JP2023161807A - ステータ及びステータの製造方法 - Google Patents

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Shintaro MORINO
幹三 石原
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Abstract

【課題】コイルの放熱性を向上させる。【解決手段】コイル20は、少なくとも一部がスロット15内に配置される第1コイル部21と、一端が第1コイル部21の一端に圧入される第2コイル部22と、を有する。絶縁樹脂30は、スロット15内の軸方向の中央部において、スロット15の内壁と第1コイル部21との間で連続的に充填される連続充填部31を有する。位置決め部品(第1位置決め部品40)は、連続充填部31よりも軸方向の一方側に配置され、ステータコア10の周方向において、少なくとも一部がスロット15の内壁と第1コイル部21との間に入り込んだ状態で第1コイル部21を位置決めしている。互いに圧入された第1コイル部21と第2コイル部22との間の隙間Gは、周方向において、位置決め部品(第1位置決め部品40)によって覆われている。【選択図】図8

Description

本開示は、ステータ及びステータの製造方法に関する。
特許文献1、特許文献2、及び特許文献3の図3Dには、ステータが開示されている。このステータは、絶縁紙を介してステータコアにコイルが固定されている。
特開2013-62911号公報 特開2020-33433号公報 特開2021-191051号公報
上述したステータでは、コイルの放熱性を向上させることが望まれている。
そこで、本開示では、コイルの放熱性を向上させることが可能な技術の提供を目的とする。
本開示のステータは、
環状のステータコアと、コイルと、絶縁樹脂と、位置決め部品と、を備え、
前記ステータコアは、環状に並び、前記ステータコアを軸方向に貫通する複数のスロットを有し、
前記コイルは、少なくとも一部が前記スロット内に配置される第1コイル部と、一端が前記第1コイル部の一端に圧入される第2コイル部と、を有し、
前記絶縁樹脂は、前記スロット内の前記軸方向の中央部において、前記スロットの内壁と前記第1コイル部との間で連続的に充填される連続充填部を有し、
前記位置決め部品は、前記連続充填部よりも前記軸方向の一方側に配置され、前記ステータコアの周方向において、少なくとも一部が前記スロットの内壁と前記第1コイル部との間に入り込んだ状態で前記第1コイル部を位置決めし、
互いに圧入された前記第1コイル部と前記第2コイル部との間の隙間は、前記周方向において、前記位置決め部品によって覆われている。
本開示のステータの製造方法は、
環状のステータコアと、コイルと、を備え、前記ステータコアは、環状に並び、前記ステータコアを軸方向に貫通する複数のスロットを有し、前記コイルは、第1コイルセグメント及び第2コイルセグメントを有するステータの製造方法であって、
前記スロットの前記軸方向の一方側に治具を配置する配置工程と、
前記治具によって前記第1コイルセグメントを位置決めする位置決め工程と、
前記位置決め工程によって位置決めされた前記第1コイルセグメントの一端に前記第2コイルセグメントの一端を圧入する圧入工程と、
前記スロット内の前記軸方向の中央部において、前記スロットの内壁と前記第1コイルセグメントとの間で絶縁樹脂を連続的に充填する充填工程と、を含み、
前記圧入工程では、前記第1コイルセグメントの一端が前記軸方向において前記治具が存在する範囲内に配置された状態で、前記第1コイルセグメントの一端に前記第2コイルセグメントの一端を圧入する。
本開示によれば、コイルの放熱性を向上させることができる。
図1は、ステータコアの斜視図である。 図2は、ステータを軸方向と直交する方向に切断した切断面の一部を軸方向の他方側から見た断面図である。 図3は、第1位置決め部品を軸方向の一方側から見た斜視図である。 図4は、第1位置決め部品を軸方向の他方側から見た斜視図である。 図5は、第1コイルセグメント及び第2コイルセグメントの側面図である。 図6は、第1コイルセグメントが第1位置決め部品及び第2位置決め部品によって位置決めされた状態をあらわす断面図である。 図7は、スロット内に絶縁樹脂が充填された状態をあらわす断面図である。 図8は、第1コイルセグメントに第2コイルセグメントが圧入された状態をあらわす断面図である。 図9は、第1位置決め部品の第1の他の形態を説明するための説明図である。 図10は、第1位置決め部品の第2の他の形態を説明するための説明図である。
[本開示の実施形態の説明]
以下では、本開示の実施形態が列記されて例示される。
〔1〕環状のステータコアと、コイルと、絶縁樹脂と、位置決め部品と、を備え、
前記ステータコアは、環状に並び、前記ステータコアを軸方向に貫通する複数のスロットを有し、
前記コイルは、少なくとも一部が前記スロット内に配置される第1コイル部と、一端が前記第1コイル部の一端に圧入される第2コイル部と、を有し、
前記絶縁樹脂は、前記スロット内の前記軸方向の中央部において、前記スロットの内壁と前記第1コイル部との間で連続的に充填される連続充填部を有し、
前記位置決め部品は、前記連続充填部よりも前記軸方向の一方側に配置され、前記ステータコアの周方向において、少なくとも一部が前記スロットの内壁と前記第1コイル部との間に入り込んだ状態で前記第1コイル部を位置決めし、
互いに圧入された前記第1コイル部と前記第2コイル部との間の隙間は、前記周方向において、前記位置決め部品によって覆われている
ステータ。
この構成によれば、スロット内において、絶縁紙が介在することなく、スロットの内壁と第1コイル部との間で連続的に絶縁樹脂が充填されるため、絶縁紙が介在する構成と比較して、コイルの放熱性を向上させることができる。しかも、スロットの内壁と第1コイル部との間を絶縁樹脂で充填しつつも、第1コイル部が位置決め部品によって位置決めされるため、第1コイル部の位置が安定しやすく、その結果、絶縁樹脂を介した第1コイル部の放熱性能が安定しやすい。しかも、第1コイル部と第2コイル部との間の隙間は、周方向において位置決め部品によって覆われているため、異物が侵入しにくい。
〔2〕前記位置決め部品は、前記第1コイル部及び前記第2コイル部の両方を位置決めする
〔1〕に記載のステータ。
この構成によれば、第1コイル部と第2コイル部との両方が位置決め部品によって位置決めされるため、互いにがたつきにくくなる。
〔3〕前記位置決め部品は、前記軸方向において前記スロットの内外にわたって前記第1コイル部及び前記第2コイル部を位置決めする
〔2〕に記載のステータ。
この構成によれば、第1コイル部及び第2コイル部がスロットの内外にわたって位置決めされるため、第1コイル部及び第2コイル部の位置が安定しやすい。
〔4〕前記第1コイル部の一端及び前記第2コイル部の一端のうち、一方には凹部が設けられ、他方には凸部が設けられ、
前記凹部には、前記凸部が圧入される
〔1〕から〔3〕のいずれか一項に記載のステータ。
この構成によれば、第1コイル部と第2コイル部が圧入する構造を簡素化しやすい。
〔5〕前記凹部は、前記第1コイル部に設けられ、
前記凸部は、前記第2コイル部に設けられている
〔4〕に記載のステータ。
凹部と凸部との嵌合面では、電流が流れたときに発熱しやすい。しかし、この構成によれば、凹部が第2コイル部に設けられ、凸部が第1コイル部に設けられる構成と比較して、凹部と凸部との嵌合面が絶縁樹脂寄りの位置に配置されるため、この嵌合面で生じた熱を絶縁樹脂から放出しやすい。
〔6〕前記位置決め部品は、前記第1コイル部及び前記第2コイル部の両方を位置決めし、
前記位置決め部品が前記第2コイル部を位置決めする領域の前記軸方向の長さは、前記凸部の突出寸法及び前記凹部の深さのいずれよりも長い
〔4〕又は〔5〕に記載のステータ。
この構成によれば、第2コイル部をより高い精度で位置決めすることができる。
〔7〕環状のステータコアと、コイルと、を備え、前記ステータコアは、環状に並び、前記ステータコアを軸方向に貫通する複数のスロットを有し、前記コイルは、第1コイルセグメント及び第2コイルセグメントを有するステータの製造方法であって、
前記スロットの前記軸方向の一方側に治具を配置する配置工程と、
前記治具によって前記第1コイルセグメントを位置決めする位置決め工程と、
前記位置決め工程によって位置決めされた前記第1コイルセグメントの一端に前記第2コイルセグメントの一端を圧入する圧入工程と、
前記スロット内の前記軸方向の中央部において、前記スロットの内壁と前記第1コイルセグメントとの間で絶縁樹脂を連続的に充填する充填工程と、を含み、
前記圧入工程では、前記第1コイルセグメントの一端が前記軸方向において前記治具が存在する範囲内に配置された状態で、前記第1コイルセグメントの一端に前記第2コイルセグメントの一端を圧入する
ステータの製造方法。
この構成によれば、連続充填部においてスロットの内壁と第1コイルセグメントとの間に絶縁紙が介在しないため、第1コイルセグメントの熱を放出しやすい。しかも、第1コイルセグメントの一端が軸方向において治具が存在する範囲内に配置された状態で、第1コイルセグメントの一端に第2コイルセグメントの一端を圧入するため、第1コイルセグメントが位置ずれしにくく、第2コイルセグメントを圧入しやすい。
〔8〕前記治具は、前記第1コイルセグメント及び前記第2コイルセグメントを位置決めする一対の位置決め面と、前記第2コイルセグメントを前記一対の位置決め面の間に誘導する一対の傾斜面と、を有し、
前記配置工程では、前記一対の傾斜面が前記一対の位置決め面よりも前記軸方向の前記一方側に配置されるように前記治具を配置する
〔7〕に記載のステータの製造方法。
この構成によれば、第2コイルセグメントが一対の位置決め面の間に挿入される際、第2コイルセグメントの位置が多少ずれても傾斜面によって一対の位置決め面の間に誘導される。したがって、この構成によれば、第2コイルセグメントを軸方向の一方側から一対の位置決め面の間に通しやすい。
〔9〕前記第1コイルセグメントの一端及び前記第2コイルセグメントの一端のうち、一方には凹部が設けられ、他方には凸部が設けられ、
前記凹部には、前記凸部が圧入され、
前記治具は、前記第1コイルセグメント及び前記第2コイルセグメントを位置決めする一対の位置決め面を有し、
前記位置決め工程では、前記一対の位置決め面のうち前記第2コイルセグメントを位置決めする領域の前記軸方向の長さが、前記凸部の突出寸法よりも長くなるように前記第1コイルセグメントを位置決めする
〔7〕又は〔8〕に記載のステータの製造方法。
この構成によれば、第2コイルセグメントが一対の位置決め面の間にガイドされた状態で、第2コイルセグメントを第1コイルセグメントに圧入することができる。したがって、この構成によれば、第2コイルセグメントが第1コイルセグメントに圧入されやすい。
〔10〕前記充填工程では、前記スロットの前記軸方向の前記一方側の開口を前記治具によって塞ぎつつ、前記スロット内に前記絶縁樹脂を充填する
〔7〕から〔9〕のいずれかに記載のステータの製造方法。
この構成によれば、絶縁樹脂がスロットの軸方向の一方側の開口から外部に漏れることを治具によって防ぎやすい。
<第1実施形態>
1.ステータ1の構成
第1実施形態のステータ1は、回転電機(具体的には、モータ)の部品として使用される。ステータ1は、環状、より具体的には円環状をなしている。ステータ1は、図2及び図8に示すように、ステータコア10と、コイル20と、絶縁樹脂30と、第1位置決め部品40と、第2位置決め部品60と、を備える。
ステータコア10は、図1に示すように、環状、より具体的には円環状をなしている。以下では、ステータコア10の径方向を径方向と称し、ステータコア10の軸方向を軸方向と称し、ステータコア10の周方向を周方向と称する。
ステータコア10は、図1及び図2に示すように、ヨーク部11と、ティース部12と、を有する。ヨーク部11は、環状、より具体的には円環状をなしている。ティース部12は、ヨーク部11の内周面に沿って環状に並んで複数設けられている。各々のティース部12は、周方向に互いに間隔をあけて配置されている。各々のティース部12は、ヨーク部11の内周面から径方向内側に突出している。各々のティース部12は、径方向及び軸方向に沿った壁状をなしている。各々のティース部12は、径方向及び軸方向の沿った壁状をなすティース本体13と、ティース本体13の先端部(言い換えると、径方向内側の端部)から周方向両側に張り出したティース張出部14と、を有する。
ステータコア10は、例えば、複数の電磁鋼板(例えばケイ素鋼板)を厚み方向に積層して製造される積層鋼板であってもよいし、絶縁被覆された磁性粒子をプレス成形して構成される圧粉磁芯であってもよい。
ステータコア10は、図1に示すように、複数のスロット15を有する。スロット15は、環状に並んで配置されている。スロット15は、ステータコア10を軸方向に貫通している。スロット15は、図1及び図8に示すように、第1開口16と、第2開口17と、第3開口18と、を有する。第1開口16は、ステータコア10の軸方向の一方側の面に形成されている。第2開口17は、ステータコア10の軸方向の他方側の面に形成されている。第3開口18は、ステータコア10の径方向内側面に形成されている。第3開口18は、第1開口16及び第2開口17に連続している。スロット15は、図2に示すように、隣り合う2つのティース部12によって構成されている。スロット15は、周方向の両側がティース部12によって区画され、径方向の外側面がヨーク部11によって区画されている。
コイル20は、分布巻であってもよいし、集中巻であってもよい。コイル20は、スロット15内を通ってティース部12に巻き回されている。コイル20は、図2に示すように、長さ方向と直交する方向に切断した断面が矩形状をなしている。コイル20は、導電路をなす芯線と、芯線を被覆する被覆部と、を具備する。芯線は、導体である。芯線は、平角線であり、長さ方向と直交する方向に切断した断面が矩形状をなしている。被覆部は、絶縁層を形成する。被覆部の材料は特に限定されない。被覆部は、本実施形態では、誘電率が低い低誘電率エナメルである。被覆部は、例えばポリビニルホルマール、熱硬化ポリウレタン、熱硬化アクリル、エポキシ、熱硬化ポリエステル、熱硬化ポリエステルイミド、芳香族ポリアミド、熱硬化ポリアミドイミド、熱硬化ポリイミド等の熱硬化性樹脂を主成分としてもよい。また、被覆部は、例えばポリエーテルイミド、ポリフェニレンエーテル、ポリエーテルサルフォン、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルエーテルケトン、熱可塑性ポリイミド等の熱可塑性樹脂を主成分としてもよい。ここで「主成分」とは、最も含有量の多い成分であり、例えば50質量%以上含有される成分である。
コイル20は、図8に示すように、第1コイル部21と、第2コイル部22と、を有する。第1コイル部21及び第2コイル部22は、それぞれ直線状をなしている。第1コイル部21及び第2コイル部22は、互いに一端同士が圧入されて連結される。互いに圧入された第1コイル部21及び第2コイル部は、全体として直線状をなしている。第1コイル部21の一端(つまり、軸方向の一方側の端部)には、凹部23が設けられている。第2コイル部22の一端(つまり、軸方向の他方側の端部)には、凸部24が設けられている。第1コイル部21及び第2コイル部22は、凸部24が凹部23に圧入されることで、互いに圧入される。
図8に示すように、第1コイル部21の少なくとも一部は、スロット15内に配置される。第1コイル部21の一端側(軸方向の一方側の端部)は、スロット15内に配置されていることが好ましい。つまり、第1コイル部21の一端は、軸方向において、第1開口16の開口縁と同じ位置か、あるいは、第1開口16の開口縁よりも軸方向の他方側に配置されていることが好ましい。図8に示す例では、第1コイル部21の一端が、軸方向において、第1開口16の開口縁と同じ位置に配置されている。
第1コイル部21の凹部23は、第1コイル部21の軸方向の一方側の端面21Aの一部を凹ませた形態をなしている。凹部23は、第1コイル部21の軸方向の一方側に開口している。凹部23は、第1コイル部21の周方向の中央部に設けられており、第1コイル部21の径方向の両側に開口している。凹部23は、周方向の両側に設けられ互いに対向する一対の内側面23Aと、奥面23Bと、を有する。一対の内側面23A及び奥面23Bは、それぞれ平坦な面である。奥面23Bは、軸方向の一方側を向いている。奥面23Bは、一対の内側面23Aの軸方向の他方側の端部に連なり、一対の内側面23Aの軸方向の他方側の端部同士をつないでいる。
図8に示すように、第2コイル部22の少なくとも一部は、スロット15内に配置される。第2コイル部22の一端側(軸方向の他方側の端部)は、スロット15内に入り込んでいる。
第2コイル部22の凸部24は、第2コイル部22の軸方向の他方側の基準面22Aから突出した形態をなしている。凸部24は、軸方向の他方側に突出している。基準面22Aは、平坦な面であり、軸方向の一方側を向いている。凸部24は、第2コイル部22の周方向の中央部に設けられ、周方向の両側に配置される基準面22Aに対して軸方向の一方側に突出している。凸部24は、第2コイル部22の径方向の全領域にわたって設けられている。凸部24は、軸方向と直交する方向に切断した断面が、矩形状をなしている。凸部24は、凸部24の外周面を構成する一対の第1外側面24Aと一対の第2外側面24Bと、突出端面24Cと、を有する。一対の第1外側面24Aは、それぞれ周方向を向いている。一対の第2外側面24Bは、それぞれ径方向を向いている。突出端面24Cは、軸方向の一方側を向いている。突出端面24Cは、一対の第1外側面24A及び一対の第2外側面24Bの一方側の端部に連なっており、一対の第1外側面24A及び一対の第2外側面24Bの一方側の端部同士をつないでいる。
凸部24が凹部23に圧入された状態では、凸部24の突出端面24Cが凹部23の奥面23Bと対向する。凸部24の一対の第1外側面24Aの各々は、凹部23の一対の内側面23Aの各々と対向する。第1コイル部21の軸方向の一方側の端面21Aは、第2コイル部22の基準面22Aと対向する。第1コイル部21の一端と第2コイル部22の一端との間(つまり、端面21Aと基準面22Aとの間)には、隙間Gが形成される。
コイル20は、第1コイル部21の他端から第1屈曲部25を介して延設された第1延設部26と、第2コイル部22の他端から第2屈曲部27を介して延設された第2延設部28と、を有する。
絶縁樹脂30は、スロット15内に充填されている。図2では、スロット15として、スロット15Aとスロット15Bがあらわされている。スロット15A内は、絶縁樹脂30が省略されている。スロット15B内は、絶縁樹脂30が充填された状態が示されている。絶縁樹脂30は、ステータコア10の軸方向の中央部において、スロット15B(スロット15)の内壁と第1コイル部21との間で連続的に充填される連続充填部31を有する。連続充填部31は、軸方向において、スロット15B(スロット15)内の両端部を除いて連続的に充填されている。この構成によれば、連続充填部31においてスロット15の内壁と第1コイル部21との間に絶縁紙が介在しないため、コイル20の熱を放出しやすい。
上述したように、第1コイル部21には、凹部23が設けられている。そして、第2コイル部22には、凹部23に圧入される凸部24が設けられている。凹部23と凸部24との嵌合面では、電流が流れたときに発熱しやすい。しかし、この構成によれば、凹部23が第2コイル部22に設けられ、凸部24が第1コイル部21に設けられる構成と比較して、凹部23と凸部24との嵌合面(より具体的には、凹部23の一対の内側面23A、凹部23の奥面23B、凸部24の一対の第1外側面24A、凸部の突出端面24C)が絶縁樹脂30寄りの位置に配置されるため、この嵌合面で生じた熱を絶縁樹脂30から放出しやすい。
第1位置決め部品40は、「位置決め部品」の一例に相当し、「治具」の一例に相当する。第1位置決め部品40は、絶縁性を有しており、例えば樹脂やセラミックなどによって形成される。第1位置決め部品40は、図3及び図4に示すように、環状をなしている。第1位置決め部品40は、基部41と、突出部42と、を有する。
基部41は、環状基部43と、張出部44と、を有する。環状基部43は、環状をなしている。環状基部43は、一対の長手部45と、一対の短手部46と、を有する。一対の長手部45は、互いに平行に直線状に延びている。一対の長手部45は、径方向に沿って延びている。短手部46は、長手部45よりも短い。一対の短手部46は、互いに平行に直線状に延びている。一対の短手部46は、長手部45と直交する方向に沿って延びている。一対の短手部46は、周方向に沿って延びている。一対の長手部45と、一対の短手部46とは全体として環状をなしている。
張出部44は、基部41から軸方向の一方側に張り出している。張出部44は、一対の長手部45の各々から軸方向の一方側に張り出している。つまり、張出部44は、対をなしている。一対の張出部44の各々は、互いに対向する対向面47と、傾斜面48と、を有する。一対の対向面47は、互いに周方向に対向している。対向面47は、軸方向及び径方向に沿って広がる面である。対向面47の少なくとも一部は、環状基部43の内周面(より具体的には、一対の長手部45が互いに対向する面)と面一である。一対の傾斜面48は、張出部44の張出側(軸方向の一方側)に向かうにつれて互いの間隔が広がるように傾斜している。一対の張出部44の径方向内側の端部は、環状基部43の内周面よりも径方向内側に配置されており、突出部42の内周面よりも径方向内側に配置されている。一対の張出部44の径方向外側の端部は、環状基部43の内周面よりも径方向外側に配置されており、突出部42の内周面よりも径方向外側に配置されている。一対の対向面47及び一対の傾斜面48の径方向内側の端部は、環状基部43の内周面よりも径方向内側に配置されており、突出部42の内周面よりも径方向内側に配置されている。一対の対向面47及び一対の傾斜面48の径方向外側の端部は、環状基部43の内周面よりも径方向外側に配置されており、突出部42の内周面よりも径方向外側に配置されている。
突出部42は、基部41から張出部44側とは反対側(軸方向の他方側)に筒状に突出している。突出部42は、筒状の基部41の内周部から筒状に突出している。突出部42は、角筒状をなしている。突出部42は、一対の長板部50と、一対の短板部51と、を有する。一対の長板部50は、互いに平行に直線状に延びている。一対の長板部50は、径方向に沿って延びている。短板部51は、長板部50よりも短い。一対の短板部51は、互いに平行に直線状に延びている。一対の短板部51は、長板部50と直交する方向に沿って延びている。一対の短板部51は、周方向に沿って延びている。一対の長板部50と、一対の短板部51とは全体として筒状(より具体的には角筒状)をなしている。
突出部42の内周面は、基部41(環状基部43)の内周面に段差なく連続している。突出部42の外周面は、突出端に向かうにつれて先細りとなるように形成された外周テーパ面52を有する。
第1位置決め部品40は、突出部42の外周面から径方向内側に突出する内側突出部53を有する。内側突出部53は、図2に示すように、周方向においてティース張出部14間の隙間に配置されている。
第1位置決め部品40は、図3及び図4に示すように、一対の位置決め面54を有する。一対の位置決め面54は、第1コイル部21及び第2コイル部22を周方向に位置決めする。一対の位置決め面54は、一対の対向面47と、環状基部43の内周面(より具体的には、一対の長手部45の互いに対向する面)と、突出部42の内周面(より具体的には、一対の長板部50の互いに対向する面)とによって構成されている。
第2位置決め部品60は、本実施形態では第1位置決め部品40と同じ形態であるため、詳しい説明を省略する。
第1位置決め部品40は、図8に示すように、連続充填部31よりも軸方向の一方側において、突出部42がスロット15の内壁と第1コイル部21との間に入り込んだ状態で第1コイル部21を位置決めしている。周方向においては、突出部42が、1本の第1コイル部21の両側においてスロット15の内壁と第1コイル部21との間に入り込んだ状態で第1コイル部21を位置決めしている。径方向においては、突出部42が、径方向に沿って並んで配置される複数の第1コイル部21のうち最も内側の第1コイル部21及び最も外側の第1コイル部21とスロット15の内壁との間に入り込んだ状態で第1コイル部21を位置決めしている。この構成によれば、第1位置決め部品40の突出部42がスロット15の内壁と第1コイル部21との間に入り込んだ状態で第1コイル部21を位置決めするため、スロット15内における第1コイル部21の位置が安定しやすく、その結果、絶縁樹脂30を介した第1コイル部21の放熱性能が安定しやすい。
第1位置決め部品40は、第1コイル部21及び第2コイル部22の両方を位置決めしている。この構成によれば、第1コイル部21及び第2コイル部22の両方が第1位置決め部品40によって位置決めされるため、互いにがたつきにくくなる。
第1位置決め部品40は、軸方向においてスロット15の内外にわたって配置され、スロット15の内外にわたって第1コイル部21及び第2コイル部22を位置決めしている。より具体的には、第1位置決め部品40の突出部42の内周面は、スロット15の内部で第1コイル部21を位置決めしており、環状基部43の内周面、及び一対の張出部44の一対の対向面47は、スロット15の外部で第2コイル部22を位置決めしている。この構成によれば、第1コイル部21及び第2コイル部22がスロット15の内外にわたって位置決めされるため、第1コイル部21及び第2コイル部22の位置がより安定しやすい。
互いに圧入された第1コイル部21と第2コイル部2との間の隙間Gは、図8に示すように、周方向において、第1位置決め部品40によって覆われている。このため、第1コイル部21と第2コイル部2との間の隙間Gには、異物が侵入しにくい。
第1位置決め部品40が第2コイル部22を位置決めする領域の軸方向の長さL1は、図7に示すように、凸部24の突出寸法L2及び凹部23の深さL3のいずれよりも長い。この構成によれば、第2コイル部22をより高い精度で位置決めすることができる。なお、第1位置決め部品40が第2コイル部22を位置決めする領域の軸方向の長さL1は、基部41の軸方向の他方側の端部から対向面47の軸方向の一方側の端部までの長さである。凸部24の突出寸法L2は、基準面22Aから突出端面24Cまでの長さである。凹部23の深さL3は、第1コイル部21の軸方向の一方側の端面21Aから凹部23の奥面23Bまでの長さである。凹部23の深さL3は、突出部42の突出寸法L4よりも短い。
第2位置決め部品60は、図8に示すように、連続充填部31よりも軸方向の他方側において、第1位置決め部品40と同様に、突出部42がスロット15の内壁と第1コイル部21との間に入り込んだ状態で第1コイル部21を位置決めしている。
第1コイル部21は、図8に示すように、第1位置決め部品40と第2位置決め部品60とによって位置決めされている。この構成によれば、第1コイル部21が軸方向の両側で位置決めされるため、第1コイル部21の位置がより安定しやすい。
第1位置決め部品40の傾斜面48は、図8に示すように、コイル20の第1延設部26に沿って配置されている。第2位置決め部品60の傾斜面48は、コイル20の第2延設部28に沿って配置されている。この構成によれば、第1延設部26の変位が第1位置決め部品40の傾斜面48によって規制され、第2延設部28の変位が第2位置決め部品60の傾斜面48によって規制されるため、コイル20の姿勢がより安定しやすい。
図2に示すように、1つのスロット15内には、複数(本実施形態では4本)の第1コイル部21が配置されている。複数の第1コイル部21は、1つのスロット15内において、径方向に沿って一列に並んで配置されている。
2.ステータ1の製造方法
ステータ1は、コイル20の部品として、図5に示す第1コイルセグメント71及び第2コイルセグメント72を有する。
第1コイルセグメント71は、一対の第1コイル部21と、一対の第1延設部26と、を有する。第1コイル部21は、第1コイルセグメント71の両端に設けられている。一対の第1コイル部21の各々の他端には、第1屈曲部25を介して第1延設部26の一端が連なっている。各々の第1延設部26の他端同士は連なっている。つまり、一対の第1コイル部21の他端同士は、第1延設部26を介して連なっている。
第2コイルセグメント72は、一対の第2コイル部22と、一対の第2延設部28と、を有する。第2コイル部22は、第2コイルセグメント72の両端に設けられている。一対の第2コイル部22の各々の他端には、第2屈曲部27を介して第2延設部28の一端が連なっている。各々の第2延設部28の他端同士は連なっている。つまり、一対の第2コイル部22の他端同士は、第2延設部28を介して連なっている。
ステータ1の製造方法は、取付工程と、第1位置決め工程と、第2位置決め工程と、充填工程と、圧入工程と、を含む。
取付工程では、第1コイルセグメント71の第1コイル部21に第2位置決め部品60が取り付けられる(図6参照)。第1コイル部21は、凹部23が設けられる一端側から第2位置決め部品60の一対の傾斜面48の間に挿入され、一対の位置決め面54の間に挿入される。第1コイル部21は、一対の位置決め面54の間に挿入される際、周方向に多少ずれても、一対の傾斜面48によって一対の位置決め面54の間に誘導される。したがって、この構成によれば、第1コイル部21を、一対の位置決め面54の間に通しやすい。
第1位置決め工程では、第1コイル部21に取り付けられた第2位置決め部品60がスロット15の軸方向の他方側に配置され、第1コイル部21が第2位置決め部品60によって位置決めされる(図6参照)。第2位置決め部品60は、スロット15の軸方向の他方側の開口縁の少なくとも一部を覆うように配置される。第2位置決め部品60は、突出部42の突出端側からスロット15内に挿入される。突出部42の突出端側には、外周テーパ面52が形成されている。このため、突出部42をスロット15内に挿入する際に多少ずれても、突出部42がスロット15内に誘導される。したがって、この構成によれば、第2位置決め部品60の突出部42をスロット15内に挿入しやすい。第2位置決め部品60の基部41は、ステータコア10の軸方向の他方側の端部に配置される。第2位置決め部品60は、スロット15の軸方向の他方側の開口(第2開口17)を塞ぐように配置される。
第2位置決め工程は、「位置決め工程」の一例に相当する。第2位置決め工程では、スロット15の軸方向の一方側に第1位置決め部品40が配置され、第1コイル部21が第1位置決め部品40及び第2位置決め部品60によって位置決めされる(図6参照)。第1位置決め部品40は、スロット15の軸方向の一方側の開口縁の少なくとも一部を覆うように配置される。第1位置決め部品40は、突出部42の突出端側からスロット15内に挿入される。突出部42の突出端側には、外周テーパ面52が形成されている。このため、突出部42をスロット15内に挿入する際に多少ずれても、突出部42がスロット15内に誘導される。したがって、この構成によれば、第1位置決め部品40の突出部42をスロット15内に挿入しやすい。突出部42は、スロット15の内壁と第1コイル部21との間の隙間に挿入され、スロット15の内壁と第1コイル部21との間に入り込んだ状態で配置される。第1位置決め部品40の基部41は、ステータコア10の軸方向の一方側の端部に配置される。第1位置決め部品40は、スロット15の軸方向の一方側の開口(第1開口16)を塞ぐように配置される。
充填工程では、スロット15内の軸方向の中央部において、スロット15の内壁と第1コイルセグメント71の第1コイル部21との間で絶縁樹脂30が連続的に充填される(図7参照)。スロット15の内壁と第1コイルセグメント71の第1コイル部21との間で絶縁樹脂30が連続的に充填されるため、絶縁樹脂30を介して第1コイル部21の熱が放出されやすくなり、その結果、コイル20の放熱性を向上させることができる。絶縁樹脂30が充填される際、スロット15の軸方向の一方側の開口(第1開口16)は第1位置決め部品40によって塞がれる。スロット15の軸方向の他方側の開口(第2開口17)は第2位置決め部品60によって塞がれる。スロット15の径方向内側の開口(第3開口18)は、樹脂注入部を除き別部材によって塞がれる。そして、第3開口18からスロット15内に絶縁樹脂30が充填される。この構成によれば、スロット15の軸方向の両側から絶縁樹脂30が漏れることを第1位置決め部品40及び第2位置決め部品60によって防ぎやすい。充填工程は、第1コイルセグメント71の第1コイル部21が第1位置決め部品40及び第2位置決め部品60によって位置決めされた状態で行われる。この構成によれば、絶縁樹脂30が固化したときに、第1コイルセグメント71が適切な位置に配置されやすい。また、絶縁樹脂30が固化することで、第1コイル部21がスロット15内で固定される。
圧入工程では、第1コイルセグメント71に第2コイルセグメント72が圧入される(図8参照)。第1コイル部21の凹部23及び第2コイル部22の凸部24が軸方向で第1位置決め部品40が存在する範囲内において、凹部23と凸部24とを互いに圧入させる。この構成によれば、凹部23と凸部24が互いに位置ずれしにくくなり、その結果、凸部24が凹部23に嵌まらず適切に圧入されない事態を回避しやすい。また、第1位置決め部品40の一対の傾斜面48は、一対の位置決め面54よりも軸方向の一方側に配置される。この構成によれば、第2コイルセグメント72が一対の位置決め面54の間に挿入される際、第2コイルセグメント72の位置が多少ずれても傾斜面48によって一対の位置決め面54の間に誘導される。したがって、この構成によれば、第2コイルセグメント72の第2コイル部22を軸方向の一方側から一対の位置決め面54の間に通しやすい。また、上述した第2位置決め工程では、第1位置決め部品40の一対の位置決め面54のうち第2コイルセグメント72を位置決めする領域の軸方向の長さL1が、凸部24の突出寸法L2よりも長くなるように第1コイルセグメント71を位置決めする。この構成によれば、第2コイルセグメント72が一対の位置決め面54の間にガイドされた状態で、第2コイルセグメント72を第1コイルセグメント71に圧入することができる。したがって、この構成によれば、第2コイルセグメント72が第1コイルセグメント71に圧入されやすい。これらの工程を経て、ステータ1が製造される。
<第2実施形態>
第2実施形態では、第1位置決め部品の第1の他の形態について説明する。以下では、第1実施形態と同じ構成については同じ符号を付し、詳しい説明を省略する。
第2実施形態の第1位置決め部品240は、「治具」の一例に相当する。第1位置決め部品240は、絶縁性を有しており、例えば樹脂やセラミックなどによって形成される。第1位置決め部品240は、環状をなしている。第1位置決め部品240は、図9に示すように、ステータコア10の一方側の端部に配置される基部241と、基部241から筒状に突出した突出部242と、を有する。基部241は、第1実施形態の基部41と同じ形態である。
突出部242は、基部241から張出部44側とは反対側(軸方向の他方側)に筒状に突出している。突出部242は、筒状の基部241の内周部から筒状に突出している。突出部242は、角筒状をなしている。
突出部242の内周面は、基部241(環状基部43)の内周面に段差なく連続している。突出部242の内周面は、突出端に向かうにつれて突出部242内の孔が広がるように形成された内周テーパ面242Aを有する。
第1位置決め部品240は、内周テーパ面242Aを有し、外周テーパ面52を有しない点で第1実施形態の第1位置決め部品40とは異なり、その他の点で共通する。
第2実施形態のステータの製造方法は、第1実施形態のステータ1の製造方法と同じく、取付工程と、第1位置決め工程と、第2位置決め工程と、充填工程と、圧入工程と、を含む。
つまり、第2位置決め工程では、第1位置決め部品240の突出部242が、スロット15の内壁と第1コイル部21との間の隙間に挿入され、スロット15の内壁と第1コイル部21との間に入り込んだ状態で配置される。
この構成によれば、突出部242の内周面が内周テーパ面242Aを有するため、突出部242の内部に第1コイルセグメント71の第1コイル部21を通す際、第1位置決め部品240が多少ずれても、内周テーパ面242Aによって第1コイル部21が突出部242の内部に誘導される。したがって、この構成によれば、突出部242の内部に第1コイル部21を通しやすい。
<第3実施形態>
第3実施形態では、第1位置決め部品の第2の他の形態について説明する。第3実施形態の第1位置決め部品は、内周テーパ面だけでなく、外周テーパ面も有する点で、第2実施形態の第1位置決め部品とは異なり、その他の点で共通する。以下では、第1実施形態と同じ構成については同じ符号を付し、詳しい説明を省略する。
第3実施形態の第1位置決め部品340は、「治具」の一例に相当する。第1位置決め部品340は、絶縁性を有しており、例えば樹脂やセラミックなどによって形成される。第1位置決め部品340は、環状をなしている。第1位置決め部品340は、図10に示すように、ステータコア10の他方側の端部に配置される基部341と、基部341から筒状に突出した突出部342と、を有する。基部341は、第1実施形態の基部41と同じ形態である。
突出部342は、基部341から張出部44側とは反対側(軸方向の他方側)に筒状に突出している。突出部342は、筒状の基部341の内周部から筒状に突出している。突出部342は、角筒状をなしている。
突出部342の内周面は、基部341(環状基部43)の内周面に段差なく連続している。突出部342の内周面は、突出端に向かうにつれて突出部342内の孔が広がるように形成された内周テーパ面342Aを有する。
突出部342の外周面は、突出端に向かうにつれて先細りとなるように形成された外周テーパ面342Bを有する。
第1位置決め部品340は、内周テーパ面342A及び外周テーパ面342Bを有し、外周テーパ面52を有しない点で第1実施形態の第1位置決め部品40とは異なり、その他の点で共通する。
第3実施形態のステータの製造方法は、第1実施形態のステータ1の製造方法と同じく、取付工程と、第1位置決め工程と、第2位置決め工程と、充填工程と、圧入工程と、を含む。
つまり、第2位置決め工程では、第2位置決め工程では、第1位置決め部品240の突出部242が、スロット15の内壁と第1コイル部21との間の隙間に挿入され、スロット15の内壁と第1コイル部21との間に入り込んだ状態で配置される。
この構成によれば、第2突出部362の突出端側に内周テーパ面342A及び外周テーパ面342Bが形成されているため、突出部342が多少ずれても、突出部242が、スロット15の内壁と第1コイル部21との間に誘導される。したがって、この構成によれば、第1位置決め部品40の突出部342を、スロット15の内壁と第1コイル部21との間の隙間に挿入しやすい。
<他の実施形態>
本開示は、上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではない。例えば、上述又は後述の実施形態の特徴は、矛盾しない範囲であらゆる組み合わせが可能である。また、上述の実施形態のいずれの特徴も、必須のものとして明示されていなければ省略することもできる。
上記各実施形態では、ステータの一部品である第1位置決め部品を第1治具として利用し、第2位置決め部品を第2治具として利用した。しかし、ステータの部品でない治具を利用してステータを製造してもよい。
上記第2実施形態において、第2位置決め部品を、第1位置決め部品と同じ形態にしてもよい。
上記第3実施形態において、第2位置決め部品を、第1位置決め部品と同じ形態にしてもよい。
なお、今回開示された実施の形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、今回開示された実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示された範囲内又は特許請求の範囲と均等の範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
1 :ステータ
10 :ステータコア
11 :ヨーク部
12 :ティース部
13 :ティース本体
14 :ティース張出部
15 :スロット
15A :スロット
15B :スロット
16 :第1開口
17 :第2開口
18 :第3開口
20 :コイル
21 :第1コイル部
21A :第1コイル部の軸方向の一方側の端面
22 :第2コイル部
22A :基準面
23 :凹部
23A :内側面
23B :奥面
24 :凸部
24A :第1外側面
24B :第2外側面
24C :突出端面
25 :第1屈曲部
26 :第1延設部
27 :第2屈曲部
28 :第2延設部
30 :絶縁樹脂
31 :連続充填部
40 :第1位置決め部品(位置決め部品、治具)
41 :基部
42 :突出部
43 :環状基部
44 :張出部
45 :長手部
46 :短手部
47 :対向面
48 :傾斜面
50 :長板部
51 :短板部
52 :外周テーパ面
53 :内側突出部
54 :位置決め面
60 :第2位置決め部品
71 :第1コイルセグメント
72 :第2コイルセグメント
240 :第1位置決め部品(位置決め部品、治具)
241 :基部
242 :突出部
242A :内周テーパ面
340 :第1位置決め部品(位置決め部品、治具)
341 :基部
342 :突出部
342A :内周テーパ面
342B :外周テーパ面
362 :第2突出部
G :第1コイル部と第2コイル部との間の隙間
L1 :第1位置決め部品が第2コイル部を位置決めする領域の軸方向の長さ
L2 :凸部の突出寸法
L3 :凹部の深さ
L4 :突出部の突出寸法

Claims (10)

  1. 環状のステータコアと、コイルと、絶縁樹脂と、位置決め部品と、を備え、
    前記ステータコアは、環状に並び、前記ステータコアを軸方向に貫通する複数のスロットを有し、
    前記コイルは、少なくとも一部が前記スロット内に配置される第1コイル部と、一端が前記第1コイル部の一端に圧入される第2コイル部と、を有し、
    前記絶縁樹脂は、前記スロット内の前記軸方向の中央部において、前記スロットの内壁と前記第1コイル部との間で連続的に充填される連続充填部を有し、
    前記位置決め部品は、前記連続充填部よりも前記軸方向の一方側に配置され、前記ステータコアの周方向において、少なくとも一部が前記スロットの内壁と前記第1コイル部との間に入り込んだ状態で前記第1コイル部を位置決めし、
    互いに圧入された前記第1コイル部と前記第2コイル部との間の隙間は、前記周方向において、前記位置決め部品によって覆われている
    ステータ。
  2. 前記位置決め部品は、前記第1コイル部及び前記第2コイル部の両方を位置決めする
    請求項1に記載のステータ。
  3. 前記位置決め部品は、前記軸方向において前記スロットの内外にわたって前記第1コイル部及び前記第2コイル部を位置決めする
    請求項2に記載のステータ。
  4. 前記第1コイル部の一端及び前記第2コイル部の一端のうち、一方には凹部が設けられ、他方には凸部が設けられ、
    前記凹部には、前記凸部が圧入される
    請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のステータ。
  5. 前記凹部は、前記第1コイル部に設けられ、
    前記凸部は、前記第2コイル部に設けられている
    請求項4に記載のステータ。
  6. 前記位置決め部品は、前記第1コイル部及び前記第2コイル部の両方を位置決めし、
    前記位置決め部品が前記第2コイル部を位置決めする領域の前記軸方向の長さは、前記凸部の突出寸法及び前記凹部の深さのいずれよりも長い
    請求項5に記載のステータ。
  7. 環状のステータコアと、コイルと、を備え、前記ステータコアは、環状に並び、前記ステータコアを軸方向に貫通する複数のスロットを有し、前記コイルは、第1コイルセグメント及び第2コイルセグメントを有するステータの製造方法であって、
    前記スロットの前記軸方向の一方側に治具を配置する配置工程と、
    前記治具によって前記第1コイルセグメントを位置決めする位置決め工程と、
    前記位置決め工程によって位置決めされた前記第1コイルセグメントの一端に前記第2コイルセグメントの一端を圧入する圧入工程と、
    前記スロット内の前記軸方向の中央部において、前記スロットの内壁と前記第1コイルセグメントとの間で絶縁樹脂を連続的に充填する充填工程と、を含み、
    前記圧入工程では、前記第1コイルセグメントの一端が前記軸方向において前記治具が存在する範囲内に配置された状態で、前記第1コイルセグメントの一端に前記第2コイルセグメントの一端を圧入する
    ステータの製造方法。
  8. 前記治具は、前記第1コイルセグメント及び前記第2コイルセグメントを位置決めする一対の位置決め面と、前記第2コイルセグメントを前記一対の位置決め面の間に誘導する一対の傾斜面と、を有し、
    前記配置工程では、前記一対の傾斜面が前記一対の位置決め面よりも前記軸方向の前記一方側に配置されるように前記治具を配置する
    請求項7に記載のステータの製造方法。
  9. 前記第1コイルセグメントの一端及び前記第2コイルセグメントの一端のうち、一方には凹部が設けられ、他方には凸部が設けられ、
    前記凹部には、前記凸部が圧入され、
    前記治具は、前記第1コイルセグメント及び前記第2コイルセグメントを位置決めする一対の位置決め面を有し、
    前記位置決め工程では、前記一対の位置決め面のうち前記第2コイルセグメントを位置決めする領域の前記軸方向の長さが、前記凸部の突出寸法よりも長くなるように前記第1コイルセグメントを位置決めする
    請求項7又は請求項8に記載のステータの製造方法。
  10. 前記充填工程では、前記スロットの前記軸方向の前記一方側の開口を前記治具によって塞ぎつつ、前記スロット内に前記絶縁樹脂を充填する
    請求項9に記載のステータの製造方法。
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