JP2023162749A - 弾性膜の初期化装置、研磨装置、弾性膜の初期化方法、および弾性膜の寿命判定方法 - Google Patents

弾性膜の初期化装置、研磨装置、弾性膜の初期化方法、および弾性膜の寿命判定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】弾性膜の伸縮性を精度よく向上させることができる弾性膜の初期化装置が提供される。【解決手段】弾性膜10の初期化装置50は、加圧装置55と、膨張量検出装置58と、膨張量検出装置58によって検出された膨張量と、所定の目標膨張量と、を比較し、膨張量が目標膨張量に到達したときに、弾性膜10の初期化の完了を決定する、制御装置40と、を備える。【選択図】図6

Description

本発明は、弾性膜の初期化装置、研磨装置、弾性膜の初期化方法、および弾性膜の寿命判定方法に関する。
CMP(Chemical Mechanical Polishing)を行うための研磨装置では、トップリングまたは研磨ヘッド等と称される基板保持機構(または基板保持装置)にウェハなどの基板を保持させ、この基板を研磨テーブルに保持された研磨パッドの研磨面に所定の圧力で押圧する。このとき、研磨テーブルと基板保持機構とを相対運動させることにより基板を研磨パッドの研磨面に摺接させて、基板の表面を研磨する。
研磨中の基板と研磨パッドの研磨面との間の相対的な押圧力が基板の全面に亘って均一でない場合には、基板の各部分に与えられる押圧力に応じて研磨不足や過研磨が生じてしまう。そこで、基板に対する押圧力を均一化するために、基板保持機構の下部に柔軟な弾性膜(メンブレン)から形成される圧力室を設け、この圧力室に空気などの流体を供給することで弾性膜を介して流体圧により基板を押圧することが行われている。
特開2019-077028号公報
研磨装置で基板の研磨処理を繰り返すと、弾性膜の状態が変化する。状態が変化した弾性膜は新たな弾性膜に交換する必要がある。従来では、弾性膜の交換時期(すなわち、弾性膜の寿命)は、過去のプロセス実績(例えば、基板処理枚数)などの経験に基づいて、一律に決められている。しかしながら、弾性膜の状態(より具体的には、交換時期)は、基板の製造における消耗品のコスト削減や基板の品質の観点から、個体差に応じて、適切に判定されることが望ましい。
交換された新たな弾性膜は、十分な伸縮性(柔軟性)を有していないため、交換された新たな弾性膜を、基板を製造することができる状態にする処理(すなわち、ブレークイン処理)が行われている。従来では、ブレークイン処理は、新たに交換された弾性膜を用いて、ダミーウェハ(Non Product Wafer)を研磨することにより、弾性膜を、基板を製造することができる状態にしている。弾性膜のブレークイン処理により、基板製造の処理は中断される(ダウンタイム)。
さらに、ブレークイン処理に必要と思われる枚数のダミーウェハを研磨した場合であっても、ブレークイン処理が不十分である場合には、再び、ダミーウェハを研磨して、弾性膜が基板を処理することができる状態になるまでブレークイン処理しなければならず、ダウンタイムが増加してしまう。結果として、研磨装置の稼働率が低下してしまう。その一方で、過剰なブレークイン処理は、装置のダウンタイムの長期化やスラリー等の消耗品の無駄な消費となってしまう。このような観点から、弾性膜の状態(より具体的には、ブレークイン処理の完了時期)は、適切に判定されることが望ましい。
そこで、本発明は、弾性膜の伸縮性を精度よく向上させることができる弾性膜の初期化装置および弾性膜の初期化方法を提供することを目的とする。
本発明は、弾性膜の交換時期を精度よく決定することができる研磨装置および弾性膜の寿命判定方法を提供することを目的とする。
一態様では、研磨装置の基板保持機構に装着可能な弾性膜を加圧して、前記弾性膜を膨張させる加圧装置と、前記弾性膜の膨張量を検出する膨張量検出装置と、前記膨張量検出装置によって検出された膨張量と、所定の目標膨張量と、を比較し、前記膨張量が前記目標膨張量に到達したときに、前記弾性膜の初期化の完了を決定する、制御装置と、を備える、弾性膜の初期化装置が提供される。
一態様では、前記弾性膜の初期化装置は、前記弾性膜を保持した弾性膜アッセンブリを取り付ける取り付け部を備えている。
一態様では、前記制御装置は、前記弾性膜の膨張量が前記目標膨張量に到達するまで、前記加圧装置による加圧動作を繰り返す。
一態様では、前記加圧装置は、前記弾性膜の圧力室に配置されたリング状の押圧治具と、前記押圧治具を前記弾性膜に押し付ける付勢装置と、を備えている。
一態様では、前記加圧装置は、加圧流体を前記弾性膜の圧力室に供給し、かつ前記弾性膜の圧力室を大気開放する圧力調整装置を備えている。
一態様では、前記弾性膜の初期化装置は、前記弾性膜を加熱する加熱構造を備えている。
一態様では、前記弾性膜の初期化装置は、前記弾性膜を回転させる回転機構と、前記弾性膜が押し付けられるパッド部材と、を備えており、前記制御装置は、前記加圧装置を操作して、前記弾性膜を前記パッド部材に押し付け、前記弾性膜を前記パッド部材に押し付けた状態で、前記回転機構を操作して、前記弾性膜を回転させる。
一態様では、弾性膜が装着された基板保持機構と、前記弾性膜を加圧して、前記弾性膜を膨張させる加圧装置と、前記弾性膜の膨張量を検出する膨張量検出装置と、前記膨張量検出装置によって検出された膨張量と、所定の設定膨張量と、を比較する制御装置と、を備える、研磨装置が提供される。
一態様では、前記設定膨張量は、目標とする前記弾性膜の伸縮性を示す目標膨張量に相当し、前記制御装置は、前記膨張量が前記目標膨張量に到達したときに、前記弾性膜の初期化を完了する。
一態様では、前記設定膨張量は、前記弾性膜の交換時期を示す交換膨張量に相当し、前記制御装置は、前記膨張量が前記交換膨張量に到達したときに、前記弾性膜の交換時期に関する信号を発出する。
一態様では、前記制御装置は、前記基板保持機構によって保持された基板を前記弾性膜から離脱させるまでの離脱時間を計測し、前記計測された離脱時間と、前記算出された膨張量と、に基づいて、前記弾性膜の交換時期を決定する。
一態様では、研磨装置の基板保持機構に装着可能な弾性膜の初期化方法が提供される。弾性膜の初期化方法は、加圧装置によって、前記弾性膜を加圧して、前記弾性膜を膨張させ、膨張量検出装置によって、前記弾性膜の膨張量を検出し、前記膨張量検出装置によって検出された膨張量と、所定の目標膨張量と、を比較し、前記膨張量が前記目標膨張量に到達したときに、前記弾性膜の初期化の完了を決定する。
一態様では、前記弾性膜を保持した弾性膜アッセンブリを前記研磨装置とは別に設けられる初期化装置に取り付け、基板を保持することなく、前記加圧装置によって前記弾性膜を膨張させて、前記弾性膜の初期化を行う。
一態様では、前記弾性膜の膨張量が前記目標膨張量に到達するまで、前記加圧装置による加圧動作を繰り返す。
一態様では、前記弾性膜を加熱する。
一態様では、前記弾性膜をパッド部材に押し付け、前記弾性膜を前記パッド部材に押し付けた状態で、前記弾性膜を回転させる。
一態様では、前記弾性膜が装着された前記基板保持機構でダミーウェハを研磨して、前記弾性膜の初期化を行う。
一態様では、加圧装置によって、弾性膜を加圧して、前記弾性膜を膨張させ、膨張量検出装置によって、前記弾性膜の膨張量を検出し、前記膨張量検出装置によって検出された膨張量と、所定の交換膨張量と、を比較して、前記膨張量が前記交換膨張量に到達したときに、前記弾性膜の交換時期を決定する、弾性膜の寿命判定方法が提供される。
一態様では、前記弾性膜が装着された基板保持機構によって保持された基板を前記弾性膜から離脱させるまでの離脱時間を計測し、前記計測された離脱時間と、前記算出された膨張量と、に基づいて、前記弾性膜の交換時期を決定する。
制御装置は、弾性膜の膨張量と目標膨張量とを比較することにより、弾性膜の伸縮性を、過不足なく、精度よく、向上させることができる。
研磨装置の一実施形態を示す図である。 研磨ヘッドを模式的に示す断面図である。 圧力調整装置を示す模式図である。 図2に示す研磨ヘッドから弾性膜アッセンブリを取り外した状態を示す模式図である。 初期化装置の一実施形態を示す図である。 加圧装置および膨張量検出装置を示す図である。 加圧装置を示す図である。 図8(a)は、透過型の光センサとしての膨張量検出装置を示す図である。図8(b)は、反射型の光センサとしての膨張量検出装置を示す図である。 膨張量検出装置の他の実施形態を示す図である。 膨張量検出装置の他の実施形態を示す図である。 変化するモアレ縞画像を示す図である。 制御装置による、弾性膜の初期化処理の制御フローを示す図である。 図13(a)乃至図13(d)は、弾性膜を加熱する加熱構造の複数の実施形態を示す図である。 弾性膜を回転させる回転機構を示す図である。 加圧装置の他の実施形態を示す図である。 研磨ユニットおよび受け渡しステーションを備える研磨装置を示す図である。 受け渡しステーションを示す斜視図である。 受け渡しステーションに配置された膨張量検出装置を示す図である。 制御装置による、弾性膜の交換時期決定処理の制御フローを示す図である。 制御装置による、弾性膜の交換時期決定処理の制御フローを示す図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、研磨ユニットの一実施形態を示す図である。研磨ユニットPAは、研磨装置の構成要素の一部である。図1に示すように、研磨ユニットPAは、研磨パッド19を支持する研磨テーブル18と、基板の一例としてのウェハWを保持して研磨テーブル18上の研磨パッド19に押圧する研磨ヘッド(基板保持機構または基板保持装置)1と、を備えている。
研磨テーブル18は、テーブル軸18aを介してその下方に配置されるテーブルモータ29に連結されており、そのテーブル軸18a周りに回転可能になっている。研磨パッド19は研磨テーブル18の上面に貼付されており、研磨パッド19の表面19aがウェハWを研磨する研磨面を構成している。研磨パッド19は研磨テーブル18に支持されている。
研磨テーブル18の上方には処理液供給ノズル25が設置されており、この処理液供給ノズル25によって研磨テーブル18上の研磨パッド19上に研磨液または洗浄液(例えば、純水)または他の液体からなる処理液が供給されるようになっている。
研磨ヘッド1は、ウェハWを研磨面19aに対して押圧するヘッド本体2と、ウェハWを保持してウェハWが研磨ヘッド1から飛び出さないようにするリテーナリング3と、を備えている。研磨ヘッド1は、ヘッドシャフト27に接続されており、このヘッドシャフト27は、上下動装置81によりヘッドアーム64に対して上下動するようになっている。このヘッドシャフト27の上下動により、ヘッドアーム64に対して研磨ヘッド1の全体を昇降させ位置決めするようになっている。ヘッドシャフト27の上端にはロータリージョイント82が取り付けられている。
ヘッドシャフト27および研磨ヘッド1を上下動させる上下動装置81は、軸受83を介してヘッドシャフト27を回転可能に支持するブリッジ84と、ブリッジ84に取り付けられたボールねじ88と、サーボモータ90と、を備えている。
ボールねじ88は、サーボモータ90に連結されたねじ軸88aと、このねじ軸88aが螺合するナット88bと、を備えている。ヘッドシャフト27は、ブリッジ84と一体となって上下動するようになっている。したがって、サーボモータ90を駆動すると、ボールねじ88を介してブリッジ84が上下動し、これによりヘッドシャフト27および研磨ヘッド1が上下動する。
ヘッドシャフト27は、キー(図示せず)を介して回転筒66に連結されている。この回転筒66は、その外周部にタイミングプーリ67を備えている。ヘッドアーム64にはヘッドモータ68が固定されており、上記タイミングプーリ67は、タイミングベルト69を介してヘッドモータ68に設けられたタイミングプーリ70に接続されている。
したがって、ヘッドモータ68を回転駆動することによってタイミングプーリ70、タイミングベルト69、およびタイミングプーリ67を介して回転筒66およびヘッドシャフト27が一体に回転し、研磨ヘッド1が回転する。ヘッドアーム64は、フレーム(図示せず)に回転可能に支持されたアームシャフト80によって支持されている。研磨ユニットPAは、ヘッドモータ68、サーボモータ90、および上下動装置81を含む装置内の各機器を制御する制御装置40を備えている。
制御装置40は、プログラムやデータなどが格納される記憶装置40aと、記憶装置40aに格納されているプログラムに従って演算を行うCPU(中央処理装置)などの処理装置40bと、を備えている。プログラムは、弾性膜10の初期化動作(後述する)および/または弾性膜10の寿命判定動作(後述する)を処理装置40bに実行させる。
上記動作を処理装置40bに実行させるためのプログラムは、非一時的な有形物であるコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶され、記録媒体を介して制御装置40に提供される。または、プログラムは、インターネットまたはローカルエリアネットワークなどの通信ネットワークを介して通信装置(図示しない)から制御装置40に入力されてもよい。
研磨ヘッド1は、その下面にウェハWを保持できるように構成されている。ヘッドアーム64は、アームシャフト80を介してその下方に配置されるアームモータ89に連結されており、アームシャフト80周りに回転可能になっている。制御装置40は、アームモータ89に電気的に接続されており、研磨ヘッド1を旋回させる旋回装置としてのアームモータ89を制御するように構成されている。
ヘッドアーム64はアームシャフト80を中心として旋回可能に構成されており、下面にウェハWを保持した研磨ヘッド1は、ヘッドアーム64の旋回によりウェハWの受取位置(待機位置)から研磨パッド19の上方に移動される。
ウェハWの研磨は次のようにして行われる。研磨ヘッド1および研磨テーブル18をそれぞれ回転させ、研磨テーブル18の上方に設けられた処理液供給ノズル25から研磨パッド19上に研磨液を供給する。この状態で、研磨ヘッド1を所定の位置(所定の高さ)まで下降させ、この所定の位置でウェハWを研磨パッド19の研磨面19aに押圧する。ウェハWは研磨パッド19の研磨面19aに摺接され、これによりウェハWの表面が研磨される。図1に示す研磨ユニットPAに備えられている研磨ヘッド(基板保持機構または基板保持装置)1について、図2を参照して詳細に説明する。
図2は、研磨ヘッドを模式的に示す断面図である。図2に示すように、研磨ヘッド1は、ヘッドシャフト27の下端に固定されたヘッドベース5と、ヘッドベース5の下端に取り付けられた弾性膜アッセンブリ7と、を備えている。弾性膜アッセンブリ7は、図示しない連結機構を介してヘッドベース5に取り付けられている。
弾性膜アッセンブリ7は、研磨面19aを直接押圧するリテーナリング3と、ウェハWを研磨面19aに対して押圧する弾性膜(メンブレン)10と、弾性膜10が取り付けられるキャリア8と、を備えている。リテーナリング3は、ウェハWおよび弾性膜10を囲むように配置されており、キャリア8に連結されている。弾性膜10は、キャリア8の下面を覆うようにキャリア8に取り付けられている。
弾性膜10は、同心状に配置された複数(図示では8つ)の環状の周壁10a,10b,10c,10d,10e,10f,10g,10hを有している。周壁10hは、弾性膜10の最外周部に位置する側壁に対応する。これら複数の周壁10a~10hによって、弾性膜10の上面とキャリア8の下面との間に、中央に位置する円形状の中央圧力室12、最外周に位置する環状のエッジ圧力室14a,14b、および中央圧力室12とエッジ圧力室14a,14bとの間に位置する環状の5つの中間圧力室(第1~第5中間圧力室)16a,16b,16c,16d,16eが形成されている。本実施形態では、弾性膜10に形成される圧力室の数は8であるが、圧力室の数は本実施形態には限定されない。圧力室の数は弾性膜10の構造に応じて増減されてもよい。
キャリア8内には、中央圧力室12に連通する流路20、エッジ圧力室14aに連通する流路22、エッジ圧力室14bに連通する流路24f、および中間圧力室16a,16b,16c,16d,16eにそれぞれ連通する流路24a,24b,24c,24d,24eがそれぞれ形成されている。
流路20,22,24a,24b,24c,24d,24e,24fは、それぞれ流体ライン26,28,30a,30b,30c,30d,30e,30fに接続され、これら流体ラインはロータリージョイント82を介して圧力調整装置65に接続されている。圧力調整装置65は制御装置40に電気的に接続されており、制御装置40は圧力調整装置65の動作を制御することができる。圧力調整装置65は、研磨ユニットPAの一部を構成している。
リテーナリング3の直上にはリテーナ室34が形成されており、リテーナ室34は、キャリア8内に形成された流路36および流体ライン38を介して圧力調整装置65に接続されている。
制御装置40は、ウェハWを研磨ヘッド1で保持した状態で、各圧力室12,14a,14b,16a~16eに供給される圧力流体の圧力をそれぞれ制御することで、ウェハWの半径方向に沿った弾性膜10上の複数のエリア毎に異なった圧力でウェハWを押圧することができる。
このように、制御装置40は、キャリア8と弾性膜10との間に形成される各圧力室12,14a,14b,16a~16eに供給する流体の圧力を調整することにより、ウェハWに加えられる押圧力をウェハWの領域毎に調整できる。同様に、制御装置40は、リテーナ室34に供給する圧力流体の圧力を制御することで、リテーナリング3が研磨パッド19を押圧する押圧力を調整できる。
キャリア8は、例えばエンジニアリングプラスティック(例えば、PEEK)などの樹脂により形成され、弾性膜10は、例えばエチレンプロピレンゴム(EPDM)、ポリウレタンゴム、シリコンゴム等の強度および耐久性に優れたゴム材によって形成されている。圧力調整装置65の詳細について図3を参照しつつ説明する。
図3は、圧力調整装置を示す模式図である。図3に示すように、流体ライン26,28,30a~30f,38には、開閉バルブV1,V2,V3,V4,V5,V6,V7,V8,V9および圧力レギュレータR1,R2,R3,R4,R5,R6,R7,R8,R9がそれぞれ設けられている。図3に示すように、流体ライン26,28,30a,30b,30c,30d,30e,30f,38は、流体供給源32に接続されている。
流体ライン26,30a~30f,28,38には、大気開放ライン91~99が接続されている。これら大気開放ライン91~99には、大気開放バルブL1~L9がそれぞれ取り付けられている。
圧力レギュレータR1~R9は、それぞれ流体供給源32から圧力室12,14a,14b,16a~16eおよびリテーナ室34に供給する加圧流体の圧力を調整する圧力調整機能を有している。圧力レギュレータR1~R9、開閉バルブV1~V9、および大気開放バルブL1~L9は、制御装置40に接続されており、制御装置40は、それらの作動を制御するように構成されている。大気開放バルブL1~L9が作動されると、各室12,14a,14b,16a~16e,34は、大気開放され、大気圧状態になる。
図示しないが、流体ライン26,28,30a,30b,30c,30d,30e,30f,38には、真空ラインがそれぞれ接続されており、これら真空ラインを通じて各室12,14a,14b,16a~16e,34には負圧が形成される。このように、各室12,14a,14b,16a~16e,34は、圧力調整装置65によって加圧状態、負圧状態、大気圧状態のいずれかの圧力状態に調整される。
弾性膜10の下面にウェハWが接触した状態で中間圧力室16cに真空が形成されると、ウェハWが研磨ヘッド1に真空吸引により保持される。さらに、ウェハWが研磨パッド19から離れた状態で中間圧力室16cに加圧流体を供給すると、ウェハWが研磨ヘッド1から離脱される。
メンテナンスなどの必要に応じて弾性膜10を交換した場合、交換された新たな弾性膜10は十分な伸縮性(柔軟性)を有していない。したがって、所定の圧力を有する流体を各圧力室12,14a,14b,16a~16eに供給しても、所望の押圧力でウェハWを研磨パッド19の研磨面19aに押圧することができない。
本実施形態では、弾性膜10の伸縮性を向上させるブレークイン処理(言い換えれば、弾性膜10の初期化処理)を行うことにより、弾性膜10の伸縮性(柔軟性)を向上させることができる。したがって、所望の押圧力でウェハWを研磨パッド19の研磨面19aに押し付けることができる。結果として、ウェハWの表面を安定的に研磨することができる。
図4は、図2に示す研磨ヘッドから弾性膜アッセンブリを取り外した状態を示す模式図である。図4に示すように、研磨ヘッド1から弾性膜アッセンブリ7を取り外す。その後、取り外された弾性膜アッセンブリ7のキャリア8から弾性膜10を取り外し、新しい弾性膜10を弾性膜アッセンブリ7のキャリア8に取り付ける。新しい弾性膜10が取り付けられた弾性膜アッセンブリ7を、後述する弾性膜10の初期化装置に取り付けて、新しい弾性膜10のブレークイン処理を実行する。以下、弾性膜10の初期化装置(以下、単に、初期化装置と呼ぶことがある)の詳細について、図5を参照して説明する。
図5は、初期化装置の一実施形態を示す図である。図5に示す初期化装置50は、弾性膜10を加圧して、弾性膜10を膨張させる加圧装置55と、弾性膜10の膨張量を検出する膨張量検出装置58と、を備えている。
初期化装置50は、加圧装置55(および加圧装置55に連結された弾性膜アッセンブリ7)を収容する収容ボックス51と、収容ボックス51が載置された本体部53と、弾性膜アッセンブリ7を取り付ける取り付け部54と、を備えている。取り付け部54は、弾性膜アッセンブリ7を収容ボックス51内の所定位置に取り付けるように構成されている。
図6は、加圧装置および膨張量検出装置を示す図である。図7は、加圧装置を示す図である。図6および図7に示すように、加圧装置55は、弾性膜10の圧力室12,14a,14b,16a~16eのそれぞれに配置されたリング状の押圧治具100と、押圧治具100を弾性膜10(より具体的には、弾性膜10の下面)に押し付ける付勢装置101と、を備えている。
押圧治具100の数は、弾性膜10の圧力室の数に対応している。本実施形態では、8つの押圧治具100が弾性膜10の半径方向に沿って同心状に配置されている。加圧装置55は、各押圧治具100に接続された複数の接続棒102を備えている。これら複数の接続棒102は、弾性膜10の円周方向に沿って等間隔に配置されている。付勢装置101は、各接続棒102に接続されており、接続棒102を通じて、付勢装置101の付勢力を押圧治具100に伝達する。
本実施形態では、付勢装置101の数は、接続棒102の数に対応しているが、押圧治具100に付勢力を伝達することができれば、付勢装置101の数は本実施形態には限定されない。
図6および図7に示す実施形態では、付勢装置101は、押圧治具100を弾性膜10の下面に近接および離間する方向に駆動するエアシリンダである。しかしながら、付勢装置101は、押圧治具100を弾性膜10の下面に近接および離間する方向に駆動する構造を有していれば、必ずしも、エアシリンダには限定されない。例えば、付勢装置101は、直動式モータであってもよい。
制御装置40は、付勢装置101に電気的に接続されており、付勢装置101の動作を制御することができる。図6では、制御装置40は、圧力室14bに配置された押圧治具100に対応する付勢装置101を動作させて、押圧治具100を弾性膜10に押し付けている。その後、制御装置40は、付勢装置101を動作させて、押圧治具100を上昇させる。
制御装置40は、すべての付勢装置101を動作させて、すべての圧力室に配置された押圧治具100を弾性膜10に押し付けてもよく、少なくとも1つの付勢装置101を動作させてもよい。このように、制御装置40は、付勢装置101を動作させて、押圧治具100の下降および上昇を行うことにより、弾性膜10の伸縮性(柔軟性)を向上させることができる。したがって、初期化装置50は、ウェハWに対する押圧力を均一化することができ、結果として、研磨ユニットPAは、ウェハWの表面を安定的に研磨することができる。
図6に示す実施形態では、膨張量検出装置58は、弾性膜10の下面の側方に配置されており、弾性膜10の半径方向に光を照射する光センサである。膨張量検出装置58は、弾性膜10の膨張量に応じて変化する光の強度に基づいて、弾性膜10の膨張量に相当する信号を検出するように構成されている。膨張量検出装置58は、制御装置40に電気的に接続されており、検出信号を制御装置40に送る。制御装置40は、膨張量検出装置58から送られた検出信号に基づいて、弾性膜10の膨張量を決定する。
図8(a)は、透過型の光センサとしての膨張量検出装置を示す図である。図8(b)は、反射型の光センサとしての膨張量検出装置を示す図である。図8(a)および図8(b)に示すように、光センサとしての膨張量検出装置58の構造については、特に限定されない。
図8(a)に示すように、膨張量検出装置58は、弾性膜10の両側に配置された投光部58aおよび受光部58bを備えてもよい。この場合、投光部58aから発せられた光は、受光部58bに受信される。制御装置40は、受光部58bによって受信された光の光量(強度)に基づいて、弾性膜10の膨張量を決定する。
より具体的には、加圧装置55が弾性膜10を加圧すると、弾性膜10は膨張する。膨張した弾性膜10は、投光部58aから発せられた光の少なくとも一部を遮断する。したがって、受光部58bに受信される光の光量は、弾性膜10の膨張量に応じて、変化する。光の光量および弾性膜10の膨張量は、互いに相関関係を有しており、制御装置40の記憶装置40aは、光の光量と弾性膜10の膨張量との間の相関関係(すなわち、相関データ)を記憶している。制御装置40は、受光部58bによって検出された信号と、上記相関関係と、に基づいて、弾性膜10の膨張量を決定する。
図8(b)に示すように、膨張量検出装置58は、弾性膜10の側方に配置された反射型の光センサであってもよい。この場合、膨張量検出装置58は、投光部58aおよび受光部58bを内蔵する光センサである。膨張量検出装置58から発せられた光の少なくとも一部は、膨張した弾性膜10によって反射され、膨張量検出装置58は、反射光を受信する。
反射光の光量は、弾性膜10の膨張量に応じて、変化し、反射光の光量(強さ)および弾性膜10の膨張量は、互いに相関関係を有している。記憶装置40aは、反射光の光量と弾性膜10の膨張量との間の相関関係(すなわち、相関データ)を記憶している。したがって、制御装置40は、膨張量検出装置58によって検出された信号と、上記相関関係と、に基づいて、弾性膜10の膨張量を決定する。
膨張量検出装置58が透過型の光センサまたは反射型の光センサである場合、初期化装置50は、少なくとも1つの膨張量検出装置58を備えてもよい。加圧装置55が弾性膜10を加圧した場合、中央圧力室12を除くエッジ圧力室14a,14bおよび中間圧力室16a~16eは、全体として環状に膨らむ。複数の膨張量検出装置58を設けることにより、制御装置40は、複数の膨張量検出装置58によって検出された信号に基づいて、弾性膜10の膨張量を精度よく、立体的に評価することができる。
図9は、膨張量検出装置の他の実施形態を示す図である。図9に示すように、膨張量検出装置58は、弾性膜10の下方から光を照射し、かつ反射光を受ける距離センサであってもよい。図9に示す実施形態では、膨張量検出装置58は、弾性膜10の半径方向(本実施形態では、水平方向)に移動可能に構成されている。距離センサとしての膨張量検出装置58は、その移動による、膨張量検出装置58と弾性膜10との間の距離の変化に基づいて、弾性膜10の膨張量に相当する信号を検出するように構成されている。
図9に示すように、加圧装置55が弾性膜10を加圧すると、弾性膜10は膨張する。弾性膜10が膨張すると、弾性膜10の下面と膨張量検出装置58との間の距離は変化する。記憶装置40aは、この距離と弾性膜10の膨張量との間の相関関係(すなわち、相関データ)を記憶している。したがって、制御装置40は、膨張量検出装置58によって検出された信号と、上記相関関係と、に基づいて、弾性膜10の膨張量を決定する。
図10は、膨張量検出装置の他の実施形態を示す図である。図10に示すように、膨張量検出装置58は、弾性膜10の下方に配置された撮像装置であってもよい。この場合、撮像装置としての膨張量検出装置58は、膨張前後の弾性膜10を撮像し、撮像した弾性膜10の画像(検出信号)を制御装置40に送る。制御装置40は、撮像された膨張前後の弾性膜10の画像を比較し、変化する弾性膜10の画像に基づいて、弾性膜10の膨張量を決定する。
図10に示すように、撮像装置としての膨張量検出装置58は、膨張量検出装置58と弾性膜10との間に配置された第1パターンシート60と、弾性膜10の表面に貼り付けられた第2パターンシート61と、に基づいて、モアレ縞画像を生成してもよい。
図11は、変化するモアレ縞画像を示す図である。加圧装置55が弾性膜10を加圧すると、弾性膜10が膨張し、弾性膜10に貼り付けられた第2パターンシート61の縞模様が変化する。モアレ縞画像は、第2パターンシート61の変化とともに変化し、変化したモアレ縞画像は、膨張量検出装置58によって撮像される。
モアレ縞画像の変化のパターンは、弾性膜10の膨張量に応じて決定されており、モアレ縞画像の変化のパターンと弾性膜10の膨張量との間には、相関関係が存在する。記憶装置40aは、上記相関関係(すなわち、相関データ)を記憶している。したがって、制御装置40は、膨張量検出装置58によって検出された信号(より具体的には、画像)と、上記相関関係と、に基づいて、弾性膜10の膨張量を決定する。
図12は、制御装置による、弾性膜の初期化処理の制御フローを示す図である。図12のステップS101に示すように、制御装置40は、加圧装置55を動作させて、弾性膜10を膨張させる。膨張量検出装置58は、弾性膜10の膨張により、弾性膜10の膨張量を検出し(ステップS102参照)、検出信号を制御装置40に送る。
制御装置40は、膨張量検出装置58によって検出された弾性膜10の膨張量と、所定の設定膨張量(より具体的には、目標膨張量)と、を比較する(ステップS103参照)。目標膨張量は、目標とする弾性膜10の伸縮性を示す指標となる数値(弾性膜10の伸び量)である。例えば、目標膨張量は、過去に使用され、所望の研磨性能を発揮することができる程度に十分に初期化されていると判断できる弾性膜10の膨張量に基づいて決定されてもよい。目標膨張量は、記憶装置40aに予め記憶されている。
ステップS103の後、制御装置40は、弾性膜10の膨張量が目標膨張量に到達したか否かを判断し(ステップS104参照)、膨張量が目標膨張量に到達していない場合には(ステップS104の「NO」参照)、制御装置40は、再び、ステップS101~ステップS103を実行する。このように、制御装置40は、弾性膜10の膨張量が目標膨張量に到達するまで、加圧装置55による弾性膜10の加圧動作を繰り返す。
膨張量が目標膨張量に到達した場合には(ステップS104の「YES」参照)、制御装置40は、弾性膜10の初期化の完了を決定する(ステップS105参照)。言い換えれば、制御装置40は、ブレークイン処理を完了する。制御装置40は、弾性膜10の初期化の完了に関する信号を発出するようにしてもよい。
本実施形態によれば、制御装置40は、膨張量検出装置58によって検出された弾性膜10の膨張量と目標膨張量とを比較することにより、弾性膜10の伸縮性を、過不足なく、精度よく、向上させることができる。本実施形態では、弾性膜10のブレークイン処理は、研磨ユニットPAとは異なる初期化装置50で行われる。したがって、初期化装置50は、ダウンタイムの増加に起因する研磨装置の稼働率の低下を防止することができる。
弾性膜10のブレークイン処理が完了した後、弾性膜アッセンブリ7は、初期化装置50から取り出され、研磨ヘッド1のヘッドベース5に取り付けられる。その後、研磨ユニットPAは、新たな弾性膜10による試研磨を1度だけ行い、問題がなければ、通常通り、ウェハWを研磨する。
上述したように、従来では、新たな弾性膜10を用いてダミーウェハを研磨することにより、弾性膜10の伸縮性を向上させている。したがって、初期化装置50は、可能な限り、新たな弾性膜10を用いてダミーウェハを研磨した場合と同様の環境下で、ブレークイン処理を行うことが好ましい。
新たな弾性膜10を用いてダミーウェハを研磨する場合、ダミーウェハの研磨により生じる摩擦熱が弾性膜10に伝達され、弾性膜10は加熱される。さらに、研磨ヘッド1は、ダミーウェハを保持した状態で、回転して、ダミーウェハを研磨するため、弾性膜10には、研磨ヘッド1の回転力が伝達される。そこで、初期化装置50は、弾性膜10を加熱する加熱構造および/または弾性膜10を回転させる回転機構を備えてもよい。
図13(a)乃至図13(d)は、弾性膜を加熱する加熱構造の複数の実施形態を示す図である。図13(a)乃至図13(d)では、図面を見やすくするため、付勢装置101の図示を省略している。初期化装置50は、弾性膜10を加熱する加熱構造110を備えている。
図13(a)に示す実施形態では、加熱構造110は、ヒーター111と、ヒーター111に連結された加圧装置55(より具体的には、押圧治具100および接続棒102)と、の組み合わせを備えている。ヒーター111は、その加熱によって発せられた熱を、接続棒102を通じて押圧治具100に伝達し、結果として、押圧治具100を加熱する。付勢装置101が加熱された押圧治具100を弾性膜10に押し付けると、弾性膜10は加熱される。この場合、押圧治具100および接続棒102は、伝熱部材から構成されてもよい。
例えば、押圧治具100および接続棒102が、その内部に流体が流れる構造を有している場合、ヒーター111は、加熱流体を押圧治具100および接続棒102に供給する構造を有してもよい。例えば、ヒーター111は、押圧治具100および接続棒102を加熱するニクロム線ヒーターであってもよい。
図13(b)に示す実施形態では、加熱構造110は、弾性膜10の下方に配置された面状発熱体を備えている。面状発熱体は、シート形状(またはプレート形状)を有しており、弾性膜10のサイズよりも大きなサイズを有している。付勢装置101が押圧治具100を弾性膜10に押し付けると、弾性膜10は膨張し、面状発熱体としての加熱構造110に接触する。弾性膜10は、この接触により、加熱される。
図13(c)に示す実施形態では、加熱構造110は、弾性膜10の下方に配置された発熱ランプ(例えば、ハロゲンランプ)を備えている。本実施形態では、弾性膜10は、発熱ランプとしての加熱構造110から発せられる熱によって、加熱される。
図13(d)に示す実施形態では、加熱構造110は、弾性膜10の下方に配置された放熱装置(例えば、温風装置、遠赤外線装置)を備えている。本実施形態では、弾性膜10は、放熱装置としての加熱構造110から発せられる熱によって、加熱される。
図13(a)乃至図13(d)において、制御装置40は、弾性膜10が装着された研磨ヘッド1によって保持されたウェハWを研磨したときの弾性膜10に加えられる摩擦熱の温度に相当する温度まで、加熱構造110を操作して、弾性膜10を加熱してもよい。このような構成により、初期化装置50は、新たな弾性膜10を用いてダミーウェハを研磨した場合と同様の環境下で、ブレークイン処理を行うことができる。
図14は、弾性膜を回転させる回転機構を示す図である。図14に示すように、初期化装置50は、弾性膜10(より具体的には、弾性膜アッセンブリ7)を回転させる回転機構120と、弾性膜10が押し付けられるパッド部材130と、を備えている。
回転機構120は、弾性膜アッセンブリ7に連結された回転シャフト121と、タイミングベルト122を介して回転シャフト121に連結された回転モータ123と、を備えている。回転モータ123は、制御装置40に電気的に接続されている。制御装置40が回転モータ123を動作させると、弾性膜アッセンブリ7(より具体的には、弾性膜10)は、回転シャフト121およびタイミングベルト122を介して、所定の回転速度で回転する。
パッド部材130は、弾性膜10の下面と本体部53との間に配置されており、弾性膜10の下面は、パッド部材130の上面に接触可能である。したがって、制御装置40は、加圧装置55によって弾性膜10を膨張させて、弾性膜10をパッド部材130に押し付ける。この状態で、制御装置40は、回転機構120(より具体的には、回転モータ123)を操作して、弾性膜10を回転させると、弾性膜10には、回転シャフト121の回転力が伝達される。このような構成により、初期化装置50は、新たな弾性膜10を用いてダミーウェハを研磨した場合と同様の環境下で、ブレークイン処理を行うことができる。制御装置40は、ダミーウェハの研磨時における研磨ヘッド1の回転速度と同じ回転速度で回転シャフト121を回転させてもよい。
図15は、加圧装置の他の実施形態を示す図である。図15に示す実施形態においても、初期化装置50は、加圧装置55を備えている。上述した実施形態では、押圧治具100および付勢装置101を備える加圧装置55の構成について説明したが、加圧装置55の構成は上述した実施形態には限定されない。一実施形態では、加圧装置55は、加圧流体を弾性膜10の圧力室12,14a,14b,16a~16eに供給し、かつ圧力室12,14a,14b,16a~16eを大気開放する圧力調整装置165を備えている。圧力調整装置165の構成は、上述した圧力調整装置65の構成(図3参照)と同一であるので、圧力調整装置165の詳細な説明を省略する。
図15に示す実施形態では、圧力調整装置165の構成は、圧力調整装置65の構成と同一である。したがって、制御装置40は、加圧流体を供給することにより、弾性膜10を膨張させ、必要に応じて、加圧流体の供給と大気開放とを繰り返すことにより、弾性膜10の伸縮性を向上させることができる。
本実施形態においても、圧力調整装置165を備える初期化装置50は、上述した膨張量検出装置58を備えてもよい。一実施形態では、圧力調整装置165を備える初期化装置50は、上述した加熱構造110(図13(a)乃至図13(d)参照)に相当する加熱構造を備えてもよい。あるいは、初期化装置50は、加圧流体として加熱された流体を用いることにより、加圧流体を加熱構造110として機能させることができる。
図16は、研磨ユニットおよび受け渡しステーションを備える研磨装置を示す図である。図17は、受け渡しステーションを示す斜視図である。研磨ユニットPAで研磨されたウェハWは、受け渡しステーション200を経由して、ウェハWを洗浄するための洗浄部250に搬送される。洗浄部250に搬送されたウェハWは、洗浄モジュール(図示しない)で洗浄され、その後、乾燥モジュール(図示しない)で乾燥される。このようにして、研磨、洗浄、および乾燥を含む一連の処理がウェハWに対して行われる。
受け渡しステーション200は、研磨テーブル18に隣接して配置されている。受け渡しステーション200は、ウェハWを研磨ヘッド1に取り付け、および/またはウェハWを研磨ヘッド1から取り外すために設けられている。本実施形態では、受け渡しステーション200は、ウェハWを研磨ヘッド1から取り外すように構成されている。
図16に示すように、研磨ヘッド1がウェハWを保持した状態で、ヘッドアーム64がアームシャフト80を中心として旋回すると、ウェハWは、研磨ヘッド1とともに受け渡しステーション200に位置する。受け渡しステーション200に搬送されたウェハWの下方には、搬送ステージ210が配置されている。研磨ヘッド1から離脱されたウェハWは、搬送ステージ210に受け止められて、洗浄部250に搬送される。
図18は、受け渡しステーションに配置された膨張量検出装置を示す図である。図18に示すように、研磨装置は、受け渡しステーション200に配置された膨張量検出装置158を備えてもよい。膨張量検出装置158の構成は、上述した膨張量検出装置58の構成と同一である。図18に示す実施形態では、膨張量検出装置158は、投光部158aおよび受光部158bを備える透過型の光センサであるが、反射型の光センサであってもよい。
膨張量検出装置158が透過型の光センサまたは反射型の光センサである場合、初期化装置50は、少なくとも1つの膨張量検出装置158を備えてもよい。複数の膨張量検出装置158を設けることにより、制御装置40は、弾性膜10の膨張量を精度よく、立体的に評価することができる。
膨張量検出装置158は、制御装置40に電気的に接続されている。したがって、制御装置40は、膨張量検出装置158によって検出された膨張量と、設定膨張量(より具体的には、目標膨張量)と、を比較し、弾性膜10の膨張量が目標膨張量に到達したときに、弾性膜10の初期化の完了を決定してもよい。
本実施形態では、研磨ユニットPAは、加圧装置55(より具体的には、圧力調整装置165)と同様の構成を有する圧力調整装置65を備えており、受け渡しステーション200には、膨張量検出装置58と同様の構成を有する膨張量検出装置158が配置されている。
より具体的には、制御装置40は、新たな弾性膜10が装着された研磨ヘッド1を受け渡しステーション200に移動させる。この状態で、制御装置40は、圧力調整装置65を操作して、圧縮空気などの加圧流体を、流体供給源32から圧力室12,14a,14b,16a~16eの少なくとも1つに供給する。受け渡しステーション200に配置された膨張量検出装置158は、弾性膜10の膨張量を検出する。制御装置40は、膨張量検出装置158によって検出された弾性膜10の膨張量と、所定の目標膨張量と、を比較し、弾性膜10の初期化の完了の有無を判断する(図12参照)。
制御装置40は、圧力調整装置65を操作して、加圧流体の、圧力室12,14a,14b,16a~16e少なくとも1つへの供給と、加圧流体が供給された圧力室の大気開放と、を繰り返してもよい。加圧流体の供給および大気開放の繰り返しは、加圧装置55の加圧動作の繰り返しに相当する。
本実施形態では、受け渡しステーション200は、加熱構造110(図13(a)乃至図13(d)参照)に相当する構成を有してもよい。
本実施形態では、ヘッドアーム64が旋回可能な位置にパッド部材130(図14参照)を設けてもよい(または受け渡しステーション200は、パッド部材130に相当する構成を有してもよい)。すなわち、研磨ヘッド1は、弾性膜10をパッド部材130に押し付けながら、回転することにより、パッド部材130との間に発生する摩擦熱は、弾性膜10に伝達される。この場合、研磨ヘッド1は、回転機構120に相当する。
一実施形態では、研磨ユニットPAは、新たな弾性膜10が装着された研磨ヘッド1でダミーウェハを研磨してもよい。
本実施形態では、ダミーウェハの研磨中において、ウェハWの処理を中断しなければならず、ダウンタイムは発生してしまう。しかしながら、制御装置40は、弾性膜10の膨張量と、所定の目標膨張量と、を比較し、弾性膜10の初期化の完了の有無を判断する構成を有しているため、ブレークイン処理が不十分であるといった問題は生じない。膨張量検出装置158による弾性膜10の膨張量の測定は、複数枚のダミーウェハの研磨の途中で、行うことができる。
上述したように、ブレークイン処理に必要と思われる枚数のダミーウェハを研磨した場合であっても、ブレークイン処理が不十分である場合には、再び、ダミーウェハを研磨しなければならず、ダウンタイムが増加してしまう。
本実施形態によれば、不十分なブレークイン処理に起因するダウンタイムの増加を防止することができる。また、弾性膜の個体差に応じてブレークイン処理の完了を判断できるので、過剰な枚数のダミーウェハの研磨を行うことも避けることができる。また、従来のように、所定枚数のダミーウェハの研磨を行った後に研磨の均一性を確認するモニターウェハの研磨によってブレークイン処理の不足が発覚し、さらにダミーウェハの研磨を追加する、といった工程上のロスを少なくすることができる。
弾性膜10を繰り返し使用すると、やがて、弾性膜10の状態は変化する。状態が変化した弾性膜10は、ウェハWに対する押圧力の均一性に悪影響を及ぼしてしまい、結果として、ウェハWが不良品となってしまうおそれがある。そこで、以下に示す実施形態では、弾性膜10の交換時期を精度よく決定することができる構成について説明する。
図19は、制御装置による、弾性膜の交換時期決定処理の制御フローを示す図である。弾性膜10の交換時期は、弾性膜10が研磨ヘッド1に装着された状態で、受け渡しステーション200において、判断される。まず、制御装置40は、弾性膜10が装着された研磨ヘッド1を受け渡しステーション200に移動させる。
この状態で、制御装置40は、圧力調整装置65を操作して、加圧流体を圧力室12,14a,14b,16a~16eの少なくとも1つに供給し、弾性膜10を膨張させる(ステップS201参照)。受け渡しステーション200に配置された膨張量検出装置158は、弾性膜10の膨張量を検出する(ステップS202参照)。制御装置40は、膨張量検出装置158によって検出された弾性膜10の膨張量と、所定の設定膨張量(より具体的には、交換膨張量)と、を比較する(ステップS203参照)。交換膨張量は、弾性膜の交換時期を示す弾性膜10の伸縮性の指標となる数値(弾性膜10の伸び量)である。一般的に、弾性膜10の状態が変化すると、弾性膜10の膨張量は正常な弾性膜10よりも小さくなる(または大きくなる)。
ステップS203の後、制御装置40は、弾性膜10の膨張量が交換膨張量に到達したか否かを判断し(ステップS204参照)、膨張量が交換膨張量に到達した場合(ステップS204の「YES」参照)、制御装置40は、弾性膜10が交換時期に到達したことを決定する(ステップS205参照)。膨張量が交換膨張量に到達していない場合には(ステップS204の「NO」参照)、制御装置40は、弾性膜10が未だ、交換時期に到達していないことを決定する(ステップS206参照)。
受け渡しステーション200において、ウェハWを離脱させるとき、流体(例えば、純水、不活性ガスなど)をウェハWと弾性膜10の下面との間の隙間に噴射する。弾性膜10が交換時期に到達している場合、弾性膜10は、通常の弾性膜10とは異なる弾性力を有している。例えば、弾性膜10は、その状態変化に起因して、硬化している場合がある。この場合、ウェハWを保持する弾性膜10は、ほとんど伸びないため、流体を、適切に、ウェハWと弾性膜10の下面との間に供給することができず、結果として、ウェハWを離脱させる時間が延びる可能性がある。
逆に、弾性膜10は、その状態変化に起因して、軟化している場合がある。この場合、ウェハWを保持する弾性膜10は、必要以上に伸びてしまい、結果として、ウェハWを離脱させる時間が延びる可能性がある。
そこで、制御装置40は、弾性膜10が装着された研磨ヘッド1によって保持されたウェハWを弾性膜10から離脱させるまでの離脱時間を計測し、計測された離脱時間に基づいて、弾性膜10の交換時期を決定してもよい。
図20は、制御装置による、弾性膜の交換時期決定処理の制御フローを示す図である。図20のステップS301に示すように、制御装置40は、リリースノズル(図示しない)を操作して、流体の、ウェハWと弾性膜10との間の隙間への噴射を開始する。その後、制御装置40は、ウェハWの離脱時間を計測する。ウェハWの離脱時間は、例えば、流体の噴射を開始したときからウェハWが搬送ステージ210に受け止められるまでの時間である。
制御装置40は、離脱時間と、所定の基準時間と、を比較し(ステップS302参照)、離脱時間が基準時間よりも長いか否かを判断する(ステップS303参照)。上記基準時間は、弾性膜10の交換時期の指標となる時間である。離脱時間が基準時間よりも長い場合には(ステップS303の「YES」参照)、制御装置40は、弾性膜10が交換時期に到達していることを決定する(ステップS304参照)。離脱時間が基準時間よりも長くない場合には(ステップS303の「NO」参照)、制御装置40は、弾性膜10が未だ、交換時期に到達していないことを決定する(ステップS305参照)。
図19に示す実施形態と図20に示す実施形態とを組み合わせてもよい。この場合、制御装置40は、弾性膜10の膨張量と、弾性膜10の離脱時間と、の2つの要素に基づいて、弾性膜10の交換時期を判断する。
上述した実施形態は、本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者が本発明を実施できることを目的として記載されたものである。上記実施形態の種々の変形例は、当業者であれば当然になしうることであり、本発明の技術的思想は他の実施形態にも適用しうる。したがって、本発明は、記載された実施形態に限定されることはなく、特許請求の範囲によって定義される技術的思想に従った最も広い範囲に解釈されるものである。
1 研磨ヘッド
2 ヘッド本体
3 リテーナリング
5 ヘッドベース
7 弾性膜アッセンブリ
8 キャリア
10 弾性膜
10a~10h 周壁
12 中央圧力室
14a,14b エッジ圧力室
16a~16e 中間圧力室
18 研磨テーブル
18a テーブル軸
19 研磨パッド
19a 研磨面
20,22,24a~24f 流路
25 処理液供給ノズル
26,28,30a~30f 流体ライン
27 ヘッドシャフト
29 テーブルモータ
32 流体供給源
34 リテーナ室
36 流路
38 流体ライン
40 制御装置
40a 記憶装置
40b 処理装置
50 初期化装置
51 収容ボックス
53 本体部
54 取り付け部
55 加圧装置
58 膨張量検出装置
58a 投光部
58b 受光部
60 第1パターンシート
61 第2パターンシート
64 ヘッドアーム
65 圧力調整装置
66 回転筒
67 タイミングプーリ
68 ヘッドモータ
70 タイミングプーリ
80 アームシャフト
81 上下動装置
82 ロータリージョイント
83 軸受
84 ブリッジ
88 ボールねじ
88a ねじ軸
88b ナット
90 サーボモータ
91~99 大気開放ライン
100 押圧治具
101 付勢装置
102 接続棒
110 加熱構造
111 ヒーター
120 回転機構
121 回転シャフト
122 タイミングベルト
123 回転モータ
130 パッド部材
158 膨張量検出装置
158a 投光部
158b 受光部
165 圧力調整装置
200 受け渡しステーション
210 搬送ステージ
250 洗浄部

Claims (19)

  1. 研磨装置の基板保持機構に装着可能な弾性膜を加圧して、前記弾性膜を膨張させる加圧装置と、
    前記弾性膜の膨張量を検出する膨張量検出装置と、
    前記膨張量検出装置によって検出された膨張量と、所定の目標膨張量と、を比較し、前記膨張量が前記目標膨張量に到達したときに、前記弾性膜の初期化の完了を決定する、制御装置と、を備える、弾性膜の初期化装置。
  2. 前記弾性膜の初期化装置は、前記弾性膜を保持した弾性膜アッセンブリを取り付ける取り付け部を備えている、請求項1に記載の弾性膜の初期化装置。
  3. 前記制御装置は、前記弾性膜の膨張量が前記目標膨張量に到達するまで、前記加圧装置による加圧動作を繰り返す、請求項1または請求項2に記載の弾性膜の初期化装置。
  4. 前記加圧装置は、
    前記弾性膜の圧力室に配置されたリング状の押圧治具と、
    前記押圧治具を前記弾性膜に押し付ける付勢装置と、を備えている、請求項1または請求項2に記載の弾性膜の初期化装置。
  5. 前記加圧装置は、加圧流体を前記弾性膜の圧力室に供給し、かつ前記弾性膜の圧力室を大気開放する圧力調整装置を備えている、請求項1または請求項2に記載の弾性膜の初期化装置。
  6. 前記弾性膜の初期化装置は、前記弾性膜を加熱する加熱構造を備えている、請求項1または請求項2に記載の弾性膜の初期化装置。
  7. 前記弾性膜の初期化装置は、
    前記弾性膜を回転させる回転機構と、
    前記弾性膜が押し付けられるパッド部材と、を備えており、
    前記制御装置は、
    前記加圧装置を操作して、前記弾性膜を前記パッド部材に押し付け、
    前記弾性膜を前記パッド部材に押し付けた状態で、前記回転機構を操作して、前記弾性膜を回転させる、請求項1または請求項2に記載の弾性膜の初期化装置。
  8. 弾性膜が装着された基板保持機構と、
    前記弾性膜を加圧して、前記弾性膜を膨張させる加圧装置と、
    前記弾性膜の膨張量を検出する膨張量検出装置と、
    前記膨張量検出装置によって検出された膨張量と、所定の設定膨張量と、を比較する制御装置と、を備える、研磨装置。
  9. 前記設定膨張量は、目標とする前記弾性膜の伸縮性を示す目標膨張量に相当し、
    前記制御装置は、前記膨張量が前記目標膨張量に到達したときに、前記弾性膜の初期化を完了する、請求項8に記載の研磨装置。
  10. 前記設定膨張量は、前記弾性膜の交換時期を示す交換膨張量に相当し、
    前記制御装置は、前記膨張量が前記交換膨張量に到達したときに、前記弾性膜の交換時期に関する信号を発出する、請求項8に記載の研磨装置。
  11. 前記制御装置は、
    前記基板保持機構によって保持された基板を前記弾性膜から離脱させるまでの離脱時間を計測し、
    前記計測された離脱時間と、前記算出された膨張量と、に基づいて、前記弾性膜の交換時期を決定する、請求項10に記載の研磨装置。
  12. 研磨装置の基板保持機構に装着可能な弾性膜の初期化方法であって、
    加圧装置によって、前記弾性膜を加圧して、前記弾性膜を膨張させ、
    膨張量検出装置によって、前記弾性膜の膨張量を検出し、
    前記膨張量検出装置によって検出された膨張量と、所定の目標膨張量と、を比較し、前記膨張量が前記目標膨張量に到達したときに、前記弾性膜の初期化の完了を決定する、弾性膜の初期化方法。
  13. 前記弾性膜を保持した弾性膜アッセンブリを前記研磨装置とは別に設けられる初期化装置に取り付け、
    基板を保持することなく、前記加圧装置によって前記弾性膜を膨張させて、前記弾性膜の初期化を行う、請求項12に記載の弾性膜の初期化方法。
  14. 前記弾性膜の膨張量が前記目標膨張量に到達するまで、前記加圧装置による加圧動作を繰り返す、請求項12または請求項13に記載の弾性膜の初期化方法。
  15. 前記弾性膜を加熱する、請求項12または請求項13に記載の弾性膜の初期化方法。
  16. 前記弾性膜をパッド部材に押し付け、
    前記弾性膜を前記パッド部材に押し付けた状態で、前記弾性膜を回転させる、請求項12または請求項13に記載の弾性膜の初期化方法。
  17. 前記弾性膜が装着された前記基板保持機構でダミーウェハを研磨して、前記弾性膜の初期化を行う、請求項12に記載の弾性膜の初期化方法。
  18. 加圧装置によって、弾性膜を加圧して、前記弾性膜を膨張させ、
    膨張量検出装置によって、前記弾性膜の膨張量を検出し、
    前記膨張量検出装置によって検出された膨張量と、所定の交換膨張量と、を比較して、前記膨張量が前記交換膨張量に到達したときに、前記弾性膜の交換時期を決定する、弾性膜の寿命判定方法。
  19. 前記弾性膜が装着された基板保持機構によって保持された基板を前記弾性膜から離脱させるまでの離脱時間を計測し、
    前記計測された離脱時間と、前記算出された膨張量と、に基づいて、前記弾性膜の交換時期を決定する、請求項18に記載の弾性膜の寿命判定方法。
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