JP2023171161A - キャップ分離装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】プラスチック製容器からキャップ及びキャップリングを効果的に分離できるようにする。【解決手段】第1の押し潰し用回転ドラム5に、円筒状の押し潰し用外周面37を有する第1のドラム外周部49と、この第1のドラム外周部49に設けた第1の鋸刃リング53と、を構成する。第2の押し潰し用回転ドラム7に、円筒状の押し潰し用外周面39を有する第2のドラム外周部65と、この第2のドラム外周部65に設けた第2の鋸刃リング69と、を構成する。第1の鋸刃リング53が入り込む環状凹部73を第2のドラム外周部65に形成し、第2の鋸刃リング69が入り込む環状凹部59を第1のドラム外周部49に形成する。【選択図】図4
Description
本発明は、空の又は使用済みの飲料用ペットボトルなどのプラスチック製容器に取り付けられているキャップをプラスチック製容器から取り外して分離するためのキャップ分離装置に関する。
飲料用プラスチック製容器には、燃焼カロリーが低く、ダイオキシンの発生原因である塩素を含んでいないポリエチレンテレフタレートが用いられているが、このようなポリエチレンテレフタレートを原料とするペットボトルの飲み口部にはキャップが取り付けられていて、飲料を飲む場合にはこのキャップをペットボトルの飲み口部から外すこととなる。ペットボトルもキャップもともにプラスチック製リサイクル対象品であるが、キャップはポリプロピレン製でありペットボトルと材質が異なるため、ペットボトルと分別して回収する必要がある。したがって、ペットボトルから取り外したキャップはペットボトルとは別に廃棄されるべきだが、空になったペットボトルにキャップを再び装着して廃棄する場合も少なくない。また、ペットボトルの飲み口部からキャップを取り外した際には、飲み口部の根元部にプラスチック製キャップリングが残ってしまうが、このキャップリングもポリプロピレン製であるため分別する必要がある。
しかしながら、キャップが取り付けられた空の又は使用済みのペットボトルからこのキャップの取り外しを手作業で行うと作業効率が良くない。また、空の又は使用済みのペットボトルに残っているキャップリングの取り外しを手作業で行うとさらに作業効率が悪いので、例えば特許文献1に記載されているようなキャップ分離装置が開発されている。このキャップ分離装置は一対の圧壊ローラ間にキャップ付きのペットボトルを通し、ペットボトルを押し潰しながらキャップ及びキャップリングを押圧破壊するものであり、コンベアでキャップ付きペットボトルを圧壊ローラ間に運ぶだけでペットボトルからキャップ及びキャップリングを分離できるようにするための装置である。
このような特許文献1に記載されたキャップ分離装置では一対の圧壊ローラでキャップ及びキャップリングを押し潰して破壊することでキャップ等をペットボトルから分離しようとしているが、キャップ及びキャップリングを十分に押し潰したり破壊したりして、ペットボトルの飲み口部からキャップやキャップリングを確実に分離するためには、一対の圧壊ローラのクリアランスを十分に又はできるだけ小さくする必要がある。ところが、一対の圧壊ローラのクリアランスを小さくするとペットボトルの引き込みトラブル又は巻き込みトラブルが発生し、作業効率が悪くなるおそれがある。
そこで本発明は、ペットボトルのようなプラスチック製容器からキャップ及びキャップリングを取り外すことのできる新規なキャップ分離装置の提供を目的とする。
この目的を達成するための本発明のキャップ分離装置は、例えば容易に押し潰すことができる又は扁平に変形できる空の又は使用済みのプラスチック製容器に取り付けられている例えばプラスチック製のキャップをこのプラスチック製容器から分離するためのキャップ分離装置であって、第1の押し潰し用外周面を有する第1の押し潰し用回転ドラム(第1の押し潰し用回転ローラ)と、第2の押し潰し用外周面を有し、この第2の押し潰し用外周面が前記第1の押し潰し用外周面と押し潰し用クリアランスを形成するように設けられた第2の押し潰し用回転ドラム(第2の押し潰し用回転ローラ)と、前記第1の押し潰し用回転ドラム及び前記第2の押し潰し用回転ドラムの間に投入されたプラスチック製容器が前記押し潰し用クリアランスに引き込まれるように前記第1の押し潰し用回転ドラム及び前記第2の押し潰し用回転ドラムを反対方向に回転させる駆動装置(例えば駆動モータ)と、を備え、前記第1の押し潰し用回転ドラムには前記第1の押し潰し用外周面から又は前記第1の押し潰し用外周面よりも少なくとも外端側又は外周側(例えば引き込み歯)が突出するように、外周に複数又は多数の引き込み歯が形成されている環状又は円形状の引き込み歯体が設けられ、前記第2の押し潰し用回転ドラム(第2の押し潰し用回転ドラムの第2の押し潰し用外周面)には前記第1の押し潰し用回転ドラムの前記環状又は円形状の引き込み歯体又は前記引き込み歯が入り込む環状凹部が形成されているものである。第1の押し潰し用回転ドラムの環状又は円形状の引き込み歯体又は引き込み歯は、例えば押し潰し用クリアランス位置で第2の押し潰し用回転ドラムの環状凹部に入り込む。
第1の押し潰し用外周面は円筒状の外周面を形成し、例えば長さ方向で1つ、2つ又は複数の環状溝部を有し、第2の押し潰し用外周面は円筒状の外周面を形成し、例えば長さ方向で1つ、2つ又は複数の環状溝部を有している。例えば、第1の押し潰し用外周面及び第2の押し潰し用外周面は全長の80%の長さ部分で押し潰し用クリアランスを形成する。
プラスチック製容器が第1の押し潰し用外周面と第2の押し潰し用外周面との間の押し潰し用クリアランスを通過するときに、第1の押し潰し用外周面及び第2の押し潰し用外周面によって十分に押し潰され、プラスチック製容器に取り付けられているキャップ及びキャップリングが確実に又は効果的に取り外されるように押し潰し用クリアランスを狭く形成しても、環状又は円形状の引き込み歯体の引き込み歯がプラスチック製容器に噛み込み、プラスチック製容器を確実かつスムーズに押し潰し用クリアランスに引き込む。環状又は円形状の引き込み歯体は第1の押し潰し用回転ドラムにのみ設けることができるが、第2の押し潰し用回転ドラムにも、第1の押し潰し用回転ドラムの環状又は円形状の引き込み歯体の長さ方向位置とは異なる長さ方向位置で第2の押し潰し用外周面から少なくとも外端側又は外周側(例えば引き込み歯)が突出するように、外周に複数又は多数の引き込み歯が形成された環状又は円形状の引き込み歯体を設け、第1の押し潰し用回転ドラムには第2の押し潰し用回転ドラムの環状又は円形状の引き込み歯体又は引き込み歯が入り込む環状凹部を形成することができる。第2の押し潰し用回転ドラムの環状又は円形状の引き込み歯体又は引き込み歯は、例えば押し潰し用クリアランス位置で第1の押し潰し用回転ドラムの環状凹部に入り込む。
第1の押し潰し用回転ドラムの外周面側を長さ方向で複数個の第1の環状の外周面側部分に分割し、第2の押し潰し用回転ドラムの外周面側も長さ方向で複数個の第2の環状の外周面側部分に分割しておけば、ドラムの外周面が摩耗したときにドラム又はドラムの外周面側全体を交換しなくても、摩耗の激しい外周面部分だけを交換することができる。このようなドラム構成では、第1の押し潰し用回転ドラムの環状又は円形状の引き込み歯体を、隣り合う第1の環状の外周面側部分の間に設け、第2の押し潰し用回転ドラムの環状凹部を、隣り合う第2の環状の外周面側部分の間に形成しておくことができる。また、第2の押し潰し用回転ドラムの環状又は円形状の引き込み歯体を、隣り合う第2の環状の外周面側部分の間に設け、第1の押し潰し用回転ドラムの環状凹部を、隣り合う第1の環状の外周面側部分の間に形成しておくことができる。
第1の環状の外周面側部分をそれぞれ、周方向で複数個のセグメントに分割し、第2の環状の外周面側部分もそれぞれ、周方向で複数個のセグメントに分割すれば、回転ドラムのメンテナンスをより簡単かつ安価に実施することができる。
ところで、プラスチック製容器に液体が残存している場合にはプラスチック製容器の処理過程のいずれかにおいて中の液体を排出させる必要があるが、第1の押し潰し用回転ドラムの環状又は円形状の引き込み歯体の引き込み歯及び/又は第2の押し潰し用回転ドラムの環状又は円形状の引き込み歯体の引き込み歯を、プラスチック製容器に孔を開けるように形成しておけば、このキャップ分離装置において液体を排出処理することができる。ここでは、引き込み歯はプラスチック製容器を押し潰し用クリアランスに引き込む作用とプラスチック製容器に孔を開けて液体を排出させる作用の両方を奏することとなる。具体的には、第1の押し潰し用回転ドラムの環状又は円形状の引き込み歯体の引き込み歯及び/又は第2の押し潰し用回転ドラムの環状又は円形状の引き込み歯体の引き込み歯を鋸刃とすることができる。
本発明のキャップ分離装置を用いれば、プラスチック製容器からキャップ及びキャップリングを効果的に分離できる。
以下、本発明を実施するための形態を図面の参照により説明する。
まず、図1乃至図3を参照して本発明に係るキャップ分離装置の全体的な構成を説明する。
キャップ分離装置1は、飲料用などの使用済みペットボトルに装着されているキャップ及びペットボトルの飲み口部に取り付けられているキャップリングをペットボトルとともに押し潰し、この押し潰しによりペットボトルから取り外すか、又は取り外しやすくするための装置であり、ケーシング3と、このケーシング3内に配置された第1の押し潰し用回転ドラム5及び第2の押し潰し用回転ドラム7と、第1の押し潰し用回転ドラム5を回転駆動する例えば油圧式の又は減速機付き電動機である第1のモータ9及び第2の押し潰し用回転ドラム7を回転駆動する例えば油圧式の又は減速機付き電動機である第2のモータ11と、を備えている。
ケーシング3は、第1の押し潰し用回転ドラム5及び第2の押し潰し用回転ドラム7の間にペットボトルを導くためのペットボトル投入口部13を上面に有し、第1の押し潰し用回転ドラム5及び第2の押し潰し用回転ドラム7の間を通過したペットボトル等を下側に排出するためのペットボトル排出口部15を下面に有する、回転ドラム収容体であり、前面側及び後面側にそれぞれ支持台部17、19を備えていて、この支持台部17、19には第1の押し潰し用回転ドラム5の回転シャフト21を支える第1のベアリング23、25及び第2の押し潰し用回転ドラム7の回転シャフト27を支える第2のベアリング29、31が取り付けられている。
第1の押し潰し用回転ドラム5の回転シャフト21はケーシング3の前面33及び後面35を貫通して第1のベアリング23、25に回転可能に支えられることによりケーシング3内に回転可能に配置され、第2の押し潰し用回転ドラム7の回転シャフト27はケーシング3の前面33及び後面35を貫通して第2のベアリング29、31に回転可能に支えられることによりケーシング3内に回転可能に配置されている。第1の押し潰し用回転ドラム5及び第2の押し潰し用回転ドラム7は水平かつ互いに平行に、そして同じ高さに配置され、第1の押し潰し用回転ドラム5の外周面37及び第2の押し潰し用回転ドラム7の外周面39が内側で押し潰し用クリアランス41を形成するように構成されている。押し潰し用クリアランス41は、最も狭い個所(図4の間隔L参照)で2.0mm乃至30.0mm、例えば2.0mm乃至5.0mm、具体的には2.0mm乃至3.0mm、好ましくは2.3mmとすることができる。
第1のモータ9は、ケーシング3の前側に取り付けられて第1の押し潰し用回転ドラム5の回転シャフト21に接続され、回転シャフト21を回転させて第1の押し潰し用回転ドラム5を図1上時計回り方向(矢印X方向)に回転させる。また、第2のモータ11は、ケーシング3の前側に取り付けられて第2の押し潰し用回転ドラム7の回転シャフト27に接続され、回転シャフト27を回転させて第2の押し潰し用回転ドラム7を図1上反時計回り方向(矢印Y方向)に第1の押し潰し用回転ドラム5と等速で回転させる。なお、第1のモータ9及び第2のモータ11のケーシング3への取り付け構造は省略している。
このような構成のキャップ分離装置1は、第1の押し潰し用回転ドラム5と第2の押し潰し用回転ドラム7を等速で反対方向に回転させた状態で、ペットボトル投入口13からキャップA及びキャップリングBが付着しているペットボトルPをケーシング3内に投入すると、ペットボトルPは第1の押し潰し用回転ドラム5と第2の押し潰し用回転ドラム7との押し潰し用クリアランス41を通過するときにキャップA及びキャップリングBとともに薄く板状又はスルメ状に押し潰され、ペットボトル排出口15から排出される。ペットボトルPの外側に取り付けられているキャップA及びキャップリングBは押し潰され、キャップAはネジ部が潰れてペットボトルPから取り外され、キャップリングBは破断し、かつ、ペットボトルPの位置決め環状突起が潰れてペットボトルPから取り外される。
次に、図3及び図4を参照して第1の押し潰し用回転ドラム5及び第2の押し潰し用回転ドラム7の構成を説明する。
第1の押し潰し用回転ドラム5は、円筒状の支持体43と、長さ方向両端部でこの円筒状の支持体43の内周に固定された取り付け円板45、47(図2参照)と、支持体43の外周面に取り付けられた、円筒状の押し潰し用外周面37を有する例えば鉄製の第1のドラム外周部(第1のドラム外周面側)49と、長さ方向両側でこの第1のドラム外周部49に設けられた、外周に鋸刃(鋸歯、引き込み歯)51が形成されている第1の鋸刃リング(引き込み歯体)53と、を有し、取り付け円板45、47は、この取り付け円板45、47の中心部を貫通する回転シャフト21に固定されている(図2参照)。それぞれの鋸刃51は直角三角形状に形成され、斜辺部が回転方向と反対側を向くように配置されている。なお、図1中の一点鎖線は鋸刃51の刃先円を表す。
第1のドラム外周部49は、長さ方向に並べて配置された4つの第1の環状外周部分55で構成され、円筒状の押し潰し用外周面37はこの4つの第1の環状外周部分55の外周面により形成されている。隣り合う第1の環状外周部分55の間には隙間が設けられていて、長さ方向両側の隙間は第1の鋸刃リング53の取り付け用スペースを形成し、長さ方向中央の隙間は環状凹部57を形成している。
第1の環状外周部分55はそれぞれ、例えば50mm乃至150mm、具体的には80mm乃至120mm、好ましくは100mmの例えば同一の幅と、20mm乃至60mm、具体的には30mm乃至50mm、好ましくは40mの同一の厚さを有し、隣り合う第1の環状外周部分55の間の隙間の幅は例えば等しく、16mm乃至20mm、具体的には17mm乃至19mm、好ましくは18mmとなっている。
第1の鋸刃リング53は、支持体43の外径とほぼ同一の内径及び第1の環状外周部分55の厚さとほぼ同一の幅を有する取り付けリング部57の外周に高さほぼ30mmの鋸刃51を一体的に多数形成することにより構成され、厚みはほぼ9mmとなっている(図9参照)。このような第1の鋸刃リング53は、図4上最も左の第1の環状外周部分55の内側側面に取り付けリング部57を、例えばスペーサを介してビス止めすることにより、鋸刃51が第1の押し潰し用回転ドラム5の外周面37から突出するように設けられ、また、図4上右から2番目の第1の環状外周部分55の外側側面に取り付けリング部57を、例えばスペーサを介してビス止めすることにより、鋸刃51が第1の押し潰し用回転ドラム5の外周面37から突出するように設けられる。
第2の押し潰し用回転ドラム7は、円筒状の支持体59と、長さ方向両側でこの円筒状の支持体59の内周に固定された取り付け円板61、63と、支持体59の外周面に取り付けられた、円筒状の押し潰し用外周面39を有する例えば鉄製の第2のドラム外周部(第2のドラム外周面側)65と、長さ方向中央部でこの第2のドラム外周部65に設けられた、外周に鋸刃(鋸歯、引き込み歯)67が形成された第2の鋸刃リング(引き込み歯体)69と、を有し、取り付け円板61、63は、この取り付け円板61、63の中心部を貫通する回転シャフト27に固定されている。それぞれの鋸刃67は直角三角形状に形成され、斜辺部が回転方向と反対側を向くように配置されている。なお、図1中の一点鎖線は鋸刃67の刃先円である。
第2のドラム外周部65は、長さ方向に並べて配置された4つの第2の環状外周部分71で構成され、円筒状の押し潰し用外周面39はこの4つの第2の環状外周部分71の外周面により形成されている。隣り合う第2の環状外周部分71の間には隙間が設けられていて、長さ方向中央部の隙間は第2の鋸刃リング69の取り付け用スペースを形成し、長さ方向両側の隙間は環状凹部73を形成している。
第2の環状外周部分71はそれぞれ、例えば50mm乃至150mm、具体的には80mm乃至120mm、好ましくは100mmの例えば同一の幅と、20mm乃至60mm、具体的には30mm乃至50mm、好ましくは40mの同一の厚さを有し、隣り合う第2の環状外周部分71の間の隙間は例えば等しく、16mm乃至20mm、具体的には17mm乃至19mm、好ましくは18mmとなっている。
ここでは、第2の押し潰し用回転ドラム7の円筒状の支持体59及び取り付け円板61、63は、第1の押し潰し用回転ドラム5の円筒状の支持体43及び取り付け円板45、47と同一の構成である。また、第2の環状外周部分71及び第1の環状外周部分55はすべて、第1の鋸刃リング53、第2の鋸刃リング69を取り付けるためのねじ孔の有無を除いて同一の構成である。また、第2の鋸刃リング69は第1の鋸刃リング53と同一の構成であり、図4上右から2番目の第2の環状外周部分71の内側側面に取り付けリング部75を、例えばスペーサを介してビス止めすることにより、鋸刃67が第2の押し潰し用回転ドラム7の外周面39から突出するように設けられる。
第1の環状外周部分55の外周面の幅の合計は第1のドラム外周部49の押し潰し用外周面37の全長の85%乃至90%であり、第2の環状外周部分71の外周面の幅の合計は第2のドラム外周部65の押し潰し用外周面39の全長の85%乃至90%である。
第1の押し潰し用回転ドラム5の第1の環状外周部分55と第2の押し潰し用回転ドラム7の対応する第2の環状外周部分71とは同一の長さ方向位置に設けられ、隣り合う第1の環状外周部分55の間の隙間と隣り合う第2の環状外周部分71の間の対応する隙間も同一の長さ方向位置に形成されている。したがって、第1の鋸刃リング53の鋸刃51は押し潰し用クリアランス41位置で第2の環状外周部分71同士の間の環状凹部73に入り込み、第2の鋸刃リング69の鋸刃67は押し潰し用クリアランス41位置で第1の環状外周部分55同士の間の環状凹部59に入り込む。ペットボトルPは押し潰し用クリアランス41を通過する際に1枚又は2枚の鋸刃リングの鋸刃によって孔開けされ、このペットボトルP内の水分WはペットボトルPから排出される(図1参照)。
図5及び図6を参照して第1の環状外周部分55及び第2の環状外周部分71の支持体43、59への取り付け方法の一例を説明する。
第1の環状外周部分55及び第2の環状外周部分71はともに、4分の1円弧状外周セグメント77に分割されていて、それぞれの4分の1円弧状外周セグメント77には外面から内面に貫通するボルト通し孔(図示せず)が形成され、支持体43、59には、ボルト通し孔に対応するようにネジ孔(図示せず)が形成されている。それぞれの4分の1円弧状外周セグメント77を、ボルト通し孔とネジ孔が一致するように支持体43、59の外周面に配置し、ボルト79をボルト通し孔を通してネジ孔にねじ込んで、4分の1円弧状外周セグメント77を支持体43、59に取り外し可能に固定することにより第1の環状外周部分55及び第2の環状外周部分71を取り外し可能に支持体43、59上に固定して構成する。なお、ボルト79の頭部は4分の1円弧状外周セグメント77の外面よりも突出しないように構成されている。また、ここでは、取り付け円板45、47、61、63には軽量化のための窓が形成されている。
図7乃至図9を参照して第1の鋸刃リング53及び第2の鋸刃リング69の取り付け方法の一例を説明する。
第1の鋸刃リング53の取り付けリング部57、第2の鋸刃リング69の取り付けリング部75には周方向で複数個のビス通し孔(図示せず)が貫通して形成され、図4上、最も左側の第1の環状外周部分55の内側側面、最も右側の第1の環状外周部分55の内側側面及び右から2番目の第2の環状外周部分71の内側側面にはビス通し孔に対応してネジ孔(図示せず)が形成されている。第1の鋸刃リング53を支持体43の外周に嵌めてから(図7参照)、ビス通し孔をネジ孔に一致させて第1の鋸刃リング53の取り付けリング部57を最も左側の第1の環状外周部分55の内側側面、最も右側の第1の環状外周部分55の内側側面に当て、ビス81をビス通し孔に通し、ネジ孔にねじ込むことにより第1の鋸刃リング53を第1の環状外周部分55の内側側面に取り外し可能に固定して取り付ける(図8及び図9参照)。また、第2の鋸刃リング69を支持体59の外周に嵌めてから(図7参照)、ビス通し孔をネジ孔に一致させて第2の鋸刃リング69の取り付けリング部75を右から2番目の第2の環状外周部分71の内側側面に当て、ビス81をビス通し孔に通し、ネジ孔にねじ込むことにより第2の鋸刃リング69を第2の環状外周部分71の内側側面に取り外し可能に固定して取り付ける(図8及び図9参照)。なお、ここでは、取り付けにあたってスペーサ83を用いている。また、最も右側の第1の環状外周部分55の内側側面に取り付けられた第1の鋸刃リング53は、図9に示す場合と表裏が逆になっている。
図10を参照して第1の鋸刃リング53及び第2の鋸刃リング69の別の構成を説明する。
第1の鋸刃リング53及び第2の鋸刃リング69としては、一体的な環状体構成のものを用いたが(スペーサ83も一体的な環状体構成のもの)、4分の1円弧状外周セグメント77に対応するように4つの鋸刃セグメント(4分の1円弧状セグメント)85に分割したものを用い、それぞれの鋸刃セグメント85を対応する又は別々の4分の1円弧状外周セグメント77に取り外し可能に取り付けて第1の鋸刃リング53及び第2の鋸刃リング69を形成するようにしてもよい。この場合には、鋸刃セグメント85(鋸刃セグメント85の取り付けリング部57、75を形成する部分)をビス81でそれぞれの4分の1円弧状外周セグメント77に取り付けてから、それぞれの4分の1円弧状外周セグメント77を支持体43、59にボルト79で取り外し可能に取り付けることもできる。ここでは、鋸刃セグメント85が取り付けられた状態で4分の1円弧状外周セグメント77を1つずつ支持体43、59から取り外すことができる。なお、スペーサ83を用いる場合にはスペーサ83も4分の1円弧状スペーサセグメントに分割しておく。
1 キャップ分離装置
5 第1の押し潰し用回転ドラム
7 第2の押し潰し用回転ドラム
9 第1のモータ
11 第2のモータ
37、39 押し潰し用外周面
41 押し潰し用クリアランス
51,67 刃
53 第1の鋸刃リング
59、73 環状凹部
69 第2の鋸刃リング
A キャップ
B キャップリング
P ペットボトル
5 第1の押し潰し用回転ドラム
7 第2の押し潰し用回転ドラム
9 第1のモータ
11 第2のモータ
37、39 押し潰し用外周面
41 押し潰し用クリアランス
51,67 刃
53 第1の鋸刃リング
59、73 環状凹部
69 第2の鋸刃リング
A キャップ
B キャップリング
P ペットボトル
Claims (7)
- 空の又は使用済みのプラスチック製容器に取り付けられているキャップをこのプラスチック製容器から分離するためのキャップ分離装置であって、
第1の押し潰し用外周面を有する第1の押し潰し用回転ドラムと、
第2の押し潰し用外周面を有し、この第2の押し潰し用外周面が前記第1の押し潰し用外周面と押し潰し用クリアランスを形成するように設けられた第2の押し潰し用回転ドラムと、
前記第1の押し潰し用回転ドラム及び前記第2の押し潰し用回転ドラムの間に投入されたプラスチック製容器が前記押し潰し用クリアランスに引き込まれるように前記第1の押し潰し用回転ドラム及び前記第2の押し潰し用回転ドラムを反対方向に回転させる駆動装置と、を備え、
前記第1の押し潰し用回転ドラムには前記第1の押し潰し用外周面から少なくとも外端側が突出するように、外周に複数又は多数の引き込み歯が形成されている環状又は円形状の引き込み歯体が設けられ、
前記第2の押し潰し用回転ドラムには前記第1の押し潰し用回転ドラムの前記環状又は円形状の引き込み歯体又は前記引き込み歯が入り込む環状凹部が形成されている、ことを特徴とするキャップ分離装置。 - 前記第2の押し潰し用回転ドラムには、前記第1の押し潰し用回転ドラムの前記環状又は円形状の引き込み歯体の長さ方向位置とは異なる長さ方向位置で前記第2の押し潰し用外周面から少なくとも外端側が突出するように、外周に複数又は多数の引き込み歯が形成された環状又は円形状の引き込み歯体が設けられ、前記第1の押し潰し用回転ドラムには前記第2の押し潰し用回転ドラムの前記環状又は円形状の引き込み歯体又は前記引き込み歯が入り込む環状凹部が形成されている、ことを特徴とする請求項1記載のキャップ分離装置。
- 前記第1の押し潰し用回転ドラムの外周面側は長さ方向で複数個の第1の環状の外周面側部分に分割され、前記第2の押し潰し用回転ドラムの外周面側も長さ方向で複数個の第2の環状の外周面側部分に分割されていて、
前記第1の押し潰し用回転ドラムの前記環状又は円形状の引き込み歯体は、隣り合う前記第1の環状の外周面側部分の間に設けられ、
前記第2の押し潰し用回転ドラムの前記環状凹部は、隣り合う前記第2の環状の外周面側部分の間に形成されている、ことを特徴とする請求項1記載のキャップ分離装置。 - 前記第1の押し潰し用回転ドラムの外周面側は長さ方向で複数個の第1の環状の外周面側部分に分割され、前記第2の押し潰し用回転ドラムの外周面側も長さ方向で複数個の第2の環状の外周面側部分に分割されていて、
前記第1の押し潰し用回転ドラムの前記環状又は円形状の引き込み歯体は、隣り合う前記第1の環状の外周面側部分の間に設けられ、
前記第2の押し潰し用回転ドラムの前記環状凹部は、隣り合う前記第2の環状の外周面側部分の間に形成され、
前記第2の押し潰し用回転ドラムの前記環状又は円形状の引き込み歯体は、隣り合う前記第2の環状の外周面側部分の間に設けられ、
前記第1の押し潰し用回転ドラムの前記環状凹部は、隣り合う前記第1の環状の外周面側部分の間に形成されている、ことを特徴とする請求項2記載のキャップ分離装置。 - 前記第1の押し潰し用回転ドラムの前記環状又は円形状の引き込み歯体の前記引き込み歯及び/又は前記第2の押し潰し用回転ドラムの前記環状又は円形状の引き込み歯体の前記引き込み歯は、前記プラスチック製容器に孔を開けるように形成されている、ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のキャップ分離装置。
- 前記第1の押し潰し用回転ドラムの前記環状又は円形状の引き込み歯体の前記引き込み歯及び/又は前記第2の押し潰し用回転ドラムの前記環状又は円形状の引き込み歯体の前記引き込み歯は、鋸刃である、ことを特徴とする請求項5記載のキャップ分離装置。
- 前記第1の環状の外周面側部分はそれぞれ、周方向で複数個のセグメントに分割され、
前記第2の環状の外周面側部分もそれぞれ、周方向で複数個のセグメントに分割されている、ことを特徴とする請求項3記載のキャップ分離装置。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2022083441A JP2023171161A (ja) | 2022-05-20 | 2022-05-20 | キャップ分離装置 |
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JP2022083441A JP2023171161A (ja) | 2022-05-20 | 2022-05-20 | キャップ分離装置 |
Publications (1)
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JP2023171161A true JP2023171161A (ja) | 2023-12-01 |
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ID=88927888
Family Applications (1)
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JP2022083441A Pending JP2023171161A (ja) | 2022-05-20 | 2022-05-20 | キャップ分離装置 |
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2022
- 2022-05-20 JP JP2022083441A patent/JP2023171161A/ja active Pending
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