JP2023180049A - 含水有機性廃棄物及び含水有機性汚泥の再利用方法、並びに流動性燃料及び加熱炉用燃料 - Google Patents

含水有機性廃棄物及び含水有機性汚泥の再利用方法、並びに流動性燃料及び加熱炉用燃料 Download PDF

Info

Publication number
JP2023180049A
JP2023180049A JP2022093109A JP2022093109A JP2023180049A JP 2023180049 A JP2023180049 A JP 2023180049A JP 2022093109 A JP2022093109 A JP 2022093109A JP 2022093109 A JP2022093109 A JP 2022093109A JP 2023180049 A JP2023180049 A JP 2023180049A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water
sludge
organic
organic waste
layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2022093109A
Other languages
English (en)
Inventor
哲也 山本
Tetsuya Yamamoto
俊保 伊坂
Toshiyasu Isaka
貴雅 成瀬
Takamasa Naruse
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daiseki Co Ltd
Original Assignee
Daiseki Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daiseki Co Ltd filed Critical Daiseki Co Ltd
Priority to JP2022093109A priority Critical patent/JP2023180049A/ja
Publication of JP2023180049A publication Critical patent/JP2023180049A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Treatment Of Sludge (AREA)
  • Combustion Of Fluid Fuel (AREA)

Abstract

【課題】水及び有機性成分を含む含水有機性廃棄物において、この廃棄物から水分を除去するに要するエネルギーを軽減すること、及び有用な有機成分を十分に濃縮して回収して有効活用を図ることにより、廃棄物利活用のサイクル全体で低炭素化が実現可能なサーマルリサイクルシステムを構築するための、含水有機性廃棄物及び含水有機性汚泥の再利用方法を提供する。【解決手段】本再利用方法は、水及び液状有機成分を含有する含水有機性廃棄物から水を分離し除去して濃縮有機性廃液を得る濃縮工程と、水及び有機成分を含有する含水有機性汚泥を脱水して脱水汚泥を得、その後、前記脱水汚泥の乾燥処理を行って有機性乾燥汚泥粉粒体を得る脱水乾燥工程と、前記濃縮有機性廃液と前記有機性乾燥汚泥を混合して流動性のある混合物を得る混合工程と、を備えることを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、多くの水を含む含水有機性廃棄物及び含水有機性汚泥の再利用方法、流動性燃料及び加熱炉用燃料に関する。更に好ましくは廃棄物に含まれる水を除去するとともに有用な有機成分を十分に濃縮して回収して有効活用を図る、含水有機性廃棄物及び含水有機性汚泥の再利用方法、並びに、回収された有機成分を用いた流動性燃料及び加熱炉用燃料に関する。
持続可能な開発のために、低炭素かつ資源循環型社会の実現は急務となっている。産業化された社会では、エネルギー需要を満足すると同時に、エネルギーの利活用サイクル全体における低炭素化に加え、フェーズごとでも持続可能なエネルギー循環に留意した低炭素化技術の適用が強く求められる。持続可能なエネルギー循環型社会において新たなエネルギー資源として有機性廃棄物のリサイクルが必要とされている。このリサイクル技術は、そのまま利用するマテリアルリサイクルやケミカルリサイクルの技術と、燃料として使用するサーマルリサイクルの技術に大別される。
しかし、産業廃棄物はリサイクルすることが困難であり、大半が焼却処分や埋め立て処分により処理がなされる。このことは、循環利用が困難であるばかりか低炭素化がなされないことを意味する。
特に焼却処分では、廃棄物中の水分含有量が多く、有機物などの発熱量を有する成分が少ないため、水分を燃焼させるためにより多くの化石燃料が投じられる。
水分を除くための多量の化石燃料の消費は、低炭素・資源循環型社会の実現における経済的側面、低炭素側面の両面にとって好ましくない。
上記背景において、廃棄物を燃料として加工して使用するサーマルリサイクルが検討されている(特許文献1、特許文献2を参照)。
例えば、特許文献1では、主燃料となる燃料油と、副燃料となる水分や固形残渣分を多く含んだ残渣油をそれぞれ炉に噴射・燃焼させるバーナー装置の燃焼方法である。この方法によれば、水分や固形残渣分を多く含んだ難燃性の残渣油をそのままの状態でバーナー燃料として利用できる。しかし、残渣油中の水分をそのまま副燃料に含めているため、この水分を蒸発させるために主燃料を多く用いる必要がある。また、残渣油は脱硫のために予め所定量の石灰又は消石灰を添加混合しているが、目的成分以外のリサイクルに不向きな成分の混入が生じるため、本来必要な量以上を添加する必要がある。
特許文献2では、廃油を少なくともろ過処理することにより液体燃料と含水スクリーン滓とに分離した後、含水スクリーン滓に多価アルコールを添加するとともに、石灰類を加えて撹拌、混合し、粉末化又は塊状化することで固形燃料を製造している。しかし、この固形燃料ではその移送が不便であり、ろ過処理のために一定比率の水分が必要となり、条件によっては加水を行うため、脱水のためのコストが上昇する。
特開2018-035948号公報 特開2005-256413号公報
サーマルリサイクルを行うためには、廃棄物中に複数成分が含まれている問題や、含水率が高い問題等がある。廃棄物が廃棄されて最終的に処分されるまでの流れ(廃棄物処理サイクル)は、廃棄段階、中間処理受け入れ段階、及び燃料製造段階に大別される。
廃棄段階では混合廃棄がなされ、異なる排出業種の廃棄物の混合や、同一業種内でも複数工程の廃棄物の一括廃棄が生じる。また薬品を用いる場合、より多くの水を利用して加工を行うため高含水な廃棄物が廃棄される。結果、目的成分以外のリサイクルに不向きな成分の混入が生じる。
中間処理受け入れ段階では、廃棄物をより低燃費で効率的に中間処理をすることが優先される。異なる排出先の廃棄物で類似した品目のものなどは廃棄物同士を更に混合して保管管理と処理がなされる。その結果、利活用成分以外の成分が廃棄段階に比してより複雑に混在することとなる。
燃料製造段階では、サーマルリサイクルのために濃縮抽出された目的成分濃度の比率が高くなることにより、動粘度の上昇を伴う。この状態は、製造時での混合製品の高粘度化(ハンドリング性の低下)の原因となる。
窒素酸化物発生対策(空気比と温度領域による低窒素酸化物(NO)運転)や燃焼制御による運転管理技術では、温度領域ごとの低窒素酸化物運転と脱硫を考慮した運転管理が成されていることが一般的技術と位置付けられる。供給される空気比率と温度帯、センサー、触媒担体で制御をしている。加熱炉に付帯する排ガス処理装置ではアルカリ無機塩や活性炭による脱硫や、乾式・湿式の触媒脱硝(アンモニアや尿素を触媒表面上で還元する、乾式アンモニア接触触媒法)をすることで還元反応が生じ、最終的には脱硝がなされる技術が一般的となっている。しかし、別途投入が必要であるため、燃料に脱硝機能を備えているとより好ましい。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、水及び有機性成分を含む含水有機性廃棄物において、この廃棄物から水分を除去するに要するエネルギーを軽減すること、及び有用な有機成分を十分に濃縮して回収して有効活用を図ることにより、廃棄物利活用のサイクル全体で低炭素化が実現可能なサーマルリサイクルシステムを構築するための、含水有機性廃棄物及び含水有機性汚泥の再利用方法に関する。更に、有機性廃棄物及び含水有機性汚泥から回収された有用な有機成分を用いた流動性燃料及び加熱炉用燃料に関する。
本発明は以下の通りである。
1.水及び液状有機成分を含有する含水有機性廃棄物から水を分離し除去して濃縮有機性廃液を得る濃縮工程と、
水及び有機成分を含有する含水有機性汚泥を脱水して脱水汚泥を得、その後、前記脱水汚泥の乾燥処理を行って有機性乾燥汚泥粉粒体を得る脱水乾燥工程と、
前記濃縮有機性廃液と前記有機性乾燥汚泥を混合して流動性のある混合物を得る混合工程と、を備えることを特徴とする含水有機性廃棄物及び含水有機性汚泥の再利用方法。
2.前記含水有機性廃棄物中における前記水の含有量は、前記含水有機性廃棄物100質量部に対して50~95質量部である前記1.に記載の含水有機性廃棄物及び含水有機性汚泥の再利用方法。
3.前記濃縮有機性廃液と前記有機性乾燥汚泥粉粒体との混合割合は、前記濃縮有機性廃液が100質量部に対して、前記有機性乾燥汚泥粉粒体が5~40質量部である前記1.に記載の含水有機性廃棄物及び含水有機性汚泥の再利用方法。尚、前記2.に記載の含水有機性廃棄物及び含水有機性汚泥の再利用方法に対して適用してもよい。
4.前記含水有機性廃棄物を適宜の方法で処理して前記濃縮有機性廃液、前記含水有機性汚泥、前記脱水汚泥、前記有機性乾燥汚泥粉粒体及び分離水の各々が得られる前記1.に記載の含水有機性廃棄物及び含水有機性汚泥の再利用方法。尚、前記2.又は3に記載の含水有機性廃棄物及び含水有機性汚泥の再利用方法に対して適用してもよい。
5.前記含水有機性廃棄物が1種類であり、前記含水有機性廃棄物の各処理工程において1又は2以上の濃縮有機性廃液を得、前記2以上の濃縮有機性廃液を得た場合これらを混合して混合濃縮有機性廃液を得、
前記含水有機性廃棄物の各処理工程において1又は2以上の含水有機性汚泥を得、前記2以上の含水有機性汚泥を得た場合これらを混合して混合含水有機性汚泥を得、前記1つの含水有機性汚泥又は前記混合含水有機性汚泥を脱水して前記脱水汚泥を得、前記脱水汚泥の乾燥処理を行って前記有機性乾燥汚泥粉粒体を得る前記1.に記載の含水有機性廃棄物及び含水有機性汚泥の再利用方法。尚、前記2.乃至3.のいずれか1つに記載の含水有機性廃棄物及び含水有機性汚泥の再利用方法に対して適用してもよい。
6.前記含水有機性廃棄物が複数種類であり、前記複数種類の前記含水有機性廃棄物を個別に処理して得られた各前記濃縮有機性廃液及び各前記有機性乾燥汚泥粉粒体を得、前記濃縮有機性廃液及び前記有機性乾燥汚泥粉粒体が各々複数の場合はそれらを混合して混合濃縮有機性廃液及び前記混合有機性乾燥汚泥粉粒体を得る前記1.に記載の含水有機性廃棄物及び含水有機性汚泥の再利用方法。尚、前記2.乃至4.のいずれか1つに記載の含水有機性廃棄物及び含水有機性汚泥の再利用方法に対して適用してもよい。
7.前記含水有機性廃棄物を処理して成分層1と含水中間層1と含水層1に分離する濃縮工程1と、
前記成分層1を分離して得た濃縮有機性廃液1を得、
前記含水中間層1を分離して得た含水含油中間成分を濃縮有機性廃液層2と含水層2に分離する濃縮工程2と、
前記濃縮有機性廃液層2を分離して得た濃縮有機性廃液2を得、
前記含水層1を含水有機性汚泥層1と含水層3に分離する分離処理工程と、
前記含水層2及び前記含水層3の各層から得られた各分離水、並びに、前記含水有機性汚泥層1を分離して得た含水有機性汚泥1及び下記に示す活性汚泥2を脱水し得られた分離水4の混合処理水について生物処理をして、活性汚泥層2と含水層5に分離する生物処理工程と、
前記含水有機性汚泥1及び前記活性汚泥2を脱水して脱水汚泥1と分離水4を得る脱水工程と、
前記脱水汚泥1を乾燥させて得られた有機性乾燥汚泥粉粒体1を得る乾燥工程と、備え、
前記含水層5を分離して得られた分離水5を得、前記分離水5を処理水とし、
前記濃縮有機性廃液は、前記濃縮有機性廃液1及び前記濃縮有機性廃液2との混合濃縮有機性廃液であり、
前記有機性乾燥汚泥粉粒体は、前記脱水汚泥1を乾燥して得られたものである前記5.に記載の含水有機性廃棄物及び含水有機性汚泥の再利用方法。
8.前記含水有機性廃棄物を処理して濃縮有機性廃液層1と含水層1に分離する濃縮工程1と、
前記濃縮有機性廃液層1を分離して得た濃縮有機性廃液1を得、
前記含水層1を分離して得た分離水1を含水有機性汚泥層1と含水層3に分離する分離処理工程と、
前記含水層1及び前記含水層2、並びに、前記含水有機性汚泥層1を分離して得た含水有機性汚泥1及び下記に示す含水有機性汚泥2を脱水し得られた含水層4の各層から分離して得られた各分離水の混合処理水について生物処理をして、活性汚泥層2と含水層5に分離する生物処理工程と、
前記含水有機性汚泥層1及び前記活性汚泥2を脱水して脱水汚泥1と分離水4を得る脱水工程と、
前記脱水汚泥1を乾燥させて得られた有機性乾燥汚泥粉粒体1を得る乾燥工程と、備え、
前記含水層5を分離して得られた処理水1を得、前記処理水を廃棄し、
前記濃縮有機性廃液は、前記濃縮有機性廃液1及び前記濃縮有機性廃液2との混合濃縮有機性廃液であり、
前記有機性乾燥汚泥粉粒体は、前記脱水汚泥1を乾燥して得られたものである前記5.に記載の含水有機性廃棄物及び含水有機性汚泥の再利用方法。
9.前記含水有機性廃棄物を処理して含水液状中間層1と含水有機性汚泥中間層1に分離する分離工程1と、
前記含水液状中間層1を分離して得た含水含油廃液1を濃縮有機性廃液層1と含水層1とに分離する濃縮工程と、
前記濃縮有機性廃液層1を分離して濃縮有機性廃液1を得、
前記含水有機性汚泥中間層1を分離して得た含水有機性汚泥中間成分1を処理して液状中間層2と含水有機性汚泥中間層2と含水層2に分離する濃縮工程2と、
前記液状中間層2を分離して濃縮有機性廃液2を得、
前記含水有機性汚泥中間層2を分離して含水有機性汚泥1を得、
前記含水層1及び前記含水層2から分離して得られる各分離水、並びに、前記含水有機性汚泥層1を分離して得た含水有機性汚泥1及び下記に示す含水有機性汚泥2を脱水し得られた分離水3の混合分離水について生物処理をして、活性汚泥層2と含水層4に分離する生物処理工程と、
前記含水有機性汚泥層1及び前記活性汚泥2を脱水して脱水汚泥1と分離水3を得る脱水工程と、
前記脱水汚泥1を乾燥させて得られた有機性乾燥汚泥粉粒体を得る乾燥工程と、備え、
前記含水層4を分離して得られた分離水4を得、前記分離水4を処理水とし、
前記濃縮有機性廃液は、前記濃縮有機性廃液1及び前記濃縮有機性廃液2との混合濃縮有機性廃液であり、
前記有機性乾燥汚泥粉粒体は、前記脱水汚泥1を乾燥して得られたものである前記5.に記載の含水有機性廃棄物及び含水有機性汚泥の再利用方法。
10.前記混合物を加熱炉へ搬送して前記加熱炉の燃料として利用する前記1.乃至9.のいずれか一つに記載の含水有機性廃棄物及び含水有機性汚泥の再利用方法。
11.前記混合物をタンクへ搬入し、搬入された前記混合物を撹拌し、撹拌された前記混合物を利用現場まで搬送し、前記搬送された利用現場における前記加熱炉の燃料として利用する前記10.に記載の含水有機性廃棄物及び含水有機性汚泥の再利用方法。
12.前記混合物を前記加熱炉で燃料として燃焼させる前に、前記混合物の少なくとも一部を炭化させて炭化物を得る仮燃焼工程を更に備え、
前記炭化物により燃焼ガス中のNOxの除去を行う前記10.に記載の含水有機性廃棄物及び含水有機性汚泥の再利用方法。尚、前記11.に記載の含水有機性廃棄物及び含水有機性汚泥の再利用方法に対して適用してもよい。
13.水及び液状有機成分を含有する含水有機性廃棄物を脱水してなる濃縮有機性廃液と、
水及び有機成分を含有する含水有機性汚泥を脱水乾燥してなる有機性乾燥汚泥粉粒体と、を含み、流動性を備えることを特徴とする流動性燃料。
14.前記13.に記載の流動性燃料であって、加熱炉の燃料として用いられることを特徴とする加熱炉用燃料。
15.燃焼させた場合の燃焼ガス中のNOx除去に用いられる前記14.に記載の加熱炉用燃料。
含水有機性廃棄物及び含水有機性汚泥の再利用方法によれば、水及び有機成分を含有する含水有機性汚泥を脱水して脱水汚泥を得、その後、前記脱水汚泥の乾燥処理を行って有機性乾燥汚泥粉粒体を得る脱水乾燥工程と、前記濃縮有機性廃液と前記有機性乾燥汚泥を混合して流動性のある混合物を得る混合工程と、を備える。
従って、有用な有機成分を十分に濃縮して回収して有効活用を図ることにより、廃棄物利活用のサイクル全体で低炭素化が実現可能なサーマルリサイクルシステムを構築することができる。また、加熱をせずに各層に分離させるので、各工程で脱水に要するエネルギーを少なくすることができる。
更に、有機性廃棄物及び含水有機性汚泥から回収された水分が少なく有用な有機成分である混合物から流動性燃料及び加熱炉用燃料を得ることができる。燃料としてサーマルリサイクル可能な製品とすることができる。また、炭素排出を減らすことによる脱炭素社会への適応が実現される。
前記含水有機性廃棄物中における前記水の含有量は、前記含水有機性廃棄物100質量部に対して50~95質量部である場合は、高含水量の廃棄物から有効な有機成分を大幅に濃縮してこの濃縮有機性廃液を用いるので、そのまま廃棄物を使用する場合と比べて、その移動にも便利であるとともに燃料としての機能も大幅に向上する。省エネルギーで燃料としてサーマルリサイクル可能な製品とすることができる。
前記濃縮有機性廃液と前記有機性乾燥汚泥粉粒体との混合割合は、前記濃縮有機性廃液が100質量部に対して、前記有機性乾燥汚泥粉粒体が5~40質量部である場合は、この混合物は濃縮有機性廃液中に感想汚泥粉粒体が分散されているものであり流動性があるので、燃料等としての移動及び移送に大変便利である。また、静置した場合分離する場合であっても撹拌をすれば均一に分散するので、この場合でも確実に移動及び移送が容易にできる。
前記含水有機性廃棄物を適宜の方法で処理して前記濃縮有機性廃液、前記含水有機性汚泥、前記脱水汚泥、前記有機性乾燥汚泥粉粒体及び分離水の各々が得られる場合は、加熱をせずに各層に分離させるので、各工程で脱水に要するエネルギーが少なくすることができる。
前記含水有機性廃棄物が1種類であり、前記含水有機性廃棄物の各処理工程において1又は2以上の濃縮有機性廃液を得、前記2以上の濃縮有機性廃液を得た場合これらを混合して混合濃縮有機性廃液を得、前記含水有機性廃棄物の各処理工程において1又は2以上の含水有機性汚泥を得、前記2以上の含水有機性汚泥を得た場合これらを混合して混合含水有機性汚泥を得、前記1つの含水有機性汚泥又は前記混合含水有機性汚泥を脱水して前記脱水汚泥を得、前記脱水汚泥の乾燥処理を行って前記有機性乾燥汚泥粉粒体を得る場合は、
廃棄物が1種類の場合あっても、一連の工程のうち水除去の濃縮工程において、加熱をせずに、含水層に分離させて分離水を得ているので、各濃縮工程で脱水に要するエネルギーが少なくすることができる。
また、複数の濃縮有機性廃液を得る場合は、複数回、水除去の濃縮工程を備えるので、この各濃縮有機性廃液の有機成分の濃度はいずれも高く、これらを混合して高濃度の有機性廃液を得ることができる。
同様に、複数の含水有機性汚泥を処理する場合は、全ての含水有機性汚泥を利用しているので、リサイクルシステムの効果が大変大きなものとなっている。
更に、同じ含水有機性廃棄物において濃縮有機性廃液のみならず有機性乾燥汚泥粉粒体をも得られるので、他の廃棄物から得られたものを混合する手間を省くことができ大変便利である。
また、一連の工程にうち、水除去の濃縮工程において、加熱をせずに、含水層に分離させて分離水を得ているので、各濃縮工程で脱水に要するエネルギーが少なくすることができる。
前記含水有機性廃棄物が複数種類であり、前記複数種類の前記含水有機性廃棄物を個別に処理して得られた各前記濃縮有機性廃液及び各前記有機性乾燥汚泥粉粒体を得、前記濃縮有機性廃液及び前記有機性乾燥汚泥粉粒体が各々複数の場合はそれらを混合して混合濃縮有機性廃液及び前記混合有機性乾燥汚泥粉粒体を得る場合は、
異なる含水有機性廃棄物をそれぞれ個別に処理する場合であり、廃棄物量の大小、廃棄物の種類又は処理する時期等により、このように個別に処理する必要がある場合には便利である。
例えば図2に示すように、前記含水有機性廃棄物を処理して成分層1と含水中間層1と含水層1に分離する濃縮工程1と、前記成分層1を分離して得た濃縮有機性廃液1を得、前記含水中間層1を分離して得た含水含油中間成分を濃縮有機性廃液層2と含水層2に分離する濃縮工程2と、前記濃縮有機性廃液層2を分離して得た濃縮有機性廃液2を得、前記含水層1を含水有機性汚泥層1と含水層3に分離する分離処理工程と、前記含水層2及び前記含水層3の各層から得られた各分離水、並びに、前記含水有機性汚泥層1を分離して得た含水有機性汚泥1及び下記に示す活性汚泥2を脱水し得られた分離水4の混合処理水について生物処理をして、活性汚泥層2と含水層5に分離する生物処理工程と、前記含水有機性汚泥1及び前記活性汚泥2を脱水して脱水汚泥1と分離水4を得る脱水工程と、前記脱水汚泥1を乾燥させて得られた有機性乾燥汚泥粉粒体1を得る乾燥工程と、備え、前記含水層5を分離して得られた分離水5を得、前記分離水5を処理水とし、前記濃縮有機性廃液は、前記濃縮有機性廃液1及び前記濃縮有機性廃液2との混合濃縮有機性廃液であり、前記有機性乾燥汚泥粉粒体は、前記脱水汚泥1を乾燥して得られたものである場合は、
廃棄物が1種類の場合あっても複数の濃縮有機性廃液を適宜に脱水して得るので、この各濃縮有機性廃液の有機成分の濃度はいずれも高く、これらを混合して高濃度の有機性廃液を得ることができる。また、同様に、この一連の処理工程において含水有機性汚泥も複数ありこれらを混合して最終的に有機性乾燥汚泥粉粒体を得ているので、全ての含水有機性汚泥を利用しており、リサイクルシステムの効果が大変大きなものとなっている。
更に、同じ含水有機性廃棄物において有機性乾燥汚泥粉粒体をも得られるため同じ廃棄物から、一連の処理工程において濃縮有機性廃液と有機性乾燥汚泥粉粒体を得ることができ、他の廃棄物から得られたものを混合する手間を省くことができ大変便利である。
また、一連の工程にうち、水除去の濃縮工程において、加熱をせずに、含水層に分離させて分離水を得ているので、各濃縮工程で脱水に要するエネルギーが少なくすることができる。
更に、系外に廃棄するのは生物処理をして得られた分離水である処理水のみであり、これ以外の有機成分は、濃縮有機性廃液及び有機性乾燥汚泥粉粒体として全て回収し活用しており、大変、リサイクルシステムとしては有用なものである。
前記含水有機性廃棄物を処理して濃縮有機性廃液層1と含水層1に分離する濃縮工程1(例えば図2の点線部分参照)と、前記濃縮有機性廃液層1を分離して得た濃縮有機性廃液1を得、前記含水層1を分離して得た分離水1を含水有機性汚泥層1と含水層3に分離する分離処理工程と、前記含水層1及び前記含水層2、並びに、前記含水有機性汚泥層1を分離して得た含水有機性汚泥1及び下記に示す含水有機性汚泥2を脱水し得られた含水層4の各層から分離して得られた各分離水の混合処理水について生物処理をして、活性汚泥層2と含水層5に分離する生物処理工程と、前記含水有機性汚泥層1及び前記活性汚泥2を脱水して脱水汚泥1と分離水4を得る脱水工程と、前記脱水汚泥1を乾燥させて得られた有機性乾燥汚泥粉粒体1を得る乾燥工程と、備え、前記含水層5を分離して得られた処理水1を得、前記処理水を廃棄し、前記濃縮有機性廃液は、前記濃縮有機性廃液1及び前記濃縮有機性廃液2との混合濃縮有機性廃液であり、前記有機性乾燥汚泥粉粒体は、前記脱水汚泥1を乾燥して得られたものである場合は、含水有機性廃棄物水を濃縮して含水層を除く他の層を得、他の層の全てを濃縮有機性廃液3としている。従って、この濃縮有機性廃液3は一度のみの濃縮工程を経て得られているので、工程が少なくて処理が簡便である。そして、この濃縮有機性廃液3には比較的多くの水(例えば含水率が濃縮有機性廃液100質量部に対し5~30質量部、より好ましくは5~15質量部)を含んでいるが、たとえ2層の油水に分離していても撹拌すれば分散液状態を確保できるので、その後の活用(移動・搬送、燃料としての利用)には特に問題は生じない。
上記以外については、前記の場合(「例えば図2に示すように」と記載する部分の場合)と同じである。
例えば図3に示すように、前記含水有機性廃棄物を処理して含水液状中間層1と含水有機性汚泥中間層1に分離する分離工程1と、前記含水液状中間層1を分離して得た含水含油廃液1を濃縮有機性廃液層1と含水層1とに分離する濃縮工程と、前記濃縮有機性廃液層1を分離して濃縮有機性廃液1を得、前記含水有機性汚泥中間層1を分離して得た含水有機性汚泥中間成分1を処理して液状中間層2と含水有機性汚泥中間層2と含水層2に分離する濃縮工程2と、前記液状中間層2を分離して濃縮有機性廃液2を得、前記含水有機性汚泥中間層2を分離して含水有機性汚泥1を得、前記含水層1及び前記含水層2から分離して得られる各分離水、並びに、前記含水有機性汚泥層1を分離して得た含水有機性汚泥1及び下記に示す含水有機性汚泥2を脱水し得られた分離水3の混合分離水について生物処理をして、活性汚泥層2と含水層4に分離する生物処理工程と、前記含水有機性汚泥層1及び前記活性汚泥2を脱水して脱水汚泥1と分離水3を得る脱水工程と、前記脱水汚泥1を乾燥させて得られた有機性乾燥汚泥粉粒体を得る乾燥工程と、備え、前記含水層4を分離して得られた分離水4を得、前記分離水4を処理水とし、前記濃縮有機性廃液は、前記濃縮有機性廃液1及び前記濃縮有機性廃液2との混合濃縮有機性廃液であり、前記有機性乾燥汚泥粉粒体は、前記脱水汚泥1を乾燥して得られたものである場合は、
前記「含水有機性廃棄物を処理して成分層1と含水中間層1と含水層1に分離する濃縮工程1と・・・」を備えるケース(例えば図2参照)と同じ効果を備える。
前記混合物を加熱炉へ搬送して前記加熱炉の燃料として利用する場合は、液状廃棄物を省エネルギーでサーマルリサイクル可能な製品な燃料として使用することができる。この場合、特に、回収された有用な液状濃縮有機性廃液のみならず、固体状の有機性乾燥汚泥粉粒体をも流動性燃料として利用できるので、リサイクルシステムとしては大変有用なものである。
前記混合物をタンクへ搬入し、搬入された前記混合物を撹拌し、撹拌された前記混合物を利用現場まで搬送し、前記搬送された利用現場における前記加熱炉の燃料として利用する場合は、大変便利であり、サイクルシステムとしては大変有用なものである。
即ち、前記混合物をタンクへ搬入し、搬入された前記混合物を撹拌し、撹拌された前記混合物を利用現場まで搬送し、前記搬送された利用現場における前記加熱炉の燃料として利用する場合は、前記混合物の流動性が一定度あるため、搬送時に沈降等して取り扱いにくくなることを防止することができる。
更に、前記混合物を前記加熱炉で燃料として燃焼させる前に、前記混合物の少なくとも一部を炭化させて炭化物を得る仮燃焼工程を更に備える場合は、生成される炭化物の還元作用により燃焼ガス中のNOの除去を行うことができる。汚泥に含まれる炭素がリサイクル利用時に還元による脱硝機能を有する機能性燃料として利用できる。
以上より、この燃料は加熱炉用燃料として大変優れたものである。
本流動性燃料は、水及び液状有機成分を含有する含水有機性廃棄物を脱水してなる濃縮有機性廃液と、水及び有機成分を含有する含水有機性汚泥を脱水乾燥してなる有機性乾燥汚泥粉粒体と、を含み、流動性を備える。従って液状廃棄物を省エネルギーでサーマルリサイクル可能な製品な加熱炉の加熱炉用燃料等として使用することができ、リサイクルシステムとしては大変有用なものである。
含水有機性廃棄物及び含水有機性汚泥を用いて濃縮有機性廃液及び有機性乾燥汚泥粉粒体の混合物を製造し、その後の仮燃焼工程及び加熱炉での燃焼工程を示すフローである。 含水液状有機廃棄物を用いて濃縮有機性廃液及び有機性乾燥汚泥粉粒体を製造するためのフローである。 含水有機状汚泥廃棄物を用いた濃縮有機性廃液及び有機性乾燥汚泥粉粒体を製造するためのフローである。
ここで示される事項は例示的なもの及び本発明の実施形態を例示的に説明するためのものであり、本発明の原理と概念的な特徴とを最も有効に且つ難なく理解できる説明であると思われるものを提供する目的で述べたものである。この点で、本発明の根本的な理解のために必要である程度以上に本発明の構造的な詳細を示すことを意図してはおらず、図面と合わせた説明によって本発明の幾つかの形態が実際にどのように具現化されるかを当業者に明らかにするものである。
含水有機性廃棄物及び含水有機性汚泥の再利用方法は、水及び液状有機成分を含有する含水有機性廃棄物から水を分離し除去して濃縮有機性廃液を得る濃縮工程と、
水及び有機成分を含有する含水有機性汚泥を脱水して脱水汚泥を得、その後、前記脱水汚泥の乾燥処理を行って有機性乾燥汚泥粉粒体を得る脱水乾燥工程と、
前記濃縮有機性廃液と前記有機性乾燥汚泥を混合して流動性のある混合物を得る混合工程と、を備えることを特徴とする。
1.濃縮工程
(1)含水有機性廃棄物
濃縮工程によって処理される前記含水有機性廃棄物は水及び液状有機成分を含有する。
この液状有機成分は、燃料として利用可能な液状の有機成分であり、この廃棄物に溶解されていないもの(例えば分散物、及び浮遊物等を例示することができる。)も、溶解されているものも含む。
また、処理をしようとする対象廃棄物に金属屑等の非有機性の不溶成分が含まれているときは、これをろ過や静置等の任意の手段で予め除去することにより、前記含水有機性廃棄物とすることができる。
前記有機成分の例として、鉱物油、化学合成油及び動植物油・油脂等を挙げることができる。これらの有機成分の具体的な例として、加工油(切削油、切削液、研削油、研削液、研磨油、研磨液等)・機械油(作動油、潤滑油等)(具体的には灯油、軽油、重油等)、有機化合物、有機物の混合物(炭化水素、エステル等)、脂肪酸、エステル、アルコール類、有機溶剤、有機酸、植物性油・油脂、動物性油・油脂等を挙げることができる。
鉱物油及び化学合成油の排出元として、例えば、製造業、電気・ガス・熱供給・水道業、及び運輸業・郵便業を例示することができる。更に具体的には、化学品製造業、油製品・石炭製品製造業、プラスチック製品製造業、ゴム製品製造業、機械器具製造業、電子部品・デバイス・電子回路製造業、金属加工業等を例示することができる。
動植物油・油脂の排出元として、例えば、動植物油・油脂製油業、飲食品製造業、飲食品加工業、飲食業等を例示することができる。
で発生する、
含水有機性廃棄物に含まれる有機成分の含水率の範囲は、本工程で処理が必要な範囲であり、例えば、含水有機性廃棄物100質量部に対して40~98質量部とすることができ、そのうち50~95質量部が好ましく50~80質量部が更に好ましい。
含水有機性廃棄物の発熱量は、含水有機性廃棄物中の有機成分の種類及び含水率によって種々異なるが、例えば、500~3000cal/g(好ましくは1500~3000cal/g)とすることができる。また、有機成分が、例えば、鉱物油の廃棄物である場合は発熱量1000~3000cal/g(好ましくは2000~3000cal/gを例示することができる。前記発熱量は、反応熱量計内で高圧酸素を用いて試料を完全燃焼させ、試料から発生した熱を熱量計内の水に吸収させることによって発熱量を測定するボンベ熱量計によって測定される。
(2)濃縮工程
濃縮工程は、含水有機性廃棄物に含まれる油分を得るために水分を除く油水分離処理を行う工程である。油水分離処理の例として、[1]無機薬剤による油水分離、[2]有機薬剤による油水分離、[3]静置分離、[4]減圧蒸発濃縮、[5]遠心分離、及び[6]ふるい分離等を挙げることができる。また、これら油水分離処理を2以上組み合わせることにより、複数回に分けて濃縮しても良い。尚、加熱によって水分を蒸発させる手段は、[1]~[6]より必要なエネルギーが多いため、好ましくない。
[1]無機薬剤による油水分離
硫酸、塩酸、リン酸、硝酸及びこれらの塩に例示される鉱酸を含水有機性廃棄物に投入して、廃棄物の中和及び酸分解等の酸処理をすることにより解乳化させて油水分離を行うことができる。酸処理の条件の例としては、pH5以下として温度が通常40~90℃となるように130℃以下の生蒸気を直接接触又は間接接触させて加温し、加熱分離や浮上分離等をする条件を挙げることができる。
無機薬剤による油水分離によって、含水有機性廃棄物を含油液状層、含水層及び脱水汚泥層にそれぞれ分離できる。また、含水層には有機物が残留しているため、活性汚泥処理等の処理を経て脱水汚泥として分離することができる。油分と同様にサーマルリサイクルの原料することができる。
[2]有機薬剤による油水分離
高分子凝集剤に例示される有機薬剤を含水有機性廃棄物に投入してエマルジョンを分解することにより油水分離を行うことができる。本有機薬剤による油水分離手段は、温度が通常常温(通常15~35℃とすることができる)から90℃となる温度条件を好例として挙げることができる。
[3]静置分離
含水有機性廃棄物を一定時間静置することにより濃縮有機性廃液層と、含水層に分離させる静置分離を行うことができる。静置分離による油水分離は、通常常温で行われる。また、前記一定時間は適宜選択することができ、例えば30分~6時間とすることができる。
[4]減圧蒸発濃縮
含水有機性廃棄物を槽内で減圧することにより蒸発・脱水させて濃縮有機性廃液を得ることができる。減圧蒸発濃縮による脱水は、20~60℃、1MPa以下の減圧下の条件を例示することができる。
[5]遠心分離
遠心分離機を用いて含水有機性廃棄物の油水分離を行うことができる。遠心分離機による油水分離は、常温から90℃、遠心加速度が1000~4000Gとなる条件を例示することができる。
[6]ふるい分離
油水分離機(オイルスキマーともいう)を用いたふるいによる油水分離によって含水有機性廃棄物を油水分離することができる。ふるい分離の条件は、常温から90℃で、8~200mesh(2mm~74μm)を例示することができる。
前記「含水層」から得られた分離水は、所定の水除去を行う濃縮工程により分離された濃縮有機性廃液を除いたものである。この分離水は、水が主成分であり、他はこの分離水に含まれている水溶性有機成分が含まれている。
(3)濃縮有機性廃液
前記濃縮有機性廃液は、水及び液状有機成分を含有する含水有機性廃棄物から水を除去して得られるものである。
また、1つの濃縮工程により1つの濃縮有機性廃液を得て、これを最終製品に使用する濃縮有機性廃液としてもよいし、複数の濃縮工程により複数の濃縮有機性廃液を得て、これらを混合して合わせて1つの混合濃縮有機性廃液としても良いし、1種類の含水有機性廃棄物から1つの濃縮有機性廃液としても良いし、1種類の含水有機性廃棄物から複数の濃縮工程を経て複数の濃縮有機性廃液を得、これらを混合して1つの濃縮有機性廃液としても良い。
この濃縮有機性廃液に含まれる水分の含有量は、濃縮有機性廃液100質量部に対して1~30質量部(更に好ましくは1~25質量部、特に好ましくは1~20質量部)とすることができる。水を比較的多く含んで水層と有機成分層に分離しているとしても撹拌により流動性が得られて移送できる程度であれば適用できる。
前記濃縮有機性廃液の流動性は、10~100mPa・s、好ましくは10~80mPa・sとすることができる。前記範囲とすることによりポンプを使った輸送や燃焼用ノズルへの供給等をすることができ、取扱いが容易となる。
得られた濃縮有機性廃液の発熱量は、素材となる含水有機性廃棄物の廃棄物の種類によって種々、異なる。例えば、含水有機性廃棄物の発熱量500~3000cal/gに対して2000~11000cal/gとすることができる。例えば、鉱物油の廃棄物を用いた場合の濃縮有機性廃液の発熱量は、含水有機性廃棄物での発熱量1000~3000cal/gに対して3000~7000cal/gとすることができる。
2.脱水乾燥工程
(1)含水有機性汚泥
脱水の対象とされる含水有機性汚泥は水及び有機成分を含有するものである。
この含水有機性汚泥は、通常、燃料として利用可能な水に不溶の有機成分を含有する非液体状の廃棄物である。この非液体状は、ペースト状、泥状、団塊状等の形態を挙げることができる。
また、対象の含水有機性汚泥の作製前の素材として、有機成分以外の金属、セラミックス等の不燃・不溶成分が含まれているときは、ろ過や静置等の任意の手段で予め除去することで対象の含水有機性汚泥とすることができる。
また、前記含水有機性汚泥は、含水有機性廃液としてもともと存在するものとすることができるし、所定の含水有機性廃棄物を処理することにより得られるものとすることができる(図2及び図3参照)。また、1つの濃縮工程により1つの含水有機性汚泥を得てもよいし、複数の濃縮工程により複数の含水有機性汚泥を得て、これらを混合して1つの含水有機性汚泥とすることができるし、1種類の含水有機性廃棄物から1つの含水有機性汚泥とすることもできるし、1種類の含水有機性廃棄物から複数の濃縮工程を経て複数の含水有機性汚泥を得、これらを混合して1つの含水有機性汚泥とすることもできる。また、生物処理によって得た活性汚泥とすることもできる(図2参照)。
含水有機性汚泥に含まれる前記水の含有量は、特に問わないが、例えば前記含水有機性汚泥100質量部に対して5~85質量部(好ましくは、5~55質量部)を挙げることができる。
含水有機性汚泥の例として、加工油残渣、及び機械油残渣、動植物性残渣を含む含水有機性汚泥、生物処理で生じる活性汚泥又は余剰汚泥等を例示することができる。
含水有機性汚泥の排出元として、食料品製造業、飲料・飼料製造業、動植物性油・油脂製造業、繊維工業、木材・木製品製造業、パルプ・紙・紙加工品製造業、化学工業、石油・石炭製品製造業、プラスチック製品製造業、ゴム製品製造業等を例示することができる。
含水有機性汚泥の発熱量は、含水有機性汚泥中の有機物及び含水率によって種々異なるが、例えば、発熱量500~1000cal/g(好ましくは800~1000cal/g)とすることができる。
(2)脱水工程
脱水工程は、含水有機性汚泥の水分を除去するために行う工程である。
脱水工程に用いる脱水処理の手段として、[1]プレス脱水装置による脱水、[2]遠心分離装置による固液分離、[3]加熱バーナーによる直接加熱を行う乾燥脱水を挙げることができる。好ましくは、加熱無しで脱水する[1]、[2]とすることができる。
[1]プレス脱水装置による脱水は、例えば有機系の高分子凝集剤を添加した後、0.2MPa~1MPaの油圧装置を備えた装置の圧力による固液分離とすることができる。
[2]遠心分離装置による脱水は、例えば有機系の高分子凝集剤を添加した後、遠心力を備えた機械装置の遠心力による固液分離とすることができる。
脱水処理は、上記例示に限られず、目的成分の濃縮のために種々方法を用いることができる。
(3)乾燥工程
乾燥工程は、脱水処理されて得られた脱水汚泥を乾燥させるために行う工程である。
また、前記脱水処理及び乾燥処理を同時に行うこともできる。
乾燥工程に用いる乾燥処理の手段として、加熱バーナーによる直接加熱を行う方法を挙げることができる。
この乾燥は、バッチ連続式乾燥処理装置を用いることができ、具体的には、加熱バーナーにより加熱されているジャケット式の乾燥炉(~700℃)を用いて行われる。
乾燥炉(~700℃)に脱水汚泥(脱水ケーキ等)を解砕しながら供給することで、脱水汚泥は入口側の熱源により燃焼することなく局所的に加温される。また、加温された脱水汚泥は周囲に存在する脱水汚泥と接触しながら周囲を加温される。その後、脱水汚泥は、バッチ連続的に供給される脱水汚泥により出口側へ移動する。このため、脱水汚泥は熱伝導と乾燥による解砕を伴いながら出口へと排出される。
乾燥処理は、上記例示に限られず、目的成分の濃縮のための間接加熱炉を用いた乾燥処理、又は炭化・賦活化処理を実施することもできる。
(4)有機性乾燥汚泥粉粒体
前記有機性乾燥汚泥粉粒体は、所定の含水有機性汚泥を脱水しその後乾燥処理を行って得られるものである。
この有機性乾燥汚泥粉粒体は、1種類の含水有機性廃棄物から1つの有機性乾燥汚泥粉粒体とすることもできるし、複数種類の含水有機性廃棄物から独自に各々の有機性乾燥汚泥粉粒体を得、これらを混合して1つの混合有機性乾燥汚泥粉粒体とすることもできる。
前記有機性乾燥汚泥粉粒体の形態は、有機性乾燥汚泥粉粒体が前記濃縮有機性廃液に混合されてその混合物が移送可能な流動性を備えるものであれば、特に限定されない。この形態は、通常、固形状、粉状、粒子径74μm未満のシルト状等を例示することができる
この有機性乾燥汚泥粉粒体の含水率は、有機性乾燥汚泥粉粒体100質量部に対して1~30質量部(更に好ましくは5~30質量部、特に好ましくは5~15質量部)を例示することができる。
この有機性乾燥汚泥粉粒体の発熱量は、廃棄物状態での発熱量1000~3000cal/gに対して4000~6000cal/g、炭化物乾燥物の発熱量は廃棄物状での炭化物の発熱量2000~6000cal/gに対して4000~8000cal/g、更に賦活化後の発熱量は4000~8000cal/gとすることができる。
3.混合工程
(1)混合処理
本混合工程は、前記濃縮有機性廃液及び前記有機性乾燥汚泥粉粒体を混合して流動性のある混合物を得る工程である。
濃縮有機性廃液及び有機性乾燥汚泥粉粒体を混合する混合処理は、予め設定した混合比率で、液状の濃縮有機性廃液に固体粉末状の乾燥粉末汚泥を供給する。そして、液状の濃縮有機性廃液中に固体状乾燥粉末汚泥を分散させて目標とする流動性となるまで撹拌することで混合部を得ることができる。
濃縮有機性廃液と有機性乾燥汚泥粉粒体との混合割合は適宜選択することができる。この例として、濃縮有機性廃液が100質量部に対して、有機性乾燥汚泥粉粒体が5~40質量部(更に好ましくは5~30質量部、特に好ましくは5~15質量部)とすることができる。有機性乾燥汚泥粉粒体の比率が大きくなりすぎると、流動性が低下して燃料としての供給が困難になるため、好ましくない。
混合に用いる手段は特に限定されないが、[1]撹拌羽根を用いた撹拌機による方法、又は[2]ポンプ循環による撹拌方法等を用いることができる。
[1]撹拌機による撹拌は、例えば任意形状の撹拌羽根を設けたモータ撹拌機を用いることができる。また、撹拌の条件は任意に選択でき、例えば、撹拌速度を10~200rpmとすることを挙げることができる。
[2]ポンプ循環による撹拌方法は、濃縮有機性廃液と有機性乾燥汚泥粉粒体を貯蔵するタンクに、ポンプを介在させた循環用配管を設け、配管及びポンプを介して濃縮有機性廃液と有機性乾燥汚泥粉粒体を循環させることにより、撹拌させることができる。
また、撹拌処理は所定時間だけ行ってもよいが、貯蔵時及び燃料として搬出されるまで継続して行うことが好ましい。継続して撹拌することで凝集して流動性が低下し、搬送が困難になることを防ぐことができる。
更に、1種又は複数の濃縮有機性廃液を混合及び乳化して、エマルジョンとした濃縮有機性廃液を得ても良い。エマルジョンとした濃縮有機性廃液は乳化を促す界面活性成分等がミセルを形成する。ミセル形成の結果、水分と有機物の分離を抑制し、燃料としてノズルから噴射させるとき、ノズルつまり等を防止することができる。混合及び乳化の条件として界面活性剤様成分を含有することを例示することができる。また、エマルジョンとした濃縮有機性廃液と有機性乾燥汚泥粉粒体との混合物を得てもよい。
本混合工程によって濃縮有機性廃液と有機性乾燥汚泥粉粒体を混合して混合物とすることで、混合物が搬送可能な程度の流動性を備えるため、ポンプ等による移し替えや搬送ができ、排出元から処理先への車両による搬送が容易となる。また、粉粒体を運ぶための専用車両を用いて搬送時に飛散等が生じないように保護する必要がなくなり、完全密閉でない汎用の容器を汎用車両で搬送することができる。
(2)混合物
本混合工程によって得られた混合物は、燃料として用いることができる。例えば、加熱炉へ搬送して前記加熱炉の燃料として利用することができる。また、混合物を他の燃料を添加する補助燃料として用いてもよい。
この混合物は、前記濃縮有機性廃液に有機性乾燥汚泥粉粒体が分散されているものであり、静置した場合この分散体がエマルジョンとして安定していても良いし、経時的に分離しても良い。即ち、この最終製品となる混合物が、撹拌により流動性を維持して、所定場所等に移動されるようなものであれば良い。更に、2層に分離する場合、界面活性剤等を添加してエマルジョン状態にさせることもできる。
前記混合物の含水率は、混合物100質量部に対して1~30質量部(更に好ましくは1~25質量部、特に好ましくは1~20質量部)とすることができる。
この混合物の流動性は配管で輸送できる範囲が好ましく、400mPa・s未満、好ましくは300mPa・s未満、更に5~200mPa・s、好ましくは5~80mPa・sとすることができる。このような範囲の流動性とすることで、ポンプ等を用いてパイプラインによる搬送を、パイプ詰まりを起こすことなく行うことができるため、搬送に必要なエネルギーを低くすることができる。また、燃料ノズルから噴出させ、燃焼させることができるため調製が不要である。
燃料の供給ノズルの閉塞や粘度による流動性の低下、沈降物・圧密状態による流動性の極端な低下などのトラブルを抑制できる。また、原料並びに製品の沈降や堆積、含有する汚泥分が圧密することによるハンドリング性の低下を防止する機能を持つこととなる。
また、この混合物の平均粒径は、例えば2000μm以下(より好ましくは74μm以下)を挙げることができる。この範囲は、好ましくは2~50μm、より好ましくは2~32μmの平均粒径のシルト状の混合物とすることができる。前記範囲の平均粒径とすることで、流動性に優れ混合及び搬送時のハンドリングが容易である。また、燃焼が安定して、燃焼時の発熱量を一定範囲に確保することができる。
混合物を前記平均粒径の範囲とするために、混合処理前に有機性乾燥汚泥粉粒体をミル等によって破砕し、より所定の粒径範囲内に調整することができる。
この混合物を燃焼させたときの発熱量は前記混合比率や前記含水率等を調節することで適宜選択することができる。これは、例えば3000~8000cal/g(好ましくは、4000~8000cal/g、更に好ましくは4500~8000cal/g)とすることができる。前記範囲とすることで仮焼炉等の加熱炉の燃料として適切な条件となり、サーマルリサイクルとして利用しやすい燃料とすることができる。
4.混合物の搬送工程
前記混合物をタンクへ搬入し、搬入された前記混合物を撹拌し、撹拌された前記混合物を利用現場まで搬送し、前記搬送された利用現場における前記加熱炉の燃料として利用する。
混合物を加熱炉に搬送する手段は適宜選択することができる。例えば、タンクに混合物を貯蔵し、ポンプを用いて配管で接続されている加熱炉まで搬送することができる。そして搬送された混合物を加熱炉内へ供給して燃料として利用することができる。
また、タンクをトラック等の輸送手段で搬送しても良い。
例えば、顧客から本混合物燃料の注文があった場合、撹拌下に顧客搬送用容器内に移動させ、この容器を搬送トラックに載置し、顧客先の加熱炉で燃焼できる所定場所まで搬送することができる。前記容器内の混合物燃料は、搬送時において撹拌機を用いて撹拌し、加熱炉に到着後、加熱炉の燃焼用タンクを介して又はそのまま混合物燃料を加熱炉へ供給し、燃料として利用することができる。また、トラック搬送を行わず、パイプライン搬送で混合物燃料を搬送することもできる。
5.混合物の燃焼工程
本混合物は、加熱炉へ搬送して前記加熱炉の燃料として利用することができる。
燃焼工程は、搬送された混合物を加熱炉で燃焼させてサーマルリサイクルとして使用するための工程である。
(1)仮燃焼工程
前記混合物を前記加熱炉で燃料として燃焼させる前に、混合物の仮燃焼を行う仮燃焼工程を更に備えることができる。仮燃焼によって混合物の有機物が分解して活性化した且つ還元触媒として機能する炭化物が生じる。
(2)燃焼工程
前記混合物を燃焼させる加熱炉は適宜選択することができ、例えば、ロータリーキルン、ストーカー炉、流動床炉等を挙げることができる。これら炉の加熱方法はバーナーによる直接燃焼とすることができる。前記バーナーに本混合物を供給し、燃焼させることで加熱炉を加熱することができる。
(3)混合物の仮燃焼工程による脱硝効果
前記燃焼工程を行う前に仮燃焼工程を設けて、本混合物を仮燃焼させた場合、燃焼工程において窒素酸化物の発生を抑制することができる。その理由は以下の通りと考える。
即ち、燃焼炉では燃料成分が燃焼し、水分は水蒸気となる。約250℃領域で混合物中の有機物成分が分解し多孔質の炭化物が製造される。次いで、可燃性ガス成分が燃焼して窒素酸化物、硫黄酸化物が生成される。その際、250℃~350℃領域未満での燃焼において燃焼ガス、蒸気、炭化物及び混合物が共存する。次いで、混合物が燃焼(350℃~1300℃、溶融、還元)する。その際、2次燃焼で生じたガスと水蒸気が炭化物の多孔質表面に吸着・触媒的に還元し、ガス成分の一部は無機化合物と窒素ガスとなり、炉内脱硝が生じる。これは、以上の燃焼反応過程、一般的に適用される脱硝技術により、混合物中に含有する炭素成分や燃料中の炭化水素が一部の脱硝機能を有するものと考えられる。
仮焼炉(プレヒーター)における温度条件は150℃~350℃を例示することができる。また、その後の燃焼工程の温度条件として700~1450℃を例示することができる。
6.実施態様1
含水有機性廃棄物を本処理方法によって処理する例を図2に基づき説明する。
本実施態様は、含水有機性廃棄物が動植物油(液状有機性成分)を主に含む製油製造工場から排出される廃棄物の1種類であり、この一連の処理において、2つの濃縮工程、分離処理工程及び生物処理工程により、2つの濃縮有機性廃液を混合した混合濃縮有機性廃液と、1つの有機性乾燥汚泥粉粒体と、を得るものである。更に、この廃棄物中に含まれる有機成分を実質全て回収し、生物処理後のきれいな処理水を系外に排出するものである。
前記含水有機性廃棄物は全体として粘性のある液体であり、含水率が廃棄物100質量部に対して約70質量部であり、且つ沈殿物が除去されている液状物である。また、含水有機性廃棄物の発熱量は、1000~3000cal/gである。
また、金属等の加工工場等から排出される廃鉱物油、廃切削油等を主成分とする含油廃液、及び食品製造工場等から排出される廃動植物油も製油製造工場から排出される廃棄物と同様に本処理方法によって処理することができる。
尚、各実施態様中の含水率は、乾燥減量法により求めた。また、各発熱量はボンベ熱量計によって計測した。
[1]濃縮工程1
前記含水有機性廃棄物を容器内で30分~12時間静置することによって分離処理を行い、表層から順に成分層1、含水中間層1、及び含水層1の3層に分離させた。
成分層1の分離成分は液状の濃縮有機性廃液1として前混合工程で更に処理される。含水中間層1の分離成分は、液状の有機成分が主成分である含水含油中間成分として濃縮工程2で処理される。含水層1の分離成分は分離水1として分離処理工程で処理される。
濃縮有機性廃液1、含水含油中間成分の含水率は、それぞれ全体を100質量部としたとき、順に3質量部、40質量部である。尚、含水含油中間成分の含水率が低い場合(例えば、含水含油中間成分100質量部に対して10質量部以下とすることができる。)は、成分層1及び含水中間層1の分離成分をそのまま濃縮有機性廃液3として用いることができる。尚、濃縮有機性廃液3の含水率は、100質量部に対して5~30質量部(より好ましくは5~15質量部)とすることができ、本例では15質量部である。
[2]濃縮工程2
濃縮工程1で得た含水含油中間成分を硫酸、塩酸及び硝酸等の鉱酸に例示される無機薬剤を利用して酸性下で攪拌し反応をすることによって濃縮し、表層から順に濃縮有機性廃液層2と、含水層2とに分離させた。
濃縮有機性廃液層2の分離成分は、液状の濃縮有機性廃液2として前混合工程で更に処理される。含水層2の分離成分は有機成分を含む液状の分離水2として生物処理工程で処理される。
濃縮有機性廃液2の含水率は全体を100質量部としたとき、35質量部である。
[3]前混合工程
前混合工程は、濃縮有機性廃液1及び濃縮有機性廃液2を任意の手段で混合して混合濃縮有機性廃液を得る工程である。また、前混合工程は、混合のみに限られず乳化させてエマルジョンとなった混合濃縮有機性廃液を得てもよい。また、混合・乳化方法は撹拌羽根をモータで回転攪拌する攪拌機を用いたり、容器内のポンプで循環攪拌させたりすることを例示することができる。得られた混合濃縮有機性廃液の含水率は全体を100質量部としたとき、5質量部であった。
[4]分離処理工程
濃縮工程1で得られた分離水1を、水酸化ナトリウム水溶液、水酸化カリウム水溶液、水酸化カルシウム水溶液等のアルカリ無機薬剤によって中和して分離水1中の有機物を沈降させて、表層から順に含水層3と、含水有機性汚泥1を有する含水有機性汚泥層1との2層に分離させた。
含水層3として分離された分離水3は、他の分離水2、4と同様に生物処理工程で処理される。また、含水有機性汚泥1は、ペースト状であり脱水工程で処理される。含水有機性汚泥1の含水率は含水有機性汚泥1を100質量部としたとき55質量部である。
[5]生物処理工程
濃縮工程2により得られた含水層2からの分離水2、分離処理工程により得られた分離水3、及び脱水工程により得られた分離水4は、個別に、又は混合して混合分離水としてから、生物処理工程によって表層の含水層5と、沈降物を有する活性汚泥層2とに分離した。
活性汚泥層2中の沈降物は、ペースト状の活性汚泥2として脱水工程で処理される。また、含水層5の分離水5は、処理水として廃棄等の処理がされる。活性汚泥2の含水率は活性汚泥2全体を100質量部としたとき85質量部である。
[6]脱水工程
生物処理工程で得られた活性汚泥2は、油圧式等の脱水機によって脱水処理を行って、固形状の脱水汚泥1と分離水4とに分離した。脱水汚泥1の含水率は、脱水汚泥1全体を100質量部としたとき、55質量部である。脱水汚泥1は乾燥工程で処理される。分離水4は、他の分離水と混合して生物処理工程で処理される。
[7]乾燥工程
脱水工程で得られた脱水汚泥1を熱風炉で生成した熱による間接加熱乾燥処理装置によって乾燥させ、有機性乾燥汚泥粉粒体を得た。有機性乾燥汚泥粉粒体は混合工程で用いられる。有機性乾燥汚泥粉粒体の含水率は全体を100質量部としたとき、5質量部であった。
[8]混合濃縮有機性廃液及び有機性乾燥汚泥粉粒体の性状
前記各工程を行うことにより、混合濃縮有機性廃液と有機性乾燥汚泥粉粒体とが得られた。混合濃縮有機性廃液及び有機性乾燥汚泥粉粒体の比率は質量比で4:1であった。混合濃縮有機性廃液及び有機性乾燥汚泥粉粒体の含水率は全体を100質量部としたとき、いずれも5質量部であった。
混合濃縮有機性廃液の発熱量は、約10500cal/g(動植物油の場合)、約5000cal/g(鉱物油の場合)、有機性乾燥汚泥粉粒体の発熱量は約3500cal/gであった。尚、各発熱量は、混合濃縮有機性廃液において9000~11000cal/g(動植物油の場合)、3000~6000cal/g(鉱物油の場合)、有機性乾燥汚泥粉粒体において1000~8000cal/gの範囲で適宜選択することができる。
前記各工程により必要なエネルギーは、18000kgの混合濃縮有機性廃液を処理する場合、濃縮工程1、濃縮工程2、脱水工程、生物処理工程及び乾燥工程の総電力量(LPGガス及び都市ガスを用いた場合は電力量に換算)を見積もった結果、約2100kW/月であった。
また、1000kg、20℃の混合濃縮有機性廃液を300℃まで到達させることによって水分除去をするための必要電力量は概算で830kW/月であるため、18000kgの混合濃縮有機性廃液を加熱蒸発のみにより水分を除去するために必要な電力量は約14100kW/月となる。
即ち、本処理方法は、加熱蒸発のみの処理方法の約13.8%(約6分の1)の電力量で処理でき、エネルギーを大きく消費する加熱蒸発を行うことなく水分を除去しており、且つ含水率によって濃縮工程及び脱水乾燥工程を使い分けているため、再利用方法全体のエネルギー消費量が減らすことができた。尚、本処理方法によって処理した混合濃縮有機性廃液及び有機性乾燥汚泥粉粒体を設備利用した際を計算に入れた場合の電力量は、約3300kW/月、約22%)となった。
7.実施態様2
含水有機性廃棄物を本処理方法によって処理する例を図3に基づき説明する。
本実施態様は、含水有機性廃棄物が動植物油(液状有機性成分)を主に含む食品製造工場から排出され、含水有機性汚泥を比較的多く含まれる廃棄物の1種類であり、この一連の処理において、2つの濃縮工程、分離工程及び生物処理工程により、2つの濃縮有機性廃液を混合した混合濃縮有機性廃液と、1つの有機性乾燥汚泥粉粒体と、を得るものである。更に、この廃棄物中に含まれる有機成分を実質全て回収し、生物処理後のきれいな処理水を系外に排出するものである。
本含水含油汚泥廃棄物はペースト状の汚泥であり、含水率が廃棄物100質量部に対して70質量部である。また、含水有機性廃棄物の発熱量は、1000~3000cal/gである。
また、金属等の加工工場等から排出される脱水汚泥、生物処理汚泥や、下水道処理場から排出される下水脱水汚泥、炭化処理汚泥も同様に処理することができる。
[1]分離工程1
含水有機性廃棄物を容器内で30分~12時間静置することによって分離処理を行い、表層から順に含水液状中間成分1を成分として含む含水液状中間層1と、含水汚泥中間成分1を成分として含む含水汚泥中間層1とに分離させた。
液状の含水液状中間成分1は、濃縮工程1で処理される。含水汚泥中間成分1は有機成分を主成分とするペースト状物であり濃縮工程2で処理される。尚、含水汚泥中間成分1を含水有機性汚泥として直接脱水工程で処理しても良い。
含水液状中間層1及び含水汚泥中間層1の含水率は、それぞれの層の全体を100質量部としたとき、順に40~80質量部、60~80質量部である。
[2]濃縮工程1
含水液状中間成分1を、硫酸、塩酸及び硝酸等の鉱酸に例示される無機薬剤を利用して酸性下で攪拌し反応をすることによって濃縮し、表層から順に濃縮有機性廃液層1と、含水層1とを得た。濃縮有機性廃液層1は、液状の有機成分を主成分とする液状物であり、濃縮有機性廃液1として前混合工程で混合される。また、残部である含水層1は、分離水1として生物処理工程で処理される。
濃縮有機性廃液1の含水率は、濃縮有機性廃液1の全体を100質量部としたとき、35質量部である。
[3]濃縮工程2
濃縮工程1で得た含水汚泥中間成分1を、油水分離機によって脱水し、表層から順に含水液状中間層2と、含水層2と、含水汚泥中間層2と、とに分離した。油水分離機によるふるい分離は80℃、200meshの条件で行った。
含水液状中間層2は、液状の有機成分を主成分とする濃縮有機性廃液2であり、混合工程で混合される。含水汚泥中間層2は、有機成分を主成分とするペースト状物である含水有機汚泥を含み、脱水工程で処理される。また、残部である含水層2は、分離水2として生物処理工程で処理される。
濃縮有機性廃液2及びと含水有機汚泥の含水率は、それぞれの全体を100質量部としたとき、3質量部、55質量部である。
[4]前混合工程
前混合工程は、濃縮有機性廃液1及び濃縮有機性廃液2を任意の手段で混合して混合濃縮有機性廃液を得る工程である。また、前混合工程は、混合のみに限られず乳化させてエマルジョンとなった混合濃縮有機性廃液を得てもよい。また、乳化方法は実施態様1の前混合工程と同様に行った。
[5]生物処理工程
濃縮工程1で分離された分離水1、濃縮工程2で分離された分離水2、及び脱水工程で分離された分離水3は、個別に、又は混合して混合分離水としてから、生物処理工程によって表層の含水層4と、沈降物を有する活性汚泥層2とに分離した。
活性汚泥層2中の沈降物は、活性汚泥2として脱水工程で処理される。また、含水層4の分離水4は、処理水として廃棄等の処理がされる。活性汚泥2の含水率は活性汚泥2全体を100質量部としたとき95質量部である。
[6]脱水工程
生物処理工程で得られた活性汚泥2は、油圧式の脱水機によって脱水処理を行って、固体状の脱水汚泥1と分離水3とに分離した。脱水汚泥1の含水率は、脱水汚泥1全体を100質量部としたとき、75質量部である。脱水汚泥1は乾燥工程で処理される。分離水3は、他の分離水1、2と混合して生物処理工程で処理される。
[7]乾燥工程
脱水工程で得られた脱水汚泥1を熱風炉で生成した熱風を利用した熱風乾燥処理装置によって乾燥させ、有機性乾燥汚泥粉粒体を得た。有機性乾燥汚泥粉粒体は混合工程で用いられる。
[8]混合濃縮有機性廃液及び有機性乾燥汚泥粉粒体の性状
前記各工程を行うことにより、混合濃縮有機性廃液と有機性乾燥汚泥粉粒体とが得られた。混合濃縮有機性廃液及び有機性乾燥汚泥粉粒体の比率は質量比で1:4であった。混合濃縮有機性廃液の含水率は全体を100質量部としたとき、5質量部であった。有機性乾燥汚泥粉粒体の含水率は全体を100質量部としたとき、10質量部であった。
混合濃縮有機性廃液の発熱量は約10000cal/g、有機性乾燥汚泥粉粒体の発熱量は約3000cal/gであった。尚、鉱物油を主に含む含水有機性廃棄物を同様に処理した場合の混合濃縮有機性廃液の発熱量は約4000cal/gであった。
前記各工程によってエネルギーを大きく消費する加熱蒸発を行う量を減らし、且つ含水率によって濃縮工程及び脱水乾燥工程を使い分けているため、再利用方法全体のエネルギー消費量が減らすことができた。
8.実施態様3(燃焼工程)
実施態様1又は実施態様2で得られた混合濃縮有機性廃液と、有機性乾燥汚泥粉粒体とを燃料として燃焼させる実施態様を説明する。
[1]混合工程
混合濃縮有機性廃液と、有機性乾燥汚泥粉粒体を、100:5~40(質量部)となる割合で混合し、流動性が20~400mPa・sとなる混合物を得た。混合物の含水率は全体を100質量部としたとき、5~40質量部であった。この混合は、ポンプ付き循環配管を具備するタンク内に各原料を投入しポンプにより循環させることによって得られた。また、発熱量を調べたところ、3000~8000cal/gとなった。
[2]仮燃焼工程
前記タンクと燃料させる加熱炉とは、仮燃焼工程に用いるロータリーキルンを介して配管されている。
前記ポンプにより循環されている混合物は、ロータリーキルンを経由して加熱炉に供給される。ロータリーキルンは、約150℃~350℃で混合物を加熱し、仮燃焼を行う。仮燃焼により、混合物の一部は加熱により炭化し、多孔質の活性炭となる。
[3]燃焼工程
加熱炉・熱風炉であるロータリーキルンに設けられているバーナー装置に仮燃焼工程で処理された混合物が供給され、炉内へ噴射され、700℃~1450℃で燃焼させた。
このような仮燃焼工程及び燃焼工程によって、混合物が脱硝脱硫機能を有する燃料として利用することができる。
尚、本発明においては、以上に示した実施形態に限られず、目的、用途に応じて本発明の範囲内で種々変更した態様とすることができる。

Claims (15)

  1. 水及び液状有機成分を含有する含水有機性廃棄物から水を分離し除去して濃縮有機性廃液を得る濃縮工程と、
    水及び有機成分を含有する含水有機性汚泥を脱水して脱水汚泥を得、その後、前記脱水汚泥の乾燥処理を行って有機性乾燥汚泥粉粒体を得る脱水乾燥工程と、
    前記濃縮有機性廃液と前記有機性乾燥汚泥を混合して流動性のある混合物を得る混合工程と、を備えることを特徴とする含水有機性廃棄物及び含水有機性汚泥の再利用方法。
  2. 前記含水有機性廃棄物中における前記水の含有量は、前記含水有機性廃棄物100質量部に対して50~95質量部である請求項1に記載の含水有機性廃棄物及び含水有機性汚泥の再利用方法。
  3. 前記濃縮有機性廃液と前記有機性乾燥汚泥粉粒体との混合割合は、前記濃縮有機性廃液が100質量部に対して、前記有機性乾燥汚泥粉粒体が5~40質量部である請求項1に記載の含水有機性廃棄物及び含水有機性汚泥の再利用方法。
  4. 前記含水有機性廃棄物を適宜の方法で処理して前記濃縮有機性廃液、前記含水有機性汚泥、前記脱水汚泥、前記有機性乾燥汚泥粉粒体及び分離水の各々が得られる請求項1に記載の含水有機性廃棄物及び含水有機性汚泥の再利用方法。
  5. 前記含水有機性廃棄物が1種類であり、前記含水有機性廃棄物の各処理工程において1又は2以上の濃縮有機性廃液を得、前記2以上の濃縮有機性廃液を得た場合これらを混合して混合濃縮有機性廃液を得、
    前記含水有機性廃棄物の各処理工程において1又は2以上の含水有機性汚泥を得、前記2以上の含水有機性汚泥を得た場合これらを混合して混合含水有機性汚泥を得、前記1つの含水有機性汚泥又は前記混合含水有機性汚泥を脱水して前記脱水汚泥を得、前記脱水汚泥の乾燥処理を行って前記有機性乾燥汚泥粉粒体を得る請求項1に記載の含水有機性廃棄物及び含水有機性汚泥の再利用方法。
  6. 前記含水有機性廃棄物が複数種類であり、前記複数種類の前記含水有機性廃棄物を個別に処理して得られた各前記濃縮有機性廃液及び各前記有機性乾燥汚泥粉粒体を得、前記濃縮有機性廃液及び前記有機性乾燥汚泥粉粒体が各々複数の場合はそれらを混合して混合濃縮有機性廃液及び前記混合有機性乾燥汚泥粉粒体を得る請求項1に記載の含水有機性廃棄物及び含水有機性汚泥の再利用方法。
  7. 前記含水有機性廃棄物を処理して成分層1と含水中間層1と含水層1に分離する濃縮工程1と、
    前記成分層1を分離して得た濃縮有機性廃液1を得、
    前記含水中間層1を分離して得た含水含油中間成分を濃縮有機性廃液層2と含水層2に分離する濃縮工程2と、
    前記濃縮有機性廃液層2を分離して得た濃縮有機性廃液2を得、
    前記含水層1を含水有機性汚泥層1と含水層3に分離する分離処理工程と、
    前記含水層2及び前記含水層3の各層から得られた各分離水、並びに、前記含水有機性汚泥層1を分離して得た含水有機性汚泥1及び下記に示す活性汚泥2を脱水し得られた分離水4の混合処理水について生物処理をして、活性汚泥層2と含水層5に分離する生物処理工程と、
    前記含水有機性汚泥1及び前記活性汚泥2を脱水して脱水汚泥1と分離水4を得る脱水工程と、
    前記脱水汚泥1を乾燥させて得られた有機性乾燥汚泥粉粒体1を得る乾燥工程と、備え、
    前記含水層5を分離して得られた分離水5を得、前記分離水5を処理水とし、
    前記濃縮有機性廃液は、前記濃縮有機性廃液1及び前記濃縮有機性廃液2との混合濃縮有機性廃液であり、
    前記有機性乾燥汚泥粉粒体は、前記脱水汚泥1を乾燥して得られたものである請求項5に記載の含水有機性廃棄物及び含水有機性汚泥の再利用方法。
  8. 前記含水有機性廃棄物を処理して濃縮有機性廃液層1と含水層1に分離する濃縮工程1と、
    前記濃縮有機性廃液層1を分離して得た濃縮有機性廃液1を得、
    前記含水層1を分離して得た分離水1を含水有機性汚泥層1と含水層3に分離する分離処理工程と、
    前記含水層1及び前記含水層2、並びに、前記含水有機性汚泥層1を分離して得た含水有機性汚泥1及び下記に示す含水有機性汚泥2を脱水し得られた含水層4の各層から分離して得られた各分離水の混合処理水について生物処理をして、活性汚泥層2と含水層5に分離する生物処理工程と、
    前記含水有機性汚泥層1及び前記活性汚泥2を脱水して脱水汚泥1と分離水4を得る脱水工程と、
    前記脱水汚泥1を乾燥させて得られた有機性乾燥汚泥粉粒体1を得る乾燥工程と、備え、
    前記含水層5を分離して得られた処理水1を得、前記処理水を廃棄し、
    前記濃縮有機性廃液は、前記濃縮有機性廃液1及び前記濃縮有機性廃液2との混合濃縮有機性廃液であり、
    前記有機性乾燥汚泥粉粒体は、前記脱水汚泥1を乾燥して得られたものである請求項5に記載の含水有機性廃棄物及び含水有機性汚泥の再利用方法。
  9. 前記含水有機性廃棄物を処理して含水液状中間層1と含水有機性汚泥中間層1に分離する分離工程1と、
    前記含水液状中間層1を分離して得た含水含油廃液1を濃縮有機性廃液層1と含水層1とに分離する濃縮工程と、
    前記濃縮有機性廃液層1を分離して濃縮有機性廃液1を得、
    前記含水有機性汚泥中間層1を分離して得た含水有機性汚泥中間成分1を処理して液状中間層2と含水有機性汚泥中間層2と含水層2に分離する濃縮工程2と、
    前記液状中間層2を分離して濃縮有機性廃液2を得、
    前記含水有機性汚泥中間層2を分離して含水有機性汚泥1を得、
    前記含水層1及び前記含水層2から分離して得られる各分離水、並びに、前記含水有機性汚泥層1を分離して得た含水有機性汚泥1及び下記に示す含水有機性汚泥2を脱水し得られた分離水3の混合分離水について生物処理をして、活性汚泥層2と含水層4に分離する生物処理工程と、
    前記含水有機性汚泥層1及び前記活性汚泥2を脱水して脱水汚泥1と分離水3を得る脱水工程と、
    前記脱水汚泥1を乾燥させて得られた有機性乾燥汚泥粉粒体を得る乾燥工程と、備え、
    前記含水層4を分離して得られた分離水4を得、前記分離水4を処理水とし、
    前記濃縮有機性廃液は、前記濃縮有機性廃液1及び前記濃縮有機性廃液2との混合濃縮有機性廃液であり、
    前記有機性乾燥汚泥粉粒体は、前記脱水汚泥1を乾燥して得られたものである請求項5に記載の含水有機性廃棄物及び含水有機性汚泥の再利用方法。
  10. 前記混合物を加熱炉へ搬送して前記加熱炉の燃料として利用する請求項1乃至9のいずれか一項に記載の含水有機性廃棄物及び含水有機性汚泥の再利用方法。
  11. 前記混合物をタンクへ搬入し、搬入された前記混合物を撹拌し、撹拌された前記混合物を利用現場まで搬送し、前記搬送された利用現場における前記加熱炉の燃料として利用する請求項10に記載の含水有機性廃棄物及び含水有機性汚泥の再利用方法。
  12. 前記混合物を前記加熱炉で燃料として燃焼させる前に、前記混合物の少なくとも一部を炭化させて炭化物を得る仮燃焼工程を更に備え、
    前記炭化物により燃焼ガス中のNOxの除去を行う請求項10に記載の含水有機性廃棄物及び含水有機性汚泥の再利用方法。
  13. 水及び液状有機成分を含有する含水有機性廃棄物を脱水してなる濃縮有機性廃液と、
    水及び有機成分を含有する含水有機性汚泥を脱水乾燥してなる有機性乾燥汚泥粉粒体と、を含み、流動性を備えることを特徴とする流動性燃料。
  14. 請求項13に記載の流動性燃料であって、加熱炉の燃料として用いられることを特徴とする加熱炉用燃料。
  15. 燃焼させた場合の燃焼ガス中のNOx除去に用いられる請求項14に記載の加熱炉用燃料。
JP2022093109A 2022-06-08 2022-06-08 含水有機性廃棄物及び含水有機性汚泥の再利用方法、並びに流動性燃料及び加熱炉用燃料 Pending JP2023180049A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022093109A JP2023180049A (ja) 2022-06-08 2022-06-08 含水有機性廃棄物及び含水有機性汚泥の再利用方法、並びに流動性燃料及び加熱炉用燃料

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022093109A JP2023180049A (ja) 2022-06-08 2022-06-08 含水有機性廃棄物及び含水有機性汚泥の再利用方法、並びに流動性燃料及び加熱炉用燃料

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2023180049A true JP2023180049A (ja) 2023-12-20

Family

ID=89235731

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022093109A Pending JP2023180049A (ja) 2022-06-08 2022-06-08 含水有機性廃棄物及び含水有機性汚泥の再利用方法、並びに流動性燃料及び加熱炉用燃料

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2023180049A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN101759339B (zh) 一种油田罐底油泥资源化处理方法
FI114393B (fi) Menetelmä ja laitos sementtiklinkkerin valmistamiseksi
JP4438329B2 (ja) 有機物を含む廃棄物の処理方法
CN111925087A (zh) 一种油泥无害化、资源化集成处理方法和系统
US9375725B2 (en) System and method for the treatment of oil sands
CN211056924U (zh) 一种含油污泥的无害化处理系统
CN112707610B (zh) 一种含油污泥资源化利用的工艺
KR101370978B1 (ko) 유기성폐기물의 처리 및 에너지화 장치
CN113307652A (zh) 一种含油污泥协同工业固废制备陶粒的方法
CN101216177A (zh) 利用电站煤粉锅炉系统焚烧处理污泥的方法
JP2023180049A (ja) 含水有機性廃棄物及び含水有機性汚泥の再利用方法、並びに流動性燃料及び加熱炉用燃料
KR100754440B1 (ko) 유기슬러지와 폐유를 이용한 재생연료 제조장치
CN110713182A (zh) 焦化废水污泥与焦油渣协同处理方法及系统
CN212640265U (zh) 一种含油污泥资源化处理系统
JP2003137619A (ja) 繊維類を含有する廃棄物の処理方法
JP2008188497A (ja) 石灰サイクルを活用した産業廃棄物の処理方法
CN211366975U (zh) 焦化废水污泥与焦油渣协同处理系统
CN113402151A (zh) 一种城市生活污泥高效处理工艺
JP2006224047A (ja) 下水汚泥の炭化処理システム
WO2020038269A1 (zh) 含油污泥处理系统
CN116904242B (zh) 基于燃煤锅炉协同处置的多元固废处置方法及系统
JP2002346540A (ja) 有機物汚染土壌の処理方法
KR0177560B1 (ko) 오니상태 폐기물의 처리방법, 장치 및 처리산물과 그 사용방법
CN112280582B (zh) 一种含油浮渣的深度资源化处理系统及方法
EP0921352B1 (fr) Procédé d'incinération de déchets, procédé de traitement des cendres volantes, et dispositif pour la mise en oeuvre de ces procédés