JP2023180799A - 導風装置およびヴィークル - Google Patents

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Abstract

【課題】別途に送風機を稼働させることなく、ヴィークルにおいて連なった状態に設定される搭載スペースを仕切るように流れる空気の流れを発生させる。【解決手段】導風装置10は、キャビン21に搭載スペース21A、21Cが前後に連なる移動可能なヴィークル20に適用される。導風装置10は、ヴィークル20の移動にともなってキャビン21周りの空気90を取り込む前席窓11(取り込み口)と、取り込まれた空気90の流れを、搭載スペース21A、21Cの間に導く端部12Cの縦スリット(導風部)と、その空気の流れを搭載スペース21A、21Cを仕切るように偏向させる偏向部12と、この空気90をキャビン21の外に排出する排出部13とを備える。【選択図】図1

Description

本開示は、導風装置およびヴィークルに関する。
従来、乗用自動車などの移動可能なヴィークルは、キャビンに搭載スペースが複数連なった状態で設定されているので、搭乗者または搭載物に由来するエアロゾルなどの浮遊物が他者に飛沫核感染の懸念等をもたらすことがあり、その対策を行う技術が開発されてきた。
例えば、以下の特許文献1に開示された技術が知られている。この特許文献1には、乗用車のキャビン(車室)において互いに対向する位置にスリット状の吐出口および吸入口を設け、この吐出口と吸入口によって空気の流れを起こし車室を仕切ることで、仕切られた各搭載スペース間での空気の出入りを阻止する技術が開示されている。
実願昭63-064156号(実開平01-165718号)のマイクロフィルム
しかしながら、上記特許文献1に開示された技術は、空気の流れを発生させるために送風機を別途、稼働させる必要があった。
本開示は、このような点に鑑みて創案されたものであり、本開示が解決しようとする課題は、送風機を別途稼働させることなく、ヴィークルにおける連なった状態の搭載スペースを仕切るように空気の流れを発生させることを可能とすることにある。
本開示における1つの特徴は、キャビンに搭載スペースが複数前後に連なった状態で設定される移動可能なヴィークルに適用される導風装置である。導風装置は、ヴィークルの移動にともなってキャビン周りの空気を取り込む取り込み口を備えている。また、導風装置は、取り込み口から取り込まれた空気の流れを、前後に連なる搭載スペースの間となる位置にまで導く導風部を備えている。また、導風装置は、導風部により導かれた空気の流れを、前後に連なる搭載スペースを仕切る方向に流れるように偏向させる偏向部を備えている。また、導風装置は、前後に連なる搭載スペースを仕切る方向に流れる空気の流れを導いて、この空気をキャビンの外に排出する排出部を備えている。
上記構成によれば、ヴィークルの移動にともなって空気がキャビンの周りを流れる。導風装置は、このようなキャビン周りの空気を取り込み偏向させることで、キャビン内の前後に連なる搭載スペースを仕切るように空気を流すことができる。これにより、送風機を別途稼働させることなく、ヴィークルにおける連なった状態の搭載スペースを仕切るように空気の流れを発生させることを可能とする。また、この導風装置は、送風機を稼働するエネルギーを必要としないため経済的および環境的にやさしい。また、搭載スペースを仕切るように流れた空気は、キャビンの外に排出されることで、このキャビン内の換気を併せて行うことができる。したがって、上記の導風装置は、搭乗者または搭載物に由来するエアロゾルなどの浮遊物が他者にもたらす飛沫核感染の懸念等に対する対策手段の1つとすることができる。
上記の導風装置において、偏向部は、それぞれが前後に連なる搭載スペースを仕切る2枚の間仕切りを、前後に間隔を開けた状態に並べた構成を備えているものであってもよい。
上記構成によれば、搭載スペース間を仕切る2枚の間仕切りを備えて、空気の流れにより搭載スペース間を仕切る。これにより飛沫核感染対策の機能と、キャビン内の換気機能に加えて、搭乗者や搭載物等が前後の搭載スペース間を移動することを抑制することができる。これにより、防犯対策及び安全対策の向上をも図ることができる。
上記の導風装置は、取り込み口が、2枚の間仕切りよりも前方となる位置にて開口する。また、排出部が、2枚の間仕切りよりも後方となる位置にて開口する。また、排出部の開口面積は、取り込み口の開口面積の2~3倍である。
上記構成によれば、排出部の開口面積は、取り込み口の開口面積の2~3倍である。このため、取り込み口には、キャビン周りの空気を引っぱり込むような力が生まれる。また、排出部には、キャビンの外に排出される空気を押し出すような力が生まれる。これにより、効率よく空気を流れさせることができる。そのため、搭載スペースを仕切る機能と、キャビン内の換気機能を効果的に発揮させることができる。
上記の導風装置は、2枚の間仕切りが透明であるものであってもよい。
上記構成によれば、前後に連なる搭載スペースの間で視線を通すことができる。すなわち、後方搭乗者は、前方の視認を確保できるため、前方状況や進行方向の確認、前方搭乗者との意思の疎通等を図ることができる。また、前方搭乗者は、後方の視認を確保できるため、後方の状況確認、後方の搭載物の確認、後方搭乗者との意思の疎通等を図ることができる。
また、本開示における別の特徴によると、上記の導風装置が適用されたヴィークルが提供される。
本開示は、送風機を別途稼働させることなく、ヴィークルにおける連なった状態の搭載スペースを仕切るように空気の流れを発生させることができる。
本開示の第1の実施形態にかかるヴィークル20を表した模式平面図である。 図1のII部拡大図である。 図1のIII-III線断面矢視図である。 本開示の第2の実施形態にかかるヴィークル40のキャビン41を表した透視図である。 本開示の第3の実施形態にかかるヴィークル60を表した正面図である。 本開示の第4の実施形態にかかるヴィークル80を模式的に表した説明図である。
以下に、本開示を実施するための形態について、図面を用いて説明する。ここで、本開示において「前」「後」「左」「右」の各方向を、ヴィークルの巡航時においてそのキャビンがもっぱら移動する方向を「前」とすることによって定義する。
〈第1の実施形態〉
図1から図3を用いて、第1の実施形態のヴィークル20およびこのヴィークル20に適用される導風装置10の構成について説明する。
ヴィークル20は、複数名の搭乗者が搭乗して移動方向に向かって移動する乗り物を例示して説明する。ここで、搭乗者は、ヴィークル20の乗員のほかに単に搭乗する搭乗者などがある。このヴィークル20は、図1に示すように、1つのキャビン21を有する。更に、このキャビン21に2つの搭載スペース21A、21Cを前後に連なった状態に設定される。ここで、搭載スペース21Aは、2つの搭載スペース21A、21Cのうちの前方に位置される。また、搭載スペース21Cは、2つの搭載スペース21A、21Cのうちの後方に位置される。搭載スペース21Cは、乗員が搭乗する場合のほか物品などの搭載物が搭載される場合もある。
ヴィークル20は、その搭載スペース21Aの左側に、前席窓11を有する左フロントドア21Bを備えている。また、ヴィークル20は、その搭載スペース21Cの右側に、後席窓13Bを有する右リアドア21Dを備えている。
導風装置10は、図1および図2に示すように、ヴィークル20のキャビン21が移動する前方方向からその移動に対して相対的に近づく空気90を取り込む取り込み口を備えている。本実施形態においては、上記取り込み口は、少なくとも部分的に開状態とされた前席窓11によって構成される。
導風装置10は、それぞれが前後に連なる2つの搭載スペース21A、21Cを仕切る2枚の間仕切り12A、12Bを、前後に間隔を開けた状態に並べた構成である。間仕切り12Aは、間仕切り12Bよりも前方側に配設される。図1~図3においては、2枚の間仕切り12A、12Bを、それぞれが透明な板材によって形成されたものとして描いている。しかしながら、2枚の間仕切り12A、12Bの構成は、これに限定されるものではない。
間仕切り12Aは、前席窓11におけるキャビン21の内外を連通させる開口部分S1よりも後方の位置に配設される。間仕切り12Bは、後席窓13Bにおけるキャビン21の内外を連通させる開口部分S2の少なくとも一部が間仕切り12Bよりも後方に位置されるように配設される。
間仕切り12Aは、キャビン21における左側の壁に達することなく内方に位置する端部12Cが設けられる。間仕切り12Bは、キャビン21における左側の壁に達する。これにより、偏向部12における左側の端には、前方に向かってスリット状に開口されるすきま14が設定される。また、この端部12Cにより縦に延びるスリットが設けられる。すきま14には、前席窓11から取り込まれた空気90が流れ込む。端部12Cの縦スリットは、前席窓11から取り込まれた空気90の流れを偏向させることなく、前後に連なる搭載スペース21A、21Cの間に位置される2枚の間仕切り12A、12Bの間に導く。この端部12Cの縦スリットが、前席窓11から取り込まれた空気90を2枚の間仕切り12A、12Bの間に導く「導風部」として機能する。
2枚の間仕切り12A、12Bは、これらの間に導かれた空気90の流れを、2つの搭載スペース21A、21Cを仕切る方向に偏向させる偏向部12として機能する。2枚の間仕切り12A、12Bは、これらの間に導かれた空気90の流れを、キャビン21の左端から右端に向かう向きに偏向させる。
図2および図3に示すように、間仕切り12Aは、キャビン21における右側の壁に達する。間仕切り12Bは、キャビン21における右側の壁に達することなく内方に位置する端部12Dが設けられる。これにより、偏向部12における右側の端は、後方に向かってスリット状に開口されるすきま15が設定される。また、この端部12Dにより縦に延びるスリットが設けられる。すきま15からは、2枚の間仕切り12A、12Bの間を通って流れてきた空気90が放出される。端部12Dの縦スリットは、放出される空気を偏向することなく、これを導く。空気90は、キャビン21の内部のスペースを経由して後方に移動し、部分的に開状態とされた後席窓13Bを介してキャビン21の外に排出される。すなわち、すきま15と後席窓13Bとを組み合わせた構成は、前後に連なる搭載スペース21A、21Cを仕切る方向に流れる空気90の流れを導いて、この空気90をキャビン21の外に排出する排出部13として機能する。
上述した空気90の流れの勢いは、前席窓11および後席窓13Bの各開度を変更することにより変更することができる。ここで、空気90の流れの勢いを強くするためには、後席窓13Bの開口面積(開口部分S2)は、前席窓11の開口面積(開口部分S1)に対してある程度広いことが好ましい。詳しくは、後席窓13Bの開口面積が前席窓11の開口面積の2~3倍であることが望ましい。特に、後席窓13Bの開口面積が前席窓11の開口面積の3倍であるものが最適である。ここで、後席窓13Bの開口面積が前席窓11の開口面積の2倍に満たない場合、キャビン21周りの空気90は、前席窓11から引っぱり込まれるような力を受けにくくなる。また、キャビン21の外に排出される空気90は、排出部13から押し出される力を受けにくくなる。このため、上述した空気90の流れは、後席窓13Bの開口面積が前席窓11の開口面積の2倍に満たない場合には、その勢いが弱くなる。また、後席窓13Bの開口面積が前席窓11の開口面積の3倍を超える場合、前席窓11から取り込まれた空気90が、排出部13から押し出されにくくなる為、排出されずにキャビン21内でとどまりやすくなる。
ヴィークル20の移動にともなって空気90がキャビン21の周りを流れる。上述した導風装置10は、このようなキャビン21周りの空気90を取り込み偏向させることで、この空気90をキャビン21内の前後に連なる搭載スペース21A、21Cを仕切るように流すことができる。これにより、別途に送風機を稼働させることなく、ヴィークル20において連なった状態に設定される搭載スペース21A、21Cを仕切るように流れる空気90の流れを発生させることができる。また、この導風装置10は、送風機を稼働するエネルギーを必要としないため経済的および環境的にやさしい。また、搭載スペース21A、21Cを仕切るように流れた空気90は、キャビン21の外に排出されることで、このキャビン21内の換気を併せて行うことができる。したがって、上述した導風装置10は、搭乗者または搭載物に由来するエアロゾルなどの浮遊物が他者にもたらす飛沫核感染の懸念等に対する対策手段の1つとすることができる。
また、上述した導風装置10は、搭載スペース21A、21Cを仕切る2枚の間仕切り12A、12Bを備えることで、空気90の流れで搭載スペース21A間を仕切る。これにより、飛沫核感染対策の機能と、キャビン21内の換気機能に加えて、搭乗者や搭載物等が前後の搭載スペース21A、21C間を移動することを抑制することができる。また、例えば、一方の搭載スペース側の搭乗者による凶器のつきつけのような危険に脅かされなくなる。これにより、防犯対策及び安全対策の向上をも図ることができる。
また、上述した導風装置10は、後席窓13Bの開口面積(開口部分S2)が、前席窓11の開口面積(開口部分S1)の2~3倍である。このため、前席窓11には、キャビン21周りの空気90を引っぱり込むような力が生まれる。また、排出部13には、キャビン21の外に排出される空気90を押し出すような力が生まれる。これにより、効率よく空気を流れさせることができる。そのため、搭載スペースを仕切る機能と、キャビン内の換気の機能を効果的に発揮させることができる。
また、上述したヴィークル20は、その移動にともなって空気90がキャビン21の周りを流れる。ヴィークル20の導風装置10は、このようなキャビン21周りの空気90を取り込み偏向させることで、この空気90をキャビン21内の前後に連なる搭載スペース21A、21Cを仕切るように流すことができる。これにより、別途に送風機を稼働させることなく、ヴィークル20において連なった状態に設定される搭載スペース21A、21Cを仕切るように流れる空気90の流れを発生させることができる。また、ヴィークル20は、送風機を稼働するエネルギーを必要としないため経済的および環境的にやさしい。また、搭載スペース21A、21Cを仕切るように流れた空気は、キャビン21の外に排出されることで、このキャビン21内の換気を併せて行うことができる。したがって、上述したヴィークル20は、搭乗者または搭載物に由来するエアロゾルなどの浮遊物が他者にもたらす飛沫核感染の懸念等に対する対策手段の1つとすることができる。
また、上述したヴィークル20は、搭載スペース21A、21Cを仕切る2枚の間仕切り12A、12Bを備えることで、空気90の流れで搭載スペース21A、21C間を仕切る。これにより、飛沫核感染対策の機能と、キャビン21内の換気機能に加えて、搭乗者や搭載物等が前後の搭載スペース21A、21C間を移動することを抑制することができる。また、例えば、一方の搭載スペース側の搭乗者による凶器のつきつけのような危険に脅かされなくなる。これにより、防犯対策及び安全対策の向上をも図ることができる。
また、上述したヴィークル20は、後席窓13Bの開口面積が、前席窓11の開口面積の2~3倍である。このため、前席窓11には、キャビン21周りの空気90を引っぱり込むような力が生まれる。また、排出部13には、キャビン21の外に排出される空気90を押し出すような力が生まれる。これにより、効率よく空気を流れさせることができる。そのため、搭載スペースを仕切る機能と、キャビン内の換気の機能を効果的に発揮させることができる。
また、上述したヴィークル20は、上記取り込み口としてヴィークル20に備え付けの前席窓11を活用することで、取り込み口として機能される構成を別途設ける必要をなくすことができる。
また、上述したヴィークル20は、このヴィークル20に備え付けの後席窓13Bを活用することで、排出部13の構成であってヴィークル20に別途設ける必要がある構成の削減を図ることができる。
上記のヴィークル20は、2枚の間仕切り12A、12Bが透明であるため、前後に連なる搭載スペース21A、21Cの間で視線を通すことができる。すなわち、後方搭乗者は、前方の視認を確保できるため、進行方向の確認や前方搭乗者との意思の疎通を図ることができる。また、前方搭乗者は、後方の視認を確保できるため、後方の状況確認、後方の搭載物の確認、後方搭乗者との意思の疎通等を図ることができる。
〈第2の実施形態〉
続いて、第2の実施形態にかかるヴィークル40およびこのヴィークル40に適用される導風装置30の構成について、図4を用いて説明する。第2の実施形態にかかる導風装置30およびヴィークル40は、第1の実施形態にかかる導風装置10およびヴィークル20を変形した実施形態である。したがって、上記第1の実施形態にかかる導風装置10およびヴィークル20の各構成と共通する構成については、これらの各構成に付した符号に「20」を加算した符号を付して対応させ、その詳細な説明を省略する。
図4に示すように、ヴィークル40は、輸送対象である搭乗者(図示せず)を乗せて移動するタクシーを例示して説明する。本実施形態において、搭乗者は、前方搭乗者および後方搭乗者として説明する。また、ヴィークル40についての技術思想は、水運または空輸の際に使用される乗り物にも適用できるものである。
ヴィークル40は、キャビン41を有している。更に、ヴィークル40は、キャビン41に2つの搭載スペース41A、41Cを前後に連なった状態に設定した構成を備える。ここで、搭載スペース41Aは、2つの搭載スペース41A、41Cのうち前方に位置されて、前方搭乗者が搭乗する。また、搭載スペース41Cは、2つの搭載スペース41A、41Cのうち後方に位置されて後方搭乗者が搭乗する。搭載スペース41Aには、2つの座席がコンソールボックスを挟んで左右に並んだ状態に設けられる。また、搭載スペース41Cには、左右方向に長尺な1つの座席が設けられる。
導風装置30は、各間仕切り32A、32Bの下縁をふさぐ底板32Eによって繋がれる。そのため、2枚の間仕切り32A、32Bを流れる空気90がキャビン41内へ漏れ出すことを防ぐ。
また、ヴィークル40は、間仕切り32Bにおける後ろ側の表面に、パネル状の非接触型決済装置40Aが設置されている。この非接触型決済装置40Aは、搭載スペース41Cに搭乗する後方搭乗者が、カードなどの決済手段を使用することで、搭載スペース41A内の人や物に物理的な干渉を行うことなく運賃を支払うことを可能とする。本実施形態においては、非接触型決済装置40Aは、搭載スペース41A内の座席における背もたれまたはヘッドレストの後方となる位置に位置されるが、他の場所に設置されてもよい。
また、ヴィークル40は、搭載スペース41A内のコンソールボックスの後方となる位置に、2枚の間仕切り32A、32Bを切り欠いてなるノッチ40Bを備えている。このノッチ40Bは、搭載スペース41A内の前方搭乗者および搭載スペース41C内の後方搭乗者の双方がコンソールボックスの天板をキャッシュデリーとして使用することを可能とする。
また、ヴィークル40は、図4に仮想線で示すように、その間仕切り32Bにおける右側(すなわち歩道等とは反対側)の端に、フラップ33Cを取り付けることができるように構成してもよい。このフラップ33Cは、すきま35を左後方から覆うとともに、このすきま35から後席窓33Bに至る搭載スペース41C内のスペースを部分的に仕切る。
上述したヴィークル40は、搭載スペース41A、41Cを仕切る2枚の間仕切り42A、42Bを備えることで、空気90の流れで搭載スペース41A、41C間を仕切る。これにより、飛沫核感染対策の機能と、キャビン21内の換気機能に加えて、搭乗者や搭載物等が前後の搭載スペース41A、41C間を移動することを抑制することができる。また、例えば、一方の搭載スペース側の搭乗者による凶器のつきつけのような危険に脅かされなくなる。これにより、防犯対策及び安全対策の向上をも図ることができる。
ここで、2枚の間仕切り42A、42Bが透明であることにより、搭載スペース41A、41Cの間で視線を通すことができる。この構成は、ヴィークル40の後方搭乗者および前方搭乗者のそれぞれにメリットをもたらす。すなわち、後方搭乗者は、2枚の間仕切り32A、32Bおよびヴィークル40のフロントガラス(図示省略)を通してヴィークル40の前方の光景を視認できるため、ヴィークル40がどこを走行しているのかを容易に把握することができる。また、後方搭乗者は、前方搭乗者との意思の疎通を図ることができる。また、前方搭乗者は、2枚の間仕切り32A、32Bを通してヴィークル40の後方の状況確認、搭載スペース41C内の後方搭乗者の様子の視認、後方搭乗者との意思の疎通等を図ることができる。そのため、後方搭乗者に対するサービス向上を図ることができる。
また、上述したヴィークル40は、後方搭乗者に非接触型決済装置40Aを使用させることで、物理的な接触を防ぐことと、後方搭乗者からの運賃の回収とを両立させることができる。また、上述したヴィークル40によれば、非接触型決済装置40Aを搭載スペース41A内の座席における背もたれまたはヘッドレストの後方となる位置に位置させることで、この非接触型決済装置40Aが搭載スペース41A、41Cの間で視線を通す際の妨げとなることをさけることができる。
また、上述したヴィークル40は、キャビン41の外から取り込まれた空気90を排出部33からキャビン41の外に排出させる際に、この空気90がフラップ33Cにより仕切られた搭載スペース41C内のスペースを経由するようにすることができる。これにより、上述したヴィークル40は、キャビン41の外から取り込まれた空気90に由来するエアロゾルなどの浮遊物がヴィークル40内の搭乗者に影響をもたらすことを抑えることができる。
〈第3の実施形態〉
続いて、第3の実施形態にかかるヴィークル60およびこのヴィークル60に適用される導風装置50の構成について、図5を用いて説明する。第3の実施形態にかかる導風装置50およびヴィークル60は、第1の実施形態にかかる導風装置10およびヴィークル20を変形した実施形態である。したがって、上記第1の実施形態にかかる導風装置10およびヴィークル20の各構成と共通する構成については、これらの各構成に付した符号に「40」を加算した符号を付して対応させ、その詳細な説明を省略する。
ヴィークル60は、一般には「ドローン」とも呼ばれ、人体をペイロードに含めることができる航空機である。本実施形態においては、ヴィークル60は、主に前方(巡航時)または上下方向(離着陸時)に移動する。
ヴィークル60は、図5に示すように、1つのキャビン61を有し、かつ、このキャビン61に2つの搭載スペース61A、61Cを前後に連なった状態に設定した構成を備えている。ここで、搭載スペース61Aは、2つの搭載スペース61A、61Cのうちの前方に位置される。また、搭載スペース61Cは、2つの搭載スペース61A、61Cのうちの後方に位置される。
導風装置50は、間仕切り52Aにおける左上寄りの部分から左に向かって開口される取り込み口51を備えている。取り込み口51は、キャビン61の外に連通される。取り込み口51は、ヴィークル60の巡航時に空気を取り込む。
また、導風装置50は、間仕切り52Bにおける右下寄りの部分から右に向かって開口される排出部53を備えている。
〈第4の実施形態〉
続いて、第4の実施形態にかかるヴィークル80およびこのヴィークル80に適用される導風装置70の構成について、図6を用いて説明する。第4の実施形態にかかる導風装置70およびヴィークル80は、第1の実施形態にかかる導風装置10およびヴィークル20を概念的に単純化させた模式図にして説明する。したがって、上記第1の実施形態にかかる導風装置10およびヴィークル20の各構成と共通する構成については、これらの各構成に付した符号に「60」を加算した符号を付して対応させ、その詳細な説明を省略する。
ヴィークル80は、どの方向にも動ける乗り物である。この動きは、単純な前進や後退などに限定されず、回転運動であってもよい。また、ヴィークル80は、回転運動をしないものであってもよい。ヴィークル80は、その内部に2重のキャビン(外側キャビン82および内側キャビン81)を有する。外側キャビン82の内部には、空気スペース80Aがある。内側キャビン81は、その空気スペース80Aに収納される。内側キャビン81は、複数の搭載スペース81A、81Cが前後に連なった状態で設定されるキャビンである。また、内側キャビン81には、導風装置70が設けられる。導風装置70は、ヴィークル80の移動にともなって、内側キャビン81周り(空気スペース80A内)の空気を取り込み口71から取り込んで偏向させ、排出部73から排出する。
空気スペース80Aの内部にある内側キャビン81は、ヴィークル80がどのように進むのかによらず、その上下(例えば図6では頭のある側が上であり、足のある側が下である。)を保つ。これは、例えば内側キャビン81を2か所の接点(図6では接点80Bおよび接点80Cとして描いている。)で支持し、内側キャビン81の姿勢を安定化させることによる。内側キャビン81の姿勢が安定化されると、空気の流れも安定化する。
このようなヴィークル80であれば、前進移動も揺れ方向の回転移動も可能な乗り物であってもよく、水中を移動するものや地球外にて移動するものなどにも適用できる。
〈その他の実施形態〉
本開示は、上述した第1~第3の実施形態で説明した外観、構成に限定されず、本発明の要旨を変更しない範囲で種々の変更、追加、削除が可能である。例えば、以下のような各種の形態を実施することができる。
(1)本開示の適用対象は、上述したヴィークル20(図1参照)、ヴィークル40(図4参照)、またはヴィークル60(図5参照)に限定されない。すなわち、本開示は、キャビンに搭載スペースが複数前後に連なった状態で設定される移動可能なヴィークルに適用することができる。このようなヴィークルの例としては、例えば、二輪車および四輪車を含む任意の自動車、任意の鉄道車両、任意の航空機、ならびに、任意の種類の船舶を挙げることができる。
(2)本開示にかかる導風装置は、キャビンを1つだけ有するヴィークルに1つだけ適用されるものに限定されない。すなわち、例えばバス車両などの、前後方向に長いキャビンに3つ以上の搭載スペースが前後に連なった状態で設定されるヴィークルにおいては、各搭載スペースを仕切るように複数の導風装置を適用してもよい。また、例えば列車や大型旅客船などの、複数の搭載スペースが前後に連なった状態で設定されるキャビンを複数有するヴィークルにおいては、その各キャビンのそれぞれに導風装置を適用してもよい。
(3)本開示において、偏向部の間仕切りは、透明な板材によって形成されたものに限定されない。すなわち、偏向部の間仕切りは、例えば不透明または半透明に形成されたものであってもよい。
(4)本開示において、偏向部は、それぞれが前後に連なる搭載スペースを仕切る2枚の間仕切りを前後に間隔を開けた状態に並べた構成を備えて、空気の流れを左側から右側に向かう向きに偏向させるものに限定されない。すなわち、本開示にかかる導風装置においては、その導風部および排出部の位置と、偏向部の形状とを変更することで、空気の流れを偏向する向きを種々に変更することができる。ここで、空気の流れを偏向する向きのバリエーションとしては、例えば、上側から下側に向かう向き、下側から上側に向かう向き、右側から左側に向かう向きなどが含まれる。また、本開示にかかる導風装置においては、その偏向部をスリット状に形成されたノズルまたは一列に並ぶノズルのアレイとして、該ノズルから空気を吹き出すことで2枚の間仕切りによらず空気の流れを偏向する構成を採用することができる。
10 導風装置
11 前席窓(取り込み口)
12 偏向部
12A 間仕切り
12B 間仕切り
12C 端部(導風部)
12D 端部
13 排出部
14 すきま
15 すきま
13B 後席窓
20 ヴィークル
21 キャビン
21A 搭載スペース
21B 左フロントドア
21C 搭載スペース
21D 右リアドア
30 導風装置
31 前席窓(取り込み口)
32 偏向部
32A 間仕切り
32B 間仕切り
32C 端部(導風部)
32D 端部
32E 底板
34 すきま
33 排出部
35 すきま
33B 後席窓
33C フラップ
40 ヴィークル
40A 非接触型決済装置
40B ノッチ
41 キャビン
41A 搭載スペース
41B 左フロントドア
41C 搭載スペース
41D 右リアドア
50 導風装置
51 取り込み口
52 偏向部
52A 間仕切り
52B 間仕切り
53 排出部
60 ヴィークル
61 キャビン
61A 搭載スペース
61C 搭載スペース
70 導風装置
71 取り込み口
72 偏向部
72A 間仕切り
72B 間仕切り
72C 端部
72D 端部
73 排出部
74 すきま
75 すきま
80 ヴィークル
80A 空気スペース
80B 接点
80C 接点
81 内側キャビン(キャビン)
81A 搭載スペース
81C 搭載スペース
82 外側キャビン
90 空気
S1 開口部分
S2 開口部分

Claims (6)

  1. キャビンに搭載スペースが複数前後に連なった状態で設定される移動可能なヴィークル(vehicle)に適用される導風装置であって、
    ヴィークルの移動にともなってキャビン周りの空気を取り込む取り込み口と、
    取り込み口から取り込まれた空気の流れを、前後に連なる搭載スペースの間となる位置にまで導く導風部と、
    導風部により導かれた空気の流れを、前後に連なる搭載スペースを仕切る方向に流れるように偏向させる偏向部と、
    前後に連なる搭載スペースを仕切る方向に流れる空気の流れを導いて、この空気をキャビンの外に排出する排出部と、
    を備えている、
    導風装置。
  2. 請求項1に記載された導風装置であって、
    偏向部は、それぞれが前後に連なる搭載スペースを仕切る2枚の間仕切りを、前後に間隔を開けた状態に並べた構成を備えている、
    導風装置。
  3. 請求項2に記載された導風装置であって、
    取り込み口は、2枚の間仕切りよりも前方となる位置にて開口し、
    排出部は、2枚の間仕切りよりも後方となる位置にて開口し、
    排出部の開口面積は、取り込み口の開口面積の2~3倍である、
    導風装置。
  4. 請求項2または請求項3に記載された導風装置であって、
    2枚の間仕切りが透明である、
    導風装置。
  5. 請求項1ないし請求項3のうちのいずれか1項に記載された導風装置が適用されたヴィークル。
  6. 請求項4に記載された導風装置が適用されたヴィークル。
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