JP2023174294A - 遠心圧縮機 - Google Patents

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Hidefumi Mori
潤也 鈴木
Junya Suzuki
亮 楳山
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Abstract

【課題】第1ラジアル軸受を効率良く冷却すること。【解決手段】ロータ33の軸方向におけるステータ32とハウジング11との間には、ロータ33の径方向に延びるとともにロータ33の径方向で径路69に対向し、径路69からモータ室18内に導入された空気を昇圧するディフューザ流路72が設けられている。ハウジング11内には、ディフューザ流路72を通過した空気をステータ32とロータ33との間に導く第1導入路73が設けられている。第1導入路73からステータ32とロータ33との間に向けて流れた空気は、ロータ33の軸方向において、第1ラジアル軸受51に向けて流れる。【選択図】図4

Description

本発明は、遠心圧縮機に関する。
遠心圧縮機は、コンプレッサインペラと、ロータと、モータと、ハウジングと、を備えている。コンプレッサインペラは、空気を圧縮する。ロータは、コンプレッサインペラに固定されている。モータは、コンプレッサインペラを回転させる。ハウジングは、インペラ室、モータ室、及び吸入口を有している。インペラ室は、コンプレッサインペラを収容する。モータ室は、モータを収容する。吸入口は、インペラ室に空気を吸入する。ロータの一部とハウジングに固定されるステータとがモータを構成する。
ところで、このような遠心圧縮機において、例えば特許文献1のように、ロータが、軸路と、径路と、を備えている場合がある。軸路は、ロータの内部をロータの軸方向に延びている。軸路は、吸入口に連通している。径路は、軸路と連通している。径路は、軸路からロータの径方向に延びている。径路は、モータ室内に連通している。このような遠心圧縮機は、ハウジング内に、ロータをラジアル方向で回転可能に支持する第1ラジアル軸受と、第1ラジアル軸受よりも径路側に配置された第2ラジアル軸受と、が設けられている。さらに、ハウジングは、吸入口から軸路及び径路を介してモータ室内に導入された空気をハウジング外に排出する排出口を有している。
これによれば、吸入口からの空気の一部が、軸路に導入されて軸路及び径路を流れる。径路を流れる空気は、ロータの回転に伴う遠心力によって加速されるとともに径路からモータ室内に導入される。第1ラジアル軸受及び第2ラジアル軸受は、モータ室内に導入された空気によって冷却される。その結果、第1ラジアル軸受及び第2ラジアル軸受の耐久性が向上する。
特許第6968253号公報
ところで、第1ラジアル軸受は、第2ラジアル軸受に比べて、径路から遠い位置に配置されている。したがって、吸入口から軸路及び径路を介してモータ室内に導入された空気によって、第1ラジアルを効率良く冷却するためには、モータ室内に導入された空気を第1ラジアル軸受に向けて効率良く流すことが望まれる。
上記課題を解決する遠心圧縮機は、空気を圧縮するコンプレッサインペラと、前記コンプレッサインペラに固定されるロータと、前記コンプレッサインペラを回転させるモータと、前記コンプレッサインペラを収容するインペラ室、前記モータを収容するモータ室、及び前記インペラ室に空気を吸入する吸入口を有するハウジングと、を備え、前記ロータの一部と前記ハウジングに固定されるステータとが前記モータを構成し、前記ロータは、前記吸入口に連通し、前記ロータの内部を前記ロータの軸方向に延びる軸路と、前記軸路と連通するとともに前記軸路から前記ロータの径方向に延び、前記モータ室内に連通する径路と、を備え、前記ハウジング内には、前記ロータをラジアル方向で回転可能に支持する第1ラジアル軸受と、前記第1ラジアル軸受よりも前記径路側に配置された第2ラジアル軸受と、が設けられ、前記ハウジングは、前記吸入口から前記軸路及び前記径路を介して前記モータ室内に導入された空気を前記ハウジング外に排出する排出口を有し、前記ロータの軸方向における前記ステータと前記ハウジングとの間には、前記ロータの径方向に延びるとともに前記ロータの径方向で前記径路に対向し、前記径路から前記モータ室内に導入された空気を昇圧するディフューザ流路が設けられており、前記ハウジング内には、前記ディフューザ流路を通過した空気を前記ステータと前記ロータとの間に導く第1導入路が設けられており、前記第1導入路から前記ステータと前記ロータとの間に向けて流れた空気は、前記ロータの軸方向において、前記第1ラジアル軸受に向けて流れる。
これによれば、吸入口からの空気の一部は、軸路に導入されて軸路及び径路を流れる。径路を流れる空気は、ロータの回転に伴う遠心力によって加速されるとともに径路からモータ室内に導入される。径路からモータ室内に導入された空気は、ディフューザ流路に流れ込む。このとき、ディフューザ流路は、ロータの径方向に延びるとともにロータの径方向で径路に対向している。したがって、径路からモータ室内に導入された空気が、ロータの回転に伴う遠心力によって加速された状態を維持しつつもディフューザ流路にスムーズに流れ込む。よって、径路からモータ室内に導入された空気の圧力損失を抑えつつも、ディフューザ流路に空気を導入することができる。ディフューザ流路を通過する空気は、減速されることにより昇圧される。そして、ディフューザ流路によって減速された後の空気が、第1導入路を介してステータとロータとの間に導かれる。ここで、第1導入路を介してステータとロータとの間に導かれる空気は、ディフューザ流路によって減速された後の空気であるため、ディフューザ流路を通過後に空気の流れ方向が変わっても、空気の圧力損失が生じ難い。したがって、ディフューザ流路によって昇圧された空気の圧力損失が抑制されている。そして、第1導入路からステータとロータとの間に向けて流れた空気は、ロータの軸方向において、第1ラジアル軸受に向けて流れる。これにより、ラジアル軸受が空気によって冷却される。第1ラジアル軸受を冷却する空気は、第1ラジアル軸受に至るまでに圧力損失が極力抑えられている。したがって、第1ラジアル軸受を冷却する空気は、第1ラジアル軸受をスムーズに通過する。そして、第1ラジアル軸受を冷却した後の空気は、排出口からハウジング外に排出される。以上により、第1ラジアル軸受を効率良く冷却することができる。
上記遠心圧縮機において、前記ステータは、ステータコアと、前記ステータコアを被覆する樹脂部と、を有し、前記樹脂部に前記第1導入路が形成されており、前記ハウジングは、前記第1ラジアル軸受を保持する第1ラジアル軸受保持部と、前記第2ラジアル軸受を保持する第2ラジアル軸受保持部と、を有し、前記ディフューザ流路は、前記樹脂部と前記第2ラジアル軸受保持部とによって形成されているとよい。
ステータコアを被覆する樹脂部、及び第2ラジアル軸受を保持する第2ラジアル軸受保持部は、ディフューザ流路を形成する上で好適である。また、ディフューザ流路を形成する部材を、樹脂部又はハウジングとは別にモータ室内に配置する必要が無いため、部品点数を削減することができる。
上記遠心圧縮機において、前記ハウジングには、前記ディフューザ流路を通過した空気を、前記第2ラジアル軸受に導く第2導入路が設けられているとよい。
これによれば、ディフューザ流路によって減速された後の空気の一部が、第2導入路を介して、第2ラジアル軸受に導かれる。これにより、第2ラジアル軸受を空気によって効率良く冷却することができる。
上記遠心圧縮機において、前記ロータは、筒部材と、前記筒部材の内側に固定される磁性体と、前記筒部材の軸方向で前記磁性体を挟んだ両側に設けられる第1軸部材及び第2軸部材と、を備え、前記コンプレッサインペラは、前記第1軸部材に連結されており、前記軸路は、前記第1軸部材及び前記磁性体を貫通して、前記第2軸部材の内部に至り、前記径路は、前記軸路から前記第2軸部材の外周面に向けて延び、前記モータ室内に連通しているとよい。
これによれば、軸路を流れる空気によって、磁性体を冷却することができる。したがって、圧縮された空気よりも低温である空気によって磁性体を冷却することができる。
この発明によれば、第1ラジアル軸受を効率良く冷却することができる。
実施形態における遠心圧縮機の断面図である。 遠心圧縮機の一部分を拡大して示す断面図である。 遠心圧縮機の一部分を拡大して示す断面図である。 遠心圧縮機の一部分を拡大して示す断面図である。 遠心圧縮機の一部分を拡大して示す断面図である。
以下、遠心圧縮機を具体化した一実施形態を図1~図5にしたがって説明する。本実施形態の遠心圧縮機は、燃料電池車に搭載されている。遠心圧縮機は、空気を圧縮する。
<遠心圧縮機10の基本構成>
図1に示すように、遠心圧縮機10は、ハウジング11を備えている。ハウジング11は、金属材料製である。ハウジング11は、例えば、アルミニウム製である。ハウジング11は、筒状である。ハウジング11は、モータハウジング12、コンプレッサハウジング13、タービンハウジング14、第1プレート15、第2プレート16、及びシールプレート17を有している。
モータハウジング12は、筒状である。モータハウジング12は、板状の端壁12aと、周壁12bと、を有している。周壁12bは、端壁12aの外周部から筒状に延びている。第1プレート15は、モータハウジング12の周壁12bの開口側の端部に連結されている。第1プレート15は、モータハウジング12の周壁12bの開口を閉塞している。そして、モータハウジング12の端壁12a及び周壁12bと第1プレート15とによって、モータ室18が区画されている。したがって、ハウジング11は、モータ室18を有している。
図2に示すように、第1プレート15は、第1凹部15c及び第2凹部15dを有している。第1凹部15c及び第2凹部15dは、第1プレート15におけるモータハウジング12とは反対側の端面15aに形成されている。第1凹部15c及び第2凹部15dは、円孔状である。第1凹部15cの内径は、第2凹部15dの内径よりも大きい。第2凹部15dは、第1凹部15cの底面15fに形成されている。第1凹部15cの軸線と第2凹部15dの軸線とは一致している。
シールプレート17は、第1凹部15cに嵌め込まれている。シールプレート17は、例えば、図示しないボルトによって第1プレート15に取り付けられている。シールプレート17は、第2凹部15dの開口を閉塞している。そして、シールプレート17と第2凹部15dとによって、スラスト軸受収容室19が区画されている。したがって、ハウジング11は、スラスト軸受収容室19を有している。また、シールプレート17は、シャフト挿通孔17hを有している。シャフト挿通孔17hは、シールプレート17の中央部に形成されている。シャフト挿通孔17hは、スラスト軸受収容室19に開口している。
第1プレート15は、第1ラジアル軸受保持部21を有している。したがって、ハウジング11は、第1ラジアル軸受保持部21を有している。第1ラジアル軸受保持部21は、円筒状である。第1ラジアル軸受保持部21は、第1プレート15におけるモータハウジング12側の端面15bの中央部からモータ室18内に突出している。第1ラジアル軸受保持部21は、モータ室18に連通している。第1ラジアル軸受保持部21は、第1プレート15を貫通して第2凹部15dの底面15hに開口している。したがって、第1ラジアル軸受保持部21は、スラスト軸受収容室19に連通している。第1ラジアル軸受保持部21の軸線は、第1凹部15cの軸線及び第2凹部15dの軸線と一致している。
コンプレッサハウジング13は、筒状である。コンプレッサハウジング13は、円孔状の吸入口22を有している。したがって、ハウジング11は、吸入口22を有している。コンプレッサハウジング13は、吸入口22の軸線が、シールプレート17のシャフト挿通孔17hの軸線と一致した状態で、第1プレート15の端面15aに連結されている。吸入口22は、コンプレッサハウジング13における第1プレート15とは反対側の端面に開口している。
コンプレッサハウジング13とシールプレート17との間には、インペラ室23と、吐出室24と、コンプレッサディフューザ流路25と、が形成されている。したがって、ハウジング11は、インペラ室23を有している。シールプレート17は、インペラ室23とスラスト軸受収容室19とを隔てている。インペラ室23は、吸入口22に連通している。インペラ室23は、吸入口22から離れるにつれて徐々に拡径していく略円錐台孔形状になっている。吐出室24は、インペラ室23の周囲で吸入口22の軸線周りに延びている。コンプレッサディフューザ流路25は、インペラ室23と吐出室24とを連通している。インペラ室23は、シールプレート17のシャフト挿通孔17hに連通している。
図3に示すように、モータハウジング12は、第2ラジアル軸受保持部26を有している。したがって、ハウジング11は、第2ラジアル軸受保持部26を有している。第2ラジアル軸受保持部26は、円筒状である。第2ラジアル軸受保持部26は、モータハウジング12の端壁12aの内面の中央部からモータ室18内に突出している。第2ラジアル軸受保持部26は、モータ室18に連通している。第2ラジアル軸受保持部26の内側は、モータハウジング12の端壁12aを貫通して端壁12aの外面に開口している。第1ラジアル軸受保持部21の軸線と第2ラジアル軸受保持部26の軸線とは一致している。
第2プレート16は、モータハウジング12の端壁12aの外面に連結されている。第2プレート16は、シャフト挿通孔16hを有している。シャフト挿通孔16hは、第2プレート16の中央部に形成されている。
タービンハウジング14は、筒状である。タービンハウジング14は、円孔状の吐出口27を有している。タービンハウジング14は、吐出口27の軸線が、第2プレート16のシャフト挿通孔16hの軸線と一致した状態で、第2プレート16におけるモータハウジング12とは反対側の端面16aに連結されている。吐出口27は、タービンハウジング14における第2プレート16とは反対側の端面に開口している。
タービンハウジング14と第2プレート16の端面16aとの間には、タービン室28と、タービンスクロール流路29と、連通通路30と、が形成されている。タービン室28は、吐出口27に連通している。タービンスクロール流路29は、タービン室28の周囲で吐出口27の軸線周りに延びている。連通通路30は、タービン室28とタービンスクロール流路29とを連通している。タービン室28は、第2プレート16のシャフト挿通孔16hに連通している。
図1に示すように、遠心圧縮機10は、モータ31を備えている。モータ31は、モータ室18に収容されている。したがって、モータ室18は、モータ31を収容する。そして、モータ31は、ハウジング11内に収容されている。
モータ31は、ステータ32と、ロータ33と、を備えている。したがって、遠心圧縮機10は、ロータ33を備えている。ステータ32は、筒状のステータコア34と、コイル35と、を有している。コイル35は、ステータコア34に巻回されている。ステータコア34は、モータハウジング12の周壁12bの内周面に固定されている。したがって、ステータ32は、ハウジング11に固定されている。ステータコア34の両端面には、コイル35の一部であるコイルエンド36がそれぞれ突出している。なお、以下の説明では、ステータコア34における第1プレート15側に位置するコイルエンド36を、「第1コイルエンド36a」と記載する。また、ステータコア34におけるモータハウジング12の端壁12a側に位置するコイルエンド36を、「第2コイルエンド36b」と記載する。
図4に示すように、ステータ32は、樹脂部37を有している。樹脂部37は、ステータコア34及びコイルエンド36を被覆している。樹脂部37は、第1樹脂部38、第2樹脂部39、及び第3樹脂部40を有している。したがって、ステータ32は、第1樹脂部38、第2樹脂部39、及び第3樹脂部40を備えている。第1樹脂部38は、第1コイルエンド36aを樹脂で覆う筒状である。第2樹脂部39は、第2コイルエンド36bを樹脂で覆う筒状である。第3樹脂部40は、ステータコア34の内周面を樹脂で覆う筒状である。第3樹脂部40は、ステータコア34の内側でステータコア34の軸方向に延びている。第3樹脂部40は、第1樹脂部38と第2樹脂部39とを接続している。第3樹脂部40の内周面の内径は一定である。
ロータ33は、ステータ32の内側に配置されている。ロータ33は、筒部材41と、磁性体である永久磁石42と、第1軸部材44及び第2軸部材45と、を備えている。筒部材41は、例えば、チタン合金製である。筒部材41は、筒部材41の軸線が直線状に延びる筒状である。筒部材41の軸方向は、ロータ33の軸方向でもある。また、筒部材41の径方向は、ロータ33の径方向でもある。筒部材41の外径は一定である。したがって、筒部材41の外周面は、ロータ33の軸方向に延びている。
永久磁石42は、円筒状である。永久磁石42は、筒部材41の内側に配置されている。永久磁石42の軸線は、筒部材41の軸線と一致している。永久磁石42は、筒部材41の内周面に圧入されている。したがって、永久磁石42は、筒部材41の内側に固定されている。永久磁石42は、永久磁石42の径方向に着磁されている。具体的には、永久磁石42は、永久磁石42の径方向で着磁されることにより永久磁石42の径方向の両側の部位にN極とS極とを有する円筒状である。
永久磁石42における軸線が延びる方向の長さは、筒部材41における軸線が延びる方向の長さよりも短い。永久磁石42の両端面は、筒部材41の内側に位置している。よって、筒部材41の軸方向に位置する両端部それぞれは、永久磁石42の両端面それぞれに対して軸方向へ突出している。そして、筒部材41の両端部は、ステータコア34の両端面それぞれに対して軸方向へ突出している。
図1に示すように、第1軸部材44及び第2軸部材45は、筒部材41の軸方向で永久磁石42を挟んだ両側に設けられている。第1軸部材44及び第2軸部材45は、例えば、鉄製である。
第1軸部材44は、円筒状である。第1軸部材44の第1端部は、筒部材41の第1端部の内側に挿入されている。第1軸部材44の第1端部は、筒部材41の第1端部の内周面に圧入されている。したがって、第1軸部材44は、筒部材41に固定されている。第1軸部材44の第2端部は、モータ室18から第1ラジアル軸受保持部21の内側、スラスト軸受収容室19、及びシャフト挿通孔17hを通過して、インペラ室23内に突出している。
第2軸部材45は、円筒状である。第2軸部材45の第1端部は、筒部材41の第2端部の内側に挿入されている。第2軸部材45の第1端部は、筒部材41の第2端部の内周面に圧入されている。したがって、第2軸部材45は、筒部材41に固定されている。第2軸部材45の第2端部は、モータ室18から第2ラジアル軸受保持部26の内側、及びシャフト挿通孔16hを通過して、タービン室28内に突出している。
ロータ33において、筒部材41及び永久磁石42は、モータ31を構成している。したがって、ロータ33の一部とステータ32とがモータ31を構成している。
遠心圧縮機10は、第1シール部材46を備えている。第1シール部材46は、シールプレート17のシャフト挿通孔17hと第1軸部材44との間に設けられている。第1シール部材46は、インペラ室23からモータ室18に向かう空気の洩れを抑制する。遠心圧縮機10は、第2シール部材47を備えている。第2シール部材47は、第2プレート16のシャフト挿通孔16hと第2軸部材45との間に設けられている。第2シール部材47は、タービン室28からモータ室18に向かう空気の洩れを抑制する。第1シール部材46及び第2シール部材47は、例えば、シールリングである。
遠心圧縮機10は、支持部48を備えている。支持部48は、第1軸部材44の外周面から環状に突出している。支持部48は、円板状である。支持部48は、第1軸部材44の外周面から径方向外側へ環状に突出した状態で、第1軸部材44の外周面に固定されている。したがって、支持部48は、第1軸部材44とは別体である。支持部48は、スラスト軸受収容室19内に配置されている。支持部48は、第1軸部材44と一体的に回転する。
遠心圧縮機10は、コンプレッサインペラ49を備えている。コンプレッサインペラ49は、第1軸部材44の第2端部に取り付けられている。したがって、コンプレッサインペラ49は、第1軸部材44に連結されている。よって、ロータ33は、コンプレッサインペラ49に固定されている。コンプレッサインペラ49は、第1軸部材44における支持部48よりも第1軸部材44の第2端部寄りに配置されている。コンプレッサインペラ49は、背面から先端面に向かうに従って徐々に縮径した筒状である。コンプレッサインペラ49は、インペラ室23に収容されている。したがって、インペラ室23は、コンプレッサインペラ49を収容する。コンプレッサインペラ49の外縁は、インペラ室23の内周面に沿って延びている。コンプレッサインペラ49は、第1軸部材44と一体的に回転することで空気を圧縮する。
遠心圧縮機10は、タービンホイール50を備えている。タービンホイール50は、第2軸部材45の第2端部に取り付けられている。タービンホイール50は、タービン室28に収容されている。タービンホイール50は、第2軸部材45と一体的に回転する。
ハウジング11内には、第1ラジアル軸受51と、第2ラジアル軸受52と、が設けられている。第1ラジアル軸受51は、円筒状である。第1ラジアル軸受51は、第1ラジアル軸受保持部21に保持されている。したがって、第1ラジアル軸受保持部21は、第1ラジアル軸受51を保持する。第2ラジアル軸受52は、円筒状である。第2ラジアル軸受52は、第2ラジアル軸受保持部26に保持されている。したがって、第2ラジアル軸受保持部26は、第2ラジアル軸受52を保持する。
第1ラジアル軸受51は、第1軸部材44をラジアル方向で回転可能に支持する。第2ラジアル軸受52は、第2軸部材45をラジアル方向で回転可能に支持する。第1ラジアル軸受51及び第2ラジアル軸受52は、筒部材41を筒部材41の軸方向で挟んだ両側の位置でロータ33をラジアル方向で回転可能に支持する。なお、「ラジアル方向」とは、筒部材41の軸方向に対して直交する方向である。
図2に示すように、遠心圧縮機10は、スラスト軸受53を備えている。スラスト軸受53は、スラスト軸受収容室19に収容されている。したがって、スラスト軸受収容室19は、スラスト軸受53を収容する。スラスト軸受53は、第1スラスト軸受部53aと、第2スラスト軸受部53bと、を含む。第1スラスト軸受部53a及び第2スラスト軸受部53bは、支持部48を挟み込むように配置されている。第1スラスト軸受部53aは、支持部48に対してコンプレッサインペラ49寄りに位置する。第2スラスト軸受部53bは、支持部48に対して第1ラジアル軸受51寄りに位置する。
そして、第1スラスト軸受部53a及び第2スラスト軸受部53bは、支持部48をスラスト方向で回転可能に支持する。したがって、スラスト軸受53は、コンプレッサインペラ49と第1ラジアル軸受51との間で支持部48を介してロータ33をスラスト方向で回転可能に支持する。なお、「スラスト方向」とは、筒部材41の軸方向に対して平行な方向である。このように、ロータ33は、ハウジング11に回転可能に支持されている。
<燃料電池システム55>
図1に示すように、上記構成の遠心圧縮機10は、燃料電池車に搭載された燃料電池システム55の一部を構成している。燃料電池システム55は、遠心圧縮機10の他に、燃料電池スタック56と、供給流路57と、排出流路58と、を備えている。燃料電池スタック56は、図示しない複数の電池セルから構成されている。供給流路57は、吐出室24と燃料電池スタック56とを接続する。排出流路58は、燃料電池スタック56とタービンスクロール流路29とを接続する。
ロータ33が回転すると、コンプレッサインペラ49及びタービンホイール50がロータ33と一体的に回転する。したがって、モータ31は、コンプレッサインペラ49を回転させる。コンプレッサインペラ49が回転すると、吸入口22からインペラ室23に空気が吸入される。したがって、吸入口22は、インペラ室23に空気を吸入する。なお、吸入口22を流れる空気は、図示しないエアクリーナによって清浄化されている。
吸入口22から吸入された空気は、インペラ室23内でコンプレッサインペラ49によって圧縮されるとともにコンプレッサディフューザ流路25を通過して吐出室24から圧縮された空気として供給流路57へ吐出される。そして、吐出室24から供給流路57へ吐出された空気は、供給流路57を介して燃料電池スタック56に供給される。燃料電池スタック56に供給された空気は、燃料電池スタック56を発電するために使用される。その後、燃料電池スタック56を通過する空気は、燃料電池スタック56の排気として排出流路58へ排出される。
燃料電池スタック56の排気は、排出流路58を介してタービンスクロール流路29に吸入される。タービンスクロール流路29に吸入される燃料電池スタック56の排気は、連通通路30を通じてタービン室28に導入される。タービンホイール50は、タービン室28に導入された燃料電池スタック56の排気により回転する。ロータ33は、モータ31の駆動による回転に加え、燃料電池スタック56の排気により回転するタービンホイール50の回転によっても回転する。そして、燃料電池スタック56の排気によるタービンホイール50の回転によりロータ33の回転が補助される。タービン室28を通過した排気は、吐出口27から外部へ吐出される。
<軸路65>
ロータ33は、軸路65を備えている。軸路65は、第1軸路66、第2軸路67、及び第3軸路68を有している。第1軸路66は、第1軸部材44の内部を第1軸部材44の軸方向に貫通している。第1軸路66は、円孔状である。第1軸路66の第1端は、第1軸部材44の第2端部に開口して吸入口22に連通している。
第2軸路67は、永久磁石42の内部を永久磁石42の軸方向に貫通している。したがって、軸路65は、永久磁石42の内部を貫通している。第2軸路67は、円孔状である。第2軸路67の第1端は、第1軸路66の第2端に連通している。第2軸路67の軸線は、第1軸路66の軸線と一致している。
第3軸路68は、第2軸部材45の内部を第2軸部材45の軸方向に延びている。第3軸路68は、円孔状である。第3軸路68の第1端は、第2軸路67の第2端に連通している。第3軸路68の軸線は、第2軸路67の軸線と一致している。第3軸路68の第2端は、第2軸部材45の内部に位置している。第3軸路68の第2端は、第2軸部材45の内部で閉塞している。
このように、軸路65は、第1軸部材44の内部、永久磁石42の内部、及び第2軸部材45の内部を筒部材41の軸方向に延びている。したがって、軸路65は、ロータ33の内部をロータ33の軸方向に延びている。軸路65は、第1軸部材44及び永久磁石42を貫通して、第2軸部材45の内部に至る。そして、軸路65は、第1軸部材44のコンプレッサインペラ49側の一端に開口して吸入口22に連通している。
<径路69>
図3に示すように、ロータ33は、複数の径路69を備えている。複数の径路69は、第2軸部材45に形成されている。複数の径路69は、第3軸路68の第2端に連通している。したがって、各径路69は、軸路65と連通している。各径路69は、第3軸路68から第2軸部材45の外周面に向けて延びている。したがって、各径路69は、軸路65から第2軸部材45の外周面に向けて延びている。複数の径路69は、第3軸路68から放射状に延びている。各径路69の第1端は、第3軸路68に連通している。各径路69の第2端は、第2軸部材45の外周面に開口して、モータ室18内に連通している。したがって、各径路69は、軸路65からロータ33の径方向に延び、モータ室18内に連通する。各径路69の第2端は、第2軸部材45の外周面に開口する開口部69aになっている。したがって、各径路69は、第2軸部材45の外周面に開口する開口部69aを有している。
第1軸路66の第1端には、吸入口22からの空気が導入される。そして、吸入口22から第1軸路66に導入された空気は、第1軸路66、第2軸路67、第3軸路68、及び各径路69を介してモータ室18に導入される。
図4に示すように、第1ラジアル軸受51は、ロータ33の軸方向において、ステータ32とロータ33との間の空間70に対して各径路69とは反対側で、ロータ33をラジアル方向で回転可能に支持している。第2ラジアル軸受52は、ロータ33の軸方向において、ステータ32とロータ33との間の空間70に対して各径路69側で、ロータ33をラジアル方向で回転可能に支持している。したがって、第2ラジアル軸受52は、第1ラジアル軸受51よりも各径路69側に配置されている。
<ディフューザ流路72>
図5に示すように、樹脂部37は、突起71を有している。突起71は、円環状である。突起71は、第2樹脂部39における第2コイルエンド36bの内側を被覆する部分から第2軸部材45の外周面に向けて突出している。突起71は、第2軸部材45の外周面における各径路69の開口部69aよりも筒部材41寄りの部位とロータ33の径方向で対向している。突起71は、ロータ33の軸方向で第2ラジアル軸受保持部26と対向している。また、突起71は、ロータ33の軸方向でステータ32とロータ33との間の空間70と対向している。
遠心圧縮機10は、ディフューザ流路72を備えている。ディフューザ流路72は、突起71を含む樹脂部37と第2ラジアル軸受保持部26との間に形成された空間である。よって、ディフューザ流路72は、樹脂部37と第2ラジアル軸受保持部26とによって形成されている。具体的には、ディフューザ流路72は、ロータ33の軸方向において、樹脂部37と第2ラジアル軸受保持部26の先端面26aとの間に形成された空間である。
樹脂部37は、第2ラジアル軸受保持部26とロータ33の軸方向で対向し、且つディフューザ流路72の壁面を形成するディフューザ形成面72aを有している。したがって、ステータ32は、ディフューザ形成面72aを有している。ディフューザ流路72は、ディフューザ形成面72aと第2ラジアル軸受保持部26の先端面26aとの間に形成された空間である。したがって、ディフューザ流路72は、ロータ33の軸方向におけるステータ32とハウジング11との間に設けられている。ディフューザ形成面72aは、ロータ33の径方向に延びている。ディフューザ流路72は、ロータ33の径方向に延びている。ディフューザ流路72は、ロータ33の径方向で各径路69の開口部69aに対向している。そして、ディフューザ流路72は、各径路69からモータ室18内に導入された空気を昇圧する。
<第1導入路73>
第2樹脂部39には、第1導入路73が複数設けられている。したがって、ハウジング11内には、第1導入路73が設けられている。ステータ32には、第1導入路73が設けられている。本実施形態では、樹脂部37に第1導入路73が形成されている。各第1導入路73は、第2樹脂部39における第2コイルエンド36bの内側を被覆する部分に形成されている。各第1導入路73の第1端は、モータ室18内において、第2樹脂部39の内側であって、且つ、ディフューザ流路72よりもロータ33の径方向外側の空間に連通している。各第1導入路73の第2端は、ステータ32とロータ33との間の空間70に連通している。各第1導入路73は、第1端から第2端に向かうにつれてロータ33に徐々に近づくようにロータ33の軸方向に対して斜めに延びている。そして、第1導入路73は、ディフューザ流路72を通過した空気をステータ32とロータ33との間の空間70に導く。
<第2導入路75>
第2ラジアル軸受保持部26には、第2導入路75が複数設けられている。したがって、ハウジング11には、第2導入路75が設けられている。各第2導入路75は、第2ラジアル軸受保持部26を貫通している。各第2導入路75の第1端は、第2ラジアル軸受保持部26の外周面に開口している。各第2導入路75の第1端は、モータ室18内において、第2樹脂部39の内側であって、且つ、ディフューザ流路72よりもロータ33の径方向外側の空間に連通している。各第2導入路75の第2端は、第2ラジアル軸受保持部26内に連通している。各第2導入路75は、モータ室18内と第2ラジアル軸受保持部26内とを接続している。各第2導入路75は、ディフューザ流路72を通過した空気を、第2ラジアル軸受保持部26内に向けて流す。よって、各第2導入路75は、ディフューザ流路72を通過した空気を、第2ラジアル軸受52に導く。
<排出口80>
図2に示すように、ハウジング11は、排出口80を有している。排出口80は、第1プレート15に形成されている。排出口80は、モータ室18よりもインペラ室23寄りに配置されている。排出口80は、第1プレート15の内部を筒部材41の径方向に延びている。排出口80の第1端は、第1プレート15の外周面に開口している。排出口80の第2端は、第1プレート15の内部に位置している。排出口80は、吸入口22から軸路65及び各径路69を介してモータ室18内に導入された空気をハウジング11外に排出する。
ハウジング11には、第1排出路81と、第2排出路82と、第3排出路83と、第4排出路84と、が形成されている。第1排出路81は、第1プレート15の内部を貫通している。第1排出路81は、第1ラジアル軸受保持部21内と排出口80とを接続している。第1排出路81の第1端は、第1ラジアル軸受保持部21内に連通している。第1排出路81の第2端は、排出口80に連通している。第1排出路81は、第1ラジアル軸受保持部21内の空気を排出口80に向けて流す。
第2排出路82は、第1プレート15の内部を貫通している。第2排出路82は、モータ室18とスラスト軸受収容室19とを接続している。第2排出路82の第1端は、モータ室18内におけるステータ32よりも第1プレート15寄りの空間に連通している。第2排出路82の第2端は、第2凹部15dの内周面に開口している。そして、第2排出路82の第2端は、スラスト軸受収容室19に連通している。第2排出路82は、モータ室18内の空気をスラスト軸受収容室19に向けて流す。
第3排出路83は、シールプレート17の内部、及び第1プレート15の内部を貫通している。第3排出路83は、シャフト挿通孔17hと排出口80とを接続している。第3排出路83の第1端は、シャフト挿通孔17h内に連通している。第3排出路83の第2端は、排出口80に連通している。したがって、第3排出路83は、シャフト挿通孔17hを介してスラスト軸受収容室19に接続されている。第3排出路83は、スラスト軸受収容室19における第1スラスト軸受部53a寄りの壁部からスラスト軸受収容室19内の空気を排出口80に向けて流す。
図1に示すように、第4排出路84は、第2プレート16及びモータハウジング12を貫通している。第4排出路84は、シャフト挿通孔16hと排出口80とを接続している。第4排出路84の第1端は、シャフト挿通孔16h内に連通している。第4排出路84の第2端は、排出口80に連通している。第4排出路84は、シャフト挿通孔16h内の空気を排出口80に向けて流す。
[実施形態の作用]
次に、本実施形態の作用について説明する。
吸入口22からの空気の一部は、軸路65に導入されて軸路65及び各径路69を流れる。各径路69を流れる空気は、ロータ33の回転に伴う遠心力によって加速されるとともに各径路69からモータ室18内に導入される。永久磁石42は、軸路65を流れる空気によって冷却される。よって、圧縮された空気よりも低温である空気によって永久磁石42が冷却される。
各径路69からモータ室18内に導入された空気は、ディフューザ流路72に流れ込む。このとき、ディフューザ流路72は、ロータ33の径方向に延びるとともにロータ33の径方向で各径路69に対向している。したがって、各径路69からモータ室18内に導入された空気が、ロータ33の回転に伴う遠心力によって加速された状態を維持しつつもディフューザ流路72にスムーズに流れ込む。よって、各径路69からモータ室18内に導入された空気の圧力損失が抑えられつつも、ディフューザ流路72に空気が導入される。ディフューザ流路72を通過する空気は、減速されることにより昇圧される。
ディフューザ流路72によって減速された後の空気の一部は、第1導入路73を介してステータ32とロータ33との間の空間70に導かれる。ここで、第1導入路73を介してステータ32とロータ33との間の空間70に導かれる空気は、ディフューザ流路72によって減速された後の空気であるため、ディフューザ流路72を通過後に空気の流れ方向が変わっても、空気の圧力損失が生じ難い。したがって、ディフューザ流路72によって昇圧された空気の圧力損失が抑制されている。
そして、第1導入路73からステータ32とロータ33との間の空間70に向けて流れた空気は、第1ラジアル軸受51に向けて流れる。よって、第1導入路73からステータ32とロータ33との間に向けて流れた空気は、ロータ33の軸方向において、第1ラジアル軸受51に向けて流れる。そして、第1ラジアル軸受51は、第1ラジアル軸受保持部21内を流れる空気によって冷却される。図2に示すように、第1ラジアル軸受保持部21内を通過した空気は、第1排出路81を介して排出口80からモータ室18外へ排出される。
ステータ32とロータ33との間の空間70を通過した空気の一部は、モータ室18内におけるステータ32よりも第1プレート15寄りの空間から第2排出路82を介してスラスト軸受収容室19内に流入する。そして、スラスト軸受収容室19内に流入した空気は、第1スラスト軸受部53aに向けて流れる空気と、第2スラスト軸受部53bに向けて流れる空気とに分岐される。
第1スラスト軸受部53aに向けて流れた空気は、第3排出路83を介して排出口80からモータ室18外へ排出される。第1スラスト軸受部53aは、スラスト軸受収容室19内を第1スラスト軸受部53aに向けて流れる空気によって冷却される。さらに、スラスト軸受収容室19と第1ラジアル軸受保持部21とは連通している。このため、第2スラスト軸受部53bに向けて流れた空気は、第1ラジアル軸受保持部21内に流入し、第1排出路81を介して排出口80からモータ室18外へ排出される。第2スラスト軸受部53bは、スラスト軸受収容室19内を第2スラスト軸受部53bに向けて流れる空気によって冷却される。
図3に示すように、ディフューザ流路72によって減速された後の空気の一部は、各第2導入路75を介して、第2ラジアル軸受52に導かれる。第2ラジアル軸受52は、第2ラジアル軸受保持部26内を流れる空気によって冷却される。第2ラジアル軸受保持部26内を通過した空気は、シャフト挿通孔16h及び第4排出路84を介して排出口80からモータ室18外へ排出される。
[実施形態の効果]
上記実施形態では以下の効果を得ることができる。
(1)吸入口22からの空気の一部は、軸路65に導入されて軸路65及び径路69を流れる。径路69を流れる空気は、ロータ33の回転に伴う遠心力によって加速されるとともに径路69からモータ室18内に導入される。径路69からモータ室18内に導入された空気は、ディフューザ流路72に流れ込む。このとき、ディフューザ流路72は、ロータ33の径方向に延びるとともにロータ33の径方向で径路69に対向している。したがって、径路69からモータ室18内に導入された空気が、ロータ33の回転に伴う遠心力によって加速された状態を維持しつつもディフューザ流路72にスムーズに流れ込む。よって、径路69からモータ室18内に導入された空気の圧力損失を抑えつつも、ディフューザ流路72に空気を導入することができる。ディフューザ流路72を通過する空気は、減速されることにより昇圧される。そして、ディフューザ流路72によって減速された後の空気が、第1導入路73を介してステータ32とロータ33との間に導かれる。ここで、第1導入路73を介してステータ32とロータ33との間に導かれる空気は、ディフューザ流路72によって減速された後の空気であるため、ディフューザ流路72を通過後に空気の流れ方向が変わっても、空気の圧力損失が生じ難い。したがって、ディフューザ流路72によって昇圧された空気の圧力損失が抑制されている。そして、第1導入路73からステータ32とロータ33との間に向けて流れた空気は、ロータ33の軸方向において、第1ラジアル軸受51に向けて流れる。これにより、第1ラジアル軸受51が空気によって冷却される。第1ラジアル軸受51を冷却する空気は、第1ラジアル軸受51に至るまでに圧力損失が極力抑えられている。したがって、第1ラジアル軸受51を冷却する空気は、第1ラジアル軸受51をスムーズに通過する。そして、第1ラジアル軸受51を冷却した後の空気は、排出口80からハウジング11外に排出される。以上により、第1ラジアル軸受51を効率良く冷却することができる。
(2)ディフューザ流路72は、樹脂部37と第2ラジアル軸受保持部26とによって形成されている。ステータコア34を被覆する樹脂部37、及び第2ラジアル軸受52を保持する第2ラジアル軸受保持部26は、ディフューザ流路72を形成する上で好適である。また、ディフューザ流路72を形成する部材を、樹脂部37又はハウジング11とは別にモータ室18内に配置する必要が無いため、部品点数を削減することができる。
(3)ハウジング11には、ディフューザ流路72を通過した空気を、第2ラジアル軸受52に導く第2導入路75が設けられている。これによれば、ディフューザ流路72によって減速された後の空気の一部が、第2導入路75を介して、第2ラジアル軸受52に導かれる。これにより、第2ラジアル軸受52を空気によって効率良く冷却することができる。
(4)軸路65は、第1軸部材44及び永久磁石42を貫通して、第2軸部材45の内部に至る。これによれば、軸路65を流れる空気によって、永久磁石42を冷却することができる。したがって、圧縮された空気よりも低温である空気によって永久磁石42を冷却することができる。
[変更例]
なお、上記実施形態は、以下のように変更して実施することができる。上記実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
○ 実施形態において、軸路65が、第1軸部材44及び永久磁石42を貫通して、第2軸部材45の内部に至るまでロータ33の軸方向に延びていなくてもよい。例えば、軸路65が、第1軸部材44の内部まで延びるとともに、各径路69が、軸路65から第1軸部材44の外周面に向けて延び、モータ室18内に連通していてもよい。この場合、第1ラジアル軸受51は、ロータ33の軸方向において、ステータ32とロータ33との間の空間70に対して各径路69側で、ロータ33をラジアル方向で回転可能に支持している。第2ラジアル軸受52は、ロータ33の軸方向において、ステータ32とロータ33との間の空間70に対して各径路69とは反対側で、ロータ33をラジアル方向で回転可能に支持している。したがって、第1ラジアル軸受51は、第2ラジアル軸受52よりも各径路69側に配置されている。よって、この実施形態では、第1ラジアル軸受51が、請求項の「第2ラジアル軸受」に相当するとともに、第2ラジアル軸受52が、請求項の「第1ラジアル軸受」に相当する。そして、樹脂部37と第1ラジアル軸受保持部21とによってディフューザ流路72が形成される。よって、この実施形態では、第1ラジアル軸受保持部21が、請求項の「第2ラジアル軸受保持部」に相当するとともに、第2ラジアル軸受保持部26が、請求項の「第1ラジアル軸受保持部」に相当する。
○ 実施形態において、ステータコア34が樹脂部37によって被覆されていなくてもよい。この場合、例えば、ディフューザ流路72を形成する部材を、樹脂部37とは別にモータ室18内に配置する。
○ 実施形態において、ディフューザ流路72が、第2ラジアル軸受保持部26に代えて、例えば、別のハウジング11の一部と樹脂部37とによって形成されていてもよい。また、ハウジング11とは別の部材をモータ室18内に配置し、ハウジング11とは別の部材と樹脂部37とによってディフューザ流路72が形成されていてもよい。
○ 実施形態において、樹脂部37に第1導入路73が形成されていなくてもよい。例えば、ステータコア34の端面に非磁性体が一体化されており、当該非磁性体に第1導入路73が形成されていてもよい。また、ディフューザ流路72を形成する部材のモータ31側の端部に第1導入路73が形成されていてもよい。要は、ハウジング11内に第1導入路73が設けられていればよい。
○ 実施形態において、ハウジング11に第2導入路75が設けられていなくてもよい。この場合、例えば、ディフューザ流路72を通過した空気とは別の空気によって、第2ラジアル軸受52を冷却してもよい。
○ 実施形態において、排出口80が、例えば、モータハウジング12の周壁12bに形成されていてもよい。そして、排出口80が、モータ室18内におけるステータ32よりも第1プレート15寄りの空間に連通していてもよい。この場合、ハウジング11には、第1排出路81、第2排出路82、及び第3排出路83が形成されていなくてもよい。
○ 実施形態において、径路69の数は特に限定されるものではない。
○ 実施形態において、永久磁石42が、例えば、筒部材41の内周面に圧入されておらず、例えば、接着剤によって筒部材41の内周面に接着されていてもよい。要は、永久磁石42は、筒部材41の内側に固定されていればよい。
○ 実施形態において、遠心圧縮機10は、タービンホイール50を備えていない構成であってもよい。
○ 実施形態において、遠心圧縮機10は、タービンホイール50に代えて、コンプレッサインペラを備えている構成であってもよい。つまり、遠心圧縮機10は、第1軸部材44及び第2軸部材45それぞれにコンプレッサインペラが取り付けられており、一方のコンプレッサインペラによって圧縮された空気が、他方のコンプレッサインペラによって再び圧縮されるような構成であってもよい。
○ 実施形態において、磁性体としては、永久磁石42に限らず、例えば、積層コア、アモルファスコア、又は、圧粉コア等であってもよい。
○ 実施形態において、筒部材41が、例えば、炭素繊維強化プラスチックから構成されていてもよい。要は、筒部材41の材質は、特に限定されるものではない。
○ 実施形態において、遠心圧縮機10は、燃料電池車に搭載されていなくてもよい。要は、遠心圧縮機10は、車両に搭載されるものに限定されるものではない。
[付記]
上記実施形態は、以下の付記に記載する構成を含む。
<付記1>
空気を圧縮するコンプレッサインペラと、
前記コンプレッサインペラに固定されるロータと、
前記コンプレッサインペラを回転させるモータと、
前記コンプレッサインペラを収容するインペラ室、前記モータを収容するモータ室、及び前記インペラ室に空気を吸入する吸入口を有するハウジングと、を備え、
前記ロータの一部と前記ハウジングに固定されるステータとが前記モータを構成し、
前記ロータは、
前記吸入口に連通し、前記ロータの内部を前記ロータの軸方向に延びる軸路と、
前記軸路と連通するとともに前記軸路から前記ロータの径方向に延び、前記モータ室内に連通する径路と、を備え、
前記ハウジング内には、前記ロータをラジアル方向で回転可能に支持する第1ラジアル軸受と、前記第1ラジアル軸受よりも前記径路側に配置された第2ラジアル軸受と、が設けられ、
前記ハウジングは、前記吸入口から前記軸路及び前記径路を介して前記モータ室内に導入された空気を前記ハウジング外に排出する排出口を有し、
前記ロータの軸方向における前記ステータと前記ハウジングとの間には、前記ロータの径方向に延びるとともに前記ロータの径方向で前記径路に対向し、前記径路から前記モータ室内に導入された空気を昇圧するディフューザ流路が設けられており、
前記ハウジング内には、前記ディフューザ流路を通過した空気を前記ステータと前記ロータとの間に導く第1導入路が設けられており、
前記第1導入路から前記ステータと前記ロータとの間に向けて流れた空気は、前記ロータの軸方向において、前記第1ラジアル軸受に向けて流れる遠心圧縮機。
<付記2>
前記ステータは、
ステータコアと、
前記ステータコアを被覆する樹脂部と、を有し、
前記樹脂部に前記第1導入路が形成されており、
前記ハウジングは、前記第1ラジアル軸受を保持する第1ラジアル軸受保持部と、前記第2ラジアル軸受を保持する第2ラジアル軸受保持部と、を有し、
前記ディフューザ流路は、前記樹脂部と前記第2ラジアル軸受保持部とによって形成されている<付記1>に記載の遠心圧縮機。
<付記3>
前記ハウジングには、前記ディフューザ流路を通過した空気を、前記第2ラジアル軸受に導く第2導入路が設けられている<付記1>又は<付記2>に記載の遠心圧縮機。
<付記4>
前記ロータは、
筒部材と、
前記筒部材の内側に固定される磁性体と、
前記筒部材の軸方向で前記磁性体を挟んだ両側に設けられる第1軸部材及び第2軸部材と、を備え、
前記コンプレッサインペラは、前記第1軸部材に連結されており、
前記軸路は、前記第1軸部材及び前記磁性体を貫通して、前記第2軸部材の内部に至り、
前記径路は、前記軸路から前記第2軸部材の外周面に向けて延び、前記モータ室内に連通している<付記1>~<付記3>のいずれか一項に記載の遠心圧縮機。
10…遠心圧縮機、11…ハウジング、18…モータ室、21…第1ラジアル軸受保持部、22…吸入口、23…インペラ室、26…第2ラジアル軸受保持部、31…モータ、32…ステータ、33…ロータ、34…ステータコア、37…樹脂部、41…筒部材、42…磁性体である永久磁石、44…第1軸部材、45…第2軸部材、49…コンプレッサインペラ、51…第1ラジアル軸受、52…第2ラジアル軸受、65…軸路、69…径路、72…ディフューザ流路、73…第1導入路、75…第2導入路、80…排出口。

Claims (4)

  1. 空気を圧縮するコンプレッサインペラと、
    前記コンプレッサインペラに固定されるロータと、
    前記コンプレッサインペラを回転させるモータと、
    前記コンプレッサインペラを収容するインペラ室、前記モータを収容するモータ室、及び前記インペラ室に空気を吸入する吸入口を有するハウジングと、を備え、
    前記ロータの一部と前記ハウジングに固定されるステータとが前記モータを構成し、
    前記ロータは、
    前記吸入口に連通し、前記ロータの内部を前記ロータの軸方向に延びる軸路と、
    前記軸路と連通するとともに前記軸路から前記ロータの径方向に延び、前記モータ室内に連通する径路と、を備え、
    前記ハウジング内には、前記ロータをラジアル方向で回転可能に支持する第1ラジアル軸受と、前記第1ラジアル軸受よりも前記径路側に配置された第2ラジアル軸受と、が設けられ、
    前記ハウジングは、前記吸入口から前記軸路及び前記径路を介して前記モータ室内に導入された空気を前記ハウジング外に排出する排出口を有し、
    前記ロータの軸方向における前記ステータと前記ハウジングとの間には、前記ロータの径方向に延びるとともに前記ロータの径方向で前記径路に対向し、前記径路から前記モータ室内に導入された空気を昇圧するディフューザ流路が設けられており、
    前記ハウジング内には、前記ディフューザ流路を通過した空気を前記ステータと前記ロータとの間に導く第1導入路が設けられており、
    前記第1導入路から前記ステータと前記ロータとの間に向けて流れた空気は、前記ロータの軸方向において、前記第1ラジアル軸受に向けて流れる遠心圧縮機。
  2. 前記ステータは、
    ステータコアと、
    前記ステータコアを被覆する樹脂部と、を有し、
    前記樹脂部に前記第1導入路が形成されており、
    前記ハウジングは、前記第1ラジアル軸受を保持する第1ラジアル軸受保持部と、前記第2ラジアル軸受を保持する第2ラジアル軸受保持部と、を有し、
    前記ディフューザ流路は、前記樹脂部と前記第2ラジアル軸受保持部とによって形成されている請求項1に記載の遠心圧縮機。
  3. 前記ハウジングには、前記ディフューザ流路を通過した空気を、前記第2ラジアル軸受に導く第2導入路が設けられている請求項1又は請求項2に記載の遠心圧縮機。
  4. 前記ロータは、
    筒部材と、
    前記筒部材の内側に固定される磁性体と、
    前記筒部材の軸方向で前記磁性体を挟んだ両側に設けられる第1軸部材及び第2軸部材と、を備え、
    前記コンプレッサインペラは、前記第1軸部材に連結されており、
    前記軸路は、前記第1軸部材及び前記磁性体を貫通して、前記第2軸部材の内部に至り、
    前記径路は、前記軸路から前記第2軸部材の外周面に向けて延び、前記モータ室内に連通している請求項1に記載の遠心圧縮機。
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