JP2023152105A - 防火防災窓構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】防火性と防災性とを両立し、また、必要に応じて断熱性を向上させることができる、設計自由度の高い窓構造を提供する。【解決手段】防火防災窓構造100は、防火性能を有する第一窓構造1と、耐飛来物性能を有する隔壁6を有する第二窓構造2と、を含む。【選択図】図2
Description
本発明は、防火防災窓構造に関する。
特許文献1には防災用窓が記載されている。この防災窓は、一例として、金属製の網がガラス内部に挿入された網入板ガラスの少なくとも一方の面上の少なくとも一部分に、JIS A5759:2008に規定されたガラス貫通防止性能を備えた樹脂製の防犯フィルムが貼付されている。
特許文献2には防火窓が記載されている。この防火窓は、ガラスと、ガラスの端部を両側から保持する一対の保持部を有する金属製枠材と、保持部の外面を被覆する木質耐火被覆材と、を備える。この防火窓では、保持部の外面を木質耐火被覆材によって被覆することにより、金属製枠材の意匠性を高めつつ、火災時におけるガラスの脱落を抑制されている。
特許文献3には、二重サッシが記載されている。二重サッシは、建築物の壁部の開口部に設けられ、屋外側に配置された外窓と、屋内側に配置された内窓と、を備えている。内窓の枠材は、合成樹脂製とされており、断熱性が向上されている。
非特許文献1には、窓の防火設備に関する法規制が記載されている。非特許文献1によると、建築基準法第2条第9号の2ロ等の規定により、耐火建築物等の外壁の開口部で延焼のおそれのある部分には、20分間の遮炎性能を有した防火設備を設けなければならないこととされており、当該防火設備は大臣が告示で定める仕様に適合するものか、大臣認定を受けたものでなければならないこととされている。また、窓の仕様としては「鉄+網入りガラス」に限られており、防火設備として当該仕様以外の窓を使用する場合には、個別に大臣認定が必要であることが記載されている。
窓の防火設備への位置付けについて(告示改正概要)、国土交通省、[令和4年3月11日検索]、インターネット<https://www.mlit.go.jp/common/001283453.pdf>
従来技術にあっては、窓構造について、法規制を満たす程度の防火性と、所望の防災性とを同時に満たすことができない場合があった。また、窓構造について断熱性を向上させることが困難となる場合があった。
本発明は、かかる実状に鑑みて為されたものであって、その目的は、防火性と防災性とを両立し、また、必要に応じて断熱性を向上させることができる、設計自由度の高い窓構造を提供することにある。
上記目的を達成するための本発明に係る防火防災窓構造は、
防火性能を有する第一窓構造と、
耐飛来物性能を有する隔壁を有する第二窓構造と、を含む。
防火性能を有する第一窓構造と、
耐飛来物性能を有する隔壁を有する第二窓構造と、を含む。
本発明に係る防火防災窓構造は、更に、
前記第一窓構造は外窓であり、
前記第二窓構造は、前記外窓よりも室内側に配置された内窓であってもよい。
前記第一窓構造は外窓であり、
前記第二窓構造は、前記外窓よりも室内側に配置された内窓であってもよい。
本発明に係る防火防災窓構造は、更に、
前記内窓は、前記隔壁として、合わせガラスを有してもよい。
前記内窓は、前記隔壁として、合わせガラスを有してもよい。
本発明に係る防火防災窓構造は、更に、
前記第二窓構造は、前記外窓よりも室内側に配置された網戸であり、
前記網戸は、前記隔壁として、金属製の網目状部材を有してもよい。
前記第二窓構造は、前記外窓よりも室内側に配置された網戸であり、
前記網戸は、前記隔壁として、金属製の網目状部材を有してもよい。
本発明に係る防火防災窓構造は、更に、
前記第一窓構造は滑り出し窓であり、
前記滑り出し窓を開閉するためのハンドルが、前記網戸よりも室内側に配置されてもよい。
前記第一窓構造は滑り出し窓であり、
前記滑り出し窓を開閉するためのハンドルが、前記網戸よりも室内側に配置されてもよい。
本発明に係る防火防災窓構造は、更に、
前記第二窓構造は、前記隔壁を支持する框を有し、当該框は樹脂で形成されてもよい。
前記第二窓構造は、前記隔壁を支持する框を有し、当該框は樹脂で形成されてもよい。
防火性と防災性とを両立し、また、必要に応じて断熱性を向上させることができる、設計自由度の高い窓構造を提供することができる。
以下で説明する防火防災窓構造は、例えば鉄骨造の骨組みを有する複数階建ての住宅のような建物の構造として採用される。以下で説明する防火防災窓構造が採用される建物は、鉄筋コンクリート造の基礎と、柱や梁などの骨組部材で構成された骨組架構と、壁や床などを形成するパネルとを有し、基礎に固定された上部構造体とで構成されてよい。骨組部材やパネルは、予め規格化(標準化)されたものとすることができる。この場合、骨組部材などを予め工場にて製造して建築現場に搬入し、建物を組み立てることができる。
以下、図面に基づいて、本発明の実施形態に係る防火防災窓構造について説明する。
(第一実施形態)
図1には、本実施形態に係る防火防災窓構造100を示している。図2には、防火防災窓構造100の上面視における断面図(図1のII‐II矢視断面図)を示している。図3には、防火防災窓構造100の側面視における断面図(図2のIII‐III矢視断面図)を示している。
図1には、本実施形態に係る防火防災窓構造100を示している。図2には、防火防災窓構造100の上面視における断面図(図1のII‐II矢視断面図)を示している。図3には、防火防災窓構造100の側面視における断面図(図2のIII‐III矢視断面図)を示している。
図2、図3に示すように、防火防災窓構造100は、防火性能を有する第一窓構造としての外窓1と、耐飛来物性能を有する隔壁としての面材6を有する第二窓構造としての内窓2と、を含む。
以下、防火防災窓構造100について詳述する。以下では、防火防災窓構造100を、単に窓構造100と記載する。
図2に示すように、本実施形態に係る窓構造100は、建物Tに形成された、室内と室外とを連通接続させる窓穴H内に嵌め込まれて固定される外窓1と内窓2と、を含む。以下の説明では、窓穴Hの見込み方向における室内側を単に室内側、窓穴Hの見込み方向における室外側を単に室外側として説明する。窓穴Hは、例えば、見込み方向で見て矩形状である。
図2、図3に示すように、外窓1は、窓穴H(図1、図2参照)内に嵌め込まれて固定される外窓枠3と、外窓枠3内に嵌め込まれた外窓障子10とを有する。
外窓枠3は、例えば、見込み方向で見て矩形状であり、窓穴H(図1、図2参照)の内周面に沿って配置される。外窓枠3は、鉄系合金やアルミニウム系合金などの金属製、又は、金属製の部分とポリ塩化ビニル(PVC)などの樹脂製の部分とを含む複合材であってよい。外窓枠3は、防火性能を有する種々の構成を採用し得る。図3では、外窓枠3が、金属枠部31と、金属枠部31の一部に被せられた樹脂枠部32,33とを有する場合を例示的に示している。外窓枠3において、室外に露出する部分は金属枠部31のみである。
本実施形態において、第一窓構造(本実施形態における外窓1)は、後述するように第二窓構造よりも室外側に配置される。このような配置であれば、第一窓構造が第二窓構造よりも室内側に配置される場合と比べて、第一窓構造としての外窓1の外窓枠3を建物T(図1、図2参照)の壁の構造体に固定するなどして、第一窓構造としての耐火性能の構築を行いやすくなる。
図2、図3に示すように、外窓1は、外窓障子10として、外窓枠3におけるレール39に案内されたスライド移動により引き違いとなる外障子10Aと内障子10Bとを含む、いわゆる引き違いサッシである。内障子10Bは、外障子10Aよりも室内側に配置されている。以下では、外障子10Aと内障子10Bとに共通する構造は、外窓障子10に係る構造として説明する。
外窓障子10は、一例として、見込み方向で見て矩形状とされる。外窓障子10は、室内側の空間と室外側の空間を仕切る隔壁となる面材5と、面材5を支持し、外窓枠3に嵌め込まれる框11とを有する。
面材5は、一例として、見込み方向で見て矩形状とされる。面材5は、例えば、防火性能を有する網入りガラスや、耐熱結晶化ガラス、又は耐熱強化ガラスを採用し得る。面材5は、例えば透明ガラスや型ガラスを採用し得る。外窓障子10は、見込み方向において重複する複数(図2では、二枚)の面材5を有してもよい。本実施形態では、面材5は、室外側の面材51と、面材51よりも室内側に配置される面材52とを有する。面材51は、一例として金属製のワイヤを格子状に形成した金属網59(図1参照)を有する網入りガラスである。面材52は、耐熱結晶化ガラスや、普通のガラスであってよい。
框11は、一例として、見込み方向で見て矩形状で環状の枠体である。框11は、例えば、鉄系合金やアルミニウム系合金などの金属製、又は、金属製の部分とポリ塩化ビニル(PVC)などの樹脂製の部分とを含む複合材であってよい。框11は、防火性能を有する種々の構成を採用し得る。図3では、框11が、金属製の外側框11aと、樹脂製の内側框11bとを有する場合を例示的に示している。外側框11aは、框11における室外側に配置され、内側框11bは、框11における室内側(外側框11aよりも室内側)に配置される。なお、図3では、図示した断面よりも奥側に見える框11の構造は図示を省略している。
図2、図3に示すように、内窓2は、窓穴H(図1、図2参照)内に嵌め込まれて固定される内窓枠4と、内窓枠4内に嵌め込まれた内窓障子20とを有する。内窓2は、外窓1よりも、窓穴Hにおける室内側に配置される。すなわち、本実施形態においては、第一窓構造が室外側に構築され、第二窓構造が第一窓構造よりも室内側に構築される。
内窓枠4は、例えば、見込み方向で見て矩形状であり、窓穴H(図1、図2参照)の内周面に沿って配置される。内窓枠4は、鉄系合金やアルミニウム系合金などの金属製、ポリ塩化ビニル(PVC)などの樹脂製、又は、金属製の部分と樹脂製の部分とを含む複合材であってよい。
本実施形態では、内窓枠4が、樹脂製である場合を示している。これにより、内窓2は、耐火性は有しないが、室内側と室外側との断熱性を高めることができる。
図2、図3に示すように、内窓2は、内窓障子20として、内窓枠4のレール49に案内されたスライド移動により引き違いとなる外障子20Aと内障子20Bとを含む、いわゆる引き違いサッシである。内障子20Bは、外障子20Aよりも室内側に配置されている。以下では、外障子20Aと内障子20Bとに共通する構造は、内窓障子20に係る構造として説明する。
内窓障子20は、一例として、見込み方向で見て矩形状とされる。内窓障子20は、室内側の空間と室外側の空間を仕切る隔壁となる面材6と、面材6を支持し、内窓枠4に嵌め込まれる框21とを有する。
面材6は、一例として、見込み方向で見て矩形状とされる。面材6は、耐飛来物性能を有する部材で形成される。面材6は、例えば、合わせガラス、強化ガラス又は飛散防止フィルム貼りガラスを採用し得る。面材6は、例えば透明ガラスや型ガラスを採用し得る。これにより、内窓2は、耐火性は有しないが、窓構造100に対し、室外側から室内側へ向けて飛来物が飛来してきた場合に、当該飛来物が室内へ侵入することを防ぎ、又は、当該飛来物が室内に侵入する際の飛来速度を減速し、また、面材6のガラス材料の飛散を防止するという耐飛来物性能を有するようになる。例えば、飛来物が外窓1の面材5を打ち破って外窓1よりも室内側に侵入した場合であっても、内窓2の面材6で当該飛来物が補足され、また、減速されて、室内の安全が保たれる。
面材6は、図4に示すような、室外側に配置されるガラス板61と室内側に配置されるガラス板62の間に例えば透明の樹脂フィルム63を挟み込んで張り合わせ、一枚の板状とした構造を有する合わせガラスであることが好ましい。
なお、内窓障子20においては、外窓障子10と同様に、見込み方向において重複する複数(例えば二枚)の面材6を有してもよい(図示せず)。
図2、図3に示す框21は、一例として、見込み方向で見て矩形状で環状の枠体である。框21は、例えば、鉄系合金やアルミニウム系合金などの金属製、又は、金属製の部分とポリ塩化ビニル(PVC)などの樹脂製の部分とを含む複合材であってよい。なお、図3では、図示した断面よりも奥側に見える框21の構造は図示を省略している。
図3では、框21が樹脂製である場合を示している。これにより、内窓2は、耐火性は有しないが、室内側と室外側との断熱性を高めることができる。
本実施形態の窓構造100では、外窓1と内窓2とに、それぞれ、防火性能と耐飛来物性能といった別々の機能を持たせることができるため、窓構造100は設計上の柔軟性が高く、建物への取り付けが行いやすいものとなる。また、外窓1において防火性能との両立が難しい場合がある断熱性の向上を、耐飛来物性能を有する内窓2に持たせることで、窓構造100全体として、断熱性の向上も容易となる。
また、外窓1のみが既に存在する窓穴H(図1参照)に、内窓2を後から設置して窓構造100を構築することもできる。
このように、窓構造100によれば、防火性と防災性とを両立し、また、必要に応じて断熱性を向上させることができる、設計自由度の高い窓構造を提供することができるのである。また、本実施形態の窓構造100は、二重のサッシ構造となっているため、外窓1で飛来物の勢いを低減でき、防災合わせガラス付きの一重のサッシの場合と比べて耐飛来物性能を向上させることができる。
(第二実施形態)
図5には、本実施形態に係る防火防災窓構造100を示している。図6には、防火防災窓構造100の側面視における断面図(図5のVI‐VI矢視断面図)を示している。
図5には、本実施形態に係る防火防災窓構造100を示している。図6には、防火防災窓構造100の側面視における断面図(図5のVI‐VI矢視断面図)を示している。
本実施形態に係る窓構造100は、第一窓構造である外窓1が引き違いのスライドサッシではなく滑り出し窓(図6参照)であり、第二窓構造である内窓2が例えば嵌め殺しの網戸である点で第一実施形態と異なり、その他の基本的な構造は同様である。以下では、本実施形態に係る窓構造100について、第一実施形態との相違点を中心に説明し、共通する構造については適宜説明を省略する。
図5、図6に示すように、本実施形態に係る窓構造100において、外窓1は、外窓枠3と、外窓枠3内に嵌め込まれた一つの外窓障子10を有する。本実施形態において、外窓枠3は金属製ある。外窓障子10は、例えば、下端側が室外側に移動して開く構造とされてよい。外窓障子10は、例えば、内窓2よりも室内側に配置されたハンドル19の操作(例えば回転)によって開閉可能とされてよい。
図6に示すように、外窓障子10は、面材5と、面材5を支持し、外窓枠3に嵌め込まれる框11とを有する。本実施形態において、框11は金属製である。面材5は、第一実施形態と同様に面材51と面材52とを有する。なお、図6では、図示した断面よりも奥側に見える框11の構造は図示を省略している。
内窓2は、建物Tの窓穴Hに嵌め込まれた内窓障子20を有する。内窓障子20は、窓穴Hに嵌め殺しとされている。
内窓障子20は、室内側の空間と室外側の空間を仕切る隔壁となる網目状部材7と、網目状部材7を支持し、窓穴Hに嵌め込まれる框21とを有する。本実施形態において、框21は樹脂製である。框21は、窓穴Hに直接固定されている。換言すれば、框21は、窓穴Hに嵌め殺しとされている。本実施形態において框21が樹脂製である。なお、図6では、図示した断面よりも奥側に見える框21の構造は図示を省略している。
框21は、見込み方向視において、框11と重複している。本実施形態において、框11は、室内側から室外側を見た場合に、框21に隠蔽される。これにより、内窓2は、框21によって框11からの熱伝導を阻害し、室内側と室外側との断熱性を高めることができる。
網目状部材7は、一例として、見込み方向で見て矩形状とされる。網目状部材7は、金属製の金網や、金属製のパンチングプレートであり、耐飛来物性能を有する。これにより、内窓2は、耐火性は有しないが、窓構造100に対し、室外側から室内側へ向けて飛来物が飛来してきた場合に、当該飛来物が室内へ侵入することを防ぎ、又は、当該飛来物が室内に侵入する際の飛来速度を減速するという耐飛来物性能を有するようになる。例えば、飛来物が外窓1の面材5を打ち破って外窓1よりも室内側に侵入した場合であっても、内窓2の網目状部材7で当該飛来物が補足され、また、減速されて、室内の安全が保たれる。
このように、第二実施形態の窓構造100においても、防火性と防災性とを両立し、また、必要に応じて断熱性を向上させることができる、設計自由度の高い窓構造を提供することができる
以上説明したように、上記各実施形態で説明した防火防災窓構造は、防火性と防災性とを両立し、また、必要に応じて断熱性を向上させることができる、設計自由度の高い窓構造である。
例えば、防災性能を有する合せガラスを用いたサッシでは、合せガラスがその特性上、十分な防火性能を発揮することができない。そのため、合せガラスを用いたサッシで行政上規定される防災性能を満足するサッシの提供は容易ではなく、例えば、いわゆる認定取得が困難である。そのため、合せガラスを用いて防火認定を取得したサッシを商業的に成立させることは容易ではない。
仮に、防災性能を有する合せガラスを用いたサッシ(ただし、防火性能を有しないもの)を用い、窓構造全体として、防火性能と防災性能を併せ持ったものとしたい場合、シャッターを設置するような構造とすることも可能である。しかし、例えば開き窓などを用いたい場合は、シャッターを設置すると使い勝手が悪くなってしまう。
しかし、上記実施形態で説明した防火防災窓構造は、外窓と内窓とで防火性能の実現と防災性能の実現とを分担し、窓構造全体として防火性と防災性とを両立させることで、窓構造を、設計自由度の高いものとしている。すなわち、上記実施形態で説明した防火防災窓構造によれば、防火性と防災性とを有しつつ、デザイン、使い勝手、断熱性など、好みに応じた窓構造を実現可能である。
〔別実施形態〕
(1)上記実施形態では、第一窓構造が室外側に構築され、第二窓構造が第一窓構造よりも室内側に構築される場合を説明した。しかし、第一窓構造と第二窓構造との関係は逆でもよい。すなわち、第一窓構造が室内側に構築され、第二窓構造が第一窓構造よりも室外側に構築されてもよい。この場合は、第一窓構造と第二窓構造との見込み方向における離間距離を大きくとることが好ましい。なぜならば、室外側に配置された第二窓構造が、飛来物が室内へ侵入することを完全に防ぐ場合は特段の問題は生じないが、第二窓構造の面材6(第一実施形態参照)や網目状部材7(第二実施形態参照)が室外側から室内側に向けて変形した場合や、飛来物が室内に侵入する際の飛来速度を減速したとしても面材6や
網目状部材7を貫通した場合は、飛来物により第一窓構造が損傷する可能性が生じる。この場合、第二窓構造と第一窓構造との離間距離が大きければ、第一窓構造が損傷するリスクを低減することができる。
(1)上記実施形態では、第一窓構造が室外側に構築され、第二窓構造が第一窓構造よりも室内側に構築される場合を説明した。しかし、第一窓構造と第二窓構造との関係は逆でもよい。すなわち、第一窓構造が室内側に構築され、第二窓構造が第一窓構造よりも室外側に構築されてもよい。この場合は、第一窓構造と第二窓構造との見込み方向における離間距離を大きくとることが好ましい。なぜならば、室外側に配置された第二窓構造が、飛来物が室内へ侵入することを完全に防ぐ場合は特段の問題は生じないが、第二窓構造の面材6(第一実施形態参照)や網目状部材7(第二実施形態参照)が室外側から室内側に向けて変形した場合や、飛来物が室内に侵入する際の飛来速度を減速したとしても面材6や
網目状部材7を貫通した場合は、飛来物により第一窓構造が損傷する可能性が生じる。この場合、第二窓構造と第一窓構造との離間距離が大きければ、第一窓構造が損傷するリスクを低減することができる。
(2)上記実施形態では、窓構造100が引き違いサッシや滑り出し窓である場合を例示したが、窓構造100はこれらに限られず、FIX窓、上げ下げ窓、開き窓、その他の窓構造において実現されてもよい。例えば、第一実施形態で説明した窓構造100について、外窓1が開き窓とされてもよい。に変形されてもよい。また、第一実施形態で説明した窓構造100において、内窓2が、第二実施形態の窓構造100で説明した、網目状部材7を有する内窓2とされてもよい。また、第二実施形態の窓構造100で説明した外窓1が上げ下げ窓とされてもよい。その他の変形ももちろん可能である。
なお、上記実施形態(別実施形態を含む、以下同じ)で開示される構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示される構成と組み合わせて適用することが可能であり、また、本明細書において開示された実施形態は例示であって、本発明の実施形態はこれに限定されず、本発明の目的を逸脱しない範囲内で適宜改変することが可能である。
本発明は、防火防災窓構造に適用できる。
1 :外窓(第一窓構造)
10 :外窓障子
100 :窓構造(防火防災窓構造)
10A :外障子
10B :内障子
11 :框
11a :外側框
11b :内側框
19 :ハンドル
2 :内窓(第二窓構造)
20 :窓障子
20A :外障子
20B :内障子
21 :框
3 :外窓枠
31 :金属枠部
32 :樹脂枠部
39 :レール
4 :内窓枠
49 :レール
5 :面材
51 :面材
52 :面材
59 :金属網
6 :面材(隔壁)
61 :ガラス板
62 :ガラス板
63 :樹脂フィルム
7 :網目状部材(隔壁)
H :窓穴
T :建物
10 :外窓障子
100 :窓構造(防火防災窓構造)
10A :外障子
10B :内障子
11 :框
11a :外側框
11b :内側框
19 :ハンドル
2 :内窓(第二窓構造)
20 :窓障子
20A :外障子
20B :内障子
21 :框
3 :外窓枠
31 :金属枠部
32 :樹脂枠部
39 :レール
4 :内窓枠
49 :レール
5 :面材
51 :面材
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59 :金属網
6 :面材(隔壁)
61 :ガラス板
62 :ガラス板
63 :樹脂フィルム
7 :網目状部材(隔壁)
H :窓穴
T :建物
Claims (6)
- 防火性能を有する第一窓構造と、
耐飛来物性能を有する隔壁を有する第二窓構造と、を含む防火防災窓構造。 - 前記第一窓構造は外窓であり、
前記第二窓構造は、前記外窓よりも室内側に配置された内窓である請求項1に記載の防火防災窓構造。 - 前記内窓は、前記隔壁として、合わせガラスを有する請求項2に記載の防火防災窓構造。
- 前記第二窓構造は、前記外窓よりも室内側に配置された網戸であり、
前記網戸は、前記隔壁として、金属製の網目状部材を有する請求項1に記載の防火防災窓構造。 - 前記第一窓構造は滑り出し窓であり、
前記滑り出し窓を開閉するためのハンドルが、前記網戸よりも室内側に配置されている請求項4に記載の防火防災窓構造。 - 前記第二窓構造は、前記隔壁を支持する框を有し、当該框は樹脂で形成されている請求項1から5の何れか一項に記載の防火防災窓構造。
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