JP2023154964A - 歯面沈着物除去剤 - Google Patents

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学之 朝比奈
Takayuki Asahina
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Abstract

【課題】 安全性が高く、容易且つ効果的に歯面沈着物を除去できる歯面沈着物除去剤を提供すること。【解決手段】 エリスリトールを有効成分とし、安全性が高く、容易且つ効果的に歯面沈着物を除去でき、好ましくはエリスリトールを1重量%以上含有し、更に好ましくはエリスリトールを3重量%以上10重量%以下含有し、更にビタミン誘導体を含有する場合もあり、好ましくはビタミン誘導体を7重量%より少なく含有し、更に好ましくはビタミン誘導体を0.1重量%以上5重量%以下含有し、更にフルボ酸を含有する場合があり、好ましくはフルボ酸を0.1重量%含有するもの。【選択図】図2

Description

本発明は、安全性が高く、容易且つ効果的にプラークや歯石といった歯面沈着物を除去できる歯面沈着物除去剤に関する。
歯の沈着物には、ペリクル、プラーク、歯石、マテリアアルバ、外来性沈着物、食物残渣などが主として存在する。特に、プラークと歯石という2つの代謝物は、歯周病などの口腔内疾患と重要な関わりが報告されており、口腔内衛生環境の維持の観点からの衛生環境と密接に関連している。
プラークとは、歯面に様々な細菌が付着し、その細菌由来の多糖類やたんぱく質など様々な成分を含んでできた構造体の総称である。歯石とは、歯に付着した口腔内細菌及びその代謝物の蓄積物であるプラークが除去されないまま長期的に堆積し、ハイドロキシアパタイトやウィットロカイトなどが付着することにより石灰化した沈着物の総称である。
また、歯石はできる位置により名称が異なる。歯肉縁より上部に形成される歯石を歯肉縁上歯石、歯肉縁より下部に形成される歯石を歯肉縁下歯石というように区別されている。
歯石自体には病原性はないとされているが、形成された歯石を中心として、あらたなプラークの形成を推進し、歯周疾患の促進につながるため、早期の除去が望まれる。
つまり、プラーク、歯石の2つの沈着物を効果的に除去することは口腔内衛生を健全に保つためには非常に有効な手段であるといえる。
このような沈着物は、近年では、ヒトのみならず、伴侶動物たる犬において、大きな課題となっている。例えば、歯石は、口腔内の最大の疾病である歯周病と密接に関係していることが報告されている。歯石が軽度の場合は、歯周病の初期サインと考えることができ、歯周病の末期では、多くの歯に緑上・下歯石が形成され、口臭の増加をはじめとするほかの口腔内疾患を併発し、口腔内疾患全体を著しく進行させる。すなわち、歯石の除去は、犬の口腔内疾患を改善するためにも必須事項であると考えられる。
通常、歯石の除去には、いくつかの器具を使用した物理的作用による除去(いわゆるスケーリング)が行われる。例えば、超音波スケラーや、細かい作業ではハンドスケラー、歯周ポケットの歯石除去の場合は、キュレットなどを使用して物理的に歯石を除去していく。
臨床歯科エビデンス 歯周病と微生物学のビジュアルラーニング(南山堂、2007年) 口腔衛生学(一世出版、2020年)
しかしながら、これらの治療は、すべて外科的療法であり、治療時にはほとんどの場合、全身麻酔を使用した治療となる。全身麻酔を伴う治療は、腎不全、肝不全、血圧低下、呼吸停止、死亡などのリスクが伴う。例えば、麻酔が原因で死亡してしまう割合は約0.17~0.65%であると報告されており、特に手術が終わって3時間以内で一番多く発生する。これは、人間での麻酔が原因で死亡してしまう割合(0.01~0.05%)に比べると高い数値であり、全身麻酔による歯面沈着物の除去は非常に大きな課題が存在すると言える。
よって、麻酔下でのスケーリングは飼い主には好まれないと考えられる。
また、歯石の除去後に研磨(ポリッシング)を行わない獣医師もおり、エナメル質の摩耗による凹凸で逆に歯垢がつきやすくなってしまう場合もある。
また、スケーリングをして歯石を取り除いても日々のデンタルケアを行わなければ、再度歯石が沈着してしまう。
また、歯周病や虫歯の治療の為の抜歯処置の際に顎を骨折してしまう懸念もある。
このように、伴侶動物のデンタルケアには多くの課題が存在している。
本発明はこのような点に基づいてなされたものでその目的とするところは、安全性が高く、容易且つ効果的にプラークや歯石といった歯面沈着物を除去できる歯面沈着物除去剤を提供することを目的とする。
上記目的を達成するべく本願発明の請求項1による歯面沈着物除去剤は、エリスリトールを有効成分とすることを特徴とするものである。
又、請求項2による歯面沈着物除去剤は、請求項1記載の歯面沈着物除去剤において、エリスリトールを1重量%以上含有することを特徴とするものである。
又、請求項3による歯面沈着物除去剤は、請求項2記載の歯面沈着物除去剤において、エリスリトールを3重量%以上10重量%以下含有することを特徴とするものである。
又、請求項4による歯面沈着物除去剤は、請求項1記載の歯面沈着物除去剤において、ビタミン誘導体を含有することを特徴とするものである。
又、請求項5による歯面沈着物除去剤は、請求項4記載の歯面沈着物除去剤において、ビタミン誘導体を7重量%より少なく含有することを特徴とするものである。
又、請求項6による歯面沈着物除去剤は、請求項5記載の歯面沈着物除去剤において、ビタミン誘導体を0.1重量%以上5重量%以下含有することを特徴とするものである。
又、請求項7による歯面沈着物除去剤は、請求項4記載の歯面沈着物除去剤において、フルボ酸を含有することを特徴とするものである。
又、請求項8による歯面沈着物除去剤は、請求項7記載の歯面沈着物除去剤において、フルボ酸を0.1重量%含有することを特徴とするものである。
又、請求項9による歯面沈着物除去剤は、請求項1~請求項8の何れかに記載の歯面沈着物除去剤において、伴侶動物用であることを特徴とするものである。
又、請求項10による歯面沈着物除去剤は、請求項9記載の歯面沈着物除去剤において、上記伴侶動物は犬であることを特徴とするものである。
以上述べたように本願発明の請求項1による歯面沈着物除去剤によると、エリスリトールを有効成分とするので、安全性が高く、容易且つ効果的に歯面沈着物を除去できる。
又、請求項2による歯面沈着物除去剤によると、請求項1記載の歯面沈着物除去剤において、エリスリトールを1重量%以上含有するので、より効果的に歯面沈着物を除去できる。
又、請求項3による歯面沈着物除去剤によると、請求項2記載の歯面沈着物除去剤において、エリスリトールを3重量%以上10重量%以下含有するので、より効果的に歯面沈着物を除去できる。
又、請求項4による歯面沈着物除去剤によると、請求項1記載の歯面沈着物除去剤において、ビタミン誘導体を含有するので、より効果的に歯面沈着物を除去できる。
又、請求項5による歯面沈着物除去剤によると、請求項4記載の歯面沈着物除去剤において、ビタミン誘導体を7重量%より少なく含有するので、より効果的に歯面沈着物を除去できる。
又、請求項6による歯面沈着物除去剤によると、請求項5記載の歯面沈着物除去剤において、ビタミン誘導体を0.1重量%以上5重量%以下含有するので、より効果的に歯面沈着物を除去できる。
又、請求項7による歯面沈着物除去剤によると、請求項4記載の歯面沈着物除去剤において、フルボ酸を含有するので、より効果的に歯面沈着物を除去できる。
又、請求項8による歯面沈着物除去剤によると、請求項7記載の歯面沈着物除去剤において、フルボ酸を0.1重量%含有するので、より効果的に歯面沈着物を除去できる。
又、請求項9による歯面沈着物除去剤は、請求項1~請求項8の何れかに記載の歯面沈着物除去剤において、伴侶動物用であるので、伴侶動物の歯面沈着物を効果的に除去できる。
又、請求項10による歯面沈着物除去剤は、請求項9記載の歯面沈着物除去剤において、上記伴侶動物は犬であるので、犬の歯面沈着物を効果的に除去できる。
図1は、実施例2による処方開始時の犬の歯の写真である。 図2は、実施例2による処方を90日間継続した後の犬の歯の写真である。
以下、本発明の一実施の形態について説明する。
この一実施の形態による歯面沈着物除去剤はエリスリトールを有効成分とするものである。上記歯面沈着物除去剤は、歯に塗布し、例えば、指や歯ブラシで磨くことで使用されるものである。
上記エリスリトールは、好ましくは1重量%、より好ましくは3重量%以上10重量%以下含有するのが良い。なお、エリスリトールは15重量%以上含有させると結晶化してしまい溶解させることができないため、10重量%より多く含有することは好ましくない。
また、歯面沈着物除去剤にはエリスリトールとビタミン誘導体が含有されてもよい。ビタミン誘導体としては、例えば、アスコルビルリン酸ナトリウム(以下、APS)が挙げられる。ビタミン誘導体を7重量%より少なく含有することが好ましく、さらに好ましくは、ビタミン誘導体は0.1重量%以上5重量%以下含有される。
また、歯面沈着物除去剤にはエリスリトールとビタミン誘導体とフルボ酸が含有されてもよい。フルボ酸は0.1重量%含有されることが好ましい。
本発明の歯面沈着物除去剤は水溶液として使用される他、本発明の効果を損なわない限り、セルロースなどの基剤が含まれる場合がある。
また、本発明の歯面沈着物除去剤は、上記基剤成分の他に、本発明の効果を損なわない範囲で医薬品や医薬部外品を製造するにあたって許容される各種成分、すなわち、抗酸化剤、防腐剤等の添加剤を適宜加えることができる。
また、エリスリトールやビタミン誘導体、フルボ酸は、一般流通している化粧品や健康食品や一般食品においても配合されている成分であるため、安全且つ効果が高い。
以下、実施例を挙げて、この一実施の形態について具体的に説明する。
但し、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
以下の実施例では、表中の試薬の濃度を示す百分率(%)は重量%を示す。
[実施例1]
この実施例1では表Aに示す犬を対象として実施した。対象とした犬は、合計12頭であり、小型~大型犬を網羅する形で選出した。平均年齢は、8.3歳であり、雄が8頭、雌4頭であった。
Figure 2023154964000002

以下の処方例に示す本発明による歯面沈着物除去剤をポンプフォーマーに充填し、上記犬の歯に1.5から2.0ml(上記ポンプフォーマーの1から2プッシュ分に相当)を指によって歯肉と歯に塗布するようにして歯磨きを行った。このような処方を1日3回(朝、昼、晩)、90日間行った。
上記12頭の犬に施した各処方例のエリスリトール、ビタミン誘導体としてのアスコルビルリン酸ナトリウム(以下、APS)、フルボ酸の濃度についても表Aに示す。
処方例1に使用した歯面沈着物除去剤は、エリスリトール0.1gと増粘剤としてのセルロース1.4gに精製水を加えて全体が100gとなるようにして調製した。
処方例2に使用した歯面沈着物除去剤は、エリスリトール1gと増粘剤としてのセルロース1.4gに精製水を加えて全体が100gとなるようにして調製した。
処方例3に使用した歯面沈着物除去剤は、エリスリトール3gと増粘剤としてのセルロース1.4gに精製水を加えて全体が100gとなるようにして調製した。
処方例4に使用した歯面沈着物除去剤は、エリスリトール5gと増粘剤としてのセルロース1.4gに精製水を加えて全体が100gとなるようにして調製した。
処方例5に使用した歯面沈着物除去剤は、エリスリトール7gと増粘剤としてのセルロース1.4gに精製水を加えて全体が100gとなるようにして調製した。
処方例6に使用した歯面沈着物除去剤は、エリスリトール10gと増粘剤としてのセルロース1.4gに精製水を加えて全体が100gとなるようにして調製した。
処方例7に使用した歯面沈着物除去剤は、エリスリトール5g、APS0.01gと増粘剤としてのセルロース1.4gに精製水を加えて全体が100gとなるようにして調製した。
処方例8に使用した歯面沈着物除去剤は、エリスリトール5g、APS0.1gと増粘剤としてのセルロース1.4gに精製水を加えて全体が100gとなるようにして調製した。
処方例9に使用した歯面沈着物除去剤は、エリスリトール5g、APS1gと増粘剤としてのセルロース1.4gに精製水を加えて全体が100gとなるようにして調製した。
処方例10に使用した歯面沈着物除去剤は、エリスリトール5g、APS5gと増粘剤としてのセルロース1.4gに精製水を加えて全体が100gとなるようにして調製した。
処方例11に使用した歯面沈着物除去剤は、エリスリトール5g、APS7gと増粘剤としてのセルロース1.4gに精製水を加えて全体が100gとなるようにして調製した。
処方例12に使用した歯面沈着物除去剤は、エリスリトール5g、APS5g、フルボ酸0.1gと増粘剤としてのセルロース1.4gに精製水を加えて全体が100gとなるようにして調製した。
なお、エリスリトールとして三菱ケミカルフーズ株式会社製の「エリストール」、APSとして昭和電工株式会社のアスコルビン酸PS、フルボ酸として株式会社スタイルアンドバリュージャパン製の「ヒューミクルHC」、セルロースとして三晶株式会社製の「粉末セルロース」をそれぞれ使用した。
また、この実施例1では、Oral Hygiene Index(以下、OHI)によって数値化して評価した。OHIは、プラークと歯石の状態を定量的に評価する手法の一つで、口腔内を上顎側右臼歯部、上顎側前歯部、上顎側左臼歯部、下顎側右臼歯部、下顎側前歯部、下顎側左臼歯部の6つの区画に分け、上記6つの区画のそれぞれの唇頬側と舌側についてプラークと歯石が付着する面積によって4段階のスコアをつけ、プラークのスコアの合計を区分数(6)で除算したもの(DI)と歯石のスコアの合計を区分数(6)で除算したもの(CI)の合計を求めるものである。
プラークのスコアは次のような基準で評価する。

プラーク及び外来性付着物を認めない 0点
プラークが歯面の1/3以下を被っているか、あるいは範囲に関係なくプラーク以外の外来性付着物が認められる 1点
プラークが歯面の1/3 - 2/3の範囲を被っている 2点
プラークが歯面の2/3以上を被っている 3点
歯石のスコアは次のような基準で評価する。

歯石を認めない 0点
歯肉縁上歯石が歯面の1/3以下の範囲に認められる 1点
歯肉縁上歯石が、歯面の1/3 - 2/3 の範囲に認められる。あるいは、歯肉縁下歯石のいくつかの塊が歯頸部に散在している 2点
歯肉縁上歯石が歯面の2/3以上を被っている。あるいは、歯肉縁下歯石が歯頚部に連続して帯状に認められる 3点
処方例1の結果を表1に示し、処方例2の結果を表2に示し、処方例3の結果を表3に示し、処方例4の結果を表4に示し、処方例5の結果を表5に示し、処方例6の結果を表6に示し、処方例7の結果を表7に示し、処方例8の結果を表8に示し、処方例9の結果を表9に示し、処方例10の結果を表10に示し、処方例12の結果を表11に示す。
なお、処方例11については、犬が嫌がったため、処方を完全に行うことができなかった。

Figure 2023154964000003
Figure 2023154964000004
Figure 2023154964000005
Figure 2023154964000006
Figure 2023154964000007
Figure 2023154964000008
Figure 2023154964000009
Figure 2023154964000010
Figure 2023154964000011
Figure 2023154964000012
Figure 2023154964000013
エリスリトールのみを0.1重量%濃度含有する歯面沈着物除去剤を用いた処方例1では、処方前のDIは3.5、CIは2.0、OHIは5.5であり、90日間処方を続けた後のDIは3.7、CIは1.7、OHIは5.4であった。90日間処方を続けた後のDIは処方前のDIの104.8%であり、90日間処方を続けた後のCIは処方前のCIの83.3%であり、90日間処方を続けた後のOHIは処方前のOHIの98.2%であった。
エリスリトールのみを1重量%濃度含有する歯面沈着物除去剤を用いた処方例2では、処方前のDIは4.0、CIは2.2、OHIは6.2であり、90日間処方を続けた後のDIは2.8、CIは1.8、OHIは4.7であった。90日間処方を続けた後のDIは処方前のDIの70.8%であり、90日間処方を続けた後のCIは処方前のCIの84.6%であり、90日間処方を続けた後のOHIは処方前のOHIの75.7%であった。
エリスリトールのみを3重量%濃度含有する歯面沈着物除去剤を用いた処方例3では、処方前のDIは3.5、CIは1.7、OHIは5.2であり、90日間処方を続けた後のDIは1.8、CIは1.2、OHIは3.0であった。90日間処方を続けた後のDIは処方前のDIの52.4%であり、90日間処方を続けた後のCIは処方前のCIの70.0%であり、90日間処方を続けた後のOHIは処方前のOHIの58.1%であった。
エリスリトールのみを5重量%濃度含有する歯面沈着物除去剤を用いた処方例4では、処方前のDIは3.3、CIは3.0、OHIは6.3であり、90日間処方を続けた後のDIは2.0、CIは1.8、OHIは3.8であった。90日間処方を続けた後のDIは処方前のDIの60.0%であり、90日間処方を続けた後のCIは処方前のCIの61.1%であり、90日間処方を続けた後のOHIは処方前のOHIの60.5%であった。
エリスリトールのみを7重量%濃度含有する歯面沈着物除去剤を用いた処方例5では、処方前のDIは3.2、CIは1.8、OHIは5.0であり、90日間処方を続けた後のDIは1.7、CIは1.3、OHIは3.0であった。90日間処方を続けた後のDIは処方前のDIの52.6%であり、90日間処方を続けた後のCIは処方前のCIの72.7%であり、90日間処方を続けた後のOHIは処方前のOHIの60.0%であった。
エリスリトールのみを10重量%濃度含有する歯面沈着物除去剤を用いた処方例6では、処方前のDIは2.3、CIは1.3、OHIは3.7であり、90日間処方を続けた後のDIは1.0、CIは1.0、OHIは2.0であった。90日間処方を続けた後のDIは処方前のDIの42.9%であり、90日間処方を続けた後のCIは処方前のCIの75.0%であり、90日間処方を続けた後のOHIは処方前のOHIの54.5%であった。
エリスリトール5重量%濃度とAPS0.01重量%濃度を含有する歯面沈着物除去剤を用いた処方例7では、処方前のDIは2.8、CIは2.3、OHIは5.2であり、90日間処方を続けた後のDIは1.3、CIは1.5、OHIは2.8であった。90日間処方を続けた後のDIは処方前のDIの47.1%であり、90日間処方を続けた後のCIは処方前のCIの64.3%であり、90日間処方を続けた後のOHIは処方前のOHIの54.8%であった。
エリスリトール5重量%濃度とAPS0.1重量%濃度を含有する歯面沈着物除去剤を用いた処方例8では、処方前のDIは4.0、CIは2.3、OHIは6.3であり、90日間処方を続けた後のDIは1.3、CIは1.2、OHIは2.5であった。90日間処方を続けた後のDIは処方前のDIの33.3%であり、90日間処方を続けた後のCIは処方前のCIの50.0%であり、90日間処方を続けた後のOHIは処方前のOHIの39.5%であった。
エリスリトール5重量%濃度とAPS1重量%濃度を含有する歯面沈着物除去剤を用いた処方例9では、処方前のDIは3.7、CIは1.5、OHIは5.2であり、90日間処方を続けた後のDIは1.2、CIは0.8、OHIは2.0であった。90日間処方を続けた後のDIは処方前のDIの31.8%であり、90日間処方を続けた後のCIは処方前のCIの55.6%であり、90日間処方を続けた後のOHIは処方前のOHIの38.7%であった。
エリスリトール5重量%濃度とAPS5重量%濃度を含有する歯面沈着物除去剤を用いた処方例10では、処方前のDIは4.5、CIは2.8、OHIは7.3であり、90日間処方を続けた後のDIは1.7、CIは1.3、OHIは3.0であった。90日間処方を続けた後のDIは処方前のDIの37.0%であり、90日間処方を続けた後のCIは処方前のCIの47.1%であり、90日間処方を続けた後のOHIは処方前のOHIの40.9%であった。
エリスリトール5重量%濃度とAPS5重量%濃度とフルボ酸0.1重量%を含有する歯面沈着物除去剤を用いた処方例12では、処方前のDIは3.7、CIは1.7、OHIは5.3であり、90日間処方を続けた後のDIは0.7、CIは0.7、OHIは1.3であった。90日間処方を続けた後のDIは処方前のDIの18.2%であり、90日間処方を続けた後のCIは処方前のCIの40.0%であり、90日間処方を続けた後のOHIは処方前のOHIの25.0%であった。
以上の結果から、エリスリトールを1重量%以上含有する場合に効果が得られ、3重量%以上で特に高い効果が得られる。但し、前記したように、エリスリトールは15重量%以上含有させると結晶化してしまい溶解させることができないため、10重量%より多く含有することは好ましくない。
また、エリスリトールとAPS(ビタミン誘導体)を含有させた場合は、APS(ビタミン誘導体)が0.1重量%以上含有される場合、APS(ビタミン誘導体)が含有されない場合に比べて高い効果が得られる。但し、7重量%のAPS(ビタミン誘導体)を含有させた処方例11では、APS(ビタミン誘導体)の刺激により犬が嫌がったため、APS(ビタミン誘導体)は7重量%より少ないことが好ましく、更に好ましくは0.1重量%以上5重量%以下である。
また、更にフルボ酸が含有されると、フルボ酸が含有されない場合に比べて高い効果が得られ、0.1重量%以上含有されることが好ましい。
[実施例2]
この実施例2では8歳の雌の柴犬に、実施例1と同様に歯面沈着物除去剤を用いた歯磨きを90日間行った。
この使用した歯面沈着物除去剤は5重量%のエリスリトールと0.1重量%のAPSを含むもので、エリスリトール5g、APS0.1gと増粘剤としてのセルロース1.4gに精製水を加えて全体が100gとなるようにして調製したものである。
処方開始時の歯の写真を図1に示し、処方開始から90日後の歯の写真を図2に示す。
90日後では開始時に比べて、歯石が除去されている。特に、上の奥歯の歯石は顕著に除去されている。
本発明は、歯面沈着物除去剤に係り、特に、安全性が高く、容易且つ効果的に歯面沈着物を除去できるように工夫したものに関し、例えば、犬用の歯面沈着物除去剤に好適である。

Claims (10)

  1. エリスリトールを有効成分とすることを特徴とする歯面沈着物除去剤。
  2. 請求項1記載の歯面沈着物除去剤において、
    エリスリトールを1重量%以上含有することを特徴とする歯面沈着物除去剤。
  3. 請求項2記載の歯面沈着物除去剤において、
    エリスリトールを3重量%以上10重量%以下含有することを特徴とする歯面沈着物除去剤。
  4. 請求項1に記載の歯面沈着物除去剤において、
    ビタミン誘導体を含有することを特徴とする歯面沈着物除去剤。
  5. 請求項4記載の歯面沈着物除去剤において、
    ビタミン誘導体を7重量%より少なく含有することを特徴とする歯面沈着物除去剤。
  6. 請求項5記載の歯面沈着物除去剤において、
    ビタミン誘導体を0.1重量%以上5重量%以下含有することを特徴とする歯面沈着物除去剤。
  7. 請求項4記載の歯面沈着物除去剤において、
    フルボ酸を含有することを特徴とする歯面沈着物除去剤。
  8. 請求項7記載の歯面沈着物除去剤において、
    フルボ酸を0.1重量%含有することを特徴とする歯面沈着物除去剤。
  9. 請求項1~請求項8の何れかに記載の歯面沈着物除去剤において、
    伴侶動物用であることを特徴とする歯面沈着物除去剤。
  10. 請求項9記載の歯面沈着物除去剤において、
    上記伴侶動物は犬であることを特徴とする歯面沈着物除去剤。
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