JP2023171732A - 排水集合管 - Google Patents

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Abstract

【課題】製品管理を適切に行うことができる排水集合管を提供する。【解決手段】排水集合管10は、合成樹脂製であって、縦管状の管本体12と管本体から側方に分岐する横管接続部14とを備え、管本体が建物の床スラブ100を貫通するように配管される。また、排水集合管は、外側面を覆うように設けられた遮音カバーを備えており、この遮音カバーには、床スラブの上面100aよりも上方に配管される部分において、RFタグ24が設けられる。【選択図】図2

Description

この発明は排水集合管に関し、特にたとえば、縦管状の管本体と管本体から側方に分岐する横管接続部とを備え、管本体が建物の床スラブを貫通するように配管される、排水集合管に関する。
RFタグ(ICタグ)を備える管継手の一例が特許文献1に開示されている。特許文献1の技術は、パイプ同士を接続するための管継手において、継手本体の適宜位置に、パイプに関する情報を非接触で読み書き可能なRFタグを装着したことを特徴としている。
特開平11-248035号公報
特許文献1には、複数の管継手が例示されているが、管本体が建物の床スラブを貫通するように配管される排水集合管については何ら開示されていない。排水集合管の一部は床スラブ内に埋設されるので、RFタグの取付位置によっては、RFタグの通信感度に影響がでたり、施工中にRFタグが傷ついたりして、RFタグを用いた排水集合管の製品管理を適切に行えなくなる恐れがある。
それゆえに、この発明の主たる目的は、新規な、排水集合管を提供することである。
この発明の他の目的は、製品管理を適切に行うことができる、排水集合管を提供することである。
第1の発明は、縦管状の管本体と管本体から側方に分岐する横管接続部とを備え、管本体が建物の床スラブを貫通するように配管される合成樹脂製の排水集合管において、排水集合管の外側面を覆うように設けられた遮音カバーをさらに備え、床スラブの上面よりも上方に配管される部分において、遮音カバーにRFタグを設けたことを特徴とする、排水集合管である。
第2の発明は、縦管状の管本体と管本体から側方に分岐する横管接続部とを備え、管本体が建物の床スラブを貫通するように配管される合成樹脂製の排水集合管において、床スラブの上面よりも上方に配管される部分において、排水集合管の壁内にRFタグを埋設したことを特徴とする、排水集合管である。
第3の発明は、縦管状の管本体と管本体から側方に分岐する横管接続部とを備え、管本体が建物の床スラブを貫通するように配管される合成樹脂製の排水集合管において、床スラブの上面よりも上方に配管される部分において、排水集合管の外側面に形成した窪み部内にRFタグを設けたことを特徴とする、排水集合管である。
第1から第3の発明によれば、排水集合管の床スラブの上面よりも上方に配管される部分にRFタグを設けたので、RFタグの通信感度に影響がでたり、施工中にRFタグが傷ついたりしてしまうことを適切に防止できる。したがって、RFタグを用いた排水集合管の製品管理を適切に行うことができる。
第3の発明は、第4の発明に従属し、窪み部内に設けたRFタグを覆う蓋をさらに備える。
この発明によれば、排水集合管の床スラブの上面よりも上方に配管される部分にRFタグを設けたので、RFタグの通信感度に影響がでたり、施工中にRFタグが傷ついたりしてしまうことを適切に防止できる。したがって、RFタグを用いた排水集合管の製品管理を適切に行うことができる。
この発明の上述の目的、その他の目的、特徴および利点は、図面を参照して行う後述の実施例の詳細な説明から一層明らかとなろう。
この発明の一実施例である排水集合管を配管した様子を示す断面図である。 図1の排水集合管を示す正面図である。 図1の排水集合管を示す平面図である。 RFタグの取付位置として適した部分を説明するための図解図である。 RFタグの取付位置として適した部分を説明するための図解図である。
図1を参照して、この発明の一実施例である排水集合管10は、管本体12が建物の床スラブ100を貫通するように設けられる管継手であって、マンションおよび商業ビル等の多層階の建物において、排水立て管102と排水横管104との合流部分に設けられる。詳細は後述するように、排水集合管10は、RFタグ24を備えており、このRFタグ24を用いた製品管理によってユーザ(施主など)に付加価値を提供する。
この実施例では、内径が100mmの排水立て管102に対して、内径が75mmの3つの排水横管104を合流させる3枝タイプの排水集合管10を例示して説明する。ただし、この実施例で示す排水集合管10の具体的構成は、単なる一例であり、適宜変更可能である。
図1-図3に示すように、排水集合管10は、縦管状の管本体12と管本体12から側方に分岐する横管接続部14とを備え、硬質塩化ビニル等の合成樹脂によって形成される。この実施例では、排水集合管10は、複数の管部材を組み合せることで構成されているが、排水集合管10の全体を一体成形することもできる。
管本体12の上端部には、上流側の排水立て管102が接続されるゴム輪受口形状の上管接続部16が形成される。一方、管本体12の下端部には、下流側の排水立て管102が接続される差口形状の下管接続部18が形成される。また、管本体12は、上管接続部16の下側に、他の部分よりも拡径された拡径部20を有している。この拡径部20の上部には、側方に分岐するゴム輪受口形状の3つの横管接続部14が周方向に並ぶように形成される。横管接続部14のそれぞれには、排水横管104が接続される。なお、説明の便宜上、正面視において、右側に配置される横管接続部14を第1横管接続部14a、正面側に配置される横管接続部14を第2横管接続部14b、左側に配置される横管接続部14を第3横管接続部14cと呼ぶことがある。
また、管本体12の内周面には、逆流防止板22および図示しない旋回羽根などが適宜設けられる。これによって、上流側の排水立て管102および排水横管104から管本体12内に流入した排水は、下流側の排水立て管102に円滑に流出される。
さらに、排水集合管10には、RFタグ24(ICタグ、RFIDタグ、無線タグ等とも呼ばれる)が設けられる。たとえば、ラベル型のRFタグ24を排水集合管10の外側面に貼り付けることで、排水集合管10にRFタグ24が設けられる。RFタグ24としては、外部から受信する電波をエネルギー源として動作するパッシブ型のRFタグを用いるとよい。簡単に説明すると、RFタグ24は、コイル状に巻かれたアンテナとICチップと備える。ICチップは、制御回路、EEPROMなどのメモリ、送受信回路および電圧発生回路などを備える。RFタグ24に記憶された情報は、リーダ(リーダライタ)によって非接触で読み取ることが可能であり、また、ライタ(リーダライタ)によって新たな情報をRFタグ24に非接触で書き込むことも可能である。
ただし、RFタグ24としては、コイン型などの他の形状のRFタグを用いることもできるし、内蔵電池によって動作するアクティブ型のRFタグを用いることもできる。
このようなRFタグ24には、排水集合管10に関する情報が記憶される。RFタグ24に記憶される情報には、生産時に予め書き込む情報、および施工時に書き込む情報などが含まれる。生産時に書き込む情報は、排水集合管10の品名、組立日、組立担当者、リークテスト日およびリークテスト担当者などの情報を含む。施工時に書き込む情報は、施工日、施工会社および施工担当者などの情報を含む。ただし、RFタグ24には、排水集合管10に固有の識別情報(ID情報)のみを記憶しておき、その他の情報は、クラウドサーバ等の他のコンピュータに記憶させておいてもよい。
RFタグ24に記憶された情報を読み取ることにより、排水集合管10の品質管理、維持管理および追跡管理(トレーサビリティ)などの製品管理を効率よく行うことができる。また、在庫管理および流通管理にも役立ち、BIM(ビルディングインフォメーションモデリング)との連携などもできる。
このような排水集合管10は、管本体12が床スラブ100の貫通孔106を貫通するように配管される。この際には、横管接続部14の下端が床スラブ100の上面100aに沿うように配管される。すなわち、排水集合管10は、少なくとも横管接続部14の下端よりも上の部分が、床スラブ100の上面100aよりも上方に配管される。また、排水集合管10の管本体12の外周面と貫通孔106の内周面との間には、モルタル等の充填材108が充填される。さらに、上管接続部16のゴム輪装着部の下側部分には、必要に応じて、排水集合管10を支持するための支持金具110が装着される。すなわち、この実施例では、上管接続部16のゴム輪装着部の下側部分が、支持金具110の装着部26となる。
ここで、排水集合管10は、管本体12が床スラブ100を貫通するように設けられるので、RFタグ24の取付位置によっては、通信感度に影響が出る等の不具合を生じる恐れがある。たとえば、RFタグ24が床スラブ100内に埋設される部分に設けられたり、床スラブ100より下方となる部分に設けられたりすると、床上からRFタグ24を読み取るときに、RFタグ24の通信感度に影響が出てしまう恐れがある。また、貫通孔106への管本体12の挿通時または充填材108の充填時などにおいて、RFタグ24が貫通孔106の周縁部または充填材108と接触して傷ついてしまう恐れがある。
そこで、この実施例では、排水集合管10の床スラブ100の上面100aよりも上方に配管される部分にRFタグ24を設けることで、RFタグ24の通信感度に影響がでたり、施工中にRFタグ24が傷ついたり破損したりすることを防止している。これによって、施工後に排水集合管10が石膏ボードで覆われてしまった状態でも、RFタグ24から情報を適切に読み取ることができ、RFタグ24を用いた排水集合管10の製品管理を適切に行うことができる。
排水集合管10に対するRFタグ24の取付位置は、床スラブ100の上面100aよりも上方に配管される部分であれば特に限定されないが、その中でも、管本体12と横管接続部14とで形成されるL字部の内側部分に収まるように設けられることが好ましい。或いは、互いに直交する方向に延びる2つの横管接続部14によって形成されるL字部の内側部分に収まるように設けられることが好ましい。排水集合管10は、輸送時または施工時などに横向きに置かれる(転がされる)ことがあるが、上記L字部の内側部分にRFタグ24を設けておくことで、RFタグ24が地面などと接触せずに適切に保護されるからである。これによって、RFタグ24の傷付きや破損がより適切に防止される。
ここで、管本体12と横管接続部14とで形成されるL字部の内側部分とは、当該L字部の屈曲方向に対する外側部分および横側部分を除く部分である。たとえば、管本体12の上部(上管接続部16)と第2横管接続部14bとで形成されるL字部で言うと、その内側部分は、図4において斜線で示す第1部分30であり、排水集合管10を地面に横向きに置いて転がしたとしても、地面と接触しない部分である。なお、図示は省略するが、管本体12の上端部と第1横管接続部14aまたは第3横管接続部14cとで形成されるL字部の内側部分は、第1部分30から右側または左側に90度ずれた部分である。
また、互いに直交する方向に延びる2つの横管接続部14によって形成されるL字部の内側部分とは、当該L字部の屈曲方向に対する外側部分および横側部分を除く部分である。たとえば、第1横管接続部14aと第2横管接続部14bとで形成されるL字部で言うと、その内側部分は、図5において斜線で示す第2部分32であり、排水集合管10を地面に横向きに置いて転がしたとしても、地面と接触しない部分である。なお、図示は省略するが、第2横管接続部14bと第3横管接続部14cとで形成されるL字部の内側部分は、第2部分32から左側に90度ずれた部分である。
また、RFタグ24は、支持金具110が装着される装着部26を除く部分(つまり非装着部)に設けられることが好ましい。金属製の支持金具110によってRFタグ24が覆われると、RFタグ24が通信障害を起こす恐れがあるからである。支持金具110の装着部26を除く部分にRFタグ24を設けることで、支持金具110に起因するRFタグ24の通信障害を防止できる。また、排水集合管10の装着部26に支持金具110を取り付ける際に、支持金具110によってRFタグ24が傷付いてしまうことも防止できる。
さらに、RFタグ24は、上管接続部16の先端部および横管接続部14の先端部を除く部分に設けられることが好ましい。これは、上管接続部16の先端部および横管接続部14の先端部は、輸送時または施工時などにぶつかり易い部分であるからである。さらにまた、RFタグ24は、管本体12の外側面に形成される窪み部に設けられることが好ましい。窪み部は、輸送時または施工時などにぶつかり難い部分であるからである。
以上のように、この実施例によれば、排水集合管10の床スラブ100の上面100aよりも上方に配管される部分にRFタグ24を設けたので、RFタグ24の通信感度に影響がでたり、施工中にRFタグ24が傷ついたりしてしまうことを適切に防止できる。したがって、RFタグ24を用いた排水集合管10の製品管理を適切に行うことができる。
なお、上述の実施例では、ラベル型のRFタグ24を排水集合管10の外側面に貼り付けるようにしたが、そのRFタグ24を覆うように保護シール等の保護部材を設けておくこともできる。また、排水集合管10には、RFタグ24を覆うように遮音カバーが設けられてもよい。さらに、遮音カバーを備える排水集合管10の場合には、その遮音カバーにRFタグ24を設けることもできる。
ここで、遮音カバーは、排水集合管10の外側面を覆うように設けられて、遮音性能を発揮できるものであれば、その具体的構成については特に限定されないが、金属シートの層を備えないものを用いることが好ましい。金属シートの層を備える遮音カバーによってRFタグ24を覆ってしまうと、RFタグ24が通信できなくなるからである。金属シートの層を備えない遮音カバーを用いることで、排水集合管10に遮音性能を付与しつつ、RFタグ24の通信障害を防止でき、RFタグ24を用いた排水集合管10の製品管理を適切に行うことができる。
ただし、RFタグ24を設ける部分に金属シートの層が存在しないようにすれば、金属シートの層を備える遮音カバーを用いることもできる。簡単に説明すると、遮音カバーには、グラスウールまたはロックウール等を用いた吸音層などで構成されるカバー本体を備え、このカバー本体の表面(外側面)を覆うように、アルミクラフト紙またはアルミガラスクロス等の金属シート(フィルム)がカバー本体に貼り付けられるものがある。また、内側から順に、吸音層、金属シートの層、軟質ポリ塩化ビニル等を用いた遮音層が配置される遮音カバーのように、中間層に金属シートの層を備えるものもある。このような金属シートの層を有する遮音カバーを排水集合管10に設ける場合には、たとえば、RFタグ24を設ける部分において、カバー本体を含む遮音カバーそのものを切り取ったり、カバー本体から表面の金属シートのみを剥がしたりするとよい。また、RFタグ24の場所に対応する部分を予め切り欠いた金属シートを用いて遮音カバーを製造してもよい。
すなわち、金属シートの層を有する遮音カバーを排水集合管10に設ける場合には、少なくとも金属シートが切り欠かれた切欠き部を遮音カバーに形成し、この切欠き部と対応する部分にRFタグ24を設けるとよい。これによって、金属シートの層を有する遮音カバーを備える排水集合管10の場合においても、遮音カバーの金属シートの層に起因するRFタグ24の通信障害を防止でき、RFタグ24を用いた排水集合管10の製品管理を適切に行うことができる。
また、RFタグ24は、床スラブ100の上面100aよりも上方に配管される部分において、排水集合管10の壁内に埋設されてもよい。たとえば、排水集合管10の外側面に窪み部を形成し、この窪み部にRFタグ24を嵌め込む。そして、RFタグ24を覆うように蓋を接着接合などで取り付けることで、RFタグ24を排水集合管10の壁内に埋設するとよい。また、排水集合管10の外側面にRFタグ24を収納するための窪み部を意図的に形成し、この窪み部内にRFタグ24を貼り付ける等して収納することもできる。さらに、窪み部内に収納したRFタグ24を蓋で覆うことできる。
また、上述の実施例では、排水集合管10は、周方向に並ぶ3つの横管接続部14を備えるようにしたが、横管接続部14の数は、特に限定されず、1つまたは2つ等でも構わない。また、複数の横管接続部14を設ける場合には、必ずしも同じ高さ位置に配置する必要はなく、高さ位置を異ならせて横管接続部14を配置しても構わない。さらに、横管接続部14は、必ずしも直管状に形成される必要はなく、曲管状に形成されても構わない。
なお、上で挙げた寸法などの具体的数値はいずれも単なる一例であり、製品の仕様などの必要に応じて適宜変更可能である。
10 …排水集合管
12 …管本体
14 …横管接続部
16 …上管接続部
18 …下管接続部
24 …RFタグ
26 …装着部
100 …床スラブ
110 …支持金具

Claims (4)

  1. 縦管状の管本体と前記管本体から側方に分岐する横管接続部とを備え、前記管本体が建物の床スラブを貫通するように配管される合成樹脂製の排水集合管において、
    前記排水集合管の外側面を覆うように設けられた遮音カバーをさらに備え、
    前記床スラブの上面よりも上方に配管される部分において、前記遮音カバーにRFタグを設けたことを特徴とする、排水集合管。
  2. 縦管状の管本体と前記管本体から側方に分岐する横管接続部とを備え、前記管本体が建物の床スラブを貫通するように配管される合成樹脂製の排水集合管において、
    前記床スラブの上面よりも上方に配管される部分において、前記排水集合管の壁内にRFタグを埋設したことを特徴とする、排水集合管。
  3. 縦管状の管本体と前記管本体から側方に分岐する横管接続部とを備え、前記管本体が建物の床スラブを貫通するように配管される合成樹脂製の排水集合管において、
    前記床スラブの上面よりも上方に配管される部分において、前記排水集合管の外側面に形成した窪み部内にRFタグを設けたことを特徴とする、排水集合管。
  4. 前記窪み部内に設けた前記RFタグを覆う蓋をさらに備える、請求項3記載の排水集合管。
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