JP2023164520A - バンド取付装置および時計 - Google Patents
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Abstract
【課題】 腕に対する密着性が良く、且つ手首や腕の動きに追従させて良好に変位させることができるバンド取付装置およびそれを備えた時計を提供する。【解決手段】 取付孔8aが設けられたバンド取付部8と、このバンド取付部8の両側部に配置されて緩衝孔12aが設けられた軟質の合成樹脂製の緩衝部材9と、この緩衝部材9の両側部に配置されてバンド孔2cが設けられたバンド2と、バンド孔2cおよび緩衝孔12aを通して取付孔8aに少なくとも取付孔8aの内径方向に変位可能に挿入され、バンド2を緩衝部材9と共にバンド取付部8に取り付ける締結部材10と、を備えている。従って、緩衝部材9の弾力によって腕時計ケース1を腕に密着させることができ、緩衝部材9の弾力によって締結部材10をバンド取付部8の取付孔8a内において変位させることで、手首や腕の動きに追従させてバンド2の端部2aを良好に変位させることができる。【選択図】 図6
Description
この発明は、腕時計、鞄、バッグ、衣服などのバンドに用いられるバンド取付装置およびそれを備えた時計に関する。
例えば、腕時計においては、特許文献1に記載されているように、腕時計ケースのバンド取付部間に、硬質材料の補強部材を介在させて、軟質の合成樹脂からなるバンドの端部を配置させ、この状態で2本のピン部材でバンドの端部と補強部材とをバンド取付部に取り付けたバンド取付装置を備えたものが知られている。
この種のバンド取付装置は、腕時計ケースのバンド取付部間に硬質材料の補強部材を配置し、この補強部材をバンドの端部に設けられた凹部に嵌め込み、この状態で2本のピン部材でバンドの端部と補強部材とをバンド取付部に取り付けた構造になっている。
このようなバンド取付装置では、バンド取付部間に軟質の合成樹脂からなるバンドの端部が硬質材料の補強部材によって強固に固定されて取り付けられるため、手首や腕を動かした際に、バンド取付部に対してバンドの端部が弾性変形するだけで、手首や腕の動きに追従させてバンド取付装置を十分に変位させることができないという問題がある。
この発明が解決しようとする課題は、腕に対する密着性が良く、且つ手首や腕の動きに追従させて良好に変位させることができるバンド取付装置およびそれを備えた時計を提供することである。
この発明は、取付孔が設けられたバンド取付部と、前記バンド取付部の両側部に配置されて前記取付孔と同一軸上に対応して緩衝孔が設けられた軟質の合成樹脂製の緩衝部材と、前記緩衝部材の両側部に配置されて前記緩衝孔と同一軸上に対応してバンド孔が設けられたバンドと、前記バンド孔および前記緩衝孔を通して前記取付孔に少なくとも前記取付孔の内径方向に変位可能に挿入され、前記バンドを前記緩衝部材と共に前記バンド取付部に取り付ける締結部材と、を備えていることを特徴とするバンド取付装置である。
この発明によれば、腕に対する密着性が良く、且つ手首や腕の動きに追従させてバンド取付装置を良好に変位させることができる。
(第1実施形態)
以下、図1~図7を参照して、この発明を腕時計に適用した第1実施形態について説明する。
この腕時計は、図1~図4に示すように、腕時計ケース1を備えている。この腕時計ケース1の12時側と6時側とには、バンド2を腕時計ケース1に取り付けるためのバンド取付装置3がそれぞれ設けられている。また、この腕時計ケース1の2時側、3時側、4時側、8時側、および10時側には、スイッチ部4がそれぞれ設けられている。
以下、図1~図7を参照して、この発明を腕時計に適用した第1実施形態について説明する。
この腕時計は、図1~図4に示すように、腕時計ケース1を備えている。この腕時計ケース1の12時側と6時側とには、バンド2を腕時計ケース1に取り付けるためのバンド取付装置3がそれぞれ設けられている。また、この腕時計ケース1の2時側、3時側、4時側、8時側、および10時側には、スイッチ部4がそれぞれ設けられている。
この場合、腕時計ケース1は、図5に示すように、ケース本体1aと第1、第2外装部材1b、1cとを備えている。ケース本体1aは金属または硬質の合成樹脂で形成されている。第1外装部材1bは、金属またはウレタン樹脂などの軟質の合成樹脂で形成され、ケース本体1aの上部外周にこれを覆って配置されている。
第2外装部材1cは、図1~図5に示すように、第1外装部材1bと同様、金属またはウレタン樹脂などの軟質の合成樹脂で形成されている。この第2外装部材1cは、ケース本体1aの3時側および9時側の各側部に第1外装部材1bの下部を覆って配置され、この状態で複数のビス1dによってケース本体1aの側部に取り付けられて、第1外装部材1bをケース本体1aの側部に押え付けるように構成されている。
この腕時計ケース1の上部開口部には、図1、図2、および図5に示すように、時計ガラス5が取り付けられている。この腕時計ケース1の下部には、図3および図4に示すように、裏蓋6が取り付けられている。この裏蓋6の中央部には、脈拍を光学的に測定する脈拍センサ部6aが下側に突出して設けられている。
また、この腕時計ケース1内には、図5に示すように、時計モジュール7が設けられている。この時計モジュール7は、図示しないが、指針を駆動する時計ムーブメント、時刻や日付などの情報を電気光学的に表示する表示部、これらを電気的に駆動する回路部などの時計機能に必要な各種の部品を備えている。
ところで、バンド取付装置3は、図5および図6に示すように、腕時計ケース1のケース本体1aに設けられたバンド取付部8と、このバンド取付部8に取り付けられるバンド2と、バンド取付部8とバンド2との間に介在される緩衝部材9と、バンド2を緩衝部材9と共にバンド取付部8に取り付ける締結部材10と、を備えている。
バンド取付部8は、図5および図6に示すように、腕時計ケース1のケース本体1aの側部に設けられた突起部であり、バンド2の長手方向と直交する幅方向の長さがバンド2の幅方向の長さよりも短く形成されている。また、このバンド取付部8には、取付孔8aがバンド2の幅方向に貫通して設けられている。
この取付孔8aは、図6に示すように、内部に後述する締結部材10の第1、第2軸部17、21が少なくとも内径方向に変位可能に挿入されるように構成されている。すなわち、この取付孔8aは、その内径が締結部材10の第1、第2軸部17、21の各軸径よりも十分に大きく、例えば締結部材10の第1、第2軸部17、21の各軸径の2倍程度の大きさで形成されている。
バンド2は、図1~図6に示すように、フッ素樹脂、ウレタン樹脂、シリコーン樹脂などの弾力を有する合成樹脂によって形成されている。このバンド2は、腕時計ケース1のバンド取付部8に取り付けられる端部2aの厚みがバンド取付部8側の先端側に向けて次第に厚くなる形状に形成され、この端部2aを除いてほぼ均一な厚さで形成されている。
このバンド2の端部2aには、図5および図6に示すように、バンド取付部8の両側部に緩衝部材9を介して配置される一対の突起片2bが設けられている。これら一対の突起片2bには、後述する締結部材10の第1、第2軸部17、21が挿入するバンド孔2cがバンド取付部8の取付孔8aと同一軸上にそれぞれ対応して設けられている。これら一対のバンド孔2cは、内径がバンド取付部8の取付孔8aの内径と同じか、それよりも少し小さく形成されている。
緩衝部材9は、図5~図7に示すように、バンド2と同じか、それよりも柔らかい軟質の合成樹脂、例えばウレタン樹脂、シリコーン樹脂などの軟質の合成樹脂によって形成されている。また、緩衝部材9は、バンド取付部8よりも柔らかい素材で形成されている。バンド取付部8は、ケース本体1aと同じ金属または硬質の合成樹脂で形成されているので、緩衝部材9とバンド2に比べて硬い。この緩衝部材9は、バンド取付部8の下側に配置される本体部11と、バンド2の端部2aに設けられた一対の突起片2bとバンド取付部8の両側部との間に配置される一対の側部12と、を備えている。
この緩衝部材9の本体部11は、図5~図7に示すように、ほぼ平板状に形成されている。この本体部11における腕時計ケース1側の端部には、裏蓋6の下面に配置されて裏蓋6を下側から押える第1押え部11aが設けられている。また、この本体部11におけるバンド2側の端部には、バンド2の端部2aにおける一対の突起片2bの間に設けられた凹部(図示せず)内に配置されて、バンド2の端部2aを下側から押える第2押え部11bが設けられている。なお、緩衝部材9の第2押え部11bは、バンド2に設けられた貫通孔に配置されてバンド2の外観から露出しても良い。
この第2押え部11bは、図5および図7に示すように、ほぼ三角形の棒状に形成されている。この第2押え部11bには、バンド2側の外面から第2押え部11bの内部に向けて食い込む複数の切込部11cが設けられている。これら複数の切込部11cは、第2押え部11b内に複数の空洞部を形成することにより、第2押え部11bの緩衝性を高めるように形成されている。
また、緩衝部材9の一対の側部12は、図5~図7に示すように、本体部11の左右両側部にそれぞれ起立して設けられている。これら一対の側部12は、本体部11の第1押え部11aがバンド取付部8の下側に配置された際に、バンド2の端部2aに設けられた一対の突起片2bとバンド取付部8の両側部との間に配置されるように構成されている。
これら一対の側部12には、図5~図7に示すように、後述する締結部材10の第1、第2軸部17、21が挿入する一対の緩衝孔12aがバンド取付部8に設けられた取付孔8aと同一軸上にそれぞれ対応して設けられている。これら一対の緩衝孔12aは、内径がバンド取付部8の取付孔8aの内径よりも小さく、且つ締結部材10の第1、第2軸部17、21の各軸径とほぼ同じ大きさで形成されている。
この場合、一対の側部12における互いに対向する各対向面には、図5~図7に示すように、バンド取付部8の取付孔8a内に配置される一対の緩衝スペーサ13がそれぞれ設けられている。これら一対の緩衝スペーサ13は、緩衝部材9と同じ軟質の合成樹脂によってそれぞれ円筒状に形成されている。これら一対の緩衝スペーサ13は、一対の側部12の各対向面における各緩衝孔12aと同一軸上にそれぞれ対応して一体に形成されている。
この場合、バンド取付部8の取付孔8aは、図6に示すように、内径が後述する締結部材10の第1、第2軸部17、21の各軸径よりも十分に大きいため、取付孔8a内に挿入された第1、第2軸部17、21の各外周面と取付孔8aの内周面との間に隙間S1が設けられている。これにより、一対の緩衝スペーサ13は、バンド取付部8の取付孔8a内に配置されるように形成されている。
すなわち、一対の緩衝スペーサ13は、図6に示すように、その外径がバンド取付部8の取付孔8aの内径と同じ大きさで、緩衝スペーサ13の内径が一対の側部12に設けられた各緩衝孔12aの内径と同じ大きさで、取付孔8a内に同一軸上で設けられている。また、これら一対の緩衝スペーサ13は、その軸方向の長さが、バンド取付部8の取付孔8aにおける軸方向の長さの1/3~1/4程度の短い長さで形成されている。
これにより、一対の緩衝スペーサ13は、図6に示すように、一対の側部12がバンド取付部8の両側部に配置されて、バンド取付部8の取付孔8aに挿入された際に、一対の緩衝スペーサ13における各内端部の間隔が、バンド取付部8の取付孔8aにおける軸方向の長さの1/2~1/3程度の広い長さで、バンド取付部8の取付孔8a内に配置されている。
一方、締結部材10は、図5および図6に示すように、第1ねじ部14と第2ねじ部15とを備え、バンド取付部8の取付孔8a内において、少なくとも内径方向に変位可能に配置されるように構成されている。すなわち、第1ねじ部14は、第1頭部16と第1軸部17と雌ねじ部18とを備え、第1頭部16と反対側に位置する第1軸部17の端部に雌ねじ部18が設けられている。
第1頭部16は、図6に示すように、外径が取付孔8aに対応するバンド取付部8の外径とほぼ同じ大きさで、バンド2の一対の突起片2bの各外部側に設けられた一方の座ぐり部2d内に配置されるように形成されている。第1軸部17は、第1大径軸部17aと第1小径軸部17bとを備えている。
第1大径軸部17aは、図6に示すように、軸径がバンド2の一対の突起片2bに設けられた各バンド孔2cの内径とほぼ同じ大きさで、軸方向の長さが一対の突起片2bにおける各バンド孔2cの軸方向の長さとほぼ同じ長さで形成されている。第1小径軸部17bは、軸径が第1大径軸部17aの軸径よりも小さく形成され、第1大径軸部17aとの境界に第1段差部17cが設けられている。
また、この第1小径軸部17bは、図6に示すように、緩衝部材9の一対の側部12に設けられた各緩衝孔12aおよび一対の緩衝スペーサ13の各内径とほぼ同じ大きさで形成されている。さらに,この第1小径軸部17bは、軸方向の長さが一対の側部12の各外端面からバンド取付部8の取付孔8aの中間部付近までの長さで形成されている。
この第1軸部17の内端部、つまり第1小径軸部17bの内端部には、図6に示すように、雌ねじ部18が設けられている。この雌ねじ部18は、ねじ穴であり、外径が第1小径軸部17bの軸径と同じ大きさで、内径が第1小径軸部17bの軸径よりも小さく形成されている。また、この雌ねじ部18は、軸方向の長さが緩衝部材9の一対の側部12における各緩衝孔12aの軸方向の長さとほぼ同じ長さで形成されている。
第2ねじ部15は、図5および図6に示すように、第2頭部20と第2軸部21と雄ねじ部22とを備え、第2頭部20と反対側に位置する第2軸部21の端部に雄ねじ部22が設けられている。第2頭部20は、第1ねじ部14の第1頭部16と同様、外径が取付孔8aに対応するバンド取付部8の外径とほぼ同じ大きさで、バンド2の一対の突起片2bの各外部側に設けられた他方の座ぐり部2d内に配置されるように形成されている。
第2軸部21は、図6に示すように、第1軸部17と同様、第2大径軸部21aと第2小径軸部21bとを備えている。第2大径軸部21aは、第1大径軸部17aと同様、軸径がバンド2の一対の突起片2bに設けられた各バンド孔2cの内径とほぼ同じ大きさで、軸方向の長さが一対の突起片2bにおける各バンド孔2cの軸方向の長さとほぼ同じ長さで形成されている。
第2小径軸部21bは、図6に示すように、第1小径軸部17bと同様、軸径が第2大径軸部21aの軸径よりも小さく形成され、第2大径軸部21aとの境界に第2段差部21cが設けられている。また、この第2小径軸部21bは、緩衝部材9の一対の側部12に設けられた各緩衝孔12aおよび一対の緩衝スペーサ13の各内径とほぼ同じ大きさで形成されている。
また、この第2小径軸部21は、図6に示すように、第1小径軸部17bと同様、軸方向の長さが一対の側部12の各外端面からバンド取付部8の取付孔8aの中間部付近までの長さで形成されている。この第2軸部21の内端部、つまり第2小径軸部21bの内端部には、雄ねじ部22が設けられている。
この雄ねじ部22は、図6に示すように、第1ねじ部14の雌ねじ部18に螺合するねじ部であり、外径が第2小径軸部21bの外径よりも小さく、且つ雌ねじ部18の内径とほぼ同じ大きさに形成されている。また、この雄ねじ部22は、軸方向の長さが緩衝部材9の一対の側部12における各緩衝孔12aの軸方向の長さとほぼ同じ長さで、雌ねじ部18の軸方向の長さよりも少し短く形成されている。
次に、この腕時計のバンド取付装置3の作用について説明する。
このバンド取付装置3でバンド2をバンド取付部8に取り付ける場合には、まず、バンド取付部8に緩衝部材9を取り付ける。このときには、緩衝部材9の一対の側部12に設けられた一対の緩衝スペーサ13を引き離す方向に、本体部11を折り曲げるように屈曲させる。この状態で、引き離された一対の緩衝スペーサ13をバンド取付部8の取付孔8a内に両側から挿入させる。
このバンド取付装置3でバンド2をバンド取付部8に取り付ける場合には、まず、バンド取付部8に緩衝部材9を取り付ける。このときには、緩衝部材9の一対の側部12に設けられた一対の緩衝スペーサ13を引き離す方向に、本体部11を折り曲げるように屈曲させる。この状態で、引き離された一対の緩衝スペーサ13をバンド取付部8の取付孔8a内に両側から挿入させる。
すると、本体部11が弾性復帰して元の形状に戻り、緩衝部材9の一対の側部12がバンド取付部8の両側部に押し当てられて配置される。これにより、一対の側部12の各緩衝孔12aと一対の緩衝スペーサ13とがバンド取付部8の取付孔8aと同一軸上に対応して配置される。このときには、緩衝部材9の本体部11がバンド取付部8の下側に配置され、この本体部11の第1押え部11aが腕時計ケース1の裏蓋6の外周部の下面に配置されて裏蓋6を下側から押え付ける。
そして、この緩衝部材9を介在させてバンド2の端部2aをバンド取付部8に取り付ける。このときには、バンド2の端部2aに設けられた一対の突起片2bを緩衝部材9の一対の側部12の外面に配置させて、バンド2の端部2aに設けられた凹部(図示せず)に緩衝部材9の本体部11の第2押え部11bを配置させる。
これにより、緩衝部材9の本体部11の第2押え部11bがバンド2の端部2aを下側から押え付ける。この状態では、バンド2の一対の突起片2bに設けられた各バンド孔2cが、緩衝部材9の一対の側部12に設けられた各緩衝孔12aと同一軸上に対応して配置される。
そして、締結部材10の第1ねじ部14をバンド2の一対の突起片2bに設けられた各バンド孔2cの一方(図6では左側)から挿入させると共に、締結部材10の第2ねじ部15をバンド2の一対の突起片2bに設けられた各バンド孔2cの他方(図6では右側)から挿入させる。
すなわち、第1ねじ部14をバンド2の一対の突起片2bにおける一方(図6では左側)のバンド孔2cに挿入させて、第1ねじ部14の第1頭部16をバンド2の一対の突起片2bにおける一方(図6では左側)の座ぐり部2dに配置させる。すると、第1軸部17の第1大径軸部17aがバンド2の一対の突起片2bにおける一方(図6では左側)のバンド孔2cに挿入される。
また、このときには、第1軸部17の第1小径軸部17bが緩衝部材9の一対の側部12の一方(図6では左側)の緩衝孔12a、一方(図6では左側)の緩衝スペーサ13、およびバンド取付部8の取付孔8aに挿入されて、雌ねじ部18がバンド取付部8の取付孔8aの中間部付近に配置される。
同様に、第2ねじ部15をバンド2の一対の突起片2bにおける他方(図6では右側)のバンド孔2cに挿入させて、第2ねじ部15の第2頭部20をバンド2の一対の突起片2bにおける他方(図6では右側)の座ぐり部2dに配置させる。すると、第2軸部21の第2大径軸部21aがバンド2の一対の突起片2bにおける他方(図6では右側)のバンド孔2cに挿入される。
また、このときには、第2軸部21の第2小径軸部21bが緩衝部材9の一対の側部12の他方(図6では右側)の緩衝孔12a、他方(図6では右側)の緩衝スペーサ13、およびバンド取付部8の取付孔8aに挿入されて、雄ねじ部22がバンド取付部8の取付孔8aの中間部付近に配置される。
このときには、第1ねじ部14の雌ねじ部18に第2ねじ部15の雄ねじ部22を螺合させて、第1ねじ部14と第2ねじ部15とを互いに締め付ける。すると、第1ねじ部14の第1頭部16と第2ねじ部15の第2頭部20とが、バンド2の一対の突起片2bを緩衝部材9の一対の側部12にそれぞれ弾力的に押し付ける。
また、このときには、第1ねじ部14の第1軸部17における第1大径軸部17aの第1段差部17cと、第2ねじ部15の第2軸部21における第2大径軸部21aの第2段差部21cとが、緩衝部材9の一対の側部12をバンド取付部8の両側部にそれぞれ弾力的に押し付ける。
これにより、バンド取付装置3によってバンド2の端部2aが緩衝部材9を介してバンド取付部8に取り付けられる。この状態では、緩衝部材9の弾力によって締結部材10の第1、第2軸部17、21がバンド取付部8の取付孔8a内において、少なくとも内径方向に変位可能に配置されている。
次に、このようなバンド取付装置3によってバンド2の端部2aがバンド取付部8に取り付けられた腕時計ケース1を腕に取り付けて使用する場合について説明する。
この腕時計ケース1をバンド2によって腕に取り付けた際には、腕時計ケース1が腕に密着して取り付けられる。
この腕時計ケース1をバンド2によって腕に取り付けた際には、腕時計ケース1が腕に密着して取り付けられる。
すなわち、バンド2の端部2a、緩衝部材9、一対の緩衝スペーサ13が軟質の合成樹脂で形成されていることにより、これらバンド2の端部2a、緩衝部材9、一対の緩衝スペーサ13の弾力によって腕時計ケース1が腕に密着して取り付けられる。この状態では、裏蓋6の中央部に設けられた脈拍センサ部6aが腕に押し当てられて密着する。このため、脈拍センサ部6aで脈拍を光学的に測定する際に、外部光の影響を受けずに正確に脈拍を測定することができる。
また、腕時計ケース1が取り付けられた腕を曲げたり捩ったり、あるいはその手首を曲げたりした場合には、バンド2の端部2a、緩衝部材9、一対の緩衝スペーサ13の弾力によって、締結部材10がバンド取付部8の取付孔8a内において、その内径方向である上下前後方向、およびこれらの各斜め方向の3次元方向に弾力的に変位する。これにより、腕や手首の動きに追従してバンド2の端部2aが変位する。
すなわち、締結部材10の第1、第2ねじ部14、15の第1、第2軸部17、21が、バンド取付部8の取付孔8a内に一対の緩衝スペーサ13によって弾力的に保持された状態で、第1、第2軸部17、21の各外周面と取付孔8aの内周面との間に隙間S1をもって配置されている。
このため、バンド2の一対の突起片2b、緩衝部材9の一対の側部12、および一対の緩衝スペーサ13の弾性変形によって、第1、第2軸部17、21が腕や手首の動きに伴って、取付孔8a内においてその内径方向である上下前後方向、およびこれらの各斜め方向の3次元方向に変位する。
この場合、バンド2がフッ素樹脂、ウレタン樹脂、シリコーン樹脂などの弾力を有する合成樹脂によって形成されており、緩衝部材9および一対の緩衝スペーサ13がバンド2と同じか、それよりも柔らかい軟質の合成樹脂、例えばウレタン樹脂、シリコーン樹脂などの軟質の合成樹脂によって形成されている。
このため、第1、第2軸部17、21が取付孔8a内において、その内径方向である上下前後方向、およびこれらの各斜め方向の3次元方向に変位する際には、バンド2の一対の突起片2b、緩衝部材9の一対の側部12、および一対の緩衝スペーサ13が第1、第2軸部17、21の変位に追従して弾性変形する。
このときには、緩衝部材9の第2押え部11bに設けられた複数の切込部11cによって、第2押え部11bが第1、第2軸部17、21の変位に追従して容易に弾性変形する。これにより、バンド2の端部2aおよび一対の突起片2bを弾性変形させ易くすることができる。
このため、腕時計ケース1が取り付けられた腕を曲げたり捩ったり、あるいはその手首を曲げたりした際に、その動きに追従させてバンド2の端部2aをバンド取付部8に対して上下方向、前後方向、およびこれらの各斜め方向の3次元方向に弾力的に変位させることができる。これにより、腕時計ケース1が取り付けられた腕や手首の動きがバンド2の端部2aおよび腕時計ケース1によって妨げられないので、腕や手首を傷付けずに自由に動かすことができる。
このように、この腕時計のバンド取付装置3によれば、取付孔8aが設けられたバンド取付部8と、このバンド取付部8の両側部に配置されて取付孔8aと同一軸上に対応して緩衝孔12aが設けられた軟質の合成樹脂製の緩衝部材9と、この緩衝部材9の両側部に配置されて緩衝孔12aと同一軸上に対応してバンド孔2cが設けられたバンド2と、バンド孔2cおよび緩衝孔12aを通して取付孔8aに少なくとも内径方向に変位可能に挿入され、バンド2を緩衝部材9と共にバンド取付部8に取り付ける締結部材10と、を備えていることにより、腕に対する密着性が良く、且つ手首や腕の動きに追従させてバンド2の端部2aを良好に変位させることができる。
すなわち、この腕時計のバンド取付装置3では、バンド取付部8とバンド2の端部2aとの間に介在された緩衝部材9が軟質の合成樹脂によって形成されているので、この緩衝部材9の弾力によって腕時計ケース1を腕に密着させて取り付けることができ、これによりフィット性を高めることができる。この場合、例えば裏蓋6の中央部に設けられた脈拍センサ部6aを腕に押し当てて密着させることができるので、脈拍センサ部6aで脈拍を光学的に測定する際に、外部光の影響を受けずに正確に脈拍を測定することができる。
また、この腕時計のバンド取付装置3では、締結部材10がバンド取付部8の取付孔8a内に少なくとも内径方向に変位可能に挿入されていることにより、緩衝部材9の弾力によって、締結部材10をバンド取付部8の取付孔8a内において、内径方向である上下前後方向、およびそれら各斜め方向の3次元方向に変位させることができる。
これにより、この腕時計のバンド取付装置3では、手首や腕の動きに追従させてバンド2の端部2aをバンド取付部8に対して自由に且つ良好に変位させることができる。このため、腕時計ケース1が取り付けられた腕や手首の動きがバンド2の端部2aおよび腕時計ケース1によって妨げられることがないので、腕や手首を傷付けずに自由に動かすことができる。
この場合、この腕時計のバンド取付装置3では、締結部材9がその外周面とバンド取付部8の取付孔8aの内周面との間に隙間S1をもって取付孔8aに挿入されていることにより、この隙間S1によって締結部材10をバンド取付部8の取付孔8a内において、内径方向である上下前後方向、およびそれらの各斜め方向の3次元方向に変位させることができ、これにより手首や腕の動きに追従させてバンド2の端部2aをバンド取付部8に対して自由に且つ良好に変位させることができる。
また、この腕時計のバンド取付装置3では、締結部材9の外周面とバンド取付部8の取付孔8aの内周面との間の隙間S1に、軟質の合成樹脂製の緩衝スペーサ13が配置されていることにより、通常状態のときに緩衝スペーサ13によって締結部材9の軸中心と取付孔8aの軸中心とを一致させて弾力的に保持することができる。また、緩衝スペーサ13が弾性変形することにより、締結部材10をバンド取付部8の取付孔8a内においてその内径方向である上下前後方向、およびそれらの各斜め方向の3次元方向に変位させることができる。
また、この腕時計のバンド取付装置3では、緩衝スペーサ13が緩衝部材9に一体に設けられていることにより、一対の緩衝スペーサ13を備えていても、緩衝部材9を製作する際に一度に製作することができ、これにより生産性の向上を図り、部品点数の削減を図ることができる。また、緩衝スペーサ13が緩衝部材9に一体に設けられていても、これらが軟質の合成樹脂で形成されていることにより、緩衝部材9を屈曲させた状態で、緩衝スペーサ13をバンド取付部8の取付孔8a内に容易に挿入させて配置させることができる。
すなわち、緩衝部材9は、ほぼ板状の本体部11と、この本体部11の左右両側部に起立して設けられた一対の側部12と、を備え、これら一対の側部12の互いに対向する対向面に一対の緩衝スペーサ13が設けられているので、これら一対の緩衝スペーサ13を引き離す方向に、本体部11を折り曲げるように屈曲させて、引き離された一対の緩衝スペーサ13をバンド取付部8の取付孔8a内に両側から容易に挿入させることができる。
また、この腕時計のバンド取付装置3では、バンド2が軟質の合成樹脂で形成されており、緩衝部材9がバンド2と同じか、それよりも柔らかい軟質の合成樹脂で形成されていることにより、締結部材10がバンド取付部8の取付孔8a内において、その内径方向である上下前後方向、およびそれらの各斜め方向の3次元方向に変位する際に、緩衝部材9と共にバンド2の端部2aを弾性変形させることができ、これにより締結部材10をバンド取付部8の取付孔8a内において良好に変位させることができる。
また、この腕時計のバンド取付装置3では、緩衝部材9に複数の切込部11cが設けられていることにより、緩衝部材9の緩衝性を高めることができる。すなわち、複数の切込部11cは、緩衝部材9の本体部11に設けられてバンド2の端部2aを下側から押えるほぼ三角形の棒状に形成された第2押え部11bに、バンド2側の外面から内部に向けて食い込んで設けられた複数の空洞部であることにより、第2押え部11bを弾性変形させ易くすることができ、これによりバンド2の端部2aを弾性変形させ易くすることができる。
さらに、この腕時計のバンド取付装置3では、締結部材10が、雌ねじ部18を有する第1ねじ部14と、雌ねじ部18に螺合する雄ねじ部22を有する第2ねじ部15と、を備えていることにより、バンド取付部8の取付孔8a内において第1ねじ部14の雌ねじ部18に第2ねじ部15の雄ねじ部22を螺合させることにより、バンド2の端部2aおよび緩衝部材9をバンド取付部8の両側部に押し付けて確実に且つ良好に取り付けることができる。
この場合、第1ねじ部14は、第1頭部16、第1軸部17、および雌ねじ部18を備え、第1軸部17が第1大径軸17a、第1小径軸部17b、および第1段差部17cを備えており、第2ねじ部15は、第2頭部20、第2軸部21、および雄ねじ部22を備え、第2軸部21が第2大径軸21a、第2小径軸部21b、および第2段差部21cを備えていることにより、バンド2の端部2aおよび緩衝部材9をバンド取付部8の両側部に確実に且つ良好に押し付けて取り付けることができる。
すなわち、この締結部材10は、バンド取付部8の取付孔8a内において第1ねじ部14の雌ねじ部18に第2ねじ部15の雄ねじ部22を螺合させて締め付けた際に、第1、第2ねじ部14、15の第1、第2頭部16、20が、バンド2の端部2aにおける一対の突起片2bを緩衝部材9の一対の側部12にそれぞれ弾力的に押し付けると共に、第1、第2ねじ部14、15の第1、第2軸部17、21の第1、第2段差部17c、21cが、緩衝部材9の一対の側部12をバンド取付部8の両側部にそれぞれ弾力的に押し付けるので、バンド2の端部2aと緩衝部材9とをバンド取付部8に確実に且つ良好に取り付けることができる。
この場合、この締結部材10は、バンド取付部8の取付孔8a内において第1ねじ部14の雌ねじ部18に第2ねじ部15の雄ねじ部22を螺合させて締め付ける際に、その締め付け力を調整することにより、バンド2の端部2aを緩衝部材9と共にバンド取付部8の両側部に押し付ける押付状態を調整することができ、これにより最適な状態でバンド2の端部2aを緩衝部材9と共にバンド取付部8の両側部に押し付けて取り付けることができる。
なお、上述した第1実施形態では、緩衝スペーサ13が、緩衝部材9の一対の側部12に一体に形成されている場合について述べたが、緩衝スペーサ13は、別部材であっても良い。また、緩衝スペーサ13が別部材の場合は、バンド取付部8の取付孔8a内の軸方向の全体に配置しても良い。また、緩衝部材9の一対の側部12の互いに対向する対向面に一対の緩衝スペーサ13を設け、これら一対の緩衝スペーサ13をバンド取付部8の取付孔8a内に配置させた場合について述べたが、この発明は、必ずしも一対の緩衝スペーサ13を備えている必要はない。
(第2実施形態)
次に、図8を参照して、この発明を腕時計に適用した第2実施形態について説明する。なお、図1~図7に示された第1実施形態と同一部分には同一符号を付して説明する。
この腕時計のバンド取付装置3は、図8に示すように、第1実施形態の一対の緩衝スペーサ13を設けずに、バンド取付部8の取付孔25を、その内径が取付孔25の中間部25aから取付孔25の両端部25bに向かうに従って次第に大きくなるように形成した構造であり、これ以外は第1実施形態とほぼ同じ構造になっている。
次に、図8を参照して、この発明を腕時計に適用した第2実施形態について説明する。なお、図1~図7に示された第1実施形態と同一部分には同一符号を付して説明する。
この腕時計のバンド取付装置3は、図8に示すように、第1実施形態の一対の緩衝スペーサ13を設けずに、バンド取付部8の取付孔25を、その内径が取付孔25の中間部25aから取付孔25の両端部25bに向かうに従って次第に大きくなるように形成した構造であり、これ以外は第1実施形態とほぼ同じ構造になっている。
すなわち、このバンド取付部8の取付孔25は、図8に示すように、中間部25aの内径が、締結部材10の軸径よりも大きく、例えば第1実施形態の取付孔8aの内径と同じか、それよりも少し小さく形成されている。また、この取付孔25は、両側部25bの内径が中間部25aの内径よりも大きく形成されている。
これにより、取付孔25は、図8に示すように、中間部25aから両端部25bに向けて次第に内径が大きくなるように、内周面がテーパ状に形成されている。このため、締結部材10は、取付孔25内に挿入された第1、第2軸部17、21の各外周面と取付孔25の内周面との間に隙間S2をもって、第1、第2軸部17、21が配置されている。
この場合、隙間S2は、取付孔25内に挿入された第1、第2軸部17、21の各軸中心と取付孔25の軸中心とが一致した状態のときに、取付孔25の中間部25aに位置する箇所が最も狭く、この中間部25aから取付孔25の両端部25bに向けて次第に広くなるように形成されている。これにより、締結部材10は、第1、第2軸部17、21がバンド取付部8の取付孔8a内に、少なくとも内径方向に変位可能に挿入されている。
次に、このような第2実施形態のバンド取付装置3の作用について説明する。
腕時計ケース1をバンド2によって腕に取り付けた際には、第1実施形態と同様、バンド2の端部2aおよび緩衝部材9が軟質の合成樹脂で形成されていることにより、これらバンド2の端部2aおよび緩衝部材9の各弾力によって腕時計ケース1を腕に密着させて取り付けることができる。
腕時計ケース1をバンド2によって腕に取り付けた際には、第1実施形態と同様、バンド2の端部2aおよび緩衝部材9が軟質の合成樹脂で形成されていることにより、これらバンド2の端部2aおよび緩衝部材9の各弾力によって腕時計ケース1を腕に密着させて取り付けることができる。
また、腕時計ケース1が取り付けられた腕を曲げたり捩ったり、あるいはその手首を曲げたりした場合には、バンド2の端部2aおよび緩衝部材9の一対の側部12の各弾力によって、締結部材10がバンド取付部8の取付孔25内において、内径方向である上下前後方向、およびこれらの各斜め方向の3次元方向に弾力的に変位する。これにより、腕や手首の動きに追従してバンド2の端部2aが変位する。
すなわち、締結部材10の第1、第2ねじ部14、15の第1、第2軸部17、21が、バンド取付部8の取付孔25内に配置された状態で、第1、第2軸部17、21の各外周面と取付孔25の内周面との間に隙間S2をもって配置されているので、バンド2の一対の突起片2bおよび緩衝部材9の一対の側部12の弾性変形によって、第1、第2軸部17、21が、腕や手首の動きに伴って、第1実施形態よりも、取付孔25内において内径方向である上下前後方向、およびこれらの各斜め方向の3次元方向に変位する。
この場合、第1、第2軸部17、21が取付孔25内において内径方向である上下前後方向、およびこれらの各斜め方向の3次元方向に変位する際には、第1実施形態と同様、バンド2の一対の突起片2bおよび緩衝部材9の一対の側部12が第1、第2軸部17、21の変位に追従して弾性変形する。
このときには、第1実施形態と同様、緩衝部材9の第2押え部11bに設けられた複数の切込部11cによって、第2押え部11bが第1、第2軸部17、21の変位に追従して容易に弾性変形する。これにより、バンド2の端部2aおよび一対の突起片2bを弾性変形させ易くすることができる。
これにより、腕時計ケース1が取り付けられた腕を曲げたり捩ったり、あるいはその手首を曲げたりした際に、第1実施形態と同様、その動きに追従させてバンド2の端部2aをバンド取付部8に対して上下方向、前後方向、およびこれらの各斜め方向の3次元方向に弾力的に変位させることができる。このため、腕時計ケース1が取り付けられた腕や手首の動きがバンド2の端部2aおよび腕時計ケース1によって妨げられることがないので、腕や手首を傷付けずに自由に動かすことができる。
このように、この第2実施形態のバンド取付装置3によれば、第1実施形態と同様の作用効果があるほか、バンド取付部8の取付孔25の内径が取付孔25の中間部25aから取付孔25の両端部25bに向かうに従って次第に大きくなるように、取付孔25の内周面が形成されていることにより、締結部材10を、第1実施形態よりも、取付孔25内において内径方向である上下前後方向、およびこれらの各斜め方向の3次元方向に変位させ易くすることができる。これにより、手首や腕の動きに追従させてバンド2の端部2aを良好に変位させることができる。
なお、上述した第2実施形態では、取付孔25の中間部25aの内径を締結部材10の軸径よりも十分に大きく形成した場合について述べたが、この発明はこれに限らず、取付孔25の中間部25aの内径を締結部材10の軸径と同じか、それよりも少し大きく形成した構造であっても良い。
また、上述した第1、第2実施形態では、緩衝部材9の第2押え部11bには、複数の切込部11cが設けられて、第2押え部11b内に複数の空洞部を形成する場合について述べたが、この発明はこれに限らず、切込部11cは、複数でなくても良く、1つの空洞部を形成しても良い。また、第2押え部11bの空洞部は、緩衝部材9の外観から見えないように形成しても良い。また、緩衝部材9の第2押え部11bに切込部11cを設けなくても良い。
また、上述した第1、第2実施形態では、締結部材10における第1、第2ねじ部14、15の第1、第2軸部17、21が、第1、第2大径軸部17a、21aと第1、第2小径軸部17b、21bとを備えている場合について述べたが、この発明はこれに限らず、例えば第1、第2軸部の各軸径を同じ大きさで第1、第2軸部を形成しても良い。
また、上述した第1、第2実施形態では、バンド2の一対の突起片2bに設けられた各バンド孔2cが緩衝部材9の一対の側部12に設けられた緩衝孔12aよりも大きく形成されている場合について述べたが、この発明はこれに限らず、バンド孔2cの内径を緩衝孔12aの内径と同じ大きさでバンド孔2cを形成しても良い。
また、上述した第1、第2実施形態では、軟質の合成樹脂製のバンド2である場合について述べたが、この発明はこれに限らず、金属製のバンドであっても良い。
さらに、上述した第1、第2実施形態では、腕時計に適用した場合について述べたが、この発明は必ずしも腕時計である必要はなく、鞄やバッグ、衣服などのバンドにも適用することができる。
以上、この発明のいくつかの実施形態について説明したが、この発明は、これらに限られるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲を含むものである。
以下に、本願の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
以下に、本願の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
(付記)
請求項1に記載の発明は、取付孔が設けられたバンド取付部と、前記バンド取付部の両側部に配置されて前記取付孔と同一軸上に対応して緩衝孔が設けられた軟質の合成樹脂製の緩衝部材と、前記緩衝部材の両側部に配置されて前記緩衝孔と同一軸上に対応してバンド孔が設けられたバンドと、前記バンド孔および前記緩衝孔を通して前記取付孔に少なくとも前記取付孔の内径方向に変位可能に挿入され、前記バンドを前記緩衝部材と共に前記バンド取付部に取り付ける締結部材と、を備えていることを特徴とするバンド取付装置である。
請求項1に記載の発明は、取付孔が設けられたバンド取付部と、前記バンド取付部の両側部に配置されて前記取付孔と同一軸上に対応して緩衝孔が設けられた軟質の合成樹脂製の緩衝部材と、前記緩衝部材の両側部に配置されて前記緩衝孔と同一軸上に対応してバンド孔が設けられたバンドと、前記バンド孔および前記緩衝孔を通して前記取付孔に少なくとも前記取付孔の内径方向に変位可能に挿入され、前記バンドを前記緩衝部材と共に前記バンド取付部に取り付ける締結部材と、を備えていることを特徴とするバンド取付装置である。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のバンド取付装置において、前記締結部材は、前記締結部材の外周面と前記バンド取付部の前記取付孔の内周面との間に隙間をもって、前記取付孔に挿入されている、ことを特徴とするバンド取付装置である。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のバンド取付装置において、前記隙間には、軟質の合成樹脂製の緩衝スペーサが配置されている、ことを特徴とするバンド取付装置である。
請求項4に記載の発明は、請求項1~請求項3のいずれかに記載のバンド取付装置において、前記締結部材は、前記バンド取付部の前記取付孔に、前記取付孔と接触しない状態で挿入されている、ことを特徴とするバンド取付装置である。
請求項5に記載の発明は、請求項3に記載のバンド取付装置において、前記緩衝スペーサは、前記緩衝部材に一体に設けられている、ことを特徴とするバンド取付装置である。
請求項6に記載の発明は、請求項1に記載のバンド取付装置において、前記バンド取付部の前記取付孔は、内径が前記取付孔の中間部から前記取付孔の両端部に向かうに従って次第に大きくなる形状に形成されている、ことを特徴とするバンド取付装置である。
請求項7に記載の発明は、請求項1~請求項6のいずれかに記載のバンド取付装置において、前記バンドは軟質の合成樹脂で形成されており、前記緩衝部材は前記バンドと同じか、それよりも柔らかい軟質の合成樹脂で形成されている、ことを特徴とするバンド取付装置である。
請求項8に記載の発明は、請求項1~請求項7のいずれかに記載のバンド取付装置において、前記緩衝部材には切込部が設けられている、ことを特徴とするバンド取付装置である。
請求項9に記載の発明は、請求項1~請求項8のいずれかに記載されたバンド取付装置を備えている、ことを特徴とする時計である。
1 腕時計ケース
2 バンド
2a 端部
2b 突起片
2c バンド孔
3 バンド取付装置
8 バンド取付部
8a、25 取付孔
9 緩衝部材
10 締結部材
11 本体部
12 側部
12a 緩衝孔
13 緩衝スペーサ
14、15 第1、第2ねじ部
16、20 第1、第2頭部
17、21 第1、第2軸部
18 雌ねじ部
22 雄ねじ部
2 バンド
2a 端部
2b 突起片
2c バンド孔
3 バンド取付装置
8 バンド取付部
8a、25 取付孔
9 緩衝部材
10 締結部材
11 本体部
12 側部
12a 緩衝孔
13 緩衝スペーサ
14、15 第1、第2ねじ部
16、20 第1、第2頭部
17、21 第1、第2軸部
18 雌ねじ部
22 雄ねじ部
この一の発明は、第1の孔が形成されたバンド取付部と、前記バンド取付部の両側部に配置され、第2の孔が形成された緩衝部材と、前記緩衝部材よりも硬い材料で形成され、前記緩衝部材の外側の両側部に配置され、第3の孔が形成されたバンドと、前記第3の孔、前記第2の孔および前記第1の孔を通して、前記バンドを前記緩衝部材と共に前記バンド取付部に取り付ける締結部材と、を含むことを特徴とするバンド取付装置である。
この他の発明は、第1の孔が形成されたバンド取付部と、前記バンド取付部の両側部に配置され、第2の孔が形成された緩衝部材と、前記緩衝部材の外側の両側部に配置され、第3の孔が形成されたバンドと、前記バンドの前記第3の孔内に配置された大径軸部と、前記緩衝部材の前記第2の孔内および前記バンド取付部の前記第1の孔内に配置された小径軸部と、を有する締結部材と、を含むことを特徴とするバンド取付装置である。
この他の発明は、第1の孔が形成されたバンド取付部と、前記バンド取付部の両側部に配置され、第2の孔が形成された緩衝部材と、前記緩衝部材の外側の両側部に配置され、第3の孔が形成されたバンドと、前記バンドの前記第3の孔内に配置された大径軸部と、前記緩衝部材の前記第2の孔内および前記バンド取付部の前記第1の孔内に配置された小径軸部と、を有する締結部材と、を含むことを特徴とするバンド取付装置である。
この場合、第1ねじ部14は、第1頭部16、第1軸部17、および雌ねじ部18を備え、第1軸部17が第1大径軸部17a、第1小径軸部17b、および第1段差部17cを備えており、第2ねじ部15は、第2頭部20、第2軸部21、および雄ねじ部22を備え、第2軸部21が第2大径軸部21a、第2小径軸部21b、および第2段差部21cを備えていることにより、バンド2の端部2aおよび緩衝部材9をバンド取付部8の両側部に確実に且つ良好に押し付けて取り付けることができる。
Claims (9)
- 取付孔が設けられたバンド取付部と、
前記バンド取付部の両側部に配置されて前記取付孔と同一軸上に対応して緩衝孔が設けられた軟質の合成樹脂製の緩衝部材と、
前記緩衝部材の両側部に配置されて前記緩衝孔と同一軸上に対応してバンド孔が設けられたバンドと、
前記バンド孔および前記緩衝孔を通して前記取付孔に少なくとも前記取付孔の内径方向に変位可能に挿入され、前記バンドを前記緩衝部材と共に前記バンド取付部に取り付ける締結部材と、
を備えていることを特徴とするバンド取付装置。 - 請求項1に記載のバンド取付装置において、
前記締結部材は、前記締結部材の外周面と前記バンド取付部の前記取付孔の内周面との間に隙間をもって、前記取付孔に挿入されている、
ことを特徴とするバンド取付装置。 - 請求項2に記載のバンド取付装置において、
前記隙間には、軟質の合成樹脂製の緩衝スペーサが配置されている、
ことを特徴とするバンド取付装置。 - 請求項1~請求項3のいずれかに記載のバンド取付装置において、
前記締結部材は、前記バンド取付部の前記取付孔に、前記取付孔と接触しない状態で挿入されている、ことを特徴とするバンド取付装置。 - 請求項3に記載のバンド取付装置において、
前記緩衝スペーサは、前記緩衝部材に一体に設けられている、
ことを特徴とするバンド取付装置。 - 請求項1に記載のバンド取付装置において、
前記バンド取付部の前記取付孔は、内径が前記取付孔の中間部から前記取付孔の両端部に向かうに従って次第に大きくなる形状に形成されている、
ことを特徴とするバンド取付装置。 - 請求項1~請求項6のいずれかに記載のバンド取付装置において、
前記バンドは軟質の合成樹脂で形成されており、前記緩衝部材は前記バンドと同じか、それよりも柔らかい軟質の合成樹脂で形成されている、
ことを特徴とするバンド取付装置。 - 請求項1~請求項7のいずれかに記載のバンド取付装置において、
前記緩衝部材には切込部が設けられている、
ことを特徴とするバンド取付装置。 - 請求項1~請求項8のいずれかに記載されたバンド取付装置を備えている、
ことを特徴とする時計。
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