JP2023153640A - エジェクタ冷凍装置 - Google Patents

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健 松原
Takeshi Matsubara
賢哲 安嶋
Kentetsu Yasujima
康弘 横山
Yasuhiro Yokoyama
時空 吉田
Tokiaki Yoshida
祐司 鈴木
Yuji Suzuki
裕地 藤本
Yuuji Fujimoto
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Abstract

【課題】熱源温度あるいは熱源流量が急激に大きく変化する場合であっても、蒸発器が供給する冷水求められる冷水温度範囲を維持する。【解決手段】冷媒を昇圧するポンプ3と、熱供給源20から供給される熱源により冷媒を加熱しエジェクタ駆動流を発生させる蒸気生成器4と、冷媒を減圧する膨張弁5と、膨張弁5によって減圧された冷媒により被冷却媒体を冷却する蒸発器6と、蒸気生成器4からの冷媒のエジェクタ駆動流によって蒸発器6により蒸発した冷媒を吸引するエジェクタ1と、エジェクタ1内への吸引後にエジェクタ駆動流と混合した冷媒を冷却する凝縮器2とを有するエジェクタ冷凍装置11であって、熱源の熱源温度あるいは熱流量の急激な変化に起因する、蒸気生成器4が生成する冷媒の過熱度変化の抑制調整あるいは乾き度の調整を行う調整手段を備える。例えば、蒸気生成器4とエジェクタ1の駆動流入口との間に気液分離器8を設ける。【選択図】図1

Description

本発明は、熱源温度あるいは熱源流量が急激に大きく変化する場合であっても、蒸発器が供給する冷水に求められる冷水温度範囲を維持することができるエジェクタ冷凍装置に関する。
エジェクタ冷凍装置としては、例えば特許文献1に記載されたものが既に提供されている。このエジェクタ冷凍装置は、冷媒が循環される循環経路において冷媒加熱手段としての蒸気生成器と凝縮器との間にエジェクタが設けられ、蒸気生成器から吐出された冷媒が駆動流体としてエジェクタに供給される一方、エジェクタから吐出された冷媒が凝縮器に供給されるものである。循環経路において凝縮器からポンプまでの間に位置する部分には、分岐経路が設けられている。分岐経路は、膨張弁及び蒸発器を備え、蒸発器を通過した後の冷媒を吸引流体としてエジェクタに供給するものである。このエジェクタ冷凍装置では、蒸気生成器に排温水等の熱源を供給するとともに、蒸発器に被冷却水を供給すれば、蒸発器において冷却された冷水を得ることが可能となる。
特開2014-190587号公報
ここで、蒸気生成器は工場内の蒸気利用装置や生産ラインなどの排温水を熱源として高圧冷媒を蒸発させ、エジェクタの駆動流を生成する。蒸気生成器は、熱源温度及び熱源流量に対応してエジェクタ駆動流を十分な過熱度にしておく必要があるが、熱源温度及び熱源流量が急激に大きく低下する変動が発生すると、十分な過熱度が確保できずエジェクタへの駆動流が気液2相流となる。この場合、エジェクタの吸引性能が大幅に低下し、蒸発器による冷却能力を確保することができなくなる。この結果、蒸発器が生成する冷水温度が上昇し、供給する冷水に求められる温度範囲を超えてしまう。
一方、熱源温度及び熱源流量が急激に大きく上昇すると、エジェクタ駆動流の過熱度が大き過ぎ、エジェクタの吐出冷媒温度が上昇し、これにより膨張弁入口温度及び蒸発器入口温度が上昇し、蒸発器が生成する冷水温度が上昇する。この場合、冷水温度の上昇を抑えるため、膨張弁開度を絞り、蒸発温度を調整すると、エジェクタの吸引冷媒流量が減少し、蒸発器での熱交換量が減少する結果、冷水温度が上昇してしまう。この結果、蒸発器が生成する冷水温度が上昇し、供給する冷水に求められる温度範囲を超えてしまう。
なお、熱源温度が変化した場合、ポンプの回転数や膨張弁の開度を制御して冷媒流量を調整して蒸発器が生成する冷水温度の変動を抑制していたが、熱源温度が急激に大きく変動した場合、制御の追従性やポンプ回転数の上限などにより、供給する冷水に求められる温度範囲を維持できなくなる場合が生じてしまう。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、熱源温度あるいは熱源流量が急激に大きく変化する場合であっても、蒸発器が供給する冷水に求められる冷水温度範囲を維持することができるエジェクタ冷凍装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、冷媒を昇圧するポンプと、熱供給源から供給される熱源により冷媒を加熱しエジェクタ駆動流を発生させる蒸気生成器と、冷媒を減圧する膨張弁と、前記膨張弁によって減圧された冷媒により被冷却媒体を冷却する蒸発器と、前記蒸気生成器からの冷媒のエジェクタ駆動流によって前記蒸発器により蒸発した冷媒を吸引するエジェクタと、前記エジェクタ内への吸引後に前記エジェクタ駆動流と混合した冷媒を冷却する凝縮器とを有するエジェクタ冷凍装置であって、前記熱源の熱源温度あるいは熱源流量の急激な変化に起因する、前記蒸気生成器が生成する冷媒の過熱度変化の抑制調整あるいは乾き度の調整を行う調整手段を備えることを特徴とする。
また、本発明は、前記調整手段は、前記蒸気生成器と前記エジェクタの駆動流入口との間に設けた気液分離器であり、気相状態の冷媒のみを前記エジェクタの駆動流入口に出力することを特徴とする。
また、本発明は、前記凝縮器の下流側に冷媒タンクを設け、前記気液分離器は、液面検知センサを有し、前記凝縮器と前記冷媒タンクとの間とを配管で接続するとともに、前記配管に開閉弁を設け、前記開閉弁は、前記液面検知センサが所定値以上の液面位置を検知した場合に開にして液相冷媒を前記冷媒タンクに流入させることを特徴とする。
また、本発明は、前記調整手段は、前記熱供給源と前記蒸気生成器との間に冷却水と熱交換する補助熱交換器と、前記補助熱交換器と前記蒸気生成器との間において前記熱源の熱源温度を検出する熱源温度センサと、前記補助熱交換器に入力される前記冷却水の配管に設けられた流量調整弁と、を備え、前記流量調整弁は、前記熱源温度センサが検出する熱源温度が所定温度以上となった場合、開にすることを特徴とする。
また、本発明は、前記調整手段は、前記熱供給源と前記蒸気生成器との間に外気と熱交換する補助熱交換器と、前記補助熱交換器と前記蒸気生成器との間において前記熱源の熱源温度を検出する熱源温度センサと、前記補助熱交換器に外気を送って熱交換する空冷ファンと、を備え、前記空冷ファンは、前記熱源温度センサが検出する熱源温度が所定温度以上となった場合に駆動することを特徴とする。
本発明によれば、熱源温度あるいは熱源流量が急激に大きく変化する場合であっても、蒸発器が供給する冷水に求められる冷水温度範囲を維持することができる。
図1は、本発明の実施の形態1であるエジェクタ冷凍装置の構成を示す回路図である。 図2は、本発明の実施の形態1の変形例1であるエジェクタ冷凍装置の構成を示す回路図である。 図3は、図2に示した制御部による気液分離器の液冷媒排出制御処理手順を示すフローチャートである。 図4は、本発明の実施の形態2であるエジェクタ冷凍装置の構成を示す回路図である。 図5は、図4に示した制御部による流量調整弁の開閉制御処理手順を示すフローチャートである。 図6は、補助熱交換器による熱源温度制御による蒸発器の冷水温度制御を説明する説明図である。 図7は、本発明の実施の形態2の変形例2であるエジェクタ冷凍装置の構成を示す回路図である。
以下、添付図面を参照してこの発明を実施するための形態について説明する。
<実施の形態1>
図1は、本発明の実施の形態1であるエジェクタ冷凍装置11の構成を示す回路図である。ここで例示するエジェクタ冷凍装置11は、工場排水や使用済み冷却水等の排温水から排熱を熱源として回収し、被冷却媒体を冷却するものであり、循環経路L1に順次接続されたエジェクタ1、凝縮器2、ポンプ3、蒸気生成器4を有する。また、エジェクタ冷凍装置11には、分岐経路L2が設けてある。分岐経路L2は、循環経路L1の凝縮器2と蒸気生成器4との間の分岐点LSにおいてポンプ3よりも上流となる部分から分岐し、循環経路L1を流通する冷媒の一部を吸引流体としてエジェクタ1に供給するものである。ここで、本実施の形態1では、蒸気生成器4とエジェクタ1との間に気液分離器8を設け、気液分離器8が気相状態のエジェクタ駆動流をエジェクタに供給している。また、凝縮器2の下流には凝縮した冷媒を貯留する冷媒タンク7が配置される。なお、被冷却媒体としては、水や油、あるいはその他の冷媒を対象とすることができる。本実施の形態1では、特に、排温水から回収した排熱により、被冷却水から冷水を生成するエジェクタ冷凍装置を例示している。
ポンプ3は、循環経路L1において冷媒の循環供給を行うものである。より詳細に説明すると、ポンプ3は、例えば液相の可変容量ポンプであり、冷媒を昇圧してエジェクタ1に供給するものである。本実施の形態1のポンプ3は、後述する制御部Cから与えられる駆動信号に従った回転数で駆動されるものである。蒸気生成器4は、熱供給源20から蒸気生成器4に供給される排温水などの熱源との間で熱交換を行うことにより、ポンプ3から供給された冷媒を蒸発させるものである。
気液分離器8は、蒸気生成器4から供給される冷媒を気液分離し、気相の冷媒のみをエジェクタ駆動流としてエジェクタ1に供給する。なお、気液分離器8は、気液2相から気相の冷媒のみを分離できればよく、例えばミストセパレータであってもよい。エジェクタ1は、気液分離器8を通過した気相の冷媒であるエジェクタ駆動流によって、蒸発器6から供給される気相の冷媒を吸引し、混合し、昇圧して下流に吐出するものである。凝縮器2は、エジェクタ1から吐出された気相の冷媒と、凝縮器2に供給される冷却水との間で熱交換し放熱を行うことにより、循環経路L1の冷媒を凝縮させるものである。冷媒タンク7は、凝縮器2によって凝縮された冷媒を貯留してポンプ3及び蒸発器6側に供給する。冷媒タンク7は、気液分離器8によって分離された液相冷媒の不足を補い、ポンプ3に供給する冷媒量を確保する。
分岐経路L2には、膨張弁5及び蒸発器6が設けてある。膨張弁5は、凝縮器2を通過して分岐点LSを介して分岐供給された冷媒を膨張させて減圧するものである。蒸発器6は、膨張弁5を通過した後の液相の冷媒と、蒸発器6に供給される被冷却水との間で熱交換を行うことにより、冷媒を蒸発させるものである。なお、膨張弁5としては電子膨張弁が好適であるが、用途や構成に応じて手動膨張弁、定圧膨張弁、温度膨張弁等のその他の形式の膨張弁を適宜選択しても良い。
制御部Cは、エジェクタ駆動流の圧力や温度、熱源温度などを検出して、ポンプ3及び膨張弁5などを制御する。制御部Cは、特に、エジェクタ駆動流の圧力や温度、熱源温度などを検出して、エジェクタ駆動流の過熱度制御を行う。なお、過熱度は、ある圧力のもとで、そのガスの飽和温度より高いガスになっている場合の温度上昇の度合である。
しかし、熱源温度が急激に大きく低下する変動が発生すると、十分な駆動流の過熱度が確保できずエジェクタ1への駆動流が気液2相流となる。また、熱源流量が急激に大きく低下した場合も同様である。この場合、エジェクタ1は、エジェクタ駆動流のエネルギー消費の大半が液相の加速に費やされ、エジェクタ1の吸引流量が大幅に低下し、結果的に、蒸発器による冷却能力を確保することができなくなる。これにより、蒸発器が生成する冷水温度が上昇し、供給する冷水に求められる温度範囲を超えてしまう。なお、熱源温度が急激に大きく変動した場合、制御の追従性などにより、供給する冷水に求められる温度範囲を維持できなくなる場合が生じてしまう。
これに対し、本実施の形態1では、気液分離器8を設け、熱源温度または熱源流量、あるいは双方が急激に大きく低下することで蒸気生成器4の熱交換量が減少し、蒸気生成器4の出口冷媒が気液二相状態になっても、気液分離器8によりエジェクタ駆動流入口には常に気相冷媒を流入させ、エジェクタ吸引流量の低下を抑制することができる。これにより、蒸発器6の冷却能力の低下を抑制し、出力冷水温度を、求められる所定温度に維持することが可能となる。なお、気液分離器8は、蒸気生成器4が生成する冷媒の乾き度の調整を行う調整手段として機能する。
本実施の形態1では、気液分離器8は単独で設置し、熱源温度または熱源流量、あるいは双方が急激に大きく低下する場合であっても、気液分離器8内に一時的に貯留した液冷媒は、排温水温度が高く、気液分離器に流入する気相冷媒温度が高い状態において気化することで気相状態のエジェクタ駆動流の一部となり、エジェクタ吸引流量の低下を抑制した運転を継続することができる。
<変形例1>
図2は、本発明の実施の形態1の変形例1であるエジェクタ冷凍装置11の構成を示す回路図である。図2に示すように、本変形例1では、図1に示したエジェクタ冷凍装置11の気液分離器8に、液面位置を検知する液面検知センサ9を配置する。そして、気液分離器8の下端と、凝縮器2と冷媒タンク7との間とを配管で接続するとともに、この配管に開閉弁10を設ける。開閉弁10は、液面検知センサ9が所定値以上の液面位置を検知した場合に開にして液相冷媒を冷媒タンク7に流入させる。
これにより、熱源温度または熱源流量が低い状態が継続され、気液分離器8内の液冷媒量が増大して、気液分離できずにエジェクタ冷凍装置の運転継続が困難になることを防止することができる。開閉弁10は、気液分離器8内の液面位置が気液分離性能を維持できる所定値(所定位置)以上になった場合に開となり、液冷媒を冷媒タンク7側に戻すことにより、熱源温度または熱源流量が低い状態が継続されても、エジェクタ冷凍装置の運転を継続し、出力冷水温度の上昇を抑制する。なお、開閉弁10は、例えば、電磁弁や流量調整弁であり、単純な開閉弁であってもよい。また、開閉弁10は、直接、液面検知センサ9に接続され、液面検知センサ9が出力する検出値をもとに直接開閉制御するものであってもよいし、制御部Cを介して開閉制御されるものであってもよい。
<液冷媒排出制御処理>
図3は、図2に示した制御部Cによる気液分離器8の液冷媒排出制御処理手順を示すフローチャートである。なお、ここでは、制御部Cが開閉弁10の開閉制御を行う場合について説明する。図3に示すように、制御部Cは、液面検知センサ9の検出値から、液位h(液面位置)を検出する(ステップS101)。その後、液位hが閾値液位hth以上であるか否かを判定する(ステップS102)。
液位hが閾値液位hth以上である場合(ステップS102:Yes)には、開閉弁10を開にして(ステップS103)、気液分離器8内の液冷媒を冷媒タンク7に戻し、本処理を終了する。一方、液位hが閾値液位hth以上でない(ステップS102:No)、開閉弁10を閉にして(ステップS104)、気液分離器8内の液冷媒を冷媒タンク7への戻しを停止し、本処理を終了する。なお、上記の処理は、所定時間ごとに繰り返し行う。
<実施の形態2>
上記の実施の形態1及び変形例1では、熱源温度または熱源流量が急激に大きく低下する場合に対処する構成であったが、本実施の形態2では、熱源温度または熱源流量が急激に大きく上昇する場合に対処する構成としている。
図4は、本発明の実施の形態2であるエジェクタ冷凍装置11の構成を示す回路図である。図4に示す構成は、図1に示した気液分離器8及び冷媒タンク7を除いた構成を基本とし、さらに、蒸気生成器4と、熱源を供給する熱供給源20との間に冷却水と熱交換する補助熱交換器30を設けるとともに、補助熱交換器30と蒸気生成器4との間において熱源の熱源温度を検出する熱源温度センサ21を設ける。また、補助熱交換器30に流入する冷却水の配管に流量調整弁22を設ける。流量調整弁22は、熱源温度センサ21が検出する熱源温度Tが所定温度(閾値温度Tth)以上となった場合、開にし、蒸気生成器4に供給する熱源の熱源温度を予め低下させる。
なお、流量調整弁22は、流量調整に限らず、開閉のみを制御するものであってもよい。また、流量調整弁22の開閉制御は、熱源温度センサ21の検出結果をもとに直接行ってもよいし、制御部Cの指示によるものであってもよい。なお、補助熱交換器30、熱源温度センサ21及び流量調整弁22は、蒸気生成器4が生成する冷媒の過熱度変化の抑制を調整する調整手段として機能する。
<流量調整弁の開閉制御処理>
図5は、図4に示した制御部Cによる流量調整弁22の開閉制御処理手順を示すフローチャートである。なお、ここでは、制御部Cが流量調整弁22の開閉制御を行う場合について説明する。図5に示すように、制御部Cは、熱源温度センサ21の検出値から、熱源温度Tを検出する(ステップS201)。その後、熱源温度Tが閾値温度Tth以上であるか否かを判定する(ステップS202)。
熱源温度Tが閾値温度Tth以上である場合(ステップS202:Yes)には、流量調整弁22を開にして(ステップS203)、補助熱交換器30に冷却水を供給し、本処理を終了する。一方、熱源温度Tが閾値温度Tth以上でない(ステップS202:No)、流量調整弁22を閉にして(ステップS204)、補助熱交換器30へ冷却水の供給を停止し、本処理を終了する。なお、上記の処理は、所定時間ごとに繰り返し行う。
図6は、補助熱交換器30による熱源温度制御による蒸発器6の冷水温度制御を説明する説明図である。図6(a)に示すように、熱源温度Tが閾値温度Tth以上となる時点t2から時点t3の間、及び、時点t4から時点t5の間、流量調整弁22は開となる(図6(b)の曲線L20参照)。これにより、図6(a)に示すように、補助熱交換器30を用いないときの熱源温度Tを示す曲線L11は、温度上昇が抑制された曲線L10となる。この結果、図6(c)に示すように、補助熱交換器30を用いないときの蒸発器6が生成する冷水温度は、設定供給温度は曲線L31のように大きく上昇するが、補助熱交換器30を用いることにより、冷水温度は、曲線L30に示すように設定供給温度に維持される。
従来、熱源温度及び熱源流量が急激に大きく上昇すると、過熱度が大き過ぎ、エジェクタの吐出冷媒温度が上昇し、これにより膨張弁入口温度及び蒸発器入口温度が上昇し、蒸発器6が生成する冷水温度が上昇する。この場合、冷水温度の上昇を抑えるため、膨張弁開度を絞り、蒸発温度を調整すると、エジェクタ1の吸引冷媒流量が減少し、蒸発器6での熱交換量が減少する結果、冷水温度が上昇してしまう。この結果、蒸発器6が生成する冷水温度が上昇し、供給する冷水に求められる温度範囲を超えてしまっていた。ここで、熱源温度が急激に大きく上昇した場合、ポンプ3の回転数や膨張弁5の開度を制御して冷媒流量を調整して蒸発器6が生成する冷水温度の変動を抑制しようとしても、制御の追従性やポンプ回転数の上限などにより、供給する冷水に求められる温度範囲を維持できなくなる場合が生じていた。
これに対し、本実施の形態2では、補助熱交換器30を用いて熱源温度あるいは熱源流量が急激に大きく上昇することを予め抑えているので、供給する冷水に求められる温度範囲を維持することができる。また、熱源の温度変動幅の許容範囲の制約を緩和することができる。
<変形例2>
図7は、本発明の実施の形態2の変形例2であるエジェクタ冷凍装置11の構成を示す回路図である。本変形例2では、図4に示した補助熱交換器30に替えて、空冷ファン41から送られる外気によって熱交換を行う補助熱交換器40を設けている。空冷ファン41は、熱源温度センサ21が検出する熱源温度が所定温度以上となった場合に駆動される。
本変形例2によっても、補助熱交換器40を用いて熱源温度あるいは熱源流量が急激に大きく上昇することを予め抑えているので、供給する冷水に求められる温度範囲を維持することができる。
なお、上記実施の形態2では、熱源温度センサ21を用いて流量調整弁22の開度調整を行っていたが、これに限らず、感熱筒を用い、感熱筒の出力圧に応じて開度を調整してもよい。
また、上記の実施の形態2及び変形例2では、熱源温度センサ21を用いて流量調整弁22の開度や空冷ファン41の駆動を制御していたが、これに限らず、熱源の熱源流量を検出する熱流量センサを用いて流量調整弁22の開度や空冷ファン41の駆動を制御してもよい。
さらに、上記の実施の形態1,2及び変形例1,2の各構成は、熱源温度あるいは熱源流量の急激な変化に起因する、蒸気生成器4が生成する冷媒の過熱度変化の抑制調整あるいは乾き度の調整を行う調整手段に対応するものである。熱源温度あるいは熱源流量の急激に低下する場合、実施の形態1あるいは変形例1の構成が適用され、熱源温度あるいは熱源流量の急激に上昇する場合、実施の形態2あるいは変形例2の構成が適用される。したがって、変形例1を含む実施の形態1の構成及び変形例2を含む実施の形態2の構成を組み合わせることによって、熱源温度あるいは熱源流量の急激な低下及び上昇の変化に起因する、蒸気生成器4が生成する冷媒の過熱度変化の抑制調整及び/又は乾き度の調整を行うことができる。
なお、上記の実施の形態で図示した各構成は機能概略的なものであり、必ずしも物理的に図示の構成をされていることを要しない。すなわち、各装置及び構成要素の分散・統合の形態は図示のものに限られず、その全部又は一部を各種の使用状況などに応じて、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。
1 エジェクタ
2 凝縮器
3 ポンプ
4 蒸気生成器
5 膨張弁
6 蒸発器
7 冷媒タンク
8 気液分離器
9 液面検知センサ
10 開閉弁
11 エジェクタ冷凍装置
20 熱供給源
21 熱源温度センサ
22 流量調整弁
30、40 補助熱交換器
41 空冷ファン
C 制御部
h 液位
hth 閾値液位
L1 循環経路
L2 分岐経路
LS 分岐点
L10、L11,L20,L30,L31 曲線
T 熱源温度
Tth 閾値温度

Claims (5)

  1. 冷媒を昇圧するポンプと、熱供給源から供給される熱源により冷媒を加熱しエジェクタ駆動流を発生させる蒸気生成器と、冷媒を減圧する膨張弁と、前記膨張弁によって減圧された冷媒により被冷却媒体を冷却する蒸発器と、前記蒸気生成器からの冷媒のエジェクタ駆動流によって前記蒸発器により蒸発した冷媒を吸引するエジェクタと、前記エジェクタ内への吸引後に前記エジェクタ駆動流と混合した冷媒を冷却する凝縮器とを有するエジェクタ冷凍装置であって、
    前記熱源の熱源温度あるいは熱源流量の急激な変化に起因する、前記蒸気生成器が生成する冷媒の過熱度変化の抑制調整あるいは乾き度の調整を行う調整手段を備えることを特徴とするエジェクタ冷凍装置。
  2. 前記調整手段は、
    前記蒸気生成器と前記エジェクタの駆動流入口との間に設けた気液分離器であり、気相状態の冷媒のみを前記エジェクタの駆動流入口に出力することを特徴とする請求項1に記載のエジェクタ冷凍装置。
  3. 前記凝縮器の下流側に冷媒タンクを設け、
    前記気液分離器は、液面検知センサを有し、前記凝縮器と前記冷媒タンクとの間とを配管で接続するとともに、前記配管に開閉弁を設け、
    前記開閉弁は、前記液面検知センサが所定値以上の液面位置を検知した場合に開にして液相冷媒を前記冷媒タンクに流入させることを特徴とする請求項2に記載のエジェクタ冷凍装置。
  4. 前記調整手段は、
    前記熱供給源と前記蒸気生成器との間に冷却水と熱交換する補助熱交換器と、
    前記補助熱交換器と前記蒸気生成器との間において前記熱源の熱源温度を検出する熱源温度センサと、
    前記補助熱交換器に入力される前記冷却水の配管に設けられた流量調整弁と、
    を備え、
    前記流量調整弁は、前記熱源温度センサが検出する熱源温度が所定温度以上となった場合、開にすることを特徴とする請求項1に記載のエジェクタ冷凍装置。
  5. 前記調整手段は、
    前記熱供給源と前記蒸気生成器との間に外気と熱交換する補助熱交換器と、
    前記補助熱交換器と前記蒸気生成器との間において前記熱源の熱源温度を検出する熱源温度センサと、
    前記補助熱交換器に外気を送って熱交換する空冷ファンと、
    を備え、
    前記空冷ファンは、前記熱源温度センサが検出する熱源温度が所定温度以上となった場合に駆動することを特徴とする請求項1に記載のエジェクタ冷凍装置。
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