JP2023155942A - 治具 - Google Patents

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優斗 薄
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Abstract

【課題】安定した発光特性でLEDを発光させること。【解決手段】治具は、ベースと、LED(Light Emitting Diode)光源と、制御部とを有する。ベースは、基板を搬送する搬送装置により搬送可能な形状とされている。LED光源は、ベースの上に設けられ、供給電力に応じて発光する。制御部は、ベースの上に設けられ、LED光源の発光特性の変化が抑制されるようにLED光源に対する供給電力を制御する。【選択図】図1

Description

本開示は、治具に関する。
特許文献1は、異なる波長の光を発する複数のLED光源が設けられ、基板を搬送する搬送装置により搬送可能な形状とされた治具を開示する。
特開2021-93519号公報
本開示は、安定した発光特性でLEDを発光させる技術を提供する。
本開示の一態様による治具は、ベースと、LED(Light Emitting Diode)光源と、制御部とを有する。ベースは、基板を搬送する搬送装置により搬送可能な形状とされている。LED光源は、ベースの上に設けられ、供給電力に応じて発光する。制御部は、ベースの上に設けられ、LED光源の発光特性の変化が抑制されるようにLED光源に対する供給電力を制御する。
本開示によれば、安定した発光特性でLEDを発光させることができる。
図1は、実施形態に係る治具の一例を示す断面模式図である。 図2は、実施形態に係るプラズマ処理装置の一例を示す図である。 図3は、実施形態に係る半導体製造装置の一例を示す図である。 図4Aは、実施形態に係る定電圧回路の一例を示す図である。 図4Bは、実施形態に係る定電圧回路による変化の一例を示す図である。 図5Aは、実施形態に係る定電流回路の一例を示す図である。 図5Bは、実施形態に係る定電流回路による発光特性の変化の一例を示す図である。 図6Aは、発光開始からの経過時間によるLEDの変化の一例を説明する図である。 図6Bは、発光開始からの経過時間によるLEDの変化の一例を説明する図である。 図6Cは、発光開始からの経過時間によるLEDの変化の一例を説明する図である。 図7は、実施形態に係る制御回路の概略構成の一例を示す図である。 図8は、実施形態に係るLED光源の温度変化の一例を示す図である。 図9は、実施形態に係るLED光源の温度変化のモデルの一例を示す図である。 図10は、実施形態に係る補正結果の一例を示す図である。 図11は、実施形態に係る制御回路の概略構成の他の一例を示す図である。 図12は、実施形態に係る制御回路による電流値の制御の一例を模式的に示した図である。 図13は、実施形態に係る制御回路による電流値の制御の一例を模式的に示した図である。 図14は、実施形態に係る発光分光分析装置の校正に関係する処理システム内の各装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
以下、図面を参照して本願の開示する治具の実施形態について詳細に説明する。なお、本実施形態により、開示する治具が限定されるものではない。
プラズマを使用する半導体製造装置では、処理チャンバに発光分光分析装置を接続し、処理チャンバ内のプラズマの発光を発光分光分析装置により測定してプロセスの監視や制御を行う技術が広く知られている。このような技術に用いられる発光分光分析装置は、装置単独で任意の基準に対し校正がされている。
しかし、発光分光分析装置は、処理チャンバに接続した際に、取り付け部品等の影響により、測定結果に機差が生じてしまう場合がある。また、発光分光分析装置は、経時変化等により測定結果に変化が生じてしまう場合がある。
半導体製造装置では、このような機差や経時変化の校正に、ウエハ上に複数の基準光源を搭載した治具が用いられる。基準光源としては、例えば、所定の波長のLED(Light Emitting Diode)を使用したLED光源が用いられる。校正を行う場合、基準光源とされた複数のLED光源を設けた治具を、半導体製造装置上のウエハ搬送機を使用して処理チャンバ内へ搬送する。そして、複数のLED光源を順に発光させて処理チャンバに接続された発光分光分析装置にて検出する。そして、あらかじめ用意された基準光源の光量データと、検出された発光分光分析装置の光量データを照合し、取り付け部品等の影響による機差値を算出する。算出された機差値を発光分光分析装置へ入力することでチャンバを開放せずに機差を補正(校正)することが可能となる。
しかし、基準光源としてLEDを使用して、処理チャンバ内で校正する際には、次のような課題が存在する。LEDを発光させる発光回路には、一般的に、定電圧回路と定電流回路がある。
定電圧回路は、LEDの発熱により順電圧が変動してLEDに流れる電流が変化し、波長、輝度などの発光特性が変化する。このため、LEDの発光回路として定電圧回路を用いた場合、誤差の大きい基準光源になってしまう。
一方、定電流回路は、LEDの発熱により順電圧が変動しても、LEDに流れる電流が一定とされる。このため、LEDの発光回路として定電流回路を用いた場合、定電圧回路よりもLEDの発光特性が安定するが、それでもLEDの温度によって発光特性が変化してしまう。
このように、LEDは、発光回路として、定電圧回路や定電流回路を用いた場合、誤差の大きい基準光源になってしまう。そこで、安定した発光特性でLEDを発光させる技術が期待されている。
[実施形態]
[治具]
まず、実施形態に係る治具LWについて、図1を参照して説明する。図1は、実施形態に係る治具LWの一例を示す断面模式図である。治具LWは、ベース11と、制御基板12と、複数のLED光源13a~13dと、複数の温度センサ14a~14dと、加速度センサ17と、バッテリー19とを有する。なお、以下、実施形態では、LED光源13a~13dを総称して「LED光源13」とも称し、温度センサ14a~14dを総称して「温度センサ14」とも称する。
ベース11は、円盤状のウエハを一例とする基板である。ただし、ベース11は、円盤状に限られず、基板を搬送する搬送装置により搬送できれば、多角形、楕円等、形状には限定されない。これにより、治具LWは、後述する処理システムにおいて、搬送室に設けられた搬送装置により搬送可能な形状であるため、プラズマ処理装置等の所与の装置と搬送室との間を真空を破らないで搬送することができる。基板の材質としては、例えばシリコン、カーボンファイバ、石英ガラス、シリコンカーバイド、シリコンナイトライド、アルミナなどが挙げられる。基板の材質は、導電性と伝熱性とを有する材質が好ましい。
制御基板12は、ベース11の上に設けられる回路基板である。制御基板12は、LED光源13a~13dと、温度センサ14a~14dと、加速度センサ17と、コネクタ21と、制御回路200とを有する。
LED光源13a~13dは、それぞれ基準光源として用いる光源である。LED光源13a~13dは、発光する光の波長が異なっている。LED光源13a~13dは、発光する光の波長がそれぞれ異なり、それぞれ所定の波長におおよそ定まっている。LED光源13a~13dは、それぞれ複数配置されている。実施形態に係る治具LWでは、LED光源13a~13dは、ベース11の上の制御基板12にそれぞれ4つ配置される。LED光源13a、LED光源13b、LED光源13c、及びLED光源13dはそれぞれ異なる波長(つまり、異なる色)の光を発する。4つのLED光源13aは、同一波長の光を発するLED光源であり、並べて配置される。4つのLED光源13bは、同一波長の光を発するLED光源であり、並べて配置される。4つのLED光源13cは、同一波長の光を発するLED光源であり、並べて配置される。4つのLED光源13dは、同一波長の光を発するLED光源であり、並べて配置される。なお、実施形態では、4つの波長のLED光源13a~13dを設けた場合を例に説明するが、治具LWに設けるLED光源13の波長の数は4つに限定されるものではない。例えば、治具LWには、異なる12種類の波長のLED光源13をそれぞれ設けてもよい。
同一波長の光を発するLED光源13をそれぞれ4つずつ並べて配置することにより、各波長の光量を増やしている。これにより、校正対象装置や基準装置の窓に取り付けられた発光分光分析装置100が窓を介して各波長の光を受光し易くすることができる。ただし、各波長のLED光源13の個数は4つに限定されるものではなく、3つ以下又は5つ以上であってもよい。LED光源13a、LED光源13b、LED光源13c、及びLED光源13dの間はそれぞれ離間して配置される。また、各LED光源13a、LED光源13b、LED光源13c、及びLED光源13dの同一波長のLED光源の個数は、複数に限られず、光量が足りれば1つであってもよい。この場合、LED光源13a、LED光源13b、LED光源13c、及びLED光源13dが並べて配置されてもよい。
LED光源13a~13dは、ベース11の最外周に沿って配置することが好ましい。これにより、発光分光分析装置100が、LED光源13a~13dから出力された光をより受光し易くなる。ただし、複数のLED光源13a~13dの配置は、制御基板12の上であれば特に制限はない。
LED光源13a~13dは、LED(light emitting diode)又はOLED(Organic light emitting diode)が設けられている。
実施形態に係る治具LWでは、LED光源13a~13dにLED又はOLEDを使用することで、治具LWを小型化することができる。複数のLED光源13a~13dの波長帯は、200nm~850nmの範囲であることが好ましい。LED光源13a~13dから出力される光は、可視光線に限られず、紫外線又は赤外線であってもよい。なお、LED光源13は、例えば白色LEDとの組み合わせにより様々な波長(色)の光を出力可能にしてもよい。
LED光源13a~13dのそれぞれは、発光分光分析装置100が取り付けられるチャンバの窓に近くなる位置に、回転し、搬送する。これにより、発光分光分析装置100が各光を受光し易くなる。なお、ベース11には、エッジにノッチ22が形成され、この切欠きにより、後述するアライメント装置が搬送された治具LWの回転を制御できるように構成される。
温度センサ14a~14dは、LED光源13a~13dに対して一対一になるように各LED光源13a~13dの近傍に配置されている。温度センサ14aは、LED光源13aの周辺温度を測定する。温度センサ14bは、LED光源13bの周辺温度を測定する。温度センサ14cは、LED光源13cの周辺温度を測定する。温度センサ14dは、LED光源13dの周辺温度を測定する。
加速度センサ17は、治具LWの傾きや装置内の搬送動作を検出する。
制御回路200は、ベース11の上の制御基板12に配置されている。制御回路200は、マイコン等を含む。制御回路200は、所与のプログラムに基づいてLED光源13a~13dを発光又は消灯させる。制御回路200は、治具LWの各部を制御する制御部として機能する。制御回路200は、例えばLED光源13a~13dのそれぞれの発光及び消灯を制御する。例えば、制御回路200は、他の機器との通信可能とし、他の機器との通信によりLED光源13a~13dのそれぞれの発光及び消灯を制御してもよい。また、例えば、制御回路200は、所定のスケジュールに従って、LED光源13a~13dのそれぞれの発光及び消灯を制御してもよい。また、例えば、制御回路200は、治具LWが、後述するプラズマ処理装置10の載置台STに載置されたことを検知してLED光源13a~13dのそれぞれの発光及び消灯を制御してもよい。例えば、制御回路200は、温度センサ14又は加速度センサ17を用いて治具LWが載置台STに載置されたことを検知する。加速度センサ17は、治具LWの傾き及び昇降動作を検出する。温度センサ14は、載置台STの温度を検出する。治具LWは、治具LWの傾き、昇降動作及び/又は温度を検知することで載置台STに載置されているか否かを判定する。制御回路200は、治具LWが載置されたことを検知する毎に、LED光源13a~13dを順に個別に発光し、発光してから所定時間を経過した後に消灯する。
コネクタ21は、バッテリー19を充電するためのインタフェースである。コネクタ21は、バッテリー19を充電する際に、外部電源と接続される。バッテリー19は、ベース11の上に4つ配置されている。バッテリー19は、LED光源13a~13d及び制御回路200に電力を供給する。バッテリー19は、複数のLED光源13及び制御部に電力を供給する電力供給部の一例である。バッテリー19は、LED光源13a~13dの最大電流値に耐え得る数であれば、4つに限られない。
[プラズマ処理装置]
かかる構成の治具LWは、エッチング処理、成膜処理等の基板処理を実行するプラズマ処理装置に搬送可能である。図2は、実施形態に係るプラズマ処理装置10の一例を示す図である。プラズマ処理装置10は、処理ガスからプラズマを励起するために用いられるいくつかのプラズマ生成システムの一例を与える。
図2のプラズマ処理装置10は、容量結合プラズマ(CCP)装置を示している。プラズマ処理装置10は、チャンバ2を有する。チャンバ2は、内部に、上部電極3と載置台STが対向するように配置されている。プラズマ処理装置10は、チャンバ2内の上部電極3と載置台STとの間にプラズマPが形成される。載置台STは、下部電極4及び静電チャック5を有する。プロセス中、載置台ST上には基板が保持される。チャンバ2には光を透過する窓101が設けられている。窓101には光ファイバ102を介して発光分光分析装置100が接続されている。発光分光分析装置100によりプラズマの発光強度を分析する場合、載置台ST上には基板が保持される。RFソース6とRFソース7は、上部電極3及び下部電極4の双方に結合され、異なるRF周波数が用いられ得る。他の例では、RFソース6とRFソース7が同じ電極に結合されてもよい。更に、直流電流(DC)パワーが上部電極に結合されてもよい。チャンバ2にはガスソース8が接続され、処理ガスを供給する。また、チャンバ2には排気装置9が接続され、チャンバ2内部を排気する。
図2のプラズマ処理装置は、プロセッサ及びメモリを含むEC(Equipment Controller)180を有し、プラズマ処理装置10の各要素を制御して基板をプラズマ処理する。
[半導体製造装置]
次に、プラズマ処理装置10を有する半導体製造装置30について、図3を参照しながら説明する。図3は、実施形態に係る半導体製造装置30の一例を示す図である。半導体製造装置30は、図2の構成のプラズマ処理装置10を4つ有し、それぞれをプラズマ処理装置10a~10dとして示す。
半導体製造装置30は、プラズマ処理装置10a~10dにそれぞれ設けられたチャンバ2a~2d(総称して「チャンバ2」ともいう。)、搬送室VTM、2つのロードロック室LLM、ローダーモジュールLM、アライメント装置ORT、3つのロードポートLP及びMC(Machine Controller)181を有する。
チャンバ2a~2dは、搬送室VTMの対向する辺に2つずつ並んで配置され、基板に所定の処理を施す。チャンバ2a~2dと搬送室VTMとの間は、ゲートバルブVにより開閉可能に接続されている。チャンバ2a~2dの内部は減圧され、真空雰囲気になっている。
搬送室VTMの内部には、基板を搬送する搬送装置VAが配置されている。搬送装置VAは、先端ピックの上に基板を保持し、チャンバ2a~2dとロードロック室LLMとの間で基板の受け渡しを行う。搬送装置VAは、先端ピックの上に治具LWを保持し、チャンバ2a~2dとロードロック室LLMとの間で治具LWの受け渡しを行うことができる。
ロードロック室LLMは、搬送室VTMとローダーモジュールLMとの間に設けられている。ロードロック室LLMは、大気雰囲気と真空雰囲気とを切り替えて基板又は治具LWをローダーモジュールLMの大気空間と搬送室VTMの真空空間との間で搬送する。
ローダーモジュールLMの内部は、ダウンフローで清浄に保たれ、側壁には3つのロードポートLPが備えられている。各ロードポートLPには、例えば25枚の基板が収容されたFOUP(Front Opening Unified Pod)又は空のFOUPが取り付けられる。基板は、ロードポートLPからチャンバ2a~2dへ搬送され、また、基板の処理後にチャンバ2a~2dからロードポートLPへ搬送される。
ローダーモジュールLMの内部には、基板を搬送する搬送装置LAが配置されている。搬送装置LAは、先端ピックの上に基板を保持し、FOUPとロードロック室LLMとの間で基板の受け渡しを行う。搬送装置LAは、先端ピックの上に治具LWを保持し、チャンバ2a~2dとロードロック室LLMとの間で治具LWの受け渡しを行うことができる。
ローダーモジュールLMには、基板の位置をアライメントするアライメント装置ORTが設けられている。アライメント装置ORTは、ローダーモジュールLMの例えば一端に配置されている。アライメント装置ORTは、基板の中心位置、偏心量及びノッチ位置を検出する。検出結果に基づく基板の配置の補正は、ローダーモジュールLMに配置された搬送装置LAで行う。アライメント装置ORTは、治具LWの中心位置、偏心量及びノッチ位置を検出する。検出結果に基づく治具LWの配置の補正は、ローダーモジュールLMに配置された搬送装置LAで行う。
なお、半導体製造装置30は、チャンバ2、ロードロック室LLM、ローダーモジュールLM及びロードポートLPの個数が、実施形態で示す個数に限らず、いくつであってもよい。例えば、半導体製造装置30は、チャンバ2が8個や、12個、16個、20個、24個設けられてもよい。また、治具LWの搬送は、基板の搬送同様に行うことができる。治具LWは、搬送室VTMに設けられた、基板を搬送する搬送装置LA,VAにより搬送可能な形状である。これにより、治具LWは、所与の装置の一例であるプラズマ処理装置10と搬送室VTMとの間を真空を破らないで搬送することができる。
MC181は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、HDD(Hard Disk Drive)を有する。なお、MC181は、SSD(Solid State Drive)等の他の記憶領域を有してもよい。
CPUは、プロセスの手順やプロセスの条件が設定されたレシピに従って、チャンバ2a~2dにおける基板の処理を制御する。ROM、RAM又はHDDの記憶部には、レシピが格納されている。記憶部には、基板の処理及び搬送を制御するために実行されるプログラムが記憶されている。また、記憶部には、治具LWの搬送処理を制御するために実行されるプログラムが記憶されている。CPUは、治具LWの搬送手順や条件が設定されたプログラムに従って、治具LWの搬送を制御する。
チャンバ2a~2dのそれぞれには、各チャンバに設けられた光を透過する窓101に光ファイバ102を介して発光分光分析装置100a~100d(以下、総称して「発光分光分析装置100」ともいう。)が取り付けられている。載置台STに治具LWが載置され、治具LWに設けられたLED光源13が発光すると、発光分光分析装置100は、出力された光を、窓101を介して受光する。
半導体製造装置において、治具LWは、FOUP内、アライメント装置ORT内に配置してもよい。搬送室VTM等の搬送系の空間内にアライメント装置を配置し、そのアライメント装置に配置してもよい。治具LWのLED光源13a~13dから出力される光が発光分光分析装置100の分析に十分な光量であれば、治具LWを回転させずに各LED光源13a~13dから出力される光に基づく分析を行ってもよい。この場合、アライメント装置ORTはなくてもよい。
発光分光分析装置100での分析の一例としては、EPD(End Point Detection:終点検出)等、プロセスの監視が挙げられる。基板処理時に発生する反応生成物が付着すること等により窓の曇りが発生すると、発光分光分析装置100の感度が悪くなる。また、チャンバと発光分光分析装置100を接続する光ファイバ102の這い回しの状態によっても発光分光分析装置100の感度が変わる。
実施形態に係る治具LWによれば、LED光源13がチャンバ2の内部にある状態で、発光分光分析装置100の受光が可能である。また、チャンバ2の蓋を開けてチャンバ2を大気に解放することなく、チャンバ2内を真空に保ったまま、治具LWをチャンバ2内に搬送できる。これにより、発光分光分析装置100の感度を最適な値に調整し、発光信号強度を安定させることができる。
また、実施形態では、窓101は、ハニカム形状の2重窓構造となっている。これにより、窓101内へのプラズマ及びラジカルの進入を抑えて、窓101に付着する反応生成物の量を極力減らし、発光分光分析装置100の受光強度の低下を抑制できる。
なお、プラズマ処理装置10a~10dのうち、いずれかのチャンバ2内で基板の処理を行っているときに別のチャンバ2内で治具LWを載置台STに載置して発光分光分析装置100による受光を行ってもよい。
ところで、LED光源13(13a~13d)に使用されるLEDは、発光回路として、定電圧回路や定電流回路を用いた場合、発光特性が経時的に変化する。ここで、LEDの発光特性の経時的な変化を説明する。
図4Aは、実施形態に係る定電圧回路300の一例を示す図である。図4Aには、LEDを発光させる発光回路を定電圧回路300とした場合の一例が示されている。定電圧回路300は、定圧電源301に対して、LED302と抵抗303が直列に接続されている。定圧電源301は、一定の電圧Vpowを印加する。図4Aには、定電圧回路300を流れる電流をIとして示し、LED302の順電圧をVfとして示している。LED302は、電圧が印加されることで発光する。また、LED302は、電流Iに応じて波長、光量などの発光特性が変化する。
図4Bは、実施形態に係る定電圧回路300による発光特性の経時変化の一例を示す図である。図4Bには、図4Aに示した定電圧回路300によりLED302を発光させた場合の経時変化が示されている。線L11は、定圧電源301が印加する電圧Vpowの変化を示している。線L12は、定電圧回路300を流れる電流Iの変化を示している。線L13は、LED302の光量の変化を示している。線L14は、LED302の順電圧Vfの変化を示している。
定電圧回路300は、定圧電源301から一定の電圧Vpowを印加するため、電圧Vpowに経時変化が発生していない。しかし、定電圧回路300では、LED302の発熱により順電圧Vfが発光開始から経過時間と共に変動して、LED302に流れる電流Iが変化し、波長、光量などの発光特性が変化する。
図5Aは、実施形態に係る定電流回路310の一例を示す図である。図5Aには、LEDを発光させる発光回路を定電流回路310とした場合の一例が示されている。定電流回路310は、定電流源311に対して、LED302と抵抗303が直列に接続されている。定電流源311は、一定の電流が流れるように電圧Vpowを印加する。図5Aには、定電流回路310を流れる電流をIとして示し、LED302の順電圧をVfとして示している。LED302は、電圧が印加されることで発光する。また、LED302は、流れる電流Iに応じて波長、光量などの発光特性が変化する。
図5Bは、実施形態に係る定電流回路310による発光特性の変化の一例を示す図である。図5Bには、図5Aに示した定電流回路310によりLED302を発光させた場合の経時変化が示されている。線L21は、定電流回路310が印加する電圧Vpowの変化を示している。線L22は、定電流回路310を流れる電流Iの変化を示している。線L23は、LED302の光量の変化を示している。線L24は、LED302の順電圧Vfの変化を示している。
定電流回路310は、定電流源311は、一定の電流Iが流れるように電圧Vpowを印加しており、LED302の発熱により、線L21に示すように、電圧Vpowが発光開始から経過時間と共に低下する。定電流回路310は、LED302の発熱により順電圧Vfが変動しても、LED302に流れる電流が一定である。このため、定電流回路310では、図4Aに示した定電流回路310の場合よりもLED302の発光特性が安定するが、それでも発熱による温度変化によってLED302の発光特性が変化してしまう。
このように、LEDは、発光回路として、定電圧回路や定電流回路を用いた場合、誤差の大きい基準光源になってしまう。
ここで、LEDの発光開始から発光特性の変化をより詳細に説明する。図6A~6Cは、発光開始からの経過時間によるLEDの変化の一例を説明する図である。図6A~6Cは、発光開始から60秒間のLEDに流した電流、LEDの温度、LEDの発光光量の変化を示している。図6Aは、LEDに流した電流値を示しており、発光開始から一定の電流Iを流してLEDを発光させている。図6Bは、LEDの発熱による温度変化を示している。LEDは、発熱により、発光開始から温度が上昇している。また、LEDの温度は、発光開始に近いほど上昇率が大きくなっている。図6Cは、LEDの発光光量の変化を示している。LEDは、温度の上昇に伴い、発光光量が低下している。
LEDは、温度変化が収まると光量が安定する。そこで、例えば、定電流回路を用いて、LEDの温度が安定するまで待つことが考えられる。しかし、LEDの温度が安定するまで待ってから校正を開始する場合、校正時間が長くなる。半導体製造装置30は、校正時間が長くなると、半導体を製造できない時間が長くなるため、生産性が低下する。
そこで、本実施形態に係る治具LWでは、制御回路200がLED光源13の発光特性の変化が抑制されるようにLED光源13に対する供給電力を制御する。
図7は、実施形態に係る制御回路200の概略構成の一例を示す図である。制御回路200は、マイコン210と、電圧加算回路220と、電圧電流変換回路230とを有する。マイコン210は、電圧加算回路220に接続されている。電圧加算回路220は、電圧電流変換回路230に接続されている。電圧電流変換回路230は、それぞれのLED光源13に接続されている。
図7では、簡略化するため、電圧加算回路220及び電圧電流変換回路230を1つ示しているが、電圧加算回路220及び電圧電流変換回路230は、基準光源の種類に対応して設けてられている。例えば、電圧加算回路220及び電圧電流変換回路230は、LED光源13a~13dに対応して4つ設けられている。なお、電圧加算回路220及び電圧電流変換回路230は、個々のLED光源13に対応して設けてもよい。
マイコン210は、CPUなどの制御部211と、RAMやROMなどの記憶部212、入出力回路などを有し、単体でコンピュータとして機能を有する。マイコン210は、発光させるLED光源13に対応した電圧加算回路220に第1電圧指示信号と第2電圧指示信号を出力する。第1電圧指示信号と第2電圧指示信号は、それぞれ12ビットのデータとされている。第1電圧指示信号は、LED光源13を発光させる基準となる基準電圧を示す信号である。治具LWは、事前に、LED光源13a~13dがそれぞれ基準となる光量及び波長で発光するように校正される。マイコン210には、LED光源13a~13dごとに、それぞれ基準となる光量及び波長で発光する電流値が得られる基準電圧が設定される。マイコン210は、LED光源13a~13dをそれぞれ発光させる際に、発光させるLED光源13a~13dに対応する基準電圧を示す第1電圧指示信号を出力する。また、マイコン210は、LED光源13a~13dの発光特性の変化が抑制するように、発光開始からの経過時間に応じて第2電圧指示信号を出力する。例えば、マイコン210は、LED光源13a~13dの発光開始からLED光源13a~13dの流れる電流値が、経時的に増加するように、基準電圧からの電圧の上昇を指示する第2電圧指示信号を出力する。
電圧加算回路220は、第1電圧指示信号の電圧と第2電圧指示信号の電圧を加算した電圧を電圧電流変換回路230に出力する。これにより、基準電圧から徐々に上昇させた電圧が電圧電流変換回路230に出力される。
電圧電流変換回路230は、電圧加算回路220から入力する電圧に対応した電流をLED光源13に供給する。例えば、電圧電流変換回路230は、入力する電圧とLED光源13に流す電流値との関係が比例関係で定められている。電圧電流変換回路230は、入力する電圧に対応した電流値の電流をLED光源13に流す。電圧電流変換回路230に入力する電圧は、発光開始からの経過時間に応じて、基準電圧から徐々に上昇する。このため、LED光源13に流れる電流値は、発光開始からの経過時間に応じて、基準となる光量及び波長で発光する電流値から徐々に増加する。
マイコン210は、LED光源13の発光開始からLED光源13に流す電流値の補正量を示した補正モデルに基づいて、LED光源13の発光開始からの経過時間に応じてLED光源13の流れる電流値を制御する。例えば、マイコン210は、LED光源13をそれぞれ発光させる際に、設定された基準電圧を示す第1電圧指示信号を出力する。そして、マイコン210は、補正モデルに基づいて、LED光源13の発光開始からの経過時間に応じて、電流値の補正量を、第2電圧指示信号として出力する。
ここで、補正モデルについて説明する。LED光源13は、点灯すると発熱により温度が上昇する。図8は、実施形態に係るLED光源13の温度変化の一例を示す図である。図8には、LED光源13に一定の電流を流した場合のLED光源13の経時的な温度変化を示している。このLED光源13の温度変化は、次のように関係式としてモデル化できる。図9は、実施形態に係るLED光源13の温度変化のモデルの一例を示す図である。図8に示すように、LED光源13の温度変化は、発光開始に近いほど温度の増加率が高く、発光開始から徐々に温度の増加率が低下する。このようなLED光源13の温度変化は、例えば、以下に示すように直線成分の項と曲線成分の項の和による関係式(1)により近似できる。
Figure 2023155942000002
ここで、
tは、発光開始からの経過時間である。
αは、直線成分の傾きを示すパラメータである。
Kは、曲線成分の上限を示すパラメータである。
βは、曲線成分の追従性を示すパラメータである。
図9には、関係式(1)が示す線L30と、直線成分の項が示す線L31と、曲線成分の式が示す線L32と示されている。直線成分の項は、パラメータαが大きくなると傾きが大きくなり、関係式(1)の温度の増加率が全体的に大きくなる。曲線成分の項は、パラメータKが大きくなると上限が大きくなる。また、曲線成分の項は、パラメータβが大きくなると温度の増加がゆっくりとなる。
本実施形態に係る治具LWでは、事前に、LED光源13a~13dをそれぞれ基準となる光量及び波長で発光する電流値が得られる基準電圧で発光させた際に温度変化をそれぞれ計測する。そして、LED光源13a~13dごとに、測定結果から温度変化を近似する関係式(1)のパラメータα、β、Kの値を求める。マイコン210には、LED光源13a~13dごとに、パラメータα、β、Kの値を設定した関係式(1)が補正モデルとして設定される。例えば、記憶部212には、LED光源13a~13dごとに、パラメータα、β、Kの値を設定した関係式(1)の情報が記憶される。
マイコン210は、LED光源13a~13dをそれぞれ発光させる際に、設定された基準電圧を示す第1電圧指示信号を出力する。そして、マイコン210は、補正モデルに基づいて、LED光源13a~13dの発光開始からの経過時間に応じて、電流値の補正量を、第2電圧指示信号として出力する。例えば、制御部211は、発光させたLED光源13a~13dに対応した、パラメータα、β、Kの値を設定した関係式(1)を記憶部212から読み出す。そして、制御部211は、読み出した関係式(1)を用いて、発光開始からの経過時間tから電流値の補正量を求める。マイコン210は、求めた電流値の補正量を、第2電圧指示信号として出力する。
なお、マイコン210は、関係式(1)と、LED光源13a~13dごとのパラメータα、β、Kの値が補正モデルとして設定されてもよい。そして、マイコン210は、発光させたLED光源13a~13dに対応したパラメータα、β、Kの値を関係式(1)に設定し、パラメータα、β、Kの値を設定した関係式(1)を用いて、発光開始からの経過時間tから電流値の補正量を求めてもよい。例えば、記憶部212には、LED光源13a~13dごとのパラメータα、β、Kの値の情報が記憶される。制御部211は、発光させたLED光源13a~13dに対応した、パラメータα、β、Kの値を読みして関係式(1)に設定し、関係式(1)を用いて、発光開始からの経過時間tから電流値の補正量を求めてもよい。
補正結果の一例を説明する。図10は、実施形態に係る補正結果の一例を示す図である。図10には、LED光源13を発光させる際に流した電流値と、LED光源13の発光光量の変化が示されている。ここで、LED光源13は、線L41に示すように一定の電流値で発光させた場合、発熱により線L42に示すように光量が低下する。
一方、本実施形態にでは、マイコン210は、線L43に示すように、発光開始から電流値を徐々に増加させる補正を行う。これにより、LED光源13は、線L44に示すように、光量の低下が抑えられ、光量の変動が小さくなっている。このように、本実施形態では、LED光源13の発光特性を安定させることができる。これにより、実施形態に係る治具LWは、発光分光分析装置100を精度よく校正できる。
なお、上記の実施形態ではマイコン210が、補正モデルとして関係式(1)を記憶し、LED光源13の発光開始からの経過時間に応じた電流値の補正量を関係式(1)から求める場合を例に説明した。しかし、これに限定されるものではない。マイコン210は、補正モデルとして、関係式(1)から求めた、発光開始からの経過時間に応じた電流値の補正量を補正情報として記憶し、補正情報を用いて、発光開始からの経過時間tから電流値の補正量を求めてもよい。例えば、マイコン210は、LED光源13a~13dごとに、発光開始からの経過時間ごとに電流値の補正量を格納した補正情報として記憶部212に記憶する。制御部211は、記憶部212の発光させたLED光源13a~13dに対応した補正情報から、発光開始からの経過時間tに対応した補正量を読み出すことで、経過時間tに応じた電流値の補正量を求めてもよい。
また、上述したように、LED光源13は、発光すると発熱により温度が上昇し、流れる電流や電圧が変化する。そこで、制御回路200は、LED光源13に流れる電流や電圧、温度センサ14により検出される温度に基づいて、LED光源13の発光特性の変化が抑制されるようにLED光源13に対する供給電力を制御してもよい。
図11は、実施形態に係る制御回路200の概略構成の他の一例を示す図である。制御部211には、LED光源13に流れる電流や電圧、温度センサ14により検出される温度のデータが入力する。制御部211には、LED光源13の発光開始から、発光させたLED光源13に流れる電流や電圧、発光させたLED光源13に対応する温度センサ14により検出される温度に応じて、発光させたLED光源13に流す電流値を補正してもよい。
図12は、実施形態に係る制御回路200による電流値の制御の一例を模式的に示した図である。制御回路200は、LED光源13を発光させる際、発光させるLED光源13が基準となる光量及び波長で発光する電流値Ibaseの電流をLED光源13へ出力する。制御回路200には、温度センサ14からLED光源13の温度Tledが入力する。制御回路200は、前回補正時の温度Tledの移動平均値を前回値Z-1として記憶している。制御回路200は、入力する温度Tledの移動平均を算出する。制御回路200は、算出した移動平均値から前回値Z-1を減算して発熱量ΔTを算出する。制御回路200は、算出した発熱量ΔTに温度電圧変換係数Kを乗算して電流補正量ΔIを算出する。温度電圧変換係数Kには、実験やシミュレーションにより事前に適切な値に設定される。制御回路200は、電流値Ibaseと電流補正量ΔIを加算した値の電流をLED光源13へ出力する。
図13は、実施形態に係る制御回路200による電流値の制御の一例を模式的に示した図である。制御回路200は、LED光源13を発光させる際、発光させるLED光源13が基準となる光量及び波長で発光する電流値Ibaseの電流をLED光源13へ出力する。制御回路200には、温度センサ14からの順電圧Vfが入力する。制御回路200は、AD変換時のノイズを削減するため、順電圧Vfをローパスフィルタに入力する。制御回路200は、ローパスフィルタから出力された順電圧Vfに係数Kvtを乗算して温度Tledに変換する。係数Kvtは、実験やシミュレーションにより事前に適切な値に設定される。制御回路200は、温度Tledの移動平均を算出する。制御回路200は、算出した移動平均値から前回値Z-1を減算して発熱量ΔTを算出する。制御回路200は、算出した発熱量ΔTに温度電圧変換係数Kを乗算して電流補正量ΔIを算出する。温度電圧変換係数Kには、実験やシミュレーションにより事前に適切な値に設定される。制御回路200は、電流値Ibaseと電流補正量ΔIを加算した値の電流をLED光源13へ出力する。
これにより、制御回路200は、LED光源13の発光開始から温度の上昇に応じて、LED光源13の流れる電流値が経時的に増加するように、LED光源13に対する供給電力を制御できる。
[処理システム]
次に、本実施形態に係る治具LWを用いて発光分光分析装置100を校正する流れの一例を説明する。以下では、プラズマ処理装置10aのチャンバ2aに接続された発光分光分析装置100aを校正する流れを図14を参照しながら説明する。図14は、実施形態に係る発光分光分析装置100aの校正に関係する処理システム1内の各装置のハードウェア構成の一例を示す図である。処理システム1aは、半導体製造装置30aと治具LWとを有する。半導体製造装置30aは、チャンバ2aと、EC180aと、発光分光分析装置100aと、PC400と、搬送装置VA1、LA1と、アライメント装置ORT1とを有する。
発光分光分析装置100aは、測定部103aとCPU104aとメモリ105aとを有する。測定部103aは、治具LWに搭載された複数のLED光源13から出力される光を用いて発光強度のデータを測定する。メモリ105aは、治具LWの複数のLED光源13から出力される光を用いて発光強度のデータを分析するための所与のプログラムを記憶する。CPU104aは、メモリ105aに記憶されたプログラムを実行することで、基準となるプラズマ処理装置10のチャンバ2a内へ搬送された治具LWの複数のLED光源13から出力される光を測定し、発光強度のデータを分析する。
発光分光分析装置100aを校正する場合、PC400は、治具LWを、基準となるプラズマ処理装置10のチャンバ2aと搬送室VTMとの間でチャンバ2a(処理室)の減圧環境を維持したまま搬送するように制御する。PC400は、治具LWを、アライメント装置ORT1に搬送し、ノッチ22を基準に指定された方向に回転させる。PC400は、回転させた治具LWを載置台STに載置する。治具LWは、チャンバ2aの窓101aに近づく位置で複数のLED光源13aを発光する。測定部103aは、複数のLED光源13aから出力された第1の波長の光を、窓101aを介して受光する。CPU104aは、受光した第1の波長の光の発光強度を分析する。
次に、PC400は、再び治具LWをアライメント装置ORT1に搬送し、ノッチ22を基準に指定された方向に回転させる。PC400は、回転させた治具LWを載置台STに載置する。治具LWは、チャンバ2aの窓101aに近づく位置で複数のLED光源13bを発光する。測定部103aは、複数のLED光源13bから出力された第2の波長の光を、窓101aを介して受光する。CPU104aは、受光した第2の波長の光の発光強度を分析する。
次に、PC400は、再び治具LWをアライメント装置ORT1に搬送し、ノッチ22を基準に指定された方向に回転させる。PC400は、回転させた治具LWを載置台STに載置する。治具LWは、チャンバ2aの窓101aに近づく位置で複数のLED光源13cを発光する。測定部103aは、複数のLED光源13cから出力された第3の波長の光を、窓101aを介して受光する。CPU104aは、受光した第3の波長の光の発光強度を分析する。
次に、PC400は、再び治具LWをアライメント装置ORT1に搬送し、ノッチ22を基準に指定された方向に回転させる。PC400は、回転させた治具LWを載置台STに載置する。治具LWは、チャンバ2aの窓101aに近づく位置で複数のLED光源13dを発光する。測定部103aは、複数のLED光源13dから出力された第4の波長の光を、窓101aを介して受光する。CPU104aは、受光した第4の波長の光の発光強度を分析する。
なお、LED光源13aからの第1の波長の光、LED光源13dからの第4の波長の光、LED光源13cからの第3の波長の光、LED光源13bからの第2の波長の光について第1の波長<第4の波長<第3の波長<第2の波長の関係がある場合、時計回りに測定することが好ましい。例えば、測定部103aは、第1の波長の光を出力するLED光源13a→第4の波長の光を出力するLED光源13d→第3の波長の光を出力するLED光源13c→第2の波長の光を出力するLED光源13bの順に各波長の光を測定することが好ましい。隣接するLED光源13の光を順に測定することで、アライメント装置ORT1において治具LWを回転するときの回転量を減らすことができる。
CPU104aは、第1~第4の波長の光の発光強度のデータに基づき、発光分光分析装置100aを校正する。例えば、CPU104aは、あらかじめ用意された基準光源の光量データと、第1~第4の波長の光の発光強度のデータを照合し、取り付け部品等の影響による機差値を算出する。CPU104aは、算出した機差値に基づいて、発光分光分析装置100aを校正する。例えば、CPU104aは、第1~第4の波長の光の発光強度のデータを基準光源の光量データに補正するための補正データを算出する。例えば、CPU104aは、第1~第4の波長の光の発光強度のデータと基準光源の光量データとの差分を算出し、第1~第4の波長の光の発光強度のデータが基準光源の光量データと同じ波形を示すように、補正データを算出する。CPU104aは、補正データをメモリ105aに記憶する。
プラズマ処理装置10aは、チャンバ2a内で基板に対してプラズマ処理を実施した際、発光分光分析装置100aにより第1~第4の波長の光の発光強度をそれぞれ測定する。CPU104aは、測定した第1~第4の波長の光の発光強度のデータを用いて補正データ補正する。CPU104aは、補正後の発光強度のデータに基づいてプラズマ処理の状態を判別する。なお、プラズマ処理装置10aは、測定した第1~第4の波長の光の発光強度のデータを基準として用いてプラズマ処理の状態を判別してもよい。例えば、プラズマ処理装置10aは、測定された第1~第4の波長の光の発光強度のデータを合成し、合成した発光強度のデータを基準データとしてメモリ105aに記憶する。プラズマ処理装置10aは、基板に対するプラズマ処理の際に測定された発光強度のデータを、メモリ105aに記憶された基準データと比較し、比較結果に基づいてプラズマ処理の状態を判別してもよい。
処理システム1aは、各プラズマ処理装置10の発光分光分析装置100を順に校正する。処理システム1aは、プラズマ処理装置10の数が多くなるほど、発光分光分析装置100の数も多くなり、校正に時間がかかる。
本実施形態に係る治具LWは、LED光源13a~13dの発光特性をそれぞれ早期に安定して発光させることができる。これにより、本実施形態に係る治具LWは、各プラズマ処理装置10のチャンバ2に配置した際に発光分光分析装置100の校正を早期に開始可能とすることができる。これにより、本実施形態に係る治具LWは、処理システム1aの各発光分光分析装置100の校正にかかる時間が短縮することができる。
なお、補正した発光強度のデータをサーバに蓄積するようにしてもよい。サーバは、補正した発光強度のデータを発光分光分析装置100から取得し、蓄積する。これにより、蓄積したデータのログデータに基づきプラズマ処理装置10の状態や機差を解析できる。サーバは、複数の半導体製造装置30を制御する複数のMC181に接続され、複数のMC181からデータを収集するホストコンピュータであってもよい。
以上のように、実施形態に係る治具LWは、ベース11と、LED光源13と、制御回路200(制御部)とを有する。ベース11は、基板を搬送する搬送装置VA、LAにより搬送可能な形状とされている。LED光源13は、ベース11の上に設けられ、供給電力に応じて発光する。制御回路200は、ベース11の上に設けられ、LED光源13の発光特性の変化が抑制されるようにLED光源13に対する供給電力を制御する。これにより、実施形態に係る治具LWは、安定した発光特性でLED光源13を発光させることができる。この結果、実施形態に係る治具LWは、発光分光分析装置100を精度よく校正できる。また、実施形態に係る治具LWは、発光分光分析装置100の校正を速やかに開始できるため、校正時間が長くなることを抑制できる。
また、制御回路200は、LED光源13の発光開始からLED光源13の流れる電流値が、経時的に増加するように、LED光源13に対する供給電力を制御する。これにより、実施形態に係る治具LWは、経時的な光量の低下を抑制してLED光源13を発光させることができる。
また、制御回路200は、LED光源13の発光開始からLED光源13に流す電流値の補正量を導出する補正モデルに基づいて、LED光源13の発光開始からの経過時間に応じてLED光源13の流れる電流値を制御する。これにより、実施形態に係る治具LWは、安定した発光特性でLED光源13を発光させることができる。
また、実施形態に係る治具LWは、記憶部212をさらに有する。記憶部212は、補正モデルに基づいて生成された、LED光源13の発光開始からの経過時間に応じたLED光源13に流す電流値の補正情報を記憶する。制御回路200は、補正情報に基づいて、LED光源13の発光開始からの経過時間に応じてLED光源13の流れる電流値を制御する。これにより、実施形態に係る治具LWは、補正情報から経過時間に応じてLED光源13を発光する電流値を求めることができる。これにより、実施形態に係る治具LWは、安定した発光特性でLED光源13を発光させることができる。
また、補正モデルは、上述した関係式(1)である。制御回路200は、LED光源13の発光特性の変化に対応したパラメータα、β、Kの値を設定した関係式(1)を用いて、発光開始からの経過時間tに応じてLED光源13の流れる電流値を制御する。これにより、実施形態に係る治具LWは、関係式(1)から、経過時間tに応じてLED光源13を発光する電流値を求めることができる。これにより、実施形態に係る治具LWは、安定した発光特性でLED光源13を発光させることができる。
また、実施形態に係る治具LWは、温度センサ14をさらに有する。温度センサ14は、ベース11の上にLED光源13に対応して配置され、温度を検出する。制御回路200は、温度センサ14により検出される温度に基づいてLED光源13に対する供給電力を制御する。これにより、実施形態に係る治具LWは、温度センサ14により検出される温度から、LED光源13に流す電流値の補正量を求めることができる。これにより、実施形態に係る治具LWは、安定した発光特性でLED光源13を発光させることができる。
また、制御回路200は、LED光源13に流れる電流又は電圧に基づいて、LED光源13に対する供給電力を制御する。これにより、実施形態に係る治具LWは、LED光源13に流れる電流又は電圧から、LED光源13に流す電流値の補正量を求めることができる。これにより、実施形態に係る治具LWは、安定した発光特性でLED光源13を発光させることができる。
また、実施形態に係る治具LWは、バッテリー19をさらに有する。バッテリー19は、ベース11の上に設けられ、LED光源13及び制御回路200に電力を供給する。これにより、実施形態に係る治具LWは、外部から電力を供給しなくても、バッテリー19から電力でLED光源13を発光させることができる。
また、ベース11は、ウエハである。これにより、実施形態に係る治具LWは、ウエハを搬送する搬送装置(搬送装置LA,VA)により、ウエハと同様に搬送できる。
また、実施形態に係る治具LWは、所与のチャンバ2a(処理室)と搬送室VTMとの間を減圧環境を維持したまま搬送される。これにより、実施形態に係る治具LWは、減圧環境を維持したまま、所与のチャンバ2aに接続された発光分光分析装置100を校正できる。
以上、実施形態について説明してきたが、今回開示された実施形態は、全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。実に、上述した実施形態は、多様な形態で具現され得る。また、上述した実施形態は、請求の範囲及びその趣旨を逸脱することなく、様々な形態で省略、置換、変更されてもよい。
例えば、上記の実施形態では、基板として半導体ウエハにプラズマ処理を行う場合を例に説明したが、これに限定されるものではない。基板は、何れであってもよい。
また、上記の実施形態で説明した各部の動作は、これに限られない。例えばMC181の動作は、EC180が行ってもよいし、MC181とEC180とが連携して行ってもよい。PC400の動作は、MC181が行ってもよいし、EC180が行ってもよいし、MC181とEC180とが連携して行ってもよい。
今回開示された実施形態に係る治具は、すべての点において例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。上記の実施形態は、添付の請求の範囲及びその主旨を逸脱することなく、様々な形態で変形及び改良が可能である。上記複数の実施形態に記載された事項は、矛盾しない範囲で他の構成も取り得ることができ、また、矛盾しない範囲で組み合わせることができる。
本開示のプラズマ処理装置は、Atomic Layer Deposition(ALD)装置、Capacitively Coupled Plasma(CCP)、Inductively Coupled Plasma(ICP)、Radial Line Slot Antenna(RLSA)、Electron Cyclotron Resonance Plasma(ECR)、Helicon Wave Plasma(HWP)のいずれのタイプの装置でも適用可能である。
1、1a 処理システム
2、2a~2d チャンバ
10、10a~10d プラズマ処理装置
11 ベース
12 制御基板
13、13a~13d LED光源
14、14a~14d 温度センサ
17 加速度センサ
19 バッテリー
30、30a 半導体製造装置
100、100a、100b 発光分光分析装置
101、101a 窓
103a 測定部
104a CPU
105a メモリ
180 EC
181 MC
200 制御回路
210 マイコン
211 制御部
212 記憶部
220 電圧加算回路
230 電圧電流変換回路
400 PC
LW 治具
ORT、ORT1 アライメント装置
ST 載置台
VA,LA、VA1、LA1 搬送装置
VTM 搬送室

Claims (10)

  1. 基板を搬送する搬送装置により搬送可能な形状とされたベースと、
    前記ベースの上に設けられ、供給電力に応じて発光するLED(Light Emitting Diode)光源と、
    前記ベースの上に設けられ、前記LED光源の発光特性の変化が抑制されるように前記LED光源に対する供給電力を制御する制御部と、
    を有する治具。
  2. 前記制御部は、前記LED光源の発光開始から前記LED光源の流れる電流値が、経時的に増加するように、前記LED光源に対する供給電力を制御する
    請求項1に記載の治具。
  3. 前記制御部は、前記LED光源の発光開始から前記LED光源に流す電流値の補正量を導出する補正モデルに基づいて、前記LED光源の発光開始からの経過時間に応じて前記LED光源の流れる電流値を制御する
    請求項1に記載の治具。
  4. 前記補正モデルに基づいて生成された、前記LED光源の発光開始からの経過時間に応じた前記LED光源に流す電流値の補正情報を記憶する記憶部をさらに有し、
    前記制御部は、前記補正情報に基づいて、前記LED光源の発光開始からの経過時間に応じて前記LED光源の流れる電流値を制御する
    請求項3に記載の治具。
  5. 前記補正モデルは、以下に示す関係式(1)であり、
    前記制御部は、前記LED光源の発光特性の変化に対応したパラメータα、β、Kの値を設定した関係式(1)を用いて、発光開始からの経過時間tに応じて前記LED光源の流れる電流値を制御する
    請求項3に記載の治具。
    Figure 2023155942000003
  6. 前記ベースの上に前記LED光源に対応して配置され、温度を検出する温度センサをさらに有し、
    前記制御部は、前記温度センサにより検出される温度に基づいて前記LED光源に対する供給電力を制御する
    請求項1に記載の治具。
  7. 前記制御部は、前記LED光源に流れる電流又は電圧に基づいて、前記LED光源に対する供給電力を制御する
    請求項1に記載の治具。
  8. 前記ベースの上に設けられ、前記LED光源及び前記制御部に電力を供給する電力供給部をさらに有する
    請求項1に記載の治具。
  9. 前記ベースは、ウエハである
    請求項1に記載の治具。
  10. 前記治具は、所与の処理室と搬送室との間を減圧環境を維持したまま搬送される、
    請求項1に記載の治具。
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