JP2023153661A - カップ付き衣料 - Google Patents
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Abstract
【課題】優れた通気性および乾燥性を有し、着心地のよいカップ付き衣料を提供する。【解決手段】カップ部を備え、カップ部は、第1のフォーム材と、第2のフォーム材とが積層され、第1のフォーム材は、立体構造織編物であり、第1の地組織と、第2の地組織と、第1の地組織および第2の地組織を連結する連結糸とを含み、連結糸は、連結糸を構成するマルチフィラメントの単糸繊度は、8~20dtexである、カップ付き衣料。【選択図】図2
Description
本発明は、カップ付き衣料に関する。より詳細には、本発明は、優れた通気性および乾燥性を有し、着心地のよいカップ付き衣料に関する。
従来、種々の分野において、立体構造を有する編地が開発されている(たとえば特許文献1)。特許文献1に記載の立体両面丸編地は、自動車用シート等の産業分野だけでなく、資材用素材や衣料用素材としても応用される。
暑い季節のインナーや、就寝時のインナーとして、カップ付き衣料が利用される。カップ付き衣料では、着用者の肌(特に胸部)にあたる部位は、優れた着心地を実現するために、高度な通気性および乾燥性が求められる。しかしながら、特許文献1に記載の立体両面丸編地は、カップ付き衣料に用いた場合、硬い風合いとなったり、着用者に対してチクチクとした刺激を与えやすく、着心地が劣った。また、特許文献1に記載の立体両面丸編地は、カップ付き衣料としての通気性や乾燥性においても改善の余地があった。
本発明は、このような従来の発明に鑑みてなされたものであり、優れた通気性および乾燥性を有し、着心地のよいカップ付き衣料を提供することを目的とする。
本発明者らは、鋭意検討した結果、カップ付き衣料に備えられるカップ部を、複数のフォーム材からなる積層体とし、かつ、一方のフォーム材を、所定の連結糸によって地組織を連結した立体構造織編物とすることにより、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成させた。すなわち、上記課題を解決する本発明のカップ付き衣料には、以下の構成が主に含まれる。
(1)カップ部を備え、前記カップ部は、第1のフォーム材と、第2のフォーム材とが積層され、前記第1のフォーム材は、立体構造織編物であり、第1の地組織と、第2の地組織と、前記第1の地組織および前記第2の地組織を連結する連結糸とを含み、前記連結糸は、前記連結糸を構成するマルチフィラメントの単糸繊度は、8~20dtexである、カップ付き衣料。
このような構成によれば、カップ付き衣料は、優れた通気性および乾燥性を有する。また、カップ付き衣料は、着用時の着心地が優れる。
(2)前記連結糸の総繊度は、40~80dtexである、(1)記載のカップ付き衣料。
このような構成によれば、カップ付き衣料は、第1のフォーム材の厚みおよび硬さが適切となり、通気性および着用時の触感が優れる。
(3)前記第1の地組織は、総繊度が、80dtex未満であり、フィラメント数が、10~90本であり、前記第2の地組織は、総繊度が、80dtex未満であり、フィラメント数が、10~90本である、(1)または(2)記載のカップ付き衣料。
このような構成によれば、カップ付き衣料は、優れた通気性および乾燥性を有したまま、カップ部の厚みが適度に小さくなり、着用者の着心地がより優れる。
(4)前記第2のフォーム材は、ポリウレタンからなる、(1)~(3)のいずれかに記載のカップ付き衣料。
このような構成によれば、カップ付き衣料は、優れた通気性および乾燥性を有したまま、カップ部が適度な厚みとなり、着用者の着心地がより優れる。また、カップ付き衣料は、繰り返し洗濯した場合であっても、特性が低下しにくい。
(5)前記第1のフォーム材は、タテ方向およびヨコ方向の伸長率が50%以上であり、前記第2のフォーム材は、タテ方向およびヨコ方向の伸長率が50%以上である、(1)~(4)のいずれかに記載のカップ付き衣料。
このような構成によれば、カップ付き衣料は、適度な伸びを示し、着用者への締め付け感が抑えられる。そのため、カップ付き衣料は、着心地がより優れる。
(6)前記第1のフォーム材は、着用時において、着用者の肌側に配置される部位であり、前記第2のフォーム材は、前記第1のフォーム材側の面と反対側の面に、編地からなる第3のフォーム材が設けられており、前記カップ部の通気性は、80cm3/cm2/秒以上である、(1)~(5)のいずれかに記載のカップ付き衣料。
このような構成によれば、カップ付き衣料は、カップ付き衣料は、優れた通気性および乾燥性を有したまま、カップ部が適度な厚みとなり、着用者の着心地がより優れる。また、カップ付き衣料は、第2のフォーム材が露出することが防がれるため、劣化しにくい。
(7)洗濯処理後の吊り干し乾燥条件にて、水分率がゼロとなる時間が150分以下である、(1)~(6)のいずれかに記載のカップ付き衣料。
このような構成によれば、カップ付き衣料は、優れた通気性および乾燥性を有する。
(8)前記カップ部を覆う身生地部を備え、前記カップ部と前記身生地部とを合わせたカバー部の通気性は、30cm3/cm2/秒以上である、(1)~(7)のいずれかに記載のカップ付き衣料。
このような構成によれば、カップ付き衣料は、優れた通気性および乾燥性を有する。
本発明によれば、優れた通気性および乾燥性を有し、着心地のよいカップ付き衣料を提供することができる。
<カップ付き衣料>
本発明の一実施形態のカップ付き衣料は、カップ部を備える。カップ部は、第1のフォーム材と、第2のフォーム材とが積層された構造である。第1のフォーム材は、立体構造織編物であり、第1の地組織と、第2の地組織と、第1の地組織および第2の地組織を連結する連結糸とを含む。連結糸は、連結糸を構成するマルチフィラメントの単糸繊度が8~20dtexである。以下、それぞれについて説明する。
本発明の一実施形態のカップ付き衣料は、カップ部を備える。カップ部は、第1のフォーム材と、第2のフォーム材とが積層された構造である。第1のフォーム材は、立体構造織編物であり、第1の地組織と、第2の地組織と、第1の地組織および第2の地組織を連結する連結糸とを含む。連結糸は、連結糸を構成するマルチフィラメントの単糸繊度が8~20dtexである。以下、それぞれについて説明する。
なお、本実施形態のカップ付き衣料は、ブラジャー、ブラトップ、カップ付きキャミソール、カップ付きランニング、ハーフトップ等を含む。
(カップ部)
カップ部は、着用者にカップ付き衣料が着用された際に、着用者の胸部分に配置される部位であり、第1のフォーム材と、第2のフォーム材とが積層された構造である。
カップ部は、着用者にカップ付き衣料が着用された際に、着用者の胸部分に配置される部位であり、第1のフォーム材と、第2のフォーム材とが積層された構造である。
図1は、本実施形態のカップ付き衣料1を説明するための模式図である。図2は、カップ部2の厚み方向の模式的な断面図である。図2に示されるように、カップ部2は、第1のフォーム材3と、第2のフォーム材4と、後述する任意の第3のフォーム材5とが積層された構造である。
・第1のフォーム材3
第1のフォーム材3は、立体構造織編物である。また、第1のフォーム材3は、第1の地組織31と、第2の地組織32と、第1の地組織31および第2の地組織32をトラス形状に連結する連結糸33とを含む。
第1のフォーム材3は、立体構造織編物である。また、第1のフォーム材3は、第1の地組織31と、第2の地組織32と、第1の地組織31および第2の地組織32をトラス形状に連結する連結糸33とを含む。
第1の地組織31を構成する繊維は特に限定されない。一例を挙げると、第1の地組織31を構成する繊維は、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維、ポリアクリルニトリル繊維、ポリビニルアルコール繊維、ポリ塩化ビニル繊維、アセテート繊維、ビスコース・レーヨン、キュプラ等のセルロース繊維、綿、麻を含む植物系天然繊維、羊毛、カシミヤ、絹を含む動物系天然繊維等である。また、本実施形態の第1の地組織31は、風合い等が損なわれない範囲で、ポリウレタン系繊維が混用されてもよい。
これらの中でも、第1の地組織31を構成する繊維は、ポリエステル繊維を含むことが好ましく、ポリエチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどの芳香族系ポリエステル繊維、ポリ乳酸、ポリグリコール酸などの脂肪族系ポリエステル繊維を含むことが好ましい。
第1の地組織31の総繊度は特に限定されない。一例を挙げると、第1の地組織31の総繊度は、80dtex未満であることが好ましく、60dtex以下であることがより好ましい。また、第1の地組織31の総繊度は、20dtex以上であることが好ましく、30dtex以上であることがより好ましい。第1の地組織31の総繊度が上記範囲内であることにより、カップ付き衣料1は、優れた通気性および乾燥性を有したまま、カップ部2の厚みが適度に小さくなりやすく、着用者の着心地がより優れる。
第1の地組織31のフィラメント数は特に限定されない。一例を挙げると、第1の地組織31のフィラメント数は、10本以上であることが好ましく、20本以上であることがより好ましい。また、第1の地組織31のフィラメント数は、90本以下であることが好ましく、60本以下であることがより好ましい。第1の地組織31のフィラメント数が上記範囲内であることにより、カップ付き衣料1は、優れた通気性および乾燥性を有したまま、カップ部2の厚みが適度に小さくなりやすく、着用者の着心地がより優れる。
第1の地組織31を構成する糸の形態は特に限定されない。一例を挙げると、第1の地組織31の形態は、FDY(完全延伸糸、Full Draw Yarn)であってもよく、DTY(仮撚加工糸、Drawn Textured Yarn)であってもよい。
第2の地組織32を構成する繊維は特に限定されない。一例を挙げると、第2の地組織32を構成する繊維は、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維、ポリアクリルニトリル繊維、ポリビニルアルコール繊維、ポリ塩化ビニル繊維、アセテート繊維、ビスコース・レーヨン、キュプラ等のセルロース繊維、綿、麻を含む植物系天然繊維、羊毛、カシミヤ、絹を含む動物系天然繊維等である。また、本実施形態の第2の地組織32は、風合い等が損なわれない範囲で、ポリウレタン系繊維が混用されてもよい。
これらの中でも、第2の地組織32を構成する繊維は、ポリエステル繊維を含むことが好ましく、ポリエチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどの芳香族系ポリエステル繊維、ポリ乳酸、ポリグリコール酸などの脂肪族系ポリエステル繊維を含むことが好ましい。
第2の地組織32の総繊度は特に限定されない。一例を挙げると、第2の地組織32の総繊度は、80dtex未満であることが好ましく、60dtex以下であることがより好ましい。また、第2の地組織32の総繊度は、20dtex以上であることが好ましく、30dtex以上であることがより好ましい。第2の地組織32の総繊度が上記範囲内であることにより、カップ付き衣料1は、優れた通気性および乾燥性を有したまま、カップ部2の厚みが適度に小さくなりやすく、着用者の着心地がより優れる。
第2の地組織32のフィラメント数は特に限定されない。一例を挙げると、第2の地組織32のフィラメント数は、10本以上であることが好ましく、20本以上であることがより好ましい。また、第2の地組織32のフィラメント数は、90本以下であることが好ましく、60本以下であることがより好ましい。第2の地組織32のフィラメント数が上記範囲内であることにより、カップ付き衣料1は、優れた通気性および乾燥性を有したまま、カップ部2の厚みが適度に小さくなりやすく、着用者の着心地がより優れる。
第2の地組織32を構成する糸の形態は特に限定されない。一例を挙げると、第2の地組織32の形態は、FDY(完全延伸糸、Full Draw Yarn)であってもよく、DTY(仮撚加工糸、Drawn Textured Yarn)であってもよい。
連結糸33は、第1の地組織31および第2の地組織32を連結する。図3は、本実施形態の第1のフォーム材3の模式的な断面図である。図3に示されるように、連結糸33によって、第1の地組織31と第2の地組織32とは、縦方向および斜め方向に、第1の地組織31側と第2の地組織32側とが交互に接結される。これにより、得られる第1のフォーム材3は、立体構造織編物となり、水平方向に対する安定性と強度が優れる。
連結糸33を構成する繊維は特に限定されない。一例を挙げると、連結糸33を構成する繊維は、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維、ポリアクリルニトリル繊維、ポリビニルアルコール繊維、ポリ塩化ビニル繊維、アセテート繊維、ビスコース・レーヨン、キュプラ等のセルロース繊維、綿、麻を含む植物系天然繊維、羊毛、カシミヤ、絹を含む動物系天然繊維等である。
これらの中でも、連結糸33を構成する繊維は、ポリエステル繊維を含むことが好ましく、ポリエチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどの芳香族系ポリエステル繊維、ポリ乳酸、ポリグリコール酸などの脂肪族系ポリエステル繊維を含むことが好ましい。
連結糸33を構成するマルチフィラメントの単糸繊度は、8dtex以上であればよく、10dtex以上であることが好ましい。また、連結糸33を構成するマルチフィラメントの単糸繊度は、20dtex以下であればよく、16dtex以下であることが好ましい。単糸繊度が8dtex未満である場合、得られる第1のフォーム材3は、厚みが小さくなりやすく、通気性が劣りやすい。一方、単糸繊度が20dtexを超える場合、得られる第1のフォーム材3は、硬くなりやすく、着用者が着用した際に、チクチクとした触感を与えやすい。
連結糸33を構成するマルチフィラメントの総繊度は、40dtex以上であることが好ましく、50dtex以上であることがより好ましい。また、連結糸33を構成するマルチフィラメントの総繊度は、80dtex以下であることが好ましく、70dtex以下であることがより好ましい。総繊度が上記範囲内であることにより、得られる第1のフォーム材3は、厚みおよび硬さが適切に調整されやすく、通気性および着用者が着用した際に、チクチクとした触感を与えにくい。
連結糸33のフィラメント数は特に限定されない。一例を挙げると、連結糸33のフィラメント数は、2本以上であることが好ましく、4本以上であることがより好ましい。また、連結糸33のフィラメント数は、20本以下であることが好ましく、10本以下であることがより好ましい。連結糸33のフィラメント数が上記範囲内であることにより、カップ付き衣料1は、優れた通気性および乾燥性を有したまま、カップ部2の厚みが適度に小さくなりやすく、着用者の着心地がより優れる。
連結糸33の形態は特に限定されない。一例を挙げると、連結糸33は、FDY(完全延伸糸、Full Draw Yarn)であってもよく、DTY(仮撚加工糸、Drawn Textured Yarn)であってもよい。
第1の地組織31および第2の地組織32を、連結糸33によって連結する方法は特に限定されない。一例を挙げると、連結糸33は、第1の地組織31および第2の地組織32を、トラス形状に連結する。ほかにも、連結糸33は、第1の地組織31および第2の地組織32と全て垂直となるように連結させることも好ましい。これらは例であって、第1の地組織31および第2の地組織32を連結させる糸の角度や形状については限定されない。連結糸は、ダブル丸編ニット編機で同時に地組織と連結させて編成させても良いし、ダブルラッセル経編ニット編機を用いて、編成時に地組織同士を連結させて編成させても良い。
第1のフォーム材全体の説明に戻り、第1のフォーム材3の伸長率は特に限定されない。一例を挙げると、第1のフォーム材3のタテ方向の伸長率は、50%以上であることが好ましく、60%以上であることがより好ましい。また、第1のフォーム材3のタテ方向の伸長率は、80%以下であることが好ましく、70%以下であることがより好ましい。また、第1のフォーム材3のヨコ方向の伸長率は、50%以上であることが好ましく、60%以上であることがより好ましい。また、第1のフォーム材3のヨコ方向の伸長率は、80%以下であることが好ましく、70%以下であることがより好ましい。第1のフォーム材3のタテ方向の伸長率およびヨコ方向の伸長率が上記範囲内であることにより、得られるカップ付き衣料1は、適度な伸びを示し、着用者への締め付け感が抑えられる。そのため、カップ付き衣料1は、着心地がより優れる。なお、本実施形態において、伸長率はJIS L 1096(2010)8.14 B法(グラブ法)、荷重:14.7N、標準間距離:200mmの条件にて測定する。
・第2のフォーム材4
第2のフォーム材4は、第1のフォーム材3に積層される部材である。第2のフォーム材4を構成する繊維は特に限定されない。一例を挙げると、第2のフォーム材4を構成する素材は、ポリウレタン、ポリエチレン、エチレン酢酸ビニル重合体、ポリプロピレン等である。これらの中でも、第2のフォーム材4を構成する繊維は、ポリウレタンからなることが好ましい。第2のフォーム材4を構成する繊維がポリウレタンからなることにより、カップ付き衣料1は、優れた通気性および乾燥性を有したまま、カップ部2が適度な厚みとなり、着用者の着心地がより優れる。また、カップ付き衣料1は、繰り返し洗濯した場合であっても、特性が低下しにくい。
第2のフォーム材4は、第1のフォーム材3に積層される部材である。第2のフォーム材4を構成する繊維は特に限定されない。一例を挙げると、第2のフォーム材4を構成する素材は、ポリウレタン、ポリエチレン、エチレン酢酸ビニル重合体、ポリプロピレン等である。これらの中でも、第2のフォーム材4を構成する繊維は、ポリウレタンからなることが好ましい。第2のフォーム材4を構成する繊維がポリウレタンからなることにより、カップ付き衣料1は、優れた通気性および乾燥性を有したまま、カップ部2が適度な厚みとなり、着用者の着心地がより優れる。また、カップ付き衣料1は、繰り返し洗濯した場合であっても、特性が低下しにくい。
第2のフォーム材4の厚みは特に限定されない。一例を挙げると、第2のフォーム材4の厚みは、4mm以上であることが好ましく、6mm以上であることがより好ましい。また、第2のフォーム材4の厚みは、15mm以下であることが好ましく、10mm以下であることがより好ましい。第2のフォーム材4の厚みが上記範囲内であることにより、カップ部2は、適度な厚みとなり、着用者の着心地がより優れる。
第2のフォーム材4の目付は特に限定されない。一例を挙げると、第2のフォーム材4の目付は、100g/m2以上であることが好ましく、200g/m2以上であることがより好ましい。また、第2のフォーム材4の目付は、600g/m2以下であることが好ましく、500g/m2以下であることがより好ましい。第2のフォーム材4の目付が上記範囲内であることにより、カップ部2は、適度な厚みとなり、着用者の着心地がより優れる。
第2のフォーム材4の伸長率は特に限定されない。一例を挙げると、第2のフォーム材4のタテ方向の伸長率は、50%以上であることが好ましく、60%以上であることがより好ましい。また、第2のフォーム材4のタテ方向の伸長率は、100%以下であることが好ましく、80%以下であることがより好ましい。また、第2のフォーム材4のヨコ方向の伸長率は、50%以上であることが好ましく、60%以上であることがより好ましい。また、第2のフォーム材4のヨコ方向の伸長率は、100%以下であることが好ましく、80%以下であることがより好ましい。第2のフォーム材4のタテ方向の伸長率およびヨコ方向の伸長率が上記範囲内であることにより、得られるカップ付き衣料1は、適度な伸びを示し、着用者への締め付け感が抑えられる。そのため、カップ付き衣料1は、着心地がより優れる。なお、本実施形態において、伸長率は、JIS L 1096(2010)8.14 B法(グラブ法)、荷重:14.7N、標準間距離:200mmの条件にて測定する。
第1のフォーム材3と第2のフォーム材4とを一体化する方法は特に限定されない。一例を挙げると、第1のフォーム材3と第2のフォーム材4とは、いわゆるボンディング手法による接着剤を用いて貼り合わせても良いし、カップ形状を作成する際に縁部分のみを接着させたフラシ構造としてもよい。
本実施形態のカップ付き衣料1は、上記した第1のフォーム材3が、着用者が着用した際に、着用者の肌側に配置される部位であることが好ましい。この場合、第2のフォーム材4は、第1のフォーム材3側の面と反対側の面に、編地からなる第3のフォーム材5が設けられていることが好ましい。第3のフォーム材5が設けられていることにより、カップ付き衣料1は、第2のフォーム材4(好適にはポリウレタンからなる第2のフォーム材4)が、露出することが防がれる。その結果、カップ付き衣料1は、第2のフォーム材4の劣化が防がれやすい。
第3のフォーム材5を構成する編地は特に限定されない。一例を挙げると、編地は、丸編地であってもよく、経編地であってもよい。丸編地の組織は、両面編み等である。経編組織は、トリコット編、ラッセル編、ジャガード編等である。また、第3のフォーム材5を構成する編地は、表面と裏面とをそれぞれ別々の糸で編み上げたリバーシブルニットであってもよい。リバーシブルニットは、たとえば、表面を鹿の子編み等の変形編みとし、裏面を平編みとしてもよい。
第3のフォームを構成する繊維は特に限定されない。一例を挙げると、第3のフォームを構成する繊維は、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維、ポリアクリルニトリル繊維、ポリビニルアルコール繊維、ポリ塩化ビニル繊維、アセテート繊維、ビスコース・レーヨン、キュプラ等のセルロース繊維、綿、麻を含む植物系天然繊維、羊毛、カシミヤ、絹を含む動物系天然繊維等である。また、本実施形態の第3のフォームを構成する繊維は、風合い等が損なわれない範囲で、ポリウレタン系繊維が混用されてもよい。
これらの中でも、第3のフォーム材5を構成する繊維は、ポリエステル繊維を含むことが好ましく、ポリエチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどの芳香族系ポリエステル繊維、ポリ乳酸、ポリグリコール酸などの脂肪族系ポリエステル繊維を含むことが好ましい。
第3のフォーム材5の総繊度は特に限定されない。一例を挙げると、第3のフォーム材5の総繊度は、20dtex以上であることが好ましく、40dtex以上であることがより好ましい。また、第3のフォーム材5の総繊度は、100dtex以下であることが好ましく、80dtex以下であることがより好ましい。第3のフォーム材5の総繊度が上記範囲内であることにより、カップ付き衣料1は、優れた通気性および乾燥性を有したまま、カップ部2の厚みが適度に調整されやすく、着用者の着心地がより優れる。
第3のフォーム材5のフィラメント数は特に限定されない。一例を挙げると、第3のフォーム材5のフィラメント数は、10本以上であることが好ましく、20本以上であることがより好ましい。また、第3のフォーム材5のフィラメント数は、100本以下であることが好ましく、80本以下であることがより好ましい。第3のフォーム材5のフィラメント数が上記範囲内であることにより、カップ付き衣料1は、優れた通気性および乾燥性を有したまま、カップ部2の厚みが適度に調整されやすく、着用者の着心地がより優れる。
第3のフォーム材5の形態は特に限定されない。一例を挙げると、第3のフォーム材5の形態は、FDY(完全延伸糸、Full Draw Yarn)であってもよく、DTY(仮撚加工糸、Drawn Textured Yarn)であってもよい。
また、このような第3のフォーム材5が設けられている場合において、カップ付き衣料1は、カップ部2の通気性が80cm3/cm2/秒以上であることが好ましく、90cm3/cm2/秒以上であることがより好ましい。このような通気性を有するカップ部2を備えるカップ付き衣料1は、優れた通気性および乾燥性を有したまま、カップ部2が適度な厚みとなり、着用者の着心地がより優れる。本実施形態において、カップ部2の通気性は、JIS L 1096:2010 8.26.1.(A法)(フラジール法)を準用して測定し、試験面積は5cm2とし、測定箇所はカップのトップ部分にて測定する。同様のカップ付き衣料1を5個用意し、それぞれから1枚ずつ試験片を取り出し、5枚の試験片を用いて測定する。
カップ付き衣料全体の説明に戻り、図1に示されるように、カップ付き衣料1は、カップ部2と、カップ部2を覆う身生地部6とを備える。カップ部2は、着用者がカップ付き衣料1を着用した際に、第1のフォーム材3が着用者の肌側となり、第2のフォーム材4が外側となるよう配置されている。
本実施形態の身生地部6は、着用者がカップ付き衣料1を着用する場合において、着用者の上半身を覆う部分である。また、身生地部6は、第2のフォーム材4を覆うことにより、カップ部2全体を覆うカバー部7を有する。
身生地部6を構成する生地は特に限定されない。一例を挙げると、身生地部6は、伸縮性を有する生地であればよく、綿、絹、麻等の天然繊維、レーヨン等の再生繊維、ポリエステル、ナイロン、アクリル系繊維等の合成繊維などの織物、編物等である。
本実施形態のカップ付き衣料1は、カバー部7の通気性が、30cm3/cm2/秒以上であることが好ましく、50cm3/cm2/秒以上であることがより好ましい。カバー部7の通気性が上記範囲内であることにより、カップ付き衣料1は、優れた通気性および乾燥性を有する。なお、本実施形態において、カバー部7の通気性を測定する方法は特に限定されない。一例を挙げると、カバー部7の通気性は、JIS L 1096:2010 8.26.1.(A法)(フラジール法)に基づいて測定し得る。
また、本実施形態のカップ付き衣料1は、洗濯処理後の吊り干し乾燥条件にて、水分率がゼロとなる時間が150分以下であることが好ましく、130分以下であることがより好ましい。水分率がゼロとなる時間が上記範囲内であることにより、カップ付き衣料1は、優れた通気性および乾燥性を有する。なお、本実施形態において、洗濯処理後の吊り干し乾燥による乾燥性の評価は、標準条件(25℃×65%RH)下で、JIS L 1930 C4M法にて、1回洗濯後脱水処理を実施したのち、吊り干し乾燥を実施し、5分ごとの重量変化を測定、水分量がゼロとなる時間を測定した。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明する。本発明は、これら実施例に何ら限定されない。なお、特に制限のない限り、「%」は「質量%」を意味し、「部」は「質量部」を意味する。
以下の実施例・比較例において、それぞれのフォーム材、カップ部、カバー部およびカップ付き衣料の各種評価は、次の方法で実施した。
(1)総繊度
JIS L 1013(2010) 8.3.1 B法に示される方法により、正量繊度を測定して総繊度とした。
(2)フィラメント数
JIS L 1013(1999) 8.4の方法に基づいて算出した。
(3)通気性
JIS L 1096:2010 8.26.1.(A法)(フラジール法)に基づいて、カップ付き衣料(カバー部、カップ部、および、カップ部を構成する第1のフォーム部~第3のフォーム部)の通気性を測定した。
(4)乾燥性
洗濯処理後の吊り干し乾燥による乾燥性の評価は、標準条件(25℃×65%RH)下で、JIS L 1930(2014)を準用した。洗濯処理C4M法にて1回洗濯後に脱水処理5分を実施したのち、吊り干し乾燥を実施し、5分ごとの重量変化を測定、水分量がゼロとなる時間を測定した。
カップ付き衣料(カバー部、カップ部、および、カップ部を構成する第1のフォーム部~第3のフォーム部)を乾燥した。
(5)目付
目付は、JIS L 1096 8.3.2 A法(2010)に準拠して測定した。
(6)重量
標準状態(25℃×65%RH)において、電子天秤を用い、実重量を測定した。
(7)伸長率
JIS L 1096(2010)8.14 B法(グラブ法)、荷重:14.7N、標準間距離:200mmの条件にて測定した。
(1)総繊度
JIS L 1013(2010) 8.3.1 B法に示される方法により、正量繊度を測定して総繊度とした。
(2)フィラメント数
JIS L 1013(1999) 8.4の方法に基づいて算出した。
(3)通気性
JIS L 1096:2010 8.26.1.(A法)(フラジール法)に基づいて、カップ付き衣料(カバー部、カップ部、および、カップ部を構成する第1のフォーム部~第3のフォーム部)の通気性を測定した。
(4)乾燥性
洗濯処理後の吊り干し乾燥による乾燥性の評価は、標準条件(25℃×65%RH)下で、JIS L 1930(2014)を準用した。洗濯処理C4M法にて1回洗濯後に脱水処理5分を実施したのち、吊り干し乾燥を実施し、5分ごとの重量変化を測定、水分量がゼロとなる時間を測定した。
カップ付き衣料(カバー部、カップ部、および、カップ部を構成する第1のフォーム部~第3のフォーム部)を乾燥した。
(5)目付
目付は、JIS L 1096 8.3.2 A法(2010)に準拠して測定した。
(6)重量
標準状態(25℃×65%RH)において、電子天秤を用い、実重量を測定した。
(7)伸長率
JIS L 1096(2010)8.14 B法(グラブ法)、荷重:14.7N、標準間距離:200mmの条件にて測定した。
<実施例1>
(第1のフォーム材)
19Gの両面丸編機を用い、図3に示す組織図、第1の地組織(31)として、ポリエチレンテレフタレート延伸糸40デシテックス12フィラメントとポリウレタン20デシテックス、第2の地組織(32)として、ポリエチレンテレフタレート延伸糸40デシテックス12フィラメントとポリウレタン20デシテックス、接結部組織(33)にポリエチレンテレフタレート延伸糸60デシテックス6フィラメントを用い、立体構造丸編地を編成した。この生機を通常のポリエステル丸編地の染色加工法に従い、プレセット、リラックス精練、染色、仕上げを行い、仕上げ時にはポリエステル吸水剤(日華化学製(株)“ナイスポールPR100”、使用量2%owf)を使用し、第1フォーム材を作製した。
(第2のフォーム材)
第2のフォーム材として、ウレタンシート(厚み:8mm、目付:278g/m2)を準備した。
(第3のフォーム材)
28Gシングル丸編機を用いプレーティング手法にて、表面メッシュ組織側にポリエチレンテレフタレート加工糸50デシテックス72フィラメント、裏面フラット組織側にポリテチレンテレフタレート加工糸50デシテックス24フィラメントを使用して、リバーシブルメッシュ生地を編成した。この生機を通常のポリエステル丸編地の染色加工法に従い、プレセット、リラックス精練、染色、仕上げを行い、仕上げ時にはポリエステル吸水剤(日華化学(株)製“ナイスポールPR100”、使用量2%owf)を使用し、第3フォーム材を作製した。
(第1のフォーム材)
19Gの両面丸編機を用い、図3に示す組織図、第1の地組織(31)として、ポリエチレンテレフタレート延伸糸40デシテックス12フィラメントとポリウレタン20デシテックス、第2の地組織(32)として、ポリエチレンテレフタレート延伸糸40デシテックス12フィラメントとポリウレタン20デシテックス、接結部組織(33)にポリエチレンテレフタレート延伸糸60デシテックス6フィラメントを用い、立体構造丸編地を編成した。この生機を通常のポリエステル丸編地の染色加工法に従い、プレセット、リラックス精練、染色、仕上げを行い、仕上げ時にはポリエステル吸水剤(日華化学製(株)“ナイスポールPR100”、使用量2%owf)を使用し、第1フォーム材を作製した。
(第2のフォーム材)
第2のフォーム材として、ウレタンシート(厚み:8mm、目付:278g/m2)を準備した。
(第3のフォーム材)
28Gシングル丸編機を用いプレーティング手法にて、表面メッシュ組織側にポリエチレンテレフタレート加工糸50デシテックス72フィラメント、裏面フラット組織側にポリテチレンテレフタレート加工糸50デシテックス24フィラメントを使用して、リバーシブルメッシュ生地を編成した。この生機を通常のポリエステル丸編地の染色加工法に従い、プレセット、リラックス精練、染色、仕上げを行い、仕上げ時にはポリエステル吸水剤(日華化学(株)製“ナイスポールPR100”、使用量2%owf)を使用し、第3フォーム材を作製した。
得られた第1のフォーム材~第3のフォーム材を用いて、ボンディング手法により第1フォーム材、第2フォームを、その後、第3フォーム材を貼り合わせた生地を作製し、その後、カップ形状に荒裁ち裁断し、カップ形状の金型を用いた熱プレス(180℃、45秒)を行い、カップ形状を保持し、その後、端部をカットし、第1のフォーム材、第2のフォーム材および第3のフォーム材が順に積層されたカップ部を作製した。また、図1に示されるように、身生地部(ポリエステル90%、ポリウレタン10%の丸編ニット、目付100g/m2)にカップ部を縫い合わせ、カバー部を有するカップ付き衣料を作製した。
<実施例2>
第3のフォーム材を形成しなかった以外は、実施例1と同様の方法により、カップ付き衣料を作製した。
第3のフォーム材を形成しなかった以外は、実施例1と同様の方法により、カップ付き衣料を作製した。
<実施例3>
連結糸(総繊度:40dtex、フィラメント数:5、FDY(完全延伸糸、Full Draw Yarn))を用いること、図1に示される身生地はベア天竺(アクリル・レーヨン・ポリエステル・ポリウレタン混、目付150g/m2)にカップを縫い合わせた以外は、実施例1と同様の方法により、カップ付き衣料を作製した。
連結糸(総繊度:40dtex、フィラメント数:5、FDY(完全延伸糸、Full Draw Yarn))を用いること、図1に示される身生地はベア天竺(アクリル・レーヨン・ポリエステル・ポリウレタン混、目付150g/m2)にカップを縫い合わせた以外は、実施例1と同様の方法により、カップ付き衣料を作製した。
<実施例4>
連結糸(総繊度:80dtex、フィラメント数:5、FDY(完全延伸糸、Full Draw Yarn))を用いること、図1に示される身生地はベア天竺(アクリル・レーヨン・ポリエステル・ポリウレタン混、目付150g/m2)にカップを縫い合わせた以外は、実施例1と同様の方法により、カップ付き衣料を作製した。
連結糸(総繊度:80dtex、フィラメント数:5、FDY(完全延伸糸、Full Draw Yarn))を用いること、図1に示される身生地はベア天竺(アクリル・レーヨン・ポリエステル・ポリウレタン混、目付150g/m2)にカップを縫い合わせた以外は、実施例1と同様の方法により、カップ付き衣料を作製した。
<実施例5>
連結糸(総繊度:50dtex、フィラメント数:6、FDY(完全延伸糸、Full Draw Yarn))を用いること、図1に示される身生地はベア天竺(アクリル・レーヨン・ポリエステル・ポリウレタン混、目付150g/m2)にカップを縫い合わせた以外は、実施例1と同様の方法により、カップ付き衣料を作製した。
連結糸(総繊度:50dtex、フィラメント数:6、FDY(完全延伸糸、Full Draw Yarn))を用いること、図1に示される身生地はベア天竺(アクリル・レーヨン・ポリエステル・ポリウレタン混、目付150g/m2)にカップを縫い合わせた以外は、実施例1と同様の方法により、カップ付き衣料を作製した。
<実施例6>
連結糸(総繊度:80dtex、フィラメント数:4、FDY(完全延伸糸、Full Draw Yarn))を用いること、図1に示される身生地はベア天竺(アクリル・レーヨン・ポリエステル・ポリウレタン混、目付150g/m2)にカップを縫い合わせた以外は、実施例1と同様の方法により、カップ付き衣料を作製した。
連結糸(総繊度:80dtex、フィラメント数:4、FDY(完全延伸糸、Full Draw Yarn))を用いること、図1に示される身生地はベア天竺(アクリル・レーヨン・ポリエステル・ポリウレタン混、目付150g/m2)にカップを縫い合わせた以外は、実施例1と同様の方法により、カップ付き衣料を作製した。
<実施例7>
第1の地組織として、ポリエチレンテレフタレート繊維(総繊度:90dtex、フィラメント数:12、FDY(完全延伸糸、Full Draw Yarn))と、ポリウレタン繊維(総繊度:20dtex)を混用した地組織を作製して用いた以外は、実施例1と同様の方法により、カップ付き衣料を作製した。
第1の地組織として、ポリエチレンテレフタレート繊維(総繊度:90dtex、フィラメント数:12、FDY(完全延伸糸、Full Draw Yarn))と、ポリウレタン繊維(総繊度:20dtex)を混用した地組織を作製して用いた以外は、実施例1と同様の方法により、カップ付き衣料を作製した。
<実施例8>
第2の地組織として、ポリエチレンテレフタレート繊維(総繊度:90dtex、フィラメント数:12、FDY(完全延伸糸、Full Draw Yarn))と、ポリウレタン繊維(総繊度:20dtex)を混用した地組織を作製して用いた以外は、実施例1と同様の方法により、カップ付き衣料を作製した。
第2の地組織として、ポリエチレンテレフタレート繊維(総繊度:90dtex、フィラメント数:12、FDY(完全延伸糸、Full Draw Yarn))と、ポリウレタン繊維(総繊度:20dtex)を混用した地組織を作製して用いた以外は、実施例1と同様の方法により、カップ付き衣料を作製した。
<実施例9>
第2のフォーム材として、ポリエステル不織布(厚み:6.0mm、目付:250g/m2)を準備して用いた以外は、実施例1と同様の方法により、カップ付き衣料を作製した。
第2のフォーム材として、ポリエステル不織布(厚み:6.0mm、目付:250g/m2)を準備して用いた以外は、実施例1と同様の方法により、カップ付き衣料を作製した。
<実施例10>
第1のフォーム材として、実施例1の条件から編成時の各原糸ループ長をそれぞれ10%短くして作成した以外は、実施例1と同様の方法により、カップ付き衣料を作製した。
第1のフォーム材として、実施例1の条件から編成時の各原糸ループ長をそれぞれ10%短くして作成した以外は、実施例1と同様の方法により、カップ付き衣料を作製した。
<比較例1>
第1のフォーム材として、シングル丸編機を使用し、ポリエチレンテレフタレート繊維(総繊度:50dtex、フィラメント数:72、DTY(仮撚加工糸、Drawn Textured Yarn))を用いた天竺組織を作製した以外は、実施例1と同様の方法により、カップ部およびカップ部を備えるカップ付き衣料を作製した。
第1のフォーム材として、シングル丸編機を使用し、ポリエチレンテレフタレート繊維(総繊度:50dtex、フィラメント数:72、DTY(仮撚加工糸、Drawn Textured Yarn))を用いた天竺組織を作製した以外は、実施例1と同様の方法により、カップ部およびカップ部を備えるカップ付き衣料を作製した。
<比較例2>
以下の方法により第1のフォーム材および第2のフォーム材を作製して用いた以外は、実施例1と同様の方法により、カップ部およびカップ部を備えるカップ付き衣料を作製した。
(第1のフォーム材)
第1のフォーム材として、シングル編機を用いプレーティング手法において、表面(メッシュ)がポリエチレンテレフタレート繊維(総繊度:50dtex、フィラメント数:72、DTY(仮撚加工糸、Drawn Textured Yarn))によって構成され、裏面(フラット)がポリエチレンテレフタレート繊維(総繊度:50dtex、フィラメント数:24、DTY(仮撚加工糸、Drawn Textured Yarn))によって構成された第1のフォーム材を編成、加工条件は実施例1と同条件で実施し、第1のフォーム材を作製した。
(第2のフォーム材)
第2のフォーム材として、ウレタンシート(厚み:8mm、目付:417g/m2)を準備した。
以下の方法により第1のフォーム材および第2のフォーム材を作製して用いた以外は、実施例1と同様の方法により、カップ部およびカップ部を備えるカップ付き衣料を作製した。
(第1のフォーム材)
第1のフォーム材として、シングル編機を用いプレーティング手法において、表面(メッシュ)がポリエチレンテレフタレート繊維(総繊度:50dtex、フィラメント数:72、DTY(仮撚加工糸、Drawn Textured Yarn))によって構成され、裏面(フラット)がポリエチレンテレフタレート繊維(総繊度:50dtex、フィラメント数:24、DTY(仮撚加工糸、Drawn Textured Yarn))によって構成された第1のフォーム材を編成、加工条件は実施例1と同条件で実施し、第1のフォーム材を作製した。
(第2のフォーム材)
第2のフォーム材として、ウレタンシート(厚み:8mm、目付:417g/m2)を準備した。
<比較例3>
第2のフォーム材として、ウレタンシート(厚み:8mm、目付:417g/m2)を準備し、第3のフォーム材として、ポリエチレンテレフタレート繊維(総繊度:50dtex、フィラメント数:72、DTY(仮撚加工糸、Drawn Textured Yarn))を作製して用いた以外は、比較例1と同様の方法により、カップ部およびカップ部を備えるカップ付き衣料を作製した。
第2のフォーム材として、ウレタンシート(厚み:8mm、目付:417g/m2)を準備し、第3のフォーム材として、ポリエチレンテレフタレート繊維(総繊度:50dtex、フィラメント数:72、DTY(仮撚加工糸、Drawn Textured Yarn))を作製して用いた以外は、比較例1と同様の方法により、カップ部およびカップ部を備えるカップ付き衣料を作製した。
<比較例4>
第2のフォーム材として、ウレタンシート(厚み:12mm、目付:627g/m2)を準備して用いた以外は、比較例2と同様の方法により、カップ部およびカップ部を備えるカップ付き衣料を作製した。
第2のフォーム材として、ウレタンシート(厚み:12mm、目付:627g/m2)を準備して用いた以外は、比較例2と同様の方法により、カップ部およびカップ部を備えるカップ付き衣料を作製した。
<比較例5>
第2のフォーム材として、ウレタンシート(厚み:12mm、目付:627g/m2)を準備して用いた以外は、比較例3と同様の方法により、カップ部およびカップ部を備えるカップ付き衣料を作製した。
第2のフォーム材として、ウレタンシート(厚み:12mm、目付:627g/m2)を準備して用いた以外は、比較例3と同様の方法により、カップ部およびカップ部を備えるカップ付き衣料を作製した。
<比較例6>
第1のフォーム材において、連結糸(総繊度:30dtex、フィラメント数:6、FDY(完全延伸糸、Full Draw Yarn))を用いた以外は、実施例1と同様の方法により、カップ付き衣料を作製した。
第1のフォーム材において、連結糸(総繊度:30dtex、フィラメント数:6、FDY(完全延伸糸、Full Draw Yarn))を用いた以外は、実施例1と同様の方法により、カップ付き衣料を作製した。
<比較例7>
第1のフォーム材において、連結糸(総繊度:90dtex、フィラメント数:6、FDY(完全延伸糸、Full Draw Yarn))を用いた以外は、実施例1と同様の方法により、カップ付き衣料を作製した。
第1のフォーム材において、連結糸(総繊度:90dtex、フィラメント数:6、FDY(完全延伸糸、Full Draw Yarn))を用いた以外は、実施例1と同様の方法により、カップ付き衣料を作製した。
<比較例8>
第1のフォーム材において、連結糸(総繊度:50dtex、フィラメント数:8、FDY(完全延伸糸、Full Draw Yarn))を用いた以外は、実施例1と同様の方法により、カップ付き衣料を作製した。
第1のフォーム材において、連結糸(総繊度:50dtex、フィラメント数:8、FDY(完全延伸糸、Full Draw Yarn))を用いた以外は、実施例1と同様の方法により、カップ付き衣料を作製した。
<比較例9>
第1のフォーム材において、連結糸(総繊度:75dtex、フィラメント数:3、FDY(完全延伸糸、Full Draw Yarn))を用いた以外は、実施例1と同様の方法により、カップ付き衣料を作製した。
第1のフォーム材において、連結糸(総繊度:75dtex、フィラメント数:3、FDY(完全延伸糸、Full Draw Yarn))を用いた以外は、実施例1と同様の方法により、カップ付き衣料を作製した。
上記実施例および比較例において得られた第1のフォーム材~第3のフォーム材、および、それらを組み合わせたカップ部、カバー部およびカップ付き衣料について、上記評価方法にしたがって、通気性、乾燥性、厚み、目付、重量および伸長率を測定した。結果を表1~表4に示す。
表1または表2に示されるように、本発明の実施例のカップ付き衣料は、カップ部全体およびカバー部の通気性および乾燥性が優れた。
1 カップ付き衣料
2 カップ部
3 第1のフォーム材
31 第1地組織
32 第2地組織
33 連結糸
4 第2のフォーム材
5 第3のフォーム材
6 身生地部
7 カバー部
2 カップ部
3 第1のフォーム材
31 第1地組織
32 第2地組織
33 連結糸
4 第2のフォーム材
5 第3のフォーム材
6 身生地部
7 カバー部
Claims (8)
- カップ部を備え、
前記カップ部は、第1のフォーム材と、第2のフォーム材とが積層され、
前記第1のフォーム材は、
立体構造織編物であり、
第1の地組織と、第2の地組織と、前記第1の地組織および前記第2の地組織を連結する連結糸とを含み、
前記連結糸は、
前記連結糸を構成するマルチフィラメントの単糸繊度は、8~20dtexである、カップ付き衣料。 - 前記連結糸の総繊度は、40~80dtexである、請求項1記載のカップ付き衣料。
- 前記第1の地組織は、
総繊度が、80dtex未満であり、
フィラメント数が、10~90本であり、
前記第2の地組織は、
総繊度が、80dtex未満であり、
フィラメント数が、10~90本である、請求項1または2記載のカップ付き衣料。 - 前記第2のフォーム材は、ポリウレタンからなる、請求項1または2記載のカップ付き衣料。
- 前記第1のフォーム材は、タテ方向およびヨコ方向の伸長率が50%以上であり、
前記第2のフォーム材は、タテ方向およびヨコ方向の伸長率が50%以上である、請求項1または2記載のカップ付き衣料。 - 前記第1のフォーム材は、着用時において、着用者の肌側に配置される部位であり、
前記第2のフォーム材は、前記第1のフォーム材側の面と反対側の面に、編地からなる第3のフォーム材が設けられており、
前記カップ部の通気性は、80cm3/cm2/秒以上である、請求項1または2記載のカップ付き衣料。 - 洗濯処理後の吊り干し乾燥条件にて、水分率がゼロとなる時間が150分以下である、請求項1または2記載のカップ付き衣料。
- 前記カップ部を覆う身生地部を備え、
前記カップ部と前記身生地部とを合わせたカバー部の通気性は、30cm3/cm2/秒以上である、請求項1または2記載のカップ付き衣料。
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