JP2002346540A - 有機物汚染土壌の処理方法 - Google Patents
有機物汚染土壌の処理方法Info
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Abstract
なく、有機物汚染土壌を有効な資源として利用する。 【解決手段】 有機物汚染土壌Aに、流動性を与えるた
めの溶媒Bを加えて湿式ミル11で粉砕した後、これを
セメント焼成設備のロータリーキルン5の窯尻部5Bま
たはロータリーキルン5の前段に設けた仮焼炉に投入し
てセメントクリンカを製造する。
Description
チレン等の有機物で汚染された土壌を、セメント原料の
一部及びセメント焼成燃料の一部として資源利用するこ
とのできる有機物汚染土壌の処理方法に関する。
廃材は、その大部分が、埋立処分場への投棄、あるい
は、焼却炉による焼却によって処理されてきた。石油精
製工場跡地などから発生する油混じり土や、洗浄に利用
されたトリクロロエチレン等の有機物で汚染された土壌
(以下、「有機物汚染土壌」という)についても、同様
な方法で処分されてきた。
し、また、新たに処分場を確保することは社会的な制約
により困難となっていることから、埋立処分による方法
に期待することはできない状態となっている。また、焼
却炉による焼却処理に関しても、環境に与える負荷が大
きいために、実施が難しくなってきている。
ら、有機物汚染土壌についても、プラスチック等の廃材
や下水汚泥などと同様に、再資源化することが社会的に
重要な課題となっており、セメント製造用原料として有
機物汚染土壌を活用する方法が推進されようとしてい
る。
ント原料として使用する場合、そのまま原料混合段階で
他のセメント原料と混ぜて使用する(つまり、有機物汚
染土壌を混ぜたセメント原料を原料乾燥粉砕工程に通
す)と、油等の有機成分が蒸発し、電気集塵機の電極に
付着したりして、電気集塵機の性能を著しく低下させた
り臭気を発生したりするおそれがある。
程に通さずに、直接セメント焼成設備のロータリーキル
ンへ投入することが考えられる。しかし、直接ロータリ
ーキルンへ有機物汚染土壌を投入すると、土壌に含まれ
る数ミリ以上のレキ分が、セメントクリンカの品質に悪
影響を及ぼすことが考えられる。また、大量に有機物汚
染土壌をロータリーキルン内に投入すると、予め原料工
程において調合してある粉末原料の組成とセメントクリ
ンカの組成とが大きく異なってしまうという問題もあ
る。
リンカの品質に影響を与えることなく、有機物汚染土壌
を有効な資源として利用することのできる、有機物汚染
土壌の処理方法を提供することを目的とする。また、有
機物汚染土壌を大量にセメント焼成工程に投入しても、
セメントクリンカの組成に影響を与えないようにするこ
とのできる、有機物汚染土壌の処理方法を提供すること
を目的とする。
汚染土壌の処理方法は、有機物汚染土壌に、流動性を与
えるための溶媒を加えて湿式ミルで粉砕した後、これを
セメント焼成工程に投入してセメントクリンカを製造す
ることを特徴とする。
は、主にガソリンや石油等の油分が考えられるが、洗浄
剤として利用されるトリクロロエチレン等も考えられ
る。湿式ミルで粉砕する場合、粉砕により温度が上がら
ないので、有機物成分がトリクロロエチレン等の低沸点
の物質である場合にも、気化を防止しながら有機物汚染
土壌を溶媒と共に混合粉砕することができる。
染土壌と溶媒の混合粉砕物を投入することにより、有機
成分は燃料の一部として消費することができ、土壌分は
セメント原料の一部(粘土の一部)として、セメントク
リンカの製造に利用することができる。従って、有機物
汚染土壌を有効活用しながら処分できると共に、セメン
ト原料である粘土分や焼成のための燃料を節約すること
ができる。また、有機物汚染土壌を溶媒と共に湿式ミル
で混合粉砕するので、土壌に含まれるレキ分(石ころ
等)を確実に細かく粉砕することができ、セメントクリ
ンカの品質に悪影響が出なくなる。この場合の湿式ミル
は、乾式のセメント製造設備にはないものであるから、
別置きとして設ける。
の混合粉砕物を、セメント焼成工程に投入する場合、ス
ラリー状のままで投入してもよいし、固液分離して固形
分をケーキ状にしてから投入してもよい。固液分離する
場合には、分離した液体を溶媒として再利用することも
できる。また、汚染有機物が油で、溶媒として水を添加
した場合は、油水分離を行って、油は燃料として利用
し、スラリーをそのまま投入することも可能である。
染土壌を溶媒と攪拌混合した後、ふるいにかけて、ふる
い網上の粒径の大きな油等の有機分の少ない土壌を分離
回収して、セメント原料として原料粉砕乾燥工程に投入
し、網下の粒径の細かい有機分の多い土壌だけを湿式ミ
ルに投入するようにしてもよい。また、ふるい網上の粒
径の大きな土壌はクラッシャにかけて粉砕した後に、湿
式ミルに投入してもよい。
法は、請求項1の方法における前記有機物汚染土壌の粉
砕物の投入箇所を、ロータリーキルンの窯尻部、ロータ
リーキルンの前段に設けた仮焼炉、ロータリーキルンの
前段に位置するプレヒータの高温部の少なくともいずれ
かの箇所とすることを特徴とする。
有する有機物の着火温度以上の箇所であればよく、特に
プレヒータに投入する場合は、前記の着火温度以上の高
温部とする。そうすることにより、含有する有機成分を
確実に燃焼させることができる。
法は、請求項1または2の方法における、前記溶媒とし
て、廃油、廃液、汚泥、水、流動剤のうちの少なくとも
1種を用いることを特徴とする。
くる廃液、市場などから回収された牛乳や飲料水、アル
コールなどが考えられる。また、汚泥としては、下水処
理場で出てくる汚泥などが考えられる。また、流動剤と
しては、主に水の添加量を減らす減水剤(界面活性剤)
などが考えられる。
法は、請求項1〜3のいずれかにおいて、前記溶媒に加
えて、炭酸カルシウム、消石灰、生石灰、石灰系廃棄物
のうちの少なくとも1種を混入させることを特徴とす
る。
灰、生石灰、石灰系廃棄物は、ほとんどセメント成分と
なるので、有機物汚染土壌を大量にセメント焼成工程に
投入する場合にも、原料組成を適正に調整することがで
きる。
法は、請求項1〜4のいずれかにおいて、前記有機物汚
染土壌は、有機物としてのダイオキシン類で汚染された
土壌を含むものであることを特徴とする。すなわち、有
機物汚染土壌は、ダイオキシン類を含む有機物の汚染土
壌であってもよい。
リンカを製造する際に1450℃以上の雰囲気内で数1
0分以上加熱されることになるので、無害なものに確実
に分解することができる。因みに、ダイオキシン類は、
800℃以上の高温雰囲気で、2秒間以上滞留させるこ
とにより分解することができる。
り、仮焼炉内が800〜900℃となり、プレヒータの
高温部であって例えば最下位置のサイクロン内が800
〜900℃(仮焼炉が無い場合)となることから、これ
らのいずれの箇所に投入しても、その投入後2秒以上経
過した後にはダイオキシン類を無害なものに分解するこ
とができる。したがって、ダイオキシン類を含む有機物
汚染土壌をセメントとして有効に利用することができる
とともに、ダイオキシン類を無害なものに分解すること
によって、環境の改善を図ることができる。
基づいて説明する。図1は本発明の処理方法を実施する
セメント製造設備の概要を示す図である。図において、
このセメント製造設備は、乾式ミル1、原料サイロ2、
プレヒータ3、ロータリーキルン5、電気集塵機10を
備えて構成されている。
料)Gは、必要に応じてドライヤを経て、乾式ミル1に
導入される。これらの原料Gは、乾式ミル1にて粉砕さ
れて原料サイロ2に導入され、その後、プレヒータ3に
て予熱された後、セメント焼成用のロータリーキルン5
に投入されて焼成され、セメントクリンカとなる。
数のサイクロン3a、3b、3c、3dを多段に接続し
た多段サイクロン式のものであり、粉砕されたセメント
原料を、ロータリーキルン5の排気を利用して、所定温
度(800〜900℃)まで予熱する。ロータリーキル
ン5は、若干下流側へ下方傾斜した横向き円筒状のキル
ンシェルを有し、このキルンシェルをその中心軸線回り
に回転させながら、重油や微粉石炭を燃料にしてバーナ
ー6で加熱することで、プレヒータ3からのセメント原
料を温度1450℃以上に昇温して焼成反応させて、セ
メントクリンカを生成する。その後、クリンカは、ロー
タリーキルン5の窯前部5Aに連結されたクーラー7に
より冷却されて、仕上げ工程へ送られる。以上は通常の
セメント工場における操業と同様である。
造設備に加えて、湿式ミル11とスラリーポンプ12が
新たに追加されており、有機物汚染土壌Aと溶媒Bの混
合粉砕物Cを、スラリー状のまま、ロータリーキルン5
の窯尻部5Bにスラリーポンプ12を用いて直接投入す
るようになっている。
を説明する。まず、有機物汚染土壌Aに、流動性を与え
るための溶媒Bを加えて湿式ミル11で粉砕する。その
後、これをセメント焼成設備のロータリーキルン5の窯
尻部5Bに投入して、セメントクリンカを製造する。従
って、ロータリーキルン5の窯尻部5Bに投入された有
機物汚染土壌Aと溶媒Bの混合粉砕物Cは、加熱された
セメント原料と共に焼成され、セメントクリンカとして
排出される。
Bに、有機物汚染土壌Aと溶媒Bの混合粉砕物Cを投入
することにより、有機分は燃料の一部として、ロータリ
ーキルン5で消費することができ、土壌分はセメント原
料の一部(粘土の一部)として、セメントクリンカの製
造に利用することができる。
がら処分できると共に、セメント原料である粘土分や焼
成のための燃料を節約することができる。また、有機物
汚染土壌Aを溶媒Bと共に湿式ミル11で混合粉砕する
ので、土壌に含まれるレキ分(石ころ等)を細かく砕く
ことができ、セメントクリンカの品質に悪影響を及ぼす
こともない。
汚泥、水、流動剤のうちの少なくとも1種を用いるのが
望ましい。廃液としては、パルプ工場で出てくる廃液な
どが利用できるし、汚泥としては、下水処理場で出てく
る汚泥などが利用できる。また、流動剤としては、主に
水の添加量を減らす減水剤(界面活性剤)などが利用で
きる。これらの溶媒を用いることで、有機物汚染土壌A
に流動性を与えることができるので、湿式ミル11での
混合粉砕を円滑且つ確実に行うことができるようにな
る。
ム、消石灰、生石灰、石灰系廃棄物などを混入させても
よく、そうした場合、それらはほとんどセメント成分と
なるので、それらの有効処分ができる上、セメントクリ
ンカの組成を適正な範囲に保ちながら、有機物汚染土壌
の大量投入ができるようになる。
ー状の混合粉砕物Cを、ロータリーキルン5の窯尻部5
Bに投入するに際して、前述のように、スラリー状のま
まで投入してもよいし、固液分離してケーキ状にしてか
ら投入してもよい。固液分離する場合には、分離した液
体を溶媒Bとして再利用することも可能である。
物汚染土壌を溶媒と攪拌混合した後で、ふるいにかけ
て、ふるい網上の粒径の大きな有機分の少ない土壌を分
離回収して、セメント原料として原料粉砕乾燥工程に投
入し、網下の粒径の細かい有機分の多い土壌だけを湿式
ミル11に投入するようにしてもよい。
土に、水(重量比30〜300%)と流動剤(重量比0
〜10.0%)とを加えて湿式ミル11に投入し、約1
〜60分間粉砕する。こうして得られたスラリー状の混
合粉砕物を直接、ロータリーキルン5の窯尻部5Bに投
入する。または、前記スラリー状の混合粉砕物を脱水し
た後、得られたケーキを、ロータリーキルン5の窯尻部
5Bに投入し、油混じり水は溶媒として再利用する。
量比)を含む土に、水(重量比30〜300%)と流動
剤(重量比0〜10.0%)とを加えて、これを目開き
0.5〜2.0mmのトロンメル(ふるい)に投入し、
約1〜60分間攪拌洗浄する。このようにして得られた
網上物は、セメント原料として、原料乾燥粉砕工程から
使用する。また、網下物は、湿式ミル11で粉砕した
後、スラリー状の混合粉砕物を直接ロータリーキルン5
の窯尻部5Bに投入する。あるいは、前記スラリー状の
混合粉砕物を脱水した後、得られたケーキを、ロータリ
ーキルン5の窯尻部5Bに投入して、油混じり水は溶媒
として再利用する。
場合は、ロータリーキルンの窯尻部に前記混合粉砕物C
を投入するのではなく、仮焼炉に投入することもできる
し、ロータリーキルンの窯尻部と仮焼炉の両方に投入す
ることもできる。また、対象とする有機成分の着火温度
以上の温度が確保できる箇所であれば、プレヒータの高
温部に投入することもできる。この場合、仮焼炉のない
ものであれば、最も高温となる窯尻部5B〜最下位置の
サイクロン3aの間、もしくは、最下位置のサイクロン
3aに混合粉砕物Cを投入することが好ましい。ただ
し、有機物の着火温度以上であれば、他のサイクロン3
b、3c、3d等や、これらを接続する流路等に投入し
てもよい。
いて、符号21および31は、それぞれ図1の原料供給
流路21および排ガス流路31に対応している。また、
図2〜図4においては、実線の矢印で原料の流れを示
し、破線の矢印でガスの流れを示している。また、図1
で示した構成要素と同一の要素については、当該図1と
同一の符号を付して説明を省略する。
要部を示す図であり、この図において、符号13は仮焼
炉である。仮焼炉13は、下から2番目のサイクロン3
bと最下位置のサイクロン3aとの間に配置されたもの
であって、サイクロン3bから原料の供給を受けるとと
もに、当該原料を加熱してサイクロン3aに供給するよ
うになっている。また、仮焼炉13は、その下端部から
ロータリーキルン5の排ガスの供給を受けるとともに、
クーラー抽気Dの供給を受け、かつ当該下端部に設けら
れたバーナー61によって加熱されるようになってい
る。クーラー抽気Dは、クーラー7でセメントクリンカ
の冷却に使われて高温となった空気である。符号71
は、クーラー抽気Dを仮焼炉13に供給するための熱風
流路である。
例えば側面の上端部に供給され、サイクロン3bから供
給される原料と同様に、当該仮焼炉13で加熱されて、
サイクロン3aから窯尻部5Bを介してロータリーキル
ン5に供給されるようになっている。
のであってもよい。すなわち、図4に示す仮焼炉13
は、上記各サイクロン3a、3b、3c、3dとほぼ同
様の容器状の形状をなしており、下端部から流動化ファ
ン131による空気の供給を受けるとともに、クーラー
抽気Dの供給を受け、かつ当該下端部に設けられたバー
ナー61によって加熱されるようになっている。そし
て、混合粉砕物Cは、仮焼炉13の、例えば側面の上端
部に供給され、当該仮焼炉13で加熱されて燃焼ガスや
クーラー抽気D等のガスとともにサイクロン3aに供給
され、当該サイクロン3aから窯尻部5Bを介してロー
タリーキルン5に供給されるようになっている。
場合であっても、セメント焼成工程のロータリーキルン
は、ダイオキシンの分解温度よりもかなりの高温である
から、十分に分解処理することができる。
としては、ごみ焼却場や、その他の焼却場の周辺や埋立
場周辺などにおいてダイオキシン類で汚染された土壌や
汚泥等があげられる。また、ダイオキシン類を含む汚染
土壌としては、ごみ焼却施設や、その他の焼却施設等の
いわゆるダイオキシン類を発生させる施設を解体したと
きに発生するがれき類や、煉瓦屑類、コンクリート塊類
を含むものであってもよい。さらに、ダイオキシン類を
含む汚染土壌としては、建築物内装材などのように燃焼
によってダイオキシン類を生ずる可能性のある廃棄物、
すなわち有機塩素系廃棄物を含むものであってもよい。
ダイオキシン類で汚染されたがれき類、煉瓦類、コンク
リート塊類等や、建築物内装材などは、上述したように
溶媒Bと共に湿式ミル11で粉砕することによってスラ
リー状の混合粉砕物Cとし、この混合粉砕物Cをロータ
リーキルン5の窯尻部5Bや、仮焼炉13や、プレヒー
タ3の高温部である例えばサイクロン3aにスラリーポ
ンプ12によって投入することになる。ただし、粒径の
大きながれき類、煉瓦類、コンクリート塊類等は、クラ
ッシャにかけて粉砕した後に、湿式ミル11に投入して
もよい。
8−テトラクロロジベンゾ−p−ジオキシンおよびその
類縁化合物を指し、ジベンゾ−p−ジオキシン核に1〜
8個の塩素原子が置換したポリクロロジベンゾ−p−ジ
オキシン類(PCDDs)およびジベンゾフラン核に1
〜8個の塩素原子が置換したポリクロロジベンゾフラン
類(PCDFs)等を包含するものである。そして、ダ
イオキシン類は、800℃以上の高温雰囲気で、2秒間
以上滞留させることにより分解することができる。
尻部5B内や、800〜900℃となる仮焼炉13内
や、仮焼炉13が無い場合に800〜900℃となる最
下位置のサイクロン3a内に投入した場合には、その投
入後、2秒以上経過した後には確実に、ダイオキシン類
を無害なものに分解することができる。また、仮に、上
記窯尻部5B、仮焼炉13、サイクロン3aがダイオキ
シン類の分解温度や滞留時間に達しないような場合であ
っても、ロータリーキルン5内におけるセメントクリン
カを製造する際の1450℃の雰囲気内を数10分以上
の時間をかけて必ず通過することになるので、上記ダイ
オキシン類がセメントクリンカ中に残ることがない。
ータ3に投入する場合には、仮焼炉13の無い設備であ
れば、上述のように最も高温となる窯尻部5B〜最下位
置のサイクロン3aの間、もしくは、最下位置のサイク
ロン3aに混合粉砕物Cを投入することが好ましい。た
だし、有機物の着火温度以上であることに加えてダイオ
キシン類の分解温度以上であれば、他のサイクロン3
b、3c、3d等や、これらを接続する流路等に投入し
てもよい。また、仮焼炉13がある場合でも最下位置の
サイクロン3a等に混合粉砕物Cを投入するようにして
もよい。さらに、仮焼炉13およびサイクロン3a等の
双方に投入したり、仮焼炉13、サイクロン3a等およ
び窯尻部5Bの全てに投入するようにしてもよい。因み
に、図3や図4に示す仮焼炉13がある場合には、サイ
クロン3a内の温度が800〜900℃になるので、当
該サイクロン3aにおいてより効果的にダイオキシン類
を分解することができる。
よれば、有機物汚染土壌に、流動性を与えるための溶媒
を加えて湿式ミルで粉砕した後、これをセメント焼成工
程に投入してセメントクリンカを製造するようにしたの
で、有機物汚染土壌の有機物成分を、燃料の一部として
消費することができるし、土壌分を、セメント原料の一
部(粘土の一部)として、セメントクリンカの製造に利
用することができる。従って、有機物汚染土壌を有効活
用しながら処分できると共に、セメント原料である粘土
分や焼成のための燃料を節約することができる。
ルで混合粉砕するので、土壌に含まれるレキ分(石ころ
等)を細かく砕くことができ、セメントクリンカの品質
に悪影響を及ぼすこともない。
染土壌の粉砕物の投入箇所を、ロータリーキルンの窯尻
部、ロータリーキルンの前段に設けた仮焼炉、ロータリ
ーキルンの前段に位置するプレヒータの高温部の少なく
ともいずれかの箇所としたので、含有する有機成分を確
実に燃焼させることができる。
として、廃油、廃液、汚泥、水、流動剤のうちの少なく
とも1種を用いるので、湿式ミルでの粉砕混合を円滑且
つ確実に行うことができる。特に、溶媒として廃油や廃
液や汚泥を使用した場合は、その有機分を燃料として使
用することができるので、燃料費の節約に貢献すること
ができると共に、それら廃棄物の有効な処分が可能とな
る。
に加えて炭酸カルシウム、消石灰、生石灰、石灰系廃棄
物のうちの少なくとも1種を混入させるので、それらの
有効活用が可能となり、セメント原料の節約ができる。
また、これらの混入物はセメント成分となるので、大量
に有機物汚染土壌を投入する場合にも、セメントクリン
カの組成を適正な範囲に調整することができ、セメント
クリンカの組成に影響を与えないようにすることができ
る。
シン類をセメント焼成工程に投入することによって、当
該ダイオキシン類がその分解温度以上に必ず加熱される
ことになる。したがって、ダイオキシン類を含む有機物
汚染土壌をセメントとして有効に利用することができる
とともに、ダイオキシン類を無害なものに分解すること
によって、環境の改善を図ることができる。
の概略構成図である。
メント製造設備の要部を示す概略構成図である。
セメント製造設備の要部を示す概略構成図である。
するセメント製造設備の要部を示す概略構成図である。
Claims (5)
- 【請求項1】 有機物汚染土壌に、流動性を与えるため
の溶媒を加えて湿式ミルで粉砕した後、これをセメント
焼成工程に投入してセメントクリンカを製造することを
特徴とする有機物汚染土壌の処理方法。 - 【請求項2】 前記有機物汚染土壌の粉砕物の投入箇所
を、ロータリーキルンの窯尻部、ロータリーキルンの前
段に設けた仮焼炉、ロータリーキルンの前段に位置する
プレヒータの高温部の少なくともいずれかの箇所とする
ことを特徴とする請求項1記載の有機物汚染土壌の処理
方法。 - 【請求項3】 前記溶媒として、廃油、廃液、汚泥、
水、流動剤のうちの少なくとも1種を用いることを特徴
とする請求項1または2記載の有機物汚染土壌の処理方
法。 - 【請求項4】 前記溶媒に加えて、炭酸カルシウム、消
石灰、生石灰、石灰系廃棄物のうちの少なくとも1種を
混入させることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに
記載の有機物汚染土壌の処理方法。 - 【請求項5】 前記有機物汚染土壌は、有機物としての
ダイオキシン類で汚染された土壌を含むものであること
を特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の有機物汚
染土壌の処理方法。
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