JP2023162127A - 浮遊する移動体及びプローブ機構 - Google Patents

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純 川▲崎▼
Jun Kawasaki
典真 岡田
Norimasa Okada
雅樹 渋谷
Masaki Shibuya
栄二 保坂
Eiji Hosaka
宏臣 栗林
Hiroomi Kuribayashi
廣昭 望月
Hiroaki Mochizuki
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Abstract

【課題】浮遊する移動体を対象物に適切な圧力で接触させる。【解決手段】ばね13の一端が接続される基材11と、ばね13の他端が接続されるシャフト12であって、対象物に接触したときに基材11に対してシャフト12の中心軸方向に相対的に移動するシャフト12と、を備え、ばね13の中心軸が、シャフトの中心軸に対して角度を有するように、ばね13が配置される。【選択図】図3

Description

本発明は、浮遊する移動体及びプローブ機構に関する。
近年では、無人飛行体が様々な用途に利用され、その開発が盛んに行われている。無人飛行体としては、無線操縦される無人ヘリコプタや、いわゆるドローンが利用されている。ここで、無人飛行体にアームを取り付けて、様々な作業を行わせる技術が知られている(例えば、特許文献1参照。)。特許文献1では、果物をアームで保持したときの重心の変化をバッテリまたはモータの移動によって相殺して、機体を安定させることが記載されている。
特表2019-537161号公報
無人飛行体を利用して構造物の点検を行うことが考えられる。例えば、風力発電機のレセプタを点検することができる。このときには、ドローンに取り付けたプローブを風力発電機のレセプタに接触させて導通を点検する。しかし、ドローンに取り付けたプローブをレセプタに接触させると、レセプタからの反力によりドローンの姿勢が不安定となる虞がある。特に接触の際の衝撃や、接触した状態から機体が離れる際の急激な反力の消失による影響が大きい。また、プローブをドローン本体に固定した場合、接触位置を超えて前進しようとした際の反力により機体が回転してしまう一方で、機体がわずかでも後退すると直ちに接触した状態から機体が離れてしまうため、ちょうどよい接触状態を維持する難易度が高い。これに対して、例えば、圧縮ばねを設けることにより、プローブがレセプタに接触した状態で、圧縮バネによるストロークの範囲内で前進・後退するのに従って徐々に反力が変化するようにすることで、接触時の衝撃と離れる際の急激な反力の消失衝撃を緩和できる。同時に、ストローク範囲内であれば機体の位置が変動しても過剰な反力を発生させることなく接触を維持することができる。
しかし、圧縮ばねを用いることにより、プローブの全長が長くなってしまい、無人飛行体の質量が増加する虞がある。また、例えば、圧縮ばねは、最も縮んだ状態でばねが収まるスペースを確保する必要があり、そのスペースの分だけプローブの全長が長くなる。また、プローブに設けた圧縮ばねが発生させる反力は、ばねの変位に比例する。ここで、衝撃の吸収およびドローンの制御の安定化を考えると、プローブがレセプタに接触した直後のばねの反力は小さいほうが好ましい。これは、接触した状態から機体が離れる際の反力の減少についても同様である。すなわち、プローブがレセプタに接触するときには、反力が急激に増加すると機体の制御が困難となり機体の姿勢が不安定になり得る。そのため、反力の変化は緩慢であることが好ましい。一方、機体が風力発電機に近付きすぎた場合には、機体と風力発電機とが接触する虞があるため、機体を強く押し戻すことが好ましい。しかし、プローブがレセプタに接触した直後のばねの反力が小さくなるように圧縮ばねのばね定数を設定した場合には、機体が風力発電機に近付きすぎたときであっても、機体を強く押し戻す反力を発生させることが困難になり得る。
本発明は、上記したような種々の実情を鑑みてなされたものであり、その目的は、浮遊する移動体を対象物に適切な圧力で接触させることにある。
本発明の態様の一つは、
ばねの一端が接続される基材と、
前記ばねの他端が接続されるシャフトであって、対象物に接触したときに前記基材に対して前記シャフトの中心軸方向に相対的に移動するシャフトと、
を備え、
前記ばねの中心軸が、前記シャフトの中心軸に対して角度を有するように、前記ばねが配置される、
浮遊する移動体である。
また、本発明の態様の一つは、
引張ばねの一端が接続される基材と、
前記引張ばねの他端が接続されるシャフトであって、対象物に接触したときに前記基材に対して前記シャフトの中心軸方向に相対的に移動するシャフトと、
を備え、
前記基材は、前記シャフトを中心軸方向に移動可能に支持する案内を備え、
前記引張ばねの前記他端は、前記案内よりも、前記シャフトが前記対象物に接触したときに前記基材に対して相対的に移動する方向側に接続され、
前記引張ばねが、
前記シャフトが前記対象物に接触する前は、前記引張ばねの中心軸が、前記シャフトの中心軸と直交するように、
前記シャフトが前記対象物に接触した後は、前記基材が前記対象物に近付くほど、前記引張ばねの中心軸と前記シャフトの中心軸とのなす角が小さくなるように、
配置される、
プローブ機構である。
本発明によれば、浮遊する移動体を対象物に適切な圧力で接触させることができる。
実施形態に係る風力発電機を点検するドローンの概略構成の一例を示した図である。 第1実施形態に係るプローブ機構を備えたドローンの概略構成の一例を示した図である。 第1実施形態に係るプローブ機構の概略構成の一例を示した図である。 実施形態に係るプローブ機構が対象物に接触した直後の状態を上方から見た図である。 実施形態に係るプローブ機構が対象物に接触した後に、ドローンが前進しているときの状態を上方から見た図である。 実施形態に係る図5に示した状態からドローンが後退した直後の状態を上方から見た図である。 実施形態に係るドローンが後退している途中の状態を上方から見た図である。 従来の圧縮ばねを用いたプローブと第実施形態に係るプローブ機構とを比較した図である。 実施形態に係るシャフトの移動量と反力との関係を説明するための図である。 実施形態に係る線L1,線L2、線L3,及び、線L4の夫々において発生する反力が要求を満たしているか否かをまとめた図である。 第2実施形態に係るプローブ機構の概略構成の一例を示した図である。 第2実施形態に係るプローブ機構を上側から見た図であって、シャフト及び導線が対象物に接触する前の状態を示した図である。 第2実施形態に係るプローブ機構を上側から見た図であって、シャフト又は導線が対象物に接触した後の状態を示した図である。 第3実施形態に係るプローブ機構の概略構成の一例を示した図である。
本発明に係る浮遊する移動体は、ばねの一端が接続される基材と、前記ばねの他端が接続されるシャフトであって、対象物に接触したときに前記基材に対して前記シャフトの中心軸方向に相対的に移動するシャフトと、を備える。そして、前記ばねの中心軸が、前記シャフトの中心軸に対して角度を有するように、前記ばねが配置される。
シャフトは、先端が対象物に接触すると、シャフトの中心軸方向に基材に対して相対移動することができる。このシャフトの先端には、例えば、対象物を点検するための部材を取り付けることができる。シャフトには、ばねが接続されている。なお、ばねは、シャフトに直接接続する必要は必ずしもなく、シャフトに固定されている部材を介してシャフトに接続されていてもよい。このばねは、一端が基材に接続されており、シャフトが基材に対して相対的に移動することにより伸ばされる。伸びたばねには弾性力が発生するため、ばねは、対象物に接触して移動したシャフトを元の位置に戻すように弾性力を発生させる。
ばねは、その中心軸が、シャフトの中心軸に対して角度を有するように配置されている。すなわち、ばねの中心軸とシャフトの中心軸とが平行にならないように、ばねが配置されている。ばねの他端はシャフトに接続されているため、シャフトの移動に伴い、ばねの他端の位置が変化するので、シャフトの中心軸とばねの中心軸との角度が変化する。ばねが伸びるに従って、ばねの中心軸方向に発生する弾性力が大きくなり、さらに、ばねが伸びるに従って、シャフトの中心軸とばねの中心軸とのなす角が小さくなる。したがって、ばねが伸びるに従って、シャフトの中心軸方向の弾性力の成分が増加する。そのため、シャフトを押し戻す力は、シャフトの移動に伴い非線形に増加するので、シャフトが対象物から受ける反力も非線形に増加する。
シャフトが対象物に接触した直後には、シャフトの移動量の増加量に対する反力の増加量(以下、反力の増加率ともいう)が小さいため、反力が急激に増加することを抑制できる。これにより、移動体の制御が容易になるため、移動体の姿勢が不安定になることを抑制できる。一方、シャフトの移動量が大きくなると、反力の増加率が大きくなるため、反力が急激に増加する。これにより、シャフト以外の移動体の部位が対象物に接触する前に、移動体を押し戻す大きな力が急激に発生して、移動体を強く押し返すことができる。したがって、シャフト以外の部位が対象物に接触することを抑制できる。
また、前記ばねは、引張ばねであり、前記シャフトが前記対象物に接触した後は、前記基材が前記対象物に近付くほど、前記ばねの中心軸と前記シャフトの中心軸とのなす角が小さくなるように、前記ばねが配置されていてもよい。基材が対象物に近付くほど、ばねの中心軸とシャフトの中心軸とのなす角が小さくなることにより、より大きな力をシャフトに加えることができるため、より大きな反力を得ることができる。そのため、移動体が対象物に接触することを抑制できる。また、シャフトが対象物に接触した直後には、ばねの中心軸とシャフトの中心軸とのなす角が大きいために、反力が小さく、また、シャフトの移動に伴う反力の増加率も小さいため、移動体の制御が容易になる。
また、前記基材は、前記シャフトを中心軸方向に移動可能に支持する案内を備え、前記
ばねの前記他端は、前記案内よりも、前記シャフトが前記対象物に接触したときに前記基材に対して相対的に移動する方向側に接続されていてもよい。基材が案内を備えることにより、基材に対してシャフトをシャフトの中心軸方向に移動させることができる。また、ばねの他端が、案内よりも、シャフトの移動方向側に接続されているため、シャフトの移動と共にばねが伸びることができる。案内には、例えばリニアブッシュを採用することができる。
また、前記シャフトが前記対象物に接触する前は、前記ばねの中心軸が、前記シャフトの中心軸と直交するように、前記ばねが配置されていてもよい。ばねの中心軸がシャフトの中心軸と直交しているときには、たとえばねに弾性力が発生していたとしても、シャフトを移動させる方向には力が発生していない。したがって、対象物に接触した直後の弾性力を小さくすることができる。一方、シャフトが対象物に接触してシャフトが押されると、シャフトが基材に対して相対移動する。これにより、ばねの中心軸とシャフトの中心軸とのなす角が、90度よりも小さくなる。これにより、シャフトを対象物に接触させる方向に弾性力が発生する。また、シャフトが移動するほど、弾性力をより大きくすることができる。
また、前記シャフトが前記対象物に接触した後において、前記シャフトの移動量が目標移動量よりも小さいときには、前記シャフトの移動量の増加量に対する反力の増加量の比が所定値未満となり、前記シャフトの移動量が前記目標移動量よりも大きいときには、前記シャフトの移動量の増加量に対する反力の増加量の比が所定値よりも大きくなるように、前記ばねが配置されていてもよい。上記のように、シャフトが対象物に接触した後にシャフトが移動するにしたがって、シャフトとばねとのなす角が小さくなり且つばねが伸びるため、反力が非線形に増加する。ここで、シャフトの移動量が目標移動量よりも小さいときには、シャフトの移動量の増加量に対する反力の増加量の比(以下、反力の増加率ともいう。)が比較的小さいほうが、移動体を制御し易い。この場合、反力の増加率が所定値未満となるようにばねを配置することにより、移動体の制御が容易になる。一方、シャフトの移動量が目標移動量よりも大きいときには、反力の増加率が比較的大きいほうが、移動体が対象物に接触することを抑制できる。この場合、反力の増加率が所定値よりも大きくなるようにばねを配置することにより、移動体が対象物に接触することを抑制できる。ここで、反力の増加率は、例えば、ばね定数、および、シャフトが対象物に接触する前のばねの長さ等によって変化し得る。そのため、上記の条件が満たされるように、ばね定数、および、シャフトが対象物に接触する前のばねの長さ等を決定して、ばねを配置することにより、シャフトの移動量が目標移動量よりも小さいときに反力の増加率を小さくすることと、シャフトの移動量が目標移動量よりも大きいときに反力の増加率を大きくすることとを両立できる。なお、上記の所定値は、シャフトの移動量が目標移動量のときの反力の増加率であり、移動体の姿勢を安定させる増加率と、移動体を強く押し返す増加率との境界となる増加率である。
また、本発明に係るプローブ機構は、引張ばねの一端が接続される基材と、前記引張ばねの他端が接続されるシャフトであって、対象物に接触したときに前記基材に対して前記シャフトの中心軸方向に相対的に移動するシャフトと、を備え、前記基材は、前記シャフトを中心軸方向に移動可能に支持する案内を備え、前記引張ばねの前記他端は、前記案内よりも、前記シャフトが前記対象物に接触したときに前記基材に対して相対的に移動する方向側に接続され、前記引張ばねが、前記シャフトが前記対象物に接触する前は、前記引張ばねの中心軸が、前記シャフトの中心軸と直交するように、前記シャフトが前記対象物に接触した後は、前記基材が前記対象物に近付くほど、前記引張ばねの中心軸と前記シャフトの中心軸とのなす角が小さくなるように、配置される。
なお、プローブは対象物に接触して調べるための用具であり、プローブの形状は針状に
限らない。また、プローブ機構は、浮遊する移動体に備えることができるが、備えることができるのは浮遊する移動体に限らない。
以下に図面を参照して、本発明を実施するための形態を説明する。ただし、この実施形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは、特に記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。また、以下の実施形態は可能な限り組み合わせることができる。
<第1実施形態>
第1実施形態では、風力発電機20を点検するドローン1を例に挙げて説明する。図1は、実施形態に係る風力発電機20を点検するドローン1の概略構成の一例を示した図である。風力発電機20は、地上に直立するタワー21と、タワー21の上部に備わり風を受けて回転するブレード22を備える。なお、ドローン1は、浮遊する移動体の一例である。
ドローン1は、例えば、風力発電機20のブレード22に取り付けられたレセプタ23を点検するドローンである。ここで、風力発電機20では、落雷の被害を抑制するためにレセプタ23を設けることがある。レセプタ23は、接地電極に電線等を介して接続されており、雷の電流がレセプタ23から接地電極に流れるようになっている。
レセプタ23から接地電極までの電線が導通しているか否かをドローン1によって点検する。例えば、ドローン1がレセプタ23に電圧を印加したときの電流値を検出してもよい。そのため、ドローン1も接地電極まで電線を介して接続されている必要があるので、ドローン1には、接地電極まで通じるワイヤ30が接続されている。このワイヤ30には、ドローン1の制御用の電線またはドローン1に電力を供給するための電線が含まれていてもよい。ワイヤ30は、レセプタ23を点検するための点検装置31に接続されている。点検装置31は、レセプタ23から接地電極までの電線の導通を点検するための装置である。なお、ワイヤ30の重量を保持するなどの目的で、ドローン1とは別のドローンもしくはタワー21上を移動するロボットなどをワイヤ30上に配置してもよい。
ドローン1は、プローブ機構10を有している。プローブ機構10は、レセプタ23に接触させることにより導通を点検するための機構であり、例えば電極を含んで構成されている。プローブ機構10の電極には上記のワイヤ30が接続されている。
図2は、第1実施形態に係るプローブ機構10を備えたドローン1の概略構成の一例を示した図である。ドローン1は、本体部110を含んで構成される。本体部110は、複数の推進ユニット111を有している。なお、図1に示す例では、4つの推進ユニット111が本体部110に搭載されているが、本体部110の飛行が可能な限りにおいては、推進ユニット111の搭載数は複数であれば4つに限られない。推進ユニット111は、回転翼であるプロペラ112とそれを回転駆動するためのアクチュエータ113を有している。本体部110に搭載されている推進ユニット111は、全て同種類のユニットであるが、それぞれの推進ユニット111においてアクチュエータ113は独立して制御可能である。そのため、各推進ユニット111により得られる推進力を適宜制御することが可能であり、以て、本体部110及びドローン1における飛行姿勢や飛行速度等を適宜制御することが可能となる。
なお、以下において、ドローン1が空中で静止しているときの推進ユニット111の推進力の方向、すなわち、図2の上側に向かう方向を上下方向の上方向とし、推進力とは逆方向、すなわち、図2の下側に向かう方向を上下方向の下方向とする。下方向は、重力方向と同じである。また、上方向は、図1におけるタワー21の中心軸方向の先端側であり
、下方向は、図1におけるタワー21の中心軸方向の地面側である。また、タワー21の中心軸と直交する方向を水平方向とする。
ここで本体部110では、概ねその中央にボディ114を有し、そこから放射状にブリッジ115を介して、その先端側に推進ユニット111が設けられている。4つの推進ユニット111は、ボディ114を中心として円周上に等間隔で配列されている。
また、ブリッジ115には、着陸するときに本体部110を支持する4つの脚部120が接続されている。4つの脚部120は、ボディ114を中心として円周上に等間隔で配列され、ブリッジ115から下方向に伸びている。なお、本実施形態では、4つの脚部120を備えているが、脚部120の数はこれに限らず、3つ以上であればよい。
また、ボディ114には、各推進ユニット111のアクチュエータ113に駆動電力を供給するためのバッテリや、当該バッテリからアクチュエータ113への電力供給等を制御する制御装置60が搭載されている。
制御装置60は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable ROM)が備わるコンピュータと、ドローン1の姿勢や動作を制御するフライトコントローラー などから
なる。EPROMには、各種プログラム、各種テーブル等が格納される。EPROMに格納されたプログラムをCPUがRAMの作業領域にロードして実行し、このプログラムの実行を通じて、フライトコントローラーへ移動または上昇などの指示がなされ、それを基にしてフライトコントローラーがアクチュエータ113等を制御する。これにより、所定の目的に合致した機能をCPUが実現する。
また、制御装置60は、外部と有線または無線によって通信を行う通信部を備え、通信部を介して制御指令を受信して、その制御指令に応じて動作の内容を切替えてもよい。このときに、制御装置60は、通常のドローンと同じように操作者が手動でコントローラーを操作することによる制御入力やあらかじめフライトコントローラーに格納された飛行計画に従ってフライトコントローラーが推進ユニット111を制御してもよい。また、制御装置60は、後述するレーザセンサ151及びカメラ152からの信号に基づいて、プローブ機構10をレセプタ23に接触させる制御を実施する。
ボディ114の上部には、プローブ機構10を取り付けるロッド140を支持する支持部141が設けられている。また、プローブ機構10は、4つのプロペラ112を含む水平面よりも上側に配置される。ロッド140は、円筒形に形成されており、水平方向に配置されている。なお、以下において、ドローン1が空中で静止しているときの、ロッド140の中心軸の方向であって、支持部141からプローブ機構10に向かう方向を前方向とし、支持部141からプローブ機構10が取り付けられていない側に向かう方向を後方向とする。
プローブ機構10は、ロッド140の前端に取り付けられる。また、プローブ機構10には、対象物(すなわち、レセプタ23)までの距離を測定するためのレーザセンサ151、レセプタ23の位置を特定するためのカメラ152が設けられている。
図3は、第1実施形態に係るプローブ機構10の概略構成の一例を示した図である。プローブ機構10は、アーム11、シャフト12、及び、2つのばね13を備えて構成されている。アーム11は、ロッド140の先端にシャフト固定部材142を介して固定されている。アーム11およびシャフト12の材料には、例えば樹脂又は金属などを適宜使用できる。アーム11は、ロッド140の先端部から水平方向に延びる板状の部材である。
なお、以下では、上下方向及び前後方向に直交する方向を左右方向とする。そして、ドローン1の前方からドローン1を見て右側を右方向とし、左側を左方向とする。なお、アーム11は、基材の一例である。
アーム11の左右方向の夫々の端部には、アーム11の中央部11Aよりも後方に突出している突出部11Bが形成されている。両突出部11Bには、夫々、アーム11にばね13を取り付けるための孔11Cが形成されている。なお、アーム11にばね13を取り付けるときには、孔11Cにピン又はボルトを通し、このピン又はボルトにばね13を引っ掛けてもよいし、孔11Cにばね13の端部を直接引っ掛けてもよい。また、突出部11Bが、アーム11の中央部11Aよりも上方向に位置するように1つ以上の屈曲部11Dが形成されている。屈曲部11Dでは、例えば、シャフト12の中心軸と平行にアーム11が屈曲されている。なお、アーム11を屈曲させるのではなく突出部11Bと孔11Cを中央部11Aよりも上方向に配置するための支柱などをアーム11上に配置してもよい。
シャフト12は、アーム11に対して前後方向に相対移動する円筒形の部材である。ただし、形状は円筒形に限らず、ボールスプラインやLMガイドのように案内16との間を転動するボールを保持し、ロール方向の回転を防ぐ転動溝を備えていてもよい。シャフト12は、その中心軸がロッド140の中心軸と平行となるように配置され、ロッド140の中心軸と平行に進退する。シャフト12の後端部には、ばね13が接続されるばね接続部14が設けられている。ばね接続部14には、ばね13を取り付けるための2つの孔14Aが形成されている。孔14Aは、シャフト12よりも右側及び左側に夫々形成されている。
シャフト12の前端部には、検知部15が取り付けられている。本実施形態に係る検知部15は、風力発電機の点検を目的とする電極15Aを備えている。電極15Aにはワイヤ30の一端が接続され、このワイヤ30の他端は地上に配置される点検装置31に接続されている。また、電極15Aがレセプタ23に接触した後で滑りなどによってその位置がずれることを抑制するため、その周囲に別途滑り止めなどの構造を追加してもよい。
アーム11には、シャフト12を中心軸方向に進退可能に支持する案内16が設けられている。案内16は、例えば、リニアブッシュのような転がり案内装置を含んで構成される。断面円筒状の案内は、その円筒の内径に中心軸方向に沿って複数のボールが設けられており、スムーズにシャフトを案内することが可能である。案内16とシャフト12との摩擦は、少なくとも、後述するばね13の弾性力によりシャフト12を前方に押し出すことができ、且つ、シャフト12の先端がレセプタ23等に接触したときに、シャフト12が後方に移動するように設定される。
ばね13は、引張ばねであり、その一端がばね接続部14に接続され、他端が突出部11Bに接続される。2つのばね13のうち、一方のばね13は、アーム11の右側の突出部11Bの孔11Cと、ばね接続部14の右側の孔14Aとに取り付けられ、他方のばね13は、アーム11の左側の突出部11Bの孔11Cと、ばね接続部14の右側の孔14Aとに取り付けられる。
ここで、ばね13の中心軸は、外部からシャフト12に力が加わっていないときに、シャフト12の中心軸と直交するように、且つ、水平方向(すなわち、左右方向)に配置される。このときに、ばね13が、アーム11及び案内16に接触しないように、突出部11Bの後方への突出量が決定される。また、このときに、ばね13が水平方向に配置されるように、突出部11Bの上下方向の位置が決定される。また、シャフト12に力が加わっていなくても、振動や自重などの要因でシャフト12が移動しないように保持するなど
の目的で、突出部11B及び孔11Cの位置を前方にシフトさせる、または、案内16とばね接続部14の間にスペーサーを設けるなどの方法で、ばね13の中心軸とシャフト12の中心軸が外部から力が加わっていない状態でも直交する手前の位置で物理的に拘束され、ばね13の弾性力によってシャフト12が前方に一定の力で押し付けられている状態が維持されるように構成してもよい。
また、アーム11の突出部11Bの孔11Cと、シャフト12の中心軸との距離は、例えば、要求される反力を得られる距離となるように決定される。例えば、アーム11の突出部11Bの孔11Cと、シャフト12の中心軸との距離が短すぎる場合には、シャフト12の移動したときの、シャフト12の中心軸とばね13の中心軸とのなす角の変化量が大きくなる。したがって、レセプタ23に接触したときに反力が急激に大きくなり、ドローン1の姿勢の制御が難しくなる。一方、アーム11の突出部11Bの孔11Cと、シャフト12の中心軸との距離が長すぎる場合には、シャフト12の移動したときの、シャフト12の中心軸とばね13の中心軸とのなす角の変化量が小さくなる。したがって、レセプタ23に接触したときに反力の変化が緩慢となるが、要求する反力が得られない虞もある。したがって、要求される力でシャフト12を押すように、アーム11の突出部11Bの孔11Cとシャフト12の中心軸との距離、及び、ばね定数が決定される。なお、アーム11の突出部11Bの孔11Cとばね接続部14の孔14Aとの距離、または、ばね13の長さも、同様にして決定することができる。
このように構成されたドローン1では、風力発電機20のレセプタ23から接地電極までの導通を検査するときに、プローブ機構10の先端の電極15Aをレセプタ23に接触させるように飛行する。例えば、カメラ152によってレセプタ23が撮像可能となるまでは、ユーザによる目視でのドローン1の操縦が行われ、カメラ152によってレセプタ23が撮像可能となると、カメラ152によって撮像される画像及びレーザセンサ151によって測定されるレセプタ23もしくはブレード22までの距離に基づいて、ドローン1が自律飛行を実施する。そして、制御装置60は、電極15Aをレセプタ23に接触させつつ、レーザセンサ151によって測定されるレセプタ23もしくはブレード22までの距離が所定の距離となるように推進ユニット111を制御する。このようにして、電極15Aとレセプタ23との接触状態を維持することで、レセプタ23の導通検査を実施することができる。
次に、図4から図7に基づいて、プローブ機構10を対象物200に接触させるときの動作を説明する。図4は、実施形態に係るプローブ機構10が対象物200に接触した直後の状態を上方から見た図である。図5は、実施形態に係るプローブ機構10が対象物200に接触した後に、ドローン1が前進しているときの状態を上方から見た図である。図6は、実施形態に係る図5に示した状態からドローン1が後退した直後の状態を上方から見た図である。図7は、実施形態に係るドローン1が後退している途中の状態を上方から見た図である。
図4に示されるように、プローブ機構10が対象物200に接触したときには、ばね13の中心軸がシャフト12の中心軸と直交しており、ばね13の長さが最も短い状態となっている。この状態におけるばね13は、シャフト12の中心軸方向の力を発生させていない。なお、この状態におけるばね13は、自由長よりも長くなっていてもよい。また、図4に示した状態では、ばね接続部14の前端が案内16の後端に接触している。したがって、プローブ機構10が対象物200に接触する前であっても、シャフト12が案内16に対してこれ以上前方に相対移動することはない。
また、図4に示した状態では、シャフト12は、案内16に対して後方に相対移動が可能である。ただし、シャフト12が対象物200に接触するまでは、シャフト12が後方
に相対移動しようとしても、ばね13の弾性力によって引き戻される。ここで、シャフト12が案内16に対して相対的に後方に移動すると、ばね13の中心軸とシャフト12の中心軸とのなす角が、90度よりも小さくなる。すなわち、ばね13がシャフト12に対して斜めに接続された状態となる。このときには、ばね13が自由長よりも長くなっているため、ばね13が縮む方向に弾性力が発生する。この弾性力には、シャフト12の中心軸方向の成分が含まれており、且つ、シャフト12は案内16により中心軸方向以外の移動が制限されているため、シャフト12は中心軸方向に移動する。この弾性力によりシャフト12が前方に押されるため、図4に示した状態では、ばね接続部14が案内16に接触した状態が維持される。このように、プローブ機構10が対象物200に接触するまでは、ばね13の中心軸がシャフト12の中心軸と直交した状態が維持されている。
また、シャフト12が対象物200に接触した後であっても、ばね13の中心軸とシャフト12の中心軸とのなす角が90度に近い状態では、ばね13がシャフト12を前方に押す力が小さいため、対象物200から受ける反力も小さくなる。
また、図5に示した状態では、シャフト12が対象物200を押すことにより反力を受けるため、シャフト12が案内16に対して相対的に後方に移動する。このときには、ばね13が伸びるため、ばね13が縮む方向に弾性力が発生する。この弾性力には、シャフト12の中心軸方向の成分が含まれているため、シャフト12は前方に付勢される。したがって、シャフト12の先端部の電極15Aが対象物200に押し付けられる。これにより、電極15Aと対象物200との接触状態が維持される。また、ばね13の中心軸とシャフト12の中心軸とのなす角が、90度よりも小さくなるほど、ばね13の弾性力が大きくなり、伸縮方向に働く弾性力の割合も大きくなるため、対象物200から受ける反力も大きくなる。
次に、図6に示した状態では、ドローン1が対象物200から遠ざかる方向に移動している。このときにも、シャフト12はばね13によって対象物200の方向に付勢されているため、電極15Aが対象物200から離れることが抑制される。したがって、例えば、ドローン1の姿勢が不安定となり前後方向に移動したとしても、電極15Aと対象物200との接触状態を維持することができる。
また、図7に示した状態では、図6に示した状態よりもドローン1が対象物200から更に遠ざかる方向に移動している。この場合、ばね13の長さが短くなることによりシャフト12を対象物200に押し付ける力が小さくなるが、電極15Aと対象物200の接触状態の維持は可能である。また、シャフト12が対象物200から受ける反力が小さくなるため、強い力でドローン1が押されることが抑制されるので、ドローン1が対象物200から離れるときに、ドローン1の姿勢が不安定になることを抑制できる。
図8は、従来の圧縮ばねを用いたプローブと第1実施形態に係るプローブ機構10とを比較した図である。符号の91は、従来の圧縮ばねを用いたプローブであって、対象物に接触する直前のプローブを示しており、符号の92は、従来の圧縮ばねを用いたプローブであって、対象物に接触してばねが最も圧縮された状態を示しており、符号の93は、本実施形態に係るプローブ機構10であって、対象物に接触する直前のプローブ機構10の状態を示しており、符号の94は、本実施形態に係るプローブ機構10であってシャフト12がアーム11に対して後方に最も移動した状態を示している。図8では、従来の圧縮ばねを用いたプローブのストローク量と、本実施形態に係るプローブ機構10のストローク量とが等しい場合を示している。このストローク量をL10で示している。
従来の圧縮ばねを用いたプローブ(符号91,符号92)では、シャフトの中心軸と圧縮ばねの中心軸が同一線上に存在しており、圧縮ばねが最も圧縮された状態(すなわち、
符号92で示した状態)においても圧縮されたばねが収まるスペース(すなわち、図8においてL11で示した長さ分のスペース)が必要となる。したがって、符号91に示されるように、対象物に接触する前には、L12で示した長さ分のスペースが必要となる。
一方、本実施形態に係るプローブ機構10では、ばね13が最も縮んだときに、符号93で示されるように、ばね13がシャフト12と直交するように配置されるため、シャフト12の中心軸方向に必要な長さが短くなる。したがって、シャフト12の長さ方向の省スペース化が可能となる。
ところで、シャフト12をレセプタ23に接触させた直後に、急激に大きな反力が発生するとドローン1の姿勢制御が困難になり得る。したがって、シャフト12をレセプタ23に接触させた直後では、反力の変化が緩慢であるのことが好ましい。一方、シャフト12をレセプタ23に接触させた後に、ドローン1が過度に前進してしまうと、シャフト12以外の例えばプロペラ112が風力発電機20のブレード22等に接触する虞があるため、ドローン1を大きな力で押し戻すことが好ましい。
ここで、図9は、実施形態に係るシャフト12の移動量と反力との関係を説明するための図である。横軸はシャフト12の移動量を示しており、縦軸はシャフト12が対象物から受ける反力を示している。線L1は、本実施形態に係るプローブ機構10の場合を示しており、線L2は、従来の圧縮ばねを用いたプローブであってばね定数が比較的小さい場合を示しており、線L3は、従来の圧縮ばねを用いたプローブであってばね定数が比較的大きい場合を示しており、線L4は、従来の圧縮ばねを用いたプローブであってばね定数が中程度の場合を示している。なお、従来の圧縮ばねを用いたプローブは、図8において符号91及び符号92で示されるプローブと同じである。図9における「目標移動量」は、例えば100mmであり、風力発電機20を点検するときに目標となるシャフト12の移動量である。風力発電機20の点検時には、シャフト12のストロークが目標移動量となるように、制御装置60がアクチュエータ113等を制御する。
線L1で示されるように、本実施形態に係るプローブ機構10では、シャフト12の移動量に対する反力が非線形の関係となる。一方、従来の圧縮ばねを用いたプローブでは、線L2,線L3,線L4で示されるように、移動量に対する反力が線形の関係となる。上記のように、シャフト12がレセプタ23に接触した直後には、シャフト12の移動量の増加量に対する反力の増加量(反力の増加率)は小さいほうが好ましいため、図9における線の傾きが小さいほうが好ましい。一方、シャフト12でレセプタ23を押す力が過度に大きくなった場合には、速やかに大きな反力を発生させることが好ましい。したがって、移動量が大きいときには、反力の増加率は大きいほうが好ましいため、図9における線の傾きが大きいほうが好ましい。例えば、線L2では、移動量が小さいときには、反力の増加率が小さいために上記の要求に合致しているが、移動量が大きいときには、反力の増加率が小さすぎて、上記の要求には合致していない。一方、線L3では、移動量が大きいときには、反力の増加率が大きいために上記の要求に合致しているが、移動量が小さいときには、反力の増加率が大きすぎて、上記の要求には合致していない。さらに、線L4では、移動量が小さいときには反力の増加率が過度に大きくなる虞があり、また、移動量が大きいときには反力の増加率が過度に小さくなる虞があり、上記の要求には合致しない。
以上の関係を図10にまとめている。図10は、実施形態に係る線L1,線L2、線L3,及び、線L4の夫々において発生する反力が要求を満たしているか否かをまとめた図である。図10中の丸印は要求を満たしていることを示しており、ばつ印は要求を満たしていないことを示している。また、三角印は、条件によっては要求を満たすが完全に満足するには至らないことを示している。「接触時」は、シャフト12がレセプタ23に接触した直後のときであり、例えば、シャフト12の移動量が目標移動量よりも小さい場合を
示している。一方、「過大時」は、シャフト12でレセプタ23を押す力が過度に大きくなったときであり、例えば、シャフト12の移動量が目標移動量よりも大きい場合を示している。
図10において、「接触時」及び「過大時」の両方で要求を満たすのは、本実施形態に係るプローブ機構10だけである。このように、本実施形態に係るプローブ機構10では、従来の圧縮ばねを用いたプローブでは実現できなかった「接触時」及び「過大時」の両方において適切な反力を発生させることができる。
なお、前述のように、アーム11の突出部11Bの孔11Cと、シャフト12の中心軸との距離(アーム11の突出部11Bの孔11Cとばね接続部14の孔14Aとの距離、または、ばね13の長さとしてもよい。)、及び、ばね13のばね定数によって、反力の増加率が変わる。したがって、シャフト12が対象物に接触した後においてシャフト12トの移動量が目標移動量よりも小さいときには、反力の増加率が所定値未満となり、シャフト12の移動量が目標移動量よりも大きいときには、反力の増加率が所定値よりも大きくなるように、ばね13を配置してもよい。ここでいう所定値は、シャフトの移動量が目標移動量であるときの反力の増加率である。
以上説明したように、第1実施形態に係るプローブ機構10によれば、シャフト12の中心軸方向の長さをより短くすることができる。また、シャフト12がレセプタ23に接触した後のシャフト12の移動量が小さいときには、ばね13でレセプタ23を押し付ける力が小さいために、その反力も小さくなるので、反力が急激に増加してドローン1の姿勢制御が困難になることを抑制できる。一方、シャフト12の移動量が大きいときには、ばね13がシャフト12を前方に移動させる力がより大きくなるため、ドローン1を大きな力で押し戻すことができるので、シャフト12以外のドローン1の部材が風力発電機20に接触することを抑制できる。また、ばね13によって電極15Aをレセプタ23に適切な力で押し付けることができるため、導通検査を容易且つ高精度に実施することが可能となる。
<第2実施形態>
図11は、第2実施形態に係るプローブ機構1000の概略構成の一例を示した図である。本実施形態に係るプローブ機構1000は、2つのシャフト1001、2つの案内1002、移動側フレーム1003、固定側フレーム1004、マウント1005、センサ1006、2つのばね1007、及び、導線1008を備えている。プローブ機構1000は、第1実施形態で説明したロッド140の先端部に取り付けられる。
ロッド140にプローブ機構1000を取り付けるときには、ロッド140の先端部にマウント1005を固定する。もしくは、ロッド140と固定側フレーム1004とを固定してもよい。この固定は、第1実施形態と同様にシャフト固定部材142を介して行う。また、マウント1005の上面には、センサ1006が固定されている。センサ1006は、第1実施形態で説明したレーザセンサ151、及び、カメラ152である。また、マウント1005には、固定側フレーム1004が固定されている。固定側フレーム1004は、円筒形に形成されており、ロッド140に直交する方向であって左右方向に延びている。ただし、固定側フレーム1004は板状などでもよく、円筒形状に限定しない。固定側フレーム1004の両端には夫々案内1002が設けられている。案内1002は、第1実施形態で説明した案内16と同様に、シャフト1001を前後方向に進退可能に支持している。2つのシャフト1001は、その中心軸がロッド140の中心軸と平行となるように配置される。また、2つのシャフト1001は、ロッド140の右側及び左側に等距離に離間して配置される。
2つのシャフト1001の後端は、移動側フレーム1003を介して接続されている。移動側フレーム1003は、固定側フレーム1004と平行に配置されている円筒形の部材である。移動側フレーム1003の両端には、夫々、異なるばね1007の一端側が接続されている。ばね1007は、引張ばねであり、夫々のばね1007の他端はマウント1005に接続されている。2つのシャフト1001の先端の間には、導線1008が張られている。導線1008は、第1実施形態における電極15Aと同様に、レセプタ23の導通を検査するときにレセプタ23に押し付けられる。導線1008にはワイヤ30の一端が接続され、このワイヤ30の他端は地上に配置される点検装置31に接続される。
図12は、第2実施形態に係るプローブ機構1000を上側から見た図であって、シャフト1001及び導線1008が対象物に接触する前の状態を示した図である。この状態では、ばね1007は、シャフト1001及びロッド140に直交するように左右方向に配置されている。一方、図13は、第2実施形態に係るプローブ機構1000を上側から見た図であって、シャフト1001又は導線1008が対象物に接触した後の状態を示した図である。シャフト1001又は導線1008が対象物に接触すると、シャフト1001及び移動側フレーム1003が、マウント1005に対して相対的に後退する。これにより、ばね1007が引張されると共に、ばね1007のシャフト1001に対する角度が変化する。このばね1007の角度の変化により、シャフト1001を前方に押し出す力が発生する。したがって、シャフト1001及び導線1008を対象物に押し付けることができる。
以上説明したように第2実施形態によるプローブ機構1000によれば、第1実施形態と同様の効果を発揮すると共に、導線1008によって風力発電機20を点検することができるため、例えドローン1の位置が左右方向にずれたとしても、導線1008とレセプタ23との接触を維持することができる。
<第3実施形態>
図14は、第3実施形態に係るプローブ機構1100の概略構成の一例を示した図である。本実施形態に係るプローブ機構1100は、4つのシャフト1101、4つの案内1102、移動側フレーム1103、固定側フレーム1104、マウント1105、センサ1106、4つのばね1107、及び、複数の導線1108を備えている。プローブ機構
1100は、第1実施形態で説明したロッド140の先端部に取り付けられる。
4つのシャフト1101は、ロッド140と平行となるように、上下方向及び左右方向にずらして配置される。なお、マウント1105よりも上側には2つのシャフト1101が配置されており、左側のシャフト1101を第一シャフト1101A、右側のシャフト1101を第二シャフト1101Bとする。また、マウント1105よりも下側には2つのシャフト1101が配置されており、右側のシャフト1101を第三シャフト1101C、左側のシャフト1101を第四シャフト1101Dとする。第一シャフト1101A及び第二シャフト1101Bを含む平面は、水平面となる。同様に、第三シャフト1101C及び第四シャフト1101Dを含む平面は、水平面となる。また、第一シャフト1101A及び第三シャフト1101Cを含む平面は、水平面に直交している。同様に第二シャフト1101B及び第四シャフト1101Dを含む平面は、水平面に直交している。各シャフト1101の前後方向の長さは同じである。
全てのシャフト1101は、後端部において移動側フレーム1103を介して接続されている。また、全てのシャフト1101は、案内1102を介して固定側フレーム1104に支持されている。案内1102は、シャフト1101を前後方向に進退可能に支持している。移動側フレーム1103及び固定側フレーム1104は、夫々複数の円筒形の部材を接続することで形成されている。ただし、部材の形状は板状などでもよく、円筒形に
限定しない。
固定側フレーム1104にはマウント1105が固定されている。マウント1105には、センサ1106が取り付けられている。また、マウント1105には、4つのばね1107の一端側が接続されており、各ばね1107の他端側は夫々移動側フレーム1103の上下左右の四隅に接続されている。ばね1107は、マウント1105を中心として放射状に配置されている。ばね1107は、引張ばねである。また、移動側フレーム1103の四隅には、各シャフト1101の後端部が接続されている。
4つのシャフト1101の先端の間には、導線1108が張られている。導線1108は、例えば、第一シャフト1101Aと第二シャフト1101Bとの間、第一シャフト1101Aと第四シャフト1101Dとの間、第二シャフト1101Bと第三シャフト1101Cとの間、及び、第三シャフト1101Cと第四シャフト1101Dとの間に張られている。導線1108は、第1実施形態における電極15Aと同様に、レセプタ23の導通を検査するときにレセプタ23に押し付けられる。導線1108にはワイヤ30の一端が接続され、このワイヤ30の他端は地上に配置される点検装置31に接続される。また、センサ1106の動作を阻害しない性質・形状であれば導線1108は目の粗いメッシュや透明な電極など、広範囲を覆い導通の確認が取れる部材で置き換えてもよい。
プローブ機構1100は、シャフト1101及び導線1108が対象物に接触する前は、4つのばね1107が同一平面上に配置されている。この平面は、シャフト1101と直交する面である。一方、シャフト1101及び導線1108が対象物に接触すると、シャフト1101及び移動側フレーム1103がマウント1105に対して後方に相対的に移動する。この移動により、ばね1107が引張されると共に、シャフト1101に対するばね1107の角度が変化することで、ばね1107の弾性力の一部がシャフト1101を前方に押し出す力となる。この力により、シャフト1101又は導線1108を対象物に押し付けることができる。
以上説明したように本実施形態によるプローブ機構1100によれば、第1実施形態と同様の効果を発揮すると共に、導線1108によって風力発電機20を点検することができるため、例えドローン1の位置が上下方向または左右方向にずれたとしても、導線1108とレセプタ23との接触を維持することができる。
<その他の実施形態>
上記実施形態では、風力発電機20の導通検査を行うドローン1について説明したが、例えば、シャフト12の先端に検知部15以外の他のエンドエフェクタを取り付けることにより、他の検査または作業をすることもできる。また、上記実施形態では、浮遊する移動体の一例として、飛行するドローン1を例に挙げて説明したが、これに限らず、例えば、水面に浮かびながら移動する移動体、水中に潜りながら移動する移動体など、地面に接していない移動体に適用することもできる。また、第1実施形態では、アーム11を水平方向に配置しているが、これに限らず、垂直方向に配置してもよく、斜め方向に配置してもよい。シャフト12ついても水平方向に配置する必要は必ずしもない。また、ばね13は、複数のばねを直列に連結したものであってもよい。この場合、ばね定数が異なるばねを連結してもよい。また、複数のばねを並列に配置してもよい。
1・・・ドローン、10・・・プローブ機構、11・・・アーム、12・・・シャフト、13・・・ばね、14・・・ばね接続部、15・・・検知部、16・・・案内

Claims (6)

  1. ばねの一端が接続される基材と、
    前記ばねの他端が接続されるシャフトであって、対象物に接触したときに前記基材に対して前記シャフトの中心軸方向に相対的に移動するシャフトと、
    を備え、
    前記ばねの中心軸が、前記シャフトの中心軸に対して角度を有するように、前記ばねが配置される、
    浮遊する移動体。
  2. 前記ばねは、引張ばねであり、
    前記シャフトが前記対象物に接触した後は、前記基材が前記対象物に近付くほど、前記ばねの中心軸と前記シャフトの中心軸とのなす角が小さくなるように、前記ばねが配置される、
    請求項1に記載の浮遊する移動体。
  3. 前記基材は、前記シャフトを中心軸方向に移動可能に支持する案内を備え、
    前記ばねの前記他端は、前記案内よりも、前記シャフトが前記対象物に接触したときに前記基材に対して相対的に移動する方向側に接続される、
    請求項1または2に記載の浮遊する移動体。
  4. 前記シャフトが前記対象物に接触する前は、前記ばねの中心軸が、前記シャフトの中心軸と直交するように、前記ばねが配置される、
    請求項1または2に記載の浮遊する移動体。
  5. 前記シャフトが前記対象物に接触した後において、前記シャフトの移動量が目標移動量よりも小さいときには、前記シャフトの移動量の増加量に対する反力の増加量の比が所定値未満となり、前記シャフトの移動量が前記目標移動量よりも大きいときには、前記シャフトの移動量の増加量に対する反力の増加量の比が所定値よりも大きくなるように、前記ばねが配置される、
    請求項1または2に記載の浮遊する移動体。
  6. 引張ばねの一端が接続される基材と、
    前記引張ばねの他端が接続されるシャフトであって、対象物に接触したときに前記基材に対して前記シャフトの中心軸方向に相対的に移動するシャフトと、
    を備え、
    前記基材は、前記シャフトを中心軸方向に移動可能に支持する案内を備え、
    前記引張ばねの前記他端は、前記案内よりも、前記シャフトが前記対象物に接触したときに前記基材に対して相対的に移動する方向側に接続され、
    前記引張ばねが、
    前記シャフトが前記対象物に接触する前は、前記引張ばねの中心軸が、前記シャフトの中心軸と直交するように、
    前記シャフトが前記対象物に接触した後は、前記基材が前記対象物に近付くほど、前記引張ばねの中心軸と前記シャフトの中心軸とのなす角が小さくなるように、
    配置される、
    プローブ機構。
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