JP2023174875A - 皮膚外用組成物、デオドラント剤及びロールオン製品 - Google Patents

皮膚外用組成物、デオドラント剤及びロールオン製品 Download PDF

Info

Publication number
JP2023174875A
JP2023174875A JP2023179504A JP2023179504A JP2023174875A JP 2023174875 A JP2023174875 A JP 2023174875A JP 2023179504 A JP2023179504 A JP 2023179504A JP 2023179504 A JP2023179504 A JP 2023179504A JP 2023174875 A JP2023174875 A JP 2023174875A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
skin
mass
deodorant
composition
phenyl
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2023179504A
Other languages
English (en)
Inventor
夏林 渡部
Karin Watabe
浩二 池田
Koji Ikeda
光 関根
Hikaru Sekine
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nivea Kao Co Ltd
Original Assignee
Nivea Kao Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nivea Kao Co Ltd filed Critical Nivea Kao Co Ltd
Priority to JP2023179504A priority Critical patent/JP2023174875A/ja
Publication of JP2023174875A publication Critical patent/JP2023174875A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Cosmetics (AREA)

Abstract

【課題】本発明の目的は、可動又は発汗の多い体の部位に塗布しても、よれに強く、フレキシブルな皮膜を形成することができる皮膚外用組成物、デオドラント剤及びロールオン製品を提供することを目的とする。【解決手段】本発明は、(A)デオドラント成分としての酸化亜鉛、(B)エタノールと、(C)フェニル変性シリコーンとを含有することを特徴とする皮膚外用組成物である。【選択図】なし

Description

本発明は、皮膚外用組成物、デオドラント剤及びロールオン製品に関する。
従来、制汗剤や化粧品等に用いる皮膚外用組成物はエタノールが主要な成分として含まれる、いわゆるエタノールベースの皮膚外用組成物が多く用いられている。
エタノールベースの皮膚外用組成物は、速乾性を有し、使用後に清涼感が残る、いわゆる使用感に優れている。また、エタノールベースに加えてシリコーン油を含む皮膚外用組成物は、更に耐水性に優れるため、特に速乾性や耐水性が必要とされる制汗剤や体臭抑制剤に適している。
エタノール及びシリコーン油を含む皮膚外用組成物として、例えば、特許文献1には、(A)制汗成分と、(B)側鎖両末端型ポリエーテル変性シリコーンと、(C)エタノール及び水から選択される少なくともいずれかと、(D)噴射剤とを含有することを特徴とする制汗デオドラント剤組成物が開示されている。
また、特許文献2には、(A)制汗成分と、(B)アニオン性ポリマーと、(C)エチレンオキシド(EO)の平均付加モル数が5モル以上であるノニオン性界面活性剤と、(D)エタノールと、を含有してなり、(A)成分及び(B)成分の含有量に対する(C)成分の含有量の質量比[C/(A+B)]が、0.03~0.7であることを特徴とする制汗剤組成物が開示されている。
特開2007-153850号公報 特開2015-117239号公報
しかしながら、エタノール、シリコーン油及びデオドラント成分を含む皮膚外用組成物は、塗布した後に乾燥すると固い膜が形成されるため、可動の多い脇等に塗布した場合、よれが発生し、制汗剤や体臭抑制剤としての効果が低下するおそれがあった。また、発汗の多い部位に塗布した場合、膜と皮膚の間に汗が流れ込み、よれが発生しやすくなるという問題もあった。
したがって、本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、可動又は発汗の多い体の部位に塗布しても、よれに強く、フレキシブルな皮膜を形成することができる皮膚外用組成物、デオドラント剤及びロールオン製品を提供することを目的とする。
本発明の発明者は、この課題に鑑み、鋭意研究を行った。その結果、デオドラント成分に加え、エタノールと、フェニル変性シリコーンとを組み合わせて皮膚外用組成物に配合することにより、得られた皮膚外用組成物がよれに強く、フレキシブルな皮膜を形成することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明は、以下の構成によって把握される。
(1)本発明の第1の態様は、皮膚外用組成物であって、(A)デオドラント成分と、(B)エタノールと、(C)フェニル変性シリコーンとを含有することを特徴とする。
(2)本発明の第2の態様は、上記(A)デオドラント成分が、(A-1)アルミニウム塩及び/又はパラフェノールスルホン酸亜鉛を含むことを特徴とする(1)に記載の皮膚外用組成物である。
(3)本発明の第3の態様は、上記(A)デオドラント成分が、(A-2)グリチルレチン酸、イソプロピルメチルフェノール、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、ハロカルバン、塩化アルキルトリメチルアンモニウム、レゾルシン、塩酸クロルヘキシジン、フェノール、フェノキシエタノール、安息香酸誘導体、トリクロロヒドロキシジフェニルエーテル、トリクロロカルバニリド、トリエチルシトレート、ヘキサクロロフェン、グルコン酸クロルヘキシジン、トリクロサン、サリチル酸、ソルビン酸、塩化リゾチーム及びエチルヘキシルグリセリンから選ばれる殺菌成分と(A-3)銀担持ゼオライト、銀担持シリカ、緑茶エキス、クワエキス、ユーカリエキス、ローズマリーエキス等の植物由来成分、ジヒドロファルネソール、フェネチルアルコール等の抗菌性香料、上記アルミニウム塩を除く金属塩、金属酸化物、珪藻土、粘土鉱物及び活性炭から選ばれる消臭成分のうち、上記(A-2)及び上記(A-3)から選ばれる1種又は2種以上を含むことを特徴とする(1)又は(2)に記載の皮膚外用組成物である。
(4)本発明の第4の態様は、さらに、(D)脂肪酸エステルを含有し、上記(C)フェニル変性シリコーン単独又は上記(C)フェニル変性シリコーンと上記(D)脂肪酸エステルの合計が0.1質量%以上13.0質量%以下含まれることを特徴とする(1)~(3)のいずれか1つに記載の皮膚外用組成物である。
(5)本発明の第5の態様は、上記(A)デオドラント成分の含有量(質量%)と、上記(B)エタノールの含有量(質量%)との質量比((A):(B))が1:9500以上10:1以下であることを特徴とする(1)~(4)のいずれか1つに記載の皮膚外用組成物である。
(6)本発明の第6の態様は、上記(A)デオドラント成分の含有量(質量%)と、上記(C)フェニル変性シリコーンの含有量(質量%)との質量比((A):(C))が1:100以上200:1以下であることを特徴とする(1)~(5)のいずれか1つに記載の皮膚外用組成物である。
(7)本発明の第7の態様は、上記(C)フェニル変性シリコーンの25℃における動粘度が5mm/s以上5000mm/s以下であることを特徴とする(1)~(6)のいずれか1つに記載の皮膚外用組成物である。
(8)本発明の第8の態様は、(1)~(7)のいずれか1つに記載の皮膚外用組成物を含むことを特徴とするデオドラント剤である。
(9)本発明の第9の態様は、(8)に記載のデオドラント剤を含むことを特徴とするロールオン製品である。
本発明によれば、可動又は発汗の多い体の部位に塗布しても、よれに強く、フレキシブルな皮膜を形成することができる皮膚外用組成物、デオドラント剤及びロールオン製品を提供することができる。
以下、本発明について詳細に説明するが、これらは例示の目的で掲げたものであって、これらにより本発明を限定するものではない。
本発明の皮膚外用組成物は、(A)デオドラント成分と、(B)エタノールと、(C)フェニル変性シリコーンとを含有する。
((A)デオドラント成分)
本発明に用いられる(A)デオドラント成分は、一般に、化粧料、医薬品分野で用いられ得るものであって、抗菌作用、殺菌作用、制汗作用を発揮する任意の成分をいう。デオドラント成分としては、通常化粧品や医薬品で用いられる抗菌成分、殺菌成分、制汗成分であれば特に限定されないが、中でも(A-1)アルミニウム塩及び/又はパラフェノールスルホン酸亜鉛を含むことが好ましい。
アルミニウム塩としては、特に限定されないが、例えば、塩化アルミニウム、硫酸アルミニウムカリウム、硫酸アルミニウム、酢酸アルミニウム、クロルヒドロキシアルミニウム、アラントインクロルヒドロキシアルミニウム等が挙げられる。その中でも、クロルヒドロキシアルミニウムが特に好ましい。
また、本発明に用いられる(A)デオドラント成分としては、上記(A-1)アルミニウム塩及び/又はパラフェノールスルホン酸亜鉛の他に、(A-2)グリチルレチン酸、イソプロピルメチルフェノール、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、ハロカルバン、塩化アルキルトリメチルアンモニウム、レゾルシン、塩酸クロルヘキシジン、フェノール、フェノキシエタノール、安息香酸誘導体、トリクロロヒドロキシジフェニルエーテル、トリクロロカルバニリド、トリエチルシトレート、ヘキサクロロフェン、グルコン酸クロルヘキシジン、トリクロサン、サリチル酸、ソルビン酸、塩化リゾチーム及びエチルヘキシルグリセリンから選ばれる殺菌成分や、(A-3)銀担持ゼオライト、銀担持シリカ、緑茶エキス、クワエキス、ユーカリエキス、ローズマリーエキス等の植物由来成分、ジヒドロファルネソール、フェネチルアルコール等の抗菌性香料、上記アルミニウム塩を除く金属塩、金属酸化物、珪藻土、粘土鉱物及び活性炭から選ばれる消臭成分等が挙げられる。
(A-2)の殺菌成分及び(A-3)の消臭成分は、上記(A-2)及び上記(A-3)から選ばれる1種又は2種以上を含むことが好ましいが、中でも(A-2)はグリチルレチン酸を含むことが好ましく、(A-3)は緑茶エキスを含むことが好ましい。
(A)デオドラント成分の配合量は、本発明の皮膚外用組成物全体に対して、0.01質量%以上50.0質量%以下とすることが好ましく、0.02質量%以上20.0質量%以下とすることがより好ましい。0.01質量%未満であると、皮膚外用組成物において十分な殺菌効果や防臭効果が得られず、一方、50.0質量%を超えると、製剤中での均一な溶解が困難となる。
また、(A)デオドラント成分中に(A-2)の殺菌成分及び(A-3)の消臭成分が含まれる場合、皮膚外用組成物全体に対して、(A-2)の殺菌成分は0.01質量%以上10.0質量%以下とすることが好ましく、0.1質量%以上5.0質量%以下とすることがより好ましい。また、同様に(A-3)の消臭成分は0.1質量%以上30.0質量%以下とすることが好ましく、1.0質量%以上20.0質量%以下とすることがより好ましい。
((B)エタノール)
本発明に用いられる(B)エタノールは、皮膚外用組成物に加えることにより、速乾性及び使用感の向上につながる。
(B)エタノールの配合量は、本発明の皮膚外用組成物全体に対して、質量%5.0以上95.0質量%以下とすることが好ましく、20.0質量%以上90.0質量%以下とすることがより好ましい。5.0質量%未満であると、本発明の皮膚外用組成物が十分な速乾性、製剤中のデオドラント成分の溶解性、及び使用感を得られず、一方、95.0質量%を超えると、皮膚に使用した際の刺激が問題となる。
また、本発明の皮膚外用組成物において、(A)デオドラント成分の含有量(質量%)と、(B)エタノールの含有量(質量%)との質量比((A):(B))は、1:9500以上10:1以下が好ましく、1:500以上1:3以下がより好ましい。
((C)フェニル変性シリコーン)
本発明の皮膚外用組成物は、さらに、(C)フェニル変性シリコーンを含有する。通常の化粧品や医薬品に用いるシリコーン油では、皮膚に塗布した後のよれに弱いが、フェニル変性シリコーンを用いることにより、得られる皮膚外用組成物はよれに強く、フレキシブルな皮膜を形成することができる。
本発明に用いることができるフェニル変性シリコーンとしては、例えば、フェニルトリメチコン、ジフェニルシロキシフェニルトリメチコン、ジフェニルジメチコン、トリメチルシロキシフェニルジメチコン、トリメチルペンタフェニルトリシロキシサン、メチルフェニルポリシロキサン等が挙げられるが、中でもジフェニルシロキシフェニルトリメチコンが好ましい。
(C)フェニル変性シリコーンの配合量は、本発明の皮膚外用組成物全体に対して、0.1質量%以上5.0質量%以下とすることが好ましく、0.2質量%以上3.0質量%以下とすることがより好ましい。0.1質量%未満であると、本発明の皮膚外用組成物がよれに対する十分な強度を得られず、また、ざらついた不快な使用感となり、一方、5.0質量%を超えると、皮膚に使用した際のべたつきが問題となる。
本発明の皮膚外用組成物において、(C)フェニル変性シリコーンの25℃における動粘度は、5mm/s以上5000mm/s以下であることが好ましく、10mm/s以上200mm/s以下であることがより好ましい。5mm/s未満であると、本発明の皮膚外用組成物がよれに対する十分な強度を得られず、一方、5000mm/sを超えると、皮膚に使用した際のべたつきが問題となる。
また、本発明の皮膚外用組成物において、(A)デオドラント成分の含有量(質量%)と、(C)フェニル変性シリコーンの含有量(質量%)との質量比((A):(C))は、1:100以上200:1以下が好ましく、5:1以上40:1以下がより好ましい。
((D)脂肪酸エステル)
本発明の皮膚外用組成物には、さらに(D)脂肪酸エステルを配合することが好ましい。(D)脂肪酸エステルは皮膚外用組成物を塗布し乾燥した後の肌に滑らかさを与える。
(D)脂肪酸エステルとしては、例えば、炭素数6から22の脂肪酸と炭素数1から22の多価アルコールとのエステルから選ばれる1種以上を皮膚外用組成物に含有させることができる。
これらの中でも、(D)脂肪酸エステルは、滑らかさの観点から、炭素数8から18の脂肪酸と炭素数3から18のアルコール類とのエステルが好ましく、グリセリンモノカプリル酸エステル、グリセリンモノカプリン酸エステル、グリセリンモノラウリン酸エステル、プロピレングリコールモノカプリン酸エステル、ジグリセリンモノラウリン酸エステル、ミリスチン酸イソプロピル(IPM)、パルミチン酸イソプロピル、イソノナン酸イソノニル、パルミチン酸エチルヘキシル、トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリルがより好ましい。
(D)脂肪酸エステルの配合量は、本発明の皮膚外用組成物全体に対して、0.01質量%以上8.0質量%以下とすることが好ましく、0.05質量%以上5.0質量%以下とすることがより好ましい。0.01質量%未満であると、十分な滑らかさが得られず、一方、8.0質量%を超えると、べたつきが問題となる。
また、(C)フェニル変性シリコーン単独又は(C)フェニル変性シリコーンと(D)脂肪酸エステルの合計が0.1質量%以上13.0質量%以下含まれることが好ましく、0.2質量%以上8.0質量%以下含まれることがより好ましい。
(その他の有効成分)
本発明の皮膚外用組成物には、デオドラント以外に、本発明の効果を阻害しない範囲で、保湿成分、賦活化成分、抗炎症成分、抗アレルギー成分、美白成分、ビタミン類、DNAの損傷の予防及び/又は修復作用を有する成分、収斂成分、紫外線防御成分、活性酸素抑制成分等の、化粧品や医薬部外品に添加しうる有効成分を配合することができる。これらは、1種単独又は2種以上の混合物として用いることができる。
(その他の成分)
皮膚外用組成物には、上記の成分以外に、本発明の効果を阻害しない範囲で、グリセリン、ジグリセリン、ジプロピレングリコール、ブチレングリコール等の炭素数4以上の多価アルコール;セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール等の高級アルコール;カラギーナン、カルボキシビニルポリマー、ヒドロキシエチルセルロース等の増粘剤;トコフェロール及びその誘導体、アスコルビン酸及びその誘導体等の酸化防止剤;エデト酸塩、リン酸、ポリリン酸ナトリウム等の金属イオン封鎖剤;動物及び植物エキス;クエン酸、酒石酸等のpH調整剤;揮発性シリコーン等のシリコーン類;界面活性剤(アニオン性、カチオン性、非イオン性、両性)、防腐剤、着色剤、香料等を適宜配合することができる。
本発明の皮膚外用組成物は、常法に従って製造することができ、例えば、W/O型、O/W型、O/W/O型、W/O/W型、W/Si型等の乳化型、パウダー分散の非水系型、固形型、液状型、スティック型、揮発性油型、粉状型、ゼリー型、ジェル型、ペースト型、乳化高分子型、シート型、ミスト型、スプレー型等の種々の剤型とすることができる。
また、本発明の皮膚外用組成物の用途は、特に限定はなく、例えば、化粧水、乳液、クリーム、ジェル、美容液、日焼け止め用化粧料、パック、マスク、ハンドクリーム、ボディローション、ボディークリーム、エッセンス等の基礎化粧料;洗顔料、メイク落とし、ひげそり剤、ボディーシャンプー等の洗浄用化粧料;リップクリーム、口紅等の口唇用化粧料、白粉・打粉、ファンデーション、マスカラ、頬紅、アイライナー、アイシャドー、眉墨、アイブロー等のメイクアップ化粧料;シャンプー、リンス、トリートメント等の毛髪用化粧料;デオドラント剤等が挙げられる。
これらの中でも、本発明の皮膚外用組成物は、優れたデオドラント効果を有することから、デオドラント剤に配合することが好ましい。デオドラント剤としては、エアゾール型、ミスト型、ロールオン型、スティック型、クリーム型等の様々な剤型とすることができるが、本発明の皮膚外用組成物を肌に高密着に塗布でき、デオドラント効果を発揮できる点から、中でもロールオン製品として利用することが好ましい。本発明の皮膚外用組成物を配合したデオドラント剤は、常法に従って製造することができる。
ロールオン製品の場合、(A)デオドラント成分と、(B)エタノールと、(C)フェニル変性シリコーンを含む原液の他に、原液に配合した有効成分を均一に肌に付着させるために、希釈剤として水を含むことが好ましい。本発明の皮膚外用組成物の含有量(質量%)と、水の含有量(質量%)との質量比(皮膚外用組成物:水)は、20:80以上99:1以下が好ましく、30:70以上97:3以下がより好ましい。
以下の実施例により本発明を更に具体的に説明する。なお、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例の記載に限定されるものではない。
[実施例1~18及び比較例1~10]
表1及び表2に示す処方のロールオンを常法に従って製造し、油剤の安定配合、耐水残留性、耐擦れ性、耐よれ性、塗布後の肌のべたつき及び塗布後の肌の滑らかさをそれぞれ評価した。以下に各評価方法の詳細を示し、全ての結果を表1及び表2に示す。なお、特記のない限り、配合量の%は全て質量%を表す。
<油剤の安定配合>
各実施例及び比較例において全ての成分を混合した後に、油剤が安定して配合されているか否かを目視で評価した。安定して配合されている場合は◎、経時で分離した場合は△、最初から分離している、又は配合が不可能である場合は×とした。
<耐水残留性>
人工皮革(6×6cm)に試験品を0.5g塗布し、室温で1時間静置し乾燥させた。この人工皮革を精製水100mlに5分浸漬した後、人工皮革に残存したデオドラント成分の定量分析を行った。被膜成分が含まれていない時の水洗い試験後の残存デオドラント成分量は65%であったが、それと比較して水洗後の残存デオドラント成分量が20%以上向上した場合は◎、水洗後の残存デオドラント成分量が10%以上向上した場合は○、水洗後の残存デオドラント成分量が5%以上向上した場合は△、水洗後の残存デオドラント成分量に変化がない場合は×とした。
<耐擦れ性>
人工皮革に試験品を均一に塗布(3cm×3cm、0.1g)し、室温にて1時間静置し乾燥させた。その後、ブラシを用いて同方向に10回ブラッシングし、下記式に従い残存率を算出した。被膜成分が含まれていない時の耐擦れ性試験後の残存率は55%であったが、それと比較して残存率が20%以上向上した場合は◎、残存率が10%以上向上した場合は○、残存率が5%以上向上した場合は△、残存率に変化がない場合は×とした。
残存率(%)=(ブラッシング後の試験品重量(g)/乾燥後の試験品重量(g)×100)
<耐よれ性>
試験品を人工皮膚モデルに0.5g塗布し、乾燥させた。その後、人工皮膚モデルを折り曲げ、その様子を目視で評価した。乾燥後に均一な被膜を形成し、折り曲げ後によれが見られない場合は◎、乾燥後に均一な被膜を形成し、折り曲げ後によれがわずかに見られる場合は○、乾燥後に均一な被膜を形成するが、折り曲げ後に被膜が破壊される場合は△、乾燥後に均一な被膜を形成しない場合は×とした。
<塗布後の肌のべたつき>
試験品を万遍なく肌に塗布し、2分後の肌のべたつきを触感で評価した。べたつきがない場合は◎、べたつきが少ない場合は○、べたつきがある場合は△、べたつきがあり、不快に感じる場合は×とした。
<塗布後の肌の滑らかさ>
試験品を万遍なく肌に塗布し、2分後の肌の滑らかさを触感で評価した。非常に滑らかである場合は◎、滑らかである場合は○、滑らかでない場合は×とした。
表1に示すように、(A)デオドラント成分と、(B)エタノールと、(C)フェニル変性シリコーンとを所定の数値範囲内で含有する実施例1~14のロールオンは、油剤の安定配合、耐水残留性、耐擦れ性、耐よれ性、塗布後の肌のべたつき及び塗布後の肌の滑らかさのいずれにおいても評価は良好であった。また、更に(D)脂肪酸エステルを含有する実施例15~18のロールオンは、実施例16及び18において耐水残留性に少し劣るものの、他の油剤の安定配合、耐擦れ性、耐よれ性、塗布後の肌のべたつき及び塗布後の肌の滑らかさのいずれにおいても評価は良好であった。
それに対して、表2に示すように、(C)フェニル変性シリコーンを含まない比較例1及び2のロールオンは耐水残留性、耐擦れ性、耐よれ性及び塗布後の肌の滑らかさのいずれも不良であり、(C)フェニル変性シリコーンと(D)脂肪酸エステルを含むものの、合計が14.00質量%である比較例3と、(B)エタノールが1.00質量%しか含まれていない比較例4は耐よれ性に劣るだけでなく、油剤の安定配合や耐擦れ性にも劣り、塗布後の肌のべたつきや滑らかさは大きく劣っていた。
さらに、(A)デオドラント成分の含有量と、(C)フェニル変性シリコーンの含有量との質量比が15.00:0.20=75:1である比較例5は油剤の安定配合、耐擦れ性及び耐よれ性のいずれも不良であり、塗布後の肌の滑らかさも大きく劣っていた。また、(C)フェニル変性シリコーンではなく通常のシリコーンを含む比較例6~10のいずれも耐水残留性、耐擦れ性、耐よれ性及び塗布後の肌の滑らかさのいずれも不良であった。
よって、本発明の皮膚外用組成物は、可動又は発汗の多い体の部位に塗布しても、よれに強く、フレキシブルな皮膜を形成することができる皮膚外用組成物、デオドラント剤及びロールオン製品を提供することができる。
以上、実施形態及び実施例を用いて本発明を説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態及び実施例に記載の範囲には限定されないことは言うまでもない。上記実施形態及び実施例に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。またそのような変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。

Claims (7)

  1. (A)デオドラント成分としての酸化亜鉛と、
    (B)エタノールと、
    (C)フェニル変性シリコーンと
    を含有する皮膚外用組成物。
  2. さらに、(D)脂肪酸エステルを含有し、
    前記(C)フェニル変性シリコーン単独又は前記(C)フェニル変性シリコーンと前記(D)脂肪酸エステルの合計が0.1質量%以上13.0質量%以下含まれる請求項1に記載の皮膚外用組成物。
  3. 前記(A)デオドラント成分の含有量(質量%)と、前記(B)エタノールの含有量(質量%)との質量比((A):(B))が1:950以上6:1以下である請求項1に記載の皮膚外用組成物。
  4. 前記(A)デオドラント成分の含有量(質量%)と、前記(C)フェニル変性シリコーンの含有量(質量%)との質量比((A):(C))が1:50以上200:1以下である請求項1に記載の皮膚外用組成物。
  5. 前記(C)フェニル変性シリコーンの25℃における動粘度が5mm/s以上5000mm/s以下である請求項1に記載の皮膚外用組成物。
  6. 請求項1から5のいずれか1項に記載の皮膚外用組成物を含むデオドラント剤。
  7. 請求項6に記載のデオドラント剤を含むロールオン製品。
JP2023179504A 2019-11-18 2023-10-18 皮膚外用組成物、デオドラント剤及びロールオン製品 Pending JP2023174875A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2023179504A JP2023174875A (ja) 2019-11-18 2023-10-18 皮膚外用組成物、デオドラント剤及びロールオン製品

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019207618A JP2021080188A (ja) 2019-11-18 2019-11-18 皮膚外用組成物、デオドラント剤及びロールオン製品
JP2023179504A JP2023174875A (ja) 2019-11-18 2023-10-18 皮膚外用組成物、デオドラント剤及びロールオン製品

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019207618A Division JP2021080188A (ja) 2019-11-18 2019-11-18 皮膚外用組成物、デオドラント剤及びロールオン製品

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2023174875A true JP2023174875A (ja) 2023-12-08

Family

ID=75966131

Family Applications (2)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019207618A Pending JP2021080188A (ja) 2019-11-18 2019-11-18 皮膚外用組成物、デオドラント剤及びロールオン製品
JP2023179504A Pending JP2023174875A (ja) 2019-11-18 2023-10-18 皮膚外用組成物、デオドラント剤及びロールオン製品

Family Applications Before (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019207618A Pending JP2021080188A (ja) 2019-11-18 2019-11-18 皮膚外用組成物、デオドラント剤及びロールオン製品

Country Status (1)

Country Link
JP (2) JP2021080188A (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JP2021080188A (ja) 2021-05-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3657395B2 (ja) 外用組成物
JP5258756B2 (ja) パーソナルケア組成物
JP4418976B2 (ja) 防腐殺菌剤及び化粧料組成物
CN108366935B (zh) 宠物护理清洁组合物
JP2003081761A (ja) 乳化組成物
BRPI1009190B1 (pt) Solar filter composition
JP5550863B2 (ja) 化粧料
JP2015093859A (ja) 化粧料
JP2002193755A (ja) フケ・カユミ防止頭髪用および洗髪用化粧料
WO2018074439A1 (ja) 化粧料
JP5537070B2 (ja) ヘアコンディショニング組成物
JP2005350357A (ja) 体臭防臭化粧料
JP2002370958A (ja) 液状化粧料
JP3658626B2 (ja) 化粧品および医薬部外品
JP2023174875A (ja) 皮膚外用組成物、デオドラント剤及びロールオン製品
JP6900121B2 (ja) 制汗剤組成物、及び制汗剤
JP2004067626A (ja) 外用剤組成物
JP2017122059A (ja) 体臭抑制剤
JP7009088B2 (ja) 制汗剤組成物
JP3649619B2 (ja) 外用組成物
JP3675637B2 (ja) 外用組成物
JPH08268866A (ja) 皮膚外用剤
JP3783071B2 (ja) 化粧料組成物
JP2001131025A (ja) 頭皮頭髪用化粧料
JP2000007547A (ja) 化粧料

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20231018