JP2023154558A - 反射鏡および撮像装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】固定反射鏡を用いる撮像装置に好適に利用できる反射鏡を提供する。【解決手段】反射鏡101は、中央部に設けられた頂部114と、頂部114の周囲に広がる下方に向かって傾斜する傾斜部116と、傾斜部116の周縁に設けられた底部118とを含む反射面を備える。傾斜部116は、下方に凹となる凹曲面に形成される。【選択図】図2

Description

特許法第30条第2項適用申請有り 木曽シュミットシンポジウム2021、令和3年10月4日 〔刊行物等〕 第10回 可視赤外線観測装置ワークショップ2021、令和3年12月9日 〔刊行物等〕 東京大学理学部天文学科課題研究発表会(2021年度 天文学科 課題研究発表会)、令和4年2月10日 〔刊行物等〕 日本天文学会2022年春季年会講演予稿集、令和4年3月4日 〔刊行物等〕 日本天文学会2022年春季年会、令和4年3月4日
本発明は、反射鏡および該反射鏡を用いた撮像装置に関する。
従来、全方位(半球に相当する立体角)を撮像する全方位カメラが知られている。全方位カメラは、多くは監視カメラとして用いられている。
全方位カメラは、レンズ系のみを用いる形式と、反射鏡系のみを用いる形式と、レンズ系と反射鏡系を併用する形式がある。以下、1つの機能を持つ単独のレンズおよびレンズ群をレンズ系と呼ぶ。以下、1つの機能を持つ単独の反射鏡および反射鏡群を反射鏡系と呼ぶ。
この種の全方位カメラでは、全方位からの光が、レンズもしくは、反射鏡もしくは、レンズと反射鏡によって導かれ、カメラモジュール内のイメージセンサ上に結像されることで、全方位画像が得られる。
レンズ系のみを用いる形式は、一般に魚眼レンズと呼ばれる、大きな曲率を有するレンズ系を具備する。
反射鏡系のみを用いる形式は、光学系が複雑かつ大型になるため、光学的および物性的な要因でレンズ材を使用できない特殊な場合を除き、一般に用いられない。
レンズ系と反射鏡系を併用する形式は、一般的な視野角の撮像用レンズ系と、その視野角を全方位に拡大する機能を有する拡大反射鏡を具備する。
レンズ系と反射鏡系を併用する形式が具備する拡大反射鏡には、反射鏡の位置および機能が固定である固定鏡を用いる形式と、反射鏡の位置および機能が可動である可動鏡を用いる形式がある。
拡大反射鏡に可動鏡を用いる形式は、例えば特許文献1で開示されているような、反射鏡を機械的に移動する形式や、反射鏡の光学特性を電気的に制御する形式がある。
拡大反射鏡に固定鏡を用いる形式は、1枚の凸面鏡を用いる形式や、例えば特許文献2で開示されているような、凸面鏡を含む複数枚の反射鏡を用いる形式がある。
特開2011-180356号公報 特開平11-331654号公報
レンズ系のみを用いる形式は、レンズ系と反射鏡系を併用する形式と比較し、より小型な全方位カメラ化を実現する。しかし、熱赤外線や紫外線等の波長を対象とする全方位カメラや、大集光面積を必要とする全方位カメラでは、光学的および物性的な要因で、大きな曲率を有するレンズ系を製作することが困難であるため、レンズ系のみを用いる形式は物理的に実現できない、もしくは高コストになる。
レンズ系と反射鏡系を併用する形式のうち、拡大反射鏡に可動鏡を用いる全方位カメラは、屋外、高温、低温、水中、真空、高放射線などの過酷な環境下における動作や、長期の動作安定性の確保に困難を伴う。
レンズ系と反射鏡系を併用する形式のうち、拡大反射鏡に固定鏡を用いる従来の全方位カメラは、撮像された画像に、カメラモジュール本体による遮蔽、または拡大反射鏡の一部による遮蔽に伴う死角領域が現れる。
レンズ系のみを用いる形式、レンズ系と反射鏡系を併用する形式の選択に関わらず、高感度な全方位画像を取得するためには、反射損失をもたらす光学素子の面数を極力減らす必要がある。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、固定反射鏡を用いる撮像装置に好適に利用できる反射鏡および該反射鏡を用いた撮像装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある態様の反射鏡は、中央部に設けられた頂部と、頂部の周囲に広がる下方に向かって傾斜する傾斜部と、傾斜部の周縁に設けられた底部と、を含む反射面を備える。傾斜部は、下方に凹となる凹曲面に形成される。
本発明の別の態様もまた、反射鏡である。この反射鏡は、所定の方向に延在する頂部と、頂部の両側に広がる下方に向かって傾斜する傾斜部と、傾斜部の周縁に設けられた底部と、を含む反射面を備える。傾斜部は、下方に凹となる凹曲面に形成される。
本発明の別の態様は、撮像装置である。この撮像装置は、上述の反射鏡と、反射鏡の反射面で反射された光を集光するレンズ系と、レンズ系によって形成される像を撮像するイメージセンサと、を備える。
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を方法、装置、システム、記録媒体、コンピュータプログラムなどの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明によれば、固定反射鏡を用いる撮像装置に好適に利用できる反射鏡および該反射鏡を用いた撮像装置を提供できる。
本発明の実施の形態に係る撮像装置の構成を示す図である。 反射鏡の概略斜視図である。 反射鏡の反射面を設計するための手法の一例を示す図である。 反射鏡の反射面の変形例を示す図である。 反射鏡の反射面の別の変形例を示す図である。 図5に示す撮像装置によって得られる全方位画像を示す図である。 画像変換された全方位画像を示す図である。 反射鏡の反射面のさらに別の変形例を示す図である。 図9(a)および図9(b)は、本発明の別の実施の形態に係る撮像装置を説明するための図である。 図9(a)に示す撮像装置によって得られる180度パノラマ画像を示す図である。 画像変換された180度パノラマ画像を示す図である。
以下、本発明を好適な実施の形態をもとに図面を参照しながら説明する。以下の構成は本開示を理解するための例示を目的とするものであり、本開示の範囲は、添付の請求の範囲によってのみ定まる。各図面に示される同一または同等の構成要素、部材には、同一の符号を付するものとし、適宜重複した説明は省略する。また、各図面における部材の寸法は、理解を容易にするために適宜拡大、縮小して示される。また、各図面において実施の形態を説明する上で重要ではない部材の一部は省略して表示する。
図1は、本発明の実施の形態に係る撮像装置100の構成を示す。図1に示す撮像装置100は、単体で全方位(半球に相当する立体角)を撮像可能な所謂全方位カメラである。
撮像装置100は、反射鏡101と、カメラモジュール102と、を備える。カメラモジュール102は、反射鏡101の外径より小さな外形寸法と、瞳径が反射鏡101の直径より十分に小さいレンズ系103と、イメージセンサ104と、を有する。反射鏡101は、カメラモジュール102に対向して固定配置されている。
ここでは、光線逆進の原理から、イメージセンサ104から出射される光線について考える。図中の点線L1と破線L2は、イメージセンサ104の各画素部から出射される光線を示す。カメラモジュール102の視野中央部、すなわちイメージセンサ104の中央画素部から出射される光線は、反射鏡101の鏡面中央部にて、反射鏡101の略対称軸Axに略垂直な方向(水平角方向)へ反射される。カメラモジュール102の視野端部、すなわちイメージセンサ104の画素端部から出射される光線は、反射鏡101の鏡面外縁部にて、反射鏡101の対称軸Ax方向(天頂角方向)へ反射される。光線L1と光線L2の間に位置する光線は、水平角方向と天頂角方向の間の方向へ反射される。
光線逆進の原理から、水平角方向から天頂角方向までの全方位の光線がカメラモジュール102に取り込まれることが分かる。このように、撮像装置100においては、反射鏡101を用いることで、カメラモジュール102にて全方位画像を撮像できる。
画像処理部105には、カメラモジュール102から視野内外反転の全方位画像S1が入力される。画像処理部105は、反射鏡101の鏡面形状数式モデルを用いた光線追跡により事前に計算した、イメージセンサ104の各画素が見込む光束の投影輝度パタンを用いて、視野内外反転の全方位画像S1から視野内外非反転の全方位画像S2へ変換する。
画像変換後の視野内外非反転の全方位画像S2は、画像出力部106を介して外部の通信機器やディスプレイ等に出力される。
次に、本実施の形態で用いられる反射鏡101の反射面形状について説明する。図2は、反射鏡101の概略斜視図である。図2に示すように、反射鏡101は、略円盤状の基部110と、基部110の上面に設けられた反射面112と、を備える。なお、本明細書において「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」、「内」、「外」等の方向を表す用語が用いられる場合、それらは反射面112が上方を向くように反射鏡101が配置されたときの方向を意味する。図2において、反射鏡101から見て上方とは、カメラモジュール102の方向である。
本実施形態に係る撮像装置100において、反射鏡101の反射面112は、対称軸Axを回転軸とした回転体であり、いわゆる「富士山型」の反射面を含む。反射面112は、中央部に設けられた頂部114と、頂部114の周囲に広がる下方に向かって傾斜する傾斜部116と、傾斜部116の周縁に設けられた底部118と、底部118の周囲に広がる上方に向かって傾斜する張り出し傾斜部120と、を含む。傾斜部116は、下方に凹となる凹曲面に形成される。反射面112において、頂部114は最も上方に位置し、底部118は最も下方に位置する。
本実施形態に係る撮像装置100においては、頂部114から傾斜部116および底部118を経て張り出し傾斜部120まで、連続した下方に凹となる凹曲面に形成されている。
図2には、カメラモジュール102から反射面112に向けて出射される光線が図示されている。図2に示すように、カメラモジュール102の視野中央部から出射される光線L1は、反射面112の頂部114の近傍により、対称軸Axに略垂直な方向(水平角方向)へ反射される。カメラモジュール102の視野端部から出射される光線L2は、反射面112の張り出し傾斜部120により、反射鏡101の略対称軸Ax方向(天頂角方向)へ反射される。カメラモジュール102から出射されて傾斜部116に入射する光線L3は、水平角方向(光線L1)と天頂角方向(光線L2)の間の方向へ反射される。カメラモジュール102から出射されて底部118に入射する光線L4は、光線L3と天頂角方向(光線L2)の間の方向へ反射される。
上述したように、本実施形態に係る撮像装置100によれば、水平角方向から天頂角方向までの全ての光線をカメラモジュール102で取り込むことができる。したがって、カメラモジュール102による遮蔽に伴う死角領域は発生しない。
図3は、反射鏡101の反射面112を設計するための手法の一例を示す。反射面112の対称軸Axに沿った断面は、微分可能な連続関数で記述できる下方に凹となる凹曲線であり、かつ以下の3つの条件を満たす。
(1)カメラモジュール102の視野中央部から出射される光線が、反射面112の対称軸Axに垂直な方向へ反射される。
(2)カメラモジュール102の視野端部から出射される光線が、反射面112の対称軸Ax方向へ反射される。
(3)カメラモジュール102の視野内から出射される光線が、カメラモジュール102および反射面112により遮蔽されない。
上記の3つの条件を満たす反射面112を設計するための手法として、図3では、半径Rを有する仮想的な円130を用いている。図3に示すように、反射鏡101の基部110の上面に、対称軸Axから距離aの所に中心131が位置するように円130を配置する。そのとき、対称軸Axから反射鏡101の端部115までの間には、円弧132が表れる。円弧132は下方に凹となる凹曲線である。この円弧132を対称軸Axまわりに一回転してできる回転体形状が、反射面112となる。対称軸Axから円130の中心131までの距離aは、「軸外し距離」と呼ぶことができる。軸外し距離aと円130の半径Rを調整することにより、反射面112の形状を調整することができる。
図3の例では、円を用いて反射面112を設計したが、下方に凹となる凹曲線であれば円に限定されず、例えば楕円を用いて反射面112を設計してもよい。また、反射面112からの反射特性を調整するために、反射面112の一部で異なる曲線(例えば曲率が異なる曲線)が用いられてもよい。
次に、本実施の形態で用いられる画像処理部105における画像処理について説明する。
任意の距離にある、任意の形状の仮想的なスクリーンを定義する。無限遠の場合は天球をスクリーンとする。イメージセンサ104の各画素が見込む立体角の光束が、レンズ系103と反射鏡101により出射され、定義したスクリーンに投影される位置と広がりについて、反射鏡101の鏡面形状数式モデルを用いた光線追跡により、全画素に対して計算しておく。
各画素が見込む光束が、各画素のカウント値に比例した輝度で、定義したスクリーンの一部に投影されるとする。全画素分の投影輝度パタンを重ね合わせることで、定義したスクリーン上に全方位の輝度分布を再構成できる。
定義したスクリーン上に再構成した全方位の輝度分布を、任意の投影法により平面に投影することで、視野内外非反転の全方位画像が得られる。
画像処理部105は、あらかじめ計算してメモリに記憶しておいた各画素の投影パタンと、カメラモジュール102により得られる全方位画像S1の各画素データを用いることで、視野内外反転の全方位画像S1を視野内外非反転の全方位画像S2に変換する。
図4は、反射鏡101の反射面112の変形例を示す。本変形例では、反射鏡101の対称軸Axに沿った断面において、図4の点線L5で示すように、カメラモジュール102の視野中央部から出射される光線が反射鏡101の対称軸Axに垂直な方向よりも大きな角度へ反射されるように、頂部114の近傍の領域が設計されている。この場合、半球より広い視野を確保することができる。
本変形例ではさらに、反射鏡101の対称軸Axに沿った断面において、図4の破線L6で示すように、カメラモジュール102の視野端部から出射される光線が、反射鏡101の対称軸Ax方向よりも大きな角度へ反射されるように、張り出し傾斜部120が設計されている。より具体的には、径方向外側への張り出し量(オーバーハング量)が大きくなっている。この場合、カメラモジュール102の背面の有限距離に位置する物体を、視野内に収めることができる。なお、カメラモジュール102の背面の近傍を監視しない場合、および、反射鏡101の外径が小さい場合に必要となるオーバーハング量はわずかである。
図5は、反射鏡101の反射面112の別の変形例を示す。本変形例では、反射鏡101の対称軸Axに沿った断面において、図5の点線L7で示すように、カメラモジュール102の視野中央部から外側へ離れた視野角で出射される光線が、反射鏡101の対称軸Axに垂直な方向へ反射されるように、傾斜部116が設計されている。この場合、特異点を含むため取り扱いが難しい反射鏡101の頂部114での反射を避けることができる。
図6は、図5に示す撮像装置100によって得られる全方位画像S1を示す。図5に示す撮像装置100によれば、図6に示すような円環状の、視野の内側と外側が反転した全方位画像S1が得られる。すなわち、天頂角方向の像が外側に配置され、水平角方向の像が内側に配置される。図6の中央の部分140は、反射鏡101の頂部114で反射した光であり、全方位画像の作成に不要な情報である。図6の周辺部の黒塗り部分142は、反射鏡101の反射面112以外からの光が入射する領域を示す。
図7は、画像変換された全方位画像S2を示す。図6に示す画像S1を画像処理部105により画像変換することにより、視野の内側と外側が非反転の全方位画像S2が得られる。図7に示す全方位画像S2では、天頂角方向の像が内側に配置され、水平角方向の像が外側に配置されている。図7から、カメラモジュール102および反射鏡101による死角領域の無い全方位画像S2が得られていることが分かる。
図8は、反射鏡101の反射面112のさらに別の変形例を示す。図8に示す反射鏡101では、頂部114の近傍部分を円錐形状の反射面111に置き換えている。このようにすることで、カメラモジュール102によって得られる視野内外反転の全方位画像S1上の内側境界を、明確化することができる。
以上説明したように、本実施の形態に係る撮像装置100によれば、1枚の固定の反射鏡101と1組のレンズ系を用いて全方位画像を得る全方位カメラにおいて、下方に凹となる凹曲面を有する反射面112を備える反射鏡101を用いたことにより、カメラモジュール102および反射鏡101に起因する死角領域の無い全方位画像を得ることができる。
本実施形態に係る撮像装置100は、死角領域の無い全方位画像を得ることができるため、例えば監視カメラとして用いるのに好適である。
また、本実施形態に係る撮像装置100は、視野を拡大するために、大きな曲率を有するレンズ系を用いず、反射鏡101を用いるため、熱赤外線や紫外線等のレンズの製作が困難な波長帯を対象とする全方位カメラとして用いるのに好適である。
また、本実施形態に係る撮像装置100は、視野を拡大するために、大きな曲率を有するレンズ系を用いず、反射鏡101を用いるため、大集光面積を必要とする全方位カメラとして用いるのに好適である。
また、本実施形態に係る撮像装置100は、反射鏡101の設置位置、設置向き、形態等が常時固定であるため、屋外、高温、低温、水中、真空、高放射線、宇宙空間等の過酷な環境下における長期の安定した動作を必要とする全方位カメラとして用いるのに好適である。
また、本実施形態に係る撮像装置100は、反射鏡101を1枚のみ使用しており光の反射損失を最小限に抑えることができるため、高い効率を必要とする高感度全方位カメラとして用いるのに好適である。
上述の実施形態では、反射鏡101の反射面112に張り出し傾斜部120を設けたが、張り出し傾斜部120を設けずに、頂部114、下方に凹となる凹曲面を有する傾斜部116、および底部118から成る反射面を形成してもよい。この場合、広い立体角を撮像することのできる撮像装置を実現できる。
熱赤外線に感度を持つカメラモジュールを採用した場合の例として、全天雲監視カメラ、全天航空機監視カメラ、車載全方位人検知カメラ、全方位家畜監視用カメラ、全方位野生生物監視用カメラ、全方位セキュリティカメラ、全方位船舶監視カメラ、地球観測衛星搭載広視野カメラ、全方位火災報知器が挙げられる。
過酷な環境下での利用例として、冷凍施設における全方位監視カメラ、高温真空チャンバー内での全方位監視カメラ、水中全方位監視カメラ、強風環境下での全方位監視カメラ、高放射線環境下での全方位監視カメラが挙げられる。
図9(a)および図9(b)は、本発明の別の実施の形態に係る撮像装置200を説明するための図である。図9(a)は、撮像装置200の概略構成を示す。図9(b)は、撮像装置200で用いられる反射鏡201の平面図である。
撮像装置200は、反射鏡201と、カメラモジュール102と、を備える。反射鏡201は、カメラモジュール102に対向して固定配置されている。
本実施形態において、反射鏡201は、所定の方向(対称軸Axと直交する方向)に延在する頂部214と、頂部214の左右両側に広がる下方に向かって傾斜する傾斜部216と、傾斜部216の周縁に設けられた底部218と、底部218の側方に広がる上方に向かって傾斜する張り出し傾斜部220と、を含む反射面212を備える。傾斜部216は、下方に凹となる凹曲面に形成される。反射面212において、頂部214は最も上方に位置し、底部218は最も下方に位置する。
本実施形態に係る撮像装置200においては、頂部214から傾斜部216および底部218を経て張り出し傾斜部220まで、連続した下方に凹となる凹曲面に形成されている。
図9(a)に示すように、反射鏡201の延在方向に対する垂直断面の形状は、図1に示す反射鏡101と同様である。反射面212は、頂部214を通る対称軸Axに対して線対称な下方に凹となる凹曲線を、対称軸Axと直交する方向にスライドさせて成る形状を有する。
反射鏡201の反射面212は、図3で説明した手法と同様に、仮想的な円を用いて設計できる。反射鏡201の基部210の上面に、対称軸Axから距離aの所に中心が位置するように円を配置する。そのとき、対称軸Axから反射鏡201の端部までの間には、円弧が表れる。この円弧は下方に凹となる凹曲線である。この円弧を対称軸Axと直交する方向にスライドしてできる形状が、反射面212となる。対称軸Axから円の中心までの距離は、「軸外し距離」と呼ぶことができる。軸外し距離と円の半径を調整することにより、反射面212の形状を調整することができる。
図9(a)には、カメラモジュール102から反射面212に向けて出射される光線が図示されている。ここでは、反射鏡201の垂直断面において、点線L8で示すように、カメラモジュール102の視野中央部から外側へ離れた視野角で出射される光線が、反射鏡201の対称軸Axに垂直な方向へ反射されるように、傾斜部216が設計されている。この場合、特異点を含むため取り扱いが難しい反射鏡201の頂部214での反射を避けることができる。カメラモジュール102の視野端部から出射される光線L9(破線)は、反射面212の張り出し傾斜部220により、反射鏡201の略対称軸Ax方向(天頂角方向)へ反射される。光線L8と光線L9の間に位置する光線は、水平角方向と天頂角方向の間の方向へ反射される。
光線逆進の原理から、水平角方向から天頂角方向までの左右側方からの光線がカメラモジュール102に取り込まれることが分かる。このように、撮像装置200においては、反射鏡201を用いることで、視野内外反転の180度パノラマ画像を撮像できる。
図10は、図9(a)に示す撮像装置200によって得られる180度パノラマ画像P1を示す。撮像装置200によれば、図10に示すように、視野の内側と外側が反転した画像が得られる。すなわち、頂部214よりも右側の反射面212により、右側の反転90度パノラマ画像が得られ、頂部214よりも左側の反射面212により、左側の反転90度パノラマ画像が得られる。図10の中央の部分240は、反射鏡201の頂部214で反射した光であり、全方位画像の作成に不要な情報である。図10の周辺部の黒塗り部分142は、反射鏡201の反射面212以外からの光が入射する領域を示す。
図11は、画像変換された180度パノラマ画像P2を示す。図10に示す画像P1を画像処理部105により画像変換することにより、視野内外非反転の180度パノラマ画像P2が得られる。図11から、カメラモジュール102および反射鏡201による死角領域の無い180度パノラマ画像P2が得られていることが分かる。
上述の実施形態では、反射鏡101,201を用いた撮像装置について説明したが、イメージセンサに代えて、反射鏡に向かって光を出射する光源を配置してもよい。反射鏡101を用いた場合は、全方位に向かって光を照射する照明装置を実現できる。反射鏡201を用いた場合は、180度方向に向かって光を照射する照明装置を実現できる。
以上、本発明を実施の形態をもとに説明した。この実施の形態は例示であり、いろいろな変形および変更が本発明の特許請求範囲内で可能なこと、またそうした変形例および変更も本発明の特許請求の範囲にあることは当業者に理解されるところである。従って、本明細書での記述および図面は限定的ではなく例証的に扱われるべきものである。
100,200 撮像装置、 101,201 反射鏡、 102 カメラモジュール、 103 レンズ系、 104 イメージセンサ、 105 画像処理部、 106 画像出力部、 110,210 基部、112,212 反射面、 114,214 頂部、 116,216 傾斜部、 118,218 底部、 120,220 張り出し傾斜部。

Claims (14)

  1. 中央部に設けられた頂部と、前記頂部の周囲に広がる下方に向かって傾斜する傾斜部と、前記傾斜部の周縁に設けられた底部と、を含む反射面を備える反射鏡であって、
    前記傾斜部は、下方に凹となる凹曲面に形成されることを特徴とする反射鏡。
  2. 前記反射面は、前記底部の周囲に広がる上方に向かって傾斜する張り出し傾斜部をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の反射鏡。
  3. 前記頂部から前記傾斜部および前記底部を経て前記張り出し傾斜部まで、連続した下方に凹となる凹曲面に形成されていることを特徴とする請求項2に記載の反射鏡。
  4. 前記反射面は、下方に凹となる凹曲線を、前記中央部を通る対称軸まわりに回転した回転体形状を有することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の反射鏡。
  5. 前記反射面は、前記対称軸から外れた位置に中心がある円の円弧を前記対称軸まわりに回転した回転体形状を有することを特徴とする請求項4に記載の反射鏡。
  6. 前記頂部の近傍は、円錐形状を有することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の反射鏡。
  7. 所定の方向に延在する頂部と、前記頂部の両側に広がる下方に向かって傾斜する傾斜部と、前記傾斜部の周縁に設けられた底部と、を含む反射面を備える反射鏡であって、
    前記傾斜部は、下方に凹となる凹曲面に形成されることを特徴とする反射鏡。
  8. 前記反射面は、前記底部の側方に広がる上方に向かって傾斜する張り出し傾斜部をさらに備えることを特徴とする請求項7に記載の反射鏡。
  9. 前記頂部から前記傾斜部および前記底部を経て前記張り出し傾斜部まで、連続した下方に凹となる凹曲面に形成されていることを特徴とする請求項8に記載の反射鏡。
  10. 前記反射面は、前記頂部を通る対称軸に対して線対称な下方に凹となる凹曲線を、前記所定の方向にスライドさせて成る形状を有することを特徴とする請求項7から9のいずれかに記載の反射鏡。
  11. 前記反射面は、前記対称軸から外れた位置に中心がある円の円弧を前記所定の方向にスライドさせて成る形状を有することを特徴とする請求項10に記載の反射鏡。
  12. 請求項1または7に記載の反射鏡と、
    前記反射鏡の前記反射面で反射された光を集光するレンズ系と、
    前記レンズ系によって形成される像を撮像するイメージセンサと、
    を備えることを特徴とする撮像装置。
  13. 前記イメージセンサは、視野内外反転画像を撮像することを特徴とする請求項12に記載の撮像装置。
  14. 前記視野内外反転画像を視野内外非反転画像に変換する画像処理部をさらに備えることを特徴とする請求項13に記載の撮像装置。
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