JP2023165653A - フィーダカセット内の部品を供給するための方法、供給システム、コンピュータプログラム製品、及びコンピュータ可読媒体 - Google Patents

Abstract

【課題】部品の供給を容易にする供給システムを使用して、フィーダカセット内の部品を少なくとも１つの配置装置に供給する方法を提供する。【解決手段】各フィーダカセット（１０）の必須交換期間（ｔ１）を検出するステップ（２０２）と、記録された必須交換期間（ｔ１）を比較するステップ（２０４）であって、記録された必須交換期間（ｔ１）の間のタイミング競合（Ｋ）が、比較（２０４）の際に決定される、ステップと、決定されたタイミング競合（Ｋ）を伴うフィーダカセット（１０）のうちの少なくとも１つのための任意交換期間（ｔ２）を決定するステップ（２０６）と、少なくとも１つの任意交換期間（ｔ２）内に、フィーダカセット（１０）内の部品（１２）を少なくとも１つの配置装置（１５０）に供給するステップ（２０８）と、を有している。【選択図】図１

Description

本発明は、供給システム（delivery system）を用いてフィーダカセット（feeder cassette）内の部品（component）を少なくとも１つの配置装置（placement device）に供給する方法に関する。更に、本発明は、フィーダカセットを少なくとも１つの配置装置に供給するための供給システムに関する。本発明はまた、供給システムによって少なくとも１つの配置装置にフィーダカセットを供給するためのコンピュータプログラム製品、及びコンピュータプログラム製品が格納されるコンピュータ可読媒体に関する。

部品、特にプリント回路基板のアセンブリのためのＳＭＴ部品の現在公知の供給プロセスは、人員による広範な手作業ステップを含む。公知の技術水準では、部品は通常、部品ベルトを使用してスプール上に巻き上げられて供給されている。部品ベルトは、通常、フィーダによって前方に移動され、これにより、部品は、配置装置に供給されている。スプールは、これまで殆どの場合、それぞれのフィーダとは別個に設計されており、部品スプールの前方自由端は、通常、手動でフィーダに挿入されている。スプールの交換または２つのスプール間の移行の場合、新しい部品スプールの前方自由端は、通常、配置装置への部品の連続的な供給を可能にするために、前の部品スプールの後方自由端に接続されている。部品スプールがフィーダの一部として設計され、例えばフィーダカセット内に配されるような解決策の変形例がある。フィーダカセットとしての実施形態では、好ましくはそれぞれのフィーダカセットの最後の部品がピックアップされた後に、フィーダカセットを交換する必要がある。フィーダカセットの交換は、配置装置の円滑なオペレーションを可能にするために、同じタイプの次の部品の計画されたピックアップの前に完了することが有利である。しかしながら、既知の供給システムの欠点は、フィーダカセットの数が多いと、フィーダカセットの交換期間が重複し、その結果、トラブルの無い配置装置のオペレーションが中断されることである。

米国特許出願公開第２０１６／０２１２８９９号明細書

従って、本発明の目的は、上述した従来技術における欠点を排除するか、または少なくとも部分的に排除することである。特に、本発明の目的は、部品の供給を特に容易にする供給システムを使用して、フィーダカセット内の部品を少なくとも１つの配置装置に供給する方法を提供することであり、フィーダカセットの供給による少なくとも１つの配置装置のオペレーションの時間遅延は、有利に回避されるか、または少なくとも低減されている。特に、本発明の目的は、フィーダカセットを少なくとも１つの配置装置に供給するための供給システムと、供給システムによってフィーダカセットを少なくとも１つの配置装置に供給するためのコンピュータプログラム製品と、コンピュータプログラム製品が格納されるコンピュータ可読媒体とを提供することである。

上記の目的は、特許請求の範囲によって達成される。特に、この目的は、独立請求項１の特徴を有する方法によって達成される。更に、この目的は、独立請求項９の特徴を有する供給システム、独立請求項１０の特徴を有するコンピュータプログラム製品、及び独立請求項１１の特徴を有するコンピュータ可読媒体によって達成される。本発明の更なる利点及び詳細は、従属クレーム、明細書及び図面から明らかになる。本発明に係る方法に関連して記載される特徴及び詳細は、当然ながら、本発明に係る供給システム、本発明に係るコンピュータプログラム製品、本発明に係るコンピュータ可読媒体にも適用され、逆もまた同様であり、それぞれの場合において、本発明の個々の態様の開示に関して相互参照が行われるか、または常に行われ得る。

本発明の第１の態様によれば、上記目的は、供給システムを使用してフィーダカセット内の部品を少なくとも１つの配置装置に供給する方法によって達成される。本方法は、以下の方法ステップを含む：
－ 供給システムによる各々のフィーダカセットの必須交換期間（mandatory exchange period）を記録するステップと、
－ 記録された必須交換期間を比較するステップであって、それぞれのフィーダカセットの記録された必須交換期間の間のタイミング競合（time conflict）が、比較の際に供給システムによって決定される、ステップと、
－ 供給システムによって決定されたタイミング競合を伴うフィーダカセットのうちの少なくとも１つのための任意交換期間（optional exchange period）を決定するステップと、
－ 供給システムによって、少なくとも１つの任意交換期間内に、フィーダカセット内の部品を少なくとも１つの配置装置に供給するステップ。

特に明記しない限り、上記及び下記の方法ステップは、個々に、一緒に、１回、複数回、同時に、及び／または１つずつ、任意の順序で実施することができる。例えば、「第１の手続きステップ」及び「第２の手続きステップ」のような指定は、いかなる時系列順（chronological order）及び／または優先順位付けも必要としない。方法ステップの好ましい順序は、方法ステップがリストされた順序で実行されることを提供している。

本発明による方法は、フィーダカセット内の部品の少なくとも１つの配置装置への可能な限り円滑な供給を有利に可能としている。換言すれば、本発明による方法は、部品を備えたフィーダカセットの少なくとも１つの配置装置への有利な供給を可能にしている。本発明による供給システムは、好ましくは、多数の配置装置を供給するように設計されている。本発明による方法は、フィーダカセットの供給プロセスのための配置装置の待機時間を有利に回避するか、または少なくとも短縮している。

本発明の範囲内において、供給システムは、好ましくは、フィーダカセットを移動、配置、取り外し、及び／または挿入するように設計された移動装置のシステムとして理解されるべきである。例えば、移動装置は、レール案内移動装置として設計されている。例えば、移動装置は、フィーダカセットと相互作用し、フィーダカセットをピックアップし、及び／またはフィーダカセットをリリースするための把持装置（gripping device）を含む。本発明の範囲内において、供給システムは、例えば、格納位置（storage position）及び／または準備装置（preparation device）からフィーダカセットをピックアップし、その後、少なくとも１つの配置装置のためにフィーダカセットを供給することを可能にしている。

本発明の範囲内で、記録された必須交換期間は、フィーダカセットの最後の部品が取り外された後に始まる期間として理解されるべきである。部品は、例えば一定の間隔または不規則な間隔で、配置装置の１つによってフィーダカセットから取り外され、回路基板及び／または基板上に配置されている。配置装置のオペレーションにおける遅延を回避または最小化するために、空のフィーダカセット内に元々あったのと同じ部品を有する新しいフィーダカセットが、特に、配置装置が新たに供給されたフィーダカセットから次の部品をピックアップする準備ができる前に、供給されなければならない。必須交換期間は、フィーダカセットの部品及びフィーダカセット内の部品の最初の数の消費率及び／または使用率として明確に記述されている。このようにして、フィーダカセットの各々に対する必須交換期間を有利に記録することができる。しかし、実際には、例えば、使用できない欠陥部品のために、そのような計画からの逸脱が生じる。従って、本発明による方法ステップが、供給システムによって反復的に、繰り返して、連続的に、及び／または永久的に実施される場合に有利である。

配置装置の場合、実際には、多数の部品が対応する数のフィーダカセットと共に使用されることが一般的である。方法ステップでは、複数の必須交換期間を比較している。方法の比較ステップでは、記録された必須交換期間が比較され、タイミング競合がプロセス内で決定されている。タイミング競合は、例えば、少なくとも２つの新しいフィーダカセットまたは少なくとも２つの交換フィーダカセットが、配置装置に対して遅延無く供給されることを可能にするには、時間的に近すぎる少なくとも２つの必須交換期間である。明確に記載されるように、例えば、交換されなければならない２つのフィーダカセット間の必須交換期間が１分未満しか離れていない場合に、タイミング競合が生じる。２つの必須交換期間の間の必要な時間間隔は、もちろん、供給システムの性能に依存し、従って、本発明による方法に対して絶対的に制限的であると理解されるべきではない。

決定の方法ステップにおいて、任意交換期間が、決定されたタイミング競合を有するフィーダカセットの少なくとも１つに対して、特にそれぞれに対して決定されている。フィーダカセットの任意交換期間が、必須交換期間よりも早くなっている。従って、任意交換期間は、フィーダカセットの全ての部品が取り外されていないフィーダカセットの交換期間を表す。供給システムによって決定されたタイミング競合によって影響を受けるフィーダカセットのうちの少なくとも１つのための任意交換期間は、有利には、必須交換期間に対する代替の交換期間を可能にし、従って、タイミング競合を回避する機会を可能にしている。好ましくは、タイミング競合を解決するために、可能な限り少ない任意交換期間が指定されている。任意交換期間におけるフィーダカセットのあらゆる交換は、交換されたフィーダカセット内に部品が残っていることを意味するので、本発明の範囲内では、一般に、それぞれの必須交換期間における交換が好ましい。しかし、少なくとも１つの任意交換期間内にフィーダカセットを供給することにより、少なくとも１つの決定されたタイミング競合を回避することができるという利点がある。任意の期間を時点の区切りとして定義することは、好適に方法及び供給システムをフレキシブルにすることを可能にする。例えば、時間バッファ（time buffer）を用いて任意の期間を定義し、供給システムが、いつフィーダカセットが任意の期間内に供給されるかを決定することが有利に可能である。この意思決定プロセスは、以下に説明する少なくとも１つの基準に従って行われることが好ましい。

本発明によれば、フィーダカセット内の部品は、少なくとも１つの任意交換期間において、最小限として、供給システムによって少なくとも１つの配置装置に供給されている。更に、供給されたフィーダカセットの少なくとも一部が、それぞれの必須交換期間内に利用可能にされると有利である。

供給（delivery）の方法ステップでは、フィーダカセット内の部品は、少なくとも１つの任意交換期間内及び／または任意交換期間前に、供給システムによって少なくとも１つの配置装置に供給されている。供給は、フィーダカセットの交換前の別個の方法ステップとして本発明の範囲内で理解されるべきであり、これについては後のセクションで説明する。供給とは、部品が充填された、特に完全に充填されたフィーダカセットが供給される意味に理解されるべきであり、それぞれのフィーダカセットは、交換されるべきフィーダカセット及び／または少なくとも１つの配置装置内に配置されたフィーダカセットと同じ部品を含んでいる。換言すれば、本発明による方法では、フィーダカセットは、好ましくは、交換フィーダカセットの各々が、交換されるべき元々空のフィーダカセットまたは交換されるべきまだ空ではないフィーダカセットと同じ部品を有するように供給されている。供給は、例えば、少なくとも１つの配置装置の直接近傍の供給装置内に交換されたフィーダカセットを配置することを有利に含んでいる。供給は、少なくとも１つの任意交換期間内及び／またはその前に行われるので、フィーダカセットの交換は、少なくとも１つの任意交換期間内に可能となる。所定のタイミング競合を伴って交換される２つのフィーダカセットの場合、一方のフィーダカセットが必須交換期間内に交換され、他方のフィーダカセットが任意交換期間内により早く交換されるので、交換される２つのフィーダカセット間のタイミング競合が解消される。

本発明による方法は、記載される方法ステップが供給システム自体によって実施されるので、特に有利である。これは、有利なことに、配置装置における現場での供給システムによる比較、定義及び供給を可能にしている。供給システム及び供給システムの装置は、本発明の第２の態様においてより詳細に記載されている。本発明による方法ステップは、好ましくは、配置装置の製造プロセスの初期の計画において行われるのではなく、本発明による供給システムによる動的な方法として行われ、この動的な方法は、好ましくは、追加のセンサ装置を用いて配置装置のオペレーション中に生じる状況に反応することができる。

このように設計された方法によれば、部品の供給が特に容易になり、少なくとも１つの配置装置のオペレーションにおける遅延が、フィーダカセットの供給によって有利に回避されるか、または少なくとも低減されるので、特に有利である。

本発明の好ましい更なる発展形態によれば、フィーダカセットを供給するための方法において、この方法は、
－ 供給システムによる、それぞれの必須交換期間及び／または任意交換期間内での、少なくとも１つの配置装置からのフィーダカセットと供給されたフィーダカセットとを交換するステップを更に含む。

必須交換期間内に空のフィーダカセットを交換するステップ、及び／または、供給されたフィーダカセットのうちの１つを交換するための任意交換期間内に、まだ空でないフィーダカセットを交換するステップにより、本発明による方法の有利な更なる効果が奏される。上述したように、本発明の方法では、フィーダカセットの交換は、交換されるフィーダカセットが、交換されるべき元々空のフィーダカセットまたはまだ空になっていないフィーダカセットと同じ部品を有するように行われることが好ましい。このように設計された方法は、部品の供給が特に容易になり、少なくとも１つの配置装置のオペレーションにおける遅延が、フィーダカセットの供給によって有利に回避されるか、または少なくとも低減されるので、特に有利である。明らかに１つのフィーダカセットだけに低減されて、供給のプロセスステップは常に交換プロセスステップの前に行われる。供給は、正確な時間に、または計画された交換のための時間バッファを用いて行われることが好ましい。例えば、上述の供給装置は、フィーダカセットを供給するためのある数のスロットを備え、時間バッファは、供給装置内の空きスロットに応じて供給システムによって選択される。この場合、供給装置において十分な空きスロットが利用可能であり、供給システムがこのフィーダカセットを供給するための十分な時間を有する場合には、フィーダカセットがより長い時間バッファで供給されることが有利に可能である。

本発明の好ましい更なる発展形態によれば、フィーダカセットを供給するための方法において、この方法は、
－ 任意交換期間内に交換されたフィーダカセットを、供給システムによって、供給システムの処理装置へ供給するステップ、及び／または、
－ 必須交換期間内に交換されたフィーダカセットを、供給システムによって、供給システムの補充装置への供給するステップを更に含む。

任意交換期間内に交換されたフィーダカセットは、依然として、例えば、部品スプール上に部品を有している。これらのフィーダカセットが、フィーダカセットからの残りの部品を処理するための処理装置に供給されるならば、この方法の有利な更なる効果が奏される。処理装置は、フィーダカセットからの残りの部品の機械的及び／または手動処理を可能にしている。処理装置は、好ましくは、残りの部品がフィーダカセットから取り外され、取り外された部品が新しいフィーダカセットに供給され、及び／または取り外された部品が準備装置及び／または再充填装置（refilling device）に供給されることを可能にしている。従って、処理装置は、フィーダカセットの残りの部品を消費または使用することを可能にし、使用されずに廃棄される部品を無くすことを可能にしている。処理装置は、好ましくは、残りの部品が取り外されることを可能にするために、フィーダカセットを開く及び／または閉じるための装置を備える。加えて、または代替として、必須交換期間内に交換された空のフィーダカセットが再充填装置に供給され、これらのフィーダカセットが再充填されると有利である。再充填装置は、これらのフィーダカセットを機械的及び／または手動で再充填することを可能にしている。本発明の範囲内において、再充填装置は、追加の新しい部品を有する残りの部品でフィーダカセットを再充填するように設計された装置として理解されるべきである。再充填装置は、少なくとも部分的に充填されたフィーダカセット内に新しい部品を供給することを可能にしている。再充填装置は、好ましくは、少なくとも部分的に充填されたフィーダカセットのためのインターフェースと、部品を供給するための少なくとも１つのインターフェースとを有している。再充填装置は、好ましくは、少なくとも部分的に充填されたフィーダカセット内に部品を供給するために、インターフェースから新しい部品を案内している。準備装置とは対照的に、処理装置及び再充填装置は、少なくとも部分的に充填されたフィーダカセットを取り扱うための装置として理解されるべきである。準備装置は、好ましくは、空の及び／または新しいフィーダカセットを取り扱う。このように設計された方法は、残りの部品がリサイクルされ、及び／またはフィーダカセットが再利用され、従って有利にコスト及び材料を節約するので、特に有利である。

本発明の好ましい更なる発展形態によれば、フィーダカセットを供給するための方法において、この方法は、
－ 供給システムによる、供給システムと配置装置との間のフィーダカセットの交換を調整するステップを更に含む。

フィーダカセットの交換は、通常、配置装置の振動及び／または移動を引き起こす。これらの振動及び／または移動は、配置装置による部品の配置精度に悪影響を及ぼす可能性がある。従って、交換が、例えば、部品が配置装置によって配置及び／またはピックアップされていないときに交換が行われるように、時間に関して、且つ、供給システムと配置装置との間で調整された方法で実行される場合に有利である。供給システム及び配置装置は、好ましくは、本発明による協調を可能にするために、データ通信のために接続されている。例えば、供給システムは、交換が行われ得るか否かについての問い合わせを配置装置に送信している。配置装置は、この要求を確認し、それを拒否し、及び／またはそれを時間遅延で確認することができる。供給システムは、指定された時間値を超過した場合、配置装置からの確認を待つこと、及び／または確認無しに別の方法ステップを実行することができる。従って、本発明による方法は、有利には、配置装置による部品の配置の精度に対する悪影響を防止するか、または少なくとも交換の影響が低減されている。

本発明の好ましい更なる発展形態によれば、フィーダカセットを供給するための方法において、この方法は、
－ 供給システムによる少なくとも１つの優先順位基準（priority criterion）に従って、フィーダカセットの供給及び／または交換の優先順位付けをするステップを更に含む。

少なくとも１つの優先順位基準に従って、フィーダカセットの供給及び／または交換の優先順位付けをするステップは、本発明による方法の特に有利な実施形態を表す。例えば、供給及び／または交換は、フィーダカセット内の部品の残りの数が考慮されるように優先順位付けされている。上述したように、任意の時間内にフィーダカセットを交換しても、フィーダカセット内には依然として部品が残っている。従って、どのフィーダカセットが供給及び／または交換されるかを選択する際に、フィーダカセット内の残りの部品の数及び／または価値（the number and/or the value）を考慮することが有利である。２つのフィーダカセットの必須交換期間の間に決定されたタイミング競合がある場合、２つのフィーダカセットのそれぞれの部品の価値が、供給システムによって比較されている。次に、より低い価値の部品を有するフィーダカセットに対して、任意交換期間が優先され、その結果、指定された任意交換期間内の必須交換期間の前に既に交換されたフィーダカセットには、より低い残存価値の部品が残る。フィーダカセットの供給及び／または交換のための更なる優先基準は、例えば、配置装置によるそれぞれの部品の消費速度、配置装置によるそれぞれの部品の２つの収集時間の間の時間、及び／またはそれぞれの部品のサイズである。代替的または追加的に、本発明による方法のこの更なる発展によれば、任意の期間が時間バッファによって定義され、供給システム自体が、優先順位基準に応じて、いつフィーダカセットが任意の期間内に提供されるかを決定することが有利に可能である。このように設計された方法は、部品の供給を特に容易にし、フィーダカセットの供給による少なくとも１つの配置装置のオペレーションの遅延が、供給及び／または交換における少なくとも１つの優先基準を考慮に入れて、有利に回避または少なくとも低減されるので、特に有利である。

本発明の好ましい更なる発展形態によれば、フィーダカセットを供給するための方法において、この方法は、
－ 供給システムによる各々のフィーダカセットについての準備期間（preparation period）を決定し、特に、フィーダカセットの準備は、それぞれの準備期間内に、供給システムの準備装置によってトリガされるステップを更に含む。

供給システムは、好ましくは、準備装置とのデータ通信を可能にし、例えば、フィーダカセットの準備は、準備信号によってトリガすることができる。フィーダカセットの準備は、フィーダカセットの供給のためのフィーダカセットの機械的及び／または手動の充填及び／または準備として理解されるべきである。準備装置は、好ましくは、フィーダカセットを準備するための装置として理解されるべきである。準備装置は、フィーダカセットの充填、準備及び／または準備動作を可能にすることが好ましい。準備装置は、好ましくは、部品及び／または部品スプールをフィーダカセットに充填するための充填装置を備えている。準備装置は、好ましくは、フィーダカセットを開く及び／または閉じるように設計されている。準備装置は、好ましくは、部品を供給するための少なくとも１つのインターフェースと、フィーダカセット、特に空の及び／または準備されていないフィーダカセットを供給するための少なくとも１つのインターフェースと、準備されたフィーダカセットを分配するための少なくとも１つのインターフェースとを有している。準備は、フィーダカセットの供給及び／または交換のための時間に関して供給システムによって調整されることが好ましく、従って、このように設計された方法は、準備期間を通して配置装置の最適なタイミングでのオペレーションを有利に可能にしている。準備期間は、正確なタイミングまたは時間バッファを用いて設計されることが好ましい。

本発明の好ましい更なる発展によれば、フィーダカセットを供給するための方法において、比較は、記録された必須交換期間と少なくとも１つの固定された（fixed）任意交換期間との比較も含み、記録された必須交換期間と少なくとも１つの指定された（specified）任意交換期間との間のタイミング競合は、比較の際に供給システムによって決定されている。比較が反復して実行される場合、本発明による方法の有利な実施形態を表す。従って、必須交換期間を互いに比較するだけでなく、必須交換期間を少なくとも１つの定義された（defined）任意交換期間と比較することも有利である。更に、交換期間の間のタイミング競合を回避するために、少なくとも２つの任意交換期間が互いに比較される場合に有利である。

本発明の好ましい更なる発展によれば、フィーダカセットを供給するための方法において、比較及び／または決定が反復して行われ、特に、検出された必須交換期間及び／または指定された任意交換期間の間のタイミング競合が決定されなくなるまで、指定された任意交換期間が時間的にシフト及び／または短縮されている。任意交換期間及び／または必須交換期間のうちの少なくとも２つの間のタイミング競合を解決するために、例えば、少なくとも１つの任意交換期間を前方にシフト及び／または短縮することができる。任意交換期間の短縮は、もちろん、限られた範囲でのみ可能であり、任意交換期間内での受け渡し及び／または交換を完全に可能にするための、任意交換期間の初期の時間バッファに依存している。

本発明の第２の態様によれば、上記目的は、フィーダカセット内の部品を少なくとも１つの配置装置に供給するための供給システムによって達成される。供給システムは、第１の態様による方法を実施するように設計されている。本発明の第１の態様による方法について既に記載された全ての利点は、記載された供給システムから生じる。供給システムは、移動装置を有することが好ましい。例えば、移動装置は、レールで案内された移動装置（rail-guided movement device）として設計されている。例えば、移動装置は、フィーダカセットと相互作用し、フィーダカセットをピックアップし、及び／またはフィーダカセットをリリースするための把持装置を含む。本発明の範囲内において、供給システムは、例えば、格納位置及び／または準備装置からフィーダカセットをピックアップし、その後、少なくとも１つの配置装置のためにフィーダカセットを供給することを可能にしている。供給システムの装置は、好ましくは、通信装置を有し、通信装置は、装置間のデータ通信を可能にしている。供給システムは、好ましくは、フィーダカセットを供給及び交換するための異なる及び／または別々の移動装置を備える。一例として、移動装置は、フィーダカセットを供給及び／または交換するためのグリッパアームを備えた移動ロボット装置として設計されている。供給システムは、好ましくは、少なくとも部分的に方法ステップを実施するためのコンピュータユニットを有している。コンピュータユニットは、好ましくは、移動装置のうちの少なくとも１つに統合され、及び／または別個に構成されている。コンピュータユニットは、好ましくは、供給システムの移動装置を制御及び／または調節するように設計されている。更に、コンピュータユニットは、例えば、供給システムの利用に応じて少なくとも１つのオプションの交換期間を定義するために、供給システムの利用を記録するように設計されることが好ましい。このように構成された供給システムは、フィーダカセット内の部品の少なくとも１つの配置装置への可能な限り円滑な供給を可能にするので、特に有利である。本発明による供給システムは、好ましくは、多数の配置装置を供給するように設計されている。本発明による供給システムは、有利には、供給プロセス及び／またはフィーダカセットの交換のための配置装置の待ち時間を回避するか、または少なくとも短縮している。

本発明の第３の態様によれば、目的は、供給システムを介して、フィーダカセット内の部品を少なくとも１つの配置装置に供給するためのコンピュータプログラム製品によって達成される。コンピュータプログラム製品は、第２の態様による供給システムに、第１の態様による方法ステップを実行させるコマンドを含む。本発明の第１の態様による方法及び本発明の第２の態様による供給システムについて既に記載された全ての利点は、記載されたコンピュータプログラム製品から生じる。

本発明の第４の態様によれば、上記目的は、第３の態様によるコンピュータプログラム製品が格納されたコンピュータ可読媒体によって達成される。本発明の第１の態様による方法について既に記載された全ての利点は、記載された供給システムから生じる。

準備装置、処理装置、再充填装置、及び配置装置を備えた供給システムの平面図を示している。 ３つのフィーダカセットの交換時期を時間経過図（time course diagram）で示したものである。 平面図におけるコンピュータプログラム製品及びコンピュータ可読媒体を示す図である。 本発明による方法をフローチャートで示している。

本発明による方法、供給システム、コンピュータプログラム製品、及びコンピュータ可読媒体は、図面を参照して以下により詳細に説明されている。

図１から図４において、同じ機能及びオペレーションのモードを有する要素には、それぞれ同じ参照符号が付されている。

図１は、準備装置１０２と、処理装置１０４と、再充填装置１０６と、配置装置１５０とを備える供給システム１００を概略平面図で示している。本発明による方法２００（図示せず）及び供給システム１００のタスクは、供給システム１００によるフィーダカセット１０内の部品１２の配置装置１５０への供給である。この目的のために、供給システム１００は、供給システム１００によるフィーダカセット１０の各々について必須交換期間ｔ１（図示せず）を記録している。より良い概観のために、配置装置１５０は、２つのフィーダカセット１０と共にのみ示されている。更に、記録された必須交換期間ｔ１（図示せず）は互いに比較され、記録された必須交換期間ｔ１（図示せず）間のタイミング競合Ｋ（図示せず）は、比較中に供給システム１００によって決定されている。次いで、任意交換期間ｔ２（図示せず）が、決定されたタイミング競合Ｋ（図示せず）に関連付けられたフィーダカセット１０のうちの１つに対して、供給システム１００によって指定されている。最後に、フィーダカセット１０内の部品１２は、供給システム１００によって、任意交換期間ｔ２（図示せず）内に、少なくとも１つの配置装置１５０に供給されている。更に、供給システム１００によって、配置装置１５０からフィーダカセット１０と供給されたフィーダカセット１０との交換２１０が、それぞれの必須交換期間ｔ１（図示せず）内及びそれぞれの任意交換期間ｔ２（図示せず）内に行われる。任意交換期間ｔ２（図示せず）で交換されたフィーダカセット１０は、供給システム１００によって供給システム１００の処理装置１０４に供給されている。必須交換期間ｔ１（図示せず）に交換されたフィーダカセット１０は、供給システム１００によって供給システム１００の再充填装置１０６に供給されている。

図２は、３つのフィーダカセット１０の交換周期ｔ１、ｔ２を概略的に時間経過図で示している。また、中段及び下段のフィーダカセット１０の必須交換期間ｔ１の間には、タイミング競合Ｋが発生している。中段及び下段のフィーダカセット１０の必須交換期間ｔ１は、時間的に互いに近すぎるので、両方のフィーダカセット１０は、それぞれの必須交換期間ｔ１内に時間通りには供給も交換もされない。その結果、部品１２（図示せず）をフィーダカセット１０（図示せず）から時間通りにピックアップすることができないので、配置装置１５０（図示せず）のオペレーションに遅れが生じる。本発明による方法２００（図示せず）及び供給システム１００（図示せず）は、任意交換期間ｔ２を規定することを可能にしている。図２において、任意交換期間ｔ２は、下段のフィーダカセット１０に対して定義される。下段のフィーダカセット１０の決定、供給及び交換は、供給システム１００（図示せず）による優先順位基準ＰＫに従って優先順位が付けられる。これにより、中段のフィーダカセット１０と下段のフィーダカセット１０との必須交換時期ｔ１のタイミング競合Ｋが解消される。更に、供給システム１００（図示せず）によってフィーダカセット１０の各々に対して準備期間ｔ３が規定され、供給システム１００（図示せず）の準備装置１０２（図示せず）によってフィーダカセット１０の準備がトリガされる。

コンピュータプログラム製品及びコンピュータ可読媒体は、図３の平面図に概略的に示されている。

図４は、本発明による方法２００の構成をフローチャートで概略的に示している。より明確にするために、方法ステップの参照番号のみを図４に示している。第１の方法ステップにおいて、決定の方法２００は、供給システム１００によるフィーダカセット１０の各々についての必須交換期間ｔ１の検出２０２を含む。更なる方法ステップでは、決定の方法２００は、記録された必須交換期間ｔ１の比較２０４を含み、記録された必須交換期間ｔ１の間のタイミング競合Ｋは、比較２０４の間に供給システム１００によって決定されている。更なる方法ステップにおいて、決定の方法２００は、供給システム１００によって決定されたタイミング競合Ｋを有するフィーダカセット１０のうちの少なくとも１つのための任意交換期間ｔ２の決定２０６を含む。更なる方法ステップにおいて、決定の方法２００は、供給システム１００による少なくとも１つの任意交換期間ｔ２における、フィーダカセット１０内の部品１２の少なくとも１つの配置装置１５０への供給２０８を含む。更なる方法ステップにおいて、決定の方法２００は、供給システム１００による、それぞれの必須交換期間ｔ１及び／または任意交換期間ｔ２における、少なくとも１つの配置装置１５０からのフィーダカセット１０と、供給されたフィーダカセット１０との交換２１０を含む。更なる方法ステップにおいて、決定の方法２００は、供給システム１００による少なくとも１つの優先順位基準ＰＫに従った、フィーダカセット１０の供給２０８及び／または交換２１０の優先順位付け２１２を含む。更なる方法ステップにおいて、決定の方法２００は、供給システム１００によるフィーダカセット１０の各々についての準備期間ｔ３の決定２１４を含み、特に、フィーダカセット１０の準備は、それぞれの準備期間ｔ３において、供給システム１００の準備装置１０２によってトリガされる。更なる方法ステップでは、決定の方法２００は、供給システム１００による、供給システム１００の処理装置１０４への、任意交換期間ｔ２で交換されたフィーダカセット１０の供給２１６を含む。更なる方法ステップでは、決定の方法２００は、供給システム１００による、必須交換期間ｔ１で交換されたフィーダカセット１０の供給システム１００の再充填装置１０６への供給２１８を含む。更なる方法ステップにおいて、決定の方法２００は、供給システム１００による、供給システム１００と配置装置１５０との間のフィーダカセットの交換２１０の調整２２０を含む。

１０ フィーダカセット
１２ 部品
１００ 供給システム
１０２ 準備装置
１０４ 処理装置
１０６ 再充填装置
１５０ 配置装置
２００ 方法
２０２ 検出
２０４ 比較
２０６ 決定
２０８ 供給
２１０ 交換
２１２ 優先順位付け
２１４ 決定
２１６ 供給
２１８ 供給
２２０ 調整
３００ コンピュータプログラム製品
４００ コンピュータ読取可能媒体
ｔ１ 必須交換期間
ｔ２ 任意交換期間
ｔ３ 準備期間
Ｋ タイミング競合
ＰＫ 優先基準

Claims (11)

1. 供給システム（１００）によって、フィーダカセット（１０）内の部品（１２）を少なくとも１つの配置装置（１５０）に供給するための方法（２００）であって、
   － 供給システム（１００）による各々のフィーダカセット（１０）の必須交換期間（ｔ１）を検出するステップ（２０２）と、
   － 検出された必須交換期間（ｔ１）を比較するステップ（２０４）であって、それぞれのフィーダカセット（１０）の検出された必須交換期間（ｔ１）の間のタイミング競合（Ｋ）が、比較（２０４）の際に供給システム（１００）によって決定される、ステップと、
   － 供給システム（１００）によって決定されたタイミング競合（Ｋ）を伴うフィーダカセット（１０）のうちの少なくとも１つのための任意交換期間（ｔ２）を決定するステップ（２０６）と、
   － 供給システム（１００）によって、少なくとも１つの任意交換期間（ｔ２）内に、フィーダカセット（１０）内の部品（１２）を少なくとも１つの配置装置（１５０）に供給するステップ（２０８）と、
   を含む方法。
2. 請求項１に記載の方法（２００）であって、
   － 供給システム（１００）による、それぞれの必須交換期間（ｔ１）及び／または任意交換期間（ｔ２）における、少なくとも１つの配置装置（１５０）からのフィーダカセット（１０）と、供給されたフィーダカセット（１０）とを交換するステップ（２１０）、
   を更に含む方法。
3. 請求項２に記載の方法（２００）であって、
   － 任意交換期間（ｔ２）に交換されたフィーダカセット（１０）を、供給システム（１００）によって、供給システム（１００）の処理装置（１０４）へ供給するステップ（２１６）、及び／または、
   － 必須交換期間（ｔ１）に交換されたフィーダカセット（１０）を、供給システム（１００）によって、供給システム（１００）の補充装置（１０６）への受け渡しするステップ（２１８）、
   を更に含む方法。
4. 請求項２に記載の方法（２００）であって、
   － 供給システム（１００）による、供給システム（１００）と配置装置（１５０）との間のフィーダカセット（１０）の交換（２１０）を調整するステップ（２２０）、
   を更に含む方法。
5. 請求項１～４のいずれか一項に記載の方法（２００）であって、
   － 供給システム（１００）による少なくとも１つの優先順位基準（ＰＣ）に従って、フィーダカセット（１０）の供給（２０８）及び／または交換（２１０）の優先順位付けをするステップ（２１２）、
   を更に含む方法。
6. 請求項１に記載の方法（２００）であって、
   － 供給システム（１００）による各々のフィーダカセット（１０）についての準備期間（ｔ３）を決定するステップ（２１４）であって、特に、フィーダカセット（１０）の準備は、それぞれの準備期間（ｔ３）内に、供給システム（１００）の準備装置（１０２）によってトリガされるステップ、
   を更に含む方法。
7. 請求項１に記載の方法（２００）であって、
   前記比較（２０４）は、記録された必須交換期間（ｔ１）と少なくとも１つの固定された任意交換期間（ｔ２）との比較を更に含み、
   記録された必須交換期間（ｔ１）と少なくとも１つの指定された任意交換期間（ｔ２）との間のタイミング競合（Ｋ）は、前記比較（２０４）の際に供給システム（１００）によって決定される、
   ことを特徴とする方法。
8. 請求項１に記載の方法（２００）であって、
   前記比較（２０４）及び／または前記決定（２０６）が反復して行われ、特に、記録された必須交換期間（ｔ１）及び／または固定された任意交換期間（ｔ２）の間のタイミング競合（Ｋ）がもはや決定できなくなるまで、指定された任意交換期間（ｔ２）が時間的にシフトされ、及び／または時間的に短縮される、
   ことを特徴とする方法。
9. フィーダカセット（１０）内の部品（１２）を少なくとも１つの配置装置（１５０）に供給するための供給システム（１００）であって、請求項１に記載の方法を実施するように設計されている、ことを特徴とする供給システム。
10. 供給システム（１００）によって、フィーダカセット（１０）内の部品（１２）を少なくとも１つの配置装置（１５０）に供給するためのコンピュータプログラム製品（３００）であって、前記コンピュータプログラム製品（３００）は、請求項９に記載の供給システム（１００）に、請求項１に記載の方法ステップを実行させるコマンドを含む、
    ことを特徴とするコンピュータプログラム製品。
11. 請求項１０に記載のコンピュータプログラム製品（３００）が格納されたコンピュータ可読媒体（４００）。