JP2023178638A - 射出成形機 - Google Patents

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宙 中井戸
Hiroshi Nakaido
周 岡坂
Shu OKASAKA
透 飯島
Toru Iijima
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Abstract

【課題】熱硬化性樹脂組成物の成形品の品質バラツキを抑制する熱硬化性樹脂組成物用の射出成形機を提供する。【解決手段】射出成形機1は、加熱筒10と、前記加熱筒10の先端に設けられたノズル20と、前記加熱筒10の内部に進退可能に設けられたスクリュー50と、を有する熱硬化性樹脂組成物用の射出成形機1であって、前記ノズル20に設けられ、前記ノズル20の温度を調整するノズル温度調整部40、を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、熱硬化性樹脂組成物用の射出成形機に関する。
熱硬化性樹脂の射出成形では、適正な品質の成形品を製造するためには、熱硬化性樹脂の温度が適切な範囲になるように、加える熱量を制御することが重要である。すなわち、熱硬化性樹脂が、流動しやすい粘度、硬化が進行しづらい温度になるようにすることが必要である。例えば、加熱シリンダに設けられ、ノズル側から順に配置された第1流路および第2流路と、第1流路に高温媒体、中温媒体および低温媒体のいずれか1つが流れるように各媒体の流れを切り換える第1切換装置と、高温媒体の温度を調整する高温媒体用温調機と、制御装置と、を有する熱硬化性樹脂用の射出成形機が開示されている(例えば特許文献1参照)。
特開2022-56150号公報
近年、大型の樹脂成形品において、熱硬化性樹脂の成形品が用いられるようになっている。そのためには、大型の射出成形機が必要となる。大型の射出成形機では加熱筒も大型になり、従来の熱硬化性樹脂の温度調整技術では、要求される成形品の品質に対応できず、新たな技術が求められていた。特に、成形品の品質への要求が厳しくなっており、製造時の品質バラツキを抑制する技術が求められていた。
本発明は以上の課題に鑑みなされたもので、熱硬化性樹脂組成物の成形品の品質バラツキを抑制する熱硬化性樹脂組成物用の射出成形機を提供することを目的とする。
本発明によれば、以下の技術が提供される。
[1]
加熱筒と、前記加熱筒の先端に設けられたノズルと、前記加熱筒の内部に進退可能に設けられたスクリューと、を有する熱硬化性樹脂組成物用の射出成形機であって、
前記ノズルに設けられ、前記ノズルの温度を調整する温度調整部、
を有する射出成形機。
[2]
前記温度調整部は、熱媒体を循環させる流路を有し、前記熱媒体を循環させることで前記ノズルの温度を調整する、[1]に記載の射出成形機。
[3]
前記スクリューのスクリュー有効長Lとスクリュー径Dの比L/Dが12.5以上17.5以下である、[1]または[2]に記載の射出成形機。
[4]
前記スクリューが、前記ノズルの方向に進行することで、前記加熱筒内の熱硬化性樹脂組成物が前記ノズルから金型に射出される、[1]から[3]までのいずれか1に記載の射出成形機。
[5]
前記ノズルから射出される前記熱硬化性樹脂組成物の温度が80℃以上130℃以下に調整される、[1]から[4]までのいずれか1に記載の射出成形機。
[6]
前記温度調整部から前記ノズル内の樹脂流路までの距離をd1とし、前記加熱筒におけるヒータから前記加熱筒の樹脂混練部における樹脂流路までの距離をd2としたときに、d1<d2である、[1]から[5]までのいずれか1に記載の射出成形機。
[7]
当該射出成形機が単軸押出機である、[1]から[6]までのいずれか1に記載の射出成形機。
[8]
前記スクリューの圧縮比がゼロである、[1]から[7]までのいずれか1に記載の射出成形機。
本発明によれば、熱硬化性樹脂組成物の成形品の品質バラツキを抑制する熱硬化性樹脂組成物用の射出成形機を提供することができる。
実施形態に係る、射出成形機の概略構成を示す断面図である。 実施形態に係る、射出成形機の正面図である。 実施形態に係る、加熱筒の断面図である。 実施形態に係る、図1の領域A1の拡大図である。 実施形態に係る、図3の領域A2の拡大図である。 実施形態に係る、スクリューを示す図である。 実施形態の実施例に係る、比較例の成形品と実施例の成形品とを説明する図である。 実施形態の実施例に係る、成形品安定性(30ショット連続成形)の評価結果を示す図である。 実施形態の実施例に係る、3分保持後成形安定性の評価結果を示す図である。 実施形態の実施例に係る、大型成形機と100t成形機の安定性比較の評価結果を示す図である。 実施形態の実施例に係る、スパイラルフローの評価結果を示す図である。
<概要>
図1~6を参照して、本実施形態の射出成形機1を説明する。
図1は射出成形機1の概略構成を示す断面図であって、図2のX1-X1断面図である。図2は射出成形機1の正面図であって、図1のX矢視である。図3は射出成形機1の断面図であって、図1からスクリュー50、ホッパー80および金型90を取り除いた図である。図4は図1の領域A1を拡大した図であって、ノズル20の先端側を拡大した図である。図5は図3の領域A2を拡大した図であって、ノズル20の先端側をスクリュー50を取り除いて拡大した図である。図6はスクリュー50の側面図である。
射出成形機1は、加熱筒10と、加熱筒10の先端に設けられたノズル20と、加熱筒10の内部に進退可能に設けられたスクリュー50と、を有する熱硬化性樹脂組成物用の射出成形機1であって、ノズル20に設けられ、ノズル20の温度を調整するノズル温度調整部40を有する。この構成の射出成形機1により、加熱筒10だけでなくノズル20の先端までの熱硬化性樹脂組成物の温度を適切に管理し、成形時のばらつきを抑制し、安定した成形を実現する。以下、詳細に説明する。
<射出成形機1概要>
射出成形機1は、溶融された熱硬化性樹脂組成物を金型90に射出し樹脂成形品を製造する。射出成形機1は、加熱筒10と、ノズル20と、加熱筒ヒータ30と、ノズル温度調整部40と、スクリュー50とを有する。
本実施形態では、射出成形機1として単軸押出機、スクリュー50としてストレート型かつフルフライト型スクリューを例示するが、本発明の趣旨を逸脱しない限り他の構成が適用されてもよい。なお、射出成形機1は、上記構成以外の図示しない構成として、例えば射出成形機1を制御する制御装置やスクリュー50の駆動装置、圧力センサ、計量装置等を有する。
<加熱筒10>
加熱筒10は、図視で左右に長手状の筒状部材である。加熱筒10の内部にはスクリュー50を挿通させる樹脂混練部13(樹脂経路)が設けられている。
加熱筒10の先端(図視で左側の端部)には、ノズル20が設けられている。また、後方側上部に設けられた開口である樹脂供給口25に、成形材料である熱硬化性樹脂組成物を加熱筒10内に投入するためのホッパー80(図1参照)が取り付けられる。
加熱筒10は、便宜的に基部側(図1の右側)から先端側(図1の左側)にかけて、供給部19a、圧縮部19b、計量部19cの3つのゾーンに3分される。
供給部19aは、例えば水平方向において樹脂供給口25から後述のヒータ後部(ヒータ後部(1)33a、ヒータ後部(2)33b)が設けられた範囲であって、ホッパー80から投入された成形材料(熱硬化性樹脂組成物)を連続的に圧縮部19bに供給する。
圧縮部19bは、水平方向において、例えばヒータ中間部(ヒータ中間部(1)32a、ヒータ中間部(2)32b)が設けられた範囲であって、供給された成形材料を可塑化して計量部19cに供給する。
計量部19cは、水平方向において、ヒータ前部31が設けられた範囲であって、可塑化された成形材料を計量する。
<加熱筒ヒータ30>
加熱筒ヒータ30は、加熱筒10を加熱して、熱硬化性樹脂組成物に熱量を加えるための装置であって、筒本体11の外周面16を周方向に巻き付くように取り付けられている。
本実施形態では、加熱筒ヒータ30として、先端側(図視左側)から、ヒータ前部31、ヒータ中間部(ヒータ中間部(1)32a、ヒータ中間部(2)32b)、ヒータ後部(ヒータ後部(1)33a、ヒータ後部(2)33b)が設けられている。
各ヒータは、例えば、内部に水や油等の熱媒体が流通する熱媒体式ヒータや電気式ヒータのいずれであってもよいし、それらを組み合わせたヒータであってもよい。熱媒体式ヒータの場合、加熱筒ヒータ30は、熱媒体を循環させる流路を有しており、流路に熱媒体を循環させることで、加熱筒10の筒本体11を加熱する。なお、加熱筒ヒータ30は、保温用のジャケット等その他の構成が含まれる。
<ノズル20>
ノズル20は、加熱筒10の先端に設けられており、加熱筒10内で溶融された熱硬化性樹脂組成物を金型90内に射出するための、加熱筒10内と外部とを連通する開口をノズル先端21に有する。ノズル20の外形は、先端ほど連続的に又は段階的に縮径する形状を呈する。
ノズル20内の樹脂流路23は、加熱筒10内の樹脂混練部13と連続して形成されている。樹脂流路23は、ノズル先端21側に向かうにつれて縮径する形状を有しており、スクリュー50のスクリュー先端部52がちょうど収容可能な形状・大きさとなっている(例えば図4および図5参照)。
ノズル20には、ノズル温度調整部40が設けられている。本実施形態では、ノズル温度調整部40は、ノズル温度調整部本体41と接続管42とを有する。
ノズル温度調整部本体41は、ノズル20の前後方向(図示では左右方向)で略中央の外径が一定のとなった所定幅の外周面18において、周方向に巻き付くように取り付けられている。ノズル温度調整部本体41の内部には、熱媒体が循環する流路が形成されており、接続管42から熱媒体が供給され循環する。これによって、ノズル20の温度を所定範囲になるように調整する。本実施形態では、温度調整の方法としては、一定の温度に制御された熱媒体が流路に供給され循環する。なお、ノズル20の温度を計測する温度センサを設けて、フィードバック制御が行われてもよい。
ノズル温度調整部40により、ノズル20から射出される熱硬化性樹脂組成物の温度が80℃以上130℃以下に調整される。
<スクリュー50>
スクリュー50は、加熱筒10の内部の樹脂混練部13に挿通された長手状の部材である。本実施形態では、スクリュー50はストレート型かつフルフライト型であって、スクリュー本体部51と、スクリュー本体部51の一端(ここでは図視で左側の端部)に設けられた先端側が縮径するスクリュー先端部52と、他端(ここでは図視で右側の端部)に設けられたスクリュー基部53とを有する。スクリュー基部53には、スクリュー50を回転させる計量装置(図視せず)や進退させる駆動装置(図視せず)が取り付けられる。
スクリュー本体部51の表面には、フライト55(スクリュー刃)により区画されるスクリュー溝54が螺旋状に所定深さで形成されている。
スクリュー50は、その中心軸線が加熱筒10(より具体的には樹脂混練部13)の中心軸線と一致するように、樹脂混練部13に挿通されている。
計量装置によりスクリュー50が回転されることによって、ホッパー80から加熱筒10内(すなわち樹脂混練部13)に供給された熱硬化性樹脂組成物が加熱筒10の先端部、すなわちノズル20の樹脂流路23に送られる。また、射出モータによりスクリュー50が前進されることによって、ノズル20の樹脂流路23に溜められた熱硬化性樹脂組成物がノズル先端21の開口から金型90へ射出される。
<スクリュー50の寸法>
スクリュー50の寸法として、次の特徴を有する。
スクリュー50のスクリュー有効長Lとスクリュー径D(外径)の比L/Dが12.5以上17.5以下である。スクリュー有効長Lとは、スクリュー溝54が形成されている領域の軸方向の長さをいう。
また、本実施形態では、図6から分かるように、スクリュー有効長Lの全体にわたってスクリュー溝54の深さおよびピッチが一定である。すなわち、スクリュー50は、ストレート型であることから、溝深さが先端側ほど浅くなる領域を有さず、圧縮比がゼロの形状を呈している。
熱硬化性樹脂組成物の温度がバラつく要因として主に(1)から(3)が挙げられる。
(1)スクリュー50によるせん断熱
(2)ノズル20と金型90の接触による熱移動
(3)段取り時にノズル20が金型90と離間したときの空気放熱
比L/Dが大きいと、熱硬化性樹脂組成物の混練時間が長くなり、せん断熱で硬化が促進されてしまう懸念が高まる。一方で、比L/Dが小さいと、熱硬化性樹脂組成物の混練時間が短くなり、混練が不十分であって、熱硬化性樹脂組成物の練りムラが生じる懸念がある。
そこで、比L/Dを適切に設定することで、熱安定性を向上させることができる。その結果、熱硬化性樹脂組成物の溶融状態が安定し、計量・連続成形が安定する。
また、スクリュー50がストレート型の圧縮比0の構成である観点においても、熱硬化性樹脂組成物の溶融状態を安定させることができる。
<ノズル20の厚み(d1)と加熱筒10の厚み(d2)>
ノズル温度調整部40からノズル20内の樹脂流路23までの距離(すなわちノズル温度調整部40が設けられている部分のノズル20の厚み)をd1とする。また、加熱筒10における加熱筒ヒータ30から加熱筒10の樹脂混練部13(すなわち、加熱筒ヒータ30が設けられている部分の加熱筒10の厚み(内面15から外周面16までの距離))までの距離をd2とする。このときに、d1<d2である。なお、上記距離d1、d2が一定でない場合は、例えば平均値を採用することができる。
上記の距離d1が距離d2より短く、かつノズル温度調整部40に常に一定温度の熱媒値が流通していることから、ノズル温度調整部40の熱媒体の温度を、ノズル20の樹脂流路23に一時的に貯留される熱硬化性樹脂組成物に素早く反映させることができる。
<まとめ>
本実施形態の特徴を纏めると以下の通りである。
[1]
加熱筒10と、前記加熱筒10の先端に設けられたノズル20と、前記加熱筒10の内部に進退可能に設けられたスクリュー50と、を有する熱硬化性樹脂組成物用の射出成形機1であって、
前記ノズル20に設けられ、前記ノズル20の温度を調整するノズル温度調整部40(温度調整部)、
を有する射出成形機1。
[2]
前記ノズル温度調整部40は、熱媒体を循環させる流路を有し、前記熱媒体を循環させることで前記ノズル20の温度を調整する、[1]に記載の射出成形機1。
[3]
前記スクリュー50のスクリュー有効長L(スクリュー溝54が形成されている領域の軸方向の長さ)とスクリュー径D(外径)の比L/Dが12.5以上17.5以下である、[1]または[2]に記載の射出成形機1。
[4]
前記スクリュー50が、前記ノズル20の方向に進行することで、前記加熱筒10内の熱硬化性樹脂組成物が前記ノズル20から金型90に射出される、[1]から[3]までのいずれか1に記載の射出成形機1。
[5]
前記ノズル20から射出される前記熱硬化性樹脂組成物の温度が80℃以上130℃以下に調整される、[1]から[4]までのいずれか1に記載の射出成形機1。
[6]
前記ノズル温度調整部40(温度調整部)から前記ノズル20内の樹脂流路23までの距離をd1とし、前記加熱筒10における加熱筒ヒータ30(ヒータ)から前記加熱筒10の樹脂混練部13における樹脂流路までの距離をd2としたときに、d1<d2である、[1]から[5]までのいずれか1に記載の射出成形機1。
[7]
当該射出成形機1が単軸押出機である、[1]から[6]までのいずれか1に記載の射出成形機1。
[8]
前記スクリュー50の圧縮比がゼロである、[1]から[7]までのいずれか1に記載の射出成形機。
以下、本実施形態を、実施例を参照して詳細に説明する。なお、本実施形態は、これらの実施例の記載に何ら限定されるものではない。
以下の実施例では、以下の項目(A)~(D)の項目について評価を行った。
(A)成形品安定性(30ショット連続成形)
(B)3分保持後成形安定性
(C)大型成形機と100t成形機の安定性比較1(「計量時間」「最大射出圧」「製品重量」の変動係数)
(D)スパイラルフロー(ブランク材、成形機(1)および成形機(2)から射出された熱硬化性樹脂組成物の流動性)
射出成形機として、後述する成形機(1)(大型/280t成形機)と成形機(2)(100t成形機)を用いた。
図7に評価に用いた成形品の形状を示す。図7(a)が成形機(1)により得られた成形品であり、図7(b)が成形品(2)により得られた成形品である。
[熱硬化性樹脂組成物]
フェノール樹脂を用いた。
[成形機]
成形機(1):単軸射出成形機 280t
スクリュー有効長L=800cm、1200cm、1600cm
スクリュー径D 80cm
比L/D:10、15、20
スクリュー谷径 60.4cm
成形品サイズ:300×300mm、890g(図7(a)参照)
加熱筒温度:75℃ 50℃ 45℃ 40℃ 35℃
ノズル温度(熱媒体の温度):85℃
金型温度:160℃
成形機(2):単軸射出成形機 100t
スクリュー有効長L=360cm、540cm、720cm
スクリュー径D 36cm
比L/D:10、15、20
スクリュー谷径 9.7cm
成形品サイズ:70×50mm、54g(図7(b)参照)
加熱筒温度:90℃ 60℃ 30℃
ノズル温度(熱媒体の温度):設定なし
金型温度:175℃
<項目(A):成形品安定性(30ショット連続成形)>
熱硬化性樹脂組成物について、比L/Dを10、15、20の3条件として成形機(1)を用いて30ショット連続で行い成形品を得たときの、「質量」「射出ピーク圧」「可塑化時間」「計量回路平均圧力」のバラツキ(ここでは変動係数)を評価した。
成形品は次の形状のものとした。
サイズ120x80mm
厚み5mm
成形品重量 111g
[評価結果]
図8に評価結果のグラフを示す。比L/Dの影響が顕著であって、比L/Dが小さいほど成形が安定することが確認された。ここで示すように、280tクラスを超えるような大型の成形機では、加熱筒の熱量が大きくなり、成形材料である熱硬化性樹脂組成物への熱の影響が大きいと考えられることから、ノズルにノズル温度調整部を設けてノズルの温度を適正に管理することが安定性において効果的であることが確認できた。
<項目(B):3分保持後成形安定性>
比L/Dを10、15、20として成形機(1)を用いて成形品(図7参照)を得たときの3分保持後成形安定性について、「質量」「射出ピーク圧」「可塑化時間」「計量回路平均圧力」の変動係数を評価した。
3分保持後成形安定性の評価は、材料可塑化後(計量後)に3分間待機時間を設け、その後金型内に材料を射出することで行った。
それ以外は通常の成形方法と同じであった。
[評価結果]
図9に評価結果のグラフを示す。比L/Dの影響が顕著であって、比L/Dが小さいほど成形が安定することが確認できた。
<項目(C):大型成形機と100t成形機の安定性比較1>
成形機(1)(大型/280t成形機)と成形機(2)(100t成形機)とを用いて成形品を得たときの成形安定性について、「可塑化時間」および「射出ピーク圧」の変動係数を評価した。
スクリューにおける比L/Dを15とした。
評価手順は次の通りである。
成形機(1)と成形機(2)(100t成形機)のそれぞれにおいて上述の条件で成形材料(フェノール樹脂)を計量混錬(可塑化時間)、射出成形(射出ピーク圧)、硬化(120秒)後に取り出した製品の重量を測定した。
本項目(C)では、可塑化時間および射出ピーク圧の変動率について評価した。
[評価結果]
図10に評価結果のグラフを示す。図10(a)は「可塑化時間」の変動率、図10(b)は「射出ピーク圧」の変動率を示す。
図示のように、280t成形機のような大型の成形機であっても、100t成形機と同等以上に安定した成形を行うことができることが確認できた。
<項目(D):スパイラルフロー>
ブランク材、成形機(1)(大型/280t成形機)および成形機(2)(100t成形機)から射出された熱硬化性樹脂組成物の3種類の成形材料について、スパイラルフローを計測し、流動性について評価した。
スクリューにおける比L/Dを15とした。
スパイラルフローの計測手順は次の通りである。
3種類の成形材料について、圧力のみにより、直径30mm、高さ20mmの大きさのタブレットを作製した。成形機(1)および成形機(2)から射出された熱硬化性樹脂組成物については、粉砕し、タブレット化した。
上面5mm、下面4mm、高さ4mmの断面を有する渦巻き状の溝のある金型を使用し、下記の条件で成形材料を注入し、成形材料の硬化までに充填された渦巻き部の長さで流動性を、ブランク材を基準(100%)として評価した。
・タブレット予熱温度:95~100℃
・金型温度:150±2℃
・注入圧力:460±10kg/cm
・プランジャー速度:40±5mm/秒
・硬化時間:60秒間
[評価結果]
図11に評価結果のグラフを示す。成形機による流動性の違いはほとんど無いことが確認できた。
1 射出成形機
10 加熱筒
11 筒本体
12 射出成形機
13 樹脂混練部
20 ノズル
21 ノズル先端
23 樹脂流路
30 加熱筒ヒータ
31 ヒータ前部
32a ヒータ中間部(1)
32b ヒータ中間部(2)
33a ヒータ後部(1)
33b ヒータ後部(2)
40 ノズル温度調整部(温度調整部)
41 ノズル温度調整部本体
42 接続管
50 スクリュー
51 スクリュー本体部
52 スクリュー先端部
54 スクリュー溝
55 フライト(スクリュー刃)
80 ホッパー
90 金型

Claims (8)

  1. 加熱筒と、前記加熱筒の先端に設けられたノズルと、前記加熱筒の内部に進退可能に設けられたスクリューと、を有する熱硬化性樹脂組成物用の射出成形機であって、
    前記ノズルに設けられ、前記ノズルの温度を調整する温度調整部、
    を有する射出成形機。
  2. 前記温度調整部は、熱媒体を循環させる流路を有し、前記熱媒体を循環させることで前記ノズルの温度を調整する、請求項1に記載の射出成形機。
  3. 前記スクリューのスクリュー有効長Lとスクリュー径Dの比L/Dが12.5以上17.5以下である、請求項1または2に記載の射出成形機。
  4. 前記スクリューが、前記ノズルの方向に進行することで、前記加熱筒内の熱硬化性樹脂組成物が前記ノズルから金型に射出される、請求項1または2に記載の射出成形機。
  5. 前記ノズルから射出される前記熱硬化性樹脂組成物の温度が80℃以上130℃以下に調整される、請求項1または2に記載の射出成形機。
  6. 前記温度調整部から前記ノズル内の樹脂流路までの距離をd1とし、前記加熱筒におけるヒータから前記加熱筒の樹脂混練部における樹脂流路までの距離をd2としたときに、d1<d2である、請求項1または2に記載の射出成形機。
  7. 当該射出成形機が単軸押出機である、請求項1または2に記載の射出成形機。
  8. 前記スクリューの圧縮比がゼロである、請求項1または2に記載の射出成形機。
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