JP2023159640A - 制御装置 - Google Patents

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Hirotaka Sakai
光晴 東谷
Mitsuharu Higashiya
宣昭 池本
Nobuaki Ikemoto
洋一 興梠
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Abstract

【課題】他車両から追突された場合であっても適切な制動を行うことのできる制御装置、を提供する。【解決手段】制御装置100は、車両10に他車両が追突したか否かの判定、又は、他車両が追突する可能性が高い状況であるか否かの判定、の少なくとも一方を行う判定部110と、判定部110により、車両10に他車両が追突したとの判定が行われた場合、又は、他車両が追突する可能性が高い状況であるとの判定が行われた場合に、追突に伴う二次被害の発生を抑制する処理、である抑制処理を実行する実行部120と、を備える。【選択図】図2

Description

本開示は、車両用の制御装置に関する。
車両の制動は、例えば油圧式又は電動式の摩擦ブレーキや、回転電機の回生等によって実現される。車両の制御装置は、例えば、運転者が行うブレーキペダル等の操作量に基づいて摩擦ブレーキ等の動作を制御し、これにより適切な制動力を発生させる。
このような制御の一例として、下記特許文献1には、アクセルペダルの踏み戻し量に応じて制動力を調整する「ワンペダル制御」について記載されている。
特開2020-96448号公報
制御装置による制動力の調整は、アクセルペダルの操作量や車両の走行速度等、基本的には自車の状況に基づいて行われる。このため、後方から他車両が追突された場合のように、想定外の外力が車両に加えられた場合には、制動力が不足することとなり、適切な制動が行われなくなる。その結果、追突された自車両が前方側に飛び出して、その先にある他車両に追突する等、追突に伴う二次被害が発生してしまう可能性が有る。
本開示は、他車両から追突された場合であっても適切な制動を行うことのできる制御装置、を提供することを目的とする。
本開示に係る制御装置は、車両(10)用の制御装置(100)であって、車両に他車両が追突したか否かの判定、又は、他車両が追突する可能性が高い状況であるか否かの判定、の少なくとも一方を行う判定部(110)と、判定部により、車両に他車両が追突したとの判定が行われた場合、又は、他車両が追突する可能性が高い状況であるとの判定が行われた場合に、追突に伴う二次被害の発生を抑制する処理、である抑制処理を実行する実行部(120)と、を備える。
このような構成の制御装置では、車両に他車両が追突した場合、又は、他車両が追突する可能性が高い場合に、追突に伴う二次被害の発生を抑制する抑制処理が実行される。「抑制処理」としては、例えば、走行中の車両の制動力をそれまでよりも大きくして、衝突後の飛び出し量を抑制する処理や、逆に、走行中の車両の制動力をそれまでよりも小さくして、後方から接近する他車両との間の車間距離を確保する処理、等が挙げられる。また、停車中の車両の停止保持力をそれまでよりも大きくして、衝突後の飛び出し量を小さくする処理が、上記の抑制処理として実行されてもよい。抑制処理によって、追突前又は追突後における制動を適切に行うことが可能となる。
本開示によれば、他車両から追突された場合であっても適切な制動を行うことのできる制御装置、が提供される。
図1は、第1実施形態に係る制御装置を搭載した車両、の構成を模式的に示す図である。 図2は、第1実施形態に係る制御装置の構成を模式的に示す図である。 図3は、追突に伴う二次被害について説明するための図である。 図4は、第1実施形態に係る制御装置によって実行される処理の流れを示すフローチャートである。 図5は、第1実施形態に係る制御装置によって実行される処理の流れを示すフローチャートである。 図6は、第1実施形態に係る制御装置によって実行される処理の流れを示すフローチャートである。 図7は、第2実施形態に係る制御装置によって実行される処理の流れを示すフローチャートである。 図8は、第3実施形態に係る制御装置によって実行される処理の流れを示すフローチャートである。 図9は、第4実施形態に係る制御装置によって実行される処理の流れを示すフローチャートである。 図10は、第5実施形態に係る制御装置によって実行される処理の流れを示すフローチャートである。 図11は、第6実施形態に係る制御装置によって実行される処理の流れを示すフローチャートである。 図12は、第7実施形態に係る制御装置によって実行される処理の流れを示すフローチャートである。
以下、添付図面を参照しながら本実施形態について説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に対しては可能な限り同一の符号を付して、重複する説明は省略する。
第1実施形態について説明する。本実施形態に係る制御装置100は、車両10の全体を統括制御するための装置として構成されている。制御装置100の説明に先立ち、車両10の構成について先ず説明する。
図1には、車両10の構成が模式的に示されている。車両10は、回転電機12の駆動力によって走行する電動車両として構成されている。尚、このような態様に換えて、車両10は、内燃機関の駆動量によって走行する車両として構成されていてもよく、内燃機関及び回転電機のそれぞれの駆動量によって走行するハイブリッド車両として構成されていてもよい。
車両10は、回転電機12と、インバータ14と、蓄電池15と、負荷16と、インバータ17と、摩擦ブレーキ20と、を備えている。
回転電機12は、後述の蓄電池15から電力の供給を受けて動作し、車両10の走行に必要な駆動力を発生させるものである。回転電機12は「モータージェネレータ」とも称される。回転電機12によって生じた駆動力は、ディファレンシャル13を介して車輪11に伝達され、車輪11を回転させる。車両10の制動時において、回転電機12は回生電力を生じさせる。回生電力は、次に述べるインバータ14を介して蓄電池15に供給され、蓄電池15に蓄えられる。
インバータ14は、蓄電池15から供給される直流電力を三相交流電力に変換し、当該電力を回転電機12に供給する電力変換器である。制動時において、インバータ14は、回転電機12で生じた三相交流電力(回生電力)を直流電力に変換し、当該電力を蓄電池15に供給し充電させることもできる。このように、インバータ14は双方向の電力変換器として構成されている。インバータ14の動作は制御装置100によって制御される。これにより、回転電機12で生じる駆動力や制動力の大きさが調整される。尚、インバータ14には、制御装置100との間で双方向の通信を行う制御装置(インバータECU)が設けられているが、図1においてはその図示が省略されている。
蓄電池15は、回転電機12の動作に必要な電力を蓄えておくためのものであり、例えばリチウムイオンバッテリーである。蓄電池15の充放電は制御装置100によって制御される。尚、蓄電池15には、制御装置100との間で双方向の通信を行う制御装置(バッテリECU)が設けられているが、図1においてはその図示が省略されている。
負荷16は、車両10に搭載された電力消費機器である。電量消費機器としては、例えば、車両用空調装置やナビゲーションシステム、音響装置等が挙げられる。車両10には、このような電力消費機器が複数搭載されているのであるが、図1においては、これら複数の電力消費機器が単一のブロック(負荷16)として描かれている。
インバータ17は、インバータ14から供給される交流電力を直流電力に変換し、変換後の電力を負荷16に供給するための電力変換器である。インバータ17が設けられていることで、負荷16には、蓄電池15からの電力、及び、回転電機12からの回生電力、のいずれをも供給することが可能となっている。インバータ17の動作は制御装置100によって制御される。これにより、負荷16で消費される電力の大きさが調整される。尚、インバータ17には、制御装置100との間で双方向の通信を行う制御装置(インバータECU)が設けられているが、図1においてはその図示が省略されている。
制御装置100が、負荷16に含まれる電力消費機器の動作を個別に制御することとしてもよい。これにより、制御装置100が、負荷16で消費される電力の大きさを調整することとしてもよい。
摩擦ブレーキ20は、摩擦力によって車輪11の回転を抑制する制動装置である。摩擦ブレーキ20は、例えば、油圧式のディスクブレーキであるが、ドラムブレーキであってもよく、電動式であってもよい。摩擦ブレーキ20の動作は制御装置100によって制御される。摩擦ブレーキ20は、本実施形態では4つの車輪11のそれぞれに設けられている。このような態様に換えて、摩擦ブレーキ20が一部の車輪11のみに設けられていてもよい。
このように、本実施形態の車両10には、回転電機12及び摩擦ブレーキ20からなる2つの制動装置が設けられている。後に説明するように、制御装置100は、回転電機12及び摩擦ブレーキ20の一方又は両方を制御して車両10の制動を行う。回転電機12によって行われる制動のことを、以下では「回生制動」とも称する。また、摩擦ブレーキ20によって行われる制動のことを、以下では「摩擦制動」とも称する。
車両10のその他の構成について説明する。車両10には、アクセルペダル18と、報知装置19と、ブレーキランプ21と、が設けられている。
アクセルペダル18は、車両10の加減速を調整するために、運転者が足で操作するペダルである。制御装置100は、アクセルペダル18の踏み込み量が大きくなる程、回転電機12の動作トルクを大きくする。また、制御装置100は、アクセルペダル18が踏み戻されると、それに応じた制動力が生じるように、摩擦ブレーキ20や回転電機12の動作を調整する。
本実施形態では、車両10にはブレーキペダルが設けられていない。このため、運転者は、単一のアクセルペダル18の操作によって、車両10の加速及び制動を調整する。このような態様に換えて、制動力を調整するためのブレーキペダルが別途設けられていてもよい。
報知装置19は、例えば後方から他車両が高速で接近している等、追突の危険が迫っていることを運転者に報知するための装置である。報知装置19は、例えば音によって報知するブザーである。報知装置19の動作は制御装置100によって制御される。
ブレーキランプ21は、車両10において制動が行われていることを他車両に知らせるためのランプである。ブレーキランプ21は車両10の後方側部分に設けられている。ブレーキランプ21の動作は制御装置100によって制御される。摩擦ブレーキ20が作動しているとき、及び、回転電機12による回生制動が行われているときには、制御装置100はブレーキランプ21を点灯させる。それ以外のときには、制御装置100はブレーキランプ21を消灯させる。
図1においては図示が省略されているが、車両10には複数のセンサが設けられている。図2に示されるように、これらのセンサには、車速センサ31と、加速度センサ32と、勾配センサ33と、蓄電量センサ34と、操作量センサ35と、他車両センサ36と、が含まれる。それぞれののセンサで測定された物理量等を示す信号は、いずれも制御装置100へと入力される。
車速センサ31は、車両10の走行速度、すなわち車速を測定するためのセンサである。車速センサ31は、単位時間あたりにおける車輪11の回転数に基づいて車速を測定する。
加速度センサ32は、車両10の加速度を測定するためのセンサである。加速度センサ32は、車両10の前後方向に沿った加速度を測定することができる。これに加えて、車両10の左右方向や上下方向に沿った加速度等、複数方向の加速度が加速度センサ32により測定可能となっていてもよい。
勾配センサ33は、車両10が走行する走路の勾配を測定するためのセンサである。勾配センサ33により、制御装置100は、車両10が上り勾配を走行しているか、それとも下り勾配を走行しているか、を判定することができると共に、当該勾配の大きさをも判定することができる。
蓄電量センサ34は、蓄電池15に蓄えられている電力量、すなわち蓄電量を測定するためのセンサである。測定された蓄電量は、蓄電量センサ34から制御装置100に直接入力されてもよいが、蓄電池15に設けられた不図示のバッテリECUを介して制御装置100に入力されてもよい。本実施形態では、0%から100%までの数値(SOC)として蓄電量が測定される。
操作量センサ35は、アクセルペダル18の操作量、具体的には踏み込み量を測定するためのセンサである。
他車両センサ36は、車両10の周囲、特に車両10の後方側を走行する他車両を検知するためのセンサである。このようなセンサとしては、例えば、レーダーやLIDAR等を用いることができる。制御装置100は、他車両センサ36からの信号に基づいて、後方を走行する他車両の有無や、当該他車両と車両10との間の車間距離や相対速度等を取得することができる。
引き続き図2を参照しながら、制御装置100の構成について説明する。制御装置100は、CPU、ROM、RAMを有するコンピュータシステムとして構成されており、制御対象である車両10に搭載されている。制御装置100は、単一の装置として構成されていてもよいが、互いに双方向の通信を行う複数の装置として構成されていてもよい。また、制御装置100の一部が、車両10とは異なる位置に設置されていてもよい。以下に説明する制御装置100の機能を実現するにあたり、制御装置100の具体的な構成については特に限定されない。
制御装置100は、その機能を表すブロック要素として、判定部110と、実行部120と、機能判定部130と、通信部140と、摩擦係数算出部150と、を備えている。
判定部110は、車両10に他車両が追突したか否かの判定、又は、他車両が追突する可能性が高い状況であるか否かの判定、の少なくとも一方を行う部分である。判定部110は、加速度センサ32によって測定された前方方向への加速度が、所定の加速度閾値を超えた場合に、車両10に他車両が追突したと判定する。
また、判定部110は、他車両センサ36で測定された車間距離等の情報に基づいて、他車両が追突する可能性が高い状況であるか否かの判定を行う。例えば、後方を走行している他車両と車両10との間の車間距離が、算出された制動距離よりも短くなっている場合には、他車両が追突する可能性が高い状況であると判定する。車間距離が所定の閾値よりも短くなっている場合や、接近する他車両の相対速度が所定の閾値よりも大きくなっている場合に、他車両が追突する可能性が高い状況であると判定してもよい。
実行部120は、抑制処理を実行する部分である。「抑制処理」とは、他車両の追突に伴う二次被害の発生を抑制する処理のことである。判定部110により、車両10に他車両が追突したとの判定が行われた場合、又は、他車両が追突する可能性が高い状況であるとの判定が行われた場合に、実行部120は抑制処理を実行する。
図3の上段に示されるように、車両10に対して他車両50が後方側から追突すると、車両10は前方側に向けて飛び出してしまう。このとき、図3の下段に示されるように、車両10の前方側に崖があった場合には、車両10は崖から転落してしまう可能性が有る。また、車両10の前方側に他の車両が停車していた場合には、車両10が当該車両に対して追突してしまう場合がある。抑制処理は、このような追突に伴う二次被害を抑制するために実行される。
図3のような場合には、抑制処理として、制動力を大きくする処理が実行されればよい。抑制処理が実行されない場合に比べて大きな制動力を発生させれば、追突後の車両10の飛び出しを小さく抑え、車両10を崖等の手前で停止させることが可能となる。
尚、図3の追突時において車両10が停止していた場合には、抑制処理として、停止保持力を大きくすればよい。「停止保持力」とは、車両10の停止状態を維持するための力のことである。例えば、摩擦ブレーキ20が油圧式のディスクブレーキである場合には、油圧により生じる力、具体的には、ディスクローターにブレーキパッドを押し付ける力が、上記の停止保持力に該当する。抑制処理が実行されない場合に比べて大きな停止保持力を発生させれば、追突後の車両10の飛び出しを抑制し、車両10を崖等の手前で停止させることが可能となる。
抑制処理は、車両10に他車両が追突したとの判定が行われたとき、すなわち、実際に追突された後のタイミングで実行されてもよい。また、抑制処理は、他車両が追突する可能性が高い状況であるとの判定が行われたとき、すなわち、追突されるよりも前のタイミングで予め実行されてもよい。
また、抑制処理は、制動力や停止時保持力を、上記とは逆に小さくする処理であってもよい。例えば、車両10が走行中であり、前方に崖などが存在しない場合には、抑制処理が行われない場合に比べて制動力を小さくする処理が、抑制処理として実行されてもよい。この場合、車両10の制動距離が大きくなるので、他車両の追突を回避したり、追突時の衝撃を和らげたりすることが可能となる。
また、追突前において車両10が停止中であり、車両10よりもはるかに重量の大きな他車両が接近しているような状況においては、抑制処理が行われない場合に比べて停止保持力を小さくする処理が、抑制処理として実行されてもよい。この場合、追突によって車両10は大きく前方側に飛び出すこととなるが、車両10の破損の程度は小さく抑えることができる。
図2に戻って説明を続ける。機能判定部130は、判定部110が正常に機能し得る状態であるか否かを判定する部分である。例えば、判定部110の判定に用いられるセンサ(車速センサ31等)の一部が故障している場合や、判定部110の動作そのものに異常が生じている場合には、機能判定部130は、判定部110が正常に機能し得る状態ではないと判定する。機能判定部130は、それぞれのセンサからの信号を定期的に監視したり、判定部110の動作状態をウォッチドッグ等により監視したりしながら、その監視結果に基づいて上記の判定を行う。
通信部140は、車両10の外部との無線通信を行う部分である。本実施形態の通信部140は、車両10とは異なる位置に設置されたサーバー40との間で通信を行う。サーバー40は、所謂「都市OS」の機能を実現するためのサーバーである。通信部140は、サーバー40から、車両10の走行位置や、車両10の周囲を走行する他車両の情報を通信により取得する。「他車両の情報」には、後方を走行する他車両と車両10との間の車間距離や相対速度等が含まれる。
摩擦係数算出部150は、車両10が走行している走路と車輪11との間の摩擦係数を算出する部分である。摩擦係数算出部150は、例えば、車輪11のスリップ率に基づいて、走行中の路面における摩擦係数を算出する。具体的な算出方法としては、公知となっている種々の方法を採用し得るので、その具体的な説明については省略する。
抑制処理のために実行される具体的な処理の流れについて説明する。図4に示される一連の処理は、所定の制御周期が経過する毎に、制御装置100によって繰り返し実行されるものである。
当該処理の最初のステップS01では、判定条件が成立しているか否かが判定される。「判定条件」とは、判定部110による判定処理を開始するために必要な条件として、予め設定されている条件である。ステップS01では、具体的には図5に示される一連の処理が実行される。
図5のステップS11では、アクセルペダル18の操作量が所定の閾値TH1以下であるか否かが判定される。閾値TH1は、本実施形態における「操作量閾値」に該当する。操作量が閾値TH1以下である場合にはステップS12に移行する。操作量が閾値TH1よりも大きい場合には、後述のステップS17に移行する。
ステップS12では、車速の絶対値が所定の閾値TH2以下であるか否かが判定される。閾値TH2は、本実施形態における「車速閾値」に該当する。車速の絶対値が閾値TH2以下である場合にはステップS13に移行する。車速の絶対値が閾値TH2よりも大きい場合にはステップS17に移行する。
ステップS13では、車両10が走行している走路が下り勾配であるか否かが判定される。走路が下り勾配である場合には、ステップS14に移行する。それ以外の場合にはステップS17に移行する。
ステップS14では、車両10が走行している走路の下り勾配の大きさが、所定の閾値TH3以上であるか否かが判定される。閾値TH3は、本実施形態における「勾配閾値」に該当する。下り勾配の大きさが閾値TH3以上である場合、すなわち、比較的急な下り勾配の走路を車両10が走行している場合には、ステップS15に移行する。それ以外の場合にはステップS17に移行する。
ステップS15では、車両10が走行している走路と車輪11との間の摩擦係数が、所定の閾値TH4以上であるか否かが判定される。閾値TH4は、本実施形態における「摩擦閾値」に該当する。摩擦係数が閾値TH4以上である場合には、ステップS16に移行する。それ以外の場合にはステップS17に移行する。
ステップS16に移行した場合には、判定条件が成立しているとの判定がなされる。ステップS17に移行した場合には、判定条件が成立していないとの判定がなされる。
図4のステップS01において、判定条件が成立していなかった場合には、以降の処理を行うことなく、図4に示される一連の処理を一旦終了する。判定条件が成立していた場合にはステップS02に移行する。
ステップS02では、車両10に他車両が追突したか否かを判定する処理が、判定部110によって行われる。先に述べたように、判定部110は、車両10の前方方向への加速度が加速度閾値を超えた場合に、車両10に他車両が追突したと判定する。車両10に他車両が追突したと判定された場合には、ステップS03に移行する。そうでない場合には、図4に示される一連の処理を一旦終了する。
ステップS03では、先に述べた抑制処理が開始される。ステップS03では、具体的には図6に示される一連の処理が、実行部120によって実行される。図6のステップS21では、制動力指令値を変更する処理が行われる。「制動力指令値」とは、摩擦ブレーキ20や回転電機12により発生させる制動力又は停止保持力についての目標値である。抑制処理の実行時には、先に述べたように制動力等を変化させることで二次被害を防止する。ステップS21では、制動力指令値を、通常シークエンスの値から抑制処理実行時の値となるように変化させる。
抑制処理の実行時においては、非実行時に比べて制動力指令値が大きく設定される場合もあれば、小さく設定される場合もある。先に述べたように、制駆動力指令値としてどのような値が設定されるかは、車両10や周囲の状況によって異なる。
ステップS21に続くステップS22では、回転電機12による回生制動が可能か否かが判定される。例えば、インバータ14等の動作に不具合が検知された場合等には、回生制動が不可能であると判定される。
回生制動が可能な場合にはステップS23に移行する。ステップS23では、インバータ14の動作を制御することにより(換言すれば、その結果として回転電機12を制御することにより)、制動力指令値に応じた制動力又は停止保持力が生じるように回生制動を開始する。
ステップS23に続くステップS24では、回生制動の結果として生じる回生電力を、蓄電池15に充電することが可能か否かが判定される。当該判定は、蓄電池15の蓄電量に基づいて行われる。例えば、蓄電池15が満充電に近い状態であるとき(例えば、SOCの値が所定の上限値を超えているとき)は、充電することが不可能であると判定される。充電することが可能であると判定された場合には、ステップS25に移行する。ステップS25では、蓄電池15に回生電力を充電する処理が行われる。
ステップS24において、蓄電池15への充電が不可能であると判定された場合には、ステップS27に移行する。ステップS27では、負荷16に回生電力を供給し消費させる処理が行われる。制御装置100は、インバータ14、17の動作を制御することにより、負荷16に向けて回生電力を供給する。また、必要に応じて負荷16の動作を制御することで、供給された回生電力を消費させる。これにより、蓄電池15への充電が難しい場合であっても、回生電力を無駄なく利用することができる。尚、回生電力を消費させるための専用の抵抗を設けておき、ステップS27では当該抵抗に回生電力を供給することとしてもよい。
ステップS22において、回生制動が不可能であると判定された場合には、ステップS27に移行する。ステップS27では、摩擦ブレーキ20の動作を制御することにより、制動力指令値に応じた制動力又は停止保持力が生じるように摩擦制動を開始する。
以上のように、図4のステップS03において開始される抑制処理では、制動力指令値が変更された後、当該制動力指令値に対応した制動力又は停止保持力が生じるように、回生制動又は摩擦制動のいずれかが開始される。これにより、追突された際の車両10の飛び出しを抑制したり、車両10の制動距離を延ばしたりすることで、追突に伴う二次被害の発生を抑制することができる。
ステップS03において抑制処理が開始された後は、ステップS04に移行する。ステップS04では、現在の車速が、所定の下限速度以下であるか否かが判定される。ここでいう「下限速度」とは、制動が完了したとみなされる程度の低い車速として、予め設定されたものである。車速が下限値以下まで低下すると、図4に示される一連の処理を終了する。これにより、実行部120は抑制処理を終了する。
このように、判定部110が、他車両が追突したと判定し(ステップS02)、実行部120が抑制処理を開始(ステップS03)した後に、車両10の車速が所定の下限速度以下まで低下すると、実行部120は抑制処理を終了する。
ステップS04において、車速が未だ下限速度よりも大きい場合には、ステップS03の処理が再度実行され、抑制処理が継続的に行われる。従って、抑制処理が行われている間は、図6に示される一連の処理が繰り返し実行される。このとき、当該処理の初回実行時以外には、ステップS21の処理は行われないこととしてもよい。
図6の処理が繰り返し実行されていく中で、蓄電池15の蓄電量が満充電に近づいていくと、ステップS24における判定結果が途中で変化する場合がある。つまり、抑制処理の開始直後からしばらくの間は回生制動が行われ、途中から摩擦制動が行われるようになる場合も生じ得る。
図5を参照しながら説明したように、車両10に設けられたアクセルペダル18の操作量が所定の閾値TH1(操作量閾値)よりも大きい場合には、判定条件が成立していないと判定し、実行部120は抑制処理を実行しない(ステップS11)。これにより、運転者の意思に基づいてアクセルペダル18が大きく操作されているにも関わらず、当該意思に沿わない処理が行われてしまうことを防止することができる。
また、車速の絶対値が所定の閾値TH2(車速閾値)よりも大きい場合にも、実行部120は抑制処理を実行しない(ステップS12)。抑制処理の実行を低速走行時に限定することで、予期せぬ事故等の発生を防止することができる。
また、車両10が下り勾配以外の走路を走行している場合や、所定の閾値TH3(勾配閾値)よりも小さい下り勾配の走路を走行している場合にも、実行部120は抑制処理を実行しない(ステップS14)。抑制処理の実行を、急な下り勾配の走行時に限定することで、予期せぬ事故等の発生を防止することができる。
また、走路と車輪11との間の摩擦係数が所定の閾値TH4(摩擦閾値)よりも小さい場合にも、実行部120は抑制処理を実行しない(ステップS15)。制動力や停止保持力が通常通り発生し得ない状況であるにも拘らず抑制処理が実行されてしまい、車両10の挙動が予測不可能となってしまうような事態を防止することができる。
尚、図5のステップS11からステップS15までの各ステップのうち、一部の判定が行われないこととしてもよい。
第2実施形態について説明する。以下では、第1実施形態と異なる点について主に説明し、第1実施形態と共通する点については適宜説明を省略する。
本実施形態では、制御装置100により実行される処理の内容において第1実施形態と異なっている。図7に示される一連の処理は、本実施形態に係る制御装置100により、図4の処理に換えて実行されるものである。
ステップS01において、判定条件が成立していると判定されると、本実施形態ではステップS31に移行する。ステップS31では、他車両が追突する可能性が高い状況であるか否かを判定する処理が、判定部110によって行われる。先に述べたように、判定部110は、他車両センサ36で測定された車間距離等の情報に基づいて上記判定を行う。他車両が追突する可能性が高い状況であると判定された場合には、ステップS32に移行する。
ステップS32では、制御装置100は報知装置19を動作させる。これにより、追突の危険が迫っている状況が運転者に報知される。ステップS32に続くステップS33では、抑制処理が実行される。ここで実行される抑制処理の内容は、第1実施形態で説明した内容(図6)と同じである。ただし、この時点では未だ他車両は追突していないので、ステップS33では、追突を回避するための処理のみが行われることとしてもよい。
ステップS33に続くステップS34では、車両10に他車両が追突したか否かを判定する処理が、判定部110によって行われる。ここで行われる処理は、図4のステップS02で行われる処理と同じである。他車両が未だ追突していない場合には、ステップS31以降の処理が再度実行される。他車両が追突した場合には、ステップS03に移行する。ステップS03以降において行われる処理は、第1実施形態(図4)と同じである。
ステップS31において、他車両が追突する可能性が高い状況ではないと判定された場合には、ステップS35に移行する。ステップS35では、制動力指令値を元に戻す処理が行われる。その後、図7に示される一連の処理を終了する。これにより、実行部120は抑制処理を中断する。前回までの制御周期において抑制処理が開始されており、図6のステップS21において制動力指令値が変更されていた場合には、制動力指令値が、抑制処理実行時の値から通常シークエンスの値へと戻される。
以上のように、本実施形態では、判定部110により、車両10に他車両が追突したとの判定が行われた場合、及び、他車両が追突する可能性が高い状況であるとの判定が行われた場合のそれぞれにおいて、実行部120により抑制処理が実行される。追突される前の時点から抑制処理を実行することで、追突そのものを回避したり、追突された際の二次被害を更に軽減したりすることができる。
判定部110が、他車両が追突する可能性が高い状況であると判定し(ステップS31)、実行部120が抑制処理を開始(ステップS33)した後に、判定部110が、他車両が追突する可能性が高い状況ではないと判定した場合(ステップS31)には、実行部120は抑制処理を中断する(ステップS35)。これにより、不要な抑制処理が無駄に継続されてしまうような事態が防止される。
第3実施形態について説明する。以下では、上記の第2実施形態(図7)と異なる点について主に説明し、第2実施形態と共通する点については適宜説明を省略する。
本実施形態では、制御装置100により実行される処理の内容において第2実施形態と異なっている。図8に示される一連の処理は、本実施形態に係る制御装置100により、図7の処理に換えて実行されるものである。
ステップS01において、判定条件が成立していると判定されると、本実施形態ではステップS41に移行する。ステップS41では、サーバー40(つまり都市OS)からの追突予測が車両10に向けて通知されたか否か、が判定される。「追突予測」とは、車両10に他車両が追突する可能性が高いとサーバー40によって判定された場合において、サーバー40から車両10へと通知される情報である。本実施形態の判定部110は、サーバー40から追突予測を通知すると、そのことをもって「他車両が追突する可能性が高い状況である」と判定する。従って、追突予測が通知された場合にはステップS32に移行し、そうでない場合にはステップS35に移行する。いずれの場合も、以降において実行される処理は第2実施形態(図7)と同じである。
以上のように、本実施形態の判定部110は、通信により外部のサーバー40から得られる情報(上記の追突予測)に基づいて、他車両が追突する可能性が高い状況であるか否かの判定を行う。このような態様であっても、第1実施形態や第2実施形態で説明したものと同様の効果を奏する。
第4実施形態について説明する。以下では、第2実施形態(図7)と異なる点について主に説明し、第2実施形態と共通する点については適宜説明を省略する。
本実施形態でも、制御装置100により実行される処理の内容において第2実施形態と異なっている。図9に示される一連の処理は、本実施形態に係る制御装置100により、図7の処理に換えて実行されるものである。
ステップS01において判定条件が成立していると判定されると、本実施形態ではステップS51に移行する。ステップS51では、サーバー40(つまり都市OS)から他車情報が受信されたか否か、が判定される。「他車情報」とは、車両10の周囲を走行する他車両の情報であって、後方を走行する他車両と車両10との間の車間距離や相対速度等を含む情報である。サーバー40から他車情報が受信されなかった場合には、ステップS35に移行し、その後は第2実施形態と同様の処理が行われる。サーバー40から他車情報が受信された場合には、ステップS52に移行する。
ステップS52では、他車情報に含まれる情報のうち、後方を走行する他車両と車両10との間の車間距離や相対速度に基づいて、当該他車両が追突する可能性が高い状況であるか否かの判定が判定部110によって行われる。その判定方法は、図7のステップS31で行われる判定の方法と同じである。他車両が追突する可能性が高い状況であると判定された場合には、ステップS32に移行し、そうでない場合にはステップS35に移行する。いずれの場合も、以降において実行される処理は第2実施形態(図7)と同じである。
このように、本実施形態の判定部110は、通信により外部のサーバー40から得られる情報(上記の他車情報)に基づいて、他車両が追突する可能性が高い状況であるか否かの判定を行う。このような態様であっても、第1乃至第3実施形態で説明したものと同様の効果を奏する。
第5実施形態について説明する。以下では、第1実施形態と異なる点について主に説明し、第1実施形態と共通する点については適宜説明を省略する。
本実施形態では、制御装置100により実行される抑制処理の内容において第1実施形態と異なっている。図10に示される一連の処理は、本実施形態に係る制御装置100により、図6の処理(つまり抑制処理)に換えて実行されるものである。
図4のステップS03において抑制処理が開始されると、本実施形態では図10の処理が実行される。最初のステップS21において、制動力指令値を変更する処理が行われた後は、本実施形態では、ステップS61に移行する。ステップS61では、蓄電池15の蓄電量(SOC)を取得する処理が行われる。
ステップS61に続くステップS62では、動作割合を決定する処理が実行部120によって行われる。本実施形態の実行部120は、車両10に設けられた摩擦ブレーキ20及び回転電機12の両方を制御することにより抑制処理を実行する。つまり、本実施形態では、抑制処理において摩擦制動及び回生制動の両方が行われる。上記の「動作割合」とは、抑制処理において生じる制動力のうち、摩擦ブレーキ20によって生じる制動力、及び回転電機12の回生によって生じる制動力、のそれぞれが占める割合のことである。
実行部120は、ステップS61で取得された蓄電量に基づいて、それぞれの動作割合を決定する。具体的には、実行部120は、回生制動によって生じる回生電力を蓄電池15に蓄えることとしながら、蓄電池15の蓄電量が所定の上限値を超えることの無いように、上記の動作割合を決定する。例えば、蓄電量が著しく少ない場合には、回転電機12の動作割合を100%とし、摩擦ブレーキ20の動作割合を0%とする。例えば、実行部120は、蓄電池15の蓄電量が上限値を超えない範囲で、回転電機12の動作割合が可能な限り多くなるように設定すればよい。
ステップS62に続くステップS63では、ステップS62で決定された動作割合に従って、摩擦ブレーキ20及び回転電機12のそれぞれを動作させ、抑制処理を開始する。
ステップS63に続くステップS64では、例えば図6のステップS25と同様に、蓄電池15に回生電力を充電する処理が行われる。
このように、本実施形態の実行部120は、車両10に設けられた蓄電池15に蓄えられている電力量に基づいて、摩擦ブレーキ20及び回転電機12のそれぞれの動作割合を変化させる。これにより、限られたエネルギーを有効に活用しながら、適切に抑制処理を実行することができる。
尚、以上のような内容の抑制処理は、第1実施形態のみならず、これまでに説明した他の実施形態に適用してもよい。
第6実施形態について説明する。以下では、第1実施形態と異なる点について主に説明し、第1実施形態と共通する点については適宜説明を省略する。
本実施形態では、制御装置100により実行される処理の内容において第1実施形態と異なっている。図11に示される一連の処理は、本実施形態に係る制御装置100により、図4の処理に換えて実行されるものである。
ステップS01において、判定条件が成立していると判定されると、本実施形態ではステップS71に移行する。ステップS71では、判定部110が正常に機能し得る状態であるか否かを判定する処理が、機能判定部130によって実行される。判定部110が正常に機能し得ると判定された場合にはステップS02に移行する。以降において実行される処理は第1実施形態(図4)と同じである。
判定部110が正常に機能し得ないと判定された場合には、本実施形態では、ステップS02の判定を経ることなくステップS03に移行する。これにより、強制的に抑制処理が開始される。ここで行われる抑制処理は、回生制動及び摩擦制動のうち少なくとも一方の制動力又は停止保持力を増加させることで、車両10を停車させる処理である。以降において行われる処理は第1実施形態と同じである。
このように、機能判定部130により、判定部110が正常に機能し得ない状態であると判定された場合には、本実施形態の実行部120は、車両10の制動力又は停止保持力を大きくする処理を行う。これにより、安全のための機能が損なわれた状態のまま、車両10が走行し続けてしまうことが防止される。機能判定部130の判定結果に基づくこのような処理は、他の実施形態に適用してもよい。
第7実施形態について説明する。以下では、第2実施形態(図7)と異なる点について主に説明し、第2実施形態と共通する点については適宜説明を省略する。
ステップS32において運転者への報知が行われた後は、本実施形態ではステップS81に移行する。ステップS81では、ブレーキランプ21が正常であるか否かを判定する処理が、例えば機能判定部130により実行される。ブレーキランプ21が正常である場合には、ステップS33に移行し、第2実施形態(図7)と同様の処理が行われる。ブレーキランプ21が異常である場合には、抑制処理を含む以降の処理を実行することなく、図12に示される一連の処理を終了する。
ステップS34において、他車両が追突した場合には、ステップS82に移行する。ステップS82では、ステップS81と同様に、ブレーキランプ21が正常であるか否かを判定する処理が、例えば機能判定部130により実行される。ブレーキランプ21が正常である場合には、ステップS03に移行し、第2実施形態(図7)と同様の処理が行われる。ブレーキランプ21が異常である場合には、抑制処理を含む以降の処理を実行することなく、図12に示される一連の処理を終了する。
仮に、ブレーキランプ21に異常が生じている状況で抑制処理が実行され、車両10の制動力が大きくされた場合には、後方を走行する他車両に合図を送ることなく車両10が減速することとなる。この場合、他車両に追突されてしまう可能性が高まってしまう。
そこで、本実施形態では、判定部110により、他車両が追突する可能性が高い状況であるとの判定が行われた場合(ステップS31)であっても、ブレーキランプ21に異常が生じている場合には、実行部120は抑制処理を実行しないこととしている。これにより、上記のような追突の可能性を低減することができる。
以上、具体例を参照しつつ本実施形態について説明した。しかし、本開示はこれらの具体例に限定されるものではない。これら具体例に、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本開示の特徴を備えている限り、本開示の範囲に包含される。前述した各具体例が備える各要素およびその配置、条件、形状などは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。前述した各具体例が備える各要素は、技術的な矛盾が生じない限り、適宜組み合わせを変えることができる。
本開示に記載の制御装置及び制御方法は、コンピュータプログラムにより具体化された1つ又は複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサ及びメモリを構成することによって提供された1つ又は複数の専用コンピュータにより、実現されてもよい。本開示に記載の制御装置及び制御方法は、1つ又は複数の専用ハードウェア論理回路を含むプロセッサを構成することによって提供された専用コンピュータにより、実現されてもよい。本開示に記載の制御装置及び制御方法は、1つ又は複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサ及びメモリと1つ又は複数のハードウェア論理回路を含むプロセッサとの組み合わせにより構成された1つ又は複数の専用コンピュータにより、実現されてもよい。コンピュータプログラムは、コンピュータにより実行されるインストラクションとして、コンピュータ読み取り可能な非遷移有形記録媒体に記憶されていてもよい。専用ハードウェア論理回路及びハードウェア論理回路は、複数の論理回路を含むデジタル回路、又はアナログ回路により実現されてもよい。
本発明の特徴を以下の通り示す。
(1)
車両用の制御装置であって、
前記車両に他車両が追突したか否かの判定、又は、他車両が追突する可能性が高い状況であるか否かの判定、の少なくとも一方を行う判定部と、
前記判定部により、前記車両に他車両が追突したとの判定が行われた場合、又は、他車両が追突する可能性が高い状況であるとの判定が行われた場合に、追突に伴う二次被害の発生を抑制する処理、である抑制処理を実行する実行部と、を備える、制御装置。
(2)
前記判定部は、前記車両の加速度が所定の加速度閾値を超えた場合に、他車両が追突したと判定する、(1)に記載の制御装置。
(3)
前記判定部は、後方を走行している他車両と前記車両との間の車間距離又は相対速度に基づいて、当該他車両が追突する可能性が高い状況であるか否かの判定を行う、(1)に記載の制御装置。
(4)
前記判定部は、通信により外部から得られる情報に基づいて、他車両が追突する可能性が高い状況であるか否かの判定を行う、(1)に記載の制御装置。
(5)
前記実行部は、前記抑制処理として、前記車両の制動力又は停止保持力を大きくする処理を実行する、(1)乃至(4)のいずれか1つに記載の制御装置。
(6)
前記実行部は、前記抑制処理として、前記車両の制動力又は停止保持力を小さくする処理を実行する、(1)乃至(4)のいずれか1つに記載の制御装置。
(7)
前記実行部は、前記車両に設けられた摩擦ブレーキの動作を制御することにより前記抑制処理を実行する、(5)又は(6)に記載の制御装置。
(8)
前記実行部は、前記車両に設けられた回転電機を制御することにより前記抑制処理を実行する、(5)又は(6)に記載の制御装置。
(9)
前記実行部は、前記回転電機で生じた回生電力を、前記車両に設けられた蓄電池に充電させる、(8)に記載の制御装置。
(10)
前記実行部は、前記回転電機で生じた回生電力を、前記車両に設けられた負荷で消費させる、(8)に記載の制御装置。
(11)
前記実行部は、
前記車両に設けられた摩擦ブレーキ及び回転電機の両方を制御することにより前記抑制処理を実行し、
前記車両に設けられた蓄電池に蓄えられている電力量に基づいて、前記摩擦ブレーキ及び前記回転電機のそれぞれの動作割合を変化させる、(5)又は(6)に記載の制御装置。
(12)
前記判定部が、他車両が追突する可能性が高い状況であると判定し、
前記実行部が前記抑制処理を開始した後に、
前記判定部が、他車両が追突する可能性が高い状況ではないと判定した場合には、
前記実行部は前記抑制処理を中断する、(1)乃至(11)のいずれか1つに記載の制御装置。
(13)
前記判定部が正常に機能し得る状態であるか否かを判定する機能判定部を更に備え、
前記機能判定部により、前記判定部が正常に機能し得ない状態であると判定された場合には、
前記実行部は、前記車両の制動力又は停止保持力を大きくする処理を行う、(1)乃至(12)のいずれか1つに記載の制御装置。
(14)
前記判定部により、前記車両に他車両が追突する可能性が高い状況であるとの判定が行われた場合であっても、
前記車両に設けられたブレーキランプに異常が生じている場合には、前記実行部は前記抑制処理を実行しない、(1)乃至(13)のいずれか1つに記載の制御装置。
(15)
前記判定部が、他車両が追突したと判定し、
前記実行部が前記抑制処理を開始した後に、
前記車両の車速が所定の下限速度以下まで低下すると、前記実行部は前記抑制処理を終了する、(1)乃至(14)のいずれか1つに記載の制御装置。
(16)
前記車両に設けられたアクセルペダルの操作量が所定の操作量閾値よりも大きい場合には、前記実行部は前記抑制処理を実行しない、(1)乃至(15)のいずれか1つに記載の制御装置。
(17)
前記車両の車速の絶対値が所定の車速閾値よりも大きい場合には、前記実行部は前記抑制処理を実行しない、(1)乃至(16)のいずれか1つに記載の制御装置。
(18)
前記車両が下り勾配の走路を走行しており、且つ、当該走路の勾配が所定の勾配閾値よりも小さい場合には、前記実行部は前記抑制処理を実行しない、(1)乃至(17)のいずれか1つうに記載の制御装置。
(19)
前記車両が走行している走路と、前記車両に設けられた車輪との間の摩擦係数が、所定の摩擦閾値よりも小さい場合には、前記実行部は前記抑制処理を実行しない、(1)乃至(18)のいずれか1つに記載の制御装置。
10:車両
100:制御装置
110:判定部
120:実行部

Claims (19)

  1. 車両(10)用の制御装置(100)であって、
    前記車両に他車両が追突したか否かの判定、又は、他車両が追突する可能性が高い状況であるか否かの判定、の少なくとも一方を行う判定部(110)と、
    前記判定部により、前記車両に他車両が追突したとの判定が行われた場合、又は、他車両が追突する可能性が高い状況であるとの判定が行われた場合に、追突に伴う二次被害の発生を抑制する処理、である抑制処理を実行する実行部(120)と、を備える、制御装置。
  2. 前記判定部は、前記車両の加速度が所定の加速度閾値を超えた場合に、他車両が追突したと判定する、請求項1に記載の制御装置。
  3. 前記判定部は、後方を走行している他車両と前記車両との間の車間距離又は相対速度に基づいて、当該他車両が追突する可能性が高い状況であるか否かの判定を行う、請求項1に記載の制御装置。
  4. 前記判定部は、通信により外部から得られる情報に基づいて、他車両が追突する可能性が高い状況であるか否かの判定を行う、請求項1に記載の制御装置。
  5. 前記実行部は、前記抑制処理として、前記車両の制動力又は停止保持力を大きくする処理を実行する、請求項1に記載の制御装置。
  6. 前記実行部は、前記抑制処理として、前記車両の制動力又は停止保持力を小さくする処理を実行する、請求項1に記載の制御装置。
  7. 前記実行部は、前記車両に設けられた摩擦ブレーキ(20)の動作を制御することにより前記抑制処理を実行する、請求項5又は6に記載の制御装置。
  8. 前記実行部は、前記車両に設けられた回転電機(12)を制御することにより前記抑制処理を実行する、請求項5又は6に記載の制御装置。
  9. 前記実行部は、前記回転電機で生じた回生電力を、前記車両に設けられた蓄電池に充電させる、請求項8に記載の制御装置。
  10. 前記実行部は、前記回転電機で生じた回生電力を、前記車両に設けられた負荷で消費させる、請求項8に記載の制御装置。
  11. 前記実行部は、
    前記車両に設けられた摩擦ブレーキ及び回転電機の両方を制御することにより前記抑制処理を実行し、
    前記車両に設けられた蓄電池に蓄えられている電力量に基づいて、前記摩擦ブレーキ及び前記回転電機のそれぞれの動作割合を変化させる、請求項5又は6に記載の制御装置。
  12. 前記判定部が、他車両が追突する可能性が高い状況であると判定し、
    前記実行部が前記抑制処理を開始した後に、
    前記判定部が、他車両が追突する可能性が高い状況ではないと判定した場合には、
    前記実行部は前記抑制処理を中断する、請求項1に記載の制御装置。
  13. 前記判定部が正常に機能し得る状態であるか否かを判定する機能判定部(130)を更に備え、
    前記機能判定部により、前記判定部が正常に機能し得ない状態であると判定された場合には、
    前記実行部は、前記車両の制動力又は停止保持力を大きくする処理を行う、請求項1に記載の制御装置。
  14. 前記判定部により、前記車両に他車両が追突する可能性が高い状況であるとの判定が行われた場合であっても、
    前記車両に設けられたブレーキランプ(21)に異常が生じている場合には、前記実行部は前記抑制処理を実行しない、請求項1に記載の制御装置。
  15. 前記判定部が、他車両が追突したと判定し、
    前記実行部が前記抑制処理を開始した後に、
    前記車両の車速が所定の下限速度以下まで低下すると、前記実行部は前記抑制処理を終了する、請求項1に記載の制御装置。
  16. 前記車両に設けられたアクセルペダル(18)の操作量が所定の操作量閾値よりも大きい場合には、前記実行部は前記抑制処理を実行しない、請求項1に記載の制御装置。
  17. 前記車両の車速の絶対値が所定の車速閾値よりも大きい場合には、前記実行部は前記抑制処理を実行しない、請求項1に記載の制御装置。
  18. 前記車両が下り勾配の走路を走行しており、且つ、当該走路の勾配が所定の勾配閾値よりも小さい場合には、前記実行部は前記抑制処理を実行しない、請求項1に記載の制御装置。
  19. 前記車両が走行している走路と、前記車両に設けられた車輪との間の摩擦係数が、所定の摩擦閾値よりも小さい場合には、前記実行部は前記抑制処理を実行しない、請求項1に記載の制御装置。
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