JP2023173538A - 給湯装置の貯湯タンク - Google Patents

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皓治 伊藤
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将広 林
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Abstract

【課題】補強リングにより、貯湯タンクの胴板の薄肉軽量化によるコスト低減を図り、正圧、負圧、繰り返しの圧力に耐え、保温性能に優れ、汎用性の高い、貯湯タンク提供すること。【解決手段】本発明の給湯装置の貯湯タンク4は、略円筒状の胴板15と、胴板15の上方に配設されている、略半球状の上部板14と、胴板15の下方に配設されている、略半球状の下部板16と、胴板15の外周に配設され、両端に締結部を備えた補強リング23と、補強リング23の外周に配設され、胴板15および補強リング23の少なくとも一部を覆う真空断熱材28と、を備え、補強リングの長手方向の上下端面部には、折り曲げ処理が施されている。【選択図】図4

Description

本発明は、給湯機として用いられ、任意の温度に加熱した温水を貯めておく貯湯タンクに関するものである。
従来、給湯機としては、ガスや石油を燃料として用い、その燃焼熱で水道水を加熱する給湯機が使用されてきた。これらは、速湯性に優れているという利点がある半面、ガス、石油といった燃料が必要でその供給が不可欠であること、燃焼後の排気ガスが大気に放出され大気汚染を招くこと、燃焼させるので不安全性を常に内在していること、燃焼時の音が大きいことなどの課題があった。特に近年増えている、エネルギー源を全て電気で行うというオール電化の住宅やマンションでは、燃料を供給する方法がないため、燃焼熱で水道水を加熱する給湯装置を使用できないケースも増えてきている。
そこで、加熱された温水を貯めておく大容量の貯湯タンクを備えた給湯装置が開発されている。この加熱方法としては、夜間割引の安価な電力を利用し、夜間に貯湯タンクの内部に配設された電気ヒータで加熱してできた一般的には80℃以上の温水を、貯湯タンクに貯めておき、この温水と水道水をミキシングして、使用者の欲する任意の温度にして、給湯端末から供給するものである。
また、加熱方法として、ヒータ以外にヒートポンプを用いた貯湯式のヒートポンプ式給湯装置が開発されている。これは、大容量の貯湯タンクと、ヒートポンプ回路を組み入れた室外機を備え、夜間割引の安価な電力を利用して、ヒートポンプ回路で水道水を加熱して温水を生成し、その温水を貯湯タンクに貯めておき、この温水と水道水をミキシングして、使用者の欲する任意の温度にして、給湯端末から供給するものである。このヒートポンプ式給湯装置は、冷媒の状態変化を利用して加熱しているので、電気ヒータによる加熱よりエネルギー効率が良く、入力に対する能力は3倍以上確保することが可能であり、ランニングコストも安価となる。そのため、燃焼による給湯機の問題を解決し、オール電化の住宅、マンションでも新たなインフラ整備を必要としないで手軽に設置することができ、普及してきている。
このように用いられている給湯装置の貯湯タンクの場合は、水道による水道圧が直接貯湯タンクに加わり、変形したり、給湯端末の開閉動作による繰返し荷重が加わり、亀裂が生じて水漏れすることを防ぐために、水道の給水部と、貯湯タンクの間に減圧弁を設け、貯湯タンクに加わる圧力を減じている。そして、この設定は、100kPaから数百kPaに設定されているのが通常である。ところが、このような減圧弁を設けているために、給湯端末での水圧が減じてしまい、シャワー圧が低くなり、シャワーの勢いがなくなってしまうことで、3階建て住宅で3階給湯するなど高所での給湯する際に、流量が少なく時間がかかるなどの課題が出てきている。
また、貯湯タンクには前述した正圧だけでなく、負圧も発生する。給湯端末の開閉動作により、給水部に比べ出湯部端末開閉動作が時間差で遅くなったことによる開閉動作タイミングズレが発生し、貯湯タンク内圧が減少し貯湯タンク外部圧力(外圧)より圧力が低くなる、貯湯タンク内にいわゆる負圧が発生する。通常、貯湯タンクには過度の負圧発生しないように負圧発生時に貯湯タンク内の圧力を開放する逃がし弁部品を構成しているが、逃がし弁故障に備え、貯湯タンクには負圧耐力強度が求められている。
貯湯タンクの負圧耐力強度には、単純に貯湯タンクの強度を増すことが必要である。貯湯タンクの耐圧性を上げるためには、概して板厚をアップして対応している場合が多い。しかし、貯湯タンク材質は腐食防止をするために高価なステンレス製である場合がほとんどであり、板厚を上げることは、材料費のコストアップにつながってしまう。
また、板厚を上げる他に、以下に示すような対応でタンク強度向上が行われている。
この種の貯湯給湯装置は貯湯タンクを内蔵しており、環境配慮、コスト面、運搬設置からも薄肉軽量タンクが求められている。
貯湯タンクに発生する負圧対策としては、板厚を上げる他に、以下に示すような対応でタンク強度向上が行われている。
図6(a)に示すように、貯湯タンク胴部104に補強リング123(図6(b)参照)を装着することで負圧対策がとられている。密閉状態の貯湯タンク胴部104では、貯湯タンク胴部104の内部に大きな負圧が加わると、図6(c)に示すような変形が起こる。つまり貯湯タンク胴部104の周面の一部にへこみが発生して凹となると、他の部分が凸状に出っ張るというように、貯湯タンク胴部104の円周面全体にわたって凹凸変形する。そのために、貯湯タンク胴部104の外周面に固定した補強リング123により、貯湯タンク胴部104の凸凹変形を防止し、耐負圧性能が向上し、凹凸変形が発生しにくくなる。(例えば、特許文献1参照)
特開平10-73321号公報
貯湯給湯装置には耐圧性能と同時に保温性能が求められている。低熱伝導率部品で覆い断熱することで保温性能が向上する。貯湯タンクは部品内部を略真空状の真空断熱材VIP(Vacuum Insulation Panel)部品を貯湯タンク胴部104の外周面に直貼りすることで保温性能を向上させている。しかし、貯湯タンク胴部104の外周面に配設される補強リング123はエッジ面が外周方向に構成されている。エッジ面は真空断熱材VIP部品面に接触し切創させるため、貯湯タンク胴部104の補強リング123の外周には真空断熱材VIP部品は直貼り構成できなくなり、保温性能が低下するという課題を有していた。また、容量が多い貯湯タンク胴部104は胴長が伸びるため、圧力に対する貯湯タンク胴部104の変位量が増大する。そのため、補強リング123を複数設けることになるが、真空断熱材VIP部品は補強リング123のエッジによる傷付けを回避することになり、貯湯タンクの高温部が露出した配設になり、保温性能が低下するという課題を有していた。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、貯湯タンクの耐圧強度と保温性能を両立した給湯装置の貯湯タンクを提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の給湯装置の貯湯タンクは、略円筒状の胴板と、前記胴板の上方に配設されている、略半球状の上部板と、前記胴板の下方に配設されている、略半球状の下部板と、前記胴板の外周に配設され、両端に締結部を備えた補強リングと、前記補強リングの外周に配設され、前記胴板および前記補強リングの少なくとも一部を覆う真空断熱材と、を備えた給湯装置の貯湯タンクであって、前記補強リングの長手方向の上下端面部には、折り曲げ処理が施されている。
これにより、真空断熱材を傷付けることなく補強リングを真空断熱材28で覆うことができる。よって、耐圧強度を有した薄肉軽量の貯湯タンクと保温性能を確保できる貯湯タンクになる。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、補強リングにより、貯湯タンクの胴板の薄肉軽量化によるコスト低減を図り、正圧、負圧、繰り返しの圧力に耐え、保温性能に優れ、汎用性の高い、貯湯タンクを提供できる。
本発明の実施の形態1における給湯装置の正面図 同給湯装置の回路図 (a)同給湯装置の貯湯タンクの上面図、(b)同給湯装置の貯湯タンクの側面図 同給湯装置の補強リングの詳細拡大図 本発明の実施の形態1における貯湯タンクユニットの側断面図 (a)従来の電気温水器の貯湯タンクの断面図、(b)従来の電気温水器の貯湯タンクの補強リングの斜視図、(c)従来の貯湯タンク負圧発生時の円筒胴体の図
第1の発明は、略円筒状の胴板と、前記胴板の上方に配設されている、略半球状の上部板と、前記胴板の下方に配設されている、略半球状の下部板と、前記胴板の外周に配設され、両端に締結部を備えた補強リングと、前記補強リングの外周に配設され、前記胴板および前記補強リングの少なくとも一部を覆う真空断熱材と、を備えた給湯装置の貯湯タンクであって、前記補強リングの長手方向の上下端面部には、折り曲げ処理が施されている、給湯装置の貯湯タンクとするものである。
これにより、カール形状処理やヘミング処理を施すことで端面によるエッジ部が外方向に向かない。そのため、真空断熱材を傷付けることなく補強リングを真空断熱材で覆うことができる。よって、耐圧強度を有した薄肉軽量の貯湯タンクと保温性能を確保できる貯湯タンクになる。
折り曲げ処理により安全性の確保と補強効果が得られる。ヘミング処理やカール形状処理をすると端面切り口が内側に折られ、曲げ部分が曲線になる。上下端面部が鋭利でなくなるため、安全性が得られる。板厚の薄い金属板の場合では、端面を折り曲げることなくそのままにしておくと怪我をする場合があり、折り曲げ処理をしておけば鋭利な端面に直接触れずに済むので、怪我の危険性がなくなる。ヘミング曲げやカール形状により、折り曲げた部分の板厚が倍になるので補強効果が得られる。折り曲げ処理は主に板厚の薄い金属板に施すが、そのままだと強度の低い金属板も、ヘミングやカール形状の折り曲げ処理により厚みが増し強度が増す。金属板の端面は、組み立て時や設置運搬に真空断熱材と触れる機会が多く傷や変形の可能性があるが、ヘミング曲げやカール形状によって補強されるので、傷や変形を防ぐことができる。
第2の発明は前記補強リングの金属板には平面ビードが施されているものである。
従来、補強リングは帯状の金属板を環状に折り曲げて両端部を対抗させこの端部同士をネジ等の別部品により締結している。補強リングの金属板は平面で構成されることが多いが、絞り加工を用いたビード形状を施すことにより断面係数を上げ補強リング自体の強度を補強することができる。これにより強度アップした補強リング形状は、従来同厚みであれば強度を高くすることができ、従来同強度であれば薄型化にすることができる。補強リング薄型化は貯湯タンクの小径化につながる。貯湯タンクの小径化は給湯装置全体の小型化が可能であり、あるいは同サイズの給湯装置であれば補強リング小径化によって空スペースを活用することで真空断熱材の厚みアップを行い、保温性能に優れた貯湯タンクを提供することができる。
第3の発明は、前記補強リングを前記胴板に接触させたものである。
これにより、沸き上げにより高温水を貯湯している貯湯タンクと補強リングをカール形状部やビード部の点接触で貯湯タンクと補強リングの接触面積を減らすことで、従来形状の面接触より伝熱しにくくなるため、より保温性能を向上した貯湯タンクを提供することができる。
第4の発明は、複数の前記補強リングを前記胴板に配設したものである。
貯湯タンクは、タンク容量に比例して同板の軸方向部分が長くなる、いわゆる胴長タンクになる。胴部が長くなることにより、上下鏡板とのピッチが広がり拡大する。これにより、加圧、減圧による変形量がピッチ量と比例し増大する。ピッチ間隔を詰めるには、鏡板深さを深くすればいいが、プレスの深絞りは板厚薄肉化と相関があり、薄肉化により深絞りは限定される。そのため、補強リングを複数にすることで、タンク変形を抑えることができ、薄肉化でもピッチ間隔が広いタンクを構成することができる。
以下、図面を参照しながら実施の形態を詳細に説明する。但し、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明、または、実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。
なお、添付図面および以下の説明は、当業者が本開示を十分に理解するために提供されるのであって、これらにより特許請求の範囲に記載の主題を限定することを意図していない。
(実施の形態1)
以下に、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の実施の形態1における給湯装置の正面内観図である。
給湯装置は、貯湯タンクユニット1と、ヒートポンプ回路を有するヒートポンプユニット2を備える。そして、この貯湯タンクユニット1とヒートポンプユニット2は、2本の水配管3(3a、3b)で連結している。
給湯装置の貯湯タンクユニット1内部には、ヒートポンプユニット2で加熱された温水を貯めておく貯湯タンク4があり、水道水をヒートポンプユニット2で加熱して温水として貯めておき、必要な際に、水道水とミキシングして、所定の温度にして給湯することができる。この貯湯タンク4は、薄板の耐腐食性に優れたステンレス製のプレス部品で構成されており、円筒状になっている。この貯湯タンク4の前方には、水道水を供給する給水管5があり、この給水管5から供給された水道水を一定の圧力に減ずるための減圧弁6が配されており、それ以外に水ポンプ7などの機能部品や、制御基板8などの制御部品が配されている。
従来は減圧弁6によって水道水の圧力を120kPa以下に減じて貯湯タンク4に供給している。このように、貯湯タンク4にかかる圧力を減ずることで、貯湯タンク4の変形防止、耐久性向上を確保している。また、近年では高圧タイプの貯湯タンク4として、減圧弁6の設定を170kPaまで上げているものや、減圧弁6の設定を280kPa以上とした高圧タイプの貯湯タンク4もある。減圧弁6にはストレーナが組み込まれ、ストレーナによって水道水内のゴミやコンタミネーションを除去する。
圧力逃し安全弁9は、密閉された圧力容器である貯湯タンク4内の異常圧力を抜くための装置として、減圧弁6の設定圧力よりも高く設定し、例えば280kPaより高い設定とする。
また給湯装置には水側使用圧力を変更した高圧タイプも存在する。このタイプは減圧弁6の設定圧力を170kPa以上として、各種圧力の商品ラインナップとすることで、顧客の多様なニーズに対応している。本発明は高圧タイプに限定されるものではなく、様々な使用圧力に対応できるものであり、本発明は使用圧力に限定されるものではない。
ヒートポンプユニット2には、圧縮機10、放熱器11、減圧手段(図示せず)、空気-冷媒熱交換器12を順次接続した冷媒サイクルが組み込まれている。放熱器11は、水-冷媒熱交換器であり、水道水を加熱する。送風ファン13は空気-冷媒熱交換器12の前方に配された送風手段であり、空気-冷媒熱交換器12から、風を吸引し、蒸発能力を高め、ヒートポンプ加熱能力を高めている。そして、ヒートポンプユニット2で80℃以上に加熱された水道水は、温水となって、水配管3(3b)を通って給湯装置の貯湯タンクユニット1に運ばれ、貯湯タンク4に貯湯される。
図2は本発明の実施の形態1における給湯装置の回路図である。
以下、図面に基づいて、給湯装置の動作を説明する。
給水管5から給水された水道水は、一旦貯湯タンク4の内部に入る。その貯湯タンク4から水ポンプ7を介し、水配管3(3a)を通りヒートポンプユニット2に送られる。ヒートポンプユニット2では、圧縮機10を駆動させると、高圧まで圧縮されて吐出された冷媒は、水-冷媒熱交換器である放熱器11に送られ、ここで水配管3(3a)から送られてきた水道水と熱交換して放熱する。
これにより、水道水は高温に加熱され、他方の水配管3(3b)で再度、貯湯タンクユニット1に送られる。高温となり貯湯タンクユニット1に戻った温水は、貯湯タンク4で貯湯される。そして、貯湯された温水は、給湯操作が行われると、貯湯タンク4の温水と、給水管5から、減圧弁6を介して給水された水道水が、混合弁20で混合され、所定の温度となって給湯管21を介して、蛇口や風呂などの給湯端末22給湯される。
この際に、水道水の圧力が貯湯タンク4に加わらないように、給水管5には圧力を減ずるための減圧弁6が設けられており、280kPa程度に減圧を行う。それにより、給湯端末22をON-OFFすると、数十kPa程度の圧力バラつきと、減圧弁6の設定圧力である280kPaが繰り返し、貯湯タンク4にかかる。また、貯湯タンク4内の温度が上昇し、内部圧力が高くなった場合の圧力逃し安全弁9が開放されるまでの圧力が貯湯タンク4にかかる。
そのため、貯湯タンク4の胴板15は、Tig溶接してある上部板14(図3参照)と胴板15(図3参照)の接合部15a(図3参照)、下部板16(図3参照)と胴板15の接合部15b(図3参照)を支点として、中央部が膨縮を繰返す。それと共に、上部板14、下部板16についても、頂部14aが膨縮を繰返す。上部板14、胴板15、下部板16の強度を増しているので、亀裂が生じることがなく、耐久性に優れた貯湯タンク4とすることができる。そのため、減圧弁6の圧力を高く設定することができ、給湯シャワー圧を上げることが可能となり、シャワーの勢いが増すことにより、使用性が大幅に向上し非常に使い勝手が良くなる。
また、減圧弁6が故障した場合には、圧力逃し安全弁9にて設定した圧力で、圧力逃しが行なわれ、その圧力まで貯湯タンク4には内圧がかかる。この設定圧力は、減圧弁6の設定圧力よりも高くなっているが、それに対しても、貯湯タンク4の強度を向上しているため異常は生じない。
減圧弁6や圧力逃し安全弁9を設けている場合は、減圧弁6、圧力逃し安全弁9以上の圧力は貯湯タンク4に加わらない。しかし、それが圧力逃し安全弁9の設定圧以下であれば、静水圧を加えて水漏れ、変形、破損その他の異常のないことが求められているが、減圧弁6、圧力逃し安全弁9の設定圧以上であれば、水漏れ、形、破損その他の異常のないことが必要となる。圧力逃し安全弁9の設定圧を超えて使用するケースもあることを想定しているために、静水圧をかけて水漏れ、変形、破損その他の異常が発生しない強度としている。
また貯湯タンク4には前述した正圧だけでなく、負圧も発生する。給湯端末22の開閉動作により、給水部に比べ出湯部端末の開閉動作が時間差で遅くなった際に、開閉動作タイミングズレが発生し貯湯タンク4の内圧が減少し貯湯タンク4の外部圧力(外圧)より貯湯タンク4内の圧力が低くなり、貯湯タンク4内にいわゆる負圧が発生する。通常、貯湯タンク4には過度の負圧発生がしないように負圧発生時に貯湯タンク4内の圧力を開放する機能が圧力逃し安全弁9にあるが、圧力逃し安全弁9の故障に備えて、貯湯タンク4には負圧耐力強度が求められている。
貯湯タンク4の負圧耐力強度には、単純に貯湯タンク4の強度を増すことが必要である。貯湯タンク4の耐圧性を上げるためには、貯湯タンク4の材料の変更と板厚アップがあり、概して板厚をアップして対応している場合が多い。しかし、貯湯タンク4の材質は腐食防止をするために高価なステンレス製である場合がほとんどであり、板厚を上げることは、材料費のコストアップにつながってしまう。
給湯装置の貯湯タンク4の構成を図3に示す。図3(a)は上面図、図3(b)は側面図である。上部板14は耐腐食性を有するステンレス鋼鈑を絞り加工して成形し、胴板15は上部板14とTig溶接で一体化されたステンレス鋼鈑である。胴板15は、平板をロール加工にて円筒状にし、縦方向にTig溶接している。下部板16は胴板15の下方に配され胴板15とTig溶接で一体化され、上部板14と同様にステンレス鋼鈑を絞り加工して成形してある。上部板14、胴板15、及び下部板16で閉塞空間を形成し、閉塞空間に温水を貯留することにより、給湯装置の貯湯タンク4の役割を果たす。また、上部板14、下部板16には、給水口や温水取り出し口である、配管接続部14d、14e、14f、16d、16e、16fが複数設けられている。
脚17はこの貯湯タンク4を支え、この脚17を保持するための、脚金具18は胴板15にスポット溶接で取り付けられている。胴板15には貯湯タンク4にかかる負圧による変形を防止する補強リング23を設置している。
図4は同給湯装置の補強リング23の詳細拡大図である。図4に示す補強リング23は、円筒状の胴板15の外周面に取り付ける。補強リング23は、帯状の金属板24を環状に曲げることで、金属板24の両端部を対向させる。それぞれの端部には、L型に折り曲げ加工された金属製のL字締結部品25を溶接又は圧着して取付けている。L字締結部品25同士を対向させ、締結ネジ(図示せず)により、胴板15に緩みなく、また過剰な締まりなく、適切なトルクにて締結する。
補強リング23の長手方向の上下端面部26には、いわゆるカール形状処理やヘミング処理による折り曲げ処理が施されている。折り曲げ処理によって、上下端面部26の端面26aは、金属板24の外周面に当接する。ヘミング処理は、金属板24の上下端面部26を180°折り返した後に平らに押しつぶした処理であり、カール形状処理は、金属板24の上下端面部26を丸める処理である。このような折り曲げ処理を施すことで端面26aによるエッジ部が外方向に向かない。そのため、真空断熱材を傷付けることなく補強リングを真空断熱材28で覆うことができる。よって、耐圧強度を有した薄肉軽量の貯湯タンクと保温性能を確保できる貯湯タンクになる。
折り曲げ処理により安全性の確保と補強効果が得られる。ヘミング処理やカール形状処理をすると端面26aが金属板24の内側に折られ、曲げ部分が曲面になる。上下端面部26が鋭利でなくなるため、安全性が得られる。板厚の薄い金属板24の場合では、端面26aを折り曲げることなくそのままにしておくと怪我をする場合があり、折り曲げ処理をしておけば鋭利な端面26aに直接触れずに済むので、怪我の危険性がなくなる。ヘミング曲げやカール形状により、折り曲げた部分の板厚が倍になるので補強効果が得られる。折り曲げ処理は主に板厚の薄い金属板24に施すが、そのままだと強度の低い金属板24も、ヘミングやカール形状の折り曲げ処理により厚みが増し強度が増す。金属板24の端面26aは、組み立て時に他部品に触れる機会が多いため、傷や変形の可能性があるが、ヘミング曲げやカール形状によって補強されるので、傷や変形を防ぐことができる。また補強リング23の平面部には平面ビード27を施しリブ効果をもたすことで強度を上げている。平面ビード27により、強度を維持したまま補強リング23を薄肉で構成することができる。補強リング23の金属板24は平面で構成されることが多いが、絞り加工を用いたビード形状の平面ビード27を施すことにより、断面係数を上げ補強リング23自体の強度を補強することができる。これにより強度アップした補強リング23は、従来同厚みであれば強度を高くすることができ、従来同強度であれば薄型化にすることができる。補強リング23の薄型化は貯湯タンク4の小径化につながる。貯湯タンク4の小径化は給湯装置全体を小型化でき、あるいは同サイズの給湯装置であれば補強リング23の薄型化によって貯湯タンク4の容量を大きくできる。
本実施例による補強リング23は、貯湯タンク4に発生する負圧に対しても、強度を確保するようになっている。
補強リング23を胴板15に装着することで、貯湯タンク4の負圧耐性が向上する。円筒状の胴板15の外周面に補強リング23を固定することにより、貯湯タンク4の負圧発生時には圧力差による胴板15の凸凹変形を防止でき、耐負圧性能が向上する。
次に貯湯タンクユニット1の断熱構成について説明する。図5は本発明の実施の形態1における貯湯タンクユニットの側断面図である。
貯湯タンク4は、上部板14は、タンク上部断熱材29にて覆われ、下部板16は、タンク下部断熱材31にて覆われている。
また、貯湯タンク4の胴板15は、タンク側部断熱材30が配置された構成となっている。なお、タンク上部断熱材29、タンク側部断熱材30、タンク下部断熱材31は、加工の容易な発泡スチロールまたは発泡ウレタンから形成されている。
貯湯タンク4の径方向(法線方向)には、真空断熱材28が配置されている。
ここで、真空断熱材28は、芯材と、芯材の全周を覆う外皮材とから形成されている。そして、真空断熱材28の外皮材はアルミ箔から形成されている。
真空断熱材28のアルミ箔は熱伝導率が約238[W/m・K]である。真空断熱材28は、アルミ箔が外周面となるように胴板15に配置されている。
また、真空断熱材28の上端部は、タンク上部断熱材29に接している。また、真空断熱材28の下端部は、タンク下部断熱材31に接している。
また、真空断熱材28の周方向の端部も、タンク側部断熱材30に接している。
貯湯タンク4の胴板15の外周と真空断熱材28の内周間には補強リング23が構成されている。貯湯タンク4には耐圧性能と同時に保温性能が求められている。低熱伝導率部品で覆い断熱することで保温性能が向上する。
以上により、本発明の給湯装置の貯湯タンク4は、略円筒状の胴板15と、略半球状の上部板14と、略半球状の下部板16と、胴板15の外周に配設される補強リング23と、補強リング23の外周に配設されて胴板15および補強リング23の少なくとも一部を覆う真空断熱材28と、を備え、補強リング23の長手方向の上下端面部26には、いわゆるカール形状処理やヘミング処理による折り曲げ処理が施されている。このような折り曲げ処理を施すことで端面26aによるエッジ部が外方向に向かないため、真空断熱材28を傷付け、破損させることなく補強リング23を真空断熱材28で覆うことができる。これにより耐圧強度を有した薄肉軽量の貯湯タンク4でありながら保温性能を確保できる貯湯タンク4になる。
また、補強リング23により、貯湯タンク4の胴板15の薄肉軽量化によるコスト低減を図り、正圧、負圧、繰り返しの圧力に耐え、保温性能に優れ、汎用性の高い、貯湯タンク4を提供できる。また減圧弁6や圧力逃し安全弁9の設定圧力をあげシャワー圧を上げ、シャワーの勢いを強くすることで、3階建て住宅で3階給湯するなど高所での給湯使用が可能となり、使用性が大幅に向上する。また、シャワー圧を上げる方法としては、加圧ポンプを用いる方法がある。これは、給湯の出口側に加圧ポンプを設け、給湯圧を上げることにより、シャワー圧を上げるというものである。ところが、設置時に工事が必要であること、加圧ポンプの価格が上乗せされてしまうことなどの問題もある。それに対して、本発明の補強リング23によって貯湯タンク4の強度を上げて、減圧弁6、圧力逃し安全弁9の設定圧力を上げることで、シャワー圧も高くなり、ひいては風呂の湯はり時間も大幅に短縮することができる。
以上のように、本発明は、温水を貯めてそれを供給する給湯装置に適用され、例えば家庭用のヒートポンプ給湯装置などに適している。
1 貯湯タンクユニット
2 ヒートポンプユニット
3、3a、3b 水配管
4 貯湯タンク
5 給水管
6 減圧弁
7 水ポンプ
8 制御基板
9 圧力逃し安全弁
10 圧縮機
11 放熱器
12 空気-冷媒熱交換器
13 送風ファン
14 上部板
14a 頂部
14d、14e、14f 配管接続部
15 胴板
15a、15b 接合部
16 下部板
16d、16e、16f 配管接続部
17 脚
18 脚金具
20 混合弁
21 給湯管
22 給湯端末
23 補強リング
24 金属板
25 L字締結部品(締結部)
26 上下端面部
26a 端面
27 平面ビード
28 真空断熱材
29 タンク上部断熱材
30 タンク側部断熱材
31 タンク下部断熱材

Claims (4)

  1. 略円筒状の胴板と、
    前記胴板の上方に配設されている、略半球状の上部板と、
    前記胴板の下方に配設されている、略半球状の下部板と、
    前記胴板の外周に配設され、両端に締結部を備えた補強リングと、
    前記補強リングの外周に配設され、前記胴板および前記補強リングの少なくとも一部を覆う真空断熱材と、
    を備えた給湯装置の貯湯タンクであって、
    前記補強リングの長手方向の上下端面部には、折り曲げ処理が施されている、
    給湯装置の貯湯タンク。
  2. 前記補強リングの金属板には平面ビードが施されている、
    請求項1に記載の給湯装置の貯湯タンク。
  3. 前記補強リングを前記胴板に接触させた、
    請求項1に記載の給湯装置の貯湯タンク。
  4. 複数の前記補強リングを前記胴板に配設した、
    請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の給湯装置の貯湯タンク。
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