<第1実施形態>
[第1実施形態に係る管理システムの説明]
図1を参照して、本発明の第1実施形態に係る管理システムの概要について説明する。図1に示す管理システム1は、ホール店舗に配置された、ホールコンピュータ100、遊技機10、サンド装置20、島端計数装置400、POS500、及びホール管理端末600といった各装置を含むように構成される。
管理システム1のホールコンピュータ100は、例えば、インターネット及び無線公衆回線網からなるネットワーク50を介して、ホール店舗のホール会員(ユーザ)が所有するスマートフォン700(700a、700b)から所定のリクエストを受信し、このように受信したリクエストに対応する各種情報を、ネットワーク50を介してスマートフォン700に送信する。ホール会員は、ホール店舗での遊技機10による遊技が期待される遊技者である。
管理システム1のホールコンピュータ100はまた、ホール店舗において遊技機10を利用した遊技を行う遊技者の遊技情報を蓄積・管理する。例えば、遊技者が獲得した遊技媒体を貯玉、貯メダル(又は、持ち玉、持ちメダル)として管理したり、遊技機10それぞれについての稼働状況を管理する。さらに、ホールコンピュータ100は、遊技者が獲得した遊技媒体の価値に応じて、遊技者が希望する景品を交換できるようPOS500等の装置を制御する。
ホールコンピュータ100はさらに、ホールDB150を備えており、ホールDB150には、管理システム1の実現に必要な各種データを格納するテーブルが記憶される。
遊技機10は、例えば、パチンコ機やパチスロ機であり、遊技者は、これらを用いて遊技することにより、遊技媒体(パチンコ玉やメダル)を獲得する。なお、本明細書では、便宜上、どちらかのタイプの遊技機について説明する場合があり、その場合、遊技媒体についても、遊技機に対応した遊技媒体についての記載がなされるが、そのような場合であっても、本発明がどちらかのタイプの遊技機に限定されるものではない。
また、遊技機10は、ホールコンピュータ100に接続され、上述のように、遊技状況や遊技媒体数に関する情報をホールコンピュータ100に送信する。サンド装置20もホールコンピュータ100に接続され、遊技者の操作に応じて、会員カードによる遊技媒体の貸出、持ち玉・貯玉の制御、計数の制御等を行う。
第1実施形態においては、1台の遊技機10には1台のサンド装置20が対応付けられ、それぞれがホールコンピュータ100に接続されるが、例えば、遊技機10からホールコンピュータ100に送信される情報をサンド装置20を介して行うように構成することもできる。
島端計数装置400は、遊技者が獲得した玉(メダル)数をカウントする装置であって、遊技機10が複数まとめて配置された「島」の端に配置されている。計数装置は、このような島端計数装置400のほか、各台計数機能付きサンド装置やその他の計数装置として、ホール店舗内の様々な箇所に配置されうる。なお、第1実施形態では、計数装置が、それぞれのサンド装置20に組み込まれるとともに、島端計数装置400として配置されるものとする。
POS500は、ホール店舗のカウンター等に設置され、ホール店舗のスタッフは、遊技者の景品交換等に対応するために、このPOS500を操作する。例えば、上述の島端計数装置400により発行されたレシートを遊技者から受け取ってこれをPOS500に読み込ませ(又は、遊技者から提示された会員カード等によってサンド装置20から送信された遊技媒体の計数値や持ち玉数・貯玉数を読み出し)、対応する価値の景品を遊技者に提供したりする。
このようにして、ホール店舗では、POS500の機能により、ホール店舗の店頭景品陳列コーナーに配置されている店頭景品(一般景品)や特殊景品との交換が行われる。
ホール管理端末600は、ホール店舗に配置され、ホール店舗の管理者等により、設定操作等の所定操作が行われる。
また、第1実施形態においては、管理システム1から所定の情報が、ホール店舗のホール会員が所有するスマートフォン700(700a、700b)に送信されるが、携帯電話、PDA、フィーチャーフォン、タブレット型端末、モバイルPCといった、他の携帯端末機であってもよい。
また、本実施形態において、ホール店舗で遊技を行う遊技者に対して配布される会員カードは、例えば、近距離無線通信規格(NFC:Near Field Communication)に基づく非接触ICチップを備えた非接触ICカードである。サンド装置20やPOS500は、非接触ICカードリーダ等によって遊技者の非接触ICカードの固有IDを読み取ることにより、そのカード(そのカードの遊技者)を特定することができる。
なお、図1に示す管理システム1の構成は例示にすぎず、他の様々な構成によって同様のシステムを構築することができる。例えば、ホールコンピュータ100を、機能等に応じて複数のコンピュータに分割することができる。また、図1に示した管理システム1を各ホール店舗において構築し、複数の管理システム1の間でデータの送受信を行うことによって所定の機能やサービスについて、ホール店舗間の連携を行うことも可能である。こうした連携は、運営主体が同じホール店舗間ではもちろん、運営主体が異なるホール店舗間においても実現可能である。
次に、図2、及び図3を参照して、本実施形態に係る管理システム1で使用される遊技機10とサンド装置20について説明する。図2は、サンド装置20を併設した遊技機10を示す正面図である。図3は、サンド装置20を示す斜視図である。また、図2においては、遊技機10aがパチスロ機として示され、遊技機10bがパチンコ機として示されている。
図2に示すように、遊技機10aの向かって右側には、それぞれ、サンド装置20aが併設され、遊技機10bの向かって右側には、それぞれ、サンド装置20bが併設されている。それぞれのサンド装置20(20a、20b)は、隣接する遊技機10(10a、10b)に対応して設置されている。またそれぞれの遊技機10とサンド装置20は、ホール全体のシステム管理や売り上げ・遊技状況の管理等を行うホールコンピュータ100に対して通信可能に接続されている。
以下では、遊技機10aとサンド装置20aについて説明するものとし、遊技機10bとサンド装置20bについては説明を省略する。図2、図3に示すように、サンド装置20aの前面部21には、LED(light-emitting diode)部31、カード挿入口32、紙幣を投入可能な紙幣挿入口33、タッチパネルLCD(liquid crystal display)により構成された操作ユニット34、カメラ35、非接触ICカードリーダ/ライタ36、メダル(遊技媒体)払出用トレー37、スピーカカバー38、メダル(遊技媒体)計数用投入口39等が設けられている。カード挿入口32は、例えばホールのカード発行機(図示せず)によって発行された情報カードを受け付け可能な挿入口である。LED部31は、フルカラーLED31A、赤外LED(赤外線発光ダイオード)31Bから構成されている。
遊技者は、情報カード(例えば、ICカード)又は所定金額の紙幣を、カード挿入口32、又は紙幣挿入口33に投入することで、遊技に必要な遊技媒体としてのメダルの貸し出しを受けることができる。また、遊技者は、非接触ICカードを、非接触ICカードリーダ/ライタ36にかざすことで、遊技に必要なメダルの貸し出しを受けることができる。
サンド装置20aは、情報カード・紙幣の投入、又は非接触ICカードの提示を受けて、投入された当該価値媒体の金額に応じた数のメダルを、内部に設けられた払出用ホッパによって計数してメダル払出用トレー37から払い出す。また、サンド装置20aは、使用可能なメダル数が書き込まれた情報カードの投入を受けると、投入された情報カードに書き込まれているメダル数に応じた数のメダルを、内部に設けられた払出用ホッパによって計数してメダル払出用トレー37から払い出す。遊技者は、メダル払出用トレー37から払い出されたメダルを遊技機10aのメダル投入口11へ投入することにより、遊技機10において遊技を行うことができる。
ここで、非接触ICカードには、上述した会員カードのほか、非接触ICチップを内蔵したスマートフォン700、携帯電話、PDA、フィーチャーフォン、タブレット型端末、モバイルPCといった、その他の携帯端末機が含まれる。
また、遊技機10aにおいては、遊技の結果に応じて、メダル払出用トレー12にメダルを払い出すようになされている。遊技者は、このメダルをメダル払出用トレー12から掬い取って、サンド装置20aのメダル計数用投入口39へ投入することにより、このメダルをサンド装置20aによって計数させることができる。サンド装置20aは、メダル計数用投入口39から投入されたメダルを、内部に設けられた計数用ホッパによって計数する。このように、サンド装置20aは、遊技機10aに併設され、遊技の結果に応じて遊技機10aから払い出されたメダルを計数する機能を有していることから、各台計数装置とも呼ばれている。
なお、遊技機10b(パチンコ機)の場合、パチンコ玉が、サンド装置20bの計数用投入口に導入されるようになっている。例えば、遊技者は、所定の操作を行うことにより、遊技の結果上皿に払い出されたパチンコ玉を下皿に落とすと、当該パチンコ玉は、下皿の下方に装着された案内皿に落下する。案内皿は、下皿から落下したパチンコ玉を、サンド装置20bに設けられた計数用投入口へ案内する。計数用投入口に導入されたパチンコ玉は、サンド装置20bの内部に設けられた計数部によって計数される。
計数された結果は、カード挿入口32から挿入された情報カードに記録され、又は、ホールコンピュータ100が備えるホールDB150や、非接触ICカードである会員カードに記憶される。また、サンド装置20aがプリンタを備え、計数された結果をレシートに印刷するようにしてもよい。情報カードや非接触ICカードには、残金データ等の情報が記憶されてもよい。
計数用ホッパにおいて計数されたメダルは、サンド装置20aの底面部に設けられた排出口から搬送コンベアに排出され、回収される。なお、搬送コンベアが設けられていない場所では、サンド装置20aの下部にメダルを貯留するための貯留ボックスを設置し、この貯留ボックスへメダルを排出するようにしてもよい。
なお、遊技機10b(パチンコ機)の場合、計数部において計数されたパチンコ玉は、サンド装置20bの背面部に設けられた排出口から排出され、回収される。また、計数用投入口から投入されたパチンコ玉の計数経路とは別に、サンド装置20bの背面側に端数用供給部が設けられており、外部から端数用のパチンコ玉を受け入れるようになっている。この供給部により、端数用のパチンコ玉は、常に一定量が貯留された状態となっており、必要に応じて、端数用払出口から、案内皿へ払い出される。
次に、図4を参照して、サンド装置20aの操作ユニット34について説明する。操作ユニット34は、ディスプレイ34aと、タッチパネル式の操作ボタン34bと、を含んでいる。操作ボタン34bは、各種のボタンを模した画像として表示され、その画像に応じて遊技者の操作を受け付ける。具体的には、操作ボタン34bは、「返却」、「貸出」、「計数開始」、「持ち玉払出」、「計数停止」、「貯玉する」、「サービス」、「貯玉払出」などの各種の処理の対応する操作ボタン34bを模した画像として表示される。遊技者は、所望する処理に対応する操作ボタン34bにタッチ等することで、その処理を実行することができる。
例えば、「貸出」の操作ボタン34bは、情報カードをカード挿入口32に挿入して、非接触ICカードを非接触ICカードリーダ/ライタ36にかざして、あるいは現金を紙幣挿入口33に挿入して、メダルの貸し出しを希望するときに操作する部分である。「計数開始」の操作ボタン34bは、メダルをメダル計数用投入口39に投入して計数するときに操作する部分である。「計数停止」の操作ボタン34bは、メダルの計数を開始したあとに、計数を停止するときに操作する部分である。「返却」の操作ボタン34bは、挿入した情報カードを返却するときに操作する部分である。このとき、情報カードには残高情報、持メダルあるいは貯メダル、必要に応じてカードIDが書き込まれる。
遊技者は、情報カード、又は所定金額の紙幣を、カード挿入口32、又は紙幣挿入口33に投入することで、遊技に必要な遊技媒体としてのメダルの貸し出しを受けることができる。また、遊技者は、会員カード(非接触ICカード)を、非接触ICカードリーダ/ライタ36にかざすことで、遊技に必要なメダルの貸し出しを受けることができる。
次に、図5を参照して、遊技機10の構成について説明する。ここでは、遊技機10の代表として、パチスロ機である遊技機10aについて説明する。図5は、遊技機10aの構成を示すブロック図である。遊技機10aは、主制御回路250、副制御回路280、及びこれらと電気的に接続された周辺装置(アクチュエータ)を備える。主制御回路250は、回路基板上に設置されたマイクロコンピュータ260を主たる構成要素としている。マイクロコンピュータ260は、メインCPU261、メインROM262、及びメインRAM263により構成される。
メインROM262には、メインCPU261により実行される制御プログラム、内部抽籤テーブル等のデータテーブル、副制御回路280に対して各種制御指令(コマンド)を送信するためのデータ等が記憶されている。メインRAM263には、制御プログラムの実行により決定された内部当籤役等の各種データを格納する格納領域が設けられる。
メインCPU261には、クロックパルス発生回路252、分周器253、乱数発生器254、及びサンプリング回路255が接続されている。クロックパルス発生回路252、及び分周器253は、クロックパルスを発生する。メインCPU261は、発生されたクロックパルスに基づいて、制御プログラムを実行する。乱数発生器254は、予め定められた範囲の乱数(例えば、0~65535)を発生する。サンプリング回路255は、発生された乱数の中から1つの値を抽出する。
マイクロコンピュータ260の入力ポートには、スイッチ等が接続されている。メインCPU261は、スイッチ等の入力を受けて、ステッピングモータ271L,271C,271R等の周辺装置の動作を制御する。停止操作検出手段であるストップスイッチ312Sは、3つのストップボタン312L,312C,312Rのそれぞれが遊技者により押されたこと(停止操作)を検出する。また、開始操作検出手段であるスタートスイッチ310Sは、スタートレバーが遊技者により操作されたこと(開始操作)を検出する。
メダルセンサ290Sは、メダル投入口11(図2参照)に受け入れられたメダルがセレクタ内を通過したことを検出する。また、ベットスイッチ332Sは、ベットボタンが遊技者により押されたことを検出する。また、精算スイッチ334Sは、精算ボタンが遊技者により押されたことを検出する。また、扉センサ335Sは、筺体の扉が開かれたことを検出する。
マイクロコンピュータ260により動作が制御される周辺装置としては、ステッピングモータ271L,271C,271R、7セグ表示器314、及びホッパ350がある。また、マイクロコンピュータ260の出力ポートには、各周辺装置の動作を制御するための回路が接続されている。
モータ駆動回路272は、各リール320L,320C,320Rに対応して設けられたステッピングモータ271L,271C,271Rの駆動を制御する。リール位置検出回路270は、発光部と受光部とを有する光センサにより、リール320L,320C,320Rが一回転したことを示すリールインデックスを各リール320L,320C,320Rに応じて検出する。
ステッピングモータ271L,271C,271Rは、運動量がパルスの出力数に比例し、回転軸を指定された角度で停止させることが可能な構成を備えている。ステッピングモータ271L,271C,271Rの駆動力は、所定の減速比をもったギアを介してリール320L、320C、320Rに伝達される。ステッピングモータ271L,271C,271Rに対して1回のパルスが出力されるごとに、リール320L,320C,320Rは一定の角度で回転する。
メインCPU261は、リールインデックスを検出してからステッピングモータ271L,271C,271Rに対してパルスを出力した回数をカウントすることによって、リール320L,320C,320Rの回転角度(主に、リールが図柄何個分だけ回転したか)を管理し、リール320L,320C,320Rの表面に配された各図柄の位置を管理するようにしている。
表示部駆動回路315は、7セグ表示器314の動作を制御する。また、ホッパ駆動回路352は、ホッパ350の動作を制御する。また、払出完了信号回路353は、ホッパ350に設けられたメダル検出部351が行うメダルの検出を管理し、ホッパ350から外部に排出されたメダルが払出枚数に達したか否かをチェックする。
副制御回路280は、主制御回路250と電気的に接続されており、主制御回路250から送信されるコマンドに基づいて演出内容の決定や実行等の処理を行う。副制御回路280は、基本的に、サブCPU、サブROM、サブRAM、レンダリングプロセッサ、描画用RAM、ドライバ、DSP(デジタルシグナルプロセッサ)、オーディオRAM等を含んで構成されている。
サブCPUは、主制御回路250から送信されたコマンドに応じて、サブROMに記憶されている制御プログラムに従い、映像、音、光の出力の制御を行う。サブRAMは、決定された演出内容や演出データを登録する格納領域や、主制御回路250から送信される内部当籤役等の各種データを格納する格納領域が設けられている。サブROMは、基本的に、プログラム記憶領域とデータ記憶領域によって構成される。
また、サブROMには、発光演出装置(図示せず)における光による演出を行うための演出データが格納されている。サブCPUは、主制御回路250からのコマンドに基づいて、この演出データを出力することにより、ランプ362を発光させる。また、サブROMには、効果音や画像による演出を行うための演出データが格納されており、サブCPUは、主制御回路250からのコマンドに基づいて、この演出データを出力することにより、スピーカ364から効果音を出力させると共に、液晶表示装置360に演出画像を表示させる。
ここで、主制御回路250には、インターフェイス264が接続されており、メインCPU261は、インターフェイス264を介して、ホールコンピュータ100に所定の情報を送信する。例えば、メインCPU261は、パチンコ玉・メダルの投入情報や払出情報等の蓄積情報等をホールコンピュータ100に送信する。パチンコ玉・メダルの投入情報とは、例えば、一定期間に遊技機10aに遊技のために投入されたパチンコ玉・メダルの数である。また、パチンコ玉・メダルの払出情報とは、例えば、パチンコ玉・メダルの払出し数やボーナス発生回数等である。メインCPU261は、前回、ホールコンピュータ100にこれらの蓄積情報を送信した後、次に送信するまでの間、これらの蓄積情報をメインRAM263に蓄積して行き、一定のタイミングでホールコンピュータ100に送信する。メインCPU261は、ホールコンピュータ100に送信した後、それまでの蓄積情報をリセットする。なお、当該蓄積情報等を、サンド装置20aに送信し、このサンド装置20aが必要に応じて所定のタイミングでホールコンピュータ100に送信するよう構成することもできる。
次に、図6を参照して、サンド装置20aの構成について説明する。図6は、サンド装置20aの構成を示すブロック図である。メインCPU(central processing unit)40は、ROM(read only memory)41に格納された制御プログラムを読み出して、メダルの貸出等の処理を実行する。処理に係る各種データは、RAM(random access memory)42に格納される。
メインCPU40は、情報カードリーダ/ライタ22を介して情報カードから読み取った金額データ、又は非接触ICカードリーダ/ライタ23を介して非接触ICカードから読み取った金額データを残高データとしてRAM42に格納する。メインCPU40は、この残高データと、操作ユニット34から出力される操作結果に基づいて、遊技者が指定した金額が残高データよりも小さい場合には、指定された金額分のメダルを払出用ホッパ45において計数して払い出し、残高データから払い出されたメダル分の金額を減算することにより、残高データを更新する。なお、メインCPU40は、駆動回路43を制御することにより、払出用ホッパ45を駆動させることができる。
操作ユニット34には、情報カードを返却するボタンも表示されており、遊技者がこの操作ボタンを操作することにより、メインCPU40は、情報カードリーダ/ライタ22に挿入されている情報カードをカード挿入口32(図3に示すカード挿入口32に対応)から返却する。
また、メインCPU40は、紙幣識別装置(ビルバリ)24から出力される紙幣識別結果を残高データとしてRAM42に格納する。メインCPU40は、この残高データと、操作ユニット34から出力される操作結果に基づいて、遊技者が指定した金額が残高データよりも小さい場合には、指定された金額分のメダルを払出用ホッパ45において計数して払い出し、残高データから払い出されたメダル分の金額を減算することにより、残高データを更新する。なお、メインCPU40は、駆動回路43を制御することにより、払出用ホッパ45を駆動させることができる。
また、メインCPU40は、LED部31の赤外LED31Bを監視用投光器として用い、赤外LED31Bからの赤外光を遊技者で反射させ、これをカメラ35において撮像する。メインCPU40は、カメラ35において撮像された画像をRAM42に格納し、この画像に基づいて、遊技者の存在や交代を検出する。この検出処理は常時行われる。遊技者の状態が非検出(離席)状態に変化して、カード挿入口32から挿入された情報カードが挿入されたままである場合、又は紙幣挿入口33(図3に示す紙幣挿入口33に対応)から挿入された紙幣の金額データに残高がある場合、メインCPU40は、スピーカ48を介して、警告音や警告音声を発することにより、離席しようとする遊技者に対して注意を喚起することができる。警告音声としては、「カードを忘れています」といった音声が発せられる。
上述のように、メインCPU40は、非接触ICカードリーダ/ライタ23を介して、非接触ICカードとの間で非接触通信を行うようになされている。この通信の方式は、例えば、キャリア周波数が13.56MHzの電磁誘導方式である。メインCPU40は、非接触ICカードリーダ/ライタ23を介して非接触ICカードから読み取った金額データに応じた数のメダルを払出用ホッパ45によって計数し、メダル払出用トレー37(図3に示すメダル払出用トレー37に対応)から払い出すと共に、非接触ICカードの残高データを書き換える。
また、メインCPU40は、インターフェイス47を介して、ホールコンピュータ100との間で通信を行うようになっており、情報カードや非接触ICカードにより払い出されたパチンコ玉・メダルの数等、及び情報カードや非接触ICカードに記憶されたパチンコ玉・メダルの数等を定期的にホールコンピュータ100へ送信する。
また、メインCPU40は、カメラ35を介して遊技者の顔画像を定期的に取り込み、RAM42に記憶する。前回記憶された顔画像と今回記憶された顔画像とを比較し、同一人物でないと判断された場合、メインCPU40は、遊技者が交代したものと判断し、これに応じた処理を行う。
上述のように、遊技機10はホールコンピュータ100に所定の情報を送信可能に接続され、サンド装置20はホールコンピュータ100との間で所定の情報を送受信可能に接続されている。ホールコンピュータ100は、遊技機10からはパチンコ玉・メダルの投入情報や払出情報といった遊技媒体数に関する蓄積情報(投入払出遊技媒体数情報)を受信し、さらに当選状況を示す当選情報や遊技機の稼働に関する稼働情報を受信する。また、ホールコンピュータ100は、サンド装置20からは、情報カードや非接触ICカードとの間のパチンコ玉・メダルの移動に関する情報(移動遊技媒体数情報)を受信し、さらに、場合によっては、カメラ35により取得した遊技者の顔画像や顔画像解析結果からなる顔画像情報を受信する。
次に、図7を参照して、ホールコンピュータ100の構成について説明する。図7は、ホールコンピュータ100の構成を示すブロック図である。
ホールコンピュータ100は、メインCPU101、ROM102、RAM103、外部記憶装置104、ディスプレイ105、及びインターフェイス106を備えている。
メインCPU101は、ROM102、及びRAM103に格納された制御プログラムを読み出して実行する。例えば、メインCPU101は、ホール会員の情報を管理し、遊技媒体の貯メダル・貯玉や持メダル・持玉の数をホール会員ごとに管理し、それぞれのホール会員の遊技状況等を管理するための処理を実行し、ディスプレイ105を制御する。
ディスプレイ105は、ホールコンピュータ100によって管理する遊技データを表示させ、あるいは不正や異常の発生を報知するものである。このディスプレイ105は、例えば液晶表示装置によって実現される。
ホールコンピュータ100は、インターフェイス106を介して遊技機10、サンド装置20、島端計数装置400、及びPOS500と通信可能に接続される。本発明を実施するための制御プログラムは、例えば、外部記憶装置104に記憶され、RAM103にロードされる。また、当該制御プログラムは、インターフェイス106を介して他の装置から、又は、インターネットを含むネットワークを介して外部の他の装置から提供されることもできる。
外部記憶装置104には、ホールDB150が記憶され、ホール会員の情報や貯メダル・貯玉の情報等が記憶される。
次に、図8を参照して、島端計数装置400の構成について説明する。図8は、島端計数装置400の構成を示すブロック図である。メインCPU401は、ROM402に格納された制御プログラムを読み出して、メダルの計数処理を実行する。処理に係る各種データは、RAM403に格納される。
メインCPU401は、遊技者が操作ユニット405を操作して計数処理の開始を指示すると、計数用ホッパ407を、駆動回路406を制御することによって駆動し、当該遊技者によって計数用ホッパ407に投入されたメダルを計数する。計数結果は、プリンタ404によって印刷され、レシートとして出力される。操作ユニット405は、例えば、小型のディスプレイ(タッチパネル型表示装置)であり、プリンタ404は、例えば、サーマルプリンタである。
メインCPU401は、計数結果を、インターフェイス408を介してホールコンピュータ100に送信する。また、メインCPU401は、スピーカ409を制御して、遊技者の操作が適切でない場合等に、警告音や警告音声を発するようにすることができる。
また、島端計数装置400に非接触ICカードリーダ/ライタ等を設けるように構成して、所定の記憶媒体に、計数結果を記憶するようにしてもよい。
次に、図9を参照して、POS500の構成について説明する。図9は、POS500の構成を示すブロック図である。
POS500は、メインCPU501、ROM502、RAM503、情報カードリーダ/ライタ504、非接触ICカードリーダ/ライタ505、バーコードリーダ506、遊技者側ディスプレイ507、キーボード508、店舗側ディスプレイ509、及びインターフェイス510を備えている。また、スピーカを備えるようにすることもできる。
メインCPU501は、ROM502、及びRAM503に格納された制御プログラムを読み出して実行する。例えば、メインCPU501は、ホール店舗における景品交換処理を実行する。当該制御プログラムは、インターフェイス510を介して他の装置から、又は、インターネットを含むネットワークを介して外部の他の装置から提供されることもできる。
メインCPU501は、島端計数装置400等で印刷されたレシートを、バーコードリーダ506で読み取り、これによって、景品交換を行うために必要となる計数結果(獲得した遊技媒体の数)を取得する。また、メインCPU501は、情報カードや非接触ICカードに計数結果が登録されている場合、情報カードリーダ/ライタ504や非接触ICカードリーダ/ライタ505を介して計数結果(遊技媒体の保持数を含む)を取得することもできる。
遊技者側ディスプレイ507は、遊技者によるタッチ操作が可能なタッチパネルディスプレイとして構成され、店舗側ディスプレイ509は、ホール店舗のスタッフによるタッチ操作が可能なタッチパネルディスプレイとして構成される。なお、遊技者側ディスプレイ507と店舗側ディスプレイ509を1つのディスプレイで構成することもできる。
メインCPU501は、店舗側ディスプレイ509やキーボード508を介してスタッフから指定された、景品交換に係る景品(ホール店舗に在庫のある一般景品や特殊景品)等の情報を受信し、これに応じて、管理している景品の在庫数や、遊技者の遊技媒体に関する情報を、(インターフェイス510を介して接続される)ホールコンピュータ100に送信する。
また、メインCPU501は、スピーカを備える場合は、そのスピーカを制御して、遊技者の操作が適切でない場合等に、警告音や警告音声を発するようにすることができる。
次に、図10を参照して、ホール管理端末600の構成について説明する。図10は、ホール管理端末600の構成を示すブロック図である。このホール管理端末600は、ホール店舗に設置され、ホールコンピュータ100に接続される端末であって、ホール店舗の管理者やスタッフ等によって所定の操作が行われる。
ホール管理端末600は、メインCPU601、ROM602、RAM603、外部記憶装置604、ディスプレイ605、キーボード606、マウス607、及びインターフェイス608を備えている。また、スピーカを備えるようにすることもできる。
メインCPU601は、ROM602、及びRAM603に格納された制御プログラムを読み出して実行する。例えば、メインCPU601は、所定の項目に関する設定処理を実行し、インターフェイス608を介してホールコンピュータ100に送信する。当該制御プログラムは、インターフェイス608を介して他の装置から、又は、インターネットを含むネットワークを介して外部の他の装置から提供されることもできる。
メインCPU601は、所定の項目に関する設定を行うための画面等をディスプレイ605に表示し、ホール店舗の管理者等からの指示を、キーボード606やマウス607を介して受信し、指示内容をホールコンピュータ100に送信する。また、ディスプレイ605を、タッチ操作が可能な、タッチパネルディスプレイとして構成することもでき、その場合は、ホール店舗の管理者等のタッチ操作によって、設定処理が行われる。
次に、図11を参照して、スマートフォン700の構成について説明する。図11は、スマートフォン700の構成を示すブロック図である。スマートフォン700は、メインCPU701、ROM702、RAM703、カメラ704、無線通信用アンテナ705、GPS用アンテナ706、ディスプレイ707、マイク708、スピーカ709、及びセンサー710を備えている。
メインCPU701は、ROM702、又はRAM703に格納された制御プログラムを読み出して実行する。例えば、メインCPU701は、外部ネットワーク経由でダウンロードされたアプリケーションやWEBブラウザを実行し、図1に示したネットワーク50のようなネットワークを介してホールコンピュータ100との間でデータのやりとりを行い、本実施形態の管理システム1による各機能を実行する。
カメラ704は、例えば、スマートフォン700に内蔵される小型の撮像装置であり、撮像素子は、CCD(Charge Coupled Device)等で構成される。ホール会員の操作によりカメラ704によって撮像された撮像画像(動画、又は静止画)は、メインCPU701の制御によりRAM703等に記憶され、必要に応じてプログラムで利用される。
メインCPU701は、無線通信用アンテナ705を介して携帯電話基地局と通信を行い、他の機器との間で通話を行うために通話データを送受信したり、インターネットを介して他の端末から提供されるWEBページを閲覧したり、SNSコミュニケーションに係るデータの送受信を行うよう制御する。また、メインCPU701は、無線通信用アンテナ705を用いて、無線LANアクセスポイントとの間で無線LAN通信を実現し、インターネット経由のデータ送受信を行う(無線LAN通信に用いるアンテナは、基本的に携帯電話基地局と通信を行うアンテナとは異なるアンテナであるが、ここでは、まとめて「無線通信用アンテナ」と称する)。
また、メインCPU701は、GPS用アンテナ706を介して、複数のGPS(Global Positioning System)から信号を受信し、スマートフォン700の位置を検出する。このような検出処理により求められた位置情報は、メインCPU701の制御によりRAM703等に記憶され、必要に応じてプログラムで利用される。
ディスプレイ707は、例えば、タッチパネルLCDにより構成され、ホール会員がスマートフォン700で実行させる機能を指示したり、必要な情報を入力させるための各種画面を表示する。
マイク708、及びスピーカ709は、メインCPU701の制御により、音声の入出力を行い、メインCPU701の制御による音声信号処理を行うことによって携帯電話による音声通話を可能としている。
センサー710は、加速度センサー、光センサー、近接センサーなどであり、例えば、加速度センサーでは、スマートフォン700の傾きや動きを検知することができる。
携帯電話、PDA、フィーチャーフォン、タブレット型端末、モバイルPCといった、他の携帯端末機の構成についての説明は省略するが、基本的には、上述したスマートフォン700と同様の構成となる。
また、スマートフォン700は、非接触ICチップを内蔵するように構成することができる。非接触ICチップは、非接触ICカードリーダ/ライタのようなリーダによって内部のデータが読み取られる。例えば、非接触ICチップを識別することができる固有ID(IDm)や、非接触ICチップの記憶領域に書き込んだデータを、非接触で読み出すことができる。また、必要に応じて、非接触ICチップの記憶領域に、非接触でデータを書き込むこともできる。
[各装置の機能]
次に、図12を参照して、ホールコンピュータ100の機能概要を説明する。図12は、ホールコンピュータ100の機能ブロック図である。ホールコンピュータ100は、本発明の第1実施形態に係る管理システム1の機能である貯玉乗入管理機能、貯玉移動管理機能、及び空き情報提供管理機能を実現するものであり、具体的には、ホール会員管理部111、貯玉管理部112、受信制御部113、判断制御部114、算出制御部115、送信制御部116、貯玉移動制御部117、遊技機管理部118、予約管理部119、及びネットワークI/F部120を含む。これらの各機能部は、図7に示すメインCPU101によって制御される。ホールコンピュータ100は、景品の交換処理や在庫管理等、従来のホールコンピュータが有する機能を備えるが、ここでは、本発明に関連する機能を中心に記載するものとする。
また、ホールコンピュータ100は、外部記憶装置104にホールDB150を記憶し、ホールDB150には、そのホール店舗のホール会員に関する情報を記憶するホール会員情報テーブル151、ホール会員が貯メダルや貯玉を指示することにより保持された遊技媒体の保持数を管理する貯玉管理テーブル152、ホール会員の持ちメダルや持ち玉を管理する持玉管理テーブル153、貯玉乗入管理機能における乗入パターンの設定を記憶する乗入パターン設定管理テーブル154、貯玉移動管理機能における貯玉移動に関する履歴を記憶する貯玉移動履歴管理テーブル155、空き情報提供機能に関連して参照される、各遊技機の状況を記憶した遊技機管理テーブル156が含まれる。
ホール会員管理部111は、ホール店舗のホール会員に関する情報を管理し、ホール会員が操作するスマートフォン700の管理システム1に対するログイン等を制御する。ホール会員の情報は、ホール会員情報テーブル151に記憶されている。
貯玉管理部112は、ホール会員が遊技機での遊技によって獲得した遊技媒体を貯玉として保持するよう指示した場合に、持玉管理テーブル153を更新し、当日の営業終了後の所定タイミングで持玉管理テーブル153に記憶されている遊技媒体の数を貯玉管理テーブル152に移動することにより貯玉管理テーブル152を更新し、これらの遊技媒体の数をホール会員ごと、貸出レートごとに管理する。
受信制御部113は、ホール会員のスマートフォン700から情報を受信するよう制御する。例えば、貯玉乗入管理機能では、ホール会員のスマートフォン700から、認証情報や貸出レート情報(乗入先の貸出レート情報等)を受信し、貯玉移動管理機能では、認証情報、確認要求情報(自己の貯メダル・貯玉の数量を要求するための指示)、他の携帯端末機の認証情報(移動先のホール会員に関する認証情報)、及び移動要求情報(移動先のホール会員に遊技媒体の移動を要求するための指示)を受信し、空き情報提供機能では、認証情報や空き情報要求情報(空き状態の遊技機に関する情報を要求するための指示)を受信する。
また、受信制御部113は、遊技機10からパチンコ玉・メダルの投入・払出情報(投入払出遊技媒体数情報)、当選状況を示す当選情報、遊技機の稼働に関する稼働情報等を受信する。また、サンド装置20から、情報カードや非接触ICカードとの間のパチンコ玉・メダルの移動に関する情報(移動遊技媒体数情報)や遊技者の顔画像情報を受信する。
さらに、受信制御部113は、ホール会員のスマートフォン700から、予約を行う予約要求情報(空き台の予約を行うための指示)を受信する。
判断制御部114は、ホール会員のスマートフォン700から受信した情報に基づいて所定の判断を行う。例えば、貯玉乗入管理機能では、ホール会員の貯玉を保持しているか否かを判断する。
算出制御部115は、所定の情報に基づいて遊技媒体数を算出する。例えば、貯玉乗入管理機能では、受信した貸出レート情報に応じて、乗入先の遊技媒体数を算出する。空き情報提供機能では、空き台である遊技機の貸出レートに応じて遊技媒体数を算出する。
送信制御部116は、算出制御部115で算出された情報等を、ホール会員のスマートフォン700等に送信するよう制御する。例えば、貯玉乗入管理機能では、算出制御部115で算出された乗入先の遊技媒体数をスマートフォン700に送信する制御を行い、貯玉移動管理機能では、移動元のホール会員のスマートフォン700aや、移動先のホール会員のスマートフォン700bに、貯玉の移動に関する通知を行う制御を行い、空き情報提供機能では、算出制御部115で算出された、空き台に応じた遊技媒体数をスマートフォン700に送信する制御を行う。
なお、送信制御部116が、例えば、スマートフォン700等に対するプッシュ通知を行う場合、スマートフォン700等で起動されたアプリケーションは所定のタイミングで、アプリに対応付けられた認証コード、スマートフォン700等を特定するデバイス特定情報等を外部プッシュ通知サーバに登録し、紐付けを行っておく必要がある。そして、管理システム1からスマートフォン700等に情報を送信する場合、送信制御部116が、この外部プッシュ通知サーバに対して、デバイス特定情報を指定してメッセージを送信することにより、スマートフォン700においてプッシュ通知が受信される。
このような場合、送信制御部116は、スマートフォン700に対して直接メッセージを送信するものではないが、本明細書では、こうした、外部プッシュ通知サーバなどの他の装置を介してスマートフォン700に情報を送信する処理も、送信制御部116によるスマートフォン700への情報送信の処理として定義される。
貯玉移動制御部117は、貯玉移動管理機能に関し、ホール会員の指示に応じて貯玉の移動を制御する。例えば、受信制御部113で受信した確認要求情報に基づいて、自己の貯玉情報を特定し、受信制御部113で受信した他の携帯端末機の認証情報から移動先のホール会員の貯玉情報を特定し、受信制御部113で受信した移動要求情報に基づいて、自己の貯玉情報で特定された遊技媒体の少なくとも一部を移動先のホール会員の遊技媒体に移動するよう制御する。
また、貯玉移動制御部117は、確認要求情報に基づいた遊技媒体のホール会員間での移動の履歴を、貯玉移動履歴管理テーブル155に記憶する。
遊技機管理部118は、受信制御部113によって、遊技機10やサンド装置20から受信した投入払出遊技媒体数情報や遊技機の稼働に関する稼働情報等に基づいて、遊技機の空き状況を判定し、判定されたこれらの空き状況を遊技機ごとに遊技機管理テーブル156に記憶する。
予約管理部119は、受信制御部113によって、予約要求情報が受信された場合に、指定された遊技機を予約するために、遊技機管理テーブル156を更新する。また、予約管理部119は、ホール会員から指定された遊技開始予定時間を管理し、遊技開始予定時間から所定時間が経過した場合に予約をキャンセルする等の制御を行う。
ネットワークI/F(インターフェイス)部120は、ネットワークに接続して、相手方のコンピュータとデータ送受信を行うよう制御する。またここで、ネットワークは、インターネットを含むネットワークとして構成される場合もある(他の装置のネットワークI/F部についても同様であるため、以降のネットワークI/F部については、説明を省略する)。
次に、図13を参照して、ホール管理端末600の機能概要を説明する。図13は、ホール管理端末600の機能ブロック図である。ホール管理端末600は、ログイン管理部611、乗入パターン設定管理部612、表示制御部613、及びネットワークI/F部614を備える。
ログイン管理部611は、ホール管理端末600のユーザであるホール店舗の管理者(又はスタッフ)の認証を、カード読み取り、ID入力、パスワード入力によって行う。
乗入パターン設定管理部612は、本発明の貯玉乗入管理機能において、ホール店舗として乗入パターンを設定する場合に、ホール店舗の管理者等の操作に応じて乗入パターン設定画面をディスプレイ605に表示し、指定された乗入パターンを乗入パターン設定管理テーブル154に記憶する。
表示制御部613は、乗入パターン設定画面等を、ホール管理端末600のディスプレイ605に表示するよう制御を行う。
次に、図14を参照して、スマートフォン700の機能概要について説明する。図14は、スマートフォン700の機能ブロック図であり、主として、本実施形態に係る管理システム1に関連する機能について示している。
スマートフォン700は、管理システム1に関連する機能であるアプリケーション機能部として、貯玉乗入管理部721、貯玉移動管理部722、及び空き情報提供管理部723を含む。こうしたアプリケーション機能部は、例えば、他のサーバ等からネットワークを経由してダウンロードされた(管理システム1用の)プログラムによって実現される。
スマートフォン700は、その他、メール管理部724、表示制御部725、及びネットワークI/F部726を備える。
貯玉乗入管理部721は、貯玉乗入管理機能に関して、スマートフォン700のユーザであるホール会員の操作に応じて、認証情報(会員IDやパスワード等)や貸出レート情報(乗入先の貸出レート情報等)をホールコンピュータ100に送信し、さらに、ホール会員の操作に応じて、確認要求情報(自己の貯メダル・貯玉の数量を要求するための指示)をホールコンピュータ100に送信する。また、貯玉乗入管理部721は、ホールコンピュータ100の算出制御部115で算出された乗入先の遊技媒体数をホールコンピュータ100から受信する。
貯玉移動管理部722は、貯玉移動管理機能に関して、スマートフォン700のユーザであるホール会員の操作に応じて、認証情報(会員IDやパスワード等)、確認要求情報(自己の貯メダル・貯玉の数量を要求するための指示)、他の携帯端末機の認証情報(移動先のホール会員に関する認証情報)、及び移動要求情報(移動先のホール会員に遊技媒体の移動を要求するための指示)をホールコンピュータ100に送信する。また、貯玉移動管理部722は、他の携帯端末機に貯玉が移動されたことを通知する移動告知情報を、ホールコンピュータ100から受信する。
空き情報提供管理部723は、空き情報提供管理機能に関して、スマートフォン700のユーザであるホール会員の操作に応じて、認証情報(会員IDやパスワード等)や空き情報要求情報(空き状態の遊技機に関する情報を要求するための指示)をホールコンピュータ100に送信する。また、空き情報提供管理部723は、ホールコンピュータ100の算出制御部115で算出された、空き台に応じた遊技媒体数をホールコンピュータ100から受信する。
メール管理部724は、一般的なメールアプリケーションによって実現され、ホール会員のメールアドレス宛に送信されたメールを表示するとともに、ホール会員の操作に応じて、ホール会員のメールアドレスから指定したメールアドレスにメールを送信するよう制御する。例えば、貯玉移動管理機能に関して、ホールコンピュータ100から、他の携帯端末機に貯玉が移動されたことを通知する移動告知情報が移動元のホール会員に(又は移動先のホール会員に)メールで送信された場合に、当該メールを対応するホール会員のスマートフォン700に表示するよう制御する。
表示制御部725は、貯玉乗入管理機能、貯玉移動管理機能、及び空き情報提供管理機能に関して、スマートフォン700のユーザであるホール会員が操作可能な入力・指示画面や、ホールコンピュータ100から受信した情報を表示する画面を、スマートフォン700のディスプレイ707に表示するよう制御を行う。
例えば、貯玉乗入管理機能に関して、ホールコンピュータ100から受信した、乗入先の遊技媒体数を示す画面を表示するよう制御し、貯玉移動管理機能に関して、ホールコンピュータ100から受信した、他の携帯端末機に貯玉が移動されたことを通知する移動告知情報を表示するよう制御し、空き情報提供管理機能に関して、ホールコンピュータ100から受信した、空き台に応じた遊技媒体数を示す画面を表示するよう制御する。
[テーブルの構成]
図15(A)に示すホール会員情報テーブル151は、ホール店舗のホール会員に関する情報を記憶し、この例では、ホール会員ID、ホール会員カード(非接触ICカード)の固有ID、氏名、住所、パスワード、メールアドレス等を記憶する。
図15(B)に示す貯玉管理テーブル152は、当日以前の営業においてホール会員が操作ユニット34(図4参照)を操作(例えば、「貯玉する」の処理に対応する操作ボタン34bのタッチ操作)することにより保持された遊技媒体の保持数を管理する。貯玉管理テーブル152は、この例では、ホール会員IDを記憶し、さらに、貸出レートごとに数量を記憶する。貸出レートは、この例では、パチンコ(4円貸、1円貸)とスロット(20円貸、5円貸)の4種である。
なお、この例では、貯玉管理テーブル152が、ホール会員ごとに、4種の貸出レートに対応するエリアのそれぞれに遊技媒体の数量を記憶しているが、貸出レートごとに異なるテーブルで管理するなど、様々な他の形態で貯玉を管理することができる。
図16(A)に示す持玉管理テーブル153は、当日の営業においてホール会員が操作ユニット34(図4参照)を操作(例えば、「貯玉する」の処理に対応する操作ボタン34bのタッチ操作)することにより保持された遊技媒体の保持数を管理する。持玉管理テーブル153は、この例では、ホール会員IDを記憶し、さらに、貸出レートごとに数量を記憶する。貸出レートは、この例では、パチンコ(4円貸、1円貸)とスロット(20円貸、5円貸)の4種である。
図16(B)に示す乗入パターン設定管理テーブル154は、ホール会員やホール店舗ごとに、貯玉乗入管理機能における乗入パターンを記憶する。乗入パターン設定管理テーブル154は、この例では、IDとパターンNOを記憶し、さらに、貸出レートごとに優先度を記憶する。貸出レートは、この例では、パチンコ(4円貸、1円貸)とスロット(20円貸、5円貸)の4種である。
ホール会員は自身のスマートフォン700を用いて乗入パターン設定を行うことができ、この場合、IDはホール会員IDがセットされる。ホール店舗の管理者等は、ホール管理端末600を用いて乗入パターン設定を行うことができ、この場合、IDは例えば「0000」がセットされる。
乗入パターン設定では、予め複数のパターンが定められており、ホール会員やホール店舗は、そのなかから所望のパターンを選択することができる。この例では、パターンを複数選択して、各パターンを表示させることができる。パターン3は、貸出レートの割当優先度を設定することができ、この場合、設定に応じて、各貸出レートに対応付けて1~4のいずれかの優先度がセットされる。
図17(A)に示す貯玉移動履歴管理テーブル155は、ホール会員ごとに、貯玉を他のホール会員に移動した履歴を記憶する。貯玉移動履歴管理テーブル155は、この例では、ホール会員ID、移動先(他のホール会員のホール会員ID)、貸出レート、移動数量、及び移動完了日時を記憶する。
図17(B)に示す遊技機管理テーブル156は、遊技機ごとに、空き状況や予約状況を記憶する。遊技機管理テーブル156は、この例では、遊技機を識別する遊技機ID、種別(パチスロ機かパチンコ機かの種別)、台番号、貸出レート、空き状況、最終稼働日時、及び予約情報を記憶する。ここで、空き状況は、遊技機10から受信する投入払出遊技媒体数情報や稼働情報、サンド装置20から受信する移動遊技媒体数情報や顔画像情報等から判定され、「0」が空き状態を表し、「1」が稼働状態(使用中)を表す。
また、予約情報は、ID(予約を行ったホール会員ID)、及び予約者が設定した遊技開始予定時間を含んでいる。
[獲得した遊技媒体を貯玉する流れ]
次に、図18を参照して、第1実施形態に係る管理システム1において、遊技機での遊技により獲得した遊技媒体を貯玉するまでの流れについて概略説明する。
なお、当該フローは、ホール店舗で獲得した遊技媒体をサンド装置で計数・貯玉した場合のフローの例を表している。また、図18では、遊技機10、サンド装置20、及びホールコンピュータ100のそれぞれにおける操作や処理が、装置ごとに時系列に示されている。
最初に、遊技者は、図18に示すように、ステップS101で、遊技機10による遊技を行い、ここで遊技媒体を獲得した場合、サンド装置20を操作して遊技媒体の計数指示を行い、さらに計数結果としてサンド装置20に表示された遊技媒体数を確認した後、貯玉指示の操作を行う(ステップS102)。このとき、サンド装置20は、計数した遊技媒体数をホール会員ID、貸出レートとともにホールコンピュータ100に送信する(ステップS103)。
ホール会員IDは、遊技者が、非接触ICカードである会員カードをサンド装置20に読み取らせたときにその会員カードから読み取られたものであるが、ホール会員IDの代わりに、会員カードの固有ID等を送信するようにしてもよい。また、貸出レートは、他の情報(例えば、サンド装置20のネットワークアドレス等)に基づいて遊技機10が特定された結果、特定可能であれば、サンド装置から送信する必要はない。なお、このような遊技者による遊技と(計数・貯玉)操作は、1日のなかで複数回繰り返されうる。
ホールコンピュータ100は、サンド装置20からホール会員ID、貸出レート、及び遊技媒体数を受信すると(ステップS104)、ホール会員ID、及び貸出レートに応じて、持玉管理テーブル153を更新する。すなわち、対応するホール会員IDの対応する貸出レートに記憶されている数量に、受信した遊技媒体数を加算する(ステップS105)。
その後、ホールコンピュータ100は、午前0時以降に(又は、当日の営業終了後の所定タイミングで)実行される処理によって、それぞれのホール会員IDに関して記憶されている持玉管理テーブル153の遊技媒体数が、貯玉管理テーブル152の対応するホール会員IDと対応する貸出レートに移動される(ステップS106)。この処理によって、ホール会員が獲得した遊技媒体が貯玉されることになる。
[貯玉乗入管理機能]
第1実施形態では、ホール会員が自身のスマートフォン700を操作することによって、貸出レートごとに管理されている自身の貯玉を、他の貸出レートの貯玉に変換することができる貯玉乗入管理機能が提供される。
最初に、図19及び図20のフローチャートと、図21ないし図23に示すスマートフォン700の画面を表す図を参照して、第1実施形態に係る管理システム1において、ホール会員がスマートフォンを操作して行う貯玉乗入管理機能(パターン1)について概略説明する。
また、図19及び図20では、ホールコンピュータ100、及びスマートフォン700のそれぞれにおける操作や処理が、装置ごとに時系列に示されている。
図19のステップS111に示すように、ホール会員によって、スマートフォン700にホール会員IDとパスワードが入力され、「貯玉乗入」が指示されると、スマートフォン700は、入力されたホール会員IDとパスワード等を含む認証情報と「貯玉乗入」の指示を表す機能指示情報をホールコンピュータ100に送信する(ステップS112)。この機能指示情報は、そのホール会員が貯玉している遊技媒体数を確認するよう要求する貯玉確認要求情報を含むものである。
図21(A)には、スマートフォン700のディスプレイ707に表示されるログイン画面801が示されている。ログイン画面801は、この例では、上部に認証情報入力部801aが配置され、その下に、貯玉乗入指示ボタン801b、貯玉移動指示ボタン801c、及び空き情報提供指示ボタン801dが配置される。ここで、認証情報入力部801aに配置された会員ID入力エリアとパスワード入力エリアにそれぞれ、ホール会員IDとパスワードを入力し、貯玉乗入指示ボタン801bをホール会員のタッチ操作等で選択すると、上述した「貯玉乗入」の指示が行われる。
次に、ホールコンピュータ100がスマートフォン700から認証情報等を受信すると、これらの情報のチェックを行う(ステップS113)。例えば、ホールコンピュータ100は、ホール会員情報テーブル151を参照して、ホール会員ID(又は会員カードの固有ID)とパスワードの整合性をチェックする。
ステップS114において、正規のホール会員であるか否かが判定され、正規のホール会員でないと判定された場合(ステップS114のNO)、その旨のエラーメッセージを編集してスマートフォン700に送信する(ステップS115)。スマートフォン700は、このエラーメッセージを受信するとディスプレイ707にこれを表示するよう制御するが、これらの処理については省略する。
ステップS114において、正規のホール会員であると判定された場合(ステップS114のYES)、ステップS116において、貯玉乗入の指示があったか否かが判定される。異なる指示の場合(ステップS116のNO)、他の機能処理を行うよう制御される。貯玉乗入の指示である場合(ステップS116のYES)、ステップS122において、貯玉管理テーブル152を参照し、認証情報に対応する貯玉情報を取得する。
認証情報に対応する貯玉情報が存在しない場合(ステップS123のNO)、すなわち、そのホール会員の貯玉が何もないと判定された場合、貯玉が無い旨のメッセージを編集してスマートフォン700に送信する(ステップS124)。スマートフォン700は、このメッセージを受信するとディスプレイ707にこれを表示するよう制御するが、これらの処理については省略する。
そのホール会員の貯玉が存在すると判定された場合(ステップS123のYES)、貯玉管理テーブル152を参照して、そのホール会員が貯玉している遊技媒体数を貸出レートごとに取得(算出)し(ステップS125)、算出結果である、貸出レートごとの遊技媒体数を遊技媒体数情報としてスマートフォン700に送信する(ステップS126)。
図20のステップS131において、スマートフォン700が、ホールコンピュータ100から上記の遊技媒体数情報を受信すると、この遊技媒体数情報に応じて、貯玉確認画面を表示する(ステップS132)。
貯玉確認画面は、例えば、図21(B)に示すような貯玉確認画面802である。貯玉確認画面802は、この例では、上部にログインしたホール会員IDが表示され、その下に、ログインしたホール会員の貯玉を貸出レートごとに表示する貯玉表示部802aが配置され、その下に、乗入指定ボタン802bが配置されている。
次に、貯玉確認画面802において、ホール会員から乗入指定の指示がされたか否かが判定され(ステップS133)、この指示が行われるまで当該判定が繰り返される。なお、このような判定の繰り返しは、戻るボタンの選択や所定の中断操作で終了可能であるが、ここでは省略する。
ホール会員によるタッチ操作等により、乗入指定の指示が行われた場合(ステップS133のYES)、乗入指定を行うための乗入指定画面をスマートフォン700のディスプレイ707に表示する(ステップS134)。
乗入指定画面は、例えば、図22(A)に示すような乗入指定画面803である。乗入指定画面803は、この例では、上部にログインしたホール会員IDが表示され、その下に、(それぞれプルダウンメニュー等により)乗入元の貸出レートを指定するエリアと乗入先の貸出レートを指定するエリアを含む乗入指定部803aが配置され、その下に、次へボタン803bが配置されている。
ステップS135において、ホール会員が貸出レート情報(乗入元の貸出レートと乗入先の貸出レート)を指定すると、図22(B)に示すような乗入指定画面803となる。このような乗入指定画面803において、ホール会員から次へボタン803bの選択(次画面に遷移する指示)がされたか否かが判定され(ステップS136)、この指示が行われるまで当該判定が繰り返される。なお、このような判定の繰り返しは、戻るボタンの選択や所定の中断操作で終了可能であるが、ここでは省略する。
ホール会員によるタッチ操作等により、次画面に遷移する指示が行われた場合(ステップS136のYES)、遊技媒体の乗り入れ、すなわち、乗入元に指定した貸出レートの遊技媒体数(乗入数量)を、乗入先に指定した貸出レートに応じた数量(乗入先数量)に変換する要求を行うための変換要求情報をホールコンピュータ100に送信する(ステップS137)。
ホールコンピュータ100は、ステップS138で、変換要求情報を受信すると、ステップS139で、貯玉管理テーブル152を参照して、乗入元に指定した貸出レートの遊技媒体数を、乗入先に指定した貸出レートに応じて変換した場合の遊技媒体数を算出する。
次に、ホールコンピュータ100は、ステップS140で、算出結果である遊技媒体数情報をスマートフォン700に送信する。スマートフォン700は、ホールコンピュータ100から遊技媒体数情報を受信すると(ステップS141)、乗入を確定するための乗入確定画面を表示する(ステップS142)。
乗入確定画面は、例えば、図23に示すような乗入確定画面804である。乗入確定画面804は、この例では、上部にログインしたホール会員IDが表示され、その下に、以下の内容で乗り入れを行う旨のガイドメッセージ、乗入元の貸出レートと遊技媒体数(乗入数量)、及び乗入先の貸出レートと遊技媒体数(乗入先数量)が表示された乗入内容表示部804aが配置され、その下に、確定ボタン804bが配置されている。
次に、乗入確定画面804において、ホール会員から乗入確定の指示がされたか否かが判定され(ステップS143)、この指示が行われるまで当該判定が繰り返される。なお、このような判定の繰り返しは、戻るボタンの選択や所定の中断操作で終了可能であるが、ここでは省略する。
ホール会員によるタッチ操作等により、乗入確定の指示が行われた場合(ステップS143のYES)、乗入の確定、すなわち、乗入確定画面804の乗入内容表示部804aに表示された乗入内容で貯玉の変換を確定するための変換確定情報をホールコンピュータ100に送信する(ステップS144)。
ホールコンピュータ100は、ステップS145で変換確定情報を受信すると、ステップS146では、変換確定情報に基づいて、貯玉乗入が行われ、最終的に貯玉管理テーブル152の更新が行われる。例えば、ホール会員ID=「U001」が、貸出レート=5円(スロット)のメダルを330枚保持している状態において、図23の乗入確定画面804で乗入確定の指示を行うと、貸出レート=5円(スロット)のメダル、328枚が、貸出レート=4円(パチンコ)のパチンコ玉、410玉に変換され、それに応じて、貯玉管理テーブル152も更新される(貸出レート=5円(スロット)のメダルの数は-328となり(残り2枚)、貸出レート=4円(パチンコ)のパチンコ玉の数は+410となる)。
その後、ホールコンピュータ100から、貯玉乗入が完了した旨のメッセージをスマートフォン700に送信し、スマートフォン700は、そのメッセージをディスプレイ707に表示する。
図19ないし図23により説明した上述の貯玉乗入指示は、ホール会員が自身の貯玉の数量を確認した後で、遊技媒体の数量を指定することなく、単に、乗入元の貸出レートと乗入先の貸出レートを指定するパターン(パターン1)である。この場合、本実施形態の管理システム1は、乗入元の貸出レートから乗入先の貸出レートに遊技媒体の変換を行うにあたり、ちょうど区切りがよく(すなわち、ホール会員にとって不利となる端数の切り捨て等が行われず)、かつ、乗入先の貸出レートの遊技媒体数が最大となるように遊技媒体数量を算出する。
本実施形態においては、上記のような貯玉乗入指示のパターンを様々に設定することができる。ここで、図24を参照して、様々な貯玉乗入指示のパターンの一例について説明する。
図24に示す例では、貸出レート情報(例えば、貸出レート=4円(パチンコ)や貸出レート=5円(スロット)など)の指定方法、及び遊技媒体数(例えば、乗入元の遊技媒体数(乗入数量)、乗入先に乗り入れた場合の遊技媒体数(乗入先数量))の指定方法についていくつかのパターンが展開されており、それらのパターンのそれぞれについて、乗入元の特定、及び遊技媒体数の算出がどのように行われるかが示されている。図24において、貸出レート情報の指定方法の欄に記載されている「○」は、貸出レートが指定されていることを示し、「-」は、貸出レートが指定されないことを示している。同様に、遊技媒体数の指定方法の欄に記載されている「○」は、遊技媒体数が指定されていることを示し、「-」は、遊技媒体数が指定されないことを示している。
図24のNO=「1」で示されるパターンは、貸出レート情報について、乗入先と乗入元がともに指定され、遊技媒体数については指定がないパターンである。このパターンは、図19ないし図23を参照して上述したパターン1に対応するものである。
このパターンでは、遊技媒体数の算出において、指定された乗入元から指定された乗入先に、端数なしで変換可能な最大数量を乗入数量として算出し、乗入数量から変換される数量を乗入先数量として算出する。例えば、上記のパターン1では、貸出レート=5円(スロット)のメダルは330枚あるが、貸出レート=4円(パチンコ)のパチンコ玉に変換する際に端数が生じないよう、328枚が用いられ、これにより変換された貸出レート=4円(パチンコ)のパチンコ玉は、410玉となる。
ただし、このような変換の際に、端数が生じる場合であっても最大の遊技媒体数が変換されるように制御できる。例えば、貸出レート=5円(スロット)のメダル、330枚の場合に、貸出レート=4円(パチンコ)のパチンコ玉、412玉に変換すると、金銭価値にして2円の端数が生じるが、上記の切りの良い変換と比べると、貸出レート=4円(パチンコ)のパチンコ玉は2玉多く変換されている。
ここで、発生した端数である2円の存在は、ホール会員の不利益として貯玉管理テーブル152から消去される。また、この端数の2円を、例えば、貸出レート=1円(パチンコ)、2玉として付け替えるよう制御することも可能である。
図24のNO=「2」で示されるパターンは、貸出レート情報について、乗入先と乗入元がともに指定され、さらに、乗入元の遊技媒体数(乗入数量)が指定されているパターンである。このパターンは、ホール会員が、現在保持している特定の貸出レートの遊技媒体のうち(ホール会員が指定した)少なくとも一部を、他の特定の貸出レートの遊技機10で使用する場合に指定することが考えられる。
このパターンでは、遊技媒体数の算出において、指定された乗入元の遊技媒体数に基づいて、指定された乗入先での乗入先の遊技媒体数を算出する。端数が発生する場合は、上記と同様に、自動的に切りの良い遊技媒体数に調整するか、又は、端数を生じさせても、そのまま指定された遊技媒体数の乗り入れを行う(どちらかを選択的に実行させることもできる)。
図24のNO=「3」で示されるパターンは、貸出レート情報について、乗入先と乗入元がともに指定され、さらに、乗入先の遊技媒体数(乗入先数量)が指定されているパターンである。このパターンは、ホール会員が、現在保持している特定の貸出レートの遊技媒体を用いて、他の特定の貸出レートの遊技機10で指定した遊技媒体数だけ遊技を行いたい場合に指定することが考えられる。
このパターンでは、遊技媒体数の算出において、指定された乗入先の遊技媒体数のために必要な乗入元の遊技媒体数を算出する。端数が発生する場合は、上記NO=「2」と同様の処理とすることができる。また、指定された乗入先の遊技媒体数のために必要な乗入元の遊技媒体数がない場合は、エラーメッセージを表示したり、最大の遊技媒体数を提示するとともに案内メッセージを表示したりすることができる。
図24のNO=「4」で示されるパターンは、貸出レート情報について、乗入先が指定され、さらに、乗入先の遊技媒体数(乗入先数量)が指定されているパターンである。このパターンは、ホール会員が、現在保持しているいずれかの遊技媒体を用いて、特定の貸出レートの遊技機10で指定した遊技媒体数だけ遊技を行いたい場合に指定することが考えられる。
このパターンでは、乗入元の貸出レートの特定において、指定された乗入先の貸出レートの遊技媒体数に基づき、1つ、又は複数の(乗入元)貸出レートが特定される。このような貸出レートの特定においては、予め設定してある乗入パターンに応じた判定を行うことができる。例えば、指定した乗入先の貸出レートの遊技媒体数と、遊技者やホール店舗で設定した乗入パターンに基づいて、貸出レートが特定される。また、乗入パターンに応じて複数の候補を示し、そのなかからホール会員が選択するよう制御することもできる。なお、乗入パターン、及び乗入パターンの設定については後で詳細に説明する。
他方、遊技媒体数の算出においては、乗入パターンに基づいて、指定された乗入先の遊技媒体数のために必要な乗入元の遊技媒体数を、特定された乗入元の貸出レートについて(それぞれ)算出する。端数が発生する場合は、上記NO=「2」と同様の処理とすることができる。また、指定された乗入先の遊技媒体数のために必要な乗入元の遊技媒体数がない場合も、上記NO=「3」と同様の処理とすることができる。
図24のNO=「5」で示されるパターンは、貸出レート情報について、乗入先が指定され、遊技媒体数については指定がないパターンである。このパターンは、ホール会員が、現在保持しているいずれかの遊技媒体を用いて、とにかく、特定の貸出レートの遊技機10で遊技を行いたい場合に指定することが考えられる。
このパターンでは、乗入元の貸出レートの特定において、所定のパターンに基づき、1つ、又は複数の(乗入元)貸出レートが特定される。このような貸出レートの特定においては、予め設定してある乗入パターンに応じた判定を行うことができる。例えば、遊技者やホール店舗で設定した乗入パターンに基づいて、貸出レートが特定される。また、乗入パターンに応じて複数の候補を示し、そのなかからホール会員が選択するよう制御することもできる。
他方、遊技媒体数の算出においては、乗入パターンに基づいて特定された1つ、又は複数の乗入元の貸出レートから、指定された乗入先の貸出レートに対して、(それぞれ)変換可能な最大の遊技媒体数を乗入元の遊技媒体数として算出し、算出された遊技媒体数から変換される遊技媒体数(の合計)を乗入先の遊技媒体数として算出する。端数が発生する場合は、上記NO=「2」と同様の処理とすることができる。
図24のNO=「6」で示されるパターンは、貸出レート情報について、乗入元が指定され、さらに、遊技媒体数について、乗入元の遊技媒体数(乗入数量)が指定されているパターンである。このパターンは、ホール会員が、現在保持している特定の貸出レートの遊技媒体数のうち特定の数量を、いずれかの貸出レートの遊技機10で遊技を行いたい場合に指定することが考えられる。
このパターンでは、遊技媒体数の算出において、所定のパターンに基づいて特定された乗入先の貸出レートに応じて、指定された乗入元の貸出レートの遊技媒体数に対応する乗入先の貸出レートの遊技媒体数を算出する。所定のパターンは、例えば、ホール店舗により推奨される遊技機10や、指定された乗入元の貸出レートと遊技媒体数に応じて推奨される遊技機10等に基づいて特定するものである。なお、端数が発生する場合は、上記NO=「2」と同様の処理とすることができる。
図24のNO=「7」で示されるパターンは、貸出レート情報(乗入元と乗入先)、及び遊技媒体数(乗入数量と乗入先数量)について、ホール会員がスマートフォン700においてインタラクティブに入力し、その条件により特定された貸出レート情報や算出された遊技媒体数をリアルタイムにシミュレーションするものである(図24に貸出レート情報の欄、及び遊技媒体数の欄の「△」は、随時入力が行われうることを表している)。このパターンは、ホール会員が、現在保持している貸出レートの遊技媒体数を用いて、どの種別の遊技機10でどのぐらいの遊技媒体数の遊技を行うかを、あれこれ思案する場合に採用することが考えられる。
このパターンでは、乗入元の貸出レートの特定において、ホール会員が指定した場合は、その指定に従う。また、指定がない場合は、ホール会員が指定した乗入元の遊技媒体数や乗入先の遊技媒体数の条件を満たすことができるように、1つ又は複数の(乗入元)貸出レートを特定する。
他方、遊技媒体数の算出においては、ホール会員が指定した場合は、その指定に従う。また、指定がない場合は、ホール会員が指定した貸出レートや遊技媒体数の条件を満たすことができるように、1つ又は複数の(乗入元)貸出レートを特定したうえで、(それぞれの)貸出レートに関する遊技媒体数を算出する。なお、ここでも、端数が発生する場合は、上記NO=「2」と同様の処理とすることができる。また、指定された乗入先の遊技媒体数のために必要な乗入元の遊技媒体数がない場合も、上記NO=「3」と同様の処理とすることができる。
ここまで、図24を参照して様々な貯玉乗入の指定に係るパターンを説明したが、これらは一例にすぎない。本発明の管理システム1では、他の様々な指定方法を採用することができる。例えば、図24のパターンでは、乗入元の遊技媒体数や乗入先の遊技媒体数を指定したが、このような指定に代えて、通貨価値(例えば、5000円等)での指定を行うことができる。このような指定により、ホール会員は、乗り入れを行う遊技媒体の価値を直感的に把握することができる。管理システム1の貯玉乗入管理機能は、指定された通貨価値を貸出レートの遊技媒体数に換算して貯玉乗入処理を行う。
次に、図25ないし図27を参照して、第1実施形態に係る管理システム1において、ホール会員がスマートフォンを操作して行う貯玉乗入管理機能(パターン2)について概略説明する。
図25に示す貯玉確認・乗入指定画面805は、例えば、図21(A)に示したログイン画面801で、認証情報入力部801aにホール会員IDとパスワードが入力され、貯玉乗入指示ボタン801bがホール会員によるタッチ操作等で選択された場合に、スマートフォン700のディスプレイ707に示される別の画面の例である。
貯玉確認・乗入指定画面805は、この例では、上部にログインしたホール会員IDが表示され、その下に、そのホール会員が貯玉として保持する遊技媒体数の情報(貯玉情報)が貸出レートごとに表示される貯玉表示部805aが配置される。また、この貯玉表示部805aにおいて、貸出レートごとに表示された遊技媒体数の下には、乗入可能な貸出レートを指定するための乗入指示ボタンがそれぞれ表示される。
例えば、貸出レート=1円(パチンコ)の貯玉として9000玉が表示され、ここでこのホール会員が貸出レート=1円(パチンコ)のパチンコ玉を9000玉、貯玉として保持していることがわかる。そして、このような遊技媒体数の表示の下に、その遊技媒体の乗入先(その遊技媒体をどの貸出レートに乗り入れるか)を指定する3つの乗入指示ボタンが配置されている。3つの乗入指定ボタンは、ここでは、貸出レート=4円(パチンコ)への乗り入れボタン、貸出レート=5円(スロット)への乗り入れボタン、貸出レート=20円(スロット)への乗り入れボタンである。
同様に、貸出レート=5円(スロット)、貸出レート=20円(スロット)についても、その貸出レートの遊技媒体数と、その遊技媒体の乗入先を指定する3つの乗入指示ボタンが配置されている。
ただし、この例では、貸出レート=4円(パチンコ)については貯玉がないので、対応する乗入指示ボタンは表示されていない。
ここで、貸出レート=1円(パチンコ)の遊技媒体に対応する乗入指示ボタン805bがホール会員のタッチ操作等により選択されると、スマートフォン700のディスプレイ707は、図26(A)に示す乗入数量指定画面806に遷移する。図25に示した乗入指示ボタン805bは、貸出レート=1円(パチンコ)の遊技媒体を貸出レート=4円(パチンコ)に乗り入れるよう指示するものである。
図26(A)の乗入数量指定画面806は、この例では、上部にログインしたホール会員IDが表示され、その下に、貸出レート=1円(パチンコ)から貸出レート=4円(パチンコ)に乗り入れる旨のガイドメッセージと、乗り入れを行う乗入元の遊技媒体数を入力する遊技媒体数入力エリアとを含む、遊技媒体数入力部806aが配置される。また、遊技媒体数入力部806aの下には、次画面に遷移させるための次へボタン806bが配置される。
ここで、ホール会員が、遊技媒体数入力部806aの遊技媒体数入力エリアに「2000」を入力し、次へボタン806bをタッチ操作等により選択すると、スマートフォン700のディスプレイ707は、図26(B)に示す乗入数量確認画面807に遷移する。
図26(B)の乗入数量確認画面807は、この例では、上部にログインしたホール会員IDが表示され、その下に、指定した乗入数量に基づいた表示と乗り入れの確認を行うメッセージを含む乗入数量表示部807aが配置され、さらにその下に、乗入の確定を行う確定ボタン807bが配置される。乗入数量表示部807aには、乗入元の貸出レート(=1円(パチンコ))に関し、乗入後の遊技媒体数と乗り入れによって減少した遊技媒体数(すなわち、乗入数量であり、括弧で示されている)が算出、表示されるとともに、その下には、乗入先の貸出レート(=4円(パチンコ))に関し、乗入後の遊技媒体数と乗り入れによって増加した遊技媒体数(すなわち、乗入先数量であり、括弧で示されている)が算出、表示される。
この例では、ホール会員によって貸出レート=1円(パチンコ)から貸出レート=4円(パチンコ)に2000玉乗り入れる指示が行われているので、乗入元である貸出レート=1円(パチンコ)の遊技媒体数は、2000玉減少して9000玉から7000玉となり、乗入先である貸出レート=4円(パチンコ)の遊技媒体数は、500玉増加して0玉から500玉となったことが表示されている。
ここでホール会員が、確定ボタン807bをタッチ操作等によって選択することにより、こうして指定された貯玉乗入が実行され、スマートフォン700のディスプレイ707は、図27に示す乗入完了画面808に遷移する。
図27の乗入完了画面808は、この例では、上部にログインしたホール会員IDが表示され、その下に、乗り入れが完了した旨を表すガイドメッセージと、すべての貸出レートについて、ホール会員の保持する遊技媒体数とを表示する乗入結果表示部808aが配置され、さらにその下に、戻るボタン808bが配置される。ホール会員は、戻るボタン808bをタッチ操作等により選択することにより、図21(A)に示すログイン画面801やメニュー画面(不図示)に遷移する。ここで、ホール会員は、乗入結果表示部808aに示されたそれぞれの貸出レートに関する遊技媒体数によって、現在(乗り入れ後の)遊技媒体数を把握することができる。
ここまで、図25ないし図27を参照して説明した貯玉乗入管理機能(パターン2)は、貸出レート情報について乗入元と乗入先が指定されるとともに、乗入元の遊技媒体数(乗入数量)が指定されており、図24のNO=「2」で示されるパターンに対応する。
次に、図28、及び図29を参照して、第1実施形態に係る管理システム1において、ホール会員がスマートフォンを操作して行う貯玉乗入管理機能(パターン3)について概略説明する。
図28に示す貯玉確認・乗入指定画面809は、例えば、図21(A)に示したログイン画面801で、認証情報入力部801aにホール会員IDとパスワードが入力され、貯玉乗入指示ボタン801bがホール会員によるタッチ操作等で選択された場合に、スマートフォン700のディスプレイ707に示される別の画面の例であり、図25に示した貯玉確認・乗入指定画面805と同様の画面である。
貯玉確認・乗入指定画面809の貯玉表示部809aには、この例では、貸出レート=1円(パチンコ)の貯玉として10199玉が表示され、ここでこのホール会員が貸出レート=1円(パチンコ)のパチンコ玉を10199玉、貯玉として保持していることがわかる。そして、このような遊技媒体数の表示の下に、その遊技媒体の乗入先(その遊技媒体をどの貸出レートに乗り入れるか)を指定する3つの乗入指示ボタンが配置されている。3つの乗入指定ボタンは、ここでは、貸出レート=4円(パチンコ)への乗り入れボタン、貸出レート=5円(スロット)への乗り入れボタン、貸出レート=20円(スロット)への乗り入れボタンである。
貯玉表示部809aにはさらに、上述の貸出レート=1円(パチンコ)の場合と同様に、貸出レート=4円(パチンコ)、貸出レート=5円(スロット)、貸出レート=20円(スロット)についても、その貸出レートの遊技媒体数と、その遊技媒体の乗入先を指定する3つの乗入指示ボタンが配置されている。
ここで、貸出レート=1円(パチンコ)の遊技媒体に対応する乗入指示ボタン809bがホール会員のタッチ操作等により選択されると、スマートフォン700のディスプレイ707は、図29(A)に示す乗入数量指定画面810に遷移する。図28に示した乗入指示ボタン809bは、貸出レート=1円(パチンコ)の遊技媒体を貸出レート=4円(パチンコ)に乗り入れるよう指示するものである。
図29(A)の乗入数量指定画面810は、図26(A)の乗入数量指定画面806と同様の構成となっており、この例では、ホール会員が、遊技媒体数入力部810aの遊技媒体数入力エリアに、貸出レート=1円(パチンコ)に関して保持しているすべての遊技媒体数である「10199」を入力し、次へボタン810bをタッチ操作等により選択している。そうすると、スマートフォン700のディスプレイ707は、図29(B)に示す乗入数量確認画面811に遷移する。
図29(B)の乗入数量確認画面811は、この例では、上部にログインしたホール会員IDが表示され、その下に、指定した乗入数量に基づいた表示と乗り入れの確認を行うメッセージを含む乗入数量表示部811aが配置され、さらにその下に、乗入の確定を行う確定ボタン811bが配置される。乗入数量表示部811aには、乗入元の貸出レート=1円(パチンコ)に関し、乗入後の遊技媒体数と乗り入れによって減少した遊技媒体数(すなわち、乗入数量であり、括弧で示されている)が算出、表示されるとともに、その下には、乗入先の貸出レート=4円(パチンコ)に関し、乗入後の遊技媒体数と乗り入れによって増加した遊技媒体数(すなわち、乗入先数量であり、括弧で示されている)が算出、表示される。
ただし、ここでは、ホール会員が指定した遊技媒体数である「10199」そのものや、端数を発生しない最大数などではなく、乗入先の貸出単位に自動的に調整される。各貸出レートに関する貸出単位は、この例では、貸出レート=1円(パチンコ)の場合、200玉(通貨価値では200円)、貸出レート=4円(パチンコ)の場合、125玉(通貨価値では500円)、貸出レート=5円(スロット)の場合、200枚(通貨価値では1000円)、貸出レート=20円(スロット)の場合、50枚(通貨価値では1000円)である。
したがって、この貯玉乗入の例では、ホール会員が指定した、貸出レート=1円(パチンコ)の遊技媒体数である「10199」は、貸出レート=4円(パチンコ)の貸出単位である200円単位に調整され、10000玉が、貯玉乗入の対象となって、貸出レート=4円(パチンコ)で2500玉となる。
乗入数量表示部811aの最下部には、貯玉乗入における乗入数量が、自動的に貸出単位に調整されたことを示すガイドメッセージが表示されている。
さらに、乗入先に貯玉乗入を行った結果、乗入先の貸出レートの遊技媒体数が、その貸出レートの貸出単位となるように、乗入数量の推奨値を(例えば、遊技媒体数入力部810aの遊技媒体数入力エリアに)セットするようにすることができる。例えば、貸出レート=1円(パチンコ)から貸出レート=4円(パチンコ)への貯玉の乗入を考える場合、貯玉乗入の前の段階で、貸出レート=1円(パチンコ)の遊技媒体数が10199、貸出レート=4円(パチンコ)の遊技媒体数が249であるとすると、乗入数量の推奨値が「10004」にセットされる。そのまま貯玉乗入を行うと、貯玉乗入後の貸出レート=4円(パチンコ)の遊技媒体数が2750玉(=249+10004/4)となり、この数量は、貸出単位の125玉の整数倍(22倍)である。
なお、ここまで、図28、及び図29を参照して説明した貯玉乗入管理機能(パターン3)は、貸出レート情報について乗入元と乗入先が指定されるとともに、乗入元の遊技媒体数(乗入数量)が指定されており、図24のNO=「2」で示されるパターンに対応する。
次に、図30を参照して、第1実施形態に係る管理システム1において、ホール会員がスマートフォンを操作して行う貯玉乗入管理機能(パターン4)について概略説明する。貯玉乗入管理機能(パターン4)は、上述した貯玉乗入管理機能(パターン3)と同様、乗入先の貸出単位で貯玉乗入が行われるよう制御される。
図30(A)の乗入数量指定画面812は、図29(A)の乗入数量指定画面810と同様の構成となっており、この例では、ホール会員が、貸出レート=4円(パチンコ)から貸出レート=5円(スロット)への貯玉乗入を指定し、遊技媒体数入力部812aの遊技媒体数入力エリアに、乗入元の貸出レート=4円(パチンコ)に関して保持している遊技媒体数「249」を入力し、次へボタン812bをタッチ操作等により選択している。そうすると、スマートフォン700のディスプレイ707は、図30(B)に示す乗入数量確認画面813に遷移する。
図30(B)の乗入数量確認画面813は、この例では、上部にログインしたホール会員IDが表示され、その下に、指定した乗入数量に基づいた表示と乗り入れの確認を行うメッセージを含む乗入数量表示部813aが配置され、さらにその下に、乗入の確定を行う確定ボタン813bが配置される。
ただし、ここでは、ホール会員が指定した貸出レート=4円(パチンコ)の遊技媒体数である「249」は、通貨単位では996円となり、乗入先である貸出レート=5円(スロット)の貸出単位である1000円に満たず、貯玉乗入を行うことはできない。
そこで、この貯玉乗入管理機能(パターン4)では、乗入数量表示部813aの最上部に、貸出レート=5円(スロット)への乗り入れには、貸出レート=4円(パチンコ)で最低250玉が必要であり、ホール会員が指定した貯玉乗入が実行できない旨を表すガイドメッセージを表示するとともに、その下に、貯玉乗入の代替案として、貸出レート=4円(パチンコ)から貸出レート=1円(パチンコ)への乗り入れであれば可能である旨のガイドメッセージを表示する。さらに、その下部に、貸出レート=4円(パチンコ)から貸出レート=1円(パチンコ)への貯玉乗入を行った場合の遊技媒体数が算出され、シミュレーション結果として示される。
このように、貯玉乗入管理機能(パターン4)では、ホール会員が指定した貯玉乗入が実行できない場合に、その旨を示すとともに貯玉乗入の代替案を提示するよう制御される。
なお、図30を参照して説明した貯玉乗入管理機能(パターン4)も、貸出レート情報について乗入元と乗入先が指定されるとともに、乗入元の遊技媒体数(乗入数量)が指定されており、図24のNO=「2」で示されるパターンに対応する。
次に、図31を参照して、第1実施形態に係る管理システム1において、ホール会員がスマートフォンを操作して行う貯玉乗入管理機能(パターン5)について概略説明する。貯玉乗入管理機能(パターン5)は、上述した貯玉乗入管理機能(パターン3)と同様、乗入先の貸出単位で貯玉乗入が行われるよう制御される。
図31に示す貯玉確認・乗入指定画面814は、例えば、図21(A)に示したログイン画面801で、認証情報入力部801aにホール会員IDとパスワードが入力され、貯玉乗入指示ボタン801bがホール会員によるタッチ操作等で選択された場合に、スマートフォン700のディスプレイ707に示される別の画面の例であり、図25に示した貯玉確認・乗入指定画面805や図28に示した貯玉確認・乗入指定画面809と同様の画面である。
貯玉確認・乗入指定画面814の貯玉表示部814aには、この例では、貸出レート=1円(パチンコ)の貯玉として10199玉が表示され、ここでこのホール会員が貸出レート=1円(パチンコ)のパチンコ玉を10199玉、貯玉として保持していることがわかる。そして、このような遊技媒体数の表示の下に、その遊技媒体の乗入先(その遊技媒体をどの貸出レートに乗り入れるか)を指定する3つの乗入指示ボタンが配置されている。3つの乗入指定ボタンは、ここでは、貸出レート=4円(パチンコ)への乗り入れボタン、貸出レート=5円(スロット)への乗り入れボタン、貸出レート=20円(スロット)への乗り入れボタンである。
貯玉表示部814aにはさらに、上述の貸出レート=1円(パチンコ)の場合と同様に、貸出レート=5円(スロット)、貸出レート=20円(スロット)についても、その貸出レートの遊技媒体数と、その遊技媒体の乗入先を指定する3つの乗入指示ボタンが配置されている。
ただし、この場合、貯玉表示部814aにおいて、貸出レート=4円(パチンコ)については、「249」という遊技媒体数、及び他の貸出レートに関する貸出単位を考慮すると、貸出レート=5円(スロット)、及び貸出レート=20円(スロット)への乗り入れは不可能であり、そのような不可能な貸出レートへの貯玉乗入を指示する乗入指示ボタンは、予め非表示とされ、貯玉乗入が可能な、貸出レート=1円(パチンコ)への貯玉乗入を指示する乗入指示ボタン814bのみが表示されている。
次に、図32ないし図34を参照して、第1実施形態に係る管理システム1において、ホール会員がスマートフォンを操作して行う貯玉乗入管理機能(パターン6)について概略説明する。
図32(A)に示す乗入指定画面815は、例えば、図21(B)に示す貯玉確認画面802において、ホール会員による乗入指定ボタン802bのタッチ操作等により、乗入指定の指示が行われた場合に、スマートフォン700のディスプレイ707に表示される。
乗入指定画面815は、この例では、上部にログインしたホール会員IDが表示され、その下に、(それぞれプルダウンメニュー等により)乗入元の貸出レートを指定するエリアと乗入先の貸出レートを指定するエリア、及び乗入先に乗り入れた場合の遊技媒体数(乗入先数量)を入力する遊技媒体数入力エリアを含む乗入指定部815aが配置され、その下に、次へボタン815bが配置されている。
ここで、ホール会員が、図32(B)に示すように、乗入元の貸出レート、乗入先の貸出レートをそれぞれ指定し、さらに遊技媒体数入力エリアに乗入先数量「200」玉を入力した後、次へボタン815bをタッチ操作等により選択すると、スマートフォン700のディスプレイ707に、図33に示すような乗入確定画面816が表示される。
図33に示す乗入確定画面816は、この例では、上部にログインしたホール会員IDが表示され、その下に、以下の内容で乗り入れを行う旨のガイドメッセージ、乗入元の貸出レートと遊技媒体数(乗入数量)、及び乗入先の貸出レートと遊技媒体数(乗入先数量)が表示された乗入内容表示部816aが配置され、その下に、確定ボタン816bが配置されている。
このように、貯玉乗入管理機能(パターン6)では、乗入指定画面815において、乗入先の貸出レートに基づく遊技媒体数、すなわち、貯玉乗入により増加する乗入先の貸出レートにおける遊技媒体数(乗入先数量)が指定され、その乗入先数量を実現するために必要な乗入元の遊技媒体数が、乗入確定画面816を表示する際に算出、表示される。なお、乗入指定画面815(B)において、乗入先の遊技媒体数として増加する乗入先数量ではなく、ホール会員が最終的に達成したい、乗入先の遊技媒体数の合計を指定するように構成することもできる。
ここで、ホール会員が、確定ボタン816bをタッチ操作等により選択すると、スマートフォン700のディスプレイ707に、図34に示すような乗入完了画面817が表示され、そこで、貯玉乗入処理が完了したことを示すメッセージ817aが表示される。ホール会員は、その後、戻るボタン817bをタッチ操作等により選択することにより、図21(A)に示すログイン画面801やメニュー画面(不図示)に遷移する。
なお、図32ないし図34を参照して説明した貯玉乗入管理機能(パターン6)は、貸出レート情報について乗入元と乗入先が指定されるとともに、乗入先の遊技媒体数(乗入先数量)が指定されており、図24のNO=「3」で示されるパターンに対応する。
図35に示す乗入完了画面818は、図34に示す乗入完了画面817の変形例である。図35の乗入完了画面818は、図34の乗入完了画面817と同様に、貯玉乗入処理が完了したことを示すメッセージ818aを表示する。さらに、その下部に、乗入元の貸出レートにおいて貯玉乗入の後に残った遊技媒体数を表示する残り遊技媒体数表示部818bを表示する。
また、さらにその下部に、残り遊技媒体数表示部818bで表示した遊技媒体数を、貸出レート=1円(パチンコ)に貯玉乗入した場合の玉数を表示した乗入指示ボタンと、貸出レート=20円(スロット)に貯玉乗入した場合の枚数を表示した乗入指示ボタンとを配置する乗入指示ボタン表示部818cが表示され、最下部に、戻るボタン818dが表示される。
このように、貯玉乗入によって乗入元の貸出レートに残りの遊技媒体数がある場合は、他の貸出レートに乗り入れた場合の遊技媒体数をシミュレーションした結果を表示した乗入指示ボタンが表示され、その乗入指示ボタンをホール会員がタッチ操作等で選択することにより、その残りの遊技媒体数を、乗入指示ボタンに表示されたとおりに乗入指示することができる。
また、上記のように、乗入元の貸出レートにおいて貯玉乗入の後に残りの遊技媒体数が存在する場合に、乗入先の貸出レートをランダムに、あるいは所定のルールによって決定し、その乗入先への乗入指示ボタンを、乗入指示ボタン表示部818cすることができる。
次に、図36、及び図37を参照して、第1実施形態に係る管理システム1において、ホール会員がスマートフォンを操作して行う貯玉乗入管理機能(パターン7)について概略説明する。
図36(A)に示す乗入指定画面819は、例えば、図21(B)に示す貯玉確認画面802において、ホール会員による乗入指定ボタン802bのタッチ操作等により、乗入指定の指示が行われた場合に、スマートフォン700のディスプレイ707に表示される。
乗入指定画面819は、この例では、上部にログインしたホール会員IDが表示され、その下に、貸出レートと遊技媒体数を指定するよう促すメッセージ、プルダウンメニュー等により乗入先の貸出レートを指定するエリア、及び乗入先に乗り入れた場合の遊技媒体数(乗入先数量)を入力する遊技媒体数入力エリアを含む乗入指定部819aが配置され、その下に、次へボタン819bが配置されている。
ここで、ホール会員が、図36(B)に示すように、乗入先の貸出レートを指定し、さらに遊技媒体数入力エリアに乗入先数量「3000」玉を入力した後、次へボタン819bをタッチ操作等により選択すると、スマートフォン700のディスプレイ707に、図37に示すような乗入確定画面820が表示される。
図37に示す乗入確定画面820は、この例では、上部にログインしたホール会員IDが表示され、その下に、以下の内容で乗り入れを行う旨を示したガイドメッセージ、指定した貸出レートと乗入先数量(すなわち、貸出レート=4円(パチンコ)と「3000」玉)を表示する指定内容表示エリア、及び乗入元の貸出レートごとに乗り入れる遊技媒体数(乗入数量)と残り数量を表示する乗入元表示エリアを含む乗入内容表示部821aが配置され、その下に、確定ボタン821bが配置されている。
このように、貯玉乗入管理機能(パターン7)では、乗入指定画面819において、乗入先の貸出レートに基づく遊技媒体数、すなわち、貯玉乗入により増加する乗入先の貸出レートにおける遊技媒体数(乗入先数量)が指定され、その乗入先数量を実現するために必要な乗入元の遊技媒体数が、乗入確定画面820を表示する際に、複数の乗入元の貸出レートから選択され、算出、表示される。図37の例では、貸出レート=4円(パチンコ)で「3000」玉を乗入先として実現するために、乗入元の貸出レートとして貸出レート=1円(パチンコ)と、貸出レート=20円(スロット)が選択され、貸出レート=1円(パチンコ)については9000玉が(貸出レート=4円(パチンコ)に)貯玉乗入され、貸出レート=20円(スロット)については150枚が(貸出レート=4円(パチンコ)に)貯玉乗入される。
乗入元として、どの貸出レートからどれだけの遊技媒体数を乗入先に乗り入れるかは、所定の乗入パターンによって決定することができる。例えば、所定の貸出レートの順や、保持している遊技媒体数の順などに応じて決定することができる。なお、乗入指定画面819(B)において、乗入先の遊技媒体数として増加する乗入先数量ではなく、ホール会員が最終的に達成したい、乗入先の遊技媒体数の合計を指定するように構成することもできる。
ここで、ホール会員が、確定ボタン821bをタッチ操作等により選択すると、乗入内容表示部821aに表示された内容で貯玉乗入処理が行われる。
なお、図36、及び図37を参照して説明した貯玉乗入管理機能(パターン7)は、貸出レート情報について乗入先が指定されるとともに、乗入先の遊技媒体数が指定されており、図24のNO=「4」で示されるパターンに対応する。
図38に示す乗入確定画面822は、図37に示す乗入確定画面820の変形例である。なお、乗入確定画面822については、スマートフォン700のディスプレイ707では、画面サイズの関係で、その一部しか表示されない場合があるが、ホール会員は、スワイプ等の操作により、乗入確定画面822を上下にスクロールさせてすべての情報を見ることができる。ここでは、便宜上、乗入確定画面822のすべての部分を同時に表示している。
図38の乗入確定画面822は、図37の乗入確定画面820と同様に、指定した貸出レートと乗入先数量(すなわち、貸出レート=4円(パチンコ)と「3000」玉)を表示する指定内容表示エリアを含む乗入内容表示部822aが配置されるが、乗入元の貸出レートごとに乗り入れる遊技媒体数(乗入数量)と残り数量を表示する乗入元表示エリアは、貯玉乗入の複数のパターンに応じて複数示される。ここで、ホール会員は、その複数のパターンから1つのチェックボックスをチェックし、確定ボタン822bをタッチ操作等により選択することで、チェックしたパターンによる貯玉乗入を実行させることができる。
図38に示す例では、パターン1は、乗入元の貸出レートとして貸出レート=1円(パチンコ)、貸出レート=5円(スロット)、及び貸出レート=20円(スロット)が選択され、貸出レート=1円(パチンコ)については9000玉が貯玉乗入され、貸出レート=5円(スロット)については328枚が貯玉乗入され、貸出レート=20円(スロット)については68枚が貯玉乗入されるパターンとなっている。これは、1円(パチンコ)->4円(パチンコ)->5円(スロット)->20円(スロット)の順に乗入元の貸出レートを選択するパターンにしたがったものである。
パターン2は、乗入元の貸出レートとして貸出レート=1円(パチンコ)、及び貸出レート=20円(スロット)が選択され、貸出レート=1円(パチンコ)については9000玉が貯玉乗入され、貸出レート=20円(スロット)については150枚が貯玉乗入されるパターンとなっている。これは、乗入元の貸出レートをランダムに選択するパターンにしたがったものである。
パターン3は、乗入元の貸出レートとして貸出レート=1円(パチンコ)、貸出レート=5円(スロット)、及び貸出レート=20円(スロット)が選択され、貸出レート=1円(パチンコ)については5230玉が貯玉乗入され、貸出レート=5円(スロット)については330枚が貯玉乗入され、貸出レート=20円(スロット)については256枚が貯玉乗入されるパターンとなっている。これは、20円(スロット)->5円(スロット)->4円(パチンコ)->1円(パチンコ)の順に乗入元の貸出レートを選択するパターンにしたがったものである。
このように、乗入先の貸出レートと乗入先数量を指定した場合に、複数の貯玉乗入のパターンが示されることによって、ホール会員は、自身の貯玉の状況や今後の遊技プランに応じて、好ましい乗入パターンを他のパターンと比較しながら選択することができる。
図37に示す乗入確定画面820や図38に示す乗入確定画面822の例では、所定の乗入パターンに応じて1つ、又は複数の貯玉乗入方法が表示されているが、このような乗入パターンは、図39に示す、乗入パターン設定画面823によって、ホール会員自身により設定することができる。
乗入パターン設定画面823は、メニュー画面(不図示)から乗入パターン設定機能を選択することによってスマートフォン700のディスプレイ707に表示され、この例では、上部にログインしたホール会員IDが表示され、その下に、乗入元がチェックした乗入パターンにしたがって決定される旨を示すガイドメッセージと、複数の乗入パターン(乗入パターン1ないし乗入パターン6)を表示する乗入パターン表示部823aとが配置され、その下に、設定ボタン823bが配置されている。
この例では、乗入パターン1は、1円(パチンコ)->4円(パチンコ)->5円(スロット)->20円(スロット)の順に乗入元の貸出レートを選択する乗入パターンである。もちろん、該当の貸出レートに必要な遊技媒体数がなかったり、乗入元と同じ貸出レートである場合、その貸出レートからの乗り入れはスキップされる。このようなスキップは、以下の乗入パターンについても同様に行われる。
乗入パターン2は、20円(スロット)->5円(スロット)->4円(パチンコ)->1円(パチンコ)の順に乗入元の貸出レートを選択する乗入パターンであり、乗入パターン3は、貸出レートの順をホール会員が直接指定するものである。
乗入パターン4は、遊技媒体数の多い貸出レートから順に割り当てを行うという乗入パターンであり、乗入パターン5は、貯玉した時期が最も古い貸出レートから順に割り当てを行うという乗入パターンである(ホールコンピュータ100は、ホール会員ごとの遊技状況を管理する遊技状況管理テーブル(不図示)によって、ホール会員がいつ、どの貸出レートについて貯玉を行ったかを把握することができる)。乗入パターン6は、貸出レートをランダムに選択するという乗入パターンである。
ホール会員は、乗入パターン設定画面823において、所望の乗入パターンをチェックボックスのチェックを行うことで選択し(乗入パターン3のような場合は、貸出レートを入力し)、設定ボタン823bをタップ等により選択すると、その設定内容が、乗入パターン設定管理テーブル154に記憶される。ここで、ホール会員は、乗入パターンを複数選択することができ、複数の乗入パターンが選択されている場合は、図38に示す乗入確定画面822のように、選択された乗入パターンに応じて複数の貯玉乗入方法が表示される。
なお、このような乗入パターンの設定は、ホール管理端末600によって、ホール店舗の管理者等が行うこともでき、例えば、対応するホール会員の乗入パターン設定がない場合や、所定の条件を満たす場合等に、ホール店舗の乗入パターンを優先的に適用させることができる。
また、貯玉乗入においては、上記のような乗入パターンによって乗入元の貸出レートが選択され、選択された貸出レートの遊技媒体から優先的に乗り入れが行われるが、端数なく貯玉乗入を行うために、複数の貸出レートに亘って、乗り入れる遊技媒体数を調整する処理が行われる。したがって、優先度の高い貸出レートの遊技媒体が残っていても、優先度の低い貸出レートの遊技媒体が使われるという場合がある。
次に、図40を参照して、第1実施形態に係る管理システム1において、ホール会員がスマートフォンを操作して行う貯玉乗入管理機能(パターン8)について概略説明する。
図40(A)に示す乗入指定画面824は、例えば、図21(B)に示す貯玉確認画面802において、ホール会員による乗入指定ボタン802bのタッチ操作等により、乗入指定の指示が行われた場合に、スマートフォン700のディスプレイ707に表示される。
乗入指定画面824は、この例では、上部にログインしたホール会員IDが表示され、その下に、貸出元の貸出レートを指定する旨を示すガイドメッセージと、プルダウンメニュー等により乗入先の貸出レートを指定する乗入先貸出レート指定エリアを含む乗入指定部824aが配置され、その下に、次へボタン824bが配置されている。
ここで、ホール会員が、乗入先の貸出レートを指定し、次へボタン824bをタッチ操作等により選択すると、スマートフォン700のディスプレイ707に、図40(B)に示すような乗入確定画面825が表示される。
図40(B)に示す乗入確定画面825は、この例では、上部にログインしたホール会員IDが表示され、その下に、以下の乗入パターンで乗り入れを行う旨を示したガイドメッセージと、指定した貸出レート(すなわち、貸出レート=4円(パチンコ))を表示する指定内容表示エリアと、乗入元の貸出レートごとに、乗り入れる遊技媒体数(乗入数量)、乗入先の貸出レートに基づく遊技媒体数(乗入先数量)、及び残り数量を表示する乗入元表示エリアと、乗入先数量の合計を表示する乗入先合計表示エリアとが含まれる乗入内容表示部825aが配置され、その下に、確定ボタン825bが配置されている。
ここで、乗入内容表示部825aに配置される乗入元表示エリアの乗入数量は、ホール会員によって適宜入力可能となっており、乗入数量の入力に応じて、乗入内容表示部825aの乗入元表示エリアに表示される乗入先数量と残り数量、及び乗入先合計表示エリアに表示される値が変化する。
このように、貯玉乗入管理機能(パターン8)では、乗入指定画面824において、乗入先の貸出レートが指定されるだけで、乗入内容表示部825aにおいてホール会員が乗入数量を入力することで、貯玉乗入の方法が決定される。したがって、ホール会員は、どの貸出レートからどれくらい遊技媒体を乗り入れて、乗入先のどの程度の遊技媒体を設定するかを、それぞれの貸出レートの遊技媒体数や残り数量を見ながらインタラクティブに決定することができる。
その後、ホール会員が、確定ボタン825bをタッチ操作等により選択すると、乗入内容表示部825aに表示された内容で貯玉乗入処理が行われる。
なお、図40を参照して説明した貯玉乗入管理機能(パターン8)は、貸出レート情報(乗入元と乗入先)と乗入元の遊技媒体数(乗入数量)を適宜インタラクティブに指定するものであり、基本的には、図24のNO=「7」で示されるパターンに類するものである。
次に、図41を参照して、第1実施形態に係る管理システム1において、ホール会員がスマートフォンを操作して行う貯玉乗入管理機能(パターン9)について概略説明する。
図41に示す貯玉表示・乗入指定画面826は、例えば、図21(B)に示す貯玉確認画面802において、ホール会員による乗入指定ボタン802bのタッチ操作等により、乗入指定の指示が行われた場合に、スマートフォン700のディスプレイ707に表示される。
貯玉表示・乗入指定画面826は、この例では、上部にログインしたホール会員IDが表示され、その下に、乗入指定後に確定ボタンを押すよう促すガイドメッセージ、プルダウンメニュー等により乗入先の貸出レートを指定する乗入先貸出レート指定エリア、及び乗入先の貸出レートに乗り入れた後の遊技媒体数(乗入先数量)を指定する乗入先数量指定エリアを含む乗入先指定部826aが配置される。
さらにその下に、乗入元の貸出レートごとに、乗り入れる遊技媒体数(乗入数量)、乗入先の貸出レートに基づく遊技媒体数(乗入先数量)、及び残り数量を表示する乗入元表示エリアと、乗入先数量の合計を表示する乗入先合計表示エリアとが含まれる乗入内容表示部826bが配置され、その下に、確定ボタン826cが配置される。
ここで、乗入先指定部826aに配置される乗入先貸出レート指定エリアと乗入先数量指定エリアは、ホール会員によって適宜指定可能となっており、さらに、乗入内容表示部826bに配置される乗入元表示エリアの乗入数量も、ホール会員によって適宜入力可能となっており、これらの指定や入力に応じて、他のエリアに表示される値が変化する。
このように、貯玉乗入管理機能(パターン9)では、貯玉表示・乗入指定画面826において、貸出レート情報(乗入元と乗入先)、遊技媒体数(乗入数量と乗入先数量)を適宜指定することで、貯玉乗入の方法が決定される。したがって、ホール会員は、どの貸出レートからどれくらい遊技媒体を乗り入れて、どの乗入先にどの程度の遊技媒体を設定するかを、それぞれの貸出レートの遊技媒体数や残り数量を見ながらインタラクティブに決定することができる。
その後、ホール会員が、確定ボタン826cをタッチ操作等により選択すると、乗入内容表示部826bに表示された内容で貯玉乗入処理が行われる。
なお、図41を参照して説明した貯玉乗入管理機能(パターン8)は、貸出レート情報(乗入元と乗入先)と遊技媒体数(乗入数量と乗入先数量)を適宜インタラクティブに指定するものであり、図24のNO=「7」で示されるパターンに対応する。
ここまで、貯玉乗入管理機能のいくつかのパターンについて説明してきたが、他の様々なパターンで、本発明の貯玉乗入管理機能を実現することができる。また、ここでは、貯玉乗入を、すべての貸出レート間で可能としたが、同じ遊技機種別のなかでの乗り入れに限定したり、特定の貸出レート(一方向、又は双方向)に限定したりすることもできる。
また、本発明の第1実施形態に係る管理システム1により提供される上述の貯玉乗入管理機能は、基本的にホール会員が所有するスマートフォン700を操作して行うものであるが、ホール店舗に設置されているサンド装置20、POS500、その他ホール会員が操作可能なホール店舗の装置において実行することもできる。
[貯玉移動管理機能]
第1実施形態では、ホール会員が自身のスマートフォン700を操作することによって、貸出レートごとに管理されている自身の貯玉を、他のホール会員の貯玉に移動させることができる貯玉移動管理機能が提供される。
最初に、図42及び図43のフローチャートと、図44及び図45に示すスマートフォン700の画面を表す図と、図46に示す図を参照して、第1実施形態に係る管理システム1において、ホール会員がスマートフォンを操作して行う貯玉移動管理機能(パターン1)について概略説明する。
また、図42及び図43では、ホールコンピュータ100、貯玉の移動を指示する移動元のスマートフォン700a、及び移動された貯玉を受け取る移動先のスマートフォン700bのそれぞれにおける操作や処理が、装置ごとに時系列に示されている。
図42のステップS161に示すように、ホール会員によって、スマートフォン700aにホール会員IDとパスワードが入力され、「貯玉移動」が指示されると、スマートフォン700aは、入力されたホール会員IDとパスワード等を含む認証情報と「貯玉移動」の指示を表す機能指示情報をホールコンピュータ100に送信する(ステップS162)。この機能指示情報は、そのホール会員が貯玉している遊技媒体数を確認するよう要求する貯玉確認要求情報を含むものである。
上記の会員IDとパスワードの入力、及び「貯玉移動」の指示は、図21(A)に示したログイン画面801により行われる。ログイン画面801は、ここではスマートフォン700aのディスプレイに表示される画面である。ログイン画面801は、上述のように、上部に認証情報入力部801aが配置され、その下に、貯玉乗入指示ボタン801b、貯玉移動指示ボタン801c、及び空き情報提供指示ボタン801dが配置される。ここで、認証情報入力部801aに配置された会員ID入力エリアとパスワード入力エリアにそれぞれ、ホール会員IDとパスワードを入力し、貯玉移動指示ボタン801cをホール会員のタッチ操作等で選択すると、上述した「貯玉移動」の指示が行われる。
次に、ホールコンピュータ100がスマートフォン700aから認証情報等を受信すると、これらの情報のチェックを行う(ステップS163)。例えば、ホールコンピュータ100は、ホール会員情報テーブル151を参照して、ホール会員ID(又は会員カードの固有ID)とパスワードの整合性をチェックする。
ステップS164において、正規のホール会員であるか否かが判定され、正規のホール会員でないと判定された場合(ステップS164のNO)、その旨のエラーメッセージを編集してスマートフォン700aに送信する(ステップS165)。スマートフォン700aは、このエラーメッセージを受信するとディスプレイにこれを表示するよう制御するが、これらの処理については省略する。
ステップS164において、正規のホール会員であると判定された場合(ステップS164のYES)、ステップS166において、貯玉移動の指示があったか否かが判定される。異なる指示の場合(ステップS166のNO)、他の機能処理を行うよう制御される。貯玉移動の指示である場合(ステップS166のYES)、ステップS172において、貯玉管理テーブル152を参照し、認証情報に対応する自己認証貯玉情報を特定する。
特定した自己認証貯玉情報の内容を確認した結果、貯玉がない場合(ステップS173のNO)、貯玉が無い旨のメッセージを編集してスマートフォン700aに送信する(ステップS174)。スマートフォン700aは、このメッセージを受信するとディスプレイにこれを表示するよう制御するが、これらの処理については省略する。
特定した自己認証貯玉情報の内容を確認した結果、貯玉が存在すると判定された場合(ステップS173のYES)、特定した自己認証貯玉情報をスマートフォン700aに送信する(ステップS175)。
ステップS176において、スマートフォン700aが、ホールコンピュータ100から上記の自己認証貯玉情報を受信すると、この自己認証貯玉情報に応じて、貯玉確認画面を表示する(ステップS177)。
貯玉確認画面は、例えば、図44(A)に示すような貯玉確認画面830である。貯玉確認画面830は、この例では、上部にログインしたホール会員IDが表示され、その下に、ログインしたホール会員の貯玉を貸出レートごとに表示する貯玉表示部830aが配置され、その下に、移動指定ボタン830bが配置されている。
次に、図43のステップS191において、貯玉確認画面802でホール会員から移動指定の指示がされたか否かが判定され(ステップS191)、この指示が行われるまで当該判定が繰り返される。なお、このような判定の繰り返しは、戻るボタンの選択や所定の中断操作で終了可能であるが、ここでは省略する。
ホール会員によるタッチ操作等により、移動指定の指示が行われた場合(ステップS191のYES)、移動指定を行うための移動指定画面をスマートフォン700aのディスプレイに表示する(ステップS192)。
移動指定画面は、例えば、図44(B)に示すような移動指定画面831である。移動指定画面831は、この例では、上部にログインしたホール会員IDが表示され、その下に、貯玉を移動するホール会員を表す移動先ホール会員ID(すなわち、他の認証情報)を入力するための会員ID入力エリア、(プルダウンメニュー等により)移動元の貯玉の貸出レートを指定する貸出レート指定エリア、及び移動する遊技媒体数を入力する遊技媒体数入力エリアを含む移動指定部831aが配置され、その下に、次へボタン831bが配置されている。
ステップS193において、ホール会員が移動先ホール会員ID(他の認証情報)、貸出レート情報、遊技媒体数を指定すると、図45(A)に示すような移動指定画面831となる。移動指定の内容は、ホール会員ID=「U001」から「U002」に対して、貸出レート=4円(パチンコ)の遊技媒体を2000玉移動する、というものである。
このような移動指定画面831において、ホール会員から次へボタン831bの選択(次画面に遷移する指示)がされたか否かが判定され(ステップS194)、この指示が行われるまで当該判定が繰り返される。なお、このような判定の繰り返しは、戻るボタンの選択や所定の中断操作で終了可能であるが、ここでは省略する。
ホール会員によるタッチ操作等により、次画面に遷移する指示が行われた場合(ステップS194のYES)、遊技媒体の移動、すなわち、移動先に指定したホール会員の貯玉に、指定した移動元の貸出レートの遊技媒体を、指定した遊技媒体数だけ移動させるための移動要求情報をホールコンピュータ100に送信する(ステップS195)。
ホールコンピュータ100は、ステップS196で、移動要求情報を受信すると、ステップS197で、移動先に指定されたホール会員IDが存在するか否かをチェックし、他の認証貯玉情報を特定できない場合(ステップS197のNO)、移動先のホール会員の貯玉が確認できない旨のメッセージを編集してスマートフォン700aに送信する(ステップS198)。スマートフォン700aは、このメッセージを受信するとディスプレイにこれを表示するよう制御するが、これらの処理については省略する。
他の認証貯玉情報を特定できた場合(ステップS197のYES)、受信した移動要求情報に基づいて、貯玉管理テーブル152の内容を更新する(ステップS199)。具体的には、移動要求情報に基づいて、指定された移動元の貸出レートの遊技媒体を、指定した遊技媒体数だけ他の認証貯玉情報に(すなわち、移動先に)加算するとともに、その貸出レートの遊技媒体数を自己認証貯玉情報から(すなわち、移動元から)減算する。
次に、ステップS200において、他の認証貯玉情報に対応するホール会員(移動先のホール会員)に対して、移動告知情報を送信するよう送信指示がなされ、この送信指示に基づいて、移動告知情報のスマートフォン700bへの送信が行われる。この移動告知情報は、移動先のホール会員宛に送信されて、結果的には、移動先のホール会員が使用するスマートフォン700bで実行されているアプリケーション等により受信される。
ステップS201において、スマートフォン700bは、ホールコンピュータ100から送信された移動告知情報を受信すると、ステップS202で、その移動告知情報に基づいて、スマートフォン700bのディスプレイに、移動告知情報を表示する。移動告知情報は、例えば、「U0001さんから、2000玉(貸出レート=4円(パチンコ))の移動がありました。」といったメッセージを含むものである。
また、ホールコンピュータ100は、ステップS200の後、移動元のホール会員に対して移動完了情報を送信するよう送信指示がなされ、この送信指示に基づいて、移動完了情報のスマートフォン700aへの送信が行われる。(ステップS203)。ステップS204において、スマートフォン700aは、ホールコンピュータ100から送信された移動完了情報を受信すると、ステップS205で、その移動完了情報に基づいて、スマートフォン700aのディスプレイに、移動完了画面を表示する。
この移動完了画面は、例えば、図45(B)に示すような移動完了画面832である。移動完了画面832は、この例では、上部にログインしたホール会員IDが表示され、その下に、移動先のホール会員に貯玉の移動が行われた旨を表すメッセージと、移動された遊技媒体の貸出レートと遊技媒体数を表す移動貯玉表示エリアを含む移動完了表示部832aが配置され、その下に、戻るボタン832bが配置されている。
また、ホールコンピュータ100は、ステップS203の後、受信した移動要求情報に基づいて、貯玉移動履歴管理テーブル155の内容を更新する(ステップS206)。貯玉移動履歴管理テーブル155には、例えば、移動元のホール会員ID、移動先のホール会員ID、移動元の貸出レートと遊技媒体数、及び移動完了日時等が、貯玉移動指示が行われるたびに記憶される。
図46は、図42ないし図45に示した貯玉移動指示によって、貯玉管理テーブル152がどのように更新されたかを示す図である。図46(A)は、更新前の貯玉管理テーブル152の内容を示している。この例では、例えば、ホール会員ID=「U001」についての貯玉は、4円(パチンコ)に関して9000玉、1円(パチンコ)に関して0玉、20円(スロット)に関して330枚、5円(スロット)に関して256枚となっており、ホール会員ID=「U002」についての貯玉は、4円(パチンコ)に関して0玉、1円(パチンコ)に関して30000玉、20円(スロット)に関して0枚、5円(スロット)に関して0枚となっている。
ここで、ホール会員ID=「U001」のホール会員が、図45(A)に示すように、自身の貯玉(貸出レート=4円(パチンコ))から2000玉を、ホール会員ID=「U002」のホール会員に貯玉移動の指示を行うと、貯玉管理テーブル152は、図46(B)に示すように、ホール会員ID=「U001」についての貯玉は、4円(パチンコ)に関して7000玉、1円(パチンコ)に関して0玉、20円(スロット)に関して330枚、5円(スロット)に関して256枚となっており、ホール会員ID=「U002」についての貯玉は、4円(パチンコ)に関して2000玉、1円(パチンコ)に関して30000玉、20円(スロット)に関して0枚、5円(スロット)に関して0枚となっている。
このように、ホール会員ID=「U001」のホール会員による貯玉移動指示によって、ホール会員ID=「U001」の貸出レート=4円(パチンコ)の2000玉が、ホール会員ID=「U002」の貸出レート=4円(パチンコ)の遊技媒体数に移動される。
次に、図47のフローチャート、及び図48に示すスマートフォン700の画面を表す図を参照して、第1実施形態に係る管理システム1において、ホール会員がスマートフォンを操作して行う貯玉移動管理機能(パターン2)について概略説明する。
また、図47では、ホールコンピュータ100、貯玉の移動を指示する移動元のスマートフォン700a、及び移動された貯玉を受け取る移動先のスマートフォン700bのそれぞれにおける操作や処理が、装置ごとに時系列に示されている。
図47はステップS211ないしステップS220の処理を示しているが、これは、図43に示したフローチャートにおいて点線の矩形で囲まれた処理部分である処理Cに対する変形例である。したがって、図42、及び図43のフローチャートで示された貯玉移動管理機能について、処理Cの部分を図47のフローチャートに入れ替えることにより、パターン2の貯玉移動管理機能が実現される。
図45(A)に示す移動指定画面831において、次へボタン831bがタッチ操作等により選択され、次画面に遷移する指示が行われた場合、遊技媒体の移動、すなわち、移動先に指定したホール会員の貯玉に、指定した移動元の貸出レートの遊技媒体を、指定した遊技媒体数だけ移動させるための移動要求情報をホールコンピュータ100に送信する(ステップS211)。
ホールコンピュータ100は、ステップS212で、移動要求情報を受信すると、ステップS213で、移動先に指定されたホール会員IDが存在するか否かをチェックし、他の認証貯玉情報を特定できない場合(ステップS213のNO)、移動先のホール会員の貯玉が確認できない旨のメッセージを編集してスマートフォン700aに送信する(ステップS214)。スマートフォン700aは、このメッセージを受信するとディスプレイにこれを表示するよう制御するが、これらの処理については省略する。
他の認証貯玉情報を特定できた場合(ステップS213のYES)、移動先に対応するホール会員の名前を含む移動先情報をホール会員情報テーブル151から取得し、これをスマートフォン700aに送信する(ステップS215)。
スマートフォン700aは、ステップS216において移動先情報を受信すると、ステップS217において、移動先確認画面をスマートフォン700aのディスプレイに表示する。
この移動先確認画面は、例えば、図48に示すような移動先確認画面833である。移動先確認画面833は、この例では、上部にログインしたホール会員IDが表示され、その下に、移動先の名前(ホール会員ID=「U002」の名前)に対する貯玉の移動を確認する旨を表すメッセージと、移動予定の遊技媒体の貸出レートと遊技媒体数を表す移動予定貯玉表示エリアを含む移動確認表示部833aが配置され、その下に、確定ボタン833bと、キャンセルボタン833cが配置されている。
このような移動先確認画面833において、ホール会員から確定ボタン833bの選択(貯玉移動を確定させる指示)がされたか否かが判定され(ステップS218)、この指示が行われるまで当該判定が繰り返される。なお、このような判定の繰り返しは、キャンセルボタン833cの選択や所定の中断操作で終了可能であるが、ここでは省略する。
ホール会員によるタッチ操作等により、貯玉移動を確定させる指示が行われた場合(ステップS218のYES)、移動先確認情報をホールコンピュータ100に送信する(ステップS219)。
スマートフォン700aから移動先確認情報を受信したホールコンピュータ100は、ステップS220において、ステップS212において受信している移動要求情報に基づいて、貯玉管理テーブル152の内容を更新する(ステップS220)。具体的には、移動要求情報に基づいて、指定された移動元の貸出レートの遊技媒体を、指定した遊技媒体数だけ他の認証貯玉情報に(すなわち、移動先に)加算するとともに、その貸出レートの遊技媒体数を自己認証貯玉情報から(すなわち、移動元から)減算する。
このような貯玉移動管理機能(パターン2)の構成により、移動元のホール会員は、移動先に指定したホール会員の名前を確認してから貯玉移動の指示を行うことができ、想定外のホール会員に貯玉を提供してしまうリスクを低減させることができる。また、このときに、移動対象として貸出レートと遊技媒体数についても再確認することができる。
次に、図49のフローチャート、及び図50に示すスマートフォン700の画面を表す図を参照して、第1実施形態に係る管理システム1において、ホール会員がスマートフォンを操作して行う貯玉移動管理機能(パターン3)について概略説明する。
また、図49では、ホールコンピュータ100、貯玉の移動を指示する移動元のスマートフォン700a、及び移動された貯玉を受け取る移動先のスマートフォン700bのそれぞれにおける操作や処理が、装置ごとに時系列に示されている。
図49はステップS231ないしステップS248の処理を示しているが、これは、図43に示したフローチャートにおいて点線の矩形で囲まれた処理部分である処理Cに対する変形例である。したがって、図42、及び図43のフローチャートで示された貯玉移動管理機能について、処理Cの部分を図49のフローチャートに入れ替えることにより、パターン3の貯玉移動管理機能が実現される。
図45(A)に示す移動指定画面831において、次へボタン831bがタッチ操作等により選択され、次画面に遷移する指示が行われた場合、遊技媒体の移動、すなわち、移動先に指定したホール会員の貯玉に、指定した移動元の貸出レートの遊技媒体を、指定した遊技媒体数だけ移動させるための移動要求情報をホールコンピュータ100に送信する(ステップS231)。
ホールコンピュータ100は、ステップS232で、移動要求情報を受信すると、ステップS233で、移動先に指定されたホール会員IDが存在するか否かをチェックし、他の認証貯玉情報を特定できない場合(ステップS233のNO)、移動先のホール会員の貯玉が確認できない旨のメッセージを編集してスマートフォン700aに送信する(ステップS234)。スマートフォン700aは、このメッセージを受信するとディスプレイにこれを表示するよう制御するが、これらの処理については省略する。
他の認証貯玉情報を特定できた場合(ステップS233のYES)、移動先に対応するホール会員の名前を含む移動先情報をホール会員情報テーブル151から取得し、これをスマートフォン700bに送信する(ステップS235)。
スマートフォン700bは、ステップS236において移動先情報を受信すると、ステップS237において、移動先承認画面をスマートフォン700bのディスプレイに表示する。
この移動先承認画面は、例えば、図50(A)に示すような移動先承認画面834である。移動先承認画面834は、この例では、上部にログインしたホール会員IDが表示され、その下に、移動先として指定された自身の名前(ホール会員ID=「U002」の名前)に対する貯玉移動の承認を促すメッセージと、移動予定の遊技媒体の貸出レートと遊技媒体数を表す移動予定貯玉表示エリアを含む移動承認表示部834aが配置され、その下に、承認するボタン834bと、承認しないボタン834cが配置されている。
このような移動先承認画面834において、ホール会員から何らかの応答(承認するボタン834bや承認しないボタン834cの選択)があったか否かが判定され(ステップS238)、この応答があるまで当該判定が繰り返される。なお、このような判定の繰り返しは、戻るボタンの選択や所定の中断操作で終了可能であるが、ここでは省略する。
ホール会員によるタッチ操作等により、移動先承認画面834において、ホール会員から何らかの応答があった場合(ステップS238のYES)、移動先承認情報をホールコンピュータ100に送信する(ステップS239)。
ホールコンピュータ100は、ステップS240で、移動先承認情報を受信すると、ステップS241で、移動先承認情報が、承認する旨を示すものか承認しない旨を示すものかを判定し、承認しない旨を示す場合(ステップS241のNO)、移動先のホール会員から承認がされない旨のメッセージを編集してスマートフォン700aに送信する(ステップS242)。スマートフォン700aは、このメッセージを受信するとディスプレイにこれを表示するよう制御するが、これらの処理については省略する。
移動先承認情報が、承認する旨を示す場合(ステップS241のYES)、移動先に対応するホール会員の名前を含む移動先承認確認情報をスマートフォン700aに送信する(ステップS243)。
スマートフォン700aは、ステップS244において移動先承認確認情報を受信すると、ステップS245において、移動先承認確認画面をスマートフォン700aのディスプレイに表示する。
この移動先承認確認画面は、例えば、図50(B)に示すような移動先承認確認画面835である。移動先承認確認画面835は、この例では、上部にログインしたホール会員IDが表示され、その下に、移動先の名前(ホール会員ID=「U002」の名前)に対する貯玉の移動について、移動先から承認があった旨と、最終的に貯玉移動を行うことを確認する旨を表すメッセージと、移動予定の遊技媒体の貸出レートと遊技媒体数を表す移動予定貯玉表示エリアを含む移動確認表示部835aが配置され、その下に、確定ボタン835bと、キャンセルボタン835cが配置されている。
このような移動先承認確認画面835において、ホール会員から確定ボタン835bの選択(貯玉移動を確定させる指示)がされたか否かが判定され(ステップS246)、この指示が行われるまで当該判定が繰り返される。なお、このような判定の繰り返しは、キャンセルボタン835cの選択や所定の中断操作で終了可能であるが、ここでは省略する。
ホール会員によるタッチ操作等により、貯玉移動を確定させる指示が行われた場合(ステップS246のYES)、承認確認情報をホールコンピュータ100に送信する(ステップS247)。
スマートフォン700aから承認確認情報を受信したホールコンピュータ100は、ステップS248において、ステップS232において受信している移動要求情報に基づいて、貯玉管理テーブル152の内容を更新する(ステップS248)。具体的には、移動要求情報に基づいて、指定された移動元の貸出レートの遊技媒体を、指定した遊技媒体数だけ他の認証貯玉情報に(すなわち、移動先に)加算するとともに、その貸出レートの遊技媒体数を自己認証貯玉情報から(すなわち、移動元から)減算する。
このような貯玉移動管理機能(パターン3)の構成により、移動先のホール会員は、移動元のホール会員から遊技媒体の移動が指示される前に、その旨を把握し、承認することができるため、移動先のホール会員は、覚えのない貯玉の移動を拒否することができる。
また、多くの場合、移動先のホール会員と移動元のホール会員は、SNS等で事前に連絡を取り合ったうえで貯玉移動を行うので、移動元のホール会員が貯玉移動を指示したにもかかわらず、移動先のホール会員のスマートフォン700bに移動先承認画面834が表示されない場合は、移動元のホール会員が貯玉移動の移動先を誤って指定した可能性があることを(貯玉移動を確定させる前に)把握することができる。
さらに、移動元のホール会員は、パターン2の場合と同様に、移動先に指定したホール会員の名前を確認してから貯玉移動の指示を行うことができ、想定外のホール会員に貯玉を提供してしまうリスクを低減させることができる。また、このときに、移動対象として貸出レートと遊技媒体数についても再確認することができる。
ここまで、図42ないし図50を参照し、第1実施形態に係る管理システム1において、ホール会員がスマートフォンを操作して行う貯玉移動管理機能の概略を説明してきたが、これ以外にも様々なバリエーションにより当該機能を実現することができる。
例えば、上記の例では、移動元の貸出レートを指定することで、その貸出レートと同じ貸出レートについて、移動先に遊技媒体数が移動されるように構成されていたが、移動先の異なる貸出レートに遊技媒体を移動させることもできる。その場合は、当然に、貸出レートに基づいて移動させる遊技媒体数が変換される。
また、移動元のホール会員において、移動先、移動先の貸出レート、及び移動先の貸出レートで増加する遊技媒体数(移動する遊技媒体数)を指定し、当該指定に応じて、移動元の貯玉から必要な貸出レートの遊技媒体数が算出され、移動されるように構成することもできる。この場合、移動元において、どの貸出レートからどれぐらいの遊技媒体数を移動させるかについて、いくつかのパターンを提示することもできる。
また、貯玉移動の移動元や移動先となりうるホール会員を、例えば、貯玉状況や遊技状況等に応じて特定のホール会員に限定するよう制御することもできる。
さらに、ホールコンピュータ100が、他のホール店舗のホールコンピュータ100’と接続され、他のホール店舗で管理する貯玉管理テーブル152’にアクセスできる場合は、ホール店舗を横断して貯玉移動指示を行うよう構成することもできる。
また、上記の例では、貯玉の移動が行われた後に、その貯玉の移動履歴が、貯玉移動履歴管理テーブル155に記憶されるよう構成されているが、この貯玉移動履歴管理テーブル155を参照して、ホール会員やホール店舗の管理者等に、貯玉移動に関する履歴情報を表示することができる。
また、貯玉移動について、所定期間における移動数の上限や移動回数の上限を設けることができ、ホール会員によって貯玉移動指示があった場合に貯玉移動履歴管理テーブル155を参照して、移動数や移動回数が上限を超えていた場合には、貯玉移動の指示ができないように制御することができる。
なお、上述した第1実施形態に係る管理システム1の貯玉移動管理機能では、移動先のホール会員に送信する移動告知情報、移動元のホール会員に送信する移動完了情報は、それぞれスマートフォン700で実行される専用アプリケーションに(例えば、プッシュ通知等の仕組みにより)送信され、スマートフォン700のディスプレイにその情報の内容が表示されるが、このような移動告知情報、移動管理用情報をそれぞれ、メールで送信し、スマートフォン700は、メールアプリケーションでこれらを受信し、表示するよう制御してもよい。
[空き情報提供管理機能]
第1実施形態では、ホール会員が自身のスマートフォン700を操作することによって、ホール店舗における遊技機10の空き情報を、ホール会員の貯玉情報等と関連付けてスマートフォン700に表示させることができる空き情報提供管理機能が提供される。
最初に、図51を参照して、第1実施形態に係る管理システム1の空き情報提供管理機能で実現される、それぞれの遊技機10の状態を管理する機能について概略説明する。
図51に示すように、ホールコンピュータ100は、遊技機10から投入払出遊技媒体数情報を取得し、サンド装置20から移動遊技媒体数情報、及び顔画像情報を取得する。
ここで、投入払出遊技媒体数情報は、上述した通り、パチンコ玉・メダルの投入情報や払出情報といった遊技媒体数に関する蓄積情報である。このような投入情報や払出情報から、パチンコ玉やメダルが投入・払い出しされた時間や遊技媒体数を取得することができる。また、当選情報は、大当りの時間や回数の情報を含み、稼働情報は、遊技機10に対する操作等に関する情報を含む。
移動遊技媒体数情報は、上述した通り、情報カードや非接触ICカードとの間のパチンコ玉・メダルの移動に関する情報を含む。例えば、情報カードや非接触ICカードを用いてパチンコ玉やメダルが貸し出された情報や、計数・貯玉が行われた場合に情報カードや非接触ICカード等に記憶される情報がこれらに含まれる。
顔画像情報は、サンド装置20のカメラ35により取得した遊技者の顔画像や顔画像解析結果を含む情報である。
遊技機10やサンド装置20から取得されるこれらの情報から、遊技機10のそれぞれの稼働状況を把握することができる。また、投入払出遊技媒体数情報、移動遊技媒体数情報、及び顔画像情報は、所定期間、遊技機10やサンド装置20で蓄積され、その後、ホールコンピュータ100に送信されるが、この蓄積の期間を短くすることによって、リアルタイムに近い稼働状況の把握が可能となる。
ホールコンピュータ100は、遊技機10から投入払出遊技媒体数情報を取得し、サンド装置20から移動遊技媒体数情報、及び顔画像情報を取得すると、これらの情報に基づいて、それぞれの遊技機10が空き状態であるか否かを示す空き情報を判定する。
ホールコンピュータ100は、例えば、所定期間、遊技媒体の投入・払い出しがなく(投入払出遊技媒体数情報に基づいて判定)、所定期間、情報カードや非接触ICカードの利用がない(移動遊技媒体数情報に基づいて判定)場合に、その遊技機10を空き状態であると判断する。
また、ホールコンピュータ100は、例えば、所定期間、遊技媒体の投入・払い出しがなく、情報カードや非接触ICカードの利用がない場合であって、遊技者が座席に着席していない(顔画像情報に基づいて判定)場合に、その遊技機10を空き状態であると判断することもできる。この他、投入払出遊技媒体数情報、移動遊技媒体数情報、及び顔画像情報の情報に基づいて、あるいは、これらの情報以外の情報を含めて、遊技機10の空き状態を様々な方法で判定可能である。
ホールコンピュータ100は、こうして判定されたそれぞれの遊技機10に関する空き情報を、遊技機管理テーブル156の項目「空き状況」に記憶し、営業時間中、リアルタイムに近いタイミングでこれを更新する。項目「空き状況」は、この例では、「1」が使用中、「0」が空き状態を示す。項目「空き状況」が空き状態に変化した場合に、その日時を、項目「最終稼働日時」に記憶することで、その遊技機10がいつから稼働していないかを把握することができる。
次に、図52及び図53のフローチャートと、図54に示すスマートフォン700の画面を表す図を参照して、第1実施形態に係る管理システム1において、ホール会員がスマートフォンを操作して行う空き情報提供管理機能(パターン1)について概略説明する。
また、図52及び図53では、ホールコンピュータ100、及びスマートフォン700のそれぞれにおける操作や処理が、装置ごとに時系列に示されている。
図52のステップS261に示すように、ホール会員によって、スマートフォン700にホール会員IDとパスワードが入力され、「空き情報提供」が指示されると、スマートフォン700は、入力されたホール会員IDとパスワード等を含む認証情報と「空き情報提供」の指示を表す空き情報要求情報をホールコンピュータ100に送信する(ステップS262)。
上記の会員IDとパスワードの入力、及び「空き情報提供」の指示は、図21(A)に示したログイン画面801により行われる。ログイン画面801は、ここではスマートフォン700のディスプレイに表示される画面である。ログイン画面801は、上述のように、上部に認証情報入力部801aが配置され、その下に、貯玉乗入指示ボタン801b、貯玉移動指示ボタン801c、及び空き情報提供指示ボタン801dが配置される。ここで、認証情報入力部801aに配置された会員ID入力エリアとパスワード入力エリアにそれぞれ、ホール会員IDとパスワードを入力し、空き情報提供指示ボタン801dをホール会員のタッチ操作等で選択すると、上述した「空き情報提供」の指示が行われる。
次に、ホールコンピュータ100がスマートフォン700から認証情報等を受信すると、これらの情報のチェックを行う(ステップS263)。例えば、ホールコンピュータ100は、ホール会員情報テーブル151を参照して、ホール会員ID(又は会員カードの固有ID)とパスワードの整合性をチェックする。
ステップS264において、正規のホール会員であるか否かが判定され、正規のホール会員でないと判定された場合(ステップS264のNO)、その旨のエラーメッセージを編集してスマートフォン700に送信する(ステップS265)。スマートフォン700は、このエラーメッセージを受信するとディスプレイにこれを表示するよう制御するが、これらの処理については省略する。
ステップS264において、正規のホール会員であると判定された場合(ステップS264のYES)、ステップS266において、空き情報提供の指示があったか否かが判定される。異なる指示の場合(ステップS266のNO)、他の機能処理を行うよう制御される。空き情報提供の指示である場合(ステップS266のYES)、ステップS267において、遊技機管理テーブル156を参照し、空き状態となっている空き台(すなわち、項目「空き状況」が「0」となっている遊技機10)を特定する。
次に、ホールコンピュータ100は、特定された遊技機10の情報に基づいて、空き情報を編集・生成し(ステップS268)、生成された空き情報をスマートフォン700に送信する(ステップS269)。スマートフォン700は、空き情報を受信すると(ステップS270)、受信した空き情報に基づいて、空き情報表示画面をスマートフォン700のディスプレイ707に表示する(ステップS271)。
空き情報表示画面は、例えば、図54(A)に示すような空き情報表示画面840である。空き情報表示画面840は、この例では、上部にログインしたホール会員IDが表示され、その下に、ホール店舗において、現在空き状態となっている遊技機10の台番号を、貸出レートごとに表示する空き情報表示部840aが配置され、その下に、貯玉情報表示指示ボタン840cが配置されている。
空き情報表示部840aに表示された台番号は、それぞれ選択可能となっており、例えば、ホール会員がタッチ操作等により台番号「4」を表示する台番号表示エリア840bを選択すると、その台番号に対応する遊技機10におけるパチンコ玉やメダルの投入・払い出し実績や当選情報を含む遊技情報や、ホール店舗における位置を示すマップ情報等がスマートフォン700のディスプレイ707に表示される。
また、空き情報表示部840aにおいて台番号を表示する際に、各台番号をホール店舗のマップ上に位置づけるようにすることもできる。
次に、ステップS272において、空き情報表示画面840でホール会員から貯玉情報表示の指示がされたか否か(貯玉情報表示指示ボタン840cが選択されたか否か)が判定され(ステップS272)、この指示が行われるまで当該判定が繰り返される。なお、このような判定の繰り返しは、戻るボタンの選択や所定の中断操作で終了可能であるが、ここでは省略する。
ホール会員によるタッチ操作等により、貯玉情報表示の指示が行われた場合(ステップS272のYES)、ログインしたホール会員の貯玉に関する情報である認証貯玉情報を要求するための認証貯玉情報要求情報をホールコンピュータ100に送信する(ステップS273)。
ホールコンピュータ100は、ステップS274で認証貯玉情報要求情報を受信すると、図53のステップS291で、空き情報としてスマートフォン700に提供された空き台(空き状態の遊技機10)のそれぞれの貸出レートを特定する。次に、ステップS292において、貯玉管理テーブル152を参照し、ログインしたホール会員に関して、特定された貸出レートに対応する遊技媒体数を表す遊技媒体数情報を算出する。
遊技媒体数情報を算出した結果、ホール会員の貯玉が存在するか否かを判定し(ステップS293)、貯玉がない場合(ステップS293のNO)、その旨のエラーメッセージを編集してスマートフォン700に送信する(ステップS294)。スマートフォン700は、このエラーメッセージを受信するとディスプレイにこれを表示するよう制御するが、これらの処理については省略する。
遊技媒体数情報を算出した結果、ホール会員の貯玉があると判定された場合(ステップS293のYES)、ステップS295において、算出結果である遊技媒体数情報をスマートフォン700に送信する。
スマートフォン700は、遊技媒体数情報を受信すると(ステップS296)、受信した遊技媒体数情報に基づいて、貯玉情報表示画面をスマートフォン700のディスプレイ707に表示する(ステップS297)。
貯玉情報表示画面は、例えば、図54(B)に示すような貯玉情報表示画面841である。貯玉情報表示画面841は、この例では、上部にログインしたホール会員IDが表示され、その下に、そのホール会員の貯玉情報を貸出レートごと表示する貯玉情報表示部841aが配置され、その下に、戻るボタン841bが配置されている。
貯玉情報表示部841aには、図54(A)の空き情報表示画面840の空き情報表示部840aで表示された空き台の貸出レートについて、ホール会員が、その貸出レートの遊技媒体をどれだけ保持しているかが示されている。空き情報表示画面840の空き情報表示部840aには、貸出レート=5円(スロット)の遊技機10について空き台がなかったため、貯玉情報表示画面841の貯玉情報表示部841aには、貸出レート=5円(スロット)の遊技媒体数についての表示がされない。
この例では、ホール会員がすべての貸出レートについて貯玉を有していない場合は、上述したステップS293の判定でエラーとして処理されるが、少なくとも1つの貸出レートにおいて貯玉があれば、貯玉情報表示画面841が表示される。したがって、空き台が存在する貸出レートのすべてについて貯玉が無くても、空き台がなかった遊技機10の貸出レートにおいて遊技媒体を保持していた場合は、貯玉情報表示画面841が表示され、貯玉情報表示部841aでは、全ての表示された貸出レートについて貯玉「0」と表示される。
しかしながら、このような場合には、どの空き台を利用するにも、対応する貸出レートの貯玉がないとしてエラーメッセージを表示するように制御することもできる。また、図54(B)に示す貯玉情報表示画面841の貯玉情報表示部841aに示されているように、他の貸出レートには貯玉があるものの、貸出レート=4円(パチンコ)について貯玉が「0」であるという場合には、この貸出レート=4円(パチンコ)に関する表示を、(この空き台を利用するための貯玉がないということで)表示しないようにすることもできる。
次に、図55ないし図57のフローチャートと、図58ないし図60に示すスマートフォン700の画面を表す図を参照して、第1実施形態に係る管理システム1において、ホール会員がスマートフォンを操作して行う空き情報提供管理機能(パターン2)について概略説明する。
また、図55ないし図57では、ホールコンピュータ100、及びスマートフォン700のそれぞれにおける操作や処理が、装置ごとに時系列に示されている。
図55のステップS311に示すように、ホール会員によって、スマートフォン700にホール会員IDとパスワードが入力され、「空き情報提供」が指示されると、スマートフォン700は、入力されたホール会員IDとパスワード等を含む認証情報と「空き情報提供」の指示を表す空き情報要求情報をホールコンピュータ100に送信する(ステップS312)。
上記の会員IDとパスワードの入力、及び「空き情報提供」の指示は、図21(A)に示したログイン画面801により行われる。ログイン画面801は、ここではスマートフォン700のディスプレイに表示される画面である。ログイン画面801は、上述のように、上部に認証情報入力部801aが配置され、その下に、貯玉乗入指示ボタン801b、貯玉移動指示ボタン801c、及び空き情報提供指示ボタン801dが配置される。ここで、認証情報入力部801aに配置された会員ID入力エリアとパスワード入力エリアにそれぞれ、ホール会員IDとパスワードを入力し、空き情報提供指示ボタン801dをホール会員のタッチ操作等で選択すると、上述した「空き情報提供」の指示が行われる。
次に、ホールコンピュータ100がスマートフォン700から認証情報等を受信すると、これらの情報のチェックを行う(ステップS313)。例えば、ホールコンピュータ100は、ホール会員情報テーブル151を参照して、ホール会員ID(又は会員カードの固有ID)とパスワードの整合性をチェックする。
ステップS314において、正規のホール会員であるか否かが判定され、正規のホール会員でないと判定された場合(ステップS314のNO)、その旨のエラーメッセージを編集してスマートフォン700に送信する(ステップS315)。スマートフォン700は、このエラーメッセージを受信するとディスプレイにこれを表示するよう制御するが、これらの処理については省略する。
ステップS314において、正規のホール会員であると判定された場合(ステップS314のYES)、ステップS316において、空き情報提供の指示があったか否かが判定される。異なる指示の場合(ステップS316のNO)、他の機能処理を行うよう制御される。空き情報提供の指示である場合(ステップS316のYES)、ステップS317において、遊技機管理テーブル156を参照し、空き状態となっている空き台(すなわち、項目「空き状況」が「0」となっている遊技機10)を特定する。
次に、ホールコンピュータ100は、特定された遊技機10の情報に基づいて、空き情報を編集・生成し(ステップS318)、生成された空き情報をスマートフォン700に送信する(ステップS269)。
次に、ステップS319で、空き台(空き状態の遊技機10)のそれぞれの貸出レートを特定する。次に、ステップS320において、貯玉管理テーブル152を参照し、ログインしたホール会員に関して、特定された貸出レートに対応する遊技媒体数を表す遊技媒体数情報を算出する。
次に、ステップS318で生成した空き情報とステップS320の算出結果である遊技媒体数情報をスマートフォン700に送信する(ステップS321)。
スマートフォン700は、空き情報と遊技媒体数情報を受信すると(ステップS322)、受信した空き情報と遊技媒体数情報に基づいて、空き情報表示画面をスマートフォン700のディスプレイ707に表示する(ステップS323)。
空き情報表示画面は、例えば、図58に示すような空き情報表示画面842である。空き情報表示画面842は、この例では、上部にログインしたホール会員IDが表示され、その下に、ホール店舗において、現在空き状態となっている遊技機10の台番号を、貸出レートごとに表示する空き情報表示部842aが配置され、さらにその下に、そのホール会員の貯玉情報を貸出レートごと表示する貯玉情報表示部842cが配置され、最下部に、戻るボタン842dが配置されている。
空き情報表示部842aに表示された台番号は、それぞれ選択可能となっており、例えば、ホール会員がタッチ操作等により台番号「4」を表示する台番号表示エリアを選択すると、その台番号に対応する遊技機10におけるパチンコ玉やメダルの投入・払い出し実績や当選情報を含む遊技情報や、ホール店舗における位置を示すマップ情報等がスマートフォン700のディスプレイ707に表示される。
また、空き情報表示部842aに表示された、それぞれの貸出レートの表示も選択可能となっているが、これについては後で詳細に説明する。
貯玉情報表示部842cには、空き情報表示部842aで表示された空き台の貸出レートについて、ホール会員が、その貸出レートの遊技媒体をどれだけ保持しているかが示されている。この例では、貸出レート=5円(スロット)の遊技機10について空き台がなかったため、空き情報表示部842aにも、貯玉情報表示部842cにも、貸出レート=5円(スロット)の遊技機10や、遊技媒体数についての表示がされていない。
図56のステップS341において、空き情報表示画面842でホール会員から貸出レートの表示について選択がされたか否かが判定され、この選択が行われるまで当該判定が繰り返される。なお、このような判定の繰り返しは、戻るボタンの選択や所定の中断操作で終了可能であるが、ここでは省略する。
ホール会員によるタッチ操作等により、貸出レートの表示について選択がされた場合(ステップS341のYES)、ログインしたホール会員の貯玉に関する情報である認証貯玉情報を要求するための認証貯玉情報要求情報をホールコンピュータ100に送信する(ステップS342)。この認証貯玉情報要求情報には、選択された貸出レートを示す貸出レート情報が含まれている。
空き情報表示画面842における貸出レートの表示について選択は、例えば、図58に示す矢印842bで示される箇所をホール会員のタッチ操作等により選択するものである。この例では、貸出レート=4円(パチンコ)が選択されている。
ホールコンピュータ100は、スマートフォン700から認証貯玉情報要求情報を受信すると(ステップS343)、受信した貸出レート情報に基づき、空き情報を再編集する(ステップS344)。次に、ステップS345において、認証貯玉情報から、選択された貸出レート情報に基づいて遊技媒体数情報を算出する。
次に、ステップS344で再編集した空き情報とステップS345の算出結果である遊技媒体数情報をスマートフォン700に送信する(ステップS346)。
スマートフォン700は、空き情報と遊技媒体数情報を受信すると(ステップS347)、受信した空き情報と遊技媒体数情報に基づいて、更新された空き情報表示画面をスマートフォン700のディスプレイ707に表示する(ステップS348)。
更新された空き情報表示画面は、例えば、図59に示すような空き情報表示画面843である。空き情報表示画面843は、この例では、上部にログインしたホール会員IDが表示され、その下に、選択された貸出レートの遊技機10に関する空き台の情報と、他の貸出レートの空き台を見るための空き台表示指示ボタンを表示する空き情報表示部843aが配置され、さらにその下に、そのホール会員の、選択された貸出レートに関する貯玉情報を表示する貯玉情報表示部843dが配置され、最下部に、戻るボタン843eが配置されている。
なお、空き情報表示画面843については、スマートフォン700のディスプレイ707では、画面サイズの関係で、その一部しか表示されない場合があるが、ホール会員は、スワイプ等の操作により、空き情報表示画面843を上下にスクロールさせてすべての情報を見ることができる。ここでは、便宜上、空き情報表示画面843のすべての部分を同時に表示している。
ここで、空き情報表示部843aでは、選択された貸出レート(=4円(パチンコ))の空き台である台番号「102」を表示する台番号表示エリア843bが選択可能となっており、台番号表示エリア843bを選択すると、図59に示すように、さらに、それぞれ選択可能なマップ表示ボタンと予約ボタンがプルダウン表示される。
また、この例では、貸出レート=1円(パチンコ)と貸出レート=20円(スロット)の空き台表示に遷移するための空き台表示指示ボタン843cが表示されており、空き台のない貸出レート=5円(スロット)の空き台表示に遷移するための空き台表示指示ボタンは表示されていない。
一方、貯玉情報表示部843dでは、選択された貸出レート(=4円(パチンコ))についてホール会員が保持する貯玉の数量(この例では、「0玉」)と、他の貸出レートから乗入を行う場合に、乗入可能な遊技媒体数(乗入先の貸出レートを基準とした乗入先数量)が表示され、それぞれ、乗入を指示するための乗入ボタンが配置されている。
図59の空き情報表示画面843で、台番号表示エリア843bの選択に続いてマップ表示ボタンが選択されたか否かが判定され(ステップS349)、マップ表示ボタンが選択されたと判定された場合(ステップS349のYES)、スマートフォン700は、マップ情報を要求するためのマップ情報要求情報をホールコンピュータ100に送信する(ステップS350)。
ホールコンピュータ100は、スマートフォン700からマップ情報要求情報を受信すると(ステップS351)、ステップS352において、ホール店舗のマップ情報を記憶したマップ情報テーブル(不図示)を参照して、指定された空き台の台番号に関するマップ情報(例えば、その空き台の周囲のマップ情報等)を取得し編集する。
次に、ホールコンピュータ100は、編集後のマップ情報をスマートフォン700に送信し(ステップS353)、スマートフォン700は、このマップ情報を受信すると(ステップS354)、受信したマップ情報に応じて、スマートフォン700のディスプレイ707に、マップ情報表示画面を表示する(ステップS355)。なお、ここではマップ情報表示画面を図示しないが、表示されるマップ情報は、例えば、後述する図60の空き台予約画面844のマップ情報表示部844bに示すような情報である。
マップ表示ボタン以外の選択がされたと判定された場合(ステップS349のNO)、図57のステップS371において、予約ボタンが選択されたか否かが判定され、予約ボタンが選択されたと判定された場合(ステップS371のYES)、スマートフォン700は、空き台予約画面をディスプレイ707に表示する(ステップS372)。
空き台予約画面は、例えば、図60に示すような空き台予約画面844である。空き台予約画面844は、この例では、上部にログインしたホール会員IDが表示され、その下に、選択された台番号の遊技機10について予約を行う旨を表すメッセージ、予約する遊技機10の貸出レートと台番号を表示する遊技機情報表示エリア、遊技開始予定時間を入力するための遊技開始予定時間入力エリア、及び遊技開始予定時間から所定の時間が経過すると予約がキャンセルされる旨のメッセージを含む予約情報表示部844aが配置され、さらにその下に、予約する遊技機10の位置を、その遊技機10の周辺の遊技機等の配置とともに示すマップ情報を表したマップ情報表示部844bが配置され、最下部に、空き台の予約指示を行う予約ボタン844cが配置されている。
なお、空き台予約画面844については、スマートフォン700のディスプレイ707では、画面サイズの関係で、その一部しか表示されない場合があるが、ホール会員は、スワイプ等の操作により、空き台予約画面844を上下にスクロールさせてすべての情報を見ることができる。ここでは、便宜上、空き台予約画面844のすべての部分を同時に表示している。
ここで、予約情報表示部844aの遊技開始予定時間入力エリアには、例えば、ホール会員が、予約しようとする遊技機10の開始予定時間を入力することができる。また、マップ情報表示部844bでは、ホール会員のタッチ操作等により、表示されたマップ情報の表示位置を変更したり、拡大・縮小したりすることができる。
ステップS373において、空き台予約画面844でホール会員から予約指示がされたか否かが判定され、この指示が行われるまで当該判定が繰り返される。なお、このような判定の繰り返しは、戻るボタンの選択や所定の中断操作で終了可能であるが、ここでは省略する。
予約指示がされたと判定されると(ステップS373のYES)、スマートフォン700は、ホール会員ID、空き台の番号、や遊技開始予定時間等を含んだ予約指示情報をホールコンピュータ100に送信する(ステップS374)。
ホールコンピュータ100は、ステップS375において、スマートフォン700から予約指示情報を受信すると、受信した予約指示情報に基づいて遊技機管理テーブル156を参照し、予約が可能か否かをチェックし(ステップS376)、例えば、既に他のホール会員からの予約がされていたなどの理由で予約が不可能であれば(ステップS376のNO)、その旨のエラーメッセージを編集してスマートフォン700に送信する(ステップS377)。スマートフォン700は、このエラーメッセージを受信するとディスプレイ707にこれを表示するよう制御するが、これらの処理については省略する。
遊技機10の予約が可能である場合(ステップS376のYES)、受信した予約指示情報に基づいて遊技機管理テーブル156を更新する(ステップS378)。例えば、対応する遊技機10の予約情報の項目「ID」に予約指示情報のホール会員IDをセットし、項目「遊技開始予定時間」に予約指示情報の遊技開始予定時間をセットする。
ホールコンピュータ100は、ステップS378で遊技機管理テーブル156を更新すると、ステップS379において、受信した予約指示情報に基づく指示が完了したことを示す予約完了情報を、スマートフォン700に送信する。
スマートフォン700は、ホールコンピュータ100から予約完了情報を受信すると(ステップS380)、受信した予約完了情報に基づいて、予約が完了したことを表示する予約完了画面(不図示)を表示する(ステップS381)。
ステップS371において、予約ボタンが選択されていないと判定された場合(ステップS371のNO)、図59に示す空き情報表示画面843の貯玉情報表示部843dで、他の貸出レートへの乗入を指示するための乗入ボタンが選択されたか否かが判定され(ステップS382)、乗入の指示が行われたと判定された場合(ステップS382のYES)、乗入元の貸出レート情報、乗入先の貸出レート情報、乗入元又は乗入先の遊技媒体数を含む変換確定情報をホールコンピュータ100に送信する(ステップS383)。
ホールコンピュータ100は、スマートフォン700から変換確定情報を受信すると(ステップS384)、この変換確定情報に基づいて、乗入元で消費される(必要となる)遊技媒体数(すなわち、乗入数量)と乗入先で増加する(利用可能となる)遊技媒体数(すなわち、乗入先数量)を算出し、算出された遊技媒体数情報に基づいて、対応するホール会員の貯玉管理テーブル152を更新する(ステップS385)。なお、ここでは省略するが、貯玉管理テーブル152の更新が完了したら、スマートフォン700に、乗入が完了したことを表す乗入完了情報を送信し、この乗入完了情報を受信したスマートフォン700は、乗入完了画面(不図示)をスマートフォン700のディスプレイ707に表示する。
ステップS382において、乗入の指示が行われないと判定された場合(ステップS382のNO)、処理は、図56のステップS349における判定に戻る。
なお、ホールコンピュータ100は、さらに、所定のタイミングで遊技機管理テーブル156を参照し、それぞれのホール会員が予約指示を行った結果記憶された予約情報を参照し、予約情報の遊技開始予定時間が現在時刻を10分過ぎているか否かをチェックし、超えている場合は、ホール会員が予約をキャンセルしたものとして、遊技機管理テーブル156の対応する予約情報を削除し、他のホール会員がその遊技機10を予約可能な状態とする。
また、ホールコンピュータ100は、予約指示がされている遊技機10がホール会員によって使用されることとなった場合、遊技機管理テーブル156の対応する予約情報を削除し、項目「空き状況」の値を使用中の「1」に更新する。なお、ホールコンピュータ100は、遊技機10やサンド装置20から、ホール会員の会員カード等を読み取ることによって、当該ホール会員により遊技機10が使用されることを把握することができる。
ここまで、図51ないし図60を参照して、第1実施形態に係る管理システム1の空き情報提供管理機能について説明してきたが、これらは一例に過ぎず、他の様々な構成により、本発明の空き情報提供管理機能を実現可能である。
例えば、図21(A)のログイン画面801において空き情報提供指示ボタン801dを選択して、スマートフォン700のディスプレイに空き情報を表示させる場合に、コンピュータシステムの相互接続により連携されている複数のホール店舗のなかから、ホール店舗を選択するようにしてもよい。また、表示させる空き情報の候補を特定の遊技機10に限定(例えば、貸出レートの指定、島番号の指定、ホール店舗におけるエリアの指定、ホール店舗の階の指定、台番号の範囲の指定等により限定)することもできる。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
第2実施形態の管理システム1の基本構成は、図1~図11に示す第1実施形態の管理システム1の構成と略同一であり、図12に示すホールコンピュータ100の機能及びホールDB150に記憶されているデータベースが一部異なっている。
図61は、第2実施形態の管理システム1におけるホールコンピュータ100の機能及びホールDB150に記憶されているテーブルの種類を示す説明図である。
ホールコンピュータ100のメインCPU101は、ROM102に記憶されているプログラムを実行することにより、ホール会員管理部111、貯玉管理部112、受信制御部113、判断制御部114、算出制御部115、送信制御部116、貯玉移動制御部117、遊技機管理部118、予約管理部119、ネットワークI/F部120の他に、通信管理部121、特定制御部122、送信規制設定部124としての機能を更に備えるようになる。
通信管理部121は、ネットワークI/F部120を介してのスマートフォン700との通信状況を管理するものであり、この通信管理部121において、通信障害が発生したか否かが検知される。
特定制御部122は、スマートフォン700から要求情報を受信した場合に、スマートフォン700からの要求に対して応答する情報を作成するために必要な情報を特定するものである。例えば、受信制御部113が、ホール会員が貯玉している遊技媒体数を確認するように要求する貯玉確認要求情報を受信した場合に、特定制御部122は、貯玉確認要求情報及びこの確認要求情報とともに受信した認証情報に基づき、貯玉管理テーブル152に記憶された貯玉情報のうち、認証情報に対応する貯玉情報を特定する処理を行う。
送信規制設定部124は、所定の条件を満たした場合に、送信制御部116による送信制御を規制する状態に設定するものである。第2実施形態においては、詳細については後述するが、貯玉管理部112が貯玉情報の更新制御の開始から完了するまでの間において、送信規制設定部124が、携帯端末機からの要求情報に応える情報を送信しないように規制をかける設定を行う。
図62は、通信管理部121(メインCPU101)において実行される通信障害検知処理の流れを示すフローチャートである。
通信管理部121は、通信状態を監視し(ステップS2000)、通信障害を検知した場合に(ステップS2002のYES)、通信障害フラグとなるRAM103の記憶領域に「1」を記憶して(ステップS2004)、本処理を終了する。通信障害を検知しない場合に(ステップS2002のNO)、通信障害フラグが「1」であるか否かの判定を行い(ステップS2006)、通信障害フラグが「1」であれば、通信障害フラグに「0」を記憶して(ステップS2008)、本処理を終了する。通信障害フラグが「1」でなければ本処理を終了する。つまり、通信障害が発生している場合には、通信障害フラグが「1」すなわちオンとなり、通信障害が発生していない場合には、通信障害フラグが「0」すなわちオフとなる。
図63は、貯玉管理部112(メインCPU101)において実行される貯玉加算処理の流れを示すフローチャートである。
最初に、ステップS2100の処理において、貯玉管理部112は、予め設定された加算時刻に到達したか否かを判定し、加算時刻に到達したと判定した場合には更新中フラグとして使用するRAM103の領域に「1」をセットして(ステップS2102)、ステップS2104に処理を移行する。貯玉管理部112が加算時刻に到達していないと判定した場合には、ステップS2104に処理を移行する。加算時刻は、ホールの営業終了後から翌日の営業開始前の間、例えば、午前0時に設定される。
ステップS2104の処理において、貯玉管理部112は、更新中フラグが「1」か否かを判定し、更新中フラグが「1」であると判定した場合には、ステップS2106に処理を移行する。更新中フラグが「1」であると判定しない場合には、本処理を終了する。
ステップS2106の処理において、貯玉管理部112は、貯玉管理テーブル152のコピーデータを、RAM103の所定領域に保存する。つまり、更新前の貯玉管理テーブルを一時的に保存する。この処理が終了した場合に、ステップS2108に処理を移行する。
ステップS2108の処理において、貯玉管理部112は、貯玉管理テーブル152に記憶されている遊技媒体数に、持玉管理テーブル153に記憶されている遊技媒体数を加算することにより、貯玉管理テーブル152のデータを更新する処理を行う。この処理が終了した場合に、ステップS2110に処理を移行する。
ステップS2110の処理において、貯玉管理部112は、更新後の貯玉管理テーブルの貯玉数と更新前の貯玉管理テーブルの貯玉数との差を算出し、その差数を、更新後の貯玉管理テーブル152における認証情報に関連付けて記憶する。具体的に、第2実施形態の貯玉管理テーブル152は、図15に示す第1実施形態の貯玉管理テーブル152において、レート毎に更新前後の貯玉の差数を記憶する項目が、認証情報に関連付けて設けられており、貯玉加算処理が実行される毎にその項目の差数が更新される。
なお、遊技者が会員カードをサンド装置20に挿入して遊技を行った場合、獲得した遊技媒体はサンド装置20で計数され、その計数結果が持玉数として持玉管理テーブル153に記憶されるため、更新前後の貯玉の差数は、持玉管理テーブル153に記憶されている遊技媒体数(持玉数)に等しくなる。しかし、更新前後の貯玉の差数が持玉数に等しくならない場合もあり得る。例えば、ホールによっては、景品カウンタにおいて持玉を会員カードに貯玉した場合に、会員カードに移動した分の貯玉は当日の再遊技や景品交換に利用できない場合がある。景品カウンタにおいて持玉を会員カードに貯玉する例としては、非会員カードの遊技媒体(持玉)を景品カウンタにおいて全て会員カードに移動すること、あるいは景品と交換して残った端数を会員カードに移動することが該当する。この場合、持玉を会員カードに貯玉したため、持玉管理テーブル153に記憶されている持玉数は「0」である一方、当日、景品カウンタで会員カードに移動した貯玉数は、当日の遊技や景品交換に利用することができないため、貯玉管理テーブル152に記憶されている貯玉数と分けて管理する必要があり、営業終了後の所定のタイミングで貯玉管理テーブル152に、会員カードに移動した貯玉数を加算することになることから、更新前後の貯玉の差数は、景品カウンタで会員カードに移動した貯玉数となる。このように、更新後の貯玉管理テーブルの貯玉数と更新前の貯玉管理テーブルの貯玉数との差が、更新時に加算される持玉数に一致しないこともあり得る。したがって、第2実施形態のように、更新前後の貯玉の差数を取ることにより、正確な貯玉の増加数を取得することが可能になる。この処理が終了した場合に、ステップS2112に処理を移行する。
ステップS2112の処理において、貯玉管理部112は、持玉管理テーブル153に記憶されている遊技媒体数をクリアにする処理を行う。なお、ステップS2106の処理においてRAM103の所定領域に保存した更新前の貯玉管理テーブルを、ステップS2112の処理において消去してもよい。この処理が終了した場合に、ステップS2114に処理を移行する。
ステップS2114の処理において、貯玉管理部112は、更新中フラグに「0」をセットする処理を行う。この処理が終了した場合に、本処理を終了する。
つまり、貯玉加算処理において、貯玉管理テーブル152を更新し、持玉管理テーブル153をクリアにする処理を行っている間は、更新中フラグが「1」すなわちオンとなり、それ以外は「0」すなわちオフとなる。
次に、図64を参照して、第2実施形態に係る管理システム1における処理の流れについて概略説明する。
遊技者は、スマートフォン700を操作することによって、任意のタイミングで貯玉情報の確認要求を行うことが可能である。
最初に、遊技者は、スマートフォン700を操作して、貯玉情報を確認するためのアプリケーションを立ち上げて、図65(A)に示すログイン画面1801を表示させる。ログイン画面1801は、この例では、上部に認証情報入力部1801aが配置され、その下に、送信ボタン1801b、キャンセルボタン1801cが配置される。ここで、遊技者は、認証情報入力部1801aに配置された会員ID入力エリアとパスワード入力エリアにそれぞれ、ホール会員IDとパスワードを入力し、送信ボタン1801bをユーザのタッチ操作等で選択することにより、スマートフォン700からホールコンピュータ100に認証情報すなわちホール会員IDとパスワードが送信される(ステップS2212)。
ホールコンピュータ100がスマートフォン700から認証情報等を受信すると、これらの情報のチェックを行う(ステップS2213)。例えば、ホールコンピュータ100は、ホール会員情報テーブル151を参照して、ホール会員ID(又は会員カードの固有ID)とパスワードの整合性をチェックする(ステップS2214)。
ステップS2214において、正規のホール会員であるか否かが判定され、正規のホール会員でないと判定された場合(ステップS2214のNO)、その旨のエラーメッセージを編集してスマートフォン700に送信する(ステップS2215)。スマートフォン700は、このエラーメッセージを受信するとディスプレイ707にエラーメッセージを表示する。
正規のホール会員であると判定された場合(ステップS2214のYES)、ホールコンピュータ100は、スマートフォン700に認証許可情報を送信する。
スマートフォン700は、認証許可情報を受信した場合に、図65(B)に示すメニュー画面1802を表示させる(ステップS2216)。メニュー画面1802は、この例では、上から貯玉確認ボタン1802a、貯玉乗入指示ボタン1802b、貯玉移動指示ボタン1802c、及び空き情報提供指示ボタン1802dが配置される。そして、貯玉乗入指示ボタン1802b、貯玉移動指示ボタン1802c、及び空き情報提供指示ボタン1802dのいずれかをユーザのタッチ操作等で選択すると、各ボタンに対応する機能指示情報がホールコンピュータ100に送信される(ステップS2217)。機能指示情報には、貯玉情報の確認要求や、貯玉乗入による貸出レート変換の要求等の要求情報が含まれる。例えば、貯玉確認ボタン1802aをユーザのタッチ操作等で選択すると、貯玉情報の閲覧を要求する貯玉確認要求情報がホールコンピュータ100に送信される。
ホールコンピュータ100がスマートフォン700から要求情報を受信すると、通信障害フラグの状態を確認する(ステップS2218)。通信障害フラグが「0」の場合(ステップS2218のNO)には、ステップS2220に処理を移す。通信障害フラグが「1」の場合(ステップS2218のYES)には、通信障害が発生している旨の情報をスマートフォン700に送信する(ステップS2219)。この情報を受信したスマートフォン700は、図66(A)に示すように、通信障害が発生している旨を知らせるホップアップ表示1802mを行う。
ステップS2220において、ホールコンピュータ100は、要求情報が貯玉確認要求であるか否かを判定する。要求情報が貯玉確認要求であると判定しない場合(ステップS2220のNO)、スマートフォン700から機能指示情報(要求情報)に対応する他の機能処理を行う(ステップS2221)。貯玉確認要求であると判定した場合(ステップS2220のYES)、ステップS2222に処理を移行する。
ステップS2222において、ホールコンピュータ100は、更新中フラグの状態を確認する。更新中フラグが「1」の場合(ステップS2222のYES)には、送信規制を行う。具体的には、送信規制設定部124が、貯玉情報をホールコンピュータ100から送信しないように送信制御部116の制御を規制する設定を行う(ステップS2223)。そして、貯玉確認要求に対する貯玉情報の送信を規制している旨の情報をスマートフォン700に送信する(ステップS2224)。この情報を受信したスマートフォン700は、図66(B)に示すように、サーバの更新中である旨を知らせるホップアップ表示1802nを行う。
更新中フラグが「0」の場合(ステップS2222のNO)には、送信規制中か否かのう判定が行われ(ステップS2225)、送信規制中の場合(ステップS2225のYES)には、送信規制設定部124による送信規制を解除(ステップS2226)してからステップS2227に処理を移行する。送信規制中でない場合にはステップS2227に処理を移行する。
ステップS2227において、ホールコンピュータ100は、貯玉管理テーブル152を参照して、認証情報に対応する貯玉数、及び更新前と更新後との貯玉の差数に基づいて現時点での貯玉情報を作成する。そして、作成された貯玉情報は、ホールコンピュータ100からスマートフォン700に送信される(ステップS2228)。
貯玉情報を受信したスマートフォン700は、ステップS2229、S2230において、図65(C)に示すように、貯玉情報1803aを表示する。貯玉情報1803aは、更新後の貯玉管理テーブル152に記憶されている貯玉数1803bと、更新前の貯玉管理テーブル152と更新後の貯玉管理テーブル152との貯玉数の差数1803cと、を含んでいる。貯玉情報1803aは、貸出レートごとに表示される。図65(C)に示す例においては、1円パチンコでは、現在貯玉が9000玉で、前日の遊技で貯玉が5000玉増えたことが分かる。また、4円パチンコでは、現在貯玉が0玉で、前日の遊技で貯玉が2500玉減ったことがわかる。
このように構成された第2実施形態によれば、遊技者がスマートフォン700を操作して貯玉確認要求情報を送信し、ホールコンピュータ100が、スマートフォン700からの貯玉確認要求情報を受信したことに応じて、スマートフォン700に対して自己が所持する貯玉数及び更新前の貯玉数と更新後の貯玉数の差数を送信する。これにより、遊技者は、スマートフォン700を介して貯玉数を確認できるとともに、前日の遊技によって貯玉数がどのくらい変化したのかあるいは当日の遊技によってどのくらい貯玉を使用したのかを把握することができる。このように、遊技客に対してより詳細な貯玉情報を提供することが可能になる。
また、貯玉管理テーブル152の更新制御が開始されてから完了するまでの間に、スマートフォン700から貯玉確認の要求情報を受信した場合には、ホールコンピュータ100からスマートフォン700へ自己認証貯玉情報及び差数の送信が規制されるため、ホールコンピュータ100は、スマートフォン700からの貯玉確認要求情報に基づく処理を、貯玉数の更新と同時に行うことを防止することが可能になり、その分、ホールコンピュータ100側の処理負荷を低減することが可能になり、更に、更新制御が完了した後に、ホールコンピュータ100からスマートフォン700へ自己認証貯玉情報及び差数を送信することが可能になる。これにより、ホールコンピュータ100においては貯玉確認の要求情報を受信したことによる処理よりも優先して更新処理が行われ、遊技者は、スマートフォン700を介してより正確な自己認証貯玉情報及び差数を知ることが可能になる。
また、ホールコンピュータ100側において通信障害の発生を検知したときに、ホールコンピュータ100から要求情報の送信元のスマートフォン700に通信障害情報が送信されるため、遊技者は、ホール側で通信障害が発生していることを把握することが可能になり、スマートフォン700から要求情報を送信することを控えるようになる。このため、スマートフォン700からの通信障害が発生している間に、スマートフォン700から要求情報が送信されることが低減し、ホールコンピュータ100における、スマートフォン700からの要求情報に対応する処理負担を少なくすることが可能になる。特に、第2実施形態によれば、ホールコンピュータ100が、通信障害の発生を検知した場合に、貯玉情報の送信制御が規制されるため、スマートフォン700から貯玉確認の要求情報を受信しても貯玉情報の送信制御が実行されない状態となる。このように、ホールコンピュータ100側の制御負担を軽減することが可能になる。
なお、上述した第2実施形態によれば、貯玉管理テーブルの更新制御は、予め設定した加算時刻に実行されるため、更新後の貯玉管理テーブルの貯玉数と更新前の貯玉管理テーブルの貯玉数との差数の算出は、貯玉管理テーブルの更新直前の貯玉数と更新直後の貯玉管理テーブルの貯玉数に基づいて行われることになる。しかし、貯玉管理テーブルの更新制御のタイミングは、予め設定した加算時刻に限るものではない。例えば、遊技者が遊技を終了して、サンド装置20によって遊技媒体を計数し、その計数結果を会員カードと関連付けてホールコンピュータ100の持玉管理テーブル153に記憶してから、日を跨いで次の来ホール時までに所定のタイミングで更新制御を行えばよい。但し、遊技者にスマートフォン700を介して正確な貯玉情報を提供するためには、少なくとも、ホールコンピュータ100がスマートフォン700から貯玉確認の要求情報を受信したタイミングで更新制御を行うことが望ましい。この場合、更新前の貯玉管理テーブルの貯玉数は、更新直前のものである必要はなく、遊技終了後からホールコンピュータ100がスマートフォン700から貯玉確認の要求情報を受信するまでの間のデータであれば使用可能である。
ところで、第2実施形態によれば、上述したように持玉管理テーブル153の持玉数を貯玉管理テーブル152の貯玉数に加算することによる貯玉管理テーブル152の更新は、ホールの営業終了後から翌日の営業開始前までの間における予め設定した加算時刻に行われる。一方、貯玉管理テーブル152の貯玉数の減算による更新は、遊技者がサンド装置20を操作して貯玉数の範囲で遊技媒体を払い出す毎に行われる。つまり、加算することによる貯玉管理テーブル152の貯玉数の加算処理は1日1回営業時間外に行われ、減算処理はリアルタイムで行われる。
しかし、他の遊技者から貯玉移動を受けた場合、あるいは当日に景品カウンターで持玉から移動した貯玉であっても景品交換や再遊技が可能なホールにおいて、持玉から貯玉に移動した場合のように、ホールの営業時間内に貯玉の加算が行われることがある。すなわち、営業時間内に貯玉の加算が行われることもあり得る。この場合、貯玉管理テーブル152の貯玉数の加算、減算処理をリアルタイムで行う方が、より正確に貯玉情報を遊技者に伝えることが可能になる。しかしながらその一方で、ホールコンピュータ100における処理負担が増加することにより、エラーが発生する可能性が高くなる。
そこで、貯玉管理テーブル152の貯玉数の加算処理をリアルタイムで行うのではなく、スマートフォン700から貯玉確認の要求情報を受信した場合に加算処理を行うようにするのが、次に記載する第2実施形態の変形例である。
第2実施形態の変形例は、図61に示すホールDB150に対して、図67に示すように、貯玉加算数管理テーブル157を更に記憶したものである。貯玉加算数管理テーブル157は、図68に示すように、ホール会員IDに関連付けて、貸出レート毎に加算数が関連付けて記憶されるものである。
例えば、POS500から、ホール会員IDと、貸出レート情報と、貯玉加算数情報を受信した場合に、図68に示すように、ホール会員IDと貸出レートに対応する貯玉加算数情報の記憶領域に、貯玉加算数を記憶する。
そして、ホールコンピュータ100は、ホール会員IDの遊技者のスマートフォン700から貯玉確認要求情報を受信した場合に、貯玉加算数管理テーブル157におけるホール会員IDに対応する貯玉加算数情報を貯玉管理テーブル152に移動して、貯玉管理テーブル152の貯玉数に加算する処理を行う。この処理の後、ホール会員IDの貯玉加算数情報を記憶していた貯玉加算数管理テーブル157の記憶領域はクリアされる。更に、ホールコンピュータ100は、更新(加算)前の貯玉管理テーブル152及び更新(加算)後の貯玉管理テーブル152を参照して、認証情報に対応する貯玉数、更新前と更新後の貯玉の差数に基づいて貯玉情報を作成する(図64のステップS2227)。そして、作成された貯玉情報は、ホールコンピュータ100からスマートフォン700に送信される(図64のステップS2228)。
図68は、加算処理前後の貯玉管理テーブル152及び貯玉加算数管理テーブル157の内容を示しており、例えば、ホール会員IDがU002の遊技者が、紙幣をサンド装置20に投入して貸し玉の払出を受けて遊技を行い、その結果、3000玉の持玉を獲得したとする。そして、遊技者は、3000玉の持玉と関連付けられている非会員カードとともに、会員カードを持って景品カウンタに行って、「全部貯玉」と言って非会員カードの遊技媒体数を会員カードに移す。この時、図68(A)に示すように、貯玉加算数管理テーブル157に、ホール会員ID「U002」に関連付けて加算数「3000」が記憶される。
その後、ホール会員ID「U002」の遊技者が、スマートフォン700を操作して、貯玉確認の要求情報をホールコンピュータ100に送信したとする。この要求情報を受信したホールコンピュータ100は、貯玉管理テーブル152の更新(加算)を行う。更新を行った後は、図68(B)に示すように貯玉管理テーブル152におけるホール会員ID「U002」に関連付けて記憶されている貯玉数「0」に加算数「3000」が加算されるとともに、貯玉加算数管理テーブル157においてホール会員ID「U002」に関連付けて記憶されている加算数「3000」を「0」にする。
その後、ホールコンピュータ100から、認証情報に対応する貯玉数及び更新前と更新後の貯玉の差数、及び現状の貯玉管理テーブル152に記憶されている貯玉数が、貯玉確認要求情報の送信元であるスマートフォン700に送信される。
このように構成された第2実施形態の変形例によれば、スマートフォン700から貯玉確認要求情報をホールコンピュータ100に送信することにより、遊技者は、前日の遊技による貯玉数の増減幅と、現状の貯玉数を確認することが可能になる。一方、ホールコンピュータ100は、スマートフォン700からの貯玉確認要求情報を受信した場合に、貯玉数の加算による貯玉管理テーブル152の更新を行う。ここで、カード会員全員が、スマートフォン700を用いて貯玉確認を行うわけではないことから、前述したように、ホールコンピュータ100は、スマートフォン700からの貯玉確認要求情報を受信するタイミングで貯玉管理テーブル152の更新する方が、貯玉数の加算があった時点でリアルタイムに更新するよりも、貯玉管理テーブル152の更新回数を少なくすることが可能になり、その分、ホールコンピュータ100における処理負担を軽減することが可能になる。その結果、ホールコンピュータ100の処理負荷が増大することによるエラー発生を低減することが可能になる。
なお、上述した第2実施形態の変形例は、貯玉数の加算による貯玉管理テーブル152の更新を、スマートフォン700からの貯玉確認要求情報を受信するタイミングで行うものであるが、貯玉数の減算による貯玉管理テーブル152の更新も、スマートフォン700からの貯玉確認要求情報を受信するタイミングで行ってもよい。貯玉の減算数は、例えば、前回の更新時からスマートフォン700からの貯玉確認要求情報を受信するまでにおける、サンド装置20の貯玉の払出ボタンが操作された回数をカード会員ID毎にRAM103に記憶することによって、算術によって求めることが可能になる。
<第3実施形態>
次に、本発明の第3実施形態について説明する。
第3実施形態の管理システム1の基本構成は、図1~図11に示す第1実施形態の管理システム1の構成と略同一であり、図12に示すホールコンピュータ100の機能及びホールDB150に記憶されているデータベースが一部異なっている。
図69は、第3実施形態の管理システム1におけるホールコンピュータ100の機能及びホールDB150に記憶されているテーブルの種類を示す説明図である。
ホールコンピュータ100のメインCPU101は、ROM102に記憶されているプログラムを実行することにより、ホール会員管理部111、貯玉管理部112、受信制御部113、判断制御部114、算出制御部115、送信制御部116、貯玉移動制御部117、遊技機管理部118、予約管理部119、ネットワークI/F部120、通信管理部121、特定制御部122、送信規制設定部124としての機能を備えるようになる。
通信管理部121は、図62を用いて説明した第2実施形態における通信管理部121と同一であり、ネットワークI/F部120を介してのスマートフォン700との通信状況を管理するものである。
特定制御部122は、スマートフォン700から要求情報を受信した場合に、スマートフォン700からの要求に対する返信情報を作成するために必要な情報を特定するものである。例えば、受信制御部113が貯玉確認要求情報を受信した場合に、特定制御部122は、貯玉確認要求情報及びこの確認要求情報とともに受信した認証情報に基づき、貯玉管理テーブル152に記憶された貯玉情報のうち、認証情報に対応する貯玉情報を特定する制御を行う。更に、特定制御部122は、スマートフォン700から貯玉確認要求情報を受信した場合に、この確認要求情報に対応するホール会員IDによって特定される遊技者が、貯玉管理テーブル152に記憶された貯玉数の範囲で取得した(サンド装置20から払い出した)遊技媒体によって遊技を行った遊技機10を特定する制御を行う。
なお、貯玉管理部112は、第2実施形態と同様に、図63に示す貯玉加算処理を実行する。
ホールDB150は、図69に示すように、ホール会員情報テーブル151、貯玉管理テーブル152、持玉管理テーブル153、乗入パターン設定管理テーブル154、貯玉移動履歴管理テーブル155、遊技機管理テーブル156、遊技機別遊技情報管理テーブル158、遊技機別遊技情報履歴管理テーブル159、サンド別貸出/払出情報管理テーブル160、及び会員別貯玉利用遊技履歴管理テーブル161を備えている。
ホール会員情報テーブル151、貯玉管理テーブル152、持玉管理テーブル153、乗入パターン設定管理テーブル154、貯玉移動履歴管理テーブル155及び遊技機管理テーブル156については、第1実施形態において説明した通りである。
遊技機別遊技情報管理テーブル158には、営業当日の遊技機10毎の遊技情報が記憶される。遊技情報としては、パチンコ機であれば始動入賞による識別図柄変動のスタート回数及び大当り回数等、パチスロ機であればリール回転のスタート回数、大当り回数及びAT発生回数等が該当する。図70は、遊技機別遊技情報管理テーブル158の一例を示すものであり、遊技台IDに、スタート回数、投入媒体数、払出媒体数、大当り発生回数等が関連付けて記憶される。
遊技機別遊技情報履歴管理テーブル159には、過去の遊技機10毎の遊技情報が日付に関連付けて記憶されている。遊技機別遊技情報履歴管理テーブル159は、翌日の営業開始前までに遊技機別遊技情報管理テーブル158のデータを移動することにより、過去数日分の遊技機10毎の遊技情報を累積記憶したものである。
サンド別貸出/払出情報管理テーブル160は、サンド装置20で実施された内容をその時の時刻と関連付けて記憶したものである。サンド装置20は、紙幣投入、カードの挿入、貸出ボタンの操作、払出ボタンの操作、カードの返却ボタンの操作、遊技媒体の計数等を実施した場合に、その旨をホールコンピュータ100に送信する。ホールコンピュータ100は、サンド装置20からの情報に基づいてサンド別貸出/払出情報管理テーブル160を更新する。図71は、サンド別貸出/払出情報管理テーブル160の一例を示すものであり、ホール会員IDがU001の遊技者が、12時20分頃にサンド装置20に会員カードを挿入してから、2回貯玉払出を行い、2回出玉計数を行った後、持玉から125玉払い出した後に、12時42分頃にサンド装置20から会員カードを返却していることが記憶されている。
会員別貯玉利用遊技履歴管理テーブル161は、図72に示すように、貯玉を用いて遊技が行われた遊技機の遊技台IDと、遊技日と、遊技機の大当り数とを、ホール会員IDに関連付けて記憶される。会員別貯玉利用遊技履歴管理テーブル161は、営業終了から翌日の営業開始前までに、サンド別貸出/払出情報管理テーブル160から貯玉を用いて遊技が行われた遊技機の遊技台IDを抽出し、抽出した遊技台IDに基づいて遊技機別遊技情報管理テーブル158から大当り数を抽出し、これら抽出した遊技台ID及び大当り数を遊技日と関連付けて累積記憶したものである。なお、図72において、2016年7月12日分のデータは当日のデータであり、このデータは翌日に会員別貯玉利用遊技履歴管理テーブル161に蓄積される。
次に、図73を参照して、第3実施形態に係る管理システム1における処理の流れについて説明する。
遊技者は、スマートフォン700を操作することによって、任意のタイミングで貯玉利用による遊技履歴の確認要求を行うことが可能である。
最初に、遊技者は、スマートフォン700を操作して、図75(A)に示すログイン画面を表示させ、ホール会員IDとパスワードを入力してホールコンピュータ100に送信した後、ホールコンピュータ100から認証許可を受信することにより、スマートフォン700に図75(B)に示すメニュー画面が表示される。ここまでの処理は、図64におけるステップS2212~S2217の処理と同じである。
図75(B)に示すメニュー画面1802によれば、上から貯玉確認ボタン1802a、貯玉乗入指示ボタン1802b、貯玉移動指示ボタン1802c、空き情報提供指示ボタン1802d及び貯玉利用遊技履歴ボタン1802eが配置される。そして、貯玉乗入指示ボタン1802b、貯玉移動指示ボタン1802c、空き情報提供指示ボタン1802d及び貯玉利用遊技履歴ボタン1802eのいずれかをユーザのタッチ操作等で選択することにより、選択したボタンに対応する要求情報がホールコンピュータ100に送信される。
ステップS2217において、スマートフォン700からホールコンピュータ100に送信された要求情報は、ステップS2220においてホールコンピュータ100によって受信される。
ステップS2220において、ホールコンピュータ100が受信したスマートフォン700の要求情報が貯玉確認を要求するものであるか否かを判定する。貯玉確認を要求するものである場合に(ステップS2220のYES)、貯玉管理テーブル152を参照し、認証情報に対応する貯玉数に基づいて貯玉情報を作成する。そして、ホールコンピュータ100は、作成された貯玉情報をホールコンピュータ100からスマートフォン700に送信する(ステップS2227、S2228)。
貯玉情報を受信したスマートフォン700は、貯玉情報1803aを表示する(ステップS2229、S2230)。これにより、遊技者は、スマートフォン700を介して貯玉数を確認することができる。
また、ステップS2220において、ホールコンピュータ100が受信したスマートフォン700の要求情報が、貯玉確認を要求するものではない場合に(ステップS2250のNO)、ステップS2231に処理を移行する。具体的には、スマートフォン700において、図75(B)に示すメニュー画面が表示され、貯玉確認ボタン1802a以外のボタンが選択された場合に、ホールコンピュータ100側において、ステップS2231の処理が実行される。
ステップS2231においてホールコンピュータ100は、スマートフォン700から貯玉利用遊技履歴を要求する要求情報を受信したか否かを判定する。貯玉利用遊技履歴を要求する要求情報を受信したと判定した場合には(ステップS2231のYES)、ステップS2232に処理を移行し、貯玉利用遊技履歴を要求する要求情報を受信したと判定しない場合には、スマートフォン700からの他の機能指示情報(要求情報)に基づく処理を行う。
ステップS2232においてホールコンピュータ100は、遊技結果情報送信処理を実行する。遊技結果情報送信処理について、図74を参照しながら説明する。
図74に示すステップS2241において、スマートフォン700から貯玉利用遊技履歴を要求する遊技履歴の確認要求情報を受信したホールコンピュータ100は、この確認要求情報が、本日分か否かを判別する。本日分と判定した場合には(ステップS2241のYES)、サンド別貸出/払出情報管理テーブル160から貯玉利用による遊技を行った遊技機を特定する(ステップS2242)。本日分と判定しない場合には(ステップS2241のNO)、ステップS2246に処理を移行する。
具体的に、スマートフォン700において、図75(B)に示すメニュー画面が表示され、遊技者が貯玉利用遊技履歴ボタン1802eを選択することにより、図76(A)に示す貯玉利用遊技履歴画面1804が表示される。図76(A)において、「本日」又は「過去分」のいずれかを選択することにより、ホールコンピュータ100は、遊技結果情報送信処理を実行する。図76(A)において、「本日」を選択すると、本日分の貯玉利用遊技履歴を要求する確認要求情報がホールコンピュータ100に送信され、「過去分」を選択すると、過去数日分の貯玉利用遊技履歴を要求する確認要求情報が、ホールコンピュータ100に送信される。本日分と判定した場合には(ステップS2241のYES)、サンド別貸出/払出情報管理テーブル160から貯玉利用による遊技を行った遊技機を特定する(ステップS2242)。
次に、図74に示すステップS2243において、ホールコンピュータ100は、サンド別貸出/払出情報管理テーブル160から、貯玉利用による遊技を行ったと特定した遊技機によって行われた時間帯(会員カード挿入から返却までの時間帯)を求め、その時間帯において払い出した貯玉の総数、及びサンド装置20の計数機能によって計数した出玉の総数(獲得した持玉数)を算術によって求める。
次に、ステップS2244において、ホールコンピュータ100は、サンド別貸出/払出情報管理テーブル160から、貯玉利用による遊技を行ったと特定した遊技機の当日における遊技結果情報を、遊技機別遊技情報管理テーブル158から抽出する。
そして、ホールコンピュータ100は、ステップS2243によって求められた貯玉の総数、及び計数した出玉の総数と、ステップS2244によって求められた遊技結果に基づいて遊技履歴の確認要求情報に応答する結果情報を作成し、この結果情報をスマートフォン700に送信する(ステップS2245)。
ステップS2246において、ホールコンピュータ100は、会員別貯玉利用遊技履歴管理テーブル161から貯玉利用で遊技を行った遊技機及び遊技結果を数日分抽出して、スマートフォン700に送信する(ステップS2247)。
スマートフォン700は、ホールコンピュータ100からの結果情報に基づいて画面表示を行う(図73におけるステップS2233及びS2234)。例えば、図76(A)において、「本日」を選択すると、本日分の貯玉利用遊技履歴を要求する確認要求情報がホールコンピュータ100に送信され、貯玉利用遊技履歴画面1804の内容が、本日分の貯玉利用遊技履歴の表示に切り替わる。本日分の貯玉利用遊技履歴の場合には、例えば、図76(B)に示すように、貯玉利用数と、持玉増加数と、現時点の大当り回数が表示される。図76(A)において、「過去分」を選択すると、本日分の貯玉利用遊技履歴を要求する確認要求情報がホールコンピュータ100に送信され、貯玉利用遊技履歴画面1804の内容が、過去分の貯玉利用遊技履歴の表示に切り替わる。過去分の貯玉利用遊技履歴の場合には、例えば、図76(C)に示すように、日付と台番号と大当り回数を表示する。
このように、ホール会員である遊技者は、スマートフォン700を介して貯玉を利用して遊技を行った遊技履歴を見ることができるため、本日の遊技履歴であれば、貯玉利用数と持玉の増加数によって、結果として遊技における勝敗を判断することが可能になるとともに、その後、大当り回数が増えているか否かを確認することができる。また、過去分の遊技履歴であれば、遊技者自身において、遊技する頻度の高い台や低い台を確認することができる。
以上、説明したように構成された第3実施形態によれば、ホールコンピュータ100が、スマートフォン700からの貯玉要求情報を受信したことに応じて、スマートフォン700に対して、貯玉数及び貯玉を利用して遊技を行った遊技機の遊技結果情報を送信することにより、スマートフォン700からの貯玉確認要求情報を送信した遊技者は、スマートフォン700を介して自己認証貯玉情報、すなわちホールに預けている遊技媒体数(貯玉数)を確認可能になるとともに、貯玉を利用して遊技を行った遊技機の遊技結果を確認可能になる。これにより、遊技者は、遊技戦略を立てるために、有用な情報を入手することが可能となる。このように、遊技者に対して有用な情報を提供することが可能になる。
また、第3実施形態によれば、ホールコンピュータ100が、スマートフォン700からの貯玉確認要求情報を受信したことに応じて、スマートフォン700に対して、遊技結果情報として認証貯玉情報における貯玉数の減算情報及び持玉数の増加情報を含めて送信することにより、遊技者は、スマートフォン700を介して貯玉による遊技の結果としての貯玉の減算情報に加えて、貯玉となる前日の持玉の増加情報を知ることが可能になる。
また第3実施形態によれば、ホールコンピュータ100の遊技履歴記憶部に、貯玉利用によって遊技が行われた遊技機についての遊技結果情報を、認証情報に対応付けて複数日に渡って記憶しているため、遊技者は、過去の複数日における貯玉を利用して遊技を行った遊技機の遊技結果を確認可能になる。これにより、遊技者は、遊技戦略を立てるために、更に、有用な情報を入手することが可能となる。
<第4実施形態>
次に、本発明の第4実施形態について説明する。
第4実施形態の管理システム1の基本構成は、図69に示す第3実施形態の管理システム1の構成と略同一であり、ホールDB150に記憶されているデータベースが一部異なっている。
図77は、第4実施形態の管理システム1におけるホールコンピュータ100の機能及びホールDB150に記憶されているテーブルの種類を示す説明図である。
ホールコンピュータ100のメインCPU101は、図69に示す第3実施形態と同様に、ホール会員管理部111、貯玉管理部112、受信制御部113、判断制御部114、算出制御部115、送信制御部116、貯玉移動制御部117、遊技機管理部118、予約管理部119、ネットワークI/F部120、通信管理部121、特定制御部122、送信規制設定部124としての機能を備えるようになる。
ここで、送信規制設定部124は、第2実施形態と同様に、所定の条件を満たした場合に、送信制御部116による送信制御を規制する状態に設定するものである。第4実施形態においては、詳細については後述するが、サンド装置20に会員カードが挿入されている間において、送信規制設定部124が、携帯端末機からの要求情報に応える情報を送信しないように規制をかける設定を行う。
ホールDB150は、図77に示すように、ホール会員情報テーブル151、貯玉管理テーブル152、持玉管理テーブル153、乗入パターン設定管理テーブル154、貯玉移動履歴管理テーブル155、遊技機管理テーブル156、遊技機別遊技情報管理テーブル158、遊技機別遊技情報履歴管理テーブル159、サンド別貸出/払出情報管理テーブル160、会員別貯玉利用遊技履歴管理テーブル161及び景品申込管理テーブル162を備えている。
ホール会員情報テーブル151、貯玉管理テーブル152、持玉管理テーブル153、乗入パターン設定管理テーブル154、貯玉移動履歴管理テーブル155及び遊技機管理テーブル156については、第1実施形態において説明した通りである。
遊技機別遊技情報管理テーブル158、遊技機別遊技情報履歴管理テーブル159、サンド別貸出/払出情報管理テーブル160、及び会員別貯玉利用遊技履歴管理テーブル161については、第3実施形態において説明した通りである。
景品申込管理テーブル162には、スマートフォン700を介して申し込まれた景品交換申込情報が記憶される。景品交換申込情報には、景品名、申し込みがある毎に付される申込番号、交換に必要な遊技媒体数等が該当する。
ホールDB150が、カード会員のスマートフォン700を介して景品交換申込情報を受信した場合に、景品申込管理テーブル162に、申し込みを行った遊技者のホール会員IDと申込日と景品交換申込情報とが関連付けて記憶される。この際、貯玉管理テーブル152におけるホール会員IDに対応する貯玉数が、景品交換申込よる景品交換に必要な遊技媒体数だけ減算される。そして、申し込みを行った遊技者が、景品カウンタの係員に申込番号を伝えることにより、景品を行うことができる。この際、景品申込管理テーブル162から景品交換申込情報及びそれに関連している情報が消去されるか、あるいは申込履歴情報としてRAM103の所定領域に記憶される。
なお、遊技者からキャンセルの申し出があった場合には、貯玉管理テーブル152におけるホール会員IDに対応する貯玉数に対して、景品申込管理テーブル162に記憶されている景品交換に必要な遊技媒体数が加算されるとともに、景品申込管理テーブル162から景品交換申込情報及びそれに関係している情報が消去される。
図78は、ホールコンピュータ100において実行される会員カード挿入管理処理を示すフローチャートである。
ホールコンピュータ100は、サンド装置20との間で通信を行い、サンド装置20から送信されるカード挿入情報及びカード返却情報のいずれかを受信した場合に、会員カード挿入管理処理を実行する。
カード挿入情報は、サンド装置20に会員カードが挿入された場合にサンド装置20から送信され、カード返却情報は、サンド装置20から会員カードが返却された場合に、サンド装置20から送信される。
次に、会員カード挿入管理処理について説明する。
最初に、ステップS2121において、ホールコンピュータ100は、カード挿入情報を受信したか否かを判定し、カード挿入情報を受信したと判定した場合には、RAM103におけるカード挿入中フラグとして機能する記憶領域に、カード挿入中フラグを「オン」する情報をセットして(ステップS2122)、会員カード挿入管理処理を終了する。カード挿入情報を受信したと判定しない場合に、ホールコンピュータ100は、カード返却情報を受信したか否かを判定する(ステップS2123)。
カード返却情報を受信したと判定した場合に(ステップS2123のYES)、RAM103における情報送信規制フラグとして機能する記憶領域に「オン」がセットされているか否かを判定する(ステップS2124)。情報送信規制フラグについては後述するが、送信規制設定部124が送信制御部116の送信制御を規制するように設定している状態の時にオンにし、設定していない状態の時にオフにするフラグである。
情報送信規制フラグがオンある場合に(ステップS2124のYES)、ホールコンピュータ100は、送信制御部116に対する送信制御の規制を解除して規制解除状態とする処理を行って(ステップS2125)、RAM103における情報送信規制フラグとして機能する記憶領域に、情報送信規制フラグを「オフ」する情報をセットした後に(ステップS2126)、送信規制が解除された旨を示唆する規制解除示唆情報をスマートフォン700に送信する(ステップS2127)。つまり、サンド装置20から会員カードが返却された際に、情報送信規制フラグがオンであれば、自動的にホールコンピュータ100から、サンド装置20に挿入されている会員カードを所有する遊技者のスマートフォン700に規制解除示唆情報が送信される。
なお、第4実施形態においては、情報送信規制フラグとして、スマートフォン700から貯玉確認要求情報に対する貯玉情報の送信を規制していることを示すフラグと、貯玉乗入による貯玉の変換情報あるいは景品交換による貯玉の交換情報の送信を規制していることを示すフラグの2種類の情報送信規制フラグがある。これらの処理が終了した場合に、ステップS2128に処理を移行する。
また、情報送信規制フラグがオンでない場合に(ステップS2124のNO)、ステップS2128に処理を移行する。ステップS2128において、ホールコンピュータ100は、カード挿入中フラグを「オフ」する情報をセットして会員カード挿入管理処理を終了する。
すなわち、ホールコンピュータ100がカード挿入情報を受信した後は、カード返却情報を受信するまでカード挿入中フラグがオンになり、ホールコンピュータ100がカード返却情報を受信した後は、カード挿入情報を受信するまでカード挿入中フラグがオフになる。情報送信規制フラグは、個々のサンド装置20に対応付けて設定されており、カード挿入情報又はカード返却情報を送信したサンド装置20に対応付けて情報送信規制フラグのオン/オフの情報がRAM103に記憶される。
次に、図79を参照して、第4実施形態に係る管理システム1において実行される処理について説明する。
図79において、ステップS2212~S2217の処理は、図73におけるステップS2212~S2217の処理と同じであるため、説明は省略する。ステップS2217の処理が終了した場合に、ステップS2250に処理を移行する。
ステップS2250において、ホールコンピュータ100が受信したスマートフォン700の要求情報が、貯玉確認を要求するものである場合に(ステップS2250のYES)、貯玉/持玉情報送信処理が実行される(ステップS2252)。
図80は、図79に示すステップS2252において実行される貯玉/持玉情報送信処理の流れを示すフローチャートである。
最初に、ステップS2260において、ホールコンピュータ100は、送信規制設定フラグがオンであるか否かを判定し、送信規制設定フラグがオンであると判定した場合にはステップS2261に処理を移行し、送信規制設定フラグがオンであると判定しない場合にはステップS2268に処理を移行する。送信規制設定フラグは、ホール係員がホールコンピュータ100に対して入力操作を行うことによって設定される。貯玉情報の送信制御に規制をかける場合には、RAM103における送信規制設定フラグとして使用される記憶領域に送信規制設定フラグがオンとなる情報が記憶される。貯玉情報の送信制御に規制をかけない場合には、RAM103における送信規制設定フラグとして使用される記憶領域に送信規制設定フラグがオフとなる情報が記憶される。
ステップS2261において、ホールコンピュータ100は、カード挿入中フラグがオンであるか否かを判定し、カード挿入中フラグがオンであると判定した場合にはステップS2262に処理を移行し、カード挿入中フラグがオンであると判定しない場合にはステップS2268に処理を移行する。
ステップS2262において、ホールコンピュータ100は、貯玉情報の送信が規制されているか否かを示す情報送信規制フラグがオンであるか否かを判定する。情報送信規制フラグがオンであると判定した場合には、貯玉/持玉情報送信処理を終了する。情報送信規制フラグがオンであると判定しない場合には、送信制御部116における貯玉情報の送信制御を規制する規制状態とする設定処理を行って(ステップS2263)、情報送信規制フラグを「オン」にした後に(ステップS2264)、貯玉情報の送信が規制されている旨を示唆する規制示唆情報をスマートフォン700に送信して(ステップS2265)、貯玉/持玉情報送信処理を終了する。
ステップS2268において、ホールコンピュータ100は、貯玉情報を作成し、スマートフォン700に送信する。第4実施形態における貯玉情報には、貯玉数と、持玉数と、持玉の増加数とが含まれている。貯玉数は、貯玉管理テーブル152から取得可能であり、持玉数は、持玉管理テーブル153から取得可能であり、持玉の増加数は、サンド別貸出/払出情報管理テーブル160からデータから、遊技を行った遊技機10別に算出可能である。具体的には、図71に示すサンド別貸出/払出情報管理テーブル160からの、貯玉要求情報に対応するホール会員IDのデータにおける計数媒体数(サンド装置20の計数値)の総和と、持玉払出数の総和との差が持玉の増加数となる。この処理が終了した場合に貯玉/持玉情報送信処理を終了する。
貯玉情報を受信したスマートフォン700は、図82(C)に示すように、貯玉情報確認画面1803を表示する(図79のステップS2253、S2254)。これにより、遊技者は、スマートフォン700を介して貯玉数を確認することができる。
また、図79に示す、ステップS2250において、ホールコンピュータ100が受信したスマートフォン700の要求情報が、貯玉数の確認を要求するものではない場合に(ステップS2250のNO)、ステップS2255に処理を移行する。
ステップS2255において、ホールコンピュータ100が受信したスマートフォン700の要求情報が、貯玉乗入又は景品交換のいずれかであるか否かを判定する処理が行われる。貯玉乗入又は景品交換のいずれかであると判定した場合には、ステップS2256に処理を移行し、貯玉乗入又は景品交換のいずれでもないと判定した場合には、スマートフォン700からの要求情報に応じた機能処理を行う。
ステップS2256において、ホールコンピュータ100は、貯玉乗入/景品交換情報送信処理を行う。
図81は、貯玉乗入/景品交換情報送信処理における各処理の流れを示すフローチャートである。
最初に、ステップS2270において、ホールコンピュータ100は、送信規制設定フラグがオンであるか否かを判定し、送信規制設定フラグがオンであると判定した場合にはステップS2271に処理を移行し、送信規制設定フラグがオンであると判定しない場合にはステップS2280に処理を移行する。
ステップS2271において、ホールコンピュータ100は、カード挿入中フラグがオンであるか否かを判定し、カード挿入中フラグがオンであると判定した場合にはステップS2272に処理を移行し、カード挿入中フラグがオンであると判定しない場合にはステップS2280に処理を移行する。
ステップS2272において、ホールコンピュータ100は、貯玉乗入による貯玉の変換情報あるいは景品交換による貯玉の交換情報の送信が規制されているか否かを示す情報送信規制フラグ(以下、変換/交換情報送信規制フラグと称する)がオンであるか否かを判定する。変換/交換情報送信規制フラグがオンであると判定した場合には、貯玉乗入/景品交換情報送信処理を終了する。変換/交換情報送信規制フラグがオンであると判定しない場合には、変換/交換情報の送信を規制する規制状態とする設定処理を行って(ステップS2273)、変換/交換情報送信規制フラグを「オン」した後に(ステップS2274)、変換/交換情報の送信が規制されていることを示唆する規制示唆情報をスマートフォン700に送信して(ステップS2275)、貯玉乗入/景品交換情報送信処理を終了する。
ステップS2280において、ホールコンピュータ100は、貯玉乗入情報又は景品交換情報送信(変換/交換情報)を作成して、スマートフォン700に送信する。この処理が終了した場合に貯玉乗入/景品交換情報送信処理を終了する。
図79に戻って、ステップS2256の処理によってホールコンピュータ100から送信された返信情報をスマートフォン700が受信した場合、その返信情報に基づいて画面表示を行う(ステップS2257、S2258)。
次に、第4実施形態におけるスマートフォン700の表示画面について説明する。
まず、図65(A)に示すログイン画面を表示させ、ホール会員IDとパスワードを入力してホールコンピュータ100に送信し、ホールコンピュータ100から認証許可情報を受信した場合に、図82に示すメニュー画面が表示される。図82(A)に示すメニュー画面は、図75(B)に示すメニュー画面に対して、景品交換ボタン1802fを追加したものである。図82(A)に示すメニュー画面において、貯玉確認ボタン1802aを選択、指定することにより、図82(B)に示すように、貸出レートを指定する画面に切り替わる。図82(B)に示す画面において、例えば、4円(パチンコ)のボタンを指定することにより、図82(C)に示すように、貯玉数と、持玉数と、持玉の増加数とが表示される。
図83は、景品交換ボタン1802fを指定する操作を行った場合に表示される景品交換画面の一例である。図83は、図65(C)に示されているレート毎の貯玉、貯メダルを全て、有価価値を有する特殊景品に交換した場合の一例である。例えば、図65(C)における20円スロットの貯メダル256枚を全て特殊景品に交換した場合には、中景品2個と、小景品2個で余りが6枚となることが遊技者に知らされる。そして、遊技者が、20円スロットに対応する申し込みボタンを指定する操作を行うことにより、ホールコンピュータ100に登録されると共に、ホールコンピュータ100から申込番号が返信される。この申込番号をホールの景品カウンター係員に知らせることにより、特殊景品を受け取ることが可能になる。
図84(A)は、スマートフォン700が、ホールコンピュータ100から、図80のステップS2265、図81のステップS2275の処理によって送信された規制示唆情報を受信した場合における、スマートフォン700に表示される画面の一例を示すものである。第4実施形態においては、サンド装置20に会員カードが挿入された状態で、スマートフォン700を使用して貯玉確認、あるいは貯玉乗入又は景品交換の要求情報をホールコンピュータ100に送信した場合に、「現在、外部からのアクセスを規制しています。貯玉確認、貯玉乗入又は景品交換等に関する主な情報は、操作ユニットのサービスボタンの操作により取得可能です。」という文字情報1802gが画像表示される。
図84(B)は、スマートフォン700が、ホールコンピュータ100から、図78のステップS2127の処理によって送信された規制解除示唆情報を受信した場合における、スマートフォン700に表示される画面の一例を示すものである。第4実施形態においては、図78を用いて前述したように、情報送信規制フラグがオンの場合に、ホールコンピュータ100から規制解除示唆情報が送信されることから、遊技者がサンド装置20に会員カードを挿入している間にスマートフォン700を用いて、貯玉確認、あるいは貯玉乗入又は景品交換の要求情報をホールコンピュータ100に送信した場合、言い替えれば、図84(A)の画面を表示させたことを条件に、図84(B)の画面を見せることができる。
スマートフォン700は、ホールコンピュータ100から規制解除示唆情報を受信した場合に、プッシュ通知を行う。このプッシュ通知に応じてアプリを起動させることにより、図84(B)に示すように「アクセスの規制が解除されました」という文字情報1802hが画像表示される。図84(B)に示すスマートフォン700の画面において、文字情報1802hを消すことにより、メニュー画面が表示され、遊技者による各ボタン1802a~1802fの指定操作が可能になる。
規制示唆情報や規制解除示唆情報は、遊技者がスマートフォン700を操作してホールコンピュータ100とのアクセスを試みた際に、遊技者が、欲しい情報をすぐに確認できないときの不満の一部を解消するために、その原因(通信エラーではなく、制御処理上の理由で規制をかけている)や、いつまで規制がかけられるか分からない遊技者に対して状況を示唆するためのものである。例えば、図84(A)に示す、「現在、外部からのアクセスを規制しています・・・」という文字情報1802gを見た遊技者は、返信がない原因がホールコンピュータ100側にあること、つまり、暗に、操作ユニット34(図4参照)を操作して欲しいことを示唆している旨を把握することができる。また、図84(B)に示す「アクセスの規制が解除されました」という文字情報1802hを見た遊技者は、ホールコンピュータ100側において更新処理が終了し、現在、アクセス可能な状態であることを知ることができる。
このように構成された第4実施形態においては、会員カードをサンド装置20に挿入し、会員カードに関連付けて記憶されている遊技者の特定情報を読み取っている間、すなわち、会員カードがサンドに挿入している間は、スマートフォン700からの、貯玉を所望の貸出レートに変換(貯玉乗入)あるいは景品交換することの要求に対して、ホールコンピュータ100からの貸出レート変換情報あるいは景品交換情報の送信に規制をかけている。これにより、ホールコンピュータ100は変換/景品交換要求情報に応える情報を送信する処理を実行する必要がなくなり、ホールコンピュータ100に対するサンド装置20とのアクセス及びスマートフォン700からのアクセスによって、ホールコンピュータ100における処理が集中することが低減され、ホールコンピュータ100は、サンド装置20及びスマートフォン700からのアクセスに対して、エラーなどが生じにくい状態で貯玉情報の管理を行うことが可能になる。
また第4実施形態においては、スマートフォン700からの貯玉確認要求情報に対して貯玉情報の送信に規制をかけることが可能になる。これにより、ホールコンピュータ100は、貯玉確認要求情報及び変換/景品交換要求情報に応える情報を送信する処理を実行する必要がなくなり、ホールコンピュータ100に対するサンド装置20とのアクセス及びスマートフォン700からのアクセスによって、ホールコンピュータ100における処理が集中することが低減され、サンド装置20及びスマートフォン700からのアクセスに対して、エラーなどが更に生じにくい状態で貯玉情報の管理を行うことが可能になる。
また第4実施形態においては、サンド装置20において会員カードから遊技者のホール会員IDを読み取る制御が行われている間、ホールコンピュータ100から、ホールコンピュータ100において携帯端末機への送信制御に規制がかけられていることを示唆する規制示唆情報が送信されるため、遊技者は、スマートフォン700を介しての貯玉確認等ができない状態にあることを確認することができる。
また第4実施形態においては、サンド装置20から会員カードが返却された場合のように、サンド装置20において会員カードから遊技者のホール会員IDを読み取る制御が終了した時、ホールコンピュータ100から、スマートフォン700への送信制御にかけられていた規制が解除されたことを示唆する規制解除示唆情報が送信されるため、遊技者は、スマートフォン700を介して会員カードが返却されたことの確認とともに、貯玉確認等が可能になったことを確認することができる。また、スマートフォン700に規制解除示唆情報が送信されていない場合には、遊技者がサンド装置20から会員カードを返却し忘れている可能性があることから、規制解除示唆情報の送信の有無によって会員カードの返却を確認することが可能になる。
なお、図77~図84を用いて説明した第4実施形態においては、サンド装置20に会員カードが挿入されている場合に、ホールコンピュータ100がスマートフォン700からの貯玉確認の要求情報や貯玉乗入又は景品交換の要求情報を受信しても、貯玉情報や、変換/交換情報の送信を行わないが、第4実施形態は、それに限るものではない。例えば、貯玉確認の要求情報及び貯玉乗入又は景品交換の要求情報のいずれか一方の送信を規制してよく、更には、スマートフォン700のメニュー画面において、ボタン1802a~1802fの操作によってホールコンピュータ100に送信される全ての要求情報に対する返信情報の送信を規制してもよい。
<第5実施形態>
次に、本発明の第5実施形態について説明する。
第5実施形態の管理システム1の基本構成は、図69に示す第3実施形態及び図77に示す第4実施形態の管理システム1の構成と略同一であり、ホールDB150に記憶されているデータベースが一部異なっている。
図85は、第5実施形態の管理システム1におけるホールコンピュータ100の機能及びホールDB150に記憶されているテーブルの種類を示す説明図である。
ホールコンピュータ100のメインCPU101は、図69に示す第3実施形態及び図77に示す第4実施形態と同様に、ホール会員管理部111、貯玉管理部112、受信制御部113、判断制御部114、算出制御部115、送信制御部116、貯玉移動制御部117、遊技機管理部118、予約管理部119、ネットワークI/F部120、通信管理部121、特定制御部122、送信規制設定部124としての機能を備え、更に、第5実施形態においては、位置特定部123としての機能を備える。
位置特定部123は、スマートフォン700から貯玉確認要求情報または変換/交換要求情報とともに送信されるGPS情報に基づいて、貯玉確認要求情報または変換/交換要求情報を送信したスマートフォン700の位置を特定する。
また、判断制御部114は、第1実施形態の機能に加えて、位置特定部123が特定したスマートフォン700の位置がホール内であるか否かの判断を行う。
送信規制設定部124は、第2実施形態と同様に、所定の条件を満たした場合に、送信制御部116による送信制御を規制する状態に設定するものである。第5実施形態においては、詳細については後述するが、送信規制設定部124は、スマートフォン700の位置がホール内ではないと判断制御部114が判断した場合において、それ以降に、受信制御部113がスマートフォン700から貯玉確認要求情報を受信した場合に、認証貯玉情報の送信制御を規制するように設定する。
ホールDB150は、図85に示すように、ホール会員情報テーブル151、貯玉管理テーブル152、持玉管理テーブル153、乗入パターン設定管理テーブル154、貯玉移動履歴管理テーブル155、遊技機管理テーブル156、遊技機別遊技情報管理テーブル158、遊技機別遊技情報履歴管理テーブル159、サンド別貸出/払出情報管理テーブル160、会員別貯玉利用遊技履歴管理テーブル161、景品申込管理テーブル162及び要求情報受信履歴管理テーブル163を備えている。
ホール会員情報テーブル151、貯玉管理テーブル152、持玉管理テーブル153、乗入パターン設定管理テーブル154、貯玉移動履歴管理テーブル155及び遊技機管理テーブル156については、第1実施形態において説明した通りである。
遊技機別遊技情報管理テーブル158、遊技機別遊技情報履歴管理テーブル159、サンド別貸出/払出情報管理テーブル160、及び会員別貯玉利用遊技履歴管理テーブル161については、第3実施形態において説明した通りであり、景品申込管理テーブル162については、第4実施形態において説明した通りである。
要求情報受信履歴管理テーブル163には、ホールコンピュータ100が、スマートフォン700から送信される要求情報(機能指示情報)を受信する毎に、スマートフォン700から送信された要求情報の受信日と、要求情報とともに送信されるホール会員IDと、要求情報の種類を関連付けて累積記憶される。
また、第5実施形態においても、第4実施形態と同様に、図78に示す会員カード挿入管理処理が実行され、ホールコンピュータ100がカード挿入情報を受信した後は、カード返却情報を受信するまでカード挿入中フラグがオンになり、ホールコンピュータ100がカード返却情報を受信した後は、カード挿入情報を受信するまでカード挿入中フラグがオフになる。
次に、図86を参照して、第5実施形態に係る管理システム1において実行される処理について説明する。
図86において、ステップS2212~S2217の処理は、図79に示す第4実施形態におけるステップS2212~S2217の処理と同じであるため、説明は省略する。ステップS2217の処理が終了した場合に、ステップS2300に処理を移行する。ここで、ステップS2217において、スマートフォン700から要求情報とともにスマートフォン700の位置を示すGPS情報をホールコンピュータ100に送信する。なお、GPS機能をオンにすることを、スマートフォン700で貯玉確認等を行うための条件としてもよく、GPS機能をオンにしない場合には、アプリを介して提供される各種サービスにおける一部の使用を制限してもよい。
ステップS2300において、ホールコンピュータ100は、受信したスマートフォン700の要求情報が、貯玉確認を要求する要求情報、貯玉乗入を要求する要求情報、景品交換を要求する要求情報のいずれかであるか否かを判定する処理を行う。なお、貯玉確認を要求する要求情報を貯玉確認要求情報、貯玉乗入を要求する要求情報と景品交換を要求する要求情報とをまとめて変換/交換要求情報と称することにする。
貯玉確認要求情報もしくは変換/交換要求情報であると判定した場合には、ステップS2301に処理を移行し、貯玉確認要求情報もしくは変換/交換要求情報であると判定しない場合には、スマートフォン700からの機能指示情報に対応する機能処理を行う。
ステップS2301において、ホールコンピュータ100は、アクセス拒否の対象となっている遊技者からのスマートフォン700を介しての貯玉確認要求情報もしくは変換/交換要求情報であるか否かを判定する処理を行う。アクセス拒否の対象であると判定した場合には、その旨を示唆するメッセージを要求情報の送信元のスマートフォン700に送信する処理を行う。アクセス拒否の対象であると判定しない場合には、ステップS2302に処理を移行する。なお、アクセス拒否の対象とする遊技者については、後述するステップS2304の会員カード不正使用判定送信処理において設定される。
ステップS2302において、ホールコンピュータ100は、カード挿入中フラグがオンであるか否かを判定し、カード挿入中フラグがオンであると判定した場合には、ステップS2303に処理を移行し、カード挿入中フラグがオンであると判定しない場合には、ステップS2305に処理を移行する。
ステップS2303において、ホールコンピュータ100は、要求情報受信履歴管理テーブル163に、貯玉確認要求情報もしくは変換/交換要求情報の受信日、ホール会員ID、要求情報の種類を記憶する。この処理が終了した場合に、ステップS2304に処理を移行する。
ステップS2304において、ホールコンピュータ100は、会員カード不正使用判定送信処理を実行する。
図87は、会員カード不正使用判定送信処理の流れを示すフローチャートである。
まず、ステップS2320において、貯玉確認要求情報もしくは変換/交換要求情報とともに送信されたGPS情報を取得し、GPS情報の位置とホールの位置とが異なるか否かを判定する(ステップS2321)。GPS情報の位置とホールの位置とが異なると判定した場合には、アクセス拒否の対象としてアクセス拒否対象リストに、GPS情報とともに送信されたホール会員IDを登録し(ステップS2322)、貯玉確認要求情報もしくは変換/交換要求情報の送信元のスマートフォン700にアクセスを拒否する旨を示唆する示唆情報を送信して(ステップS2323)、会員カード不正使用判定送信処理を終了する。ステップS2321において、GPS情報の位置とホールの位置とが異なると判定しない場合には、会員カード不正使用判定送信処理を終了する。
アクセス拒否対象リストは、RAM103に記憶されており、上述したステップS2301の処理において参照される。ステップS2301において、ホールコンピュータ100が、貯玉確認要求情報もしくは変換/交換要求情報とともに送信されたホール会員IDがアクセス拒否対象リストに存在すると判定した場合には、アクセスが拒絶されることになる。
図86に戻って、ステップS2305において、ホールコンピュータ100は、要求情報が貯玉確認要求情報であるか否かを判定し、貯玉確認要求情報であると判定した場合には、貯玉管理テーブル152に基づいて貯玉情報を作成するとともに、要求情報受信履歴管理テーブル163から貯玉確認要求情報に対応するホール会員IDの履歴を抽出して受信履歴情報を作成し、貯玉情報及び受信履歴情報を貯玉確認要求情報の送信元のスマートフォン700に送信する(ステップS2306)。
ホールコンピュータ100が貯玉確認要求情報であると判定しない場合には、変換/交換情報を作成するとともに、貯玉乗入あるいは貯玉利用の景品交換の要求を受信した旨を示唆する受信示唆情報を変換/交換要求情報の送信元のスマートフォン700に送信する(ステップS2307)。
また、上述したステップ2313の処理によってホールコンピュータ100から送信された示唆情報をスマートフォン700が受信した場合、スマートフォン700は、受信した示唆情報に基づいて画面表示を行う(ステップS2308、S2309)。例えば、図88に示すように、「貴方の会員カードが不正に利用されている可能性がありますので、本アプリによる、貯玉確認 貯玉乗入 景品交換のサービスを停止致します。」と言ったアクセスを拒絶することを示唆する情報が、スマートフォン700にポップアップ表示される。
すなわち、第5実施形態においては、会員カードがサンド装置20に挿入されている状態である一方、要求情報を送信したスマートフォン700の位置がホール外である場合には、不正が行われている可能性があるとして、図88に示すような警告表示を行っている。この場合、不正を行っている可能性のある者が、ホールで遊技をしている者かホール外でスマートフォン700を操作している者か特定することは困難である。しかし、図88に示すような警告表示を行うことにより、ホールで遊技をしている者が不正を行っている場合には、会員カードの真の所持者がスマートフォン700を介して自身の会員カードが悪用されている可能性があることを知ることができる。スマートフォン700を操作している者が不正を行っている場合には、スマートフォン700の警告表示を見せることにより、更なる会員カードの悪用を抑止するように意識させることが可能になる。
なお、スマートフォン700に図88に示すような警告が表示された場合に、再度、スマートフォン700を用いた貯玉確認、貯玉乗入、景品交換等のサービスを受けるためには、遊技者が景品カウンターに赴いて、会員カードと本人との照合を行ったり、会員カードの再発行手続を行ったりする必要がある。
上述したステップS2306の処理によってホールコンピュータ100から送信された情報をスマートフォン700が受信した場合、スマートフォン700は、受信した情報に基づいて画面表示を行う(ステップS2310、S2311)。例えば、図89(A)に示すように、数日分の貯玉確認の履歴がスマートフォン700にポップアップ表示される。
上述したステップ2307の処理によってホールコンピュータ100から送信された情報をスマートフォン700が受信した場合、スマートフォン700は、受信した情報に基づいて画面表示を行う(ステップS2310、S2311)。例えば、貯玉乗入の場合には図89(B)に示すように、「1円貯玉から4円貯玉への乗入の申し込みを受け付けました」という、貯玉乗入の要求を受信した旨を示唆する受信示唆情報を変換/交換要求情報の送信元のスマートフォン700にポップアップ表示される。また、例えば、景品交換の場合には図89(C)に示すように、「貯玉と景品との交換申し込みを受け付けました」という、景品交換の要求を受信した旨を示唆する受信示唆情報を変換/交換要求情報の送信元のスマートフォン700にポップアップ表示される。
以上、説明したように構成された第5実施形態によれば、サンド装置20が会員カードから遊技者の特定情報を読み取っている間、すなわち、会員カードがサンド装置20に挿入された状態の間、ホールコンピュータ100がスマートフォン700から貯玉確認要求情報もしくは変換/交換要求情報を受信した場合、受信履歴情報を貯玉確認要求情報もしくは変換/交換要求情報の送信元のスマートフォン700に送信するので、仮に、遊技者がスマートフォン700を操作していないにもかかわらず、そのような受信履歴があったことを、スマートフォン700を通じて遊技者が確認することが可能となり、早い段階で不正な操作を把握することが可能となる。また、ホール側においては、ホールコンピュータ100にサンド装置20およびスマートフォン700などから不正なアクセスがあった可能性があるとして早い段階で調査を開始することができる。このように、サンド装置20およびスマートフォン700などから不正なアクセスがあったことを遊技者が確認し易くすることを可能にすることができる。
また第5実施形態によれば、携帯電話機から貯玉確認を要求された場合に、受信履歴を確認することが可能になる。このため、遊技者がスマートフォン700を操作して貯玉確認を行うごとに、身に覚えのない受信履歴の有無を確認することが可能になる。
また第5実施形態によれば、遊技者がスマートフォン700を操作して貯玉乗入、貯玉移動、景品交換等、貯玉の減算に関わる操作を行った場合に、送信元のスマートフォン700へ受信示唆情報が送信されることにより、遊技者は、貯玉の減算に関わる情報の受信があったことを確認することができるとともに、身に覚えのない貯玉の減算の有無を確認することが可能になる。
また第5実施形態によれば、サンド装置20に会員カードが挿入されているにもかかわらず、遊技店内にスマートフォン700が無い場合には、遊技者によるスマートフォン700の携帯端末機の操作ではない、不正な操作である可能性があるとして、それ以降に、スマートフォン700への認証貯玉情報の送信を拒絶する。これにより、不正な操作を行う者がホールコンピュータ100にアクセスすることを未然に防ぐことが可能となる。
以上、本発明の実施形態に係る管理システム1を、具体的な装置、及び具体的なテーブル等を用いて例示してきたが、これまでの説明は一実施形態に過ぎず、様々な他の形態、例えば、第1~第5実施形態を適宜組み合わせた形態であってもよい。これによって、本発明の特徴的なコンピュータシステムを実現可能である。
なお、本発明の実施形態に係る管理システム1とホールコンピュータ100(管理サーバ)は、基本的に、以下の特徴及び作用効果を有することを付記として開示する。
[付記A]
[背景技術]
パチンコ機やパチスロ機などの遊技機が複数設置されたホール店舗では、遊技機によって、遊技を行う際に用いる遊技媒体の貸出レート(金銭価値)が異なる。例えば、1円パチンコすなわち、遊技玉1玉が1円で遊技が行えるパチンコ、あるいは、4円パチンコ(遊技玉1玉が4円で遊技が行えるパチンコ)などが、同じホール店舗内に設置されており、遊技者は、自身の好みに応じたパチンコを行うことができる。
また、遊技者は、遊技の途中で、例えば、1円パチンコから、4円パチンコに、遊技変更したい場合は、ホール店舗内のカウンターで、その旨を伝えることで、実行可能となっている。具体的には、例えば、遊技機の隣に設置されたサンド装置を通じて、遊技者自身の会員カードに1円パチンコでの貯玉情報を記憶し、この会員カードを用いて、ホール店舗において、POS経由、又はユニット経由などで、4円パチンコに対応した貯玉情報に変更記憶させることで、遊技者は会員カードを通じて4円パチンコでの遊技を行う。このようにして、例えば、1円パチンコ、10000発の貯玉を、4円パチンコ2500発の貯玉に振り替えることは、一般に、貯玉乗入と言われている。
上述したように、ホール店舗のPOSを用いて他の貸出レート(1円パチンコから4円パチンコへの貸出レート)へ変更し、貯玉振替を行うことが、特許文献1に開示されている。
また、特許文献2では、携帯電話機を用いて、獲得した遊技媒体数情報を貯玉情報として貯玉データ管理装置に記憶させ、後に、遊技媒体の貸出を受けたり、景品交換することが記載されている。遊技者は、携帯電話機を用い、ネット経由で、自身の貯玉情報を確認することが可能となる。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1] 特開2014-205039号公報
[特許文献2] 特開2003-19340号公報
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
しかしながら、特許文献1の貯遊技媒体管理装置では、貯玉振替を、ホール店舗のPOS経由、又はユニット経由で実行することとなり、暗証番号を入力する認証操作などが必要となるなど、ホール店舗に行かないとこれらの操作ができず、少なからず手間がかかる。
また、特許文献2の貯玉データ管理装置では、遊技者は、ホール店舗外において、携帯電話機を用いて景品交換を行うこと以外に、特段、操作によって遊技実行へ影響力を及ぼすことはできない。
したがって、本発明の目的は、ホール店舗の会員が、ホール店舗外において、携帯電話機などの端末を用いて、ホール店舗での遊技実行へ影響力を及ぼす操作を行い得るような、上記端末と接続可能な管理サーバ、及び当該管理サーバを含む管理システムを提供することである。
[課題を解決するための手段]
本発明の[A-1]の発明は、下記の構成を有する。
遊技者(例えば、ホール店舗のホール会員)が操作可能な携帯端末機(例えば、スマートフォン700のような携帯端末機)と通信網(例えば、図1に示すネットワーク50)を介して接続可能であって、
前記遊技者それぞれの貯玉情報を、認証情報(例えば、ホール会員IDやパスワード)と、遊技を行う際の遊技媒体の貸出レート(例えば、一遊技媒体(パチンコ玉、メダル)あたりの貸出単価であり、1円(パチンコ)や5円(スロット)など)とに対応付けて認証貯玉情報として記憶する貯玉情報記憶部(例えば、貯玉管理テーブル152)と、
前記携帯端末機から、前記認証情報、及び遊技を行う際の貸出レートを示す貸出レート情報(例えば、遊技者が遊技を行いたい遊技機の種別(1円(パチンコ)や5円(スロット)など))を受信する制御を行う受信制御部(例えば、メインCPU101、受信制御部113)と、
受信した前記認証情報に対応する認証貯玉情報(例えば、受信したホール会員IDに対応する貯玉のレコード)が前記貯玉情報記憶部に記憶されているか否かを判断する制御を行う判断制御部(例えば、メインCPU101、判断制御部114)と、
前記判断制御部が、前記貯玉情報記憶部に前記認証貯玉情報が記憶されていると判断した場合、受信した前記貸出レート情報に応じて、当該認証貯玉情報に基づき、遊技を行い得る遊技媒体数に関する遊技媒体数情報を算出する(例えば、貸出レート情報が1円(パチンコ)である場合に、遊技者が保持する貯玉に基づいて、1円(パチンコ)の遊技媒体として遊技し得る数量を算出する)制御を行う算出制御部(例えば、メインCPU101、算出制御部115)と、
前記算出制御部によって算出された前記遊技媒体数情報を、前記携帯端末機に送信する制御を行う送信制御部(例えば、メインCPU101、送信制御部116)と、を備えている管理サーバ(例えば、ホールコンピュータ100)。
本発明のこのような構成により、管理サーバは、遊技者がホール店舗外で操作した携帯端末機から貸出レート情報を受信することに応じて、遊技者が遊技を行い得る遊技媒体数に関する遊技媒体数情報を算出し、遊技者の携帯端末機に送信するため、遊技者は、ホール店舗外において、送信した貸出レート情報に応じて算出された自身の貯玉情報に関する遊技媒体数情報を携帯端末機において把握することができる。
本発明の[A-2]の発明は、[A-1]において下記の構成を有する。
前記算出制御部が、前記携帯端末機から、前記遊技者の前記貯玉情報の確認を要求する確認要求情報(例えば、図21(A)のログイン画面801において、貯玉乗入指示ボタン801bを選択した場合にホールコンピュータ100に送信される貯玉確認要求情報(図19のステップS112))を前記受信制御部で受信したことを条件として、前記認証貯玉情報に基づき、遊技を行い得る遊技媒体数を、複数種類の貸出レートに応じて算出する制御(例えば、図21(B)の貯玉確認画面802の貯玉表示部802aに表示される遊技媒体数を算出する制御)を行う一方、
一の貸出レート情報から他の貸出レート情報への遊技を行い得る遊技媒体数の変換を要求する変換要求情報(例えば、図22(B)の乗入指定画面803において次へボタン803bを選択した場合にホールコンピュータ100に送信される変換要求情報(図20のステップS137))を受信制御部で受信したことを条件として、変換された遊技媒体数としての変換遊技媒体数を算出する制御(例えば、図23の乗入確定画面804の乗入内容表示部804aに表示される遊技媒体数を算出する制御)を行い、
前記送信制御部は、当該変換遊技媒体数に関する変換遊技媒体数情報を送信する制御(例えば、図20のステップS140に示す処理)を行うよう構成される。
本発明のこのような構成により、管理サーバは、遊技者がホール店舗外で操作した携帯端末機から貯玉情報確認要求を受信することに応じて、遊技者の貯玉情報に関する遊技媒体数を貸出レートに応じて算出し、遊技者の携帯端末機に送信するため、遊技者は、ホール店舗外において、貸出レートに応じた自身の遊技媒体数を携帯端末機において把握することができる。
また、管理サーバは、遊技者がホール店舗外で操作した携帯端末機から、遊技者の貯玉について貸出レートの変換を要求する変換要求情報を受信することに応じて、変換された遊技媒体数である変換遊技媒体数を算出し、遊技者の携帯端末機に送信するため、遊技者は、ホール店舗外において、乗入元と乗入先の貸出レートを指定した貯玉乗入の指示を行い、乗入先の貸出レートに変換された遊技媒体数である変換遊技媒体数を携帯端末機において把握することができる。
本発明の[A-3]の発明は、[A-1]又は[A-2]において下記の構成を有する。
前記受信制御部は、前記携帯端末機から、前記遊技媒体数の変換を要求する対象としての対象貸出レートを指定する指定要求情報を受信する制御(例えば、図40(A)の乗入指定画面824の乗入指定部824aで指定された乗入先の貸出レートがスマートフォン700から送信された場合に、これを受信する処理)を行い、
前記算出制御部は、前記受信制御部の制御により受信した前記指定要求情報に応じて、前記対象貸出レートにおける変換遊技媒体数の算出を行い(例えば、図40(B)の乗入確定画面825の乗入内容表示部825aに示される乗入先数量の合計を算出する)、
前記送信制御部は、前記算出制御部の制御により算出した前記対象貸出レートにおける変換遊技媒体数に関する対象変換遊技媒体数情報を送信する制御を行うよう構成される。
本発明のこのような構成により、管理サーバは、遊技者がホール店舗外で操作した携帯端末機から、遊技者の貯玉について乗入先の貸出レートを指定するための指定要求情報を受信することに応じて、乗入先の貸出レートに応じた遊技媒体数である変換遊技媒体数を算出し、遊技者の携帯端末機に送信するため、遊技者は、ホール店舗外において、乗入先の貸出レートを指定し、乗入先の貸出レートに変換された遊技媒体数である変換遊技媒体数を携帯端末機において把握することができる。
本発明の[A-4]の発明は、[A-1]ないし[A-3]のいずれかにおいて下記の構成を有する。
[A-1]ないし[A-3]のいずれかに記載された前記管理サーバと、前記遊技者の前記携帯端末機とを有する管理システム(例えば、図1に示す管理システム1)。
[発明の効果]
本発明のこのような構成により、管理システムは、遊技者がホール店舗外で操作した携帯端末機から貸出レート情報を受信することに応じて、遊技者が遊技を行い得る遊技媒体数に関する遊技媒体数情報を算出し、遊技者の携帯端末機に送信するため、遊技者は、ホール店舗外において、送信した貸出レート情報に応じて算出された自身の貯玉情報に関する遊技媒体数情報を携帯端末機において把握することができる。
[付記B]
[背景技術]
パチンコ機やパチスロ機などの遊技機が複数設置されたホールでは、複数人の遊技者で遊技を行う場合に、自身の持ち玉を、隣に座っている別の遊技者に提供することがある。このように、遊技者同士が連携し合うことで、連帯感を持ちつつ遊技を行うことも別の楽しさがある。
特許文献1には、遊技者が獲得した遊技媒体数情報に基づいて遊技媒体の払い出しを可能とし、共有グループに属する遊技者が利用可能な共有口座情報となる口座情報を選択し、選択された共有口座情報の遊技媒体数情報に基づいて、共有グループに属する遊技者が遊技媒体の払い出しを可能とする遊技システムが記載されている。
このような遊技システムを用いることによって、複数人で貯玉を共有して利用できるほか、共有グループに属する複数の遊技者の口座情報から遊技媒体数情報を共有する共有口座情報を選択し、選択された共有口座情報を共有するので、共有グループを管理するために、独立した口座を作成する必要がなく、会員管理装置における遊技媒体数情報に関する保存領域が圧迫されることを防止できる、という効果を奏する。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1] 特開2015-131149号公報
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
しかしながら、特許文献1の遊技システムは、会員管理装置が、個人で管理するか、グループで管理するかの二者択一である。遊技者は、複数人で貯玉を共有する以外に、個人同士での貸し借りや、譲渡などを行いたい場合もあり、上記の遊技システムでは、このようのな場合に対応できない。
また、特許文献1の遊技システムでは、ホール店舗において遊技者が操作することによって成立するものであり、常に同じ複数人の遊技者で遊技を行うことも難しく、多様な対応性に乏しい。
したがって、本発明の目的は、遊技者同士での貯玉のやりとりを、自由かつ簡単に行い得るように管理することができる管理サーバ、及び当該管理サーバを含む管理システムを提供することである。
[課題を解決するための手段]
本発明の[B-1]の発明は、下記の構成を有する。
複数の遊技者(例えば、ホール店舗のホール会員)が操作可能な異なる携帯端末機(例えば、スマートフォン700のような携帯端末機)のそれぞれと通信網(例えば、図1に示すネットワーク50)を介して接続可能な管理サーバ(例えば、ホールコンピュータ100)であって、
前記遊技者が遊技を行い得る遊技媒体数に関する貯玉情報を、前記遊技者を特定するための認証情報(例えば、ホール会員IDやパスワード)に対応付けて認証貯玉情報として記憶する貯玉情報記憶部(例えば、貯玉管理テーブル152)と、
前記携帯端末機から、前記認証情報、及び前記認証貯玉情報の確認を要求する確認要求情報(例えば、図21(A)のログイン画面801において、貯玉移動指示ボタン801cを選択した場合にホールコンピュータ100に送信される貯玉確認要求情報(図42のステップS162))を受信する制御を行う受信制御部(例えば、メインCPU101、受信制御部113)と、
受信した前記確認要求情報に基づき、前記貯玉情報記憶部に記憶された前記認証貯玉情報のうち、該当する自己の前記認証貯玉情報を自己認証貯玉情報として特定する制御を行う貯玉移動制御部(例えば、メインCPU101、貯玉移動制御部117)と、
前記自己認証貯玉情報を、前記携帯端末機へ送信する制御を行う送信制御部(例えば、メインCPU101、送信制御部116)と、を備え、
前記受信制御部は、一の携帯端末機(例えば、貯玉の移動元となるホール会員のスマートフォン)から、他の携帯端末機(例えば、貯玉の移動先となるホール会員のスマートフォン)の認証情報(例えば、図43のステップS196で受信する移動要求情報に含まれる他の認証情報)を受信する制御を行い、
前記貯玉移動制御部は、前記貯玉情報記憶部に記憶された前記認証貯玉情報のうち、前記他の携帯端末機の前記認証貯玉情報を他者認証貯玉情報として特定する制御を行う一方、
前記受信制御部は、前記一の携帯端末機から、前記自己認証貯玉情報における遊技媒体数のいくつかを、前記他の携帯端末機の前記他者認証貯玉情報における遊技媒体数に移動することを要求する移動要求情報を受信する制御を行い(例えば、図43のステップS196においてスマートフォン700aから送信された移動要求情報を受信する)、
前記貯玉移動制御部は、前記自己認証貯玉情報における遊技媒体数のいくつかを、前記他者認証貯玉情報における遊技媒体数に移動する移動制御を行う(例えば、図43のステップS199において、移動要求情報に基づいて貯玉管理テーブル152を更新する)管理サーバ。
本発明のこのような構成により、管理サーバは、貯玉の移動元となるホール会員のスマートフォン等の携帯端末機からの指示に応じて、移動元のホール会員の貯玉を移動先のホール会員の貯玉に移動させることができるため、遊技者同士での貯玉のやりとりが、自由かつ簡単に実現される。
本発明の[B-2]の発明は、[B-1]において下記の構成を有する。
前記貯玉移動制御部は、前記移動制御を行ったことを知らせる移動告知情報を送信指示する制御を行い、
前記送信制御部は、前記他の携帯端末機に、当該移動告知情報を送信する(例えば、図43のステップS200において、スマートフォン700bに対して移動告知情報を送信する)制御を行うよう構成される。
本発明のこのような構成により、管理サーバは、移動先のホール会員に移動告知情報を送信するため、移動先のホール会員は、スマートフォン等の携帯端末機において自身の貯玉に移動があったことを知ることができる。
本発明の[B-3]の発明は、[B-1]又は[B-2]において下記の構成を有する。
前記貯玉移動制御部は、前記一の携帯端末機に、前記他の携帯端末機への遊技媒体数の移動が完了したこと示唆する移動完了情報を送信指示する制御を行い、
前記送信制御部は、前記一の携帯端末機に、当該移動完了情報を送信する(例えば、図43のステップS203において、スマートフォン700aに対して移動完了情報を送信する)制御を行うよう構成される。
本発明のこのような構成により、管理サーバは、移動元のホール会員に移動完了情報を送信するため、移動元のホール会員は、スマートフォン等の携帯端末機において貯玉の移動が完了したことを知ることができる。
本発明の[B-4]の発明は、[B-1]ないし[B-3]のいずれかにおいて下記の構成を有する。
[B-1]ないし[B-3]のいずれかに記載された管理サーバと、前記遊技者の前記携帯端末機とを有する管理システム(例えば、図1に示す管理システム1)。
[発明の効果]
本発明のこのような構成により、管理システムは、貯玉の移動元となるホール会員のスマートフォン等の携帯端末機からの指示に応じて、移動元のホール会員の貯玉を移動先のホール会員の貯玉に移動させることができるため、遊技者同士での貯玉のやりとりが、自由かつ簡単に実現される。
[付記C]
[背景技術]
従来、空き台がホール店舗内のいずれに配置されているかを確認するために、空き台を示す識別画像が表示されたホール店舗内のレイアウトを示すマップ画像を、遊技機の表示装置に表示するように構成されるシステムが提案されているが、表示装置に表示されるマップ画像は、いずれの遊技機であっても同一の画像であるため、遊技者は自己が遊技を行っている遊技機から空き台である遊技機まで相対的な設置状況を把握し難い。
そこで、特許文献1には、対応する遊技機と、該遊技機とは異なる他の遊技機とのホール店舗における設置状況を示すレイアウト表示画像を液晶表示部で表示し、例えば、パチンコ機Aに対応するレイアウト表示画像と、パチンコ機Bに対応するレイアウト表示画像とで異なるレイアウト表示画像を表示し、対応する遊技機と、異なる他の遊技機のホール店舗における設置状況を、遊技者が把握し易くする遊技用システム、管理装置が記載されている。
この特許文献1では、対応する遊技機と、異なる他の遊技機とを、貸出レートの異なる(例えば、1の遊技玉の貸出単価が1円と、4円など)パチンコ機毎に分けることも記載されている。
このような遊技用システム、管理装置では、ホール店舗におけるパチンコ機においては、例えば、異なる貸出レートの遊技機のレイアウトが表示されるものの、ホール店舗外においては、このような情報を確認することは記載されていない。
近年、ホール店舗外において、遊技者が、自身の携帯電話に、ホール店舗における遊技機の空き台の情報を表示し確認することが可能なシステムが提供されている。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1] 特開2016-112086号公報
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
しかしながら、このような、遊技機の空き台の情報を表示し確認することが可能なシステムは、単に、ホール店舗内の空き台情報を提供しているに過ぎず、遊技者が、ホール店舗において、実際に遊技を行うために十分に必要な情報を提供しているとは言えない。
したがって、本発明の目的は、遊技者が、ホール店舗で実際に遊技を行う際に、遊技機の空き台に関して、より必要性の高い情報を、ホール店舗外においても入手可能とする管理サーバ、及びこの管理サーバを含む管理システムを提供することである。
[課題を解決するための手段]
本発明の[C-1]の発明は、下記の構成を有する。
遊技者(例えば、ホール店舗のホール会員)が操作可能な携帯端末機(例えば、スマートフォン700のような携帯端末機)、及びホール店舗内の複数の遊技機(例えば、遊技機10)と通信網(例えば、図1に示すネットワーク50等)を介して接続可能であり、前記遊技者が遊技を行っていない所定条件を満たしたか否かの空き情報を受信する管理サーバ(例えば、ホールコンピュータ100)であって、
前記携帯端末機に、所定の情報を送信する制御を行う送信制御部(例えば、メインCPU101、送信制御部116)と、
前記遊技者それぞれの貯玉情報を、前記遊技者の認証情報(例えば、ホール会員IDやパスワード)に対応付けて認証貯玉情報として記憶する貯玉情報記憶部(例えば、貯玉管理テーブル152)と、
前記遊技機で遊技を行う際の遊技媒体の貸出レート(例えば、一遊技媒体(パチンコ玉、メダル)あたりの貸出単価であり、1円(パチンコ)や5円(スロット)など)に応じて、遊技媒体数を算出する算出制御部(例えば、メインCPU101、算出制御部115)と、
前記携帯端末機から、前記認証情報、及び前記遊技機の前記空き情報を要求する空き情報要求情報(例えば、図52のステップS262の空き情報要求情報)を受信する制御を行う受信制御部(例えば、メインCPU101、受信制御部113)と、を備え、
前記算出制御部は、前記所定条件を満たした空き情報を受信した遊技機の前記貸出レート(例えば、図52のステップ267で空き状態となっている遊技機の情報を受信し、図53のステップS291で空き状態となっている遊技機の貸出レートを特定)に応じて、前記認証貯玉情報における遊技媒体数を遊技媒体数情報として算出(例えば、図53のステップS292で、特定された貸出レートに対応する遊技媒体数を算出)し、
前記受信制御部は、前記携帯端末機から、当該算出制御部によって算出した遊技媒体数を含む前記認証貯玉情報を要求する認証貯玉情報要求情報を受信する(例えば、ステップS274で認証貯玉情報要求情報を受信)制御を行い、
前記送信制御部は、前記認証貯玉情報要求情報の受信に応じて、算出した遊技媒体数を含む認証貯玉情報における遊技媒体数情報を送信する(例えば、図53のステップS295で算出結果である遊技媒体数情報を送信)制御を行う、管理サーバ。
本発明のこのような構成により、管理サーバが、スマートフォン等の携帯端末機からの指示により、空き状態となっている遊技機の貸出レートに応じて、自身の貯玉情報を提供することができるため、遊技者は、ホール店舗で実際に遊技を行う際に、遊技機の空き台に関して、より必要性の高い情報を、ホール店舗外においても入手することができる。
本発明の[C-2]の発明は、[C-1]において下記の構成を有する。
前記貯玉情報記憶部は、複数の貸出レートに対応付けて前記認証貯玉情報を記憶しており、
前記受信制御部は、前記携帯端末機から、前記認証貯玉情報における複数の貸出レートのうち、いずれか一の貸出レートについて、各遊技機の空き情報を要求する空き情報要求情報を受信する(例えば、図21(A)のログイン画面801において、貸出レートを指定して空き情報提供指示ボタン801dを選択することができる)制御を行い、
前記算出制御部は、前記所定条件を満たした空き情報に対応する遊技機のうち、当該いずれかの一の貸出レートの遊技機を対象とし、当該一の貸出レートに応じて、前記認証貯玉情報における遊技媒体数を算出する(例えば、図56のステップS345で、選択された貸出レートに応じて遊技媒体数を算出する(図59参照))一方、
前記受信制御部は、前記携帯端末機から、いずれかの一の貸出レートの遊技機を対象として、前記算出制御部により算出した遊技媒体数を含む前記認証貯玉情報を要求する認証貯玉情報要求情報を受信する(例えば、図56のステップS343で、認証貯玉情報要求情報を受信する)制御を行い、
前記送信制御部は、前記認証貯玉情報要求情報の受信に応じて、いずれかの一の貸出レートの遊技機を対象として、算出した前記遊技媒体数を含む前記認証貯玉情報における遊技媒体数を送信する(例えば、図56のステップS346で、算出結果である遊技媒体数情報を送信する)制御を行う、請求項1に記載の管理サーバ。
本発明のこのような構成により、管理サーバが、スマートフォン等の携帯端末機からの指示により、遊技機の貸出レートを指定して空き状態となっている遊技機を特定し、当該指定された貸出レートに応じて、自身の貯玉情報を提供することができるため、遊技者は、遊技を行いたい貸出レートに関する遊技機に関する空き情報と、当該貸出レートに関する自身の貯玉情報を、ホール店舗外において把握することができる。
本発明の[C-3]の発明は、[C-1]又は[C-2]において下記の構成を有する。
前記受信制御部は、前記携帯端末機から、いずれかの一の貸出レートに代えて、他の貸出レートの遊技機を対象として、前記算出制御部により算出した遊技媒体数を含む前記認証貯玉情報を要求する認証貯玉情報要求情報を受信する(例えば、図56のステップS343で、認証貯玉情報要求情報を受信する)制御を行い、
前記送信制御部は、前記認証貯玉情報要求情報の受信に応じて、他の貸出レートの遊技機を対象に切り替えて、算出した遊技媒体数を含む前記認証貯玉情報における遊技媒体数を送信する(例えば、図56のステップS345で、選択された貸出レートに応じて遊技媒体数を算出する(図59参照))制御を行う、請求項1又は請求項2に記載の管理サーバ。
本発明のこのような構成により、管理サーバが、スマートフォン等の携帯端末機からの指示により、遊技機の貸出レートを指定して空き情報を表示した後、他の貸出レートに表示を切り替えることができるため、遊技者は、容易に貸出レートを切り替えて、他の貸出レートの遊技機に関する空き情報と、当該他の貸出レートに関する自身の貯玉情報を、ホール店舗外において把握することができる。
本発明の[C-4]の発明は、[C-1]ないし[C-3]のいずれかにおいて下記の構成を有する。
[C-1]ないし[C-3]のいずれかに記載された前記管理サーバと、前記遊技者の前記携帯端末機とを有する管理システム(例えば、図1に示す管理システム1)。
[発明の効果]
本発明のこのような構成により、管理サーバが、スマートフォン等の携帯端末機からの指示により、空き状態となっている遊技機の貸出レートに応じて、自身の貯玉情報を提供することができるため、遊技者は、ホール店舗で実際に遊技を行う際に、遊技機の空き台に関して、より必要性の高い情報を、ホール店舗外においても入手することができる。
[付記D]
[背景技術]
従来、パチスロ機やパチンコ機などの遊技機を用いて営業を行う遊技店(以下、ホールと称する)においては、遊技客が貸出料を支払うことによって、遊技に使用する遊技媒体が遊技客に貸し出される。遊技客は、貸し出された遊技媒体を遊技機に投入して遊技を行い、遊技において特定の条件を満たした場合に遊技媒体が遊技機から払い出される。遊技媒体は、所望の景品に交換可能であり、交換に必要な遊技媒体の数は景品毎に設定されている。つまり、遊技客は、遊技機を操作して遊技媒体を増やすことができれば、それだけ多くの景品を取得することが可能になるため、大量の遊技媒体の獲得を目指して遊技を進めていく。
パチスロ機で遊技する場合には遊技媒体としてメダルが用いられ、パチンコ機で遊技する場合には遊技媒体として遊技球が用いられる。このため、一般に、特定の条件を満たした場合にパチスロ機から払い出される遊技媒体は出メダル、パチンコ機から払い出される遊技媒体は出玉と称されている。
また、遊技機と遊技機との間に、サンドと称される遊技媒体の貸出機が遊技機毎に設置されており、客が、貸出機に紙幣を投入し、玉貸ボタンあるいはメダル貸ボタンを押下することによって、一定単位の金額に対応する数の遊技媒体が貸し出される。貸ボタンの操作信号や貸出数のデータ等はホールコンピュータに送信される。
遊技を終える際に、例えば、1万円紙幣を投入して5千円分の遊技媒体の貸出を受けた場合のように、残額がある場合には、返却ボタンを押下することによってカードが貸出機から返却される。カードには識別情報が記憶されており、ホールコンピュータの記憶装置には、カードの識別情報に関連付けて残額が記憶される。以下、この遊技媒体の計数値を残額情報と称することにする。
また、近年、遊技機毎に、遊技媒体を計数する各台計数機を設置するホールが増えている。遊技者が遊技媒体を各台計数機に流した後に、貸出機の返却ボタンを押下することによって、カードが貸出機から返却される。カードには識別情報が記憶されており、ホールコンピュータの記憶装置には、カードの識別情報に関連付けて遊技媒体の計数値が記憶される。以下、この遊技媒体の計数値を持玉情報と称することにする。遊技客は、そのカードを他の遊技機の貸出機に挿入し、払出ボタンを押下することにより、持玉情報の範囲で予め設定された数の遊技媒体が払い出される。ホールコンピュータの記憶装置に記憶されている持玉情報は、払い出された遊技媒体の数が差し引かれた値に更新される。
このように、遊技客は、そのカードを他の遊技機の貸出機に挿入することによって、残額あるいは持玉情報を用いて、他の遊技機で遊技を行うことが可能である。また、カードをホールに設置されている精算機に投入することによって残額を受け取ることが可能である。更に、遊技客はそのカードを景品交換所(景品カウンター)に持参することにより、持玉情報に対して景品との交換を行うことができる。
貸出機に挿入するカードとして、会員カードと、非会員カードとがある。会員カードは、ホールの会員となった遊技客が使用できるカードである。会員カードには、識別情報と暗証番号が設定されている。会員客は、貸出機に会員カードを挿入し、暗証番号を入力することにより、会員カードの持玉情報の範囲で遊技媒体を払い出すことが可能になり、遊技を実行することができる。また、会員特典の一つとして、貯玉、再プレイが挙げられる。貯玉、再プレイとは、会員カードの貯玉情報を用いて遊技を行うことである。貯玉情報は、持玉情報から移行したものであり、当日の営業終了から翌日の営業開始前までの間において所定のタイミングで持玉情報から貯玉情報に移行する。
これにより、例えば、獲得した遊技媒体を計数機に流して会員カードの持玉情報を増やした後、景品交換を行わずにホールを出る。そして、別の日に会員カードを持参して来店した際に、持玉情報から移行した貯玉情報を利用して遊技を実行することや景品交換を行うことが可能になる。
また、非会員カードは、会員ではない一般客が使用する、遊技当日のみ使用できるカードである。非会員カードは貸出機に複数収納されており、貸出機に会員カードが挿入されていない状態で返却ボタンが押下された場合には、非会員カードが返却される。残額情報や持玉情報は、非会員カードの識別情報に関連付けてホールコンピュータに送信され、記憶装置に記憶される。非会員カードの持玉情報による景品交換は、遊技当日にのみ可能である。
ところで、遊技客が貯玉情報を確認する場合には、貸出機に会員カードを挿入して識別番号を入力するか、あるいは会員カードを景品交換所に持参することによって確認可能である。しかし、ホール以外の場所で貯玉情報を確認することが困難であった。そこで、従来、携帯通信端末を用いて、貯玉データ管理装置で管理されている貯玉データを確認するとともに、貯玉データを景品に交換するシステムについて提案されている(特許文献1参照)。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1] 特開2003-19340号公報
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
しかしながら、従来のように、携帯通信端末を用いて貯玉データを確認可能にした場合、多くの携帯通信端末から管理サーバにアクセスを要求されるおそれがあり、これにより、遊技機やホールの売上等の管理以外のことによる管理サーバの処理負担が増加するおそれがある。このため、携帯通信端末からの要求に対する処理負担はできるだけ小さいことが望ましい。その一方で、従来のように、携帯通信端末を用いて貯玉データを確認可能にした場合、貯玉情報に対応する遊技媒体数(以下、貯玉数と称する)の確認ができるのみであり、遊技客は貯玉数以外の情報を得ることが困難であった。
本発明は、上述の問題点に鑑みてなされたものであり、携帯通信端末からのアクセスによる管理サーバの処理負担を軽減するとともに、遊技者に対してより詳細な貯玉情報を提供することが可能な管理サーバ及びこの管理サーバを用いた管理システムを提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段]
前記目的を達成するため、本発明は、次に記載する構成を備えている。
(1)複数の遊技機(例えば、遊技機10)のそれぞれと接続可能であるとともに、複数の遊技者が操作可能な異なる携帯端末機(例えば、スマートフォン700)のそれぞれと通信網(例えば、ネットワーク50)を介して接続可能な管理サーバ(例えば、ホールコンピュータ100)であって、
各遊技者が遊技を行い得る遊技媒体数に関する貯玉情報を、遊技者を特定するための認証情報(例えば、ホール会員IDやパスワード)に対応付けて認証貯玉情報として記憶する貯玉情報記憶部(例えば、貯玉管理テーブル152)と、
各遊技者が遊技を行い得る、遊技中に獲得した遊技媒体数に関する持玉情報を、遊技者を特定するための認証情報に対応付けて認証持玉情報として記憶する持玉情報記憶部(例えば、持玉管理テーブル153)と、
携帯端末機から、遊技者を特定可能な認証情報、及び認証貯玉情報の確認を要求する確認要求情報を含む各種の要求情報を受信する制御を行う受信制御部(例えば、受信制御部113)と、
当該受信制御部で受信した認証情報及び確認要求情報に基づき、前記貯玉情報記憶部に記憶された前記認証貯玉情報のうち、前記認証情報に対応する認証貯玉情報を自己認証貯玉情報として特定する制御を行う特定制御部(例えば、特定制御部122)と、
当該自己認証貯玉情報を、確認要求情報の送信元の携帯端末機へ送信する制御を行う送信制御部(例えば、送信制御部116)と、を備え、
前記持玉情報記憶部に記憶されている遊技媒体数を、遊技終了後における予め決められたタイミングで前記貯玉情報記憶部に記憶されている遊技媒体数に加算して前記認証貯玉情報の更新制御を行う更新制御部(例えば、貯玉管理部112による図63のステップS2108の処理)と、
前記更新制御を行う前の前記貯玉情報記憶部に記憶されている遊技媒体数と前記更新制御を行った後の前記貯玉情報記憶部に記憶されている遊技媒体数との差数を算出する算出制御部(例えば、貯玉管理部112、図63のステップS2110の処理)と、を更に備え、
前記送信制御部は、前記差数を自己認証貯玉情報ともに、確認要求情報の送信元の携帯端末機へ送信する制御(例えば、図64のステップS2228の処理)を行うことを特徴とする管理サーバ。
(1)によれば、遊技者が携帯端末機を操作して確認要求情報を送信し、管理サーバが、携帯端末機からの確認要求情報を受信したことに応じて、携帯端末機に対して、自己認証貯玉情報及び更新制御前後の貯玉情報記憶部に記憶されている遊技媒体数の差数、言い替えれば、遊技者が所持する貯玉数及び更新制御前後の貯玉数の差数を送信する。これにより、遊技者は、携帯端末機を介して貯玉数を確認できるとともに、例えば、前日の遊技によって貯玉数がどのくらい変化したのかあるいは当日の遊技によってどのくらい貯玉を使用したのかを把握することができる。また、予め決められたタイミングで貯玉数の差数を求める処理を行うため、貯玉数の差数を求める処理をリアルタイムに行うものとするよりも管理サーバの制御負担を軽減することが可能になる。このように、遊技者に対してより詳細な貯玉情報を提供することが可能になる。
(2) (1)において、前記更新制御の開始から完了するまでの間において、前記送信制御部が携帯端末機からの要求情報に対して返信することを規制する状態に設定(例えば、図64のステップS2223の処理)する送信規制設定部を更に備えることを特徴とする管理サーバ。
(2)によれば、更新制御部による更新制御の開始から完了するまでの間に、例えば、管理サーバが携帯端末機から確認要求情報を受信した場合には、管理サーバから携帯端末機へ自己認証貯玉情報及び差数の送信が規制される。これにより、管理サーバにおいては確認要求情報を受信したことによる処理よりも優先して更新制御が行われるため、更新制御をリアルタイムな制御とするよりも制御負担を軽減することが可能になり、遊技者へ、携帯端末機を介して正確な自己認証貯玉情報及び差数の情報を提供することが可能になる。
(3) (1)、(2)において、通信管理を行う通信管理部を更に備え、当該通信管理部が通信障害の発生を検知しているときに、前記受信制御部が要求情報を受信した場合に、前記送信制御部は、通信障害の発生を報知する通信障害情報を、要求情報の送信元の携帯端末機に送信する制御(例えば、図64のステップS2218、S2219の処理)を行うことを特徴とする管理サーバ。
(3)によれば、管理サーバ側において通信障害の発生を検知したときに、管理サーバから要求情報の送信元の携帯端末機に通信障害情報が送信されるため、遊技者は、通信障害情報によって遊技店側で通信障害が発生していることが分かる。このため、携帯端末機からの通信障害が発生している間に、携帯端末機から要求情報が送信されることを低減させることが可能になり、管理サーバ側の処理負担を軽減することが可能になる。
(4) (1)~(3)のいずれかの管理サーバと、遊技者の携帯端末機とを有する管理システム。
(4)によれば、(1)~(3)のいずれかの管理サーバを備えているため、携帯端末機からの確認要求情報を送信した遊技者は、携帯端末機を介して貯玉数を確認できるとともに、遊技によって貯玉数がどの程度増減したのかを把握することができる。また、貯玉数の差数を求める処理をリアルタイムに行うものとするよりも管理サーバの制御負担を軽減することが可能になる。このように、遊技者に対してより詳細な貯玉情報を提供することが可能な管理システムを提供することが可能になる。
[発明の効果]
本発明によれば、遊技者に対してより詳細な貯玉情報を提供することが可能な管理サーバ及びこの管理サーバを用いた管理システムを提供することが可能になる。
[付記E]
[背景技術]
従来、パチスロ機やパチンコ機などの遊技機を用いて営業を行う遊技店(以下、ホールと称する)においては、遊技客が貸出料を支払うことによって、遊技に使用する遊技媒体が遊技客に貸し出される。遊技客は、貸し出された遊技媒体を遊技機に投入して遊技を行い、遊技において特定の条件を満たした場合に遊技媒体が遊技機から払い出される。遊技媒体は、所望の景品に交換可能であり、交換に必要な遊技媒体の数は景品毎に設定されている。つまり、遊技客は、遊技機を操作して遊技媒体を増やすことができれば、それだけ多くの景品を取得することが可能になるため、大量の遊技媒体の獲得を目指して遊技を進めていく。
パチスロ機で遊技する場合には遊技媒体としてメダルが用いられ、パチンコ機で遊技する場合には遊技媒体として遊技球が用いられる。このため、一般に、特定の条件を満たした場合にパチスロ機から払い出される遊技媒体は出メダル、パチンコ機から払い出される遊技媒体は出玉と称されている。
また、遊技機と遊技機との間に、サンドと称される遊技媒体の貸出機が遊技機毎に設置されており、客が、貸出機に紙幣を投入し、玉貸ボタンあるいはメダル貸ボタンを押下することによって、一定単位の金額に対応する数の遊技媒体が貸し出される。貸ボタンの操作信号や貸出数のデータ等はホールコンピュータに送信される。
遊技を終える際に、貸出機に投入した金額よりも支払った金額が少ない場合、すなわち残額がある場合には、返却ボタンを押下することによってカードが貸出機から返却される。カードには識別情報が記憶されており、ホールコンピュータのサーバには、カードの識別情報に関連付けて残額が記憶される。以下、この遊技媒体の計数値を残額情報と称することにする。
また、近年、遊技機毎に、遊技媒体を計数する各台計数機を設置するホールが増えている。遊技者が遊技媒体を各台計数機に流した後に、貸出機の返却ボタンを押下することによって、カードが貸出機から返却される。カードには識別情報が記憶されており、ホールコンピュータのサーバには、カードの識別情報に関連付けて遊技媒体の計数値が記憶される。以下、この遊技媒体の計数値を持玉情報と称することにする。遊技客は、そのカードを他の遊技機の貸出機に挿入し、払出ボタンを押下することにより、持玉情報の範囲で予め設定された数の遊技媒体が払い出される。ホールコンピュータに記憶されているカードの持玉情報は、払い出された遊技媒体の数が差し引かれた値に更新される。
このように、遊技客は、そのカードを他の遊技機の貸出機に挿入することによって、残額あるいは持玉情報を用いて、他の遊技機で遊技を行うことが可能である。また、カードをホールに設置されている精算機に投入することによって残額を受け取ることが可能である。更に、遊技客はそのカードを景品交換所(景品カウンター)に持参することにより、持玉情報に対して景品の交換を行うことができる。
貸出機に挿入するカードとして、会員カードと、非会員カードとがある。会員カードは、ホールの会員となった遊技客が使用できるカードである。会員カードには、識別情報と暗証番号が設定されている。会員客は、貸出機に会員カードを挿入し、暗証番号を入力することにより、会員カードの持玉情報の範囲で遊技媒体を払い出すことが可能になり、遊技を実行することができる。会員の特典の一つとして、会員カードの持玉情報(貯玉情報)を利用して、別の日に再プレイできることがあげられる。例えば、獲得した遊技媒体を計数機に流して会員カードの持玉情報を増やした後、景品交換を行わずにホールを出る。そして、別の日に会員カードを持参して来店した際に、会員カードの持玉情報(貯玉情報)を利用して遊技を実行することや景品交換を行うことが可能になる。
また、非会員カードは、会員ではない一般客が使用する、遊技当日のみ使用できるカードである。非会員カードは貸出機に複数収納されており、貸出機に会員カードが挿入されていない状態で返却ボタンが押下された場合には、非会員カードが返却される。残額情報や持玉情報は、非会員カードの識別情報に関連付けてホールコンピュータに送信され、ホールコンピュータのサーバに記憶される。非会員カードの持玉情報を利用しての景品交換は、遊技当日にのみ可能である。
ところで、遊技客が貯玉数を確認する場合には、貸出機に会員カードを挿入して識別番号を入力するか、あるいは会員カードを景品交換所に持参することによって確認可能である。しかし、ホール以外の場所で貯玉数を確認することが困難であった。そこで、従来、携帯通信端末を用いて、貯玉データ管理装置で管理されている貯玉データを確認するとともに、貯玉データを景品に交換するシステムについて提案されている(特許文献1参照)。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1] 特開2003-19340号公報
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
しかしながら、従来のように、携帯通信端末を用いて貯玉データを確認可能にした場合、多くの携帯通信端末から管理サーバにアクセスを要求されるおそれがあり、これにより、遊技機やホールの売上等の管理以外のことによる管理サーバの処理負担が増加するおそれがある。このため、携帯通信端末からの要求に対する処理負担はできるだけ小さいことが望ましい。その一方で、従来のように、携帯通信端末を用いて貯玉データを確認可能にした場合、貯玉情報に対応する遊技媒体数(以下、貯玉数と称する)の確認ができるのみであり、遊技客は貯玉数以外の情報を得ることが困難であった。
本発明は、上述の問題点に鑑みてなされたものであり、遊技者に対してより有用な情報を提供することが可能な管理サーバ及びこの管理サーバを用いた管理システムを提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段]
前記目的を達成するため、本発明は、次に記載する構成を備えている。
(1)複数の遊技機(例えば、遊技機10)のそれぞれと接続可能であるとともに、複数の遊技者が操作可能な異なる携帯端末機(例えば、スマートフォン700)のそれぞれと通信網(例えば、ネットワーク50)を介して接続可能な管理サーバ(例えば、ホールコンピュータ100)であって、
各遊技者が遊技を行い得る遊技媒体数に関する貯玉情報を、遊技者を特定するための認証情報(例えば、ホール会員IDやパスワード)に対応付けて認証貯玉情報として記憶する貯玉情報記憶部(例えば、貯玉管理テーブル152)と、
各遊技者が遊技を行い得る、遊技中に獲得した遊技媒体数に関する持玉情報を、遊技者を特定するための認証情報に対応付けて認証持玉情報として記憶する持玉情報記憶部(例えば、持玉管理テーブル153)と、
携帯端末機から、遊技者を特定可能な認証情報、及び認証貯玉情報の確認を要求する確認要求情報を含む各種の要求情報を受信する制御を行う受信制御部(例えば、受信制御部113)と、
当該受信制御部で受信した認証情報及び確認要求情報に基づき、前記貯玉情報記憶部に記憶された前記認証貯玉情報のうち、前記認証情報に対応する認証貯玉情報を自己認証貯玉情報として特定する制御を行う特定制御(例えば、特定制御部122)部と、
当該自己認証貯玉情報を、確認要求情報の送信元の携帯端末機へ送信する制御を行う送信制御部(例えば、送信制御部116)と、を備え、
前記持玉情報記憶部に記憶されている遊技媒体数を、遊技終了後における予め決められたタイミングで前記貯玉情報記憶部に記憶されている遊技媒体数に加算して前記認証貯玉情報の更新制御を行う更新制御部(例えば、貯玉管理部112による図63のステップS2108の処理)と、を備え、
前記特定制御部は、携帯端末機からの確認要求情報を受信したことに応じて、当該確認要求情報に対応する認証情報によって特定される遊技者が、前記貯玉情報記憶部に記憶された遊技媒体数の範囲で取得した遊技媒体によって遊技を行った遊技機を特定する制御を行い(例えば、図74のステップS2242の処理)、
前記送信制御部は、携帯端末機からの確認要求情報を受信したことに応じて、携帯端末機に、前記特定制御部の制御によって特定された遊技機の遊技結果情報を送信する制御を行う(例えば、図74のステップS2245の処理)ことを特徴とする管理サーバ。
(1)によれば、管理サーバが、携帯端末機からの確認要求情報を受信したことに応じて、携帯端末機に対して、自己認証貯玉情報における遊技媒体数(貯玉数)及びこの遊技媒体数(貯玉数)を利用して遊技を行った遊技機の遊技結果情報を送信することにより、携帯端末機からの確認要求情報を送信した遊技者は、携帯端末機を介して自己認証貯玉情報、すなわち遊技店に預けている遊技媒体数を確認可能になるとともに、貯玉を利用して遊技を行った遊技機の遊技結果を確認可能になる。これにより、遊技者は、遊技戦略を立てるために、有用な情報を入手することが可能となる。このように、遊技者に対して有用な情報を提供することが可能な管理サーバを提供することが可能になる。
(2) (1)において、各遊技機に対応して配置され、認証貯玉情報に基づいて遊技媒体を払い出す遊技媒体貸出装置(例えば、サンド装置20)のそれぞれと通信可能に接続されており、
前記受信制御部は、前記遊技媒体貸出装置から、認証貯玉情報における遊技媒体数の減算情報(例えば、図4における「貯玉払出」の操作による規定の払出数(例えば、4円パチンコならば125玉))及び遊技者が獲得した遊技媒体数の増加情報(例えば、サンド装置20の計数機能による遊技媒体の計数値)を受信する制御を行い、
前記送信制御部は、前記受信制御部による確認要求情報の受信に応じて、当該確認要求情報の送信元の携帯端末機に、前記遊技結果情報として前記減算情報及び前記増加情報を送信する制御を行う(図74のステップS2245の処理)ことを特徴とする管理サーバ。
(2)によれば、管理サーバが、携帯端末機からの確認要求情報を受信したことに応じて、携帯端末機に対して、遊技結果情報として認証貯玉情報における貯玉数の減算情報及び遊技者が獲得した遊技媒体数(持玉数)の増加情報を送信することにより、遊技者は、携帯端末機を介して貯玉による遊技の結果としての貯玉の減算情報に加えて、貯玉となる前日の持玉の増加情報を知ることが可能になる。
(3) (2)において、認証貯玉情報における遊技媒体数に基づいて遊技媒体の払い出しを行った前記遊技媒体貸出装置に対応する遊技機についての遊技結果情報を、前記認証情報に対応付けて複数日に渡って履歴情報として記憶する遊技履歴記憶部(例えば、図72に示す会員別貯玉利用遊技履歴管理テーブル161)を更に備え、
前記受信制御部は、携帯端末機から、前記履歴情報の確認を要求する要求情報(図75の貯玉利用遊技履歴ボタン1802eの選択によって携帯端末機から送信される要求情報)を受信する制御を行い、
前記送信制御部は、携帯端末機からの前記履歴情報の確認を要求する確認要求情報の受信に応じて、前記確認要求情報の送信元の携帯端末機に履歴情報を送信する(例えば、ステップS2246、S2247)ことを特徴とする管理サーバ。
(3)によれば、管理サーバの遊技履歴記憶部に、貯玉利用によって遊技が行われた遊技機についての遊技結果情報を、前記認証情報に対応付けて複数日に渡って記憶しているため、遊技者は、過去の複数日における貯玉を利用して遊技を行った遊技機の遊技結果を確認可能になる。これにより、遊技者は、遊技戦略を立てるために、更に、有用な情報を入手することが可能となる。
(4) (1)~(3)のいずれかの管理サーバと、遊技者の携帯端末機とを有する管理システム。
(4)によれば、(1)~(3)のいずれかの管理サーバを備えているため、管理サーバが、携帯端末機からの確認要求情報を受信したことに応じて、携帯端末機に対して、自己認証貯玉情報における遊技媒体数(貯玉数)及びこの遊技媒体数(貯玉数)を利用して遊技を行った遊技機の遊技結果情報を送信することにより、携帯端末機からの確認要求情報を送信した遊技者は、携帯端末機を介して自己認証貯玉情報、すなわち遊技店に預けている遊技媒体数を確認可能になるとともに、貯玉を利用して遊技を行った遊技機の遊技結果を確認可能になる。これにより、遊技者は、遊技戦略を立てるために、有用な情報を入手することが可能となる。このように、遊技者に対して有用な情報を提供することが可能な管理システムを提供することが可能になる。
[発明の効果]
本発明によれば、遊技者に対して有用な情報を提供することが可能な管理サーバ及びこの管理サーバを用いた管理システムを提供することが可能になる。
[付記F]
[背景技術]
従来、パチスロ機やパチンコ機などの遊技機を用いて営業を行う遊技店(以下、ホールと称する)においては、遊技客が貸出料を支払うことによって、遊技に使用する遊技媒体が遊技客に貸し出される。遊技客は、貸し出された遊技媒体を遊技機に投入して遊技を行い、遊技において特定の条件を満たした場合に遊技媒体が遊技機から払い出される。遊技媒体は、所望の景品に交換可能であり、交換に必要な遊技媒体の数は景品毎に設定されている。つまり、遊技客は、遊技機を操作して遊技媒体を増やすことができれば、それだけ多くの景品を取得することが可能になるため、大量の遊技媒体の獲得を目指して遊技を進めていく。
パチスロ機で遊技する場合には遊技媒体としてメダルが用いられ、パチンコ機で遊技する場合には遊技媒体として遊技球が用いられる。このため、一般に、特定の条件を満たした場合にパチスロ機から払い出される遊技媒体は出メダル、パチンコ機から払い出される遊技媒体は出玉と称されている。
また、遊技機と遊技機との間に、サンドと称される遊技媒体の貸出機が遊技機毎に設置されており、客が、貸出機に紙幣を投入し、玉貸ボタンあるいはメダル貸ボタンを押下することによって、一定単位の金額に対応する数の遊技媒体が貸し出される。貸ボタンの操作信号や貸出数のデータ等はホールコンピュータに送信される。
遊技を終える際に、貸出機に投入した金額よりも支払った金額が少ない場合、すなわち残額がある場合には、返却ボタンを押下することによってカードが貸出機から返却される。カードには識別情報が記憶されており、ホールコンピュータのサーバには、カードの識別情報に関連付けて残額が記憶される。以下、この遊技媒体の計数値を残額情報と称することにする。
また、近年、遊技機毎に、遊技媒体を計数する各台計数機を設置するホールが増えている。遊技者が遊技媒体を各台計数機に流した後に、貸出機の返却ボタンを押下することによって、カードが貸出機から返却される。カードには識別情報が記憶されており、ホールコンピュータのサーバには、カードの識別情報に関連付けて遊技媒体の計数値が記憶される。以下、この遊技媒体の計数値を持玉情報と称することにする。遊技客は、そのカードを他の遊技機の貸出機に挿入し、払出ボタンを押下することにより、持玉情報の範囲で予め設定された数の遊技媒体が払い出される。ホールコンピュータに記憶されているカードの持玉情報は、払い出された遊技媒体の数が差し引かれた値に更新される。
このように、遊技客は、そのカードを他の遊技機の貸出機に挿入することによって、残額あるいは持玉情報を用いて、他の遊技機で遊技を行うことが可能である。また、カードをホールに設置されている精算機に投入することによって残額を受け取ることが可能である。更に、遊技客はそのカードを景品交換所(景品カウンター)に持参することにより、持玉情報に対して景品の交換を行うことができる。
貸出機に挿入するカードとして、会員カードと、非会員カードとがある。会員カードは、ホールの会員となった遊技客が使用できるカードである。会員カードには、識別情報と暗証番号が設定されている。会員客は、貸出機に会員カードを挿入し、暗証番号を入力することにより、会員カードの持玉情報の範囲で遊技媒体を払い出すことが可能になり、遊技を実行することができる。また、会員特典の一つとして、貯玉、再プレイが挙げられる。貯玉、再プレイとは、会員カードの貯玉情報を用いて遊技を行うことである。貯玉情報は、持玉情報から移行したものであり、当日の営業終了から翌日の営業開始前までの間において所定のタイミングで持玉情報から貯玉情報に移行する。
これにより、例えば、獲得した遊技媒体を計数機に流して会員カードの持玉情報を増やした後、景品交換を行わずにホールを出る。そして、別の日に会員カードを持参して来店した際に、持玉情報から移行した貯玉情報を利用して遊技を実行することや景品交換を行うことが可能になる。
また、非会員カードは、会員ではない一般客が使用する、遊技当日のみ使用できるカードである。非会員カードは貸出機に複数収納されており、貸出機に会員カードが挿入されていない状態で返却ボタンが押下された場合には、非会員カードが返却される。残額情報や持玉情報は、非会員カードの識別情報に関連付けてホールコンピュータに送信され、記憶装置に記憶される。非会員カードの持玉情報を利用しての景品交換は、遊技当日にのみ可能である。
ところで、遊技客が貯玉情報を確認する場合には、貸出機に会員カードを挿入して識別番号を入力するか、あるいは会員カードを景品交換所に持参することによって確認可能である。しかし、ホール以外の場所で貯玉情報を確認することが困難であった。そこで、従来、携帯通信端末を用いて、貯玉データ管理装置で管理されている貯玉データを確認するとともに、貯玉データを景品に交換するシステムについて提案されている(特許文献1参照)。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1] 特開2003-19340号公報
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
しかしながら、会員カードを貸出機の挿入口に挿入し、遊技者が遊技を行っているときには、持玉情報における持玉数や貯玉情報における貯玉数が常に変動する可能性があるが、一方で、特許文献1に記載されたシステムのように、携帯電話機を用いた遊技媒体の貸出や景品交換を行うことが可能な場合には、多方面からのアクセスによって、ホールコンピュータにおける貯玉情報の管理が難しく、エラー発生など不具合が生じやすくなるおそれがある。
本発明は、上述の問題点に鑑みてなされたものであり、遊技媒体貸出装置及び携帯電話機からのアクセスに対して、エラーなどが生じにくい状態で貯玉情報の管理を行うことが可能な管理サーバ、及びこの管理サーバを用いた管理システムを提供する。
[課題を解決するための手段]
前記目的を達成するため、本発明は、次に記載する構成を備えている。
(1)複数の遊技機(例えば、遊技機10)のそれぞれと各遊技機に対応して配置された遊技媒体貸出装置(例えば、サンド装置20)のそれぞれと接続可能であるとともに、複数の遊技者が操作可能な異なる携帯端末機(例えば、スマートフォン700)のそれぞれと通信網(例えば、ネットワーク50)を介して接続可能な管理サーバ(例えば、ホールコンピュータ100)であって、
各遊技者が遊技を行い得る遊技媒体数に関する貯玉情報を、遊技者を特定するための認証情報に対応付けて認証貯玉情報として記憶する貯玉情報記憶部(例えば、貯玉管理テーブル152)と、
携帯端末機から、遊技者を特定可能な認証情報、及び認証貯玉情報の確認を要求する確認要求情報を受信する制御を行う一方、認証貯玉情報における遊技媒体数を所望の貸出レートに変換あるいは景品に交換することを要求する変換/交換要求情報を受信する制御を行う受信制御部(例えば、受信制御部113)と、
受信した確認要求情報に基づき、前記貯玉情報記憶部に記憶された認証貯玉情報のうち、該当する自己の認証貯玉情報を自己認証貯玉情報として特定する制御を行う一方、遊技者を特定する特定情報が記憶された特定情報記憶媒体から、前記遊技媒体貸出装置を介して、遊技者の特定情報を読み取る制御を行う特定制御部(例えば、特定制御部122)と、
当該自己認証貯玉情報を、確認要求情報の送信元の携帯端末機へ送信する制御を行う送信制御部(例えば、送信制御部116)と、を備え、
前記受信制御部は、前記遊技媒体貸出装置から、認証貯玉情報における遊技媒体数の減算情報(例えば、図4における「貯玉払出」の操作による規定の払出数(例えば、4円パチンコならば125玉))及び遊技者が所持する遊技媒体数の増加情報(例えば、サンド装置20の計数機能による遊技媒体の計数値)を受信する制御を行い、
前記送信制御部は、前記受信制御部による確認要求情報の受信に応じて、確認要求情報の送信元の携帯端末機へ、自己認証貯玉情報及び前記増加情報を送信する制御(例えば、図80のステップS2268の処理)を行う一方、前記受信制御部による変換/交換要求情報の受信に応じて、変換/交換要求情報の送信元の携帯端末機へ、貸出レート変換情報あるいは景品交換情報を送信する制御(例えば、図81のステップS2280の処理)を行い、
前記遊技媒体貸出装置が特定情報記憶媒体から遊技者の特定情報を読み取る制御を行っている間、前記受信制御部が携帯端末機から変換/交換要求情報を受信した場合に、貸出レート変換情報あるいは景品交換情報を送信する制御(例えば、図81のステップS2273の処理)に規制をかける送信規制設定部(例えば、送信規制設定部124)を更に備えることを特徴とする管理サーバ。
(1)によれば、遊技媒体貸出装置(サンド装置)が特定情報記憶媒体(会員カード)から遊技者の特定情報(ホール会員ID)を読み取る制御を行っている間、例えば、特定情報記憶媒体を遊技媒体貸出装置に挿入し、遊技媒体貸出装置が特定情報記憶媒体に記憶されている情報の読み取りが可能な状態の間は、受信制御部が変換/交換要求情報を受信した場合に、貸出レート変換情報あるいは景品交換情報を送信する制御に規制をかけている。これにより、管理サーバに対する遊技媒体貸出装置及び携帯電話機のアクセスによって、管理サーバにおける処理が集中することが低減され、エラーなどが生じにくい状態で貯玉情報の管理を行うことが可能になる。
(2) 複数の遊技機(例えば、遊技機10)のそれぞれと各遊技機に対応して配置された遊技媒体貸出装置(例えば、サンド装置20)のそれぞれと接続可能であるとともに、複数の遊技者が操作可能な異なる携帯端末機(例えば、スマートフォン700)のそれぞれと通信網(例えば、ネットワーク50)を介して接続可能な管理サーバ(例えば、ホールコンピュータ100)であって、
各遊技者が遊技を行い得る遊技媒体数に関する貯玉情報を、遊技者を特定するための認証情報に対応付けて認証貯玉情報として記憶する貯玉情報記憶部(例えば、貯玉管理テーブル152)と、
携帯端末機から、遊技者を特定可能な認証情報、及び認証貯玉情報の確認を要求する確認要求情報を受信する制御を行う一方、認証貯玉情報における遊技媒体数を所望の貸出レートに変換あるいは景品に交換することを要求する変換/交換要求情報を受信する制御を行う受信制御部(例えば、受信制御部113)と、
受信した確認要求情報に基づき、前記貯玉情報記憶部に記憶された認証貯玉情報のうち、該当する自己の認証貯玉情報を自己認証貯玉情報として特定する制御を行う一方、遊技者を特定する特定情報が記憶された特定情報記憶媒体から、前記遊技媒体貸出装置を介して、遊技者の特定情報を読み取る制御を行う特定制御部(例えば、特定制御部122)と、
当該自己認証貯玉情報を、確認要求情報の送信元の携帯端末機へ送信する制御を行う送信制御部(例えば、送信制御部116)と、を備え、
前記受信制御部は、前記遊技媒体貸出装置から、認証貯玉情報における遊技媒体数の減算情報(例えば、図4における「貯玉払出」の操作による規定の払出数(例えば、4円パチンコならば125玉))及び遊技者が所持する遊技媒体数の増加情報(例えば、サンド装置20の計数機能による遊技媒体の計数値)を受信する制御を行い、
前記送信制御部は、前記受信制御部による確認要求情報の受信に応じて、確認要求情報の送信元の携帯端末機へ、自己認証貯玉情報及び前記増加情報を送信する制御(例えば、図80のステップS2268の処理)を行う一方、前記受信制御部による変換/交換要求情報の受信に応じて、変換/交換要求情報の送信元の携帯端末機へ、貸出レート変換情報あるいは景品交換情報を送信する制御(例えば、図81のステップS2280の処理)を行い、
前記遊技媒体貸出装置が特定情報記憶媒体から遊技者の特定情報を読み取る制御を行っている間、携帯端末機から確認要求情報もしくは、変換/交換要求情報を受信した場合に、前記送信制御部によって携帯端末機へ認証貯玉情報もしくは、認証貯玉情報および貸出レート変換情報あるいは景品交換情報を送信する制御に規制をかける(例えば、図80のステップS2263の処理、図81のステップS2273の処理)送信規制設定部を更に備えることを特徴とする管理サーバ。
(2)によれば、遊技媒体貸出装置(サンド装置)が特定情報記憶媒体(会員カード)から遊技者の特定情報(ホール会員ID)を読み取る制御を行っている間、例えば、特定情報記憶媒体を遊技媒体貸出装置に挿入し、遊技媒体貸出装置が特定情報記憶媒体に記憶されている情報の読み取りが可能な状態の間は、受信制御部が確認要求情報を受信した場合もしくは、受信制御部が変換/交換要求情報を受信した場合に、確認要求情報に対する自己認証貯玉情報の送信、もしくは貸出レート変換情報あるいは景品交換情報を送信する制御に規制をかけている。これにより、管理サーバに対する遊技媒体貸出装置及び携帯電話機のアクセスによって、管理サーバにおける処理が集中することが低減され、エラーなどが生じにくい状態で貯玉情報の管理を行うことが可能になる。
(3) (1)又は(2)において、前記送信制御部は、前記遊技媒体貸出装置が特定情報記憶媒体から遊技者の特定情報を読み取る制御を行っている間、要求情報の送信元の携帯端末機に対して、送信制御を規制していることを示唆する規制示唆情報を送信する制御(例えば、図80のステップS2265及び図81のステップS2275の処理)を行うことを特徴とする管理サーバ。
(3)によれば、遊技媒体貸出装置において特定情報記憶媒体から遊技者の特定情報を読み取る制御が行われている間(例えば、図80のステップS2261のYES及び図81のステップS2271のYES)、管理サーバから、管理サーバにおいて携帯端末機への送信制御に規制がかけられていることを示唆する規制示唆情報が送信されるため、遊技者は、携帯電話機を介して貯玉確認などの規制が行われていることを確認することができる。
(4) (1)~(3)において、前記送信制御部は、前記遊技媒体貸出装置が特定情報記憶媒体から遊技者の特定情報を読み取る制御を終了した場合(例えば、図80のステップS2261のNO及び図81のステップS2271のNO)に、要求情報の送信元の携帯端末機に対して、送信制御の規制が解除されたことを示唆する規制解除示唆情報を送信する制御(例えば、図78のステップS2127の処理)を行うことを特徴とする管理サーバ。
(4)によれば、遊技媒体貸出装置から特定情報記憶媒体が返却された場合のように、遊技媒体貸出装置において特定情報記憶媒体から遊技者の特定情報を読み取る制御が終了した時、管理サーバから、携帯端末機への送信制御にかけられている規制が解除されたことを示唆する規制解除示唆情報が送信されるため、遊技者は、携帯電話機を介して貯玉確認等が可能になったことを確認することができる。
(5) (1)~(4)のいずれかの管理サーバと、遊技者の携帯端末機とを有する管理システム。
(5)によれば、(1)~(4)のいずれかの管理サーバを備えているため、特定情報記憶媒体(会員カード)を遊技媒体貸出装置に挿入し、特定情報記憶媒体に記憶されている遊技者の特定情報を読み取っている間は、携帯端末機からの、貯玉を所望の貸出レートに変換あるいは景品に交換することの要求に対して、変換/交換情報の送信に規制をかけている。これにより、遊技媒体貸出装置及び携帯電話機からのアクセスに対して、エラーなどが生じにくい状態で貯玉情報の管理を行うことが可能になる。
[発明の効果]
本発明によれば、遊技媒体貸出装置及び携帯電話機からのアクセスに対して、エラーなどが生じにくい状態で貯玉情報の管理を行うことが可能な管理サーバ、及びこの管理サーバを用いた管理システムを提供することが可能になる。
[付記G]
[背景技術]
従来、パチスロ機やパチンコ機などの遊技機を用いて営業を行う遊技店(以下、ホールと称する)においては、遊技客が貸出料を支払うことによって、遊技に使用する遊技媒体が遊技客に貸し出される。遊技客は、貸し出された遊技媒体を遊技機に投入して遊技を行い、遊技において特定の条件を満たした場合に遊技媒体が遊技機から払い出される。遊技媒体は、所望の景品に交換可能であり、交換に必要な遊技媒体の数は景品毎に設定されている。つまり、遊技客は、遊技機を操作して遊技媒体を増やすことができれば、それだけ多くの景品を取得することが可能になるため、大量の遊技媒体の獲得を目指して遊技を進めていく。
パチスロ機で遊技する場合には遊技媒体としてメダルが用いられ、パチンコ機で遊技する場合には遊技媒体として遊技球が用いられる。このため、一般に、特定の条件を満たした場合にパチスロ機から払い出される遊技媒体は出メダル、パチンコ機から払い出される遊技媒体は出玉と称されている。
また、遊技機と遊技機との間に、サンドと称される遊技媒体の貸出機が遊技機毎に設置されており、客が、貸出機に紙幣を投入し、玉貸ボタンあるいはメダル貸ボタンを押下することによって、一定単位の金額に対応する数の遊技媒体が貸し出される。貸ボタンの操作信号や貸出数のデータ等はホールコンピュータに送信される。
遊技を終える際に、貸出機に投入した金額よりも支払った金額が少ない場合、すなわち残額がある場合には、返却ボタンを押下することによってカードが貸出機から返却される。カードには識別情報が記憶されており、ホールコンピュータのサーバには、カードの識別情報に関連付けて残額が記憶される。以下、この遊技媒体の計数値を残額情報と称することにする
また、近年、遊技機毎に、遊技媒体を計数する各台計数機を設置するホールが増えている。遊技者が遊技媒体を各台計数機に流した後に、貸出機の返却ボタンを押下することによって、カードが貸出機から返却される。カードには識別情報が記憶されており、ホールコンピュータのサーバには、カードの識別情報に関連付けて遊技媒体の計数値が記憶される。以下、この遊技媒体の計数値を持玉情報と称することにする。遊技客は、そのカードを他の遊技機の貸出機に挿入し、払出ボタンを押下することにより、持玉情報の範囲で予め設定された数の遊技媒体が払い出される。ホールコンピュータに記憶されているカードの持玉情報は、払い出された遊技媒体の数が差し引かれた値に更新される。
このように、遊技客は、そのカードを他の遊技機の貸出機に挿入することによって、残額あるいは持玉情報を用いて、他の遊技機で遊技を行うことが可能である。また、カードをホールに設置されている精算機に投入することによって残額を受け取ることが可能である。更に、遊技客はそのカードを景品交換所(景品カウンター)に持参することにより、持玉情報に対して景品の交換を行うことができる。
貸出機に挿入するカードとして、会員カードと、非会員カードとがある。会員カードは、ホールの会員となった遊技客が使用できるカードである。会員カードには、識別情報と暗証番号が設定されている。会員客は、貸出機に会員カードを挿入し、暗証番号を入力することにより、会員カードの持玉情報の範囲で遊技媒体を払い出すことが可能になり、遊技を実行することができる。また、会員特典の一つとして、貯玉、再プレイが挙げられる。貯玉、再プレイとは、会員カードの貯玉情報を用いて遊技を行うことである。貯玉情報は、持玉情報から移行したものであり、当日の営業終了から翌日の営業開始前までの間において所定のタイミングで持玉情報から貯玉情報に移行する。
これにより、例えば、獲得した遊技媒体を計数機に流して会員カードの持玉情報を増やした後、景品交換を行わずにホールを出る。そして、別の日に会員カードを持参して来店した際に、持玉情報から移行した貯玉情報を利用して遊技を実行することや景品交換を行うことが可能になる。
また、非会員カードは、会員ではない一般客が使用する、遊技当日のみ使用できるカードである。非会員カードは貸出機に複数収納されており、貸出機に会員カードが挿入されていない状態で返却ボタンが押下された場合には、非会員カードが返却される。残額情報や持玉情報は、非会員カードの識別情報に関連付けてホールコンピュータに送信され、記憶装置に記憶される。非会員カードの持玉情報を利用しての景品交換は、遊技当日にのみ可能である。
ところで、遊技客が貯玉情報を確認する場合には、貸出機に会員カードを挿入して識別番号を入力するか、あるいは会員カードを景品交換所に持参することによって確認可能である。しかし、ホール以外の場所で貯玉情報を確認することが困難であった。そこで、従来、携帯通信端末を用いて、貯玉データ管理装置で管理されている貯玉データを確認するとともに、貯玉データを景品に交換するシステムについて提案されている(特許文献1参照)。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1] 特開2003-19340号公報
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
しかしながら、会員カードを貸出機の挿入口に挿入し、遊技者が遊技を行っているときには、持玉情報における持玉数や貯玉情報における貯玉数が常に変動する可能性があるが、一方で、特許文献1に記載されたシステムのように、携帯電話機を用いた遊技媒体の貸出や景品交換を行うことが可能な場合に、ホールコンピュータは、多方面からのアクセスを受けつつ、貯玉情報の管理を行うことになる。このため、遊技者本人ではなく、不正にネット経由でホールコンピュータにアクセスされてしまうおそれがあり、貯玉管理の信頼性を保持することが困難になる。
本発明は、上述の問題点に鑑みてなされたものであり、遊技媒体貸出装置および携帯電話機などから不正なアクセスがあったことを遊技者が確認し易くすることを可能にする管理サーバ、およびこの管理サーバを用いた管理システムを提供する。
[課題を解決するための手段]
前記目的を達成するため、本発明は、次に記載する構成を備えている。
(1)複数の遊技機(例えば、遊技機10)のそれぞれと各遊技機に対応して配置された遊技媒体貸出装置(例えば、サンド装置20)のそれぞれと接続可能であるとともに、複数の遊技者が操作可能な異なる携帯端末機(例えば、スマートフォン700)のそれぞれと通信網(例えば、ネットワーク50)を介して接続可能な管理サーバ(例えば、ホールコンピュータ100)であって、
各遊技者が遊技を行い得る遊技媒体数に関する貯玉情報を、遊技者を特定するための認証情報に対応付けて認証貯玉情報として記憶する貯玉情報記憶部(例えば、貯玉管理テーブル152)と、
携帯端末機から、遊技者を特定可能な認証情報、及び認証貯玉情報の確認を要求する確認要求情報を受信する制御を行う一方、認証貯玉情報における遊技媒体数を所望の貸出レートに変換あるいは景品に交換することを要求する変換/交換要求情報を受信する制御を行う受信制御部(例えば、受信制御部113)と、
受信した確認要求情報に基づき、前記貯玉情報記憶部に記憶された認証貯玉情報のうち、該当する自己の認証貯玉情報を自己認証貯玉情報として特定する制御を行う一方、遊技者を特定する特定情報が記憶された特定情報記憶媒体から、前記遊技媒体貸出装置を介して、遊技者の特定情報を読み取る制御を行う特定制御部(例えば、特定制御部122)と、
当該自己認証貯玉情報を、確認要求情報の送信元の携帯端末機へ送信する制御を行う送信制御部(例えば、送信制御部116)と、を備え、
前記受信制御部は、前記遊技媒体貸出装置から、認証貯玉情報における貯玉数の減算情報(例えば、図4における「貯玉払出」の操作による規定の払出数(例えば、4円パチンコならば125玉))および遊技者が所持する増加情報(例えば、サンド装置20の計数機能による遊技媒体の計数値)を受信する制御を行い、
前記送信制御部は、前記受信制御部による確認要求情報の受信に応じて、確認要求情報の送信元の携帯端末機へ、認証貯玉情報及び持玉の増加情報を送信する制御(例えば、図86のステップS2306の処理)を行う一方、前記受信制御部による変換/交換要求情報の受信に応じて、変換/交換要求情報の送信元の携帯端末機へ、貸出レート変換情報あるいは景品交換情報を送信する制御(例えば、図86のステップS2307の処理)を行い、
前記特定制御部は、特定情報記憶媒体から遊技者の特定情報を読み取る制御を行っている間、前記受信制御部が携帯端末機から確認要求情報もしくは変換/交換要求情報を受信した場合に、受信履歴情報を受信履歴記憶部に記憶(例えば、図86のステップS2304の処理)し、
前記送信制御部は、所定条件が成立した場合に、前記受信履歴記憶部に記憶した受信履歴情報を、確認要求情報の送信元の携帯端末機へ送信する制御(例えば、図86のステップS2306の処理)を行うことを特徴とする管理サーバ。
(1)によれば、所定条件が成立した場合、例えば、特定情報記憶媒体(会員カード)を遊技媒体貸出装置に挿入し、特定情報記憶媒体の遊技者の特定情報を読み取っている間に、管理サーバが携帯端末機から確認要求情報もしくは変換/交換要求情報を受信した場合に、受信履歴情報を確認要求情報の送信元の携帯端末機に送信するので、仮に、遊技者が携帯端末機を操作していないにもかかわらず、そのような受信履歴があったことを、携帯端末機を通じて遊技者が確認することが可能となり、早い段階で不正な操作を把握することが可能となる。このように、遊技媒体貸出装置および携帯電話機などから不正なアクセスがあったことを遊技者が確認し易くすることを可能にする管理サーバを提供することができる。
(2) (1)において、前記送信制御部は、所定条件として前記受信制御部が携帯端末機からの確認要求情報を受信する制御を行った場合(例えば、図86のステップS2305のYES)に、前記受信履歴記憶部に記憶した受信履歴情報を確認要求情報の送信元の携帯端末機に送信する制御(例えば、図86のステップS2306の処理)を行うことを特徴とする管理サーバ。
(2)によれば、遊技者は、携帯電話機から貯玉確認を要求した場合に、確認要求情報もしくは変換/交換要求情報の受信履歴を確認することが可能になる。
(3) (1)又は(2)において、前記送信制御部は、前記受信制御部が携帯端末機からの変換/交換要求情報を受信する制御を行った場合(例えば、図86のステップS2305のNO)に、変換/交換要求情報の送信元の携帯端末機へ、変換/交換要求情報を受信したことを示唆する受信示唆情報を送信(例えば、図86のステップS2307の処理)することを特徴とする管理サーバ。
(3)によれば、携帯電話機に、貯玉の減算に関わる情報の受信があったことを確認することができる。
(4) 携帯端末機から確認要求情報または変換/交換要求情報とともに送信されるGPS情報に基づいて、確認要求情報または変換/交換要求情報を送信した携帯端末機の位置を特定する位置特定部(例えば、位置特定部123)と、
前記受信制御部が携帯端末機からの確認要求情報または変換/交換要求情報を受信する制御を行った場合に、前記位置特定部が特定した携帯端末機の位置が遊技店内であるか否かを判断するとともに、前記遊技媒体貸出装置が特定情報記憶媒体から遊技者を特定する特定情報を読み取っているか否かを判断する判断制御を行う判断制御部(例えば、判断制御部114)と、
前記判断制御部が携帯端末機の位置が遊技店内でなく、かつ前記遊技媒体貸出装置が特定情報記憶媒体から遊技者を特定する特定情報を読み取っていると判断した場合(例えば、図87のステップS2321のYES)において、それ以降に、前記受信制御部が携帯端末機から確認要求情報を受信した場合に、認証貯玉情報の送信制御を拒絶(例えば、図87のステップS2322)するように設定する送信規制設定部(例えば、送信規制設定部124)と、を更に備えることを特徴とする管理サーバ。
(4)によれば、遊技媒体貸出装置(サンド装置20)に特定情報記憶媒体(会員カード)が挿入されているにもかかわらず、遊技店内に携帯端末機が無い場合には、遊技者による携帯端末機の操作ではなく、不正な操作である可能性があるとして、それ以降に、携帯端末機への認証貯玉情報の送信を拒絶する。これにより、不正な操作を行う者が管理サーバにアクセスすることを未然に防ぐことが可能となる。
(5) (1)~(4)のいずれかの管理サーバと、遊技者の携帯端末機とを有する管理システム。
(5)によれば、(1)~(4)のいずれかの管理サーバを備えているため、特定情報記憶媒体(会員カード)を遊技媒体貸出装置に挿入し、特定情報記憶媒体の遊技者の特定情報を読み取っている間に、管理サーバが携帯端末機から確認要求情報もしくは変換/交換要求情報を受信した場合、受信履歴情報を確認要求情報もしくは変換/交換要求情報の送信元の携帯端末機に送信するので、仮に、遊技者が携帯端末機を操作していないにもかかわらず、そのような受信履歴があったことを、携帯端末機を通じて遊技者が確認することが可能となり、早い段階で不正な操作を把握することが可能となる。このように、遊技媒体貸出装置および携帯電話機などから不正なアクセスがあったことを遊技者が確認し易くすることを可能にする管理システムを提供することができる。
[発明の効果]
本発明によれば、遊技媒体貸出装置および携帯電話機などから不正なアクセスがあったことを遊技者が確認し易くすることを可能にする管理サーバ、およびこの管理サーバを用いた管理システムを提供することが可能になる。