JP2023154511A - 燃料電池システム - Google Patents
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Abstract
【課題】精度よく推定変化量を特定することができる燃料電池システムを提供することである。【解決手段】燃料電池システムは、燃料電池スタックと、燃料電池セルと、温度センサと、制御装置81とを有する。冷却システムは、燃料電池スタックと熱交換器との間で冷却水ポンプの回転により冷媒を循環させる。温度センサは、燃料電池スタックの下流側に設けられ、冷媒の温度を検出する。制御装置81は、冷却システムを制御する。制御装置81は、燃料電池スタックの発電による発熱量と、所定時間に燃料電池スタックを通過する冷媒の体積とに基づいて、所定時間における冷媒の温度の推定変化量を算出し、冷媒の温度の変化量と、推定変化量とに基づいて、変化量と、推定変化量との乖離が所定の閾値を超えた場合、冷却システムの動作が異常であると判定する。【選択図】図2
Description
本発明は、燃料電池システムに関する。
近年、燃料電池の内部温度を一定に保つための冷却システムを備えた燃料電池システムに関する技術が知られている。一般に、冷却システムは、冷媒ポンプと、熱交換器と、冷媒を循環させるための配管と、燃料電池を循環する冷媒の温度を検出する温度センサとを備える。そして、冷却システムは、冷媒の温度を燃料電池の内部温度とみなして、冷媒の温度に基づいて、冷媒ポンプや、熱交換器ファンを制御して、燃料電池の内部温度を一定に保っている。
一方で、温度センサが不具合等により適切に温度を検出できない場合、冷却システムは、燃料電池の内部温度を一定に保つことが困難である。これに対し、温度センサの不具合に備えて、温度推定値を算出し、算出した温度推定値を冷却システムの制御に用いる技術が知られている(例えば、特許文献1)。
しかしながら、特許文献1に開示の技術では、温度推定値の算出に種々のパラメータを用いるため、温度推定値の算出に係る処理が複雑になり、冷却システムの制御に係る処理負荷が増加する場合があった。
上記目的を達成する燃料電池システムは、燃料電池スタックと、前記燃料電池スタックと熱交換器との間で冷却水ポンプの回転により冷媒を循環させる冷却システムと、前記燃料電池スタックの下流側に設けられ、前記冷媒の温度を検出する温度センサと、前記冷却システムを制御する制御部と、を有しており、前記制御部は、前記燃料電池スタックの発電による発熱量と、所定時間に前記燃料電池スタックを通過する前記冷媒の体積とに基づいて、前記所定時間における前記冷媒の温度の推定変化量を算出し、前記温度センサの検出結果に基づく前記所定時間における前記冷媒の温度の変化量と、前記推定変化量とに基づいて、前記変化量と、前記推定変化量との乖離が所定の閾値を超えた場合、前記冷却システムの動作が異常であると判定する。
かかる構成によれば、冷却システムの制御に係る処理負荷を低減することができる。
上記燃料電池システムにおいて、前記制御部は、前記燃料電池スタックの発電量に基づいて、前記冷却水ポンプの回転数を変化させてもよい。
上記燃料電池システムにおいて、前記制御部は、前記燃料電池スタックの発電量に基づいて、前記冷却水ポンプの回転数を変化させてもよい。
燃料電池スタックは発電量が大きいほど、発熱する傾向がある。かかる構成によれば、冷却ポンプの回転数を、燃料電池システムの発電量に基づいて制御することにより、燃料電池スタックの冷却に必要な冷媒の流量を適切に確保できる。
上記燃料電池システムにおいて、前記冷却システムは、循環路を用いて前記冷媒を循環させ、前記循環路は、分岐路を有さず、前記燃料電池スタックと前記熱交換器とを直接接続してもよい。
かかる構成によれば、精度よく推定変化量を特定することができる。
本発明によれば、冷却システムの制御に係る処理負荷を低減することができる。
[実施形態]
以下、燃料電池システムの一実施形態について説明を行う。
<燃料電池システム40について>
図1に示すように、車両10は、負荷11と、電力変換部12と、冷却システム21と、燃料電池システム40とを備える。車両10は、乗用車、及び産業車両を含む。産業車両は、例えば、フォークリフト、又はトーイングトラクタである。
以下、燃料電池システムの一実施形態について説明を行う。
<燃料電池システム40について>
図1に示すように、車両10は、負荷11と、電力変換部12と、冷却システム21と、燃料電池システム40とを備える。車両10は、乗用車、及び産業車両を含む。産業車両は、例えば、フォークリフト、又はトーイングトラクタである。
負荷11は、電力によって駆動する装置である。負荷11は、例えば、電力によって駆動する電動機である。この電動機の駆動によって車両10は走行する。電力変換部12は、入力された電力を変換して出力する。電力変換部12は、DC/DCコンバータ、及びインバータを含む。電力変換部12から出力された電力は負荷11に供給される。これにより負荷11は駆動する。
燃料電池システム40は、燃料電池スタック41と、空気供給系50と、水素供給系61と、貯水タンク71と、配水管76と、フロートセンサ77と、開閉部材78と、制御装置81とを備える。
燃料電池スタック41は、水素を燃料ガス、空気中の酸素を酸化剤ガスとして発電を行う。燃料電池スタック41は、例えば、固体高分子形燃料電池である。燃料電池スタック41は、複数の燃料電池セル42を備える。燃料電池セル42は、燃料ガスが供給されるアノード極と、酸化剤ガスが供給されるカソード極と、アノード極とカソード極との間に配置されている電解質膜とを備える。燃料電池スタック41の発電によって生じた電力は、電力変換部12に入力される。これにより、負荷11は、燃料電池スタック41の発電した電力によって駆動する。
冷却システム21は、循環路22と、ファン26と、冷却水ポンプ28と、温度センサ29とを備える。循環路22は、供給路23と、排出路24と、熱交換器25とを備える。供給路23は、燃料電池スタック41と熱交換器25とを接続している。排出路24は、燃料電池スタック41と熱交換器25とを接続している。熱交換器25は、例えば、ラジエータである。循環路22には、冷媒が循環する。冷媒としては、例えば、水、不凍液、又は空気が用いられる。以下、冷媒が冷却水である場合について説明する。
ファン26は、熱交換器25に向けて送風を行う。ファン26は、ファンモータ27を備える。ファン26は、ファンモータ27によって駆動される。ファン26からの送風によって熱交換器25の内部の冷媒は冷却される。
冷却水ポンプ28は、循環路22に冷媒を循環させる。冷媒は、冷却水ポンプ28によって、供給路23、燃料電池スタック41、排出路24、熱交換器25、及び供給路23の順に流れる。熱交換器25で冷却された冷媒が供給路23によって燃料電池スタック41に供給されることで、燃料電池スタック41は、冷却される。燃料電池スタック41を冷却した後の冷媒を排出路24によって熱交換器25に供給することで、冷媒は、冷却される。
温度センサ29は、冷媒の温度を検出する。本実施形態において、温度センサ29は、燃料電池スタック41の下流側に設けられている。詳しくは、温度センサ29は、循環路22のうち、排出路24に設けられている。
空気供給系50は、電動圧縮機51と、インバータ53とを備える。電動圧縮機51は、電動モータ52を備える。電動圧縮機51は、電動モータ52によって駆動する。電動圧縮機51は、燃料電池スタック41に空気を供給する。燃料電池スタック41への空気の供給量は、電動モータ52の回転数を制御することで調整可能である。
インバータ53は、入力された直流電力を交流電力に変換して出力する。インバータ53に入力される直流電力は、車両10に搭載されるバッテリから出力されたものであってもよい。インバータ53に入力される直流電力は、燃料電池スタック41の発電により得られた電力を降圧コンバータで降圧したものであってもよい。インバータ53の出力した交流電力は、電動モータ52に供給される。電動モータ52は、インバータ53が出力した交流電力によって駆動する。
水素供給系61は、水素タンク62と、圧力センサ63と、インジェクタ64と、水素循環ポンプ65と、レセプタクル66とを備える。水素タンク62は、水素を貯留している。
圧力センサ63は、水素タンク62の圧力を検出する。インジェクタ64は、水素タンク62から燃料電池スタック41に供給される水素の供給量を調整するための部材である。インジェクタ64は、駆動周期や開弁時間に応じて弁体が電磁的に駆動する電磁駆動式の開閉弁である。燃料電池スタック41への水素の供給量は、インジェクタ64の駆動周期や開弁時間を制御することで調整可能である。
水素循環ポンプ65は、燃料電池スタック41から排出されるガスに含まれる未反応の水素を、再度、燃料電池スタック41に供給する。レセプタクル66は、水素を水素タンク62に充填するための充填口である。水素を水素タンク62に充填する場合、車両10の操作者は車両10を水素ステーションまで移動させる。水素ステーションには、水素充填装置が設けられている。水素充填装置の充填ノズルがレセプタクル66に接続される。水素充填装置は、充填ノズルからレセプタクル66に水素を供給する。水素タンク62には、レセプタクル66を介して水素が供給される。これにより、水素タンク62には、水素が充填される。
貯水タンク71は、燃料電池スタック41により生成される水を貯留する。以下の説明において、燃料電池スタック41により生成される水を生成水と称する場合がある。図2に示すように、貯水タンク71は、生成水を貯留可能な貯水領域A1を有する。また、貯水タンク71は、排水口75を備える。排水口75には、配水管76が接続されている。
フロートセンサ77は、貯水領域A1に設けられている。フロートセンサ77は、貯水タンク71の満水を制御装置81が検知するために用いられるセンサである。フロートセンサ77は、貯水領域A1の天部よりも下方に設けられている。満水とは、貯水領域A1の水位がフロートセンサ77に達した状態である。貯水領域A1の水位が高くなりフロートセンサ77に達すると、フロートセンサ77の姿勢が変化する。姿勢の変化に伴いフロートセンサ77から出力される電気信号が変化する。貯水タンク71に貯留可能な生成水の最大量と、貯水領域A1の容積とは、一致する。
開閉部材78は、配水管76に設けられている。開閉部材78は、開状態と閉状態とに切り替わる。開閉部材78が開状態の場合、配水管76の内部を生成水が流通可能になることによって貯水タンク71内の生成水が配水管76を介して貯水タンク71の外部に排出される。開閉部材78が閉状態の場合、開閉部材78によって配水管76が閉塞されることによって貯水タンク71の生成水が配水管76から排出されない。開閉部材78は、電気的に開状態と閉状態とが切り替えられる電磁弁であってもよい。開閉部材78は手動で開状態と閉状態とが切り替えられるプラグであってもよい。
貯水タンク71からの生成水の排出は、水素ステーションで行われる。車両10の操作者は、水素タンク62に水素を充填する際に、貯水タンク71からの生成水の排出も行うことができる。貯水タンク71からの生成水の排出は、開閉部材78を開状態にすることで行われる。貯水タンク71からの生成水の排出を終えた後には、開閉部材78が閉状態にされる。
<制御装置81の構成について>
図2に示すように、制御装置81は、制御部100と、記憶部200とを備える。制御部100は、例えば、CPU(Central Processing Unit)などのハードウェアプロセッサがプログラム(ソフトウェア)を実行することにより実現される。また、これらの構成要素のうち一部または全部は、LSI(Large Scale Integration)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、GPU(Graphics Processing Unit)などのハードウェア(回路部;circuitryを含む)によって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアの協働によって実現されてもよい。プログラムは、HDD(Hard Disk Drive)やフラッシュメモリなどの非一過性の記憶媒体を備える記憶部200に格納されていてもよい。
図2に示すように、制御装置81は、制御部100と、記憶部200とを備える。制御部100は、例えば、CPU(Central Processing Unit)などのハードウェアプロセッサがプログラム(ソフトウェア)を実行することにより実現される。また、これらの構成要素のうち一部または全部は、LSI(Large Scale Integration)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、GPU(Graphics Processing Unit)などのハードウェア(回路部;circuitryを含む)によって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアの協働によって実現されてもよい。プログラムは、HDD(Hard Disk Drive)やフラッシュメモリなどの非一過性の記憶媒体を備える記憶部200に格納されていてもよい。
記憶部200は、上記の各種記憶装置、或いはEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等により実現されてもよい。記憶部200には、上述したプログラムに加えて、閾値情報201が記憶されている。閾値情報201の詳細については、後述する。
制御部100は、例えば、取得部101と、燃料電池スタック制御部102と、算出部103と、判定部104とを備える。取得部101は、例えば、燃料電池システム40が備える各部から各種情報を取得する。詳しくは、取得部101は、温度センサ29によって検出された冷媒の温度を示す情報を取得する。
燃料電池スタック制御部102は、燃料電池スタック41の発電に関する制御を行う。燃料電池スタック制御部102は、燃料電池スタック41の発電量の目標値、即ち、燃料電池スタック41の出力の目標値を設定する。燃料電池スタック制御部102は、電動圧縮機51を制御することによって燃料電池スタック41に供給される空気の量を調整可能である。燃料電池スタック制御部102は、インジェクタ64を制御することによって燃料電池スタック41に供給される水素の量を調整可能である。これにより、燃料電池スタック制御部102は、燃料電池スタック41の出力を制御可能である。燃料電池スタック制御部102は、燃料電池スタック41の出力が目標値に追従するように制御を行う。
また、燃料電池スタック制御部102は、水素の残量、即ち、水素タンク62に貯留されている水素の量を検知する。水素の残量は、圧力センサ63によって検出される水素タンク62の圧力から検知することができる。水素の残量と水素タンク62の圧力とは相関している。このため、水素の圧力と水素の残量とを対応付けたマップ、あるいは、水素の圧力と水素の残量との関係式を用いることで、燃料電池スタック制御部102は水素の残量を検知することができる。
また、燃料電池スタック制御部102は、フロートセンサ77の検出結果から貯水タンク71の満水を検知する。貯水タンク71に貯留される生成水が増加するにつれて貯水領域A1の水位は上がっていく。貯水領域A1の水位がフロートセンサ77に達すると、フロートセンサ77の姿勢が変化する。燃料電池スタック制御部102は、電気信号の変化から、貯水タンク71の満水を検知することができる。貯水タンク71の満水とは、貯水タンク71に貯留される生成水が予め定められた量に達することを意味する。本実施形態では、貯水領域A1の水位がフロートセンサ77に達する際の生成水の量は、予め定められた量である。貯水領域A1の水位がフロートセンサ77に達する際の生成水の量は、例えば、貯水タンク71に貯留可能な生成水の最大量よりも少ない。燃料電池スタック制御部102は、貯水タンク71内の生成水の量が貯水タンク71に収容可能な最大量に達する前に警告を行う。
また、燃料電池スタック制御部102は、冷却システム21の制御を行う。冷媒の温度には、定常状態での目標温度が定められている。燃料電池スタック制御部102は、冷媒の温度が目標温度に追従するように冷却システム21の制御を行う。例えば、燃料電池スタック制御部102は、温度センサ29によって冷媒の温度を監視しながら、ファンモータ27の制御を行うことで冷媒の温度を目標温度に追従させる。ここで、燃料電池スタック41の発電量が多い場合、冷媒の温度が高くなる。このため、冷却システム21は、燃料電池スタック41の発電量が多い程、冷媒をより冷却する。冷却システム21が冷媒をより冷却するには、冷却水ポンプ28の回転数を多くし、冷却水ポンプ28が循環路22を循環させる冷媒の流量を多くする。つまり、燃料電池スタック41の発電量と、冷却水ポンプ28の回転数とは、相関する。このことから、燃料電池スタック制御部102は、燃料電池スタック41の発電量に基づいて、冷却水ポンプ28の回転数を変化させる。詳しくは、燃料電池スタック制御部102は、燃料電池スタック41の発電量が多い程、冷却水ポンプ28の回転数が多くなるように制御する。
算出部103は、発熱量CVと、体積FVとに基づいて、所定時間tにおける冷媒の温度の推定変化量ΔTを算出する。所定時間tは、判定部104の判定処理が行われる時間間隔程度の時間であって、例えば、数[秒]~数百[秒]程度の時間である。発熱量CVは、燃料電池スタック41の発電による発熱量である。体積FVは、所定時間tに燃料電池スタック41を通過する冷媒の体積である。算出部103による推定変化量ΔTの算出処理の詳細については、後述する。
判定部104は、算出部103によって算出された推定変化量ΔTと、温度センサ29の検出結果とに基づいて、所定時間tにおける冷媒の温度の変化量ΔRTと、推定変化量ΔTとの乖離が閾値TH1を越えるか否かを判定する。変化量ΔRTは、例えば、あるタイミングにおいて温度センサ29が検出した冷媒の温度を示す値を、あるタイミングから所定時間tが経過した後に温度センサ29が検出した冷媒の温度を示す値から差し引いた値である。判定部104は、判定タイミングと、当該判定タイミングから所定時間tが経過したタイミングとにおいて、温度センサ29から検出結果を示す情報を取得する。判定部104は、取得した情報に基づいて、変化量ΔRTを特定する。判定部104は、推定変化量ΔTから変化量ΔRTを差し引いた値の絶対値が、閾値TH1を超える場合、変化量ΔRTと、推定変化量ΔTとの乖離が所定の閾値を超えると判定する。閾値TH1は、例えば、閾値情報201に示されており、判定部104は、判定処理に際して閾値情報201を参照する。
ここで、冷却システム21が適切な動作をしている場合、変化量ΔRTは、推定変化量ΔTに追従するため、変化量ΔRTと変化量ΔRTとが乖離しない。一方、冷却システム21が適切な動作をしていない場合、変化量ΔRTは、推定変化量ΔTに追従せず、変化量ΔRTと、推定変化量ΔTとの乖離が閾値TH1を超える。具体的には、推定される冷媒の温度上昇よりも実際の冷媒の温度が上昇していない状態、又は温度センサ29が冷媒の温度を適切に検出できていない状態において、変化量ΔRTと、推定変化量ΔTとの乖離が、閾値TH1を超える場合がある。つまり、変化量ΔRTと、推定変化量ΔTとの乖離が閾値TH1を超える状態は、冷却システム21の動作が異常な状態である。したがって、判定部104は、変化量ΔRTと、推定変化量ΔTとの乖離が閾値TH1を超えると判定した場合、冷却システム21の動作が異常であると判定する。燃料電池スタック制御部102は、判定部104により、冷却システム21の動作が異常であると判定された場合、燃料電池システム40の動作を停止させる。
[推定変化量ΔTの算出処理について]
以下、算出部103による推定変化量ΔTの算出処理の詳細について説明する。まず、算出部103は、次式(1)に基づいて、発熱量CVを算出する。発熱量CVの算出に用いられる低位発熱量LHVは、燃料電池システム40のIV特性に基づいて、所定の値を取り得る。詳しくは、低位発熱量LHVは、水素を完全に電力に変換した時に生成される水が気体の場合における発電電力に相当する熱量である。具体的には、低位発熱量LHVは、高位発熱量HHVから水蒸気の凝縮潜熱を差し引いた値である。高位発熱量HHVは、水素を完全に電力に変換した時に生成される水が液体の場合における発電電力に相当する熱量である。低位発熱量LHVを示す情報は、制御装置81と情報の送受信が可能な他の装置から取得してもよく、記憶部200に予め記憶されていてもよい。
以下、算出部103による推定変化量ΔTの算出処理の詳細について説明する。まず、算出部103は、次式(1)に基づいて、発熱量CVを算出する。発熱量CVの算出に用いられる低位発熱量LHVは、燃料電池システム40のIV特性に基づいて、所定の値を取り得る。詳しくは、低位発熱量LHVは、水素を完全に電力に変換した時に生成される水が気体の場合における発電電力に相当する熱量である。具体的には、低位発熱量LHVは、高位発熱量HHVから水蒸気の凝縮潜熱を差し引いた値である。高位発熱量HHVは、水素を完全に電力に変換した時に生成される水が液体の場合における発電電力に相当する熱量である。低位発熱量LHVを示す情報は、制御装置81と情報の送受信が可能な他の装置から取得してもよく、記憶部200に予め記憶されていてもよい。
以降の説明において、燃料電池スタック41が生じさせる電圧を、スタック電圧Vaと記載し、燃料電池スタック41に流れる電流を、スタック電流Iaと記載する。また、燃料電池スタック41における燃料電池セル42の枚数を、セル枚数CNと記載する。算出部103は、例えば、スタック電圧Vaを測定する測定部(不図示)から測定結果としてスタック電圧Vaを示す情報を取得する。また、算出部103は、スタック電流Iaを測定する測定部(不図示)から測定結果としてスタック電流Iaを示す情報を取得する。また、セル枚数CNを示す情報は、記憶部200に予め記憶されている。
CV=(LHV×CN-Va)×Ia…(1)
CV:発熱量[W]
LHV:低位発熱量[V]
CN:セル枚数[枚]測定
Va:スタック電圧[V]
Ia:スタック電流[A]
次に、算出部103は、体積FVを特定する。算出部103は、例えば、冷却水ポンプ28の流量、又は冷却水ポンプ28が所定時間tに循環させる冷媒の最大流量に基づいて、体積FVを特定する。以下、算出部103が、冷却水ポンプ28が所定時間tに循環させる冷媒の最大流量を、体積FVとして特定する場合について説明する。次に、算出部103は、算出した発熱量CVと、特定した体積FVとを用いて、次式(2)に基づいて、推定変化量ΔTを算出する。推定変化量ΔTの算出に用いられる発熱量積算値CIVは、発熱量CVに所定時間tを乗じた値である。また、推定変化量ΔTの算出に用いられる比熱SFは、冷媒として用いられるものに応じて所定の値を取り得る。比熱SFを示す情報は、制御装置81と情報の送受信が可能な他の装置から取得してもよく、記憶部200に予め記憶されていてもよい。
CV:発熱量[W]
LHV:低位発熱量[V]
CN:セル枚数[枚]測定
Va:スタック電圧[V]
Ia:スタック電流[A]
次に、算出部103は、体積FVを特定する。算出部103は、例えば、冷却水ポンプ28の流量、又は冷却水ポンプ28が所定時間tに循環させる冷媒の最大流量に基づいて、体積FVを特定する。以下、算出部103が、冷却水ポンプ28が所定時間tに循環させる冷媒の最大流量を、体積FVとして特定する場合について説明する。次に、算出部103は、算出した発熱量CVと、特定した体積FVとを用いて、次式(2)に基づいて、推定変化量ΔTを算出する。推定変化量ΔTの算出に用いられる発熱量積算値CIVは、発熱量CVに所定時間tを乗じた値である。また、推定変化量ΔTの算出に用いられる比熱SFは、冷媒として用いられるものに応じて所定の値を取り得る。比熱SFを示す情報は、制御装置81と情報の送受信が可能な他の装置から取得してもよく、記憶部200に予め記憶されていてもよい。
ΔT=CIV÷SF÷FV…(2)
(CIV=CV×t)
ΔT:推定変化量[℃]
CIV:発熱量積算値[J]
SF:比熱[J/kg・K]
FV:体積[L]
CV:発熱量[W]
t:所定時間[sec]
発熱量積算値CIVは、上述したように、発熱量積算値CIVは、発熱量CVに所定時間tを乗じた値である。したがって、推定変化量ΔTは、式(1)と、式(2)とに基づいて、次式(3)のように表すことができる。
(CIV=CV×t)
ΔT:推定変化量[℃]
CIV:発熱量積算値[J]
SF:比熱[J/kg・K]
FV:体積[L]
CV:発熱量[W]
t:所定時間[sec]
発熱量積算値CIVは、上述したように、発熱量積算値CIVは、発熱量CVに所定時間tを乗じた値である。したがって、推定変化量ΔTは、式(1)と、式(2)とに基づいて、次式(3)のように表すことができる。
ΔT=(LHV×CN-Va)×Ia×t÷SF÷FV…(3)
ΔT:推定変化量[℃]
LHV:低位発熱量[V]
CN:セル枚数[枚]
Va:スタック電圧[V]
Ia:スタック電流[A]
t:所定時間[sec]
SF:比熱[J/kg・K]
FV:体積[L]
[動作フロー]
以下、図3を参照し、制御装置81の動作の一例について説明する。図3に示されるフローチャートは、例えば、所定の時間間隔毎に実行される。所定の時間間隔とは、冷却システム21が適切に動作しているか否かを判定することが好ましい時間間隔であり、例えば、数[秒]~数百[秒]程度の時間間隔である。また、燃料電池スタック制御部102は、図3に示すフローチャートと並行して、燃料電池スタック41の発電に関する制御を実行する。
ΔT:推定変化量[℃]
LHV:低位発熱量[V]
CN:セル枚数[枚]
Va:スタック電圧[V]
Ia:スタック電流[A]
t:所定時間[sec]
SF:比熱[J/kg・K]
FV:体積[L]
[動作フロー]
以下、図3を参照し、制御装置81の動作の一例について説明する。図3に示されるフローチャートは、例えば、所定の時間間隔毎に実行される。所定の時間間隔とは、冷却システム21が適切に動作しているか否かを判定することが好ましい時間間隔であり、例えば、数[秒]~数百[秒]程度の時間間隔である。また、燃料電池スタック制御部102は、図3に示すフローチャートと並行して、燃料電池スタック41の発電に関する制御を実行する。
まず、取得部101は、温度センサ29によって検出された冷媒の温度を示す情報を取得する(ステップS100)。算出部103は、発熱量CVと、体積FVとに基づいて、所定時間tにおける冷媒の温度の推定変化量ΔTを算出する(ステップS102)。詳しくは、算出部103は、発熱量CV、スタック電流Ia、所定時間t、比熱SF、及び体積FVに基づいて、推定変化量ΔTを算出する。
判定部104は、算出部103によって算出された推定変化量ΔTと、温度センサ29の検出結果とに基づいて、所定時間tにおける冷媒の温度の変化量ΔRTと、推定変化量ΔTとの乖離が閾値TH1を越えるか否かを判定する(ステップS104)。詳しくは、判定部104は、判定タイミングと、当該判定タイミングから所定時間tが経過したタイミングとにおいて、温度センサ29から検出結果を示す情報を取得する。判定部104は、取得した情報に基づいて、変化量ΔRTを特定する。判定部104は、推定変化量ΔTから変化量ΔRTを差し引いた値が、閾値TH1を超える場合、変化量ΔRTと、推定変化量ΔTとの乖離が所定の閾値を超えると判定する。判定部104は、変化量ΔRTと、推定変化量ΔTとの乖離が閾値TH1を超えないと判定した場合、処理を終了する。なお、変化量ΔRTと推定変化量ΔTとの乖離の判定は、推定変化量ΔTから変化量ΔRTを差し引いた値の絶対値で判定するのが好ましい。
燃料電池スタック制御部102は、判定部104により変化量ΔRTと推定変化量ΔTとの乖離が所定の閾値を超えると判定された場合、冷却システム21の動作が異常であるものとして、燃料電池システム40の動作を停止させる(ステップS106)。
[実施形態の効果]
上記実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)燃料電池システム40は、燃料電池スタック41と、燃料電池セル42と、温度センサ29と、制御装置81とを有する。制御装置81は、算出部103と、判定部104とを備える。冷却システム21は、燃料電池スタック41と熱交換器25との間で冷却水ポンプ28の回転により冷媒を循環させる。温度センサ29は、燃料電池スタック41の下流側に設けられ、冷媒の温度を検出する。制御装置81は、冷却システム21を制御する。制御装置81は、算出部103と、判定部104とを備える。算出部103は、燃料電池スタック41の発電による発熱量と、所定時間tに燃料電池スタック41を通過する冷媒の体積FVとに基づいて、所定時間tにおける冷媒の温度の推定変化量ΔTを算出する。判定部104は、温度センサ29の検出結果に基づく所定時間tにおける冷媒の温度の変化量ΔRTと、推定変化量ΔTとに基づいて、変化量ΔRTと、推定変化量ΔTとの乖離が所定の閾値を超えた場合、冷却システム21の動作が異常であると判定する。
上記実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)燃料電池システム40は、燃料電池スタック41と、燃料電池セル42と、温度センサ29と、制御装置81とを有する。制御装置81は、算出部103と、判定部104とを備える。冷却システム21は、燃料電池スタック41と熱交換器25との間で冷却水ポンプ28の回転により冷媒を循環させる。温度センサ29は、燃料電池スタック41の下流側に設けられ、冷媒の温度を検出する。制御装置81は、冷却システム21を制御する。制御装置81は、算出部103と、判定部104とを備える。算出部103は、燃料電池スタック41の発電による発熱量と、所定時間tに燃料電池スタック41を通過する冷媒の体積FVとに基づいて、所定時間tにおける冷媒の温度の推定変化量ΔTを算出する。判定部104は、温度センサ29の検出結果に基づく所定時間tにおける冷媒の温度の変化量ΔRTと、推定変化量ΔTとに基づいて、変化量ΔRTと、推定変化量ΔTとの乖離が所定の閾値を超えた場合、冷却システム21の動作が異常であると判定する。
かかる構成によれば、判定部104は、温度センサ29の検出結果のみに基づいて、冷却システム21の動作が異常であるか否かを判定することができる。したがって、燃料電池システム40は、温度センサ29の検出結果のみに基づいて、簡便な処理によって、冷却システム21の状態を判定し、冷却システム21の制御に係る処理負荷を低減することができる。
(2)冷却システム21は、循環路22を用いて冷媒を循環させ、循環路22は、分岐路を有さず、燃料電池セル42と熱交換器25とを直接接続する。
ここで、循環路22に分岐路が設けられている場合、冷却システム21が循環させる冷媒のうち、分岐路を流れる冷媒は、熱交換器25を通らず、冷却されない。この場合、算出部103が算出する推定変化量ΔTの精度が低くなる。かかる構成によれば、循環路22が分岐路を有さず、燃料電池セル42と熱交換器25とを直接接続するため、算出部103は、精度よく推定変化量ΔTを算出することができる。
ここで、循環路22に分岐路が設けられている場合、冷却システム21が循環させる冷媒のうち、分岐路を流れる冷媒は、熱交換器25を通らず、冷却されない。この場合、算出部103が算出する推定変化量ΔTの精度が低くなる。かかる構成によれば、循環路22が分岐路を有さず、燃料電池セル42と熱交換器25とを直接接続するため、算出部103は、精度よく推定変化量ΔTを算出することができる。
上記各実施形態は以下のように変更してもよい。なお、上記実施形態および以下の各別例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせてもよい。
○算出部103は、例えば、冷却水ポンプ28が所定時間tに循環させる冷媒の最大流量に代えて、冷却水ポンプ28が所定時間tに循環させる冷媒の流量に基づいて、体積FVを特定してもよい。ここで、冷却水ポンプ28の消費電力と、冷却水ポンプ28が所定時間tにおいて循環路22を循環させる冷媒の体積とは、相関する。詳しくは、冷却水ポンプ28の消費電力は、冷却水ポンプ28が所定時間tにおいて循環路22を循環させる冷媒の体積が大きい程、大きくなる。このため、算出部103は、冷却水ポンプ28の消費電力を測定する測定部の測定結果に基づいて、循環路22に循環される冷媒の体積FVを一意に特定することができる。算出部103は、冷却水ポンプ28が所定時間tに循環させる冷媒の最大流量を体積FVとして推定変化量ΔTを算出する場合、判定部104の判定条件をより厳しくすることができる。一方で、算出部103は、冷却水ポンプ28が所定時間tに循環させる冷媒の流量を体積FVとして推定変化量ΔTを算出する場合、より燃料電池システム40の実態に即した判定条件によって判定部104に判定処理を行わせることができる。
○算出部103は、例えば、冷却水ポンプ28が所定時間tに循環させる冷媒の最大流量に代えて、冷却水ポンプ28が所定時間tに循環させる冷媒の流量に基づいて、体積FVを特定してもよい。ここで、冷却水ポンプ28の消費電力と、冷却水ポンプ28が所定時間tにおいて循環路22を循環させる冷媒の体積とは、相関する。詳しくは、冷却水ポンプ28の消費電力は、冷却水ポンプ28が所定時間tにおいて循環路22を循環させる冷媒の体積が大きい程、大きくなる。このため、算出部103は、冷却水ポンプ28の消費電力を測定する測定部の測定結果に基づいて、循環路22に循環される冷媒の体積FVを一意に特定することができる。算出部103は、冷却水ポンプ28が所定時間tに循環させる冷媒の最大流量を体積FVとして推定変化量ΔTを算出する場合、判定部104の判定条件をより厳しくすることができる。一方で、算出部103は、冷却水ポンプ28が所定時間tに循環させる冷媒の流量を体積FVとして推定変化量ΔTを算出する場合、より燃料電池システム40の実態に即した判定条件によって判定部104に判定処理を行わせることができる。
○算出部103は、例えば、燃料電池システム40、又は冷却システム21の放熱係数に基づいて、推定変化量ΔTを補正してもよい。また、判定部104は、燃料電池システム40、又は冷却システム21の放熱係数に基づいて、変化量ΔRTを補正してもよい。
○上述したように、冷却水ポンプ28の消費電力と、冷却水ポンプ28が所定時間tにおいて循環路22を循環させる冷媒の体積とは、相関する。また、冷却水ポンプ28の回転数と、冷却水ポンプ28の消費電力とは、対応している。詳しくは、冷却水ポンプ28の回転数が多くなれば、冷却水ポンプ28の消費電力も大きくなり、冷却水ポンプ28の回転数が少なくなれば、冷却水ポンプ28の消費電力も小さくなる。また、上述したように、燃料電池スタック41の発電量と、冷却水ポンプ28の回転数とは、相関する。したがって、燃料電池スタック41の発電量と、冷却水ポンプ28が所定時間tにおいて循環路22を循環させる冷媒の体積とは、相関する。このことから、燃料電池スタック制御部102は、燃料電池スタック41の発電量に基づいて、冷却水ポンプ28が所定時間tにおいて循環路22を循環させる冷媒の体積を決定しつつ、決定した体積に基づいて、冷却水ポンプ28の回転数を制御してもよい。
○判定部104は、推定変化量ΔTから変化量ΔRTを差し引いた値が閾値TH2以上である場合に、変化量ΔRTと、推定変化量ΔTとの乖離が所定の閾値を超えると判定してもよい。閾値TH2は、例えば、温度センサ29の不具合により、適切に冷媒の温度が検出されない場合において、想定され得る推定変化量ΔTと、変化量ΔRTとの乖離に応じた値である。この場合、閾値情報201には、閾値TH1に代えて(或いは、加えて)、閾値TH2を示す情報が含まれる。かかる構成によれば、判定部104は、温度センサ29の不具合により、適切に冷媒の温度が検出されずに、実際の冷媒の温度よりも低い温度が検出された場合に、冷却システム21の動作が異常であると判定することができる。
○判定部104は、変化量ΔRTから推定変化量ΔTを差し引いた値が閾値TH3未満である場合に、変化量ΔRTと、推定変化量ΔTとの乖離が所定の閾値を超えると判定してもよい。閾値TH3は、例えば、燃料電池システム40、又は冷却システム21の放熱量が想定より多い場合において、想定され得る変化量ΔRTと、推定変化量ΔTとの乖離に応じた値である。この場合、閾値情報201には、閾値TH1に代えて(或いは、加えて)、閾値TH3を示す情報が含まれる。かかる構成によれば、判定部104は、冷却システム21において、燃料電池システム40、又は冷却システム21の放熱量が想定と異なる場合等により、適切に推定変化量ΔTを推定できず、推定よりも高い温度が検出された場合に、冷却システム21の動作が異常であると判定することができる。
○温度センサ29は、冷媒の温度の検出結果を示す情報を制御装置81に出力する構成に代えて(或いは、加えて)、変化量ΔRTを示す情報を制御装置81に出力するものであってもよい。詳しくは、温度センサ29は、あるタイミングにおいて検出した冷媒の温度を示す値を、あるタイミングから所定時間tが経過した後に検出した冷媒の温度を示す値から差し引いた値を、変化量ΔRTとして、所定時間t間隔毎に制御装置81に出力する。この場合、判定部104は、温度センサ29から取得した変化量ΔRTと、算出部103により算出された推定変化量ΔTとに基づいて、変化量ΔRTと、推定変化量ΔTとの乖離が所定の閾値を超えるか否かを判定する。
○移動体は、燃料電池スタック41を搭載したものであればよく、例えば、飛行体、又は鉄道であってもよい。
10…車両、11…負荷、12…電力変換部、21…冷却システム、22…循環路、23…供給路、24…排出路、25…熱交換器、26…ファン、27…ファンモータ、28…冷却水ポンプ、29…温度センサ、40…燃料電池システム、41…燃料電池スタック、42…燃料電池セル、50…空気供給系、51…電動圧縮機、52…電動モータ、53…インバータ、61…水素供給系、62…水素タンク、63…圧力センサ、64…インジェクタ、65…水素循環ポンプ、66…レセプタクル、71…貯水タンク、75…排水口、76…配水管、77…フロートセンサ、78…開閉部材、81…制御装置、100…制御部、101…取得部、102…燃料電池スタック制御部、103…算出部、104…判定部、200…記憶部、CIV…発熱量積算値、CN…セル枚数、CV…発熱量、FV…体積、HHV…高位発熱量、Ia…スタック電流、LHV…低位発熱量、SF…比熱、t…所定時間、TH1,TH2,TH3…閾値、Va…スタック電圧、ΔRT…変化量、ΔT…推定変化量。
Claims (3)
- 燃料電池スタックと、
前記燃料電池スタックと熱交換器との間で冷却水ポンプの回転により冷媒を循環させる冷却システムと、
前記燃料電池スタックの下流側に設けられ、前記冷媒の温度を検出する温度センサと、
前記冷却システムを制御する制御部と、を有しており、
前記制御部は、
前記燃料電池スタックの発電による発熱量と、所定時間に前記燃料電池スタックを通過する前記冷媒の体積とに基づいて、前記所定時間における前記冷媒の温度の推定変化量を算出し、
前記温度センサの検出結果に基づく前記所定時間における前記冷媒の温度の変化量と、前記推定変化量とに基づいて、前記変化量と、前記推定変化量との乖離が所定の閾値を超えた場合、前記冷却システムの動作が異常であると判定する、
ことを特徴とする燃料電池システム。 - 前記制御部は、前記燃料電池スタックの発電量に基づいて、前記冷却水ポンプの回転数を変化させる、
ことを特徴とする請求項1に記載の燃料電池システム。 - 前記冷却システムは、循環路を用いて前記冷媒を循環させ、
前記循環路は、分岐路を有さず、前記燃料電池スタックと前記熱交換器とを直接接続する、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の燃料電池システム。
Priority Applications (1)
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JP2022063857A JP2023154511A (ja) | 2022-04-07 | 2022-04-07 | 燃料電池システム |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2022063857A JP2023154511A (ja) | 2022-04-07 | 2022-04-07 | 燃料電池システム |
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2022
- 2022-04-07 JP JP2022063857A patent/JP2023154511A/ja active Pending
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