JP2023154643A - 光検出装置、測距装置、および電子機器 - Google Patents

光検出装置、測距装置、および電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】高照度の環境下における感度特性を改善することが可能な光検出装置を提供する。【解決手段】本開示に係る光検出装置は、入射光に含まれるフォトン数をカウントする複数の画素と、複数の画素のカウント値の補正に用いる補正値を格納するメモリと、補正値を用いてカウント値を補正する補正回路と、を備える。この光検出装置では、複数の画素が、フォトンに反応する光応答部と、光応答部の反応結果が入力される入力トランジスタを含み、反応結果を示すパルスを検出するパルス検出部と、パルスに基づいて、カウント値を計測するカウンタと、光応答部とパルス検出部との電気的な接続を動的に分離する動的分離スイッチ部と、パルス検出部の入力電圧を入力トランジスタがオン状態となる電位に一時的に固定する入力固定部と、を含む。【選択図】図2

Description

本開示は、光検出装置、測距装置、および電子機器に関する。
車載、モバイルなど複数の分野において、光源からの照射光が物体で反射し、検出器に戻ってくるまでの飛行時間(ToF)に基づき、物体までの距離を測定する光検出装置の応用が進められている。光検出装置内の複数の画素の各々には、アバランシェフォトダイオード(APD)が受光素子として配置されている。ガイガーモードのAPDでは、端子間に降伏電圧以上の電圧が印加され、単一フォトンの入射でアバランシェ現象が発生する。単一フォトンをアバランシェ現象で増倍させるAPDは、シングルフォトンアバランシェダイオード(SPAD)と呼ばれる。
SPADでは、端子間の電圧を降伏電圧まで下げることによって、アバランシェ現象を止めることができる。その後、SPADの端子間の電圧を降伏電圧以上のバイアス電圧にリチャージすると、再びフォトンの検出が行えるようになる。このように、SPADを有する光検出装置では、アバランシェ現象が発生してからリチャージが終了するまでの時間は、フォトンをカウントできないデッドタイムとなる。
国際公開第2021/090691号
複数の画素を有する光検出装置では、製造ばらつき等によって、上記デッドタイムが画素間でばらつく場合がある。この場合、高照度の環境では、入射光に含まれるフォトン数に対して、光検出装置でカウントされないフォトン数の比率を示すカウントロス量にばらつきが生じる。このカウントロス量のばらつきは、PRNU(Photo Response Non-Uniformity)等の感度特性の悪化の要因となり得る。
そこで、本開示は、高照度の環境下における感度特性を改善することが可能な光検出装置、測距装置、および電子機器を提供する。
本開示の一態様による光検出装置は、入射光に含まれるフォトン数をカウントする複数の画素と、複数の画素のカウント値の補正に用いる補正値を格納するメモリと、補正値を用いてカウント値を補正する補正回路と、を備える。この光検出装置では、複数の画素が、フォトンに反応する光応答部と、光応答部の反応結果が入力される入力トランジスタを含み、反応結果を示すパルスを検出するパルス検出部と、パルスに基づいて、カウント値を計測するカウンタと、光応答部とパルス検出部との電気的な接続を動的に分離する動的分離スイッチ部と、パルス検出部の入力電圧を入力トランジスタがオン状態となる電位に一時的に固定する入力固定部と、を含む。
前記入力トランジスタがオン状態となる電位が、グランド電位であってもよい。
前記光検出装置は、前記カウンタ値に基づいて、前記フォトン数のカウント時に生じるデッドタイムを算出する処理回路をさらに備えていてもよい。
前記補正値は、前記入力電圧が前記グランド電位に固定されたときに前記処理回路によって算出されたデッドタイムであってもよい。
前記補正回路は、前記入力固定部によって前記パルス検出部が前記光応答部に接続された状態のときに前記カウンタで計測されたカウンタ値を補正してもよい。
前記メモリは、前記複数の画素の全ての前記補正値を格納するフレームメモリであってもよい。
前記光検出装置は、前記複数の画素にそれぞれ配置された複数の前記パルス検出部の前記パルスを加算する加算回路をさらに備え、
前記カウンタは、前記加算回路で算出された加算値に基づいて、前記カウント値を算出してもよい。
前記光検出装置は、前記複数の画素にそれぞれ配置された複数の前記光応答部の出力信号を加算する加算回路をさらに備え、
前記パルス検出部は、前記加算回路で算出された加算値に基づいて、前記パルスを検出してもよい。
前記光検出装置は、
前記複数の画素を駆動するための駆動信号を出力する駆動回路と、
前記複数の画素と前記駆動回路との間に配置され、前記駆動信号を前記複数の画素へ伝送するタイミングを調整するタイミング調整回路と、をさらに備えていてもよい。
前記複数の画素は、複数の第1画素と、少なくとも1つ以上の第2画素と、を含み、
前記光検出装置は、前記デッドタイムの平均値を算出する平均化演算回路をさらに備え、
前記補正回路は、前記入力電圧が前記グランド電位に固定されたときに算出された前記平均値と、前記パルス検出部と前記光応答部とが接続されたときに算出された前記平均値との比較結果に基づいて環境補正係数を算出する比較回路と、前記環境補正係数を用いて前記第1画素の前記カウント値を補正する主演算回路と、を有していてもよい。
前記第2画素は、前記入力電圧が前記グランド電位に常時固定された画素であるか、または前記入射光を遮光する遮光画素であってもよい。
前記比較回路は、前記入力電圧が前記グランド電位に固定されたときに算出された前記第1画素の前記平均値と、前記パルス検出部と前記光応答部とが接続されたときに算出された前記第2画素の前記平均値と、の比較結果に基づいて前記環境補正係数を算出してもよい。
前記複数の画素は、複数の第1画素と、前記複数の第1画素の数よりも少なく、前記入射光を遮光する少なくとも1つ以上の第2画素と、を含み、
前記光検出装置は、前記デッドタイムの平均値を算出する平均化演算回路をさらに備え、
前記補正回路は、前記第1画素の前記カウント値を補正する主演算回路と、前記主演算回路の算出値から前記第2画素の前記平均値を減算する減算回路と、を有していてもよい。
前記補正回路は、前記入力電圧が前記グランド電位に固定されたときに算出された前記第1画素の前記平均値と、前記パルス検出部と前記光応答部とが接続されたときに算出された前記第2画素の前記平均値と、の比較結果に基づいて環境補正係数を算出する比較回路をさらに有し、
前記主演算回路は、前記環境補正係数を用いて前記第1画素の前記カウント値を補正してもよい。
前記複数の第1画素および複数の前記第2画素が行列状に配置された画素アレイ部をさらに備え、
前記複数の第1画素が、前記画素アレイ部の中央領域に配置され、
前記複数の第2画素が、前記複数の第1画素の配置領域を囲むように行方向および列方向に並んで配列されていてもよい。
前記第2画素が、前記第1画素と異なる基板に配置されていてもよい。
前記光検出装置は、前記複数の第1画素および前記第2画素が行列状に配置された画素アレイ部をさらに備え、
前記第2画素が、前記画素アレイ部内に分散して配置されていてもよい。
前記パルス検出部が、前記カウンタへの前記パルスの出力を遅延させる遅延器を有し、
前記光検出装置は、前記デッドタイムに基づいて前記遅延器の遅延時間を調整する調整回路をさらに備えていてもよい。
本開示の一態様による測距装置は、複数の光検出装置を備える。この測距装置において、複数の光検出装置の各々は、
入射光に含まれるフォトン数をカウントする複数の画素と、
前記複数の画素のカウント値の補正に用いる補正値を格納するメモリと、
前記補正値を用いて前記カウント値を補正する補正回路と、を有する。
また、前記複数の画素が、
前記フォトンに反応する光応答部と、
前記光応答部の反応結果が入力される入力トランジスタを含み、前記反応結果を示すパルスを検出するパルス検出部と、
前記パルスに基づいて、前記カウント値を計測するカウンタと、
前記光応答部と前記パルス検出部との電気的な接続を動的に分離する動的分離スイッチ部と、
前記パルス検出部の入力電圧を前記入力トランジスタがオン状態となる電位に一時的に固定する入力固定部と、を含む。
本開示の一態様による電子機器は、光検出装置を備える。この電子機器において、光検出装置は、
入射光に含まれるフォトン数をカウントする複数の画素と、
前記複数の画素のカウント値の補正に用いる補正値を格納するメモリと、
前記補正値を用いて前記カウント値を補正する補正回路と、を有する。
また、前記複数の画素が、
前記フォトンに反応する光応答部と、
前記光応答部の反応結果が入力される入力トランジスタを含み、前記反応結果を示すパルスを検出するパルス検出部と、
前記パルスに基づいて、前記カウント値を計測するカウンタと、
前記光応答部と前記パルス検出部との電気的な接続を動的に分離する動的分離スイッチ部と、
前記パルス検出部の入力電圧を前記入力トランジスタがオン状態となる電位に一時的に固定する入力固定部と、を含む。
第1実施形態に係る光検出装置の概略的な構成を示すブロック図である。 第1実施形態に係る画素の回路構成の一例を示す図である。 遅延器の回路構成の一例を示す図である。 遅延器の回路構成の一例を示す図である。 遅延器の回路構成の一例を示す図である。 遅延器の回路構成の一例を示す図である。 第1実施形態に係る補正シーケンスを説明するためのシーケンス図である。 光検出装置の撮像動作の一例を示すタイミングチャートである。 第1実施形態に係る光検出装置の実装例を示す斜視図である。 第1変形例に係る画素アレイ部の概略的な構成を示すブロック図である。 第2変形例に係る光検出装置の構成を示すブロック図である。 第3変形例に係る光検出装置の構成を示すブロック図である。 第2実施形態に係る光検出装置の概略的な構成を示すブロック図である。 第2画素の回路構成の一例を示す図である。 第2実施形態に係る補正シーケンスを説明するためのシーケンス図である。 第4変形例に係る光検出装置の概略的な構成を示すブロック図である。 第4変形例に係る補正シーケンスを説明するためのシーケンス図である。 第5変形例に係る光検出装置の概略的な構成を示すブロック図である。 第5変形例に係る補正シーケンスを説明するためのシーケンス図である。 第6変形例に係る光検出装置の概略的な構成を示すブロック図である。 第6変形例に係る補正シーケンスを説明するためのシーケンス図である。 第7変形例に係る光検出装置の概略的な構成を示すブロック図である。 第8変形例に係る光検出装置の概略的な構成を示すブロック図である。 第3実施形態に係る光検出装置の概略的な構成を示すブロック図である。 遅延時間の最適化処理のシーケンス図である。 第4実施形態に係る画素の回路構成の一例を示す図である。 光検出装置を用いた測距の例を模式的に示す図である。 第5実施形態に係る測距装置の概略的な構成を示すブロック図である。 第6実施形態に係る電子機器の概略的な構成を示すブロック図である。 車両制御システムの概略的な構成の一例を示すブロック図である。 車外情報検出部及び撮像部の設置位置の一例を示す説明図である。
以下に添付図面を参照しながら、本開示の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係る光検出装置の概略的な構成を示すブロック図である。図1に示す光検出装置1は、画素アレイ部10と、駆動回路20と、処理回路30と、切替回路40と、メモリ50と、補正回路60と、を備える。
画素アレイ部10には、複数の画素11が2次元の行列状に配置されている。各画素11は、入射光に含まれるフォトン数をカウントする。駆動回路20は、画素アレイ部10をするための駆動信号を各画素11に出力する。処理回路30は、各画素11のカウント値に基づいて、各画素11においてフォトン検出時に生じる遅延時間を示すデッドタイムtdを算出する。切替回路40は、処理回路30の算出値の出力先を、メモリ50または補正回路60に切り替える。メモリ50は、各画素11のカウント値の補正に用いられる補正値を格納する。なお、本実施形態では、メモリ50は、全画素11の補正値を格納するフレームメモリである。補正回路60は、補正値に基づいて各画素11のカウント値を補正する。
本実施形態に係る光検出装置1では、画素アレイ部10~補正回路60の全てが、1つのチップ(基板)に配置されているが、回路の配置はこれに限定されない。例えば、画素アレイ部10、駆動回路20、処理回路30、および切替回路40が、一のチップに配置され、メモリ50および補正回路60が、一のチップと接合される別のチップに配置されてもよい。この場合、メモリ50は、画素アレイ部10とは別のプロセスで製造することができる。また、例えばメモリ50を不揮発性メモリで構成すると、デッドタイムtdを製造段階で書き込んで保存できるため、撮像段階でデッドタイムtdの取得が不要になる。その結果、撮像処理に要する時間を短縮することができる。
図2は、画素11の回路構成の一例を示す図である。図2に示す画素11は、光応答部12と、パルス検出部13と、動的分離スイッチ部14と、カウンタ15と、入力固定部16と、を有する。
光応答部12は、入射光のフォトンに反応するフォトダイオードPDと、フォトダイオードPDに直列に接続されたトランジスタ120と、を有する。フォトダイオードPDは、例えばシングルフォトンアバランシェダイオード(SPAD)に代表されるアバランシェフォトダイオード(APD)である。フォトダイオードPDのアノードには、電圧Vanが印加されている。電圧Vanの値は、フォトダイオードPDのカソード-アノード間(端子間)に、降伏電圧以上の逆電圧が印加されるように設定される。フォトダイオードPDのカソードは、トランジスタ120のドレインに接続されている。トランジスタ120は、Pチャネル型のMOSトランジスタである。トランジスタ120のソースは、電源電位Vddに接続されている。トランジスタ120のゲートは、動的分離スイッチ部14に設けられたインバータ141の出力端子に接続されている。
パルス検出部13は、フォトダイオードPDが反応したフォトン数に応じたパルスを出力する回路であり、入力トランジスタ130と、トランジスタ131と、インバータ132と、パルス生成器133と、を有する。パルス生成器133には、遅延器134およびNAND回路135が設けられている。
入力トランジスタ130は、Pチャネル型MOSトランジスタである。入力トランジスタ130のソースは、動的分離スイッチ部14に設けられたトランジスタ140のドレインに接続されている。入力トランジスタ130のドレインは、信号線Vi3を介してインバータ132の入力端子に接続されているとともに、トランジスタ131のドレインに接続されている。入力トランジスタ130のゲートは、入力固定部16の出力端子に接続されている。トランジスタ131は、Nチャネル型MOSトランジスタである。トランジスタ131のソースは、グラウンド電位に接続されている。トランジスタ131のゲートは、信号線INIを介してパルス生成器133に設けられたNAND回路135の出力端子に接続されているとともに、動的分離スイッチ部14に設けられたトランジスタ140のゲートおよびインバータ141の入力端子に接続されている。
インバータ132の出力端子は、信号線Voutを介してカウンタ15に接続されている。遅延器134は、信号線Voutと、NAND回路135の一方の入力端子との間に接続されている。NAND回路135の他方の入力端子は、端子xRSTに接続されている。ここで、図3A~図3Dを参照して遅延器の回路構成について説明する。
図3A~図3Dは、遅延器の回路構成の一例を示す図である。図3Aに示す遅延器134aは、インバータチェイン300で構成されている。このインバータチェイン300では、入力端子INと出力端子OUTとの間に8つのインバータが直列に接続されている。ただし、インバータチェイン300に含まれるインバータの数は、8つに限定されない。また、インバータの数は、遅延器134aの遅延時間に応じて偶数であってもよいし、奇数であってもよい。
図3Bに示す遅延器134bでは、入力端子INと出力端子OUTとの間に、2つのインバータ311、312と、2つの抵抗素子313、314とが、交互に直列に接続されている。また、抵抗素子313とインバータ312との間には、容量素子315の一端が接続されている。容量素子315の他端は、接地されている。また、抵抗素子314と出力端子OUTとの間には、容量素子316の一端が接続されている。容量素子316の他端は接地されている。抵抗素子313、314の抵抗値および容量素子315、316の容量値は、遅延器134bの遅延時間に応じて設定される。
図3Cに示す遅延器134cは、MOSトランジスタ321~MOSトランジスタ325で構成されている。MOSトランジスタ321、MOSトランジスタ323、およびMOSトランジスタ325は、Pチャネル型であり、MOSトランジスタ322およびMOSトランジスタ324は、Nチャネル型である。
MOSトランジスタ321およびMOSトランジスタ322では、ドレイン同士が接続され、ゲートは入力端子INに共通に接続されている。また、MOSトランジスタ321のソースは、MOSトランジスタ325のドレインに接続されている。MOSトランジスタ322のソースは接地されている。
MOSトランジスタ323およびMOSトランジスタ324では、ドレインが出力端子OUTに共通に接続され、ゲートはMOSトランジスタ321およびMOSトランジスタ322の各ドレインに共通に接続されている。また、MOSトランジスタ323のソースは、電源電位Vddに固定されている。MOSトランジスタ3224ソースは接地されている。
MOSトランジスタ325のソースは、電源電位Vddに固定されている。MOSトランジスタ325のゲートには、駆動回路20からバイアス信号BIAS_Pが入力される。遅延器134cの遅延時間は、バイアス信号BIAS_Pの電圧に応じて設定可能である。
図3Dに示す遅延器134dも、上記遅延器134cと同様に、MOSトランジスタ321~MOSトランジスタ325で構成されている。ただし、遅延器134dでは、MOSトランジスタ325がNチャネル型である。
MOSトランジスタ325のドレインは、MOSトランジスタ322のソースに接続され、ソースは接地されている。また、ゲートには、駆動回路20からバイアス信号BIAS_Nが入力される。遅延器134dの遅延時間は、バイアス信号BIAS_Nの電圧に応じて設定可能である。
図1に戻って、動的分離スイッチ部14は、光応答部12とパルス検出部13との電気的な接続を動的に分離する回路であり、トランジスタ140およびインバータ141を有する。トランジスタ140は。Pチャネル型MOSトランジスタである。トランジスタ140のソースは、電源電位Vddに接続されている。インバータ141の入力端子は、トランジスタ140のゲートとともにNAND回路135の出力端子に接続されている。
カウンタ15は、信号線Voutを通じて入力されたパルスの数、すなわち、フォトダイオードPDがフォトンに反応した回数をカウントする。
入力固定部16は、入力トランジスタ130のゲートと信号線Vi1との間に接続されている。入力固定部16の一方の入力端子は、信号線Vi1を介して光応答部12に接続されている。入力固定部16の他方の入力端子は、グランド電位に固定されている。入力固定部16の出力端子は、入力トランジスタ130のゲートに接続されている。入力固定部16は、駆動回路20から入力されるテスト信号TESTに基づいて入力トランジスタ130のゲート電位、換言するとパルス検出部13の入力電圧Vi2を固定する。テスト信号TESTがハイレベルの場合、入力固定部16は、入力トランジスタ130のゲートを、信号線Vi1を介してフォトダイオードPDのカソードに接続させる。反対にテスト信号TESTがローレベルの場合、入力固定部16は、入力トランジスタ130のゲートをグランド電位に固定する。
上記のように構成された画素11では、フォトダイオードPDが入射光に含まるフォトンと反応し、信号線Vi1の電圧がローレベル、信号線Vi3の電圧がハイレベル、信号線Voutの電圧がローレベルとなったとき(信号線Voutにローレベルレベルのパルスが出力されているとき)、NAND回路135は、信号線INIにハイレベルの電圧を出力する。この場合、インバータ141は、ローレベルの電圧を出力するため、トランジスタ120のゲートにローレベルの電圧が印加される。これにより、トランジスタ120はオンする。したがって、信号線Vi1およびフォトダイオードPDのカソードの電位は、電源電位Vddによってハイレベルに引き上げられる。これにより、フォトダイオードPDの端子間電圧を降伏電圧まで下げ、アバランシェ現象を停止させる(フォトダイオードPDのクエンチが行われる)。
また、信号線INIの電圧がハイレベルであると、トランジスタ140とトランジスタ131のゲートにハイレベルの電圧が印加される。よって、トランジスタ140はオフし、トランジスタ131はオンする。このため、信号線Vi3の電圧は、グラウンド電位によって初期化され、ローレベルになる。信号線Vi3の電圧がローレベルになると、インバータ132は、信号線Voutにハイレベルの電圧を出力する。これにより、遅延器134による遅れをもってNAND回路135の一方の入力端子の電圧は、ハイレベルになる。さらに、端子xRSTにハイレベルの電圧が印加されていると、NAND回路135は、信号線INIにローレベルの電圧を出力する。このとき、トランジスタ120のゲートには、インバータ141より反転されたハイレベルの電圧が印加される。トランジスタ120はオフするため、信号線Vi1は、電源電位Vddと電気的に切り離される。フォトダイオードPDの端子間電圧は、降伏電圧以上となるため、画素11は、再びフォトンを検出できるようになる。
本実施形態に係る光検出装置1に入射する光の照度が高くなると、フォトダイオードPDに受光されるフォトンの数が増加するため、パルス検出部13から出力されるパルスの数も増加する。このとき、フォトダイオードPDが、例えば太陽光のような超高照度の光を受光すると、複数のパルスが繋がってしまい、カウンタ15で計測されるフォトンのカウント値が、実際の入射光のフォトン数よりも大幅に低下することが懸念される。
そこで、本実施形態に係る光検出装置1には、動的分離スイッチ部14が設けられている。動的分離スイッチ部14は、光応答部12とパルス検出部13とを動的に分離することができる。すなわち、動的分離スイッチ部14は、信号線Vi1と信号線Vi3を一時的に電気的絶縁状態にする。そのため、光応答部12から信号が連続的にパルス検出部13に入力されることを回避できる。これにより、高照度における感度特性を改善することができる。
その一方で、光検出装置1では、画素アレイ部10内の画素11間で、フォトン検出時に生じるデッドタイムtdのばらつきが起こり得る。このデッドタイムtdのばらつきは、高照度でのフォトンのカウントロス量のばらつきを生じさせる。その結果、入射光のフォトンを正確にカウントすることが困難になる。
そこで、本実施形態では、入力固定部16によって、画素11毎に入射光のフォトン数を補正している。以下、入射光のフォトン数の補正シーケンスについて説明する。
図4は、第1実施形態に係る補正シーケンスを説明するためのシーケンス図である。
図4に示すシーケンスでは、まず、駆動回路20が全画素11の入力固定部16にローレベルのテスト信号TESTを入力する(ステップS101)。これにより、パルス検出部13の入力トランジスタ130のゲート電位がグランド電位に固定される。その結果、全画素11のパルス検出部13の入力電圧Vi2(図2参照)は、グランド電位に固定される。続いて、各画素11のカウンタ15が、入力電圧Vi2をグランド電位に固定した条件下で信号線Voutから出力されるパルス数をカウントして、フォトンのカウント値fcntを算出する(ステップS102)。
次に、処理回路30が、画素11毎にデッドタイムtdを算出する(ステップS103)。ここで、画素アレイ部10内の1つの画素11である画素iのデッドタイムtd_iについて説明する。画素iにおける、1秒当たりのフォトンのカウント値fcnt_iは、下記の式(1)によって算出することができる。
Figure 2023154643000002
数式(1)において、fp_iは、入射光の周波数、換言すると1秒当たりの入射光のフォトン数を示す。ステップS101で入力電圧Vi2をグランド電位に固定することは、入射光のフォトンのカウント値fp_iが無限大となる超高照度の条件に相当する。フォトンのカウント値fp_iが無限大である場合、式(1)は下記の式(2)に変形することができる。
Figure 2023154643000003
フォトンのカウント値fp_iが無限大であるときのカウント値fcnt_iは、カウンタ15で計測可能な最大カウント値である。ステップS102において、このカウント値fcnt_iは、カウンタ15によって計測されている。したがって、ステップS103において、処理回路30は、上記式(2)を用いて画素11毎にデッドタイムtdを算出する。
次に、切替回路40が、処理回路30とメモリ50とを接続させる。その結果、処理回路30によって算出された全画素11のデッドタイムtdを示すデータ値がメモリ50に格納される(ステップS104)。
上述したステップS101~ステップS104の動作は、光検出装置1の製造段階、例えば製造テスト時に行われる。
続いて、製品化された光検出装置1の撮像段階の動作について説明する。
図5は、光検出装置1の撮像動作の一例を示すタイミングチャートである。撮像段階では、まず、駆動回路20が全画素11の入力固定部16にハイレベルのテスト信号TESTを入力する(ステップS105)。これにより、入力固定部16は、パルス検出部13の入力トランジスタ130のゲートを、フォトダイオードPDのカソードに接続させる。
次に、各画素11が、フォトダイオードPDで受光された光に含まれるフォトン数をカウントする撮像処理を行う(ステップS106)。ここで、ステップS106の動作について説明する。
各画素11において、NAND回路135の他方の入力端子に接続されている端子xRSTの電位が、ローレベルからハイレベルに切り替わると、パルス検出部13は信号線Voutを通じてパルスをカウンタ15へ出力する。カウンタ15は、このパルスに基づいてカウント値fcntを計測する。このとき、カウンタ15は、端子xRSTの電位がローレベルからハイレベルに切り替わってからテスト信号TESTがハイレベルからローレベルに切り替わるまでの露光時間Tにおけるカウント値fcntを算出する。
続いて、切替回路40が処理回路30の接続先をメモリ50から補正回路60に切り替える。その結果、露光時間Tに計測されたカウント値fcntは、処理回路30および切替回路40を経由して、補正回路60に入力される。これでステップS106の動作が終了する。
補正回路60は、露光時間Tに算出されたカウント値fcntと、メモリ50に格納されたデッドタイムtdとを用いて、カウント値fcntを補正する(ステップS107)。ここで、ステップS107について詳しく説明する。上述した式(1)を変形すると、1秒当たりの入射光のフォトンのカウント値fp_iは、下記の式(3)で表すことができる。
Figure 2023154643000004
そのため、露光時間T秒での入射光のフォトン数は、下記の式(4)で表すことができる。
Figure 2023154643000005
式(4)におけるfcnt_i・Tは、露光時間Tの撮像時にカウンタ15によって計測されたカウント値である。また、td_iは、メモリ50に格納された補正値である。補正回路60は、式(4)を用いてカウンタ値fcnt_i・Tを補正する。これにより、露光時間Tにおける正確な入射光のフォトンのカウント値fp_iを算出することができる。
以上説明した補正シーケンスに続いて、本実施形態に係る光検出装置1の実装例について説明する。
図6は、本実施形態に係る光検出装置1の実装例を示す斜視図である。図6には、基板161と、基板162が示されている。基板161および基板162は、例えば、シリコン基板である。ただし、基板161および基板162の材質については、シリコンに限定されない。基板161の複数の受光領域171内には、各画素11のフォトダイオードPDがそれぞれ形成されている。フォトダイオードPDの表面の少なくとも一部は、開放されているため、フォトダイオードPDは、入射するフォトンに反応することができる。
基板162には、それぞれの受光領域171に対応する回路領域172が形成されている。回路領域172は、例えば、図2に示す画素11におけるフォトダイオードPD以外の回路素子(パルス検出部13、動的分離スイッチ部14、カウンタ15、入力固定部16)等が形成されている。基板161の受光領域171と、基板162の回路領域172は、銅線接続、いわゆるCu-Cu接続163(カッパー・カッパー接続)によって、電気的に接合されている。Cu-Cu接続163を採用することによって、光検出装置の小型化と、生産コストの削減を実現することができる。
受光領域171に、フォトダイオードPDのみが形成されると、フォトダイオードPDの面積を最大化することができる。また、受光領域171には、フォトダイオードPDに加えてその他の素子が形成されていてもよい。例えば、受光領域171には、フォトダイオードPDに直列に接続されるトランジスタ120を形成してもよい。この場合、回路領域172の面積を削減したり、回路領域172に実装できる機能を増やしたりすることができる。また、Cu-Cu配線における信号の振幅が抑制されるため、消費電力を抑えることができる。要求される使用に応じて、受光領域171に配置される素子と、回路領域172される素子に割り当てを調整することが可能である。
なお、図6では、Cu-Cu接続を使って光検出装置1が実装されているが、この実装方法は、一例にしかすぎない。例えば、Si貫通電極(TSV)などによって光検出装置1を実装してもよい。すなわち、光検出装置1の実装方式については、限定されない。また、図5では、基板が2層積層であるが、基板の層数も限定されない。
以上説明した本実施形態によれば、各画素11の入力固定部16が、パルス検出部13の入力電圧を一時的にグランド電位に固定することによって、入力トランジスタ130がオン状態となって各画素11の補正に必要なデータ値を取得することができる。そのため、補正回路60が、このデータ値を用いた補正演算を行うことによって、画素11間におけるデッドタイムのばらつきを低減することができる。これにより、高照度の環境下における感度特性をさらに改善することが可能となる。なお、入力固定部16によって一時的に固定されるパルス検出部13の入力電圧は、グランド電位に限定されず、入力トランジスタ130がオン状態になる電位であればよい。
(第1変形例)
図7は、第1変形例に係る画素アレイ部10の概略的な構成を示すブロック図である。本変形例に係る画素アレイ部10は、加算回路17を新たに有する。加算回路17は、例えば画素アレイ部10内における画素行毎または画素列毎に設けられていてもよい。また、この画素アレイ部10では、複数の画素11に対して1つのカウンタ15が設けられている。なお、図6では、各画素11内に設けられている動的分離スイッチ部14および入力固定部16の記載を省略している。
加算回路17は、複数の画素11のパルス検出部13から出力されたパルスを加算する。カウンタ15は、加算回路17で算出された加算値に基づいて、フォトン数をカウントする。本変形例においても、撮像動作前に入力固定部16がパルスを検出部13の入力電圧Vi2をグランド電位に固定することで、画素11毎にデッドタイムtdを取得することができる。
したがって、本変形によれば、撮像動作中にカウンタ15のカウンタ値を補正して入射光のフォトン数を正確に計測することができる。また、カウンタ15を各画素11に設ける必要がないため、画素11の実装面積を削減することが可能となる。
(第2変形例)
図8は、第2変形例に係る画素アレイ部10の概略的な構成を示すブロック図である。本変形例に係る画素アレイ部10も、第1変形例と同様に加算回路17を新たに有する。ただし、本変形例では、加算回路17の後段にパルス検出部13が配置されている。そのため、1つのパルス検出部13および1つのカウンタ15が、複数の画素11に対して設けられている。加算回路17、パルス検出部13、およびカウンタ15は、例えば画素アレイ部10内における画素行毎または画素列毎に設けられていてもよい。なお、図8でも、動的分離スイッチ部14および入力固定部16の記載を省略している。
本変形例では、加算回路17は、複数の画素11にそれぞれ設けられたフォトダイオードPDが入射光のフォトンに反応して光電変換した出力信号を加算する。パルス検出部13は、加算回路17で算出された加算値に基づいてパルスを生成してカウンタ15へ出力する。カウンタ15は、パルス検出部13からのパルスに基づいて、フォトン数をカウントする。本変形例においても、撮像動作前に入力固定部16がパルスを検出部13の入力電圧Vi2をグランド電位に一時的に固定することで、画素11毎にデッドタイムtdを取得することができる。
したがって、本変形によれば、撮像動作中にカウンタ15のカウンタ値を補正して入射光のフォトン数を正確に計測することができる。また、パルス検出部13およびカウンタ15を各画素11に設ける必要がないため、第1変形例に比べて画素11の実装面積をさらに削減することが可能となる。
(第3変形例)
図9は、第3変形例に係る光検出装置の構成を示すブロック図である。図9に示す光検出装置1aは、画素アレイ部10と駆動回路20との間に配置されたタイミング調整回路70をさらに備える。タイミング調整回路70は、駆動回路20からの距離によって画素11間で生じる露光時間Tの面内差分を抑制するための回路である。
タイミング調整回路70は、2次元状に配置された複数の回路素子71で構成されている。回路素子71は、例えばシフトレジスタまたはリピータである。このリピータは、直列接続された2つのインバータ素子から成るインバータ回路で構成されている。なお、回路素子71は、画素11と1対1で対応していてもよいし、対応していなくてもよい。すなわち、回路素子71の数は、画素11の数と同じであってもよいし、少なくてもよい。
本変形例では、XRST端子に入力される信号および入力固定部16に入力されるテスト信号TESTは、駆動回路20からタイミング調整回路70を介して画素アレイ部10の各画素11に伝送される。そのため、露光時間T、すなわちXRST端子に入力される信号がローレベルからハイレベルに切り替わってからテスト信号TESTがハイレベルからローレベルに切り替わるまでの時間が、画素11間でほぼ同じタイミングになる。
したがって、本変形例によれば、画素アレイ部10内における露光時間Tの面内差分を抑制することが可能となる。
(第2実施形態)
図10は、第2実施形態に係る光検出装置の概略的な構成を示すブロック図である。図10に示す光検出装置2は、画素アレイ部10と、駆動回路20と、処理回路30と、切替回路40と、メモリ50と、補正回路60と、平均化演算回路80と、を備える。切替回路40は、第1切替回路41および第2切替回路42をさらに有する。メモリ50は、第1メモリ51と、第2メモリ52と、第3メモリと、をさらに有する。補正回路60は、主演算回路61および比較回路62をさらに有する。なお、駆動回路20および処理回路30については、第1実施形態と同様であるため、説明を省略する。
画素アレイ部10では、複数の第1画素11aおよび複数の第2画素11bが2次元状に配列されている。第1画素11aは、入射光のフォトンのカウント値を計測するための有効画素であり、画素アレイ部10の中央領域に集約して配置されている。第1画素11aの回路構成は、第1実施形態で説明した画素11と同じであるため、説明を省略する。
一方、第2画素11bは、第1画素11aで計測されたカウント値fcntの補正用のダミー画素である。第2画素11bは、第1画素11aの配置領域を囲むように、行方向および列方向に並んで配列されている。第2画素11bの回路構成は、上記画素11と同じであってもよいし、異なっていてもよい。回路構成が上記画素11と異なる場合、第2画素11bは、例えば、遮光膜でフォトダイオードPDの受光面を覆った遮光画素であってもよい。または、第2画素11bは、図11に示すようにフォトダイオードPDを有さない回路構成であってもよい。
図11は、第2画素11bの回路構成の一例を示す図である。図11に示す第2画素11bの回路構成は、光応答部12、動的分離スイッチ部14のインバータ141、および入力固定部16を有さない点で、第1画素11aと異なる。この第2画素11bでは、パルス検出部13の入力トランジスタ130のゲートがグランド電位に常時固定されている。これにより、カウンタ15のカウント値は、最大カウント値となるため、処理回路30はデッドタイムtdを算出することができる。
図10に示すように、平均化演算回路80は、処理回路30と切替回路40との間に配置されている。平均化演算回路80は、処理回路30で算出された第2画素11bのデッドタイムの平均値を算出する。
切替回路40において、第1切替回路41は、第1画素11aの入力固定部16の状態、換言すると入力電圧Vi2の電位に応じて、処理回路30で算出された第1画素11aのデッドタイムtdの出力先をメモリ50の第1メモリ51または補正回路60に切り替える。具体的には、第1画素11aの入力固定部16にローレベルのテスト信号TEST1が入力されたときに、第1切替回路41は、デッドタイムtdを第1メモリ51に出力する。反対に、ハイレベルのテスト信号TEST1が入力固定部16に入力されたときには、第1切替回路41は、デッドタイムtdを補正回路61の主演算回路61に出力する。
また、第2切替回路42は、平均化演算回路80における第2画素11bのデッドタイムの平均値の算出時に応じて、当該平均値の出力先をメモリ50の第2メモリ52または第3メモリ53に切り替える。具体的には、平均化演算回路80が、第1実施形態で説明した製造段階におけるデッドタイムの平均値を算出した場合、第2切替回路42は、算出された平均値を第2メモリ52へ出力する。一方、平均化演算回路80が、第1実施形態で説明した撮像段階におけるデッドタイムの平均値を算出した場合、第2切替回路42は、算出された平均値を第3メモリ53へ出力する。
メモリ50において、第1メモリ51は、第1画素11aのデッドタイムを格納する。また、第2メモリ52および第3メモリ53は、第2画素11bのデッドタイムの平均値を格納する。なお、第2メモリ52および第3メモリ53は、互いに独立した2つのメモリで構成されてもよいし、1つのメモリで構成されてもよい。第2メモリ52および第3メモリ53が、1つのメモリで構成される場合、第2メモリ52に格納される平均値と、第3メモリに格納される平均値とは、それぞれ異なる記憶領域に格納される。また、第2メモリ52および第3メモリ53は、全ての第2画素11bのデッドタイムtdを記憶する必要がない。そのため、本実施形態では、これらのメモリは、上記平均値を記憶する容量を有するメモリであればよく、フレームメモリである必要はない。
補正回路50において、主演算回路61は、比較回路62の比較結果を用いた補正演算処理を行う。比較回路62は、第2メモリ52に格納された平均値と、第3メモリ53に格納された平均値とを比較する。
以下に、図12を参照して本実施形態に係る補正シーケンスについて説明する。図12は、第2実施形態に係る補正シーケンスを説明するためのシーケンス図である。
図12に示すシーケンスでは、まず、駆動回路20が全ての第1画素11aの入力固定部16にローレベルのテスト信号TEST1を入力する(ステップS201)。これにより、各第1画素11aの入力トランジスタ130のゲート電位がグランド電位に固定される。その結果、全ての第1画素11aのパルス検出部13の入力電圧Vi2(図2参照)は、グランド電位に固定される。
また、駆動回路20は、ステップS201と同時に、全ての第2画素11bの入力固定部16にローレベルのテスト信号TEST2も入力する(ステップS211)。これにより、各第2画素11bの入力トランジスタ130のゲート電位がグランド電位に固定される。その結果、全ての第2画素11bのパルス検出部13の入力電圧Vi2(図2参照)も、グランド電位に固定される。
次に、各第1画素11aのカウンタ15が、入力電圧Vi2をグランド電位に固定した条件下で信号線Voutから出力されるパルス数をカウントして、フォトンのカウント値fcntを算出する(ステップS202)。このとき、各第2画素11aのカウンタ15も、入力電圧Vi2をグランド電位に固定した条件下で信号線Voutから出力されるパルス数をカウントして、フォトンのカウント値fcntを算出する(ステップS212)。
次に、処理回路30が、第1実施形態と同様に、ステップS202で算出されたカウント値fcntに基づいて第1画素11aのデッドタイムtd1_iを算出する(ステップS203)。このとき、処理回路30は、ステップS212で算出されたカウント値fcntに基づいて第2画素11bのデッドタイムtd2_iも算出する。
次に、平均化演算回路80が、第2画素11bのデッドタイムtd2_iの平均値td2_aを算出する(ステップS213)。
次に、切替回路40において、第1切替回路41が、処理回路30と第1メモリ51とを接続させる。その結果、上記デッドタイムtd1_iが第1メモリ51に格納される(ステップS204)。このとき、第2切替回路42は、平均化演算回路80と第2メモリ52とを接続させる。その結果、上記平均値td2_aが第2メモリ52に格納される(ステップS214)。
上述したステップS201~ステップS204の動作、およびステップS211~ステップS214の動作は、光検出装置2の製造段階、例えば製造テスト時に行われる。なお、これらの動作は、光検出装置2に電源を投入したときに行ってもよい。
続いて、製品化された光検出装置2の撮像段階の動作について説明する。
撮像段階では、まず、駆動回路20が全ての第1画素11aの入力固定部16にハイレベルのテスト信号TEST1を入力する(ステップS205)。これにより、入力固定部16は、入力トランジスタ130のゲートを、フォトダイオードPDのカソードに接続させる。このとき、駆動回路20は、全ての第2画素11bの入力固定部16には、ローレベルのテスト信号TEST2を入力する(ステップS215)。
次に、第1画素11aは、第1実施形態のステップS106と同様に、フォトダイオードPDで受光された光に含まれるフォトン数をカウントする撮像処理を行う(ステップS206)。一方、第2画素11bでは、カウンタ15がフォトカウント値fcntを算出する。また、処理回路30が、算出されたカウント値fcntに基づいてデッドタイムtd2_iを算出する。さらに、平均化演算回路80が、第2画素11bのデッドタイムtd2_iの平均値td2_bを算出する。
次に、切替回路40において、第1切替回路41が、処理回路30の接続先を第1メモリ51から主演算回路61に切り替える。その結果、ステップS206で算出された上記デッドタイムtd1_iが主演算回路61に入力される。このとき、第2切替回路42は、平均化演算回路80の接続先を第2メモリ52から第3メモリ53に切り替える。その結果、上記平均値td2_bが第3メモリ52に格納される(ステップS216)。
次に、補正回路60が、第1画素11aのカウント値fcntを補正する(ステップS217)。ここで、ステップS217の演算内容について説明する。
ステップS217では、まず、比較回路62が、第2メモリ52に格納された平均値td2_aと、第3メモリ53に格納された平均値td2_bとの差分を算出する。平均値td2_aと、平均値td2_bとは、ともにテスト信号TEST2がローレベルの条件で算出されているため、同じに値になると考えられる。
しかし、平均値td2_aは、製造段階で算出され、平均値td2_bは撮像段階で算出されているため、2つの平均値間で印加電圧や温度の条件が異なる場合がある。そのため、比較回路62は、2つの平均値の差分を環境補正係数として主演算回路61へ出力する。
続いて、主演算回路61が、第1実施形態のステップS107と同様に、第1メモリ51に格納されたデッドタイムtd1_iを用いて第1画素11aにて計測されたカウンタ値fcnt_i・Tを補正する。このとき、主演算回路61は、上記ステップS107で用いる式(4)に、比較回路62で算出された環境補正係数を掛け合わせて、カウンタ値fcnt_i・Tを補正する。
以上説明した本実施形態によれば、光検出装置2が有効画素である第1画素11aと、ダミー画素である第2画素11bとを、備え、これら2種類の画素は独立して制御されている。また、主演算回路61が、各第1画素11aで計測されたカウンタ値を補正することによって、第1画素11a間におけるデッドタイムのばらつきを低減することができる。このとき、主演算回路61が、比較回路62で算出された環境補正係数を用いる。そのため、撮像段階で、印加電圧や温度等の環境がダイナミックに変化しても、オンライン補正することが可能となる。これにより、感度特性をさらに向上させることが可能となる。
また、本実施形態では、第2画素11bが、行方向および列方向に沿って配列されている。そのため、行方向および列方向のシェーディング補正を行うこともできる。
(第4変形例)
図13は、第4変形例に係る光検出装置の概略的な構成を示すブロック図である。図13では、上述した第2実施形態と同様の構成要素には同じ符号を付し、詳細な説明を省略する。以下、第2実施形態と異なる点を中心に説明する。
本変形例に係る光検出装置2aでは、平均化演算回路80が、第2画素11bのデッドタイムの平均値だけでなく第1画素11aのデッドタイムの平均値も算出する。また、第2メモリ52には、第1画素11aのデッドタイムの平均値が格納される。
以下に、図14を参照して本変形例に係る補正シーケンスについて説明する。図14は、第4変形例に係る補正シーケンスを説明するためのシーケンス図である。
図14に示すシーケンスでは、まず、駆動回路20が全ての第1画素11aの入力固定部16にローレベルのテスト信号TEST1を入力する(ステップS221)。
次に、各第1画素11aのカウンタ15が、入力電圧Vi2をグランド電位に固定した条件下で信号線Voutから出力されるパルス数をカウントして、フォトンのカウント値fcntを算出する(ステップS222)。
次に、処理回路30が、ステップS222で算出されたカウント値fcntに基づいて第1画素11aのデッドタイムtd1_iを算出する(ステップS223)。算出されたデッドタイムtd1_iは、第1切替回路40および平均化演算回路80にそれぞれ入力される。
次に、第1切替回路41が、処理回路30と第1メモリ51とを接続させる。その結果、上記デッドタイムtd1_iが第1メモリ51に格納される(ステップS224)。
ステップS224と並行して、平均化演算回路80が、処理回路30から入力されたデッドタイムtd1_iの平均値td1_aveを算出する。算出された平均値td1_aveは、第2切替回路42に入力される。第2切替回路42は、平均化演算回路80と第2メモリ52とを接続させる。その結果、上記平均値td1_aveが第2メモリ52に格納される(ステップS225)。
上述したステップS221~ステップS225の動作は、光検出装置2aの製造段階または電源投入時に行われる。また、ステップS221~ステップS225の動作中に、第2画素11bの入力固定部16に入力されるテスト信号TEST2は、ローレベルに設定されている(ステップS231)。しかし、第2画素11bは、カウント値fcntを計測しない。
続いて、製品化された光検出装置2aの撮像段階の動作について説明する。
撮像段階では、まず、駆動回路20が全ての第1画素11aの入力固定部16にハイレベルのテスト信号TEST1を入力する(ステップS226)。これにより、入力固定部16は、入力トランジスタ130のゲートを、フォトダイオードPDのカソードに接続させる。このとき、駆動回路20は、全ての第2画素11bの入力固定部16には、ローレベルのテスト信号TEST2を入力する(ステップS232)。
次に、第1画素11aは、フォトダイオードPDで受光された光に含まれるフォトン数をカウントする撮像処理を行う(ステップS227)。一方、第2画素11bでは、カウンタ15がフォトカウント値fcntを算出する。また、処理回路30が、算出されたカウント値fcntに基づいてデッドタイムtd2_iを算出する。さらに、平均化演算回路80が、第2画素11bのデッドタイムtd2_iの平均値td2_bを算出する。なお、撮像段階では、第1画素11aのデッドタイムtd1_iも平均化演算回路80に入力されるが、平均化演算回路80は、このデッドタイムtd1_iの平均値を算出しないように構成されている。
次に、切替回路40において、第1切替回路41が、処理回路30の接続先を第1メモリ51から主演算回路61に切り替える。その結果、ステップS227で算出された上記デッドタイムtd1_iが主演算回路61に入力される。このとき、第2切替回路42は、平均化演算回路80の接続先を第2メモリ52から第3メモリ53に切り替える。その結果、上記平均値td2_bが第3メモリ52に格納される(ステップS233)。
次に、補正回路60が、第1画素11aのカウント値fcntを補正する(ステップS228)。ここで、ステップS228の演算内容について説明する。
ステップS228では、まず、比較回路62が、第2メモリ52に格納された第1画素11aの平均値td1_aveと、第3メモリ53に格納された第2画素11bの平均値td2_bとの差分を算出する。第1画素11aおよび第2画素11bの製造プロセスは同じであるため、テスト信号TEST1およびテスト信号TEST2がともにローレベルの条件で算出された平均値td1_aveと、平均値td2_bとは、同じに値になると考えられる。
しかし、平均値td1_aveは、製造段階で算出され、平均値td2_bは撮像段階で算出されているため、2つの平均値間で印加電圧や温度の条件が異なる場合がある。そのため、本変形例では、比較回路62は、平均値td1_aveと平均値td2_bとの差分を環境補正係数として主演算回路61へ出力する。
主演算回路61は、第1実施形態のステップS107と同様に、第1メモリ51に格納されたデッドタイムtd1_iを用いて第1画素11aにて計測されたカウンタ値fcnt_i・Tを補正する。このとき、主演算回路61は、上記ステップS107で用いる式(4)に、比較回路62で算出された環境補正係数を掛け合わせて、カウンタ値fcnt_i・Tを補正する。
以上説明した本変形例によれば、上述した第2実施形態と同様に、主演算回路61が、各第1画素11aで計測されたカウンタ値を補正することによって、第1画素11a間におけるデッドタイムのばらつきを低減することができる。このとき、主演算回路61が、比較回路62で算出された環境補正係数を用いる。本変形例では、この環境補正係数は、製造段階の平均値td1_aveと、撮像段階の平均値td2_bとの差分によって、算出されている。そのため、本変形例においても、撮像段階で、印加電圧や温度等の環境がダイナミックに変化しても、オンライン補正することが可能となる。これにより、感度特性をさらに向上させることが可能となる。
さらに、本変形例においても、第2画素11bが、行方向および列方向に沿って配列されている。そのため、行方向および列方向のシェーディング補正を行うこともできる。
(第5変形例)
図15は、第5変形例に係る光検出装置の概略的な構成を示すブロック図である。図15では、上述した第2実施形態と同様の構成要素には同じ符号を付し、詳細な説明を省略する。以下、第2実施形態と異なる点を中心に説明する。
本変形例に係る光検出装置2bでは、第2画素11bは、入射光を遮光する遮光画素である。また、メモリ50は、第1メモリ51のみを有し、第2メモリ52および第3メモリ53を有さない。また、補正回路60は、比較回路62の代わりに減算回路63を有する。さらに、切替回路40において、第2切替回路42は、平均化演算回路80と減算回路63とを接続するか否かを切り替える。
以下に、図16を参照して本変形例に係る補正シーケンスについて説明する。図16は、第5変形例に係る補正シーケンスを説明するためのシーケンス図である。
図16に示すシーケンスでは、まず、駆動回路20が全ての第1画素11aの入力固定部16にローレベルのテスト信号TEST1を入力する(ステップS241)。
次に、各第1画素11aのカウンタ15が、入力電圧Vi2をグランド電位に固定した条件下で信号線Voutから出力されるパルス数をカウントして、フォトンのカウント値fcntを算出する(ステップS242)。
次に、処理回路30が、ステップS242で算出されたカウント値fcntに基づいて第1画素11aのデッドタイムtd1_iを算出する(ステップS243)。
次に、第1切替回路41が、処理回路30と第1メモリ51とを接続させる。その結果、上記デッドタイムtd1_iが第1メモリ51に格納される(ステップS244)。
上述したステップS241~ステップS244の動作は、光検出装置2bの製造段階または電源投入時に行われる。また、ステップS241~ステップS244の動作中に、第2画素11bの入力固定部16に入力されるテスト信号TEST2は、ローレベルに設定されている(ステップS241)。しかし、第2画素11bは、カウント値fcntを計測しない。
続いて、製品化された光検出装置2bの撮像段階の動作について説明する。
撮像段階では、まず、駆動回路20が全ての第1画素11aの入力固定部16にハイレベルのテスト信号TEST1を入力する(ステップS245)。これにより、入力固定部16は、入力トランジスタ130のゲートを、フォトダイオードPDのカソードに接続させる。このとき、駆動回路20は、全ての第2画素11bの入力固定部16には、ローレベルのテスト信号TEST2を入力する(ステップS252)。
次に、第1画素11aは、フォトダイオードPDで受光された光に含まれるフォトン数をカウントする撮像処理を行う(ステップS246)。ステップS246では、処理回路30が、第1画素11aのカウント値fcntに基づいてデッドタイムtd1_iを算出する。続いて、次に、第1切替回路41が、処理回路30の接続先を第1メモリ51から主演算回路61に切り替える。その結果、上記デッドタイムtd1_iが主演算回路61に入力される。
一方、ステップS246と並行して、第2画素11bでは、暗電流成分を含んだ黒ダミー画像の撮像処理を行う(ステップS253)。本変形例では、第2画素11bは、上述したように遮光画素である。そのため、ステップS253において、第2画素11bのカウンタ15で算出されるカウンタ値には、入射光のフォトン数に対応する明電流成分は含まれていない。その一方で、上記カウンタ値は、第2画素11b内に設けられたトランジスタ等の製造ばらつきによって生じるノイズ成分を含む場合がある。このノイズ成分は、暗電流成分として黒ダミー画像に含まれている。この暗電流成は、第1画素11aの撮像画像にも含まれている。
また、ステップS253では、処理回路30が、第2画素11bのデッドタイムtd2_iを算出する。続いて、平均化演算回路80が、デッドタイムtd2_iの平均値td2_bを算出する。続いて、第2切替回路42が、平均化演算回路80と減算回路63とを接続させる。これにより、平均値td2_bが減算回路63に入力される。なお、平均値td2_bにも、暗電流成分は含まれている。
上述した第1画素11aの撮像処理および第2画素11bの黒ダミー画像撮像処理に続いて、補正回路60が、第1画素11aのカウント値fcntを補正する(ステップS247)。ステップS247では、まず、主演算回路61は、第1実施形態のステップS107と同様に、第1メモリ51に格納されたデッドタイムtd1_iを用いて第1画素11aにて計測されたカウンタ値fcnt_i・Tを補正する。しかし、主演算回路61の算出値には、暗電流成分が含まれている。
そこで、ステップS247では、減算回路63が、主演算回路61の算出値から平均値td2_bを減算する。これにより、主演算回路61の算出値から暗電流成分(ノイズ成分)が除去される。
以上説明した本変形例によれば、第1画素11aの計測結果から暗電流成分を除去することができる。そのため、より高精度に入射光のフォトンを計測することが可能となる。
(第6変形例)
図17は、第6変形例に係る光検出装置の概略的な構成を示すブロック図である。図17では、上述した第2実施形態と同様の構成要素には同じ符号を付し、詳細な説明を省略する。本変形例に係る光検出装置2cでは、補正回路60が、主演算回路61および比較回路62に加えて、第5変形例で説明した減算回路63も有する。
以下に、図18を参照して本変形例に係る補正シーケンスについて説明する。図18は、第6変形例に係る補正シーケンスを説明するためのシーケンス図である。
図18に示すシーケンスでは、まず、駆動回路20が全ての第1画素11aの入力固定部16にローレベルのテスト信号TEST1を入力する(ステップS261)。また、駆動回路20は、ステップS261と同時に、全ての第2画素11bの入力固定部16にローレベルのテスト信号TEST2も入力する(ステップS271)。
次に、各第1画素11aのカウンタ15が、フォトンのカウント値fcntを算出する(ステップS262)。このとき、各第2画素11aのカウンタ15も、フォトンのカウント値fcntを算出する(ステップS272)。
次に、処理回路30が、ステップS262で算出されたカウント値fcntに基づいて第1画素11aのデッドタイムtd1_iを算出する(ステップS263)。このとき、処理回路30は、ステップS272で算出されたカウント値fcntに基づいて第2画素11bのデッドタイムtd2_iも算出する。
次に、平均化演算回路80が、第2画素11bのデッドタイムtd2_iの平均値td2_aを算出する(ステップS273)。
次に、第1切替回路41が、処理回路30と第1メモリ51とを接続させる。その結果、上記デッドタイムtd1_iが第1メモリ51に格納される(ステップS264)。このとき、第2切替回路42は、平均化演算回路80と第2メモリ52とを接続させる。その結果、上記平均値td2_aが第2メモリ52に格納される(ステップS274)。
上述したステップS261~ステップS264の動作、およびステップS271~ステップS274の動作は、光検出装置2cの製造段階、例えば製造テスト時に行われる。
続いて、製品化された光検出装置2に電源を投入した段階の動作について説明する。
電源投入段階では、まず、駆動回路20が、全ての第2画素11bの入力固定部16には、ローレベルのテスト信号TEST2を入力する(ステップS275)。
次に、第2画素11bのカウンタ15がフォトカウント値fcntを算出する。続いて、処理回路30が、算出されたカウント値fcntに基づいてデッドタイムtd2_iを算出する。続いて、平均化演算回路80が、第2画素11bのデッドタイムtd2_iの平均値td2_bを算出する。続いて、第2切替回路42が、平均化演算回路80の接続先を第2メモリ52から第3メモリ53に切り替える。その結果、上記平均値td2_bが第3メモリ52に格納される(ステップS276)。
続いて、電源投入後の光検出装置2cの撮像段階の動作について説明する。
撮像段階では、まず、駆動回路20が全ての第1画素11aの入力固定部16にハイレベルのテスト信号TEST1を入力する(ステップS265)。このとき、駆動回路20は、全ての第2画素11bの入力固定部16に、ハイレベルのテスト信号TEST2も入力する(ステップS277)。
次に、第1画素11aは、フォトダイオードPDで受光された光に含まれるフォトン数をカウントする撮像処理を行う(ステップS266)。ステップS266と並行して、第2画素11bでは、第5変形例のステップS253と同様に、黒ダミー画像の撮像処理を行う(ステップS278)。本変形例のステップS278では、第2切替回路42が、平均化演算回路80の接続先を第3メモリ53から減算回路63に切り替える。そのため、撮像段階で平均化演算回路80によって算出された第2画素11bのデッドタイムの平均値td2_aveは、減算回路63に入力される。
次に、補正回路60が、第1画素11aのカウント値fcntを補正する(ステップS267)。ステップS267では、まず、比較回路62が、第2メモリ52に格納された第1画素11aの平均値td1_aveと、第3メモリ53に格納された第2画素11bの平均値td2_bとの差分を環境補正係数として算出する。
続いて、主演算回路61は、第1メモリ51に格納されたデッドタイムtd1_iを用いて第1画素11aにて計測されたカウンタ値fcnt_i・Tを補正する。このとき、主演算回路61は、第2実施形態と同様に、比較回路62で算出された環境補正係数を用いてカウンタ値fcnt_i・Tを補正する。
続いて、減算回路63が、主演算回路61の算出値から第2画素11bの平均値td2_aveを減算する。これにより、主演算回路61の算出値から暗電流成分(ノイズ成分)が除去される。
以上説明した本変形例によれば、比較回路62によって、環境変化に対応した環境補正係数が算出されるとともに、減算回路63によって、第1画素11aの計測結果から暗電流成分が除去される。これにより、感度特性を改善しつつ、フォトンを高精度に計測することが可能となる。
(第7変形例)
図19は、第7変形例に係る光検出装置の概略的な構成を示すブロック図である。図19では、上述した第2実施形態と同様の構成要素には同じ符号を付し、詳細な説明を省略する。また、図19では、処理回路30の後段側の回路構成は、第2実施形態または第4変形例~第6変形例と同様であるため、図示を省略する。
本変形例に係る光検出装置2dでは、第2画素11bが、第1画素11aとは別の基板(チップ)に配置されている。例えば、第1画素11aが、第1実施形態で説明した基板161(図6参照)に配置される場合、第2画素11bは、基板161と積層される基板162(図6参照)に配置される。
第1画素11aおよび第2画素11bが上記のように配置されても、第2実施形態や第4変形例~第6変形例で説明した補正シーケンスを行うことによって、第1画素11aで計測されたフォトンのカウント値を補正することができる。そのため、本変形においても、感度特性を改善することは可能である。
さらに、本変形例では、画素アレイ部11の全画素が第1画素11aで構成される。これにより、受光領域が拡大されるため、感度特性をさらに改善することは可能である。
(第8変形例)
図20は、第8変形例に係る光検出装置の概略的な構成を示すブロック図である。図20では、上述した第2実施形態と同様の構成要素には同じ符号を付し、詳細な説明を省略する。また、図20では、処理回路30の後段側の回路構成は、第2実施形態または第4変形例~第6変形例と同様であるため、図示を省略する。
本変形例に係る光検出装置2eでは、第2画素11bが、画素アレイ部10に分散して配置されている。例えば、図20では、第1画素11aと第2画素11bとが、行方向および列方向に関して交互に配置されている。
第1画素11aおよび第2画素11bが上記のように配置されても、第2実施形態や第4変形例~第6変形例で説明した補正シーケンスを行うことによって、第1画素11aで計測されたフォトンのカウント値を補正することができる。よって、感度特性を改善することは可能である。
さらに、本変形例では、第2画素11bが分散して配置されているため、画素アレイ部10の面内シェーディング補正を行うことが可能となる。
(第3実施形態)
図21は、第3実施形態に係る光検出装置の概略的な構成を示すブロック図である。図20では、上述した第2実施形態と同様の構成要素には同じ符号を付し、詳細な説明を省略する。
本実施形態に係る光検出装置3は、第2実施形態に係る光検出装置2の構成要素に加えて、調整回路136をさらに備える。調整回路136は、撮像段階の前に、第1画素11aの遅延器134の遅延時間を調整する。パルス検出部13からカウンタ15へのパルスの出力は、遅延器134の遅延時間によって調整できる。この遅延時間は、第1画素11aのデッドタイムtd1_iに対応する。すなわち、遅延器134の遅延時間が長くなると、デッドタイムも長くなる。そのため、調整回路136は、遅延器134の遅延時間を調整することによって、第1画素11aのデッドタイムtd1_iを最適化する。なお、調整回路136は、遅延器134に内蔵されていてもよいし、外付けされていてもよい。
遅延器134が、例えば図3Bに示す回路構成を有する場合、抵抗素子313、314の抵抗値および容量素子315、316の容量値の少なくとも一方は可変である。そのため、調整回路136が、抵抗値および容量値の少なくとも一方を変化させることによって、遅延時間を調整することができる。
また、遅延器134が、図3Cに示す回路構成を有する場合には、調整回路136は、バイアス信号BIAS_Pの電圧を変化させることによって、遅延時間を調整することができる。さらに、遅延器134が、図3Dに示す回路構成を有する場合には、調整回路136は、バイアス信号BIAS_Nの電圧を変化させることによって、遅延時間を調整することができる。
調整回路136は、遅延器134の遅延時間を変化させるたびに処理回路30で算出されるデッドタイムtd1_iに基づいて最適な遅延時間を決定する。ここで、図22を参照して遅延時間の最適化処理について説明する。
図22は、遅延時間の最適化処理のシーケンス図である。図22に示すシーケンス図では、まず、駆動回路20が全ての第1画素11aの入力固定部16にローレベルのテスト信号TEST1を入力する(ステップS301)。このとき、各第1画素11aの遅延器134の遅延時間は、予め設定された調整範囲内の下限値に設定されている。
次に、第1画素11aのカウンタ15が、カウント値fcntを算出する(ステップS302)。
次に、処理回路30が、ステップS302で算出されたカウント値fcntに基づいて、デッドタイムtd1_iを算出する(ステップS303)。
次に、調整回路136は、遅延時間を下限値から変更する(ステップS304)。ステップS304では、調整回路136は、例えば、所定のステップ幅で遅延時間を増加する。遅延時間が変更されると、再びステップS302に戻って、第1画素11aのカウンタ15が、変更された遅延時間に基づくカウント値fcntを算出する。このようにステップS302~ステップS304の処理は、遅延器134の遅延時間の変更値が、調整範囲内の上限値に達するまで繰り返される。
次に、調整回路146が、調整範囲内で最適な遅延時間を決定する(ステップS305)。本実施形態に係る光検出装置3において、第1画素11a間におけるデッドタイムtd1_iのばらつきが小さくなるにつれて、フォトカウントの精度が高くなる。そのため、ステップS305では、調整回路146は、第1画素11a間において、デッドタイムの最小値と最大値との差分が最小となる遅延時間を、最適な遅延時間として決定する。その後、決定された遅延時間で撮像段階の動作が行われる。撮像段階の動作内容は、第2実施形態と同様であるため、説明を省略する。
以上説明した本実施形態によれば、上述した第2実施形態と同様に、主演算回路61が、各第1画素11aで計測されたカウンタ値を補正することによって、第1画素11a間におけるデッドタイムのばらつきを低減することができる。このとき、主演算回路61が、比較回路62で算出された環境補正係数を用いることによって、撮像段階で、印加電圧や温度等の環境がダイナミックに変化しても、オンライン補正することが可能となる。
さらに、本実施形態では、調整回路136が、第1画素11aの遅延器134の遅延時間を最適化することによって、第1画素11a間におけるデッドタイムのばらつきをさらに低減することが可能となる。
(第4実施形態)
図23は、第4実施形態に係る画素の回路構成の一例を示す図である。上述した第1実施形態に係る画素11と同様の回路素子には、同じ符号を付し、重複する説明を省略する。図2に示す画素11では、フォトダイオードPDのカソードが光応答部12の出力端となっている。一方、本実施形態に係る画素110では、フォトダイオードPDのアノードが、光応答部12の出力端となっている。
また、画素110の光応答部12では、トランジスタ120が、Nチャネル型のMOSトランジスタである。さらに、フォトダイオードPDとトランジスタ120との間には、Pチャネル型のMOSトランジスタ121が、配置されている。MOSトランジスタ121は、駆動回路20の制御に基づいてオンまたはオフする。MOSトランジスタ121がオン状態のときに、フォトダイオードPDのアノードがMOSトランジスタ121を介して入力固定部16に接続される。
画素110のパルス検出部13では、入力トランジスタ130がNチャネル型のMOSトランジスタである一方で、トランジスタ131が、Pチャネル型のMOSトランジスタである。また、入力トランジスタのドレインとインバータ132との間には、インバータ138がさらに配置されている。
画素110の動的分離スイッチ部14では、トランジスタ140がNチャネル型のMOSトランジスタである。
画素110の入力固定部16の一方の入力端子は、信号線Vi1を介して光応答部12に接続されている。入力固定部16の他方の入力端子は、電源電位Vddに固定されている。
上記のように構成された本実施形態の画素110では、各画素110の入力固定部16が、パルス検出部13の入力電圧を一時的に電源電位Vddに固定することによって、入力トランジスタ130がオン状態となって各画素110の補正に必要なデータ値を取得することができる。そのため、補正回路60が、第1実施形態と同様に、このデータ値を用いた補正演算を行うことによって、画素110間におけるデッドタイムのばらつきを低減することができる。これにより、高照度の環境下における感度特性をさらに改善することが可能となる。なお、本実施形態では、入力固定部16によって一時的に固定されるパルス検出部13の入力電圧は、電源電位Vddに限定されず、入力トランジスタ130がオン状態になる電位であればよい。また、本実施形態に係る画素110の回路構成を上述した第2実施形態および各変形例に適用してもよい。
(第5実施形態)
図24は、光検出装置を用いた測距の例を模式的に示す図である。図24には、光源91および測距装置90を用いて、物体92までの距離を求める場合が示されている。光源91は、光emを物体92に向けて照射する。測距装置90は、光検出装置1によって光emの物体92上での反射光rlを検出する。図2に示した物体92は、自動車となっているが、物体の種類については、問わない。
図25は、測距装置90の概略的な構成を示すブロック図である。図25に示す測距装置90は、光検出装置100と、バッファ101と、計測回路102と、を備える。
光検出装置100には、上述した各実施形態に係る光検出装置1~3のいずれかを適用することができる。光検出装置100の後段には、バッファ101を介して計測回路102が接続されている。バッファ101は、サンプラ回路ともよばれ、光検出装置100から出力された信号をデジタル化する。本実施形態では、図25に示したように、複数の光検出装置100およびバッファ101が、計測回路102に接続されていてもよい。
計測回路102は、例えば、TDC(Time to Digital Converter)およびヒストグラム生成器を備えている。TDCは、信号線TIMから入力された光の照射時刻に関する情報に基づき、光の照射時刻からフォトンの入射時刻までの時間を計測する。この時間は、光源91から照射された光emが物体92で反射し、測距装置90に戻ってくるまでの飛行時間(ToF)に相当する。ヒストグラム生成器は、複数回にわたる飛行時間の計測結果を蓄積し、ヒストグラムを生成する。複数回にわたって飛行時間の計測を行うことにより、背景光(外乱光)と、光源91から照射した光の反射光rlとを識別することが可能となる。ヒストグラムの生成時には、複数回にわたる飛行時間の計測結果の平均などの演算が行われてもよい。ヒストグラムのピークを求めることにより、光検出装置100と、物体92との間の距離を計算することが可能となる。
計測回路102は、例えば、FPGA(Field Programmable Gate Array)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)などのハードウェア回路によって実現することができる。ただし、計測回路102の機能は、CPU(中央処理装置)と、CPU上で実行されるプログラムによって実現されていてもよい。計測回路102は、プログラムおよびプログラムの実行に必要なデータを保存するメモリまたはストレージを含んでいてもよい。
上述した本実施形態によれば、光検出装置100の感度特性が改善されるので、測距精度を向上させることが可能となる。
(第6実施形態)
図26は、第6実施形態に係る電子機器の概略的な構成を示すブロック図である。図26に示す電子機器200は、例えば、デジタルスチルカメラやビデオカメラ等の撮像装置や、スマートフォンやタブレット型端末等の携帯端末装置などの電子機器である。
電子機器200は、例えば、光検出装置210、光学系211、シャッタ装置212、DSP回路213、フレームメモリ214、表示部215、記憶部216、操作部217および電源部218を備える。電子機器200において、光検出装置210、シャッタ装置212、DSP回路213、フレームメモリ214、表示部215、記憶部216、操作部217および電源部218は、バスライン219を介して相互に接続されている。
光検出装置210には、上述した各実施形態に係る光検出装置1~3のいずれかを適用することができる。光学系211は、1枚または複数枚のレンズを有して構成され、被写体からの光(入射光)を光検出装置210に導き、光検出装置210の受光面に結像させる。
シャッタ装置212は、光学系211および光検出装置210の間に配置され、光検出装置210への光照射期間および遮光期間を制御する。DSP回路213は、光検出装置210の出力信号を処理する信号処理回路である。フレームメモリ214は、DSP回路213により処理された画像データを、フレーム単位で一時的に保持する。
表示部215は、例えば、液晶パネルや有機EL(Electro Luminescence)パネル等のパネル型表示装置からなり、光検出装置210で撮像された動画又は静止画を表示する。記憶部216は、光検出装置210で撮像された動画又は静止画の画像データを、半導体メモリやハードディスク等の記録媒体に記録する。
操作部217は、ユーザによる操作に従い、電子機器200が有する各種の機能についての操作指令を発する。電源部218は、光検出装置210、シャッタ装置212、DSP回路213、フレームメモリ214、表示部215、記憶部216および操作部217の動作電源となる各種の電源を、これら供給対象に対して適宜供給する。
上記のように構成された電子機器200において、ユーザが、操作部217を操作することにより撮像開始を指示すると、操作部217は、撮像指令を光検出装置210に送信する。光検出装置210は、撮像指令を受けると、各種設定(例えば、上述の画質調整など)を行う。続いて、光検出装置210は、所定の撮像方式での撮像を実行する。
光検出装置210は、撮像により得られた信号をDSP回路213に出力する。DSP回路213は、光検出装置210の出力信号に対して所定の信号処理(例えばノイズ低減処理など)を行う。DSP回路213は、所定の信号処理がなされた画像データをフレームメモリ214に保持させ、フレームメモリ214は、画像データを記憶部216に記憶させる。このようにして、電子機器200における撮像が行われる。
本実施形態に係る光検出装置210では、上述した第1実施形態と同じように、
<移動体への応用例>
本開示に係る技術(本技術)は、様々な製品へ応用することができる。例えば、本開示に係る技術は、自動車、電気自動車、ハイブリッド電気自動車、自動二輪車、自転車、パーソナルモビリティ、飛行機、ドローン、船舶、ロボット等のいずれかの種類の移動体に搭載される装置として実現されてもよい。
図27は、本開示に係る技術が適用され得る移動体制御システムの一例である車両制御システムの概略的な構成例を示すブロック図である。
車両制御システム12000は、通信ネットワーク12001を介して接続された複数の電子制御ユニットを備える。図27に示した例では、車両制御システム12000は、駆動系制御ユニット12010、ボディ系制御ユニット12020、車外情報検出ユニット12030、車内情報検出ユニット12040、及び統合制御ユニット12050を備える。また、統合制御ユニット12050の機能構成として、マイクロコンピュータ12051、音声画像出力部12052、及び車載ネットワークI/F(interface)12053が図示されている。
駆動系制御ユニット12010は、各種プログラムにしたがって車両の駆動系に関連する装置の動作を制御する。例えば、駆動系制御ユニット12010は、内燃機関又は駆動用モータ等の車両の駆動力を発生させるための駆動力発生装置、駆動力を車輪に伝達するための駆動力伝達機構、車両の舵角を調節するステアリング機構、及び、車両の制動力を発生させる制動装置等の制御装置として機能する。
ボディ系制御ユニット12020は、各種プログラムにしたがって車体に装備された各種装置の動作を制御する。例えば、ボディ系制御ユニット12020は、キーレスエントリシステム、スマートキーシステム、パワーウィンドウ装置、あるいは、ヘッドランプ、バックランプ、ブレーキランプ、ウィンカー又はフォグランプ等の各種ランプの制御装置として機能する。この場合、ボディ系制御ユニット12020には、鍵を代替する携帯機から発信される電波又は各種スイッチの信号が入力され得る。ボディ系制御ユニット12020は、これらの電波又は信号の入力を受け付け、車両のドアロック装置、パワーウィンドウ装置、ランプ等を制御する。
車外情報検出ユニット12030は、車両制御システム12000を搭載した車両の外部の情報を検出する。例えば、車外情報検出ユニット12030には、撮像部12031が接続される。車外情報検出ユニット12030は、撮像部12031に車外の画像を撮像させるとともに、撮像された画像を受信する。車外情報検出ユニット12030は、受信した画像に基づいて、人、車、障害物、標識又は路面上の文字等の物体検出処理又は距離検出処理を行ってもよい。
撮像部12031は、光を受光し、その光の受光量に応じた電気信号を出力する光センサである。撮像部12031は、電気信号を画像として出力することもできるし、測距の情報として出力することもできる。また、撮像部12031が受光する光は、可視光であっても良いし、赤外線等の非可視光であっても良い。
車内情報検出ユニット12040は、車内の情報を検出する。車内情報検出ユニット12040には、例えば、運転者の状態を検出する運転者状態検出部12041が接続される。運転者状態検出部12041は、例えば運転者を撮像するカメラを含み、車内情報検出ユニット12040は、運転者状態検出部12041から入力される検出情報に基づいて、運転者の疲労度合い又は集中度合いを算出してもよいし、運転者が居眠りをしていないかを判別してもよい。
マイクロコンピュータ12051は、車外情報検出ユニット12030又は車内情報検出ユニット12040で取得される車内外の情報に基づいて、駆動力発生装置、ステアリング機構又は制動装置の制御目標値を演算し、駆動系制御ユニット12010に対して制御指令を出力することができる。例えば、マイクロコンピュータ12051は、車両の衝突回避あるいは衝撃緩和、車間距離に基づく追従走行、車速維持走行、車両の衝突警告、又は車両のレーン逸脱警告等を含むADAS(Advanced Driver Assistance System)の機能実現を目的とした協調制御を行うことができる。
また、マイクロコンピュータ12051は、車外情報検出ユニット12030又は車内情報検出ユニット12040で取得される車両の周囲の情報に基づいて駆動力発生装置、ステアリング機構又は制動装置等を制御することにより、運転者の操作に拠らずに自律的に走行する自動運転等を目的とした協調制御を行うことができる。
また、マイクロコンピュータ12051は、車外情報検出ユニット12030で取得される車外の情報に基づいて、ボディ系制御ユニット12020に対して制御指令を出力することができる。例えば、マイクロコンピュータ12051は、車外情報検出ユニット12030で検知した先行車又は対向車の位置に応じてヘッドランプを制御し、ハイビームをロービームに切り替える等の防眩を図ることを目的とした協調制御を行うことができる。
音声画像出力部12052は、車両の搭乗者又は車外に対して、視覚的又は聴覚的に情報を通知することが可能な出力装置へ音声及び画像のうちの少なくとも一方の出力信号を送信する。図27の例では、出力装置として、オーディオスピーカ12061、表示部12062及びインストルメントパネル12063が例示されている。表示部12062は、例えば、オンボードディスプレイ及びヘッドアップディスプレイの少なくとも一つを含んでいてもよい。
図28は、撮像部12031の設置位置の例を示す図である。
図28では、車両12100は、撮像部12031として、撮像部12101,12102,12103,12104,12105を有する。
撮像部12101,12102,12103,12104,12105は、例えば、車両12100のフロントノーズ、サイドミラー、リアバンパ、バックドア及び車室内のフロントガラスの上部等の位置に設けられる。フロントノーズに備えられる撮像部12101及び車室内のフロントガラスの上部に備えられる撮像部12105は、主として車両12100の前方の画像を取得する。サイドミラーに備えられる撮像部12102,12103は、主として車両12100の側方の画像を取得する。リアバンパ又はバックドアに備えられる撮像部12104は、主として車両12100の後方の画像を取得する。撮像部12101及び12105で取得される前方の画像は、主として先行車両又は、歩行者、障害物、信号機、交通標識又は車線等の検出に用いられる。
なお、図28には、撮像部12101ないし12104の撮影範囲の一例が示されている。撮像範囲12111は、フロントノーズに設けられた撮像部12101の撮像範囲を示し、撮像範囲12112,12113は、それぞれサイドミラーに設けられた撮像部12102,12103の撮像範囲を示し、撮像範囲12114は、リアバンパ又はバックドアに設けられた撮像部12104の撮像範囲を示す。例えば、撮像部12101ないし12104で撮像された画像データが重ね合わせられることにより、車両12100を上方から見た俯瞰画像が得られる。
撮像部12101ないし12104の少なくとも1つは、距離情報を取得する機能を有していてもよい。例えば、撮像部12101ないし12104の少なくとも1つは、複数の撮像素子からなるステレオカメラであってもよいし、位相差検出用の画素を有する撮像素子であってもよい。
例えば、マイクロコンピュータ12051は、撮像部12101ないし12104から得られた距離情報を基に、撮像範囲12111ないし12114内における各立体物までの距離と、この距離の時間的変化(車両12100に対する相対速度)を求めることにより、特に車両12100の進行路上にある最も近い立体物で、車両12100と略同じ方向に所定の速度(例えば、0km/h以上)で走行する立体物を先行車として抽出することができる。さらに、マイクロコンピュータ12051は、先行車の手前に予め確保すべき車間距離を設定し、自動ブレーキ制御(追従停止制御も含む)や自動加速制御(追従発進制御も含む)等を行うことができる。このように運転者の操作に拠らずに自律的に走行する自動運転等を目的とした協調制御を行うことができる。
例えば、マイクロコンピュータ12051は、撮像部12101ないし12104から得られた距離情報を元に、立体物に関する立体物データを、2輪車、普通車両、大型車両、歩行者、電柱等その他の立体物に分類して抽出し、障害物の自動回避に用いることができる。例えば、マイクロコンピュータ12051は、車両12100の周辺の障害物を、車両12100のドライバが視認可能な障害物と視認困難な障害物とに識別する。そして、マイクロコンピュータ12051は、各障害物との衝突の危険度を示す衝突リスクを判断し、衝突リスクが設定値以上で衝突可能性がある状況であるときには、オーディオスピーカ12061や表示部12062を介してドライバに警報を出力することや、駆動系制御ユニット12010を介して強制減速や回避操舵を行うことで、衝突回避のための運転支援を行うことができる。
撮像部12101ないし12104の少なくとも1つは、赤外線を検出する赤外線カメラであってもよい。例えば、マイクロコンピュータ12051は、撮像部12101ないし12104の撮像画像中に歩行者が存在するか否かを判定することで歩行者を認識することができる。かかる歩行者の認識は、例えば赤外線カメラとしての撮像部12101ないし12104の撮像画像における特徴点を抽出する手順と、物体の輪郭を示す一連の特徴点にパターンマッチング処理を行って歩行者か否かを判別する手順によって行われる。マイクロコンピュータ12051が、撮像部12101ないし12104の撮像画像中に歩行者が存在すると判定し、歩行者を認識すると、音声画像出力部12052は、当該認識された歩行者に強調のための方形輪郭線を重畳表示するように、表示部12062を制御する。また、音声画像出力部12052は、歩行者を示すアイコン等を所望の位置に表示するように表示部12062を制御してもよい。
以上、本開示に係る技術が適用され得る車両制御システムの一例について説明した。本開示に係る技術は、以上説明した構成のうち、例えば、撮像部12031に適用され得る。具体的には、撮像部12031に、上述の光検出装置を実装することができる。撮像部12031に、本開示に係る技術を適用することにより、感度特性が改善されるので、正確な距離情報を得ることができ、車両12100の機能性および安全性を高めることができる。
なお、本技術は、以下のような構成をとることができる。
(1) 入射光に含まれるフォトン数をカウントする複数の画素と、
前記複数の画素のカウント値の補正に用いる補正値を格納するメモリと、
前記補正値を用いて前記カウント値を補正する補正回路と、を備え、
前記複数の画素が、
前記フォトンに反応する光応答部と、
前記光応答部の反応結果が入力される入力トランジスタを含み、前記反応結果を示すパルスを検出するパルス検出部と、
前記パルスに基づいて、前記カウント値を計測するカウンタと、
前記光応答部と前記パルス検出部との電気的な接続を動的に分離する動的分離スイッチ部と、
前記パルス検出部の入力電圧を前記入力トランジスタがオン状態となる電位に一時的に固定する入力固定部と、を含む、光検出装置。
(2)前記入力トランジスタがオン状態となる電位が、グランド電位である、(1)に記載の光検出装置。
(3) 前記カウンタ値に基づいて、前記フォトン数のカウント時に生じるデッドタイムを算出する処理回路をさらに備える、(2)に記載の光検出装置。
(4) 前記補正値は、前記入力電圧が前記グランド電位に固定されたときに前記処理回路によって算出されたデッドタイムである、(3)に記載の光検出装置。
(5) 前記補正回路は、前記入力固定部によって前記パルス検出部が前記光応答部に接続された状態のときに前記カウンタで計測されたカウンタ値を補正する、(4)に記載の光検出装置。
(6) 前記メモリは、前記複数の画素の全ての前記補正値を格納するフレームメモリである、(1)から(5)のいずれかに記載の光検出装置。
(7) 前記複数の画素にそれぞれ配置された複数の前記パルス検出部の前記パルスを加算する加算回路をさらに備え、
前記カウンタは、前記加算回路で算出された加算値に基づいて、前記カウント値を算出する、(1)から(6)のいずれかに記載の光検出装置。
(8) 前記複数の画素にそれぞれ配置された複数の前記光応答部の出力信号を加算する加算回路をさらに備え、
前記パルス検出部は、前記加算回路で算出された加算値に基づいて、前記パルスを検出する、(1)から(6)のいずれかに記載の光検出装置。
(9) 前記複数の画素を駆動するための駆動信号を出力する駆動回路と、
前記複数の画素と前記駆動回路との間に配置され、前記駆動信号を前記複数の画素へ伝送するタイミングを調整するタイミング調整回路と、をさらに備える、(1)から(8)のいずれかに記載の光検出装置。
(10) 前記複数の画素は、複数の第1画素と、少なくとも1つ以上の第2画素と、を含み、
前記デッドタイムの平均値を算出する平均化演算回路をさらに備え、
前記補正回路は、前記入力電圧が前記グランド電位に固定されたときに算出された前記平均値と、前記パルス検出部と前記光応答部とが接続されたときに算出された前記平均値との比較結果に基づいて環境補正係数を算出する比較回路と、前記環境補正係数を用いて前記第1画素の前記カウント値を補正する主演算回路と、を有する、(3)に記載の光検出装置。
(11) 前記第2画素は、前記入力電圧が前記グランド電位に常時固定された画素であるか、または前記入射光を遮光する遮光画素である、(10)に記載の光検出装置。
(12) 前記比較回路は、前記入力電圧が前記グランド電位に固定されたときに算出された前記第1画素の前記平均値と、前記パルス検出部と前記光応答部とが接続されたときに算出された前記第2画素の前記平均値と、の比較結果に基づいて前記環境補正係数を算出する、(10)または(11)に記載の光検出装置。
(13) 前記複数の画素は、複数の第1画素と、前記複数の第1画素の数よりも少なく、前記入射光を遮光する少なくとも1つ以上の第2画素と、を含み、
前記デッドタイムの平均値を算出する平均化演算回路をさらに備え、
前記補正回路は、前記第1画素の前記カウント値を補正する主演算回路と、前記主演算回路の算出値から前記第2画素の前記平均値を減算する減算回路と、を有する、(3)に記載の光検出装置。
(14) 前記補正回路は、前記入力電圧が前記グランド電位に固定されたときに算出された前記第1画素の前記平均値と、前記パルス検出部と前記光応答部とが接続されたときに算出された前記第2画素の前記平均値と、の比較結果に基づいて環境補正係数を算出する比較回路をさらに有し、
前記主演算回路は、前記環境補正係数を用いて前記第1画素の前記カウント値を補正する、(13)に記載の光検出装置。
(15) 前記複数の第1画素および複数の前記第2画素が行列状に配置された画素アレイ部をさらに備え、
前記複数の第1画素が、前記画素アレイ部の中央領域に配置され、
前記複数の第2画素が、前記複数の第1画素の配置領域を囲むように行方向および列方向に並んで配列されている、(10)から(14)のいずれかに記載の光検出装置。
(16) 前記第2画素が、前記第1画素と異なる基板に配置されている、(10)から(14)のいずれかに記載の光検出装置。
(17) 前記複数の第1画素および前記第2画素が行列状に配置された画素アレイ部をさらに備え、
前記第2画素が、前記画素アレイ部内に分散して配置されている、(10)から(14)のいずれかに記載の光検出装置。
(18) 前記パルス検出部が、前記カウンタへの前記パルスの出力を遅延させる遅延器を有し、
前記デッドタイムに基づいて前記遅延器の遅延時間を調整する調整回路をさらに備える、(1)から(17)のいずれかに記載の光検出装置。
(19) 複数の光検出装置を備える測距装置であって、
前記複数の光検出装置の各々が、
入射光に含まれるフォトン数をカウントする複数の画素と、
前記複数の画素のカウント値の補正に用いる補正値を格納するメモリと、
前記補正値を用いて前記カウント値を補正する補正回路と、を有し、
前記複数の画素が、
前記フォトンに反応する光応答部と、
前記光応答部の反応結果が入力される入力トランジスタを含み、前記反応結果を示すパルスを検出するパルス検出部と、
前記パルスに基づいて、前記カウント値を計測するカウンタと、
前記光応答部と前記パルス検出部との電気的な接続を動的に分離する動的分離スイッチ部と、
前記パルス検出部の入力電圧を前記入力トランジスタがオン状態となる電位に一時的に固定する入力固定部と、を含む測距装置。
(20) 光検出装置を備える電子機器であって、
前記複数の光検出装置の各々が、
入射光に含まれるフォトン数をカウントする複数の画素と、
前記複数の画素のカウント値の補正に用いる補正値を格納するメモリと、
前記補正値を用いて前記カウント値を補正する補正回路と、を有し、
前記複数の画素が、
前記フォトンに反応する光応答部と、
前記光応答部の反応結果が入力される入力トランジスタを含み、前記反応結果を示すパルスを検出するパルス検出部と、
前記パルスに基づいて、前記カウント値を計測するカウンタと、
前記光応答部と前記パルス検出部との電気的な接続を動的に分離する動的分離スイッチ部と、
前記パルス検出部の入力電圧を前記入力トランジスタがオン状態となる電位に一時的に固定する入力固定部と、を含む電子機器。
本開示の態様は、上述した個々の実施形態に限定されるものではなく、当業者が想到しうる種々の変形も含むものであり、本開示の効果も上述した内容に限定されない。すなわち、特許請求の範囲に規定された内容およびその均等物から導き出される本開示の概念的な思想と趣旨を逸脱しない範囲で種々の追加、変更および部分的削除が可能である。
11:画素
11a:第1画素
11b:第2画素
12:光応答部
13:パルス検出部
14:動的分離スイッチ
15:カウンタ
16:入力固定部
17:加算回路
20:駆動回路
30:処理回路
50:メモリ
60:補正回路
61:主演算回路
62:比較回路
63:減算回路
70:タイミング調整回路
80:平均化演算回路
90:測距装置
130:入力トランジスタ
134:遅延器
136:調整回路
200:電子機器

Claims (20)

  1. 入射光に含まれるフォトン数をカウントする複数の画素と、
    前記複数の画素のカウント値の補正に用いる補正値を格納するメモリと、
    前記補正値を用いて前記カウント値を補正する補正回路と、を備え、
    前記複数の画素が、
    前記フォトンに反応する光応答部と、
    前記光応答部の反応結果が入力される入力トランジスタを含み、前記反応結果を示すパルスを検出するパルス検出部と、
    前記パルスに基づいて、前記カウント値を計測するカウンタと、
    前記光応答部と前記パルス検出部との電気的な接続を動的に分離する動的分離スイッチ部と、
    前記パルス検出部の入力電圧を、前記入力トランジスタがオン状態となる電位に一時的に固定する入力固定部と、を含む、光検出装置。
  2. 前記入力トランジスタがオン状態となる電位が、グランド電位である、請求項1に記載の光検出装置。
  3. 前記カウンタ値に基づいて、前記フォトン数のカウント時に生じるデッドタイムを算出する処理回路をさらに備える、請求項2に記載の光検出装置。
  4. 前記補正値は、前記入力電圧が前記グランド電位に固定されたときに前記処理回路によって算出されたデッドタイムである、請求項3に記載の光検出装置。
  5. 前記補正回路は、前記入力固定部によって前記パルス検出部が前記光応答部に接続された状態のときに前記カウンタで計測されたカウンタ値を補正する、請求項4に記載の光検出装置。
  6. 前記メモリは、前記複数の画素の全ての前記補正値を格納するフレームメモリである、請求項1に記載の光検出装置。
  7. 前記複数の画素にそれぞれ配置された複数の前記パルス検出部の前記パルスを加算する加算回路をさらに備え、
    前記カウンタは、前記加算回路で算出された加算値に基づいて、前記カウント値を算出する、請求項1に記載の光検出装置。
  8. 前記複数の画素にそれぞれ配置された複数の前記光応答部の出力信号を加算する加算回路をさらに備え、
    前記パルス検出部は、前記加算回路で算出された加算値に基づいて、前記パルスを検出する、請求項1に記載の光検出装置。
  9. 前記複数の画素を駆動するための駆動信号を出力する駆動回路と、
    前記複数の画素と前記駆動回路との間に配置され、前記駆動信号を前記複数の画素へ伝送するタイミングを調整するタイミング調整回路と、をさらに備える、請求項1に記載の光検出装置。
  10. 前記複数の画素は、複数の第1画素と、少なくとも1つ以上の第2画素と、を含み、
    前記デッドタイムの平均値を算出する平均化演算回路をさらに備え、
    前記補正回路は、前記入力電圧が前記グランド電位に固定されたときに算出された前記平均値と、前記パルス検出部と前記光応答部とが接続されたときに算出された前記平均値との比較結果に基づいて環境補正係数を算出する比較回路と、前記環境補正係数を用いて前記第1画素の前記カウント値を補正する主演算回路と、を有する、請求項3に記載の光検出装置。
  11. 前記第2画素は、前記入力電圧が前記グランド電位に常時固定された画素であるか、または前記入射光を遮光する遮光画素である、請求項10に記載の光検出装置。
  12. 前記比較回路は、前記入力電圧が前記グランド電位に固定されたときに算出された前記第1画素の前記平均値と、前記パルス検出部と前記光応答部とが接続されたときに算出された前記第2画素の前記平均値と、の比較結果に基づいて前記環境補正係数を算出する、請求項10に記載の光検出装置。
  13. 前記複数の画素は、複数の第1画素と、前記複数の第1画素の数よりも少なく、前記入射光を遮光する少なくとも1つ以上の第2画素と、を含み、
    前記デッドタイムの平均値を算出する平均化演算回路をさらに備え、
    前記補正回路は、前記第1画素の前記カウント値を補正する主演算回路と、前記主演算回路の算出値から前記第2画素の前記平均値を減算する減算回路と、を有する、請求項3に記載の光検出装置。
  14. 前記補正回路は、前記入力電圧が前記グランド電位に固定されたときに算出された前記第1画素の前記平均値と、前記パルス検出部と前記光応答部とが接続されたときに算出された前記第2画素の前記平均値と、の比較結果に基づいて環境補正係数を算出する比較回路をさらに有し、
    前記主演算回路は、前記環境補正係数を用いて前記第1画素の前記カウント値を補正する、請求項13に記載の光検出装置。
  15. 前記複数の第1画素および複数の前記第2画素が行列状に配置された画素アレイ部をさらに備え、
    前記複数の第1画素が、前記画素アレイ部の中央領域に配置され、
    前記複数の第2画素が、前記複数の第1画素の配置領域を囲むように行方向および列方向に並んで配列されている、請求項10に記載の光検出装置。
  16. 前記第2画素が、前記第1画素と異なる基板に配置されている、請求項10に記載の光検出装置。
  17. 前記複数の第1画素および前記第2画素が行列状に配置された画素アレイ部をさらに備え、
    前記第2画素が、前記画素アレイ部内に分散して配置されている、請求項10に記載の光検出装置。
  18. 前記パルス検出部が、前記カウンタへの前記パルスの出力を遅延させる遅延器を有し、
    前記デッドタイムに基づいて前記遅延器の遅延時間を調整する調整回路をさらに備える、請求項1に記載の光検出装置。
  19. 複数の光検出装置を備える測距装置であって、
    前記複数の光検出装置の各々が、
    入射光に含まれるフォトン数をカウントする複数の画素と、
    前記複数の画素のカウント値の補正に用いる補正値を格納するメモリと、
    前記補正値を用いて前記カウント値を補正する補正回路と、を有し、
    前記複数の画素が、
    前記フォトンに反応する光応答部と、
    前記光応答部の反応結果が入力される入力トランジスタを含み、前記反応結果を示すパルスを検出するパルス検出部と、
    前記パルスに基づいて、前記カウント値を計測するカウンタと、
    前記光応答部と前記パルス検出部との電気的な接続を動的に分離する動的分離スイッチ部と、
    前記パルス検出部の入力電圧を前記入力トランジスタがオン状態となる電位に一時的に固定する入力固定部と、を含む測距装置。
  20. 光検出装置を備える電子機器であって、
    前記複数の光検出装置の各々が、
    入射光に含まれるフォトン数をカウントする複数の画素と、
    前記複数の画素のカウント値の補正に用いる補正値を格納するメモリと、
    前記補正値を用いて前記カウント値を補正する補正回路と、を有し、
    前記複数の画素が、
    前記フォトンに反応する光応答部と、
    前記光応答部の反応結果が入力される入力トランジスタを含み、前記反応結果を示すパルスを検出するパルス検出部と、
    前記パルスに基づいて、前記カウント値を計測するカウンタと、
    前記光応答部と前記パルス検出部との電気的な接続を動的に分離する動的分離スイッチ部と、
    前記パルス検出部の入力電圧を前記入力トランジスタがオン状態となる電位に一時的に固定する入力固定部と、を含む電子機器。
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