JP2023503343A - イオンチャネルモジュレーター - Google Patents

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キラン レッディ
ボテージャ ガブリエル マルティネス
アンドリュー マーク グリフィン
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カルロス ロヤ
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プラクシス プレシジョン メディシンズ, インコーポレイテッド
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Abstract

本発明は、部分的に、電位依存性ナトリウムイオンチャネルの異常機能、例えば、異常な遅延性/持続性ナトリウム電流に関連する疾患または状態を予防および/または治療するのに有用な縮合ヘテロアリール化合物および組成物を対象とする。神経障害(例えば、ドラベ症候群、てんかん)、疼痛、および神経筋障害を含むナトリウムイオンチャネルの異常機能に関連する疾患または状態を治療する方法もまた本明細書に提供される。

Description

関連出願の相互参照
本出願は、2019年11月26日に出願された米国仮特許出願第62/940,500号の利益を主張し、その内容全体は参照により本明細書に組み込まれる。
ナトリウムイオン(Na+)チャネルは、主に一過性に開き、急速に不活化され、それによって高速Na+電流が発生して活動電位を開始する。遅延性または持続性ナトリウム電流(INaL)は、心筋細胞およびニューロンの高速Na+電流の持続的構成成分である。多くの一般的な神経学的状態および心臓状態は、異常なINaL増強と関連しており、これは哺乳動物における電気的および収縮性機能障害の両方の病態形成に寄与する(例えば、Pharmacol Ther(2008)119:326-339を参照)。したがって、ナトリウムチャネル活性、例えば異常なINaLを選択的に調節する医薬化合物は、このような病態の治療に有用である。
本明細書に記載されるのは、疾患、障害、または状態、例えば、ナトリウムイオンチャネルの異常機能、例えば、異常な遅延性/持続性ナトリウム電流(INaL)に関連する疾患、障害、または状態を予防および/または治療するのに有用な縮合ヘテロアリール化合物および組成物である。
したがって、一態様では、本明細書で提供されるのは、式Iを有する化合物、
Figure 2023503343000001
またはその薬学的に許容される塩であり、式中、Rが、C2-4アルキルまたは単環式C3-6シクロアルキルであり、Rが、C1-4アルキルである。
いくつかの実施形態では、Rが、エチル、イソプロピル、またはシクロプロピルである。いくつかの実施形態では、Rが、メチルまたはエチルである。
いくつかの実施形態では、式Iの化合物は、
Figure 2023503343000002
またはそれらの薬学的に許容される塩からなる群から選択される。
別の態様では、本明細書は、式IIを有する化合物、
Figure 2023503343000003
またはその薬学的に許容される塩であり、式中、Rが、C1-4アルキルであり、およびRが、C1-4アルキルであり、Rが、水素またはC1-4アルキルである。
いくつかの実施形態では、Rが、メチルである。いくつかの実施形態では、Rが、メチルまたはエチルである。いくつかの実施形態では、Rが、メチルである。いくつかの実施形態では、Rが、メチル、エチル、またはイソプロピルである。いくつかの実施形態では、Rが、水素またはエチルである。いくつかの実施形態では、Rが、水素である。いくつかの実施形態では、Rが、メチルである。
いくつかの実施形態では、式IIの化合物は、
Figure 2023503343000004
Figure 2023503343000005
またはそれらの薬学的に許容される塩からなる群から選択される。
別の態様では、本明細書で提供されるのは、
Figure 2023503343000006
Figure 2023503343000007
またはそれらの薬学的に許容される塩からなる群から選択される、化合物である。
本明細書に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩と、薬学的に許容される担体と、を含む、薬学的組成物もまた本明細書に提供される。
一態様では、本明細書に記載されるのは、ナトリウムイオンチャネルの異常機能に関連する状態の治療を必要とする対象においてそれを治療する方法であって、治療有効量の、本明細書に記載の化合物、もしくはその薬学的に許容される塩、または本明細書に記載の薬学的組成物を対象に投与することを含む、方法である。
いくつかの実施形態では、状態は、神経障害または精神障害である。いくつかの実施形態では、状態は、てんかんまたはてんかん症候群である。いくつかの実施形態では、状態は、遺伝性てんかんまたは遺伝性てんかん症候群である。いくつかの実施形態では、状態は、小児てんかんまたは小児てんかん症候群である。いくつかの実施形態では、状態は、てんかん性脳症である。いくつかの実施形態では、てんかん性脳症は、ドラベ症候群、乳児けいれん、またはレノックス・ガストー症候群からなる群から選択される。
いくつかの実施形態では、状態は、てんかん性脳症、SCN1A、SCN2A、SCN8A変異を有するてんかん性脳症、早期乳児てんかん性脳症、ドラベ症候群、SCN1A変異を有するドラベ症候群、熱性発作を伴う全身性てんかん、全身性強直間代発作を伴う難治性小児てんかん、乳児けいれん、良性家族性新生児-乳児発作、SCN2Aてんかん性脳症、SCN3A変異を有する焦点性てんかん、SCN3A変異を有する潜因性小児部分てんかん、SCN8Aてんかん性脳症、てんかんにおける予期せぬ突然死、ラスムッセン脳炎、乳児悪性焦点移動性部分発作、常染色体優性夜間前頭葉てんかん、てんかんにおける予期される突然死(SUDEP)、KCNQ2てんかん性脳症、およびKCNT1てんかん性脳症からなる群から選択される。
別の態様では、本発明は、神経障害または精神障害を治療する方法を開示し、この方法は、本明細書に記載の化合物、もしくはその薬学的に許容される塩、または本明細書に記載の薬学的組成物を、その治療を必要とする対象に投与することを含む。
別の態様では、本明細書では疼痛を治療する方法が提供されており、この方法は、本明細書に記載の化合物、もしくはその薬学的に許容される塩、または本明細書に記載の薬学的組成物を、その治療を必要とする対象に投与することを含む。
別の態様では、三叉神経・自律神経性頭痛(例えば、発作性片側頭痛、持続性片側頭痛、結膜充血および流涙を伴う短時間持続性片側神経痛様頭痛発作(SUNCT)、頭部自律神経症状を伴う短時間持続性片側神経痛様頭痛発作(SUNA)、片側頭痛を伴う長時間持続性自律神経症状)を予防または治療する方法が提供される。また、本明細書では、脳神経障害(例えば、ベル麻痺、微小血管性脳神経麻痺、第3脳神経麻痺、第4脳神経麻痺、第6脳神経麻痺)または多発性脳神経障害(MCN)を予防または治療する方法も提供される。特定の実施形態では、片頭痛(例えば、前兆のない片頭痛、前兆のある片頭痛、家族性片麻痺性片頭痛1型(FHM1)、家族性片麻痺性片頭痛2型(FHM2)、家族性片麻痺性片頭痛4型(FHM4)、および孤発性片麻痺性片頭痛(SHM))を予防または治療する方法が提供される。その他の実施形態では、本明細書では、皮質拡延性抑制(CDC)を予防または治療する方法が提供される。
一態様では、本開示は、三叉神経・自律神経性頭痛(TAC)の治療または予防を必要とする対象においてそれを治療または予防する方法であって、治療有効量の、本明細書に記載の化合物、もしくはその薬学的に許容される塩、または本明細書に記載の薬学的組成物を対象に投与することを含む、方法を提供し、TACが、発作性片側頭痛、持続性片側頭痛、結膜充血および流涙を伴う短時間持続性片側神経痛様頭痛発作(SUNCT)、頭部自律神経症状を伴う短時間持続性片側神経痛様頭痛発作(SUNA)、ならびに片側頭痛を伴う長時間持続性自律神経症状からなる群から選択される。
別の態様では、本明細書では、片頭痛の治療または予防を必要とする対象においてそれを治療または予防する方法であって、治療有効量の、本明細書に記載の化合物もしくはその薬学的に許容される塩、または本明細書に記載の薬学的組成物を対象に投与することを含む、方法を提供し、片頭痛が、前兆のない片頭痛、前兆のある片頭痛、家族性片麻痺性片頭痛1型(FHM1)、家族性片麻痺性片頭痛2型(FHM2)、家族性片麻痺性片頭痛4型(FHM4)、および孤発性片麻痺性片頭痛(SHM)からなる群から選択される。
別の態様では、本開示は、皮質拡延性抑制(CSD)の治療または予防を必要とする対象においてそれを治療または予防する方法であって、治療有効量の本明細書に記載の化合物もしくはその薬学的に許容される塩、または本明細書に記載の薬学的組成物を対象に投与することを含む、方法を提供する。
別の態様では、本開示は、脳神経障害または多発性脳神経障害(MCN)の治療または予防を必要とする対象においてそれを治療または予防する方法であって、治療有効量の、本明細書に記載の化合物、もしくはその薬学的に許容される塩、または本明細書に記載の薬学的組成物を対象に投与することを含む、方法を提供する。
他の目的および利点は、以降に続く、発明を実施するための形態、実施例、および特許請求の範囲を考慮することにより、当業者には明らかになるであろう。
本明細書に一般的に記載のように、本発明は、本明細書に記載の疾患、障害、または状態、例えば、異常な遅延性ナトリウム電流(INaL)などのナトリウムイオンチャネルの異常機能に関連する疾患、障害、または状態を予防および/または治療するのに有用な化合物および組成物を提供する。例示的な疾患、障害、または状態としては、神経障害(例えば、てんかんもしくはてんかん症候群、神経発達障害もしくは神経筋障害)、精神障害、疼痛、または胃腸障害が挙げられる。
定義
化学的定義
特定の官能基および化学用語の定義は、以下でより詳細に説明される。化学元素は、the Periodic Table of the Elements,CAS version,Handbook of Chemistry and Physics,75thEd.の内表紙に従って同定され、特定の官能基は、一般に同書に記載されるように定義される。さらに、有機化学の一般原則、ならびに特定の機能的部分および反応性は、Thomas Sorrell,Organic Chemistry,University Science Books,Sausalito,1999、Smith and March,March’s Advanced Organic Chemistry,5th Edition,John Wiley & Sons,Inc.,New York,2001、Larock,Comprehensive Organic Transformations,VCH Publishers,Inc.,New York,1989、およびCarruthers,Some Modern Methods of Organic Synthesis,3rd Edition,Cambridge University Press,Cambridge,1987に記載されている。
本明細書に記載の化合物は、1つ以上の不斉中心を含み得、したがって、様々な異性体、例えば、エナンチオマーおよび/またはジアステレオマーの形態で存在し得る。例えば、本明細書に記載の化合物は、個々のエナンチオマー、ジアステレオマー、もしくは幾何異性体の形態であり得るか、またはラセミ混合物および1つ以上の立体異性体に富む混合物を含む立体異性体の混合物の形態であり得る。異性体は、キラル高圧液体クロマトグラフィー(HPLC)、ならびにキラル塩の形成および結晶化を含む、当業者に既知の方法によって混合物から単離され得、または好ましい異性体は、不斉合成によって調製され得る。例えば、Jacques et al.,Enantiomers,Racemates and Resolutions(Wiley Interscience,New York,1981)、Wilen et al.,Tetrahedron 33:2725(1977)、Eliel,Stereochemistry of Carbon Compounds(McGraw-Hill,NY,1962)、およびWilen,Tables of Resolving Agents and Optical Resolutions p.268(E.L.Eliel,Ed.,Univ.of Notre Dame Press,Notre Dame,IN 1972)を参照されたい。加えて、発明は、他の異性体を実質的に含まない個々の異性体としての、あるいは様々な異性体の混合物としての、本明細書に記載の化合物を包含する。
本明細書で使用される場合、純粋なエナンチオマー化合物は、化合物の他のエナンチオマーまたは立体異性体を実質的に含まない(すなわち、エナンチオマー過剰で)。言い換えれば、化合物の「S」形態は、化合物の「R」形態を実質的に含まず、したがって、「R」形態のエナンチオマー過剰である。用語「エナンチオマー的に純粋な」または「純粋なエナンチオマー」は、化合物が、75重量%超、80重量%超、85重量%超、90重量%超、91重量%超、92重量%超、93重量%超、94重量%超、95重量%超、96重量%超、97重量%超、98重量%超、98.5重量%超、99重量%超、99.2重量%超、99.5重量%超、99.6重量%超、99.7重量%超、99.8重量%超、または99.9重量%超のエナンチオマーを含むことを意味する。ある特定の実施形態では、重量は、化合物のすべてのエナンチオマーまたは立体異性体の総重量に基づく。
本明細書に提供される組成物では、エナンチオマー的に純粋な化合物は、他の活性または不活性成分とともに存在し得る。例えば、エナンチオマー的に純粋なR化合物を含む薬学的組成物は、例えば、約90%の賦形剤および約10%のエナンチオマー的に純粋なR化合物を含み得る。ある特定の実施形態では、かかる組成物中のエナンチオマー的に純粋なR化合物は、例えば、化合物の総重量で、少なくとも約95重量%のR化合物、および多くとも約5重量%のS化合物を含み得る。例えば、エナンチオマー的に純粋なS化合物を含む薬学的組成物は、例えば、約90%の賦形剤および約10%のエナンチオマー的に純粋なS化合物を含み得る。ある特定の実施形態では、かかる組成物中のエナンチオマー的に純粋なS化合物は、例えば、化合物の総重量で、少なくとも約95重量%のS化合物、および多くとも約5重量%のR化合物を含み得る。ある特定の実施形態では、有効成分は、賦形剤または担体をほとんどまたは全く含まずに配合され得る。
本明細書に記載の化合物はまた、1つ以上の同位体置換を含み得る。例えば、Hは、H、H(Dまたは重水素)、およびH(Tまたはトリチウム)を含む任意の同位体形態であってもよく、Cは、12C、13C、および14Cを含む任意の同位体形態であってもよく、Oは、16Oおよび18Oを含む、任意の同位体形態であってもよく、Fは、18Fおよび19Fを含む、任意の同位体形態であってもよいなどである。
以下の用語は、以下に提示される意味を有するように意図され、本発明の説明および意図される範囲を理解するのに有用である。化合物およびその薬学的に許容される塩、かかる化合物を含有する薬学的組成物、ならびにかかる化合物および組成物を使用する方法を含み得る発明を説明する場合、以下の用語は、存在する場合、別段示されない限り、以下の意味を有する。また、本明細書に記載の場合、以下に定義される部分のうちのいずれかが多様な置換基で置換され得ること、およびそれぞれの定義が以下に述べられるそれらの範囲内にかかる置換された部分を含むように意図されることが、理解されるべきである。別段明記されない限り、用語「置換された」は、以下に述べられるように定義されるものである。用語「基」および「ラジカル」は、本明細書で使用される場合、互換的であるとみなされ得ることが、さらに理解されるべきである。冠詞「a」および「an」は、冠詞の文法上の目的語のうちの1つまたは2つ以上(すなわち、少なくとも1つ)を指すために本明細書で使用され得る。例として、「類似体(an analogue)」は、1つの類似体または2つ以上の類似体を意味する。
値の範囲が列挙される場合、範囲内の各値および部分範囲を包含することが意図される。例えば、「C1-6アルキル」は、C、C、C、C、C、C、C1-6、C1-5、C1-4、C1-3、C1-2、C2-6、C2-5、C2-4、C2-3、C3-6、C3-5、C3-4、C4-6、C4-5、およびC5-6アルキルを包含することが意図される。
本明細書で使用される場合、「アルキル」は、例えば、1~20個の炭素原子を有する、直鎖または分岐飽和炭化水素基のラジカル(「C1-20アルキル」)を指す。いくつかの実施形態では、アルキル基は、1~10個の炭素原子を有する(「C1-10アルキル」)。いくつかの実施形態では、アルキル基は、1~9個の炭素原子を有する(「C1-9アルキル」)。いくつかの実施形態では、アルキル基は、1~8個の炭素原子を有する(「C1-8アルキル」)。いくつかの実施形態では、アルキル基は、1~7個の炭素原子を有する(「C1-7アルキル」)。いくつかの実施形態では、アルキル基は、1~6個の炭素原子を有する(「C1-6アルキル」)。いくつかの実施形態では、アルキル基は、1~5個の炭素原子を有する(「C1-5アルキル」)。いくつかの実施形態では、アルキル基は、1~4個の炭素原子を有する(「C1-4アルキル」)。いくつかの実施形態では、アルキル基は、1~3個の炭素原子を有する(「C1-3アルキル」)。いくつかの実施形態では、アルキル基は、1~2個の炭素原子を有する(「C1-2アルキル」)。いくつかの実施形態では、アルキル基は、1個の炭素原子を有する(Cアルキル)。C1-6アルキル基の例としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、ペンチル、ヘキシルなどが挙げられる。
本明細書で使用される場合、「アルキレン」は、アルキル基の二価ラジカルを指す。炭素の範囲または数が、特定の「アルキレン」基に提供される場合、その範囲または数は、線状炭素二価鎖中の炭素の範囲または数を指すことが理解される。「アルキレン」基は、本明細書に記載の1つ以上の置換基で置換されるか、または非置換であり得る。
本明細書で使用される場合、「カルボシクリル」または「炭素環式」は、非芳香族環系に3~10個の環炭素原子(「C3-10カルボシクリル」)および0個のヘテロ原子を有する非芳香族環式炭化水素基のラジカルを指す。いくつかの実施形態では、カルボシクリル基は、3~8個の環炭素原子を有する(「C3-8カルボシクリル」)。いくつかの実施形態では、カルボシクリル基は、3~7個の環炭素原子を有する(「C3-7カルボシクリル」)。いくつかの実施形態では、カルボシクリル基は、3~6個の環炭素原子を有する(「C3-6カルボシクリル」)。いくつかの実施形態では、カルボシクリル基は、5~10個の環炭素原子を有する(「C5-10カルボシクリル」)。例示的なC3-6カルボシクリル基としては、限定されないが、シクロプロピル(C)、シクロブチル(C)、シクロブテニル(C)、シクロペンチル(C)、シクロペンテニル(C)、シクロヘキシル(C)、シクロヘキセニル(C)、シクロヘキサジエニル(C)などが挙げられる。例示的なC3-8カルボシクリル基としては、限定されないが、前述のC3-6カルボシクリル基、ならびにシクロヘプチル(C)、シクロヘプテニル(C)、シクロヘプタジエニル(C)、シクロヘプタトリエニル(C)、シクロオクチル(C)、シクロオクテニル(C)、ビシクロ[2.2.1]ヘプタニル(C)、ビシクロ[2.2.2]オクタニル(C)などが挙げられる。例示的なC3-10カルボシクリル基としては、限定されないが、前述のC3-8カルボシクリル基、ならびにシクロノニル(C)、シクロノネニル(C)、シクロデシル(C10)、シクロデセニル(C10)、オクタヒドロ-1H-インデニル(C)、デカヒドロナフタレニル(C10)、スピロ[4.5]デカニル(C10)などが挙げられる。前述の例が例示するように、ある特定の実施形態では、カルボシクリル基は、単環式(「単環式カルボシクリル」)であるか、または二環式系(「二環式カルボシクリル」)などの縮合、架橋、もしくはスピロ環系を含有するかのいずれかであり、飽和であっても部分的に不飽和であってもよい。「カルボシクリル」としてはまた、上に定義されたカルボシクリル環が、1つ以上のアリールまたはヘテロアリール基と縮合し、結合点が、カルボシクリル環上にある環系も含み、かかる例では、炭素の数が、炭素環式環系における炭素の数を引き続き指定する。
用語「シクロアルキル」は、3~12、3~8、4~8、または4~6個の炭素の一価飽和環式、二環式、または架橋環式(例えば、アダマンチル)炭化水素基を指し、本明細書では、例えば、シクロアルカンに由来する「C4-8シクロアルキル」と称される。例示的なシクロアルキル基としては、限定されないが、シクロヘキサン、シクロペンタン、シクロブタン、およびシクロプロパンが挙げられる。
本明細書で使用される場合、「C3-6単環式シクロアルキル」または「単環式C3-6シクロアルキル」は、飽和した3~7員単環式炭化水素環系を指す。3~7員の単環式シクロアルキル基には、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、およびシクロヘキシルが含まれるが、これらに限定されない。任意選択で置換または置換されるように指定される場合、シクロアルキル上の置換基(例えば、任意選択で置換されるシクロアルキルの場合)は、任意の置換可能な位置上に存在してもよく、例えば、シクロアルキル基が結合している位置を含む。
これらおよび他の例示的な置換基は、発明を実施するための形態、実施例、および特許請求の範囲においてより詳細に記載される。本発明は、置換基の上の例示的な列挙によっていかなる様式でも限定されることを意図しない。
他の定義
本明細書で使用される場合、「薬学的に許容される担体」は、それが製剤化される化合物の薬理活性を破壊しない非毒性の担体、アジュバント、またはビヒクルを指す。本明細書に記載の組成物で使用され得る薬学的に許容される担体、アジュバントまたはビヒクルには、限定されるものではないが、イオン交換体、アルミナ、ステアリン酸アルミニウム、レシチン、血清タンパク質、例えばヒト血清アルブミン、緩衝物質、例えばリン酸、グリシン、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、飽和植物脂肪酸の部分グリセリド混合物、水、塩または電解質、例えば硫酸プロタミン、リン酸水素二ナトリウム、リン酸水素カリウム、塩化ナトリウム、亜鉛塩、コロイド状シリカ、三ケイ酸マグネシウム、ポリビニルピロリドン、セルロース系物質、ポリエチレングリコール、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、ポリアクリレート、ワックス、ポリエチレン-ポリオキシプロピレン-ブロックポリマー、ポリエチレングリコールおよび羊毛脂が挙げられる。
本明細書で使用される場合、「薬学的に許容される塩」は、妥当な医学的判断の範囲内で、過度の毒性、刺激性、アレルギー応答などを伴わずにヒトおよび下等動物の組織と接触させて使用するのに好適であり、合理的な利益/リスク比と釣り合う、塩を指す。薬学的に許容される塩は、当該技術分野において周知である。例えば、Berge et al.は、J.Pharmaceutical Sciences(1977)66:1-19で薬学的に許容される塩について詳細に記載している。本発明の化合物の薬学的に許容される塩としては、好適な無機および有機の酸および塩基に由来するものが挙げられる。薬学的に許容される非毒性酸付加塩の例は、塩酸、臭化水素酸、リン酸、硫酸、および過塩素酸などの無機酸と形成される、または酢酸、シュウ酸、マレイン酸、酒石酸、クエン酸、コハク酸、もしくはマロン酸などの有機酸と形成される、あるいはイオン交換などの当該技術分野において使用される他の方法を使用することによって、形成されるアミノ基の塩である。他の薬学的に許容される塩としては、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アスコルビン酸塩、アスパラギン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、安息香酸塩、重硫酸塩、ホウ酸塩、酪酸塩、樟脳酸塩、カンファースルホン酸塩、クエン酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、ジグルコン酸塩、ドデシル硫酸塩、エタンスルホン酸塩、ギ酸塩、フマル酸塩、グルコヘプトン酸塩、グリセロリン酸塩、グルコン酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、ヨウ化水素酸塩、2-ヒドロキシ-エタンスルホン酸塩、ラクトビオン酸塩、乳酸塩、ラウリン酸塩、ラウリル硫酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マロン酸塩、メタンスルホン酸塩、2-ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、硝酸塩、オレイン酸塩、シュウ酸塩、パルミチン酸塩、パモ酸塩、ペクチン酸塩、過硫酸塩、3-フェニルプロピオン酸塩、リン酸塩、ピクリン酸塩、ピバル酸塩、プロピオン酸塩、ステアリン酸塩、コハク酸塩、硫酸塩、酒石酸塩、チオシアン酸塩、p-トルエンスルホン酸塩、ウンデカン酸塩、吉草酸塩などが挙げられる。適切な塩基に由来する薬学的に許容される塩としては、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、およびN(C1-4アルキル)塩が挙げられる。代表的なアルカリまたはアルカリ土類金属塩としては、ナトリウム、リチウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムなどが含まれる。さらなる薬学的に許容される塩としては、適切な場合、ハロゲン化物、水酸化物、カルボン酸塩、硫酸塩、リン酸塩、硝酸塩、低級アルキルスルホン酸塩、およびアリールスルホン酸塩などの対イオンを使用して形成される非毒性アンモニウム、四級アンモニウム、およびアミンカチオンが挙げられる。
本明細書で使用される場合、投与が企図される「対象」としては、限定されないが、ヒト(すなわち、任意の年齢群、例えば、小児対象(例えば、乳児、小児、青年)、または成人対象(例えば、若年成人、中年成人、または高齢成人)の男性または女性)、ならびに/または非ヒト動物、例えば、霊長類(例えば、カニクイザル、アカゲザル)、ウシ、ブタ、ウマ、ヒツジ、ヤギ、げっ歯類、ネコ、および/もしくはイヌなどの哺乳動物が挙げられる。特定の実施形態では、対象は、ヒトである。特定の実施形態では、対象は、非ヒト動物である。用語「ヒト」、「患者」、および「対象」は、本明細書で互換的に使用される。
疾患、障害、および状態は、本明細書で互換的に使用される。
本明細書で使用される場合、別段指定されない限り、用語「治療する」、「治療すること」、および「治療」は、対象が特定された疾患、障害、もしくは状態に罹患している間に生じ、疾患、障害、もしくは状態の重症度を低減するか、または疾患、障害、もしくは状態の進行を遅延させるかもしくは遅らせる作用(「治療的治療」)を企図し、対象が、指定される疾患、障害もしくは状態に罹患し始める前に生じる作用(「予防的治療」)も企図する。
本明細書で使用される場合、化合物の「有効量」は、所望の生物学的応答を誘発するのに十分な量を指す。当業者には理解されるであろうように、本発明の化合物の有効量は、所望の生物学的エンドポイント、化合物の薬物動態、治療される疾患、投与モード、ならびに対象の年齢、健康、および状態などの因子に応じて変動し得る。有効量は、治療的および予防的治療を包含する。
本明細書で使用される場合、かつ別段指定されない限り、化合物の「治療有効量」は、疾患、障害、もしくは状態の治療に治療的利点を提供するか、または疾患、障害、もしくは状態に関連する1つ以上の症状を遅延させるまたは最小限に抑えるのに十分な量である。化合物の治療有効量は、疾患、障害、または状態の治療に治療的利点を提供する、単独での、または他の療法と組み合わせた治療薬の量を意味する。用語「治療有効量」は、全体的な療法を改善するか、疾患もしくは状態の症状もしくは原因を低減もしくは回避するか、または別の治療薬の治療効果を増強する量を包含し得る。
化合物
一態様では、本明細書では、式Iを有する化合物、
Figure 2023503343000008
またはその薬学的に許容される塩であり、式中、Rが、C2-4アルキルまたは単環式C3-6シクロアルキルであり、Rが、C1-4アルキルである。
いくつかの実施形態では、Rが、エチル、イソプロピル、n-プロピル、n-ブチル、イソブチル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、またはシクロヘキシルである。いくつかの実施形態では、Rが、エチル、イソプロピル、またはシクロプロピルである。いくつかの実施形態では、Rが、エチルである。いくつかの実施形態では、Rが、イソプロピルまたはシクロプロピルである。いくつかの実施形態では、Rが、イソプロピルである。いくつかの実施形態では、Rが、シクロプロピルである。いくつかの実施形態では、Rが、メチル、エチル、イソプロピル、n-プロピル、n-ブチル、またはイソブチルである。いくつかの実施形態では、Rが、メチルまたはエチルである。いくつかの実施形態では、Rが、メチルである。いくつかの実施形態では、Rが、エチルである。
いくつかの実施形態では、式Iの化合物は、
Figure 2023503343000009
またはそれらの薬学的に許容される塩からなる群から選択される。
別の態様では、本明細書は、式IIを有する化合物、
Figure 2023503343000010
またはその薬学的に許容される塩であり、式中、Rが、C1-4アルキルであり、およびRが、C1-4アルキルであり、Rが、水素またはC1-4アルキルである。
いくつかの実施形態では、Rは、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、またはイソブチルである。いくつかの実施形態では、Rが、メチルまたはエチルである。いくつかの実施形態では、Rが、メチルである。いくつかの実施形態では、Rが、エチルである。いくつかの実施形態では、Rが、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、またはイソブチルである。いくつかの実施形態では、Rが、メチル、エチル、またはイソプロピルである。いくつかの実施形態では、Rが、メチルである。いくつかの実施形態では、Rが、エチルである。いくつかの実施形態では、Rが、イソプロピルである。いくつかの実施形態では、Rが、水素、メチル、エチル、イソプロピル、n-プロピル、イソブチル、またはn-ブチルである。いくつかの実施形態では、Rが、水素またはメチルである。いくつかの実施形態では、Rが、水素である。いくつかの実施形態では、Rが、メチルである。
いくつかの実施形態では、式IIの化合物は、
Figure 2023503343000011
Figure 2023503343000012
またはそれらの薬学的に許容される塩からなる群から選択される。
別の態様では、本明細書で提供されるのは、
Figure 2023503343000013
Figure 2023503343000014
またはそれらの薬学的に許容される塩からなる群から選択される化合物である。
薬学的組成物および投与経路
本発明に従って提供される化合物は、通常、薬学的組成物の形態で投与される。したがって、本発明は、有効成分として、記載の化合物のうちの1つ以上、またはその薬学的に許容される塩もしくはエステルと、1つ以上の薬学的に許容される賦形剤、不活性固体希釈剤および充填剤を含む担体、滅菌水溶液および様々な有機溶媒を含む希釈剤、浸透増強剤、可溶化剤ならびにアジュバントを含有する薬学的組成物を提供する。薬学的組成物は、単独で、または他の治療薬と組み合わせて投与され得る。かかる組成物は、当該医薬技術分野で周知の様式で調製される(例えば、Remington’s Pharmaceutical Sciences,Mace Publishing Co.,Philadelphia,Pa.17th Ed.(1985)、およびModern Pharmaceutics,Marcel Dekker,Inc.3rd Ed.(G.S.Banker & C.T.Rhodes,Eds.を参照されたい)。
薬学的組成物は、例えば、直腸、口腔、鼻腔内、および経皮経路を含む、動脈内注射、静脈内、腹腔内、非経口、筋肉内、皮下、経口、局所によって、吸入剤として、または例えば、ステント、または動脈挿入円筒形ポリマーなどの含浸もしくはコーティングされたデバイスを介して、参照により組み込まれるそれらの特許および特許出願に記載のものと同様の有用性を有する、薬剤の許容される投与モードのうちのいずれかによって、単回または複数回用量のいずれかで投与され得る。
1つの投与のためのモードは、特に注射による非経口である。本発明の新規組成物が注射による投与のために組み込まれ得る形態は、水性もしくは油性懸濁液、またはゴマ油、トウモロコシ油、綿実油、もしくはピーナッツ油を含むエマルション、ならびにエリキシル剤、マンニトール、デキストロース、または滅菌水溶液、および同様の薬学的ビヒクルを含む。生理食塩水中の水溶液はまた、従来注射に使用されているが、本発明との関連ではあまり好ましくない。エタノール、グリセロール、プロピレングリコール、液体ポリエチレングリコールなど(およびそれらの好適な混合物)、シクロデキストリン誘導体、および植物油も用いられ得る。適切な流動性は、例えば、レシチンなどのコーティングの使用によって、分散液の場合は必要な粒径を維持することによって、および界面活性剤の使用によって維持され得る。微生物作用の防止は、例えば、パラベン、クロロブタノール、フェノール、ソルビン酸、チメロサールなどの様々な抗菌剤および抗真菌剤によってもたらされ得る。
滅菌注射用溶液は、必要に応じて、上に列挙される様々な他の成分を含む適切な溶媒中に、必要な量の本発明による化合物を組み込み、その後濾過滅菌することによって調製される。一般に、分散液は、基本的な分散媒および上に列挙されるものからの必要とされる他の成分とを含有する滅菌ビヒクル中に、様々な滅菌された有効成分を組み込むことによって調製される。滅菌注射用溶液を調製するための滅菌粉末の場合、好ましい調製方法は、予め滅菌濾過したその滅菌溶液から有効成分および任意の追加の所望の成分の粉末を得る真空乾燥および凍結乾燥技術である。
経口投与は、本発明による化合物の投与のための別の経路である。投与は、カプセルまたは腸溶性コーティング錠剤などを介し得る。本明細書に記載の少なくとも1つの化合物を含む薬学的組成物の作製では、有効成分は、通常、賦形剤によって希釈され、および/またはカプセル、小袋、紙、もしくは他の容器の形態であり得るかかる担体内に封入される。賦形剤が希釈剤として機能する場合、賦形剤は、有効成分のためのビヒクル、担体、または媒体として作用する(上述のような)固体、半固体、または液体材料の形態であり得る。したがって、組成物は、錠剤、丸剤、粉末、舐剤、小袋、カシェ剤、エリキシル剤、懸濁液、エマルション、溶液、シロップ、エアロゾル(固体としてまたは液体媒体中)、例えば、最大10重量%の活性化合物を含有する軟膏、軟質および硬質ゼラチンカプセル、滅菌注射用溶液、ならびに滅菌包装粉末の形態であり得る。
好適な賦形剤のいくつかの例としては、ラクトース、デキストロース、スクロース、ソルビトール、マンニトール、デンプン、アカシアガム、リン酸カルシウム、アルギン酸塩、トラガカント、ゼラチン、ケイ酸カルシウム、微結晶セルロース、ポリビニルピロリドン、セルロース、滅菌水、シロップ、およびメチルセルロースが挙げられる。製剤は、タルク、ステアリン酸マグネシウム、および鉱油などの滑剤、湿潤剤、乳化剤および懸濁剤、メチルおよびプロピルヒドロキシ-安息香酸塩などの保存剤、甘味剤、香味剤をさらに含むことができる。
本発明の組成物は、当該技術分野において既知の手順を用いることによって患者に投与した後に、有効成分の迅速な、持続的、または遅延放出を提供するように製剤化され得る。経口投与のための制御放出薬物送達システムとしては、ポリマーコーティングされたリザーバまたは薬物ポリマーマトリックス製剤を含有する、浸透圧ポンプシステムおよび溶解システムが挙げられる。制御放出システムの例は、米国特許第3,845,770号、同第4,326,525号、同第4,902,514号、および同第5,616,345号に記載されている。本発明の方法での使用のための別の製剤は、経皮送達デバイス(「パッチ」)を用いる。かかる経皮パッチは、制御された量で本発明の化合物の連続的または不連続的な注入を提供するために使用され得る。医薬品を送達するための経皮パッチの構成および使用は、当該技術分野において周知である。例えば、米国特許第5,023,252号、同第4,992,445号、および同第5,001,139号を参照されたい。かかるパッチは、医薬品の継続的、パルス的、またはオンデマンド送達のために構築され得る。
組成物は、好ましくは、単位剤形で製剤化される。用語「単位剤形」は、ヒト対象および他の哺乳動物用の単位投薬量として好適な物理的に個別の単位を指し、各単位は、好適な薬学的賦形剤(例えば、錠剤、カプセル、アンプル)に関連して、所望の療法的効果を生じるように計算された既定量の活性物質を含有する。化合物は、一般に、薬学的有効量で投与される。好ましくは、経口投与では、各投薬量単位は、1mg~2gの本明細書に記載の化合物を含有し、非経口投与では、好ましくは0.1~700mgの本明細書に記載の化合物化合物を含有する。しかしながら、実際に投与される化合物の量は、通常、治療される状態、選択される投与経路、投与される実際の化合物およびその相対的活性、個々の患者の年齢、体重、および応答、患者の症状の重篤度などを含む関連状況を鑑みて、医師によって決定されるであろうことが理解されるであろう。
錠剤などの固体組成物を調製するために、主要有効成分を薬学的賦形剤と混合して、本発明の化合物の均一な混合物を含有する固体予備処方組成物を形成する。これらの予備処方組成物が均質であると言及する場合、有効成分は、組成物全体に均一に分散され、それによって組成物が、錠剤、丸剤、およびカプセルなどの等しく有効な単位剤形に容易に細分され得ることを意味する。
本発明の錠剤または丸剤は、長時間作用の利点を生じる剤形を提供するか、または胃の酸性状態から保護するために、コーティングまたは他の方法で配合され得る。例えば、錠剤または丸剤は、内側投薬量構成成分および外側投薬量構成成分を含み得、後者は前者を覆う外被の形態である。2つの構成成分は、胃での崩壊に耐え、かつ内側構成成分が無傷で十二指腸を通るか、または遅延放出されることを可能にするように機能する、腸溶層によって分離され得る。かかる腸溶層またはコーティングには、多様な材料が使用され得、かかる材料としては、多くのポリマー酸、ならびにポリマー酸とセラック、セチルアルコール、および酢酸セルロースなどの材料との混合物が挙げられる。
吸入または吹送用の組成物は、薬学的に許容される水性溶媒もしく有機溶媒、またはそれらの混合物中の溶液および懸濁液、ならびに粉末を含む。液体または固体組成物は、上記のような好適な薬学的に許容される賦形剤を含有し得る。好ましくは、組成物は、局所または全身的効果のために経口または経鼻呼吸経路によって投与される。好ましく薬学的に許容される溶媒中の組成物は、不活性ガスの使用によって噴霧され得る。噴霧される溶液は、噴霧デバイスから直接吸入され得るか、または噴霧デバイスは、フェイスマスクテントもしくは間欠的陽圧呼吸器に装着され得る。溶液、懸濁液、または粉末組成物は、適切な様式で製剤を送達するデバイスから、好ましくは経口または経鼻投与され得る。
いくつかの実施形態では、薬学的組成物は、開示の化合物、またはその薬学的に許容される塩と、薬学的に許容される担体と、を含む。
治療方法
本明細書に記載の化合物および組成物は、一般的にナトリウムチャネルの活性を調節するために有用であり、ナトリウムチャネルイオンチャネルの異常機能、例えば、異常な遅延性ナトリウム(INaL)電流に関連する状態の治療に有用である。いくつかの実施形態では、本発明によって提供される化合物は、てんかんまたはてんかん症候群、神経発達障害、疼痛、または神経筋障害の治療に有効である。いくつかの実施形態では、本発明によって提供される化合物は、脳神経障害などの神経障害、ならびに片頭痛、三叉神経・自律神経性頭痛、および皮質拡延性抑制などの疼痛の治療に有効である。提供される化合物、その薬学的に許容される塩、または組成物はまた、すべてのナトリウムイオンチャネルを調節するか、または1つもしくは複数のナトリウムイオンチャネル、例えば、Na 1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、および/もしくは1.9にのみ特異的であり得る。
典型的な実施形態では、本発明は、本明細書に開示の化合物、ならびにそのような化合物の薬学的に許容される塩、薬学的に許容されるエステル、互変異性型、多形体、およびプロドラッグを包含することが意図される。いくつかの実施形態では、本発明は、本明細書に記載の化合物(例えば、式IまたはIIの化合物)の薬学的に許容される付加塩、薬学的に許容されるエステル、溶媒和物(例えば、水和物)、互変異性型、多形体、エナンチオマー、エナンチオマーの混合物、立体異性体または立体異性体の混合物(純粋であるまたはラセミ体または非ラセミ体混合物として)を含む。
てんかんおよびてんかん症候群
本明細書に記載の組成物は、てんかんおよびてんかん症候群の治療において有用である。てんかんは、脳内の神経細胞活動が破壊されるCNS障害であり、これにより、発作または、異常な行動、感覚および時に意識喪失の期間を引き起こす。発作症状は、数秒間の単純な無表情の凝視から、発作中の腕または脚の反復性単収縮まで、非常に大きく異なる。
てんかんは、全身性発作または部分発作もしくは焦点性発作を含み得る。脳のすべての領域が、全身性発作に関与する。全身性発作を経験している人は、叫ぶか、またはいくらかの音を立て、数秒~1分間硬直し、次いで腕および脚の律動的な動きを有する場合がある。目は一般的に開いており、当人は、呼吸していないように見え、実際に青くなる場合がある。意識は、徐々に戻り、当人は、数分間~数時間混乱する場合もある。全身性発作には、強直間代発作、強直発作、間代発作、ミオクロニー発作、欠伸発作、および脱力発作の6つの主なタイプがある。部分または焦点性発作では、脳の一部のみが関与するため、身体の一部のみが影響を受ける。異常な電気的活動を有する脳の部分に応じて、症状は異なり得る。
本明細書に記載されるてんかんは、全身性、部分、複雑部分、強直間代性、間代性、強直性、難治性発作、てんかん重積状態、欠神発作、熱性発作、または側頭葉てんかんを含む。
本明細書に記載の化合物(例えば、式IまたはIIの化合物)は、てんかん症候群の治療にも有用であり得る。てんかんの一部の態様によって少なくとも部分的に引き起こされたびまん性脳機能障害を伴う重篤な症候群はまた、てんかん性脳症とも呼ばれる。これらは、治療に抵抗性である頻繁な発作、および重篤な認知障害、例えば、ウエスト症候群と関連する。
いくつかの実施形態では、てんかん症候群は、てんかん性脳症、例えば、ドラベ症候群、アンジェルマン症候群、CDKL5障害、前頭葉てんかん、乳児けいれん、ウエスト症候群、若年性ミオクロニーてんかん、ランドウ・クレフナー症候群、レノックス・ガストー症候群、大田原症候群、PCDH19てんかん、またはGlut1欠損症を含む。
いくつかの実施形態では、てんかんまたはてんかん症候群は、遺伝性てんかんまたは遺伝性てんかん症候群である。いくつかの実施形態では、てんかんまたはてんかん症候群は、てんかん性脳症、SCN1A、SCN2A、SCN8A変異を有するてんかん性脳症、早期乳児てんかん性脳症、ドラベ症候群、SCN1A変異を有するドラベ症候群、熱性発作を伴う全身性てんかん、全身性強直間代発作を伴う難治性小児てんかん、乳児けいれん、良性家族性新生児-乳児発作、SCN2Aてんかん性脳症、SCN3A変異を有する焦点性てんかん、SCN3A変異を有する潜因性小児部分てんかん、SCN8Aてんかん性脳症、てんかんにおける予期せぬ突然死、ラスムッセン脳炎、乳児悪性焦点移動部分発作、常染色体優勢夜間前頭葉てんかん、てんかんにおける予期される突然死(SUDEP)、KCNQ2てんかん性脳症、またはKCNT1てんかん性脳症を含む。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される方法は、本明細書に記載の化合物(例えば、式IまたはIIの化合物)の投与前に、てんかんまたはてんかん症候群(例えば、てんかん性脳症、SCN1A、SCN2A、SCN8A変異を有するてんかん性脳症、早期乳児てんかん性脳症、ドラベ症候群、SCN1A変異を有するドラベ症候群、熱性発作を伴う全身性てんかん、全身性強直間代発作を伴う難治性小児てんかん、乳児けいれん、良性家族性新生児-乳児発作、SCN2Aてんかん性脳症、SCN3A変異を有する焦点性てんかん、SCN3A変異を有する潜因性小児部分てんかん、SCN8Aてんかん性脳症、てんかんにおける予期せぬ突然死、ラスムッセン脳炎、乳児悪性焦点移動部分発作、常染色体優勢夜間前頭葉てんかん、てんかんにおける予期される突然死(SUDEP)、KCNQ2てんかん性脳症、またはKCNT1てんかん性脳症)を有する対象を特定することをさらに含む。
一態様では、本発明は、てんかんまたはてんかん症候群(例えば、てんかん性脳症、SCN1A、SCN2A、SCN8A変異を有するてんかん性脳症、早期乳児てんかん性脳症、ドラベ症候群、SCN1A変異を有するドラベ症候群、熱性発作を伴う全身性てんかん、全身性強直間代発作を伴う難治性小児てんかん、乳児けいれん、良性家族性新生児-乳児発作、SCN2Aてんかん性脳症、SCN3A変異を有する焦点性てんかん、SCN3A変異を有する潜因性小児部分てんかん、SCN8Aてんかん性脳症、てんかんにおける予期せぬ突然死、ラスムッセン脳炎、乳児悪性焦点移動部分発作、常染色体優勢夜間前頭葉てんかん、てんかんにおける予期される突然死(SUDEP)、KCNQ2てんかん性脳症、またはKCNT1てんかん性脳症)を治療する方法であって、式(I)の化合物または(II)の化合物を、その治療を必要とする対象に投与することを含む、方法を特徴とする。
本明細書の化合物(例えば、式IまたはIIの化合物)はまた、対象が、ALDH7A1、ALG13、ARHGEF9、ARX、ASAH1、CDKL5、CHD2、CHRNA2、CHRNA4、CHRNB2、CLN8、CNTNAP2、CPA6、CSTB、DEPDC5、DNM1、EEF1A2、EPM2A、EPM2B、GABRA1、GABRB3、GABRG2、GNAO1、GOSR2、GRIN1、GRIN2A、GRIN2B、HCN1、IER3IP1、KCNA2、KCNB1、KCNC1、KCNMA1、KCNQ2、KCNQ3、KCNT1、KCTD7、LGI1、MEF2C、NHLRC1、PCDH19、PLCB1、PNKP、PNPO、PRICKLE1、PRICKLE2、PRRT2、RELN、SCARB2、SCN1A、SCN1B、SCN2A、SCN8A、SCN9A、SIAT9、SIK1、SLC13A5、SLC25A22、SLC2A1、SLC35A2、SLC6A1、SNIP1、SPTAN1、SRPX2、ST3GAL3、STRADA、STX1B、STXBP1、SYN1、SYNGAP1、SZT2、TBC1D24、およびWWOXのうちの1つ以上に変異を有する、てんかん性脳症を治療するためにも使用され得る。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される方法は、本明細書に記載の化合物(例えば、式IまたはIIの化合物)の投与前に、ALDH7A1、ALG13、ARHGEF9、ARX、ASAH1、CDKL5、CHD2、CHRNA2、CHRNA4、CHRNB2、CLN8、CNTNAP2、CPA6、CSTB、DEPDC5、DNM1、EEF1A2、EPM2A、EPM2B、GABRA1、GABRB3、GABRG2、GNAO1、GOSR2、GRIN1、GRIN2A、GRIN2B、HCN1、IER3IP1、KCNA2、KCNB1、KCNC1、KCNMA1、KCNQ2、KCNQ3、KCNT1、KCTD7、LGI1、MEF2C、NHLRC1、PCDH19、PLCB1、PNKP、PNPO、PRICKLE1、PRICKLE2、PRRT2、RELN、SCARB2、SCN1A、SCN1B、SCN2A、SCN8A、SCN9A、SIAT9、SIK1、SLC13A5、SLC25A22、SLC2A1、SLC35A2、SLC6A1、SNIP1、SPTAN1、SRPX2、ST3GAL3、STRADA、STX1B、STXBP1、SYN1、SYNGAP1、SZT2、TBC1D24、およびWWOXのうちの1つ以上に変異を有する対象を特定することをさらに含む。
神経発達障害
本明細書に記載の化合物は、神経発達障害の治療に有用であり得る。いくつかの実施形態では、神経発達障害は、自閉症、てんかんを伴う自閉症、結節性硬化症、脆弱X症候群、レット症候群、アンジェルマン症候群、Dup15q症候群、22q13.3 欠失症候群、プラダー・ウィリ症候群、口蓋心臓顔面症候群、スミス・レムリ・オピッツ症候群、またはてんかんを伴う神経発達障害を含む。いくつかの実施形態では、本明細書に記載される方法は、本明細書に記載の化合物(例えば、式IまたはIIの化合物)の投与前に、神経発達障害(例えば、自閉症、てんかんを伴う自閉症、結節性硬化症、脆弱X症候群、レット症候群、アンジェルマン症候群、Dup15q症候群、22q13.3欠失症候群、プラダー・ウィリ症候群、口蓋心臓顔面症候群、スミス・レムリ・オピッツ症候群、またはてんかんを伴う神経発達障害)を有する対象を特定することをさらに含む。
一態様では、本発明は、神経発達障害(例えば、自閉症、てんかんを伴う自閉症、結節性硬化症、脆弱X症候群、レット症候群、アンジェルマン症候群、Dup15q症候群、22q13.3 欠失症候群、プラダー・ウィリ症候群、口蓋心臓顔面症候群、スミス・レムリ・オピッツ症候群、またはてんかん伴う神経発達)を治療する方法であって、式(I)の化合物または(II)の化合物を、その治療を必要とする対象に投与することを含む、方法を特徴とする。
疼痛
本明細書に記載の化合物は、疼痛の治療において有用であり得る。いくつかの実施形態では、疼痛は、神経障害性疼痛、三叉神経痛、片頭痛、片麻痺性片頭痛、家族性片麻痺性片頭痛、家族性片麻痺性片頭痛3型、群発頭痛、三叉神経痛、または関連する頭痛障害を含む。いくつかの実施形態では、本明細書に記載される方法は、本明細書に記載の化合物(例えば、式IまたはIIの化合物)の投与前に、疼痛(例えば、神経障害性疼痛、三叉神経痛、片頭痛、片麻痺性片頭痛、家族性片麻痺性片頭痛、家族性片麻痺性片頭痛3型、群発頭痛、三叉神経痛、または関連する頭痛障害)を有する対象を特定することをさらに含む。
一態様では、本発明は、疼痛(例えば、神経障害性疼痛、三叉神経痛、片頭痛、片麻痺性片頭痛、家族性片麻痺性片頭痛、家族性片麻痺性片頭痛3型、群発頭痛、三叉神経痛、または関連する頭痛障害)を治療する方法であって、式(I)の化合物または式(II)の化合物を、その治療を必要とする対象に投与することを含む、方法を特徴とする。
神経筋障害
本明細書に記載の化合物は、神経筋障害の治療に有用であり得る。いくつかの実施形態では、神経筋障害は、筋委縮性側索硬化症、多発性硬化症、ミオトニー、先天性パラミオトニー、カリウム惹起性ミオトニー、周期性麻痺、高カリウム性周期性麻痺、低カリウム性周期性麻痺、またはSCN4A変異を伴う喉頭けいれんを含む。いくつかの実施形態では、本明細書に記載される方法は、本明細書に記載の化合物(例えば、式IまたはIIの化合物)の投与前に、神経筋障害(例えば、筋委縮性側索硬化症、多発性硬化症、ミオトニー、先天性パラミオトニー、カリウム惹起性ミオトニー、周期性麻痺、高カリウム性周期性麻痺、低カリウム性周期性麻痺、またはSCN4A変異を伴う喉頭けいれん)を有する対象を特定することをさらに含む。
一態様において、本発明は、神経筋障害(例えば、筋委縮性側索硬化症、多発性硬化症、ミオトニー、先天性パラミオトニー、カリウム惹起性ミオトニー、周期性麻痺、高カリウム性周期性麻痺、低カリウム性周期性麻痺、またはSCN4A変異を伴う喉頭けいれん)を治療する方法であって、式(I)の化合物または式(II)の化合物を、その治療を必要とする対象に投与することを含む、方法を特徴とする。
三叉神経・自律神経性頭痛
本明細書に記載の化合物は、三叉神経・自律神経性頭痛(TAC)の治療に有用である。TACは、疼痛の片側性、比較的短期間の症状、および関連する同側頭部自律神経症状を特徴とする原発性頭痛の群である。TACには、群発頭痛(CH)、発作性片側頭痛(PH)、持続性片側頭痛(HC)、結膜充血および流涙を伴う短時間持続性片側性神経痛様頭痛発作(SUNCT)、頭部自律神経症状を伴う短時間持続性片側神経痛様頭痛発作(SUNA)、ならびに片側頭痛を伴う長時間持続性自律神経症状(LASH)が含まれ得る。それらの共通の要素にもかかわらず、三叉神経・自律神経性頭痛は、例えば、発作期間および頻度、ならびに治療に対する応答において異なる。
いくつかの実施形態では、本発明は、本明細書に記載の化合物、もしくはその薬学的に許容される塩、または本明細書に記載の薬学的組成物を使用して、PH、HC、SUNCT、SUNA、および/またはLASHを治療する方法を提供する。いくつかの実施形態では、本発明は、本明細書に記載の化合物、もしくはその薬学的に許容される塩、または本明細書に記載の薬学的組成物を使用して、SUNCTを治療する方法を提供する。いくつかの実施形態では、本発明は、本明細書に記載の化合物、もしくはその薬学的に許容される塩、または本明細書に記載の薬学的組成物を使用してSUNAを治療する方法を提供する。
いくつかの実施形態では、本発明は、TAC(例えば、PH、HC、SUNCT、SUNA、またはLASH)を治療する方法であって、治療有効量の本明細書に記載の化合物(例えば、式(I)の化合物もしくは式(II)の化合物)、もしくはその薬学的に許容される塩、または本明細書に記載の薬学的組成物を、その治療を必要とする対象に投与することを含む、方法を提供する。
一態様では、本明細書では、三叉神経・自律神経性頭痛(TAC)の治療または予防を必要とする対象においてそれを治療または予防する方法であって、治療有効量の、本明細書に記載の化合物、もしくはその薬学的に許容される塩、または本明細書に記載の薬学的組成物を対象に投与することを含む方法が提供され、TACが、発作性片側頭痛、持続性片側頭痛、結膜充血および流涙を伴う短時間持続性片側神経痛様頭痛発作(SUNCT)、頭部自律神経症状を伴う短時間持続性片側神経痛様頭痛発作(SUNA)、ならびに片側頭痛を伴う長時間持続性自律神経症状からなる群から選択される。
いくつかの実施形態では、対象が、TAC(例えば、PH、HC、SUNCT、SUNA、またはLASH)の治療に使用される少なくとも1つの薬品(例えば、リドカイン、トリプタン、ラモトリギン、トピラマート、もしくはガバペンチン、またはそれらの任意の組み合わせ)に対して不十分な応答を有してもよい。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される方法は、本明細書に記載の化合物、もしくはその薬学的に許容される塩、または本明細書に記載の薬学的組成物の投与の前に、TAC(例えば、PH、CH、SUNCT、SUNA、またはLASH)を有する対象を特定することをさらに含む。
いくつかの実施形態では、本発明は、対象におけるTAC(例えば、PH、HC、SUNCT、SUNA、またはLASHなど)を治療するための、本明細書に記載の化合物(例えば、式Iもしくは式IIの化合物)、もしくはその薬学的に許容される塩、または本明細書に記載の薬学的組成物の使用を提供し、治療が、治療有効量の本明細書に記載の化合物、もしくはその薬学的に許容される塩、または本明細書に記載の薬学的組成物を投与することを含む。
いくつかの実施形態では、本発明は、対象におけるTAC(例えば、PH、HC、SUNCT、SUNA、またはLASHなど)を治療するのに使用するための医薬の製造のための、本明細書に記載の化合物(例えば、式Iもしくは式IIの化合物)、もしくはその薬学的に許容される塩、または本明細書に記載の薬学的組成物の使用を提供し、治療が、治療有効量の本明細書に記載の化合物、もしくはその薬学的に許容される塩、または本明細書に記載の薬学的組成物を投与することを含む。
片頭痛
本明細書に記載の化合物は、片頭痛の治療に有用である。片頭痛は、中等度から重度の再発性頭痛を特徴とする原発性頭痛障害である。本明細書に記載されるように、片頭痛は、前兆のない片頭痛、前兆のある片頭痛、片麻痺性片頭痛、家族性片麻痺性片頭痛(FHM)、家族性片麻痺性片頭痛1型(FHM1)、家族性片麻痺性片頭痛2型(FHM2)、家族性片麻痺性片頭痛3型(FHM3)、家族性片麻痺性片頭痛4型(FHM4)、および孤発性片麻痺性片頭痛(SHM)であり得る。
いくつかの実施形態では、本発明は、本明細書に記載の化合物、もしくはその薬学的に許容される塩、または本明細書に記載の薬学的組成物を使用して、前兆のない片頭痛、前兆のある片頭痛、片麻痺性片頭痛、FHM、FHM1、FHM2、FHM3、FHM4、および/またはSHMを治療する方法を提供する。いくつかの実施形態では、本発明は、本明細書に記載の化合物、もしくはその薬学的に許容される塩、または本明細書に記載の薬学的組成物を使用して、前兆のない片頭痛、前兆のある片頭痛、FHM1、FHM2、FHM4、および/またはSHMを治療する方法を提供する。いくつかの実施形態では、本発明は、本明細書に記載の化合物、もしくはその薬学的に許容される塩、または本明細書に記載の薬学的組成物を使用して、前兆のない片頭痛を治療する方法を提供する。いくつかの実施形態では、本発明は、本明細書に記載の化合物、もしくはその薬学的に許容される塩、または本明細書に記載の薬学的組成物を使用して、前兆のある片頭痛を治療する方法を提供する。いくつかの実施形態では、本発明は、本明細書に記載の化合物、もしくはその薬学的に許容される塩、または本明細書に記載の薬学的組成物を使用して、FHM1、FHM2、および/またはFHM4を治療する方法を提供する。いくつかの実施形態では、本発明は、本明細書に記載の化合物、もしくはその薬学的に許容される塩、または本明細書に記載の薬学的組成物を使用して、SHMを治療する方法を提供する。
いくつかの実施形態では、本発明は、片頭痛(例えば、前兆のない片頭痛、前兆のある片頭痛、FHM1、FHM2、FHM4、および/またはSHM)を治療する方法であって、治療有効量の本明細書に記載の化合物(例えば、式Iもしくは式IIの化合物)、もしくはその薬学的に許容される塩、または本明細書に記載の薬学的組成物を、その治療を必要とする対象に投与することを含む、方法を提供する。
別の態様では、本開示は、片頭痛の治療または予防を必要とする対象においてそれを治療または予防する方法であって、治療有効量の、本明細書に記載の化合物もしくはその薬学的に許容される塩、または本明細書に記載の薬学的組成物を対象に投与することを含む、方法を提供し、片頭痛が、前兆のない片頭痛、前兆のある片頭痛、家族性片麻痺性片頭痛1型(FHM1)、家族性片麻痺性片頭痛2型(FHM2)、家族性片麻痺性片頭痛4型(FHM4)、および孤発性片麻痺性片頭痛(SHM)からなる群から選択される。
いくつかの実施形態では、対象は、片頭痛(例えば、前兆のない片頭痛、前兆のある片頭痛、FHM1、FHM2、FHM4、またはSHM)の治療のための少なくとも1つの薬品に対する不十分な応答を有する。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される方法は、本明細書に記載の化合物もしくはその薬学的に許容される塩、または本明細書に記載の薬学的組成物の投与の前に、片頭痛(例えば、前兆のない片頭痛、前兆のある片頭痛、FHM1、FHM2、FHM4、またはSHM)を有する対象を特定することをさらに含む。
いくつかの実施形態では、本発明は、対象における片頭痛(例えば、前兆のない片頭痛、前兆のある片頭痛、FHM1、FHM2、FHM4、またはSHM)を治療するのに使用するための、本明細書に記載の化合物(例えば、式Iまたは式IIの化合物)、もしくはその薬学的に許容される塩、または本明細書に記載の薬学的組成物の使用を提供し、治療が、治療有効量の本明細書に記載の化合物、もしくはその薬学的に許容される塩、または本明細書に記載の薬学的組成物を投与することを含む。
いくつかの実施形態では、本発明は、対象における片頭痛(例えば、前兆のない片頭痛、前兆のある片頭痛、FHM1、FHM2、FHM4、またはSHM)を治療するのに使用するための医薬の製造のための、本明細書に記載の化合物(例えば、式Iまたは式IIの化合物)、もしくはその薬学的に許容される塩、または本明細書に記載の薬学的組成物の使用を提供し、治療が、治療有効量の本明細書に記載の化合物、もしくはその薬学的に許容される塩、または本明細書に記載の薬学的組成物を投与することを含む。
皮質拡延性抑制
本明細書に記載の化合物は、皮質拡延性抑制(CSD)の治療に有用である。CSDは、無傷の脳組織を通って移動する、例えば、脳虚血、片頭痛性前兆、および発作に関与する持続的な脱分極(神経不活性化)の波である。
いくつかの実施形態では、本発明は、本明細書に記載の化合物、もしくはその薬学的に許容される塩、または本明細書に記載の薬学的組成物を使用して、SSDを治療する方法を提供する。いくつかの実施形態では、本発明は、CSDを治療する方法であって、治療有効量の本明細書に記載の化合物(例えば、式Iもしくは式IIの化合物)、もしくはその薬学的に許容される塩、または本明細書に記載の薬学的組成物を、その治療を必要とする対象に投与することを含む、方法を提供する。
別の態様では、皮質拡延性抑制(CSD)の治療または予防を必要とする対象においてそれを治療または予防する方法が本明細書に提供されており、治療有効量の本明細書に記載の化合物、もしくはその薬学的に許容される塩、または本明細書に記載の薬学的組成物を対象に投与することを含む。
いくつかの実施形態では、対象は、CSDの治療のための少なくとも1つの薬品に対する不十分な応答を有してもよい。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される方法は、本明細書に記載の化合物、もしくはその薬学的に許容される塩、または本明細書に記載の薬学的組成物の投与前に、CSDを有する対象を特定することをさらに含む。
いくつかの実施形態では、本発明は、対象においてCSDの治療に使用するのに使用するための、本明細書に記載の化合物(例えば、一般式Iもしくは一般式IIの化合物)、もしくはその薬学的に許容される塩、または本明細書に記載の薬学的組成物の使用を提供し、治療が、治療有効量の本明細書に記載の化合物、もしくはその薬学的に許容される塩、または本明細書に記載の薬学的組成物を投与することを含む。
いくつかの実施形態では、本発明は、対象においてCSDを治療するのに使用するための医薬の製造のための、本明細書に記載の化合物(例えば、式Iまたは式IIの化合物)、もしくはその薬学的に許容される塩、または本明細書に記載の薬学的組成物の使用を提供し、治療が、治療有効量の本明細書に記載の化合物、もしくはその薬学的に許容される塩、または本明細書に記載の薬学的組成物を投与することを含む。
脳神経障害
本明細書に記載の化合物は、脳神経障害の治療に有用である。神経障害は、神経損傷の疾患であり、感じたり動いたりする能力に影響を及ぼす。脳または脳幹の神経が影響を受ける場合、脳神経障害と呼ばれる。脳神経は、脳または脳幹から直接発生し、顔や眼などの領域に影響を及ぼすことが多い神経である。脳神経障害には、ベル麻痺、微小血管性脳神経麻痺、第3神経麻痺、第4神経麻痺、および第6神経麻痺が含まれる。いくつかの異なる脳神経が影響を受ける場合、それは多発性脳神経障害(MCN)と呼ばれる。
いくつかの実施形態では、本発明は、脳神経障害(例えば、ベル麻痺、微小血管性脳神経麻痺、第3神経麻痺、第4神経麻痺、または第6神経麻痺)またはMCNを治療する方法であって、治療有効量の本明細書に記載の化合物(例えば、式もしくは式IIの化合物)、もしくはその薬学的に許容される塩、または本明細書に記載の薬学的組成物を、その治療を必要とする対象に投与することを含む、方法を提供する。
また、本明細書では、脳神経障害の治療または予防を必要とする対象においてそれを治療または予防する方法であって、治療有効量の、本明細書に記載の化合物もしくはその薬学的に許容される塩、または本明細書に記載の薬学的組成物を対象に投与することを含む、方法を提供し、脳神経障害は、ベル麻痺、微小血管性脳神経麻痺、第3の神経麻痺、第4の神経麻痺、および第6の神経麻痺からなる群から選択される。
いくつかの実施形態では、対象は、脳神経障害(例えば、ベル麻痺、微小血管性脳神経麻痺、第3神経麻痺、第4神経麻痺、または第6神経麻痺)またはMCNの治療のための少なくとも1つの薬品に対する不十分な応答を有してもよい。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される方法は、本明細書に記載の化合物、もしくはその薬学的に許容される塩、または本明細書に記載の薬学的組成物の投与の前に、脳神経障害(例えば、ベル麻痺、微小血管性脳神経麻痺、第3の神経麻痺、第4の神経麻痺、または第6の神経麻痺)またはMCNを有する対象を特定することをさらに含む。
いくつかの実施形態では、本発明は、対象における(例えば、ベル麻痺、微小血管性脳神経麻痺、第3神経麻痺、第4神経麻痺、または第6神経麻痺)またはMCNを治療するのに使用するための、本明細書に記載の化合物(例えば、式Iまたは式IIの化合物)、もしくはその薬学的に許容される塩、または本明細書に記載の薬学的組成物の使用を提供し、治療が、治療有効量の本明細書に記載の化合物、もしくはその薬学的に許容される塩、または本明細書に記載の薬学的組成物を投与することを含む。
いくつかの実施形態では、本発明は、対象における(例えば、ベル麻痺、微小血管性脳神経麻痺、第3神経麻痺、第4神経麻痺、または第6神経麻痺)またはMCNを治療するのに使用するための医薬の製造のための、本明細書に記載の化合物(例えば、式Iまたは式IIの化合物)、もしくはその薬学的に許容される塩、または本明細書に記載の薬学的組成物の使用を提供し、治療が、治療有効量の本明細書に記載の化合物、もしくはその薬学的に許容される塩、または本明細書に記載の薬学的組成物を投与することを含む。
その他の障害
いくつかの実施形態では、本発明の化合物(例えば、式IまたはIIの化合物)は、中枢神経系および/または末梢神経系に関して活性であり得るように、適切な薬物動態特性を有し得る。いくつかの実施形態では、本明細書に提供される化合物は、心房細動を含む心房性および心室性不整脈など心房細動、プリンツメタル(異型)狭心症、安定狭心症、不安定狭心症、心臓、腎臓、肝臓および脳における虚血および再灌流損傷、労作性狭心症、肺高血圧症、拡張期および収縮期心不全を含むうっ血性心疾患、再発性虚血、脳虚血、脳卒中、腎虚血、臓器移植に関連する虚血、急性冠症候群、末梢動脈疾患、間欠性跛行、および心筋梗塞などの心血管疾患を治療するために使用される。いくつかの実施形態では、本明細書に提供される化合物は、掻痒、発作、または麻痺をもたらす神経筋系に影響を及ぼす疾患の治療、または糖尿病もしくはインスリン感受性の低下の治療、ならびに糖尿病性末梢神経障害などの糖尿病に関連する病態に使用され得る。いくつかの実施形態では、開示される方法は、薬学的組成物を投与することを含む。
いくつかの実施形態では、神経障害または精神障害を治療する方法が本明細書に提供されており、この方法は、本明細書に開示される化合物、もしくはその薬学的に許容される塩、または本明細書に開示される薬学的組成物を、その治療を必要とする対象に投与することを含む。
併用療法
本明細書に記載の化合物または組成物(例えば、ナトリウムイオンチャネル、例えば、遅延性ナトリウム(INaL)電流を調節するのに使用するための)は、別の薬剤または療法と組み合わせて投与され得る。本明細書において開示される化合物を投与されるべき対象は、別の薬剤または療法を用いた治療からの恩恵を受ける、疾患、障害、もしくは状態、またはその症状を有し得る。これらの疾患または状態は、てんかんまたはてんかん症候群、神経発達障害、疼痛、または神経筋障害に関連している可能性がある。
抗てんかん薬
抗てんかん薬は、ブリバラセタム、カルバマゼピン、クロバザム、クロナゼパム、ジアゼパム、ジバルプロエクス、エスリカルバゼピン、エトスクシミド、エゾガビン、フェルバメート、ガバペンチン、ラコサミド、ラモトリギン、レベチラセタム、ロラゼパム、オクスカルベゼピン(oxcarbezepine)、ペルンパネル(permpanel)、フェノバルビタール、フェニトイン、プレガバリン、プリミドン、ルフィナミド、チガビン(tigabine)、トピラマート、バルプロ酸、ビガバトリン、ゾニサミドおよびカンナビジオールを含む。
心血管剤併用療法
本発明のナトリウムチャネル遮断薬と他の治療薬との併用療法から恩恵を受けることができる心血管関連疾患または状態には、限定されるものではないが、安定狭心症、不安定狭心症(UA)、労作性狭心症、異型狭心症を含む狭心症、不整脈、間欠性跛行、非STE心筋梗塞(NSTEMI)を含む心筋梗塞、肺動脈性肺高血圧症を含む肺高血圧症、うっ血性(または慢性)心不全および拡張期心不全ならびに駆出率が保たれた心不全(拡張機能障害)、急性心不全を含む心不全、または再発性虚血が含まれる。
心血管関連疾患または病態の治療に好適な治療薬としては、抗狭心症薬、心不全薬、抗血栓薬、抗不整脈薬、降圧薬、および脂質低下薬が挙げられる。
本発明のナトリウムチャネル遮断薬を、心血管関連病態の治療に好適な治療薬と同時投与することにより、患者が現在受けている標準治療療法の強化を可能にする。
抗狭心症薬
抗狭心症薬には、ベータ遮断薬、カルシウムチャネル遮断薬、および硝酸塩が含まれる。ベータ遮断薬は、心臓の作業負荷を軽減することで心臓が必要とする酸素を低減させ、心拍数の減少とあまり激しくない心収縮をもたらす。ベータ遮断薬の例としては、アセブトロール(Sectral)、アテノロール(Tenormin)、ベタキソロール(Kerlone)、ビソプロロール/ヒドロクロロチアジド(Ziac)、ビソプロロール(Zebeta)、カルテオロール(Cartrol)、エスモロール(Brevibloc)、ラベタロール(Normodyne、Trandate)、メトプロロール(Lopressor、Toprol XL)、ナドロール(Corgard)、プロプラノロール(Inderal)、ソタロール(Betapace)、およびチモロール(Blocadren)が挙げられる。
硝酸塩は、動脈および静脈を拡張し、それによって冠動脈血流を増加させ、血圧を低下させる。硝酸塩の例としては、ニトログリセリン、硝酸塩パッチ、二硝酸イソソルビド、および5-硝酸イソソルビドが挙げられる。
カルシウムチャネル遮断薬は、心臓および血管の細胞へのカルシウムの正常な流れを防止し、血管を弛緩させ、それによって心臓への血液および酸素の供給を増加させる。カルシウムチャネル遮断薬の例としては、アムロジピン(Norvasc、Lotrel)、ベプリジル(Vascor)、ジルチアゼム(Cardizem、Tiazac)、フェロジピン(Plendil)、ニフェジピン(Adalat、Procardia)、ニモジピン(Nimotop)、ニソロジピン(Sular)、ベラパミル(Calan、Isoptin、Verelan)、およびニカルジピンが挙げられる。
心不全薬
心不全を治療するために使用される薬剤には、利尿薬、ACE阻害薬、血管拡張薬、および強心配糖体が含まれる。利尿薬は、組織および循環内の過剰な体液を除去し、それによって心不全の症状の多くを軽減する。利尿剤の例としては、ヒドロクロロチアジド、メトラゾン(Zaroxolyn)、フロセミド(Lasix)、ブメタニド(Bumex)、スピロノラクトン(Aldactone)、およびエプレレノン(lnspra)が挙げられる。
アンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬は、血管を拡張させ、血流に対する抵抗を減少させることによって、心臓の作業負荷を低減する。ACE阻害薬の例としては、ベナゼプリル(Lotensin)、カプトプリル(Capoten)、エナラプリル(Vasotec)、フォシノプリル(Monopril)、リシノプリル(Prinivil、Zestril)、モエキシプリル(Univasc)、ペリンドプリル(Aceon)、キナプリル(Accupril)、ラミプリル(Altace)、およびトランドラプリル(Mavik)が挙げられる。
血管拡張薬は、血管を弛緩および拡張させることによって血管への圧力を低減する。血管拡張薬の例としては、ヒドララジン、ジアゾキシド、プラゾシン、クロニジン、およびメチルドパが挙げられる。ACE阻害薬、硝酸塩、カリウムチャネル活性化因子、およびカルシウムチャネル遮断薬も血管拡張薬として作用する。
強心配糖体は、心臓の収縮の力を増加させる化合物である。これらの化合物は、心臓のポンプ能力を強化し、不規則な心拍活動を改善する。強心配糖体の例としては、ジギタリス、ジゴキシン、およびジギトキシンが挙げられる。
抗血栓薬
抗血栓薬は、血液の凝固能力を阻害する。抗血栓薬には、3つの主要なタイプがあり、抗血小板薬、抗凝固薬、および血栓溶解薬である。
抗血小板薬は、血小板の凝固活性を阻害し、それによって動脈の凝固を低減する。抗血小板薬の例としては、アセチルサリチル酸(アスピリン)、チクロピジン、クロピドグレル(plavix)、ジピリダモール、シロスタゾール、ペルサンチンスルフィンピラゾン、ジピリダモール、インドメタシン、および糖タンパク質IIb/IIIa阻害薬、例えば、アブシキシマブ、チロフィバン、およびエプチフィバチド(Integrelin)が挙げられる。ベータ遮断薬およびカルシウムチャネル遮断薬も、血小板阻害効果を有する。
抗凝固薬は、血栓が大きくなるのを防ぎ、新しい血餅の形成を防ぐ。抗凝固薬の例としては、ビバリルジン(Angiomax)、ワーファリン(Coumadin)、未分画ヘパリン、低分子量ヘパリン、ダナパロイド、レピルジン、およびアルガトロバンが挙げられる。
血栓溶解薬は、既存の血栓を分解する働きをする。血栓溶解薬の例としては、ストレプトキナーゼ、ウロキナーゼ、およびテネクテプラーゼ(TNK)、ならびに組織プラスミノーゲン活性化因子(t-PA)が挙げられる。
抗不整脈薬
抗不整脈薬は、心拍数およびリズムの障害を治療するために使用される。抗不整脈剤の例としては、アミオダロン、ドロネダロン、キニジン、プロカインアミド、リドカイン、およびプロパフェノンが挙げられる。強心配糖体およびベータ遮断薬も、抗不整脈薬として使用される。
最近発見されたナトリウムチャネル遮断薬ラノラジンとアミオアロンとドロネダロンの相乗効果を考慮すると、アミオダロンとドロネダロンとの組み合わせが特に興味深い。
降圧薬
降圧薬は、血圧が一貫して正常より高い状態である高血圧を治療するために使用される。高血圧は、うっ血性心不全、アテローム性動脈硬化症、および推論として血餅を含む、心血管疾患の多くの側面と関連している。降圧薬の例としては、プラゾシン(Minipress)、ドキサゾシンメシル酸塩(Cardura)、プラゾシン塩酸塩(Minipress)、プラゾシン、ポリチアジド(Minizide)、およびテラゾシン塩酸塩(Hytrin)などのアルファ-1-アドレナリン遮断薬;プロプラノロール(Inderal)、ナドロール(Corgard)、チモロール(Blocadren)、メトプロロール(Lopressor)、およびピンドロール(Visken)などのβアドレナリン遮断薬;クロニジン塩酸塩(Catapres)、クロニジン塩酸塩およびクロルタリドン(Clorpres、Combipres)、グアナベンズ酢酸塩(Wytensin)、グアンファシン塩酸塩(Tenex)、メチルドパ(Aldomet)、メチルドパおよびクロロチアジド(Aldoclor)、メチルドパおよびヒドロクロロチアルジアジド(Aldoril)などの中枢アルファ-アドレナリン受容体作動薬;ラベタロール(Normodyne、Trandate)、カルベジロール(Coreg)などの組み合わされたアルファ/ベータ-アドレナリン遮断薬の組み合わせ;グアネチジン(ismelin)、レセルピン(Serpasil)などのアドレナリン作動性ニューロン遮断薬;クロニジン(Catapres)、メチルドパ(Aldomet)、グアナベンズ(Wytensin)などの中枢神経系作用性降圧薬;抗アンジオテンシンII薬;ぺリンドプリル(Aceon)、カプトプリル(Capoten)、エナラプリル(Vasotec)、リシノプリル(Prinivil、Zestril)などのACE阻害剤;カンデサルタン(Atacand)、エプロサルタン(Teveten)、イルベサルタン(Avapro)、ロサルタン(Cozaar)、テルミサルタン(Micardis)、バルサルタン(Diovan)などのアンジオテンシンII受容体拮抗薬;ベラパミル(Calan、Isoptin)、ジルチアゼム(Cardizem)、ニフェジピン(Adalat、Procardia)などのカルシウムチャネル遮断薬;利尿薬;ニトロプルシド(Nipride)、ジアゾキシド(Hyperstat IV)、ヒドララジン(Apresoline)、ミノキシジル(Loniten)、ベラパミルなどの直接血管拡張薬;ならびに、アプリカリム、ビマカリム、クロマカリム、エマカリム、ニコランジル、およびピナシジルなどのカリウムチャネル活性化因子、が挙げられる。
脂質低下薬
脂質低下薬は、血液中に存在するコレステロールまたは脂肪酸の量を低減するために使用される。脂質低下薬の例としては、ベザフィブラート(Bezalip)、シプロフィブラート(Modalim)、およびアトルバスタチン((Lipitor)、フルバスタチン(Lescol)、ロバスタチン(Mevacor、Altocor)、メバスタチン、ピタバスタチン(Livalo、Pitava)プラバスタチン(Lipostat)、ロスバスタチン(Crestor)、およびシンバスタチン(Zocor)などのスタチンが挙げられる。
本発明では、急性冠動脈疾患事象を呈する患者は、代謝障害、肺障害、末梢血管障害、または胃腸障害のうちの1つ以上などの二次的医学的症状を患うことが多い。こうした患者は、少なくとも1つの治療薬と組み合わせたラノラジンを患者に投与することを含む併用療法の治療から利益を得ることができる。
肺障害併用療法
肺障害は、肺に関連する任意の疾患または状態を指す。肺障害の例としては、喘息、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、気管支炎、および肺気腫が挙げられるが、これらに限定されない。
肺障害の治療に使用される治療薬の例としては、ベータ2作動薬および抗コリン薬を含む気管支拡張薬、コルチコステロイド、ならびに電解質サプリメントが挙げられる。肺障害を治療するために使用される治療薬の具体的な例には、エピネフリン、テルブタリン(Brethaire、Bricanyl)、アルブテロール(Proventil)、サルメテロール(Serevent、Serevent Diskus)、テオフィリン、臭化イプラトロピウム(Atrovent)、チオトロピウム(Spiriva)、メチルプレドニゾロン(Solu-Medrol、 Medrol)、マグネシウム、およびカリウムが含まれる。
代謝障害併用療法
代謝障害の例としては、I型およびII型糖尿病を含む糖尿病、メタボリック症候群、脂質異常症、肥満、耐糖能障害、高血圧、血清コレステロール上昇、およびトリグリセリド上昇が挙げられるが、これらに限定されない。
代謝障害を治療するために使用される治療薬の例としては、上記の「心血管剤併用療法」セクションに記載のような降圧薬および脂質低下薬が挙げられる。代謝障害を治療するために使用される追加の治療薬には、インスリン、スルホニル尿素、ビグアニド、アルファ-グルコシダーゼ阻害薬、およびインクレチン模倣体が挙げられる。
末梢血管障害併用療法
末梢血管障害は、心臓および脳の外側に位置する血管(動脈および静脈)に関連する障害であり、例えば、末梢動脈疾患(PAD)、すなわち動脈を内臓、腕、および脚に血液を供給する動脈が、アテローム性動脈硬化の結果として完全にまたは部分的に遮断されたときに発生する状態を含む。
胃腸障害併用療法
胃腸障害は、胃腸管に関連する疾患および状態を指す。胃腸障害の例としては、胃食道逆流症(GERD)、炎症性腸疾患(IBD)、胃腸炎、胃炎および消化性潰瘍疾患、ならびに膵炎が挙げられる。
胃腸障害を治療するために使用される治療薬の例としては、パントプラゾール(Protonix)、ランソプラゾール(Prevacid)、エソメプラゾール(Nexium)、オメプラゾール(Prilosec)、ラベプラゾールなどのプロトンポンプ阻害薬;シメチジン(Tagamet)、ラニチジン(Zantac)、ファモチジン(Pepcid)、ニザチジン(Axid)などのH2ブロッカー;ミソプロストール(Cytotec)などのプロスタグランジン;スクラルファート;および制酸薬が挙げられる。
抗生物質、鎮痛薬、抗うつ薬、抗不安薬併用療法
急性冠動脈疾患事象を呈する患者は、ラノラジンと組み合わせた抗生物質、鎮痛薬、抗うつ薬、および抗不安薬である治療薬(複数可)の投与から利益を得る状態を呈する場合がある。
抗生物質
抗生物質は、細菌および真菌の両方を含む微生物を死滅させるか、または増殖を止める治療薬である。抗生物質の例としては、ペニシリン(アモキシシリン)、セファゾリン、セフロキシム、セファドロキシル(Duricef)、セファレキシン(Keflex)、セフラジン(Velosef)、セファクロル(Ceclor)、セフロキシムアクステル(cefuroxime axtel)(Ceftin)、セフプロジル(Cefzil)、ロラカルベフ(Lorabid)、セフィキシム(Suprax)、セフポドキシムプロキセチル(Vantin)、セフチブテン(Cedax)、セフジニル(Omnicef)、セフトリアキソン(Rocephin)などのセファロスポリン、カルバペネムおよびモノバクタムを含む、β-ラクタム系抗生物質;テトラサイクリンなどのテトラサイクリン系;エリスロマイシンなどのマクロライド系抗生物質;ゲンタマイシン、トブラマイシン、アミカシンなどのアミノグリコシド系;シプロフロキサシンなどのキノロン系;バンコマイシン、ストレプトグラミン、ポリミキシンなどの環状ペプチド系;クリンダマイシンなどのリンコサミド系;リネゾリドなどのオキサゾリジノエ系(oxazolidinoe);およびスルフィソキサゾールなどのサルファ系抗生物質が挙げられる。
鎮痛薬
鎮痛薬は、疼痛を和らげるために使用される治療薬である。鎮痛薬の例としては、フェンタニルおよびモルヒネなどのオピエートおよびモルヒネ様作用薬、パラセタモール、NSAID、ならびにCOX-2阻害薬が挙げられる。Na 1.7および1.8ナトリウムチャネル阻害を介して神経因性疼痛を治療する本発明のナトリウムチャネル遮断薬の能力を考慮すると、鎮痛薬との組み合わせが特に想定される。米国出願公開第2009/0203707号を参照されたい。
抗うつ薬および抗不安薬
抗うつ薬および抗不安薬には、不安障害、うつ病を治療するために使用される薬剤、ならびに鎮静剤および精神安定剤として使用される薬剤が含まれる。抗うつ薬および抗不安剤の例としては、ベンゾジアゼピン(例えば、ジアゼパム、ロラゼパム、およびミダゾラム)、ベンゾジアゼピン、バルビツレート グルテチミド、抱水クロラール、メプロバメート、セルトラリン(Zoloft、Lustral、Apo-Sertral、Asentra、Gladem、Serlift、Stimuloton)、エスシタロプラム(Lexapro、Cipralex)、フルオキセチン(Prozac、Sarafem、Fluctin、Fontex、Prodep、Fludep、Lovan)、ベンラファキシン(Effexor XR、Efexor)、シタロプラム(Celexa、Cipramil、Talohexane)、パロキセチン(Paxil、Seroxat、Aropax)、トラゾドン(Desyrel)、アミトリプチリン(Elavil)、およびブプロピオン(Wellbutrin、Zyban)が挙げられる。抗うつ薬および抗不安剤は、神経刺激性ステロイドおよびケタミン、ならびに関連するNMDA受容体拮抗薬を含み得る。
したがって、本発明の一態様は、本発明のナトリウムチャネル遮断薬および少なくとも1つの治療薬を含む組成物を提供する。代替的な実施形態では、組成物は、本発明のナトリウムチャネル遮断薬と少なくとも2つの治療薬とを含む。さらなる代替的な実施形態では、組成物は、本発明のナトリウムチャネル遮断薬および少なくとも3つの治療薬、本発明のナトリウムチャネル遮断薬および少なくとも4つの治療薬、または本発明のナトリウムチャネル遮断薬および少なくとも5つの治療薬を含む。
併用療法の方法には、本発明のナトリウムチャネル遮断薬および治療薬(複数可)を含有する単一製剤の同時投与、本発明のナトリウムチャネル遮断薬および治療薬(複数可)を含む複数の製剤の本質的に同時存在投与、ならびに本発明のナトリウムチャネル遮断薬および治療薬(複数可)の任意の順序での連続投与、を含み、好ましくは、本発明のナトリウムチャネル遮断薬および治療薬(複数可)が、それらの治療効果を同時に発揮する期間が存在する。
実施例
以下の代表的な実施例は、本発明を説明するのに役立つことを意図しており、本発明の範囲を限定することを意図するものではなく、またそのように解釈されるべきではない。
本明細書に提供される化合物は、以下の一般の方法および手順を使用して、容易に入手可能な出発材料から調製することができる。典型的なまたは好適なプロセス条件(すなわち、反応温度、時間、反応物のモル比、溶媒、圧力など)が与えられる場合、他のプロセス条件も、別段明記されない限り使用され得ることが理解されるであろう。最適な反応条件は、使用される特定の反応物または溶媒で変動し得るが、かかる条件は、日常的な最適化によって、当業者によって決定され得る。
加えて、当業者には明らかであろうように、ある特定の官能基が望ましくない反応を受けることを防止するためには、従来の保護基が必要な場合がある。特定の官能基に好適な保護基の選択、ならびに保護および脱保護に好適な条件は、当該技術分野において周知である。例えば、多数の保護基、ならびにそれらの導入および除去は、T.W.Greene and P.G.M.Wuts,Protecting Groups in Organic Synthesis,Second Edition,Wiley,New York,1991、および同書に引用される参考文献に記載されている。
本明細書に提供される化合物は、既知の標準的な手順によって単離および精製され得る。かかる手順としては、再結晶化、濾過、フラッシュクロマトグラフィー、研和、高圧液体クロマトグラフィー(HPLC)、または超臨界流体クロマトグラフィー(SFC)が挙げられる。フラッシュクロマトグラフィーは、手動で、または自動システムを介してのいずれかで実施され得ることに留意されたい。本明細書に提供される化合物は、核磁気共鳴分光法(NMR)または液体クロマトグラフィー質量分析法(LCMS)などの既知の標準的な手順によって特徴付けられ得る。NMR化学シフトは、百万分率(ppm)で報告され、当業者に周知の方法を使用して生成される。
分析LCMSの例示的な一般方法としては、方法A(Xtimate C18(2.1mm×30mm、3μm)、A=HO(0.04%TFA)およびB=CHCN(0.02%TFA)、50℃、1.2mL/分、0.9分かけて10~80%B、次に0.6分間80%B)、および方法B(Chromolith Flash RP-18のエンドキャップドC18(2mm×25mm)、A=HO(0.04%TFA)およびB=CHCN(0.02%TFA)、50℃、1.5mL/分、0.7分かけて5~95%B、次に、0.4分間95%B)を含む
Figure 2023503343000015
実施例1.化合物1:(R)-3-(シクロプロポキシジフルオロメチル)-6-(6-((1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)オキシ)ピリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジンの合成
Figure 2023503343000016
A4:(R)-1,1,1-トリフルオロプロパン-2-オール
THF(20.0mL)中の(R)-2-(トリフルオロメチル)オキシラン(2.2g、19.63mmol)の溶液に、LiAlH(THF中2.0M、4.91mL、9.82mmol)を0℃で滴下で加えた。反応混合物を、室温までゆっくりと加温し、3時間撹拌した。反応混合物を0℃に冷却し、飽和NaSO溶液(2.0mL)で処理した。反応混合物をceliteに通して濾過した。濾液をNaSOで乾燥させ、THF中の溶液として次のステップに使用した。
A5:(R)-5-ブロモ-2-((1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)オキシ)ピリジン
THF中の(R)-1,1,1-トリフルオロプロパン-2-オール(30.68mmol)の溶液に、0℃でNaH(1.84g、46mmol)を0℃で少しずつ添加し、30分間撹拌した。5-ブロモ-2-フルオロ-ピリジン(4.32g、24.55mmol)を0℃で撹拌しながらゆっくりと反応混合物に添加した。反応混合物を、ゆっくりと室温まで加温し、3時間撹拌した。反応混合物を10℃に冷却し、氷水(10mL)で処理し、EtOAc(2×50mL)で抽出した。有機層をブライン(40mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物を、20%EtOAc/PEを用いたシリカゲルでのカラムクロマトグラフィーにより精製して、(R)-5-ブロモ-2-((1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)オキシ)ピリジン(3.1g、11.5mmol、収率37%)を液体として得た。LCMS:270.0(M+H)および272.0(M+2+H)、Rt 2.78分、カラム:ZORBAX XDB C-18(50×4.6mm)、3.5μm、移動相:A:水:ACN(95:5)中0.1%HCOOH、B:ACN、流量:1.5mL/分。
A6:(R)-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-2-((1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)オキシ)ピリジン
1,4-ジオキサン(35.0mL)中の(R)-5-ブロモ-2-((1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)オキシ)ピリジン(3.1g、11.5mmol)およびビス(ピナコラート)ジボロン(3.79g、14.92mmol)の撹拌溶液に、酢酸カリウム(2.25g、22.96mmol)を加えた。Pd(dppf)Cl.DCM(1.41g、1.72mmol)を、窒素雰囲気下で反応混合物に加え、90℃で12時間加熱した。反応混合物を室温まで冷却し、celiteに通して濾過し、減圧下で濃縮した。粗生成物を、6%EtOAc/PEを用いたシリカゲルでのカラムクロマトグラフィーにより精製して、(R)-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-2-((1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)オキシ)ピリジン(2.8g、8.83mmol、収率76%)を固体として得た。LCMS:318.0(M+H)、Rt 4.04分、カラム:ZORBAX Extend(50×4.6mm)、5μm、移動相:A:水中10mM酢酸アンモニウム、B:ACN、流量:1.2mL/分。
A7:(R)-3-(クロロジフルオロメチル)-6-(6-((1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)オキシ)ピリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジン
1,4-ジオキサン(12.0mL)中の(R)-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-2-((1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)オキシ)ピリジン(0.5g、1.58mmol)および6-クロロ-3-(クロロジフルオロメチル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジン(0.45g、1.89mmol)の撹拌溶液に水(2.0mL)およびCsCO(1.03g、3.15mmol)を加えた。Pd(dppf)Cl.DCM(0.11g、0.16mmol)を、窒素雰囲気下で反応混合物に加え、90℃で16時間加熱した。反応混合物を室温まで冷却し、celiteに通して濾過し、減圧下で濃縮した。粗生成物を、15%EtOAc/PEを用いたシリカゲルでのカラムクロマトグラフィーにより精製して、(R)-3-(クロロジフルオロメチル)-6-(6-((1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)オキシ)ピリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジン(350mg、0.89mmol、収率56%)を固体として得た。LCMS:394.1(M+H)、Rt 2.54分、カラム:ZORBAX XDB C-18(50×4.6mm)、3.5μm、移動相:A:水:ACN(95:5)中0.1%HCOOH、B:ACN、流量:1.5mL/分。
化合物1:(R)-3-(シクロプロポキシジフルオロメチル)-6-(6-((1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)オキシ)ピリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジン
MeCN(10mL)中のCsCO(744mg、2.29mmol)の撹拌懸濁液に、シクロプロパノール(0.29mL、4.57mmol)を室温で加え、15分間撹拌した。反応混合物にMeCN(5.0mL)中の(R)-3-(クロロジフルオロメチル)-6-(6-((1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)オキシ)ピリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジン(150mg、0.38mmol)を滴下で加え、2時間撹拌した。反応混合物を水(30mL)で処理し、EtOAc(2×30mL)で抽出した。有機層をブライン(20mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物を、20%EtOAc/PEを用いたシリカゲルでのカラムクロマトグラフィーにより精製して、1(12mg、0.03mmol、収率7%)を固体として得た。HPLC:Rt 5.33分、カラム:X-Bridge C8(50×4.6)mm、3.5μm、移動相:A:水中0.1%TFA、B:ACN中0.1%TFA、流量:2.0mL/分。LCMS:416.0(M+H)、Rt 2.58分、カラム:ZORBAX XDB C-18(50×4.6mm)、3.5μm、移動相:A:水:ACN(95:5)中0.1%HCOOH、B:ACN、流量:1.5mL/分。H NMR(400MHz,DMSO-d):δ=9.64(d,1H),8.84(d,1H),8.77(s,1H),8.42(dd,1H),7.06(d,1H),5.94-5.91(m,1H),4.18-4.15(m,1H),1.43(d,3H),0.88-0.85(m,2H),0.69-0.67(m,2H)。
実施例2.化合物2:(S)-3-(シクロプロポキシジフルオロメチル)-6-((6-((1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)オキシ)ピリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジンの合成
Figure 2023503343000017
A10:(S)-1,1,1-トリフルオロプロパン-2-オール
THF(20.0mL)中の(S)-2-(トリフルオロメチル)オキシラン(4.0g、35.7mmol)の溶液に、LiAlH(THF中2.0M、8.92mL、17.85mmol)を0℃で滴下で加えた。反応混合物を、室温までゆっくりと加温し、3時間撹拌した。反応混合物を0℃に冷却し、飽和NaSO溶液(2.0mL)で処理した。反応混合物を、celiteを通して濾過し、濾液をNaSOで乾燥させ、THF中の溶液として次のステップに使用した。
A11:(S)-5-ブロモ-2-((1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)オキシ)ピリジン
THF中の(S)-1,1,1-トリフルオロプロパン-2-オール(26.3mmol)の溶液に、0℃でNaH(1.57g、39.45mmol)を少しずつ添加し、30分間撹拌した。5-ブロモ-2-フルオロ-ピリジン(3.7g、21.04mmol)を、0℃でゆっくりと反応混合物に添加した。反応混合物をゆっくりと室温まで加温し、3時間撹拌した。反応混合物を10℃に冷却し、氷水(10mL)で処理し、EtOAc(2×50mL)で抽出した。有機層をブライン(40mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物を、20%EtOAc/PEを用いたシリカゲルでのカラムクロマトグラフィーにより精製して、(S)-5-ブロモ-2-((1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)オキシ)ピリジン(1.6g、5.78mmol、収率27%)を液体として得た。LCMS:270.0(M+H)および272.0(M+2+H)、Rt 2.78分、カラム:ZORBAX XDB C-18(50×4.6mm)、3.5μm、移動相:A:水:ACN(95:5)中0.1%HCOOH、B:ACN、流量:1.5mL/分。
A12:(S)-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-2-((1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)オキシ)ピリジン
1,4-ジオキサン(5.0mL)中の(S)-5-ブロモ-2-((1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)オキシ)ピリジン(0.5g、1.85mmol)およびビス(ピナコラート)ジボロン(0.52g、2.04mmol)の撹拌溶液に、酢酸カリウム(0.36g、3.7mmol)を加えた。Pd(dppf)Cl.DCM(0.15g、0.19mmol)を、窒素雰囲気下で反応混合物に加え、80℃で12時間加熱した。反応混合物を室温まで冷却し、celiteに通して濾過し、減圧下で濃縮した。粗生成物を、10%EtOAc/PEを用いたシリカゲルでのカラムクロマトグラフィーにより精製して、(S)-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-2-((1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)オキシ)ピリジン(302mg、0.95mmol、収率51%)を得た。LCMS:318.1(M+H)、Rt 3.04分、カラム:ZORBAX XDB C-18(50×4.6mm)、3.5μm、移動相:A:水:ACN(95:5)中0.1%HCOOH、B:ACN、流量:1.5mL/分。
A14:(S)-3-(クロロジフルオロメチル)-6-(6-((1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)オキシ)ピリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジン
1,4-ジオキサン(6.0mL)中の(S)-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-2-((1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)オキシ)ピリジン(302mg、0.95mmol)および6-クロロ-3-(クロロジフルオロメチル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジン(0.25g、1.04mmol)の撹拌溶液に、水(1.0mL)およびCs CO(0.62g、1.9mmol)を加えた。Pd(dppf)Cl.DCM(0.08g、0.09mmol)を、窒素雰囲気下で反応混合物に加え、80℃で12時間加熱した。反応混合物を室温まで冷却し、celiteに通して濾過し、減圧下で濃縮した。粗生成物を、20%EtOAc/PEを用いたシリカゲルでのカラムクロマトグラフィーにより精製して、(S)-3-(クロロジフルオロメチル)-6-(6-((1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)オキシ)ピリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジン(93mg、0.23mmol、収率24%)を得た。LCMS:394.0(M+H)、Rt 2.54分、カラム:ZORBAX XDB C-18(50×4.6mm)、3.5μm、移動相:A:水:ACN(95:5)中0.1%HCOOH、B:ACN、流量:1.5mL/分。
化合物2:(S)-3-(シクロプロポキシジフルオロメチル)-6-(6-((1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)オキシ)ピリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジン
MeCN(6.0mL)中のCsCO(463mg、1.42mmol)の撹拌懸濁液に、シクロプロパノール(165mg、2.84mmol)を室温で加え、15分間撹拌した。反応混合物にMeCN(6.0mL)中の(S)-3-(クロロジフルオロメチル)-6-(6-((1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)オキシ)ピリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジン(93mg、0.23mmol)を滴下で添加し、2時間撹拌した。反応混合物を水(30mL)で処理し、EtOAc(2×30mL)で抽出した。有機層をブライン(20mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物を分取HPLCによって精製して、2(10mg、0.024mmol、収率10%)を固体として得た。分取HPLC法:Rt 10.42、カラム:X-Bridge C8(150×19mm)、5.0μm、移動相:水/アセトニトリル中0.1%TFA、流量:15.0mL/分。HPLC:Rt 5.32分、カラム:X-Bridge C8(50×4.6)mm、3.5μm、移動相:A:水中0.1%TFA、B:ACN中0.1%TFA、流量:2.0mL/分。LCMS:416.1(M+H)+、Rt 2.46分、カラム:ZORBAX XDB C-18(50×4.6mm)、3.5μm、移動相:A:水:ACN(95:5)中0.1%HCOOH、B:ACN、流量:1.5mL/分。H NMR(400MHz,DMSO-d):δ=9.71(d,1H),8.91(dd,1H),8.85(d,1H),8.49(dd,1H),7.14(dd,1H),6.03-5.96(m,1H),4.26-4.21(m,1H),1.51(d,3H),0.97-0.93(m,2H),0.78-0.73(m,2H)。
実施例3.化合物3:(S)-3-(エトキシジフルオロメチル)-6-(6-((1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)オキシ)ピリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジンの合成
Figure 2023503343000018
MeCN(6.0mL)中のCsCO(463mg、1.42mmol)の撹拌懸濁液に、エタノール(0.17mL、2.84mmol)を室温で加え、30分間撹拌した。反応混合物にMeCN(6.0mL)中の(S)-3-(クロロジフルオロメチル)-6-(6-((1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)オキシ)ピリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジン(100mg、0.24mmol)を滴下で添加し、2時間撹拌した。反応混合物を水(30mL)で処理し、EtOAc(2×30mL)で抽出した。有機層をブライン(20mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物を分取HPLCによって精製して、3(17mg、0.042mmol、収率17%)を固体として得た。分取HPLC法:Rt 14.3、カラム:X-Bridge C8(150×19mm)、5.0μm、移動相:水/アセトニトリル中0.1%TFA、流量:15.0mL/分。HPLC:Rt 5.22分、カラム:X-Bridge C8(50×4.6)mm、3.5μm、移動相:A:水中0.1%TFA、B:ACN中0.1%TFA、流量:2.0mL/分。LCMS:404.1(M+H)、Rt 2.54分、カラム:ZORBAX XDB C-18(50×4.6mm)、3.5μm、移動相:A:水:ACN(95:5)中0.1%HCOOH、B:ACN、流量:1.5mL/分。キラル法:Rt 1.36分、SFCカラム:Chiralcel OJ-H、移動相:60:40(A:B)、A=液体CO、B=IPA中0.5%イソプロピルアミン、流量:3.0mL/分、波長:254nm。H NMR(400MHz,DMSO-d):δ=9.71(d,1H),8.92(s,1H),8.91(s,1H),8.50(dd,1H),7.14(d,1H),6.02-5.98(m,1H),4.32(q,2H),1.51(d,3H),1.39(t,3H)。
実施例4.化合物4:6-(6-(1-シクロプロピル-2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリジン-3-イル)-3-(エトキシジフルオロメチル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジンの合成
Figure 2023503343000019
A16:1-シクロプロピル-2,2,2-トリフルオロエタン-1-オール
THF(50.0mL)中のシクロプロパンカルバルデヒド(5.0g、71.34mmol)の撹拌溶液に、トリメチル(トリフルオロメチル)シラン(11.16g、78.47mmol)およびTBAF(THF中1.0M、7.14mL、7.1mmol)を0℃で加えた。反応混合物を、室温までゆっくりと加温し、4時間撹拌した。反応混合物にTBAF(THF中1.0M、142.6mL、142.6mmol)を室温で添加し、混合物を室温で30分間撹拌した。反応混合物を水(50.0mL)で処理し、ジエチルエーテル(2×100mL)で抽出した。有機層を10%NaHCO溶液(50.0mL)およびブライン(50mL)で洗浄した。有機層を、無水NaSOで乾燥させ、30℃で濃縮して、1-シクロプロピル-2,2,2-トリフルオロエタン-1-オール(3.2g)を得、これをさらに精製することなく次のステップに使用した。
A17:5-ブロモ-2-(1-シクロプロピル-2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリジン
0℃のTHF(30.0mL)中の1-シクロプロピル-2,2,2-トリフルオロエタン-1-オール(3.0g、21.41mmol)の撹拌溶液に、NaH(鉱油中60%、1.28g、32.12mmol)を少量ずつ加えた。反応混合物を10分間撹拌し、5-ブロモ-2-フルオロ-ピリジン(3.77g、21.41mmol)を加えた。反応混合物をゆっくりと室温まで温め、1時間撹拌した。反応混合物を10℃まで冷却し、氷水(100mL)で処理した。反応混合物をEtOAc(2×100mL)で抽出した。有機層をブライン(80mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物を、PEを用いたシリカゲルでのカラムクロマトグラフィーにより精製して、5-ブロモ-2-(1-シクロプロピル-2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリジン(3.1g、10.47mmol、収率48%)を得た。LCMS:296.0(M+H)および298.0(M+2+H)、Rt 2.90分、カラム:ZORBAX XDB C-18(50×4.6mm)、3.5μm、移動相:A:水:ACN(95:5)中0.1%HCOOH、B:ACN、流量:1.5mL/分。
A18:2-(1-シクロプロピル-2,2,2-トリフルオロエトキシ)-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン
1,4-ジオキサン(30mL)中の5-ブロモ-2-(1-シクロプロピル-2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリジン(3.1g、10.47mmol)およびビス(ピナコラート)ジボロン(3.46g、13.61mmol)の撹拌溶液に、酢酸カリウム(1.72g、20.94mmol)を加えた。Pd(dppf)Cl.DCM(0.86g、1.05mmol)を、窒素雰囲気下で反応混合物に加え、90℃で3時間加熱した。混合物を室温まで冷却し、celiteに通して濾過した。反応混合物を氷水(50mL)で処理し、EtOAc(2×50mL)で抽出した。有機層をブライン(30mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物を、4%EtOAc/PEを含むシリカゲルでのカラムクロマトグラフィーにより精製して、2-(1-シクロプロピル-2,2,2-トリフルオロエトキシ)-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン(3.2g、9.3mmol、収率89%)を得た。LCMS:344.1(M+H)、Rt3.18分、カラム:ZORBAX XDB C-18(50×4.6mm)、3.5μm、移動相:A:水:ACN(95:5)中0.1%HCOOH、B:ACN、流量:1.5mL/分。
A19:3-(クロロジフルオロメチル)-6-(6-(1-シクロプロピル-2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジン
1,4-ジオキサン(36mL)中の6-クロロ-3-(クロロジフルオロメチル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジン(2.0g、8.37mmol)および2-(1-シクロプロピル-2,2,2-トリフルオロエトキシ)-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン(3.16g、9.2mmol)の撹拌溶液に、CsCO(5.45g、16.74mmol)および水(4.0mL)を添加した。Pd(dppf)Cl.DCM(0.68g、0.84mmol)を、反応混合物に窒素雰囲気下で添加し、90℃で3時間加熱した。反応混合物を室温まで冷却し、celiteに通して濾過し、減圧下で濃縮した。粗生成物を、13%EtOAc/PEを用いたシリカゲルでのカラムクロマトグラフィーにより精製して、3-(クロロジフルオロメチル)-6-(6-(1-シクロプロピル-2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジン(1.39g、3.31mmol、収率39%)を得た。LCMS:420.0(M+H)、Rt 3.89分、カラム:ZORBAX Extend C18(50×4.6mm)、5μm、移動相:A:水中10mM酢酸アンモニウム、B:ACN、流量:1.2mL/分。
化合物4:6-(6-(1-シクロプロピル-2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリジン-3-イル)-3-(エトキシジフルオロメチル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジン
MeCN(15mL)中のCsCO(1.9g、5.85mmol)の撹拌懸濁液に、エタノール(1.14mL、19.5mmol)を室温で加え、15分間撹拌した。反応混合物にMeCN(10mL)中の3-(クロロジフルオロメチル)-6-(6-(1-シクロプロピル-2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾ-ロ[4,3-a]ピラジン(500mg、0.98mmol)に、滴下で添加し、室温で30分間撹拌した。反応混合物を水(30mL)で処理し、EtOAc(2×30mL)で抽出した。有機層をブライン(20mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物を分取HPLCによって精製して、4(85mg、0.19mmol、収率20%)を固体として得た。分取HPLC法:Rt 11.83、カラム:X-Bridge C8(150×19mm)、5.0μm、移動相:水/アセトニトリル中0.1%TFA、流量:15.0mL/分。HPLC:Rt 5.22分、カラム:X-Bridge C8(50×4.6)mm、3.5μm、移動相:A:水中0.1%TFA、B:ACN中0.1%TFA、流量:2.0mL/分。LCMS:429.8(M+H)、Rt 2.51分、カラム:X-Bridge C8(50×4.6)mm、3.5μm、移動相:A:水:ACN(95:5)中0.1%TFA、B:ACN中0.1%TFA、流量:1.5mL/分。H NMR(400MHz,CDOD):δ=9.55(d,1H),8.84(dd,1H),8.80(d,1H),8.42(dd,1H),7.04(dd,1H),5.54-5.50(m,1H),4.39(q,2H),1.49(t,3H),1.35-1.29(m,1H),0.80-0.75(m,1H),0.67-0.62(m,3H)。
実施例5.化合物5:(R)-6-(6-(1-シクロプロピル-2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリジン-3-イル)-3-(ジフルオロ(メトキシ)メチル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジンおよび化合物6:(S)-6-(6-(1-シクロプロピル-2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリジン-3-イル)-3-(ジフルオロ(メトキシ)メチル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジンの合成。立体化学は無作為に割り当てられていることに留意されたい
Figure 2023503343000020
MeCN(30mL)中のCsCO(3.81g、11.7mmol)の撹拌懸濁液に、MeOH(1.58mL、38.99mmol)を加え、10分間撹拌した。反応混合物にMeCN(20mL)中の3-(クロロジフルオロメチル)-6-(6-(1-シクロプロピル-2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジン(1.0g、1.95mmol)を添加した。反応混合物を室温で30分間撹拌し、氷水(50mL)で処理した。反応混合物をEtOAc(2×50mL)で抽出し、ブライン(30mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物を、14%EtOAc/PEを用いたシリカゲルでのカラムクロマトグラフィーによって精製して、450mgのラセミ化合物を得た。ラセミ混合物をSFC精製によって分離して、5(87mg、0.20mmol、収率10%)および6(50mg、0.12mmol、収率6%)を固体として得た。キラル法:SFCカラム:Lux A1、移動相:80:20(A:B)、A=液体CO、B=メタノール中0.5%イソプロピルアミン、流量:3.0mL/分、波長:254nm。5および6の立体化学は無作為に割り当てられた。
化合物5:HPLC:Rt 5.25分、カラム:X-Bridge C8(50×4.6)mm、3.5μm、移動相:A:水中0.1%TFA、B:ACN中0.1%TFA、流量:2.0mL/分。LCMS:416.0(M+H)、Rt2.47分、カラム:X-Bridge C8(50×4.6)mm、3.5μm、移動相:A:水:ACN(95:5)中0.1%TFA、B:ACN中0.1%TFA、流量:1.5mL/分。キラル法:Rt 4.35分、SFCカラム:Lux A1、移動相:80:20(A:B)、A=液体CO、B=メタノール中0.5%イソプロピルアミン、流量:3.0mL/分、波長:254nm。H NMR(400MHz,CDOD):δ=9.55(d,1H),8.85(dd,1H),8.81(d,1H),8.43(dd,1H),7.04(dd,1H),5.54-5.50(m,1H),3.99(s,3H),1.34-1.31(m,1H),0.79-0.77(m,1H),0.67-0.63(m,3H)。
化合物6:HPLC:Rt 5.25分;カラム:X-Bridge C8(50×4.6)mm、3.5μm、移動相:A:水中0.1%TFA、B:ACN中0.1%TFA、流量:2.0mL/分。LCMS:415.9(M+H)、Rt 2.54分、カラム:ZORBAX XDB C-18(50×4.6mm)、3.5μm、移動相:A:水:ACN(95:5)中0.1%HCOOH、B:ACN、流量:1.5mL/分。キラル法:Rt 4.85分、SFCカラム:Lux A1、移動相:80:20(A:B)、A=液体CO、B=メタノール中0.5%イソプロピルアミン、流量:3.0mL/分、波長:254nm。H NMR(400MHz,CDOD):δ=9.55(d,1H),8.85(dd,1H),8.81(d,1H),8.43(dd,1H),7.04(dd,1H),5.54-5.50(m,1H),3.99(s,3H),1.34-1.31(m,1H),0.79-0.76(m,1H),0.67-0.66(m,3H)。
実施例6.化合物7:3-(ジフルオロ(メトキシ)メチル)-6-(6-((1,1,1-トリフルオロ-3-メチルブタン-2-イル)オキシ)ピリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジの合成
Figure 2023503343000021
A21:1,1,1-トリフルオロ-3-メチルブタン-2-オール
THF(50.0mL)中のイソブチルアルデヒド(5.0g、69.34mmol)の撹拌溶液に、トリメチル(トリフルオロメチル)シラン(10.85g、76.27mmol)およびTBAF(1.81g、6.93mmol)を10℃で窒素下で加えた。反応混合物を、室温で2時間撹拌した。TBAF(36.26g、138.68mmol)を反応混合物に加え、室温で2時間撹拌した。反応混合物を水(200mL)で処理し、ジエチルエーテル(2×150mL)で抽出した。水溶液を、ジエチルエーテル(100mL)で洗浄した。有機層を、ブライン(30mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥して、濃縮して、1,1,1-トリフルオロ-3-メチルブタン-2-オール(2.27g、16.0mmol、収率23%)を得、これをさらに精製することなく次のステップに使用した。
A22:5-ブロモ-2-((1,1,1-トリフルオロ-3-メチルブタン-2-イル)オキシ)ピリジン
THF(15.0mL)中の1,1,1-トリフルオロ-3-メチルブタン-2-オール(720mg、5.07mmol)の撹拌溶液に、0℃でNaH(鉱油中60%、0.41g、10.13mmol)を少しずつ添加し、30分間撹拌した。THF(2.0mL)中の5-ブロモ-2-フルオロピリジン(0.89g、5.07mmol)を、0℃でゆっくりと反応混合物に加えた。反応混合物を、室温までゆっくりと加温し、2時間撹拌した。反応混合物を10℃に冷却し、氷水(30mL)で処理し、EtOAc(2×30mL)で抽出した。有機層をブライン(30mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物を、15%EtOAc/PEを用いたシリカゲルでのカラムクロマトグラフィーにより精製して、5-ブロモ-2-((1,1,1-トリフルオロ-3-メチルブタン-2-イル)オキシ)ピリジン(1.0g、3.35mmol、収率66%)を得た。LCMS:297.8(M+H)および299.8(M+2+H)、Rt 3.04分、カラム:ZORBAX XDB C-18(50×4.6mm)、3.5μm、移動相:A:水:ACN(95:5)中0.1%HCOOH、B:ACN、流量:1.5mL/分。
A23:5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-2-((1,1,1-トリフルオロ-3-メチルブタン-2-イル)オキシ)ピリジン
1,4-ジオキサン(10.0mL)中の5-ブロモ-2-((1,1,1-トリフルオロ-3-メチルブタン-2-イル)オキシ)ピリジン(1.0g、3.35mmol)およびビス(ピナコラート)ジボロン(1.11g、4.36mmol)の撹拌溶液に、酢酸カリウム(0.66g、6.71mmol)を加えた。Pd(dppf)Cl.DCM(356mg、0.44mmol)を、窒素雰囲気下で反応混合物に加え、85℃で3時間加熱した。反応混合物を室温まで冷却し、celiteに通して濾過し、減圧下で濃縮した。粗生成物を、15%EtOAc/PEを用いたシリカゲルでのカラムクロマトグラフィーにより精製して、5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-2-((1,1,1-トリフルオロ-3-メチルブタン-2-イル)オキシ)ピリジン(0.9g、2.6mmol、収率77%)を固体として得た。H NMR(400MHz,CDOD):δ=8.46(dd,1H),8.02(dd,1H),6.88(dd,1H),5.92-5.85(m,1H),2.30-2.23(m,1H),1.36(s,12H),1.08(d,6H)。
A24:3-(クロロジフルオロメチル)-6-(6-((1,1,1-トリフルオロ-3-メチルブタン-2-イル)オキシ)ピリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジン
1,4-ジオキサン(3.6mL)中の6-クロロ-3-(クロロジフルオロメチル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジン(400mg、1.67mmol)および5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-2-((1,1,1-トリフルオロ-3-メチルブタン-2-イル)オキシ)ピリジン(570mg、1.65mmol)の撹拌溶液に、CsCO(1.09g、3.35mmol)および水(0.4mL)を加えた。Pd(dppf)Cl.DCM(136mg、0.17mmol)を、窒素雰囲気下で反応混合物に加え、90℃で3時間加熱した。反応混合物を室温まで冷却し、celiteに通して濾過し、減圧下で濃縮した。粗生成物を、15%EtOAc/PEを用いたシリカゲルでのカラムクロマトグラフィーにより精製して、3-(クロロジフルオロメチル)-6-(6-((1,1,1-トリフルオロ-3-メチルブタン-2-イル)オキシ)ピリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジン(225mg、0.53mmol、収率31%)を得た。LCMS:422.0(M+H)、Rt2.81分、カラム:ZORBAX XDB C-18(50×4.6mm)、3.5μm、移動相:A:水:ACN(95:5)中0.1%HCOOH、B:ACN、流量:1.5mL/分。
化合物7:3-(ジフルオロ(メトキシ)メチル)-6-(6-((1,1,1-トリフルオロ-3-メチルブタン-2-イル)オキシ)ピリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジン
50mLの密封管中で、MeCN(3.0mL)中のMeOH(0.36mL、8.87mmol)の撹拌溶液に、CsCO(866mg、2.66mmol)を加え、反応混合物を20分間撹拌した。反応混合物にMeCN(15.0mL)中の3-(クロロジフルオロメチル)-6-(6-((1,1,1-トリフルオロ-3-メチルブタン-2-イル)オキシ)ピリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジン(185mg、0.44mmol)を滴下で添加し、室温で2時間撹拌した。反応混合物を水(20mL)で処理し、EtOAc(2×30mL)で抽出した。有機層をブライン(20mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物を、18%EtOAc/PEを用いたシリカゲルでのカラムクロマトグラフィーによって精製して、ラセミ化合物を得た。粗生成物を分取HPLCによって精製して、7(60mg、0.14mmol、収率32%)を固体として得た。分取HPLC法:Rt 14.8、カラム:Agilent C18(50×50mm)、5.0μm、移動相:水/アセトニトリル中0.1%TFA、流量:25.0mL/分。HPLC:Rt 5.50分、カラム:X-Bridge C8(50×4.6)mm、3.5μm、移動相:A:水中0.1%TFA、B:ACN中0.1%TFA、流量:2.0mL/分。LCMS:418.1(M+H)、Rt 2.71分、カラム:ZORBAX XDB C-18(50×4.6mm)、3.5μm、移動相:A:水:ACN(95:5)中0.1%HCOOH、B:ACN、流量:1.5mL/分。H NMR(400 MHz,CDOD):δ=9.55(d,1H),8.88-8.87(m,1H),8.81(d,1H),8.44(dd,1H),7.06(dd,1H),5.97-5.92(m,1H),3.99(s,3H),2.35-2.30(m,1H),1.13-1.11(m,6H)。
実施例7.化合物8:3-[ジフルオロ(プロポキシ)メチル]-6-[6-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-3-ピリジル]-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジンの合成
Figure 2023503343000022
A26:5-ブロモ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリジン
THF(50mL)中の2,2,2-トリフルオロエタノール(3.13g、31.25mmol)の溶液に、NaH(1.36g、34.09mmol、油中60%)を0℃で徐々に加えた。混合物を、25℃で1時間撹拌した。得られた混合物に、5-ブロモ-2-フルオロ-ピリジン(5g、28.41mmol)を加え、混合物を25℃で3.5時間撹拌した。混合物を、飽和NHCl水溶液(50mL)でクエンチした。有機相を分離し、水層をEtOAc(30mL×2)で抽出した。合わせた有機相をブライン(50mL)で洗浄し、無水NaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮して、粗生成物(7g、27.34mmol)を油として得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ=8.20(s,1H),7.73(dd,1H),6.80(d,1H),4.73(q,2H)。
A27:5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリジン
1,4-ジオキサン(80mL)中の、5-ブロモ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリジン(7g、27.34mmol)、4,4,5,5-テトラメチル-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1,3,2-ジオキサボロラン(7.64g、30.08mmol)、KOAc(5.37g、54.68mmol)、およびPd(dppf)Cl(1g、1.37mmol)の混合物を、N下、85℃で12時間撹拌した。室温まで冷却した後、混合物をCeliteに通して濾過し、次いで濾液を濃縮した。粗生成物を、シリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィー(PE中EtOAc=0%~5%)によって精製して、生成物(8g、26.4mmol、収率96%)を油状物として得た。H NMR(400MHz,CDCl) δ=8.53(s,1H),8.00(dd,1H),6.84(d,1H),4.80(q,2H),1.35(s,12H)。
A28:2-クロロ-5-[6-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-3-ピリジル]ピラジン
1,4-ジオキサン(80mL)および水(8mL)中の、Pd(dppf)Cl(0.97g、1.32mmol)、CsCO(17.2g、52.79mmol)、5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリジン(8g、26.39mmol)および2-ブロモ-5-クロロ-ピラジン(5.62g、29.03mmol)の混合物を、N下、25℃で16時間撹拌した。混合物をCeliteに通して濾過し、濾液を濃縮した。水(150mL)を添加し、水性物をEtOAc(150mL×2)で抽出した。合わせた有機相をブライン(300mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮して、粗生成物を油状物として得た。粗生成物を、シリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィー(PE中EtOAc=0%~30%~60%)によって精製して、生成物(4g、13.55mmol、収率51%)を固体として得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ=8.78-8.73(m,2H),8.64(s,1H),8.29(dd,1H),7.02(d,1H),4.85(q,2H)。LCMS R=1.5分のクロマトグラフィーで0.92分、5-95AB、MS ESI C11ClFO[M+H]に対する計算値290.0、実測値289.8。
A29:[5-[6-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-3-ピリジル]ピラジン-2-イル]ヒドラジン
MeCN(50mL)中の2-クロロ-5-[6-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-3-ピリジル]ピラジン(4g、13.55mmol)の溶液に、N.HO(6.77g、135.49mmol)を25℃で加えた。混合物を、80℃で16時間撹拌した。25℃に冷却した後、反応物を水(200mL)中に注いだ。混合物を濾過し、濾過ケーキをHO(15mL×2)で溶出させた。固体を減圧下で乾燥させた。固体を、PE(150mL)およびEtOAc(60mL)から研和して、生成物(2.8g、9.81mmol、収率72%)を固体として得た。H NMR(400MHz,DMSO-d)δ=8.74(s,1H),8.58(s,1H),8.31(dd,1H),8.24-8.10(m,2H),7.05(d,1H),5.03(q,2H),4.34(s,2H)。LCMS R=1.5分のクロマトグラフィーで0.70分、5-95AB、MS ESI C1111O[M+H]に対する計算値286.1、実測値285.8。
A30:2-ブロモ-N-(2-ブロモ-2,2-ジフルオロ-アセチル)-2,2-ジフルオロ-N’-[5-[6-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-3-ピリジル]ピラジン-2-イル]アセトヒドラジド
THF(10mL)中の2-ブロモ-2,2-ジフルオロ-酢酸(1g、5.72mmol)の溶液に、DMF(20.89mg、0.29mmol)および(COCl)(0.58mL、6.86mmol)を加えた。得られた混合物を、25℃で30分間撹拌した。THF(10mL)中の[5-[6-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-3-ピリジル]ピラジン-2-イル]ヒドラジン(1g、3.51mmol)の溶液を、混合物に加えた。混合物を、25℃で1時間撹拌した。水(20mL)を添加し、水層をEtOAc(20mL×2)で抽出した。合わせた有機層をブライン(30mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮して、粗生成物(1.7g、2.84mmol、収率80%)を油状物として得た。LCMS R=2.0分のクロマトグラフィーで1.49分、10-80AB、MS ESI C16Br[M+H]に対して計算値599.9、実測値600.1。
A31:3-[ブロモ(ジフルオロ)メチル]-6-[6-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-3-ピリジル]-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジン
トルエン(20mL)中の2-ブロモ-N-(2-ブロモ-2,2-ジフルオロ-アセチル)-2,2-ジフルオロ-N’-[5-[6-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-3-ピリジル]ピラジン-2-イル]アセトヒドラジド(1.7g、2.84mmol)の溶液に、TsOH(146.6mg、0.85mmol)を添加した。混合物を、130℃で12時間撹拌した。水(30mL)を添加し、水層をEtOAc(30mL×2)で抽出した。合わせた有機層をブライン(30mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物を、シリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィー(PE中のEtOAc0%~20%)によって精製して、生成物(700mg、1.65mmol、収率58%)を固体として得た。H NMR(400MHz,CDCl) δ=9.59(s,1H),8.78(s,1H),8.42(s,1H),8.27(dd,1H),7.06(d,1H),4.87(q,2H)。LCMS R=1.5分のクロマトグラフィーで0.89分、5-95AB、MS ESI C13BrFO[M+H]に対する計算値426.0、実測値425.7。
化合物8:3-[ジフルオロ(プロポキシ)メチル]-6-[6-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-3-ピリジル]-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジン
1-プロパノール(2mL)中の3-[ブロモ(ジフルオロ)メチル]-6-[6-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-3-ピリジル]-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジン(150mg、0.35mmol)の溶液に、AgBF(137.23mg、0.71mmol)を添加した。混合物を、60℃で3時間撹拌した。ブライン(30mL)を加え、水層をCeliteを通して濾過し、濾過ケーキをEtOAc(10mL×2)で溶出した。濾液を分離し、水層をEtOAc(20mL×2)で抽出した。合わせた有機層をブライン(50mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物を、フラッシュクロマトグラフィー(PE中のEtOAc0%~20%)によって精製して、生成物(80.95mg、0.20mmol、収率56%)を固体として得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ=9.53(s,1H),8.72(s 1H),8.47(d,1H),8.24(dd,1H),7.05(d,1H),4.86(q,2H),4.25(t,2H),1.94-1.83(m,2H),1.09(t,3H)。LCMS R=2.0分のクロマトグラフィーで1.23分、10-80AB、MS ESI C1615[M+H]に対する計算値404.1、実測値404.1。
実施例8.化合物9:(R)-3-(ジフルオロ(メトキシ)メチル)-6-(6-((1,1-ジフルオロプロパン-2-イル)オキシ)ピリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジンおよび化合物10:(S)-3-(ジフルオロ(メトキシ)メチル)-6-(6-((1,1-ジフルオロプロパン-2-イル)オキシ)ピリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジンの合成。立体化学が無作為に割り当てられたことに留意されたい。
Figure 2023503343000023
A33:1,1-ジフルオロプロパン-2-オール
THF(20.0mL)中の1,1-ジフルオロプロパン-2-オン(2.0g、21.26mmol)の撹拌溶液に、LAH(THF中1.0M、32.0mL、31.89mmol)を0℃で加えた。反応混合物を、室温までゆっくりと加温し、2時間撹拌した。反応混合物を、0℃で飽和NaSO水溶液(5mL)で処理し、30分間撹拌した。反応混合物を、celiteを通して濾過し、濾液をNaSOで乾燥させ、THF中の溶液として次のステップに使用した。
A34:5-ブロモ-2-((1,1-ジフルオロプロパン-2-イル)オキシ)ピリジン
THF中の1,1-ジフルオロプロパン-2-オール(21.2mmol)の撹拌溶液に、0℃でNaH(鉱油中60%、1.25g、31.2mmol)を少しずつ添加し、15分間撹拌した。5-ブロモ-2-フルオロ-ピリジン(3.66g、20.82mmol)を、0℃で反応混合物にゆっくりと添加した。反応混合物を、室温までゆっくりと加温し、1時間撹拌した。反応混合物を10℃に冷却し、氷水(30mL)で処理し、EtOAc(2×50mL)で抽出した。有機層をブライン(40mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物を、2%EtOAc/PEを用いたシリカゲルでのカラムクロマトグラフィーにより精製して、5-ブロモ-2-((1,1-ジフルオロプロパン-2-イル)オキシ)ピリジン(1.01g、4.03mmol、収率19%)を得た。LCMS:252.0(M+H)および254.0(M+2+H)、Rt 2.44分、カラム:ZORBAX XDB C-18(50×4.6mm)、3.5μm、移動相:A:水:ACN(95:5)中0.1%HCOOH、B:ACN、流量:1.5mL/分。
A35:2-((1,1-ジフルオロプロパン-2-イル)オキシ)-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン
1,4-ジオキサン(22.0mL)中の5-ブロモ-2-((1,1-ジフルオロプロパン-2-イル)オキシ)ピリジン(1.01g、4.03mmol)およびビス(ピナコラート)ジボロン(1.33g、5.24mmol)の撹拌溶液に、酢酸カリウム(0.79g、8.06mmol)を加えた。Pd(dppf)Cl.DCM(0.33g、0.40mmol)を、窒素雰囲気下で反応混合物に加え、85℃で3時間加熱した。反応混合物を室温まで冷却し、celiteに通して濾過し、減圧下で濃縮した。粗生成物を、4%EtOAc/PEを含むシリカゲルでのカラムクロマトグラフィーにより精製して、2-((1,1-ジフルオロプロパン-2-イル)オキシ)-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン(1.0g、3.34mmol、収率82%)を得た。LCMS:300.1(M+H)、Rt2.84分、カラム:ZORBAX XDB C-18(50×4.6mm)、3.5μm、移動相:A:水:ACN(95:5)中0.1%HCOOH、B:ACN、流量:1.5mL/分。
A36:3-(クロロジフルオロメチル)-6-(6-((1,1-ジフルオロプロパン-2-イル)オキシ)ピリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジン
1,4-ジオキサン(9.0mL)中の2-((1,1-ジフルオロプロパン-2-イル)オキシ)-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン(1.0g、3.34mmol)および6-クロロ-3-(クロロジフルオロメチル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジン(0.88g、3.68mmol)の撹拌溶液に、CsCO(2.18g、6.69mmol)および水(1.0mL)を添加した。Pd(dppf)Cl.DCM(0.27g、0.33mmol)を、窒素雰囲気下で反応混合物に加え、90℃で3時間加熱した。反応混合物を室温まで冷却し、celiteに通して濾過し、減圧下で濃縮した。粗生成物を、12%EtOAc/PEを用いたシリカゲルでのカラムクロマトグラフィーにより精製して、3-(クロロジフルオロメチル)-6-(6-((1,1-ジフルオロプロパン-2-イル)オキシ)ピリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジン(252mg、0.67mmol、収率20%)を得た。LCMS:375.8(M+H)、Rt2.34分、カラム:ZORBAX XDB C-18(50×4.6mm)、3.5μm、移動相:A:水:ACN(95:5)中0.1%HCOOH、B:ACN、流量:1.5mL/分。
化合物9および10:(R)-3-(ジフルオロ(メトキシ)メチル)-6-(6-((1,1-ジフルオロプロパン-2-イル)オキシ)ピリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジンおよび(S)-3-(ジフルオロ(メトキシ)メチル)-6-(6-((1,1-ジフルオロプロパン-2-イル)オキシ)ピリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジン
密封管(50mL)中、MeCN(5.0mL)中のCsCO(1.01g、3.11mmol)の撹拌懸濁液に、MeOH(0.42mL、10.36mmol)を室温で加え、10分間撹拌した。反応混合物にMeCN(5.0mL)中の3-(クロロジフルオロメチル)-6-((6-((1,1-ジフルオロプロパン-2-イル)オキシ)ピリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジン(195mg、0.52mmol)を滴下で添加し、30分間撹拌した。反応混合物を、水(20mL)で処理し、EtOAc(2×30mL)で抽出した。有機層をブライン(20mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物を、18%EtOAc/PEを用いたシリカゲルでのカラムクロマトグラフィーによって精製して、ラセミ化合物を得た。ラセミ混合物をSFC精製によって分離して、9(33mg、0.089mmol、収率17%)および10(31mg、0.083mmol、収率16%)を固体として得た。キラル法:SFCカラム:Lux C3、移動相:90:10(A:B)、A=液体CO、B=メタノール中0.5%イソプロピルアミン、流量:3.0mL/分、波長:254nm。9および10の立体化学は無作為に割り当てられた。
化合物9:HPLC:Rt 4.48分、カラム:X-Bridge C8(50×4.6)mm、3.5μm、移動相:A:水中0.1%TFA、B:ACN中0.1%TFA、流量:2.0mL/分。LCMS:372.1(M+H)、Rt 2.15分、カラム:X-Bridge C8(50×4.6)mm、3.5μm、移動相:A:水:ACN(95:5)中0.1%TFA、B:ACN中0.1%TFA、流量:1.5mL/分。キラル法:Rt 5.5分、SFCカラム:Lux C3、移動相:90:10(A:B)、A=液体CO、B=メタノール中0.5%イソプロピルアミン、流量:3.0mL/分、波長:254nm。H NMR(400MHz,CDOD):δ=9.54(d,1H),8.87(d,1H),8.79(d,1H),8.39(dd,1H),6.99-6.97(m,1H),6.21-5.93(m,1H),5.58-5.50(m,1H),3.99(s,3H),1.44(d,3H)。
化合物10:HPLC:Rt 4.48分、カラム:X-Bridge C8(50×4.6)mm、3.5μm、移動相:A:水中0.1%TFA、B:ACN中0.1%TFA、流量:2.0mL/分。LCMS:372.1(M+H)、Rt 2.15分、カラム:X-Bridge C8(50×4.6)mm、3.5μm、移動相:A:水:ACN(95:5)中0.1%TFA、B:ACN中0.1%TFA、流量:1.5mL/分。キラル法:Rt 6.2分、SFCカラム:Lux C3、移動相:90:10(A:B)、A=液体CO、B=メタノール中の0.5%イソプロピルアミン、流量:3.0mL/分、波長:254nm。H NMR(400MHz,CDOD):δ=9.54(d,1H),8.88(d,1H),8.79(d,1H),8.40(dd,1H),7.00-6.98(m,1H),6.21-5.93(m,1H),5.58-5.51(m,1H),3.99(s,3H),1.44(d,3H)。
実施例9.化合物11:3-[ジフルオロ(イソプロポキシ)メチル]-6-[6-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-3-ピリジル]-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジンの合成
Figure 2023503343000024
IPA(10mL)中の3-[ブロモ(ジフルオロ)メチル]-6-[6-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-3-ピリジル]-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジン(940.0mg、1.88mmol)およびNaCO(599.02mg、5.65mmol)の混合物に、AgBF(1.1g、5.65mmol)を添加した。混合物を、70℃で、N下、暗所で1時間撹拌した。室温まで冷却した後、混合物をブライン(20mL)中に注いだ。次いで、混合物を濾過し、濾液をHO(10mL)で希釈した。混合物をEtOAc(10mL×2)で抽出した。合わせた有機相を水(10mL)およびブライン(10mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィー(PE中のEtOAc=0%~0%)によって精製して、粗生成物(500mg、1.24mmol)を固体として得た。次いで、粗生成物を、n-ヘキサン(10mL)およびDCM(10mL)中に再溶解した。得られた溶液を、15psi下で60℃で30分間撹拌し、ほとんどのDCMを除去した。室温まで冷却した後、混合物を濾過し、濾過ケーキをn-ヘキサン(5mL×3)で洗浄し、乾燥して、生成物(282.75mg、0.70mmol、収率57%)を固体として得た。H NMR(400MHz,CDCl) δ=9.52(s,1H),8.71(d,1H),8.46(d,1H),8.24(dd,1H),7.05(d,1H),5.08-4.98(m,1H),4.85(q,2H),1.51(d,6H)。LCMS R=2.0分のクロマトグラフィーで1.21分、10-80AB、MS ESI C1615[M+H]に対する計算値404.1、実測値404.0。
実施例10.化合物12:3-(ジフルオロ(メトキシ)メチル)-6-(6-(2,2,3,3-テトラフルオロシクロブトキシ)ピリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジンの合成
Figure 2023503343000025
A37:5-ブロモ-2-(2,2,3,3-テトラフルオロシクロブトキシ)ピリジン
0℃のTHF(20mL)中の2,2,3,3-テトラフルオロシクロブタノール(1.0g、6.94mmol)の撹拌溶液に、NaH(鉱油中60%、305mg、7.64mmol)を少量ずつ添加した。反応混合物を室温までゆっくりと加温し、15分間撹拌した。5-ブロモ-2-フルオロ-ピリジン(1.22g、6.94mmol)を反応混合物に滴下で加え、2時間撹拌した。反応混合物を10℃まで冷却し、氷水(50mL)で処理した。反応混合物をEtOAc(2×60mL)で抽出した。有機相をブライン(50mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物を、5%EtOAc/PEを用いたシリカゲルでのカラムクロマトグラフィーによって精製して、5-ブロモ-2-(2,2,3,3-テトラフルオロシクロブトキシ)ピリジン(900mg、2.99mmol、収率43%)を得た。LCMS:300.0(M+H)および302.0(M+2+H)、Rt 2.65分、カラム:ZORBAX XDB C-18(50×4.6mm)、3.5μm、移動相:A:水:ACN(95:5)中0.1%HCOOH、B:ACN、流量:1.5mL/分。
A38:2-(2,2,3,3-テトラフルオロシクロブトキシ)-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン
1,4-ジオキサン(15.0mL)中の5-ブロモ-2-(2,2,3,3-テトラフルオロシクロブトキシ)ピリジン(0.9g、3.0mmol)およびビス(ピナコラート)ジボロン(0.84g、3.3mmol)の撹拌溶液に、酢酸カリウム(0.59g、6.0mmol)を加えた。Pd(dppf)Cl.DCM(0.24g、0.30mmol)を、窒素雰囲気下で反応混合物に加え、80℃で12時間加熱した。反応混合物を室温まで冷却し、celiteに通して濾過し、減圧下で濃縮した。粗生成物を、10%EtOAc/PEを含むシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーにより精製して、2-(2,2,3,3-テトラフルオロシクロブトキシ)-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン(765mg、2.2mmol、収率73%)を得た。LCMS:348.1(M+H)、Rt 2.92分
カラム:ZORBAX XDB C-18(50×4.6mm)、3.5μm、移動相:A:水:ACN(95:5)中0.1%HCOOH、B:ACN、流量:1.5mL/分。
A39:3-(クロロジフルオロメチル)-6-(6-(2,2,3,3-テトラフルオロシクロブトキシ)ピリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジン
1,4-ジオキサン(6.0mL)中の2-(2,2,3,3-テトラフルオロシクロブトキシ)-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン(0.9g、2.59mmol)および6-クロロ-3-(クロロジフルオロメチル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジン(0.68g、2.85mmol)の撹拌溶液に、水(1.0mL)およびCsCO(1.69g、5.19mmol)を添加した。Pd(dppf)Cl.DCM(0.21g、0.26mmol)を、窒素雰囲気下で反応混合物に加え、80℃で12時間加熱した。反応混合物を室温まで冷却し、celiteに通して濾過し、減圧下で濃縮した。粗生成物を、40%EtOAc/PEを用いたシリカゲルでのカラムクロマトグラフィーにより精製して、3-(クロロジフルオロメチル)-6-(6-(2,2,3,3-テトラフルオロシクロブトキシ)ピリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジン(233mg、0.55mmol、収率21%)を得た。LCMS:423.8(M+H)、Rt 2.43分、カラム:ZORBAX XDB C-18(50×4.6mm)、3.5μm、移動相:A:水:ACN(95:5)中0.1%HCOOH、B:ACN、流量:1.5mL/分。
化合物12:3-(ジフルオロ(メトキシ)メチル)-6-(6-(2,2,3,3-テトラフルオロシクロブトキシ)ピリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジン
MeCN(3.0mL)中のCsCO(463mg、1.42mmol)の撹拌懸濁液に、MeOH(0.12mL、2.84mmol)を室温で加え、30分間撹拌した。反応混合物にMeCN(3.0mL)中の3-(クロロジフルオロメチル)-6-(6-(2,2,3,3-テトラフルオロシクロブトキシ)ピリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジン(100mg、0.24mmol)に滴下で添加し、2時間撹拌した。反応混合物を水(30mL)で処理し、EtOAc(2×30mL)で抽出した。有機層をブライン(20mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物を分取HPLCによって精製して、12(25mg、0.06mmol、収率24%)を固体として得た。分取HPLC法:Rt 12.62、カラム:X-Bridge C18(150×19mm)、5.0μm、移動相:水/アセトニトリル中0.1%TFA、流量:15.0mL/分。HPLC:Rt 4.88分、カラム:X-Bridge C8(50×4.6)mm、3.5μm、移動相:A:水中0.1%TFA、B:ACN中0.1%TFA、流量:2.0mL/分。LCMS:420.1(M+H)、Rt2.38分、カラム:ZORBAX XDB C-18(50×4.6mm)、3.5μm、移動相:A:水:ACN(95:5)中0.1%HCOOH、B:ACN、流量:1.5mL/分。H NMR(400MHz,DMSO-d):δ=9.71(d,1H),8.98-8.96(m,2H),8.53(dd,1H),7.19(dd,1H),5.74-5.69(m,1H),3.93(s,3H),3.02-2.88(m,1H),2.61-2.48(m,1H)。
実施例11.化合物13:3-[ジフルオロ(メトキシ)メチル]-6-[6-[(1R)-1-(トリフルオロメチル)プロポキシ]-3-ピリジル]-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジンおよび化合物14:3-[ジフルオロ(メトキシ)メチル]-6-[6-[(1S)-1-(トリフルオロメチル)プロポキシ]-3-ピリジル]-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジンの合成
Figure 2023503343000026
A41:1,1,1-トリフルオロブタン-2-オール
エーテル(300mL)および水(10mL)中の1,1,1-トリフルオロブタン-2-オン(30g、237.94mmol)の溶液に、水(40mL)中のNaBH(9.0g、237.94mmol)の溶液を0℃で少しずつ加えた。混合物を、32℃で16時間撹拌した。0.5MのHClを加えて、pH6に酸性化した。水層をEtOAc(100mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(100mL)で洗浄し、無水NaSO4で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。粗生成物を減圧下で蒸留し(水ポンプ、bp 75~80℃)、生成物(12g、67.45mmol、収率28%)をオイルとして得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ=3.90-3.78(m,1H),2.80-2.60(m,1H),1.83-1.70(m,1H),1.60-1.55(m,1H),1.07(t,3H)。
A42:5-ブロモ-2-[1-(トリフルオロメチル)プロポキシ]ピリジン
THF(50mL)中の1,1,1-トリフルオロブタン-2-オール(4g、22.48mmol)の溶液に、NaH(0.99g、24.73mmol、油中60%)を0℃で少しずつ加えた。混合物を、0℃で30分間撹拌した。次いで、5-ブロモ-2-フルオロ-ピリジン(4.35g、24.73mmol)を、上記混合物に滴下で加えた。混合物を、75℃で16時間撹拌した。水(50mL)を添加し、水層をEtOAc(50mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(50mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物を、シリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィー(PE中のEtOAc0%~2%)によって精製して、生成物(6.3g、22.18mmol、収率99%)を油状物として得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ=8.18(d,1H),7.75-7.67(m,1H),6.76(d,1H),5.80-5.67(m,1H),2.00-1.80(m,2H),1.01(t,3H)。
A43:5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-2-[1-(トリフルオロメチル)プロポキシ]ピリジン
1,4-ジオキサン(70mL)中の5-ブロモ-2-[1-(トリフルオロメチル)プロポキシ]ピリジン(6.3g、22.18mmol)の溶液に、4,4,5,5-テトラメチル-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1,3,2-ジオキサボロラン(6.19g、24.4mmol)およびKOAc(4.35g、44.36mmol)を加えた。次いで、Pd(dppf)Cl(811mg、1.11mmol)を、N下で上記混合物に加えた。得られた混合物を、100℃で16時間撹拌した。混合物を濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。水(100mL)を添加し、水層をEtOAc(100mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(100mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物を、シリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィー(PE)によって精製して、生成物(7.1g、21.44mmol、収率97%)を油状物として得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ=8.50(d,1H),7.98(dd,1H),6.80(d,1H),5.97-5.86(m,1H),2.00-1.80(m,2H),1.35(s,12H),1.00(t,3H)。
A44:2-クロロ-5-[6-[1-(トリフルオロメチル)プロポキシ]-3-ピリジル]ピラジン
1,4-ジオキサン(100mL)および水(10mL)中の5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-2-[1-(トリフルオロメチル)プロポキシ]ピリジン(6.3g、19.03mmol)の溶液に、2-ブロモ-5-クロロ-ピラジン(4.05g、20.93mmol)およびCsCO(9.3g、28.54mmol)を加えた。混合物を、50℃で6時間撹拌した。混合物を濾過し、濾液を濃縮した。水(50mL)を添加し、水層をEtOAc(50mL×3)で抽出した。合わせた有機相をブライン(50mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物を、シリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィー(PE中のEtOAc0%~10%)によって精製して、生成物(4.2g、13.22mmol、収率69%)を固体として得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ=8.80-8.73(m,2H),8.63(s,1H),8.27(dd,1H),6.98(d,1H),5.95-5.85(m,1H),2.06-1.87(m,2H),1.05(t,3H)。
A45:[5-[6-[1-(トリフルオロメチル)プロポキシ]-3-ピリジル]ピラジン-2-イル]ヒドラジン
MeCN(40mL)中の2-クロロ-5-[6-[1-(トリフルオロメチル)プロポキシ]-3-ピリジル]ピラジン(4.2g、13.22mmol)の溶液に、ヒドラジン水和物(6.62g、132.2mmol)を加えた。混合物を、90℃で16時間撹拌した。水(10mL)を添加し、水層をEtOAc(100mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(100mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物を、シリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィー(PE中のEtOAc0%~50%)によって精製して、生成物(3.1g、9.90mmol、収率75%)を固体として得た。H NMR(400MHz,DMSO-d)δ=8.70(d,1H),8.57(s,1H),8.29(dd,1H),8.19(s,1H),8.13(s,1H),7.02(d,1H),5.97-5.86(m,1H),4.34(brs,2H),2.00-1.77(m,2H),0.96(t,3H)。
A47:3-[ブロモ(ジフルオロ)メチル]-6-[6-[1-(トリフルオロメチル)プロポキシ]-3-ピリジル]-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジン
トルエン(10mL)中の2-ブロモ-2,2-ジフルオロ-酢酸(838mg、4.79mmol)の溶液に、(COCl)(0.49mL、5.75mmol)および1滴のDMFを加えた。混合物を、30℃で1時間撹拌した。[5-[6-[1-(トリフルオロメチル)プロポキシ]-3-ピリジル]ピラジン-2-イル]ヒドラジン(1.0g、3.19mmol)を上記混合物に加えた。混合物を、30℃で16時間撹拌した。上記混合物にTsOH(165mg、0.96mmol)を添加し、混合物を140℃で16時間撹拌した。水(50mL)を添加し、水層をEtOAc(50mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(50mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物を、シリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィーによって精製して、生成物(1.1g、2.43mmol、収率76%)を固体として得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ=9.61(d,1H),8.75(d,1H),8.42(s,1H),8.26(dd,1H),7.03(d,1H),5.97-5.83(m,1H),2.05-1.87(m,2H),1.06(t,3H)。
A48:3-[ジフルオロ(メトキシ)メチル]-6-[6-[1-(トリフルオロメチル)プロポキシ]-3-ピリジル]-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジン
メタノール(5mL)中の3-[ブロモ(ジフルオロ)メチル]-6-[6-[1-(トリフルオロメチル)プロポキシ]-3-ピリジル]-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジン(500mg、1.11mmol)の溶液に、AgBF(429mg、2.21mmol)およびNaCO(234.4mg、2.21mmol)を添加した。混合物を、70℃で4時間撹拌した。水(30mL)を添加し、水層をEtOAc(30mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(30mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物を、シリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィー(PE中のEtOAc=0%~40%)によって精製して、生成物(300mg、0.74mmol、収率67%)を固体として得た。LCMS R=1.5分のクロマトグラフィーで1.02分、5-95AB、MS ESI C1615[M+H]に対する計算値404.1、実測値404.0。
化合物13および14:3-[ジフルオロ(メトキシ)メチル]-6-[6-[(1R)-1-(トリフルオロメチル)プロポキシ]-3-ピリジル]-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジンおよび3-[ジフルオロ(メトキシ)メチル]-6-[6-[(1S)-1-(トリフルオロメチル)プロポキシ]-3-ピリジル]-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジン
分析SFC:(Chiralpak OJ-3 150×4.6mm内径、3mm。移動相:A:CO、B:エタノール(0.05%DEA)。勾配:5分間で5%~40%のB、0.5分間で40%~5%、1.5分間5%のBを保持する。流量:2.5mL/分 カラム温度:35℃。ABPR:1500psi)は、2.45分(49.9%)および2.73分(50.1%)で2つのピークを示した。3-[ジフルオロ(メトキシ)メチル]-6-[6-[1-(トリフルオロメチル)プロポキシ]-3-ピリジル]-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジン(300mg、0.74mmol)を、SFC(DAICEL CHIRALCEL OJ-H(250mm×30mm、5μm)A=COおよびB=Neu-EtOH、70mL/分、15%B、注入数:80)により精製して、3-[ジフルオロ(メトキシ)メチル]-6-[6-[(1R)-1-(トリフルオロメチル)プロポキシ]-3-ピリジル]-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジン(114.98mg、0.29mmol、収率26%)(ピーク1のRt=2.552分)としてランダムに割り当てられた、エナンチオマー1、および3-[ジフルオロ(メトキシ)メチル]-6-[6-[(1S)-1-(トリフルオロメチル)プロポキシ]-3-ピリジル]-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジン(120.19mg、0.29mmol、収率26%)(ピーク2のRt=2.833分)としてランダムに割り当てられた、エナンチオマー2を固体として得た。13および14の立体化学は無作為に割り当てられた。
化合物13:H NMR(400MHz,CDCl)δ=9.52(s,1H),8.71(s,1H),8.43(s,1H),8.35-8.18(m,1H),7.10-6.95(m,1H),5.97-5.83(m,1H),3.97(s,3H),2.10-1.85(m,2H),1.15-0.95(m,3H)。LCMS R=2.0分のクロマトグラフィーで1.29分、10-80AB、MS ESI C1615[M+H]に対する計算値404.1、実測値404.2。
化合物14:H NMR(400MHz,CDCl)δ=9.52(s,1H),8.71(d,1H),8.43(s,1H),8.23(dd,1H),7.00(d,1H),5.97-5.83(m,1H),3.97(s,3H),2.07-1.87(m,2H),1.06(d,3H)。LCMS R=2.0分のクロマトグラフィーで1.28分、10-80AB、MS ESI C1615[M+H]に対する計算値404.1、実測値404.2。
実施例12:化合物15:3-[ジフルオロ(メトキシ)メチル]-6-[6-[(1R)-2,2-ジフルオロ-1-メチル-プロポキシ]-3-ピリジル]-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジンおよび化合物16:3-[ジフルオロ(メトキシ)メチル]-6-[6-[(1S)-2,2-ジフルオロ-1-メチル-プロポキシ]-3-ピリジル]-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジンの合成
Figure 2023503343000027
A50:3-[(5-ブロモ-2-ピリジル)オキシ]ブタン-2-オン
THF(500mL)中の3-ヒドロキシブタン-2-オン(20.0g、226.99mmol)の溶液に、NaH(10.9g、272.39mmol、油中60%)を0℃で少しずつ加えた。混合物を、20℃で1時間撹拌した。次いで、5-ブロモ-2-フルオロ-ピリジン(39.95g、226.99mmol)を上記の混合物に加え、得られた混合物を80℃で16時間撹拌した。混合物を水(1L)に注ぎ、水層をEtOAc(1L×2)で抽出した。合わせた有機相をブライン(500mL×2)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物を、シリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィー(PE中のEtOAc=0%~5%~10%)によって精製して、生成物(30.0g、122.91mmol、収率54%)を油状物として得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ=8.09(d,1H),7.67(dd,1H),6.75(d,1H),5.21(q,1H),2.18(s,3H),1.48(d,3H)。
A51:5-ブロモ-2-(2,2-ジフルオロ-1-メチル-プロポキシ)ピリジン
DCM(60mL)中の3-[(5-ブロモ-2-ピリジル)オキシ]ブタン-2-オン(15.0g、61.45mmol)の溶液に、DAST(40.93mL、307.26mmol)を0℃で加えた。混合物を、25℃で16時間撹拌した。混合物を水(300mL)に滴下して加え、水層をEtOAc(300mL×2)で抽出した。合わせた有機相をブライン(300mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮して、粗生成物を油状物として得た。粗生成物を、シリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィー(PE中のDCM=0%~2%~5%)によって精製して、生成物(5.0g、18.79mmol、収率31%)を油状物として得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ=8.18(d,1H),7.69-7.64(m,1H),6.70(dd,1H),5.47-5.37(m,1H),1.66(t,3H),1.39(d,3H)。
A52:2-(2,2-ジフルオロ-1-メチル-プロポキシ)-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン
1,4-ジオキサン(30mL)中の、5-ブロモ-2-(2,2-ジフルオロ-1-メチル-プロポキシ)ピリジン(4.0g、15.03mmol)、4,4,5,5-テトラメチル-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1,3,2-ジオキサボロラン(3.82g、15.03mmol)、KOAc(2.95g、30.07mmol)、およびPd(dppf)Cl(550mg、0.75mmol)の混合物を、N下、90℃で3時間撹拌した。室温まで冷却した後、混合物をCeliteに通して濾過した。粗生成物を、シリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィー(PE中のDCM=0%~5%)によって精製して、生成物(2.5g、7.98mmol、収率53%)を油状物として得た。LCMS R=1.5分のクロマトグラフィーで0.99分、5-95AB、MS ESI C1523BFNO[M+H]に対する計算値314.2、実測値314.2。
A53:2-クロロ-5-[6-(2,2-ジフルオロ-1-メチル-プロポキシ)-3-ピリジル]ピラジン
1,4-ジオキサン(30mL)および水(3mL)中の、2-(2,2-ジフルオロ-1-メチル-プロポキシ)-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン(3.5g、11.18mmol)、2-ブロモ-5-クロロ-ピラジン(2.16g、11.18mmol)、CsCO(7.28g、22.35mmol)、および次にPd(dppf)Cl(817.8mg、1.12mmol)の混合物を、55℃で2時間撹拌した。室温まで冷却し、混合物をCeliteに通して濾過し、濃縮した。水(100mL)を添加し、混合物をEtOAc(100mL×2)で抽出した。合わせた有機相をブライン(100mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮して、粗生成物を油状物として得た。粗生成物を、シリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィー(PE中のEtOAc=0%~15%~30%)によって精製して、生成物(1.8g、6.01mmol、収率53%)を固体として得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ=8.82-8.70(m,2H),8.63(d,1H),8.24(dd,1H),6.92(d,1H),5.64-5.53(m,1H),1.70(t,3H),1.45(d,3H)。
A54:[5-[6-(2,2-ジフルオロ-1-メチル-プロポキシ)-3-ピリジル]ピラジン-2-イル]ヒドラジン
MeCN(20mL)中の2-クロロ-5-[6-(2,2-ジフルオロ-1-メチル-プロポキシ)-3-ピリジル]ピラジン(1.8g、6.01mmol)およびヒドラジン水和物(3.01g、60.06mmol)の混合物を、95℃で16時間撹拌した。室温まで冷却した後、水(100mL)を添加し、混合物をEtOAc(100mL×2)で抽出した。合わせた有機相をブライン(100mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮して、粗生成物を油として得た。粗生成物を、シリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィー(PE中のEtOAc=0%~50%~80%)によって精製して、生成物(1.5g、5.08mmol、収率84%)を固体として得た。H NMR(400MHz,DMSO-d)δ=8.70(d,1H),8.55(d,1H),8.25(dd,1H),8.19(d,1H),8.12(s,1H),6.93(d,1H),5.61-5.43(m,1H),4.33(s,2H),1.68(t,3H),1.35(d,3H)。
A56:3-[ブロモ(ジフルオロ)メチル]-6-[6-(2,2-ジフルオロ-1-メチル-プロポキシ)-3-ピリジル]-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジン
トルエン(15mL)中の2-ブロモ-2,2-ジフルオロ-酢酸(1.32g、7.55mmol)の溶液に、1滴のDMFを加えた。次いで、二塩化オキサリル(0.77mL、9.06mmol)を0℃で溶液に添加した。得られた混合物を、25℃で1時間撹拌した。[5-[6-(2,2-ジフルオロ-1-メチル-プロポキシ)-3-ピリジル]ピラジン-2-イル]ヒドラジン(1.5g、5.08mmol)を上記混合物に加え、混合物を25℃で2時間撹拌した。TsOH(262mg、1.52mmol)を加え、混合物を125℃で16時間撹拌した。室温まで冷却した後、混合物を、減圧下で濃縮した。水(100mL)を添加し、混合物をEtOAc(100mL×2)で抽出した。合わせた有機相をブライン(100mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物を、シリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィー(PE中のEtOAc=0%~20%~40%)によって精製して、生成物(1.3g、2.99mmol、収率59%)を固体として得た。LCMS R=2.0分のクロマトグラフィーで1.30分、10-80AB、MS ESI C1513BrFO[M+H]に対する計算値436.0、実測値435.9。
A57:3-[ジフルオロ(メトキシ)メチル]-6-[6-(2,2-ジフルオロ-1-メチル-プロポキシ)-3-ピリジル]-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジン
メタノール(20mL)中の3-[ブロモ(ジフルオロ)メチル]-6-[6-(2,2-ジフルオロ-1-メチル-プロポキシ)-3-ピリジル]-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジン(1.3g、2.99mmol)、NaCO(634.69mg、5.99mmol)およびAgBF(1.16g、5.99mmol)の混合物を、70℃で暗所で2時間撹拌した。室温まで冷却した後、ブライン(100mL)およびEtOAc(100mL)を加え、混合物をCeliteを通して濾過した。相を分離した後、有機相をブライン(100mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物を、シリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィー(PE中のEtOAc=0%~15%~30%)および分取HPLC(Phenomenex Gemini-NX(80mm×30mm、3μm)A=HO(10mMのNHHCO)およびB=CHCN、8分にわたり46~56%のB)によって精製して、生成物(600mg、1.56mmol、収率52%)を固体として得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ=9.52(s,1H),8.72(d,1H),8.42(d,1H),8.20(dd,1H),6.95(d,1H),5.66-5.53(m,1H),3.97(s,3H),1.71(t,3H),1.46(d,3H)。
化合物15および16:3-[ジフルオロ(メトキシ)メチル]-6-[6-[(1R)-2,2-ジフルオロ-1-メチル-プロポキシ]-3-ピリジル]-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジンおよび3-[ジフルオロ(メトキシ)メチル]-6-[6-[(1S)-2,2-ジフルオロ-1-メチル-プロポキシ]-3-ピリジル]-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジン
分析SFC:(Chiralcel OJ-3 150×4.6mm内径、3μm。移動相:A:CO B:エタノール(0.05% DEA)。勾配:5分間5%~40%のB、および0.5分間40%~5%のB、および1.5分間5%のBを保持する。流量:2.5mL/分。カラム温度:35℃。ABPR:1500psi)は、3.57分(49.91%)および3.80分(50.09%)で2つのピークを示した。3-[ジフルオロ(メトキシ)メチル]-6-[6-(2,2-ジフルオロ-1-メチル-プロポキシ)-3-ピリジル]-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジン(600mg、1.56mmol)を、SFC(DAICEL CHIRALCEL OJ-H(250mm×30mm、5μm)A=COおよびB=0.1%NHO-EtOH、60mL/分、25%B、注入数:170)により精製して、3-[ジフルオロ(メトキシ)メチル]-6-[6-[(1R)-2,2-ジフルオロ-1-メチル-プロポキシ]-3-ピリジル]-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジン(226.75mg、0.58mmol、収率37%)(ピーク1のRt=3.566分)としてランダムに割り当てられた、エナンチオマー1、および3-[ジフルオロ(メトキシ)メチル]-6-[6-[(1S)-2,2-ジフルオロ-1-メチル-プロポキシ]-3-ピリジル]-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジン(229.52mg、0.60mmol、収率38%)(ピーク2のRt=3.803分)としてランダムに割り当てられた、エナンチオマー2を固体として得た。15および16の立体化学は無作為に割り当てられた。
化合物15:
H NMR(400MHz,CDCl)δ=9.52(s,1H),8.72(d,1H),8.42(d,1H),8.20(dd,1H),6.95(d,1H),5.20-5.05(m,1H),3.97(s,3H),1.71(t,3H),146(d,3H)。LCMS R=2.0分のクロマトグラフィーで1.23分、10-80AB、MS ESI C1616[M+H]に対する計算値386.1、実測値386.0。
化合物16:
H NMR(400MHz,CDCl)δ=9.52(s,1H),8.72(d,1H),8.42(s,1H),8.20(dd,1H),6.95(d,1H),5.20-5.05(m,1H),3.97(s,3H),1.71(t,3H),146(d,3H)。LCMS R=2.0分のクロマトグラフィーで1.23分、10-80AB、MS ESI C1616[M+H]に対する計算値386.1、実測値386.0。
実施例13.化合物17の合成:3-[ジフルオロ(プロポキシ)メチル]-6-[6-[(1R)-2,2,2-トリフルオロ-1-メチル-エトキシ]-3-ピリジル]-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジン
Figure 2023503343000028
化合物17:3-[ジフルオロ(プロポキシ)メチル]-6-[6-[(1R)-2,2,2-トリフルオロ-1-メチル-エトキシ]-3-ピリジル]-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジン
1-プロパノール(3mL)中の3-[ブロモ(ジフルオロ)メチル]-6-[6-[rac-(1R)-2,2,2-トリフルオロ-1-メチル-エトキシ]-3-ピリジル]-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジン(100mg、0.23mmol)の溶液に、AgBF(88.6mg、0.46mmol)を添加した。混合物を、60℃で1時間撹拌した。室温まで冷却した後、ブライン(10mL)およびEtOAc(10mL)を加えた。混合物を濾過し、濾過ケーキをEtOAc(10mL×3)で洗浄した。濾液を分離し、有機層を、ブライン(10mL)で洗浄し、無水NaSO4で乾燥して、濾過し、濃縮した。混合物を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(PE中、0~30%のEtOAc)により精製した。混合物を、SFC(DAICEL CHIRALCEL OJ-H(250mm×30mm、5μm)、A=COおよびB=EtOH(0.1%NH.HO)、15%B、60mL/分)により精製して、生成物(26.8mg、0.06mmol)を固体として得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ=9.51(d,1H),8.70(d,1H),8.45(d,1H),8.21(dd,1H),7.02-6.94(m,1H),5.94-5.80(m,1H),4.24(t,2H),1.96-1.73(m,2H),1.55-1.53(m,3H),1.08(t,3H)。LCMS R=2.0分のクロマトグラフィーで1.32分、10-80AB、MS ESI C1717[M+H]に対する計算値418.1、実測値418.1。
実施例14.化合物18:3-[ジフルオロ(イソプロポキシ)メチル]-6-[6-[(1R)-2,2,2-トリフルオロ-1-メチル-エトキシ]-3-ピリジル]-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジンの合成
Figure 2023503343000029
化合物18:3-[ジフルオロ(イソプロポキシ)メチル]-6-[6-[(1R)-2,2,2-トリフルオロ-1-メチル-エトキシ]-3-ピリジル]-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジン
イソアミルアルコール(4mL)中の3-[ブロモ(ジフルオロ)メチル]-6-[6-[rac-(1R)-2,2,2-トリフルオロ-1-メチル-エトキシ]-3-ピリジル]-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジン(100mg、0.23mmol)の溶液に、AgBF(88.6mg、0.46mmol)を添加した。混合物を、60℃で1時間撹拌した。室温まで冷却した後、ブライン(10mL)およびEtOAc(10mL)を加えた。混合物を濾過し、濾過ケーキをEtOAc(10mL×3)で洗浄した。濾液を分離し、有機層を、ブライン(10mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮した。混合物を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(PE中、0~30%のEtOAc)により精製した。混合物を、SFC(DAICEL CHIRALCEL OJ-H(250mm×30mm、5μm)、A=COおよびB=EtOH(0.1%NH.HO)、15%B、60mL/分)により精製して、生成物(27.3mg、0.07mmol、収率68%)を固体として得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ=9.51(d,1H),8.69(d,1H),8.45(d,1H),8.21(dd,1H),6.98(d,1H),5.99-5.73(m,1H),5.11-4.79(m,1H),1.55-1.53(m,3H),1.51(d,6H) LCMS R=2.0分のクロマトグラフィーで1.31分、10-80AB、MS ESI C1717[M+H]に対する計算値418.1、実測値418.1。
実施例15.化合物19および20:3-[エトキシ(ジフルオロ)メチル]-6-[6-[rac-(1R)-1-(トリフルオロメチル)プロポキシ]-3-ピリジル-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジンおよび3-[エトキシ(ジフルオロ)メチル]-6-[6-[rac-(1S)-1-(トリフルオロメチル)プロポキシ]-3-ピリジル]-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジンの合成
Figure 2023503343000030
A59:3-[エトキシ(ジフルオロ)メチル]-6-[6-[1-(トリフルオロメチル)プロポキシ]-3-ピリジル]-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジン
エタノール(10mL)中の3-[ブロモ(ジフルオロ)メチル]-6-[6-[1-(トリフルオロメチル)プロポキシ]-3-ピリジル]-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジン(300mg、0.66mmol)の溶液に、AgBF(257.4mg、1.33mmol)を添加した。混合物を、60℃で1時間撹拌した。室温まで冷却した後、ブライン(10mL)およびEtOAc(10mL)を加えた。混合物を濾過し、濾過ケーキをEtOAc(10mL×3)で洗浄した。濾液を分離し、有機層を、ブライン(10mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮した。混合物を、フラッシュクロマトグラフィー(PE中、0%~30%のEtOAc)によって精製して、生成物(200mg、0.48mmol、収率72%)を油状物として得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ=9.51(d,1H),8.69(d,1H),8.45(d,1H),8.22(dd,1H),7.00(d,1H),5.99-5.82(m,1H),4.40-4.29(m,2H),2.10-1.82(m,2H),1.50(t,3H),1.05(t,3H)。
化合物19および20:3-[エトキシ(ジフルオロ)メチル]-6-[6-[(1R)-1-(トリフルオロメチル)プロポキシ]-3-ピリジル]-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジンおよび3-[エトキシ(ジフルオロ)メチル]-6-[6-[(1S)-1-(トリフルオロメチル)プロポキシ]-3-ピリジル]-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジン。立体化学は無作為に割り当てられていることに留意されたい。
3-[エトキシ(ジフルオロ)メチル]-6-[6-[1-(トリフルオロメチル)プロポキシ]-3-ピリジル]-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジン(200mg、0.48mmol)の混合物を、SFC(DAICEL CHIRALCEL OJ-H(250mm×30mm、5μm)、A=CO B=EtOH(0.1%NH.HO)、15%B、60mL/分)により精製して、3-[エトキシ(ジフルオロ)メチル]-6-[6-[(1R)-1-(トリフルオロメチル)プロポキシ]-3-ピリジル]-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジン(ピーク1、52.1mg、0.12mmol)を固体としておよび3-[エトキシ(ジフルオロ)メチル]-6-[6-[(1S)-1-(トリフルオロメチル)プロポキシ]-3-ピリジル]-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジン(ピーク2、44.3mg、0.10mmol)を固体として得た。
化合物19:H NMR(400MHz,CDCl)δ=9.51(d,1H),8.69(d,1H),8.45(d,1H),8.22(dd,1H),7.00(d,1H),5.94-5.84(m,1H),4.40-4.29(m,2H),2.06-1.83(m,2H),1.50(t,3H),1.05(t,3H) LCMS R=2.0分のクロマトグラフィーで1.33分、10-80AB、MS ESI C1717[M+H]に対する計算値418.1、実測値418.1。
化合物20:H NMR(400MHz,CDCl)δ=9.51(d,1H),8.69(d,1H),8.45(d,1H),8.22(dd,1H),7.00(d,1H),5.95-5.83(m,1H),4.44-4.25(m,2H),2.08-1.83(m,2H),1.50(t,3H),1.05(t,3H) R=2.0分のクロマトグラフィーで1.34分、10-80AB、MS ESI C1717[M+H]に対する計算値418.1、実測値418.1。
実施例16.化合物21:(S)-3-(ジフルオロ(プロポキシ)メチル)-6-(6-((1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)オキシ)ピリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジンの合成
Figure 2023503343000031
化合物21:(S)-3-(ジフルオロ(プロポキシ)メチル)-6-(6-((1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)オキシ)ピリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジン
(S)-3-(ブロモジフルオロメチル)-6-(6-((1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)オキシ)ピリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジン(200mg、0.46mmol)の1-プロパノール(5mL)の溶液に、AgBF(177.1mg、0.91mmol)を添加した。60℃で12時間撹拌した後、混合物を25℃に冷却し、ブライン(10mL)で希釈し、EtOAc(2×10mL)で抽出した。合わせた有機相をブライン(20mL×2)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗製物を、フラッシュクロマトグラフィー(PE中、0%~40%のEtOAc)によって精製して、生成物(117.6mg、0.28mmol、収率61%)を固体として得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ=9.51(d,1H),8.70(d,1H),8.45(d,1H),8.24-8.16(m,1H),6.98(d,1H),5.95-5.75(m,1H),4.24(t,2H),1.94-1.79(m,2H),1.54(d,3H),1.08(t,3H)。LCMS R=1.5分のクロマトグラフィーで1.072分、5-95AB、MS ESI C1717[M+H]に対する計算値418.1、実測値418.1。
実施例17.化合物22:(S)-3-(ジフルオロ(イソプロポキシ)メチル)-6-(6-((1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)オキシ)ピリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジンの合成
Figure 2023503343000032
化合物22:(S)-3-(ジフルオロ(イソプロポキシ)メチル)-6-(6-((1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)オキシ)ピリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジン
(S)-3-(ブロモジフルオロメチル)-6-(6-((1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)オキシ)ピリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジン(200mg、0.46mmol)のiPrOH(5mL)の溶液に、AgBF(177.1mg、0.91mmol)を添加した。60℃で12時間撹拌した後、混合物を25℃に冷却し、ブライン(10mL)を加えた。混合物をEtOAc(2×10mL)で抽出した。合わせた有機相をブライン(2×20mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣を、フラッシュクロマトグラフィー(PE中、0%~40%のEtOAc)によって精製して、生成物(109.4mg、0.26mmol、収率57%)を固体として得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ=9.50(d,1H),8.69(d,1H),8.45(d,1H),8.26-8.16(m,1H),6.98(d,1H),5.97-5.77(m,1H),5.12-4.77(m,1H),1.54(d,3H),1.51(s,3H),1.50(s,3H)。LCMS R=1.5分のクロマトグラフィーで1.061分、5-95AB、MS ESI C1717[M+H]に対する計算値418.0、実測値418.0。
実施例18.化合物24および23:(S)-6-(6-((1,1-ジフルオロプロパン-2-イル)オキシ)ピリジン-3-イル)-3-(エトキシジフルオロメチル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジンおよび(R)-6-(6-((1,1-ジフルオロプロパン-2-イル)オキシ)ピリジン-3-イル)-3-(エトキシジフルオロメチル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジンの合成。立体化学は無作為に割り当てられていることに留意されたい。
Figure 2023503343000033
A61:2-クロロ-5-[6-(2,2-ジフルオロ-1-メチル-エトキシ)-3-ピリジル]ピラジン
1,4-ジオキサン(50mL)および水(5mL)中の、2-ブロモ-5-クロロ-ピラジン(2.49g、12.9mmol)、2-(2,2-ジフルオロ-1-メチル-エトキシ)-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン(3.50g、11.7mmol)、Pd(dppf)Cl(0.86g、1.17mmol)およびCsCO(7.62g、23.4mmol)の混合物を、N下、50℃で16時間撹拌した。25℃に冷却した後、水相を分離し、有機相を濃縮して、ジオキサンの大部分を除去した。残渣を水に(50mL)に注ぎ、混合物をEtOAc(2×30mL)で抽出した。合わせた有機相を水(20mL)およびブライン(20mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗生成物を、シリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィー(PE中のEtOAc=0%~1%~3%~20%)によって精製して、生成物(2.50g、8.75mmol、収率75%)を固体として得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ=8.76-8.72(m,2H),8.64-8.60(m,1H),8.24(dd,1H),6.91(d,1H),6.14-5.79(m,1H),5.60-5.46(m,1H),1.45(d,3H)。
A62:[5-[6-(2,2-ジフルオロ-1-メチル-エトキシ)-3-ピリジル]ピラジン-2-イル]ヒドラジン
MeCN(35mL)中のヒドラジン(5.61g、175.0mmol)および2-クロロ-5-[6-(2,2-ジフルオロ-1-メチル-エトキシ)-3-ピリジル]ピラジン(2.50g、8.75mmol)の溶液を、N下で90℃で16時間撹拌した。室温まで冷却した後、混合物を濃縮して、残渣を得た。残渣に水(50mL)を添加し、混合物をEtOAc(2×50mL)で抽出した。合わせた有機相をブライン(2×50mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮して、(2.50g、8.89mmol、粗製)を固体として得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ=8.69-8.57(m,1H),8.47-8.38(m,1H),8.34-8.25(m,1H),8.20-8.09(m,1H),6.92-6.80(m,1H),6.16-5.80(m,2H),5.59-5.42(m,1H),4.00-3.85(m,2H),1.50-1.40(m,3H)。
A64:2-ブロモ-N’-[5-[6-(2,2-ジフルオロ-1-メチル-エトキシ)-5-フルオロ-3-ピリジル]ピラジン-2-イル]-2,2-ジフルオロ-アセトヒドラジド
THF(10mL)中の2-ブロモ-2,2-ジフルオロ-酢酸(1.24g、7.09mmol)および1mLのDMFの溶液に、(COCl)(0.73mL、8.51mmol)を加え、混合物を0℃で1時間撹拌した。次いで、混合物を、30℃で1時間撹拌し、第1の混合物を得た。THF(20mL)中の2-ブロモ-2,2-ジフルオロ-アセチルクロリド(1.35g、6.98mmol)および[5-[6-(2,2-ジフルオロ-1-メチル-エトキシ)-5-フルオロ-3-ピリジル]ピラジン-2-イル]ヒドラジン(1.90g、6.35mmol)の混合物を、20℃で1時間撹拌し、次いで第1の混合物に加え、得られた混合物を、30℃で16時間撹拌した。室温まで冷却した後、混合物を水(30mL)に注ぎ、EtOAc(20mL)で抽出した。合わせた有機相を、ブライン(2×20mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮して、生成物(2.00g、4.35mmol、収率68%)を油状物として得た。LCMS Rt=1.5分クロマトグラフィーでの1.00分、5-95AB、MS ESI C1412BrF[M+3H]に対する計算値439.8、実測値439.8。
A63:3-[ブロモ(ジフルオロ)メチル]-6-[6-(2,2-ジフルオロ-1-メチル-エトキシ)-3-ピリジル]-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジン
DCM(15mL)中の2-ブロモ-N’-[5-[6-(2,2-ジフルオロ-1-メチル-エトキシ)-3-ピリジル]ピラジン-2-イル]-2,2-ジフルオロ-アセトヒドラジド(2.00g、4.56mmol)の溶液に、2-メトキシピリジン(1.99g、18.3mmol)およびTfO(1.54mL、9.13mmol)を添加した。20℃で2時間撹拌した後、反応物を水(10mL)中に注いで、EtOAc(10mL×3)で抽出した。合わせた有機相を飽和NaHCO水溶液(30mL×2)、およびブライン(30mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(PE中、0%~30%のEtOAc)によって精製して、生成物(1.00g、2.38mmol、収率52%)を油状物として得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ=9.56(d,1H),8.17(s,1H),7.50-7.25(m,1H),6.99(d,2H),5.23(s,2H),2.40(s,3H)。
A65:6-[6-(2,2-ジフルオロ-1-メチル-エトキシ)-3-ピリジル]-3-[エトキシ(ジフルオロ)メチル]-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジン
エタノール(5mL)中の3-[ブロモ(ジフルオロ)メチル]-6-[6-(2,2-ジフルオロ-1-メチル-エトキシ)-3-ピリジル]-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジン(500mg、1.19mmol)の溶液に、AgBF(461.7mg、2.38mmol)を添加した。混合物を、60℃で3時間撹拌した。室温まで冷却した後、ブライン(10mL)およびEtOAc(10mL)を添加した。混合物を濾過し、濾過ケーキをEtOAc(10mL×3)で洗浄した。濾液を分離し、有機層をブライン(10mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮して、粗生成物を得て、これをシリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィー(PE中のEtOAc=0~1%~3%~20%)により精製して、生成物(100mg、0.26mmol、収率22%)を油状物として得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ=9.51(d,1H),8.70(d,1H),8.46-8.42(m,1H),8.20(dd,8.7Hz,1H),6.94(d,1H),6.15-5.82(m,1H),5.60-5.47(m,1H),4.35(q,2H),1.52-1.44(m,6H)。
化合物24および23:(S)-6-(6-((1,1-ジフルオロプロパン-2-イル)オキシ)ピリジン-3-イル)-3-(エトキシジフルオロメチル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジンおよび(R)-6-(6-((1,1-ジフルオロプロパン-2-イル)オキシ)ピリジン-3-イル)-3-(エトキシジフルオロメチル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジン
上記の不純生成物を、分取SFC(DAICEL CHIRALCEL OJ-H(250mm×30mm、5μm)、A=COおよびB=MeOH(0.1%NH.HO)、15%B)により精製して、(S)-6-(6-((1,1-ジフルオロプロパン-2-イル)オキシ)ピリジン-3-イル)-3-(エトキシジフルオロメチル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジン(31.7mg、0.08mmol)および(R)-6-(6-((1,1-ジフルオロプロパン-2-イル)オキシ)ピリジン-3-イル)-3-(エトキシジフルオロメチル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジン(23.9mg、0.06mmol)を固体として得た。
化合物24:H NMR(400MHz,CDCl)δ=9.57-9.47(m,1H),8.77-8.64(m,1H),8.44(d,1H),8.46-8.40(m,1H),8.20(dd,1H),6.94(d,1H),6.21-5.78(m,1H),5.61-5.42(m,1H),4.40-4.29(m,1H),1.52-1.45(m,6H)。LCMS Rt=3.0分のクロマトグラフィーで1.95分、10-80AB、MS ESI C1616[M+H]に対する計算値386.2、実測値386.2。
化合物23:H NMR(400MHz,CDCl)δ=9.57-9.47(m,1H),8.77-8.64(m,1H),8.44(d,1H),8.46-8.40(m,1H),8.20(dd,8.8Hz,1H),6.94(d,1H),6.21-5.78(m,1H),5.61-5.42(m,1H),4.40-4.29(m,1H),1.52-1.45(m,6H)。LCMS Rt=3.0分のクロマトグラフィーで1.95分、10-80AB、MS ESI C1616[M+H]に対する計算値386.2、実測値386.2。
実施例19.化合物25、26、27および28:(R)-3-(エトキシジフルオロメチル)-6-(6-((1,1,1-トリフルオロ-3-メチルブタン-2-イル)オキシ)ピリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジンおよび(S)-3-(エトキシジフルオロメチル)-6-(6-((1,1,1-トリフルオロ-3-メチルブタン-2-イル)オキシ)ピリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジンならびにおよび(S)-3-(メトキシジフルオロメチル)-6-(6-((1,1,1-トリフルオロ-3-メチルブタン-2-イル)オキシ)ピリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジンおよび(R)-3-(メトキシジフルオロメチル)-6-(6-((1,1,1-トリフルオロ-3-メチルブタン-2-イル)オキシ)ピリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジンの合成。立体化学は無作為に割り当てられていることに留意されたい。
Figure 2023503343000034
A70:2-クロロ-5-[6-[2-メチル-1-(トリフルオロメチル)プロポキシ]-3-ピリジル]ピラジン
1,4-ジオキサン(80mL)および水(8mL)中の2-[2-メチル-1-(トリフルオロメチル)プロポキシ]-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン(8.5g、24.6mmol)の溶液に、2-ブロモ-5-クロロ-ピラジン(4.76g、24.6mmol)、CsCO(16.0g、49.2mmol)、およびPd(dppf)Cl(1.08g、1.48mmol)をN下で添加した。反応物を25℃で16時間撹拌して、混合物を得た。25℃に冷却した後、混合物をCeliteを通して濾過し、濾液を真空中で濃縮した。粗製混合物を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(PE中のEtOAc、0%~3%)によって精製して、生成物(7.8g、収率95%)を固体として得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ=8.72-8.63(m,2H),8.56(d,1H),8.19(dd,1H),6.91(d,1H),5.84-5.70(m,1H),2.32-2.15(m,1H),1.02(d,6H)。
A71:[5-[6-[2-メチル-1-(トリフルオロメチル)プロポキシ]-3-ピリジル]ピラジン-2-イル]ヒドラジン
MeCN(80mL)中の2-クロロ-5-[6-[2-メチル-1-(トリフルオロメチル)プロポキシ]-3-ピリジル]ピラジン(7.8g、23.5mmol)およびN.HO(8.85g、235mmol)の混合物を、100℃で16時間撹拌した。25℃に冷却した後、混合物を水(300mL)に注ぎ、混合物をろ紙を通して濾過した。濾過ケーキをEtOAc(200mL)に再溶解し、混合物をCeliteに通して濾過した。濾液をブライン(200mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮して、生成物(7g、収率91%)を固体として得た。H NMR(400MHz,DMSO-d)δ=8.71(d,1H),8.57(d,1H),8.30(dd,1H),8.23-8.09(m,2H),7.03(d,1H),5.90-5.79(m,1H),4.34(br s,2H),2.32-2.19(m,1H),1.03(d,6H)。
A69:2-ブロモ-2,2-ジフルオロ-アセチルクロリド
THF(75mL)中の2-ブロモ-2,2-ジフルオロ-酢酸(5g、28.5mmol)および0.1mLのDMFの溶液に、(COCl)(2.7mL、31.4mmol)を加え、混合物を25℃で1時間撹拌した。溶液は、特徴解析を行うことなく、次のステップで直接使用した。
A72:2-ブロモ-2,2-ジフルオロ-N’-[5-[6-[2-メチル-1-(トリフルオロメチル)プロポキシ]-3-ピリジル]ピラジン-2-イル]アセトヒドラジド
THF(70mL)中の[5-[6-[2-メチル-1-(トリフルオロメチル)プロポキシ]-3-ピリジル]ピラジン-2-イル]ヒドラジン(7g、21.3mmol)の溶液に、2-ブロモ-2,2-ジフルオロ-アセチルクロリド(5.53g、28.5mmol)を加えた。得られた混合物を、25℃で2時間撹拌し、続いて水(100mL)を加えた。混合物および水層をEtOAc(100mL×2)で抽出した。合わせた有機相をブライン(100mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮して、生成物(10g、収率97%)を油状物として得、これを次のステップに直接使用した。
A73:3-[ブロモ(ジフルオロ)メチル]-6-[6-[2-メチル-1-(トリフルオロメチル)プロポキシ]-3-ピリジル]-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジン
DCM(100mL)中の2-ブロモ-2,2-ジフルオロ-N’-[5-[6-[2-メチル-1-(トリフルオロメチル)プロポキシ]-3-ピリジル]ピラジン-2-イル]アセトヒドラジド(10g、20.6mmol)の混合物に、2-メトキシピリジン(14.2g、130mmol)およびTfO(10.5mL、62.0mmol)を添加した。混合物を、25℃で16時間撹拌し、次いで水(100mL)で処理した。混合物および水層をEtOAc(100mL×2)で抽出した。合わせた有機相を飽和NaHCO水溶液(100mL)、およびブライン(100mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗生成物を、シリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィー(PE中のEtOAc=0%~20%)によって精製して生成物としたH NMR(400MHz、CDCl)δ=9.57(d,1H),8.73(d,1H),8.40(s,1H),8.24(dd,1H),7.02(d,1H),5.92-5.75(m,1H),2.41-2.22(m,1H),1.10(d,6H)。
化合物25および26:(R)-3-(エトキシジフルオロメチル)-6-(6-((1,1,1-トリフルオロ-3-メチルブタン-2-イル)オキシ)ピリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジンおよび(S)-3-(エトキシジフルオロメチル)-6-(6-((1,1,1-トリフルオロ-3-メチルブタン-2-イル)オキシ)ピリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジン。立体化学は無作為に割り当てられていることに留意されたい。
EtOH(4mL)中の3-[ブロモ(ジフルオロ)メチル]-6-[6-[2-メチル-1-(トリフルオロメチル)プロポキシ]-3-ピリジル]-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジン(400mg、0.86mmol)およびAgBF(334mg、1.72mmol)の混合物を、60℃で暗所で3時間撹拌した。25℃に冷却した後、混合物を、ブライン(30mL)で洗浄し、EtOAc(30mL×2)で抽出し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗生成物を、シリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィー(PE中のEtOAc=0%~20%)により精製して、生成物(275mg、収率74%)を油状物として得て、これはSFC(DAICEL CHIRALPAK AD(250mm×30mm、10μm)、A=COおよびB=EtOH(0.1% NH.HO)、15%B、60mL/分、80回注入)によってさらに精製して、固体として(R)-3-(エトキシジフルオロメチル)-6-(6-((1,1,1-トリフルオロ-3-メチルブタン-2-イル)オキシ)ピリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジン(99.62mg)および固体として(S)-3-(エトキシジフルオロメチル)-6-(6-((1,1,1-トリフルオロ-3-メチルブタン-2-イル)オキシ)ピリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジン(97.9mg)を得た。
化合物25:H NMR(400MHz,CDCl)δ=9.51(d,1H),8.68(d,1H),8.44(d,1H),8.22(dd,1H),7.01(d,1H),5.91-5.76(m,1H),4.35(q,2H),2.38-2.34(m,1H),1.50(t,3H),1.10(d,6H)。LCMS R=3分のクロマトグラフィーで2.033分、30-90AB、MS ESI C1819[M+H]に対する計算値432.1、実測値432.1
化合物26:H NMR(400MHz,CDCl)δ=9.51(d,1H),8.68(d,1H),8.44(d,1H),8.22(dd,1H),7.01(d,1H),5.91-5.76(m,1H),4.35(q,2H),2.38-2.34(m,1H),1.50(t,3H),1.10(d,6H)。LCMS R=3分のクロマトグラフィーで2.024分、30-90AB、MS ESI C1819[M+H]に対する計算値432.1、実測値432.1。
化合物27および28:(S)-3-(メトキシジフルオロメチル)-6-(6-((1,1,1-トリフルオロ-3-メチルブタン-2-イル)オキシ)ピリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジンおよび
(R)-3-(メトキシジフルオロメチル)-6-(6-((1,1,1-トリフルオロ-3-メチルブタン-2-イル)オキシ)ピリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジン。立体化学は無作為に割り当てられていることに留意されたい
MeOH(4mL)中の3-[ブロモ(ジフルオロ)メチル]-6-[6-[2-メチル-1-(トリフルオロメチル)プロポキシ]-3-ピリジル]-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジン(400mg、0.86mmol)およびAgBF(334mg、1.72mmol)の混合物を、60℃で暗所で3時間撹拌した。25℃に冷却した後、混合物を、ブライン(30mL)で洗浄し、EtOAc(30mL×2)で抽出し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗生成物を、シリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィー(PE中のEtOAc=0%~30%)により精製して、生成物(160mg、収率45%)を油状物として得、これをSFC(DAICEL CHIRALCEL OJ-H(250mm×30mm、5μm)、A=COおよびB=IPA(0.1% NH.HO)、15%B、60mL/分、100回注入)によってさらに精製して、油状物として(S)-3-(メトキシジフルオロメチル)-6-((6-((1,1,1-トリフルオロ-3-メチルブタン-2-イル)オキシ)ピリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジン(29.4mg)および油状物として(R)-3-(メトキシジフルオロメチル)-6-(6-((1,1,1-トリフルオロ-3-メチルブタン-2-イル)オキシ)ピリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジン(70mg)を得た。
不純の(R)-3-(メトキシジフルオロメチル)-6-(6-((1,1,1-トリフルオロ-3-メチルブタン-2-イル)オキシ)ピリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジン(70mg、0.17mmol)を、SFC(DAICEL CHIRALCEL OJ-H(250mm×30mm、5μm)、A=COおよびB=IPA(0.1% NH.HO)、15%B、60mL/分、100回注入)によって精製して生成物(33.3mg)を油状物として得た。
化合物28:H NMR(400MHz,CDCl)δ=9.51(d,1H),8.70(d,1H),8.42(d,1H),8.23(dd,1H),7.01(d,1H),5.89-5.78(m,1H),3.96(s,3H),2.37-2.25(m,1H),1.10(d,6H)。LCMS R=3分のクロマトグラフィーで1.879分、30-90AB、MS ESI C1717[M+H]に対する計算値418.1、実測値418.1。
化合物27:H NMR(400MHz,CDCl)δ=9.51(d,1H),8.70(d,1H),8.42(d,1H),8.23(dd,1H),7.01(d,1H),5.89-5.78(m,1H),3.96(s,3H),2.37-2.25(m,1H),1.10(d,6H)。LCMS R=3分のクロマトグラフィーで1.891分、30-90AB、MS ESI C1717[M+H]に対する計算値418.1、実測値418.1。
実施例20.化合物29および30:(R)-6-(6-(1-シクロプロピル-2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリジン-3-イル)-3-(エトキシジフルオロメチル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジンおよび(S)-6-(6-(1-シクロプロピル-2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリジン-3-イル)-3-(エトキシジフルオロメチル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジンの合成。立体化学は無作為に割り当てられていることに留意されたい
Figure 2023503343000035
A76:6-(6-(1-シクロプロピル-2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリジン-3-イル)-3-(エトキシジフルオロメチル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジン
100mLの密封管中のMeCN(15mL)中のCsCO(1906.18mg、5.85mmol)の撹拌懸濁液に、エタノール(1.14mL、19.5mmol)を添加した。反応混合物を10分間撹拌し、MeCN(10mL)中の3-[クロロ(ジフルオロ)メチル]-6-[6-(1-シクロプロピル-2,2,2-トリフルオロ-エトキシ)-3-ピリジル]-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジン(500mg、0.98mmol)を室温で加えた。反応混合物を、室温で30分間撹拌した。混合物を氷水(20mL)でクエンチし、酢酸エチル(30mL×2)で抽出した。有機層をNaSOで乾燥させ、濃縮した。粗化合物を、PE中の14%の酢酸エチルを使用したシリカゲル100~200メッシュのカラムクロマトグラフィーにより精製して、生成物を得た。粗生成物を分取HPLCによってさらに精製して、生成物(85.26mg、0.20mmol、収率20%)を固体として得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ=9.50(d,1H),8.65(d,1H),8.43(d,1H),8.20(dd,1H),7.61-7.42(m,1H),6.98(d,1H),5.41(dd,1H),4.34(d,2H),1.48(t,3H),0.99-0.89(m,1H),0.80-0.69(m,1H),0.66-0.55(m,2H)
化合物29および30:(R)-6-(6-(1-シクロプロピル-2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリジン-3-イル)-3-(エトキシジフルオロメチル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジンおよび(S)-6-(6-(1-シクロプロピル-2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリジン-3-イル)-3-(エトキシジフルオロメチル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジン
6-[6-(1-シクロプロピル-2,2,2-トリフルオロ-エトキシ)-3-ピリジル]-3-[エトキシ(ジフルオロ)メチル]-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジン(150mg、0.35mmol)の混合物を、SFC(DAICEL CHIRALCEL OJ-H(250mm×30mm、5μm)、A=COおよびB=EtOH(0.1% NH.HO)、10%B)により精製して、(R)-6-(6-(1-シクロプロピル-2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリジン-3-イル)-3-(エトキシジフルオロメチル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジン(2.44mg)および(S)-6-(6-(1-シクロプロピル-2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリジン-3-イル)-3-(エトキシジフルオロメチル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジン(30mg、0.07mmol)を油状物として得た。
不純(S)-6-(6-(1-シクロプロピル-2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリジン-3-イル)-3-(エトキシジフルオロメチル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジン(30mg)を、SFC(DAICEL CHIRALCEL OJ-H(250mm×30mm、5μm)、A=COおよびB=EtOH(0.1% NH.HO)、10%B)により精製して、(S)-6-(6-(1-シクロプロピル-2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリジン-3-イル)-3-(エトキシジフルオロメチル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジン(4.12mg)を油状物として得た。
化合物29:H NMR(400MHz,CDCl)δ=9.53-9.48(m,1H),8.68-8.63(m,1H),8.43(s,1H),8.24-8.17(m,1H),7.02-6.96(m,1H),5.47-5.37(m,1H),4.35(q,2H),1.54-1.46(m,2H),1.34-1.25(m,1H),0.80-0.72(m,1H),2.84-0.57(m,4H) LCMS R=3.0分のクロマトグラフィーで1.985分、30-90AB,MS ESI C1817[M+H]に対する計算値430.1、実測値430.1。
化合物30:H NMR(400MHz,CDCl)δ=9.55-9.44(m,1H),8.68-8.64(m,1H),8.43(s,1H),8.24-8.18(m,1H),7.03-6.97(m,1H),5.47-5.37(m,1H),4.40-4.31(m,2H),1.53-1.46(m,3H),1.35-1.24(m,1H),0.81-0.73(m,1H),0.62(br t,3H) LCMS R=3.0分のクロマトグラフィーで1.888分、30-90AB、MS ESI C1817[M+H]に対する計算値430.1、実測値430.1。
実施例21.化合物31および32の合成:3-[エトキシ(ジフルオロ)メチル]-6-[6-[(1R)-1-エチル-2,2-ジフルオロ-プロポキシ]-3-ピリジル]-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジンおよび3-[エトキシ(ジフルオロ)メチル]-6-[6-[(1S)-1-エチル-2,2-ジフルオロ-プロポキシ]-3-ピリジル]-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジンの合成。立体化学は無作為に割り当てられていることに留意されたい。
Figure 2023503343000036
A83:2,2-ジフルオロペンタン-3-オール
THF(50mL)中の2,2-ジフルオロプロパン酸メチル(5g、40.3mmol)の混合物に、EtMgBr(26.9mL、80.6mmol)を0℃で滴下で添加した(EtO中3M)。混合物を20℃に加温し、2時間撹拌した。混合物に飽和NHCl溶液(50mL)を添加し、水層をTHF(10mL×2)で抽出した。合わせた有機層を、ブライン(20mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させて、2,2-ジフルオロペンタン-3-オール(5g、12.1mmol、収率30.0%)を油状物として得、これを次のステップで直接使用した
A78:5-ブロモ-2-(1-エチル-2,2-ジフルオロ-プロポキシ)ピリジン
THF(50mL)中の2,2-ジフルオロペンタン-3-オール(5g、40.3mmol)の溶液に、0℃で30分間、NaH(3.22g、80.6mmol)を加え、続いて5-ブロモ-2-フルオロ-ピリジン(6.38g、36.3mmol)を加えた。混合物を、60℃で16時間撹拌した。室温まで冷却した後、混合物を飽和NHCl(100mL)溶液で希釈し、EtOAc(100mL×2)で抽出した。合わせた有機相をブライン(30mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮して、粗生成物を得、これを、シリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィー(PE中のEtOAc=0%~1%~2%)によって精製して、生成物(7.4g、24.2mmol、収率60%)を油状物として得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ=8.19-8.11(m,1H),7.70-7.63(m,1H),6.71(d,1H),5.55-5.39(m,1H),1.92-1.82(m,1H),1.81-1.70(m,1H),1.66-1.57(m,3H),0.95(t,3H)。
A79:2-(1-エチル-2,2-ジフルオロ-プロポキシ)-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン
1,4-ジオキサン(100mL)中、5-ブロモ-2-(1-エチル-2,2-ジフルオロ-プロポキシ)ピリジン(7.4g、26.4mmol)、4,4,5,5-テトラメチル-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1,3,2-ジオキサボロラン(7.38g、29.1mmol)、Pd(dppf)Cl(1.93g、2.64mmol)およびKOAc(5.19g、52.8mmol)をN下90℃で約16時間撹拌した。混合物を室温に冷却し、濾過し、濃縮して粗生成物を得、これをシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(PE中のEtOAc=0%~1%~2%)によって精製して、生成物(6.1g、18.6mmol、収率71%)を油状物として得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ=8.50(d,1H),7.97-7.91(m,1H),6.76(d,1H),5.73-5.57(m,1H),1.94-1.83(m,1H),1.82-1.73(m,1H),1.64(s,1H),1.60(s,2H),1.33(s,12H),0.95(t,3H)。
A80:2-クロロ-5-[6-(1-エチル-2,2-ジフルオロ-プロポキシ)-3-ピリジル]ピラジン
1,4-ジオキサン(50mL)および水(5mL)中のPd(dppf)Cl(0.85g、1.16mmol)、CsCO(7.57g、23.2mmol)、2-ブロモ-5-クロロ-ピラジン(2.47g、12.8mmol)および2-(1-エチル-2,2-ジフルオロ-プロポキシ)-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン(3.8g、11.6mmol)の混合物をN下、50℃で2時間撹拌した。25℃に冷却した後、水相を分離し、有機相を濃縮してジオキサンの大部分を除去した。次いで、残渣を水(30mL)で希釈し、混合物をEtOAc(60mL×2)で抽出した。合わせた有機相を水(40mL)およびブライン(40mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗生成物を、シリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィー(PE中のEtOAc=0%~1%~3%~20%)によって精製して、生成物(3g、9.56mmol、収率82%)を固体として得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ=8.74(d,2H),8.62(d,1H),8.26-8.20(m,1H),6.93(d,1H),5.72-5.60(m,1H),1.97-1.75(m,2H),1.64(t,3H),0.99(t,3H)。
A81:[5-[6-(1-エチル-2,2-ジフルオロ-プロポキシ)-3-ピリジル]ピラジン-2-イル]ヒドラジン
MeCN(50mL)中の2-クロロ-5-[6-(1-エチル-2,2-ジフルオロ-プロポキシ)-3-ピリジル]ピラジン(3g、9.56mmol)およびヒドラジン(6.13g、191mmol)の溶液を、N下で90℃で16時間撹拌し、褐色の溶液を得た。室温まで冷却した後、溶液を濃縮し、水(50mL)で希釈し、EtOAc(50mL×2)で抽出した。合わせた有機相をブライン(50mL×2)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮して、生成物(2.6g、8.41mmol、収率88%)を固体として得た。粗残渣を次のステップに直接使用した。
A84:2-ブロモ-N’-[5-[6-(1-エチル-2,2-ジフルオロ-プロポキシ)-3-ピリジル]ピラジン-2-イル]-2,2-ジフルオロ-アセトヒドラジド
THF(40mL)中の2-ブロモ-2,2-ジフルオロ-酢酸(4g、22.9mmol)の溶液に、塩化オキサリル(2.35mL、27.4mmol)およびDMF(1mL)を加えた。混合物を、0℃で1時間撹拌した。溶液をさらに精製することなく次のステップに使用した。
2-ブロモ-2,2-ジフルオロ-アセチルクロリドの上記溶液に、[5-[6-(1-エチル-2,2-ジフルオロ-プロポキシ)-3-ピリジル]ピラジン-2-イル]ヒドラジン(2.60g、8.41mmol)を加え、得られた混合物を0℃で2時間撹拌した。室温まで加温した後、混合物を水(40mL)に注ぎ、EtOAc(40mL)で抽出した。合わせた有機相をブライン(20mL×2)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮して、粗生成物(7.60g、16.3mmol)を油状物として得た。LCMS R=1.5分のクロマトグラフィーで0.980分、5-95AB、MS ESI C1617BrF[M+H]に対する計算値468.0、実測値468.0。
A82:3-[ブロモ(ジフルオロ)メチル]-6-[6-(1-エチル-2,2-ジフルオロ-プロポキシ)-3-ピリジル]-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジン
DCM(40mL)中の2-ブロモ-N’-[5-[6-(1-エチル-2,2-ジフルオロ-プロポキシ)-3-ピリジル]ピラジン-2-イル]-2,2-ジフルオロ-アセトヒドラジド(4.40g、9.44mmol)の黄色混合物に、2-メトキシピリジン(4mL、37.8mmol)およびTfO(3.19mL、18.9mmol)を加え、得られた混合物をN下、20℃で1時間撹拌した。混合物を水(40mL)で希釈し、DCM(40mL×2)で抽出した。有機層を無水NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣を、シリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィー(PE中、20%~30%のEtOAc)によって精製して、生成物(800mg、1.78mmol、収率19%)を固体として得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ=9.58(d,1H),8.73(d,1H),8.45-8.37(m,1H),8.26-8.17(m,1H),7.01-6.93(m,1H),5.72-5.59(m,1H),1.72-1.59(m,3H),1.27-1.24(m,2H),1.03-0.97(m,3H)。LCMS R=4.0分クロマトグラフィーで1.035分、30-90AB、MS ESI C1615BrFO[M+H]に対する計算値447.9、実測値447.9。
A85:3-[エトキシ(ジフルオロ)メチル]-6-[6-(1-エチル-2,2-ジフルオロ-プロポキシ)-3-ピリジル]-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジン
エタノール(4mL)中の3-[ブロモ(ジフルオロ)メチル]-6-[6-(1-エチル-2,2-ジフルオロ-プロポキシ)-3-ピリジル]-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジン(400mg、0.89mmol)およびAgBF(347.5mg、1.78mmol)の混合物を、60℃で暗所で1時間撹拌した。25℃まで冷却した後、混合物をブライン(10mL)で洗浄し、EtOAc(10mL×2)で抽出した。有機層を無水NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗生成物を、シリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィー(PE中のEtOAc=0%~30%)によって精製して、生成物(60mg、0.15mmol、収率16%)を固体として得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ=9.51(d,1H),8.68(d,1H),8.44(d,1H),8.24-8.16(m,1H),6.96(d,1H),5.75-5.59(m,1H),4.40-4.31(m,2H),1.97-1.76(m,2H),1.72-1.61(m,3H),1.53-1.46(m,3H),1.04-0.97(m,3H)。
化合物31および32:3-[エトキシ(ジフルオロ)メチル]-6-[6-[(1R)-1-エチル-2,2-ジフルオロ-プロポキシ]-3-ピリジル]-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジンおよび3-[エトキシ(ジフルオロ)メチル]-6-[6-[(1S)-1-エチル-2,2-ジフルオロ-プロポキシ]-3-ピリジル]-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジン
残渣を、SFC(DAICEL CHIRALCEL OJ-H(250mm×30mm、5μm)、A:CO、B=MeOH0.1% NH.HO、25%B、60mL/分)により精製して、油状物として3-[エトキシ(ジフルオロ)メチル]-6-[6-[(1R)-1-エチル-2,2-ジフルオロ-プロポキシ]-3-ピリジル]-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジン(30mg、0.07mmol)および油状物として3-[エトキシ(ジフルオロ)メチル]-6-[6-[rac-(1S)-1-エチル-2,2-ジフルオロ-プロポキシ]-3-ピリジル]-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジン(25mg、0.06mmol)を得た。不純な3-[エトキシ(ジフルオロ)メチル]-6-[6-[(1R)-1-エチル-2,2-ジフルオロ-プロポキシ]-3-ピリジル]-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジン(30mg、0.07mmol)を分取TLCにより精製して、3-[エトキシ(ジフルオロ)メチル]-6-[6-[(1R)-1-エチル-2,2-ジフルオロ-プロポキシ]-3-ピリジル]-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジン(8.02mg、0.02mmol)を油状物として得た。不純な3-[エトキシ(ジフルオロ)メチル]-6-[6-[(1S)-1-エチル-2,2-ジフルオロ-プロポキシ]-3-ピリジル]-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジン(25mg、0.06mmol)を、分取TLCにより精製して、3-[エトキシ(ジフルオロ)メチル]-6-[6-[(1S)-1-エチル-2,2-ジフルオロ-プロポキシ]-3-ピリジル]-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジン(22.57mg、0.05mmol)を固体として得た。
化合物31:H NMR(400MHz,CDCl)δ=9.50(s,1H),8.68(d,1H),8.44(s,1H),8.24-8.14(m,1H),6.96(d,1H),5.76-5.54(m,1H),4.41-4.29(m,2H),1.99-1.88(m,1H),1.86-1.76(m,1H),1.73-1.62(m,3H),1.54-1.44(m,3H),1.05-0.95(m,3H)。LCMS R=2.0分のクロマトグラフィーで1.292分、10-80AB、MS ESI C1820[M+H]に対する計算値414.1、実測値414.1。
化合物32:H NMR(400MHz,CDCl)δ=9.51(s,1H),8.69(d,1H),8.44(s,1H),8.24-8.16(m,1H),6.96(d,1H),5.76-5.51(m,1H),4.41-4.29(m,2H),1.96-1.89(m,1H),1.86-1.76(m,1H),1.72-1.59(m,3H),1.53-1.45(m,3H),1.05-0.96(m,3H)。LCMS R=2.0分のクロマトグラフィーで1.283分、10-80AB、MS ESI C1820[M+H]に対する計算値414.1、実測値414.1。
実施例22.化合物33および34:3-[エトキシ(ジフルオロ)メチル]-6-[6-[(1R)-1-エチル-2,2-ジフルオロ-プロポキシ]-3-ピリジル]-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジンおよび3-[エトキシ(ジフルオロ)メチル]-6-[6-[(1S)-1-エチル-2,2-ジフルオロ-プロポキシ]-3-ピリジル]-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジンの合成。立体化学は無作為に割り当てられていることに留意されたい。
Figure 2023503343000037
A86:3-[ジフルオロ(イソプロポキシ)メチル]-6-[6-(2,2-ジフルオロ-1-メチル-エトキシ)-3-ピリジル]-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジン
IPA(3mL)中の3-[ブロモ(ジフルオロ)メチル]-6-[6-(2,2-ジフルオロ-1-メチル-エトキシ)-3-ピリジル]-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジン(100mg、0.24mmol)の溶液に、AgBF(92.4mg、0.48mmol)をN下で加えた。60℃で12時間撹拌した後、混合物を25℃に冷却し、ブライン(10mL)で希釈した。混合物をEtOAc(2×10mL)で抽出した。合わせた有機相をブライン(2×10mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣を、シリカゲルでのクロマトグラフィーフラッシュカラム(PE中、0%~40%のEtOAc)によって精製して、生成物(40mg、0.1mmol、収率42%)を固体として得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ=9.58-9.46(m,1H),8.80-8.64(m,1H),8.44(d,1H),8.19(dd,1H),6.94(d,1H),6.16-5.78(m,1H),5.66-5.46(m,1H),5.08-4.90(m,1H),1.51(d,6H),1.47(d,3H)。
化合物33および34:3-[ジフルオロ(イソプロポキシ)メチル]-6-[6-[(1R)-2,2-ジフルオロ-1-メチル-エトキシ]-3-ピリジル]-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジンおよび3-[ジフルオロ(イソプロポキシ)メチル]-6-[6-[(1S)-2,2-ジフルオロ-1-メチル-エトキシ]-3-ピリジル]-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジン
ラセミ生成物を、SFC(DAICEL CHIRALCEL AY-H(250mm×30mm、5μm)、A:CO B=EtOH 0.1%NH.HO、15%B)により精製し、3-[ジフルオロ(イソプロポキシ)メチル]-6-[6-[(1R)-2,2-ジフルオロ-1-メチル-エトキシ]-3-ピリジル]-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジン(ピーク1、11.07mg)および3-[ジフルオロ(イソプロポキシ)メチル]-6-[6-[(1S)-2,2-ジフルオロ-1-メチル-エトキシ]-3-ピリジル]-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジン(ピーク2、7.39mg)の生成物を固体として得た。
化合物33:H NMR(400MHz,CDCl)δ=9.51(s,1H),8.71-8.66(m,1H),8.44(s,1H),8.19(dd,1H),6.95(d,1H),6.18-5.80(m,1H),5.62-5.42(m,1H),5.11-4.90(m,1H),1.51(d,6H),1.47(d,3H)。LCMS Rt=3.0分のクロマトグラフィーで1.95分、10-80AB、MS ESI C1718[M+H]に対する計算値400.2、実測値400.2。
化合物34:H NMR(400MHz,CDCl)δ=9.51(s,1H),8.70-8.67(m,1H),8.45(s,1H),8.19(dd,1H),6.95(d,1H),6.16-5.79(m,1H),5.63-5.46(m,1H),5.14-4.90(m,1H),1.50(d,6H),1.47(d,3H)。LCMS Rt=3.0分のクロマトグラフィーで1.95分、10-80AB、MS ESI C1718[M+H]に対する計算値400.2、実測値400.2。
実施例23.化合物35および36:3-[ジフルオロ(メトキシ)メチル]-6-[6-[rac-(1R)-1-(ジフルオロメチル)プロポキシ]-3-ピリジル]-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジンおよび3-[ジフルオロ(メトキシ)メチル]-6-[6-[rac-(1S)-1-(ジフルオロメチル)プロポキシ]-3-ピリジル]-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジンの合成。立体化学は無作為に割り当てられていることに留意されたい。
Figure 2023503343000038
A93:1,1-ジフルオロブタン-2-オール
THF(30mL)中2,2-ジフルオロ酢酸メチル(5g、45.43mmol)の混合物に、EtMgBr(30.3mL、90.9mmol)を0℃で滴下で添加した(EtO中3M)。混合物を20℃に加温し、2時間撹拌した。混合物に飽和NHCl溶液(50mL)を添加し、水層をTHF(2×20mL)で抽出した。合わせた有機層を、ブライン(20mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させて、1,1-ジフルオロブタン-2-オール(5g、13.6mmol)を油状物として得、これを次のステップで直接使用した。
A88:5-ブロモ-2-[1-(ジフルオロメチル)プロポキシ]ピリジン
THF(50mL)中の1,1-ジフルオロブタン-2-オール(4.5g、40.89mmol)の溶液に、NaH(4.09g、102.22mmol)を0℃で30分間添加した。次いで、5-ブロモ-2-フルオロ-ピリジン(10.8g、61.36mmol)を得られた混合物に加え、混合物を60℃で16時間撹拌した。室温まで冷却した後、混合物を飽和NHCl(50mL)で希釈し、EtOAc(2×50mL)で抽出した。合わせた有機フレーズをブライン(30mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮して、粗生成物を得、これを、シリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィー(PE中のEtOAc=0%~1%~2%)によって精製して、生成物(2g、6.89mmol)を油状物として得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ=8.20-8.11(m,1H),7.68(dd,1H),6.72(d,1H),6.08-5.72(m,1H),5.42-5.23(m,1H),1.94-1.73(m,2H),1.00(t,3H)。
A89:2-[1-(ジフルオロメチル)プロポキシ]-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン
1,4-ジオキサン(25mL)中のPd(dppf)Cl(0.55g、0.75mmol)、KOAc(1.48g、15.03mmol)、5-ブロモ-2-[1-(ジフルオロメチル)プロポキシ]ピリジン(2g、7.52mmol)およびビス(ピナコラート)ジボロン(2.1g、8.27mmol)の混合物を、N下、90℃で16時間撹拌した。混合物を室温に冷却し、濾過し、濃縮して、粗生成物を得て、これをシリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィー(PE中のEtOAc=0%~1%~2%)により精製して、生成物(1.2g、3.83mmol)を油状物として得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ=8.49(s,1H),8.02-7.88(m,1H),6.76(d,1H),6.16-5.75(m,1H),5.61-5.33(m,1H),1.95-1.75(m,2H),1.33(s,12H),1.00(t,3H)。
A90:2-クロロ-5-[6-[1-(ジフルオロメチル)プロポキシ]-3-ピリジル]ピラジン
1,4-ジオキサン(20mL)および水(2mL)中のPd(dppf)Cl(0.28g、0.38mmol)、CsCO(2.5g、7.66mmol)、2-ブロモ-5-クロロ-ピラジン(0.82g、4.22mmol)および2-[1-(ジフルオロメチル)プロポキシ]-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン(1.2g、3.83mmol)の混合物をN下、50℃で2時間撹拌した。25℃に冷却した後、水相を分離し、有機相を濃縮してジオキサンの大部分を除去した。次いで、残渣を水(30mL)に注ぎ、EtOAc(2×60mL)で抽出した。合わせた有機相を水(40mL)およびブライン(40mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗生成物を、シリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィー(PE中のEtOAc=0%~1%~3%~20%)によって精製して、生成物(1g、3.34mmol、収率87%)を固体として得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ=8.76-8.73(m,2H),8.65-8.60(m,1H),8.24(dd,1H),6.94(d,1H),6.17-5.77(m,1H),5.60-5.36(m,1H),1.98-1.79(m,2H),1.04(t,3H)。
A91:[5-[6-[1-(ジフルオロメチル)プロポキシ]-3-ピリジル]ピラジン-2-イル]ヒドラジン
MeCN(15mL)中の2-クロロ-5-[6-[1-(ジフルオロメチル)プロポキシ]-3-ピリジル]ピラジン(1g、3.34mmol)およびN.HO(3.34g、66.73mmol)の溶液を、N下、90℃で16時間撹拌した。室温まで冷却した後、混合物を濃縮して、残渣を得た。残渣を水(50mL)で希釈し、EtOAc(2×50mL)で抽出した。合わせた有機相をブライン(2×50mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮して、生成物(0.95g、3.22mmol、収率96%)を固体として得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ=8.61-8.54(m,1H),8.40(d,1H),8.27(d,1H),8.16-8.09(m,1H),6.91-6.82(m,1H),6.13-5.80(m,1H),5.49-5.33(m,1H),4.55(s,3H),1.92-1.84(m,2H),1.08-0.96(m,3H)。
A94:2-ブロモ-N’-[5-[6-[1-(ジフルオロメチル)プロポキシ]-3-ピリジル]ピラジン-2-イル]-2,2-ジフルオロ-アセトヒドラジド
THF(5mL)中の2-ブロモ-2,2-ジフルオロ-酢酸(620mg、3.54mmol)およびDMF(0.5mL)の溶液に、(COCl)(0.36mL、4.25mmol)を加え、混合物を0℃で1時間撹拌した。得られた溶液に、[5-[6-[1-(ジフルオロメチル)プロポキシ]-3-ピリジル]ピラジン-2-イル]ヒドラジン(0.95g、3.22mmol)を加え、混合物を20℃で1時間撹拌した。室温まで冷却した後、混合物を水(30mL)に注ぎ、EtOAc(2×20mL)で抽出した。合わせた有機相をブライン(2×20mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮して、生成物(0.95g、2.1mmol)を油状物として得た。LCMS Rt=1.5分のクロマトグラフィーで1.00分、5-95AB、MS ESI C1517BrF[M+3H]に対する計算値454.0、実測値454.0。
A92:3-[ブロモ(ジフルオロ)メチル]-6-[6-[1-(ジフルオロメチル)プロポキシ]-3-ピリジル]-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジン
DCM(15mL)中の2-ブロモ-N’-[5-[6-[1-(ジフルオロメチル)プロポキシ]-3-ピリジル]ピラジン-2-イル]-2,2-ジフルオロ-アセトヒドラジド(0.95g、2.1mmol)の溶液に、2-メトキシピリジン(0.92g、8.4mmol)およびTfO(0.71mL、4.2mmol)を添加した。20℃で2時間撹拌した後、反応物を水(10mL)中に注ぎ、EtOAc(3×10mL)で抽出した。合わせた有機相を、飽和NaHCO(2×10mL)、ブライン(10mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(PE中、0%~15%のEtOAc)によって精製して、生成物(120mg、0.28mmol、収率13%)を油状物として得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ=9.57(d,1H),8.78-8.71(m,1H),8.43-8.37(m,1H),8.26-8.18(m,1H),6.99(d,1H),6.1-5.78(m,1H),5.56-5.40(m,1H),1.99-1.81(m,2H),1.06(t,3H)。
A95:3-[ジフルオロ(メトキシ)メチル]-6-[6-[1-(ジフルオロメチル)プロポキシ]-3-ピリジル]-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジン
メタノール(5mL)中の3-[ブロモ(ジフルオロ)メチル]-6-[6-[1-(ジフルオロメチル)プロポキシ]-3-ピリジル]-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジン(120mg、0.28mmol)の溶液に、NaOMe(29.86mg、0.55mmol)を加え、得られた混合物を60℃で2時間撹拌した。室温まで冷却した後、反応を水(10mL)でクエンチし、EtOAc(2×10mL)で抽出した。合わせた有機相をブライン(10mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮して、生成物(90mg、0.19mmol、収率68%)を固体として得た。LCMS R=2.0分のクロマトグラフィーで1.63分、10-80AB、MS ESI C1616[M+H]に対する計算値386.2、実測値386.2。
化合物35:3-[ジフルオロ(メトキシ)メチル]-6-[6-[(1R)-1-(ジフルオロメチル)プロポキシ]-3-ピリジル]-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジン
ラセミ生成物を、SFC(DAICEL CHIRALCEL OJ-H(250mm×30mm、5μm)、A:CO B=EtOH 0.1% NH.HO、15%B)により精製し、3-[ジフルオロ(メトキシ)メチル]-6-[6-[rac-(1R)-1-(ジフルオロメチル)プロポキシ]-3-ピリジル-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジンの生成物(8.51mg、0.0213mmol)を固体として得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ=9.57-9.46(m,1H),8.73-8.68(m,1H),8.44-8.40(m,1H),8.24-8.19(m,1H),6.97(d,J=8.8Hz,1H),6.14-5.83(m,1H),5.56-5.40(m,1H),3.96(s,3H),1.97-1.82(m,2H),1.05(t,J=7.6Hz,3H)。LCMS Rt=2.0分のクロマトグラフィーで1.63分、10-80AB、MS ESI C1616[M+H]に対する計算値386.2、実測値386.2。
化合物36:3-[ジフルオロ(メトキシ)メチル]-6-[6-[(1S)-1-(ジフルオロメチル)プロポキシ]-3-ピリジル]-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジン
ラセミ生成物を、SFC(DAICEL CHIRALCEL OJ-H(250mm×30mm、5μm)、A:COB=0.1%NH.HO、15%B)により精製して不純生成物を得、これを第2のSFC(DAICEL CHIRALCEL OJ-H(250mm×30mm、5μm)、A:CO B=0.1%NH.HO、15%B)により精製して、不純生成物を得た。不純生成物を、分取TLC(PE:EA=2:1)により精製し、3-[ジフルオロ(メトキシ)メチル]-6-[6-[rac-(1S)-1-(ジフルオロメチル)プロポキシ]-3-ピリジル]-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジン(3.01mg、0.0076mmol)を固体として得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ=9.57-9.46(m,1H),8.73-8.68(m,1H),8.44-8.40(m,1H),8.24-8.19(m,1H),6.97(d,1H),6.14-5.83(m,1H),5.56-5.40(m,1H),3.96(s,3H),1.97-1.82(m,2H),1.05(t,J=7.6Hz,3H)。LCMS Rt=2.0分のクロマトグラフィーで1.63分、10-80AB、MS ESI C1616[M+H]に対する計算値386.2、実測値386.2。
実施例24:A58:3-[ブロモ(ジフルオロ)メチル]-6-[6-[(1R)-2,2,2-トリフルオロ-1-メチル-エトキシ]-3-ピリジル]-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジンの合成
Figure 2023503343000039
A96の合成:1,4-ジオキサン(2000mL)および水(500mL)中の、5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-2-[(1R)-2,2,2-トリフルオロ-1-メチル-エトキシ]ピリジン(200g、630.7mmol)、2-ブロモ-5-クロロピラジン(122g、630.7mmol)、Pd(dppf)Cl(46.15g、63.07mmol)およびCsCO(513.7g、1.58mol)の混合物を、N下、50℃で2時間撹拌した。25℃に冷却した後、混合物を分離し、有機相を濃縮して、ジオキサンの大部分を除去した。残渣を水に(1L)に注ぎ、混合物をEtOAc(800mL×2)で抽出した。合わせた有機相を水(500mL)およびブライン(500mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗生成物を、シリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィー(PE中のEtOAc=0%~1%~3%~20%)によって精製して、生成物(122g、401.75mmol、収率64%)を固体として得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ=8.77-8.73(m,2H),8.63(d,1H),8.26(dd,1H),6.96(d,1H),5.93-5.82(m,1H),1.54(d,3H)。
A97の合成:MeCN(1000mL)中の2-クロロ-5-[6-[(1R)-2,2,2-トリフルオロ-1-メチル-エトキシ]-3-ピリジル]ピラジン(122g、401.75mmol)の溶液に、ヒドラジン(128.76g、4.02mol)を25℃で加えた。混合物を、90℃で16時間撹拌した。25℃に冷却した後、反応物を水(2L)中に注いで、固体を濾過により収集し、水(500mL×2)で洗浄した。固体をEtOAc(1500mL)に溶解し、混合物をブライン(500mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮して、粗生成物(120g、401mmol)を固体として得た。LCMS Rt=2分のクロマトグラフィーで0.96分、10-80AB、MS ESI C1213O[M+H]に対する計算値300.1、実測値 299.9。
A98の合成:THF(1000mL)中の2-ブロモ-2,2-ジフルオロ-酢酸(91g、520.21mmol)の溶液に、1滴のDMFおよび(COCl)(52.82mL、624.25mmol)を添加した。混合物を、20℃で30分間撹拌した。次いで、[5-[6-[(1R)-2,2,2-トリフルオロ-1-メチル-エトキシ]-3-ピリジル]ピラジン-2-イル]ヒドラジン(120g、401mmol)を溶液に加えた。混合物を、20℃で1時間撹拌した。混合物を水(2L)に注ぎ、水層をEtOAc(2L×2)で抽出した。合わせた有機相をブライン(1L×2)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮して、生成物(180g、293.6mmol)を固体として得た。
A58の合成:トルエン(1500mL)中の2-ブロモ-2,2-ジフルオロ-N’-[5-[6-[(1R)-2,2,2-トリフルオロ-1-メチル-エトキシ]-3-ピリジル]ピラジン-2-イル]アセトヒドラジド(180g、293.6mmol)の溶液に、TsOH(5.18g、30.07mmol)を添加した。混合物を、125℃で16時間撹拌した。室温まで冷却した後、混合物を水(1.5L)に注ぎ、水層をEtOAc(1.5L×2)で抽出した。合わせた有機相をブライン(500mL×2)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗生成物を、シリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィー(PE中のEtOAc=10%~20%)によって精製して、生成物(55g、125.57mmol、収率31%)を固体として得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ=9.59(d,1H),8.76(d,1H),8.41(d,1H),8.25(dd,1H),7.01(d,1H),5.96-5.80(m,1H),1.56(d,3H)。
実施例25:遅延性ナトリウム電流(INaL)の調節における例示的化合物の有効性
NaV1.6電位依存性ナトリウムチャネルによって発現されるINaLを調節する例示的化合物の機能的特性解析を、PatchXpress(商標)ハイスループット電気生理学プラットフォーム(Molecular Devices、Sunnyvale,CA)を使用して達成した。組換えヒトNaV1.6(hNaV1.6)を発現するHEK-293細胞を、DMEM/高グルコースダルベッコ変法、10% FBS、2mMピルビン酸ナトリウム、10mM HEPES、および400μg/mL G418中で増殖させた。細胞を、採取前に50%~80%の集密度まで増殖させた。トリプシン処理細胞を洗浄し、1時間回復させ、次いで1×106個の細胞/mlの濃度で細胞外記録溶液に再懸濁した。PatchXpressのオンボード液体処理機能を、細胞の分注および試験化合物の適用のために使用した。NaV遅延性電流は、300nMのATX-IIの適用によって誘発した。INaLは、0.1Hzの周波数で非不活化保持電位(例えば、-120mV)から200msの間に0mVにパルスを脱分極させることによって誘発した。INaL振幅および安定性は、試験パルスの最後の20msにわたる平均電流振幅を分析することによって決定した。例示的な化合物(例えば、本明細書に記載される)を用いた定常状態の遮断に続いて、非透過性カチオン(例えば、コリンまたはNDMG)を含有するNa+を含まない溶液を添加して、ナトリウム電流の同一性を確認した。INaLの定常状態阻害パーセントを、以下の式で計算した:[(INaL_化合物)/(INaL_対照)]*100。式中、INaL_化合物およびINaL_対照はそれぞれ、化合物の存在下または非存在下で記録されたINaLを表す。
hNaV1.6でのINaLの阻害パーセントに関するこのアッセイの結果(上記に類似した手順を使用して測定されるが、1μMで組換えヒトNaV 1.6(h NaV 1.6)を発現するHEK-293細胞を使用して測定した、以下の表1に要約する。この表において、「A」は30%未満の阻害を示し、「B」は、約30%~約70%の阻害を示し、「C」は70%超の阻害を示す。「N/A」はデータなしを示す。
Figure 2023503343000040
いくつかの実施形態について説明してきたが、本発明の化合物および方法を利用する他の実施形態を提供するために、当社の基本的な実施例が変更できることは明らかである。したがって、本発明の範囲は、例として表されている特定の実施形態によってではなく、添付の特許請求の範囲によって定義されるべきであることが理解されよう。
本出願全体を通して引用されているすべての参考文献(文献参考文献、発行された特許、公開された特許出願、および同時係属中の特許出願を含む)の内容は、参照によりその全体が本明細書に明示的に組み込まれる。別途定義されない限り、本明細書で使用されるすべての技術的用語および科学的用語は、当業者に一般的に知られている意味が付与されている。

Claims (38)

  1. 式Iを有する化合物、
    Figure 2023503343000041
    またはその薬学的に許容される塩であって、式中、
    が、C2-4アルキルまたは単環式C3-6シクロアルキルであり、
    が、C1-4アルキルである、化合物またはその薬学的に許容される塩。
  2. が、エチル、イソプロピル、またはシクロプロピルである、請求項1に記載の化合物。
  3. が、メチルまたはエチルである、請求項1または2に記載の化合物。
  4. 前記化合物が、
    Figure 2023503343000042
    Figure 2023503343000043
    またはそれらの薬学的に許容される塩からなる群から選択される、請求項1に記載の化合物。
  5. 式IIを有する化合物、
    Figure 2023503343000044
    またはその薬学的に許容される塩であって、式中、
    が、C1-4アルキルであり、
    が、C1-4アルキルであり、
    が、水素またはC1-4アルキルである、化合物またはその薬学的に許容される塩。
  6. が、メチルまたはエチルである、請求項5に記載の化合物。
  7. が、メチル、エチル、またはイソプロピルである、請求項5または6に記載の化合物。
  8. が、水素またはメチルである、請求項5~7のいずれか一項に記載の化合物。
  9. が、水素である、請求項5~8のいずれか一項に記載の化合物。
  10. が、メチルである、請求項5~8のいずれか一項に記載の化合物。
  11. 前記化合物が、
    Figure 2023503343000045
    Figure 2023503343000046
    またはそれらの薬学的に許容される塩からなる群から選択される、請求項5に記載の化合物。
  12. Figure 2023503343000047
    またはそれらの薬学的に許容される塩からなる群から選択される、化合物。
  13. 請求項1~12のいずれか一項に記載の化合物、またはそれらの薬学的に許容される塩と、薬学的に許容される担体と、を含む、薬学的組成物。
  14. ナトリウムイオンチャネルの異常機能に関連する状態の治療を必要とする対象においてそれを治療する方法であって、治療有効量の、請求項1~12のいずれか一項に記載の化合物、もしくはその薬学的に許容される塩、または請求項13に記載の薬学的組成物を前記対象に投与することを含む、方法。
  15. 前記状態が、神経障害または精神障害である、請求項14に記載の方法。
  16. 前記状態が、てんかんまたはてんかん症候群である、請求項14または15に記載の方法。
  17. 前記状態が、遺伝性てんかんまたは遺伝性てんかん症候群である、請求項14~16のいずれか一項に記載の方法。
  18. 前記状態が、小児てんかんまたは小児てんかん症候群である、請求項14~16のいずれか一項に記載の方法。
  19. 前記状態が、てんかん性脳症である、請求項14~16のいずれか一項に記載の方法。
  20. 前記てんかん性脳症が、ドラベ症候群、乳児けいれん、またはレノックス・ガストー症候群からなる群から選択される、請求項19に記載の方法。
  21. 前記状態が、てんかん性脳症、SCN1A、SCN2A、SCN8A変異を有するてんかん性脳症、早期乳児てんかん性脳症、ドラベ症候群、SCN1A変異を有するドラベ症候群、熱性発作を伴う全身性てんかん、全身性強直間代発作を伴う難治性小児てんかん、乳児けいれん、良性家族性新生児-乳児発作、SCN2Aてんかん性脳症、SCN3A変異を有する焦点性てんかん、SCN3A変異を有する潜因性小児部分てんかん、SCN8Aてんかん性脳症、てんかんにおける予期せぬ突然死、ラスムッセン脳炎、乳児悪性焦点移動性部分発作、常染色体優性夜間前頭葉てんかん、てんかんにおける予期される突然死(SUDEP)、KCNQ2てんかん性脳症、およびKCNT1てんかん性脳症からなる群から選択される、請求項14または15に記載の方法。
  22. 神経障害または精神障害を治療する方法であって、前記方法が、請求項1~12のいずれか一項に記載の化合物、もしくはその薬学的に許容される塩、または請求項13に記載の薬学的組成物を、その治療を必要とする対象に投与することを含む、方法。
  23. 疼痛を治療する方法であって、前記方法が、請求項1~12のいずれか一項に記載の化合物、もしくはその薬学的に許容される塩、または請求項13に記載の薬学的組成物を、その治療を必要とする対象に投与することを含む、方法。
  24. 三叉神経・自律神経性頭痛(TAC)の治療または予防を必要とする対象においてそれを治療または予防する方法であって、治療有効量の、請求項1~12のいずれか一項に記載の化合物、もしくはその薬学的に許容される塩、または請求項13に記載の薬学的組成物を前記対象に投与することを含み、前記TACが、発作性片側頭痛、持続性片側頭痛、結膜充血および流涙を伴う短時間持続性片側神経痛様頭痛発作(SUNCT)、頭部自律神経症状を伴う短時間持続性片側神経痛様頭痛発作(SUNA)、ならびに片側頭痛を伴う長時間持続性自律神経症状からなる群から選択される、方法。
  25. 前記TACが、短時間持続性片側神経痛様頭痛発作である、請求項24に記載の方法。
  26. 前記TACが、SUNCTである、請求項24または25に記載の方法。
  27. 前記TACが、SUNAである、請求項24または25に記載の方法。
  28. 前記対象が、前記TACの治療に使用される少なくとも1つの薬品に対して不十分な応答を有する、請求項24~27のいずれか一項に記載の方法。
  29. 片頭痛の治療または予防を必要とする対象においてそれを治療または予防する方法であって、治療有効量の、請求項1~12のいずれか一項に記載の化合物、もしくはその薬学的に許容される塩、または請求項13に記載の薬学的組成物を前記対象に投与することを含み、前記片頭痛が、前兆のない片頭痛、前兆のある片頭痛、家族性片麻痺性片頭痛1型(FHM1)、家族性片麻痺性片頭痛2型(FHM2)、家族性片麻痺性片頭痛4型(FHM4)、および孤発性片麻痺性片頭痛(SHM)からなる群から選択される、方法。
  30. 前記片頭痛が、前兆のない片頭痛である、請求項29に記載の方法。
  31. 前記片頭痛が、前兆のある片頭痛である、請求項29に記載の方法。
  32. 前記片頭痛が、FHM1である、請求項29に記載の方法。
  33. 前記片頭痛が、FHM2である、請求項29に記載の方法。
  34. 前記片頭痛が、FHM4である、請求項29に記載の方法。
  35. 前記片頭痛が、SHMである、請求項29に記載の方法。
  36. 前記対象が、前記片頭痛の治療に使用される少なくとも1つの薬品に対して不十分な応答を有する、請求項29~35のいずれか一項に記載の方法。
  37. 皮質拡延性抑制(CSD)の治療または予防を必要とする対象においてそれを治療または予防する方法であって、治療有効量の、請求項1~12のいずれか一項に記載の化合物、もしくはその薬学的に許容される塩、または請求項13に記載の薬学的組成物を前記対象に投与することを含む、方法。
  38. 脳神経障害または多発性脳神経障害の治療または予防を必要とする対象においてそれを治療または予防する方法であって、治療有効量の、請求項1~12のいずれか一項に記載の化合物、もしくはその薬学的に許容される塩、または請求項13に記載の薬学的組成物を前記対象に投与することを含み、前記脳神経障害が、ベル麻痺、微小血管性脳神経麻痺、第3脳神経麻痺、第4脳神経麻痺、および第6脳神経麻痺からなる群から選択される、方法。
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