JP2023159744A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】装置内温度が所定の温度以上で、かつ、印刷データを受信するのを待機した後に印刷が行われる場合に画像品位が低下するのを防止することができるようにする。【解決手段】像担持体、帯電装置及び現像剤担持体を備えた画像形成ユニットと、転写装置と、定着装置と、装置内温度を検出する温度検出部と、画像形成装置の放置時間を計時する計時装置55と、定着待機モードをオン・オフする定着制御部Dr3と、装置内温度が所定の閾値以上であり、放置時間が所定の閾値以上であり、画像形成装置が放置されていた間の定着待機モードがオンである場合に、現像電圧を補正する現像電圧補正処理部Pr5とを有する。現像電圧が補正されるので、画像の端部にかすれが発生することがない。【選択図】図1
Description
本発明は、画像形成装置に関するものである。
従来、プリンタ、複写機、ファクシミリ装置、複合機等の画像形成装置、例えば、プリンタには、画像形成ユニットが配設され、該画像形成ユニットにおいて、帯電ローラによって一様に帯電させられた感光体ドラムの表面がLEDヘッドによって露光されて静電潜像が形成され、該静電潜像が現像ローラによって現像されてトナー像が形成され、該トナー像が、転写ローラによって用紙カセットから供給された用紙に転写されるようになっている。そして、用紙に転写された前記トナー像が定着器において用紙に定着させられることによって画像が形成される。このようにして、プリンタにおいて印刷が行われる。
ところで、前記プリンタにおいては、ホストコンピュータから送られた印刷データを受信すると、該印刷データについて印刷が行われる。
そして、所定の期間が経過しても印刷データを受信していない場合に、省電力モードに移行して印刷データを受信するのを待機するようにしたプリンタが提供されている(例えば、特許文献1参照。)。
しかしながら、前記従来のプリンタにおいては、前回の印刷が行われてからの、プリンタの本体、すなわち、装置本体内の温度である装置内温度が所定の温度以上であり、かつ、印刷データを受信するのを待機した後に印刷が行われる場合、画像の端部にかすれが発生し、画像品位が低下することがある。
本発明は、前記従来のプリンタの問題点を解決して、装置内温度が所定の温度以上であり、かつ、印刷データを受信するのを待機した後に印刷が行われる場合に画像品位が低下するのを防止することができる画像形成装置を提供することを目的とする。
そのために、本発明の画像形成装置においては、像担持体、該像担持体を帯電させる帯電装置、及び前記像担持体に形成された潜像を現像し、現像剤像を形成する現像剤担持体を備えた画像形成ユニットと、前記現像剤像を媒体に転写する転写装置と、熱源によって前記媒体上の現像剤像を加熱し、加圧して、媒体に定着させる定着装置と、装置内温度を検出する温度検出部と、前回の印刷が終了してからの画像形成装置が放置されていた時間を表す放置時間を計時する計時装置と、前記定着装置の定着待機モードをオン・オフする定着制御部と、前記装置内温度が所定の閾値以上であり、前記放置時間が所定の閾値以上であり、画像形成装置が放置されていた間の定着待機モードがオンである場合に、所定の枚数の印刷が行われる間、前記現像剤担持体に印加される現像電圧を補正する現像電圧補正処理部とを有する。
本発明によれば、画像形成装置においては、像担持体、該像担持体を帯電させる帯電装置、及び前記像担持体に形成された潜像を現像し、現像剤像を形成する現像剤担持体を備えた画像形成ユニットと、前記現像剤像を媒体に転写する転写装置と、熱源によって前記媒体上の現像剤像を加熱し、加圧して、媒体に定着させる定着装置と、装置内温度を検出する温度検出部と、前回の印刷が終了してからの画像形成装置が放置されていた時間を表す放置時間を計時する計時装置と、前記定着装置の定着待機モードをオン・オフする定着制御部と、前記装置内温度が所定の閾値以上であり、前記放置時間が所定の閾値以上であり、画像形成装置が放置されていた間の定着待機モードがオンである場合に、所定の枚数の印刷が行われる間、前記現像剤担持体に印加される現像電圧を補正する現像電圧補正処理部とを有する。
この場合、装置内温度が所定の閾値以上であり、放置時間が所定の閾値以上であり、画像形成装置が放置されていた間の定着待機モードがオンである場合に、所定の枚数の印刷が行われる間、現像剤担持体に印加される現像電圧が補正されるので、画像の端部にかすれが発生することがなく、画像品位が低下するのを防止することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。この場合、画像形成装置としてのプリンタについて説明する。
図2は本発明の実施の形態におけるプリンタの概略図である。
図において、10はプリンタ、Csは該プリンタ10の外装である筐体、Bdはプリンタ10の本体、すなわち、装置本体、Wtは前記筐体Csの頂壁、sk1は該頂壁Wtの一部に形成された第1の積載部としてのスタッカである。
前記装置本体Bdの下部には、給紙部としての、かつ、媒体収容部としての用紙カセット11が配設され、媒体としての用紙Pが、用紙カセット11の第2の積載部としてのスタッカsk2に積載された状態で収容される。
また、12は、前記用紙カセット11の前端に隣接させて配設された繰出部材としてのホッピングローラ、Rt1は、用紙Pを搬送するための媒体搬送路としての用紙搬送路である。
該用紙搬送路Rt1には第1の搬送部材としてのレジストローラ対m1が配設され、該レジストローラ対m1より下流側に第1の温度検出部としての温度センサs1が配設され、該温度センサs1より下流側に画像形成部Q1が配設される。
レジストローラ対m1は、用紙カセット11から給紙された用紙Pの斜行を矯正する。
温度センサs1は、サーミスタから成り、装置本体Bd内の温度、すなわち、装置内温度Tpを検出する。
温度センサs1は、サーミスタから成り、装置本体Bd内の温度、すなわち、装置内温度Tpを検出する。
画像形成部Q1は、用紙Pの搬送方向における上流側から下流側にかけて並べて配設されたイエロー、マゼンタ、シアン及びブラックの4色の画像形成ユニット16Y、16M、16C、16Bk、露光装置としてのLEDヘッドHd、転写装置u1等から成る。
各画像形成ユニット16Y、16M、16C、16Bkは、現像剤としての、負帯電特性を有するトナーが収容された現像剤収容部としてのトナーカートリッジ17、像担持体としての感光体ドラム21、帯電部材としての帯電ローラ22、現像剤担持体としての現像ローラ23、現像剤供給部材としての供給ローラ24、現像剤規制部材としての現像ブレード25、クリーニング装置26、除電装置27等を備える。前記現像ローラ23、供給ローラ24及び現像ブレード25によって現像部が形成される。前記トナーカートリッジ17は、画像形成ユニット16Y、16M、16C、16Bkの本体部に対して着脱自在に配設される。
感光体ドラム21は、アルミニウム等の導体に感光層を塗布することによって形成され、端部にギヤを備え、駆動部としての後述されるIDモータM1(図1)が駆動されることによって矢印方向に回転させられる。
帯電ローラ22は、ステンレス等の金属製の軸に導電性を有する弾性体を被覆することによって形成され、感光体ドラム21と接触した状態で、連れ回りで矢印方向に回転させられ、感光体ドラム21の表面を一様に帯電させる。
現像ローラ23は、ステンレス等の金属製の軸に、ウレタンゴム、シリコーンゴム等の導電性を有する弾性体を被覆することによって形成され、感光体ドラム21に圧接させて配設され、端部にギヤを備え、感光体ドラム21の回転を受けて矢印方向に回転させられる。また、現像ローラ23は、感光体ドラム21の表面に形成された潜像としての静電潜像にトナーを付着させて現像剤像としてのトナー像を形成する。
供給ローラ24は、ステンレス等の金属製の軸に、シリコーンスポンジ等の、発泡性を有する弾性体を被覆することによって形成され、軸の端部にギヤを備え、現像ローラ14から回転を受けて現像ローラ23と同じ矢印方向に回転させられ、トナーカートリッジ17から供給されたトナーを現像ローラ23に供給するとともに、トナーを摩擦によって帯電させる。
現像ブレード25は、ステンレス製の薄板から成り、一方の端部が画像形成ユニット16Y、16M、16C、16Bkの所定の部分に固定され、他方の端部が現像ローラ23に押し当てられた弾性体ブレードであり、現像ローラ23上のトナーの層厚を規制し、現像剤層としてのトナー層を形成する。また、現像ブレード25は、現像ローラ23との接触部に、曲率半径が0.2〔mm〕の曲げ加工が施され、現像ローラ23に対する線圧が30〔gf/cm〕にされる。
クリーニング装置26は、例えば、ゴム等から成り、感光体ドラム21に当接するように配設された図示されない弾性体ブレードを備え、トナー像が用紙Pに転写された後に感光体ドラム21上に残留した、トナー、該トナーから剥離した外添剤、用紙Pに転写されなかった弱帯電のトナー等を弾性体ブレードによって掻き落とす。
除電装置27は、感光体ドラム21の表面電位のばらつきを除去するために、除電光を感光体ドラム21の表面に照射する。除電装置27の図示されない基板上に、複数のLEDチップが感光体ドラム21と対向させて配設される。
LEDヘッドHdは、走査方向に配列された図示されない露光用の発光素子としての複数のLEDから成るLEDアレイ、該各LEDを発光させる駆動素子、及びレンズアレイから成り、各LEDは、帯電ローラ22によって帯電させられた感光体ドラム21の表面に、ドットデータに基づいてドット単位の光を照射し、光を照射した部分の電位を光減衰によって低くし、前記静電潜像を形成する。
転写装置u1は、各感光体ドラム21と対向させて配設された転写部材としての転写ローラ28から成り、感光体ドラム21上の各色のトナー像を用紙Pに順に重ねて転写し、カラーのトナー像を形成する。
前記用紙搬送路Rt1における画像形成部Q1より下流側に、定着装置としての定着器31が配設される。該定着器31は、矢印方向に回転自在に配設された第1の定着部材としてのヒートローラ32、及び該ヒートローラ32と対向させて矢印方向に回転自在に配設された対向部材としての、かつ、第2の定着部材としての加圧ローラ33を備え、ヒートローラ32は、素管の内側に熱源としてのヒータ、本実施の形態においては、後述されるハロゲンランプHt(図1)を備える。
そして、用紙搬送路Rt1における定着器31より下流側に、第2の温度検出部としての定着温度センサs2が配設され、該定着温度センサs2より下流側に、第2の搬送部材としての排出ローラ対m2が配設される。
定着温度センサs2は、サーモパイルから成り、帯電ローラ22の表面の温度を非接触で定着温度Tfとして検出する。
なお、前記画像形成部Q1及び定着器31は装置本体Bdに対して着脱自在に配設される。
次に、前記プリンタ10の動作について説明する。
前記用紙カセット11において、スタッカsk2に積載された用紙Pが、ホッピングローラ12によって繰り出され、図示されない分離部材によって1枚ずつ分離させられて用紙搬送路Rt1に給紙され、給紙ローラ対m1によって用紙搬送路Rt1を搬送され、画像形成部Q1に送られる。
各画像形成ユニット16Y、16M、16C、16Bkにおいては、感光体ドラム21が前記IDモータM1によって回転させられ、帯電ローラ22が感光体ドラム21の表面を一様に帯電させる。
そして、所定の時間が経過すると、LEDヘッドHdが、感光体ドラム21の露光を開始し、各感光体ドラム21の表面に静電潜像を形成し、現像ローラ23が、前記静電潜像を現像し、感光体ドラム21上にトナー像を形成する。
用紙Pが画像形成部Q1に到達すると、各画像形成ユニット16Y、16M、16C、16Bkにおいて、感光体ドラム21上の各色のトナー像が転写ローラ28によって順に重ねて用紙Pに転写され、カラーのトナー像が形成される。
カラーのトナー像が形成された用紙Pは、定着器31に送られ、該定着器31において、ヒートローラ32及び加圧ローラ33によって加熱され、加圧され、これにより、カラーのトナー像が用紙Pに定着させられて、用紙Pにカラーの画像が形成される。
また、カラーの画像が形成された用紙Pは、用紙搬送路Rt1を搬送された後、排出ローラ対m2によって装置本体Bd外に排出され、スタッカsk1に積載される。
次に、プリンタ10の制御装置について説明する。
図1は本発明の実施の形態におけるプリンタの制御ブロック図である。
図において、10はプリンタ、PCは、有線又は無線のLAN等によってプリンタ10に接続された上位装置としてのホストコンピュータである。
また、50は制御部、IFは、プリンタ10とホストコンピュータPCとを接続し、ホストコンピュータPCから、印刷データ、印刷命令(制御コマンド)等から成る印刷ジョブを受信したり、プリンタ10のステータス情報をホストコンピュータPCに送信したりする通信部としてのインタフェース部、53は書換え可能な第1の記憶部としてのフラッシュROM、54は第2の記憶部としてのRAM、55は、年月日及び時刻から成る日時を計時したり、前回の印刷が終了してからのプリンタ10が放置されていた時間を表す放置時間τ1を計時したりする計時装置(タイマ)、56は操作・表示部としての操作パネル、s1は前記装置内温度Tpを検出する前記温度センサ、s2は前記定着温度Tfを検出する前記定着温度センサである。
なお、前記計時装置55は、制御部50の指示に基づいて計時を行い、前の印刷ジョブについての印刷が終了すると、放置時間τ1の計時を開始し、印刷ジョブを受信すると、放置時間τ1の計時を終了する。また、計時装置55は、印刷ジョブについての印刷が終了するたびに放置時間τ1をリセットする。
さらに、図において、Eaは制御部50の指示に基づいて帯電ローラ22に帯電電圧Vchを印加する帯電電圧制御部、Ebは制御部50の指示に基づいて現像ローラ23に現像電圧Vdbを印加する現像電圧制御部、Ecは制御部50の指示に基づいて供給ローラ24に供給電圧Vspを印加する供給電圧制御部、Edは制御部50の指示に基づいて現像ブレード25に規制電圧Vreを印加する規制電圧制御部、Eeは制御部50の指示に基づいて転写ローラ28に転写電圧Vtrを印加する転写電圧制御部、Dr1はLEDヘッドHdを駆動する露光制御部、Dr2は、IDモータM1、搬送モータM2及び定着モータM3を駆動する駆動系制御部としてのモータ制御部、Dr3は定着器31の制御を行う定着制御部である。
該定着制御部Dr3は、そのために、定着温度センサs2によって検出された定着温度Tfを読み込み、該定着温度Tfに基づいてハロゲンランプHtの制御(オン・オフ)を行い、定着温度Tfを目標温度に維持したり、目標温度より低い待機温度に維持したりする。
また、定着制御部Dr3は、操作者による、後述される操作部58の操作に基づいて、前記定着器31(図2)の省エネモードとしての定着待機モードをオン・オフする。定着待機モードがオンにされると、印刷ジョブについての印刷が終了してからプリンタ10が放置されている間、ハロゲンランプHtがオンにされ、定着温度Tfが所定の値に維持され、定着待機モードがオフにされると、印刷ジョブについての印刷が終了してからプリンタ10が放置されている間、ハロゲンランプHtがオフにされる。
前記露光制御部Dr1は、制御部50の指示に基づいて、LEDヘッドHdの各LEDの発光タイミング、発光光量等の発光動作を制御する。
前記モータ制御部Dr2は、後述される印刷処理部Pr1から受けた印刷速度、駆動タイミング等に基づいてIDモータM1、搬送モータM2及び定着モータM3を駆動する。IDモータM1は、所定のタイミング及び所定の速度で前記感光体ドラム21を回転させ、搬送モータM2は所定のタイミング及び所定の速度で前記レジストローラ対m1、排出ローラ対m2等を回転させ、定着モータM3は所定のタイミング及び所定の速度でヒートローラ32及び加圧ローラ33を回転させる。
前記制御部50は、演算装置としての図示されないCPU、図示されない入出力ポート、感光体ドラム21の累積の回転数を計数するドラムカウンタCd等を備え、プリンタ10の全体の制御を行うとともに、フラッシュROM53に記録されたプログラム(ソフトウェア)、制御データ等に基づいて各種の処理を行う。
前記フラッシュROM53には、前記プログラムのほかに、制御部50が前記各種の処理を行うために必要な設定値、閾値、後述される現像電圧補正テーブルTb1(図7)等が記録される。
前記RAM54には、前記印刷データに基づいて生成され、印刷を行うための画像データのほかに、プログラムの実行に伴って生成される各種情報が一時的に記録される。なお、RAM54は、前記CPUが演算を行う際にワークエリアとして機能する。
前記操作パネル56は、操作者がプリンタ10への指示を入力するためのスイッチ、キー等から成る操作部58、及びプリンタ10の状態を表示するためのLED画面等から成る表示部59を備える。なお、操作パネル56がタッチパネルによって形成されている場合、表示部59は操作部としても機能する。また、前述されたように、操作者が操作部58を操作することによって、定着待機モードがオン・オフされる。
また、前記制御部50は、印刷処理部Pr1、内部温度判定部Pr2、放置時間判定部Pr3、定着待機モード判定部Pr4、現像電圧補正処理部Pr5等を備える。
前記印刷処理部Pr1は、印刷処理を行い、ホストコンピュータPCから印刷ジョブを受信すると、印刷ジョブごとに印刷データを画像データに変換し、該画像データに基づいてLEDヘッドHdを駆動して用紙Pに画像を形成し、印刷を行う。
前記内部温度判定部Pr2は、内部温度判定処理を行い、温度センサs1によって検出された装置内温度Tpを読み込み、該装置内温度Tpが所定の閾値、本実施の形態においては、30〔℃〕以上であるかどうかを判断する。なお、装置内温度Tpの閾値は、待機温度に対応させて30〔℃〕に設定され、待機温度を高くしても、閾値を高くすることはできない。
前記放置時間判定部Pr3は、放置時間判定処理を行い、計時装置55によって計時された前記放置時間τ1を読み込み、放置時間τ1が所定の閾値、本実施の形態においては、2〔時間〕以上であるかどうかを判断する。なお、放置時間τ1の閾値は、印刷時のトナーの帯電量に対応させて設定され、トナーの帯電量が多いほど長く、トナーの帯電量が少ないほど短くされる。
前記定着待機モード判定部Pr4は、定着待機モード判定処理を行い、プリンタ10が放置されている間、定着待機モードがオンであるか、オフであるかを判定する。
前記現像電圧補正処理部Pr5は、現像電圧補正処理を行い、現像電圧Vdbを補正する条件、本実施の形態においては、第1~第3の電圧補正条件が成立するかどうかを判断し、第1~第3の電圧補正条件が成立する場合、すなわち、装置内温度Tpが所定の閾値以上であり、放置時間τ1が所定の閾値以上であり、プリンタ10が放置されていた間の定着待機モードがオンである場合に、所定の枚数の印刷が行われる間、現像電圧Vdbを補正する。
次に、プリンタ10において印刷を行う場合の制御部50の動作について説明する。
ホストコンピュータPCからインタフェース部IFを介して印刷命令が送られるとともに、印刷ジョブが送られると、制御部50は、モータ制御部Dr2に印刷速度、駆動タイミング等を送る。
モータ制御部Dr2は、印刷速度、駆動タイミング等に基づいてIDモータM1、搬送モータM2及び定着モータM3を駆動する。これにより、前記ホッピングローラ12、レジストローラ対m1、感光体ドラム21、ヒートローラ32、加圧ローラ33、排出ローラ対m2等が回転させられる。
このとき、制御部50は、帯電電圧制御部Ea、現像電圧制御部Eb、供給電圧制御部Ec、規制電圧制御部Ed及び転写電圧制御部Eeに、帯電電圧Vch、現像電圧Vdb、供給電圧Vsp、規制電圧Vre及び転写電圧Vtr、並びに印加タイミングの情報を送り、所定の印加タイミングで、帯電ローラ22に帯電電圧Vchを、現像ローラ23に現像電圧Vdbを、供給ローラ24に供給電圧Vspを、現像ブレード25に規制電圧Vreを、転写ローラ28に転写電圧Vtrを印加する。
また、制御部50は、印刷ジョブにおける印刷データを編集して画像データを生成し、該画像データを露光制御部Dr1に送る。該露光制御部Dr1は、画像データに基づいてLEDを点灯させ、感光体ドラム21の表面を露光する。
画像形成ユニット16Y、16M、16C、16Bkにおいては、最初に、帯電電圧Vchが印加された帯電ローラ22が感光体ドラム21の表面を一様に帯電させる。帯電させられた感光体ドラム21の表面はLEDヘッドHdによって画像パターンに応じて選択的に露光され、露光箇所に、電位が低下した静電潜像が形成される。
該静電潜像は、現像電圧Vchが印加された現像ローラ23と対向させられ、感光体ドラム21と現像ローラ23との間に形成される電場によって、現像ローラ23上のトナーが付着させられる。これにより、静電潜像が現像され、感光体ドラム21上にトナー像が形成される。
なお、これより前に、トナーは現像ローラ23と供給ローラ24との当接部、及び現像ローラ23と現像ブレード25との当接部において、負の極性に摩擦帯電させられる。摩擦帯電させられたトナーは、現像ローラ23と供給ローラ24との間、及び現像ローラ23と現像ブレード25との間に形成される電場によって、供給ローラ24から現像ローラ23に、また、現像ブレード25から現像ローラ23に移動させられる。現像ブレード25は、現像ローラ23の外周面に付着するトナーの量を規制し、現像ローラ23上に均一なトナーの薄層を形成する。
感光体ドラム21上のトナー像及び用紙Pは、同一のタイミングで感光体ドラム21と転写ローラ28との当接部に到達し、このとき、転写ローラ28に正の極性の転写電圧Vtrが印加され、感光体ドラム21上のトナー像が感光体ドラム21と転写ローラ28との間に形成される電場によって用紙Pに転写される。トナー像が用紙Pに転写された後、感光体ドラム21上に少量のトナーが残留するが、残留したトナーは前記クリーニング装置26によって除去され、その後、前記除電装置27によって感光体ドラム21の表面の全体が露光され、感光体ドラム21の表面の電位がリセットされる。
各色のトナー像が転写され、カラーのトナー像が形成された用紙Pは定着器31に送られ、定着器31において、カラーのトナー像が、加熱され、加圧されて用紙Pに定着させられ、これにより、用紙Pにカラーの画像が形成される。カラーの画像が形成された用紙Pは、排出ローラ対m2によって装置本体Bd外に排出され、スタッカsk1に積載される。
本実施の形態においては、負の帯電極性のトナーを使用してプリンタ10を常温・常湿の環境下で動作させる場合、帯電電圧Vchが-1200〔V〕に、現像電圧Vdbが-300〔V〕に、供給電圧Vsp及び規制電圧Vreが-420〔V〕にされる。感光体ドラム21の表面は、所定の値以上の帯電電圧Vchを帯電ローラ22に印加することによって帯電させられ、帯電電圧Vchに比例して感光体ドラム21の表面電位Voが変化する。なお、帯電電圧Vchを-1200〔V〕にした場合、感光体ドラム21の表面電位Voは-600〔V〕になる。
感光体ドラム21に形成される静電潜像の電位、すなわち、潜像電位V1は、LEDヘッドHdの露光時間が長くなる(露光エネルギーが大きくなる)ほど0〔V〕に近づき、-50〔V〕程度で飽和する。本実施の形態において、静電潜像の潜像電位V1は、飽和電位よりも大きい-180〔V〕にされる。そして、潜像電位Vlと現像電圧Vdbとで感光体ドラム21と現像ローラ23との間に形成される電場によって、トナーが現像ローラ23から感光体ドラム21に付着させられ、静電潜像が現像される。なお、正の帯電極性を有するトナーを使用する場合、帯電電圧Vch、現像電圧Vdb、供給電圧Vsp、規制電圧Vre及び転写電圧Vtrは逆の極性にされる。
ところで、前述されたように、本実施の形態においては、前記定着制御部Dr3によって定着待機モードがオン・オフされるようになっていて、例えば、連続印刷が終了した後に、定着待機モードがオンにされ、所定の温度以上の装置内温度Tpでプリンタ10が所定の時間以上放置されると、トナーの帯電量が低下し、放置後最初の1枚目の印刷で用紙Pの端部に画像のかすれ(以下、「ボソツキ」という。)が発生する。
該ボソツキの発生は、2枚目以降の印刷で抑制されるが、これは、トナーの帯電量が回復することによるものである。
次に、プリンタ10の状態とトナーの帯電量との関係について説明する。
図3はプリンタの状態とトナーの帯電量との関係を示す図である。図において、横軸にプリンタの状態を、縦軸にトナーの帯電量を採ってある。
図に示されるように、連続印刷が行われる前、すなわち、連続印刷前は、点Aで示されるようにトナーの帯電量が多く、連続印刷が行われた後、装置本体Bd(図2)内の前記装置内温度Tpが高い状態で定着待機モードがオンにされ、プリンタ10が一定の時間以上放置されると、点Bで示されるようにトナーの帯電量が少なくなり、放置後、印刷が開始されると、トナーの帯電量が多くなり、帯電量は、例えば、10枚目の印刷時は点Cで示されるようになる。
このことから、ボソツキの発生はトナーの帯電量によるものと考えられる。
ところで、本実施の形態においては、プリンタ10が放置されている間、定着待機モードがオンにされ、定着温度Tfが待機温度に維持されるようになっている。
図4はプリンタが放置されている間の定着待機モードがオン及びオフにされたときの定着温度の推移を示す図、図5はプリンタが放置されている間の定着待機モードがオン及びオフにされたときの装置内温度、並びに環境温度の推移を示す図である。なお、図4において、横軸に時間を、縦軸に定着温度Tfを、図5において、横軸に時間を、縦軸に装置内温度Tp及び環境温度を採ってある。
図4において、L1は、プリンタ10が放置されている間に定着待機モードがオンにされたときの定着温度Tfの推移を示す線、L2は、プリンタ10が放置されている間に定着待機モードがオフにされたときの定着温度Tfの推移を示す線、図5において、L3は、プリンタ10が放置されている間に定着待機モードがオンにされたときの装置内温度Tpの推移を示す線、L4は、プリンタ10が放置されている間に定着待機モードがオフにされたときの装置内温度Tpの推移を示す線、L5は環境温度の推移を示す線である。
定着温度Tfは、前記ハロゲンランプHtを制御(オン・オフ)することによって、図4の線L1で示されるように、印刷時に160〔℃〕以上の目標温度に維持されるが、印刷が終了し、定着待機モードがオンにされると、目標温度より低い100〔℃〕の待機温度に維持され、定着待機モードがオフにされると、図4の線L2で示されるように、時間が経過するのに伴って低くなり、90〔分〕が経過すると、50〔℃〕より低い値になる。
また、装置内温度Tpは、印刷が終了し、定着待機モードがオンにされると、図5の線L3で示されるように、ほぼ33〔℃〕に保持され続け、定着待機モードがオフにされると、図5の線L4で示されるように、時間が経過するとともに印刷時より低くなり、約14〔分〕が経過すると、図5の線L5で示されるように、環境温度と同じ値の約22〔℃〕の飽和温度になる。
そこで、印刷を終了し、定着待機モードをオンにして装置内温度Tpを33〔℃〕に保持し続け、2〔時間〕以上プリンタ10を放置すると、最初の1枚目の印刷時にボソツキが発生することが分かった。
これに対して、定着待機モードをオフにしてプリンタ10を2〔時間〕放置すると、装置内温度Tpが約30〔℃〕になるが、ボソツキが発生しないことが分かった。
このことから、定着待機モードがオンの場合、装置内温度Tpが32〔℃〕で、印刷が終了した後プリンタ10を2〔時間〕以上放置すると、ボソツキが発生し、定着待機モードがオフの場合、装置内温度Tpが30〔℃〕で、印刷が終了した後プリンタ10を2〔時間〕以上放置すると、ボソツキが発生しないことが分かる。
そこで、本実施の形態においては、ボソツキの発生条件が成立するかどうかを判断し、発生条件が成立する場合に前記現像電圧Vdbが補正されるようになっている。
次に、現像電圧Vdbを補正する際の制御部50の動作について説明する。
図6は本発明の実施の形態における現像電圧を補正する際の制御部の動作を示すフローチャート、図7は本発明の実施の形態における現像電圧補正テーブルの例を示す図、図8は本発明の実施の形態における現像電圧が補正されるときの印刷枚数と現像電圧との関係を示す図、図9は本発明の実施の形態における現像電圧の推移の例を示すタイムチャート、図10は本発明の実施の形態における装置内温度の推移の例を示すタイムチャート、図11は現像電圧の推移の比較図、図12は画像の端部の濃度の比較図である。なお、図8、9及び11において、横軸に時間を、縦軸に現像電圧Vdbを採ってあり、図10において、横軸に時間を、縦軸に装置内温度Tpを採ってあり、図12において、横軸に時間を、縦軸に濃度を採ってある。
制御部50は、ホストコンピュータPCからインタフェース部IFを介して印刷ジョブを受信するのを待機する(ステップS1)。印刷ジョブを受信すると、制御部50は、前回、印刷ジョブについての印刷が終了したときに開始した、計時装置55による放置時間τ1の計時を停止させ、内部温度判定部Pr2は、温度センサs1から装置内温度Tpを読み込み、装置内温度Tpが設定温度である30〔℃〕以上であるかどうかによって、第1の電圧補正条件が成立するかどうかを判断する(ステップS2)。装置内温度Tpが30〔℃〕より低く、第1の電圧補正条件が成立しない場合、印刷処理部Pr1は印刷処理を行う(ステップS6)。
装置内温度Tpが30〔℃〕以上であり、第1の電圧補正条件が成立する場合、放置時間判定部Pr3は、計時装置55によって計時された放置時間τ1を読み込み、放置時間τ1が設定時間である2〔時間〕以上であるかどうかによって、第2の電圧補正条件が成立するかどうか判断する(ステップS3)。放置時間τ1が2〔時間〕より短く、第2の電圧補正条件が成立しない場合、印刷処理部Pr1は印刷処理を行う(ステップS6)。
放置時間τ1が2〔時間〕以上であり、第2の電圧補正条件が成立する場合、定着待機モード判定部Pr4は、定着待機モードがオンであるかどうかによって、第3の電圧補正条件が成立するかどうかを判断する(ステップS4)。プリンタ10が2〔時間〕以上放置されている間、定着待機モードがオフであり、第3の電圧補正条件が成立しない場合、印刷処理部Pr1は印刷処理を行う(ステップS6)。
プリンタ10が2〔時間〕以上放置されている間、定着待機モードがオンであり、第3の電圧補正条件が成立する場合、現像電圧補正処理部Pr5は、ドラムカウンタCdのカウント値を読み込み、該カウント値に基づいて、放置後に印刷が行われる印刷枚数である放置後印刷枚数を算出し、フラッシュROM53にアクセスし、図7に示される現像電圧補正テーブルTb1を参照し、放置後印刷枚数に対応する現像電圧Vdbの補正値ΔVdbを読み出し、該補正値ΔVdbを加算することによって現像電圧Vdbを補正する(ステップS5)。
続いて、印刷処理部Pr1は、印刷処理を行い(ステップS6)、受信した印刷ジョブについて、補正した現像電圧Vdbで印刷を行う。
この場合、現像電圧Vdb及び補正値ΔVdbは、いずれも負の値を採り、補正前の現像電圧をVdbsとし、補正後の現像電圧をVdbeとすると、
Vdbe=Vdbs+ΔVdb
になる。
Vdbe=Vdbs+ΔVdb
になる。
プリンタ10の放置後、印刷が開始されると、トナーの帯電量が回復するので、現像電圧補正テーブルTb1に示されるように、補正値ΔVdbは、放置後印刷枚数が多いほど小さくされ、放置後印刷枚数が規定の値、本実施の形態においては、5枚になると0〔V〕にされる。すなわち、1枚目の印刷が行われるときの補正値ΔVdbは最も大きく、-25〔V〕にされ、放置後印刷枚数が多くなるのに従って補正値ΔVdbは小さくされ、5枚目の印刷が行われるときの補正値ΔVdbは0〔V〕にされる。現像電圧Vdbは、図8に示されるように、1枚目の印刷が行われるときは最も高く、-187〔V〕になり、一定の傾きで低くなり、5枚目の印刷が行われるときは最も低く、補正前の-162〔V〕になる。このように、本実施の形態においては、現像電圧Vdbが徐々に補正前の値に戻されるので、画像の端部の濃度が急激に変化するのを抑制することができる。なお、放置後印刷枚数の規定の値は、印刷時のトナーの帯電量に対応させて設定され、トナーの帯電量が多いほど小さく、トナーの帯電量が少ないほど大きくされる。
次に、放置時間判定部Pr3は、印刷ジョブについての印刷が終了すると、計時装置55に指示を送り、放置時間τ1をリセットする(ステップS7)。
続いて、計時装置55は制御部50の指示を受けて放置時間τ1の計時を開始する(ステップS8)。
本実施の形態においては、図9及び10に示されるように、タイミングt0で現像電圧Vdbが-162〔V〕にされ、印刷が開始され、タイミングt1で印刷が終了し、タイミングt2までの2〔時間〕プリンタ10が放置される。タイミングt1で印刷が終了するまでの間、装置内温度Tpはほぼ40〔℃〕になる。
続いて、タイミングt2で印刷が開始されるが、プリンタ10が放置されている間、定着待機モードがオフであり、装置内温度Tpが低くなり、常温である22〔℃〕になるので、第2の電圧補正条件は成立するが、第1、第3の電圧補正条件が成立しない。したがって、タイミングt3までの間、現像電圧Vdbが補正されることなく印刷が行われる。
そして、タイミングt3で印刷が終了し、タイミングt4までの2〔時間〕プリンタ10が放置される。タイミングt3で印刷が終了するまでの間、装置内温度Tpはほぼ40〔℃〕になる。
続いて、タイミングt4で印刷が開始されるが、プリンタ10が放置されている間、定着待機モードがオンであり、装置内温度Tpが32〔℃〕に維持されるので、第1~第3の電圧補正条件が成立する。したがって、現像電圧Vdbが補正され、-187〔V〕にされて印刷が行われる。
図11において、L11は定着待機モードがオフであるときの現像電圧Vdbの推移を示す線、L12は定着待機モードがオンであるときの現像電圧Vdbの推移を示す線、L13は第1~第3の電圧補正条件が成立し、現像電圧Vdbが補正されるとき(電圧補正時)の現像電圧Vdbの推移を示す線である。
また、図12において、L14は定着待機モードがオフであるときの画像の端部の濃度の推移を示す線、L15は定着待機モードがオンであるときの画像の端部の濃度の推移を示す線、L16は、第1~第3の電圧補正条件が成立し、現像電圧Vdbが補正されるとき(電圧補正時)の画像の端部の濃度の推移を示す線である。
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS1 制御部50はホストコンピュータPCから印刷ジョブを受信するのを待機する。ホストコンピュータPCから印刷ジョブを受信した場合はステップS2に進む。
ステップS2 内部温度判定部Pr2は装置内温度Tpが30〔℃〕以上であるかどうかを判断する。装置内温度Tpが30〔℃〕以上である場合はステップS3に進み、装置内温度Tpが30〔℃〕より低い場合はステップS6に進む。
ステップS3 放置時間判定部Pr3は放置時間τ1が2〔時間〕以上であるかどうかを判断する。放置時間τ1が2〔時間〕以上である場合はステップS4に進み、放置時間τ1が2〔時間〕より短い場合はステップS6に進む。
ステップS4 定着待機モード判定部Pr4は定着待機モードがオンであるかどうかを判断する。定着待機モードがオンである場合はステップS5に進み、定着待機モードがオフである場合はステップS6に進む。
ステップS5 現像電圧補正処理部Pr5は現像電圧Vdbを補正する。
ステップS6 印刷処理部Pr1は印刷処理を行う。
ステップS7 放置時間判定部Pr3は放置時間τ1をリセットする。
ステップS8 計時装置55は放置時間τ1の計時を開始し、処理を終了する。
ステップS1 制御部50はホストコンピュータPCから印刷ジョブを受信するのを待機する。ホストコンピュータPCから印刷ジョブを受信した場合はステップS2に進む。
ステップS2 内部温度判定部Pr2は装置内温度Tpが30〔℃〕以上であるかどうかを判断する。装置内温度Tpが30〔℃〕以上である場合はステップS3に進み、装置内温度Tpが30〔℃〕より低い場合はステップS6に進む。
ステップS3 放置時間判定部Pr3は放置時間τ1が2〔時間〕以上であるかどうかを判断する。放置時間τ1が2〔時間〕以上である場合はステップS4に進み、放置時間τ1が2〔時間〕より短い場合はステップS6に進む。
ステップS4 定着待機モード判定部Pr4は定着待機モードがオンであるかどうかを判断する。定着待機モードがオンである場合はステップS5に進み、定着待機モードがオフである場合はステップS6に進む。
ステップS5 現像電圧補正処理部Pr5は現像電圧Vdbを補正する。
ステップS6 印刷処理部Pr1は印刷処理を行う。
ステップS7 放置時間判定部Pr3は放置時間τ1をリセットする。
ステップS8 計時装置55は放置時間τ1の計時を開始し、処理を終了する。
このように、本実施の形態においては、装置内温度Tpが所定の閾値以上であり、放置時間τ1が所定の閾値以上であり、プリンタ10が放置されていた間の定着待機モードがオンである場合に、所定の枚数の印刷が行われる間、現像ローラ23に印加される現像電圧Vdbが補正されるので、画像の端部にかすれが発生することがなく、画像品位が低下するのを防止することができる。
また、必要に応じて現像電圧Vdbを補正することができるので、プリンタ10を効率的に使用することができるだけでなく、トナーの消費量を抑制することができる。
本実施の形態においては、印刷が行われる際に、1枚目~4枚目の印刷において現像電圧Vdbが補正されるようになっているが、任意の枚数、例えば、1枚目の印刷においてだけ現像電圧Vdbを補正するようにすることができる。
また、本実施の形態においては、放置時間τ1が2〔時間〕以上である場合に、印刷枚数に応じて補正値Δvdbが設定されるようになっているが、放置時間τ1に応じて補正値Δvdbを設定するようにすることもできる。
さらに、本実施の形態において、転写装置u1は各感光体ドラム21と対向させて配設された転写ローラ28から成るが、転写装置u1を、各転写ベルト、転写ローラ等によって構成し、用紙Pを転写ベルトによって搬送するようにすることもできる。
本実施の形態においては、プリンタ10について説明したが、本発明を複写機、ファクシミリ装置、複合機等の画像形成装置に適用することができる。また、本実施の形態においては、カラーのプリンタについて説明したが、本発明をモノクロのプリンタに適用することができる。
なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。
10 プリンタ
16Y、16M、16C、16Bk 画像形成ユニット
21 感光体ドラム
22 帯電ローラ
23 現像ローラ
28 転写ローラ
31 定着器
55 計時装置
Dr3 定着制御部
Ht ハロゲンランプ
P 用紙
Pr5 現像電圧補正制御部
s1 温度センサ
Tp 装置内温度
Vdv 現像電圧
16Y、16M、16C、16Bk 画像形成ユニット
21 感光体ドラム
22 帯電ローラ
23 現像ローラ
28 転写ローラ
31 定着器
55 計時装置
Dr3 定着制御部
Ht ハロゲンランプ
P 用紙
Pr5 現像電圧補正制御部
s1 温度センサ
Tp 装置内温度
Vdv 現像電圧
Claims (8)
- (a)像担持体、該像担持体を帯電させる帯電装置、及び前記像担持体に形成された潜像を現像し、現像剤像を形成する現像剤担持体を備えた画像形成ユニットと、
(b)前記現像剤像を媒体に転写する転写装置と、
(c)熱源によって前記媒体上の現像剤像を加熱し、加圧して、媒体に定着させる定着装置と、
(d)装置内温度を検出する温度検出部と、
(e)前回の印刷が終了してからの画像形成装置が放置されていた時間を表す放置時間を計時する計時装置と、
(f)前記定着装置の定着待機モードをオン・オフする定着制御部と、
(g)前記装置内温度が所定の閾値以上であり、前記放置時間が所定の閾値以上であり、画像形成装置が放置されていた間の定着待機モードがオンである場合に、所定の枚数の印刷が行われる間、前記現像剤担持体に印加される現像電圧を補正する現像電圧補正処理部とを有することを特徴とする画像形成装置。 - 前記定着待機モードがオンである間、前記熱源の制御が継続され、定着装置の定着温度が待機温度にされ、前記装置内温度が印刷時より低い温度に維持される請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記装置内温度の閾値は前記待機温度に対応させて設定される請求項2に記載の画像形成装置。
- 前記放置時間の閾値は印刷時の現像剤の帯電量に対応させて設定される請求項1~3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
- 前記現像電圧補正処理部は、記憶部に記録されたテーブルを参照し、画像形成装置の放置後に印刷が行われる枚数に対応する補正値を読み出し、読み出した補正値を補正前の現像電圧に加算する請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記補正値は、画像形成装置の放置後に印刷が行われる枚数が多いほど小さくされる請求項5に記載の画像形成装置。
- 前記補正値は、画像形成装置の放置後に印刷が行われる枚数が規定の値になると0にされる請求項6に記載の画像形成装置。
- 前記印刷が行われる枚数の規定の値は、印刷時の現像剤の帯電量に対応させて設定される請求項7に記載の画像形成装置。
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