JP2023178907A - 電動作業車両の制御システム - Google Patents

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Abstract

【課題】電動作業車両の制御システムにおいて、自動走行スイッチをオン操作している場合に、運転者の意思を反映した動作に車両をより迅速に移行させる。【解決手段】制御システムは、走行指示具の操作位置に基づいて走行モータの回転速度を制御する制御装置と、設定された車速を記憶して走行指示具の操作なしで走行を維持するように走行モータの回転速度を制御する自動走行モードの実行を、オン操作により指示する自動走行スイッチと、を含む。制御装置は、自動走行スイッチがオン操作され、かつ所定条件が成立している場合に自動走行モードを実行し、自動走行スイッチがオン操作されているが所定条件が不成立の場合に自動走行モードを解除し、自動走行モードの解除後、走行指示具の操作がないと判定された場合に走行モータの回転速度を停止させる。【選択図】図10

Description

本発明は、電動作業車両の制御システムに関する。
作業部を備える作業車両が、従来から知られている。例えば、芝刈り作業等の作業を行うために駆動される作業部としての芝刈り機を備える芝刈車両(作業車両)が、従来から知られている。また、このような作業車両において、電動モータである走行モータにより車輪が駆動される電動作業車両も考えられている。
特許文献1には、走行モードを自動走行モードと手動走行モードとに切り換え可能な電動の草刈り機(電動作業車両)が記載されている。この草刈り機では、オートクルーズスイッチ(自動走行スイッチ)が操作されたときに車速操作具(走行指示具)の操作位置が記憶位置Fmとして記憶部に記憶される。そして、自動走行モード中であり、所定条件成立時には、車速操作具の操作位置が中立位置と記憶位置Fmとの間に当該操作位置があれば、記憶位置Fmに基づいて草刈り機の速度が一定に保持される。
特開2020-65469号公報
特許文献1に記載された構成では、自動走行スイッチがオン操作され自動走行モード中である場合には、走行モータの回転数を走行指示具に応じた回転数で制御した場合でも、走行指示具を運転者の足から離した状態では、ブレーキペダルを大きく踏み込んで停車スイッチが操作された状態でない限り自動走行モードは継続され走行モータは停止されない。これにより、自動走行スイッチをオン操作した場合に運転者が必要時に車両を迅速に停止させる面から改良の余地がある。
また、特許文献1に記載された構成では、自動走行スイッチがオン操作され自動走行モード中である場合に、走行モータの回転数を走行指示具の操作位置に応じた回転数に制御するためには、自動走行スイッチが操作されたときの走行指示具の操作位置範囲を超えて走行指示具を操作する必要がある。これにより運転者の操作に応じて車速を調整したい場合に、自動走行モードを解除した瞬間には必ず増速してしまう結果となり、瞬時にその調整を行う動作に移行できない可能性がある。これは高速で自動走行している場合に顕著となる。このため、自動走行スイッチをオン操作している場合に、運転者の意思を反映した動作に車両を迅速に移行させる観点から改良の余地がある。
本発明の目的は、電動作業車両の制御システムにおいて、自動走行スイッチをオン操作している場合に、運転者の意思を反映した動作に車両をより迅速に移行させることである。
本発明に係る第1の電動作業車両の制御システムは、走行モータにより駆動される車輪と、車両の車速を、ゼロから所定値まで設定するために操作される走行指示具と、前記走行指示具の操作位置を検出する走行指示センサと、前記走行指示具の操作位置に基づいて前記走行モータの回転速度を制御する制御装置と、設定された前記車速を記憶して前記走行指示具の操作なしで走行を維持するように前記走行モータの回転速度を制御する自動走行モードの実行を、オン操作により指示する自動走行スイッチと、を備え、前記制御装置は、前記自動走行スイッチがオン操作され、かつ所定条件が成立している場合に前記自動走行モードを実行し、前記自動走行スイッチがオン操作されているが前記所定条件が不成立の場合に前記自動走行モードを解除し、前記自動走行モードの解除後、前記走行指示具の操作がないと判定された場合に前記走行モータの回転速度を停止させる、電動作業車両の制御システムである。
本発明に係る第1の電動作業車両の制御システムによれば、自動走行スイッチがオン操作されているが所定条件が不成立の場合に自動走行モードを解除し、自動走行モードの解除後、走行指示具の操作がないと判定された場合に走行モータの回転速度を停止させるので、運転者が走行指示具を足から離した場合に、ブレーキペダルを大きく踏み込む必要なく走行モータを停止させることができる。これにより、自動走行スイッチをオン操作した場合に運転者が必要時に車両をより迅速に停止させることができる。
本発明に係る第1の電動作業車両の制御システムにおいて、前記走行指示具は、操作されないときに車速ゼロを設定する位置に自動復帰するよう付勢されている構成としてもよい。
上記構成によれば、運転者が必要時に車両をより迅速に停止させることができる。
本発明に係る第2の電動作業車両の制御システムは、走行モータにより駆動される車輪と、車両の車速を、ゼロから所定値まで設定するために操作される走行指示具と、前記走行指示具の操作位置を検出する走行指示センサと、前記走行指示具の操作位置に基づいて前記走行モータの回転速度を制御する制御装置と、設定された前記車速を記憶して前記走行指示具の操作なしで走行を維持するように前記走行モータの回転速度を制御する自動走行モードの実行を、オン操作により指示する自動走行スイッチと、を備え、前記制御装置は、前記自動走行スイッチがオン操作され、かつ前記走行指示具の操作がないと判定された場合に前記自動走行モードを実行し、前記自動走行スイッチがオン操作されているが前記走行指示具の、ゼロ値を越える操作があると判定された場合に前記自動走行モードを解除する、電動作業車両の制御システムである。
本発明に係る第2の電動作業車両の制御システムによれば、自動走行スイッチをオン操作している場合に、走行指示具の、ゼロ値を越える操作があると判定された場合に前記自動走行モードが解除される。これにより、運転者が必要時に運転者の操作に応じて車速を調整する動作に、車両をより迅速に移行させることができる。
本発明に係る第2の電動作業車両の制御システムにおいて、前記走行指示具は、操作されないときに車速ゼロを設定する位置に自動復帰するよう付勢されている構成としてもよい。
上記構成によれば、運転者が必要時に、運転者の操作に応じて車速を調整する動作に、車両をより迅速に移行させることができる。
また、本発明に係る第2の電動作業車両の制御システムにおいて、前記自動走行モードの解除後、前記走行指示具の操作がないと判定された場合に前記走行モータの回転速度を停止させる構成としてもよい。
上記構成によれば、運転者が走行指示具を足から離した場合に、ブレーキペダルを大きく踏み込む必要なく走行モータを停止させることができる。これにより、自動走行スイッチをオン操作した場合に運転者が必要時に車両をより迅速に停止させることができる。
本発明に係る電動作業車両の制御システムによれば、自動走行スイッチをオン操作している場合に、運転者の意思を反映した動作に車両をより迅速に移行させることができる。
本発明に係る実施形態の制御システムを含む電動作業車両を幅方向一方側から見て一部を断面にして示す概略図である。 図1のA-A断面の概略図である。 図1のB-B断面の概略図である。 図1の電動作業車両において、ステアリングコラムの上部における操作スイッチ群を車両上方から見た図である。 図1の電動作業車両に搭載された制御システムの回路図である。 ボンネットを開いて、ジャンクションボックス及びDC-DCコンバータを取り出した状態を示している図1の前側部分に対応する図である。 図1の電動作業車両の機体フレームの前側部分に、バッテリ載置台、バッテリ、ジャンクションボックス、及びDC-DCコンバータを取り付ける直前状態を示す斜視図である。 図1の電動作業車両の動力伝達ユニットの上側に、インバータ取付板と、インバータとを取り付ける直前状態を示す斜視図である。 実施形態の制御システムにおいて、自動走行スイッチをオン操作している場合における走行制御方法を示すフローチャートである。 実施形態の制御システムを用いて、自動走行スイッチをオン操作して車両を走行させる場合に、車両の走行状態と、走行指示具の操作位置に対応する操作割合との関係の1例を示す図である。 実施形態の別例の制御システムにおいて、自動走行スイッチをオン操作している場合における走行制御方法を示すフローチャートである。 実施形態の別例の制御システムを用いて、自動走行スイッチをオン操作して車両を走行させる場合に、車両の走行状態と、走行指示具の操作位置に対応する操作割合との関係の1例を示す図である。
以下、図面を用いて本発明の実施の形態を詳細に説明する。以下では、電動作業車両が芝刈り車両である場合を説明するが、電動作業車両は、これに限定せず、除雪作業、掘削作業、土木作業、農作業のいずれか1つ以上の作業を行う作業部を有する他の作業車両としてもよい。また、以下では、基本的に、作業車両が走行指示具としてステアリングハンドルを持ち、座席の前側に設けられたアクセルペダルを走行指示具として使用する場合を説明するが、これは例示であって、少なくともジャンクションボックスまたはインバータの配置に関する発明について、旋回指示部を兼ねる走行指示具として左右2つの操作レバーを持つ車両に本発明を適用する構成としてもよい。このとき、走行指示具の走行は旋回を除く走行の意味で用いる。以下で説明する形状、個数、部品の配置関係等は、説明のための例示であって、作業車両の仕様に合わせて適宜変更することができる。以下ではすべての図面において同様の要素には同一の符号を付して、重複する説明を省略もしくは簡略化する。
図1~図8は、本発明の実施形態を示している。図1は、実施形態の制御システムを含む電動作業車両10を幅方向である左右方向一方側から見て一部を断面にして示す概略図である。図2は、図1のA-A断面の概略図である。図3は、図1のB-B断面の概略図である。以下では、電動作業車両10を車両10と記載する。
車両10は、芝刈に適した乗用自走型の芝刈り車両である。車両10は、機体フレーム12と、機体フレーム12の前側に支持された左右2つの前輪14、及び後側に支持された左右2つの後輪16と、作業部である芝刈装置18と、前輪14及び後輪16のうち、後輪16を駆動する走行モータ20(図2)と、作業部モータである3つのデッキモータ26と、ステアリングハンドル32及び走行指示具であるアクセルペダル54(図10)とを備える。車両10は、さらに、制御部100を構成する走行インバータ42、3つのデッキインバータ44、及び制御装置(ECU)46と、バッテリ90とを備える。走行モータ20及びデッキモータ26は、それぞれ電動モータである。走行インバータ42は第1インバータに相当し、デッキインバータ44は第2インバータに相当する。
機体フレーム12は、鋼材等の金属により、梁構造等に形成される。機体フレーム12は、左右両端で機体の略前後方向に沿う2つのサイドフレーム12aと、2つのサイドフレーム12aの前端を連結する前端連結部12b及び後端を連結するインバータ取付板48とを含む。各サイドフレーム12aは、上下方向及び前後方向に沿っている本体板部と、本体板部の上下両端部から左右方向外側に突出する2つの横板部とを含んで形成され、車両の左右方向中央にサイドフレーム12aの開口が向けられる。前端連結部12bは、車両の前端に突き出して左右方向に延びる板状であり、バンパーとしての機能を有する。インバータ取付板48は、後で詳しく説明する。2つのサイドフレーム12aの後端部の上側には、ユーザとしての運転者が座る運転席51が、インバータ取付板48と、支持部材52とを介して固定される。
支持部材52は、機体フレーム12の左右のサイドフレーム12aの上側に支持され、車両10に乗車した運転者が足を置く前側部分52aと、後に向かって上側に立ち上がり、後側左右両端部が、2つの後輪16の上側を覆うフェンダ部となる後側部分52bとを含む。すなわち、支持部材52の後側部分52bの上端部には、左右両側に間隔をあけて2つの肩部が上方に突出し、2つの肩部の間の下方に窪んだ部分に運転席51が固定される。
運転席51の前側には、ステアリング軸34がステアリングコラム36に回転可能に支持され、そのステアリング軸34の上端にステアリングハンドル32が固定される。ステアリング軸34は、その回転に伴ってアッカーマン方式により、左右2つの前輪14を押し引きすることにより、2つの前輪14を操舵する。
運転席51の右前方フロアには、アクセルペダル54(図10)が設けられる。アクセルペダル54は、車両の左右方向に沿った軸を中心に揺動可能な断面略V字形のシーソー式である。アクセルペダル54は、前側を踏み込むことで前進が指示され、踏み量が大きくなるほど前進での車速が高くなることを表す。一方、アクセルペダル54は、後側を踏み込むことで後進が指示され、踏み量が大きくなるほど後進での車速が高くなることを表す。
アクセルペダル54は、踏み込み側と踏み込みの操作位置とで、車両の進行方向を設定すると共に、車速を、ゼロから所定値まで設定するために操作される。運転者がペダルの踏面から足を離せば、アクセルペダルと機械的に連結した図外の戻しバネによりアクセルペダルは車速ゼロ位置に維持されるようになっている。アクセルペダル54の踏み込み側と操作位置とは、アクセルペダルセンサ60(図5)により検出される。アクセルペダルセンサ60は、走行指示センサに相当する。アクセルペダルセンサ60の検出信号は制御装置46に送信される。制御装置46は、アクセルペダル54の操作側と操作位置とに基づいて走行モータ20の回転方向と回転速度とを制御する。
アクセルペダルはシーソー式に限定せず、前進用及び後進用で異なるペダルを持つ2ペダル式としてもよい。または、アクセルペダルは、前後進で共通の単一のペダルとし、車両に前後進切換を指示する前後切換操作具が設けられてもよい。
ステアリングコラム36は、ステアリング軸34の下側を覆っている。具体的には、ステアリングコラム36は、支持部材52の前側部分52aの上面から立設する左右2つの側板部36aと、2つの側板部36aの後端を連結し前側部分52aの上面から立設する後端板部36bとを含む。後端板部36bは上方に向かって後方に傾斜する。後端板部36bの上端には、上方に向かって前方に傾斜した略矩形の板部である操縦パネル37が設けられる。操縦パネル37の上端には、前方に向かうほど下側に傾斜した上端板部38が設けられる。上端板部38には、外部給電設備に接続される充電ケーブルの充電コネクタを接続可能な充電ポート39が設けられる。充電ポート39は、側板部36aなど、後述するジャンクションボックス71の近傍位置であればどこに設けられてもよい。
操縦パネル37には下端部中央から斜め後側上方に向かって突出する筒部40が形成される。筒部40の上端板部から、ステアリング軸の上端部が突出している。操縦パネル37には後述の操作スイッチ群62(図4)が設けられる。
走行モータ20は、動力伝達ユニット22と共に、機体フレーム12の後端部の下側において、左右の後輪16の間に支持される。走行モータ20のモータケースは、動力伝達ユニット22のユニットケースに固定されことにより、動力伝達ユニット22と走行モータ20とが一体化される。この状態で走行モータ20の回転軸は、左右方向に沿って配置される。走行モータ20は、例えば3相モータである。動力伝達ユニット22は、ユニットケース内に減速歯車機構と差動機構とを含んでおり、走行モータ20の動力を減速して、左右の後輪16に連結された左右の車軸24(図2)に動力を伝達する。また、走行モータ20及び動力伝達ユニット22は、運転席51の下に配置される。後述の走行インバータ42(図3)も運転席51の下に配置される。これにより、車両10の前側にバッテリ90を搭載する構成において、前後の重量バランスを向上できる。
後述の図5に示すように、走行モータ20には、走行インバータ42と、ジャンクションボックス(J/B)71内に設けられた開閉器としてのメインコンタクタ112とを介して、バッテリ90が接続され、バッテリ90からの電力が走行モータ20に供給される。メインコンタクタ112は、後述の制御装置46により制御されることにより、バッテリ90と走行インバータ42(走行モータ20)との間の電気的な接続と遮断とを切り換える。ジャンクションボックス(J/B)71内の開閉器は、リレーとしてもよい。後で詳しく説明するように、バッテリ90は、運転席21より前側において、ボンネット91に覆われた状態で、機体フレーム12の上側に固定される。
制御装置46は、メインコンタクタ112の接続状態と、走行インバータ42とを制御する。走行モータ20の動力は、動力伝達ユニット22の減速歯車機構で減速され、減速された動力が差動機構で差動的に左右の車軸24に伝達され、左右の車軸24に連結された左右の後輪16を駆動する。これにより車両10が走行する。
芝刈装置18は、機体フレーム12の前後方向中間部の下側に支持される。これにより、芝刈装置18は、前後方向において、前輪14及び後輪16の間に配置される。芝刈装置18は、カバーであるモアデッキ19の内側に配置された芝刈回転工具である3つの芝刈ブレード18aを含む。図2では、各芝刈ブレード18aの先端の円形の移動軌跡を一点鎖線a1、a2、a3で示している。芝刈ブレード18aはモアデッキ19により上側を覆われる。各芝刈ブレード18aは鉛直方向(図2の紙面の表裏方向)に向いた軸の周りに回転する複数のブレード要素を有する。これにより、ブレード要素が回転して芝を破断して刈取り可能である。3つの芝刈ブレード18aのそれぞれには、3つのデッキモータ26のうち、対応するデッキモータ26が接続される。各デッキモータ26には、対応するデッキモータ26用のデッキインバータ44(図3)を介してバッテリ90が接続され、バッテリ90からデッキモータ26に電力が供給される。各デッキモータ26は、例えば3相モータである。
芝刈装置は、芝刈り用回転工具として、地表に平行な回転軸に例えばらせん状の刃を配置し、芝等を刈り取る機能を有し、デッキモータにより駆動される芝刈りリールを備える構成としてもよい。
図4は、車両10において、ステアリングコラム36の上部における操作スイッチ群62を車両上方から見た図である。図5は、車両10に搭載された制御システム110の回路図である。操作スイッチ群62は、ステアリングコラム36の操縦パネル37に設けられる。操作スイッチ群62は、制御システム110の起動に用いられる第1起動スイッチ63及び第2起動スイッチ64と、自動走行スイッチ65と、作業部起動スイッチ66と、緊急停止スイッチ67とを有する。第1起動スイッチ63は、操作スイッチに相当する。操作スイッチ群62は、さらに、負荷車速制御スイッチ68と、作業部速度スイッチ69と、後進作業許可スイッチ70とを有する。さらに、操縦パネル37の左右方向中央部の上部には丸形のインジケータ72が設けられる。
第1起動スイッチ63は、摘まみ部を有し、捻ることによりオン位置とオフ位置とを切り換え可能な2位置切換スイッチである。第2起動スイッチ64は、操作部64aを押し下げることでオンとなり、内部のバネ力で上に戻されることでオフとなるプッシュスイッチである。第2起動スイッチ64は、オン状態を自己保持する機能を持たないので、運転者がオン状態を維持する場合には、手で操作部64aを押し下げた状態を運転者が維持する必要がある。
走行時に制御システム110を起動させる場合には、第1起動スイッチ63のオン操作後に第2起動スイッチ64をオン操作する。一方、外部充電設備からバッテリ90に充電する場合には、第2起動スイッチ64のみをオン操作し、第1起動スイッチ63はオン操作しない。図5に示すように、第2起動スイッチ64のオン操作により、各種モータ給電用の電圧(48V等)を保持する高圧のバッテリ90の電圧がDC-DCコンバータ80に入力されて制御信号用の電圧(12V等)に降圧され、DC-DCコンバータ80の出力電圧で制御装置46が起動される。ここで制御装置46は、第2起動スイッチ64がオン操作されたときであって、第1起動スイッチ63がオン状態である場合には、バッテリ90と走行モータ20との間に接続されたメインコンタクタをオンし、すなわち閉じて、第2起動スイッチ64のオフ操作後もメインコンタクタのオン状態を維持する。これにより制御装置46とインバータ42・44の起動が完了し、車両に設けるバッテリ90を48V等の高圧バッテリのみとすることができ、高圧バッテリ以外の12V等の、制御装置46の起動のための低圧バッテリをボンネット内に設ける必要がなくなりボンネット内の限られた空間をバッテリ90の大容量化に充てることができる。
自動走行スイッチ65は、オン操作により自動走行モードの実行を指示するために設けられる。自動走行モードは、自動走行スイッチのオン操作時のアクセルペダル位置で設定された車速を記憶して、アクセルペダルの操作なしでその車速での車両の走行を維持するように走行モータ20の回転速度を制御するモードである。自動走行スイッチ65は、操作部の押下によってオン操作される。なお、自動走行スイッチは、2位置切換式として押下の繰り返しによって交互にオン操作とオフ操作とが切り換わる構成、またはレバー式またはロッカー式として、オン操作とオフ操作とを切換可能な構成としてもよい。自動走行スイッチ65を操作して自動走行モードを実行する方法は後で詳しく説明する。
作業部起動スイッチ66は、デッキモータ26の起動と停止との切換を指示するために設けられるプッシュ式スイッチである。作業部起動スイッチ66は、操作部のオン状態から押し下げによってオフとなりロックされる。そのオフ状態から操作部を押し下げ方向に力を付与しながら、所定方向に捻ることによりオン状態に切り換わってロックされる。オンからオフに切り換える場合に、操作部を捻る必要がなく、そのまま押し下げることによりロックが解除されて内部のバネ力で操作部がオフ位置に戻り、オフ状態となる。これにより、芝刈装置18を非常時にオフする必要がある場合には、オン状態からオフ状態に、操作部の単純な押し下げ動作のみで迅速に切り換えることができるので、車両の安全性の向上につながる。
緊急停止スイッチ67は、オン操作である押し下げ操作によって、走行モータ20とデッキモータ26との両方を緊急停止するために設けられる。緊急停止スイッチ67のオン位置とオフ位置とが、作業部起動スイッチ66のオン位置及びオフ位置と逆である以外は、緊急停止スイッチ67の構成は作業部起動スイッチ66と同様である。緊急停止スイッチ67をオフからオンに切り換える場合には、操作部を捻る必要がなく、拳や手のひらで叩く等してそのまま押し下げることにより、迅速に走行モータ20とデッキモータ26とへの電力供給を遮断してそれぞれ停止させ不測の事態を回避することができる。
負荷車速制御スイッチ68は、ロッカースイッチであり、負荷車速制御について入力、すなわち実行状態と、切断、すなわち解除状態とを切り換えるために設けられる。負荷車速制御は、デッキモータ26の負荷に応じて車速を自動制御するように走行モータ20を制御する。例えばデッキモータ26の負荷が高いことが検出された場合には、その検出された負荷に応じて車速を低下するように走行モータ20を制御する。一方、デッキモータ26の負荷が低いことが検出された場合には、その検出された負荷に応じて車速を増大するように走行モータ20を制御する。
作業部速度スイッチ69もロッカースイッチであり、高速側の所定速度と、低速側の所定速度との2段階にデッキモータ26の速度を切り換えるために設けられる。
後進作業許可スイッチ70は、後進作業許可について入力、すなわち後進しながら芝刈装置18を駆動させる後進作業を許可することと、切断、すなわち後進作業を禁止することとを切り換えるために設けられる。制御装置46は、後進作業許可スイッチ70の操作で切断に切り換えることにより、後進作業の禁止が指示された場合には、車両の後進時に芝刈装置18の駆動を強制停止する。制御装置46は、後進作業許可スイッチ70の操作で入力に切り換えることにより、後進作業の許可が指示された場合には、車両の後進時における芝刈装置18の強制停止を無効にする。これにより、運転者が安全な状況を確認した状態で、後進しながら作業を行うことができ作業効率を向上できる。
インジケータ72には、充電残量表示部73と、累積起動時間表示部74とが設けられる。充電残量表示部73は、EとFとで、それぞれバッテリ90の充電残量の許容下限と許容上限とを示しており、点灯表示がEとFとの間にあることにより充電残量が適正であることを表す。また、点灯表示がEに近づくことにより、運転者は充電不足に至るまでの走行距離が短いことを認識できる。
累積起動時間表示部74は、車両10が製造工場から出荷された後、累積の車両の起動時間が表示される。インジケータ72には更に、点灯によりシステム起動や走行動作が可能であることを表示する複数のランプ75も設けられる。図4では、開口が露出した、充電開始状態にある充電ポート39が図示されているが、充電以外の場合には、充電ポート39は液密に閉鎖可能な蓋で覆われる。
図5に示すように、制御システム110は、上記の操作スイッチ群62と、アクセルペダルセンサ60と、ブレーキペダルセンサ76と、シートセンサ77とを含む。制御システム110は、さらに、走行モータ20及び走行インバータ42と、3つのデッキモータ26及びデッキインバータ44と、バッテリ90と、充電ポート39と、DC-DCコンバータ80と、制御装置46とを含む。制御装置46には、操作スイッチ群62と、アクセルペダルセンサ60と、ブレーキペダルセンサ76と、シートセンサ77とから、切換信号または検出信号が入力される。DC-DCコンバータ80は、メインコンタクタ112と制御装置46との間に接続される。DC-DCコンバータ80は、図5に矢印α1、α2で示すように、バッテリ90からメインコンタクタ112を介して入力された電圧を12Vに降圧して制御装置46に出力する。図5では、操作スイッチ群62のうち、第1起動スイッチ63、第2起動スイッチ64、自動走行スイッチ65、作業部起動スイッチ66のみを示しているが、操作スイッチ群62の他のスイッチの切換信号も制御装置46に入力される。また、第2起動スイッチ64は、バッテリ90とDC-DCコンバータ80との間に接続される。第2起動スイッチ64は、そのオン操作により、メインコンタクタ112のオフ状態でも、バッテリ90からの電圧をDC-DCコンバータ80に入力し、そのDC-DCコンバータ80の出力電圧を制御装置46に入力させることにより、その出力電圧で制御装置46を起動させる。
なお、第2起動スイッチ64の切換信号は制御装置46に入力されず、制御装置46が入力された信号から第2起動スイッチ64がオン操作またはオフ操作されたことを判断する構成としてもよい。また、図5では、走行インバータ42及びデッキインバータ44、走行モータ20及びデッキモータ26をそれぞれ1つの要素で示しているが、実際には、ジャンクションボックス71の電力出力側に、走行インバータ42と3つのデッキインバータ44とが並列に接続され、走行インバータ42とデッキインバータ44に、走行モータ20及びデッキモータ26がそれぞれ接続されている。
ブレーキペダルセンサ76は、運転席51の左前方のフロアに配置されたブレーキペダル(図示せず)が踏み込み操作されたことを検出する。制御装置46にブレーキペダルセンサ76から踏み込み検出信号が入力された場合に、制御装置46は、前記自動走行モードを解除し走行モータ20に対し逆トルクを発生させる方向に給電する。さらに、ブレーキペダルは、図示しないリンク機構を経由して、動力伝達ユニット22に内在するブレーキ装置の操作アーム(図示せず)をブレーキ作動位置に動かすよう機械的に接続されている。よってブレーキペダルを踏み込むことにより後輪16の回転を、電気的制動と機械的制動の両方で強力に停止させる。
シートセンサ77は、運転席51に運転者が着座したことを検出する。例えば、制御装置46は、走行モータ20及びデッキモータ26を駆動する条件として、シートセンサ77から着座検出信号が入力されることを含む構成とする。
走行インバータ42は走行モータ20を駆動する。走行インバータ42は、例えば、電気的に直列接続した2つのスイッチング素子をそれぞれ有する3つのアームを含む走行インバータ回路と、走行インバータ回路を制御する走行インバータ制御装置とを有する。走行インバータ42は、バッテリ90から入力された直流電力を交流電力に変換して走行モータ20に出力する。
走行インバータ42の作動は、制御装置46により制御される。これにより、走行モータ20は、走行インバータ42を介して制御装置46により制御され、走行モータ20には走行インバータ42を介してバッテリ90から電力が供給される。図5では、太線がメインコンタクタ112と、後述するサブコンタクタ118を経由して48V等の高圧の電力供給線を示しており、細線は、メインコンタクタ112のみ経由しての12V等の低圧の信号線および電力供給線を示している。また、図示は省略するが、走行インバータ42の走行インバータ制御装置には、走行モータ20に設けられたモータ速度センサ(図示せず)から走行モータ20の回転速度である回転数n(sec-1)の検出値が入力される。モータ速度センサは、走行モータ20の回転数を検出する。モータ速度センサの回転数の検出値は、制御装置46に出力される。
各デッキインバータ44は、対応するデッキモータ26を駆動する。各デッキインバータ44も、走行インバータ42の走行インバータ回路及び走行インバータ制御装置と同様に、デッキインバータ回路と、デッキインバータ回路を制御するデッキインバータ制御装置とを有する。各デッキモータ26は、デッキインバータ44を介して制御装置46により制御され、デッキモータ26にはデッキインバータ44を介してバッテリ90から電力が供給される。このため、各芝刈ブレード18aは、対応するデッキモータ26によって回転駆動され、各デッキモータ26は、前述の作業部速度スイッチ69によってセットされた所定の目標回転数を維持するように駆動される。芝刈装置18で刈り取られた芝は、モアデッキ19の左右方向一方側に設けられた排出ダクトを通じて車両10の左右方向一方側に排出される。
さらに、各デッキインバータ44のデッキインバータ制御装置には、デッキモータ速度センサ(図示せず)からデッキモータ26の回転速度である回転数n(sec-1)の検出値が入力される。各デッキモータ速度センサは、対応するデッキモータ26の回転速度である回転数を検出する。デッキモータ速度センサの回転数の検出値は、対応するデッキインバータ44を介して制御装置46に出力される。
制御装置46は、CPU等の演算部及びメモリ等の記憶部を含むものであり、例えばマイクロコンピュータにより構成される。
また、充電ポート39は、ジャンクションボックス71内のメインコンタクタ112を介してバッテリ90に接続されている。充電ポート39は、外部給電設備に充電器115を介して接続可能である。これにより、外部充電設備に接続された充電ケーブル113の充電コネクタ114が充電ポート39に接続された状態で、外部充電設備からメインコンタクタ112を介してバッテリ90に充電させることができる。このとき、バッテリ90の上端にはバッテリ制御装置(BMS)90aが固定されており、充電ポート39に充電コネクタ114が接続されたことを表す信号をバッテリ制御装置90aが受け取ったときに、バッテリ制御装置90aと充電ケーブル113に設けられた充電器115とが通信して、所定の充電条件を満たす場合に、バッテリ制御装置90aが充電器115を介して外部充電設備からバッテリ90への充電を開始させる。
また、ジャンクションボックス71には、バッテリ90とメインコンタクタ112との間に接続されるヒューズ116と、メインコンタクタ112とインバータ42,44との間に接続されるサブコンタクタ118とを含んでいる。前述のシステム起動によりメインコンタクタ112がオンすると低圧電力および信号がインバータに供給される。この結果、インバータが起動したことを制御装置46が感知すると制御装置46はサブコンタクタ118をオンする。また、制御システム110は、バッテリ不調時対応リレー120と、バッテリ起動リレー122とを含んでいる。バッテリ不調時対応リレー120は、制御装置46からメインコンタクタ112に制御信号を出力する信号線の途中に設けられ、正常時にはオンされている。一方、バッテリ制御装置90aは、バッテリ90の不調を検出した場合に、制御装置46にバッテリ不調検出信号を出力する。制御装置46はその検出信号を受けたときに、バッテリ不調時対応リレー120をオフすることでメインコンタクタ112をオフする。
バッテリ起動リレー122は、バッテリ制御装置90aとDC-DCコンバータ80の出力側端子との間に接続される。充電時に充電ケーブル113の充電コネクタ114が充電ポート39に接続された場合であって、第2起動スイッチ64がオン操作されたときに制御装置46が起動されると、制御装置46はバッテリ起動リレー122をオンしてバッテリ制御装置90aを起動させる。これにより、バッテリ制御装置90aが充電器115と通信することが可能となり、所定条件の成立によって外部充電設備からバッテリ90への充電を開始させる。
また、バッテリ不調時対応リレー120と、バッテリ起動リレー122とは1つのリレーユニットに含まれ、そのリレーユニットが、後述のボンネット内空間を仕切る金属製の第2板88の後側面に、制御装置46と共に固定されてもよい。これにより、リレーユニットを放熱しやすくすることにより、リレーユニットの温度上昇を抑制できる。
次に、図6~図8を用いて、車両10におけるバッテリ90、ジャンクションボックス71、及びインバータ42,44のそれぞれの配置構造を説明する。図6は、ボンネット91を開いて、ジャンクションボックス71及びDC-DCコンバータ80を取り出した状態を示している図1の前側部分に対応する図である。図7は、車両の機体フレーム12の前側部分に、バッテリ載置台81、バッテリ90、ジャンクションボックス71、及びDC-DCコンバータ80を取り付ける直前状態を示す斜視図である。
まず、バッテリ90は、図1を参照して、ステアリングコラム36の前側に設けられ、ボンネット91で覆われるボンネット内空間の前側から前後方向中間部にわたって配置される。具体的には、ボンネット91は、左右2つの側板部と、2つの側板部の上端同士を連結する天板部と、天板部及び2つの側板部の前端により形成される開口を塞ぐ前板部とを含んで構成される。ボンネット91の前側下端部は、機体フレーム12の前端部に対し、左右方向の軸に沿って揺動可能に取り付けられている。これにより、図6に示すように、ボンネット91を前側に立てるように移動させた状態で、ボンネット91に覆われていた空間及びその空間に配置されていたバッテリ90等の機器または部品を外部に開放することができる。
バッテリ90は、バッテリ載置台81を介して機体フレーム12に固定される。具体的には、図2を参照して、両サイドフレーム12aの上側に、両サイドフレーム12aに跨って矩形平板状のバッテリ載置台81が固定される。図7に示すように、バッテリ載置台81の左右両端部のそれぞれには、少なくとも上端部にネジ部が形成された2つの軸部82が前後に離れて、バッテリ載置台81を下から上に貫通し上側に立設するように固定される。バッテリ90の上端の左右両端部には、前後方向に延び、横方向外側にはみ出した取付板90bが固定される。各取付板90bの前後に形成された孔に軸部82を下から貫通させるように、バッテリ90がバッテリ載置台81の上面に配置される。この状態で、軸部82の上端のネジ部にナット83が固定されることにより、バッテリ90がバッテリ載置台81に固定される。図7では1つの軸部82に結合するナット83のみを示しているが、他の軸部82に結合するナットも同様である。
さらに、バッテリ載置台81の左右両端部において、後方側の端部には、第1支柱84の一対が立設するように固定され、それぞれの第1支柱84の後面下端部に前後方向に延びる連結部85を介して、上方に立設する第2支柱86が固定される。これにより、バッテリ載置台81の後方側には、第1支柱84の一対と、第2支柱86の一対とが固定される。また、2つの第1支柱84は、機体フレーム12の上側で、左右に離れて固定される。2つの第2支柱86は、機体フレーム12の上側で、2つの第1支柱84の後側において、左右に離れて固定される。
本例では、第2支柱86と連結部85とは単一の部材により全体が略L字形に形成される。一方、第2支柱と連結部とは別部材により形成され、ボルト等の結合手段で一体に固定されることにより、全体が略L字形に形成されてもよい。
各第1支柱84は鋼等の金属製であり、それぞれの左右方向中央に向く内側面には、上下方向の全長に沿って、断面矩形で左右方向中央に向いて開口する第1溝84aが形成される。第1溝84aの幅は、第1板87の厚みに対応している。各第1支柱84は、前後方向について同じ位置に設けられ、各第1支柱84の第1溝84aも前後方向について同じ位置に設けられる。
各第2支柱86も鋼等の金属製であり、それぞれの左右方向中央に向く内側面には、第1支柱と同様に、上下方向の全長に沿って第2溝86aが形成される。第2溝86aの幅は、第2板88の厚みに対応している。各第2支柱86は、前後方向について同じ位置に設けられ、各第2支柱86の第2溝86aも前後方向について同じ位置に設けられる。
各第1支柱84の第1溝84a内には、第1板87の左右両端が挿入されている。第1板87は、例えば平板状である。この状態で、第1支柱84の上下方向複数位置の孔に前後方向に貫通したボルト89aが、第1溝84a内で第1板87の左右両端に形成された孔も貫通する。第1支柱84を貫通したボルト89aの先端部にナット(図示せず)が固定されることにより、各第1支柱84に第1板87の左右両端が固定される。図7では、1つの第1支柱84の1つの孔に貫通するボルト89aのみを示しているが、他の第1支柱84または他の孔に貫通するボルトも同様である。
これにより、第1板87は、ボンネット内空間のバッテリ90より後側に配置され、ボンネット内空間の一部を前後に仕切り、ボンネット内空間に立設される。第1板87は、鉄、アルミニウム合金等の金属により形成される。
第1板87の前側面より前方にはバッテリ90を配置し、第1板87の後側面にはジャンクションボックス71が固定されることにより装着されている。ジャンクションボックス71は、鉄、アルミニウム合金等の金属により形成される箱状のケース71a内に、メインコンタクタ112、バスバー、及びヒューズ116等の電気部品が収容されている。また、ケース71aの上端には、外部からケース71a内の電気部品に配線を接続するためのコネクタ71bが設けられる。なお、コネクタ71bの代わりに、ケース71aの上端に形成された開口を通じて配線を内部の電気部品に接続することもできる。ケース71aは、ボンネット内空間に、前後方向長さが、上下方向長さ及び左右方向長さより短くなる縦置きで配置される。各種電気部品から生じた熱はケース71aおよび第1板87から発散される。
さらに、各第2支柱86の第2溝86a内には、第2板88の左右両端が挿入されている。第2板88は、例えば平板状である。この状態で、第2支柱86の上下方向複数位置の孔に前後方向に貫通したボルト89bが、第2溝86a内で第2板88の左右両端に形成された孔も貫通する。第2支柱86を貫通したボルト89bの先端部にナット(図示せず)が固定されることにより、各第2支柱86に第2板88の左右両端が固定される。図7では、1つの第2支柱86の1つの孔に貫通するボルト89bのみを示しているが、他の第2支柱86または他の孔に貫通するボルトも同様である。
これにより、第2板88は、ボンネット内空間において、ボンネット内空間の第1板87より後側の空間の一部を前後に仕切り、ボンネット内空間に立設される。第2板88も、第1板87と同様に金属により形成される。
第2板88の前側面にはDC-DCコンバータ80が装着される。DC-DCコンバータ80は、ケース80a内にコンバータ回路が収容されている。ケース80aは、鉄、アルミニウム合金等の金属により形成される箱状である。ケース80aには、ジャンクションボックス71と同様に配線を接続するためのコネクタまたは開口が形成される。制御装置46およびDC-DCコンバータ80のヒートシンク(図示せず)は第2板88の外表面に密着される。
第2板88の後側面には制御装置46が装着される。制御装置46は、ケース46a内に制御回路が収容されている。ケース46aも、ケース80aと同様に金属により形成される箱状である。ケース46aには、DC-DCコンバータ80及びジャンクションボックス71と同様に配線を接続するためのコネクタまたは開口が形成される。
ジャンクションボックス71と、DC-DCコンバータ80及び制御装置46の少なくとも一方との点検等のメインテナンス作業を行う場合には、図6に示すように、作業者がボンネット91を前側に移動させてボンネット91内を開放する。この状態で、第1支柱84及び第1板87、第2支柱86及び第2板88のそれぞれを固定するボルト及びナットを取り外し、各板87,88を各支柱84,86から上側に引き抜くことにより、車両からジャンクションボックス71、DC-DCコンバータ80及び制御装置46を取り外すことができる。これにより、メインテナンス作業を作業性のよい広い場所で効率よく行える。なお、第1板及び第2板は、支柱の上下方向に沿った溝に挿入された構成でなくてもよい。この場合でも、ボンネット91内を開放した状態で、バッテリ90の下端より上側にジャンクションボックス71、DC-DCコンバータ80及び制御装置46が配置されるので、バッテリ90の下側にメインテナンスの対象部品が配置される場合よりも、メインテナンス作業の容易化を図れる。
図8は、動力伝達ユニット22の上側に、インバータ取付板48と、インバータ42,44とを取り付ける直前状態を示す斜視図である。図1、図3、図8を参照して、本例では、走行モータ20及び動力伝達ユニット22に加えて走行インバータ42も、運転席51の下に配置される。具体的には、動力伝達ユニット22の上面には、インバータ取付板48が立設される。インバータ取付板48は、左右方向及び上下方向に延び、厚み方向が前後方向に向く本体板部48aと、本体板部48aの左右両端部から前後方向の前側に延びる2つの側板部48bとを有する。各側板部48bの上端部及び下端部には、左右方向の外側に延びる上フランジ48c及び下フランジ48dが形成される。
機体フレーム12の左右2つのサイドフレーム12aの後端部に、インバータ取付板48が左右方向に挟まれるように固定される。これにより、インバータ取付板48は、機体フレーム12の後端部としての強度メンバーの役目を有すると共に、機体フレーム12における動力伝達ユニット22の懸架メンバーとして機能する。
動力伝達ユニット22のユニットケース22aの左右両端部に設けられた略矩形筒状の取付台22bの上端には、インバータ取付板48の下フランジ48dが、ネジ97を用いたネジ結合により固定される。インバータ取付板48の上フランジ48cは、運転席51が上側に設けられた支持部材52にネジ結合により固定される。これにより、インバータ取付板48の上端部には、運転席51が、支持部材52を介して間接的に固定される。なお、インバータ取付板48の上端部に運転席51が、直接的に固定されてもよい。
走行インバータ42は、第1ケース42a内に走行インバータ回路と走行インバータ制御装置とが収容される。デッキインバータ44は、第2ケース44a内にデッキインバータ回路とデッキインバータ制御装置とが収容される。走行インバータ42及びデッキインバータ44の少なくとも一方のインバータは、インバータ取付板48の本体板部48aの前側面に装着される。また、走行インバータ42及びデッキインバータ44の一方は本体板部48aの前側面に装着され、他方は側板部48bの内側面に装着される。このとき、走行インバータ42及びデッキインバータ44の各々とインバータ取付板48との間には、アルミニウム合金等の放熱性の高い金属製の放熱板95,96を介在させている。放熱板95,96は、走行インバータ42及びデッキインバータ44の各々に備わるヒートシンク42b、44bと接触させている。放熱板95,96はインバータ取付板48に固定され、放熱板95,96とヒートシンク42b、44bとは、ネジを用いたネジ結合により固定される。これにより、走行インバータ42及びデッキインバータ44は、運転席51の下に配置される。走行時に車両前方から後方へ流れる風はインバータ取付板48で囲まれた空間に送り込まれるので、インバータ取付板48からの放熱を促進させる。本体板部48aには風抜き用の開口を適宜設けてもよい。
図3では、インバータ取付板48の本体板部48aの下側に2つのインバータ42,44が固定され、インバータ取付板48の各側板部48bに1つずつデッキインバータ44が固定される。一方、この構成に限定せず、インバータ取付板48の周囲の部品の配置関係等に応じて、インバータ取付板48に対するインバータ42,44の配置位置を変更することができる。例えば本体板部48aの内側面のみに4つのインバータ42,44が固定されてもよい。図8では、一部のインバータを省略して示している。
なお、上記では、走行モータ20により後輪16を駆動する場合を説明したが、走行モータ20により前輪を駆動する構成、または、走行モータ20により前輪及び後輪の両方を駆動する構成としてもよい。
図9は、実施形態の制御システムにおいて、運転者が自動走行スイッチ65(図4)をオン操作している場合における走行制御方法を示すフローチャートである。本例の構成では、制御装置46は、自動走行スイッチ65がオン操作され、かつ所定条件が成立している場合に自動走行モードを実行する。また、制御装置46は、自動走行スイッチ65がオン操作されているが所定条件が不成立の場合に自動走行モードを解除し、自動走行モードの解除後、アクセルペダル54(図10)の操作がないと判定された場合に走行インバータ42を介して、走行モータ20を逆トルク付与の方向に駆動してその回転を停止させる。これにより、後述のように、自動走行スイッチ65をオン操作している場合に、運転者の意思を反映した動作に車両をより迅速に移行させることができる。また、アクセルペダル54は、操作されないときに車速ゼロを設定する位置(以下、ゼロ値)に自動復帰するよう付勢されている。
図9を用いて、自動走行スイッチ65をオン操作している場合における走行制御方法を説明する。まず、S60において、制御装置46により自動走行スイッチ65がオン操作されているか否かが判定される。S60の判定結果が肯定(YES)の場合には、S62においてアクセルペダル54の操作位置がゼロ値から自動走行スイッチ65のオン操作時に記憶したペダル踏み込み位置までの範囲内か否かが判定される。このとき、自動走行モードを実行するための「所定条件」は、アクセルペダル54の操作位置がゼロ値から自動走行スイッチ65のオン操作時に記憶したペダル踏み込み位置までの範囲内にあることである。なお、自動走行スイッチ65には照光式押しボタンスイッチが用いられ、オン状態のとき制御装置46はスイッチ押面を点灯して自動走行モードであることを表示する。
一方、S60の判定結果が否定(NO)の場合には、S63において、自動走行を行わない運転者によるアクセルペダル54の操作位置に応じた通常の走行制御が実行される。
S62の判定結果が肯定(YES)の場合には、所定条件が成立であり、S64で自動走行モードが実行される。これにより、自動走行スイッチ65のオン操作時のアクセルペダル54位置で設定された車速が記憶され、アクセルペダル54の操作なしでその車速での車両の走行を維持するように走行モータ20の回転速度が制御される。このときは運転者がアクセルペダル54から足を離しているのでアクセルペダル54はゼロ値に戻っている。
一方、S62の判定結果が、否定(NO)の場合には、所定条件が不成立であるので、S66において、自動走行モードが解除され、S68に移行する。S68では、アクセルペダル54の操作がないか否かが判定される。S68の判定結果が肯定(YES)の場合には、S69で走行モータを停止するように制御され、S70で自動走行スイッチ65がオフとなる。一方、S68の判定結果が肯定(NO)の場合、及び、S63,S64の処理の後は、S60に戻り処理が繰り返される。なお、S70は自動走行スイッチ65をリレー型とした場合に設けられる。自動走行スイッチ65を、ボタンを押している間だけオンするモーメンタリ型押しボタンスイッチである場合、S70は省かれると共に、S60は、自動走行スイッチ65のオン操作があったか否か、を判定すればよい。
図10は、図9のフローチャートにもとづいて、自動走行スイッチ65(図4)をオン操作して車両を走行させる場合に、車両10の走行状態と、アクセルペダル54の操作位置に対応する操作割合との関係の1例を示している。まず状態A1では、自動走行モードで走行中である。ここでは、自動走行スイッチ65のオン操作時、ペダル位置に対応するアクセルペダル54の操作割合であるペダル踏込度が50%であれば50%を制御装置46が記憶する。状態A1では、運転者のペダル踏込度が0%であり、車両10が5km/hで走行中である。このため、自動走行モードを実行するための所定条件が成立している。次に、状態A2では運転者のペダル踏込度が55%であり、自動走行モード開始時に記憶されたペダル位置を踏み越えてアクセルペダル54が操作されている。このとき、所定条件が不成立であり、ペダル位置が50%のペダル踏込度を踏み越えたタイミングで自動走行モードが解除される。ここでは制御装置46の誤判定を防止するために記憶値プラス5%の踏込度をモード解除の判定値としている。記憶値プラス5%に満たないペダル踏込度では、記憶値に対応する車速が維持される。
次に、状態A3では、運転者がアクセルペダル54をさらに踏み増ししてペダル踏込度が60%となっている。このとき判定値を越えたので自動走行モードは解除され、車両10はペダル踏込度に応じた速度調整が行われ、車両10が6km/hで走行する。
次に、状態A4では運転者がアクセルペダル54を足から離すことにより、ペダル踏込度は0%となっている。このとき、アクセルペダル54の操作がないので走行モータが停止され、車両10が停車する。
上記の制御システムによれば、自動走行スイッチ65がオン操作されているが所定条件が不成立の場合に自動走行モードを解除し、自動走行モードの解除後、アクセルペダル54の操作がないと判定された場合(図9のS68、図10の状態A4の場合)に、走行モータの回転を停止させる。これにより、運転者がアクセルペダル54をゼロ値にすれば、ブレーキペダルを踏み込む必要なく走行モータ20を停止させることができる。このため、自動走行スイッチ65をオン操作した場合に運転者が必要時に車両10をより迅速に停止させることができる。したがって、自動走行スイッチ65をオン操作している場合に、運転者の意思を反映した動作に車両10をより迅速に移行させることができる。
また、アクセルペダル54が、操作されないときにゼロ値に自動復帰するよう付勢されている場合には、運転者はアクセルペダル54から足を離す動作だけで必要時に車両10をより迅速に停止させることができる。
図11は、実施形態の別例の制御システムにおいて、自動走行スイッチ65(図4)をオン操作している場合における走行制御方法を示すフローチャートである。本例の構成では、制御装置46は、自動走行スイッチ65がオン操作され、かつアクセルペダル54の操作がないと判定された場合に自動走行モードを実行し、自動走行スイッチ65がオン操作されているがアクセルペダル54の、ゼロ値を越える操作があると判定された場合に自動走行モードを解除する。これによっても、後述のように、自動走行スイッチ65をオン操作している場合に、運転者の意思を反映した動作に車両をより迅速に移行させることができる。また、図9の構成の場合と同様に、アクセルペダル54は、操作されないときに車速ゼロを設定する位置に自動復帰するよう付勢されている構成としてもよい。
図11を用いて、自動走行スイッチ65をオン操作している場合における走行制御方法を説明する。まず、S80において、制御装置46により自動走行スイッチ65がオン操作されているか否かが判定される。S80の判定結果が肯定(YES)の場合には、S82においてアクセルペダル54の踏み込み操作がない、すなわちアクセルペダル54のゼロ値を越える操作がないか否かが判定される。このとき、自動走行モードを実行するための「所定条件」は、アクセルペダル54の、ゼロ値を越える操作がないことである。
一方、S80の判定結果が否定(NO)の場合には、S83において、自動走行を行わないアクセルペダル54の操作位置に応じた通常の走行制御が実行される。
S82の判定結果が肯定(YES)の場合には、所定条件が成立であり、S84で自動走行モードが実行される。S84の処理は、図9のS64の処理と同様である。
一方、S82の判定結果が、否定(NO)の場合には、所定条件が不成立であるので、S86において、自動走行モードが解除され、S88~S90の処理を行う。S88~S90の処理は、図9のS68~S70の処理と同様である。
図12は、図11のフローチャートにもとづいて、自動走行スイッチ65(図4)をオン操作して車両10を走行させる場合に、車両10の走行状態と、アクセルペダル54の操作位置に対応する操作割合との関係の1例を示している。まず状態B1では、自動走行モードで走行中である。状態B1では、運転者のペダル踏込度が0%であり、車両10が5km/hで走行中である。このため、自動走行モードを実行するための所定条件である、アクセルペダル54の、ゼロ値を越える操作がないことが成立している。ゼロ値とは遊び範囲(不感帯)を含めた判定値であってここでは0~5%の踏込度に設定している。次に、状態B2では運転者のペダル踏込度が5%であるが車両速度は5km/hを維持している。アクセルペダル54の踏込度が5%を越える操作があるとき、所定条件が不成立であり、自動走行モードが解除される。
次に、状態B3では、運転者がアクセルペダル54をさらに踏み増ししてペダル踏込度が60%となっている。このとき自動走行モードは解除されているので、制御装置46は、ペダル踏込度に応じるように走行モータ20の速度調整が行われ、車両10が6km/hで走行中である。
次、状態B4では運転者がアクセルペダル54をゼロ値にして、ペダル踏込度は0%となっている。このとき、アクセルペダル54の操作がないので走行モータ20が停止され、車両10が停車する。
上記の制御システムによれば、自動走行スイッチ65をオン操作している場合に、アクセルペダル54の、ゼロ値を越える操作があると判定された場合に自動走行モードが解除される。これにより、運転者が必要時に運転者の操作に応じて車速を調整する動作に、車両10をより迅速に移行させることができる。したがって、自動走行スイッチ65をオン操作している場合に、運転者の意思を反映した動作に車両10をより迅速に移行させることができる。
また、アクセルペダル54が、操作されないときにゼロ値に自動復帰するよう付勢されている場合には、運転者が必要時に、運転者の操作に応じて車速を調整する動作に、車両10をより迅速に移行させることができる。本例において、その他の構成及び作用は、図1~図10の構成と同様である。なお、本発明において、自動走行モードを実行するための「所定条件」は、上記の各実施形態の条件に限定するものではなく、種々の条件とすることができる。
10 電動作業車両(車両)、12 機体フレーム、14 前輪、16 後輪、18 芝刈り装置、19 モアデッキ、20 走行モータ、22 動力伝達ユニット、24 車軸、26 デッキモータ、32 ステアリングハンドル、34 ステアリング軸 36 ステアリングコラム、37 操縦パネル、38 上端板部、39 充電ポート、42 走行インバータ、44 デッキインバータ、46 制御装置(ECU)、48 インバータ取付板、51 運転席、52 支持部材、54 アクセルペダル、60 アクセルペダルセンサ、62 操作スイッチ群、63 第1起動スイッチ、64 第2起動スイッチ、65 自動走行スイッチ65、66 作業部起動スイッチ、67 緊急停止スイッチ、68 負荷車速制御スイッチ、69 作業部速度スイッチ、70 後進作業許可スイッチ、71 ジャンクションボックス、72 インジケータ、73 充電残量表示部、74 累積起動時間表示部、75 ランプ、76 ブレーキペダルセンサ、77 シートセンサ、80 DC-DCコンバータ、81 バッテリ載置台、82 軸部、83 ナット、84 第1支柱、85 連結部、86 第2支柱、87 第1板、88 第2板、89a、89b ボルト、90 バッテリ、91 ボンネット、95、96 放熱板、97、98 ネジ、100 制御部、110 制御システム、112 メインコンタクタ、113 充電ケーブル、114 充電コネクタ、115 充電器、116 ヒューズ、118 サブコンタクタ、120 バッテリ不調時対応リレー、122 バッテリ起動リレー。

Claims (5)

  1. 走行モータにより駆動される車輪と、
    車両の車速を、ゼロから所定値まで設定するために操作される走行指示具と、
    前記走行指示具の操作位置を検出する走行指示センサと、
    前記走行指示具の操作位置に基づいて前記走行モータの回転速度を制御する制御装置と、
    設定された前記車速を記憶して前記走行指示具の操作なしで走行を維持するように前記走行モータの回転速度を制御する自動走行モードの実行を、オン操作により指示する自動走行スイッチと、を備え、
    前記制御装置は、前記自動走行スイッチがオン操作され、かつ所定条件が成立している場合に前記自動走行モードを実行し、前記自動走行スイッチがオン操作されているが前記所定条件が不成立の場合に前記自動走行モードを解除し、前記自動走行モードの解除後、前記走行指示具の操作がないと判定された場合に前記走行モータの回転速度を停止させる、
    電動作業車両の制御システム。
  2. 請求項1に記載の電動作業車両の制御システムにおいて、
    前記走行指示具は、操作されないときに車速ゼロを設定する位置に自動復帰するよう付勢されている、
    電動作業車両の制御システム。
  3. 走行モータにより駆動される車輪と、
    車両の車速を、ゼロから所定値まで設定するために操作される走行指示具と、
    前記走行指示具の操作位置を検出する走行指示センサと、
    前記走行指示具の操作位置に基づいて前記走行モータの回転速度を制御する制御装置と、
    設定された前記車速を記憶して前記走行指示具の操作なしで走行を維持するように前記走行モータの回転速度を制御する自動走行モードの実行を、オン操作により指示する自動走行スイッチと、を備え、
    前記制御装置は、前記自動走行スイッチがオン操作され、かつ前記走行指示具の操作がないと判定された場合に前記自動走行モードを実行し、前記自動走行スイッチがオン操作されているが前記走行指示具の、ゼロ値を越える操作があると判定された場合に前記自動走行モードを解除する、
    電動作業車両の制御システム。
  4. 請求項3に記載の電動作業車両の制御システムにおいて、
    前記走行指示具は、操作されないときに車速ゼロを設定する位置に自動復帰するよう付勢されている、
    電動作業車両の制御システム。
  5. 請求項3に記載の電動作業車両の制御システムにおいて、
    前記自動走行モードの解除後、前記走行指示具の操作がないと判定された場合に前記走行モータの回転速度を停止させる、
    電動作業車両の制御システム。
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