JP2023167591A - 色相調整用樹脂組成物及びそれを用いた光学積層体 - Google Patents

色相調整用樹脂組成物及びそれを用いた光学積層体 Download PDF

Info

Publication number
JP2023167591A
JP2023167591A JP2022078885A JP2022078885A JP2023167591A JP 2023167591 A JP2023167591 A JP 2023167591A JP 2022078885 A JP2022078885 A JP 2022078885A JP 2022078885 A JP2022078885 A JP 2022078885A JP 2023167591 A JP2023167591 A JP 2023167591A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin composition
polyimide base
base film
photocurable resin
optical laminate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2022078885A
Other languages
English (en)
Inventor
聖史 丸野
Satoshi Maruno
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Aica Kogyo Co Ltd
Original Assignee
Aica Kogyo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Aica Kogyo Co Ltd filed Critical Aica Kogyo Co Ltd
Priority to JP2022078885A priority Critical patent/JP2023167591A/ja
Publication of JP2023167591A publication Critical patent/JP2023167591A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Laminated Bodies (AREA)
  • Polymerisation Methods In General (AREA)
  • Macromonomer-Based Addition Polymer (AREA)

Abstract

【課題】ポリイミド系フィルムが有する色の補正が可能で、且つ全光線透過率が高くヘイズも低いため、画像表示部材の前面板に用いた場合でも、視認性に影響を与えにくくできる色相調整用の樹脂組成物、及びそれを用いた光学積層体を提供する。【解決手段】ポリイミド系基材フィルムの色相調整に用いる樹脂組成物であり、バインダー樹脂と、ブルーイング剤と、中空ナノシリカと、光重合開始剤と、を含み、前記バインダー樹脂100重量部に対する中空シリカの配合量が15~550重量部であることを特徴とする光硬化型樹脂組成物である。【選択図】なし

Description

本発明は、ポリイミド系フィルムの色相調整用で用いる樹脂組成物、及びそれを用いた光学積層体に関する。
現在、液晶や有機EL等の画像表示装置は、テレビやパソコンを始め、タッチパネルや携帯電話等の様々な分野で幅広く活用されている。近年、これらデバイスでは、薄型化や軽量化に加え、フレキシブル化への対応も要求され始め、特にフォルダブルディスプレイの登場により、単に曲げ加工が可能というだけではなく、繰り返しの折り曲げに対しても、白化やクラックが生じることがない耐屈曲性が要求されるようになってきた。
こうしたディスプレイのフレキシブル化要求には、画像表示部材を、屈曲特性が良好な高分子材料等に置き換えることで可能となるが、このような高分子材料として、例えばポリイミド系基材が提案されている(特許文献1)。ポリイミド樹脂は、繰り返し単位にイミド結合を含む高分子であり、イミド結合が強い分子間力を持つため、数ある高分子材料の中でも最高レベルの機械的、化学的安定性を有する材料で、繰り返しの屈曲に対しても対応できる良好な特性を有している。
しかしながら、一般にポリイミド樹脂は黄色や褐色系であるため、ポリイミドフィルムを画像表示装置の前面板材料として用いた場合、たとえそれが透明性を改善したポリイミド系フィルムであったとしても、ベゼル部分等の色調が変化してしまい、視認性に影響を与える場合があった。そのため、フォルダブルディスプレイの前面板材料として用いても、視認性に影響を与えにくいポリイミド系基材の光学積層体が求められていた。
特開2016-93992号
本発明の課題は、ポリイミド(以下PIという)系フィルムに塗布した場合、PI系樹脂が有する色の補正が可能で、且つ全光線透過率が高くヘイズも低いため、画像表示部材の前面板に用いた場合でも、視認性に影響を与えにくくできる色相調整用の樹脂組成物、及びそれを用いた光学積層体を提供することにある。
上記の課題を解決するため請求項1記載の発明は、ポリイミド系基材フィルムの色相調整に用いる樹脂組成物であり、バインダー樹脂(A)と、ブルーイング剤(B)と、中空ナノシリカ(C)と、光重合開始剤(D)と、を含み、前記(A)100重量部に対する(C)の配合量が15~550重量部であることを特徴とする光硬化型樹脂組成物を提供する。
また請求項2記載の発明は、ポリイミド系基材フィルムの片面に、厚さ100nmの光硬化型樹脂組成物の硬化層が形成された積層体において、全光線透過率がポリイミド系基材フィルム単体以上であり、b*値が0以上でポリイミド系基材フィルム単体×0.6以下であることを特徴とする請求項1記載の光硬化型樹脂組成物を提供する。
また請求項3記載の発明は、前記(B)がアントラキノン系色素であることを特徴する請求項1又は2いずれか記載の光硬化型樹脂組成物を提供する。
また請求項4記載の発明は、ポリイミド系基材フィルム上に、請求項1又は2いずれか記載の光硬化型樹脂組成物の硬化層を有することを特徴とする光学積層体を提供する。
また請求項5記載の発明は、ポリイミド系基材フィルムの片面に、請求項1又は2いずれか記載の光硬化型樹脂組成物の硬化層を有し、更にその硬化層上又は/及びポリイミド基材の反対面にハードコート層を有することを特徴とする光学積層体を提供する。
本発明の樹脂組成物は、低ヘイズで高い全光線透過率を有し、PI系フィルムに塗布することで、PI樹脂が有する黄色系統の色を補正して視認性を向上させることが可能となるため、色相調整用の樹脂組成物として有用である。
本発明の組成物の構成は、バインダー樹脂(A)と、ブルーイング剤(B)と,中空ナノシリカ(C)と、光重合開始剤(D)を含んでいる。なお、本明細書において(メタ)アクリレートとは、アクリレートとメタクリレートとの双方を包含する。
本発明に使用されるバインダー樹脂(A)は、ブルーイング剤(B)と,中空ナノシリカ(C)を分散させると共に、皮膜を構成する主要成分である。オリゴマーでは、例えばウレタン(メタ)アクリレート(以下ウレアクという)、エポキシ(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、ポリカーボネート(メタ)アクリレート、アクリル系(メタ)アクリレート、ジエン系(メタ)アクリレート等が挙げられ、単独あるいは2種類以上を組み合わせて使用することができる。これらの中では、PI基材との密着性に優れ、またプライマーとして用いた場合に、上層にくる樹脂との密着性も安定しやすい点でウレアクが好ましい。
前記ウレアクとしては、例えばポリオールと過剰なポリイソシアネートを反応させて得られるウレタンプレポリマーに水酸基を有する(メタ)アクリレートを反応させたり、ポリイソシアネートと水酸基を有する(メタ)アクリレートを反応させたりして得ることができ、特に限定されない。
前記ウレアクの合成方法としては特に制限はなく、公知の方法を用いることができる。反応は無溶媒下でも良いが、分子量が大きくなるにつれて高粘度となり攪拌が困難となる場合があるため、ブタノン等のケトン類、キシレン等の芳香族不活性溶媒などを用いても良い。また(メタ)アクリレートの水酸基とイソシアネート基との反応には、触媒を用いることが好ましい。その場合の例としては、ジブチルスズジラウレート等の錫系、ナフテン酸コバルト等の金属アルコキシド系が挙げられる。反応温度は適宜設定可能であるが40~120℃が好ましく、60~100℃が更に好ましい。
ウレアクの合成で用いられるポリイソシアネートとしては、ヘキサメチレンジイソシアネート(以下HDIという)、イソホロンジイソシアネート(以下IPDIという)、ジフェニルメタンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン-4,4’-ジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート、メチルシクロヘキシレンジイソシアネート、HDIイソシアヌレート体、IPDIイソシアヌレート体などがあり、これらを単独で用いてもよいし2種以上を併用してもよい。これらの中では耐候性が高く黄変しにくい脂肪族及び脂環族のジイソシアネートが好ましく、特にそれらの中では延伸性が高いHDIが、剛性が高い点でIPDIが好ましい。
またウレアクの合成で用いられる水酸基を有する(メタ)アクリレートとしては、例えば2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等の単官能(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート等の2官能(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート等の3官能(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート等の4官能(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート等の5官能(メタ)アクリレート等が挙げられ、単独あるいは2種類を組み合わせて使用することができる。これらの中では反応性が高い点で3~5官能が好ましい。特にブルーイング剤が存在しても、反応性が良好で高硬度な皮膜を得ることができる点でペンタエリスリトールトリアクリレート及びジペンタエリスリトールヘキサアクリレートが好ましい。
オリゴマー以外の成分として低分子量のバインダーを用いても良い。例えば脂肪族、脂環族、ポリエーテル骨格、水酸基及びアミノ基等の官能基を有する(メタ)アクリレートや、アクリルアミド化合物を挙げることができ、単独あるいは2種類以上を組み合わせて使用することができる。官能基数としては反応性の点で3官能以上が好ましく、4官能以上が更に好ましい。例えばペンタエリスリトールトリアクリレート(以下PET3Aという)、ペンタエリスリトールテトラアクリレート(以下PETA4Aという)、ジペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート等が挙げられる。
前記(A)の配合量は、固形分全量に対し10~85重量%が好ましく、15~80重量%が更に好ましく、25~70重量%が特に好ましい。10重量%以上とすることで十分な硬化性と皮膜強度を確保でき、85重量%以下とすることで十分な全光線透過率を確保することができる。
本発明に使用されるブルーイング剤(B)は、可視光領域のうち、主に橙色~黄色の波長領域の光を吸収する添加剤で、PIフィルムの色相を調整する目的で配合される。例えば群青やコバルトブルー等の無機系染料や顔料、アントラキノン系やフタロシアニン系等の縮合多環系ブルーイング剤が挙げられ、単独あるいは2種類以上を組み合わせて使用することができる。これらの中では、耐熱性、耐光性、溶解性の観点で縮合多環系ブルーイング剤が好ましく、特に安定性が優れる点でアントラキノン系が好ましい。
前記(B)の配合量は、PI基材の全光線透過率やb値により調整することが好ましい。例えば、PI基材の片面に厚さ100nmで塗布した場合に、PI基材を含む全光線透過率がPI基材単体以上で、b値が0以上で且つポリイミド系基材フィルム単体×0.6以下となるよう、(B)を配合することが好ましい。
本発明の実施例を例に取ると、PI基材(厚さ50μm)自体の全光線透過率は90.0%、ヘイズ0.23%、b値1.28、屈折率1.5814である。この場合の(B)の配合量としては、PI基材を含めた全光線透過率が90%以上で、b値が0~0.77(=1.28×0.6)となるように設定することが好ましい。具体的には、(A)100重量部に対し2~5部が好ましく、3~4部が更に好ましい。また固形分全量に対しては、0.45~2.5重量%が好ましく、0.5~2.3重量%が更に好ましい。
本発明に使用される中空ナノシリカ(C)は、内部に屈折率1の空気を含む空洞を有するシリカ粒子で、硬化層の屈折率を下げ、PI基材を含めた全体の全光線透過率を向上させる目的で配合する。(C)の一次粒子径は5~150nmが好ましく、10~100nmが更に好ましく、40~80nmが特に好ましい。この範囲とすることで、硬化層の透明性を損なうことなく、良好な分散性を得られる。特に40~80nmであれば、強度不足とならない外殻の厚みを確保しつつ、空洞の占有率を上げて屈折率を下げることができる。市販品としてはスルーリア4320(商品名:日揮触媒化成社製、一次平均粒子径60nm)が挙げられる。
前記(C)の配合量は、(A)100重量部に対し15~550重量部であり、20~500部が好ましく、30~100部が更に好ましい。15重量部未満では十分な全光線透過率が確保できない場合があり、550重量部超ではb値が大きくなりすぎる場合がある。また固形分全量に対する配合量は10~90重量%が好ましく、15~85重量%が更に好ましく、20~40重量%が更に好ましい。
本発明に使用される光重合開始剤(D)は、紫外線や電子線などの照射でラジカルを生じ、そのラジカルが重合反応のきっかけとなるもので、ベンジルケタール系、アセトフェノン系、フォスフィンオキサイド系等汎用の光重合開始剤が使用できる。重合開始剤の光吸収波長を任意に選択することによって、紫外線領域から可視光領域にいたる広い波長範囲にわたって硬化性を付与することができる。具体的にはベンジルケタール系として2.2-ジメトキシ-1.2-ジフェニルエタン-1-オンが、α-ヒドロキシアセトフェノン系として1-ヒドロキシ-シクロヘキシル-フェニル-ケトン及び1-[4-(2-ヒドロキシエトキシ)-フェニル]-2-ヒドロキシ-2-メチル-1-プロパン-1-オンが、α-アミノアセトフェノン系として2-メチル-1-(4-メチルチオフェニル)-2-モルフォリノプロパン-1-オンが、アシルフォスフィンオキサイド系として2.4.6-トリメチルベンゾイル-ジフェニル-フォスフィンオキサイド及びビス(2.4.6‐トリメチルベンゾイル)‐フェニルフォスフィンオキサイド等があり、単独または2種以上を組み合わせて使用できる。
前記(C)は黄変しにくいα-ヒドロキシアセトフェノン系を含むことが好ましく、市販品としてはOmnirad2959、Omnirad127D、Omnirad184(商品名:IGM Resins社製)などが挙げられる。これらの中では、特に黄変が少なく耐擦傷性に優れるOmnirad2959が好ましい。
本発明の樹脂組成物(以下本樹脂組成物という)には、更に性能を損なわない範囲で必要に応じてレベリング剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、密着促進剤、消泡剤、増粘剤、沈澱防止剤、帯電防止剤、防曇剤、抗菌剤、有機微粒子等を添加してもよい。
本樹脂組成物を塗工する際には、塗工特性を向上させるため。トルエン、イソブタノール、酢酸エチル、酢酸ブチル、ヘキサン、シクロヘキサン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、プロピレングリコールモノメチルエーテル(以下PGMと表記)などの溶剤で希釈してもよい。希釈する場合の固形分としては1~10%が例示されるが、特に指定は無く、塗工しやすい粘度となるように適宜設定可能である。
本願樹脂組成物を塗布する方法は、特に制限はなく、公知のスプレーコート、ロールコート、ダイコート、エアナイフコート、ブレードコート、スピンコート、リバースコート、グラビアコート、ワイヤーバーなどの塗工法またはグラビア印刷、スクリーン印刷、オフセット印刷、インクジェット印刷などの印刷法により形成できる。
本樹脂組成物の膜厚は乾燥時で50~200nmであることが好ましく、80~150nmであることが更に好ましい。この範囲とすることで、(B)の効果により十分に色補正を行えると同時に、(C)の効果により十分に全光線透過率を高くすることが可能となる。
本願樹脂組成物を硬化させる際に用いる紫外線照射の光源としては、低圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ、カーボンアーク灯、キセノンランプ、メタルハライドランプ、LEDランプ、無電極紫外線ランプなどがあり、特に指定はされない。紫外線照射は空気中でもよいが、薄膜の場合は、空気中の酸素による硬化阻害を回避するため、窒素、アルゴンなどの不活性ガス雰囲気で行うことが好ましい。また紫外線照射時にバックロールの加温や、IRヒーターなどにより塗膜を加熱することで、より硬化性を上げることができる。
本願樹脂組成物を硬化させる際の紫外線照射条件としては、照射強度500mW/cm~3000mW/cm、露光量50~400mJ/cmが例示されるが、特にこれに限定されるものではない。
本樹脂組成物をPI系基材の片面に、厚さ100nmの本樹脂組成物硬化層を有する積層体の全光線透過率は、ポリイミド系基材フィルム単体以上であることが好ましく、またb*値は0以上で且つポリイミド系基材フィルム単体×0.6以下であることが好ましい。この範囲とすることで、十分な色補正効果が確認できる。またb*値の絶対値としては0~0.5であることが更に好ましい。この範囲であれば、ベゼル部分等の色調変化が非常に小さくなり、視認性への影響は非常に小さくなる。
本樹脂組成物はPI系基材の少なくとも片面に塗布して使用される。PI系基材に直接塗布することが好ましいが、他の樹脂硬化層を介して塗布されても良い。また本樹脂組成物の硬化層を有する積層体を、画像処理装置の前面板として用いる場合は、更にハードコート層を設けることが好ましい。ハードコート層は本樹脂組成物の硬化層上に配置しても良いし、PI系基材の反対面に直接配置しても良い。
以下、本発明について実施例、比較例を挙げて詳細に説明するが、具体例を示すものであって、特にこれらに限定するものではない。なお表記が無い場合は、室温は25℃相対湿度65%の条件下で測定を行い、配合表の単位は重量部とする。
実施例1
前記(A)としてDPHA(商品名:日本化薬社製、ジペンタエリスリトールペンタアクリレートとジペンタエリスリトールヘキサアクリレートの混合物、固形分100%)を、(B)としてKayaset Blue A-2R(商品名:日本化薬社製、アントラキノン系色素、固形分100%)を、(C)としてスルーリア4320(商品名:日揮触媒化成社製、平均粒子径60nm、固形分20.5%)を、(D)としてOmnirad2959(商品名:IGM Resins社製、α-ヒドロキシアセトフェノン系)を、表1記載の配合で均一に溶解・分散するまで撹拌し、更に固形分が5%となるようにPGMを加えて希釈撹拌し、実施例1の樹脂組成物を得た。
実施例2~11
実施例1で用いた材料に加え、(A)としてPET-30(商品名:日本化薬社製、PET3AとPET4Aの混合物)及びMT-3553(商品名:東亜合成社製、多官能アクリレート)及びウレアク1(HDIとPET3Aとの反応物、固形分90%、6官能)及びウレアク2(HDIとDPHAとの反応物、固形分100%、10官能)及びウレアク3(IPDIイソシアヌレートとPET3Aの反応物、固形分80%、9官能)を、表1記載の配合で均一に溶解・分散するまで撹拌し、更に固形分が5%となるようにPGMを加えて希釈撹拌し、実施例2~11の樹脂組成物を得た。
比較例1~5
実施例で用いた材料に加え、中実シリカとしてPGM-AC-4130Y(商品名:日産化学社製、平均粒子径45nm、アクリル系表面処理中実シリカ、固形分32.1%)を、表2記載の配合で均一に溶解・分散するまで撹拌し、更に固形分が5%となるようにPGMを加えて希釈撹拌し、比較例1~5の樹脂組成物を得た。
表1
表2
評価方法は以下の通りとした。
評価用フィルムの作成
PI基材(厚さ50μm)の片面に、本樹脂組成物を乾燥膜厚で100nmになるように塗布し、80℃で60秒乾燥後、窒素雰囲気下でへレウス社製無電極ランプのHバルブを用い出力1000mW/cm,200mJ/cmの条件で硬化させ評価用フィルムを作成した。
PI基材単体の光化学特性:全光線透過率90.0%、ヘイズ0.23%、
b*値1.28、YI値2.18、屈折率1.5814
全光線透過率:東洋精機製作所製のヘイズメーターHaze-GARD2を用いJISK7361-1に準拠して測定し、90%以上を○、90%未満を×とした。なお評価基準は、PIフィルム単体の全光線透過率とした。
ヘイズ:東洋精機製作所製のヘイズメーターHaze-GARD2を用いJISK7361-1に準拠して測定し、0.30%以下を○、0.30%超を×とした。
b*値:上記の評価用フィルムを、日本電色工業社製の色差測定器SD-6000を用い、JIS K 0062に準拠して測定し、評価は0.5未満を◎、0.5~0.77を○、0.77超を×とした。なお評価基準の0.77は、PIフィルム単体のb*値1.28に0.6を乗じた値とした。
評価結果
表3
表4
実施例は、全光線透過率、ヘイズ、b*値の全ての評価で問題はなく良好であった。
一方、(B)を含まない比較例1はb*値が高く、(C)を含まない比較例2及び(C)の配合量が少ない比較例3は全光線透過率が低かった。また(C)の配合量が多い比較例4はb*値が高く、中実シリカを用いた比較例5は全光線透過率が低く、いずれも本願発明に適さないものであった。

Claims (5)

  1. ポリイミド系基材フィルムの色相調整に用いる樹脂組成物であり、バインダー樹脂(A)と、ブルーイング剤(B)と、中空ナノシリカ(C)と、光重合開始剤(D)と、を含み、前記(A)100重量部に対する(C)の配合量が15~550重量部であることを特徴とする光硬化型樹脂組成物。
  2. ポリイミド系基材フィルムの片面に、厚さ100nmの光硬化型樹脂組成物の硬化層が形成された積層体において、全光線透過率がポリイミド系基材フィルム単体以上であり、b*値が0以上でポリイミド系基材フィルム単体×0.6以下であることを特徴とする請求項1記載の光硬化型樹脂組成物。
  3. 前記(B)がアントラキノン系色素であることを特徴する請求項1又は2いずれか記載の光硬化型樹脂組成物。
  4. ポリイミド系基材フィルム上に、請求項1又は2いずれか記載の光硬化型樹脂組成物の硬化層を有することを特徴とする光学積層体。
  5. ポリイミド系基材フィルムの片面に、請求項1又は2いずれか記載の光硬化型樹脂組成物の硬化層を有し、更にその硬化層上又は/及びポリイミド基材の反対面にハードコート層を有することを特徴とする光学積層体。

JP2022078885A 2022-05-12 2022-05-12 色相調整用樹脂組成物及びそれを用いた光学積層体 Pending JP2023167591A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022078885A JP2023167591A (ja) 2022-05-12 2022-05-12 色相調整用樹脂組成物及びそれを用いた光学積層体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022078885A JP2023167591A (ja) 2022-05-12 2022-05-12 色相調整用樹脂組成物及びそれを用いた光学積層体

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2023167591A true JP2023167591A (ja) 2023-11-24

Family

ID=88838061

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022078885A Pending JP2023167591A (ja) 2022-05-12 2022-05-12 色相調整用樹脂組成物及びそれを用いた光学積層体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2023167591A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5491221B2 (ja) 活性エネルギー線硬化性組成物
TW200911845A (en) Urethane compound, curable composition containing the same, and cured product of the composition
JP6458339B2 (ja) 硬化性樹脂組成物、硬化物及び積層体
JP2013537857A (ja) 硬化性樹脂組成物及びそれを使用して製造される多層積層体
JP5811834B2 (ja) 光学フィルム又は光学シート、偏光子保護フィルム及び偏光板
JP5996560B2 (ja) 活性エネルギー線硬化型樹脂組成物
JP2010260905A (ja) 光硬化性組成物
JP6840215B1 (ja) 防眩ハードコート用活性エネルギー線硬化型組成物及び防眩ハードコートフィルムの製造方法
JP6147130B2 (ja) 耐指紋性を有する硬化被膜を形成可能な光硬化性組成物、その被膜およびその被覆基材
JP2022133387A (ja) ウレタン(メタ)アクリレート重合体
JP2013234217A (ja) 活性エネルギー線硬化型コーティング剤組成物
JP6965186B2 (ja) 光硬化性樹脂組成物
JP6451627B2 (ja) 活性エネルギー線硬化性樹脂組成物及び自動車ヘッドランプレンズ
JP5662005B2 (ja) 硬化性樹脂組成物及び当該組成物を用いて作製された多層構造体
JP6845586B2 (ja) 活性エネルギー線硬化型コーティング剤
JPH11279240A (ja) 光硬化性樹脂組成物及び塗料
JP2023167591A (ja) 色相調整用樹脂組成物及びそれを用いた光学積層体
JP2020042199A (ja) 成形用反射防止ハードコートフィルム
JP2012031312A (ja) 光硬化型塗料組成物
JP2018016782A (ja) ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー
JP7225641B2 (ja) 金属ナノ粒子積層体及び金属ナノ粒子積層体の製造方法
JP2008162027A (ja) ハードコートフィルム
WO2019182155A1 (ja) 硬化性組成物、硬化物、硬化物の製造方法、硬化物の傷の修復方法
JP2008162026A (ja) ハードコートフィルム
TWI667312B (zh) 層間塡充用硬化性樹脂組成物