d, J = 14.0 Hz, 1H), 5.08 (dd, J = 13.0, 5.4 Hz, 1H), 4.33 (t, J = 11 Hz, 1H), 4.26 - 4.21 (m, 2H), 3.60 - 3.52 (m, 1H), 3.49 - 3.39 (br s, 4H), 3.27 - 3.18 (m, 2H), 2.93 - 2.84 (m, 1H), 2.69 - 2.48 (m, 8H), 2.20 (br d, 2H), 2.07 - 1.96 (m, 1H), 1.83 - 1.73 (m, 2H), 1.70 - 1.60 (m, 1H), 1.16 - 1.24 (m, 2H);HRMSによるC44H44FN5O6について計算した精密質量757.3276、実測値[M+1]758.3336。
実施例3:(S)-3-(6-フルオロ-5-(4-((1-(2-フルオロ-4-((3S,4R)-7-ヒドロキシ-3-フェニルクロマン-4-イル)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(化合物41)の合成。
Figure 2023506155000048
工程1:メチル2-ブロモ-4,5-ジフルオロベンゾエートの調製。
MeOH(600mL)中の2-ブロモ-4,5-ジフルオロ安息香酸(200g、0.84mol)の混合物に塩化チオニル(130g、1.09mol)を10℃でゆっくり添加し、混合物を80℃で3時間撹拌した。TLCは、反応が完了したことを示した。混合物を室温に冷却し、濃縮し、次いで、酢酸エチルと水の間で分配した。有機層を飽和NaCOおよびブラインで2回洗浄し、NaSOで乾燥させ、濃縮して、粗製のメチル2-ブロモ-4,5-ジフルオロベンゾエート(210g、収率:100%)を得、さらに精製することなく次の工程に使用した。
工程2:tert-ブチル4-(5-ブロモ-2-フルオロ-4-(メトキシカルボニル)フェニル)ピペラジン-1-カルボキシラートの調製。
N,N-ジメチルアセトアミド(600mL)中のメチル2-ブロモ-4,5-ジフルオロベンゾエート(210g、0.84mol)、tert-ブチルピペラジン-1-カルボキシラート(234g、1.25mol)およびKCO(173g、1.25mol)の混合物を80℃で16時間撹拌した。TLCは、反応が完了したことを示した。混合物を水(2L)に添加し、10分間撹拌した後、酢酸エチルを添加した。混合物を酢酸エチルと水の間で分配した。有機層を水、ブラインで洗浄し、NaSOで乾燥させ、濃縮して、tert-ブチル4-(5-ブロモ-2-フルオロ-4-(メトキシカルボニル)フェニル)ピペラジン-1-カルボキシラート(315.8g、収率:90%)を得た。
工程3:tert-ブチル4-(5-シアノ-2-フルオロ-4-(メトキシカルボニル)フェニル)ピペラジン-1-カルボキシラートの調製。
DMF(1.2L)中の、tert-ブチル4-(5-ブロモ-2-フルオロ-4-(メトキシカルボニル)フェニル)ピペラジン-1-カルボキシラート(306g、0.73mol)およびCuCN(98g、1.09mol)の混合物を100℃で16時間撹拌した。TLCは、反応が完了したことを示した。混合物を室温まで冷却した。酢酸エチル(2L)および水酸化アンモニウム(2L)を添加し、混合物を30分間撹拌した。混合物を濾過した。有機層を水で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濃縮して粗生成物(254g)を得た。この粗生成物を還流で石油エーテル(1L)中に取り込んだ。混合物を濾過し、50℃のオーブン中で乾燥させて、tert-ブチル4-(5-シアノ-2-フルオロ-4-(メトキシカルボニル)フェニル)ピペラジン-1-カルボキシラート(215g、収率:81%)を得た。
工程4:tert-ブチル4-(2-フルオロ-5-ホルミル-4-(メトキシカルボニル)フェニル)ピペラジン-1-カルボキシラートの調製。
ピリジン(391g、4.95mol)、水(200mL)、酢酸(264g、4.4mol)の溶液に、室温でtert-ブチル4-(5-シアノ-2-フルオロ-4-(メトキシカルボニル)フェニル)ピペラジン-1-カルボキシラート(200g、0.55mol)およびラネーニッケル(水中85%、100g)を添加した。得られた混合物を60℃に加熱した。次亜リン酸ナトリウム(水500mL中292g)を混合物中に滴下添加した。混合物を60℃で16時間撹拌した。TLCは、反応が完了していないことを示した。混合物をさらに10時間撹拌した。混合物を室温まで冷却した。酢酸エチルおよび水を添加した。混合物を濾過した。水、1N HClおよびブラインで有機層を洗浄し、NaSOで乾燥させ、減圧下で濃縮して粗生成物(208g、粗製)を得、これをシリカゲルパッドによってさらに精製して、4-(2-フルオロ-5-ホルミル-4-(メトキシカルボニル)フェニル)ピペラジン-1-カルボキシラート(86.5g、収率:43%)を得た。
工程5:tert-ブチル(S)-4-(2-(1-アミノ-5-(tert-ブトキシ)-1,5-ジオキソペンタン-2-イル)-6-フルオロ-1-オキソイソインドリン-5-イル)ピペラジン-1-カルボキシラートの調製。
tert-ブチル4-(2-フルオロ-5-ホルミル-4-(メトキシカルボニル)フェニル)ピペラジン-1-カルボキシラート(81.5g、0.22mol)のメタノール(500mL)溶液に、tert-ブチル(S)-4,5-ジアミノ-5-オキソペンタノアート(54g、0.27mol)を室温で添加した。酢酸(19.8g、0.33mol)を0℃で添加した後、シアノ水素化ホウ素ナトリウム(27.6g、0.44mol)をゆっくり添加した。混合物を室温で16時間撹拌した。TLCは、反応が完了したことを示した。混合物を濃縮し、酢酸エチルと水の間で分配した。有機層を飽和クエン酸、ブラインで洗浄し、NaSOで乾燥させ、減圧下で濃縮して粗生成物を得、これをシリカゲルパッドによってさらに精製して、tert-ブチル(S)-4-(2-(1-アミノ-5-(tert-ブトキシ)-1,5-ジオキソペンタン-2-イル)-6-フルオロ-1-オキソイソインドリン-5-イル)ピペラジン-1-カルボキシラート(80g、収率:69%)を得た。
工程6:(S)-3-(6-フルオロ-1-オキソ-5-(ピペラジン-1-イル)イソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオンベンゼンスルホン酸の調製。
アセトニトリル(670mL)中の(S)-4-(2-(1-アミノ-5-(tert-ブトキシ)-1,5-ジオキソペンタン-2-イル)-6-フルオロ-1-オキソイソインドリン-5-イル)ピペラジン-1-カルボキシラート(67g、0.13mol)の溶液に、ベンゼンスルホン酸(43g、0.26mol)を添加した。混合物を80℃で16時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示した。混合物を室温まで冷却した。混合物を濾過し、乾燥させると、(S)-3-(6-フルオロ-1-オキソ-5-(ピペラジン-1-イル)イソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオンベンゼンスルホン酸(56g、86%)が灰白色固体として得られた。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 1.94-1.99 (m, 1H), 2.35-2.43 (m, 1H), 2.58-2.62 (m, 1H), 2.88-2.91 (m, 1H), 3.30 (br s, 8H), 4.38 (d, J = 17.2 Hz, 1H), 4.26 (d, J = 17.2 Hz, 1H), 5.08 (dd, J = 13.2, 5.2 Hz, 1H), 7.29-7.35 (m, 4H), 7.49 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 7.60 (m, 2H), 8.72 (s, 2H), 10.99 (s, 1H). LCMS m/z 347.3[M+1]
工程7:(3S,4R)-4-(4-(4-(ジメトキシメチル)ピペリジン-1-イル)-3-フルオロフェニル)-3-フェニルクロマン-7-オールの調製。
化合物87の工程10で調製したラセミcis-4-(4-(4-(ジメトキシメチル)ピペリジン-1-イル)-3-フルオロフェニル)-3-フェニルクロマン-7-オール(50.0g、104mmol)を、キラルSFC(カラム:DAICEL CHIRALCEL OD(250mm×30mm、10um);移動相:[0.1%NHO MeOH];B%:60%-60%)によって分離した。
回収した第1の画分から、(3R,4S)-4-(4-(4-(ジメトキシメチル)ピペリジン-1-イル)-3-フルオロフェニル)-3-フェニルクロマン-7-オール(15.0g、純度99.4%)が灰白色固体として得られた。[α] 25=335.8(EtOAc中1g/100mL);LCMS m/z 478.2[M+1]1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.34 (s, 1H), 7.12 - 7.23 (m, 3 H), 6.65 - 6.86 (m, 4 H), 6.25-6.35 (m, 3H), 6.13 (d, 1H), 4.30 (t, 1H), 4.23 (m, 2H), 4.07 (d, J = 6.4 Hz, 1H), 3.53 (m, 1H), 3.25 (s, 6H), 3.15-3.24 (m, 2H), 2.42-2.50 (m, 2H), 1.57-1.72 (m, 3H), 1.22-1.40 (m, 2H).
回収した第2の画分から、(3S,4R)-4-(4-(4-(ジメトキシメチル)ピペリジン-1-イル)-3-フルオロフェニル)-3-フェニルクロマン-7-オール(16.0g、純度98.1%)が褐色固体として得られた。[α] 25=-303.9(EtOAc中0.5g/100mL);LCMS m/z 478.2[M+1]1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.45 (br s, 1H), 7.16 (m, 3 H), 6.65 - 6.80 (m, 4 H), 6.25-6.32 (m, 3H), 6.13 (d, J = 13.6 Hz, 1H), 4.32 (t, 1H), 4.17-4.27 (m, 2H), 4.07 (d, J = 6.4 Hz, 1H), 3.55 (m, 1H), 3.25 (s, 6H), 3.16-3.25 (m, 2H), 2.40-2.50 (m, 2H), 1.57-1.72 (m, 3H), 1.22-1.37 (m, 2H).
工程8:(S)-3-(6-フルオロ-5-(4-((1-(2-フルオロ-4-((3S,4R)-7-ヒドロキシ-3-フェニルクロマン-4-イル)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(化合物41)の調製。
工程7由来の分離した(-)-エナンチオマーを、最初に酸性条件下で脱保護し、次いで、化合物87調製の工程11に記載の条件と同一の条件下で工程6由来の生成物と反応させた。LCMS m/z 762.2[M+H]1H NMR (400 MHz, DMSO) δ 10.99 (s, 1H), 9.35 (s, 1H), 7.43 (d, J = 11.6 Hz, 1H), 7.27 - 7.16 (m, 4H), 6.82 - 6.72 (m, 3H), 6.68 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 6.35 - 6.28 (m, 3H), 6.15 (d, J = 14.1 Hz, 1H), 5.08 (dd, 1H), 4.43 - 4.18 (m, 5H), 3.63 - 3.53 (m, 1H), 3.32 - 3.30 (m, 2H), 3.26 - 3.20 (m, 2H), 3.12 (br s, 2H), 2.95-2.85 (m, 1H), 2.63 - 2.48 (m, 7H), 2.42 - 2.32 (m, 1H), 2.22 (br d, 2H), 2.02 - 1.91 (m, 1H), 1.81 - 1.73 (m, 2H), 1.70-1.61 (m, 1H), 1.27 - 1.20 (m, 2H);HRMSによるC44H45F2N5O5について計算した精密質量761.3389、実測値[M+1]762.3593。
実施例4:(S)-3-(6-フルオロ-5-(4-((1-(4-((3S,4R)-7-ヒドロキシ-3-フェニルクロマン-4-イル)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(化合物42)の合成。
Figure 2023506155000049
工程1:(3S,4R)-4-(4-(4-(ジメトキシメチル)ピペリジン-1-イル)フェニル)-3-フェニルクロマン-7-オールの調製。
化合物36の工程11で調製したラセミcis-4-(4-(4-(ジメトキシメチル)ピペリジン-1-イル)フェニル)-3-フェニルクロマン-7-オール(49.2g、108mmol)を、キラルSFC(カラム:DAICEL CHIRALCEL OJ(250mm×50mm、10um);移動相:[0.1%NHO MeOH];B%:50%-50%、5.5分)によって分離した。
回収した第1の画分から、(3R,4S)-4-(4-(4-(ジメトキシメチル)ピペリジン-1-イル)フェニル)-3-フェニルクロマン-7-オールが灰白色固体として得られた(19.0g、純度97.8%)。[α] 25=360.4(EtOAc中1.34g/100mL);LCMS m/z 460.2[M+1]1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.11 - 7.20 (m, 3 H), 6.82 (d, J = 8.3 Hz, 1 H), 6.62 - 6.73 (m, 4 H), 6.43 - 6.51 (m, 3 H), 6.35 (dd, J = 8.2, 2.5 Hz, 1 H), 4.84 (br s, 1 H, OH), 4.43 (t, J = 11.2 Hz, 1 H), 4.17 - 4.27 (m, 2 H), 4.08 (d, J = 7.4 Hz, 1 H), 3.53 - 3.65 (m, 3 H), 3.37 (s, 6 H), 2.58 (dt, 2 H), 1.82 (br d, J = 12.8 Hz, 2 H), 1.66 - 1.77 (m, 1 H), 1.38 - 1.49 (m, 2 H).
回収した第2の画分から、(3S,4R)-4-(4-(4-(ジメトキシメチル)ピペリジン-1-イル)フェニル)-3-フェニルクロマン-7-オールが灰白色固体として得られた(19.0g、純度99.8%)。[α] 25=-386.8(EtOAc中0.39g/100mL);LCMS m/z 460.2[M+1]1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.11 - 7.20 (m, 3 H), 6.82 (d, J = 8.3 Hz, 1 H), 6.62 - 6.73 (m, 4 H), 6.43 - 6.51 (m, 3 H), 6.35 (dd, J = 8.2, 2.5 Hz, 1 H), 4.79 (br s, 1 H, OH), 4.43 (t, J = 11.2 Hz, 1 H), 4.17 - 4.27 (m, 2 H), 4.07 (d, J = 7.4 Hz, 1 H), 3.53 - 3.65 (m, 3 H), 3.37 (s, 6 H), 2.58 (dt, 2 H), 1.82 (br d, J = 12.8 Hz, 2 H), 1.66 - 1.77 (m, 1 H), 1.35 - 1.49 (m, 2 H).
工程2:(S)-3-(6-フルオロ-5-(4-((1-(4-((3S,4R)-7-ヒドロキシ-3-フェニルクロマン-4-イル)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(化合物42)の調製。
この化合物を、化合物41の合成について記載の条件と同一の条件下で工程1由来の分離された(-)-エナンチオマーを使用して調製した。LCMS m/z 744.2[M+H]1H NMR (400 MHz, DMSO) δ 10.99 (s, 1H), 9.29 (s, 1H), 7.43 (d, J = 11.3 Hz, 1H), 7.27 - 7.12 (m, 4H), 6.80 - 6.74 (m, 2H), 6.69 - 6.59 (m, 3H), 6.38 (d, J = 8.1 Hz, 2H), 6.33 - 6.24 (m, 2H), 5.08 (dd, 1H), 4.42 - 4.15 (m, 5H), 3.67 - 3.50 (m, 3H), 3.23 (m, 2H), 3.12 (br s, 2H), 2.95-2.85 (m, 1H), 2.67 - 2.50 (m, 7H), 2.41 - 2.30 (m, 1H), 2.20 (br d, 2H), 2.02 - 1.90 (m, 1H), 1.82 - 1.74 (m, 2H), 1.69 - 1.60 (m, 1H), 1.26 - 1.10 (m, 2H);HRMSによるC44H46FN5O5について計算した精密質量743.3483、実測値[M+1]744.3681。
実施例5:(S)-3-(5-(4-((1-(2-フルオロ-4-((3S,4R)-7-ヒドロキシ-3-フェニルクロマン-4-イル)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(化合物86)の合成。
Figure 2023506155000050
この化合物を、化合物41の調製方法と同一の方法を使用して調製した。所望の化合物を、精製後の中性型の白色固体として得た。LCMS m/z 743.7[M+H]1H NMR (400 MHz, DMSO) δ 10.97 (s, 1H), 9.37 (s, 1H), 7.52 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 7.17 (m, 3H), 7.07 (s, 1H), 7.06 (d, J=8.2 Hz, 1H), 6.84 - 6.71 (m, 3H), 6.69 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 6.37-6.27 (m, 3H), 6.16 (br d, J = 12 Hz, 1H), 5.06 (dd, J = 12.5 Hz, 4.2 Hz, 1H), 4.40 - 4.18 (m, 5H), 3.57 (m, 1H), 3.32 - 3.17 (m, 6H), 2.96 - 2.87 (m, 1H), 2.60 - 2.48 (m, 7H), 2.40 - 2.33 (m, 1H), 2.22 (br d, 2H), 2.00-1.90 (br d, 1H), 1.80-1.75 (m, 2H), 1.70-1.60 (m, 1H), 1.28 - 1.20 (m, 2H);HRMSによるC44H46FN5O5について計算した精密質量743.3483、実測値[M+1]744.3567。
実施例6:(S)-3-(5-(4-((1-(2-フルオロ-4-((3R,4S)-7-ヒドロキシ-3-フェニルクロマン-4-イル)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(化合物45)の合成。
Figure 2023506155000051
この化合物を、化合物41の調製方法と同一の方法を使用して調製した。LCMS m/z 743.5[M+H]1H NMR (400 MHz, DMSO) δ 10.97 (s, 1H), 9.37 (s, 1H), 7.53 (d, J = 7.4 Hz, 1H), 7.20 - 7.06 (m, 5H), 6.82 - 6.78 (m, 2H), 6.78 - 6.72 (m, 1H), 6.69 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 6.34 - 6.29 (m, 3H), 6.16 (d, J = 14.3 Hz, 1H), 5.06 (dd, J = 13.2, 4.8 Hz, 1H), 4.43 - 4.09 (m, 5H), 3.59 - 3.54 (m, 1H), 3.34 - 3.19 (m, 6H), 2.94 - 2.86 (m, 1H), 2.69 - 2.48 (m, 7H), 2.46 - 2.31 (m, 1H), 2.20 (br, 2H), 1.98 - 1.92 (m, 1H), 1.85 - 1.60 (m, 3H), 1.29-1.20 (m, 2H);HRMSによるC44H46FN5O5について計算した精密質量743.3483、実測値[M+1]744.3567。
実施例7:(S)-3-(5-(4-((1-(4-((3S,4R)-7-ヒドロキシ-3-フェニルクロマン-4-イル)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(化合物33)の合成。
Figure 2023506155000052
この化合物を、化合物41の調製方法と同一の方法を使用して調製した。LCMS m/z 725.7[M+H]1H NMR (400 MHz, DMSO) δ 10.98 (s, 1H), 9.31 (s, 1H), 7.53 - 7.51 (m, 1H), 7.25 - 7.02 (m, 5H), 6.77 (m, 2H), 6.73-6.60 (m, 3H), 6.40 (d, J = 8.3 Hz, 2H), 6.33 - 6.25 (m, 2H), 5.06 (dd, 1H), 4.39 - 4.31 (m, 2H), 4.26 - 4.17 (m, 3H), 3.64 - 3.50 (m, 3H), 3.28 - 3.25 (br s, 4H), 2.94 - 2.89 (m, 1H), 2.64 - 2.48 (m, 7H), 2.41 - 2.33 (m, 1H), 2.19 (br, 2H), 2.00 - 1.93 (m, 1H), 1.86 - 1.60 (m, 3H), 1.29 - 1.12 (m, 2H);HRMSによるC44H47N5O5について計算した精密質量725.3577、実測値[M+1]726.3675。
実施例8:(S)-3-(5-(4-((1-(4-((3R,4S)-7-ヒドロキシ-3-フェニルクロマン-4-イル)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(化合物34)の合成。
Figure 2023506155000053
この化合物を、化合物41の調製方法と同一の方法を使用して調製した。LCMS m/z 725.5[M+H];H NMR (400 MHz, DMSO) δ 10.97 (s, 1H), 9.32 (s, 1H), 7.62 - 7.58 (m, 1H), 7.34 - 7.30 (m, 1H), 7.19 - 7.06 (m, 4H), 6.83 - 6.74 (m, 2H), 6.72 - 6.54 (m, 3H), 6.40 (d, J = 7.5 Hz, 2H), 6.35 - 6.20 (m, 2H), 5.07 (br d, J = 8.8 Hz, 1H), 4.39 - 4.30 (m, 2H), 4.27 - 4.14 (m, 3H), 3.64 - 3.51 (m, 3H), 3.31 - 3.27 (m, 4H), 2.94 - 2.87 (m, 1H), 2.70 - 2.54 (m, 7H), 2.40 - 2.31 (m, 1H), 2.24 - 2.15 (m, 2H), 2.03 - 1.65 (m, 4H), 1.30 - 1.20 (m, 2H);HRMSによるC44H47N5O5について計算した精密質量725.3577、実測値[M+1]726.3702。
実施例(Exampale)9:cis-(S)-3-(5-(4-((1-(4-(7-ヒドロキシ-3-フェニルクロマン-4-イル)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(化合物32)の合成。
Figure 2023506155000054
この化合物を、化合物41の調製方法と同一の方法を使用して調製した。LCMS m/z 725.5[M+H]1H NMR (400 MHz, DMSO) δ 10.97 (s, 1H), 9.31 (s, 1H), 7.62 - 7.51 (m, 1H), 7.23 - 7.04 (m, 5H), 6.81 - 6.74 (m, 2H), 6.71 - 6.58 (m, 3H), 6.39 (d, J = 8.1 Hz, 2H), 6.32 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 6.31 - 6.26 (m, 1H), 5.06 (dd, J = 13.1, 4.4 Hz, 1H), 4.34 (t, J = 11.1 Hz, 2H), 4.28 - 4.15 (m, 3H), 3.66 - 3.47 (m, 3H), 3.33 - 3.26 (m, 4H), 2.96 - 2.86 (m, 1H), 2.70 - 2.48 (m, 7H), 2.46 - 2.31 (m, 1H), 2.20 (br s, 2H), 2.02 - 1.60 (m, 4H), 1.30 - 1.15 (m, 2H);HRMSによるC44H47N5O5について計算した精密質量725.3577、実測値[M+1]726.3641。
実施例10:cis-(S)-3-(5-(4-((1-(2-フルオロ-4-(7-ヒドロキシ-3-フェニルクロマン-4-イル)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(化合物85)。
Figure 2023506155000055
この化合物を、化合物41の調製方法と同一の方法を使用して調製した。LCMS m/z 744.3[M+H]1H NMR (400 MHz, DMSO) δ 10.96 (s, 1H), 9.37 (s, 1H), 7.57-7.49 (m, 1H), 7.21 - 7.04 (m, 5H), 6.83 - 6.67 (m, 4H), 6.37 - 6.27 (m, 3H), 6.16 (d, J = 14.6 Hz, 1H), 5.06 (dd, J = 13.3, 5.0 Hz, 1H), 4.41 - 4.16 (m, 5H), 3.59 - 3.54 (m, 1H), 3.34 - 3.16 (m, 6H), 2.95 - 2.86 (m, 1H), 2.69 - 2.48 (m, 7H), 2.44 - 2.33 (m, 1H), 2.20 (br s, 2H), 1.99 - 1.90 (m, 1H), 1.82-1.74 (m, 2H), 1.72-1.60 (m, 1H), 1.25-1.15 (m, 2H);HRMSによるC44H46FN5O5について計算した精密質量743.3483、実測値[M+H]744.3530。
実施例11:cis-(S)-3-(5-(4-((1-(2-フルオロ-4-(3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-7-ヒドロキシクロマン-4-イル)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(化合物60)の合成。
Figure 2023506155000056
工程1:1-(4-(7-(ベンジルオキシ)-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-2H-クロメン-4-イル)-2-フルオロフェニル)-4-(ジメトキシメチル)ピペリジンの調製
窒素雰囲気下にて室温で撹拌したDMFおよびHO(10mL/10mL)中の1-{4-[7-(ベンジルオキシ)-3-ブロモ-2H-クロメン-4-イル]-2-フルオロフェニル}-4-(ジメトキシメチル)ピペリジン(200mg、0.35mmol)、(4-フルオロ-3-メチルフェニル)ボランジオール(80.82mg、0.52mmol)および炭酸カリウム(145.12mg、1.05mmol)の溶液に、1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンパラジウムジクロリド(25.60mg、0.034mmol)を添加した。反応混合物を90℃にて窒素雰囲気で12時間撹拌した。得られた混合物を真空中で蒸発させて粗生成物を得、これをDCM(200mL)に溶解し、水(20mL)で洗浄し、真空中で蒸発させた。得られた残渣を分取TLC(石油エーテル/酢酸エチル=2:1)によって精製して、所望の生成物を褐色固体として得た(150mg、0.29mmol、収率71.3%)。
工程2:cis-4-(4-(4-(ジメトキシメチル)ピペリジン-1-イル)-3-フルオロフェニル)-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)クロマン-7-オールの調製。
室温で撹拌したTHF(20mL)中の1-(4-(7-(ベンジルオキシ)-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-2H-クロメン-4-イル)-2-フルオロフェニル)-4-(ジメトキシメチル)ピペリジン(130mg、0.26mmol)の溶液に、パラジウム/炭素(553.38mg、5.2mmol)を添加した。反応混合物を、水素雰囲気下にて室温で1時間撹拌した。反応混合物を濾過し、濾液を濃縮して、所望の生成物を黄色固体として得た(130mg、0.25mmol、収率85.3%)。LCMS m/z 509.7[M+1]
工程3:cis-(S)-3-(5-(4-((1-(2-フルオロ-4-(3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-7-ヒドロキシクロマン-4-イル)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(化合物60)の調製。
THF(5mL)および水(5ml、10%HSO含有)中の4-(4-(4-(ジメトキシメチル)ピペリジン-1-イル)-3-フルオロフェニル)-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)クロマン-7-オール(100mg、0.2mmol))の溶液を、70℃で1時間撹拌した。反応混合物をDCM(200mL)に溶解し、水酸化ナトリウム水溶液(2M)でpH10に調整し、有機層を真空中で蒸発させて、所望の生成物を黄色固体として得た(80mg、0.17mmol、収率86.3%)。LCMS m/z 463.7[M+1]。この固体(30mg、0.06mmol)に、DCM(5mL)中の(S)-3-(1-オキソ-5-(ピペラジン-1-イル)イソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオンベンゼンスルホネート(29.19mg、0.06mmol)およびトリエチルアミン(30.35mg、0.3mmol)を添加した。混合物を、MgSO(72.00mg、0.60mmol)の添加後に室温で撹拌した。反応混合物を室温で2時間さらに撹拌後、ナトリウムトリアセトキシボロヒドリドを分割して(38.15mg、0.18mmol)0℃で添加した。得られた混合物を、室温で2時間撹拌し、次いで、濾過した。濾液を真空中で蒸発させて粗生成物を得、これを分取TLC(DCM:MeOH=10:1)で精製して、所望の生成物を白色固体として得た(20mg、0.03mmol、収率50.0%)。LCMS m/z 775.5[M+1]1H NMR (400 MHz, DMSO) δ = 10.95 (s, 1H), 9.36 (s, 1H), 7.52 (d, J=8.3 Hz, 1H), 7.10 - 7.01 (m, 2H), 6.93 (t, J=9.0 Hz, 1H), 6.77 (t, J=8.8 Hz, 1H), 6.68 (d, J=8.2 Hz, 1H), 6.64 - 6.59 (m, 2H), 6.36 - 6.25 (m, 3H), 6.20 (d, J=14.1 Hz, 1H), 5.06 (dd, 1H), 4.36 - 4.12 (m, 5H), 3.59 - 3.47 (m, 1H), 3.30 - 3.19 (m, 6H), 2.90 - 2.86 (m, 1H), 2.68 - 2.48 (m, 7H), 2.38 - 2.29 (m, 1H), 2.23-2.20 (br d, 2H), 2.08 (s, 3H), 2.01 - 1.92 (m, 1H), 1.79 - 1.76 (m, 2H), 1.70 - 1.62 (m, 1H), 1.26 - 1.15 (m, 2H);HRMSによるC45H47F2N5O5について計算した精密質量775.3545、実測値[M+1]776.3584
実施例12:cis-(S)-3-(5-(4-((1-(2-フルオロ-4-(7-ヒドロキシ-3-(m-トリル)クロマン-4-イル)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(化合物(Compond)52)の合成。
Figure 2023506155000057
この化合物を、実施例11に記載の手順と同一の手順を使用して調製した。LC/MS:757.5[M+1]1H NMR (400 MHz, DMSO) δ = 10.95 (s, 1H), 9.35 (s, 1H), 7.52 (d, J =8.1 Hz, 1H), 7.16 - 7.02 (m, 3H), 6.98 (d, J =7.8 Hz, 1H), 6.75 (t, J =8.9 Hz, 1H), 6.68 (d, J =8.2 Hz, 1H), 6.58 (d, J =7.4 Hz, 1H), 6.51 (s, 1H), 6.30 - 6.24 (m, 3H), 6.16 (d, J =13.9 Hz, 1H), 5.06 (dd, 1H), 4.38 - 4.10 (m, 5H), 3.52 - 3.47 (m, 1H), 3.30 - 3.20 (m, 6H), 2.95 - 2.87 (m, 1H), 2.72 - 2.48 (m, 7H), 2.42 - 2.30 (m, 1H), 2.22 - 2.19 (br, 2H), 2.15 (s, 3H), 1.99 - 1.90 (m, 1H), 1.78 (m, 2H), 1.70 - 1.63 (m, 1H), 1.25 - 1.10 (m, 2H);HRMSによるC45H48FN5O5について計算した精密質量757.3639、実測値[M+1]758.3681。
実施例13:cis-(S)-3-(5-(4-((1-(4-(3-(3,4-ジフルオロフェニル)-7-ヒドロキシクロマン-4-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(化合物84)の合成。
Figure 2023506155000058
この化合物を、実施例11に記載の手順と同一の手順を使用して調製した。LC/MS:m/z 779.4[M+1]1H NMR (400 MHz, DMSO) δ = 10.95 (s, 1H), 9.38 (s, 1H), 7.53 - 7.51 (m, 1H), 7.28 - 7.21 (m, 1H), 7.08 - 7.04 (m, 2H), 6.88 - 6.74 (m, 2H), 6.69 - 6.66 (m, 2H), 6.34 - 6.23 (m, 4H), 5.06 (dd, 1H), 4.35 - 4.15 (m, 5H), 3.65 - 3.54 (m, 1H), 3.33 - 3.23 (m, 6H), 2.98 - 2.84 (m, 1H), 2.62 - 2.41 (m, 7H), 2.38 - 2.34 (m, 1H), 2.20 (br d, 2H), 2.03 - 1.93 (m, 1H), 1.80 - 1.69 (m, 2H), 1.68 - 1.60 (m, 1H), 1.26 - 1.16 (m, 2H);HRMSによるC44H44F3N5O5について計算した精密質量779.3295、実測値[M+1]780.3345。
実施例14:cis-(S)-3-(5-(4-((1-(4-(7-ヒドロキシ-3-(3-メトキシフェニル)クロマン-4-イル)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(化合物56)の合成
Figure 2023506155000059
工程1:1-(4-(7-(ベンジルオキシ)-3-(3-メトキシフェニル)-2H-クロメン-4-イル)フェニル)-4-(ジメトキシメチル)ピペリジンの調製
窒素下にて室温で撹拌したDMF/HO(20mL、DMF/HO=5:1)中の1-{4-[7-(ベンジルオキシ)-3-ブロモ-2H-クロメン-4-イル]フェニル}-4-(ジメトキシメチル)ピペリジン(100mg、0.18mmol)、3-メトキシフェニルボロン酸(41.02mg、0.27mmol)および炭酸カリウム(74.63mg、0.54mmol)の溶液に、1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンパラジウムジクロリド(26.34mg、0.036mmol)を添加した。反応混合物を、窒素下にて60℃で5時間撹拌した。反応混合物を濾過し、真空中で蒸発させて、粗生成物を得た。粗生成物をDCM(200mL)に溶解し、水(20mL)で洗浄し、有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空中で蒸発させた。得られた残渣を分取TLC(PE:EA=5:1)によって精製して、所望の生成物(80mg、0.14mmol、収率76.1%)を黄色固体として得た。LC/MS:578.1[M+1]
工程2:cis-4-(4-(4-(ジメトキシメチル)ピペリジン-1-イル)フェニル)-3-(3-メトキシフェニル)クロマン-7-オールの調製
水素下にて室温で撹拌したTHF(15mL)中の1-{4-[7-(ベンジルオキシ)-3-(3-メトキシフェニル)-2H-クロメン-4-イル]フェニル}-4-(ジメトキシメチル)ピペリジン(100mg、0.17mmol)の溶液に、パラジウム/炭素(180mg)を添加した。反応混合物を、室温で24時間撹拌した。反応混合物を濾過し、真空中で蒸発させて、所望の生成物(80mg、0.16mmol、96.1%)を黄色固体として得た。LC/MS:489.9[M+1]
工程3:cis-1-(4-(7-ヒドロキシ-3-(3-メトキシフェニル)クロマン-4-イル)フェニル)ピペリジン-4-カルボアルデヒドの調製
THF/HSO(10%水溶液)(20mL、THF/HSO=1/1)中のcis-4-(4-(4-(ジメトキシメチル)ピペリジン-1-イル)フェニル)-3-(3-メトキシフェニル)クロマン-7-オール(100mg、0.2mmol)の溶液を、70℃で2時間撹拌した。反応混合物を、水酸化ナトリウム溶液(2mol/L)で約pH12に調整し、DCM(200mL)で抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空中で蒸発させて、所望の生成物(80mg、0.18mmol、収率88%)を黄色固体として得た。LC/MS:443.3[M+1]
工程4:cis-(S)-3-(5-(4-((1-(4-(7-ヒドロキシ-3-(3-メトキシフェニル)クロマン-4-イル)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(化合物56)の調製
DCM(5mL)中のcis-1-(4-(7-ヒドロキシ-3-(3-メトキシフェニル)クロマン-4-イル)フェニル)ピペリジン-4-カルボアルデヒド(50mg、0.11mmol)、(S)-3-(1-オキソ-5-(ピペラジン-1-イル)イソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオンベンゼンスルホン酸(24.32mg、0.05mmol)、TEA(0.25mmol)、およびMgSO(60mg、0.5mmol)の溶液を、窒素下にて室温で30分間撹拌した。次いで、ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(31.79mg、0.15mmol)を、0℃で分割して添加した。反応混合物を、室温で2時間撹拌した。反応混合物を濾過し、有機層を水で洗浄し、DCM(50mL)で抽出して、粗生成物を得た。残渣を分取TLC(DCM:MeOH=10:1)によって精製して、所望の生成物(45mg、0.06mmol、53%)を白色固体として得た。LC/MS:756.2[M+1]1H NMR (400 MHz, DMSO) δ 10.95 (s, 1H), 9.27 (s, 1H), 7.52 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 7.15 - 6.99 (m, 3H), 6.74 - 6.59 (m, 4H), 6.42 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 6.37 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 6.34 - 6.16 (m, 3H), 5.06 (dd, 1H), 4.41 - 4.15 (m, 5H), 3.61 - 3.52 (m, 5H), 3.50 - 3.44 (m, 1H), 3.28 (br s, 4H), 2.98 - 2.84 (m, 1H), 2.66 - 2.51 (m, 7H), 2.37 - 2.31 (m, 1H), 2.19 (br d, 2H), 2.02 - 1.90 (m, 1H), 1.80 - 1.73 (m, 2H), 1.69 - 1.60 (m, 1H), 1.25 - 1.16 m, 2H);HRMSによるC45H49N5O6について計算した精密質量755.3683、実測値[M+H]756.3753。
実施例15:cis-(S)-3-(5-(4-((1-(4-(3-(4-フルオロ-3-メトキシフェニル)-7-ヒドロキシクロマン-4-イル)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(化合物63)の合成
Figure 2023506155000060
この化合物を、4-フルオロ-3-メチルフェニルボロン酸を使用したことを除いて、実施例14に記載の方法と同一の方法を使用して調製した。最終還元的アミノ化工程由来の粗生成物を、分取TLCによって精製して、所望の化合物(65mg、0.084mmol、収率38.9%)を白色固体として得た。LC/MS:773.6[M+1]1H NMR (400 MHz, DMSO) δ 10.95 (s, 1H), 9.29 (s, 1H), 7.53 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.12-7.03 (m, 2H), 6.98 (dd, J = 11.5, 8.3 Hz, 1H), 6.68 (dd, J = 8.5, 2.5 Hz, 3H), 6.44 (d, J = 8.5 Hz, 2H), 6.41 - 6.33 (m, 2H), 6.33 - 6.25 (m, 2H), 5.05 (dd, J = 13.2, 5.0 Hz, 1H), 4.37 - 4.25 (m, 2H), 4.24 - 4.18 (m, 1H), 4.18 - 4.10 (m, 2H), 3.61 - 3.48 (m, 6H), 3.28 (br s, 4H), 2.96 - 2.83 (m, 1H), 2.64 - 2.51 (m, 7H), 2.46 - 2.29 (m, 1H), 2.20 (br s, 2H), 2.01 - 1.93 (m, 1H), 1.83 - 1.74 (m, 2H), 1.73 - 1.63 (br, 1H), 1.27 - 1.12 (m, 2H);HRMSによるC45H48FN5O6について計算した精密質量773.3589、実測値[M+1]774.3818。
実施例16:cis-(S)-3-(6-フルオロ-5-(4-((1-(4-(7-ヒドロキシ-3-(3-メトキシフェニル)クロマン-4-イル)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(化合物74)の合成
Figure 2023506155000061
この化合物を、還元的アミノ化の最終工程で(S)-3-(6-フルオロ-1-オキソ-5-(ピペラジン-1-イル)イソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオンベンゼンスルホネートを使用したことを除いて、実施例14に記載の方法と同一の方法を使用して調製した。粗生成物を分取TLC(DCM:MeOH=10:1)によって精製して、所望の生成物(25mg、収率48%)を白色固体として得た。LC/MS:774.1[M+1]1H NMR (400 MHz, DMSO) δ 10.97 (s, 1H), 9.28 (s, 1H), 7.42 (d, J = 11.6 Hz, 1H), 7.22 (d, J = 7.3 Hz, 1H), 7.05 (t, J = 7.9 Hz, 1H), 6.75 - 6.58 (m, 4H), 6.45 - 6.33 (m, 3H), 6.30 - 6.15 (m, 3H), 5.08 (dd, 1H), 4.38 - 4.09 (m, 5H), 3.58 (s, 3H), 3.57 - 3.52 (m, 2H), 3.52 - 3.43 (m, 1H), 3.21 - 3.04 (m, 4H), 2.99 - 2.85 (m, 1H), 2.69 - 2.53 (m, 7H), 2.49 - 2.28 (m, 1H), 2.20 (br d, 2H), 2.02 - 1.94 (m, 1H), 1.80 - 1.60 (m, 3H), 1.30 - 1.10 (m, 2H);HRMSによるC45H48FN5O6について計算した精密質量773.3589、実測値[M+1]774.3688。
実施例17:cis-(S)-3-(5-(4-((1-(4-(7-ヒドロキシ-3-(4-メトキシフェニル)クロマン-4-イル)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(化合物89)の合成
Figure 2023506155000062
この化合物を、4-メトキシフェニルボロン酸を使用したことを除いて、実施例14に記載の方法と同一の方法を使用して調製した。還元的アミノ化の最終工程由来の粗生成物を、分取TLC(DCM:MeOH=5:1)によって精製して、所望の化合物を白色固体として得た。LC/MS:756.2[M+1]1H NMR (400 MHz, DMSO) δ = 10.94 (s, 1H), 9.26 (s, 1H), 7.52 (d, J=8.5, 1H), 7.05 (m, 2H), 6.79 - 6.56 (m, 7H), 6.40 (d, J=8.6, 2H), 6.33 - 6.23 (m, 2H), 5.08 - 5.01 (m, 1H), 4.36 - 4.11 (m, 5H), 3.68 (s, 3H), 3.60 - 3.52 (m, 2H), 3.48 - 3.42 (m, 1H), 3.31 - 3.25 (m, 4H), 2.95 - 2.84 (m, 1H), 2.67 - 2.42 (m, 7H), 2.46 - 2.28 (m, 1H), 2.19 (br d, 2H), 2.00 - 1.92 (m, 1H), 1.77 (m, 2H), 1.69 - 1.63 (m, 1H), 1.27 - 1.10 (m, 2H);HRMSによるC45H49N5O6について計算した精密質量755.3683、実測値[M+1]756.3763。
実施例18:cis-(S)-3-(6-フルオロ-5-(4-((1-(4-(7-ヒドロキシ-3-(4-メトキシフェニル)クロマン-4-イル)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(化合物90)の合成
Figure 2023506155000063
この化合物を、還元的アミノ化の最終工程で(S)-3-(6-フルオロ-1-オキソ-5-(ピペラジン-1-イル)イソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオンベンゼンスルホネートを使用したことを除いて(ecept)、実施例17に記載の方法と同一の方法を使用して調製した。粗生成物を分取TLC(DCM:MeOH=10:1)によって精製して、所望の化合物を白色固体として得た。LC/MS:774.2[M+1]1H NMR (400 MHz, DMSO) δ 10.98 (s, 1H), 9.30 (s, 1H), 7.43 (d, J = 11.5 Hz, 1H), 7.24 (d, J = 7.3 Hz, 1H), 6.77 - 6.57 (m, 7H), 6.40 (d, J = 8.5 Hz, 2H), 6.34 - 6.20 (m, 2H), 5.05 (dd, 1H), 4.45 - 4.12 (m, 5H), 3.68 (s, 3H), 3.58 -3.48 (m, 3H), 3.26 - 3.05 (m, 4H), 2.95 - 2.87 (m, 1H), 2.69- 2.46 (m, 7H), 2.45 - 2.28 (m, 1H), 2.22 (br, 2H), 2.03 -1.95 (m, 1H), 1.79 - 1.65 (m, 3H), 1.30 - 1.16 (m, 2H);HRMSによるC45H48FN5O6について計算した精密質量773.3589、実測値[M+1]774.3648。
実施例19:T47D細胞、MCF7細胞、およびCAMA1細胞における本開示の化合物のERα分解活性。
T47D細胞を、10%FBSおよび1×ペニシリンストレプトマイシンを含有するRPMI成長培地を含む24ウェルプレート中に1.5×10細胞/ウェルでプレートした。MCF7細胞を、10%FBSおよび1×ペニシリンストレプトマイシンを含有するDMEM成長培地を含む24ウェルプレート中に1.5×10細胞/ウェルでプレートした。CAMA1細胞を、20%FBSおよび1×ペニシリンストレプトマイシンを含有するRPMI成長培地を含む24ウェルプレート中に2×10細胞/ウェルでプレートした。それらを次いで37℃で一晩インキュベートした。翌日、種々の濃度でDMSO中に調製された1000×化合物原液を使用することによって、細胞に試験化合物を投与した。化合物の投与後、次いで、細胞を37℃で6時間インキュベートした。
完了したら、細胞をPBSで洗浄し、タンパク質をLaemmli試料緩衝液(1倍;VWR International)中に収集した。SDS-PAGEによって細胞溶解物中のタンパク質を分離し、iblot(登録商標)ドライブロッティング転写システム(ThermoFisher)を用いてOdysseyニトロセルロースメンブラン(Licor)に転写した。Intercept Blocking Buffer(Licor)とともに室温で1時間、穏やかに振盪しながら膜をインキュベートすることによって、非特異的結合をブロックした。次いで、0.1%Tween 20を含有するIntercept Blocking Buffer中に希釈された一次抗体ウサギ抗ER(Cell Signaling、8644)およびマウス抗GAPDH(1:5,000、Santa Cruz Biotechnology、sc-47724)とともに、4℃で一晩、膜をインキュベートした。TBS-Tで3回洗浄した後、IRDye(登録商標)800CWヤギ抗マウスIgG(1:20,000、Licor)またはIRDye(登録商標)800CWヤギ抗ウサギIgG(1:20,000、Licor)とともに膜を1時間インキュベートした。TBS-T洗浄後、膜をTBS中ですすぎ、Odyssey(登録商標)CLx Imaging System(Licor)でスキャンした。Image Studio(商標)ソフトウェア(Licor)を使用してバンドを定量した。
図1A~1Dは、本開示の例示的な化合物85、60、32、および52の、投与6時間後のT47D細胞系におけるERα分解活性を示す。図2Aおよび2Bは、本開示の例示的な化合物87および84の、投与6時間後のT47D細胞系におけるERα分解活性を示す。図4Aおよび4Bは、本開示の例示的な化合物86および33の、投与6時間後のT47D細胞系におけるERα分解活性を示す。図6A~6Cは、本開示の例示的な化合物41、42、および63の、投与6時間後のT47D細胞系におけるERα分解活性を示す。図7A~7Dは、本開示の例示的な化合物89、56、90、および74の、投与6時間後のT47D細胞系におけるERα分解活性を示す。
表3は、本開示の例示的な化合物の、投与6時間後のT47D細胞系におけるERα分解活性を示す。
Figure 2023506155000064
図3Aおよび3Bは、本開示の例示的な化合物86および33の、投与6時間後のMCF7細胞系におけるERα分解活性を示す。
図5Aおよび5Bは、本開示の例示的な化合物86および33の、投与6時間後のCAMA1細胞系におけるERα分解活性を示す。
本開示の多くの特徴および利点は、詳細な明細書から明らかであるので、添付の特許請求の範囲によって、本開示の真の趣旨および範囲内に包含される本開示のすべてのこのような特徴および利点がカバーされることを意図する。さらに、当業者であれば、多数の改変およびバリエーションを容易に想到するので、例証および記載されている厳密な構成および操作に本開示を限定することは望ましくなく、したがって、すべての適切な改変および均等物が本開示の範囲内に入るということができる。
また、当業者であれば、本開示のいくつかの目的を実行するために、本開示の基礎となる概念は、他の構造、方法およびシステムを設計するための基礎として容易に使用され得ると認識するであろう。したがって、特許請求の範囲は、上記説明または実施例によって限定されるとみなされるべきではない。

Claims (85)

  1. 式(I)の化合物:
    Figure 2023506155000065
    、その立体異性体もしくは立体異性体の混合物、薬学的に許容され得る塩、または水和物であって、式中、
    は、H、またはC~Cアルキルから選択され、これらはそれぞれ、0個、1個、2個または3個のRで置換されており;
    およびRは、それぞれ独立して、H、C~Cアルキル、またはC~Cハロアルキルから選択され、これらはそれぞれ、0個、1個、2個または3個のRで置換されており;
    各Rは、H、ヒドロキシル、C~Cアルキル、C~Cアルコキシル、またはC~Cハロアルキルから独立して選択され、これらはそれぞれ、0個、1個、2個または3個のRで置換されているか、または2個のR基は一緒になってオキソを形成し;
    は、ハロゲン、ヒドロキシ、C~Cアルキル、C~Cアルコキシ、C~Cハロアルキル、-N(R、および-CNから選択され、これらはそれぞれ、0個、1個、2個または3個のRで置換されており;
    およびXは、それぞれ独立して、H、ハロゲン、シアノ、C~Cアルキル、C~Cアルコキシル、またはC~Cハロアルキルから選択され、これらはそれぞれ、0個、1個、2個または3個のRで置換されており;
    およびXは、それぞれ独立して、Hまたはハロから選択され;
    Lは、長さが1~22個の炭素原子のリンカーであり、1個またはそれより多くの炭素原子は、C(O)、O、NR、S、C-アルケニル、C-アルキニル、シクロアルキル、アリール、複素環、およびヘテロアリールから選択される基によってそれぞれ必要に応じて独立して置き換えられており、これらはそれぞれ、0個、1個、2個または3個のRで置換されており;
    各Rは、C~Cアルキル、ハロ、シアノ、およびヒドロキシから独立して選択され、
    各Rは、水素、C~Cアルキル、およびアシルから独立して選択され、これらはそれぞれ、0個、1個、2個または3個のRで置換されているか、または2個のR基は一緒になって3~6員の複素環またはヘテロアリールを形成する、化合物、その立体異性体もしくは立体異性体の混合物、薬学的に許容され得る塩、または水和物。
  2. が、H、またはC~Cアルキルから選択され、これらはそれぞれ、0個、1個、2個または3個のRで置換されている、請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容され得る塩。
  3. が、Hまたはメチルから選択され、これらはそれぞれ、0個、1個、2個または3個のRで置換されている、請求項2に記載の化合物またはその薬学的に許容され得る塩。
  4. が、Hまたはメチルから選択される、請求項3に記載の化合物またはその薬学的に許容され得る塩。
  5. がHである、請求項1~4のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容され得る塩。
  6. がメチルである、請求項1~4のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容され得る塩。
  7. およびRが、それぞれ独立して、H、C~Cアルキル、またはC~Cハロアルキルから選択され、これらはそれぞれ、0個、1個、2個または3個のRで置換されている、請求項1~6のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容され得る塩。
  8. およびRが、それぞれ独立して、Hおよびメチルから選択され、これらはそれぞれ、0個、1個、2個または3個のRで置換されている、請求項1~7のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容され得る塩。
  9. およびRが、それぞれ独立して、Hおよびメチルから選択される、請求項1~8のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容され得る塩。
  10. およびRが、それぞれHである、請求項1~9のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容され得る塩。
  11. およびRが、それぞれメチルである、請求項1~9のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容され得る塩。
  12. およびRが、各々、Hおよびメチルである、請求項1~9のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容され得る塩。
  13. 各Rが、H、ヒドロキシル、C~Cアルキル、C~Cアルコキシル、またはC~Cハロアルキルから独立して選択され、これらはそれぞれ、0個、1個、2個または3個のRで置換されているか、または2個のR基が一緒になってオキソを形成する、請求項1~12のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容され得る塩。
  14. 各Rが、H、ヒドロキシル、C~Cアルキル、C~Cアルコキシル、またはC~Cハロアルキルから独立して選択されるか、または2個のR基が一緒になってオキソを形成する、請求項1~13のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容され得る塩。
  15. がHである、請求項1~14のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容され得る塩。
  16. 2個のR基が一緒になってオキソを形成する、請求項1~14のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容され得る塩。
  17. が、ハロゲン、ヒドロキシ、C~Cアルキル、C~Cアルコキシ、C~Cハロアルキル、-N(R、および-CNから選択され、これらはそれぞれ、0個、1個、2個または3個のRで置換されている、請求項1~16のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容され得る塩。
  18. が、ハロゲン、ヒドロキシ、C~Cアルキル、C~Cアルコキシ、C~Cハロアルキル、-N(R、および-CNから選択される、請求項1~17のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容され得る塩。
  19. がハロゲンから選択される、請求項1~18のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容され得る塩。
  20. がFである、請求項1~19のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容され得る塩。
  21. およびXが、それぞれ独立して、H、ハロゲン、シアノ、C~Cアルキル、C~Cアルコキシル、またはC~Cハロアルキルから選択され、これらはそれぞれ、0個、1個、2個または3個のRで置換されている、請求項1~20のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容され得る塩。
  22. およびXが、それぞれ独立して、H、ハロゲン、シアノ、C~Cアルキル、C~Cアルコキシル、またはC~Cハロアルキルから選択される、請求項1~21のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容され得る塩。
  23. およびXが、それぞれ独立して、H、F、CN、メチル、メトキシ、トリフルオロメチルから選択される、請求項1~22のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容され得る塩。
  24. およびXが、それぞれHである、請求項1~23のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容され得る塩。
  25. およびXが、それぞれFである、請求項1~23のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容され得る塩。
  26. およびXが、各々、Hおよびメチルである、請求項1~23のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容され得る塩。
  27. およびXが、各々、HおよびFである、請求項1~23のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容され得る塩。
  28. およびXが、各々、Hおよびメトキシである、請求項1~23のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容され得る塩。
  29. およびXが、各々、Fおよびメチルである、請求項1~23のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容され得る塩。
  30. およびXが、各々、Fおよびメトキシである、請求項1~23のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容され得る塩。
  31. およびXが、各々、Fおよびトリフルオロメチルである、請求項1~23のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容され得る塩。
  32. およびXが、それぞれ独立して、Hまたはハロから選択される、請求項1~31のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容され得る塩。
  33. およびXが、それぞれ独立して、HまたはFから選択される、請求項1~32のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容され得る塩。
  34. およびXが、それぞれHである、請求項1~33のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容され得る塩。
  35. およびXが、それぞれFである、請求項1~33のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容され得る塩。
  36. およびXが、各々、HおよびFである、請求項1~33のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容され得る塩。
  37. Lが、長さが1~22個の炭素原子のリンカーであり、1個またはそれより多くの炭素原子が、C(O)、O、NR、S、C-アルケニル、C-アルキニル、シクロアルキル、アリール、複素環、およびヘテロアリールから選択される基によってそれぞれ必要に応じて独立して置き換えられており、これらはそれぞれ、0個、1個、2個または3個のRで独立して置換されている、請求項1~36のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容され得る塩。
  38. Lが、長さが1~20個の炭素原子のリンカーであり、1個またはそれより多くの炭素原子が、C(O)、O、NR、S、C-アルケニル、C-アルキニル、シクロアルキル、アリール、複素環、およびヘテロアリールから選択される基によってそれぞれ必要に応じて独立して置き換えられており、これらはそれぞれ、0個、1個、2個または3個のRで独立して置換されている、請求項1~37のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容され得る塩。
  39. Lが、長さが1~18個の炭素原子のリンカーであり、1個またはそれより多くの炭素原子が、C(O)、O、NR、S、C-アルケニル、C-アルキニル、シクロアルキル、アリール、複素環、およびヘテロアリールから選択される基によってそれぞれ必要に応じて独立して置き換えられており、これらはそれぞれ、0個、1個、2個または3個のRで独立して置換されている、請求項1~38のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容され得る塩。
  40. Lが、長さが1~16個の炭素原子のリンカーであり、1個またはそれより多くの炭素原子が、C(O)、O、NR、S、C-アルケニル、C-アルキニル、シクロアルキル、アリール、複素環、およびヘテロアリールから選択される基によってそれぞれ必要に応じて独立して置き換えられており、これらはそれぞれ、0個、1個、2個または3個のRで独立して置換されている、請求項1~39のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容され得る塩。
  41. Lが、長さが1~14個の炭素原子のリンカーであり、1個またはそれより多くの炭素原子が、C(O)、O、NR、S、C-アルケニル、C-アルキニル、シクロアルキル、アリール、複素環、およびヘテロアリールから選択される基によってそれぞれ必要に応じて独立して置き換えられており、これらはそれぞれ、0個、1個、2個または3個のRで独立して置換されている、請求項1~40のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容され得る塩。
  42. Lが、長さが1~12個の炭素原子のリンカーであり、1個またはそれより多くの炭素原子が、C(O)、O、NR、S、C-アルケニル、C-アルキニル、シクロアルキル、アリール、複素環、およびヘテロアリールから選択される基によってそれぞれ必要に応じて独立して置き換えられており、これらはそれぞれ、0個、1個、2個または3個のRで独立して置換されている、請求項1~41のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容され得る塩。
  43. Lが、長さが1~10個の炭素原子のリンカーであり、1個またはそれより多くの炭素原子が、C(O)、O、NR、S、C-アルケニル、C-アルキニル、シクロアルキル、アリール、複素環、およびヘテロアリールから選択される基によってそれぞれ必要に応じて独立して置き換えられており、これらはそれぞれ、0個、1個、2個または3個のRで独立して置換されている、請求項1~42のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容され得る塩。
  44. Lが、長さが1~8個の炭素原子のリンカーであり、1個またはそれより多くの炭素原子が、O、NR、S、C-アルケニル、C-アルキニル、シクロアルキル、アリール、複素環、およびヘテロアリールから選択される基によってそれぞれ必要に応じて独立して置き換えられており、これらはそれぞれ、0個、1個、2個または3個のRで独立して置換されている、請求項1~43のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容され得る塩。
  45. Lが、長さが1~8個の炭素原子のリンカーであり、1個またはそれより多くの炭素原子が、C(O)、O、NR、S、C-アルケニル、C-アルキニル、シクロアルキル、アリール、複素環、およびヘテロアリールから選択される基によってそれぞれ必要に応じて独立して置き換えられており、これらはそれぞれ、0個、1個、2個または3個のRで独立して置換されている、請求項1~44のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容され得る塩。
  46. Lが、長さが1~6個の炭素原子のリンカーであり、1個またはそれより多くの炭素原子が、C(O)、O、NR、S、C-アルケニル、C-アルキニル、シクロアルキル、アリール、複素環、およびヘテロアリールから選択される基によってそれぞれ必要に応じて独立して置き換えられており、これらはそれぞれ、0個、1個、2個または3個のRで独立して置換されている、請求項1~45のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容され得る塩。
  47. Lが、長さが1~4個の炭素原子のリンカーであり、1個またはそれより多くの炭素原子が、C(O)、O、NR、S、C-アルケニル、C-アルキニル、シクロアルキル、アリール、複素環、およびヘテロアリールから選択される基によってそれぞれ必要に応じて独立して置き換えられており、これらはそれぞれ、0個、1個、2個または3個のRで独立して置換されている、請求項1~46のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容され得る塩。
  48. Lがリンカーであり、2個の炭素原子が、複素環によってそれぞれ独立して置き換えられており、これらはそれぞれ、0個、1個、2個または3個のRで独立して置換されている、請求項1~47のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容され得る塩。
  49. Lがリンカーであり、1個の炭素原子が複素環によって置き換えられており、1個の炭素原子がシクロアルキルによって置き換えられており、これらはそれぞれ、0個、1個、2個または3個のRで独立して置換されている、請求項1~47のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容され得る塩。
  50. Lがリンカーであり、1個より多くのの炭素原子が、C(O)、O、NR、S、C-アルケニル、C-アルキニル、シクロアルキル、アリール、複素環、およびヘテロアリールから選択される基によってそれぞれ独立して置き換えられており、これらはそれぞれ、0個、1個、2個または3個のRで置換されている、請求項1~47のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容され得る塩。
  51. Lがリンカーであり、1個より多くのの炭素原子が、C(O)、O、およびNRから選択される基によってそれぞれ独立して置き換えられており、これらはそれぞれ、0個、1個、2個または3個のRで置換されている、請求項1~47のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容され得る塩。
  52. Lが
    Figure 2023506155000066
    である、請求項1~36のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容され得る塩。
  53. Lが
    Figure 2023506155000067
    である、請求項1~36のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容され得る塩。
  54. Lが
    Figure 2023506155000068
    である、請求項1~36のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容され得る塩。
  55. Lが
    Figure 2023506155000069
    である、請求項1~36のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容され得る塩。
  56. Lが
    Figure 2023506155000070
    である、請求項1~36のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容され得る塩。
  57. Lが
    Figure 2023506155000071
    である、請求項1~36のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容され得る塩。
  58. Lが
    Figure 2023506155000072
    である、請求項1~36のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容され得る塩。
  59. Lが
    Figure 2023506155000073
    である、請求項1~36のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容され得る塩。
  60. Lが
    Figure 2023506155000074
    である、請求項1~36のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容され得る塩。
  61. Lが
    Figure 2023506155000075
    である、請求項1~36のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容され得る塩。
  62. Lが
    Figure 2023506155000076
    である、請求項1~36のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容され得る塩。
  63. Lが
    Figure 2023506155000077

    である、請求項1~36のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容され得る塩。
  64. 前記化合物が立体異性体である、請求項1~63のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容され得る塩。
  65. 前記化合物がシス異性体である、請求項64に記載の化合物。
  66. 前記化合物が、式(I)
    Figure 2023506155000078
    を有する、請求項64に記載の化合物。
  67. 以下から選択される、請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容され得る塩:
    cis-3-(5-(2-(2-(2-(4-(7-ヒドロキシ-3-フェニルクロマン-4-イル)フェノキシ)エトキシ)エトキシ)エトキシ)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン;
    cis-3-(5-(2-(2-((2-(4-(7-ヒドロキシ-3-フェニルクロマン-4-イル)フェノキシ)エチル)(メチル)アミノ)エトキシ)エトキシ)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン;
    cis-3-(5-(2-(4-(2-(4-(7-ヒドロキシ-3-フェニルクロマン-4-イル)フェノキシ)エチル)ピペラジン-1-イル)エトキシ)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン;
    cis-5-((2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソイソインドリン-5-イル)オキシ)-N-(2-(4-(7-ヒドロキシ-3-フェニルクロマン-4-イル)フェノキシ)エチル)-N-メチルペンタンアミド;
    cis-3-(5-((5-(4-(4-(7-ヒドロキシ-3-フェニルクロマン-4-イル)フェニル)ピペラジン-1-イル)ペンチル)オキシ)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン;
    cis-3-(5-(6-(4-(4-(7-ヒドロキシ-3-フェニルクロマン-4-イル)フェニル)ピペラジン-1-イル)ヘキサ-1-イン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン;
    cis-3-(4-(6-(4-(4-(7-ヒドロキシ-3-フェニルクロマン-4-イル)フェニル)ピペラジン-1-イル)ヘキサ-1-イン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン;
    cis-2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-5-((5-(4-(4-(7-ヒドロキシ-3-フェニルクロマン-4-イル)フェニル)ピペラジン-1-イル)ペンチル)アミノ)イソインドリン-1,3-ジオン;
    cis-3-(5-(3-(1-(2-(4-(7-ヒドロキシ-3-フェニルクロマン-4-イル)フェノキシ)エチル)アゼチジン-3-イル)プロポキシ)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン;
    cis-3-(5-(4-(1-(2-(4-(7-ヒドロキシ-3-フェニルクロマン-4-イル)フェノキシ)エチル)アゼチジン-3-イル)ブタ-1-イン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン;
    cis-3-(4-(4-(1-(2-(4-(7-ヒドロキシ-3-フェニルクロマン-4-イル)フェノキシ)エチル)アゼチジン-3-イル)ブタ-1-イン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン;
    cis-2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-5-(4-(5-(4-(7-ヒドロキシ-3-フェニルクロマン-4-イル)フェノキシ)ペンチル)ピペラジン-1-イル)イソインドリン-1,3-ジオン;
    cis-3-(5-(4-(5-(4-(7-ヒドロキシ-3-フェニルクロマン-4-イル)フェノキシ)ペンチル)ピペラジン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン;
    cis-3-(5-(4-(5-(2-フルオロ-4-(3-(4-フルオロ-3-(トリフルオロメチル)フェニル)-7-ヒドロキシクロマン-4-イル)フェノキシ)ペンチル)ピペラジン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン;
    cis-3-(5-(4-(5-(2-フルオロ-4-(3-(4-フルオロフェニル)-7-ヒドロキシクロマン-4-イル)フェノキシ)ペンチル)ピペラジン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン;
    cis-3-(5-(4-(5-(2-フルオロ-4-(3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-7-ヒドロキシクロマン-4-イル)フェノキシ)ペンチル)ピペラジン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン;
    cis-3-(5-(4-(5-(2-フルオロ-4-(7-ヒドロキシ-3-(m-トリル)クロマン-4-イル)フェノキシ)ペンチル)ピペラジン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン;
    cis-3-(5-(4-(5-(2-フルオロ-4-(3-(4-フルオロ-2-メチルフェニル)-7-ヒドロキシクロマン-4-イル)フェノキシ)ペンチル)ピペラジン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン;
    cis-3-(5-(4-(5-(4-(3-(3,4-ジフルオロフェニル)-7-ヒドロキシクロマン-4-イル)-2-フルオロフェノキシ)ペンチル)ピペラジン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン;
    cis-3-(5-(4-(5-(4-(3-(4-フルオロ-3-(トリフルオロメチル)フェニル)-7-ヒドロキシクロマン-4-イル)フェノキシ)ペンチル)ピペラジン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン;
    cis-3-(5-(4-(5-(4-(3-(4-フルオロ-3-メトキシフェニル)-7-ヒドロキシクロマン-4-イル)フェノキシ)ペンチル)ピペラジン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン;
    cis-3-(5-(4-(5-(4-(3-(4-フルオロ-2-(トリフルオロメチル)フェニル)-7-ヒドロキシクロマン-4-イル)フェノキシ)ペンチル)ピペラジン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン;
    cis-3-(5-(4-(5-(4-(3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-7-ヒドロキシクロマン-4-イル)フェノキシ)ペンチル)ピペラジン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン;
    cis-3-(5-(4-(5-(4-(7-ヒドロキシ-3-(o-トリル)クロマン-4-イル)フェノキシ)ペンチル)ピペラジン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン;
    cis-3-(5-(4-(4-(4-(7-ヒドロキシ-3-フェニルクロマン-4-イル)フェノキシ)ブチル)ピペラジン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン;
    cis-3-(5-(4-(5-(4-(7-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-3-フェニルクロマン-4-イル)フェノキシ)ペンチル)ピペラジン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン;
    cis-3-(5-(4-(5-(4-(7-メトキシ-3-フェニルクロマン-4-イル)フェノキシ)ペンチル)ピペラジン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン;
    3-(5-(4-(5-(4-((2R,3S,4R)-7-ヒドロキシ-2-メチル-3-フェニルクロマン-4-イル)フェノキシ)ペンチル)ピペラジン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン;
    3-(5-(4-(5-(4-((2S,3S,4R)-7-ヒドロキシ-2-メチル-3-フェニルクロマン-4-イル)フェノキシ)ペンチル)ピペラジン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン;
    3-(5-(4-(5-(4-((2R,3R,4S)-7-ヒドロキシ-2-メチル-3-フェニルクロマン-4-イル)フェノキシ)ペンチル)ピペラジン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン;
    3-(5-(4-(5-(4-((2S,3R,4S)-7-ヒドロキシ-2-メチル-3-フェニルクロマン-4-イル)フェノキシ)ペンチル)ピペラジン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン;
    cis-(S)-3-(5-(4-((1-(4-(7-ヒドロキシ-3-フェニルクロマン-4-イル)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン;
    (S)-3-(5-(4-((1-(4-((3S,4R)-7-ヒドロキシ-3-フェニルクロマン-4-イル)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン;
    (S)-3-(5-(4-((1-(4-((3R,4S)-7-ヒドロキシ-3-フェニルクロマン-4-イル)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン;
    cis-3-(5-(4-((1-(4-(7-ヒドロキシ-3-フェニルクロマン-4-イル)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン;
    cis-2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-5-(4-((1-(4-(7-ヒドロキシ-3-フェニルクロマン-4-イル)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)イソインドリン-1,3-ジオン;
    cis-2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-5-(4-(2-(1-(4-(7-ヒドロキシ-3-フェニルクロマン-4-イル)フェニル)ピペリジン-4-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)イソインドリン-1,3-ジオン;
    cis-2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-5-フルオロ-6-(4-((1-(4-(7-ヒドロキシ-3-フェニルクロマン-4-イル)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)イソインドリン-1,3-ジオン;
    cis-(S)-3-(6-フルオロ-5-(4-((1-(4-(7-ヒドロキシ-3-フェニルクロマン-4-イル)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン;
    cis-(S)-3-(6-フルオロ-5-(4-((1-(2-フルオロ-4-(7-ヒドロキシ-3-フェニルクロマン-4-イル)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン;
    (S)-3-(6-フルオロ-5-(4-((1-(2-フルオロ-4-((3S,4R)-7-ヒドロキシ-3-フェニルクロマン-4-イル)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン;
    (S)-3-(6-フルオロ-5-(4-((1-(4-((3S,4R)-7-ヒドロキシ-3-フェニルクロマン-4-イル)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン;
    (S)-3-(6-フルオロ-5-(4-((1-(4-((3R,4S)-7-ヒドロキシ-3-フェニルクロマン-4-イル)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン;
    cis-(S)-3-(5-(4-(2-(1-(4-(7-ヒドロキシ-3-フェニルクロマン-4-イル)フェニル)ピペリジン-4-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン;
    (S)-3-(5-(4-((1-(2-フルオロ-4-((3R,4S)-7-ヒドロキシ-3-フェニルクロマン-4-イル)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン;
    (S)-3-(5-(4-((1-(2-フルオロ-4-((3S,4R)-7-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-3-フェニルクロマン-4-イル)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン;
    (S)-3-(5-(4-((1-(2-フルオロ-4-((2R,3S,4R)-7-ヒドロキシ-2-メチル-3-フェニルクロマン-4-イル)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン;
    (S)-3-(5-(4-((1-(2-フルオロ-4-((2S,3S,4R)-7-ヒドロキシ-2-メチル-3-フェニルクロマン-4-イル)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン;
    (S)-3-(5-(4-((1-(2-フルオロ-4-((3S,4R)-7-メトキシ-3-フェニルクロマン-4-イル)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン;
    cis-(S)-3-(5-(4-((1-(2-フルオロ-4-(3-(4-フルオロフェニル)-7-ヒドロキシクロマン-4-イル)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン;
    cis-(S)-3-(5-(4-((1-(4-(3-(4-フルオロフェニル)-7-ヒドロキシクロマン-4-イル)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン;
    cis-(S)-3-(5-(4-((1-(2-フルオロ-4-(7-ヒドロキシ-3-(m-トリル)クロマン-4-イル)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン;
    cis-(S)-3-(5-(4-((1-(4-(7-ヒドロキシ-3-(m-トリル)クロマン-4-イル)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン;
    cis-(S)-3-(5-(4-((1-(2-フルオロ-4-(7-ヒドロキシ-3-(3-メトキシフェニル)クロマン-4-イル)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン;
    (S)-3-(5-(4-((1-(2-フルオロ-4-((3S,4R)-7-ヒドロキシ-3-(3-メトキシフェニル)クロマン-4-イル)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン;
    cis-(S)-3-(5-(4-((1-(4-(7-ヒドロキシ-3-(3-メトキシフェニル)クロマン-4-イル)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン;
    cis-3-(5-(4-((1-(4-(7-ヒドロキシ-3-(3-メトキシフェニル)クロマン-4-イル)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン;
    cis-(S)-3-(5-(4-((1-(2-フルオロ-4-(7-ヒドロキシ-3-(3-メトキシフェニル)-2,2-ジメチルクロマン-4-イル)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン;
    cis-(S)-3-(5-(4-((1-(4-(7-ヒドロキシ-3-(3-メトキシフェニル)-2,2-ジメチルクロマン-4-イル)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン;
    cis-(S)-3-(5-(4-((1-(2-フルオロ-4-(3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-7-ヒドロキシクロマン-4-イル)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン;
    cis-(S)-3-(5-(4-((1-(2-フルオロ-4-(3-(4-フルオロ-3-メトキシフェニル)-7-ヒドロキシクロマン-4-イル)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン;
    cis-(S)-3-(5-(4-((1-(4-(3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-7-ヒドロキシクロマン-4-イル)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン;
    cis-(S)-3-(5-(4-((1-(4-(3-(4-フルオロ-3-メトキシフェニル)-7-ヒドロキシクロマン-4-イル)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン;
    cis-(S)-3-(5-(4-((1-(2-フルオロ-4-(3-(4-フルオロ-2-メチルフェニル)-7-ヒドロキシクロマン-4-イル)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン;
    cis-(S)-3-(5-(4-((1-(4-(3-(4-フルオロ-2-メチルフェニル)-7-ヒドロキシクロマン-4-イル)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン;
    cis-(S)-3-(5-(4-((1-(4-((2R)-7-ヒドロキシ-3-(3-メトキシフェニル)-2-メチルクロマン-4-イル)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン;
    cis-(S)-3-(5-(4-((1-(4-((2S)-7-ヒドロキシ-3-(3-メトキシフェニル)-2-メチルクロマン-4-イル)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン;
    cis-3-(5-(3-(((1-(4-(7-ヒドロキシ-3-(3-メトキシフェニル)クロマン-4-イル)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)(メチル)アミノ)プロパ-1-イン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン;
    cis-3-(5-(3-(((1-(2-フルオロ-4-(7-ヒドロキシ-3-(3-メトキシフェニル)クロマン-4-イル)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)(メチル)アミノ)プロパ-1-イン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン;
    cis-3-(5-(3-(((1-(2-フルオロ-4-(7-ヒドロキシ-3-(m-トリル)クロマン-4-イル)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)(メチル)アミノ)プロパ-1-イン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン;
    cis-3-(5-(3-(((1-(4-(7-ヒドロキシ-3-(m-トリル)クロマン-4-イル)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)(メチル)アミノ)プロパ-1-イン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン;
    cis-(S)-3-(6-フルオロ-5-(4-((1-(2-フルオロ-4-(7-ヒドロキシ-3-(3-メトキシフェニル)クロマン-4-イル)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン;
    cis-2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-5-フルオロ-6-(4-((1-(2-フルオロ-4-(7-ヒドロキシ-3-(3-メトキシフェニル)クロマン-4-イル)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)イソインドリン-1,3-ジオン;
    cis-(S)-3-(6-フルオロ-5-(4-((1-(4-(7-ヒドロキシ-3-(3-メトキシフェニル)クロマン-4-イル)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン;
    cis-2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-5-フルオロ-6-(4-((1-(4-(7-ヒドロキシ-3-(3-メトキシフェニル)クロマン-4-イル)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)イソインドリン-1,3-ジオン;
    cis-(S)-3-(6-フルオロ-5-(4-((1-(2-フルオロ-4-(3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-7-ヒドロキシクロマン-4-イル)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン;
    cis-(S)-3-(6-フルオロ-5-(4-((1-(4-(3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-7-ヒドロキシクロマン-4-イル)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン;
    cis-(S)-3-(6-フルオロ-5-(4-((1-(2-フルオロ-4-(7-ヒドロキシ-3-(m-トリル)クロマン-4-イル)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン;
    cis-(S)-3-(6-フルオロ-5-(4-((1-(4-(7-ヒドロキシ-3-(m-トリル)クロマン-4-イル)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン;
    cis-(S)-3-(6-フルオロ-5-(4-((1-(2-フルオロ-4-(3-(4-フルオロ-3-メトキシフェニル)-7-ヒドロキシクロマン-4-イル)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン;
    cis-(S)-3-(5-(4-((1-(2,6-ジフルオロ-4-(7-ヒドロキシ-3-(m-トリル)クロマン-4-イル)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン;
    cis-(S)-3-(5-(4-((1-(2-フルオロ-4-(7-メトキシ-3-フェニルクロマン-4-イル)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン;
    cis-2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-5-(4-((1-(2-フルオロ-4-(7-メトキシ-3-フェニルクロマン-4-イル)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)イソインドリン-1,3-ジオン;
    cis-(S)-3-(5-(4-((1-(4-(3-(3,4-ジフルオロフェニル)-7-ヒドロキシクロマン-4-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン;
    cis-(S)-3-(5-(4-((1-(2-フルオロ-4-(7-ヒドロキシ-3-フェニルクロマン-4-イル)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン;
    (S)-3-(5-(4-((1-(2-フルオロ-4-((3S,4R)-7-ヒドロキシ-3-フェニルクロマン-4-イル)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン;
    cis-2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-5-(4-((1-(2-フルオロ-4-(7-ヒドロキシ-3-フェニルクロマン-4-イル)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)イソインドリン-1,3-ジオン;
    cis-(S)-3-(5-(4-((1-(2,6-ジフルオロ-4-(7-ヒドロキシ-3-(3-メトキシフェニル)クロマン-4-イル)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン;
    cis-(S)-3-(5-(4-((1-(4-(7-ヒドロキシ-3-(4-メトキシフェニル)クロマン-4-イル)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン;および
    cis-(S)-3-(6-フルオロ-5-(4-((1-(4-(7-ヒドロキシ-3-(4-メトキシフェニル)クロマン-4-イル)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン。
  68. 以下から選択される、請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容され得る塩:
    cis-(S)-3-(5-(4-((1-(4-(7-ヒドロキシ-3-フェニルクロマン-4-イル)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン;
    (S)-3-(5-(4-((1-(4-((3S,4R)-7-ヒドロキシ-3-フェニルクロマン-4-イル)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン;
    (S)-3-(5-(4-((1-(4-((3R,4S)-7-ヒドロキシ-3-フェニルクロマン-4-イル)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン;
    cis-2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-5-(4-((1-(4-(7-ヒドロキシ-3-フェニルクロマン-4-イル)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)イソインドリン-1,3-ジオン;
    (S)-3-(6-フルオロ-5-(4-((1-(2-フルオロ-4-((3S,4R)-7-ヒドロキシ-3-フェニルクロマン-4-イル)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン;
    (S)-3-(6-フルオロ-5-(4-((1-(4-((3S,4R)-7-ヒドロキシ-3-フェニルクロマン-4-イル)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン;
    (S)-3-(5-(4-((1-(2-フルオロ-4-((3R,4S)-7-ヒドロキシ-3-フェニルクロマン-4-イル)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン;
    cis-(S)-3-(5-(4-((1-(2-フルオロ-4-(7-ヒドロキシ-3-(m-トリル)クロマン-4-イル)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン;
    cis-(S)-3-(5-(4-((1-(2-フルオロ-4-(3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-7-ヒドロキシクロマン-4-イル)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン;
    cis-(S)-3-(5-(4-((1-(4-(3-(3,4-ジフルオロフェニル)-7-ヒドロキシクロマン-4-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン;
    cis-(S)-3-(5-(4-((1-(2-フルオロ-4-(7-ヒドロキシ-3-フェニルクロマン-4-イル)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン;
    (S)-3-(5-(4-((1-(2-フルオロ-4-((3S,4R)-7-ヒドロキシ-3-フェニルクロマン-4-イル)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン;および
    cis-2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-5-(4-((1-(2-フルオロ-4-(7-ヒドロキシ-3-フェニルクロマン-4-イル)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)イソインドリン-1,3-ジオン。
  69. 以下から選択される、請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容され得る塩:
    (S)-3-(5-(4-((1-(4-((3S,4R)-7-ヒドロキシ-3-フェニルクロマン-4-イル)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン;
    cis-2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-5-(4-((1-(4-(7-ヒドロキシ-3-フェニルクロマン-4-イル)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)イソインドリン-1,3-ジオン;
    (S)-3-(6-フルオロ-5-(4-((1-(2-フルオロ-4-((3S,4R)-7-ヒドロキシ-3-フェニルクロマン-4-イル)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン;
    (S)-3-(6-フルオロ-5-(4-((1-(4-((3S,4R)-7-ヒドロキシ-3-フェニルクロマン-4-イル)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン;
    cis-(S)-3-(5-(4-((1-(2-フルオロ-4-(7-ヒドロキシ-3-(m-トリル)クロマン-4-イル)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン;
    cis-(S)-3-(5-(4-((1-(2-フルオロ-4-(3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-7-ヒドロキシクロマン-4-イル)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン;
    cis-(S)-3-(5-(4-((1-(4-(3-(3,4-ジフルオロフェニル)-7-ヒドロキシクロマン-4-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン;
    (S)-3-(5-(4-((1-(2-フルオロ-4-((3S,4R)-7-ヒドロキシ-3-フェニルクロマン-4-イル)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン;および
    cis-2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-5-(4-((1-(2-フルオロ-4-(7-ヒドロキシ-3-フェニルクロマン-4-イル)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)イソインドリン-1,3-ジオン。
  70. 以下から選択される、請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容され得る塩:
    (S)-3-(5-(4-((1-(4-((3S,4R)-7-ヒドロキシ-3-フェニルクロマン-4-イル)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン;
    cis-2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-5-(4-((1-(4-(7-ヒドロキシ-3-フェニルクロマン-4-イル)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)イソインドリン-1,3-ジオン;
    (S)-3-(6-フルオロ-5-(4-((1-(2-フルオロ-4-((3S,4R)-7-ヒドロキシ-3-フェニルクロマン-4-イル)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン;
    (S)-3-(6-フルオロ-5-(4-((1-(4-((3S,4R)-7-ヒドロキシ-3-フェニルクロマン-4-イル)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン;
    cis-(S)-3-(5-(4-((1-(4-(3-(3,4-ジフルオロフェニル)-7-ヒドロキシクロマン-4-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン;
    (S)-3-(5-(4-((1-(2-フルオロ-4-((3S,4R)-7-ヒドロキシ-3-フェニルクロマン-4-イル)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン;および
    cis-2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-5-(4-((1-(2-フルオロ-4-(7-ヒドロキシ-3-フェニルクロマン-4-イル)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)イソインドリン-1,3-ジオン。
  71. 請求項1~70のいずれか一項に記載の化合物ならびに薬学的に許容され得る担体、薬学的に許容され得るビヒクル、および薬学的に許容され得る賦形剤から選択される少なくとも1つのさらなる成分を含む、医薬組成物。
  72. 前記化合物が治療有効量で存在する、請求項71に記載の医薬組成物。
  73. がんを処置することを必要とする被験体においてがんを処置する方法であって、有効量の請求項1~70のいずれか一項に記載の化合物または請求項66もしくは67に記載の医薬組成物を前記被験体に投与することを含み、前記がんが、乳がん、肺がん、卵巣がん、子宮内膜がん、前立腺がん、および食道がんから選択される、方法。
  74. 前記がんが乳がんである、請求項73に記載の方法。
  75. 前記がんが卵巣がんである、請求項74に記載の方法。
  76. 前記がんがERα陽性である、請求項73~75のいずれか一項に記載の方法。
  77. 前記被験体が抗がん剤で以前に処置されたことがある、請求項74~76のいずれか一項に記載の方法。
  78. 前記抗がん剤がタモキシフェンである、請求項77に記載の方法。
  79. 前記抗がん剤がフルベストラントである、請求項77に記載の方法。
  80. 治療的処置の方法における請求項1~70のいずれか一項に記載の化合物の使用であって、前記治療的処置が、乳がん、肺がん、卵巣がん、子宮内膜がん、前立腺がん、食道がん、不妊症、排卵機能不全、閉経後骨粗鬆症、エストロゲン関連女性化乳房、月経閉止に起因する性交疼痛、後腹膜線維症、および特発性硬化性腸間膜炎の処置から選択される、使用。
  81. 医薬の調製における請求項1~70のいずれか一項に記載の化合物の使用。
  82. 前記医薬が、乳がん、肺がん、卵巣がん、子宮内膜がん、前立腺がん、食道がん、不妊症、排卵機能不全、閉経後骨粗鬆症、エストロゲン関連女性化乳房、月経閉止に起因する性交疼痛、後腹膜線維症、および特発性硬化性腸間膜炎の処置のためのものである、請求項81に記載の使用。
  83. 細胞を請求項1~70のいずれか一項に記載の化合物または請求項71もしくは72に記載の医薬組成物と接触させることを含む、細胞増殖を阻害する方法。
  84. 前記細胞ががん細胞である、請求項83に記載の方法。
  85. 前記細胞がERαを発現する、請求項83または84に記載の方法。
JP2022535123A 2019-12-12 2020-04-13 エストロゲン受容体分解活性を有する新規クロマン誘導体およびその使用 Pending JP2023506155A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US201962947213P 2019-12-12 2019-12-12
US62/947,213 2019-12-12
PCT/US2020/027895 WO2021118629A1 (en) 2019-12-12 2020-04-13 Novel chroman derivatives having estrogen receptor degradation activity and uses thereof

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2023506155A true JP2023506155A (ja) 2023-02-15
JPWO2021118629A5 JPWO2021118629A5 (ja) 2024-01-29

Family

ID=70289288

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022535123A Pending JP2023506155A (ja) 2019-12-12 2020-04-13 エストロゲン受容体分解活性を有する新規クロマン誘導体およびその使用

Country Status (8)

Country Link
US (2) US10800770B1 (ja)
EP (1) EP3835298A1 (ja)
JP (1) JP2023506155A (ja)
KR (1) KR20220118460A (ja)
CN (1) CN115003295A (ja)
CA (1) CA3164202A1 (ja)
MX (1) MX2022007155A (ja)
WO (1) WO2021118629A1 (ja)

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
RS64976B1 (sr) 2016-12-01 2024-01-31 Arvinas Operations Inc Derivati tetrahidronaftalena i tetrahidroizohinolina kao degradatori estrogenih receptora
CN116234803A (zh) 2019-12-23 2023-06-06 冰洲石生物科技公司 用于治疗癌症的雌激素受体降解剂和细胞周期蛋白依赖性激酶抑制剂的组合
WO2022166879A1 (zh) * 2021-02-04 2022-08-11 正大天晴药业集团股份有限公司 苯并七元环类双功能化合物及其应用
WO2022187588A1 (en) * 2021-03-04 2022-09-09 The Regents Of The University Of Michigan Small molecule degraders of estrogen receptor with cereblon ligands
EP4317146A1 (en) 2021-03-29 2024-02-07 Jiangsu Hengrui Pharmaceuticals Co., Ltd. Tetrahydronaphthalene compound, and preparation method therefor and use thereof in medicine
CN113816927B (zh) * 2021-11-23 2022-02-25 苏州国匡医药科技有限公司 一种arv-471中间体的制备方法
WO2024015409A1 (en) * 2022-07-12 2024-01-18 Regents Of The University Of Michigan Chroman derivatives as estrogen receptor degraders
CN116751186A (zh) * 2022-12-23 2023-09-15 南京知和医药科技有限公司 一种雌激素受体调节剂的制备及其用途

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20010021710A1 (en) * 1996-10-28 2001-09-13 Poul Jacobsen Novel cis-3,4-chroman derivatives useful in the prevention or treatment of estrogen related diseases or syndromes
EP1192945A3 (en) * 2000-09-21 2004-03-03 Pfizer Products Inc. Use of an estrogen agonist/antagonist for treating osteoarthritis
JP2005524630A (ja) * 2002-01-14 2005-08-18 ノルディック・ビオサイエンス・エー/エス エストロゲン受容体を介する軟骨破壊の抑制
WO2003063659A1 (de) 2002-02-01 2003-08-07 Danny Bellens Ablageständer
EP1577288B1 (en) * 2002-12-26 2014-07-23 Eisai R&D Management Co., Ltd. Selective estrogen receptor modulators
DK2536706T3 (en) * 2010-02-11 2017-08-14 Celgene Corp ARYLMETHOXYISOINDOLINE DERIVATIVES AND COMPOSITIONS COMPREHENSIVE AND PROCEDURES FOR USING SAME
RS64976B1 (sr) * 2016-12-01 2024-01-31 Arvinas Operations Inc Derivati tetrahidronaftalena i tetrahidroizohinolina kao degradatori estrogenih receptora

Also Published As

Publication number Publication date
US11261178B2 (en) 2022-03-01
US10800770B1 (en) 2020-10-13
CA3164202A1 (en) 2021-06-17
CN115003295A (zh) 2022-09-02
MX2022007155A (es) 2022-10-07
EP3835298A1 (en) 2021-06-16
WO2021118629A1 (en) 2021-06-17
US20210221802A1 (en) 2021-07-22
KR20220118460A (ko) 2022-08-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2023506155A (ja) エストロゲン受容体分解活性を有する新規クロマン誘導体およびその使用
EP3675839B1 (en) Novel compounds having estrogen receptor alpha degradation activity and uses thereof
US11111210B2 (en) Phenyl cyclohexanone derivatives and methods of making and using them
CN114761003B (zh) 具有雄激素受体降解活性的新型脲类及其用途
EP3395809A1 (en) Benzopiperidine derivative, preparation method thereof and medical use thereof
HUE031248T2 (en) New bicyclic pyridinones
JP7307796B2 (ja) アンドロゲン受容体分解活性を有する新規の置換キノリン-8-カルボニトリル誘導体およびその使用
KR20190039125A (ko) 신규한 화합물 및 이의 용도
WO2021061644A1 (en) Novel substituted quinoline-8-carbonitrile derivatives with androgen receptor degradation activity and uses thereof
CA2952732C (en) Small molecule agonists of neurotensin receptor 1
RU2722441C2 (ru) Замещённые индольные соединения в качестве понижающих регуляторов рецепторов эстрогена
JP2009517357A (ja) イソキノリンおよびベンゾ[h]イソキノリン誘導体、調製およびヒスタミンh3受容体のアンタゴニストとしてのこの治療上の使用
JP7113542B2 (ja) 複素環式化合物及びその医学的応用
CN116438177A (zh) 靶向嵌合化合物、含其的药物组合物及其制备方法和用途
US11827606B2 (en) Phenyl cyclohexanone derivatives and methods of making and using them
US20240067611A1 (en) Phenyl cyclohexanone derivatives and methods of making and using them

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230411

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20230411

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20240119

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20240328

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20240401