JP2023155609A - バックウォーター対策用水路システム - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、バックウォーター対策を行うべく支流側から本流側に向かう水流を発生させる管路を支流側から合流点を通過し、本流側に延出する管路を形成するなどし、もって確実にバックウォーター対策がなしえ、かつその構築コストも安価にそうるバックウォーター対策用水路システムを提供する。【解決手段】本発明は、支流2内から本流1への合流地点4を通過し、前記本流1内に配置される管路3を用いたバックウォーター対策用水路システムであり、前記管路3は、支流2内に配置される支流管路部7と本流1に配置される本流管路部8を有し、支流管路部7は、該支流管路部7の長手方向が支流2の水の流れと平行するよう設置され、かつ本流1との合流地点4を通過し、本流1の水の流れと平行するよう設置された本流管路部8と繋がって構成された管路3を用いたことを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、バックウォーター対策用水路システムに関するものである。
近年、線状降水帯などによる豪雨、大量降雨の発生回数の増大とそれに伴う土砂災害や浸水害が深刻化している。特に大都市近郊での浸水害は、道路や鉄道等の交通障害を引き起こし、結果的に大都市の都市機能をマヒさせ、被害はかなりのものとなっている。
都市部の重要施設、高付加価値建設物への突然の浸水害について、従来想定されていなかったバックウォーター、内水氾濫によるものが出現し始め、巨額の復旧経費を必要とする課題が生じていた。すなわち、従来型の河川整備による治水技術の盲点を突いた水害が頻発しているとも言える。
ここで、バックウォーターとは、下流での水位変化の影響が上流に及ぶことを指標し、 豪雨などで本流の河川水位が高くなると、傾斜が緩やかな支流の水位が、本流との合流地点より上流で急激に高くなる現象をいう。
近年、支流の下流端水位(合流地点)が本流の最高水位より低い場合や、本流の水流圧力が支流の水流圧力に勝る場合に、支流の水位が上がり支流側が溢水してしまう現象、すなわち前述のバックウォーター現象が多々生じており、その対策を如何に行うかが課題となっていた。
従来において、いわゆる普及型の排水機場(排水能力の制限無し)やゲートポンプ(排水能力は1門あたり6m3/秒以下)でバックウォーター対策を講ることが企図されているが、いずれも高額なシステムであることもあって、すべての対策個所に対応しきれていないのが現状であった。
特許第6751981号公報
本発明は、前記従来の課題に対処すべく、創案されたものであり、バックウォーター対策を行うべく支流側から本流側に向かう水流を発生させる管路を支流側から合流点を通過し、本流側に延出する管路を形成するなどし、もって確実にバックウォーター対策がなしえ、かつその構築コストも安価にそうるバックウォーター対策用水路システムを提供することを目的とするものである。
本発明は、
支流内から本流への合流地点を通過し、前記本流内に配置される管路を用いたバックウォーター対策用水路システムであり、
前記管路は、支流内に配置される支流管路部と本流に配置される本流管路部を有し、支流管路部は、該支流管路部の長手方向が支流の水の流れと平行するよう設置され、かつ本流との合流地点を通過し、本流の水の流れと平行するよう設置された本流管路部と繋がって構成された管路を用いた、
ことを特徴とし、
または、
前記管路は、河川の平時水位の箇所から上方の空中位置に設置された、
ことを特徴とし、
または、
前記管路は、河川の側壁面に取り付けられた、
ことを特徴とし、
または、
前記管路は、河川の側壁面において、河川の平時の水位箇所から危険水位の箇所の上下方向に移動可能に取り付けられた、
ことを特徴とし、
または、
支流内の水中から本流への合流地点の水中を通過し、前記本流の水中内に配置される管路を用いたバックウォーター対策用水路システムであり、
前記管路は、支流内に配置される支流管路部と本流に配置される本流管路部を有し、支流管路部は、該支流管路部の長手方向が支流の水の流れと平行するよう設置され、かつ本流との合流地点を通過し本流の水の流れと平行方向に設置された本流管路部と繋がって構成された、
ことを特徴とし、
または、
前記管路の先端開口及び後端開口には、管路内の水流を増流させるデュフューザーを取り付けた、
ことを特徴とし、
または、
前記管路の先端開口の前方には、河川を流れる障害物、流下物を避け、水のみを前記管路内に流入させるスクリーンが設けられた、
ことを特徴とするものである。
本発明によれば、バックウォーター対策を行うべく支流側から本流側に向かう水流を発生させる管路を支流側から合流点を通過し、本流側に延出する管路を形成するなどし、確実にバックウォーター対策がなしえ、かつその構築コストも安価にしうるバックウォーター対策用水路システムを提供できるとの優れた効果を奏する。
本発明の第1実施例の構成を説明する説明図である。 本発明の第2実施例の構成を説明する説明図(1)である。 本発明の第2実施例の構成を説明する説明図(2)である。 本発明の第2実施例の構成を説明する説明図(3)である。 本発明の第3実施例の構成を説明する説明図(1)である。 本発明の第3実施例の構成を説明する説明図(2)である。 本発明の第3実施例の構成を説明する説明図(3)である。 本発明の第4実施例の構成を説明する説明図である。
以下、本発明を図に示す実施例に基づいて説明する。
図1に本発明の第1実施例を示す。図1は本流1と支流2及び本流1と支流2が合流する合流地点4を表示して本発明の構成を説明する概略図である。
強烈な降雨などがあると本流1の水の流れ15が強まり、増水して本流1の水面が急激に上昇する。その場合、本流1と支流2との合流地点4では、支流2からの水の流れ15が本流1側に流れず、支流2の流れが遮断されてしまう事態が生ずる。すると、支流2に逆流が起こる。逆流が起こると、支流2の合流地点4近傍の水の流れ15も停滞し、水面が上昇する。水面の上昇により堤防決壊などを引き起こし、その結果洪水状態が招来する。本発明はそのような状態を回避するために創案されたものである。
ここで、本発明では、本流1と支流2に跨がらせて中空部を水が流れる水路として構成した管路3を設置した。 該管路3の材質などについては何ら限定されないが、中空部に水が流れる水路が形成されるべく略筒状をなす管部材によって構成されていればよい。尚、前記中空部の形状についても何ら限定はなく、角状をなす中空部であっても円状の中空部であっても楕円状の中空部であっても三角状をなす中空部であってもかまわない。また、管路3はフレキシブルに屈曲可能な部材で形成されたフレキシブル管路で形成してもかまわない。
しかるに管路3は、図1に示すように支流2内の水中から合流地点4の水中を通過し本流1内に向けた状態で配置される。
いわゆるバックウォーター対策用の管路3として構成するからである。図1に示すように、該管路3は例えば本流1の川幅一側面側において、所定の角度を有して流れる支流2が本流1に合流する合流地点4の近傍箇所に設置される。
すなわち、前記管路3は、支流2内に設けられる支流管路部7と本流1内に設けられる本流管路部8を有して構成され、支流管路部7はその長手方向が支流2の流れと平行するよう設けられる。そして、支流管路部7は合流地点4を通過し、本流1の流れと平行方向に設置される本流管路部8と繋がる。よって、図1に示すように、管路3は例えば支流管路部7と本流管路部8により略ヘ字状などに曲げた状態で構成されるものとなる。
ここで、該管路3は、本流1、合流地点4及び支流2の底面に設置してもかまわない。その場合は、本流1及び支流2の底面における略中央位置に設置される。
前述したように、強烈な降雨などが起きると本流1の水の流れ15が強くなると共に、増水してその水面が急激に上昇する。その場合、本流1と支流2との合流地点4では、支流2からの水の流れ15が本流1側に流れず、支流2の流れが本流1の流れから遮断されてしまう。強烈な降雨などにより急激な増水が発生して本流1の水面が上昇すると共に、その箇所の水圧が高くなり、支流2の水の流れ15を押し戻してしまうからである。すると、支流2に下流から上流への逆流が起こる。逆流が起こると、支流2の合流地点4近傍の水面が上昇し、ひいては堤防決壊などを引き起こし、洪水状態が起きる。
しかるに、前記管路3を支流2内の水中から合流地点4の水中を通過し本流1内に向けた状態で設置すると、上記の事態が解消できる。
すなわち、合流地点4近傍の支流2における水面は該合流地点4近傍の本流1の水面より高くなる。すると、支流2の水中に設置された支流管路部7の先端開口9に進入する水の水圧が本流1の水中に設置された本流管路部8の後端開口10に進入する水の水圧より高くなる。支流管路部7の先端開口9に進入する水の水圧が本流管路部8の後端開口10に進入する水の水圧より高くなると、管路3内に進入した水の流れ15は支流管路部7の先端開口9から本流管路部8の後端開口10に向かって流れるものとなる。このような管路3内の水の流れ15により合流地点4近傍の支流2における水面は下がり、堤防決壊などを防止できるものとなる。
管路3内には、水が充満しており、管路3の両端、すなわち、支流管路部7の先端開口9と本流管路部8の後端開口10での水面の標高差(水の圧力差)によって水の流れ15が水圧の高い方から水圧の低い方へ移動するからである。水圧により水が押し出されて移動するともいえる。換言すると、管路3においては、支流管路部7の先端開口9の箇所と本流管路部8の後端開口10の箇所との水面標高差が変化することによって、本流管路部8の後端開口10の箇所から入る水の量が減少し、さらに大幅に双方の水面標高差が逆転したときは支流管路部7の先端開口9側から本流管路部8の後端開口10側へ水を押し出すようになるのである。尚、水の流れは矢印線で示し、符号15で表している。
次に、第2実施例につき説明する。
第2実施例では図2に示すように、支流管路部7の先端開口9と本流管路部8の後端開口10にディフューザー12を設けたものである。ディフューザー12を設けることにより、既存の河川水流における水圧力を変化させて、さらに、管路3内の水の流れ15量を支流2側から本流1側へ増加させることが出来るものとなる。ディフューザー12は図3に示すように、円筒状をなす本体13と、該本体13の一端面から円錐状に広がるツバ部14を有して構成されている。
そして、図3から理解されるように、本流管路部8の後端開口10に本体13の他端面が当接する状態でディフューザー12が設けられ、支流管路部7の先端開口9には所定の間隔を設けてツバ部14の開口を向けた状態でディフューザー12が設けられる。
上記のようにディフューザー12を配置することにより、支流管路部7の先端開口9側に設けたディフューザー12では、そのツバ部14と支流管路部7の先端開口9との間の外側での水の流れ15が前記ツバ部14で外側に向きを変え、これによりツバ部14と支流管路部7の先端開口9との間の外側で水圧が減圧する。この減圧により支流管路部7先端開口9側のディフューザー12におけるツバ部14の開口に流入する水の吸引力が強まり、より多く水の流れ15を支流管路部7先端開口9に送り込むことが出来る。
また、本流管路部8の後端開口10に本体13の他端面が当接する状態で設けられたディフューザー12では、該ディフューザー12におけるツバ部14周辺の水の流れ15が矢印線で示すように回転し、その結果ツバ部14の開口周辺(下流側)の水圧が減圧する。そして、この減圧により本流管路部8の後端開口10側に水の引張り力が生じるものとなり、支流管路部7先端開口9側のディフューザー12におけるツバ部14の開口に流入させるべく水の吸引力がさらに強まるものとなる。尚、図2に示すように、支流管路部7の管路径より本流管路部8の管路径を大径に構成しても構わない。本流管路部8の管路径を大径にすると、よりディフューザー12の効果を高めることが出来る。
図4は、管路3に支流2から本流1側に水が強制的に流れるようポンプ16を取り付けたものである。
このポンプ16は第1実施例、第2実施例などほかの実施例に示す本発明の構成に加えて使用されるものとなる。
また、図4に示すように、本流1内に水の流れ15と平行方向に配置した本流管路20を設置し、この本流管路20の側面に管路3の後端側を挿入して繋げた管路体を構成しても構わない。
このような管路体にすると、より支流2側の水の流れ15を増量でき、もって迅速にバックウォーター現象を解消できるものとなる。
図5乃至図7に本発明の第3実施例を示す。図5から理解されるように第3実施例では、本流1及び支流の底面に設置された管路3につき、その支流管路部7における先端開口9の前方に先端開口9を囲むようにフィルター効果を有するスクリーン11を略く字状など流下物、障害物を「避ける・かわす」ことの出来るいわゆる流線的形状に曲げて取り付けたものである。支流2や本流1の流れには河川の水のみならず多くのゴミや枯れ葉、草木などの障害物が含まれている。これらが管路3内に進入すると管路3が詰まり、水の流れ15を阻害する恐れがある。これがスクリーン11を設置した理由である。尚、スクリーン11の設置は、ゴミや枯れ葉、草木などの流下物、障害物を「取り除く」ためのものではなく、流下物、障害物を「避ける・かわす」ためものと捉えられる。スクリーン11を前記したように略く字状など流下物、障害物を「避ける・かわす」ことの出来る例えば流線形状に曲げて取り付ければ、水の流れも妨げることがない。
前記スクリーン11の構成について何ら制限はないが、通常網目状部材で構成しても構わないし、図7に示すようにスリット状部材で構成したものでも構わない。いずれにせよ水の進入は可能としても前記のゴミや枯れ葉、草木などの障害物の進入を阻止する構成が好ましい。
前述したように該スクリーン11は図5に示すように、支流管路部7の先端開口9を囲むように略く字状に曲げ、前記障害物などが衝突しても容易に両サイド側に移動させられるよう設置することが好ましい。また、1つのスクリーン11のみならず、二重あるいは三重にスクリーン11を設置しても構わない。しかして、この場合にはスクリーン11の編み目の大きさを変化させ、一番外側に設置したスクリーン11の編み目を大きく、次のスクリーン11についてはそれよりも小さい編み目に、一番前記先端開口9に近いスクリーン11についてはさらに編み目を小さくしたものを用いるものとなる。上記のように、複数のスクリーン11を設置すると、ほぼ前記のゴミや枯れ葉、草木などの障害物、流下物の進入を阻止することが出来る。
図6は本流1及び支流2の河川側壁面に管路3を設置した場合におけるスクリーン11の設置例である。図6に示すように、平面状に形成されたスクリーン11を前記河川側壁面17から水の流れ15方向に向かって斜めに傾斜させて配置したものである。図6に示すようにスクリーン11を設置してもゴミや枯れ葉、草木などの障害物、流下物の管路3への進入を阻止することが出来る。
尚、前記スクリーン11について、平時においては空中に配置しておき、バックウォーター現象が起きたときに支流管路部7の先端開口9に対向して配置できるよう構成することも出来る。前記のように構成すれば、スクリーン11のメンテナンスを簡略化出来、かつスクリーン11の耐久性を向上させることが出来る。
次に第4実施例を図8を参照して説明する。
図8は支流2の河川側壁面17に管路3の支流管路部7を設置した例である。本流1あるいは支流2には平時の水位18と危険水位19が設定されている。ここで、本実施例では管路3を前記平時の水位18の上方に設置したものである。すなわち、平時の水位18のときには管路3は水中には存しないものとなる。しかしながら、強烈な降雨などが起き、増水して本流1の水面が上昇し、かつ支流2の水面が上昇して平時の水位18以上になったとき、前記管路3は水中に没し、第1実施例乃至第3実施例の管路3と同様に機能してバックウォーター現象を解消することが出来る。
尚、本実施例において、管路3は平時の水位18と危険水位19の間のいずれの位置に設置しても構わない。しかしながら平時の水位18のすぐ上の箇所に設置すると、水圧が高くなるため管路3内を通過する水流の流れは強くなり支流2から本流1への排水力を強めることが出来る。これに対し危険水位19のすぐ下に設置すると、上昇した水面に接近しているため水圧は低くなり、管路3内を通過する水流の流れは弱い。よって支流2から本流1への排水力は弱いものとなる。
第4実施例では平時の水位18より上方に管路3を設置することとした。これにより、管路3のメンテナンスを簡略化出来るメリットがある。管路3を水中に設置すると、管路3内や取水口となる支流管路部7の先端開口9への堆積物は増え続け、流下物も残存する恐れが多い。そして、それを除去する作業が極めて煩雑になり、コスト高となる。
また、水中作業よりも、水外作業の方が安全であり、施工時の作業効率もアップする。さらに、工事費用およびメンテナンス費用の縮減化が出来る。また、配管や留め具等の劣化を防止出来る。このように、増水時にだけ機能すれば良く、平時は機能させる必要のない適時対応型システムとなる。
なお、管路3のバックウォーター対策機能を考えると、なるべく危険水位19に近い箇所に設置することが好ましい。管路3の支流2側から本流1側に排水する機能は弱くなるからである。
そこで、管路3を前記河川側壁面17において、平時の水位18のすぐ上の箇所から危険水位19のすぐ下の箇所の間で上下方向に移動するよう取り付けるものとする。すなわち、通常は管路3を危険水位19の下に配置しておき、強烈な降雨で増水し、バックウォーター現象が生じたときには前記管路3を平時の水位18の上側まで移動させて機能させるのである。
このような機構にしておけば、平時の水位18の直上に設置するメリットと危険水位19の直下に設置するメリットの双方が得られる。
ここで、河川側壁面17に管路3を設置する方法については何ら限定はなく、河川側壁面17にアンカー留めしても構わないし、河川に架かっている橋に吊り下げて保持する設置でも構わない。また、前述した可動式についてもその方法を何ら限定されない。取水口となる支流管路部7の先端開口9につき、平時は危険水位19の直下近傍にフレキシブル配管を用いた管路3を設置しておき、増水時には平時の水位18直上箇所に移動させる構造としても構わない。
また、チャンバー合流方式にし、複数の管路3を用いて、これらを上下に同時に移動させる構造であっても構わない。
尚、前述したようにポンプ16を用いて水の流れ15を増量させたときは、管路3における本流管路部8を海に近い下流まで延出させることも出来るし、本流1の後端開口10を本流1の水中ではなく、空中に露出させて排水することも出来る。
1 本流
2 支流
3 管路
4 合流地点
7 支流管路部
8 本流管路部
9 先端開口
10 後端開口
11 スクリーン
12 デュフューザー
13 本体
14 ツバ部
15 水の流れ
16 ポンプ
17 河川側壁面
18 平時の水位
19 危険水位
20 本流管路

本発明は、バックウォーター対策用水路システムに関するものである。
近年、線状降水帯などによる豪雨、大量降雨の発生回数の増大とそれに伴う土砂災害や浸水害が深刻化している。特に大都市近郊での浸水害は、道路や鉄道等の交通障害を引き起こし、結果的に大都市の都市機能をマヒさせ、被害はかなりのものとなっている。
都市部の重要施設、高付加価値建設物への突然の浸水害について、従来想定されていなかったバックウォーター、内水氾濫によるものが出現し始め、巨額の復旧経費を必要とする課題が生じていた。すなわち、従来型の河川整備による治水技術の盲点を突いた水害が頻発しているとも言える。
ここで、バックウォーターとは、下流での水位変化の影響が上流に及ぶことを指標し、 豪雨などで本流の河川水位が高くなると、傾斜が緩やかな支流の水位が、本流との合流地点より上流で急激に高くなる現象をいう。
近年、支流の下流端水位(合流地点)が本流の最高水位より低い場合や、本流の水流圧力が支流の水流圧力に勝る場合に、支流の水位が上がり支流側が溢水してしまう現象、すなわち前述のバックウォーター現象が多々生じており、その対策を如何に行うかが課題となっていた。
従来において、いわゆる普及型の排水機場(排水能力の制限無し)やゲートポンプ(排水能力は1門あたり6m3/秒以下)でバックウォーター対策を講ることが企図されているが、いずれも高額なシステムであることもあって、すべての対策個所に対応しきれていないのが現状であった。
特許第6751981号公報
本発明は、前記従来の課題に対処すべく、創案されたものであり、バックウォーター対策を行うべく支流側から本流側に向かう水流を発生させる管路を支流側から合流点を通過し、本流側に延出する管路を形成するなどし、もって確実にバックウォーター対策がなしえ、かつその構築コストも安価にそうるバックウォーター対策用水路システムを提供することを目的とするものである。
本発明は、
支流内から本流への合流地点を通過し、前記本流内に配置される管路を用いたバックウォーター対策用水路システムであり、
前記管路は、支流内に配置される支流管路部と本流に配置される本流管路部を有し、支流管路部は、該支流管路部の長手方向が支流の水の流れと平行するよう設置され、かつ本流との合流地点を通過し、本流の水の流れと平行するよう設置された本流管路部と繋がって構成された管路を用いた、
ことを特徴とし、
または、
前記管路は、河川の平時水位の箇所から上方の空中位置に設置された、
ことを特徴とし、
または、
前記管路は、河川の側壁面に取り付けられた、
ことを特徴とし、
または、
前記管路は、河川の側壁面において、河川の平時の水位箇所から危険水位の箇所の上下方向に移動可能に取り付けられた、
ことを特徴とし、
または、
支流内から本流への合流地点を通過し、前記本流内に配置される管路を用いたバックウォーター対策用水路システムであり、
河川の側壁面に取り付けられた前記管路は、支流内に配置される支流管路部と本流に配置される本流管路部を有し、支流管路部は、該支流管路部の長手方向が支流の水の流れと平行するよう設置され、かつ本流との合流地点を通過し、本流の水の流れと平行するよう設置された本流管路部と繋がって構成された管路を用いており、
さらに前記管路は、河川の側壁面において、河川の平時の水位箇所から危険水位の箇所の上下方向に移動可能に取り付けられた、
ことを特徴とし、
または、
支流内の水中から本流への合流地点の水中を通過し、前記本流の水中内に配置される管路を用いたバックウォーター対策用水路システムであり、
前記管路は、支流内に配置される支流管路部と本流に配置される本流管路部を有し、支流管路部は、該支流管路部の長手方向が支流の水の流れと平行するよう設置され、かつ本流との合流地点を通過し本流の水の流れと平行方向に設置された本流管路部と繋がって構成された、
ことを特徴とし、
または、
前記管路の先端開口及び後端開口には、管路内の水流を増流させるデュフューザーを取り付けた、
ことを特徴とし、
または、
前記管路の先端開口の前方には、河川を流れる障害物、流下物を避け、水のみを前記管路内に流入させるスクリーンが設けられた、
ことを特徴とするものである。
本発明によれば、バックウォーター対策を行うべく支流側から本流側に向かう水流を発生させる管路を支流側から合流点を通過し、本流側に延出する管路を形成するなどし、確実にバックウォーター対策がなしえ、かつその構築コストも安価にしうるバックウォーター対策用水路システムを提供できるとの優れた効果を奏する。
本発明の第1実施例の構成を説明する説明図である。 本発明の第2実施例の構成を説明する説明図(1)である。 本発明の第2実施例の構成を説明する説明図(2)である。 本発明の第2実施例の構成を説明する説明図(3)である。 本発明の第3実施例の構成を説明する説明図(1)である。 本発明の第3実施例の構成を説明する説明図(2)である。 本発明の第3実施例の構成を説明する説明図(3)である。 本発明の第4実施例の構成を説明する説明図である。
以下、本発明を図に示す実施例に基づいて説明する。
図1に本発明の第1実施例を示す。図1は本流1と支流2及び本流1と支流2が合流する合流地点4を表示して本発明の構成を説明する概略図である。
強烈な降雨などがあると本流1の水の流れ15が強まり、増水して本流1の水面が急激に上昇する。その場合、本流1と支流2との合流地点4では、支流2からの水の流れ15が本流1側に流れず、支流2の流れが遮断されてしまう事態が生ずる。すると、支流2に逆流が起こる。逆流が起こると、支流2の合流地点4近傍の水の流れ15も停滞し、水面が上昇する。水面の上昇により堤防決壊などを引き起こし、その結果洪水状態が招来する。本発明はそのような状態を回避するために創案されたものである。
ここで、本発明では、本流1と支流2に跨がらせて中空部を水が流れる水路として構成した管路3を設置した。 該管路3の材質などについては何ら限定されないが、中空部に水が流れる水路が形成されるべく略筒状をなす管部材によって構成されていればよい。尚、前記中空部の形状についても何ら限定はなく、角状をなす中空部であっても円状の中空部であっても楕円状の中空部であっても三角状をなす中空部であってもかまわない。また、管路3はフレキシブルに屈曲可能な部材で形成されたフレキシブル管路で形成してもかまわない。
しかるに管路3は、図1に示すように支流2内の水中から合流地点4の水中を通過し本流1内に向けた状態で配置される。
いわゆるバックウォーター対策用の管路3として構成するからである。図1に示すように、該管路3は例えば本流1の川幅一側面側において、所定の角度を有して流れる支流2が本流1に合流する合流地点4の近傍箇所に設置される。
すなわち、前記管路3は、支流2内に設けられる支流管路部7と本流1内に設けられる本流管路部8を有して構成され、支流管路部7はその長手方向が支流2の流れと平行するよう設けられる。そして、支流管路部7は合流地点4を通過し、本流1の流れと平行方向に設置される本流管路部8と繋がる。よって、図1に示すように、管路3は例えば支流管路部7と本流管路部8により略ヘ字状などに曲げた状態で構成されるものとなる。
ここで、該管路3は、本流1、合流地点4及び支流2の底面に設置してもかまわない。その場合は、本流1及び支流2の底面における略中央位置に設置される。
前述したように、強烈な降雨などが起きると本流1の水の流れ15が強くなると共に、増水してその水面が急激に上昇する。その場合、本流1と支流2との合流地点4では、支流2からの水の流れ15が本流1側に流れず、支流2の流れが本流1の流れから遮断されてしまう。強烈な降雨などにより急激な増水が発生して本流1の水面が上昇すると共に、その箇所の水圧が高くなり、支流2の水の流れ15を押し戻してしまうからである。すると、支流2に下流から上流への逆流が起こる。逆流が起こると、支流2の合流地点4近傍の水面が上昇し、ひいては堤防決壊などを引き起こし、洪水状態が起きる。
しかるに、前記管路3を支流2内の水中から合流地点4の水中を通過し本流1内に向けた状態で設置すると、上記の事態が解消できる。
すなわち、合流地点4近傍の支流2における水面は該合流地点4近傍の本流1の水面より高くなる。すると、支流2の水中に設置された支流管路部7の先端開口9に進入する水の水圧が本流1の水中に設置された本流管路部8の後端開口10に進入する水の水圧より高くなる。支流管路部7の先端開口9に進入する水の水圧が本流管路部8の後端開口10に進入する水の水圧より高くなると、管路3内に進入した水の流れ15は支流管路部7の先端開口9から本流管路部8の後端開口10に向かって流れるものとなる。このような管路3内の水の流れ15により合流地点4近傍の支流2における水面は下がり、堤防決壊などを防止できるものとなる。
管路3内には、水が充満しており、管路3の両端、すなわち、支流管路部7の先端開口9と本流管路部8の後端開口10での水面の標高差(水の圧力差)によって水の流れ15が水圧の高い方から水圧の低い方へ移動するからである。水圧により水が押し出されて移動するともいえる。換言すると、管路3においては、支流管路部7の先端開口9の箇所と本流管路部8の後端開口10の箇所との水面標高差が変化することによって、本流管路部8の後端開口10の箇所から入る水の量が減少し、さらに大幅に双方の水面標高差が逆転したときは支流管路部7の先端開口9側から本流管路部8の後端開口10側へ水を押し出すようになるのである。尚、水の流れは矢印線で示し、符号15で表している。
次に、第2実施例につき説明する。
第2実施例では図2に示すように、支流管路部7の先端開口9と本流管路部8の後端開口10にディフューザー12を設けたものである。ディフューザー12を設けることにより、既存の河川水流における水圧力を変化させて、さらに、管路3内の水の流れ15量を支流2側から本流1側へ増加させることが出来るものとなる。ディフューザー12は図3に示すように、円筒状をなす本体13と、該本体13の一端面から円錐状に広がるツバ部14を有して構成されている。
そして、図3から理解されるように、本流管路部8の後端開口10に本体13の他端面が当接する状態でディフューザー12が設けられ、支流管路部7の先端開口9には所定の間隔を設けてツバ部14の開口を向けた状態でディフューザー12が設けられる。
上記のようにディフューザー12を配置することにより、支流管路部7の先端開口9側に設けたディフューザー12では、そのツバ部14と支流管路部7の先端開口9との間の外側での水の流れ15が前記ツバ部14で外側に向きを変え、これによりツバ部14と支流管路部7の先端開口9との間の外側で水圧が減圧する。この減圧により支流管路部7先端開口9側のディフューザー12におけるツバ部14の開口に流入する水の吸引力が強まり、より多く水の流れ15を支流管路部7先端開口9に送り込むことが出来る。
また、本流管路部8の後端開口10に本体13の他端面が当接する状態で設けられたディフューザー12では、該ディフューザー12におけるツバ部14周辺の水の流れ15が矢印線で示すように回転し、その結果ツバ部14の開口周辺(下流側)の水圧が減圧する。そして、この減圧により本流管路部8の後端開口10側に水の引張り力が生じるものとなり、支流管路部7先端開口9側のディフューザー12におけるツバ部14の開口に流入させるべく水の吸引力がさらに強まるものとなる。尚、図2に示すように、支流管路部7の管路径より本流管路部8の管路径を大径に構成しても構わない。本流管路部8の管路径を大径にすると、よりディフューザー12の効果を高めることが出来る。
図4は、管路3に支流2から本流1側に水が強制的に流れるようポンプ16を取り付けたものである。
このポンプ16は第1実施例、第2実施例などほかの実施例に示す本発明の構成に加えて使用されるものとなる。
また、図4に示すように、本流1内に水の流れ15と平行方向に配置した本流管路20を設置し、この本流管路20の側面に管路3の後端側を挿入して繋げた管路体を構成しても構わない。
このような管路体にすると、より支流2側の水の流れ15を増量でき、もって迅速にバックウォーター現象を解消できるものとなる。
図5乃至図7に本発明の第3実施例を示す。図5から理解されるように第3実施例では、本流1及び支流の底面に設置された管路3につき、その支流管路部7における先端開口9の前方に先端開口9を囲むようにフィルター効果を有するスクリーン11を略く字状など流下物、障害物を「避ける・かわす」ことの出来るいわゆる流線的形状に曲げて取り付けたものである。支流2や本流1の流れには河川の水のみならず多くのゴミや枯れ葉、草木などの障害物が含まれている。これらが管路3内に進入すると管路3が詰まり、水の流れ15を阻害する恐れがある。これがスクリーン11を設置した理由である。尚、スクリーン11の設置は、ゴミや枯れ葉、草木などの流下物、障害物を「取り除く」ためのものではなく、流下物、障害物を「避ける・かわす」ためものと捉えられる。スクリーン11を前記したように略く字状など流下物、障害物を「避ける・かわす」ことの出来る例えば流線形状に曲げて取り付ければ、水の流れも妨げることがない。
前記スクリーン11の構成について何ら制限はないが、通常網目状部材で構成しても構わないし、図7に示すようにスリット状部材で構成したものでも構わない。いずれにせよ水の進入は可能としても前記のゴミや枯れ葉、草木などの障害物の進入を阻止する構成が好ましい。
前述したように該スクリーン11は図5に示すように、支流管路部7の先端開口9を囲むように略く字状に曲げ、前記障害物などが衝突しても容易に両サイド側に移動させられるよう設置することが好ましい。また、1つのスクリーン11のみならず、二重あるいは三重にスクリーン11を設置しても構わない。しかして、この場合にはスクリーン11の編み目の大きさを変化させ、一番外側に設置したスクリーン11の編み目を大きく、次のスクリーン11についてはそれよりも小さい編み目に、一番前記先端開口9に近いスクリーン11についてはさらに編み目を小さくしたものを用いるものとなる。上記のように、複数のスクリーン11を設置すると、ほぼ前記のゴミや枯れ葉、草木などの障害物、流下物の進入を阻止することが出来る。
図6は本流1及び支流2の河川側壁面に管路3を設置した場合におけるスクリーン11の設置例である。図6に示すように、平面状に形成されたスクリーン11を前記河川側壁面17から水の流れ15方向に向かって斜めに傾斜させて配置したものである。図6に示すようにスクリーン11を設置してもゴミや枯れ葉、草木などの障害物、流下物の管路3への進入を阻止することが出来る。
尚、前記スクリーン11について、平時においては空中に配置しておき、バックウォーター現象が起きたときに支流管路部7の先端開口9に対向して配置できるよう構成することも出来る。前記のように構成すれば、スクリーン11のメンテナンスを簡略化出来、かつスクリーン11の耐久性を向上させることが出来る。
次に第4実施例を図8を参照して説明する。
図8は支流2の河川側壁面17に管路3の支流管路部7を設置した例である。本流1あるいは支流2には平時の水位18と危険水位19が設定されている。ここで、本実施例では管路3を前記平時の水位18の上方に設置したものである。すなわち、平時の水位18のときには管路3は水中には存しないものとなる。しかしながら、強烈な降雨などが起き、増水して本流1の水面が上昇し、かつ支流2の水面が上昇して平時の水位18以上になったとき、前記管路3は水中に没し、第1実施例乃至第3実施例の管路3と同様に機能してバックウォーター現象を解消することが出来る。
尚、本実施例において、管路3は平時の水位18と危険水位19の間のいずれの位置に設置しても構わない。しかしながら平時の水位18のすぐ上の箇所に設置すると、水圧が高くなるため管路3内を通過する水流の流れは強くなり支流2から本流1への排水力を強めることが出来る。これに対し危険水位19のすぐ下に設置すると、上昇した水面に接近しているため水圧は低くなり、管路3内を通過する水流の流れは弱い。よって支流2から本流1への排水力は弱いものとなる。
第4実施例では平時の水位18より上方に管路3を設置することとした。これにより、管路3のメンテナンスを簡略化出来るメリットがある。管路3を水中に設置すると、管路3内や取水口となる支流管路部7の先端開口9への堆積物は増え続け、流下物も残存する恐れが多い。そして、それを除去する作業が極めて煩雑になり、コスト高となる。
また、水中作業よりも、水外作業の方が安全であり、施工時の作業効率もアップする。さらに、工事費用およびメンテナンス費用の縮減化が出来る。また、配管や留め具等の劣化を防止出来る。このように、増水時にだけ機能すれば良く、平時は機能させる必要のない適時対応型システムとなる。
なお、管路3のバックウォーター対策機能を考えると、なるべく危険水位19に近い箇所に設置することが好ましい。管路3の支流2側から本流1側に排水する機能は弱くなるからである。
そこで、管路3を前記河川側壁面17において、平時の水位18のすぐ上の箇所から危険水位19のすぐ下の箇所の間で上下方向に移動するよう取り付けるものとする。すなわち、通常は管路3を危険水位19の下に配置しておき、強烈な降雨で増水し、バックウォーター現象が生じたときには前記管路3を平時の水位18の上側まで移動させて機能させるのである。
このような機構にしておけば、平時の水位18の直上に設置するメリットと危険水位19の直下に設置するメリットの双方が得られる。
ここで、河川側壁面17に管路3を設置する方法については何ら限定はなく、河川側壁面17にアンカー留めしても構わないし、河川に架かっている橋に吊り下げて保持する設置でも構わない。また、前述した可動式についてもその方法を何ら限定されない。取水口となる支流管路部7の先端開口9につき、平時は危険水位19の直下近傍にフレキシブル配管を用いた管路3を設置しておき、増水時には平時の水位18直上箇所に移動させる構造としても構わない。
また、チャンバー合流方式にし、複数の管路3を用いて、これらを上下に同時に移動させる構造であっても構わない。
尚、前述したようにポンプ16を用いて水の流れ15を増量させたときは、管路3における本流管路部8を海に近い下流まで延出させることも出来るし、本流1の後端開口10を本流1の水中ではなく、空中に露出させて排水することも出来る。
1 本流
2 支流
3 管路
4 合流地点
7 支流管路部
8 本流管路部
9 先端開口
10 後端開口
11 スクリーン
12 デフューザー
13 本体
14 ツバ部
15 水の流れ
16 ポンプ
17 河川側壁面
18 平時の水位
19 危険水位
20 本流管路

Claims (7)

  1. 支流内から本流への合流地点を通過し、前記本流内に配置される管路を用いたバックウォーター対策用水路システムであり、
    前記管路は、支流内に配置される支流管路部と本流に配置される本流管路部を有し、支流管路部は、該支流管路部の長手方向が支流の水の流れと平行するよう設置され、かつ本流との合流地点を通過し、本流の水の流れと平行するよう設置された本流管路部と繋がって構成された管路を用いた、
    ことを特徴とするバックウォーター対策用水路システム。
  2. 前記管路は、河川の平時水位の箇所から上方の空中位置に設置された、
    ことを特徴とする請求項1記載のバックウォーター対策用水路システム。
  3. 前記管路は、河川の側壁面に取り付けられた、
    ことを特徴とする請求項1または請求項2記載のバックウォーター対策用水路システム。
  4. 前記管路は、河川の側壁面において、河川の平時の水位箇所から危険水位の箇所の上下方向に移動可能に取り付けられた、
    ことを特徴とする請求項1、請求項2または請求項3記載のバックウォーター対策用水路システム。
  5. 支流内の水中から本流への合流地点の水中を通過し、前記本流の水中内に配置される管路を用いたバックウォーター対策用水路システムであり、
    前記管路は、支流内に配置される支流管路部と本流に配置される本流管路部を有し、支流管路部は、該支流管路部の長手方向が支流の水の流れと平行するよう設置され、かつ本流との合流地点を通過し本流の水の流れと平行方向に設置された本流管路部と繋がって構成された、
    ことを特徴とするバックウォーター対策用水路システム。
  6. 前記管路の先端開口及び後端開口には、管路内の水流を増流させるデュフューザーを取り付けた、
    ことを特徴とする請求項5記載のバックウォーター対策用水路システム。
  7. 前記管路の先端開口の前方には、河川を流れる障害物、流化物を避け、水のみを前記管路内に流入させるスクリーンが設けられた、
    ことを特徴とする請求項5または請求項6に記載のバックウォーター対策用水路システム。

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