JP2023173255A - 抗除菌照明装置および抗除菌照明装置の製造方法 - Google Patents

抗除菌照明装置および抗除菌照明装置の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】擦っても除去されないようにして、光触媒を利用した抗除菌作用が長期間持続するようにした抗除菌照明装置および抗除菌照明装置の製造方法を提供する。【解決手段】抗除菌照明装置1は、LED素子15が実装されているLEDモジュール10と、LEDモジュール10を覆い、透光性を有する材料を用いて形成された樹脂カバー17とを有する。樹脂カバー17の表面に、光触媒作用を有する酸化物微粒子21と、銀ナノ粒子30とを含有し、かつ光硬化性樹脂40によって硬化された抗除菌硬化膜20が形成されている。【選択図】図1

Description

本発明は、光触媒および銀イオンを利用した抗菌、除菌作用を有する抗除菌照明装置および抗除菌照明装置の製造方法に関する。
従来、室内の明かりを生成する照明装置として、種々の装置が知られている。例えば、殺菌効果を有する照明装置が知られていた(特許文献1参照)。この照明装置では、殺菌ランプから照射される紫外線によって、室内の空気(内気)の殺菌が行われるが、人体への直接照射を回避するため、その紫外線が室内の上方空間に向かって照射されるように、照明ランプと殺菌ランプとを保持するケーシングの構造が工夫されていた。
しかしながら、この照明装置では、紫外線が照射される領域の内気については殺菌が行われるものの、殺菌作用が内気の隅々にまで及ぶことがなく、十分な浄化作用が得られないという課題があった。この点、従来、ファン等の気流生成手段によって内気を強制的に移動させて、殺菌効果が広範囲に及ぶようにした照明装置が知られていたが(特許文献2,3,4参照)、これらの照明装置には、気流生成手段を有することで構造が複雑になり、電力消費が増えるという課題があった。
そこで、従来、紫外線の殺菌ランプおよび気流生成手段を備えることなく、光触媒を利用した殺菌(特定の菌を死滅させること)、抗菌(菌の増殖を抑制すること)、除菌(菌を取り除くこと)作用(抗菌、除菌作用をまとめて抗除菌作用ともいう)有する照明装置が知られていた(特許文献5、6参照)。
特開平11-3616号公報 国際公開番号WO2011/049047号公報 特表2012-527302号公報 特開2017-98085号公報 実用新案登録第3229149号公報 特許第6925669号公報
ところで、照明装置において、光触媒を利用した抗除菌作用を得るためには、照明装置から近紫外線を含む光が発生し、その光が光触媒に照射される必要がある。例えば、特許文献5,6に開示されている照明装置のように、発光体が収容されているカバーに光触媒が塗布される。
しかし、照明装置のカバーは、常時、空気に接しており、室内に設置されていると、その表面に埃、塵などの異物が付着する。係る異物を除去しようと布地等を用いてカバーの表面を擦ると、異物とともに光触媒が除去されてしまうおそれがある。そうすると、光触媒が残っているかどうかは肉眼では判別できないため、気づかないうちに抗除菌作用が消失しているおそれがあった。
光触媒がカバーに塗布されるときは、例えば、酸化チタンの微粒子を含む分散液(ゾルの溶液)が用いられる。酸化チタンは、光が照射されたばかりの初期状態では撥水性を有するものの、光が照射されると次第に親水性を有し、その後、超親水性を有するにいたる。そうすると、分散液がカバーの表面に塗布されたあと、次第に空気中の水分が吸収されて、その分散液の層がはがれやすくなるから、カバーの表面を擦ると光触媒が比較的に簡単に除去されてしまう。
したがって、光触媒を利用した殺菌、抗除菌作用を有する従来の照明装置には、カバーの表面を擦ると光触媒が比較的に簡単に除去されてしまい、気づかないうちに殺菌、抗除菌作用が消失しているおそれがあるという課題があった。
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、擦っても光触媒が除去されないようにして、光触媒を利用した抗除菌作用が長期間持続するようにした抗除菌照明装置および抗除菌照明装置の製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明は、LED素子が実装されているLEDモジュールと、そのLEDモジュールを覆い、透光性を有する材料を用いて形成されたカバーとを有する抗除菌照明装置であって、光触媒作用を有する酸化物微粒子と、銀ナノ粒子または銀錯体とを含有し、かつ硬化性樹脂によって硬化された抗除菌硬化膜がカバーの表面に形成されている抗除菌照明装置を特徴とする。
上記抗除菌照明装置は、硬化性樹脂として、紫外線照射によって硬化する光硬化性樹脂であって、LEDモジュールが発生するLED光のうちの銀ナノ粒子または銀錯体から銀イオンが生成される波長帯の銀イオン生成光の吸収がほぼ発生しない適性光硬化性樹脂が用いられて、その適性光硬化性樹脂による銀イオン生成光の吸収がほぼ発生しないように、抗除菌硬化膜が形成されているようにすることができる。
また、硬化性樹脂として、紫外線照射によって硬化する光硬化性樹脂であって、LEDモジュールが発生するLED光のうちの銀ナノ粒子または銀錯体から銀イオンが生成される波長帯の銀イオン生成光の吸収および酸化物微粒子が光触媒作用を発揮する光触媒作用光の吸収が発生しない適性光硬化性樹脂が用いられて、その適性光硬化性樹脂による銀イオン生成光の吸収および光触媒作用光の吸収がほぼ発生しないように、抗除菌硬化膜が形成されているようにすることもできる。
上記抗除菌照明装置において、適性光硬化性樹脂は、光重合開始剤を含み、その光重合開始剤として、銀イオン生成光の吸収が硬化後に発生せず、かつ黄変が起きにくい材料が用いられていることが好ましい。
また、適性光硬化性樹脂は、光重合開始剤を含み、その光重合開始剤として、銀イオン生成光の吸収および光触媒作用光の吸収が硬化後に発生せず、かつ黄変が起きにくい材料が用いられていることが好ましい。
LEDモジュールは、可視光のうちの紫色から青色までの領域の強度が他色の強度よりも大幅に大きい青色励起白色LEDによって構成されているようにすることができる。
そして、本発明は、LED素子が実装されている長尺状のLEDモジュールと、そのLEDモジュールを覆い、透光性を有する樹脂を用いて形成された直管状の樹脂カバーとを有する直管型の抗除菌照明装置であって、光触媒作用を有する酸化物微粒子と、銀ナノ粒子または銀錯体とを含有し、かつ硬化性樹脂によって硬化された抗除菌硬化膜が樹脂カバーの表面に形成され、硬化性樹脂として、紫外線照射によって硬化する光硬化性樹脂であって、LEDモジュールが発生するLED光のうちの銀ナノ粒子または銀錯体から銀イオンが生成される波長帯の銀イオン生成光の吸収および酸化物微粒子が光触媒作用を発揮する光触媒作用光の吸収がほぼ発生しない適性光硬化性樹脂が用いられて、その適性光硬化性樹脂による銀イオン生成光の吸収および光触媒作用光の吸収がほぼ発生しないように、抗除菌硬化膜が形成されている抗除菌照明装置であって、LEDモジュールは、可視光のうちの紫色から青色までの領域の強度が他色の強度よりも大幅に大きい青色励起白色LEDによって構成されている抗除菌照明装置を提供する。
また、本発明は、蛍光灯を用いて構成されている抗除菌照明装置であって、光触媒作用を有する酸化物微粒子と、銀ナノ粒子または銀錯体とを含有し、かつ硬化性樹脂によって硬化された抗除菌硬化膜が蛍光灯を構成するガラス管または蛍光灯を覆う樹脂製カバーの表面に形成され、硬化性樹脂として、紫外線照射によって硬化する光硬化性樹脂であって、蛍光灯から放出される照明光のうちの銀ナノ粒子または銀錯体から銀イオンが生成される波長帯の銀イオン生成光の吸収および酸化物微粒子が光触媒作用を発揮する光触媒作用光の吸収がほぼ発生しない適性光硬化性樹脂が用いられて、その適性光硬化性樹脂による銀イオン生成光の吸収および光触媒作用光の吸収がほぼ発生しないように、抗除菌硬化膜が形成されている抗除菌照明装置を提供する。
また、本発明は、LED素子、蛍光灯とは異なる白熱電球その他の発光体を用いて構成されている抗除菌照明装置であって、光触媒作用を有する酸化物微粒子と、銀ナノ粒子または銀錯体とを含有し、かつ硬化性樹脂によって硬化された抗除菌硬化膜が発光体の外表面またはそれを覆うカバー部材の表面に形成され、硬化性樹脂として、紫外線照射によって硬化する光硬化性樹脂であって、蛍光灯から放出される照明光のうちの銀ナノ粒子または銀錯体から銀イオンが生成される波長帯の銀イオン生成光の吸収および酸化物微粒子が光触媒作用を発揮する光触媒作用光の吸収がほぼ発生しない適性光硬化性樹脂が用いられて、その適性光硬化性樹脂による銀イオン生成光の吸収および光触媒作用光の吸収がほぼ発生しないように、抗除菌硬化膜が形成されている抗除菌照明装置を提供する。
さらに、本発明は、LED素子が実装されているLEDモジュールと、そのLEDモジュールを覆い、透光性を有する材料を用いて形成されたカバーとを有する照明装置を用いて抗除菌照明装置を製造する方法であって、光触媒作用を有する酸化物微粒子と、銀ナノ粒子または銀錯体とを含有している抗除菌溶液がカバーの表面に塗布されることによって、その抗除菌溶液からなる抗除菌層がカバーの表面に形成される抗除菌層形成工程と、その抗除菌層形成工程が実行されたあと、抗除菌層の表面に液状の光硬化性樹脂を塗布することによって、抗除菌層が硬化される抗除菌層硬化工程とを有する抗除菌照明装置の製造方法を提供する。
さらに、本発明は、LED素子が実装されているLEDモジュールと、そのLEDモジュールを覆い、透光性を有する材料を用いて形成されたカバーとを有する照明装置を用いて抗除菌照明装置を製造する方法であって、光触媒作用を有する酸化物微粒子と、銀ナノ粒子または銀錯体とを含有している抗除菌溶液に液状の光硬化性樹脂を添加する光硬化性樹脂添加工程と、その光硬化性樹脂添加工程によって生成される光硬化性樹脂入り抗除菌溶液がカバーの表面に塗布されることによって、その光硬化性樹脂入り抗除菌溶液からなる硬化された抗除菌層が形成される硬化抗除菌層形成工程とを有する抗除菌照明装置の製造方法も提供する。
光硬化性樹脂として、紫外線照射によって硬化する光硬化性樹脂であって、LEDモジュールが発生するLED光のうちの銀ナノ粒子または銀錯体から銀イオンが生成される波長帯の銀イオン生成光の吸収がほぼ発生しない適性光硬化性樹脂が用いられることが好ましい。
また、光硬化性樹脂として、紫外線照射によって硬化する光硬化性樹脂であって、LEDモジュールが発生するLED光のうちの銀ナノ粒子または銀錯体から銀イオンが生成される波長帯の銀イオン生成光の吸収および酸化物微粒子が光触媒作用を発揮する光触媒作用光の吸収がほぼ発生しない適性光硬化性樹脂が用いられることが好ましい。
適性光硬化性樹脂は、光重合開始剤を含み、その光重合開始剤として、銀イオン生成光の吸収が硬化後に発生せず、かつ黄変が起きにくい材料が用いられていることが好ましい。
また、LEDモジュールとして、可視光のうちの紫色から青色までの領域の強度が他色の強度よりも大幅に大きい青色励起白色LEDが用いられるようにすることができる。
以上詳述したように、本発明によれば、擦っても光触媒が除去されないようにして、光触媒を利用した抗除菌作用が長期間持続するようにした抗除菌照明装置および抗除菌照明装置の製造方法が得られる。
本発明の実施の形態に係る抗除菌照明装置の一例を示す正面図である。 抗除菌照明装置の動作内容を模式的に示した図である。 抗除菌照明装置の軸と交差する方向の要部を拡大して模式的に示した断面図である。 酸化物微粒子の一例を模式的に示す正面図である。 光硬化性樹脂による近紫外線から可視光領域の作用の違いを光の波長帯とともに示した図である。 不飽和ポリエステル樹脂の光吸収特性を示した図である。 青色励起白色LEDを有するLEDモジュールの一例を示す断面図である。 図1の抗除菌照明装置の製造に用いられる照明装置の一例を示す正面図である。 図8の照明装置を用いて図1の抗除菌照明装置を製造する工程の要部を示す断面図である。 図9の後続の工程の要部を示す断面図である。 変形例に係る抗除菌照明装置の要部を示す断面図である。 青色励起白色LEDの発光スペクトルの一例を示す図である。 変形例に係る抗除菌照明装置の一例を示す正面図である。 実施例に用いた試験ブースの概略構成を示した正面図である。 実施の形態に係る抗除菌硬化膜が形成されている抗除菌照明装置による実験結果を示す図である。 変形例に係る抗除菌硬化膜が形成されている抗除菌照明装置による実験結果を示す図で、(A)は自然乾燥させたときの結果、(B)は光硬化樹脂を用いて硬化させたときの結果を示す図である。 別の変形例に係る抗除菌照明装置の一例を示す正面図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しつつ説明する。なお、同一要素には同一符号を用い、重複する説明は省略する。
本発明の実施の形態に係る抗除菌照明装置1について、図1、図3、図4,図7、図12を参照して説明する。図1は、本発明の実施の形態に係る抗除菌照明装置1の正面図である。図3は、抗除菌照明装置1の軸交差方向の断面図であって、要部を拡大して模式的に示した断面図である。図4は、酸化物微粒子21を模式的に示す正面図である。図7は、青色励起白色LEDを有するLEDモジュールの一例を示す断面図、図12は、青色励起白色LEDの発光スペクトルの一例を示す図である。
(抗除菌照明装置1の構成)
本発明の実施の形態に係る抗除菌照明装置1は、直管型の構造を有している。抗除菌照明装置1は、例えば、室内の天井に取り付けられて室内の照明を確保する場合や、卓上で使用されて卓上の照明を確保する場合の照明装置として用いられる。
抗除菌照明装置1は、図1に詳しく示すように,LED(Light Emitting Diode)モジュール10と、抗除菌カバー12と、口金ユニット13,14とを有している。
LEDモジュール10は、長尺矩形状に形成され、抗除菌カバー12は、長尺円筒(円管)状に形成されている。LEDモジュール10が抗除菌カバー12に収容されている。抗除菌カバー12がLEDモジュール10を覆っている。
LEDモジュール10は、長尺矩形状のアルミニウム等からなる基板11と、複数のLED素子15とを有している。LEDモジュール10は、各LED素子15が基板11上に直接実装されているタイプ(Chip on Board、COB型ともいう)とすることができる。LEDモジュール10は、SMD(surface mounted device)型でもよいが、本実施の形態にかかるLEDモジュール10は、COB型によって構成されている。
LEDモジュール10は、図7に示すように、基板11と、LED素子15と、電極パッド11bと、ボンディングワイヤ11dと、封止樹脂11eと、バンク11fとを有している。LED素子15は青色光(主に波長450nm)を発生する青色LEDであり、各LED素子15と、電極パッド11bとがボンディングワイヤ11dによって接続されている。各LED素子15は基板11上にその長手方向に沿って二列に並べられて実装されている(一列に並べられていてもよい)。また、各LED素子15は封止樹脂11eによって一体に覆われている。封止樹脂11eは、青色光をその補色の黄色光に変換する蛍光体(黄色蛍光体)材料が混入されたシリコーン樹脂等の透明樹脂であり、バンク11fによって囲まれた一定の領域内に納められている。
LEDモジュール10は、LED素子15が発光することで得られる青色光と、その青色光で励起される補色の黄色の発色光を封止樹脂11eの黄色蛍光体によって得て、それらを組み合わせて白色光(平均演色評価数Ra:70~80程度)を得ている。LEDモジュール10は、青色LEDであるLED素子15の青色光で蛍光体を励起する青色励起白色LEDを構成している。図12には、その青色励起白色LEDの発光スペクトルの一例(横軸は波長、縦軸は相対強度)が示されている。LEDモジュール10は、青色励起白色LEDとして構成されており、可視光のうちの紫色から青色までの領域(波長が400nmから450nm程度で、図12のR1で示した部分)の強度が他色の強度よりも大幅に大きい。
各LED素子15が発光すると、その青色光が封止樹脂11eの黄色蛍光体を透過して白色光(本発明におけるLED光に相当する)が発生し、その白色光(LED光)が抗除菌カバー12にその内側から照射される。
抗除菌カバー12は、LEDモジュール10を覆う概ね円管状の部材であって、基板11よりも長い長さを有している。図3に示すように、抗除菌カバー12は、円管状の樹脂カバー17と、その外側の表面に形成されている抗除菌硬化膜20とを有している。
樹脂カバー17は、ポリカーボネート、アクリル等の透光性を有する樹脂を用いて形成されている。抗除菌硬化膜20については後述する。
口金ユニット13,14は、図1に示すように、抗除菌カバー12の長さ方向に沿った両端部にそれぞれ設けられている。口金ユニット13,14は、抗除菌カバー12の一方の端部(一端部)、他方の端部(他端部)を閉塞していて、長さ方向外向きに突出する給電端子(それぞれ給電端子13a,13b、14a,14b)を有している。口金ユニット13,14の形状は、例えば、従来の蛍光灯のG13口金と同じ形状とすることができるが、他の形状でもよい。口金ユニット13,14は、絶縁性の合成樹脂(例えば、ポリブチレンテレフタレートなど)で形成されている。
口金ユニット13には、電源回路部13aが収容されている。電源回路部13dは、商用電源(AC100V/200V)を入力して交流電力を直流電力に変換し、変換された直流電力を出力する回路(AC-DCコンバータ)が収容されている。電源回路部13dは給電端子13a,13bに供給される交流電力を直流電力に変換し、その変換された直流電力の電圧(プラス、マイナス)を給電配線13e,13fにそれぞれ供給する。給電配線13e,13fからすべてのLED素子15に給電されるので、抗除菌照明装置1は、片側給電タイプである。口金ユニット13には、電源回路部13dが内蔵されているが、口金ユニット14には、電源回路部が内蔵されていないので、口金ユニット14は抗除菌照明装置1が所定の設置器具に設置(装着)された場合の保持部材として機能する。なお、図示の抗除菌照明装置1は、片側給電タイプであるが、両側給電タイプとすることもできる。
(抗除菌硬化膜)
図3に示すように、抗除菌硬化膜20は、光触媒作用を有する酸化物微粒子21と、銀ナノ粒子30とが分散している溶液(光触媒銀ナノ分散液ともいう)を用いて形成された薄膜であって、光硬化性樹脂40によって硬化されている。光触媒銀ナノ分散液は、酸化物微粒子21と銀ナノ粒子30とが分散して含有されているゾル溶液であって、水溶液系、溶剤系のどちらでもよいが、水溶液系が好ましい。
酸化物微粒子21は、光触媒作用を有する酸化物の微粒子である。光触媒作用を有する酸化物として、酸化チタン(TiO)、酸化チタンとシリカの複合物であるチタニアシリカ、酸化タングステン等があるが、本実施の形態では、酸化チタン(TiO)が用いられている。図4に示すように、酸化物微粒子21は、酸化チタン(TiO)微粒子22と、その表面を部分的に被覆する複数のセラミック粒子23とを有している。酸化チタン(TiO)には、ルチル型、アナターゼ型、ブルッカイト型と呼ばれる3種類の異なった結晶構造があるが、本実施の形態に係る酸化チタン微粒子22は、アナターゼ型、ルチル型とするのが好ましい。
酸化物微粒子21は、酸化チタン微粒子22による光触媒作用を有する。その光触媒作用とは、バンドギャップ以上のエネルギーをもつ波長の光が照射されることによって、光励起によって伝導帯に電子、荷電子帯に正孔をそれぞれ生じ、その電子の持つ強い還元力、正孔のもつ酸化力によって発揮される有機物を分解、浄化、殺菌等する作用である。アナターゼ型の酸化チタンの場合、そのバンドギャップは3.2eVなので、約388nmよりも高エネルギーをもつ光(波長の短い光)が光触媒作用には有効であり、紫外線(詳しくは、近紫外線、波長は300nmから388nm程度)が照射されることによって、酸化物微粒子21の光触媒作用が有効に発揮される。ルチル型の酸化チタンの場合、約413nmよりも高エネルギーをもつ光(波長の短い光)が光触媒作用には有効である。
セラミック粒子23は、光触媒作用をもたない材料(本実施の形態では、アパタイトが好ましく、シリカでもよい)によって構成されている。アパタイトは、骨や歯を構成している物質であって生体親和性に優れていて、菌やカビを吸着する。酸化チタン微粒子22が繊維やプラスチック(例えば、抗除菌カバー12の樹脂カバー17)に塗布されると、光触媒作用によってそれらが分解されてしまう。そのため、酸化チタン微粒子22の表面が複数のセラミック粒子23によって部分的に被覆されて、酸化物微粒子21が形成されている。
銀ナノ粒子30は、ナノサイズ(粒子径は約2~30nm程度)の大きさを有する銀の微粒子である(図3において、ドット表示が銀ナノ粒子30を示している)。銀ナノ粒子30は、光触媒銀ナノ分散液の中で銀又は銀イオンとなって含有されている。光触媒銀ナノ分散液に可視光が照射されて電荷分離が誘起されると、銀ナノ粒子30が酸化されて銀イオン(Ag)が生成される。そのための波長は、主に400nm~450nm程度(好ましくは405nm、450nm)の可視光である。その銀イオンは、ごく微量で極めて強い殺菌作用があり、レジオネラ菌、大腸菌、ブドウ球菌、一般細菌、MRSA、ヘルペスウィルス、赤痢菌、緑膿菌、ポリオウィルス、ロタウィルスなどほとんどの菌に対して有効であることが知られている。銀イオンは、細菌を呼吸できなくさせ、ウィルスについてはenvelope表面を不活性化させて死滅させることで、殺菌、抗除菌作用が発揮される。
一方、前述の酸化チタン微粒子22による光触媒作用によって電子が生成されると、その還元反応により、銀イオンが還元されて銀ナノ粒子30が生成される。
光硬化性樹脂40は、紫外線の照射によって硬化する樹脂である。液状から硬化して固体状に変化する樹脂材料には、光硬化性樹脂のほかに熱硬化性樹脂がある。図3に示すように、抗除菌硬化膜20が樹脂カバー17の表面に形成されるため、熱硬化性樹脂では、硬化する過程で樹脂カバー17に変形等が生じる恐れがあるため好ましくない。
光硬化性樹脂40は、図3に示すように、オリゴマー(またはモノマー)24、ポリマー25、光重合開始剤26および各種添加剤(安定剤、フィラー等)を有し、これらから構成される組成物である。光硬化性樹脂40(詳しくは、後述する液状の光硬化性樹脂28)は、前述した光触媒銀ナノ分散液に添加されて、主に紫外線の照射によってその光触媒銀ナノ分散液に3次元架橋構造27を形成する。その結果、光触媒銀ナノ分散液が固体状に固まり、前述した抗除菌硬化膜20が形成される。
モノマー(単量体)は、重合して大きな分子となり、プラスチックを形成する有機材料、オリゴマー、ポリマーは、モノマーが重合したもので、重合が低めで分子量が低めのものがオリゴマー、重合が高めで分子量も高めのものがポリマーである。光重合開始剤26は、紫外線を吸収して活性化し、オリゴマー(またはモノマー)24、ポリマー25と反応してそれらを重合させる。オリゴマー(またはモノマー)24、ポリマー25は、簡単には重合反応を生じないため、光重合開始剤26が配合されることで光硬化性樹脂40(詳しくは、後述する液状の光硬化性樹脂28)が生成されている。
光重合開始剤26は、光(紫外線)が照射されると、それを吸収して活性化(励起)し、開裂反応、水素引き抜き、電子移動などの反応を引き起こす。これらの反応により、ラジカル分子、水素イオンなどが生成されてオリゴマー24、ポリマー25を反応させて3次元状の重合や架橋反応を引き起こす。その結果、一定以上の大きさの分子になった部分が液状から固体状に変化して、その生成物がさらに樹脂成分に反応し、連鎖的に反応が進行する。その後、架橋反応が3次元的に進んでその周囲の光触媒銀ナノ分散液を巻き込んで固体状に固まり、前述した抗除菌硬化膜20が形成される。
光硬化性樹脂40は、例えば、不飽和ポリエステル樹脂を用いることができる。不飽和ポリエステル樹脂は常温で液状である。そのため、光触媒銀ナノ分散液が塗布(コーティング)された部材(例えば、樹脂カバー17)の外側表面に、その不飽和ポリエステル樹脂が塗布(コーティング)されることで、その不飽和ポリエステル樹脂が光触媒銀ナノ分散液からなる層(光触媒銀ナノ分散層)に浸透する。
例えば、フマル酸とトリエチレングリコールとの縮重合反応で液状の不飽和ポリエステル樹脂が得られるが、それに光重合開始剤26が添加されることで、光硬化性樹脂40(詳しくは、後述する液状の光硬化性樹脂28)が生成される。その光重合開始剤26として、例えば、ベンゾインアルキルエーテル類を用いることができる。こうして得られた光硬化性樹脂40は、図6に示すように、波長が365nmよりも短い光(紫外線)が照射されると、光吸収が起こり、オリゴマー(またはモノマー)24、ポリマー25と反応してそれらを重合させる。そして、光触媒銀ナノ分散層に3次元架橋構造27が形成され、前述した抗除菌硬化膜20が形成される。
一方、波長が365nmよりも大きい光(近紫外線または可視光)が光硬化性樹脂40に照射されても、光硬化性樹脂40による光吸収がなく、硬化現象も起きない。
ところが、波長が365nmよりも大きい光(近紫外線または可視光)には、酸化物微粒子21が光触媒作用を発揮する波長帯の光(約388nmよりも高エネルギーをもつ光)が含まれる。しかも、銀ナノ粒子30が酸化されて銀イオンが生成される波長帯の光(可視光で、波長が400nm~450nm程度)も含まれる。
仮に、形成された抗除菌硬化膜20において、波長が365nmよりも大きい光が光硬化性樹脂40によって吸収されるとすると、その影響が酸化物微粒子21による光触媒作用、さらには銀ナノ粒子30からの銀イオンの生成に及び、いずれも抗除菌作用の低下をもたらすから好ましくない。光触媒銀ナノ分散層を硬化させるために添加した光硬化性樹脂40(詳しくは液状の光硬化性樹脂28)によって、抗除菌作用に必要な光の吸収が起きないようにすることが望ましい。特に、抗除菌照明装置1では、LEDモジュール10によって得られるLED光が抗除菌カバー12にその裏側から照射され、その際に酸化物微粒子21による光触媒作用と、銀イオンの生成が行われ、それらを活用した抗除菌作用が有効に得られることを、抗除菌硬化膜20が擦っても除去されないようにすること、とともに重視している。
そこで、本実施の形態では、光硬化性樹脂40として、適正光硬化性樹脂が用いられている。適正光硬化性樹脂とは、銀イオン生成光の吸収がほぼ発生しないものであり、好ましくは、銀イオン生成光の吸収とともに光触媒作用光の吸収がほぼ発生しない光硬化性樹脂である。例えば、光重合開始剤26として、ベンゾインアルキルエーテル類が添加された前述した不飽和ポリエステル樹脂を適正光硬化性樹脂とすることができる。
なお、図5に示すように、銀イオン生成光とは、LED光のうちの銀ナノ粒子から銀イオンが生成される波長帯の光(波長が400nm~450nm)W1であり、光触媒作用光とは、LED光のうちの酸化物微粒子21による光触媒作用が有効に発揮される波長帯の光(波長が365nm~388nm)W2である。本実施の形態では、酸化チタン微粒子22がアナターゼ型である場合を例にとって図5に示すように、波長が365nm~388nmの光を光触媒作用光としているが、波長が365nm~413nmの光を光触媒作用光とすることもできる(酸化チタン微粒子22がルチル型の場合)。
一般に、光硬化性樹脂の吸収性は、オリゴマー(またはモノマー)、ポリマー、光重合開始剤などからなる組成物全体の性質であるが、その主成分であるオリゴマーやモノマーの分子吸光係数は、紫外領域でそれほど大きくない。そのため、組成物全体の吸収性は光重合開始剤によって左右されることが多い。光反応が開始するための励起状態形成の第1のステップは、光重合開始剤による紫外線の吸収であり、その吸収波長、吸収係数は光重合開始剤の種類によって大きく異なる。主な光重合開始剤の波長360nm、450nmのそれぞれにおける分子吸光係数は以下のようになっている(左の数字が360nm、右の数字が450nmの分子吸光係数)
ベンゾインイソプロピルエーテル:50,~0
ベンゾフェノン:51,~0
ミヒラーズケトン:37500,1340
イソプロピルチオキサントン:5182,102
そうすると、ベンゾインイソプロピルエーテル(例えば、前述の光重合開始剤26として用いられたベンゾインアルキルエーテル類)の場合は、光触媒作用光とともに、銀イオン生成光の吸収がほぼ発生しないと考えられ、この点では好適である。
しかしながら、ベンゾインイソプロピルエーテルは、不純物として含まれるベンゾインが可視光に反応して黄変(黄色く変色すること)するため、抗除菌照明装置1が照明装置として使用されていると、LEDモジュール10の発光を受けて、ベンゾインイソプロピルエーテルを含んだ抗除菌硬化膜20に黄変が発生する。すると、抗除菌カバー12が黄色く変色し、その影響がLEDモジュール10の白色光にも及んでしまう(抗除菌照明装置1から変色したLED光が照射される)。そのため、黄変が発生するという点でベンゾインイソプロピルエーテルは好ましくない。
また、ミヒラーズケトンや、イソプロピルチオキサントンの場合は、450nmにおける分子吸光係数が大きく、光触媒作用光とともに、銀イオン生成光にも光吸収が発生する。そのため、これらが光重合開始剤26として添加された光硬化性樹脂が光触媒ナノ銀分散層に塗布されると、その硬化後の抗除菌硬化膜では、LED光のうちの光触媒作用光、銀イオン生成光の光吸収が発生するおそれがある。そうすると、酸化物微粒子21による光触媒作用や、銀ナノ粒子30による銀イオンの生成が低減されてしまい、殺菌、抗除菌作用が低減されるおそれがある。
一方、アシルフォスフィンオキサイド(製品名Irgacure 819、Irgacure 1700)は、不飽和ポリエステルの光重合開始剤として有用であって、長波長(400nm~450nm)に光吸収が見られるものの、その光吸収が光反応後(硬化後)になくなるというフォトブリーチング効果(光の吸収によって元の吸収がなくなり、光重合開始剤が開裂すると、分解後の開始剤残渣が紫外線を吸収しなくなること)により内部硬化性に優れ、そのうえ、黄変も起こりにくい。たとえ、硬化前の光吸収があっても、硬化した後の光吸収が無ければ、抗除菌照明装置1が照明装置として使用されている過程での光触媒作用光や銀イオン生成光の光吸収が無く、抗除菌作用の低下をもたらすこともない。したがって、適正光硬化性樹脂を得るための光重合開始剤として好適である。
そこで、本実施の形態では、適正光硬化性樹脂としては、ベンゾインイソプロピルエーテルのように、銀イオン生成光(好ましくは、光触媒作用光および銀イオン生成光)の吸収がほぼ発生しない材料が光重合開始剤として添加されている光硬化性樹脂が好ましい。さらには、黄変が起こりにくく、硬化後の光吸収が発生しないアシルフォスフィンオキサイドのような光硬化性樹脂が適正光硬化性樹脂として用いられることが好ましい。かかる適正光硬化性樹脂を用いて光触媒ナノ銀分散層が硬化されることで、抗除菌作用を有し、かつ擦っても除去されないし、さらには黄変も発生しにくい抗除菌硬化膜20が得られる。
(抗除菌照明装置の製造方法)
抗除菌照明装置1を製造する方法について説明する。まず、図8に示すように、照明装置51を準備する。照明装置51は、抗除菌照明装置1と比較して、抗除菌カバー12の代わりに樹脂カバー17を有する点で相違している。照明装置51は、抗除菌照明装置1と同様のLEDモジュール10と、口金ユニット13,14とを有し、LEDモジュール10がその円管状の樹脂カバー17に収容されている。照明装置51は、片側給電タイプの直管型構造を有している。
次に、抗除菌層形成工程が実行される。抗除菌層形成工程では、樹脂カバー17の表面に抗除菌溶液が塗布される。抗除菌溶液は、前述した光触媒作用を有する酸化物微粒子21と、銀ナノ粒子30とを含有している溶液であって、酸化物微粒子21と銀ナノ粒子30とが分散して含有されているゾル溶液(前述の光触媒銀ナノ分散液)である。これを刷毛塗り、スプレーコートなどの方法で樹脂カバー17の表面に塗布する。すると、図9に示すように、樹脂カバー17の表面にその抗除菌溶液の塗膜である抗除菌層52(前述の光触媒銀ナノ分散層)が形成される。
続いて、抗除菌層硬化工程が実行される。抗除菌層硬化工程では、抗除菌層52の表面に適正光硬化性樹脂からなる液状の光硬化性樹脂(例えば、前述したベンゾインアルキルエーテル類、アシルフォスフィンオキサイドが光重合開始剤26として添加された不飽和ポリエステル樹脂)28を塗布する。
すると、図10に示すように、塗布された液状の光硬化性樹脂28が抗除菌層52に浸透する。その後、太陽光の照射による紫外線照射を行うと、光硬化性樹脂28が光吸収によって液状から固体状に変化して、前述した3次元架橋構造27が抗除菌層52に形成されて、その結果、抗除菌層52が硬化した抗除菌硬化膜20が形成される。以上で抗除菌照明装置1が製造される。
以上の方法では、抗除菌層形成工程と、抗除菌層硬化工程とが順に実行されるので、樹脂カバー17の表面に抗除菌溶液が塗布され、そのあとに液状の光硬化性樹脂28が塗布されている。これとは異なり、予め、抗除菌溶液に液状の光硬化性樹脂28を添加して(本発明における「光硬化性樹脂添加工程」に相当する)、それから、その光硬化性樹脂入りの抗除菌溶液が樹脂カバー17の表面に塗布され、その後、太陽光の照射による紫外線照射を行ってもよい(本発明における「硬化抗除菌層形成工程」に相当する)。このようにしても、液状の光硬化性樹脂28が光吸収によって液状から固体状に変化して、前述した3次元架橋構造27が形成され、その結果、抗除菌硬化膜20が形成される。以上で抗除菌照明装置1が製造される。
(抗除菌照明装置1の動作内容、作用効果)
抗除菌照明装置1は、例えば、オフィス、学校、工場等の室内において、天井に取り付けられて室内の照明を確保する場合や、卓上で使用されて卓上の照明を確保する場合の照明装置として用いられる。この場合、抗除菌照明装置1が新規に取り付けられる場合はもちろん、蛍光灯からLED照明装置への変更(LED化)をすでに終えているところにも、そのLED照明装置を抗除菌照明装置1に交換することで、以下の作用効果が容易に得られる。
そして、図示しない電源スイッチが投入されると、図示しない商用電源から電力が供給され、LEDモジュール10(LED素子15)が点灯する。
図2に示すように、LEDモジュール10が点灯すると、白色のLED光VLが生成され、そのLED光VLが抗除菌カバー12にその内側から照射される(図3参照)。
抗除菌カバー12は、抗除菌硬化膜20を有しているが、その抗除菌硬化膜20には、酸化物微粒子21と、銀ナノ粒子30とが分散している(図3参照。図2には図示せず)。LED光VLには、酸化物微粒子21による光触媒作用が有効に発揮される波長帯の光(波長が365nm~388nm)W2が含まれているから、LED光VLの照射を受けて酸化物微粒子21が光触媒作用を発揮する。その場合、LED光VLが照射されたことで、抗除菌カバー12の表面に強力な酸化還元力が生まれ、それに伴い、抗除菌カバー12の表面に接触してくる有機化合物や細菌、カビ、ウィルス等が水と二酸化炭素に分解される。こうして、抗除菌カバー12の周囲にある内気cfにつき、抗除菌作用が得られる。このとき、酸化物微粒子21の表面のアパタイトからなるセラミック粒子23(図4参照)がその周囲の菌やカビを吸着するから、より効果的な抗除菌作用が得られる。
また、LED光VLには、銀ナノ粒子30が酸化されて銀イオンが生成される波長の光(銀イオン生成光、波長が400nm~450nm)が含まれる。そのため、LED光VLが照射されたことで、抗除菌硬化膜20に銀イオンが生成され、その銀イオンによって、抗除菌カバー12の表面に接触してくる有機化合物や細菌、カビ、ウィルス等が不活性化され、これによる抗除菌作用も得られる。
一方、抗除菌硬化膜20の生成に用いられる抗除菌溶液は、樹脂カバー17の表面に塗布されたあと、水分が蒸発して固化するため、一見すると、その抗除菌溶液からなる抗除菌層52が樹脂カバー17の表面に固定的に形成されている状況が得られる。
しかしながら、その抗除菌層52において、次第に空気中の水分が吸収されていって抗除菌層52がはがれやすくなるため、その樹脂カバー17の表面を擦ると、抗除菌層52が容易に除去してしまう。そうすると、樹脂カバー17の表面から抗除菌作用が消失することになる。
この点、抗除菌硬化膜20は、抗除菌溶液に不飽和ポリエステル樹脂などからなる光硬化性樹脂28を浸透させて、その光硬化性樹脂28によって抗除菌層52に3次元架橋構造27を形成し、抗除菌層52を硬化させることによって形成されている。そのため、抗除菌硬化膜20は、擦っても除去されないように形成されており、したがって、抗除菌照明装置1では、光触媒を利用した抗除菌作用が長期間持続するようになっている。
また、抗除菌層52を硬化させるのに液状の光硬化性樹脂28が用いられているので、抗除菌層52を形成するのが樹脂カバー17の表面であっても、抗除菌照明装置1の製造過程でその樹脂カバー17を変形等させることなく、その抗除菌層52を硬化させることができる。
さらに、光硬化性樹脂として、適正光硬化性樹脂が用いられているので、抗除菌層52が硬化して、抗除菌硬化膜20が形成されたあとでも、抗除菌層52を硬化させるために添加した適正光硬化性樹脂によって、銀イオン生成光(および/または光触媒作用光)が吸収される、ということがほぼ発生しないようになる。そのうえ、適正光硬化性樹脂に由来した黄変も発生しない。したがって、抗除菌照明装置1では、抗除菌層52が備える抗除菌作用が、硬化後も、有効に作用するし、光硬化性樹脂の黄変による変色が樹脂カバー17に発生して、LEDモジュール10の白色光が変色して照射されるようなこともない。
(変形例1)
前述した抗除菌照明装置1では、樹脂カバー17の表面に抗除菌硬化膜20が形成されていたが、図11に示すように、抗除菌硬化膜20Aが抗除菌硬化膜20の代わりに形成されてもよい。抗除菌硬化膜20は、酸化物微粒子21と、銀ナノ粒子30とが分散している溶液(光触媒銀ナノ分散液)を用いて形成されているが、抗除菌硬化膜20Aは、酸化物微粒子21Aと、銀錯体31とが分散している溶液(光触媒銀錯体溶液)を用いて形成されている。抗除菌硬化膜20Aも、抗除菌硬化膜20と同様に光硬化性樹脂28が添加され、それが3次元架橋構造27を形成して光硬化性樹脂40となることによって硬化されている。
酸化物微粒子21Aは、アナターゼ型の酸化チタン結晶である。銀錯体31は銀を含む錯体(金属等の原子を中心原子とし、それに配位子とよばれる分子やイオンが結合してひとつの原子集団を形成しているときのその集団)である。銀の配位置数が2であるから、銀錯体は直線型となる。抗除菌硬化膜20Aでも、酸化物微粒子21Aによって、抗除菌硬化膜20と同様の光触媒作用が得られるし、銀錯体31から銀イオンが生成されることでその銀イオンによる抗除菌作用が得られる。また、抗除菌硬化膜20Aも、抗除菌硬化膜20と同様に光硬化性樹脂40によって硬化されている。したがって、抗除菌硬化膜20Aが形成されている場合も、抗除菌硬化膜20が形成されている場合と同様の作用効果が得られる。
(変形例2)
前述した抗除菌照明装置1は、LEDモジュール10を有していたが、図13に示す抗除菌照明装置60は、蛍光灯を用いて構成されている。抗除菌照明装置60は、直管型の構造を有し、口金ユニット63,64と、抗除菌硬化膜付きガラス管65とを有している。抗除菌硬化膜付きガラス管65は、ガラス管66と、その外表面に形成されている抗除菌硬化膜20とを有している。ガラス管66の内部に水銀原子が封入されていて、その水銀原子に図示しない電極から放出された熱電子が衝突することで水銀原子が励起され、それが基底状態に戻るときに紫外線を発生する。その紫外線がガラス管66の内面の図示しない蛍光物質層を通って可視光に変換されてその外部に放出される。
抗除菌照明装置60では、従来の蛍光灯と同様、400nm以下の紫外線領域と可視光領域にピークを有する光(照明光ともいう)が放出されるので、その照明光がガラス管66の外表面の抗除菌硬化膜20に照射されることにより、抗除菌照明装置1のように、効果的な抗除菌作用が発揮される。図示はしないが、本発明の実施の形態に係る抗除菌照明装置は、直管型のCCFL(Cold Cathode Fluorescent Lamp、冷陰極蛍光管)と、それを覆うポリカーボネート等の樹脂製カバー管とを有し、その樹脂製カバー管の外表面に抗除菌硬化膜20が形成されていてもよい。
また、図17に示すように、抗除菌照明装置103は、螺旋状に形成されたCCFL(スパイラル蛍光管)104と、ポリカーボネート等の樹脂からなり、有底円筒状のカバー管105とを有し、そのカバー管105の外表面に抗除菌硬化膜20が形成されていてもよい。
前述した抗除菌照明装置1は、樹脂カバー17の表面に抗除菌硬化膜20が形成されていたが、樹脂カバー17の代わりに透光性を有する材料(例えば、ガラス)を用いて形成されたカバー(ガラス製カバー)の表面に抗除菌硬化膜20が形成されていてもよい(図示せず)。ガラス製カバーの表面に抗除菌硬化膜20が形成されていると、不燃性能を求められる地下鉄の駅や車両その他の場所にも、本発明に係る抗除菌照明装置1を設置して照明を確保するとともに、抗除菌作用によって、周囲の浄化を行える。
また、図示しないが、LED電球のカバーに抗除菌硬化膜20が形成されていてもよい。LED電球は、LED素子が実装されているLEDモジュールと、そのLEDモジュールを覆う半球状(ドーム状)のガラス製カバーとを有するが、そのガラス製カバーの表面に抗除菌硬化膜20が形成されていてもよい。
そのほか、白熱電球の外表面に抗除菌硬化膜20が形成されることによって抗除菌照明装置とすることもできる。白熱電球では、400nm以下の波長の光が放出されるので、効果的な抗除菌作用が得られる。さらには、LED素子、蛍光灯、白熱電球とは異なる発光体(例えば、無電極ランプ、放電灯等)の外表面またはそれを覆うカバー部材の外表面に抗除菌硬化膜20が形成されることによって抗除菌照明装置とすることもできる。さらに、本発明は、LEDシーリングライトや、天井吊り下げ式のペンダントライト等の天井灯にも適用できる。
(実施例)
次に、前述した抗除菌照明装置1を製造して行った実施例について説明する。
図14に示すように、前述した抗除菌照明装置1を収容できる試験ブース100を用意し、その内側上面に抗除菌照明装置1を固定し、その真下に試料物101を配置した。試験ブース100は、図14の試験高Hが1メートルとなるような大きさ(高さ1.2メートル程度、奥行き0.4-0.5メートル、幅1.4メートル程度)を有し、手前側が開放されている。試料物101は、36度のぬるま湯に納豆を漬けた上澄みをガラス等に塗布して作成されている。
そして、抗除菌照明装置1を点灯後、1時間ごとに測定を行い、抗除菌照明装置1の抗除菌効果を確認した。測定器は、キッコーマンバイオケミファ(株)製のルミテスター(登録商標)を使用し、ATP拭き取り検査(A3法)で測定した。なお、ATP拭き取り検査(A3法)は、生き物を含む多くの有機物に含まれるATP(アデノシン三リン酸)を汚れの指標とした検査方法である。これは、有機物由来の汚れを測定できる簡便・迅速な検査方法で、食品衛生検査指針(微生物編、第2版、2018年)などに収載されている。
まず、抗除菌照明装置1として、前述の抗除菌硬化膜20が形成されているものを準備して試験を行った。その結果は、図15に示すとおりである。
次に、抗除菌照明装置1として、前述の抗除菌硬化膜20Aが形成されているものであり、光触媒銀錯体溶液を樹脂カバー17の表面に塗布して自然乾燥させたものと、光硬化性樹脂40を用いて硬化させたもの2タイプ準備して試験を行った。その結果は、図16に示すとおりである(図16(A)は、自然乾燥させたものの結果、図16(B)は、光硬化性樹脂40を用いて硬化させたものの結果を示す)。図15、図16に示すように、抗除菌硬化膜20と抗除菌硬化膜20Aのどちらの場合でも、点灯後、1時間で大きな抗除菌効果が得られていることが確認された。
本発明を適用することにより、擦っても光触媒が除去されないようにして、光触媒を利用した抗除菌作用が長期間持続するようにした抗除菌照明装置が得られる。本発明は、抗除菌照明装置の分野で利用することができる。
1,60,103……抗除菌照明装置,10…LEDモジュール、11e…封止樹脂、12…抗除菌カバー、15…LED素子、17…樹脂カバー、20,20A…抗除菌硬化膜、21,21A…酸化物微粒子、22…酸化チタン微粒子、23…セラミック粒子、24…オリゴマー(またはモノマー)、25…ポリマー、26…光重合開始剤、27…3次元架橋構造、28,40…光硬化性樹脂、30…銀ナノ粒子、31…銀錯体、51…照明装置、52…抗除菌層、65…抗除菌硬化膜付きガラス管。

Claims (15)

  1. LED素子が実装されているLEDモジュールと、該LEDモジュールを覆い、透光性を有する材料を用いて形成されたカバーとを有する抗除菌照明装置であって、
    光触媒作用を有する酸化物微粒子と、銀ナノ粒子または銀錯体とを含有し、かつ硬化性樹脂によって硬化された抗除菌硬化膜が前記カバーの表面に形成されている抗除菌照明装置。
  2. 前記硬化性樹脂として、紫外線照射によって硬化する光硬化性樹脂であって、前記LEDモジュールが発生するLED光のうちの前記銀ナノ粒子または銀錯体から銀イオンが生成される波長帯の銀イオン生成光の吸収がほぼ発生しない適性光硬化性樹脂が用いられて、該適性光硬化性樹脂による前記銀イオン生成光の吸収がほぼ発生しないように、前記抗除菌硬化膜が形成されている請求項1記載の抗除菌照明装置。
  3. 前記硬化性樹脂として、紫外線照射によって硬化する光硬化性樹脂であって、前記LEDモジュールが発生するLED光のうちの前記銀ナノ粒子または銀錯体から銀イオンが生成される波長帯の銀イオン生成光の吸収および前記酸化物微粒子が前記光触媒作用を発揮する光触媒作用光の吸収が発生しない適性光硬化性樹脂が用いられて、該適性光硬化性樹脂による前記銀イオン生成光の吸収および前記光触媒作用光の吸収がほぼ発生しないように、前記抗除菌硬化膜が形成されている請求項1記載の抗除菌照明装置。
  4. 前記適性光硬化性樹脂は、光重合開始剤を含み、該光重合開始剤として、前記銀イオン生成光の吸収が硬化後に発生せず、かつ黄変が起きにくい材料が用いられている請求項2記載の抗除菌照明装置。
  5. 前記適性光硬化性樹脂は、光重合開始剤を含み、該光重合開始剤として、前記銀イオン生成光の吸収および前記光触媒作用光の吸収が硬化後に発生せず、かつ黄変が起きにくい材料が用いられている請求項3記載の抗除菌照明装置。
  6. 前記LEDモジュールは、可視光のうちの紫色から青色までの領域の強度が他色の強度よりも大幅に大きい青色励起白色LEDによって構成されている請求項1~5のいずれか一項記載の抗除菌照明装置。
  7. LED素子が実装されている長尺状のLEDモジュールと、該LEDモジュールを覆い、透光性を有する樹脂を用いて形成された直管状の樹脂カバーとを有する直管型の抗除菌照明装置であって、
    光触媒作用を有する酸化物微粒子と、銀ナノ粒子または銀錯体とを含有し、かつ硬化性樹脂によって硬化された抗除菌硬化膜が前記樹脂カバーの表面に形成され、
    前記硬化性樹脂として、紫外線照射によって硬化する光硬化性樹脂であって、前記LEDモジュールが発生するLED光のうちの前記銀ナノ粒子または銀錯体から銀イオンが生成される波長帯の銀イオン生成光の吸収および前記酸化物微粒子が前記光触媒作用を発揮する光触媒作用光の吸収がほぼ発生しない適性光硬化性樹脂が用いられて、該適性光硬化性樹脂による前記銀イオン生成光の吸収および前記光触媒作用光の吸収がほぼ発生しないように、前記抗除菌硬化膜が形成されている抗除菌照明装置であって、前記LEDモジュールは、可視光のうちの紫色から青色までの領域の強度が他色の強度よりも大幅に大きい青色励起白色LEDによって構成されている抗除菌照明装置。
  8. 蛍光灯を用いて構成されている抗除菌照明装置であって、
    光触媒作用を有する酸化物微粒子と、銀ナノ粒子または銀錯体とを含有し、かつ硬化性樹脂によって硬化された抗除菌硬化膜が前記蛍光灯を構成するガラス管または前記蛍光灯を覆う樹脂製カバーの表面に形成され、
    前記硬化性樹脂として、紫外線照射によって硬化する光硬化性樹脂であって、前記蛍光灯から放出される照明光のうちの前記銀ナノ粒子または銀錯体から銀イオンが生成される波長帯の銀イオン生成光の吸収および前記酸化物微粒子が前記光触媒作用を発揮する光触媒作用光の吸収がほぼ発生しない適性光硬化性樹脂が用いられて、該適性光硬化性樹脂による前記銀イオン生成光の吸収および前記光触媒作用光の吸収がほぼ発生しないように、前記抗除菌硬化膜が形成されている抗除菌照明装置。
  9. LED素子、蛍光灯とは異なる白熱電球その他の発光体を用いて構成されている抗除菌照明装置であって、
    光触媒作用を有する酸化物微粒子と、銀ナノ粒子または銀錯体とを含有し、かつ硬化性樹脂によって硬化された抗除菌硬化膜が前記発光体の外表面またはそれを覆うカバー部材の表面に形成され、
    前記硬化性樹脂として、紫外線照射によって硬化する光硬化性樹脂であって、前記蛍光灯から放出される照明光のうちの前記銀ナノ粒子または銀錯体から銀イオンが生成される波長帯の銀イオン生成光の吸収および前記酸化物微粒子が前記光触媒作用を発揮する光触媒作用光の吸収がほぼ発生しない適性光硬化性樹脂が用いられて、該適性光硬化性樹脂による前記銀イオン生成光の吸収および前記光触媒作用光の吸収がほぼ発生しないように、前記抗除菌硬化膜が形成されている抗除菌照明装置。
  10. LED素子が実装されているLEDモジュールと、該LEDモジュールを覆い、透光性を有する材料を用いて形成されたカバーとを有する照明装置を用いて抗除菌照明装置を製造する方法であって、
    光触媒作用を有する酸化物微粒子と、銀ナノ粒子または銀錯体とを含有している抗除菌溶液が前記カバーの表面に塗布されることによって、該抗除菌溶液からなる抗除菌層が前記カバーの表面に形成される抗除菌層形成工程と、
    該抗除菌層形成工程が実行されたあと、前記抗除菌層の表面に液状の光硬化性樹脂を塗布することによって、前記抗除菌層が硬化される抗除菌層硬化工程とを有する抗除菌照明装置の製造方法。
  11. LED素子が実装されているLEDモジュールと、該LEDモジュールを覆い、透光性を有する材料を用いて形成されたカバーとを有する照明装置を用いて抗除菌照明装置を製造する方法であって、
    光触媒作用を有する酸化物微粒子と、銀ナノ粒子または銀錯体とを含有している抗除菌溶液に液状の光硬化性樹脂を添加する光硬化性樹脂添加工程と、
    該光硬化性樹脂添加工程によって生成される光硬化性樹脂入り抗除菌溶液が前記カバーの表面に塗布されることによって、該光硬化性樹脂入り抗除菌溶液からなる硬化された抗除菌層が形成される硬化抗除菌層形成工程とを有する抗除菌照明装置の製造方法。
  12. 前記光硬化性樹脂として、紫外線照射によって硬化する光硬化性樹脂であって、前記LEDモジュールが発生するLED光のうちの前記銀ナノ粒子または銀錯体から銀イオンが生成される波長帯の銀イオン生成光の吸収がほぼ発生しない適性光硬化性樹脂が用いられる請求項10または11記載の抗除菌照明装置の製造方法。
  13. 前記光硬化性樹脂として、紫外線照射によって硬化する光硬化性樹脂であって、前記LEDモジュールが発生するLED光のうちの前記銀ナノ粒子または銀錯体から銀イオンが生成される波長帯の銀イオン生成光の吸収および前記酸化物微粒子が前記光触媒作用を発揮する光触媒作用光の吸収がほぼ発生しない適性光硬化性樹脂が用いられる請求項10または11記載の抗除菌照明装置の製造方法。
  14. 前記適性光硬化性樹脂は、光重合開始剤を含み、該光重合開始剤として、前記銀イオン生成光の吸収が硬化後に発生せず、かつ黄変が起きにくい材料が用いられている請求項12記載の抗除菌照明装置の製造方法。
  15. 前記LEDモジュールとして、可視光のうちの紫色から青色までの領域の強度が他色の強度よりも大幅に大きい青色励起白色LEDが用いられる請求項10または11記載の抗除菌照明装置の製造方法。
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